• 周術期(/)
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  1. 鹿児島県議会 2016-09-29
    2016-09-29 平成28年第3回定例会(第7日目) 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-18
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1  午前十時開議    △ 開  議 ◯議長(池畑憲一君)ただいまから、本日の会議を開きます。  本日の日程は、配付いたしております議事日程のとおりであります。       ━━━━━━━━━━━━━  議 事 日 程  一、開  議  一、一般質問    鶴 丸 明 人 君    園 田   豊 君    外 薗 勝 蔵 君    大 園 清 信 君  一、議案第六九号から議案第八三号まで(議案第七一    号及び議案第八〇号を除く。)及び報告第三号の    常任委員会付託  一、決算特別委員会の設置、議案第七一号、議案第八    〇号及び議案第八四号の同特別委員会付託並びに    決算特別委員の選任
     一、散  会       ━━━━━━━━━━━━━ 2    △ 一般質問 ◯議長(池畑憲一君)まず、一般質問であります。  通告に従って、順次発言を許可いたします。  鶴丸明人君に発言を許可いたします。    [鶴丸明人君登壇](拍手) 3 ◯鶴丸明人君 皆さん、おはようございます。霧島市・姶良郡区選出の鶴丸明人でございます。  まずは、台風十六号の被害に遭われた皆さんに心からお見舞い申し上げます。一日も早い復旧を心から祈っております。  三反園知事には、このたびの知事就任おめでとうございます。  私は、県職員として、また県議として、金丸、鎌田、土屋、須賀、伊藤の各歴代知事と一緒に仕事をしてまいりました。  今回の知事は、これまでと違い、初の民間知事であります。その答弁に新しい発想や視点を期待しながら、議場でお話を伺いました。しかしながら、受けた印象は、皆さんと同様に、歴代の知事と比較して、政治家としての理念がはっきりしない、政策能力には疑問、逆にパフォーマンスが過ぎるというものでありました。  県政の推進に当たっては、知事と県議会は車の両輪に例えられます。両輪が機能するためには、知事と議会の信頼関係が必要不可欠であります。新しい知事の県政運営に対しましては、自民党県議団では、選挙で示された県民の意向を尊重し、是々非々で対応することといたしております。  私も、自民党県議団の一員として、これらの趣旨を踏まえ、今回は、知事の政治理念や考え方をしっかりとお聞きし、また、この議会での議論も踏まえ、もう少し掘り下げて聞くべきものを中心に質問させていただきます。このため、通告のうち幾つかは要望にかえさせていただき、一般質問最終日トップバッターとしての務めを果たさせていただきます。また、できるだけ再質問、提言もさせていただきます。  本日は、地元霧島市からも、私の質問、また知事の答弁に興味をお持ちの方々も見えておられます。知事にとりましては、先ほど申し上げた、皆さんの印象を払拭していただくよい機会でもあります。知事みずからの言葉で明確な答弁を期待し、また求めて、質問に入ります。  まずは、知事の政治姿勢についてであります。  明治維新百五十周年に当たる二〇一八年のNHK大河ドラマに、西郷隆盛を描く「西郷どん」が決定いたしました。かねて、西郷南洲翁を師と仰がせていただき、西郷南洲翁遺訓を心の糧の一つとさせていただいている私にとっても、この上ない喜びでありました。  この誘致に尽力された伊藤前知事を初め、大河ドラマを誘致する会の運動に携わってこられた皆様に心からの敬意を申し上げます。  全四十一条から成る南洲翁遺訓は、皆様も御案内のとおり、鹿児島で伝えられてきた桂庵玄樹の朱子学や、島津日新公のいろは歌などが集大成されたもので、人が人として生きていく上で、心の鏡となる普遍的な哲学であります。稲盛京セラ名誉会長を初め、今日でも多くの人が座右の書とされています。  私は、これまで、「明治維新百五十周年の節目こそ、若者を初め多くの県民が南洲翁遺訓に学ぶべきではないか」と、また、「今や我が鹿児島が、鹿児島から、明治維新の立て役者西郷の思想や行動を改めて世に問うための情報を発信すべき大きなめぐり合わせのときである」と申し上げてまいりました。  一方、知事は施政方針で、「明治維新を成し遂げたのは鹿児島であります。明治維新を成し遂げた自信あふれる、勇気あふれる鹿児島をつくっていきたいと考えております」と述べられました。また、知事は、選挙の立候補に当たって、マスコミのインタビューで、最も好きな本として、南洲翁遺訓を挙げておられます。  そこでお尋ねいたします。  一点目は、南洲翁遺訓の評価についてであります。  二点目は、知事がこの南洲翁遺訓から学ばれた政治家としての理念及びリーダーとしての心構えをお聞かせください。  次は、女性副知事の登用であります。  これにつきましては、けさの新聞に報道があり、質問する私は、質問の回答が先に報道されておりましたので大変びっくりいたしました。自民党ほか議員の皆さん方にお聞きしても、誰もこのことは知りませんでした。マスコミが先行して情報を把握して報道されるというのは、これはこれでいいと思いますが、このことは、知事が議会に対する、議会を軽視しているというその端的なあらわれであると、私はこのことを指摘させていただいて、質問に入りたいと思います。報道がないことを前提に作成した質問でありますが、後でする再質問と連動いたしますので、そのことを申し上げて質問に入ります。  私は、女性副知事の登用については、その基本的な考え方が大事であると考えています。知事は、女性副知事の登用の考え方については、我が党の代表質問に対して、「副知事の一人に女性を登用することにより、各般の施策に女性の視点が一層反映され、新しい力強い鹿児島づくりになるものと考えています」と答弁されました。同感であります。加えて、知事は施政方針で、鹿児島を日本一にする六つのお約束をされています。  このような知事の発言を踏まえた場合、知事の補佐役としては、私は、地域の実情を把握し、また職員の声に十分耳を傾けることができる人がふさわしいのではないかと考えます。  知事は、マニフェストにもこの女性副知事の登用を掲げておられます。マニフェストの作成段階から、この人にという思いを描いておられたのではないかと思います。  県内にはたくさんの有能な女性の方々がいらっしゃいます。  そこでお尋ねいたします。  女性の副知事は県内の人、または県内出身の女性を迎えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。  次は、知事の給与及び退職手当のカットについてであります。  知事は、我が党の代表質問の中で、今後の財政運営の方向性、財政健全化の取り組みの考え方、また、ハード整備ソフト支援に対する財源確保策等についても答弁されました。これらの中で、「今後とも一層厳しい財政状況が続くものと認識しています」とも述べられました。  知事がこのような認識をお持ちであれば、マニフェストに掲げてあるなしには関係なく、須賀元知事や伊藤前知事が取り組まれてきた知事の給与カットは、当然になされるものと思っていました。  さらに、知事は、南洲翁遺訓に残された「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は仕末に困るもの也。此の仕末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬ也」という言葉を話され、地位や給与などにはかかわらず、け死んかぎい頑張りますと、その覚悟を述べておられます。  南洲翁遺訓と深いかかわりのある山形県の知事は、退職手当のカットまでされています。私は、知事のこれまでの言動から、退職手当のカットまで踏み込まれるのではないかと期待いたしておりました。残念ながら、このことに関する条例改正等の動きはまだ全くありません。  知事は、これからも続く厳しい財政運営を語られています。チェンジ、チェンジをいろんなところで口にされている知事です。率先垂範という言葉もあります。知事の給与や退職手当のカットについてどのように考えておられるか、お聞かせください。    [知事三反園 訓君登壇] 4 ◯知事(三反園 訓君)お答え申し上げます。  南洲翁遺訓の評価と遺訓から学んだ政治家としての理念、リーダーとしての心構えについてであります。  南洲翁遺訓につきましては、敬天愛人など、人として生きていく上での示唆に富む数多くの教訓が含まれております。私は、何があっても政治信条を貫いた西郷隆盛公を本当に敬愛しております。西郷隆盛公は、保身は捨てなさい。人生の全てを投げ打って、命をかけて、人のため世のために尽くしなさいと教えております。これら多くの示唆に富む遺訓を心に、県民の先頭に立って行動してまいりたいと考えております。私は、命がけで本当に、鹿児島を元気にするために純粋に、け死ん限り取り組んでまいります。  副知事の登用についてであります。  副知事は、知事を補佐し、政策や企画など、県政を推進する上で重要な役割を担っております。私としては、これからの県政は女性の視点を一層反映する必要があることから、副知事の一人に女性を登用したいと考えております。これからは、子育て支援高齢化対策、働き方改革、本県には求められるさまざまな課題があります。こういう状況を考慮し、それにふさわしい方を選任したいと考えております。  給与等に関する御質問がありました。  私としては、今後とも、持続可能な行財政構造の構築に向けた行財政改革の取り組みを進めることがまず第一であると、必要であると考えております。具体的には、歳出面では、一般政策経費については、必要性、効率性を踏まえた予算配分に取り組む必要があります。普通建設事業費等については、めり張りをつけた社会資本整備に取り組む必要があります。公債費については、新規の県債の発行を抑制することにより、負担の軽減などに取り組む必要があります。  一方、歳入面では、県税収入を確保するため、徴収対策を強化し、税財政基盤の強化を図る観点から、産業振興等に取り組むほか、地方交付税及び国庫支出金の確保、未利用財産の有効活用等に取り組む必要があります。  こうした取り組みにより、行財政改革は取り組んでまいりたいと考えております。 5 ◯鶴丸明人君 自席から質問いたします。  まず、答弁のしやすいほうから、知事の給与カット等についてお伺いいたします。  知事、今のは答弁になっていないんじゃないですか。歳入や歳出をふやすことと、あなた自身の知事給与カットとは全く次元の違う話であります。知事の給与カット等については、口ではいろんなことを語られますけれども、有言不実行の最たるものだと私は思います。県の財政状況を認識し、西郷を語る人の答弁とは思えません。  知事は、職員に対して、チェンジ、チェンジで語られます。できない、できないではなく、どうすればできるのかと考えなさいよと職員の尻をたたいておられます。これでは、職員には求めて自分は何もしないということですか。  私は、西郷どんを語られる知事ならば、みずからもってその範を示し、しかも、ひとつも難しいことじゃないんです、前知事もやってこられたことなんです。何も難しい理由はないです。なぜ取り組もうとされないのか、その理由を明確にお聞かせください。 6 ◯知事(三反園 訓君)私は、マニフェストを含めて、そういうことは一度も発言はしておりません。それと同時に、鶴丸議員も市長を経験されているわけですから御理解いただけると思いますが、自治体の長の給与の取り扱いについては、長みずからが判断すべきものだと私は考えております。 7 ◯鶴丸明人君 マニフェストにないものも、今まで知事は新たな提言をされているじゃないですか。マニフェストにないからとかあるとか関係はないです。これは姿勢の問題です。財政状況が厳しい状況の中での話です。財政状況の豊かであるときにそれを求めているわけでもないです。  知事のお話を聞いていると、何か歳入・歳出をふやすなどしていけば私の役割は終わりで、給与カットの問題とは全く関係がないんだと言われますけど、私はこの問題については納得ができません。  次に、女性の副知事登用についてであります。  女性の副知事登用については、マニフェストで明確にされておられます。これはハード物と違って、一番頭に描きやすいことなんです。明確な考えをお持ちになっておられなかったんですか。なかったとすれば、なぜ、できるだけ早く決めたいなどと発言され、記者会見等の対応されたんですか。  聞くところによりますと、きょうの新聞では中央省庁とありましたが、なるほどそうだったんだと。私が聞いた中でも、知事は、国から女性副知事を迎えるために総務省や厚生労働省に要請されていたと聞きましたけど、やっぱりそのとおりだったんですね。  事実だとすると、私は、知事の最初の答弁にはもっと工夫が要ったと思います。きょうの答弁を聞きますと、何かそれを前提としたような答弁になっていたような気はします。厚労省の話が少し出てきたようなニュアンスの感じです。  道筋をつくらないかんですよ、知事。知事として確固たる考えがないから、あっちに行ったりこっちに行ったり、後から筋立ての議論をする。こうしているようですが、知事、最初からマニフェストに描かれるときに、あなたの頭にはどういう副知事像があったんですか、どこからどうしようという考え方だったんですか、お聞かせください。 8 ◯知事(三反園 訓君)私は、副知事の一人に女性を起用しようということをマニフェストの中でも掲げております。それは、女性ならではの視点で鹿児島の改革を行ってほしい、そういう思いからであります。鹿児島を今、取り巻く環境は厳しいものもあります。それは少子高齢化であります。そして、いわゆる空き家対策、そして子育て支援、また、年をとることがすばらしい鹿児島にすること、高齢者のための対策、そして若者の働き方、女性の働き方支援、さまざまな課題・問題もあります。そして、鹿児島の方々の生活を少しでもよくしたい、そういう思いで本当にいっぱいであります。そうした観点から、それにふさわしい方を副知事に起用しようと、そう考えてまいりました。 9 ◯鶴丸明人君 いやいや、だから、考え方がはっきりしない。それは総論なんです。頭にどんな人を描いておられましたかという話をしたんです。  角度を変えます。  交代を予定されている副知事、この方は、伊藤前知事のもとで、九州電力の原発の問題について調整役等、重要な役割を果たしておられると私は認識していますが、後任の副知事にはどういう役割、この役割も担っていただくつもりなんですか。  また、国に行っておられるというんですが、知事のまだ原発に対する認識は私ははっきり聞いておりません。後でまた質問したいと思うんですが。国に行かれて何と話されたんですか、原発の問題については。「私は、原発については容認です。ただ、たまたま選挙で公約をしました。そのために九州電力に対して要請しています」と、こういう話をされたんですか。でないと、おかしいじゃないですか。どういう意味で、国に行かれるとは、どういう視点でまず行ってお願いされるということでしたんでしょうか。  もう一点、人事案件については速やかに出したいと。いつ出されるんでしょうか。私は、早く出す必要はないと思っている次第です。 10 ◯知事(三反園 訓君)私は、繰り返しになりますけれども、女性の副知事は、子育て支援、そして働き方、さまざまな面で女性の活躍する社会、そういった環境を整える、そのためには女性の副知事が本当に必要だと、そういう思いから起用したいと思っております。  東京では、まず総務大臣にお会いいたしました。総務大臣は、いろいろな面で地方自治との関係があります。これから先、鹿児島を頼みます、お願いしますということを頭を下げて頼んでまいりました。そして地方創生担当大臣にお会いしました。地方創生担当大臣も、鹿児島の創生にとっては非常に重要な大臣であります。そういう大臣に頭を下げてお願いしてまいりました。  そして農林水産大臣にお会いしました。農林水産大臣、これも鹿児島にとっては農畜水産物、どれをとってもこれからの鹿児島にとっては大事なものであります。この大事な農畜産物を、水産物をどうやって輸出するのか、拡大していくのか、そういうことによって農家の跡取りをどうやってたくさんにするのかどうか、そして農畜産所得をどうやって上げていくのか、そういうことも含めて相談したところであります。  そういったさまざまな方とお話しました。その場では原発のお話はしておりません。鹿児島をどうすればいいのかという視点で本当に取り組んでいく、そういった視点の中でお願いしたということであります。    [鶴丸明人君登壇] 11 ◯鶴丸明人君 それぞれ答弁いただきました。  知事の南洲翁遺訓の評価や、これらから学ばれた政治家としての理念、リーダーとしての心構えについてはすばらしいことだと評価させていただきます。  今後、知事に対しては、選挙で支援された方々等からいろいろな要請や要望が出てくると思います。そのときには、西郷南洲翁遺訓の教えをしっかりと言動にあらわしてください。有言不実行にならないことを見守り、また期待しています。  女性副知事の登用についての答弁は、定見もないし、心もとない限りだと受けとめました。この点については、議案が出てきた段階で改めて議論させていただきます。  給与カット等については、全く評価に値しません。知事の政治に対する理念の欠如や、リーダーとしての心構えに不安を感じます。  再考をお促しして、次の質問に入ります。  次は、知事の政策能力と実行力についてであります。  一点目は、南洲翁遺訓の活用についてであります。  国においては、長年の念願であった学校における道徳の時間を特別の教科に決定しました。文部科学省では、平成三十年度からの特別教科道徳教育課程編成等作業が進められています。また、これに向けて教科書の検定作業が行われることとなります。  このようなことを踏まえて、西郷南洲顕彰会等九つの団体が、編集者並び出版関係者に対して、南洲公の遺徳をこの教科書に取り入れてもらうよう要請活動を行っています。NHKの大河ドラマが始まる年には、新たな道徳のための教科書が使われていくことになります。  知事は、鹿児島県教育大綱に示された郷土の先人に学びつつ、我が国と郷土を愛する態度を養い、これからの新たな人材を育成するという基本目標を評価すると答弁されました。  この教科書問題については、知事が先頭に立って動くべきだと思いますが、知事の所見をお聞かせください。  二点目は、明治維新百五十周年事業の取り組みについてであります。  知事は施政方針で、「大河ドラマの放映効果を最大限に生かせるよう、国内外に対し、明治維新百五十周年を大々的にPRします」と述べられました。私も大いに賛同するところであります。  私は、明治維新百五十周年事業として何をやり、どのような形で進めていくかについては、明治維新百周年記念事業の取り組みを参考にした推進体制が必要だと考えています。  ちなみに、五十年前の明治維新百周年記念事業に当たっては、黎明館や青少年研修センターの整備などハードもあったことなどから、明治維新百周年に当たる一年四、五カ月前には、記念事業委員会や事務局が設置されています。今回に置きかえれば、平成二十八年の十月に委員会、二十八年の十二月に事務局が設置されていることとなります。  この記念事業では、これらのほかに、鹿児島県の育英財団を設立し、ここで発刊した「鹿児島と明治維新」の冊子を県内の中学校生徒等に配布する事業や、薩長土肥合同観光物産展の開催など多種多様なソフト事業も行われています。また、鹿児島市と連携した南洲公園の整備なども行われています。  そこでお尋ねいたします。  一点目は、明治維新百五十年目は、鹿児島にとって、鹿児島を大きく売り出すビッグチャンスが来たと思いますので、速やかに組織体制を整備して取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。  二点目は、明治維新百周年のときと同様、今回は、南洲翁遺訓を本県の全中学生徒等向けに作成・配布して、学んでもらう素材として活用すべきだと思いますが、いかがでしょうか。  三点目は、霧島市に西郷公園があります。  この公園には、平成元年に、高さ十一メートルの羽織はかま正装西郷隆盛公の立像が、鹿児島空港を正面に見て立っています。この立像は、富山県高岡市の倉庫に眠っていたものを平成元年に移されたものであります。  当時の溝辺で町の活性化に取り組んだ有志の方々が、移設のための募金活動に取り組み、賛同した当時の知事を初め、多くの政財界、県民の方々から一億円を超える浄財を集め、移設し、当時の溝辺町が附帯の設備を整備して、西郷公園としたものであります。現在は霧島市が管理しているものであります。  私は以前から、この施設は、県内の青少年を初め、国内外からの観光客にも、西郷南洲の教えを学ぶ拠点として活用したらどうかということを、市を初め、関係者に話してきているところであります。  一方、知事もマニフェストで、地域づくり青年塾を設置したいということを挙げておられます。私にはまだそのイメージの全容がわかりませんが、いずれにしても、明治維新百五十周年の節目は、西郷公園の活用について大きな転換ではないかと考えています。  明治維新百五十周年の記念事業について、みんなで知恵を出してみる。その一つとして西郷公園についても、霧島市と協議を進め、その活用について検討したらと思いますが、考えをお聞かせください。  次は、臨空団地の活用についてであります。  知事は、今回の施政方針で、観光客の誘客のための一つの方策として、多くの方が集い楽しめる娯楽施設の形成を図るため、アウトレットモールやテーマパークの誘致に努めると述べておられます。
     これまでの質問に対して、知事は、アウトレットモールについては鹿児島空港周辺ではと思われるような答弁をされています。  私は、アウトレットモールやテーマパークの誘致を考えるに当たっては、鹿児島空港の活性化を含めた検討が必要だと思っております。  鹿児島空港の活性化については、平成二十四年度設置された鹿児島空港新時代活性化調査検討委員会での検討結果が、平成二十五年度に報告書として取りまとめられています。現在、これを踏まえた取り組みが行われ、これまで一定の成果を上げてきており、評価させていただいているところであります。  しかしながら、今後増加が予測されるアジアからの誘客や、ヨーロッパの富裕者層のインバウンド等に対応するためには、この調査検討委員会で検討が深められなかった空港ビルの再整備や、空港の二十四時間運用への取り組みのほか、先ほど申し上げた西郷公園や周辺の臨空団地の活用についても、あわせて改めて検討する必要があると考えています。  特に臨空団地については、過去には霧島市がアリーナの誘致に手を挙げたこともあり、また一部では、知事の声としてアウトレットモールの誘致の話も聞こえています。さらに、二〇二二年には本県で、和牛のオリンピック大会と呼ばれる全国和牛能力共進会が開催される予定であり、その会場としての活用の要望もあります。  一方、県議会では、空港については超党派で平成二十七年十二月に鹿児島空港国際化推進議員連盟を発足させ、既に勉強会を開催しているところであります。  このようなことから、知事におかれては、早急に庁内に関係各課によるプロジェクトを設置し、これらに関する検討を始める必要があると考えます。また、これらの推移を見ながら、庁外には平成二十四年に設置された調査検討委員会と同様な委員会を設置して、総合的に検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。    [知事三反園 訓君登壇] 12 ◯知事(三反園 訓君)お答えいたします。  明治維新百五十周年をPRするための組織体制整備についてのお尋ねがありました。  鹿児島は、明治維新、近代産業の魁といった歴史・文化遺産などの観光資源に恵まれております。明治維新百五十周年は、こうした鹿児島にしかない魅力を県内外に発信する絶好のチャンスであります。  県といたしましては、明治維新百五十周年を迎える平成三十年に放映されることが決定したNHK大河ドラマ「西郷どん」を、関係市町村・団体と一体となって、全面的にバックアップしてまいります。  また、この記念すべき明治維新百五十周年に向けて機運を盛り上げるために、シンポジウムやイベントの開催、黎明館の常設展示の一部リニューアルなどに取り組むほか、県内外の方々にどんどん来ていただけるように、各種プロモーションを大々的に行うこととしております。  庁内の推進体制についても、今後の具体的な取り組みを検討していく中で、必要に応じて考えてまいります。  鹿児島空港の活性化等についてでございます。  鹿児島空港の活性化等については、平成二十四年度から二十五年度にかけて実施した鹿児島空港新時代活性化調査報告書において、多様かつ活気あるターミナル運営や路線拡充、施設整備を含む利用者利便の向上など、鹿児島空港と周辺地域の活性化等に向けた方向性が示されたところでございます。これらの方向性に基づき、提言された項目について、関係者とさらなる協議を進めてきた結果、国際線ターミナルの入国審査場の拡充や冷蔵・冷凍施設の整備に取り組んできたところであります。  私としては、今後とも、将来の空港や航空業界を取り巻く環境変化を見据え、鹿児島空港の活性化等の方策を不断に見直すことが重要であると考えており、鶴丸議員御指摘の点も含めて、引き続き検討してまいります。 13 ◯教育長(古川仲二君)西郷隆盛公の遺徳の教科書への掲載要請についてでございます。  教科書については、文部科学大臣の検定後、学校を設置する県や市町村の教育委員会等において、使用する教科書の採択が行われることになっております。また、教科書の採択に当たっては、外部からの働きかけに左右されることなく、採択権者の権限と責任において、公正かつ適正に行うことが求められております。  このため、採択権者となる市町村教育委員会に指導・助言等を行う立場にある県教委といたしましては、教科書会社の著作・編集活動に要請を行うことにつきましては、市町村教育委員会が行う教科書採択への影響も考えられ、慎重に対応せざるを得ないものと考えております。  県内の小・中学校では、西郷隆盛公らを取り上げた道徳の副読本郷土の先人の活用を図っているところでありまして、引き続き、西郷隆盛公を初めとする郷土の先人の教えや伝統、歴史、文化等を学び伝えていく教育活動の充実にさらに一層努めてまいります。  次に、明治維新百五十周年事業としての南洲翁遺訓の活用についてでございます。  県におきましては、これまで、南洲翁遺訓など本県ゆかりの教えをまとめた語り継ぐかごしまの教え集を作成し、県内の全小・中学校に配布いたしましたほか、県教委におきましても、平成二十三年度に、西郷隆盛公らを取り上げた道徳教材郷土の先人を復刻し、同じく全小・中学校に配布し、活用を図っているところでございます。  県教委といたしましては、今後の明治維新百五十周年に関する取り組みの方向性を踏まえ、引き続き、対応を検討してまいりたいと考えております。 14 ◯観光交流局長(本 重人君)西郷公園の活用についてのお尋ねでございます。  霧島市が所有しております霧島市西郷公園には、迫力ある西郷隆盛像が設置されておりますほか、西南戦争を描いた錦絵など、西郷隆盛公や明治維新に関する資料等が展示されており、西郷ゆかりの施設として国内外の観光客に親しまれております。  また、平成三十年にNHK大河ドラマ「西郷どん」が放映されますと、幕末・維新の歴史や偉人に対する興味や関心が高まり、西郷隆盛公についてもますます注目が集まるものと思われますことから、当該公園につきましては、引き続き、県外の誘客イベント等でPRを行いますほか、その活用方法について、地元の霧島市や観光関係者とともに検討してまいりたいと考えております。    [鶴丸明人君登壇] 15 ◯鶴丸明人君 それぞれ答弁いただきました。  南洲翁遺訓の事跡は、ぜひ道徳教科書への旗振りを知事、やってください。既に政府関係者にもその動きもあります。知事は政治家です。このことが実現できれば、歴史に残る大仕事をしたことになります。  明治維新百五十周年事業への取り組みについては、知事が任期期間中に着実にできる唯一の仕事ですので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。この点については協力は惜しみません。  臨空団地の活用については、しっかりとした組織体制で着実に取り組んでいただくことを要望いたしまして、次の質問に移ります。  次は、政治家のパフォーマンスについてであります。  近年、西郷南洲翁遺訓の中で説かれているような、政治家としての理念を持ったリーダーが少なくなり、また、政策も中身ではなく、マスコミ受けのよい、また有権者受けのよい言葉を語り、また行動に移すパフォーマンスの政治家がもてはやされるようになってきています。パフォーマンスを求め過ぎると、政治家のポピュリズム化─大衆迎合─につながる懸念があるとの指摘が識者の中にあります。私もそう思う一人であります。  知事のこれまでの答弁や藤崎議員からの指摘にもあったように、また、これから申し上げるような政策、言動については、まさにこのパフォーマンスではないかと受けとめざるを得ないものが幾つもあると思っております。私の受けとめ違いだと思わせていただきたく、知事の明確な答弁を期待して、質問に入ります。  一点目は、知事のマニフェストについての考え方です。  知事は、今回の選挙の出馬に当たっては、当然のことながら、県の財政構造や歳入・歳出の現状を踏まえて、各種マニフェストを掲げられたと思います。  私は、マニフェストとは、政治家がその立場に立って活動するための県民や市民に対する選挙公約で、基本的には、政策実現に必要な財源や、いつまでにどのような方法で実現するのかがおおむね示されているものと理解しています。  知事のマニフェストに対するこれまでの答弁は、公明党の持冨議員の質問に対して、県民との約束であるという趣旨のみで、全く的を外れた、外したとも思える答弁でありました。また、財源の問題や、場所や規模についての明確な考え方は示されていませんでした。  これでは知事、知事のマニフェストは、いろんな人の声を聞き、ただそうしたいという思いを並べただけだとしか聞こえません。これではマニフェストではなく、私には単なるマネフェストにしか聞こえません。  さらに、現在、職員にマニフェストについての検討をさせているので、財源や時期等について取りまとめて報告するといった答弁がありました。私の長い公務員生活からいえば、知事のしっかりとした方向や考えを示さない丸投げの検討は、職員はただただ困惑するのみだと思います。  知事は、マニフェストとはどういうものだと理解されているのか、見解をお聞かせください。  次は、原子力発電に対する知事の基本的なスタンス、考え方についてであります。  この問題については、これまでの質問に対する答弁でも、どういうスタンスでおられるのか、いまだ明らかではありません。  大事な問題です。私は視点を変えて質問いたします。  原発については、既に国や各政党が基本的な考え方を示しています。自民党と公明党の連立政権である国は、原発を重要なベースロード電源とし、二〇三〇年度の発電電力のうち二〇から二二%を原発で賄うよう徐々にその割合を下げていく。また、原子力発電所の安全性については、原子力規制委員会の専門的な判断に委ね、原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し、原発再稼働を進めるとしています。  民進党は、二〇三〇年代に原発稼働ゼロ社会とする。そのために、原発の四十年運転制限を厳格に適用する。原子力規制委員会の安全確認を得たもののみ再稼働する。再稼働については、国の責任を明確にし、責任ある避難計画が策定されることを前提とするとしています。  共産党は、原発ゼロの政治決断をし、原発の再稼働を中止し、全ての原発で廃炉のプロセスに入ります。川内原発を停止します。また二〇三〇年までに、電力の六割を化石燃料や水力発電で賄い、四割を再生可能エネルギーで賄うことを目標として取り組むとしています。  社民党は、二十年経過した原発は、原則として廃炉とするとしています。  私は、知事と同様に、原発に頼らない社会を早くつくりたいと思っている一人です。県民の全ての皆さんもそうだと思っておられると思います。しかしながら、そのスタンスは、ただいま申し上げました政権与党の考え方、民進党の考え方、共産党、社民党の考え方に分類されると思うのであります。私は、自民党員ですが、リベラル派・改革派だと思っています。原発問題については民進党にやや近い考え方です。  私は、知事の支援者の方から、知事は原発容認派ですよと聞いたことがあります。しかしながら、知事の考え方は、これまでの言動から、ただいま申し上げた共産党の主張に近い感じがしてなりません。  政治家は理念や哲学が大事です。理念や哲学なくして政治は語れません。知事の基本的な考え方はどの政党のところにあるのか、明確な考え方をお聞かせください。  次は、庁内各課職員との対話についてであります。  これまでの鹿児島県知事は、官僚として各県等で仕事の経験を積まれ、行政の業務には精通しておられました。また、多くの人を通して、その人柄や業績が県職員の中では明らかになっていた人ばかりでありました。  一方、新たな知事については、私は、テレビ朝日で政治担当のキャスターやコメンテーターを歴任されたことは承知していますが、知事がどのような職場を経験され、職責を積まれてきたのか、また、それぞれの職場でどのような改善や改革に取り組まれてきたのか、また、かつての部下や同僚職員が知事をどのように評価しているのか承知いたしておりません。多くの県民はもとより、県議会議員や県職員の皆さんも全く同じと思います。  私は、知事は民間の経験はありますが、行政については、取材を通じての知見はあるものの、その深い事業内容までは承知されていないと失礼ながら思っております。  私は、知事が最初に取り組まれるべきことは、県庁の各課の職員と膝を交え、それぞれの仕事の現状を聞き、またそこで、先ほど申し上げました、これまでの経験、職場や家庭のあり方など、自分の思いや理念、哲学なども話すことだと思います。また、その場では、庁内活性化委員会で聞きたいとされた観光や農業についても、自由にお聞きになることもできます。そのことが先だと思います。  知事が言われる現場重視については、県の職員は日ごろから住民に接し、経験している第一人者だと私は思っております。庁外の皆さんの意見も大事ですが、新知事の場合は、まず足元からではないでしょうか。外を走り回る時間を割けば十分に時間はあります。  車座対話はまず県職員からではないでしょうか。知事の御見解をお伺いいたします。    [知事三反園 訓君登壇] 16 ◯知事(三反園 訓君)マニフェストの考え方についてであります。  今回、私がお示ししたマニフェストは、県民の皆様とともに新しい力強い元気な鹿児島をつくるための基本的な方針と各種施策を掲げさせていただいたものであります。  マニフェストは、今回の選挙における私と県民の皆様との約束であります。私は、鹿児島に生まれてよかった、鹿児島に住んでよかった、そう思える鹿児島を目指し、県議会の皆様の御意見も伺いながら、その実現に向けて着実に取り組んでまいります。  原子力発電に対する私の基本的な考え方についてであります。  私は、本県の森林、畜産や広大な海域等の多様で豊かな資源を最大限活用し、バイオマスや小水力などの再生可能エネルギーの導入が進むよう、積極的に取り組んでまいる考えであります。このような取り組みを今から進めていき、再生可能エネルギー県へと少しずつ少しずつ変身させていきたいと考えております。  庁内各課職員との対話についてであります。  職員との対話につきましては、県政に対する私の考えを理解してもらうとともに、県政の課題や職員の苦労、さまざまな考え等を私が知る機会となります。組織を活性化し、職員と気持ちを一つにして県政を推進していく上で、基本となるものと考えております。  私は、就任日に国体準備課など複数課を訪問し、職員と会話を交わしました。知事就任後は、各部局から、主要事業における現状や課題などについて説明を受けたところであります。また、プライベートの時間を利用して、幹部職員と懇談する機会を多く設けたところであります。  今後とも、さまざまな機会を捉えて、職員と対話する機会を積極的に設けてまいります。職員と心を合わせて、一体となって県政に取り組んでまいりたいと考えております。 17 ◯鶴丸明人君 自席から数点質問いたします。  マニフェストについては、もう同じ内容の繰り返しで全く私は理解ができないんですが、職員に対して、マニフェストの検討を投げかけられるということですが、全体像はいつごろまとまるんでしょうか。いつまでにまとめてくれということで指示をされているのか、お聞かせください。  それから、県庁には約八十ぐらいの課があるわけです。先ほど話をされましたのは、幹部だとか事業部分の者だけですが、肝心な、課の職員とという話には全く触れておられません。しっかりやられる考え方があるのかどうか、再度お聞きいたします。  原子力発電の問題です。  この問題については、知事の基本的考え方が明確に示されるべき最も大事なものだと思っています。ダブルスタンダードとか本音と建前という言葉があり、政治家が時と場合によって使い分けている場合もあります。  しかし、この問題は、今後の県政運営の一丁目一番地なんです。川内原発については、どの人にとっても、おおむね先ほど申し上げましたが、国の考え方や民進党や共産党、社民党の考え方のいずれかしかないはずです。知事はそのどこにあるのか、明確に答えてください。  知事の今回の選挙の最大の問題点は、国の政策と相対峙する、原発ゼロ社会を今実現する、川内原発の停止を求めるグループと政策協定を結ばれたことがあって当選されたことだと思います。  知事がマニフェストに沿って県政を進めるためには、財源の確保も必要です。お金は天から降ってきません。一方、約束は守らなければなりません。あちらを立てればこちらが立たず、このジレンマに今後どう取り組まれるおつもりでしょうか、お聞かせください。 18 ◯知事(三反園 訓君)私としては、県民の皆様の声に積極的に耳を傾けて、そしてマニフェストづくりに取り組んでまいりました。  マニフェストにつきましては、財政状況を勘案しつつ、施策の具体化を検討し、できるだけ早い実現に向けて積極的に取り組んでまいりたいと思っております。  また、先ほども少し申し上げましたけれども、就任当日は各課を回りまして、そして複数課でありますが、課の職員と直接握手を一人一人と交わしました。今後も、各課を回りまして、皆さんとともにいろいろな会話を交わしながら県政に取り組んでまいりたいと思っております。  そして、再生可能エネルギーについてですけれども、原発に関して、私は、再生可能エネルギーについては、鹿児島は非常に恵まれた県であると思っております。それを徐々に進めることによって再生可能エネルギー県に、つまり原発に頼らない県をつくって、再生可能エネルギー県に変身させたいと思っております。再生可能エネルギー県へ少しずつ少しずつ変身させていきたい、それに尽きます。御理解いただきたいと思っております。    [鶴丸明人君登壇] 19 ◯鶴丸明人君 答弁いただきました。  コメントは後ほどさせていただきたいと思います。  その前に、今回、質問通告させていただいた車座対話、庁内活性化委員会、原子力問題検討委員会、原発停止の再要請については、これまでに質問等が出されていますので、私の質問は取りやめます。  なお、質問通告していたもののうち、次の三点については、その趣旨を申し上げ、要望にかえさせていただきます。  まず、国際交流センターについては、国際交流センター建設協議会が平成二十七年十月に設置され、現在、整備基本構想の協議が進められていると聞いているところであります。整備に当たっては、私の申し上げてきた、この施設は明治維新百五十周年の節目には整備すべきであるということも踏まえて、着実な推進が図られるよう強く要望しておきます。  次は、地域包括ケアの拡充についてであります。  平成三十年度から第七次保健医療計画と第七介護保険事業支援計画がスタートいたします。そのために、平成二十九年度には、地域包括ケアシステムの基本となる老人福祉計画と介護保険事業支援計画を、県高齢者保健福祉計画として一体的に作成する必要があります。  一方、現在、国では、療養型病床のあり方についての検討が進められています。また、県では、地域医療構想を策定中であり、平成二十九年度には、これを踏まえた保健医療計画が策定されることになります。  私は、このような中、知事が施政方針で述べられた地域包括ケアの拡充のために、これまで以上の組織と体制の整備が求められると考えています。このことを踏まえた着実な事業の推進を要望しておきます。  次は、河川の寄洲除去についてであります。  寄洲除去については、県の積極的な取り組みにもかかわらず、依然として私どもに要望の多い事項であります。この寄洲除去と連動した河川敷の草払いについては、地域住民の高齢化が進んでおり、県が支援する、みんなの水辺サポート推進事業そのものの活用だけでは、その目的が十分に果たされなくなってきているという現状が出てきています。今後、ますますその傾向が続くものと考えます。したがって、これも含めた対策が必要となると考えています。  知事は、今回の施政方針で寄洲除去について言及されています。知事の公約実現を図るため、河川敷の草払い方策を含めた寄洲除去の年次計画の策定を強く提言、要望しておきます。  さて皆さん、知事と県議会議員はそれぞれ県民の代表であり、二元代表民主制であります。マニフェストの推進や新たな事業を実施するため、予算等の提案をする知事と、議案の審議をする議員とは、お互いの信頼関係の上で、それぞれの立場で県民の福祉の向上を図るため、車の両輪としてその機能を果たすべきだと冒頭申し上げました。  今回の議会は、その知事との信頼関係を築くべき最初の場となる議会でありましたが、私といたしましては、知事の質問に対する答弁、言葉からは、それを全く受けとめることが残念ながらまだできませんでした。それは、知事の考え方の中で最も大事な一丁目一番地の原子力発電についてや、マニフェストについての明確な考え方をお示しにならないからであると思っています。  私は、知事については、政治家に求められる、どこでも、いつでも、誰とでもという気持ちを強く持たれ、現場に向かうフットワークのよさがあると思っています。また、マスコミ出身という経歴から、メディアの上手な活用をお持ちであり、私にはとても及ばないことだと思っております。  しかしながら、先ほど申し上げたような基本的認識や、あるいは給与の問題、マニフェストの問題等、このままの状態で進められるとすると、知事が目指される「ふらっと政治」は、ふらふら政治になるのではと懸念しています。知事の県政に期待した県民や職員の信頼も徐々に失われてくるのではないかという気がします。  そこで私は、これを払拭するため、これまでの答弁を踏まえ、知事に対して五つのことを申し上げます。  私は、長い間行政に、また政治にも携わってまいりました。選挙で落選の経験もございます。年も七十歳となりました。知事には知事としてのお考えもあるでしょうが、人生の先輩のひとり言としてしっかりと受けとめて、対処していただきたいと思います。
     まず、県庁各課や出先機関の各部職員との車座対話を早急に終わること。職員に対し、身を切る給与カットを示すこと。あわせて、人としての生き方、家庭や職場のあり方、仕事の進め方など、自分自身の経験を踏まえた人生哲学などを職員研修所などで語り、職員のさらなる信頼を得ること。チェンジを求める知事です。他人を変えるためには自分が変わることだと思います。自分を変えていただきたいと思います。  選挙で掲げたマニフェストについては、現在、県庁職員に対して取りまとめを指示しているということですが、その方向性を早く示すこと。その際には、県民所得について、誤った政見放送でありましたと、この本会議で認められましたが、マニフェストについても、素直に、選挙に勝つためのマニフェストでありましたと、今、職員の方々がまとめられておるものをしっかりまとめて、できないものがあれば、そのことを謝られた上で県民に示すことだと思います。  原発に対しての現在の姿勢は、あちらも立てる、こちらも立てるといったダブルスタンダードにしか理解できません。みずからまいた種はみずから刈り取らねばなりません。これから国との関係も出てきます。早急に知事の基本姿勢を示すことであります。これは基本中の基本であります。  「人の上に立つリーダーは私利私欲を捨てて」、ここまでは知事、同じです。「正道を歩め」です。正道とは何かと、知事、しっかり考えていただきたいと思います。  私は、地方創生による活性化が大きな課題だと思っていますが、きわめていくと、地方創生とはその基本が、敬天愛人という崇高な人間としての生き方、家庭愛和による家族づくり、富国有徳を目指した地域づくりにあるものではないかと最近つくづく思うようになってきました。しょせん、地域づくりは人づくりではないかという思いであります。  今後とも、これらを踏まえた政治活動に皆様の御指導いただきながら取り組んでいくことを申し上げ、私の質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 20 ◯議長(池畑憲一君)次は、園田豊君に発言を許可いたします。    [園田 豊君登壇](拍手) 21 ◯園田 豊君 平成二十八年第三回県議会定例会におきまして、一般質問を行ってまいります。  初めに、今回の台風十六号により県内各地で大きな被害が発生いたしました。被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。それとともに、一日も早い復旧がなされ、今後の防災対策に対しても、県当局におかれましては、県民の安心・安全のために万全を期していただくようお願い申し上げます。  さて、三反園知事におかれましては、今回の知事選で県民の大きな期待を受けての知事就任、おめでとうございます。  知事選並びに今回の施政方針において、鹿児島を日本一にする六つの約束を力強く述べられました。そして、今後その実現に向けて着実に歩み、推進を図っていきたいと、みずからの考えを述べられました。公約を県民に約束するに当たり、これまで報道の世界で得た知識や経験・人脈を生かして、十分に財源や効果などを検討しての公約であったと思います。現状を認識しての約束であったと思います。  また、民間出身の初めての知事でございますので、民間においては、事業経営を行っていく上で、資金決済するに当たり約束手形を発行する場合があります。それには決済日と決済額などをしっかり記入し、お互いの信頼関係の中で経済活動がなされております。公約も約束手形と同じ約束事でありますので、公約実現に向けた説明をお願い申し上げます。  私どもも、県政のチェンジを掲げられ、そして報道においても、スピード感を持ってやることが県民の期待に応えることであると話しておられます。就任二カ月でありますが、知事の考え方や計画などをいつまでに事業化に取り組んでいくのか、どれぐらいの予算が必要なのか、具体的に方向性を示していただかなければ、協力のあり方が見出せないと思います。並びに、案件においては提言もなし得ないと思いますので、このようなことを踏まえて、明確で、質問によっては具体的に答弁していただくことができると確信して、限られた時間ではございますが、質問させていただきます。  また、本日は二番バッターでございますので、この後クリーンアップ、三番、四番が控えておりますので、少しでもその役割を果たすことができるようにしてまいりたいと思います。  まず、産業振興について質問いたします。  一点目は、農林水産業の輸出拡大に向けた新たな取り組みについてお伺いいたします。  近年の世界の食市場の拡大や、海外での日本食ブーム、アジアを中心とした富裕層の増加を背景に、農林水産物の輸出が拡大しつつあります。このような状況の中、国においては、平成三十二年度農林水産物・食品の輸出額の一兆円の目標の前倒しを目指すとともに、平成二十八年五月には農林水産業・地域の活力創造本部において、農林水産業の輸出力強化戦略が取りまとめられたところであります。  県は、かごしま食と農の県民条例に基づく基本方針などを踏まえ、担い手の確保・育成や県産農畜産物のブランド価値の向上、輸出体制の整備、新たな海外市場の創出などに取り組んできております。  知事は今回のマニフェストで、「世界に挑戦する鹿児島、農林水産業で日本一に!」を掲げられ、本定例会の自民党県議団の代表質問で、「輸出拡大を図り、農林漁業者の所得向上や地域の活性化につなげることが極めて重要である」と答弁されました。  そこでお伺いいたします。  本県には、黒牛・黒豚を初め、世界に誇れる農林水産物が多数ありますが、本県農林水産物の輸出拡大に向けて、具体的にどのような新たな取り組みをし、これまでの輸出額に対してどれぐらいの拡大を図っていかれるのか、お示しください。  二点目は、世界品質の有機食材の取り組みなどについてお伺いします。  農家にとりまして有機農業は、収穫量などリスクのある取り組みとなっておりますが、安心・安全、環境と調和した有機農業による農産物の輸出拡大の上では、相手国への輸出に必要な条件を満たす農産物の生産が必要であると考えます。県では、有機農業推進法に基づき、鹿児島県有機農業推進計画を策定・公表し、有機農業を環境と調和した農業の一翼を担うものと位置づけ、各般の施策に取り組んでおります。  知事はマニフェストで、世界品質の有機食材の生産体制の確立を目指すことを掲げられました。そこで、有機農業の推進に関する県のこれまでの取り組みと世界に通用する有機農産物の生産拡大に向けた知事の目指す考え方についてお示しください。  三点目に、農畜産物のブランド力を向上するための知事の考え方についてお伺いします。  知事は、本定例会の提案理由の説明において、マニフェストで「世界に挑戦する鹿児島、農林水産業で日本一に!」の達成を目指すために、「日本一の生産量を誇る黒毛和牛や黒豚などのほか、茶や園芸作物など豊富な農林水産物を、私が先頭に立ってブランド化を推進する」と述べておられます。  本県は、食の供給基地であり、特に農業は、南北に広がる県土の温暖な気候、広大な畑地などの特性を生かし、畜産・園芸を中心に多様な生産活動が行われており、本県の基幹産業でもあります。私の地元である南薩地区においても、お茶やハウスキンカンなど、すばらしい農畜産物があり、ブランド力を高める取り組みは、競争力の高い経営の育成を推進していく上でも重要であると思っております。  そこでお伺いいたします。  県産農畜産物のブランド力を向上するための具体的な知事のお考えをお示しください。  四点目に、生産基盤の強化についてお伺いいたします。  全国有数の畑地帯を有する本県では、農村の過疎化や農業従事者の高齢化が進行しており、農業の生産基盤の脆弱化が懸念されております。このような中、本定例会の自民党県議団の代表質問において、知事は、「鹿児島県の農林水産物には本当にすばらしい素材があふれており、ブランド力の向上を図ることにより、もっともっと輸出を拡大できる可能性があり、今後の輸出拡大が期待できる肉用牛などの生産基盤の強化を図っていく」と答弁されました。本県の農業振興において、生産基盤の強化を図ることは、輸出拡大、有機農業の推進並びにブランド力の向上につながると思います。  そこでお伺いいたします。  本県は、食の供給基地として位置づけられており、肉用牛など、農業の生産向上につながる生産基盤の強化をどのように進めていかれるのか、お示しください。  五点目に、トップセールスについてお伺いいたします。  トップセールスのあり方については、六月の本会議においても、回数や効果などについて質問がなされました。また、知事選においても、知事のトップセールスのあり方や効果など、話題になったと感じております。そして知事はマニフェストで、各種メディアの活用とトップセールスで、鹿児島の食をPRし、販路拡大に努めると掲げられました。  そこでお伺いいたします。  トップセールスについて、これまでも国内外において実施されてきたところでありますが、これまでのトップセールスとどのような違いがあるのか。そして、これまでに何が足りなかったとお思いであるのか、お示しいただきたいと思います。  また、海外トップセールスについては、選挙戦の中で知事の海外渡航回数も話題になっていたところでありますが、今後、海外でトップセールスを実施するに当たり、どの程度実施し、どのような効果が得られるとお考えであるのか、お示しいただきたいと思います。  さらには、これまで、業界団体、各市町村と連携してトップセールスが行われてきたところでありますが、今後、その連携についてどのようにお考えであるのか、お伺いいたします。  六点目に、起業促進と企業誘致についてお伺いいたします。  この質問は、初日の長田議員により質問がなされておりますが、私は、大きく二点についてお伺いいたします。  事業を始めるには、まずしっかりした計画を立てることが必要であります。中小企業をめぐる経営問題や課題は多様化・複雑化しており、業を起こすには専門的知識やノウハウ、実務経験などがますます求められている現状にあります。  また、企業誘致については、全国の地方自治体の八割が企業誘致活動に取り組んでいる状況にあります。自治体が企業誘致に取り組む目的は、雇用創出や地域経済への波及効果への期待があります。  知事は、産業振興に関し、マニフェストの中で、産業・雇用「若者と女性が輝く鹿児島、産業・雇用で日本一に!」の中で、起業を年間百件を目指すことや、研究機関の誘致と関連産業の企業誘致を図ることを掲げておられます。  そこでお伺いします。  起業を年間百件について、マニフェストの中でここだけ数値目標を出しておられますが、どのような産業・職種の起業を考え、起業に対する支援策等を考えておられるのか、お伺いいたします。  また、企業誘致については、今後どのような対策と年間誘致企業の立地目標件数並びに各市町村との連携についてどのように考えているのか、お伺いいたします。  次に、所得向上・雇用対策についてお伺いいたします。  一点目は、所得向上に向けた取り組みについてお伺いいたします。  知事は、「鹿児島のよいものを世界に発信し、一歩でも二歩でもふるさと鹿児島をよくしたい、県民所得の向上につなげていきたい」と述べておられます。また、県民所得の向上並びにみずからの思いの中で、県民所得倍増計画や隣県宮崎県との所得対比を述べておられます。  知事のマニフェストを実現していくためには、税収を上げる必要があります。そのためにも県民所得の向上が必要なことは私も理解できます。県民所得の向上のためには、農林水産業、観光業等の産業振興や給与所得者の所得の向上策に取り組んでいかなければ、公約の実現には結びつかないと思います。  そこでお伺いいたします。  これまでも所得向上に向けた対策は図られてきましたが、今後も永遠の施策の一つである県民所得の向上に対して、具体的なお考えをお示しください。  二点目に、雇用対策についてお伺いします。  知事は、代表質問の答弁において、「起業の創出を積極的に取り組んでいくことで、雇用の創出の拡大を図っていきたい」と述べ、また、「国が働き方改革実現会議を設置して、課題に対しての取り組みを進めている」との答弁がありました。  そこでお伺いいたします。  マニフェストにある、行政を含めて、企業への財政支援を検討することに対し、知事の具体的な考えをお示しください。  また、マニフェストにある「若者や女性が生き生きと仕事ができる社会を目指します」に関し、正規・非正規雇用の問題などを考慮し、若者や女性の雇用対策に対する知事の具体的な考えをお示しください。  次に、防災・災害対策についてお伺いいたします。  本県は、毎年のように、集中豪雨や台風などにより、県民のとうとい生命などが大きな被害を受けております。平成二十二年、二十三年の奄美地域における集中豪雨災害を初めとし、県内の各地で記録的な豪雨による甚大な被害が発生しております。  また、昨年は、私の南さつま市坊津町平崎地区で地すべり災害や、垂水市二川深港地区での土石流災害など、住民が長期間避難しなければならない災害も発生しています。  現在の気象状況は、雨の降り方が局地化、集中化、激甚化する傾向にあり、防災対策の中でも、特に、このような浸水被害や土砂災害を未然に防ぐための対策は重要であり、河川改修や寄洲除去、砂防施設などの防災施設の整備に重点的に取り組むことが必要であります。  知事のマニフェストにおいても、「河川の寄洲除去や治山工事など、ゲリラ豪雨や台風などによる自然災害を未然に防ぐための防災予算を確保します」との公約をされておりますが、そこでお伺いします。  県民のとうとい生命・財産を守るため、集中豪雨や台風などによる自然災害を未然に防止するための防災予算の確保について、どのように取り組んでいかれるのか、お示しください。  二点目に、台風十六号の災害対応についてお伺いいたします。  先日の台風十六号による記録的な豪雨により、特に、南さつま市や南九州市、指宿市などの南薩地区、また、被害の大きかった垂水市や鹿屋市など大隅地区で、多くの浸水被害や土砂災害など、甚大な被害が発生いたしました。知事、県議会においても、今後の対応、対策に対し、それぞれ現地調査を実施されております。  一日も早い復旧は急務な対策でありますが、今回の報道の取材に対し、迅速に対応し、発表されるのは当然かと思いますが、災害の対応をしていく上で、特に、被災地の議員を初め、議会にも議長を通じて、せめて報道と同様に、以前のように、今後は迅速に状況報告していただくことを強く要望申し上げます。  知事におかれましてはマニフェストの中で、災害発生後の生産者支援はスピード感を持って対応し、経済的苦境に陥らぬよう対策を図るとされておりますが、今回の台風十六号による被害状況を台風通過後十日が過ぎておりますが、示していただきますとともに、被害に対し県はどのように対応し、公共施設被害などに対し今後どのように取り組んでいかれるのか、お示しください。また、農林漁業者に対してスピード感を持って今後どのように対応していくのか、お示しください。  次に、再生可能エネルギー政策についてお伺いいたします。  知事は、施政方針、代表質問において、「原発に頼らない社会をつくっていきたい」と述べておられます。また、再生可能エネルギーの開発と実用化に向けて、鹿児島県エネルギーパーク化構想を推進すると公約されております。  県民生活、経済活動を行っていく上で、電気はなくてはならないエネルギーであり、少しでも安価で供給されることが望ましいことであると思います。  ちなみに私の家庭は、母と妻の三人暮らしであり、二世帯住宅で深夜電力を利用しての生活をしておりますが、直近の一カ月の電気使用料金において、電気料金の中の再生可能エネルギー賦課金は三千三百三十円であります。再生可能エネルギーの消費電力の割合が増加することにより、その賦課金は上昇することが想定されております。  このようなことを踏まえて、以下五点についてお伺いいたします。  一点目は、エネルギーパーク化構想において、再生可能エネルギーの本県の電力消費量に占める利用割合についてどのように考えているのか、お示しください。  二点目は、再生可能エネルギーの電力買い取り費用は、賦課金として電気料金に再生可能エネルギー賦課金が加算されますが、県の考えと、県民の今後、再生可能エネルギー賦課金の上昇などへの理解についてどのように考えているのか、お伺いいたします。  三点目は、再生可能エネルギー発電施設から系統設備への接続について、事業者負担への支援のあり方についてお示しください。  四点目は、再生可能エネルギー導入並びに施設設置を推進していく上で、風力発電の景観形成ガイドラインや林地開発や河川などに係る規制の緩和が必要と思いますが、知事の考えをお伺いいたします。  五点目に、節電など省エネに対する県の対応についてであります。  ここまで、再生可能エネルギーの推進について質問いたしましたが、地球温暖化対策のためには、エネルギーの供給対策だけではなく、エネルギーの消費の面の対策も重要であると思っております。  そこで、エネルギーを消費する県民や事業者なども、温室効果ガスの排出を抑制するため、さらなる節電など省エネを行う必要があると思いますが、県内における省エネの取り組み状況及び省エネに対する県の施策についてお伺いいたします。    [知事三反園 訓君登壇] 22 ◯知事(三反園 訓君)お答えいたします。  農林水産物の輸出拡大に向けた新たな取り組みと輸出額の拡大についてでございます。  私は、鹿児島の農林水産物には本当にすばらしい素材があふれていると思っております。これらの素材のブランド力を高め、国内外にPRしていくことが、本県の産業振興につながっていくものと考えております。  今後さらなる輸出の拡大を図るためには、これまでの海外でのフェアなどの取り組みに加え、国内外のカリスマバイヤーとの連携や海外の食の評論家にPRしてもらうこと、また海外の有名シェフとの連携、海外有名店とのコラボなど、さまざまな取り組みが考えられます。鹿児島のすばらしい素材の付加価値を高め、ブランド化を図りたいと思っております。  また、高く売るためには、ブランド化を図るためには、そのためのマーケティングも必要だと思っております。来月開催される第二十回鹿児島・香港交流会議においては、香港の食品産業を代表するさまざまなグループ企業の会長などに対し、トップセールスを行い、本県の農林水産物をPRすることとしております。  今後の輸出額の見通しについてお尋ねがありました。  国は、平成二十四年の農林水産物・食品の輸出額およそ四千五百億円を平成三十二年までに一兆円とする目標を立てておりますが、一年前倒しし、平成三十一年の達成を目指しているところであります。  県といたしましては、国の目標設定の考え方も参考にしながら、引き続き、経済成長が期待される東アジアなどを中心に、欧米も含めて、新たな市場への輸出にもチャレンジし、さらなる輸出の拡大に努めてまいりたいと考えております。  有機農産物の生産拡大に向けた考え方などについてであります。  県では、有機農業の推進に向けて、平成二十年度に策定した有機農業推進計画に基づき、農業者への技術指導や消費者の理解促進に努めてきております。また、天敵を利用した害虫防除など、化学合成農薬等を使用しない栽培管理技術の試験研究などに取り組んでいるところであります。平成二十七年度末における本県の有機農業の作付面積は、計画時の四倍となるおよそ八百ヘクタールに、農家戸数は、三倍となるおよそ四百戸に拡大しているところでございます。  近年、海外では有機食品の市場が急速に拡大してきていることから、私としては、有機農産物の輸出拡大の可能性は非常に大きいものと考えております。特に、お茶については、欧米等で有機栽培茶の人気が高まっております。さらなる生産拡大に取り組んでまいります。栽培マニュアルの作成に着手しているところであります。また、国の補助事業を活用し、有機栽培茶の加工施設の整備を支援しているところであります。  今後とも、このような取り組みを積極的に展開し、マニフェストに掲げた世界品質の有機食材の生産体制の確立を目指してまいりたいと考えております。  農林水産物のブランド力向上についてであります。  鹿児島には、日本一の生産量を誇る黒毛和牛や黒豚のほか、お茶や園芸作物など、本当にすばらしい素材があふれております。日本一がたくさんあります。ブランド力を向上させるため、県内外での認知度を高め、積極的にPRしてまいります。  先般、東京で開催されました「南の逸品商談会 in Tokyo 二〇一六」に参加し、影響力のあるバイヤーなどに対し、本県が誇る食の品質のすばらしさをPRしてまいりました。また、八月には、県からの強い働きかけによりまして、全国的に有名な種子島の安納芋を原料とするジャムが、首都圏の高級スーパーのブランドとして発売されたところであります。  今後とも、首都圏などの高級スーパーや一流ホテルなどとの提携に積極的に取り組みます。また、先ほども述べました対策も取りまぜながら、さらなるブランド力向上に努めてまいります。  トップセールスの展開についてであります。
     先ほども触れているとおり、本県には、農林水産物を初め、本当にすばらしい一流の素材があふれております。これらの素材のブランド力を高め、国内にPRしていくことが、今後の産業振興、ひいては県民所得の向上につながるものと考えております。  そのためには、トップセールスの効果を最大限に発揮することが重要であり、御指摘のとおり、情報発信力を一層強化していくことが不可欠であると考えております。メディアでの露出度を高めるようアピールできるような仕掛けを行い、鹿児島を今以上にPRするためのトップセールスを展開してまいりたいとも考えております。  海外でのトップセールスにつきましては、来る十月の第二十回鹿児島・香港交流会議において、海外での初めてのトップセールスとして、現地の旅行会社向けに、新しい本県の素材をPRする観光セミナーや、香港での焼酎の認知度向上を図る本格焼酎プロモーションを行います。また、香港の食品産業を代表するグループ企業や、本県の黒毛和牛、ブリなどの食材を幅広く取り扱っている飲食チェーンなどの現地有力企業トップとの商談会も行うこととしております。  今後とも、さまざまな機会を捉えまして、食や観光を初めとする本県のPRを積極的に展開していきたいと考えております。このような取り組みが、本県の農林水産物を初めとするすぐれた素材の認知度をさらに高め、輸出拡大や本県への誘客促進につながっていくものと期待しております。  トップセールスは、一次産品から加工品、伝統的工芸品など幅広い素材を対象としております。効果的なPRを展開するためには、関係団体と密接に連携して取り組む必要があるとも考えております。引き続き、県商工会連合会や県貿易協会等の経済団体、農林水産関係団体、市町村及び県議会の皆様と一体となりまして、国の内外を問わず、トップセールスに全力で取り組んでまいりたいと考えております。  起業促進についてであります。  県では、これまで、地域活性化起業家支援事業や中小製造業者創業・新分野進出等支援事業などの事業において、製造業、サービス業及び卸売・小売業の分野を対象に、店舗改装経費や光通信回線の整備など、起業の際に必要な初期投資や、販路開拓費など創業初期に必要な経費に対する補助により、県内での起業をサポートしてきたところであります。  今後新たに、産学官の関係機関・団体とも連携いたしまして、製造業や情報通信産業を中心に、大学発のベンチャー企業など、独自の先端的な技術を用いた起業の促進にも積極的に取り組んでまいります。  私としては、これらの取り組み等により、起業の創出に積極的に取り組んでまいる所存であります。  県民所得向上への取り組みについてであります。  私は、県民の所得をできるだけ上げたい、そう考えております。私は、日本一の生産量を誇る黒毛和牛や黒豚、養殖ブリ・カンパチのほか、お茶やサツマイモなどの豊富な農林水産物のブランド化を推進することによりまして、付加価値を高め、農林漁業者の所得が上がるよう取り組んでまいります。  観光につきましても、シドニーやサンフランシスコのように、一度は訪れてみたいと思うような、まち自体の魅力を高めることが重要だと考えております。積極的なPRや見せるまちづくり、感動するまちづくりを進めることによって、観光客をよりふやしていきたいと考えております。  また、かごしま製造業振興方針に基づき、次の世代の基幹産業を担う企業立地の促進や、県内企業の育成等に取り組んでいくほか、新たに、研究開発機関の誘致や起業の創出にも積極的に取り組んでまいります。  これらの取り組みにより、本県の県民所得が少しでも向上するように全力で取り組んでまいります。  時間外労働の縮減等のための企業への財政支援の検討についてであります。  本県は、全国と比較して労働時間が長く、年次有給休暇の取得率も低い状況にあります。労働者の健康確保及び仕事と生活の調和のためには、時間外労働の縮減等の取り組みを進めることが必要であると考えております。  国におきましては、働き方改革として、同一労働同一賃金の実現、長時間労働の是正等について取り組みが示されたところであります。新たに、働き方改革実現会議を設置し、長時間労働の是正などに向けた実行計画を年度内をめどに策定することといたしております。  県といたしましては、働き方改革実現会議での議論を注視しつつ、職場環境の改善を図るための各種助成を行っている鹿児島労働局と連携した取り組みを進めてまいります。  若者や女性の雇用対策についてであります。  私は、若者や女性が生き生きと暮らせる雇用の場、生活の場を地域に確保したいと考えております。若者の雇用につきましては、新規学卒者の県内就職、若年者のUIターンの就職の促進に取り組んでまいります。女性の雇用につきましては、企業等に対して、長時間労働の是正や男性の育児休暇取得の推奨など、仕事と生活の調和の実現に向けた取り組みを促すほか、急な残業等にも対応できるファミリーサポートセンターの設置などにより、働きやすい環境の整備に取り組んでおります。今後は、研究開発機関の誘致や起業の創出にも積極的に取り組み、新たな雇用の創出や、若者、女性の活躍の場を拡大するよう図ってまいります。  また、非正規労働者の処遇改善を図るため、国におきましては、非正規社員を正社員に転換した事業主に対する助成制度等を実施しております。今後とも、国等と連携を図りながら、安定的な雇用の確保に努めてまいります。  私としては、これらの取り組みを通じまして、若者や女性が生き生きと仕事ができる社会を目指してまいりたいと考えております。  防災予算の確保についてです。  本県は、台風が常に襲う地帯に位置し、梅雨に降雨が集中するなど、厳しい気象条件に加え、県土の大半がシラス等の特殊土壌に覆われているため、災害が起こりやすい自然条件となっております。このようなことから、ゲリラ豪雨や台風などによる自然災害を未然に防止し、県民の生命・財産を守るため、河川改修や土砂災害防止施設の整備などを着実に進めてまいりたいと考えております。  このため、「安心して生活できる鹿児島、防災で日本一に!」を目指し、県開発促進協議会などあらゆる機会を捉えまして、予算の確保を国に対して強く要請するなど、必要な防災予算が確保されますよう努めてまいります。  台風十六号の被害状況及び対応状況等についてであります。  台風十六号による被害状況については、九月二十七日時点で、人的被害については、重傷者一名を含む六名の方が負傷され、住宅被害では南薩や大隅地域を中心に全壊三棟のほか、多くの住宅に半壊や一部損壊、床上・床下浸水が発生したところであります。  また、現在調査を継続中でありますけれども、道路や橋などの公共施設、農作物や農業施設などにも大きな被害が生じたほか、大量の漂流木による水産業への影響や、垂水フェリーの一時欠航、長時間の停電・断水、道路の通行どめが発生したところであります。  県では、今回の台風被害に対し、台風通過後直ちに、県消防・防災ヘリによる上空からの被害調査を行ったところであります。  エネルギーパーク化構想における再生可能エネルギーの利用割合についてであります。  エネルギーパーク化構想は、森林、畜産や広大な海域など、本県の多様で豊かな資源を最大限活用して、再生可能エネルギーの導入を積極的に推進していこうとするものであります。さらに、本県の地域特性を生かした小水力、バイオマスなどの導入に向けた取り組みも進めてまいります。  その実現に向けまして、今後とも、産学官による推進体制を整備し、再生可能エネルギーの新たな導入ビジョンをつくってまいりたいと考えております。その中で、今後の再生可能エネルギーの導入目標や利用量の割合等については、これまでの導入実績や課題も踏まえながら、検討してまいります。  再生可能エネルギー賦課金についてであります。  賦課金につきましては、再生可能エネルギーの導入・拡大に伴い、年々増加してきている状況にあります。一方、再生可能エネルギーは、エネルギー自給率の向上や地球温暖化対策に有効であることから、私としては、その負担については、県民の皆様の一定の御理解を得られるのではないかと考えております。  国においては、増大する国民負担が過重なものにならないように、負担を軽減するための制度の見直しを行っており、県といたしましても、こうした動きを踏まえまして、さらなる負担の軽減が図られるように、今後とも、開発促進協議会等を通じて国に要望してまいりたいと思っております。  送電網増強の事業者負担への支援についてであります。  送電網については、電力需要が少ない地域ほど容量が小さくなることから、増強対策等の事業者負担が増大する傾向にあります。このため国においては、昨年十一月に、費用負担のガイドラインを定めるなど、増強費用に係る事業者負担の軽減を図る取り組みが行われているところであります。  県といたしましても、開発促進協議会等を通じ、さらなる事業者負担の軽減措置が図られますよう、引き続き国に要望してまいります。  再生可能エネルギーに係る規制緩和についてであります。  規制緩和については、これまで、国や県において再生可能エネルギーの導入を促進するため、審査手続の円滑化や技術者に係る資格要件の緩和など、さまざまな見直しを行っているところであります。  今後も、再生可能エネルギーの実態を踏まえつつ、必要な規制の合理化に取り組むとともに、国に対しましても、開発促進協議会等を通じ、その改善等を要望していきたいと思っております。 23 ◯農政部長(川野敏彦君)産業振興に関しまして、まず、肉用牛などの農業生産基盤の強化についてでございます。  本県が食料供給基地としての役割を担っていくためには、まずは担い手の確保・育成が重要であると考えております。このため、県では、農業の持続的な発展を担う認定新規就農者や個人・法人の認定農業者などの確保・育成に取り組んでいるところです。  お尋ねのありました肉用牛については、繁殖雌牛の増頭を図るため、国の畜産クラスター事業等の活用により畜舎や堆肥舎等の整備を進めており、また、野菜、茶などについても、産地パワーアップ事業等の活用による高性能農業機械や集出荷施設等の整備を進めるなど、生産性の向上に取り組んでいるところです。  県としては、今後ともこのような取り組みを進め、本県農業の生産基盤の強化を図ってまいります。  次に、防災・災害対策に関しまして、台風十六号による農林水産業被害と今後の対策についてでございます。  今回の台風十六号により、農業では、野菜等の倒伏・損傷やビニールハウス等の損壊、農地、農道等への土砂流入などの被害が発生しております。また、林業では林地の崩壊など、水産業では漁船の転覆・沈没や養殖生けすの破損などの被害が発生しております。  被害額については、九月二十六日時点で、農業関係では四十四億円程度、林業関係では四億円程度、水産業関係では二億円程度となっております。  県では、被害発生後速やかに、現地調査による被害状況の把握や被害対応に関する相談窓口の設置、農業共済金、漁船保険等の早期支払いの要請などを行ってきたところです。今後、国に対して、災害復旧に係る支援措置を要請するとともに、県としても、被災された農林漁業者の経営の再開・継続へ向けて、迅速な対応に努めてまいります。 24 ◯商工労働水産部長(西 啓一郎君)企業誘致についてです。  企業誘致につきましては、これまでの取り組みに加え、今後新たに、景気に左右されず、長期的な事業活動が見込まれる研究開発機関の誘致に積極的に取り組むこととしております。これによりまして、安定的な雇用や税収の増を図るとともに、関連企業の立地を促進してまいります。  各市町村との連携につきましては、日ごろの企業誘致活動における連携のほか、本県及び県内三十七市町村から成る県企業誘致推進協議会により、企業誘致活動を推進しておりまして、その一環として、本年十一月には東京におきまして、企業立地懇話会の開催を予定しているところであります。  なお、立地目標件数につきましては、かごしま製造業振興方針に基づきまして、平成二十八年度からの五カ年で百七十件を目標としております。  県といたしましては、引き続き、市町村と一体となって企業誘致活動を展開してまいります。 25 ◯危機管理局長(永野 司君)台風十六号の対応状況等につきまして、補足して説明させていただきます。  台風通過後、知事も直ちに垂水市、指宿市の被災地を視察し、被害状況等の確認を行い、現地から関係部局に対し、早急な対応を指示されたところであります。  また、交通途絶箇所及び河川の護岸の損壊箇所など緊急を要する箇所につきましては、速やかに工事を実施しているところであります。  さらに、漂流木につきましては、第十管区海上保安本部や九州地方整備局、地元漁協など関係機関が連携し、現在、全力で回収作業を行っております。  県といたしましては、今後とも、国や市町村など関係機関と連携して、全力で一日も早い復旧に取り組みますとともに、被災された方々への支援に努めてまいりたいと考えております。 26 ◯環境林務部長(東條広光君)再生可能エネルギー政策に関しまして、省エネへの取り組み状況等についてでございます。  昨年度の県内の電灯・電力使用量は約九十四億キロワットアワーで、十年前に比べ四%減少しております。また、環境マネジメントシステム、ISO一四〇〇一の取得企業数はこの十年間で約四倍に増加しており、これらは、県民や事業者の省エネへの取り組みや意識の高まりを反映しているものと考えております。  省エネは、資源の有効活用や温室効果ガスの排出抑制など、地球温暖化を防止する観点から積極的に取り組む必要があり、県では、その普及・啓発に努めているところであります。具体的には、電気・水・燃料の削減を目指す県民運動や省エネ家計簿をつけるグリーン日記コンテスト、各家庭のライフスタイルに合わせた省エネを提案するエコ診断、省エネに取り組みながら省エネ製品の普及を図る炭素マイレージ制度、夏場に消灯を呼びかけるライトダウンキャンペーン、環境マネジメントシステムの導入促進を図るセミナー、温室効果ガスの排出抑制に取り組む事業者の表彰など、さまざまな取り組みを実施しているところであります。  県としましては、今後とも、県民、事業者、市町村等と一体となりまして、省エネへの取り組みを推進してまいりたいと考えております。    [園田 豊君登壇] 27 ◯園田 豊君 それぞれ答弁いただきました。  四つの項目の質問につきましては、知事のマニフェスト関連についての質問でありました。  九月もあすで終わります。県内各市町村は、来年度に向けた予算の編成に入っていると思いますが、今回の知事の就任で、チェンジを言っておられますので、各市町村も、何がどのように変わるのか。その方向性・あり方によっては、各自治体が策定している総合振興計画、過疎地域自立促進計画、保健福祉や医療などの計画、防災計画などの見直しを図っていかなければならない事案もあるかもしれません。そのことによって、条例等の改正等も想定されます。  本日お伺いいたしました産業振興についても、農業関係等の次年度要望は、八月末の申請になっている要望等もあると思います。知事におかれましては、早目に、継続すること、また、変えていかなければならないことを示すことは、一番身近に県民に接する各市町村の事業のあり方を大きく左右することにつながると思いますので、今後、具体的マニフェストの進め方については説明いただきたいと強く要望申し上げます。  引き続き、質問いたします。  次に、ふるさと納税についてお伺いいたします。  この件につきましては、昨日の桑鶴議員も質問しておりますが、私は、短く三点について質問いたします。  本県は、かごしま応援寄附金募集推進協議会を設置し、また、各市町村においても、ふるさと納税に対する対応がなされております。各市町村においても、ふるさと納税対策として、返礼品による特産品の増大により地域産業の振興を図り、そのことにより市町村PRなど、ふるさと納税を活用した多面的な取り組みが実施されて、良好な結果が生まれていると思っております。  そこで、三点についてお伺いいたします。  一点目は、県が窓口になり、市町村分もあわせて寄附を受ける仕組みである協議会について、ふるさと納税と競合するなど、各市町村からいろいろな御意見等もお伺いいたしておりますが、一定の役割を終えたのではないかと思いますが、県の考え方についてお示しください。  二点目につきましては、産業振興を図る意味でも、県としても、先ほど申し上げましたが、協議会があるなしにかかわらず、引き続き市町村の取り組みを支援すべきと考えますが、県の御見解をお伺いいたします。  三点目につきましては、県としても、寄附額をふやすための取り組みを強化する必要があると考えますが、単に高価な返礼品を送るだけでは、市町村の返礼品のあり方と競合することになります。それではまた問題があると考えますので、市町村と競合しない返礼品のあり方についても、県の見解をお伺いいたします。  次に、国道二百二十六号の整備と薩摩半島横断道路の整備についてお伺いいたします。  薩摩半島の交通ネットワークの縦の大動脈となる南薩縦貫道が本年度中に完成いたします。このような中、去る八月二十二日、南薩四市の市長や市議会議長で構成する南薩地区総合開発期成会で、南薩地区の諸課題について三反園知事に直接要望を行い、薩摩半島横断道路や国道二百二十六号などの道路整備を含め、南薩地区の発展に向けた有意義な意見交換ができたとお伺いいたしております。  まず、国道二百二十六号については、南さつま市から薩摩半島の東側の海岸線を走り、枕崎市、指宿市に至る道路であります。県でも、笠沙道路、坊津道路など道路整備が鋭意進められているところであります。  このうち笠沙道路につきましては、昨年及びことしも梅雨時期の大雨で区間内で土砂崩壊が発生し、国道が通行どめになり、野間池地区の方は大きく迂回するなど、日常生活に不便を強いられたところであり、早期整備が望まれるところであります。また、坊津道路においては、整備が進み、徐々に完成が見通せる状況になりつつあると思います。引き続き、久志地区方面の未改良区間の解消が望まれているところであります。  また、薩摩半島横断道路については、薩摩半島の縦の主軸が南薩縦貫道でありますから、横方向に指宿市、南九州市、枕崎市、南さつま市の四市へアクセスすることができる道路であります。  この道路については、南薩四市の商工会議所や各種団体などが中心となった薩摩半島横断道路建設促進協議会が組織され、これまでも、独自に道路設計を行うなど提案型の要望が行われてきて、地元の熱意が伝わってまいります。  また、南薩四市は、内閣府が定めた川内原子力発電所の緊急時対応として、UPZ圏からの避難受け入れ先として避難計画に定められております。この二つの路線は、避難路、また災害時の対応路線としても非常に重要な路線であります。  そこでお伺いいたします。  まず、国道二百二十六号の整備は、今後、南薩の観光振興や地域の安心・安全のためにも必要だと考えます。国道二百二十六号のうち、笠沙道路の整備状況及び今後の見通しについて、また、久志地区の整備についてお伺いします。  次に、薩摩半島横断道路は、南薩地域のさらなる発展には必要な道路だと考えますが、整備に対する県の考え方をお伺いいたします。  最後に、県立薩南病院についてお伺いいたします。  私は、県立病院問題、特に、薩南病院の整備に向けた取り組みや診察機能の充実などについて、過去、一般質問や委員会などで質問いたしてまいりました。  知事におかれては、薩南病院を視察されたかどうかはわかりませんが、当薩南病院は、築三十七年が経過しており、県立五病院の中で最も古い病院でありますが、南薩における地域完結型の医療の中核的医療機関として高度専門医療を提供し、また、公的医療機関として僻地医療、災害医療を初め、結核などを含む感染症対策にも積極的に取り組みがなされております。地域にとって必要な公立病院であります。  また、ことし三月には、県立薩南病院あり方検討委員会から、薩南病院の今後の病院機能のあり方について提言がなされております。  今回の知事のマニフェストにも、「みんなが元気な鹿児島、医療福祉で日本一に!」の中で、特に、過疎地の医療体制の確保や緊急搬送体制の強化を図ることや、病気の予防並びにがん治療の支援体制等の構築に向けた公約を述べておられます。  私ども南薩の住民としては、ドームの整備やガラス張りのレストランの整備も、県民の理解や納得が得られれば整備に向けた取り組みもいいでしょうが、まずは地域の健康づくりを担う薩南病院の整備を強く望む声が地域からはあり、急務の課題でございます。  そこでお伺いします。  薩南病院の今後の病院機能のあり方について、建物整備も含めてどのように考えているのか、県立病院事業管理者並びに知事にお伺いいたします。 28 ◯総務部長(寺田雅一君)ふるさと納税についてでございます。  制度創設から八年余りが経過し、県と市町村が一体となって設立したかごしま応援寄附金募集推進協議会が受け入れた寄附金は、近年減少傾向にあります一方で、市町村においては、返礼品の贈呈を含め、創意工夫を凝らした積極的な募集活動が展開されるようになり、市町村単独で受け入れたふるさと納税の寄附額は、約七十四億円と大幅に増加しているところでございます。このような状況を踏まえまして、協議会のあり方につきましては、今後、市町村と十分意見交換する必要があるものと考えております。  ふるさと納税制度は、財源確保の観点にとどまらず、各市町村のPRや産業振興など、地方創生につながる側面もあるものと考えております。このため、市町村に対しましては、今後とも、効果的な取り組み事例の情報提供などの支援を行ってまいりたいと考えております。  今後の取り組みについてでございますが、県内全ての市町村が、それぞれの農林水産物や加工品などの特産品を寄附者に返礼品として贈呈している中、県が市町村と同様な形で返礼品を送ることは、市町村の取り組みを阻害する懸念もありますことから、市町村と競合しない形で本県を効果的にPRできる取り組みにつきまして、今後検討してまいりたいと考えております。 29 ◯土木部長(久保田 一君)笠沙道路の整備状況等及び久志地区の整備についてです。  国道二百二十六号の笠沙道路につきましては、延長五・四キロメートルのうち約四キロメートルの整備を終え、平成二十六年度からは大崩集落付近約二百メートル区間の改良工事を進めており、来年度の供用を予定しております。また、落石による通行どめがたびたび発生している谷山集落付近の約一・二キロメートル区間につきましては、本年度、延長百七十九メートルの高崎山七号橋に着手し、来年度には、延長五百十七メートルの笠沙トンネルにも着手したいと考えております。
     また、久志地区につきましては、幅員狭小で線形が悪い約二キロメートル区間について、今後、事業化に向けた検討を進めることとしております。  薩摩半島を横断する道路構想についてです。  南薩地域におきましては、地元協議会などから、南さつま市と指宿市を結ぶ薩摩半島を横断する道路の要望をいただいております。  当地域では、現在、地域高規格道路である南薩縦貫道の本年度中の全線供用に向けた整備を進めているほか、国道二百二十六号や県道霜出川辺線などの整備を進めております。  薩摩半島を横断する道路構想を含めた南薩地域における道路網のあり方につきましては、南薩縦貫道完成後の交通状況等を踏まえ、関係自治体などと連携を図りながら、検討してまいりたいと考えております。 30 ◯県立病院事業管理者(福元俊孝君)県立薩南病院の今後の病院機能等のあり方についてでございます。  学識経験者や地域の医療・行政関係者等で構成する県立薩南病院あり方検討委員会におきまして、今後の病院機能や経営改善、建物整備のあり方等について検討が行われ、提言がなされたところであります。  提言では、地域の医療ニーズに応え、不足する医療を提供するという県立病院の役割を果たし、また、経営を改善するには、病院機能として、地元の要望が強い小児科の再開や産婦人科の新設、さらには地域包括ケア病床等の導入などを目指して、着手可能なことから取り組む必要があるとされたところであります。  県立病院局におきましては、関係機関と協議を行いながら、鹿児島大学に対して、医師派遣を要請しているところでございます。  建物整備のあり方につきましては、診療科や病床数などの診療体制の具体的内容が決まらないと方向性を示すことは難しく、このため建物整備につきましては、提言に示されましたように、新たな診療科等の開設の見通しがある程度立った時点で、改めて検討する必要があると考えております。 31 ◯園田 豊君 自席から質問させていただきます。  まず、ふるさと納税についてでございますが、知事はこれまで首都圏にお住まいであったと思いますが、多くの本県出身者や起業家、事業されていらっしゃる方々が、今回の知事選においても力強く御声援、御支持されたというお話もお伺いいたしております。  知事におかれては、今後そのような人脈等を生かし、今後のふるさと納税募集活動についてどのように取り組んでいかれるのか、御見解をお伺いしたいと思います。  それとまた二点目につきましては、知事におかれては、高校卒業後、鹿児島を離れておられましたが、今回のマニフェスト、またいろんな報道等にも、自分の思いの中で、「鹿児島のために何ができるか。このままでいいのだろうかと、ふるさと鹿児島のことを常に考えていた」と述べておられますが、ちなみに、知事は、ふるさと納税をふるさと指宿か本県の応援寄附金か、金額まではお伺いいたしませんが、何年ぐらい、どこにふるさと納税をされて、ふるさと発展のために形として貢献されてきたのか、お伺いいたします。  そしてまた三点目についてでございますが、ただいま県立病院事業管理者からお話がありましたが、私は先ほど申し上げましたけれども、知事のマニフェストの中で、ドーム、いろいろな箱物、施設等の整備というのは、県民の理解があればそれは取り組んでいく、我々議会人としても考え方をまたいろんなことで提案しながらやっていくことも必要だと思いますが、まず、そういう施設に行って、見ること、やること、それは県民が健康でなければいけません。  私どもの南薩地域におきましては本当に、盲腸を手術する病院の数が限られてきております。そうした中で、薩南病院の施設の整備に向けた取り組みというのは急務な課題であります。知事が言っていらっしゃいます救急搬送の考え方や、そしてまた救急病院のあり方、これは公立病院が担っていかなければならない施設であると思いますので、行っていらっしゃるか行っていらっしゃらないかはわかりませんけれども、薩南病院の現状をしっかりと見ていただいて、今後、薩南病院に対する整備のあり方についても力強く前へ進んでいただきたい、考えていただきたいと思いますが、知事の御見解をお伺いいたします。 32 ◯知事(三反園 訓君)私としては、県外にお住まいの鹿児島県出身者、関係者の多くの方々に鹿児島を応援したいという気持ちを持っていただき、この制度を利用していただければ大変ありがたいと考えております。知事就任後は、先日開催されました全国鹿児島県人会総会を初め、さまざまな機会を捉えて、ふるさと納税のお願いを私自身も行っているところであります。  私自身は、県への思いというのはすごく強かった、そのように申し上げたとおりであります。私は、毎年、県の各地商工会議所を初め、さまざまな方々と接して、そしていろんな意見を聞いてまいりました。そして講演等も行ってまいりました。さまざまな意見を聞いて、それを私自身も、永田町でずっと仕事していたこともありまして、そういった方々にその思いを伝えて、そして改革して、ふるさとをよくしようと、そういう形の中で全力で取り組んできたことはそのとおりであります。ふるさと納税に関しましては、しようという思いはありましたが、現実問題として手続はまだ行っていなかったというところであります。  そして、県立薩南病院の今後の病院機能等のあり方についてであります。  私は、知事選において、過疎地の医療体制の確保や救急搬送体制の強化、がん治療の支援体制の構築等をマニフェストに掲げたところであります。県内各地域において、患者が安心して高度・良質な医療を受けられる体制を確保することが重要であると考えております。  県立薩南病院につきましては、地域医療支援病院やがん診療連携拠点病院などの指定を受け、南薩地域の中核的医療機関として、地域の医療ニーズに応え、不足する医療を提供するという県立病院の役割を果たしていく必要があると考えております。  建物整備については、県立病院事業管理者が答弁したとおりと考えております。    [園田 豊君登壇] 33 ◯園田 豊君 それぞれ御答弁いただきました。  知事は、南薩の出身者でございますので、道路の早期整備の現状並びに必要性はこれまでも、また選挙戦を通じてもおわかりのはずだと思います。  また、医療問題の中で、地域間に格差のない医療施設、薩南病院の充実に向けた施設整備を行っていくことは急務な課題だと思いますので、道路整備、県立病院の施設の整備は南薩の住民の大きな願いでもございますので、事業推進に向けた取り組みを強く要望申し上げます。  さて、知事の施政方針で、アメリカのケネディ大統領の言葉を最後に話されました。そのケネディ大統領が大統領就任時に、尊敬する日本人はと記者から問われたときに、「『為せば成る、為さねばならぬ何事も』と名言を残した、米沢藩の窮地を救った第九代藩主上杉鷹山であります」と言った言葉は有名な言葉であります。  鷹山は、「してみせて、言って聞かせて、させてみよ」と当時の武士たちに教えたそうです。その言葉を参考に山本五十六氏が、ほめるを加えて、「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」と言っております。  知事は、人事権や予算を議会に提出し、執行する権限などを有しております。三反園知事にとりまして初めての議会でありましたが、公約などの財源の裏づけや、みずからの考えを私どもにも言って聞かせていただきたいのであります。私どもも、議会に提案していただければ、実のなる行いにつながる、すなわち実行に移すことができると思います。また、私どももそれぞれの案件に対し、提案など、県民のための県勢発展につながることができるということを申し上げまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。(拍手) 34 ◯議長(池畑憲一君)ここで、休憩いたします。  再開は、午後一時十五分といたします。        午後零時 二分休憩       ───────────        午後一時十五分再開 35 ◯議長(池畑憲一君)再開いたします。  外薗勝蔵君に発言を許可いたします。    [外薗勝蔵君登壇](拍手) 36 ◯外薗勝蔵君 知事、お疲れではないですか。  佐賀県で全国の野球大会がございまして、五回の裏、私が出まして三球三振、その次、チェンジでございました。下鶴議員も三振でしたんですけど、私の三振ばかりを捉えておりますけれども。和やかな雰囲気の中で、知事お疲れでございますけど、質問してまいります。  平成二十八年第三回定例会におきまして、通告に従い質問してまいります。  七月二十八日に三反園知事が就任してから、早いもので二カ月が経過いたしました。新しい県政、三反園流、現場主義を精力的に活動していらっしゃることは、新聞、テレビ等で拝見させていただいております。  選挙戦も含めて、知事とこのような近い距離でお会いできたのは初めてでありますが、鹿児島県政が始まって以来、初の民間出身の知事として県民の期待も大きいと思います。  知事、就任おめでとうございます。  当選したその日から、新知事の政権運営が始まっているわけでありまして、県政課題や問題は日々変わり、短期、中期、長期に県政の運営は続いていくのであります。  有人離島二十八を有し、人口百六十七万人の県民福祉・生活の向上のために、三反園流と現場主義、それに一つつけ加えさせていただきまして、現実主義な県政運営、三反園新知事の手腕を見せていただきたいと思います。  一方、議会では、平成十二年に地方分権一括法が施行されまして、長年の懸案事項である三位一体改革が地方六団体と政府との間で組み込まれ、これまでの行財政制度が変化し、加えて、平成の大合併によって地域における住民自治のあり方が変わる中で、地方議会の役割も大きく変わってまいりました。  県議会といたしましても、議会のあり方やその活性化を喫緊の課題として位置づけて、本県議会も議長を中心に、議会の活性化に取り組んでおります。  言うに及ばずでございますが、議会は、憲法で保障する地方自治の議事機関であります。首長と議員がそれぞれ住民の選挙で選ばれる二元代表制のもとで地方自治の本旨を実現するために、その機能を果たすことが要請されております。議員として地方行財政運営等に当たらなければならないことは言うまでもなく、三反園知事も認識していることと思います。  よく、議会と執行部側の知事とは車の両輪に例えられ、歴代の知事もよくその言葉を使われており、三反園知事も議会冒頭の所信表明で述べられております。  池畑議長を中心に議会改革を進め、全議員発議の県民条例の策定や、政策立案推進検討委員会から知事への提言や意見の申し入れ、さらに、議会の全会派が参加し、県民の皆様のもとに出向き開催されるあなたのそばで県議会など、幅広く県民の皆様の声を直接聞いて、議会からの提言や条例をもとに予算という形で県民福祉の向上に努めております。  本県議会は、全国の県議会の中でも上位ランクに評価をされている状況でありますが、全国の県議会や地方議会を朝日新聞が、機能不全を起こす議会組織として「三ない」ということを指摘し、「三ない議会は必要か」と厳しい批判を寄せております。  三ない議会とは、一つ目に、首長が提出した議案を四年間で一本も修正や否決していない丸のみ議会、二つ目は、議員提案の政策条例が一つもない無提案議会、三つ目は、議員個人の議案への賛否を明らかにしない非公開議会であります。  新知事が唱える新しい県政、三反園流の中に、チェンジ、変わる県政という言葉をよく使われておりますから、私ども自民党県議団に対しましても、今までどおりではなく、チェンジし、変わる県政を要求されていらっしゃるのではと思いつつ、三ない議会と言われないように、早速今議会から、さらに緊張感を持って議論し、対応していかなくてはなりません。  最初の質問でありますが、選挙というものは、候補者本人の知らない中で、多くの支持者や後援会の皆様方が、勝手連という形で支援拡大していくものでありますが、鹿児島県全域での選挙戦ですから、知事もなかなか把握し切れない中戦いを進め、気がつけば終わってしまったのではと思われます。  敗軍の将は兵を語らずの思いもありますが、県民党という政治団体についてであります。  十二年前に伊藤前知事が、しがらみのない県政を掲げ、一旦は推薦申請された自民党を離党され、一党一派に偏しない県民党を宣言されて選挙戦に取り組まれ、当選されました。そのときに初めて耳にした県民党という団体が、また十二年ぶりに復活し、今回は政治団体届を正式に提出した県民党で、三反園知事が誕生したわけでありますから、伊藤前知事からして見ると皮肉なものであります。  一点目の質問は、三反園知事は、政治団体県民党の公認候補もしくは推薦候補として戦い、当選されたのか、お伺いいたします。  二点目は、選挙管理委員会委員長にお尋ねしますが、選管に県民党という政治団体設立届が出された日は、平成二十八年六月十六日でありますが、政治団体としての活動は届け出を提出しなくてもできるのですか。  私の自宅に茶封筒が送られてきた日付は六月九日で、鹿児島中央から発送されておりますが、その後、鹿児島県内に県民党の「四選ダメ!」と大見出しの看板が立ち並んだことは皆様も記憶に新しいと思いますが、県の選管に政治団体届を提出しないうちに政治活動していいのか悪いのかだけ教えてください。  三点目として、今回の選挙から、十八歳から選挙権が与えられましたが、そのことも含め、今回の投票率について、選管としての総括をお伺いいたします。  また、警察本部長に伺いますが、知事選、参議院選挙の総括についてお伺いします。  先般実施された第二十四回参議院議員通常選挙及び鹿児島県知事選挙期間中、公道沿いの電柱や街路樹等に選挙ポスターが多数掲示されており、まちの景観を害すると住民の苦情が多くありましたが、これらの違法掲示に関して県警察としてどのように対応したのか、お伺いいたします。  また、今回、違法掲示が目立っていたように思いますが、前回の選挙と比べて件数がどうだったのか、あわせてお伺いします。  これで、一回目の質問といたします。    [知事三反園 訓君登壇] 37 ◯知事(三反園 訓君)お答え申し上げます。  政治団体県民党からの公認等についてであります。  私は、今回の知事選挙に当たりまして、保守系無所属として立候補したところであります。お尋ねの県民党が、公職選挙法に基づく確認団体であることは承知しております。 38 ◯選挙管理委員会委員長(鎌田六郎君)政治活動と政治団体届け出についてお尋ねがございました。  政治団体が組織されました場合、政治資金規正法の規定によりまして、当該団体は、選挙管理委員会等にその設立を届け出なければならないとされております。  また、この政治団体は、届け出をする前におきましては、政治活動のために寄附を受けたり、あるいは支出をすることが禁止されておりまして、設立届け出前に支出を伴う政治活動を行うことはできないとされております。  次に、今回の選挙の投票率についてお尋ねがございました。  今回の選挙は、選挙権年齢が引き下げられたこと、参議院議員と知事との同日選挙であったことから、県民の関心も高かったのではないかと思っております。  当委員会といたしましては、関係機関等の協力を得ながら、さまざまな手段を用いて啓発を行いました結果、前回よりも高い投票率となったところでありまして、近年における投票率の低下傾向にひとまず歯どめがかかったものと考えております。  また、十八歳、十九歳の投票率につきましては、県全体の投票率は下回りましたものの、高校を中心に主権者教育の充実に取り組んできたことなどにつきましては、一定の効果があったものと考えております。  当委員会といたしましては、今後とも、若い方々を初め、一人でも多くの方々が投票に向かわれるよう、教育機関など関係機関とも協力・連携いたしまして、根気強く選挙啓発に取り組んでまいりたいと思います。 39 ◯警察本部長(河野 真君)文書掲示違反等の対応状況であります。  県警察としては、選挙の公正を直接害する悪質な違反を重点的に検挙し、軽微な違反については、警告により、違法状態の早期除去と続発防止を図るという方針で取り締まりを行ったところであります。  今回の違反取り締まりにおける警告件数は、参議院通常選挙が二百五十四件、県知事選挙は二十八件であり、このうち九割以上は、電柱等に対する文書掲示違反であります。  なお、前回の警告件数は、参議院通常選挙が二十五件、県知事選挙が一件であり、今回は、前回と比べて警告件数がそれぞれ大幅に増加しており、その中で特に、文書掲示違反に対する警告件数がそれぞれ大幅に増加した状況であります。 40 ◯外薗勝蔵君 自席から再質問させていただきます。  選挙管理委員長、今の御答弁の中に、設立届を提出しないうちに会計責任者が支出することはまかりならないということでいいんですか、もう一回お願いします。 41 ◯選挙管理委員会委員長(鎌田六郎君)届け出前に寄附を受けたり、支出することは禁止されているわけでございます。届け出後であればいいということになろうかと思います。 42 ◯外薗勝蔵君 選挙管理委員長、これ(資料を示す)が出たのが六月九日でございます。これが出たのが六月九日で、あなたのところに設立届を出したのが六月十六日じゃないですか。そうすると、三月にわかることですけど、会計責任の一年間の会計が出ますから、そのときにしっかりと選挙違反ということでできるんですか、どうですか。 43 ◯選挙管理委員会委員長(鎌田六郎君)支出を伴う政治活動であったかどうかが分かれ目だと思います。 44 ◯外薗勝蔵君 委員長、一問に二回しかできませんので、またあと三月にこの件は出てきます、会計責任がですね。そのときにまた質問したいと思います。  知事に再質問させていただきたいと思います。  知事、無所属で戦われてということでございました。知事、私は、この県民党という党のネガティブなビラといいますかね、そういうものの一つに、いろいろありますけれども、一つだけ非常に気になることがあるんです。それは、前知事の海外出張を非常にたたいているんです。費用対効果ということで丸印をしているんです。  ということは、知事、県政運営上、今から四年間知事が県政をつかさどっていかれるわけでありますけれども、県政全てに費用対効果としてのお考えをお持ちで進めていかれますか。そのことだけをちょっとお聞きします。 45 ◯知事(三反園 訓君)費用対効果は非常に重要であると思っております。海外出張も含めてそうでありますけれども、効果のある、やるべきことは必要だと私自身は思っております。 46 ◯外薗勝蔵君 ありがとうございました。  知事、小さいことで費用対効果というので、非常に県民がこの文章に私は反応したんじゃないかと思うんです。  そうしますと、知事、今、知事が行われようとしている車座、補正予算にも百数万円の予算を組んでおりますので、この間も奄美で車座をやっていただきました。知事、説明されましたね、「畳に座って二十五名でやったんだ」と、すばらしくいい声に聞こえます。しかし、奄美は十五万人住んでいるんです、離島にはね。そうしますと、二十五人の声が費用対効果として私はどうなのかなということを、私じゃなくて次の選挙のときに県民党が言いますよ、そういうことなんです。  知事、県政の中で費用対効果ということは非常にはかりにくいといいますか、そういう部分がございますので、一口に費用対効果という言葉は使ってほしくないわけであります。  そこで、知事、前知事が海外視察全国一位などと、費用対効果に対して疑問を呈するようなネガティブなこういうことをやりましたけれども、知事が費用対効果を重視するのであれば、まず、知事自身が費用対効果を理解するために、県の予算、決算、私は、知事が二カ月でございますから、せめて三年ぐらいの決算書ぐらいはお目通しいただいて、藤崎議員、そしてまた堀口議員の質問もございました、歳入・歳出の面で検証していくんだということでございますから。  そうしますと、一つだけ非常に費用対効果が薄れている問題がございます。というのは、知事、平成二十七年度の公共事業当初予算で千三十億円計上しております。決算を見れば、国も財政状況が非常に厳しい中だから、国庫支出金が十分確保できなくて二百億円も減額して、その中に国庫が返ってきまして百億円減額なんです。そうしますと、当初の予算とすると、この百億円が国から来ないわけであります。  ということは、知事、この百億円が鹿児島県に来て、公共事業として事業費が回っていれば、すばらしい景気浮揚にもつながるという意味では全く費用対効果というのが、こういうのを費用対効果と私は思っております。知事が一回一回車座に行ったり、海外に行くものの費用対効果じゃなくて、こういうのを費用対効果でできなかったと、国が国庫を持って来なかったためにできないわけですから。ぜひ県全体の予算を見て、そして知事、何といいましても、当初予算八千二百億円ぐらいでございます。そうしますと義務的経費が六〇%ですよ、知事。 47 ◯議長(池畑憲一君)外薗勝蔵君に申し上げます。  通告の範囲で発言するように御留意ください。
    48 ◯外薗勝蔵君 今、議長から注意を受けましたけれども、要は知事、県民党が言っている費用対効果よりも、決算書の中にある費用対効果をしっかり見て、その検証をしていただきたいということでありますので、もう一回、知事お願いします。 49 ◯知事(三反園 訓君)御説明のとおり、公共事業に関しての国からの千三十億円、そしてそれがどんどん減額されて、昔は九十何%、今は八〇%台にまで落ち込んでいることも現実としてありますので、国への働きかけその他を行って、そういうことがないように、できるだけたくさんの予算を確保するために全力で取り組んでまいりたいと思っておりますので、議員もお力添えを願えればと思っております。よろしくお願いします。    [外薗勝蔵君登壇] 50 ◯外薗勝蔵君 それぞれ答弁いただきました。  システム選挙、市町村長を中心に後援会をつくり、一部の団体に任せ、「県議の方々の出番は今回は少ない、県の中には必ず反対勢力があるから大勝する必要はない」と、それを繰り返し言われながらも、自民党県議団一丸となって戦った知事選であります。  一方では、自民党としての選挙は参議院選挙であり、野村議員を勝たせていただきました。自民党安倍政権を圧倒的に県民の皆様は御支持いただいたのであります。  比例代表選挙におきましても、自民党の友党である公明党と連携し、勝利させていただいたのであります。  今回の選挙から、新しく選挙権が十八歳までできることとなり、国を挙げて、また選挙管理委員会におきましてもさまざまな広報活動をしていただきました。投票率も第一回目にしてはよかったのではと思います。鎌田委員長、御苦労さまでございました。  特に、国会議員の政党・個人ポスターが街路樹等に多数掲示されており、この掲示を全面禁止にしまして、選挙期間中だけ、選挙ポスター同様に掲示箇所を指定し、政党ポスターを掲示し、個人ポスターも規制すると、選挙費用も少なくて済み、選挙にお金がかからないことを国会の先生方にも要望していかなくてはと思います。  県選管からも、機会がありましたら提案のほどをよろしくお願い申し上げます。  次に、本県に立地している川内原子力発電所につきまして、新知事の基本的な考えをお聞きいたします。  新知事、原発問題については、私ども県議団会長の堀之内会長や自民党県議団の議員の皆様から質問されましたので、重複は避けながら、私の地元であり、原発十キロ圏内に住んでおり、長年にわたり原発と向き合い、生活している一人として、三反園知事に質問してまいります。  話が長くなりますが、原発立地の歴史を話しますと、昭和三十九年までさかのぼり、当時の寺園知事、三反園知事から七代前の知事であります。寺園、金丸両知事の県政の重要な問題として、旧川内市に原子力発電所を国、九電に申し入れして、当時の市議会、市長、県議会、県知事の英断をもって、川内市に立地が決定したのであります。当時、私は小学校五年生ですから、原発誘致運動があったのを知る由もありません。  時代は移り、鎌田要人知事の時代に、原発一号機、二号機が運転開始したのは昭和五十九年、昭和六十年に稼働し、以来三十二年目が過ぎようとしております。  立地運動から私ども薩摩川内市は六十年の長きにわたり、あるときは、まちを二分し、あるときは地域や自治会が分かれ、選挙のたびに原発問題が争点になり、今回の知事選挙においても大きな争点の一つになりました。  三十二年間も継続的に安全運転の評価を受け、川内原子力発電所一号機、二号機は、日本一安全な原発であるとメディアも報道してくれた時期もありましたが、福島の原発事故で、まさに原発の安全神話が崩れ、本当に我がまちの原発は大丈夫かと、事故当時には市民誰しもが思うところでありました。  当時の民主党政権菅総理の判断で、日本の全原発を停止しました。その間、福島の原発事故の反省を踏まえ、自民党政権にかわり、安倍総理を先頭に、福島原発の復興なくして日本の再生なしと捉え、今まさに福島原発の復興・復旧作業に全力で取り組んでいるところであります。  その中でも特に、福島原発事故の検証を進め、事故原因を追求した結果として、今ある原発に対し、さらなる事故防止策、防災対策、大規模な複合災害への備えなど、また、政府の危機管理体制も指摘され、国として政治が介入しないとして、原子力規制委員会が設置されたのであります。  三反園知事のマニフェストの中に、「安心して生活できる鹿児島、防災で日本一に!」という項目があり、その中で、川内原発を一時停止して、施設の点検と避難計画の見直しを行うとされ、九電に即時停止の申し入れをされました。  県政歴代の知事が川内原発と向き合いながら、地元薩摩川内市の意見も尊重しながら、原発政策に取り組んでこられました。  知事、原発は国策であります。そして地元に対しても、もちろん本県にとりましても、原発関連交付金という貴重な財源であり、地元自治体の地域振興策や防災施設の充実に寄与していることは知事も理解されていらっしゃると思いますが、そこで一点目として、原発立地県の知事として、川内原子力発電所に対する認識と知事の原発政策の基本的な考え方を教えてください。  二点目として、知事就任の早い時期に、原発周辺の三十六カ所を長時間にわたり現地視察や、地域での意見聴取していただきました。  私も、県政報告会や地元での語る会、現地視察の中で要望を県当局や市当局にお願いしておりますが、私どもが見えなかったこと、聞こえなかったことが知事に届いたのは、地元議員として力足らずと反省しているところでもあります。  そこで、知事が視察されて、県の対応と市町村の対応について、今後、どう考えて要望実現に取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。  また、知事は、九電に要請している項目で、避難道路や一時避難所等の状況を確認されたと思いますが、その課題は、県みずから、また薩摩川内市など地元自治体と連携して取り組むべきとも言われておりますが、地元薩摩川内市との連携はどうしていかれるのか、お伺いいたします。  三点目として、原発立地県の知事が本部長となって、川内原子力発電所一号機が試運転を始めた昭和五十八年度から、毎年、県主催の原子力防災訓練が実施されており、ことしも三反園知事を本部長として訓練が行われようとしております。  避難訓練が十年を過ぎ、二十年ぐらいになりましたところで、マンネリ化しているんじゃないか、緊張感に欠けている、平日しか行われないじゃないかなど、また、避難道路問題や避難所の老朽化等さまざまな課題や問題を、県当局は、国や薩摩川内市、電気事業者である九州電力にお願いし、問題解決に取り組んでこられました。  しかし、福島の原発事故以来、大きく原子力発電所の防災訓練が変わりました。特に、避難区域が大幅に拡大し、平成二十七年度は、川内原子力発電所一、二号機の新規制基準のもと、再稼働後初めての訓練が実施されました。  特に、PAZ内─原発から五キロ以内─、UPZ内─五キロから三十キロ─の川内原子力発電所の周辺地域住民のほか、警察、消防、自衛隊など約百五十の関係機関、約三千六百人が参加し、大規模な訓練が実施されました。二十五年度には国主催による訓練もとり行われ、安倍総理みずから官邸から指揮をとられ、訓練を実施され、地元住民の安全の高揚につながっている現実もあります。  その訓練の反省や問題点や課題についての原子力防災訓練実施結果検討会が開催されていることは、三反園知事も聞いていらっしゃると思います。  そこで質問しますが、平成二十七年度原子力防災訓練実施結果検討会で出されている関係機関からの結果報告、また、知事が視察されたPAZ内の住民の声も、今までの訓練の反省点を踏まえ、薩摩川内市を通じて要望も届いていると思いますが、今年度の防災訓練への取り組みを教えてください。また、課題に対しての知事のコメントもあれば教えてください。  次に、再稼働に対して議会の対応でありますが、特別委員会や本会議を通じ、国に対して意見書を議決していただきました。再度、復習のつもりで、議員の皆様方にも、執行部の皆様にも、もちろん三反園知事にも、議長の許可を得まして資料を配付させていただいております。  伊藤前知事は、全国で全原発が停止する中で、全国の原発で一番目に再稼働を容認するに当たり、最もこだわられたことが、国の責任であります。自民党県議団も、森山県連会長を通じ、政府に対し、「全責任が国にある」ということを書面に明記してほしいということにこだわったのであります。  また、安倍総理に鹿児島に来ていただき、県民の皆様に説明してほしいとお願いしておりましたら、当時の経済産業大臣が県庁を訪れ、説明していただきました。それを受けて、池畑議長みずから官邸に赴き、意見書を菅官房長官に直接、提出されたのであります。  県議会からの意見書を官房長官が受け取ることは例のないことでありまして、安倍総理も重く受けとめていただいていらっしゃると思います。  三反園知事におかれましては、その意見書をよく見ていただき、知事の手元にありますかね、それと菅官房長官の記者会見、林経済産業大臣、田中原子力規制委員長、両人の記者会見のコピーも知事の手元に届けてあると思います。  国の責任、知事、ここが重いのであります。まだまだ積み残している課題、知事が現地を視察していただいた課題、近いうちにまた知事が原子力発電所内を視察されると聞いておりますので、それらを踏まえ、県開発促進協議会を通じて、議長とともに面会していただきたいのであります。  この三名の重いコメントに対して、知事はどう対処されるのか、お伺いいたします。  これで、二回目の質問を終わります。    [知事三反園 訓君登壇] 51 ◯知事(三反園 訓君)お答えいたします。  原発への姿勢についてであります。  川内原発については、さまざまな経緯を経て今日に至っていることを承知しておりましたが、今回改めてお話をお伺いさせていただきました。  私といたしましては、原子力に関しては、まず県民の安心・安全や不安解消に取り組み、できるだけ早く原発に頼らない社会を目指していきたいということであります。  本県の森林、畜産や広大な海域等の多様で豊かな資源を最大限活用し、バイオマスや小水力などの再生可能エネルギーの導入が進むよう、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。このような取り組みを今から進めていき、再生可能エネルギー県へ少しずつ少しずつ変身させていきたいと考えております。  薩摩川内市に原発があることは承知いたしております。  薩摩川内市との間で、連携等を今後も図っていきたいと思っております。  私は、去る八月十九日に原発周辺の現地視察を行いました。中山間部においては、避難車両のUターン場所を確保してほしいとか、道幅を少しでも広くするため側溝にふたをしてほしいといった要望の声や、周辺住民等の避難計画の実効性に対する不安の声、正確な情報発信の必要性などの声を確認したところであります。  私としては、このような環境の中で御苦労されている皆様の生の声を、今後の安全確保対策に生かしたいという思いを強くしたところであります。  また、原子力防災訓練については、要支援者の避難訓練や防護施設内の可動式防護壁の使用実習などを含めて、実施したいと考えております。  さらには、九州電力から支援の申し出のあった原発周辺の避難道路へのアクセス道路の改善策や、新たな福祉車両の配備等について、薩摩川内市やいちき串木野市など関係自治体と協議しながら、実現を図りたいと考えております。  地元の薩摩川内市とは、避難計画の策定や原子力防災訓練など、個別にまた原発のサイトごとに設置されている地域原子力防災協議会を通じて、協議・調整を行ってきたところでありまして、今後とも十分な連携を図っていきたいと考えております。  今年度の原子力防災訓練についてであります。  昨年度の原子力防災訓練後の検討会や住民へのアンケート調査では、避難用バスは集合場所付近の道路状況に応じて車種を選定してほしい、自治会内の避難方法等の周知啓発が必要、汚染検査場所での指示が不明確などの意見が出されたところであります。  県におきましては、これらを踏まえまして、県地域防災計画に避難用バス等を調整する担当者の現地対策本部への配置について追加したほか、広報紙原子力だよりかごしまに、事態の進退に応じた段階的避難について記載し、三十キロ圏内の全戸に配布したところであります。  私としては、今年度の訓練につきましては、現地視察を踏まえた要支援者の避難訓練等のほか、検討会等で出された課題について、引き続き検証を進め、改善点を反映させたいと考えております。  県議会の意見書と官房長官等との面会についてであります。  県議会においては、福島第一原発事故後、原子力安全対策等特別委員会が設置され、三年半にわたる慎重な議論を経た上で、議会による同意がなされました。またこれにあわせて、原子力政策の推進及び再稼働に関して、国において最大限の対応を行うよう強く要請する意見書を、官房長官に提出されたことは承知いたしております。  官房長官、経済産業大臣並びに原子力規制委員長の私に対するコメントについても、報道等により承知いたしております。いずれ時期を見て、政府関係者とも意見交換を行っていきたいと考えております。 52 ◯外薗勝蔵君 知事、知事の手元に、福島の教訓を踏まえた川内原発における取り組みという資料があると思います。私ども、知事選挙が終わりましてすぐ自民党県議団で勉強させていただきまして、経産省の資源エネルギー庁の課長がお見えになりまして、そのときに、知事が選挙を通じて回られた、住民の不安、熊本の地震という言葉をよく使われますが、熊本の地震のときは約十ガルと言われております。そういうことでこの文書を四十七自治会長さんに私は配布したところでありました。  知事、熊本地震の十ガルです。多くの県民と言われますけれども、その県民の思いがちょっと拡大解釈されて、非常に心配されているような向きもあると思います。それはまた後として、その次のページに、安定的で低廉なエネルギーというようなことがございます。これは私ども自由民主党のマニフェストでございます。そうしますと、このマニフェストの中に、知事が今述べていらっしゃるようなことの項目もたくさん書いてありまして、この我々の意見書の一から八項目が、参議院の自民党のマニフェストになったのであります。七月のマニフェストになったのであります。  そこに知事、目を通していただければわかると思いますけれども、我々県議会は、知事、意見書の四番目に、可能な限り、原子力の依存度について低減させると言っているんです。  そして、知事は、平良行雄さん、個人との政策合意文書がここにあります、五項目でございます。これと我々自民党の県議団の意見書は同じなんです。変わった文面は、知事、ここだけなんです。「両者は、知事就任後、原発を廃炉にする方向で、可能な限り早く原発に頼らない自然再生エネルギー社会の構築に取り組んでいくことで一致した」ということなんです。知事、ここなんです。ここが我々、朝、質問した鶴丸議員やたくさんの自民党の方々が質問された、知事とすれ違いになっている言葉なんです。  ということは、先ほど知事から、川内原子力発電所は薩摩川内市にあるという言葉をいただきましたけれども、それじゃなくて、知事、共産党にしろどこにしろ、薩摩川内市に原発があるということはみんな認めているんです。知事も認めているから、九電にとめてくれということを言われるわけでしょう。そういうことであれば、なぜ、今の薩摩川内市に原発があるということを認識しながらも、再生エネルギーを進めていくんだという言葉、これは三つ連動していくんです、全部に。何も知事、怖がる必要はないんです、言葉に、共産党がいるからといって。我々自民党の意見書、議会は重いですよ。このことが我々の国会での参議院選挙のマニフェストに変わっていったんです。  だから、知事、今回の再生可能エネルギーも、知事も安倍総裁と仲がいいかもしれませんけれども、我々のこういう形でもしたということが事実があるんだから、ここは知事、もう一回ですね、もう一回念を入れて、川内の原発があることを認めつつも再生可能エネルギーを進めていくという言葉に変えていただかなければ、私は動きません。 53 ◯知事(三反園 訓君)薩摩川内市に原発があることは承知しております。  視察を通じまして、いろいろな意見もお伺いいたしました。そして、そこの場で御苦労されている方々の御意見もありました。いろいろなことを踏まえて、私自身は、安心・安全のために今後とも、薩摩川内市とも連携しながら、協力しながら全力で取り組んでいきたいと思っております。そういうことによって、少しずつ少しずつ再生可能エネルギーへと変身させていきたいと思っております。 54 ◯外薗勝蔵君 知事、二問あるんです。四問質問しましたから再質問は八回あるんです、済みません。  そういうことで、この意見書の重みもいろいろお話させていただきました。  知事、知事マニフェストで、県民による県民のための県民の政治をやっていこうと言われております。知事、政策合意文書を、くどいですけれども、平良行雄さんの言葉と、私は九万八千人の薩摩川内市の代表であります。私どもの県民九万八千人の安心・安全を守るのは知事です。政策合意のために知事は当選されたんですか。知事は、県民の安心・安全を守るんだということで当選されたんじゃないですか。もう一回しっかりと川内原発に向き合う姿勢をお話しください。 55 ◯知事(三反園 訓君)おっしゃるとおりでありまして、私は、県民の安心・安全、それを守る、そのために全力を尽くしてまいりたいと、そう考えております。    [外薗勝蔵君登壇] 56 ◯外薗勝蔵君 原発への知事の考えをお聞きいたしました。  川内の原発は認め、そしてまた、認めつつもさらに安全対策を完全なものにして、そしてその先には原発に頼らない社会づくり、これは知事、先ほどもお話ししましたとおり、我々自民民主党のマニフェストでございます。そして知事、四十年原発が来たのは、社会情勢、そして九州電力の経営状況の中で廃炉にしていくんです。だから玄海も廃炉でしょう。そういうことで、再生可能エネルギーを進めていくことが私はいいと思いますので、ぜひよろしくお願い申し上げます。  知事選挙が終わった直後に経済産業省の原子力担当の方に鹿児島に来ていただき、勉強会を開催した資料も知事に配付させていただいております。その中に、私どもの自民党の原発政策、先ほど言いましたね、知事、あれをしっかり見ていただいて、我々のマニフェストも見ていただいて、我々と政策合意というのはなかなか難しいでしょうけれども、そういうことで。  知事、中国の古いことわざに、井戸の水を飲むときには井戸を掘った人のことを忘れるなということがございますので、原子力発電所も一年、二年でできたんじゃないんです。再稼働したあのときも知事は東京にいらっしゃったわけでありますから、そういうことで、ぜひ原発と向き合う、我々鹿児島県の原発は、知事になって宿命なんです、原発というのは。それを忘れていかれたら僕はだめだろうと思います。  議会も三年半にわたり、話したとおりでございますので避けますけれども、そういうことでお願いさせていただきたいと思います。  今回の九月二十日未明の台風十六号で被災された方々に心からお見舞い申し上げます。一日も早い県としての復旧をお願いいたします。  去る八月三十日に岩手県に上陸した台風十号により、北海道、東北地方で大きな被害が発生し、被災された皆様には心からお見舞い申し上げます。一日も早い復旧・復興をお願いいたします。  近年は、過去最高の雨量を記録したり、台風の大型化により、毎年毎年、全国で大変な災害が出ており、とうとい生命や財産が奪われております。  土砂災害対策につきましては、土砂災害防止施設の整備のハード対策だけでなく、警戒避難体制の整備などソフト対策として、土砂災害警戒区域等の指定の推進や、より早い土砂災害警戒情報の発表等による避難体制の整備にも万全に臨んでいただきたいと思っているところでございます。福祉施設や病院、生活弱者の方々や高齢者のひとり暮らしも地域には多くなっている中で、ハード対策を進めることは必要であると思います。  国では、国土強靱化法案を通じて、特に人命にかかわる公共事業は最優先だと聞いておりますが、被害想定区域内の人家戸数が少ない、整備に着手できない土砂災害危険箇所も多くある状況であります。  そこで質問します。  本県の土砂災害対策への取り組みはどのようになっているのか、お伺いします。  次に、介護保険施設等における土砂災害対策についてであります。  岩手県の岩泉町では、高齢者グループホーム楽ん楽んで、入所者の方々が九名も亡くなられました。  本県も、平成二十二年十月、奄美豪雨では住用村仲間にあったグループホームわだつみ苑の入居者二名が亡くなられた災害がありました。  高齢者の方々が利用される施設が被災し、多くの人命が奪われるという事例が、なかなかなくならない状況です。  特に、土砂災害については、いつ発生するのか予測が立たないこと、避難する時間がないほど短時間で発生することから、災害弱者が避難するための時間を確保するためにも、介護保険施設等のある場所に土砂災害防止施設を整備することは喫緊の課題と思われます。  そこで質問いたします。  本県の介護保険施設等のうち、土砂災害のおそれのあるところにある施設数と整備状況についてお伺いいたします。  また、平成二十一年七月に、山口県防府市で特別老人ホームに土石流が直撃し、昼食をとっていた入居者七名がお亡くなりになりました。  この災害を教訓に、全国全ての都道府県に緊急アンケートを行い、土砂災害警戒区域の中に、老人ホームや災害弱者の施設がどれぐらいあるのか調査され、全国に二千八百カ所近くあることが判明し、それぞれの県や市町村に災害情報の周知と災害対策を喚起したとされております。  土砂災害警戒区域等は、平成十三年に施行された土砂災害防止法に基づき、崖崩れや土石流、地すべりのおそれがある場所を都道府県知事が指定することになっており、指定された場合は、市町村は、ハザードマップによる周知、警戒区域内にある老人ホームなど要配慮者利用施設への土砂災害に関する情報伝達方法を定め、警戒避難体制を整備することとなっております。  そこで質問いたします。  市町村からの情報伝達を受け、施設においては入居者の避難を行うことになりますが、災害時における避難体制の整備について、介護保険施設等に対し、県としてどのような注意喚起や取り組みを行っているのか、お伺いいたします。  次に、魅力ある観光地づくり事業についてであります。  企画建設委員会の行政視察で、南薩地区の釜蓋神社、番所鼻公園、大野岳の中で、番所鼻公園を視察させていただきました。  NPO法人頴娃おこそ会の方々と意見交換させていただき、この事業等について大変、県に対して、特に南薩地域振興局の担当職員の皆様に感謝されていらっしゃいました。まさに事業効果が出た成功例の一つではないかと思います。  残りの釜蓋神社と大野岳は、見学してきましたが、大変な人出でびっくりいたしました。外国の方が木製の釜蓋をかぶり、記念写真を撮られており、団体客ではなく個人旅行の方々が多かったように見えました。
     宿泊客が少ないことの課題も意見交換で出ましたが、大型観光施設ではなくても、県の魅力ある観光地づくりの成功事例の一つではないかと思っております。  知事が、鹿児島を日本一にする六つの約束のまず一番目に掲げられたのが、観光であります。予算額が十億円でありますが、これから、大河ドラマ「西郷どん」にちなんだ整備やNPO法人や地域おこし隊から意見を受けた事業など、市町村から新たな観光地づくりについて、各地域振興局・支庁を通して提案があると思いますが、この事業についての考え方と今後の取り組みについてお伺いいたします。    [知事三反園 訓君登壇] 57 ◯知事(三反園 訓君)お答えいたします。  魅力ある観光地づくり事業についての質問でございます。  この事業は、本県を訪れる観光客の受け入れ体制の充実を図るため、市町村からの提案を受けて事業を実施するものであります。これまで、長崎鼻の遊歩道や、道の駅たるみずのボードウォークなど錦江湾しおかぜ街道を初め、霧島市の塩浸温泉龍馬公園、種子島鉄砲伝来の地門倉岬公園、奄美サンセットパークの展望施設の整備など、観光地の魅力がさらに高まるような取り組みを行ってきたところであります。  鹿児島は、自然、歴史・文化、温泉など、全国へ、世界へ誇れるすばらしい観光素材に恵まれております。これらを生かして、国内外の方々に鹿児島に来ていただき、よさを実感して、また来たいと思わせる仕掛けづくりをさらに進めていく必要があると考えております。  また、自然遺産の屋久島と文化遺産の明治日本の産業革命遺産の二つを生かした魅力ある観光地づくりや、種子島・屋久島・指宿をセットにした観光ルートづくり、佐多岬と指宿との周遊ルートづくりなどを進めることとしております。  さらに、平成三十年に奄美・琉球の世界自然遺産登録が見込まれますことから、人と自然が共生する癒しあふれる観光地づくりや、明治維新百五十周年という節目の年に放映されるNHKの大河ドラマ「西郷どん」にゆかりのある県内各地の観光施設の整備も必要となっております。  今後とも、地元市町村の意見や要望を踏まえつつ、地域の特性や資源を生かし、鹿児島に多くの観光客が訪れるような魅力ある観光地づくりに取り組んでまいります。 58 ◯土木部長(久保田 一君)土砂災害対策の取り組みについてです。  本県の土砂災害危険箇所は一万六千二百四カ所あり、そのうち、被害想定区域内に人家五戸以上もしくは公共施設等が存在する要施工箇所は四千九百五十二カ所で、平成二十七年度末の整備率は三六%となっております。  砂防関係施設の整備に当たりましては、危険性・緊急性及び地元要望等を総合的に判断し、特に、近年大きな被害を受けた地域や要配慮者利用施設、重要交通網を保全する箇所の重点整備を図ることとしております。  また、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域等の指定を進めており、現在、三十六市町村一万五千五百八十六カ所の土砂災害警戒区域と、三十一市町村七千三百四十七カ所の土砂災害特別警戒区域を指定し、十一市町村で完了しております。  今後とも、ハード・ソフト両面から、土砂災害による被害の防止・軽減を図ってまいります。  土砂災害のおそれのある介護保険施設等の状況についてです。  平成二十七年度末の時点で、土砂災害のおそれのある箇所に要配慮者利用施設は七百三十七施設あります。そのうち、砂防関係事業で整備を要する箇所に五百二十八施設があり、うち、整備された箇所に二百五十九施設があります。また、要配慮者利用施設のうち、特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホームなどの介護保険施設等は、土砂災害のおそれのある箇所に二百五十九施設あります。そのうち、整備を要する箇所に百五十六施設があり、うち、整備された箇所に七十三施設があります。 59 ◯保健福祉部長(古薗宏明君)介護保険施設等における避難体制の整備についてであります。  国の基準におきましては、介護保険施設等は、非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連携体制を整備し、それらの周知を図ることと、定期的に必要な訓練を行わなければならないとされております。  また、県の条例におきましても、計画の概要を見やすいように掲示すること、地域の自主防災組織や地域住民との連携・協力体制の整備に努めることなどを定めております。  県では、実地指導等におきまして、計画の策定状況、避難訓練の実施状況等を確認いたしますとともに、必要な指導を行っております。また、毎年度、梅雨入り前には、文書により防災対策の徹底について周知しております。  特に本年、御指摘にもありました岩手県の施設が被災したこともありまして、念には念を入れまして、その後四回にわたりまして、介護保険施設等における非常災害対策と入所者等の安全確保等についての注意喚起を行ったところであります。 60 ◯外薗勝蔵君 自席から、時間がありませんので。  知事、雑誌で言えば、プレジデントでございます。県民党はダイヤモンドです。我々はプレジデントでございますから、格調が高いんです、自民党は。全国の上場企業、中小企業を含めて一番売れている雑誌です。知事、御承知ですよね。 61 ◯議長(池畑憲一君)残り時間に留意して発言をお願いします。 62 ◯外薗勝蔵君 そこに知事、幸福度で我が県は二番目なんです、九月です、今月ですよ。どうか知事、これを利用していただいて、今回、補正予算で子供たちのアンケートをとられますね。そういう項目もございますので、貧困が多いと言われていながら、我が鹿児島県は沖縄に次いでの幸福度を持っているということも、ぜひ知事、おわかりいただきたいと思います。  知事にとりましても、私にとりましても互いに初めての質問ですから、よい答弁を期待するのではなく、知事の今後の四年間の県政の思いの部分が多くあり、すれ違いの部分があったのではないかと思います。知事が言われる丁重な議会への対応をお願いします。  知事、本県は、状況は大変厳しい財政状況の上に立っております。執行部の皆様方のレクチャーでおわかりと思いますが、歳入を図り歳出を抑える、誰もが考えることであります。県民のための政治と言われますが、一部の団体や政策合意した方々のための政治を続けられると長持ちはいたしません。歴史が物語っております。四十八カ月しかない、まだ四十八カ月かということではなくてですね。 63 ◯議長(池畑憲一君)発言時間を超過いたしております。 64 ◯外薗勝蔵君 四十八カ月しかない任期ということをゆめゆめ忘れず、カウントダウンが始まった四十六カ月を全力で、三百六十度の目線で県政を進めていただきたいと思います。  ちょっと長くなりましたけれども、これで私の一般質問を終わります。  ありがとうございました。(拍手) 65 ◯議長(池畑憲一君)次は、大園清信君に発言を許可いたします。    [大園清信君登壇](拍手) 66 ◯大園清信君 さきの台風十六号によって被災された皆様に心からお見舞い申し上げ、一日も早い復旧に県挙げて取り組んでいただきますようお願いして、質問に入ります。  一般質問のトリであります。トリが大鳥になるのか小鳥になるのか、知事への質問に対する答弁次第であります。  午前中、園田議員から、本日の四番バッターとしての指名をいただき、今、足ががくがく震えております。  議場は戦場であります。知事に対しては、今回の知事選挙を踏まえて、人格・識見、清廉・潔白が求められるトップとしてのありようにも触れ、質問してまいります。質問の最後であり、これまでされている的外れの答弁ではなく、質問に的確に答えていただきますようお願いいたします。  まず最初に、知事、選挙管理委員長、このビラを今回の知事選挙でごらんになられたことと思います。議場の皆さんもこれは見られたことと思います。  まず、政見放送については要望といたします。  さきの藤崎議員の質問と同様の内容ですので、一点、選挙管理委員会に以下のことを強く要望します。  政見放送は、有権者に対して、正しい内容を正しく、公正公平に放送するもので、内容次第では選挙結果にも大きな影響が出ます。もし内容等について明らかに間違いがあれば、有権者に対して間違いを訂正し、正しい内容を報告することが求められます。政見放送で誤認内容を故意に放送する候補者は、有権者を欺いたことになり、道義的責任があると思います。誤認内容については、訂正するような対応を国に強く要望していただきたい。  次に、確認団体についてお伺いします。  選挙における確認団体とはどのような政治団体を言い、その団体の選挙管理委員会への届け出はどのようになされるのか。そして、届け出が出された団体の活動については、どのような活動が許されているのか。また、今回の知事選挙における確認団体の届け出については、どのような団体がいつ出されたのか、お示しください。  今回の知事選挙において、県民党という団体が出されたビラや、公道上に多く掲示された立て看板について、選挙管理委員会は、その内容について確認し、許可されたのか。確認されたのであれば、その内容についてどのような印象を持たれたのか、お示しください。  今回の知事選挙において、六月議会に何の意図があったのか、無所属議員が質問した前知事の海外出張の内容が、あろうことか深夜まで放送されました。在任十二年間の延べ三十四回の海外出張の回数のみが取り上げられ、さも県費を無駄使いし、物見遊山的な出張の感じに映り、多くの県民に誤解を与えたと思います。ましてや知事選挙を間近に控えた時期でもあります。報道のあり方は、三十四回の内容と、その意義と効果についても正しく放送すべきであったと思います。選挙結果はマスコミ報道に、先ほど申しましたように大きく影響を受けます。  今回のマスコミ報道のあり方についてお聞かせください。 67 ◯選挙管理委員会委員長(鎌田六郎君)確認団体につきましてお尋ねがございました。  政治団体は、知事選挙の期間中、ポスターの掲示やビラの頒布等の政治活動が禁止されておりますが、政治団体のうち支援候補者等を有する団体は、選挙管理委員会へ申請し、確認書の交付を受けた上で、一定の制限の範囲内でこれらを行うことができるわけであります。  今回の選挙におきましては、告示日の立候補届け出後に、それぞれの候補を支援する二団体から申請がございまして、確認書を交付いたしました。  確認団体の使用するビラは、選挙管理委員会に届け出ることとされておりまして、今回は、二団体からビラが届け出られました。  内容につきましては、候補者の氏名等の記載がない限り、他に特段の制限はございませんで、当委員会といたしましては、そのような事項の記載がないことを確認したものでございます。  ポスターにつきましては、枚数制限がありまして、選挙管理委員会の交付する証紙の貼付義務がありますが、内容につきましては、ビラと同様、特段の制限はなく、選挙管理委員会に届け出の義務もございません。  なお、公職選挙法の趣旨を踏まえますと、当委員会としては、ビラなどの内容につきまして意見を申し上げる立場にはないと理解いたしております。  次に、マスコミの報道についてでございます。  公職選挙法におきましては、新聞あるいは一般放送事業者等が、選挙に関し報道・評論することにつきましては、虚偽の事項を記載し、又は事実を歪曲して記載するなど、表現の自由を乱用して選挙の公正を害しない限り、自由とされております。  当委員会といたしましては、報道のあり方や個別の報道について意見を申し上げる立場にはないと考えております。    [大園清信君登壇] 68 ◯大園清信君 御答弁いただきました。  今回の三反園知事の政見放送での誤認発言や、県民党の誹謗中傷のビラや立て看板など、公正公平を旨とする選挙において、言ったもんが勝ちの選挙ではだめなのです。正しく公正公平をこれからも心がけるためには、選挙管理委員会の厳格な対応、そしてまた国への要望も含めて、よろしくお願いいたします。  次に、知事の政治姿勢についてお伺いします。  政見放送における県民所得誤認発言について、まずお伺いします。  まず、知事選挙における政見放送の意義について、県民の立場と候補としての立場から、知事の考え方をお示しください。そして政見放送の内容については、今回の各県の県民所得については、県内外にかかわらず、県政のトップを目指す者として資料を十分に調査されたものと思いますが、調査されたのか、お伺いいたします。  もしその内容に明らかな誤認があったとすれば、県民を欺いたことになり、道義的な責任があるのではないか。知事は、先日の藤崎議員の質問に、申しわけなかったとおわびされましたが、わびる相手が間違っていませんか。わびるべきは有権者、すなわち県民です。  知事、過ちては改むるに憚ることなかれと申します。知事としてとるべき態度はどうあるべきか、お示しください。  次に、知事支援母体の県民党についてお伺いいたします。  六月上旬に、先ほど外薗議員からもお話がありましたように、業界のトップ、有識者、議員等、県内の各界の有力者に、表に「誇りある鹿児島県を」と書かれた差出人不明の封書が数多く配送されました。封書内に入っている文書類の内容が、県民党の出したビラや看板の内容と一致していました。  知事はこのことを確認していますか、お伺いします。  三反園さんを知事にしようとして支援した確認団体に県民党があったことは、この選挙で明らかであります。伊藤前知事も初回、出馬の際には県民党としての立場で臨まれています。  先ほど選挙管理委員会委員長にもお伺いした今回、県民党が出した誹謗中傷のビラ、立て看板には目を覆いたくなるものがありました。そして、このようなビラが県内の全戸に配布され、立て看板が街路の至るところに立てられていました。県のトップを決める知事選挙において、ここまでのネガティブキャンペーンはいかがなものか。私は、このような誹謗中傷のビラや立て看板を大変悲しく、残念に思うと同時に、ここまでするのかと腹立たしく感じました。  知事になられた今、鹿児島が誇る西郷さんを尊敬すると言われている知事、私の知る限りにおいて、西郷南洲翁は懐の深い、他人をおとしめるような人物ではなかったと思います。知事御自身、選挙戦を振り返ってみて、県民党が出した誹謗中傷のビラや立て看板にどんな感じを持たれたのか、御所見をお伺いします。  知事、選挙中に立てられた立て看板が現在も県内のところどころにそのまま立てられています。景観上も好ましくありません。また、中央駅西口近くには、選管から許可されるシールが張られていない三反園知事の事務所看板が立てられています。県のトップとして守るべき基本的な事項が守られていません。  選挙期間中の立て看板については全ての撤去と、シールの張っていない事務所看板については即座の対応をすべきと考えますが、どのように対応されるのか、お伺いします。  次に、選挙期間中、県民党が出したチラシの内容の中で、三点お伺いします。  まず、「海外視察全国一位!」とありますが、鹿児島県が海外戦略を行う上で、伊藤前知事の環黄海圏を見据えた戦略を初め、海外に打って出る戦略は的を射た戦略であったと思います。在任十二年間に三十四回行かれたことが悪いことでしょうか、見解をお伺いします。  次に、「三百人の上海ツアー、何のために行ったの?」とあります。  前知事が最初に提案された上海千人派遣については、議会でも集中審議され、議案も修正され、最終的には上海三百人派遣は議会でも承認されました。この派遣があって、鹿児島・上海線が存続し、その後の民間団体の派遣や多くの海外観光客を呼び込んだ的確な事業として、現在に至っています。  知事は、上海派遣三百人をどう評価しているのか、見解をお伺いします。  最後に、「スーパーアリーナ構想、強引な手法」とあります。  唐突の感は否定はしませんが、県民・市民の皆さんの反応に知事は即座に対応し、ゼロベースから見直しをするとして、ドルフィンポート敷地等における施設のあり方検討会を立ち上げ、鹿児島港本港区のドルフィンポート敷地や住吉町十五番街区において、鹿児島市の都市構造を再構築し、にぎわい空間を創出するため、どのような施設が望ましいのか等の検討を行うとしています。検討会の委員は、国内のまちづくりの専門家、経済界、地元市などの委員十九名から成っています。  この委員会については、本年三月の二十八年度予算において、ドルフィンポート敷地等の施設のあり方を検討することは妥当として、議会で承認されています。  知事が今議会において、この地域にガラス張りのシーフードレストランを建設することに強い意欲を示し、所信表明でも述べられています。  私から見ると、まさに知事、あなたこそ自分の思いだけで強引に進めようとされているのではないですか。また、議会において承認された委員会を独断で廃止するとされたことは、議会軽視も甚だしい。ましてや、国内のすぐれた有識者に対して失礼きわまりないことであります。  このことについて見解を問うものです。  次に、知事マニフェストについてお伺いします。  民主党政権が初めて政権を奪取した際のマニフェストは、まさに空手形、ばらまきのマニフェストで、その結果はどうでしたか。政策が決められず、日本の国力をだめにした三年間だったと思います。国民に約束したマニフェストが実現できず、民主党政権の最終ステージはどうでしたか。私は、今回の知事マニフェストを精査する中で、当時の民主党政権を思い出します。  知事、当時あなたはテレビ朝日におられたと思います。ばらまきのマニフェストを掲げて政権を奪取し、政策が決められず、国民にそっぽを向かれ、政権を失った当時の民主党政権の姿にどんな思いを持たれていましたか、お伺いします。  次に、知事のマニフェストを見る限りでは、何を一番やりたいのか、姿が全然見えません。マニフェストの中で知事が最も取り組みたいものは何か、その項目についてのみで結構ですので、具体的に財源や期日までお示しください。  以下、マニフェストについて何点かお尋ねします。  まず、知事が所信表明や今議会において、ドーム球場をつくるとされています。ドーム球場については実現性に課題が多く、触れません。ただ、知事を支援した多くの競技団体の一番の願いは、四年後に迫っている国体を見据えた施設整備だと思います。決して、実現に時間を要するドーム球場ではありません。  県は、「本県開催の国体においては、そのための体育館の整備の必要はない」と答弁されています。しかし、競技団体の多くは、国体に間に合うように体育館を建設してほしいと、今月二十三日には知事と直接会見し、要望書を提出されたと聞いています。  施設整備の中で、まず、要望のあった体育館をどうするのか、知事の見解をお伺いします。  次に、「指宿スカイラインの無料化を実現します」とされています。  知事は、これまで指宿スカイラインを実際に利用し、どのような課題があって無料化すると言われたのか。  また、知事がマニフェストの中で無料化すると言われたのは、指宿スカイラインのどの区間を指すのか、まずお答えください。  そして今議会、我が自民党の代表質問で、「山田インターのETCとフルインター化を行い、その後、早期に無料化する」と答弁されています。  改めてお伺いします。早期とはどれぐらいの時間を言うのか、具体的に明らかにしてください。  今回、ETCを初め、指宿スカイラインを有料道路として言及されたのは、既にマニフェストの破綻ではないですか。もし早期を五年とするのであれば、五年後にはETCは利用しないわけで、ETCの設置経費十六億円程度が無駄となり、ETCの設置は必要ありません。また、十年でも、ETCの設置か必要がどうか検討すべきであります。知事の見解をお伺いいたします。  最後に、川内原発についてお伺いします。  知事は、川内原発を停止するとしていますが、知事は、マニフェストをつくる際には、知事権限で川内原発を停止できると思っておられたのではないですか。今回、川内原発を停止するとしてとられている知事の一連の対応を見る限り、もし停止を求めるのであれば、国策として原発を推し進めている以上、まず、原子力規制委員会や経済産業省にお願いに行くのが筋ではないですか。
     九州電力を訪問せず、九電社長を呼びつけて原発停止を求めるのは知事の高飛車な態度で、決して望ましいものではありません。むしろ、本丸である原子力規制委員会や経済産業省を訪問して停止を求めるのが、本県の知事のあるべき姿と思いますが、見解をお伺いします。  知事は、今回の知事選挙において、反原発団体と政策協定を締結されています。その内容に沿って現在、川内原発の停止と安全対策を九電に求められているものと思います。  九月二十五日の地元紙のひろばに、知事の原発対応には失望したの記事を見て、的を射た内容であったと思います。  知事、知事が川内原発の安全性を、これで大丈夫と決定される最終的な判断材料は何ですか。その時期はいつごろと考えておられるのか、お示しください。  次の質問は、けさの地元紙を見なかったこととして質問します。  知事、知事の原発政策が国策と相入れないものであれば、今後、選任される女性副知事をもしも国の機関にお願いするとしておられるなら筋が通らず、御自身の手で知事の原発政策に賛同する方を選任されるべきと思います。  女性副知事選任に当たっての考え方と見通しについてお示しください。    [知事三反園 訓君登壇] 69 ◯知事(三反園 訓君)政見放送とそこで示した県民所得についてであります。  知事選挙における政見放送の意義につきましては、有権者である県民の方々に、候補者の県政を行う上での意見を広く知っていただくことであると認識しております。  私は、本県には日本一のものがたくさんあるにもかかわらず、県民所得が四十五位と順位が低いことについて、これを何とか上げて県民の生活をよくしたいと考え、選挙期間中、県民所得の話をさせていただきました。  宮崎県との比較については、宮崎県の順位が鹿児島県よりも高くなったということを示そうとの思いから、そのような発言となった次第であります。数字に関しては申しわけなく思っております。  確認団体県民党の選挙活動等についてであります。  「誇りある鹿児島県を」と書かれた文書の内容につきましては承知いたしておりません。  確認団体につきましては、公職選挙法第二百一条の九のただし書きに基づき、選挙期間中に一定の制限の範囲内で政治活動を行うことができる政治団体であり、その活動に当たっては、公明かつ適正に行うとされた法の趣旨に沿った活動がなされるべきだと考えております。  選挙中の立て看板や事務所の看板につきましては、後援会等が適切に対応したものと考えておりますが、御指摘のあったことにつきましては、改めて確認した上で適切に対処いたします。  鹿児島県が、海外戦略を行う上での海外視察についてであります。  本県では、これまで、香港、シンガポール、韓国、中国などアジア各国・地域との間で友好関係を結び、定期的に開催する交流会議などを核として、関係機関・団体との連携のもと、長年にわたり、経済、観光、芸術文化、青少年など各般の交流を包括的に展開してきております。  また、経済成長の著しい中国、上海、香港、台湾、シンガポール等での本県の認知度向上や本県産品の販路開拓、鹿児島と国際定期路線が就航している都市等との経済交流ネットワークの強化などを図りますため、必要に応じて海外でのトップセールスを行ってきたところであります。  今後とも、さまざまな機会を捉えまして、海外への展開を図っていくことは重要だと考えております。  上海路線存続のための上海派遣についてであります。  三百人の上海派遣が議会の議決を得て実施されたことは承知しております。この派遣事業の評価につきましては、最終的には県民によってなされるものと思っております。  私としては、上海路線は重要な路線であると考えております。同路線の安定的な運航に向けて取り組んでまいります。  ドルフィンポート敷地等については、鹿児島の観光の目玉として非常に重要な地域であると認識しております。このドルフィンポート敷地を中心に、鹿児島港本港区エリアを魅力的な港、感動を与えられるような観光地にしたいという強い思いから、これまで申し上げてきたところであります。  今後は、さまざまな方々の御意見を伺いながら、施設の整備、活用方策等を検討していきたいと考えております。  民主党政権に対する思いについてであります。  私は当時、民主党政権発足当初から、コメンテーターとして厳しいコメントをしておりました。政治主導を勘違いしたからであります。政治主導とは何か、それは、全てを知っている人はいません。ノーベル賞も分野別に分かれているのはそのためであります。政策を実現するための政治主導とは、官僚の知恵やアイデアもかりながら、いろいろな人の意見をまず聞いて、その上で判断する、判断した以上はそれを信念を持ってやり抜く、それが欠けていたことが政権を失ったきっかけではないかと、私はそのように思っております。  最も取り組みたいマニフェストの項目についてであります。  マニフェストは、今回の選挙における私と県民の皆様との約束であります。私としては、いずれの項目についても、新しい力強い元気な鹿児島をつくりたいという思いを、強い思いを持ってマニフェストに掲げさせていただいた次第であります。  具体的施策については、現在検討を進めております。個別の項目ごとに検討がまとまり次第、実施していきたいと考えております。  県体育館の整備についてであります。  県総合体育センター体育館につきましては、老朽化が見られるものの耐震性には問題はないとされております。現在も幅広く利用されております。当面は補修等を適宜行うなど、機能の維持に努めていくことになると考えております。  なお、県総合体育センター体育館は、四年後の鹿児島国体の競技会場としては予定されておりませんが、新たな体育館の整備の必要性については、私自身も認識はしております。今後、県庁内でいろいろと対応を検討した上で、判断してまいりたいと考えております。  指宿有料道路についてであります。  指宿有料道路につきましては、九州縦貫自動車道と直結し、指宿と鹿児島空港や霧島、鹿児島を結ぶ重要な道路であります。今回、選挙に掲げたマニフェストについては、速やかに行うべきものと、ある程度長い時間をかけてじっくりと進めるべきものがあります。  指宿有料道路につきましては、山田インターのフルインター化や老朽化したのり面の対策など、必要な事業を行った上で無料化したいと考えております。このため、一定期間料金徴収を行う必要があり、利便性の向上や渋滞緩和が見込まれ、利用者から要望の強いETCを設置することといたしております。  指宿有料道路につきましては、料金徴収期間を二十五年間延伸することとなっております。これをどの程度短縮するか、線形改良やのり面対策などの整備内容の見直しによる事業費の縮減、利用促進による収入増加などを踏まえまして、検討してまいりたいと思っております。  知事の原発停止権限と国への停止要請についてであります。  私は、県知事には原発を停止する法律上の権限はないことは承知しております。そうでありましても、県行政のトップの仕事は、県民の安心・安全を守ることだとそういうふうに考えており、再点検、再検証を要請することとしたところであります。  私としては、熊本地震による川内原発に対する県民の不安を解消するため、一刻も早く川内原発を一旦停止し、再点検、再検証する必要があると考えております。このため、原発を運転している事業者である九州電力に対し、直接要請したところであります。  川内原発の安全性に係る判断の材料と時期についてであります。  今回、私の要請に対しまして、九州電力は、熊本地震による川内原発への影響を確認するため、定期検査に加えて特別点検を行うこととしております。九州電力による特別点検については、今後設置する原子力問題検討委員会においても、検証・確認していただきたいと考えております。  副知事の登用についてでございます。  副知事は、知事を補佐し、政策や企画など県政を推進する上で重要な役割を担っております。私といたしましては、これからの県政には女性の視点を一層反映する必要があることから、副知事の一人に女性を登用したいと考えておりまして、子育て支援高齢化対策、働き方改革などが求められる本県の状況を考慮し、それにふさわしい方を選任したいと考えております。近く県議会にお示ししたいとも考えております。 70 ◯知事公室長(武盛武士君)あり方検討会の委員への対応についてでございます。  検討会の委員の方々に対しましては、本会議において検討会の廃止を表明した後、速やかにその旨をお知らせしました。あわせまして、検討会での御意見等については、今後の検討に当たっての貴重な御助言として参考とさせていただく旨、お知らせしたところでございます。委員の方々には御理解いただいたものと考えております。 71 ◯大園清信君 自席から知事に三点質問させていただきます。  まず、知事、体育館整備については今後検討すると答弁されていますが、昨日は、鹿児島ユナイテッドFCのJ2クラブライセンスが不交付ということで、J2への昇格は難しいということで大変残念に思っております。  しかし、これまでの本県の一番の課題は、早期に体育館を整備することではなかったでしょうか。知事が、ドーム球場あるいはほかのサッカー場を含めた施設整備のことを言われておりますけれども、二十三日に関係団体が知事に要請された体育館整備は、待ったなしだと思っております。多くの団体が、国体を見据えた体育館整備を今でも期待しているわけであります。  そのことについて、知事、再度答弁をお願いします。  二つ目は、知事は、六月二十日に発表されたマニフェストにおいて、指宿スカイライン─山田インターから中山インター─を無料化するとされています。鹿児島インターから山田インターが有料道路とされていることから、山田インターから中山インター区間を無料化にはできないのであります。  このことを理解されて、山田インターから中山インターを六月二十日のマニフェストでは無料化すると言われたのか、お答えください。  三点目に、知事の原発政策が明確にならない以上、知事が人選を進めようとされる女性副知事の人選には、我が自民党県議団は安易な妥協はないものと思います。  本日の地方紙において、「鹿県女性副知事、きょう議会説明、中央省庁官僚起用か」という記事が掲載されております。全く寝耳に水であり、議会軽視も甚だしいと思います。先般の代表質問においては、「今後、人選が整い次第、議会にお示ししたい」とだけ答弁したばかりであります。余りにも唐突であります。  議会への説明よりもマスコミ報道が先とはどういうことか、まず説明をお願いします。  さらに、議会との信頼関係もできていない中、今後もこのような対応をされるのかもお示しください。 72 ◯知事(三反園 訓君)体育館の整備の必要性については認識しているなどの答弁いたしました。  室内スポーツ競技団体からの体育館建設に係る要望について、競技団体の代表の方から直接話を伺ったところでもあります。  国体の屋内競技につきましては、県内各地の既存の体育館での実施がそれぞれ予定されているところでもあります。新たな体育館の整備の必要性については、先ほども申しましたが、私自身も認識はしております。今後、県庁内でいろいろと対応してまいりたいと思っております。  指宿有料道路であります。  先ほども申しましたが、指宿有料道路は、九州縦貫自動車道と直結し、指宿と鹿児島空港や霧島、鹿児島を結ぶ重要な道路であります。これからは、先ほども申し上げましたが、利用者の増加、利用者の利便性、さまざまなことを考えながら、二区間はどうするのか、三区間はどうするのか、二区間と三区間をどうやって組み合わせていくのか、さまざまな検討を重ねた上で、無料化実現へ向けて考えていきたいと思っております。  女性副知事についてであります。  先ほども申しましたけれども、鹿児島県の抱えている課題であります少子高齢化、そして子育て支援、そして高齢化、そして年をとることがどういうことか対応策、そして課題、さまざまな問題が今あります。そういった問題に対応するために、女性の視点から、女性が輝く社会、女性の社会進出、そういう観点から女性の副知事を起用したいと考えております。何とぞ御理解いただきたいと思っています。よろしくお願いします。 73 ◯大園清信君 再度質問いたします。  まず、指宿スカイラインであります。  私は、議会に上げていただいて十五年になります。指宿スカイラインの近くに住んでおりますので、寺田議員、また長田議員ともに谷山の出身で、この指宿スカイラインのフルインター化も含めて、これまで、ともに取り組んできた内容であります。  しかし、知事がマニフェストでうたわれている、無料化にすると言われた。このマニフェストがいかにいい加減だったのか、私はそのことを言いたいんです。自分が無料化にすると言われたことに対して、全然責任がないじゃないですか。マニフェストを見る限りにおいて、私は、いい加減なマニフェストと。前回の伊藤知事は、自分がマニフェストを出されたときは、短期間にできるもの、そして長くかけてつくるものに対しては、ある程度の財源を示しながらされました。  例えば、私は、伊藤知事が平成十六年に就任されたときに、平成十七年、鹿児島のヘリポートをつくっていただきたいと、執行部も大変困った内容でした。その前の須賀知事が、ここにはできないと。私は、ヘリポートをここにつくったらどうですかと、しかし、そこにはできないと。しかし、次の執行部は、伊藤知事がここでどうですかというときに、現在の浜町のヘリポートができているわけです。マニフェストを出すには、知事みずからが責任を持つ、責任が持てなかったら腹を切るぐらいのつもりで県民にマニフェストを示したんじゃないですか。  指宿スカイラインにしてもそうです。無料化にするということで、県民の三反園知事に対する投票行動になったんじゃないですか。だから、今回のこの指宿スカイラインの考え方の変更が、既に知事のマニフェストの破綻であるということを私は思っています。  これから二十五年をどれぐらいにするのか、そんなことをこの議会で言われているわけだから、ある程度のことは執行部で考えておられると思います。再度そのおおよその無料化にする期間をお示しいただきたい。  次に、女性副知事については、知事の答弁は、まさに私が最初に申した正確に質問に答えていただきたい。中央から、国策と違ったことを知事が今、原発政策を言われている中で、中央に副知事を求めることはいかがなものか、我が自民党も、皆さんそう思っていらっしゃると思います。  まず、原発政策をしっかりと我々にわかるように説明して、今後の原発政策が自民党の政策とどうなっているか、まずそういったことが確かに示されない限り、この人事案件、大変難しいものがあると思いますけど、女性副知事を国に、中央の機関に求めた理由を再度お示しください。 74 ◯知事(三反園 訓君)指宿有料道路につきましては、私としては、地域の活性化や産業・観光振興の観点から無料化が必要と考えております。  今回の選挙に掲げましたマニフェストにつきましては、速やかに行うべきものと、ある程度長い時間をかけてじっくり進めるべきものとがあります。指宿有料道路の無料化につきましては、ある程度時間をかけて進めていきたいと思っております。  女性の副知事の件でございます。  議会よりもマスコミが先とはどういうことかとのお尋ねだということであります。  本日の地元紙の報道につきましては、当方から情報提供したものではありません。議会よりもマスコミが先だとか、今後も同じようなことをするとか、そういうことは一切ございません。議会とは車の両輪であります。車の両輪として今後とも対応してまいりたいと思っております。  そして女性副知事に関しても、子育て支援、そして少子高齢化対策、働き方、そういった面を考えて、一番いい方を起用したいと思っております。    [大園清信君登壇] 75 ◯大園清信君 知事も大変答えづらい、そしてまた心の中が定まり切れない状況の中で答弁されているのかと大変、私も、もともと人の体も心も治療する医者でございますので気持ちは察しますけれども、県のトップはそういう生易しいものではないと思います。  知事、知事は、三十二年で知事は終わりますと言われております。しかし、財源の裏づけのない知事のマニフェストを見る限りでは、県勢浮揚や県民の皆様の安定した暮らしを考えると、一期四年を全うできるのか大変不安です。  次に、保健福祉行政についてお伺いいたします。  まず、地域医療構想についてお伺いします。  地域医療構想は、団塊の世代が七十五歳以上となる超高齢社会に備え、将来の地域医療提供体制のあるべき姿の構想として理解しているところです。  その検討に当たっては、将来の地域の実情に合った医療提供体制をどのように構築するのか、病床必要量をどのような手法で推計するのかといった論点について、県地域医療構想検討委員会等で議論がなされてきたところであり、第四回検討会においては、県内九つの二次医療圏ごとに、二〇二五年の病床の必要量を検討した結果、高度急性と急性は医療機関所在地ベース、回復と慢性は患者住所地ベースで算定し、県全体で一万九千九百四十四床とする案が九月九日に取りまとめられています。  委員会を傍聴しておりましたが、回復、慢性の病症の必要量の推計に当たって、地域包括ケアシステムの推進を図り、各医療圏の中での医療の完結を目指すには、患者住所地ベースで算定することがよいとのことでした。  今回、取りまとめられた内容と今後についてお伺いします。  第一点は、二〇一五年度の県内の一般・療養病床数は何床か。そして、二〇二五年の必要病床数との差は何床か。  今回、必要病床数の推計に当たっては、療養病床入院患者のうち、比較的医療の必要性の低い約七〇%の患者が在宅医療へ移行可能と推計しているが、在宅医療の環境整備は十分ではなく、現状においては、その実現は容易ではないと思うが、県の見解をお示しください。  第二点は、今回の検討委員会のメンバーには、地域包括ケアの大事な受け皿となる介護施設等の代表者は入っていません。どうしてメンバーに入れなかったのか。  今後、切れ目のない医療・介護を推進する上では、地域医療構想を踏まえた地域包括ケアシステムの構築が必要と考えます。地域医療構想を実現していく上での地域包括ケアシステムの構築における課題と取り組みについてお示しください。  第三点は、今回の地域医療構想は、あくまで二〇二五年を見据えた構想であって、この構想に収束する強制力はありません。どのようにしてこの構想に近づけていくのか、ただ医師会任せでは、医療圏ごとに地域事情もあり、難しい局面が予想され、構想実現には行政の力強いリーダーシップが求められます。  構想実現に向けての行政の役割をどのように考えているのか、お示しください。  次に、奄美ドクターヘリについてお伺いします。  私が平成七年四月、県立大島病院に赴任して以来、これまでの間、ずっと取り組んで来た事業として完成することに対し、関係者の皆様方に心から敬意と感謝を申し上げます。  平成十三年に県議会に上げていただき、県と奄美市にお願いし、平成二十一年に奄美市佐大熊にヘリポートが整備され、伊藤前知事の英断で平成二十六年、地域医療再生基金を使って、県立大島病院に地域救命救急センターがオープン、ここを拠点病院として奄美ドクターヘリが運航されます。  そこでお伺いします。  第一点は、運航までのスケジュールについて。  第二点は、運航に当たっての搭乗医師等を初め、県立大島病院の医療環境は整っているのか。  第三点は、基地病院として県立大島病院が指定されていますが、複合災害や県立大島病院に収容できない際の徳洲会病院、奄美中央病院との連携はどうなっているのか。
     第四点は、与論や沖永良部については、これまでどおり沖縄県のドクターヘリにお願いするのか、それとも奄美ドクターヘリで対応するのか。  第五点は、昼間の超緊急を要する疾患、例えば外科手術を要する心筋梗塞や胸部大動脈瘤、あるいは産科領域の胎盤早期剥離など、県立大島病院で対応できない疾患はドクターヘリを使って鹿児島への搬送もできるのか、それとも従来どおり、沖縄や鹿屋の自衛隊ヘリにお願いするのか、お示しください。  次に、献血の推進についてお伺いします。  献血の推進については、日赤を中心に活動が行われていますが、現在の献血についての現状と血液不足時の対応についてお示しください。  私は以前、高校生の献血を推進することはできないか教育委員会にお願いしたところ、学校の教育活動に支障があるとのことでした。  そこでお伺いします。  高校での献血活動の現状についてお示しください。  今後、学校行事の中で、例えば文化祭など、授業や健康面で支障がないような場合、生徒や保護者の方々に献血をお願いできないのか。命の教育や生徒自身の健康チェックにもなることから、文化祭などでの献血は推進してもよいのではないか、御所見をお伺いいたします。 76 ◯保健福祉部長(古薗宏明君)地域医療構想案における必要病床数等についてであります。  平成二十七年度の病床機能報告制度に基づき、県内の医療機関が報告した病床数は二万六千七百六十床であります。平成三十七年の病床の必要量は一万九千九百四十四床と推計しておりまして、その差は六千八百十六床であります。  国のガイドラインにおきましては、慢性在宅医療等の医療需要の推計に当たり、療養病床入院患者数のうち一定割合を在宅医療等で対応する患者数とするなど、療養病床以外で対応可能な患者は、在宅医療等での対応を促進するとともに、その充実を支援していくことが必要であるとしております。  本県におきましても、今後、在宅医療等の需要の増加が見込まれますことから、県地域医療構想案におきましては、訪問診療や訪問看護等の充実とあわせ、国が検討を進めております、医療機能を内包した施設系サービス等、新たな選択肢を含めた医療・介護基盤の整備など、在宅医療提供体制を充実させる必要があるとしているところであります。  検討委員会の委員構成についてであります。  地域医療構想につきましては、診療または調剤に関する学識経験者の意見を聞きながら策定する必要がありましたことから、昨年七月に県地域医療構想検討委員会を設置いたしました。  地域医療構想は、平成三十七年に向けまして、病床の機能分化・連携を進めるため、医療機能ごとに将来の医療需要と病床の必要量を推計いたしますとともに、その実現に向けた施策を定めるものでありますことから、検討委員会の委員につきましては、医師会、歯科医師会、看護協会を初めとする医療関係者を中心に構成したものであります。  地域包括ケアシステムの課題と取り組みについてであります。  県地域医療構想案におきましては、在宅医療等に係る需要が全ての区域で増加することを見込んでおります。在宅医療等に係る需要に対応するためには、地域包括ケアシステムの構築に当たりまして、患者の状態に応じた包括的かつ継続的なサービスが提供されるよう、医療と介護の円滑な連携を推進することが課題であると考えております。  県におきましては、市町村や関係機関と連携し、入院患者が自宅等へ円滑に移行できるよう、患者の情報を漏れなくつなぐ退院支援のシステムづくりを推進いたしますとともに、患者が最適な医療・介護サービスを受けられるよう、多職種が連携して取り組むネットワークづくりなどを支援しているところであります。  県といたしましては、市町村が医師会等と連携し、在宅医療や医療・介護等の連携によりまして、地域包括ケアシステムの構築が図られるよう支援してまいります。  地域医療構想実現に向けた県の役割についてであります。  構想策定後におきましては、構想区域ごとに地域医療構想調整会議を設置し、医療機関の自主的な取り組み及び医療機関相互の協議により、地域医療構想の実現を目指すことといたしております。  県といたしましては、調整会議における協議が円滑に行われるよう、医療機関への情報提供や、病床機能報告制度から明らかとなる地域の医療提供体制の現状の把握・分析等を行いますとともに、地域医療介護総合確保基金を活用しまして、引き続き、病床の機能分化・連携、在宅医療の推進及び医療従事者の確保等に取り組むことといたしております。  奄美ドクターヘリの運航までのスケジュールについてであります。  奄美ドクターヘリにつきましては、現在、格納庫や給油施設、ヘリに搭載する医療機器等の整備を行っております。今後、十月中を目途に、離着陸場所候補地の土地所有者等の承諾を得るとともに、関係自治体、医療機関、消防関係者等を対象とした地区別説明会を開催することといたしております。  また、運航要領を奄美ドクターヘリ運航調整委員会において十一月までに策定し、運航開始前訓練の実施を経まして、十二月には運航を開始することといたしております。  献血の現状等についてであります。  本県の献血につきましては、特に若年層を中心に減少傾向にあり、平成二十七年度の献血者数は、前年度より五千三百二十二人少ない六万八十一人となっております。  日本赤十字社では、平成二十四年度から、全国を七ブロックに分け、ブロック単位で血液製剤の在庫調整を行う体制をとっておりますことから、都道府県単位での血液不足は生じないこととなっておりますが、九州ブロックで製造された血液製剤の七割を占める赤血球製剤を見てみますと、本県の献血血液から製造された赤血球製剤の数と県内医療機関への供給数との比率は、平成二十七年度で九州最低の九八・六%となっております。  このようなこともありまして、特に減少率の大きい若年層の献血に対する理解が深まるよう、啓発に努める必要があると考えております。 77 ◯県立病院事業管理者(福元俊孝君)奄美ドクターヘリの運航体制等についてでございます。  大島病院の救命救急センターの人員体制は、救急医四名、看護師三十二名等であり、フライトナースは今年度中に八名体制となる予定であります。  また、ヘリに搭載する医療機器につきましては、新生児搬送システムや人工心肺装置など、必要な機器を導入することとしており、円滑で効果的なドクターヘリの運航が確保できるものと考えております。  次に、県立大島病院と地域の医療機関との連携につきましては、ドクターヘリの具体的な運用を協議・決定する奄美ドクターヘリ運航調整委員会に、徳洲会病院や奄美中央病院等にも委員として参加していただいており、救急搬送先医療機関に指定し、災害時等も含め、連携して救急医療に対応することとしております。  奄美ドクターヘリの運航スキームについてでございます。  与論や沖永良部の患者搬送につきましては、これまで沖縄県のドクターヘリが行ってきましたが、奄美ドクターヘリ導入後は、大島病院で対応可能な患者は、奄美ドクターヘリによる大島病院への搬送を基本としております。  ただし、ドクターヘリの出動要請を受けた大島病院におきまして、緊急性が高いと判断された患者につきましては、従来どおり沖縄県ドクターヘリで沖縄県内の医療機関へ搬送することとしております。  また、県立大島病院で対応できない心臓外科や大動脈疾患、ハイリスクの等の患者につきましては、昼間は奄美ドクターヘリにより県本土の医療機関等に搬送することとしております。  なお、奄美ドクターヘリが運航できない悪天候時等におきましては、これまでどおり自衛隊等の協力を得て搬送することとしております。 78 ◯教育長(古川仲二君)高等学校では、平成二十七年度、公私立合わせて二十三校で献血が実施され、うち十一校は文化祭に合わせて実施しております。  今後とも、各学校に対して、文化祭などの機会における献血促進について、引き続き協力を要請してまいります。    [大園清信君登壇] 79 ◯大園清信君 それぞれ御答弁いただきました。  鹿児島医療圏の関係者の中には、今回の地域医療構想について、各医療圏の地域事情や今後の医療状況を考えると、今後の構想実現には大変厳しいものがあるとされています。  また、五年先、十年先を見ながら、一年一年、地域の患者動向を見ながら構想を策定する心づもりがなければ、大変難しいものがあると思います。本県の約五〇%の医療資源を持つ鹿児島医療圏、南北六百キロに及ぶ熊毛医療圏、奄美医療圏の地理的不利地域、また、薩摩半島、大島半島と医療環境が年々悪くなっている地域と、医療圏ごとの課題も多いことから、慎重な対応が求められ、行政の力強いリーダーシップを期待します。  最後に、知事はマニフェストも含め、今議会において、現場に赴いて現場の声を聞くことが大切だと言われております。私も全く同じ思いです。  私が最初、県議会に出馬する際、私のスローガンは「語ろう、知ろう、燃える県政を」でした。知事の今回のスローガンは「聞こう!語ろう!対話の県政」です。対話が大切であることは言うまでもありません。  しかし、これまでの知事答弁を聞く限りでは、検討すると言うだけで、現場の声を自分の頭でそしゃくし、自分の考え方をまとめる勉強をされていないように思います。  知事、知事は野球をされていましたよね。知事選挙は終わっておりますけれども、ただ、今回の知事選挙を野球に例えて話しましょう。  三反園さんも伊藤さんも両チームのエース、今回の試合、県知事を決める大事な決勝戦は、試合開始前から終わるまで、三反園さんの応援団から伊藤さんはやじられっぱなしだったと思います。  私も、三反園さんについては、テレビ朝日時代の評判やうわさはマスコミ関係者からいろいろ聞いています。ただ、そういううわさだけが先走って、本来の政策を戦うことが本来の姿であります。今後の各選挙においても正々堂々した選挙ができるよう、県選管を初め、よろしくお願いしたいと思います。  さて、私は、伊藤前知事は確かにかたい感じがあり、近づきがたい感じがあったのではないか。そのことが多くの県民の皆さんに誤解されていたと思います。そしてまた、そのことが今回の選挙における伊藤前知事のオウンゴール負けだったと思います。  しかし、県政に当たっては懐の深い知事で、家庭にあってはシャツやズボンに自分でアイロンをかけるなど普通の家庭人で、女性に大変優しい知事だったと思っています。  伊藤前知事の十二年間の成果は、今後、歴代知事の中でもトップの知事として高く評価されるものと思います。前知事の十二年間の御功績に対し深い敬意を申し上げ、私の質問を終わります。  ありがとうございました。(拍手) 80 ◯議長(池畑憲一君)以上で、通告による質問は全部終了いたしました。  これで、質問は終結いたします。       ───────────── 81    △ 議案第六九号─議案第八三号(議案第七一号      及び議案第八〇号を除く)及び報告第三号委      員会付託 ◯議長(池畑憲一君)次に、議案の委員会付託であります。  今回提出されました議案のうち、議案第七一号及び議案第八〇号を除く議案第六九号から議案第八三号まで及び報告第三号は、配付いたしております議案付託表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。  お諮りいたします。  議案第八五号及び議案第八六号は、会議規則第三十九条第三項の規定によって、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」と呼ぶ者あり] 82 ◯議長(池畑憲一君)御異議なしと認めます。  よって、そのように決定いたしました。       ───────────── 83    △ 決算特別委員会設置(議案第七一号、議案第      八〇号及び議案第八四号同特別委員会付託) ◯議長(池畑憲一君)お諮りいたします。  議案第七一号平成二十七年度鹿児島県歳入歳出決算について認定を求める件、議案第八〇号平成二十七年度鹿児島県工業用水道事業特別会計決算について認定を求める件及び議案第八四号平成二十七年度鹿児島県病院事業特別会計決算について認定を求める件については、十二人の委員をもって構成する決算特別委員会を設置し、同特別委員会に付託することといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」と呼ぶ者あり] 84 ◯議長(池畑憲一君)御異議なしと認めます。  よって、議案第七一号、議案第八〇号及び議案第八四号は、決算特別委員会を設置し、同特別委員会に付託することに決定いたしました。       ───────────── 85    △ 決算特別委員の選任 ◯議長(池畑憲一君)次に、決算特別委員会の委員の選任を行います。  お諮りいたします。  決算特別委員の選任については、委員会条例第六条第一項の規定によって、配付いたしております決算特別委員名簿のとおり指名いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」と呼ぶ者あり] 86 ◯議長(池畑憲一君)御異議なしと認めます。  よって、決算特別委員は、配付いたしております名簿のとおり、選任することに決定いたしました。       ━━━━━━━━━━━━━   決算特別委員名簿  決算特別委員会    林   健 二   田 畑 浩一郎    東   清 剛   堀 口 文 治    桃木野 幸 一   園 田   豊    吉 留 厚 宏   堀之内 芳 平    永 田 憲太郎   前 原   尉    成 尾 信 春   山 田 国 治                (十二人)       ━━━━━━━━━━━━━ 87 ◯議長(池畑憲一君)これで、本日の日程は終了いたしました。       ───────────── 88    △ 日程報告 ◯議長(池畑憲一君)十月七日は、午前十時から本会議を開きます。  日程は、議案及び請願・陳情の委員長報告、質疑、討論並びに表決などであります。       ─────────────
    89    △ 散  会 ◯議長(池畑憲一君)本日は、これで散会いたします。        午後三時十八分散会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...