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  1. 鹿児島県議会 2017-12-12
    2017-12-12 平成29年企画観光建設委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-18
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        ……………………         午前十時開会        …………………… ◯大久保委員長 それでは、定足数に達しておりますので、ただいまから、企画観光建設委員会を開会いたします。  本日は、土木部及び工業用水道部の審査であります。  まず、議案第七六号平成二十九年度鹿児島県一般会計補正予算(第三号)など議案十件及び報告第四号専第一〇号を一括議題といたします。  初めに、土木部長の総括説明を求めます。 2 ◯渡邊土木部長 平成二十九年第四回県議会定例会に提案しております議案等の概要及び所管事業の主な経過等につきまして、お手元に配付しております提出議案等の概要に基づきまして御説明を申し上げます。  一ページ目をお開きください。  まず、補正予算(案)でございます。  今回は一般会計で一億四千九百万円余り、特別会計で八十五万円余りをそれぞれ増額しておりまして、補正後の予算といたしましては、一般会計で千三億円余り、対前年比八三・一%、特別会計で八十八億九千万円余り、対前年比一三三・四%となっております。  次に、予算議案について御説明を申し上げます。  まず、(一)の職員給与関係費でございますが、これは、給与条例等改正に伴う補正であり、一般会計及び特別会計の合計で四千四百万円余りを計上しております。  続きまして、二ページをお開きください。  (二)災害復旧対策でございますが、豪雨や台風等により被害を受けた道路や河川等の公共施設につきまして、被害箇所の復旧に必要な地質調査や地形測量等を行うため、災害復旧事業で一億五百万円余りを計上しております。  続きまして、三ページをごらんください。  (三)債務負担行為補正でございますけれども、公共、また県単公共事業につきまして、建設業の働き方改革に資する施工時期の平準化、また梅雨前に寄洲除去を行うための債務負担行為、いわゆる「ゼロ県債」を合計で三十三億六千五百万円余り計上しております。  四ページをお開きください。  その他の議案でございますけれども、土木部関係で八件を提案しております。
     項目一につきましては、鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件につきまして、権限移譲プログラムに基づき、知事の権限に属する事務を新たに該当する市町に移譲するため、所要の改正をしようとするものでございます。  次に、契約の締結について議決を求める件を五件提案しております。  項目二から五は、県道鹿島上甑線における薩摩川内市内の藺牟田瀬戸架橋二十六-一工区等四件について、また、項目の六は、国道五百四号における霧島市の西光寺二十七-一工区につきまして、それぞれ設計変更に伴い請負契約を変更しようとするものであります。  次に、項目七は、鹿児島県営住宅条例の一部を改正する条例制定の件につきまして、第七次地方分権一括法の一部施行による公営住宅法の改正に伴い、県営住宅の入居者のうち認知症である者等の家賃の決定等に係る手続に関しまして所要の改正をしようとするものでございます。  項目八は専決処分報告の件でございますが、鹿児島港新港区城南町野積み場の陥没に伴い生じた車両損傷事故に対し、早急に損害賠償の支払いを行う必要があり、専決処分をしたものでございます。  続きまして、五ページをごらんください。  土木部所管事業の主な経過等につきまして御説明を申し上げます。  まず、道路関係でございます。  高規格幹線道路のうち東九州自動車道につきましては、鹿屋串良ジャンクションから志布志間十九・二キロメートルについて、平成三十二年度までの開通に向け、整備が進められているところです。また、南九州西回り自動車につきましては、高尾野北インターチェンジから出水インター間三・九キロメートルが先月十二日に供用開始され、これにより、出水阿久根道路約十五キロメートルが全線供用されたところです。  先月九日には、東京において熊本県とともに南九州西回り自動車道建設促進大会を、また、翌十日には宮崎県などとともに東九州自動車道建設促進中央大会を、地元選出の国会議員の皆様、また県会議員の皆様の御出席のもと開催し、整備予算の安定的な確保と本自動車道の整備促進について国に対し強く働きかけたところであります。  地域高規格道路につきましては、都城志布志道路の有明北インターから有明東インター間四・三キロメートルを来年三月四日に、また、北薩横断道路の北薩トンネルを含むきららインターから中屋敷インター間六・九キロメートルを三月二十五日に、それぞれ供用開始することとしております。今後とも高規格幹線道路や地域高規格道路の早期供用に向け、国と一体となって引き続き整備に努めてまいります。  六ページ目をお開きください。  国県道につきましては、県道路公社が指宿有料道路III期区間の山田料金所において今月一日にETC二レーンを供用したところであり、また、来年三月には上下合わせて四レーンとする予定としております。また、II期区間につきましては、今後の継続的な観光振興につなげるための利用促進策として料金の引き下げを検討してまいります。  老朽化対策についてでございますが、橋梁やトンネル等の道路施設について計画的に補修を行っております。  続きまして、河川関係でございますが、浸水対策として、新川、万之瀬川など九河川において河道掘削等の改修事業等を進めております。また、川内川の鶴田ダムの再開発事業につきましては、今年度の完成が予定されております。  水防災意識社会再構築ビジョンの取り組みにつきましては、今年度中にホットラインの構築や水位周知河川の拡充など、今後五カ年で取り組むべき方針を策定することとしております。  続きまして、土砂災害防止対策につきましては、砂防事業や急傾斜地崩壊対策事業により、土砂災害危険箇所等の整備を進めているところでございます。  七ページに移りますが、ソフト対策として進めております土砂災害警戒区域等の指定につきましては、先月末現在で県全体で一万七千五百九十八カ所の土砂災害警戒区域と九千七百十二カ所の土砂災害特別警戒区域を指定したところであります。引き続き関係市町村等の理解を得ながら、改正土砂災害防止法の趣旨を踏まえ、早期指定に努めてまいりたいと考えております。  続きまして、重要港湾につきましては、鹿児島港新港区において貨物上屋等の整備を進めております。  臨港道路鴨池中央港区線につきましては、今後とも周辺住民に対し丁寧な説明を行いながら、着実な整備の促進に努めてまいりたいと考えております。  マリンポートかごしまにおきましては、今年度CIQ機能等を有するターミナルの整備や岸壁の改良などを行っており、来年三月十日には十六万トン級のクルーズ船として初めて「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」が寄港する予定です。  また、クルーズ船の寄港数の増加、さらなる大型化に対応するために、世界最大の二十二万トン級のクルーズ船が接岸できる新たな岸壁の整備に向け、所要の手続を行い、早期事業化に向けた取り組みを着実に進めてまいります。  鹿児島港本港区エリアまちづくり検討事業につきましては、先月から応募があった民間事業者から同エリアの活用方策について広く意見や提案をお聞きしているところであり、今後、ケーススタディとして複数のイメージ作成を進めていくこととしております。  志布志港国際バルク戦略港湾の整備につきましては、できるだけ早期に整備されるよう、国や地元市と連携して取り組んでまいります。そのほかの重要港湾や地方港湾につきましても港湾機能の向上を図るため、防波堤の整備などを進めております。  八ページ目をお開きください。  離島空港につきましては、奄美空港の旅客ターミナルビルの拡張工事費用の支援を行うほか、電源施設の更新などを行っているところであります。  また、都市計画関係でございますけれども、都市公園の整備につきまして、北薩広域公園の歴史ゾーンなどの整備を進めております。  また、街路事業につきましては、霧島市の都市計画道路新町線の橋梁などの整備を進めております。  大規模建築物の耐震化につきましては、現在県の補助制度を活用し、五棟が改修工事中であり、今年度中さらに七棟の工事着手を予定しております。  また、前回の委員会で申し上げました鹿児島県建築物耐震改修促進計画の改定につきましては、十月二十三日から一カ月間パブリックコメントを実施いたしましたが、御意見はありませんでした。今後、年内を目途に改定・公表する予定でございます。  次に、県営住宅につきましては、鹿児島市の松陽台第二団地におきまして今月一日に四期工事が完成したところであり、その他の県営住宅においても設計や工事などを進めております。  空き家対策につきましては、国・県・市町村及び関係団体で構成するかごしま空き家対策連携協議会と連携し、鹿児島市など四つの市に専門家を派遣するなど、市町村の取り組みを支援しているところであります。  建設業の担い手確保等につきましては、新規雇用を行う企業に対する助成などを実施しており、新規雇用者の人件費等の助成は先月末現在で二十社、二十八名分となっております。  九ページから十ページにかけましては、平成二十八年及び二十九年の災害復旧状況について先月末現在の状況を取りまとめております。  平成二十八年災につきましては、一日も早い復旧完了に向け、鋭意工事等を進めているところであります。  平成二十九年災につきましては、鹿児島地域振興局管内や大島支庁管内等において百六十八カ所の被害報告があり、早期復旧に向け、順次災害査定を受検しているところでございます。今後とも防災対策に万全を期するなど、災害に強い県土づくりを進めてまいります。  以上で説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。 3 ◯井多原工業用水道部長 続きまして、工業用水道部関係の議案につきまして御説明申し上げます。  提出議案等の概要の十一ページをごらんください。  工業用水道事業の補正予算(案)は、給与条例等改正に伴う補正といたしまして、収益的支出で十六万円二千円を計上しております。  以上で、説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。 4 ◯大久保委員長 土木部長及び工業用水道部長の総括説明に対する質疑については、県政一般でお願いいたします。  次に、議案について関係課長の説明を求めます。  まず、監理課長の説明を求めます。 5 ◯富永参事兼監理課長 それでは、監理課関係につきまして、部から提出しております議案等説明書に基づきまして御説明させていただきます。  なお、各課ともこの議案等説明書により御説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。  それでは、十三ページをお開きください。  土木総務費の六百万四千円の補正でございますが、給与条例等改正に伴う職員給与関係費の補正でございます。  なお、各課におきましても同様に職員給与関係費の補正を計上しておりますので、よろしくお願い申し上げます。  以上で、監理課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 6 ◯大久保委員長 次に、道路建設課長の説明を求めます。 7 ◯神宮司道路建設課長 道路建設課関係につきまして御説明申し上げます。  議案等説明書の十六ページをごらんください。  今回事業の平準化を図るため、債務負担行為、いわゆるゼロ県債としまして、合計十億六千百万円を計上しております。  まず、道路改築事業につきましては、国道二百二十六号や県道鹿島上甑線など十一カ所における道路改良工事でございます。  次に、地方特定道路整備事業につきましては、県道川内祁答院線や脇本赤瀬川線など九カ所における道路改良工事でございます。  次に、県単道路整備事業につきましては、県道永吉高山線、東串良町俣瀬地区において市道として引き継ぐための舗装工事でございます。  続きまして、議案等説明書の十七ページから二十一ページに記載してあります工事の請負契約に伴います変更契約の締結について議決を求める件、五件でございます。  議案等説明書十七ページから二十ページに記載してあります。  議案第八九号から議案九二号までの四件は、道路整備(交付金)工事(藺牟田瀬戸架橋)の橋梁上部工事の設計変更に伴う請負契約の増額変更でございます。  その他関係図表の一ページから十二ページをごらんください。  藺牟田瀬戸架橋につきましては、さきの第三回定例会において、海上施工部の工事である二十六-一工区、二工区、二十七-一工区、二工区について、平成三十年度から平成三十二年度までの支出として三十七億円の債務負担行為の補正を御承認いただいたところでございます。  増額の理由として、台風や冬季風浪のほか、当初想定できなかったうねりや潮流など海峡部特有の複雑な海象条件も加わり、天気がよい日でも作業不能な日が多く、十分な作業日数を確保することが困難であり、工期を約二年延長すること、また、工期の延長に伴い、賃金や物価上昇に伴うインフレスライド、作業船の拘束費や機械経費等の増額が見込まれるとの説明をさせていただきました。  議案等説明書十七ページから二十ページの議案第八九号から九二号は、これらの理由に基づき、海上施工の四工区において請負契約の増額変更を行うものであり、議案第八九号は二十六-一工区で九億九万二千円の増額、議案第九十号は二十六-二工区で九億五千二百九十九万一千円の増額、議案第九一号は二十七-一工区で七億七千八百五十四万七千円の増額、議案第九二号は二十七-二工区で七億二千六百三十三万九千円の増額をそれぞれ行い、変更契約の締結について議決を求めるものでございます。  続きまして、議案等説明書の二十一ページをごらんください。  議案第九三号国道五百四号道路整備(交付金)工事(西光寺二十七-一工区)の設計変更に伴う請負契約の増額変更でございます。  その他議案関係図表の十三ページから十六ページをごらんください。  当案件は、霧島市隼人町西光寺地内の国道五百四号のバイパス工事区間における橋梁上部工事で、平成二十七年第四回定例会において契約議案の承認を受け、現在工事を行っているところです。契約締結後に賃金や物価の上昇に伴い、請負代金額の変動があったことから、請負契約書第二十五条に基づくインフレスライドの適用により三千二百四十万円増額し、変更契約の締結について議決を求めるものであります。  以上で、道路建設課関係の説明を終わります。よろしくお願いします。 8 ◯大久保委員長 次に、道路維持課長の説明を求めます。 9 ◯八木道路維持課長 道路維持課関係について御説明申し上げます。  議案等説明書の二十三ページをお開きください。  土木施設災害復旧費の増額補正四千四百八十四万六千円につきましては、台風十八号等によります小規模な道路災害の復旧に要する経費でございます。  次に、二十四ページから二十五ページにかけての議案第七六号債務負担行為でございます。  今回事業の平準化を図るため、債務負担行為、いわゆるゼロ県債として合計八億二千五百三十万円を計上しております。  まず、特定交通安全施設等整備事業につきましては、県道川内祁答院線、薩摩川内市平佐地区の歩道整備に要する経費でございます。  次に、道路補修事業につきましては、県道池田根占線、錦江町壱崎橋など二カ所の橋梁補修と、国道二百六十八号、湧水町稲葉崎地区など十カ所の舗装補修に要する経費でございます。  次のふれあいとゆとりの道づくり事業につきましては、県管理道路に植栽されております路傍樹の維持管理に要する経費でございます。  二十五ページの県単道路整備事業につきましては、県道鹿屋環状線、鹿屋市祓川地区や県道西之表南種子線、中種子町増田地区など三十九カ所における排水溝の整備や防災工事等に要する経費でございます。  次の県単交通安全施設整備事業につきましては、国道二百七十号、日置市中之里地区など四カ所の歩道整備等に要する経費でございます。  二十六ページをお開きください。  議案第八二号鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件でございます。  これは権限移譲プログラムに基づきまして、知事の権限に属する道路法に基づく事務の一部を平成三十年四月一日から新たに一市が処理することとするため、所要の改正をしようとするものでございます。  以上で、道路維持課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 10 ◯大久保委員長 次に、河川課長の説明を求めます。 11 ◯川原河川課長 河川課関係について御説明申し上げます。  議案等説明書の二十七ページをお開きください。  河川等災害復旧費の増額補正額六千三十八万八千円は、平成二十九年に発生した公共土木施設に係る災害箇所の調査・測量等を行う経費の補正でございます。  二十八ページをお開きください。  今回事業の平準化を図るため、債務負担行為、いわゆるゼロ県債として合計八億七千七百万円を計上しております。  県単河川等防災事業につきましては、梅雨前に行う寄洲除去等の防災対策に要する経費でございます。  高潮対策事業につきましては、大和村の大金久海岸の台風期前の防災対策に要する経費でございます。  総合流域防災事業につきましては、奄美市の大川の浸水被害を解消するための対策に要する経費等でございます。  二十九ページをお開きください。  鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件についてでございます。  これは知事の権限に属する準用河川に関する事務のうち、不動産登記法に基づく事務及び国有財産法に基づく事務について南大隅町に移譲することとし、所要の改正をしようとするものでございます。  以上で、河川課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 12 ◯大久保委員長 次に、砂防課長の説明を求めます。 13 ◯田村参事兼砂防課長 砂防課関係の予算議案につきまして御説明申し上げます。  議案等説明書の三十二ページをお開きください。
     債務負担行為、いわゆるゼロ県債でございますが、事業の平準化及び梅雨期前の施工による土砂災害防止対策といたしまして、合計三億一千二百七十万円を計上しております。  まず、総合流域防災事業につきましては、宇検村須古小川など三カ所の堰堤工等に要する経費でございます。  次の火山砂防事業につきましては、伊佐市牛尾川の堰堤工に要する経費でございます。  次に、地すべり対策事業でございますが、瀬戸内町瀬久井地区のアンカー工に要する経費でございます。  三十三ページをごらんください。  急傾斜地崩壊対策事業につきましては、奄美市安勝五地区など二カ所ののり枠工等に要する経費でございます。  次の県単砂防事業につきましては、南さつま市下浜第三谷など四カ所の流路工等に要する経費でございます。  次に、県単急傾斜地崩壊対策事業につきましては、西之表市東町地区ののり面工に要する経費でございます。  以上で、砂防課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 14 ◯大久保委員長 次に、港湾空港課長の説明を求めます。 15 ◯中迫港湾空港課長 港湾空港課関係について御説明を申し上げます。  議案等説明書の三十八ページをお開きください。  まず、一般会計でございます。  今回事業の平準化を図るため、債務負担行為、いわゆるゼロ県債としまして、合計二億一千二百二十万円計上しております。  まず、港湾海岸高潮対策事業につきましては、和泊港海岸における防潮堤改良工事に要する経費でございます。  次に、港湾施設改良費統合補助事業につきましては、鹿児島港外三港における外壁延命化工事等に要する経費でございます。  次に、県単港湾整備事業につきましては、鹿児島港における鋼矢板護岸延命化工事に要する経費でございます。  続きまして、港湾整備事業特別会計でございます。  議案等説明書の三十九ページ、その他議案関係図表の十七ページをお開きください。  専決処分の報告につきましては、鹿児島港新港区城南町野積み場における陥没に伴い生じた車両損傷事故に対し、早急に損害賠償の支払いを行う必要があり、専決処分をしたものでございます。  以上で、港湾空港課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 16 ◯大久保委員長 次に、建築課長の説明を求めます。 17 ◯村田参事兼建築課長 建築課関係の議案につきまして御説明申し上げます。  議案等説明書の四十四ページをお開きください。  今回事業の平準化を図るため、債務負担行為、いわゆるゼロ県債といたしまして、合計七千七百万円を計上しております。  これは既設県営住宅改善事業につきまして、徳之島団地のガス管改修及び薩摩川内市の五代団地など三団地の外壁改修に要する経費でございます。  次に、四十五ページをお開きください。  議案第九四号鹿児島県営住宅条例の一部を改正する条例制定の件でございます。  改正の内容といたしましては、公営住宅法の改正に伴い、認知症である者等で収入申告をすることなどが困難な事情にあると県が認める者について収入申告義務を免除し、県の職権調査により把握した収入に応じて家賃を決定できるよう、所要の改正をしようとするものでございます。  以上で、建築課関係の説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。 18 ◯大久保委員長 最後に、工業用水課長の説明を求めます。 19 ◯永山工業用水課長 工業用水課関係の予算議案につきまして御説明申し上げます。  議案等説明書の四十七ページをお開きください。  収益的支出でございますが、工業用水道事業費用の十六万二千円の補正は、給与条例等改正に伴う補正でございます。  以上で、工業用水課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 20 ◯大久保委員長 説明が終わりましたので、議案及び専決処分報告についての質疑をお願いいたします。 21 ◯柳 委員 報告第四号専第一〇号についてお伺いしたいと思います。  先ほど関係図表で説明をいただきましたが、四月二十五日に事故が発生をしたということですね。同日に鹿児島地域振興局職員が現場を確認して、職員がクレーンによる引き上げを実施したとあるんですけれども、その経緯についてもう少し細かく御説明いただきたいと思います。 22 ◯中迫港湾空港課長 専決処分の議案につきまして御説明申し上げます。  議案等説明書の三十九ページ、その他議案の関係図表十七ページをお開きください。  本件につきましては、事故発生日時は平成二十九年四月二十五日十五時ごろ、県が鹿児島市魚類市場に対して市場関係者用駐車場として使用許可を行っている鹿児島市城南町の野積み場におきまして、九州中央魚市株式会社の所有する活魚運搬車が駐車していたところ、車両のタイヤ部分の舗装が陥没し、右後輪部分が落ち込んだことから、車両が動けない状態となりました。この時点で車両の損傷はなかったところでございますが、車両の引き上げをクレーン車を使って実施した際、車体の二カ所にへこみが生じたものでございます。  事故発生直後、陥没はタイヤ部分のみでございましたが、一点目、舗装の下の空洞がより大きい可能性があったこと、二点目、活魚運搬車の荷台の水槽には市場に納入する活魚が満載の状態で相当重量があり、自力走行での脱出やジャッキアップによる脱出が危険であったこと、三点目、陥没にはまった状態で放置すると陥没が拡大するおそれがあったこと、四点目、活魚の商品価値に影響を与えないよう、安全かつ早急に脱出させる必要があったこと、以上の四点から、クレーン車による引き上げを行ったものでございます。  クレーン車による引き上げ時は、本県職員の指示のもと、安全かつ慎重に行いながら、商品である活魚への影響も考慮し、必要な養生も行った上で実施しましたが、やむなく車体二カ所にへこみが生じたものでございます。当該陥没箇所につきましては、周囲のアスファルト舗装を撤去し、調査を行った後、土砂を投入して、十分な転圧を行った上で、埋め戻しをしたところでございます。  なお、今回の事故により、人的被害及び商品等への補償は生じなかったところでございます。  以上で説明を終わります。 23 ◯柳 委員 職員が現場を確認して、クレーン車は職員の指示のもとでクレーン作業をしたとありましたが、もちろん、クレーン業者が来て、クレーン業者が引き上げを行ったわけですね。 24 ◯中迫港湾空港課長 実際のクレーンの引き上げにつきましては、職員の指示のもとで、現場で県の職員とクレーンの業者が調整をしながら引き上げを行ったものでございます。 25 ◯柳 委員 現場の野積み場の写真もありますけれども、ここの管理はもちろん県がやっているわけですので、県の過失が問われて当然なんですが、車体を結局損傷したということでクレーンで引き上げるときに損傷したわけですね。損害賠償の金額を見ても、車の修理代、代車代、全て県が支払ったわけですね。おかしいと思うのが、クレーン業者は、引き上げのプロですね。その方にお願いをして、そこが引き上げを行ったわけですね。その際に車両を傷つけてしまったということであれば、クレーン業者にも過失が問われて当然かなと思うんですね。何もクレーン業者は責任を負うことはなく、全て県が支払ったというところがおかしいんじゃないかなと思うんですけれども。そこには職員が立ち会ったということで、今回示談が成立して既に賠償金が支払われているわけですが、もちろん、県は県の弁護士に相談をしていると思うんですけれども、弁護士さんはここの現場には行かれましたか。 26 ◯中迫港湾空港課長 今回の事案につきましては、活魚運搬車が急に舗装がへこんだということで動けなくなったという事象で、先ほども御説明いたしましたけれど、早急に対応する必要がございました。そのために、四月二十五日、事故発生が十五時ごろでございましたが、十七時の段階で脱出を図ったところでございます。その時点では弁護士には相談はしていないところでございます。 27 ◯柳 委員 もちろん、急を要するので、そのときに弁護士が駆けつけるというのは無理な話だと思うんですが、クレーンで引き上げる際が一番ポイントだと思うんです。職員ももちろん立ち会っているわけですが、職員はクレーン作業についてはプロではありませんので業者にお任せするしかないと思うんですけれども、現場にいた職員はとにかく早く上げないといけないということで、かなり混乱もあったんじゃないかなとは思うんです。クレーン業者というのは、保険もありますね。一方的に全て県がここで支払ったということはどうも納得がいかないんです。既に支払われているんですけれども、クレーン業者はどういうふうに言っていらっしゃるんですか。自分たちには全く何の過失もないということを言っていらっしゃるんですか。 28 ◯中迫港湾空港課長 今回の事案が発生した時点におきまして、県としては県が野積み場を駐車場として使用することを許可した施設において右後輪タイヤの一部の舗装が陥没して、県における造営物の管理瑕疵があったと判断し、早急に対応する必要があったことから、現場を所管する鹿児島地域振興局がクレーンによる引き上げを行うと決定したものでございます。クレーンの手配につきましては、現場近くでクレーンを手配できる業者を緊急に依頼して募りました。具体的には、個別にクレーンを所有している現場近くの業者等に電話をかけながら緊急の対応が可能だった業者に来ていただいて対応してきたところでございます。  クレーンの引き上げにつきましては、本県職員とクレーン業者で調整を行った上で、具体的な引き上げの指示を県職員が行っております。具体的な方法としましては、車体の下のほうにベルトを通して、左右一台ずつ二台のクレーンがいて引き上げるという作業を行っております。その作業に当たりましても、非常に重量のある車両でございましたので、一回で上げるというものではなくて、バランスも考慮して試行錯誤の結果で引き上げ箇所を決めたところでございます。ベルトと車体の接触場所につきましても養生を行ったりしてクレーン二台で引き上げた状態で下に鉄板を敷いて脱出を図ったというやり方をやっております。その際にベルトと車体の接触箇所に過重がかかって車両の一部にへこみが生じたということでございまして、可能な限りの対策を行った上で引き上げを行ったところでございます。  そうしまして、今回の損害というのは県に損害賠償責任があると考えておりまして、賠償責任は管理者である県が負うものと、まず考えております。これは、国家賠償法二条に基づくものでございます。これにつきまして、顧問弁護士にも相談をしたところでございます。クレーン業者と県の契約につきましては、クレーン業者に契約不履行といえる注意義務違反、過失があると認められればクレーン会社に損害賠償請求を行うこととなりますが、本事案では、まず、舗装の下の空洞の状況がわからず、陥没の拡大のおそれがあったこと、それと、事故車両には活魚が満載された状態であり、引き上げがおくれれば活魚の鮮度が落ち、商品価値が落ちることによる損害が発生するおそれがあったこと、そういうことから、早急に引き上げを行う必要がございました。  また、引き上げ作業につきましては、不安定な事故車両を横転させることなく、また車体が破損することなく、安全に速やかに引き上げるために引き上げ方法について、現場で県職員とクレーン会社と調整しながら県職員の指示で実施をしております。それから、車体に傷等がつかないように布等で養生を行った上で引き上げを行っております。  それと、引き上げに当たったクレーン業者は、現場近くでクレーンが手配できる業者として緊急に作業依頼を行ったものでございまして、通常、車両引き上げを業務としている業者ではないということがございます。こういったことから、非常に車体重量の大きい車両を安全かつ速やかに引き上げるに当たり、車体に傷一つつけずに行うことは非常に困難な状況であり、車両の横転防止や車体全体の破損を防ぐ中で、へこみが発生することはやむを得なかった、損傷の発生を回避することは困難だったと考えられます。したがって、クレーン業者には損害賠償責任を負うような注意義務違反や過失はないと考えられるというのが、県の顧問弁護士の見解でございました。  また、県の賠償責任等審査会におきましても、クレーン業者の責任も含めて検討した上で、県の全額賠償を決定したものでございます。したがいまして、県としてクレーン業者への損害賠償請求は考えていないところでございます。 29 ◯柳 委員 大変丁寧に説明をいただきまして、ありがとうございます。顧問弁護士にも相談をしたということで、弁護士の見解も伺いました。今の御説明の中にもあったんですが、クレーン業者が引き上げを専門としていない業者だったということですね。これだけの相当な重量のある車体ですので、これを引き上げるに当たっては、やはり引き上げを専門としているクレーン業者にと考えるのですが、私もよくわかりませんけれど、引き上げを専門とするとかしないとかそういうのがあるんですか。 30 ◯中迫港湾空港課長 陥没して活魚車を上げるという事態はそう頻繁に起こるものではないので、実際専門の業者がいるかどうかということではなくて、行ったクレーンの業者はそういうことを通常の業務としていないということでございます。 31 ◯柳 委員 専門という言葉が出てきたものですから私も質問いたしましたけれども、もちろん、緊急性があったということは確かだと思います。クレーン業者に全然過失を問われなかったというところはどうなんだろうなと。全て県の責任だから、とにかく県が全部支払いなさいと言われれば立場が弱いですので支払わざるを得なかったのかなと思ったんですが、どうも、全て県が責任を負って、クレーン業者の作業の分まで支払ったというところがどうも納得がいかなくて。こういう事例は滅多にあるものではないと思うんですけれども、今後も全くないとは言えませんので。今後こういう事例があったときには、引き上げるときに県の職員が指示をしたということでありましたけれど、その指示をした県の職員というのはどういう方なんですか。 32 ◯中迫港湾空港課長 県の職員は鹿児島地域振興局建設部の職員でございまして、引き上げに当たりましては、建設部の建設総務課長等に確認して実施しているところでございます。 33 ◯柳 委員 立ち会った職員もまれなケースで非常に緊張しただろうなと思うんですね。クレーン業者も細心の注意を払って引き上げはされたとはもちろん思うんですけれども、十月十九日、賠償責任等審査会が行われておりますが、ここでも全く業者の過失を問う意見は出されなかったんですか。確認をさせてください。 34 ◯中迫港湾空港課長 当該事案は緊急に引き上げを行う必要がある中で、安全な引き上げを優先して作業を行ったものでございます。満載の状態の活魚車をクレーン引き上げによってつり上げた場合、横転の危険や車体全体の破損もあり得る中で、現場の状況としては一切車体を傷つけずに引き上げることを業者に求めることは困難であったものと考えております。このことにつきましても県の賠償責任等審査会でかけておりまして、県の賠償責任等審査会におきましてもクレーン業者の責任も含めて検討した上で、県の全額賠償を決定したものでございます。 35 ◯柳 委員 私が伺ったのは、この審査会でそういった意見は一言も何も出されなかったのかということです。 36 ◯中迫港湾空港課長 県の賠償責任等審査会におきましては私ども結果だけを聞いておりまして、結果として、県の全額賠償が決定したというふうに聞いております。 37 ◯柳 委員 修理代が、特殊な修理だったと言われればそれまでなんですが、三百三十万円余り修理代がかかっていますね。こんなにするもんなんですか。写真を見る限りでは素人なのでよくわかりませんが、これでそんなにするのかなと思うんですが、どんなものなんですか。 38 ◯中迫港湾空港課長 今回活魚運搬車が破損したということで、海水を入れて運搬する車両でありますことから、さびにくい特殊なステンレスを使用した車体でありまして、板金による補修ができず、損傷した部品の全品交換となったものでございます。仮にステンレス部材の板金を行った場合は強度が低くなるとともに、海水の塩分によりさびやすくなってしまうということで、板金による補修は行わないということでございます。損傷した部品はステンレス製の大型部品であり、全品全部交換による修理となったことから高額になったものであります。金額も修理及び代車費用にかかる請求であり、妥当と考えております。 39 ◯柳 委員 わかりました。特殊な素材だったということですが、安易に県が押されてしょうがないですねということで支払ったのかなという感じがしないでもなかったもんですからお伺いしましたけれども、今後もあり得ることでございますので、十分慎重に検討されて、過失責任等についても慎重な議論をしていただきたいということを意見として申し上げたいと思います。以上です。 40 ◯持冨委員 関連で、県が管理する場所で起きた事故ということでこれは大変なことだと思いますけれども、この場所というのは、いつ整備をされたのかということと、こういう空洞というのはもう考えられないのか、そこの点検はなされたのかということ。今後起きては大変ですから。 41 ◯中迫港湾空港課長 この野積み場につきましては、昭和三十七年度から三十九年度に城南町の埋め立て時に整備したものでございます。今回の陥没に当たりまして舗装を剥いで空洞を確認しましたところ、縦横一メートルの深さが最大で二メートルぐらいの陥没が生じておりました。掘削もしましたが、原因はわからず、近隣護岸の吸い出しとかそういったものが想定をされてございます。今回、空洞部分につきましては、土砂を投入して十分な転圧を行って埋め戻しをしまして、現在パトロールの段階で変状がないか、点検を行っているところでございます。 42 ◯持冨委員 原因がわからないというのが非常に問題で、何かないのかと言われると、これがなかなか難しいですね。点検の方法はあるんだろうと思いますので、しっかりと点検をして、今後こういうことがないように管理をしていただきたいというふうに思います。 43 ◯鶴田委員 藺牟田瀬戸架橋の契約案件についてお伺いしたいと思います。九月の委員会で既に課長からも図表を用いて御説明もいただきまして、債務負担行為の金額に関しては認めておりますし、いよいよ契約ということでありますけれども、県工事と請負者との信頼関係を聞いてみたいと思うんですけれども。やはり、難工事とはいえ、請け負ったはいいけれども、二年間ここに技術者等を張りつけないといけないというのは非常に大変だと思うんです。したがって、県の知見を用いて、こういった計画をされたと思うんですけれども、請負業者の理解というか、了解といったようなすり合わせというのはどのようにしていらっしゃるんでしょうか。 44 ◯神宮司道路建設課長 施工業者との信頼関係と申しますか、業務についてのお話でございますけれども、それぞれの施工の過程におきまして、経験が余りない分野の仕事でございましたので、綿密に甑島支所で業者と接触されまして、さまざまな協議をしたと聞いております。口頭で言うだけではなかなか伝わらないところもございまして、現地に赴いて現象をしっかりお互いで確認するなど、さまざまな確認作業をした上で、それぞれの現象につきましての見解が違ってまいりましたので、そのすり合わせにかなりの時間を要したと聞いております。 45 ◯鶴田委員 わかりました。我々も現地を見させていただきましたので、状況はある程度把握をしております。今後もこういう非常にシラス土壌で難工事の箇所も多い我が県において、やはり、業者との信頼関係をきちんと築いていかないと、難しい工事は請け負わないとか、しないとかいう話になると困りますので、そこはしっかりと技術者同士で打ち合わせをしながら進めていただきますように要望しておきます。終わります。 46 ◯日高委員 藺牟田瀬戸架橋の話が今出てまいりましたが、変更の中身もいろいろ聞いておりますが、今回二年ぐらい延びたんですかね。今回の理由として、作業日数が十分確保できていないということでおくれてきたということでございますが、今までの経験を十分に踏まえた上で、これ以上延びない、この期間でやっていけるというぐらい綿密に調整した上に、今回のこの請負契約変更というようなものを出されたというものですか。経過も踏まえて、今後の状況というものをお教えください。また一年延びた、二年延びたということがないように、そこを確認をいたしたいと思います。 47 ◯神宮司道路建設課長 自然相手に工事をしている関係もございまして、確実という表現はなかなか厳しいところがございますけれども、今回の場合、年間二百日は作業できると考えていたところ、平均しますと百五十日、七四、五%の稼働効率だったということでございまして、これを逆算した形で変更するというような形を取っております。今回の変更に当たりましては、数年分の過去の海象データをもとに再度検証いたしまして、確実度が高いという部分は再検証いたしまして、二年というのを算出したところでございます。ただ、どこまで確実かというのは異常な気象等が発生した場合には、また変更の可能性はございますけれども、今回の工期はかなりの確率で今回の二年間で全ての工事を終えられると考えております。  それと、あと、今、施工している部分は海象の影響を非常に受けやすい部分を前半側でやっております。後半側につきましては、作業用のヤードとかをつくり上げた橋の上に確保できるなど、海象の条件を受けにくく、作業効率上も上がってまいりますので、工期的には問題ないのではないのかなというふうに考えております。 48 ◯日高委員 ありがとうございます。今度はこれまでの経験から、状況も確認をしてしっかりと期間を取ったというように受けとめました。島々の人たちもこれを活用して、いろいろなことをやっていこうと考えているところでございます。これが早くできないと次に進めないという状況もありますので、この決められた期間の中で一生懸命やっていただく、やり遂げるという努力をぜひお願いいたしたいと思います。以上です。 49 ◯柴立委員 海上部分で、二十八-一工区と二十八-二工区が今回補正が出ていませんね。これについては大丈夫なんですか。 50 ◯神宮司道路建設課長 二十八-一工区、二十八-二工区は藺牟田瀬戸架橋の三号橋と四号橋の一部でございますけれども、こちらにつきましては水深が浅いものですから、桟橋を横につくっております。通常の陸上からの橋梁施工と変わるところはございませんので、工期については問題なく済むと思っております。今回変更で提案をさせていただきます四工区につきましては、水深が深いことから海上施工でコンクリートミキサー船等の船を使うということで、こういう変更に至ったという状況でございます。 51 ◯大久保委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 52 ◯大久保委員長 ほかに質疑がありませんので、これで、議案及び専決処分報告についての質疑を終了いたします。  これより、採決に入ります。  昨日採決を留保しました企画部及びPR・観光戦略部関係を含めた議案第七六号など議案十件及び報告第四号専第一〇号について取り扱い意見をお願いいたします。 53 ◯鶴田委員 議案第七六号など議案十件につきましては、いずれも必要な予算の補正及び県条例の改正であると思われますので、原案のとおり、可決でお願いをいたします。  また、報告第四号専第一〇号につきましては、必要な支払いであると認められますので、同じく原案どおり承認でお願いをいたします。 54 ◯大久保委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 55 ◯大久保委員長 それでは、議案第七六号など議案十件を一括採決いたします。  ただいま可決との御意見がありましたが、議案第七六号、議案第七七号、議案第七九号、議案第八二号、議案第八九号、議案第九〇号、議案第九一号、議案第九二号、議案第九三号及び議案第九四号の議案十件につきましては、原案のとおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 56 ◯大久保委員長 御異議なしと認めます。  よって、議案第七六号など議案十件につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、報告第四号専第一〇号につきまして採決いたします。  報告第四号専第一〇号につきましては、報告のとおり承認すべきものとすることに御異議ございませんか。    [「異議なし」という者あり] 57 ◯大久保委員長 御異議なしと認めます。  よって、報告第四号専第一〇号につきましては、報告のとおり、承認すべきものと決定いたしました。  以上で、議案及び専決処分報告の審査を終了いたします。  次は、陳情の審査をお手元の請願・陳情文書表等により行います。
     初めに、新規付託分の陳情であります。  陳情第三〇四三号を議題といたします。  河川課長の説明を求めます。 58 ◯川原河川課長 陳情第三〇四三号の嘉徳の価値ある自然海岸を残す事についてでございます。  請願・陳情文書表の五ページ、図表は一ページから四ページでございます。  提出者は、奄美の森と川と海岸を守る会代表、ジョン高木氏外一名でございます。  陳情の要旨でございますが、亜熱帯気候の奄美大島の中でも「手つかずの秘境」と呼ばれる最も美しい自然が残っている場所が嘉徳海岸である。嘉徳の魅力や価値は、奄美の中でも唯一、護岸のない自然海岸が残っていることである。一度壊した自然はもとには戻らず、人は豊かな自然に癒され、健康を維持していけるものである。嘉徳は山、川、海の全てがそろい、自然の豊かさを楽しむ可能性が最もある場所である。台風二十一号では最接近時に大潮の満潮が重なることから高波と砂浜の侵食を心配していたが、嘉徳海岸には被害もなく、砂浜の侵食もなかった。台風二十二号は奄美大島を直撃し、嘉徳海岸には非常に強い風と大きな波が押し寄せたが、心配されていた砂丘の侵食もなく、逆に砂が戻り、砂丘が少し大きくなった。砂が戻ってきている状態で、この場所に護岸をつくることで逆にさまざまな被害が生じるのではないかと心配している。  以上の趣旨に基づき、次の事項を陳情する。  一、地元への経済効果を高めるためにも観光資源を残し、未来を考えた持続可能である集落を目指すため、護岸建設を伴わない侵食対策を行うこと、二、集落存続のためにも日本の中で貴重な嘉徳の自然を保護した上で、アダンの植林など自然を活用した安全対策を行うこと、三、嘉徳海岸侵食対策事業検討委員会における議論を踏まえ、検討することというものでございます。  状況説明でございますが、嘉徳海岸は平成二十六年十月の台風十八号及び十九号の波浪により砂浜が約二十メートル侵食され、浜崖が人家や墓地に迫ったことから、平成二十八年度から海岸侵食対策事業に着手し、測量設計や環境調査を進めているところでございます。  また、事業箇所の一部が嘉徳集落遺跡の埋蔵文化財包蔵地に含まれるため、文化財保護法の規定に基づき、瀬戸内町教育委員会との協議を進めているところであります。  現在砂は一部戻ってきておりますが、依然、約三・五メートルの浜崖があり、今後の台風の波浪により再度侵食されるおそれがあることから、嘉徳集落の人命・財産を守るためには護岸等による侵食対策が必要であります。  本年三月に開催した地元説明会におきましては、出席者から自然環境の保護や侵食対策の工法について要望があり、その後、瀬戸内町からも検討会設置の要望がなされました。  このようなことから、本年八月に海岸、水生生物及び環境の専門家や地元住民等で構成する嘉徳海岸侵食対策事業検討委員会を設置し、八月三十一日に第一回、十一月二十五日に第二回の委員会を開催したところであります。  今後、同委員会において、嘉徳海岸の整備方針を策定した上で事業を進めることとしております。  よろしくお願いいたします。 59 ◯大久保委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 60 ◯き久委員 この案件につきましては二面性がありまして、自然海岸を残す、一方では被害状況を考えて整備を進めるという二面性であるというふうに認識しております。そういう中におきまして、状況説明にあるように、嘉徳海岸侵食対策事業検討委員会というのが設置され、第一回と第二回の委員会が行われたということであります。十一月二十五日に第二回の委員会が開催されたわけなんですが、そのときにいろいろな意見が出たと思います。その内容について、御説明をいただければと思います。 61 ◯川原河川課長 第二回の検討委員会につきましては十一月二十五日に行いました。傍聴人が九名でした。あと、公募により提出された十二件の意見書の概要について説明しましたが、特に質疑はありませんでした。  委員の主な意見としましては、「砂は戻っているが、波に対する防災効果は回復していない」、「どこをどのような対策が必要かゾーニングごとの検討が必要である」、「奄美市笠利町用海岸での生態系に配慮した海岸づくりのイメージをやってほしい」というのが主な意見です。あと、その他の意見としましては、「前浜は自然の中で戻ってくるが、砂丘をどう守るかが課題である」、「外力から背後の人を守るためのものが望まれている」、「十分に自然環境に配慮したものとしてほしい」、「波は強く、将来を考えても不安である」という意見が出ました。また、最後に検討委員会の委員長から「現地及び背後地の状況により侵食対策をする区域を区分した案を作成し、次回検討する」という意見がございました。以上です。 62 ◯き久委員 九人の方が参加されたということでした。その主な、専門性を持っている方たちも出ておられると思うんですけど、どういう専門性を持たれた方が参加したかというのを教えてください。 63 ◯川原河川課長 九人の方は傍聴をされた方が九人で、委員の方につきましては、専門が海岸工学の専門家、海洋生物の専門家、あと動物の専門家、それから環境の専門家、それと埋蔵文化財等がありますので、町の文化財の委員の方、文化財課長ですね、あと地元の区長、それから地元の建設課長が委員となっております。 64 ◯き久委員 先ほどの内容の中で、奄美市笠利町用海岸で環境、生態系に配慮した海岸づくりができたというようなことがあったんですが、用海岸での工法について、説明をお願いいたします。 65 ◯川原河川課長 用海岸につきましては、配付してある参考資料で陳情第三〇四三号嘉徳の価値ある自然海岸を残す事についてということで、参考資料として生態系に配慮した海岸づくりというものでカラー写真等がついたものを配ってあると思います。  場所は、位置図で見ていただければわかると思うんですけど、奄美大島の北部になります。構造につきましては、コンクリートの重力式擁壁を設置し、表面を砂で覆った上にアダンを植栽したものでございます。  下のほうに工事完成時の平成十九年の完成時という写真をつけてあります。現在が平成二十九年現在ということで、右側のほうにアダンの木がいっぱい生えて、砂も見えなくなっている状態の写真になっているところです。以上です。 66 ◯き久委員 この用海岸はいつ完成して、大体どれぐらいたっているんですか。 67 ◯川原河川課長 用海岸は、平成十九年に完成しております。それから十年たって、アダンが今、根づいている状況であります。 68 ◯き久委員 この写真の状況、左と右を見ますと、右のほうは自然を取り戻しているというか、維持しているというか、環境、生態系に配慮されているというイメージがございます。  第二回の定例会が終わって、やはり地元の皆様の御意見というのが一つの基準になるというふうに考えておりますが、今後どのような対応をされていかれるのか、お願いいたします。 69 ◯川原河川課長 今後の対応としましては、来年の一月に第三回の委員会を開催することとしております。その中で、今回の第二回の御意見を参考にして事務局でゾーニングとか構造物をどうするかという案を提案した上で結論を得たいと考えております。大きな被害があった箇所でありますから、早期に侵食対策に着手していきたいと考えております。以上です。 70 ◯き久委員 確かに大きな被害があったところですが、最終的には地元の方たちの御意見を尊重して考えなければなりません。どういう形にしろ、自然環境に近いというか、生態系を一定維持するといった部分には非常に配慮していただく中で推進していただきたいということを、地元委員として要望させていただきたいと思います。以上です。 71 ◯持冨委員 この問題についてはほかにも二件陳情が出ておりまして、いろいろな立場の方がそれぞれの立場から意見を言われているというのが現状だと思います。  今の説明の中で、平成三十年一月に第三回の検討委員会をするということでしたけれども、この方針が最終的に決まるのはいつですか。 72 ◯川原河川課長 第三回の、一月に開く委員会の中で、事務局が工法とかゾーニングを、例えば強固にするところとかの案を出しますので、その案で委員会の方々が納得していただければ早ければ一月に何とか結論を得たいとは考えております。あとは委員会ですので、いろいろな意見が出ると思います。 73 ◯持冨委員 それと、先ほど参加者の中で、それぞれの専門家と、地元住民の代表としては区長が出ているんですね。この陳情者を含めて、陳情第三〇三一号、陳情第三〇三六号の陳情者もいらっしゃるわけですけれども、この方々は傍聴に見えていたんですか。 74 ◯川原河川課長 地元からも陳情が出ている関係で、傍聴に見えている方もおります。あと地元じゃない方とか、名瀬の方とかが傍聴に来られております。 75 ◯持冨委員 専門家の意見というのは客観的なことで方向が決まっていくんだろうと思うんです。そのときに地元の方々がどう納得するかというのが一番大事なことであろうと思いますが、区長方がそれぞれの集落において意見集約を本当にできてくるんだろうかという思いがあるんです。どういうふうな手続でするんでしょうか。そうしないと、委員会の決定そのものが皆様に受け入れられるかどうかというのが非常に難しいと思うんですけれども。 76 ◯川原河川課長 集落の方々の意見につきましては、今、嘉徳集落に十五世帯、二十二人の方がいます。その方々にも六月の時点でもう一回、一人一人意見を聞いております。その中で明らかに反対という方が一人、ほかの方は何らかの対策をしてくれと。一人の方も反対とは言いながらも、墓のところは何かやらないといけないと。コンクリートじゃなくて、例えば土のうを積んで土をかぶせればいいんじゃないかと。そういう形で地元は一日でも早くしてほしいという意見が大多数を占めております。 77 ◯持冨委員 今、鋭意、地元で意見集約も図り、また、専門的な観点からやっておられるということですので、ぜひ、丁寧にやっていただきたいと思います。 78 ◯いわしげ委員 先ほど河川課長のほうから六月に一人一人の御意見をお伺いされたということをお聞きしたんですが、前回の委員会のときにそういうことを試みられたけれども、三人ぐらいの方にしかお会いできなかったというようなお話をいただいたと思うんですが、どうですか。 79 ◯川原河川課長 六月の委員会のときは、たしか五名ぐらいだったと思いますけど、それしか会えなかったんですが、その後、全部回って会っております。それで、意見を集約したということでございます。 80 ◯いわしげ委員 今回出てきた陳情にも書いてあるんですけれど、狭いコミュニティなので声を上げにくいというお話を伺っていて、そこに住んで商売をされている方もいらっしゃり、そういった方々も要らないとは思っているけど、声は上げられないというようなお話も伺っているんです。今回検討委員会を開かれて、今度一月にまた集まられていろいろお話されると思うんですが、住民の代表の方として、護岸をつくってくださいということで陳情を出されている徳田区長が出ていらっしゃると思うんですが、そのほか、今回陳情を出されている方がお一人嘉徳にお住まいだと思うんですけれども、そういった方も参加できるような形というものはできませんでしょうか。 81 ◯川原河川課長 陳情者のジョン高木氏外一名というのは、嘉徳集落の方です。この方が先ほど言った一人。反対は反対なんですけど、コンクリートじゃなくて土とか埋めればいいんじゃないかということです。意見書についても嘉徳の委員だけではなくて、意見書が十二名出されており、今回陳情を上げた方やいろいろな方から意見書も来ております。その意見書についても第二回の委員会で意見書の概要十二件、全部説明しております。その前に、委員の方には第二回の委員会の前に意見書の十二名分の原文を全部見せて意見を伺っております。当初、必要があったら委員会に呼んで発言してもらうということだったんですけど、その意見書の内容で十分わかると。しかしながら、第二回の委員会では傍聴者もいるし、十二件については全文ではないんですけど、概要は全て説明しております。それで異議なしということであります。以上です。 82 ◯いわしげ委員 資料の中で写真を見させていただいても結構砂が戻ってきておりますし、陳情関係図表の四ページの写真で、上のほうは浜崖といっても結構アダンが生えてきているので浜崖には見えないような形になっていましたり、土のうも隠れるぐらいの砂が戻ってきていることですとか、あと、今回県で新たな県政ビジョンということでも出されています。その中で、例えば素案の四十六ページなんですけど、自然に学び、自然とふれあい、自然を生かす取組の推進ということで、豊かな自然環境を生かしたエコ・ツーリズムやグリーン・ツーリズム、ブルー・ツーリズムなどの促進とか、世界自然遺産、ジオパーク、国立公園など本県が持つ特色ある自然環境を生かした地域活性化の取り組みを促進とか、あと、三番目に世界遺産登録の効果の奄美群島全域への波及に努めるということが書いてありますが、今回、護岸を世界自然遺産のバッファーゾーンの隣にもなっている地区につくることの整合性はどのように考えていらっしゃいますか。 83 ◯川原河川課長 まだ工法については完全に決まったわけではないんですけど、先ほどお配りした用海岸を参考にしながら、嘉徳海岸の場合は、今、浜崖が五メートルから三・五メートルにはなっているんですけど、委員会の中でも砂丘部分と砂浜部分は分けて考えないといけないというのは出ています。砂丘部分が薄くなっており、どうしても砂丘は防波堤がわりになっていますから、例えば全部が砂であったら、また大きな台風が来たら削られる可能性がある。そうなったときに、墓とか人家等が危ない。そうならないように、中に芯のようなものを入れて、用海岸でいえばコンクリート構造ですが、前の砂がやられてもそこで完全にとまるという形を参考にしながら、県政ビジョンの中の環境関係も考えながら、工法検討をしているところです。我々としては、どうしても中に硬いものが中になかったから砂浜を二十メートルやられて、砂丘もやられたと。どこかでとまるような形でして、それが見えないようにしてするのも、それもまた環境整備ではないかと考えております。そういうような工法を検討して、ゾーニングにつきましても当初五百三十メートル予定していたんですけど、当然波の弱いところも、削られていないところも五百三十メートルの中にあるので、そういうのを参考にしながら案をつくって、次回の委員会にかけたいと考えております。以上です。 84 ◯いわしげ委員 用海岸の写真も見せていただきまして、十年かかって結構自然に近い形になっているとは思うんですけれども、私が一つ懸念するのが、嘉徳海岸は今から工事されて、多分十年後にはほとんど住民の方はいらっしゃらないような状態だと思うんですね。そのようなところに護岸をつくる必要があるのかなということも考えられますし、また、最近の台風でも被害はなかったということで、二番目の陳情にもありましたような台風のたびにお墓のお骨を公民館に移しているということも最初の一回、平成十四年の台風のときにしかなかったということですので、そのことも踏まえて、いい形を考えていただければと思いますので、御検討のほど、よろしくお願いします。以上です。 85 ◯日高委員 いわしげ委員から十年後は人はいなくなるんではないかという話がありましたが、そこで生活をしてもらうために、今これをしているわけです。整備はしていただきたい。そのことだけ申し上げたいと思います。 86 ◯小園委員 委員長、休憩してもらえますか。 87 ◯大久保委員長 暫時休憩いたします。         午前十一時二十一分休憩      ────────────────         午前十一時二十三分再開 88 ◯大久保委員長 再開いたします。 89 ◯いわしげ委員 今回策定された新たな県政ビジョンの素案の中でも七十ページなんですが、島々の魅力を生かした地域づくりということで、離島を訪れた観光客の皆様が集落等においていろいろな体験ができるような民泊などを推進し、交流人口の拡大を図るということですので、私としましては、人工物をつくって自然の価値を下げてしまうよりも自然を生かした形の工法、例えばアダンを植えていてアダンで護岸をつくっていくというような自然を活用した工法を用いていただいて、結果、嘉徳集落での民泊も盛んになり、離島に既に来られているサーファーの方々がそこでも泊まってサーフィンもできるというような形で民泊による交流人口を図っていただき、嘉徳自体が発展していって、今は高齢者しかお住まいではないですけれども、若者たちも来ていただき、交流人口も拡大していって経済の活性化につながるように、今回新しく出てきた陳情にも書いてありますけれども、世界的に注目されているアドベンチャートラベルは何百兆円もの巨大市場であるということでありますので、やはり自然を生かした工法、特にアダンを植えての自然での工法などを御検討いただきますよう、よろしくお願いいたします。 90 ◯大久保委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 91 ◯大久保委員長 ほかに質疑はありませんので、これより採決を行います。  取り扱い意見をお願いいたします。 92 ◯鶴田委員 陳情第三〇四三号につきましては、海岸、水生生物、動物、環境等の専門家、さらに地元関係者による検討委員会が設置をされ、現在その検討は進んでいる状況でありますので、それを見守る必要があると考え、継続審査でお願いをいたします。 93 ◯いわしげ委員 陳情第三〇四三号につきましては、嘉徳の自然を残す事についてということで嘉徳の自然を残して、一項にもありますように、地元の経済効果を高めるためにも観光資源を残して、未来を考えた持続可能である集落を目指すため、護岸建設を伴わない侵食対策を行うことなどが陳情されておりますので、こちらについては嘉徳の今後のためにも採択ということでお願いいたします。 94 ◯大久保委員長 ほかに取り扱い御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 95 ◯大久保委員長 それでは、陳情第三〇四三号第一項、第二項及び第三項につきましては継続審査の意見と採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第三〇四三号第一項、第二項及び第三項を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 96 ◯大久保委員長 挙手多数であります。  よって、陳情第三〇四三号第一項、第二項及び第三項については、継続審査すべきものと決定いたしました。  次に、継続分の陳情について審査を行います。  資料は、請願・陳情文書表継続審査事件となっております。  陳情第三〇三〇号を議題といたします。  港湾空港課長の説明を求めます。 97 ◯中迫港湾空港課長 港湾空港課の請願・陳情につきまして御説明申し上げます。  請願・陳情文書表、継続審査事件の十ページ、図表は五ページでございます。  陳情第三〇三〇号志布志港旅客船埠頭の整備拡充に関する陳情でございます。  陳情の要旨でございますが、大隅半島を中心とする鹿児島県東部地域、宮崎県南部地域の活性化発展のために、大型クルーズ船に対応した志布志港旅客船埠頭の整備拡充及び必要な施策の積極的な推進を求めるものでございます。  なお、平成二十九年第三回県議会定例会以降、情勢に変化はございません。よろしくお願いいたします。 98 ◯大久保委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 99 ◯日高委員 状況説明が出ているわけですが、平成十年には「ぱしふぃっくびいなす」やいろいろなクルーズ船が来ていたようでございますが、平成二十七年以降は来ていないという状況であります。全体を見渡して来なくなったのはどういうことかなというのを皆様も考えたことはあると思うんですが、どういうふうに判断をされて今の状況になっているのか、状況を教えていただきたいと思います。 100 ◯中迫港湾空港課長 志布志港につきましては、クルーズ船が接岸できる岸壁としまして七・五メートルのクルーズ船バースがあるところでございます。委員のおっしゃるとおり、平成二十六年にクルーズ船「ぱしふぃっくびいなす」が接岸し、その後、クルーズ船の寄港はないところでございます。クルーズ船社に当たりましては県や市でクルーズ船社や船舶の会社を訪問し、ポートセールスをしているところでございます。結果として入っていないところでございますが、クルーズ会社にはポートセールスをしながら誘致に努めてまいりたいと考えております。 101 ◯日高委員 原因といえば言い方はおかしいですけど、どういう状況が備わっていないから志布志には来ないのかということなんでしょうけど、そこをどういうふうに感じているかお聞きしたかった。相手からもポートセールスの中で意見が出てきたりすると思っているんですが。なかなか向こうには行けないよというのを含めて教えていただければなと思います。 102 ◯中迫港湾空港課長 ポートセールスを行う場合、鹿児島港とかほかの港もそうなんですけど、クルーズ船が着いた後にどこの観光地に行くかといった観光地の魅力というものをクルーズ船社は求めております。クルーズで来られたお客様がどういったところに行きたいかというところがございますので、そういったところのアピールがこれまで十分であったかどうか。そこは検証はできないところですけど、最近はクルーズ船社へ訪問する際は、具体的に魅力のある観光地を提示しておりますので、今後は、ポートセールスを通じてクルーズ船の誘致が図られるものというふうに思っております。 103 ◯日高委員 課長はあまりきちんと受けとめて返答してくれていないような気がするんですが。言われることも大体気持ちはわかります。しかし、地元としては、自分の地域に今まで来ていた船も来なくなってきた。大隅地域も観光に力を入れて、人の流れもつくりたいと今やっている状況の中で、そういうこともなくなってくれば残念な気持ちにもなります。全体を考えたときは観光船も来るようになった。そして人の流れも鹿児島市内を含めて大隅半島のほうにも流れていくような状況になるような仕組みをつくらないといけないと思っています。そういう思いを持ってこの陳情はあると思っていますので、ぜひともその思いに応える意味で、バルクの問題とかいろいろありますが、ポートセールスについても、そして、いろいろな設置についても考えていただきたいと思っております。以上です。 104 ◯大久保委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 105 ◯大久保委員長 ほかに質疑はありませんので、これより採決を行います。  取り扱い意見をお願いいたします。 106 ◯鶴田委員 陳情第三〇三〇号につきましては、引き続き志布志港の状況などを見定める必要があると考えるため、継続審査でお願いをいたします。 107 ◯大久保委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 108 ◯大久保委員長 陳情第三〇三〇号につきましては継続審査との御意見ですが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 109 ◯大久保委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇三〇号については、継続審査すべきものと決定いたしました。  次に、陳情第三〇三一号及び陳情第三〇三六号を一括議題といたします。  河川課長の説明を求めます。 110 ◯川原河川課長 陳情第三〇三一号の嘉徳海岸侵食対策事業の見直しを求める陳情でございます。  請願・陳情文書表の十二ページ、図表は一ページから四ページでございます。  陳情の要旨でございますが、現在進行中の侵食対策事業を精査し、海岸自然環境に負荷を与えない計画となるよう、抜本的に事業の見直しを求めるものでございます。  前回の定例会以降の情勢の変化につきましては、十一月二十五日に第二回の嘉徳海岸侵食対策事業検討委員会を開催したところであります。今後、同委員会において嘉徳海岸の整備方針を作成した上で事業を進めることとしております。  次に、陳情第三〇三六号の嘉徳海岸侵食対策事業の早期実施についてでございます。
     請願・陳情文書表の一六ページ、図表は一ページから四ページでございます。  陳情の要旨でございますが、集落民の願いと思いを尊重し、集落民が安心安全な暮らしを送れるよう、その人命と財産を守るための施設を早急に整備するよう求めるものでございます。  前回の定例会以降の情勢の変化につきましては、陳情第三〇三一号と同じ内容になっております。  よろしくお願いいたします。 111 ◯大久保委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。    [「なし」という者あり] 112 ◯大久保委員長 それでは、質疑がありませんので、これより採決を行います。  取り扱い意見をお願いいたします。 113 ◯鶴田委員 陳情第三〇三一号及び陳情第三〇三六号につきましては、先ほどの審査をいたしました新規の陳情第三〇四三号同様の理由により、継続審査でお願いをいたします。 114 ◯大久保委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。 115 ◯柳 委員 陳情第三〇三一号につきましては、嘉徳海岸侵食対策事業の見直しを求める陳情であります。現在その見直しが行われているところでございますので、採択でお願いをいたします。  陳情第三〇三六号につきましては事業の早期実施についてでございますので、現在見直しが行われている最中ではございますので、今後の推移を見守るということで、継続でお願いをいたします。 116 ◯いわしげ委員 陳情第三〇三一号につきましては、嘉徳海岸の自然を維持して現在行われております侵食対策事業の見直しを求めるものですので、採択でお願いいたします。  陳情第三〇三六号につきましては、第一項につきましては、現在検討委員会も行われておりますので継続ということで、第二項につきましては、自然環境対策は行うことということですので、採択でお願いいたします。 117 ◯大久保委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 118 ◯大久保委員長 それでは、陳情第三〇三一号につきましては継続審査の意見と採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第三〇三一号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 119 ◯大久保委員長 挙手多数であります。  よって、陳情第三〇三一号につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。  陳情第三〇三六号第一項につきましては継続審査との御意見ですが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 120 ◯大久保委員長 よって、陳情第三〇三六号第一項につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。  陳情第三〇三六号第二項につきましては継続審査の意見と採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第三〇三六号第二項を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 121 ◯大久保委員長 挙手多数であります。  よって、陳情第三〇三六号第二項につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。  これで、陳情の審査を終了いたします。  次は、県政一般であります。  初めに、特定調査から行います。  土木部の特定調査事項は、新たな県政ビジョンの素案についてであります。  監理課長の説明を求めます。 122 ◯富永参事兼監理課長 それでは、県政ビジョンの素案につきまして、私のほうから御説明を申し上げます。  前日、企画部から新たな県政ビジョンの素案につきまして御説明があったと思いますので、第一章から第四章及び第六章の説明は省略させていただき、ここでは、第五章施策展開の基本方向の土木部関係の主なものについて御説明させていただきます。  なお、説明は、中項目の分類に沿って、その主な記載内容について行いたいと思います。  十五ページをお開きください。  I、誰もが個性と能力を発揮し活躍できる社会の実現でございます。  ここに記載してあります中項目のうち、上から一番目の高齢者が健やかで生きがいを持てる社会の形成と、三番目の障害者等の個性と能力を生かせる社会の形成と、四番目の誰もが役割を持ち、支え合い、尊重される社会の形成に土木部関係の記載がございます。  十六ページをお開きください。  中項目一、高齢者が健やかで生きがいを持てる社会の形成でございますが、ページ下段にあります小項目1)高齢者の健康づくりと社会参加の促進において、次の十七ページに記載してあります四番目のポツになりますが、「サービス付き高齢者向け住宅など高齢者が安心して暮らせる居住空間の整備を促進します」と記載したところでございます。  次に、十九ページをお開きください。  中項目三、障害者等の個性と能力を生かせる社会の形成でございますが、ページ中段にあります小項目1)障害者一人ひとりの人格と個性が尊重される社会づくりにおいて、三番目のポツになりますが、「誰もが快適で生活しやすい、バリアフリーに配慮した生活環境の整備を進めます」と記載したところでございます。  次に、二十ページをお開きください。  中項目四、誰もが役割を持ち、支え合い、尊重される社会の形成でございますが、次の二十一ページ上段に記載してあります小項目2)生活困窮者等の自立を包括的に支援する体制の構築において、二番目のポツになりますが、「関係団体と連携し、住宅の確保に特に配慮を要する人の民間賃貸住宅への円滑な入居を支援します。また、住宅に困窮する低額所得者等の居住の安定を図るため、建て替えや既存ストックの活用による公営住宅の整備を図ります」と記載したところでございます。  続きまして、四十四ページをお開きください。  V、豊かな自然との共生と地球環境の保全でございます。  ここに記載してあります中項目のうち、上から一番目の自然と共生する地域社会づくりと二番目の地球環境を守る低炭素社会づくりに土木部関係の記載がございます。  四十五ページをお開きください。  中項目一、自然と共生する地域社会づくりでございますが、ページ下段にあります小項目1)多様な自然環境の保全・再生において、一番目のポツになりますが、「豊かな生物多様性を保全するため、県民の参画を得ながら、希少野生生物の保護対策、外来種対策、鳥獣の保護管理、野生鳥獣による農作物被害等の防止・軽減、豊かな森林づくり、里地里山の管理など身近な環境の保全・再生及び自然環境に配慮した公共事業の推進、漂流・漂着ごみ対策などに取り組みます」などと記載したところでございます。  次に、四十七ページをお開きください。  中項目二、地球環境を守る低炭素社会づくりでございますが、ページ下段にあります小項目2)温室効果ガス排出削減対策等の推進において、次の四十八ページに記載してあります三番目のポツになりますが、「道路、屋上など市街地の緑化を推進するなど、環境にやさしいまちづくりを促進します」などと記載したところでございます。  続きまして、五十一ページをお開きください。  VI、安心・安全な県民生活の実現でございます。  ここに記載してあります中項目のうち、上から一番目の強靱な県土づくりと危機管理体制の強化と、二番目のどこよりも安全で安心して暮らせる地域社会づくりのいずれにも土木部関係の記載がございます。  五十二ページをお開きください。  中項目の一、強靱な県土づくりと危機管理体制の強化でございますが、次の五十三ページの中段に記載してあります小項目2)防災・減災対策の推進におきまして、一番目のポツになりますが、「河川の寄洲除去や治山施設の整備など、河川災害、山地災害、土砂災害、高潮・侵食被害、農地・農業集落等における災害の未然防止対策を推進します。また、甚大な被害が発生した川内川や新川などにおいて、総合的な治水対策を進めます」などと記載したところでございます。  次に、五十六ページをお開きください。  中項目二、どこよりも安全で安心して暮らせる地域社会づくりでございますが、五十八ページ上段にあります小項目3)交通事故の少ないまちづくりの推進において、四番目のポツになりますが、「地域の関係者や道路管理者等が連携した「通学路交通安全プログラム」や「交通安全総点検」等に基づき、「ゾーン30」の更なる整備など事故発生の危険性が高い道路等の改善、安全で歩きやすいバリアフリー型歩道の整備、安全な自転車通行空間の整備を図ります」と記載したところでございます。  続きまして、六十ページをお開きください。  VII、暮らしが潤い世界につながる県土の創造でございます。  ここに記載してあります中項目のうち、上から一番目の情報通信技術の活用等による利便性の高い社会の実現と、二番目の人やモノの交流を支える交通ネットワークの形成と、三番目の個性豊かで魅力ある景観づくりと活力あるまちづくりのいずれにも土木部関係の記載がございます。  六十一ページをお開きください。  中項目一、情報通信技術の活用等による利便性の高い社会の実現でございますが、次の六十二ページ中段に記載してあります小項目3)行政の情報化の推進におきまして、一番目のポツになりますが、「各種行政手続が時間的・地理的な制約なく行える行政手続のオンライン化や、タブレットを活用した会議等による行政事務のペーパーレス化のほか、テレワーク等の柔軟な働き方がしやすい環境整備などに取り組みます」と記載したところでございます。  次に、六十三ページをお開きください。  中項目二、人やモノの交流を支える交通ネットワークの形成でございますが、次の六十四ページの上段に記載してあります小項目1)主要幹線道路等の整備におきまして、一番目のポツになりますが、「高規格幹線道路である東九州自動車道及び南九州西回り自動車道、地域高規格道路である鹿児島東西幹線道路及び渋滞解消に寄与する国道十号鹿児島北バイパス等の主要国道事業の整備を促進します」などと記載したところでございます。  次に、六十六ページをお開きください。  中項目の三、個性豊かで魅力ある景観づくりと活力あるまちづくりでございますが、ページ中段にあります小項目1)個性豊かで魅力ある景観づくりにおいて、三番目のポツになりますが、「主要都市や観光地における幹線道路の無電柱化や沿道環境の改善など、良好な景観の形成に取り組みます」などと記載したところでございます。  続きまして、六十七ページをお開きください。  VIII、個性を生かした地域づくりと奄美・離島の魅力の発揮・振興でございます。  ここに記載してあります中項目のうち、上から一番目の個性を生かした地域づくりと、二番目の島々の魅力を生かした奄美・離島の振興と、三番目のつながる地域の力「共生・協働かごしま」の実現のいずれにも土木部関係の記載がございます。  六十八ページをお開きください。  中項目一、個性を生かした地域づくりでございますが、ページ下段にあります小項目1)地域特性を生かした活力の創出において、次の六十九ページに記載してあります二番目のポツになりますが、「水辺空間の整備を推進し、川に親しむことができる魅力ある地域のふれあいの場としての利用を図ります」などと記載したところでございます。  次に、七十ページをお開きください。  中項目二、島々の魅力を生かした奄美・離島の振興でございますが、ページ下段にあります小項目1)島々の暮らしを支える環境の整備において、一番目のポツになりますが、「保健医療供給体制の整備・充実、道路・港湾・情報通信基盤の整備など、島々の住民生活の基盤整備を図ります」などと記載したところでございます。  次に、七十二ページをお開きください。  中項目三、つながる地域の力「共生・協働かごしま」の実現でございますが、次の七十三ページ上段に記載してあります小項目3)行政の協働化による地域の主体的な取組の促進において、一番目のポツになりますが、「県事業の協働化を進め、地域コミュニティ、NPO、企業などがそれぞれの特性を生かし、役割を最大限に発揮しながら地域課題の解決等に主体的に取り組む仕組みづくりを促進します」と記載したところでございます。  続きまして、七十四ページをお開きください。  IX、人・モノ・情報が盛んに行き交う「KAGOSHIMA」の実現でございます。  ここに記載してあります中項目のうち、上から二番目の観光維新 鹿児島の創造と、三番目のかごしまの「食」などの国内外マーケットへの戦略的な展開に土木部関係の記載がございます。  七十六ページをお開きください。  中項目二、観光維新 鹿児島の創造でございますが、ページ中段にあります小項目1)魅力ある癒やしの観光地の形成において、五番目のポツになりますが、「錦江湾や桜島の美しい景観を望む鹿児島港本港区エリアについて、「来て見て感動するまちづくり」の観光の目玉スポットとして、国内外から観光客を呼び込むための拠点の整備に向けたグランドデザインを策定し、その実現が図られるよう取組を進めます」などと記載したところでございます。  次に、七十八ページをお開きください。  中項目三、かごしまの「食」などの国内外マーケットへの戦略的な展開でございますが、次の七十九ページ中段に記載してあります小項目4)「攻めの農林水産業」の実現に向けた輸出拡大において、次の八十ページに記載してあります一番目のポツになりますが、「志布志港、川内港及び鹿児島空港については、国内外との物流拠点として機能向上を図ります。また、志布志港については、国際バルク戦略港湾の整備を推進します」と記載したところでございます。  続きまして、八十三ページをお開きください。  X、革新的技術の導入と競争力のある産業の創出・振興でございます。  ここに記載している中項目のうち、上から一番目のイノベーションの創出と競争力のある産業の振興に土木部関係の記載がございます。  八十四ページをお開きください。  中項目一、イノベーションの創出と競争力のある産業の振興でございますが、次の八十五ページ下段に記載してあります小項目5)建設現場における生産性の向上において、一番目のポツになりますが、「建設現場でのドローン等を用いた三次元測量、ICT建機による施工、三次元データをパソコンで確認することによる検査手法の導入など、建設生産プロセスにおいてICTを活用する「i-Construction」を推進します」と記載したところでございます。  続きまして、九十一ページをお開きください。  IX、ライフスタイルをデザインできる働き方の創出でございます。  ここに記載してあります中項目のうち、上から三番目の地域産業の振興を支える人材の確保・育成に土木部関係の記載がございます。  九十六ページをお開きください。  中項目三、地域産業の振興を支える人材の確保・育成でございますが、ページ中段にあります小項目1)商工業、建設業等を支える人材の確保・育成において、二番目のポツになりますが、「建設業に従事する技能労働者等の労働環境の改善を図るとともに、関係機関と連携して技能労働者等の確保・育成が図られるよう取り組みます」と記載したところでございます。  以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 123 ◯大久保委員長 ここで、昼食等のため、暫時休憩いたします。  再開は、午後一時十五分といたします。         午前十一時五十四分休憩      ────────────────
            午後 一時 十四分再開 124 ◯大久保委員長 再開いたします。  土木部の特定調査事項であります新たな県政ビジョンの素案についての説明が終わりましたので、質問や意見等がありましたら、よろしくお願いいたします。 125 ◯き久委員 課長から、新たな県政ビジョンの中の土木部の部分をるる多岐にわたって説明がありました。  質問は、数値目標、PDCAサイクル、KPIは活用されているかということなんですが、きのう企画部におきましてそのような話をしましたら、今回の新たな県政ビジョンは方向性を示すということを主としていると。ただし、私の聞き間違いでなければ、個別の計画においてそのような数値目標やPDCAサイクル、KPIを活用するところもありますみたいな答弁であったというふうに記憶をしているんですが。  先ほど多岐にわたって御説明がありました中に、PDCAサイクル、KPI含めた部分は現時点であるのか。それとも、先々において、数値目標を立てたりして活用をしていこうという考えがあるのかをお聞かせいただければと思います。 126 ◯富永参事兼監理課長 お尋ねございました数値目標、KPI、PDCAサイクルについてでございますけれども、企画部から話がありましたように、新たな県政ビジョンにつきましては個別・具体の事業を示すものではなく、中長期的な観点から鹿児島の目指すべき姿や施策展開の基本方向など方向性を示すものとして策定をするものですので、この中では数値目標の設定等についてはされていないという状況でございます。具体的にどれということを今お示しするところまではできないんですけれども、各分野の個別計画とかもしくは場合によりましては毎年度の予算編成等の中で各事業を御説明する中で、そういうものについてお示しができればなというふうに考えているところでございます。 127 ◯き久委員 きのうの企画部の課長の説明で、各個別においてPDCAサイクル、KPIを活用した数値目標などを設定していくだろうという認識については、土木部もそういう認識であるということをもう一回確認させてください。 128 ◯富永参事兼監理課長 各個別計画の全てにおいてそういうものがお示しできるかどうか、そこはちょっと確約はできないんですけれども、基本的に企画部のほうで答えられましたような考え方を受けまして、個別の事業・施策の中で検討させていただきたいというふうに考えております。 129 ◯き久委員 私が聞いたその点に関しての認識は共有できたという視点に立ちました。毎年の予算編成において県政ビジョンと各部署で立てられている政策推進の一部の共通している部分に関して、PDCAサイクル、KPI等々を導入する必要を感じる場合にはそうなっていくというような認識であるというふうに確認をさせていただきました。  それと、先ほど個々の質問で、大きいタイトルは、イノベーションの創出と競争力のある産業の振興というところの土木部の所管で、八十五ページの最後の5)の建設現場における生産性の向上ということで、ドローン等を用いた三次元測量、ICT建機による施工というのは、具体的に今後どういうふうに進めていく考えですかというのをお聞きしたいんですが。  ドローンを活用している部分に関して、今、農業関係でも非常に活用されておりますし、我々が知っている範囲の中で土木部に関しましては災害が起きた後の調査、検査とかそういったのに使われているというふうに思うんです。そういうことも加味して、今後具体的な進め方というのはどういうふうになるんでしょうか。 130 ◯徳留技術管理室長 建設現場における生産性向上についてでございます。  八十五ページに記載しておりますように、i-Constructionというものを推進していくということでございますが、この「i-Construction」という言葉につきましては、これは国土交通省の施策の名称を引用してございます。この中身といたしましては、建設現場における担い手確保、担い手不足の解消というようなことから、まずもって生産性を向上して何とか現場を進めていこうという狙いで立てられた施策でございます。その中の施策の一つといたしましてICT土工の活用というのが挙げられておりまして、ここに書いてございます三次元測量から検査手法の導入までを、基本的にはICT工事の活用ということでございます。ICT工事の活用につきましては、先ほど委員からもお話がございましたとおり、ドローン等を飛ばしまして、今、二次元で現場を施工しておりますけれども、これを三次元のデータにいたしまして、そのデータを機械が読み込みまして、今まで人手がかかっていた土工についてデータを機械が読み込んで省力化した中で施工していくといったことを狙っていくのがICT活用工事でございます。今後どのように進めていく考えかという御質問でございましたけれども、私どもといたしましては、今、国で積極的にICTを活用した工事が進められておりまして、私どもでもことしの二月の工事で二件ほど県工事でICT工事を活用した発注をいたしております。こういった試行を進めながら、今後、ICTを活用した工事の拡大には生産性向上を含めて進めていきたいと考えているところでございます。 131 ◯き久委員 少し視点を変えてですけど、昨夜、建設業協会との意見交換がありまして、働き手や担い手が大変不足をしているということでした。そういう視点で考えていきますと、これは建設業協会のみならず、農業関係もそうですし、今、求人倍率が非常に高い部分と劣悪な部分があるんですが、このICTの活用というのは、非常に将来を見据えた、的を得た事業であるというふうに考えます。ここらは県政ビジョンに沿った部分があれば、それを踏まえて、しっかりと推進をしていただきたいというふうに思います。 132 ◯持冨委員 今、き久委員から質問がありまして、昨日の企画部との話し合いの中でも目標は定めないのかということで聞いたところ、いや、方向性だけを示すのですという話があったわけです。また今、課長がここにあります、ここに書いてありますというふうにずっと説明をしていただいたわけですけれど、このビジョンをつくるに当たって、そのつくり方ですけれども、各課から吸い上げたものをホッチキスでとめたというふうなことなんですか。 133 ◯富永参事兼監理課長 今、持冨委員からございましたように、各課からビジョンに上げる項目を上げていただきましたし、また、いろいろと有識者や議会からも御意見をいただいていますので、そういうものを含めまして、ビジョンに記載を盛り込んだという状況でございます。 134 ◯持冨委員 そうしますと、一定の方向が出ると、そこに当てはまりそうなのを各課から吸い上げてできてきたわけでしょうけれども、きのうの話でもビジョンの中に目標とか取り組みの中身が示されていないということについては、個々の計画をつくって、そこでチェックをしていくんだという話があったわけですね。そうすると、土木部としては具体的にチェックができるような計画が幾つあるんですか。  例えば、私どもが県政ビジョンを示していただきました。それが具体に本当に進んでいるのかをチェックするためには、それに沿った計画が各課にないといけないわけです。それがないと、ただビジョンだけという話になるわけです。具体的に言いますと、十九ページに「バリアフリーに配慮した生活環境の整備を進めます」とありますが、では、バリアフリーについてはどういう計画で進めるのかとか、二十一ページには「公営住宅の整備を図ります」というようなこともあるけど、では、公営住宅というのは本当に足りているのか、十年間でどうなるのか、そして、それに対してどう取り組むのかとかいうような計画とかは当然あるのかな。そして、それをチェックしていくのかなと思うわけですけれども、そういったようなものがあるのか。また、六十五ページのところには、これが今後の大きな課題だろうと思うんですけれども、今後十年間で公共施設が老朽化していくと、つくることも大事だけれども、それをしっかり管理しながら長寿命化していくことも大事だろうということは当然考えられるわけで、そういったことに対する計画があって、それをチェックができるような体制になっているのか。恐らく各課から吸い上げてきているのであれば、その一つ一つについてそういうビジョンに基づいた計画がないといけないと思っているんですけれど、そういうふうな仕組みになっているんでしょうか。 135 ◯富永参事兼監理課長 個々に記載がされているものについての具体化ということのチェックをどうするかということだと思いますけれども、今、申されたもので計画があるものもございますれば、ないものも出てくると思いますので、具体化につきましては毎年度の予算編成の中でもお示しして、こういう進捗で事業を進めたいとかいうことで御説明したいというふうに考えております。 136 ◯持冨委員 それともう一つ、少子・高齢化とか人口減少とかというようなことは既に将来ビジョンのときから言われておりました。財政が厳しいということも十年前から言われていて、まさに、県政刷新大綱をつくって、そのことについて取り組んできたわけです。今後十年ということを考えたときに、この土木行政として大きく変わるものは何ですか。十年後の姿を見据えてこのビジョンというのはつくられていると思うんですけれども、土木行政としてはどういう要因が十年間で一番重要だと思いますか。 137 ◯富永参事兼監理課長 どのようなものが土木行政として重要なのかというようなお話でございます。  各課それぞれ社会基盤整備ということで重要な事業を担っているわけですので、どのようなものがという御説明はできないですけれども、ただ、今回ビジョンの中でお示ししている中で、新たに入れ込んだ項目というものもございます。例えば、VIの安心・安全な県民生活の実現という中で申し上げますと、河川の寄洲除去の部分を明記をしたりとか、水防災意識社会の再構築について記述をさせていただいたりとか、あと、VIIの暮らしが潤い世界につながる県土の創造の中では、港湾施設の整備の中で、本港区、北埠頭、マリンポートかごしまにおけるクルーズ船の対応や受け入れ体制の整備等を記載させていただいたり、志布志港の国際バルク戦略港湾の整備を明記させていただいたり、空港の機能向上の部分では屋久島空港のことを記載させていただいたり、あと、VIIIの個性を生かした地域づくりと奄美・離島の魅力の発揮・振興という分野では、水辺空間の整備について記載をさせていただいたり、あと、IXの人・モノ・情報が盛んに行き交う「KAGOSHIMA」の実現の中では、鹿児島港本港区エリアにおける国内外からの観光客を呼び込むための拠点整備などを記載させていただいておりまして、そういったことにつきまして、新たに取り組んでいくということで、ビジョンで示させていただいたということでございます。 138 ◯持冨委員 見てみますと、道路をしっかり整備をします、バリアフリーもします、港湾も整備します、すばらしいことがずっと書かれておりますし、また、必要なことであろうと思いますが、もう一方で、県の財政は今後も非常に厳しい状況は続くだろうというふうに認識をしているわけです。そうすると、十年間のうちに重点的にこういうところはやっていかなければいけないと。しかしながら、こういうところは我慢せざるを得ないというようなことがあるんだろうなと思うわけです。土木行政としては、この十年のうちで本当に伸ばすというようなもの、そして一方では、こういうことは少し無理なのかなというようなものの判断はどうされていますか。 139 ◯橘木公共事業調整監 ビジョンにお示ししてありますそれぞれの事業は全て大事でございますが、一方で、九十九ページにありますとおり、今、委員おっしゃられますとおり、なかなか厳しい財政状況が続くということでございまして、1)のところにメリハリをつけた社会資本の整備を進めるというふうにしているところでございます。十年後というわけではございませんが、現在土木部におきますメリハリの考え方といたしましては、地域高規格道路や重要港湾などの交通ネットワークの整備、あるいは災害が発生した箇所の災害対策について予算編成の中では優先的に予算配分していくというような考え方で予算編成しております。それ以外の事業につきましては、優先度などを考慮しながら配分しているような状況でございます。 140 ◯持冨委員 あと一つ、恐らくマニフェストに沿って、このビジョンはつくられたものと思います。知事のマニフェストは土木部としてはどこに生かしているのか。  例えば、具体の話をしますと、六十四ページに「指宿スカイラインについては、地域の活性化や産業・観光振興の観点から、利用しやすい環境づくりに取り組みます」というふうに書いてありますが、十年のうちには無料化はしないということですか。 141 ◯神宮司道路建設課長 ここに書いておりますのは総論的なお話でございますので、利用しやすい環境づくりというのはさまざまな面を含んでいると思います。無料化というのは一つの方策でございますので、無料化する・しない、そういうようなことが書かれているわけではないと考えております。 142 ◯富永参事兼監理課長 マニフェストにつきまして、どこの部分に反映されているかというお話でございます。  幾つかございますので、ページを見ながら御説明申し上げますと、まず、五十三ページの防災・減災対策の推進というところにつきまして反映をさせていただいているところでございます。  あと、今、お話があった六十四ページの指宿スカイラインのこと、港湾の関係ですと六十四ページにございます志布志港の国際バルク戦略港湾のこと、離島の港湾のこと、空港の関係では六十四ページから六十五ページにかけましてですけれども、空港の機能向上、屋久島空港ということで書かせていただいております。また、六十五ページの長寿命化のこと、七十六ページのこれも港についてですけれども、鹿児島港本港区エリアのこと、その中に本港区、北埠頭、マリンポートかごしまのクルーズ船受け入れ等のこと、八十ページになりますけれども、志布志港、川内港及び鹿児島空港における物流拠点のことについて、知事のマニフェストを反映をさせていただいたという状況でございます。 143 ◯持冨委員 るる説明いただきました。  このビジョンは、十年後の鹿児島のあるべき姿ということを目指してやっていくわけで、網羅的に書いてありますけれども、大事なことはそれに沿ってどういう具体の計画ができて、そして毎年の施策が確実に進められるか、そして、それを検証できるかどうかが一番大事なことであろうというふうに思いますので、ビジョンが絵に描いた餅にならないように、それに沿ってきちんとした具体の計画ができていくということが大事だと思いますので、そこをしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 144 ◯柳 委員 昨日もいろいろ議論をさせていただきましたけれども、十年後に県民の暮らしがよりよくなるためのビジョンを描いているわけですが、個々に聞いていてもとても時間がありませんので、一点だけ。  これをつくるに当たって、各課、それと民間も含んでいろいろ詰めの作業もされたかと思うんですけれども、例えば六十六ページですが、主要都市や観光地における幹線道路の無電柱化とかあるわけですけれども、無電柱化については県議会でも議員連盟がありまして、観光地や台風がしょっちゅうくる離島の無電柱化について要望もさせていただいております。今後十年かけて観光地の無電柱化もということで書いていらっしゃるので、今後動きが出てくるのかなと期待もするわけですけれども、いかんせん、無電柱化を図るためには相当な費用がかかるということでなかなか難しいというのがこれまでの答弁だったかと思うんです。これは行政だけではまた難しい話ですね。民間ももちろん協力をいただかなければ進まない話だと思うんですが、民間の方々とどれぐらい協議をしてこれがつくられたのかをお示しをいただければと思います。 145 ◯八木道路維持課長 電線類の地中化につきましては、これまでもいろいろ議会等でも御議論いただいているところでございます。目的といたしましては、安全で快適な通行空間の確保ですとか良好な景観、それから、災害の防止などの目的で実施しているところです。この事業の実施に当たりましては電線管理者の合意が必要ということでございまして、鹿児島県の電線協議会の中でいろいろと電線管理者の御意見をいただきながら、これまでやってきているところです。今回の県政ビジョンにつきましても、施策の展開の基本方向ということで、電線管理者等や地元市町村からもいろいろ御要望をいただいておりますので、これまでの御意見を踏まえた上で、県政ビジョンの記述をさせていただいているところです。 146 ◯柳 委員 今後十年かけて一緒にやっていきましょうということで書かれたと思うんですが、やはり協力なしには進められませんので、民間の方々も同じ方向でこれから一緒に動いていきますということで合意がされているんですね。 147 ◯八木道路維持課長 具体的な合意までは民間の方からはいただいていないところです。 148 ◯柳 委員 民間の方々の協力なしではこういったビジョンもなかなか難しいところがあると思うんです。県が今回このビジョンをつくり上げるに当たって、民間の方々にもぜひ説明をして、県としては十年でこういうことを目指して取り組んでいくんだとお話をして、民間にもできるだけこれに沿った形で協力をしてもらわなければ難しいわけですね。であれば、ビジョンをつくり上げるときに、まずは電線管理者とかそういうところに話を持っていって、何とか一緒にやっていきましょう、協力をしてくださいという話をするべきではないんでしょうか。 149 ◯八木道路維持課長 先ほど申し上げました鹿児島県無電柱化協議会の中には、現在実施をしている箇所はもちろんですけれども、県として施工すべき箇所、したい箇所、要望の箇所も上げておりまして、この協議会の中でいろいろ電線管理者の御意見をいただいてきているところです。それらを踏まえて、今回の県政ビジョンの基本方向ということで記載をさせていただいているところでございます。また、民間の電線管理者などの御意見につきましても協議会の中で意見交換をやっておりますので、それを踏まえて、今回記載をさせていただいたところです。 150 ◯柳 委員 とにかく十年後のあるべき姿ということで県がビジョンを描いたわけですので、民間の方々初め全ての県民に、鹿児島県はこういうふうにしてやっていくんだということを本当にわかりやすく情報発信もしていただきたい。そして、少しでもこれに近づくためにも民間の協力なしではできませんので、まず、協議会などの方々にもお話をしていただき、早急に意見交換もしていただいて、無電柱化が進んでいくようにお願いしたいと思います。また、無電柱化だけではなくて、バリアフリーとか市街地の緑化とかもあるわけですけれども、いろいろなところの協力をいただかなければ進まないわけですので、ぜひ、本当に全ての県民を巻き込むぐらいの感じで進めて取り組んでいただきたいと思いますので、御要望をしておきます。以上です。 151 ◯日高委員 私も柳委員の今言われたことを話そうと思っていたんですが、皆様がやりたくなかったとしても、民間の方々がやりましょうという機運のもとに、ビジョンには出てくるものだと思っているんです。先ほどから聞いていると、民間の方々は余り乗り気じゃないんだけれどというようなふうに聞こえてしまい、協力体制ができていない感じの中で載せてきたというようにも聞こえたりしたんですが。そうじゃないんですよ。この電線地中化という話をビジョンに載せようということは、いろいろ課題はあるけれど、将来に向けてこういうまちづくりをしようよということから始まったことではないんですか。 152 ◯八木道路維持課長 委員がおっしゃるとおり、無電柱化につきましては、地元の市町村を初め住民の皆様、それから電線管理者の協力のもとで実施がされるという事業でございます。これまでもいろいろ意見交換を地元市町村や電線管理者とさせていただいております。これらの協力をいただきながら、今後も十年後に向けての整備を図っていきたいということで記載させていただいているところです。 153 ◯日高委員 ここに主要都市とか観光地とかいろいろな書き方をしていますが、主要都市というのはどこなんですか。また、観光地というのはどこなんですか。県内の中で、そういう地域に当たらないところがありますか。全部を網羅しているというふうに考えればいいですか。 154 ◯八木道路維持課長 この表現につきましては県内全域が対象となるということで、「主要都市や観光地における幹線道路の無電柱化」という表現で記載させてもらっております。 155 ◯日高委員 全部を網羅しているといわれればどうかなという気持ちもあるんですけれど、全体を見ながらやっていこうということに私も受け取りたいと思います。  そういう中で、観光地における無電柱化という言葉が出ていますので、台風常襲地ということからも、地域の安全・安心を含めて魅力あるまちづくりをするためには必要な部分であるんですね。ですから、何らかの形で無電柱化の言葉も入れていただきたいと思うんですが。 156 ◯八木道路維持課長 このビジョンの中には無電柱化につきましては二カ所記載がございまして、五十三ページの強靱な県土づくりと危機管理体制の強化という項目の2)防災・減災対策の推進という中で、三番目のポツで「災害発生時における道路交通の機能を確保するため、必要な道路整備を行うとともに、橋梁の耐震対策、法面の防災対策及び無電柱化を進め、道路や港湾などの緊急輸送道路ネットワークの強化を図ります」というところで、防災面の無電柱化ということで記載をさせていただいております。 157 ◯日高委員 ありがとうございます。私もそれは気づかなかったものですから、ここに入れ込んだらどうだろうかということで発言をしたところであります。  ぜひとも、これまでも予算を含めていろいろ大変だということも私もわかっております。それでもやる価値があるということで皆様方も今回ビジョンの中にきちんと入れてきたということだと思いますので、そういう意味では実現をしていくためのものをしっかりと、これこそ目標数値を持ってやっていく、段階を踏んでやっていくというのが大事な部分です。これこそ皆様方の力を発揮するところだと思うんです。これをすることによって、十年後はこうなりますというような表現をしてありますが、その結果をつくっていただく意味でも、もう少し具体的に、徹底的にこういうものには取り組んでいただきたい。私は、ビジョンとしては今までにないものを打ち出すという一番の目玉にもなると思うんです。鹿児島県はそういう地域づくりをしようということで、やればまた違った魅力が出てくるものと思いますが、いかがですか。 158 ◯八木道路維持課長 この無電柱化につきましては、無電柱化の推進に関する法律が昨年成立いたしまして、国で今年度中には無電柱化推進計画が策定されると聞いております。これを受けまして、県といたしましても、県の計画も策定することを検討していきたいと考えております。 159 ◯日高委員 ぜひ、そういう計画もしっかりつくっていただいて、出先にも職員がおりますので、様子をうかがいながらなかなか参加もしないという状況もありますので、その人たちも勉強会とかにも参加していただき、一つの目標を立てて、これが決定すればそれで行こうとするわけですので、姿勢を変えていただいて、ぜひ、このビジョンの実現に一歩でも近づいていただきたいと思います。  それから、五十三ページには防災・減災対策ということで河川の寄洲除去というのがありましたが、私は道路の環境整備ということで、前回行政視察で種子島に行ったとき、道路にはみ出している木等が邪魔になって交通の妨げになっているということで現地も見ていただいたんですね。今、寄洲対策を一定期間持って、予算をつくって取り組んでおりますね。せっかくのビジョン策定のときですので、交通の妨げになっている木等の伐採をビジョンに入れていただいて集中的にやるという一つのサイクルをつくり上げていただいて、また、時期が来たときにはそういうことをやっていくということがこれから大事な部分だと思いますので、いろいろな課題があり、なかなか手も出せないような状況も私はわかっております。しかし、それで、ほったらかしては済まないことでありますので、ぜひとも、地域をしっかりと守っていく。そして地域にせっかくできた道路を車がしっかりと流れる。道路はできているけど走っては危ないということでは大変ですので、環境整備といわれる部分ですか、そこら辺はこのビジョンの中でどこに出てくるんですか。 160 ◯八木道路維持課長 道路にかかってくる樹木の件ですけれども、六十六ページの個性豊かで魅力ある景観づくりと活力あるまちづくりの中で、(二)の施策の基本方向、1)個性豊かで魅力ある景観づくり、この中の三番目のポツの中で沿道環境の改善というようなことで、道路の環境整備、環境改善という項目で考えております。 161 ◯日高委員 沿道の環境整備という中で考えていらっしゃるということでございますが、どのようなことをお考えの中でこういうものが出てきたのか、現状を踏まえて教えていただきたいと思います。 162 ◯八木道路維持課長 車両の通行にある支障木といいますけれども、支障木の御要望につきましては、住民の方からを含め、いろいろなところから要望、苦情、情報提供をいただいているところでございます。この道路の支障木の管理につきましては、現在定期的にパトロールを行って、道路の異状、繁茂状況を把握して、状況に応じて伐採を行っているというのが現状でございます。ほとんどのものが民地からのものというのが現状でございまして、この民地からの木の伐採につきましては、地元市町村や自治会等の協力を得ながら現在伐採を行っているという状況です。 163 ◯日高委員 いや、自分たちが協力して伐採できる分はいいんです。それ以外でうまくいっていないところが多いという状況なんです。やりたくてもできない、やってあげようと思っても勝手に切っちゃいけないとかね。今の現状認識として、うまくいっているという状況ですか。切っていなかったからこれから伐採していきましょうという考え方ですか。そこを教えてください。 164 ◯八木道路維持課長 この支障木につきましては、地主といいますか、所有者の確認をまず第一にするということで考えておりまして、所有者がわかれば伐採の依頼をする。そして、もし所有者による伐採が困難な場合ですとか緊急性が高い、どうしても車の通行に支障があるというような場合には県で直接伐採を行っている。そういうことで安全な通行を確保しているところでございます。 165 ◯日高委員 なかなか勝手に切れないということで問題になっているんですが。それでしたら、今の状況の中では予算がありさえすれば、地主がいないところも全て切っていけるという話ですか。 166 ◯八木道路維持課長 先ほども申し上げましたけれども、まず、所有者が伐採をするというのが基本になっておりまして、所有者の確認をしているところでございます。伐採につきましては、切ってもらいたいという要望の箇所も把握しているところでございますけれども、予算があれば切るということの前に所有者に確認をして、どうしてもやむを得ない場合には県で伐採をしているというのが現状でございます。 167 ◯日高委員 認識が違うのかなと思っているんですが。そういうことであれば、予算がありさえすればほぼ全て伐採できるというようなお答えだと思うんですが。私の認識では、私有地だけに、その人がいなかったら勝手に伐採ができないということなんですね。それでも、そのままほったらかしてあるといけないということで、それが問題になっている。ですから、そういうときにどうしていくかということも含めて、道路の沿道の環境整備というものを考えていくべきだということで私は言っているんです。予算があればできるということであれば、また違う考え方になります。予算があれば全て対象のところは伐採できるということですか。切りたいんだけど切れないという話があちこちであるんですけれど。 168 ◯大久保委員長 暫時休憩いたします。         午後二時二分休憩      ────────────────         午後二時三分再開 169 ◯大久保委員長 再開いたします。 170 ◯八木道路維持課長 民地からの支障木の伐採につきましては個人の所有ということがございまして、財産権の観点から、その所有者において伐採するのが基本でございます。民法の規定に基づきまして所有者等に伐採をさせることはできましても、県が勝手に切るということは基本的にできないということで考えております。 171 ◯日高委員 今の回答が正解だと私も思って、この話をしているところであります。それだから、ほったらかしていいということではないと思うんです。そこをどうしていくかということをビジョンに載せてやったらどうかということで言っているわけであります。単純に予算がなくてやっていないということであれば、考え方が違ってきます。そういう、今、課長が言われたような前提に立って、ビジョンの中で物事を進めていくということをぜひお願いをしたいと思います。  私も寄洲の対策のとき、プロジェクトチームをつくって交渉した経過がありました。そのときも予算がどうのこうのという話でありましたが、伊藤前知事が英断を持って県単で期間を決めてやろうということでできたわけですので、これも同じように、いつまでもほったらかしてはいけないことですので、これは鹿児島県だけの問題でもないでしょうし、法律的なものもいろいろあると思いますので、それこそ十年スパンの中でクリアしていける仕組みをつくり、そして実際やっていくというのをぜひお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 172 ◯八木道路維持課長 個人の所有ということもございますけれども、やはり、安全な通行が第一でございますので、今後ともパトロール等も通じまして、危険な場所には地元の協力をいただいた上で、安全な通行の確保に全力で努めてまいりたいと考えております。 173 ◯日高委員 そのための取り組みをこのビジョンの中でやっていくというふうに私も理解をいたしまして終わります。どうぞ、ひとつ、形となるように頑張っていただきたいと思います。以上です。 174 ◯鶴丸委員 きのうも聞きたかったんですが、この計画を各部がつくられるとき、財源的なところで、財政課はこの文章に少し目を通されたのかお聞きをしたいと思います。企画部サイドだけでつくられたのかという趣旨なんですが。 175 ◯松薗土木部次長 ビジョンの作成に当たりましての財政課の関与という御質問でございましたけれども、主管は企画部でございますけれども、ビジョンの作成に当たりましては各部で協働して作業も行いましたし、全体の事業費の積み上げをしているわけではございませんけれども、書き方の内容のチェックですとかいろんなアドバイス、助言などを含めまして財政課でも当然チェックをしている状況でございます。 176 ◯鶴丸委員 そうでないといけないんですが、毎年予算要求をされるときに、新しいビジョンとは別個に新たなものが出てくることもあるでしょうし、計画の中でどこにそういうものが示されているんですかというのは当然問われるような気がするんです。私が申し上げたいのは、この後の具体的な実施計画であるとか目標を定めたものはどうも曖昧な形になっているので、例えば十九ページを見てください。十九ページの(二)の施策の基本方向の1)の丸ポツの三つ目です。「誰もが快適で生活しやすい、バリアフリーに配慮した生活環境の整備を進めます」と書いてありますね。そうであれば、現状がどうで、いついつまでどういうことをしたいという部分がないと。言葉では書いてあるんだけれども、何をどうしたいということを担当課が財政課に話をするときに、ここに根拠があるではないですかとか、これは新規・継続になりますが、目標年次的にはこれぐらいのものをやりたいとか、平成三十年度はこれでスタートしたいとかいった議論が成り立たなくなる。言葉には書いてあるんだけれども、進める方向がはっきり見えないのではないかといった議論があちこちの部分で出てくるような気がするんです。担当課は今現状こうあるので、今後こういうふうにしたいというふうに書き込みをされたのかどうか。財源的にはこれぐらいかかりそうなんですが、それは予算の単年度ベースの中で議論すればいいではないかということになれば、何がどれだけ進むのか我々には見えないんです。そういったことが出てまいりますので、これを書かれたときにその辺はどういう議論をされたんですか。 177 ◯松薗土木部次長 一般的な考え方になろうかと思いますけれども、今回ビジョンの策定に当たりましては、まず、基本的には各部で作業をしておりまして、特に施策の基本的な方向の中で新しいようなことを書く場合にどういった形ですり合わせをしているかということかと思いますけれども、例えばお話のありました十九ページのバリアフリーに配慮した生活環境の整備というのは従来からも取り組んでいる内容でございますので、これをもとにしまして、例えば新しい施策、新しい事業をやりたいとかいうようなことがあるようであれば、とりあえず予算要求の中でやっていくことにはなると思いますけれども、どういった観点で、こういったことをやりたいので、文言的にはこういうようなことをというような形での調整というのは、各部と財政課との間で基本的には行われているというふうに理解しております。 178 ◯鶴丸委員 要は、その中で、先ほど来話があるように何が新しいのか。新規だとすると、一定の目標がないと全く見えない話なんですね。そういう意味で、これが予算とどう連動がとれるんですかということでお聞きをいたしました。どうもきのう来、聞いておりますと、作文としてはすばらしい内容のもので、何も非の打ちどころはないんですが、実現可能性がどこまであるのかといったときに大変疑問を抱かざるを得ない部分もありますので、このビジョンについては感想だけを申し上げて終わりたいと思います。 179 ◯大久保委員長 ほかに質問、御意見等はありませんか。    [「なし」という者あり] 180 ◯大久保委員長 ほかにないようですので、特定調査に関する質問等は、これで終了いたします。  ここで、暫時休憩いたします。         午後二時十二分休憩      ────────────────         午後二時十三分再開 181 ◯大久保委員長 再開いたします。  それでは、委員会の中で出された質疑の経過を踏まえまして、報告については当席に御一任をいただきたいと存じます。  次に、県政一般に係る一般調査についてであります。  住宅政策室長から鹿児島県高齢者居住安定確保計画の改定について発言を求められておりますので、これを許可します。 182 ◯福永住宅政策室長 鹿児島県高齢者居住安定確保計画の改定について、御説明申し上げます。  配付しております資料は、概要の紙が一枚、計画(案)の全体像が一枚、それから計画(案)の本文の三種類でございます。  概要の一枚紙で御説明させていただきます。  まず、計画の概要の(一)改定の理由でございます。  県では高齢者住まい法に基づきまして、平成二十五年度に策定いたしました高齢者居住安定確保計画により、公営住宅のシルバーハウジングや安否の確認などのサービスを受けられる民間事業者によるサービス付き高齢者向け住宅等の整備を促進しております。今後もますます要介護の高齢者が増加することを踏まえまして、計画の内容を見直すとともに、今年度末とされている計画期間を延長するものでございます。  計画期間でございます。  平成三十年度から平成三十五年度までの六カ年といたしております。  計画の見直しといたしましては、まず、計画の対象といたしまして、現計画に掲げております公営住宅のシルバーハウジング、サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホームなどに加えまして、本年十月に創設されました高齢者の入居を拒まない賃貸住宅として登録されるセーフティネット登録住宅を追加いたしております。  次に、賃貸住宅の供給の目標でございます。  計画の対象といたしております五つの賃貸住宅等ごとに供給の促進、適切な維持管理に努めることといたしております。  次に、主な施策でございます。  サービス付き高齢者向け住宅の供給促進や高齢者向け賃貸住宅の適正管理のための指導・監督、持ち家のバリアフリー改修の促進等を実施することといたしております。  最後に、今後のスケジュールでございます。
     計画の見直しに当たりましては、広く県民の皆様の御意見を伺うため、今後、パブリックコメントを予定いたしております。その後、三月末には新しい計画として改定し、公表したいと考えております。  以上で、概要の説明を終わります。 183 ◯大久保委員長 この件に関しまして、質問等はありませんか。    [「なし」という者あり] 184 ◯大久保委員長 ないようですので、この件は終了いたします。  次に、十一月に実施した熊毛地区での行政視察について意見や御質問等がありましたら、お願いいたします。 185 ◯き久委員 地方港湾改修事業の島間港ですが、静穏や航路の安全運航を含めてしゅんせつ事業がされておりました。まさに、産業振興推進港みたいなイメージの港であったというふうに記憶します。  また、西之表港では重要港湾改修事業を進めております。そこで、質問ですが、新たな県政ビジョンとも連動しますけれど、西之表港の改修事業の将来を見据える中で、どういう立ち位置にありますかということを質問したいと思います。と申しますのは、きのうも企画部で鹿児島の産業文化遺産、屋久島の世界自然遺産、奄美の世界自然遺産、これは徳之島や沖縄の北部も入ってという中で、クルーズ船海洋ロードなどを視点に捉えて整備を進めていこう、観光誘客をふやしていこうという視点に立っております。  新たな県政ビジョンの中で六十七ページにも書いていたんですけれども、名瀬港、西之表港等々、離島の港を整備していくというのはビジョンに載っているわけなんですね。そういう港の整備をしていこうという部分はあるんですが、将来の立ち位置という方向性等を考えていきますと、先ほど言いましたクルーズ船海洋ロードの港なる視点も加味して西之表港の立ち位置として考えていいものかコメントをいただきたいと思います。 186 ◯中迫港湾空港課長 離島の港湾の県政ビジョンに関するかかわり方の御質問かと思います。  県政ビジョンの中で、奄美・離島の港湾につきましては、施策の展開の方向性として、まず、住民の生活を支える港湾施設の整備を推進しますということと、クルーズ船の受け入れ体制の整備を図りますということを明記してございます。それと、大規模災害時に災害対応対策等を定期的に実施するための拠点となる港湾について耐震強化岸壁等の整備を図りますということをうたっております。  まず、離島の住民の生活を支える港湾施設の整備といいますのは、現在定期船が着いている岸壁につきまして、港内静穏度の確保という点で防波堤の整備を西之表港や島間港で進めております。  あと、クルーズ船の受け入れ体制の整備ということにつきましては、既設の岸壁を使いながらクルーズ船の受け入れを行っていく。その中で、既設の岸壁でも防舷材の老朽化とか、あと、クルーズ客が歩いたときの舗装面が傷んでいれば舗装補修とかそういったものも出てきますので、そういったことで、クルーズ船の受け入れ体制の整備ということもうたっております。  あと、耐震強化岸壁につきましては、西之表港はまだ港湾計画に位置づけられておりませんが、地域防災計画でも拠点港湾として耐震強化岸壁の必要性を明記してございますので、将来的には港湾計画の改定も見据えながら、今後検討してまいりたいというふうに考えております。 187 ◯き久委員 課長の御答弁の中で、クルーズ船受け入れ、今、何万トンまでが大丈夫でしたか。 188 ◯中迫港湾空港課長 西之表港につきましては水深九メートルの岸壁がございまして、五万トンのクルーズ船の入港が可能となっております。 189 ◯き久委員 今までのクルーズ船の実績も当然ありますし、もう一度繰り返しますが、将来のクルーズ船海洋ロードという政策等々とも併行して将来を見据えているということの認識でよろしいですか。 190 ◯中迫港湾空港課長 委員のおっしゃるとおり、港湾におきましては、港湾施設におけるクルーズ船の受け入れ体制の整備を図るとともに、個性豊かな離島の魅力を生かし、本土と各島々を結ぶ世界遺産クルーズやアイランドホッピングツアーなどによる観光客の誘致を図りますということを県政ビジョンにもうたっているところでございますので、そういったところに取り組んでまいりたいと考えております。 191 ◯大久保委員長 ほかに、行政視察に関しての質問等はありませんか。    [「なし」という者あり] 192 ◯大久保委員長 ないようですので、この件は終了いたします。  そのほかの県政一般について質問がありましたら、お願いいたします。 193 ◯持冨委員 先ほど部長が説明されました提出議案等の概要の七ページ。鹿児島港本港区エリアまちづくり検討事業のところで、平成二十九年十一月から民間提案・対話(サウンディング調査)の実施というのが書いてあります。この中身についてどんなものかということと、実際に提案があるのか。また、これはいつ締め切るのか。そして、その中身というのはどのように生かされるのかということを教えてください。 194 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  サウンディング調査の関係でありますけれども、これにつきましては、今年度鹿児島港本港区エリアまちづくり検討事業におきまして調査・検討を行いまして、二月に調査結果を公表するということにしております。現在のところ、現状分析を行いまして、その後、民間事業者からのヒアリングということで当初から予定していたところであります。それにつきまして、このサウンディング調査ですけれど、事業検討の初期段階におきまして民間事業者から広く意見や提案を求めて、対話を通して非常性の有無や活用性のアイデアなどを把握するという目的で行っているものであります。メリットとしましては、民間事業者から率直な意見が聞けて、後の判断がいろいろしやすくなるということがございます。これにつきましては、十月四日に県のホームページで募集要項を公表いたしまして、事業実施に関心がある者またはそのグループということで、十月末まで募集提案をしておりました。そして、十一月中旬から応募のありました民間事業者と対話形式でまちづくりに関するいろいろなアイデアの意見をお聞きしたところであります。対話自体は十一月中で終わっておりますけれども、再確認あるいは追加の提案とかいうものもありまして、実際のところはまだこの調査としては継続中という形になっております。  中身としましては、実施要領にもありますが、後日公表という形になっております。知的財産に関する部分とかいった企業の情報に関する部分を除いた形での公表となりますけれども、個々の面についてはまだ調査中でもありまして確たるところはありませんが、主なものとしましては、飲食の機能とか物販、娯楽あるいは観光系の機能とか、そういったようなものなどについてさまざまな御提案があったところであります。 195 ◯持冨委員 もう一方で、今、プロポーザル方式でゾーニングの検討をしているということになっていると思うんですけれども、そういったものを全部聞いて、最終的には県庁内部で結論を出すということでいいんですか。 196 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  委員がおっしゃったプロポーザルの関係につきましては、県の業務の支援ということで五月から七月にかけてコンサルタントを選定したものでありまして、今回のサウンディング調査とはまた別であります。この民間事業者の意見を集約しまして、これからケーススタディとして複数のイメージ作成というのを行っていきます。そのイメージ作成に民間事業者の方々の意見というのもよいところは取り入れるというような考え方で、二月をめどに公表する予定になっております。 197 ◯持冨委員 だから、最終的には、県庁の内部でいろいろな意見を聞いたものを、それから提案いただいたものを取りまとめて、そちらで発表するということですね。 198 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  委員のおっしゃるとおりでありまして、最終的には県として考え方を取りまとめまして、結果を公表するという形になっております。 199 ◯持冨委員 そうしますと、二月というのは二月のどの辺になるんですか。 200 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  今のところ、二月をめどにというふうに申しておりまして、時期につきましては今後の調査・検討を踏まえながら検討していきたいと考えております。 201 ◯持冨委員 いつごろですかと聞いたのは、二月の初旬ぐらいまでにまとめてもらわないと、三月議会ではなかなか議論できませんねと。いつも議会が始まったころに駆け込みのように書類が届くんです。だから、そういうことでは議会で議論ができませんねと。だから、二月といっても、恐らく二月十何日に三月議会が始まるんです。そうすると、その前に私たちは財政課の取材を受けて質問通告をしないといけないわけです。二月の中旬以降にいただくと、通告に間に合わないんです。だから、早くしてもらえませんかという思いを込めて、いつごろですかと聞いているんです。 202 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  先ほどのお話と同じになりますが、二月をめどに公表ということでありまして、そこは全体のスケジュール、委託業者のコンサルタントとも連携して適宜スケジュール管理しながら、しっかりやっていきたいと思っております。 203 ◯持冨委員 ぜひ、議会の議論がしっかりできるような環境をつくっていただきたいということを強く申し上げておきます。また、三月議会でこの関係はやりますので、よろしくお願いします。 204 ◯鶴丸委員 関連して質問します。  本会議でも藤崎議員から質問がありましたが、十一月一日から二週間、黎明館で南日美展が行われました。御承知かどうかわかりませんが、そのときに鹿児島港を含めた新たな再開発についてという、縦横一メートル、一・五メートルぐらいの模型とパースが出展をされておりました。これは、鹿児島を代表する設計事務所の方がつくられた絵でしたが、ごらんになられましたか。 205 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  私は見ておりません。 206 ◯鶴丸委員 部長はいろいろなところによく出かけておられるんですが、この南日美展はいかがでしたでしょうか。 207 ◯渡邊土木部長 済みません。記憶にございません。 208 ◯鶴丸委員 非常に大事なもので、実はドルフィンポートや、仙巌園から離島航路の離発着のところなどの模型なんです。特にドルフィンポートの部分については、サッカー競技場が前の緑地まで、桜島が完全に見える形で、奥にはテラスみたいなものまであるサッカー場が一つあります。知事が言っておられるようなシーフードレストランも全体の中にあります。同時に、仙巌園からこちらの十号線をどう生かすかという内容のものも含まれております。市電をどういうふうに回すかとか。そういった意味では、すばらしい提案であったわけです。これに対して、スポーツ等協議をやっておられる委員の皆様方の高い評価や市民の人たちが大変な関心を寄せられたということを聞いております。ぜひ一回、見ていただきたいと思います。  申し上げたいのは、こういう鹿児島県の中の人でこのようなすばらしい提案がなされたということであります。今、せっかく東京のすばらしい業者に委託をされておられるわけですから、これと比べて評価、議論というのが当然に起こり得ると思います。したがいまして、先ほど持冨委員が言われましたように、議論ができるものをやはり視野において、議会のときに議論が間に合わないということではなくて、間に合うようにすばらしい素案が出てきて、そしてそれが出てきますと、いろいろな議論がされる。そういう議論の材料になるようなものが既に模型として出されておりますので、見ておられないのであれば何らかの機会のときに、ぜひ見ていただきたい。私は、委託のすばらしいものが出てくることを楽しみに期待しながらお待ちをいたしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 209 ◯持冨委員 道路建設課長にお伺いします。  本会議の自民党の代表質問だったかと思いますが、知事が国道五十八号については建設を促進するというような話をしたやに私は聞こえたんだけど、そこを正確に言ってください。 210 ◯神宮司道路建設課長 代表質問ではなく、永井議員の質問に対してお答えをした中での国道五十八号のお話かと思います。  場所は、国道五十八号の龍郷町役場前から浜千鳥館前の整備についてでございます。国道五十八号につきましては、奄美空港がある大島北部から奄美市を経由して大島南部を結ぶ幹線道路でございますけれども、このうちのこの区間につきましては幅員が狭く、大型車両同士の通行に支障を来しておりまして、通行事故等の懸念がされるということで、これまでも陳情で御要望をいただいたりしている箇所でございます。  一方で、奄美にはLCC等の就航とか「西郷どん」関係、それから世界自然遺産の動き等々で交通量がどんどん増加しておりまして、この区間は常に車両が通る区間でございまして、交通量にいたしましても平成二十二年の一万一千七百台から一万二千九百台、約一〇%ほど交通量がふえているような状況もございまして、観光による地域活性化や物流機能の強化のために、来年度の新規事業化に向けて検討をしますという御答弁でございます。 211 ◯持冨委員 これは陳情も上がってきておりまして、奄美の方々にとっては大変強い要望のあった項目であり、また、行政視察で見た折にも、ここは本当に早くしなければいけないねという思いを強くしておりました。ただ、この陳情が上がったときに、私たちは何回言ってもできないというふうに言われてきたんです。そのできない理由が、龍郷町の役場前の交差点の改良については、当初カーブを緩くして海側へシフトする線形で計画しておりましたが、地質調査を行ったところ非常に軟弱な地盤であり、地盤改良等の工事に多額の費用を要すること、また、周辺の環境調査により本県「レッドリスト」絶滅危惧種I類のトサカハゼやシイノミミミガイ等の希少種の生息が数種確認されましたことから、改良済みである現道へすりつける線形の計画を見直し、平成二十一年度に整備を整えたと。そして、海側への拡幅改良については、直線で見通しがよく、二車線改良済みでありますことから、厳しい財政状況の中では厳しいものと考えておりますと。要するに、道路側に出すと厳しいと、お金が厳しいということと、絶滅危惧種がいるから大変ですというようなことで、一貫してそれはできないと言われてきたんです。本当に工法的なこととか、絶滅危惧種に対しての影響調査とかして、それらをクリアしてこういうことを言っているのかということだけ教えてください。 212 ◯神宮司道路建設課長 陳情の回答の中では、委員のおっしゃるようなお話を差し上げていたところでございます。ここの置かれた状況が先ほど申しましたLCCの話や「西郷どん」の関係等で交通量もふえてきて必要性がまず高まってきているということと、それから、環境についての調査、これについてはまだ具体のものは持っておりませんけれども、周辺の地域でも何らか工夫をしながら、環境調査や専門的な意見を聞いた上で可能かどうかを判断しないといけませんけれども、環境調査等をして進めていきたいと思っております。また、反対側には松並木もございまして、最終決定はしていないんですけれども、環境の専門家に聞いた上で許される範囲であれば海側へのシフト等も考えながら、また、松並木にどのぐらい影響があるのかを図りながら、整備を進めていきたいというふうに考えております。 213 ◯持冨委員 整備することには賛成なんです。現場は委員会でも視察もしましたし、委員の皆様もこれは何とかしないといけないねという思いは持っていたと思うんです。しかしながら、ずっとそういう理由をつけてできないと言ってきたわけで、何が変わったらそこが変わるのか。確かに交通量がふえたというけど、当時から交通量は多かったんです。しかも、鋭角に曲がって非常に危険だということは皆様も認識していたと思うんです。だから、そういう理由を言っていた以上はそこはしっかりとクリアしましたということでなければいけないんじゃないのかと、行政ってそういうものではないのかというふうに思いますけれども、どうなんですか。 214 ◯神宮司道路建設課長 海岸線側にどの程度出すかというところを陳情のときに議論いたしました。かなり前に出すような形で影響も大きく、その調整が可能ではないかということで、今後、環境調査も含めながら検討していきたいと考えております。 215 ◯持冨委員 これ以上は言いませんけど、この話は、わずか二年前の議事録です。だから、恐らく議員の皆様、議場で驚いたんじゃないかなと思うんです。あれだけ一生懸命絶対だめだと言っていたのが、どうして一夜に変わるんだというような思いがしたんじゃないかなというふうに思います。大事なことは、できなかった課題をしっかりクリアするということと、もう一つは説明責任をしっかり果たすということが大事だと思いますので、よろしくお願いします。 216 ◯日高委員 公共事業等の見積単価とか設計単価のことで、お聞きをしたいと思います。  私もゆうべ建設業協会の方々といろいろな話をしたんですが、設計単価というのは、離島において物が向こうにあるような感じで見積もりがされている。例えば、専決処分のところでクレーンの話が出ましたが、クレーンなんかについても持っていくときに、九州一円の単価というのがあるんですか。それを適用して設計がされたり、また、クレーンを積んでいく費用の見方もおかしくて全然合わないような話があったんです。それから、船なんかもそうなんですか。船舶をいろいろ借りたりするときの船の設計単価の出し方は、近いところの港からの設計単価を持ってきているとかというような話もあります。それから、事業をするためのいろいろな資材を購入するときも、離島のほうに当然あるような単価で計算をされたりとかいう状況があるというふうに聞いているんですが、その整理の仕方はどのようになっていますか。  今、私が言ったのは聞いた話で、間違っている部分もあるかもしれませんが、言わないとやってくれないのかなという話にまでなったんです。今の実情を誰か語っていただけませんか。 217 ◯徳留技術管理室長 公共工事を発注する際に積算というものを行いますけれども、そのときに使用する単価につきましては、基本的には県の公共単価表というのに記載しております。その単価表に載せている単価につきましては、基本的には市況調査、市中での取引価格を調査いたしまして単価を設定しているところでございます。  クレーンの御質問がございましたが、クレーンの単価につきましては、昨年度、建設業協会の離島の支部との意見交換で支庁を経由して私どもに要望等が上がってきたのがございました。具体的に申し上げますと、今、委員の御質問の中にもございましたけれども、クレーンの単価が離島では設計単価と合わないということでございました。その中身を精査いたしましたところ、大きくは二つございました。一つは、クレーンは一カ月以上借りることが多くて、そのときには割引単価という設定がありますが、一カ月以上借りない工事のときに割り引かない、通常単価になるんですが、そういうことでやることも多いので、そういった現場を反映した単価を設定してほしいというような要望でございました。これにつきましては、単価設定が二つございますことから、今年の四月から長期割引と通常価格という二つの単価を設定して単価表に載せるというような対応をしたところでございます。  また、九州一円のお話がございましたが、クレーンにつきましては、普通は建設業者が所有しておりませんで、リース会社からリースをしております。そういう実態がございますので、賃料、リース料の単価設定があります。建設機械をつくっているところが貸し出しているので、基本的には単価というのは県でも一つの単価で設定して貸し出している状態になっております。ただ、実態としては、正確に把握しておりませんけれども、離島の場合は海運会社とかが荷役の関係でクレーンを持っていたりしまして、そういうところが建設工事のところに貸し出したりしている実態があるのではないかと、そういったことから単価の違いがあるのではないかと思います。今、私どもとしては、全国と九州、それぞれ一つの単価で賃料を計上しておりますが、実態をどう捉えるかということについて、実は、昨年度要望がありまして、今、調査のあり方について検討を進めておりますが、単価差についての具体の取り組みというのはまだできていないところでございます。 218 ◯日高委員 一つの例として申し上げましたが、クレーンにしても地元で調達できるかもということ自体がおかしいかなと危惧をいたしております。港に全て置いてあるわけではないわけです。あちらこちらに散らばっているわけです。だから、実情に合っていないと思っているんです。私は、改めて離島の方々にお伺いをして、話も聞きたいと思っています。今の実情を私ももう少し調べて、実例を挙げながら皆様とお話をさせていただきたいと思っています。このことについてはしっかり改善しなければ、何のために事業をしているのかわかりません。現実に合った設計単価、地域に合った設計単価を設定することが一番大事だと思っています。そうでないと、地域を壊してしまう、地域の産業育成にはならないと思っていますので、ぜひとも、今現実はどうだ、そして改善すべきものはどうだということを、仕事される方々と皆様がお互いに確認し合って、よりよい形に持っていかないと、いつまでもこういうことが出てくるのはおかしいですし、変な地域格差が出てくることも残念であります。私は、ただ聞いた話をしただけで、間違っている部分もあるかもしれませんので、そこは指摘していただいて結構ですので、ぜひ、そのことを御理解いただいて、よくないところがあれば改善をしていく方向でやっていただきたいと思って、きょうは発言をさせていただきました。今後もいろいろと御指導いただきたいと思います。終わります。 219 ◯き久委員 クレーンのリース料については、奄美群島の協会からも言われていますので、私からも再度お願いをさせていただきたいと思います。  奄美群島や熊毛の業者の方たちに負担がのしかかってきますので、会社の健全な運営・運用という視点からしましても、この件に関しましては配慮をしていただくように重ねてお願いをさせていただきたい。この件は、たしか二年か、その前ぐらいから議論されていたことであるというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 220 ◯柴立委員 クレーンの話が出たんですけれど、見積もりの中で九州一円の資材等について離島に配慮したような資材の見積もりというのは、今のところ、奄美とか屋久島はないんですか。鹿児島県本土と一緒の見積もりをされているということなんですか。そこを確認させてください。 221 ◯徳留技術管理室長 先ほど答弁申し上げたのは、クレーンの例でございました。一般的には単価の設定を、それぞれ各地区でやっておりまして、特に鹿児島は事情がございますので、できるだけ細かく地区単価の設定に努めております。単価表を見ていただくと、それぞれの島で細かく設定をしているところでございます。 222 ◯柳 委員 建設業界のことでお尋ねしたいんですけれども、鹿児島県にはAランクといわれるところが非常に少なくて、BランクとCランクが非常に多いとお聞きしており、なかなか工事を取れないとよくおっしゃいます。仕事がないと会社の存続が厳しくなってくるわけでして、何とかして受注したいんだがという話は皆様も聞くと思うんですが、Aランクでなければ取れない工事を、AランクとBランクとCランクがジョイントしてJVで何とかできないものかというお話があるんですが、以前、鹿児島市がJVのシステムで請け負ったというお話も聞いたことがあると思っているんですけれども、その確認と、なかなか取れない工事をジョイントすることによって受けることができるということになれば、BランクやCランクのところも存続していけるんじゃないかなと思うんですが、県はどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。 223 ◯富永参事兼監理課長 今お尋ねは、発注工事の規模による業者の格付のお話だろうかと思います。  基本的に、県といたしましては、特に土木一式工事等におきましては、業者の規模ごとに格付というのを設定しております。これは二年に一回設定をしておりますけれども、土木一式で申し上げますと、A、B、C、Dの大きく四つのランクに分けておりまして、それごとに発注をする標準の推計金額の区分を設けております。Aランクにつきましては四千万円以上の工事、Bランクにつきましては二千万円以上四千万円未満の工事、Cランクにつきましては八百万円以上二千万円未満の工事、Dランクにつきましては八百万円未満の工事というふうに設定を基本的にしておりまして、各ランクごとにそれぞれ工事をある程度受注ができるような環境というものをつくっているというふうに認識しております。ただ、昨今、工事量自体が全体的に減少してきたというようなこともございまして、全て県の入札参加資格を持っていらっしゃる業者が県の工事を全て受注できる環境にあるかといいますと、そこはなかなか難しい部分もあるのかなというふうに思っております。 224 ◯柳 委員 だから、ジョイントでできないか、そういうシステムをつくれないかと聞いているわけです。BとかCとかDのランクになれば受注する機会も少ないわけですね。仕事がなければますます厳しくなるわけです。ですから、そういう規制があることはわかっているんですが、何とかJVでできないものかと思って、お聞きをしています。 225 ◯富永参事兼監理課長 共同企業体のお話かと思いますけれども、JVにつきましては、鹿児島県共同建設企業体入札参加資格等取扱要綱の中で取り扱いを決めてございます。工事の発注につきましては、CとかDのランクの業者においても受注ができるように、分離・分割発注ということにも努めておりますけれども、工事内容によりまして分離・分割が困難な工事、技術的に県外・県内全域から業者に参加を求めなければならないような工事もございます。そういうことがありまして、一定規模以上の工事につきましてJV方式というのを採用しております。具体的には、現在特定JVという形で工事の大きなもの、ダム工事やトンネル工事等につきまして三億円以上とか、設備工事や造園工事等については二億円以上というようなことで、大きなものについては何社かのJVという形で入札に参加していただくような仕組みを取っております。そういうところで、代表者というほどの大きな企業ではないですけれども、二社目、三社目ということでのある程度規模的には大きくない企業にも参入していただけるようにするというふうな工夫はしております。 226 ◯柳 委員 以前、AランクとBランクとか、AランクとCランクとか何かそういうジョイントで受注をしていたということもお聞きしたことがあるんですけど、それは鹿児島市なんですか。御存じないですか。 227 ◯富永参事兼監理課長 先ほど御説明したのが特定建設共同企業体ということで、特定の工事における共同企業体のJVの形態でございます。もう一つ、経常建設共同企業体という形も認めておりまして、経営規模の小さい建設業者が入札参加の最初の時点からJVという形で共同企業体を組んで参加をしていただくというようなやり方でございまして、数は多くないんですけれども、そういう形での入札参加手法をとられている共同企業体もあります。 228 ◯大久保委員長 それでは、ここで、速記の都合もございますので、暫時休憩いたします。  再開は、午後三時十五分といたします。         午後三時 一分休憩      ────────────────         午後三時十四分再開 229 ◯大久保委員長 それでは、再開いたします。 230 ◯富永参事兼監理課長 先ほどお尋ねのありました共同企業体のお話につきましては、経営規模の小さい建設業者の方がJVを組みまして入札に参加するという仕組みは県としても設けております。「経常建設共同企業体」というふうに呼んでおりますけれども、そういう形で共同企業体を組んだ場合は、一定期間、二年間ということで、その共同企業体としての格付がなされまして、入札参加も共同企業体としての入札参加ということになってしまいます。逆に申しますと、個々の企業等への県工事への入札参加ができなくなってしまうというような点もあるものですから、あとは各建設業者がどのような形で県の入札参加を選択されるかということは、経営方針の中で決定されてなされることかなと考えております。実際、現在運用しています格付の中では、建設工事の関係につきましては経常建設共同企業体という形で入札参加されている業者はいらっしゃらないというのが現状でございます。 231 ◯柳 委員 よくわかりました。CランクやDランクの方々は県の工事はなかなか取れないという現状があろうかと思います。市の仕事を受けて何とか経営を成り立たせているという現状があります。例えば県の仕事は二年間されていかないといけないけれども、市の仕事においても二年間というのは同じなんでしょうか。 232 ◯富永参事兼監理課長 入札参加資格につきましては、各自治体ごとに業務的にはしていくということになりますので、県と市はそれぞれ別というふうに考えていただければいいと思います。 233 ◯柳 委員 それでは、県の工事のときにはジョイントで二年間して、その間には市の仕事は単独で受けていけるということなんですね。 234 ◯富永参事兼監理課長 市町村で入札参加資格をどのように決めているかということによるんじゃないかなというふうに思います。基本的には最初申し上げましたように、各自治体ごとに県は県、市町村は市町村ということでそれぞれ入札参加資格は認めているという状況にございますので、それは市町村の決め方にもよりますけれども、可能かなというふうに考えてございます。 235 ◯柳 委員 もともとCランクやDランクの方々というのは県の工事はなかなか取れないと、ほぼ諦めているというようなことがあるみたいですけれども、であれば、県の工事はJVで参加をしてということでもいいのかなと思ったりもするんですが。また、業界の方々と意見交換をしていきたいと思っております。ありがとうございました。 236 ◯いわしげ委員 資料の七ページの鹿児島港のところで、鴨池港区と中央港区を結ぶ臨港道路の整備を今計画されていらっしゃいますけれども、前もお伝えしたんですが、今回はマリンポートに二十二万トン級のクルーズ船が接岸できる岸壁整備の予定も示され、今後同時に二隻とか着く可能性もある中で、合計で七千人ぐらいの方が降りる可能性もあります。今でさえ百台ぐらいの観光バスが出にくいという中で、この臨港道路の計画としてはマリンポートから出た橋を渡った先から鴨池まで延びていると思うんですが、橋のところもすごく混むと思うんですね。また、防災の面からしてもマリンポートから脱出する道があそこ一本しかないというのはどうなのかなと思いますので、今、計画されている中でマリンポート本体から延びる道路がもう一本必要だと思うんですけれども、そこに関してはどのような御議論になっていらっしゃいますか。 237 ◯黒川港湾対策監 今回の議会で三点、打ち出しをいたしました。一点目がクルーズターミナル、これは平成三十年三月中の完成になるということ、それと、三月十日、十六万トン級の「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」というクルーズ船が入って既設岸壁の改良がそのときに終わるということと、新たな岸壁二十二万トン級のクルーズ船対応に向けて早期事業化に取り組むということ、あと、港湾計画などの変更の手続を進めるという三点を代表質問の答弁の中で申しました。まさに、クルーズ船対応のマリンポートでございます。  現在の状況を申しますと、年間、県民の方々が百万人以上訪れる。それと、クルーズ船ですと、ことしは約百十回ということで、マリンポートとしてはつくった成果があるのじゃないかなというふうに思います。現在、臨港道路を進めております。これは、もともとマリンポートを経由して鴨池に行くルートでございました。ただし、これは二期の四十ヘクタールを埋め立てる計画というのは凍結で、できない状況という中で、今できる早急な手段ということで臨港道路を今のルートに定めたわけです。ですから、マリンポートを経由した臨港道路であれば、将来的には四車線という可能性があったんですけれど、現在臨港道路が四車線のルートで鴨池のほうに進んでおります。県といたしましては、まずは臨港道路を早急に整備して、マリンポート交差点の渋滞が少しでも解消できるようにすることによって、マリンポートのクルーズ船の危惧に対応するのではないかなというふうに思っておりまして、そこのところから始めたいというふうに考えております。以上です。 238 ◯いわしげ委員 それもそうだと思うんですけれども、防災の面からしても、何かあったときに皆様があそこから脱出しないといけないというときに一本しか橋がないということに関してはどのように考えていらっしゃいますか。 239 ◯黒川港湾対策監 確かにマリンポートにつながる橋というのは一本しかございません。橋が一本しかないということは不安に思われるかもしれませんけれども、先日の宝来議員のときの答弁でもありましたとおり、マリンポートの防災、耐震性能というところで触れておりますけれども、橋梁に関しましては相当な地震にも耐えられる橋梁であるということは述べさせていただいたところでございます。大きな災害が起きたときに壊れるということはないんですけれども、集中したときにどうなるかというところについては、今後検討していかないとならないのかなというふうに思います。以上です。 240 ◯いわしげ委員 わかりました。地震に対しての強度というのはあられるかもしれないんですが、液状化とかそういうことに関してはどのような感じになっていますか。 241 ◯黒川港湾対策監 宝来県議の質問の中でもありました。その件につきましては、埋め立て土砂の一部に土石流土砂という液状化しにくい岩石みたいなものが入っております。それも重要構造物という、岸壁の背後とか護岸の背後にはそういう土石流土砂というのが入っておりますので、護岸自体が大きく崩れて海になってしまうということにはならないのかなというふうに考えております。以上です。 242 ◯いわしげ委員 わかりました。県民の方からすると、道路をつくるのであればマリンポートから出したほうがいいんじゃないかとお考えの方々もいらっしゃいますので、今のお話を聞いていると、いろいろと難しいところはあるのかもしれませんが、今後計画を進めていかれる中で御一考いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  次に、八ページの真ん中あたりの建築物耐震化促進事業のところで、工事中が五棟、工事着手予定が七棟というところの内訳を教えてください。 243 ◯村田参事兼建築課長 工事中の箇所につきましては、城山観光ホテル、指宿の白水館が二つの棟、それから山形屋一号館と川内山形屋の五棟でございます。  着手予定の七棟でございますが、レンブラントホテル鹿児島、ホテルタイセイアネックスビル、サンロイヤルホテル、指宿のいわさきホテルが三棟、それからマルヤガーデンズとなっております。以上です。 244 ◯いわしげ委員 サンロイヤルホテルの耐震の今後のスケジュール的なものって御存じでいらっしゃいますか。 245 ◯村田参事兼建築課長 今その計画を検討中ということでございまして、まだ具体的な日時等は聞いておりません。
    246 ◯いわしげ委員 計画を検討中ということであればいろいろとお話は出ていると思うんですが。建物が古いということで、今後の観光を振興するに当たって、観光客を受け入れる仕組みとしては、耐震をするよりも建て直したほうがいいんではないかというお話が出ていると思うんですけれども、そこはどのように議論されているか、もし、御存じでしたら教えてください。 247 ◯村田参事兼建築課長 建て直すというところまでは聞いておりません。改修予定ということですが、いずれにしろ具体的な計画がまだ定まっていないというふうに伺っております。 248 ◯いわしげ委員 わかりました。ありがとうございます。 249 ◯鶴丸委員 県ではボランティアが行う道路・河川の清掃、美化に対して、その経費を補助金として交付する事業を行っておられますが、私はこれまで一般質問で霧島市の例も挙げながら、補助事業から使い勝手のいい交付金事業にすべきではないのかなということを申し上げてまいりました。県としては、サポーターのアンケート調査もやりながら、その対象品目の改正にずっと取り組んできておられて、それは評価させていただくんです。きょうは、これまでの取り組みの状況を資料としてお示しいただき、それを踏まえて質問をさせていただきたいと思っておりますので、委員長にお願いをしたいと思いますが、河川あるいは道路等のボランティア支援事業についての資料をお願いしたいと思います。 250 ◯大久保委員長 ただいま鶴丸委員から道路・河川のボランティアへの支援事業についての資料要求がありましたが、本委員会として要求することに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 251 ◯大久保委員長 御異議ありませんので、執行部は資料の提出をお願いいたします。    [資料配付] 252 ◯大久保委員長 配付資料に関しまして執行部から説明することがありましたら、お願いいたします。 253 ◯八木道路維持課長 ふるさとの道サポート推進事業につきまして、お手元の資料に基づき、説明申し上げます。  一ページをお開きください。  (一)制度概要でございます。  この事業は、県管理道路の一定区間において日常的な管理を行うとともに、年一回以上の清掃・美化活動等を行う団体や個人のボランティアに対して、ウ、支援内容に示した支援を行うものでございます。  手続の流れにつきましては、(二)に示したとおりとなっております。  二ページをお開きください。  (三)これまでの制度改正の状況でございます。  平成十八年度の事業開始時は支援内容は、傷害保険とサインボードの設置でございましたが、平成二十一年度からごみ袋等の現物支給を追加しております。また、平成二十七年度からは補助金へ移行しております。  三ページをごらんください。  昨年八月に実施しましたサポーターへの補助金の申請状況などに関するアンケート結果を取りまとめたものでございます。四ページまで続いております。  資料の説明は、以上になります。どうぞ、よろしくお願いいたします。 254 ◯川原河川課長 みんなの水辺サポート推進事業につきまして、お手元の資料に基づきまして御説明申し上げます。  五ページをごらんください。  (一)制度概要でございます。  この事業は、県管理河川または海岸の一定区間において年一回以上の清掃・美化活動等を行う団体や個人のボランティアに対して、ウの支援内容に示した支援を行うものでございます。  手続の流れにつきましては、(二)に示したとおりとなっております。  六ページをお開きください。  (三)これまでの制度改正の状況でございます。  平成十八年度の事業開始時は軍手、ごみ袋等の現物支給を行っておりましたが、平成二十七年度からは補助金へ移行しております。  七ページをごらんください。  昨年八月に実施しましたサポーターへの補助金の申請状況などに関するアンケート結果を取りまとめたものでございます。八ページまで続いております。  資料の説明は、以上になります。どうぞ、よろしくお願いいたします。 255 ◯鶴丸委員 ありがとうございました。この中で、補助金を申請しなかった理由としては、ふるさとの道サポート推進事業も水辺のサポート推進事業もですが、知らなかったというのもありますが、領収書の添付が煩雑であるとか補助経費の対象が限定されているとか制度に関するものというのが半分以上を占めております。これを解決する方法として品目をふやしたり、いろいろ中身を変えたりしてきておられるんですが、根本的に、NPO団体等がこの申請を行う場合に大変煩わしいという問題があるのではないかと思っております。  私が住んでおります霧島市は全く同じような事業を両方しておりますが、これは補助金ではなくて、使い勝手が自由に許される交付金という形でやっております。しかも、対象とか面積、これを細かく分けながら、例えば道路でありますと、県は百メートル以上というくくりがしてありますが、市は、これが三段階に分かれて、もう少し長く、四百メートルとか七百五十メートル、あるいは千五百メートルぐらい、あるいはそれ以上と。県は上限額が三万円ですが、市は三万円、四万円、上限額を五万円という形にやっております。あるいは水辺の事業でありますと、県の場合は、一定区間のメートルで切っていますが、市は面積なんです。平方メートルで切って、これも三段階に分けながしております。  この形で交付金事業でやりますと、先ほど申し上げました補助金等の非常に煩わしい手続が避けられると同時に、いろいろな方々が使い勝手のいい中で一生懸命取り組みの熱意が違っているというような受けとめ方をしているところでございます。交付金にすることの県としての課題は何でしょうか。教えてください。 256 ◯川原河川課長 委員が言われたように、みんなの水辺サポート推進事業については、補助金で一回一回領収書を受け取ってやっております。飲料水についてだけは領収書なしでやっているんですけれど、平成二十六年に大阪市で交付金という渡しきりの形でしていたんですけれど、住民監査請求を受けて、そういうやり方じゃなくて、やはり、しっかり領収書を取ってやるべきじゃないかということもあったり、あと、九州各県を見てもそういうことをやっている県も確かに福岡県とかありますけれど、本県のように一回一回領収書をもらってやるところとか、あとは、お金ではなくて現物支給のところもあるような状態ですので、今のところはいろいろと問題があると思いますので、品目をふやすとかで使いやすいような形にしていきたいと考えております。 257 ◯鶴丸委員 今、県の中で、幾つか交付金的なものでしているという例も挙げられました。現に、霧島市の例は特別だと思います。市道だけではなくて県道の部分まで一部お手伝いをさせてもらっている。あるいは河川は、県の河川のところまでしながら、これが環境美化にもつながるし、地域団体の連携にもつながるし、活性化にもつながるといった意味では先行的な事例でもあります。今言われたように、後ろ向きの考え方と、もう少し一歩進んでコミュニティをつくっていく、地域をつくっていく、そのためにはその人たちが活動しやすいような直接の交付金というのもこれから特に考えられるべきではないか。そこで、先行的に市でやりながら、一定の成果をおさめておりますので、こういうのも参考にしながらもう一歩進んでいただきたい。そうすると、県の事業としてされる部分をこういった形で代行すると、そちらのほうが経費的にも安く済みますし、また、地域の活性化にも必ずつながると思いますので、ぜひ、前向きに検討していただきたいんですが、御意見を伺います。 258 ◯八木道路維持課長 委員の御指摘のとおり、アンケートの結果にもございますように、領収書の添付が煩雑ですとか、補助対象経費が限定されているといった意見がございます。現在の制度のもとでは補助金を支給することができる経費が定まっておりますので、対象経費を確認する必要がある。また、公金を支出する以上、適正な支出であるかどうかを確認する必要があることから、領収書を必要としているところでございます。しかしながら、サポーターの皆様からの意見等を踏まえまして、制度の活用を図る観点から、領収書の取り扱いにつきまして霧島市の例も考慮しながら、制度の内容の充実を今後検討してまいりたいと考えております。 259 ◯鶴丸委員 よろしく御検討をお願いいたします。終わります。 260 ◯大久保委員長 ほかに、県政一般に関しての質問はありませんか。    [「なし」という者あり] 261 ◯大久保委員長 ほかに質問がありませんので、県政一般を終了いたします。  以上で、当委員会に付託されました議案等の審査は全て終了いたしました。  委員長報告につきましては、特定調査事項を含み、文案等は当席に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 262 ◯大久保委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。  次に、鹿児島県議会会議規則第七十五条の規定に基づく閉会中の委員会活動に関する継続審査事件についてお諮りいたします。  請願・陳情以外の案件に係る閉会中の継続審査事件については、県政の重要計画について、交通・情報通信体系の整備について、観光振興対策について、県土の保全及び生活環境の整備についての四項目といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 263 ◯大久保委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。  以上で、当委員会の日程は全て終了いたしました。  これをもちまして、企画観光建設委員会を閉会いたします。  御苦労さまでした。         午後三時四十分閉会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...