鹿児島県議会 2008-12-12
2008-12-12 平成20年企画建設委員会 本文
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過
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午前十時開会
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◯宇田委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから
企画建設委員会を開会いたします。
この際、御報告いたします。
傍聴について四名の方から申し出があり、これを許可いたしました。
本日は、土木部及び工業用水道部の審査であります。
まず、議案第一〇〇号など議案十件を一括議題といたします。
初めに、土木部長の総括説明を求めます。
2
◯河瀬土木部長 おはようございます。
今第四回定例会の本会議におきましては、土木部に対します質問を多数いただきました。
その中で土木部の行政の内容におきまして、県民の方々に対します説明責任の一端を果たしたのではないかということで大変喜んでおるところでございます。
それでは、早速でございますけれども、平成二十年第四回県議会定例会に提案いたしております議案等の概要及び所管の事業の主な経過等につきまして、お手元に配付いたしました資料に基づきまして御説明を申し上げさせていただきたいと思います。
資料は「提出議案等の概要」でございます。一ページをおあけください。
まず、補正予算の概要でございます。一般会計で公共事業予算といたしまして二億六千余万円を計上いたしております。これは、今回の国の補正予算に伴います国直轄事業の負担金でございます。
この結果、一般会計総額で千百六十四億八千五百余万円、対前年比で八六・四%となり、うち公共事業が七百五十九億二千五百余万円、対前年度比九四・二%、県単公共事業が百九十五億五千二百余万円、対前年比九八・九%となっております。
こうした結果、特別会計も含めました総額で一千二百五十六億九百余万円、対前年比八五・二%となっております。
さらに、今回の補正予算では、債務負担行為の補正といたしまして三十二億一千五百余万円を計上させていただいてございます。
補正予算の主な内容につきまして、まず公共事業でございますが、国の補正予算に伴います直轄道路事業の負担金を計上いたしております。
次に、債務負担行為でございますが、県単公共事業につきまして、県内の経済の動向等に配慮いたしまして、
県内中小建設業者の受注機会の確保等を図ります観点から、いわゆるゼロ県債といたしまして、
県道伊集院蒲生溝辺線などにおきます県単道路整備事業や霧島市の天降川などにおきます県単
河川等防災事業などを計上いたしております。
また、単独事業につきましては、指定管理者の指定に伴います債務負担行為といたしまして、大隅広域公園など三公園におきます
公園維持管理費及び鹿児島市内の
県営住宅管理費を計上させていただいてございます。
二ページをお願いいたします。
予算外議案の概要でございます。
今回は土木部関係で九件を提案させていただいてございます。
まず、一の鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件でございます。
公有地の拡大の推進に関する法律など五つの法律に規定いたします知事の権限に属する事務の一部を新たに市町村が対処いたしますため、それぞれ所要の改正をしようとするものでございます。
次に、二の契約の締結について議決を求める件でございますが、国道二百二十三号の道路改築工事、丸尾の滝橋P1橋脚の設計変更及び建設単価の変動に伴います請負契約を変更しようとするものでございます。
次に、三の県道の路線の廃止について議決を求める件でございますが、鉄道廃止に伴い県道の認定要件を欠いている停車場線のうち、町道として引き継ぐこととなっております
県道鶴田停車場線を廃止しようとするものでございます。
次に、四の鹿児島県港湾管理条例の一部を改正する条例制定の件でございますが、志布志港に整備いたします荷役機械及び管理棟の使用料について所要の改正をしようとするものでございます。
次に、五の損害賠償の額を定めることについて議決を求める件でございますが、本年六月に鹿児島港新港区第一旅客待合所において発生いたしました雨漏りによります物品損傷事故による損害賠償の額を定めようとするものでございます。
次に、六から九までの指定管理者の指定について議決を求める件でございますが、鹿児島県の公の施設に関する条例に基づき、大隅広域公園、
吹上浜海浜公園、北薩広域公園の三公園及び鹿児島市内の県営住宅の指定管理者をそれぞれ指定しようとするものでございます。
以上が予算外議案の概要でございます。
続いて三ページをごらんください。
土木部所管事業の主な経過等につきまして御説明を申し上げます。
まず、
高規格幹線道路につきましては、
東九州自動車道及び
南九州西回り自動車道におきまして、用地買収や工事等が進められているところでございます。
地域高規格道路につきましては、北薩横断道路の永野インターから
さつま観音滝インターの間二・五キロメートルの平成二十一年三月の供用を目指すなど鋭意整備を進めているところでございます。
これら
高規格幹線道路や
地域高規格道路につきましては、早期供用が図られますよう今後とも国と一体となりまして重点的に取り組んでまいりたいと考えております。
また、道路特定財源につきましては、平成二十一年度からの一般財源化に向けさまざまな議論がなされているところでございますが、去る十二月八日に一兆円程度の「
地域活力基盤創造交付金」──これは仮称でございますけれども──を来年度予算において創設することなどを示した「道路特定財源の一般財源化等について」が、政府・与党において合意されたところでございます。
今後、さらに一般財源化に向けた具体的な議論がなされることと考えておりますが、道路整備の必要性の高い本県におきましては、今後とも道路財源の確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、重要港湾の整備でございますが、鹿児島港中央港区のマリンポートかごしまにつきまして、去る十月三日に
大型観光船ダイヤモンド・プリンセスを迎え、オープン一周年記念式典を行いますとともに、船内の見学会などの各種イベントを開催したところでございます。
また、金属団地と木材団地を結びます橋梁につきましては、国におきまして去る十月十三日に着工式を行い、工事に着手されたところでございます。
四ページをお願いいたします。
志布志港新若浜地区の多
目的国際ターミナルにつきましては、平成二十一年三月の一部供用に向けまして、ガントリークレーンや上屋等の整備を進めているところでございます。
また、このほかの重要港湾及び地方港湾につきましても港湾機能の向上に向けまして、所要の整備を進めることといたしております。
次に、志布志港の利用促進につきましてでございますが、国内外の定期航路の維持・拡充やコンテナ貨物の確保を図りますため、去る十月二十一日に関東地域の貿易・
港湾関係企業等を対象といたしましたセミナーを東京で開催するなど積極的なポートセールスを行ったところでございます。
次に、
河川等災害対策についてでございますが、平成十八年七月の
県北部豪雨災害において甚大な被害が発生いたしました川内川及び米之津川につきましては、
河川激甚災害対策特別緊急事業により、築堤、掘削工事等を実施しており、去る十月には、曽木の滝分水路の掘削工事に着手したところでございます。
また、鶴田ダム再開発事業につきましては、環境調査などの諸調査、放流設備の設計を実施しておりますほか、先般、一部工事用道路の工事に着手したところでございます。
今後とも国や関係いたします市町村と協力いたしまして、これらの事業を推進してまいりたいと考えております。
床上浸水対策特別緊急事業でございますが、鹿児島市の新川等におきまして、引き続き重点的に整備を進めているところでございます。
五ページをお願いいたします。
ソフト対策として進めております浸水想定区域の指定につきましては、昨年度までに米之津川など六河川で指定を行ったところでございますけれども、今年度は、甲突川など四河川で指定に向けた調査を実施してございます。
「
全国なぎさシンポジウムin鹿児島」につきましては、去る十月に鹿児島市におきまして開催いたしまして、県内外から多くの方々に来場していただき、基調講演や
パネルディスカッションを通じまして、人と海の接点であるなぎさの役割と大切さを再認識していただけたものと考えております。
次に
土砂災害防止対策についてでございますが、砂防事業等により
土砂災害危険箇所等の整備を推進しているところでございます。
また、ソフト対策といたしまして、
土砂災害警戒区域等の指定についてでございますが、去る十二月二日に南大隅町で
土砂災害警戒区域等の指定を行い、県全体では十七市町八千四百二十七カ所の
土砂災害警戒区域や七百六十八カ所の
土砂災害特別警戒区域を指定しているところでございます。引き続き関係市町村等の意見をお伺いしながら、区域指定を進めてまいりたいと考えております。
全国都市緑化かごしまフェアにつきましては、平成二十三年春の
九州新幹線鹿児島ルートの全線開業に合わせて開催を考えておりますが、鹿児島市や
財団法人都市緑化基金と連携しながら、基本計画策定や実行委員会の設立など準備を進めているところでございます。
先月二十六日には、フェアの具体的な運営方法や広報宣伝等を内容といたします基本計画案を取りまとめていただくために設置いたしました
基本計画策定懇談会の第一回の会合を開催したところでございます。
市街地再開発事業につきましては、鹿児島市中央町二十二番街区及び二十三番街区におきまして、再開発ビルの建設促進を図っているところでございます。
次に六ページをお願いいたします。
かごしま住まいと建築展につきましては、「二十一世紀私たちの住まい」をメインテーマに、住まいに関します最新技術の紹介や環境やリフォームをテーマといたしました展示などを実施いたしまして、多くの県民の皆様に御来場していただいたところでございます。
土木フェスタにつきましては、鹿児島市、鹿屋市におきまして、ショベルカーなどの建設重機の試乗体験や土木パネル展などの多彩なイベントを行ったところでございまして、将来を担う子供たちを初め、多くの県民の皆様に御来場していただき、土木行政や建設事業などに対します理解を深めていただいたものと考えております。
七ページをお願いいたします。
災害復旧事業の状況でございます。
本年九月に発生いたしました台風十三号により被害を受けました肝付町津房川が、
災害関連緊急砂防事業に採択されました。十二月二日現在で取りまとめさせていただいております。
平成十九年災でございますが、昨年六月から七月の梅雨前線による大雨や台風四号等により甚大な被害となりましたが、ほとんどの箇所が既に完成しており、残りの六カ所につきましてもできるだけ早い復旧に努めてまいりたいと考えております。
次に、ことしの災害でございますが、五月から六月の梅雨前線による大雨や台風十三号等により三百五十六カ所の被害報告を受けておりまして、おおむね国の災害査定を終えたところでございます。
なお、土砂災害関係につきましては、先ほど申し上げました肝付町津房川を含め、採択箇所は三カ所となっております。
今後、早期に発注を進め、できるだけ早い復旧に努めてまいりたいと考えております。
次に、別途お配りしてございます一般国道及び一級河川の見直しに係る協議状況について御説明申し上げます。
先般、全議員の皆様に配付させていただきました資料に若干の修正を加えたものでございます。
一般国道及び一級河川の直轄区間につきましては、これまでに
地方分権改革推進委員会に移管の候補とされる国道及び河川が示され、十月からは国土交通省と本県を含めました各都道府県の間で移管に向けた協議が進められているところでございまして、今月二日に国土交通省が現時点の協議状況を公表したところでございます。
さらに、八日には、
地方分権改革推進委員会が第二次勧告を示されましたが、移管の具体は示されていない状況でございます。
協議状況に関する確認事項は資料に記載のとおりでございまして、裏面の二ページに移管候補の国道と河川の位置図を掲載させていただいております。
本県といたしましては、必要な財源その他の措置が十分に講じられること及び移管の時期については、事業中の箇所があること等を踏まえ、今後適切な時期を協議することを前提にこれらを移管することとし、その方向で対応してまいりたいと考えております。
以上で、説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
3 ◯宇田委員長 この際、御報告いたします。
傍聴について一名の方から申し出があり、これを許可いたしました。
ただいまの部長総括説明に対する質疑については、県政一般でお願いいたします。
次に、議案等について関係課長の説明を求めます。
まず、監理用地課長の説明を求めます。
4
◯屋島監理用地課長 監理用地課関係の予算外議案につきまして、部から提出しております議案等説明書──この白い表紙のものでございます──に基づき御説明申し上げます。
なお、各課ともこの議案等説明書により御説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。
三ページをお開きください。
議案第一〇二号は、鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例を制定しようとするものでございます。
これは、平成十七年に策定されました
権限移譲プログラムに基づき、公有地の拡大の推進に関する法律に規定する知事の権限に属する事務の一部を新たに市町村が処理することとするため、所要の改正をしようとするものでございます。
以上で、
監理用地課関係の説明を終わります。
5 ◯宇田委員長 次に、道路建設課長の説明を求めます。
6
◯宇都道路建設課長 道路建設課関係につきまして、議案等説明書に基づき説明申し上げます。
五ページでございます。
初めに、第三目
道路新設改良費の補正でございますが、国の補正に伴います直轄道路事業に対する負担金二億六千四十三万五千円の増額補正でございまして、補正分の事業箇所は、
東九州自動車道や
南九州西回り自動車道など十一カ所でございます。
六ページをお開きください。
今回、事業の平準化を図るため債務負担行為、いわゆるゼロ県債としまして四千四百万円を計上しております。
これは、
県道伊集院蒲生溝辺線の鹿児島市都迫工区など七カ所におきまして、改良工事により旧道となっている区間を市町村に引き継ぐ前に舗装補修が必要な区間について早急に舗装を行うことにいたしております。
次に、七ページでございますが、議案第一一五号契約の締結について議決を求める件についてでございます。
本件は、平成十九年第一回県議会定例会におきまして、議案第一四号として議決をいただき、現在施工している道路改築工事の変更についてでございます。
別添の
予算外議案図表をあわせてお開きください。
丸尾の滝橋は、国道二百二十三号霧島市牧園町丸尾地内にて施工を行っている橋長三百二メートルの橋梁でございます。
橋台二基、橋脚四基から成る橋梁で、現在一基の橋台及び三基の橋脚が完成しております。周辺は温泉地帯で、地盤が非常に高温になっており、下部工の基礎を施工する際には冷却を行う必要があります。
今回、議案に上げているP1橋脚についても冷却を行いながら施工を行っていますが、実施の結果、当初計画より地盤温度を早期に冷却、安定させることができ、掘削作業の進捗が早くなり、運転期間及び冷却装置の規模縮小を図ることができました。
また、県において鋼材等の価格上昇に伴い、平成二十年六月十三日付で
単品スライド条項の運用について通知を出しており、これに伴い、鋼材価格上昇による変更を行う必要が出てきました。
これらの変更に伴いまして、請負契約の変更をお願いするものでございまして、約二千二百万円の減でございます。
なお、受注者は、南生・
福地特定建設工事共同企業体でございまして、現在、鋭意施工中でございます。
よろしくお願い申し上げます。
7 ◯宇田委員長 次に、道路維持課長の説明を求めます。
8
◯久保道路維持課長 道路維持課関係について御説明申し上げます。
九ページをお開きください。
今回、事業の平準化を図るため、債務負担行為、いわゆるゼロ県債として合計四億二千七十万円を計上しております。
県単道路整備事業につきましては、
県道志布志福山線・霧島市上別之上地区、
県道湯湾新村線・瀬戸内町八津野地区等三十一カ所の排水溝の整備や防災工事等に要する経費でございます。
次の県単
交通安全施設整備事業につきましては、県道長島宮之浦港線・長島町平尾地区等の八カ所の歩道等の整備に要する経費でございます。
次のふれあいとゆとりの道づくり事業につきましては、県管理道路に植栽されております路傍樹の維持管理に要する経費でございます。
十ページの予算外議案でございますが、議案第一〇二号は、鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例を制定しようとするものでございます。
これは、平成十七年七月に策定されました
権限移譲プログラムに基づき、道路法に規定する知事の権限に属する事務の一部を新たに市町村が処理することとするため、所要の改正をしようとするものでございます。
次に、議案第一一六号は、県道の路線の廃止について議決を求める件でございます。
これは、旧
国鉄宮之城線の廃止に伴い、道路法の認定要件を欠いております県道停車場線のうち町と協議が整い、町道として引き継がれることになっております鶴田停車場線を廃止しようとするものでございます。
以上で、
道路維持課関係の説明を終わります。
9 ◯宇田委員長 次に、河川課長の説明を求めます。
10
◯高橋河川課長 河川課関係について御説明申し上げます。
十一ページをお開きください。
債務負担行為についてでございます。
県単
河川等防災事業は、霧島市の天降川などに四億三千百万円を計上しておりますが、これにつきましては、事業の平準化及び雨期前に寄洲除去等の防災対策を行うための経費でございます。
以上でございます。
11 ◯宇田委員長 次に、砂防課長の説明を求めます。
12 ◯三上砂防課長 砂防課関係について御説明を申し上げます。
十三ページをお聞きください。
債務負担行為でございますが、県単砂防事業の
事業平準化対策及び雨期前施工による
土砂災害防止対策といたしまして、霧島市古道川など八カ所につきまして八千八十万円を計上しております。
以上で、砂防課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
13 ◯宇田委員長 次に、港湾空港課長の説明を求めます。
14 ◯萩 港湾空港課長
港湾空港課関係の予算外議案について御説明いたします。
十五ページをお開きください。
議案第一一七号につきましては、損害賠償の額を定めることについて議決を求める件でございます。
これは、本年六月九日に鹿児島港新港区第一旅客待合所において発生いたしました雨漏りによる物品損傷事故により、許可を受けて部屋を使用していた入居者のコピー機が損傷した事故に係る損害賠償の額を定めようとするものでございます。
次に、議案第一一八号につきましては、鹿児島県港湾管理条例の一部を改正する条例制定の件でございます。
これは、平成二十一年三月の志布志港新若浜地区の一部供用に向けまして、
コンテナクレーンやコンテナを管理するための管理棟の整備を進めておりますことから、その使用料の額等を定めるため、所要の改正をしようとするものでございます。
以上で、
港湾空港課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
15 ◯宇田委員長 次に、都市計画課長の説明を求めます。
16
◯中島都市計画課長 都市計画課関係の議案につきまして御説明申し上げます。
十七ページをお開きください。
議案第一〇〇号の債務負担行為についてでございますが、
公園維持管理費につきまして、平成二十一年度からの指定管理者の指定に伴う
債務負担行為限度額といたしまして、大隅広域公園が四億四千三百七十四万円、
吹上浜海浜公園が三億二千五万八千円、北薩広域公園が一億八千六百八十九万四千円を計上しております。
また、ふれあいとゆとりの道づくり事業につきましては、工事の平準化を図りますため、曽於市の横馬場通線の施工に係る
債務負担行為限度額、いわゆるゼロ県債六百五十万円を計上しております。
次に、予算外議案についてでございますが、十八ページの議案第一〇二号は、鹿児島県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定の件でございます。
これは、知事の権限に属する都市計画法、浄化槽法及び建築基準法に関する事務の一部を平成二十一年四月一日から新たに一部の市町村が処理することといたしますため、所要の改正をしようとするものでございます。
十九ページの議案第一一九号から第一二一号は、鹿児島県公の施設に関する条例に基づきまして、都市公園の指定管理者の指定について議決を求める件でございます。
議案第一一九号は、大隅広域公園につきまして、財団法人鹿児島県地域振興公社・NPO法人大隅二十一世紀スポーツクラブ共同事業体を、議案第一二〇号及び第一二一号は、
吹上浜海浜公園及び北薩広域公園につきまして、財団法人鹿児島県地域振興公社を、それぞれ指定管理者として指定しようとするものでございます。
以上で、
都市計画課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
17 ◯宇田委員長 次に、建築課長の説明を求めます。
18 ◯熊谷建築課長 建築課関係の議案につきまして御説明申し上げます。
二十一ページをお開きください。
議案第一〇〇号の債務負担行為についてでございますが、
県営住宅管理費につきまして、平成二十一年度からの指定管理者の指定に伴う
債務負担行為限度額といたしまして十二億八千百四十八万五千円を計上しております。
次に、予算外議案についてでございますが、二十二ページの議案第一二二号は、鹿児島県公の施設に関する条例に基づきまして、鹿児島市内の県営住宅の指定管理者の指定について議決を求める件で、財団法人鹿児島県住宅建築総合センターを指定管理者として指定しようとするものでございます。
以上で、建築課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
19 ◯宇田委員長 以上で説明が終わりましたので、議案についての質疑をお願いいたします。
20 ◯上村委員 まず、道路維持課長にお伺いしますが、十ページの議案第一〇二号に関連する質問でございます。
これは市町村に道路維持事務の一部を移譲するという内容でございまして、大変結構なことだと思うんですけれども、大崎町の場合は道路の除草だけということになっているわけですね。しかし、道路の除草と3)の道路植栽の管理などこれは一体的なものではないかということを考えるわけですけれども、大崎町のほうに3)と1)と一緒にしてくれないかとかいう提案はされたのか。どういう事情で1)だけということになったのかお聞きしたいと思います。
21
◯久保道路維持課長 市町村の権限移譲につきましては、市町村に提示いたしまして、市町村のほうから受ける内容についてやっております。
今回初めてでございまして、三つのメニューを提示したわけでございますけれども、大崎町につきましては、一番と三番については同等の植栽関係ですけれども、除草のほうからまずはやっていきたいという手順でございましたので、それを受けまして今回、大崎町につきましては草刈りだけという形で、考えているところでございます。
22 ◯上村委員 市町村に無理してお願いするわけにもいかないと思うんですけれども、植栽と除草は大体似たようなもんじゃないかと思ったもんですからお聞きしたわけですけれども、ぜひなるべく拡大するようにお願いをしたいと思います。
次に、港湾空港課長にお伺いしますが、十五ページの議案第一一七号は、雨漏りによって借りている方に損害を与えたと。ちょっと御説明の中で何に損害を与えたのかちょっと聞き取りにくかったんですけれども、それをまず、お聞きしたいと。
損害賠償額が三万一千五百十一円ですね、その辺をお聞きしたいと思います。
23 ◯萩 港湾空港課長 まず、損傷いたしましたのは、ファックスつきのコピー機でございます。
それから、損害額でございますけれども、これは既にかなり使われているコピー機でございまして、いわゆる減価償却方式で残存価格を決定いたした場合にこの額になるということから少額になっております。
購入価格は約三十万円程度であったというふうに聞いております。
24 ◯上村委員 その件はわかりました。新港も大分古くなっているということの一つのあかしみたいなものじゃないかと思っております。
次の議案第一一八号の使用料の額の問題で荷役機械使用料で、ガントリークレーンなんでしょうか、一台三十分までごとに二万五千五百二十円というのがあります。このこと自体は別に疑問を感じませんけれども、川内港はありますかね。何か使用料に違いがあるような気がしたんですけれども、別の資料で見た場合に。考え方、設定の仕方、その辺をお聞きしたいと思います。
25 ◯萩 港湾空港課長 他の港の同じガントリークレーンとの使用料の違いでございますけれども、ちなみに今、お話が出ました川内港の使用料は、この志布志港の今回の二万五千五百二十円に対しまして二万九千九百九十円でございます。
この各ガントリークレーンの価格設定の仕方と申しますのは、建設にかかった事業費について、一定の期間で減価償却が出てきますけれども、それを使用料によって回収するという考え方に基づいております。
したがって、最初の取得価格とそれを何年で回収するかということと、その間、どの程度使われるかという収入見込み、それと維持管理に係る費用、これらから単位時間あたりの使用料を決めているということでございます。そのことによってそれぞれの機械によって単価が違ってきていると、こういうことでございます。
26 ◯上村委員 算出根拠はわかりましたけれども、川内港の使用をされる方から見ると、同じものを使っているのに、少し釈然としないような感じですよね。やっぱり川内港の使用頻度も高めるという見地からも本当は大体似たような額にされたほうがいいんじゃなかろうかと思うんですけれども、それは意見でございますけれども、川内港の場合もやっぱり港湾特別会計の中に入っているわけですか。やっぱり費用対効果というのをある程度厳しく考えなければいけない港になっているわけですか。
27 ◯萩 港湾空港課長 川内港も志布志港と全く一緒でございます。今、申しましたとおり建設のために要した額を一定の利用料で回収していくという考え方がございますので、その点御理解いただきたいと思います。
28 ◯上村委員 はい、わかりました。
最後に都市計画課長にお伺いしますが、十九ページの議案第一一九号、一二〇号、一二一号等でございます。
指定管理者について議決を求める件でございますけれども、ここには出ていないんですけれども、別の施設で県の指定管理者で管理をしていらっしゃる方とお話をしたときに、もうとてもじゃないけど赤字ですと。事務費は全く出ませんと。事務費は別の会社のほうから、いわば一緒にやって出していますと。県からいただく経費は現場のそういう草刈りとか維持管理に関する経費で消えますということで、かなり不満を言われました。
ですから、「どうしてそんなのを引き受けられたんですか」と言いましたら、「それはやはり自分たちも営利の活動をしておれば、少しは社会貢献もしたいと思って、それで引き受けました」とおっしゃいました。引き受けてみたものの事務費は全然出ないということで不満を持っておられたわけですけれども、この大隅広域公園、吹上海浜公園、北薩広域公園というのは、いずれも地域振興公社等が受けられるわけですけれども、ペイしているんだろうかということを一つは考えます。
それともう一つ、伊藤知事が何かの機会に指定管理者による仕事というのは、ワーキングプアがふえるだけだとおっしゃったことがございます。こういう公式的な会議ではなかったですけれども。その辺の働く方々の賃金、給料というのは、指定管理者方式による維持管理をする前と比較して大体同じくらいに確保されているんだろうかと。その辺二点をお聞きしたいと思います。
29
◯中島都市計画課長 一点目の地域振興公社の経営の関係でございますけれども、地域振興公社につきましては、昭和六十一年の
吹上浜海浜公園の開園に当たりまして、都市公園条例で公社に管理委託をすることとといたしまして、その後、県立公園の管理をお願いしているところでございます。
指定管理者制度が導入されまして、それまで六つの公園を受諾いたしておりましたけれども、それが吹上浜、大隅、北薩の三公園の指定管理者としてこれまで管理をしていただいてきております。
そういった中で公社といたしましては、公園管理部を新たに設けて管理体制を充実させてきているところでございます。
二点目につきましては、受託事業収入がだんだん減少していく中で、これまでも職員数とか、経費の削減などの自助努力を行われておりまして、経営改善を図っておられるところでございます。
それから、維持費の増加について従来と比べますと、県が管理しておりましたこの十七年度までですけれど、公募の場合で約一割程度、それから特定の場合でも四%程度の経費の縮減が図られております。
30 ◯上村委員 私はこれをきちんと調べてきたわけではございませんのでこれで終わりますけれども、指定管理者制度というのは、大きな目標は県の支出経費を抑えるためにされたわけですから、今おっしゃったように一〇%から四%減るというのは、それは結構なことでございますけれども、しかし、そこの引き受けた側が赤字でもまた困るなと思ったり、また、余り賃金、給料が下げられても、今の情勢を考えた場合に問題だなと思ったりするもんですから、そこあたりはやっぱり考慮しながら協議し、価格を設定していくべきじゃなかろうかというふうに思っております。
ぜひ、ここに出てきてはいませんけれども、先ほど申し上げました、とてもじゃないけど事務費は全く出ませんというその辺のところも、大体どこだとおわかりだと思いますので、ぜひ考慮に入れられて協議していただきたいと。このようにお願いします。
以上です。
31 ◯田之上委員 道路建設課長と河川課長にお尋ねいたします。
国道二百二十三号の丸尾の橋脚の補正で減額が二千二百万円、いろいろ説明をお聞かせをいただきましたが、この委員会でも現地を視察しまして、大変難儀の、あるいは苦労をする道路だなということをこの目で見てまいりまして、温泉の冷却をしながら橋脚をつくっていかなきゃならない。そういうことの説明の中で、冷却をする度合いが多少なりとも減ったというような説明があったのでありますが、減の主たる理由をもう一遍お教えをいただきたいというのが一つ。
そして十一ページの
河川等防災事業の中の平準化のための補正、四億三千百万円。河川課長、この中身をもう一度詳しく教えていただきたい。
寄り州の除去というような説明もありましたが、寄り州については、県内から相当要望も出ている箇所ではないかなと思いながら、実は出先の姶良・伊佐地域振興局の建設部にもいろいろ御相談を申し上げながらしておりますが、住民との間の要望となかなかマッチしないなというような感じを受けておりますが、とりあえずこの中身をお教えいただきたいと思います。
32
◯宇都道路建設課長 丸尾の滝の工事の減額の理由ということでございますが、先ほど申しましたようにこの現場は火山の近くでございまして、地場の温度が百度を超えるところもありまして、冷却装置を使いながら工事を進めるわけでございますけれども、今回、減になったのは、当初冷却装置を二台で運行して、大体四十度から五十度まで下がるまでやっておるわけですが、その下がり方が、途中から一台で十分になったということで、冷却装置の規模縮小ということで三千百万円ほど減額になりました。
それから増のほうは、先ほどちょっと申しましたけれども、鋼材の単価が上がりましていわゆる単品スライドで九百万円ほどの増となり、差し引き二千二百万円の減ということでございます。
33
◯高橋河川課長 先ほどのゼロ県債の内訳についてでございますけれども、掘削工を四十八件、全体事業費の約五一%を占めております。
それから護岸系の改良工事、これが二十四件でございまして、全体の三七%を占めております。それと海岸工事についてでございますけれども、これが三件の一二%を占めているところでございます。
以上でございます。
34 ◯田之上委員 宇都課長、わかりました。三千百万円の減と、鋼材で九百万円の増があって、結局二千二百万円減。工期には何ら影響はないととらえてよろしいですか。
35
◯宇都道路建設課長 工期の件でございますが、十九年三月から工事を進めておりますが、来年の三月四日までの工期となっておりまして、この工期については別に支障はありません。
36 ◯田之上委員 それでは、もう
道路建設課関係はこれで結構です。
河川課長、こうして県単の防災の中で寄り州の除去というものが四十八件、あるいは二十四件といろいろありましたが、今、申し上げたとおり大きく要望が出ているのかなと思いますが、この県単防災事業で要望の上がっているような箇所を含めて、全部というわけにはいかないでしょうから、大体県内を見まして寄り州についての要望は、これでどれぐらい進捗が行くのか。
37
◯高橋河川課長 現在、寄り州除去につきましては、相当な件数があるものと把握しております。全体の進捗といいますか、今回のゼロ県債で行う割合については算出はしておりませんけれども、ほぼ三割前後の事業効果があるものと考えております。
38 ◯田之上委員 それでは、もう県政一般に入りますので、ただ、要望を申し上げておきたいと思います。
今、課長の答弁で、この防災事業、ざっと要望の三割ぐらいは解決できるんじゃないかという答弁がありましたが、この寄り州の除去については、もうちょっと何らかいい方法がないのかなと実はいつも思います。要望を出したにもかかわらず何年しても実は解決をしないという箇所が、もうこれは数えれば切りがないぐらいあります。
寄り州の除去をいつのどの時点でしたほうが効果があるのかということもよく検討していただきたいなと思います。
この寄り州の除去については、やはり自然を保護するための寄り州というとらえ方も一方はあるかと思いますが、寄り州はもう県内どこに行ってもあると思うんです。民間も含めた土木一体でもうちょっと何かうまい方法はないのかな。要望として申し上げておきますので、河川課長、何かいい知恵を編み出していただくようにお願いを申し上げて終わります。
39 ◯中重委員 先ほど出ました県道の権限移譲について。
県道の管理を市町村がしていくということで、お金のほうは、財源の移譲とか、あと移譲について交付金を市町村に出したとか、そういうのはあるんでしょうか。
40
◯久保道路維持課長 今回の費用でございますけれども、通常行っている維持管理費用を一応積算いたしまして、それを交付金に変えて提起するという経過になっております。
41 ◯中重委員 幾つか市町村への権限移譲を、監理用地課やら受けておりますが、監理用地課の公拡法に関するものですと十団体となっていますが、今回の十団体と合わせてこれまでにどれぐらいの市町村について移譲が進んでいるのか。監理用地課だけじゃなかったですね。道路維持課の県道に関しても、あとこれまでの進捗状況を教えてください。
42 ◯西岡用地対策室長 議案第一〇二号の「公有地の拡大の推進に関する法律」に基づく市町村の移譲の進捗状況でございますが、先ほど説明がございましたように十八年の四月から移譲しております。十八年度が枕崎市、いちき串木野市、大崎町、知名町、二市二町です。それから十九年度が、指宿市、それから日置市、姶良町、二市一町。それから二十年度が、ことし大口市と菱刈町が合併しました伊佐市でございます。
それで、今回、二十一年度から、鹿屋市、阿久根市、薩摩川内市、南さつま市、志布志市、奄美市、南九州市、さつま町、蒲生町、和泊町の七市三町ということで、現在、十八市町村に移譲しております。
ですから、都市計画区域内の三十六市町村のうち半分は完了しまして、市の部分は七割がもう移譲を受けているという進捗でございます。
43 ◯宇田委員長 ほかに質疑はございませんか。
44 ◯中山委員 道路維持課のところなんですが、南九州市だけはすべて移譲と、大崎町は一の事務のみということですが、今、十八年度からという報告があったんですが、それは一律ではないんですか。
45
◯久保道路維持課長 十七年度からこの
権限移譲プログラムについては提示しておりまして、三つのメニューを提示しておりました。
ただ、市町村によってはすべてをなかなか移譲はできないという話がございましたので、今回、その中のまずは、できるものからということで、今回は三つの中の、南九州市は三つですけれども、大崎町は第一の除草からやりたいということで受け入れる方向で今、計画しているところでございます。
46 ◯中山委員 はい、わかりました。
47 ◯鶴薗委員 道路維持課長さんにまず、お尋ねしますが、この鶴田の停車場線廃止ですね、私も現地も知っておりますし、道路も整備されて、この廃止は特に問題ないと思うんですけれども、こういう停車場線というのがまだ結構県道として残っているところは県内にあるんでしょうか。
48
◯久保道路維持課長 今回は宮之城鶴田停車場線でございましたけれども、あと七カ所ぐらい該当する箇所がございます。これにつきましてもそれぞれ市町村にお願いいたしまして、その移譲に伴ういろんな補修事業等をやりながら、協議が整ったものからやることとなっておりまして、あと七路線ございます。
49 ◯鶴薗委員 あと七路線あるということでございますけれども、市町村については、これは引き受けてもいいという考えを持っておる部分もありますけれども、まだ今、御説明いただいたようにいろいろ整備せんなならないところ等もあると。やはりそういったものをきちっとしていただいてということでしょうから、随時今後もこのような議案がきちっと整理されてくるように努力をしていただきたいと、こういうふうに思っております。
あと都市計画課長さんにお尋ねしますが、先ほどの御説明の中で地域振興公社は公園管理部をつくったりして、また、これまでの吹上公園を含めて、この公園管理に、あるいはいろいろなものについて相当なノウハウを持っておられる団体だなという思いはしておるんですけれども、ちなみに今回の指定管理に当たって、何かほかからもこういう要望があって最終的に地域振興公社というふうに決定されたものなのか、そこあたりのちょっと説明をお願いしたいと思います。
50
◯中島都市計画課長 今回の三件の中で公募によって決定したものが大隅広域公園でございますけれども、これにつきましては、鹿児島県地域振興公社並びにNPO法人大隅二十一世紀スポーツクラブ共同事業体のほかに三社が応募してきております。
51 ◯鶴薗委員 これ説明してあるこれだけですか。
ほかは。
52
◯中島都市計画課長 ほかの二件につきましては、特定でございますので、地域振興公社だけでございます。
53 ◯鶴薗委員 はい、わかりました。
54 ◯小園委員 関連しまして、この議案第一一九号のNPO法人大隅二十一世紀スポーツクラブ共同事業体というのはどういう団体ですか。
55 ◯宇田委員長 暫時休憩いたします。
午前十時五十四分休憩
────────────────
午前十時五十八分再開
56 ◯宇田委員長 再開いたします。
57
◯中島都市計画課長 NPO法人大隅二十一世紀スポーツクラブにつきましては、大隅地域でのスポーツの振興等に取り組むNPO法人でございまして、今回、これまでの大隅広域公園の管理実績を保有しております地域振興公社とあわせまして、NPO法人のノウハウと組み合わせてこれまで以上のサービスを提供するように取り組んでいくということで応募をされております。
58 ◯小園委員 よくわかったような理解をして次に進みたいと思いますが、議案一二二号なんですけれども、公営のいろんな住宅を管理するということなんですが、どういう仕事をしていらっしゃるんですか、管理の中身につきましては。
59 ◯西薗住宅政策室長 今回の業務の管理の内容ということでお答えをいたします。
まず、募集、抽選、入退去、家賃等の徴収業務、そして修繕業務といったものをやってございます。
60 ◯宇田委員長 ほかに質疑ございませんか。
[「なし」という者あり]
61 ◯宇田委員長 ほかに質疑がありませんので、これで議案についての質疑を終了いたします。
これより採決に入りますが、議案第一〇〇号、議案第一〇二号、議案第一一五号、議案第一一六号、議案第一一七号、議案第一一八号、議案第一一九号、議案第一二〇号、議案第一二一号、議案第一二二号の議案十件について、取り扱い意見をお願いいたします。
62 ◯鶴薗委員 議案第一〇〇号など議案十件につきましては、いずれも必要な補正や改正などでありますので、可決でお願いいたします。
63 ◯宇田委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
64 ◯宇田委員長 それでは、議案第一〇〇号、議案第一〇二号、議案第一一五号、議案第一一六号、議案第一一七号、議案第一一八号、議案第一一九号、議案第一二〇号、議案第一二一号、議案第一二二号を一括採決いたします。
ただいま可決との御意見がありましたが、議案第一〇〇号など議案十件につきましては、原案のとおり可決すべきものと決することに御異議ありませんか。
[「異議なし」と呼ぶ者あり]
65 ◯宇田委員長 御異議なしと認めます。
よって、議案第一〇〇号など議案十件につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上で議案の審査を終了いたします。
次は、請願・陳情の審査を行います。
審査は、請願・陳情文書表の二ページから十一ページにかけての新規付託分から行います。
まず、請願・陳情文書表の二ページの陳情第三〇二九号を議題といたします。
道路維持課長の説明を求めます。
66
◯久保道路維持課長 陳情第三〇二九号の屋久島における電線地中埋設についての陳情でございます。
陳情者は、社団法人屋久島観光協会会長外一団体でございます。
陳情の趣旨でございますが、屋久島は世界自然遺産に登録され、毎年多くの観光客が訪れる自然に恵まれた島であり、良好な景観の維持・形成が重要ですが、道路上や中心商業地に張り巡らされた電線類が周囲の景観のよさを損なっているとのことでございます。
世界自然遺産の屋久島が観光地としてより一層良好で個性ある景観の形成に努め、地域性を生かした観光振興や地域振興を図っていくために、電線の地中化は非常に有益であり、また、台風常襲地での通信網の確保や防災対策の点からも必要であることから、島内の主要区域における電線の地中埋設を実施してほしいとの陳情でございます。
執行部の意見でございますが、電線類の地中化につきましては、これまで防災対策や都市景観の向上などの観点から整備を進めているところでございます。この事業は建設負担金や電柱の撤去など電線管理者の費用負担が大きいことから、これまで電気・通信の需要の多い都市部において計画的に実施してきているところでございます。
観光地である屋久島におきましても、電柱をなくすることについては、防災対策や良好な景観づくりの観点から有益であると考えますが、電線類の地中化は電線管理者の負担が大きいことから、今後、電線管理者と協議してまいりたいと考えております。
以上でございます。
67 ◯宇田委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。
68 ◯小園委員 屋久島は御指摘のように世界自然遺産の島ですし、この島をいろんな意味で県はしっかりと守っていかなきゃいけないというふうに思いますが、電線の地下埋設というのは非常に経費がかかる事業だということは了解しておりますけれども、場所によってここはどうしても景観を保全するためにこの電柱は地下埋設したほうがいいんじゃないかとかそういう箇所が恐らく何カ所かあると思うんですが、そういう箇所について知っておられたら説明してください。
69
◯久保道路維持課長 地域からの御要請があるところは、宮之浦港の港口の周辺、そして空港の周辺等について電線類の地中化に対する御要望がございます。
70 ◯中重委員 電線管理者の負担が非常に大きいと出ていますが、もし進めたとしたときに配電の会社やら市町村、県の負担割合というのはどういう形になるんですか。
71
◯久保道路維持課長 標準的な電線の共同溝の建設費でございますけれども、まず、キロメートル当たり五億六千万円ほどかかります。そのうち道路管理者は約三億三千万円、そして電線管理者は約二億三千万円の負担になっております。
72 ◯中重委員 電線管理者、配電している会社自体は、この今回の陳情に関してどのような意見を持っておられるかというところまでは把握されていないでしょうか。
一キロメートルで二億三千万円、そういう負担が民間会社に出てくるわけですよね。その辺についての把握されている状況を教えてください。
73
◯久保道路維持課長 電線の地中化につきましては、来年度からまた五カ年計画が動いておりまして、現在、電線管理者と道路管理者で、協議会を開いております。
その中で屋久島の電気管理者は、屋久島町電気船舶課でございまして、そこも電気管理者として今、出てもらっておりまして、その中で協議を進めていくこととしています。いろんな意見はまだ今から監事会の中でやることになっておりますけれども、やっぱり負担が大きいということは聞いているところでございます。
74 ◯宇田委員長 ほかに質疑はありませんか。
[「なし」という者あり]
75 ◯宇田委員長 ほかに質疑がありませんので、取り扱い意見をお願いいたします。
76 ◯鶴薗委員 陳情第三〇二九号ですが、この件に関しましては、電線管理者の負担が大きいこと、県も電線管理者と協議していくとのことなどから、極めて近い将来に実現することはなかなか難しいと思われますけれども、屋久島が世界自然遺産に登録されている島であることをかんがみますと必要な整備であると思われますので、採択ということでお願いいたします。
77 ◯宇田委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
78 ◯宇田委員長 それではお諮りいたします。
陳情第三〇二九号につきましては、採択との御意見ですが、採択すべきものとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
79 ◯宇田委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇二九号につきましては、採択すべきものと決定いたしました。
次に、請願・陳情文書表の三ページの陳情第三〇三〇号を議題といたします。
港湾空港課長の説明を求めます。
80 ◯萩 港湾空港課長
港湾空港課関係の請願・陳情の新規分について御説明いたします。
文書表三ページをお開きください。
陳情第三〇三〇号宮之浦港の整備拡充についての陳情でございます。
提出者は、熊毛郡町議会議長会会長でございます。
陳情の趣旨でございますが、宮之浦港は、季節風の影響により港内の静穏度が低く、水深も浅いため、観光船の「飛鳥」が五万トン級の「飛鳥II」に更新以降接岸しておらず、地方港湾ながら三万トン以下の寄港船の寄港回数が四十回を超える実績をかんがみても、今後も対応できない事例が多発することが予測されるとして、現在寄港している三万トン級に加え、五万トン級の大型観光船が安全に入港・接岸できるマイナス九メートル岸壁の新設と港内の静穏度を高めるための沖防波堤の整備を求める要望でございます。
執行部の意見でございますが、魅力ある離島などをめぐるクルージングネットワークの形成を図りますため、大型観光船埠頭などの整備を進めているところでありまして、宮之浦港についても火之上山地区において三万トン級の観光船接岸のため、延長百三十メートルのマイナス七・五メートル岸壁を二百五十メートルに延長する改良工事を行いまして、平成十八年度に完成供用したところでございます。
また、御要望の沖防波堤につきましては、観光船が利用いたします火之上山地区及び高速船や定期船フェリー等が利用いたします宮之浦地区におきまして、船舶の安全かつ安定的な就航が図られるよう、港内の静穏度を高めるため、平成十七年度から整備を進めているところでございまして、今後さらに延伸する計画といたしております。
また、もう一つの御要望のマイナス九メートル岸壁の新設など屋久島への五万トン級の大型観光船の受け入れにつきましては、クルーズ船の今後の動向等も見ながら、その方策について検討することといたしまして、当面は防波堤の整備のほうを進めてまいりたいと、このように考えております。
以上でございます。
81 ◯宇田委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。
82 ◯小園委員 種子島のほうも今、整備をしていると思うんですが、一遍にということもなかなか財源的にはやっぱり大変だろうと思いますが、種子島のほうの整備状況についてお伺いいたします。
83 ◯萩 港湾空港課長 種子島のほうの整備状況でございますけれども、種子島におきましても観光船等の岸壁といたしまして、本年三月に供用開始いたしまして、この飛鳥IIを迎えまして現在利用されております。
三月の飛鳥IIの初寄港を経て、その後また飛鳥IIも再び寄港しているということで、現在飛鳥IIの寄港がことしもございますし、来年もまた数回寄港が予定されているということを船会社からはお聞きしております。
そういう状況でございますけれども、岸壁の延長が飛鳥IIの船長に対してまだ短いものですから、つまりお尻が飛び出るというような状況がございます。
そのことから、海上保安部から、接岸に際しては、いわゆる接岸速度を一定速度緩めることでありますとか、あるいは風速十メートル以上の風が吹くときには接岸は控えるようにと、そういう制限がございます。
幸いにしてこれまでそういう制限の状況での接岸はございませんで、順調に寄港しておりますけれども、今後、そういう若干荒れたときに接岸出来ず抜港するという事態も想定されますので、そういうことを回避するようにということで、地元からは延長を伸ばして、いわゆる全天候型と申しますか、少々荒れても飛鳥IIがつけるようにというような御要望をいただいているところでございます。
整備に今後どのように着手するかということにつきましては、やはり屋久島と同様に動向も見ながらやる必要があると考えておりますけれども、やはり海上保安部等の指導等もございますので、そういう状況を踏まえて今後考えていかなければならないと、そのように考えております。
84 ◯小園委員 あと一点ほど。種子島・屋久島もこれから観光クルーズ船は相当ふえてくるんじゃないかなと思っておりますが、課のほうとしてはそこら辺はどういうふうに見ておりますか。
85 ◯萩 港湾空港課長 まず、今回、陳情をいただいております宮之浦港の観光船の現在の利用実態でございますけれども、陳情にも「相当数の」というようなことが記載されておりますけれども、ちなみに実績を申しますと、昨年平成十九年には、三十一隻の観光船が接岸いたしております。これは国内の観光船、「ふじ丸」ですとか「ぱしふぃっくびいなす」とか、そういう約三万トンクラスの国内の観光船が接岸いたしております。
過去には、最大で申しますと、平成十二年に五十八回接岸したという実績もございます。
マリンポートがことし四十数隻でございますので、そういう数から見てもやっぱり世界遺産に登録されたということもあるかと思いますけれども、屋久島は非常に利用回数の多い港になっているところでございます。
今後の見通しといたしましては、いわゆるクルーズ観光と申しますのは、これは世界的に見てもふえる傾向にございまして、国内でも若干ながらこのクルーズ人口といいますのは増加傾向と聞いております。
いろいろ景気の影響を受ける部分もあるかと思いますけれども、やっぱり中長期的に見て、まだ国内的にも世界的にもクルーズ船の需要というのはふえていく可能性が大きいと思っておりますので、私どもマリンポートを初めこの宮之浦港、あるいは西之表港、それから名瀬港等もそういう観光船の専用バースを整備しておるわけでございますけれども、そういうこれまで築いてきました観光船バースのストックを有効に活用できるようにポートセールスもあわせて取り組んでいきたいと、このように考えております。
86 ◯上村委員 飛鳥IIが西之表港に年数回寄港しているという状況の中で、当然屋久島が接岸できればそこにも接岸されたいであろうというのが予測できるわけで、そういう意味では陳情者の願いといいますか希望は当然のことではなかろうかなというのをまず考えるわけです。
そういうことでお聞きしたいのは、飛鳥IIは、大体どれぐらいお客さんを乗せているかということと、飛鳥IIのほかに水深マイナス九メートルを要する客船で寄港したいという引き合いというのが、何隻ぐらいあるのかと。ほかにも屋久島に寄港したいとあるのかと。その辺をお聞きしたいと思います。
観光客船の客数はわからなければ、所管ではないかもしれませんので、結構ですけれども。
87 ◯萩 港湾空港課長 まず、後ろのほうの御質問からお答えいたしますけれども、マイナス九メートルを要する客船の要請といいますか、それは現在のところ飛鳥IIからしか聞いておりません。これは船会社からの要望といいますよりも地元からやはり飛鳥IIを誘致したいと、そういうことでございます。
といいますのは、飛鳥IIは、当初、初代飛鳥が三万トンクラスの船であって、これはこのマイナス七・五メートル岸壁につけていたわけです。それで十八年にその最初の飛鳥をにらんで延伸したわけでございますけれども、十八年に供用をしたその年に日本郵船クルーズという会社が飛鳥IIを所有しておりますけれども、その飛鳥から飛鳥IIに、五万トン級に切りかえちゃったと、大型化したということで、それで入れなくなったということなのでございます。
ですから、地元としては、飛鳥IIは国内最大の観光船でございますので、乗客数も、実際に乗ってこられているのが、これまで最大八百人ぐらい乗ってきておられます。五百人ぐらいのときもありますし、最大八百人ぐらいまでと。定員はもう少し多いかと思いますが、済みません、定員はちょっと今。そういう状況でございます。
以上でございます。
88 ◯上村委員 それとマイナス七・五メートル、岸壁二百五十メートルの延長、改良工事を平成十八年度に完成されたということですけれども、こういう場合、官庁のお役所の仕事というのは、こういう大がかりな改良をした場合に、また次の水深九メートルの工事を始めるとなると、それはなぜ最初から九メートルにしなかったのかと。当初の見通しの誤りではないかという、何かそういう責任が問われるやに聞いているわけで、最低何年間ぐらいはこの二百五十メートル、マイナス七・五メートルで使っていただいて、何年後ぐらいに着手するとか、そういう決まりがあるやに聞いているんですけれども、そういうものはあるんですか。
私は前、勤めておったところではそういうのはありました。つくってすぐもう間尺に合わずに二年ぐらいで壊してやったら、そこの所属長が始末書を取られたというのがございました。そういうのはないんですか。
89 ◯萩 港湾空港課長 確かにマイナス七・五メートルとして延長したばかりの港でございますので、それをすぐにマイナス九メートルに変えるということは、これはやはり計画性を問われる部分があると思います。
この七・五メートルを延長した工事を計画し始めた時点では、屋久島にはこれまで三万トンクラスの船しか来ておりませんでしたし、国内にも三万トン以上の観光船は就航していなかったわけです。
ですから、大型化の船計画はやっぱり民間事業でされるわけですけれども、その時点で国内観光船の大型化というものの先行きの見通しというのがなかったということで七・五メートルの延長で対応したということでございます。
当初は七・五メートル岸壁がある程度の延長あったわけですので、当面それを国内のその当時の最大級の延長に合わせてやろうということで計画をされたということでございますので、今後のことでございますけれども、御要望はそれをさらにマイナス九メートルにということでございますので、先ほど申しましたように私ども今後の動向も見ながらというふうに執行部の意見として申しましたけれども、その点、飛鳥IIだけのために行うのかということもやはりございます。先ほど御質問にありましたとおり、やはり今後の需要動向というものもある程度視野に置きながら、また、水深を深める事業については考えていく必要があるのではないかと考えております。
90 ◯宇田委員長 ほかに質疑ございませんか。
[「なし」という者あり]
91 ◯宇田委員長 ほかに質疑がありませんので、取り扱い意見をお願いいたします。
92 ◯鶴薗委員 陳情第三〇三〇号宮之浦港の整備拡充についての陳情でございますが、大型観光船を受け入れる岸壁の新設等につきましては、まずは港内の静穏度の向上を図る必要があるとのことであります。
現在、沖防波堤の整備を進めているというところでありますことから、継続審査でお願いいたします。
93 ◯宇田委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
94 ◯宇田委員長 では、お諮りいたします。
陳情第三〇三〇号につきましては、継続審査との御意見ですが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
95 ◯宇田委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇三〇号につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。
次に、請願・陳情文書表の四ページの陳情第三〇三一号を議題といたします。
道路維持課長の説明を求めます。
96
◯久保道路維持課長 陳情第三〇三一号の国道五十八号(上中大字都地区・島間地区)の整備促進についての陳情でございます。
陳情者は、熊毛郡町議会議長会会長でございます。
陳情関係図表は二ページでございます。
陳情の趣旨でございますが、国道五十八号の南種子町の長谷から上中までの大宇都地区及び上中から島間までの島間地区の一部分が未改良のままである。
大字都地区については、交通事故多発区間であり、住民も不安を抱いており、沿線には平成十八年度に健康公園が整備され、運動や憩いの場所として利用されるようになり、生活圏の広域化等による交通事故を危惧している。
また、島間地区については、島間港の大型客船等の入港増加や物資輸送機械等の増加により、道路利用は確実に拡大すると見込まれる。
このため、両地区について早期に改良計画区域に入れていただき、歩道整備も含めた事業を行ってほしいとの陳情でございます。
執行部の意見でございますが、国道五十八号の上中大宇都地区及び島間地区の整備については、両地区とも二車線の改良済みであり、道路幅員及び線形等も所要の規格を満足していることから、線形改良を目的とした再改築は困難であると考えております。
また、大字都地区は片側歩道が設置済みであり、島間地区は歩道が設置されていない状況でございますが、両地区の歩道設置については、厳しい財政状況の中、現在事業中箇所の進捗状況や交通量等も見きわめながら、今後、検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
97 ◯宇田委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。
質疑はありませんか。
[「なし」という者あり]
98 ◯宇田委員長 質疑はありませんので、取り扱い意見をお願いいたします。
99 ◯鶴薗委員 陳情第三〇三一号国道五十八号整備促進についての陳情でございますが、要望にあります地区の整備につきましては、いずれも二車線の改良済みであり、道路幅員等も規格を満たしていることから、再改築目的の整備は困難であるとのことでございます。
一方、歩道設置につきましては、現在の事業中箇所の進捗状況等を見きわめた上で検討するとのことでありますので、継続審査でお願いいたします。
100 ◯宇田委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
101 ◯宇田委員長 それでは、お諮りいたします。
陳情第三〇三一号につきましては、継続審査との御意見ですが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
102 ◯宇田委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇三一号につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。
次に、請願・陳情文書表の五ページの陳情第三〇三二号を議題といたします。
道路建設課長の説明を求めます。
103
◯宇都道路建設課長 文書表の五ページ、陳情第三〇三二号の県道西之表南種子線の早期整備についての陳情でございます。
図表は三ページでございます。
陳情者は、熊毛郡町議会議長会会長でございます。
陳情の趣旨でございますが、県道西之表南種子線は、西之表市街地から南種子町島間地区に至る主要地方道であり、地域の産業振興に大きな役割を果たす重要な路線である。
中種子町内においては、野間栄町地区、増田地区、坂井熊野地区が未整備であり、特に栄町地区は見通しが悪いなど交通安全の観点から危険な状況にある。
産業・観光の振興を図る上からも早急な整備が望まれており、特段の配慮を強く要望するというものでございます。
執行部の意見でございますが、主要地方道西之表南種子線は、西之表市を起点とし、種子島の東部及び南部を循環し、南種子町の島間で国道五十八号に接続する道路であります。
本路線については、現在、幅員狭小で交通の隔路区間となっている西之表市の安城地区及び南種子町の下西目地区において整備を進めているところでございます。
その他の未改良区間の整備については、県の厳しい財政状況の中、事業中箇所の進捗状況を見きわめながら、今後検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
104 ◯宇田委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。
質疑はありませんか。
[「なし」という者あり]
105 ◯宇田委員長 では、質疑はありませんので、取り扱い意見をお願いいたします。
106 ◯鶴薗委員 陳情第三〇三二号県道西之表南種子線の整備促進についての陳情でございますが、本路線は、現在、隘路区間となっている地区において整備を進めているとのことであり、その他の区間につきましては、ほかの事業中箇所の進捗状況を見ながら、今後、検討していくとのことでありますので、継続審査ということでお願いいたします。
107 ◯宇田委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
108 ◯宇田委員長 お諮りいたします。
陳情第三〇三二号につきましては、継続審査との御意見ですが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
109 ◯宇田委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇三二号につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。
次に、請願・陳情文書表の七ページの陳情第三〇三三号を議題といたします。
港湾空港課長の説明を求めます。
110 ◯萩 港湾空港課長 陳情第三〇三三号鹿児島本港南埠頭高速旅客船ターミナルの改善についての陳情でございます。
提出者は、熊毛郡町議会議長会会長でございます。
陳情の趣旨でございますが、鹿児島港本港区種子・屋久高速船ターミナル内の待合所は、二社の運航ダイヤが密接する時間帯は、慢性的にいすに座れない搭乗客や搭乗手続きを待つ人々で大変な混雑となっており、また、トイレの設置数も少なく、乗船・下船の周辺時間帯は長蛇の列となるなど不便を来している。
さらに、ドルフィンポートに通じる歩道の安全対策など、さらに安心・快適な待合所として利便性を高めることも必要と考える。
このため、高速船旅客ターミナル待合所をトイレ増設も含め適正規模に拡充することと、施設のさらなる機能充実を要望するというものでございます。
執行部の意見でございますが、港湾におけます旅客ターミナル施設の規模につきましては、利用者一人当たりの所要面積、船の定員、同一時間帯発着船数等をもとに算定いたしました面積を目安としておりまして、鹿児島港本港区種子・屋久高速船旅客ターミナルにつきましては、高速船が二隻同時刻に発着する場合を想定いたしまして、待合所や共用スペースの規模を決定し、整備しております。
また、いすの数につきましては、当初百席設置いたしましたが、増設の御要望もありましたことから、平成十九年七月に六十五席、また、同年十一月に三十九席増設いたしまして、現在は二百四席となっております。
トイレにつきましては、夏休みや帰省時期等の多客期や高速船の発着時間帯によりまして混雑する場合がありますことから、ターミナル内に「出発前にはトイレが混み合いますので余裕を持って御利用ください」との張り紙を行いますとともに、両船会社に必要に応じて「出発前にはトイレが混み合うこと」を事前放送していただくよう依頼しているところでございます。
厳しい財政状況の中、待ち合いスペースの拡大は当面困難でございますが、トイレやいすの増設につきましては、今後さらに詳細な調査を行いました上で、その必要性を含め、検討してまいりたいと考えております。
次に、ターミナル前の道路の安全対策につきましては、送迎等の一般車両を駐停車禁止といたしまして、横断歩道を横断する歩行者の安全対策を図ることとし、看板や張り紙により規制を行っておりますが、規制がなかなか守られませんで、発着時間帯によりましては、バス、タクシー等もあわせて混雑いたしますため、危険な状況も見受けられます。
このため、今後、ターミナル前へ進入する車両に対し徐行を促す標識を設置いたしますとともに、一般車両に対して県営駐車場の利用を促す標識を増設するなど歩行者の安全性の向上に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
111 ◯宇田委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。
112 ◯上村委員 この件につきましては、本会議でも取り上げられて、執行部のほうも答弁をしていただいておりますので、大体問題意識は共有できているんじゃないかと思います。
私も以前、この拡張を要望したことがありますけれども、ちょっと当面厳しいというようなことでございました。
私が聞いたのは、中学、高校等の生徒を引率している先生方が、大変手狭で気持ちが安らぐ暇がないということで、できれば二階を上げて、手続が済んで休むんだったら二階の方で休むという方向でしていただけないかという希望がありました。
そういう意味で、総体として航路にこの程度の小さいターミナルをつくるというのは、そもそも最初から無理があったんじゃないかと思います。
それで、トイレ、いすの増設とか、あるいは徐行の進入標識とか県営駐車場の利用を促す標識の増設とか対応をとられるということでございますけれども、ぜひ私の希望としては、やっぱりこのターミナルの拡張、増設というのを視野に入れて今後検討していただきたいなと思うんですけれども、その辺が今後どうなのかということ。
それからもう一つは、県営駐車場は有料ですよね。これも以前申し上げたことがございますけれども、二泊三日で種子島に行ったときに県営駐車場に泊めて帰ったら、大変高いなという印象を持ったことがございました。
それで、その辺のことも港湾の特別会計の中で一定の収入を得る必要があるという事情はわかりますけれども、やはり駐車場で金をもうかるといいますか、そういうことじゃなくて、やはり種子島にたくさんの、屋久島にたくさんのお客さんを誘客して、そこで観光でお金を落としてもらって、その税収で県は潤うというような大きな気持ちになってもらわないと、駐車場で収入を上げようという発想はちょっと姑息じゃないかというふうに思うんですけれども、利用促進を図るのであれば、その辺の駐車料金のことも考慮していただきたいと思うんですけれども、どんなものか。
この二点をお聞きしたいと思います。
113 ◯萩 港湾空港課長 県営駐車場の料金設定でございますけれども、まず、この高速船ターミナルの周辺で行きますと、いわゆる送迎等のお客様とか送ってこられた方とかには考慮いたしまして、一時間以内は無料となっております。
ですから、今回、D街区に新たな駐車場をつくりましたけれども、利用者はある程度ございますけれども、利用者の割には、一時間以内の方がかなり多くて収入が上がっておりません。
それで、駐車料金を下げてほしいという御要望はかねてからいただいております。特に三島、十島でございますとか、どうしても二泊、三泊というものを伴うということでございますので、そういう御要望はお聞きしておりますけれども、私どもはその周辺の民間駐車場等もどうなんだろうかということで、過去、少し試算をしたこともございますけれども、周辺と比べてもそう高くはないと、むしろ長期間になってくると県営駐車場のほうが安くなってくるケースもあるということで、民間駐車場と比べればそれほど高いということはないという認識でおります。
今、委員がおっしゃいましたが、波及効果のほうを考えるべきではないかという御意見がございますけれども、そこは先ほどの議案にございましたガントリークレーン等の施設もありますけれども、やはり起債事業で整備しておりまして、起債を一定年限で解消するというようなこともございますので、そういうところをある程度考えながら、利用料につきましては、先ほど申しました一時間無料ですとかそういうことも組み合わせて今やっているところでございまして、現状ではこの状況でしばらくは進めさせていただきたいと思っております。(「拡張は」という者あり)
114 ◯宇田委員長 続けてお願いします。
115 ◯萩 港湾空港課長 拡張のことでございますけれども、当面一番困っておられるトイレの増設、それと座られるいすの数をふやすということを優先して私ども検討いたしたいというふうに考えております。
拡張につきましては、確かにおっしゃるようにピーク時には混雑する場合もあると私ども認識しておりますけれども、まずはそういう非常に差し迫った御要望のほうを調査の上、検討した上で、それもまた今後、視野に入れながら状況を見ていきたいというふうに考えております。(「結構です」「休憩してください」等いう者あり)
116 ◯宇田委員長 暫時休憩いたします。
午後十一時四十二分休憩
────────────────
午後十一時四十三分再開
117 ◯宇田委員長 再開いたします。
118 ◯小園委員 高速船のトッピーとロケットの運航時間の問題もある程度調整をしていく必要があるのかなというふうに思ったりもしますし、調整することがまた、両会社のプラスにもなっていくのかなというふうにも思ったりしますが、そういうことも見据えて、感じるのは、とにかく乗り入れのところの前がやっぱり線形がちょっと何かごちゃごちゃしますよね。歩行者も車もバスも一緒に入ってくるともうごちゃごちゃなるような感じになっていますので、そこら辺のところは課長のほうがよく把握しておられると思うんですけれども、そういったことも含めていろいろとやっぱり変えていかなきゃいけないなと思ったりもするんです。そこら辺についてはどういうふうに考えておられますか。
119 ◯萩 港湾空港課長 このターミナル前の道路の安全性ということでございますけれども、確かに委員おっしゃいますように臨港道路の本線からS字カーブでこのターミナル前に入ってまいります。さらに私、先ほど申しましたように一般車は駐停車禁止ということにしておるわけでございますけれども、実際にはやっぱり入ってこられまして、ターミナル前ですとかあるいは、ターミナル前はいわばバス専用ということになっておりますけれども、そこにとめないときは今度はぐるっと回ってこられまして反対側の車線にまた停車されるという実態があるものですから、どうしてもS字カーブで線形上見にくい上になおかつ一般車が駐停車していることによって余計横断歩道を渡られる方が視距が悪いというような状況でございます。
その線形改良ということに関しましては、交差点位置をまたどうするかというようなこともございますので、簡単にはいかないと思いますけれども、まずは私ども先ほど申しましたような当面の措置といたしまして、そういう措置・規制の御協力をいただくようなことをやりますけれども、抜本的なと申しますか、そういうものは少しやっぱり視野に入れながら見ていく必要があるのかなと思っておりますが、非常に狭い空間の中で駐車場、ターミナル、バス、それからタクシー待機所、今でもいろんなものを詰め込んでおりますので、その空間がそう思うように線形改良できるのかということは、また今後研究してまいりたいと思います。
120 ◯宇田委員長 ほかに質疑ございませんか。
[「なし」という者あり]
121 ◯宇田委員長 ほかに質疑がありませんので、取り扱い意見をお願いいたします。
122 ◯鶴薗委員 陳情第三〇三三号鹿児島本港南埠頭高速旅客船ターミナルの改善についての陳情でございますが、トイレの整備については、混雑が目立ち、整備の必要性は高いことに加え、九州新幹線の全線開通を迎えるに当たって、さらに整備の必要性が増すものと考えられることから、採択ということでお願いいたします。
123 ◯宇田委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
124 ◯宇田委員長 では、お諮りいたします。
陳情第三〇三三号につきましては、採択との御意見ですが、採択すべきものとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
125 ◯宇田委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇三三号につきましては、採択すべきものと決定いたしました。
次に、請願・陳情文書表の九ページの陳情第三〇三五号を議題といたします。
なお、この陳情は、第三回定例会において当委員会で審査した陳情第三〇一九号と願意の趣旨が同じですので、執行部には簡潔な説明を求めます。
建築課長の説明を求めます。
126 ◯熊谷建築課長 陳情第三〇三五号について説明させていただきます。
件名は最高裁判所判決と行政処分の取り消しについてでございます。提出者は、小川町二十一―一―一二〇二号、山下茂氏でございます。
陳情の要旨につきましては、九ページから十ページにかけまして、一番から七番まで項目を立てて記述しておりますが、内容的には過去に県議会に提出された陳情と同様のものであります。
十一ページをお開きください。執行部の意見を述べさせていただきます。
小川町二十一番街区市街地再開発事業においては、都市再開発法に基づきまして、組合設立認可、権利変換計画認可、組合解散認可及び決算報告認可等の諸手続を適切に実行しております。
なお、本陳情の一番、二番、三番、七番については平成二十年陳情第三〇一九号で、四番については平成二十年陳情第四〇一四号で、五番、六番については平成十九年陳情第三〇〇一号で、それぞれ同様の内容の陳情が提出され、審査済みであります。
以上で説明を終わります。
127 ◯宇田委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。
質疑はありませんか。
[「なし」という者あり]
128 ◯宇田委員長 質疑はありませんので、取り扱い意見をお願いいたします。
129 ◯鶴薗委員 陳情第三〇三五号につきましては、各般の手続におきまして適切に処理されているということでありますので、不採択ということでお願いいたします。
130 ◯宇田委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
131 ◯宇田委員長 では、お諮りいたします。
陳情第三〇三五号につきましては、不採択との御意見ですが、不採択とすべきものとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
132 ◯宇田委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇三五号につきましては、不採択とすべきものと決定いたしました。
次に、請願・陳情文書表の十二ページの委員会付託日から一年を経過していない継続審査分の陳情の審査を行います。
陳情第三〇一七号、第三〇一八号、第三〇二四号、第三〇二五号、第三〇二七号、第三〇二八号を一括議題といたします。
その後の情勢の変化などにつきまして、関係課長等の説明を求めます。
初めに、陳情第三〇一七号、陳情第三〇一八号及び陳情第三〇二五号について、道路建設課長の説明を求めます。
133
◯宇都道路建設課長 陳情第三〇一七号及び陳情三〇二五号の主要地方道湯湾新村線の早期整備について、陳情第三〇一八号の国道五十八号「網野子トンネル」の早期着工についての陳情でございますが、第三回県議会定例会以降、情勢に変化はございません。
以上でございます。
134 ◯宇田委員長 次に、陳情第三〇二四号について、道路維持課長の説明を求めます。
135
◯久保道路維持課長 陳情第三〇二四号は、奄振事業による電線の地中埋設に関する陳情でございますが、第三回県議会定例会以降、状況に変化はございません。
136 ◯宇田委員長 次に、陳情第三〇二七号及び第三〇二八号についてですが、ここで土木部長より発言を求められておりますので、これを許可いたします。
137
◯河瀬土木部長 陳情第三〇二七号及び三〇二八号のその後の状況を住宅政策室長から説明いたします前に、本件につきまして、前回、この委員会の中で御発言をさせていただいたわけでございますけれども、訂正がございますので、おわびをして訂正をさせていただきたいと思います。
二点ございます。
まず第一点は、本件は、知事にも御説明を申し上げているところでございますけれども、知事のほうより、もともと緑については、防災上、景観保全上、自然環境の保全上、一定の役割、機能があると。とりわけ今回の陳情にありますような鹿児島市域の中の緑のように市街地の中にある、ないしは市街地に隣接する緑地については、その役割は非常に大きいものがあると。したがって、原則としてやはり県民の方々に都市内の緑地については保全をしていくべきものであるというアピールをきちっとすべきであるということの話がございました。
したがいまして、安易に都市機能緑地についての改変については行うべきものではなくて、原則保全という中で、こういった開発行為についての審査については、やっぱり厳密・厳格に行うべきであるという御示唆がございました。
また、現行の法制度等の中で十分に都市内の緑地が守られない場合には、やはり関係する市町村などと連携をして、新しい制度についても、または制度の拡充等についてそういったものを視野に入れて検討すべきであるというような御指示もいただいているところでございます。
したがいまして、本要望についての扱いについての県執行部としての考え方といたしましても、県としても良好な都市景観の形成は重要であり、鹿児島市に残された貴重なまとまった緑地は保全すべきであると考えております。
この土地区画整理事業につきましても、今後、施行地区に急傾斜地崩壊危険区域などを含むため、安全性の確保や緑を含めた自然環境の保全の観点から、関係法令に基づく審査、利害関係者の皆様からの意見書の審査や必要な経済的基礎が十分にあるかどうかなどの審査を県、担当の鹿児島市と情報を密に交換しながら、それぞれが厳格に行ってまいりたいと考えているというふうに修正をさせていただきます。
それから二点目の訂正でございますけれども、前回新しく二件の陳情が提出され、同委員会で御審議していただいたわけでございますけれども、この二つの陳情の趣旨は、先ほど申し上げましたように都市内の緑地を改変するような開発はやめるべきであるという趣旨のもとに、当該の事業地内に県の公社が持ちます土地が三分の一ある。この土地をもって事業主体になることをやめてほしいということと、この土地を事業主体に売却することをやめてほしいと。それによってこの開発行為が、今現在鹿児島市で許認可の審査を受けているところでございますけれども、この許認可事項の中で不許可になるんではないかということを前提に出されたものと理解してございます。
ということで、前回の委員会の中でも委員の皆様から、その趣旨が間違っているかどうかということが御質問ございました。これに対しまして私どものほうで、確かにこの三分の一に該当する土地を売却しなければ事業が不成立であろうという旨のお話をさせていただいたところでございますけれども、その後、判例等精査いたしましたところ、売却をしないといった場合でもこの事業の不成立が見込めない状況にあるということがわかった次第でございます。
したがいまして、前回の審議が有効な審議にならなかったということがございますので、おわびをして訂正をさせていただきます。
詳細につきましては、後ほど住宅政策室長のほうから御説明させますので、よろしくお願いいたします。
138 ◯宇田委員長 それでは、住宅政策室長の説明を求めます。
139 ◯西薗住宅政策室長 参考資料の七ページ、陳情第三〇二七号の明和土地区画整理事業からの撤退を求める陳情及び十一ページでございますけれども、陳情第三〇二八号の明和地区土地区画事業からの撤退を求める陳情について御説明申し上げます。
九ページまたは十四ページをごらんください。
前回定例会以降、情勢の変化について執行部の参考意見でございますが、前回定例会以降、十一月二十日に鹿児島市議会建設委員会におきまして、これらの陳情と同様の趣旨で提出されている明和土地区画整理事業実施の中止についての陳情について審査が行われ、継続審査となっております。
また、先ほど部長のほうから御説明があり、一部重複いたしますけれども、執行部の意見には記載しておりませんが、前回の
企画建設委員会におきまして、鶴薗委員からの仮に公社が三分の一を占める土地を提供しないという状況になれば、この計画はどうなるかとの質疑に対し、私が、公社が仮に譲渡しないということであれば事業が成立しないということは事実である旨回答いたしましたが、土地区画整理法上の解釈について補足と訂正をさせていただきます。
県住宅供給公社は、民間事業者と土地譲渡に関する覚書を交わしておりますが、仮に現時点で覚書を破棄して譲渡しないという場合になりましても、土地区画整理法上の手続はとまらず、組合が設立されれば、公社は地権者として強制的に組合員となり、事業は進むことになります。
また、組合の設立に必要な定款及び事業計画に関する宅地の所有者の同意につきましては、認可申請書が鹿児島市に提出された時点を基準として判断され、その後の同意の撤回は認められないこととなっております。
これらは判例から判明しましたもので、前回の委員会において覚書の撤回により、組合の認可申請の法的手続や事業をとめられるような答弁をしましたことをおわびいたしまして、訂正をさせていただきます。
以上でございます。
140 ◯宇田委員長 説明が終わりましたが、ここで、昼食等のため、暫時休憩いたします。
再開は、おおむね午後一時十五分といたします。
午前十一時五十八分休憩
────────────────
午後 一時 十三分再開
141 ◯宇田委員長 再開いたします。
陳情第三〇二七号及び三〇二八号については、説明が終わっておりますので、これより質疑をお願いいたします。
142 ◯上村委員 部長と住宅政策室長のほうから説明がありまして、前向きの方向といいますか、これまでの議論をある程度受けていただいた形で答弁がありましたので、それは可といたしますけれども、簡単に、ぜひ質問してくれという意向もありますので、若干質問させていただきます。
第一点目は、昭和四十四年七月の集中豪雨で甚大な被害が地元町集落等で出たわけですけれども、当時の新聞や県議会の議事録を見ても、未開発の残地の開発をするとかしないとかの議論は一切交わされていないと。これは新聞を見てもですね。
先般、地元の小園町内会や旧原良町の住民をヒヤリングした中でもそういう開発は考えもしなかったと皆さん言っておられます。もしそういうことであれば言ったはずだと。だから、県当局及び住民双方がそういうことは考えていなかったというふうに確信するわけです。
この開発はないということは、文字面としては残っているとかいないとかの問題ではなく、当然のこととして認識されていたのではないかというふうに私も思うわけですけれども、それはどうなのかということ。
そして、県の住宅供給公社なり住宅政策室、そういう県及び公社の中に昭和四十四年水害のことが教訓として今日まで語り継がれてきたのであれば、入り口でそのことはストップされたかもしれないと思うんですけれども、一体語り継がれてきたんだろうかということを聞いてくれということでございますので、その点も答弁をお願いしたいと思います。
143 ◯西薗住宅政策室長 まず、当然のこととして認識されていたかどうかということでございますけれども、県の住宅供給公社は、当時、他の開発団地等もございまして、この残地を開発するという計画がなかったというのは事実でございます。
ただ、未来永劫この残地を開発しないということが当然の認識であったかどうかということにつきましては、必ずしもそうとは言えないんじゃなかろうかというふうに考えてございます。
それから、昭和四十四年の災害の教訓でございますけれども、造成中の原良団地につきましては、排水溝の改善や擁壁などの設計のやり直し、それから学識経験者等から成るシラス研究会を設置しシラスの安定工法を確立するための研究、昭和四十六年一月には、都市計画法に基づく開発行為等について、工事中の防災図面等の提出義務づけや造成工事中の防災対策の強化、そして県が施行する公共事業の防災対策の強化、こういったさまざまな取り組みにより、住宅政策室をはじめ土木部全体、そして県の中で教訓は生かされてきたものと考えてございます。
以上でございます。
144 ◯上村委員 生かされてきたということもですけれども、教訓として語り継がれてきたかと。つまりそもそもその認識が頭の片隅にでもあったかということを聞いているわけですけれども、その辺はどうなんですか。
145 ◯西薗住宅政策室長 個々の災害について職員が語り継ぐという形のものは恐らくございません。
ただ、住宅供給公社は節目節目で記録誌をつくってございます。十五年とか三十年とか四十年とか。この中には昭和四十四年の災害、原良団地集中豪雨というのはきちっと記録をされてございまして、当時の記念誌発行に当たっての式典等でもやはり原良団地の災害を教訓にしてというようなことを副理事長等が申し上げておりますので、きちっと職員の中にはそういったものは残されてきたんじゃなかろうかというふうに私は考えてございます。
146 ◯上村委員 それじゃ次に移ります。
この今回の開発問題について、公社のほうは平成十二年にまず相談を受けられたと。そのことを県が耳に入れたのは平成十四年であったということですよね。地元住民がこの計画をちゃんと真正面から知ったのは、平成十九年十二月五日の縦覧告示の後のことであるということなんですよね。この間、五年余の歳月が過ぎているわけですけれども、昭和四十四年水害の結末からして、地元住民にこういう話があるぞということを知らせていただいて当然ではないかというふうに言っていらっしゃるわけですけれども、その辺の当時の判断がどういうものであったのかと。今回の判断ですね。
それから、昭和四十四年水害のことを知りつつ、地元住民に知らせることもなく同意書を書いたのは信義則違反ではないかというふうに言っておられますけれども、この点についてはどう考えていますか。
147 ◯西薗住宅政策室長 住民の皆様への説明でございますけれども、具体的には、事業を計画している事業者が具体的に中身を知っておりまして、責任を持って答弁できるということでございますので、やはり事業を計画している事業者が住民の方々へは説明すべきじゃないかというふうに考えてございます。
それから、水害のことを知りつつということでございますけれども、砂防指定地でもございまして、安全性等につきましては、関係法令に基づいて十分審査がされるということを前提に覚書を締結しているところでございます。
当時もう開発をしないという約束が仮にあれば、信義則違反ということもあろうかと思いますけれども、そういったものはございませんので、私どもとしては、そういったものには反するものではないというふうに考えてございます。
148 ◯上村委員 そこがちょっと食い違うところですよね。
四十四年水害のことがあって、金丸知事以下、大変な御苦労をされたと。公社の方々は不眠不休で対応に追われ、そして住民との矢面に立ったということを言われているわけです。金丸知事自身も「公社の職員は不眠不休でやっているんだから、そんなにやかましく言わんでくれ」ということも住民の皆さんにとりなしているというのもあるわけです。
そういうのがあった中で今回の開発のことだから、ちょっと待てよという気持ちがあれば、県が同意書を書くというそういう深入りをしなくても済んだんじゃないかという思いがあるわけです。
だから、法律的におっしゃいますけれども、この間に四十四年以降、市街化区域、市街化調整区域の指定の問題があったわけで、同地区は市街化区域になったわけですよね。だから、住宅政策室長がこの前からずっと言われていますけれども、法律に適合しているかと言えば、それは適合しているわけですよ。違反じゃないわけですよね。だけど、私が言っているのは、信義則というものもあるじゃないかということで、その後しっかり災害に注意し、あの緑を守るという、そういう気持ちで住民の皆さんも腹をおさめて今日まで来たんじゃないかというそこのところを問うているわけであります。
そこのところがあれば、この問題は地元住民の皆さんが県庁に来て、それはやめてくれという機会もあったと私は思っております。
それで、次に砂防課長にお伺いしますけれども、今後、部長がおっしゃるには、安易な開発はすべきでないと。原則保全だと。そしてこの扱いについては、良好な都市景観を守る、自然環境を守る、防災をしっかり踏まえてやる、そういう形で厳格に対応していくということでありますけれども、鹿児島市のほうが認可申請を受理して審査に入っている。議会も陳情の審議をしている。そういう中にあっては大体鹿児島市にある程度げたが預けられたような感じじゃないかと思うんです。
そういう中で県が今後、発言権を有するとすれば、かなり大きい部分が砂防関係じゃないかなと思うんですけれども、つまり安全ということですね。
お聞きしたいことは、これまで業者のほうからどういう相談を持ちかけられ、そして対応をされてきたのかということと、具体的な業者の計画によると、三十二万立米の土砂を団地の下のほうから十トントラックで約五万台分運び上げて盛り土をするという計画になっているわけですけれども、それ自体が大変危うい構造になるんじゃないかという危惧を地元住民の皆さんは持っていらっしゃるんですけれども、その辺の基本的な姿勢といいますか、県のほうにそういう具体的な相談といいますか、協議的なものがあった場合の県としての基本的な姿勢、それはどういうものかお聞きしたいと思います。
149 ◯三上砂防課長 まず一点、これまで先方さんからどういう相談なりがあり、どういう対応をしたかという点でございますが、平成十八年以降、複数回にわたりまして準備組合の方から砂防法の指定区域、砂防指定地がかかってございますので、今後の行為に当たっては、どういう基準であれば許可がされるんであろうかといったような御相談がございました。その都度我々のほうでは、基準、審査に当たってこういう考えですよという県のほうの考えを御相談に応じておったというのが現状での状況でございます。
ただ、現段階では、砂防指定地内の行為許可の申請が出ておりません。今後、出てきた段階で適切に対処してまいりたいと思っております。
二つ目の御質問の三十二万立米の盛り土、今後どうなるかという点でございますが、まさに先ほど申しましたとおり今後、申請が正規に出てきた段階で適切に判断してまいりたいと考えております。
150 ◯上村委員 そこはぜひ適切にとおっしゃらずに、適切でも結構ですけれども、厳格に審査をしていただきたいと、このようにお願いをいたします。
それと鹿児島市の審議状況、鹿児島市議会を含めた鹿児島市の審議、審査状況は今、大体どんなものでしょうか。
151 ◯西薗住宅政策室長 鹿児島市の審議状況でございますけれども、今年の十一月二十日に鹿児島市議会建設委員会が開催されておりまして、この件につきまして審議がなされております。
審議の中身につきましては、まず、前回、八月五日に開催されておりますけれども、そこで資料要求のありました資料について説明がなされた後、審査がなされて、類似団地の一世帯あたりの自動車保有台数による交通量解析の算定、雨水排水計画、県議会での陳情の審査の状況、あと県住宅供給公社の土地の譲渡契約の内容等についてさらに資料要求があり、継続審査になっているというふうに鹿児島市から聞いてございます。
以上でございます。
152 ◯上村委員 十一月二十日にそういう審議が市議会であったということですが、今まで三回ぐらい審議がされていますよね。それはどうですか。
153 ◯西薗住宅政策室長 前回の市議会が解散される前の陳情まで含めると三回だったかと思います。
154 ◯上村委員 できれば鹿児島市議会の委員会概要記録、県議会と違って議事録じゃないそうで、委員会概要記録というのがあるとのことですけれども、その三回分の委員会概要記録を資料として市から取っていただけないかと思うんですけれども、どうですか。
155 ◯西薗住宅政策室長 鹿児島市議会のほうに確認をさせていただきたいと思います。
156 ◯上村委員 ぜひそれは確認をして、あれば要求してもらいたいと。市議会のほうからも県のほうにたくさん資料請求が来ているはずですから、こっちのほうも少しはもらっていいんじゃないかと思いますから、ぜひよろしくお願いします。
その陳情の中で説明会を県にしていただきたいということがありますけれども、先ほどの答弁の中でもそれは業者が基本的にすべきことであるというようなことが出されましたけれども、この問題について当該明和三丁目、明和中央町内会と下の方の小園町内会の方々に状況を県として説明するということが私は必要じゃないかと思うんですけれども、それをされるおつもりはありませんか。
157 ◯西薗住宅政策室長 昭和四十四年の大災害について、当時の新聞とか県議会の議事録も調べました。小園集落の住民の方々が非常に大きな被害を受けられて大変な御苦労されたということも私、いろんなところで読んでございます。そして災害の防止についての重要性というのも再認識をさせられたところでございます。
ただ、今回の事業につきまして、県は責任を持って御説明できる立場にございませんし、私どもが説明できる内容というのは、これまで住民の方に直接お会いしてお話した内容でもございますし、議会の中で御答弁申し上げた内容でございますので、私のほうが改めて説明をするというような立場ではないんじゃなかろうかというふうに考えてございます。
158 ◯上村委員 そういう答弁で不満でございますけれども、あと個別にも来ると思いますので、公式的なそういう説明会は御無理としても、来た場合は誠実に対応していただきたいと、このように思います。
大体お聞きしたいことは以上でございますけれども、昭和四十四年ですから、今、昭和で言うと八十三年ですから、来年の七月で四十年になるわけですよね。だから、四十年前のことだから、余り記憶にないとか見過ごしたということでは、やっぱり県の行政の一貫性といいますか、継続性という点から問題があるんじゃなかろうかというふうに思うんです。
例をとって恐縮ですけれども、薩摩川内市の県の産業廃棄物管理型最終処分場の問題がありますよね。この問題は私個人の立場から言えば、小さい政党ですけれども、党内で激論を交わして、私はもう一貫して賛成、推進という立場でやっているわけですよ。
ところが、この産廃処分場の問題というのは、五年かけてつくって、十五年かけて埋めて、環境基準を浸出水がクリアするまでに通算四十年はかかるんじゃないかと思うんです。四十年ということはあり得るんですよね。
だから、そういう長期にわたる県の行政というのは信用できると。もちろん構造もちゃんとしているということで私どもは主張して、議論をしながら大会を中断したりしてやってきているわけですよね。
だから、四十年後であっても四十年前の産廃処分場の約束は、暗黙の了解を含めて守ってもらわないと困るわけですよね。四十年後は生きていませんけれども、そういう意味で、そういうところをしっかり住民との県民との関係を誠実に守っていただきたいと。今度の問題はそこを投げかけているんじゃないかと。陳情の取り扱いはともかく、ぜひそこはしっかり踏まえていただくように要望しておきたいと、こういうふうに思います。
あとはぜひ部長が表明された方向でしっかり取り組んでいただきたいということをお願いを申し上げます。
以上です。
159 ◯宇田委員長 ほかに質疑はありませんか。
[「なし」という者あり]
160 ◯宇田委員長 ほかに質疑がありませんので、一括して取り扱い意見をお願いいたします。
161 ◯鶴薗委員 陳情第三〇一七号、三〇一八号、三〇二四号、三〇二五号の四件につきましては、特にその後の情勢の変化はないということでありますので、今回は継続審査ということでお願いいたします。
また、陳情第三〇二七号及び三〇二八号の二件につきましては、緑を保全すべき点では陳情の趣旨は理解できるものでありますが、法的には、御説明もありましたように公社が覚書を破棄しても事業をとめられないということであります。
今後、事業を進めるに当たっても必要な法的審査が鹿児島市や県で行われることになっており、この審査を見きわめる必要があること。また、現在、鹿児島市議会でも同様の陳情が継続審査となっていること。これらを踏まえて継続審査ということでお願いいたします。
162 ◯宇田委員長 ほかに取り扱い意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
163 ◯宇田委員長 ただいま継続分の陳情につきまして、取り扱い意見がありましたが、一括してお諮りいたします。
陳情第三〇一七号、第三〇一八号、第三〇二四号、第三〇二五号、第三〇二七号及び第三〇二八号など陳情六件につきましては、いずれも継続審査との御意見ですが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
164 ◯宇田委員長 御異議ございませんので、陳情第三〇一七号など陳情六件につきましては、継続審査すべきものと決定いたしました。
次に、請願・陳情文書表の十二ページの委員会付託日から一年を経過した継続審査分の陳情の審査を行います。
当委員会への付託日から一年を経過しておりますことから、請願・陳情処理要領第八条の規定により、審査基準に基づき採択、不採択の結論を出すことに努め、または審査未了の扱いにすることができることとなります。
それでは、陳情第三〇〇二号、陳情第三〇〇三号、陳情第三〇〇五号、陳情第三〇〇六号及び陳情第三〇一六号の五件を一括議題といたします。
その後の情勢の変化などにつきまして、関係課長の説明を求めます。
初めに、陳情第三〇〇二号、陳情第三〇〇三号及び陳情第三〇〇五号について、道路建設課長の説明を求めます。
165
◯宇都道路建設課長 陳情第三〇〇二号の主要地方道名瀬・瀬戸内線の名音トンネル及び今里トンネルの新設について、陳情第三〇〇三号の宇検村―大和村間トンネルの開設について、陳情第三〇〇五号の主要地方道名瀬・竜郷線の大熊バイパスの早期着工についての陳情でございますが、いずれも第三回県議会定例会以降、情勢に変化はございません。
以上でございます。
166 ◯宇田委員長 次に、陳情第三〇〇六号及び陳情第三〇一六号について、道路維持課長の説明を求めます。
167
◯久保道路維持課長 陳情第三〇〇六号は、徳之島・沖永良部島の主要地方道の国道昇格並びに喜界島・加計呂麻島・与論島の一般地方道の主要地方道昇格についてでございますが、第三回県議会定例会以降、状況に変化はございません。
陳情第三〇一六号は、屋久島町の主要地方道上屋久・屋久線の麦生地区の道路整備に関する陳情でございますが、第三回県議会定例会以降、状況に変化はございません。
以上でございます。
168 ◯宇田委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。
[「なし」という者あり]
169 ◯宇田委員長 質疑はありませんので、取り扱い意見をお願いいたします。
なお、その際、審査未了の扱いとする陳情につきましては、その旨申し述べてくださるようお願いいたします。
170 ◯鶴薗委員 陳情第三〇〇二号、第三〇〇三号及び陳情第三〇〇五号の三件につきましては、委員会付託日から一年経過しておりまして、特にその後の情勢に変化はないとのことでありますが、奄美群島の道路整備につきましては、しばらく様子を見ていきたいと思いますので、今回は継続審査ということでお願いいたします。
また、陳情第三〇〇六号及び陳情第三〇一六号につきましては、委員会付託日から一年経過しており、特にその後の情勢に変化はないとのことでありますし、今後の急激な進展も望めないことから、審査未了でお願いいたします。
171 ◯宇田委員長 ほかに取り扱い意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
172 ◯宇田委員長 ただいま継続分の陳情につきまして、取り扱い意見がありましたが、一括してお諮りいたします。
陳情第三〇〇二号、陳情第三〇〇三号及び陳情第三〇〇五号など陳情三件につきましては、継続審査すべきとの御意見ですが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
173 ◯宇田委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇〇二号など陳情三件につきましては、継続審査とすることと決定いたしました。
次に、陳情第三〇〇六号及び陳情第三〇一六号につきましては、審査未了の扱いとの御意見ですが、審査未了の扱いとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
174 ◯宇田委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇〇六号及び陳情第三〇一六号については、審査未了の扱いとすることと決定いたしました。
以上で、請願・陳情の審査を終了いたします。
次は、県政一般であります。
初めに特定調査から行います。
土木部の特定調査事項は「入札制度について」であります。
それでは、関係課長の説明をお願いいたします。
まず、監理用地課長の説明を求めます。
175
◯屋島監理用地課長 特定調査事項につきまして、提出しております資料「入札制度改革について」により、初めに
監理用地課関係を説明させていただきます。
一ページ、二ページに今年度取り組んでおります入札格付制度改革の方向性、検討状況等を取りまとめております。
ここには、大きく八項目について記載しておりますが、これは三月に県議会から、また、八月に自民党県議団から申し入れをいただいた事項を中心に記載しておりまして、申し入れ事項はすべて検討を行っているところでございます。
一の一般競争入札の(一)対象金額でございますが、現行対象金額五千万円以上を当面継続することとしております。
これは、対象金額を昨年四月から一億円以上、ことし一月からは五千万円以上と順次拡大してきたため、事業者の方々にもさまざまな御意見があり、五千万円以上に拡大した効果や問題点等を検証していく必要があること。県議会や建設業協会等の申し入れなどを踏まえ、当面五千万円以上を継続することとしたものでございます。
二の最低制限価格等につきましては、その算定方式及び適用対象金額の見直しを検討しております。
まず、算定方式ですが、落札率が八五%未満になりますと下請企業が赤字になる、工事完成点数が平均点以下になる割合が急増する傾向にあるとされておりまして、厳しい建設業界の状況、県議会からの申し入れなども考慮し、算定方式を公契連モデルの改正に準じて改める方向でございます。
また、対象金額につきましては、現在WTO案件以外はすべて最低制限価格制度を適用しておりますが、例えば七億円の工事で最低制限価格を十万円下回った応札があった場合、これを自動的に失格扱いとすることが妥当なのか。金額の大きい工事では低入札価格調査を実施して契約履行の可能性を調査するべきではないかという検討を行っているところでございます。
三の予定価格の公表時期につきましては、五億円以上の案件について十一月から事後公表を試行しているところでございます。
予定価格につきましては、事前公表をするとその価格が目安となって適正な競争が行われにくくなる、建設業者の見積もり努力を失わせる等の弊害が指摘されております。
本県では、過去の職員の不祥事などを契機としまして、平成十四年から事前公表を実施してきたところでございますが、国の通知、県議会や建設業協会からの申し入れなどを踏まえ、去る十一月から五億円以上の工事を対象に事後公表を試行することにしました。
二十一年度以降の取り扱いについては、現在検討中でございます。
二ページの八、格付でございます。
(一)の有効期間につきましては、二年とする方向で検討中でございます。
(二)の格付業者数等につきましては、検討中でございます。
(三)の評価項目につきましては、関係団体からの要望等踏まえまして、完成工事高の加点方法、経営状況への加点、エコアクション21等の取得や新規学卒者の採用への加点、災害支援協定や子育て支援の加点引き上げ等を検討しているところでございます。
なお、二十一年度及び二十二年度の建設業者の格付は、来年三月には決定する予定でございます。
三ページ以降は、参考資料でございますが、十三ページをお開き願います。
県におきまして今月中に導入予定の地域建設業経営強化融資制度につきまして簡単に説明をさせていただきます。
この制度は、建設企業の資金調達の円滑化を推進するための制度であり、建設企業が公共工事の発注者に対して有する工事請負代金債権を担保としまして、建設業協同組合等から融資を受けるとともに出来高を超える部分についても金融機関から融資を受けることができるものでございます。
十四ページに具体的なイメージを記載しております。
一つの例でございますが、請負金額一億円、工事期間六カ月というケースで、通常の前払い金四千万円に加えまして、この制度を利用しますと、出来高が七〇%の段階、工事着工後、百二十日程度の時期に、出来高を超える部分も含めまして五千万円程度の融資を受けられるという仕組みでございます。
国におきましては、十一月からこの制度を導入しておりますが、県におきましても建設企業の資金調達の円滑化を図るために今月中に制度導入し、建設企業がこの融資制度を利用できるようにしたいと考えております。
以上で、
監理用地課関係の説明を終わらせていただきます。
176 ◯宇田委員長 次に、技術管理課長の説明を求めます。
177 ◯長谷場技術管理課長 それでは、技術管理課関係について御説明いたします。
一ページにお戻りください。
一の一般競争入札についてのうち(二)の応札想定業者数についてでございますけれども、海上工事など専門工事を除く土木一式工事につきましては、競争性を確保しつつ地域性に配慮し、原則として地域振興局を所管区域の単位とし、現在は五千万円以上一億円未満はおおむね二十者以上一億円以上はおおむね三十者以上としており、これを基本に新しい格付の結果も踏まえて検討したいと考えております。
三の営業所要件についてですが、入札の透明性・競争性を確保しつつ、地元企業の育成を図るため、五千万円以上一億円未満の工事に係る営業所要件について、去る九月一日から見直しを行ったところでございます。
四の実績要件についてでございますけれども、入札参加資格としての実績要件につきましては、今後とも入札参加想定業者数等を考慮しながら、適切に設定したいと考えております。
二ページをお開きください。
四の総合評価方式については、後ろのページに資料をおつけしておりますので、後ほど御説明いたします。
次の五の電子入札についてでございますが、土木一式のA級及びB級の対象工事、二百五十万円以上の委託業務など受注者側の環境が整ったものについて、本年十月から本格運用を開始し、現在トラブルもなく進んでおり、今後とも電子入札の拡大に努めてまいりたいと考えております。
また、要望の強い電子閲覧につきましても、本年度から実証実験を開始し、具体的な手法の検討を行うなど導入に向けた取り組みを進めております。
次に、六の各種調査の充実についてでございます。
施工体制調査につきましては、国や九州各県のほとんどでは、二千五百万円以上の工事を対象に実施しておりますけれども、本県では一千五百万円以上の工事を対象に実施しており、今後とも適正な元請下請関係について、確認・指導の強化を図ってまいりたいと考えております。
また、営業所要件等の確認につきましては、提出書類による審査を行うとともに、疑義が生じた場合は、現地確認等を実施するなど今後とも必要な確認作業を行ってまいります。
次に七の特殊工事等の対応でございますが、舗装やのり面工事など専門的な工事や業務委託等につきましては、今回の入札制度見直しに合わせて必要な検討を行うこととしております。
それでは、四ページをお開きください。
総合評価方式(特別簡易型)の試行についてでございます。
これまでの簡易型の試行に加え、施工計画の評価にかえ、同種工事の施工実績などを評価する特別簡易型の試行を開始したところでございます。
下の表に簡易型と特別簡易型の評価項目の比較を載せてありますけれども、簡易型では、工事ごとに品質管理等に係る施工上の課題について対応策などの技術的所見を求めております。
一方、特別簡易型を適用する技術的工夫の余地が少ない工事等につきましては、この簡易な施工計画にかえまして、表の右側の「※」をつけております企業の施工能力の三項目や配置予定技術者の同種工事の管理実績により技術的な評価を行おうとするものでございます。
対象工事は、指名競争入札における土木一式A級対象工事及びB級対象工事、舗装A級対象工事のほか一般競争入札においても試行できることとしております。本年度中に各出先機関でそれぞれ二件程度、合わせて三十件程度を試行することとしております。
効果といたしましては、優良な工事成績であれば次回の入札に有利となりますことから、工事の品質確保への認識が高まり、技術力にすぐれた企業の育成につながること。
また、ボランティアの実績など地域貢献度を評価することによりまして、地元に根差した企業の育成につながると考えております。
以上で、技術管理課関係の説明を終わります。
178 ◯宇田委員長 以上で説明が終わりましたので、特定調査事項につきまして、質問や意見等がありましたら、よろしくお願いいたします。
179 ◯田之上委員 今、説明をいただきました。
一ページ、営業所要件、入札の透明性・競争性を確保するとともに地元企業の育成を図るため、見直しを実施済みということで、九月一日から施行をしたということであります。
そうしてその二ページの六の中で、営業所要件等の確認については、提出書類による審査を行うとともに、疑義が生じた場合は、現地確認等を行うと説明をいただきましたが、さきの委員会で私は質問をさせていただきましたが、営業所の要件として、従業員が二名以上というこのチェックをどうされるのかという質問をいたしました。その答弁を見ますと、今おっしゃったとおりの説明だろうと思いますが、確かに技術者が常駐しなければいけませんけれども、その方が営業所長を兼務した場合に一名というところも確かにありました。そういったところについては、やはり営業活動に出ているときに営業所の実態があるのかというような疑問も持たれますので、そういったことを踏まえて従業員二名以上ということを設置したわけであります。
今後は、当面の入札におきましては、入札参加申し込みの締切時点において二名いればいいということで、そういう申請が上がってこようかと思いますが、それ以降につきましては、定期的に抜き打ちでの格好で営業所のチェックをしていくことが必要になろうかと思っておりまして、そのような方向で対応をしていきたいと思っておりますという答弁でありました。
そしてまさしく今、説明をいただきました提出書類による審査と疑義が生じた場合は現地確認を行う。こういうことであろうと思いますが、確認をさせていただきたいと思います。
180 ◯長谷場技術管理課長 ただいまの御質問の内容は、この入札制度改革についての資料の七ページのところに「一般競争入札の入札参加資格要件について」というのがございまして、その三番のところに営業所要件の一部見直し、九月から見直した分でございます。
ここの中の内容の特に問題になりますのが、二番のところの設置期間が十年以上かつ二名以上の従業員が配置されている営業所というここについての御質問でございますけれども、この、営業所要件そのものにつきましては、建設業法の許可を受けておりますので、それの許可の届け出書類等で確認できようかと思います。
それから、業法では特に従業員一名以上でございますので、二名以上という縛りがございませんので、それについては別途確認する必要がございます。
それで、営業所の届け出の中に二名以上ということで届けてあるものもございますし、また、それ以外には、法人税の住民税の納付の写しといいますか、そういったもの、それから出勤簿とか、通勤する方でありますれば、そういう通勤状況がわかる書類と。そういったもので確認することにしておりまして、実は九月以降、実際、この営業所要件の2)で落札した業者さんがおられまして、そのときには、農林水産部の分でございますけれども、法人住民税の申告書の写しでその二名というのを確認しまして、また、改めてそこの事務所に担当のほうが出向いて営業所を実際、確認をしたということを聞いております。
今後もそのような事後審査でございますので、落札者が決まった場合にはそのような対応が必要なのかなと思っております。
181 ◯田之上委員 今、説明をいただきました。
一つの事例を説明をいただいたわけでありますが、そのときにはちゃんとチェックをしたと、こういうことの説明でありました。
それからもう一つお願いをいたしておきますが、このようにしてチェックをしていくということでありますので、しっかりと今、答弁のとおり、やはりルールをつくった以上はしっかりと守っていかれるべきものだと、こういうふうに認識をしておりますので、今後ともそのチェックにつきましては、提出書類の審査を行うとか、あるいはそのような疑義が生じた場合にはしっかりと現地の確認もしていただくように要望を申し上げておきたいと思います。
以上です。
182 ◯小園委員 最低制限価格のところについてちょっとお伺いいたしますが、その公契連モデルの改正に準じて改める方向ということを書いてあるわけですけれども、もう少し詳しく話をしていただけますか。
183
◯屋島監理用地課長 最低制限価格の算定方式についての見直しについての考えでございます。
資料の八ページをごらんいただければありがたいんですが、資料の八ページの三に現在の最低制限価格の算定方式、それから変更後の算定方式を新旧で載せてございます。
現在は、直接工事費と共通仮設費、それに現場管理費の二〇%、これがベースになって最低制限価格を算定しています。
変更後につきましては、ここに書いてありますような方式で変更算定方式を変えるということでございまして、実態的に見ますと、この変更によりまして実際の事業などで見た場合には四%から五%ぐらい算定される最低制限価格が変わってくる、上がってくるような状況にあるようでございます。
184 ◯小園委員 この特定調査が始まってから宮崎県のほうでは非常に最低制限価格が下がって倒産がふえたりとかして、この前も観光振興議員連盟の関係で宮崎に行きますと、やっぱり相当混乱をしておりまして、ホテル、旅館の利用も少なくなっていたり、いろんな影響を実は肌で感じたんですけれども、六ページに九州各県の落札率ということで、この表で行くと、平成十九年度で、鹿児島県は九四・二%、高いよなというような議論になってしまっているんですけれども、宮崎が八三・三%、低いんですけれども、そうなると、さっき言ったような宮崎の状況になってしまうといったようなこと等があるような気がするんですね。
ですから、工事が多いと、ある程度入札金額が低くても回転で利益を上げていきますから、それはそれでいいんですが、公共工事が少なくなってきているものですから、どうしてもやっぱり管理費というのが必要になってくるというようなことで、非常に皆さん資金的に苦慮しておられるので、余りこの落札率を気にして議論をしないようにお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
185
◯屋島監理用地課長 落札率につきましては、この資料のほうで六ページで一応九州各県の状況、それから本県の状況などもお示しはいたしております。
本県の落札率は、ここ数年低下傾向でございまして、二百五十万円以上の工事では、ことしの十一月まででは九三・二%まで下がってきておりますし、一億円以上の工事も低くなってきております。
いろいろな報道もされますし、いろいろな考え方もございます。私どもはその落札率の数字だけがすべてではないと思っております。やはり適正価格というものがありますし、事業者の方々も仕事を通じまして適正な利益を受ける必要があるとも思っております。
また、品質確保という面も必要であると考えております。そのような観点で発注予定価格の設定などに努めてまいりたいと考えております。
186 ◯宇田委員長 ほかに質問等はありませんか。
187 ◯上村委員 過日、新聞を読んだときに鹿児島県は総合評価方式による入札というんですか、それが少ないと書いてありました。総合評価方式が果たす役割というのは、もう御承知のとおりだと思うんですけれども、その辺の状況はどうなのか。実際少ないとすればどういう実情によって少ないという結果になっているのか。その辺をお聞かせいただきたいと思います。
188 ◯長谷場技術管理課長 委員御指摘のように九州各県と比較しても現在のところ総合評価方式の導入というのはおくれている状況でございまして、十九年度の実績を見ますと、大体各県とも、福岡県の三けたを除きますと、大体三、四十件程度ということで、昨年は本県五件でございました。
それから二十年度につきましては、各県予定として三けたになっておりますけれども、現在のところ本県につきましては、簡易型十件、それから今回取り組みます特別簡易型が三十件強ということで、おおむね五十件程度になろうかと思いますので、現在のところは一年おくれといいましょうか、そういう状況にあるのは事実でございます。
実は、総合評価方式につきましてもいろんな項目等、評価項目をどう設定するか、またそれをどのように評価するかということで、価格と、品質について総合的にすぐれた調達をするためにその技術の評価というのをいかにするかというのが非常に難しいわけでございますけれども、そういった検討等に時間を要しているといいますか、そういったところであろうかと思います。
今回、先ほどお話ししましたように特別簡易型というのも導入いたしますので、今後、引き続き総合評価の拡充に努めてまいりたいと思っております。
189 ◯上村委員 一層の品質の確保も求められておりますので、余り乱高下がないように、ぜひ安定的に、安定的な入札、適正な入札というのが大事ですから、ぜひ検討をしていただいてこの総合評価方式を推し進めていただきたいと、このようにお願いいたしておきます。
以上です。
190 ◯鶴薗委員 まず、冒頭に、私ども議会や自民党県議団からの申し入れに対して真摯にさまざまな角度から検討していただいているという説明がございましたが、そういったこと等やっていただいておることに感謝を申し上げたいと思います。
今、総合評価方式の試行についてもさまざまな角度から検討もいただいておるわけですが、一応来年からそれぞれの実施に踏み切るに当たって、今いろいろ試行している部分もございますが、いろんなタイムスケジュールといいますか、時間的な問題も含めて、業界の方々にこういうことを今、県は検討しているよと。確定ではないけれどもこういうことを検討しているよと。こういった情報交換という部分についてはいろいろされているんですか。まだ実施じゃないわけですから、スタートするかスタートせんかわからんけれども、やはりそういったものを私は、こういうのはやっぱり検討しているよという部分は必要じゃないかなという思いもしているんですけれども、そこあたりはどうでしょうかね。
191
◯屋島監理用地課長 この入札制度改革の検討状況をその業界のほうなどと話し合う場を持っているのかという御質問でございますが、まず、私ども部長を中心にしまして建設業界の会長様などと二回にわたりまして意見交換などを行ってまいりました。
また、その中で業界のお考え、あるいは県としての考え、そういうものもお互い出し合いまして一つの方向性などを決めたものもございます。
さらに業界の方々に対する検討項目のPRという意味では、建設新聞社などが主催しましたセミナーがございまして、三百ぐらいの事業者の方々が集まりました。その場でも検討中の項目、まだその方向性は定まっていませんけれども、こういうことは検討していますというような検討項目などもお示ししました。そういったことで、私どもの今の状況というのは逐次お伝えしてきたつもりでございます。
192 ◯鶴薗委員 今御答弁にありました努力を評価させていただきたいと思います。
それで、先ほど地域建設業経営強化融資制度の具体的なイメージを含めて御説明いただいたんですが、ここらあたりの取り組みというのも非常に大事なところだろうと思っております。
あわせて、県は実施されているのかわかりませんけれども、きのうの建設新聞を見ますと、国土交通省もこの年度末に向けての建設業の資金繰り対策というのを踏まえて、いわゆる工事検査、完了検査ですか、ここらあたりをやはりスピーディにある程度やることによって、いわゆる支払いを迅速化していくと。そのことが得てして経営の資金繰り対策に貢献していくんだというような、そういう通達等々も出されておるようですが、県として、今後、年度末に向けて、いつも工事検査のいろんな問題で、異動等も重なったり、いろいろ毎年議論が出てくる部門でもございますので、その辺の考え方、取り組みについて教えていただけたらなと思っております。
193
◯屋島監理用地課長 先般、国のほうからもそういう年末等の資金繰り等を考慮して完成工事検査等も迅速に行うようにという通知が参りまして、私どももその通知を受けまして、すぐに各建設部、各関係機関にそういった国の通知の趣旨を踏まえ、適切な対応をするようにということで指導通知を出したところでございます。
194 ◯鶴薗委員 ぜひ努力をしていただきたいと思います。
きょうの新聞等々で薩摩川内市、私の出身地でちょっと何か自慢するような話ですが、いわゆる中小企業の資金対策の窓口として、普通二十八日が仕事納め、ことしは早い段階で二十六日が仕事納めになるんですよね。ただ、薩摩川内市はそういった窓口を二十九日、三十日も設けて、中小企業のいろんなそういう資金相談というんですか、今、国の補正に関連して、県の融資枠も三十億円補正で増額して、いろんな問題等々議論しているところですけれども、そういったところに対応していただくと。
ですから、これはお休みはお休みとしてきちっと取っていただきたいとは思うんですけれども、この年末年始の官公庁の休みの中でも業界というのはいろんな形での、仕事はしていなくても資金対策はしていかんないかんということ等もございます。地域の業者が資金繰りなどに苦慮しているような状況もあります。そういった部分もぜひ、状況が状況だけにひとつ頑張っていただきたいということを要望しておきたいと思います。
195 ◯小園委員 大分落ちついてきているなと思っているんですが、以前、資材等の高騰対策についてということで委員の方からいろいろとお願いをした経緯があるんですが、現在ここらあたりの状況と、実際こういう議論が行われた中で運用的にはどういうような状況であったかということをちょっと教えていただければと思います。
196 ◯長谷場技術管理課長 建設資材等の単価につきましては、今年度原油等の高騰によりましてかなりの急騰が起こったわけでございますけれども、これに対しましては、例年四月と十月の年二回行っております単価改定につきまして、四月、それから七月、十月と三カ月置きに実施してきておりまして、また、九月議会で原油高騰対策としてお示ししましたように、さらなる急騰がある場合には、その期間を短くして取り組むというようなこともしたわけでございますけれども、資材単価等を見てみますと、御承知のように燃料油類等につきましては、既に下落の方向に向かっておりまして、あと鋼材等についてもおおむね落ちついてきたのかなと思っております。
ただ、石油関連でまだ最終的に市場価格に反映されていないようなものが若干残っているかなというのがございまして、そのために今回十二月の改定を見送りまして、一月に改めてまた改定をすることにしております。
また、それから、実際工事に着手した後の業者さんに対する建設資材の高騰対策としては、
単品スライド条項を導入したわけでございますけれども、それについては、現在までのところ十二件ほどの申請がございまして、そのうち二件については、その適用外ということで取り下げがありましたけれども、それ以外のものについては協議をしておりまして、現在六件ほどが既に変更契約を結んでいると思います。
それから、あともう一件が、今回、先ほどの議案に出ておりましたけれども、丸尾の滝橋がもう一件今、変更契約になろうとしているところでございます。
以上でございます。
197 ◯宇田委員長 ほか、質問等はありませんか。
[「なし」という者あり]
198 ◯宇田委員長 ほかにないようですので、特定調査に関する質問等はこれで終了いたします。
ここで、暫時休憩いたします。
午後二時十五分休憩
────────────────
午後二時十五分再開
199 ◯宇田委員長 再開いたします。
次は、県政全般に係る一般調査についてであります。
ここで、都市計画課長から発言を求められておりますので、まず、これを許可いたします。
200
◯中島都市計画課長 まず初めに、午前中の小園委員の指定管理者の構成員でございますNPO法人に関するお尋ねに対しまして、甚だ不十分な答弁でございましたので、補足をさせていただきます。
NPO法人の大隅二十一世紀スポーツクラブは、大隅地区の少年サッカー連盟を基盤にした団体でございまして、鹿屋市を中心に大隅半島全域で活動をしております。
サッカースポーツ少年団のネットワークを活用しまして、スポーツを通じて地域の連携強化を図りながら、環境の保全やまちづくりをサポートすること。それから地域の安全活動や子供たちの健全育成の充実に努め、しつけやルールをはぐくみながら教育・文化の振興を図ること等を目的にしております。
また、平成十九年四月からは、鹿屋市の鉄道記念館の指定管理者として運営管理を行っております。
補足につきましては以上でございます。
次に、街路事業島畑通線に係ります会計検査院の決算検査報告につきまして御報告を申し上げます。
お手元に位置図と橋梁概念図を一枚紙で両面コピーした資料をお配りしております。
肝属郡肝属町新富地内の高山川にかかります新前田橋のかけかえ工事につきまして、設計及び施工が適切でなかったため、橋梁の所要の安全度が確認されていない状態になっていると会計検査院から指摘がありまして、去る十一月七日に内閣に報告がなされたところでございます。
資料の橋梁概念図をごらんください。
その内容でございますが、平成十五年度から十八年度に施工しました鋼管ぐいと橋台及び橋脚のフーチング──フーチングとは、橋台橋脚の下側の幅の広い部分、橋梁概念図で黒く塗ってある部分でございますが──これと鋼管ぐいとの結合部につきまして、結合部詳細図のように鋼管ぐいの外周部に補強鉄筋を溶接することとしておりましたが、設計に当たり、応力計算を行うことなく他の工事の設計図面を参考に本件設計図面を作成したため、溶接長及び脚長が不足したこと。また、施工につきましても必要な資格を有していない者がその溶接を行うなど、補強鉄筋が一本ずつ確実に溶接されているとは認められないことなどにより、本橋梁の所要の安全度が確保されていないと指摘されたものでございます。
このような事態となった原因でございますが、結合部につきまして、設計業務の成果品に誤りがあったこと。また、施工におきましては、施工業者が結合部の溶接についての理解が十分でないまま施工したことなどによるものであり、設計コンサルタント及び施工業者を一カ月の指名停止としたところでございます。
また、県の監督及び検査が十分でなかったこともありますことから、職員への注意喚起や監督及び検査の強化を図るなど再発防止に取り組んでいるところでございます。
この指摘への対応といたしましては、設計コンサルタント及び施工業者の負担によりまして補強工事を行いまして所要の安全度が確保されたことから、去る十一月十一日に供用を開始したところでございます。
以上でございます。
201 ◯宇田委員長 この件に関しまして、質問等はありませんか。
202 ◯小園委員 県の検査のあり方がやっぱり一番気になるわけですが、そこのところについては、これからもいろいろ検査をしなきゃいかんわけですけれども、どういったように今後は対応していこうと考えておられますか、今後。
203 ◯長谷場技術管理課長 御指摘のようにこの案件は、一つにはまず、設計成果品のチェック、いわゆる照査というのが不十分であったと。それからもう一つが、施工内容のチェック、いわゆる施工管理、監督、検査、そういったものが不十分だったということでございますけれども、まず、成果品のチェックにつきましては、実はこの設計成果品は平成十四年度に既に県のほうに納められておりますけれども、その後、平成十六年の二月に橋梁とかトンネルとか樋門、樋管等の八工種につきまして、詳細設計の詳細要領というのをつくりまして、その中で設計チェックリストというのをつくっておりますので、それをチェックしながらいろんな打ち合わせなり、あるいは検査、そういったことをしていくことで対応できようかと思っております。
それから、施工管理につきましては、施工管理基準等を定めておりますけれども、これについても随時国等の改定等に合わせて改定を行ってきておりまして、今回は、検査の段階でも書類の写真を県のほうでも見落としたという結果になっておりますけれども、そういったことを踏まえまして、各種の職員の技術研修等の場においていろんな研修を行いますとともに、また、工事の中間検査、そういった中でもより細かく見ていくような指導をしていきたいと思っております。
204 ◯宇田委員長 この件に関しまして、ほか、ございませんか。
[「なし」という者あり]
205 ◯宇田委員長 それでは、次に十一月に大隅地区を視察いたしました。
この視察に関しまして、御意見等ありましたらお願いいたします。
よろしいですか。
206 ◯上村委員 志布志港の新若浜港の視察をさせていただいたわけです。新若浜港自体は非常に建設も順調に進んでおりまして、来年の三月末までの一部供用開始ということで大変ありがたく思っております。
それに付随した質問でございますけれども、新若浜港の一部供用開始に伴う第二突堤の整備のことが出されておりました。
それで本港地区の本来昔からある本港地区、主として漁港に使っておりますけれども、本港地区のいわば東側に海砂等の荷揚げ場がございますよね。これは本港しかない時代のいわば貨物港といいますか、あったわけですけれども、新若浜港が開港、一部供用開始されることに伴って志布志港の港湾全体を見直し、再整備する。整備というのは工事という意味じゃなくて使い方を再整理するという、そういう考えはないのか。今の本港はもう漁港一本に使って、海砂等の荷揚げとか、あるいは軽石等の積み出しとかいうのはこちらの新港のほうに役割を移すとか、そういうのを含めて志布志港全体を再編成する、そのような方針というのはないのかどうか。その辺をお聞きしたいと思います。
207 ◯萩 港湾空港課長 新若浜地区の供用に伴います志布志港全体の今後の各地区の役割といいますか、その考え方でございますけれども、今回、新若浜地区にコンテナターミナル機能が完全シフトするということに伴いまして、今のコンテナの取り扱いはすべて新若浜地区に移ることになります。
そうしますと、まず、今の第二突堤が現在のコンテナターミナルになっておりますけれども、第二突堤が現在はコンテナターミナルのほかにセメントサイロがございまして、そのセメントのサイロの出し入れということが行われておりますけれども、その他の荷役活動は行われておりませんが、今回、コンテナが移動することに伴いまして、その跡地が空くことになります。
そうしますと、今、委員から御指摘ございましたように砂砂利ですとかそういう建設資材の荷揚げというのは、従来はこの第二突堤がそういう場所になっていて、全体の港湾計画上から行きますと、もともとそういう場所になっていたところでございます。そうしますと、しからばまた砂砂利を扱う埠頭に戻すのかということがありますけれども、現在、先ほど旧港のほうに建設資材等は今、荷揚げされておりまして、話では、空いたら第二突堤にも建設資材を揚げたいという御要望も一部にはあるというふうに聞いておりますけれども、私ども志布志港につきましては、国際コンテナターミナル機能はもちろんのこと、やはり鹿児島県におきます貿易を含めまして、物流の一番最も大きな基点であるというふうに考えております。
今後、空きバースになります第二突堤へのさまざまな業界からの御要望もどのようなものがあるのかということを見きわめつつ、今後の全体の利用については、港全体の貿易もしくは国内の移出、移入というものをより貨物量を高めていく方向で考えるべきだと思っておりますので、現在のところ具体にどういう再編をするという青写真を持っているわけではございませんけれども、今後の動き、動向も踏まえながら、その辺を見きわめて、今後どういう利用をされていくかということは、また、地元の荷役関連の業界もしくは志布志市の意向、そういうものを踏まえて考えていきたいと、このように思っております。
208 ◯上村委員 そういう腹づもりがあられるんであれば、それはそれで結構です。
209 ◯宇田委員長 ほか、行政視察に関して質問はありませんか。
210 ◯鶴薗委員 行政視察の中で末吉の県道整備で、志布志柿之木線の橋のところでしたが、土木と耕地の連携した施工、あるいは南大隅町でしたか、災害復旧で林務部門と土木部門の連携した事業がありました。私も今までの議会の視察等の中でなかなか記憶にないような、そういう二つの部が連携した取り組みというのは非常に結構なことだなと、いいことだなと思ったのですが、地域振興局もできて、ある意味では連携がとれるようになってきているのかなという思いもいたしました。それぞれ林務は林務、土木には土木、耕地には耕地、それぞれの技術職の方々がおられるんですが、そういった方々の仕事上の問題も含めてですけれども、いろんな技術的なお互いの勉強会というんですかね、こういったもの等があるのかなというのを現地調査を見て感じたもんですから、ちょっとお聞きしたいなと思っております。
211 ◯九万田公共事業調整監 今、公共三部、土木部、農政部、林務水産部で限られた予算の中で効率的な社会基盤整備を推し進めるという見地から、平成十八年度に庁内に公共事業調整会議というのを開きまして、その中で部の垣根を越えた効率的な社会資本整備を行おうということで、その後いろいろ調整を行っています。
例えば広域農道と土木部が管理する国県道で、無駄のないような計画をするとか、防災対策では、治山工事と砂防工事を連携をとりながら一つの水域への安全性を高めるとか、そういった取り組みを公共三部でやっております。
以上です。
212 ◯上村委員 都城志布志道路も見させてもらったわけです。本会議で中山議員も質問されましたので、ちょっと腑に落ちない点が二つありますので、お聞きしたいと思います。
一つは、県境の梅北―末吉間の協議について、何かさらっと本会議ではうまくいっているような答弁をされましたけれども、本当にそうなのかと、順調に進んで、ルートなりそういうものがしっかり宮崎県側と、あるいは国土交通省含めて協議が進んでいるのかどうか。その構成員はどことどこなのかというのをまず一点お聞きします。
二点目は、志布志のほうの、これは国土交通省宮崎河川国道事務所の資料ですけれども、これ見ると、都城志布志道路の志布志終着点といいますか、これが国道二百二十五号とぽっと接合しているように書いてあるわけですよね。それで、
東九州自動車道としっかり連結して、いわば加治木ジャンクションみたいなジャンクション的機能をしっかり持たせないといけないんじゃないかなと思うんですけれども、物流の関係からですね。そこは考えておられるのか。国と協議しておられるのか。
そこの二点をお聞きしたいと思います。
213
◯宇都道路建設課長 都城志布志道路についての御質問でございますが、一点目の末吉から県境の区間でございますが、この区間は、今、計画区間になっておりまして、宮崎県側も一応計画区間ということで、両方で早期、次の段階であります調査区間に格上げするよう協議を進めているところでございます。
それと
東九州自動車道の志布志ICと、ここの都城志布志線との連結ということでございますが、現在その連結の仕方について、御質問ありましたようにジャンクション方式なのか、そういうものも含めまして国と協議をしているところでございます。
214 ◯上村委員 その二点目はわかりましたけれども、その一点目は、順調に行っているのかというのが質問の趣旨なんですけれども。
215
◯宇都道路建設課長 順調に行っておるかという質問でございますが、これについては、宮崎県とも十分打ち合わせして、お互いに概略ルートなども突き合わせてやっております。
今後、調査区間指定に向けて両県で国に要望してまいりたいと考えております。
216 ◯上村委員 わかりました。どうもありがとうございました。
217 ◯宇田委員長 行政視察に関してほか、ありませんか。
[「なし」という者あり]
218 ◯宇田委員長 なければ、県政一般の質問をお願いいたします。
219 ◯与 委員 けさも田之上委員から御質問ございましたが、県管理河川の寄り州の問題が非常に置き去りにしているところがかなりあって、これが逆に今日のいわゆるゲリラ豪雨などによって、集中豪雨が降った地域の河川氾濫などを起こして被害を助長している疑義があるのじゃないのか。こういうのをあちこちで見るんですが、支庁単位、あるいは地域振興局単位でこれがきちんと調査把握されているのかお聞きします。
220
◯高橋河川課長 ただいまの質問でございますけれども、地域振興局におきましては、雨季前、それから降雨後につきましては、随時点検を行いまして、その旨、取りまとめて要望しているところでございます。
221 ◯与 委員 県下で河床が大体どのぐらいかというのを把握されていますか。
222
◯高橋河川課長 午前の質問のときにも申しましたけれども、全体でどれぐらいの件数があるかというのを河床については把握してございません。
ただ、地域振興局においてそれぞれの河川で、例えば人家があるとか、あるいは背後地が田んぼであるとか、いろんな資産価値を見きわめて、その中で危険度の高いものから、地域振興局から課のほうに要望が来ているところでございます。
223 ◯与 委員 まず把握をして、やはり緊急にやらなきゃならないところは地域振興局とか、あるいは支庁から要望があるところについては、やはり精査をしながら事業化をしていくということが大事じゃないかなと。
例えば国のほうでも環境とかこういういろんなことについて新しい公共事業の考え方などが変わりつつあるんじゃないのかなという感じもしますので、その付近の情報なども把握をしながらぜひ前向きに進めていただきたいと、こう思っております。
十一月のちょうど六日、七日あたりだったと思うんですが、議会の環境生活厚生委員会が、奄美地区で行政視察があって、そのときに私もちょうど奄美にいたものですから、空港から合流をいたしましたところ、竜郷町から奄美市への北西部付近に集中的に時間百二十八ミリ、百三十ミリ、百四十ミリとも言われているんですが、集中的に雨が降りまして、県に係る災害が五、六カ所、町で五、六カ所、大体十三、四カ所ぐらいは被害が起きていたようです。それは十二月の半ばぐらいから査定をするということでありますが、できるだけ所定の経過を踏まえた段階でできるだけ早い時期にこの災害復旧を講じていただきたいというのが一つ。
もう一つは、これは本当に珍しいというのか、大変私も好感を持ってこのお話をするんですが、ちょうど主要県道の円というところと嘉渡というところの海岸線、これは東シナ海に面する海岸線ですけれども、この県道はもう改良済みのところですが、相当規模のがけ崩れで土砂が道路を覆って、そして海岸線まで土が堆積をしたわけです。
それで調査の後に、大島支庁の建設課とか調査の後に竜郷町の役場でいろいろ意見交換があったときに、海に流出している赤土、土砂だけは何とか予算の先食いをして取ってくれんかと。でないとこれから来年の三月までずっと季節風によって、その海岸線の一体が赤土にまみれて、その生物がほとんど枯渇するよということで、大島支庁長も来ていたのでお願いをしましたら、それから一日か二日ぐらいして、大島支庁の建設課、河川職員、農林水産部など何十名も手弁当でバケツを持って、下から五、六メートルぐらいの擁壁があって、そこを飛び越えてまた道路まで、私の感覚では、もうクレーン車を使わないとだめだと思っていたんですが、二日か三日ぐらいかけて見事にそれを取ったんですよ。「いや、これはまた珍しいですね」と。まさしく金がないときには知恵と努力だなと思って、私は本会議で褒めてたたえたかったんですけれども、そこまでは行かなかったんですが、そういうこともあるということを部長、支庁長までじゃなくてもいいが、建設部長あたりには電話をしておって下さい。もう大変褒められたと。よろしくお願いをしたいと思っています。
それでもう一つは、これは課が違うんですが、当時、時あたかも余りよくないことだったんですが、隣の集落の阿木名集落というところで、七十八歳か九歳の御高齢者が刺傷されて、犯人は二、三日前に見つかったんですが。
ちょうどそのときに、大島の警察署で捜査二課が何十名も入って捜査を毎日やっていたわけですよ。たまたまその大雨が午前十時から十一時ぐらいまでの間のことだったものだから、その嘉渡という集落が二十何世帯ぐらいもう、この付近ぐらいまで全部約一メートルぐらい、七、八十センチぐらいまでつかっているわけですから、そのときに集落に船で県警の捜査員なんかが来て、老人とかいろんな人たちを安全な場所に移送したんですね。それで非常に警察にも大変お世話になったということで、嘉渡集落の区長さんからそういう説明もありました。
今から肝心かなめの話をするんですけれども、なぜそういう嘉渡の集落が集中的に今までにない、ぱっと大量に床上浸水になったかというと、もともと阿木名集落と嘉渡集落は、今、トンネル化になっているんですけれども、昔はトンネルがなくて山をちょっと登っていきおったんですけれども、昔の旧県道の橋梁が、いわゆる道路面より一メートルぐらい下がっているんです、橋げたが。
そういう中で、そのまた橋の上とすぐ下に寄り州が堆積をして、大水が出てきたらもうそこが、結局ダムみたいな形になってしまっている。
また、悪いことに、枝がいっぱいある十メートル近くぐらいの流木が上から流れてきたわけですね。それが橋げたにかかって、いろんな流木とかごみがかかって、それでそこがせきとめられてダム状況になって橋の上流のほうから右側に大量に水がゴウーって嘉渡集落に入っていったわけです。これも明らかにやっぱりタイミングが悪かったのかなと思うのが一つありますけれども、やはりかねてからそういう河川管理がきちんとやられていたらこういうことは起きなかったんじゃないのかなという認識は持ちましたけれども、集落の人たちにはそこまで私も言いませんでしたけれども、昼間でよかったなと、夜中だったらかなりの水死者が発生したんじゃないかと思うとぞっとしました。
そういう一つの災害時における県の職員の、県警を含めてですが、とられた行動には集落民も私どもも高く評価をしております。
今後、そういう災害がないように、河川の寄り州などを早く解消できるようにぜひよろしくお願い申し上げます。
以上です。
224 ◯宇田委員長 ほか、ございませんか。
225 ◯上野委員 二点ほど質問と、一点は要望にさせていただきますけれども、まず、昨日企画部長からも説明がありました新幹線が平成二十二年度末には全線開通するわけでありますけれども、たまたまきのう、魚の売れぐあいがどうだろうかと中央駅まで見にいきましたところが、思い出したのが、やはりあの広場の前の駐車の問題。客がやはり右往左往しながら行く姿を見て、今後、新幹線が全線完成した場合の中央駅というものはどういうぐあいになっていくんだろうかと。例えば東口のほうをどうにもしようがないとするならば、西口側を大開拓するとかと、いろいろと構造的なものを考えながら、私もきのうは土木部長になったつもりで一時間ぐらい見てきたんですけれども、今後、中央駅がどういうふうになっていく予定なのか状況を教えていただきたいと思っています。
226 ◯宇田委員長 どこが把握しておっですかね。
暫時休憩いたします。
午後二時四十六分休憩
────────────────
午後二時四十八分再開
227 ◯宇田委員長 再開いたします。
228
◯中島都市計画課長 直接の所管ではございませんので、正確なこと、詳しい情報については申し上げられることはございませんけれども、今、駅舎につきましては、新聞でも報道されましたようにビッグカメラがこちらに展開してくるということで、コンコースの改修とかの計画があるやに伺っております。
ただ、お尋ねの駅前の広場、東口、西口につきましては、たしか市の所管でございますので、ちょっとこちらのほうとしては情報を今、持ち合わせていない状況でございます。申しわけございません。
229 ◯上野委員 所管がどうのこうのの問題じゃなくて、やはりどういう形で行くのかということは、そのぐらいやっぱりわかっておってもらわんと。本当皆さん方もそうだろうと思いますけれども、相変わらず車も混雑しておりまして、それからまた新幹線も二十二年度末に全線開通ですから、人間も行き来が多いだろうと思いますし、もう東口のほうがだめなら西口のほうを大改革するような形でどうなのかと、そういう発想に私もなりまして、西口はまだまだ余裕があるようですから、それは土地買収いろいろとありますが、そういうことで情報を今、聞いたところでした。今後、すばらしい駅になるように、そしてまた、今の駐車場に何かすばらしい発想が出てきますことをお願いを申し上げたいと思います。
二点目、前も枕崎の馬追川の問題で河川課長さんといろいろと話もしたんですけれども、二、三日前、大塚集落の会長から「おいげんあそこはいけんすっとか」と、こう言われたんですが、ことしは台風もありませんでしたけれども、また来年度台風が来たら大変なことになるぞという思いがあります。あの時、馬追川の上流の大塚集落のあのあたりの三カ所が決壊したわけですけれども、その後改修をしていただいたわけですけれども、全体的な改修というのはどういう形になっていくのか状況を教えてください。
230
◯高橋河川課長 馬追川につきましては、下流部におきまして、平成五年、十二年の浸水被害を受けまして、治水安全の工事を図るための河川改修を平成十六年度に測量設計に着手しまして、十八年度から工事に着手してきているところでございます。
下流につきましては、本年度も引き続き工事を進めることとしておりまして、地元との調整を図り、早期に発注することとしております。
また、御懸念の上流域の大塚集落の河川改修につきましては、上下流の流下能力のバランスを図る必要がございまして、下流の整備状況を見ながら取り組んでまいりたいと考えているところでございますが、寄り州除去などの実施可能なものにつきましては、今後取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
231 ◯上野委員 いろいろとやっぱり上流がああいう形で大変だと、私も何回も行くたびに思っているわけですけれども、大塚集落の馬追川も何とか部長とか知事を動かして早急に回避していただきますようにお願いをしていきたいと思います。
それと、要望ですけれども、陳情第三〇三三号で出ましたけれども、これは前もいろいろと言ったことなんですけれども、私どもの市場が出ている関係で、船と漁船との衝突がこの前もあったとかなかったとかいうことが出まして、また、私のほうにどうかしてくれという話があったものですから。まだ課長のところにも行き出さないうちにこうして委員会になりましたのでここで要望にしておきますけれども、そういうトッピーと漁船との衝突の危険もあるという話がありますので、何とかまたその辺も、ひとつ考えておいてほしいなということで、御要望にこれはしておきたいと思います。いずれまた課長のところに相談に参ります。
終わります。
232 ◯小園委員 速記さんが困らないようにわかりやすい標準語でしゃべりたいと思っていますが、出先再編がだんだん見えてきているわけですけれども、心配するのは道路の維持管理の関係、指宿にもあるんですが、こういう人たちが加世田まで行ってしまうと、行き帰り相当時間がかかってしまいますし、そこら辺をとても心配しているんですが、基本的に、そこら辺についてはどういうような考え方を持っていらっしゃるわけですか。
233 ◯宇田委員長 暫時休憩いたします。
午後二時五十五分休憩
────────────────
午後二時五十五分再開
234 ◯宇田委員長 再開いたします。
235
◯屋島監理用地課長 出先事務所の再編とそこに勤務する職員の取り扱いについての考えの御質問かと承りました。
御承知のとおり出先事務所につきましては、平成二十二年四月に最終的な形になるということで、今現在再編の経過期間中でございます。
例えばお話がありました指宿支所、これは南薩地域振興局のほうに吸収されるということで、現在今、土木系で支所が十程度配置されておりますけれども、基本的にはこれは地域振興局の本所のほうに吸収するというような形で、これはもう既に出先機関の再編方針の中で決まっておりまして、平成二十二年四月に向けまして、今、総務部のほうでは、その地域振興局の本所と事務所スペースの基本設計などに取り組んでいる状況でございます。
御質問の、支所に勤務している職員等がどうなるかというお話でございますが、まず、基本的に駐在機関という形で、組織の人数等はこれからになるんですが、現場を維持管理するために必要な最低限の職員は、駐在機関という形で配置していくというのがひとつ示されております。ただ、この人員、組織については、今後検討していくことになると思います。
あと残りの方々は、やはりこれはもう本所のほうに移っていただかざるを得ません。その中で、県職員は同じ地域にばかり住むわけではございませんで、人事異動もございますので、いろんな支所におりました職員が本庁に来ることもありますし、また、別の地域振興局の本所に勤務することも出てくるのではないかと思います。いろんな通勤形態が発生するかとは思います。
ずっと地元にいらっしゃる方が、例えば本所のほうに再編されて通勤距離が長くなると、こういうようなケースも発生し得ることでもあるかと思いますが、そのあたりの個々の方々の通勤形態等につきましては、またいろいろな人事異動の中での職員の方の希望などをお聞きして、可能な限りの対応というのは図っていく必要があるのではないかと考えております。
236 ◯小園委員 ちょっと私の言い方が悪かったかもしれないんですが、例えば加世田に振興局がありますね。たまたま指宿の道路のことを例えて言ったんですが、ほかでも県内あちこちまだほかにもあると思います、こういう事例は。
例えば、道路の維持管理の作業をする人たちが加世田から指宿に、道路の管理に来ましたと。加世田から来るのに一時間十分かかるわけですよね。そうするとまた三時四、五十分ごろにはもうまた加世田に帰らなきゃいけない。そういう非常に非効率な部分もあるんじゃないですかと。
そうしたときに本来の出先再編の知事が主眼とする方向とはちょっと違った部分もあるんじゃないですかと。そこら辺についてはやっぱりもうちょっとよく総務部と話をしていかれるべきではないかなというふうに、例えばこの問題で言ったんですけれども。そのことを言っているんです。
237
◯河瀬土木部長 大隅が一番所管の範囲が広うございまして一番問題になると思っております。
先般、各地域振興局支所長のほうに今後の管理のあり方についてということでもう一回再点検をお願いしてございます。今の再編の流れを逆行させて人員をふやすのはなかなか難しゅうございます。日々の管理についてはそれほど心配ないんですが、やはり雨等が降って例えば通行どめしなくちゃいけないとか、すぐ復旧しなくちゃいけないという最初の第一歩のところが一番心配でございまして、場合によってはテレビカメラ等をつけて、それによって監視するということも含めて人員の不足を補う必要があるのではないかと思ってございます。
そういうことで今至急、点検をお願いしておりまして、今後の対応の中で今の課題を明確にするとともに解決していきたいと思ってございます。
238 ◯小園委員 それからもう一点お願いいたします。
産業道路、南警察署からオプシアミスミ、産業道路出口、この区間なんですけれども、警察のほうは信号機をいろいろと調整してくれまして、時間帯に合わせて渋滞しないように一生懸命調整をしていただいているんですけれども、どうしてもやっぱり慢性的な渋滞というのは避けられない状態になってきておりまして、うちの指宿の救急車もここを通って市立病院とかずっと走っていく、医療センターとかずっと走っていくわけですけれども、どうしてもやっぱりここでつっかえてしまう。なかなかここの区間については、うちの地区だけじゃなくて薩摩半島、南薩摩全体からいろんな苦情を聞いておりますが、そこら辺についてはどういうふうに把握しておられますか。
239
◯宇都道路建設課長 産業道路のところの渋滞対策についての御質問だと思いますが、私ども産業道路を含めて渋滞があるというのは認識しておりますが、私どもこれについては渋滞対策プログラムというのをつくっておりまして、それに基づきまして、国、県、市でこれまでも取り組んできております。
先ほどお話がありましたように県道郡元鹿児島港線の南警察署前の交差点とか、国道二百二十五号の宇宿小学校前の交差点などが解消されておるということでございます。
それから、警察においては、信号処理で時間短縮もされておるということでございまして、抜本的にはやはり南北の幹線道路が必要ではないかと思いますが、現時点では臨港道路など、港湾空港課長がいますけれども、私のほうから言いますと、臨港道路などである程度緩和されてきつつありますので、港湾空港課とも連携しながら、今後また、そういう検討を進めてまいりたいと考えております。
240 ◯小園委員 よろしくお願い申し上げたいと思います。
もうひとつあの交通安全センターからずっと上って空港のほうに行く道路で、山田インターで三百十円を今、取っていますけれども、あの道路の山田インター前、あの辺の借金があと二年ぐらいで返せるという話ですけれども、この料金はずっと取るつもりなんですかね。
ここの料金を取らなくすると、あと武岡トンネルの問題とか皇徳寺におりる線の問題とかいろいろあると思うんですけれども、向こうのほうにある程度渋滞緩和策となるんじゃないかなというような意見等もあるんですけれども。
241 ◯宇田委員長 暫時休憩いたします。
午後三時三分休憩
────────────────
午後三時三分再開
242 ◯宇田委員長 再開いたします。
243
◯宇都道路建設課長 今の質問は指宿有料道路の山田ICの件だと思いますが、今、道路公社が管理しておる指宿有料道路、これについては、今のところ平成二十九年度までに償還を終える見込みでありまして、その後の無料化については、維持管理等も踏まえて今後検討してまいりたいと考えております。
244 ◯宇田委員長 ほかにありませんか。
245 ◯上村委員 三点ほど質問いたします。
まず、一般質問の積み残しの件でございますけれども、道路構造令の特例規定と改正について、前置きは省きますけれども、新聞報道によりますと、道路構造令の例外規定はこれまでも存在しており、やりようによっては一・五車線道路など建設できる内容になっていたと。
ところが、この例外規定に対する自治体、特に市町村の認識度合いが低かったり、使い勝手が悪かったり、地元住民が立派過ぎる道路を求めたりするなどの理由で適用事例が少なかったとのことであります。
これら課題を克服しつつより安い費用でより効率的な道路を一本でも多く整備すべきであると考えるわけですが、まず、御質問したいことは、本県における道路整備のこれまでの考え方はいかなるものであったのか。例外規定を積極的に活用した柔軟な道路整備であったのか。それはどの程度なされてきたのか。その際、うまく進まなかった理由、課題と言えるものは何だったのか等について質問いたします。
二番目に、国土交通省の見直しニーズ調査にはどう対応されたのか。道路構造令の改正や運用見直しに関し、どのような観点からどのような意見を述べられたのか。どの部分を見直すべきと進言されたのかお答えください。
三番目に、特例規定による道路建設を推進すべきであると考えますが、国土交通省の道路構造令の改正や運用見直しを受けて、今後の本県道路建設の構想、ビジョンをどのように描いておられるのか。
以上三点、もう一般質問で通告した後でございますから。
246
◯宇都道路建設課長 道路構造令の特例規定についての御質問でございます。
まず、一点目でございますが、私どもの道路整備の考え方と特例規定についての質問だったと思いますが、私どもは、平成十六年に「かごしまこれからの道づくり21」ということで、広域的な交流ネットワークの形成、地域社会を支える交通ネットワークの形成と四つの基本方針を掲げまして、道路整備を効果的に推進するため、道路政策の進め方として、地域特性に合った道路構造規格の見直しの検討を進めるなどとしています。
道路の設計に当たりましては、地域条件等に応じて平面線形、縦断勾配に特例地を用いるなど構造令の柔軟な運用はこれまでも行ってきております。
また、平成十六年度からは特例規定を用いまして、一車線道路や避難所を組み合わせて、いわゆる一・五車線的整備、これも実施しておりまして、地元の理解を得て、現在四カ所で実施しているところでございます。
続きまして、二点目の構造令に対する国からのアンケートでございますが、国のほうで地域から見た課題を把握するため、国において柔軟性のある道路構造令の在り方検討委員会というのが設立されております。これについてはすべての自治体にアンケート調査を行っております。
道路計画に当たりましては、コスト縮減、それから整備効果の早期発現という観点から、地域の実情に合った道路規格の決定が必要であると考えておりまして、アンケート調査において前後の道路の整備や交差点の状況など地域の特性に一層配慮されるよう回答したところでございます。
今後の特定道路建設のビジョンと重点課題ということで、特例規定により道路建設を推進すべきであるかということだと思いますが、先ほど申し上げましたように今、在り方検討委員会での今後の提言を受けまして、道路構造令の改正、運用見直しを具体的な検討に国が入っているところでございます。
本県としては、厳しい財政状況の中、地域に密着した道路の整備に当たって、交通のネックとなっている交差点部を先行して整備するなど先ほども申し上げましたが、コスト縮減や整備効果の早期発現に取り組んでいるところでありまして、今後とも道路の安全性、円滑性の確保とともに地域の実情に合った道路整備に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
247 ◯宇田委員長 ここで、速記の都合もございますので、暫時休憩いたします。
再開は、おおむね三時二十分といたします。
午後三時十 分休憩
───────────────
午後三時十九分再開
248 ◯宇田委員長 再開いたします。
249 ◯上村委員 道路構造令の特例規定を運用した柔軟な道路建設を積極的に進めていただくということについては、同様の認識で既に実施されているということでもありますので、ぜひそのように推進していただきたいと思います。
二番目に、新川、田上川について質問いたします。
まず、西之谷ダムの入札について公告がなされたと聞いておりますけれども、その際に三社によるベンチャーをつくって応募するというような仕組みになっていたようでございます。その中で一番目のところが一番大きいですね。会社は高さ二十メートル以上のダムの堰堤を建設した経験のある会社というふうに書いてあったように記憶しておりますが、それとあと二番目、三番目とあるわけですけれども、その高さ二十メートル以上のダムの堰堤をつくった経験のある会社がまず第一に座るという、そういう内容の認識でいいのかということと、そういう経験のある県内企業はあるのかと。その辺まずお聞きしたいと思います。
250
◯高橋河川課長 ただいまの質問でございますけれども、西之谷ダムのJVの代表者につきましては、二十メートル以上のダムの実績がある業者、それとあと一つ条件がございまして、ダム工事主任技術者、この資格を有することとしているところでございます。
県内においては、このダム主任技術者を有する方がいらっしゃいませんので、ダムの実績につきましては何社かございます。けれども代表者にはなれないところでございます。
251 ◯上村委員 わかりました。
質問の趣旨はそれだけのことですけれども、四十年間地元としてもいろいろ協議し、県のほうも取り組んでこられて、いざ着工となった場合に県内企業は真ん中に座れないのかなという気持ちを持ったものですから、念のためお聞きしました。
ダム主任技術者がいなければこれは仕方のないことだと思いますけれども、ぜひ、奄振のところでもいろいろ議論があったように、県内企業がしっかり座って、そしてきちんと利潤も得るという形になるようにこの件については特段の御配慮をいただきたいと思います。
252
◯河瀬土木部長 我が県におきましてダムの実績は、農林のダムでありますが、土木の所管でこれが三つ目ということで、それほど実績が多くございません。
また今後の西之谷以降のダムの建設の予定もございません。それでなかなかダムについての今後、県内の企業さんがメインとして工事をされるという機会はなかなかないんだろうと思います。
しかしながら、トンネルでございますとか橋梁につきましては、県内の業者も着実に実績を上げております。過去の実績の評価につきましても、これからやろうとしているトンネルとか橋梁の、例えば半分程度の実績を持ってこれに参画できるような形にしていこうというふうに思ってございます。
これは全国的に見てもやはり事業実施例がだんだん少なくなってまいりますので、その対象となる業者が少なくなるということと、それからやはり小さい業者さんにも過去の実績を踏まえた形でいろんな参加機会をふやしていこうというようなことから、例えば五キロの延長のトンネルであれば五キロをやったことがあるというのが一番望ましいわけでございますけれども、なかなかそういうところはないわけでございますので、例えば二千五百メートルとか実績があるというようなことで、順次その対象となります事業の規模、ある一定技術的なその意味合いをつけられる中で対象を下げております。
そういう意味で、例えばおがみ山を今回まだ発注できておりませんけれども、ある程度地元企業さんが取れるような、そういう候補者も今、幾つか出てきているようでございます。
逆におがみ山を取っていただけば、かなり大きなトンネル等についても次の機会には受注していただけるというふうに思ってございます。
そういう意味で、橋梁、トンネル等につきましては、比較的数も多うございますので、今後、地元の企業さんが主となって事業が実施できるようなことがなるんじゃないかというふうに想定しております。
253 ◯上村委員 どうぞよろしくお願いします。
それと新川の河床掘り下げが順次進んでいるわけです。田上の徳重橋まで、これは市道ですけれども、かけかえが済み、護岸の工事が済めば、城ケ平橋含めて大体県の当面の新川の改修事業は終わりということのようです。それででも質問がございますけれども、一つは、河床掘り下げとかそういう新川の改修の際に多自然型護岸づくりというのを以前から提起しまして、そしてたしかこの
企画建設委員会の河川課長答弁で、多自然型護岸づくりということで、自然護岸に近いようなことはできないと。それは都市河川でやるので用地買収等がかさむのでできないけれども、河床については、動植物の対応性が確保されるように沈床などを河床に要所要所にセットして、そういう自然の河川の形態が保たれるようにしたいという答弁を、そういう趣旨の答弁をいただいた経過があるわけですけれども、そういう方向で取り組みが進んでいるのか河川課長にお聞きしたいと思います。
254
◯高橋河川課長 新川につきましては、河道を掘り下げる計画としているところでございまして、当面自然の状況を見ながらそれを進めているところでございますけれども、流下能力を確保するためには、やはり河床を掘り下げねばなりません。その中に当たりまして、やはり沈床やあるいは河床の掘り下げに工夫して縁や瀬をつくるような工夫をしてまいるようなことで進めているところでございます。
255 ◯上村委員 はい、わかりました。結構です。よろしくお願いします。
それともう一点、最後ですけれども、徳重橋から上流の田上五丁目、六丁目、七丁目、八丁目、いわゆる大峯橋までの河川改修が計画にあるわけですよね。それで県のほうはそれはもう県道鹿児島東市来線と一緒に今の徳重橋から上流の河川改修は区画整理でやるんだということでずっとやってこられて、鹿児島市にも意見反映をそれなりにされてきたというふうに思っております。
それで、今度の鹿児島市長選挙で森市長は、そういう生活環境の改善を図る必要がある地区を調査し、区画整理などの整備手法について検討しますということで、これを詳細に聞いてみると、区画整理の要望が上がってきている地区は、田上と旧松元町の二地区であると。その二地区をプロジェクトチームをつくって検討すると、そういう検討をするということになっているそうです。そういうふうに今、田上に来られた街頭演説でもおっしゃいました。
それで、ぜひ県としても積極的にアプローチしていただきたいんですけれども、そのワーキングチームによる検討というのは、やっぱり県へのある程度の照会を含めた検討になるかと思うんですけれども、そういう意味での引き合いといいますか、照会はないのか。今後、検討して積極的にこれに対応していただきたいんですけれども、どんなものでしょうか。
256
◯中島都市計画課長 現在、鹿児島市におきましては、土地区画整理事業の市域の全体の見直しをされているというのは伺っております。
といいますのは、吉野とか谷山、非常に大規模な都市区画整理事業が行われておりまして、そこが完了した後にどちらのほうに展開していくのかということで全体的な見直しをされているというのはお伺いしておりますけれども、これまで特に県に対して意見照会があったということは今のところはございません。
今、委員がおっしゃったように田上地区につきましても河川の問題、あと県道の問題ございますので、そこら辺につきましては、今後、市のほうにも県の意向も伝えてまいりたいと考えております。
257 ◯上村委員 それじゃ、積極的な姿勢をお願いします。
というのは、やはり今までは時として河川改修はずっと八丁目の大峯橋まで県がしていただきたいとか、区画整理に乗り気でないような市の発言が時として出てきたんですけれども、そういうワーキングチームをつくって、もう検討を始められたということですから、私は最終決定は見ていないですけど、大体前に進み出したんじゃないかというふうに思っておりますので、県のほうももちろん河川、県道等で応分の負担が必要でありますし、ぜひ協議を前向きに進めていただきたいということを要望しておきます。
以上です。
258 ◯中重委員 今、
南九州西回り自動車道のほうでは社会実験でETC割引が行われていると思うんですが、まず、あれは一般有料道路におけるETC割引と理解していいんでしょうか。
259 ◯中野高速道対策室長 今、委員がおっしゃいましたように一般有料道路のETC割引料金ということで結構でございます。
260 ◯中重委員 一般有料道路は、いろいろつくられたときの経緯から料金割引、無料化等いろいろ難しいんじゃないかというような答弁が今までされてきたわけですが、先ほどから産業道路の渋滞も出ていますが、霧島市のほう、加治木、姶良のほうでは国道十号の渋滞というのも本当に大変なものでございます。
AZが来春、今度の春にオープンするわけですけれども、もう建物も概要が見えてきて、もう本当これができたらどうなるんだろうと。今でもこの時間でももう国道十号は渋滞しているような状況ですよね。
その社会実験のETC割引をやるときに県とかにここをやりたい、やったほうがいいとかそういう照会みたいなのはあるんですか。どこをやったほうがいいというような意見聴取みたいなのはどうなんでしょう。
261 ◯中野高速道対策室長 意見照会といいますよりも私どものほうは今回も燃油対策とかいろいろございまして、鹿児島道路、隼人道路につきましては、ETC料金割引の制度の適用につきまして要望しておりましたですけれども、その要望の成果がどうかわかりませんけれども、これは九州各県、それと九州地方整備局、そのほかで構成されます九州地方高速道路料金割引社会実験協議会というのがございます。これは九州地方整備局の建設部長さんが会長でございますけれども、こちらのほうで、この路線について社会実験をするということも提案がなされて、そこで了解されて決定していくという形になっております。
262 ◯中重委員 国道十号、二けた国道ですから国の道路ですのであんまりここで言うことじゃないかもしれないんですが、右折レーンはあっても左折レーンがなかったり、もう本当あそこでとまってしまえばもう国道十号は動かなくなるなというのを本当に心配しています。
ですからまた、ぜひ隼人道路に関しても、まずは社会実験でもいいですので、ETC割引を要望していただいたり、将来的には、加治木までは国道十号バイパスが来ているわけですけれども、あそこから先は隼人道路があるからということで国道十号のバイパスの計画はないわけですので、その辺も含めた上でぜひまた今後対応していただきたいというふうに思います。
そのことについて何かあればまた一言いただきたい。また、先ほど山田料金所の話が出ましたが、ETCレーンをつくるというような考えは今までなかったんでしょうか。やっぱりETCを搭載している車は、つけているだけでやいやい通りたくなるんですよね。常にあそこで三百十円一回一回止まって払って、三百十円、あ、十円玉がない、またお釣りを取らんないかんとか、僕もよくふれあいスポーツランドなどをラグビーの関係やらでよく使うものですから、そしたら前の車がお釣りを取るのに「あれ」と言ってドアをあけて、もう本当ETCがあればすうすう抜けて行くのになというようなことがあるんですよ。
ETCをつくるのにお金は結構かかるかもしれないんですが、そのことによってETC搭載車が少しでも指宿有料道路のほうに流れるということも考えられるんじゃないかなと思うんですが、そのことについて御意見を聞かせてください。
263
◯宇都道路建設課長 山田料金所へのETC導入の質問だと思いますが、先ほど申しましたように現在、指宿有料道路につきましては、平成二十九年度までに償還を終えるということで、その後の無料化についてはまた維持管理などを含めまして検討してまいりたいという回答をしたわけでございますが、このETC導入、委員おっしゃるとおり初期投資が約十七億円かかると聞いております。それから年間の管理運営費も要りますので、この設置費用、管理経費というのは多額であるということから、やはり償還計画への影響もかなり出てきますので、その辺も含めて検討はしてみたいと考えております。
264 ◯中重委員 どっちにしろ、まさか十七億円もかかるとは思っていませんでしたが、
東九州自動車道やら、隼人道路やらにも全部ついていますので。そんなかかっているのをまた料金を安くしてもらうほうに回してくれればよかったのになと思ったりもするんですけれども。これはもう要望というのが、三百十円というのが、どうも十円玉がないことって多いんですよね。まだ四百円、五百円のほうがと言うとちょっと言い過ぎかもしれませんが、三百円とかそういう使いやすい、払いやすい体系もまた考えていただきたいと思いますし、あわせて先ほどの国道十号の渋滞緩和について、国道ですが、県としてもぜひいろいろ声を出してやるべきことをやっていただきたいということを要望して終わります。
265 ◯通畠委員 きょうは道路建設課長と河川課長と大変人気があるようで、もう申し上げにくい部分もありますけれども、一つだけお聞かせください。
この資料の三ページの中にあります事業の主な経過等の中の
地域高規格道路の北薩横断道路、これがいろいろありまして泊野だからとまるわけじゃないでしょうけれども、とまっておったようですけれども、いよいよ形が見えてきたと、動き出したということで、今後の事業推進のスケジュール等を、わかっておる範囲でいいですから教えていただきたいと思います。
266
◯宇都道路建設課長 地域高規格道路の北薩横断道路についての御質問でございますが、北薩横断道路、これにつきましては、現在、薩摩道路と泊野道路について整備を進めておりまして、泊野道路につきましては、先般、北薩トンネルの出水市側の二千六百十メートルについて一般競争入札の公告を行うなどして今、入札の手続を進めているところでございます。
トンネルについては、おおむね五年ぐらいの工期を予定しておりまして、さつま町側についても引き続き早期発注に向けて準備をしてまいりたいと考えております。
また、トンネル区間以外の区間についても用地買収、それから橋梁工事等も進めておりまして、この早期供用ということですけれども、時期的なのは財政状況とか今後の進捗状況を踏まえないとはっきりと言えませんけれども、早期供用が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
267 ◯通畠委員 ぜひひとつとまることのないように一生懸命取り組んでいただきたいと思います。
もう一つ、これは要望になります。もう私で四人目だろうと思いますけれども、高橋河川課長、大変申しわけありませんが、寄り州の除去についてです。これはお金がないからできないのであって、予算をできる限り獲得する努力をしていただいて、この三、四年、四、五年内にある程度めどがつかないと、毎年いろんな大雨がありますし、台風がありますし、そのたびに途中に置かれている寄り州の除去とかそういったもろもろは、まだまだたまって、いよいよもって大きな手間と時間とまたお金がかかるということになりかねませんので、ぜひひとつ大変でしょうけれども、頑張って予算を獲得していただいて、大雨前に少しでも多く、よりスムーズに事業ができますように頑張っていただきたい。このことは私に限らず、もういっぱい県内では要望等が上がっておると思いますので、速やかな解決をお願いをしておきたいと思います。よろしくお願いします。
以上です。
268 ◯宇田委員長 ほか、ございませんか。
[「なし」という者あり]
269 ◯宇田委員長 ほかに質問がありませんので、県政一般を終了いたします。
以上で、当委員会に付託されました議案等の審査はすべて終了いたしました。
委員長報告につきましては、特定調査事項を含み、文案は当席に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
270 ◯宇田委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。
次に、鹿児島県議会会議規則第七十五条の規定に基づく閉会中の委員会活動に関する継続審査事件についてお諮りいたします。
閉会中の継続審査事件については、「県政の重要計画について」、「交通・情報通信体系の整備について」、「県土の保全及び生活環境の整備について」の三項目といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
271 ◯宇田委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。
以上で、当委員会の日程はすべて終了いたしました。
これをもちまして、
企画建設委員会を閉会いたします。
御苦労さまでした。
午後三時四十一分閉会
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