鹿児島県議会 2018-03-15
2018-03-15 平成30年海外経済交流促進等特別委員会 本文
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過
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午前十時開会
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◯松里委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから
海外経済交流促進等特別委員会を開会いたします。
この際、御報告いたします。
傍聴について一名の方から申し出があり、これを許可いたします。
当委員会への付託事項は、
海外経済交流の促進等に関する調査、調査テーマは、
アジア諸国との
インバウンド促進等に関する調査、対象地域は、当委員会の設置目的により、
アジア諸国でございます。
ここで、
調査日程等の協議のため暫時休憩いたします。
午前十時一分休憩
────────────────
午前十時二分再開
2
◯松里委員長 再開いたします。
日程につきましては、お手元に配付しております日程案のとおり進めてまいりたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
3
◯松里委員長 御異議ありませんので、日程案のとおり進めることに決定しました。
それでは、ただいまから調査を始めます。
初めに、平成三十年度当初予算における主な
海外経済交流関係事業の概要について、関係課長の説明を求めます。
まず、
交通政策課長の説明を求めます。
4
◯寺前交通政策課長 おはようございます。
41
◯寺前交通政策課長 航空路線の定期便化に向けましては、まずはチャーターを積み上げるということが非常に重要だと考えております。今年度もチャーターは何度か実施されましたけれども、その状況としても非常に全体的には好調であったと聞いております。
ただ、現時点で、チャーターから定期便化に向けた相談というのは、具体的には受けていないということが現状としてはございます。
42
◯園田委員 チャーター便が定期路線に、そしてまたそれが継続してつながっていくことが必要だろうと思いますが、そこでお伺いします。
まず、受け入れの部分について、外国の方々が初めて鹿児島の地に足を踏み入れる
鹿児島空港のあり方を検討することが必要になるということで、平成三十年度は三百万円近くを予算化されているようであります。
そこで、平成三十年度はそういうような検討をされるとは思いますが、担当部署として、「同空港の目指すべき将来像」ということが掲載されていますが、あるべき将来像というものをどのようにお考えであるのか、お伺いしたいと思います。
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◯寺前交通政策課長 鹿児島空港将来
ビジョン検討調査事業につきましては、国際線の新規就航の増便があるとか、国内線・国際線におけるLCCが台頭しているという近年の航空業界を取り巻くさまざまな環境を踏まえまして、
鹿児島空港をどのようにしていくかということを検討したいということでございまして、現時点で、そのあり方がこうであるということについては、まだ確定的なことは持ち合わせていないという現状でございます。今後、検討していきたいと思っております。
44
◯園田委員 鹿児島に来てよかったと言っていただけるような
鹿児島空港のあり方を検討するということが、国際路線の定期便化の促進にもつながっていくだろうと思います。
次に、三点目、お伺いします。
私、委員会でもお話し申し上げたことがあったと思いますが、平成三十年は、国際的な一番大きなイベントの一つでもあります
東京オリンピック・パラリンピックを控えておりまして、その中で、平成二十九年度もそうでありますし、三十年度も予算化されているようでありますが、現在の本県の
東京オリンピック・パラリンピックに向けた事前合宿の誘致についての現状と取り組みというのは、どのような今、状況なのでしょうか。
45 ◯木佐貫観光地整備対策監 一ページにあります、
東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿誘致の今の状況でございます。
今、実際、誘致活動を、私どもも含めて複数の市町村の方と一緒に大使館に行ったり、外国の競技団体にアポをとってセールスに行ったりしております。その中で、鹿屋市の分が、鹿屋体育大学のパイプ、コネクションを使いまして、十二月にスロベニアの柔道チームが、三月先週までだったのですが、タイの女子バレーボールチームが視察に来ております。今後も、ほかの市町村もいろいろ今、パイプをつなぎながら交渉を進めているところであります。
県としましては、このような誘致活動に同行すること、また招聘した場合、来てもらったときにその旅費等を見て、その活動の促進を図っているところでございます。平成三十年度は、オリンピックに向けて、引き続きそういう取り組みを続けていきたいと思います。
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◯園田委員 受け入れとなりますと、体育施設、運動施設の国際的な基準とかいろいろある中での合宿誘致があるだろうと思いますし、また、宿泊施設に関しましても、その辺の受け入れというのもあると思います。県が幾ら旗を振っても、受け入れるところの各市町村の取り組みには温度差があると思いますが、その辺の現状と今後の取り組みについてお伺いします。
47 ◯木佐貫観光地整備対策監 平成二十九年度に、県から市町村に意向確認をしまして、今現在、十八市町村が受け入れしたいという意向を確認しております。これにつきましては当然、追加も全然拒んでいないのですが、委員おっしゃるように、市町村においてはやはり温度差がございます。まず施設がないとか、あとホテル、施設はあっても町内に、村内に宿泊施設がないとか、そういった事情もあるようでございます。
そういった中でも、特に積極的に呼びたいという市町もございまして、そういったところにつきましては、県も協力して一生懸命やっていきたいと考えております。
48
◯園田委員 あと一つだけ、これはスポーツ競技によっても、また、来られる国の状況によっても変わるだろうと思いますが、事前合宿というのは大体どれぐらい前にやるものなんですか。
49 ◯木佐貫観光地整備対策監 事前合宿の時期といいますか、
東京オリンピック・パラリンピックは、御存じのとおり、二〇二〇年の夏に、八月ごろにございます。一番考えられるのは直前、東京で試合があるのですけど、オリンピックのその前に体調をならす、日本の気候にならす、また実際にならすためにやるパターン、そのほかに三カ月前とか、さらには一年前とかそういったもので来るというケースを想定しております。
また、この交流はその後も続けたいと市町村も思っていますので、特にこの前来られたタイのバレーボールチームなどは、バレーボールというのは結構日本で国際大会がございます。オリンピックだけではなくそういった大会のとき鹿屋で事前合宿をしてもらえないかとか、そういったセールスをやっているというのが今の状況でございます。
50
◯園田委員 そこでお伺いします。
オリンピックに限らず、やはり今後、本県の場合はスポーツ観光というのはすごく、脚光を浴びてくる地域ではないかなと思っていますが、先ほども、各市町村のスポーツと受け入れの取り組みについては温度差があるというお話でありましたが、オリンピックそれからパラリンピック以外でスポーツ観光という観点から、現在、外国の学校、大学を含めたプロ・アマを通した本県のキャンプの状況ですね、また今後、外国の方、国内の方もそうですけれども、今後どのようにしたら本県に来ていただいて、その場でまた交流ができたりとか、いろいろな部分への波及効果というのか、裾野は広がっていくのだろうと思いますが、この点についてのお考えを伺います。
51 ◯木佐貫観光地整備対策監 確かにプロ・アマの方々が、今、外国からもキャンプに来ております。具体例を挙げますと、プロのSKワイバーンズという韓国のプロ野球チームが今、市民球場で合宿しておりまして、そのほかに、台湾の大学の野球チームとかも各地に入っています。海外から今、来ているのは、野球、サッカーが主なところでして、韓国、アジア圏が多いというのが実態です。
この中で私どもも、市町村におきましても、激励品ということで特産品をプレゼントしたりとか、送り迎えをしたりとか、キャンプに帯同してできるだけケアをするとかそういった取り組みをやっているところでございまして、県としても、そういった取り組みをバックアップしたり、また今後そうなるようにいろいろなところに、今も実際、韓国にセールスに一緒に行ったりしておりますので、今後、裾野が広がって、また外国人の方にもそれをきっかけに来ていただけるような取り組みをやっていく必要があるのかなと思っております。
52
◯園田委員 実は私の町でも今、春先になってきますと、韓国から高校、大学、それから実業団などが、サッカーそれから野球でキャンプに来られているようでありますが、宿泊するホテルとか、またもろもろ事業をやっていらっしゃる方等へも、いろいろなところでお金を落としていただく、そしてまた、まとまったお金というかそういう部分があり、さらにはそれを保護者の方々が外国から激励に見に来られる。こういうのは、余り想定していなかった部分での効果というのがあるんだなと、うちの南さつま市ではそういう状況が生まれていますので、県内各市町村でもこの状況というのはあるだろうと思っており、やはりスポーツ観光というのは非常に今後、脚光を浴びるのだろうと思います。
それと、最後にもう一点だけお伺いします。
二ページの
伝統的工芸品等販路拡大支援事業でありますが、国外の方々には日本の伝統的品物というのが、文化それから生活の様式によってなかなか違うと思うわけです。大島紬の着物をそのまま外国人に着てくださいと言ってもなかなかという部分もあれば、薩摩焼の白い焼き物に貫入が入って、使えば使うほど少し茶渋が入って、これもどうかなと思う部分もあるだろうし、さらには仏壇という風習というのもないだろうし、新たな、こういう伝統的ものから外国人に受け入れられやすい、また買っていただけるような品物、いろいろなところで見本市等もされても、そういう声というのはあるのではないかなと思うのです。また、そういうのも新たな分野での取り組みではないかと思いますが、輸出を促進する、また伝統的工芸品の振興を図っていくという観点から、この辺についての御見解がありましたら、お考えを伺います。
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◯久保かごしまPR課長 伝統的工芸品につきましては、もちろん昔ながらのいろいろな技術や技法もあるんですけれども、必ずしもかたくなに昔ながらのやり方だけではなくて、これはもう国内外あわせてですけれども、今の方々に買ってもらえる、受け入れていただけるような新商品の開発というのをそれぞれ皆さんやっていただいているところですし、そういう形で私どもも今まで支援をしてきているところでございます。
委員御指摘のとおり、つい先日というか、一月、フランスで行われましたメゾン・エ・オブジェに、ずっとここ二年準備して出展をしてまいりましたけれども、そこもプロデューサーという方のアドバイスを受けながら商品づくりを進めていったわけですが、海外の方に受けるためにむしろシンプルなデザインがいいとか、やはり海外の方の視点というのがそれぞれあるようでして、そういう形で今回は初めてということで、どういう反応があるか手探りの状態でしたけれども、プロデューサーに言わせれば、今回は初めてですから商談等は望めないだろうということだったのですが、意に反して十五件ほど、これはもちろん全てが成立しているわけではないですけれども、そういう見積もりの依頼もあわせてそういう反応があったということで、出展した皆様も手応えを感じているのかなと思っております。
これまではどちらかといいますと、県が主導しましてテーマを決め、ワークショップを開き、そういった見本市へ出展するということを行ってきたところですけれども、来年度、今回、提案をしております事業につきましては、それぞれ生産者の皆さんが自分たちでいろいろテーマを考えて、自主的にいろいろな見本市へ出展するということに対しまして、県がやりますと、どうしてもある程度間口が限られてくるものですから、自由な発想でいろいろなところに出ていっていただけるように、今回、こういう補助制度をつくらせていただいて提案させていただいているところですので、これは海外だけに限ったものではないですけれども、ぜひこの事業を使って、国内もですけれども海外、ことし行ったメゾン・エ・オブジェだけではなくて、ほかにも海外でいろいろな見本市等があるようですので、そういう挑戦する皆さんを私どもとしてもお手伝いしていければと考えております。
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◯園田委員 最後にもう一点だけ。
本県の場合は、南に開かれた玄関口ということで、日本の中でも中国大陸等が一番近い所に立地を控えているわけですが、そこで、輸出するに当たり、今後、本県の農林水産物というかチルド的な部分、生鮮で送るような部分、それからまた工業製品と申しますか、電子部品等を輸出するに当たって、量を送らなければならないもの、船便を利用したもの等がありますが、平成三十年度も予算化されていると思いますけれども、この辺に対し、今後、推進していく考え方について、輸出に当たってのあり方というのをどのようにお考えであるのか、最後にお伺いします。
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◯久保かごしまPR課長 かごしまPR課では県産品全体についての輸出の促進をしておりますので、一次産品であります農林水産物以外に加工品ですとか、場合によってはそういった工業製品も相談があればお手伝いすることがございます。
考え方としましては、今、直行便のある部分ですとか、かねてから交流のあるところを中心に行っていますけれども、まず鹿児島の製品を知っていただくというところから始めなければいけなくて、ですから、大体初期段階としてはそういう見本市やそういうところに出展して、皆さんにまず知っていただくという作業をし、知っていただいて興味を抱いていただければ、そういうバイヤーさんや商社の方々とのつながりを少しずつ大きくしていき、あとはその先には実際その商品を取り扱って置いていただく。
商談会等へ行けば、そのときだけは話を聞いてくれたり買っていただく場合もあるのですが、その場限りで終わることもありますので、あとは、取り扱っていただいたら、それを長く続けていって定番化していくという作業が一連のオーソドックスな、基本的なやり方なのかなと思っています。
私どもは、そういったつながりができたところと長く取引をしていただけるためのフォローをずっと、参加する企業さんも一緒に行ってそういう作業を続けているところですけれども、私どもだけではなくて、今回、農林水産物の輸出ビジョンをつくられまして、農政部を中心にして来年度また取り組みをされますけれども、私どもはどちらかといいますと、加工品を中心に売る側の取り組みが中心になりますけれども、農政部ではまさに、つくる部分、あるいは、あつめる・はこぶ部分まで含めて、来年度以降フォローをされていこうということのようですので、これまでもそうですけれども、お互いに連携をしながら、いろいろな情報が、私どもにもそうですし、各部局にもいろいろ相談が参ります。こういうものを扱いたいけれども、どうすればいいかというような相談もありますので、そういった相談を適宜、今後の取引につなげていけるように、私どもはそこをケアしながら、そういう民間の方につなぎ、実際の事業に仕立てていくということをこれまでもやってきましたし、今後もそういうつながりを大切にしながら、パイプを太くしていけるように頑張っていきたいと思います。
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◯菊地農政課長 先ほど委員から、南に開かれた地理的優位性というようなお話があったかと思います。
鹿児島県の農政部といたしましては、今、横串で林務も水産も、農林水産物ということで林務部局、水産部局とも連携をいたしまして、農林水産物に横串を刺して輸出の取り組みを進めていこうということで、かごしまの
農林水産物輸出促進ビジョンにつきまして、平成二十九年度中に策定するために、最終調整を今、させていただいているところでございます。
一方で、当然、輸出に当たっては輸送コストというものが大きなウエートを占めるわけでございますが、こちらについては、それこそ飛行機で運んだ場合よりも船便で運ぶというほうが当然コストは安くなるわけですが、一方で、時間がよりかかるということになっています。
そこで、鹿児島は西側にあって南に開かれているという特性がございまして、昨年一月に、県と県内の金融機関、それとあとヤマト運輸、それとANAと、その四者で連携をいたしまして協定をつくりました。これを受けて、シップ・アンド・エアという新しい輸送スキームを今年から始めまして、先日、商談会等も開催させていただきました。
少し説明をさせていただきますと、鹿児島港から那覇に船で運びまして、船で那覇に運んだ後に、那覇の港から那覇空港、那覇空港は今、沖縄ハブということで、沖縄県が今、多くの品目を集めて海外に輸出をしようと二十四時間営業になっていますので、そういった形でそのカーゴをうまく使って輸出をしたいという取り組みをしております。
これも、このスキームができるのも、鹿児島から那覇に毎日毎日、旅客ですけれども、そういった船が通っているという、他県にはないまさに特性があったためにこれができたと考えておりまして、今回始まったばかりですので、これをまた四者で連携をしながらしっかりと広く伸ばしていくことが、輸送コストの低減やそういったものにまたいろいろつながっていくと思います。
これに限らずさまざまなものを、関係団体、関係機関と連携をしながら、さらなる検討を進めていければと思います。以上です。
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◯園田委員 あと一つだけお伺いします。
現状として、人が口にするものというのには本県の場合、農水産物というのがあるわけですが、賞味期限とかやはり鮮度というものが、どの国であっても、食する中で一番気になる部分の一つではないかなと思いますが、そこで、鹿児島県で朝収穫して、朝水揚げされて、その農水産物を外国の方々が口にするまでに、その日のうちにでき得る可能性というか、けさとったものがどの国まで、どの地域までそれが可能なのですか。
これはいつも外国に行ったときに、鹿児島で朝収穫したものが、その日の夕方にはその外国の食卓に上がる、どの国までそういうのが現状として今は可能なのかなということをお伺いして、終わります。
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◯菊地農政課長 当然、どういった手段を使って輸送するかによりけりだと思いますけれども、恐らくアジア圏、香港とか台湾ぐらいが、福岡空港から飛ばして行く形が恐らく一番現実的にその日のうちに、例えば朝早くとったものを福岡まで何らかの方法で持って行き、そこからエアで飛ばすというのが一番現実的に、その日のうちに着こうとすればです、そういうことが大切かなと思っております。
一方で、本県が強みを持っている農林水産物、これは質問にはないことですけれども、お茶とかそういったものについては日持ちをしますので、そういった部分とかで一生懸命頑張っていくということも大切かなとは思います。以上です。
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◯園田委員 終わります。
60
◯松里委員長 ほかにございませんか。
61 ◯西高委員 今、園田委員からも農林水産物の関係の御質問ありましたけれども、少し農産物関係をお願いしたいと思います。
四ページのかごしまの
農林水産物輸出促進ビジョン推進事業について、今、輸出スキームについて農政課長からも御説明がありましたが、この部分に入るのだろうと思っております。そういった中で、今、御説明を受けた船便、それ以外での部分について、戦略的な取り組みというのはほかに何があるか、御説明をお願いします。
62
◯菊地農政課長 先ほど、
かごしまPR課長からも多少御紹介をいただきましたけれども、本年度、平成二十九年度中に、県といたしましては農林水産物の輸出促進ビジョンというのをつくろうとしております。こちらについては大きく三つの柱立てになっておりまして、まず、我が県でつくって、それを集める、そして運んで、さらにそれを輸出先国ないし地域で売るという、「つくる」、「あつめる・はこぶ」、「うる」の三本柱で設定をさせていただいております。そのそれぞれの取り組みごとに必要な予算を計上して対応させていただきたいと思っております。
具体的には、それこそ今、農林水産物の輸出額は、約百五十億円まで、各県内企業さんないし皆様の一生懸命の御努力をもって到達したわけですけれども、それぞれで取り組みを進めてきた部分があろうかと思います。
鹿児島県としてしっかり売り出していくということで、「うる」という部分については、例えば統一ロゴを設定するであるとか、「あつめる・はこぶ」という部分につきましては、先ほどもシップ・アンド・エアのお話を御説明させていただきましたけど、そういった形、あとは船便の例えば混載の話であるとか、そういったさまざまな課題に取り組んでいきたいと思っています。
あと、「つくる」の部分につきましては、先ほど、輸出先国に送るに際しては当然、衛生条件がございまして、そちらに対応した生産体系をつくっていかなければならないということで、こちらについては、お茶については農産園芸課とも対応していくわけですけれども、それぞれ各課・部局ないしは関係団体としっかり連携を組みながら、そういった部分について、生産体系については対応していきたいと思います。以上です。
63
◯松里委員長 この際、御報告いたします。
傍聴について一名の方から申し出がありましたので、これを許可いたしました。
64 ◯西高委員
農林水産物輸出促進ビジョンの中で、県として百五十億円から二百五十億円を、目標として立ててもらっていますけれども、今、課長から説明していただいた中で、各分野の中で特に農林水産物について、お聞きしたいと思うのが、まずお茶ですね、欧米で非常に今、伸びていると言われていまして、アジアも売れ始めたということは聞いておりますけれども、中国等を含めて、買いたいけれども輸出ができない。確かにお茶の国にお茶を輸出する、これが一番難しいことですが、お茶については大体どこ辺まで売れていくということを見込んでいるのか、それだけ教えていただきたいです。
65 ◯村山特産作物対策監 お茶の輸出先でございますが、今、委員がおっしゃったとおり、鹿児島のお茶につきましては、現在、アメリカ、ドイツ、台湾、この三国に中心に輸出しております。特に近年、台湾では番茶の人気が高くて輸出量が拡大傾向にあります。そのほか輸出実績としましては、鹿児島では少ないのですが、アジア圏では
シンガポールですとか香港に輸出されているという実績はございます。
66 ◯西高委員 量的なものも目標として、現在売れている量と、それから金額でもいいですよ、ことしまたどれぐらいまでいけるのか、大体見込みがもしあるなら、そこも教えてください。
67 ◯村山特産作物対策監 数量で申し上げますと、平成二十八年度の輸出実績でいきますと、県内全体で百三十三トンでございます。そのうち台湾向けが七十六トンということになります。また、金額でいきますと、県内全体で二億二千万円ほど輸出しておりますが、台湾向けは四千六百万円ほど、数量では一番多いのですが、金額では単価が低い関係で少なくなっているという状況でございます。
68 ◯西高委員 お茶については、もっともっと頑張っていただかないと、ここの輸出が伸びる伸びるとずっと言われ続けて、まだまだお茶農家は非常に大変です。輸出全体の話としては、農家がもうからないと、ただ輸出量が伸びるだけでは意味がないですので、そこを踏まえてお願いしたいと思っています。
牛肉については非常に今、伸びているのですが、それも実際、農家手取りまで影響をしているのか、農家の方々は、輸出、輸出と言うけれども、手取りは僕らはそんなにふえていないという話が出るのです。非常に子牛単価はいいのですが、やはり肉の部分というところにもう少し頑張っていかないと、子牛単価がいつ下がるのかという心配をされているのですが、ことし輸出は、台湾が解禁されて、またますます伸びると思っているのですが、畜産課長、どれぐらい伸びるという考え方でいらっしゃいますかね。
69
◯佐々木畜産課長 まず、輸出がふえることで農家の所得向上につながるべきという委員の御指摘がございます。
その件につきまして、本県の食肉事業者の中で、輸出向けに仕向けられた牛肉について、キロ単価の取引単価を上乗せするという取り組みも今、一部の事業者で始まっておりますので、当然そういう仕組みを皆さんつくっていただきますと、またやる気が起こると、当然所得も上がるということで、そういう取り組みを事業者でも検討をしていただいているというところをまず申し述べさせていただきたいと思います。
それからあと、牛肉の輸出がどれぐらい伸びるかということで、今回の輸出促進ビジョンの中では、牛肉が平成二十八年度が約八百六十九トン輸出されていますが、それを目標年度で約二倍に持っていこうという計画をしておりまして、特に二十八年度で申しますと、香港などの東アジアが大半を占めておりますが、それにプラスしまして、最近では北米、それからヨーロッパが徐々にふえてきておりまして、当然、東
アジア諸国を中心にいたすわけではございますが、さらにこれから解禁をされていくと思われる国が幾つかございますので、そういうものも念頭に置きながら、あとさらに、今はサーロインとかヒレとかそういうロイン系という高級な部位がほとんど輸出されているところですが、少しでも輸出量をふやしますためには、多様な部位ですね、ウデとかモモとかいろいろな部分の食べ方を提案しながら、輸出量の拡大に取り組んでいきたいと考えております。
70 ◯西高委員 牛肉については、今回、共進会で日本一がとれても、宮崎のPRに負けているなと。やっぱり海外に向けて日本一というところをいかに売り出すかということで、非常に農家手取りがふえる、牛肉単価が上がるというのが一番のかなめではないかなと思っていますので、このあたりについては県当局としても、輸出の部分の要するに海外に向けた日本一というPR、このあたりはもっと力を入れていただいて、そのことが鹿児島の畜産農家の方々の肉の単価という面で反映できると思いますし、宮崎はやはり高いのですよね、やはりコマーシャルが上手だったというのが今でもあるのですけれども、そこを追い越せるように、畜産県日本一の鹿児島ですから、ぜひそこをPRという部分でも頑張っていただいて、努めていただきたいと思っております。
最後に、
かごしまPR課、二ページ目の上海マーケット開発推進事業です。一番これを注目しているのですが、先ほども委員から質問がありましたが、上海において、非常に農産物関係は税関の通過が非常に大変で、だからなかなか加工品以外は売りにくいというところがあるのですが、農林水産物で、今これに力を入れよう、あるいは何とか輸出の対象になるものと組み合わせて、例えば、お米です。レンジで温めるお米パック。これは非常に今、中国で売れていると聞いているのですが、これは鹿児島から輸出しているのかどうか、もしわかったら、お願いします。
71
◯久保かごしまPR課長 御指摘のとおり、上海というか中国に対しましては、出せる品目が非常に限られております。肉関係も野菜関係もなかなかない中で、今はブリでしたり、あと焼酎、あとはおっしゃるとおり加工品、いろいろな調味料やお菓子類等で展開しているところですけれども、実際、確かに中国に行ったときに、御指摘のとおり、お米のパックで解凍するものをごっそり買っていかれるお客さんは確かにお見受けをしました。残念ながら、
かごしまPR課で取り扱っている、関係のあります事業所さんの中でそういったお米のパックの商品について、今、私の記憶の中では特段、どちらかとそういう取引をやっているということは今ございませんけれども、確かにそういう現状も見ておりますので、今後そういったところの可能性につきましても、研究してまいりたいと思います。そこは私どもだけではなくて農政部さんともいろいろ情報を共有しながら、また協力もいただきながら進めていければと考えております。
72 ◯西高委員 農政部との連携もしっかりととっていただいて、現在の状況という中で、
かごしまPR課でもそういった部分にはある程度、過剰に反応していただきたいというのがあるのですね。やはり鹿児島県の農産物総体的に売れていかないと、二百五十億円になり、三百億円になり、四百億円になりと伸ばしてはいけないわけですよね。
その中で、米政策というのは国の政策の中でも、いかに海外に輸出するか、ここが大事なのですよね。国内は年間八十万トンずつずっと消費が減っていっている中で、米農家が経営として非常に厳しいわけです。WCS米の飼料作で政策を打って非常に面積が減って、米単価が少し上がったと言われていますけど、米農家は非常に厳しいわけですよ。
ただ、アジアに打って出るのに今までの課題であった、米と水と炊飯器と持っていかないと日本の米のおいしさがわからないという、非常にこれは厄介な話だったんですけれども、これについて、今、こういったパックのお米というのが、長期保存ができて長く売れると。僕らは経済連にもいろいろと要望していたのですが、やっと経済連もその製造に入るというのですね。そうなると、鹿児島県産の米も非常にそういった輸出対象物としてなりやすいと思うのですね。
そのあたりまでぜひ力を入れていただいて、まずはそういった部分から中国にも風穴をあけながら、将来に向けた農産物の輸出というのを図っていかないと、鹿児島県は、これだけ近いわけですから、本当に一番の南の玄関口としての機能強化と、それからあとは県の農業振興を図っていかないといけないと思いますので、ぜひその連携をとりながら進めていただければと思いますので、よろしくお願いします。以上です。
73 ◯池畑委員 今、西高委員からいろいろと、本県の農畜産物含め、特産品の販路拡大について述べられましたけれども、それに関連しまして、今、鹿児島市内の複数の民間企業が中心になって、ことしの夏ぐらいを目安に、まず香港に鹿児島物産館を開設をして、まず香港で鹿児島県の農畜産物の特産品ですね、菓子から何から、もちろん先ほど出ましたお茶から米から、もう全てを香港でPRする、情報発信するという事業を今、かなり具体的に計画されております。
それは香港で、中国でも相当大手の食品関連企業、こことタイアップしてやるということで、非常に具体的な計画を練っておられますので、ぜひPR・観光戦略部、範囲が広いですので、農政部、商工労働水産部、そういうところと連携していただいて、県にもいろいろな支援をしてほしいということも要望されておられるということでございますので、ぜひ強力にそれを県がバックアップしてくださることによって、今の西高委員の質疑にもございましたが、底上げができてくると思います。
それで、まず香港でやってみて実績をつくって、ほかの地域にもそれを拡大していきたいということでございますので、もう答弁は要りませんので、とにかく全面的に各部局連携してやっていただきたいと思います。
以上です。よろしく、要望いたしておきます。
74
◯松里委員長 ほかにございませんか。
75 ◯鶴田委員 それでは、説明資料の一ページ目、
海外誘客ステップアップ事業についてお伺いします。
我が県の特性をいろいろと盛り込んで、海外セールス、それから現地でのプロモーション、これが行われると思いますけれども、我が県には全国でも唯一のロケット基地を二つ有しておりますし、このことは世界的に見ても、そうロケット射場なんて幾つもあるものではないので、これを非常に今後、生かしていただきたいと思っているのですが、まず最初に、県がこのロケット基地の観光素材としての価値をどのように考えているのか、それから、これを観光地として活用するということに対してどのように考えているのか、さらに、平成三十年度の事業でこのような取り組みをされるのかどうか、その三点を教えてください。
76
◯井上観光課長 委員おっしゃるロケット打ち上げ施設でございますけれども、御案内のとおり、本県、種子島と内之浦のみに所在しているところでございまして、特に種子島のロケット基地は世界一美しい射場と称され、県としても魅力ある観光資源として認識をしております。
この観光資源ですけれども、例えば種子島宇宙センターについては、展示施設として宇宙科学技術館が整備されていますとか、あとはJAXA─宇宙航空研究開発機構─による施設案内ツアー、こういったところも行われているところでございまして、世界的な旅行口コミサイトであります、トリップアドバイザーというサイトがございますけれども、こちらでも具体的に行く価値のある観光スポットであるという旨の口コミが英語、中国語等で既にアップロードされているような状況でございます。
我々としましても、日本で唯一無二の観光資源であるロケット施設については、海外セールスにおいても当然、観光資源として積極的にPRしていきたいと思いますし、今後、海外から旅行エージェントなどを招請する際にも、その招請のルートの中にも組み込んでいけるように取り組んでいきたいと考えております。
77 ◯鶴田委員 わかりました。
昨年の当委員会の視察の中で、タイで民間旅行業者との意見交換会があったのですが、そのときは課長も同席されていましたね。このやりとりの中で、宇宙ロケット基地に対する観光が取り上げられましたけれども、課長はあのときはどのように考えられましたでしょうか。
78
◯松里委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時一分休憩
────────────────
午前十一時一分再開
79
◯松里委員長 再開いたします。
80
◯井上観光課長 確かに、ロケット基地の存在そのものが全世界に広く知られているかというと、必ずしもそこは十分ではないとは思っておりますので、我々がセールス等々で行く場所の行く先々では、こういった、今、委員がおっしゃったような教訓も踏まえて、ロケット発射施設の魅力についてしっかりと認知をしていただいて、さらにそれを目指して、誘客につながるような取り組みをしっかりと行っていきたいと考えております。
81 ◯鶴田委員 わかりました。
世界的にも、メーンの空港、例えば溝辺であるとか種子島であるとか、その空港から大体一時間半から二時間以内でロケット射場に到達をして打ち上げが見られるというのは、恐らくここだけだと思っているのです。
平成三十二年にはいよいよH3という国を挙げての新型ロケットが打ち上がります。当然ここは鹿児島国体であるとかそういったものもいろいろ出てくるでありましょうし、
東京オリンピック・パラリンピックのお客さんも来るようであれば、ぜひ鹿児島まで新型ロケットを見に来ていただくような、要するにキャンペーンというようなことも非常に重要かと思っております。
そこで、我が県において、ではこれを楽しめるような展示施設というか観光施設というか、そういったものというのは今のところ、種子島にすごくすばらしいのがあって、内之浦というのは非常に、もう三、四十年前の施設で老朽化していて、これも課題になっているのですけれども、やはり人口集積地にこういったものをしっかりつくって、さらにそれを見た方が現地を見に行くというような、そういう二段構えの対応も必要かなと考えております。そのことはいろいろと情勢を見ながら、他地域の状況等も見ながら進めていただきたいと思いますので、要望としてお願いしておきます。
82
◯松里委員長 ほかにありませんか。
83 ◯向井(た)委員 この委員会は、来年以降どういうふうに進めるか、先を見据えたビジョン、議論をしていく場なんでしょうけれども、現実的なところをひとつ、目先のことを伺います。
霧島市出身の議員でして、霧島は、県内の大きな二つの拠点の観光地の一つでありますが、今、海外からのお客も霧島にたくさん来ているのです。特に、冬場に行きますと、韓国便などからゴルフ道具をいっぱい積んでおりてくる。行き先を聞くと霧島と聞いていたんですね。ここの十日ぐらいの新燃岳の噴火の影響でその流れが一体どうなっているのかというのが少し気になっています。この先に与える影響もですね。
ですから、今の分析で、特に先日、七十便ぐらいが欠航してしまいました。その中に海外便もあったのか、その海外便が欠航になったのか、別のところにおりて霧島に来たのかどうか、そういうキャンセルの状況。夏に爆発したときも影響額一億八千万円ぐらいとも報じられたと思っているのですが、今の霧島の状況、ことしの明治維新百五十年をターゲットに国外からもいろいろ期待をしていたところなのでしょうが、現時点でどういう影響が出ているのか、どういうふうに推移を見ているのか、まずそこをお聞かせいただきたいと思います。
84
◯井上観光課長 現在の新燃岳の噴火による影響についてでございますけれども、我々としましては、観光関係の団体の方とか市役所、そういったところと日々連絡をとり合って情報共有をしているところでございますけれども、現時点で、具体的な集計はしておりませんが、キャンセルが出ているというのは事実でございます。
ただ、お聞きしているのは、七年前の噴火と比べるとそれほど大きな動きにはなっていない。七年前ですと、例えば空振によって窓ガラスが割れたとか、そういったセンセーショナルな画像も流れたということもあって、相当過剰な反応があったと聞いておりますが、そこまではいっていないという状況でございます。
新燃岳の状況については、一進一退を繰り返しておりまして、とりあえず現時点で我々としてやるべきことは、まずしっかりと情報収集をして、観光客の方に向けて迅速かつ正確な情報発信をしていくことが一番肝要と考えておりまして、それと同時に、今後、何か動かなければいけないという状況に備えて、日々関係機関、関係団体と連携を密にして対応していきたいと考えております。
85 ◯向井(た)委員 特に、例を挙げましたけれども、ソウルから韓国の人が直接鹿児島に来て、ゴルフ道具をという例を出しましたけれども、この韓国便の乗客のキャンセルとかそういうのは出ていませんか。去年の冬ごろは本当にもう満席で来ていたのですが、その辺はつかんでおられませんか。
86
◯井上観光課長 今のところ、韓国からまとまったキャンセルが出ているという情報には接しておりません。
87 ◯向井(た)委員 ありがとうございます。
自然には逆らえませんから、今後の状況も見守らなければいけませんし、できればこれより大きな噴火につながらないようにと祈るような思いもありますが、状況によっては、県としてどういう対策が必要なのか、常に考えておいていただきたいと申し上げておきます。
それから、ことしこの委員会に入らせていただいて、いろいろな勉強をさせていただきました。その中で、私たちの国に来ている海外からの旅行者は比較的若い人が多いのです。私はどちらかというと、日本人が出かけていくのはリタイアして金銭的にもゆとりができたり、時間にもゆとりができた人が多いのかなと、来る人たちもそういう人が多いのかなと思っていましたら、日本に来ている人は比較的若い人が多いなと。では、鹿児島で若い人に魅力のある観光スポットあるいは観光地づくりというのがどこまで進んでいるか、応えられているかと少し疑問にも感じたりするのです。
観光素材として、今、霧島のことも言いましたけれど、指宿の温泉なども海外からの若い人たちに人気があるのだそうです。若い人たちが、滞在型で、団体ではなくて個人型で動くとき、鹿児島の情報をどうつかむか。どうも鹿児島はまだWi─Fiの整備が進んでないのではないかとも思っておりますが、若い人をターゲットにした観光戦略というのを具体的にどういうふうに考えられているか、きょうの提案の中にもありますが、インバウンドのところでどういうふうに対策は考えられているか、伺いたいと思います。
88
◯井上観光課長 観光客の動向でございますけれども、特に海外からの観光客の方というのは、全世界的に見ても三十代から四十代が主流になっておりまして、我が国の観光をする方々の年齢層と若干違うというのはそのとおりだと考えております。
こういった方々に満足していただいて、また来たいと思っていただくような取り組みというのは我々としてもしなくてはいけないと思っておりまして、具体的には、例えば委員がおっしゃったWi─Fiの整備というのは、もう個人客が圧倒的にウエートを占めている中で、Wi─Fiによって情報を取得していただくという方が多いので、そこの整備は必要だと強く認識しておりまして、例えばホテルとかですと相当数進んでおりまして、もう九割以上でWi─Fiの整備は済んでいるという状況でございます。
それ以外の観光施設とか小売店とか、そういったところにいろいろ課題はございますけれども、そこら辺については、我々も海外インバウンド向けのセミナーというのを定期的に開催しておりまして、こういった場でも、例えば中小企業庁とか総務省とか、こういったところから補助のスキームはございますので、こういったものを折に触れて紹介させていただいておりますし、そういったことを通じて、海外からの観光客の利便性の向上に努めたいと思っておりますし、あと、若い方ということで、ただの物見遊山に終わらないように各種体験型のメニューというのは用意しておりますし、その重要性についても先ほどのセミナーなどで御紹介をしております。
今後はまた、よく言われるナイトツーリズムというかですね、夜の観光をいかにして楽しんでいただくかという視点も当然必要になってきておりますので、そのニーズがあるということを、まず現場の観光の関係者に理解していただくというのが大事だと思っていますので、我々としては、そういった取り組みを通じて全体としての底上げを図って、観光客の方々の満足度の向上に不断の努力を積み重ねていきたいと考えております。
89 ◯向井(た)委員 今のお話では、まだ具体性がちょっとないなと感じざるを得なかったですね。
今、少しお話の中でも触れられましたけれども、泊まってもらうためには、朝とか夜とかに何かすることがなければ素通りしてしまう。泊まってもらうというためには、夜に楽しめる場所とか、夜のいろいろな展示あるいは催し、そういうのが大事だなというのも、ことし私が認識した一つでありますが、そのナイトの過ごし方についてもまだ検討の入り口に思えたのですが、若者をターゲットとしたWi─Fiの増設とか、そういう夜に泊まってもらう、夜に楽しんでもらう、そういうことについてもう少し具体的に今、取り組もうとしていることはないんですか。
90
◯井上観光課長 委員御指摘の、もう一泊というのは従来から、当然、観光消費額を上げるためには必須な要素でございますので、これはまだ国レベルでようやくその重要性について認識されたという状況でございます。国レベルで、例えばロンドンではこういうふうにやっている、ニューヨークではこういうふうにやっているということで、ようやくその重要性について認識されたレベルでございまして、なかなか鹿児島に直ちに今すぐというようなのは、早急にというのはなかなか難しいのかもしれませんが、例えば、もう一泊ということでいきますと、朝の魚市場体験とかそういったメニューというのは非常に外国人に好評だと聞いておりまして、こういったものは一つ、今後軸にして、我々としてはPRの観光素材として提供できるものなのかなと考えております。
91 ◯向井(た)委員 鹿児島だけではなくて各県のことも、また国全体としてのこともということのようですので、できるだけ早く検討して、ぜひ実行に移せるようにしていただきたいと思います。
最後にもう一つ、一ページの二つ目の
鹿児島空港将来
ビジョン検討調査事業の中身ですが、私も何回か西高委員などから耳にしたような気がするのですけど、
鹿児島空港の出発ラウンジなどを含めて、国際線のところの改善をしたほうがいいよという話を何人かから聞いたのですが、私も何回か利用していますが、そのような比較とか余りしていなかったんです。もう鹿児島だから便数も便数だし、これで仕方がないのかなというような、ある意味諦め感で思っていたのですが、インバウンドをもっとふやそうと考えれば、日本を最後に出発する場所としては、もう少し一工夫あったり、スペースも広げるとかいうようなことが必要ではないかな。
今の現存の建物の中で広げることは少し厳しいような話も出たような気がしますけれども、
鹿児島空港国際線の改善もこの中に入っているのか。予算規模から見ると、今から計画を立てて、それが実現するのはいつかというような、相当先になるのではないかというような気もしているのですが、その辺の時期も含めた検討がされているのかどうか、お伺いしたいと思います。
92
◯寺前交通政策課長 鹿児島空港将来
ビジョン検討調査事業につきましては、どちらかというと中長期的な、例えば十年後とか、中期のものを考えていくというものでございまして、これとは別に今、まさに委員会でいろいろ御指摘いただいていますけれども、国際線ターミナルビルの利便性向上という点につきましては、国と空港ビルと協議中でございまして、それはもう少し短期的にできる範囲でやりたいということで、増築も含めた改修について検討しております。具体的な内容はまだ申し上げられないのですが、内容が大体固まった段階で委員にも御説明したいと思っております。
93
◯松里委員長 ほかにありませんか。
94 ◯向井(俊)委員 お伺いします。
一ページの
国際クルーズ船誘致促進事業ということで、平成二十九年度の当初予算額と三十年度の予算額と全く同じ数字なのですが、
プロモーション等を戦略的・一体的に展開するとありますが、中身的には変わってこないのかどうか。
それとあと一点は、鹿児島県の場合、マリンポートは、二十万トンクラスが寄港できるような構想で今、動いておりますが、やはり福岡とか長崎、そして熊本の八代とか、九州全体で捉えた戦略というのが、これからはやはり必要だと思うのですね。これから海外のクルーズ船を誘致するに当たってどう考えているか、お伺いします。
[委員長退席・副委員長委員長席に着席]
95 ◯古土井PR・観光戦略部次長兼参事 クルーズ船に関する御質問を二ついただきました。
まず一点目の、今年度と来年度の
国際クルーズ船誘致促進事業の中身でございますが、これは結論としては基本的には同じでございます。その中で、実際に船社さんにお伺いして誘致活動を行う、それからクルーズ船社さんを鹿児島に招聘するなどして案内を行って、また誘致に向けて動くとか、あるいは受け入れに当たっての経費であるとか、船社さんと一緒にタイアップして広告等を行っていくとか、そういったことの予算で計上しているところでございます。
中身として、方向性としては大きくは変わらないんですけれども、鹿児島についていろいろ状況も変わってきているところでございます。先ほど御紹介いただきました、鹿児島港についてはCIQターミナルができましたし、またあと、新たな岸壁をつくっていくという計画もございます。また、北埠頭の利用もあるということ、それから各離島の港湾においても、さまざまな状況がいろいろ変わってくる部分もございますし、奄美におかれては世界自然遺産にもなってくるという部分もありますので、そういった強みを生かしながら、宣伝の内容をきめ細かく御説明をしていこうと、常々アップデートしていこうと考えているところでございます。
マリンポートに二十万トンという中で、九州全体でどのように考えていくかというところでございますが、鹿児島県単独でなかなか九州全体を考えるということは当然できないわけですけれども、今、九州運輸局あるいは九州地方整備局においても、クルーズ船に関する会議などが随時開かれているところでございます。来週も九州運輸局主催でそういった、先ほど委員おっしゃったような、寄港数の多い港を、港湾管理者であるとか観光部局を呼んで勉強会をしようというような流れがありますので、そういったところで共通の課題も我々、持っていたりする部分もありますし、またある種ライバル関係の部分もありますが、うまく共同歩調をとれるところについていろいろ意見を突き合わせながらそういった取り組みを、日本としてすぐれた寄港地になるような取り組みを、あるいは九州としてすぐれた寄港地になるような取り組みを進めていければと思います。よろしくお願いします。
[委員長席から副委員長退席・委員長着席]
96 ◯向井(俊)委員 九州全体での取り組みということを言ったのは、一つは、海外から見たらもう九州は一つでしかないわけですね。ですから、博多なり、長崎なり、佐世保ですね、それから八代、そして鹿児島の点をしっかり線で結んでいくことによって、それぞれの各県のやはり特性というのを、それを生かしたような観光というものをしっかりセールスできるのではないのかなと。
私も長いこと観光業をやっていて、おのおの自分のところだけでというのは、本当に大変難しいのですよ。だから、やはり全体でやっていくというのが大事なのかなと、それはもう長い間の経験で感じております。
それとあと一点は、これは先ほど、種子島と内之浦でロケット基地を鹿児島県は二つ持っているという話が出ました。特に種子島なのですが、私も少し認識不足だったのは、国立公園でも国定公園でもない、県立公園でもないのですね。これは一つの観光として、種子島はロケット基地とかいろいろな風光明媚なところがたくさんあります。売り込むに当たっては、やはり一つのそういうブランドというのですか、県立公園でもいいのですが、そのようなものが必要ではないのかなと。
せっかく隣の屋久島とも、高速艇で結ばれているし、ましてや二千メーターの滑走路を持っています。そこにLCCを誘致するにしたって何にしたって、やはり今、関西空港、成田空港、そして鹿児島にも海外からLCCは飛んできています。そこの客をまた種子島に呼び込んで屋久島に送り込む。屋久島の空港が今やっと頭出しできたけど、完成するまでに十五年や二十年かかるわけですよ。だから、それまでは種子島空港の二千メーター滑走路を生かしていくというのは大事なことです。
だから、そういう意味で絶対、これはどこが担当するのかわからないけど、最低でも県立公園の名称が必要ではないか。何か形をつけないと、ロケット基地も幾らPRしたって、全然観光地でもないというような捉え方しかされないと思ったので、これは一つ提案しておきます。
それに対して何か答弁があれば。
97
◯松里委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時二十四分休憩
────────────────
午前十一時二十五分再開
98
◯松里委員長 再開いたします。
99 ◯西 PR・観光戦略部長 種子島を県立公園等に指定できないかというお話でございます。
種子島は、御案内のとおりロケット基地がございます。そしてまた自然景観の非常にすぐれたものがあったり、あと鉄砲伝来の地という歴史的な由来もあります。種子島のロケット打ち上げ施設のことをJAXAとかJNTOが、世界で最も美しい発射基地と称しておりまして、そのあたりは私どももしっかりPRしていかなければならないと思っております。
先ほど御提案のありました県立公園への指定ということにつきましては、もろもろ条件等もあろうかと思いますので、そこは担当部である環境林務部に確認してみたいと考えております。
100 ◯向井(俊)委員 ひとつよろしくお願いします。
それと、先ほど園田委員からも質問がありました、
東京オリンピック・パラリンピック等の事前合宿等のことです。
これは、オリンピックが開催されるのは八月、もう一番暑い時期なんです。ですから、競技がほとんど夜になってから競技が開かれると。室内競技の部分というのは昼間、日中でもできるかと思います。競技場を使って、要するに外の競技というのは夜間に行われるケースが多いかと思います。そういう種目等の例えば事前合宿とかを誘致するに当たっては、そういう夜間の対応、設備、そういうのは十分これからやっていけるつもりかどうか、お伺いします。
101 ◯木佐貫観光地整備対策監
東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿の際の夜間練習、そういった観点なのですが、今現在、まだ誘致先が決まっていない状態です。その中でも、今、複数の国、また複数の競技団体と接触をしていますが、夜間の使用とか練習とかいう情報は、まだ今のところ話は出てきておりません。今後、具体に詰まっていきますと、試合時間に合わせて練習というのは多分されると思いますので、そういった話が出てくるのかなと考えておりますが、まだ出場国も決まっていないという状況の中で、今のところ、出場していただけるだろうということで誘致活動を行っておりますので、今後決まっていきましたら、施設を持っている市町村などと調整をしていきたいと考えております。
102 ◯向井(俊)委員 私も実業団の合宿を平成二十七年に受け入れております。いろいろな条件をもう当初から、こういう条件がかなえられるのかどうか、それだったら来るということを言われました。ですから、そういう意味においてはね、やはりしっかりできる限りの対応といいますか、ここの市町村ではできないのだけど、ここに行ったらできますとか、そのかわりのいろいろな対策を想定してやっておく必要があると思います。
こういう合宿に関しては、一般の実業団の方の経済効果というのは、そこの地域で生活している人の約四倍から五倍、プロ級の方になってくると、落とすお金というのは一日、我々生活している人の七、八倍から十倍ぐらいの経済効果があるということですので、特にオリンピック関係になってくると、もうこれは国がやりますので非常に大きな効果があるということです。
それともう一点は、
鹿児島空港から東京へは、羽田空港、成田空港があり、飛行機の便数もあります。サッカーとかラグビーとかいろいろな世界大会がありますが、ブラジルでオリンピックがあったときは片道二時間かけて、アメリカであるときもそうです、二時間かけて移動した、三時間かけて移動したと言われています。世界の大きな大会は二時間、三時間の移動というのは当たり前なのです。だから、そういう意味では、鹿児島からの移動は、距離があるというのではなくて、ここがそういう事前合宿に向いているということをしっかり売り込めば可能性はあると思います。だからそのつもりでやっていただきたい。それはお願いしておきます。
それに関して、航空路線の問題とか何かございますか。
103 ◯木佐貫観光地整備対策監 先ほども申し上げたように、誘致活動を今やっている段階でして、その誘致活動の中では、アクセスの話とかそういったPRをパンフレットにしてお配りして説明したりしております。またあと、食とか温泉とかそういった鹿児島ならではのものがあるということもPRしておりますし、先ほどお話がありましたように、現在も海外からキャンプにプロチームが来ております。そういった中でも、ある国より鹿児島が食がとてもいいとか、ホテルのもてなしが非常にいいといった意見も聞いておりますので、そういったことも含めてまたPRをしていきたいと思いますし、また今後、いろいろ委員の方々とも意見交換をさせていただきながら進めていきたいと思っております。
104 ◯向井(俊)委員 よろしくお願いします。
それとあと一点、最後に、三ページの一番下の動画投稿サイトを活用した留学生人材マッチング事業があります。実は奄美に日本語学校がございますが、生徒数が約三十名しかなく、まだ開校して三年ぐらいで、やっと去年から卒業生を出しました。卒業した後、地元の看護福祉専門学校に二名入りました。ことしは情報処理専門学校に二名入りました。ことし全部で十二名の卒業生がいたのですが、皆さん全員、今度は鹿児島とか福岡とか東京、大阪の専門学校に行きます。そして、あと二年なり三年なり勉強するということで、できるだけ日本に残りたいということなのです。
そういう意味で、奄美で一番助かっているのは、今、三十名余りの子供たちがいますが、みんなアルバイトをしながらやっていて、奄美市でも、非常に人材が足りません。ところが、彼らは、週二十八時間しか働けないのだけど、本当はもうそれをオーバーしてでも働きたいと、非常に真面目に熱心に働いてくれます。それこそ雨の日でも風の日でも、自転車でびしょぬれになりながらでも職場に駆けつける。それぐらい熱心で、地元の子供たちより非常に評判がいいというです。この前、NHKで特集もやっていました。そういう意味において、県内でのそういう日本語学校の生徒さんとか、それから奄美でもそうなんですけど、できるだけ日本に残ってしっかり勉強していただいて、あと日本で就職していただけるというような形、これがとれたらという思いがありますので、そこら辺に対して、これは六十万円しか予算をとってないので、もう少し頑張ってもいいのではないのかという思いがあったので、お伺いします。
105
◯吉村国際交流課長 動画投稿サイト活用による留学生人材マッチング事業でございますが、これにつきましては、鹿児島県のみではなくて九州七県、それから九州経済産業局、九経連等々で組織する協議会をつくりまして、そこで行っている事業でございます。
六十万円という予算は、そのうちの鹿児島県が負担する分、負担金でございまして、このサイトによって、九州全域の企業情報、それから九州全域の留学生の求職情報というのをサイトにアップいたしまして、マッチングを行うというようなシステムになっております。
それで、それぞれの留学生がこのサイトにアクセスいたしまして、ああ、この企業はなかなかよさそうだなというようなことがわかりますと、もちろんネット上でのそういう情報を取得した上で、メールを送るなりしてその企業さんとコンタクトをまずとって、最終的には面接というような段階まで行って、地元への就職を促すというシステムになっております。
なぜこれがよいか、メリットはどこかというと、留学生自身が自分自身の動画を投稿することによって、企業側は、この留学生がどんな意欲を持っているかとか、あるいは日本語能力がどの程度あるのかというのを企業側がネット上で確認することができます。
一方、留学生にとってみましても、企業がそこに出しているページを見ることによって、この企業というのはどういう人材を欲しがっているのか、それが自分に合うのかどうかというのがネット上で確認できるということで、そういう企業と留学生をつなぐチャンネルがふえるというようなものをメリットとして始まっている事業でございます。概要はそういうところでございます。
106 ◯向井(俊)委員 ありがとうございます。
そういうわけで、特に東南アジア圏からの留学生は多うございますので、またしっかり、鹿児島県の東南アジアへのいろいろなセールス活動においても絶対にプラスになると思うので、そういう留学生を大事にしていくということも念頭に入れておいていただきたいと思います。以上です。ありがとうございます。
107
◯松里委員長 ほかにございませんか。
108 ◯山田委員 時間をいただきましたので、教えてください。
鹿児島空港の時間延長を午前中三十分、夜間三十分延長されたのですが、その状況というのは今どうなっていますか。効果がありますか。
109
◯松里委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時三十七分休憩
────────────────
午前十一時三十七分再開
110
◯松里委員長 再開いたします。
111
◯寺前交通政策課長 鹿児島空港の運用時間については、昨年の三月に十五時間に延長されたところでございます。
鹿児島空港を除く南九州の残り、熊本と宮崎の空港については十四時間ということで、
鹿児島空港はその点でメリットがあると考えております。
航空会社のダイヤ設定上、運用時間が長くなればなるほど利便性が高まりますので、国際線の誘致という面で、そういう面でメリットがあるのでセールスポイントとして生かしていますが、具体的に現時点でこの便がふえたという効果は出ていないところでございます。
112 ◯山田委員 課長はそのときに
交通政策課長はしていなかったですね。後で来たのですね。(「はい」という者あり)職員の方から当時の状況というのを聞いているか教えてほしい。
113
◯寺前交通政策課長 運用時間の延長に当たりましては、地元住民の御理解をいただくのは当然重要だと思っておりまして、運用時間の延長に当たりまして計十七回の住民説明会を行っていると聞いておりますし、霧島市に設置される
鹿児島空港周辺地域環境整備委員会に四回出席し、地元住民とも協議をしてきたと聞いております。
私が実際着任してからも、委員会に出席したりですとか住民の方と直接お会いしてお話をさせていただいておりますので、引き続き住民の方と勉強しながら、
鹿児島空港の一時間延長とか運用時間の話については理解をしていただきたいと思っております。
114 ◯山田委員 職員の方が来られて、各地域で、飛行機が離発着するときの騒音の激しいところを、説明会をして理解を求めるような努力をされたんですよ。まだいまだに一地域では理解が得られていないと思います。それで我々も地元から出ていけば、私は賛成したものですから、山田さんは裏切ったなと、言われるような状況なんです。裏切ったと言われたからどうこうではないんですけど、その人たちはやはり言い分というのがあるのです。それを職員の方々は丁寧に説明しながら、どこまでも行って説明されたのです。それで、事がここに進んでしまえば、やあ上海がとか、やあどこがと言うんですよ。だけど、我々は地元から出ているわけですから、地元のそういういろいろな思いがあって、それを乗り越えて、鹿児島県全体の浮揚のためには我慢するところは我慢しないといけないということで今に至っているのですよ。
例えば、話が長くなりますけど、原発などもそうですよ。川内の人たちがどれだけ我慢して原発を容認してくださっているか。反対の渦というのはごうごうとしたものです、いまだに厳しい。だけど、どこかにつくらないといけないわけです。空港などとは問題にならないのですが、私は空港のことを今、取り上げて言っていますけど、空港の周辺の人というのは、一年間に空港を利用するなんていうのは何回もないんですよ。そうしたら、鹿児島県全体の人は当たり前みたいに溝辺に来て、空港までが遠いとか距離が長いとか道路をもうちょっと改良してとかいろいろなことを言うけど、地元の我々にしてみれば何を言うかというところがあるのですよ。
それで、あなたたちも事を進めていくときには、その根っこの部分、原理原則ですよ、そこをしっかり、あのときにはこういう地元の人たちが苦労をしながら、そして反対もあったけど、なおかつそれも言わずに居座っているということを忘れたらいけないですよ。当たり前みたいに、
鹿児島空港があそこにあって、時間延長一つにしても、いろいろな人たちが我慢しながらここに来ているんですよ。
それで、これからも乗降客が多くなれば、一時間ではなくてそれ以上お願いしないといけないところがあるわけですから、だから、基本的なことというのをしっかりいつも忘れずにですね、それで次のステップに入る、そういう準備をしていかないといけないと思うのです。
部長でもいいから、誰でもいいから答えてみて。
115
◯寺前交通政策課長 委員おっしゃいましたとおり、一部の方はまだ御理解いただいていないという話は聞いておりまして、まさに昨年の十一月に国が騒音調査をやっておりまして、その方の住居の近くで調査をしておりますので、その調査の分析をまだ現在しているところでございますので、そういった結果も含めて、当然、引き続き住民の方々と話し合いを進めてまいりたいと思っております。
116 ◯山田委員 くどいようなことを言うけど、課長ももちろん出向いていって、地元の人とは話をされたと思いますけど、その辺の地元の人が、結局言いたいことも言わずに、県のおっしゃることだから、県全体のことだからということで我慢している部分があるのですよ。それをしっかりあなたたちは押さえた上で、さあ、それなら鹿児島県全体の交通政策というのをどうしていくかと、そういう見地に立っていろいろな施策というのは進めていかないといけない。もう過ぎてしまえば次のステップというわけにはいかない。やはりあのときのいろいろな苦労があって、地元の人たちが言いたいことも言わずにのみ込んでくださったということを忘れたらいけない。以上。
117 ◯外薗委員 きょうの南日本新聞に「空き室活用期待」という民泊の届け出が始まったという記事が掲載されていました。この関係の所管課はいらっしゃいますか。
118
◯松里委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時四十四分休憩
────────────────
午前十一時四十四分再開
119
◯松里委員長 再開いたします。
120 ◯外薗委員 きょうお見えの所管のところがないということですが、我々も旅館組合とかいろいろな方々からは少し冷ややかに見ていた部分があって、本当かなと思っておりましたけど、住宅宿泊事業法(民泊法)が改正されまして、六月から施行されるということでございます。
家主さんが鹿児島県に届け出をすると、鹿児島県はそれを受理して、家主さんの監督をする。そしてまた、仲介業者というのがあって、その仲介業者が観光庁にまた申請して、観光庁が仲介業者を監督する。そしてこの仲介業者のウェブサイトから家主さんに予約が来る仕組みになっているのです。
小さな市比野の旅館の話ですが、以前、大きな仲介業者が、旅館業の中でお客さんをつけてやるから、料理を十二品目つけろと、そうしたら、サイトの書き込みで上位にしてやると、十二品目して一万二千三百円で売ってやるということでした。
そうしますと、それから二割引いた九千八百円振り込みますと、それも二カ月後だよというようなことで、そのサイトに仲介業者が入っていたのですが、結局は、市比野温泉街というのは観光業で成り立っていたのですが、もうほとんどがなくなりました。その後は、五千八百円と安いですが、その方が年間通していいものですから川内原発の作業員の宿所に変わっていきました。
私が何を言いたいかというと、仲介業者の届け出は観光庁だと。そうしますと、やはり鹿児島県全体でのおもてなしというような形で、民泊に限らず、ある程度のルールづくりをしっかりしていかなければならないのではと思うのです。
だから、県のルールを満たせばという条件つきの中で、県が何らかの形で監督していく方がいいと思うのですが、これは保健福祉部のほうなんですか。
121
◯松里委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時四十七分休憩
────────────────
午前十一時 五十分再開
122
◯松里委員長 再開いたします。
123
◯井上観光課長 住宅宿泊事業法についてのお尋ねだったかと思いますけれども、委員おっしゃるとおり、民泊そのものの制度の趣旨というのは、もともと観光客の方、特に外国人の観光客の方々が大量に今後入ってこられる、二〇二〇年に四千万人を目指しているという状況で、ホテル・旅館の需給状況が非常に逼迫するだろうということもありますし、あるいは外国人の観光客の方々が日本の一般の住宅で過ごしてみたいと、日本の生活に溶け込んだ滞在をしたいというようなニーズもございまして、そういったニーズがある中で、この制度ができたと認識しております。
今まではちゃんと旅館業法の許可を取っていないような施設が多数あったということで、いろいろ社会的にも問題になったということもあって、今回、新たにしっかりと規制をかけて、適切な規制のもとに民泊を推進しようというのが国の意図だろうと考えております。
そういったこともありまして、届け出や指導監督、規制の部分に関する部分については保健福祉部で対応していただくことだと思いますけれども、民泊制度全体とか大きな方向性とかそういったものについては、しっかりと保健福祉部と連携しまして、あるいは観光庁や厚生労働省、こういった国の機関ともしっかりと情報を共有しながら、観光課としてもこの新しい民泊制度に対応していきたいと考えております。
124 ◯外薗委員 ちょうど私、温泉審議会の会長をさせていただいていて、今、西村先生がそうなのですが、そのときに観光業の会長さんあたりが、これに対して、民業圧迫と不安がっていらっしゃったのです。でも、今、課長の言われるように、目的が違う人たちが二、三泊してそこを拠点にしていく。これはもう海外は部屋のシェアといいますかね、そういうことをやっていて、大都市圏ではホテルもビジネスホテルも足らないというところなんだけど、鹿児島県は割とまだ充当しているし、鹿児島市内にはもっとたくさんホテルもまだつくるというような予定でございます。宿泊所のない地域は、いいのではないかと思っているのですが、今言うように、せっかく県に届け出をするのだから、仲介業者の意のままにならないようにしてほしい。今、いろいろあるではないですか、海外旅行の仲介業者、そして成人式の仲介業者なども倒産してね。
だから、空き家をリフォームして民泊をしたいという人たちがいても、いい仲介業者だけであればいいけど、いろいろな仲介業者がおりますから、ここをもう少し、仲介業者の管理監督をしっかりしていかないと、ここは中間搾取ですから、ただネットで予約するだけで中間業者が取っていくわけですからね。
鹿児島県は空き家対策でやろうとしているのだから、やはり県もここは少しぐっと踏み込んで、やっぱり総体的に仲介業者も監督できるようにやっていかないと困るなと思っています。でも、県の方々も、新聞報道を見ますと、期待しているということが大きく出ておりますので、一つのまた新たなビジネスとしてこれを捉えていく業者の方々も、鹿児島県の方々が仲介業者として新たなビジネスとして捉えていただければいいのだけれど、やはりこういうのは大きな業者が目をつけていくでしょうから、ぜひ管理監督をといいますか、観光課あたりでも把握していただきたい。
この新聞が出て、恐らく県に問い合わせが来ると思います。民泊をやりたいけど、どこに連絡すれば。いや、それは保健福祉部ですよ。仲介業者はどうするの。いや、それはわかりません、それは観光庁に聞いてください。観光庁はどこにあるのと、国ですかと。いや、それは福岡にありますよとか、ではお手伝いしましょうとか、やっぱりそういうことも、県として関係者と連携をとってぜひやっていただきたいということでお願いしたいと思います。要望しておきます。何かあったらどうぞ。
125
◯井上観光課長 委員おっしゃるとおり、民泊制度につきましては、例えば宿泊施設がないようなところにおいては非常に効果を発揮するのかなと思っておりまして、当然、一泊、二泊追加していただけるということは、鹿児島県にとっても観光消費額の増加につながるということで、経済の活性化に大きなインパクトを与えるだろうと考えております。
他方、いろいろな問題もあって、そういった仲介業者による情報公開といいますか、その点につきましては、例えば手数料は、民泊に係る手数料を必ず明示しないといけないということで法律上定められておりますので、その辺は我々もしっかりと状況については把握に努めたいと思いますし、何より民泊の事業者にとっても、あるいは宿泊する方にとっても、双方にとってハッピーな状態になって、ひいては鹿児島全体の観光振興につながるように、関係者としっかりと連携して情報共有を図って、誰かの損にならないというか、しっかりと関係者のためになるような体制をしっかりと構築していきたいと考えております。
126 ◯外薗委員 お願いします。
127
◯松里委員長 ほかにありませんか。
128 ◯桃木野委員 留学生並びに鹿児島の日本語学校等で学んだ学生の帰国後の対応状況について、簡潔にお伺いしたいと思います。
まず、いろいろ鹿児島と人的交流が図られているわけですが、県内の大学に今、大体どのぐらい留学生がいるのか、その数を教えてください。
129
◯吉村国際交流課長 県内の大学等の留学生の数ですけれども、毎年五月一日現在で調査しておりまして、最新のものが昨年二十九年五月一日時点ですが、総数で申し上げますと、四百四十三名が県内の各大学に在籍しております。
130 ◯桃木野委員 そうしますと、国内に就職する人もいるでしょうけれども、恐らく大半はそれぞれの国に帰られると思うのですが、その方たちとの、後のフォローといいますか、ネットワーク化とか、それはどのようになっているかをお尋ねします。
三、四年前に我々は会派で長崎大学に行きました。そうしましたら、留学生が帰った後、連携をとっていて、帰った後もつながりがありました。例えば中国とかで六十名ぐらいの留学生を集めて、知事とか県議会議長とか議員とか行かれまして、それっきりにしていないわけですね。そういう意味で、留学生にとりましては鹿児島というのはある意味、第二の故郷になるわけですから、やはり帰られた後も非常にある意味、愛着もあられるのではないかと思います。
それと、三、四年前の
海外経済交流促進等特別委員会に私がおりましたときに、中国の香港の中文大学で日本語を学んだ学生たちと、その学生は鹿屋のアジア・太平洋農村研修センターで宿泊をして勉強したということなのですけど、そこで意見交換会をしたら非常に鹿児島を好きになったと。そういう意味で、せっかく留学生あるいは鹿児島で学んだ人たちとの、今、私が思うところは、何かそれっきりになっているような気もするものですから。その辺がどのようになっているのか教えいただきたいと思います。
131
◯吉村国際交流課長 留学生との帰国後のつながりということだろうと思いますが、委員御指摘のとおり、長崎県におきましては、長崎留学生支援センターというのがたしか長崎大学に置かれまして、そこが中心になっていろいろな留学生とのつながりを維持していると聞いております。
一方、本県におきましては、鹿児島大学等にもたくさん留学生がいるのですが、その中で、県で招聘しております県費の留学生ですとか技術研修員、それから鹿屋のアジア・太平洋農村研修センターで日本語を研修している香港、マカオ、
シンガポール等の学生につきましては、その後のフォローアップをいたしておりまして、例えば香港、
シンガポールにおきましては、アジア
かごしまクラブというのを現地につくっておりまして、そこに加入を促しております。特に香港などは、委員がおっしゃいましたとおり、中文大学でございますとか香港大学の学生が鹿屋で勉強して帰っていって、そこのクラブに入るというような形でネットワークをつないでおります。
そのほか、鹿児島大学の学生に私どもは奨学金を給付する事業というのも持っております。人数的には毎年十名ずつですが、この奨学金受給者に対しても必ずメールアドレス等を確認しましてネットワークをするようにしております。
132 ◯桃木野委員 では、今の件につきましては、今いろいろ取り組みもされているようでございますので、毎年やっぱり四百四十人いるということは、その八割、九割は帰るわけですから、そういった方々をある意味、本当に有効に活用していただきたいと、そういうことで要望しておきます。
それともう一点ですね。
133
◯松里委員長 暫時休憩いたします。
午後零時二分休憩
────────────────
午後零時二分再開
134
◯松里委員長 再開いたします。
135 ◯桃木野委員 国際交流センターが今、計画されているわけですけど、この進捗状況を教えてください。
136
◯吉村国際交流課長 国際交流センターにつきましては、現在、基本設計の作業に入っておりまして、全体の建物の形ですとか各部屋のレイアウト、大きさ、配置等を今、進めているところでございます。
137 ◯桃木野委員 今現在、想定されているその基本設計の内容と、予定でいいですが、いつから正式にオープンするのか、教えてください。
138
◯吉村国際交流課長 現在のセンター概要については、大きく二つに分けて申し上げますと、留学生等が例えば一年単位で生活するための寄宿舎的な部分、それから一方で、県民・市民が国際交流イベントですとかセミナーを日帰りベースで行うような交流部分という二つの機能をあわせ持っております。
宿泊機能につきましては、おおむね八十名程度を収容するような学生寮的なものを考えておりまして、今後、設計を進め、建設工事等に取りかかりまして、現在の時点では平成三十一年度末完成の見込みで、三十二年度から供用開始になるのではないかと思っております。
139 ◯桃木野委員 わかりました。これはぜひ留学生のためにも活用していただいて、そしてまた、せっかくこういうのができるわけですから、鹿児島県民とのさらなる交流の拡大に努めていただけますように。
それから、先ほど留学生、ここに宿泊された人も当然、一年ぐらい宿泊されて交代されると思うのですが、また自国に帰られたら、やはりここについては県でつくっているわけですから、さっき言いましたようなそういうネットワーク化もしっかりとしたものをまたつくっていただいて活用を、お互いの交流促進につなげていただけますように要望しまして、終わりたいと思います。
140
◯松里委員長 ほかにございませんか。
[「なし」という者あり]
141
◯松里委員長 ほかに質問がありませんので、この件につきましては終了いたします。
次に、当席から、これまでの調査経過について御説明いたします。
今年度は、
アジア諸国との
インバウンド促進等に関する調査を当該委員会の調査テーマとして、各定例会での調査のほか、昨年十一月には、
シンガポール・タイでの海外現地調査を行いました。
以下、調査の経過について説明いたします。
第二回定例会においては、執行部から、主な
海外経済交流関係事業の概要について説明を受け、具体的な調査テーマについて協議を行いました。
まず、
チャーター便の実績と将来性について質問したところ、「ホーチミンチャーターは、ことし六年ぶりに
チャーター便を造成できた。これまでに
シンガポール、タイの
チャーター便の実績がある」、「一足飛びに定期便とはなりにくいが、単発のチャーターではなく、プログラムチャーターで一回でも二回でも多く造成してもらう取り組みが必要であり、過去に実績のある国々、都市と結びつきを深めるのは非常に有益であると考える」とのことでありました。
また、
海外経済交流に関連する平成二十九年度予算に対する各分野の数値目標について質問したところ、農産物の輸出関係では、「農産物の輸出については、かごしま食と農の県民条例に基づく基本方針で目標値を設定しており、平成三十七年度の県産農畜産物輸出額の目標をおおむね達成していることから、今年度策定する県農林水産物の輸出促進ビジョンにおいては、新たな目標を設定することとしている」との答弁がありました。
観光関係では、「観光立県かごしま県民条例に基づき、鹿児島県観光振興基本方針を策定しており、
外国人観光客の宿泊者数については、平成三十一年までの目標として四十三万人を設定しているが、平成二十八年の宿泊者数は四十八万人で、目標を達成している状況になっている。今年度は観光振興基本方針の中間年度で、来年度に中間取りまとめを行うこととしており、この成果・結果を示しながら、数値目標の見直しも含めて基本方針の改定を行ってまいりたいと考えている」との答弁がありました。
以上の論議を踏まえ、協議の結果、今年度の調査テーマについては、「
アジア諸国との
インバウンド促進等に関する調査」とすることに決定しました。
第三回定例会においては、執行部から、
アジア諸国からの
インバウンド促進等について説明を受けるとともに、観光庁国際観光課課長の伊地知英己氏を参考人招致して、
アジア諸国からのインバウンドの状況について説明を受けました。
参考人に対して、体験型観光について考え方を伺ったところ、「我々が何気なくやっていることでも、外国の方からすると非常に珍しいものに映る場合が多く、何でもコト消費、あるいはアクティビティーになっていくのではないかと思う。何かやっていただくものが用意できれば、それをプロモーションしていくことが大事だ考える」との回答がありました。
執行部に対して、国際線の空港施設整備状況について質問したところ、「出国のスペースがかなり窮屈になっている点については、空港ビルディングやCIQの関係者と月に一回程度、意見交換を行っているところであり、なるべく早く方向性を示すこととしたい」とのことでありました。
昨年十一月に実施した海外の現地調査においては、
シンガポール・タイを訪問し、訪日旅行の状況や日本への航空路線の状況、日本の農林水産物・県産品の流通状況等について、幅広く調査しました。
第四回定例会においては、海外現地調査を踏まえ、調査を行いました。
九州隣県とのインバウンド対策の協力体制についての質疑があり、「ASEAN諸国と本県は直行便が就航していないことから、広域での誘客が必要となっている。『九州はひとつ』という理念のもと、国や九州観光推進機構と連携して、九州という知名度やスケールメリットを生かしつつ、一体となって誘客及び九州内の周遊促進に取り組んでいる」、「引き続き、九州観光推進機構や九州各県としっかりと連携を図りながら、海外からの観光客の誘致に積極的に取り組んでまいりたい」とのことでありました。
以上で、調査経過の説明を終わります。
このような内容について委員長報告に盛り込みたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
142
◯松里委員長 御異議ありませんので、そのように取り扱います。
ここで、西高委員から発言を求められておりますので、これを許可いたします。
143 ◯西高委員 ただいま松里委員長から、調査結果の説明があったところですが、これまでの議論や調査を踏まえて、以下のことを委員会の提言として委員長報告に盛り込んでいただきますよう提案をいたします。
大きな一から三までございまして、大きな一については六項目に分かれている、今回の提案でございます。
海外経済交流促進等特別委員会の提言。
テーマ、
アジア諸国との
インバウンド促進等について。
一、アジア諸国からのインバウンド促進に向けた取組について
(一)世界自然遺産の屋久島、「和牛日本一」に輝いた鹿児島黒牛、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」など、自然、食、歴史等の鹿児島の魅力について、アジア諸国に向けて効果的な情報発信を行うとともに、アジア諸国から本県へのアクセス方法を周知するなど、本県へのインバウンド促進にしっかりと努めていくこと。
(二)航空会社や旅行エージェント等との連携、各種支援策の拡充などにより、
アジア諸国から
鹿児島空港への
チャーター便誘致に継続的に努めていくこと。
チャーター便の定期路線化、既存路線の維持のため、イン・アウト双方向からのなお一層の利用促進に努めること。
(三)クルーズ船や航空便などで本県を訪れた海外観光客をリピーターにするため、観光地や飲食店における外国語表示の充実や観光案内板等の多言語化、レンタカーの利用促進など二次交通の充実、Wi─Fiの整備促進、夜に楽しんで時間を過ごせるような環境づくりに向けての検討、
鹿児島空港国際線ターミナルビルの出国ロビー等の環境整備など、本県への滞在期間全てにわたるおもてなしの機運の醸成にしっかりと努めていくこと。
なお、インバウンド促進のための環境整備は、地元住民の十分な理解を得ながら進めていくこと。
(四)複数県にまたがる海外旅行会社やメディアの招請及び情報発信など、九州観光推進機構等と連携して、九州一体となった
アジア諸国からのインバウンド促進にも積極的に取り組むこと。また、数次ビザの要件緩和等、インバウンド促進に向けた国への働きかけを、他県とも連携して継続的に行っていくこと。
(五)
東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿や海外からのキャンプについて、関係団体と連携のもと、しっかりと誘致に努めていくこと。
(六)ロケット打ち上げを間近で見ることのできる種子島と内之浦の射場を観光素材として再認識して認知度を上げるとともに、両射場の過去の打ち上げの様子や、我が国の宇宙開発の歴史等を学んだり、打ち上げ時には、気軽にロケット打ち上げの様子を体感できるような施設整備を検討すること。また、活火山を間近で見ることのできる錦江湾など、県民にとってはなじみ深い景観を改めて観光素材として認識し、インバウンド促進への有効活用に努めること。
二、若者の国際性を育むための機会拡充について
若者の国際性を醸成することは、社会の
グローバル化に対応するためだけでなく、将来のインバウンド・アウトバウンド双方の促進にも資する。外国語教育の充実を図り、海外への教育旅行等、海外経験の機会拡充に前向きに努めていくこと。
三、県人会等の
人的ネットワークの有効活用について
本県にとって、在外鹿児島県人会やアジア
かごしまクラブなど、鹿児島にゆかりのある方や関心を持っていただいている方々との
人的ネットワークは、貴重な財産である。ビジネス、文化、さまざまな場面において、積極的に県人会等との交流を図り、
人的ネットワークの維持・強化を図ること。また、県産品のPR、企業の海外展開、
インバウンド促進等について、
人的ネットワークを生かした取り組みを効果的に推進すること。
以上、提案いたします。よろしくお願いいたします。
144
◯松里委員長 ありがとうございました。
ここで、暫時休憩いたします。
午後零時十四分休憩
────────────────
午後零時十五分再開
145
◯松里委員長 再開いたします。
ただいま西高委員から、
海外経済交流の促進に関する提言の提案がありましたが、これを委員会としての提言として、委員長報告に盛り込むことに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
146
◯松里委員長 全員の賛同が得られましたので、委員会としての
海外経済交流の促進に関する提言として、委員長報告に盛り込むことに決定いたしました。
また、委員長報告は、これまでの議論の中で各委員から出された意見、要望等を踏まえて行いたいと思います。
なお、今年度の調査テーマについては、今回の定例会で調査を終了いたしますが、成長する
アジア諸国との経済交流について、さまざまな観点からの調査が必要でありますので、引き続き調査を行う旨、委員長報告に盛り込みたいと思います。
委員長報告の文案は、当席に御一任いただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
147
◯松里委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。
そのほかに何かありませんか。
[「なし」という者あり]
148
◯松里委員長 それでは、今後の委員会の審査スケジュール等ですが、次回委員会については、次回定例会で開催することを基本といたします。
なお、執行部等への資料要求等については、当席に御一任願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
[「異議なし」という者あり]
149
◯松里委員長 御異議ありませんので、そのように進めてまいります。
それでは、本日で今年度は最後となりますので、当席及び副委員長から一言御挨拶を申し上げます。
それでは、本日で本年度の
海外経済交流促進等特別委員会は最後となります。当席から一言御挨拶を申し上げます。
先ほど、この一年間の調査経過の説明をさせていただき、それを踏まえて、委員会としての提言という形で整理させていただきました。
執行部におかれましては、平成三十年度も、戦略的プロモーション展開事業など、新規を含む多くの事業をそれぞれ予定しておられるとのことでありますが、議会としても、十分に後押しをできるような提言内容になっているのではないかと思っております。
さて、本県と
アジア諸国等、海外との交流は頻繁になってまいりました。そのような中におきまして、少子化あるいは
グローバル化という現状の中で、世界のあるいは日本の景気等も循環をしております。二〇〇七年、八年、九年ごろ、リーマンショック、それから世界金融恐慌という未曽有の大不景気でございました。その後、厳しい中でも経済交流等が盛んになり、日本も上向きになってまいりました。
そのような中で、世界の一位、二位を占めるマイクロソフト社を設立したビル・ゲイツ氏が、現在、いつかはわからないけれども、リーマンショック等に近い厳しい不況が来るのではないかという発言をされております。
本県におきましても、平成二十九年、外国人宿泊者数は、
鹿児島空港発着の国際線増加などにより、前年度に比べて四八・七%の増、七十一万五千人余りで過去最多を更新しております。また、去る二月には、官民連携の国際クルーズ拠点港に鹿児島港が選定されたところで、インバウンド拡大に向けた機運が高まっております。
外国人観光客にまずは鹿児島県にお越しいただき、満足してお帰りいただく取り組みや対応はますます重要になっております。
先ほども言いましたように、今後、不透明な時期も来るかもしれませんので、皆様方におかれましては、きめ細やかな外国等との経済交流を進めていただければ幸いでございます。執行部におかれましては、引き続き最大限の努力をお願い申し上げます。
この一年間、委員会の運営に、委員の皆様方におかれては御協力をいただくとともに、当局の皆さんにおかれましては、さまざまな資料の提供や御丁寧な答弁に努められましたほか、海外調査の折にも御協力をいただきまして、まことにありがとうございました。また、事務局の向窪さん、木原さんほか事務局の職員の皆様方にも大変御協力を賜り、御指導を賜ったところでございます。感謝を申し上げる次第でございます。
そのほか、調査を通じてお世話になりましたことを心から感謝を申し上げ、委員長としての御礼の御挨拶にかえさせていただきます。
本当にありがとうございました。(拍手)
桃木野副委員長、お願いいたします。
150 ◯桃木野副委員長 それでは、当席から一言御挨拶を申し上げます。
委員の皆様方、執行部の皆様方におかれましては、円滑な委員会の運営につきまして、御協力、御配慮をいただきまして、厚く御礼を申し上げます。
先ほども委員長からもございましたように、今後、
海外経済交流はますます重要な課題になってまいります。今後とも一層取り組みが促進されますように、皆様方にお願いを申し上げます。
一年間お世話になりました。ありがとうございました。(拍手)
151
◯松里委員長 それでは、これをもちまして
海外経済交流促進等特別委員会を閉会いたします。
どうも御苦労さまでした。
午後零時二十二分閉会
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