• "市営バス"(/)
ツイート シェア
  1. 鹿児島県議会 2020-03-13
    2020-03-13 令和2年企画観光建設委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        ………………………………         午前九時五十九分開会        ……………………………… ◯郷原委員長 それでは、定足数に達しておりますので、ただいまから企画観光建設委員会を開会いたします。  この際、御報告をいたします。  傍聴につきまして、一名の方から申し出があり、これを許可いたしました。  本日は、企画部の審査等であります。  企画部関係は、議案第二三号のうち、まず、総合体育館基本構想策定事業を除きまして調査いたします。  次に、陳情、県政一般につきましては、新たな総合体育館関係以外の審査等を全て終わらせます。  最後に、新たな総合体育館関係の議案などについてまとめて審査等を行います。  それでは、まず、予算特別委員会から当委員会へ調査依頼のありました議案第二三号令和二年度鹿児島県一般会計予算のうち、総合体育館基本構想策定事業を除いた企画部関係について、議題といたします。  初めに、企画部長の総括説明を求めます。 2 ◯古薗企画部長 おはようございます。  令和二年第一回県議会定例会提出議案等の概要につきまして、お配りしております資料に基づきまして御説明申し上げます。  一ページをお開きください。  令和二年度当初予算(案)につきましては、一般会計で百三十一億円余りをお願いしており、対前年度比九七・八%となっております。  一のその他議案につきましては、該当ございません。  次に、二の重点施策等につきましては、令和二年度当初予算(案)に計上しております主な事業について御説明いたします。  資料につきましては、かごしま未来創造ビジョンでお示ししております施策展開の基本方向に沿って記載しております。
     まず、(一)重点施策でありますが、一、地域を愛し世界に通用する人材の育成と文化・スポーツの振興の総合体育館基本構想策定事業につきましては、新たな総合体育館の整備に向けまして、基本構想を策定しようとするものであります。  次の二、豊かな自然との共生と地球環境の保全の「エネルギーパークかごしま」推進事業につきましては、多様な再生可能エネルギーが有効活用され、その供給において全国トップクラスとなる「エネルギーパークかごしま」の実現を目指し、地域特性を生かした再生可能エネルギーの導入を促進する事業を展開しようとするものであります。  燃料電池自動車導入支援事業につきましては、水素社会の実現に向けまして、県内における燃料電池自動車の普及拡大を図りますため、導入に要する経費の一部を助成しようとするものであります。  二ページをお開きください。  三、暮らしが潤い世界につながる県土の創造の錦江湾横断交通ネットワーク調査検討事業につきましては、錦江湾を横断する交通ネットワークにつきまして交通状況調査を行いますほか、関係機関との意見交換を行うなど、本プロジェクトについて調査・検討するものであります。  鹿児島空港将来ビジョン実現事業につきましては、昨年十一月に策定いたしました鹿児島空港将来ビジョンの実現に向けまして、関係機関と協議の上、ビジョンを実現するために必要な施策等について検討しようとするものであります。  鹿児島空港国際化促進事業につきましては、鹿児島空港発着の国際定期路線の維持・充実を図りますとともに、新規路線の開設に向けた取組を推進いたしますため、航空会社に対する運航支援や利用団体に対する運賃の助成等を行おうとするものであります。  在来線鉄道利活用支援事業につきましては、在来線鉄道を利用して食や温泉など県内各地の「鹿児島のウェルネス」を体験する旅行商品の造成を支援しようとするものであります。  四、個性を生かした地域づくりと奄美・離島の魅力の発揮・振興の中山間地域等集落活性化推進事業につきましては、中山間地域等の集落の活性化を図りますため、地域を支える担い手の育成・確保に取り組むとともに、地域おこし協力隊等の外部人材の活用を支援するなど、本県への移住・交流を促進しようとするものであります。  ふるさとワーキングホリデー推進事業につきましては、地方への「ヒト・情報」の流れを創出するため、都市部の若者等が一定期間地域に滞在し、働いて収入を得ながら地域住民との交流等を通じて地域での暮らしを体感し、地域との関わりを深める機会の提供に取り組もうとするものであります。  「マチ×かご」エンゲージメント推進事業につきましては、関係人口の創出・拡大を図り、将来的な移住につなげるため、都市部で鹿児島の魅力のPRを行うとともに、ポータルサイトにおいて県民証を発行し、都市住民との継続的な関係を構築しようとするものであります。  三ページを御覧ください。  奄美群島航路運賃軽減事業と奄美群島航空運賃軽減事業につきましては、県本土と奄美群島間等の移動コストの負担軽減を図りますため、奄美群島の住民等を対象とした航路運賃・航空運賃の一部助成を行おうとするものであります。  一つ飛びまして、奄美群島農林水産物等輸送コスト支援事業につきましては、奄美群島における農林水産物等の輸送コストの負担軽減を図りますため、本土と比べて割高となっております農林水産物等の輸送費の一部について助成を行おうとするものであります。  五、人・モノ・情報が盛んに行き交う「KAGOSHIMA」の実現の「鹿児島のウェルネス」推進事業につきましては、「鹿児島のウェルネス」について広く県民への普及・啓発、理解の深化を図りますため、イベントやキャンペーンの開催等に取り組もうとするものであります。  ウェルネスかごしまワーケーション事業につきましては、近年、休暇中に旅先などで仕事をするという新しい働き方であるワーケーションが広まりつつありますことから、首都圏等県外の方々を対象に「鹿児島のウェルネス」を活用した鹿児島ならではのワーケーションを推進するため、モニターツアーや情報発信等を行うものであります。  四ページからは主要施策を記載しておりますが、五ページを御覧ください。  行政情報ネットワーク(第四世代)構築事業につきましては、行政情報ネットワークに係る機器の老朽化や故障等の増加に伴い、ネットワーク機器等の更新が必要でありますことから、再構築に必要な実施設計を行おうとするものであります。  二つ飛びまして、離島航空路線維持整備対策事業につきましては、地域住民の生活に不可欠な離島航空路線の維持を図りますため、一定の要件に該当する離島航空路線の航空機購入費に対し、国と協調して助成を行おうとするものであります。  肥薩おれんじ鉄道利用促進対策事業につきましては、同鉄道の利用促進を図りますため、沿線の魅力を紹介する各種イベントの開催や観光列車のPR等の誘客対策を支援しようとするものであります。  六ページをお開きください。  ユニバーサルデザインタクシー導入促進事業につきましては、障害の有無や年齢等にかかわらず、地域住民や観光客など誰もが気軽に移動できる公共交通利用環境を整備するため、ユニバーサルデザインタクシーの購入費に対しまして、助成を行おうとするものであります。  一つ飛びまして、地域振興推進事業につきましては、今年度と同額の九億円を確保いたしております。  二つ飛びまして、特定有人国境離島地域航路・航空路運賃低廉化事業につきましては、特定有人国境離島地域における島外などへの移動コストの負担軽減を図りますため、住民等を対象とした航路・航空路運賃の一部助成を行おうとするものであります。  なお、本年四月一日から住民に扶養されている同地域外の大学生や専門学校生も運賃低廉化の対象に含まれる見込みとなったところであります。  離島地域おこし団体連携支援事業につきましては、離島の地域おこし団体相互の連携を図り、鹿児島県の離島としてのブランド力を高めて離島地域の活性化を図ろうとするものであります。  七ページを御覧ください。  上から三つ目の奄美群島成長戦略推進交付金につきましては、奄美群島の自立的発展を図りますため、市町村等による地域の裁量に基づく産業振興等の取組を支援しようとするものであります。  特定有人国境離島振興対策事業につきましては、特定有人国境離島地域の地域社会の維持を図りますため、農水産品に係る輸送コストの軽減や滞在型観光の促進、雇用機会の拡充に係る取組を支援しようとするものであります。  特定離島ふるさとおこし推進事業につきましては、今年度と同額の九億円を確保いたしております。  六の革新的技術の導入と競争力のある産業の創出・振興のデータサイエンス推進事業につきましては、各種データを正確に把握・分析した上で、課題を解決する能力の必要性が一層高まってきておりますことから、データの分析やこれに基づいた政策立案等のできる人材の育成を図るものであります。  国勢調査につきましては、統計法の規定に基づきまして、我が国の人口・世帯の実態を把握し、各種行政施策、その他の基礎資料を得ることを目的として、本年十月一日現在で実施されるものであります。我が国で最も基本的で重要な統計調査でありますことから、調査の万全を期すため、一月二十日に令和二年国勢調査鹿児島県実施本部を設置したところであります。  八ページをお開きください。  主な所管事業の経過等について御説明いたします。  一の地域を愛し世界に通用する人材の育成と文化・スポーツの振興の総合体育館基本構想策定事業についてであります。  新たな総合体育館につきましては、昨年第四回定例会におきまして、県庁東側の土地を新たな候補地としたいとの考えを表明したところであります。この中でいただきました「情報が不足している」などの御意見を踏まえ、データの整理や調査などを行ってきたところであり、先般、その結果をお示ししたところであります。引き続き県議会での御論議をはじめ屋内スポーツ競技団体などの御意見をお聞きし、また、まちづくりを所管する鹿児島市などとも緊密な連携を図りながら、丁寧に協議・検討を進めていくことといたしております。  二の豊かな自然との共生と地球環境の保全の地熱資源を活かしたまちづくり検討懇話会の開催につきましては、一月十五日に、今年度第一回目の懇話会を開催し、これまでの研修結果を踏まえた地熱資源を活かしたまちづくりなどについて協議を行ったところであります。  地熱資源を活かしたまちづくりセミナーの開催につきましては、地熱資源を活かしたまちづくりや発電事業に対する理解を醸成するため、事業者や市町村職員を対象に、先月十八日にセミナーを開催したところであります。  水素エネルギー利活用促進検討協議会の開催につきましては、水素エネルギーの利活用を促進するため、先月四日に、今年度第三回目の協議会を開催し、水素社会の実現に向けたロードマップの策定などについて協議を行ったところであります。  九ページを御覧ください。  水素・再生可能エネルギー導入セミナーの開催につきましては、水素及び再生可能エネルギーの導入を促進するため、事業者や市町村職員を対象に、先月十二日にセミナーを開催したところであります。  三の暮らしが潤い世界につながる県土の創造の、国際航空ネットワークの拡充・強化についてであります。  イン・アウト双方からの利用促進策等により上海線、香港線の拡充が図られたことなどから、昨年の国際線の利用者数は、右下にありますけれども、四十一万人を突破し、過去最高となりました。  なお、(二)にありますとおり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、四路線の全てについて運休や欠航が生じております。  十ページをお開きください。  国際チャーター便の運航につきましては、鹿児島─バンコク間のチャーターがノックエアにより、昨年十二月二十九日と本年一月二日に、二往復運航したところであります。  また、鹿児島─ソウル間のチャーターが一月五日から二月七日まで十五往復、鹿児島─釜山間のチャーターが一月二十三日から二月二十三日まで十往復、いずれもエアプサンにより運航されたところであります。  県といたしましては、引き続き、鹿児島空港における国際線の利用促進に取り組んでまいります。  かごしま・人・まち・デザイン賞フォトコンテストの開催につきましては、昨年度までの「かごしま・人・まち・デザイン賞」の受賞作品となった景観等の新たな魅力を引き出すため、今年度初めて行いました。応募のありました五十五件の作品の中から最優秀賞二件、優秀賞四件などを選定し、先月四日に表彰を行ったところであります。  四の個性を生かした地域づくりと奄美・離島の魅力の発揮・振興の移住・交流の促進についてであります。  県内各地への移住・交流を促進いたしますため、一月二十六日に市町村と連携し、全国規模の移住フェアに参加いたしました。  十一ページにお進みいただきまして、市町村等との情報共有や連携をより一層図ることを目的とした移住・交流促進会議を先月七日に開催したところであります。  また、県内で活動している地域おこし協力隊員同士のつながりの形成と情報交換を行いますため、各地域ごとに交流会を開催したところであります。  ふるさとワーキングホリデーにつきましては、十一月下旬から三月下旬まで、県内各地で都市部の若者等の受入れを行ったところであります。  宇宙開発の促進のロケットの打ち上げにつきましては、一月九日に内之浦宇宙空間観測所におきまして、観測ロケット「S─310─四十五号機」の打ち上げ実験が、先月九日に種子島宇宙センターにおきまして「H─IIAロケット四十一号機」の打ち上げがそれぞれ成功いたしました。  なお、資料には記載しておりませんが、今月十九日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共催で、県内企業等を対象に、宇宙分野への新たな参画促進を図りますため、かごしま宇宙共創ワークショップ二〇二〇を開催する予定としておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止することといたしました。  県といたしましては、引き続き、内之浦と種子島、両射場からのロケット打ち上げ等が円滑に推進されますよう、協力を行ってまいります。  台風発生時等における離島の物流に関する対策会議の開催についてであります。  十二ページにかけて記載しておりますけれども、本県離島におきましては、台風接近などにより、度々飛行機や船が欠航しており、食料品などの物資が底をつく状況も発生しておりますことから、関係市町村や海上保安庁、自衛隊など関係機関が連携したスムーズな対処が図られますよう、一月二十九日に物流対策について意見交換を行ったところであります。  十二ページの五のその他の地方創生につきましては、次期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」骨子案などについて助言をいただくため、一月二十三日に令和元年度第二回地方創生推進有識者懇話会を開催したところであります。  また、かごしま政策アイデアコンテストにつきましては、地域経済分析システム(RESAS)等の利活用を図るとともに、データに基づく地域の課題を分析できる人材の育成につなげるため、昨年度から実施しておりまして、応募のありました三十一件の中から高校生の部と大学生の部についてそれぞれ優秀作品を選定し、一月二十七日に表彰を行ったところであります。  十三ページを御覧ください。  鹿児島県・鹿児島市意見交換会の開催につきましては、県政及び鹿児島市政との間における連携を密にし、行政執行の円滑な運営と進展に寄与することを目的に、スポーツを生かしたまちづくり、観光振興、災害に強いまちづくりなど、五つの課題解決に向けた連携について、一月二十七日に鹿児島市と意見交換を行ったところであります。その中で、新たな総合体育館の整備やサッカー等スタジアムの整備、鹿児島港本港区エリアまちづくりと路面電車観光路線の新設など、九項目について、県と市が共通認識を持ちながら緊密に連携を図ることを確認したところであります。  以上で、企画部関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 3 ◯郷原委員長 企画部長の総括説明のうち、調査依頼のありました議案以外の質疑は、県政一般で行うよう、お願いいたします。  また、総合体育館基本構想策定事業は最後にまとめて審査することとしておりますので、これに係る質疑は後ほど行うよう、お願いいたします。  続きまして、関係課長の説明を求めます。  企画課長の説明を求めます。 4 ◯桑代企画課長 企画課関係の当初予算につきまして、お手元にお配りしております、こちらの白表紙の当初予算等説明書により御説明を申し上げます。  なお、各課ともこの当初予算等説明書により御説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。  それでは、企画課関係の主なものにつきまして、御説明申し上げます。  一ページをお開きください。  政策総務費六十七万九千円は、政策課題への対応等に関する事務に要する経費でございます。  次に、企画総務費でございますが、総額で七億九千二百五万九千円をお願いいたしております。  まず、職員給与関係費の七億八百六十三万七千円につきましては、統計課職員を除く企画部職員の職員給与費でございます。  次に、企画管理費の八千三百四十二万二千円についてでございます。  一の企画管理調整事業の三千六十八万五千円につきましては、全国知事会議や九州地方知事会議への参加経費、地方創生担当特別顧問の報酬等の経費など、県政に関する企画・調整、調査研究に要する経費でございます。  次に、三の京都賞受賞者講演会開催事業の五百四十万円につきましては、将来の鹿児島を担う高校生や大学生をはじめ、広く県民の方々に国際感覚や幅広い視野を養う機会を提供し、文化的・学術的意識の高揚を図るため、京都賞受賞者による講演会の開催等の経費負担に要する経費でございます。  四のかごしま政策アイデアコンテスト開催事業の四十六万二千円につきましては、地域経済分析システム(RESAS)等の利活用を図るとともに、データに基づき地域の課題を分析できる人材の育成につなげるため、高校生等を対象とした政策アイデアコンテストの開催に要する経費でございます。  続きまして、二ページをお開きください。  七の「かごしま幸せプロジェクト委員会」事業の百八万円につきましては、委員会開催等を通じて県民が幸せを実感しながら暮らすことができる鹿児島を作るための御意見をいただくために要する経費でございます。  以上で、企画課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 5 ◯郷原委員長 次に、情報政策課長の説明を求めます。 6 ◯池之野情報政策課長 それでは、情報政策課関係につきまして、御説明申し上げます。  三ページを御覧ください。  技術情報管理費でございますが、総額で八億一千六百九万八千円をお願いいたしております。  このうち、主なものについて御説明申し上げます。  電子行政費の二、電子行政管理事業の五億六千十六万五千円につきましては、行政情報ネットワーク、いわゆる県庁LANの維持管理や更新に伴う実施設計、業務用パソコンの維持管理等に要する経費でございます。  三、電子行政推進事業の一億三千六百五十八万九千円につきましては、電子申請システムや国と地方公共団体を専用回線で結ぶ総合行政ネットワーク、いわゆるLGWANの運用等に要する経費でございます。  以上で、情報政策課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 7 ◯郷原委員長 次に、地域政策課長の説明を求めます。 8 ◯井上地域政策課長 地域政策課関係の主なものにつきまして、御説明申し上げます。  五ページをお開きください。  まず、一番上の地域振興局費の地域振興推進事業については、九億円を計上しております。  引き続き、各地域振興局・支庁が地域における県政の総合拠点として地域の振興を図るため、地域固有の課題解決や地域活性化策に迅速かつ柔軟に取り組んでまいります。  次に、中ほどの企画総務費には、企画管理費としてふるさとワーキングホリデー推進事業の八百九十二万五千円を計上しております。  地方への「ヒト・情報」の流れを新たに創出するため、都市部の若者等が地域で働きながら、地域住民との交流等を通じて地域との関わりを深める機会の提供に取り組んでまいります。  その下の計画調査費には一億七千二百二十万六千円を計上しております。  まず、地域開発推進費のうち、二の半島特定地域「元気おこし」事業の九千六百四十三万五千円については、地理的に厳しい条件下にある半島先端部地域の活性化を図るため、地元市町等が行う産業振興や交流人口の拡大などに向けた取組の支援に要する経費でございます。  六ページをお開きください。
     四のかごしま景観形成推進事業の二百九十七万四千円については、県民等の景観に対する理解を深め、本県の特色を生かした景観づくりを推進するため、良好な景観の形成に向けた地域の主体的な取組や市町村の景観計画策定等への支援、「かごしま・人・まち・デザイン賞」の表彰の実施等に要する経費でございます。  七ページを御覧ください。  八の宇宙にもっとも近い産業・観光・人材育成推進事業の百十四万三千円については、国内唯一のロケット打ち上げ施設の立地を生かした地域振興等を図るため、関係市町やJAXAと連携して、宇宙開発利用の動向の情報収集等の取組を進めるとともに、青少年等を対象にした宇宙に関するイベントの開催に要する経費でございます。  中ほどの土地利用対策費のうち、三の地価調査事業の三千百七十一万七千円については、国土利用計画法等に基づき、毎年七月一日時点における県内の基準地の価格を調査するために行う鑑定評価等に要する経費でございます。  以上、当初予算として十億八千百十三万一千円を計上いたしております。よろしくお願いいたします。 9 ◯郷原委員長 次に、エネルギー政策課長の説明を求めます。 10 ◯本多エネルギー政策課長 それでは、エネルギー政策課関係の主なものについて御説明申し上げます。  九ページをお開きください。  まず、計画調査費につきましては、総額二十二億三千五百万五千円をお願いしております。  このうち、エネルギー地域振興費の一の石油貯蔵施設周辺地域整備事業につきましては、三億六千八百九十九万一千円を、二の電源立地地域対策交付金事業につきましては十六億四百二十万七千円を計上しておりまして、いずれも国の交付金を活用しまして、市町等が行います公共用施設の整備等の支援を行うものでございます。  十ページをお開きください。  次に、エネルギー対策費の二億六千百十二万七千円についてでございます。  二の(一)国庫返還金の九千三百三十三万三千円につきましては、鹿児島県森林整備推進等基金により霧島市を通じて資金融通を行いました木質バイオマス発電所につきまして、同市から資金の一部納付を受け、これを国に返還するための経費でございます。  三の(一)かごしまグリーンファンド導入促進事業の四千八百四十四万三千円につきましては、本県の地域特性を生かした再生可能エネルギーを導入する事業者を支援するため設立しました「かごしまグリーンファンド」に出資を行うものでございます。  四の口之島周辺海流発電推進事業の百万三千円につきましては、口之島周辺海域におけます海流発電の実証試験に向け、関係機関との各種調整等を行うものでございます。  十一ページを御覧ください。  五の「エネルギーパークかごしま」推進事業の一億一千五百四万四千円につきましては、「エネルギーパークかごしま」の実現を目指しまして、地域特性を生かした再生可能エネルギーの導入を促進するために、地熱バイナリーや小水力発電などの導入可能性調査への支援や再生可能エネルギーを生かしたまちづくりの検討などの事業を展開するものでございます。  十二ページをお開きください。  六の燃料電池自動車導入支援事業の二百万円につきましては、水素社会の実現に向けまして、燃料電池自動車の導入を支援するものでございます。  十三ページを御覧ください。  環境保全対策費におきましては、総額一千三百五十三万四千円をお願いしております。  このうち環境管理費の一の水素・再生可能エネルギー普及啓発事業につきましては、九百万円を計上しておりまして、再生可能エネルギーを電源とする街路灯などを設置する市町村に対し、事業に要する費用の支援を行うものでございます。  二の水素・再生可能エネルギーフェア事業の四百四十三万円につきましては、水素や再生可能エネルギーを活用した設備の導入を促進するため、県民向けの各種展示や事業者向けのセミナーなどを実施する水素・再生可能エネルギーフェアを開催するものでございます。  以上で、エネルギー政策課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 11 ◯郷原委員長 次に、離島振興課長の説明を求めます。 12 ◯上舞離島振興課長 離島振興課関係につきまして、御説明を申し上げます。  十五ページを御覧ください。  令和二年度当初予算のうち、主なものについて、御説明を申し上げます。  奄美群島対策費につきまして、総額十四億五千二百六十四万八千円をお願いいたしております。  まず、奄美群島振興諸費のうち、三の奄美群島成長戦略推進交付金の七億五千三万一千円につきましては、国の奄美群島振興交付金を活用いたしまして、奄美群島の自立的発展を図るため、市町村等による地域の裁量に基づく産業振興等の取組支援に要する経費でございます。  四の奄美群島農林水産物等輸送コスト支援事業の六億九千七百九十九万五千円につきましては、国の奄美群島振興交付金を活用いたしまして、奄美群島における農林水産物等の輸送コストの負担軽減を図るため、本土と比べ割高となっております農林水産物等の輸送費の一部助成に要する経費でございます。  その下の奄美群島振興開発基金費につきましては、四十一万七千円を計上しておりますが、これは、奄美群島振興開発基金の農・林業振興資金等を利用しました農漁家の皆様の利子負担の軽減を図るため、同基金に利子補給を行う経費でございます。  十六ページをお開きください。  次に、離島振興費につきましては、総額十二億六千三百三十万三千円をお願いいたしております。  このうち、特定離島ふるさとおこし推進費の九万円(後ほど「九億円」に訂正の発言あり)につきましては、本県離島の中でも特に自然条件等が厳しい三島村、十島村などの特定離島地域を対象に、市町村等による産業の振興、生活基盤の整備、ソフト対策など、住民生活に密着したきめ細かな各種事業に対して、助成を行うための経費でございます。  一番下、特定有人国境離島振興対策費の三億五千二百十五万八千円につきましては、国の特定有人国境離島地域社会維持推進交付金を活用し、特定有人国境離島地域の地域社会の維持を図るため、農水産品に係る輸送コストの軽減や滞在型観光の促進、雇用機会の拡充に係る取組支援に要する経費でございます。  以上で、離島振興課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 13 ◯郷原委員長 次に、交通政策課長の説明を求めます。 14 ◯寺前交通政策課長 交通政策課関係の当初予算の主なものについて、御説明申し上げます。  十七ページを御覧ください。  奄美群島対策費で総額十四億一千四百五十七万五千円をお願いしております。  一の奄美群島航路運賃軽減事業の一億八千八百二十九万二千円と二の奄美群島航空運賃軽減事業の九億三千二百四十二万五千円につきましては、奄美群島における移動コストの負担を軽減するため、群島住民等の航路・航空運賃の軽減に要する経費であります。  三の奄美群島交流需要喚起対策特別事業の二億二千百五十九万九千円につきましては、奄美群島の交流人口拡大に向けた運賃等の軽減措置や、航空会社と連携したプロモーションなどの試験的取組に要する経費であります。  四の奄美・沖縄連携交流促進事業の六千三百八十五万九千円につきましては、奄美群島と沖縄の住民等の交流を促進するため、奄美群島発及び沖縄発の航空運賃と航路運賃の軽減に要する経費であります。  五の世界遺産「奄美・沖縄─屋久島」を結ぶ航路支援事業の八百四十万円につきましては、奄美群島と屋久島を結ぶ航路の運航費の助成に要する経費であります。  十八ページをお開きください。  離島振興費で総額十億九千五百三十二万一千円をお願いしております。  離島航路対策費の二の離島航路補助事業の五億四千二百六十二万一千円につきましては、離島航路事業者の運航費のほか、「フェリー太陽」の代替船建造費等の助成に要する経費であります。  特定有人国境離島振興対策費の一の特定有人国境離島地域航路・航空路運賃低廉化事業の五億五千二百三十七万円につきましては、特定有人国境離島地域の住民等を対象とした航路・航空路運賃の低廉化に要する経費であります。  次に、交通政策費で十六億四千二百九十四万四千円をお願いしております。  三の鹿児島空港将来ビジョン実現事業の二百二十三万九千円につきましては、鹿児島空港将来ビジョンの実現に向けた関係者との協議等に要する経費であります。  四の鹿児島空港国際化促進事業の一億三千四十一万三千円につきましては、鹿児島空港発着の国際定期路線の利用促進等に要する経費であります。  十九ページを御覧ください。  七の在来線鉄道利活用支援事業の四百五十万円につきましては、在来線鉄道を利用して、食や温泉など県内各地の「鹿児島のウェルネス」を体験する旅行商品の造成に対する助成を行うものであります。  九の肥薩おれんじ鉄道経営安定化支援事業の八千五百三十九万二千円につきましては、同鉄道が行う鉄道基盤設備の維持等に要する経費の助成を行うものであります。  十一の地方バス路線維持対策事業の四億三千百四十九万七千円につきましては、広域的・幹線的な地方バス路線の運行費等の助成に要する経費であります。  二十ページをお開きください。  十二の地方公共交通特別対策事業の一億五千三百八十五万五千円につきましては、廃止路線代替バスの運行費等の助成に要する経費であります。  十四のユニバーサルデザインタクシー導入促進事業の三百万円につきましては、ユニバーサルデザインタクシーの購入費に対し、助成を行うものであります。  十五の鉄道駅バリアフリー化推進事業の三千四百九十一万五千円につきましては、隼人駅のバリアフリー化に要する経費の助成を行うものであります。  以上で、交通政策課関係の説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。 15 ◯郷原委員長 最後に、統計課長の説明を求めます。 16 ◯野下統計課長 統計課関係について、御説明申し上げます。  二十一ページをお開きください。  統計調査総務費二億八千五百二十七万八千円は、統計事務職員の職員給与関係費外二事業の実施に要する経費でございます。  次に、二十一ページから二十二ページに記載しております総務統計調査費九億七千三百五十八万六千円は、総務省所管の労働力調査外四事業の実施に要する経費でございます。  このうち二十一ページの下から二番目の国勢調査は、統計法に基づいて五年周期で実施されるものでございます。  次に、二十二ページをお開きください。  教育統計調査費百七十三万八千円は、文部科学省所管の学校基本調査及び学校保健統計調査の実施に要する経費でございます。  次に、勤労統計調査費二千三十五万四千円は、厚生労働省所管の毎月勤労統計調査の実施に要する経費でございます。  次に、農林統計調査費一千四十四万六千円は、農林水産省所管の農林業センサスの実施に要する経費でございます。  次に、県統計調査費二百十五万五千円は、県教育統計調査外五事業の実施に要する経費でございます。  以上で、統計課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 17 ◯郷原委員長 説明が終わりましたので、調査依頼のありました議案について、質疑をお願いいたします。  なお、質疑に当たりましては、関係調書のページ及び事業名等も併せてお願いいたします。 18 ◯いわしげ委員 一ページの企画管理調整事業に三千万円ほど付いておりますが、こちらの内訳をもう一度教えていただいてもよろしいですか。 19 ◯桑代企画課長 企画管理調整事業についての御質問でございます。  この中にも幾つかさらに細項目というか、ございまして、例えば企画管理事務費として「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に係る効果検証を行いますとか、あと、県政企画調査費としまして地方創生特別顧問の関係、あと、地方行政連絡会費としまして例えば全国知事会とか九州地方知事会議とか九州地域戦略会議負担金、それぞれ例えば九百九万八千円等々ございますので、それらについて計上しているところでございます。 20 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  その中に地方創生特別顧問の費用も入っているということなんですけれども、この地方創生特別顧問は何人いらっしゃって、お一人当たりお幾ら付けていらっしゃるのか教えてください。 21 ◯桑代企画課長 増田顧問につきましては、日本郵政の社長に就任されるという関係で、一月六日時点で業務に専念したいということで御退任されましたけれども、その方の分も含めまして、昨年度当初で四人いらっしゃいましたので、四人分ということで計上しております。 22 ◯いわしげ委員 ちなみに、その四人の方ですが、今現在で分かっている方を教えていただいてもよろしいですか。 23 ◯廻 企画部参事 地方創生特別顧問の関係です。  先ほどありました増田顧問は一月六日でお辞めになりましたけれども、あとお二方いらっしゃいまして、須江雅彦さん、溝畑宏さんが地方創生の特別顧問になっています。あと、地方創生の参与がいらっしゃいまして、伊牟田均さんがなっておられます。 24 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  こういった方々に予算を付けていらっしゃるということなんですけれども、実際どのようなお仕事をしていただいて、鹿児島県のためになっているのかを教えてください。 25 ◯廻 企画部参事 地方創生特別顧問等につきましては、本県の地方創生に係る施策等につきまして、専門的な知識とか十分な見識を有する方から助言等をいただいております。  まず、増田顧問につきましては、これまでのいろいろな経歴を生かして、地方創生に係る御助言や各市町村との意見交換とかも各地域でやっていただきまして、それぞれ地方創生に係る御助言をいただいております。  須江顧問につきましては、データサイエンスの関係に精通しておりまして、ビッグデータ等の活用につきましていろいろな御助言をいただいたり、あと、データサイエンスの人材育成に関しての助言等をいただいております。  溝畑顧問につきましては、観光庁長官等を経験されておりまして、観光とかまちづくり等にいろいろ見識がございますので、本港区のまちづくりとか、観光振興、「鹿児島のウェルネス」等に関してのいろいろな御助言をいただいております。  伊牟田参与につきましては、城山観光等の社長等も御経験されておりまして、観光振興等いろいろと幅広い経験をお持ちですので、「鹿児島のウェルネス」とか観光振興等について助言等をいただいております。  今申し上げた四人の方々につきましては、こちらのほうにお越しいただいたときには、知事や関係部局と意見交換をしていただいたりとか、あと、こちらへいらっしゃらないときにつきましては、電話等でいろいろな助言をいただいて、県政の施策に生かすべく関係部局と連携をとりながら取組を行っています。 26 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  大変すばらしい方々でいらっしゃるんですけれども、例えば、溝畑さんに関しては、前回、知事がワールドカップのときにVIPルームで云々という話が出たときに、皆さん、初めて溝畑さんが顧問になっていらっしゃることを気づいたぐらいだったのです。本当にすばらしい方々なのに、その方々の意見が県民の方々に届かないような形になっていると思うんです。  なので、例えば、溝畑さんなんかは、大分でも本当にすごい観光振興をされてこられましたので、そういった方の意見を、県庁の方々だけで抱え込むのではなくて、ぜひ、県民の皆様が広く御意見を伺えるような機会をつくっていただきますよう、よろしくお願いいたします。  続きまして、二ページの六番目、ウェルネスかごしまワーケーション事業なんですけれども、こちらはモニターツアーなどをされるということなんですが、このモニターツアーをされる時期が決まっていらっしゃいましたら、教えてください。また、何人ぐらいの方にモニターツアーに参加していただく予定なのか、また、どこに行かれる予定なのかを教えてください。 27 ◯廻 企画部参事 ウェルネスかごしまワーケーション事業についての御質問ですけれども、まず、ワーケーションにつきまして、なかなか聞き慣れない言葉ですので、もう一回御説明いたします。  ワークという仕事と、バケーション、休暇を組み合わせた新しい欧米発の造語でして、休暇中に旅先などで仕事をするという新しい働き方改革であり、休暇を目的とした旅行に、仕事を組み合わせるというものです。  それにつきまして、近年、自治体でもワーケーションの取組をしているところが増えてきていまして、あと、企業でも働き方改革に基づきまして、ワーケーションを取り組むことによって、社員の休暇の取得促進とか、生産性向上などが見込めることからワーケーションを導入する企業が増えております。  また、今年、東京オリンピック・パラリンピックが夏場にございますけれども、その期間中、東京とかでは交通混雑等が見込まれることから、都内の交通混雑の緩和などからもテレワークとかワーケーションを取り入れる企業が増えるんじゃないかということが見込まれています。そういうことから、とりあえずモニターツアーにつきましては、東京オリンピック・パラリンピックの期間中を、まず第一弾として実施したいと考えています。
     あと、モニターツアーの人数とか場所等につきましては、今後また受入れの自治体、市町村と協議しまして、具体的な内容等は決めていきたいと考えております。 28 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  続きまして、五ページの真ん中のふるさとワーキングホリデー推進事業なんですけれども、今年度も予算が付いておりましたが、どれくらいの方々がこの事業を御活用されたのか、教えてください。 29 ◯森豊集落活性化推進監 ふるさとワーキングホリデー推進事業の実績でございます。  ふるさとワーキングホリデーは、都市部の若者等に一定期間、地域に滞在していただき、働いて収入を得ながら地域住民との交流等を通じまして、地域での暮らし、それから地域への理解を深めていただく機会を提供するという事業でございます。  本年度、初めて取り組みました。大学生を主なターゲットとしておりますので、大学休業期間に併せて夏期と冬期に実施したところでございます。夏期・冬期合わせまして延べ三十人が十一市町・十八事業所で参加しておるということになってございます。 30 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  三十人の方が参加された結果、どのような効果が生まれたのか。もし、お分かりでしたら、教えてください。 31 ◯森豊集落活性化推進監 延べ三十人。主に平均年齢を言いますと、二十二・九歳ということで、若い方に参加していただきました。  事業の成果といたしましては、参加者の中に、夏期に参加された方がもう一度冬期に同じ事業所で参加したり、あるいは大隅半島の事業所に参加した方がまた引き続いて薩摩半島で別な事業所で参加していただくなど、いわゆる「鹿児島ファン」というのを作ることができたのではないかなと考えております。  また、終了後には必ず参加者に面談をしておるんですが、そこで感想を聞いておりますと、「今後の進路決定先の候補の一つとして地域を考えたい」あるいは「ずっと農業に興味を持っていたが、初めて正式な形でこれに携わることができてよかった」などという前向きな評価をいただいているところでございます。  ほぼ全員が、地域での生活に対しまして、前向きな感想を持ってこの事業に参加できたのかなということで、関係人口の創出等に一定の成果が上がったものではないかと考えているところでございます。 32 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  今年度からされているということなんですが、次年度、当初予算で三百万円ぐらい減っている理由を教えてください。 33 ◯森豊集落活性化推進監 本年度は初めての事業ということで、各県の状況等を見ながら予算を構築したところでございます。今年度を通してやってみまして、大体市町村の参加の程度とかあるいは活動の程度、そういうものが分かりましたので、予算について精査をした結果、減らしているわけでございます。  内容等については、本年度からスケールダウンしたものではないと考えているところでございます。 34 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  とてもすばらしい事業ですので、ぜひ、続けて御尽力のほど、よろしくお願いいたします。  続きまして、六ページの七番目、「マチ×かご」エンゲージメント推進事業なんですけれども、これは国庫で新しい事業ということなんですけれども、「ポータルサイトにおいて県民証を発行し」ということなんですが、この県民証を得るために、ポータルサイトを御登録される方々が何人ぐらいいらっしゃると見込んでいらっしゃるか、教えてください。 35 ◯森豊集落活性化推進監 「マチ×かご」エンゲージメント推進事業についてでございます。  この事業につきましては、地方におきまして人口減少や高齢化が進んでいる。地域づくりの担い手不足というのに地域そういう課題に直面しておりますので、地域や地域の人々と多様に関わる関係人口というものを創出していく、そういうものを目標にしている事業でございます。  事業内容といたしましては、メディアキャラバン等を行いまして、地方移住やあるいは地方暮らしに関心の高い方々をターゲットに、いろいろな地域とのつながり、そういうものを構築していこうと考えております。  したがって、この県民証の発行につきましてもそういう方々を対象としておりますので、これにつきましては、人数というよりは、こういう方々が地域とどのような事業を協働して行ってくれるかということを目途に、その人数というのも決めていきたいと考えておりますので、現時点では何人という数字は決めていないところでございます。 36 ◯いわしげ委員 分かりました。ありがとうございます。  続きまして、十二ページのエネルギー政策課、六番目の燃料電池自動車導入支援事業なんですけれども、これは今年度も付いていたと思うんですけれども、ちなみに、今年度、この事業で何台の燃料電池自動車が導入されたのか、教えてください。 37 ◯本多エネルギー政策課長 燃料電池自動車導入支援事業の今年度の助成の台数ということの質問かと思いますけれども、今年度につきましては、二つの事業者から申請がございまして、二台に対して交付したところでございます。 38 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  燃料電池自動車といいますと、車種として何か特定のものがありますか。 39 ◯本多エネルギー政策課長 燃料電池自動車につきましては、国内でメーカーが作っているものとして、一つはトヨタ自動車の「MIRAI」、それから本田技研の「クラリティ」、この二台がございます。 40 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  この二台を導入されたということなんですけれども、どちらの車が使われているのか、教えてください。 41 ◯本多エネルギー政策課長 今年度、鹿児島で購入された二台については、トヨタの「MIRAI」ということでございます。あと、付け加えますと、「クラリティ」のほうはリースという形で本田技研は出しているということのようでございます。 42 ◯いわしげ委員 分かりました。ありがとうございます。  続きまして、十八ページの交通政策課の一番下の鹿児島空港国際化促進事業なんですけれども、こちらは「利用促進等に要する経費」ということなので、恐らく補助金かと思うんですが、そこをまず確認させていただいてもよろしいですか。 43 ◯寺前交通政策課長 鹿児島空港国際化促進事業ですけれども、今、就航している路線に対する支援ですとか新規就航を狙っている路線についての取組の強化に要する経費ですとか、そういったものでございます。 44 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  ということは、個人の方が旅行されるときの補助金は対象ではないということですね。 45 ◯寺前交通政策課長 団体ツアー助成事業というのがございまして、鹿児島空港から海外に行く場合の支援、そういったものも当然入っております。 46 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  団体の方々が行かれる際の補助金として、今年度どのぐらいの方が御利用されたのか、教えてください。 47 ◯寺前交通政策課長 休憩をお願いします。 48 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午前十時五十三分休憩      ────────────────         午前十時五十四分再開 49 ◯郷原委員長 再開いたします。 50 ◯き久委員 十七ページの交通政策課。  奄美群島交流需要喚起対策特別事業でありますけれども、毎年大変ありがたいことです。御説明がありますように、奄美群島の交流人口拡大に向けた運賃等の軽減措置や航空会社と連携したプロモーション等となっており、二億二千百五十九万九千円が当初予算で組まれております。これは個別の航空会社名をお話しできますか。 51 ◯寺前交通政策課長 JALグループということでJALとANAグループということでピーチに対して今年度は支援しているところでございます。 52 ◯き久委員 今年度はどれぐらい予算を組まれたかというのは分かりませんが、おおむねそれぞれの会社にどれぐらいの予算が支援が組まれておりますか。 53 ◯寺前交通政策課長 申し訳ございません。個別の会社に対して具体的に幾らというのは、申し上げられないところでございます。 54 ◯き久委員 そこはそういう事情ですからしょうがないですね。  では、この奄美群島交流需要喚起対策特別事業は、本年度、マイナス補正がありましたか。 55 ◯寺前交通政策課長 三月補正はございません。 56 ◯き久委員 令和二年度に二億二千百万円余り予算が組まれていております。今年度はマイナス補正はなかったということで、充実性というのは高かったと考えられます。  現状の状況から見ますと、コロナ云々で航空会社の利用率というのが低いと思います。したがって、減搭乗率となるかもしれませんが、こういったときに、今までこれぐらい使っていたけれども、コロナ等々のことで減っていく、大体最終的にはこれぐらいマイナス補正になるのではないかなという想定等もあるんでしょうけれども、何とか満額使えるように、いろいろ知恵を絞る中で検討していただきたいと思うところです。以上です。 57 ◯日高委員 離島振興課の特定有人国境離島の関係で、十六ページです。  予算を見ますと、一億円ぐらい数字的に減っているわけですが、補正でも輸送コストということでに減額しておりますけれども、この予算を作るに当たっては、今年度の実績が関連してこのような数値になってきているということでいいんですか。 58 ◯上舞離島振興課長 今、委員からお話がございましたように、予算額が令和元年度と比べますと減額となっているところでございます。  令和二年度の予算に向けましては、委員がおっしゃいましたように、この制度自体が平成二十九年度スタートですので、まだ比較的新しい事業でございますけれども、過去の実績額を踏まえまして予算編成に当たりました。  平成三十年度の実績額で申し上げますと、三億百万円程度となっております。初年度の平成二十九年度につきましては二億七千万円程度となっております。そのような実績を踏まえまして、予算編成に当たったところでございます。  申し上げましたように、これまで当初予算額に対しまして、実績額に大きな開きがあったところでございます。さらに、執行残も年度末になってくると出ているという状況を踏まえまして、過去の実績を十分検討しながら予算編成に当たったというところでございます。 59 ◯日高委員 こういう事業がある、予算もある中で、まだうまく活用ができていないということだと思うんですよね。  そういう意味で、これはこれとしてしょうがないが、このまま、この形が続いていけば、極端な言い方をすると、なくなっていく。  この予算を組むに当たって、今後のことをどのように考えながら組んでいらっしゃるかを教えてください。 60 ◯上舞離島振興課長 この事業は三年目でございます。  また、事業の中身としまして、委員が今おっしゃいました輸送コスト支援、それから滞在型の観光促進、雇用機会の拡充と、大きく言いますと、三つの事業から成っております。  まず、輸送コスト支援につきましては、平成二十九年、三十年の実績ベースを見ますと、順調に実績額も伸びてきております。  滞在型観光促進についても、伸びてきている状況でございます。  雇用機会拡充につきましては、まだ実績的に伸びていない状況でございます。雇用機会拡充事業は、事業者を公募、選定して決めまして、その事業者が創業なのか、継続して事業拡大に当たるのか、それぞれに応じまして、設備投資もこの補助の中で見ておりまして、設備投資額は事業拡大のケースであれば、事業費ベースで一千六百万円補助ができる仕組みになっております。もちろん、自己負担もあるということですので、無制限な形での申請というのは当然ないんですけれども、いずれにしても事業者の取り組む内容によりまして、一千六百万円で予算を組んでいますと、余ってくるという状況がございます。そういう意味で、この雇用機会拡充につきましては、三年たちますけれども、事業費的にはまだ大きく伸びてはきていないのかなと考えております。  現在、市町村におきましては、雇用機会拡充事業につきましては、実際、年度当初からの執行ができるように公募をして、大体の予算の見込み的なものも立てている最中でございます。  そのような状況をお聞きしますと、今のこの金額で、年度当初のスタートとしては大丈夫かなと思っています。来年度の最低限のスタートということで私どもは思っているところでして、当然、今後必要な事業ということで追加等があり当初予算で足りないというようなことがあれば、補正予算等を考慮しまして検討していこうと考えているところです。 61 ◯日高委員 今、移住ということでいろいろな取組をしている中で、移住するけど仕事がないというのが現実ですので、もう少し具体的に、移住して仕事も作れるというようなそういう環境を作らなければ、私はそういう意味でこの雇用機会拡充事業という予算があるんだと思っております。  ぜひとも、もう少しこれに力を入れていただいて、限られた地域の中で、限られた力の中でやるわけですので、そんなに大きいものはできないですよ。やはり、一人、二人、家族で移住してきて食べていけるような仕組みづくりというのがなければ、移住というのは実現しないと思っていますので、ぜひ、そのことをやっていただきたいなと思っております。  それから、十八ページの交通政策課、特定有人国境離島振興対策費も三千七百万円ぐらい減っていますが、これもやはり同じく利用者が少なくなってきた、あまり活用がされていなかったということでよろしいんですかね。 62 ◯寺前交通政策課長 特定有人国境離島の関係でございますけれども、昨年度は台風の関係で利用が伸びなかったということもございました。そういった実績を踏まえて減額しているということでございます。 63 ◯日高委員 台風が原因と一つ挙げられましたが、また台風が来るから同じだということじゃなくて、やはり、利用するための政策を打ちながら予算というのは組んでいかなければならないと思っています。単純に台風が来るからということじゃなくて、そういう中であっても、もう少し活用させようと、そういう予算の組み方でないと本来の目的を達しないと思うんですよね。どうでしょうか。 64 ◯寺前交通政策課長 今年度の実績に基づきまして、それより若干伸びるという計算でこういった予算を計上しているところでございます。 65 ◯日高委員 まだ始まったばかりの事業ですけど、なかなかうまく使われていないということだけがよく出ていますので、ぜひとも、そこら辺をもう少し具体的に状況を調べて、使いやすいものにして、毎年、利用してもらうと。それによって離島関係が活性化していく、活性化につなぐ取組といういう意識を持って政策を打っていただきたいなという思いを持って質問させていただきましたので、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。以上です。 66 ◯松田委員 お願いします。  先ほど少し話があったウェルネスかごしまワーケーション事業です。  今回、初めてということで、オリ・パラ期間に受入れをしたいということは、これは首都圏の企業がそのままテレワークなり、仕事を持って鹿児島に来られるということで、首都圏の企業がそのまま鹿児島に来てもらうように働きかけるという内容でよろしいんですか。 67 ◯廻 企画部参事 ウェルネスかごしまワーケーションの関係ですけれども、首都圏の企業の方々で、ワーケーションという形で、社員の方々が観光地というか、休暇を取りながら仕事ができるという形の制度を設けている会社が幾つかございます。IT関係とか航空会社関係とかそういう制度を設けている会社がありまして、そういうところに働きかけたり、あと、テレワーク関係の団体等もございますので、そういうところに働きかけて「鹿児島で休暇を取りながら仕事もできますよ」とかいう形を考えています。  あと、ワーケーションは、休暇という形もですけど、研修という形でも来る場合がありますので、企業の方々が鹿児島で研修すると、それに対して自由時間はまた鹿児島の観光地を楽しんでいただくという形もありますので、そういうものも含めまして、ワーケーションという定義はなかなか難しいんですけれども、いろいろな形で鹿児島に来ていただいて「鹿児島のウェルネス」素材を楽しみながら仕事もできるというような形で、まずは県外の首都圏等のワーケーションの制度を取り組んでいるところの社員の方々に来ていただきたいと考えております。 68 ◯松田委員 確かに新しいなと思いながら、ワーキングホリデーと何が違うんだと思っていて、なるほどなと思いました。ワーキングホリデーというのはこっちが仕事を準備しないといけないけれども、ワーケーションだったら首都圏のほうでお考えになってということなので、どちらかというと、営業活動が主なことかなと思っています。実績を上げられるようにお願いしたいと思います。  続けて、九番の錦江湾横断交通ネットワーク調査検討事業なんですが、この交通状況調査の中身と、関係機関との意見交換というが、どこと意見交換をするのかを教えてください。 69 ◯廻 企画部参事 錦江湾横断交通ネットワーク調査検討事業の来年度の調査内容の御質問と関係機関の御質問です。  錦江湾横断交通ネットワークにつきましては、平成二十一年度から二十四年度にかけまして、可能性調査を実施してきました。  その中でも、平成二十一年度につきましては、基礎的調査とか交通量の推計等を行ったりとか、平成二十二年度は経済調査とか自然条件調査を行っています。平成二十一年度におきましては、交通量推計という形で実施していますけれども、それを踏まえる形で、いろいろ交通網等も変わってきていますので、新しい交通センサスを用いて交通量の推計等を行う予定としております。  また、関係機関の意見交換ですけれども、これにつきましては、国のほうは国道事務所、第十管区海上保安本部。関係自治体といたしましては、鹿児島市、鹿屋市、垂水市。県につきましては、企画部、土木部、危機管理局等も参加して勉強会を開催したいと思います。 70 ◯松田委員 ありがとうございます。  平成二十一年度から二十四年度に可能性調査をしたわけですよね。そこから時期がたって、交通状況調査も変化しているということで調査を行うと。  可能性調査のときは、そこから二年、三年かけてまたさらなる調査をしているんですが、来年度、交通状況調査が終わった後は、どのようになっていくんでしょうか。 71 ◯廻 企画部参事 先ほど言いましたように、過去に可能性調査を実施いたしました。それを改めて来年度、もう一回検証するという形になりますけれども、その調査をいたしまして、関係機関との意見交換等を通じまして、令和三年度以降どういう検討をするべきかというのは、また関係機関とも意見交換をしながら、今回の交通量調査だけでは足らないというのであれば、また必要な調査も含めまして検討していきたいと考えております。 72 ◯松田委員 分かりました。  それから、あと一点、十ページのエネルギー対策費なんですけど、先ほど説明いただいて、二の木質バイオマスエネルギー導入促進事業九千三百三十三万円三千円。これ、たしか霧島市と聞こえたと思うんですが、基金から資金融通を受けた事業者がやらなくなって一回それを返したのを国庫に返納するという流れでいいんですか。ちょっと、この説明をお願いします。 73 ◯本多エネルギー政策課長 木質バイオマスエネルギーの導入促進事業、国庫返還金についての御質問でございます。  この木質バイオマスの事業につきましては、今、委員がおっしゃったように、霧島市にございます木質バイオマス発電所を造る際に、基金から、霧島市を通じた資金融通という形で、補助金を出しております。  これが完成してから、売電を開始しまして、その翌年度から資金融通をした補助金相当額を、平成二十八年度から四十二年度にかけて分割して返還をしていく(後ほど「平成二十八年度から令和十二年度まで十五回に分けて納付」に訂正の発言あり)ということになっております。トータルで十四億円の資金融通を行ったところですけれども、今年度もおよそ九千三百三十三万三千円、この九千万円程度を毎年一旦県に納付をしていただいて、それを国庫に返還するという手続になっているところでございます。 74 ◯松田委員 よく分かりました。
     国庫返還と聞くとあまりいい印象がないもんだから、うまくいっていないので返しているのかなと思ったら、これはうまくいっていて返しているということですね。了解しました。 75 ◯寺前交通政策課長 失礼しました。  先ほどのいわしげ委員からのお問合せの、団体ツアー助成事業の実績ですけれども、平成三十年度で一般団体で百七十七件、二千九百四十三名、修学旅行で十八件、七百十三名、計百九十五件の三千六百五十六名がこの事業を使っていただいております。今年度につきましては集計中でございます。 76 ◯大久保委員 それでは、説明書の二ページ、企画課の事業について、まず、質問します。  先ほどもありましたウェルネスかごしまワーケーション事業なんですけれども、このワーケーションは、最近起こってきた働き方の新しいスタイルということなんですけれども、今のこの新型コロナウイルスの現状が正常化すれば、今後また国内でこういうのがはやっていくだろうということだと思うんです。どんなところを見られてこの事業を導入したのか、伺いたいと思います。 77 ◯廻 企画部参事 ウェルネスかごしまワーケーション事業の御質問で、ワーケーションの取組が国内でどういう形で進んでいるかという御趣旨かと思います。  国内で、和歌山県とか長野県などを中心に、昨年十一月に、情報交換をしながらワーケーションを全国的に普及しましょうということで、全国六十五自治体によるワーケーション自治体協議会が作られました。  県内からも錦江町だったり、徳之島町、伊仙町もこの協議会に参加しております。鹿児島県もつい先月、加入いたしまして、全国の自治体と連携を取りながら取組をしていこうと考えております。 78 ◯大久保委員 今、自治体の協議会の話が出ましたけれども、この協議会の大きな目的の一つにワーケーションの普及推進活動という、こういう働き方をしましょうと知らしめる役割も掲げていたように思うんです。  県としても、今回協議会に参加を決められたということは、そういう部分においてもやはりどんどん広めていこうと、ワーケーションを取り込むに当たってこういう働き方があるんだよというのをPRしていく、そういうお考えはあるでしょうか。 79 ◯廻 企画部参事 ワーケーションにつきましては、先ほど言いました働き方改革の推進、それと、県企画部といたしましては、新しい人や企業を呼び込みたいという形を考えています。  働き方改革等につきましては、企画部とは部署が違いますが、全国的に、各自治体もそれぞれワーケーションを普及することによって、そういう新しい人とか企業の呼び込みをしたりとか働き方改革につながるんじゃないかということで取組をしていると感じております。 80 ◯大久保委員 いろいろな企業でワーケーションというのは最近認知されつつあるとは思うんですけれども、それを広めていくことも大事な取組だと思いますので、全国の自治体と一緒になって、そういうワーケーションを導入していない企業にも、広めていく活動というのも大事かなと思っているところなんです。  そういった中で、モニターツアーや情報発信を行おうということなんですけれども、モニターとか情報発信先の対象者、件数、アプローチ方法、こういったものについてはどのようなお考えなのか。  それから、そこで活用されている「鹿児島のウェルネス」の内容とか活用方法、そういったところについて併せてお聞きしたいと思います。 81 ◯廻 企画部参事 モニターツアー等のアプローチ先等ですけれども、まずは先ほど言いましたように、ワーケーションを導入している企業、IT系の企業だったりとか航空会社系の企業等に働きかけをして、モニターツアー等に来ていただきたいと考えております。  あとは、テレワーク関係の団体等もございますので、そういうところにも働きかけたり、あと、県内にゆかりのある企業等も首都圏等にありますので、そういうところにも来ていただくような形で進めたいと思っております。  ワーケーションにつきましては、休暇がメインで仕事もするということですので、「鹿児島のウェルネス」という形で鹿児島の健康・癒やし・長寿に有益な地域資源があるということで、そういう温泉でありますとか自然体験、あと食もありますので、そういうのを鹿児島で楽しんでいただきながら、ゆっくり癒やされながら仕事もするというような形で、そういうのを体験していただきたいと考えております。 82 ◯大久保委員 「鹿児島のウェルネス」を活用する中において、これを知らしめるために、今、PR・観光戦略部で鹿児島の魅力を伝えるための動画を作成していると思います。また、そういったものができたら、それらと併せた活用ということもやはり考えられると思うんですけれども、そのあたりのお考えはどうでしょうか。 83 ◯廻 企画部参事 委員の御指摘にありますとおり、鹿児島の魅力というのは、PR・観光戦略部で動画を新しく作ったりとか、先ほどウェルネスの体験等につきましてもPR・観光戦略部でいろいろメニュー開発等もやっています。そういう関係部局との連携を取りながら、ウェルネスの情報発信と併せてワーケーションで鹿児島に来ていただくような形のPRをしていきたいと考えております。 84 ◯大久保委員 この事業の目指す成果というのは、どのように考えていらっしゃいますでしょうか。 85 ◯廻 企画部参事 ワーケーションにつきましては、まだ今から取組をするので、なかなかどういう効果というのは申し上げにくいところですけど、先ほど申し上げましたとおり、新しい人とか企業を鹿児島に呼び込むような切り口だと考えております。  そういうワーケーションをきっかけにして、鹿児島に来ていただいて、地域の方々とも交流することによって今言われております関係人口の拡大にもつながったりとか、鹿児島に来ていただいて休暇を取ってもいいし、仕事をしてもいいということで、気に入っていただければ移住・定住にもつながるんじゃないかと。  企業の方々につきましても、鹿児島でサテライトオフィス等の企業の進出をするということも考えられるんじゃないかなと思っておりますので、そういうことで、いろいろ形でワーケーションをきっかけに「鹿児島のウェルネス」を感じていただいて、新しい人とか企業が来ることによって、そういういろいろな効果が生まれることを期待しているところです。 86 ◯大久保委員 地域経済の貢献のみならず、地域間の交流がより活性化されることが、このワーケーションの取組においては期待されていることだと思いますので、この事業がそういった意味で、本県の発展に資するような取組になることを期待させていただきます。  それから、次の質問として、同じく二ページの八番、データサイエンス推進事業。  「データの分析やこれに基づいた政策立案等のできる人材の育成に要する経費」ということで、新たな人材育成の取組だと思いますけれども、データ分析というのは一つのスキルということで身に付けさせることで、県職員の育成を図っていこうという狙いなんでしょうか。 87 ◯廻 企画部参事 委員のおっしゃるとおり、今、地域活性化や地方創生を進める上で、各種データを正確に分析して課題解決を図るような手法として、データ分析に基づいた政策の立案、「EBPM」と言いますけど、そういうことをする人材が求められています。  そういう人材を育成するために、企画部でデータサイエンス推進事業においてやる事業としましては、まずは広く一般の県職員とか市町村の関係者の方々にはデータサイエンスセミナーです。これは平成二十九年度からやっていますが、そういうのを来年度も引き続きやろうと考えております。  次に、県職員の人材育成という観点では、平成三十年度から総務省の統計研修所に三カ月、職員を一人派遣していますが、また来年度も派遣しようとしています。  また、その次のレベルですけど、滋賀大学の大学院のデータサイエンス研究科に、今年度から職員を一人派遣しています。  そういう形で、データの分析ができるような人材を育成するために、セミナーをやったり、研修所に派遣、あと大学への派遣という形で、人材を育成するような取組を来年度もやっていきたいと考えております。 88 ◯大久保委員 これはデータ分析の専門家を育てるということではなくて、通常の業務として、行政としていろいろな業務に各自が取り組まれる中での大事なスキルとして、あるいはそのスキルの一部として、データ分析を身に付けさせようという意図ということでよろしいんでしょうか。 89 ◯廻 企画部参事 データサイエンスセミナーにつきましては、きっかけとして、そういう分析をすることによっていろいろと政策立案等につながるということでやっています。  人材育成につきましては、そういう中心的な人材育成をすることによって、その職員がまた県職員に助言することによって、いろいろなデータ分析ができる職員だったり、政策立案ができる職員が増えていくような形でしていきたいと考えております。 90 ◯大久保委員 今、データ分析云々という話を聞いたときに、一頃はやったMBA、経営学修士を思い出しました。一頃、はやって、これはこれで大事な知識だと思うんですけれども、それが行き過ぎて創造的な思考をする人材が育たなくて、MBAを重視するというのがどうなのか、企業においてもちょっと反省がありました。  今、世の中が複雑で、なかなかどういうことがあるか分からない。今回の新型コロナウイルスの状況なんかまさしくそういうことなんでしょうけれども。  そういう不透明で、複雑で分かりにくい時代で数字で読みにくいところもやはりある。そういった中においては、やはり、あまりにも論理的、ロジカルすぎる思考というのも、変化に対応できないところもあるので、その反省からMBAに偏らずに、プラスアルファでいろいろほかの部分で、例えば芸術とかそういった創造性をかき立てるようなそういった部分の研修というのも欧米のビジネスマンの間では身に付けさせようという動きもあるので、一つに偏らずに、あくまでもスキルの一部として補う、そういった取組でこの事業は進めていただければと考えております。  続きまして、錦江湾横断交通ネットワーク調査検討事業でお聞きしたいと思います。  これについては、今、我々も鹿児島県議会議員連盟で取り組んでいる中で、国土交通省からも地元自体が盛り上がっていないということを言われております。  地元を盛り上げるためには、やはり、これを作るためのメリットというものについて、県民全体のこととして考えなきゃいけないと思っているんですけれども、その部分についての認識を再度伺いたいと思います。 91 ◯廻 企画部参事 錦江湾横断交通ネットワークに関してのメリットということで、本議会でも知事が答弁いたしましたけど、同ネットワークを整備することによって交流人口の拡大でありますとか物流の利便性が向上したり、大隅半島からの緊急医療の時間短縮等も期待されています。  そういうことで、県としては、大隅地域の産業発展の貢献や観光振興、薩摩半島と大隅半島の一体化による県全体の発展に資するのではないかということで、期待しているところです。 92 ◯大久保委員 予算特別委員会でも申し上げたことなんですけれども、今、国としては、東京一極集中を是正しようとする動きの中で、新たな国土軸を作っていこうと。そして今、関西圏へつながる国土軸として、従来の太平洋ベルト地帯を通るルートではなくて、四国、紀伊半島をつなぐルートというのが連携が模索されていると。  そこにつながるためには、やはり、錦江湾横断道路は大事なネットワークではなかろうかなと考えていますので、ぜひとも、また、そういったところも併せて訴えていただく。  場合によっては、また、豊予海峡の大分県と愛媛県の取組といった部分について、早期実現に向けての応援を宮崎県もやっているんですけど、鹿児島県としてもそういう部分について、関わるということも一つの考え方かなと思っておりますので、また、その辺りも御検討していただければと思います。  続いて、三ページのAI等の活用推進事業で「AIを活用した会議録作成支援システムの運用に要する経費」とありますが、従来の会議録作成支援システムと、AIを活用されることで、これはどういう機能がアップするような形になったのか、伺いたいと思います。 93 ◯池之野情報政策課長 AI等活用推進事業でございますが、今年度に会議録の作成支援システムを導入いたしまして、その運用経費になっております。  これまで各種会議、説明会等の会議録、議事録等の作成につきましては、職員が録音したICレコーダーを聞きながらテープ起こしをしていることが多くありまして、一回の会議録議事録等の作成に数時間かかる場合もあり、時間を要しているということで、このシステムを導入したところです。  ただ、このシステムはマイクできちんと録音しなければ、まだ少し変換率が悪いところもございますが、きちんと録音さえできれば、ほとんど修正する場所がないか、非常に少なくて済むということもありまして、時間の短縮には大いに役立つツールだと思っております。  今のところ、全庁的にアンケートを採った中では、やはり「変換率が悪い」という回答が多かったんですけれども、そこのところは録音の仕方が悪いものがほとんどだと思っておりまして、そこのところをいかに職員に周知していくかというところがうまくいけば非常に業務の効率化に寄与するツールだと考えております。 94 ◯大久保委員 業務の効率化に資する事業だということが伺えました。また、そういう改善に向けて今後も取り組んでいただければと思います。  それと、七ページの八番、宇宙にもっとも近い産業・観光・人材育成推進事業ということで、イベント開催に要する経費と書いてありますけれども、今年「はやぶさ2」が多分宇宙から戻ってくるかと思います。全国的にも非常に注目されているイベントだと思うんですが、これらについて、何か県として関わることは考えていらっしゃいませんでしょうか。 95 ◯井上地域政策課長 来年度におきましても、様々なイベントを予定しているところですが、今の時点で明示的にテーマが決まっているというものはないです。  委員おっしゃるとおり、そういったトピックというのはございますので、例えば、子供向けの、宇宙をより身近に考えるためのイベントというのを去年の十二月にも開催しております。そこでテーマとして取り上げるということは大いに考えられることだと思っておりますので、そういったことも含めて、より宇宙に最も近い県ということで、宇宙を身近に感じてもらえるような取組を引き続き続けてまいりたいと考えております。 96 ◯大久保委員 「はやぶさ2」というのは、全世界が注目するイベントなのかなと考えておりますので、これについては本当にぜひとも生かしていただければなと思います。  あと、十一ページ、再生可能エネルギー加速化支援事業というこの事業について伺います。  「自然条件に左右されず安定的な発電が期待できる、再生可能エネルギーの導入」と言われていますけれども、具体的にはどういう再生可能エネルギーをお考えなのか、伺います。 97 ◯本多エネルギー政策課長 十一ページの再生可能エネルギー加速化支援事業でございますけれども、再生可能エネルギーの導入の促進につきましては、安定的な発電ができる小水力、それからバイオマス等、導入促進を図っていくということにしているところでございます。  その中で、この加速化支援事業については、バイオマス、それから小水力、地熱について、より導入を図っていくために、例えば事業者の基本設計でありますとか、それからFS調査ということで導入可能性調査などを行いますけれども、これらを行う際の経費の一部を支援しているというところでございます。 98 ◯大久保委員 再生可能エネルギーの一つの弱点として、やはり、ベースロード電源となり得る電源のように安定的に発電されないというのが課題としてあったと思います。そういった中で、より安定的なエネルギー源となり得るものを模索されているということが伺えました。もっと突き詰めていただいて、いずれの再生可能エネルギー等々についても、石油の消費というのが避けられないものが多いと思います。本当の意味での資源を使わないような形で、環境負荷をかけないような再生可能エネルギーというのをまたいろいろと模索していただければと思います。  最後に、五ページ、地域振興推進事業ということでございます。  箇所づけ等々これからだと思いますが、今日は各地域振興局の局長の皆さんもお見えなので、これらについて抱負をお聞かせいただければと思います。 99 ◯井多原鹿児島地域振興局長 新年度の地域振興推進事業の要望内容等について、若干御説明をさせていただきたいと思います。  鹿児島地域におきましては、ソフト事業としては、オリーブの特産品化に取り組んでおります日置市が計画している全国オリーブサミットの開催経費、あるいはいちき串木野市が取り組んでおりますサワーポメロの商品開発と販路開拓、それから、十島村におけます一回の航海で七つの島を巡ることができるツアーの開催に係る経費等の要望をいただいております。  また、ハード事業では、外国人観光客、今、ちょっと新型コロナウイルスの関係で低調ですけれども、昨年まで非常に増加しておりました桜島の物産館におけるトイレを洋式化するための改修経費、それから、昨年五月にほかの地域とともに指定されました日本遺産の構成資産の一つでございます串木野城跡の雑木や竹林等を伐採整備する経費、また、三島村では硫黄島に飛行場がございますけれども、その機能向上を図るための滑走路の改修経費等に要望をいただいているところでございます。  若干、かいつまんで説明させていただきました。 100 ◯寺地南薩地域振興局長 南薩地域でございますけれども、我が地域は、観光、農業をはじめといたします第一次産業がポテンシャルが大きいと考えてございます。  今後、地域の振興を図る上で、観光と農林水産業、併せて安心安全の食ということが重要でありますので、これらの振興支援を中心に地域振興推進事業を組み立てていきたいと思っています。  まず、観光と食という面におきましては、観光地の整備ということで知覧の平和公園の桜並木ですね、これの植樹帯の再整備を行っておりますし、観光地等に景観上重要な松林がございますけれども、これを松食い虫でありますとかシロアリの被害を食い止めるための環境整備事業というようなものでありますとか、あと、食という意味では、本年度は鹿児島市内のホテルで食に関するフェアをやっておりますけれども、来年度につきましても鹿児島市内の商業施設で食に関するイベントを行うとかそういう形で、食を中心とした南薩の魅力を発信したいと。  農業の分野につきましては、スマート農業ですね。これは、南九州市は茶業が盛んでございますので、茶業農家におけますスマート農業のモデル事業をやったりとかいうことを行っていきたいということでございまして、来年は、観光と農林水産業ということを中心にやっていきたいということでございます。以上でございます。 101 ◯橋口北薩地域振興局長 北薩地域振興局の令和二年度の地域振興推進事業としまして、現在調整を行っている事業のうち、主なものを幾つか御紹介させていただきたいと思います。  まず、ソフト事業でございますが、本年秋頃に予定されております甑島の藺牟田瀬戸架橋の開通に合わせまして、甑島の情報を広く県内外に発信し、誘客の促進を図ることを目的としまして、薩摩川内市の観光大使などを活用しましたPR番組の制作・放映でありますとか、甑島の三つの橋、今、甑大明神、鹿の子大橋がありますが、これに新たな橋が加わりますが、この三つの橋を駆け抜けるハーフマラソン大会、こういった様々なプロモーションの取組を行います甑島プロモーション事業を予定しているところでございます。  それと、北薩地域の行政でありますとか観光、経済団体などが連携して、観光物産展の開催や広域観光情報誌の作成、モニターツアーなどを行います北薩地域広域観光受入体制整備事業などを実施する予定としております。  新規としまして、九州の青年会議所の会員が一堂に会しまして、出水市で「九州コンファレンス二〇二〇in出水」という大会が開催されますが、それに併せて県内各地の食を提供する「うまかもん自慢フェスタ」が開催されますので、その助成を行いたいと考えております。  ハード事業につきましては、川内川におきまして、国が行っております河川改修事業で生じる河川敷に市民の憩いの場として多目的広場やトイレ、街灯などを整備する川内市街部かわまちづくり事業や長島町の玄関口であります火之浦地区、だんだん市場の先のほうになるんですが、そちらの国道脇のり面に天然石の石積み、石ばりや石花、これは石でかたどった花でございますが、こういったものを整備し、景観の整備を図ります火之浦港区景観整備事業、こういった事業について今現在調整を行っているところでございます。以上で説明を終わります。 102 ◯永田姶良・伊佐地域振興局長 姶良・伊佐地域の振興事業でございます。  来年度、まず、歴史面から、ソフト事業におきまして、霧島市の隼人町におきまして、現在も行われておりますが、地域の伝統行事であります「隼人浜下り」というものがございます。  これが令和二年度で「隼人の乱」から一千三百年の節目に当たるということでございますので、現在、地元の実行委員会において、記念事業が計画されているということで、この事業に助成することを考えております。  それから、同じく霧島市でございますが、子育て支援の面から、市のほうで屋内型の児童遊園施設、こども園ですが、この整備の計画をしているということで、これに対する助成。  それから、姶良市におきましては、重富地区のまち歩きの周遊コースというところが岩剣神社等々、いろいろあるのでございますけれども、この辺の周辺整備ということで観光振興の面から助成することにしております。  それから、来年度、国体がございますので、湧水町、それから伊佐市がカヌーの会場になっております。特に、湧水町でカヌー艇庫、それから駐車場の整備を今まで実施してきておりましたけれども、このカヌー艇庫周辺をまたアスファルト舗装等々で整備しようという計画がございますので、それに対する助成等を考えております。  おおむね姶良・伊佐振興局の主な事業は、以上でございます。よろしくお願いいたします。 103 ◯松薗大隅地域振興局長 それでは、大隅地域振興局管内の来年度地域振興推進事業の、今の検討状況について御説明させていただきます。  今年度に引き続きまして、大きく三つのテーマを基本として取り組んでおりまして、まず一つは、大隅の優れた食の情報発信といたしまして、水産業の振興ということで大隅の魚PR事業ということで、百貨店での販路拡大といったことへの取組を一つ行おうと思っております。  もう一つは、地域産業を支える拠点整備ということで、畜産関係が中心の地域でもございますので、自治体のほうで検討しております家畜管理センターの増設などに係る拠点整備の支援ができないかと思っております。  続きまして、観光振興の関係でございますけれども、大隅地域は関西方面とのつながりもございますので、志布志・大阪航路を活用しました大隅地域の対外促進につながるような取組を一つはやりたいと思っております。併せまして、大隅半島、薩摩半島の回遊性を高めるような旅行者向けのコンテンツ創出の取組の支援とかそういったものも引き続き行ってまいりたいと思っております。  三つ目でございますけど、スポーツ合宿の誘致促進ということでございますけれども、これにつきましては、ハード整備関係を今検討している自治体もございますので、そういったものの支援を行えればと思っているところでございます。  こういった取組を行いまして、引き続き交流人口の増加ですとか活性化につながるような取組を支援してまいりたいと思っております。以上でございます。 104 ◯谷口熊毛支庁長 熊毛支庁管内におきましても、観光及び農林水産業の振興に係る事業要望が多いところであります。種子・屋久の高いポテンシャルを最大限引き出して、地域の活性化や浮揚発展につなげて行きたいと考えております。  令和二年度は、ソフト事業につきましては、「サーフアイランド種子島」の発信のために、プロサーフィンの大会の誘致を昨年度に引き続き行いますとともに、ポルトガルとの交流推進の一環としてプロボディボード大会の開催を支援することとしております。  ハード事業につきましては、農林水産業の振興の分野で基幹作物のサトウキビにつきまして、人口減少や農家の高齢化等により減少傾向が続いている作付面積を拡大いたしますため、引き続き受託作業への支援や管理・収穫作業の効率化の取組を行うこととしております。  また、農地の地力や生産性向上のため散布する堆肥につきまして、これは島外からの調達になっておりますけれども、天候不良や船舶の都合などの事情にかかわらず、常に適時・適量の確保を可能とするストックヤードの整備などを予定しているところであります。以上でございます。 105 ◯松本大島支庁長 大島支庁における地域振興推進事業につきましては、まず、一つ目が希少種・外来種対策についての普及啓発という世界自然遺産登録候補地としての自然環境の価値の維持保全につながるような取組、二つ目が近年の交流人口の増加でありますとか世界自然遺産登録に伴う登録効果が群島全体へ波及していくようなアイランドホッピングのような取組、それから三つ目が、主として市町村が事業主体でございますけれども、各島々で行われます観光振興でありますとかそれから農林水産業の六次産業化といった産業振興、こういった取組への支援ということで、大きく申し上げますと、今の三つの方向性に沿って、各般の事業が展開されるように調整を行っているところでございます。 106 ◯米丸委員 地域政策課の方にお伺いしたいんですけれども、七ページになります。  宇宙開発促進費についてなんですけれども、この宇宙少年団の支援等に要する費用ということで百四十六万円付いているんですけど、この内容について教えてください。 107 ◯井上地域政策課長 宇宙少年団への支援でございますけれども、例えば、全国の宇宙少年団が集まる水ロケット大会とかあるいはセミナーの開催とかそういったものが昨年度鹿児島で開催されました。そういったものに対する物的な支援とかあるいは旅費の助成とかそういったことを通じて、非常に間接的ではございますけれども、県としてやれることをやっているという状況でございます。 108 ◯米丸委員 このプロジェクトに知り合いの子が参加しようと思ったら、四泊五日で大体五万六千円、渡航費がまた別にかかって、大体四泊五日で十万円ぐらいかかると聞いて、「本当に参加したいんだけれども、なかなかできない」というような声が上がっています。  先ほど宇宙に一番近い鹿児島県ということで、子供たちすごく宇宙に興味がある子たちがたくさんいると思うんですけれども、ぜひ、そういったことにも助成を付けていただければなと思います。  ヒューストンにあるNASAのスペースセンターキャンプというのがありまして、これは世界中から子供たちがサマーキャンプ、あとウィンターキャンプ等に来るというお話を聞いています。種子島はすごく海もきれいですし、人も優しい、ワーケーションで大人になってからも八百万円という予算もあるかもしれないんですけれども、ぜひ、宇宙に興味ある子供たちにとっては、鹿児島は貴重な財産だと思うので、こちらのほうもぜひ推し進めていただきたいなと思います。以上です。
    109 ◯郷原委員長 要望ということでいいですか。 110 ◯米丸委員 要望に代えさせていただきます。 111 ◯本多エネルギー政策課長 すみません。  先ほどの松田委員からの御質問の中の木質バイオマスエネルギーの導入促進事業に関する発言の中で、数字について訂正をお願いできればと思います。  このバイオマス発電導入促進事業の中で、資金融通を受けて、市から県へ納付を受ける期間を平成二十八年度から四十二年度ということで申し上げましたけれども、これが令和十二年度までということで、十五回に分けての納付ということでございますので、訂正をお願いします。よろしくお願いいたします。 112 ◯郷原委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 113 ◯郷原委員長 ほかに質疑がありませんので、以上で、予算特別委員会から依頼されました議案第二三号のうち、総合体育館基本構想策定事業を除き、調査を終了いたします。  なお、議案第二三号令和二年度鹿児島県一般会計予算につきましては、予算特別委員会からの調査依頼議案ですので、採決は行いません。  ここで、昼食等のため暫時休憩をいたします。  再開は、おおむね午後一時十五分といたします。         午前十一時五十四分休憩      ────────────────         午後 一時 十五分再開 114 ◯郷原委員長 それでは、再開いたします。  この際、御報告いたします。  傍聴者につきまして、七名の方から傍聴の申し出がありましたので、これを許可いたしました。 115 ◯上舞離島振興課長 午前中の発言の訂正をお願いいたします。  当初予算等説明書の十六ページ、離島振興課関係の予算説明に当たりまして、特定離島ふるさとおこし推進事業の予算額につきまして、私、「九万円」と申し上げました。正しくは記載のとおり、「九億円」の間違いでございます。よろしくお願いいたします。 116 ◯郷原委員長 それでは、次に、陳情の審査を行います。  資料は右上に「参考資料」と記載された請願・陳情文書表となります。  企画部の陳情は新規の陳情一件、継続の陳情一件ですが、継続の陳情第三〇〇四号につきましては新たな総合体育館関係の陳情ですので、審査と採決は後ほどまとめて行います。  それでは、新規の陳情第三〇〇六号を議題といたします。  エネルギー政策課長の説明を求めます。 117 ◯本多エネルギー政策課長 それでは、陳情第三〇〇六号について御説明申し上げます。  請願・陳情文書表の四ページをお開きください。  件名は、日本全体及び関東地方の地震の起こり方が大幅に変化していて、首都圏地震が切迫しているため、地熱などの自主財源の一層の開発を求める陳情でございます。  提出者は、指宿市の武田信弘氏でございます。  陳情の趣旨は、首都圏において大地震が予測され、化石燃料に依存している我が国では大きな影響が懸念されることから、鹿児島県全域の地熱資源量、特に、既に行われた調査結果を明らかにすることを求めるものでございます。  次に、状況の説明を申し上げます。  地熱の資源量につきましては、環境省が平成二十八年度再生可能エネルギーに関するゾーニング基礎情報の整備・公表等及び再生可能エネルギー設備導入に係る実績調査に関する委託業務報告書におきまして、発電方式や温度別の市町村別資源量を同省ホームページ上で明らかにしているところでございます。  状況説明は、以上でございます。よろしくお願いいたします。 118 ◯郷原委員長 この際、御報告いたします。  傍聴者につきまして三名の方から傍聴の申し出がありましたので、これを許可いたしました。  説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。  暫時休憩をいたします。         午後一時十八分休憩      ────────────────         午後一時十九分再開 119 ◯郷原委員長 再開いたします。 120 ◯伊藤委員 状況説明の中で環境省の部分が書いてありますけれども、国がやっていることと、今、陳情者が申されていることとの整合性というのはどうなっておりますか。再度の説明をお願いします。 121 ◯本多エネルギー政策課長 陳情者からは鹿児島県全域の地熱資源量を明らかにすることということなどが求められているところでございます。  環境省のホームページの内容としましては、地熱資源量の推定量ということになりますけれども、発電方式別というところで、蒸気フラッシュ発電方式というのと、それから地熱のバイナリー発電方式という二つの方式をそれぞれ地熱資源の温度で分けた形に示されております。  その中では、蒸気フラッシュ発電で活用可能な百五十度以上の地熱資源から発電された市町村別の発電ができる推定量、そして、その鹿児島県全体量というところで示されており、県全体で九十四万七千キロワット。  それから、バイナリー発電方式で活用可能な百二十度から百五十度の地熱資源、百二十度から百八十度の地熱資源から発電される市町村別の量、そして県全体量ということが示されておりまして、百二十度から百五十度の地熱資源量としては四万六千キロワット。それから百二十度から百八十度では九万六千キロワットということで示されております。  これは、市町村別ごとに積み上げた県全域の数字になっておりますので、陳情者の方から求められている内容と一致した内容になっているものと考えております。 122 ◯伊藤委員 今、説明のあったように、環境省が行っているこの調査で既に明らかにされておるようですね。改めて行う必要はないということでよろしいでしょうか。 123 ◯本多エネルギー政策課長 この地熱資源から発電ができる量につきましては、県で平成三十年三月に再生可能エネルギー導入ビジョン二〇一八というのを作りましたけれども、その中でもこのデータを採用しておりますので、今もこのデータそのものを活用できるものと考えております。 124 ◯郷原委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 125 ◯郷原委員長 ほかに質疑がありませんので、これより採決を行います。  取扱い意見をお願いいたします。 126 ◯酒匂委員 陳情第三〇〇六号につきましては、既に国が実施した調査で明らかにされており、改めて県で行う必要はないと考えることから、不採択でお願いいたします。 127 ◯郷原委員長 ほかに取扱い意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 128 ◯郷原委員長 それでは、採決いたします。  陳情第三〇〇六号につきまして、お諮りいたします。  陳情第三〇〇六号につきましては、不採択との御意見ですが、不採択とすべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 129 ◯郷原委員長 御異議ありませんので、不採択とすべきものと決定いたしました。  これで、陳情の審査を終了いたします。  次は、県政一般に係る一般調査であります。  企画課長から、第二期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」(案)につきまして発言を求められておりますので、これを許可いたします。 130 ◯桑代企画課長 第二期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」(案)につきまして、御報告申し上げます。  お手元にお配りしております資料一は、第二期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」(案)の概要でございます。  資料二は、第二期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」(案)の本体となっております。  資料二は八十ページを超えますため、その概要をまとめました資料一を中心に、一部、資料二を用いながら御説明させていただきます。  十二月議会以降の経緯につきまして御説明いたしますと、十二月の企画観光建設委員会において、次期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」骨子案につきまして御論議いただきまして、その後、パブリックコメントを実施し、安心・安全な暮らしに関するものなど、一者から四件の御意見をいただいたところです。  また、一月二十三日に地方創生推進有識者懇話会を開催いたしまして、地方創生の取組などについて御助言をいただいたところです。  十二月の企画観光建設委員会での御論議、パブリックコメントの結果、地方創生推進有識者懇話会での御意見等のほか、十二月二十日に閣議決定されました国の第二期総合戦略等も踏まえまして、今回、令和二年度から六年度を対象とする第二期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」(案)として取りまとめたところでございます。  資料一を御覧ください。  左上の囲みの人口動向についてでございますが、本県の総人口は毎年一万人を超えるペースで人口が減少しているところであり、国立社会保障・人口問題研究所の推計におきましても、今後も人口減少が継続するとの推計がなされているところであります。  人口動向分析については、資料二により御説明いたします。  資料二の一ページをお開きください。  図表一─一にございますとおり、本県人口は、一九五五年の約二百四万人をピークに、一部の時期を除き人口減少傾向が継続しております。  また、年齢三区分別人口につきましては、年少人口、生産年齢人口が減少し、老年人口が増加を続けているという状況が続いております。  続きまして、五ページをお開きください。  図表一─六では、棒グラフが自然増減数と社会増減数、折れ線グラフが総人口の増減をあらわしております。  高度経済成長期には自然増を上回る社会減により、本県の総人口は減少を続けておりました。  高度経済成長期以降は、自然増・社会増あるいは自然増・社会減の状態でしたが、一九九七年以降は自然減・社会減の状態が続いております。また、近年では、社会減少数よりも自然減少数が大きくなってきております。  七ページをお開きください。  七ページにつきましては、社会動態を深掘りいたしまして、年齢階級別・地域ブロック別の移動の状況に関する分析を行っております。  図表一─八の年齢階級別の社会増減の状況を見ますと、十五歳から二十四歳の若年層におきまして、大幅な転出超過となっております。  また、図表一─九の地域ブロック別の社会増減の状況を見ますと、東京圏及び九州・沖縄ブロックへの転出超過数が大きくなっており、図表にはございませんが、九州・沖縄ブロックの中でも、福岡県への転出超過が顕著となっております。  十五ページをお開きください。  図表二─七は、本県の将来人口につきまして、国立社会保障・人口問題研究所の推計に準拠した人口推計をパターン一、下の線でございます。そして、転入転出などの社会動態の仮定は、国立社会保障・人口問題研究所推計に準拠し、出生死亡などの自然動態は国の長期ビジョンにおける合計特殊出生率の仮定値、これは二〇三〇年までには合計特殊出生率が一・八、二〇四〇年までには人口置換水準である二・〇七まで上昇というものですが、これに準拠した場合の将来人口の推計を行ったものを上の線でございますが、パターン二として記載しております。  合計特殊出生率を国の仮定値に準拠して推計した場合、図表二─七にございますとおり、二〇四五年の人口は約百二十三万四千人、二〇六〇年は約百三万三千人と推計され、国立社会保障・人口問題研究所推計に準拠した場合と比較し、二〇六〇年時点で約五万五千人分の減少が抑制されることとなります。  このように、当面、人口減少は避けがたい状況でございまして、国の長期ビジョンで見込む合計特殊出生率の上昇を達成した場合であっても急速な人口減少を一定程度緩和することはできるものの、一定の人口減少が進行していくと見込まれるところであります。  このため、人口減少によってもたらされます様々な課題に真摯に向き合い、第二期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、本県の地域特性や可能性を最大限に生かしながら、人口減少社会に対応した施策を展開するなど、地方創生の取組をさらに推進する必要があると考えております。  申し訳ありませんが、資料一に再度お戻りください。  左側の上から二つ目の四角囲みにあります「第一期総合戦略の振り返り」の部分でございますが、現行の「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」については、今年度が終期となっていることから、現行戦略の振り返りを実施したところでございます。  現行戦略で掲げております六十七項目の評価指標のうち、市町村の相談窓口等を通じた県外からの移住者数や外国人延べ宿泊者数などが平成三十年度の実績で既に目標を達成するなど、六十一項目については目標達成に向けて進捗しているところであります。  一方で、保育所等待機児童数など、平成三十年度の実績の段階ではございますが、政策効果が必ずしも十分に発現していない項目もございます。  一番下の四角囲みにあります「策定の趣旨・背景」の部分でございますが、現行戦略につきましては、既に目標を達成した指標もあり、一定の成果は見られたものの、人口減少に歯止めがかかっていない状況であります。  また、経済のグローバル化や技術革新の急速な進展、地域間競争の激化など大きな変革期を迎えている中、本県の将来にとって重要な時期でありますので、本県の地域特性や可能性を最大限に生かしながら、地方創生の取組をさらに推進する必要があると考えております。  このようなことから、現行戦略の振り返りや関係人口の創出・拡大、Society5.0の実現に向けた技術の活用、SDGsを原動力とした地方創生、誰もが活躍できる地域社会を作るなどの、国における第二期の新たな視点等を踏まえまして、第二期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」(案)を取りまとめたところでございます。  資料の中ほどにあります基本目標につきましては、「しごとをつくる」、「ひとをつくる」、「まちをつくる」と、現行戦略と同様となっております。  資料の右側にあります取組の方向と具体的な施策についてでありますが、現行戦略から変更した主な項目について御説明いたします。  基本目標二、「ひとをつくる」のうち、誰もが活躍できる社会の実現、人材の確保・育成において、1)誰もが活躍できる社会づくりを追加したほか、2)において関係人口の創出を盛り込んだところでございます。  また、基本目標三、「まちをつくる」については、国の第二期における新たな視点を踏まえまして、4)地域課題の解決に向けたSociety5.0の実現を追加したほか、SDGsと密接に関係すると考えられます6)豊かな自然との共生と地球環境の保全の項目を追加したところでございます。
     併せまして、資料の右端に二重線の囲み部分がございますけれども、国の第二期における新たな視点として、SDGsやSociety5.0が掲げられましたことから、Society5.0の実現に向けた技術の活用やSDGsの理念を踏まえることについて、施策全体に横断するものとして記載したところでございます。  それでは、各基本目標ごとに御説明いたします。  基本目標一、「しごとをつくる」に係る具体的な施策を御説明いたします。  1)の農林水産業の競争力強化(「稼げる農林水産業」の実現)につきましては、スマート農業技術等の研究・開発、普及に向けた取組の推進等を含めまして、食料の安定供給等に向けた生産体制の強化や販路・輸出拡大等の販売力の強化について記載をしております。  評価指標といたしまして、農業産出額五千億円、県産農林水産物輸出額、令和七年度に三百億円などを掲げております。  2)の観光産業の振興につきましては、戦略的なPRの展開、国内外からの誘客促進、観光客の受入れ環境整備等について記載しております。  評価指標として、観光消費額三千七百億円、延べ宿泊者数九百九十万人泊、外国人延べ宿泊者数百五十万人泊などを掲げております。  3)イノベーションの創出と競争力のある産業の振興につきましては、革新的技術の導入等による生産性及び競争力の向上、起業、これは起こすほうの起業でございますが、起業や企業立地の促進、中小企業の支援等について記載しております。  評価指標として、付加価値の創出・向上につながった企業の割合九五%、企業立地件数五年間の累計で百七十件などを掲げております。  4)ライフスタイルをデザインできる働き方の創出につきましては、ワーク・ライフ・バランスの推進等、多様な働き方ができる就労環境づくりについて、記載しております。  評価指標として、ワーク・ライフ・バランスの推進に取り組んでいる企業の割合七八%などを掲げております。  次に、基本目標二、「ひとをつくる」に係る具体的な施策を御説明いたします。  1)誰もが活躍できる社会づくりにつきましては、女性、高齢者、障害者、外国人等、誰もが県内どこにいても個性と能力を発揮し、活躍できる社会の実現に向けて、雇用環境や生活環境の整備等に取り組むことなどについて記載しております。  評価指標として、県女性活躍推進宣言企業制度登録数二百社、障害者就職面接会による就職件数、五年間の累計で二百八十件などを掲げております。  2)移住・交流の促進、関係人口の創出につきましては、移住・交流促進に係る市町村と連携した情報発信や相談支援等について記載したほか、国における第二期の新たな視点の一つであります関係人口について、都市住民等と地域とのマッチング支援やワーケーションの推進等を現行戦略から新たに追加しております。  評価指標として、市町村の相談窓口等を通じた県外からの移住者数、五年間の累計で七千二百人などを掲げております。  3)地域産業等を支える人材(財)の確保・育成につきましては、農林水産業や商工業等に係る人材の確保・育成や鹿児島への人材の還流について記載しております。今年度新たに立ち上げました、かごしま故郷人財確保・育成プロジェクトにつきましては、この項目に記載しております。  評価指標として、高校生の県内就職率、現状の五二・二%以上の就職率などを掲げております。  4)次世代をリードする人材の育成につきましては、グローバルな視点を持った鹿児島の発展を牽引する人材の育成等について記載しております。  評価指標として、本県からの出国者数、年間十五万人などを掲げております。  5)教育環境の整備につきましては、県内外の若年者等が本県で学ぶ機会を作ることなどを記載しております。  概要には記載しておりませんが、評価指標として、県内の大学等、大学、短大、高専に在席する留学生数八百人などを掲げております。  6)高齢者が健やかで生きがいを持てる社会づくりにつきましては、1)誰もが活躍できる社会づくりにも一部記載しておりましたが、高齢者の生き生き支援につきましては、本県の重点施策の二本柱の一つであり、高齢者に関する施策等について再掲するとともに、地域包括ケアについての取組なども加えているところでございます。  評価指標として、「子ども食堂もポイントアップ!元気度アップ推進事業」のポイント交換グループ数、年間二千グループなどを掲げております。  結婚、妊娠・出産、子育ての希望がかなう社会の実現につきましては、現在策定が進められております「かごしま子ども未来プラン二〇二〇」とも連携しまして、結婚、妊娠・出産、子育てにわたり切れ目なく支援することなどについて記載しており、結婚を支援する体制の充実、安全かつ安心に妊娠・出産ができる環境の整備、保育所等の整備促進、安全・安心で質の高い教育環境の確保、子供の貧困対策等を掲げております。  なお、前回の委員会におきまして、委員から御意見をいただきました医療的ケア児につきましては、医療的ケア児も含めた多様な保育サービスの充実に向けた市町村の取組促進という施策を掲げており、資料二の六十一ページに記載しておりますので、後ほどお目通しくださるようお願いいたします。  評価指標といたしまして、かごしま出会いサポートセンターの会員の延べ成婚数四十組、保育所等待機児童数ゼロ人などを掲げております。  次に、基本目標三、「まちをつくる」に係る具体的な施策を御説明いたします。  1)地域づくりにつきましては、地域における多様な主体の協働による仕組みづくりの促進等について記載しております。  評価指標として、地域協働で農地の保全活動を実施する集落割合五五%などを掲げております。  2)安心・安全なくらしづくりにつきましては、防災・減災対策や医療提供体制の充実等について記載しております。  評価指標として、地区防災計画の策定二十二地区(令和七年度)などを掲げております。  3)地域間連携につきましては、定住自立権等の市町村間の広域連携の取組支援や公共交通機関の維持・拡充等について記載しております。  評価指標として、概要には掲載しておりませんが、定住自立権等の延べ構成市町村数(現状より増加)を掲げております。  4)地域課題の解決に向けたSociety5.0の実現につきましては、国の第二期総合戦略の横断的な目標である「新しい時代の流れを力にする」において、地域におけるSociety5.0の推進という政策目標が掲げられたことを踏まえ、新たに項目を立てておりまして、情報通信技術をはじめとする未来技術を活用し、経済発展と地域課題の解決を目指すこととし、企業へのIoT・AI等の導入支援、スマート農業の推進、RPA等のICTを活用した県の行政事務の効率化等について記載しております。  評価指標として、住民要望がない箇所を除き、全ての中継拠点で、光ファイバを整備済みの市町村数を四十三市町村にするなどを掲げております。  5)個性豊かで魅力ある景観づくりと活力あるまちづくりについては、景観の形成・保全や広域交通ネットワークなどの社会資本の整備等について記載しております。  概要には記載しておりませんが、評価指標として、景観計画を策定している市町村数(現状より増加)などを掲げております。  6)豊かな自然との共生と地球環境の保全につきましては、現行の総合戦略にはございませんでしたけれども、SDGsの十七の目標等と密接に関係すると考えられますことから、今回追加したものであります。自然環境の保全・再生及び持続可能な利用等について記載しております。  評価指標として、温室効果ガス排出量(毎年度削減)などを掲げております。  資料の最下部に記載しております総合戦略の推進におきましては、PDCAサイクルの実施、県民との協働、市町村との連携について記載しております。  前回の委員会におきましても、市町村の取組等について御意見をいただいたところですが、市町村においては地域の特色や地域資源を生かしながら、住民に身近な施策を地域の実情に即して総合的に推進することが求められているところですが、県といたしましては、市町村と密接な連携を図りながら、地方創生の実現に向けた施策を推進することとしております。  ここで、資料二、七十八ページをお開きください。  新たな視点の一つとして記載しておりますSDGsにつきまして、概要を御紹介するとともに、地方創生推進有識者懇話会におきまして、施策とSDGsのゴールのつながりについての見せ方を工夫する必要があるのではないかとの御意見をいただいたことも踏まえまして、八十ページにおいて、第二期県総合戦略における各施策とSDGsの十七のゴールとの関連性をお示しする表を新たに記載しております。  以上が第二期県総合戦略の内容となりますが、今後の策定スケジュールにつきましては、本日の御論議等を踏まえまして、必要な修正等を行った上で、今月中に第二期県総合戦略を策定・公表したいと考えております。  以上で、第二期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」(案)についての御説明を終わります。よろしくお願いいたします。 131 ◯山田委員 部長に聞きます。  さっきの人口減の話ですが、この人口減に歯止めがかけられれば、総理大臣になれます。だけど、誰がやっても、どの政治家も、作文の中では、今言ったようなことを言い続けているんですよ。だけど、人口減に歯止めをかけたのは誰がいるかと言えば誰もいない。  私は部長に聞きますが、部長は終戦後の生まれですから分からんかもしれないけど、今の若い人たちに「何で子供を産まないんですか」と言えば、「生活が苦しい」、「いろいろな制度が窮屈だ」と。  私も終戦後の生まれですけど、我々が生まれたときのことを思えば、食べるものもなかったですよ。ミレーの「落ち穂ひろい」というのがあるけど、あんなのは当たり前のことだった。ただ、農家の人たちが、稲をちゃんと整理をされないうちに行けばそれこそ泥棒だから。全部刈り取って収穫された後に、稲の穂が落ちていないかというのを暗くなるまで探して、その稲の穂を持って帰って、しごいて瓶に入れて、それで瓶と同じような竹を切ってきて、それで突いて、もみ殻を落として、それで雑炊を作ってもらって、我々は育ってきたんですよ。子供がいなかったかと言えば、子供はいるんですよ。我々の先輩の名前を挙げて失礼ですけど、「五領先生、五領先生は兄弟が多けやいな。何人兄弟な」と聞けば、「山田さん、たった十人やっど」と、それがざらだったんですよ。  ほんなら、その頃、さっき言ったように生活が楽だったかと言えば、生活は苦しさのどん底だったわけです。  お題目みたいに、あんたたちが昔から言う、そんなのは聞き飽きてる。一体何年たったら、はっきり言って。十年なら十年でもいいですよ、それぐらいたったら、鹿児島県の人口減に歯止めをかけますよと、そのくらいの政策を。我々議会が責任を負わないというわけじゃないですよ。あなた方といろいろ知恵を出し合って、人口減に歯止めをかけるような、何年たったらどうなるというのを言わんと。何年になったらこれだけ減ります、何十年たったらこういう人口減少ですと、そんなのは学者に任せておけばいい。学者に聞いているわけじゃないから、あなたたちだよ。私が聞きたいのは、何年になったら、山田さん、こういう人口減少に歯止めをかけて鹿児島県の人口はこうなりますよとなるのか。それを聞かせてみてよ、部長。まだ言いたいことはたくさんあるから、それだけ一点、聞かせて。 132 ◯古薗企画部長 大変難しい御質問をいただきましたけれども、私自身、第一次ベビーブームと第二次ベビーブームの間に生まれておりまして、今お話のあったことを祖父母や両親からちょっと聞いたこともあります。  日本全体として一九七〇年代、高度成長期ですけれども、この頃に当時の人口置換水準は二・〇八だったと思いますけれども、もう既にその頃には二・〇八を下回る、今で言えば少子化の時代に突入しております。  その中で、高度成長期においては、やはり、所得倍増計画等々もありまして、太平洋ベルト地帯でありますとか山陽地方の工業地帯でありますとかそういうところに工業群が立地して人口がそこに集中して、地方部においては過疎化が始まったという認識でおります。  一方で、少子化対策として具体的にどういうことを行ってきたかといいますと、これはなかなか評価は難しいところだと思います。その間、やはり、個の時代、個々の人間の生き方を重要視するような時代になりまして、要するに、昔の「産めよ増やせよ」の時代ではなくて、個々の人たちの価値観に応じて、子供を産む人がいたり、産まない人もいたり、あるいは産みたくても産めない人の環境をどうやって整備していくかということで、平成六年だったかと思いますけれども、国際児童年と併せて「健やかに子供を生み育てる環境づくり」というものを国が打ち出して、それから具体的な少子化対策が始まってきたものと考えております。  今回の予算でも説明しましたけれども、今、婚活を行政がやる時代になりました。昔ではおおよそ考えられないようなことを行政も手を出して、何とかして少子化対策に歯止めを打とうとしているのは事実だと思います。  それから、児童手当を増額したりとかそういうことで、こういう言い方はいいかどうか分かりませんけれども、どうやって日本国の国力を維持するのか、これは悪い意味ではなくて、日本経済あるいは世界経済の中で、どうやって国力を維持するかというのも大事な観点であります。そういう意味では、今の人口減少社会というのは、日本全体にとっても少なくとも望ましいことではないということで、今、国でも総力を挙げて行っている。  また、国のほうで今、旗を振って、地方も行っております地方創生。今回、第二期「鹿児島県まち・ひと・しごと創世総合戦略」(案)をお示ししておりますけれども、地方創生の中でも、やはり、東京一極集中をどうやって防いでいくか。人口流入のバランスをゼロにするという目標値を先送りしましたけれども、やはり、東京一極集中の姿というのは、地方にとっては不幸なことではないかという思想の下に、今の地方創生の旗が振られている。  ただ一方で、グローバル経済の中で、日本国経済をどうやって保っていくかということを考えますと、世界における日本の立場を考えますと、やはり日本をリードしていく首都圏の経済をしっかりしていくというのも必要なことでありますので、そのバランスをどうやって政府として保ちながらやっていくかというのは非常に大きな課題だと思います。  したがいまして、今の御質問に対する明確な答えというのは我々は持ち合わせておりませんけれども、少なくとも国立社会保障・人口問題研究所の推計にありますように、二〇六〇年には百万人を切るような形、今、鹿児島県もそういう状況にありますので、これに少しでも歯止めをかける。そのためには、今、鹿児島県の合計特殊出生率は一・七ぐらいでありますけれども、やはり、少なくとも自然増あるいは社会動態においても人口流出を防ぐ、そういう意味においては、少なくとも産みたい人がきちんと産めるような社会を作っていく。そして、これからまた高齢化もしばらくは進んでいくと思いますけれども、そういう中で、子供をきちんと産んでいただいて、人口をきちんと保っていく。そして、鹿児島県の特徴であります若年層の都市部への流出を防ぐためには、やはり、県内に立派な大学があり、立派な企業があって、そこできちんと県内定着を果たしていけば、鹿児島県でもすばらしい生活ができる。これまでもやっているわけですけれども、そういうことを両面から行っていく必要があると考えております。  ただ、それを実際に実現できるかどうかは、まさに国、地方を通ずる厳しい経済情勢の中で、どういう施策を打っていけるかというのは、本当に我々に課せられた緊急の課題であると考えております。 133 ◯山田委員 部長は知らんかもしれないけど、「分限者どんの一人息子」という言葉がある。「分限者どんの一人息子」というのは、家も立派でお金もあるところの息子。我々の小学校、中学校の時代にもそういう同級生はいたんです。どういう服装で学校へ来たかと言えば、我々はズボンなんか破れたのを繕って着ていたけど、その「分限者どんの一人息子」というのは、あつらえの学生服を着てきよったですよ。その家が今どうなっているかと言えば、家は立派な家があるわけですよ。そして、その一人息子は東京の大学を出て、向こうに住み着いて戻ってこんわけですよ。戻ってこんなら、そのお父さんとお母さん、じいちゃんとばあちゃんはどこにいるかといえば養老院ですよ。家ばっかりしっかりしたのが残っている。  何を言いたいかといえば、今みたいなことを言っておれば、日本の行く末は、この「分限者どんの一人息子」と一緒ですよ。子供はいなくなる、日本という国はある。あるけど、これを支えていく人というのはいないわけです。日本の高齢化が進んでいけばいくほど、養老院ですよ。そして、「分限者どんの一人息子」は何をしているかといえば、子供がどんどん増えるような生活じゃなくて、お父さん、お母さん、自分たちの時代が楽に過ごせて楽しく生活が送れればそれでいいよねという。これに歯止めをかけるような政策をしないと。三十年前の昔なら、今のあなたたちが言われるようなことでいいんですよ。三十年前に言っていたことを今言っても歯止めがかかるはずがないじゃないですか。  こんなお題目みたいなのを書かないで、これがいかんとは言わないですよ。でも、誰でもいいから、人口減に対して私はこう思うと、部内でも課内でもいいから若い人を集めてどうするのかと、しっかり考えていかないと、「分限者どんの一人息子」になりますよ。  だから、我々にも責任はあるけど、何年になったら鹿児島県の人口はこれだけになります、この年代になったらこう減りますと、そんなのは聞きたくもない。本当に真剣に、我々が聞きたいのは、増える話。誰でもいいからな、そういうつもりで。笑い事じゃないよ。今、部長は答えたから、あなたが責任者だったら、しっかり答えて。私が県庁にいる間は「必ず山田さん、二、三年のうちには歯止めをかけて、そして一人でも二人でも県の人口を増やすよ」と、その心構えで、ちょっと答えてみて。 134 ◯桑代企画課長 委員おっしゃる、確かに人口減少が起こると何が困るかといろいろ考えてみると、例えば、当然深刻な労働力不足もございますし、地域経済も縮小する。あと、地域の活力の維持の困難、ひいては地域の維持そのものが難しくなると、なかなか厳しい問題が非常にあると思います。実際、特に中山間地域等の集落においては農林水産業の衰退とか森林農地の荒廃とか商店街の衰退、もろもろ、学校の閉校などの話もございます。  さらに先々に行くと、社会保障制度は本当に持続するのか、全世代型社会保障への転換が本当にできるのかとか、あと、国・地方の長期債務も一千百兆円を超えているような中で、実際、国自体がどのようになっていくのかと、なかなかいろいろ難しい問題があると思います。  人口減少への対応としましては、なかなか私どもも今考えている戦略案を越えては、アイデアを持ち合わせていないところではございます。では実際、何をするかということにつきましては、人口減少、まずは、当面、減るトレンドを少しでも和らげる取組をしないといけないと考えていまして、それが自然減への対応として、結婚・出産・子育てへの希望をかなえる社会の実現であったりとか、例えば社会減への対応として若者等の県内定着を図る、あと本県への人の流れを作る、あと、さらには地域で稼ぐ場を育てるといいますか、稼ぐ場を作ると。さらに、人口減少に適用した取組もそれはそれで一つのセーフティネットとして適用した地域も作っていかないといけないとは考えております。  例えば、時代に合った地域づくりとして、多様な自治体の協働による地域共生社会といいますか、そういうものも考えていかないといけない。  ただ、人口自体につきましては、なかなか個々のライフスタイルに、行政としてたがをはめることはなかなか難しいと思いますけれども、実際、例えば奄美の徳之島などにおきましては、合計特殊出生率が高いというところも参考にしながらと考えております。奄美の長寿・子宝調査におきましては、実際に子宝に恵まれている要因としては周囲から育児支援を受けている人の割合が多い。つまり、全体で支える、そういう場もできている。そういうのも増やしながら、できることを地道にこなしながら、できるだけの対応を、当然、この総合戦略も踏まえまして、やっていかなければならないと考えております。 135 ◯山田委員 さっき東京一極集中に触れられたけど、我々が陳情に行って、「東京の役人は地方の痛みは全然分かっていない」と、モノレールの中とか飛行機の中で語りながら戻ってくるんですよ。人口も東京一極集中じゃないかって、言いますよ。  しかし、我が家の鹿児島に帰ってきたときに、鹿児島一極集中ほど人口が集まっているところはないんですよ。我々は地方ですから。  この前も言ったけど、後で集中審議されると言うけど、いろいろな施設というのを、「鹿児島一極集中を是正します」と言いながら、やっていることというのは鹿児島一極集中ですよ。東京もそうなんですよ。  それで、言葉だけじゃなくて、実際、ほんなら、地方に何をするのかと、それを我々は聞きたいわけ。やることは右をやっていて、考え方は左のことを説明をされる。これじゃ、整合性がないんですよ。  だから、本当に、あなたたちは頭脳集団ですよ、これが三十年前と同じようなことを言っていて、お題目だけ唱えていても、人口減少には歯止めはかからないですよ。誰でもいいですよ、若い人でも、こういう方法があると。私はあるから言っているんですよ。こうしたら絶対人口減少に歯止めがかかるという考えを、私なりの持論を持っているんですよ、今日は言わないけどですね。今日言えば、マスコミの方も「山田は、そんな乱暴なことを考えているのか」と言われるかもしれないから、今日は言わないけど、どっかでか必ず。  あまりにも県がお題目だけ唱えていて、歯止めがかからない。我々は人口の推計なんかを百回聞いても全然そんなのは納得しない。  さっき言ったように、繰り返しになりますが、何年後には我々はこういう努力をして、議会の知恵も借りながら、こうした結果、鹿児島の人口というのは人口減に歯止めがかかって、こうなりましたよと、それを聞きたい。期待しているから、頑張ってください。 136 ◯き久委員 ただいまの山田先生のお話に類するというか、帰着するというか、そういうことになるんですが、このたび、第二期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」(案)が出されております。要は実行、実現力ではないかと思うんですよ。  私はよくPDCAサイクル、計画して、次に実行して、それに対する評価・課題を出す、そして改善をしていく、ということを言うんです。  総合戦略の推進の中に、このPDCAサイクルを実施すると書いておりますが、今回で第二期ですよね。一期のときもPDCAサイクルを実施するということでありましたが、もし、お答えできるんでしたら、第一期のPDCAサイクルの実施状況はどうであったか。そして、第二期に向けてのPDCAサイクルの実施はどうだったのか、お聞かせください。 137 ◯桑代企画課長 今、PDCAサイクルの構築といいますか、実施についての御質問をいただきました。  委員おっしゃるとおり、確かに客観的な成果を表す指標を用いて、PDCAサイクルを回すことによりまして、実際の実効性を担保するというのは大事な要素だと考えております。  第一期におきましては、地方創生推進有識者懇話会を毎年度開いておりまして、その中で、実際に評価指標についての進捗を関係部局集まり、当然有識者の御意見もいただきながら、反省と言いますか、振り返りながら作業を進めてきたところでございます。  その結論はどうだったかにつきましては、先般の議会でも答弁がありましたけれども、振り返りとしましては、実際六十七の数値目標を上げていまして、その中で六十一につきましては、目標の達成に向けて進捗しているというところでもあり、それなりの作業ができてきたかと考えております。  第二期におきましても、当然、巻末にPDCAサイクルを回すということで書いてございますので、作業していくつもりでございます。 138 ◯き久委員 今、課長から六十七の数値目標、それぞれの箇所を挙げて、六十一できていると。これは大変な達成率だと思うんですけれども、これが第一期ですよね。第二期に向けて、ここをもっと充実させて、評価する。そうすると、そこに課題が出てくる。この改善策をどう取り組んでいくかという部分から考えていくと、タイムリー的に計画していかなければいけないと思うんですよね。第一期は年何回、評価があったのか。また、第二期は、PDCAサイクルの実施をどういうタイミングで考えていらっしゃるのかも分かる状況で教えてください。 139 ◯桑代企画課長 ここ数年の実施状況ですが、なかなか実績の数字が出ない、いろいろな計画に基づく指標がそれぞれ入っているということもございまして、年に一回やってきておりました。  では、より充実したPDCAサイクルにしてはどうかという御意見もあろうかと思います。  今回、現行の戦略(案)については、六十七の評価指標があったものが、第二期戦略(案)においては、実際いろいろと施策が増えたこともございますけれども、二百十三項目(後ほど「百四十三項目」に訂正の発言あり)になるところでございます。 140 ◯き久委員 このPDCAサイクルの実施によって、執行部を含めて我々、そして県民がこの戦略の施策をしっかり理解すると思います。  先ほど山田委員がおっしゃった人口減少をどう止めるかということについて、この戦略の役割は、非常に重要で大きい意味合いがあると思いますので、しっかりと推進をしていただくように要望いたしておきます。以上です。 141 ◯いわしげ委員 第二期「鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略」(案)については、前回の十二月議会でいろいろと出た意見をまとめていただきまして、本当にありがとうございます。  こちら、前回の第一期総合戦略では六十七項目の目指すべき評価指標があったということなんですけれども、今回の第二期においては幾つ評価指標があるのか、教えてください。 142 ◯桑代企画課長 国が示した新たな視点等も踏まえまして、例えば「誰もが活躍できる社会づくり」や「関係人口の創出」、「Society5.0の実現」などに係る施策、豊かな自然との共生と地球環境の保全に係る施策、ふるさと人材確保・育成に係る施策、それぞれ新たに入れたもの、充実したもの等がございまして、二百十三項目(後ほど「百四十三項目」に訂正の発言あり)という形で今考えております。 143 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  そうしましたら、こちらの中を見ていくと評価指標というものが含まれているんですけれども、ページをめくっていかないと分からないという状態になっておりますので、できれば県民の皆様にも御理解していただきやすいように、また、県民みんなで評価指標を達成するために一丸となって取り組んでいくためにも、一覧にしていただいたら分かりやすいのかなと思います。そういったふうに取り組んでいただくことは可能でしょうか。 144 ◯桑代企画課長 今委員会でまたいろいろと御意見、御助言等をいただけると思いますので、また持ち帰らせていただきまして、できるだけのことはしたいと思います。 145 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。 146 ◯郷原委員長 ほかにこの件に関しまして、御質問等ございますでしょうか。
       [「なし」という者あり] 147 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後二時七分休憩      ────────────────         午後二時七分再開 148 ◯郷原委員長 再開いたします。  この際、御報告いたします。  傍聴につきまして一名の方から申し出があり、これを許可いたしました。  次に、情報政策課長から鹿児島県官民データ活用推進基本計画(案)につきまして、発言を求められておりますので、これを許可いたします。 149 ◯池之野情報政策課長 それでは、鹿児島県官民データ活用推進基本計画(案)につきまして、御説明いたします。  資料は、右上に「企画部情報政策課」と記載しておりますA3の資料一とA4の資料二、三でございます。  まず、A3の資料一、一ページを御覧ください。  本計画については、平成二十八年十二月に公布・施行されました官民データ活用推進基本法に基づく、県域における官民データの活用推進に関する施策についての基本的な計画として、前回委員会で計画素案を御報告させていただいたところです。  裏面二ページを御覧ください。  一番下の段、計画策定に伴うスケジュールの下から二行目に記載のとおり、前回委員会での報告の後、パブリックコメントを実施し、また、記載にはございませんが、市町村にも意見紹介を行いました。  今回は、これらの意見等を踏まえて作成した計画(案)について、御報告させていただきます。  資料の二を御覧ください。  計画(案)本体は、素案からの大きな変更はありませんが、いただいた御意見や国が昨年十二月二十日に改定したデジタル・ガバメント実行計画を参考に、字句等の修正、それから時点修正を行っております。今後も一部の現状値については、時点修正を行うこととしております。  なお、計画本体につきましては、ICTの技術革新の環境変化に柔軟に対応するため、基本的な事項の記載にとどめており、個別具体的な施策については、今回新たに御説明させていただきます個別施策工程表において、管理することとしております。  資料の三、一ページを御覧ください。  個別施策工程表(案)については、本計画を推進していくための五つの柱ごとに、二つ程度施策を選びまして、当面の三年間、それぞれの施策にどう取り組んでいくかを記載しております。  一つ目の柱であるオンライン化の推進のうち、施策1)行政手続の棚卸しにつきましては、来年度、各部局で棚卸しを試行し、棚卸し方法の改善を図った上で、毎年度対象事務を拡大していく計画としております。  本項目に関しましては、一遍にやらず一貫して取り組むことを念頭にできるところから少しずつ始めて、対象事務を拡大していくイメージでおります。  施策2)オンライン手続の利用率向上については、国が行政手続を原則オンライン化することもあり、県としても手続の入り口である電子申請の充実を図ることとしております。  昨年十一月に、電子申請システムをより使い勝手のいいものに変更しており、職員が簡単に電子申請を作れるようになったほか、県民もスマホからでも電子申請ができるように改善しております。  令和二年度に申請事務の洗い出しやオンライン化の検討を行い、令和三年度はオンライン化できないと分類した手続の課題解消検討などを行うこととしております。  また、市町村が電子申請活用を推進・改善するための支援も併せて実施し、県民全体の利便性向上を図っていく予定としております。  下段にあります二つ目の柱、オープンデータの推進の施策1)各種情報等のオープンデータ化の促進については、九州各県とデータ公開サイトや公開形式等の連携を図りながら、進めていくこととしております。  なお、令和三年度までに全ての市町村がオープンデータを公開できるよう、必要な支援を行い、まずは、民間事業者が、県や市町村の官のデータを容易に利用できる環境を整えていくこととしております。  また、施策2)官民データ活用施策の推進に向けた研修等として、各種研修等によるデータ活用能力の向上を図ることとしております。  二ページをお開きください。  上段にあります三つ目の柱の施策1)マイナンバーカードの交付率向上ですが、マイナンバーカードは、カード一枚で本人確認ができるほか、搭載されているICチップの電子証明書を使えば、厳格な本人確認が必要な手続もインターネット上で行うことができます。  国は、来年三月から順次マイナンバーカードを健康保険証に利用できるようにするほか、今年九月からマイナンバーカードを取得し、マイナポイントを予約した人を対象に、〇〇ペイ等の民間のキャッシュレス決済サービスでチャージや購入を行うと、二五%、上限五千円分のポイントを付加する消費活性化策を実施します。  県では、県民にこれらの周知・広報を行うとともに、本人確認が必要な電子申請での活用、県庁内のパソコンログイン用カードとしての検討など、カードの普及及び活用を図ることとしております。  下段にあります四つ目の柱、デジタルデバイドへの対応等として、施策1)情報通信基盤の整備促進につきましては、光ファイバの整備が何より重要であると考えております。しかし、県内にはまだ光回線のインターネットサービスが受けられない地域があるため、各市町村と連携を図りながら、整備に向けて取り組んでいくこととしております。また、5Gにつきましても、全国的な動きに遅れを取らないよう、整備の進捗等を把握していく予定にしております。  施策2)県公式ホームページの環境整備につきましては、令和三年度からのホームページ更新に向けて、来年度に県民からの意見を募集するなど環境改善に取り組むこととしております。  三ページを御覧ください。  五つ目の柱の施策1)は、再掲です。  施策2)の業務のデジタル化、ペーパーレス化の推進に関しましては、令和四年三月の運用開始を目指して進めている県庁LANの再構築において、業務効率化に寄与するようインターネットや電子データ利用の環境改善について、検討を行っているところです。  また、パソコンのマウスやキーボードの操作をソフトウエアにより自動で行うRPAや手書きの書類を自動で読み込み、電子化するAI─OCRについても、行政手続の棚卸し結果等も踏まえながら導入を検討していくこととしております。  以上で、情報政策課の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 150 ◯松田委員 スケジュールの中で、昨年十二月にパブリックコメントをされているんですけれども、その反応状況を教えてください。 151 ◯池之野情報政策課長 パブリックコメントに関しましては、昨年の十二月二十日から今年の一月二十日にかけて県のホームページ、それから各支庁とか出先機関で行いましたけれども、残念ながら意見の提出はございませんでした。 152 ◯松田委員 一つは、なかなか興味を持っていただけないという現実がありますよね。せっかくこうやって推進するわけですから、何とか反応がある状態を持ってきてもらいたいなと思いました。  あと一点、午前中も出ましたけど、滋賀大学大学院のデータサイエンス、ここを選ぶ理由、ここの何が優れているのか、教えてください。 153 ◯廻 企画部参事 データサイエンスの人材育成の観点で、滋賀大学の大学院ということですけど、ここにつきましては、日本で初めて大学院のデータサイエンス学科を創設したということで、そちらに派遣しております。 154 ◯松田委員 はい、了解です。 155 ◯郷原委員長 ほかに、この件に関しまして質問等はありませんか。    [「なし」という者あり] 156 ◯郷原委員長 ないようですので、この件は終了いたします。 157 ◯桑代企画課長 先ほどの件で、一点、訂正をさせていただきます。  先ほど現行戦略の評価指標が六十七に対して二百十三と申し上げたんですけど、済みません、失礼しました、正しくは百四十三でした。訂正させていただきます。よろしくお願いします。 158 ◯郷原委員長 そのほかの県政一般につきまして、新たな総合体育館関係以外で質問がありましたら、お願いいたします。 159 ◯き久委員 午前中、部長から、提出議案等の概要説明の中で説明がありましたが、二ページの交通政策課になります。  上から二番目なんですが、端的に質問をいたします。  新規として、鹿児島空港将来ビジョン実現事業として二百二十三万円とあります。ビジョンの実現に向けて、関係機関との協議の上、実現するために必要な施策等について検討を行う事業となっておりますが、この関係機関の中に離島の関係機関は中に入っておられますか。そこはわからないですか。 160 ◯寺前交通政策課長 この関係機関ということですけれども、国の空港事務所でありますとか空港ビルディングですとかそういった関係でありまして、離島に特化した組織というのは、今のところ想定していないところではありますけれども、当然、空港ビルディングや国は、離島に関する御意見等もあると思いますので、そこの中で聞いていきたいと思っております。 161 ◯き久委員 なぜ、この質問をしたかといいますと、当然、皆さんは鹿児島空港を利用されていると思います。ちょっとイメージを描いていただきたいんですけど、霧島連山を見て右のほう、搭乗口九番、十番、十一番、十二番、東京便もありますが、ほとんど離島便であります。離島便は種子・屋久、奄美群島が利用されるが、この何十年、利用者は一回降りて、バスを利用して行かれているということですよね。  島民の方からの要望としまして、右手にボーディングブリッジなるものを造っていただきたいと。歩行エスカレーターなど、よく大きいところにありますよね、もちろん、鹿児島空港にもありますけど。たしか、今、国際便はそうなっているんではないかなと思うんですけれども、そういうのを造っていただきたいという要望があります。  今回の将来ビジョンの実現事業に関して、どのような議論がされるか分かりませんけど、そのうちまた我々を通してかもしれませんけど、それぞれ利用される離島関係者が要望等を行ってくると思うんです。現時点ではまだはっきりしていないかもしれませんけど、そういう要望等があった場合、窓口はまず交通政策課でいいんですか。 162 ◯寺前交通政策課長 そういった要望に関しては、うちの課で受けたいと思います。  このビジョンの中でも、離島航空路線の充実ですとか乗り換えの環境の改善ですとかそういった施策を載せておりますので、そういった施策の具体化の中で必要があればそういった関係者の方から意見を聞くということは当然あると思います。 163 ◯き久委員 利用者の乗り降りといったことも議論されるということ、いいお話を聞かせていただきました。  今日は、谷口熊毛支庁長さん、松本大島支庁長さんも出席されておりますが、ちょっと、両支庁長さんにお願いしたいんですけど。  今、私が言った利用される種子・屋久、奄美群島の住民の方たち、ボーディングブリッジを造ってほしいという要望が私にも来ています。皆さんのところにはどうか分かりませんが、今後、大島支庁が音頭を取るのかどうかは別にしましても、地元からしっかりそういう声を上げていけるような素地作りをしていただきたいと思うんですね。利用者の現状と課題と改善策等々、そして今お話をしたとおり、やはり、地元から声が盛り上がってこないと、この将来ビジョン実現事業でも反映されないと思いますが、何かコメントがありましたら、一言ずつ、お願いいたします。 164 ◯谷口熊毛支庁長 鹿児島空港に関連する今の現状について、き久委員から御説明があったわけですけど、私も詳しくはそこのところ、実情を承知しておりませんでした。地元の声についても特に直接お伺いしているわけではございませんが、また、今、委員の御指摘がございましたようなことも含めまして地元に持ち帰りまして、よく関係者と話をして、その状況認識、それからどういう思いを持っているか、どういうことを要望したいかということをよく把握した上で、適切なフォローをさせていただきたいと思っております。 165 ◯松本大島支庁長 空港ビルディングのボーディングブリッジという利便性向上に関わるお話ですけれども、直接的には住民等の方からボーディングブリッジ設置についての御要望等は承っていない状況ではありますけれども、今、委員のおっしゃったようなお話もございまして、直接の所管は企画部交通政策課でされるということですので、そことも連携しながら対応してまいりたいと思います。 166 ◯き久委員 ありがとうございました。  交通政策課長並びに部長、この鹿児島空港将来ビジョンの中でこれから議論していかれるということでありますので、まず、今日この場でこういう課題というか、思いがあるということを御承知していただきまして、また、議論の推移の中で検討できるよう、我々もサポートしてまいりたいと思いますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。以上です。 167 ◯松田委員 交通政策課長にお聞きします。  昨日は観光の話をして、新型コロナウイルスの話が中心でありました。  九ページの国際便の運休状況はよく分かりますし、国の施策がこうなっている状況もよく分かるんですけれども、終息の後にはぜひとも来てもらいたいと思っているところなんです。  今は難しいのはよく分かっているんですが、各航空会社窓口とのやりとりで、次なる誘致のタイミングというか、そういうことはどのように考えていらっしゃるのか、教えてください。 168 ◯寺前交通政策課長 委員おっしゃるとおり、国際線は非常に厳しい状況でございます。  現時点で、再開がいつ頃とかそういった具体的なやりとりは航空会社とはできておりませんが、終息のめどが立った段階で、具体的な支援とかそういった話もしながら、再開に向けて精力的に取り組んでまいりたいと考えております。 169 ◯松田委員 ここまで造ってきた鹿児島の財産でありますので、最後は人対人のお付き合いの部分だと思いますので、向こうの状況をよくキャッチボールをして、再開後に進められるように丁寧にお願いしたいと思います。  その上で、同じような角度なんですけど、部長にお聞きしますが、やはり、企画部所管のイベント等もかなり止めている状態だと思います。これもやはり終息のめどが立ったときに、きちっと応援ができるような体制を整えてもらいたいと思っているんですが、また、今日は各振興局長も来られています。そういう、まだ見えない話をして申し訳ないんですけど、いざというときにはこうやって進めますよという部分での取組の予定があれば教えてください。 170 ◯古薗企画部長 今、新型コロナウイルス感染防止対策ということで、選抜高校野球もそうでしたし、いろいろなイベントが中止ないし延期になっております。  これは、やはり、県内の経済ですとかあるいは人の楽しみですとかそういうものに関して非常に大きな影響を与えています。  とにかく今は、感染防止を最優先にして、これは生命に関わる問題でもありますので、感染防止を最大限重視して、いろいろと自粛とかそういうことをやっていただいております。  やはり、全体として落ち着く様子、特に国際線の場合には海外との関係もありますので、なかなか難しいところがありますけれども、少なくとも国内において、一定程度収まりが見えつつあるというふうに政府あるいは県のほうで判断した段階におきましては、要するに、いわゆるV字回復ができるような形で、私どもも常に先のことをいろいろ考えながら対応してまいりたいと思います。しかるべき時期には、きちんとした対応を行うことになると考えております。 171 ◯松田委員 以上です。 172 ◯いわしげ委員 本日いただきました資料です。企画部の提出議案等の概要の八ページ、一番下の水素エネルギー利活用促進検討協議会の開催というのがありまして、二月四日に開催されたということです。  こちらは九名の方々で、水素社会の実現に向けたロードマップの策定についてなどをお話しされたようですけれども、ここで話された内容の概要と、また、水素社会の実現に向けたロードマップを、今後策定される予定があるのかどうか。また、されるのでしたら、いつされるのか、教えてください。 173 ◯本多エネルギー政策課長 水素エネルギー利活用促進検討協議会ということの御質問でございます。  二月四日に開催されまして、まず、この協議会ですけれども、水素の貯蔵であったりとか輸送であったりとか、それから利用等の方策について協議をしまして、鹿児島県の地域特性を生かした形で水素エネルギーの利活用促進を図るという目的で設置をされております。  その中で、水素エネルギーの利活用に関して、鹿児島県でどういう水素エネルギーが利用できるのかとかそういうことへの可能性調査等も行いましたけれども、それらへの助言、そして鹿児島の中での水素エネルギー活用方法、それから今の実態としてどういうものがあるのかとかそういうことも含めたところで方策等を助言する。  また、今後このロードマップも作っておりますけれども、水素に関連してのプロジェクト等も取組等ができていければと。当然そういう個別のプロジェクトができていきますと、それらに対してもこの協議会から助言をしていきたいと考えているところでございます。  協議会では、昨年度、水素利用のためのロードマップを策定する作業ということで協議を行ってきたというところでございます。  特に、水素エネルギーに関しましては、これから水素社会に向けていく上では、まずはFCV、燃料電池自動車の普及を図っていくということが非常に重要だというところがございます。  それから、本県の場合については、再生可能エネルギーの導入促進ということを現在進めていますけれども、太陽光であるとか風力であるとか再生可能エネルギーの中でも、電力の余剰電力というのも出てくるというところがございますので、そういう余剰電力から例えば水素を作るとかそういうようなことができないかということ等を検討してきているということになっております。  三回目の協議というのが、二月に行われたところですけれども、その中ではFCVと、それから再生可能エネルギーから作り出す水素の活用について、県として目指す姿としてどういうふうにすべきか、どういうことが考えられるのかというところを整理をしました。  実際に、そこに向けた行動計画としまして、例えば、これは官民一体となって進めていく必要があるというところで、この協議会もありますけれども、これを発展させるのか、あるいは民間主導の協議会みたいなのを作るのか、そこら辺も今後の検討課題ではありますけれども、そういう官民が一体となった協議会みたいなものを作っていくということ。  それから、やはり、水素エネルギーに関しましては、新しいエネルギー、車の中でもガソリン車から、今、特にEV、電気自動車というところに移ってきている。さらに水素というのは、非常に利便性の高いエネルギーでもあります。そうは申しながらも水素に関して、まだ十分に多くの県民の方々も理解ができていない部分というところもあるかと思います。そういうところも理解促進等を含めた計画、取組を行っていこうというところを議論したところでございます。  実際に、今申し上げましたような内容等につきまして、ロードマップというのをほぼ作り上げてきているところでございますので、今年度の三月中には一つの形としてまとめる予定にしているところでございます。 174 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  水素エネルギーに関しては、福岡県が新たな政策で福岡県の中で協議会を作られて、産官学で水素エネルギーをどのように普及または拡大していくかということを取り組まれていらっしゃって、その中で壱岐のほうでは、先ほどおっしゃったように余剰電力を使って水素を作るというような実証実験とかもされていらっしゃいます。  地球温暖化に待ったなしの時代において、鹿児島県がどこよりも率先して原発を抱えているという問題もありますし、また、奄美が世界自然遺産登録となるのにあそこに火力発電があるのはどうしてなんだということもあります。  鹿児島県が率先して水素エネルギーを普及・啓発しているんですというような取組を目に見える形でしていただければと思いますので、今後とも御尽力のほど、よろしくお願いします。以上です。 175 ◯郷原委員長 ほかに質問等はございませんか。
       [「なし」という者あり] 176 ◯郷原委員長 ないようですので、新たな総合体育館関係以外についての県政一般に係る一般調査を終了いたします。  以上で、企画部のうち、新たな総合体育館関係以外の審査等は全て終了いたしました。  ここで、執行部入替えのため、暫時休憩いたします。  再開は、おおむね十五時といたします。         午後二時三十五分休憩      ────────────────         午後三時    再開 177 ◯郷原委員長 再開いたします。  委員以外の議員からの申出があった場合は、委員の発言が全て終了してから行うこととし、先に行われた委員の質疑等の趣旨と重複しないようにすること、論議を蒸し返さないようにすることで、これを許可することとしたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 178 ◯郷原委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたします。  それでは、ただいまから、新たな総合体育館関係の議案などの調査及び審査を行います。  まず、新たな総合体育館の候補地の検討結果について、スポーツ施設対策室長の説明を求めます。 179 ◯玉利スポーツ施設対策室長 それでは、新たな総合体育館の候補地の検討結果につきまして、お手元の資料に基づきまして、御説明申し上げます。  県では、昨年の第四回県議会定例会の企画観光建設委員会におきまして「判断材料となる情報が不足している」などの御意見を頂きましたことを踏まえまして、データの整理や調査などの取組を進めてまいりました。  また、併せまして「県民の意見を聴取する機会を設けるべき」との御指摘を頂きましたことなどを踏まえまして、県政アンケートモニターや県ホームページを活用したアンケート調査、さらには、施設の主な利用者となります中学・高校の部活動指導者や各屋内スポーツ競技団体に対するアンケート調査も行ったところでございます。  本資料は、これらの内容などを整理した上でお示ししたものでございまして、前回お示しした資料から追加、修正等を行った箇所を中心に御説明させていただきます。  それでは、一ページをお開きください。  一の基本的な考え方につきましてでございますが、一昨年二月の大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の提言を踏まえた考え方と、同提言の一部を抜粋して記載してございます。その上で、立地場所に関しましては鹿児島市内が適しているとの考え方を記載しているものでございます。  続きまして、二ページから三ページにかけましては、今回、検討対象地としております県庁東側の土地と、県農業試験場跡地の概要でございます。  また、三ページ下の二、検討の視点でございますが、両検討対象地を十項目の観点から比較・検討し、総合的な評価を行った旨を記載してございまして、ここまでは昨年十二月の資料と大きな変更はございません。  続きまして、四ページでございます。  四ページからは、各項目ごとの検討の詳細について、記載してございます。  まず、(一)敷地面積の確保と、次の五ページの(二)駐車場の確保につきましては関連がございますので、一括して御説明いたします。  (一)の1)想定される施設の規模・構成につきましては、在り方検討委員会の提言を踏まえまして、求められる機能を考慮した場合に想定される施設の規模・構成を、ちょうど中ほどの表でお示ししてございます。  なお、これらは、一昨年十一月にお示しいたしました県工業試験場跡地における検討内容と機能・規模が同程度となっているところでございます。  2)でございますが、両検討対象地の敷地面積等の概要を記載してございます。五ページの中ほど以降に、これらを踏まえた上で、施設本体及び駐車場が、両検討対象地において、どのような形で配置できるかについてのシミュレーション結果を記載してございます。  なお、このシミュレーションにつきましては、両検討対象地において、駐車場も含めて総合体育館の整備に必要な敷地面積が確保できるかを検討するために行いました。あくまで一つのシミュレーションでございまして、五ページ下のほうには、県庁東側の土地のシミュレーション、それから六ページのほうが県農業試験所跡地におけるシミュレーションをお示ししてございます。  この結果では、両検討対象地ともに、総合体育館の建設に十分な面積を確保できるものと考えております。  続きまして、七ページと八ページでございますが、両検討対象地の周辺五百メートル圏内にございます民間駐車場の状況を参考として記載しておりますが、これにつきましては、昨年十二月にお示しいたしました状況と変更はございません。  次に、九ページの(三)交通利便性でございますが、県内外からのアクセスの起点であります鹿児島中央駅からのアクセス、中・高校生等のスポーツ競技大会などにおきまして、特に離島地域の方々の利用が多い鹿児島港からのアクセス、県本土地域からの自家用車によるアクセスにつきまして、それぞれ交通手段ごとの所要時間等を記載してございます。  昨年十二月の資料との変更点でございますが、1)鹿児島中央駅からのアクセスの表におきまして、JR、市電、路線バス、それぞれの最寄りの駅、電停、バス停からの時間・距離の比較のみを行っておりましたが、本資料におきましては、例えばJRでは、最寄り駅二といたしまして、県庁東側の土地であれば郡元駅、それから県農業試験場跡地であれば谷山駅、これらを追加いたしまして、それぞれ時間・距離を記載してございます。市電とバスにつきましても同様でございます。  また、十ページをお開きください。  十ページの表の一番下に自家用車による所要時間を記載しておりますが、県農業試験場跡地につきましては、指宿有料道路の谷山インターチェンジから近い距離にございますことから、有料道路を利用した場合の所要時間につきましても今回新たに記載しているところでございます。  次に、2)につきましては、離島や大隅半島からの利用者の方々は、船舶を利用される機会が多いことを想定いたしまして、鹿児島港の本港区、新港、垂水港、それぞれからの移動手段と所要時間を記載してございます。全ての港により近い県庁東側の土地のほうが所要時間が短くなってございます。  次に、十一ページの3)につきましては、県内の主要な市から両検討対象地までの所要時間を記載してございます。  十二ページをお開きください。  十二ページの表を御覧いただきますと、県本土地域におきましては、自家用車により高速道路または一般道を利用した場合の所要時間を、また、鹿屋市につきましてはフェリー、離島につきましては船舶と航空機を利用した場合の所要時間の比較を記載したものでございます。  市南部に位置する県農業試験場跡地に近い南薩地域を除くその他の地域につきましては、高速道路を利用した場合、その差はほとんどなく、鹿屋市や離島地域から船舶を利用する場合、先ほど御説明いたしました2)と同様、港からの距離により、県庁東側の土地のほうが所要時間が短くなっているところでございます。  なお、交通アクセスにつきましては、JR利用の場合は県農業試験場跡地が、市電やバス利用の場合は県庁東側の土地が優位であるなど、利用する交通手段によって様々な見方、評価があると考えられるところであります。  今後整備予定の体育館が県全域の方々に御利用いただく施設であることを踏まえますと、特に離島の中・高校生が県本土で開催される県大会等に参加する際に、長時間の船舶移動を強いられるケースが多いことも考慮し、参加者の負担軽減に配慮する観点から、県といたしましては、特に港からのアクセスを重視する必要があると考えているところでございます。  このような観点から、交通利便性につきましては、県庁東側の土地が優位であると判断したところでございます。  なお、参考資料といたしまして、十四ページと十五ページにかけまして、これら離島の中・高校生も参加いたします、例年五月から七月にかけて開催されます高体連、それから中体連主催の県大会の今年度の実施状況について、表にまとめたものでございます。  それぞれその下の表につきましては、実際の開催地の状況をまとめたものでありまして、それぞれの競技数に対しまして、一部開催を含む鹿児島市内での開催競技数、さらには、武道館を含む県総合体育センター体育館での開催競技数をお示ししてございます。  なお、一番下の米印にもありますとおり、各競技種目によって異なりますが、これと同規模の県大会が県本土において、年二、三回程度開催されるとのことでございます。  それから関連いたしまして、十六ページをお開きください。  十六ページには、離島生徒大会参加費助成事業、教育庁の事業でございますが、この事業の平成三十年度における実績も参考までに記載してございます。  次に、十七ページの(四)交通渋滞でございます。  両検討対象地において想定されるアクセスルートとして、十七ページは県庁東側の土地、それから、十八ページには県農業試験場跡地を記載してございます。これらにつきましては、昨年十二月にお示ししたものと変更はございません。  続きまして、十八ページの2)でございますが、主要なアクセス道路の考え方を記載してございます。  基本的な考え方といたしまして、両検討対象地に最も近い国県道を主要なアクセス道路として設定し、その混雑度などを十九ページの中ほどの表でお示ししてございます。  県庁東側の土地は、県道鹿児島港下荒田線、県農業試験場跡地は、県道鹿児島加世田線を主要なアクセス道路と設定いたしまして、両道路の幅員や交通量、そして混雑度を比較したものでございまして、県道鹿児島港下荒田線が混雑度一・一四、県道鹿児島加世田線が混雑度一・四五となっており、これらの状況を踏まえますと、県庁東側の土地が優位であると考えております。  なお、その下から二十一ページにかけましては、両検討対象地の主要なアクセス道路に接続する鹿児島市内の基幹道路でございます国道二百二十五号線、それから産業道路について、区間ごとの混雑度を示した資料を参考までに記載してございます。  続きまして、二十二ページをお開きください。  (五)周辺道路の状況でございます。  両検討対象地に隣接する道路と周辺道路で想定されるアクセスルートの幅員、車線数、歩道の状況についてお示ししてございます。  これによりまして、周辺道路における交通容量がどの程度あるか、つまりは、今後の交通量の増加にどの程度対応できるかが比較できるものと考えております。  二十二ページが県庁東側の土地、それから二十四ページが県農業試験場跡地の状況でございますが、県庁東側の土地の周辺道路につきましては、道路幅員が比較的広く四車線道路が多いこと、一方で県農業試験場跡地につきましては、道路幅員がやや狭く、いずれも二車線以下の道路となっておりますことから、県庁東側の土地のほうが交通容量が大きく、車両によるアクセスが比較的容易であり、優位であると判断したところでございます。  なお、二十六ページから二十七ページにかけましては、参考といたしまして、両検討対象地の周辺等で、現時点で計画されている道路整備の概要を記載してございます。  県庁東側の土地につきましては、いずれも国直轄事業でございます鹿児島東西道路、それから臨港道路(鴨池中央港区線)、県農業試験場跡地周辺では、谷山駅周辺及び谷山第三地区の区画整理事業に伴います道路整備計画の概要を記載しているものでございます。  続きまして、二十八ページをお願いいたします。  (六)周辺住宅等への影響でございます。  周辺の住宅の状況等に関する図面等を記載してございますが、県庁東側の土地につきましては、周辺にマンションが立地している状況を、それから二十九ページでございますが、県農業試験場跡地につきましては、本図面上では同敷地の主に南側に戸建て住宅が密集していることをお示ししております。  このようなことから、両検討対象地ともに、総合体育館の建設に当たりましては、周辺住民の方々への配慮が必要になるものと考えてございます。  続きまして、三十ページをお願いいたします。  (七)の経済波及効果でございます。  総合体育館が立地した場合の経済波及効果につきましては、大きな経済波及効果が期待できますコンサート等の需要予測に関しまして、その考え方等を記載してございます。  需要予測を行う際の一般的な手法といたしまして、消費者が買物に出かける際、その店舗を選択する確率は売場面積に比例し、距離に反比例するという考え方、いわゆる「ハフモデル」というものがございます。コンサート等の需要予測におきましても、経済産業省のフィジビリティ・スタディ調査、FS調査でもこの理論が用いられておりまして、一般的に用いられている手法でもございます。  具体的には、コンサートの主催者等が公演を実施する際の会場を検討する際、各会場の規模や起点となる地点から会場までの距離を考慮することとなり、今回の両検討対象地におけるコンサート等の需要予測につきましては、この考え方を用いて比較・検討いたしますと、県内の交通の中心であります鹿児島中央駅を起点といたしますと、単純に距離が近い県庁東側の土地のほうが若干優位ということになります。  しかしながら、県農業試験場跡地におきましても、コンサート等の開催に特段の支障はないと考えられますことから、今回は同等の評価としているところでございます。  続きまして、三十二ページをお願いいたします。  (八)施設の収益性でございます。  まず、1)の考え方といたしまして、施設の収益性を検討する上で、総合体育館に求められる機能といたしまして、在り方検討委員会の提言を踏まえますと、本県のスポーツ振興の拠点としての機能がまずあり、それに加えて多目的利用による交流拠点としての機能があることが必要であること、また、同提言におきましては、交流拠点としての機能を有することにより、施設の収益性にも寄与するとされております。  一般的に、体育館・アリーナの使用料はコンサート・イベントやプロスポーツなど入場料を徴する興行につきましては、これを高く設定しておりますことから、これらの開催回数を増やすことにより、収益性は向上するものと考えられます。  しかしながら、本県が整備を目指す体育館は、先ほど御説明いたしました上記アに記載のとおりでありまして、スポーツ振興の拠点としての利用と多目的な交流拠点としての利用のバランスにつきましては、スポーツの利用を優先して検討していく中で、屋内スポーツ競技関係者等の御意見も伺いながら、収支の改善につながるコンサート・イベント等の興行をどの程度組み込むことになるか、今後検討していく必要があるものと考えております。  次に、三十三ページの2)では、平成三十年度の県体育館と鹿児島アリーナにおけるプロスポーツや各種スポーツ大会、コンサート・イベント等の開催状況をお示ししてございます。  また、3)には他の都道府県立の類似施設における収支状況を調査しておりまして、その平均値を三十四ページの表でお示ししてございます。  なお、今回調査を行いました十五施設につきましては、個々の施設により収支の状況は様々でありますが、スポーツの利用を優先している施設が多く、施設の管理運営費を利用料収入では賄いきれていないという状況になっております。  なお、個々の施設の規模や施設構成等の概要、大規模イベント等の開催状況などの詳細につきましては、本資料の九十ページ以降にそれぞれ掲載してございます。  続きまして、三十五ページの(九)周辺施設の状況でございます。  両検討対象地の周辺、おおむね徒歩十五分圏内、直線距離にいたしますと約一・二キロメートル圏内にあります商業施設、宿泊施設の立地状況について、記載してございます。  商業施設につきましては、大規模小売店舗立地法に基づく届出のございます売場面積一千平方メートル以上の施設の名称などをお示ししてございまして、県庁東側の土地周辺には六施設、県農業試験場跡地周辺には四施設、それぞれ立地しているところでございます。  次に、三十六ページの宿泊施設でございますが、宿泊施設につきましては、施設名、定員などをお示ししてございまして、県庁東側の土地周辺では十一施設、定員が一千五百六十三人、県農業試験場跡地では一施設、定員八十四人となっておりまして、このような状況から、学生等のスポーツ大会で会場周辺のホテル等に宿泊が可能になるという利用者の利便性の高さから、県庁東側の土地が優位であると考えております。  なお、三十七ページには、今回実施いたしました部活動指導者に対するアンケート調査の中で、鹿児島市内で開催された高校の県大会等への参加の際、宿泊の実績があった学校の所在地域、宿泊施設と大会会場までの交通手段、また、その距離等について、表で記載してございます。  宿泊した実績のある学校は、大隅地域、離島地域が多くなっており、また、会場までの移動はホテル所有等の送迎バスが多く、その大半は離島地域の高校でございました。  また、会場までの距離につきましては、五キロメートル未満が多くなっている状況となっております。  続きまして、三十八ページをお願いいたします。  (十)法令への適合性でございます。  現在検討しております両検討対象地ともに、都市計画法等の制約によりまして、大規模な体育館が建設できないこととなっております。  三十八ページから四十ページにかけましては、県庁東側の土地における規制等の状況、それから、四十ページの下から四十二ページにかけましては、県農業試験場跡地における規制等の状況について記載してございます。  県庁東側の土地につきましては、市の地区計画によりまして、また、県農業試験場跡地につきましては、用途地域及び市の地区計画によりまして制約があるところであります。したがいまして、今後整備の検討段階におきまして、まちづくりを所管する鹿児島市との協議が必要となってまいります。  四十四ページをお開きください。  (十一)その他でございます。  今回の候補地の選定では、二つの土地のどちらが立地に適しているかという観点で評価を行いましたことから、用地と財源につきましては評価項目として設定しておりませんが、これらは、今後、整備を検討していく上で重要な要素となりますことから、それぞれ現状・課題について記載してございます。  まず、1)の用地についてでございますが、県庁東側の土地につきましては、隣接する民有地約二万四千平方メートルも合わせました整備が必要であると考えておりまして、その取得費も含めた土地譲渡に係る合意が必要となり、この場合、用地取得費の増による歳出の増が生じることとなります。  一方で、県農業試験場跡地につきましては、平成二十二年には売却の方針を示しておりますが、現在未利用の三区画の総面積は、五万四千九百三十九平方メートル、そのうちの二区画を活用した場合、約三万二千平方メートルまたは四万二千平方メートルとなりまして、いずれの場合も、総合体育館の整備に十分な面積を有しておりますことから、用地取得は不要と考えております。この場合、当該財産を売却する際の不動産売払収入の減が生じることとなります。  なお、県庁東側の土地に隣接する民有地の取得費につきましては、土地の譲渡協議を開始しておらず、土地の評価も行っていない中で、事前にその経費を正確に見積もることは困難でありまして、また、不動産売払収入につきましても売却時期や売却方法、入札の状況等に左右されますことから、事前にその額を正確に見積もることは困難であります。  このようなことから、現時点におきまして両者の財政負担についての比較は難しいと考えているところでございます。  次に、四十五ページの2)財源でございます。
     両検討対象地のいずれかにおいて総合体育館を整備する場合、先ほど(十)法令への適合性でも御説明いたしましたとおり、今後、鹿児島市との土地利用の在り方についての協議が必要となってまいりますが、その結果、都市公園事業として体育館を整備する場合には、国の社会資本整備総合交付金を活用できる可能性がございます。  両検討対象地におきまして、都市公園として指定または編入を検討する上での課題などにつきまして、両検討対象地の現状も踏まえて記載してございます。  県庁東側の土地につきましては、都市公園の運動公園であります鴨池公園に近接しておりまして、編入を検討することになると考えますが、間に道路や民有地がございまして、一体的利用に課題があると考えております。  それから、県農業試験場跡地につきましては、他の都市公園への編入を検討する場合、周辺には鹿児島市が管理いたします慈眼寺公園がございますが、同公園とは距離にして約一キロ離れてございます。このことから一体的利用に課題があることや、単独で新設の都市公園とする場合、未利用地全部を仮に活用したとしても敷地面積は五・五ヘクタールでございまして、運動公園の規模としておおむね十五ヘクタール以上七十五ヘクタール以下とされております国の運用指針を大きく下回っていること、また、県条例におきまして都市公園区域内の建蔽率の上限が二二%と定められておりまして、適切な施設の配置など敷地全体の利用に課題があることが考えられるところであります。  なお、その他に活用可能な財源といたしましては、学校施設環境改善交付金が考えられるところでございます。  続きまして、四十七ページをお開きください。  参考資料といたしまして、他の都道府県の都市公園区域におけるスポーツ施設の整備に当たりまして、都市公園関係の国庫補助金の充当状況等を調査し、記載してございます。  以上が、両検討対象地における項目ごとの検討結果について、改めてデータの整理や調査等を行った結果でございます。  それから、資料が少し飛びまして申し訳ございませんが、五十五ページをお開きください。  五十五ページからは、参考資料といたしまして、アンケート調査の結果と他自治体における事例調査の結果を記載してございます。  五十七ページと五十八ページでございますが、本年一月に実施いたしました総合体育館の整備に係るアンケート調査結果の概要等を取りまとめたものでございます。  五十七ページのほうから御説明いたしますと、一の調査目的でございますが、さきの定例会における御論議の中で「県民の意見を聴取する機会を設けるべき」との御指摘を頂きましたことなどを踏まえまして、今後の整備に向けた検討の参考とするため、県民の方々や主な施設利用者となります屋内スポーツ競技関係者の方々を対象にアンケート調査を実施いたしました。  二の調査結果の概要でございます。  調査につきましては、(一)県民を対象としたものといたしまして、県政アンケートモニター制度や県ホームページを活用いたしまして、総合体育館に望ましい機能や立地で重視すべき点、候補地までの来場手段等についての調査を行いました。県政アンケートモニターからは百五十三件、ホームページ上では一千九百七十六件、合わせまして二千百件余りの回答を頂いたところでございます。  結果概要についてでございますが、今回の調査を通じまして、総合体育館の機能につきましては、国際大会やプロスポーツ等の観戦など「みる」スポーツや、コンサートやイベント等の鑑賞など、多目的利用に関する機能への関心が高い、それから立地に関しましては、駐車場の確保や交通渋滞が少ないなど「自動車でのアクセスを重視すべき」との御意見が多いこと、それから会場までの来場手段につきましては、自家用車を利用して来場される方の割合が高いことなどの結果が得られたところでございます。  続きまして、五十八ページをお開きください。  次に、(二)施設利用者を対象としたものといたしまして、本年一月に開催されました県大会レベルの競技大会に参加された中学校・高校の部活動指導者や屋内スポーツ競技団体十七団体に対しまして、県民を対象とした調査の内容に加えまして、望ましい施設の規模や施設利用時の宿泊先などについて調査を行いました。部活動指導者からは三百八十七件、それから屋内スポーツ競技団体は十七団体全てから御回答いただいたところでございます。  結果概要についてでございますが、今回の調査を通じまして、総合体育館の機能につきましては、県大会の開催や合宿等練習の場としての活用など「する」スポーツや、国際大会やプロスポーツ等の観戦など「みる」スポーツに関する機能への関心が高いこと、2)、3)の立地や来場手段につきましては、県民を対象とした調査とおおむね同様の結果となっております。それから4)の宿泊先の選定に関しましては、宿泊料金や会場までの距離が重視されていることなどの結果が得られたところでございます。  (三)その他の意見につきましては、今回の調査ではそれぞれ自由に御記入いただける意見欄を設けたところでございまして、施設の機能・規模等に関する御意見や整備場所に関する御意見、検討の進め方についての御意見など、様々な御意見を頂いたところでございます。  なお、米印でございますが、県ホームページを活用した調査におきましては、若い年代の方からの回答は少なく、また、鹿児島市の方の回答が七割以上を占めるなど、年代、地域によって差が見られたところでございまして、今後、幅広い年代、地域の方々に関心を持っていただけるような努力が必要であるとも考えております。  五十九ページをお開きください。  五十九ページ以降は、ただいま説明いたしました調査結果の概要の基となりますそれぞれの調査ごとに結果を整理したものでございまして、五十九ページから六十四ページが県政アンケートモニターを対象とした調査の結果でございます。  まず、五十九ページでございますが、最初のページに調査の目的と概要、回答状況を記載してございます。  それから、次のページの六十ページの四、調査結果概要でございますが、六十ページから六十二ページまでにかけましては、総合体育館の機能の中で利用してみたいもの、立地に当たり重視すべきと考えられるもの、それから、スポーツ大会等会場への来場手段等についての調査結果を記載したものでございます。  それから、その次の六十三ページから六十四ページにつきましては、そのほか、新たな総合体育館の整備に関して頂いた自由意見でございまして、上のほうから順に、施設の機能・規模等に関する御意見、整備場所に関する御意見、民有地を新たに取得することに関する御意見、検討の進め方に関する御意見など、御意見の趣旨がおおむね合致するものをそれぞれまとめて記載したものでございます。  今、県政アンケートモニターの資料の整理の仕方について、簡単に御説明申し上げましたが、以下、六十五ページから七十二ページまでが県ホームページを活用した調査の結果でございます。  それから、七十三ページから八十一ページまでが中学校・高校の部活動指導者を対象とした調査の結果概要をお示ししてございます。  それから、最後に、八十三ページから八十五ページまでにかけましてが、屋内スポーツ競技団体を対象とした調査の結果でございます。それぞれ県政アンケートモニターの調査結果と同様の整理を行い、資料としてお示ししているところでございます。改めてお目通しをいただければと思います。  以上が、先般のアンケート調査結果の概要の説明でございます。  次に、八十七ページをお開きください。  他自治体における事例調査の結果を記載しておりまして、現在、県が検討を進めております体育館と同程度の規模を有する都道府県立体育館十五施設につきまして、立地の状況や施設の規模・構成、運営状況について調査を行い、その結果を記載してございます。  九十ページからは、先ほども申し上げましたが、各施設の状況につきまして、個票の形で整理をしておりますので、改めてお目通しをいただけるとありがたいと思っております。  最後に、ページが戻りまして、誠に恐縮でございますが、四十九ページをお開きください。  総括表といたしまして、これまで各項目ごとに記載しております検討結果につきまして、これは五十三ページにかけまして改めて整理をさせていただいたところでございます。  最後に、五十四ページの三、検討結果でございますが、今回データの整理や調査等を改めて行いまして、これらも踏まえた上で、改めて二つの土地を比較・検討し、総合的な評価を行った結果、十二月議会でお示しいたしました検討結果と同様、県庁東側の土地を新たな候補地としたいと考えているところでございます。  以上で説明を終わります。どうぞ、よろしくお願いいたします。 180 ◯郷原委員長 以上で説明が終わりましたので、委員の皆様から質問や意見等がありましたら、よろしくお願い申し上げます。 181 ◯酒匂委員 幾つか質問したいと思います。  まず、アンケートなんですが、このアンケートを実施した理由というのをもう一度、説明をお願いします。 182 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回、アンケートを実施した理由についてでございますが、これは、昨年の十二月議会の企画観光建設委員会におきまして、集中的に御論議いただいたわけでございます。  その前からも「県民の意見を聴取すべき」という御意見は頂いておりましたが、十二月議会におけるあの集中審議の中で、ほぼ全ての会派の方から「県民の意見をできるだけ早急に聴取すべきではないか」といった御意見を頂いたところでございます。  そういった御意見を踏まえまして、いろいろな調査手法も検討いたしましたが、私どもといたしましては、今回のような形でアンケート調査させていただいたというところでございます。 183 ◯酒匂委員 そうしますと、県議会で指摘をしたからアンケートをしたと取られちゃうわけですね。  ですから、議会の指摘もあったんだけれども、やはり、県としてのアンケートの必要性をきちっとしなければ。必要なんだという認識が強くあって、実施したんだということが私は大事だろうと思うんですが、そこはどうでしょうか。 184 ◯玉利スポーツ施設対策室長 この総合体育館の問題、課題につきましては、従前から時間をかけて非常に中身の濃い議論を、本会議でもこの委員会でも議論していただいているところでございます。  この二年に限っても場所が途中で変わったりとかいうようなこともございまして、そういう中で、私どもの考え方といたしましては、今、二つの候補地から一つの候補地にしたいという絞り込みの作業を行ったということでございます。  そういった中で、私どもといたしましても、いずれは県民の方々に、御意見を伺う機会を設けなければならないということは重々承知しておりました。  考えられるタイミングといたしましては、いわゆるパブリックコメントという形で、基本構想の中身がある程度できてきた段階で県民の方々から意見を頂くというのが通常のやり方ではございますが、今回まだそこに至る大分前の段階で、やることを決断したということでございます。  私どもといたしましても、当然、先般の定例会の中で委員の方々からいろいろな御指摘を頂いたというのもありますが、これをやる必要があると、こういう御指摘を踏まえて、当然、今やる必要があるんじゃないかということで、その必要性を感じてやったところでございます。 185 ◯酒匂委員 そうだろうと思います。そうでなければいけないと、私も思っております。  その中で、先ほど言ったみたいに、いつアンケートをやるかというのも非常に重要なわけですよね。  何でかといいますと、今回アンケートをしてみて、結果の中で私が思いましたのは、特に「自家用車を利用したい」という方が非常に多かったということ、あと、駐車場の確保ということと、渋滞への意識、これが非常に高いわけです。  そうしますと、もし、これを一番最初にやっていれば、西口の最適地が出てきたかどうかという問題もあるわけですよね。  ですから、やはり、このアンケートをいつやるかというのは非常に重要だと思うんですね。ですが、今ここにこういう流れができてきて、県としては、現時点では一番いい選択肢として選択してやったということは、我々はしっかり受け止めたいとは思います。  その上で、整備場所について、自由意見の中でいろいろあったというんですが、どういう意見があったんでしょうか。もう一度、お願いします。 186 ◯玉利スポーツ施設対策室長 自由意見の欄につきまして、どのような御意見があったかということでございます。  先ほど申し上げましたけれども、施設の機能・規模に関する御意見、それから整備場所に関しましては、まさに「県庁東側の土地のほうがいいのではないか」、あるいは「県農業試験場跡地のほうがいいのではないか」、あるいはそれとは「別な場所のほうがいいのではないか」、そういった整備場所に関する御意見、それから検討の進め方に関する御意見、それから、先ほども申し上げましたけれども、県庁東側の土地に整備をする場合に新たに民有地を取得することに対する懸念をしている御意見、それから整備そのものについてどうなんだろうかというような御意見、様々な御意見を頂いたところでございます。 187 ◯酒匂委員 私はたまたま姶良市に住んでおりますので、姶良・霧島方面の市民の方々と触れ合う機会が多いんですが、非常に、姶良・霧島方面を望む声も聞きます。その辺はアンケートの中ではございましたでしょうか。 188 ◯玉利スポーツ施設対策室長 例えばその他の自由意見のところで、いわゆるその他の場所、私どもが候補地と考えております二つの場所以外の御意見というのは頂いております。  その中で、例えば「中央駅西口の工業試験場跡地がよかったのに」とか、あるいは「ドルフィンポートがいいのではないか」といったような御意見、それから、今、委員から御指摘のございました「姶良方面のほうがいいのではないか」といった御意見も頂いているところでございます。 189 ◯酒匂委員 分かりました。  アンケートを実施されたということは、私は一歩前進だろうとは思っております。  その中で、実際に、県政モニター、県民の方々、指導者を含めて、アンケートをされました。  鹿児島県としての体育館整備に当たっての考え方、または取組等に、このアンケートが何らかの影響を与えましたか。どうですか。 190 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回のアンケート調査を受けまして、私どもとしては、特徴的なところが出てきたのではないかと考えております。  まず一つは、県民の方々が新たな総合体育館に求める機能といたしまして、「国際・全国レベルの競技大会が開催される施設であってほしい」ということ、それから「コンサート・イベント等が鑑賞できる施設であってほしい」ということ、それから特に駐車場に関しまして、立地環境に関しましては、車で来場される方が非常に多いというようなこともございまして、どの調査を見ましても、やはり、「しっかりした駐車場の確保が必要だ」というような御意見が多かった。  それから、それに関連いたしまして、交通渋滞が少ないこと、それから体育館までのアクセス道路が広いこと、こういった御意見が非常に多くなってございます。  こういったことを踏まえまして、私どもといたしましては、今回の検討結果の中で、この資料の中にもございますが、駐車場に関しましては、県庁東側の土地、それから農業試験場跡地、いずれの場所におきましても、現在想定しております施設本体の規模を基に、駐車場まで含めて、どのような配置のシミュレーションができるかを検討したところでございます。そうした場合の結果といたしまして、先ほども申し上げましたけれども、一定規模の駐車台数は確保できるのではないかという結論に至ったところでございます。  それから、交通渋滞に関する懸念、それから周辺道路のアクセスに関する御懸念に関しましては、今回、両検討対象地の周辺の主要なアクセス道路を含めたアクセス経路となり得る周辺の道路の幅員ですとか車線数あるいは歩道の有無、そういったものまで今回この資料の中に落とし込んで検討したところでございます。 191 ◯酒匂委員 ありがとうございます。一旦、これでいいです。 192 ◯ふくし山委員 幾つか質問させていただきたいと思います。  ちょうど新型コロナウイルスの感染拡大といったことで大変いろいろな影響が出ていて、またそちらへの対応等もある、そういったさなかにあるんではないかと思います。  今回、基本構想の策定費としても、予算計上されて提案されていますので、非常に大事なこととして少し議論をさせていただきたいと思います。  まずは、十二月議会で集中審議を行いました。それ以降の取組について、どうだったのかということなんですが、締めくくりのところで部長が今後の進め方ということで、かいつまんで申し上げますと、議会の論議を踏まえて土地所有者への協議申入れとか、鹿児島市、スポーツ競技団体との協議については進めていきたいと考えているといった内容だったと思いますけれども、そのように述べておられます。その後、どのような対応をしてきたのか、お聞かせください。 193 ◯玉利スポーツ施設対策室長 昨年十二月議会で御論議いただき、御指摘を頂きました。  その中のまず一つとして、「議会として判断できる材料が不足しているのではないか」という御指摘を頂きました。そういった御指摘を踏まえまして、私どもといたしましては、この検討項目に沿って、それぞれ私どものほうで収集できるデータ、これらの整理を行ってきたところであります。  また、例えば、他県の類似施設の収支状況はどうなっているのかとか、あるいは補助金の関係で他県の社会資本整備総合交付金を活用した施設がどの程度あるのかといったような御質問も頂きましたので、そういったことにつきましても、全国的な調査等も実施いたしまして、今回この資料に掲載したということでございます。  それから、もう一つの大きな御指摘でございました「県民からの意見を聞く機会を設けてはどうか」ということにつきましては、御説明いたしましたとおり、県政アンケートモニター、それから県民の方々に対する県のホームページを活用したアンケート調査、それから、これはもう当然ではございますが、主な施設の利用者となります屋内スポーツ競技関係者の方々に対してもアンケート調査を実施し、その結果をこの資料に取りまとめたというところでございます。 194 ◯ふくし山委員 判断材料不足だという指摘もあって、確かに今回お出しいただいた資料は加えたもの等もありまして、そういった意味では一定の評価をいたします。  しかし、私は十二月議会でも申し上げましたように、わずか、そこ二か月とかそういった期間で本当にきちっとした調査の下に対応ができてきたのかということも申し上げたわけです。  本来であれば、一回めにこれぐらいの資料が出ないといけないと思うんですね。これだけのプロジェクトです。いろいろ指摘に応えられるように様々な取組をしていくといったことについては当然だと思います。  あとは、用地取得については、まだ開始はされていないと思いますけれども、民有地について、その後の動きはあったんですか。調査なり、何かしたんでしょうか。 195 ◯古薗企画部長 土地所有者との関係におきましては、私のほうで直接やっておりますので、私から答弁させていただきます。  今、お話がありましたとおり、正式な協議の申入れを行っていない段階ですので、当然トップ同士の話というのは行っておりません。私と相手方の担当役員の方とほぼ一対一でいろいろな意見を交換させていただいております。具体的な話はまだできる段階ではありませんので、いろいろな譲渡を巡る周辺状況について、お話をさせていただいております。  若干、経緯を申し上げますと、十二月議会で候補地をここにしたいということを申し上げるその前の段階であり、協議のテーブルに着いていただけるかどうかということもありましたので、まず、そこで話をしました。その段階では、やはり、平成二十五年当時の、前回のいきさつもありますので、その点についてもいろいろとお話しをしながら、今後のことについてのお話をさせていただきました。  その結果として、「正式な協議の申出があれば検討したい」というお言葉を頂いて、十二月議会に臨みました。十二月議会でも答弁申し上げましたとおり、議会の御論議を踏まえて正式な協議の申入れをしたいというのが十二月議会でしたけれども、結果として、正式な協議の申出ができない状況でしたものですから、先方のほうに「こういうことですから」ということで、十二月議会の後にまた訪問いたしました。  私どもとしては、やはり、相手方に誠意を持った交渉をこれからしなきゃいけませんので、状況については逐次正しい情報を伝えなければいけない。まさに、議会においてこういう議論がなされていると。もちろん、新聞等を通じて、あるいは報道機関でもありますので、そういう情報というのは、当然御存じだとは思っておりますけれども、やはり、私どもとして当事者の立場でそういう御説明をして、また、今議会を迎えるに当たりましてもいろいろな意見交換をして、そういう形で、今議会に臨んでいるところであります。 196 ◯ふくし山委員 その対応は、ある意味、当然といいますか、そういうことだろうと思います。  これまでの経過で言うと、鹿児島市あるいはJRとか、中央駅西口の際に、私は同じような質問をしてまいりました。そうしたときに、報道等で知っているとかそういういろいろなこともありました。これは鹿児島本港区の再開発もそうですけれども、「しっかりと責任ある立場の人が一定の報告をするべきではないか」ということも申し上げてきた一人でもございますので、部長のそういった対応については、やはり、当然やっておくべきことだろうと思います。  それから、基本構想策定費として、九百三十六万五千円が計上されていることに関してです。  少し確認しておきたいということがございます。これは十二月議会でもそうでしたが、今回の本会議でも少し気になるところがありました。  昨年、県工業試験場跡地への整備を断念して以降、総合体育館整備について、本会議とかもしくは委員会等で確認をされたことがあるのか。その認識をお聞かせいただきたい。  例えば「県有地二か所から場所は選定するんですよ」とかいうことで議論されたことでは、私は確認されていないと思っているんですけれども、どういう御認識でしょうか。 197 ◯玉利スポーツ施設対策室長 昨年の九月議会におきまして、これまで整備を検討してまいりました中央駅西口の県工業試験場跡地から、また新たな候補地ということで二か所について、議会で表明させていただきました。  その後、十二月議会では、検討の結果として「県庁東側の土地のほうが立地に適しているのではないか」という私どもの考えをお示ししたところでございます。  これらにつきましては、あくまでも私どもとしていろいろと検討、調査した結果を表明したことでございます。  まさに今、ふくし山委員のおっしゃるような議会で議決を採るような案件でもございませんし、「確認した」というふうな表現でおっしゃいましたけれども、まさに、議会としての意思表示が何らかの形でなされたというふうには思っておりません。 198 ◯ふくし山委員 新年度予算に九百三十六万五千円が計上されていますけれども、これまでも少しありましたけれども、その考え方をお示しいただきたい。いつ頃を目途にしているのか。  あるいは、例えば財政課との協議の際に、財政課というのは、基本的には事業の見通しであるとかいろいろな角度から検討して財政措置をしていく、認めていくといったようなことになるだろうと思うんです。今、内部の話ですけれども、その辺はどういった説明をして、財政課としては、どういったことでこの九百三十六万五千円を認めているのかということが経過が分かりましたら、教えてください。 199 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。
            午後三時五十七分休憩      ────────────────         午後四時 十七分再開 200 ◯郷原委員長 再開いたします。  ここで、お諮りいたします。  ただいま、県政一般における報告事項を説明いただいたところですが、引き続き、新たな総合体育館関係の議案第二三号及び陳情第三〇〇四号につきまして一括議題とすることでよろしいでしょうか。    [「異議なし」という者あり] 201 ◯郷原委員長 御異議ありませんので、そのようにさせていただきます。  それでは、議案第二三号につきまして企画課長の説明を、続きまして、陳情第三〇〇四号につきまして、その後の情勢の変化などについてスポーツ施設対策室長の説明を求めます。 202 ◯桑代企画課長 議案第二三号令和二年度鹿児島県一般会計予算のうち、総合体育館基本構想策定事業の当初予算につきまして、お手元に配付しております、こちらの白表紙の当初予算等説明書により御説明を申し上げます。  二ページをお開きください。十番でございます。  総合体育館基本構想策定事業の九百三十六万五千円につきましては、総合体育館の整備に向けた基本構想の策定に要する経費でございます。  以上で、企画課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 203 ◯玉利スポーツ施設対策室長 スポーツ施設対策室関係の陳情につきまして、御説明申し上げます。  資料は請願・陳情文書表でございますが、この八ページを御覧ください。  陳情第三〇〇四号の鹿児島県新総合体育館の建設場所についての陳情書についてでございます。  提出者は、鹿児島県屋内スポーツ競技団体、代表世話人、県バスケットボール協会名誉会長、増留貴朗氏であります。  陳情の要旨についてであります。  陳情の要旨のちょうど中ほどにございますけれども、新総合体育館の新たな候補地について、今回、屋内スポーツ競技団体で協議した結果、県庁東側に建設していただきたいとの結論に至ったということ、また、施設の規模等については、平成二十三年に基本構想で示されたメインアリーナ棟、サブアリーナ棟、弓道場を含む武道場棟をぜひ確保していただきたいと考えており、県庁東側は県有地だけでは敷地が狭いため、民間所有の土地が確保されることが前提条件であると考えているということ。  この趣旨に基づく陳情といたしまして、九ページでございますが、鹿児島県庁東側に建設していただきたい。ただし、県有地だけでは狭いため、民間所有の土地が確保されることが前提条件であるというものでございます。  この陳情につきましては、現在、継続審査扱いとなってございます。  続きまして、十ページを御覧ください。  令和元年第四回定例会以降の情勢の変化についてでございます。  新たな総合体育館につきましては、昨年の第四回県議会定例会における御論議を踏まえ、様々なデータの整理や調査などを行ってきたところであり、先般、その結果をお示ししたところであります。  また、新たな総合体育館の早期整備に向けて、来年度当初予算(案)に基本構想の策定に係る経費を計上したところであります。  以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 204 ◯郷原委員長 説明が終わりましたので、委員の皆様から質疑をお願いします。  なお、質疑に当たりましては、検討結果についてなのか、議案についてなのか、陳情についてなのかを明確にしていただきまして質疑をしていただきますよう、お願い申し上げます。 205 ◯ふくし山委員 ただいま議案、陳情について御説明を頂きました。委員長、また各委員の皆さんに御理解と御配慮を頂きましたことにお礼を申し上げたいと思います。  なかなか難しい質疑になってまいりますけれども、最大限努力をしたいと思います。また、少し入り込み過ぎとかということがあれば御指摘を頂きたいと思います。  先ほどの続きで、基本構想策定費として九百三十六万五千円が予算計上されていると、今、御説明を頂きました。  改めて、この財政課とのやり取り、そういったことの内容について御説明を頂きたいと思います。 206 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回、私ども当初予算(案)にこの基本構想策定事業に係る予算を計上させていただくに当たりまして、当然、財政課と協議を行ってきたわけでございます。  その内容につきましては、私どもといたしましては、これは本会議答弁でも申し上げましたけれども、少なくともこの総合体育館の整備を進めるに当たりましては、まずはこれが入り口といいますか、この基本構想がまずないと先に進めないわけでございます。これにつきましては、県議会の御論議を踏まえた上で速やかに執行する必要性も想定されることから、当初予算に計上させていただきたいという旨を説明したところでございます。  これも本会議で申し上げておりますとおり、本県の当初予算に関しましては、年間予算として見込み得る経費を当初予算に計上するという考え方がございますので、今回の基本構想策定に係る業務の経費につきまして、当初予算(案)に計上させていただいたということでございます。 207 ◯ふくし山委員 知事は、提案理由の説明は別にしまして、例えば、この基本構想策定事業費の提案についてどんなふうに説明をしているかと、記者会見の議事録を読ませていただきました。そうすると、記者の質問にこう答えていらっしゃるんですね。「基本構想を作りたいと思うんですけれども、基本構想を作ってもよろしいでしょうかということをお諮りしたいということであります。当初予算は、年度予算ですので、年度を通して、要するに、やはり体育館は必要です。そのために予算は、そういう基本的なものだけは、計上させていただきました」ということをおっしゃっているわけです。  今の玉利室長の御説明もありましたけれども、知事のこの説明もそのとおり受け止めてよろしいですか。 208 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、ふくし山委員から御紹介のございました知事の記者会見での発言でございますが、先ほど私も御説明差し上げましたとおり、まさに総合体育館の整備に当たりまして、これは基本構想というのがまず第一に基本になるべきスタート時点になるものであると考えております。その旨を知事も記者会見で申し述べたのではないかと思っております。  それから、「基本構想を策定してよろしいでしょうか」という表現が何を意味しているのかと申し上げますと、私どもといたしましては、予算の執行権はありますけど、決定権は基本的には議会のほうにあるということでございますので、その旨をそのような表現で申し上げたのではないかと考えております。 209 ◯ふくし山委員 分かりました。  それから、この体育館の整備の問題について、私は、知事自身が整備の進め方とか考え方、こういったものをこの間ずっと明確に説明していないと感じているわけです。  本会議での議論は、皆さんもお聞きのとおりで、決まった答弁を繰り返して、再質問等に対しては一切自ら答弁をすることはありません。  私は説明が足りないと思う。これほど重要だということで集中審議をするような状況にあるのに、十分に説明をしていると、「県民の理解を頂きたい」といったようなことをよくおっしゃるわけだけれども、そういったことに通ずるような説明になっているのかどうか、私は疑問なんですね。その点については、どうお考えですか。 210 ◯玉利スポーツ施設対策室長 この総合体育館の整備に関する件につきましては、県政の重要課題の一つであります。これは私どもは当然ですけれども、当然知事もそのような認識で日頃から業務に当たっているということでございます。  今、ふくし山委員からお話のございました議会の質問、例えば、なかなか再質問に答えないとかそういったお話でございますけれども、議会の再質問に関しましては、とっさの再質問、想定していない再質問なんかもございますので、そこら辺を含めて、議場の中で誰が答弁するのかというのは、その場の判断になるのではないかと考えております。 211 ◯ふくし山委員 こういった議論もなかなかなんですけれども、この間、整備地の選定とかあるいは知事としての整備のあるべき姿とか、整備に向けた取組の手法とか、こういったものについては県民も懸念をしているわけですね。私は、そこに全く答えようとしていない、説明をしようとしていないとしか思えないわけです。  どうしてそういったことを申し上げますかというと、県の工業試験場跡地の際もあの地が最適地であると言われる。  しかし、私が何度も渋滞や駐車場問題について、一番懸案と言われるそういった事項について質問をしても、自ら常にいろいろなところに足を運んでいますとおっしゃるんだけれども、そこの解決に向けた取組、具体的にやったことは一つたりとも答えたことがなかったんです。  これは、皆様方にこのことについてお聞きするということにはならないのかもしれませんけれども、私は、そういったものを見ていると、先ほど申し上げたように、知事が本当にしっかりこのことに取り組んでいこうという姿勢が県民に伝わっているだろうかと、伝わるだろうかとも思っています。  ですから、最近は、知事は、この体育館整備の問題を急ぐ必要はないんじゃないかと、じっくり考えてやっていくかと、そんなふうに思っているんじゃないかとも思っています。  もしくは、さほど重要視していないんじゃないかといったふうにさえ取れなくもないと思っていますので、今のようなことをちょっと、お聞きしたところです。  私どもはそういうふうに受け止めている、少なくとも私はですね。もしかしたら、県民でもそういった受け止め方をしている人もいらっしゃるのかもしれないと思っています。  それから、総合体育館の基本構想策定事業の説明のところで「まちづくりを所管する鹿児島市などとも緊密な連携を図りながら」という書きぶりがありますよね。これは大体決まった文句ですけれども、「鹿児島市と緊密な連携を図る」という表現ですね。これは、地区計画の変更とかこういったものが必要になってくるわけですけれども、こういったことのみを指しているんでしょうか。 212 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まちづくりの観点からの御質問でございますが、まちづくりを所管するのは、まさに第一義的には市町村であります。  今回の場合は、二つの候補地ともに鹿児島市ということで、カウンターパートは鹿児島市ということになろうかと思っております。  ただいまのふくし山委員の質問に関しましては、大きな意味での、あるいは面的なまちづくり、この体育館を核としたようなまちづくりという議論には、今のところ鹿児島市とはなっていない状況でございます。  具体的に、まちづくりの関係で申し上げますと、建設局との協議、これは、まさしく、ふくし山委員がおっしゃった都市計画に関する協議、これに関しましては昨年の十一月以降、何回か鹿児島市と意見交換なり協議なりをさせていただいている状況でございます。 213 ◯ふくし山委員 今、いみじくもカウンターパートは鹿児島市だとおっしゃいました。  お聞きしようと思ったことまで言及していただきましたけれども、鹿児島市との連携を丁寧にやっていくというのは、鹿児島市のまちづくりにも最大限の効果を及ぼすことになるような施設、例えば、鹿児島市の一定の地域の活性化の起爆剤になるような拠点としての総合体育館をどこに、どのような機能を持たせて、どういう役割を果たしていくものにしたいといったことを考えるというような観点、そういった丁寧な協議とか意見交換とかそういった観点は入っていないと、協議していないということでよろしいですか。 214 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、現時点におきましては、鹿児島市との関係で申し上げますと、ふくし山委員がおっしゃるような、この体育館を核とした、周辺施設も含めたまちづくりの観点という形での協議には、まだ至っていないというところでございます。 215 ◯ふくし山委員 そのことについては、また後ほど触れたいと思います。  今回、アンケート調査なども行ったわけですね。確かにアンケート調査そのものは、先ほど酒匂委員からもございましたように、「一定の前進」といったような表現もできないことはないと思いますけれども、このアンケート調査をどうこれから活用していくのかといったことが問われると思います。  その前に、改めて十二月議会での集中審議に関連して、あの集中審議をどのように受け止めているだろうかということがずっと私は気になっておりまして、本会議の私どもの代表質問でもそのことをお尋ねいたしました。  アンケート調査は行っていただいたわけですけれども、十二月議会では手続とかそういったことに関する疑問もあったというふうに認識をしているわけです。いわば、単にアンケート調査をすればよかったということでもないともまた思ったりしているわけですが、この十二月の集中審議をどんなふうに受け止めたか。改めて、また、お聞かせいただけませんでしょうか。 216 ◯古薗企画部長 これは十二月議会の最後のところでも申し上げましたけれども、十二月議会は二日間に分けて、異例と言っていいのかどうか、ちょっと、あれですけれども、やはり、二日間にわたりまして夜まできっちりとした審議をしていただきました。  また、委員外議員の方々からもいろいろな御意見を頂き、御質問も頂き、それに対して精いっぱいの答弁をさせていただきました。  そういう点を含めまして、先ほどから申し上げているとおり、十二月議会での議論、非常に中身の濃い議論だったわけですけれども、そういう議論の中で様々な御質問を頂き、また御指摘も頂いて、その議論を踏まえて、今回改めてまとめた。当時から資料をいろいろ積み重ねていて、簡潔な資料ということで十二月議会にはお示ししたわけですけれども、今回はそれを充実させる形で、できるだけ疑問に答えていきたいということで、百三十六ページにわたる資料で大変恐縮ですけれども、そういう形で取りまとめさせていただいたというところでございます。 217 ◯ふくし山委員 先ほども申し上げましたけれども、今回提出されました新たな総合体育館の候補地の検討結果について、この二か所の比較についてもさらに丁寧にまとめていただいていることは一定評価をしているということです。  しかし、的はそこにあったのかなという感じもしているものですから、改めて伺ったわけです。  一月二十二日に委員会で、現体育館と、それから谷山の農業試験場跡地、さらには東側の県有地、というよりは、お隣の民有地の視察をいたしました。  そのときも、県有地の有効活用ということで二か所だと説明したけれども、本当にこの比較というのは、県有地の比較になっているのか。東側の県有地の視察のときは、まずは、お隣の民有地から説明に行かれました。私の声がどなたか聞こえたかどうか分かりませんが、「ここは県有地だったっけ」と、僕は独り言を申し上げました。  まさに、今ある八千平米ちょっとのこの県有地ではなくて、対象は完全に隣の民有地になっているわけです。これで県有地の比較をしましたと、必要であれば買いますと、それは、もちろんそうです。しかし、比較ということでそうなっているのかどうかということをやはり疑問に感じたりしたわけですね。  そこについて、何か御意見ございますか。 218 ◯玉利スポーツ施設対策室長 県が何らかの箱物、大規模な施設を整備する場合には、通常の考え方の流れといたしまして、今ある県有の未利用財産、これを活用することで大規模施設を整備することができないかと考えるのが自然な流れかと思っております。  そういう意味で、今回、県庁東側の土地八千二百四十平米と、農業試験場跡地、約五万五千平米ございますが、この二つの地を対象に、今現在、まさに御論議いただいているところでございます。  一月二十二日の企画観光建設委員会における現場視察の中で、まず、現体育館を御覧いただきまして、その後に県農業試験場跡地を御覧いただいた。その後、最後に県庁東側の土地及び隣接する民有地を御覧いただいたわけでございますが、私どもといたしましては、まず県有地がそこにあって、隣接する民有地を取得する必要があれば、これは取得すべきものであるという考え方に立っております。  今回の視察に当たりましては、これは言い訳にしかならないのかもしれませんけど、バスが与次郎二丁目の前で止まったということもございまして、民有地が目の前にあったということでございますので、まず、民有地のほうから先に御説明を差し上げたということでございます。  県庁舎のほうに戻ってくる段階で、こちらが県有地だということで、順番が逆になったことは確かに委員のおっしゃるとおりでございますので、その点につきましては、少し説明の仕方がまずかったのかなとは思いますが、県有地プラス民有地ということで我々考えておりますので、そういった意味では、決して民有地がメインだという考え方をもって、今回の考え方を整理したわけではございませんということです。 219 ◯ふくし山委員 しかし、普通に考えて、たまたま現場視察については、そうだったということは理解ができるとしても、県有地同士の比較にはなっていないわけです、誰が見てもですね。  それは、必要であれば近隣の民有地を活用するとか取得してやるとかそういったことはあるだろうと思います。それは理解できますけれども、基本は「県有地の比較」という表現で最初スタートしているものですから、改めてお聞きをしたところでした。  それから、今度はアンケート調査ですね。  先ほどもございました目的、少し説明がありましたけれども、この調査から本当に何を探ろうとして調査したのか。あっさりと両方の土地の優劣を付けて、どちらかに決めるための調査であったほうがよかったのではないかというぐらい思えたりするんですね。  あの中から、例えば車で便利なほうがいいですとか、それは駐車場、渋滞がないとか、そういったことを確認するためのアンケートだったんですか。結果として、そこに丸が付いている。  しかし、アンケートの中身は、どれも否定するものではないという中身になっていますよね。だから、このアンケートをもって、何の参考にするのか、どういった結論を導き出すためにこのアンケートをしたのかということの御説明をお願いします。 220 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回のアンケートの目的、趣旨でございますが、この総合体育館の整備に関しましては、今、整備場所の議論が中心に展開されていると私は思っておりますが、本来は、この総合体育館がどういう機能を持ち、どういう立地環境にあり、そこに来場される方がどういう交通手段を使って行かれるのかと、そういった、もう少し総合的な形で、今後の検討に資するためのアンケート調査をしたいと考えたところでございます。  その上で、今回、県政モニター、それから県民の方々、それから部活動指導者の方々も含めて、アンケート調査を実施いたしました。  まずは、この総合体育館にどのような機能を望まれますかという視点、それから、総合体育館を立地するに当たって、その立地環境について重視すべきと考える点は何でしょうかという設問、それから、現在、例えば各種スポーツ大会あるいはコンサート・イベント、こういったところにどのような移動手段で移動されていますか、それから、仮に総合体育館が県庁東側の土地あるいは県農業試験場跡地に整備された場合、あなたはどういった交通手段で来場されますかという点についての設問をいたしました。  その上で、総合体育館の整備に関して、さらに何か御意見がございましたら、御自由にお書きくださいという自由意見の欄を設けたということでございます。 221 ◯ふくし山委員 分かりました。  ただ、ここも県庁東側と農業試験場跡地、皆様はその中から選定をするといったようなことで提起をしていますので、ここを完全に否定するものではありませんけれども、それであれば、あっさりと、それぞれの賛否の数は明らかにしたほうがいいんじゃないですか。 222 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回のアンケートの趣旨、目的は、先ほど答弁申し上げたとおりであります。  最後に設けました自由意見欄に、回答される方々の個人個人の御意見が書かれております。その中には、施設の規模・構成に関することですとか整備場所に関すること、まさに今、委員のおっしゃった、県庁東側の土地がいいとかあるいは農業試験場跡地がいいとか、理由も書いて御記載いただいております。その他、様々な御意見がございました。  今のふくし山委員の御質問でございますが、今回のアンケート調査につきましては、まず、私どもの本来の目的が先ほど申し上げたことであるということ、それから、自由意見欄に書かれた御意見、これらにつきましては、今後の検討の参考にしてまいりたいと考えておりますが、今回のアンケート調査の手法といたしまして、回答者の方々ができるだけ簡便な方法で回答ができるということを一番に考えまして、県のホームページを活用したアンケート調査とさせていただきました。その関係で、専門家の方から、こういったアンケート調査に関しては、回答者に偏りが出るという御指摘もございました。  そういった点も踏まえまして、整備候補地、どちらがいいのかという議論に関しましては、確かに自由意見欄に御記入していただいております。その意見の多い少ないをもって整備予定地を議論するというのは、今回のアンケートの趣旨にはなじまないと私は思っております。 223 ◯ふくし山委員 一千九百七十六件中、自由記述があったのは何件ですか。 224 ◯玉利スポーツ施設対策室長 自由意見欄につきましては、すみません、件数はすぐ出てきませんが、一千九百七十六件のうち七四・四%ですので、ざっと計算いたしますと、一千四百件台ということになるかと思います。 225 ◯ふくし山委員 それで、今度御報告いただいたこの中では三十八件、示してありますよね。今回、パブコメではありませんけれども、こういったものも私はきちっと明らかにすべきだと思っています。  それでは、これを参考にしたいとおっしゃいましたけれども、その自由記述の中の意見について、その仕分、どんなふうにされているんですか。分析をするためにいろいろ形で分けていると思いますね。例えば、整備に積極的な意見とかあるいはそうでない消極的な意見、東側がいいですよ、あるいは谷山、試験場跡地がいいですよ、様々にあると思います。そのほかにももしかしたら、この県の事業の進め方とかいろいろことに対する懸念が示されているものとかもあるかもしれません。どんなふうに分けておられますか。 226 ◯玉利スポーツ施設対策室長 県民の方々から、ホームページを通じて寄せられた御意見、自由意見につきましては、先ほど一千四百件を超える御回答を頂いたと申し上げました。その一件一件につきまして、私ども全部目を通させていただきました。この回答をされる方が、何を言いたいのかというところを、人によっては一つですし、人によっては二つも三つもいろいろ書いておられる方もいらっしゃいます。それらの回答者の主たる御意見がどういったものであるかというものを見ていきますと、大体大きなグループに分類されてくるということでございます。その大きなグループに分類されたものを仕分をして、それぞれずつに取りまとめてあるという状況でございます。 227 ◯ふくし山委員 それは明らかにできないんですか。
    228 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回、自由意見欄に記載のある意見につきましては、これは例えばでございますが、個人の氏名、住所あるいは居住地が類推されるもの、そういったものが入っているものもございます。今回、無記名でやらせていただいたんですけど、そういったことを書いてこられる方もいらっしゃる。これは、そこから下に個人の思いというか意見が入っておるわけでございますが、これらにつきましては、県の情報公開条例の第七条第一号の規定に基づく、個人の心情、内心に関するものということで、この七条の規定は何かといいますと、いわゆる情報公開条例の運用上、開示することが不適と認められるものということで書いてございます。  それから、今回のアンケート調査を実施するに当たりましては、これは公表を前提としたものとは言ってございませんので、こういった状況の中で頂いた回答につきまして、仮にこれを全て公表することによって、公表を望まない方もいらっしゃる可能性もあるということを考えますと、これを公表することは今のところ考えていないというところでございます。 229 ◯ふくし山委員 パブリックコメントのときなんかは、最近少し、形骸化しているといったようなこともあったりと言われたりもするわけですが、割合、詳細に件数を分けたりして示したりしていますよね。ですから、あっさりとそうであるべきだと思いますし、もし、そうでないようなアンケート調査であれば、なぜ半端なことをやっているのかという感じがしないでもないわけですよね。そうであれば、もっときちんと本当の意味で判断材料にできるようなアンケートにすべきと私は思うんですけれども、どうでしょうか。 230 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これも先ほどの答弁の繰り返しになって恐縮でございますが、今回のアンケート調査の手法につきましては、回答される方々に一番御負担のかからない方法でやろうということで、県のホームページを使ったアンケート調査を実施したところでございます。  これらにつきましては、そもそものアンケートの趣旨は先ほど申し上げたとおりでございまして、今後の体育館の整備に向けた検討の材料としたいと考えておりますが、自由意見欄に書かれた個別・具体の御意見、これらにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、専門家からの御指摘も踏まえて、これらの数の多寡について公表した上で、これを基に議論を行うということは、今回のアンケート調査の趣旨にはふさわしくないものと考えております。 231 ◯ふくし山委員 先ほどアンケート調査を実施したことについては、一定の評価はすると申し上げました。  しかし、本当にするのであれば、じっくりと物事が判断できるようなあるいは見えてくるようなそういったものにすべきだったと私は思います。自由記述も分類をして、これをどう判断材料に生かすのかといったようなこともなかなかここで明確にならないわけですよね。私どもの前にも出てこないし。幾つか参考意見として、こういうのもありましたよと、バランスよくお示しいただいて。さっき、少し言いましたけれども、もっと言えば、事業の推進のあり方そのものにも、もしかしたら言及していることもあるかもしれません。これは他の事業であっても、この体育館の整備を進める上での手法とかそういったものに大きく関わることだと思いますので、こういったものもしっかり受け止める必要があると私は思っております。  中身が分からないので、具体的に拝見をして質問するということにもならないんですけれども、私はこれは一定、もう少しつまびらかにする必要があると思います。そのことだけは検討を。何らかの形で、個人が特定できるような形にしなければいいわけですから。そんなことは、これまでも手法として行政はやってきているじゃないですか。どうですか。 232 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まず、個人が特定できるような情報は開示しなければいいと、これは、まさに、そのとおりであるかと思います。そこから先、書かれた個人の御意見につきましては、個人の内心をそこに記載してあるものということで、これにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、条例の第七条の第一号に引っかかるということでございます。  それから、先ほど申し上げましたとおり、今回アンケート調査を実施するに当たりまして、これは公表することを前提としてアンケート調査を実施したものではございません。当然ながら、公表しても一向に構わないという方もいらっしゃるでしょうし、中には公表されることを望まない方もいらっしゃるということを考えますと、これらを仮に公表することで、これらの方々が今後同様のアンケート調査に率直にお答えできなくなる可能性もあるということで、これは情報公開条例の第七条の六号に書いてある規定でございますが、この規定に抵触する可能性があるということで、今回は公表しないという考えでございます。 233 ◯ふくし山委員 それは、それで分かりました。  ただ、本当にアンケート調査をするのであれば、やはりつまびらかにして、皆さんに分かりやすくしていくことが大事ではないかなと、そういった形のものが必要だと思います。  何のためにアンケートをするか。それは確かに皆さんがどういうことを考えているかということを一定探るということもあったのかもしれない。  しかし、一方では、なぜそういったことをするかというと、それは、やがて県民の理解を得るためにそういった手法をもってそこに近づいていく、県民の皆さんに理解をしてもらうための作業を進めていく、そういうことのためにアンケートだってしているはずなんですよ。ですから、もう少しやっぱり明確に分かるようにしたほうがよかったんじゃないかなと思っているところです。  次に行きますけれども、国の「スタジアム・アリーナ改革指針」が出ているわけですけれども、今回この整備計画を少しさかのぼってということになるのかもしれませんけれども、この改革指針については、私は中身をずっと拝見しますと、大いに参考になる部分があるわけですね。皆さんがこういった指針を参考に検討してきたのかどうか、お聞かせください。 234 ◯玉利スポーツ施設対策室長 国が平成二十八年度に出しました「スタジアム・アリーナ改革指針」でございますが、当然読ませていただいております。  この中で、ずっと全部読ませていただいておりますけれども、一貫してここでうたわれているのは、いわゆる「みる」スポーツ、あるいはアリーナ的な機能を重視するスタジアム・アリーナを、今後整備していくべきだという指針になっておると考えております。  これを検討の材料にしたかということでございますが、当然私どもとしましても、アリーナ的機能を持った体育館を造るということでこれを読ませていただきましたけれども、私どもといたしましては、本会議の答弁にもございましたとおり、大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の提言も踏まえまして、スポーツの振興の拠点としての機能がまずあり、それに加えてコンサート・イベント等の多目的利用による交流拠点があるということで、今のところ検討しているところでございます。 235 ◯ふくし山委員 この改革指針の方向性とは必ずしも一致しないと理解していいですか。一定程度一致していると思っていいんでしょうか。私もこれ全部読みました。 236 ◯玉利スポーツ施設対策室長 「スタジアム・アリーナ改革指針」に書かれていることにつきましては、スタジアム・アリーナを核としたまちづくりと連携した周辺地域の活性化に資するということでございます。これを私ども否定するつもりは毛頭ございません。今回、私どもが整備しようとしておりますアリーナにつきましても、地域活性化の核となり得る施設であるという認識も持ってはございます。  ただ、先ほど申し上げたとおり、私どもの整備のコンセプトにつきましては、スポーツ振興としての拠点がまずあって、コンサート・イベント等の多目的な交流拠点としての機能を有することが望ましいと考えておりますので、これと若干趣旨を異なるものであると考えております。 237 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後四時五十八分休憩      ────────────────         午後四時五十八分再開 238 ◯郷原委員長 再開いたします。  ここで、あらかじめ、時間の延長をいたしておきます。  会議は、おおむね午後七時までといたします。 239 ◯ふくし山委員 私は、提言で「する」、「みる」、「ささえる」、この三つが言われて、この指針の中では「みる」というのが割と中心的なところに来ています。しかし、この「みる」という施設整備は、明らかに「する」、「ささえる」、そのことが実行できないかというと必ずしもそうではないと思っています。あの施設は一緒ですよ、整備をすればですね。「する」、「ささえる」も一緒に包含してやれる、当然そういうふうになっていると思っています。  まちづくりの主体でやる鹿児島市とは、まちづくりの観点というところでの協議、意見交換等はまだされていないということでしたけれども、これからそういった観点も含めて協議をしていくことになりますか。 240 ◯玉利スポーツ施設対策室長 先ほども申し上げましたけれども、まちづくりの一義的な所管は鹿児島市であります。鹿児島市と協議をする中で、そういった協議になるかどうかも含めて、今後検討してまいりたいと思っております。 241 ◯ふくし山委員 皆さんが考えている新たな総合体育館ですね、これは地域の中で核になって新たな産業集積とかそういったものを作り出していくという可能性を持っていると考えているのか、あるいは持たせたいと考えているのか。いや、そういったこととは全く関係ない考え方に立っていますよというのか。どちらですか。 242 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私どもが整備を目指しております総合体育館、かなり大規模な施設になり、しかも、集客力も高いと考えております。  そういった意味では、地域の中核になり得る施設とも考えております。  ただ、私どもは今のところ、これを核にまちづくりをしたいとは考えておりませんで、これを鹿児島市と今後協議していくことになるのではないかと考えております。 243 ◯ふくし山委員 そこなんですよね。これからまちづくりの観点も入れて鹿児島市とも議論していくということなんですけれども、そうなると、場所とかこういったものがどこなのかということが問題になるわけです。どの地域にこれを核として持ってきて、周辺の活性化を図っていくのか。例えば、分かりやすく申し上げます。私は、この東側県有地と農業試験場跡地、どちらがいいというようなことは、今、持たずに議論をずっとしております。損得勘定もないんだということも申し上げましたけれども。  そういうふうに考えたときに、この東側に整備がなされたときに周りに広がりが出ていきますか。そこに新たな、コンパクトシティではないんだけれども、集積をして、面としてこの周辺に広がっていくようなそういったイメージが私はできないわけです。  私は、せっかくこれだけの大きな財政投入をして造ろうとしているものが、そういった効果をもたらすような施設でないことは非常に残念なんですよね。なるかならないかは別にして、そういうところで言うと、そういった観点って、最初でもって整備地を選定していくとかいう必要があるんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。 244 ◯古薗企画部長 今、まちづくりの観点からのお話も出ましたけれども、私どもまちづくりそのものについては、先ほどから答弁しておりますとおり、鹿児島市が一義的に考えていただけるもの、鹿児島市のほうから何らかのアクションがあってもいいものであると考えております。  その上で、あえてまちづくりの観点で申し上げますと、まちづくりにはいろいろな形態があるかと思います。  今おっしゃったように、そこを核にして周辺にいろいろ施設ができるとかそういうことも考えられるかと思いますけれども、今、私どもが少なくとも県庁東側の土地及び民有地で考えておりますのは、周辺に鴨池運動公園があり、市営の球場もあり、鴨池ドームもある。今でも鴨池運動公園、これはスポーツ振興の拠点になっているかと思いますけれども、そういう中で、スポーツ振興の拠点としてあるいは交流拠点としての整備ができますと、その既存の施設と一体となって、全体として、まちづくりの観点から見ましても、スポーツ振興、そこで屋外競技があり、屋内競技がある。今でも県体育館は下荒田にありますけれども、そういう意味におきまして、一つのまちづくりの形態としては、スポーツ振興の鹿児島県の大きな拠点としてのまちづくりにもなるのではないかと考えております。  したがいまして、まちづくりの観点でどういう形で行っていくかというのはいろいろな形態がありますので、例えば空き地に、広大なところにスポーツ振興の拠点を造って、そこで周辺にスポーツ関連産業あるいは商業が広がっていくというまちづくりの観点もあるでしょうし、様々な形態があるわけですので、今、県庁東側の土地をもし候補地にするのであればそういうスポーツ振興の鹿児島県の中心地としてのまちづくりというのも考えられると思います。 245 ◯ふくし山委員 それも、まちづくりの一つの考え方だと思います。  ただ、私は今回、例えば今、新型のコロナウイルスの感染の拡大がありますけれども、こういったのを見て、どこのイベントも各行事も中止になったりして、いろいろなイベント等がそういった施設で行われることがなくなったですね。  そういったのを考えると、これはじっくりと、周辺へのいろいろな波及効果とか、もっと違う形のものも一つの構成として持っている必要があるんじゃないかということも実は考えたりしたわけですね。  「これから二十一世紀はウイルスとの闘いの世紀だ」といったような学者も二十世紀の終わりにはいましたけれども、こういったこともこれから大いに起こり得るといったようなことなども考えると、三十年、四十年、五十年、半世紀にわたって使うような施設でもあります。そのことを核にして、その周辺にいろいろなスポーツの集積という部長のお考えももちろん分かるんですけれども、違う形のものでそこが成立していく、地域が面として発展していく、そういった考え方に立って整備をする必要があるんじゃないかと、今回のこのコロナウイルスの感染の問題なんかも見ながら、そういったことまで実は考えたわけですね。  ですから、じっくり、今度はこういった現象も検証しながら、新たな考え方に立って検討してみる必要があるんじゃないかと、そういったことも考えたわけです。  ですから、スポーツの集積をしている場所としてのことも否定はしませんけれども、もう百億円から二百億円といったような大きな金額を投入してやるような施設は、そうそうないわけですね。  これを鹿児島市のまちづくり、県都全体を見たときに生かさない手はないと。さっき鹿児島市から何らかの接触があってもよかったんではないかといったようなこともありましたけれども、どの事業も鹿児島市は「いや、県が」と言うし、県は「いや、鹿児島市が」と言うし、ある意味、情けない話です。どちらからでもいいじゃないですか。極端に言えば二百億円使うんであれば、これをどう生かすかと考えるのが皆さんと私たちの仕事であって、相手が言ってこないから私たちの思うままにやりますという話にはならないと思うんです。部長はそういうふうにおっしゃっているわけではないんだけれども、鹿児島市と県の関係というのはずっと繰り返しなんですよね。だから、常に連携を図ったらどうですかという議論になってしまう。  ここは少し県のほうが走っていますので、こういった議論にまた引き戻してやれるのかどうかということはあるのかもしれませんけれども、私は一回立ち止まって考えるべきだという、そこまで今思っているところなんですけれども、いかがでしょうか。 246 ◯古薗企画部長 私どもこの総合体育館、以前、十二月議会でもちょっと歴史をひもときましたけれども、鎌田知事、土屋知事、須賀知事、伊藤知事と。伊藤知事のときには本格的な検討が始まり、今日を迎えているわけです。  したがいまして、私どもがやはり一義的に考えますのは、先ほども委員からお話がありました、鹿児島市内に造るというのはそれは物理的な現象でありまして、私どもが考えているのは、やはり、鹿児島県民がどこに総合体育館があれば集いやすいか、県民の体育館としてどこがふさわしいかという観点から、まず考えております。  したがいまして、鹿児島市ありきではなくて、まず、鹿児島県民の方々、離島も含めてそういう方々がどこに総合体育館があったほうが望ましいかという観点で検討委員会の提言を踏まえると、まず、やはり、鹿児島市内がいいのではないかという結論を得た上で、では、鹿児島市内の中でどこがふさわしいかということで、これも先ほど室長が申し上げましたけれども、主な県有地の中からいろいろ探した段階で、いろいろ変遷はありましたけれども、現在は県庁東側の土地を候補地としたいということで申し上げております。  そこから、もちろん、鹿児島市のまちづくりの関係があり、都市計画法の縛りもいろいろありますので、そういう意味において鹿児島市と協議をするということでございます。 247 ◯ふくし山委員 当初、中央駅西口の工業試験場跡地というような提起がありましたね。その後に、別な二か所から選定をするとなったわけですけれども、私が先ほど何か確認されたことがあるかという確認をしたのは、そういうことでもあるわけです。様々な意見がある中で、執行部としては、この二か所から選定させてもらいますよと、その比較で候補地として挙げさせてもらいますと言われたんだけれども、でも、そのことも実は固まっていないわけです。それであれば、私はまだ鹿児島市とも大いに議論、協議の余地があると思っています。  なぜ、鹿児島市のまちづくりと。正直申し上げて、私も鹿児島市議会に十五年おりましたので、鹿児島市が大きな鹿児島市のグランドデザインみたいなものがあるかというと、これは必ずしもないんですね。だから、厳しい状況になっている。谷山のほうにどんどんどんどん人口が集まっていったこともあって、南のほうにずっと開発が進んでいった。財政も随分投資をしてきた。  しかし、気がついてみたら、鹿児島駅中心周辺ですね、特に県庁が移転した後に、上町振興がなかなか図られないというような実態が出てきて、これは大変だということで、今、鹿児島市も慌てている。あれだって最初は鹿児島駅を立体交差化するのは県の事業としてやりましょうとなっていたんですけれども、何年かたってなかなか難しい、困難だということで諦めた経緯があります。それを鹿児島市も待っていたということもありますし、県庁の跡地の活用についても、ああいう立派な建物は建っていますけれども、じゃ、上町の振興に資するようなものにあの建物はなっているのかといったようなこともまた一つ、意見としてはあるわけですよね。だから、何とかしたい。だから、私は、今度はあの周辺を生かすような、あそこまで面として持っていけるようなものがないといかんのじゃないかなとも思って、これは少し別な話でもありますけれども。  そういうふうに面で押さえていかないと、せっかくのこの核になるような施設が有効に生かされないんじゃないかと。しかも、これからは将来にツケを残さないと、少しでもそこで稼げるものは稼ぐんだと、あるいはその建物だけで稼ぐんじゃなくてその周辺でも稼げると、この核ができたおかげでですね、そういった発想もないといけないんじゃないかと思うんですね。  そういった意味で、なかなかここで引き返したり、立ち止まるというのは厳しいんだけれども、もう一回、そういった立ち止まって再検討をするということは私は可能だと思っています。それは、そうでしょうと言っても「そうです」という返事は頂けないでしょうから返事は結構です。  では、これから、基本構想をつくっていくということで予算が提案をされているわけですけれども、具体的に基本構想を策定するに当たって、現時点で一定程度持っていないといけない情報、中身というのはどういうものですか。 248 ◯玉利スポーツ施設対策室長 基本構想の策定に当たりまして、その内容につきましては、施設の規模・構成、整備予定地、それから大まかなスケジュール等々を中身に盛り込むことになろうかと思っております。  したがいまして、今のふくし山委員の御質問にお答えするのであれば、今の時点で持っていなければならない、まさに、この委託料を執行するに当たってはコンサルティングを活用して執行いたしますので、この予算を執行するに当たって持っていなければならない情報というのは、まさに整備予定地が、かちっとしたものが固まっていることではないかと考えております。 249 ◯ふくし山委員 その整備手法についても考えていますか。 250 ◯玉利スポーツ施設対策室長 様々な整備手法、PPP、PFI、いろいろな整備手法があると思いますが、これらにつきましても、この基本構想の中で検討し、それが導入できるかどうかについても、その後、さらに検討を進めていくということになるかと思います。 251 ◯ふくし山委員 県が大変厳しい財政状況にあるといったようなことを鑑みれば、どういった手法が経費のコスト削減といったことにもつながる、なおかつ、いいものができるかということも一定検討が始まっていないといけないと私は思うんですよね。  そうすると、なかなか整備費がどのぐらい要るかというのは、例えば、県庁東側だとすると民有地の購入もあるとかいろいろことがありますけれども、整備費そのものですね、これがおおむねどれぐらいかかるとかいったようなことについては試算をしておられるんですか。 252 ◯玉利スポーツ施設対策室長 概算の整備費に関しましても、これは基本構想の中でお示しすることになると考えております。 253 ◯ふくし山委員 手法によって、どの程度整備費が違うとかいったことについての比較検討はなされていないですか。 254 ◯玉利スポーツ施設対策室長 現状の検討の段階では、様々な整備手法があるということは承知しております。その整備手法によって、どれだけ民間資金を導入できるかあるいは県の資金を出さないといけないかというところの検討まではまだ至っていないところでございます。 255 ◯ふくし山委員 この厳しい財政状況下で、私は大変大事な重要な問題だと思っているわけです。  基本構想をつくろうという段階にあって、本来であれば、これはいみじくも米丸委員が前回の委員会でおっしゃいましたけれども、建物を造るのに全体像が見えない中で造っていけるのかということがあるわけですね。そして、そのことが周辺にどういった影響を与えるのか、そういったことを。考え方として、手続としては基本構想を作らないといけない。基本計画とか実施設計とか基本設計とか入っていくわけですけれども、私は、そういう大きなところが描けているのかどうかというのは非常に疑問なわけです。  そうであれば、今、一定程度の姿が皆さんの中では見えていないといけないと思うんですよね。平成二十三年に総合体育館等整備基本構想を作りましたよね。これには皆さんが今回お示ししているような全く同じような図面が示されているわけです。取りあえずはこれを踏襲して、今進めつつあるんですか。配置も全く一緒です。 256 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回、施設及び駐車場のシミュレーションを行うに当たりましては、両方の土地、県庁東側の土地プラス隣接する民有地、それから県農業試験場跡地の両方の敷地面積を勘案いたしまして、どのような形で配置のシミュレーションができるかということを検討して、今回、あくまで一つのパターンとしてシミュレーションをお示ししたところでございます。  県庁東側の土地につきましては、当然過去に検討した経緯がある。今、委員がおっしゃったように、平成二十三年の三月に基本構想を策定したわけでございますので、そういったものも参考にしながらシミュレーションをしたというのは事実でございます。 257 ◯ふくし山委員 それでは、今回の施設の配置、これは前回のやつですけれども、お示しいただいている分もほぼ同じような配置になっていますけれども、これを検討するに当たっては企画部の中で検討されたんですか。  これだけのアリーナの整備になれば、多くの部局で、いろいろな業務に関わるわけです。そういった意味で言うと、県庁の中も横断的に、それは例えば都市計画であったり、土木建築であったり、教育委員会でもあったり、あるいは商工労働部、こういったところも様々なところが関わってくるわけですけれども、横断的に協議をして検討したんですか、していないんですか。皆さんの中で一定程度考えておられるんですか。 258 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回のシミュレーションを、この資料としてお出しするに当たりましては、当然関係する部局には、事前にこういった配置ができるかどうかということで打診といいますか、調整はしてございます。  具体的には、総務部の財産活用対策室、それから、土木部で言いますと都市計画課、そういったところには今のところこういった配置を、一つのシミュレーションのパターンとして出そうと思っているけど問題はないかという連携は取っているところでございます。 259 ◯ふくし山委員 この基本構想策定に当たって、前回のやつも見てみると、外部の委員会みたいなものが立ち上がっていますよね。今回はそういった外部委員会の立ち上げみたいなものについて、何か基本的な考え方を持っていますか。 260 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回、基本構想を策定するに当たりましては、今、委員おっしゃったように、前回、平成二十三年三月に策定した基本構想につきましては、平成二十一年九月に立ち上げました総合体育館基本構想整備検討委員会、この中で五回にわたって議論をいただきまして、整備予定地まで含めて基本構想の素案という形で御議論いただきまして、今、委員が持っておられるその形になってきたということでございます。  今回につきましては、私どもといたしましては、平成二十九年度に設置いたしました大規模スポーツ施設の在り方検討委員会、この中では総合体育館のみならず、サッカー等スタジアム、それからドーム球場、これらの三つについてを検討課題としてまずスタートしたということでございます。その後に、まず、この総合体育館の整備に向けた検討を早急にやるべきだという結論に至りまして、総合体育館の整備に係る最終的な御提言を頂いたわけでございます。  その在り方検討委員会におきましては、まず、その体育館がそもそも必要なのかというところの必要性の議論、それから、鹿児島県の総合体育館としてどのような機能が求められるかというところを御議論いただきまして、他県の事例も参考にしながら最終的に提言を取りまとめていただいたということでございます。  その提言を基に、私ども基本構想を策定しようとしているわけでございますが、今、委員の御質問に対して率直にお答えいたしますと、前回のような検討委員会なり検討協議会なりで基本構想を策定するということではなくて、私どものほうで専門のコンサル会社を活用いたしまして、どのような施設の規模・構成がいいのかとか、それから施設の収益性ですとかあるいは維持管理費、それから経済波及効果、そういったものについて検討した上で案としてお示ししたいと考えております。 261 ◯ふくし山委員 少し急ぎたいと思いますが、今、基本構想の策定に向けて、今回のこの体育館整備の問題は、この間、紆余曲折、いろいろあったわけですね。やはり、それだけにきちんと詰めるところは詰めておいて、説明ができないといけない。あるいは、現時点でつまびらかにできていなくても、しっかりとそういったことが検討されておく必要があるだろうと思います。  資金調達とかあるいは返済の計画、財源の確保、それは県の財政状況も見ながらということになっていくんでしょうけれども、さっき申し上げましたように建設工事費の比較検討とか、これだけ財政状況が厳しいんだということを予算編成前に内外にアピールしなければならないほどの状況にあるわけですから、そういったことがきちんとなされていく、なされているといったことは、やはり必要じゃないかと思っているところです。  これは、もちろん基本構想を策定するに当たって、検討していったりしていくことではあるんですけれども、そういった詰めをしっかりやっておく必要があるんだろうと思っているところです。  もう少しで終わりたいと思いますけれども、先ほど十二月議会をどう受け止めたかということもお聞きをしました。様々な議論があって、私は、むしろ仕切り直しに近いんじゃないかと、そういった必要があるんじゃないかといったような意見だったような気もするんですね、そういった意見も多く出たと思っています。  そこで、自由記述、自由意見のところにどういったことが含まれているのか、お示しいただいているもの以外のことは分かりませんけれども、皆さんは、中央駅西口の県工業試験場跡地を最適地として、撤回をして、今度は二か所から選びます、そして東側を候補地としたいといったようなことで進めてきているわけですけれども、この事業の進め方というのは県民は納得しているのかな、受容しているんだろうかと思うんですよね。  表現は悪いかもしれませんけれども、ある意味、独善的な事業計画にも見えないことはない。ですから、私は、県民の理解が必要だとおっしゃるんだけれども、それが深まるとは思わないわけです。  少し遠回りでも、基本に立ち返ってみることが大事ではないかと先ほども申し上げたわけですけれども、この事業の進め方、理解を得るようにしていくという答弁になるんだろうと思いますけれども、県民は受容していると思っておられますか。 262 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回の総合体育館の整備に係る検討の進め方についてでございますが、一昨年の六月に、まず、県工業試験場跡地を最適地として表明させていただきました。  その後、いろいろと検討する中で、県議会の御論議をはじめ様々な県民の方々、それから経済界の方々からも主には交通渋滞、それから駐車場不足、そういった御意見を頂いたわけでございます。  そういった御意見等を踏まえまして、今年の九月議会におきまして、場所を中央駅西口から別な場所に移して、二つの候補地から一つに絞りたいと表明させていただき、十二月議会で県庁東側の土地を候補地としたいという私どもの考えを表明させていただいたわけでございます。  このいわゆる検討の進め方につきまして、主に整備地が二転三転していることについてでございますが、今回のアンケート調査の自由意見欄につきましても、そういったことを御批判されるような御意見も散見されましたので、定量的に御理解が頂けているかということを私どものほうで判断できるような材料は持ち合わせておりませんけれども、今回頂いたアンケートの回答の中にはそういったこれまでの手法について、いわゆる批判的な御意見もあったということは事実でございます。 263 ◯ふくし山委員 今日は、両県有地の比較等に関することについては何もお聞きしませんでした。  実は、よく考えたり、いろいろこの指針を見させていただいたりする中で、A地点よりB地点のほうが車で時間がかかる、だから、A地点が有利とか、若干の渋滞が発生するからBよりもAとか、果たして、これだけの物を造るのにそういった判断で本当にいいんだろうかと思うようになってきたわけです。小さいこととは言いません。大事なことであることは間違いない。しかし、本当にそうなのかなと思ったものですから、やはり、もう一度しっかり考えてみる必要があるんじゃないかというようなところで、少し抽象的な質問も多かったわけですけれども、いろいろ議論をさせていただきました。  私は、昨年六月議会から九月、十二月議会と、大変、委員の皆様方には御迷惑をおかけしながら、時間も取らせていただいて、議論をさせていただきました。  国体や全国障害者スポーツ大会は、予定どおりいけば今年開催がされます。ですから、「本当に緊急を要するのか」との声も最近よく聞くようになりました。そして、私自身もそう考える部分も大きくなってまいりました。もちろん、室内競技団体、各スポーツ団体等の方々の思いも理解はしているつもりです。  しかし、今後、少子・高齢化、特に人口減少といった大きな変化が急激に訪れています。今日、まち・ひと・しごと創生総合戦略の議論もありましたけれども、これが一番深刻な問題だということで提起をされているわけです。ですから、今後の地域社会の在り方とか地域社会の構築の仕方、そういったものも問われていると思っています。  私も議員としての経験はわずか二十四、五年ですけれども、特に近年、難しい政治判断、政策判断が少なくないと感じています。確かに、夏には知事選挙も行われます。意識せざるを得ないところもあると思いますが、そのような理由で大事な事業を拙速に進めていいのか。国の補助金が一部あるなしに関わらず、県民の税金が大きく投入される事業であることは間違いないわけです。
     私どもはそういった厳しい時代にそのような事業に向き合う以上、真摯に向き合って、よりよい判断、よりよい施設の整備を図る努力をして、ついてくる世代、次の世代の批判に耐え得る判断をしなければならないというふうに考えています。  今回、計画を進めようとしているこの施設がその地域の核になって周辺に様々な事業が展開されてくる、そこから十年、二十年後に地域が広がりを見せていく、そのようなまちづくりにつながる施設整備であることが重要だと考えています。そのことを意識した場所の選定や施設機能について、十分な検討が私はこれからでも必要であり、遅くないと思っていることを申し上げて、質問を終わりたいと思います。 264 ◯郷原委員長 ここで、速記の関係もありますので、暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午後五時四十五分といたします。         午後五時 三十分休憩      ────────────────         午後五時四十五分再開 265 ◯郷原委員長 再開いたします。  引き続き、新たな総合体育館関係の議案などの審査等を行います。 266 ◯大久保委員 それでは、私からは、検討結果に関して幾つか質問させていただきます。  まず、アンケート調査結果に対する認識ということで幾つか質問をさせていただきます。  今回、四つの対象者に対して、アンケート調査を行っていらっしゃるんですけれども、県は、それぞれ何を重視してこの意見聴取を行ったのかお伺いしたいと思います。 267 ◯玉利スポーツ施設対策室長 それぞれのアンケート調査について、何を重視して意見聴取を行ったのかということでございます。  新たな総合体育館につきましては、今後、長年にわたりまして県民の方々に利用される施設であると考えておりまして、大会等への参加、それから日頃のスポーツ活動などで利用される方々、あるいはスポーツ大会の観戦、それからコンサート等の鑑賞などで利用される方々、これらの方々皆さんが利用しやすい施設になるということが重要であると考えております。  このため、今回のアンケート調査につきましては、一般の県民の方々を対象とした県政モニター、それから県ホームページでのアンケート調査、それから主な施設利用者となります中学・高校の部活動指導者、それから屋内スポーツ競技団体等に対しての調査を実施したところでございます。  県民向けの調査におきましては、どのような施設の機能を利用したいかということ、それから総合体育館に望ましい機能、それから施設利用に当たって、利便性という観点から立地で重視すべき点、それから来場される際の交通手段、これらについてアンケート調査を実施したということでございます。  また、施設利用者向けの調査におきましては、こうした県民向けのアンケート調査に加えまして、望ましい施設の規模ですとか、あと、施設利用時における例えば中学・高校ですと、宿泊施設の選択の考え方、こういったものも加えて調査を行ったということでございます。 268 ◯大久保委員 この四つの対象者を見たときに、三つは、はっきりしていると思います。要は、ホームページで不特定多数に誰でも回答できる形での対象者を除けば、それぞれ目的もはっきりしているのかなという部分がうかがえます。ホームページで不特定多数の方を対象にアンケートを聴取すると、やはり偏りが出たりして県民の意見を反映していると必ずしも言えないのではないかという指摘もあるわけなんですけれども、こういった指摘も十分理解して、今回、あえてこのホームページで不特定多数の方々を対象にアンケートを実施したんでしょうか。 269 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回のアンケート調査の実施につきましては、さきの定例会における本企画観光建設委員会での御論議の中で、県民の意見を聴取する機会を設けるべきだということを踏まえまして、私どもとしてもその必要性を感じて実施したものでございます。  今、委員から御指摘がありましたように、県ホームページを通じて聴取いたしましたアンケート調査結果につきましては、確かに専門家からの御指摘もありますように、回答者に偏りが出るおそれがあるということも指摘されているところでございまして、そこの部分については私ども承知の上で、今回は回答される方々にとって最も簡易な方法で回答できるやり方でやろうという判断に至ったところでございます。  そのやり方としまして、今、最も世間で普及しておりますパソコンですとかスマートフォンを活用してインターネットで回答するというやり方が一番簡便な方法ではないかと考えた次第でございます。  なお、こういったSNS環境がない方々に対しましては、幾つか問合せがございましたので、回答フォームを送らせていただきまして、ファクスで回答いただいたということでございます。 270 ◯大久保委員 そういう偏りも理解した上で、あえて不特定多数の皆さんにも意見を求めたという部分においては、できるだけ広く県民の意見を拾いたいという、そういう思いが強いから、あえてこういう形で行ったということですか。 271 ◯玉利スポーツ施設対策室長 県民意見の聴取の方法につきましては幾つかあろうかと思います。  例えばでございますが、県内各地で説明会を開いて直接御意見を伺う方法、あるいは県民の方々を無作為に抽出して、私どものほうからアンケート用紙を送付し、そして回答者の方々が手書きで回答し、返信用封筒に入れてまた送り返していただく方法等も考えたわけでございます。いずれにしましても、回答者の方々の負担が大きい、あるいは回収率の問題等も考えた場合に、やはり今回、採用させていただいた方法が一番いいのではないかということで、ホームページを通じて意見を募集したということでございます。 272 ◯大久保委員 アンケート調査結果の概要というのもそれぞれ示されているところでありますけれども、県としては、この調査結果を踏まえて、今回の検討結果の取りまとめ、また今後の整備に向けた検討の参考にしたいと答弁されているところですけれども、具体的に今回の検討結果にどのように反映され、今後どのような検討を進めていくのか考えをお聞かせください。 273 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回のアンケート調査の結果につきましては、先ほど来申し上げておりますとおり、まず一つは、県民の方々が望まれる機能といたしまして、国際・全国レベルのスポーツ競技大会が開催される施設が望ましい。それから、コンサート、イベント等を鑑賞できる機能が望ましいということがまず一つ。それから、立地で重視すべき点ということで一番回答が多かったのが、駐車場がしっかりと確保できること。それから交通渋滞が少なく、また周辺のアクセス道路が広いということ。それから、来場手段につきましては、自家用車で来場される方の割合が非常に高かったというこの三点だったかと思います。  この三点につきましては、特に来場手段につきましては、自家用車を利用される方々が多いということでございますので、アクセス道路の広さ、それから駐車場の確保、それから交通渋滞対策、これは、今後の重要な検討課題になってくると考えております。  なお、今回の調査結果につきまして、今回お示しした資料の中にどのように反映されたかということでございますが、現在想定されております施設の規模を基に、駐車場の配置のシミュレーションを記載しております。このシミュレーションの結果につきましては、まず駐車場の問題でございますけれども、ある一定程度の駐車台数を確認できるということが確認されたところでございます。  それから、両検討対象地の周辺のアクセス道路についても、今回お示ししているところでございます。  それから、自家用車の来場に関しましては、これもまた交通渋滞対策につきましては、今後、何らかの対応を考えていかなければならないと考えているところでございます。 274 ◯大久保委員 今回、アンケートを実施した課題として、青年、若年層世代及び鹿児島市以外の県民の方々にもっと関心を持っていただく必要があるという認識をされていると思いますが、現時点で考えられる具体的な取組はあるんでしょうか。 275 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回のアンケート調査の結果を踏まえまして、その属性につきましては、確かに委員のおっしゃるように、年代別でいいますと、四十代、五十代の方々の回答の比率が高く、いわゆる若年層と言われる二十代以下の方の回答が一一%と少なかった。  それから、御回答いただいた方の住所につきましては、七割を超える形で鹿児島市の方であったということでございまして、非常に回答者の属性に偏りがあったということでございます。  これにつきましては、私どものPR不足といいますか、周知不足も一つの原因であると考えておりますので、今後、それぞれの検討段階に応じまして、県のホームページ等、あらゆる広報媒体を活用して積極的な情報発信に努めてまいりたい。具体的な取組になっているかどうか分かりませんけれども、それも今後一つの検討課題であると考えております。 276 ◯大久保委員 体育館というのは、今の県体育館を見ましても、本当に何十年にわたって、長年にわたって使われる施設であるということが言えると思います。  そういった中で、青年、若年層の皆さんが、今まさにこれから造ろうとしている新しい体育館について、やはり大きな関心を寄せて、自分たちのものとしてやはり考えていただくのは本当に大事なことではないかと思いますので、そういった層にも広げていただきたい。  それから、先ほど、やり取りの中でも、新しい総合体育館は鹿児島市にできるものであるけれども、鹿児島市民のものだけではなくて、鹿児島県民のものであると、そういう位置づけであるというものであるならば、鹿児島市以外の方々にもやはり関心を持っていただく必要はあると思います。  そういった関心を持っていただく取組というのを、ますますいろいろと考えて進めていただきたいと、そのように要望しておきます。  続きまして、隣接民有地の所有者の方との交渉について少しお伺いします。  これまで、アンケート調査の自由意見を見ても、県庁東側の土地の隣接民有地を取得することに対する反対意見、また過去に一度そういう交渉が頓挫したということで、今後の将来の交渉がうまくいくのか、本当に懸念する意見もあるようなんですけれども、こうした反対意見、懸念に対して県としてはどのように説明し、また取組を進めていくお考えか伺います。 277 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、委員の御指摘のとおり、今回のアンケート調査につきましては、県庁東側の土地の場合、隣接する民有地を取得するのに費用がかかる。あるいは、過去に確かに一回、交渉が頓挫した場所でもあります。それを懸念する御意見というのは確かにございました。  県といたしましては、こういった御指摘も踏まえまして、まずは今回の検討に当たりましては、少なくともどちらの土地が総合体育館の立地に適しているかという観点から、評価を行った結果であるということでございます。その結果、真に必要な土地につきましては、取得を検討することも必要であるということを、前から申し上げておりますけれども、これにつきましては、引き続き、私どもの考え方として説明申し上げたいと考えております。  一方で、仮に県農業試験場跡地に総合体育館を整備する場合には、当該用地を将来的に売却する際の財産売払収入がなくなるということでございます。  県庁東側の土地の場合は、歳出の増が立つと、それから県農業試験場跡地につきましては、歳入の減が立つということでございます。  これらにつきましては、現時点で土地の鑑定評価等々を入れていない状況でありますので、その財政的な影響、負担につきまして申し上げることは困難でありますが、隣接民有地の取得に係る財源については、行財政改革を進めつつ、あらゆる手段を講じまして、その確保に努めてまいりたいと、こういったことにつきまして、しっかりと説明してまいりたいと考えております。 278 ◯大久保委員 交渉がうまくいくかどうかという懸念に対してはどのようにお考えでしょうか。 279 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今後の交渉の展望についてでございます。  昨年の九月議会で、私ども県庁東側の土地、それから県農業試験場跡地の二つの候補地を検討してまいりたいと表明した後に、先方のほうを訪れまして、協議のテーブルに着いていただけるかということでお話をさせていただきました。その際のお返事といたしましては、具体的な話があれば検討したいという御回答でございました。そこから状況的には進んでいないということでございますが、これらにつきましては、議会の御論議を踏まえた上で、正式な協議の申出を行い、その後、協議を進めてまいりたいと考えておりますので、現時点でその見通しを申し上げることは困難でありますが、取得に向けて、私どもとしてもできる努力をしてまいりたいと考えております。 280 ◯大久保委員 先ほど御説明の中で、土地の譲渡に係る正式な協議・交渉ができる状況にはないけれども、向こうの役員の方と部長のほうではやり取りはされていて、その中で申入れがあれば協議をしたいと、そのレベルに今とどまっているということです。その協議は、今後話が進んでいけば、可能性はそれなりに、交渉がうまくいくかどうかという懸念に対しては対応していけるという理解でよろしいでしょうか。 281 ◯古薗企画部長 私のほうで先方の担当役員とお話をしておりますのでお答えいたします。  少なくとも協議のテーブルには着くということを十二月議会の前にお話いただいておりますので、もちろん条件次第、いろいろなこれから交渉事をやらないと分からないわけですけれども、それ次第によっては、もちろん可能性はある、だからこそテーブルに着いていただけると考えております。 282 ◯大久保委員 仮に、今議会において、整備場所に関する一定の方向性が出せない場合、正式な協議・交渉は開始できないと思いますけれども、基本構想の策定に支障が出るということは考えられないんでしょうか。 283 ◯古薗企画部長 今申し上げたとおり、担当役員の方とお話をさせていただいております。  先ほどの質疑に対する答弁のときにも申し上げましたけれども、やはりこれまでの先方との県との経緯についても若干触れさせていただかないと、今の状況が御理解いただけないと思いますので、少々長くなりますけれども、時計の針をちょっと十二年ぐらい戻していただいて、答弁をさせていただきたいと思います。  平成二十年六月の第二回定例会の場で、当時の知事が、総合体育館整備のグランドデザイン作成の中で、県庁東側の土地を含む地区の一体的な利用を検討するという答弁を議会において行いました。  その後、マニフェストに記載して選挙を戦い、そして平成二十一年度から基本構想策定業務が始まりました。その過程においても、そのときには、土地所有者との協議というのは全く行わないままに基本構想を策定いたしました。場所につきましても、知事が議会で答弁した段階で、ある意味、場所はそこだよねということで明言した上で、検討委員会を立ち上げて、そこで基本構想の策定が始まったというのが事実であります。  検討委員会の在り方として、どうだったかというのはあるかもしれませんけれども、知事の平成二十年六月議会での答弁を受けて、検討委員会でも当然、場所はそこだよねという形で、結果として基本構想が平成二十三年三月にできました。  その後、土地所有者の方と協議を開始いたしまして、平成二十三年九月に土地の譲渡の申入れを行ったということが時系列であります。  したがいまして、基本構想を策定する時点、これは平成二十一年度から二十二年度にかけて、議会でもそれぞれ状況報告をしながら進めてまいりましたけれども、そのときの議論として私が覚えておりますのは、土地所有者から本当に譲渡してもらえるのかという議論がありまして、そういう方向で一生懸命頑張りますという答弁をした記憶がございます。そして、平成二十三年九月に協議の申入れをしまして、その後、一年以上かけて譲渡協議を進めてまいりました。  その過程において、これは十二月議会の開会日の全員協議会でも御説明申し上げましたとおり、こちらのほうでその土地の交換も俎上に上がりまして、具体的にはドルフィンポート敷地ですけれども、そことの交換を土地所有者に提案をし、そして土地所有者のほうで、やはり一民間企業の手には余るというお答えを頂いて、それで県庁の中で検討した上で、そうであれば、そこに県のほうでつくったほうがいいのではないかという結論に達しました。  そういう意味では、県のほうから譲渡の申入れをしたんですけれども、最終的には県のほうから逆にお断りを入れるという経緯がございました。したがいまして、土地所有者から見ると、県のほうから申入れた上に県のほうで断ったという事実がございますので、そういう意味での少々の気持ちの持ちようというのはあったかと思います。  そういうことも含めまして、昨年の十二月議会前に、改めて土地の譲渡の協議の申入れをした場合には受けていただけますかということで、前回の反省もおわびも申し上げた上で、そういうお答えを頂いたということでございます。  そして、十二月議会の集中審査を経まして、私のほうとしては、当時、十二月議会後に正式な協議の申入れをしたいということを事前に申し上げておりましたので、まだそういう状況にはないということで、十二月議会後に先方を訪れましてそういう話をしました。  また今回、今議会において、これまでデータの整理とか、アンケート調査の結果を改めて検討結果としてお示しするということで、その状況についても先方にお伝えして今を迎えております。  私がその担当役員の方とお話をする中において、私が受けた印象、もちろん正式な協議の申入れをしておりませんので、トップの方とお話をしているとか、私も知事とお話をしているとか、そういうことではなくて、ざっくばらんな意見交換の中で私が感じた印象ですけれども、先方も、一民間企業の経営計画に関わることでもありますので、そうそう協議の申入れを遅らせるということになりますと、やはり民間企業としては不安定な状況にずっと置かれるわけですので、もし、一定の方向性が、今の御質問にありましたようなことになりますと、今後の交渉の申入れ自体が少々難しいことになるのではないかというふうな印象を私自身は持っております。 284 ◯大久保委員 分かりました。非常に、相手方との交渉が微妙な状況であるというところも伺えたところであります。  続きまして、鴨池公園等との一体的な利用に関して幾つか質問させていただきます。  先ほど、まちづくりの観点からの質問に関連して、スポーツ施設として既存の鴨池公園にある白波スタジアムや平和リース球場など、鴨池公園にある施設と一体的な利用によってスポーツ振興の拠点としたいというお話もあったところですけれども、具体的にどのようなケースが想定され、どのようなまたメリットがあるとお考えか伺いたいと思います。 285 ◯玉利スポーツ施設対策室長 総合体育館を県庁東側に整備した場合に、既存の鴨池運動公園のスポーツ施設と一体的に利用することにどのようなメリットがあるのかという御質問かと思います。  鴨池運動公園には、今現在、白波スタジアム、平和リース球場、それからテニスコート、補助競技場といったスポーツ施設が集積してございます。そこに近接する県庁東側の土地に総合体育館を整備することによりまして、私どもといたしましては、スポーツ合宿やスポーツキャンプを今、鴨池運動公園のほうで受入れをしております。  当然、鴨池運動公園は屋外スポーツがメインになってくるわけでございますけれども、天候が悪いときなどには、近接する総合体育館を活用して、ウエートトレーニングなり、また別な練習もできるのではないかと、そういった相互利用も考えられるのかなと考えてございます。  それから、大規模なスポーツ大会が開催される際に、例えば諸室、会議室等が足りないという場合には、相互にこれを利用することが可能になるというメリットもあるかと思っております。  それから、屋内スポーツと屋外スポーツを組み合わせたイベント、それから事業などの実施も可能になるのではないかと思います。  これは、実際あったことでございますが、昨年、ラグビーのワールドカップが開かれました。その際に、事前合宿ということで、優勝した南アフリカチームが鴨池陸上競技場、白波スタジアムで合宿をしたわけでございますけれども、天候の悪い日は鴨池ドームで練習していたという実績もございますので、そういったことにも活用することも可能ではないかと考えております。 286 ◯大久保委員 分かりました。  私は、鴨池運動公園との一体的利用のメリットとして、屋内競技、屋外競技、共通するスポーツの取組として大事なものとして、フィジカル面とか、メンタル面、栄養面、いわゆるスポーツコンディショニングの取組というのが大事だろうと思っています。慢性的なスポーツ疲労によって、体をけがしたり痛めたりして、青少年が、可能性のある子供たちが、プレイヤーとしての道を泣く泣く諦めるということが往々にしてあろうかと思います。  今度、県体育協会が、そういった部分をしっかりと、アスレチックトレーナーの育成を含めて、組織的に予算を具体的につけて、この地でやるということになれば、意義のあることかなと思うところです。新たにできる総合体育館にそういった拠点があれば、あらゆるスポーツに関わる施設になろうかと思います。  そういった意味で、新たな総合体育館の中にそういった機能を果たす部分があるというのは意味があると思うところで、鴨池運動公園を活用して行うことも考えられると思います。その部分についてはどのようにお考えでしょうか。 287 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、委員の御指摘のとおり、体育協会でそういった事業が実施されているということでございます。  これは、委員からも御紹介がございましたとおり、屋内、屋外問わずフィジカル面、メンタル面、それから栄養面、そういったことを総合的にアスリートをサポートする事業であると考えております。  今、鴨池運動公園のほうで実施しているというわけでございますが、これが徒歩圏内で行ける近接する県庁東側の土地に総合体育館が整備されれば、そことの相互に連携した事業の実施ということも可能になるのではないかと考えております。 288 ◯き久委員 アンケート調査の内容につきましては、ふくし山委員、そして、大久保委員からいろいろと指摘もあったところであります。  ちょっと角度を変えて聞きます。このアンケートモニター調査とホームページアンケートを合わせますと二千百二十九件あるんですよ。中学校、高等学校部活動指導者が三百八十七件で、計二千五百十六件。アンケートを取った当初、この数字に対して、多いと思ったのか、普通、少ないと思ったのかどちらですか。 289 ◯玉利スポーツ施設対策室長 一番読めなかったのは、当然ホームページを活用したアンケート調査でございます。  これにつきましては、今回、結果的に千九百七十六件という御回答を頂いたということでございます。これが多いか少ないかというのは、それぞれ個人の感覚にもよるかとは思いますけれども、私といたしましては、今回の県民の方々からホームページを通じて頂いた御回答の数につきましては、かなり多く頂いたのではないかと考えておりまして、この体育館に関する関心の高さがうかがえたのかなと考えております。 290 ◯き久委員 県もいろいろな形で、これだけじゃなくていろいろとアンケートを取ってきたと思います。それとの比較も必要だと思うんですが、今の御答弁から推測しますと、新体育館建設に関して県民の関心は高いと位置づけさせていただきたいと思います。  それと、最初の資料の中で、県庁東側と谷山といろいろ比較の事例がありました。それで、今後いろいろな判断をする重要な調査があるかないかということをお聞きしたいと思います。  調査では、交通に関する対比、比較、そして混雑度、周辺道路、道路整備、また住宅の背後、あと経済効果、そして利用価値、商業施設、宿泊、法令、鹿児島市との協議、あと財源等々とあるんですが、大きな判断をしていく中で、これ以上、調査という部分はないですよね。ポイント的な部分はないですよね。 291 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私ども、今回この二つの土地を比較する上で、客観的な指標というものは何があるかということを検討した上で、この十項目を設定させていただいたわけでございます。  その中で、いろいろなデータを収集し、あるいは他県の事例も調査をし、そういった中で今回この資料をお出ししたところでございます。  これから、さらにまた何らかの調査をした上で決定していくのかということに関しましては、今時点では、私の頭の中では想像できないところでございます。 292 ◯き久委員 私の頭の中でも、これ以上の調査はないだろうと思うんですね。  そこで、スポーツ競技団体十七団体から、いろいろな御意見等々がありまして、その中で、現在の体育館は老朽化が進み、大会会場の確保や大会運営にも支障があるため、一刻も早く新たな総合体育館が整備されるよう期待するという部分と、県としての考えを早く確立し、早期の整備をお願いしたいという部分があるんですが、本会議でも御答弁いただいたかなと思うんですけれども、これから協議をして、決まって、いろいろな交渉をタイムリー的に行っていって、完成まで大体何年かかるんですか。 293 ◯玉利スポーツ施設対策室長 総合体育館の整備に係るスケジュールのお話でございます。  大まかなスケジュールにつきましては、今回、予算を提案させていただいております基本構想を策定する中で、実際にはお示しすることになると思います。  今、私どものほうで想定されるスケジュールにつきましては、まず基本構想の策定におおむね一年はかかるであろうと。そこから通常のパターンですと、基本設計、それから実施設計、そういったものがぞれぞれ一年ずつかかります。それから着工から竣工まで少なくとも三年はかかるであろうと思っておりますので、大体それを足した六年、それプラスアルファかかるのかなとは思っております。 294 ◯き久委員 本会議の答弁でも五、六年ということでありましたが、先ほど部長のお話の中で、十二年前にスタートしたこの課題が整備に向けて、途中、中断もしたと、そしてまた再復活をした。そしてこれから議論をして五年、六年かける。五年も六年もとなりますと、またいろんな状況が変わってきますよね。そのとき、また振り回されてしまうんではないかなと思うところです。  そういった視点から考えても、早期の着工に向けての一定の結論を見いだすべきではないかなと、こう思うところであります。あとは、答弁は要りません。終わります。 295 ◯山田委員 初歩的な質問で、幼稚な質問をするなと思わずに答えてください。
     県内のどこに住んでいても実感できる鹿児島県政をつくると、大体これに似通ったようなことを言われる。県内どこにじゃなくて、鹿児島市内のどこに住んでいても幸せが実感できるということと間違っているんじゃないの。ちょっと教えて。県内じゃなくて市内じゃないの。 296 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、山田委員がおっしゃるように、今回の総合体育館に関しましては、県がつくる総合体育館でございます。  したがいまして、利用者の方々というのは、鹿児島県民で、県民全ての財産に当たるわけでございまして、全県的に御利用いただける施設になると思っております。それに併せまして、県外の方も御利用いただく施設にもなると思っております。  そういった意味では、私ども今回、候補地の検討に当たりましては、鹿児島県全域、特に離島の方々が利用しやすい環境というのは何かということも踏まえて、今回改めて検討し直したというところでございます。 297 ◯山田委員 鹿児島県のどこに住んでいても幸せを実感できる鹿児島県をつくると。鹿児島県じゃなくて、鹿児島市じゃないですか。ちょっと答えてみて。私に分かるように、分かりやすく説明してよ。 298 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まず、この体育館を含めて、今の山田委員の質問は、恐らく県有施設がどこにあれば、どこの市町村の方々が幸せになるかという御質問も含めてかと思いますが、総合体育館に関しましては、今回、鹿児島市内の中で立地場所を検討したいという考え方を表明させていただいたわけでございます。  その理由といたしましては、県内外からのアクセスが比較的容易であること、それから、来場者の方々にとって宿泊施設、商業施設が集積している鹿児島市内が一番利便性が高いのではないかと、こういったことも踏まえまして、鹿児島市内において立地することが一番望ましいのではないかと考えております。もちろん、使われる方々は当然、県内全域から来られる方になるということになると思います。 299 ◯山田委員 私が聞いているのは、県土の均衡ある発展、これと整合性がないから、字を間違っているんじゃないかと聞いている。間違ってないか。鹿児島市の均衡ある発展じゃないの。県土の均衡ある発展、そうすればちょっと言っていることが矛盾があると思うから、続けて質問します。 300 ◯古薗企画部長 県土の均衡ある発展というのは、私どもが常に使っている言葉であります。県土の均衡ある発展の中で、今、県有施設の話になるわけですけれども、先ほど室長が申し上げましたのは、総合体育館についてのお話であります。  私どもは、県政全般を見ましたときに、もちろんソフト面も含めて、鹿児島に住んでいる方々が幸せにならないといけないというところもありますので、ソフト面についてもいろいろ考えながら行政を進めております。  また、ハード面につきましても、やはりその施設がどういう機能を持って、どこにあればいいのかというのは常に議論の対象となります。  山田委員のおられる霧島市でありますと、例えば、みやまコンセール、霧島国際音楽祭を長年開いてきた。みやまコンセールを造るときには、やはり霧島国際音楽祭の歴史を踏まえて、平成の初期でしたけれども、あの地につくることになりました。それから、霧島アートの森につきましても、旧栗野町、今の湧水町につくることになりました。そのほか、各地域、大隅地域にしましても、広域公園があったり、あるいは今度、トレーニングセンターができたりとか、そういう地域に合った施設をそれぞれ造っていく。奄美であれば奄美パークがあり、いろいろな施設、それぞれの地域にあるわけですけれども、そういう意味におきまして、ある一定の施設をどこに造るべきかというときには、やはりそれまでの歴史ですとか、いろいろなことを考えながら、分散配置にも留意しながら造ってきているというのが鹿児島県のこれまでの姿だと思います。  そういう中で、今回の総合体育館につきましては、やはり今、室長が申し上げましたように、県民がどこに集まりやすいか、どこに行きやすいか、どこであればスポーツ振興の拠点となり得るかという観点から考えたときに、そしてまた提言を踏まえたときに、今の候補地が一番望ましいのではないかという考えに至っているところであります。 301 ◯山田委員 一般質問のときにも言ったんですけど、東京一極集中、これを部長も室長も批判したことはないですか。仕方がないと思っておられますか。 302 ◯古薗企画部長 人の流れというのは、なかなか止められないものですので、そういう意味におきまして、例えば、日本の首都である東京に人が集まりやすい、あるいは魅力を感じて集まる人が多い、これは事実だと思います。  ただ、その中で、では東京一極集中が果たして日本にとっていいことなのかどうなのかという観点から考えたときに、今まさに国が総力を挙げて進めている地方創生、もう五年過ぎました。来年度から第二期に入るわけですけれども、そういう意味で、やはり地方を元気にしないと日本の元気はない。  ただ一方で、やはりグローバル社会の中において、日本の経済を牽引している東京もやはり同様に発展しなければいけない。そういう両方のバランスをうまく取りながらやっていくのが国であり、行政の仕事、鹿児島県の仕事でもあると考えております。 303 ◯山田委員 東京一極集中を批判する人に私はいつも言うんだけど、鹿児島に戻れば、鹿児島県の中で鹿児島市ほど一極集中しているところはないよと。ほかの県も比較して、間違っていますか。 304 ◯古薗企画部長 企画部長として、どこまで答弁できるか分かりませんけれども、現実問題として、やはり鹿児島市、人口、私が知っている限り二百四万人が最高で、今、百六十万人を切っている状況ですけれども、やはり鹿児島市に五十万人なり六十万人なりの人口が集中している。そして、ほかの市町村を見ても十万都市が三つできましたけれども、今十万人を切っている状況にもあるということを考えますと、やはり鹿児島県の中でも、少なくとも人口自体は鹿児島市に集中しているというのは事実だと思います。 305 ◯山田委員 それなら、さっき言ったように、県土の均衡ある発展なんていう言い方というのは、言っていることとやっていることが全然違うんじゃないの。 306 ◯古薗企画部長 行政の施策の評価にも関わってくるかと思いますけれども、評価の仕方には幾つかあるかと思います。  その施策をやらなければどういう状況になったか、あるいはその施策をやることによってどういう状況になったかという二面性があるかと思っております。  したがいまして、今、例えば奄美群島にしても振興開発をやり、それから離島についても離島振興をやり、中山間地域については、集落活性化指針をつくり活性化事業を行い、それから過疎地域についても過疎対策を一生懸命やっている。いろいろところで、地方にいろいろな事業を投入して、活性化を図っているところであります。  結果として、なかなかそういう結果が出ないということもありますけれども、それは仮に、それをやらなければどうなったのか、そして、それをやった結果どうなったのか、そういう評価は非常に難しいところです。  少なくとも、我々行政の考え方といたしまして、鹿児島市への一極集中をさらに進めようとか、そういうことではなくて、やはり県土の均衡ある発展、これは鹿児島県の昔からの合い言葉ですので、そういうことで各地域にいろいろ目配り、気配りをしながら施策を進めているということでございます。 307 ◯山田委員 もう一つ聞きますけど、中央駅の近くに体育館をと。あのときに使われた言葉というのは、一生懸命踏ん張って頑張られたけど、最適地という「最」ですよ、適地というのはたくさんありますよ。最適地というのは、私の経験上そうたくさんはない。最適地と適地、その辺の解釈を教えてみてください。 308 ◯玉利スポーツ施設対策室長 最適地という言葉の解釈でございます。  一昨年の六月議会におきまして、中央駅西口の県工業試験場跡地を総合体育館の整備に係る最適地という形で表明をさせていただきました。  これにつきましては、三か所のうちからこの一か所が最適地ということで、これらは同年二月に受けました在り方検討委員会の提言を踏まえて検討した結果として、最適地という表現を使わせていただいて表明させていただいたわけでございます。  皆様も御存じのとおり、その後、様々な御意見、賛成もあり、それから交通渋滞、それから駐車場不足を懸念する声、こういった反対の御意見、様々あったと認識してございます。  その最適地につきましては、私どもは当時最適地と考えていた場所でありますけれども、こういった様々な県民の方々の御意見を踏まえますと、県民の方々にとってはそうではなかったのではないかというふうに考えているところでございます。 309 ◯山田委員 いつもあなたたちが言われるのは、県民の声を大事にしてと。  それなら一つ聞くけど、アンケート調査、階段を十段とすれば、一段目から積み上げたときに、アンケート調査というのは何段目なの。いつもあなたたちが言うように、委員会の指摘を受けて、それに基づいてと言うけど、普通はですね、物事を始めるときに、アンケート調査を先にして、それから、どんなものがいいかな、どうやって造ろうかなというのが、私は一丁目一番地だと思う。そんな上の方に上ってから何がアンケート調査かよと、私みたいなのは考えるんですよ。私が間違っているかどうか、間違っているなら間違っていると答えて。 310 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回のアンケート調査の時期についてのお尋ねかと思います。  確かに今、山田委員のおっしゃるように、昨年十二月議会における集中審議でいただいた御指摘を踏まえまして、私どももその必要性を感じて、今回、広範にわたるアンケート調査を実施させていただいたわけでございます。  当然のことながら、十二月議会で私どもといたしましては、二つの候補地の中から県庁東側の土地が立地環境としてはいいのではないかという表明をさせていただいた後のアンケート調査でございましたので、タイミングとしておかしいのではないかという御指摘は確かにそのとおりであると思います。これに関しましては、今回の自由意見の中にもそういった御意見もございました。  ただ、私どもといたしましては、今回のアンケート調査につきましては、整備場所を決定するためのアンケート調査ではなく、今後、この県民の財産であります総合体育館の整備を検討するに当たって、引き続き、これは検討の参考にすべき資料として、今後活用していきたいと考えております。 311 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後六時三十六分休憩      ────────────────         午後六時三十七分再開 312 ◯郷原委員長 再開いたします。  ここで、あらかじめ時間の延長についてお伝えいたします。  さきに午後七時まで時間延長をしておりましたが、残りの質問の関係もありますので、会議は、おおむね午後九時三十分までといたします。 313 ◯山田委員 物事を進めるにはいろいろあります。例えばですね、山を登るときも、いろいろなところから頂上に登れるんですよ。ただ大事なことというのは、危険度がなくて、できれば短時間に、そういうことを思い浮かべて情報を発信するときに誤解を招かないように。最適地やっで、あそこやっどねと、私みたいなのは思うんですよ。そしていつのまにか、あれから二か月も経ってないうちに、今度は県庁の近くと谷山のほうという。これを発信したときに、名前が挙がった候補地の人たちというは、みんな期待をしているんですよ。うちに造ってくれないかなと。それは、たまには、あんなとはいけんでんよかと言う人もいるかもしれない。それでも、あなたたちが発信すれば期待が膨らむわけですよ。それで、出したものは仕方がないけど、目先で急に方向転換をしたり、するなとは言わないですよ、その理由を明確にしないと、議会というところは何をしているかと、当然、我々はそのそしりを受けるわけです。  それで、もう一回言いますけど、いろいろ提案をしてくるときには、しかるべき人には、今度はこういう形で県は情報発信をすると思っていますけど、いかがでしょうかと知らせる。みんながみんなに知らせろとは言わないけど、それはできればみんながみんなに知らせるのが一番いいですよ。だけどそれは物理的に無理なところがある。だから、あなたたちが考えついて独断でやっているということじゃないということは、私も薄々想像はつくんです。  私はいつも言っている。この前の一般質問でも言った。あなたたちは難しい県庁の試験を受けてきた。私も自分に例えて言ったけど、筆記試験の文章で設問に答えと言われれば、恐らく一桁の点数しか取れない。マル・バツだったら別ですよ、勘がいいから、そこそこの点数を取ると思う。だけど、あなたたちは試験を受けて通ってきたわけだから。その頭脳集団が、今さっきから聞いているけど、どうも歯切れが悪い。階段を五段目に行ったり、六段目に行ったり、いろいろ言われれば、また一段目に逆戻りしたり、そういう行政のやり方ではなくて。  そして、口先だけで県土の均衡ある発展とか、県内どこに住んでいても幸せを実感できるなんていう表現というのを使うときは、それだけ覚悟をして使わないといけないですよ。  これからもそういうことに心がけて県政運営に当たっていただきたいと思いますが、また後ほど質問の中でいろいろ出てきたときには、これはこうじゃらせんかと思ったときは、また質問をすることをどうぞお許しください。以上です。 314 ◯いわしげ委員 まず、議案のほうからお尋ねいたします。  今回、総合体育館基本構想策定事業ということで、予算が九百三十六万五千円ついておりますけれども、この基本構想策定事業は、一般競争入札でされるのか、随意契約でされるのか、またいつされる御予定なのか教えてください。 315 ◯玉利スポーツ施設対策室長 入札の方法でございますが、指名競争入札により実施することになるかと思っております。 316 ◯いわしげ委員 指名競争入札ということは、何件か指名されてということになるかと思うんですけれども、何件指名される御予定でいらっしゃいますか。 317 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後六時四十三分休憩      ────────────────         午後六時四十四分再開 318 ◯郷原委員長 再開いたします。 319 ◯玉利スポーツ施設対策室長 前回、平成三十年度に行われた指名競争入札におきましては、九者の応札があったということでございます。 320 ◯いわしげ委員 はい、ありがとうございます。  そしてまた、時期について、もしかしたらいろいろことが固まらないと始められないということなんでしょうけれども、希望としてはいつ始めたいというのがありましたら教えてください。 321 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回の当初予算案に計上した予算につきましては、議会の御論議を踏まえた上で執行することとしております。その時期について、現段階では明言できないということでございます。 322 ◯いわしげ委員 明言できないということなんですけれども、前回の西口の工業試験場跡地を活用した体育館の整備に係る基本構想策定事業が予算で上がってきたときにも、そのように論議を踏まえてということでしたが、私たちが気づいたのは、それが執行されてから知ったという状況だったんですけれども、今回は、何をもってしてこの事業の予算を執行されるのか教えてください。 323 ◯古薗企画部長 二年前の予算の執行について、若干、事実誤認があるといけませんので御説明申し上げます。  平成三十年度当初予算におきましては、当時まだ候補地も何も決まらない中で、検討委員会の提言を踏まえて、来年度、基本構想を策定したいということで当初予算を計上いたしました。  議決していただいた後、四月になりまして、どういう形でこの基本構想策定支援業務を進めていくかという過程において、効率的な予算の執行という観点からいきますと、やはり候補地を絞った上で、予算を執行したほうがいいのではないか。例えば、交通量状況調査にしても、やはり一定の候補地を絞った上でいろいろ検討を進めたほうが効率的な執行につながるということで、執行につきましては六月議会の後にしております。  これは、六月議会で県工業試験場跡地を候補地としたいと、整備予定地としたいという旨を提案理由の中で説明した上で、六月議会の後に策定支援業務を執行いたしました。そのときには、執行しましたということで議員全員の方々に文書で御報告したと思います。  その後、六月議会の状況を見まして、九月議会におきまして日本郵便との交渉を進めたいということで、予算を計上いたしました。九月議会で、六月議会の状況を考えたときに、日本郵便との交渉を絶対駄目だということの意見は私はなかったように記憶しておりますという答弁をいたしました。九月議会で予算を計上させていただきました中で、歳出予算は、企画観光建設委員会におきまして御審議いただきまして、まさに様々な御質問を頂きました。もし、交渉がうまくいかなければ、この予算は無駄になるのではないかという御意見もいただきまして、これは過去、本会議でも答弁いたしましたけれども、いろいろ御説明して、要するに、協議と施設そのものの検討というのは同時に進めたいとか、あるいは交渉事ですのでやってみなければ分からないとか、そういうことを企画観光建設委員会で答弁申し上げて、企画観光建設委員会で可決すべきものとの決定をいただきました。  そして、一方で総務委員会では、これは歳入議案を審議する中で、財政課のほうに査定をした立場としてどうだという御質問があったと思いますけれども、その中で、私ども総務委員会には当然いないわけですけれども、昼休みに総務部と少し話をしまして、総務部長だったか、財政課長だったかいろいろ答弁した上で総務委員会があったかと思います。  私の記憶では、企画観光建設委員会の委員長報告では、特段の意見の照会といいますか、そういうこともなく報告がなされたと記憶しております。一方で、総務委員会のほうでは、進捗状況に応じて執行すべしという意見もあるということが付言されていたかと思います。  二つの委員会で、そういう委員長報告がなされた中で、私どもとしては、企画観光建設委員会できちんと説明したことでありましたので、九月議会が終わりまして、その日本郵便との協議には必ず必要な経費と私ども認識しておりましたので、土地鑑定費、それから建物等の委託等の調査を実施して、その状況についても全議員の方々に文書でたしか報告したと思います。そういう段取りを経て執行したものでございまして、今回の予算につきましても、まさに今ここで議論が行われておりまして、最終的には本会議でどういう状況になるかということで、現段階では申し上げられませんけれども、議会での御論議を踏まえて執行したいということは本会議で答弁したとおりであります。 324 ◯いわしげ委員 はい、ありがとうございます。  結局、前回、日本郵便の土地の調査などにも入っていただいて、予算も執行をしていただいたんですけれども、結果的には、県民の皆様からの反対のお声も高かったということで、その土地、工業試験場跡地を活用した体育館の整備というものが断念されたわけなんです。  今回、その同じ轍を踏んではならないと思っていますので、この予算を執行するに当たっては、本当に県民の皆様からのお声を十分、私たちここの議会の論議を見るだけではなくて、本当に県民の方々の御意見というものを集約した上で執行しなければならないと考えております。  ということで、今回、新たな総合体育館の候補地の検討結果についてということで、すごく大量の資料を作っていただいて本当にありがたいところなんですけれども、まず、この基本構想の中で機能というものも出てくるかと思うんですけれども、私が勉強不足で申し訳ないですけれども、この総合体育館の機能に関して、定義を教えてください。機能とか規模が含まれるということなんですが、機能としてはどういったものを期待されているのか教えてください。 325 ◯玉利スポーツ施設対策室長 この提言に書かれております機能、一番簡単に申し上げますと、本県のスポーツ振興の拠点としての機能に加えまして、多目的な利用による交流拠点としての機能ということでございます。  具体的には、本日お配りいたしました資料の一ページに書かれておりますとおり、本県のスポーツ振興の拠点としての機能といたしましては、スポーツを「する」視点ということでアからウまで書いてございますけれども、年齢、障害の有無等に関係なく、県民誰もがスポーツに親しむ施設としての機能。それからちょっと飛ばしますけど、ウの各種の全県的競技大会が会場分散せず開催ができ、大会運営の効率化が図られる機能。それから、「みる」視点といたしましては、国際・全国レベルの競技大会が開催可能な機能。それから、一流のアスリートの競技を間近に観戦できる機能。それから、「ささえる」に関しましては、スポーツ文化の発信とスポーツを支える人材育成としての機能。これに加えまして、コンサート、イベントなどの開催を通じて、様々な年代の人が集まり、交流することができる場を提供する機能、これらがあることが望ましいということでございます。 326 ◯いわしげ委員 はい、ありがとうございます。  こちらの基本的な考え方、提言書の内容に書かれている機能を今お伝えいただいたと思うんですけれども、こちらがそのまんま基本構想の中に、そのままの文言で反映されるのですか。  といいますのが、今おっしゃっている機能というのはとても抽象的な機能だと思っていまして、例えばスポーツ振興の拠点としての機能としてどういったものがあるのかという具体的なものというのが見えていないんですけれども、そういった基本構想の中では、この抽象的なままで残るのか、もしくは具体的なものが入ってくるのかどうなのか教えてください。 327 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これは、今後、基本構想を策定する上で、当然この施設のコンセプトというものは書かなければならない。  そのコンセプトにつきましては、その大本になるのはこの提言書の中身だとは思っております。これがそのままコンセプトになるのかと言われますと、まだ今の段階でそこまでは言える段階ではないと思っておりますが、今言えることは、基本的にはベースはここになるのではないかと。そのままになるかどうかはまた今後の検討だと考えております。  加えまして、この基本構想に掲げるコンセプトを具現化するべく、その後ろのほうに具体的な施設の規模ですとか、機能ですとか、そういったところがより詳細に書かれていくと考えてございます。 328 ◯いわしげ委員 はい、ありがとうございます。  今回、先ほどもお話ありましたけれども、十二年ぐらい前からこの体育館の整備の構想が上がってきて何も進んでいないと。  工業試験場跡地を活用するという話になったり、今現在、県有地二か所が挙がっていたりと迷走しているという中で、昨年十二月に大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の委員でもいらっしゃいました早稲田大学の間野義之先生が地元紙にインタビューを載せていらっしゃいました。  その中で、この迷走の原因となったのは、「中身や機能の議論を尽くさないまま、立地や建物の規模を検討して、建設ありきで進んできたのが迷走の原因だ」とおっしゃっているんです。  私もその大規模スポーツ施設の在り方検討委員会を傍聴させていただいておりましたけれども、いつも感じていたのが、その後、提言されたことも踏まえてなんですけれども、提言というのは恐らく最終的には県庁側で書かれたと思うんですが、その間野先生方がおっしゃっていたアリーナ構想と県庁側が受け止められた内容が違っていると感じているんです。  例えば、一つの例を申し上げますと、間野先生が絶対的に海外の視察に行くべきだということもおっしゃっていたんですけれども、そういったこともなされていないまま、ここまで進んできてしまったというのがあって。  また、十二月の間野先生のインタビューでも、全国でも公有地に固執して失敗した例があるということで、間野先生としても、民間も巻き込んで幾つかの形のいい土地の候補を挙げて、理想の中身を実現できる器を受ける場所を選ぶべきとなっている中で、恐らくそういったことは、大規模スポーツ施設の在り方検討委員会でも間野先生がおっしゃっていたと思うんですが、そういったお言葉を踏まえることなく、今現在、県有地ありきでお話が進んでおります。  先ほど、玉利室長もおっしゃいましたけれども、こういった大規模な施設を造るに当たっては、県有の未利用財産を活用できないかを考えるのが自然な流れということなんですけれども、間野先生含め、そういった専門家の方々は、公有地に固執して失敗した事例というのをたくさん見てこられているわけです。  そしてまた、そのスタジアム・アリーナ改革指針というものをスポーツ庁が出されていて、これからこれだけ少子化が進む中で、鹿児島県には新たな総合体育館を整備するための用地取得費また整備費また維持費というものを出す体力は全くないと思うんですね。  今回作られたこの資料の中で四十五ページのほうに、国の社会資本整備総合交付金を活用できる可能性があるとおっしゃっていますが、この社会資本整備総合交付金を活用して体育館を整備された事例を教えてください。 329 ◯玉利スポーツ施設対策室長 社会資本整備総合交付金を活用して体育館、そのほかいわゆるスポーツ施設を整備した事例がどれぐらいあるかということで全国調査をかけさせていただきました。その結果につきましては、同じ資料の四十七ページに参考資料として載せてございます。  都市公園区域におけるスポーツ施設の整備状況ということで、調査の概要といたしまして、平成十年度以降に整備された事例を対象といたしまして、新築・改築を対象とし、競技大会が開催できる規模のものを対象ということで、全都道府県に照会かけましたが、回答数は四十一団体ということでございました。  回答のあった四十一団体のうち、施設数は八十五施設ということで、その内訳は一番上の表に書いてございますとおり、陸上競技場ですと十五、それから体育館ですと十四、以下、球技場、サッカー場、それから野球場、庭球場等となっております。  その真ん中の表ですけど、施設の種類ごとの国庫補助の有無ということで、これは、いわゆる都市公園事業に関係する国庫補助、今でいうところの社会資本整備総合交付金でございますが、それぞれそういう形になっておりまして、年代が古いものは不明というところもありますけれども、上のあり、なしのところを見ていただきますと、総じて国庫補助を受けている施設のほうが多いということでございます。  一番下の表に関しましては、その状況について御説明しておりまして、総事業費に対して国庫補助がどれぐらいあって、その割合がどれぐらいだったかということを施設ごとに並べているところでございます。 330 ◯郷原委員長 ここで、暫時休憩いたします。  おおむね、午後七時三十分から再開とさせていただきたいと思います。
            午後七時   休憩      ────────────────         午後七時三十分再開 331 ◯郷原委員長 再開いたします。  引き続き、新たな総合体育館関係の審査等を行います。 332 ◯いわしげ委員 先ほど四十七ページに都市公園区域におけるスポーツ施設の整備状況ということで、社会資本整備総合交付金が活用された事例を過去二十年間にわたってということで出していただいたんですけれども、ちなみに、過去五年間での事例で、体育館では何件あるか教えてください。 333 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後七時三十一分休憩      ────────────────         午後七時三十二分再開 334 ◯郷原委員長 再開いたします。 335 ◯玉利スポーツ施設対策室長 過去五年間に限定して申し上げます。  平成二十六年度に整備されました静岡市の総合体育館が、二十八億円程度、社会資本整備総合交付金が入っております。それからもう一件ございまして、平成三十一年度、今年度に整備されました大分県の昭和電工武道スポーツセンターにつきましても社会資本整備総合交付金が十九億円程度入っているというところでございます。 336 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  先日、滋賀県にお伺いいたしました。滋賀県さんのほうでも二〇一六年に基本計画を策定されてから二〇二二年の供用開始を目指して今体育館を造っていらっしゃるんです。  お話を伺っていますと、滋賀県さんの場合には、広大な都市公園があって、その隣の県有地のところに体育館を造っていらっしゃるんですけれども、その隣に広大な都市公園があるにもかかわらず、やはり隣接していても都市公園に含むということで社会資本整備総合交付金が下りるのはとても難しかったということでPFIでやられたということだったんです。  ということで、社会資本整備総合交付金が下りるとは限らないという状況があると思います。なので整備、また土地の取得に関しても、本当に県民の皆さんでアイデアを出していかないといけないなと思っているんですけれども、そういった中で、今回、都市公園区域に含むか含まないかという話も、鹿児島市との連携というのも大変重要になってくるかと思うんです。  一月二十七日に鹿児島県と鹿児島市が意見交換を開催されて、スポーツを生かしたまちづくりにおける連携ですとか、そういったことについてもお話されたと思うんですけれども、その際に体育館の整備についてはどのような意見が交わされたのか教えてください。 337 ◯玉利スポーツ施設対策室長 一月二十七日に開催されました県市意見交換会における総合体育館の整備に関する議論でございますが、検討結果につきましては、総合体育館の整備に向けて、都市計画に関する課題もあることから、今後さらに連携を密にして取り組んでいくというような検討結果でございました。 338 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  この意見交換会は、今までも何回かされてきたと思うんですけれども、私を含めて県民の大方の方々は、市長と知事の次の選挙を見据えたパフォーマンスでしかない、中身が伴うものではないと見ているわけなんです。  ということで、今回、この総合体育館を整備するに当たっては、今おっしゃったように、口だけじゃなくて鹿児島市との緊密な連携というものが本当に必要になってくると思うんです。  そういった中で、例えば、先ほど申し上げました間野先生も、十二月のインタビューの中で官民協議会や県民参加のワークショップ、シンポジウムを開いて意見をぶつけあうのがいいということもおっしゃっているわけなんですけれども、県としては今後、今このような状態になっていることを踏まえて、官民協議会ですとか、市との連携も含めて、県民参加のワークショップですとかシンポジウムを開く考えがあるのかどうか教えてください。 339 ◯玉利スポーツ施設対策室長 間野先生の御主張でありますいわゆる官民連携協議会につきましては、どこまでの範囲を間野先生がおっしゃっているのかちょっと分かりかねるところもあるんですけれども。少なくとも現時点において、官民連携協議会の存在を私は否定するつもりはございませんけれども、整備予定地を中心に議論していただいている中で、今後、例えば、施設の中身とかコンセプトといったところを検討するに当たって、専門家の御意見を聞くとか、あるいはそういった中で、官民連携協議会というのは、恐らく民間も入った形での枠組みになるかと思われますので、それらにつきましては、今のところ予定にはございませんけれども、こういった御意見も参考にしながら今後進め方については検討してまいりたいと考えております。 340 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  鹿児島市、また県民の方々とのこういった意見交換なども含めて、今後さらに詳細も含めながら議論していかないといけないかなと思っているんですけれども、一旦陳情について、お尋ねいたします。  陳情のほうで、中ほどから下のほうに、平成二十三年に基本構想で示されたメインアリーナ棟、サブアリーナ棟、武道場棟をぜひ確保していただきたいということなんですけれども、先ほどお話をお伺いいたしますと、平成二十一年ぐらいに整備検討委員会が立ち上がって、その中で基本構想などが議論されて、平成二十三年に基本構想が作られたということです。  陳情者の方は、こちらを踏まえてということなんですけれども、今、私が考えるに、約十年前の基本構想というのは今の時代にはそぐわないと思っておりますが、県としてはどのように考えていらっしゃいますか。 341 ◯玉利スポーツ施設対策室長 当時策定されました基本構想につきましては、確かにそれから八年、九年たっているということで、現状にそぐうかそぐわないかというところはあるかと思います。  今後、私どもが策定する基本構想におきましては、当然参考にはいたしますが、そのコンセプトなり、施設の規模・構成なり、それから施設の収益性を考える上で、スポーツ振興の拠点としての機能と交流拠点としての機能をどのような形でバランスよく保っていくかということは、当時の考え方にとらわれず、改めて検討し直すことになるのではないかと考えております。 342 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  提言でも示されたスポーツ振興の拠点となる機能ですとか、交流の拠点となる機能ですとか、そういったものも含めて、今こういう状況になって、現在、県有地二つだけが上がってきていますが、例えば県有地でと申し上げますと、鴨池新町の駐車場があると思うんです。二か所ありますけれども、そこの活用というのも全く上がらないで、今、目の前に見えている二か所の県有地だけが議論されているというのも県民の皆様にとっては納得がいかないといいますか、理解しにくいといいますか。急に県からその二つが提案されて、いつの間にかそのうちの一つである県庁の東側を候補地としたいということを言われた。  それに対して、県民の方々はたくさんいろいろ意見をお持ちでしょうが、その意見を言う場が今回はアンケートの場しかなかった。それも十五日間しかなかった。また質問の内容もこれで何が導き出されるのだろうかという質問であったと県民の方々は見ていらっしゃると思うんです。そういうお話を聞くんです。  今回、このアンケートを、短期間であってもしていただいたことは本当にありがたかったことだったんですけれども、この中でやっぱり見えてきたのは、今まで県が大規模スポーツ施設の在り方検討委員会の提言というものを水戸黄門の印籠のようにずっとここで言われているからということで使っていらっしゃったんですけれども、そことはやはり県民の皆様が求めているものが違ってきているのではないかなというアンケート結果だと私は読んだんですね。  例えば、見る視点のほうが県民の皆様にとっては欲しい機能であったり、例えば、コンサートですとか、国際大会ですとか、そういったものを見る視点のほうが皆様が求めていらっしゃる機能だったのかなと思いまして、その二の次として、「する」機能だったのではないかなと思っております。  そうなりますと、やはり根本的にこの体育館の在り方、機能を含めて、ゼロから考えないといけないのではないかなと思っておりますが、そのアンケート結果に対してどのように感じていらっしゃいますか。 343 ◯玉利スポーツ施設対策室長 アンケート調査結果を踏まえた考え方についての御質問でございますが、アンケート調査の結果としましては、県民の方々から求められている機能といたしましては、今、委員がまさにおっしゃるように、コンサート、イベント等の鑑賞、それから国際・全国大会規模のスポーツ大会の開催、これが高いのは間違いないところでございます。ですので、そういった機能を有する施設にすることは、当然必要であると考えております。  一方で、部活動指導者の方々に対するアンケート調査結果によりますと、この方々は体育館を主に利用される方々になりますので、そういった方々の御意見も非常に重視しなければならないと思っておりますが、このアンケート調査結果によりますと、日頃のスポーツ活動、それから合宿等に使える機能、それから県大会レベルが会場を分散せずに開催できる機能、そういったところを重視していると、いわゆる、するスポーツのほうの視点も重視しておられるという結果が分かりました。  今、委員がおっしゃるように、見るスポーツ、いわゆる見る機能、多目的な交流機能のほうに重点を置くべきではないかという御質問に対しては、これは少なくとも、するスポーツと見るスポーツに関してはどちらも重要でありますので、今後のバランスについては考えていきたいと思いますが、どちらが重要ということは今の段階では申し上げにくいところであります。 344 ◯郷原委員長 重複を避け、また簡潔な答弁に努めていただきますようお願いいたします。 345 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  最後に一つだけお尋ねしたいんですが、県有地いろいろあると思うんです。先ほど言いました鴨池新町の駐車場も結構な広さが取れるところなんですけれども、なぜ鴨池新町の駐車場を今回の候補の中の一つの案として入れられなかったのか教えてください。 346 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、委員御指摘の土地は、鴨池ニュータウン九号・十号街区、今現在駐車場で使っているところだと思います。  この土地につきましては、県の住宅供給公社が造りました周辺の団地の駐車場不足を解消するために、今現在、同公社において駐車場用地として運営しているところでございます。  それから、あわせまして、今、道路整備計画が進んでおります臨港道路の鴨池中央港区線、この取付け箇所の検討が今まさに行われているところでございまして、この取付け箇所がどうなるか分からないような状況の中でなかなかここを候補地にしづらいという状況もございまして、今回候補地に挙げていないというところでございます。 347 ◯いわしげ委員 分かりました。ありがとうございます。  私としてはやはり、先ほどふくし山委員もおっしゃっていましたけど、県有地ありきではなくて、まちづくりの観点からどこにどういったものを整備するべきかというのを市民・県民交えてゼロから議論しなければならないかなと思っております。  少子高齢化もあって、また今回のコロナの件で皆さん日々の生活がどうなるかという状況の中で、民有地の取得ですとか、莫大な整備費ですとか、そういったものを出せないので、スタジアム・アリーナ改革指針、スポーツ庁が出されたものにものっとって、踏襲して、稼げる複合的な機能を持たせたアリーナをみんなで考えて、市と県と横断的なプロジェクトチームをつくってやらなければならないと考えておりますが、それについての見解を教えてください。 348 ◯古薗企画部長 私どもは、この総合体育館の整備は重要な課題だと考えております。だからこそ、まさに二元代表制である間接民主制でありますこの議会において私どもは精いっぱいの答弁をし、的確な御質問、御指摘、御指導等を頂いているところであります。  したがいまして、やはり百六十万県民の方々が何を望んでいるのか、私どもは行政の立場として考えます。そして、まさにここにおられる議員の皆様方は県民のそれぞれの区域の代表として、県民の声を議会で届けるべくいろいろ御質問等を頂いているものだと考えております。  したがいまして、やはり間接民主制の下で、そして二元代表制の下で、こういう議論ができるというのは非常にありがたいことだと思っておりますし、まさにこの場でいろいろなことを決めながら県政を推進していく。その背後には当然に県民の方々がおられるわけですので、やはり私どもとしては、いろいろな県の予算は議決がないと執行できませんので、そういう意味におきまして、やはりこの場が一番大事だと考えております。 349 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  何度も間野先生を出して申し訳ないんですけど、間野先生も行政というものは数年で担当職員が変わり、当時者意識を持ちにくく、こういう仕事は不得意なので民間の力を借りたほうがいいということもおっしゃっているんですが、私たち議会も限られたメンバーしかいなくて、それぞれ限られたバックグラウンドしか持っていないので、ほかの県民の方々全ての意見を吸い上げることは難しいので、やはりこの議会の場だけで、また県庁の方々とのお話だけでいろいろものを進めていくというのはとても難しいのではないかなと思います。  今後、ぜひここまで来たので、ゼロからまちづくりという観点を含めて鹿児島市と鹿児島県とまた部局も横断的なものを考えていただくように要望いたします。  また、九百三十六万五千円、今回基本構想策定でついておりますけれども、ぜひこれを基本構想策定にするのではなく、ここまで来たらこのお金で皆さん海外視察に行っていただいて、先進事例を見ていただいてからまた議論していただいたほうが、前回の議会でも玉利室長がわくわくするものが欲しいとおっしゃいました。そういったわくわくするものをみんなと一緒になって造っていければなと思っております。  長崎では、六百億円使ってジャパネットたかたさんがホテルとスタジアムの複合的なものを造られますけれども、鹿児島が日本で初めての体育館の複合的なものを造ったよと、わくわくするものを造ったよ、そこからこんなにまちが広がったんだよ、若者が寄ってきたんだよという事例を、皆さんのお力で、今現在の私たち大人のためとか、目の前に見えている知事選のためとかではくて、子供たちのために、ぜひ御尽力いただきますよう強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 350 ◯米丸委員 いわしげ委員はじめ、皆さん、先輩方がほぼ言ってくださったので簡潔にお話をお伺いしたいと思います。  十二月議会で、判断材料が足りないということで、今回アンケートを実施され、そしてこの百十九ページにわたる資料を作っていただきまして本当にありがたいなと思いました。  ただ、アンケートのことと他自治体事例の調査の二つについてお伺いしたいんですけれども、ほぼアンケートのことに関しては、もしかしたらやり方について欠陥があるということを、いろいろ言われています。  私は、このアンケートが出たときに、県民の声が聞けるということで、県民の声を届けるということだったんですけれども、私の周りの県民はすごくシビアな方が多くて、体育館は要らないんじゃないかという声が多かった。それをほかの議員の方々とお話ししたら、いや僕のところは体育館は本当に待望しているよということでした。私の周りがすごく偏っているのかなと思って、今回、私のフェイスブックでシェアをしたら三百三人にリーチして、八十二件のシェアがありました。その中で、今回、姶良市の方が百五十人と突出して出て、私の力かなと思っているんですけれども、それは置いておきますが。  私の友人の中で、リサーチャーとしてプロで働いている方が、二人御意見をくださいまして、このアンケートは必ず出た後に、問い五の敷地内に一定程度の駐車場が確保できることが必ず一番になるよということを事前に言っていたんですね。そしたら、今回こういう結果になっていたのでびっくりしたんですけれども、体育館を造るに当たって、こういうアンケートを取ったときに、この問い五にあるような設問内容を一般市民が考えるとき、一番分かりやすいのが駐車場だと思うということでした。  また、アンケートの最初のところに答える前に、検討対象地への整備に係るメリット・デメリットというところが二つあったんですけれども、ウェブ上で見ると、県庁東側の土地が恐らく八センチ升があって、農業試験場跡地が三センチという、最初目で見た瞬間にここでバイアスがかかっていると御指摘が一つありました。  この駐車場に関してなんですけれども、例えば、ここに小さくデメリットのところで隣地は民有地であり、用地取得費も含め、土地を買わなければいけないということを一般の人が見て分かるかと。  例えば、駐車場を一台造るのに一千万円かかりますよと言ったときに、果たして県民は駐車場が本当に必要ということを選ぶか。それだったら公共施設を使うよねということになるのではないかという意見があったんですけれども、今回のアンケートで先ほどから玉利室長がおっしゃられているんですけれども、本当にこのアンケートの回答の中では、駐車場が一番必要だということが重要だということが言えるのかということをお伺いしたいと思っています。 351 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回のアンケート調査におきましては、自由意見以外は、全ての欄に必ず回答いただくことになってございます。  そういった中で調査の結果といたしましては、今、委員のおっしゃるように、どの方を対象にしたアンケート調査でも立地環境に重視すべきものとして、敷地内に一定程度の駐車場を確保できるという回答が一番多かったということでございます。  それとリンクいたしまして、会場までの交通手段につきましても自家用車を使うという回答の方が多いということを考え合わせますと、この調査結果につきましては信憑性は高いのではないかと考えております。 352 ◯米丸委員 その信憑性というところなんですけれども、もう一つの問題点が、このアンケートは何回でも答えられるんですよ。同じ人が何回でも答えられます。  私も何回か間違ったので、もう一回戻ったらまたゼロから答えられて、これは何回も答えられるんだと思いました。  例えば、県庁東側がいいという方、谷山がいいという方が何回も何回も同じ回答をしたという可能性がある中で信憑性が本当にあるのかというところは少し疑問に思うんですけれども、どう思いますでしょうか。 353 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回のアンケート調査につきましては、確かに何回も同じ人が回答できることにはなっております。  といいますのも、これを例えば端末ですね、パソコンなりスマートフォンなりで一つの端末につき一回しか回答できないということになりますと、例えば、家のパソコンで家族の方が何回か回答するかもしれない。あるいは親のスマートフォンを使って子供が回答するかもしれない、そういったことも考えますと、そこに制限を加えるべきではないという形で今回のアンケート調査はしております。  そういった中で、今、米丸委員からの御指摘のとおり、例えば、同じ人が複数回、回答するケースももしかしたらあるかもしれません。  ただ、私どもが今回県民アンケートにつきまして、メインの調査としておりますのは、自由意見以外のところを主眼としてアンケート調査を行っております。これは今後の体育館整備に向けて整備候補地だけでなく、今後の検討の参考にしたいということで設定した設問でございます。  これらに関しましては、そういったいわゆる恣意的な回答といいますか、何らかの意図をもって回答するような内容になっていないと考えておりますので、そういった面からいきますと、私どもとしては、今回選択肢として設定した設問につきましては、ある程度信憑性が高いのではないかと考えております。 354 ◯米丸委員 信憑性に関しては私はまだ疑うところであるんですけど、次の質問です。  先ほど、千九百名の方がインターネットで答えられたということで、最も重要だったのが手間を省くために簡潔にしたということだったんですけれども、県民は千九百名答えてくださった中で千四百名の方が御意見をわざわざ書いていらっしゃるということは、すごくここの御意見は貴重だと思うんです。  先ほどこれに関して集計をしていないということだったんですけど、今回このアンケートを取ってくださったのは、我々議会の中でも前回も審議時間が、夜の九時、十時までなった中で、判断材料を頂くということでした。自由意見の中での反対意見とか、もうちょっと先延ばししたほうがいいのではないかという意見もすごく重要だと思うんです。  先ほど、名前を書いた方がいらっしゃるからオープンにはできないとおっしゃいましたけど、何人の方がお名前を書かれましたか。 355 ◯玉利スポーツ施設対策室長 名前なり、住所なり、あるいはどこどこ近辺に住んでいる者ですとか、あるいはどこどこの施設に住んでいる者ですとか、そういったいわゆる個人の情報がある程度特定できるような回答につきましては、今、私の中で何件と明確に答えられないんですけど、そこそこございました。  それらにつきましては、いわゆる個人情報ということで、今回の質問の趣旨がちょっとまだつかみかねているところですけれども、当然、情報公開条例の第七条第一項に規定する個人の情報に当たるということでございます。 356 ◯米丸委員 その方々の分を省いた分の集計というのも条例に引っかかるんでしょうか。 357 ◯玉利スポーツ施設対策室長 名前とか住所、そういったものを省いたもの、それらにつきましてもその後に個人のお考えがずっと書いてございます。  これらにつきましても、県の情報公開条例の趣旨からいけば、いわゆる個人の内心に関するものということでございまして、第七条はいわゆる情報不開示にできるという規定が定めてあるわけでございますけれども、この第一号に抵触するということでございます。 358 ◯米丸委員 このアンケートで自由意見が何個か述べられているんですけど、これは情報開示には当たらないんですか。 359 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これらにつきましては、私どもが自由意見の中で書かれた意見を集約する中で、主な意見を集めて代表的なものを並べたものでございます。  その中身につきましては、スペースの関係等々もございますので、その全てをここに記載しているわけではございません。私どものほうで主要な部分、この方が何が言いたいのかという部分を抜粋してこの中に記載してございますので、これはいわゆる情報公開条例云々という世界からはまた離れてくるのかなと思っております。 360 ◯米丸委員 何を言いたいのかというのを、統計を見て判断する材料を我々としてはいただきたかったなというのが一つあります。  次に移らせていただきます。  自治体事例調査についてなんですけれども、今ここに十五件載せてくださっています。この十五件の参考事例なんですけれども、県としてはこの調査結果から何を導き出して、どう反映したいのかというのを教えていただきたいと思います。 361 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回、十五件の事例を調査させていただきました。対象といたしましては、アリーナスポーツ協議会が示しておりますアリーナ標準で中規模アリーナと呼ばれる観客席六千席から一万二千席の全国のアリーナ、これは数が結構ありますので都道府県立に限らせて調査させていただきました。それからプラスしてメインアリーナにバスケットコートが四面以上ある施設を対象に調査をさせていただきました。  これを調査した理由でございますが、私どもが考えている施設、想定している施設とほぼ同規模であると考えて、今回この中規模アリーナ及びメインアリーナ、バスケットコート四面以上の全国のアリーナの調査をさせていただいたわけでございます。  そうしたときに何が見えてくるかといいますと、これは立地環境にもよりますけれども、具体的にどういったイベントなり、コンサートなり、国際レベルの大会なりをやっているのか、あるいはその施設のいわゆる収支の状況といったものが見えてくるということで、今回調査させていただいたものでございます。 362 ◯米丸委員 この十五件について、私は一個一個調べていったんです。  まず、先ほどおっしゃいました大分の件は、PFIを使っているということだったんですけれども、残りの体育館に関しては二十年超えの体育館が七件、四十年超えの体育館が四件ありました。  例えば、石川県の建設費は百二十五億円ということだったんですけれども、建物のライフサイクルコストというのは大体四、五倍かかるといったときに、六百二十五億円かかって、収支を見ると、利用料金の利益が六千八百八十五万円ということで、全部計算してみたんですけど、何百年かけてこの体育館で回収できるんだと、この参考事例が本当に私を迷わせました。  次に、建っている年数なんですけれども、例えば、東京体育館はもう六十三年たっている事例ですね。次に京都府の体育館なんですけれども、これは四十八年たっています。鹿児島の県立体育館は五十九年ということなんですけど、私これを見たときに、この間、企画観光建設委員会で県立体育館を見に行ったときに、みんなバスに乗った瞬間、まだ使えるよねという一致団結した答えだったんですね。  なので、今回六十三年と京都府の四十八年を見たとき、県の皆様は今ある体育館を建て直すよりもリフォームしたほうがいいのではないかなという意見をここに述べられたのかなと思ったんです。  東京体育館というのは槇文彦さんという方、京都府立体育館は富家宏泰さんという方、本当に有名な建築家ですね、槇文彦さんの建築を見るがために観光になるぐらいの建物なんです。では、そういうことを目指しているからこの十五個を出したのかということ。この十五個を大きさとか羅列しただけで。  先ほどもお話ししましたけれども、皆さんが建てたい体育館が、この十五個の中のどれに一番近いのだろうかということをお伺いしたいと思います。
    363 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回の調査につきましては、さきの定例会のこの委員会におきまして、他県の類似施設の収支の状況を含めて調査すべきではないかという御指摘も踏まえて、今回、ある程度規模を絞って調査をかけたものでございまして、それは当然ながら新しいものもあれば古いものもあるということでございます。  今、米丸委員の御質問でございますが、この十五個の中でどれを目指しているのかということでございますが、私どもといたしましては、どれを目指しているということではございませんで、本県のオリジナリティーを出すためには、先進事例を参考にすることは必要ですけれども、先進事例をまねていくということではなくて、ある程度オリジナリティーを出したものを造っていきたいと考えております。  その関係でいえば、今この十五個、調査をして出してありますけれども、今後整備される総合体育館もございますので、そこらあたりも含めて今後も調査をかけてまいりたいと考えております。 364 ◯米丸委員 最後になるんですけれども、今回、手間を取らせたくないというお話でこういったアンケートになったということなんですけれども、千九百件中、千四百人の方が答えているということは、県民もこれに参加したいと考えていらっしゃるんじゃないかなと思います。  あともう一つ、先輩議員の方々から、十年もかけてこれをやったんだからそろそろ決めなきゃとか、執行部の方もそうおっしゃられるんですけれども、十年もかけて決まらないということは、もしかしたら一番最初のボタンがかけ間違っているので、どこまでいってもかけ間違うと思うんですね。  先ほど山田先生もおっしゃられたんですけれども、本当に原点に戻ることのほうがかえって早道、近道なんじゃないかなと、今回、私、本当に純粋な目で資料を頂いたときにこういうのを作ってくださってやっと判断ができると思ったんですけれども、見れば見るほど判断できないんですね。  私は、もしかしたら時間をかけることが早道なのかもしれないと思っているので、これは要望なんですけれども、ぜひもう一度ゼロからスタートして考えていただければと思います。以上です。 365 ◯松田委員 いろいろ議論がありましたので、ざっくりお聞きをしますけど、隣地所有者との交渉ということで先ほど部長もお話をしていただきました。  今のところテーブルに着くというお話はしていると。どういう要件が整えば正式な協議に入るのか教えてください。 366 ◯古薗企画部長 繰り返し申し上げていますとおり、議会での御論議を踏まえて正式な協議の申出をしたいということでございます。 367 ◯松田委員 今回の予算が通ればオーケーということでしょうか。 368 ◯古薗企画部長 予算につきましては基本構想を策定するという予算でございまして、これも予算特別委員会で申し上げましたけれども、用地そのものに関する予算は組んでおりませんので、今おっしゃった形ではないと考えております。 369 ◯松田委員 先ほどるる西口のときの交渉の様子もお聞きをしました。中央駅西口のときも、我々も決めたつもりはなかったけどな、というのが印象でありました。  その中で、これは自分の感覚なんですけれども、先ほどふくし山委員もおっしゃっていましたけど、谷山も県庁東側もそれぞれいい面もあれば悪い面もある。そうであれば、一つ思うのは、交渉の部分であれば、二つを持ったまま交渉に入るというのはできるんでしょうか。 370 ◯玉利スポーツ施設対策室長 土地の譲渡に係る協議・交渉につきましては、当然相手方にとっては私どもから申し出てお願いをすることでございます。  県庁東側の土地に決まっていない状況の中で、両方あるかもしれないけど協議をいたしましょうというのは、これは相手方に対しては大変失礼な話かなと思っておりますので、そういったことはちょっと難しいと考えております。 371 ◯松田委員 平成二十年代もそういう感じの印象で余りよくなかったと思うんですが、どこで決めるんですか。 372 ◯玉利スポーツ施設対策室長 正式な協議の交渉に入れるか否かというところにつきましては、先ほど来答弁しておりますとおり、議会における御論議の状況を踏まえた上で、私どものほうで判断することになるかと思っております。 373 ◯松田委員 では、あなた方で判断するということでよろしいですね。 374 ◯玉利スポーツ施設対策室長 議会における御論議の状況、これらの様々な質疑、それから先生方からの御意見等も踏まえて、私どものほうで交渉していいかどうかの判断をしてまいりたいと考えております。 375 ◯松田委員 了解しました。十二月議会の委員会のときにも話題にもなりました。議案でもありません。陳情の審査はいたします。結論としては、東側がいいと言おうが、谷山がいいと言おうが物事が動くということで承ります。  アンケートの話もるる出てまいりましたけれども、一生懸命されているのはよく分かるんですけれども、皆さん方が最初は中央駅とおっしゃった。それをやめて残りの二つからこちらにしたいとおっしゃった。その方々が作った資料だから、どうしても東側に比重があった文面が出てくるのは致し方ないと思うんです。  ただ、それを何とか標準化して、両方が分かるような書きぶりになってくれば、我々もきちっとそこを見ていきたいと思うんですけれども、どうしてもあちこちに東側に比重がかかったような文面しか出てこないという印象があるものですから、フラットな議論が少しできにくいと感じております。  何回か説明いただいているんですが、やはり何回読んでも一番分からないのが、土地を買うのと持っている土地が売れる可能性とを同じところで評価すること。これが、全然意味が分からないんです。  我々が、家を買うのに土地を買う、土地は持っている。持っていたほうがそれはいいでしょうよ、それを使ったほうが。それを同じページの両方に並べておくことが自体が明らかに比重がそちらに行っているように見えるんですけれども、御説明はいただきましたので同じ説明していただかなくても結構なんですけれども、これがやはり県民が理解できない部分に入っているんじゃないかと思っております。その上で、前回の委員会の折にも申し上げました。  今議会では、バスケットボール等の国際大会ができる建物を造りたいということでよろしいですか。 376 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私どもが整備を目指しております総合体育館につきましては、在り方検討委員会の提言を踏まえまして、スポーツ振興の拠点としての機能を持ち、それに加えて多目的な交流拠点としての機能を持つということでございます。その規模につきましては、国際大会、あるいは全国大会が開催できる規模のものにしたいと考えております。  国際大会ができる規模ということで、先ほど申し上げましたけれども、アリーナスポーツ協議会がお示ししておりますアリーナ標準を踏まえますと、大体バスケットコート四面、それから観客席が八千席程度と示されておりますので、今のところはこういった形で整備を進めていきたいと考えてございます。 377 ◯松田委員 各自治体における事例調査をされて、県が目指しているバスケットコート四面以上の道府県体育館を調べているのを見たら、国際大会は三か所しかやっていないじゃないですか。鹿児島に造って国際大会は来るのかなと端的に思うんです。九十一ページの北海道立総合体育センターが六回、百九ページの京都府立体育館が一回、百十七ページの広島県立総合体育館が一回、これが目指すところですか。 378 ◯玉利スポーツ施設対策室長 目指すべきところをどこに定めるかというところは、これから基本構想を策定していく中で検討していくべきことかと考えております。  今回、類似の施設として出させていただきました十五施設につきましては、規模が類似する施設ということで出させていただきました。それぞれに置かれている環境、立地に当たっての動機づけ、それから周辺の施設の状況等が異なってまいります。それから、それぞれのアリーナのコンセプトもまた変わってきていると思いますので、一概に国際大会の実績が少ないからといって私どもの目指している体育館もそうなるということではないのではないかと考えております。 379 ◯松田委員 一概に少ないからということではないと思っていたんですよ。でも見てみると、これだけしかないのかと感じてしまうのは事実です。  もともと私は、「する」、「みる」、「ささえる」がメインだと思っていました。その次の段階でコンサートもしようねという話でした。  前回のときに中央駅と比較したときに、県庁東側であれ、谷山であれ、人を集める力が劣りますよねと。ということはやはり規模を縮小してという話をしたつもりです。  室長も、今回場所が変わるということになりますので施設の規模としては当然若干変わってくるのではないかと考えておりますと答弁されております。何か変わりましたでしょうか。 380 ◯玉利スポーツ施設対策室長 施設の規模につきましては、先ほど来申し上げておりますとおり、基本構想を策定する中で今後検討してまいりたいと考えております。その中で、屋内スポーツ競技関係者、あるいはコンサートのプロモーター等からも御意見を伺いながら、どういったバランスでこの施設を運営するための施設を造っていくべきかということを考えていきたいと考えているところでございます。 381 ◯松田委員 ということは、さっきおっしゃったバスケットコートが四面でしたか、国際大会ができるというのも欲しいけれども、規模は検討するということですか。 382 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今のところの考え方としては委員のおっしゃるとおりでございます。  観客席の規模等につきましては、現段階におきましては八千席程度を想定しておりますが、今後、関係者の御意見も伺いながら検討してまいりたいと考えております。 383 ◯松田委員 十二月に議論をした話が、今回の本会議でバスケットボール等の国際大会には八千席必要とされていますという答弁を頂きました。それでは、これで行くんだなと感じました。ということは、十二月の話はちょっと難しいんだろうなという印象を受けます。  今聞いてみると、八千もまだ検討中と聞こえるんですけれども、全体の、どういうものを造りたいということが聞く角度によっって変わるような気がいたします。  根本的には鹿児島の経済もあります。先ほど申し上げたように土地を買わないといかんわけですよ。そうすると、ここまでだったら買えるけど、これ以上高かったら買えないよねという話もしなければいけないし、そうした場合どうしようかということも頭に入れた上で、相手もあることでしょうから。これも難しいところで、両方をてんびんにかけていますよということも言えないことでもあると思うんですけど。  でも、金額で折り合わなかったら、中央駅の後、次、県庁東側も駄目、そして谷山と、一番負の連鎖を感じるんです。今のやり方でいくとですね。もしくはべらぼうな金額の借金を負わせるのか、そういうふうに今の時点の話では想像いたします。  最初に戻りますけど、我々が議決をというようにおっしゃるように見えて、私たちがどう議決をしようが、決めて、実施されるのは県当局の側という印象を受けております。中央駅も、決して議員が賛成のボタンを押すタイミングはなかったように覚えています。だからこそ分かりやすい説明と丁寧な部分が必要ですよねと話をしてきたつもりですので、そこは御理解の上、進めていただきたいと思います。以上です。 384 ◯日高委員 もう大分時間もたってまいりましたが、まず最初に、先ほど知事選挙があるからという話がありました。知事選があるからこの議論をしているんですか。まず、そういう姿勢なのかということからお聞きします。 385 ◯玉利スポーツ施設対策室長 この総合体育館は県民のための総合体育館でございますので、知事選には一切関係ございません。 386 ◯日高委員 そういう姿勢でないと私どもも話もできませんし、また、そういう印象を与えることもいけませんしね。そうい意味ではやはり誠実に一つ一つやっていくというのが大事だと思っております。  先ほどホームページのアンケートの数の話も出ました。私はどっちにしても、谷山、県庁東側、鹿児島市内にできるから、まだ多いと思っていたから、案外少ないなと私は感じているんです。  玉利室長は結構多かったというお話もしたような気がいたしますが、私はこの地域にできるということで、まだまだ数が多くても当たり前じゃないかなと思っているんですが、いかがですか。 387 ◯玉利スポーツ施設対策室長 ホームページを活用したアンケート調査の回答数につきましては、千九百七十件プラス、ファクスでいただいたのが六件、合計で千九百七十六件で間違いございません。 388 ◯日高委員 それがやはり結構多かったなというイメージですか。 389 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私個人の感覚としては、たくさん御意見を頂いたと考えております。 390 ◯日高委員 私とそこら辺がちょっと見解の違いがあります。  私はこの地域だけに、例えば鹿児島市内の皆さんがこの体育館について、どういう状況になるかということを見ている中では、案外少なかったなという気がいたしておりまして、そういう意味でいろいろアンケートの取り方、いろいろこともまだ考えなければならなかったかなと思っております。  それから、先ほどからあります基本構想でありますが、予算も出ております。そういう中で基本構想の策定についていろいろ意見が出てまいりました。  これを策定していく中でどういう状況だとか、どういう形になりましたと、それが決定してこのままずっといくわけじゃないわけですよね。いろいろ意見がある中でまた取り入れながら、新しくまたやっていくという考え方でいいんですよね。 391 ◯玉利スポーツ施設対策室長 基本構想の策定に当たりましては、土地の譲渡協議が調うことに加えまして、施設の規模や構成、整備予定地、それから大まかな整備スケジュール、その他、整備構想に盛り込む内容につきまして、県民の皆様方の御理解を得る必要があると考えております。  これらにつきましては、予算の執行を認められたならば、当然、専門のコンサルに委託をいたしまして、このコンサルとも常に連携を図りながら、施設の規模・構成ですとか、あるいは収益性、経済波及効果、そういったものも含めて検討してまいりたいと思います。  なお、その検討に当たりましては、当然ながらこの施設の主な利用者となります屋内スポーツ競技関係者、それからコンサートの専門家も含めて御意見をお伺いしながら検討を進めてまいりたいと考えております。 392 ◯日高委員 この基本構想を策定していく段階で、場所の話が今ありましたよね。そこがないとなかなかできていかないということで、先ほどからありますように民有地の取得という意味ではどういう段階でできるのかという話をやっております。先ほど、議決を何もなくてもそちらの判断でやるという委員の言い方もありましたが、もう少し分かりやすいように、それはあうんの呼吸というのではなくて、どういう状況になったら皆さんがそういう判断をされるんですか。 393 ◯古薗企画部長 私の考えておりますのは、議会の御論議を踏まえて正式な協議の申入れをしたい、それから予算につきましても議会の御論議を踏まえて執行したいということを何回も申し上げております。  これにつきましては、確かに議決案件でもないので議会の明確な意思というのは示していただくのはなかなか難しいと思います。ただ、この委員会の議論の中で、例えば一定の方向性を示していただければ大変ありがたいと考えております。 394 ◯日高委員 何事にもこれを進めていく中でもやはり一定の形をつくって、たたき台をつくって進めていかなければ先に進まないと思うんですよ。  そういう意味では、執行部の皆さんも時間をかけて、いろいろな意見はありましたが、そういうものを形づくって出してきている部分があります。  私は、もうそろそろ一定の方向を示し、そして、今から造ろうとしている体育館というものを形づくっていくためには、一定のものを出していただいてやっていくという段階に来ているんだと私は思っております。  それはそれぞれ一人一人生まれた環境も違う、住んでいるところも違う、考え方も違うのは当たり前であります。そういう中で集約を図ろうとしているわけですので、私はいつまでもいつまでも引っ張っていくというのはどうも合点がいきません。先ほどありましたように知事選があるからとか、そういうものに結びついていっては駄目だと思っています。  純粋に、私どもの気持ちとしは、本当は自分のところに造ってもらいたいですよ。そしたら、屋久島に造れば飛行機も船も今までよりよくなりますよ、あそこに行かないとできないわけですので。私は日頃から言っているんです。県庁も向こうに移してくださいよと、そしたら向こうに行ってこういうこともしなければならないわけです。  これは先ほど山田委員の言っていたことともつながるわけですが、私も一年間ずっとこの委員会に所属しております。そういう中でいろいろ議論も聞いてまいりました。やはり私は一定の方向性というのを委員としての責任を持って出すそのときだと私は思っております。私はそういう意味で自分なりの判断をしていきたいなとそのように思っているところでございます。  まだ、いろいろと申し上げたいんですが、委員外議員の皆様も待っておりますのでこれぐらいにいたします。最終的にはお互いの意見を出し合って決定していくわけですが、私はぜひとも十年、十二年かかっているからこそ早く造っていただきたい。やはりその機運とタイミングというのがありますよ。そういう状況があるときでないと駄目だと思っていますので、そういう意味ではやはりしっかりと結論を出すと、そのことが大事だと思っております。  先ほど、部長がいろいろ議会の判断というものを待っているという考え方を出されましたので、そういうことも含めて判断をしていきたいと思っております。以上です。 395 ◯山田委員 確認でお聞きしたいんですけど。  今までの御議論を聞いておりまして、執行部のまた答弁も聞いておりまして、そうであるかないかを答えてもらいたいのです。私の認識としては、これから議会の皆様方の御議論も拝聴しながら、方向性は短兵急に決めるんじゃなくて、御議論を頂いて、それを尊重しながら方向性を出すに向かって歩を進めていきたい、こういう考え方で執行部はおられるんだなと私は思うんですけど、違うなら、うんにゃ、そうじゃねどと。大体そういうことだと。二つに一つで部長が答えてみてください。 396 ◯古薗企画部長 私どもといたしましては、従来からそういう姿勢で臨んでいるつもりでございます。 397 ◯伊藤委員 委員の皆様が質問し終わったということですので、最後に副委員長から一つ質問させてください。  玉利室長が、先ほどの答弁の中で、基本構想を策定するためには今回提案されている総合体育館基本構想策定事業の予算九百三十六万五千円を執行するには整備する土地を定めなければならないと申されました。まさにそのとおりだと思います。  そこで、県庁東側の協議においては、三反園知事が土地所有者のトップに正式に譲渡交渉の申入れをして協議に入らなければ前に進まないと思いますが、ひとつ見解をお示しください。  また、屋内スポーツ競技団体からの今回の陳情には県庁東側に建設をしていただきたいとありますが、本日の議論を踏まえますと、まだ建設をする段階ではなく、建設を開始するための入り口だと感じているのですが、県側の見解をお示しください。以上です。 398 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今、伊藤委員がまさにおっしゃいますように、基本構想の策定に当たりましては、当然のことながら、最終的には整備予定地も入ってきます。  その中で県庁東側の土地に関しましては、県有地のみならず、隣接する民有地を取得することが必要になってまいります。そういった意味で隣接する民有地の所有者と協議を行うことは、基本構想策定の絶対条件であるというふうに考えてございます。(「暫時休憩をお願いしていいですか」という者あり) 399 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後八時三十六分休憩      ────────────────         午後八時三十七分再開 400 ◯郷原委員長 再開いたします。 401 ◯玉利スポーツ施設対策室長 土地譲渡の協議・交渉に当たりまして、どういった形でするのか、質問自体は最終的に知事がどういう形で交渉に乗り出してくるのかということでございますが、交渉自体は私ども事務レベルで細かいことを詰めていくことになるかと思いますが、最終的には、何らかの形でお互いのトップ同士の合意が図られるということになるかと思います。  それから、基本構想の策定につきましては、当然ながら、今後、総合体育館を整備していく上でのまさに入り口の部分だと考えておりますので、今回、当初予算案の中に計上しております基本構想策定支援業務が前に進まないと建設も当然前に進まないということになろうかと思っております。 402 ◯伊藤委員 やはり入り口の部分だと思います。今回の予算にしろ、そういう部分が提案されているのは入り口の部分であると私も感じております。  やはり今後も土地所有者との交渉の中で不具合もやはり出てきて、どうしてもやはり駄目だったということもなきにしもあらずですので、やはりその辺をしっかりとした協議をして臨んでください。以上です。 403 ◯郷原委員長 ほかに質問等はございませんでしょうか。    [「なし」という者あり] 404 ◯郷原委員長 それでは、委員の質問等が終わりましたので、ここで、傍聴されている議員から、もし発言の申し出がありましたらお願い申し上げます。  なお、この際、発言をされる委員外議員に申し上げます。  さきに申し上げましたとおり、発言は、当委員会委員の質問の趣旨と重複しないように、また、論議を蒸し返さないように簡潔にお願いいたします。  また、発言は、原則として委員外議員発言席でお願い申し上げます。  なお、安楽議員の質問等につきましては、自席での発言を認めることといたします。 405 ◯大園議員 大変貴重な時間に委員長の許可を頂きまして委員外議員として大変感謝いたします。  また、委員の皆様方にも心から感謝いたしたいと思います。  それでは、座って質問させていただきます。  中央駅西口、それから今度の県庁東側、これは中央駅西口も当時、知事の強い意志があると。そしてまた、昨年七月頃、我々が聞いておったのは、中央駅西口はもう暗礁に乗り上げて、知事が県庁東側にシフトしたんじゃないかという話も聞こえてきました。だから、そのとき、MBC放送は、当時社屋を計画して進めていた事業を一旦中断して経過を待ったような話も聞いております。  その際に、私が今回一番問題にしていることは、中央駅西口にしろ県庁東側にしろ、この進め方の問題をもう一回お願いします。
     一つには、この県庁東側について、私は谷山に住んでおりますけれども、谷山がいいとかそういうことを私が言っているんじゃなくして、この東側について、そしてまた、谷山についての検討・比較を含めて質問したいと思っております。  実は、昨年の九月、知事が中央駅西口を断念されたときに、陳情者の増留さんは、国体にも間に合わなかったらじっくり構えていい体育館を造っていただきたいということを新聞にコメントされております。  要は、増留さんがスポーツ団体の意見を聞いたと言われております。実は、私もボクシング協会、それから柔道の協会、そしてまた卓球の協会の方々、障害者の方々に話を聞いてみました。その中で言われたのは、もう国体に間に合わなかったら、じっくり腰を据えていい体育館を造っていただきたいという話でした。  競技団体の意見というのはここに書いてある早く造ってくれ、競技団体は恐らく、体育館が古いから早く造っていただきたいということだと思いますので、ぜひそこのことと、県の財政も含めたこの体育館建設については、少し次元が違うと思います。  まず、一点、農業試験場跡地について、私はメリットを次のように思っております。まず、土地が県有地である、売買にお金が要らない、それと、交通の面では、指宿スカイライン、それから電車、これは指宿枕崎線を使った谷山駅、慈眼寺駅をしっかり利用できて交通の便はよくなっている。そしてまた、今後、県道の改良が可能である。それから、谷山地域は、先ほど、ふくし山委員もお話しされておりましたように、二次的な波及効果があるんだよということで、ホテル・旅館、そういったものも今後できるんだろうと思っています。  そして、渋滞対策については、玉利室長に一つお伺いしますけれども、ここの二十二ページ、二十三ページ、この道路の渋滞の問題を書かれております。県庁までは四車線でずっと書かれております。玉利室長は県庁に行くまでの道路、それから天保山を越えてくるこの道路の中で、土日にいろいろな行事があるときに、このうちどこが渋滞すると思っていらっしゃいますか。 406 ◯玉利スポーツ施設対策室長 土日のイベント開催時にどの道路が渋滞するかという御質問かと思います。  私、前の定例会でも申し上げましたけれども、慈眼寺駅のそばに住んでおります。ですので、二十二ページの図面でいきますと、例えば県立鴨池野球場なども含めて下のほうからやってくるわけでございますが、どこが渋滞しているかというのは、恐らく最初に皆さんが駐車場を探すのは、この鴨池公園の周辺の無料の駐車場、それから、そこに一番近いお隣の鴨池市営駐車場、この辺りが渋滞するのではないかと考えております。 407 ◯大園議員 ここに皆さんが示している四車線になっている。しかし一番混むのは、この鴨池隧道、二車線ですよね。ここが混んでいるときは、鹿大の大学前まで混んでいるわけです。だからぜひ、こういった混んでいるところ、それから天保山大橋の二車線になった天保山公園のところは二車線なんですよ。土日のイベントがあるときは必ずここが混むんですよ。  だから、皆さん方の渋滞がここが谷山よりも少ないという考え方、調査を自分たちでもう一回当たってみてということを要望しておきます。  それともう一点、先ほど農業試験場跡地のメリットを言いました。それでは、建設に当たって、農業試験場跡地の今のデメリットは何がありますか。 408 ◯玉利スポーツ施設対策室長 建設に当たってのメリットというのは、まさに今、大園議員がおっしゃったように、県有地であって用地の取得の必要がないということ、それから、そういったJRの慈眼寺駅から近いというようなことがあります。  デメリットに関しましては、交通アクセスの関係でいえば、その反面、バスの本数が少ないということ、それから、市電を利用した場合に谷山電停から若干遠いということ。これは交通アクセスの問題でございます。それから、これは財源問題になりますけれども、ここを活用することによって、将来的にここを売却しようとする際に、その売却する機会を逸するということかなと思っております。 409 ◯大園議員 それでは、次に、県庁東側に係るメリット・デメリットを申し上げます。  メリットについては、皆さん方がこの体育施設が集約するから、今後ここをスポーツの一つのメッカみたいに考えようと。しかし、デメリットとしては、今の民有地を取得することの今後の交渉、JPと同じような経過になる可能性もないとは言えない。まず、これが一点。  それから、そこの県有地の駐車場を使っている方々の問題,それから皆さんが心配される最大のネックは、今の県に、ここに投資するだけの財源があるかということを言われているわけです。こういうことを見たときに、県民が本当に納得して、県庁東側はいいと言うと思いますか。 410 ◯玉利スポーツ施設対策室長 大園議員から御指摘のございました最大のデメリットとして、現状の県財政の中で民有地の取得が県民の方々から御理解いただけるかということでございます。  私どもといたしましては、県の財政状況、厳しい折の中でも、県勢の発展に資する事業、それから県民の福祉の向上に資する事業については、一定程度のめり張りのついた予算編成をしなければならない、すみません、これは私の立場で言える言葉ではないんですけれども、そういうふうに考えております。  そういった中で、この総合体育館につきましては、現在老朽化している現行の県体育館の状況、それから、これまでの検討の経緯を踏まえると、必要な施設であると考えておりまして、その整備場所に当たってどこを立地場所にするかと考えたときに、今回、二つの土地について比較をさせていただきました。これは少なくとも評価に当たっては、お互いの立地環境をそれぞれ十項目にわたって調査・検討した上で、今回私どもの考え方をお示しさせていただいたということでございます。  取得に係る財源につきましては、本会議の答弁でもございましたけれども、引き続き行財政改革に努めつつ、基金や県債の活用、それから未利用財産の売却、こういった形で何とか捻出するということになろうかと思っております。 411 ◯古薗企画部長 財政問題につきまして、先ほどから議論もありますので、私からも答弁させていただきたいと思います。  私も財政課におりましたし、実は玉利室長も財政課におりました。そういうところで企画部の立場ではありますけれども、やはり財政問題をいろいろ御心配いただいておりますので答弁申し上げたいと思います。  まず、本会議でも申し上げ、今、室長も申し上げましたけれども、やはり基金の活用、県債の活用。県債残高が多いものですから、県債が悪玉のように言われていますけれども、本来の地方債の目的といいますのは、やはり長年にわたって使われる施設については、長年そこを使う人たちの税金等によって返していくということです。現金で全部造りますと、その年にいた人たちのお金で造るということになりますけれども、地方債を発行することによりまして、例えば二十年償還であれば二十年間、その施設を使う人たちが払っていくという形になりますので、それが地方債の本質だと思っております。  したがって、県債残高が多いのは問題ではありますけれども、適宜適切な地方債を管理しながら、地方債を発行していくというのは、箱物にとっては宿命、道路事業についても公共事業債等々発行しておりますけれども、そういう長年にわたって県民が負担すべきものというのは、当然に地方債を発行することによって、負担の平準化を図っていくというのがあるかと思います。  それから、今は総合体育館の財源、百億円とか百五十億円とかそういう話が出ておりまして、総合体育館の財源についての御心配を頂いております。  私どもは、やはりこれは県政刷新大綱でもそうでしたし、現在の財政運営の基本であります行財政運営戦略についてもそういう記載をしておりますけれども、普通建設事業費については、事業の優先順位を明確にし、めり張りをつけた社会資本の整備や機能を重視した無駄のない施設整備を行うこととし、毎年度の予算編成において、具体的に検討を行うこととするということを基本として、普通建設事業費をコントロールしております。  今年度の予算千六百億円余りあります。それから来年度の予算にも千六百億円余りあります。その中で、全体を普通建設事業費をコントロールしながら、それから地方債の発行もコントロールしながら財政運営を行っているということでございますので、例えば、総合体育館の整備費用が幾らかかるということ、これは基本設計、実施設計をする過程において、大体の建設事業費、もちろん入札によって変わってきますけれども、建設工事費がだんだん角度を高めていきますので、その財源をどうやって確保するか、それは普通建設全体の事業費の中でコントロールできるのか、それから財源として、国庫補助金が活用できるのか、そういうことを検討しながらまさに毎年度の予算編成の中で検討していくということになろうかと思います。 412 ◯大園議員 最後の質問です。  先ほど、松田委員が言われたみたいに、我々が頭の中で感じるのは、やはり県庁東側ありきで皆さん方が先に進めるもんだから、やはりこういう無理があるんだろうなと。そういうことを考えるときに、確かに財政のことを言われたんでしょうけれども、この財政については、県民の多くがこの大変な県の財政を考えるときに、もう一回、県は素直な気持ちで、県民の今の状況を考えるというのが私は大変大事なことだと思っておりますので、これは要望にしておきます。以上です。ありがとうございました。 413 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後八時五十三分休憩      ────────────────         午後八時五十五分再開 414 ◯郷原委員長 再開いたします。  ここで、あらかじめ時間の延長をいたしておきます。  さきに午後九時三十分まで時間延長しておりましたが、残りの質問の関係もありますので、会議はおおむね午後十時までといたします。  引き続き、新たな総合体育館関係の審査等を行ってまいります。 415 ◯鶴丸議員 委員長には、貴重な時間を配慮いただきましてありがとうございます。  二点質問いたしますが、まず一点目は、アンケート調査のうち、自由意見の関係、建設場所につきまして、視点を変えて、質問させていただきたいと思っております。  先ほど来、自由意見欄の部分についての話がホームページの方々のみの話が出ておりますけれども、この自由意見欄には、そのほかに、いわゆるスポーツの指導者の方々、それからモニターの方々、この方々も自由意見欄の記載をされておられるわけです。ということは、大変重みのある意見ではないかと私は思っております。  しかも、私が間違っておりましたら御指摘いただきたいんですが、執行部は調査の結果を今までの答弁の中では、四つないし五つに分類されておられるわけです。  県庁の東側がよいとするもの、県農業試験場跡地がよいとするもの、それ以外の場所がよいとするもの、県民の声をもっと聞いてもらってじっくり進めてほしいという、そして用地の取得をする場合の懸念と、こういった形におおむね分類されますよという答弁を頂いておりますので、私はこれらの五つの分類でいきますと、県庁の東側をよいとするものは、直感的に割合で考えると三割おられたんだろうかなと思います。反論があったら言ってください。  そこで、申し上げたいんです。これをまとめて知事にレクチャーをしておられると思います。いつされたかというのはスケジュールを見ると、なかなか日が空いていないですがどこかでかされたんでしょう。このアンケート調査の結果について、知事レクにおいて、このいわゆる自由意見の土地の用地の部分について、どういう説明をされたのか、まずそれをお聞きしたい。 416 ◯古薗企画部長 まさにこういう意見もあり、ああいう意見もありという御説明を申し上げました。 417 ◯鶴丸議員 恐らく、知事は、このアンケート調査の中で自由意見とはいえ、まず、非常に回答が多かったということがございました。また自由意見を書かれた人たちが圧倒的に七割を超えている。  当然、執行者としては、そのことに関心を持ちながら、逆に、どういう状況だったのか、あれもあった、これもあった、そうかということではなくて。土地については見直しを含めて、仮に、自分が考えていることと違う意見が多かったんじゃないかとすれば、その問合せをしない政策協議というのは余り考えられないと思うんです。  そこはまさに自由な意見の討論があって、そして、それでも、その意見というのは無視してもいいよと、自分としてはやはりこの場所でいくんだという結論を出したのがこれだというふうに理解してよろしいでしょうか。 418 ◯玉利スポーツ施設対策室長 自由意見欄の意見につきましては、全て今お示ししている形で知事に御説明をいたしました。その中で、知事といたしましては、当然、Aという御意見もあればBという御意見もあるし、Cという御意見もあるし、AでなくてBだという御意見もあるということで、様々な方々の御意見が頂けたということで、その場の協議はしております。 419 ◯鶴丸議員 そこが政策協議。例えば、県庁東側を進めたいと知事は言っておられるわけですから、そのところがどのくらいの割合であったのかということを全く聞かずに、Aもあったの、Bもあったの、Cもあったの、そんなの関係ない、その県庁東側で進めなさいよと。  政策協議を十分にされたとよく言われますけれども、もし、このやり方をやっておられるのであれば、僕はこれで十分だとは言えないと思うんです。 420 ◯古薗企画部長 政策協議のやり方についていろいろ御意見があるかと思いますし、私どもなりの意見は持っております。  今回のアンケート調査の結果につきましては、言い方に語弊があるかもしれませんけれども、人気投票をやったつもりではございません。  要するに、今、意見を頂いた自由意見一つ一つそのものが非常に大事な意見であります。そういう中で、どちらが多かったとか少なかったとかそういうものではなくて、やはり我々がそうだよねと、別に東側がどうとか、農業試験場跡地がどうとかいう問題ではなくて、県民の方々お一人お一人がどういう意見を持っておられるのか、そこは重視しておりますし、これからも参考にしていきたいと思います。  ただ、私どもとしては、十二月議会でも申し上げました、情報不足ということも言われましたので、今回また改めてのデータの整理等を行いまして出しましたけれども、少なくども私どもの考える客観的な評価、これはありきとかそういうことではなくて、純粋に評価した結果を我々は十二月議会もお出ししましたし、今回もお出ししたつもりであります。  したがいまして、自由意見一つ一つは大事ですけれども、やはり客観的評価を持って今回の検討結果を改めてお出ししたということでございます。その中で政策協議という話であれば、知事レク、あるいは知事からのレクチャー、そういう中で一つ一つを考えて今回お出ししたところであります。 421 ◯鶴丸議員 大変苦しい答弁だと思うんですよね。  意見は、四つに分類されて答弁されておられますよね、報告書には細かく幾つか並べてあるんですが、議会で答弁された話は、大きく分けると東側、谷山、その他、あるいはもうちょっとゆっくり進めたらいいじゃないかと。このあとの三つは、いわゆる県庁東側外の概念なんです。その部分がどれくらいだったのかというのを言わずに、その政策協議を進められたというふうに理解すればいいんですか。 422 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後九時二分休憩      ────────────────         午後九時五分再開 423 ◯郷原委員長 再開いたします。 424 ◯古薗企画部長 本会議の答弁におきましては、時間の都合等もありますので簡潔な答弁を心がけおりますので、その政策協議でいろいろ知事と協議をした全てを本会議で答弁しているわけではございません。まさに今、議員おっしゃったとおり、本会議の答弁と政策協議とはまた内容は異なるものと考えております。 425 ◯鶴丸議員 もう一回です。  先ほど答弁の中で分類を四つにされたんですよ。分類というのは答弁ですよ、こういう意見がありましたという大きな意見を四つに分類された。  つまり県庁東側と農業試験場跡地とその他と、もうちょっと慎重に進めるべきではないかと、こういう分類になったということは、その全体を見たときに、県庁東側という意見はそれほど多くなかったのではないですかと私が申し上げているわけです。  それは、明確な割合を出しておられませんので回答はありませんが、そのような中でもし決めたのであれば、私はもうちょっと慎重にこれはやるべきではないかという意味で申し上げているんですよ。  つまり、判断がそういう材料の中で申し上げたような、圧倒的に割合として少ないようなアンケート調査が仮に出てきておったと、そうしたときに、やはり東側ですよという論理の持っていき方というのはおかしいんじゃないですかという意味で質問しました。 426 ◯玉利スポーツ施設対策室長 自由意見欄に寄せられた意見につきましては、先ほど四つに分類されたということを議員おっしゃいましたけれども、これは先ほど部長が答弁申し上げましたとおり、本会議の答弁ですので、ある程度簡略化して説明させていただいた。  実際には、分類の仕方としては八つ分類してございます。これはまた後で数えていただければ分かると思いますけれども、これらにつきましては、全て知事にもしかっりと見ていただいた上で、このような最終的な書きぶりになったと。  繰り返しになりますけれども、私どもの今回のアンケートの本来の趣旨としましては、選択式のほうが今回のアンケートの本来の趣旨でございまして、自由意見欄の数の積み上げなり割合を協議する、これをもって議論することにつきましては、本アンケートの趣旨になじまないと考えております。 427 ◯鶴丸議員 申し上げておきたいと思います。  この自由意見欄というのは、丸をするところじゃなくて記述をする。この記述までしたということは大変重みのあるところで、そこはやはりしっかり受け止めて対応すべきだと思っておりますので、そのことをまず強く申し上げておきたいと思います。  それから二点目、大きな問題として、先ほど基本構想の中に建設費の問題はずっと聞こえてこないんですね。基本構想の中には建設費を入れられるんですか、入れられないんですか。 428 ◯玉利スポーツ施設対策室長 基本構想の策定に当たりましては、様々な検討を今後進めていくつもりでありますが、その中には概算の事業費も盛り込む予定でございます。 429 ◯鶴丸議員 分かりました。そこで、質問いたします。(「委員会のルールを守ってください」という者あり)  用地費の関係です。用地費の関係は、大変財源が厳しいという中で、私は建設以上に難しい問題を含んでいるというふうに思っております。私が本会議で質問して、その中で答弁があったことを再確認したいと思います。大事な部分です。  用地の交渉に当たって、いわゆるマスコミの会社の代替地として中央駅西口の話が漏れ聞こえてきている。この中央駅西口を代替地としてするような協議というのは大変な問題が残りますよと、その理由は鹿児島市の顔である、いわゆるまちづくりの顔であるここをその議論の対象にするわけにはいかないんじゃないでしょうかと。それから一般財源が不足した場合の財源に当たる、非常に投資効果の高い中央駅西口ですので、このような話というのは、知事さん、よもやないでしょうねと再質問をしたときに明確な答えがなかったんですのでお尋ねしておきたいと思います。その協議の中で、中央駅西口との代替の話というのは、前提としてないということで明解に理解してよろしいんでしょうか。 430 ◯古薗企画部長 今の段階で申し上げることは何もありません。 431 ◯鶴丸議員 もし、代替地の議論になったときには、これは議会の大きな、推進する推進しない以前の問題として大きな議論になりますので、その話が出たときには、再度この議会の中で議論を展開した上で物事を進めていくというふうに理解していいかどうか。 432 ◯古薗企画部長 仮定の話ですので何とも申し上げられませんけれども、これまでもそうですけれども、やはり議会の御論議を踏まえて様々なことを行っていくわけですので、やはりそういうことになれば、そういうことになるんじゃないかと思います。 433 ◯鶴丸議員 念を押したのは、伊藤前知事のときにも同じようなケース、ドルフィンポートを代替地とされたことについては先ほど話があったとおりです。  あの中央駅西口というのは、鹿児島市にとっても県にとっても、最もまちづくりの顔となる部分ですから、この取扱いについては、相当慎重な進め方をしていただきたいということを強く要望しておきます。曖昧な答弁だったと思いましたので。 434 ◯古薗企画部長 若干、事実だけ申し上げたいと思います。  県工業試験場跡地につきましては、平成十七年のときには、一旦売却をしようということで公有地の拡大の推進に関する法律に基づきまして、鹿児島市に買い取りの要望があるかということを検討した事実もあります。  その後、住民の方々から乱開発を招くような売却はしないでほしいという御要望も踏まえて、平成十八年から中央駅西口地区の一体開発を目指して動いてきました。  その後、一体開発の枠組みが壊れた段階では、また、平成二十六年頃だったと思いますけれども、売却を含め幅広に検討するということを本会議で申し上げてきたところであります。  また、その後、体育館の話になり、また、昨年からは幅広に検討するという状況ですので、議員おっしゃるように、県工業試験場跡地は大事な土地ではありますけれども、過去にはそういう経緯があったということでございます。(「以上です」という者あり) 435 ◯郷原委員長 この際、委員外議員の皆様方にお伝えさせていただきます。  先ほど来、申し上げておりますとおり、常任委員会におきまして慎重審議を重ねてきております。委員外議員の皆様方におかれましては、発言は委員の質問と重複しない形で、また、簡潔に話を蒸し返さない形での御質疑をよろしくお願い申し上げたいと思います。 436 ◯藤崎議員 御理解いただきまして、ありがとうございます。重複せずに全く出ていない質問をいたします。  交通アクセスについての資料の取りまとめの部分で、資料作成に当たりましては、それぞれの関係先に問合せをしているかと思います。どこまで深掘りをして問合せして作ったのかなという質問をさせていただきたいと思います。  まず、JR九州でございますが、平日四十六便とか、土日・休日四十四便とか便数が書いてございますが、なかなか目先の便数はそうなんですけれども、JR九州も一企業体でございますので、それぞれ経営の状況によっては便数を減らしたり、あるいは需要に応じて便数を増やしたりとかということもあろうかと思いますが、その辺も含めて他県で体育館ができたとき、あるいはこういう事例があったときには便数を増やすんですよみたいな問合せ、また会話のキャッチボールがあったものなのか、その辺をお尋ねしていきたいと思います。 437 ◯玉利スポーツ施設対策室長 すみません、他県のアリーナ、体育館の事例は調べておりません。  今回、もし仮に県農業試験場跡地にアリーナ、体育館を整備する場合に、当然、最寄り駅は慈眼寺駅になります。指宿枕崎線につきましては、皆様御承知のとおり単線区間となっております。仮に大規模なイベントがあるとなった場合に、例えば、増便することができるかという質問をいたしましたところ、単線区間であるので、それはなかなか難しいという御回答でございました。  ただ、代替措置として車両を増やす、二両を三両にするといったことは可能かもしれないという御回答でございました。 438 ◯藤崎議員 分かりました。じゃ、どうやって輸送力を増加するかにつきましての基本的な考え方を承ったということは理解いたしました。  続きまして、バスです。  なかなか鹿児島市内のバス路線も運転手不足で厳しい現状が続いておりまして、例えば今度の四月から、うちの校区でも運転手がいないから通学バスがなくなりますという事態に直面しておりまして、なかなかバスの増便が厳しい、また、路線の改廃が厳しいという状況がございます。  今ここで、バスでの輸送もそれぞれ考えていらっしゃるかと思いますが、バス協会に対してこういったバス路線の現在抱える問題、また、将来、今の知見において分かっている課題、バス路線を引いた場合の課題につきまして聞き取った結果がありましたら御披露いただきたいと思います。
    439 ◯玉利スポーツ施設対策室長 議員御指摘のとおり、運転手不足等々によりましてバスの運行が非常に厳しい、あるいは鹿児島市営バスが民間移譲されるという現状は私どもも承知しております。  それぞれのバス会社に体育館が整備されたときに、例えばバスの増便ですとか、あるいはシャトルバスが運行できるかというお問合せをしたことは現時点ではございません。  場所が決まらない段階の中で、そこまでの問合せはまだしていないというところでございます。 440 ◯藤崎議員 渋滞関係でよくバス会社が言うのが、定時定刻運行で人を守るのが我が社の使命ですみたいな話もあったりするので、このバス会社への問合せというのは、なかなか決まらない段階で問合せをするのはなかなか難しいとは思いますが、実際できたときにバスが来ませんでしたというわけにもなかなかいかないと思います。  ここはひとつ情報収集の一環としてやっておくべきではないかなと思いますが、御見解をお聞かせいただければと思います。 441 ◯玉利スポーツ施設対策室長 バスの増便に係る御質問でございますが、ただいま鴨池公園で行われております各種のスポーツ大会、プロ野球ですとか、あるいは鹿児島ユナイテッドFCの試合、そういった大規模イベントが開催される際には、主催者から市の交通局に依頼をいたしまして、行き及び帰りのバスの増便がなされているとは確認しております。 442 ◯藤崎議員 ありがとうございました。  続きまして、今度は現在整備中の道路の整備効果を見越した立地の在り方に関しましてです。  東西道路とか南北幹線道路とか中央港湾道路とかありますけど、その辺の完成後を見越した将来の十年後、十五年後の交通体系の姿みたいなことは、この議論の中でどのように反映されておりますでしょうか。 443 ◯玉利スポーツ施設対策室長 現時点における資料におきましては、将来の道路計画を反映した形になってございませんが、大規模なスポーツ施設を整備するに当たりましては、交通影響分析というのは極めて重要であります。  そういった観点から、今後、基本構想を策定する段階に当たりましては、現状の交通量に加えまして、今後整備が予定される道路の交通量、それから時間短縮効果、そういったものも踏まえた上で検討する必要があると考えております。 444 ◯藤崎議員 分かりました。道路の整備後の鹿児島市の姿というのもぜひ見ていただきまして、検討の一つの材料にしていただければと思います。何せ、体育館ができてから二十年後、三十年後の人口、また交通体系含めてどうなっているかなかなか予測がつかないんですけれども、現在の知見におきまして、将来予見される交通アクセスにつきましても、最大限の情報収集をした上で計画に反映していただきますようにお願い申し上げまして終わります。 445 ◯おさだ議員 まず、委員長はじめ皆様方にこのような貴重な時間をつくっていただきましたことを感謝申し上げます。ありがとうございます。  先ほどから議論が出ているんですけれども、私も一般質問をこの間させていただきました。そもそも知事が答えない。そして部長が答える。知事が東側に体育館を造りたいと、何度も言うように、場所じゃないんです。こういった体育館を造りたい、それがどこの場所なのかというところが全く見えない。  先ほど皆さんが申し上げましたが、私もアンケートの一千九百七十六件の中の八〇%、七〇%の方々が駐車場を確保してほしいと、交通は車で来ますと、そういうことがありましたけど、実際、この二つの場所で何台ぐらい確保できますか。それは一般質問でも答弁していましたけれども、何台ぐらい確保できますか。東側と農業試験場跡地でですよ。 446 ◯玉利スポーツ施設対策室長 現在この資料でお示ししているシミュレーションで申し上げますと、県庁東側の土地につきましては、平面平置きと仮定いたしますと四百十台、それから、農業試験場跡地につきましては、平面平置きと仮定いたしますと九百六十台になります。  今後の整備予定といいますか、基本構想を策定する上では、当然、駐車場の構造なりその台数なりを計算することになると思われます。  当然その構造につきましては、当該施設の規模・構成、それを踏まえた車の流入量等を計算する必要がありますので、それらを踏まえた上で、例えば県庁東側の土地でしたら何階まで上げればいいのかとか、そういったところを検討していくことになるのかと思っております。 447 ◯おさだ議員 だから、その一般質問で私は駐車場がどのぐらい確保できるかと聞いていて答えなかったわけですよ。今、ここに書いているじゃないですか、四百十台、九百台と。今答えるわけですよ。  どっちの駐車場の台数が多いからということ、農業試験場だろうが東側だろうが、どこに造ってほしいということを私は議論しているわけじゃないんですよ。どこの場所ならふさわしいかという観点にたっているわけであって、そういったことをしっかり答えていただきたかったということです。  そうしますと、体育館のいわゆる基本構想、この四ページと五ページを見ると、もう構想はできているじゃないですか。メインアリーナ、サブアリーナ、武道場、弓道場、バスケットコート四面と。中央駅のもともと工業試験場跡地にあった基本構想があり、この四ページと五ページと六ページを見ると、既にメインアリーナはあると。では、今回の新年度予算案でどういったことを実際にコンサルをお願いしていくという話ですけど、ここは全く新しくシャッフルして、新しい形の規模とか目的になるのか。何度も言うように、場所じゃなくてどういう体育館を造ってほしいかという理念がなければ。  陳情が上がっていますよ。東側に造ってほしいという陳情というのは今回が初めてですよ。これまで国体を目指してきた体育館建設陳情の中には場所は出てきていません。国体に間に合わせる体育館を造ってほしいと、そうすると、急ぐ必要ないですよ。それは置いといて。  そうしますと、基本構想というのは、今、メインアリーナとか書いているところは生かされていくんですか、それとももう一回作り直すわけですか、そこをお答えください。 448 ◯玉利スポーツ施設対策室長 今回、資料にお示ししておりますレイアウトにつきましては、あくまで一つのシミュレーションであります。  今後、基本構想を策定していく中で、専門家の助言、あるいはコンサルを活用したシミュレーションを様々やっていく中で、施設の配置、規模・構成につきましては、関係者の御意見もお伺いしながら検討していくことになるかと考えております。 449 ◯おさだ議員 最後にします。  ですから、ここが分かりにくいんですよ。関係者の方々の意見を聞いて、その規模とか施設の構想とかつくるわけなんですけれども、そうすると、今までつくってきたもともとあるたたき台というのはまたなくなると、その辺が先ほどから後ろで聞いていたら、県議会の御論議を踏まえてという話なんですけれども、踏まえられますか。  今のこの時点でゼロベースがいい、東側のほうがいい、いやもうどうなのかと、いろいろ声があるわけですよ。そこをしっかりと考えていただかないと、このことを本当に前に進めていくという、私は別に批判勢力じゃないですよ。ただ、本当に県民の方々が見ていますから、そこを踏まえてしっかりと。  トップが本当に東側と自分で言ったのだったら信念を持って、トップが交渉して、トップがやはりやらなきゃならないと、人事異動もあり、退職される方もいますよ。そういったことも含めてしっかりと最後にどなたか答弁をいただければ、それで終わります。 450 ◯古薗企画部長 鹿児島県、これまでも庁内で議論を積み重ねながらやってきましたし、それから、トップはトップとして果たすべき役割を果たしていただけるものと考えております。(「終わります」という者あり) 451 ◯宝来議員 早速質問に入りますが、包括的に考えていかなきゃいけない大型案件でございます。  立地の件が注目されておりますが、やはりまちづくりの観点、そして何よりも財政というところをしっかり考えていきたい。  厳しい財政である鹿児島県、自主財源が乏しいとなると、国の補助金をしっかり活用することが、そしてその補助金を有効活用するということが非常に県民にとっても有意義なことではないかなと思っております。  執行部の出された予算編成を我々が審議して、それを決めて執行していくわけですが、建設予算の大小にかかわらず、県にとって投資効果のよいもの、効果的なものをつくることが県民のためになる施設だと思っております。そこで、国の補助金を含めた概算予算がないと、これから一歩も進めないと私は考えております。  私の考え方が正しいのか教えていただきたいと思います。例えば、建物が百億円、土地が六十億円だった場合、社会資本整備総合交付金が満額出た場合、百億円に対しては五十億円、六十億円に対しては二十億円、合計七十億円の国庫が出る可能性があるということでよろしいですか。 452 ◯玉利スポーツ施設対策室長 社会資本整備総合交付金の交付要綱上は委員のおっしゃるとおりでございます。 453 ◯宝来議員 ありがとうございます。  四十七ページの参考資料においても、国庫補助の状況ということで、平均でも三七%、高いところでは四〇%以上、実はこれも先ほど百六十億円以上かかったと仮定して、九十億円の我々が手出しで済むと仮定すると、約四三%、ですから計算上は、ここの国庫補助を使っている施設に関しては、ほぼ満額出ているのではないかなというふうに想定しているところです。  次に、学校施設環境改善交付金に関しては、百億円の建物だった場合、最高幾らまで補助が出ますか。 454 ◯玉利スポーツ施設対策室長 この資料の四十六ページに補助率等が書いてございます。  交付対象面積につきましては、四千平米が上限でございますので、この四千平米に平米単価を掛けて補助率三分の一を掛けますと、おおむね二億円少々という金額になると思います。 455 ◯宝来議員 百億円に対して二億円少々ということで、今の単純なこと、もちろん土地を足したのは東側だと想定すると、東側で九十億円、農業試験場跡地でも九十三億円、県の手出しとして同じ費用なんですよね。  そういうことを考えると、東側をもし選んだ場合、県有地が県民の財産ということで考えていくと、県には、未利用の農業試験場跡地がまだ残るわけです。  さらに新たな県有地として、今交渉をするであろう所有者の持つ土地を県が取得できる、そういうことは県にとって非常に重要なポイントであって、県民に対する責任だと思いますが、その点に関してはいかがですか。 456 ◯玉利スポーツ施設対策室長 県庁東側の土地に隣接する民有地の取得に関する御質問でございますが、今回、十項目の比較・検討項目を立てて、立地環境に関して両対象候補地について比較・検討をした結果をお示ししてございます。その上で、隣接する民有地については、私どもとしては、取得に向けて今後進めていきたいと考えているところでございます。  これは、将来にわたって、ここに総合体育館が建つことになりますと、県民の財産として残っていくということになるかと思います。 457 ◯宝来議員 ありがとうございます。  基本構想を完成させるためには立地条件が、非常に重要なところがないと完成しないということが、執行部の意見ですから、私は正式な協議に早く入っていただいて、概算予算の根拠を出していただいて、同じだけの財政出動がある中で、県民がどちらを選ぶのかということよりも、まず我々が、どういう議論をしてどういう決定を下すのかということが、我々県議会のするべき仕事かなと思います。  先ほど部長が一定の方向性を示していただきたいというのは、今の段階で、私は正式な協議に入らないと一定の方向性というのは出ないと思いますが、部長、いかがですか。 458 ◯古薗企画部長 私が先ほど質問に対して御答弁申し上げましたのは、議会の論議を踏まえて正式な協議をしたいと申し上げたことに関して、どういう議論をしても我々の判断で協議に入るのかという御質問でありましたので、議会のほうで一定の方向性を示していただければ協議に入りますという意味で申し上げたところであります。 459 ◯宝来議員 ありがとうございます。  取得に当たっては、予定地をまずは最低限にしていただいて、取得手法も鶴丸議員が言ったように、いろいろな方法が想像できるのかなと、整備方法に関しても手法もたくさんありますので、やはり県民の財産を使うために、何が一番ベストかということもしっかりと今後は議論の対象に挙げていただきたく私は感じております。最後のほうは要望です。よろしくお願いします。以上です。 460 ◯柴立議員 委員の皆様、貴重な時間を頂いてありがとうございます。  アンケートにありまして、各項目ごとの検討にない点で一点質問させていただきます。もし重複がありましたら、取り下げますのでよろしくお願いいたします。  するスポーツに関して、各団体よりの聞き取りもあり、希望も出されていると拝見させていただきました。そして、県民に対するアンケートでは、このような目的で使われたいなどの結果を頂いているところです。そこでは、するスポーツと同様に、見るための施設であってほしいという要望も多数出ております。  ここで一点お聞きしたいんですけど、プロスポーツ、コンサート、イベントなどを行う興業者の視点に立った聞き取りなどを行っているか、ここが私は一つ気になります。  これは何で聞くかといいますと、勉強不足で申し訳ないんですけど、二つの候補地で、もし興業者側の視点で大きな差があったとしたら、これは県民がまず見たいと思うスポーツ、イベントなどあったときに、もともとそこでは興業性がない、収益性がないとなったら、箱があってもする可能性がないというのが出てくるかもしれないなと思ってこの質問をさせていただきました。お願いします。 461 ◯玉利スポーツ施設対策室長 これは、過去に福岡のコンサートを手がけるイベントプロモーターに対して聞き取りを行ったお話でございますが、鹿児島で八千人規模のコンサートアリーナができれば、今、福岡で止まっている一流アーティストのアリーナコンサートも引っ張ってこれる可能性は十分にあるという御意見を頂いたところでございます。 462 ◯柴立議員 ありがとうございます。  これはもう二つの候補地でも恐らく差はないだろうという見解になっていますか。 463 ◯玉利スポーツ施設対策室長 二つの候補地に関して言えば差はないとは思いますが、中央駅西口と比べると若干その可能性は低くなるのかもしれません。 464 ◯柴立議員 ありがとうございます。  これもできてからの問題なんですけれども、このイベントなどを行うのは、県外施設との競合になってくると思うんですよ。ここに対してしっかりとした確固たる考えを持ってこれからも動いてほしいと要望させていただきます。以上です。 465 ◯上山議員 ありがとうございます。  端的に質問したいと思いますが、県有地にこだわるとするならば、住吉町十五番街区という県有地があるんですが、これに対する県の考えというのはないでしょうか。 466 ◯玉利スポーツ施設対策室長 住吉町十五番街区に体育館を建設するという考えはないかという御質問かと思います。  住吉町十五番街区の現状につきましては、本港区エリアのグランドデザイン、これが今、ドルフィンポート敷地とその周辺で検討が動いているところでございます。住吉町十五番街区につきましては、鹿児島市からサッカースタジアムの用地として協議があれば、前向きに検討することも可能であるという状態から動いていないということでございますので、現時点におきましては体育館の用地としては検討していないところでございます。 467 ◯上山議員 検討していないんですが、やはり県有地を有効に活用するという観点でいけば、どちらかといえば体育館のほうが実現性が高いんじゃないかと私は思っているんです。  この件に関して、ドルフィンポートの敷地も含めて、サッカースタジアムをつくることも含めて、鹿児島市と具体的に協議をされているんでしょうか。用地としての十五番街区の話です。  十五番街区をサッカー場の用地としてどうですかというのは議会では聞いています。鹿児島市と具体的にそういったテーブルに乗っているんですか。(「土木部」という者あり) 468 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後九時三十六分休憩      ────────────────         午後九時三十七分再開 469 ◯郷原委員長 再開いたします。 470 ◯玉利スポーツ施設対策室長 私ども、鹿児島市においてサッカー等スタジアムの候補地が三つに絞られて、今絞り込みの作業を行っていると考えております。  私どもの企画部スポーツ施設対策室におきましては、サッカー等スタジアムの窓口になっております。その関係で鹿児島市のスポーツ課とも意見交換をすることはございます。その中で、現時点においては、三つの土地について課題の洗い出しを行い、それを議会に説明しているところであり、今の検討状況については、それぞれの土地についてはイーブンな状態だという報告を受けております。 471 ◯上山議員 その点で、鹿児島市の気持ちを考えた場合に、サッカー場の三つの候補地にはドルフィンポート跡地も入っているんです。  ところが県は、このドルフィンポート敷地、ウォーターフロントパークは、もう県自体が事業者をいよいよ公募するという段取りに入っています。鹿児島市の意見は全く聞いていないんです。  一方、この十五番街区については、鹿児島市が必要とあれば提供してもいいですよという一方的な意見なんですよ。鹿児島市がのってくるはずがないんです。お互いテーブルにのれないと思うんですよ。そう考えれば、もう鹿児島市のことを考えずという態度でいくのであれば、十五番街区をしっかりと県で活用するという方向転換もあり得ると思うんです。可能性があるのかどうかも含めて、本当に突き詰めて鹿児島市と議論していかないと、どっちも前に進まないという気がいたします。  県が体育館を本当に造りたいのか、中央駅の西口で結果的に駄目で、今度は二つの候補地をどちらかにごり押しをするようなそういった提案を議会にしていますけれども、これも両論分かれて結果的にまとまらないという状態が今続いていると思っています。  ですから、とにかくまた元に戻って、本当に県有地で活用できるところはないのか、これを本当に真剣に考えていかないと、私としては全然前に進まないと思いますし、五十四ページの検討結果、十分な面積、交通利便性、交通渋滞、宿泊施設、どう見たって十五番街区が一番有効だと思います。とにかくウォーターフロントパーク、ドルフィンポート跡地も含めて一から出直して体育館のほうも考え直すべき時期に来ているんだと私は思いますが、おかしいでしょうか。 472 ◯玉利スポーツ施設対策室長 鹿児島市におけるサッカー等スタジアムの整備候補地に係る検討状況については、先ほど答弁申し上げたとおりでございます。今この段階におきまして、私どもといたしましては、部は違いますけれども、土木部は何といいますか、俗的な言い方をすると、鹿児島市に対してはしごをかけたという状況。それを私どもがそのはしごを外すという状況にはないと思っておりますので、今のところはそういった考えはございません。 473 ◯上山議員 はしごを外すというわけじゃなくて、お互いに悩んで議論が進まない状態をお互いに共有しましょうという気持ちの問題です。  そこを今後、本当に真剣に考えていかないと私としては進まないという気がいたしますので発言させてもらいました。ありがとうございました。 474 ◯柳 議員 貴重な時間をありがとうございます。  端的に伺ってまいります。  一月十五日から三十一日まで十七日間にわたってアンケート調査をされました。この意見で見ますと、居住地別を見ますと、七二・八%が鹿児島市の住民によるものですよね。当然、この候補地二つとも鹿児島市にありますので、これは当然の結果かなとは思うんですけれども、それほど鹿児島市の皆さんにとっても、今後の十年、二十年、三十年先を見据えた鹿児島市のまちづくりに大きく関わってくる体育館といった施設ですので、当然かなと思うんですけれども。  このアンケート結果を受けまして、アンケートを県が取ったら約八割近い意見が鹿児島市の皆さんからの意見でしたよということで、鹿児島市に意見交換を申し込むといったことはされていないのか、される予定はないのか、どうでしょうか。 475 ◯玉利スポーツ施設対策室長 このアンケート調査の結果につきましては、当然、資料として鹿児島市の関係部局には資料提供はしてございます。  鹿児島市にある施設でございますので、委員御指摘のとおり、鹿児島市在住の方の回答が多いわけでございます。  鹿児島市が鹿児島市自身の問題として、今後まちづくりも含めて体育館の整備及びその周辺のまちづくりに関してどのような考え方があるのかということも含めて、今後、当然鹿児島市との協議は必須でございます。その中でどういった御意見、お考えがあるのかということについてもまたお伺いする機会があればしてみたいと思っております。 476 ◯柳 議員 する機会があればしてみたいということですか。先ほどから議論をずっと聞かせていただいておりまして、先ほど部長も、まだこのまちづくりの観点から都市計画においても鹿児島市とは協議はまだしていないと、鹿児島市のほうからお伺いがあれば応じますよというようなことをおっしゃっていたんですが、これでは、いつまでたっても協議ができないと思います。  ぜひ、今回のアンケートを基に鹿児島市にも提示されているわけですので、早い段階で鹿児島市と意見交換をしていただきたいと思うんですよ。鹿児島市からは、このアンケート結果について、ぜひ県と話をさせてくれませんかとか、そういうことは言ってきていないんですか。 477 ◯玉利スポーツ施設対策室長 現時点におきましては、このアンケート調査の結果等につきまして、先方から何らかのリアクションがあったということはございません。 478 ◯柳 議員 鹿児島市からないのであれば、鹿児島市は恐らく市民の方々の意見、要望を伺って、ぜひこれはもう早い段階で県と協議をしたいなと思っていらっしゃると思うんですよ。県のほうから歩み寄っていただいて、ぜひ早期に意見交換をしていただきたいと思いますので、要望したいと思います。  それともう一点、資料の三十六ページにありますけれども、宿泊施設の状況について示されています。県庁東側の土地周辺の宿泊施設の状況、十一の旅館・ホテルが示されているんですね。これの宿泊料についてお示しいただきたいと思うんですが、最低でどれぐらいなのか、最高でどれぐらいなのか、お分かりですか。 479 ◯玉利スポーツ施設対策室長 三十六ページの鴨池与次郎地区におけるホテルの宿泊料金でございますが、当然ながらこれは時期によって、あるいは曜日によって宿泊料金は変わってまいります。  それぞれ、実は一月の中旬頃に、これはインターネットでいろいろ調べた結果でございますけれども、一泊素泊まりの大人の料金を調べて、大体傾向が分かるかどうかというのを調査をいたしました。  その結果で申し上げますと、ここら辺のホテルは、周辺に鴨池運動公園ですとか県体育館ですとかがある関係で、いわゆる宿泊料金が低廉なホテルも多いわけでございます。そういった中で、大人一泊素泊まりで五千円以下で泊まれるホテルがこの十一施設のうち四五%ございました。これは平日料金でございます。それから、五千円から七千五百円のホテル、これが四五%ということでございました。
     今回調べたものにつきましては、あくまでも一月中旬頃にインターネットで出ていた価格を調べたものでございますので、先ほど申し上げたとおり、施設によって、また曜日によって変動するということを申し添えておきたいと思います。 480 ◯柳 議員 ありがとうございます。  高校生あるいは大学生が合宿をしたり、大会が開かれたりする土日・祝日も結構あるわけですので、一概には言えないと思うんですけれども、生徒・学生が宿泊するには、やはり五千円といっても、交通費ももちろんかかわるわけです。特に離島からになりますと、非常に経済的負担が大きいわけですよね。そういうことを考えれば、私は前回のこの委員会の場でも申し上げたんですが、今回、県が参考にした体育館の中には、宿泊所を兼ねたようなものは対象にされていませんでした。全国を見てみますと、宿泊所を兼ねた体育館というのも県が整備をしているところもあります。特に、高校生あるいは大学生等が宿泊することを考えれば、これを見たら、県庁東側が圧倒的有利だなとしか見えないわけですよね。でも、この中には、時期によっては一万円を超えるようなところも入っていますよね。  そういうことを考えれば、ぜひ、どんなものを造るのか、機能ももちろんですけれども、まずそこがないと場所もなかなか選べないということもあると思いますので、ぜひ、その辺も検討していただいて、鹿児島の児童、生徒たちが気軽に利用できるような体育館であるべきだと思いますので、その辺も、今後御検討していただければと思います。どうですか。 481 ◯玉利スポーツ施設対策室長 前回、柳議員のほうから御紹介のありました兵庫県立体育館につきまして、私ども調べさせていただきました。  確かに宿泊料金は非常に低廉でございます。食事料も含めまして一泊で三千円ちょっとという状況でございます。こういった料金設定につきましては、合宿をする中・高校生、あるいは大学生にとっては非常に魅力的であろうと思います。  一方で、施設を管理運営する私どもの側といたしましては、当該施設を造るに当たっての建設費がさらにまたかさむということ、それから、採算性の問題、それから、兵庫県立体育館につきましては三十数年前にできた施設ですので、今、これをつくったとして民業圧迫ということにならないかという心配もございますので、今回の検討に関しましては、今のところまだそういった視点は入れていないところでございます。(「結構です。ありがとうございました」という者あり) 482 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後九時五十分休憩      ────────────────         午後十時   再開 483 ◯郷原委員長 再開いたします。  ここで、あらかじめ時間の延長をいたしておきます。  会議は、おおむね午後十一時までといたします。 484 ◯下鶴議員 最初に、郷原委員長をはじめ、委員の皆様に発言の機会を御配慮いただきましたことに感謝を申し上げ、質疑に入りたいと思います。  重複を避け、また、委員の皆様が質疑を通して明らかにしていただいた事実を踏まえ、主に三点御質問いたします。  最初に、アンケートについてであります。  このアンケートにつきましては、アンケートを取られたこと自体は高く評価をしたいなと思っております。ただ一方で、アンケートの方式ですとかタイミングについて、るる論議が交わされたところであります。  そこでまず、お伺いしますのが、このアンケートの調査票を作るに当たって、例えば、社会科学の先生だとか、もしくは先ほど米丸委員からもありましたリサーチャーの方とか、そういう方に相談をされたのか、どういう方に相談をされたのか、そこについてお示しください。 485 ◯玉利スポーツ施設対策室長 アンケートの内容につきましては、そういった専門の方々に御意見を伺うようなことはございません。今回、私ども県庁内部で検討したものをアンケート調査の内容としてお出ししたものでございます。 486 ◯下鶴議員 はい、分かりました。  なぜお伺いしたかといいますと、アンケートは、調査票の作り方でアンケートの結果というのはぶれてくるんですよね。  ですので、これは大学生とかでも、調査をするときには、ちゃんと社会調査をやる先生方の監修を受けて作るものであります。もうアンケートが終わっておりますので今後のこととしてお聞きいただきたいんですけれども、この種のアンケートを行う際には、なるべく公平な結果が取れるように、あと調査票の設計に当たっては、なるべく専門家の方に御相談の上、作っていただきたいなということは指摘しておきたいと思います。  とはいえ、県民の方の関心が非常に高かったと私も感じております。  そこで、このアンケートで得られた結果を整備すべき施設のコンセプトについてどのように反映を行ったのか、そこについて示してください。 487 ◯玉利スポーツ施設対策室長 整備すべきコンセプトにつきましては、先ほど来申し上げておりますとおり、今後、基本構想を策定する中で検討してまいりたいと思っております。その際には、このアンケート調査の結果も踏まえた形での検討をしていくものと考えております。 488 ◯下鶴議員 このアンケート結果を踏まえるならば、コンセプトというのが、するスポーツは当然の前提なんですが、それよりもむしろ国際大会、全国大会、そして、見るイベント、コンサートのほうを求める声が多かったというのが分かるアンケート結果であります。それを踏まえれば、今、同種の施設として鹿児島市内には約五千席の鹿児島アリーナがございますが、思うに、そのアンケートに答えた方々は、今の鹿児島アリーナでは満たされない需要だからこそ、そこを求めているという読み方になるわけです。  そうしますと、今示していただいている八千席だとか、ひょっとしたら一万席とか、そういう大規模な施設になるわけですが、先ほど質疑でもありましたけれども、それだけのイベント、コンサートがどれだけあるんですかという話にもなってまいります。  そこでお伺いしたいのが、大規模な施設を考えていく中で、県外、国外の集客需要をどう取り込んでいくのか、今、考えがあれば示していただきたいと思います。 489 ◯玉利スポーツ施設対策室長 コンサートの需要をどのように取り込んでいくかということでございます。  一番私どもが考えておりますのは、先ほど来申し上げておりますけれども、一流アーティストのコンサートが福岡までで九州は止まっている現状が多いということでございます。マリンメッセ福岡ですと一万五千人規模、それから、福岡国際センターですと一万人規模のコンサートができるということでございます。  現時点において、マリンメッセ福岡におきましては、開催実績、これは平成三十年度でございますけど、三十九組七十七公演と、それから、福岡国際センターにつきましては、九組十七公演というものがございます。これらにつきまして、足を伸ばして鹿児島で開催できる、鹿児島の方々がわざわざ福岡に行かなくて済むようなアリーナ規模を考えたいと考えております。 490 ◯下鶴議員 私がなぜ県外、国外の需要を取り込めということを申し上げたかといいますと、大規模な施設をつくるということは、当然、建設費、維持費がそれだけ上がるということになります。であれば、やはりなるべく稼ぐ施設に持っていかなければならない。  これから鹿児島県内の人口が減っていく中、例えば、今回造ろうとしている施設は、今から走り出したとしてもできるのが二〇二五年とか二〇二六年、それからすぐ後の二〇四〇年には鹿児島の人口は約百三十万人、今から二割減るということが予想されているわけであります。ですので、県外、国外の需要を取り込まないと、造ったはいいけれども、建設費の償還だとか維持費で苦労することが目に見えているからであります。  そこで、あと追加で申し上げれば、例えば、私、鹿児島アリーナのイベント予定も見てみましたけれども、余りコンサートは現状入っていない状況ですし、また、私たちの世代で歌姫と呼ばれた方が今度鹿児島に来るんですけれども、それをやるのも千八百人の鹿児島市民文化ホールというのが県内の需要で考えたときの現実なのであります。  ですので、これは要望で申し上げておきますけれども、コンセプトを考える際には、特に大規模なものを造ろうとするからには、県外、国外の需要をどう取り込んでいくか、それを考えたコンセプトであり、立地を考えていただきたいなと思います。  続いて、次の論点に移ります。  財源、特に四十七ページにあります社会資本整備総合交付金についてお伺いいたします。  なぜ財源についてお伺いするかといいますと、体育館について、頻繁に使うであろう方は、お金をかけて充実したものを造ってほしいというのは当然であります。一方で、頻繁に使わない方もいらっしゃるわけです。言い換えれば、その方々からも頂いた税金で造る、その方々にちゃんと説明ができる、そういう内容でなければならないからであります。  その点で四十四ページ以降、土地の話、財源の話を記載していただいているわけですが、その中の肝となるのが、特に県庁東側であれば社会資本整備総合交付金が活用できる可能性が高いということの御主張であろうかと思います。  そこでお伺いしたいのが、四十七ページの資料ですね、私、十二月議会で、施設整備については最大五〇%の総合交付金でありますけれども、本当に五〇%来るんですか、ちゃんと調べてくださいねということを指摘いたしました。それに対してお調べいただいたことには敬意を表したいと思います。  ただ、この体育館の工事の状況をお調べいただいた八施設を見ると、平均すると小規模な施設なんですよね。八施設合わせて二百八十億円ということは、一施設当たり平均で見ると総事業費三十五億円に対して国庫補助が十三億円程度、三七%来ていますねということなので、今回我々が造ろうとしている百億円ないし二百億円のものとはちょっと規模が違うのかなと思います。その点、先ほどいわしげ委員の質疑でしたかね、直近の大分の事例で幾ら出たかということをお示しいただいたわけですが、改めて大分の事例は、総事業費が幾らで、それに対して交付金が十九億円というものだったのか、総事業費も含めて示していただきたいと思います。 491 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後十時九分休憩      ────────────────         午後十時九分再開 492 ◯郷原委員長 再開いたします。 493 ◯玉利スポーツ施設対策室長 大分県の昭和電工武道スポーツセンターでございますが、建設費が八十億円、それから、財源につきましては、国庫が約十九億円、地方債が十四億円、一般財源が四千百万円、その他の経費としてこれは恐らく基金だと思いますが、四十六億円ということになってございます。 494 ◯下鶴議員 ありがとうございます。  つまり、今、総事業費八十億円に対して、社会資本整備総合交付金が十九億円ということで、二四%なんですよね。  今の質疑から分かることは、まず、四十七ページの資料で満額は来ませんねということなんですね。体育館のこれは三七・四%、当然に五〇%来るわけではない。直近、そして一定規模の大分の事例でいうと、八十億円分の十九億円、つまり、二四%まで落ちるんですよ。これは考えれば分かりやすい話で、時代によって国の財政状況もよくはならないわけですし、また、当然に大きくなればなるほどやはり満額出しにくくなってくるというのは容易に想像がつくわけであります。  ここで一点、要望、意見を含めて申し上げますのが、滋賀県の事例、私も見に行ってきました。滋賀県は交付金を使わずにPFIで造るということを選択いたしました。そこでお伺いしましたら、PFIにかかる、大体分割払いみたいな話になるわけですけれども、その約二割が基準財政需要額に算定されるという話をされておりました。  そうしますと、五〇%取れるんだったら、この社会資本整備総合交付金頼みでという議論も成り立つでしょうけれども、二四%では。しかも今後、市との協議があって取れるかどうか分からないという状況で、これがあるから選ぶということは危険だし、むしろPFIの二割の基準財政需要額への算定というのも一つの選択肢として考えていいんじゃないかなということは指摘として申し上げておきたいと思います。  最後に、民有地との正式協議に入るタイミングについて、こちらは確認を取っておきたいと思います。今まで質疑が交わされまして、議会の論議を踏まえて、それではあやふやですよねという話から、議会が一定の方向性を示したということで答弁をされているわけです。これは、議会としても非常に重要な決断だと思います。なぜかといえば、本来、コンセプトがあって、こういうコンセプトの体育館を造る、アリーナを造る、それに当たって幾らまでだったら出せますよねというのが当然やってくるわけです。  そして、隣地の民有地と交渉に入る場合には、おおむねの相場というのは、幅があるにしても大体想定されるわけです。県が取得した価格、もしくは近くの相場の価格から大体これぐらいで、それを含めてここまでだったら許容できるからこれで走りましょうねとなって初めて走れるわけであります。  議会として正式協議に入っていいよというからには、引き返すタイミングは、基本的には交渉してみたけれども思っていたのと相当額がかけ離れていたですとか、例えば想定していなかった代替地との条件といった、それぞれ想像し得なかった条件が降ってきた場合にじゃどうしようとなるのであって、想定し得る価格が提示されたときにやっぱりなしでしたというのはなかなか考えにくい話だと思います。  そこで、正式協議に入ってもいいですよと、議会としてお墨つきを出すということは相当に重い責任を負うものだと考えます。なぜこれを申し上げるかといいますと、あやふやな状況で議会のお墨つきをもらったよねといって走ってもらっては困るということなんですね。  そこで、改めてお伺いしますが、議会の一定の方向性というのは、例えば、正式協議に係る会議費なのか、五万円、十万円でもいいですけれども、会議費といったような明確に議会が正式協議に入っていいですよと意思表示をした場合に行うべきだと考えますけれども、そこについての判断の考え方を示してください。 495 ◯古薗企画部長 議会の中でどういう形で方向性を示していただけるか、それについて私が今この場において、例えば、こうすべきだとか、そういう話は私はできないと思っております。  議会のほうで何らかの形で一定の方向性を示していただきたいというのを先ほど申し上げたところであります。  そして、さらに申し上げますと、前回、平成二十一年当時の東側の土地についての協議につきましても最終的にはあのような状況に至っております。  したがいまして、交渉に入ってもうまくいくかどうか、それについては改めてまた議会にこういう形で合意しそうですけれどもどうでしょうかという形の御相談というのは必ず申し上げるわけです。  そういう意味におきまして、今ここで、例えば交渉に入っていいよということになったからといって、必ずしもその後、議会が同意するとか、そういうことにはならないというふうに私ども考えております。今、重い判断とおっしゃいました。そこは受け止めの考え方ですけれども、見解の相違があるかもしれませんけれども、前回の状況も踏まえますと、一定の方向性というのがどういう形で出るか分かりませんけれども、私としてはその方向性を出していただければありがたいということを申し上げたところであります。 496 ◯下鶴議員 実は前回の話について、私は実は後ろのほうで古薗部長のお話を伺って、さすが生き字引だなというふうに感銘を受けながら聞いていたところであります。  これはなぜかといいますと、前回の経緯は、私が初当選させていただく前の話でありますので、議事録等を私なりに必死に読みましたけれども、漏れている部分があるかもしれません。前回は、整備地について大きな異論は確認できなかったんですよね。恐らく大きな一つの理由は、まさに部長が歴史を説明された平成二十年六月に前知事が整備方針を表明し、そして、七月でありましょうや知事選でマニフェストに掲げた。ここで県民の信任を得たということがやはり非常に大きかったんじゃないかなと思います。  先ほど日高先生がおっしゃいました、これが知事選だからどうこうということはあってはならない、まさにそのとおりだと思います。私としても大きな意思決定でありますので、まさに発車しそうな電車に駆け込み乗車したら行き先が違ったなんてことがあっちゃいかんわけです。正しい方向に行けるように私も一議員として議論を尽くしていきたいということを申し上げて質問を終わります。ありがとうございました。 497 ◯たいら議員 委員長はじめ、委員の皆様方には貴重なお時間を頂きましてどうもありがとうございます。  座らせていただいてお話をさせていただきます。  もう最後のほうになりましたので、ほとんど言うことが少なくなってきたので重ならない部分だけお話をさせていただきます。  私は、最初に申し述べたいのは、坂之上に住んでおりますが、谷山がいいとか、東側がいいとか、そういうことを述べているわけではございません。  ただ、この決め方自体に対して私はこのままでいいのかという疑問がありますので、一応意見を述べさせていただきたいと思います。  まず最初に、今回、県から示されました、執行部から示されました資料につきましては、最初に、やはり県庁東側ありきで物事が進んでいる、そういうような形の資料であると思わざるを得ません。  そのまず第一は、この五ページ、六ページにまたがりますが、見取図が書いてありまして、アリーナ等を造ったときの図でありますが、五ページにつきましては、東側の土地で、ここは三万二千二百四十平米を使って駐車場まで確保して、そして、四百十台の駐車場が確保できたということなんですが、六ページは農業試験場跡地になりますけれども、同じものができて駐車場は倍以上の駐車スペースが確保できたにもかかわらず、あと一万平米以上残るんですね。  ですから、そういうような意味では、私は、土地の利活用につきましては、当然、農業試験場跡地のほうがいいというふうに判断できると思うんですけれども、土地を買う必要もありません。  それなのに四十九ページの総括表につきましては、敷地面積の確保につきましては同等ということ、それから、二番目に駐車場の確保についても同等、この意味が私は分からないんですけれども、県としてはどのように説明されますでしょうか。 498 ◯玉利スポーツ施設対策室長 まず、駐車場についてでございます。  今回お示ししております資料の中で、これはあくまで一つのシミュレーションでございます。そのシミュレーションにおいては、仮に平置きの場合は、県庁東側の土地は四百十台程度駐車が可能、それから、農業試験場跡地につきましては、平置きの場合は九百六十台程度駐車が可能ということでございます。  今後、基本構想策定の検討を行うに当たりましては、施設の規模・構成を当然検討していくことになります。その中で、施設の規模・構成に応じた車の来場台数、そういったものまで含めて、あとは周辺の駐車場の状況等も踏まえて、駐車場の構造ですとか台数を今後検討していくことになるかと思います。  単純に今ここに仮で書いてございます四百十台と九百六十台を比べて比較しているというわけではございません。 499 ◯古薗企画部長 若干補足して御説明申し上げたいと思います。  五ページの右上の表を見ていただきたいと思いますけれども、この議会におきましてやはり財政問題についても様々な御意見を頂いております。  今、たいら議員がおっしゃったのも、これは土地の問題ですけれども、二十六街区、二十五街区、三十一─二街区、これを合わせますと全部で五万五千平米ぐらいの面積があります。これを全部使って造ることが果たしてよいのかどうかという議論になるかと思います。私どもが考えておりますのは、東側の土地を考えますと二万四千プラス八千で三万二千平米、これぐらいあれば十分な面積が確保できるということを申し上げてきております。  これは十二月のこの委員会でも申し上げましたけれども、五万五千平米全てを体育館のために使うのか、それとも二十五街区、二十六街区の四万二千平米、あるいは二十五街区と三十一─二街区で合わせて三万二千平米。二つの区画を使えば体育館というのは十分にできるという考え方を持っておりますので、ほかの有効活用の方策があるのであれば、ほかの用途に使ったほうがいいということもありまして、そういう意味で、今一万平米残るじゃないかという話がありましたけれども、そこはやはり財政問題、様々な面を考えて、必要最小限の面積で体育館を造るという考えを持っているところであります。 500 ◯たいら議員 私は何も全部を使えとは言っていません。ただ、土地を買わなくても済むし、そしてまた、それ以上に残る土地があるということを言っているんです。これは利活用ができるという意味で私は申し上げました。  ですから、そういうような意味では、考え方によってでしょうけれども、やはり残された土地をいかに使うか、駐車場をもっと広げたいと思えばそれもできますし、あとは可能であればこれを民間に売却することも含めてあるかもしれません。ですから、私は全部使えと言っているわけではなくて、利活用という意味から言っても農業試験場跡地は有利ではないかなと申し上げているところですけれども、その点につきましては誤解のないようにぜひよろしくお願いしたいと思います。  それから、続けますが、前回の委員会のときに、私、聞き漏れていたと思うのでもう一回ちょっと確認をしたいんですけれども、県庁東側につきましては、液状化対策という工事が必要になるのかどうなのかという点はいかがでしょうか。 501 ◯玉利スポーツ施設対策室長 地盤調査をいずれ建設前の段階で実施することになるかと思いますので、その段階で液状化の可能性があると判断されればそれなりの対策が必要になってくるかと思っております。 502 ◯たいら議員 私がお聞きしたのは、この県庁も液状化対策をかなりされたという状況ですので、隣接しているというところからいくと液状化対策がやはり必要なのではないかと思うところでお聞きしました。  それによっても建設費用、そういうものが変わってくると、仮に同じものを造るとしても、場所によって建設費用が変わってくるという素地もあるというところでは、民間土地の買い上げと建設費用等につきまして、やはりこちらの東側については、どちらかと申しますと建設費用そのものがかなり膨大になるのではないかという危惧がありますけれども、その点についての所見はいかがですか。 503 ◯玉利スポーツ施設対策室長 将来的なあらゆる可能性を考慮いたしますと、今、たいら議員がおっしゃったようなことになるかと思いますけれども、これに関しましては、ある意味、候補地を決めて基本構想をつくって設計をした段階で地盤調査をしてみないと分からないことであります。これは、今、地盤調査をするということにはならないのかなとは思っておりますので、たいら議員がおっしゃったことも踏まえまして、今後さらに検討してまいりたいと思っております。 504 ◯たいら議員 私は、その可能性が高いのではないかと考えておりますので、その点につきましてもやはりこれは建設費用の増加というところでは見過ごせない問題ではないかなと思いますので、その点についてもぜひ御指摘しておきたいと思っております。  それから、資料の四十四ページのところですね、これは明らかに論理のすり替えじゃないかなと思っているんですけれども、いわゆる土地を購入するのに東側につきましては費用が一定かかるけれども、逆に農業試験場跡地については売ろうと思っていたけれども、建物を建てるから売れなくなったと、それで収入が見込めなくなったというふうなことで、買うのと売るのとを同列に並べているというところでは、先ほど松田委員もおっしゃっていましたが、これは同列で並べるべき問題ではないと私も考えておりますが、この点につきましてはいかがでしょうか。 505 ◯玉利スポーツ施設対策室長 たいら議員がおっしゃっている、同列に並べるべきではないという趣旨の意味が、いまいち私のほうでのみ込めていないところでございますが、県庁東側の土地に整備をした場合には隣接する民有地の取得費で歳出の増が立ってくる。それから、県庁東側ではなくて農業試験場跡地、県有地を活用すれば、この土地は過去二回売却に出している土地であります。仮に今回、農業試験場跡地で造らないとなった場合には、県庁内での活用方策、それから国あるいは鹿児島市に活用の照会をいたしまして、最終的には売却の方向まで進んでいく可能がある土地であります。  そうした場合に、先ほどとの対比になりますけれども、県農業試験場跡地の土地を総合体育館の整備地として活用した場合には将来的には県有財産を売却する財産収入が失われるという比較を書いてあるところでございます。  同列ではなくて両方のケースを比較している、その金額の多寡は今の時点では分かりませんというふうな書きぶりをしているつもりでございます。 506 ◯郷原委員長 この際、お伝え申し上げます。  常任委員会での議論と重複しない範囲での質疑をお願い申し上げ、また、簡潔な答弁に心がけていただきますようお願い申し上げます。 507 ◯たいら議員 私、理解できませんが、体育館を建てるのに土地を買って借金するのと、自前の土地を活用するのと、その土地は売ろうと思っていましたが、それを活用することによって、今利用しようとするのとは次元が違うような気がするんです。  ですから、そういうような意味では私の理解不足かもしれませんが、このような形で財源をどのように出せばいいのかというところでの比較で出されているので、ですから、そういうような意味では、私は説明として適当ではないのではないかなと今でも思っているところです。私自身もちょっと勉強不足なところもあるかもしれませんが、この問題についてはやはり次元が違う問題じゃないかなと今でも思っているところです。  最後にですけれども、私はこの間、るる議論に参加させていただいて、最も大事なのは場所ではなくて、やはりどんな体育館が必要かという議論をもう一回行うべきじゃないかと考えます。これは一回造ってしまうと何十年と使う施設ですので、将来のためにもそれが必要なのではないかなと思います。ですから、私はこのまま決めてはいけない、このように今の段階では考えておりまして、ぜひその意向については酌み取っていただきたいと申し上げて質問を終わらせていただきます。
    508 ◯安楽議員 委員会の皆様、そして委員長、御発言の機会を頂きありがとうございます。  私は、アンケートに関してお伺いさせていただきます。  県民の皆様が大切にお納めになった税金を元に総合体育館を建設していくことになるかと思うんですけれども、アンケートを取る際に、私に回ってきた段階でアンケートの集計結果の自由記述欄は恐らく公表しないと言ってくるであろうと思う前提でこれを受け取らせていただきました。ですが、貴重な御意見を聞くのであれば、アンケートをされる方に公表してもいいかどうかのチェック欄をせめて設けるべきではなかったかと思うんですね。公表してもいいよという方の、特定されるような住所とか名前は黒塗りにする前提の下で、アンケートを行った上で公表すれば、議論する中でも参考意見になったかと思うんですけれども、編集する段階でいかようにも切り取れる編集になっているかと思うんですけれども、その辺に関してどのような見解をお持ちでしょうか。 509 ◯玉利スポーツ施設対策室長 一般の県民の方々を対象としたアンケート調査につきましては、これは私の感覚的なものでしかございませんが、アンケートを取る際にこれは公表します、公表しませんといった上でのアンケート調査の取り方というのは少なくとも私は見たことがないと考えております。 510 ◯郷原委員長 暫時休憩いたします。         午後十時三十二分休憩      ────────────────         午後十時三十二分散会 511 ◯郷原委員長 再開いたします。 512 ◯安楽議員 ありがとうございます。  県民の皆様の貴重な御意見を頂くものなので、鹿児島県独自のとてもいい、皆様に誇れる体育館を造るのであれば、前例を覆してでも作るべきではなかったかと私は個人的な見解を持っておりますので、今後、もしアンケートを取る機会がありましたら、そういうふうに検討していただければ、県民の皆様の御意見を踏まえた上で建てるということの意味が生まれてくるのではないかと私は思っております。  もう一点は要望に代えさせていただきますが、鹿児島市との連携がなければ県立体育館というのは話が進んでいかないかと思うんです。連携する上で、主導してお話をされていないと再三おっしゃっておられますので、どうしても鹿児島市に造りたいんだという熱い思いが私には伝わってこないんですね。そうであれば、鹿児島県内どこに造っても県立体育館なのであれば、もう一度、鹿児島市以外でも検討して、フラットな鹿児島市だけではなく、県内どこに造っても県立体育館なのであれば、鹿児島市以外でももう一度振り返って皆様に誇れる体育館を私は造っていただければなと思って、要望に代えさせていただきます。以上です。 513 ◯小園議員 皆さん、こんばんは。遅くまで大変御苦労さまです。どうかよろしくお願いします。  私は、この総合体育館の議論を聞いておりまして、忘れてはならないのは、昭和三十五年の十月に竣工された現在の県の体育館は、飯野海運の俣野健輔さんが自分の私財を投げ売って鹿児島県の青少年の健全の育成を期するためということで造られた体育館であるということです。この精神をまず忘れてはならないのではないかなと思っております。  今、コロナの関係で、鹿児島県内の県民の皆様方、観光関連業者、ホテル・旅館、そういう皆さん方が大変苦しんでおられます。医療関係者も大変心配を抱えておられます。この皆さん方は納税者です。我々は、県民の納める税金が本当に無駄なく使われるように考えていかなければいかんと思っています。  これまでの議論の中で、中央駅西口の工業試験場跡が示されました。当時、私は総務委員でしたけれども、四千万円の予算が上げられまして、土地の鑑定評価、そして建物の鑑定、そのことに対して総務委員会で、熟度をしっかりと見極めてほしいと、そして、ここの場所が郵政から買えるということであるならば、そのときにこの予算は執行してほしいということで我々は決めたわけです。  ところが、その決めた一週間後にこの予算は執行されました。私はこの時点で、我々は議員として総務委員会の中で県民の税金を大事に使っていただくということで本当に知恵を絞りながらそういう結論を出させていただいたのに、これで議会と執行部との信頼関係はできるのかなということをたくさんの議員の皆様方、県民の皆様方と話をしました。  古薗部長さん、今回退任されますけれども、このことをどういうふうに思っていらっしゃるかお答えいただきたいと思います。 514 ◯古薗企画部長 私はその予算の執行責任者であります。  また少々繰り返しになりますけれども、当時、六月議会で候補地をお示しした上で、九月議会で予算を提案し、予算の審議の中で、これも先ほど申し上げましたけれども、企画観光建設委員会では歳出議案を御審議いただく場でありました。  そして、当然のようにいろいろな会派の議員の方から、この予算というのはもし交渉がうまくいかなければ無駄になるのではないか、そういう御意見もいただいた上で、それに対しては私どもとして三点か四点申し上げまして、確かにそういうことはあり得ますと。けれども、日本郵便との交渉にとりまして必要な予算であるということ、それから、六月議会以降、交渉と同時並行的に策定業務を進めていきたいと、九月議会でそういう答弁を申し上げた上で、企画観光建設委員会での委員長報告がなされました。  一方で、議員もおられたと思いますけれども、総務委員会においては歳入議案の審査の中で、歳出について財政課に対し、査定の考え方を聞く形において審議がなされて、今おっしゃったような総務委員長報告に協議の熟度に応じて執行すべきであるという意見があったということが委員長報告で述べられました。  まず、一般論として申し上げまして、二つの委員会で異なる意見が仮に出てきたときに、私どもどういう処理をすればいいのか。これは当時の九月議会でも予算は通していただきました。ただ、予算に関連して企画観光建設委員会では、この場で議論をしましたので、特段そのような御意見は付されませんでした。一方で、総務委員会のほうでは審議の中でそういう意見があったということを言われました。  私ども当然に二つの委員会の意見を踏まえてどういうふうにすべきかということは当然考えましたけれども、総務委員長報告の中で付された意見というのは、私どもにとりましては、ある意味、県予算の執行に当たっては当然に留意すべき事項でありました。一方で、当時の企画観光建設委員会でお話ししたとおり、そういう議論を経た上で企画観光建設委員会では一定の結論を出していただいて、本会議で紹介されたと思っております。  そういう意味におきまして、二つの意見がありましたけれども、やはり両方の議論を踏まえた上で、企画部の予算の執行責任者としては、その両方の意見を踏まえて執行させていただいたということであります。 515 ◯小園議員 ありがとうございます。  ここ一年の間に工業試験場跡が示されました。そして、工業試験場跡を断念して、谷山の農業試験場跡と県庁東側が示されたわけです。  そして、新たに昨年の十二月に県庁の東側に決定をするといったような方向性が示されたと思っておりますけれども、これは最終的には知事が判断をしたということでよろしいですか。いろいろな議論はあるんでしょうけど、部長もいろいろ話はするんでしょうけれども、最終的にはやはり知事が判断をしないとこのことはできませんよね、そう思ってよろしいんでしょうか。 516 ◯古薗企画部長 もちろん知事が判断する前に企画部を中心に庁内で議論をし、そして議論を積み重ねた上で、県政の最高責任者は知事でありますので、最終的にはそういう形で議論が進んでいったということであります。 517 ◯小園議員 私はこの過程の中も本当に長い年月をかける中で二つが一つに絞られたということではないと。  谷山のまちを歩いてみると、総合体育館を谷山にということでのぼり旗が立っています。谷山の皆さん方はやっぱり夢を見させてもらったと思っているのと同時に、手続的に何だこれはと思われたと私は思います。地元の県議の先生方と私も議論をしていますので、本当に困ったのではなく、困った以上に住民との信頼関係をこれからどういうふうにつくっていけばいいのかなということをそれぞれ悩んでおられるのではないかなと思っております。知事が最終的には判断されたということであります。  それから、私は鹿児島市との関係が一番やはり大きな問題かなと思っていますけれども、これまでも手続論についてよく話をすべきだと、トップ同士がやはり膝詰めで語るべきだということは何度も何度もこれまで話をしてきたつもりなんですが、先ほどもコンサートとかイベントができるようなものにしたいということでした。  実は鹿児島市はアリーナを持っています。話を聞くと年間三十日ぐらいしかコンサートとかそういうので動かないということなんですが、県に同様のアリーナを造ったときに鹿児島市は面白くないと思うんですよ。私は、絶対面白くないと思います。  そういう調整のやり方というのが、どうもやはり鹿児島県のいろいろな動きというのが、何でこんなふうになっていくのかなと感じるんですが、どうしてですか。 518 ◯玉利スポーツ施設対策室長 鹿児島アリーナを含めた鹿児島市との調整ということでございます。  鹿児島アリーナにつきましては、先ほどどなたかがおっしゃいましたが、収容規模五千人ということでございます。たしか、年間に二、三回のコンサートが開催されているという状況でございます。  私どものほうで、今検討しております総合体育館というのは、もう少し規模の大きい総合体育館、アリーナでございます。  そのいわゆるすみ分けというものにつきましては、鹿児島市のスポーツ課とは意見交換なりを今やっているところでございますので、そこら辺のすみ分けも含めて、今後、鹿児島市との密な連携を図っていきたいと考えております。 519 ◯小園議員 財政的な問題と鹿児島市とのアリーナの問題を含めたいろいろ協議、それから土地所有者との協議、どうも手続的に問題があるのではないかなと実は思っております。  それで、今後、恐らく議員の皆さん方はもう五十九年たっていますから、いずれ建てなければいけないというのは分かっていらっしゃると思います。  ですから、そういう中でなぜそういったような関係者との協議が手続的にうまくいかないのかなというところがやはり私は大きな問題だと思っておりますので、ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。  それから、将来負担比率というのがありまして、鹿児島県は平成二十九年の決算でいうと一一九・九%、類似団体が一七三%、財政状況はびりから十二番目ですよ。だから、毎年度の予算を組むのに本当にひりひりしながら財政課の皆さん方が予算を組んでいらっしゃるんだなと思っています。  ですから、六年かかるということでしたけれども、やっぱりタイミングをよく見極めていかないと本当にみんな給与を削減する覚悟はあるのかと、議員の皆さん方は報酬を削減する覚悟があるのということにつながっていくと思っております。ひいては県民に対するいろいろやはり影響が出てきますので、人口減少の中、空き家も増える中、皆さんいろいろ不安を抱えていらっしゃいますので、そこのところの今後の計画というのは非常に重要なことじゃないかなと。ただ六年後に造るということで進めるとやはり財政がおかしくなっちゃうということにつながるのではないかなと思いますが、そこはどう思われますか。 520 ◯古薗企画部長 近年、収支不足を出した上で当初予算を組むという形を取っております。  財政に対する心配事、これまでもいろいろ頂きましたけれども、私ども企画部だけで独走してこの計画を進めているわけではございません。やはり各部と連携しながら進めております。建築関係、あるいは都市計画関係、様々です。当然に総務部の特に財政部門とも話をしながら、我々として財政にお構いなく五百億円のものを造る、一千億円のものを造るという話をしているわけではなくて、これまでの県議会の議論を踏まえましても、やはり早期整備、これについては県庁一致して考えを持っております。当然、財政部門におきましてもこういう体育館を造るとどれぐらいの財政負担がある、もちろん公表するところにまでいきませんけれども、大体の目安としてはこの程度の規模になるんじゃないかという話をしなくても、大体の財政負担というのは考えております。  そういう意味で、今、私は企画部の立場で余り深入りできませんけれども、当然総務部とも話をしながらこの場に臨んでいるというところでございます。 521 ◯小園議員 ありがとうございました。もう最後にしたいと思っています。  鹿児島県と鹿児島市との協議をずっと見ておりますと、鹿児島市の議員の皆さん方、鹿児島市の職員の皆様方といろいろ話をしますと、どうもやはり県のほうが先に走っちゃって、鹿児島市と意識、感覚のずれというのが相当あるような気がするんですね。そこのところで何で県は鹿児島市と協議をしないでこういうようなことを先行して話をしているのということが多々これまでもあったように思っております。  ですから、ここのところが一番重要なところではないかなと思っておりますので、ぜひ鹿児島市に関連することはしっかりと鹿児島市と、また譲るべきところは県も譲ると、お願いするところはお願いするという姿勢がやはり少し足りないのかなと実は思っておりますので、要望に代えますが、誠意を持ってよろしくお願い申し上げたいと思います。ありがとうございます。 522 ◯郷原委員長 ほかに質問はありませんか。    [「なし」という者あり] 523 ◯郷原委員長 ほかにないようですので、これで議案第二三号のうち、総合体育館基本構想策定事業についての質疑、新たな総合体育館関係の陳情についての質疑及び県政一般を終了いたします。  なお、議案第二三号令和二年度鹿児島県一般会計予算につきましては、予算特別委員会からの調査依頼議案ですので採決は行いません。  ここで、暫時休憩いたします。         午後 十時四十八分休憩      ────────────────         午後十一時二十九分再開 524 ◯郷原委員長 再開いたします。  ここで、あらかじめ時間の延長をいたしておきます。  会議は、おおむね午前零時までといたします。  暫時休憩いたします。         午後十一時 三十分休憩      ────────────────         午後十一時三十七分再開 525 ◯郷原委員長 再開いたします。  これより陳情第三〇〇四号の採決を行います。  取扱い意見をお願いいたします。 526 ◯酒匂委員 今回、執行部から示されました県民の皆様へのアンケート結果を踏まえた詳細な検討結果を踏まえ、改めて議論を行いました。  陳情者が求めておられるのは、新たな総合体育館を隣地の確保を前提条件として県庁東側に建設していただきたいということでありますが、隣地の確保は土地所有者との譲渡協議が調い、合意が得られること、また、仮に合意が得られた場合でもその譲渡に係る金額について県民の理解が得られることが必要となります。  今後、執行部においては、基本構想の策定に向けまして、隣地所有者及び関係者等との様々な協議・調整などを行っていただき建設場所が決定されていくことになります。そのような状況でありますので、引き続きこれらの状況を見守る必要があると考えますので、継続審査でお願いいたします。 527 ◯郷原委員長 ほかに取扱いの御意見はありませんか。 528 ◯ふくし山委員 陳情第三〇〇四号につきまして、屋内スポーツ競技団体から、建設場所について民間所有の土地確保を前提に県庁東側に建設してほしいとの内容であります。  過去の経緯を考えますときに陳情者の方々はできるだけ早く建設をしてほしいとのことだと考えています。お気持ちは十分に理解できるところですけれども、少子高齢化や厳しい人口減少などの社会経済状況にあって、いかに県民の暮らし、福祉の向上に資する効果的な施設にするかが重要と考えます。  よって、まちづくりの観点も含めた意見交換等も鹿児島市とこれから行われるという状況にあることなどから、さらに様々な観点から検討が必要であると考えることから、継続審査としていただきたいと思います。以上です。 529 ◯いわしげ委員 陳情第三〇〇四号につきましては、陳情者の方は、鹿児島県庁東側に隣接する民有地の取得も前提として新たな総合体育館を整備していただきたいということなんですけれども、新たな総合体育館というものは、本来、子供たちに夢とわくわく感を与えるべきものとして整理する必要があると思います。県有地の約三倍にもなる民有地を購入してまで、鹿児島の未来を担う子供たちにツケを残すことまでして、整備する必要があるのかということについて、また、鹿児島県都の鹿児島市のまちづくりという観点からも、県民の方々を多く巻き込みながら皆さんで鹿児島の未来をつくっていく必要があると考えます。また、鹿児島市と鹿児島県の間でも協議しなければならない事項が山積していると考えますので、この陳情につきましては継続でお願いいたします。 530 ◯松田委員 陳情第三〇〇四号鹿児島県新総合体育館の建設場所についての陳情については、私どもも継続でお願いしたいと思っております。  陳情者は長年にわたって御要望を続けていただいておりますけれども、本日も長時間にわたって議論をさせていただきました。県当局におきましても、我々の思いを受けてアンケートをしたり、様々な作業をしながら取り組んでおられますので継続審査でお願いいたします。 531 ◯郷原委員長 それでは、採決いたします。  陳情第三〇〇四号につきまして、お諮りいたします。  陳情第三〇〇四号につきましては、継続審査との御意見ですが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 532 ◯郷原委員長 御異議ありませんので、継続審査すべきものと決定いたしました。  これで、新たな総合体育館関係の陳情の審査を終了いたします。  以上で、企画部の審査等は全て終了いたしました。  このメンバーによる当委員会の審査等は今回で最後となりますので、当席及び副委員長から一言御挨拶を申し上げます。  それでは、一言御挨拶を申し上げます。  昨年五月に、各位の御推挙によりまして、企画観光建設委員会の委員長職を仰せつかりまして、身の引き締まる思いがいたしてからあっという間の一年間だったなというふうに思うところでございます。  この一年間を振り返りますと、企画部関係では、新たな総合体育館関係、鹿児島空港将来ビジョン、過疎対策、次期鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略等々、県政にとって重要な事柄について論議をさせていただいてまいりました。  また、行政視察に関しましては、五月の姶良・伊佐地区、また、七月の大隅地区、十一月の熊毛地区、そして、一月には新たな総合体育館の視察として現体育館や県農業試験場跡地、県庁東側の土地に伺い、関係者の方々から貴重なお話を伺いました。  重ねまして、副委員長をはじめ委員の皆様方、また、執行部の皆様方、加えて本庁舎で当委員会の議論を聞いておられる皆様方、そして、何より委員会担当の岡田さんと山元さんの御協力を頂きながら、何とか委員長職の重責を果たすことができました。この場をお借りいたしましてお礼を申し上げますとともに、皆様方の今後のさらなる御活躍を祈念申し上げます。  ありがとうございました。(拍手)  それでは、伊藤副委員長、お願いいたします。 533 ◯伊藤副委員長 企画部の皆様、委員会の皆様、本当に一年間お世話になりました。ありがとうございました。  郷原委員長の補佐役という立場ではございましたけれども、委員会の皆様方、そして執行部の皆様方の御協力を得ながら本日を無事に迎えることができました。心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。  一つ残念なのが企画部の皆様全員がここにそろっていらっしゃらないのが残念です。もう一つ、懇親会がコロナの影響でできなかったのが心残りとなっております。皆様方のますますの御活躍を祈念しまして、簡単ではございますが、御挨拶とさせていただきます。  ありがとうございました。(拍手) 534 ◯郷原委員長 それでは、最後になりましたが、執行部を代表して古薗企画部長に御挨拶をお願いしたいと思います。 535 ◯古薗企画部長 それでは、企画部を代表いたしまして、一言御礼の言葉を申し上げます。  郷原委員長、それから、伊藤副委員長をはじめ委員の皆様方には、この一年間、企画行政をめぐる諸課題につきまして熱心に御審議いただき、また行政視察などの様々な機会を通じまして的確な御指導、御助言を頂きまして、大変ありがとうございます。心から感謝を申し上げます。  この一年間を振り返りますと、議案の審議はもちろんですけれども、今日も熱心に御議論いただきました総合体育館をめぐる諸課題をはじめ、次期鹿児島県まち・ひと・しごと創生総合戦略、鹿児島県官民データ活用推進基本計画や鹿児島空港将来ビジョンの策定などの様々な課題につきまして、貴重な御意見や御提言を頂きました。また、新たな過疎対策法の制定に関する意見書の発議も行っていただきました。
     行政視察におきましては、地域振興推進事業を活用した姶良市の施設整備や種子島宇宙センターの視察なども行っていただきました。この一年間、当委員会において頂きました御指導、御助言、御提案を今後の企画行政に生かしてまいりたいと考えております。  委員の皆様の中には、四月から他の委員会に属される方もおられるかと思いますけれども、立場は変わりましても、引き続き企画部、それから、今日は地域振興局・支庁も参っておりましたけれども、併せましてこれからも御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。  以上をもちまして、この一年間の御礼の御挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました。(拍手) 536 ◯郷原委員長 ありがとうございました。  来週三月十六日は、午前十時から土木部及び工業用水道部関係の審査を行います。  本日は、これをもちまして散会いたします。  お疲れさまでした。         午後十一時四十七分散会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...