鹿児島県議会 2021-10-01
2021-10-01 令和3年総合政策建設委員会 本文
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過
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午前十時開会
……………………
◯鶴丸委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから
総合政策建設委員会を開会いたします。
この際、御報告をいたします。
傍聴について三名の方から申し出があり、これを許可いたしました。
当委員会に付託されました案件は、議案第八〇号令和三年度鹿児島県
一般会計補正予算(第七号)のうち、総合政策部及び土木部関係の議案など議案六件及び陳情二件であります。
ここで、
審議日程等協議のため、暫時休憩をいたします。
午前十時二分休憩
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午前十時五分再開
2 ◯鶴丸委員長 再開いたします。
審査日程につきましてはお手元に配付してあります日程のとおり、また、特定調査事項につきましては
年間特定調査事項である「新たな総合体育館の整備について」とすることで進めてまいりたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
3 ◯鶴丸委員長 御異議ありませんので、そのように進めることに決定いたしました。
次に、関係者の出席要請についてお諮りいたします。
当委員会で審査を行う土木部関係の陳情第三〇一三号及び
総合政策部関係の陳情第三〇一四号に関し、
かごしま材振興課長の出席を要請したいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
4 ◯鶴丸委員長 御異議ありませんので、そのように取り扱うことといたします。
それでは、ただいまから
総合政策部関係の審査を行います。
初めに、議案第八〇号等を議題といたします。
総合政策部長の総括説明を求めます。
5
◯前田総合政策部長 おはようございます。
令和三年第三回県議会定例会に提出いたしました議案等の概要につきまして、お配りしております、下のほうに「総合政策部」と記載してあります資料に基づきまして御説明を申し上げます。
早速、一ページをお開きください。
九月補正予算案についてであります。
総合政策部関係につきましては一般会計で四億四千二百七十八万六千円の増額補正をお願いしてございまして、補正後の予算額は百三十一億三千七百万円余りとなります。
補正予算の内容でございますが、
職員コミュニケーションシステム管理事業につきましては、職員の在宅勤務を推進するため、
職員コミュニケーションシステムリモートアクセスサービスの
利用ライセンスを追加するものでございます。
行政デジタル化推進事業につきましては、職員の在宅勤務や業務の
ペーパーレス化に向けた環境を整備するなど、行政のデジタル化を推進するものであります。
デジタル・トランスフォーメーション戦略推進事業につきましては、令和四年三月に策定予定の鹿児島
県デジタル・トランスフォーメーション推進戦略、仮称の実効性を高めるため、デジタル人材の確保・育成や行政事務の業務改革など戦略の方向性に沿った取組に向けた調査を実施するものであります。
ユニバーサルデザインタクシー導入促進事業につきましては、
アフターコロナを見据えた
訪日外国人旅行者の受入れ環境や誰もが気軽に移動できる
公共交通利用環境を整備するため、
ユニバーサルデザインタクシーの購入費に対し助成を行うものであります。
二ページをお開きください。
二のその他議案の行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行条例の一部を改正する条例制定の件につきましては、いわゆる
マイナンバー法の改正に伴いまして所要の改正をしようとするものであります。
三ページをお開きください。
次に、三の主な所管事業の経過等について御説明いたします。
総合体育館基本構想策定事業についてであります。
新たな総合体育館の整備に向けて、検討委員会による先行事例調査や現体育館等の視察を実施したところであります。また、基本構想案を検討するため、第三回及び第四回の
総合体育館基本構想検討委員会を開催したところであります。
再生可能エネルギー推進委員会事業につきましては、令和四年度に改定予定の新たな
再生可能エネルギー導入ビジョンの骨子を作成するため、九月一日にウェブ形式でワーキンググループを開催したところであります。
四ページをお開きください。
鹿児島
県デジタル・トランスフォーメーション推進戦略、仮称の策定につきましては、本県の
デジタル・トランスフォーメーションを推進するために、本年度策定予定の
県デジタル・トランスフォーメーション推進戦略の方向性に基づき、
自治体デジタル・トランスフォーメーションセミナーの開催等、各種取組を進めているところであります。
鹿児島空港の機能向上につきましては、鹿児島空港における
ビジネスジェット利用者の利便性を向上させるため、
鹿児島空港ビルディング株式会社による
ビジネスジェット旅客受入れ専用施設の整備工事が完了したところであります。
五ページを御覧ください。
景観表彰事業につきましては、景観形成に特に功績があった方を表彰する第一回「あなたが選ぶ
かごしま景観大賞」の募集を行ったところであります。
地域振興推進事業につきましては、地域の実情や要望等を踏まえまして、特別枠につきまして一事業、四千八百万円余りの承認を行ったところであります。
過疎対策につきましては、去る四月一日に施行された過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法に基づき、八月に鹿児島県
過疎地域持続的発展方針を策定したところであります。今後、同方針に基づきまして、県及び関係市町村において
過疎地域持続的発展計画を策定することとしております。
六ページをお開きください。
移住・交流の促進につきましては、県内各地への移住・交流を促進するため、市町村と連携して七月四日に九州・山口・沖縄の各県が連携し、移住に関する個別相談や移住者の体験紹介などを行う移住フェアに参加したほか、九月十八日にかごしま移住・交流セミナーを開催したところでございます。
地域おこし協力隊につきましては、隊員による円滑かつ有意義な地域協力活動の展開を支えるための研修会や受入れ自治体のサポート体制の構築を図るための
市町村担当者向け研修会などをウェブ会議で開催したところであります。
七ページを御覧ください。
宇宙開発の促進につきましては、内之浦と種子島、両射場からのロケット打ち上げ等が円滑に推進されるよう、県内関係者で組織する
県宇宙開発推進協力会を書面にて開催したところでございます。
また、七月二十七日に
内之浦宇宙空間観測所において、
観測ロケットSS─520─三十一号機の打ち上げ実験が成功し、本日打ち上げが予定されておりましたイプシロンロケット五号機でございますけれども、先ほど入ってきた連絡によりますと、現在中止をされているところでございます。
おかえり「はやぶさ2」
特別展示イベントにつきましては、昨年十二月にカプセルが帰還を果たした「はやぶさ2」の功績を広く県民に周知し、宇宙開発に対する理解促進を図るため、「はやぶさ2」
特別展示イベントを十月二十二日から二十六日まで黎明館で開催することとしております。今後もロケットの打ち上げが予定されておりますので、県としましても引き続き打ち上げ等が円滑に推進されますよう協力を行ってまいります。
令和四年度
奄美群島振興開発関係予算の概算要求につきましては、八月二十六日に国土交通省からその概要が発表されたところでありますが、総額で二百七億四百万円が要求されており、今年度当初予算比で一〇六%となっております。
八ページをお開きください。
令和四年度
有人国境離島法関係予算の概算要求につきましては、八月三十日に内閣府からその概要が発表されたところでありますが、
特定有人国境離島地域社会維持推進交付金など全国ベースで国費五十八億九千七百万円が要求されており、今年度当初予算比で一一七%となっております。
奄美群島交流需要喚起対策特別事業につきましては、奄美群島の交流人口の拡大を図るため、事業者において
新型コロナウイルス感染症拡大防止策を講じた上で、羽田─奄美間などにおける航空運賃や島外住民を対象とした航路運賃の軽減措置等を試験的に実施するものであり、航空運賃につきましては
JALグループ、ピーチ・アビエーション、スカイマークにおいて十月三十一日から三月二十六日までの間で、また、航路運賃につきましては十月一日から三月十五日の間で地域の感染状況を踏まえながら実施することとしております。
九ページを御覧ください。
次に、
かごしま未来創造ビジョンの見直しにつきましては、十年後の鹿児島県の目指す姿やそのために必要な取組について意見を伺うため、八月二日から六日にかけて座談会を開催するとともに、見直しに係る助言を得るため、八月三十日に外部有識者による第一回かご
しま未来創造ビジョン見直し有識者委員会を開催したところであります。このほか、市町村への意見照会や県民の皆様方に広く意見を伺うための県民アンケート、各種団体への意見紹介を実施したところであります。また、県議会に対しましては先月十四日に開催していただきました、
かごしま未来創造ビジョンの見直しに係る説明会で見直しの考え方について御説明したところであります。
十ページをお開きください。
データサイエンスセミナーにつきましては、データの利活用の重要性等に対する意識向上、基礎的な知識の習得等を図り、様々な分野での政策立案等におけるデータ利活用を促進するため、八月二十七日に会場と
ウェブ形式併用で開催したところであります。
若手職員による
政策提案コンテストにつきましては、庁内の若手職員に政策の立案から成案発表までの一連のプロセスを体験してもらい、若手職員の政策立案能力、
プレゼンテーション能力の向上を図るとともに、未来の鹿児島に向けたアイデアの発掘を行うために実施しており、先月一日に政策提案者による最終発表を行ったところであります。
地価調査の実施につきましては、
国土利用計画法施行令第九条に基づき、七月一日時点の基準地の標準価格の状況を調査し、九月二十一日に公表したところであります。
なお、資料にはございませんが、馬毛島関係につきまして他部局所管のものもございますが、最近の主な動きを申し上げます。
七月十二日から二十一日にかけて西之表市をはじめ関係自治体一市四町の首長と個別にお会いし、それぞれの考えや地元の状況などについて伺ったところであります。
環境影響評価方法書については、関係市町長、住民等の意見や現地調査の結果などを勘案し、環境の保全の見地からの知事意見を七月二十九日に国に提出したところであります。
また、国の
馬毛島周辺海域における
海上ボーリング調査につきましては七月八日に申請がなされ、法令に沿って審査した結果、七月二十九日に許可したところであります。これらについては、それぞれ内容に応じて所管の常任委員会において審議がなされるものと考えております。
以上で、
総合政策部関係の説明を終わります。どうぞよろしくお願いいたします。
6 ◯鶴丸委員長 ただいまの総合政策部長の総括説明に対する質疑につきましては、県政一般でお願いいたします。
次に、議案について関係課長の説明を求めます。
まず、
デジタル推進課長の説明を求めます。
7
◯坪田デジタル推進課長 デジタル推進課関係につきまして、お配りをしております議案等説明書により御説明申し上げます。
お手元の議案等説明書の一ページをお開きください。
職員コミュニケーションシステム管理事業といたしまして、二千九百六十三万八千円の増額補正をお願いをしております。職員の在宅勤務を推進するため、
職員コミュニケーションシステムの
リモートアクセスサービスの
利用ライセンスを追加する必要がありますことから、その経費につきまして補正を行うものでございます。
次に、
行政デジタル化推進事業といたしまして三億九千二百八十八万八千円の増額補正をお願いしております。行政のデジタル化を推進する上で在宅勤務可能な環境を整備するため、
セキュリティ対策の講じられました業務用端末への更新、
ペーパーレス環境を整備するために
大型ディスプレイやサブモニターを導入する必要がありますことから、その経費につきまして補正を行うものでございます。
デジタル・トランスフォーメーション戦略推進事業といたしまして、一千百二十六万円の増額補正をお願いしております。令和四年三月に策定予定の鹿児島県DX推進戦略、仮称を実効性あるものとするため、今後、県内企業等におけるデジタル人材の確保・育成策や市町村における標準化・共通化、オンライン化の取組状況に関する実態調査など実施する必要がありますことから、その経費につきまして補正を行うものでございます。
二ページをお開きください。
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行条例の一部を改正する条例制定の件につきましては、いわゆる
マイナンバー法の改正があり、同法第十九条に第四号が新設されたことに伴う号ずれに対応するために所要の改正をしようとするものでございます。
以上で、
デジタル推進課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
8 ◯鶴丸委員長 次に、交通政策課長の説明を求めます。
9
◯滝澤交通政策課長 交通政策課関係の補正予算につきまして、御説明申し上げます。
議案等説明書の三ページを御覧ください。
交通政策費につきまして、
ユニバーサルデザインタクシー導入促進事業として九百万円の増額補正をお願いしております。これは、
アフターコロナを見据えた
訪日外国人旅行者の受入れ環境や誰もが気軽に移動できる
公共交通利用環境を整備するため、
ユニバーサルデザインタクシーの購入費に対し助成を行うものでございます。
以上で、
交通政策課関係の御説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
10 ◯鶴丸委員長 説明が終わりましたので、議案についての質疑をお願いいたします。
11 ◯上山委員
デジタル推進課について、まず、この
職コミシステム管理事業は在宅勤務を推進するということですが、在宅勤務がどのように運用されているのか、全庁的なのか。それと、こういう在宅勤務は職種によっては合わないところもあると思うんですが、コロナが終わってもこういった方針でずっといくという考えでよろしいのか。職コミと在宅勤務の関係について、教えてください。
あと、
利用ライセンスの追加ということなんですが、今ある
職コミシステムががらっと変わるということなのか。委託契約の中身がどういうふうに変わるのかも含めて説明をお願いしたいと思います。
デジタル化推進事業について、これも在宅勤務や
ペーパーレス化と書いてございますが、
ペーパーレス化というのは電子決裁だと思うんですが、出先では文書を本庁に持ち運んで決裁をしているんですが、そういった労力をなくすという効果があるのかどうか。導入することによっての効果を教えてもらえませんでしょうか。
あと、
DX戦略推進事業については、調査に要する経費の補正ですが、どのような調査なのか。どのように委託するのかを含めて、調査の方法について教えてください。
12
◯坪田デジタル推進課長 幾つか御質問いただいております。
まず、
職員コミュニケーションシステム管理事業につきましてでございます。
職員コミュニケーションというシステムが県庁職員の業務用PCにインストールをされております。具体的には、職場内のメールでありますとかあるいはスケジュールあるいは情報の共有化を図るための回覧でありますとかそういったものが
グループウェア、複数の機能を持ったソフトウェアとして各業務用端末、パソコンの中にインストールをされております。この
リモートアクセスサービスとは、例えば職員個人が持っているスマートフォンでありますとかタブレット、こういったものに
リモートアクセスというソフトウェアを導入することで、外部、例えば自宅にいても
職員コミュニケーションシステムにアクセスが出来て、職場の
業務用パソコンに届いたメール、こういったものが確認できる、そういった機能を持ったソフトウェアになります。
こちらにつきましては現在一千ライセンスを確保しておりますが、在宅勤務等が進むことになりますと、一千ではちょっと足りないだろうということで、今回の補正の中でこれを二千増やして合計三千のライセンスを確保する予定でございます。外部、いわゆる在宅においても
職員コミュニケーションシステムにアクセスできるという状態につきましては、業務用のパソコンを自宅に持ち帰って、その
職員コミュニケーションシステムにアクセスをする、この場合にも同様にこの
リモートアクセスサービスのライセンスが必要になりますことから、在宅勤務を行う上での環境整備という意味では非常に効果があるものになろうかと思っております。
次に、
行政デジタル化推進事業につきましての御質問でございます。
ペーパーレスを目的といたしまして、今回
大型ディスプレイ、六十五インチの
大型ディスプレイと、それからそれぞれの職員にサブモニターをパソコンとは別に一台配備をすることにしております。併せまして
業務用パソコン、これは平成二十七年から順次整備を進めてきておりますが、二十七年、二十八年度に整備をした
業務用パソコンにつきましては
セキュリティ対策が講じられている部分が非常に甘い部分がございまして、
業務用パソコンを持ち帰った場合の
セキュリティ対策に問題があるということで今回この古いパソコンを更新しようというものもこの経費の中に含まれております。
ペーパーレス化につきまして、電子決裁のお話もございました。
今回の補正の中には電子決裁は含まれておりません。電子決裁のシステムの導入につきましては、今年度の当初予算で県庁のシステム構築を行う項目の一つとして今年度の当初予算の中で現在構築を進めているところでございます。
あと、本庁・出先のお話もございました。
ペーパーレス化を進めるに当たりましては、さまざまな環境整備が必要になろうかと思っております。順次、環境整備でありますとか電子決裁のシステムの導入等を今後行ってまいります。その中でまたいろいろ
ペーパーレス化に向けた課題も見えてくるのかなと思っておりまして、まずはそういった環境整備を進めようと考えております。
あと、
DX戦略推進事業のこの調査事業でございます。
今年度末に策定を予定しております戦略の中に幾つかの項目を現在書いていく予定でおりますけれども、その中でも専門的な知見あるいは現状把握を行いますために幾つかの点について業務委託をして民間に調査をお願いしようと思っている項目がございます。その中にはデジタル人材の確保・育成、こういったものが大変重要であろうということもございまして、具体的には鹿児島県内にどういったデジタル人材がいらっしゃるのか、これを育成するためにはどういった
育成カリキュラムが必要であるのか、あるいは一概にデジタル人材と申しましても様々なスキル、能力を持った方が必要であろうと考えておりまして、どういった分野、どういった能力を持った方々が必要なのか、この辺りを体系的に整理するために委託調査をしようとするものでございます。
また、先日、デジタル庁が発足をいたしました。デジタル庁の基本的な業務として、市町村業務を一元的な大きな
クラウドシステムを作るということが位置づけられております。各市町村独自の業務をその
クラウドシステムに載せていくために各市町村の業務システムとか業務フローでありますとかそういったことが市町村ごとに様々な状況でございまして、熟度でありますとか進捗状況、この辺りを私どもとしても全体として把握をするために調査を行う、こういった項目を調査事業として考えているところでございます。
以上でございます。
13 ◯上山委員 ありがとうございます。
こういった電子化を図ることに関してはセキュリティが一番問題だと思うんですが、方法としては
自治体クラウドなのかあるいは
インターネット系なのか、どういうことを想定されているのか。
人材確保に関しては日本という国全体の問題だと思いますので、各自治体で人材の確保のため育成するよりも国家試験とかあるいは国の積極的なそういった人材確保の枠組みのようなものがないのか状況を教えてもらえませんでしょうか。
14
◯坪田デジタル推進課長 デジタル人材につきましては委員御指摘のとおり全国的に非常に少ない、言葉はあれですが、非常に奪い合いの状況が現在起きていることは国も、もちろん私どもも認識をしております。したがいまして、このデジタル人材というのが国でも非常に重要な要素になるということは想定をされておりまして、様々な人材育成に向けた支援メニューも現在検討を進められていると聞いております。さらに、デジタル庁で各自治体が募集をしているデジタル人材を一元化いたしまして、国のホームページ上でまとめて人材募集を行うサイトを立ち上げまして、全国の民間企業やそういった能力をお持ちの方がアクセスしてマッチングが行えるような仕組みも構築をされているところでございます。
以上でございます。
15 ◯上山委員 セキュリティの関係は。
16 ◯谷山参事(行政情報システム担当) 在宅勤務時の
セキュリティ対策についてのお尋ねだと思います。
情報
セキュリティ対策に関しましては、どのような脅威があって、それからどのように情報者を守るのかということが大切かと思っております。脅威と申しますのは外部からの侵入と内部からの情報漏えい、それから運搬時の紛失盗難が考えられるかと思われます。
まず、外部からの侵入を防ぐためにパソコンはインターネットには接続できないように設定してございます。ただし、
職員コミュニケーションシステムにおける電子メールですとかスケジュールの確認といったようなものは画面上で確認できる環境を整備いたしまして、さらにウェブ会議ですとか職場とのデータのやりとりは例外的に可能な仕組みにしております。
それから、内部からの漏えいを防ぐということですが、パソコンには個人のUSBメモリーですとかそういったものが接続できないようになっておりまして、USBメモリーからのウイルスの侵入ですとかデータの持ち出しとかそういったことは出来ないようにしております。
それから、最後の運搬時の紛失盗難に関しまして、今回補正予算で挙げさせていただきました。パソコンを導入することによって庁内で利用している全てのパソコンの内部が暗号化されて、紛失とか盗難時でも情報漏えいがないような形で運用できるのではないかと考えております。
以上です。
17 ◯上山委員 分かりました。
デジタル庁も九月に発足したばかりですので、いろんな疑問点あるいは今後の方向性、国と十分議論をしていきながらデジタル化の取組を進めていただきたいと思います。
引き続き二ページなんですが、議案第八五号について、四号が新設されたということなんですが、四号の内容、それとどういうふうにこの手続が変わっていくのか、具体的なところを教えてもらえませんでしょうか。
18
◯坪田デジタル推進課長 この四号の新設の内容でございます。
こちらにつきましては
マイナンバー法の中で、具体的に申し上げると転職をなさる方、例えばA社にお勤めの従業員の方がB社に転職をなさるような場合に、A社に提出をしていたマイナンバーにまつわる情報、これを転職先のB社にまた同じものを提出しないといけない、これが現状でございましたが、今回の法改正によりまして、この四号の中で転職者御本人の申し出、同意があればA社からB社に直接マイナンバーにまつわる情報を御本人を介することなく情報の横持ちが出来るというような法律の改正がなされているところでございます。これが新たに四号に位置づけられた手続の一つでございます。私どもの条例には法律の変更に伴う事務処理等はございません。あくまで条例の中で引用しております号、これが一号ずれるという内容の条例改正になっております。
以上でございます。
19 ◯上山委員 特に行政手続で大きな変更はないということなんですが、個人に対して不利益になるということもないという理解でよろしいですか。
20
◯坪田デジタル推進課長 国の説明によりますと、従業員、それから事業者の利便性の向上につながるものということで、従業員の方、それから企業からの要望があっての改正と聞いております。したがいまして、不利益等は生じないものと認識をしております。
21 ◯上山委員 あくまでも本人の同意と申し出が必要ということを確認したいと思います。
引き続き三ページ、交通政策課の
ユニバーサルデザインタクシーの導入なんですが、これはどういった補助事業なのか。
ユニバーサルデザインタクシーが外から見てわかるのかどうか、あと何台整備するのか。対象者はどういった方か、外国人旅行者についても書いてございますが、どういったところを想定していらっしゃるのか。あと運転者のスキルに関係するのか、
ユニバーサルデザインタクシーを県として売り出すわけですので、その仕組みを教えてもらえませんでしょうか。
22
◯滝澤交通政策課長 ユニバーサルデザインタクシーでございますが、普通のタクシーと比べまして縦と横の空間がゆとりのある形で確保されたものになっておりまして、そのために車椅子のままでも乗り込めるというようなタクシーになってございます。こちらのタクシーは通常流しのタクシーとして走っていることが多いんですが、当然予約も出来まして、街なかでもし必要であれば手を挙げて利用することも出来ますし、予約も出来るという形になってございます。
ユニバーサルデザインタクシーという名前のとおり、どなたでも乗り込めるというものになってございます。ゆとりがございますので、車椅子の方ですとか妊産婦の方ですとか、大きな荷物を持って旅行されている外国人旅行者など、そういった方が移動しやすくなるというところがございます。そういった方々が手を挙げて止めたりですとか予約をしたりして利用出来ることになります。
国交省で
ユニバーサルデザインタクシーのロゴマークを決めておりまして、見た目は少し乳母車みたいな、ちょっと口頭でお伝えするのは難しいんですが、緑色のマークが外側に付いております。そちらのマークが付いているものが
ユニバーサルデザインタクシーになっておりまして、ゆったりとした移動ができるものでございます。先ほど申し上げましたように、コロナ禍における車椅子の利用者の方の移動の利便性向上にも資することはもとより、
アフターコロナを見据えれば外国人旅行者の方々の受入れ環境整備に資するというところもございます。様々な方に対応した交通手段の一つとして
ユニバーサルデザインタクシーの導入促進を図りたいと考えております。
そのために今回の御支援ですが、国庫でも一部補助しているところがございます。国の補助を受ける場合には上限三十万円で十台、国庫の補助を受けない場合には六十万円で十台、合わせまして二十台の導入の促進を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
23 ◯上山委員 国庫を受ける受けないは県で分類するんですか。
24
◯滝澤交通政策課長 国庫は毎年申請時期が決まっております。その申請に事業者が応募しますが、国庫も枠があったりしますので、そこから漏れた方ですとかあるいは申請期限後のタイミングで導入を考えていらっしゃるような方、その方々に対しては県の支援でも対応したいと考えております。どなたが国庫の補助を受けているかどうかについては運輸支局ともよく情報など交換しておりますので、そこでちゃんと把握してまいります。
以上でございます。
25 ◯上山委員 これは単年度ですか、それとも毎年こういった事業はあると認識していいんでしょうか。
26
◯滝澤交通政策課長 当県のUDタクシーの導入率がまだちょっと高くない、現状で全体のタクシーに占める割合が三・八%でございます。九州全体で見れば福岡は少し集中しているんですが、福岡を除けば五・二%の導入が進んでいるところでございます。やはり継続的にこういった御支援をすることが効果的かとは考えておりますが、導入の状況ですとか事業者の方のお声も聞きながら今後の対応について考えたいと思っております。
以上でございます。
27 ◯上山委員 分かりました。
以上です。
28 ◯宝来委員
デジタル推進課の
リモートアクセスサービスのライセンスの件なんですが、先ほど今までは千だったのを三千にするということでした。今までの千だったときで何名ぐらい利用していて、三千にすると、今年度中に三千まで利用される予定なのか、また随時増やしていく想定なのか。その辺を教えてもらっていいですか。
29
◯坪田デジタル推進課長 昨年度より
リモートアクセスサービスのライセンスを購入いたしまして、リモート環境を構築しているところでございます。運用の方法といたしましては、年度末に一回申し出のあったライセンスをクリアにしまして、また四月一日から新しく申し出をいただいてライセンスを新たに付与していくという形で利用しております。ですので、今年度の四月一日当初では非常に少なかったわけでございますが、四月、五月、六月、どんどん増えていってまいりまして、今現在一千四百程度のライセンスを現在発行いたしまして活用している状況でございます。
あと今後につきましてですが、来年の年明け三月以降、私ども新しい県庁のICT環境を現在構築を進めているところでございまして、
業務用パソコンの持ち帰りによるテレワーク環境がほぼ県庁と同じ仕組みといいますか、アクセス権を持ったパソコンの環境が整うことになります。したがいまして、
リモートアクセスのライセンスにつきましては、大体使われ方としましては職員の個人の方がスマホでありますとかタブレット、そういったもので出張先から確認をするとかそういった形での運用に今後シフトしていくのかなと思っております。ですので、使われ方が来年度以降少しずつ変わってくるのかなと考えております。
以上でございます。
30 ◯宝来委員 じゃ、これはライセンス購入後、今後も維持費として必ず係ってくる経費ということでよろしいですか。
31
◯坪田デジタル推進課長 委員御指摘のとおり、このライセンスにつきましては、ライセンスの購入と同時にその運用をしておりますサーバー、これの経費も含まれております。今回購入をいたしましたサーバーとライセンス、これは今後向こう六年間は使えることになろうかと考えております。
32 ◯宝来委員 ありがとうございます。
今、結構県民の方から要望があるオンライン申請などは、
DX戦略推進事業の中で概念としてあるのか、それはまた違う事業で行うのか、その辺を教えてもらっていいですか。
33
◯坪田デジタル推進課長 委員御指摘のありましたオンライン申請でございます。
こちらにつきましては、当然社会全体のデジタル化を進めていく上におきましては県民の皆様方のいわゆる行政機関に対する手続の一つとして極めて重要なツール、手続の一つであると認識をしております。したがいまして、今後現在策定を進めておりますデジタル推進戦略においても電子申請に関する内容につきましては位置づけをさせていただくつもりでおります。電子申請につきましては既に全市町村、県内市町村と私ども県との中で同じプラットフォームを使いまして鹿児島県の電子申請のホームページを作成しております。その中で鹿児島県の手続、それから各市町村のそれぞれ個別の手続が一覧性を持って確認が出来て、かつ、そこのサイトから入っていけば電子申請手続が出来るような仕組みは既に現在もう運用しておりまして、今度は具体的な中身、手続そのものをたくさん広げていくというふうな作業が必要になってくるのかなと考えています。
34 ◯宝来委員 ありがとうございました。
非常に重要なところ、デジタル庁はどうしても市町村と国との直接やりとりという感じがあって、県がどのようにその中に介入していくかというのは分からないところがあります。最初は市町村と国がやって、その後、県の業務についても国とやるのか、その辺の方向性も少し不明なところもあるので、何か情報がありましたら教えてもらっていいですか。
35
◯坪田デジタル推進課長 まず、今、デジタル庁が着手をしておりますのが市町村の基幹業務の中でも十七の業務、住民基本台帳の業務でありますとか選挙人名簿の作成手続あるいは地方税の手続あるいは子育て支援、介護、そういった手続もろもろの中でも十七の業務をまずガバメントクラウドという大きなクラウドの中に全国全市町村の業務を同じプラットフォームで運用していくということが示されております。都道府県の業務につきましてはどうか、これにつきましても私どももデジタル庁に確認をしております。都道府県の業務、現在の段階でガバメントクラウド、すなわち、国が準備をするクラウド上に載っけるという状況、今の段階でははっきりとはまだ決まっていないと聞いているところでございます。しかしながら、今後の状況によって、もちろん都道府県の業務がそういったクラウド上に載っかっていくというようなことは当然ながら否定は出来ませんというふうな回答は頂いているところでございます。
36 ◯宝来委員 ありがとうございました。
次の質問に移ります。
交通政策課の
ユニバーサルデザインタクシーについて、原価的には通常のタクシーと比較してどの程度割高になっているのか、また今回の補正は今の県内の要望数に対応できる予算なのか、これで足りるのか、また申請した分だけ申請して国庫請求をするとか、その辺どうなのか教えてください。
37
◯滝澤交通政策課長 通常のタクシーが大体二百十万円ぐらいの価格になっておりますが、
ユニバーサルデザインタクシーは三百三十万円、約百万円ほど高いというところがございます。その差額の全てをこの支援で賄うというのは難しいんですが、一部について御支援することで導入促進を図れればと考えているところでございます。私がちょっと先ほど御説明が足りなかったかもしれませんが、
ユニバーサルデザインタクシーの導入自体は令和元年度と令和二年度についても行っておりまして、そちらの実績を見ますと、大体十六台、十七台、そういった形で出てきております。今回、導入促進の支援を改めて行うことで二十台の導入を図っていきたいと考えているところでございます。
以上でございます。
38 ◯宝来委員 ありがとうございます。
今のところでは要望数に足りる感じだと思うんですが、実際、新車購入、乗り換えのときに大体変えていくと思うんですが、年間どれぐらいタクシーが更新されているか分かりますか。ざくっとでいいので、分かれば教えてください。
39
◯滝澤交通政策課長 車両の更新の台数はちょっと把握できていないんですが、事業者と話しておりますと、
ユニバーサルデザインタクシーに換えるタイミングとしましては、おっしゃっているような更新のタイミングもあれば、あと、なかなか利用者の方から「乗りたい」という声がまだ出てきていないところがあるという、ニーズに対してどこまで対応するかなというようなお話もあると聞いております。今回こういった支援を行うとともに、
ユニバーサルデザインタクシーを使えば移動が楽になるというような周知も含めてやっていくことで
ユニバーサルデザインタクシーの導入促進を一緒に図っていきたいと考えておるところでございます。
以上でございます。
40 ◯寺田委員 この
ユニバーサルデザインタクシーですけど、製作メーカーが一メーカーだけじゃない、何社かあるんですか。
41
◯滝澤交通政策課長 ユニバーサルデザインタクシーは、トヨタと日産で生産をしていると承知しております。
以上でございます。
42 ◯寺田委員 その確認だけでした。終わります。
43 ◯鶴丸委員長 ほかにありませんですか。
[「なし」という者あり]
44 ◯鶴丸委員長 ほかに質疑がありませんので、これで議案についての質疑を終了いたします。
これから採決に入りますが、議案第八〇号令和三年度鹿児島県
一般会計補正予算(第七号)につきましては土木部関係がありますので、採決を一時留保いたします。
それでは、議案第八五号につきまして取扱い意見をお願いいたします。
45 ◯鶴田委員 議案第八五号につきましては必要な条例の改正であると思われますので、原案のとおり可決でお願いいたします。
46 ◯鶴丸委員長 ほかにありませんですね。
議案第八五号については原案のとおり可決との意見がありましたが、そのように決することに異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
47 ◯鶴丸委員長 異議なしと認めます。
よって、議案第八五号につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上で、議案の審査を終了いたします。
ここで、室内換気を行うため、暫時休憩いたします。
再開は、おおむね午前十一時五分といたします。
午前 十時五十四分休憩
────────────────
午前十一時 五分再開
48 ◯鶴丸委員長 再開いたします。
次は、陳情の審査を行います。
総合政策部関係の陳情は、新規陳情一件であります。
資料は右上に「参考資料」と記載された請願・陳情文書表でございます。
四ページの新規陳情第三〇一四号を議題といたします。
スポーツ施設対策室長の説明を求めます。
49 ◯西 スポーツ施設対策室長 それでは、スポーツ施設対策室関係の新規の陳情につきまして御説明申し上げます。
請願・陳情文書表の四ページを御覧ください。
陳情第三〇一四号の鹿児島県の新たな総合体育館にかかる県産材の活用についてでございます。
提出者は、鹿児島県林業会議会長、柴立鉄彦氏外二団体あります。
陳情の要旨についてであります。
本県は広大な県土を背景に、五十八万ヘクタールを超える豊かな森林資源を有しており、現在、杉やヒノキの人工林資源のほとんどが五十年生を越える利用可能な時期を迎えている。本県においても、これらの資源を活用した木造の公共施設や商業施設などが数多く造られるようになっている。中でも世界自然遺産の屋久島では島内の地スギを使用した心温まるたたずまいの新庁舎が整備され、一昨年、木材利用優良施設コンクールで最高賞を受賞し、全国から注目を集めているところである。また、現在、県内においては大型木材加工施設の整備が進むなど品質の確かな製材品が生産され、大型の公共施設等で利用される大断面集成材に加えて新たな建築資材として期待されているCLT、直交集成板やツーバイフォー工法部材の供給も可能となっており、こうした資材の活用は本県の林業、木材産業の振興に資するものと考える。
この趣旨に基づく陳情として、記以下でございますが、新たに整備される県総合体育館におかれては本県のシンボリックな大型木材建築物となるよう、主要構造材や内装材をはじめ集成材やCLTなど、県産材を幅広く活用するようお願いしたいというものでございます。
以上が陳情の内容でございます。
続きまして、状況説明でございます。
新たな総合体育館については、昨年度県内外の各分野の専門家を構成員とする
総合体育館基本構想検討委員会を設置し、施設の機能や規模・構成など基本構想案の作成に向けた検討を行っていただいているところであります。県としては同委員会における検討結果を踏まえ、県民の御意見なども伺いながら、本年度中の基本構想策定を目指して取組を進めることとしております。
公共施設等への木材の利用については、県公共建築物等木材利用促進方針において可能な限り木造化または内装等の木質化を図ることとしております。新たな総合体育館についてもこの方針を踏まえつつ、具体的には基本設計、実施設計の段階で積極的に検討してまいりたいと考えております。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
50 ◯鶴丸委員長 説明が終わりましたので、委員の皆様から質疑をお願いいたします。
51 ◯上山委員 この陳情者は、前語りでは屋久島島内の地スギや新しい工法ということでCLTとかツーバイフォー工法などを取り上げて意見を出されていて、最終的に要望としては県産材の活用ということを求めておられるんですが、屋久島島内の地スギと県本土の杉とは何か特徴が違うのかをまず教えてください。
それと、県は公共施設における県産材の活用方針を持っているんですが、民間も含めてどれぐらい今活用されているのか、現状の報告をもらえませんでしょうか。
52 ◯岩元
かごしま材振興課長 まず、屋久島の地スギと県内の杉の違いについての御質問がございました。
屋久島の地スギとは屋久島地域にある杉のことではございますが、屋久島におきましては一般的にあそこで自生しております木を「屋久杉」というふうに言われているところでございます。その「屋久杉」と言われているのも樹齢が千年以上の木を「屋久杉」、そして千年以下についてが「小杉」というような表現になっておりまして、今ここで書かれております「地スギ」というのは、ここ七十年前ぐらいから人工的に植えられた人工林の杉をいわゆる地スギというような扱いがされているところでございます。その地スギと県内本土にある杉の違いでございますが、屋久杉の系統の品種は屋久島に自生している木から出来た木ですけれども、県内本土にある木はよく一般的に言われる蒲生町にありますメアサ杉とか品種がいろいろありますので、品種という面では多少違っているのかと思われます。屋久島庁舎を造るときの強度測定で乾燥したときは少しここのよりも強かったというような特徴があったと聞いているところでございます。地スギというのは油分が多かったりしますが、一般的な杉とそう大して変わらないものではないかと思われます。
木材の民間への活用ということでございますけれども、我々もモデル事業的な支援をしておりまして、少しずつは広がりつつあるのではないかと思いはしますが、ちょっと数字的なものを確認して押さえておりませんので、そこの数字については手持ちに資料がないところでございます。
53 ◯上山委員 子供さんたちが保育園とか幼稚園とかそういうところではよく使われているなと思うんですが、体育館でこういった杉材の活用というのが頻繁にあるんでしょうか。実情を教えてもらえませんでしょうか。
54 ◯岩元
かごしま材振興課長 公共建築物ということで保育園、社会保険施設、そういうところにつきましては私どもの課によりまして補助事業を活用して少しずつ広がりつつあるところでございます。体育館への事例ということでございますが、一昨年ですが、鹿屋女子高のホール的なところで使われた事案が一つございます。ただ、それは面積が小さいところでございまして、全国的に見ますと、静岡にバスケットボールコートの四面取れる施設が杉の集成材を活用して造られたという事案がありますし、二年前に大分県で完成した施設も同規模の施設だったと思いますが、そこにつきましては、一般に使われる十二センチの幅の高さが二十四センチぐらいの、いわゆる一般家屋で使われます桁という部分に木材を使いまして造られた施設、それには木材が一千立方ほど使われたと聞いておりますが、そのような施設も造られているところでございます。
55 ◯上山委員 使用実績はあるということは強度的にも問題はないという理解でよろしいですか。
56 ◯岩元
かごしま材振興課長 強度的に問題がないかという御質問でございました。
それを造るに当たりましては一本ずつ強度を測定いたしまして、設計に合う強度に満たしているものを使用するという形で使われていたと思います。現在私どもにおきましてはJAS構造材の生産体制を作るということで取り組んでおりますので、JAS構造材であれば強度が明確になっておりますので、そういう材料を使って建てることも可能ではないかと思われます。
57 ◯上山委員 以上です。
58 ◯おさだ委員 端的に聞きます。
今、基本構想の段階で、まだ実質の設計という段階ではないんです。ただ、鹿児島県として林業を推進するということはすごく大事なことだと思います。先日、我が会派の宝来議員の代表質問に知事も積極的に云々という話もあったんですが、ポイントとしては四段目のパラグラフですよね、「公共施設や商業施設」と書いてあります。ピンからキリまであるわけですが、わかる範囲で結構ですので、体育館までいかなくても大きな規模の公共施設ではどういったところで木材が使用されているのかというのが一点。
二点目は、コストパフォーマンスについて、今、耐久性を上山委員がおっしゃったんですが、コスト的な問題で実際体育館を整備するとなると、五、六年先の話になるんですが、どういう状況であるのかというのが二点目。
三点目は、公共施設に木材を使うメリットについて、一方では木材を使うことによって危惧する部分、デメリットについて、なかなか答えにくいと思いますけど、この三点をまとめてお答えいただけませんか。
以上です。
59 ◯岩元
かごしま材振興課長 すみません。ちょっと休憩をお願いします。
60 ◯鶴丸委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時十七分休憩
────────────────
午前十一時十八分再開
61 ◯鶴丸委員長 再開いたします。
62 ◯岩元
かごしま材振興課長 どのような公共施設や商業施設で木材が使われているかという御質問がまずありました。
63 ◯おさだ委員 規模ですね、規模。
64 ◯岩元
かごしま材振興課長 公共施設というと、やはり、先ほど例に挙げました屋久島の庁舎では構造物ですので柱とか桁とか、壁のところにCLTを活用するという形で使われているところが多いかと思います。商業施設でございますと、最近、私どものほうで補助事業をしていないので把握している部分がちょっと古くなりますが、蒲生にあります「フォンタナの丘」というところが木造となっておりまして、結構大規模な施設ではないかと思われます。それについても柱とかそういうようなところに一般的に使われていると。最近はCLTという新たな建築資材が出来ておりますので、これを活用し保育所などの施設で木材が使われているところでございます。
次に、コストパフォーマンスでございますが、二千平米以下でございましたら木材のほうが安くなる傾向があると言われておりまして、それより大きいものであるとやはり一割ほど高くなるのではないかと考えているところでございますが、ただ、大分県が造られた施設を聞きますと、そこまで大きく大差はなかったと。それはなぜかといいますと、強度を全て測ることによって強度の低い材については強度があまり必要でないところに使うというような形で木材を可能な限り活用した結果、コストを押さえることができ、そこまで高くはならなかったというふうな話を聞いているところでございます。
次に、木材を使うメリットでございますけれども、やはり建築物に木材を利用するということは、木材の特徴でございます除湿作用、そして断熱性、ストレス軽減など、快適で健康的な室内環境の提供が可能となるというのが一番ではないかと思います。また、多くの県民が利用する施設でこういう木材を使いますと、これらの木材の魅力をPRできるということがございますので、住宅など民間建築物への波及効果が期待され、木材の利用拡大にも有効であると考えておりますし、これによりまして林業・木材産業の振興を通じた地域経済の活性化、そして森林の適切な整備が促進され、森林資源の循環利用につながっていくと思っております。さらに言いますと、建築物に使われている地域材というのは長期間にわたって炭素を貯蔵できることになりますので、カーボンニュートラルの実現にも貢献するものであると考えております。
デメリットということで考えますと、やはり、木材というのは一般的に言う燃えやすい部分もありますが、ちゃんと国交省大臣の認証を受ければ耐火建築物であっても木材を利用することは可能でありますので、そこに関しては問題はないのではないかと思われます。あと、水に弱いという部分もありますので、水の当たるところには使いづらい。そして、何よりもメンテナンスが必要であるということが少しデメリットとして考えられるところでございます。
65 ◯おさだ委員 以上です。
66 ◯寺田委員 新国立競技場は各県からの木材をその中に使ったということを聞いたんですが、ああいった大型の体育館施設にどういう形で使われたのか、外壁だとかいろいろなところで使われているだろうと思いますけど、詳しい情報がありますか。
67 ◯岩元
かごしま材振興課長 国立競技場につきましては、屋根の部分とか上のほうに立ち上がる部分とかそういうところに使われていたのではないかと思われます。
68 ◯寺田委員 あのような日本の非常にシンボル的な建築物に木材がしっかり使われていると。構造上だとか意匠的な外壁だとか使われ方は別として、国の木造建築物の代表とするようなところで使われていることは非常に意味のあることだなと思ったんですが、本県の使われたものは杉なんですか。どこのものかわかりますか、例えば屋久杉なのか地スギなのか。
69 ◯岩元
かごしま材振興課長 どこのものが使われたかというのがちょっと私どもでははっきりとわかっていないところでございまして、各県から調達したというのは聞いているんですけど、本県の代表的な多分杉が使われたのではないかと考えているところですが、詳細については把握しておりません。
70 ◯寺田委員 分かりました。
先ほども言いましたように非常に代表的な建築物にこういう形で木材が使われるというのは意味のあることで、日本は木の文化を特徴としておりますし、この団体が陳情されている部分について、我が鹿児島県の総合体育館もある意味では県内の建築物の中で本当にシンボル的な建築物になるでしょうから、先ほど西室長から話がありましたように、いろいろこれから進めていく段階で検討の上でそういったものが使われるのがかごしま材振興のためにもなるんじゃないかなと思うんですね。分かりました。ありがとうございました。
71 ◯宝来委員 先ほどもありましたが、自民党の代表質問で積極的に活用という知事の答弁も頂いたところですが、今、委員会でも説明があったように、「基本設計段階では」という言葉がある中で、現在基本構想を作っている段階であると。我々としては県の木材需要を上げるとか産業の活性化のためぜひ活用してほしいという強い思いはあるんですが、今の段階で我々が委員会で決議するということは非常に重いことになると思いますが、そういった場合、何か検討委員会とかそれ以上のものに提案というのを届けるというのは十分考えられることなのか。どのような形で我々の意見が検討委員会に伝わっていくのか、その辺をお答えいただければと思います。
72 ◯西 スポーツ施設対策室長 宝来委員からございました県議会におきまして木造化の推進についての御見解が示された後でございますが、これまでも検討委員会の検討結果は県議会に御説明し、御論議いただいて、その結果をまた次の検討委員会で議論しているところです。同じように今回県議会での決議がなされますれば、それを検討委員会において検討いただくことになろうかと思います。
他県の例でございますが、他県では滋賀県の施設、こちらは二〇二二年度に竣工予定でございますが、こちらの施設が基本設計に当たります基本計画の中で滋賀県産材の活用ということを基本構想の中にうたい込んでございます。
以上でございます。
73 ◯宝来委員 木材産業が盛んな鹿児島県でありますから、ぜひ、前例もあるようですので、積極的な木材活用というのを早い段階で明言できるように手続を進めていただきたいと思います。
私のほうからは以上です。
74 ◯鶴丸委員長 ほかにありませんか。
[「なし」という者あり]
75 ◯鶴丸委員長 ほかに質疑がありませんので、取扱い意見をお願いいたします。
76 ◯鶴田委員 陳情第三〇一四号について、取扱い意見を申し上げます。
県におきましては
総合体育館基本構想検討委員会を設置し、施設の機能、規模・構成、さらに整備候補地などの検討を行っており、本年度中に基本構想の策定を目指しているという状況であります。
また、陳情者が求める新たな県総合体育館に県産材を活用するということにつきましては、今議会の代表質問、一般質問でも様々な質疑がなされている状況であります。
県公共建築物等木材利用促進方針に基づき、可能な限り木造化または内装等の木質化を推進している状況の中で、新たな総合体育館につきましても県産材の活用を基本構想に位置づけ、具体的に基本設計、実施設計の段階で積極的に検討を行うべきだと思います。
そこで、この陳情は採択でお願いいたします。
77 ◯鶴丸委員長 ほかに取扱い意見はありませんでしょうか。
[「なし」という者あり]
78 ◯鶴丸委員長 それでは、採決いたします。
陳情第三〇一四号につきましては、採択すべきものとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
79 ◯鶴丸委員長 異議ありませんので、陳情第三〇一四号につきましては採択すべきものと決定いたしました。
これで、陳情の審査を終了いたします。
かごしま材振興課長は、ここで退席されて結構です。御苦労さまでした。
次は、県政一般であります。
初めに、特定調査から行います。
総合政策部の特定調査は、年間特定調査の新たな総合体育館の整備についてであります。
スポーツ施設対策室長の説明を求めます。
80 ◯西 スポーツ施設対策室長 それでは、新たな総合体育館の整備について、お手元の資料に基づき御説明いたします。
新たな総合体育館につきましては、先ほど申し上げましたが、その整備に向けて県内外の各分野の専門家で構成する
総合体育館基本構想検討委員会を設置し、基本構想案の作成に向けた検討を進めているところでございます。
本日は、第三回及び第四回の検討委員会の検討結果について御説明いたします。
まず、お手元の資料のうち、
総合体育館基本構想検討委員会、先行事例調査についてと記載した資料に基づき、先行事例調査について御説明いたします。
一の目的を御覧ください。
本調査は検討委員会における新たな総合体育館の検討に資するため、施設の規模感やイメージをつかんでいただく目的で実施したもので、二の内容及び三の開催日時・場所に記載のとおり、七月二十日と二十一日に和歌山ビッグウェーブ等においてメインアリーナ、柔道場、剣道場などを視察し、施設の規模や構成等について調査しました。
四の委員の主な意見を御覧ください。
調査後、委員からは「施設のイメージをつかむことが出来、参考になった」などの意見が出されたところです。
次に、第三回検討委員会について御説明いたします。
第三回の委員会は先行事例調査を実施した和歌山県で開催し、競技面数や観客席の規模等について御議論をいただいたところです。本日は当日の資料及び議事概要等をお配りしておりますので、これに基づき御説明いたします。
資料一を御覧ください。
第二回検討委員会において委員から頂いた御意見をまとめたものでございます。
一ページでございますが、委員からは、一の検討プロセスに関する御意見や今後の検討に当たっての論点として検討プロセスや整備予定地などについて様々な御意見を頂くとともに、二ページになりますが、二の施設のコンセプトに関する御意見を頂いたところです。
四ページをお願いいたします。
基本構想策定に向けた検討の進め方についてです。
このページの中ほどに記載しました新しい検討プロセスに沿って、今後、それぞれの検討段階において各委員から頂いた御意見も踏まえていく旨を説明いたしました。
続きまして、資料二を御覧ください。
本年第二回県議会定例会における論議の状況として、
総合政策建設委員会における委員長報告について説明しました。
なお、本会議における論議の状況については、参考資料に添付いたしました。
続きまして、資料三を御覧ください。
施設の機能、規模・構成等のうち、競技面数についてです。
一ページをお願いいたします。
これは、新たな総合体育館の競技面数等について屋内スポーツ競技団体に対して調査を行い、取りまとめたものです。
調査の方法ですが、二の調査方法のとおり、競技団体に対し、全国大会・国際大会・県大会における運営の状況や基準等を調査し、必要な競技面数やスペースなどを把握した上でこれらを整理し、メインアリーナ、サブアリーナ、柔剣道場における必要な競技面数やフロア面積を算出したところです。
二ページをお願いいたします。
三の調査結果でございます。
下の表に記載のとおり、メインアリーナ、サブアリーナ、柔剣道場について、それぞれの競技ごとに必要な競技面数とフロア面積について整理しました。
ここで、具体的な調査の内容について御説明します。
アリーナの規模について、バスケットボールを例に御説明いたします。
四ページをお願いいたします。
まず、この資料の見方についてですが、この資料は左右に全国大会と県大会におけるレイアウトパターンをお示ししております。
下の欄にそれぞれの競技ごとに求められる基準や運営方法について記載しており、それに沿った場合のコートレイアウトを中ほどに図示しております。
なお、破線囲みで表示している部分が最終的にメインアリーナとして必要となるフロアの外周であり、競技ごとに必要なフロア面積が最終的なフロア面積と対比してどの程度になるかをお示しするため、便宜上、全ての競技について左上詰めで表示しております。
このページのバスケットボールにつきましては下の欄に記載したとおり、国体基準により、二十八メートル掛ける十五メートルのコートで二メートル以上のフリーゾーンが必要とされており、全国大会、県大会ともこの基準に基づくエリアで競技が行われております。
面数につきましては全国大会・県大会とも三回戦以降など、大会後半は六面あれば一会場での開催が可能とされておりますことから、これに見合った規模としてメインアリーナ四面、サブアリーナ二面が想定されます。この場合、メインアリーナで必要となる施設規模については、短辺が三十四メートル、長辺が八十一メートルとなることが想定されます。
なお、資料の右側、県大会の下の欄に米印で記載しておりますが、県大会の現状としましては、最大八会場、計十六面の複数会場で分散開催しているため、大会本部等の負担が大きく非効率であるとの課題がございます。このため、新たな総合体育館として必要な規模を整備し、会場が集約できれば大会運営上のメリットが大きいと考えられます。
次ページ以降、ただいまの説明同様、ほかの競技についても必要な競技面数と規模を想定しました。これらを重ね合わせて検討した結果が十一ページになります。
ハンドボールコートに必要な短辺四六メートル、バスケットボールコートに必要な長辺八十一メートルで、全ての競技で必要と想定される面積が含まれることになります。
二ページにお戻りください。
この結果、競技面数については、メインアリーナがバスケットボールコート四面、サブアリーナが同二面、柔剣道場が各二面、フロア面積については、太枠で囲んだ部分ですが、メインアリーナが三千七百二十六平方メートル、メインアリーナと同様の寸法で算定したところ、サブアリーナが一千五百六十四平方メートル、また、県柔道会と県剣道連盟に基準や運営方法を確認の上、算定したところ、柔剣道場が八百四十一平方メートルが想定されるとの調査結果を得たところであります。
競技面数の詳細については、十二ページ以降に各競技ごとに記載しております。
続きまして、資料の二十一ページをお願いいたします。
施設の機能、規模・構成等のうち、観客席の規模・構成についてです。
これは、観客席についてその構成や収容人数の考え方を整理するとともに、昨年度実施した需要予測調査や今回の競技団体へのヒアリングの結果を踏まえ、必要な観客席の規模の想定を行ったものです。
まず、一の観客席の構成についてです。
観客席については、全てのイベントで使用が想定される固定席、プロスポーツやコンサート等で使用が想定される可動席、主にコンサート等での使用が想定される移動席、いわゆる椅子でございます、の三種類が一般的とされております。
二十二ページをお願いいたします。
収容人数の考え方ですが、下の図のとおり、フロアの利用形態により収容人数が異なることになります。
二十三ページをお願いいたします。
観客席の必要な規模についてです。
下の表にコート四面を使用するアマチュアスポーツ大会等、資料の真ん中ですが、センターコート一面を使用するプロスポーツ大会や高校総体の決勝等、資料の右側ですが、その他コンサート、それぞれの利用形態ごとに競技施設の基準や需要予測調査における競技団体・プロモーター等へのヒアリング結果等に基づく必要席数を整理しております。
この表の黒丸で表示しているのがそれぞれの利用形態における収容人数の最大値であり、これらを整理すると必要席数はこの資料の中ほど、太枠の部分でございますが、アマチュアスポーツ大会等については三千席以上、プロスポーツ大会等については八千席以上、コンサートについても同じく八千席以上が想定されます。
ここで、資料飛びまして二十九ページをお願いいたします。
これは、さきの第二回定例会の
総合政策建設委員会におきまして、観客席の規模について「八千人規模だけじゃなく、一万人、五千人規模についても検討すべき」との御指摘を受け、それぞれの規模について整理し、検討委員会に説明した資料でございます。
五千人規模の施設の場合は、コンサートの開催実績がほとんどないことが確認されております。
次に、少し資料飛びまして参考資料の十ページをお願いいたします。
一万人規模の施設の場合は、地方部に立地している施設ではコンサートの開催頻度が落ちることが確認されております。これらを踏まえ、検討委員会においては八千人規模が適当とされたところでございます。
なお、固定席、可動席、移動席の内訳など具体的な観客席の規模につきましては、今後、整備予定地の決定後、施設のレイアウトを検討する中で協議していただくことを想定しております。
最後に、第三回検討委員会の議事概要についてです。
委員会では、ただいまの説明を踏まえ、活発な御論議をいただいたところです。これらの御意見について、かいつまんで御説明いたします。
三ページの一番上の丸を御覧ください。
新総合体育館は、アマチュアスポーツの大会利用などスポーツ振興のための施設として検討を進めており、この施設にプロフィット化等を求めるのは考え方として逆行している。スポーツ振興を考えた場合の収入源は施設の利用料金であり、単価が安いというのは当たり前にある。そのため、収入があってもコストが高く収益は成り立たない。
次の丸を御覧ください。
「する」スポーツに軸を置くとしても、少しでも赤字を改善するよう収支のバランスを考えるべきである。
四ページをお願いいたします。
下から二つ目の丸を御覧ください。
体育館は、スポーツのスタジアム・アリーナガイドライン等では、人の集まりやすい場所に造るというのが基本である。観客席八千人という規模を決めたがゆえに、その面積を確保するために土地選定において山の中に造るということだけはやめてほしいなどの御意見がございました。
以上のとおり、第三回の検討委員会では施設の機能、規模・構成等について検討していただき、その結果として、競技面数については、メインアリーナはバスケットボールコート四面、サブアリーナはバスケットボールコート二面、柔剣道場は各二面、観客席については八千席規模を目安に今後具体的に検討を進めていくことでおおむね委員間の共通認識は得られたところです。
第三回の検討委員会につきましては、以上です。
続きまして第四回検討委員会の検討結果につきまして、お手元の資料に基づき御説明いたします。
第四回の委員会は、新たな総合体育館のコンセプトと、それを踏まえた立地環境について御議論いただいたところです。
それでは、第四回委員会の資料一を御覧ください。
これは、「みる」・「ささえる」スポーツに必要な機能について各委員の意見を取りまとめたもので、この中からかいつまんで御説明いたします。
一ページをお願いいたします。
まず、一の「みる」スポーツに必要な機能についてです。
全国・国際大会の誘致を見据え、他県にない優位性の確保として、観客、選手、大会運営者のそれぞれの視点から必要となる諸室や設備の整備に関する御意見などを頂きました。また、障害者に配慮した観客席の整備などに関する御意見を頂きました。
次に、二の「ささえる」スポーツに必要な機能についてです。
市町村では対応が難しい機能の整備として、R&Dの拠点として鹿屋体育大学と連携したスポーツ科学の研究・提供機能の検討。
二ページをお願いいたします。
部活動指導員などスポーツ指導者の養成拠点機能などといった御意見を頂きました。
最後に、三のその他についてです。
施設の財政的な持続可能性にも寄与する機能の担保として、ウェルネス情報発信など健康増進サービス機能などといった御意見を頂きました。
続きまして、資料二を御覧ください。
諸室の規模についてでございます。
一ページをお願いいたします。
まず、一の趣旨についてですが、新たな総合体育館に必要な更衣室など諸室の構成や規模について各種基準の状況等を調査し、諸室ごとの必要規模と諸室全体の理論値を整理しました。
続きまして、二の必要規模の考え方についてです。
アリーナ標準に基づき諸室の構成・規模を整理し、これを必要最小限の構成・規模として仮置きしました。
なお、同標準に位置づけられた諸室のうち具体的な規模が示されていないものは、各種大会の規定に示された規模を仮置きするなどしました。
柔剣道場及び弓道場については諸室の基準等が定められていないため、類似施設のうち新総合体育館と同規模の施設における諸室の構成・規模を仮置きし、これを必要最小限の構成・規模と位置づけました。
器具庫については、競技団体に保管が必要な器具等を調査の上、その収納に必要な面積をメーカーに確認して整理しました。
二ページをお願いいたします。
このページの中ほど、三の取りまとめ結果についてです。
メインアリーナ、サブアリーナについては必要な諸室として、器具庫、更衣室、会議室等が想定され、必要な面積は五千三百五十五平方メートルとなっております。
三ページをお願いいたします。
柔剣道場及び弓道場については必要な諸室として更衣室等が想定され、必要な面積は、柔剣道場で百七十五平方メートル、弓道場の近的で三百十平方メートル、遠的で百八十五平方メートルとなっております。
なお、全国大会、プロスポーツなど大会等の利用目的によって諸室の利用範囲等が異なることから類似施設においては多目的室を設置し、効率的に利用している例が見られます。このため、本県においても整備予定地の決定後、施設のレイアウト等を検討する中で、より効率的な配置の視点から協議していただきたいと考えております。
なお、各諸室の構成等の詳細につきましては、四ページから六ページに記載しております。
続きまして、資料三を御覧ください。
新たな総合体育館のコンセプトについてです。
資料の左側は施設の機能に係る基本的な考え方を、右側は施設の規模・構成について記載しております。
まず、左上を御覧ください。
現体育館の現状・課題として、狭隘等を記載しております。
続きまして、その右側の需要予測調査結果についてです。
新たな総合体育館の施設の利用割合は、メインアリーナでスポーツ利用がおおむね七六から八七%、多目的利用がおおむね一三から二四%となっております。
続きまして、施設の機能のうち基本的な考え方を御覧ください。
現体育館の現状・課題等を踏まえ、新たな総合体育館は、「する」スポーツをベースとしたアスリートファーストの施設とすると整理しております。
次に、スポーツ振興の拠点機能を御覧ください。
具体的な機能をスポーツを「する」、「みる」、「ささえる」の三つの視点から整理しました。
まず、「する」視点から、屋内スポーツ競技の中核的な施設として県大会をはじめとする各種大会の円滑な運営や全国・国際大会の誘致が可能な施設。
次に、「みる」視点から、県民が一流のスポーツに触れる機会を創出するなど、「みる」スポーツにも対応できる施設。
最後に、「ささえる」視点から、スポーツ科学の研究・提供機能など、本県のスポーツ振興を支える人材を育成する施設。
また、このことにより競技力の向上や競技人口の増加を図るとともに、県民、とりわけ将来を担う子供たちに良質なスポーツ環境の提供を図ることとしております。
次に、多目的利用による交流拠点機能を御覧ください。
新たな総合体育館はスポーツ振興の拠点機能に加え、コンサート等の開催を通じ、様々な人々が交流できる施設とすることとして整理しました。また、このことにより地域活性化とともに、施設の収益性にも寄与することとしております。
続きまして、資料の右側、大まかな施設の規模・構成を御覧ください。
まず、施設の規模・構成の考え方についてです。
メインアリーナはバスケットボールコートで四面、サブアリーナは同二面、柔剣道場は各二面、このほか弓道場を想定しております。また、観客席については八千席程度を想定しております。
次に、各施設構成ごとの概要についてです。
競技フロアや観客席、諸室等については必要最小限の規模を整理し、整備予定地の決定後、具体的に検討していただくこととしております。
次に、検討に当たっての視点ですが、あらゆる利用者にとって快適な環境づくりなど記載のとおりでございます。
次に、メインアリーナ等の競技フロア、観客席の規模等を記載しております。
施設の規模は、整備予定地の決定後、具体的に検討していただくこととしておりますので、フロアサイズについてはプラスアルファ、諸室についてはプラス・マイナスアルファと表記しております。
最後に、その他として、「みる」スポーツ、「ささえる」スポーツ等に必要な機能について、先ほど資料一で御説明した内容を記載しております。
資料四を御覧ください。
ただいま御説明した施設のコンセプト等を踏まえた新たな総合体育館の立地環境についてです。
一ページをお願いいたします。
まず、一の基本的な考え方についてです。
新たな総合体育館について専門のコンサルタントを活用して立地に必要な条件を整理するとともに、それらの条件に沿って現状を踏まえつつ分析を行いました。
立地に必要な条件に関し、スポーツ利用については競技団体、多目的利用についてはプロモーターに対し、それぞれヒアリングを行い、整理しました。その結果、スポーツ利用、多目的利用のいずれにおいても交通利便性、宿泊施設、飲食・物販など商業施設の集積が立地条件として必要との結論を得ました。
二の現状についてです。
ただいま御説明した一の基本的な考え方で示された立地条件のうち、交通利便性については利用者の交通手段により評価の対象も異なることから、利用形態ごとの交通手段の現状について把握しました。
二ページをお願いいたします。
一のスポーツ利用について、まず、県大会についてです。
県大会の主な参加者である中高生の大会を基に整理しました。
部活動指導者向けのアンケート調査結果によりますと、大会会場までの交通手段については県本土地域のほとんどが自家用車の利用であり、離島地域は多くが宿泊先の送迎バスを利用しております。
三ページをお願いいたします。
次に、全国大会についてです。
二〇二〇年に本県で開催が予定されていた国体における調査を基に整理しました。調査結果によると、鹿児島を来訪するための最終交通機関について、航空機利用が約五〇%、新幹線が約三六%となっております。
次に、二の多目的利用について、まず、県外についてです。
需要予測調査において、多目的利用の大半を占めるコンサートの状況を基に整理しました。プロモーターに確認した結果、県外からの参加者は九州地域が大半であることを確認しました。また、「交通機関は、高速バスや新幹線の利用が多いのではないか」との意見でありました。
四ページをお願いいたします。
次に、多目的利用の県内についてです。
県民アンケート調査結果によると、スポーツイベント、コンサート等の会場への交通手段については、約七〇%が自家用車、約二五%が公共交通機関を使用しております。
五ページをお願いいたします。
三の分析についてです。
具体的な条件の検討といたしまして、先ほど御説明した一の基本的な考え方で整理した立地条件について、需要予測調査による新たな総合体育館の利用割合及び二の現状で整理した交通手段の現状を踏まえ、さらに具体的な条件を設定しました。
条件設定の表を御覧ください。
新たな総合体育館において約四〇%の利用が想定される県大会の立地条件については、自動車や船によるアクセス及び周辺に宿泊施設・商業施設が多いこと、次に、約四%の利用が想定される全国大会の立地条件については、航空機や新幹線によるアクセス及び周辺に宿泊施設・商業施設が多いこと、最後に、約二〇%の利用が想定されるコンサート・イベントの立地条件については、県外は高速バスや新幹線によるアクセス、県内は自動車、JR、バスによるアクセスで、これに加え、周辺に宿泊施設・商業施設が多いことと設定しました。
なお、新たな総合体育館は「する」スポーツをベースとした施設として検討を進めており、利用割合についても県大会の利用が最も多いと想定されることから、競技者にとっての立地環境を最も重視することとしました。
続きまして、利用形態ごとに重視する条件についてです。
立地条件については、スポーツ利用、多目的利用のいずれにおいても交通利便性、宿泊施設・商業施設の集積が必要とされたところですが、各利用形態において、これらの条件のうち重視するものについて関係者へのヒアリングにより整理しました。
まず、県大会についてです。
県内競技団体にヒアリングした結果、県内各地からの交通利便性を最も重視し、次に、離島生徒への配慮の観点から宿泊施設、大会中の飲食・物販への対応の観点から商業施設の順であることを確認しました。
六ページをお願いいたします。
次に、全国大会についてです。
全国競技団体にヒアリングした結果、全国各地からの集まりやすさの観点から交通利便性を最も重視し、次に、大会参加者等の利便性を確保する観点から宿泊施設、大会中の飲食・物販への対応の観点から商業施設の順であることを確認しました。
最後に、コンサート・イベントについてです。
プロモーターにヒアリングした結果、県内外からの集まりやすさの観点から交通利便性を最も重視し、次に、観覧者・スタッフへの利便性の観点から宿泊施設、飲食・物販への対応の観点から商業施設の順であることを確認しました。
続きまして、二の利用形態ごとの立地条件についてです。
まず、スポーツ利用のうち県大会についてです。
交通利便性について、先ほど申し上げましたとおり、県本土地域の利用者のほとんどが自家用車利用であることから、県内のどの地域が自動車利用において最も優位であるか分析し、鹿児島市が最も優位との結論を得ました。
七ページをお願いいたします。
ただいま申し上げた自動車利用の分析結果の詳細についてです。
県本土地域の二十五市町を対象に、ほかの市町との自動車による移動時間の平均値を比較しました。比較に当たっては、市町ごとに県大会の主な参加者である中高生の競技人口を加味して実施し、以下の分析結果を得たものです。
八ページをお願いいたします。
次に、離島の中高生の大会参加に係る交通利便性についてです。
離島の中高生は大会終了後、船舶を利用し帰島しますが、ほとんどの競技において出港に間に合わないことを理由とした表彰式の途中退席や延泊などの実態があることを確認しました。このため、平等な競技環境を提供する観点からは特に港からのアクセスを重視する必要があり、鹿児島港から近い距離に立地することが望ましいとしております。
九ページをお願いいたします。
参考までに、鹿児島港までの所要時間について三十分圏内の地域を色分けして表示しました。
続きまして九ページの一番下、宿泊施設・商業施設についてですが、いずれも鹿児島市に最も集積している状況にありました。
十ページをお願いいたします。
参考までに、このページに宿泊施設の立地状況について、また、次のページに商業施設の立地状況について表示しております。
十二ページをお願いいたします。
スポーツ利用のうち全国大会についてです。
交通利便性については航空機と新幹線による来県が想定されるため、立地条件としては鹿児島空港と鹿児島中央駅に近い距離が望ましいとしております。
宿泊施設・商業施設の状況については県大会で御説明したとおり、いずれも鹿児島市に最も集積している状況にあります。
最後に、コンサート・イベントについてです。
交通利便性については、県外の場合、新幹線と高速バスによる来県が想定されることから、立地条件としては鹿児島中央駅に近い距離が望ましいとしております。県内の場合は自家用車と公共交通機関による来場が想定されることから、立地条件としては、自家用車の場合、自動車によるアクセス比較の結果、鹿児島市が最も優位となり、公共交通機関の場合、鹿児島中央駅に近い距離に立地することが望ましいとしております。
宿泊施設・商業施設の状況については、スポーツ利用の県大会で御説明したとおり、いずれも鹿児島市に最も集積している状況にあります。
十三ページをお願いいたします。
ただいま申し上げた自動車利用の分析結果の詳細についてです。
スポーツ利用の県大会の場合と同様にビッグデータを活用して分析し、以下の結果を得たものです。
十四ページをお願いいたします。
県内の公共交通網等の集積度をお示しするため、国交省のGIS国土数値情報により作成した地図を添付しております。
最後に、十五ページをお願いいたします。
分析結果のまとめでございます。
まず、新総合体育館においてスポーツ利用の県大会の場合についてです。
交通利便性について、県本土地域は利用者のほとんどが自家用車利用であることから、自動車による時間距離を比較した場合、鹿児島市が最も優位としております。また、熊毛・奄美地域は船舶利用であることから港からのアクセスを重視する必要があり、鹿児島港から近い距離が望ましいとしております。
宿泊施設・商業施設については、鹿児島市に最も集積している状況であります。
次に、スポーツ利用の全国大会の場合についてです。
交通利便性について、その多くで航空機と新幹線による来県が想定されることから、交通結節点である鹿児島空港と鹿児島中央駅から近い距離が望ましいとしております。
宿泊施設・商業施設については、鹿児島市に最も集積している状況であります。
最後に、多目的利用のコンサート等の場合についてです。
交通利便性について、県外からはその多くで新幹線と高速バスによる来県が想定されることから、交通結節点である鹿児島中央駅から近い距離が望ましいとしております。また、県内については、自家用車利用の場合は自動車による時間距離を比較した結果、鹿児島市が最も優位となり、電車・バス等の公共交通機関利用の場合は鹿児島中央駅から近い距離にあることが望ましいとしております。
宿泊施設・商業施設については、鹿児島市に最も集積している状況であります。
以上が、施設のコンセプトを踏まえた立地環境についての分析結果のまとめでございます。
続きまして、第四回検討委員会の議事概要についてです。
委員会では、ただいま御説明した新たな総合体育館のコンセプトとそれを踏まえた立地環境について御説明し、御協議をいただいたところです。
一ページをお願いいたします。
三の議事概要を御覧ください。
委員会における協議の結果、一のうち2)の諸室ですが、先ほど御説明した構成や規模をもって今後具体的に検討を進めていくことで委員間の共通認識が得られたところです。
二ページをお願いいたします。
3)の新たな総合体育館のコンセプトについてです。
四ポツ目を御覧ください。
先ほど御説明した内容で委員間の共通認識が得られ、今後、このコンセプトをベースに検討を進めていくこととされたところです。
三ページをお願いいたします。
二の施設のコンセプトを踏まえた立地環境についてです。
二ポツ目を御覧ください。
先ほどの説明を踏まえ、立地環境について協議した結果、施設のコンセプトに示された総合体育館の機能を最大限に発揮させる観点から、交通利便性や宿泊・商業施設の集積状況を踏まえると、鹿児島市に立地することが望ましいとの委員間の共通認識が得られたところです。
四ページをお願いいたします。
各委員から出された主な意見です。本日は、これらの御意見について、かいつまんで御説明いたします。
下から二つ目の丸を御覧ください。
スポーツ振興に軸足を置くことを前提とした上で、多目的利用についても重要であり、今後、立地場所の議論等と併せて具体的に検討していくべき。
五ページをお願いいたします。
上から三つ目の丸を御覧ください。
県大会等の交通手段として自家用車の利用が多いことを踏まえると、整備候補地の検討に当たっては駐車場の確保について考慮すべきである。
一番下の丸を御覧ください。
新たな総合体育館はスポーツ大会やコンサート等イベント開催時に多数の方が来場することから騒音等周辺住宅への影響は考慮すべきであるなど、様々な御意見が出されました。
県としましては、これらの御意見や施設のコンセプトも踏まえた上で整備候補地の選定を行い、十一月に予定する次回の検討委員会において複数の整備候補地を提案し、御検討いただきたいと考えております。
最後になりますが、お配りしました参考資料を御覧ください。
新たな総合体育館の整備に当たりましては、これまで県民の方々や屋内スポーツ競技団体に対しアンケート等を通じて御意見・御要望を伺ってきております。本日は、お手元の資料に基づき、これまでの意見聴取の状況につきまして御説明いたします。
まず、一の県民に対するアンケート調査及び県民からの意見・要望についてでございます。
まず一ですが、令和二年一月に県民の方々を対象に、総合体育館に望ましい機能や立地で重視すべき点などについてアンケート調査を行い、この資料の米印に記載のとおり、国際・全国レベルの競技大会など「みる」スポーツに配慮した機能やコンサートなど多目的利用による交流拠点機能への関心が高いことなどの結果が得られたところです。
また二ですが、県民の方々からは「知事へのたより」などを通じまして整備候補地等に関することなど八十三件の御意見・御要望をいただいております。
次に、二の屋内スポーツ競技十七団体等からの意見聴取等についてです。
一ですが、令和二年一月に屋内スポーツ競技団体へ総合体育館に望ましい機能等についてアンケート調査を行っております。
二ページをお願いいたします。
2)ですが、同月、部活動指導者に同様の調査を行い、本年一月からは二以降に記載のとおり、屋内スポーツ競技団体へ各種大会の開催状況、新たな総合体育館の利用意向などにつきまして調査を行っております。このほか、資料には記載しておりませんが、県議会の皆様方を通じまして県民や屋内スポーツ競技団体の御意見や御要望を頂いているところです。県としましては、これらの御意見や御要望について真摯に耳を傾けながら検討の参考としてまいりたいと考えております。
最後に、三の県民への周知についてでございます。
総合体育館基本構想検討委員会については報道機関をはじめ一般の方々にも全て公開で行っており、同委員会の資料や議事録についても県のホームページで公開し、県民の方々への周知を図っているところです。
以上で、新たな総合体育館の整備について説明を終わります。どうぞよろしくお願いいたします。
81 ◯鶴丸委員長 説明が終わりましたが、ここで、昼食等のため、暫時休憩いたします。
再開は、おおむね午後一時十五分といたします。
午後零時 九分休憩
────────────────
午後一時十五分再開
82 ◯鶴丸委員長 それでは、再開いたします。
午前に引き続き県政一般の特定調査の審査を行います。
西スポーツ施設対策室長から説明の補足申し出がありましたので、これを許可いたします。
83 ◯西 スポーツ施設対策室長
総合体育館基本構想検討委員会の件につきまして、追加で御報告いたします。
同委員会の今昌司氏から本年八月十一日付で委員辞任の申し出がございました。今氏はスポーツ振興の拠点機能と多目的利用による交流拠点機能は相容れないとし、検討委員会における共通認識との隔たりを埋めることは困難との判断に至り辞任の申し出がなされたところであり、八月三十一日付で解職に至ったところであります。
今氏からはこれまで主に「みる」スポーツの観点からの専門家として現場での経験等に基づいた貴重な御意見・御助言を数多く頂いたことから、県としましては同委員の後任については考えていないところであります。
なお、今後、「みる」スポーツの分野に限らず、当委員会の検討に資する専門家を任命する必要が生じましたら柔軟に対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
84 ◯鶴丸委員長 それでは、これまでの執行部の説明に対して質疑をお願いいたします。
85 ◯おさだ委員 端的に申し上げたいと思いますが、先日の一般質問の関係から少し掘り下げた形の質疑を絞ってさせていただきたいと思います。まず、先日、前田部長から御答弁いただきました類似施設について、需要予測調査は五十一か所されたわけですが、五千人、八千人、一万人規模とありまして、広さが五千人規模の場合、二万七千平米ぐらい、八千人規模の場合が二万三千ぐらいで、一万人規模の場合が三万五千平米ということで、これはあくまでも類似施設のデータで駐車場を入れる入れないなどが考慮されていない話でございますが、一般的な見方ですると、八千人規模のほうが敷地面積というのは広いのではないかと思うんですが、敷地面積の算出方法について教えていただきたいと思います。
86 ◯西 スポーツ施設対策室長 今、おさだ委員から類似施設において本定例会に県が示しました考え方についてのお尋ねがございました。
体育館の敷地面積は観客数の規模だけではございませんで、例えば駐車場の面積やメインアリーナ、サブアリーナのフロア面積、柔剣道場、弓道場の有無等により大きく異なりますが、本会議におきましては県が把握している類似施設のうち観客席の規模のみに着目して八千人規模の施設について敷地面積の平均値を算出いたしました。その上で、おさだ委員の御質問に対しましてこの平均値に見合った県有地を機械的に抽出し、四か所答弁したものでございます。
以上でございます。
87 ◯おさだ委員 例えば鹿児島アリーナは五千七百人規模でも敷地面積は結構広うございまして、三万五千平米ぐらいになります。一方では、例えば福岡市民体育館を見ましたけど四万平米という、五千人規模でも面積は広いと。ただ、八千人規模でも各県を見てみますと、神戸では一万平米あります。だから、あくまでも敷地面積というものだけで規模というのは一概に言えないのかなと思っています。
先日、五千人規模の場合の候補地が四か所、八千人規模が四か所、一万人規模で一か所という御答弁だったと記憶していますが、八千人規模の場合の四か所について、できれば具体的な場所をお示しいただければありがたいですが、お答えいただけませんか。
88 ◯西 スポーツ施設対策室長 おさだ委員からお尋ねがございました四か所についてですが、委員も補足していただきまして、私も先ほど申し上げましたが、他県の類似施設の平均値に見合った県有地を機械的に抽出したという前提で御答弁しましたが、当該四か所につきましては、農業試験場跡地、ドルフィンポート跡地、鴨池ニュータウン九・十号街区、住吉町十五番街区、以上、四か所でございます。
89 ◯おさだ委員 ドルフィンポート跡地、住吉十五番街区、県農業試験場についてはわかります。そして今お話が出ました鴨池は、具体的にはここの県庁を中心に考えたら、どこを指すわけですか。具体的に言ってください。
90 ◯西 スポーツ施設対策室長 鴨池ニュータウン九・十号街区は、今、垂水フェリーの前で住宅供給公社が駐車場として使っている県有地、九号街区と十号街区を合算した土地でございます。
以上でございます。
91 ◯おさだ委員 そうしますと、今の西室長の話だと工業試験場は入っていないということですよね。四か所については大体予測は付いていたんですけれども、一万人規模の場合となると広さで言うと恐らく県農業試験場跡地なのかなと思うんですね。今回の場所が候補地となり得るかどうかという話が、非常に独り歩きしちゃいけないんだけれども、実際四か所の県有地があると。そこは可能性としてこれから検討委員会でしっかりとした意見をもむんですが、現状、敷地がなければ体育館は造れないわけですよね。目指しているところは八千人規模であると、そしてそれは四か所しかないわけですよ。だから、冒頭も質問申し上げたのは、造り方のテクニックの問題で六千人規模でも一万平米で造ることもあると。だから候補地はあくまでも広さで全て判断するというわけではないと。
そうしますと、この四か所の県有地について県は候補地としてどのように考えていらっしゃるわけですか。
92 ◯西 スポーツ施設対策室長 ただいまおさだ委員の質問に対してでございますが、整備候補地につきましては、本議会の前日でございます、先月十三日に開催した検討委員会におきまして「鹿児島市に立地するところが望ましい」とされたところでございまして、今まさに次回の検討委員会に向け、委員もおっしゃいましたが、どのような視点で候補地を選定するかも含めて検討を行っているところでございます。例えばでございますが、施設のコンセプトを踏まえまして、最低限必要となる敷地面積の規模、また、複数の候補地を掲示して一か所に検討委員会では絞り込んでいただきたいと考えておりますから、その絞り込みに当たっての都市計画等への適合性、アクセス等の状況、周辺住宅の影響など、複数の候補地を比較するために必要となる項目などにつきまして、専門のコンサルタントの支援を受けながらまさしく検討しているところでございます。
このようなことから、現時点におきましては具体の候補地につきましては念頭にはないところでございます。
93 ◯おさだ委員 一般質問というのは一人六十分ぐらいしかなくて、質疑は、大体二十分、二十五分しか出来ないんですよね。ですから、常任委員会で掘り下げた形で質問しているんです。今、室長がおっしゃったのはあくまでも県有地でございます。そうしますと、検討委員会でこれから複数の候補地を絞り上げていくという話がございますね。これは知事も再質問で一か所に絞るという答弁を頂きましたよね。それでは民有地に対する考え方、ここはどう見ていますか。今後十一月に検討をして候補地を絞り上げて来るけど、十一月は議会がないので我々は議論が出来ない。次の十二月議会で、検討された結果を受けて質疑をしないといけない。民有地に対しての考え方を教えてください。
94 ◯西 スポーツ施設対策室長 整備候補地につきましては、先ほど申し上げましたように、ただいままさに検討を行っているところであり、まだ明確に言える段階にはございませんが、委員御提案ございました民有地につきましても含めながら県有地に限らず幅広く検討していくことになるのではないかと考えております。
95 ◯おさだ委員 そうしますと、これからわずか一か月間でどうやって民有地を選定されるかについては当局側と検討委員会側の話だと思うんですが、前知事時代の質問で言いましたけれども、農業試験場側と東側とのことで県民感情は二分されたと思っています。一つの候補地についての賛否ではなく、二つの候補地を比較して賛否が求められると、やはりこっちがいい、あっちがいいとなってしまったわけです。検討委員会という専門機関を作ったわけですが、県の主導でこの候補地はどうですかというやり方をされるのか、もしくは、検討委員会は「鹿児島市」と地域を明言しているわけですので、検討委員会からこういう場所はどうでしょうかと提案があるのか、そこの過程が一番大事であって、それに対する協議、どういうような形で複数を絞っていくかというそのプロセス、そこは県と検討委員会の全くゼロから行くのか、県有地の四か所を基に検討するのか、この辺が非常に私は説明責任の観点から大事だと思っていますが、どういうような方向性で考えていらっしゃいますか。
96 ◯西 スポーツ施設対策室長 候補地の絞り込みのやり方についての御質問でございますが、候補地の選定につきましては、先ほど申し上げましたように、県、これは検討委員会の事務局の立場で、整備候補地として必要となる面積でありますとか法令の適合性、こういった視点も見ながらまさに検討を進めているところでございますけれども、委員が今御提案ありました検討委員会の委員から整備候補地の提案がございますれば、これまでの検討委員会における検討の進め方は委員長をはじめ委員とも相談しながら進めているところでございますので、その土地を対象としながら検討を進めていくことになるのではないかと考えております。
97 ◯おさだ委員 申し上げたかったのは、予算をかけて検討委員会を造ったものの、県があまり主導し過ぎてこうですよという形であってはならないということですよね。ある程度は県が提案しても良いか、検討委員会側からも提案があるかもしれない。だから、検討委員会から県有地だけではなく民有地を提案される可能性もあるんじゃないかと思っております。そこのところはしっかりとした連携が大事であると申し上げたかったんですね。
候補地としては四か所プラスアルファも含め検討するという話ですが、候補地を複数選定するための優劣の付け方が大事じゃないですか。方法としては、先ほどから説明いただきましたように、一つは交通アクセス、一つは経済効果、一つは収支の問題とか鹿児島市のまちづくりとの連携とかいろいろな項目があって、どういった形でそこを複数候補地として絞るのか、そこから最終的に一か所に絞ったときに、県民に対してしっかりとこういう理由で、こうだったからということで説明できる大義名分が欲しいわけですよ。そこについての進め方というか、どういうイメージを持っていらっしゃるかということをお答えいただけませんか。
98 ◯西 スポーツ施設対策室長 候補地の絞り込みに関するお尋ねでございますが、委員が今御指摘いただきましたように、複数の候補地を絞り込むと。その絞り込みに当たりましては客観的な視点が必要だと私ども事務局も考えておりますし、基本構想検討委員会の委員からもそのように御意見が出たところでございます。そういうことから、例えば委員からの御提言、検討委員会委員の御提言なども踏まえますと、まずは必要な敷地面積の確保が出来るかでありますとか法令への適合性、周辺道路の状況、また宿泊施設・商業施設の集積でありますとかそういった評価項目、また、この評価項目は、今、専門のコンサルにもほかにないかどうかいろいろと意見交換しているところでございますが、こういった客観的な指標を提示した上で検討委員会では御議論していただきたいと考えております。
以上です。
99 ◯おさだ委員 まさに、そういう進め方が大事なんですよ。申し上げたいのは、やはり、検討委員会というものを造られた以上は専門性のある検討委員会の方々が質疑だけじゃなくてある程度は県にも提案、意見を言っていくということが大事だと思います。先ほど西室長から一人の方が辞退されたということですが、鹿児島市内の方々がおおよそを占めていますが、県外の方々も入っていると認識しています。複数の候補地が示された時点で、私はやはり「百聞は一見にしかず」であり、現地を視察するべきだと思っているんですよ。我々、委員会もそうかもしれません。検討委員会の方々の現地視察についてはどういう認識ですか。
100 ◯西 スポーツ施設対策室長 次回検討委員会の開催方法等につきましては、先ほどからの繰り返しで恐縮ですが、今まさに検討しているところではございますが、委員からもございましたように、候補地の選定に当たりまして現地を見るということは大変重要なことであるということは認識しておりまして、そのような方向で検討していくことになるのではないかと考えております。
101 ◯おさだ委員 やはり現地視察については、点や線、面で見るというように、場所のイメージを持つことができて、ホテルがあるな何があるなということになるので、すごく大事だと思います。
そうしますと、次、建設費ですよね。この間の前田部長の答弁で思ったことがあるんです。五千人規模の場合の建設費が大体百億円程度、八千人規模の場合が百二十億円程度と言われたんですね、一万人規模は急に上がって三百億円程度と言われたんです。ここの出し方について、五十一施設の需要予測調査でどのように建設費のシミュレーションをされたのか。百二十億円から急に三百億円に上がるということが少し僕の中ではどうなのかなと思ったので、どういった場所を調査されたのか、全部じゃなくていいですから教えていただけませんか。
102 ◯西 スポーツ施設対策室長 おさだ委員から体育館の建設費についてのお尋ねでございましたが、本会議で答弁いたしました他県の施設につきましては観客席の規模で区切って御答弁しましたが、建設費というのは観客席の規模だけでなく、建築年次、立地、メインアリーナ・サブアリーナのフロア面積、柔剣道場・弓道場の有無等につき大きく異なるものでございます。御答弁を差し上げました類似施設のサンプルにつきましても施設数も少なく、開示されているデータも限られている、そういった数値を基に御答弁したということを当日部長からも申し添えさせていただいたところでございます。
103 ◯おさだ委員 私が申し上げたかったのは、例えば鹿児島アリーナは百億円なんですよね、具体的にどういったところから算出されたのかということを聞きたかったんですが、それはいいです。要するに申し上げたいのは、建設費だけで百億円とか百二十億円ということは、民有地を購入した場合のお金ってまた膨れ上がるんですよね。民有地を購入して上物を造るとなると建設費は数百億円かかるのかなと思っています。政治というのは夢を語ることは大事ですけど、現実も見ないといけないわけですよ。そうしたときに、場所がいいからということもだけど、費用も念頭に入れながら、しっかりと候補地をブラッシュアップしていくことが大事だという話につなげたかったんです。
次に、収入と支出です。前田部長の答弁で八千人規模の場合の自立度〇・七であるとのことでした。五千人の場合は〇・一五とほとんど赤字なんです。一万人規模でも〇・五ぐらいで、これも半分赤字なんです。八千人規模の場合は〇・七二ということで、赤字だけれども黒字に持っていける可能性があると。なぜ一万人なのか、なぜ八千人なのかということについて、数字がしっかり出ていないから、一万人がいい、八千人がいいってなるわけです。県民はそういった大義名分が欲しいので、掘り下げたデータ、積み重ねてきたものが欲しいです。今後、類似施設も含めて収入、支出、建設費に関する細かいデータを、八千人規模なら八千人規模、五千人規模なら五千人規模ということで議会に出していただきたい。それは次の議会で結構でございます。
今度は施設の機能なんですが、鹿児島市内には鹿児島アリーナがあります。建設費は百億円で収容人数が五千七百人です。この鹿児島アリーナと競合してしまうということを僕はずっと言っているんですね。
そうしたときに、新しい体育館に必要な機能としてスポーツ科学の研究あるいはスポーツ情報発信の機能、スポーツ博物館などがあげられています。付加価値を付けたしっかりとした物を造っていくというイメージがないと、県民側からしてみれば同じような体育館を造ってもらっても困るという話になってくるわけですよ。であれば、そこについてeスポーツという話がありますね。eスポーツというのはテレビゲームと見られがちだけどそうじゃなくて、国体の競技にはなっていませんけれども、体育館の機能として鹿児島アリーナと違うような全く差別化したものが欲しいんです。そうしたときに、eスポーツというのは、文化とスポーツのコラボなんです。そういった提案をしたいと思っています。体育館を「する」、「みる」、「ささえる」というだけじゃなくて、そういったことについて、先の話をして申し訳ないけど、どのような認識があるか、教えていただけませんか。
104 ◯西 スポーツ施設対策室長 今、委員御提言の鹿児島アリーナとのすみ分けにつきましては、私ども極めて重要な視点だと考えております。今後、具体的には新たな総合体育館の機能、規模が明らかになってきたときにきちんと連携等について協議していく必要があると思いますが、今、現在におきましても、先ほど委員御提言ございました検討委員会においても新たな総合体育館は市町村では対応できない機能の整備として鹿屋体育大学と連携したスポーツ科学の研究機能、スポーツ博物館の設置など機能の差別化についても検討がなされておりますし、また、競技面数につきましても鹿児島アリーナはメインアリーナがバスケットボールコートで三面、新たな総合体育館は中核的な施設としてバスケットボールコートで四面、また、観客席数につきましても鹿児島アリーナはアリーナ照準で行きますと小規模アリーナ、新たな総合体育館は中規模アリーナというふうな機能、規模でのすみ分けというのを我々念頭に入れながら検討しているところでございます。
以上でございます。
105 ◯おさだ委員 僕はeスポーツについても検討していただきたいと提案しておきます。先の話なので室長から具体の答弁はできないと思っていますが、僕の提案として常に言い続けておかないといけないと思っているので、博物館とか図書館とかそういうのはわかるんですが、eスポーツについてもひとつ考えていただきたいと思います。
最後になりますが、候補地について検討委員会は鹿児島市内に決めたと。そして、積み上げてきたデータを基にしっかりと検討した上で複数の候補地を選定し、県と検討委員会がしっかりと協議してそれを一か所に絞り込むと。絞り方としては経済であったり駐車場であったりアクセスであったりいろいろな項目を整理して絞り込むと。大事なことは、間違いなくこのプロセスを県議会に説明すること。これについては、我々県議会議員として責任は重いんですよ。仮にドルフィンポートの名前が出ましたが、離島の方々が利用される鹿児島港のフェリーが一番近いと言われたらドルフィンポート、住吉なんですよね。でも、霧島とか向こうの高速道路を使う方々は農業試験場なんです。工業試験場の土地も遊んでいるんですよ。ここをしっかり絞り込まないといけない。未利用の県有財産については行財政運営の視点からも売却したり有効活用していかなきゃならないということがあります。体育館の件で県有財産の優れた土地がずっと生かされていないという、そこもしっかり考えて、体育館を造ることだけでなく、大所高所から税収とかそういったこともしっかり含めてもっと緊張感を持って検討委員会とまた協議をしていただきたい。私は引き続き十二月議会でもそのことについては質疑をさせていただきたいと思います。以上で終わります。コメントは要りません。
106 ◯鶴丸委員長 暫時休憩します。
午後一時四十三分休憩
────────────────
午後一時四十三分再開
107 ◯鶴丸委員長 再開いたします。
108 ◯上山委員 まず、今委員の辞任の話があったんですが、先ほどの説明では、この委員会の進め方あるいは執行部が委員の議論をしっかりと受け止めてくれないから辞めたんだというふうに捉えられたんですが、そういう捉え方でよろしいんですか。辞められた理由を詳しく知りたい。
109 ◯西 スポーツ施設対策室長 今委員の辞任の理由でございます。今委員は辞任の申入れに当たりまして、スポーツ振興の拠点機能と多目的利用による交流拠点機能、これは新たな総合体育館の検討の大きな柱でございますが、この両機能を持った上で検討を進めることについて、その両機能は相容れないと、そういうことで検討委員会におけるただいま申し上げました共通認識との隔たりを埋めることは困難との判断に至ったということで御自身のほうから辞任の申し出がなされたところでございます。
110 ◯上山委員 その文章は第三回
総合体育館基本構想検討委員会議事録の二ページに書いてございますね。今委員が辞めたのは大きいんですよ。これはなぜ辞められたのかを重く受け止めないと、私としてはこの議論は進められないと思っていますので、話をさせてもらいます。
今委員は、そうは言っても収益性を考えるんであればそれなりの決意が必要ですよと三ページで発言しているんですよ。だから、まだ議論をする段階なんです。相容れませんじゃなくて、どういうコンセプトでこの体育館を造るんですかという、本当の肝のところだと、今委員としては提案しているんですね。私としては、今委員の発言を読んでいると、鹿児島に総合体育館を造る、今委員も努力をしたいという気持ちが表れているんです、鹿児島のために何とかしたいと。スポーツ振興でフル稼働したとしても見込み収入が十分の一にしかならない、当然こうなると思います。赤字を当たり前でスポーツ振興を投資として考えるべきなのか、それともそうじゃない収益性を重視していくのか、これがコンセプトですので、そのコンセプトをしっかりと議論してほしいということで書いてございますね。
それと七ページにも公式ルール上は、ラインの外側に二メートルのスペースを取って、そこには何も置いてはならないルールになっていますと。これは公式ルールですから、絶対二メートルは死守しなければならないんだと。ただ、二メートルだと、そこに置くオフィシャルテーブルとかスペースがなかなか厳しいですと。これにパラ・オリンピックなどを考慮するともう少しその辺の配慮が大事ですよとか、これもコンセプトなんですよ。どういうスポーツを振興していくかによって、スペースの開け方、八十メートルというコートの広さの確保、これも大事ですよということで非常に熱心に発言されているんです。
八ページの真ん中のほうにはコートのラインはルール上こうやって引きますと、ただ問題はそこではないんだと。この体育館で四面のコートを設定して、少なくとも県大会クラスの競技大会をやるんですという前提でどういうコートの設定をすべきか、計画すべきかということが問われているんだと。競技団体がどうこうじゃなくて、コンセプトの中でどういうコート設定をしていくのかということをしっかりと、これが大事なんだということまでおっしゃっているんですよ。
ですから、最終的に辞められたというのは非常に私はショックなんですけど、十ページにも書いていますね。十ページの下のほうにもこのコートレイアウトでは車椅子はどこにもすれ違う場所がないということで、苦言を申し出ておられますね。コートは身障者、健常者一緒ですから、ここを踏まえてやっぱりあらゆる角度から検証していってくれと。
最終的にコンセプトというのは何かというと、十八ページ。結局、彼はこのコンセプトをしっかりと議論してくれとおっしゃっているんです。鹿児島に八十メートル級の総合体育館が出来る、これはどういうコンセプトで造っていくんだというところなんですが、今回提案されているコンセプトについての合意というところで第四回の委員会の資料も出されていますけど、「みる」スポーツ、「ささえる」スポーツ、あと多目的の利用と。前回とどこが変わっているんでしょうか、前回と。
111
◯前田総合政策部長 今、上山委員から今委員の過去の議事録の発言とかも取り上げながら、今委員の貴重な御意見の数々を御披露していただきました。私どもも今委員については非常に、ちょっと刺激的ではあるんですけれども、すばらしい意見をいっぱい頂きまして、このまま続けていただきたいといいますか、辞任の申し出があったときは本当にショックというか、びっくりいたしました。どうしてだということで、いろいろとお話をさせていただきました。そしたら、こういうことでございました。今委員の中では、いわゆるスポーツの拠点としての体育館、一方で多目的というかイベントとかコンサートをやる施設、何というんですかね、体育館とは言えないと思うんですけど、この二つの機能というのは相容れないんだと。だから、もし鹿児島県として造るとすれば、いわゆる体育館かもしくはイベントに使う施設か、どちらかに特化してやらないとこれはよくない。そういうどっちつかずというか、何でもありの施設を造るとよくないというのが今委員の持論であります。
なので、私も委員会の中でいろいろな角度から御意見を頂きますので、今委員はどういうお考えなのかなと最初は分からなかったりしたんですけれども、そこの部分でこの前コンセプトをまとめたわけですけれども、私どもとしては「する」、「みる」、「ささえる」、三つのスポーツの機能、それからもう一つ、コンサート・イベント等多目的の機能、これを兼ね備えた施設を造りたいんだと。それに対して、今さんはそれをやってしまうとうまくいきませんよと、これはもう施設の考え方の問題であります。
施設の考え方、コンセプトにつきましては、在り方検討委員会の時代からですから、もう三年前から議会の場でも御議論いただきまして、それで行きましょうということで進めてまいりました。だから、今委員にはそこの部分についてはどうか御理解いただきたいんだけどということで何度もお話させていただきましたが、そこの部分について「いや、自分はそこの自説を曲げるわけにいかない」ということでございまして、今回解職するに至ったと、そういうことでございますので、御理解いただきたいと思います。
112 ◯上山委員 在り方検討委員会の議論というのをそのまま引き継いではいるんですが、多目的あるいはコンサート関係が計算上、二〇%。そうであれば二〇%確保するそういった根拠があるのかどうかも含めて具体的に議論しないといけないと思うんですよ。ですから、多目的、コンサートということで当然機能は備えても私はいいと思いますけど、本当にそういう形で収益性まで求めるのかという議論をコンセプトの中で、委員の中で議論できているのかどうか非常に疑問なんです。委員間同士で本当にそこまでかんかんがくがく進められた議論なのかどうか。そこが非常にデータも含めて見えないもんですから、我々もこの議論の不十分さを感じざるを得ないんです。ですから、今委員が辞めたというのも非常にショックなんですけど、要するに議論できないというふうに思われたんじゃないかとちょっと考えざるを得ないと思ったもんですから。
要は、このコンセプトの中身が前回とどういうふうに突き詰めて変わってきているのか、そこをちょっと教えてもらえませんか。この議事概要の二ページです。
113 ◯西 スポーツ施設対策室長 今、上山委員はコンセプトの議論がどのように変わってきたかという趣旨のお尋ねでございました。
先ほど部長からも御答弁差し上げましたとおり、今委員からも様々な貴重な御意見を頂きました。今委員の御持論としましては、スポーツ拠点と多目的利用の交流拠点、二つを追うものは相容れないんだという御持論でありましたけれども、我々もその両方を追い求めるがゆえに過大な施設を造るというふうなそういう点は当然認識した上で、そういうことから多目的利用側の委員、スポーツ側の委員も「する」視点、「みる」視点、様々な専門家の委員の目線から議論をしてきた上でスポーツ振興と多目的利用のバランスをどうするか、そのための検討の材料として昨年度需要予測調査をしたときに、まだこれは土地も決まっていない、一般的な需要予測ですが、二割程度は多目的利用に見込まれると、それをベースに今まで議論してきておりまして、前回の議論におきましては、まさしく固まりましたスポーツ振興の拠点機能と多目的利用の拠点機能、これを今後議論していくに当たっては多目的利用の機能を十分に生かすのであればそれはどういった立地がいいのか、立地も交えながらより踏み込んだ議論をしていきましょうということで、今、コンセプトが固まったところでございます。
そういったことから、今委員の御持論はありましたが、委員間では今委員の御指摘する相容れないという部分の懸念も踏まえた上できちんとバランスをどうしようか、その上で委員間としてスポーツ利用が軸だ、ただ多目的利用をすることによってこういった施設の収益性も寄与するというコンセプトがまとまったところです。
114 ◯上山委員 私も多目的利用を否定しているわけではありません。特に川内にはプロレスの興行もされていますし、あとボクシングなども非常にファンが多いと思っていますから、そういった具体的なイベントがある、それをどういうふうに誘致していくんだというもくろみというか議論が今されているのかどうか見えないということを私は言っているんですよ。二〇%、二割という数字だけが独りで歩いている感じがするもんですから、そこの根拠なるものがやはりあるんでしょうか。
115 ◯西 スポーツ施設対策室長 今、委員御指摘の多目的利用の交流拠点の二〇%の根拠でございますけれども、これは昨年度実施しました需要予測調査におきまして他県の同様の施設の利用状況、また、コンサート仕様につきましては専門のプロモーターへの聞き取り、その上で、うちの市場条件を見据えたときにどのぐらいの観客席の規模が適切なのか、また、その規模で行ったときにどのぐらいの需要が見込まれるのか、そういった専門家への聞き取りでありますとか他県の施設の状況も密に調べた上で専門のコンサルに集計してもらいました数値でございますので、これは極めて客観的な数値と考えており、それを基に、今、検討委員会で議論を進めているところでございます。
116 ◯上山委員 分かりました。じゃ、それはもうそういうデータを信じるしかないということで承ります。
それと、コンセプトについて委員の方々がおっしゃっているように、何に特化した形で他県との差別化を図るか、これも大事だというふうに私としては議論されていると思うんですよ。障害者に優しいあるいはプロを目指す種目を限定しながら、他県の事例も出していますけれども、そういった特化したコンセプトを盛り込んだ形で県民にアピールするということも大事だと思っています。でないと、わざわざ百億円以上のお金をかけて、しかもコロナ禍の厳しい中でこういった建設を推進していくんだということを県民に訴えるためには、やはり他県にないあるいは今求められているもの、今の現状をしっかりと訴えるものが私としては欲しいもんですから、ぜひ議論された経緯を踏まえてこういったものをコンセプトの中にも盛り込んでもらいたいと思っているところです。これは要望として受け止めてください。
それから三ページのほうに、その後、第四回の・・・
117 ◯鶴丸委員長 上山委員、申し上げておきますが、時間の関係もありますので、いろいろ説明があったものについてはできるだけ重複しないように簡潔に質問、また執行部のほうも答弁をよろしくお願いします。
118 ◯上山委員 それでは、立地環境ということで実際どこに造るかという、そういった経緯の議論が載っています。これもコンサルタントにおいて調査・分析した結果に基き協議がされたんですが、どちらかというと「立地環境」ということで書かれている気がするんです。要は交通網の話とかあるいは利便性の話とか早く帰れるとかそれも大事なんでしょうが、やはり候補地というのは場所ですね、場所、スペース、そして利便性、そういったものが複合されると思うんですよ。ですから、鹿児島市が適地だという結果だけをこの議会で提案されても場所がどこで、そしてどんなスペースがあってという、候補地も含めて話をしてもらわないと受け止めようがないんです。
前回の委員会の中では鹿児島市だけではないですよねと、郊外も含めて霧島市も含めて当然議論をするんですよねという話もされたわけですが、どちらかというと、この「立地環境」という言葉を活用して鹿児島市に決めていったというような受け止めをせざるを得ないというのがこの検討委員会の流れだと私は思っているんもんですから話しています。こういった形で立地環境整理の後、十一月には幾つかの候補を検討委員会の中で議論しますということですが、今回の本会議でもどんな候補地があるのかも言われなかったということが今の現状です。
どちらかというと、議会に対しての提案よりも検討委員会で決まったことをこの委員会で報告をし、承認をしてもらうような流れになっているような気がしています。議会というところはやはり県民の代表ですので議会重視をぜひしてほしいんです。ですから、要は、検討委員会の前にぜひ議会に提案してください。そういう場がないと、どうしても検討委員会優先なんですよ。検討委員会で決定した事項を我々が承認する追認機関になっちゃっているような気がするんです。候補地はもう決めているんですよね。提案する内容はあるんですよね。
119 ◯鶴丸委員長 暫時休憩します。
午後二時二分休憩
────────────────
午後二時三分再開
120 ◯鶴丸委員長 再開いたします。
121 ◯上山委員 要は、鹿児島市が適地だということが先行していることに非常に疑問を持っているんです。体育館を造るというのは鹿児島県ですから県内どこでもあり得るんですよ。霧島の、国分のあるいは姶良のあるいは川内のここもあるんだけれども、どうでしょうかという複合的な提案というのはあってしかるべきだと思うんです。しかし、検討委員会の中で鹿児島市に限定されたと言われているもんですから、どうも流れが何か副案があるのかなというふうに感じてしまうところがございます。市町村振興も含めて、もしかしたら、うちの市ではここがあるんだけどなという提案を募集してもいいと思うんですよね。もっと幅広く県民あるいは市民に訴えて議論をするようになっていないもんですから、このままで県民に納得が得られるのかと非常に不安になっています。
部長、どうでしょうか。
122
◯前田総合政策部長 今、上山委員からこの総合体育館の進め方の総論みたいなところをお話をいただきました。これまでの経緯は御案内のとおりですので申し上げませんが、今年度この事業を進めるに当たりまして、今までの過去の経緯からまずはどんな体育館を造るということをきちっと決めましょうと、その上で体育館に適した立地環境というのはどんなもんですかねというのを詰めた上で個別具体の選定箇所についてはまたるる検討していくということで、そういうスキームにのっとって今後検討しているところです。検討の方法としては客観性、透明性を担保するために完全フルオープンの検討委員会で御議論いただきまして、その検討結果をこうやって毎議会議員の皆様方に御論議いただいていると。それは追認機関という御指摘がございましたけど、そうではなくて、例えば前回の委員会ではおさだ委員から規模のお話できちんと検討をしろというお話をいただきましたので、それは検討委員会にお返しして、再度検討していただいたということで、御論議いただいているのはこの場でやると、それを基に客観的に検討するのが検討委員会であるということでございます。
そういう意味で、先ほどの話に戻しますけれども、体育館のコンセプトが前回の委員会で決まりまして、それを基に、じゃ、この体育館を客観的に造るとすれば、県民の広い県土の中で一人でないですね、百五十万人という県民の皆さんが利用するときに一番全体として要は移動のストレスがかからない場所はどこか、宿泊とか商業施設とかを考えて便利なところはどこかねというのを検討した結果を一応取りまとめてお示しをしたというところでございます。その結果に対して、もし、そうじゃないんじゃないか、こうなんじゃないかということで御指摘いただければそれはまた検討委員会の場で御論議をいただくと、そういうことになっております。
123 ◯上山委員 分かりました。
私としてはもっと幅広く意見を、そして、こういったコンセプトが出来れば大体これだけの敷地が必要ですよということも公表できるわけですよね、どういう施設を造るのか。具体的に選手の控え室とかいうのもずっと書いていますので、つなげていけば分かると思いますから、サブ体育館も含めてですね、そういうことを県民に問うあるいは募集をしていく、市町村に話をしていく、それをもって委員にしっかりとこういう候補地もありますよと、そういう話に持っていってほしいと思います。
進め方です、進め方について部長としての考え方を。
124 ◯鶴丸委員長 暫時休憩。
午後二時八分休憩
────────────────
午後二時九分再開
125 ◯鶴丸委員長 再開いたします。
126 ◯上山委員 分かりました。
とりあえず検討委員会での議論は一応受け止めますが、候補地を含めてまだまだ県の敷地がございます。具体的に言いますと、霧島市の臨空団地、ここもまだまだ大きな敷地が残っていると思いますし、皆さんが活用しやすいというところは鹿児島市だけではないと考えていますので、我々も議論しますけど、そこはうちの委員会の議論を尊重していただきたいと思います。
127
◯前田総合政策部長 今、上山委員から霧島の臨空団地はどうかという御意見を頂きました。そういった御意見も踏まえた上で、またこの場でなくても、私、本会議でも申し上げましたけれども、委員会の場はフルオープンですし、「知事へのたより」も含めていろいろな方法がございますので、ここはどうかというような御意見がありましたら、ぜひお寄せいただければいいかと思います。それも含めて検討してまいりたいと思っております。
128 ◯上山委員 分かりました。
以上です。
129 ◯山田委員 歴史を私が語ります。
結局、一般質問でも言ったんですけど、この話というのは鎌田知事のときにスタートしているんですよ。そして、伊藤知事のときにこういうことがあった。それこそ県内のどこかにと、我々は手を挙げて霧島市だけでも七万幾らの署名を集めたんですよ。鹿児島市はまだ集めていないんじゃないですか。そういう中で、我々は利用されたわけです。その数が多ければ実現するんじゃないかと思っていた。そして、商工会議所やら目の色を変えて、建設業界も、七万幾ら集めたんですよ。鹿屋も恐らく集めた。伊藤知事のその一言で地方はみんな「うちに、うちに」っていう思いをしながら署名をしたんですよ。それでも時がたって今考えれば、あの署名というのは何だったのかと。
それで、今、この前も言ったように塩田知事にチェンジしてから今までの手法じゃなくて、やはり検討委員会というのを作って、それが全てじゃないけど、その委員会も参考にしながら最終的には結論を出しましょうという、そういう歩みを今しているところなんです。
それでも私が言いたいのは、この前の委員会のときには鹿児島市選出の県会議員はふくし山先生が一人だったわけですよ。ほかんしは、誰一人来んかった、委員会に要望もなかった。ほしたところが今になって、この前の委員会から鹿児島んしばっかいですよ。そして、一人も一人も言うのは、いけんないか、こげんないかって、今、いけん状況やいかって、そういう質問なんです。
私が言いたいのは、これからは、我々地方の人間も本当は我がところに造ってもらいたいわけ。それでも利便性、そして集客力、そういうのを聞いたときに、これは地方では無理やっどねという気持ちは心のどっかにある、どっかに。それを鹿児島の人たちが目の色を変えて「いけんじゃ、こげんじゃ」と言わんといかんのは、鹿児島市選出の県会議員がびんたを集めて、知恵を集めて、びんたがっつんしながら、どういう形で我々は鹿児島市に作ってもらおうかって、その整理をするようにと前から言っているのに、ここで質問をするのは鹿児島んしばっかいですよ。我々はそれを聞いておって、言うことは何もないわけ。何でかといえば、さっき言うように集客力、利便性。地方の県会議員は、それだけ言いたいことがあっても我慢しているんですよ。この前も言いたかったけど、我慢している。「やっぱい、かごんまじゃねと、いかんかもね」と思っているんですよ。陸上競技場も、球技場も鹿児島にある。やはり体育施設の体育館というのはつがらんねところに造ってもいかんどねと、そういう気持ちはあるんですよ。
だから、何が言いたいかといえば、鹿児島の県会議員は県会議員で、市選出の県会議員のしは集まって、前もってどういう形で県と対峙していきましょうかと。県のほうはそれを聞いて、大体整理をして、我々のこの委員会で始めからやっさもっさ言うんじゃなくて、我々が言うのは当たり前ですよ。鹿児島で自分のところに造ってもらう人たちが「あいはいけんないか、ここはいけんないか、場所はどこか」って、何の話をしよっどかいって、そういう思いで聞いているんですよ。
だから、ぜひ、繰り返しになりますが、市選出の県会議員の人たちは何らかの形で誰かがリーダーシップを握って、そして市選出の県会議員の考え方、方向性というのは今おさだ委員も言われたようにそういう議論をしながら、上山委員も言われたようにそういう議論をしながらまとめておってください。それをどっかの土俵で、こういう土俵じゃなくて、やはり県と執行部とすり合わせをして、もうここに来たときは我々が質問する、そういう委員会にしてくださいよ。そして、「山田、そうじゃねど」と、つがらんねことを言うときにはたまにはやじって、暫時休憩もあるから、「ほんなら、山田せい、言っかすいが」って、そういう鹿児島の人たちは段取りをしてください。ここで地方のしは聞き方がのさん。
ということで、よろしくお願いします。
130 ◯吉留委員 今のと少し関係もするんですが、塩田知事と要するにどこに造るかという観点において、例えば県土の均衡ある発展云々のやつで、県庁内でそういう協議というか指示があったとかいろいろな意見交換をしたということはあるんですか。
131
◯前田総合政策部長 知事との意見交換といいますか協議につきましては、もちろん、こういう案件でございますので、どちらかというと頻繁に知事に御相談に入っているほうだと思います。知事からはまさに皆様にお話しているとおりでございまして、場所は封印の上で、きちっと科学的に皆さんが納得していく形で進めていこうということでございまして、特定の場所の話はないところでございます。
132 ◯吉留委員 私も議会政治家でありますから、知事はガバナー、行政機関であると同時に政治家でありますから、せんだっての議会でも私は申し上げましたが、県土の均衡ある発展という中で、いろいろな合理性を言ってしまえば鹿児島市なんです、ここに結論が出ているように。だけど、全体の統治者として、いわゆる県をまとめ上げて統治していく上でのバランスとして違う点もどうかなという議論があったのかなかったのか。その結論を得た上で、いや、やはり、今のような客観的な数字でいえば鹿児島市に来るわけですからという議論になっていたのかというのはどうなんですか。一度もただそういう観点の話はないんですか。
133
◯前田総合政策部長 今の御相談する段階ではそういうお話は頂いていないんですけど、今後、山田委員からもるる御指摘がありますように、県で決めていくという作業が出てくると思います。それは基本構想を策定するという意味で、そういう意味で、いろんな御指示とかお考えとかが示される可能性とかそういう場面があると思いますので、それはきちんと受け止めていきたいと。それを基に、また矛盾するのがあれば議会の場でも御論議いただきたいと思っております。
134 ◯吉留委員 先ほども鹿屋体育大学という話がありましたけど、今日は十月一日ですよ、開校四十周年の日ですよ。あれを誘致するに当たって、御案内のとおり、いわゆる日本で唯一の国立体育大学ですよ、唯一の国立体育大学。当時の二階堂進先生が大隅・鹿屋にどうだという話の中において、いわゆる逸話として残っているのは、当時の文部大臣が「何であんな田舎に造らんといかんのですか」という話があった。それに対して二階堂先生は「そんなことを言っているから過疎・過密の問題がなくならないんだ」と。まさに、交通利便性、他大学との交流、商業施設、いろいろな面が立地しているのはもうそれは東京しかない、ないしは首都圏しかない。唯一の国立体育大学、それをわざわざ、我々から見ても四十年前ですから、不便であったであろう鹿屋に誘致されたというのは、田中角栄先生の日本列島改造論じゃないんですけど、国土の均衡ある発展というのの一種の実践だったんでしょう。それに対して公然とした文句は出なかったわけですから、それはそのとおりだと。しかるに、我が鹿児島県が、何度も僕は言いますけど、利便性だとか商業施設の立地でいえばそれは鹿児島市になるし、もっといえばもう東京一極集中なんですよ。東京一極集中が直らないというのはまさにその点ですから、その同じことが鹿児島県では鹿児島市で起こっているわけですから、それをまさに、また大きな県の施設を同じ理由で鹿児島市に立地するということは要するに一極集中を是正する気はないんだろうなというふうにしか受け止められない、実際として、そのように思いますので、あえて一般質問で知事とやりとりする機会が私は副議長なのでないもんですから、今ここで申し上げました。
何かコメントがあったら。
135
◯前田総合政策部長 総合体育館の検討については、本当に長い時間をかけてこの場でもるる議論をいただいております。昨年度とかは深夜に及ぶ御論議もいただいたと聞いております。そういう中で、もう待ったなしの状況でございます。そういうことも含めて、今、合理的な、ある意味、科学的に物事を進めております。一方で、吉留委員あるいは山田委員、上山委員の御意見にもちょっと係ってくるんじゃないかと思いますけど、そういう県土の均衡ある発展という観点から、じゃ、本当にありようとしてそれはそれでいいのかねという御意見、もちろん、私どもも鹿児島県職員でございますので、よく分かっているつもりでございます。頭に絶えず置きながら、今後作業を進めていきたいと思っております。御意見、ありがとうございます。
136 ◯鶴丸委員長 暫時休憩いたします。
再開は、二時三十五分。よろしくお願いします。
午後二時二十三分休憩
────────────────
午後二時三十三分再開
137 ◯鶴丸委員長 それでは、再開いたします。
138 ◯成尾委員 それでは、重複を避けながら、ひとつ、質問させてください。
例えばですが、今回第四回の
総合体育館基本構想検討委員会を開くときに、先ほどあった新たな総合体育館の立地環境ということで、三点にわたって、交通利便性、宿泊、飲食・物販ということで決めて、それを梓設計に依頼したわけでしょうけど、四回のときの議事録最後の二十一ページに次回の委員会に向けてデータ収集等も含めて準備していただければということで委員長が最後に言っていらっしゃいます。先ほどからあるように、鹿児島市ということで一応方向性は決まった。そして、その上で今回幾つかの候補地を挙げて決定をしていただくということであれば、県はコンサルタントとはどういう観点で作業を進められるのか、具体的に教えていただきたいと思います。
139 ◯西 スポーツ施設対策室長 成尾委員から、次回の委員会に向けてコンサルとの関係、また鹿児島市との関係の御質問がございました。
鹿児島市につきましては、基本構想検討委員会におきまして鹿児島市に立地することが望ましいとされましたので、今後、施設のコンセプトを踏まえ選定していくに当たりまして、まちづくりを所管する鹿児島市とも連携を図りながら、都市計画法等の関係法令の関連でありますとか土地の現状について連携を図りながら進めていきたいと思っております。
また、コンサルにおきましては専門的な知見から複数の整備候補地を絞り出すに当たって、どういった指標が必要なのか。例えば敷地面積の確保が最低限どのぐらい必要であるのか、周辺道路の状況、周辺住宅への影響、こういったのを具体的にどういった尺度で測ればいいのか、助言を頂きながら作業を進めております。その上で次回の委員会を迎えたい、そのように考えております。
140
◯前田総合政策部長 今の成尾委員の御質問で、ちょっと補足をさせてください。
具体的にコンサルタントにお願いする技術的な部分なんですけど、例えば私どもが今コンセプトで出したメインアリーナの面積でありますとか、それに附随する例えば倉庫とか会議室の面積がございますが、ここに書いてあるのを全部足し込んだ施設は言ってみれば平屋の建物になります。ただ、実際造るときは例えば事務室の上を武道館にするとか立体的にすることも可能になってきます。駐車場にしても横に造る場合、場合によっては一階を駐車場にして、二階をフロアにするとかいうことがあります。その場合は、例えばその敷地の建蔽率でありますとか建築面積でありますとか制限が掛かってきます。そういった、非常に検討していく上で専門的な部分がいっぱいあります。それを基に、こういうスタイルだとこういう都市計画区域だったらこれぐらいの面積だったら建ちますよとかそういうところも御助言頂かないといけないもんですから、そういういろんな技術的な支援をいただいているところでございます。
141 ◯成尾委員 分かりました。
例えば先ほどあったように、コンセプトを踏まえて造るとしたときに集めたデータから鹿児島市に決まったわけですね。今度は鹿児島市のどこが望ましいといったときに、じゃ、どうしてその場所になったかということを具体的に客観的にしていかないといけない。でも、その観点というのはある程度県も持ってコンサルタントと作業を進めないと、何もかも投げてというわけにいかないので、そこ辺りの具体的なものがもし現時点であればということでお尋ねしたところでございます。
今おっしゃるように面積の話はそういうことでいいんですが、要は、十一月に候補地が幾つか分かりませんが出されたときに、それに対してコンサルタントとはこの観点でこういったときにこういうデータを集めてもらったと、ゆえにこうなったという話をしないといけないんだと思うんです。ということは、今の時点である程度具体的な観点、例えば先ほど言ったように、交通利便性、宿泊、物販って三つに分けて地図に落として整理しているわけですよ。だから、今回何か所になるか分かりませんが、絞り込みをするときの例えば三つとか四つぐらい具体的な観点を県も持ちながら、コンサルタントに対して指示しないといけないと思うんです。そこが現時点で分かっていればということでさっき聞いたら、コンセプト、まちづくり、都市計画もあるし、市と協議しますと。反面、面積とか何とかをコンサルタントに頼みますと。じゃ、このまちづくりに対して鹿児島市と協議することと場所のいろいろなデータを出してもらうこと、これは別というふうに考えていいんですか。
142 ◯西 スポーツ施設対策室長 成尾委員から今御質問ございましたが、別といいますか、先ほどコンサルに私どもが今支援をいただいていると言いました複数の候補地の絞り込みの視点、これは成尾委員御指摘のように、私どもも県事務局なりの尺度はこういうのがあるんじゃなかろうかと、ただ専門の視点からはどういったことがあるんですかと。つまり、それは後々より客観的な視点の下、整備候補地を決定する必要があるからでございます。そのような形で、今、指標の整理をしつつ、一方で具体的な土地の現状というのは鹿児島市が当然一番詳しゅうございますから、法令の関係などもあって打合せをしているところでございます。ですから、その双方の作業をすることによって最終的に複数の候補地を出して、それらの候補地についてコンサルの意見も踏まえた客観的な尺度が出てくると。それらの尺度に照らし合わせたときに客観的な指標からどの候補地が一番望ましいのか、そのようなプロセスを経た作業になっていくんではないかと思います。
以上です。
143 ◯成尾委員 分かりました。
そういう意味では、次の十一月に開かれるまではその観点に基づいたデータですとか鹿児島市との協議の内容というのは出てこないということですよね。それでいいんですね。
144 ◯西 スポーツ施設対策室長 はい。
145 ◯成尾委員 データ整理や協議が進めばその時点でそこから決めるわけでしょうけど、検討委員会の委員の方々にしてみると、何かそこに、「あ、そうなっているんだ。ここがいいんだね」みたいになっていくんだろうなという気がするわけですね。今回のように地図に落として、ここにしかないんですよねみたいになっていくんじゃないかと思うんですね。そこがいろいろな観点で、またいろんな思いができるようにもしてもらいたいと思っています。また、県議会にも早目にそれをこうなっていますという話をしていただきたい。要するに、それを受けてからこうなりましたという説明ではなくて、そこ辺りのところを早目早目にお願いをしたいと思います。よろしくお願いします。
146 ◯鶴田委員 このことに対しての基本構想の策定というのもいよいよ佳境に入ってきたのかなと考えておりまして、私ども自民党会派もやはり県民の意見を真摯に聞かんないかんということで、八月に屋内スポーツ競技団体との直接の意見交換、これをちょっと計画をいたしました。しかしながら、コロナでそれが思うようにいかずに、代表するような団体の皆さんと数回意見交換もしてまいりました。その結果というものを既に執行部にはもう一応出してはありますけれども、そのことを踏まえて基本構想への取組をお願いしたいというふうに思います。
屋内スポーツ競技団体との調査につきましては、まず、現在の団体が置かれている状況、それから現体育館の利用状況と課題、それから新体育館に期待すること、こういったものを執行部が今年の初めに行ったアンケート調査を踏まえながら聞いたというような状況があります。大体の概要ですけれども、全国規模の大会やプロスポーツ等の興行が開催できる、県民に夢や感動を与え、地域経済や国際交流に寄与する総合体育館の整備を期待するということと、県大会レベルの大会においても会場の確保に苦慮する状況の中、新たな総合体育館が整備され、同一会場での大会開催や参加者の負担軽減など競技者が利用しやすい環境が整うことで各競技の普及や競技力の向上につながっていくんじゃないかというような期待がなされております。
そこで、このことに基づいて、三点お伺いしたいと思うんですが、まず、現在の各団体の置かれている状況なんですが、コロナ禍で非常にいろいろな運営が難しいと。実戦経験の不足で競技力の低下が懸念される、さらに二年後の国体が心配であるということとか、障害者の皆さんからはその施設の確保やバリアフリー対策が非常に難しい状況であるというようなことです。したがって、今後、コロナは終息したり拡大したりしているんですけれども、やはりこの対策をしっかりと構想に盛り込むべきだと思っておりますが、そのことに対する御意見を聞かせていただきたいと思います。
147 ◯西 スポーツ施設対策室長 ただいま鶴田委員からスポーツ競技団体へのヒアリング結果を踏まえました御要望、御意見ございました。「コロナ禍の中、運営も厳しい」と、また「コロナ対策は」というお声もあったところでございますが、検討委員会におきましてもコロナ禍を見据えました施設整備につきまして、それを踏まえた動線の設定でありますとか、またコロナ禍を見据えて、よりリアルな競技だけではなくて、またその競技会場を別のところで見れるような施設整備の必要性などの御意見もいただいているところでございます。ですから、今後改めましてそういった競技団体の意向も出てくるでしょうから、また私どももきちんと現場の意見を踏まえながら検討委員会で検討していきたいと思います。
148 ◯鶴田委員 分かりました。
やはり、換気対策とか空調など新しいいろいろな設備機器も出てきております。そこはぬかりなくしっかり構想に盛り込んでいくことによって日本で最も安全な体育館というようなことになるのではないかと思っておりますので、そのようなことをぜひお願いしたいと思います。
それから、現体育館に対する課題もいろいろ挙げられているんですが、出てきた意見を見てみますと、各競技団体と競合し、場所の確保が難しい、それから市外にもいい施設がありますが、地元優先のため市外では県大会レベルの開催が難しい、それから鹿児島アリーナは大規模イベントが優先をされるので、なかなか思ったような場所の確保ができんというのも出されています。駐車場が少ない、洋式トイレがない、また車椅子バスケットでは全体のスペース等が考慮されていなくて足らないというようなことですけれども、こういった課題や要望を一〇〇%受けるということはやはり不可能だと思っています。
そこで、どのように優先順位を付けて、それを県民に納得をしていただくか、そのことはどのようにお考えでしょうか。
149 ◯西 スポーツ施設対策室長 鶴田委員の御質問についてですけれども、私どももこの総合体育館の基本構想のコンセプトを固めるに当たりまして、まずは今、「する」スポーツの側、スポーツ競技団体が県大会ですら分散開催しているという状況、またバドミントン等につきましては中核的な施設がないので夜間に及んでいる、そういったお声は聞いております。そのようなお声を踏まえた上で、競技面積につきましては、きちんと競技団体に分散開催しない面数はどれだけ必要であるのかということをヒアリングをした上で基本構想検討委員会で検討しているところでございます。
鶴田委員から優先順位という御質問ではございましたけれども、まずはこの体育館、「する」スポーツを重視したアスリートファーストの施設というコンセプトがございますので、その「する」ということに対する今の課題をまずはきちんと整理して、その上で他県との競争などもございますので、「みる」、「ささえる」という機能もきちんと考慮しながら引き続き検討していくことになると思います。
以上です。
150 ◯鶴田委員 分かりました。
そのことを県民にどのように説明するかというのはいかがでしょうか。
151 ◯西 スポーツ施設対策室長 県民への説明という御質問でございましたけれども、まずは県民への今後の説明としましては、基本構想案を検討委員会から受けましたら、県としてはきちんとそれは責任を持ちまして県民に対してパブリックコメントという形で御意見をいただきたいと思っています。そのほか、本日は参考資料でもお付けしましたが、これまでも県民の方々からは「知事へのたより」でありますとかホームページを通じまして御意見もいただいているところでございます。そういったことから、基本構想検討委員会の場というのはフルオープンでやっておりますので、そこをまた見られました一般の方から何らか御意見・御要望がありましたら、それはまた私ども真摯に受け止めながら今後の検討の参考にしていくのではないかと思っております。
152 ◯鶴田委員 分かりました。
十年ほど前にスーパーアリーナというような構想が出てきて、鹿児島市からいろいろと疑義が呈されたところがあったと思います。鹿児島市に対するアプローチ、これはもう特に十分に配慮していただきたいというふうに思いますので、その点は、申し上げておきます。
最後に候補地の問題なんですが、今度のおさだ委員の一般質問、それを受けての先ほどの質疑、それに見合うような四か所の場所はここ辺じゃないかというような話が出てきました。そして、今後その質疑の中で、例えば客観的な指針はどうするのかということで、敷地、法令、交通、宿泊状況というのが出てきましたよね。その優位性というものをどのように図って、それをどのように示していくのか。それを教えていただけませんか。
153 ◯西 スポーツ施設対策室長 ただいま鶴田委員から御質問ございましたが、まさに、今、選定の方法につきましては鶴田委員からも御提示ございましたが、評価項目としまして周辺道路の状況でありますとか敷地の確保、こういうことに私ども今、評価項目としてほかにないのかどうかというのを専門コンサルにも確認しているところでございます。
先ほど成尾委員の御質問に御答弁しましたが、一方で土地の現状でありますとか法令の規制を鹿児島市とも連携しながら作業を進めていくことになると思います。そういうことから、ただいまのところはまだ検討作業中なものですからここまでしか御答弁出来ませんが、委員からの御質問、御指摘の趣旨を踏まえまして、きちんと客観的な視点から整備候補地の選定が出来るよう進めてまいります。
154 ◯鶴田委員 分かりました。
先ほどから申し上げているように、百点満点というのはないと思うんですよね。だから、その中で優位性を出して県民に理解していただくような手法、これをぜひ取っていただいて、期待も大きいわけですからそのことをしっかりと捉まえて、今後も続けていただきたいというふうに要望いたします。
終わります。
155 ◯宝来委員 簡単に、少し質問します。
鹿児島市の市有地は想定される規模のものは今のところどこも提示がないと考えてよろしいですか。
156 ◯西 スポーツ施設対策室長 今お尋ねの鹿児島市の市有地も含めまして整備候補地の検討をまさしく今やっているところでございますので、具体的な案などにつきましては今のところ持ち合わせていないところでございます。
157 ◯宝来委員 ありがとうございます。
あと、環境調査等と建設の条件とかいろいろと市と連携を取りながらするということですけど、地盤自体の調査は候補地を挙げるときにはある程度は済まされてからになるのか、かなり大きな施設になりますから埋立地に建てるとなると地盤が大きな問題になるかなと思うんですが、その辺は何かある程度めどが付いたところだけを指定候補地とするのか。辺野古じゃないですが、場所が決まってから軟弱地盤が見つかって数倍の金額がかかるようなことがあってはなかなかは難しいと思うんですよね。決まる前にある程度地盤は確認されたほうがいいんじゃないかと思うんですけど、その辺は何かありますか。
158
◯前田総合政策部長 地盤の関係、建物に本当に大きく影響するので、大事な視点でございます。
ただ鹿児島港の近辺、県庁も含めて公共施設も含めてたくさん建っているんですけれども、あまり地盤は実はよくございません。N値ということで土木的には表現するんですけれども、基本的にはあまり鹿児島の平場は地盤はよくないというのが一般的な認識でございますので、そういう前提の上で一応あらあらは考えるようになっております。
具体的な地盤調査については、来年度民間が資金を活用する可能性調査を掛けることになると思います。PFIとかPPPとかの可能性調査、それと併行して具体の地盤の調査とかそういうことも考えていかないといけないのかなと。今の時点では決まったことじゃないですけれども、そういうイメージでいるところであります。
159 ◯宝来委員 ありがとうございます。
あと、鹿児島市と連携してという言葉を代表質問でも頂いたところで、先ほど成尾委員の質問にもちょっとかぶるところがあるんですが、今度の複数の整備候補地を挙げる時点では鹿児島市と全てその辺の情報というか課題とかは吸い上げられた上で整備候補地として委員会に掛けられるというふうに考えていいんですか。決まってからさらにまた鹿児島市との調整が必要であるとか、さらに調査が必要とかそういう感じになるんですか。どちらですか。
160
◯前田総合政策部長 鹿児島市との連携につきましては、法的な話でありますとか実際の近況でございますとかそういう話であれば選定前にきちっと調査とか紹介とか分析とか出来ると思うんですけれども、今まさに鹿児島市において現在進行形のプロジェクトでありますとかに係っているとかいろんな状況があろうかと思います。それについては「臨機応変」という言葉ではちょっと語弊があるかもしれませんけれども、引き続き継続してというような話になるんだと思います。候補地によりけりだと思いますが。
161 ◯宝来委員 十一月に複数提示されて、来年一月にはもう整備候補地も決まるわけですから、そこの時間帯で解決できる課題だったらいいんですけど、深い課題がそこで出てしまうとまた振り出しに戻ってしまうということも考えられるので、そこはしっかりと鹿児島市と連携を深く取って進めていただければと思います。
以上です。
162 ◯寺田委員 一つだけ、確認を。
総合体育館は、あくまでも教育施設ですよね。教育施設であれば、例えば同じ教育施設である学校に原価や対価、利益性を求めるわけにいかないので、体育館はあくまでも教育施設として、県はそれなりの覚悟を持って今後維持管理を含めた対応をしていくと私はそういうふうに認識しているんですが、そのことを一つだけ確認をさせてください。
163 ◯西 スポーツ施設対策室長 今、寺田委員から御質問がございました。
まさしく新たな総合体育館、軸足が「する」スポーツをベースとしたアスリートファーストの施設でございますので、まずは「する」という体育施設、「する」人のための十分な環境整備をいたします。そうなりますと、委員も御指摘のように、他県の事例を見ましてもスポーツの利用の割合が高い施設につきましては一定の指定管理料を自治体が負担して運営している状況が確認されております。ただ一方でこうした施設におきましても収支の改善を図るためにイベントや大会誘致などにより収入を上げる取組がなされておりますので、本県における新たな総合体育館につましても多目的利用など収益性を高める方策についても引き続き検討していきたいと考えております。
164 ◯寺田委員 分かりました。そこら辺りの見解をしっかり確認をしておきたいというふうに思ったもんですから質問しました。
ちょっと休憩を頂けますか。
165 ◯鶴丸委員長 暫時休憩。
午後二時五十九分休憩
────────────────
午後三時 二分再開
166 ◯鶴丸委員長 再開いたします。
ほかにありませんか。
[「なし」という者あり]
167 ◯鶴丸委員長 ほかに意見がなければ、委員会の中で出されました質疑の経過を踏まえまして報告については当席に一任を頂きたいと思いますが、差し支えないでしょうか。
[「なし」という者あり]
168 ◯鶴丸委員長 それでは、そのようにいたします。
次は、県政一般に係る一般調査であります。
169 ◯成尾委員 一点だけ伺います。代表質問で予定をしておりましたが、時間の都合で出来なかったので。
県民の方々のいろいろな利便性の向上という意味では、ICカードの電車・バス、こういうものがどこでも使えるようにしていただきたいと。一般質問でも出ましたけれども、ここ辺りの一番の課題、それから県自体がやるというわけではないんですが、県民の利便性ということを考えると、やはり実際の実施場所その他に対してある程度、何もしないというわけではなくて、きちっとしたある程度のことを示さないといけないし、その協議等にしっかり出ていかないといけないんじゃないかなと思っているわけです。そういう意味から、県の大きな課題というのは何なのかということを教えていただきたいと思います。
170
◯滝澤交通政策課長 交通系ICカードでございますけれども、例えば全国で総合利用可能なICカード、10カードというふうにも言われたりしますけれども、こちらの導入に当たりまして大きな課題といたしましては、やはりカードリーダーですとか運賃機の更新などシステム開発であるとか維持管理にやっぱり多額の費用がどうしてもかかってしまうということで聞いてございます。委員からも御指摘がありましたけれども、各事業者で導入することになりますので、そこの部分について、そういったような費用を踏まえてやはり事業者が採算性などを考慮する必要が出てくるところでございます。
一方で、最近ですとスマートフォンですとかQRコードで運賃を精算するという方法がございます、クレジットカードとかも含めまして。こういったものにつきましては初期費用が安いということで聞いているところでございまして、中にはそういった方向の運賃機などの導入を検討されているところもあると聞いております。ですので、県といたしましてもいろんな情報、国のほうでもそういったキャッシュレスについての最新の導入支援などを行っているところもありますので、そういった情報をよく収集いたしまして、事業者ともどういった効果があり得るのか、よく話をしていきたいと考えているところでございます。
以上でございます
171 ◯成尾委員 去年、鹿児島市が機器の老朽化で、今より共通に利用できるようにと検討はされたらしいんが、今年機器を更新されたとのことで、ぜひ、県民の方々の利便性向上のためにやってほしいと思っているわけです。ここはやはりいろいろな意味で、鹿児島市ですとかいろいろな事業者もありますけれども、ほかのICカードは九州内全部使えるわけです、鹿児島だけ使えないわけですから、そこはそういう状況であることはもう致し方ないというのではなくて、県民の利便性向上のためにぜひ一汗かいてやっていただきたいと、ここはもう要望いたしておきますので、よろしくお願いします。
以上です。
172 ◯鶴田委員 それでは、馬毛島における自衛隊施設の整備について若干お伺いしたいと思います。
先ほどの前田部長の総括説明の後にも所管は若干またがるけれどもということでありますが、総括的な観点から少し最近の動き等をお伺いしたいと思います。まず、第二回定例会以降の主な動きというのを教えていただけませんか。
173 ◯桑代参事(兼)総合政策課長 馬毛島における自衛隊施設の整備等につきまして、第二回定例会以降の主な動きを御説明させていただきます。ただ、今、委員からもお話がありましたように、他部局の所管に関する事項もございますので、当方で把握している範囲でのお答えとなりますので、御了承いただければと思います。
まず、七月十二日から二十一日にかけてですが、知事が西之表市をはじめ関係自治体一市四町の首長と個別にお会いしまして意見交換を行ったところでございます。各首長からは騒音や漁業への影響について懸念する声があることや環境に影響が出てくることがあれば国に対応を要請してほしいなどのお考えといいますか御意見などを伺ったところでございます。
七月二十九日には
環境影響評価方法書につきまして関係市町の首長、あと住民等の意見や現地調査の結果などを勘案して事業計画の検討に当たり、今後適切な方法により調査、予測及び評価を行い、その結果を踏まえて環境への影響の回避または低減に努めることなど、環境の保全の見地からの知事意見を国に提出したところでございます。
また、七月八日に国から申請がなされました馬毛島周辺における
海上ボーリング調査につきましては、法令に沿って審査した結果、同じく七月二十九日に許可したところでございます。これを受けまして、国においては九月三日から調査を開始したと聞いているところでございます。
174 ◯鶴田委員 分かりました。
もう既にボーリング調査も進められているということですけれども、七月二十九日に知事が国に方法書に対する意見を提出して、その後、八月六日に港湾施設の簡単な配置図が公表されたと思いますが、これは今後環境アセスについてどのような国は対応をされていくんでしょうか。
175 ◯桑代参事(兼)総合政策課長 まず、アセスの今後の主な動きについて申し上げますと、今後、国におきましては、先ほど申し上げました知事意見等を勘案して調査方法等を選定し、事業の実施が環境に及ぼす影響につきまして調査、予測、評価を行った上で、その結果を取りまとめた準備書の公告、縦覧、住民説明会を行い、住民意見の概要と国の見解を県等に提出することとなります。また、県は準備書に対して住民意見の概要等を受領してから百二十日以内に関係市町への意見照会を行った上で住民等の意見や関係市町の長の意見を勘案しまして、環境保全の見地からの知事意見を述べることとなります。その後、国は評価書を作成し、一か月間公告・縦覧をすることとなります。
先ほどお話のありました港湾施設の配置のイメージについてでございますが、国におきましては八月六日、地元への情報提供の一環として港湾施設の配置のイメージ図について今後変更される可能性があるものの、現時点におけるイメージとして示したところでございます。
なお、アセスとの関係でございますが、あくまでもこのイメージは途中段階におけるイメージでありまして、知事意見に影響を与えるものではないと考えているところでございます。
176 ◯鶴田委員 港湾のごく簡単なイメージ図でありましたが、マスコミ等によると、「いずも」級の艦船も着けられるような港湾施設というようなことが載っておりました。そういうことに対する環境アセスの必要というのはどうなんでしょうか。
177 ◯桑代参事(兼)総合政策課長 確かに委員おっしゃるとおり、「いずも」に関して地元紙で報道されていた部分はございますが、現時点で私どものほうでそのような説明は受けていないところでございますが、ただ、馬毛島における自衛隊施設の整備等に関する資料の中で、「いずも」型護衛艦クラスの甲板及び環境を模擬した施設における模擬艦艇発着艦訓練という訓練は挙げられていたところでございます。ただ、あくまでも「いずも」型護衛艦クラスのという整理で文書として書かれていたところでございます。
なお、港湾施設につきましては、アセスの中で環境林務部のほうでですが、方法書における知事意見におきまして、港湾施設の配置や規模、構造等を準備書に記載するとともに、適切に調査予測及び評価を行い、実施する環境保全措置と併せて記載することと国に述べているところでございます。
178 ◯鶴田委員 「いずも」級というと国内最大の護衛艦というようなことだから港湾施設もある程度大きなものになるのかなというようなことも推測されますけれども、このことに対して地元の漁業者から知事の許可の取消し、それから国に対しても差し止め、この訴訟が提起されたというふうに聞いておりますけど、そこの状況は今どうなっているんでしょうか。
179 ◯桑代参事(兼)総合政策課長 こちらにつきましては、
海上ボーリング調査につきましては土木部及び商工労働水産部の所管でございますが、聞いているところによりますと、県に対して漁業者らが許可取消しを求めた点につきましては、九月二十四日に訴状を郵送して、鹿児島地裁が二十七日に受け付けたという報道もされておりますが、現時点で県には訴状が届いていないと聞いております。国に対しては漁業者らが八月十三日付で艦載機飛行訓練施設等の建設を目的としたボーリング調査を実施してはならないとの仮処分命令を求める申立てが東京地裁になされたと聞いております。
180 ◯鶴田委員 分かりました。
ボーリング調査に関しての地元の漁協の理事会は了解したというようなことも聞いていますけど、地域にいろいろと賛否ある問題ですから、それを十分にしんしゃくをしながら、ぜひ慎重な対応をしていただきたいというふうに思います。終わります。
181 ◯上山委員 関連しまして今の馬毛島なんですが、知事の意見が出された後に港湾施設の情報が流れたということで、政府としては知事意見書が出た後であればどんな情報でも出すのかなというふうに感じたんですが、ぜひ、部として確認をしてほしいんです。港湾施設について当然ながら「いずも」が寄港できるとなると、それはもちろん百ヘクタール以上のアセス対象の施設になると思いますから、その辺はやはり地元の方々は危惧をしておられますので、ぜひ、どういった形での港湾施設になるのか、具体的に政府に求めるということを今していらっしゃるんでしょうか。
182 ◯桑代参事(兼)総合政策課長 環境アセスにつきましては環境林務部の所管ですので、当然そこを通じてということになるかと思いますが、先ほど申し上げたとおり、知事意見の中で港湾施設の配置や規模・構造等を準備書に記載するとともに、適切に調査・予測及び評価を行い、実施する環境保全措置と併せて記載することと国に述べているところでして、また、意見書におきましては、準備書を出すまでの間におきましても地元への情報提供に努めることという趣旨のことを記載しておりますので、あと、当然国に対しましても地元への十分かつ丁寧な説明を求めているところでございますので、何らかの形での情報提供が行われるものかと考えております。
183 ◯上山委員 当然ながら準備書の中にはもっと具体的に出てくると思います。特にFCLPの訓練もF35Bステルス戦闘機も考えているという情報も流れてきましたので、準備書ではそういった形での訓練の中身等々はっきりとしてくると思いますが、とにかく知り得た情報あるいは知り得ていない情報、市民が求めている情報、これについては各担当部あるいは環境部だけじゃなくて総合政策部としてぜひ地域振興にも寄与しますので、情報を求めるようにしていただきたいと思っております。
184 ◯鶴丸委員長 要望ですね。
185 ◯上山委員 要望です。
それと、資料の中で五ページ、
地域振興推進事業で枕崎の多目的交流拠点が出されているんです。一億円の特別枠なんですが、一事業として四千八百五十万円。これは一般じゃなくて特別ですから、枕崎市からどういうアクションがあって、決定したのかという流れと、この事業費の割合ですね、県が幾らで市が幾らというのが分かりましたら教えてください。
186 ◯新川参事(地域政策担当)兼地域政策課長
地域振興推進事業の特別枠についてです。
今般、令和三年度の事業の承認を年度の当初でする段階では特別枠の事業を承認するということがありませんでしたので、追加で事業の御希望があればお出しいただきたいということはお話を申し上げておりました。そうしましたところ、枕崎市からの資料にございますように、多目的交流拠点とする施設の整備を行いたいという御要望がございました。内容等を確認させていただきながら、振興局でいろいろ御判断もいただきながら、特別枠として今般承認を行ったところでございます。
事業の補助率等については、全体の事業費は総額は九千七百万円になっておりまして、その二分の一であります四千八百五十万円について特別枠で県で行うということで承認をしたところでございます。
187 ◯上山委員 私の認識が違ったら訂正してほしいんですが、地域振興事業の関係で、特別枠はもうやらないというふうに思っていたもんですから、あれと思ったんですけど、やはり、特別枠というのも市町村の要望があれば随時執行するという考えになっているのかという確認です。
それと、こういった多目的交流拠点というのであれば、ほかの野球場とか陸上競技場とかも上がってくるのかなと少し考えたんですが、当然こういったのは予算の範囲内でしょうけれども認めていくと考えてよろしいでしょうか。
188 ◯新川参事(地域政策担当)兼地域政策課長 お尋ねのありました特別枠は今後特にやらないということにはなっておりません。ただ、事業の要望の状況等を先ほど申し上げましたが今年度の当初は承認するようなものがなかったというところではございます。
それから、同じような運動施設等が整備の要望として出てくるのではないかという御質問ですけれども、今般、枕崎市の御要望としては、まず、交流拠点となるような屋外の施設も整備を行いたいということでいろいろ御検討なさっていたようでございます。この内容も資料の下のほうに書いてございますけれども、野球場を野球場として整備するということではなくて、交流拠点として様々使えるような多目的な大型のLEDのビジョンをまず設置をしたいということ、それから野球場のバックスタンドといいますか、後方にいろんな交流のイベント等にも使えるような屋外ステージを設置したいというようなことですので、野球場としての整備ということではなくて、交流拠点として整備をしたいということでございました。
以上でございます。
189 ◯上山委員 分かりました。
また、いろんな市町村の要望が出てくると思いますので、そのときにはよろしくお願いいたします。
引き続き、同じく九ページに
かごしま未来創造ビジョンの見直しがございまして、私どもにも、資料の提供があったわけですが、この見直しの中で有識者の方々がいろいろと御提案されています。それと、一般の方々も意見が大分出されているんですが、こういった意見をどういうふうに盛り込んでいくのか、今後の進め方について、教えてもらえませんでしょうか。
190 ◯桑代参事(兼)総合政策課長 今、委員から御指摘がございましたとおり、有識者、県民、あとほかにも座談会等を開いておりまして、様々な御意見をいただいております。その中で、先般も議会の中で、本会議の中で御紹介した例えば人口減少下のポストコロナを鹿児島で生き抜いていくに当たって産業の生産性の向上は大きなポイントであるとか、例えば鹿児島の可能性が
デジタル・トランスフォーメーションによって広がる、ワーケーション、兼業、副業、二拠点居住といったことにも目配りをしていく必要がある、人手不足解消のための外国人材の活用とか、サスティナブルな農林水産業というコンセプトがあってしかるべきなど、様々な御意見を頂いているところでございます。これらにつきましては、まさに今、こういう議会の場でも御意見も頂きながらですが、庁内においても様々な御意見につきましては関係部局と連携しながらどのような形で現行のビジョンの中に反映できるかを検討しているところでございまして、次回の議会におきましては何らかの形でそれらを、どこまで出来るかはございますが、反映したものをお示しできればと考えております。
191 ◯上山委員 それで、非常に参考になるなという言葉がいろいろございまして、稼ぐ力というのも手段であると。稼げればどんなことをやってもいいよということではないというこういったコメントもあって、非常に学ばされるところもございました。要は、言葉としては稼ぐ力、しっかりと鹿児島も県民所得を上げるんだということになっていくと思いますけれども、やはり県民の認識をどうやって変えていくのかという視点に立って、ぜひ、仕上げていっていただきたいと思います。
その点で、米丸議員がおっしゃっていましたように、「ウェルネス」、この言葉も当然ビジョンに書いてあるんですが、具体的にどうするかというのはなかなかこのビジョンの中では読み取れないんです。ですから、ウェルネスをどういうふうに県民あるいは県外の方々に提供をしていくとかそういった具体的なものの一つの例でも盛り込んでいただければ嬉しいかなと、どうせ見直すんであれば、そう思ったところでしたので、ぜひ、そういう方面での御検討もしていただきたいんですが、いかがでしょうか。
192 ◯桑代参事(兼)総合政策課長 確かにウェルネスも含めまして今議会におきましても例えば地方への目線を置くことも含めまして、議員の方々の質問、あと語りの中に様々ございまして、それらも含めまして、まさに今、各関係部局とやっておりますので、何らかの形でできるのかどうかということで検討したいと考えております。
193 ◯上山委員 よろしくお願いします。
あと、最後に部長に聞きたいんですが、鹿児島市の郡山のほうに八重山岳がございます。この山頂から日置市にかけて二十二基の風力発電の建設計画があるんですが、御存じでしょうか。
なぜ言いたいかというと、八重山には自然遊歩道があるんです。ちょっとした登山道なんですけど、その山頂に風力発電を造るもんですから、下手すると遊歩道が使えなくなるんじゃないかというふうに私は登って感じたところなんです。風力発電は再生可能エネルギーですから振興してほしいんですが、自然遊歩道が活用できないとなりますと、そこを憩いの場としている方々、地域振興に影響が出ると思っているんです。一つの事業でいろいろな生活圏を含めて影響が来るんじゃないかなと感じたもんですから、地域政策課としてこういった事業に対しての議論というところもぜひ庁内でやってほしいなと思ったところでした。そういった視点は大事だと思うんですが、どうでしょうか。
194 ◯鮫島エネルギー政策課長 今、委員からお話のあった風力発電、北薩だったり鹿児島で計画が出されているというのは私どももアセスの関係で資料をもらっているので、相談を受けたり聞いてはいるんですが、具体的にどうこうというのはちょっとまだ把握しておりませんので、今のところ何ともコメントしようがないというところでございます。
195 ◯上山委員 分かりました。ぜひ、情報収集をしていただきたいと思います。
一つの事例として、牟礼岡に風力発電が建設されたんですが、羽が落ちまして、今、危険であるということで、牟礼岡から旧街道の白銀坂に行く道が通れなくなっているんです。江戸時代の参勤交代にも使われた場所でそこを散策する方も多いんですが、そういった形での影響もあるということも含めて、いろいろな事業に関しては少しアンテナを張ってもらいたいなと思ったところでした。よろしくお願いします。
196 ◯宝来委員 十ページの若手職員による
政策提案コンテストについて。
六アイデア最終選考に残って発表が行われたということだと思うんですが、最優秀賞のアイデアとそれ以外のアイデアをよろしければ御紹介いただければと思います。
197 ◯石崎計画管理室長
政策提案コンテストの優秀作品についてでございます。
最終発表で六アイデアの発表ございまして、このうち最終的に優秀作品としまして三作品を決定したところでございます。優秀作品として決定をいたしました三作品のアイデアの概要でございますが、まず、各地の農林水産物を在来線や高速船、それから新幹線等を使った貨客混載リレーによりまして高鮮度で大消費地に輸送しまして、本県農林水産物の販路拡大を図ろうというアイデア、それからフードシェアリングアプリの活用や廃棄前の食材を活用したマーケットの開催により食品ロスの削減を図ろうというアイデア、それからウェブサイト上の大手販売サイトを活用しまして観光PRを兼ねました事業動向調査を実施しまして、調査結果を事業者の販売活動や本県のプロモーション活動に生かそうといったようなアイデア、この三作品があったところでございます。
198 ◯宝来委員 ありがとうございました。
貨客混載は今JRさんも取り組んで非常にユニークな取組かなと思いますが、一昨年か昨年は有機茶のものが採用されたと思うんですけど、採用されたものに対する予算措置みたいなものまで今のところ考えられているのか、一応提案で終わるのか。この辺、これからの進め方というのは何か目安がありましたら教えてください。
199 ◯石崎計画管理室長 このコンテストの目的でございますが、一つは若手職員の政策立案能力、それから
プレゼンテーション能力の向上を図りますこと、それからもう一つは未来の鹿児島に向けたアイデアの発掘という二つを有しております。最終発表されました六アイデアにつきましては庁内で情報共有をいたしまして、関係課で事業化ですとか既存事業の見直しなどでの活用を検討することといたしております。
200 ◯宝来委員 予算措置が約束されたわけではないということですね。その課の中でまた議論をして、最終的に来年度採択されたかどうかはまた、その方はもう離れるんですかね。
201 ◯石崎計画管理室長 事業化が約束されているというものではございませんで、また関係課で検討していくといったような流れになっております。
202 ◯宝来委員 以上です。
203 ◯鶴丸委員長 ほかにありませんか。
[「なし」という者あり]
204 ◯鶴丸委員長 ほかに質問がありませんので、県政一般を終了いたします。
以上で、
総合政策部関係の審査を終了いたします。
来週は、十月四日、午前十時から土木部及び工業用水道部関係の審査を行います。
本日は、これをもちまして散会いたします。
御苦労さまでした。
午後三時三十三分散会
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