それでは、お手元に配付してあります平成二十六年第三回
県議会定例会産業経済委員会資料に基づきまして御説明させていただきます。
一ページをごらんください。
商工労働水産部平成二十六年度九月補正予算(案)でございます。
補正額は、一般会計の農林水産業費につきまして、十一億四千七百一万二千円の増額補正でございます。
二ページをお願いします。
三、予算議案でございますが、公共事業につきまして、国の内示増に伴い、安全で使いやすい漁港づくりやつくり育てる漁業の推進を図るため、防波堤や魚礁の整備などに係る予算の増額補正を行うものでございます。
四、その他議案の契約の締結について議決を求める件につきましては、枕崎漁港における
高度衛生管理型荷さばき所新築工事の一工区及び二工区について、それぞれ一般競争入札の結果に基づき、請負契約の締結について議決を求めるものでございます。
三ページをごらんください。
主な所管事業の経過等について御説明させていただきます。
(一)新産業戦略の展開の2)
食品関連産業振興プロジェクトの推進でございますが、
食品関連産業経営者塾事業につきましては、
マーケティング力強化のためのセミナーを鹿児島市、鹿屋市、奄美市で実施いたしますとともに、関西地区の食品メーカーや高級スーパー等の先進地視察を実施したほか、来年一月に開催する商談会に向けて、商品のブラッシュアップを行うこととしております。
かごしまの「食」
付加価値向上対策事業につきましては、食品関連企業等が行う付加価値向上等に向けた取り組みを支援いたしますため、二十六件の助成事業を採択したところでございます。
四ページをお開きください。
安心・安全な食の
認証取得促進事業につきましては、食品関連企業等が行う食品の安全性や衛生管理等の認証取得に向けた取り組みを支援することとしておりまして、五件の助成事業を採択したところでございます。
五ページをお願いします。
食品関連産業魅力発見事業につきましては、求職者が県内各地の食品関連企業等を訪問する
職業魅力発見ツアーを実施することとしており、これまでに鹿屋市で二回、姶良市で一回実施したところでございます。
次の
食品関連産業エキスパート養成・派遣事業につきましては、営業・企画等の経験を有する求職者について、派遣による食品関連企業等へのトライアル雇用を実施しているところでございます。
3)の先端技術型企業との意見交換会の開催につきましては、本県の産業振興と今後の企業誘致活動の参考とするため、七月三十日に、本県に進出している先端技術型企業十二事業所が参加し、意見交換等を行ったところでございます。
4)の
中小製造業者創業・新
分野進出等支援事業の実施につきましては、創業や新分野への進出、規模拡大を目指す中小製造業者が取り組む経営計画の策定、研究開発、設備投資等を一貫して支援するため、助成事業の公募を行い、五件の事業を採択したところでございます。
六ページをお開きください。
6)のトライアル発注・
販路開拓支援事業の実施につきましては、県内の中小企業等が開発した製品を県の機関が試験的に発注する
トライアル発注制度において、十六件の応募があり、そのうち発注製品等を八件選定したところでございます。
7)の
製造業海外取引支援事業の実施につきましては、県内製造業者の海外との取引拡大を促進いたしますため、先月二十三日から二十九日にかけて、県内企業によるインドネシアでの取引可能性調査を支援したところでございます。
8)
かごしま産業おこし郷中塾の開催につきましては、県内の中小企業等の若手経営者や後継者等を対象に、経営哲学や先端事例を学び、異業種交流などを行う講座を年六回開催することといたしておりまして、第三回の講座を今月十五日に開催したところでございます。
七ページをごらんください。
地場産業の振興の1)中小企業の資金調達支援につきましては、
中小企業振興資金等の信用保証料率の引き下げ措置を引き続き実施し、県内中小企業者を金融面から支援するなど、資金調達の円滑化に努めているところでございます。
3)の
中小企業経営革新の支援につきましては、新商品開発や販路開拓などを通じて、経営の向上に取り組む中小企業が作成した経営革新計画を承認し、同企業に対し、金融面等の支援策の活用を促しますとともに、特に地域への波及効果の高い取り組みに対する支援を行っているところでございます。
4)の
かごしま未来企業バトンタッチ支援事業の実施につきましては、県内中小企業の円滑な事業承継を促進するため、今月から来年一月にかけて、中小企業の経営者と後継者等を対象としたセミナーを開催しているところでございます。
八ページをお開きください。
5)の鹿児島の食とデザイン事業の実施につきましては、県産食品の魅力ある商品づくりを促進するため、五月から十月にかけて、食品関連企業や商品開発に携わるデザイナー等を対象としたセミナーを開催するとともに、企業と県内デザイナーをマッチングするための、食のデザイン・ミーティングや、企業の商品課題に対し複数のデザイナーがチームを組んで
パッケージデザイン案を検討するワークショップを実施したところでございます。
九ページをごらんください。
6)の
食品関連企業利益力アップ支援事業の実施につきましては、
県内食品関連企業の利益力アップを図るため、生産管理に詳しいカイゼンコーディネーターが企業を訪問して、助言、アドバイスを行っておりますほか、今月には生産管理等に関するセミナーを開催したところでございます。
(三)つくり育てる漁業の推進の2)内水面養殖業の振興のウナギ資源につきましては、今後、国際的な商取引規制の論議が予想されますことから、資源管理を推進するため、全国に先駆けて、七月に本県養鰻業界が一体となった鹿児島県養鰻管理協議会が設立されたところでございます。
県といたしましては、引き続き、同協議会や内水面漁協、採捕業者等と連携して、ウナギ資源の保護・増殖対策に取り組んでまいります。
十ページをお開きください。
3)の漁業調整の実施につきましては、西薩地区の漁業者等から要望がありましたごち網漁業、機船船びき網漁業の操業区域の見直しに関して、海区漁業調整委員会の意見を聞いた上で、変更を許可したところでございます。
(四)の漁業経営対策と担い手づくりの1)漁業士の認定につきましては、地域漁業振興の中核的漁業者として意欲を喚起し、その自主的活動を助長するため、先月、新たに青年漁業士四人、指導漁業士四人を認定したところでございまして、現在の認定漁業士数は、青年漁業士が十九人、指導漁業士が四十七人の計六十六人となっております。
十一ページをごらんください。
(五)水産物の流通・加工対策の1)水産加工品の販路開拓・物づくりの推進につきましては、鹿児島県
水産加工品販路開拓・
ものづくり推進協議会におきまして、本県水産加工品のブランド化を検討するため、七月及び八月に研修会等を実施したところでございます。
3)の
養殖ブリ・カンパチの流通改善の推進につきましては、先月三十日に、養殖業者の経営安定、所得向上などにより、養殖業の成長を図るためのセミナーを開催したところでございます。
十二ページをお開きください。
(六)漁港・漁村の整備と漁村地域の活性化の1)
枕崎漁港広域漁港整備事業の実施につきましては、漁船の大型化への対応や衛生管理の強化を図るため、枕崎漁港において、
特定漁港漁場整備事業計画に基づき、現在、マイナス九メートル岸壁の整備を進めているところでございまして、引き続き、
高度衛生管理型荷さばき所の新築工事に着手する予定としております。
(七)の水産技術の開発と普及の1)
南九州水産海洋研究集会の開催につきましては、南九州における海洋環境及び漁業に係る関係者間の共通認識を深めるための研究集会を今月十日に開催したところでございます。
十三ページをごらんください。
(一)ふるさとでいきいきと働ける環境づくりの1)新規学卒者等の就職促進対策の実施、及び2)
UIターンフェア“かごしま”&
県内就職合同面接会の開催につきましては、新規学卒者などの県内就職の促進を図るため、さまざまな就職面接会等を行っているところでございます。
十四ページをお開きください。
3)の
雇用確保ローラー作戦の実施につきましては、鹿児島労働局や県教育庁とも連携をいたしまして、経済団体や県内の約二千二百の事業所に対して、新規学卒者等の求人の確保や雇用維持の要請を行っているところでございます。
4)の離職者等及び若年者の就職支援の実施につきましては、企業の撤退や規模縮小等により離職を余儀なくされた求職者や、厳しい雇用環境に置かれている若年者等の再就職を支援するため、十一月一日に、薩摩川内市における離職者・
求職者就職面談会の開催や、研修と派遣による雇用機会の提供を行う、若者、
女性等求職者雇用支援事業などの実施のほか、関係市と連携して特別労働相談会を開催したところでございます。
十五ページをごらんください。
6)の障害者雇用の推進等につきましては、障害者の職業能力を開発し、雇用の促進と地位の向上を図るため、七月に
障害者技能競技大会を開催したところでございます。また、今月を
障害者雇用支援月間と定め、
障害者雇用啓発街頭キャンペーンや就職面接会、障害者雇用支援・激励大会等を開催しているところでございます。
以上で、
商工労働水産部関係の総括説明を終わります。どうぞよろしくお願いします。
5 ◯小園委員長 次に、観光交流局長の総括説明を求めます。
6
◯武盛観光交流局長 続きまして、観光交流局関係について御説明します。
資料は、表紙の下のほうに観光交流局と記載してあるものでございます。
一ページをお開きください。
今議会において、観光交流局所管の平成二十六年度九月補正予算議案はございませんので、早速、I、主な所管事業の経過等について御説明いたします。
一、新時代に対応した戦略的な産業おこしの(一)戦略的なPRの展開、ア、国内外に向けた情報発信の1)トップセールスの実施につきましては、八月に台湾で開催されました
霧島国際音楽祭台湾公演の記念レセプションにおいて、県産品や観光のPRを実施したところでございます。
また、鹿児島のPR等を行うために、中国の訪日旅行専門誌「行楽」による知事インタビューや、十月からスタートします、JR九州の大分VS鹿児島送客キャンペーンのプレス発表会等において、県産品や観光のPRを実施したところでございます。
さらに、ドイツで開催する、奄美の黒糖焼酎の夕べ二〇一四において、黒糖焼酎や鹿児島和牛などのPRを実施することとしております。
2)
かごしまPR基本戦略の推進につきましては、先ほど申し上げました霧島国際音楽祭の台湾公演に合わせて、会場周辺を通る主要路線バスに車体広告を行いますとともに、お開きいただき二ページにありますとおり、本県出身のAKB48柏木由紀さんを起用したCMを地下鉄駅構内で放映するなど、本県の多彩な魅力をアピールしたところです。
また、イにありますとおり、鹿児島の黒素材の魅力を発信するため、
かごしま黒グルメフェスタを開催しているところです。
3)物産観光展等の開催につきましては、県産品の販路拡大と観光客の誘致を図るために、六月に千葉や茨城の百貨店、今月は鹿児島の百貨店において物産展を開催したほか、十一月には北海道において同様な物産展を開催することとしております。
三ページをごらんください。
量販店における鹿児島フェアの開催につきましては、六月に首都圏において開催したほか、九月には首都圏を中心とした全国規模での開催や、十月には関西、中部、九州地区において、関係機関等と連携しながら同様のフェアを開催することとしております。
レストランフェアの開催につきましては、六月の一月間、首都圏の著名な
ホテルレストランにおいて、かごしま茶の新茶を活用したフェアを開催するとともに、八月には首都圏のレストランにおいて、黒豚、黒さつま鶏や旬の食材を使用した一日限定のフェアを開催したところでございます。
四ページをお開きください。
今月から十一月にかけまして、国内では関西、首都圏、海外ではドイツ、シンガポールの
著名ホテルレストランにおいて、本県のすぐれた食材や特産品である焼酎等を活用したフェアを開催することとしております。
その他のPR活動につきまして、七月一日、JR名古屋駅前に開店した、鹿児島の食に特化した屋台形式の飲食店の開店セレモニーや、今月、首都圏で開催された、南の逸品商談会in Tokyo二〇一四において県産品や観光のPRを実施するとともに、来月、首都圏において、料理人を対象とした料理セミナーにおいて県産品等のPRを実施することとしております。
さらに、来月、ドイツでの欧州Bar&飲料展示会やシンガポールでの
日本食品総合見本市、OishiiJAPAN二〇一四において、県産品のPRを実施するとともに、シンガポールにおいてメディア等を対象に、鹿児島和牛や黒豚などの県産品をPRする、鹿児島の美食を楽しむ会を開催することとしております。
五ページをごらんください。
イ、地場産業の振興の1)二〇一四かごしまの新
特産品コンクールの開催につきましては、魅力ある特産品づくりをさらに促進するため、鹿児島市及び県特産品協会と合同で、来月十六日にコンクールを開催することとしております。
今回のコンクールは、第三十回国民文化祭・かごしま二〇一五に向けて、全国各地から来鹿される方々へ鹿児島の魅力をPRできる土産品の開発を促進するため、第三十回
国民文化祭鹿児島県
実行委員会会長賞を新設しております。
また、明治維新百五十周年、近代化産業遺産及び
奄美群島自然遺産の世界遺産登録を見据えて、テーマ商品の部を新設し、鹿児島の魅力をアピールする新商品の創出に向けた取り組みを行うこととしています。
2)大島紬の振興対策につきましては、今月、熊本において大島紬新製品の展示会、つむぎコレクションを開催し、一般消費者に大島紬の新作をPRしたところです。
また、若年層に対するPRとして、鹿児島ゆかりの清泉女子大学、奄美市の
奄美看護福祉専門学校の学園祭において、大島紬の着つけ体験やワークショップ、ファッションショーを実施することとしております。
六ページをお開きください。
大島紬の新たな用途開拓に向け、京都の
着物レンタル業者において、大島紬のテストレンタルを実施し、レンタル商品としての可能性を調査することとしております。
3)本格焼酎の輸出促進対策につきましては、
鹿児島本格焼酎輸出促進プロジェクトチームを設置し、業界と県・関係機関が一体となって、本格焼酎の国際的な認知度向上とブランド化を図り、輸出促進に向けた取り組みを進めており、八月には、新たに海外市場開拓を希望する酒造メーカーや販売店を対象とした初級編の
輸出促進セミナーを実施したところです。
今後、海外市場調査の実施、香港における商談・PR活動に取り組むこととしております。
七ページをごらんください。
4)特産品の市場開拓支援につきましては、八月に県内製造企業を対象に、売れる商品づくりを目的とした第一回ワークショップを開催し、商品に対するアドバイス、意見交換、貿易相談を行ったところです。また、十一月には第二回ワークショップにおいて、中国及び国内における市場調査を行うこととしております。
さらに、新たな市場開拓・販路拡大に取り組む県内製造業者に対して、国内外の展示会・物産展出展費用の助成を行うこととしております。
ウ、県産品の輸出促進の1)
上海マーケット開発につきましては、七月中旬、中国北京で開催された
業務用食材展示会へ出展し、しょうゆ、黒酢等の試食販売を行い、県産品の新たな販路開拓とPRに取り組んだところでございます。
八ページをお開きください。
2)海外での商談会等の開催につきましては、六月中旬から八月中旬の二カ月間、タイの高級ホテル内にある
鉄板焼きレストランにおいて、
鹿児島和牛フェアを行うとともに、七月には、香港の高級レストランにおいて、鹿児島和牛やブリ、カンパチなどの本県産食材を使用した
鹿児島美食フェアを実施し、本県産品をPRしたところでございます。
3)インポーターの招聘につきましては、八月中旬にタイの現地輸入事業者と
レストラン経営者を招聘し、産地視察や商談会を実施して、県産品の販路拡大、輸出の促進を図ったところでございます。
九ページをごらんください。
(二)世界を魅了する観光地“KAGOSHIMA”の形成でございます。
まず、観光立県かごしま県民条例に基づき、平成二十七年度からを推進期間とする
次期観光振興基本方針を策定するため、七月三十日に第一回鹿児島県
観光立県推進会議を開催し、県内外の有識者からなる同会議の委員から、基本方針骨子案に対する意見をいただいたところであります。これについては、本日、特定調査事項の対象としていただいております。
ア、魅力ある癒しの観光地づくりの1)
スポーツ観光王国かごしまの確立につきましては、関西地区の大学のスポーツ団体等を対象に、十月十六日から十七日にかけて、京都市と大阪市で
スポーツ合宿セミナーを開催するほか、十一月中旬には、県内の合宿地に招待するツアーを実施することとしております。
また、韓国のスポーツ団体のキャンプや合宿の誘致拡大を図るため、十月二十六日から二十九日にかけて、韓国において、スポーツ団体等に対するPR活動を行うこととしております。
2)県民総ぐるみ・
鹿児島ユナイテッドFC支援事業につきましては、ファンクラブ会員の募集や観戦チケットの案内等、
鹿児島ユナイテッドFCを県民総ぐるみで支援する活動を行っているところでございます。
十ページをお開きください。
3)奄美パークの活用につきましては、各種イベントの開催等によりまして、奄美群島の観光拠点としての魅力を高めるとともに、引き続き、情報発信に努めることとしております。
イ、国内外からの誘客促進の1)観光かごしま大
キャンペーン推進事業の展開につきましては、アの
誘客キャンペーン等の実施としまして、七月十九日から九月三十日まで、ことしで第三弾となりました、大隅地域を中心として実施します、かごしま宝探し大冒険の旅二〇一四キャンペーンを展開しているほか、九月八日から十一日まで、鹿児島県、熊本県、宮崎県の南九州三県とJR西日本のタイアップにより、大学生が南九州三県への修学旅行プランの提案を行う
ユニバーシティ・カレッジ南九州の体験実習を実施したところでございます。
十一ページをごらんください。
十月一日から来年三月三十一日まで、JR九州との連携により、大分県と本県にスポットを当てた、大分VS鹿児島送客キャンペーン、また、全日空との連携により、宮崎県と本県にスポットを当てた
ANA南九州キャンペーンを展開しまして、本県への誘客促進を図ることとしております。
イのイベント等でのPRにつきましては、七月に、夏たびフェアin岡山駅や、徳之島でのぐりぶー&さくら新婚旅行、八月には、羽田空港での空行け!
九州キャンペーンなどにおいて観光PRを行ったほか、お開きいただきまして十二ページにありますとおり、八月九日には東京都台場での、ゆるキャラ大集合!ダンス選手権にぐりぶー&さくらが参加し、鹿児島のイメージアップを図ったところでございます。また、九月には博多駅前での
鹿児島観光物産展二〇一四において観光PRを行う予定としております。
ウの
九州観光素材説明会・相談会の開催につきましては、九月から十一月にかけまして、仙台など七都市において、旅行会社等を対象とした来年度上期の観光素材の説明や相談会を開催し、旅行商品造成に向けたセールス活動を進めることとしております。
エの
薩長土肥連携事業連絡会議の開催につきましては、明治維新百五十周年を四年後に控え、薩長土肥の歴史を活用し、鹿児島県、山口県、高知県、佐賀県が連携した観光事業に取り組み、一層のPRを期する目的で連絡会議を構成し、八月二十八日にその設立総会を開催したところです。
十三ページをごらんください。
2)修学旅行の誘致促進につきましては、四月から六月にかけまして、いわゆる
修学旅行専用列車で来鹿した近畿地区の中学校を受け入れたほか、九月から十一月にかけては、北部九州地区からの中学校修学旅行の受け入れを予定しております。
以上で、議案に対する審査を終了いたします。
次は、県政一般についてであります。
まず、特定調査事項の観光立県かごしま県民条例に基づく次期基本方針骨子について、観光課長の説明をお願いいたします。
48 ◯倉野観光課長 それでは、次期基本方針骨子(案)について御説明させていただきます。
資料は、産業経済委員会特定調査資料と、それから骨子案について別冊でご用意させていただいております特定調査資料のほうで概要を御説明申し上げます。
一ページをごらんください。観光振興基本方針の概要を書いてございます。
この方針は、平成二十一年四月施行の観光立県かごしま県民条例に基づき、作成しております。
三の基本方針の概要にございますとおり、その性格は、中長期的な観点からおおむね十年後を見据えた、観光かごしまの姿を踏まえながら、条例に定める基本理念等に基づき、観光立県かごしまの実現に向けた施策の方向を示すというものでございます。
現方針は、(二)にございますとおり、平成二十二年度から二十六年度まで五年間の推進期間を設けて施策に取り組んでおります。
もともとの基本体系が、おもてなしの心と本物の素材で形成する、世界を魅了する観光地“KAGOSHIMA”ということで掲げておりまして、(三)のイにございますとおり、数値目標を定めつつ、(四)にございます、左の四角括弧でございます。1)魅力ある癒しの観光地づくり、それから2)国内外からの誘客促進、3)おもてなし先進県鹿児島づくりという三本柱で取り組むような方向性を示しております。
先ほど申しましたとおり、今年度が現行方針の最終年度でございますことから、来年度からの観光振興の方向性を定めるため、今年度中に次期方針を策定する必要があるためにこういう作業をしておるところでございます。
現在策定中の次期基本方針の策定の主な考え方でございますけれども、一ページの一番下の括弧にございますとおり、その性格、基本目標と、それと三本柱の方向性といいました骨格の部分は、県民条例やかごしま将来ビジョン等に準拠しておりますので、この施策の継続性、連続性も一体的に考慮いたしまして、基本的にこの骨格の部分は変更は行わないことといたしております。そのかわり、現行方針における現状、課題を再度洗い直し、それからこの五年間でも目まぐるしく観光情勢も変動しておりますので、こういう具体的施策の展開例は細かく改訂していくというつもりでおります。
飛びますが、さきに六ページをお開きください。
スケジュールについて申し上げたいと思います。そこに次期方針策定スケジュール(平成二十六年度)という表を掲げさせていただきました。
七月三十日、既に二十名の有識者による会議、出席は十五名でございましたけれども、既にいろいろと御意見をいただいております。
今回の委員会で骨子案を御審議いただくわけでございますけれども、九月議会のところの御審議の後に、十月の頭あたりからパブリックコメント、あるいは地域意見交換というような形で幅広く県民の声あるいは地域の声を盛り込みながら、この後、十二月議会で途中経過を報告させていただく、あるいは一月にもう一回推進会議を予定しております。このような日程で今年度中、三月議会には固まったものをお示ししていく予定になっております。
スケジュールを申し上げました。
お手数ですけれども、二ページをお開きいただきたいと思います。
既に七月三十日に開催しました推進会議第一回で委員から出されました主な意見を幾つか紹介いたしております。
主なところを申し上げますと、指宿には天然砂蒸し温泉、あるいはメディポリスなど、ヘルスツーリズムをテーマにした滞在型観光につながっていくのではないかというような意見。
2)奄美では、世界遺産の登録が間近なため、これを引っ張っていくコーディネーターが必要ではないかというようなこと。
それから、4)県の生物多様性戦略に基づいて観光の施策も盛り込んでいくべきではないか。
それから、5)明治日本の産業革命遺産群が広域的に広がっておりますので、連携をとっていくべきではないか。
それから、6)バリアフリー、ユニバーサルツーリズムの観点が必要ではないか等々出ました。
それから、14)そういう施策を進めていくには、NPO的、共生協働的な動きが必要ではないかというようなことの意見もございました。
それから、17)外国人観光客の来訪のところでございますけど、Wi─Fi環境の整備あるいはCIQの充実等の御意見も出ました。MICEやコンベンションの誘致についての御意見も出ました。というような御意見をいただいております。
この意見をもとに今回の骨子案も調整をいたしておりますけれども、今後、県民幅広く意見を聞いていく予定でございますので、今回の骨子はその第一歩だというふうに御理解いただければと思います。
それから、詳細に入ります前に、五ページにA3の広い体系図が入っております。これがこの後、御説明申し上げます骨子案の中身、詳しい部分を体系づけて一枚のペーパーにいたしたものでございます。
第一章で基本的な考え方を述べております。
それから第二に、本県を取り巻く現状と課題ということを挙げておりまして、これに基づきまして、もともと観光立県かごしまの実現に向けた取り組み指針というのがが第四に書いてございますが、こういうものがございますので、これらを受けまして、右半分、第五の観光立県かごしまの実現に関する施策を体系立てて盛り込んでおるところでございます。
それから第三、観光立県かごしまの実現に向けた目標ということでございまして、これは現在、現行方針によりますと、宿泊者数をふやすということで、延べ宿泊者数、それからそのうちの外国人延べ宿泊者数、それからリピーターをふやすということで満足度という、この三つの指標を設けておりますが、これは調整中と書いてございます。今後、専門的な御意見をいろいろをいただきながら、どういう指標がいいのかということを議論していきたいと思っております。
概要はそういうことでございます。
別冊の次期基本方針骨子について、ちょっと分量的に大分ございますので、主なところを申し上げてまいりたいと思います。
表紙をめくっていただきまして、一ページでございます。
ここに基本的な考え方として六つほど項目を挙げておりますが、これは、観光立県の意義ということでございますので、そもそもの条例の前文を踏まえたものになっておりまして、特に変更はいたしておりません。
それから二ページでございます。
策定の背景・趣旨を記述しております。
これも方向性としては、これまでの経緯、これからの進め方を書いておりますので、これまでの経緯の部分は特に変更いたしておりませんけれども、第二、策定の背景・趣旨のうち五つ目、これは第二期方針策定に向けた取り組みを書いてございますので、これを加えさせていただきました。変更点はそういうところでございます。
二ページの下、第三の基本方針の性格については、現行方針からの変更は特にございません。
続きまして、三ページでございます。
本県観光を取り巻く現状と課題でございます。
これについて、(一)の社会環境の変化、これは五年前としますといろいろ観光ニーズ、観光動向がかなり変わっておりますので、文言としてはいろいろ手を加えさせていただいております。
特に一番目、最近常々言われておりますけれども、交流人口の拡大への期待が高まる、そういう取り組みが必要ではないかというワードを入れております。
それから三番目、国の観光立国実現に向けたアクション・プログラム二〇一四というもので、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会を目指して、訪日外国人の二千万人達成の高みを目指すと、こういう文言を盛り込んでおります。
それから四番目、東アジアあるいはASEANなどの入り込みがかなり伸びてきておりますので、環黄海経済圏の位置づけの重要性をうたっております。三ページはそういうようなことを変更いたして盛り込んでおります。
四ページをお開きください。
本県の観光動向でございます。これにつきましてもいろいろ事象がかなり急ピッチで動いておりますので、新しい要素を盛り込んでおるつもりでございます。
特に二番目、霧島ジオパーク、あるいは桜島・錦江湾ジオパーク、あるいは明治日本の産業革命遺産等の遺産登録の事象、あるいは登録が近づいておりますので、そういう文言を入れております。
それから四番目、インバウンドについてはということでございますが、これはその後、直行便、台湾便とか香港便等が就航いたしまして、かなりインバウンドについてはふえつつございますし、対策をとる必要がございますので、そういう文言を入れております。
それから五番目、ここは今後見込まれる大きなイベント、国民文化祭あるいは明治維新百五十周年、鹿児島国体等の事象を入れてございます。
それから次の、奄美・琉球の世界自然遺産登録へ向けた取り組み、あるいは成田─奄美間のLCCの効果等ございますので、こういうことの文言を、今後も続くと思われますので入れてございます。
それから、五ページと六ページにかけまして、現時点での観光立県かごしまの実現に向けた課題ということで幾つか挙げております。
現方針と比べまして、(一)から(七)までございますが、この項目としては従来と変更はいたしておりません。項目ごとの中身を新しく時点修正といいますか、新しい項目を入れております。
特に(一)、昨今、観光客のニーズが多様化しておりますので、着地型旅行商品などの観光メニューの拡充というような文言を入れております。
それから(三)、先ほども申しました、屋久島に加え、奄美・琉球の世界自然遺産登録に向けた取り組みということで(三)は表記しております。
それから(六)外国人観光客の誘客拡大ということで、下から二行目ですね、文化・慣習などムスリム対策等のニーズが高まってきておりますので、そういう文言を入れさせていただきました。
それから七ページでございます。
基本目標は、先ほど申しましたとおり、おもてなしの心と本物の素材で形成する、世界を魅了する観光地“KAGOSHIMA”ということで、これは将来ビジョンにも掲げてございますので、これは基本目標のとおりといたしたいと思っております。
推進期間につきましては、現方針が先ほど申しましたとおり五カ年ということでございましたので、二十七年度から三十一年度までの五カ年を考えております。
八ページをお開きください。
先ほど御説明いたしました数値目標につきましては、今後三月までに詳細を確定していく中で適切な指標、あるいはその後のデータの変更、動きなどを見ながら固めていきたいと思っております。
それから九ページと十ページには、実現に向けた取り組み指針ということでございまして、これは、そもそもの条例に基づいた項目で一、二、三、五まで項目立てをしておりまして、基本的には方向性でございますので特に変わっておりません。新しい文言を少し入れております。
十一ページからは、基本方針に定めなさいとされております実施する施策について書いてございます。十一ページはその総括的な体系図でございます。施策の基本的方向、この三本柱は変えません。魅力ある癒しの観光地づくり、国内外からの誘客促進、おもてなし先進県鹿児島づくりという三本柱の中に関連する基本施策を盛り込んでおる形になっております。この具体的なものはこの後、説明いたします。
それから十二ページは、本県の特性、方向性等を書いてございます。
十三ページは地図でございます。
十四ページからが、地域ごとの特性と方向性をそれぞれ個別的に載せさせていただきました。これは、県でいいます地域振興局・支庁の単位で、この後、各地区でも地元の方々の意見を聞く予定がございますので、ここに地区別に七つ、一ページに一地区ということでございますが、取り組みを分けて挙げております。
地域ごとに特徴的な点を申し上げたいと思います。
十四ページの鹿児島地域、これにつきましては、桜島・錦江湾ジオパーク、あるいは世界文化遺産等の登録に基づく取り組みが新たに表現されております。
十五ページについては、天然砂蒸し温泉、粒子線治療施設等を活用いたしましたヘルスツーリズムの推進というようなこと、あるいは観光列車やバスへの手振り等、住民のおもてなしの取り組みを進めるというようなことを表記しております。
十六ページは北薩地域でございます。
国定公園指定が予定されております甑島の振興、あるいは掩体壕や永野金山跡等の歴史的な遺跡、それから、新たに新装のありましたにぎわい交流館阿久根駅、その周辺、おれんじ鉄道等の活用が特徴的に記載されております。
十七ページは姶良・伊佐地域でございます。
ここでは、霧島国際音楽祭を活用したイベント、それから教育旅行者の受け入れ活動に伴う農家民宿の振興、それから霧島ジオパークを活用した取り組み、県の中央部にございまして、交通の要衝としての利点を生かすというような観点で表記されております。
十八ページは大隅地域でございます。
佐多岬や広大な照葉樹林ということを最初に打ち出しておりまして、それから鹿屋体育大学等との連携、それから東九州道の進捗やフェリー等を活用した他地域との広域的な連携というようなことを取り組みとして挙げております。
熊毛地域、これは縄文杉やラムサール条約等の国際的に重要な資源、それからポンカン、タンカン、安納芋等の特徴的な食、それから下のほうにございますSSH、スーパー・サイエンス・ハイスクールの指定がございますので、そういうところを対象とした教育旅行の誘致というようなことが書いてございます。
それから二十ページでございます。
大島地域については、ここは本土とは違います魅力ある観光資源がございますので、癒しにあふれる地域の特性を生かした観光振興を図ろうということと、それから昨今の動向でございますけれども、LCC就航やクルーズ船の増に対応した受け入れ体制の整備を進めるというような文言が織り込まれております。
続きまして二十一ページからは、県全体の施策の展開ということになります。
まず二十一ページ、(一)魅力ある癒しの観光地づくり、これは先ほどの三本柱に沿って項目を立てております。主なものということで申し上げていきたいと思います。
(一)の魅力ある癒しの観光地づくり、太枠の中に書いてありますけれども、ハード、ソフトを組み合わせた観光地づくりの推進というようなことと、自然環境と共生する持続可能な観光地づくりというような取り組みを書いております。
具体的には、地域観光資源の保全、活用ということで、1)の今申し上げた地域観光資源の保全、活用及び創出の横に括弧書きで条例第十条第二号と書いてございます。これは県民条例に沿った取り組みをしておりますということで、関連条文を書いております。これは以下同様でございます。
二十二ページをお開きください。
2)、3)とおもてなしの取り組みを載せております。現行方針と変わった点を申し上げます。
二十二ページの2)でございますが、括弧の中に安全・安心なかごしまの食の魅力づくりという表示をしております。特に、食に焦点を絞った記述となっております。また、より幅広い業種と連携を進めることを明確にするための表現を用いております。
3)につきましては、佐多岬の整備について追加をいたしております。
それから、二十三ページの5)観光地における環境の保全につきましては、奄美群島における世界自然遺産登録に向けた取り組みということを追記しております。
それから二十四ページでございます。
二十四ページは、(二)国内外からの誘客促進という項目のページになります。
この中で、現行方針からの変更点、主なところを申し上げます。
1)の観光客の来訪の促進等にございます括弧の中に、三番目、明治維新百五十周年に向けた取り組みということを表示しております。
それから二十五ページになりますけれども、2)スポーツキャンプ等の誘致、ここには、オリンピック開催等を見据えた受け入れ体制の整備というような文言を入れております。
次の3)につきましては、特区ガイドの活用、あるいはムスリム対策、いわゆるWi─Fi、公衆無線LANの整備の必要性を記述しております。
それから二十六ページでございます。
二十六ページは、三番目の柱、おもてなし先進県鹿児島づくりでございますが、この中で新たな事項といたしましては、1)ユニバーサルツーリズムの促進、高齢者や障害者にも配慮した観光の促進という意味で最近ニーズが高うございますので、そういう文言を入れさせていただきました。
それから2)では、公衆無線LANあるいは多言語マップ等の整備の必要性を入れさせていただきました。
それから3)につきましては、通訳案内士あるいはボランティア通訳ガイド等の人材育成の必要性を盛り込ませていただきました。
以上のような形で、今後、御意見をいただきながら必要な施策を盛り込んでいく予定でございますが、現在、パブリックコメントに入る前の調整段階としてこういうふうに取りまとめさせていただきました。
以上でございます。よろしくお願いします。
49 ◯小園委員長 以上で説明が終わりましたが、質問等がありましたらお願いをいたします。
50 ◯松田委員 幾つかいいですかね。
この特定調査資料の六ページにスケジュールを示されました。先ほどのお話の中でも、パブコメの後に地域の意見交換会をされると。その地域の意見交換会はどういった方が集まってどういった内容でされるのか、ちょっと御説明をお願いします。
51 ◯倉野観光課長 今後、人選については進めてまいりますけれども、基本的に地域の実情あるいは人脈等を把握しております地域振興局あるいは支庁等に相談しまして、協議しながら人選していきたいと思っております。
52 ◯松田委員 パブコメだけじゃなくて、それは取り組みとしてはすばらしいなと思ってお聞きしたんですが、いわゆる企画の段階からかかわるというのはすごくいいことなので、その方々の御意見も入れられるようにぜひやっていただきたいなと思っています。
あれこれ資料をあわせ見ていくとわかるんですが、二十六年度の目標値が一ページに書いてあって、二十五年の現在値がこっちのページに書いてあって、差し当たり最初の目標値は達成していると。その目標値の次に、基準をこれから調整中ということですが、まず一つは、二十年の基準年の全国順位、宿泊数、あと外国人の全国順位、それから、まごころ体験だよりという部分の九割が評価意見になったと、二十年は七割だったというこの部分をもう少し詳しく説明してください。
53 ◯倉野観光課長 一番目の御質問の二十年の数字については少しお時間をいただきたいと思います。
それから、まごころだよりというのは、七割といいますのは、タクシーとかホテルとかに、観光課のほうでございますが、はがきがついておりまして、それで投函していただくという形でございまして、そこの中に意見が書いてございますので、その中で我々が分析しまして、苦情等もございます、あるいは大変おもてなしが温かかったということがございますので、それを分析しましてこういう数字を持ってきております。
54 ◯松田委員 よくわかりました。全国順位はまた後で教えていただければ。
ただ、次の五年間を検討するに当たって、例えば、二十年がどうで、目標が二十六年がこうで、結果、二十五年現在がこうで、次はこうですとか並んでいるとわかりやすいんですけど、両方開かないと実態が見えないという今の表記がちょっと、それを検討する側としては、同じページに書いてあるとわかりやすいかなというのはちょっとこの検討のときに思いましたので。
続けてお願いします。
オリンピック・パラリンピックという言い方をしますよね。国体の場合は国民体育大会、その後は障害者国体と呼ぶんですかね。国民文化祭の後、障害者文化祭があります。文言として、オリンピック・パラリンピックという言い方をするわけですから、当然、四ページの本県観光の動向の資料の五個目なんですけど、国民文化祭、もう一つは障害者全国文化祭、三十二年の鹿児島国体・障害者国体という文言を入れたらいいんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
55 ◯倉野観光課長 いろいろこの一、二カ月御意見をいただく中では、そういうふうにちょっと御意見を取りまとめながらというつもりでございましたけれども、適切な表現なりを今後はまだ検討する余地がございますので、検討させていただきたいと思います。
56 ◯松田委員 よろしくお願いします。
オリンピック・パラリンピックという言葉がもう定着しているということは、いわゆる障害者のイベントも一緒にやるのであれば、当然併記という流れになるんじゃないかと思いますので、お願いしたいと思います。
それから、骨子案の二十六ページのバリアフリー観光については何回か私も質問をしたりしているんですが、ユニバーサルツーリズムの定義を教えてください。
57 ◯倉野観光課長 私の理解では、高齢者あるいは障害者に限らず、旅行するに当たって支障がありながら、ハード的な整備、受け入れの整備があれば旅行に行けるというようなことの障害を取り除く、これは多岐にわたっておると思うんですが、そういう定義で理解しております。
58 ◯松田委員 意見なんですけど、展開例で観光施設のバリアフリー化という言い方をすると、これはハードですよね、ハードをどうにかしようという話。その後にユニバーサルツーリズムだと、ある意味ソフトの部分だと思うんです。盛んに、何回か質問もしているんですが、観光バリアフリーという言葉が今、定着しつつあって、全国に組織化されて、九州でいえば嬉野がやっております。観光バリアフリーといったときにはどちらかというとハード・ソフト両面入った形で、障害者の方がここに行きたいんだけどという話をすると、こういう場所がありますよと。直接ホテルに行ったら難しかったりどうかということで、ホテル側は拒否はできませんので、ハードルが高いけどこうですよと言いながらおもてなしをすると。観光バリアフリーを通るとそこら辺の状況も見えてくるという形の団体の動きがあるものですから、これは今後の検討として、全国にある観光バリアフリーという文言も入れたらどうかということで御提案をして、終わります。
59 ◯小園委員長 ほかにございませんか。
60 ◯下鶴委員 私からは二点なんですが、一つは、数値目標指標設定についてお伺いしたいなと思っています。
この数値目標については二つの数値目標が設定されていまして、宿泊者数をふやす、こちらはわかりやすい指標かと思います。一方で、満足度を高めてリピーターをふやす、この目標自体はいいんですが、それを継続する指標として、この観光まごころ体験だよりというのが妥当なのかどうかということを少し検討させていただきたいなというふうに思っています。
そこでまず伺いたいのが、この観光まごころ体験だよりというものは、ちょっと僕も詳しく知らないので教えてほしいんですけれども、観光客の人が書いて投函したときに、例えば抽選で何か当たるとかそういう仕掛けになっているんですか。どういう仕掛けになっているんでしょうか。
61 ◯倉野観光課長 県の特産品とか協賛をいただきまして、その中から抽選で県の特産品等が当たるような仕組みにいたしております。
62 ◯下鶴委員 この観光まごころ体験だよりという仕組み自体は僕はいい仕組みだと思っています。たくさんサンプルが集まるように協賛をいただいて、特産品を抽選で差し上げる、これもいい仕組みだと思っています。ただし、これが満足度が高まったか、リピーターがふえたかという成果指標として妥当なのかどうかというと、正直疑問に思うんですね。
というのが二つあって、一つは、まず、サンプル数をふやそうと思ったら、やろうと思えば、それこそ商品内容を豪華にしていけば、もしくはもっとPRをしていけば、サンプル数としてはもっと集まってくると思うんですね。じゃ、そのサンプル数が集まったからといって、じゃ満足度が高まったかといったら、なかなかそうも言えない状況ですよね。
もう一つはパーセンテージの話です。過去の成果調書とか見ても八割、九割で推移しているんですが、ある意味これは当たり前だと思うんですね。というのが、マーケティングとかでも一番怖いのが、不満を持った人が何も言わずに去っていくのが一番怖いというふうに言われます。つまり、よっぽどの不満を持っていて、よっぽどもうこれを言わんと気が済まないということを思わない限り、不満って書かないはずなんですよね。もちろん満足のほうも、よっぽど満足していただいたことは書いていただいてそれはいいんですが、当然にこれはもう満足が九割いって当たり前の仕組みだと思っています。
もちろん、満足が集まること自体がいいんですが、改めて成果指標として妥当なのかというふうに思って提案させていただきたいんですが、結局、実際の満足度をはかりたい、もしくはどれぐらいリピーターで来たのかはかりたい、パーセンテージも含めてですね。というのであれば、例えば、宿泊施設等に委託して何らかのアンケートをとってもらうなり、また、宿泊施設の方々というのは顧客名簿を絶対に管理しているはずなので、県外客のうちどれぐらいがリピーターだったかというのはわかっているはずなんですよね。
そういうヒアリングとかで実際の満足度ないし実際のリピーターということをはかっていくということは考えられないのか。ちょっとここの成果指標の設定についてお考えを聞かせてください。
63 ◯倉野観光課長 まごころだよりにつきましては、御意見のとおり、やはりよかったという意見が多うございます。ただ、今、この制度だけで満足度あるいはリピーター度をはかるということは恐らく無理があるとは認識しております。
ただ、この五年の中では、具体的に我々でつかめる指標、委員御指摘のいろんな宿泊施設を使ったり、あるいはコンサルタントを使ったりという方法はあったかもしれませんけど、現に我々のもとにある制度を使うという視点でまいりました。
ただ、年に一回、国の観光庁の統計をもとに、宿泊者数とか外国人の観光宿泊者数という数字を国のほうからいただきます。それをもとに県独自で観光客にインタビューをしたり、アンケートをとったりして、毎年出しておりますが、観光消費額あるいは何度来たかというような指標は毎年、完全ではございませんけど、十月あたりに公表するような準備を進めております。そういうところで工夫できる余地はあるかなと思います。
いずれにしましても、先ほど指標のところに調整中と書きましたのは、まだ我々も御意見を精いっぱいいただいておるという判断はしておりません。もし過去五年の指標でいくとなりましたらここに載せようと思ったんですが、まだここの部分はいろいろ御意見があるということを十分踏まえておりまして、今後、民間あるいはいろんな団体が行っているような調査等もどんどん調査しまして、適当な指標がないかということは勉強してまいりたいと思っております。
64 ◯下鶴委員 ありがとうございます。
恐らく、観光まごころ体験だよりというのを使ったのは、一つは安くでとれる、今ある仕組みを使って安くでとれる、測定が安くでできるということだったと思うんですけれども、ただ、一方で、確かにアンケート等々を全部とろうとすると、すごく費用的にも期間的にも無理が出てきますけれども、統計学上、例えば、ちゃんとサンプルのとり方を工夫すれば、千程度とれば大体全部をカバーできると言われているというふうにも聞きます。なので、ちょっとそこも工夫していただいて、実際の満足度、実際のリピーター度合いというのもなるべく計測できる指標を設定していただきたいなと思います。
というのが、ここで目標を設定してどれだけ達成できたかというのは、ああよくできました、よかったねではなくて、よくできたとしても、うまくいかなかったとしても、じゃ何でなんだろう、どこが悪いんだろう、どこがよかったんだろうというそこを分析して、次の打ち手につなげていくための数値目標であり、そして成果測定であろうかと思います。
なので、観光まごころ体験だよりという話、ちょっと成果指標としてはおかしいんじゃないかという話をしたのは、ちょっとやればサンプル数も伸びるし、そもそも満足度九割だね、鹿児島の観光に九割満足してくれているんだなんていうふうに考えてしまったらまずいですし、またそう感じて次の打ち手につながらないという、次の打ち手につながらない成果指標であるからこそ、ちょっと考えていただきたいなというふうに申し上げました。
先ほど答弁でもいただいたとおり、今、調整中ということもありますので、なるべく成果指標、数値目標を満たしていようがいまいが次の打ち手につながるような、そして実際にここに満足度を高め、リピーターをふやすという目標を掲げられて、非常にいい目標だと思いますので、なるべく実際のこれがはかれるような、そういう数値目標を設定していただけるように工夫していただければなというふうに思っています。
以上です。
65 ◯小園委員長 ほかにありませんか。
66 ◯田之上委員 まず、国の平成三十二年へ向けて、訪日外国人旅行者数二千万人を目指すと、国はこの数字を明確に出している。これも一つの参考になるのかまず教えてください。
67 ◯倉野観光課長 国はアクションプランで明確に文言を出しております。そのうちの例えば全国で二千万人、これは我々先ほど来説明しております宿泊、我々の指標としまして通常公表したり、使ったりしておりますのは、延べ宿泊者数という数字を使っておりますが、二千万人の高みという話は訪日外国人ということで、お越しいただいた方々をカウントするということでございますので、基準が、ベースが違っておりますけれども、ただ、我々としてはそういうふうに今後、インバウンドにつきまして、海外、アジアあるいはASEAN、欧米等からふえる方向で国がいろいろな施策を打ってくれております。それは、例えば東京とか京都に集中するのみならず、地方にそういうインバウンドを広げていこうという方針がアクションプランを読みますと、あちこちに地方の力が必要であるということを記述されております。
一つの例としましては、今後、このアクションプランが出ましてからは具体的になっていませんけれども、中国に対する数次ビザの緩和とか、二年前、これは沖縄とか東北三県に限定されておりますけど、そのほかタイ、マレーシア等の数次ビザの緩和とかいうふうな、国でないと打てない施策を打っていただいております。それは、ただ、各地方空港に入ってくるインバウンドにも影響がございますので、そういうことは地方にも影響があるだろうと思われますし、繰り返しになりますけど、やはり地方の頑張りが必要だということをこのアクションプランは広く強くうたっておりますので、傾向的には二千万人を目指すような施策、国の施策を取り入れながら県のほうも、やはり中国なり台湾なりASEANからも、本県の場合もインバウンドがふえる傾向にございますので、これを捉まえながら施策を打っていく意味では、国の目標というのは大変参考になるし、施策を打つときの目標になると思っております。
68 ◯田之上委員 今、観光課長から答弁をいただきましたが、インバウンドの関係で申し上げますと、今回の一般質問で海外からの観光客についての質問をさせていただきました。
そして香港に行って感じたことが、三泊四日を香港の人たちが鹿児島を訪れるとした際に、旅行の商品として鹿児島に全て三泊をさせるのはなかなか厳しい。となると、宮崎かあるいは隣県を含んでの観光のルートを考えなければならない。このような話をされておりましたが、我々としてはぜひ鹿児島へお客さんをということでお願いをいたしましたが、となりますと、今後の鹿児島県の観光を考えた場合に、ポイントは鹿児島市、そして指宿、霧島市、これが一つの大きな観光の拠点だろうと思います。
といたしますと、仮に香港から来られたお客さんを、さらにはこの鹿児島にもう一泊していただきたいと思うならば、やはり旅行者とよく話し合いをしていただきながら、やはり鹿児島の魅力がある観光地をこれからはまだ探していかなければならないのが課題じゃないかなとこういうふうに感じましたが、コメントがありましたらお教えいただきたいと思います。
69 ◯倉野観光課長 県のほうで例えば、今、委員御意見がございましたとおり、香港であるとしますと、鹿児島県単独でセールスに行く機会ももちろんございます。あと熊本、宮崎、鹿児島で南九州広域観光ルート連絡協議会というのを持っておりますので、三県で行くこともございます。九州全体で行くこともございます。
そういう扱いといいますのは、もちろん委員御指摘のとおり、鹿児島で宿泊数が一泊でも二泊でもふえればいいと思います。ただ、やはり現地のセールスに行きますと、鹿児島の観光ポイントと隣県の観光ポイントを合わせて旅行商品を組んだほうが送りやすいという声もあるのは事実でございますので、やはり両にらみでいかざるを得ない。というのは、そういう南九州全体をめぐるツアーができないかと言われましたら、やはりそれは熊本、宮崎と協力してセールスすべきだと思っております。
というようなこともございますし、今度は、そういう取り組みもあるという中で、本県でやはり一泊、二泊ふやしていただけないかという取り組みももちろん続けております。委員申されました、いわゆる本県の拠点、霧島、鹿児島、指宿、これはいまだにやはり観光拠点としては揺るがないわけでございますけれども、これを例えば大隅、私でもまだ、ああこんなところがあったかと驚く毎日でございますけれども、そういう素材を見つけて、一つの拠点から二、三カ所、鹿児島県内の観光地を周遊していただく形のルートづくりを、これは海外にセールスするだけじゃなくて、県内のホテルの経営者の方々にも自覚していただいてアピールしていただこうと、県一体となってアピールしていただこうという取り組みを観光連盟とも連携してやっております。
そして、もう一つ加えて申し上げさせていただきますと、例えば香港あるいは上海とかにセールスに行きますと、まだまだ数の少ない屋久島へ行ってみようとか、奄美へ行ってみようというような方々がだんだん出てきております。これはどうしましてもさらに一泊していただくというセールスが必要でございます。本土内のそもそものルートを広げて周辺に広げる形と、やはり離島も魅力があります。甑島もございますし、そういう形でもう一泊できないかということは、鹿児島独自のセールスはまだまだ可能性があると思います。
70 ◯田之上委員 それでは、もう要望をいたしておきます。
今、課長に答弁いただいたとおり、これから商品の開発も考えていかなければならない課題があると思います。やはり県内の中で大隅という具体的な名を出していただきました。一つ、私は今回、霧島国際音楽祭も質問をさせていただきました。霧島国際音楽祭というのは世界のやはり音楽祭になったなということを非常に痛切に感じました。
といたしますと、ここに今度はジオパークを書いていただいております。ジオパーク、これも本会議で申し上げましたが、桜島に行きまして、桜島のあの姿を見たときに、博士でありますのでやはり非常にうまい説明をされる。雄大な桜島があのようになぜ見えるかというと、噴火の歴史において桜島が形成されてきているということも説明をいただきまして、このジオパークというのは今後、霧島と桜島・錦江湾二つあるわけでありますので、ここに列挙していただいております。
ぜひジオパークを主にしたような今度は宿泊を考えていただくようなことを強く要望をいたしまして、再度申し上げますが、ここの具体的に大隅から北薩、鹿児島、南薩、ずっと書いてあります。この施策の中で方向性あるいは特性も書いてあり、先ほど説明がありましたが、地域からのまたパブコメをやられるとか、あるいは意見交換をされるということでありますので、この特性のものをしっかりと練り上げていただくようにお願いを申し上げまして、終わります。
71 ◯倉野観光課長 先ほど、後ほど報告ということで、基準年の平成二十年の全国順位を申し上げませんでした。済みません、改めて申し上げます。
延べ宿泊者数で言いますと、平成二十年は全国二十二位、実は二十五年の統計も一緒でございます、二十二位。それから外国人延べ宿泊者数については、平成二十年は二十四位、今は二十位に上がっております。
以上です。
72 ◯き久委員 重なってしまいますけど、ちょっとまた数値目標について教えていただきたいんですけど、一ページの一つ目のほうは観光立県かごしま県民条例に基づく云々で基本方針骨子、もう一方のほうは鹿児島県観光振興基本方針の中の、最初のほうは八ページ、基本方針のほうは一ページの数値目標についてなんですけど、八ページのほうの上の段の数値目標の調整中というのは、二十七年から三十一年までの五年間ということでそれはこれから出していくと思うんですね。その下に参考として、観光庁宿泊旅行統計調査、二十五年一月から十二月、延べ宿泊者数五百八十六万二千四十人と、全国二十二位と、下が十八万ですね。それがもう一つの振興基本方針になりますと、これは二十六年度の目標ですよね、というふうに解釈をいたしますが、延べ宿泊者数五百五十万、実は去年の実績から比べると三十万ぐらい低く目標を立てているということになりませんかね、目標からすると。
そうしますと、普通でしたら、目標というのは年次ふやしていくというのが通例、もしくは前年度比ぐらいは考えるんでしょうけど、目標に対する算定基準がどういうことで五百五十万、去年は五百八十万ということなんですけどね。五百五十万にせざるを得なかった何らかの原因というか、要因があると思うんですけど、それか私の数値目標の解釈の仕方が違うのかですね、ちょっと疑問に思ったので教えていただければと思います。
73 ◯倉野観光課長 今、委員申されました、資料のほうの一ページをごらんになりまして、二十六年度の目標値五百五十万ということだと思います。
これは実は、現方針を立てますとき、二十二年度からの目標を立てますときに二十一年度に作業したものでございまして、二十年度の基準値を向こう五年間でどこまでふやすかということでございました。
その当時の延べ宿泊者数、この五百五十万人に相当するベースは、当時四百九十万人ちょっとでございました。これを過去、新幹線開業効果を乗り越えるというのが見えておりましたので、二十二年の途中でふえるだろうという様相を含めまして、さきに新幹線が通ったような東北地方とかそういうところの傾向を持ちながら、ただ、当時ちょうどリーマンショック等の経済の下降効果もありましたので、実は一〇%増というような数字を、いろいろ調整しながら出たんですけど、結論を言いますと一〇%と、だから五百万人のところが五百五十万人という。簡単ではないんですが、本当はいろいろ工夫しておるんですが、五百万人が五百五十万人という見かけになります。
ということで、それを目標に五年間頑張ろうとしておったところ、実は二十五年で五百八十万人という目標を超えてしまったと。ただ、累計ではございませんので、二十六年度も五百五十万を超えないといけないという目標で、これは途中の年次の数字が上回ったんですけれども、二十六年、多分急に落ちることはないと思うんですが。ということで、途中の年度では超えてしまったということでございます。だから、五年前の数字は、超えるための目標ではございますけれども、うまくあと一年残して達成できたということでございます。
74 ◯き久委員 わかりました。ふえていく分にはこれはいいことでありますので。ただ、五百五十万という基準の策定についての内容はわかりましたので、納得できました。去年五百八十万、外国人が十八万も来ていますので、これはまたふえるようにお願いいたします。
終わります。
75 ◯小園委員長 ほかにありませんか。
76 ◯たけ委員 先ほどから説明がある中で、産業遺産群、これも世界遺産に登録しようということですね。屋久島も自然遺産です。奄美もいよいよ世界遺産に登録し、沖縄までいくわけです。
こういう三つのルートの世界遺産というのがあるというところはほぼないと思うんです。台湾でも例えば、六、七年前はほとんど鹿児島ということは知らなかったけど、世界遺産ありますかと言われましたよ。世界遺産は全部ホームページで見られるし、これだったら行けるということですが、せっかく世界遺産ができ上がるということで、ゴールデン世界遺産ルート、これができ上がるので、その三つを一つにまとめて、それを全世界に売り込むと。ホームページも入れて、世界遺産ルートとしてですね。それをぜひやっていただきたいと思います。そうでないと、ばらばらに行っても、一つ一つよりも連携してやる、そして海でつながっていく、沖縄までつながっていく。
ですから、できたら屋久島、鹿児島、奄美の観光業界が一つになってネットワークをつくってやっていただければと思っていますので、今いろいろ説明はありますけど、ぜひ世界遺産ルートということを頭に入れてやってほしいことが一番です。
二番目は、よく言われているのは、鹿児島はいろんなものがあると、黒毛和牛も黒豚もカンパチもある、ウナギもある、お茶もある、焼酎もある、物すごい食の宝庫である。ただ言われているのは、宣伝が下手だということを私たちはよく聞くわけですが。
そこで、できたら、どこからそれを発信するか。大きな物産交流センターがあれば発信できるわけですけれども、ないわけですので、ぜひ情報発信する場をぜひつくってほしいと思うんです。そして特に、クロマグロでもカンパチでも卵をたくさん産むのは、世界一の魚の生産の最高の場所である我が鹿児島で、中国ではおいしい魚がとれないんですよ。日本の中でも特に鹿児島ですので、カンパチ、ブリなんかもあるんですけど、そういうのも入れて情報発信をぜひやっていただければありがたいと思います。
それから四つ目が、奄美大島というのは世界一の長寿、百歳以上の方々が物すごく多いわけですね。何で多いかということをもう少し真剣に考えることと、それから指宿のメディポリスもあるわけです。では、海外の人にどうやって売るかというと、こんなに世界一、長生きの方々が多いですよ、そしてこんなすばらしい医療がありますよということで、どこにもない、日本一のことを売り込むということが大事じゃないかと思います。
最後に、特に新幹線があるために鹿児島への修学旅行生は十万人を超えているわけですね。鹿児島は,こんなにすばらしい地域で、また新幹線があるということですので、ぜひリピーターに来てほしい。できたら、鹿児島に来たらカードを発行して、友好の何かしるしということでやってあげて、一回きりじゃなくて何回も来てもらう、また大人になってから来てもらうような仕組みをつくってほしいと思います。
また、屋久島おおぞら高校があるんですが、生徒が全国から毎年来るんですよ。その子たちがこれまで五年ぐらいで、トータルでもう二万人を超えています。その子たちを友好の民にすると、あと十年すると六万人になるんです。屋久島の人口は一万人ですから、六倍なんです。そういうリピーターをつくるという、そして拡大していくということを中にぜひ入れていっていただけたらと思います。
よろしくお願いします。
77 ◯倉野観光課長 五つほど、いろいろ御提案いただきました。
例えば、世界遺産の関係はそれぞれ盛り込んだつもりでございましたけれども、三つを連携するとまたさらにパワーアップというようなことは、大変魅力的な観光地だというふうに理解はしております。それで、文言的にさらにパワーアップできるような表現がないかということは検討させていただきたいと思います。
それから、食とか水産物の関係、どこから情報発信するか、あるいは売り方の問題を御指摘ございました。
この県民条例自体が行政、事業所、県民総ぐるみで取り組もうということになっておりますので、こういう方針でそれぞれ方向性はしっかり盛り込んでまいりまして、あとはどこどこがPRするという役割分担について、この方針に基づいていろいろな施策を打っていきたいと思っております。
それから、奄美の長寿、メディポリス等の健康の部分は盛り込ませていただいておりますが、それがうまく伝わるようなまた表現を考えたいと思います。
それから、リピーター対策、これも修学旅行、うちの県はふえております。ということで、おもてなし、中央駅に着いたときにおもてなしのセレモニーはやっておりますし、引き続き、来ていただいた関西、関東、福岡あたりの旅行会社等あるいは高校等には繰り返しセールスを行っておりますので、つながりを続けていくような取り組みは継続したいと思っております。
ありがとうございました。
78 ◯上野委員 おもてなし、おもてなしという形の中で私はいつも思うんだけれども、やっぱりタクシーですね。鹿児島のタクシーは、乗ると、ぶすっとしっせえ、こちがらにこにこ笑って話をして、釣りも十円でも二十円でも、もうよかどと言うと、ありがとうなとそれで終わるわけですよね。
だから、やはり新幹線ができましたときに、福岡のタクシーに乗った時、お客さんはどこですかと話しかけられて、鹿児島ですと言ったら、福岡のタクシーは努力をしていますよというような話を聞いたとき、福岡のほうが徹底したおもてなしの気持ちがあるのを感じたですよね。
ところが、今、我々がお客さんをおもてなししようとする中で、やはりタクシーというもののしつけと、言い方が悪いかわかりませんけれども、ひとつタクシーの方々とも連携をとって、勉強をして、ちょっとお客さんにもよく言っくいやいなというような形。例えば、私は今、鹿児島のタクシーに乗りますと、へが降ってがっつい困ったもんじゃと言われるから、鹿児島は桜島の灰が降るから鹿児島ごあんさを、という私はそういう言い方をするんですけどね。その辺がやはり私だけのことかわかりませんけれども、やっぱりタクシーという形のおもてなしをもう少し勉強していただくならばありがたいなというふうに思っているんですけど、いかがでしょうかね。
79 ◯倉野観光課長 陸路にしましても、空路にしましても、場合によってはタクシーの運転手さんという方が観光客にとりましては一番初めに接する県民、最後に別れを告げる県民というシチュエーションになることが多うございます。そういうふうに考えております。
ということで、観光連盟とも連携しまして、こういう関係業者のおもてなし研修を行いましたり、あるいは大変おもてなしのすぐれておられた方々を、まごころ県民表彰というのがございまして知事表彰でございますけれども、これをタクシーの部門ももちろん加えておりまして、年に一人ぐらいずつ表彰される、かなり功績のあるタクシーの運転手さんもいらっしゃいます。
確かに第一印象、最後の印象は大事だというふうに思いますので、そういう制度は続けていきますし、先ほど申し上げました、まごころ体験だよりという投函していただくはがきには、今、委員おっしゃいました、対応が悪かったとかいうような意見もあります。褒めていただく意見もございますので、そういう個別個別のケースは大変参考になるかと思っております。そういう使い方をしてまいりたいと思います。
80 ◯小園委員長 ここで、昼食等のため暫時休憩いたします。
再開は、おおむね午後一時十五分といたしますので、よろしくお願いします。
午後零時 一分休憩
────────────────
午後一時十五分再開
81 ◯小園委員長 再開いたします。
82 ◯大塚漁港漁場課長 午前中、失礼いたしました。
午前中、下鶴委員から御指摘のありました補正予算の分担金及び負担金と委託料についてでございます。
十一億四千七百一万二千円の増額補正のうち、分担金及び負担金の三千六百四十一万八千円は、全て市町村の負担金でございます。また、委託料の一億八千九十万円のうち一億四千五百万円につきましては、水産基盤機能保全事業において、今年度から航路や泊地などの水域施設が補助対象に追加されましたことから、これらの機能保全計画の策定に必要な委託料を今回計上したものでございます。残りの三千五百九十万円につきましては、通常の測量や設計等に必要な委託料を計上したものでございます。
以上です。
83 ◯小園委員長 それでは、午前中に引き続きまして、特定調査事項の質問をよろしくお願い申し上げます。
84 ◯酒匂委員 三点ほどお聞きしますが、まず一点目が、観光消費額というのが以前から数字があると思うんですね。以前は県民手帳にもあったと思うんですが、今はちょっとないようなんですが、これの扱いといいますかね、これは観光の分野でいう指標ではどういう評価というか、どういう位置づけであるんだろうかなと思いまして。手帳からも消えましたし、こういう目標的な指標にも今は入っていないという中で、裾野の広い総合産業と観光が言われる中で、観光全体の推移を見る場合に、この観光消費額というのはどういう位置づけであるのかなと思いましてですね。また、観光消費額の推移についてももしわかっていれば教えてください。
85 ◯倉野観光課長 観光消費額につきましては、委員今申された媒体には載っておりませんが、十月になるかと思われます、国の観光庁の統計を使いまして、それを県の地域別あるいは県独自の指標に置きかえる観光統計を十月に毎年一回公表しております。今、作業中でございますが。それは、宿泊者数とか外国人の宿泊者数というものだけじゃなくて、今申されております消費額を県独自に調査をかけまして、これは主な観光地とかそこにいらっしゃる方々に聞き取り調査をするサンプル調査でございます。一人当たりの消費額、その場で申された消費額を観光宿泊者数に置きかえまして、一人当たりの消費額を出すというものでございます。これは毎年一回観光統計として公表はしております。
直近を申しますと、平成二十五年の調査が暫定値ですが、一千九百九十億円、その前の二十四年が一千二百六十八億円、二十三年が一千一百億円、二十二年が一千七百億円などと増減がかなりあります。宿泊者数の増と違う動きをしております。これは、サンプル調査という制限、限界があることと、あと一人当たりの消費額が何千円か影響しますと、かなり影響してくるようなデータになっておりまして、この指標を目標に使うという御意見も幾つかあることは事実でございますが、午前中も答弁申し上げたとおり、実際の観光かごしまの施策の実現に向けた指標としてどう使えるかというのを今後、検討せざるを得ないと思っております。