鹿児島県議会 2017-12-11
2017-12-11 平成29年文教警察委員会 本文
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過
………………………………
午前九時五十九分開会
………………………………
◯西高委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから
文教警察委員会を開会いたします。
当委員会に付託されました案件は、議案第七六号平成二十九年度鹿児島県
一般会計補正予算(第三号)のうち、
警察本部及び
教育委員会関係など議案四件、
専決処分報告一件及び請願・陳情十二件であります。
ここで、
審査日程など協議のため、暫時休憩いたします。
午前九時五十九分休憩
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午前十時 一分再開
2
◯西高委員長 再開いたします。
審査日程につきましては、お手元に配付しております
審査日程案のとおりとし、また、
特定調査事項につきましても、
審査日程案に記載のとおり、
警察本部関係及び
教育委員会関係ともに、新たな
県政ビジョン(素案)についてということで進めてまいりたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
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◯西高委員長 御異議ありませんので、そのように進めることに決定いたしました。
それでは、ただいまから、
警察本部関係の審査等を行います。
初めに、議案第七六号、議案第八四号、議案第九七号、報告第四
号専第一三号を一括議題といたします。
まず、
警察本部長に
総括説明を求めます。
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◯河野警察本部長 それでは、資料に基づきまして、県内の
犯罪情勢等について御説明申し上げます。
なお、資料の数値につきましては、お断りをしない限り、ことし十月末現在及び対前年同期比でありますので、御了承ください。
まず初めに、全刑法犯についてであります。
資料の一ページをごらんください。
全刑法犯の
認知件数は五千八百八件で、三百三十七件減少しております。殺人、強盗などの
重要犯罪の
認知件数は四十九件で、二十七件減少しております。
重要犯罪の
検挙件数は、大島郡大和村における
殺人事件等四十一件で、検挙率は八三・七%となっております。
次に、窃盗犯罪についてであります。
二ページをごらんください。
全窃盗犯の
認知件数は四千二百五十八件で、二百七十六件減少し、
検挙件数は千七百四件、検挙率は四〇%となっております。
今後とも、県民の平穏な生活を脅かす
重要犯罪、住宅対象の侵入盗など、悪質な窃盗犯の検挙に重点を指向した捜査を推進してまいります。
次に、
知能犯罪についてであります。
三ページをごらんください。
知能犯罪の
認知件数は二百五十四件で、八十二件増加し、
検挙件数は九十九件、検挙率は三九%となっております。主な検挙事件としましては、十月二十二日施行の
伊仙町長選挙における
公職選挙法違反事件や南大隅町職員による
同町発注道路改良舗装工事をめぐる収賄事件があります。
うそ電話詐欺事件につきましては、
認知件数が九十三件、被害総額が約二億二百万円となっており、引き続き、被害の
未然防止と検挙のための取り組みを強力に推進することとしております。
次に、
組織犯罪対策についてであります。
四ページをごらんください。
まず、
暴力団組員等の検挙状況であります。本県内に本拠を置く小
桜一家関係者十七人、県外に本拠を置く六代目山口組や
神戸山口組などの関係者三十三人の計五十人の
暴力団組員等を検挙しております。
今後も引き続き、対立抗争に一般市民が巻き込まれないようにするなど、県民の安全確保に十分配意しつつ、他
都道府県警察との連絡を密にしながら、
警戒活動や
取り締まりを推進してまいります。また、鹿児島県
暴力団排除条例の周知を図るとともに、県民や
関係機関・団体と一体となった
県民総ぐるみの
暴力団排除活動を展開してまいります。
薬物事犯につきましては、
覚醒剤事犯等で六十四人を検挙しております。特徴としましては、大麻事犯の検挙が二十七人と大幅に増加しております。今後とも引き続き、
関係機関・団体と連携して、
街頭キャンペーンの実施など、積極的な
広報啓発活動に努めるとともに、
取り締まりを徹底していくこととしております。
次に、
ストーカー事案や配偶者からの
暴力事案等についてであります。
五ページをごらんください。
ストーカー事案は、新規相談三百三十二件を含む二千四百九十四件で、五百五十八件増加しています。
一方、配偶者からの暴力事案、いわゆる
DV事案の
相談件数は、新規相談三百五十七件を含む三千八百四十五件で、八百六十件増加しております。これら
ストーカー、
DV事案に関しては、傷害や暴行、
ストーカー規制法違反等で六十七件を検挙しております。引き続き、
被害関係者の安全確保を最優先に、事件化や
被害者保護等の支援を積極的に行ってまいります。
また、子供や女性に対する声かけ、つきまといなどの
性的犯罪前兆事案は六百三十八件で、四十件増加しています。この種事案は、
性犯罪等に発展するおそれがあり、特に登下校時間帯における発生が多いことから、見守りや
警戒活動を強化して予防に努めているほか、
県警あんしんメールなどによるタイムリーな情報発信や
各種防犯訓練、保護者や
教育関係者へ安全指導の強化を依頼するなど、注意喚起を図っているところであります。
次に、
サイバー犯罪等の概況についてであります。
六ページをごらんください。
サイバー空間上での他人に対する誹謗中傷や
架空請求詐欺、
インターネットオークションにおける売買契約上のトラブルなどに関する
相談件数は三千六十八件で、五百二十二件増加しています。また、
不正アクセスや
コンピュータウイルスの取得、
ファイル共有ソフトを使用した著作権の侵害などの
サイバー犯罪三十八件を検挙しています。県民の多くが日常の生活において広く
インターネットを利用していることから、
サイバー空間に潜む危険性について積極的に広報するなど、防犯意識の高揚に努めるほか、新たな技術や犯罪に関する情報を
関係機関や団体、全国警察と共有し、相互に連携した捜査を推進するなど、徹底した
取り締まりに努めてまいります。
次に、
少年非行等の概況についてであります。
七ページをごらんください。
刑法犯で検挙した少年は百八十九人で、罪種別では、万引き、オートバイ盗などの窃盗犯が全体の約七四%を占めております。喫煙・深夜徘回などの不良行為で補導された少年は千五百四十二人で、行為別では、喫煙・深夜徘回が全体の約八四%を占めております。また、
行方不明者として届け出を受理した少年は二百三十四人で、動機別では、家庭不和・叱られてが全体の約四八%を占めております。引き続き、今年度増員された
スクールサポーターの活動を通じるなどして、
関係機関・団体との連携を一層強化するとともに、
スマートフォンの普及等を背景とした
インターネット利用に起因する児童買春・
児童ポルノ法違反や鹿児島県
青少年保護育成条例違反等、少年の福祉を害する
犯罪被害の防止に努めるなど、少年の非行防止と保護活動を積極的に推進することとしております。
次に、交通情勢についてであります。
八ページをごらんください。
交通事故の
発生件数は五千四百五十三件で、六百九十二件の減少、死者数は五十六人で、八人増加、負傷者数は六千四百二十六人で、八百五十一人減少となっております。
死亡事故の特徴としては、まず、原因別では、第一当事者の
前方不注意によるもの、ハンドル・ブレーキの操作不適によるものが、それぞれ十四件、安全不確認によるものが十二件で、全体の約七三%を占めています。亡くなった方の年齢別では、子供の
死亡事故の発生はなく、六十五歳以上の高齢者が三十五人で五人増加しており、高齢者が全死者の六〇%以上と、依然として高い割合を占めております。
状態別死者数では、
自動車運転中が二十一人、歩行中が十七人、
原付車運転中が九人などとなっており、そのうち、高齢者については、
自動車運転中が十二人、歩行中が十一人、
原付車運転中が六人となっております。また、
死亡事故五十五件中、第一当事者が
高齢運転者である
死亡事故は二十件発生しています。
このような現状を踏まえ、
道路利用者に緊張感を持たせるため、白バイ・パトカーによる街頭活動や
交通指導取り締まりを強化するとともに、高齢者の
交通事故防止対策など、自治体や
関係機関・団体と連携した総合的な
交通事故防止対策を図っているところであります。
次に、
飲酒運転による
交通事故についてであります。
資料九ページをごらんください。
原付車以上の車両の運転者が飲酒していた
交通事故は、
発生件数五十四件で、六件減少し、死者数は二人で、三人減少しております。
飲酒運転の
検挙件数は、
酒酔い運転七件、酒気帯び運転三百十六件で、六十件減少しております。
今後も、
飲酒運転防止の機運醸成を図るとともに、
取り締まりを徹底するなど、
飲酒運転根絶に向けた各種対策を推進していくこととしております。
次に、
災害発生状況についてであります。
十ページをごらんください。
県内では、ことしに入り、落雷、大雨、地震等により三人が死亡、十四人が負傷したほか、住家被害が発生しております。火山活動につきましては、本年十月末現在、桜島、口永良部島、霧島山の新燃岳、諏訪之瀬島に噴火警報が発表されており、気象台等が発表する火山情報には、常に最大限の注意を払っているところであります。今後も引き続き、自然災害に対する
警戒警備活動を強化するとともに、
自治体等関係機関との連携を図りながら、迅速・的確な警備活動が行えるよう、情報共有や訓練にも努めてまいります。
次に、資料にはございませんが、テロ対策についてであります。
川内原子力発電所を初め、
新幹線関連施設等の
重要防護施設については、引き続き警戒警備を徹底し、テロの
未然防止に万全を期すこととしております。
次に、平成二十九年度十二月
補正予算案についてであります。
資料十一ページをごらんください。
今議会に提案しております
警察本部関係の
補正予算案は一件で、鹿児島県
地方警察職員の給与に関する条例の一部改正等に伴い、
給与関係費の増額補正を行うものでございます。
続きまして、今議会に提案しております議案についてであります。
十二ページをごらんください。
議案につきましては、鹿児島県
地方警察職員の給与に関する条例等の一部を改正する
条例制定の件ほか二件であります。詳細につきましては、
関係部課長等からそれぞれ御説明申し上げます。
以上で、私からの説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
5
◯西高委員長 総括説明が終わりましたが、
警察本部長の
総括説明に対する質疑につきましては、県政一般でお願いいたします。
次に、議案及び
専決処分について、
関係課長等の説明を求めます。
まず、会計課長の説明求めます。
6
◯小泉会計課長 警察本部関係の
補正予算案について御説明いたします。
議案書は四ページ、予算に関する説明書は二十四ページ、
議案等説明書は一ページでございます。
議案等説明書により御説明いたします。
一ページをお開きください。
警察費の第二目
警察本部費一億八千七百万一千円の増額につきましては、鹿児島県
地方警察職員の給与に関する条例の一部改正等に伴う給料及び期末・勤勉手当などに要する
給与関係費の所要額でございます。
以上で説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
7
◯西高委員長 次に、警務課長の説明を求めます。
8
◯松永警務課長 議案第九七
号鹿児島県
地方警察職員の給与に関する条例等の一部を改正する
条例制定の件について御説明いたします。
議案書は八十四ページ、
議案等説明書は二ページでございます。
まず、給料の改定につきまして、本年十月五日になされました県の
人事委員会勧告等に鑑みまして、本
県警察職員の給与を改定するため、給料表の
改定等所要の改正をしようとするものであります。
実施時期につきましては、平成二十九年四月一日としております。
また、平成三十年三月三十一日で終了する給与制度の
総合的見直しに伴う経過措置につきまして、
人事委員会の報告を踏まえ、経過措置の終了による影響を和らげるために必要な措置を講じる所要の改正をしようとするものであります。
最後に、年齢五十五歳を超える職員の給料月額の
減額支給等が平成三十年三月三十一日で終了となりますので、それらの関係規定を削除しようとするものであります。
実施時期につきましては、平成三十年四月一日としております。
以上で説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
9
◯西高委員長 次に、
交通規制課長の説明を求めます。
10
◯久保田交通規制課長 議案第八四
号鹿児島県
手数料徴収条例の一部を改正する
条例制定の件について御説明いたします。
議案書は三十九ページ、
議案等説明書は三ページであります。
自動車保管場所証明申請、いわゆる
車庫証明につきましては、警察署長に対して申請が行われ、証明書の交付を行っていますが、その
申請手数料につきましては、鹿児島県
手数料徴収条例に規定され、運用されているところであります。
自動車保有関係手続の
ワンストップサービスが本県でも来年三月までに導入されることとなり、自動車の登録業務に関しまして、
九州運輸局鹿児島運輸支局や
地域振興局、各警察署がオンライン化され、
車庫証明に関しても
インターネットを利用した
電子申請が開始されることとなります。しかし、現在の条例には
電子申請に関する
手数料徴収の事務内容が規定されていないことから、今回、
自動車保管場所証明通知手数料を新設するものであります。
また、それに伴いまして、現行の
保管場所証明書交付に関する事務につきましては、
電子申請による
証明通知に関する事務との違いを明確にするため、
保管場所証明手数料から
自動車保管場所証明書交付手数料と名称を一部改正するものであります。
手数料額につきましては、現行の申請と
電子申請については、
警察署窓口で受理するか、または
インターネットにより受理するかで受理形態が異なりますが、受理後の事務手続はほぼ同じ業務となりますので、
電子申請の
手数料額については現行の
手数料額と同額の二千二百円と定めております。
なお、九州各県におきましても、本年度中、もしくは来年度中に
電子申請が開始される予定となっていますが、
電子申請の
手数料額については、九州全ての県で現行の
申請手数料と同額、もしくは同額予定となっております。
条例の施行日につきましては、本年度中に
ワンストップサービス・システムが稼働し、
電子申請の
受け付け開始となりますので、施行日は平成三十年三月三十一日までの間において規則で定める日として、詳細な日付については別途規則で定めることとしております。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
11
◯西高委員長 次に、
首席監察官の説明を求めます。
12
◯前山首席監察官 専第一三
号損害賠償の額を定める件について御説明申し上げます。
議案書は百八ページ、
議案等説明書は四ページでございます。
専第一三号は、平成二十九年八月二十五日、鹿児島市城西三丁目の駐車場におきまして、職員が
相手方車両の
運転席ドアを開放後、当該ドアの内側に立った際、
運転席ドアの
内側取っ手に置かれていた
スマートフォンに接触して、地面に落下させたことにより、液晶画面を破損させた
物品損傷事故でございます。
この事故につきましては、相手方との交渉の結果、県側が修理費用八千百円を賠償することとなりましたが、
損害賠償金を早急に支払う必要があり、
専決処分を行い、予備費を充用したものでございます。
今後、同種事案の防止について指導を徹底してまいります。よろしくお願いいたします。
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◯西高委員長 説明が終わりましたので、議案及び
専決処分に対する質疑をお願いいたします。
14 ◯まつ
ざき委員 三ページの議案第八四号について、少しお尋ねします。
自動車保有関係手続の
ワンストップサービスの運用開始とありますが、具体的には、この
車庫証明の手続がこれまでとどのように変わるのか。それと、どういう車が対象となるのか。他県では新車だけが対象だとかいうので始まっているのを聞きますが、今回どういう車が対象となるのか教えてください。
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◯久保田交通規制課長 最初に、手続についてお答えします。
自動車を保有する際に必要な
自動車保管場所証明の申請は、担当が警察になり、検査登録は陸運支局、各種諸税の納入については県ということで、これらの手続を経て車を保有するということになるというのはご存じかと思います。
これに対して、OSS、
ワンストップサービスについては、これらの手続を
インターネットを活用して一括で手続できる
電子システムということになります。現在、
自動車保管場所証明の申請については、申請者がその
保管場所を管轄する警察署に行って、窓口において書類を提出して行われております。これが
OSSシステムの導入後は、その書類の提出が
インターネットを利用した
電子申請で行うことができるようになります。申請のために警察署へ行かなくてもいいということになります。また、
電子申請の追加に伴いまして、現在の窓口申請では申請者に書面として交付している証明についても、
電子申請で受け付けた場合には、証明書の交付を行うかわりに、その証明書の内容を電子通信の回線を通じて、
陸運支局等に送信するという証明の通知を行うことに変わってまいります。以上のように、
OSSシステムを導入後は、申請の方法と証明の方法について、
電子申請に対応したものが追加されるということになります。
先ほども言いましたように、これについては、
電子申請だけではなくて、現在の窓口に行って申請する、これも併用して行うことになります。
次に、二点目の対象について御説明いたします。
電子申請の対象となる自動車ですけれども、
自動車保管場所証明が必要な車両については全てできるということになりますけど、
保管場所証明が要らない車というのがあります。軽自動車、
営業ナンバーの車、使用者の住所地等が村である場合というのは
保管場所証明が要りませんので、これについては申請の対象にはなりません。
それと、新車も中古車も今回このOSSで対応いたしますが、各市町村や県が持っている公用車については手数料が免除となっておりますので、
電子申請は行えず、これまでどおり警察署へ行って、手続をしなければいけないということになります。
以上で説明を終わります。(「わかりました」という者あり)
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◯鶴薗委員 今ちょっと御説明をお聞きする中で、村である場合という言葉が出てきたんですが、その村というのは、我々が聞く中では、町村の村か、ちょっとよくわからなかったものですから。
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◯久保田交通規制課長 保管場所の申請の適用除外ということで、鹿児島郡の十島村、三島村、大島郡の大和村、宇検村、この四村のほかに、基準日以降に
市町村合併となった薩摩川内市の里町、上甑町、下甑町、鹿島町、奄美市の住用町の五町等があります。これらについては除外されているということになっております。よろしいでしょうか。(「はい」という者あり)
18
◯西高委員長 ほかに質疑はございませんか。
[「なし」という者あり]
19
◯西高委員長 ほかにありませんので、これで議案及び
専決処分に対する質疑を終了いたします。
これより採決に入りますが、議案第七六号につきましては、
教育委員会関係もありますので、採決を一時留保いたします。
それでは、議案第八四号、議案第九七号及び報告第四
号専第一三号について、
取り扱い意見をお願いいたします。
20
◯鶴薗委員 議案第八四号並びに議案第九七号につきましては、いずれも必要な県条例の改正であると思われますので、原案のとおり可決の取り扱いでお願いいたします。
また、報告第四
号専第一三号につきましては、必要な損害賠償であると認められますので、報告のとおり承認でお願いいたします。
21
◯西高委員長 ほかに御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
22
◯西高委員長 それでは、議案第八四号、議案第九七号及び報告第四
号専第一三号につきまして採決いたします。
ただいま、議案第八四号、議案第九七号につきましては、可決との御意見がありましたが、原案のとおり可決すべきものとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
23
◯西高委員長 御異議なしと認めます。
よって、議案第八四号、議案第九七号につきまして、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、報告第四
号専第一三号につきましては、承認との御意見がありましたが、報告のとおり承認すべきものとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
24
◯西高委員長 御異議なしと認めます。
よって、報告第四
号専第一三号につきましては、報告のとおり承認すべきものと決定いたしました。
以上で、議案等の審査を終わります。
次は、県政一般であります。
それでは、まず、
特定調査事項の新たな
県政ビジョン(素案)についての調査を行います。
警務課長の説明を求めます。
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◯松永警務課長 それでは、新たな
県政ビジョンの素案につきまして説明をいたします。
本素案につきましては、十一月二十八日に行われました説明会の席におきまして、事務局のほうから詳細に説明が行われたものであります。
本日は、資料に基づき、素案の概要と警察所管の項目について説明を申し上げます。
素案そのものは資料四として配付させていただいておりますが、まず初めに、資料一によりまして素案の概要について説明を申し上げます。
資料一をお開き願います。
素案は、六つの章で構成されております。
第一章のビジョン策定の趣旨では、おおむね十年後を見据えた中長期の視点から、オール鹿児島でよりよい鹿児島を創造することを指針とした制定の趣旨が示されております。詳細は、資料一─一に示してあります。
第二章は時代の潮流と鹿児島の現状・課題が、第三章には鹿児島のポテンシャル、第四章には鹿児島の目指す姿が示されており、具体的には、「鹿児島に生まれてよかった。住んでよかった。」と実感できるものを目指すとされております。
それから、第五章の施策展開の基本方向につきましては、第四章で示されている本県の将来像を実現するに向けた基本方向がまとめられております。
概要は資料二に示しております。その中で、新たに打ち出す主な施策は、資料二─一、強化・充実を図る主な施策は資料二─二で示してあります。
施策展開の基本方向の中で、鹿児島のウェルネスを用いた施策が示されておりますが、詳細は資料三に示しております。
最後に、第六章のビジョン実現のために、につきましては、県民が主役ということなど、ビジョン実現に向けた施策方針が示されております。
それでは、警察が所管する業務に関しまして説明をいたします。
第五章の施策展開の基本方向のうち、資料四、素案五十一ページをお開き願います。
大項目として、VI、安心・安全な県民生活の実現でありますが、そこに示されている二つの中項目に県警察所管のものが示されております。
まず一つ目の中項目、強靱な県土づくりと危機管理体制の強化には、小項目として五つ示されておりますが、このうち、県警察が主体となるものは、3)及び5)の二つになります。ここでは、大規模災害等の緊急事態に対し、他県警察や
関係機関と連携した災害警備訓練を実施するなどの具体的な施策を盛り込んでおります。詳細は五十二ページ以降に示しております。
中項目の二つ目としまして、どこよりも安全で安心して暮らせる地域社会づくりには、六つの小項目が示されております。県警察が所管するものとして、1)犯罪の少ないまちづくりの推進、2)
犯罪被害者等の支援、3)
交通事故の少ないまちづくりの推進、4)子供が安全で安心して暮らせる地域社会づくりがあります。その中で、
犯罪被害者等の支援につきましては、今回のビジョンに新たに盛り込んだものであります。
二つ目の中項目の中では、犯罪の起きにくい社会づくりを推進することを基盤としまして、
犯罪被害者支援に関しましては、県民に対する広報啓発や
関係機関との連携等により、
犯罪被害者等の権利・利益を保護し、再び平穏な生活を営むことができるよう支援するなど、社会全体で
犯罪被害者等を支える環境づくりを推進するなどの具体的な施策を盛り込んでおります。詳細につきましては五十六ページ以降に示しております。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
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◯西高委員長 説明が終わりましたが、この件につきまして、質問や御意見等がありましたらお願いいたします。
27 ◯まつ
ざき委員 ビジョンであるので、あるべき姿というか、方向性というか、そういうのを示したものなんだろうなというふうに思って、事業自体はそれぞれの年度ごとに具体的なところが示されていくのかなというふうに思うわけですけど、そう思って見たときに、どこよりも安全で安心して暮らせる地域社会づくりというところをどうやって目指していくのかというところで、なかなかイメージがしにくい部分があるのでお尋ねしたいというふうに思います。
五十六ページに、十年後の将来像として、一つ目の丸に、地域コミュニティ等との協力体制のもと、地域の安全に県民と行政が協力して取り組むことで、犯罪や事故の発生が未然に防止され、県民一人一人が安全に安心して生活していますと、こういうことを十年後目指していくとされていて、ここの中で言っているのは、行政にお任せ、警察にお任せということではなくて、地域の中で安心・安全な地域づくりを取り組んでいく。そして、県民と行政が協力していくということが述べられていると思うんですけれども、その下の(一)の現状・課題として、一つ目のポツに、防犯活動を担っているボランティアの高齢化が進んでいるほか、地域の連帯感も希薄化しており、地域の防犯力が低下していますというふうに現状を指摘しています。まさしく、私はこのとおりだというふうに思うんですよね。こういう現状から、どうやってこの十年後の将来像を目指していくのかというところで、具体的に施策として基本方向を示されているのが五十七ページだと思うんですね。そこで、1)の犯罪の少ないまちづくりの推進のために具体的にどうやっていくのかというところで、三つ目のポツに、町内会、老人会などの地域コミュニティやNPO、防犯ボランティア団体等との協力体制づくり、リーダーの育成など、自主防犯活動の活性化による地域の防犯力を高める取り組みを推進しますというふうにあります。現状として、地域の防犯力が低下している。でも、十年後は自分たちで行政と協力して安全な地域づくりを進めていくことを目指して、地域の防犯力を高める取り組みを推進するというふうになっているわけですね。高齢化が進んでいたり、地域の結びつきというのが希薄化している現状の中で、どうやって地域の防犯力を高める取り組みを進めていくのかというところで、なかなかイメージがしにくいところです。それぞれの年度で、具体的な細かな事業で、現状も取り組んでおられるでしょうし、今後も取り組んでいかれるんでしょうけど、何か、こういう方向でいくんですよと、ここを強めていくとか、そういう少しイメージしやすいというか、イメージできるような何か取り組みがあれば、ぜひ御紹介をいただきたいというふうに思うところです。
28 ◯馬渡生活安全企画課長 今、委員からの御指摘のとおり、地域の安全を守るためには、地域と警察が一体となって取り組む必要があると思います。その中で、地域の防犯ボランティア団体の活躍というのが非常に大切になってくるわけですけれども、我が国の人口構成が少子高齢化で、団体の構成員を見ると、やはり高齢者の占める割合が多いということになっております。しかしながら、ある一面では、退職後に自由な時間が手に入る高齢者が社会貢献に意欲を持ちまして、生きがいづくりの一つとしてボランティア活動に積極的に参加していただく、これも非常に大切なことだと思います。しかしながら、将来を考えた場合に、ボランティア活動を担う人たちの年齢幅というのは、やはり、あらゆる世代に活動してもらわなければならないと考えております。防犯ボランティアは後継者不足となっておりますけれども、その要因が二つあると思っております。一つは、共稼ぎの世帯が非常にふえまして、ボランティア活動に参加できる時間がとれないという声が聞かれます。もう一つが、このボランティア活動を担っている方々は、町内会員であったり、自治会員であったり、事業主であったり、商工会員であったりという人が多くなっておりますが、その中で、町内会、自治会員が主たる構成員である団体がこの防犯ボランティア団体の半数を超えているわけですけれども、昨今、この地域のつながりがなかなかない、町内会にもなかなか入らないというようなところで、町内会等の加入者自体が減少していると、これが一つの要因ではないかと思っています。
そこで、具体的にどういうことをしていくかということなんですけれども、まずは、防犯ボランティア団体の活動の重要性というのをやはり幅広く広報していかなければならないのかなというところです。例えば、防犯ボランティア団体に、小・中学校PTAが主催する奉仕活動とか地域行事に参加してもらいまして、保護者に対し、防犯ボランティア活動の意義とか理解とか共感を求める、広めることというのも非常に大事になってくると思いますし、我々警察、また自治体にしましては、いわゆるパトロール用品の支援活動であったり、青パトのガソリン代の助成、または防犯ボランティアの研修会というのを継続実施していければなというふうに考えております。
以上です。
29 ◯まつ
ざき委員 今の地域の現状を見たときに、現職の方たちは忙しくて、地域での活動だとか、なかなか目を向けにくい。PTA関係では、子供たちが学校にお世話になっている、地域でお世話になっているというのもあって、そこを中心とした活動とか、青パトに協力したりとかいう動きもあるみたいで、そういう意味では、防犯という観点だけではなくて、やはり日ごろからの地域づくりというか、そういうことが大事なんだろうなと。さまざまなところと連携しながら、自分たちの地域に目を向けながら、地域でいろんな活動ができるような地域づくりを目指していくことがこういう活動にも結びついていくんだろうなというふうなのを、今お話を伺いながら改めて感じたところでした。
今、県議会でも、中山間地の活性化ということで、提言ができないだろうかということで取り組んでいるんですけれども、なかなか難しい課題ですので、ぜひ、具体的に、こういう十年後の将来像を目指して進んでいくような形で、それぞれの年度において、事業の中で取り組んでいただければというふうに思います。期待しております。
以上です。
30 ◯松里委員 まつ
ざき委員の先ほどの質問と重なる部分もあると思いますが、お聞きをしたいと思います。
素案の一ページ、二ページ、それと素案の五十六ページ、五十七ページ、この辺ですね。間違いなく日本の国は、今、少子化という波、強敵を相手にして、どのような施策を打っていくかということが、施策の最重要課題だと思います。そういう中で、この素案にも、第一章、第二章に少子化という記載がございます。人口減少社会ですね。それで、二ページの真ん中ごろに、国立社会保障・人口問題研究所が、平成二十七年度の一億二千七百九万人から十年後に四百五十五万人減ると。鹿児島県は百六十四万八千人が百五十二万人ぐらいに減っていくということで、百年後は、今の調子でいくと、日本の人口は五千万人、若者だけ多ければいいんですが、高齢化率四〇%以上という状況になる可能性があるということで、特に、最近、この少子化の問題について、さまざまな形で取り組み始めたところでありますが、この本県のビジョンにおける警察関係の二のどこよりも安全で安心して暮らせる地域社会づくり、この部分でございますが、私の選挙区の地域は空き家ばかり多くて、ここ五、六年から、特に空き家が多くなってきていますけれども、そういう中で、この空き家は犯罪につながる可能性が出てくる部分もあると思います。空き家にいろんな方が突然住んだら、所有権の侵害にもなるわけですし、いろいろな犯罪の拠点になる可能性もゼロじゃないと思うんですが、その辺の部分の、地域のパトロールとか、警察から見た空き家対策等の部分はどのようになっているのかと思って、資料を読ませていただいていたんですが、あわせて、東京圏は人口がふえていっていると言いますけれども、その近郊の横須賀あたりは日本で一番、人口減少の激しいところでございまして、多摩ニュータウンあたりは、私が小さいときには、元気はつらつで、若い夫婦が住んで、非常に活気のある団地でしたけれども、ここも高齢化で、空き室がどんどんふえていて、もう、東京圏も近郊はどんどん人口が減ってきている状況だというふうに聞いているわけであります。鹿児島県においても、この鹿児島市も近郊からどんどん人口が減ってきている状況が始まっていると思いますけれども、離島だけじゃなくて、中山間地域、そういう空き家等、その辺の部分を、地域の安全を守るという観点から、どういうふうな形で調査をしているのかというふうなことを聞きたいと思います。
31 ◯馬渡生活安全企画課長 委員からの御指摘の空き家に関してですけれども、本県でも、先ほど委員から御説明がありました人口減少とか高齢化の進行によりまして、空き家が増加する、また、今後も予想される話であります。空き家を放置しておきますと、不審者の侵入であったり、少年が蝟集したり、廃棄物が投棄されたり、放火・窃盗等の発生が懸念されます。通常勤務を通じて、警察と、先ほどちょっとお話ししました防犯ボランティア団体の方とも通じながら、空き家を把握するとともに、これまで、犯罪予防の観点から、所有者、管理者等に対しまして防犯指導を行うなど、空き家対策は推進しているところであります。
また、空き家に関する施策を総合的かつ計画的に推進することを目的とします空家等対策の推進に関する特別措置法の平成二十七年の全面施行に伴いまして、自治体から、空き家対策に対する各種協力依頼が予想されております。現時点で具体的な協力要請があるわけではございませんけれども、今後も自治体と
関係機関・団体と緊密な連携を図りつつ、安全・安心なまちづくりを推進していきたいなというふうに考えております。
以上です。
32 ◯中島地域課長 今、生活安全企画課長が答弁しましたけれども、加えまして、地域課としまして、巡回連絡、警ら等で把握しました空き家については、先ほどありました空家等対策の推進に関する特別措置法において、自治体が所有者に修繕や撤去を求める等の命令等ができるようになっておりますので、関係市町村とも情報を共有して、各種対策をとっているところであります。
以上です。
33
◯鶴薗委員 五十一ページ、施策体系のところですが、先ほどからありますように、ビジョンは目指す方向性ですけれども、具体的に、一の強靱な県土づくりの部門の3)の大規模災害等への即応力の強化等と、これは説明の中でも、広域的な、本県のみならず九州でのそれぞれの支援体制なんかも考え、想定されての今後の取り組みになろうかと思うんですが、警察関係の無線とか、例えば警察ヘリが傍受する、いろいろなそういう無線とか、こういうのは九州管区では統一されているんですか。そこあたりの現状をちょっと教えていただけませんか。
34 ◯田之上警備課長 災害等で使用されます無線機等につきましては、全国警察で統一した無線機を使用しております。ただ、周波数とかチャンネル数は、各県によりまして違うチャンネルを使ったりとかすることもございますけれども、災害等で集中して現場活動する場合には統一した無線周波数を使いまして、同じ無線機で使用できるように調整はしてございます。
35
◯鶴薗委員 ありがとうございました。
消防なんかは、まだそこあたりが統一されていなくて、本県が熊本に行けば、トラブルとかいうのなんかも、先般の行政視察等々でもちょっとお聞きして、やはり、こういった広域対応についての、そこあたりの整備というのが今後重要かなという思いをしております。警察はそういうふうにきちっとされているということですね。わかりました。
それから、先ほどのまつ
ざき委員の質問に関連してなんですが、私の薩摩川内警察署管内ですね、青パトの関係の人たちというのが非常に多いし、取り組みも非常に当初から早かったのかなという思いをしているんですが、この青パトの関係の方々というのは減少している状況にあるんですか。それとも、あちこち維持されている状況にあるんですか。そこあたり、ちょっと教えていただけませんか。
36 ◯馬渡生活安全企画課長 青パトの台数等ですけれども、平成二十八年末で三百二十四団体、台数としまして千七百六十四台となっております。本年十月末現在で、団体数は三百二十四団体、千八百五台ということで、昨年と比べると若干ふえているところがございますけれども、ここ数年来、千七、八百台程度で推移しているところでございます。
37
◯鶴薗委員 少子高齢化というのは全国的に進むわけですが、本県は、高齢化がちょっと先に進んでいるわけです。ここ自体は、私は余り悲観する必要もないんじゃないかと。むしろ、先ほど、高齢者のほうがいろんなボランティアに携わるという部分で、非常に元気な高齢者がそういった青パトとか、そういう部分にどんどんどんどん参加してくる体制ですね、ここあたりを取り組んでいけば、地域のいろんなそういう支え合う安全対策というのは、むしろ強化していくんじゃなかろうかなと思っておりますので、ぜひ、そこらあたりは、ある意味では本県の特徴的な形で、鹿児島は安全ですよと、こういうふうに地域の方々が積極的にこういった対策にも取り組んでいますよというのなら、むしろ外に対する大きなアピールにしていくべきじゃないかなという思いを持っております。
それから、同じ五十一ページの
犯罪被害者等の支援のところでですが、これは今、本県が一次産業、あるいは製造業等々で特区申請をされて、外国人の、いわゆる労働研修生、あるいはそういった作業に携わる方々を積極的に取り込んでいこうという方向性を本県が示しているわけですが、当然、観光客のみならず、本県にそういった外国人が就業者という形で住まわれる方々がふえてくる可能性もあるわけですが、そこらあたりの対応というのは、この項目の中で何か目指している部分があるんでしょうか。
38 ◯岩城相談広報課長 被害者支援の関係ですが、その中では、まず、被害者の方々に情報提供ということで、もし犯罪に遭われたりしましたら、
犯罪被害者の手引きというのをお渡ししております。その中には、裁判の流れとか、今後どうなっていくんだよとかいうようなのが記載されているのですが、今までは日本語しかなかったんですけど、外国の方々も非常に多くなるというようなことで、この
犯罪被害者の手引きについては、英語、それから中国語等でも今作成して配る段階であります。そのような状況です。
39
◯鶴薗委員 もう一点、ビジョンの中で聞くべきか、一般県政で聞くべきか、ちょっと迷う部分もあるわけですが、今、漏れ聞くところによりますと、警察機能の強化に向けた取り組みを県警のほうでも考えておられて、その作業も進めているというふうに思っておりますが、そこらあたりは、このビジョンというよりも、具体的な毎年の施策の中で、そこあたりがきちっと段階的に表に出てくるといいますか、そういう流れになってくるというふうに理解すればよろしいわけですかね。
40 ◯田中警務部長 機能強化に関する御質問がございました。
県警察の機能強化につきましては、一昨年に設置をいたしました鹿児島県警察の機能強化を考える懇話会のほうから昨年九月に答申を受けまして、この答申の趣旨を十分踏まえながら、現在、検討を進めているところでございます。
今後、機能強化に係る基本計画というのを策定する予定でございますけれども、成案を得ましたら、パブリックコメントを実施するなど、広く県民の皆様の声を聞きながら、さらに施策の検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。ですので、この機能強化に関するもの、具体的な施策を実現するための警察をつくるという意味で、この
県政ビジョンを十分踏まえながら検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
41
◯鶴薗委員 私は、九月のこの委員会で、新たな
県政ビジョンの骨子案のところでちょっとお尋ねしたら、県当局から、警察関係にも
教育委員会関係にも、まだ全然一つの方向性というのが示されていないということで、この九月から十二月議会の中で、皆さん方も、この
県政ビジョンの素案の中で、より今度は具体的に、警察の分野としての先ほど説明されたものが出てきたわけですね。あくまでもビジョンだから、目指す方向性ではあるけれども、先ほど答弁された警察機能の強化、これは、今の鹿児島県警の現状の中で、例えば五年後、十年後、このビジョンの流れの中で、どういうふうなイメージを持てばいいのかと、ある意味じゃ連動していくべきかなと思ったんですが、これは作業の一つの過程が、ビジョンのほうが若干おくれたために、そこあたりの機能強化の部分がちょっとここになかなか、我々がわかりにくいなという思いを持っておるわけです。
機能強化については、また議会の中で議論をする機会もあろうかと思いますが、一点だけお聞きしたいのは、どのような機能強化を考えておられるのか。そしてまた、今後いろいろなこういう計画をつくるときには、我々も条例をつくるときはそういう作業をするわけですが、当然、パブリックコメントをしたり、そういったこと等も考えておられると思うんですが、そこの流れはどういうふうに今後なっていくのか、ちょっと発表できる部分だけ教えていただけませんか。
42 ◯田中警務部長 機能強化の関係でございますけれども、まさに、この
県政ビジョンには、今後、鹿児島の十年間に何をすべきかということが記載されておりまして、この施策を実現するために、警察がいかに機能を強化してこれらの施策を実現するために必要な体制を整えるかということの検討でございます。答申の中にも入っているところですけれども、具体的には、若手警察官の早期育成、女性の活躍の推進、専門的な捜査員の育成、それから、現在進めておりますけれども、交番・駐在所再編、これのさらなる推進、それから、県内には小規模な警察署がたくさんございます。こういったものをどう強化するかと、こういった内容の答申をいただいておりますので、この答申の趣旨を十分踏まえて今検討を進めているところでございます。ですので、この
県政ビジョンのまさに掲げてある施策を実現するために、機能的な警察をつくるための計画ということで、今検討を進めているところでございます。
43
◯西高委員長 ほかにございませんか。
44 ◯松里委員 先ほど、鶴薗委員から言われましたけれども、この素案、パブリックコメント等をされて、原案として、四月から十年後の施策の基本的な方向としての
県政ビジョンという形になるわけですが、ざっくばらんな話、県警の部分について特定調査でやっておりますけれども、今言われた質問、質疑等があった部分に対して、若干表現が少なかったとか、足らなかったねとかいった部分があれば取り入れるという考えはあるんですか、まだ時間がありますけれども。
45 ◯田中警務部長 さらに取り入れるべき施策があるかということでございますけれども、基本的には、私どもといたしましては、この中に全て、県警察がこれからきちんと取り組んでいくべき事項については網羅しているというふうに考えております。
県警察は県警察としまして、これから一年間、どういうふうな指針で、どういうふうなことをやっていくのかということを運営指針、運営重点というのを定めているところでございます。来年度の運営指針、運営重点につきましては現在策定をしているところでございますけれども、全て、県警察のやるべきこと、重点につきましては、これらの
県政ビジョンとリンクをするようになってございますので、県警察といたしましては、今回のこの
県政ビジョンの素案において、県警察として取り組むべきものが網羅的に示されているというふうに理解をしております。
46 ◯松里委員 答弁をいただきましたが、こういう認識でいいんですね。この素案の中に、基本的に、県警察行政が今後十年間やっていく部分について、ほぼ完全に網羅されていると、したがって、パブリックコメント等はしていくけれども、よりいい意見があったなという部分については、修正を随時しながら最終的にいい原案にしていくということはもうしませんよということで理解でいいわけですね。
47 ◯田中警務部長 修正するかしないかということではございませんで、これからパブリックコメント等をやるということでございますので、もし、県民の皆様からそういうふうな意見をいただきましたら、それについては真摯に検討したいというふうに考えております。
ただ、現時点におきましては、県警察としては、この中に全ての施策、これから県警察として十年間の目標として掲げた施策につきましては、全て盛り込んでいるというふうに認識をしているところでございます。
48 ◯松里委員 そこで、一つだけ、この素案の中で、どこにそういうものが書いてあるかということをお聞きしたいと思います。
鹿児島県内で大事故が起こったとしたら、重要拠点、川内原発は入っておりますね、この素案の中で。五十一ページの強靱な県土づくりと危機管理体制の強化の4)。私が以前この委員会に入っていたときに、当時の県警本部長だったと思いますが、重要拠点の施設として、川内原発、喜入の石油備蓄基地、鹿児島中央駅、鹿児島空港、それと種子島宇宙センターと、これは重要警戒拠点、重要な施設だと。当然そうでしょうね、鹿児島空港が、あるいは鹿児島中央駅が、破壊、大災害で実施不可能とか、テロに遭ったとかなったら大変なことで、機能が麻痺するわけですから、そういう県として重要な施設ですと、当時の県警本部長がちゃんと答弁しているんですが、そこの部分についてはこの素案のどこに載せていらっしゃいますか。何ページのどこですか。
49 ◯田中警務部長 御質問の内容を確認させていただきたいと思いますけれども、川内原発を初め、大規模な災害が起こったときに、警察が具体的にどのような対応をするかということにつきましてどこに記載をしているかということでございましょうか。
50 ◯松里委員 鹿児島中央駅、川内原発も鹿児島空港も、それから種子島宇宙センターも石油備蓄基地も、過去に県警本部長が守るべき重要な施設なんだと答弁している。そこをどう警備し守っていくかという部分については、そこが破壊されたら、自然災害でも人的災害でも、鹿児島県民は、交通、生活等、麻痺するわけですから、そういう部分についてはどういう対処をしていくかという部分について、川内原発はちゃんと載っていますよと。それ以外の部分についてはどこに記載されているんですか。そして、先ほど、私が質問したときに、このビジョンはほぼ完全ですと。この委員会で質問して、いい意見だったなというのも、追加あるいは削除しながら、随時修正して、パブリックコメントにして原案にするということはほぼ必要ないというような回答だったんだけれども、例えばそれはどこに載っていますかと、完全なものだと言うのであれば。
51 ◯井上警務部参事官 委員から、さまざまな
重要防護施設の警戒についてはどのような記載があるのかという御質問であろうかというふうに思っておりますけれども、お手元にある資料の五十四ページの3)の五つ目、まず、ごらんいただいてよろしいでしょうか。大規模災害などの緊急事態に対しましてというようなことで、他県警、
関係機関と連携した災害警備訓練などを実施、いわゆる大規模災害などという形で、ここにもまず、さまざまな災害を想定した形で体制を強化し訓練もやっていきますよという記載になっております。
あわせまして、五十五ページの5)のところに、さまざまな危機事象への適切な対応という項目がございまして、そこの一つ目をごらんいただいてよろしいでしょうか。ここにまさに、県民の生命、身体、財産に重大な被害を及ぼす国際テロなどの危機事象、いわゆる
重要防護施設等への攻撃、破壊等々に関してでございますけれども、こういったものに対しましては、速やかに初動体制を確立して、的確に実施できる体制の整備を図る、体制強化していくというような記載を盛り込んでおりまして、こういったところに網羅しているというふうに考えているところでございます。
52 ◯松里委員 わかりました。3)と5)に記載されているというふうに御答弁されました。詳しく読んでいきますと、当然そういうふうな理解はするんですが、一般県民にわかるような部分で、専門用語でいいますと
重要防護施設ですか、例えば鹿児島中央駅等重要施設、そういう字を入れると、もっとよりよいビジョンになると思いますので、ですから、柔軟にもっと研究されて、県民の意見も入れて、最終的にいい県警の部分のビジョンにしていただければ幸いでございます。
53
◯西高委員長 ほかにございませんか。
54 ◯郷原委員 五十六ページの現状・課題の二つ目のポツなんですけれども、ここに、県民が安全を十分に実感できるまでには至っていない状況ですと、こういったことが書かれてあるわけですけれども、報道等を見ておりまして、凄惨な事件を毎日のように見たり聞いたりしておりますと、どうしても不安感といいますか、漠然とした治安の悪化といいますか、そういったものが、やはり住民の皆さんの肌感覚としてあるんじゃないかなというふうに思うことがあります。ただ、本日の資料の一ページを見てみますと、全刑法犯では、
認知件数が、平成二十年度に一万三千六百五十五件であったのが、二十八年度には七千三百五十二件ということで、半減近くになっていると。それから、検挙率も上がっていると。これはまさに、この十年間の県警のすばらしい実績なんじゃないかなというふうに思うんですけれども、ただ、自分たちの体感治安といいますか、そういったものはなかなか向上していないということが一つあるんじゃないかなというふうに思います。
そこで、施策の基本方向になるのか、どこになるのかわからないんですけれども、全刑法犯がこれだけ減っていて、実際は治安はよくなっているんですよというような、県民の皆様に対するそういったPRですとか、宣伝ということを通じて、漠然とした不安感というか、そういったものを払拭できるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、そこについて、何か御見解があれば教えていただきたいと思います。
55
◯松永警務課長 今、委員のほうから指摘がありました数値的なものに関しましては、本委員会とか、いろいろな会議等におきまして、一般の県民に対しても公表はしているところであります。それに関しましては、県警のホームページなどでも公表をしております。
そして、不安感はまだ残っているということに関しましては、県警におきましては、平成十七年の四月から、毎年、治安等に関するアンケートを行っておりますが、その中で、本年の一月に実施したアンケートにおきましても、約二〇%の人が犯罪の被害の不安を感じている、あるいは被害に遭うかもしれないと思っているということで、その数値も含めまして、やはり殺人事件とか重要凶悪事件も発生しておりますので、その不安感についてはまだあるんだということを警察としては認識しているところであります。
犯罪が減っていることのアピールに関しましては、今後もいろいろな機会において、各種会合等におきましても、県民に対しては知らせていこうというふうに考えております。
以上です。
56 ◯郷原委員 ありがとうございます。今、課長から御説明をいただいたわけですけれども、やはり、そういった漠然とした不安感ということが、いろいろなところにぎすぎすした人間関係ですとか、あるいは、いろいろなところに波及効果を及ぼすんじゃないかなというふうに感じておりまして、ぜひ、施策の基本方向になるのか、どこになるのかはわからないですけれども、これまでの県警の実績と、それから治安の向上、そういったものが数値的な面でしっかりと確保されてきているのだということを通じて、また、そういったものの払拭というようなものにもつなげていただけたらいいのかなというふうに思いますので、要望とさせていただきたいと思います。
57 ◯まつ
ざき委員 あと一点、五十八ページの4)に子供が安全で安心して暮らせる地域社会づくりという施策の基本方向の中で、
スクールサポーターの活用とか、学校警察連絡制度という表記があります。下に字句の説明の中で、学校警察連絡制度というのは、学校と警察の間で緊密な連携を図るために協定を締結する等により、相互に児童生徒の個人情報を提供し、非行防止等を図ることを目的とする制度というふうに説明がされています。こういう方向で子供たちを地域で守っていくということなんでしょうが、やはり、教育機関である学校に警察がどのようにかかわっていくのかと、これは私は慎重にあるべきだというふうに考えるんですが、ここで施策として挙げられている。警察の側として、学校に非行防止ということでかかわっていかれる、情報交換をされていかれる、その立ち位置といいますか、スタンス、あしたは教育委員会に伺いたいと思っているんですが、どういう姿勢でというか、立場で、こういう制度を使って、活用しながら、非行防止にかかわっていかれるのかというのを少しお聞かせいただきたいと思います。
58 ◯堤 少年課長 今、委員のほうから学校と警察のかかわり合いということでしたけれども、現在、子供たちの非行防止、あるいは安全確保という面で見れば、やはり、警察側と学校側は緊密に情報共有を図っていかなければいけないという時代になってきているものと思います。例えば、児童虐待事案とかいじめに関する問題、あるいはSNSを使った
犯罪被害等、非常にふえております。そういった中で、学校だけではもう対応がし切れないという現状もあろうかと思います。そのようなことで、警察と学校側につきましては、平成十九年から、ただいま御紹介のあった学校警察連絡制度、それと本年四月に増員された
スクールサポーター制度、これを運用していくということでございます。なお、個人情報かれこれについては、学校警察連絡制度、この中では守秘義務というのを設けておりまして、いたずらに個人の権利利益を侵害するようなそういう情報交換は行っていないと。必要な情報交換については、不可欠であるというふうに考えておりますので、現在は警察と教育機関のほうでは積極的な情報交換を行っているという現状でございます。
59 ◯まつ
ざき委員 わかりました。情報交換としては、その仕組みというのは、例えば、定期的な形になっているのか、学校の要望に応じてみたいな形になっているのか、そこはどうなんでしょうか。
60 ◯堤 少年課長 学校警察連絡制度を設けるに当たりまして、警察側と各学校、あるいは教育委員会と協定を締結しております。その中で、例えば、警察から学校側のほうに情報を連絡する分については、児童生徒に関する非行事案、例えば逮捕事案とか、触法少年であれば通告事案と。あるいは
犯罪被害に遭った場合には、保護者の同意を得た上で、この
犯罪被害に関する情報交換等も行っておりまして、そういった協定等を結んで、その範囲内でこれを運用しているという状況でございます。
61 ◯まつ
ざき委員 わかりました。今、子供たちをめぐっても、さまざまな犯罪に巻き込まれる可能性があったりする中で、どう子供たちを守っていくかというところでは、大人として、果たす役割というのがそれぞれの機関としてもあるんだなというのは感じています。どういう中身で、具体的にというところは、あしたの教育委員会も含め、教育機関としての役割を学校がどう果たしていくのかというところも含めて、あした、また議論したいというふうに思います。
結構です。
62
◯西高委員長 ほかにないようですので、この件に関する質問等はこれで終了いたします。
ここで、暫時休憩いたします。
午前十時二十二分休憩
────────────────
午前十時二十二分再開
63
◯西高委員長 再開いたします。
特定調査につきましてはこれで終了いたします。
次は、県政全般の一般調査についてであります。
まず、先般、県内では鹿児島地区、県外では福岡県の行政視察を実施したところでありますが、これらに関し、委員の方から、御意見、御質問等がありましたらお願いいたします。
64
◯鶴薗委員 先般、福岡県警を調査させていただいた中で、本県の広域暴力団といえば小桜、山口組が大体出てくるわけですが、福岡県は非常に暴力団の数も多いなと。また、それだけにそれに対応するのも大変だなというのを調査の中で伺ったんですが、そこで一つ気になったのが、暴力団から抜けるというか、そういったところの対策みたいなのが、ある程度、細かにいろんな助成制度も、生活支援制度を含めたり、あるいはその家族の方々の、いわゆる警備とはいかないんですけど、そういった方々へのいろんな対応とか、そこあたりも非常に取り組んでいらっしゃるんだなというのを説明の中で伺ったんですが、本県の場合、そういう暴力団を抜けようといった流れの中で、それに近い対応がされているのかどうか、その確認だけをちょっとさせていただけませんか。
65 ◯本田
組織犯罪対策課長 鹿児島県警におきましても、暴力追放センター、刑務所と連携いたしまして、暴力団を離脱しようとする者の支援を行う社会復帰対策協議会というのも設立しております。また、福岡県警を含めまして、全国で二十一の都府県の暴追センターが協定を結びまして、鹿児島県で離脱する者をその協定に参加する別の県で就労支援をしたりというような取り組みも行っているところでございます。
また、保護対策におきましても、暴力団関係の被害者になるおそれのある方とか、報復される方などにつきましては、保護対策身辺警戒員というのを県内の警察署で指定しまして、保護対策に万全を尽くしているところでございます。(「結構です」という者あり)
66
◯西高委員長 ほかに行政視察についてございませんか。
[「なし」という者あり]
67
◯西高委員長 ほかにないようですので、行政視察についてはこれで終了いたします。
そのほか、県政一般に関する質問がありましたらお願いをいたします。
68
◯鶴薗委員 先ほど、外国人観光客並びに今後、特区の関係で外国人就労者もふえてくる可能性もあると。そういった方が犯罪に遭う場合と、逆に言えば、犯罪者側に立つ場合と、県民の中にも、いろんな意味での話題も出てきているわけですが、まず、本県における、いわゆる外国人犯罪者というのは、ある程度、事象として出てきているんですか。
69 ◯本田
組織犯罪対策課長 本県における来日外国人の犯罪の検挙状況ですけれども、本年十月末現在、十八件、十九人を検挙しておりまして、年間二十件前後の来日外国人犯罪を検挙しております。
特徴といたしまして、窃盗が最も多く十一件と、そのほかに大麻取締法違反等もあります。国籍別では、中国、ベトナム等が多いということがあります。
また、外国人犯罪の特徴としましては組織性が認められるというのが多いんですけれども、本県のものは単純な犯行が多く、組織性は認められない。県内においても、外国人犯罪組織の拠点、そういうものは把握していないというのが現状でございます。
70
◯鶴薗委員 本県が今回、特区申請をして、東南アジアの方々、外国人研修制度、そういったところに一次産業、ないし製造業もそういう方々に頼っている、いわゆる雇用体系といいますか、そこらあたりに頼らざるを得ない現状に来ているわけですね。ただ、そういった方々がふえるとちょっと不安だよというようなものを県民が持つようになると、ちょっと違う方向に議論が沸いてくる部分もありますから、やはり、私どもの中でも、今御説明ありましたね、本県においては外国人が、軽微な部分は若干あるけれども、そういう一つの大きな犯罪行為を起こすというのは組織的なそういうものはないんだというようなイメージづくりというのは必要かなと私は思っておりますので、今後、もし、県警の立場でそのような状況が出てきたときには、今御説明いただいた現状を県民に理解できるような広報というのも必要かなと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
それから、もう一点お伺いしたいのは、今、郵便配達の方々とか、あるいは宅配便を扱っている方々、いわゆる地域内をあちこち動かれる人たちと行政が手を組んで、高齢者の安否確認とか、地域で見守り活動とか、そういう一つの流れをつくっている部分もあるわけですが、当然、県警も警ら活動を十分されているんですけれども、県警察として、そういった日常、地域を動いている方々の会社ないしそういった組織と何らかの提携というのはされているのか、される考えがあるのか、そこあたりはどのような考え方かちょっと教えていただけませんか。
71 ◯馬渡生活安全企画課長 御質問にお答えいたします。
先ほどボランティア活動という話をしましたけれども、企業による主な防犯ボランティア活動としましては、鹿児島綜合警備保障株式会社が車両等で小学校を巡回パトロールしていただいております。また、鹿児島東部ヤクルト販売株式会社のヤクルトレディーの方が、高齢者等へ訪問した場合に、防犯等の声かけ等を行っていただいております。
72
◯鶴薗委員 今いい取り組みをしていただいている事例を紹介していただいたんですが、今後、少子高齢化で、地域の安全がなかなか守れないんじゃないかという何か不安な部分だけが、一つのイメージ的なものも、先ほどの議論の中で感じましたので、私は、今御紹介いただいたような取り組みを、むしろ、今後、本県が積極的にされることによって、そういう全体的な地域の見守り活動というんですか、そういったのが行われているんだよというふうに今後も積極的に取り組んでいただきたいなと。新たな
県政ビジョンを先ほど議論しましたが、その中の一つの具体的な取り組みとして出てくればなお幸いだなというふうに思います。
以上です。
73 ◯向井(た)委員 本日の資料の四ページの薬物事犯のところで、大麻の検挙者も非常にふえていますし、押収量、恐らく、この本数は霧島で栽培していたあれに絡むものかなとも思ったりするんですけれども、もう少し中身を教えていただきたいということと、なぜ、これがふえているのか。安倍首相の夫人が大麻に対していろんなところで発言もしたりしていますが、鹿児島県の中で、大麻に対する考え方に以前とすると変化が起こってきているのではないかというようなことも考えたりするんですが、どのように捉えて、あるいはこれからどのように対処していくのかというのをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
74 ◯本田
組織犯罪対策課長 委員御質問のありました押収量の数値ですけれども、覚醒剤は前年比七千九百八十四グラム減少とありますけれども、これは、平成二十八年二月に徳之島沖で大量の覚醒剤を密輸した事件があり、八キロの検挙という数値があったことから、今回は大幅に減っているものでございます。
大麻についての押収量が非常にふえているのは、委員が御指摘のとおり、昨年末、牧園町で大麻栽培事案を検挙したところでこのような数字になっているというところでございます。
あと、なぜふえているのかとかいろいろ御指摘ありましたけれども、やはり
インターネットの普及が、ふえている原因になっているというのと、また、大麻で検挙した者の中には、大麻は薬になるんだとか、そういう狂信的な考えを持っているというのは事実でございます。
75 ◯向井(た)委員 そういう傾向があるということでありましたが、県警として、それに対してどのように対応しているかというところも教えてください。
76 ◯本田
組織犯罪対策課長 薬物犯罪には、県警独自の力ではなく、全国警察が連携しながら
取り締まりを推進していくというのと、海上保安庁、税関といった
関係機関とも連携しながら薬物犯罪の
取り締まりをする一方で、青少年、これらの者には、薬物の恐ろしさをあらゆる機会を通じて広報しまして、薬物対策の
取り締まりをしていこうと考えております。
77 ◯向井(た)委員 大麻についての、県警としての対応は、これまでと変わらないということでよろしいですか。
78 ◯本田
組織犯罪対策課長 特に変わらないと申しますか、年々、犯罪者の手口も進歩しておりますので、最新の犯罪の手口なり入手経路等を共有しまして、犯罪者が手口を進歩させているのにおくれないように対応していきたいと考えております。
79 ◯向井(た)委員 別の件、その隣のページで、
ストーカー・
DV事案が、新規の数もふえ、検挙の数も少なくなっておりますことから、当然、継続の数もふえているということなんでしょうけれども、この
ストーカー・
DV事案について特徴的なことがありましたら、もう少し詳しく説明していただきたいと思います。
80 ◯馬渡生活安全企画課長 今、委員御指摘のとおり、
ストーカー・
DV事案は非常にふえております。
ストーカー行為というものは、特定の者に対する恋愛感情、その他の好意の感情、またはそれが満たされなかったものに対する怨念の感情によるものであり、DVにつきましては、いわゆる夫婦間であったり、同棲中の男女間での暴力事案になります。
ストーカー行為につきましては、いろいろな警告、法の警告であったり、禁止命令とか打ちますと、そこでストップする傾向が結構あります。ところが
DV事案につきましては、なかなか暴力を振るわれても被害届を出したがらない、または一旦別れたんだけれども、またもとのさやにおさまってしまうというような特徴といいますか、そういうところは見られます。
81 ◯向井(た)委員
ストーカー・
DV事案については、私どもが茨城に行政視察したとき、他県での取り組みなども伺って、この被害者は女性が圧倒的に多いということでしょうし、そして、また、体力、体格的に見ても、男性のほうがまさっている点も多い中で、警察としての対応も難しいというようなことは、さきの行政視察でもよく理解もいたしておりますけれども、凄惨な事件などにもつながりかねないところもあるわけでして、やはり、鹿児島としても、取り組みはしっかりやっていく必要があると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
別の件ですけれども、最近というか、前から気づいてはいるんですけれども、一回ここでも申し上げたかもしれませんが、私が、朝、移動しているとき、国道十号線を来るんですけれども、特に姶良市の四車線区間で、私は大体左を走るようにしているんですけれども、右車線をかなり無謀なスピードで、あるいは無謀な追い越しをしていく方が何人かいます。その割合が、どうも子育て世代、特にまだ小さい子供を養育している女性がそういう運転をしているように以前から感じているんです。自分の経験からしても、保育園に送っていって、会社に急いでいるんだろうなと、勤め先に急いでいるんだろうなと予想もしていたりはするんですが、実際に、朝の通勤時間帯、特に出勤時間に合わせて交通量が一番多い時間帯、そのあたりの時間帯の事故、あるいは違反、なかなかあの時間帯に違反
取り締まりはやりにくい時間帯ではありましょうから、余り
取り締まりはしていないかもしれませんが、しかし、交差点での信号の関係とか、検挙されることもあるのではないかな。そういう子育て世代などの事故、違反の特徴というのは、何か県警としては持っているものはありませんか。
82 ◯山下交通企画課長 手元のほうには特にその時間帯に応じた資料等お持ちしておりませんので、年齢別の、そういう女性の違反、事故等については、また、追ってお持ちしたいと思いますのでよろしくお願いします。
83 ◯向井(た)委員 特にデータ等がないというようなことのようですが、私はそのように感じているところがありまして、特に、子育て中の母親が事故を起こして家事に専念できなくなったりすると大変なことでもあります。
これは、企業、雇用主ともいろんな施策をとっていく、もし、そういうデータがあれば、そのデータも分析してやっていく必要があるんではないかなと思ったりしているところではあります。最近では、あおり運転なんていうのもありますけれども、ああいう運転をされると、ついクラクションを鳴らしたくなったり、嫌がらせもしたくなる心も、もしかすると出るかもしれないなと思ったりも、心配もするところです。社会の取り組みとして、警察だけではなくて、雇用主なんかとも、そういう事案は起こっていないのか、しっかりとした調査をしていただければなと思っております。
もう一点、これも、何遍か申し上げたり、県民連合の一般質問等でも取り上げたりしているんですが、道路標示、特に交差点あたりの道路標示がだんだんだんだん薄くなっている。見えなくなってきているところも多いというふうに感じております。私は騎射場のほうから来て、左折していつも県庁のほうに入るんですが、あそこにとまれという道路標示があるんですけれども、道路標識は立っていないから、あそこは必ずしもとまらなくていいのか、自分の判断で、安全のために自主的にとまればいいのか。しかし、あそこには、以前は明瞭にとまれと見えていたんですが、ほとんど見えなくなってきまして、警察もある県庁の敷地内の標示も、もう随分劣化しているな、横断歩道とか停止線とか、かなり劣化しておると思います。予算等のことについても伺ったりもしてきましたけれども、来年の明治維新百五十周年でも、県外客や、今は海外からの客も結構多くなっていますし、その次の次の年のオリンピック、国体に向けて、ある意味、道路標示等がお粗末になっていると、やはり貧相に見えるような感じがするんですね。やはり、明瞭に標示されていることが、交通安全のための取り組みとかいうようなことにもしっかりと取り組んでいるというふうにも思ったりしております。
最近感じたのでもう一つ、四十キロとか五十キロの道路標示で制限を書いている黄色の文字、これも警察の管轄かなと思ったりするんですが、これがほとんど消えかかってきていて、じゃ、どこに道路標識があるかなと思って、ずっと走っていくと、相当の距離の間、標識が立っていない。標示はもう消えかかっているというような箇所も非常に気になっております。そういう道路標示、道路標識等について、しっかりと管理をしていただきたいと思っているんですが、考え方を改めて聞いておきたいと思います。
84
◯久保田交通規制課長 最初、委員の御指摘のありました県庁前の件について説明させてください。これについては、御存じのように、標識が立っておりませんので、多分、道路管理者のほうで引いた線だと思われます。これについては、御意見があったことは引き継ぎをいたします。
御指摘のあった道路標示等が薄い箇所が散見されるということについてですけれども、これについては、管轄警察署の点検結果とか、県民の方からの御要望により把握している状況にはあります。道路標示の補修の基準としては、おおむね五年以上ということでやっているところですが、これに限らず、交通の状況とか、道路の状況によって、摩耗とか劣化の進度に応じて、補修の必要性が高い箇所から優先的に進めている状況にあります。
ただ、この補修工事のやり方については、各地区ごとに優先度の高いものから取りまとめて、入札手続を経て補修しております。ですので、把握から補修の完了まで数カ月を要する場合があるということについては御理解していただきたいというふうに思います。
今後、高校総体とか、国民体育大会などの開催を見据えて、道路標示の点検を強化するということで、本年十月には各所属に文書を出したところであります。計画的に整備を進めていくとともに、道路管理者とも緊密な連携を図って、安全かつ快適な道路環境の整備に努めてまいりたいというふうに考えております。
85 ◯向井(た)委員 私も実は何カ所か写真も撮ったりしているところでして、そのうちに整理してお示しもするかもしれませんので。やはり、事故が起こらないように、特に横断歩道周りは、横断歩道の線がもうほとんど消えているというところも見受けていますので、しっかりやっていただきたいなと思っています。
以上、要望で終わります。
86 ◯藤崎委員 一点だけお尋ねします。
最近、ドライブレコーダーが話題になっておりまして、例えば、鹿児島市内でのあおり運転をレコードしたものがユーチューブ上にアップされて、それを追跡して、警察のほうから注意された案件なんかも、この前、報道等で拝見しましたけれども、多分、有効性があるんじゃないかなというふうに思いますが、交通事業者の中には、もうドライブレコーダーが義務化されているもの、あるいはこれから義務化が始まるところがあったり、それから、個人でもつけている方がぼつぼつふえているんじゃないかなというふうに思いますが、ドライブレコーダーをめぐる情勢について、ちょっと現況を教えていただきたいと思います。
87 ◯山下交通企画課長 ドライブレコーダーにつきましては、現在、高齢者の安全運転対策の関係で県内各警察署に総数で七十台これを配備して、今、取り組みをしているところです。ただ、これにつきましては、高齢者を対象としてやっているということですね。
あと、県警の車両につきましても、ドライブレコーダーを設置しているという状況です。
88 ◯藤崎委員 交通事業者の義務化とか、その辺なんかはどういう情勢か、もし情報がありましたらお願いいたします。
89 ◯山下交通企画課長 安全運転管理協議会というのが県にございます。各事業所が加盟している団体でございますけれども、ここの中の業務の中で、安全、事故防止に努めるために、それを普及啓発ということで進めているところであります。
90 ◯藤崎委員 それはあくまで普及啓発であって、努力してくださいという任意の状態ということで理解してよろしいでしょうか。
91 ◯山下交通企画課長 委員おっしゃるとおりでございます。
92 ◯藤崎委員 それから、今ありました高齢者の貸し出し用で七十台ということになりますが、お借りして、使って、どういう結果が現象としてあらわれているか、幾つか報告がありましたら教えていただきたいと思います。
93 ◯山下交通企画課長 去年の八月から貸し出しをしておりまして、現在まで八十九名の方に貸し出しをしております。その中で、自分の運転が、もう危ないといったり、もう運転をやめるということで、五名の方が免許証の返納をされているという結果でございます。
94 ◯藤崎委員 それは期間を区切って、何カ月か貸し出すのか。その貸し出しシステムをちょっと教えてもらっていいですか。
95 ◯山下交通企画課長 ドライブレコーダーについては、おおむね一週間をめどにしております。長くなられる方もいらっしゃいますけど、おおむね一週間ということで無料で貸し出しをしております。
96 ◯藤崎委員 あと、一般として、個人でもドライブレコーダーを入れる方がいらっしゃいますが、このドライブレコーダーが普及していくことに関しての県警の見解というんですか、何かやはり有効性があるんじゃないかなというふうに思いますが。また、今、県庁の生協でもドライブレコーダーキャンペーンをしたりしていますが、弾みがついているんじゃないかなというふうに感じる皮膚感覚があるんですが、その辺ちょっと教えていただけませんでしょうか。県民向けの普及という形ですね。
97 ◯山下交通企画課長 ドライブレコーダーにつきましては、事故防止上、非常に有効な手段だということで、自分の運転に対する意識を上げるとか、安全にいこうというそういった意識を上げるということで非常に効果があるものだというふうに思っております。また、いろんな犯罪の発生の関係でも、いろいろ情報提供をいただいたりして、そういった事件の解決にも貢献があるということで、実際につけてくださいということで、こちらのほうもいろいろな方面でお願いをしているところであります。
98
◯西高委員長 ほかにございませんか。
99 ◯東 委員 一つだけ、ドライブレコーダーの話があったんですけど、今、レンタカーがすごく普及していますよね。また、外国人も結構レンタカーで出ているということで、レンタカーにつきましてはドライブレコーダーはどのようなふうになっているんですか。
100
◯西高委員長 わかりますか。恐らくわからないと思いますが。
101 ◯東 委員 わかりました。
もう一つ、これはちょっと自分の知っている人から聞いたんですけど、ウインカーを上げずに車線変更をしたり、ウインカーを上げずに方向転換、ウインカーを上げずに交差点で曲がるという人が結構今いるみたいなんですよね。鹿児島県だけかと思ったら、何か、全国各地でもそういった事例があるということで、県警としてどのような対策をお考えなのか、お願いします。
102 ◯山下交通企画課長
交通事故防止につきましては、早目の合図とか、そこあたりについては各種教育を通じて広報しているところであります。早目に合図をして、自分の行動を知らせるということが事故防止につながりますので、今後も、各団体等を通じて教育をしてまいりたいと思います。
103 ◯東 委員 ウインカーを上げずに曲がったというので事故等が多分あると思うんですよね。年間何件ぐらいあるというのはどうですか。
104 ◯山下交通企画課長 今、交通統計の関係で、事故原因等を見ますと、運転者の安全不確認とか、あるいは操作不適とか、そういったことが原因になっておりますので、直接、合図不履行を原因とする事故が何件ということは、そこまで把握できていないのが現状でございます。
105 ◯西村委員 簡潔に言います。
私は、誕生日が十二月二十四日なんですよ。五年間、無事故無違反でした。ですけど、ゴールド免許でないんですよ。本部長、何でなのか、わかりますか。
106 ◯山下交通企画課長 前回、違反をされて青免許になった、その期間のずれで、ちょうど更新の時期とうまく合えばゴールドになるんですけれども、ずれた場合には、自分自身としては五年経過していると思われても、そのままブルーの免許になってくるという、ちょっと起算点の問題になってくると思います。
107 ◯西村委員 わかりました。違反をしたのが五年前の十一月二十日です。私の誕生日が十二月二十四日です。あと一週間、違反が早ければゴールド免許なんです。五年と四十日でゴールド免許になるということだったです。それを見て初めて知りました。五年間、僕はもう楽しみにしていたんですけど。ゴールド免許にならなかったということで、できれば六年目、一年後に更新するとか、そういうことでゴールド免許をもらえるとか、そういうシステムはできないのだろうか。ゴールド免許を持つと、いわば、保険の関係とか、いろんな関係で優遇されるという部分があります。鹿児島県だけというわけにはいかないと思いますけど、一年後に更新すると、五年間無事故無違反だと、講習がないとか何とか、その辺はどうなんですか。
108
◯西高委員長 西村委員、免許更新をされてから、また、さらにもう一回、一年後ということですか。
109 ◯西村委員 そうです。
110 ◯大山免許管理課長 免許の更新については、自分の誕生日の四十日前からと決められておりますので、この次の免許の更新のときしか、ゴールド免許の作成とかそういうのはできないですので、よろしくお願いします。
111 ◯西村委員 できないというのをわかっていて、だから、一年後にそういうシステムはできないのかということですよ。いわば、全国に先駆けて、一年後にゴールド免許に限りそういうものができればいいのではないかなということです。一応、希望で、要望で終わります。
112 ◯大山免許管理課長 ただいまの質問なんですけれども、免許は全国統一の運転免許システムというのがありますので、当県警だけシステムを改修するわけにはいきませんので、よろしくお願いいたします。(「わかりました」という者あり)
113
◯西高委員長 西村委員は要望をということでありましたので、そこは要望でよろしくお願いをいたします。
ほかに質問はございませんか。
[「なし」という者あり]
114
◯西高委員長 ほかにないようですので、県政一般を終了いたします。
以上で、
警察本部関係の審査を終わります。
あすは、午前十時から教育委員会及び学事法制課の審査を行います。
本日は、これをもちまして散会いたします。
御苦労さまでした。
午前十一時五十七分散会
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