鹿児島県議会 2016-12-12
2016-12-12 平成28年企画建設委員会 本文
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過
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午前十時開会
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◯藤崎委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから企画建設委員会を開会いたします。
本日は、土木部及び工業用水道部の審査であります。
まず、議案第八八号平成二十八年度鹿児島県一般会計補正予算(第三号)や議案第九四号鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件など議案九件を一括議題といたします。
初めに、土木部長の総括説明を求めます。
2 ◯久保田土木部長 平成二十八年第四回県議会定例会に提案しております議案等の概要及び所管事業の主な経過等につきまして、お手元に配付しております提出議案等の概要に基づきまして、まず、土木部関係について御説明申し上げます。
一ページをお開きください。
まず、補正予算(案)でございます。
今回は、一般会計で百九十九億七千二百万円余り、特別会計で九十七万円、それぞれ増額しておりまして、補正後の予算といたしましては、一般会計で一千二百六億八千六百万円余り、対前年比一一六・一%、特別会計で六十六億六千二百万円余り、対前年比九七・六%となっております。
次に、予算議案について御説明申し上げます。
まず、(一)の職員給与関係費でございますが、これは給与条例等改正に伴う補正であり、一般会計及び特別会計の合計で四千九百万円余りを計上しております。
二ページをお開きください。
(二)の災害復旧対策でございますが、安心・安全な社会の形成と県土づくりのうち災害に強い県土づくりとして、豪雨や台風により被害を受けた道路、河川、港湾の公共施設につきまして被災箇所の復旧等を行うため、災害復旧事業で七十八億五千八百万円余りを計上しております。
三ページをごらんください。
次に、(三)の経済対策関係事業における補正予算でございます。
主な内容といたしましては、道路や河川、砂防施設等における防災対策及び地域高規格道路や重要港湾、住宅の整備などで、百二十億六千五百万円余りを計上しております。
四ページをお開きください。
(四)の債務負担行為の補正でございますが、施工時期の更なる平準化を図るため、いわゆるゼロ県債をこれまでの県単公共事業に加え、本年度から交付金事業も対象に拡大することとし、あわせて二十三億六千二百万円計上しております。
また、その他の事業につきましては、指定管理者の指定に伴う債務負担行為といたしまして、吹上浜海浜公園、北薩広域公園の二公園の維持管理費及び与論町内分の県営住宅の管理費を九億三千百万円余り計上しております。
五ページをごらんください。
二のその他議案について御説明申し上げます。
今回は、土木部関係で六件を提案しております。
まず、項目一の鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件でございますが、
権限移譲プログラムに基づき、知事の権限に属する事務を新たに該当する市町に移譲するため、所要の改正をしようとするものでございます。
項目二、三の二件につきましては、契約の締結について議決を求める件でございます。
項目二は、県道鹿島上甑線における薩摩川内市の藺牟田瀬戸架橋二十六─一工区の設計変更に伴い、請負契約を締結しようとするものであります。
項目三は鹿児島港新港区における四号上屋一期新築工事でございまして、一般競争入札の結果に基づき、請負契約を締結しようとするものであります。
次の項目四から六の三件、指定管理者の指定についての議決を求める件でございます。
これは、鹿児島県公の施設に関する条例に基づき、吹上浜海浜公園と北薩広域公園の二公園、また、与論町内分の県営住宅について指定管理者を指定しようとするものでございます。
六ページをお開きください。
土木部所管事業の主な経過等についてでございます。
まず、道路関係でございますが、高規格幹線道路のうち東九州自動車道につきましては、本年度新規事業化された日南・志布志道路において、去る十月二十九日に測量の本格着手となる中心杭打ち式を開催したところです。
南九州西回り自動車道につきましては、野田インターから高尾野北インター間において本年度中の供用が予定されております。
十一月一日には東京において宮崎県とともに
東九州自動車道建設促進中央大会を、また、十一月十七日には熊本県とともに
南九州西回り自動車道建設促進大会を、地元選出の国会議員や県議会議員等の出席のもと開催し、整備予算の安定的な確保と整備推進がなされるよう、国に対して強く働きかけているところです。
地域高規格道路につきましては、本年度中の全線完成を予定しております南薩縦貫道のほか、北薩横断道路や都城志布志道路、大隅縦貫道の整備を進めており、今後とも高規格幹線道路や地域高規格道路の早期供用が図られますよう、国と一体となって重点的な整備に取り組んでまいります。
七ページをごらんください。
歩行空間のバリアフリー化や通学路の交通安全対策、橋梁の耐震補強などにつきましては、引き続き整備を進めてまいります。
次に、河川関係でございますが、奄美大島の二河川における
床上浸水対策特別緊急事業や
甲突川リバーサイドウォークの整備を進めております。
川内川の鶴田ダム再開発事業につきましては、去る十月二日、鶴田ダム再
開発事業治水効果発現・鶴田ダム管理開始五十周年式典がとり行われたところであり、引き続き完成に向けて工事を進めてまいります。
次に、土砂災害防止対策につきましては、砂防事業や急
傾斜地崩壊対策事業等により、
土砂災害危険箇所等の整備を進めているところでございます。
また、ソフト対策として進めております
土砂災害警戒区域等の指定につきましては、十一月末現在で県全体で一万五千八百五十九カ所の土砂災害警戒区域と七千六百四カ所の
土砂災害特別警戒区域を指定したところであり、関係市町村等の理解を得ながら土砂災害防止法の趣旨を踏まえ、引き続き早期指定に努めてまいりたいと考えております。
八ページをお開きください。
港湾関係でございますが、鹿児島港新港区につきましては、引き続き貨物船岸壁や貨物上屋等の整備を推進してまいります。
鹿児島港の鴨池港区と中央港区を結ぶ臨港道路につきましては、国において地質調査等を行っているところであります。
志布志港の
国際バルク戦略港湾については、船舶の大型化に対応するための大水深岸壁などの港湾整備に必要な港湾計画変更手続を進めております。
十月十三日には鹿児島港の臨港道路について、また、十一月八日には志布志港の
国際バルク戦略港湾について、国に対して直轄事業としての平成二十九年度の事業化を強く要請したところであります。
志布志港ポートセミナーにつきましては、十一月八日に東京で開催したところです。首都圏の船会社、物流、商社、製造業等の港湾関係企業約百社、約二百五十名の参加者に対して、志布志港が持つ利便性等の魅力や利用促進に向けた取り組み状況について説明したところです。
このほかの重要港湾や地方港湾につきましても、港湾機能の向上を図るため、防波堤などの整備を進めております。
離島空港につきましては、奄美空港の旅客ターミナルビルの拡張支援を行うほか、滑走路改良の整備などを行っております。
九ページをごらんください。
都市公園関係でございますが、北薩広域公園において芝生広場などの整備を進め、去る十月十四日にのびのびゾーンとして供用開始したところであります。
県営住宅につきましては、鹿児島市松陽台町の松陽台第二団地におきまして三期工事を行っており、その他の県営住宅におきましても設計や工事などを進めております。
次に、空き家対策につきましては、平成二十八年八月設立の国、県、市町村及び関係専門家団体で構成するかご
しま空き家対策連携協議会と連携し、十一月に鹿屋市、奄美市において適正管理の啓発を図るため、県民向けの空き家セミナーや無料相談会を開催したところです。
また、前回の委員会で報告申し上げました鹿児島県住生活基本計画の見直しにつきましては、十月十一日から一カ月
間パブリックコメントを実施しましたが、意見はございませんでした。現在国との協議が整ったところであり、年内をめどにして策定・公表する予定でございます。
建設産業担い手確保・育成事業につきましては、建設業の魅力を発信するとともに、建設業の担い手確保、技術力の向上に資する支援等の各種事業を実施しているところであり、人件費等の助成を行う新規雇用対象者は、十二月一日現在で三十名となっております。また、十一月には若手技術者を対象にした技術力研修会や
建設産業担い手確保・育成フォーラムも開催したところです。
平成二十九年二月には合同企業説明会の開催を予定しているところであります。
十ページをお開きください。
十ページから十一ページにかけまして、平成二十六年災から二十八年災までの災害復旧状況について、平成二十八年十一月末現在の状況を取りまとめております。
平成二十六年災、二十七年災につきましては、早期復旧に向け、鋭意工事等を進めているところでございます。
また、平成二十八年災につきましては、これまで県内各地において台風十六号による被害を含め九百三十七カ所の報告があり、県北部豪雨のありました平成十八年以降において最大の被害額となっております。被害を受けた公共土木施設につきましては順次災害査定を実施しているところであり、一日も早い復旧に取り組んでまいりたいと考えております。
以上で、土木部関係の説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
3 ◯藤崎委員長 次に、工業用水道部長の総括説明を求めます。
4
◯山重工業用水道部長 工業用水道部関係の議案につきまして、提出議案等の概要に基づきまして御説明申し上げます。
十二ページをお開きください。
補正予算(案)に係る工業用水道事業の予算議案でございますが、給与条例等の改正に伴う補正といたしまして、収益的支出で十七万円余りを計上いたしております。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
5 ◯藤崎委員長 総括説明に対する質疑については、県政一般でお願いします。
次に、議案についての関係課長の説明を求めます。
まず、監理課長の説明を求めます。
6 ◯富永監理課長 それでは、監理課関係につきまして、部から提出しております議案等説明書に基づきまして御説明させていただきます。
なお、各課とも、この議案等説明書により御説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。
それでは、九ページをお開きください。
土木総務費の六百二十七万二千円の補正でございますが、給与条例等改正に伴う職員給与関係費の補正でございます。
なお、各課におきましても同様に職員給与関係費の補正を計上しておりますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、十ページをお開きください。
議案第九四号鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件でございます。
これは、公有地の拡大の推進に関する法律に規定する知事の権限に属する事務のうち、都市計画区域内の土地等の譲渡に関する届け出の処理など四事務につきまして、平成十七年七月に策定されました
権限移譲プログラムに基づき、平成二十九年四月一日から新たに長島町及び南大隅町が処理することとするため、所要の改正をしようとするものでございます。
なお、今回の二町への権限移譲をもって、同法に基づく事務については全四十三市町村への移譲が完了することになります。
以上で、監理課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
7 ◯藤崎委員長 次に、道路建設課長の説明を求めます。
8
◯神宮司道路建設課長 道路建設課関係につきまして御説明申し上げます。
議案等説明書の十一ページをごらんください。
第三目道路新設改良費は、四十八億五千三百十八万七千円の増額補正でございます。これは、道路改築事業費及び直轄道路事業費につきまして国の経済対策に伴う補正でございます。
次に、十二ページをごらんください。
今回事業の平準化を図るため、債務負担行為、いわゆるゼロ県債としまして、合計五億六千九百万円計上しております。
まず、道路改築事業につきましては、国道三百八十九号や県道鹿島上甑線など四カ所における道路改良工事でございます。
次に、
地方特定道路整備事業につきましては、
県道徳重横井鹿児島線や宮ヶ原大崎線など七カ所における道路改良工事でございます。
県単道路整備事業につきましては、国道二百六十七号伊佐市木之氏地区において市道として引き継ぐための舗装工事でございます。
続きまして、議案等説明書の十三ページに記載してあります工事の請負契約に伴います変更契約の締結について議決を求める件、一件でございます。
その他議案関係図表は、一ページから四ページでございます。
議案第一〇一
号一般県道鹿島上甑線道路整備(交付金)
工事藺牟田瀬戸架橋二十六─一工区の橋梁下部工の設計変更に伴う請負契約の増額変更でございます。
その他議案関係図表の一ページの位置図をごらんください。
藺牟田瀬戸架橋は全長千五百三十三メートルの橋梁で四つの橋梁から成り、
鹿島側から第一橋、第二橋、第三橋、第四橋となっております。当案件は、第三橋にかかるP9橋脚の橋梁下部工の工事でございます。
二ページの変更概要をごらんください。
当案件は平成二十六年第四回定例会において契約議案の承認を受け、丸福・
中野特定建設工事協同企業体と約四億五千四百万円で請負契約を締結しました。
三ページの標準断面図、P9橋脚をごらんください。
工事内容は、海上部で鋼管矢板により矩形に仮締切を行い、海水を排水した後に海底部を掘削し、鉄筋コンクリートにより橋脚を建設する工事であります。また、当該橋脚は中甑から約六百メートル付近に位置しており、施工に際しましては中甑のほうから仮桟橋を使って資材等を運搬し、施工するものでございます。
変更の内容につきましては、まず、海底地盤船の図で薄い実線で計画しておりましたが、実際は太い実線の状態であったことから、これに伴い、鋼管矢板の掘削長が増加しました。
次に、下段の写真1)、2)をごらんください。
これは仮締切を行う鋼管矢板ですが、ことしの一月、県内全域が積雪に覆われ、記録的な大寒波に見舞われました。その際、甑島周辺の海上では北西から非常に強い季節風が吹いており、この季節風に伴う波浪により、仮締切の鋼管矢板九本が被災したものです。このため、鋼管矢板を二メートル長くし、再設置する必要が生じました。
次に、四ページをごらんください。
仮桟橋には覆工板と呼ばれる約四千キロの鋼製の板を使用しておりますが、平成二十七年八月の台風十五号及びことし一月の大寒波に伴う波浪により覆工板が写真のように被災し、これらを復旧する必要が生じました。これらにより、約一億二千二百万円の増額変更を行うものであります。下部工については、今回のP9とP10及びP11が現在施工中でございますが、本年度中に全ての下部工が完成する予定であります。残工事は、既に発注済みの橋梁上部工と今後発注予定の橋梁部の高欄や舗装、トンネル内の照明・防災設備及び改良工事等がございますが、これらの工事につきましても計画的に整備を進め、藺牟田瀬戸架橋工区の早期供用に向けて努めてまいりたいと考えております。
以上で、道路建設課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
9 ◯藤崎委員長 次に、道路維持課長の説明を求めます。
10
◯八木道路維持課長 道路維持課関係について御説明申し上げます。
議案等説明書の十五ページをお開きください。
道路新設改良費の増額補正十八億七千八百九十二万四千円につきましては、国の経済対策等に伴う補正でございます。
十六ページをお開きください。
土木施設災害復旧費の増額補正一億九千九十九万八千円につきましては、台風十六号等によります小規模な道路災害復旧に要する経費でございます。
次に、十七ページから十八ページにかけての議案第八八号、債務負担行為でございます。
今回事業の平準化を図るため、債務負担行為、いわゆるゼロ県債として、合計七億三百三十万円を計上しております。
まず、
特定交通安全施設等整備事業につきましては、県道川内加治木線・姶良市鍋倉地区など三カ所の歩道橋補修に要する経費でございます。
次に、道路補修事業につきましては、県道石垣喜入線・南九州市福吉橋など五カ所の橋梁補修に要する経費でございます。
次のふれあいとゆとりの道づくり事業につきましては、県管理道路に植栽されております路傍樹の維持管理に要する経費でございます。
十八ページをお開きください。
県単道路整備事業につきましては、県道蘇刈古仁屋線・瀬戸内町嘉鉄地区や県道川内串木野線・薩摩川内市久見崎地区など三十七カ所における排水溝の整備や防災工事等に要する経費でございます。
次の県単
交通安全施設整備事業につきましては、県道石垣加世田線・南九州市下山田地区など三カ所の舗装整備に要する経費でございます。
十九ページの議案第九四号は、鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件でございます。
これは、平成十七年七月に策定されました
権限移譲プログラムに基づきまして、知事の権限に属する道路法に基づく事務の一部を平成二十九年四月一日から新たに三市町が処理することとするため、所要の改正をしようとするものでございます。
以上で、道路維持課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
11 ◯藤崎委員長 次に、河川課長の説明を求めます。
12 ◯川原河川課長 河川課関係について御説明申し上げます。
議案等説明書の二十一ページをお開きください。
まず、河川改良費の増額補正額二十二億三千百三十四万六千円につきましては、国の経済対策等に伴う補正でございます。
二十二ページをお開きください。
河川等災害復旧費の増額補正額六十二億五千三百四十四万八千円は、平成二十八年発生災害箇所等の事業費や公共土木施設に係る災害箇所の調査・測量を行う経費等の補正でございます。
二十三ページをお開きください。
今回事業の平準化を図るため、債務負担行為、いわゆるゼロ県債として、合計七億八千九百万円を計上しております。
まず、基幹河川改修事業につきましては、姶良市の別府川の河道掘削に要する経費でございます。
次に、県単河川等防災事業につきましては、梅雨前に行う寄洲除去等の防災対策に要する経費でございます。
次に、
海岸堤防等老朽化対策緊急事業につきましては、指宿市の東方海岸の
海岸施設老朽化対策に要する経費でございます。
次に、高潮対策事業につきましては、大和村の大金久海岸の台風期前の防災対策に要する経費でございます。
二十四ページをお開きください。
鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件についてでございます。
これは、知事の権限に属する準用河川に関する事務のうち、不動産登記法に基づく事務及び国有財産法に基づく事務について湧水町に移譲することとし、所要の改正をしようとするものでございます。
以上で、河川課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
13 ◯藤崎委員長 次に、砂防課長の説明を求めます。
14 ◯田村参事(兼)砂防課長 砂防課関係の予算議案につきまして御説明申し上げます。
議案等説明書の二十五ページをお開きください。
砂防費の増額補正につきまして御説明申し上げます。
まず、通常砂防事業費、火山砂防事業費、
地すべり対策事業費及び二十六ページの急
傾斜地崩壊対策事業費は、国の経済対策に伴う補正でございます。
次の
災害関連緊急砂防事業費は、九月の台風十六号に伴う大雨によって渓流の災害が発生した垂水市磯脇川におきまして、次の降雨等による被害を防止するために、砂防堰堤工などを緊急に施工するための経費の補正でございます。
次の災害関連緊急急
傾斜地崩壊対策事業費は、九月の台風十六号に伴う大雨によって急傾斜地に崩壊が生じた垂水市高城地区など四カ所につきまして、次の降雨等による被害を防止するため、のり面工など急
傾斜地崩壊対策防止施設の整備を緊急に施工するための経費の補正でございます。
二十七ページをごらんください。
災害関連地域防災がけ崩れ対策事業費は、激甚災害に指定された本年六月の梅雨前線豪雨に伴い、崖地に崩壊が発生した姶良市蒲生町北上一地区におきまして、市町村が実施する崩壊防止施設の整備に対する補助に要する経費の補正でございます。
次の
直轄火山砂防事業費、
総合流域防災事業費、二十八ページの
特定緊急地すべり対策事業費、
特定緊急砂防事業費は、国の経済対策に伴う補正でございます。
続きまして、二十九ページをごらんください。
債務負担行為につきまして御説明申し上げます。
総合流域防災事業の事業の平準化及び梅雨期前の施工による土砂災害防止対策といたしまして、薩摩川内市古町川など三カ所に二億八百万円を計上しております。
県単砂防事業費の事業の平準化及び梅雨期前の施工による土砂災害防止対策といたしまして、姶良市城瀬川二など七カ所に六千四百七十万円を計上しております。
以上で、砂防課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
15 ◯藤崎委員長 次に、港湾空港課長の説明を求めます。
16 ◯上大田港湾空港課長 港湾空港課関係につきまして御説明を申し上げます。
議案等説明書の三十一ページをお開きください。
まず、一般会計でございます。
海岸保全費の九千八百十五万円の増額補正でございますが、港湾海岸侵食対策事業費につきまして、国の経済対策に伴う志布志港海岸の侵食対策に要する経費の補正でございます。
直轄港湾海岸改修事業費につきましては、指宿港海岸において国が施工する事業に対する県負担金の補正でございます。
次に、港湾建設費の四億七千七百二十二万一千円の増額補正でございますが、地方港湾改修事業費につきましては、国の経済対策に伴う大根占港など五港における防波堤などの整備工事の補正でございます。
三十二ページをお開きください。
港湾施設改良費統合補助事業費につきましては、鹿児島港など四港における港湾施設の局部的な改良や延命化を行う工事の補正でございます。
次に、
土木施設災害復旧費につきましては四千六百万円の増額補正でございますが、これは、港湾施設のうち国庫補助の対象とならない小規模な災害復旧に要する経費の補正でございます。
三十五ページをお開きください。
今回事業の平準化を図るため、債務負担行為、いわゆるゼロ県債といたしまして、合計二千八百万円を計上しております。
まず、地方港湾改修事業につきましては、指宿港における防波堤整備工事に要する経費でございます。
次に、港湾施設改良費統合補助事業につきましては、志布志港における岸壁延命化工事に要する経費でございます。
続きまして、港湾整備事業特別会計でございます。
議案等説明書は三十六ページ、その他議案関係図表は五ページでございます。
議案第一〇二号の契約の締結について議決を求める件でございますが、これは、鹿児島港新港区の四号上屋一期新築工事について請負契約を締結しようとするものでございます。
以上で、港湾空港課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
17 ◯藤崎委員長 次に、都市計画課長の説明を求めます。
18 ◯森 都市計画課長 それでは、都市計画課の関係につきまして御説明をいたします。
三十七ページでございます。
まず、歳出予算の補正でございます。
中段、街路事業費のうち一億四千六百五十八万円の補正でございますが、これは、国の経済対策に伴う都市計画道路の整備に係る増額補正でございます。
三十八ページをお開きくださいませ。
今度は債務負担行為の補正についてでございます。
二件ございますけれども、いずれも平成二十九年度から三十三年度まで五年間の都市公園の指定管理者を指定するに当たりまして、維持管理に要する経費について債務負担行為を追加しようとするものでございます。
上段の吹上浜海浜公園の分に五億四千六百三十五万円、下段の北薩広域公園の分に三億八千二百八十万円を計上いたしております。
三十九ページでございます。
議案第九四号の鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件でございます。
これは、
権限移譲プログラムに基づきまして、知事の権限に属する土地区画整理法、都市計画法、建築基準法及び浄化槽法に基づく事務の一部を平成二十九年四月一日から新たにそれぞれ記載の町において処理することとするため、所要の改正をしようとするものでございます。
続きまして、四十ページをお開きください。
議案第一〇三号及び下段の第一〇四号は、指定管理者の指定について議決を求める件でございます。
いずれも鹿児島県公の施設に関する条例第六条の規定に基づきまして、都市公園の指定管理者を指定しようとするものでございます。
まず、上段の議案第一〇三号は、吹上浜海浜公園について公益財団法人鹿児島県地域振興公社を、また、議案第一〇四号は、北薩広域公園について同じく公益財団法人鹿児島県地域振興公社を、それぞれ平成二十九年度から三十三年度まで五年間、指定管理者として指定しようとするものでございます。
以上です。よろしくお願いいたします。
19 ◯藤崎委員長 次に、建築課長の説明を求めます。
20 ◯上橋建築課長 建築課関係の議案につきまして御説明申し上げます。
四十一ページをお開きください。
住宅建設費の県営住宅建設事業費四億二千二百七十五万円と既設県営住宅改善事業費四億五千五百七万二千円の増額補正につきましては、国の経済対策に伴う補正でございます。
四十二ページをお開きください。
債務負担行為の県営住宅管理費でございますが、与論町内に所在する県営住宅の指定管理者の指定に伴う後年度負担に係るものでございます。
四十三ページをお開きください。
鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件でございます。
これは、
権限移譲プログラムに基づき、密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律に規定する知事の権限に属する事務の一部を平成二十九年四月一日から新たに志布志市が処理することとするため、所要の改正をしようとするものでございます。
四十四ページをお開きください。
指定管理者の指定について議決を求める件でございます。
これは、鹿児島県公の施設に関する条例に基づきまして、与論町内に所在する県営住宅について与論町を指定管理者として指定しようとするものでございます。
以上で、建築課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
21 ◯藤崎委員長 次に、工業用水課長の説明を求めます。
22 ◯溝口工業用水課長 工業用水課関係の予算議案につきまして御説明申し上げます。
四十五ページをお開きください。
収益的支出でございますが、工業用水道事業費用の十七万八千円は、職員の給与条例等改正に伴う補正でございます。
以上で、工業用水関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
23 ◯藤崎委員長 説明が全て終わりましたので、議案についての質疑をお願いいたします。
24 ◯まつざき委員 まず十九ページ、議案第九四号についてお尋ねします。
この
権限移譲プログラムに基づいて市町に権限を移譲されるものですが、ここに、「道路法第十五条の規定による県道の維持及び修繕等」とありますが、この十五条というのは、都道府県道の管理はその路線の存する都道府県が行うとなっていますが、この二事務というのはどういうものなんでしょうか。
25
◯八木道路維持課長 道路法上の維持につきましては、除草等の行為が含まれております。それから、道路法上の管理につきましても、道路の維持や修繕を含むものとされているところです。
26 ◯まつざき委員 私がよくわからないのが、県道の維持及び修繕、除草等だとかいうのをこういうふうに市町に移譲する場合は、その費用の負担というのはどういう形になるんでしょうか。
27
◯八木道路維持課長 済みません。
先ほどの権限移譲の二事務につきましては、道路法上の第十三条、国道の維持及び修繕に関するものと、道路法第十五条の規定による県道の維持及び修繕に関するものということで、この二事務を指しております。
それから、費用負担についてでございますけれども、市町村におけます維持管理・修繕のために県から交付金という形で管理費用等を算出しまして交付しているところです。
28 ◯まつざき委員 この権限移譲で市町にとってはどういうメリットがあるのかなと思うんですけど、例えば市民・町民から要望があって、県道について、先ほどあった除草だとか修繕だとかという要望があったときに、なかなか私たちもいろいろなところに要望するんですが、財政的なハードルがあってなかなかすぐには対応していただけなかったりするわけですけど、市町にこういう権限が移譲されることによって住民や市町にとってのメリットとか生じればいいなと思うわけですが、そこら辺はいかがなんでしょうか。
29
◯八木道路維持課長 市町におけますメリットにつきましては、県管理道路と市町村道をあわせ、一体の管理が可能なために地域の実態に即した効率的・効果的な事務の執行が期待できると。それから、公民館やボランティア等による道路の清掃活動と連携をしながら、国・県・市町村道を問わず維持することにより、地域の道路は地域で維持していくという共生・協働のまちづくりにつながることが期待できるものと考えております。
30 ◯まつざき委員 経費については、先ほど県から交付金として交付されるということでしたが、かかった費用と交付金の額というのは、交付金の算定の根拠といいますか、かかった分全面的に交付金として交付されることになるのか、一定の要件なり何かがあるのかどうか。そこら辺はいかがでしょうか。
31
◯八木道路維持課長 市町村へ交付します交付金につきましては、県でメーター当たり単価を出しまして、その委託、権限移譲をします延長にメーター当たりの単価を掛けまして、そのお金を交付金として一定額交付するものでございます。
32 ◯まつざき委員 市町にとっては市道とか一体的にボランティアも活用しながら、地域の道路の整備ができるということでした。県にとってはどういうメリットが考えられるんでしょうか。
33
◯八木道路維持課長 県にとりましても、地域のまちづくりという観点から、地域の道路は地域で維持していくということにつながることも期待できますので、県としましても効率的・効果的な事務の執行という面からも有効に維持管理ができると考えております。
34 ◯まつざき委員 県道で権限が移譲されるわけですけれども、県道において県が直接するところと市町がするところと分けられるものなんですか。それとも、全面的にそこの地域の県道の整備については、県は直接行わずに全て市町に移譲されるものなんですか。
35
◯八木道路維持課長 権限移譲する内容につきましては、あらかじめ市町村と一緒に協議を行いまして市町村でできることを項目を決めていただきまして、その協議内容の合意に基づきまして交付をしているところでございます。県道と市町村道の区分につきましてはどこからどこまでということで延長を決めますので、その分については市町村にお願いをしているということで、お互いの協議のもとで合意ができた区間につきまして草刈りですとか植栽の剪定とかをお願いしているところでございます。
36 ◯まつざき委員 協議の上で合意ができた区間ということですので、わかりました。
次に、全体として、国の経済対策に伴う補正ということでそれぞれの課において幾つも事業が組まれているわけですけど、これらの中身というのは、もともと計画があったのが国がこういうふうに大型の経済対策に伴う補正を行うことになって前倒しでできるようになったということなのか。中には、計画はなかったけれども、今回新たに事業として行えるものができたものもあるのか。そこら辺、一つ一つじゃなくて結構なんですが、何か特に新たにできることになったものがあれば御紹介いただきたいと思います。
37 ◯橘木公共事業調整監 今回の補正予算についての中身でございますが、今、委員御指摘のありましたとおり前倒しでございまして、予算がなければ翌年度するものを今回前倒しで執行するものでございます。
38 ◯まつざき委員 わかりました。
四十ページに指定管理者の指定の議案があります。この第一〇三号と第一〇四号についてお尋ねしたいんですが、これはいずれも公園の管理ですが、指定管理者が県の地域振興公社ということになっています。
まず、確認したいんですが、どちらも公募と聞いていますが、応募が何件あったのか。それと、それぞれ応募額が幾らであったのか。前回と今回と、前回の指定のときと比較して教えてください。
39 ◯森 都市計画課長 まず、指定管理者、公募で今回選定をいたしましたけれども、応募は吹上浜海浜公園、北薩広域公園、両公園とも一団体からのみでございました。それから、応募額でございますけれども、今回の応募額は三十八ページ、債務負担行為の補正ということでお示ししております限度額が今回の応募額とイコールということになっておりますが、これは平成二十三年からの五年間でございますが、この間消費税のアップ分とか、北薩広域公園の供用区域面積のアップとかいうのもありましたけれども、それらを込みで比較いたしますと、今回の吹上浜海浜公園の額は約二%程度高くなっているということでございます。それから、北薩広域公園につきましては、前回の額に比べて一九・九%、約二割程度アップをいたしております。これは、新しい区域を供用開始したことによるものでございます。
以上です。
40 ◯まつざき委員 確認をしたいと思っていたのも御答弁いただきましたので、消費税の増税額分とか、北薩広域公園はのびのびゾーンが整備されて、管理区域が三十二・二ヘクタールから四十四ヘクタールへと一・三六倍に広がっていて、その分も反映されているのかというのをお尋ねしたかったんですが、今の御答弁でそれも反映されていると理解してよろしいですか。(「はい」という者あり)わかりました。
あと、従業員の賃金に関してなんですが、この場合、地域振興公社の従業員という形になるわけですけど、例えば前回の指定時、二十三年当時というのは最低賃金で考えると、最低賃金は六百四十七円、それが今回は七百十五円と増額しているわけです。時給にして六十八円増加しているわけです。もちろん、単純ではないと思いますが、当然ながら最低賃金はクリアしていると思うんですが、まず、最賃がクリアしているかということと。あと、公の施設である公園を管理を指定されて働いている方たちです。この間、最低賃金でも大幅にアップしているんですが、従業員の皆さんというのは賃金というのがアップしているかどうかというのは承知しておられるでしょうか。お願いします。
41 ◯森 都市計画課長 まず、最低賃金の件でございますけれども、最低賃金はクリアをしているということは全職種について確認をいたしております。それから、五年前に比べてどうであったかということにつきましては把握はいたしておりませんけれども、しっかり賃金表の確認ですとかあるいは規定の確認等を通じまして、その内容についてはある程度確認をしているところでございます。
42 ◯まつざき委員 単純ではないとは思うんですが、全体的に最低賃金も引き上げられている中で、従業員の皆さんが継続して働いていれば経験給なり年齢給なり、通常であれば上がっていくべきですので、それが増額があるかどうかという確認をぜひしていただきたいと要望しておきます。
あと、応募が地域振興公社一件だったということですが、ほかに団体として応募がなかった理由としてはどういうことが推察できるというふうに思われますか。
43 ◯森 都市計画課長 応募自体は一者ということでございましたけれども、その前に説明会というのを開催いたしております。それぞれ、北薩広域公園につきまして地域振興公社も含めまして三者、それから、吹上浜海浜公園につきましては二者が説明会に参加をされたところでございます。一者しかなかった理由というのを推察するのは難しいんですけれども、応募されなかった方にヒアリングをいたしましたところ、自分たちがしていた実績に比べて面積が非常に広くて植栽管理がすごく大変そうだというのが一点、それから、いろんなイベント、企画のイベントがありますけれども、たくさんのイベントを行うのがなかなか難しいなといったような御意見が聞かれたところでございます。
44 ◯まつざき委員 民間の方たち、企業というのは、もうけが上がらなければ、利益がなければ受けられないというふうに思うんですね。苦労の割には利益がないと、もうけが少ないということだと思うんですね。地域振興公社は一〇〇%県の出資の公益財団であるからできることで、また経験の積み重ねもあるのでできることだろうと思うんですね。先ほど最低賃金はクリアしているというお話でしたが、そもそも最低賃金自体が低い水準であるので、それをクリアしていればいいというものではないと思うわけです。指定管理者制度で民間を含めて指定をして公費がそこに使われている中で、効率化とか行財政改革が先行して「官製ワーキングプア」と呼ばれるようなものを生み出すことは許されないと思うわけです。
以前は三年を切っての指定ということで、前回からは五年ということで再指定となっていますが、そういう期間を区切ってであれば雇用の安定という点では、雇用自体が五年おきに切られるかもしれないということで不安定なことになるわけですね。今回も応募が一件だけだったと、説明を聞いたけれども、先ほどのお話のように大変だということで一件だけだったというふうなこととすれば、五年後の次回は特定とするかもしくは直営に戻して委託等で対応するだとか、委託も結局安定した経験が積み重ね、雇用が安定しているということが必要条件なわけですけれども、この指定管理者自体の二つの公園に対しては指定管理者を置くということ自体のあり方についても検討すべきだと思うんですが、そこら辺の可能性といいますか、いかがでしょうか。
45 ◯森 都市計画課長 指定管理者制度は県全体としてでございますけれども、公の施設につきまして住民のニーズにより効果的・効率的に対応するというために、民間事業者が有するノウハウを活用して住民サービスの向上と、それから経費の縮減といったことを図る観点から導入されたものでございます。公園は、スポーツやレクリエーションを通じまして、また県民の方の福祉の向上ですとか文化的な部分の向上ですとかをする目的で設置されているものでございまして、これは民間事業者が有するノウハウを非常に活用しやすい分野ではないかというふうに考えております。そういうことから、直営に戻すということは少し考えられないというふうに考えてございます。
それから、指定管理者制度自体は基本的には公募でとされておりますので、今回公募という形でさせていただいております。また、そういうやり方でうまくいくのかどうかというのはしっかりと見ていかないといけないと思います。その先はまた次回検討するということになろうかというふうに思います。
46 ◯まつざき委員 四十四ページには第一〇五号に同じく指定管理者で県営住宅、与論町の県営住宅の指定管理者を与論町にという議案ですが、ここは公募でなく特定と聞いていますが、特定にされた理由は何でしょうか。
47 ◯松尾住宅政策室長 与論町内の県営宇和寺団地につきましては、平成二十四年九月から与論町を指定管理者として指定しているところでございますが、平成二十九年三月で契約が終了するために、今回、二十九年四月から三十四年三月まで指定管理者の候補として選定したところでございます。この理由といたしましては、第一に、この団地が所在する与論町からの管理の申し入れがございまして、町営住宅管理の実績、ノウハウを有する同町において隣接する町営住宅と一体的に入居者の募集、管理等を行うことで効率的な管理が図られるとともに、住民にとっても窓口の一本化などの利便性が向上するものであるということ、それから、第二に、この団地は二十四戸と小規模でございまして、公募をしたとしても管理コストの低減など民間委託による大きなメリットが期待できない、こういった理由から特定としたところでございます。
48 ◯まつざき委員 わかりました。
指定管理者の件については特定と公募とあるわけですけれども、施設の性格だとか住民、管理のやり方だとかそういうのを考慮して、受ける側の団体にとってプラスになるということ、ひいては住民サービスの向上にも結びつくということですので、ぜひ、二つの公園についても今後また次の五年後に指定管理者への指定のあり方ということで、特定ということも含めてぜひ御検討いただきたいと思います。
以上です。
49 ◯下鶴委員 私からも同じく議案第一〇三号、第一〇四号、指定管理の二件についてお伺いをいたします。
今回、前回までは特定でやられていたかと思いますけれども、今回公募になったということは、条例上も公募が原則となっておりますし、私は高く評価をするところであります。
一方で、直営でなく指定管理者制度をとるからには理由があるはずでありまして、これは単なるコストカットではなく、先ほど少し御説明もありましたけれども、住民サービスの向上ということがこの指定管理者制度の趣旨であろうかと思います。
そこで、まず、お伺いしたいのが、この両公園について指定管理者制度を活用する理由について、具体的に県民に対してどのような成果を出す施設を目指しているのかということが一点目。
そして二点目は、それに照らして評価基準というのが策定されているべきであると。つまり、この両公園が県民に対してこういう成果を出す施設であるべきだという考えから、それをどれぐらい満たすのかといった物差しが必要であろうかと思いますけれども、その評価基準についてもどうなっているのか、お示しください。
50 ◯森 都市計画課長 まず一点目、なぜ、直営でなく指定管理者制度を活用するかということに関連したお尋ねでございます。
先ほども御説明申し上げましたけれども、指定管理者制度は、住民のニーズにより効果的・効率的に対応するため、民間事業者の有するノウハウを活用し、住民サービスの向上及び経費の縮減等を図る目的で創設されたものでございます。この二つの公園は、公園自体はさまざまな目的を持っているわけでございますけれども、特にスポーツやレクリエーションを通じて県民の福祉の増進と生活文化の向上に寄与するということを主な目的といたしております。つまり、県民の方々に来ていただいて楽しんでいただくということが大変重要な施設でございます。このような分野に関しては民間事業者の有するノウハウを活用することが大変有効でありますので、これまでも直営ではなく外部に委託して管理運営を行ってきているところでございます。そういうことで、直営ではなく指定管理者制度を使っているということでございます。
それから、指定管理者の評価の基準でございますけれども、これは公募に当たっての選定基準と大部分かぶる部分がございます。指定管理者としての実績の評価をするに当たりましては、特に公園の効用を最大限発揮させることができたかどうかという点が最も重要であると考えております。そういう面からいいますと、さまざまな、開園時間の延長ですとか、スポーツ大会の誘致ですとか、あるいは公園の特性を生かしたさまざまなイベントを企画してお客様を呼ぶという努力をしているかどうか、そして結果として公園利用者数が伸びているかという点、それから、これは包括的にアンケートという形で調査をいたしておりますが、そういう中で、「よい」あるいは「とてもよい」と回答した方々の割合というのがどんな感じになっているのか参考にして、私どもとしての評価をするということにしているところでございます。
51 ◯下鶴委員 ありがとうございます。
今、住民ニーズへの対応ということでアンケートの話も答弁がありました。住民ニーズがどこにあるのかということを探るためには、利用者、住民の方々の声をしっかり聞いていかなければならないと考えております。その中で、今、最後にアンケートの件、言及ありましたけれども、このアンケートは誰がとっている、どこに提出することになっているんですか。
52 ◯森 都市計画課長 これは県としてアンケートをするということで様式とかも定めておりまして、これを配布し、回収するのは指定管理者を通じてやっていただいているということでございます。
53 ◯下鶴委員 一点、確認したいんですけれども、具体的なニーズのアンケートについては指定管理者、事業者が開封して分析していい話だと思いますが、一方で、いいか悪いか、その評価についてのものは発注者である県がとるべきなんじゃないかなと思うんですね。というのが、もし、懸念として申し上げるのが、例えば利用者のアンケートの結果が当然に次の指定管理を審査するときに大きな要素になるべき話でありますが、そのときに悪いものがたくさん来たときに評価される側が取りまとめるようでは公平な結果が担保されないと思いますので、そこについては発注者である県がとるべきかと思うんですが、現状どうなっていますか。
54 ◯森 都市計画課長 先ほども申し上げましたけれども、アンケート票の様式やどういったことを聞きたいかという点につきましては、県が項目を作成し、その配布とそれから回収、それから集計まで指定管理者にしていただいております。集計した結果と、それからアンケートそのもの自体は私どもにお届けをいただいて、そして分析をして、フィードバックしていくと、そういうような仕組みになっているということでございます。
55 ◯下鶴委員 この件は、たしか私、四年、五年ぐらい前に話をさせていただいているかと思います。つまり、指定管理者、事業者の評価にかかわるものについては、評価を受ける側が集計してはこれは公平性を担保できるんですかという問題を提起させていただきましたけれども、先ほど申し上げましたけれども、具体的に、こういうものが使いやすいもしくはこういうものをつくってほしいだとかそういうものについては指定管理者である事業者が集計して、具体的に現場でフィードバックしていけばいい話だと思うんですけれども、一方で、事業者の評価にかかわる部分については、そこに集計させては公平性を担保できないんじゃないか。そこに関してだけでも県で取りまとめ、集計、分析を行う必要があると思うんですけれども、現在のお考えをお聞かせください。
56 ◯森 都市計画課長 第一義的には配布と回収は指定管理者にしていただくと、第一段階の集計も指定管理者にしていただく、回収したアンケートと、それから集計をした内容について私どもにお届けをいただいて、私どもとしてもチェックをさせていただいているということでございます。
57 ◯下鶴委員 確認ですけれども、特に今回、旧指定管理者、旧事業者を引き続き指定しようとするものですけれども、今までの五年間ですね、このときの評価に当たっても、そのアンケート結果は原本も含めて県でしっかりとチェックをしているという理解でよろしいんですね。
58 ◯森 都市計画課長 アンケートの回収、配布、集計を第一義的に指定管理者でしていただいて、そして私どもとしてそれをチェックして、それを指定管理者とともにフィードバックして、よりよい管理に生かしていく、そういう姿勢で臨んでいるところでございます。
59 ◯下鶴委員 わかりました。ありがとうございます。
60 ◯前野委員 まず、第一〇一号の変更契約に関してですけれども、先ほどの説明で大体理解はするんですが、台風あるいは季節風による架設物が被災をしたということになっているんですが、関係図表があって非常にわかりやすいんですが、三ページの当初想定をされていた地盤線、十三メートル、十四メートル角ぐらいの締切なんですが、この狭い範囲が想定地盤線という、事前の調査といったようなものはどの程度なされたのか。あるいは、この想定地盤線まで被災を受けたのか。そのことについて、教えてください。
61
◯神宮司道路建設課長 当初この細い線で設計をしたところでございますけれども、これの根拠につきましては、海上に船を浮かべまして船の上から測量を行ったところであります。極力精度が高い形でやったところでございますけれども、波の影響等で実際誤差が生じたところでございます。この太線につきましては、実際に海底のほうを探りまして、実際の高さを当たったところでございます。変更した地盤に対しまして、被災した設計を再度やり直したところでございます。
62 ◯前野委員 わかりました。
それじゃ、もともとの地盤線がこの太い青線だということですね。
63
◯神宮司道路建設課長 はい、そのとおりでございます。
64 ◯前野委員 わかりました。
それと、今この写真等々で被災の状況というのはよくわかります。波が荒い状況というのもよくわかるんです。「被災」という言葉にしますけれども、災害を受けたときから既に変更契約をしなければならないような状況になっているわけですね。杭の高さも変わってくるし、打ち直しをしたんだと思うんですけれども、最終的には金が伴うわけですから、変更増という形になってくるわけです。現場と施工業者との間でやりとりをして最終的に工法を決めて、変更増に伴う金額の増というものもあらかじめ大体どのくらいだということを予測をして、現場には指示をされると思うんですね。このままでは増波が来てしまって、またほかの部分までやられてしまうということがあって、とにかく急いで鋼管杭を、長い杭を打ち直さないといけないという現場での判断があって、そのあたりの判断というんでしょうか、仕組みについて少し教えてください。
65
◯神宮司道路建設課長 設計変更につきましては、現場条件の変更等により設計当初と内容を変更する必要が生じた場合には請負者と工事打ち合わせ簿により協議を行って、変更が必要であると協議の結果なった場合には変更指示書というもので指示を行っております。この変更指示書が幾つか出た後に、最終的な変更契約というものを行っております。これらの手続につきましては、契約書、それから契約規則、それから事務処理規程に基づくものでございます。今回の場合、変更の内容としまして、昨年の台風、それから、ことし一月の冬期風浪というような、異なった時期で変更が生じるようなことが起きたわけでございます。この工事自体は来年の三月までの工期でございます。この時期に変更案件をまとめたというのは工事がある程度一定の形ができ上がったこと、それから、本年の台風等がもう一応見きわめ終わりましたので、これ以上の大きな変更はないだろうということで、本議会に提案させていただいたところでございます。
66 ◯前野委員 よくわかりました。
変更に際しては現場での打ち合わせ簿、そしてそれに伴う変更、これこれ変更しなさいという指示書、そういったもので今回の変更契約に至っているということなんですけれども、現場は当初予定をしていた工法あるいは期間も含めて既に終わっていないといけないわけですけれども。被災を受けて変更指示書によって変更工事を今からやるということはもちろん考えられないわけです。もう同時に進行しているということになるわけですね。
67
◯神宮司道路建設課長 変更につきましては、大きな工事は議会の間隔で変更契約を上げさせていただいているところでございます。ある程度の変更がこれで固まったという段階で上げさせていただきますので、今回の変更はこれで終了と考えておりまして、もう少ししますと工事も完全に終わる予定でございます。
68 ◯前野委員 わかりました。
それから、議案第八八号第二表なんですけれども、債務負担行為に平準化という表現が各課あるんですが、この平準化の意味を教えてください。
69 ◯橘木公共事業調整監 議案第八八号についてのお尋ねでございますが、この議案第八八号の第二表のうち、公共事業及び県単公共事業の債務負担行為はいわゆるゼロ県債でございまして、施工時期の平準化を図るためのものでございます。施工時期の平準化は、施工体制の効率化による生産性の向上を通じまして、公共工事の品質の確保あるいはその担い手の中長期的な確保に寄与することから積極的に取り組んでいるところでございます。このゼロ県債につきましては、一般的に事業が少なくなります年度当初の事業量を確保するということを主な目的として取り組んでいるものでございます。
70 ◯前野委員 わかりました。
一般的に平準化ということを言われていますから、大体そういうことだろうとは思っていたんですけれども、何か特別に今回こういうことを気がついたもんですから、お尋ねをしたところでした。ありがとうございました。
それから、引き続き。指定管理の関係です。
先ほどまつざき委員と下鶴委員からもあったんですが、五カ年という非常に長い間やっていくわけですが、この間というのは物価の関係、物価上昇の関係、資材の関係、事務経費の関係あるいはまた管理費等々増加していく可能性が高いわけですが、そういった増額に対する指定管理料の引き上げといった仕組みができ上がっているのかということと、指定管理者制度を導入をしてから長くはないですけれども、過去においてこういった理由によって増額をした経緯があるのか。まず、そのことについて教えてください。
71 ◯森 都市計画課長 指定管理者制度におきましては、管理に伴う収入や支出がふえても減っても指定管理料の増減、精算といったほうがいいんでしょうか、そういったことは基本的には行わないというふうにいたしております。これは適正な管理を行うことが第一義的に重要でありますが、その上で指定管理者が行った努力、これが利益といいましょうか、インセンティブにつながると。そういうような仕組みということでございます。ただ、大きな災害など予期できない事情によりまして大きな影響が生じるという場合には協議をするというような仕組みになっているところでございます。都市公園の管理でいいますと、これまでで申し上げれば五%から八%に消費税がアップした、これにつきましては増額を全県的に行っておりますけれども、増額を行いました。これは、あらかじめ上がる時期がわからなかったような事情があって、最初見込むことができなかったので、そうしましたということでございます。それから、北薩広域公園において供用区域の拡大をしましたので、そのときにも管理費の指定管理料の増額を、議決もいただきましたけれども、お願いしたという経緯がございます。
以上でございます。
72 ◯前野委員 わかりました。ありがとうございます。
今後消費税がこの契約期間内に上がるんですが、そのあたりの取り扱いはどうされますか。
73 ◯森 都市計画課長 三十一年十月から消費税が一〇%に上がるということになっておりますので、これは既に見込まれております。
74 ◯前野委員 ありがとうございます。
それから、次の質問ですけれども、指定管理者である振興公社の中身のことで。そう深いところまではわからない部分もあるかもしれませんけれども、大方が地域振興公社が県内の県立公園等々については、私は大隅ですが、大隅広域公園についても振興公社です、今回の提案の議案も振興公社ということになっているんですが、振興公社が果たしてそれだけ人材を持っているんだろうかという心配もあるわけです。私は、公社としては鹿児島から人を派遣するよりも、現地での職員の採用とかあるいは作業をしていただく専門家とかいったような方々を現地で採用をするということをしたほうが効率的ということもあったりすると思うんですけれども、そのあたりについてこれまでの実績も含めて、地元での採用といったような観点をどう取り組まれているかについて少し聞かせてください。
75 ◯森 都市計画課長 公社にお伺いいたしましたところ、特に地元で採用するというような条件をつけているわけではないそうですが、特に作業員ですとかあるいは補助、補助的な業務に携わる方々が多数おられますので、そういった方々は通勤圏内といいましょうか、地元市町村に近い方々が採用されて頑張っておられるというふうに聞いております。
一方、管理的な、例えば所長ですとかそういった方々はマネージメント的な経験ですとかが要請されている部分もありますので、公社の中で勉強しながら、さまざまな箇所を異動するような形でなさっておられるというふうに聞いております。
76 ◯前野委員 私は大隅広域公園によく行くんですが、今おっしゃったように、所長が公社の正規な異動を伴う職員の方、あとは長期の嘱託職員みたいな方々ですね、そういった方々がおられて、そして作業員ももちろん、あそこは肝付町と旧吾平町、鹿屋市ですけれども、そこにまたがっている公園ですから、そのあたりからの現地雇用ということもされているようです。雇用という意味でいうと、公園内で働きたいという機運を持っている方々というのはいっぱいおられますから、地元で採用、雇用の場の確保という面では引き続きそういう体制をとっていただきたいという要望もさせていただきたいと思っているところです。
賃金労働条件については、先ほどまつざき委員の質問のところで理解をしましたので、このことについてはこれで終わりますが、もう一点だけ、広域化の利用をされる方々、利用者と管理をされる方々とのいろいろな問題があるわけです。公社の方々というのは県が直営で管理をしていたときよりも利用者をふやさないといけないんだという思いを持って、いろいろなイベントに取り組んでおられるんです。例えば、今、グランドゴルフが非常に盛んです。そうした状況下で、結構時間がたって植え込み面積が広がってしまった。施設や構造物を壊すとかじゃなく、植え込みを半分だけカットをしてもらえば、例えば百五十人しかできない大会規模を二百人の規模にできるんだと。つまり、グランドゴルフ場のコートを若干広げるという、そういうことがあるわけです、実際はですね。そういうときに、利用者の方々と管理者の方々との間で何かいろんな問題あるいは要望等について聞き取りをするような協議会とか何とかというものはでき上がっていないんでしょうか。
77 ◯森 都市計画課長 今のお尋ねは、利用者と、それから管理者との間でというお話でございましょうか。
78 ◯前野委員 はい。
79 ◯森 都市計画課長 全ての公園につきましてそういったものがあるというわけではございませんけれども、折に触れ、地元の人たちとの会議という形なのかわかりませんけれども、話を聞くという機会は一定設けているというふうに理解をいたしております。システマチックなものかどうかというと、そうでないときもあるというふうに聞いておりますけれども、地元の方と話をする機会というのはできるだけ設けるようにしているというふうに聞いております。
80 ◯前野委員 一例を申し上げますと、先ほど申し上げたような、規定の工作物ではなくて植え込みを少し動かしてもらいたいあるいは除却をしてもらいたいという声を以前都市計画課に届けたことがあるんですけれども、広場だという設計コンセプトを壊してしまう、植栽をどけることによって壊れてしまうんだという説明で、全く取り組まれていないんです。これは管理者が振興公社ですから、結果的には利用者が幾ら言っても動いてくれない、あるいは利用者を少しでもふやしたいと、かねて利用される方々がそういうふうに申し出てもなかなか聞いていただけないという声があったりするんです。そのあたりの柔軟性について、それはコンセプトを壊してしまう、意味を失ってしまうことなのかなという気もしたんでしたけれども。県立公園の利用者がどんどん少なくなっていってしまう、公社や指定管理者がいろいろな努力をされて、利用者増を図ろうとされている。そうした中で発生する問題等について、もう少し柔軟的に考えられないのかということについて見解をお聞かせください。
81 ◯森 都市計画課長 公園の管理に当たりましては、今お話があったようなことも含めましてさまざまな要望ですとかあるいは御意見、こういったものをいただくわけでございます。私どもも指定管理者制度のもと、先ほど申し上げた公園の設置の目的を達成するためにできること、できないことをしっかりと見きわめて対応をしていくようにしているということでございます。基本的には個々のケースに対応いたしまして、先ほどのお話もそうですけれども、公園として大事なものは何なのかということを判断してやらせていただきたいというふうに思っております。
82 ◯前野委員 ぜひ、私に相談があったのは柔軟的にもう少しできないんだろうかということがありました。
それから、再委託をされます、例えば体育館とか再委託をされますけれども、その再委託の管理が非常に、一言で言うとお粗末だという指摘も受けるんですが、指定管理者が再委託に出す場合の選定のあり方、再委託業者の決め方は指定管理元である県はどの程度まで関与ができるのか、全くもうできないのか教えてください。
83 ◯森 都市計画課長 指定管理者制度のもとで再委託をする場合には、事前に県の承認を得るように定めております。北薩、吹上、大隅も含めましてでございますけれども、これまで基本的には自家用電気工作物の保安業務ですとか消防用施設の点検あるいは合併処理浄化槽の維持管理ですとかそういった特殊な資格とか技術とかそういったものが要るものやあるいは管理事務所等の夜間の警備、それから、体育館についても再委託をするというケースがあるということでございます。これについては、どういう業務について承認をするのかということを私どもとしてチェックをしているということでございます。誰にというところまでは実際チェックをしがたいところでございます。なお、地域振興公社におきましては、基本的には県と同様、複数業者の入札によって委託をする業者を決めておられるというふうに聞いております。
84 ◯前野委員 大体そういうことなんですが、そうした中で一つの箱物、体育館なら体育館を管理をするあるいは体育館の周辺の植え込みとか掃除とかそういったようなものまで含めて、この区域は再委託をされた業者が管理をするんですということになっているんですけれども、先ほど申し上げたように、通常と大分違うという話をよく聞くんです。ですから、例えば公社が一年たった後に、目的とした管理がされていないという評価をするようなシステムをつくっておいて、そして再委託業者については公社で適切な対応をするということが必要なような気がするんですが、そのあたりの考え方を教えてください。
85 ◯森 都市計画課長 先ほど下鶴委員の御指摘の際にもお答えいたしましたけれども、例えば県民のアンケートですとかあるいは知事へのたよりですとかあるいは課に直接お電話をいただいたりして、ある程度評判が悪いと申しましょうか、そういった部分について耳にすることがあればそれは当然対応をしていくと。満足度調査の中でも御意見をいただければ、それはフィードバックをして対応するということにしているところでございます。
以上です。
86 ◯前野委員 わかりました。どうか、またよろしくお願い申し上げます。
終わります。
87 ◯藤崎委員長 ただいま指定管理者議案に関する集中的な審査が続いておりますが、これに関しては、ほかにございませんでしょうか。
[「なし」という者あり]
88 ◯藤崎委員長 よろしいですか。
では、そのほかありましたら、お願いします。
89 ◯瀬戸口委員 災害復旧についてお尋ねいたしますが、私の地域は今回大変大きな災害をしたんですけれども、昨日も、私は大隅町に住んでおりますので、市役所等をゆうべ九時ぐらいに見ますと電気がこうこうと上がって、土日もなく、夜もなく、少ない技術者で、耕地関係の事務所や畑かんセンターが残っているから、夜中までいつも電気が上がっていて大変だなと思っているんですけれども、今度台風十六号で先ほど説明がありましたけど、それぞれの課で今取りまとめているのは何カ所で、そして今どのような状況なのか、そして、いつごろそれが完成を目途に今されているのか、お聞きいたしたいと思います。特に、今一番私もびっくりしたのは、軽トラックで三日間ぐらい回ったんですが、今回は県管理の河川が堤防を壊したり、水田に乗り上げたり、高隈もそうでしたけれども、曽於地域も大変多いですので、その辺のところがわかっていたらお聞かせください。
90 ◯川原河川課長 十六号による公共土木施設災害の被害状況なんですけど、まず、県工事分で三百十カ所、被害報告額が約九十四億円、市町工事で二百五十一カ所、被害報告額で約五十五億円です。そして、県全体といたしましては、五百六十一カ所の約百五十億円となっております。それから、スケジュールにつきましては、今週・来週で全ての災害査定を終えます。災害査定を終えると同時に、また順次発注していく予定です。工事につきましては、二十九年度中の完成を今目指しております。
以上です。
91 ◯瀬戸口委員 私は、先日、難しい相談を受けまして。県河川が堤防を壊して水田の中を川が流れているんですね。そのとき耕地災害は耕地災害で、また河川の敷地内であれば両方でやられるわけですか、復旧は。
92 ◯川原河川課長 そのようなふうになります。
93 ◯瀬戸口委員 実は難しかったのは、そこは裏が山でありまして、そこに大体二ヘクタールぐらいの水田があり、米がまだ残っておりました。そして、転作として飼料もあって。その河川敷の横に農道があっったんですが入れないんです。「今まで何でこんなに放っておいたのか」と市役所に聞いたら、「いや、それは違うんですよ」って、ここはもう県の管理だから市役所じゃ仮設道路もできないんだということで数カ月も置いていて、まだ二週間前のことです。私もびっくりして、県にも市にも現場を見ていただきたいと思うんですが。河川のところしか農道がないと、河川敷でしょうね、多分ね。そこに農道が一本あって、そこがやられてしまったということですね。私もどっちがしていただくのかと思ってですね。
94 ◯川原河川課長 河川沿いの道路は、普通農道とか市町村道もあるんですけど、県道なんかも、その場合は兼用協定を結びまして、どちらでも災害はとれるような形になります。だから、その場合は当然二重採択防止という覚書を結びます。例えば土木が護岸をやると同時に農道をやるとか、農道が農道をやると同時に河川の護岸もやるという制度もありますので、それはどちらでもできるような形になります。
95 ◯瀬戸口委員 それはわかったんですけれど。要するに、査定を受けてから、今からやると。まだ四千平米ばっかりの米は立っており、河川の低いところは砂と流木で全部埋まっておりました。しかし、少し高い二、三メートルのところはまだ、大体一ヘクタールぐらい牛の飼料と米が四千平米ばっかり残っているんです。それがなかなかそこまで行けない。私が見たところは寄洲もいっぱいありますので、軽トラックが入るか農機具が入るぐらいの、市町村ではそういうときには農道を仮工事をしてくれますけど、県はそういうのは余りやらないんですか。
96 ◯川原河川課長 県がやる応急工事につきましては、例えば護岸が壊れて、大型土のうを積んだり、いろいろしはするんですけど、あとはたくさん埋塞したら、当然三〇%以上河積を埋めるような形は、災害の応急工事でやります。また、農地につきましては、今査定を行っていますけど、査定が終われば当然河川工事をする場合も仮設道路が要りますので、その際に相談していただければ仮設道路をつくりますので、個別に相談したいと思います。
97 ◯瀬戸口委員 当然市民から市役所に連絡が行くわけですから、そういう話し合いを県に市役所もまずしなくてはいけなかったんじゃないかなと思っているんです、このおくれた理由はですね。しかしながら、市役所も大変パニックしておりまして、それどころじゃないという感じで、全然協議していませんということでしたのでお聞きいたしたところであります。やはり、できるだけ二十九年度中ではあるけれども、特に大隅もそうですけれども、河川敷は全て大体水田なんですね。できたらそういうところに限っては来年度の五月ぐらいまでには何とか耕作ができるように要望もしたいと思うんですが、そういうところは優先的にできますか。
98 ◯川原河川課長 また、支所と市と打ち合わせして、その辺をうまくできるような形で、査定が先ほども言いましたように今年度中で終わりますので、早く発注して、道路をつくるなりするのは個別にまた相談したいと思います。
99 ◯瀬戸口委員 相当長い河川がやられておりまして、私もびっくりしたんですが、曽於に江戸時代からあった文化財の石の橋も今まで一回も崩れたことはない、高いところにあったのに二橋とも跡形もなく流れていたということは、相当な山が崩れ、流木がそれを堰としてやったんじゃないかなと思っておりますし。
そこで、もう一つだけお伺いするんですけれども、ダムの下の食品会社と加工業者のところに行きましたけれども、近年もう三回ぐらいやられたと。ですから、堤防とかをつくられるときは大体雨量何ミリぐらいを想定されているか、また、新しく護岸の整備をされるときは、大体何ミリ降るまでは大丈夫だと、あふれないと想定されているか。決壊すれば別ですけど、どうなっているんですか。
100 ◯川原河川課長 河川改修計画をあっせんするときは、川によって、あと資産価値によって、例えば新川とかはダム込みで百分の一とか、奄美大島の場合は三十分の一とかやるんですけど、それとは別に鹿児島県で言っている河川整備率につきましては、一時間六十ミリの雨に耐え得るようなもので、今、整備率が約四六%になっております。鹿児島県の河川は四百五十九河川、流路延長が二千五百キロありますので、まだ四六%しか改修率が行っていないと。実際の堤防の高さは計画河川なんかは、例えば庄内・溝之口川では、堤防高についても確率年に応じまして決まるようになっております。通常の整備率でいうと、約六十ミリ対応の河川ができた場合に鹿児島県は考えております。
以上です。
101 ◯瀬戸口委員 最後にしますけれども、毎回毎回壊れているということをお聞きしますと、もう全然進展がないんですね。今回も垂水では百五十とか、私どもの町でも百三十数ミリが一時間に降ったということであれだけの河川流域の災害が出たと思うんですけど。何とかしていかないと、六十ミリなんか一年に一回ぐらいはあるんじゃないかというように感じますので、ぜひ何とかいい方法を考えていただきたいと要望したいと思います。
102 ◯宝来委員 藺牟田瀬戸架橋に戻らせていただくんですけど、災害認定をされたということだと思うんですけど、災害の認定自体は、ほかの雪害とかそういうものがあるから認定されたのか、個々の案件として認定されたのかというのは、どのような条件で災害と認定されたのか。設計上のものではなくて、自然災害が原因だという。その要件というのはありますか。
103
◯神宮司道路建設課長 通常の工事におきましては、ある程度現場条件によって現場の形が変わったりとか、最初の条件が変わったりとかいうことがあろうかと思いますけれども、それは当初契約の中で済ませている部分がございます。ただかなり大きな変更、外的な要因によるこういうような公共の、公共と申しますか、台風とか自然の災難と申しますか、こういうのに関しましては公共事業でやっておりますけれども、国にこのような災害が自然災害によって生じましたというような手戻り申請というのを行うことにしております。手戻り申請をした上で認められた場合は、その工事の中で設計変更において処理をするということで対応をしております。この案件は国に手戻り申請をいたしまして、必要な内容を変更にて措置をするということの説明をしたところでございます。
104 ◯宝来委員 では、流れ的には災害を県が調査して、交付金事業なので、国にまずは手戻り申請を出して、許可が出たので、県としては補正として上げたという、その流れで間違いないということですか。
105
◯神宮司道路建設課長 そのような流れで今回の災害対応はいたしております。
106 ◯宝来委員 その申請に対しての審査というか調査というのは国が直接出向くこともあるんでしょうか。
107
◯神宮司道路建設課長 基本的には現地の写真等を持って九州地方整備局のほうに現地の状況を説明しております。今回は、現地での現場の確認というのはなかったと思っております。
108 ◯宝来委員 以上です。
109 ◯松里委員 関連で、議案第一〇一号の藺牟田架橋の二十六─一工区、議案として出てきているわけでありますが、この鹿島上甑線ですか、これは何年度に道路改良、橋梁、終了する予定になっているんですか。
110
◯神宮司道路建設課長 非常に冬季の波浪とか、それから毎年台風も来ておりまして、台風の直接的なそばでの影響というのもございますけれども、かなり遠いところでの波浪の影響等もございまして、当初計画している時期からいたしますと、全体の工程が一割程度おくれているところでございます。ただ、工事といたしましては平成三十年、厳しい改修条件のもとでございますけれども、平成三十年を目指すということで現場にも一緒に頑張ってもらうようにしておりましたが、現在の状況では三十年というのは厳しいかなと思っているところでございます。
111 ◯松里委員 平成三十年は厳しいという御回答でしたけれども、この鹿島上甑線には大体どのぐらい年間予算がつかれているんですか。
112
◯神宮司道路建設課長 離島架橋の予算でございまして、年間約三十億円を投じております。
113 ◯松里委員 そうすると、この鹿島上甑線が三十年では難しいということですけれども、仮に三十一年度あたりに終了したとすると、これで甑島の道路の改良とか橋梁とかこういうのは全部終わるんですか。
114
◯神宮司道路建設課長 鹿島上甑線のうち、今、藺牟田瀬戸架橋工区として五・一キロ、この資料の一ページでございますけれども、五・一キロの整備を、厳しい三十年とは言っておりますけれども、目標でやろうと思っております。ただ、この後、これによりまして一応上甑とそれから下甑のほうはつながる形にはなるんですが、途中でまだ改良が済んでいない区間がございます。そこの場所をどのように整備をするかというのはまだ現在のところ決定はしておりませんけれども、つながることによる改良の必要性というものも今検討しなければならないと考えているところでございます。
115 ◯松里委員 また、これ以外も改良する予定があるということですね。
116
◯神宮司道路建設課長 鹿島上甑線につきましてはおおむねこれで終わるかと思いますけれども、下甑村町側に手打藺牟田港線というのがございまして、この区間に一部未改良の区間がございまして、その区間をどのように改良していくかというのが課題ということでございます。
117 ◯松里委員 そこを事業採択がなったとしたら、どのぐらいの事業費がかかるんですか。
118
◯神宮司道路建設課長 現状が峠越えの山頂部分にはトンネルがあるような区間でございまして、これをどのような改良をするか。手打の青瀬トンネルのように一つのトンネルで結ぶとなりますとまた事業費がかかりますし、路線の個別のカーブを改良するとなりますとまた事業費が変わるということで、まだ現在のところこの改良に幾らかかるかという試算はしていないところでございます。
119 ◯桑鶴委員 災害査定というのはもう時期終わるということですけど、大体基本的には原状復帰ということで査定金額を積み上げていくもんですか。
120 ◯川原河川課長 基本的には、原形復旧でお金を積み上げることになります。
121 ◯桑鶴委員 後でまた行政視察との関連もありますけれども、以前からここはかさ上げしてくれんかというような要望があったのをトン袋を積んで、それがもう見事に流されてしまって、農地災害まで引き起こした部分があります、本城川ね。こんな査定のときに原形復帰じゃとてもじゃないけど、また同じ間違いを起こすんじゃないかと思いますが、要するに、抜本的に少し築堤上げて対応する方法というのは考えられないですか。
122 ◯川原河川課長 再度災害防止とかそういうものもあるんですけど、そうなれば多分河川の場合が、あと災害関連でもできるんですけど、例えば用地を買って、委員言われるとおりかさ上げしたり川幅を広げたりするということもできます。実際、今回の災害の場合は、串良川なんかにしろ、かなり延長が長いもんですから、そうするとなると、一部広げたら今度は下流に悪い影響を与えたり、一番下のほうから広げていかないと河川のほうがなかなか難しい形で。あと、用地交渉なんかも出てきますので、今回につきましては災害復旧、原形復旧の形が一番早いんじゃないかと。実際その用地交渉とか、下から広げていったりしないといけないものですから、今回については原形復旧。あと、本城川につきましては、前の委員会でも話はさせていただいたんですけど、あれは三十年に一回、大体六十五ミリぐらいの雨に耐えられるようなもので一回改修を終わらせた河川であります。また、それを広げるとなると、改修計画を入れて、下からまたずっと広げるような形になりますので、一応、委員言われるところについては土のうじゃなくて完全にコンクリートでやるように今回は復旧を考えております。
以上です。
123 ◯桑鶴委員 次に、ゼロ県債。
これまで普通ゼロ県債というと県単で大体対応してきていましたけど、ことしから交付金も利用して、これにゼロ県債で対応するということになっているんですけど、これは国の景気浮揚対策のための補正予算に対応して県もその体制をとったということですかね。
124 ◯橘木公共事業調整監 ゼロ県債の公共事業についての適用についてのお尋ねでございますが、この平準化につきましては国も含めまして全発注者が取り組んでいるところでございまして、国から今年の二月なんですけど、交付金事業に関しましてもゼロ債務負担行為を設定して事業を実施してもよいですよということが示されております。これはどういうことかと申しますと、県においてゼロ県債を設定し、発注した工事に対しまして、翌年度の国の予算成立後にその工事が交付金の対象工事であればその工事に国から配分された交付金を充当してもよいですという制度でございます。そのような方針が示されたことによりまして、早速、本年度から本県でも公共事業である交付金事業にも取り入れたところでございます。
125 ◯桑鶴委員 非常にいいことですから、大いに積極的に取り組んでほしいものだと思っています。
その次に港湾空港課なんですけど、この四号上屋、一期、二期あるんですが、ここでは屋上緑化は検討されなかったんですか。
126 ◯上大田港湾空港課長 四号上屋につきましては、将来的に緑化できる構造として建物はつくりますと。ただ、今、緑化は施さないということで今考えております。
127 ◯桑鶴委員 空調とかいろんな品質保持とかそのような観点を検討すると、非常に屋上緑化というのはメリットがあるような気がするんですね。将来的にぜひ取り組んでほしいものだと思っていますので、要望をいたしておきます。
私からは以上です。
128 ◯藤崎委員長 ほかに、議案に関し、質疑はありませんか。
[「なし」という者あり]
129 ◯藤崎委員長 ほかに質疑がありませんので、これで議案についての質疑を終了いたします。
これより、採決に入ります。
先日、採決を留保しました企画部関係を含めた議案第八八号、議案第九四号など議案九件について取り扱い意見をお願いいたします。
130 ◯桑鶴委員 議案第八八号など九件につきましては必要な補正であると思われますので、原案のとおり可決でお願いします。
131 ◯藤崎委員長 ほかに取り扱い御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
132 ◯藤崎委員長 それでは、議案第八八号など議案九件を一括採決いたします。
ただいま可決との御意見がありましたが、議案第八八号、第八九号、第九一号、第九四号、第一〇一号、第一〇二号、第一〇三号、第一〇四号及び議案第一〇五号の議案九件につきましては、原案のとおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
133 ◯藤崎委員長 異議なしと認めます。
よって、議案第八八号など議案九件につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上で、議案の審査を終了いたします。
ここで、昼食等のため、暫時休憩いたします。
再開は、午後一時十五分といたします。
午前十一時五十六分休憩
────────────────
午後 一時 十五分再開
134 ◯藤崎委員長 それでは、再開いたします。
次は、陳情の審査に入ります。
お手元の請願・陳情文書表、まず、継続審査事件より行います。
今回は新規付託分がありませんので、継続審査分の陳情について審査を行います。
初めに、委員会付託日から一年を経過していない継続審査分の陳情の審査を行います。
その後の情勢の変化などにつきまして、関係課長の説明を求めます。
まず、陳情第三〇一九号を議題といたします。
砂防課長の説明を求めます。
135 ◯田村参事(兼)砂防課長 陳情第三〇一九号皷川崖崩落法面箇所の恒久的対策工事に関する陳情書(一項)でございます。
請願・陳情文書表、継続審査事件の五ページ、図表は一ページでございます。
提出者は、被害者の会代表外一団体でございます。
陳情の要旨でございますが、恒久対策工事終了後、土地所有者が崩壊現場で権利を行使することに対し、万全の対策を講じることを要望するというものでございます。
なお、恒久対策工事については、十一月末現在の進捗は約五五%となっております。
そのほか、平成二十八年第三回県議会定例会以降、情勢に変化はございません。よろしくお願いいたします。
136 ◯藤崎委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。
137 ◯まつざき委員 工事も大分進んでいるというのがわかりましたが、前回の委員会の質疑で、工事のテラスの部分については応急工事で終わっていて、恒久対策の工事の計画にはないというふうに聞いています。しかし、鹿児島市においては上の部分について避難勧告が継続したままだというふうに承知しています。安全面で応急工事でテラスの部分は工事が済んでいて、恒久対策で必要がないというのであれば避難勧告も解除されてもいいんじゃないかなと思うんですが、テラスの部分について市の考え方と県の考え方で違いがあるんでしょうか。どういう状態になればテラスの上の部分の避難勧告が解除されるのかとかいうのについて市がどう考えているかとか、おわかりの部分があればお示しください。
138 ◯田村参事(兼)砂防課長 避難勧告継続されておりますけれども、恐らく避難勧告が解除されるタイミングとしましては恒久対策工事が完了した段階だと想定しております。というのが、崖の上の住宅があるところが足元がない状態でありますし、そこの崖のところが崩れ落ちないような対策を今、恒久対策でやっておりますので、そういうタイミングかなと。今、御質問のあったテラスが不安定だからということで避難勧告が続いているのではなくて、崖自体が、崖の下は当面安全になったんですけれども、崖上の住宅に人が住めるような状態ではないということで避難勧告が続いているんだというふうに理解しております。
139 ◯まつざき委員 住めるような状態になるというのは、どういうことを意味するんですかね。
140 ◯田村参事(兼)砂防課長 今、恒久対策でやっております工事が、お寺の東側に住宅がありますけれども、あの住宅の下が崩落したわけなんですが、そこに恒久的なアンカーを打って崖が崩れないようにする対策工事をやっておりますので、その工事が終わった段階で斜面、のり面の安全等を確保したいなというふうな判断になるだろうと思っております。
141 ◯まつざき委員 テラスに対する対策は応急工事で終わっていて、恒久対策の中にはないというふうな説明でしたが、恒久対策工事でもテラスに係る工事をされているということですか。
142 ◯田村参事(兼)砂防課長 避難勧告の原因になっているのがテラスという認識ではないんですけれども、崖対策そのものがまだ応急対策であるというところと、あと、上の住宅が本当に崖の際に住宅が建っておりますから、あそこに人が戻ってくるということに対する安全性の判断から、鹿児島市は避難勧告を続けているんだろうというふうに考えております。よって、テラス自体の問題があって避難勧告が続いているということではないというふうに理解しております。
143 ◯まつざき委員 わかりました。
住民への説明がこの間なされて、説明会がありますが、次の住民への説明はいつごろ頃なのか。内容としては、どういう説明になるのかというのを教えてください。
144 ◯田村参事(兼)砂防課長 今後の住民説明会の予定ですけれども、まず、日付的にはことしの十二月十七日に鼓川の公民館で地域住民の方々に対する説明会を予定しております。これは何を説明するかといいますと、今あそこの崩落現場にバックフォーが埋まっているんですが、そのバックフォーはもともと取り外す予定なんですけれども、その具体的なやり方とかが決まってきましたので、バックフォーの掘り起こしをしていくといったことで少し周辺に工事中の影響とか出ることもありますので、そういったことの工事の中身についての説明をしていきたいということで、五月に説明会をしましたけれども、その後に生じてきた変更内容といいますか、例えば例を言うとバックフォーの掘り起こしですけれども、そういったことを説明する予定としております。
145 ◯まつざき委員 今お話にあったバックフォーなんですが、その掘り起こしというのも恒久対策の中の予定だったというふうに理解していいですか。
146 ◯田村参事(兼)砂防課長 もともと予定しておりました。
147 ◯まつざき委員 わかりました。
あと一点。
応急工事が終わった分が五千六百万円、経費がですね、恒久対策工事は約一億五千万円の予定というふうに聞いておりましたが、六月議会の時点で申請者、義務者に対して土地と建物との差し押さえはしていると説明がありましたが、この間、求償とか先方からの支払いだとかそういう点で何か変化、進展はあるんでしょうか。
148 ◯田村参事(兼)砂防課長 六月議会以降の滞納処分の変更があった点といいますと、預貯金の差し押さえを行っております。
149 ◯まつざき委員 では、支払いはなくて、土地と建物と、あとプラスして預貯金を差し押さえたということですか。
150 ◯田村参事(兼)砂防課長 支払いはございません。
151 ◯まつざき委員 わかりました。結構です。
152 ◯桑鶴委員 この工事は大体いつごろ終わるんですか。
153 ◯田村参事(兼)砂防課長 現時点の契約の工期としては一月末を予定しておりましたが、ただ、今、現場で少し追加の施工をする必要が生じたりしておりまして、工期は延伸になる見込みで今調整しております。ただ、それでも年度内には完了するということで進めております。
154 ◯桑鶴委員 というのは、我々もこの陳情をいつまでもこうやって野ざらしにしておくわけにいきませんから、それなりの結論を出さなきゃいけません。結論を出すためには工事の進捗、そして完成、このようなものをしっかりと見きわめなきゃならんもんだからずっと継続しているわけで、できることだったら工事を急いでいただいて、しっかりとした恒久対策の工事ということに位置づけてほしいと思っていますので、よろしくお願いします。
155 ◯藤崎委員長 ほかに陳情に関し、質疑はございませんか。
[「なし」という者あり]
156 ◯藤崎委員長 ほかに質疑がありませんので、取り扱い意見をお願いします。
157 ◯桑鶴委員 ただいま申しましたように、まだ工事が進捗中でございますので、もうしばらく工事を、状況を見守る必要があると思われますから、継続審査でお願いします。
158 ◯まつざき委員 陳情書の第一項にある陳情者の二度と同様の事態が起きないようにしてほしいという思いは理解できることから、採択でお願いいたします。
159 ◯藤崎委員長 陳情第三〇一九号につきましては継続と採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。
陳情第三〇一九号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
160 ◯藤崎委員長 挙手多数であります。
よって、陳情第三〇一九号につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。
次に、委員会付託日から一年を継続した継続審査分の陳情の審査を行います。
当委員会の付託日から一年を経過した陳情は、請願・陳情処理要領第八条の規定によりますと、審査基準に基づき、採択もしくは不採択の結論を出すように努め、または審査未了の扱いができるものとするとなっております。
具体的な手続としましては、不採択または不採択の結論を出すように努め、結論を得られず、今定例会をもって審議未了とするものについては取り扱い意見で審査未了の扱いとしたい旨を申し述べていただき、審査未了の可否について採決を行うことになります。
それでは、まず、陳情第三〇一二号を議題といたします。
道路維持課長の説明を求めます。
161
◯八木道路維持課長 陳情第三〇一二号の県道西之表南種子線の整備促進に関する陳情でございます。
請願・陳情文書表、継続審査事件の七ページ、図表は二ページでございます。
陳情の要旨でございますが、同路線における中種子町内の未整備区間について早急な整備を強く要望するものでございます。
前回の定例会以降の情勢の変化につきましては、請願・陳情文書表の十ページをごらんください。
陳情のあった箇所については、県の厳しい財政状況の中、これまで事業中箇所の進捗状況を見きわめながら検討してきたところでございます。このうち、坂井熊野地区の熊野集落から塩屋集落の約一キロメートル区間については、歩行者の安全確保のため、来年度から現道敷地内において路肩の段差解消やカラー舗装等に着手する予定でございます。
以上で、説明を終わります。よろしくお願いいたします。
162 ◯藤崎委員長 説明が終わりましたので、陳情に関し、質疑をお願いいたします。
ございませんか。
[「なし」という者あり]
163 ◯藤崎委員長 質疑がありませんので、取り扱い意見をお願いします。
164 ◯桑鶴委員 陳情第三〇一二号ですけれども、坂井熊野地区の一部区間は、ただいま説明がありましたように、来年度から一部着手する予定であるとお聞きしますが、ほかの区間については、委員会付託日から一年を経過して審査を重ねてきているんですけれども、現在のところ採択、不採択の結論を出せる状況にはありませんので、陳情第三〇一二号については、審査未了の取り扱いでお願いをいたします。
165 ◯まつざき委員 陳情第三〇一二号については、県としても地域の産業を支える道路としてこの県道の整備の必要性を認めておられますし、熊野集落から塩屋集落については整備がなされる予定と聞き、安心いたしました。その他の未改良区間についてもぜひ予算をつけて整備をしていただきたいという立場で、採択すべきと考えます。
以上です。
166 ◯藤崎委員長 ほかに取り扱い意見ございませんか。
[「なし」という者あり]
167 ◯藤崎委員長 ないようですので、陳情第三〇一二号については審査未了と採択を求める意見がありますので、まず、審査未了についてお諮りいたします。
陳情第三〇一二号を審査未了とすることに賛成の委員の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
168 ◯藤崎委員長 挙手多数であります。
よって、陳情第三〇一二号につきましては、審査未了とするべきものと決定いたしました。
次に、陳情第三〇一三号、三〇一四号及び三〇一六号の三件を一括議題といたします。
港湾空港課長の説明を求めます。
169 ◯上大田港湾空港課長 港湾空港課関係の請願・陳情につきまして、一括して御説明を申し上げます。
陳情第三〇一三号島間港の整備促進に関する陳情でございます。
請願・陳情文書表、継続審査事件の十一ページ、図表は三ページになります。
陳情の要旨でございますが、南種子町の産業や観光の振興・発展のため、防波堤(西)の早期完成と高速船寄港に必要な施設整備の促進を求めるものでございます。
なお、平成二十八年第三回県議会定例会以降、情勢に変化はございません。
次に、陳情第三〇一四号屋久島空港の滑走路延伸の早期実現に関する陳情でございます。
請願・陳情文書表、継続審査事件の十五ページ、図表は四ページです。
陳情の要旨でございますが、現空港の滑走路長一千五百メートルではプロペラ機しか離着陸できないことから、ジェット機による羽田空港との直行便が就航できるよう、滑走路長二千メートルへの延伸の早期実現を求めるものでございます。
なお、平成二十八年第三回県議会定例会以降、情勢に変化はございません。
次に、陳情第三〇一六号名瀬港の港内静穏化に関する陳情でございます。
請願・陳情文書表、継続審査事件の十七ページ、図表は五ページです。
陳情の要旨でございますが、名瀬港長浜地区の小型船だまりは、強風や船舶出入港による複雑な波浪の影響があることから、港内静穏度向上を図るため、防波堤の延伸を求めるものでございます。
なお、平成二十八年第三回県議会定例会以降、情勢に変化はございません。
以上、三件、よろしくお願いいたします。
170 ◯藤崎委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。
[「なし」という者あり]
171 ◯藤崎委員長 質疑がないとのことですので、取り扱い意見をお願いします。
172 ◯桑鶴委員 陳情第三〇一三号及び三〇一六号については、委員会付託日から一年を経過して審査を重ねてきておりますが、いずれも採択、不採択の結論を出せる状態にありませんから、審査未了でお願いします。
次に、陳情第三〇一四号については、今後の状況を見守る必要があると思われますので、継続審査でお願いします。
173 ◯まつざき委員 陳情第三〇一三号につきましては、島間港の整備については種子島の産業や観光の振興にとって重要な課題であると考えるので、引き続き整備についての検討が必要だと考えますので、継続。
陳情第三〇一四号については、屋久島は世界自然遺産の島であり、滑走路延伸による環境への影響など丁寧な検討が必要と思われることから、継続。
陳情三〇一六号については整備が必要だと思われることから、採択でお願いします。
174 ◯藤崎委員長 まつざき委員、確認いたします。
三〇一三号は継続審査、三〇一四号は継続審査、三〇一六号については採択ということでよろしいですね。
175 ◯まつざき委員 はい。
176 ◯藤崎委員長 わかりました。
ほかに取り扱い御意見ありませんか。
[「なし」という者あり]
177 ◯藤崎委員長 暫時休憩いたします。
午後一時三十三分休憩
────────────────
午後一時三十四分再開
178 ◯藤崎委員長 再開いたします。
陳情第三〇一三号につきましては、審査未了の御意見と継続審査の御意見が二つございます。
それでは、最初に、審査未了についてお諮りいたします。
陳情第三〇一三号につきましては、審査未了とすることに賛成される方は挙手をお願いいたします。
[賛成者挙手]
179 ◯藤崎委員長 挙手多数であります。
それでは、陳情第三〇一三号につきましては、審査未了の取り扱いとすることに決定いたしました。
続きまして、陳情第三〇一六号につきましては審査未了の御意見と採択との御意見がありますので、お諮りいたします。
まず、審査未了とすることに賛成される方は挙手をお願いいたします。
[賛成者挙手]
180 ◯藤崎委員長 挙手多数であります。
それでは、第三〇一六号につきましては、審査未了とすることに決定いたしました。
最後に、陳情第三〇一四号につきましては継続審査との御意見でございますが、継続審査すべきものということで御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
181 ◯藤崎委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇一四号については、継続審査すべきものと決定いたしました。
これで、陳情の審査を全て終了いたします。
ここで、先週金曜日にお諮りいたしておりましたとおり、特定調査のため、政策調整課長にお出ましいただきますので、暫時休憩いたします。
午後一時三十五分休憩
────────────────
午後一時三十五分再開
182 ◯藤崎委員長 再開いたします。
続いて、県政一般であります。
初めに、特定調査から行います。
土木部関係の特定調査事項は、ドルフィンポート敷地周辺一帯の活用の経緯及び今後の活用計画についてであります。
それでは、港湾空港課長等の説明を求めます。
183 ◯上大田港湾空港課長 それでは、特定調査事項、ドルフィンポート敷地周辺一帯の活用の経緯及び今後の活用計画について御説明を申し上げます。
説明につきましては、港湾空港課所管分と政策調整課所管分をそれぞれ分けて説明をいたします。
それでは、一ページをお開きください。
I、鹿児島港本港区の概要についてでございます。
御承知のとおり、鹿児島港本港区は錦江湾のほぼ中央部、薩摩半島側に位置しております。雄大な桜島がそびえ立ち、背後には「東洋のナポリ」と称される県都鹿児島市の市街地が隣接する自然景観、歴史、文化に恵まれた地区でございます。
この本港区の主な県有地といたしましては、中央ゾーンにドルフィンポート、その前面にウォーターフロントパークがございます。そして、この両者から海にせり出す格好で埠頭が二つありまして、向かって左側が北埠頭、右が南埠頭でございます。北埠頭には、水族館、旅客ターミナル、上屋があり、奄美・喜界航路の船が週五便運航をしております。南埠頭には、旅客ターミナル、上屋、駐車場があり、時計回りに三島航路、種子島航路、屋久島航路、十島航路というところが就航をしております。
一方、南ゾーンには住吉町十五番街区がございます。
ドルフィンポートと住吉町十五番街区の面積は、それぞれドルフィンポートが約三万八百平方メートル、住吉町十五番街区が約一万九千五百平方メートルということになっております。
このほか、県営駐車場が第一駐車場から第六駐車場まで六つございます。また、北埠頭のつけ根には桜島フェリーターミナルがあって、桜島航路の船が一日七十便運航をしてございます。そして、南埠頭のつけ根には種子・屋久高速船旅客ターミナルがあり、種子・屋久の航路が一日八便運航をしてございます。
二ページをお願いします。
IIのドルフィンポート敷地周辺一帯の経緯のうち、ドルフィンポート敷地及び住吉町十五番街区の暫定開発までの経緯につきまして簡単に御説明をいたします。
まず、ドルフィンポート敷地でございます。
ドルフィンポート敷地につきましては、昭和五十七年に港湾関連用地として計画をされました。平成三年には鹿児島港ウォーターフロントの発展を促進するために、県、鹿児島市、鹿児島商工会議所で構成する鹿児島港ポートルネッサンス21事業推進協議会、いわゆるポートルネッサンス協議会が設立をされたところでございます。そして、平成七年にこのポートルネッサンス協議会において鹿児島港本港区ウォーターフロント開発基本計画が策定をされて、この中で当該用地はホテル、複合ビル、商業施設等の用地として位置づけられたところでございます。
前後いたしますが、その周辺の状況といたしましては、平成四年に北埠頭の埋め立てが竣工して、平成五年に北埠頭の旅客ターミナルが供用をされております。そして、平成九年から十年にかけまして水族館、桜島フェリーターミナル等が整備をされたところでございます。そして、現在のドルフィンポート敷地につきまして、この土地を活用すべく平成十四年に企業へのヒアリング等を行いましたけれども、長引く景気低迷等によりまして企業による開発は困難であるというような判断をして、定期借地方式による暫定開発の方針を決定をしたところでございます。暫定開発の企業コンペを実施をいたしましたところ応募が十者ございました。平成十六年にそのうちの一者を暫定開発事業者として決定をしたところでございます。
三ページでございます。
そして、平成十七年に鹿児島ウォーターフロント株式会社によるドルフィンポートが開業をして、現在に至っております。
済みません。二ページにお戻りいただいて、住吉町十五番街区でございますが、この土地につきましては、戦前の昭和九年に造成が完了をした土地でございます。先ほどのウォーターフロント開発基本計画におきまして、交流拠点施設としての機能を担う展示場の用地として位置づけられたところでございます。当地におきまして、再開発のための更地化への取り組みを継続してきたところでございます。
三ページです。
平成二十五年六月には更地化に一定のめどが立ったということで、県において公開コンペという形で活用策を募集したいという方針を表明したところでありますが、鹿児島港本港区を含めた総合的な整備構想を検討する必要があるということで、この住吉町十五番街区の公募については延期をしたところでございます。公募の延期に伴いまして、当該用地の有効活用を図る観点から、一部を月極駐車場として民間事業者に貸し付け、残りの部分についてイベント等の用地として一時的な貸し付けを随時行うなどして現在に至っております。
四ページでございますが、この分については後ほど政策調整課から御説明をいたします。
五ページになります。
III、ドルフィンポート敷地周辺一帯の現状のうち、ドルフィンポートの現状でございます。
暫定開発の内容につきましては、まず、契約の方法は、借地借家法の第二十四条に基づく事業用借地権に基づき契約をしてございます。
契約の相手方は、鹿児島ウォーターフロント株式会社です。
契約の期間は、平成三十二年六月三十日までということになってございます。
あと、貸付料、構造、駐車台数等につきましては、お示しのとおりでございます。年間の来場は約二百万人というようなことで聞いてございます。テナントは、本県の特産品の紹介や鹿児島と世界の味を堪能できる二十三店舗となっているところでございます。
資料の中にはございませんが、この前面にありますウォーターフロントパークの利用状況を若干話をさせていただきますと、ウォーターフロントパークにつきましては、昨年度、鹿児島ラーメン王決定戦や鹿児島大ハンヤ、鹿児島リレーマラソンといったようなイベント関係で十七回利用をされております。その他、小さなイベントまで含めますと、年間百七日、貸与を行ったところでございます。
六ページでございます。
住吉町十五番街区の現状についてです。
現在、月極駐車場用地として民間事業者に貸し付けている駐車場と県管理でイベントや臨時駐車場などとして貸し付けている駐車場がございます。
活用内容でございますが、月極駐車場用地としては、貸し付け面積が三千六百平方メートル、駐車台数としては二百台程度でございます。
貸し付け方法は、土地賃貸借契約。
貸し付けの期間につきましては、これは一年一年で更新をしていきますので、現在の契約が二十八年の八月一日から二十九年の七月三十一日までということになってございまして、三カ月前の通知によって契約の解除が可能な特約と貸し付け延長があり得る旨の特約を付記してございます。
貸し付け先は、株式会社鹿児島不動産バンクでございます。
イベント・臨時駐車場等用地としましては、貸し付け面積は約一万五千五百平方メートル、貸し付け方法は県が希望者に短期貸し付けをしておりまして、受け付けは随時行っているという状況でございます。
七ページになりますが、ドルフィンポート敷地及び住吉町十五番街区の土地規制ということでございます。
お示しをしておりますそれぞれの土地につきましては、都市計画法に基づき鹿児島市が定める用途地域等及び港湾法に基づき港湾の管理運営を円滑に行うために県が定める分区条例により、そこに建てられる建築物の用途と形態に規制がなされております。また、景観法に基づきます鹿児島市の景観計画による建築物の高さの制限、これは城山の展望台からの桜島の眺望を確保しようとするものでございますが、これがいずれの土地にも適用されているというような状況でございます。
それでは、資料に基づきまして、それぞれの土地におけます規制の状況を説明いたします。
まず、左側のドルフィンポート敷地でございます。
用途の規制でございますが、建築が規制されているものが危険性や環境悪化の影響が大きい工場等と床面積一万平方メートルを超える大規模集客施設であり、すなわち、これ以外は基本的に建てられるというようなことになってございます。なお、大規模集客施設といいますのは、劇場、映画館、あと観覧席を備えたスポーツ施設、商業施設など大勢の人が集まることが予想をされる施設のことでございます。
形態の規制といたしましては、容積率が二〇〇%、建蔽率が六〇%、景観計画によります高さの制限が四十五メートルから五十五メートルといいますので、一般的な建物で申しますと、十六階程度までというようなことになってきます。
右側の住吉町十五番街区でございます。
用途の規制でございますが、港湾関係の施設や観光庁の庁舎、事業所のほか、百貨店など商業施設やホテルなどの宿泊施設の建築が可能であります。これ以外は基本的には建てられませんということになります。
形態の規制につきましては、容積率二〇〇%、建蔽率六〇%、高さの制限は三十五メートルから四十五メートルといいますので、建物でいいますと、十三階程度というようなことになろうかと思います。
次に、IVの今後の活用に向けた課題と対応でございますが、八ページにつきましては政策調整課から説明をいたしますので、九ページをお開きください。
北埠頭への国際観光船の寄港についてでございます。
北埠頭への国際観光船の寄港につきましては本会議でも答弁をしたところでありますが、鹿児島港におけます国際観光船の寄港につきまして、マリンポートかごしまにおきましては昨年が五十三回、ことしが過去最高の年間八十二回となる予定でありまして、来年はさらに百回を超える見込みでございます。現在も予約が重複して断らざるを得ないケースが発生をしてきておりまして、来年はさらにこの重複が増加をしていくだろうと思っております。
一方、(三)になりますが、北埠頭におきましては九月に「にっぽん丸」が停泊をするなど停泊の実績がありますほか、一部の船会社からは天文館に近いということもあって北埠頭への停泊の意向が示されているところでもございます。このようなことから、鹿児島港においてより多くの国際観光船を受け入れるためにも北埠頭の活用を図る必要があると考えているところでございます。
最後になります。
十ページでございますが、北埠頭の状況でございます。
北埠頭は現在奄美・喜界航路が就航をいたしまして、図示をしてございますが、桜島側の岸壁が一バース、それと、南埠頭側の岸壁が一バース空いている状況でございます。そして、ごらんになっておわかりかと思いますが、北埠頭周辺には複数の定期船が就航をしておりまして、岸壁と防波堤に囲まれた水域もマリンポートかごしまに比べて狭いといったような状況でございます。
こうした状況の中で、北埠頭に国際観光船を停泊させようとした場合、停泊できる国際観光船の大きさの制約や既存航路との調整などの課題があると承知をしております。現在は国の技術基準に基づきまして、停泊できる国際観光船の規模などにつきまして検討をしているところでございます。
説明は以上です。よろしくお願いします。
184 ◯吉見政策調整課長 引き続きまして、政策調整課から御説明をいたします。
資料の四ページをお願いいたします。
まず、ドルフィンポート敷地等における施設のあり方検討会の廃止までの経緯につきまして、年表のようなスタイルでまとめましたので、資料に沿いまして簡単に御説明させていただきます。
まず一番上ですけれども、平成二十三年三月に県では総合体育館等整備基本構想を策定いたしました。その整備予定地は県庁に隣接いたします民有地と県庁東側の県有地とされました。これを受けまして、県ではこの民間土地所有者と土地の交換を含めて幅広く土地譲渡の協議をいたしました。その過程でドルフィンポート敷地が土地交換の候補地の一つとして浮上いたしましたが、最終的には民間サイドでは同敷地の具体的な利用は難しいというお答えをいただきました。このようなことから、二番目の四角でございますが、平成二十五年五月にドルフィンポート敷地等を新たな整備予定地といたしまして、集客力の高い複合施設、いわゆるスーパーアリーナを整備することを表明したところでございます。
この整備構想に関しましては、御案内のとおり、地元あるいはマスコミ等々でさまざまな議論、動きがございましたことから、三つ目でございますけれども、二十五年八月に前知事が改めての検討を表明したところでございます。その後、もう一つ一つ読み上げることはいたしませんけれども、県内各地域、六市一地域からみずからの地域にスーパーアリーナないしは総合体育館などを整備してほしいというような御要望をいただき、また、民間団体やスポーツ競技団体からは鹿児島港本港区、ドルフィンポート敷地に整備を求める御要望もいただいたところでございます。
地元の鹿児島市からは本港区において集客力のある施設整備を検討いたしますとともに、路面電車観光路線の新設についても一体として検討が進められるよう協議・連携を要請する文書をいただきました。前知事が二十五年八月に改めての検討を表明してからおおむね二年間、記載してございますさまざまな動きがございました。これらを受けまして、真ん中より少し下の四角ですが、二十七年九月、県議会本会議におきまして、前知事がスーパーアリーナありきではなくゼロベースで検討することといたしまして、ドルフィンポート敷地や住吉町十五番街区におきましてどのような施設が望ましいのかなどについて検討するための検討会を立ち上げる旨を表明いたしました。その後、平成二十八年三月に第一回の検討会を開催したところでございます。そして、点線のすぐ下でございますが、二十八年七月に新知事が就任いたしまして、さきの九月議会本会議におきまして検討会については一旦廃止する旨を表明させていただいたところでございます。あわせて、鹿児島本港区エリアにつきましての総合的な開発の基本的な考え方を表明させていただいたところでございます。
続きまして、資料の八ページのほうをお願いいたします。
そこの一、ドルフィンポート敷地及び北埠頭を含む鹿児島港本港区エリアの整備についてでございますが、これは、(一)のマニフェストのところでございますが、本文の「鹿児島市と連携し、国際観光船が停泊できるウォーターフロントの整備による、外国人観光客の回遊化を目指します」と掲げまして、記載はございませんけれども、マニフェストの発表記者会見において、ガラス張りのシーフードレストラン、ヨットハーバー、桜島フェリーのライトアップなどについて考えを表明したところでございます。
このマニフェスト等に基づきまして、(二)でございますが、九月議会の本会議で、アンダーラインのところでございますけれども、本港区エリアを国内外から観光客を呼んでこれる拠点とし、観光・まちづくりの目玉として総合的に検討することといたしまして、下のほうのアンダーラインですけれども、こういう知事の考えをもとに、さまざまな方々の御意見を伺いながら、施設の整備・活用方策等の検討を行うこととしておりますと答弁いたしまして、このエリアの整備に関する基本的な考え方をお示ししたところでございます。
今後の対応でございますが、(三)にございますとおり、十二月一日の自民代表質問におきまして、今後の検討方法やスケジュール等のお尋ねに対しまして知事が答弁いたしましたとおり、これもアンダーラインでございますけれども、今後まずは県としてどこに何をつくるか、どのような手法、スケジュールで進めるかなどについて取りまとめ、お示しすることが必要と考えておりまして、その上でさまざまな方々の御意見を伺いながら、施設の整備・活用方策等を検討していきたいと考えているという旨、表明いたしました。現在平成二十九年度当初予算の編成に向けまして、そのための事業を検討しているところでございます。
政策調整課の説明は以上で終わります。よろしくお願いいたします。
185 ◯藤崎委員長 以上で説明が終わりましたので、特定調査事項につきまして質問や御意見等がありましたら、お願いいたします。
186 ◯外薗委員 詳しく説明いただきました。
先ほどの説明で、港湾空港課長じゃなくて、どこの課長でしたか、(「政策調整課長でございます」という者あり)政策調整課長さん、二十八年の三月二十四日に第一回のドルフィンポート敷地等における施設のあり方検討会を開催されたと聞いておりまして、六月議会でその話がちょっと出ましたか。どういう内容だったのか教えていただけますか。
187 ◯吉見政策調整課長 三月二十四日の第一回の検討会におきましては、きょうと同様にこれまでの経緯をまず御説明させていただきまして、それから、スケジュール感といたしましては、平成三十二年六月末にドルフィンポートの定期借地が終了するということを前提にゼロベースで検討をお願いしますということでまずはお願いいたしまして、ゼロベースでございますので、委員のフリートークという形で一回目をお願いいたしました。委員が十九名お願いいたしまして、第一回に十七名の御出席をいただきましたけど、このうち十二名から御発言をいただきまして、そもそもの哲学といいますか、考え方の部分、それから望ましい施設の具体的な御提案、それから御身の国内・海外含めて知っている施設の御紹介といったような形で、まさにフリートークでやっておりまして、約一時間十五分ぐらい議論をしていただきました。
188 ◯外薗委員 そのときに、今、事業主体があるでしょう、山形屋を中心に。そういう方々も出席されているんですか。
189 ◯吉見政策調整課長 委員の中にはその関係者もいらっしゃいます。
190 ◯外薗委員 そうしたときに、ゼロベースということなんですけど、今、いろいろな検討委員会して、十二社ぐらい出ていましたね、最初のころですよ。それで、山形屋グループを中心としたのがいいということで検討して選んで、大体六千万円ぐらいですか、年間。大体平米百六十円ということで、三万八百を掛けますと、年間大体六千万円ぐらいなんですか、家賃というか、敷地料。幾らですか。
191 ◯上大田港湾空港課長 年間、約六千万円でございます。
192 ◯外薗委員 六千万円、県として入ってくるわけです。年間ですから。大きいお金ですね。そうしますと、山形屋を中心にやっていて、集客といいますか、二百万人ぐらい来ているということなんですけど、実際そのグループは今、単体で、採算はどうなんですか。採算までは県は関知しないんですか。
193 ◯吉見政策調整課長 ドルフィンポート株式会社の経営状況までは、済みません、立ち入っておりませんので、私どもではわからないというのが正直なところであります。
194 ◯外薗委員 ほとんどテナント料をいただいていらっしゃるような状況なんですね。だから、前知事が第一回ゼロベースで考えて、途中で解約してでも新しい方向でやろうとされたわけですよね。そういうときに、損害金というようなことが発生して、何回か聞きましたけど、そのときの損害金というのは幾らぐらいでしたか。
195 ◯吉見政策調整課長 まだ具体の数字まで協議は至っておりませんでしたので、そのときに算出したものはないと思います。
196 ◯外薗委員 そうしますと、今の新しい知事に代わって、三十二年が定期借款ですね。山形屋側は返してもいいというような状況なんですか、それともまだ使わせてくれんかというような話があったんですか、どうなんですか。県としてはもう返してくださいと、また新しい方策をすると。もう山形屋も疲れたと。見ていると、そう感じます。三十二年までしたら、またゼロベースでね、そういう話も県にあったんですか。返してもいいんだというような話があるから、そういう検討委員会をつくったんじゃないの。
197 ◯吉見政策調整課長 少なくとも正式にはそういうふうなお話は伺っておりませんので、一応平成三十二年六月までは満了する前提で、今、営業していただいていると思います。
198 ◯外薗委員 そうしますと、今、新知事になられていろいろ計画を立てていらっしゃるわけですけれども、時間軸で三十二年というと、もう任期切れですね。ぎりぎりですね。新しい知事の任期切れ。そうしますと、あれを新しくまたつくろうとすると、先ほど言うように、県が損害金といいますか、そういうのがどっちにしても来るわけですね。そして、すぐは簡単にできませんね。計画してもね。新しい知事が言われるようにはすぐ。今度新しい検討委員会みたいなのをつくられるということでございますけれども、今度の新年度予算に恐らく出てくるようなことをこの間代表質問でも言われておりましたけれども、そうしたときに内々であなたたちで、人選というまではいかんかもしれんけれども、大体こういうような様相でやっていきたいというような何か腹案か何かあって事前に打ち合わせをしているんですか、どうなんですか。
199 ◯吉見政策調整課長 検討会をつくると表明いたしましたのはドーム型球場でございまして、こちらは検討会をつくるという表明まではまだいたしておりません。
先ほど八ページのところの一番下のところでございますけれども、県としてどこに何をつくるか、どのような手法、スケジュールで進めるかなどについて取りまとめをしてお示しするということ、その上でさまざまな御意見を伺いながら、施設整備・活用方策の検討をしていきたいということでございまして、これは他の項目も一緒だと思いますけど、当初予算の編成に向けて、今、詰めているところということでございます。
200 ◯外薗委員 だから、代表質問で、事業の検討をしていると。予算編成に向けて、知事は検討しているということでしょう。ということは、もうすぐですね。まだ白紙の状態だけど、来年度の予算に、市のこういう予算をつくって、いろいろやりたいという話は来ているんでしょう。
201 ◯吉見政策調整課長 そこの部分は当然知事とも協議いたしておりますし、私どもも予算要求という形で財政当局には要求しておりますので、そこの検討は進めております。
202 ◯外薗委員 わかりました。
おとといぐらいの南日本新聞にここの利活用について、鹿児島短期大学の教授であった方がコメントを出していましたね。錦江湾を中心にこれやっていいんじゃないか、知事に賛成ということじゃなくてですよ。その人なんかも錦江湾を中心にここのあり方をもっと利活用すべきじゃないかというようなことを言っていらっしゃいましたね、南日本新聞に載っておりましたね。
そうしますと、先ほども話をさせていただいたんですけれども、この航空写真を見ますと、どうもこのNHKなんかが。だから、県としても何というかな、計画性が薄かったんじゃないかなと思うんですね。我々議会もそうなんでしょうけれども。アリーナ構想が出てきたりとかドーム球場が出てきたりとかしていますけれども、何かここの開発については歴代の知事も、我々も財政が非常に厳しいという中で鹿児島市との整合性というのが必要になってくると思うんですね。だから、鹿児島市ともいろいろ話をしながら、大きなものをつくるにも県主導じゃなくて、鹿児島市ともしっかり話をしていくべきじゃないかなと。市議会の意見もなかなか難しかったんですね。今後は三反園知事と、それから森市長がよく言われておりますけれども、鹿児島市との整合性というのが大事で、場合によっては財政も鹿児島市が潤沢なんだから、鹿児島市からも出していただくような形をするのがいいんじゃないかと。
真ん中に、種子島の駐車場がございますね。駐車場は四つ、五つありますけれども、駐車場についての計画はドルフィンポートはあったけど、NHKと桜島旅客のところの駐車場とか、ただもう空いているから駐車場にしている状況なんですか。前もこの港湾の計画で何かあったんですか。駐車場として残っている余白については、NHKに売るときにここも売りたかったと、県としては。買い手がおればということですか。
203 ◯上大田港湾空港課長 御指摘のありましたのは、桜島フェリーのところの第二駐車場というところですか。第二駐車場はこれは桜島フェリーの人たちへの利用ということがありますので、当初の計画からあったと思いますが、そこは確認をさせてもらってよろしいでしょうか。
204 ◯外薗委員 第三駐車場は。
205 ◯上大田港湾空港課長 同じだと思います。確認をします。
206 ◯外薗委員 そうしますと、こう上から見ますと、やはり県の財政を潤う施設になってくるような気がするんですね、駐車場でも。だから、県の有効利用という形ではこういうのも有効利用していかないとと思うんですね。住吉もそうなんでしょうけれども、何か有効利用せんといかんですね。だから、今言われるようなことも含めて、新知事がここの状況を見ているかわかりませんけれども、海を面したところだからいろいろなのをつくっていくというのには余りこう。真ん中には駐車場があったり、十島・三島の埠頭があったりして、あれを一連として使うような形とすれば、なかなか上から見た写真じゃね、ドルフィンポート敷地は敷地、住吉は住吉というような使い方でないと、業者も難しいような気がする。一連としてずっとNHKの後ろまでの流れというのは非常になかなか難しいような気がしますね。まあ、今から始まるんでしょうけれども。
そうしますと、クルージング船がですね、この間、我々も海の上から一号岸壁を見させていただいたんですね。それで、マイナス九メートル、九半岸壁というんでしょうけれども。ほら、谷山のミスミのあそこにも地金置き場とかあって、あれがおかしいんじゃないかというようなことで、大分直っていただいたわけですね。肥料倉庫とかなんですよね、ここ。まあ、それは九半だから九万トンぐらいには対応できるかもしれん、二百九十メートルぐらいですから、一番長い船が。ここに着けてもいいんだろうけれども、そうしたときに、検疫とかなかなか使い勝手がですね。それは、今、課長が言われるように百隻来るかもしれんけれども、もう中国が「いや、もう来ん」となれば、また六十隻になる可能性もあるわけですね。今、百隻だから来年も百隻、再来年な二百隻というようなことじゃ、なかなか難しいような。そもそも八十隻になったのは、熊本に寄らないんですよ、地震で。その分がこっちに来たというような話も聞いておりますね。それで、長崎で一回税関を切ってしまえば、サブといいますか、セカンドで入るところはもう通関しなくてよくなったから割と結構来るようになったんだろうけれども、なかなかクルージング船対応だけで設備に何百億円もかかるような話じゃ、大変だろうなと思うんですね。来ていただくのは結構だけど。だから、ここらの、もしするとしたときに一号上屋とか二号上屋の関連とかで、ただ船を着ければよかがというわけにはいかんでしょう、お客様が来たときにですね。桜島側ばっかり見ちょけばよかけど、おりてきて、そこからバスに乗ってまた行かれるんでしょうからね。そうしたときの整備というのも考えていらっしゃるんですか、知事はこれをやろうとしていらっしゃいますけど。
207 ◯上大田港湾空港課長 北埠頭において、国際観光船を停泊させようとするために整備を大々的にするかというと、今のところそこまでは考えていませんで、今考えられるのは、船の規模が大きくなると、防舷材とか係船柱とかが持たなくなる可能性がありますので、そこの部分を改良してやるというぐらいの程度かなと思っています。
それと、済みません。先ほどの駐車場の関係なんですが、ポートルネッサンス協議会で作成をされたウォーターフロント開発計画というものがありますが、この中ではもう既に駐車場として盛り込まれているようです。
208 ◯外薗委員 そうしたときに、国がクルージング船について非常に乗り気であって、国交省も非常に頑張っていますね。そうしたときに、今回の国の対応に鹿児島県として、百隻以上の船が来る本県としてクルージング船について港湾整備をやっていいんだと、国は言ってきたんだと思います。我々も情報を得ています。そうしたときに手を上げていたんですか。
209 ◯上大田港湾空港課長 まだ国がお示しをしている観光船への対応のための補助事業ということについては手を上げておりませんでした。
210 ◯外薗委員 しかし、もう既に八代港、長崎港、九州では上げているんです。この間、熊本県議会の方々が東京に行っていたから、「何しに来たのか」と聞いたら、陳情に来ていましたということなんです。そうすると、何で我々鹿児島県は出さなかったのかなということなんですけど、部長、何で、何かあったんですか、理由が。何かそういう、具体的に、まだ雲をつかむような話だったから県としてはできんかったの。
211 ◯上大田港湾空港課長 マリンポートにつきましては一定程度の整備ということはありますけれども、この北埠頭の件につきましては、まだその熟度が達してなくて、要望する段階にはなかったというところでございます。
212 ◯外薗委員 わかりました。
せっかく国もそういうことで港湾整備をしていいんだと、軽微なやつでもですね。今、せっかくこうした九半岸壁で一号岸壁が三百六十メートル、今、八十六隻来た船の長さですね。こう見ますと、十分大きなのもここに着けられる可能性がありますね。それは奄美航路だけど。そうしたときに今の駐車場整備とか旅客ターミナルとか併用できるような形を整備して、ここにも着けると。先ほど事ある状況だったらですね。ここも整備していかんといかんなと思うんですね。だから、そういう軽微なのも国ではやっていいんだと、予算要求してくれということだったと思うんです。でも、我が鹿児島県は手を上げていなかったと。だから、前知事と今の知事との方針が変わって、前知事はそういう、マリンポートを利活用してきちんとやっていく、そして、ここの十島のところに「にっぽん丸」とか来てもいいだろうというようなことだったんだろうけど、今後は、この整備というのは知事がかわろうがかわるまいが北埠頭の空いているこのあたりなんかの整備をきちっとやってもらいたいんですね。だから、やはり手を上げて、国に仕事をつくっていただくということなんです。
余談ですけれども、この間、港湾漁場整備促進議員連盟で、港湾の方々との勉強会で、港湾に対しての長年の計画がなかなか県として予算がなかなかつかないもんだから、国の予算が長期・中期含めて港湾についてはおくれているんじゃないかというか、国に対して少し要望活動が足らんのじゃないかというような話がありましたけれども、ぜひ予算取りをしていただいて、少しでもそうしたほうがいいんじゃないかな。ドルフィンポートとか住吉のこれはもう本当に時間がかかると思うんですね。だから、まず、とりあえずできるのは北埠頭の私は整備だろうと思うんですね、軽微な。それは対応すぐできるわけですから、きちんとやってほしいなと思うんですね。それはどうですか。
213 ◯上大田港湾空港課長 観光船を取り巻く状況の変化の中で、北埠頭をどういう形で活用していくかということの方針が決まれば委員が言われるように国に対して予算要求をして、整備をして、その受け入れ体制をつくっていくというようなことになると思います。
214 ◯外薗委員 その方針というのは、誰が決めるんですか。
215 ◯上大田港湾空港課長 知事を初めとする庁内で決めることになります。
216 ◯外薗委員 あなたもメンバーでしょう、港湾だから当然。
217 ◯上大田港湾空港課長 所管課の課長でありますので、そういうことになると思います。
218 ◯外薗委員 だから、決めるって言わんないかんのよ。知事も同じ方向を向いているんだから。そうでしょう。だから、人んこっご考えちょったっていかんわけですよ。決めていくと、部長を中心にね。金がかかる話じゃないんだから。我々としては北埠頭の空いている岸壁にも着けさせるような仕組みを一日も早くつくって、このドルフィンポートの計画は住吉の計画とは別にね。今言うように北埠頭が空いている部分につくれば。軽微な、簡単な駐車場整備とか緑地を利用したようなのはそんな何億円もかかる話じゃないから。そういうのは県費独自だけでもやってもいいんじゃないかと思うんです。そこはどうなんですか。部長、黙っちょらんで答えて。
219 ◯久保田土木部長 先ほど来、港湾空港課長も説明しておりますように、マリンポートで相当ふえています。それは、十万トンを超えるような大型船であります。本港区は防波堤から岸壁までが狭いとか、それから定期航路があると、そういう課題がございますので、マリンポートのような非常に大きな船がどんどん入ってくるという状況にはなかなか難しいと考えています。ただ小さい船で、「にっぽん丸」も入りましたけれども、小さい船で本港区に入りたいという要望もあるわけですので、その辺、今後、多分確実にマリンポートは船がふえると思います。
それから、八代港のことを出されましたが、八代港なんかでやっておりますのは、もともとの貨物船岸壁、水深も長さもあるというところに防舷材等をつけて、簡単に安く観光船が着けれるというようなことをやってございます。国もそういったものを随分推奨しているということでございますので、そういった状況を踏まえながら、県としても対応を図っていきたいと思っております。
また、クルーズ船に関しましては、非常に差し迫った課題といいますか、中長期的ではなくて短期的に対応しなければならない課題でございますので、そういったことを踏まえて対応してまいりたいと考えております。
220 ◯外薗委員 今、部長言われたとおり、長期じゃないです、短期だろうと思いますので、ぜひ港湾の方々は認識をしていただいて、せっかく来ているお客を逃さないような形にしていただいて。それと、長崎なんかは十七半岸壁、十二とか、さらに超えた岩壁なんだけど。新しい岸壁を錦江側に二十メートルぐらい出して、船だけ着く整備というのは、マリンポートという形でクルーズ船が今着いていますけど。あと一千、うんと錦江湾側に出してやったらどうかという話もあったんですが、そういうのは全然できないんですか、マリンポートそのものの機能としては。
221 ◯上大田港湾空港課長 今、観光船を受け入れています岸壁の前面にということになりますか。そうしますと、工事中になると、工事の期間は観光船をとめないといけないというリスクがありますので、そこを三年とか四年とかの間、観光船を泊めないとなると、逃げていくというか、もう寄ってこなくなる可能性もあるかなというので。
222 ◯外薗委員 今、着いているところじゃなくて、北側です、桜島側です。
223 ◯上大田港湾空港課長 港湾計画上はマリンポートの二期分という計画になっておりますので、そこは、臨港道路の際にマリンポートの二期をなくさなかったのも今後の社会経済情勢の変化に応じて、まとまった土地が必要になってくる時期に対応できるようにということでしておりますので、そこを観光船岸壁にするということについてはちょっと慎重に対応すべきかなということで、今、県としてはそういう考えはないところでございます。
224 ◯外薗委員 クルーズ船も大きくなってというような話で、十七岸壁を十五半と、十五メートルと、十七メートルとなってくれば、桑鶴委員が言われるように突き出して、北側をね、十分できるし。今度、臨港道路もそれを外した形で計画しましたね。だから、鹿児島県も長期視点に立ったような形の港湾計画も立ててほしいと、そうすることによって港の利活用もできるんじゃないかという話が民間からも来ているんですね。だから、それを財源が財源がじゃなくて、きちんと最終的には仕上げる形でやってほしいんですけどね。そういうことで、北埠頭とマリンポートについて要望しておきますので、とにかく北埠頭についてぜひ軽微な整備をしながら、一日も早くそういうのに対応できるような形をしていただければありがたいなと思っておりますので、よろしくお願いします。
以上です。
225 ◯桑鶴委員 ここのドルフィンポート関連の部分ですね。例えば鹿児島市長は市電の延伸を、観光電車を走らせたいと言っていますね。走らせるには県道敷地を走らんないかんわけですね。それから、県と協議をしながら、サッカーのホームタウンとしてどこかサッカー場をつくりたいと。あっちこっち話を聞くと、ドルフィンポートのどっかこのあたりじゃないかって話なんかもうわさとして出ていることも事実なんです。ところが、これは県の敷地なんですね。他人の敷地なんですね。今度は逆に知事は、桜島フェリーのLEDのライトアップを図って観光の目玉にしたいと、これは今度は市の桜島フェリーなんですね。何かこの辺のところがばらばら情報が出てきて、県の敷地であっても鹿児島市の市域ですから、ここは県都としてのいいまちづくりをお互いに連携していかんないかんと思っているんです。
そこで聞きますが、元来、前知事時代までは木材港をヨットハーバーにしたいというもくろみのもとで、黎明みなと大橋も高い橋脚をつくって高いヨットも入れるようにということで進んでいたんだが、そっちのヨットハーバーとここの北埠頭のヨットハーバーは、どんな整合性があるんですか。
226 ◯上大田港湾空港課長 県で三年前にマリーナの検討を始めたときの対象船舶というのは、ハイマストの二十メートルぐらいのマストの高いヨットを対象にして検討を始めています。一方、木材港に一部水域を残して、そこの水域を活用するというところで、ヨットの係留にも活用できるようにというのは、当然黎明みなと大橋の下をくぐれるヨットでなければいけませんので、言ってみると、中型、小型のヨットということですみ分けをしているところでございます。
227 ◯桑鶴委員 鹿児島にそれだけの二つもヨットハーバーをつくって、それだけの活用の需要が見込めるのかな。どこで計画して、どこで検討して、どこで実施していくの。
228 ◯上大田港湾空港課長 ハイマストのマリーナについても、木材港のところに活用が可能ですといっているマリーナにつきましても、港湾空港課で検討はされていっていますが、そこの運用方法でありますとか、あと費用対効果といったような部分についての検討まではまだ至っていないところであります。
229 ◯桑鶴委員 それから、この北埠頭に三万トンまではつけられますと、オファーが来ていますという話ですが、これまでの実績で何回断りました。断った実績もありますと盛んに強調されるんだけど、何隻断りましたか。
230 ◯上大田港湾空港課長 実際に去年の断った事例は我々に届いているのは一件なんですが、ただ、それは旅行会社のところが県のスタンスとして、もう北埠頭には観光船を泊めないというスタンスだというところの話が旅行会社にもこれまでは伝わっておりましたので、そこのところでスクリーニングをされて我々の耳に届いていないというようなことなんですが、実際の件数は聞いてはおりませんけれども、その旅行会社から聞く話によると、そういうバッティングをした事例というのはありますというようなことを聞いております。
231 ◯桑鶴委員 もう一つは、ここを奄美航路としてここに集約するという方針がほとんど新港のほうに移ってしまって、現在は奄美・喜界航路だけが残っているということですね。三万トン級がここに入ってきて、着けられないことはありませんと、これはパイロットの組合に聞いたら可能ですということで意気軒高に言われたんだが、聞いている情報は、それはパイロットの組合とタグボートの組合は商売だから、いや、大歓迎、何でもできますという回答をするに決まっていますと。だけど、現状はあそこは奄美航路が退却したみたいに非常に難しい、なかなかというのは変わっていませんね、現状はね。海流があった、風があった、非常に着きづらい港であるというのは変わっていませんよね。そこにあえて着けるという理由は、いっぱい観光客を呼びたいと、一そうでも多く鹿児島港に着けたいということですか。
232 ◯上大田港湾空港課長 新港の奄美航路は、北埠頭に集約をしなかった際に、潮流が問題だというようなことも一つの原因だというようなことでいろいろ議論されたことは承知をしておりますが、せんだって入った「にっぽん丸」の船長にも話を聞きましても、この北埠頭の岸壁に接岸することについて、停泊することについては特に支障はないというようなことのお話もありましたし、あと、一部の船会社からも北埠頭に停泊をしたいというような意向なんかも示されておりますので、今後どういう形で北埠頭に船を持ってくるのかというようなことはまた最終的には内部で協議をして決めていかないといけないんですが、そういう需要がある以上はそこに観光船を持ってくることも一つの方策でもありますし、そのことで鹿児島港全体としての観光船が一隻でもふえれば、それはそれで観光振興という点でも資するという考えでございます。
233 ◯桑鶴委員 そうなったら、奄美・喜界航路の「フェリーあまみ」と「フェリーきかい」の停泊地としては、また再度検討するんですか、今のままですか。
234 ◯上大田港湾空港課長 できるだけ現状を変えない形でというようなことで検討が進めていければなということで今検討をしているところでございます。
235 ◯桑鶴委員 停泊するときにここに「フェリーあまみ」が一そう泊まった、三万トン級が泊まるとすれば、これは邪魔になりますな。
236 ◯上大田港湾空港課長 北埠頭の先端の岸壁は、今、新港に着いている二隻の岸壁を想定していますので、バースが二バースあることになります。そのうちの一バースを使って観光船を停泊させたいということでございます。
237 ◯桑鶴委員 それで、十分、喜界航路と新しい三万トン級が入ってくれば、そのまま並行して停泊できるという意味、規模から。
238 ◯上大田港湾空港課長 その程度の規模であれば大丈夫です。
239 ◯桑鶴委員 それでは、次に、今ほとんどというか、奄美・喜界航路でしか活用されていない旅客ターミナル、言ってみればしゃれこうべですな。それから、前使っていた琉球航路の一号上屋、これは空き家ですな。これらのものも全部引っくるめた形で検討委員会で検討するということですか。
240 ◯上大田港湾空港課長 今、委員、御指摘のとおりであります。ターミナルの状況、倉庫の状況というのはそういう状況でありますが、そこも先ほど政策調整課からも話ありましたが、いろいろなケーススタディをしていく中で、このターミナルの活用、倉庫の活用、どういう活動があるのかという部分まで含めて検討していくということになろうかと思います。
241 ◯桑鶴委員 もう一つはシーフードレストランです。世間でこの話をするとね、みんな鼻ん先で笑います。本当に真剣にこれ検討されているのかなという気がしますけど、知事に聞いたことはありませんか。
242 ◯吉見政策調整課長 今回の検討は鹿児島港本港区エリア全体を総合的に検討しようというものでございまして、その中にパーツとしてシーフードレストランが入っているということでございまして、シーフードレストランを単品で検討しているわけではございませんので、どこに何をつくるかという検討の中でそこも含めて検討してまいりたいと思います。
243 ◯桑鶴委員 シーフードレストランをつくるなら、築地方式です。魚類市場の隣接地でしか成り立ちません。博多港、長崎港、全国のウォーターフロントのシーフードレストラン、どこも閑古鳥が鳴いています。反映しているのは横浜と大阪があったのかな、ほんのわずかです。鹿児島のこの人口規模でね、どこから集客するのか、誰を集客して、どんな形態でガラス張りのシーフードレストランをつくるのか、全く頭で想定できないんだけど、その辺のところの真意は政策調整課は聞かれたことがありますか。
244 ◯吉見政策調整課長 知事の頭にありますのは、よく話に出てきますのは、サンフランシスコ、シドニーといったようなところのレストランもさることながら、港としての魅力がある街、港というようなところが頭にありまして、理想としてはそこに向けてまちづくりを進めたい。まさに、本港区エリアの総合的な検討ということで頭に入っていると思います。したがいまして、今後検討していく中でエリア全体の検討は、先ほども申し上げましたけれども、港の魅力を増すための検討になろうかと思っておりまして、具体はまだ今検討中でございますけれども、来年度以降そういう取り組みになろうかと思います。
245 ◯桑鶴委員 想像するに、シドニーとかサンフランシスコとかそういうものを想定しながら、「ああ、こうだったらいいな」という望洋とした、ふわっとした夢を語っているにすぎないような気がするんだけど、当局としてはそんなのは知事には何も言えないの。
246 ◯吉見政策調整課長 来年度の当初予算を組む検討というか、相談もいたしておりますけれども、九月議会で、今、委員がおっしゃったような基本的な考え方を知事が表明いたしましたので、それを具体にどのように考えるかということで来年度予算を組んでいきたいというふうに思っております。なので、現時点ではそこから先の具体の話はございませんけれども、来年度からまた取り組みたいというふうに考えております。
247 ◯桑鶴委員 この北埠頭のクルーズ船の寄港については緊急避難的にはいいかもしれませんし、ここからまた中心市街地の活性化にも非常に役立つのかもしれません。歩いて中心市街地まで行けるということは非常にメリットもあります。だけど、中長期的に考えたときに、どうしてもここはいろいろな離島航路あるいは桜島フェリー、錯綜しています。こんないろいろな航路がごちゃごちゃ入っているときに、タグボートでぐるぐる旋回して着けていくようなそういう手法でずっと活用するというのは問題があると思います。だから、課長、検討するときに、湾岸道路はもう二期計画は凍結したまんまというのが念頭にあって海岸線をずっと橋をかけていくという計画になったんでしょう。
248 ◯上大田港湾空港課長 はい。
249 ◯桑鶴委員 であるならば、今のマリンポートの北側です、緑地広場です、あそこに岸壁をつくるということは技術的に非常に安く、水深も十六メートルぐらいあるんでしょう。二十何メートルあるのかな。
250 ◯上大田港湾空港課長 はい、あります。
251 ◯桑鶴委員 ありますね。だったら、それはもう日本でも優秀な大型クルーズ船が着けられるということです。しかも、今、クルーズ船が寄る、停泊しながらも同時進行で工事もできるということでしょう。そのことを知事に進言する気はありませんか。できないということを言うなと言いやっでしょう、できることを提言しなさいと言っているでしょう、チェンジ。
252 ◯上大田港湾空港課長 今回のこの議会の委員会の中でそういう意見もありましたというようなことでお伝えすることはできるかと思います。
253 ◯桑鶴委員 このことはこの委員会のほとんどの委員の皆さん方がそういうふうに申し入れてくれと、(「全てではございません」という者あり)約一人を除いて。
あと、ウォーターフロントパークとドルフィンポートの跡、そして住吉町十五番街区の活用については、新しい検討委員会で中長期的なことを検討されるということになるんですか。
254 ◯吉見政策調整課長 先ほども申し上げましたけれども、検討会をつくるところまでは今まだ表明できませんけれども、先ほど申し上げました、県としてどこに何をつくるかというようなことを取りまとめをいたしましてお示ししました上で、さまざまな方々の御意見を伺いながら施設の整備等々を検討してまいりたいということでございます。
255 ◯桑鶴委員 選挙で戦って、当選されたんですよ。我々が見ていると、前伊藤知事が出されたことごとくの政策を全否定されて、否定のところから始まっているような気がしてならないんです、ウォーターフロントのこの検討委員会にしてもそうだし。だから、ここを一旦なくして、また改めて同じような人たちに検討委員会に入ってくれませんかという依頼をあなた方はするの。あなた方はもう用はありません、もう解散しますと、要するに首切ったわけ。改めてまた、つくりましたから入ってくださいって言うの。
256 ◯吉見政策調整課長 従来のドルフィンポートあり方検討会の委員の方々には一応新知事の方針が出た段階で御連絡をいたしまして、委員の方々の反応は総じてそうなるでしょうねということでございまして、わかりましたとおっしゃる方、そうなるでしょうねとおっしゃる方おられまして、端的に申し上げましてネガティブな御反応は一人もなかったというふうに理解しております。
257 ◯桑鶴委員 それはよかった。とにかくあと四年、定期借地権、残っているわけです。四年間はもういじらないという方針がもう出ているわけです。そうすると、この四年後から始まる計画、それまでには引き続いて何らかの歯車が回り出さんないかんわけ。そうすると、計画づくりはこの四年の間にせんないかんのだが、間に合いますか。
258 ◯吉見政策調整課長 厳密に申しますと、ドルフィンポート敷地三十二年六月末という定期借地の期限がございますので、これを頭に置きつつ検討するというのが一点ですけれども、このエリア全体の中で全てがそれに制約されるわけではございませんので、ある意味、先行的に検討する部分あるいは三十二年六月を待って動き出す部分、そこはもうまちまちだろうかと思います。
259 ◯桑鶴委員 事と次第によってはボサドの要するに高速船の駐車場も今の使用規定から外れて別な活用と、いろいろ検討して、この三つの地域ね、ドルフィンポートのこことパークと駐車場と住吉町の十五番街区、一体的に全部見直していくという可能性があるんですね。
260 ◯吉見政策調整課長 現時点で決め込んでいるわけではございませんので、ありとあらゆる選択肢を除外せずに検討するということになろうと思います。高速船ターミナルの駐車場の部分は現在駐車場機能として港湾機能として果たしている場所ですので、そこは当然いろいろな整理が必要かとは思いますけれども、現時点ではそこはもうフリーで議論されると思います。
261 ◯桑鶴委員 代表質問でも出されているけど、今までの検討委員会が就任した途端に解散になったんですけど、解散になったら、次の具体的な検討をする検討チームとか検討のスケジュールとかこれらのものは念頭にないと、ただ解散しました、では、改めてもう一回、全くのゼロベースから始めますということになっているんだけど、県政の連続性というか、何というかおかしいんじゃないかなとも思うんですね。ドラスティックなこれ方向転換ですから、知事の言われていることは。
262 ◯吉見政策調整課長 従来のあり方検討会といいますのが、対象となる土地をドルフィンポートと住吉町十五番街区、ここに望ましい施設を何をつくるかということでゼロベースで検討しましょうというスタンスでございました。今回といいますか、新知事は鹿児島港本港区全体を一つのエリアとして考えて、ゼロベースではなくて、みずからの基本的な考え方を、九月議会で述べましたとおり、基本的な考え方をもとにさまざまな方々の御意見を伺って決めていくということでございますので、対象エリアと検討の考え方が少々違うもんですから、そういう意味において一旦廃止させていただいたということでございます。
263 ◯桑鶴委員 委員会の中で二つ。
一つは、大型船バースをやはりマリンポートの北側につくってほしいという強い意見が出されましたということと、ガラス張りのシーフードレストランについてはいかがなものかという強い意見が出されましたと、この二つは強く申し上げておいてください。
以上です。
264 ◯宝来委員 この規制のことですね、七ページの、資料。
この用途規制というのが制限されるというのは県がほかに貸したときにだけ通用するもので、スーパーアリーナ構想ができたように県がする場合は一切関係ないと、新たに規制を解除してすると、最終的に唯一きくのは景観条例だけということなのか。その辺を御回答いただきたいと思います。
265 ◯森 都市計画課長 今、先ほど港湾空港課長が冒頭説明いたしましたのは、今の用途地域、それから港湾としての分区条例に基づく規制の状況でございます。これにつきましては、今現在はそういうことになっているということでございまして、仮にここをどのように活用していくのか、そういう一定の方向性が見えれば、それぞれ港湾管理者あるいは鹿児島市がその規制をしっかりどうあるべきかということを検討してうまくやっていくと、そういう形になろうかと思います。御指摘のとおり、鹿児島市の景観計画に基づく部分についてもまちづくりの一つでありますので、どうするかというのは同様に出てくるとは思いますが、城山からの桜島の視点を確保するという意味でどうあるべきかと、そこはまた別の議論があるのではないかなというふうに思っております。
266 ◯宝来委員 それでは、上位法とかそういう法の強さの制限というのはないと。県が新たに提案したものに対して市が逆に認めれば全部オーケーと、要するに、法律的な規制は一切何もないという解釈でいいんですか。
267 ◯森 都市計画課長 都市計画の用途の制限自体も法律に基づくまちづくりをどうやるかという手法の一つでありますし、分区条例のほうも港湾法に基づく、港湾管理者としてこの地区をどうするかという計画に基づくものでありますから、法律が関係ないということではございませんで、その法律のもとでどのような規制を当てはめていくかということは改めて考えるということでございます。
268 ◯宝来委員 今の規制の件はわかりました。
次に、観光客船の北埠頭への寄港に対して、知事の発言から見ると、豪華客船をイメージして回答していたと私は思います。現在で三万トンまでしか入らないとなったときに、九ページの資料を見ていただくと、乗員は四百人、二百六十人、一番大きいので千三百人。本当これを知事が想定して北埠頭の開発というのを頭に入れていたのか、いや、豪華客船二千人クラスの観光客が来るから想定していたのかという、その辺をどう今考えていますか。
269 ◯上大田港湾空港課長 北埠頭に観光船を停泊させるに当たっては、これは十ページなんですが、要は、定期航路がいっぱいありますと、あと、岸壁と防波堤との間の水域が狭い状況にある。距離は四百八十と書いていますが、こういう状況にある中で、十万トンという大きなクラスの観光船が入ってくるのには無理がありますというようなことは知事に対して説明をしております。
270 ◯宝来委員 そのときの知事の反応はいかがでしたか。
271 ◯上大田港湾空港課長 その際、一緒に話をしましたのが、十万トン級の船、要は、観光船の性格、性質の話をさせてもらったんですが、十万トンクラスの大きな船ですと、中国系がほとんどなんです、乗っている方は。ただ、三万トンクラスになると欧米系が中心になってきます。そうしますと、旅行形態が全く違うというようなところまでお話をさせてもらいました。中国系の方でありますと、バスに乗って無料の観光地に行って、お店屋に行ってというような行動パターンですが、欧米系の方ですと、自分でてくてく歩いて天文館に行ったりとか、あとは有料の観光地をめぐったりとかいうようなスタイルになっていますというようなことのお話をさせてもらって。それからすると、どちらかというと、三万トン級の欧米系の人がこちらに入ってこれるというか、十万トンは入ってこれませんので、そういう方であればより回遊性というか、船をおりてから天文館なり山形屋なりに歩いて行く姿が見られるというようなところがあるのかなというようなことで、そのときの反応はどうだったかというのを聞かれてもあれなんですが、なるほどなというような部分はあったかなと思います。
272 ◯宝来委員 今、三万トン以下は年に十回寄港しています。(「全体で」という者あり)はい、全体で。今の話とトータルすると、年間三千人のためにシーフードレストランをつくり、そこの開発を進めると。要するに、豪華客船に何を求めているのか。人なのか、何なのかというのがはっきりしないところがあるんですけど、どうお考えですか。
273 ◯上大田港湾空港課長 先ほど私が岸壁の改良の話を申し上げたのは、大きな観光船を着けるに当たっては、係船柱だとか防舷材とかをずっと改良してやれば着けられる状況にはなりますというような話をさせてもらいましたが、そのことと、シーフードレストランはその方々のためなのか、どうなのかというのはまた別物だと思います。なので、できるだけ抑えた費用でもって、小さな費用でもってそういう観光船を受けれる環境ができ上がるというようなことのお話をさせてもらったところです。
274 ◯宝来委員 では、観光客船とシーフードレストランは別くくりで考えていると私たちは理解してよろしいんでしょうか。
275 ◯吉見政策調整課長 済みません。
先ほどの八ページの(二)の九月議会の答弁なんですけれども、上のほうのアンダーラインの三行目以降でしょうか、ここを、すなわち、鹿児島港本港区エリアを国内外から観光客を呼んでこれる拠点とし、観光まちづくりの目玉として総合的に検討してまいりますということですので、国外からの豪華客船のお客さんだけということでもなくて、国内外からの観光の目玉の一つとしてシーフードレストランというのが上がってきたというふうに御理解いただければありがたいと思います。
276 ◯宝来委員 了解しました。
どうしても場所的に知事がこの地区にシーフードレストランをこだわっていたもので、見晴らしがいいというのは、遮るものが何もないという言葉は聞いたことがあるので、では、豪華客船はセットじゃなくて、見晴らしだけでそこを開発しよるんだなという思いが強いということがわかりました。それは、終わります。
次に、先ほど、実は新知事になる前に市議会議員から、「豪華客船がどうしても北埠頭に着かない」と、「宝来議員、どうにか県に交渉してください」という話もありました。今言われると、県は昔から開放していたけど、旅行会社のほうがある程度制限をしているかのように受け取りました。実際、鹿児島市からこちらに豪華客船を誘導するように依頼されたという事実はありますか。
277 ◯上大田港湾空港課長 市からそういう誘導は特にはないです。一つだけ説明させてもらいますと、以前の観光船の取り扱いの考え方は、もう基本的にはマリンポートだということにしていました。そこで、船がちょうどバッティングしたとき、しかも、日本船籍で三万トン程度の小さな船であればそれは北埠頭には持ってきてもいいんですというような、内々のルールみたいなものを我々は持っていました。
以上です。
278 ◯宝来委員 三万トンなら入るということは、この前も「にっぽん丸」が来たときその話があったので、三万トン以下だったら、逆に要望があればこちらへどんどん入れた状況ではあったという認識でいいですか。
279 ◯上大田港湾空港課長 それはマリンポートかごしまとバッティングをせずにいて、単独に北埠頭に入りたいというようなことでございますかね。(「はい」という者あり)そこの部分であると、やはりマリンポート優先ということでマリンポートに泊めてもらうということになっていました。
280 ◯宝来委員 ありがとうございました。
知事がかわって、その考えは変わる可能性があると思ってもよろしいんでしょうか。
281 ◯上大田港湾空港課長 基本的な考え方は、観光船の受け入れはマリンポートですと、ただ、バッティングが発生したときには本港区に持っていこうとしているんですが、ただ、これまでは日本船籍という限定がありましたけど、今回は国際観光船というものまで持ってこようとしようと考えています。そのために、今はいわゆるSOLASエリアというのが張られていないですので、国際観光船を受け入れようとするとSOLASエリアの手続を進めていって、その受け入れ環境を整えないといけないというところがございます。
282 ◯宝来委員 今の状況的に海外のものは現在入りにくいと、国はバッティングしたとき、今の状況でもマリンポート優先。これは運航会社は選べないんですか、県の規制という形になるのか。運航する側が選べるものなのかというのを。
283 ◯上大田港湾空港課長 これまではマリンポートで停泊をさせる、そしてマリンポートでバッティングした場合のみそれを持ってくるということですが、今、委員言われたような部分の話がまさに今後運用をどうしていくかという部分の話につながってくるんだろうと思います。その辺を内部で詰めていかないといけないと思っています。
284 ◯宝来委員 ありがとうございました。
最後に、この間の一般質問のときにも知事が「森市長がサッカースタジアムはドルフィンポートだ」と、ウォーターフロントだというふうにたしかに言っているんです、テレビで。言っているんですけど、知事はたまたまその話を聞いていなかったという答弁をされましたが、県としてもそれと同じ考えでよろしいでしょうか。正式にはもうドルフィンポート、ウォーターフロントという話は鹿児島市のほうからは来ていないと、現時点で、ということでよろしいでしょうか。
285 ◯吉見政策調整課長 鹿児島市長さんが選挙のたしかマニフェストの発表の記者会見の場、それからあるいは当選後の記者会見の場で、今、委員からお話があったようなことに言及されたのは恐らく事実でして、私どもも報道ないしは鹿児島市の事務方から記録はいただいておりますので、そこは承知しております。ただ、その中でもよく読んでみますと、決まったわけではないというようなことも市長はっきりおっしゃっていまして、私どもに正式にお話は今のところはございませんし、大変恐縮ですけど、サッカースタジアムそのものは観光交流局で所管しておりますので、私どもが把握しているのは以上でございます。
286 ◯宝来委員 以上です。
287 ◯藤崎委員長 ここで、速記の都合もございますので、暫時休憩いたします。
再開は、午後三時十五分といたします。
午後三時 一分休憩
────────────────
午後三時十五分再開
288 ◯藤崎委員長 それでは、再開いたします。
289 ◯下鶴委員 二点ほどお伺いしますが、まず、鹿児島にクルーズ船を誘致するという上で、どこにどれだけ投資を今後していくのかということを整理をしておかなければならないのかなというふうに思いまして、確認と要望を含めてお伺いしたいと思います。
先ほど来議論になっております北埠頭へのクルーズ船誘致についてなんですけれども、回頭泊地の地図を載せていただいているんですが、多分これによって実際に着けられる船の長さとか多分規定されるんだろうなと思うんですけれども、先ほど三万トンという話もありますけれども、三万トンという数字は多分この辺から来るのかなと思うんですが、おおむね何メートル以下なんですか。
290 ◯上大田港湾空港課長 岸壁との間の水域が四百八十メートルありますと記載しておりますが、港湾の技術用の指針によりますと、船の長さの二倍分だけ水域が必要だというようなことになっています。としますと、ここに入ってこれる、単純に船の長さだけの計算をしますと、二百四十メートルまでの船であれば入ってはこれますということになってくるかと思いますが、ただ、船の長さは短くても喫水の深い船があったり、船が長さは長くても造船技術の発達によって鍋底につくり上げて喫水が浅かったりとかいうようなものもありますので、そこは一概には論じることはできないかなと思っていますが、技術用の基準上は2Lということで、二百四十メートルの船の長さであれば入ってこれるというようなことでございます。
291 ◯下鶴委員 ありがとうございます。
おおむね二百四十メートル、防波堤までの距離の半分ということを九ページにあります実際に寄港している船に照らすと三万トン以下というのは出てくるんだろうなというふうに理解をいたします。その上で、今後北埠頭に呼ぶに当たってどれぐらいの投資をするかはわかりませんが、それをやるに当たっては、今、例えば三万トン以下の船の中でマリンポートだったら嫌だなと、マリンポートだったら着かないけれども、北埠頭に入れてくれるんだったら来るよという人たちがどれぐらいいるのかということを見ておかないと、費用対効果を考えなきゃいけませんから、そこを見なきゃいけないんだろうなと思うんです。今後、知事がおっしゃる北埠頭への寄港環境を整えるという中で、具体に言わせれば持っていないと思いますけれども、今後検討するに当たって、どれぐらいかかるのかというのが一方と。
もう一つは、利益として、先ほど申し上げたとおり、今、マリンポートだったら来ないけれども、北埠頭に入れてくれたら入るよという、その差分がどれぐらいあって、経済効果はどれぐらいなのか。この点は、試算なり企画検討するつもりはありますか。私はこれはやるべきだと思うんですけれども、そのあたりについての考えを示してください。
292 ◯上大田港湾空港課長 委員の指摘のあったマリンポートだと来ないけれども、北埠頭だったら行くというようなことの意向の確認というのは今のところしておりませんが、間に入っています旅行会社等にもしわかるようであれば確認をするなりの調査はしてみたいと思います。
293 ◯下鶴委員 ぜひ、そこはしっかりとやってください。というのが、今、現行クルーズ船、大型のを含めてマリンポートで対応しているというところも、もし北埠頭で何らかの対応をとるとなれば新しい投資をすることになりますので、それがしっかりと費用対効果が合っているのかどうか。もしくは、先ほど御指摘ありましたように、マリンポートに投資したほうがたくさん呼べるということもあり得るので、どこへの投資が一番効果を生むのか、そのクルーズ船誘致に当たって、ということをしっかりと考えていただきたいというふうに思います。
続いて、ガラス張りのシーフードレストラン、これは結構県民の方に聞くと話題になってきてしまっていることなので、位置づけを伺いたいんですが、資料にあります代表質問の答弁、八ページですけれども、ここで言及をされております、九月議会の自民党の代表質問に対して。まず位置づけを伺いたいんですが、シーフードレストランもあるような港をつくりたいのか、それとも、シーフードレストランをつくるのか。今のところ、どういうふうな指示内容で来ているんですか。
294 ◯吉見政策調整課長 前段だと思います。シーフードレストラン単品で勝負ということではなくて、この本港区エリアの全体の総合的検討の中でやっていくということだと思います。
295 ◯下鶴委員 わかりました。
それを聞いて安心したのが、何が何でもシーフードレストランをつくるんだというふうに聞こえてしまうものですから、そこの整理をしたいなと思っていたんです。といいますのが、ここから先は意見になりますが、シーフードレストランというのは民間がもうかればつくるし、もうからなければつくらないもの。もし、もうからないものをつくらせようとしたら、その分、家賃なり建設費なり公費投入をしなきゃいけなくなる。私はこれはナンセンスだと思っています。一方で、例えば、もし、今の港でシーフードレストラン、ガラス張りのがはやるよとなればとっくにドルフィンポートはシーフードレストランであふれていると思いますし、また、北埠頭の旅客ターミナルでシーフードレストランをやりたいという人たちも出てくるはずなんですね。ただ、現状は恐らくそうではない。ということで、このシーフードレストランを含めて検討されるのはそれはそれで結構なんですが、あくまでシーフードレストランをやるのは民間であって、民間が民間から見てもうかるかどうか、そういう判断で来るというものを念頭に置いて検討を進めていただきたい、もしやるのであればですね、と思います。
以上です。
296 ◯松里委員 ドルフィンポート敷地周辺一帯の活用及び経緯及び今後の活用計画についてでいろいろ議論がされてまいりましたが、鹿児島港本港区の北埠頭、南埠頭の利用を一番利用している委員の一人として、この港は特に離島関係を結ぶ港でございますので、我々利用者の立場に立った港づくりということをしていただきたいというふうに思っておりまして、そういう中で、ドルフィンポートの跡地活用等々いろいろあるわけでありますけれども、種子・屋久高速船の利用をされている方々あるいは三島・十島・屋久島航路、種子島航路、喜界航路あるいは桜島フェリー、こういう利用者の立場に立った港になっていくように利用者の一人として思っているわけでありますので、そのことについて何か御意見ございますか。
297 ◯吉見政策調整課長 今、委員から御指摘ありましたとおり、生活航路として港湾機能を果たしている区域でもございますので、仮に総合的開発をする場合もそことの調整は十分留意してまいりたいと思っております。
298 ◯松里委員 種子・屋久高速船の待合所の建物の大きさ等でこれをつくった後に狭すぎたとかいって、もろもろ後から住民から意見が出てくるような感じもありました。あわせて、この周辺が開発されていきますと、交通混雑とかそういう部分もございますので、あくまでも南埠頭、北埠頭等は離島を中心とした航路を結んでいる港であるということを十分主体的に中心に置いて、この周辺のことを考えて整備を考えていっていただきたいと思います。
以上です。
299 ◯外薗委員 先ほど聞けばよかったんですけど、港湾空港課長、木材団地の埋め立てをやるということでしたけど、あれはどうなっていますか。
300 ◯上大田港湾空港課長 木材港につきましては、これまでも一部水域を残して埋め立てをするというようなことで御答弁をさせてもらっておりまして、その方向で今検討を進めておりますが、要は、埋め立てた後をどうするんだというようなところです。我々としては、木材団地の周辺が持っているポテンシャルを生かした形で人が集まるような、人の流れができるような施設を何かということで考えておりますけれども、今、要は、まちづくりを所掌しています鹿児島市との間での協議を継続して続けているところでございます。
301 ◯外薗委員 先ほども言ったように、とにかく何でも鹿児島市と協議しなければできないんですね。用途地域もあるんでしょうけれども、物が先なんですか、それとも埋め立てが先なんですか。
302 ◯上大田港湾空港課長 埋め立ての手続をするに当たっては、埋め立てた後の土地をどう利用するのかというような部分を提示しないといけませんので、そこが固まらないと埋め立ての行為に入れないということになります。
303 ◯外薗委員 では、埋め立ての土地の利用協議をして、鹿児島市と調整してということは、まだまだ時間がかかるということですね。どうなんですか。どのぐらいのスピードで進んでいるんですか。
304 ◯上大田港湾空港課長 時間のスケジュール的な話は今まだできる段階にはございませんけれども、とにかく今、我々としては市と埋めたて後の活用策について協議をしていくということが一番やるべきことかなと思っておりますので、まずはそちらの協議を急ぎます。
305 ◯外薗委員 ドルフィンポートの敷地、住吉、そしてまたさらに木材港の埋め立てもまた出てくるわけですね。そうしますと、にぎわいをつくる意味では、今、イオンできていますよね。そういう形やればまた人も物も大きく動くだろうし、スピーディーに。鹿児島市の意見が強いということですかね。県が独自に、埋め立てた後は何かつくりたい人がおれば来んかとか、もう分譲して売ろうかとかいうのは鹿児島市が主体性を持ってやるということですか。どうなんですか。
306 ◯上大田港湾空港課長 埋め立てた後の土地は県の土地でありますので、県が主体となっていろいろな計画を立てますが、あとは周りの都市計画の規制との兼ね合いというのも出てまいりますので、そこの部分を市と協議をしていかなければいけないというところでございます。
307 ◯外薗委員 だから、主体性は県が持って、どっちみち埋め立てた土地は県なんだから。そうしますと、今言うように、いろいろな策はあると思うんですね。だから、鹿児島市は、先ほど宝来委員も言ったように法的な規制の問題とかそれをお願いするだけで、あとは利用は県で主体的に、どういうのに使いたいねというようなことをすれば、何ら鹿児島市との協議というのはそんな難しい話じゃないと思うんですけど、どうなんですか。
308 ◯上大田港湾空港課長 先ほど、委員も発言をされた中身がありましたが、今まさに本港区、ドルフィンポートの敷地跡、あと十五番街区をどういう形にしていくのかというようなことの作業が始まっております。本港区のあり方と木材港もある意味リンクする部分があるのかなと思っています。それもにらみながらも、検討はしていく必要があると思っています。
309 ◯外薗委員 だから、今言うようなね。それも含めて知事にいろいろ検討していただきたいんです。あれは連動していると思うんです。マリンポートと含めてですね。そうしないから、この航空写真を見たときに、これを見て課長も思われると思うんですけど、全く今まで計画がうまくいっていないと思うんです、この港湾利用について。ぽつぽつつくってですね。だから、後から後から後追いでこうつくっていったんでしょうけれども、これは整然ときちんとせんといかんような気がするんですね。だから、いい機会だから、今残っているドルフィンポート、住吉、そして木材港も含めて、あり方検討会、そういうのをつくられるときにはその三つを連動しながら、鹿児島港湾、錦江湾に面したここをどうつくり上げていくかというのをやられたらいいと思うんですね。どうですか。
310 ◯吉見政策調整課長 御指摘のとおり、鹿児島港の一番北の本港区エリア、それから南の中央港区、マリンポート、相互に当然連関しておりますので、検討をどういう形でやるかは別にいたしまして、そこは連関して考えていただきたいと思っております。
311 ◯外薗委員 ちょうどオプシアミスミの前の、まだ、荒川さんはなおっていただいたけど、あと一つ残っていますね。(「荒川もまだ残っています」という者あり)荒川も、まだ残っていますね、あそこ。あれは、議会でもおかしいんじゃないかと。谷山港の西には空いた余白の土地が相当あるんですね。ああいうのを使わせたら。シーフードレストランなんかああいうところなんかでも。だから、全体的にもう一回鹿児島の港の原点に返って、一回計画を中長期的につくっていただきたいんですけどね。だから、議会で言って、やっと。何か中途半端な形ですよね、オプシアミスミのあそこもまだ、どう利活用されるのかわからんけれども。貸してもいいんですよ、今言うように百六十円取れば。県有地の未利用地なんかは賃貸しで、この間、県有地に自動販売機で七千万円も収益を上げると言われるわけだから、ああいうところも港湾規程を早く見直して、民間に貸せるのは貸していけば非常にいいような気がするんですね。空いてる土地もあるんだから、無造作にやっておらんでね。だから、そういう計画を立ててほしいんですね。木材港についても一緒にせんといかんです。ただ知事が言われる、フィッシングワークみたいなシーフードレストランだけじゃなくて、そこを提言してください、あなたたちも、ぜひ港湾計画の中で。今回いい機会だから、全体的にもう一回やりかえるつもりで、鹿児島本港から北埠頭から全部やりかえるつもりで、中長期的にどうやっていくんだというようなことをやっていただきたいんですね。
というのはですね、鹿児島市漁協が今、数十億円かけて、鹿児島市が主体的になって漁業市場をやっていますよ。その前のいわさきのドックになっている、それこそマリンのレジャーボートなんかのところの、今のここで言えば、今の住吉のトイメンのところです。あそこなんかも非常に景観的に悪いです。だから、もう少し整理して、夜になったらトラックがあそこに無断でとめてね。それで、ほかのところやればやかまし言うのに、ああいうところなんか無造作です。だから、そこだけに限らずに、今漁協をつくり方ですからね。漁協のことをやってくださいよ。どうなんですか。
312 ◯上大田港湾空港課長 全体的な整備のお話について明確にこの場で答えられるものは特に持ってはおりませんが、言われるとおり、住吉の十五番街区の横にあります船だまりの状況というのも私も十分承知はしておりますけれども、その漁船対策、小型船対策というような作業もなかなか一足飛びにできる話ではありませんので、そこは念頭に置きながら、今後作業はしていきます。
313 ◯外薗委員 お願いします。
314 ◯松里委員 港湾空港課長、私が先ほど言って、答弁なしに要望で終わりましたけど、言った内容が具体的に理解されていないような気がするので、図面でお話ししますので、簡単に。
このドルフィンポート敷地がありますでしょう。一ページでいいです。第六駐車場、種子・屋久高速船旅客ターミナル、第四駐車場がありますでしょう。ドルフィンポート敷地と第六駐車場の間からこう入ってくるんですね、大体利用者は。そして、第四駐車場の手前でぐるっと回る。そして、ターミナルに来て、ここでおりるんですね、利用者は。この第四駐車場から第六駐車場とターミナルの間のところに来るところで、ここはぐるっと曲がっていて事故も多いんです。そうすると、皆さん方は当然このドルフィンポートの敷地を将来的に具体的に活用してきて、鹿児島市長が言われるようなことが現実化されたら大変混雑してきて、このドルフィンポート敷地でサッカーを、プロサッカーを見に来る、見物に来る人たちが主で、ここを利用する人たちが混雑の上に、こんな曲がったところをね、事故も今でもあるのに、危険で。こういうような形の港にしてくれるなということを言っているんです。港というのは離島に、あるいは観光船もそうですけど、生活として病院に来たり、あるいはもろもろの買い物に来たり、鹿児島に来たり、種子島、屋久島、三島、十島に行ったりする利用者のためにまずはあるわけだから、そこを主にしながら、ほかの余暇関係、スポーツ関係に利用するのであればそれは自由なんだから、私から言わせれば。そういうことを十分考えて、ここを開発していっていただきたいということを強く要望しておきます。
御意見がありましたら。
315 ◯上大田港湾空港課長 一般論でしか話ができませんが、一般的に大型プロジェクトのものをやろうとすると、当然環境影響の評価をしないといけないと思っています。それは騒音だとか振動だとかいうのとはまた別の部分で、そういうのもそうですが、そこにものができた関係で交通の流れがどうなるんだというような部分も評価をして、推測をして、その一大プロジェクトは仕上げていくことになりますので、当然何らかの形でドルフィンポートなりのところにそういう一大プロジェクトを持ってくることがあるとすれば、その辺のところは検討はされるべきものと考えています。
316 ◯藤崎委員長 ほかに特定調査、御質問はございませんか。
[「なし」という者あり]
317 ◯藤崎委員長 ほかにないようですので、特定調査に関する質問はこれで終了いたします。
ここで、暫時休憩いたします。
午後三時三十五分休憩
────────────────
午後三時三十七分再開
318 ◯藤崎委員長 再開いたします。
それでは、委員会の中で出された質疑の経過を踏まえ、港湾計画をもう一回見直すべきだ等々含めて、報告につきましては当席に御一任いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
[「異議なし」という者あり]
319 ◯藤崎委員長 わかりました。
では、そのように取り計らいます。
政策調整課長は、どうぞ御退室ください。
[吉見政策調整課長、退室]
320 ◯藤崎委員長 次に、県政一般であります。
まず、十月に実施した大隅地区での県内行政視察について、御意見、御質問、御確認等がありましたら、お願いいたします。
ございませんか。
[「なし」という者あり]
321 ◯藤崎委員長 ないようですので、この件は終了いたします。
次に、県政一般の質問をお願いいたします。
322 ◯下鶴委員 二点ほどありますが、まず、鴨池ニュータウン駐車場についてお伺いをいたします。(「簡潔に」という者あり)はい、簡潔にやります。
こちら県の住宅供給公社に随意契約で貸し出しを行っておりますが、その際の貸出金額の算定は収入から支出を積算して、およそ四千万円ほどで貸していると、単年度契約で貸しているというふうに理解をしております。その中で、その支出項目の中に原状復帰、アスファルトを剥がしたり原状復帰をして返す費用としておおむね五年間で五千万円ほど、五千五百万円ですかね、の積み立てをしてきて、今年度でその積み立てが完了するというふうに理解をしております。
そこで、お示しいただきたいのが、この鴨池ニュータウン駐車場について、来年度以降どのような方式で、どのような募集をかけてやっていくのか。もしくは活用方法があればそちらになるんでしょうけれども、こちらの見通し並びに従来どおり貸し付けを行うのであれば、そのあり方について現在の検討状況を示してください。
323 ◯松尾住宅政策室長 鴨池ニュータウン駐車場につきましては、住宅供給公社が建設した団地周辺の駐車場不足への対応や公社の経営健全化を図る必要がございますことから、当面は公募とせず、公社に貸し付ける予定でございます。平成二十九年度の貸付料につきましては、今後県住宅供給公社から事業計画案の提出や貸付申請がなされ、県の財産に関する条例等に基づいて審査した後、年度内に決定することとしており、六月議会でも答弁がございましたとおり、原状回復引当金相当分は増加するものと見込んでおります。
324 ◯下鶴委員 今後も随契でやるというのは非常に残念なことなんですけど、一方で、今まで毎年一千万円、一千百万円程度やっていた引当金については、来年度もしやるのであればそれを支出項目として積算しないということは評価をいたします。
一方で、もう一個確認を取っておきたいのが、今まで五千五百万円ほど今年度末で貯まるわけですよね。で、今後いつ原状回復するかわかりませんけれども、その際に余剰金が出た場合にはこれは県に帰属するんですね。そこの確認です。
325 ◯松尾住宅政策室長 県との賃貸借契約において、契約が終了した場合には原状回復した上で県に返還することになっておりますことから、公社では原状復旧に係る費用について平成二十四年度から二十八年度までの五年間、約五千五百万円を必要経費として引当金を計上しているところでございます。なお、駐車場については、県の活用方策が具体化されるまでの暫定利用として単年度契約としておりますことから、万一、原状回復費用が不要になった場合や経費が下回った場合の取り扱いについては、公認会計士と相談した上で判断すべきその時点において県と公社において協議することとしております。
326 ◯下鶴委員 再度お伺いするんですけれども、この引当金というのは、本来であればもうとっくの昔に積んでおかなきゃいけなかったところですよね。住宅公社が随契やって相当たちますから。ただ、それを五年前の時点で積んでいなかったから毎年五年間、合わせて五千五百万積みましょうねということになったはずなんです。ということは、毎年一千百万円程度は支出項目にプラスされる、つまり、県に入ってくる貸し付け代がその分減るということなわけです。ですので、原状回復するときにそれをもし使わなかったのであれば、それはもちろん、当然県に帰属すべきかと思うんですけれども、今後その辺のところを契約書のほうにしっかりと明記、盛り込んでいくおつもりはないでしょうか。
327 ◯松尾住宅政策室長 将来、例えば鹿児島臨港道路の整備等により駐車場用地が対象エリアとして活用される場合など、県との契約終了や契約変更が行われ、原状回復を行うというようなことになりますけれども、その時点でどの程度の影響を受けるのか、予測が立たないものもございます。原状回復費用が不要になるかどうかは今の時点でわからないところでございますので、現契約としては現在行っております原状回復をして返還するということで足りると考えております。
328 ◯下鶴委員 平行線になりますから一般質問等でもやりますけれども、そこはしっかりと検討していただきたいなと思います。というのが、毎年一千百万円のお金がなぜ県に入ってこなくなったのか。つまり、積み立てをやっていなかったのを積み立ててきて、それが終わって五千五百万円上がっているわけですよね、住宅公社で、この駐車場から積み上げたものということで。原状回復のときに使うならそれはそれで結構なんですけれども、もしも使わなかったときにそれを住宅公社が取るというのは今まで積み上げてきた経緯からしてあり得ない話だと思いますので、そこは改めて検討しておいてください。これは要望です。
引き続き、あと一点だけ。指宿スカイラインの件でお伺いいたします。
これは一般質問でもやったんですけれども、単純な疑問として山田料金所に十六億円でETCをつけるということと早期無料化って矛盾するんじゃないかなというふうに感じるわけです。例えば知事はどれぐらいで無料化をするということを明言されませんでしたけれども、例えば一期四年でやるとするならば、つけるのにも時間がかかりますから、二年半か三年で十六億円破棄するのかと言われればなかなか考えにくいことであります。例えば、三期区間の収入は年間二十三、四億円、それに対して二年で破棄するとなると一年当たり八億円ですから、なかなかそういうことは常識的に考えにくいというふうに考えます。
一方で、それでは、知事は何でこういうことをおっしゃっているんだろうなということを私なりに考えてみたんですけれども、ETC十六億円というのを実質負担額を下げる方法はないのかなということを考えるわけです。つまり、例えばETCの再利用ってできないもんなんですかね。例えば何年か使って、県内でもどこでもいいですけれども、スマートインターをつけたいと、ただ普通につけたら高いと、何か中古のを買って安くできたらいいなというところがあったら両方うまくいく気がするんですけれども、そういう事例もしくは聞いたことがあるないでも構いませんけれども、その辺を示してください。
329
◯神宮司道路建設課長 NEXCO西日本とETCにつきましては契約を結んでいるわけでございますが、実績としては他機関への売却、購入した事例というのはないとのことでございます。ただ、今回導入しますETCシステムは全国的に統一されたシステムということもございますので、今後になりますけれども、他への流用が可能ではないかなということで、ちょっと考えてはいきたいと思っております。事例がないことでございますので、具体は持ち合わせていないところでございます。
330 ◯下鶴委員 事例がないということですが、全国共通のシステムということですので、ぜひ可能性を考えていただきたいなと思います。といいますのが、知事は無料化を実現とおっしゃっていて、方や十六億円でETCをつけるということが、それだけだと矛盾を感じてしまうわけなんですね。これがそこをちゃんと、実質的な鹿児島県の負担額、県民の負担額を抑えられるとなると、また一つ活路が広がると思いますので、そこはしっかりと、こういう可能性もありますよということを知事にも申し上げていただいた上で検討していただきたいというふうに思います。
以上です。
331 ◯前野委員 提案も少し含まれていますけれども、質問をさせていただきます。道路法に関することです。
道路法は、道路管理者以外の者が行う道路工事という二十四条の申請があります。これは、具体的には歩道の切り下げとかあるいは歩道にある道路構造物の撤去とか移動とか、そういう申請が申請人の費用で行われる際の許可を求めるという道が開かれているわけですけれども、最近の道路の構造というのが非常に、その道路の性格によってといいますか、場所によって非常に高額なものの材質で舗装がされている。具体的に申し上げますと、タイルでやるとかあるいは石材の石の板でやるとかあるいは今はやりのインターロッキングでやるとか、場所によっては木れんがという木材を使ったやつでやるとか、いろいろなものが使われております。特に歩道ですけれども。そういうときに、沿道利用者が例えば舗装を切り下げたいとかあるいは縁石を削りたいとかそういうものが出てきた際に、許可の許認可の事務を各振興局が持っているわけです。そうした際に、どうも鹿児島県の道路管理者として統一的な対応が果たしてとられているのかという疑問が生じたりしているんです。そういったことが起こっていることから、どういった方針で私が申し上げたような申請があった際の取り扱いについてどういう基本的な方向で行っておられるのか、お聞かせをください。
332
◯八木道路維持課長 県民の方から県道の歩道切り下げや車どめの撤去を行いたいという御要望があった場合には、道路法第二十四条の規定に基づき、工事を希望する方は道路管理者の承認を得まして工事を行うことができるとされております。県の承認に当たりましては、その工事を行う必要性、道路管理上の支障の有無などを総合的に判断しまして承認することとしております。また、申請者にも過度な負担を強いることがないよう留意すべきであると考えております。
333 ◯前野委員 課長、今、基本的なことをお伝えいただきました。
言うまでもないことですけれども、道路法の許可をするに当たっては、工事がまず必要であるのかという必要性ですね、申請をされるときの必要性です、それから、歩道と車道の間に工作物が設けてあればそれを外すことによってあるいは切り下げることによって歩行者が安全に通行ができるのかという視点、それから、施工の構造の妥当性の問題、それから工事を実施する際に適正なのかということ、そのこと等を振興局で申請が上がった時点で判断をされて、ここは切り下げても歩行者の安全上問題ないあるいは取り外しても問題ない、そのことがまず第一段階であって、除却するあるいは切り下げるという判断をされて申請を受け付けるということになるわけですね。だから、そうしたときに、冒頭で申し上げましたように、材質のことを考えて舗装の構造がされているのかという疑問があったりするわけです。つまり、申請が出されますと、申請人の費用で切り下げられたりあるいは除却をしたりしなきゃならない。そうしたときに非常に高額な舗装があるいは構造物がしてありますと、そのことを原状に復すということになるわけですから、原状の設計どおりにまたつくり直してくださいという条件になってくるわけですね。そうしたときに、今、課長からあったように、申請をされる方の経済的な負担というお話もありましたけど、その部分で道路管理上あるいは構造上あるいは安全上、特段支障がないということであれば、現状に即したといいますか、道路二十四条の申請をするに当たって、総合的な観点から、申請者の経済的な負担というものも考慮をした上で許可をすべきというふうに思うわけです。そのあたりについて、考え方を聞かせてください。
334
◯八木道路維持課長 承認に当たりましては、その工事の行う必要性、それから設計及び計画の合理性、それから道路管理上の支障の有無とか歩行者の安全性、構造的な安全性、これは総合的に判断をして承認をすることとしております。施工に当たりまして、今ある現状の舗装が高額な舗装でできているようなケースにつきましては、申請者の処理の復旧の方法等の審査を行いまして、現場調査も含めて十分行った上で適正に運用をしていきたいというふうに考えております。
335 ◯前野委員 基本的な考えはそういうことなんですが、私が知り得る範囲内ではどうも担当者によってといいますか、振興局の考え方によってそういう統一的な対応はされない事例というのに遭遇をしたもんですからこのことを話をするわけですけれども、担当者、各振興局の許認可をする担当者というのは、私が申し上げましたような事例、それから、今、課長が基本的なこともおっしゃいましたけれども、そういうこと等も含めて、公平に許認可をするためには、担当者会議あたりで統一的に対応をするような機会をつくって勉強をする、「勉強」という言葉はおかしいけれども、そういったような機会を設けてやるべきだと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
336
◯八木道路維持課長 毎年道路維持担当者会議あるいは道路管理の担当者会議を開いておりますけれども、この会議の中でさまざまな事例の紹介等も行いながら、委員が御指摘の工事の工法、著しく公平性を欠くことがないように今後周知、勉強を努めてまいりたいと考えております。
337 ◯前野委員 わかりました。
個別具体の話はきょうはもう言いませんけれども、そういう事例が出てしまっている。これは私は県民から訴えがあって、あそこはこういう許可がされているのに、ここは何でこう復旧の方法が違うんですかということになってきて、よく調べてみたら、そういう事例が起こっていたということがありますから、提案ということも言いましたけれども、歩道舗装の材質とか構造とかそういったようなものについて一緒くたにやるんではなくて、その場所とかあるいは構造とか経済的な負担とかそういったものを総合的に勘案をして、県民の皆さん方の利益につながるということで、許認可事務に当たってはぜひそういう考え方でやっていただき、もちろん、法律を犯してまでという言い方はしていないんです。法律の範囲内であるいは条例の範囲内でそういうことをやるべきではないかというふうに提案をしておきますので、今後そういう考え方で臨みたいということでしたので、ここでやめておきますけれども、ぜひ、これは港湾もそうです、それから、道路はもちろんですけれども、県有施設にあってはそういう道路管理者以外の者がいろいろな工事ができるという条例あるいは法律がありますから、道路だけにとどまらずに、ほかのものもそうだと思うんですけれども、ぜひそういう立場で許認可事務に当たっていただくように、これは私の提案も含めて、要望も含めてお願いをしておきたいと思いますが、何かコメントがあればお聞かせください。
338
◯八木道路維持課長 先ほども申しましたけれども、地域振興局等の職員への周知も含めまして、工事の工法等で著しく公平性を欠くことがないよう、今後とも十分注意しながら適正な運用に努めてまいりたいと考えております。
339 ◯前野委員 ありがとうございました。
340 ◯まつざき委員 一点、お尋ねします。
せんだって福岡市で大規模な道路の陥没の事故が起きましたが、あれは地下鉄の工事にかかわってのもので、原因究明がなされているようでありますが、過去に県内でも道路の陥没等があったと思うんですが、主なもので原因がはっきりわかっているのか。原因がわかれば対策はとれるわけで、そこら辺の状況についてはいかがでしょうか。
341
◯八木道路維持課長 福岡市での陥没事故につきましては、地下鉄工事に伴うことが原因ということで報道されているところですけれども、今後事故の原因等については究明するということでございました。鹿児島県におきましては過去五年間、平成二十四年度から今年度までの陥没あるいは陥没のおそれに伴う車両の通行規制につきましては、合計で二十四年度以降二十件発生しております。全面通行どめが四件と、片側交互通行が十六件という状況でございます。これは、いずれも人的・物的被害を伴うものではございません。
342 ◯まつざき委員 原因がわかれば対策がとれると思うんですけれども、原因については、過去五年間の二十件については解明されているんでしょうか。
343
◯八木道路維持課長 原因につきましては、細かな情報は持ち合わせておりませんけれども、排水溝の暗渠による吸い出しですとかあるいは側溝の吸い出し、それから、場所によっては下水管の腐食による吸い出し等が考えられるかと思います。
344 ◯まつざき委員 昨年、私の知人が日置市の市道で陥没して、ちょうどそこを通りかかって、車が結局落ちてしまったんですね。本人は辛うじて飛びおりて助かったんですけれども、そこも暗渠の部分とかで水の影響だったらしいんですが、例えば陥没のおそれがあるという答弁もありましたが、予兆といいますか、危ないとかいうのはわかるものなのか。どうやって例えば事前に全面通行どめ、片側通行どめとかそういう対応がされているんですか。一般論で結構ですが。
345
◯八木道路維持課長 陥没等につきましては、日常の道路の巡視パトロール等によりまして道路の異常を早期に発見するということが第一かと思います。そして、沈下とかひび割れとか舗装面の変化が確認された場所につきましては詳細な調査を速やかに行い、必要な補修を行うということで考えております。
346 ◯まつざき委員 県においてもパトロールの方たちの人員も減ってきているというふうに聞いています。この間、大きな災害として事故にならなかったのは幸いではありますが、日ごろからのパトロールとかしっかり努めていただき、県民・市民からの情報というのも提供くださいというふうに道路を通ると電光掲示板に出ていたりとかするわけですが、ぜひ大きな事故等につながらないように、大きくなくてもそういう陥没とかが発生しないような形での施工とか管理とかに引き続き努めていただきたいと思います。
以上です。
347 ◯藤崎委員長 ほかに県政一般ございませんか。
[「なし」という者あり]
348 ◯藤崎委員長 質問がありませんので、県政一般を終了いたします。
以上で、当委員会に付託されました議案等の審査は全て終了いたしました。
委員長報告につきましては、特定調査を含み、文案等は当席に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
349 ◯藤崎委員長 異議ありませんので、そのようにいたします。
次に、鹿児島県議会規則第七十五条の規定に基づく閉会中の委員会活動に関する継続審査事件についてお諮りいたします。
請願・陳情以外の案件に係る閉会中の継続審査事件については、県政の重要計画について、交通・情報通信体系の整備について、県土の保全及び生活環境の整備についての三項目といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
350 ◯藤崎委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。
以上で、当委員会の日程は全て終了いたしました。
これをもちまして、企画建設委員会を閉会いたします。
御苦労さまでした。
午後四時五分閉会
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