熊本県議会 2023-12-11 12月11日-05号
平成16年度からは、地下水を保全するため、白川中流域等で人工的な地下水涵養が開始されましたが、田んぼに水を張る湛水事業には、地元の団体や農家の協力が不可欠です。 そのため、JASMの取水量に見合う地下水涵養の実現に向け、本年5月に、JASM、県、菊陽町、水田湛水に取り組む2団体で、地下水涵養の推進に関する協定を締結いたしました。
平成16年度からは、地下水を保全するため、白川中流域等で人工的な地下水涵養が開始されましたが、田んぼに水を張る湛水事業には、地元の団体や農家の協力が不可欠です。 そのため、JASMの取水量に見合う地下水涵養の実現に向け、本年5月に、JASM、県、菊陽町、水田湛水に取り組む2団体で、地下水涵養の推進に関する協定を締結いたしました。
この熊本地域は、水が浸透しやすい火砕流堆積物の地層が2層に分かれ、その間に水を通しにくい難透水層が存在するとされていますが、大津町や菊陽町の白川中流域は、この難透水層が存在しないため、この地域の水田はざる田と呼ばれます。 一般的な水田の水の浸透は、1日に1センチから2センチ程度ですが、この地域は、1日に5センチから20センチも浸透する特性があります。
経済発展と地下水保全を両立させるため、大津町瀬田地区において、白川中流域では初めてとなる冬期湛水事業が先月から開始されました。この取組により、年間約100万トンを超える涵養が実現される見通しです。引き続き、熊本県民の宝である地下水の取水と涵養のバランスを維持するための取組を推進してまいります。
白川中流域の台地での積極的な地下水保全の取組との違いに、違和感を覚える答弁でした。 そもそも昔は、この幹線用水路は漏水対策が施されておらず、幹線用水路の水は地下に浸透して、末端まで用水が届きませんでした。このことが、逆に大雨時の溢水対策になっていたと思うのであります。 この球磨南部の幹線水路での土砂を伴う溢水問題が顕在化したのは5年前です。
確かに、平成16年度から、白川中流域で転作田、ニンジンや大豆、飼料作物などが栽培されている水田で、作付の前後に行われている水田湛水事業は、地下水涵養に大きな成果をもたらしていることは事実です。
また、具体的な涵養に向けて、農業者の方々と、涵養期間の拡大や白川中流域での冬期湛水の実施などについて検討を進めています。さらに、工業用地や宅地等への雨庭、雨水浸透ます、浸透性の調整池の設置など、様々な涵養を推進してまいります。 次に、水質確保についてお答えいたします。 JASMからの工場排水は、一定の基準を満たすように処理され、下水道に受け入れられます。
地下水は、水が浸透しやすい熊本独自の地質と加藤清正公の時代に開墾された白川中流域の水田、そして農業の営みによって育まれ、琵琶湖をはるかに超える量が蓄えられています。 しかし、持続的に地下水を利用するためには、現状の取水量と涵養量のバランスを維持する3つの取組が重要であります。 第1は、地下水取水量の削減です。 水の循環利用や節水等により、取水量を削減する必要があります。
〔知事蒲島郁夫君登壇〕 ◎知事(蒲島郁夫君) 県民の宝である地下水は、水が浸透しやすい阿蘇の火砕流等に由来する土壌、加藤清正公の時代に開墾された白川中流域の水田、そして農業の営みが重なり合って育まれてきました。 この熊本の風土と先人が育んできた地下水を大切に使い、未来に引き継いでいくことは、今を生きる私たちの使命であります。 熊本地域の地下水は、琵琶湖の1.6倍もの量があるとの研究もあります。
平成16年に、白川中流域等で人工的な地下水涵養を開始し、その後、県の観測井戸の水位の多くは、回復傾向にあります。 また、先日、県の環境審議会の会長で地下水の第一人者である熊本大学の嶋田名誉教授から、熊本地域の地下水量は琵琶湖の1.6倍程度に上る、莫大な量だが、現状のバランスを確保し、持続的に使う仕組みづくりが必要との研究成果が示されました。
この地下水は、長期的に水位が低下傾向であったため、平成16年から、白川中流域等で人工的な地下水涵養が開始されました。 県では、観測井戸を県内各地に設け、地下水位等を観測していますが、平成17年度以降、県の観測井戸の水位の多くは回復傾向にあります。江津湖の湧水量などは横ばいとなっています。 なお、地下水位のデータ等は、くまもと地下水財団に集約し、将来推計や、学識者を交えた検討に活用いたします。
県では、JASMの事業展開に合わせて、涵養量を確保できるよう、水田湛水の期間や面積の拡大など、具体的な方策について検討し、白川中流域の関係市町や団体と協議しています。 また、今後、半導体関連企業のさらなる集積なども見据え、宅地への雨水浸透ますの設置、未利用水の利活用など、様々な対策を検討することとしています。 地下水は、県民生活と経済発展の礎です。
最近では、平成24年に熊本広域大水害を経験しており、これを契機に、県では、熊本市や阿蘇市で大規模な河川改修を、白川中流域の菊陽町、大津町では、部分的な河道拡幅や護岸整備などが行われました。 以前よりも安全に流れるようになったと感じていますが、中流域は下流域に比べ整備が遅れており、一日も早い計画的な河川改修が必要であると思っております。
白川中流域はもとより、周辺の台地部等において、水稲作付時に加え、作物がない時期の湛水にも取り組むことで、地下水の涵養量の拡大に努めます。 このように、第2期計画を総合的かつ計画的に推進していくことで、より多くの県民の方々が、熊本の宝である地下水と土に思いを寄せ、未来に向けた行動をとっていただけるよう、しっかりと取り組んでまいります。
この水循環を守るため、川上から川下を通じた漁民による森づくりや多くのボランティアなどによる草原の維持、再生、白川中流域の官民が連携した地下水涵養の取り組みを進めています。 熊本地震後は、環境省の強力な支援のもと、本県と南阿蘇村、東海大学などが湧水や自然景観を生かした地域活性化に取り組む地域循環共生圏づくりがスタートしました。
私は、先日、県管理区間である白川中流域の状況を見てまいりました。(資料を示す)写真5は、三協橋であります。少しわかりにくいですが、左岸側の橋のたもと付近の護岸が出っ張っており、橋梁によって河道が狭くなり、流れを妨げる状況となっております。洪水時には、非常に危険な箇所になるのではないかと懸念されます。
地下水研究の知見に基づき、平成16年から白川中流域の農家による転作田の水張りが行われ、平成25年には約570万平方メートルの湛水により、約1,720万立米の水源が涵養されました。この取り組みは、国連「生命(いのち)の水」水管理部門の最優秀賞を日本で初めて受賞しています。
特に、南部の白川周辺域は、熊本都市圏における地下水涵養に重要な役割を果たすことから、地下水保全のために、平成16年、熊本市及び大津町とともに、休作中の田畑に水を張る農家に助成金を払うという白川中流域における水田湛水推進に関する協定を結びました。 また、菊陽町の特産品であるニンジンは、国から産地指定を受けており、熊本ニンジン、菊陽ニンジンなどのブランドで全国に出荷されております。
さらに、委員から、4年前の九州北部豪雨でも、白川中流域は大きな被害を受けており、地域住民は、今回の熊本地震を受けて、梅雨期に入り、不安を抱えている。住民に対する注意喚起も非常に重要だが、白川の整備についても積極的に取り組んでいただきたいとの要望がありました。
白川中流域に住む者として、また、過去、大津菊陽水道企業団議会議長として携わった関係上、この地下水問題は特に私は気になるわけであります。 何度も申しますけれども、この県民共通、共有の地下水の大切さという意識を持って、そしてまた、特に、この熊本地域、11市町村、100万人の将来の命運を握る最重要課題として、これからも捉えていきたいと思っております。
しかし、阿蘇谷の流入土砂の撤去、白川中流域の取水堰の復旧、菊池台地のパイプライン復旧の3地域につきましては、被害が特に甚大であり、人的・技術的支援の観点から、関係市町の負担軽減を図るため、県営事業として取り組むこととし、これまでにほぼ全ての復旧が完了いたしました。