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  1. 鹿児島県議会 2013-12-10
    2013-12-10 平成25年文教警察委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-18
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        ………………………………         午前九時五十八分開会        ……………………………… ◯き久委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから文教警察委員会を開会いたします。  当委員会に付託されました案件は、議案第一一一号平成二十五年度鹿児島県一般会計補正予算(第三号)のうち、教育委員会関係など、議案三件及び陳情四件であります。  ここで、審査日程など協議のため暫時休憩いたします。         午前九時五十九分休憩      ────────────────         午前十時    再開 2 ◯き久委員長 再開いたします。  審査日程につきましては、お手元に配付しております審査日程案のとおり進めてまいりたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 3 ◯き久委員長 御異議ありませんので、そのように進めることに決定いたしました。  それでは、ただいまから警察本部関係の審査を行います。  初めに、議案第一一二号鹿児島県職員の給与に関する条例及び鹿児島県地方警察職員の給与に関する条例の一部を改正する条例制定の件を議題といたします。  まず、杉山警察本部長に総括説明を求めます。 4 ◯杉山警察本部長 それでは、県内の犯罪情勢等について説明申し上げます。  なお、数値につきましては、お断りしない限り本年十月末現在となっておりますので、御了承いただきたいと思います。  あけていただいて、初めに資料一ページをごらんください。
     全刑法犯の認知件数は七千八百四十九件で、前年同期と比べ千三十四件減少しております。  殺人、強盗等の重要犯罪の認知件数は八十二件で、前年同期と比べ八件増加しております。  検挙件数は、屋久島町永田における放火殺人事件や姶良町平松における女性殺人事件等六十八件で検挙率は八二・九%となっております。  めくっていただいて、資料二ページをごらんください。  侵入盗、自動車盗等の重要窃盗犯認知件数は八百六十六件で、前年同期と比べ百九件減少し、検挙率は五二・〇%となっております。  今後とも、重要犯罪、重要窃盗犯等の悪質犯罪の検挙に向け、捜査を推進してまいります。  次に、知能犯罪の取り締まりであります。  右の資料三ページをごらんいただきたいと思います。  知能犯罪の認知件数は百八十九件で、前年同期と比べ二十一件増加しており、検挙件数は百一件、検挙率は五三・四%となっております。  主な検挙事件としましては、県立大島病院発注の公共工事に絡む官製談合防止法違反事件や鹿児島市を犯行拠点とする被疑者グループによる特殊詐欺事件等があります。  振り込め詐欺等の対面による詐欺行為を伴わない詐欺事件の認知件数は、振り込め詐欺事件が十六件、被害総額が約八千五百万円、金融商品等取引ギャンブル必勝情報提供等をめぐるその他のものが二十三件、被害総額は約二億円であり、いずれも大幅に増加しております。引き続き諸対策を推進してまいります。  次に、組織犯罪についてでございます。  めくっていただいて、資料四ページをごらんいただきたいと思います。  まず、暴力団組員等の検挙状況であります。  傷害や詐欺、覚醒剤事犯等で八十人を検挙しております。そのうち、小桜一家関係者が二十九人であるのに対し、山口組関係者二十八人を含む県外に本拠を置く暴力団組員等が四十八人であります。この両者は勢力も拮抗しており、きっかけがあれば、小桜一家と県外に本拠を置くこれら暴力団との抗争事件の発生も懸念されるところであります。  県警察といたしましては、暴力団等犯罪組織の動向に注目しながら、取り締まりを強化しているところです。  また、暴力団排除活動の推進を図るため、県内各自治体や企業に対して、暴力団排除条項の整備を申し入れております。  今後とも取り締まりを強化するとともに、県民や関係機関・団体と一体となった暴力団排除活動を展開するなど、暴力団対策を推進してまいります。  次に、銃器でありますが、拳銃一丁を押収しておりますが、暴力団関係者からの押収はありません。他県では、暴力団関係者等による銃器使用の凶悪事件が発生しており、今後も拳銃等銃器の摘発に向けて取り締まりを推進してまいります。  薬物事犯でありますが、覚醒剤事犯暴力団関係者を含めて五十人検挙し、約三・二グラム押収しており、大麻事犯につきましては、少年一人を含む八人を検挙し、約百二十二グラムを押収しております。  薬物密輸事件の水際での阻止のため、税関や海上保安庁等関係機関と緊密な連携を図るとともに、末端乱用者の摘発にも重点を置いた取り締まりを推進してまいります。  また、薬物乱用防止対策として、引き続き関係機関・団体と連携して、街頭キャンペーンの実施など、積極的な広報啓発活動に努め、脱法ドラッグを含む薬物の危険性、有害性についての正しい知識の周知を図ってまいります。  次に、配偶者からの暴力事案やストーカー事案等についてであります。  右の資料五ページをごらんください。  まず、配偶者等からの暴力事案、DV事案についてであります。  相談件数は二千二百三十六件で、昨年同期と比べ四百六十二件減少しており、傷害や器物損壊等で三十九件を検挙しております。  ストーカー事案の相談件数は千二百五十四件で、昨年同期と比べ五百十五件減少しており、ストーカー規制法違反等で二十件を検挙しております。これらの事案に対しては、事件化や支援を引き続き行ってまいります。  子供に対する声かけ・つきまとい事案は百五十一件で、昨年同期と比べ二十四件減少しております。子供に対する声かけ事案等は、性犯罪等に発展するおそれもあることから、県警あんしんメール等による情報発信や、子供見守り活動等への積極的参加を呼びかけるなど、注意喚起を図ってまいります。  次に、少年非行の概況についてでございます。  めくっていただいて、資料六ページをごらんください。  検挙した刑法犯少年は四百四十八人で、前年同期と比べ十九人減少しており、刑法犯総検挙人員に占める少年の割合は一九・四%となっております。  刑法犯少年の中で、放火等の凶悪犯の検挙は三人で、前年同期と比べ二人増加し、万引き、自転車盗等の窃盗犯は三百三十六件で、前年同期と比べ二十一人減少しております。罪種別で見ますと、窃盗犯の占める割合が七五・〇%となっております。  一方、非行の前兆とも言われる飲酒・喫煙等の問題行動で補導された不良行為少年は四千六百五十二人で、前年同期に比べ八百四十七人減少しております。  行為別では、喫煙が二千二百八十六人で四九・一%、次いで深夜徘回が千七百十人で三六・八%となっております。学職別では、高校生が千二百八十五人で二七・六%と最も多く、次いで無職少年が千二百二十人で二六・二%、有職少年が千二百十人で二六・〇%となっております。また、行方不明者として届け出を受理した少年は二百五十八人で、前年同期に比べ七人減少しております。  動機別で見てみますと、家庭不和・叱られてが百十一人で四三・〇%、次いで、放浪癖・遊び癖が四十八人で一八・六%、学校嫌い・成績苦等が二十人で七・八%となっております。引き続き、関係機関・団体との連携を一層強化し、少年の非行防止と保護活動を推進することとしております。  次に、交通事故の状況であります。  右の資料七ページをごらんください。  発生件数は七千六百八十五件、死者数は七十三人、傷者数は九千百七十二人となっており、前年同期に比べ発生件数は百五十八件、傷者数は二百九十六人、それぞれ減少しておりますが、死者数は十七人増加しております。  なお、十二月九日昨日付で見ますと、発生件数が八千六百十九人、マイナス二百二十二、死者数が八十五人、昨年対比プラス九、傷者数が一万二百六十七、昨年対比マイナス三百九十五といった数字になっております。  死亡事故の特徴といたしましては、原因別では第一当事者の前方不注意によるものが二十二件と最も多く、次いでハンドル等の操作不適によるものが十八件と、いわゆる運転の基本の不遵守が原因である事故が約半数を占めています。  年齢別では、高齢者が約半数の四十二人で前年より一人増加しておるわけでありますけれども、二十五歳から六十四歳、壮年層でありますが、ここは二十二人ということで十一人の増加となっております。  状態別では、歩行中が二十七人、自動車運転中が二十六人で、この二つで全体の約七割という形になっております。  歩行中死者二十七人のうち、十八人は夜間歩行中で、うち十七人がいずれも夜光反射材は着用しておらず、加害者側の車両のライトは全て下向きの状況でありました。  また、例年、秋から年末にかけ、薄暮時や夜間における交通事故が多発する傾向にあることから、交通指導取り締まりなどの街頭活動を強化するほか、夜光反射材の着用促進など関係機関・団体と連携した交通事故防止対策を推進しております。  次に、飲酒運転による交通事故でございます。  めくっていただいて、八ページをごらんください。  発生件数は七十六件、死者数は十一人で、前年同期に比べ発生件数は七件、死者数も八人増加という形になっております。  飲酒運転の検挙は、酒酔い運転が九件、酒気帯び運転が三百九十五件の計四百四件で、前年同期に比べ十九件増加しております。本年は、十一月中を飲酒運転根絶強化月間として関係機関・団体と連携して広報の強化に努め、県民の飲酒運転防止に向けた機運の醸成を図るとともに取り締まりを推進してまいりました。  その結果、この十一月の月間中、飲酒運転事故は七件で、前年同期と比べ七件減少しております。  今後とも、県民の飲酒運転防止の機運醸成と取り締まりを徹底するなど、飲酒運転根絶に向けた対策を推進してまいります。  次に、暴走族等の検挙状況でございます。  右の資料九ページをごらんください。  県内の暴走族グループは二グループ、構成員十三人、その他未加入者百九十八人の合計二百十一人を把握しております。  暴走族構成員暴走志向者の検挙状況は、道路交通法違反等で四百五十一件、四百三十八人を検挙しており、前年同期に比べ検挙件数は二十件増、検挙人員は四人の減少となっております。  暴走行為に係る一一〇番通報は、前年同期に比べ二件増加の百八十件であり、依然として単独や少人数によるゲリラ的爆音暴走等も発生していることから、引き続き取り締まりを行うとともに、関係機関・団体と連携し、地域ぐるみ暴走族追放運動を展開して、暴走行為の根絶に努めてまいります。  次に、災害発生状況についてでございます。  めくっていただいて、資料十ページをごらんください。  県内では、本年十月の台風二十四号を初めとする風水害により一人が負傷したほか、住家の全壊、半壊、一部破損等、多数の被害が発生しております。  また、火山活動では、霧島山新燃岳が本年十月に噴火活動の沈静化に伴って、噴火警戒レベル三の入山規制から、レベル二の火口周辺規制に引き下げられておりますが、桜島につきましては、昨日十二月九日現在で八百二十三回の爆発的噴火を記録するなど、依然として活発な活動が続いているところであります。  県警察といたしましては、自治体が行う総合防災訓練離島防災訓練等のほか、国主催の原子力防災訓練にも参加し、関係機関との連携を強化するとともに、県警独自の災害警備訓練を実施して対処能力の向上に努めたところであります。  今後とも、自治体関係機関等との連携を図りながら、災害発生時の迅速・的確な警備活動が行えるよう各種訓練等に努めてまいりたいと思います。  次は、テロ対策でございます。  最近の国際テロ情勢を見ましても、厳しい情勢に変わりはないことから、国内におけるテロの脅威につきましても依然として予断を許さない状況にあるものと考えております。  このため、県警察では、川内原子力発電所の警戒警備を強化しているほか、石油備蓄基地新幹線発着駅、空港等の重要防護施設につきましても、引き続き警戒警備体制をしいて、テロやハイジャックの未然防止に万全を期すこととしております。  最後に、今議会に提案しております議案についてでございます。  右の資料十一ページをごらんください。  今議会に提案しておりますのは、鹿児島県職員の給与に関する条例及び鹿児島県地方警察職員の給与に関する条例の一部を改正する条例制定の件であります。  詳細につきましては、警務課長から御説明申し上げます。  以上をもちまして、私からの説明とさせていただきます。 5 ◯き久委員長 ただいま、総括説明が終わりましたが、警察本部長の総括説明に対する質疑につきましては、県政一般でお願いいたします。  次に、議案について、今村警務課長の説明を求めます。 6 ◯今村警務課長 議案第一一二号鹿児島県職員の給与に関する条例及び鹿児島県地方警察職員の給与に関する条例の一部を改正する条例制定の件について御説明いたします。  議案書は六ページ、七ページ、議案等説明書は一ページでございますが、説明につきましては、議案等説明書により御説明申し上げます。  この条例案は、人事委員会の平成二十五年十月三日付の報告等に鑑み、本県警察職員の給与制度を国家公務員に準じて改めるため、所要の改正をしようとするものでございます。  国家公務員については、昨年の人事院勧告において、五十歳代後半層における官民の給与差が相当程度存在しているという状況にあり、世代間の給与配分を適正化する観点から、五十歳代後半層における給与水準の上昇をより抑える方向で昇給制度の見直しが勧告されたところであります。  この勧告を踏まえまして、本年六月に一般職の職員の給与に関する法律が改正され、平成二十六年一月一日から実施することとされたところでございます。  本県におきましても、昨年及び本年の人事委員会勧告及び報告において、国家公務員の措置に準じて改正する必要があるとされたことを踏まえ、国に準じた所要の改正を行うものでございます。  改正内容につきましては、具体的に申し上げますと、五十五歳を超える職員の昇給について、標準の勤務成績では昇給しないこととし、B区分、特に良好の場合には、現行三号給から一号給に、A区分、極めて良好な場合には、現行四号給以上が二号給以上の昇給にそれぞれ抑制されることとなります。  施行期日につきましては、国と同様に平成二十六年一月一日からとしております。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 7 ◯き久委員長 説明が終わりましたので、議案に対する質疑をお願いいたします。 8 ◯堀之内委員 これは、対象者は何人ぐらいいらっしゃるわけですか。 9 ◯今村警務課長 対象につきましては、五十五歳を超える職員、これが本年度末で警察官が四百三十六名、一般職員が四十三名の合計四百七十九名となっております。ただし、これにつきましては、現在、最高号給到達者、つまり一級から八級、九級とあるんですけれども、その中での最高号給に達している者については除外されるとなっておりますので、実際の対象人員は、警察官が四百三十六名の中から最高号給到達者三百十一名を引いた数の百二十五名、それと一般職員につきましては、四十三名のうち最高号給到達者が二十九名おりますので四名(後ほど「十四名」に訂正の発言あり)、合計の百二十九人(後ほど「百三十九人」に訂正の発言あり)が対象になるものと思われます。 10 ◯堀之内委員 これは、平成二十六年一月一日で施行されたとして、全体の金額はどのくらいの金額になるんですか。 11 ◯今村警務課長 全体の金額については試算をしておりませんけれども、大体、最高号給到達者の手前の方たちですので、五十五歳以上ですから、一号給、これが平均で大体五百円でございます。なので、四号給から二号給ということになりますので、最高でも約千円ちょっとというようなことになると思います。 12 ◯吉野委員 休憩してください。 13 ◯き久委員長 暫時休憩いたします。         午前十時二十一分休憩      ────────────────         午前十時二十一分再開 14 ◯き久委員長 再開いたします。 15 ◯今村警務課長 大変失礼しました。  百二十五足す十四の百三十九名でございます。 16 ◯青木委員 議案書を見ますと、警察本部長人事委員会と協議して定める職員にあっては、五十六歳以上の年齢で、警察本部長人事委員会と協議して定める者となっていますけど、これはどういう職階の人たちですか。 17 ◯今村警務課長 これにつきましては、地方公務員法の第八条で人事委員会の権限としまして、県職員全体の給与に関する管理というような規定がございます。常にこういう給与に関しては、任命権者、要するに警察本部長人事委員会が協議するとなっておりまして、こういう条例の中でこういう規定ぶりをしておりまして、これを受けまして、規則で具体的にはうたうということになっております。 18 ◯青木委員 警察本部長人事委員会と協議して定める職員というのは、どういう人たちなんですか。 19 ◯今村警務課長 警察職員には、警察官、一般職員、それぞれおります。それで、公安職の適用を受ける職員、それと行政職の適用を受ける職員、それと海事職の適用を受ける職員、それと研究職の適用を受ける職員、これらあたりを指すものと考えます。 20 ◯き久委員長 よろしいですか。 21 ◯青木委員 はい、わりました。 22 ◯き久委員長 ほか、質疑はありませんか。
       [「なし」という者あり] 23 ◯き久委員長 ほかにありませんので、これで議案に対する質疑を終了いたします。  それでは採決に入りますが、議案第一一二号につきまして取り扱い意見をお願いいたします。 24 ◯吉野委員 議案第一一二号につきましては、昇給制度の見直しに伴う五十五歳を超える警察職員について、昇給を原則停止するものであります。  国においては、平成二十四年の人事院勧告に基づき、平成二十六年一月から五十五歳以上の国家公務員の昇給を原則停止することとされており、既に改正給与法が成立しています。  また、県においては、昨年、人事委員会から国家公務員の措置に準じて改正する必要があるとの勧告がなされており、本年の人事委員会報告にも昇給・昇格制度の見直しについては、昨年の人事委員会の勧告を踏まえ対応する必要があるとの内容が盛り込まれているところであります。  このような状況を踏まえ、今回の条例改正案は、本県警察職員の昇給制度を国家公務員に準じて改正するものであり適当と認められますので、原案のとおり可決ということでお願いいたします。 25 ◯青木委員 私も可決でお願いをいたします。 26 ◯き久委員長 ほかに御意見ありませんか。    [「なし」という者あり] 27 ◯き久委員長 それでは、議案第一一二号につきまして、採決いたします。  ただいま、議案第一一二号につきましては可決との御意見がありましたが、原案のとおり可決すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 28 ◯き久委員長 御異議なしと認めます。  よって、議案第一一二号につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  以上で、議案の審査を終わります。  続いて、陳情の審査をお手元の請願・陳情文書表により行います。  継続分の陳情第四〇一九号を議題といたします。  なお、陳情第四〇一九号は、委員会への付託日から一年を経過しておりますことから、請願・陳情処理要領第八条の規定により、採択もしくは不採択の結論を出すように努め、結論を得られない場合は、審査未了の扱いをすることができるとなっておりますので、審査未了の扱いについても審査いただきますよう、よろしくお願いいたします。  それでは、その後の情勢の変化などにつきまして、生活環境課長の説明を求めます。 29 ◯赤間生活環境課長 陳情第四〇一九号風俗営業の深夜時間延長に関する陳情書に対する状況説明をいたします。  本県における午前一時まで風俗営業を営むことが許容される特別な地域である営業延長許容地域につきましては、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の定めに基づき、政令で定める基準に該当する鹿児島市、薩摩川内市、鹿屋市及び奄美市の一部の地域が同法施行条例により定められております。  政令で定める基準では、店舗が多数集合し、かつ、風俗営業、深夜酒類提供飲食店営業及び興行場営業の営業所が一平方キロメートルにつき、おおむね三百カ所以上の割合で設置されている地域で、かつ、住居集合地域、その他の地域のうち住居が相当数集合しているため、深夜における当該地域の風俗環境の保全につき、特に配慮を必要とする地域に隣接する地域でないこととなっておりますことから、同法施行条例におきまして四地域が指定されております。  風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律を所管する警察庁に対し、本件陳情内容を伝えた上で、営業延長許容地域に係る政令の基準の見直しについて引き続き確認しておりますが、現在のところ改正に向けた具体的な動きはないとの回答を受けているところであり、政令の基準の見直しがない限り、当該地域における風俗営業の時間延長は困難であると考えられます。  以上で、説明を終わらせていただきます。 30 ◯き久委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 31 ◯青木委員 陳情者が求めている深夜時間延長というのは、伊佐市全体のことを要望しているんでしょうか。何か伊佐市の中の特定のエリアを考えているんでしょうか。その辺は把握しておられますか。 32 ◯赤間生活環境課長 全体なのか一部なのか、把握はしておりませんけれども、全体としても、一部としても該当しないということでございます。 33 ◯青木委員 該当しないというのは大きく二つ要件があると思うんです。一平方キロ内に三百カ所以上の割合があるかどうかと、もう一つは、住居地域などの周辺環境が良好な関係、環境を保つためという二つあるんですけど、この場合は、どっちも該当しないんですか。それとも、三百カ所以上というものが該当するんですか。 34 ◯赤間生活環境課長 今、委員がおっしゃられたとおり、前半部分のその三百カ所以上というものが該当しないということになります。 35 ◯青木委員 陳情は伊佐市なんですけれども、県内で鹿児島市、鹿屋市、奄美市以外で、警察に陳情という形のこういう書式ではなくて、各警察署に、時間延長はできないかという相談といいますか、要請というのは、他の町ではないでしょうか。 36 ◯赤間生活環境課長 現在のところ、この陳情以外には一応聞いてはおりません。(「わかりました」という者あり) 37 ◯き久委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 38 ◯き久委員長 ほかにないようですので、質疑を終了いたします。  それでは採決に入りますが、まず、取り扱い意見をお願いいたします。  なお、審査未了の扱いとする場合は、その旨を申し述べてくださるようお願いをいたします。 39 ◯吉野委員 陳情第四〇一九号は、風俗営業の営業時間延長に関する陳情書であります。  風俗営業の営業時間については、法律及び政令の規定に基づき、午前一時まで延長できる地域を条例で定めています。所管する警察庁においては、現時点で政令で定める基準の緩和に関して、改正の予定はないということであります。陳情の趣旨にあるような営業時間の延長につきましては、県独自の判断では対応できないため、政令の基準の見直しがなされない限り、現段階で実現は困難と考えられます。  本陳情につきましては、これまで国の動向等を見守ってきたところですが、委員会付託から一年を経過しておりますことから、審査未了の取り扱いでお願いいたします。 40 ◯青木委員 この陳情は、政令で定める基準の緩和が見通せないという、今、吉野委員の御意見もありました。私どもも、その点から、この陳情の要望はなかなか実現が難しいものと思われますので、審査未了の手続をお願いいたします。 41 ◯き久委員長 ほかに御意見ありませんか。    [「なし」という者あり] 42 ◯き久委員長 陳情第四〇一九号につきましては、審査未了との御意見ですが、審査未了の扱いとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 43 ◯き久委員長 御異議ありませんので、陳情第四〇一九号につきましては、審査未了の扱いとすることに決定いたしました。  以上で、陳情の審査を終了いたします。  次は、県政一般であります。  まず、先般、実施いたしました熊毛地区の行政視察に関しまして、委員の方から御意見、御質問等がありましたらお願いいたします。 44 ◯桑鶴委員 種子島警察署に行ったときに、ロケット打ち上げの時期の警備の体制を少しお伺いしたんですけれども、県警本部全体でそれぞれのところから応援を仰いで対応していますという話です。それぞれ何かあったときの応援体制というか、どっかの人員を何名割いてどこに張りつけてというものや、あるいは、例えば災害が起こったときに、警察からそれぞれ対応を図られると思うんですけど、そういう対応方のマニュアルというのはでき上がっているんですか。 45 ◯郡山警備課長 種子島のロケット打ち上げもそうでございますけれども、県内の各地で大量の警察官の動員が必要となった場合には、基本的に県の機動隊、それから管区機動隊という警備部隊がおります。これにプラスしまして、各ブロック、例えば鹿児島ブロック、南薩ブロック等々ありますけれども、各ブロックに第二機動隊というのを各警察署の署員で編成しているところであります。こういった部隊の運用、集中運用という形で対応しているというところであります。  したがいまして、種子島のロケット打ち上げの警備に関しましても、そういった部隊の集中運用で対応しているといったようなところでございます。 46 ◯桑鶴委員 もう一つ、南種子の駐在所を統合して一カ所にするということになっています。茎永の駐在所に行きましたら、まだ新しくて立派なんです。それで、もう一つは、ロケットなどの打ち上げの時期に、あそこの場所は、ロケット基地に入るゲートといいますか、一番肝心なところに位置していると思うんですけれども、統合して、上中に恐らく交番として位置づけられると思うんですが、何かそういったときのための活用策、あるいは住まいとして、交番の警察官の住居として活用しながら、その打ち上げの時期の何かの活用策とかというのは考えていらっしゃるんですか。 47 ◯隈元地域課長 今、御質問の茎永等の駐在所ですけれども、南種子駐在所が統廃合されますけれども、現在のところは茎永、島間、西之駐在所について、警察署で検討中となっております。 48 ◯桑鶴委員 まだ全く検討中と、何ら方向性も出ていないということですか。地域から何かその活用策とか何とか要望など上がっていないんですか。 49 ◯隈元地域課長 まず、地域課から警察署に、再編後の活用についてはこうしてくださいなど、そういう指示はしておりません。警察署で、公舎化や立ち寄り所にしたい等、要望があればそういう方向で検討してくださいということで、南種子の茎永等につきましては、現在、警察署においても検討中でございます。 50 ◯桑鶴委員 実際に統合される期限はお決まりですか。 51 ◯隈元地域課長 後ほど説明しますけれども、南種子地区につきましては、平成二十九年三月に統廃合予定でございます。それまでは、現在、茎永、島間と西之駐在所等に住んでいる警察官は、そこに居住すると、それ以降のことにつきまして、現在検討中ということでございます。(「わかりました。」という者あり) 52 ◯瀬戸口委員 それぞれ近年、やはり駐在所のサポートをするというか、地域住民の方々が駐在所管内の連絡協議会ということで、一緒になっていろいろな安心・安全の取り組みをされているのがよく見られるんですが、その熊毛においてはそういう協議会があるんですか。それと、もしあるとして、県内の駐在所が交番化されたところでも結構なんですが、その連絡協議会自体というのは、どうなっていますか。 53 ◯隈元地域課長 交番・駐在所連絡協議会について御質問ですけれども、交番・駐在所連絡協議会といいますのは、所管区内の住民等の意見・要望等を広く聴取しまして、相互に検討・協力することにより、安全で平穏な地域社会の実現を図ることを目的として開催する会議でございます。  出席者は、地域の各界各層から選出された委員で構成されております。  委員の数につきましては、所管区の実情に応じまして、おおむね十名程度としております。  なお、県下の駐在所連絡協議会につきまして、平成二十五年十月末現在で二百三十設置されております。おおむね年四回開催を義務づけております。 54 ◯瀬戸口委員 それぞれ駐在所があったわけですが、今後、交番化になってきますと、南種子は四つが一つになっていくということで、心配してるのは、今までそういう駐在所の協議会が交通安全協会ではないが、だんだん弱体化していくんじゃないかと危惧するんですが、その辺の対応というのはやはり考えていますか。 55 ◯隈元地域課長 これまで再編されて、駐在所を統廃合しまして交番になったところもありますけれども、そこにつきましては、それぞれの駐在所の管内から何名という形で出て、また連絡協議会も再編し直しております。それで、多くの方から意見が聞けるようにということで、廃止された駐在所の管内から何名、何名と平等になるように編成して協議会を開催しております。 56 ◯き久委員長 よろしいですか。 57 ◯瀬戸口委員 はい、わかりました。 58 ◯青木委員 種子島にお伺いしたときに、偶然でしたけれども、公安委員のお一人が巡視といいますか、巡回をされているということでびっくりしたんですけど、公安委員の方々というのは、定期的に各警察署を巡視・巡回するというようなことがあるんでしょうか。  それから、頻度としてどのぐらいの頻度でお出かけになるのかと思うんです。今回初めて、公安委員の方がやはり現場に行かれるんだということが改めてわかったもんですから、お聞きをしたいと思います。 59 ◯薗田相談広報課長 公安委員会の委員は、警察署の協議会というのが各署にございまして、この協議会の会員、これは公安委員会が委嘱することになっております。警察のいろいろな意見等を述べる諮問機関の会員を選定するのが公安委員会でございます。そういう委員会の会議状況等を視察すると、そういう目的で各警察署を視察をしているという現状でございます。 60 ◯青木委員 公安委員の皆さん方は、警察署協議会の委嘱や、その会議の視察をされるときに、警察署も視察をされるということなんですか。 61 ◯薗田相談広報課長 そのとおりでございます。 62 ◯青木委員 そうすると、その公安委員の皆様方は、そういう視察の成果というのは公安委員会の中で生かされているもんですか。 63 ◯安山警務部参事官 おっしゃるとおりでありまして、各警察署の警察署協議会でいただいた意見というのを、県公安委員会に生かすようにしているところでございます。(「ありがとうございました」という者あり) 64 ◯き久委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 65 ◯き久委員長 ほかに質問がないようですので、行政視察につきましては、これで終了いたします。  ここで、警察本部から説明事項があります。  先ほどと重複しますが、改めて、継続検討地域に対する再編整備の実施について、地域課長から説明を受けたいと思います。 66 ◯隈元地域課長 継続検討地域に対する再編整備の実施について、説明させていただきます。  平成二十四年二月に策定しました鹿児島県警察における地域警察の体制強化に向けた再編整備計画において、継続検討地域としていた鹿児島西署管内、吉田地域、指宿署管内、開聞地域、種子島署管内、南種子地域につきましては、三地域とも計画どおり実施することといたしましたので御説明いたします。  まず、再編計画についてでありますが、吉田地域が平成二十七年三月に吉田北駐在所と吉田駐在所を廃止・統合して吉田交番を新設いたします。開聞地域が平成二十六年三月に川尻駐在所を廃止して指宿南交番に統合いたします。南種子地域が平成二十九年三月に南種子駐在所、茎永駐在所、島間駐在所及び西之駐在所を廃止・統合して南種子交番を新設する計画であります。  他の地域も含め、昨年一年間検討を行う中で、この三地域につきましては、十分な賛同等を得られたと言えない状況にありましたことから、今年十二月をめどに検討を続けることとし、各種会合や個別説明等を通じ、説明や対話を繰り返し実施して、住民の理解の確保に努めてまいりました。  その結果、住民の中には、駐在所がなくなり警察官が減らされる、巡回連絡がなくなると誤解している方や、地域のつき合いを重視し、意見を言うことや賛成の意見を明確にできないといった方も少なくないことがわかり、再度、詳細に説明することによって理解を示す方が大幅に増加しましたことから、今回、三地域とも計画どおり再編を実施することといたしました。  本計画の終了は、平成三十一年三月を予定しており、最終的には、駐在所を百九十八施設から九十三施設に統廃合し、交番を五十九施設から七十二施設に増設することとしており、各年度ごと計画に従い進めてまいります。  計画実施に当たりましては、地域との親和性や連帯感の向上に配意しながら、地域住民にとって、目に見える形で安全・安心を提供し、引き続き地域住民の良好な関係を保持するとともに、その安心感の醸成に努めてまいりますので、再編整備に対する御理解、御協力をよろしくお願いいたします。  なお、平成二十四年四月から既に五十の駐在所を廃止しており、約六十名の地域警察官を交代制勤務に組み入れ、パトロール活動を強化しているところでありますが、住民の方から、最近、パトカーの姿をよく見かけるとの評価をいただいております。  今後とも、犯罪の予防、早期検挙及び住民の方々に安心を得ていただくためのパトロール活動の強化に努めてまいります。  以上で、説明を終わります。 67 ◯き久委員長 説明が終わりましたが、この件につきまして、質問がありましたらお願いいたします。 68 ◯永田委員 再編整備計画について御説明をいただきましたけれども、私、西署管内に住んでおりますので、西署の方々から吉田の再編整備計画については再三御説明もいただいて、そして努力してこられたんだということは、もう十分理解しているつもりです。ただ、このほど、再編整備計画をまとめたということで、校区運営審議会というところで説明をされたやにお聞きいたします。そのときの出席者の方々から相談がありまして、校区運営審議会の出席者の方々が、ほとんど一〇〇%近くということでした、反対しているといったようにお聞きしたんですけれども、このことについては、どんなふうに皆さんは受けとめられておりますか。 69 ◯隈元地域課長 委員の説明がございましたとおり、十二月五日に西署におきまして、吉田地区公民館運営審議会、公民館長を主なメンバーとする審議会で説明をしております。  そこにつきまして、どういう状況から再編を決めたのかという質問等がありまして説明をしております。公民館の審議会の方々につきましては、ここで非常に厳しい意見が出て、我々は賛成していないというような意見もありました。我々につきましては、大体前は公民館長等の方、自治会長等の方に聞いて実施を判断したんですけれども、賛成が得られなかったということで、今度はその方を含めて、消防団や地域を代表する方々、あるいは地域に居住する方々、職業、性別を問わず一般の方々からも広く聞き取りを実施しました。吉田につきましては千三百十四人、有権者の約二〇%に聞き取りを行いまして、三分の二以上の賛成を得たところでございます。それにつきまして、丁寧に説明したんですが、審議会の方につきましては、納得されないという意見が多かったように聞いております。 70 ◯永田委員 私は、校区運営審議会というと地域を代表する方々が構成していると認識しているんですけれども、この校区を代表している方々がほとんど反対という態度を示している。その中で、皆さんが聞き取りをされたところでは三分の二以上の賛同があったと、ここの乖離というのはどんなふうに考えたらいいのかと思うんですけど、皆さん、どんなふうに考えていらっしゃいますか。 71 ◯仙名生活安全部長 先ほど委員のおっしゃいました校区運営審議会の方々には、この再編整備の計画があった時点から、西署に説明をしてくれということで説明も数回にわたりやっております。先ほど地域課長からも若干話がありましたけれども、地域とのいろいろなつながり、連携、そういったのを乱したくない、あるいは皆さんの前では自分の意見を正確に表明できないなど、そういった意見等もございまして、また、全体の場でもですけど、個別にお伺いしたところが、ほとんどの方が賛成ということで、私どもはちゃんと承っております。 72 ◯永田委員 そういうふうにおっしゃいますと、これはもう何とも言いようがないんですけれども、喜入のときもそうでした。私は、喜入のときにも、住民の方々のいろいろな意見を聞いておりましたので、その聞き取りのあり方ということについて、いろいろと皆さんに質問をした記憶があるんです。もう少し客観性のある説得力のある態度、聴取、それはできないのかと思うんですが、例えば、これは、再編整備計画というのは今後も進んでいくわけなんです。その中で、同じ手法でやはりしていかれるのか。個別に聞きながら、聞き取り調査をしながら賛成だったという印象でマルとするのか。それで三分の二以上が賛同しましたと、九六%は賛成でしたといったような報告をいただいて、それで決めるのか。その聞き取りのあり方ということについて、若干の疑問を持つもんですから、そこのところの考えをお聞かせいただきたいと思います。 73 ◯杉山警察本部長 地域警察のあり方については、地域住民の方々と御理解を得て、それを協力しながら運営していくというのは極めて大事な条件であります。ただ一方で、いろいろ警察官の運用のあり方や、県警としての拠点の置き方というのは、また別途の判断をする必要性がある場合がございます。  今回の、交番・駐在所、特に駐在所の交番化といったことを行っているわけでありますけれども、これはやはり、そもそも論として、まず夜間体制をどう確保するのかという問題点がございまして取り組んだ課題であります。今回は、極めてそういった地域警察のあるべき姿というものを重視して、原則として、地域住民の方々の理解を得て進めるということで進めてまいりました。決定については、現段階も最終段階の形になっておるんですけれども、理解を得て進めるという話で行っております。  ただ、今回の地域警察の再編というのは、そういった形で住民の御理解というのを基本的には必須のものとして考えて行ってきたわけでありますけれども、今後の財政状況やいろいろな状況の変化によって、警察組織の再編というのもあるかもしれません。そういったときに、全て一〇〇%住民の方の御理解といいますか、得るという形で進められるかというお話であれば、なかなか困難な場合もあるんではないのかと思っております。  今回につきましては、かなり長い間かけて説明を申し上げ、いろいろな形で御意見伺って、おおむねでありますけれども、地域住民の多くの方の御理解をいただいたと判断して、再編させていただくという結論にしたいと考えておるところでおりますので、御理解いただければと思います。
     以上です。 74 ◯永田委員 私、再編整備計画に反対しているわけじゃありませんので、そこは誤解しないで受け取っていただきたいと思います。  喜入のときもそうでしたが、あのときは仮屋警備部長が南署の署長で、大変御苦労なさった、御努力なさったということもよく目に見えて感じておりました。私は、住民の方々と南署の間に立って、何とかここの、このそごをつじつまを合わせて、きちっとストレートにつながっていくような形にならないものかといったことを、相当、頭を痛めたことを思い出すんですけれども、そのときに感じたのが、地元の方々が反対しているのは、再編整備のそもそも論に対して反対しているのではないということを、私は確信をしておりました。結局、夜間体制、警備体制等、その辺のことについてはよくわかっているんです。わかっているけれども、しかしながら、具体的に言えば、交番がなくなる、あっちのほうにいく等、そういう地域のモンロー主義みたいなものも若干はあったような気がするんです。ただ大半は、ほとんどは賛同でしたといったような聞き取り調査のあり方、ここに対する住民の方々の感情的な反発といったものが、大きく輪をかけたような気がしております。  一人一人聞いていく。そうすると、中には、おじいちゃんやおばあちゃん、何もわからん人たちがいる。そうすると、パトカーがふえるんだよと、夜中でも来るようになるんだよと、これが再編整備計画の住民に対する砕けた一番ストレートな言い方です。間違ってはいないと思います。そういうふうにすると、そいは、よかこっじゃらいなと言うというんです。それはいいことだねって、いいことだったら賛成だということでマルとなっていったんだということを、具体的に地元では、そのことに対する反発というものがすごくあったと思っております。  ですから、今後のことといたしましても、この聞き取り調査のあり方、アンケートのとり方のあり方ということです。警察行政の中で、こういうことは余り経験はされないでしょうから、なかなか苦手な部分かもしれませんけれども、このアンケートのあり方というものに、もう少し工夫する必要があるんじゃないかといったことの疑問を感じております。  それから、これは桑鶴委員も同じ地域でありますので、いろいろおっしゃりたいこともあるかもしれませんから、長い時間はとりませんが、あと一つお聞きしたいんですけれども、昨年でしたか、吉田、開聞、南種子については一年間保留しますということでした。その時点で、賛同がなかなか得られていないと判断したということでしたが、では、一年前までの、その期間の皆さんの地域に対する説得の仕方、それと、この一年間、それに比較して何をしてきたのかということをお聞きしたいんですけれども。 75 ◯隈元地域課長 今、委員からありましたように、三地域につきましては、安心・安全を考える検討会で説明をしましたけれども、決してそこは決定機関ではなくて、意見を聞く会ということでやっておりました。おおむね三分の二以上ということに達しなくて再継続検討地域としたわけですけれども、管内のその代表者の方だけから聞くと本来の住民の方の意見がわからないということで、今回、管内全体、最低住民の三%を聞いてみようと、どういう意見を持っているか、皆さん平等に聞いてみようということで、三%を目標にやったんですが、吉田地区については、有権者の二〇%を聞いた次第でございます。現在、吉田の審議会の方々等からも、再度、個人的にも聴取しております。このときで誰々がとは言えませんけれども、我々のほうに来ている資料では、審議会のメンバーの中の方も、この前の説明会ではいろいろ意見を言われたんですけれども、個人的には、大半の方がやむを得ないですと、それじゃ賛成しますというような意見を言われる方もいらっしゃいます。  したがいまして、約九〇%超える賛成があったということで、吉田地区が一番たくさんの人数聞いたんですけれども、実施に踏み切ったということになります。 76 ◯永田委員 繰り返し言いますけれども、再編整備計画について、日本的な動きの中の警察のあり方が大きく変わる計画です。これについては、私どもは反対はしていないんです。これは時代の流れの中で大切なことだということはよく理解しております。  しかしながら、住民の方々の考えを聞きますと、住民の方々にはそういう形での情報発信は私どももいたしますけれども、吉田の校区運営審議会の方々の話を聞きましたら、要するに、アンケートのあり方、聞き取り調査の仕方について、非常に恣意的なものが多過ぎるということをおっしゃるんです。私もそういうやり方だったら、受け取り方としては信頼性が薄いと、客観性が薄い、説得力がないといったように感じたんです。  皆さんとしては、第三者機関、第三者にそのアンケートを委ねるということについては、少し危険をお感じになるかもしれません。しかしながら、住民の方々と警察行政の信頼関係といったようなことからいきますと、甚だまずいやり方じゃないかといったような印象を、今でも持っております。 77 ◯き久委員長 よろしいですか。 78 ◯永田委員 はい、それだけ申し上げておきます。 79 ◯桑鶴委員 まず、基本的なことから、やはり、警察行政というのは、住民の中に深く根をおろして初めて過不足なくしっかりとした運営ができるんじゃないかと思うんです。まず、私の言うこと間違っていますかどうか、答えてください。 80 ◯杉山警察本部長 委員、御指摘のとおりでございます。 81 ◯桑鶴委員 今の説明を聞いておりますと、校区公民館の運営審議委員の地域を代表なさるそれぞれの方々は、地域住民から完全に浮き上がっているということになりませんか。どうですか。 82 ◯杉山警察本部長 生活安全部長及び地域課長から、るる御説明しておりますけれども、建前と本音と申しますか、お立場お立場があり、基本的には鹿児島県というのは地域社会と駐在所の距離が極めて近いというところがありますので、なかなか駐在所がなくなるということについて、例え一部の方でも反対論がある場合には、そちらの強硬な意見のほうにどうしてもバイアスがかかりがちなのかという部分がございます。  今回、申し上げておりますけれども、住民の同意といいますか、御理解というのをキーコンセプトとして再編を行っておるんでありますけれども、もちろん、交番・駐在所の組織のあり方や、職員の勤務のあり方というのは、警察本部長である私が責任を持って決めるというのが原則でございますので、事後に、今回行っております交番・駐在所の再編が非常におかしかったんではないのかというお話しになれば、もちろん地域の皆さま方に責任があるわけではなくて、警察本部長である私に責任があると考えておるところでございます。  委員、御指摘の点は、地域住民の理解を得るやり方について、それが少し稚拙であったんではないのかという御指摘かと思います。一生懸命やってきたつもりでありますけれども、そういった御指摘も真摯に受けとめまして、今後こういった住民の協力といいますか、同意を確認するという場面になった場合には、なお一層工夫はしたいと思っております。  以上です。 83 ◯桑鶴委員 運営委員会の皆さんに言わせますと、今度の吉田の駐在さんは、こつこつこつこつ、よく回ってくれていると、こんな熱心な駐在さんはありがたいと、そういう受け取り方をされていたんです。決定事項を伝えて、校区運営委員の皆さん方全員おそろいの中で、説明会が開かれたと思うんです。先ほど、課長が言われましたように、委員会のメンバーの方であっても賛成なんだと、だけどみんなの中にいると、その異論は出さずに反対のほうに回っているというような実情もあるという話なんですが、ならばなぜ、校区公民館の運営審議会の中で、やはり賛成であれば、私は賛成ですとはっきりと言えるような土壌ができるまで、しっかりと説明ができなかったのかと。まだ、生煮えのまま決定事項がぱっと出されて、アンケートの聞き取り調査をされるときの、彼らに言わせれば、メリットをしっかりと説明をしながら、聞いた本人にすれば、ああ、そういうことだったらもう統合したほうがいいというような答えを引き出すような調査をなさっていると、それが実態だということを、我々の耳には盛んに言われるわけです。違っていたらごめんなさい。そういうことを言われるわけです。だけど、そういう疑いを持って、あるいは認識を持って言われるような事情のアンケートのとり方というのが、千三百十四人中三分の二以上は賛成という数字になってあらわれて、それを根拠にどうだという話でもう踏み切ったという話になりますと、逆に審議委員の皆さん方は、住民の皆さんに、いけんやったとな、こげな聞き方をしやらんかったとなと、一方からすると、こういうデメリットもあるんだという話にまたもとに返っていきます。そこはお互いに、審議委員の皆さん方もしっかりと御理解をいただけるような方法はとれないものですか。いかがですか。 84 ◯隈元地域課長 吉田の審議会の方々に対しましては、平成二十四年に五回説明会を実施しております。そして、ことしになってからも三回説明しております。他の地域と比べまして、一番多く説明会を開催しております。 85 ◯桑鶴委員 今、何回と言いましたか。(「八回」という者あり)  もう八回したからよかという考えですか。 86 ◯隈元地域課長 そうじゃないんですけれども、やはり、先ほども言いましたように、自分の意見を明確に言えない住民の方もいらっしゃるということで、例えば、地区公民館長が住民の方全部反対ですという意見を持って反対を示されているのであればわかります。そこを確認するためにも、住民の方はどういうふうに考えているのかということで回ったところが、地区公民館長等そういう方は反対されていますけれども、実際、住んでいらっしゃる住民の方に広報紙等で詳しく説明すれば、夜間の強化をされたほうがいいです等、賛成意見を言われる方が非常に多くいらっしゃったということになります。 87 ◯桑鶴委員 もう八回説明した。周りの人たちもみんなそうだ。だから反対なさっているのは、ほんの一部の校区公民館の役員の皆さん方と集落の公民館長さん方だけだという説明に帰結していくんです。ただ、地域のコミュニティーとしては、この人たちを中心に回っているんです。警察を中心に回っているんじゃないんです。この人たちを中心に地域コミュニティーというのは回っているんです。だから、どんなに時間がかかっても、どんなに手間暇かかっても、この人たちが納得しやらん限りは、この人たちが自信喪失になってしまったら、地域のコミュニティーそのものが瓦解していくきっかけをつくるような話になってくるんです。それであっていいのかというのを疑問として思っているもんだから、こうやってしつこく聞いてるんです。いかがですか。 88 ◯仙名生活安全部長 この再編問題については、当然いろいろ賛否両論あったというのは御承知のとおりでございます。  例えば、今まで自分の地域の近く、地理的な関係もですけれども、近くにあった方は、非常にこの駐在所とも連携していただいて、非常に良好な関係で御支援もいただいていたんですけれども、これがやはり、急に今度は統廃合になって、少し離れた地域に移るということで、やはりその辺の治安上の不安など、そういったのを感じている方もいらっしゃるというのは、もう十分承知しております。  また一方では、今まで自分の地域から遠く離れた地域に駐在所あるいは交番があったという方で、今度は逆に近くに交番ができるようになったということで、非常に大賛成といいますか、そういった意向を示された方もいます。  先ほどから出ていますけれども、連絡協議会ですけれども、一定の地域だけの意見ではどうなのかと、あるいは自分の地域に来たら反対という方も当然いらっしゃったんですけれども、各地域ごとに平等な形で聞かなければいけないといったような趣旨で、聞く範囲も広げて聴取したところでございます。  それとやはり、これは全体を通じて感じたところでありますけれども、今まであった駐在所の勤務員と非常に親密に御支援いただいた方こそ、本当に離れるということで、逆に、できれば最後まで置いてくれんかというようなことで、なかなか賛同の意思を表明できないという方も多々いらっしゃるところで、非常に心苦しい選択ではあったんですけれども、今後の全体の計画の中で財政的な計画もあります。それから他の再編地域、これは先ほど地域課長が申しました、全部で百九十八あった駐在所を九十三の駐在所に、半分以下にするということで、他の再編地域とのバランスというのも考慮しなければならないということで、全ての方に賛同というのは得られなかったんですけれども、こうして決定させていただいたというような次第でございます。  その辺を御理解いただいて、御支援、御協力いただいた方には今まで以上に緊密な連携をとって、地域の安心・安全、これに努めてまいりたいと思っているところでございます。 89 ◯桑鶴委員 最後に言います。  言われていることは地域のエゴなのかもしれません。がしかし、やはり八回したからこれでもう走り出すんだ、もうこれ以上の話し合いはないのかどうか。さらに、さらに話をして、御理解をいただいた上でやはり進めるべきだと思うんです。アンケートのとり方に少し疑念を持っておられたりするのが、まだまだ消えておりませんから、その辺のところはしっかり説明をして、御理解をいただく作業をさらに続けていただけることを要望いたして、終わります。 90 ◯瀬戸口委員 質問になるかわかりませんが、この三地区とは若干違うんですが、今の答弁を聞いていますと、私、曽於市、田舎のほうですが、地域に住んでいるんです。三つの駐在所がなくなったりしているんですけれども、決して、私ども、特に田舎に住んでいる方々は、これは賛成する人はいないんです、いなかった。みんな反対ということで、私も何回か呼ばれて、そして一カ所は、少し期限を切っていただいて、地区の審議委員のところに私も呼ばれて、皆さん反対、どうしても残してくれということでございました。そして、その間の中で、私も署長と何回も話をしながら、どうしてもやはり、まだ警察の組織再編の目的、意義がわかっていないから、もっと説明をせないかんと、説明、理解してもらうしかないんじゃないかと思っております。  ですから、これからやはり、私どもの地域でもそうですけれども、特に中山間地においては、今後のパトロールのあり方や跡地の活用、あるいは、先ほど申しました、今までそれぞれ駐在所、これはなぜ、こんなにも駐在所がなくなるということに反対されるんだろうか。警察力はパトロールも夜も夜中も来るのにと私も言うんですけれども、それは、今まで日本の警察の駐在所における署員の方々、そしてまた、私も連絡協議会に入っておりますので、家族を含めて、そこに溶け込んでいらっしゃる今までの警察の方々の全く献身的な努力が、今少し反対のほうに、余りにもしっかりとやってきていただいたおかげで、やはり反対が多いわけでございます。私もある地域に行ったんですけれども、曽於市じゃないんですが、もし、おいげん駐在は要らんどと、そのときは、そこの職員が余り地域と密着されないところは必要としない、要らないということでございまして、これは裏から言えば、非常に駐在所の職員の方が、もう物すごく一生懸命頑張ってくれていたんだというあかしでもあるんじゃないかということを、桑鶴先生もそうおっしゃいましたけれども、これはまた喜ばしいことでもあります。ですから、跡地の活用やパトロールの問題、あるいはやはり一番最終的に私どもこの地域においては、そこに住んでいる方々がしっかりと自分たちで守っていくんだ、警察と一緒になってやっていくんだということを、それが薄れないような協議会のあり方、先ほど課長が申されましたけれども、交番になって一つにしてまた再編していくんだとなると、大きくなって意識が薄れますので、また当分の間は、そこにあった駐在所管内の協議会の支部といいましょうか、そういうことまでぜひやっていただかないといけないんじゃないかと思っております。その後についてもよくこう理解をして、そしてまた約束をしていただいて、その間は跡地の活用については住宅、あるいは見回りの所にするなど、そういうのをしっかりとやっていただきたいと、この三地区については私もタッチしておりませんが、曽於地域、曽於郡においてはそういうことでございましたので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。コメントがあれば。 91 ◯き久委員長 コメントありますか。 92 ◯高清水警務部長 瀬戸口委員、本当にありがたい応援のお言葉ありがとうございました。  実は私、全国転勤でございまして、全国各地を転勤しているんですけれども、鹿児島県の住民の方ほど我が組織に協力的な方はないと思っております。  今回、いろいろ御意見を委員の方々から拝聴いたしましたので、今後とも御理解いただくために、これは私ども結果で出していくしかないと思っておりますので、二十四時間体制で交番勤務員、パトカー勤務員が巡回警らいたしますので、事件・事故を一件でも減らすべく、また発生した場合には、一件でも、また一刻でも早く検挙するために、私ども全力を傾注してまいる次第でございまして、その経過も、また時々御報告申し上げますので、今回の関係につきましては、今後とも御協力、御理解をいただきたいと考えておるところでございます。 93 ◯き久委員長 ほかございませんか。    [「なし」」という者あり] 94 ◯き久委員長 ほかにないようですので、以上で、警察本部からの説明事項につきましては、終了いたします。  それでは、その他の県政一般について、質問をお願いいたします。 95 ◯青木委員 幾つかお聞きしたいと思います。  まず、専決処分報告が出されておりまして、損害賠償の額を定める件があります。  この三件の損害賠償のうち二件が警察本部に係る件であります。九月議会でも警察車両の事故による専決処分があったように思いますが、まず、ことしの累計、それから過去五年間ぐらいの警察車両の事故の現状を御報告をいただけますでしょうか。 96 ◯花田首席監察官 まず、ことしの公用車事故に係る専決処分について御説明申し上げます。  三月議会から本議会までに二十一件の専決処分を行い、その報告を行っております。二十一件の専決処分のうち十二件が昨年発生の事故でございます。  過去の専決処分の件数でありますが、平成二十四年、これが三月議会から十二月議会までに十四件、二十三年が二十三件、二十二年が十三件、そして二十一年が十四件の公用車事故に係る専決処分を報告させていただいています。 97 ◯青木委員 少ないというには評価できない数だと思いますが、どのような事故が一番多いんですか。捜査活動中、例えば追尾をしてるときに起こる事故とか想定されますけど、どのような事故が多いんでしょうか。 98 ◯花田首席監察官 パトロール中の事故、あるいは捜査中の事故でありますが、警察職員が第一当事者となった事故の多くが、前方をよく確認していなかった、あるいは後方をよく確認していなかったという事故がほとんどでございます。 99 ◯青木委員 前方不注意、後方不注意というのは、我々でも起こしかねない事故だと思います。人間の注意力というのは、ある意味では限界がありますから、事故がゼロになるというのはなかなか大変だと思うんですけど、このような事故を根絶というか抑制をしていくためには、どのような対策をとってきたんでしょうか。 100 ◯花田首席監察官 事故防止対策といたしまして、公用車を運転する職員または同乗する職員に対する意識づけ、公用車の運行管理に責任を持つ幹部に対する意識づけ、それと運転中の緊張感の保持のために、運行前に、幹部の指示、声かけの徹底、呼称運転の徹底、それに運転訓練等に取り組んでいるところでございます。 101 ◯青木委員 わかりました。きょうからですか、年末年始の交通安全の確立をするための運動期間に入って、早朝から警察官が立っておられましたけれども、事故防止を呼びかける側におられるわけですから、今後とも、事故防止対策には十分留意をしていただきたいと思います。  続いて、最近報道をされました二つの事案について、お聞きをしたいと思います。  警察活動というのは、なかなかマスコミの報道以外で我々が知る機会というのはないもんですから、改めてこの委員会でお聞きをするんですけれども、先般、警察官の活動中に男性の身体を拘束をしようとした際、死亡事故が発生した事案が報道されました。この事案は、いつ、どのような経過で発生をして、その後、検視をするというような報道もありましたけれども、検視等をした後の推移、結果としてどのような処理をされたのかということについて、教えていただきたいと思います。 102 ◯田中刑事部長 ただいま御質問の事案でございますけれども、これは十一月二十四日の未明に鹿児島市内で発生した事案でございます。  けんかとの一一〇番通報を受けまして、鹿児島中央署員が現場へ臨場しております。当初二人で臨場しておりますけれども、この事案の当事者であります一方の男性が、警察官に対してつかみかかるなどの行為がございまして、これに対して応援で駆けつけた他の警察官とともに数名で制止をしたという状況でございます。その中で、この男性の体調が急変いたしまして、病院へ救急搬送いたしましたけれども、残念ながらその後亡くなられたという事案でございます。  これにつきましては、その後、司法解剖を実施しておりますけれども、胸部圧迫あるいは吐物誤嚥による窒息の疑いということで、中間的な報告がなされているところでございます。  本件につきましては、このように亡くなられた男性に対しましては御冥福をお祈りしますとともに、御遺族に対しては心からお悔やみを申し上げるところでございますけれども、現在、本部、捜査第一課が中心になりまして、事実関係の詳細な調査を行っているところでございます。 103 ◯青木委員 胸部圧迫による窒息死の疑いということですので、これは、さらに原因の究明というものが必要になってくるだろうと思います。現在、捜査第一課が捜査をしているということですか。捜査ということでいいんですか。 104 ◯田中刑事部長 現時点では、事実関係の詳細な調査という点でございますが、そこに事案として取り上げるべき状況がありますれば、捜査ということにも当然そういったことも踏まえて対応していくということでございます。 105 ◯青木委員 ぜひ、詳細な調査をされて、仮に立件をしなければならないものなら、そのような方向に行く可能性もあるというお話ですから、しっかりとした対応をしていただきたいと思います。その結果ですけれども、亡くなった方の御遺族もおられますし、その補償や賠償など、そういう方向に向かうこともあり得ますので、それは適切に対応していただきたいと思います。  二つ目は、けさの地元紙に、調書改ざん書類送検へという見出しで報道されましたことです。  県警が摘発した暴力団関係者による事件をめぐり、複数の警察官が被害者の供述調書を改ざんした疑いがある事件でと、こういうふうに今、報告をされていますが、まず、この事実関係について御報告できますでしょうか。 106 ◯花田首席監察官 報道の内容については、私もけさ、新聞を読みまして承知をしておりますが、この記事に関するコメントを申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。  なお、一般論で申し上げますと、警察職員の職務執行で、これに不適切なものがあれば、必要な調査あるいは捜査を行い、事実関係を明らかにした上で適切に対応してまいります。 107 ◯青木委員 この委員会でも何回もあるんですけれども、捜査中なのでコメントできないという事案が過去にもありました。私が質問したことに対する答弁でもありましたけれども、よく報道の仕方を見ますと、関係者の話によると、もしくは捜査関係者の話によると、という形で記事がつくられているわけです。捜査中のものについておっしゃれないということについては半分以上は理解をしますけれども、一方で、捜査関係者によると、あるいは関係者によると、という形が出ていくと、我々、議会人としては非常にじくじたる思いがします。そういう意味で、調書改ざん書類送検へというこの記事について、中身については監察官が言われるとおりでいいんですけど、この事案が起きているということについては、確認はできませんか。 108 ◯花田首席監察官 先ほど申し上げましたように、記事に関するコメントにつきましては、まことに申しわけございませんが、差し控えさせていただきたいと思います。 109 ◯青木委員 それ以上、首席監察官が言い切っちゃったら、もうお聞きしてもお答えにならないと思うんで、もう結構です。ただ、適切に、本会議でも本部長が言われました、警察は法と証拠に基づいて厳正に対処していくんだということを、ぜひ実行していただきたいと思います。  最後に、オレオレ詐欺や特殊詐欺に、もっと注意を向けてもらう、県民の理解を得て防止をするために県警が名称を募集をしているんだと、特に記事によれば、電話がきっかけの、端緒の詐欺事件が多いので、電話に着目した新しいネーミングを募集をしたいということのようですけど、このことについて、もう少し詳しく教えていただけませんか。 110 ◯仙名生活安全部長 今、委員が言われました、新しい名称の募集、これについて一部報道で、新聞等で私も拝見したんですけれども、振り込め詐欺、その他類似詐欺、何かこう難しくて、二つ含めて今は特殊詐欺という名称で呼んでおります。これは比較的、高齢者の方が被害になりやすいという私どものアンケート結果や、いろいろ調査でも出ているんですが、この特殊詐欺という名称は非常に高齢者の方にはわからないだろうと、理解しづらい方も多いんじゃないかということで、警視庁が以前、母さん助けて詐欺、そういった名称も募集されていました。委員おっしゃるとおり、今いろいろ種類があるんですけれども、ほとんどが電話を使って、最終的には電話で何か相手の言い方に完全にはまってしまってだまされているといったような形態が多うございます。したがいまして、必ず電話という言葉が入らなくてもいいんですけれども、電話でだまされるというようなことを類推されるような、新しい特殊詐欺の名称を募集して、そしてそれを広く県民の皆さんに広報することによって、また意識を高めてもらう。そして被害を防止するといったような観点から募集を開始しようということで、今計画を立てているところでございます。  これにつきましては、アンケート調査でも、家族、同居者の方がいらっしゃりながら、なかなか全然知らずに配偶者の方、あるいはお母さんが被害に遭っていたといったような状況もございます。せっかくの機会でございますので、できましたら、今度の年末年始、いろいろな家族の方が帰省されたり、家族団らんの場というのが多うございますので、この機会を利用しまして、家族で特殊詐欺について大いに話をしていただいて、そして募集もしていただこうといったような形で計画を今、練っているところで、近く、その要領を発表したいと思います。またよろしくお願いします。 111 ◯青木委員 実はことし、私の住んでる町内会で敬老会をしまして、毎回、その敬老会の前に少しためになる講話をしてもらおうということで、地域のお医者さんや歯医者さんなどがずっとやってきて、ことしはこの振り込め詐欺のことについて、南署の生活安全課長にわざわざ来ていただいて、一時間弱ぐらいお話をしていただいたんです。そのときの後の意見交換の中で、非常にためになったと、ああいう手口もあるのか、というようなことを高齢者の人たちも口々に言っていました。やはり、広報啓発といいますか、周知を図るというのは非常に重要だと、いろいろなケースをたくさん頭の中に入れとけば、似たようなケースで来たときに、すぐ反応ができるということもあるので、ぜひこの特殊詐欺に対する新しいネーミングみたいな、そういうことを考えることが、また広報啓発になると思いますので、適時適切なことだと思います。計画中だということですので、計画が決まったら、ぜひ我々も含めて県民に広く広報していただきたいと思います。  終わります。 112 ◯柳 委員 ストーカー対策について、幾つか質問をさせていただきたいと思います。  ストーカー被害が全国でも相次いでおりまして、十月も東京の三鷹で女子高生が、その犯罪被害があったその当日も、両親と警察署に行って相談をしていたという事件でした。それでもやはり防ぐことができなかったということを見れば、いかにストーカー被害に対する対応が難しいかというのがわかるわけですけれども、本県においても、先ほど御説明がありましたが、平成二十四年の相談の件数を見てみますと、千六百八十六件と非常にふえています。今年度もまた十月現在が千九十七件ですので、まだふえるのかと危惧するわけですが、本県で、このストーカー被害者への対応、今実際どういう対応をしていらっしゃるのか、逃げてこられた人に対する支援がどの程度、今、本県で行われているのかをまず教えてください。 113 ◯仙名生活安全部長 ストーカー事案でございますが、今、委員御指摘のとおり非常に多発しておりまして、去年は、全国的にも一番最高の数値で発生したということでございます。  鹿児島県につきましては、去年が少し高いんですけど、若干ことしは数値的には減少はしております。ただ、この種事案は、本当にいつ重要事件に発展するかわからないということで、私ども組織的な対応をとっているところでございます。  この種事案につきましては、被害者が警察に相談された場合でも、いろいろ生活、あるいは家族のこと等、そういったことを考えられて、加害者への警告、あるいは事件化しますといったときに、被害届の提出をかたくなに拒まれるといったような事例も多うございます。それから、警察に相談したこと自体を、これは誰にもわからないようにしてくれということで、被害者の意思を尊重しながら、やはりいろいろな支援をしていかなければならないということで、非常に苦慮してるような状態もございます。先般、報道でもありましたとおり、捜査部門と、私ども主として生活安全部門がこの相談対応を受けて、そして、また事件化となりますと、刑事部門と連携してやっているんですが、そういったのをやりなさいということで、一応警察庁からも指示等もございます。既に本県におきましては、従来からそういった事案が発生した場合には、必ず捜査部門と生活安全部門は連携して、そしてまた、警察本部にも速報してもらって、警察署長と危険性・重要性等について協議をして、その後の対応を図っているところでございます。  今どのような対応をとっているかということでございますけれども、警察署と本部、あるいは他の都道府県警察とも関係がありますので、連携をとりながら、加害者への迅速な警告等をやって、そして早期に断ち切って被害を防止するといったようなこと、それから、加害者から被害者を引き離すためには、どうしてもやはり積極的な事件化、あるいは裁判所等に保護命令の申し立てを勧める、それから、関係機関と連携をいたしまして、被害者の方にいろいろな保護施設等に入所していただいて、加害者にわからないようにする、といったような支援をしております。  また、いろいろ被害関係者には助言・指導とあわせまして、例えばでありますけれども、緊急通報装置ということで、加害者が目の前にあらわれたときなどは、すぐに一一〇番あたりでも把握できるように、そういった連絡体制を確保しまして、いろいろな支援対策を取り組んでいるところでございます。 114 ◯柳 委員 二〇〇〇年にこのストーカー規制法というのが施行されて、改正になったのが初めてで、改正ストーカー法というのが今施行されることになったわけですが、改正の一番のポイントというのは何なんでしょうか。 115 ◯仙名生活安全部長 ストーカー規制法につきましては、ポイントといいますのは、今までの電話やファクスだけじゃなくてメール、今、頻繁にメールが使われておりますので、この執拗なメールがつきまとい行為に追加されたということと、それから被害者の方の住所地だけでなくて、加害者の住居地、ここを管轄する警察等も法による警告ができるようになったというところが主な改正点でございます。 116 ◯柳 委員 改正ストーカー法ですが、国や県に対して婦人相談所、あと民間組織支援のための財政措置などを講ずるよう努めなければならないということを明記されていると思うんです。それを受けて、鹿児島県としては、例えば先ほどおっしゃった保護施設や、ストーカー、そういった被害者に対する支援、特に女性警官の対応というのが重要だと思うんですけれども、そういった人的な支援、いろいろなことで支援が必要になってくると思うんですが、本県としては財政措置をどのように考えていらっしゃるのか、改正ストーカー法を受けて。そこを教えてください。 117 ◯仙名生活安全部長 財政的な支援となりますと、先ほど委員おっしゃいましたとおり、生活安全部門だけではなくて、女性警察官の採用というのは警務部門になるんですけれども、いろいろな保護施設の整備や連絡体制の確立、これは警察もそうなんですけれども、県の関係課で、そういった保護施設等も所管されておりますので、そういったところでの財政措置というのはされるんではないかと思います。 118 ◯川嵜会計課長 ただいま、財政支援のお話ということで出ておりますけれども、DV、ストーカー等の犯罪において、特に悪質、凶悪な事件で危険が高いと判断されました被害者に対しまして、精神的な不安の軽減、それから新たな被害の未然防止等を図るため、GPS機能つきの緊急通報装置、先ほど部長のお話が出ておりましたけれども、これらの利用料金、そういうところで予算措置をしているところでございます。 119 ◯柳 委員 知事部局も、このストーカー被害者に対する支援というところでは連携をもちろん図っていかなければならないと思うんですけれども、この改正ストーカー法が施行されてから、警察と知事部局でこれからどういった連携を図っていこうと、さらにその支援を強化していこうという取り組み、そういった話し合いというものはする計画はあるのか、そこを教えてください。 120 ◯仙名生活安全部長 このストーカー規制法が改正になったからというわけではございませんけれども、県の関係部局とは平素から定期的な会合等も持っております。それからまた、いろいろな係レベルでは、通常、頻繁に行き来しておりますので、その辺の意思疎通というのは図られております。ただ、いろいろな財政的な支援となりますと、大きな課題となりますので、またその辺については今後、具体的な協議もあろうかと思っております。 121 ◯柳 委員 日ごろから連携をとって図っていらっしゃるというのはわかっているつもりです。ストーカー規制法が改正になったことを受けて、これから県としてこういう課題がある、こういうことをもっと強化していかなきゃいけない、ということがあると思うんですけれども、そこはどうなんですか。 122 ◯仙名生活安全部長 先ほども申しましたとおり、特に県と関係するのは相談の体制、それから被害者の保護施設、こういったのについてさらに協議を進めて、今後充実したものにしていかなければならないと思っているところでございます。 123 ◯柳 委員 ぜひ、本県でも非常に被害者相談も多いことですし、知事部局とも連携をしっかりと図っていただきたいと要望をいたします。  それと、これは他県の事例でしたけれども、被害に遭った女性がシェルターを使ったりして逃げるわけです。逃げて、たしか六年ぐらいたった人でしたが、探偵を使って住所を突きとめられてしまって、そこで命は助かったんですが被害に遭ったという事件でしたけれども、探偵を使って、いろいろな手口を使って住所を突きとめていくと思うんです。鹿児島にも私立探偵、いろいろな探偵事務所があると思うんですが、そことの連携、例えば、被害届を出されて、その被害者の名前がわかるわけです。一方では、加害者と思われる人は探偵を使って住所を突きとめようとするわけです。警察に被害届が出されるその名前、それから私立探偵に依頼をされたその特定される名前がわかるわけです。そことの何か連携がよくわからないんですけれども、例えば警察に被害届が出された、もしこういう女性を捜しての依頼があった場合は知らせてくれないか等、そういったことがなされているんですか。 124 ◯仙名生活安全部長 探偵業ということで、法も探偵業の業務の適正化に関する法律等ありますけれども、この探偵業の方は、他人の方から依頼を受けまして、特定の方の所在や、それから行動、そういった情報を収集する目的で、直接面接を行ったり、聞き込みを行ったり、あるいは尾行、張り込み等もしていろいろな実地の調査をされるという業でございます。こういったストーカー事案につきまして、もちろん、探偵業者は県内に今のところ届け出をしているのが、たしか六十六あると思うんですけれども、そういった探偵業者から警察に照会というのはもちろんありませんし、それから、こういったストーカー事案等につきまして、今まで探偵業者が関与したということを我々のほうで聞知したという事案は今のところございません。 125 ◯柳 委員 はい、わかりました。そこは難しいところだと思うんですけれども、できる限り、そういった連携が、協力がもらえればいいかと思います。 126 ◯杉山警察本部長 探偵業の業務の適正化に関する法律第九条に、探偵業務の実施に関する規制で、探偵業者は、当該探偵業務に係る調査の結果が犯罪行為、違法な差別的取扱いその他の違法な行為のために用いられることを知ったときは、当該探偵業務を行ってはならない、という形でルールがございます。これの遵守については、当然、公安委員会、警察本部は探偵業者を監督するという立場でございますので、この規定を使ってそのようなことはできるんじゃないかと考えているところでございます。 127 ◯き久委員長 暫時休憩。         午前十一時五十八分休憩      ────────────────
            午前十一時五十八分再開 128 ◯き久委員長 再開いたします。  ここで、昼食等のため暫時休憩いたします。  再開は、おおむね一時十五分といたします。         午前十一時五十八分休憩      ────────────────         午後 一時 十四分再開 129 ◯き久委員長 再開いたします。 130 ◯柳 委員 改正ストーカー法が施行されましてから、午前中も申し上げましたが、支援に対しての財政措置が明記をされているわけですけれども、これだけのストーカー被害の相談が、実際あるわけです。やはり、警察の中で被害者が相談をしやすい相手というのは、女性だったらやはり女性ということになると思うんです。女性警察官の採用をふやして、そういう相談の支援体制の充実を図るべきではないかと思うんですけれども、その辺については、警察はどういうふうに考えていらっしゃるのか。法が定める明記を受けての、警察の今後の対応というところでお話をいただきたいと思います。 131 ◯今村警務課長 本県の女性警察官、これにつきましても、全体の割合が現在が五・二%です。女性警察官の採用につきましては、前回の委員会でも申し上げましたとおり、将来的に平成三十年度までには、八%ないしそれ以上に採用をふやすということにしております。現在、実員で百五十四名、女性警察官がおりますけれども、これを約八%にした場合が二百四十名となります。それに向けて鋭意、採用枠をどんどんふやしていきたいと考えております。  それで現在、女性警察官の配置状況でございますけれども、各警察署に小規模署も含めて全て女性警察官は配置されておりまして、特に生安部門につきましては、生活安全企画課等に女性、子供の対策など、そういう関係で、ここには配置が多うございます。それで、ストーカーを見据えたということでございますけれども、ストーカーの対策、これについては性犯罪と一緒でございますので、必ず女性警察官がタッチするわけでございます。委員御指摘のとおり、その方面へ採用枠をふやすと同時に、配置をふやしていきたいと考えております。 132 ◯柳 委員 ありがとうございます。今、答弁がありました、その辺の、やはり人的な支援、配置をすることによって支援が強化をされると思いますので、しっかりと対応をしていただきたいと思います。  それと、シェルターなんですけれども、今、本県においては、こういう相談を受け、緊急を要する相談者に対してのシェルターの確保というのはどれぐらいなされているんでしょうか。 133 ◯き久委員長 暫時休憩いたします。         午後一時十七分休憩      ────────────────         午後一時十八分再開 134 ◯き久委員長 再開いたします。 135 ◯仙名生活安全部長 現在、県下にはそういった避難の一時保護等の施設というのは、県の女性相談センターもありますけれども、母子生活支援施設として、県に一、それから市、これは姶良市、志布志、奄美、瀬戸内など四カ所、それから一般の社会福祉法人等で三カ所、それと婦人保護施設、これは鹿児島市の施設でございますけれども、一カ所となっております。 136 ◯柳 委員 県は一カ所ということでしたけど、平成二十三年度、二十四年度において、この施設を利用する方というのはどれぐらいいらっしゃったのか。 137 ◯仙名生活安全部長 具体的に、警察から保護あるいは避難等を勧めて、入所してもらった以外にも多々あると思いますので、その辺の正確な数字は把握しておりません。 138 ◯柳 委員 県が今、把握していらっしゃる数字というのは。 139 ◯仙名生活安全部長 実際の入所の人員等については把握しておりません。 140 ◯柳 委員 この法が改正されたことによって、財政措置をしなさいということも明記をされているわけですので、その辺は、実態をよく調べていただいて、必要があれば、もちろんあると思いますけれども、そういった施設もしっかりと確保もしていただいて、支援体制をより充実、拡充していただきたいと思います。よろしくお願いします。  それと、児童生徒への教育が非常に気になっているんです。東京の三鷹で殺害された被害者も高校生でした。DVやデートDVにおいては、今、各学校で取り組みもしていただいていると思うんですけれども、このストーカー犯罪についての学校等での教育というのが今どういう状況にあるのか、わかりますか、ここで。教育委員会との連携がどうなっているのか。 141 ◯き久委員長 暫時休憩します。         午後一時二十一分休憩      ────────────────         午後一時二十二分再開 142 ◯き久委員長 再開いたします。 143 ◯仙名生活安全部長 各学校等に対するいろいろな非行防止教室等につきましては、教育委員会あたりとも連携をとりながらやっているんですけど、その話の内容で、実際にストーカー等について、限定した指導というのは今のところやっておりません。 144 ◯柳 委員 これほど県内においても、ストーカー相談がふえているわけです。この中にはもちろん、ひょっとしたら中学生、高校生も入ってるかもしれません。そこはわかりませんけれども、恐らく入っているんじゃないかと思います。であれば、警察においても、教育委員会あるいは県民生活局等と連携を図っていただいて、児童生徒への教育というのが必要だと思いますが、その辺はどう考えていらっしゃいますか。 145 ◯仙名生活安全部長 先ほども申しましたとおり、非行防止全体の講話や防犯教室など、そういった中で、きょうの配付資料の中の五ページにも、子供に対する声かけ・つきまといとあります。ストーカーという言葉も出ているかもしれませんけれども、いろいろな学校の行き帰り、あるいは交友関係等で、そういったストーカー的なのがあるかもしれませんので、見知らぬ人、そういった方がいらっしゃったときには、すぐ最寄りの子ども一一〇番の家に駆け込みなさい、あるいはすぐ通報しなさいといったような、全体的な注意、指導というのはやっているところでございます。  今、委員御指摘のとおり、そういったストーカーについてもある程度、これだけ多くなっておりますので、今後、詳細に指導もしていきたいと思っております。 146 ◯柳 委員 子供に対する声かけ・つきまといの事案もここにありますけれども、事このストーカー犯罪においては、またいろいろな意味で視点を変えて教育をしないといけないと思うんです。実際、とにかくもう逃げる、ストーカー被害に遭ったら逃げる。もちろん警察に救いを求めるわけですが、その警察に救いを求めたがために、そこがうまくいかなくて、実際被害に遭うという事件が全国でも実はあちこちで起きているわけですので、その辺を、教育委員会としっかりと話をしていただいて、特に高校生に対しての教育というのを始めていただきたいと要望をいたします。  最後に、十月の三日に女性警察官のセミナーを開催をしていただいておりまして、県内で初めてということで、約五十名の方が参加をされたということでございました。  早速、こういったセミナーを開催していただいてよかったと思っているところです。初めてのセミナーに参加をされた五十名の女性警察官の方々、お一人お一人いろいろな要望、意見等もあるんじゃないかと思うんです。実際、このセミナーに参加された方々の声を聞かれたと思うんですけれども、どういった意見があったのか、その辺を教えていただきたいんですけど。 147 ◯今村警務課長 女性警察官セミナー、これを本年の十月三十日に実施いたしました。警察署を含めて四十八所属の五十三人を参加させました。  少し具体的にお話ししますと、平均年齢三十三・七歳、勤務年数が平均で十一・五カ月(後ほど「十一年五カ月」に訂正の発言あり)の方たちに参加していただきました。今回の女性警察官のセミナーというのは、どちらかといいますと、意見を聞くということではなくて、初めての開催でしたもんですから、今現在の各種、例えば育休など、そういう女性警察官が働きやすい環境づくりのために、どういう制度がありますという紹介、それと女性の健康管理はどうあるべきだということで、保健師の方にしていただきました。それと全国でも有名な、北海道札幌方面の署長さんでございますが、この署長さんのずっと働いてきてどうだったという経験談のDVD、これを聴講していただきました。それと、臨床心理士であります純心女子大学の教授にセクハラの関係を説明していただいたという内容でございます。  要望については、まさしくこの前、委員の質問でありましたけれども、託児所のこと、あるいは今度、休暇制度、こういうのがありまして、こういうのを実際どういうふうにとればいいのか、あるいは、こういう各種制度がどこにあるのか、そういうのについても、厚生課が発行しております小雑誌があるんですけれども、そのところのここにありますというようなことで、全体的には、要望というよりはそういう感じのセミナーにいたしました。  それで、これを受けての感想でございますけれども、子育てをしながらでも道は切り開いていけるというような希望を持ったと、そういうような意見がございました。これについては、委員からもございましたとおり、毎年、恒例的に開催するということで、セミナーの参加者にもそういうことで説明したところでございます。 148 ◯柳 委員 ありがとうございます。  毎年開催をしていただくということでございますので、女性がいろいろと物を言いやすい、まずはそういった環境をしっかりとつくっていただいて、働き続けられる職場をぜひ皆さん方、力を合わせてつくっていただきたいと思います。  先ほど、答弁がありましたけど、平均年齢が三十三・七歳で勤務年数十一・五カ月とおっしゃいました。これ年数ですか。 149 ◯今村警務課長 大変失礼いたしました。  十一年五カ月でございます。(「はい、わかりました。以上です」という者あり) 150 ◯吉野委員 また、全然話題変わるんですが、今回の本会議でも質問もありましたが、警察学校の入校した後の中途で辞職するというんですか、非常に数が多いということが話題になりました。それぞれいろいろな理由もあるんでしょうけれども、この辞職者には、何か特徴的なものがあるのかどうか御説明いただければと思います。  私、去年も文教警察委員会におりましたときに、ちょうど昨年度の末、だから、ことしの春ごろでしたか、三月議会か何かのころ数字がかなり出まして、委員会でも話題になりました。その後、たまたま委員会も終わってから県警の皆さんとの打ち合わせ会というか、いろいろな懇親会含めて、それが私のいるテーブルでも結構話題になりました。その日の大きな問題だったもんですから。やめる理由というのは、原因というのは、まだそのときは定かじゃなかったけれども、やはり子供たちの資質が当然時代とともに変わります。月並みな言葉で言えば、それは少し軟弱になったかというのもありましょう。しかし、そればかりでは、なかなか解決しないようなことなんじゃないかと思いました。ただ、私すごく印象深く覚えていますのは、同じテーブルにいた幹部の方たちがこんなことをおっしゃっていました。やはり警察学校では相当鍛えられるもんだから、自分たちもつらかったと、苦しかったと、でもそれをあの当時は、昔は、自分たちが警察学校で鍛えられているときには、部屋が三、四人部屋だったんだと。夜、場合によっては涙を流しながらお互い頑張ろうとこう励まし合って、お互い負けないで頑張ろうというようなことを言って、お互いでこう励まし合って、そういうこともよくやっていたんですというようなことを聞いて、なるほどと、時代が変わることによって、いい意味での豊かさもあるんだけど、今、恐らく警察学校は一人部屋なんでしょう。きっと、そういうつらい思いなんていうのを、一人で悶々としているようなこともあるのではと思ったりもしました。環境や時代とともに状況も違っているし、ただ、私がいろいろと個人的に聞いても、結構、今、警察官にあこがれて志望する人たちがたくさんいて、ところが、やはり試験が難しいもんだから、二浪、三浪というのか、専門のアカデミーというところに通って、また来年こそは、また来年こそはと頑張っている子たちを結構聞くんです。それだけの使命感もあって頑張って入った子たちが、昨年度だけで平成二十四年度に関していうと、百五十九名入校したうちの三十四名が中途でやめておられます。これは手元の資料で二一・四%です。それ以前の十七、八年間は、大体一〇%未満です。二十年度は三%、二十一年度四・八%等、急に昨年二十四年度二一・四%、ことし二十五年度でもう既に一六・三%くらい辞職されているようです。一概にこれが理由だということはないかもしれませんが、特に何かこう、それに対して見解といいますか、実はこういうことが原因でありましてというのがあって、かつ、それを今後私たちが議論することによって少しでも阻止できるというか、いい方向になればいいと思ってこういう質問をさせていただいております。御答弁願えますか。 151 ◯今村警務課長 特徴的傾向ということでございましたので、まず、過去五年間の辞職者の統計をとってみました。すると、まず一点目、大卒が多くて高卒が少ないということがわかりました。過去五年間で六十七人辞職しておりますけれども、そのうちの四十七人が大卒でございます。それと二点目が、既卒者が多いということです。つまり、大卒でございますけれども、過去五年間の六十七人中五十一人が既卒者であるということであります。それと、三点目が入校して二カ月未満での辞職が多いと、これが六十七人中三十八人でございます。それと、四番目に、先ほど委員からも御指摘がございましたけれども、平成二十四年度の十月採用、これが全部で四十人このときに十月採用で入校いたしましたけれども、そのうちの約半数近くの十八人が辞職されているということでありまして、これは、たしか前の委員会でも御説明申し上げましたけれども、これについては、若干その期の連鎖反応的な部分もあったのではないかと考えているところでございます。  それで、これらを踏まえまして、どういう原因かということで分析といいますか、考えられるところを少しお話しいたしますと、これは、本部長が一般質問の答弁でもしておりますけれども、まず、辞職の理由として、他の公務員への転職、体力不足等がほとんどでありました。なので、受験者がただ単に公務員という安定志向で受験してるのではないかということが、一つは挙げられるのではないかと思います。  それで一方では、我々採用する側、これが募集活動において、警察の業務内容、厳しさ等、これについて広報不足があったということが言えると思います。  つまり、結果的に、受験する側と我々採用する側で認識のずれが生じていたのではないかと思っています。  それと二点目が、これについては委員からも御指摘ございましたけれども、一般的に現代の若者の気質としまして、コミュニケーション能力や忍耐力不足等が挙げられます。なので、規則正しい警察学校での団体生活に適応できなかったのではないかと考えているところでございます。 152 ◯吉野委員 今お答えいただきまして、半分ぐらい私も納得はするんです、そういう面もあるだろうと。ただ、本会議でも出た数字だったと思いますけれども、確かに、警察と消防とまた一緒にするというのはおかしな話だけど、消防学校では、県下で過去五年間に四百何十名卒業しているんですが、過去五年間で一人もやめていないんです。これは一概に比較はできないけれども、やはり、もったいない。どちらかというと、もったいないと、せっかく希望を持って入ってきた途中で。確かに転職にはいろいろ理由もありましょう。体力不足等、それはもうわかるんですが、それ以外の面で、何かこう手だてできることによって、うまくその子たちが育ったらいいのにという気もあるもんですから。私なんか、仄聞するところによると、これは、この間、知事に対する私どもの自民党の各部会からの来年度の予算についての申し入れというのがあったんですけれども、私、今これ、個人的にも少し言ったんだけど、ある警察学校で勉強をしている子供たちからも聞いていたことがあって、やはり警察学校の中では携帯電話というのは取り上げるんです。それはそれで一つの教育的な観点からだから、そのことを非難する気はないんです。ただ、こういうことを聞いたことがあるんです。例えば、夜の自由な時間に、学校内に設置されている電話があって、公衆電話です。それで友達に電話したり、親に電話したり、当然でしょう。携帯電話は取られているわけですから、そういう、親や兄弟あるいは友人とコミュニケーションしたいと。ところが、それが毎日ということはないと思うんですけれども、電話が二台しかなくて行列なんだと、それで、ある時間が来たら、きょうはだめだと打ち切られると。そうすると、話したいことも当然話せません。それが連日ということではないと思いますけれども。そういうのを聞いていたもんですから、私、この間、知事にさっき言った申し入れのときに、ぜひ、そういう電話の設置ぐらいはしてくれよというようなことは申しました。別に警察から要望を受けていたわけじゃないけど。これは小さなことかもしれないけど、意外と、さっき説明もありましたコミュニケーションはなかなかできない子供たち、現代の子供たちが、個室で悶々として、かつ携帯も取り上げられていると。それは、友達と親とでも電話したいというとき、その機会すらもなかなか時間の余裕がなくて、というかできなかったりすると、恐らく訓練もきついでしょうから、つらいだろうということは思うんです。ただ、今ここにおいでの幹部の皆さんは、いや、俺たちは若いころ、みんなそういう指導を受けてきたんだという、そういう自負はおありだろうと思うんです。だけど、ふっと、自分たちの子供の世代などと比べられて、今の子供たちは違うというのもまた本音だろうと思うんです。やはり、時代に沿ってある程度、対応というのは変わっていかざるを得ないだろうというようなことを一つは思います。  警察学校で将来立派な警察官になるべく人格、識見、体力、気力、精神力、こういうものを身につけさせたいというのは当然のことでありまして、そういう警察官を私たちも望むわけですけれども、ただ、また考えようによっては、十八歳からせいぜい二十一、二歳の子供たちです。その子たちに、余り完成品を望んでもなかなかのことだろうと、つまり、何言いたいかというと、将来、立派な警察官に育つべく資質のある人間を選別しなきゃならんけど、それについていけない子は、それはやめてもしようがないだろうけれども、あとは、我々一般の社会でも企業に勤めてから、あるいは、そこで会社の上司や同僚にもまれてというのか、あるいは民間でもまれてどんどんどんどんどん成長するわけで、そう思うと、恐らく厳しい警察の現場でも、そういう指導はずっとされるし、鍛えていかれるんでしょうから、どうか、そういう資質のある子を、未完成品をついていけるように育てるという観点というのか、そういう感覚も必要なのかと、それがないのかどうかわかりません、私が勝手に思ったこと言っていますが。  すなわち、教育機関としての警察学校のコンセプトというんですか、どういう状況で育てるんだと、さっき言った気力、体力、精神力鍛えるというのは当然のことです。ただ、そこで果たして体力、気力を養う上で厳しい体力、グラウンドを走らすとか何とか含めてやるのも必要でしょう。だけど、それが余り過度になって、もしかしてそういうのでやめる子がいたら、ついていけないというのがいたら、それもどうかと。というのは、最低限必要な体力は求められなきゃならないし、身につけなきゃいけないけど、仮に、グラウンド何十周も走るような体力というのは、今のここにおいでの皆さんが、今十周走るかといったら走れないと思うんです。それが、じゃ必要条件なのかというと、ある時期、若いときに鍛える意味では必要なこともありましょう。しかし、せっかくのことにそれでもうついていけないなんてもったいないと、ふと思うもんですから、こんなことを言っているんですが。  この警察学校における教官というのも大事なポジションだと思います。学校の教育機関としての教育理念を伝えたり、警察官としての技術や技量を学ばせるという意味でも大事だと思いますが、この教官の方々というのは、どのように選定されて、教官としての職責をなさっておられるのか教えていただけますか。 153 ◯今村警務課長 教官の任用制度ということで御説明させていただきます。  教官の任用につきましては、これは警察庁で定める警察学校教官選抜要綱というのがございまして、これに能力的要素、人間的要素、もろもろありますが、これらあたりの要件を具備した者をまずは選抜しなさいとなっております。  これに基づきまして、我が県では、各所属長から教官候補というのを推薦をいただきます。それに基づいて、警務を中心に組織的に人選をいたします。今年度は、じゃ、誰々を教官に選抜し、名簿に載せます。その中から順次、警察大学校、東京ですけれども、教員養成課程、ここに一カ月研修に行かせます。そして、その後の異動で警察学校の教官に任用するという制度にしてございます。 154 ◯吉野委員 やはり、さすがにそういう立派な人材を、警察官として実務につかれて、そして何年間も恐らく実務でやっておられる中で、さらにそこで選別されて、選択されて、セレクトされて、そういう方がさらにまた警察大学校で研修まで受けられて、教官になっておられるということで、それはやはりさすがだと思って今聞いておりました。  ただ、あえて、あえてこれ申しますけれども、例えば鹿児島県のこれ文教警察委員会ですから、特に私ども文教関係のことも審査しますんで、例えば、学校の先生になる人たちが、大学で四年間教育学部で研修を受けるわけです。研修というか勉強をし、心理学であったり、教育学であったり、いろいろな分野をされるわけです。そしてまた、厳しい県の試験を受けて現場に配置されるわけですが、それでも、不祥事であったり、指導力不足であったり、全く指導力がないということで、それも五年も十年も現場で教えていてもです。そういう先生方というのは、実際、県内たくさんいまして、これはこれで大きな問題なんです。  それほど、人を教える、上に立って教育するというのはやはり難しいことなんだろうと思うんです。恐らくそれだけセレクトされた中の方たちが教官についておられて、しかしながら、これは全国のシステムでしょうから、どうこうは言いませんが、警察大学校で一カ月とおっしゃいました。一カ月の教育を受けて、そして一つのそれでライセンス取るのかどうかわかりませんが、現場で指導すると。私は、一カ月でなかなか人を教えるというのは大変だろうと、もちろん教える内容もいろいろあります。全てにおいてはなかなかだろうというのが今、正直、直感として感じました。何かもう少しやはり、教える側のさらなる研さんというか研修も必要なのかと。  そして、これは私も勝手にこういうことを言っているんじゃなくて、私なりにいろいろと、途中でやめざるを得なかった生徒さん、生徒さんというのか、警察官と直接話を聞いたりした上で、実はこういう話をしているんです。やはり、いろいろなことを取材の中で聞かされました。ああ、それは大変だと。そして、そういう子たちが、やはり、さっき言ったように、悩んだり苦しんだりつらかったり、当然のことながらするわけです。それも乗り越えていっているんですけれども、それぞれが。そこで、やはりついていけないという中で、さっき電話の話もしましたけれども、友達同士で苦しみを分かち合うというか、打ち明け合ったりというのも必要だろうと、さっき私申しましたけれども、それはそれとして、私、やはり、これはどの職場でも分野でもあろうかと思います、学校の先生たちもそうなんだけど。追い込まれたときに、やはり、つらい立場になって悩んだときに、腹の底からそういう悩みを打ち明けたり、それに対する精神的な指導をしてもらうシステムというのはあってしかりだろうと思います。それは、すなわちカウンセラーと俗に言います、専門の。それは、一カ月警察大学校で学んだぐらいでは、とてもそういうことは僕はできないと思うんですが、プロのカウンセラーといいますか、直属の教官にはなかなか言えない悩みなんてあるはずです。そういうんじゃなくて、そういう悩みを、何かその学校の中にそういうカウンセリングを専門としてできるような、そういう方たちをやはり何人か置いておかれるというのも今後のことで大事なのかと思うんです。  私は、最初から言うように、資質に欠ける人間を、何ていうか、どうにかこうにかだましながら警察官にしろということは一言も思っていません。そうじゃなくて、本当に希望に燃え、使命感もあって、やっと警察学校に努力して入ったという子たちで、たまたま何か厳し過ぎる何かとか、悩みも打ち明けられずにやめざるを得なかったという子がいたら、それはもったいないと思うもんですから、今のカウンセラーの話などしているんですが、それについてはいかがでしょうか。 155 ◯今村警務課長 委員御指摘のとおり、教官には相談できずに悩んでいる学生等いたのではないかと思います。  なので現在、県警にはこのカウンセラー制度というのは、職員のいろいろな悩み等、これについて対応するために、本部内に警察OBの職員相談員という非常勤を一名置いております。それと、部外カウンセラーとしまして精神科医を一人委嘱しております。  今、委員から御指摘がございましたとおり、そういうカウンセラー的なもの、臨床心理士等だと思うんですが、そういう専門的な知識を持った職員の採用につきまして、今後、人事委員会と協議をさせていただいて、前向きに検討を進めさせていただきたいと思います。 156 ◯吉野委員 大変前向きな御答弁でいいと思いました。納得します。大いにそういう部分、要するに、私もその一部かもしれないけれども、昔、私なんかも、実は体育会系の遠泳部にいまして、毎日十キロ以上泳がされていたんです。いいかげんやめたい、つらいと思ったけれども、乗り越えてはきたんですけれども、今の時代そうじゃないです。しかし、その経験というのは私にとっては大切な経験であったけれども、一日歩く距離より泳ぐ距離のほうが多いんですから。そういう時代を私も過ごしました。だけど、恐らくそういうことを強いていいのかと思ったりもするもんですから。そして、精神的な悩みなんていうのは、やはり今の子たちには、特にまたハングリーさという意味ではないわけですから、そういうのは、ぜひ対処していただけるような、今の御答弁聞いて私は納得はするんですが、いろいろとるるやり取りをしましたけれども、警務部長のほうで総括的に何か御意見というか、感想なり聞かせていただけますか。 157 ◯高清水警務部長 私から一言、申し上げさせていただきます。  警察官の増員等につきましては、ここにいらっしゃいます委員の皆様方初め、県議の皆様方が、開促協等を通じまして、大変御尽力いただきまして、これまで本当に警察官の大量の増員を認めていただいているところでございます。  このような中で、警察学校に入ったばかりの若者が、その理由のいかんを問わず、早期に辞職している者が多いということにつきましては、結果的に第一線の警察署の欠員を生じさせていることにもなっておりまして、採用・研修の責任者として大変申しわけなく思っているところでございます。  県警といたしましては、本日、委員から御指摘をいただいた点を踏まえまして、私どもの側で改善すべき点は改善して、採用担当者と、それから学校の教官を初めとする担当者が、これまで以上に相互に連携を密にしまして、せっかく志を持って入ってきた若者たちでございますので、これは、県民の安全のためにはやはり強くなければいけないということはございますけれども、その教育方法等につきまして、これまで以上に綿密なフォローをしながら、育成に努めていきたいと考えておりますし、また採用につきましても、県の人事委員会ともさらに連携を密にしまして、よりやる気のある、志のある者を採用していきたいと考えていますので、今後とも御指導をよろしくお願いしたいと思っています。 158 ◯吉野委員 最後に、蛇足かもしれませんが、これは警察学校だけのことではなくて、一般の社会でも私、社会というか、学校現場でも言えることだと思うんですけれども、日本の大学などで、例えば、教授が一年間講義します。学生は、それをメモとったりして試験で単位が取れればいいわけですけれども、アメリカの大学では、必ず学期終了時に、その学生たちが、指導した教授をいろいろな項目に分けて全部採点するんです。例えば、授業の内容がどうだったか、熱心さが伝わったか、わかりやすい講義をちゃんと一年間したか等。それは中にはいろいろなこと書く子もいるけど、それは総体として出てくれば、やはり、教授の授業内容というのは客観的に評価ができるんだろうと思うんです。それがその教授の昇進にもかかわってくるし、当然、契約社会ですから切られたりするわけです。日本の甘いところは、終身雇用制ですから、大学の教授も講師でも、何でも一つの職を得ると、一年間、ただ一方的な話をしていても首切られるなんてことはないわけです。一年間、研究者が何の論文も書かなくても昇進していくんです、日本の大学というのは。それはやはり、学術の分野としては低迷せざるを得ないと思うんです。そこで、やはりそういう第三者じゃなくて、まさに習った生徒、学生たちが、その教授を評価するわけです。こういうシステムはなかなか日本で取り入れにくいんだろうけど、私はやるべきだと思うんです。  何を言いたかったかというと、私、警察学校の教官は立派な方たちばかりだろうと思うんです。しかし、今後将来、やはりそれでも完璧ということはないわけで、無記名ででも、半年なり一年間教わった生徒たちが、どの教官についてこの科目は教え方が上手だった、今度は逆に、非常にわかりづらかった、随分私は個人的にいびられた、やめたくなった等、それは書かせればいいと思うんです。そういうことをやはり総合して、一つの勤務評定の一部に加えても私はいいと思うんで。そういうことをやはりしていかないと、なかなか組織というのはよくならないんだろうと思うんです。これは、全ての分野で、日本の学校でもどこでも言えることだと思いますけれども、ひとつ、ぜひそういうこともまた考えてください。  そして、今、警務部長から言われて、私もそのことは言おうかと思っていたけど、開促協その他で、人員増のことを私たちもお願いしています。やっと人員が七人だ八人だ、ふえた等、その都度喜んだりもするんだけど、しかし、警察学校で採用した子供たちが二割以上やめていくということは、その分、もちろん、資質に劣ってどうしようもないというのはいると思うんです。それはわかった上で言っているんだけど。その分、現場に配置されないわけだから、現職のお巡りさんたちが、警察官の人たちが、その分また休みもとれない等、いつも私、福利厚生部分のことも言うんだけど、その分しわ寄せがいっているんだろうと思わざるを得ない。それで、きょう午前中いろいろな議論をしたけれども、やはりそういう人員的なことで駐在所をなくして交番をという話をしてるのに、一人でも二人でも駐在所にいてほしいというのに、毎年二十人、三十人単位で配置される子がいなくなるというのは、どうも私、納得できないんです。多少違った話かもしれないけれども。それはやはり、今、現職で、現場で活動されている方たちに負担がいっているに間違いないんだから、そこも含めて、どうか育てるという感じで、改良できる部分は改良というか、前向きにいろいろと知恵を出してやっていただいてほしいと。  ただ、最後にまた付言しますが、私、前回も言ったと思うけど、例えばさっき駐在所の話をしました。きょう、瀬戸口委員からもあったけれども、お巡りさんが一人いなくなるということで、地域住民が、猛反対したり、いてほしいという、これぐらい日本の警察が、それは先輩方から含めてです、皆さんの先輩方あるいは皆さんを含めてだけど、それだけ国民、住民に信頼されている、歴史をつくってこられた日本の警察組織というのは僕はすごいと思うんです。これは、私もあちこち外国も行っているけど、警察官なんて、逆に相談したら賄賂を取られるわ、何か喝上げされるわ、諸外国は安心・安全じゃないんだから。日本にいるとそれが警察官イコール信頼できる、当たり前という感覚だけど。こういう伝統をつくられた先輩方というのは立派だと思うし、その伝統は絶やさずにやってほしいと思う。これは、最後に付言しときます。  私からは以上です。 159 ◯桑鶴委員 青木委員からありましたけど、振り込め詐欺とか何とかで、こういう事例がありました。金融機関に勤めている女性が、振り込め詐欺を直前に察知して、そして未然に、されないで済んだというので、県警本部長感謝状が何人か出されています。当の御本人にとっても、あるいはまた、そういう金融機関にとっても、大変晴れがましく名誉に思っておられ、それで、それを未然に防いだその行員は、また非常に勤務評定が物すごく評価が上がっているという話で、またそれがほかの職員の励みにもなっているということで、それぞれもまた、職員がそういう事案がないようにということで、みんな常に念頭に置いて勤務の態度にあらわれているという話をお伺いをいたしました。ですから、非常にそれらのことで、一件でもまた未然に防げれば、それはすごくすばらしいことですので、何かあったらまた積極的に、そういうものはまた県警としても取り組んでいただければありがたいということを申し添えておきます。  以上です。 160 ◯き久委員長 ほかございませんか。    [「なし」という者あり] 161 ◯き久委員長 ほかにないようですので、県政一般を終了いたします。  以上で、警察本部関係の審査を終了いたします。  明日は、午前十時から教育委員会及び学事法制課の審査を行います。  本日は、これをもちまして散会いたします。  御苦労さまでございました。         午後二時二分散会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...