鹿児島県議会 2005-03-14
2005-03-14 平成17年農林水産委員会 本文
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過
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午前十時開会
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◯鶴薗委員長 それでは、定足数に達しておりますので、ただいまから
農林水産委員会を開会いたします。
本日は、
林務水産部関係の請願・陳情及び県政一般の審査を行います。
初めに、請願・陳情の審査を行います。
審査は、請願・陳情文書表により、行います。
今回は新規分の陳情等がありませんので、継続分の審査を行います。
継続審査分の三件、陳情第二〇〇四号、陳情第二〇〇六号、陳情第二〇一三号を一括議題といたします。
その後の情勢の変化等について、関係課長の説明を求めます。
まず、陳情第二〇〇四号について、
林業振興課長の説明を求めます。
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◯吉野林業振興課長 陳情第二〇〇四号鹿児島県立「(仮)竹の博物館」建設につきましては、その後の情勢に変化はございません。
以上でございます。
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◯鶴薗委員長 次に、陳情第二〇〇六号第一項について、
森林保全課長の説明を求めます。
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◯諏訪原森林保全課長 陳情第二〇〇六号第一項奄振事業による
イノシシ撲滅対策について、
イノシシ撲滅対策費用を奄振事業として採択することにつきましては、その後の情勢に変化はございません。
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◯鶴薗委員長 次に、陳情第二〇一三号について、資源管理監の説明を求めます。
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◯野島資源管理監 陳情第二〇一三
号まき網漁業(
鹿児島県知事許可)の
吹上浜沖合海域での操業区域制限に係る要望につきましては、その後の情勢に変化はございません。
以上でございます。
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◯鶴薗委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。
8 ◯永井委員 年度のちょうど最後の委員会でもありますので、確認を込めて第二〇〇六
号イノシシ撲滅対策についてちょっとお尋ねいたします。
先般農政部でもちょっと確認させていただきましたけど、昨年の捕獲頭数が百五十二頭、累計で五百七十七頭ぐらい捕獲されて、いろんな意味での被害の対策というのはそれなりに進んできているところですが、去年の当初大体生息数が四十八頭といういろんな見込みもありましたけど、現状としてどれぐらいが生息している見込みなのか、それと今後の捕獲についての対策のお考えをまず聞かせてください。
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◯諏訪原森林保全課長 私どもの方で
県環境技術協会に昨年イノシシの残頭数というのをシミュレーションをしてもらいました。
委員おっしゃいましたように、十六年三月末で四十八頭というふうに推計をしておりましたが、現実的には、本年度に入りましてから二月末で百五十二頭と、相当な乖離が生じております。シミュレーションする場合は、捕獲いたしました年齢あるいは雌雄の別あるいはこれらから想定される妊娠率、生存率ですね、そういったものを勘案してシミュレーションしていただいたわけなんですが、ある意味で地球温暖化とかそういうのも関係あるかもしれませんが、思った以上に繁殖率が高いといったようなことでこういうふうになっております。
したがいまして、現在どのくらいいるかというのはまだやっておりませんけれども、本年三月末でどのぐらいとれるのかというのをまず状況を見て、さらに知名町の現状ですね、どのような環境下にあるのかといったようなことも調査いたしまして、再度こういった、例えば妊娠率、生存率、そういったものをもう一回精査いたしまして、新たな年度に入りましてからどのぐらいいるのかという推計をまた
環境技術協会にしてもらいたいと考えております。
それからもう一点ですが、イノシシがなかなか根絶に向かっていないということでございます。本年度ももう既に百五十二頭ということでございますけれども、一番いいのは
イノシシそのものを全部捕獲していなくすることが最も有効な手段でございますけれども、御承知のとおり、イノシシが生息している大山周辺というのはブッシュあるいはとげ植物が多いといったようなこと、それと隆起サンゴ礁でできておりますので、猟犬とそれと狩猟者が一緒になって追い込んでいくという方法ではこれはなかなか大変で捕獲も非常に少ない状況にございます。
ただ、そうは申しましても、やはり最終的には根絶を目指さないといけないんでしょうが、ちょっと歴史をひもといてみますと、江戸時代に長崎県の対馬で地元の人たちが石垣を少しずつ築きながらずっと一定の箇所に、例えば海岸近くにずっと追い込んでいって、ゼロにしたという事例があるそうです。ただ、その場合には相当の人手とそれからお金が要るというようなこともありますが、私どもといたしましては、最終的には地元の協力も得ながらそういったことも考えていかなくてはいけないのかなと考えております。
ただ、現段階ではそれが非常に難しゅうございますので、今まで町の方で四万円という高い捕獲報償金を出して一生懸命捕獲を奨励いたしております。また、町あるいは町議会、地元の猟友会、農協、
大島支庁農林課、そういった人たちがメンバーとなった
有害鳥獣捕獲対策協議会で毎年の捕獲頭数の目標を定めて一生懸命根絶に向けてやろうとしております。
私どもといたしましては、今後ともこういった町の関係者、それから農政部とも連携いたしまして、捕獲あるいは被害軽減という両面から、一生懸命、技術面も含めて支援をしてまいりたいと考えております。
10 ◯永井委員 今日までのいろんな御努力で被害も軽減したり、それなりの頭数縮減も今御説明いただいたとおりで感謝するところですけど、やっぱり繁殖率もすごく高くなってきているのも事実ですので、やはり今までは防護ネットや電気さくなどいろんな形で検討して、今、防護ネットで大分被害を抑えていますが、やはり根本的には根絶という方向にだんだん地元のみんなの目もそういう方向になっていると思うんです。
先ほど長崎での例も示されましたけど、沖永良部島の中の知名町の、それも大山地区という、生息範囲、ある程度地理的、地形的ないろんな条件で難しい実情もあると思うんですが、その辺、根絶に向けた地元との協議というのは何か具体的に話し合ったことはないんですか。
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◯諏訪原森林保全課長 先ほども申し上げましたが、町の方で
有害鳥獣捕獲対策協議会というのを設置しております。
この場合に、私どもの出先機関でございます
大島支庁農林課も参加しておりまして、先ほど言いましたように、年間の捕獲頭数を定める、それから技術面で指導をする、そういった協議をいたしております。
こういった場を通じまして、根絶に向けてどのような手法をとっていけば一番いいのかという、今、永井委員の方からお話がありましたようなことについても、その議題の一つとして上げて、根絶に向けた取り組みを展開していければと考えております。
12 ◯永井委員 わかりました。
先般、増留委員からも御指摘ありましたけど、被害縮減と捕獲ということで当面やっていく中だと思うんですが、また一方で地元との協議を進めながらやはり根本的な根絶というものの方向性をぜひ見出していただきたいと、そのことを要望して、終わります。
13 ◯日高委員 私はですね、この継続審査になっております陳情等につきまして、執行部の皆さんが今「その後の情勢の変化はない」という答弁をされました。
これはこの部だけじゃなくてほかの各部も皆さんそういう答弁をされるわけですが、私はどうもずっとこれまで聞いておって「その後の情勢の変化はない」という言葉にどうも違和感を感じておりまして、こういう形の中で進められてきているんでしょうけど、何にもしていないというふうに感じられる。私どもはここにいるから話ができますけど、いない人から見るとその後の情勢の変化はありませんということはどうも納得しがたいなと。何もしていない、取り組みをしていないというふうにしかとらないんじゃないかなという気がしておりまして、この取り扱いについて、今後の課題としてひとつ委員会審議の中でそういう言葉でいいのか、本当にいろんな形でやっているんだということも見せないといけないわけですので、そのことで片づけていいのかということもありますので、どうぞひとつこのことは議運も初め委員会審議の中でひとつこれからの課題として取り上げていただいて、本当に実のある形で、本当の形が見えるような審議になるようにひとつお願いをいたします。
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◯鶴薗委員長 ただいまの御発言は執行部への質問ということではございませんで、議会運営上含めてでございますので、当席よりそれなりに引き継ぎかれこれ含めまして次年度の委員会審査にただいまの御発言が役立つように努力してまいりたいと思っております。
ほかにございませんか。
15 ◯まつざき委員 二〇一三号についてお尋ねいたします。
今、御指摘があったように、情勢の変化がないということでしたが、前回の委員会から今回までこの
漁業調整委員会が開かれなかったということでしょうか。
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◯野島資源管理監 前回の委員会の後、二度ほど
漁業調整委員会は開催されております。
それで、前回の委員会の後でございますが、昨年の七月の二十六日に私どもと県の調整委員会とそれと両漁業者の代表、四者の協議を行いまして、今後両者は話し合いを継続するということでそのとき一致いたしました。
その結果を受けて、西薩地区の沿岸の漁業者側は話し合いのために今後自分たちの意見を集約してそしてこのまき網側との協議に臨むということになっておりましたが、沿岸側のこの意見集約について、沿岸側の取りまとめの漁協では各漁協の日程調整とかそういうことに努力しているんですが、現在に至ってもその日程調整がつかないと。
その間、我々も漁協に出向くなりしてこの意見集約の状況やら、早く意見集約をしてくれという要請などを行っておりまして、年が明けて三月までにはその意見集約をしたいということで意見調整に努めているんですが、いまだその日程調整ができていないというところであります。
我々としては、この話し合いの場を設けるということで、この話し合いの場を早く設定したいんですが、その話し合いの前提となる意見集約ができないということで、意見集約を待っているという状況でございます。
17 ◯まつざき委員 そういう動きがあったということでしたら、ぜひこの請願・陳情についての執行部の意見というときに継続分についてもぜひ御報告をいただきたいというふうに思います。それなりに県としても努力されたのか、されていないのか、先ほど聞いた限りでは何ら動きがなかったのかというふうに思っておりましたので、よろしくお願いしたいと思います。
じゃあ、結果としては調整委員会としてこの件についての話し合い自体は進んでいないというふうに理解すればよろしいですか。
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◯野島資源管理監 結果としては、この調整の方は進んでいないということになります。(「はい、結構です」という者あり)
19
◯鶴薗委員長 ほかに質疑はありませんか。
[「なし」という者あり]
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◯鶴薗委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了し、採決を行います。
取り扱い意見をお願いします。
21 ◯柴立委員 陳情第二〇〇四号及び陳情第二〇〇六号の第一項並びに陳情第二〇一三号につきましては、今、御説明がございましたとおりでございまして、情勢については変化がないということでございますので、引き続き継続審査の取り扱いをお願いしたいと思います。
22 ◯まつざき委員 二〇〇四号については継続、二〇〇六号、二〇一三号については陳情の趣旨を理解し、県として努力をぜひしていただきたいという意味で採択でお願いしたいと思います。
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◯鶴薗委員長 陳情第二〇〇四号については継続審査との御意見ですが、継続審査すべきものと決定することに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
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◯鶴薗委員長 御異議なしと認めます。
よって、陳情第二〇〇四号は、継続審査すべきものと決定いたしました。
陳情第二〇〇六号第一項及び陳情第二〇一三号については、継続審査の意見と採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。
陳情第二〇〇六号第一項及び陳情第二〇一三号を継続とすることに賛成の委員の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
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◯鶴薗委員長 挙手多数であります。
よって、これらの陳情二件は、継続審査すべきものと決定いたしました。
以上で、陳情の審査を終了いたします。
次は、県政一般であります。
質疑がありましたら、お願いいたします。
26 ◯福山委員 県産材利用促進について質問したいと思いますが、鹿児島県
木材利用推進マニュアルというのがございますね、平成十五年七月につくられたものですが。これは農政部それから林務水産部、土木部、三者でつくられているようですが、主管をする部はどこになるんでしょうか。それが第一点。
それから、教育庁は加わっていないけれども、これはどういう理由で加わっていないのか。
まず、それをお伺いしたいと思います。
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◯井内かごしま材振興企画監 マニュアルを主管する部は、事務局としては林業振興課が担当しております。
それから、教育庁についてですが、このマニュアルはいわゆる
公共土木事業についてのマニュアルでございまして、今回の場合は教育庁の分は入っていないということになります。
28 ◯福山委員
木材利用推進マニュアルという表題があるわけですから、教育庁であろうがやはり使うわけですよね。そういう意味で、やはり一緒になって推進できるようなマニュアルをつくるべきだと私は思っております。これは意見です。
それから、本会議でも質問があって、このマニュアルができたこともあって、平成十年に比べて十五年は一・七倍ふえたと、こういうような御答弁だったですが、もっと教育庁関係も入れてそして、このマニュアルは読んでみると何か間伐材を主としてですね、木材の構造物の工事、工法事例として挙げてあるようですが、もっとこう基準を広げて間伐材ということに限定しないでもっと木材自体が活用できるように、利用できるように推進すべきだと思うんですが、いかがですか。
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◯井内かごしま材振興企画監 今のマニュアルについてなんですけど、実はこれは、先ほどお話ししましたように、
公共土木事業用に使うマニュアルということでありまして、実際間伐材がどんどん出てきますので、まずそれを使うというのをまず主眼に置いております。
それから、いわゆる木材全般の使用については今、別に県産材の利用ということで、ことし
認証かごしま材という認証制度をつくりまして建築課の方では今年の四月から特記仕様書において
認証かごしま材を優先使用するというそういう事項も入っておりまして、そういう意味からも、施設、大きい柱とか、そういうのを木材についても積極的に使っていこうということで、今、
庁内推進会議でも話をしております。
30 ◯福山委員 林業を振興させる、県産材を利用する、そういう立場からもっと林業振興課は幅広く使用ができるようなそういうマニュアルをつくっていくべきだと私は思っているんですが。
高知県ではですね、林業振興への独自基準というのをつくられて四月一日から適用すると。それによると、原則木造になるのは三階建て以下の庁舎や研修所、県営住宅、二階建て以下の図書館や美術館、文化施設、学校、こんなものも木造を原則使うようにと、こういうような基準をつくってやっているようですが、この間も出ましたように、やっぱり木というのは人間に優しい、精神衛生上も非常に良好な効果を持っておりますので、本県においてもぜひですね、具体的な基準をつくって、建築基準法の可能な範囲内で原則木造でするというような基準をつくるべきではないかと私は思っているんですが、いかがお考えでしょうか。
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◯寺師林務水産部次長 先ほど井内企画監の方から発言があったわけですけど、現在、公共土木の
利用推進マニュアルと、それから、建築課の方でつくっております県産材のマニュアルが、別個になっておりまして、今後庁内につくっております
木材利用庁内推進会議の中で、今委員のおっしゃるような公共土木とそれから一般の県産材を合わせたような
マニュアルづくりを検討してまいりたいと考えております。
32 ◯福山委員 ぜひそのように、総合的に公共土木だけではなくて、いろんな建築がありますから、そういうものも含めて総合的なマニュアルをつくってもらいたいということを要望しておきたいと思います。
例えば、高知県の場合は非常に強く、木造を原則として基準に合致する施設を非木造でつくる場合は、理由書を主管課である森林局木の文化推進室に理由書を提出すると、こういうことまで決めているんですね。これぐらい強くして、そして県産材が活用され、利用され、拡大されるようにひとつ取り組んでもらいたいということを強く要望しておきたいと思います。
終わります。
33
◯鶴薗委員長 ほかにございませんか。
34 ◯柴立委員 治山工事等についてちょっとお伺いしたいと思いますが、林務の方で治山工事を担当されておるんですけれども、現状でこの工事の必要性、県民にとってもやっぱりもう少し啓蒙されなければいけないのじゃないかなとも思ったりもするんですが、現在の県内の治山工事等の現状と平成十七年度についてはどのように治山工事について取り組んでいかれるお考えか、まずお伺いをいたします。
35
◯諏訪原森林保全課長 治山事業につきましては、森林を維持造成するという観点から、急傾林地の崩壊地でありますとか、そういうところを復旧していくわけですけれども、治山工事の場合、保安林が対象でございます。その辺のところは市町村を通じまして、各住民の方々、私ども十分承知していただいていると考えているところでございます。
平成十七年度の治山工事でございますけれども、今のところ箇所数で、これは一般公共治山ですが、箇所数で百九十カ所予定しております。これは若干前年度の当初で計画した箇所数よりは減っておりますが、御承知のとおり、前年度比公共につきましては九十、災害管理を含めまして九十三・五ということで設定をしておりましたので、若干減っていると。災害関連を含めますとそういう状況になっております。
それとことし要望がありまして、それから予算の事情でなかなかできないといった箇所も数カ所は出てきておりますけれども、これは次年度以降重要度の高いものから逐次整備を進めていきたいと、そういうふうに考えております。
36 ◯柴立委員 現状はわかりましたが、市町村からのまず要請等に基づいて工事箇所を決めるというお話でしたけど、各出先に農林事務所がありますよね。そこ独自で調査して市町村に働きかけてここは危ないというようなそういった事例で市町村もじゃやりましょうというような箇所というのはあるものですか。
37
◯諏訪原森林保全課長 基本的には地元から要請を受けた市町村が窓口でございます。
私ども県の出先機関が農林事務所等なんですが、それが巡回する間で、例えば工事現場に行く間でここは危険箇所だというのも見つかる場合もあります。そういう場合は、やはり市町村にこういうのがあるよというのを伝えまして、整備をした方がいいといったようなこともきちんと伝えております。
38 ◯柴立委員 わかりました。
一つですね、ちょっとお伺いしたいんですが、国道十号線の竜ケ水地区で以前落石、あるいは崩壊のおそれがあるということで、県議会でも平成五年の八・六水害以降でそういうような論議が交わされた経緯があるんですが、そのときに、当然竜ケ水地区は国道が一番海岸べたを走っておりますのでずっとがけ地になっているんですけど、国道からある程度の一定の上まではいわゆる土木関係で、それ以外が治山になるというようなところがあって、林務とか土木の連携がないとなかなか一体とした防止策ができないような話をお聞きしたんですけれども、やっぱりそういう事実というのは、それは実際そういう可能性というのはあり得るところが結構多いんですか。
39
◯諏訪原森林保全課長 今、委員おっしゃいましたようにそういう箇所が結構ございます。
まず、私どもが治山工事をする場合は保安林というのが前提です。現在保安林であるか、その事業をするときに事業をする際に保安林に指定する見込みであるか、そういったところが基本でございます。
土木の場合は、私ども森林を維持造成という観点から、治山工事をしますが、土木の場合は下流側といいますか、地域住民あるいは保全対象の側からここは危ないという観点で見るわけですよね。どっちが先かという話にもなりますけれども、そういったちょっと大きな違いがありまして、平成五年の際も、私、川内におりましたけれども、ここは土木でやっていただこうと、それからこの箇所は林務水産部の所管であろうといったようなケースが結構ございました。
40 ◯柴立委員 わかりました。
いずれにしても、一歩間違えば人命にもかかわることもよくありますので、最近では国の方の直轄でしたけど、肝属郡の吾平町でそういった災害事故も起きておりますので、ぜひその辺は地元の要望を聞きながら積極的に取り組んでいただきたいと思います。
ひとつですね、せっかくここに御出席でございますので、総括工事監査監がいらっしゃいますが、その任務について、ちょっとお話をお伺いしたいと思いますが、よくおわかりになっていらっしゃらない県民の方々も多いのではないかなと思いますので、総括工事監査というのはどういった仕事なのかもひとつ教えていただきたいと思います。
41 ◯森重総括工事監査監 吾平でありましたこういう重大な工事などの事故未然防止のためとか、緊急施工現場及び周辺部の安全点検を実施していただくような通知とかですね、工事の施工が適正に行われているかその執行について監査をいたしております。
42 ◯柴立委員 その監査をどのように生かすかというような方法というのは具体的に何か文書とかそういう事例でおつくりになるということなんですか。その辺はいかがですか。
43 ◯森重総括工事監査監 監査は、森林土木工事及び造林事業について、事業の適正かつ円滑な執行を図るため、執行に係る一連の事業及び工事等の施工状況等について実施しております。
それについては、平成十五年度からの監査に引き続きまして、労働災害の防止や適切な施工体制の確保及び間伐材などの木材の利用促進を図る観点から、工事現場における労働安全衛生対策が図られているかとか、それから適切な施工体制が確保されているか、それに木材の利用推進が図られるかなどもろもろの監査というか、指導等を含んでおります。
監査の通知についてはその都度通知しております。
44 ◯柴立委員 はい、わかりました。
次に、あと二点なんですが、県営林の管理についてお伺いしたいと思います。
現状で県営林は広さ、それから立木材積、それから現在の資産価値というのはどのぐらいあるんでしょうか。
45 ◯亀澤県営林管理監 県有林につきましては、直接県の所有でございます県有林、それから土地所有者との分収でございます県行造林、それから、行政財産でございます環境の森の三つがございますが、これらを合計いたしまして、六千百三十八ヘクタール(後ほど「六千百五十八」に訂正の発言あり)ございます。立米的には約百万立米ほどございます。
財産の価値でございますが、財産の価値につきましては、少々お待ちください。
46
◯鶴薗委員長 暫時休憩いたします。
午前十時三十五分休憩
────────────────
午前十時三十五分再開
47
◯鶴薗委員長 再開いたします。
48 ◯亀澤県営林管理監 面積を先ほど六千百三十八と申しましたけれども、六千百五十八でございました。訂正いたします。
それから、財産の価値につきましては、なかなか評価の仕方等があると思いますけれども、これまでの投資額等で勘案いたしますと、約九十億円程度あるのではないかと考えております。この評価につきましては、緑資源公団がやった評価の方法でございます。ちなみに公社等がございますが、一万二千ヘクタールで約三百億円の資産でございますので、大体それに比例していくのではないかと考えております。
49 ◯柴立委員 状況についてはわかりましたが、来年度ですね、平成十七年度で県営林の伐採と販売する計画というのはあるんですか。
50 ◯亀澤県営林管理監 県営林につきましては毎年度処分事業を行いまして、特に現在でございますと、間伐材の売り払い、それから支障木等による売り払いをやっておりますが、来年度の計画につきましては、大体一千二百立米(後ほど「七千九百立米」に訂正の発言あり)ほどの処分を行う予定でございます。それによる収入につきましては、大体一千二百万円ほどの収入を見込んでおります。
51 ◯柴立委員 わかりました。
県行造林や県民の森はなかなか切れないんじゃないかなと思いますけれども、財政状況が逼迫していまして非常に大変な時期ですので、ぜひその辺は現在の立木価格と相談をしながら適切な運営に努めていただきたいと思います。
あと、もう一つあります。
錦江湾のイルカが最近ふえているんじゃないかという話をよくお聞きをするんですが、湾内漁業へも影響があるんじゃないかなというふうに話をお聞きするんですけれども、現状についてはどのように考えておられますか。
52 ◯前田水産振興課長 錦江湾、いわゆる鹿児島湾内でイルカの調査を、鹿児島大学の水産学部や水族館等が実施をして数年たっておるわけですが、これが、去年のデータで申しわけないんですけれども、昨年度、十五年度の調査結果をまとめたものがございまして、当時の新聞等にも掲載されたものでございますが、当時バンドウイルカというやつとハセイルカ、バンドウイルカは百五十キロか六百五十キロぐらいになるというものと、ハセイルカというのは七十から百三十五キロぐらいのものが五百五十五頭ぐらいいるという確認をいたしております。(「影響は」という者あり)
私ども鹿児島湾のこうしたイルカが定着することによって漁業への影響はそれじゃあどういうものがあるかというようなことを鹿児島湾の漁獲量の二〇〇二年、おととしでございますが、一万六千トン余り(後ほど「六千二百八十二トン」に訂正の発言あり)の漁獲が鹿児島湾内でございますが、どの程度の影響があるかというのは、まずこのイルカがどの程度一日魚を食うのかという、そういう学術的なこれまでの調査を見てみましたところ、大体一日体重の三から六%を食するという報告がございまして、一番大きくなるバンドウイルカが大量に生息しておりますので、これで試算をいたしますと、最低百五十キロだと試算をすると、年間九百トン余り、最大の六%食うと、体重の六百五十キロでそれを食うということになりますと、七千九百トン余りを食っているという試算になりまして、鹿児島湾内の漁獲量、失礼しました。先ほどは一万と言いましたが、六千二百八十二トンでございます。六千二百八十二トンの言えば一五%から場合によっては一・二倍の魚を食っているということで、相当な魚を食っていると、私どもとしては大変な影響があるというふうに考えております。
53 ◯柴立委員 数字がちょっといろいろ変わりまして、二〇〇二年で湾内漁獲が一万六千トン余りは間違いないですか。(「六千トンですね」という者あり)一万六千トンが六千トン。(「六千トンです」という者あり)ああ、そうですか。
県としても何とかこれを少し適正な頭数まで削減していただけないかというか、そういうような要望というのは漁業者の間でも我々はよくお聞きするんですよ。非常に難しい問題かなとも思ったりもするんですが、イルカというのは非常に愛らしいということもありますしね。
ただ、漁業者の立場あるいは土日でも一本釣りとかを楽しむ人たちにとっては苦々しく思っていらっしゃる方も結構いらっしゃるんですよね。県としては何か対策に取り組むお考えはありませんか。
54 ◯前田水産振興課長 先ほどのまず数字の訂正から申し上げますと、二〇〇二年度の漁獲は六千二百八十二トンでございます。それと、小さな魚体から大きな魚体まで、そして、一日の摂餌量を勘案したときに九百トンから七千九百トンの影響があるという意味でございますので、御理解をいただきたいと思います。
それと、漁業の側にとりますとまさにイルカが魚を食っているということでは大変な影響を及ぼしているというふうに考えますが、一方、一般の皆様方にしてみますと、先ほど委員御指摘のとおり愛らしい、見るからに子供たちにとっては動物愛護の象徴的なものでございまして、それを鹿児島湾内に来ないようにする方法はないのかというような意見もあるわけですけれども、大変難しい面がございます。
これはクジラあるいはサメ等も同じでございまして、水中に生息する生き物にとっては、ある面では弱肉強食であったり、食物連鎖の最頂点に立つものでございます。したがって、そういうイルカがいないような場所で操業するという方法もありますけれども、ある面では操業するときにイルカを威嚇しながらやる方法とかやっておられるところもありますが、非常に効果は薄うございます。我々も大変難渋をしている、苦渋の選択をせざるを得ない一つのところかなというふうに考えます。
55
◯鶴薗委員長 暫時休憩いたします。
午前十時四十四分休憩
────────────────
午前十時四十八分再開
56
◯鶴薗委員長 再開いたします。
57 ◯柴立委員 先ほどの湾内漁業の年間の漁獲高とそれからイルカによる影響の数をちょっと説明されたんですけど、少しその数字の根拠というのがよくわからないものですから、もう一回予想されるイルカのえさとしての魚の数字の内容について御説明いただきたいと思います。
58 ◯前田水産振興課長 鹿児島湾内の漁獲は、二〇〇二年で先ほど六千二百八十二トンが漁獲されているという御報告を申し上げましたが、一日のイルカの摂餌量が大体体重の三%から六%程度を摂餌するというふうに報告がございまして、それに基づいて算定をしますと、ミニマムからマキシマムで九百トンから七千九百トンの間で摂餌をしているということになります。
この五百頭余りのイルカ類が鹿児島湾内でえさにするものは、これは報告書によりますと、ボラ、サバ、アジ等があるというふうに言われております。これまでの鹿児島湾内のかつて昭和四十年代からの漁獲をずっと見てみますと、大体九千トンから一万六千トン、多いときで二万トン余りの漁獲がございます。かつ漁獲の水準というのは元来回遊性の魚族でございますと漁獲されている量はその資源の三割程度だというふうに言われておるところでございます。
59 ◯柴立委員 数字でわかりましたが、現在は最大一万二千トンぐらいとれていた漁獲量が今六千トン台だと。それで、イルカの頭数から判断して最大マックスになるとそれを上回るような数字がえさとして考えられるのではないかということでちょっと驚いたわけですが。
現在、県としてはつくり育てる漁業ということで錦江湾にも稚魚等の放流をされておられると思うんですけれども、考えるとですね、そのうちのどれぐらいがイルカのえさになっているのかなと思ったりもするんですが、実際ですね、錦江湾のこのイルカというのは昭和四十年代ごろから比較するとふえてきているんですかね。その辺はいかがですか。それと昔の調査というのはないんですか。
60 ◯前田水産振興課長 昭和四十年代に幾らあったかというそうしたデータは持ち合わせておりませんし、多分やっていなかったと思います。
ただ、私ども、小さいころですが、フェリーに乗ったり、船に乗ったりしますと、イルカが船を一緒に伴走していたという事実は私も見聞きしておりまして、鹿児島湾内のイルカ、昔からいたのではないかなというふうに思います。
61 ◯柴立委員 私はですね、実家が肝属郡ですからよくフェリーに乗ったり、小さいころから九州汽船の大根占との間の船も乗っていましたけど、どうもですね、やはり最近ふえているのではないかなという気がするんですね。
これは事実かどうかはわかりませんけれども、非常にですね、湾内漁業にとってはイルカの影響は大きいということも当然考えられますので、今後何らかの対応というのをやっぱり考える時期もくるのではないかなと思いますので、その辺はひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。
62 ◯前田水産振興課長 このイルカの分布調査につきましては、国の機関でございました、今現在では独立行政法人、水産総合研究センター等も調査をいたしておりまして、鹿児島湾及び全国やっているわけですが、笠沙沖から甑島にかけたところでの調査も現在も継続しております。
そうした状況もあわせ見ながら、推移を我々としても見守ってまいりたいというふうに思います。
63 ◯山田(宏)委員 最近、海洋深層水を使って陸で養殖ができるとか、それから何倍体かというもので貝も陸上で養殖ができますよとかいろいろ宣伝があるわけですが。
そういったものが遺伝子組み換えとか、バイオ関連技術でなったのかどうかですよね、それが一つと。
もし、そういう遺伝子組み換えとかバイオ関連技術でやるんだったら、食の安全性、結局何かに例えば毒素が出てくるとか、今農産物でも遺伝子組み換えのやつでいろんな問題が提起をされているんですが、そういったものはどうなのかというのが二点ですね。
三点目が、我が県の水産試験場の中でそういったものの取り組みをされているのかどうか。
この三点をまずお聞かせください。
64 ◯古賀水産技術開発センター所長 海洋深層水を使った陸上での養殖というのは、取水施設近くに限られますので、現在、下甑の方でアワビの養殖試験等をやっておられるだけだと聞いておりますが、海水を使った陸上での養殖と言いますのは、クルマエビ養殖、それからヒラメ、トラフグ、それから最近ウミブドウという海藻の養殖等約四十五の事業所で取り組んでおります。
それから、バイオを使って何かできるようになったかというお話につきましては、そういうような話は聞いておりません。特に、バイオを使ったからやれるんじゃなくて、海を汚さない環境で、陸上でやれないかと、もうちょっと集約的に病気が出ないような形でやれないかということで、今陸上でのトラフグ養殖なんかの取り組みが進んでいるところでございます。
それからもう一つ、陸上養殖関係で、水産技術開発センターの方で特に取り組んでいるのかということでございますが、直接には取り組んでおりませんけれども、当然そういう施設で養殖をやりますと、例えば、そこの環境のお話ですとか、魚病の問題とか出てきます。それらにつきましては、水産技術開発センターの方で相談に応じているところでございます。
65 ◯山田(宏)委員 考え方の整理として、陸上で養殖するものについては、海水を持ってきて、その海水の管理をちゃんとやっているということで、魚種としては通常の魚種を使っているという考え方でいいんですかね。
66 ◯古賀水産技術開発センター所長 そのとおりでございます。(「わかりました」という者あり)
67 ◯岩下委員 勉強不足なもので教えていただきたいと思うんですが、予算書をずっと開いていきますと、制度金融ですね、利子補給というのが山ほどずらずらずらずら出てまいりまして、この利子補給というのは借り入れ者に直接いくんですか、それとも漁業信用基金協会へいくんですかね。
68 ◯諏訪林務水産部長 私、漁業信用基金協会の理事長をさせていただいておりますので、お答えをさせていただきます。林務水産部長としてお答えをさせていただきます。
利子補給と申しますのは、漁業者、林業者もなんですが、漁業のお尋ねと思いますので、漁業者が金融機関、信用漁連ですとか銀行から借りたときに制度金融として、例えば金利が三・五%だったときに末端金利が一・三とか一・五とかございますればそこの差額、三・五のときに末端が一・五ですと、二%分を国、県で金融機関に対して補給をするという格好でございます。漁業信用基金協会は保証をいたしますので、利子補給とかは関係ございません。
69 ◯岩下委員 今、三・五から一・三、一・五、差額があると、平均二%ぐらいなんですか。
70 ◯児玉団体指導監 基準金利につきまして、大体二・九五%、利子補給が一・三%、これは逐次動きますので、今現在その金利でございます。
71 ◯岩下委員 制度金融で国庫があるのもあれば県だけのもあるんですかね。期間もそれぞれ大分違うみたいなんですけれども、この利子補給のここ数年の推移というのはどうなんですか。ふえているんですか。いや、総額がどれぐらいか計算すればわかるんでしょうけど、総額がどのぐらいなのかもわからないんですが、そういう数字があれば教えていただきたいと思うんですけど。
72
◯鶴薗委員長 暫時休憩いたします。
午前 十時五十九分休憩
────────────────
午前十一時 一分再開
73
◯鶴薗委員長 再開いたします。
74 ◯児玉団体指導監 利子補給の総額については、全体数字を個別資金ごとにはある程度わかりますが、全体の傾向としては現年度分については少し貸しつけが減少しておりますので、低下傾向でございます。ちなみに一番大きなものが漁業近代化資金の利子補給がございますが、平成十六年度約七千万円、十七年度が六千四百万円ということでございます。
資金需要につきましては、ここ数年魚価の低迷、あるいはまた新たな設備等の投資についての融資が低迷しているということで、貸し付け実績としては減少しているような状況にございます。
75 ◯岩下委員 制度資金ですから、制度の趣旨といいますか、その辺が十分に漁業者の方にですね、制度を知らんかったというのは余りないんでしょうけれども、そこ辺が有効に生かされるように融資のときもお願いしていただければ大変ありがたいと思いますので、よろしくお願いします。
76
◯鶴薗委員長 ほかにありませんか。
77 ◯まつざき委員 林業木材産業構造改革事業についてお尋ねしたいと思います。
施設設備等に対する補助の事業だと思うんですけれども、この補助率をまず教えていただけませんでしょうか。
78
◯鶴薗委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時 三分休憩
────────────────
午前十一時 四分再開
79
◯鶴薗委員長 再開いたします。
80
◯吉野林業振興課長 林業木材産業構造改革事業に対しましてのお尋ねでございますが、基盤整備のようなものにつきましては、国が十分の五を補助いたします。また、建物のようなものにつきましても十分の五でございますが、機械とかそういったものにつきましては十分の四というふうになっております。
81 ◯まつざき委員 この機械等について、過去の補助金額とか見ますと、例えば一台で事業費が五千二百万円ぐらいの機械、これは南薩森林組合の丸棒加工機一台が事業費として五千二百万円とかいう金額がありまして、一千万前後とかいう機械が購入されて、それに対して補助が大体二分の一程度で行われているようですけれども、こういう機械の機種選定に当たってはどういうところでされているんでしょうか。
82
◯吉野林業振興課長 機械の機種選定につきましては、これ補助事業でございますので、当然その実施主体がその中で行っているというふうに考えております。
83 ◯まつざき委員 では、この機種を、どういう機種を選ぶかについては直接県としてはかかわってはいらっしゃらないということですかね。
84
◯吉野林業振興課長 基本的に特殊なものでない限りにおいてはこういったものは事業体にお任せしているというふうに考えております。
85 ◯まつざき委員 事業体において例えばどういう形で見積もりとって云々だとか、そういうのはこの事業対象としての採択に当たって、機種を選定するに当たっての決め方だとかそういうのについては要綱では特にはないんですか。
86
◯鶴薗委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時 六分休憩
────────────────
午前十一時 六分再開
87
◯鶴薗委員長 再開いたします。
88
◯吉野林業振興課長 県は、機械のこういう目的でありますという機能につきましては、当然ながら判断いたしますが、機種の選定につきましては、基本的にその決められたものはありませんが、ただ実態といたしまして、事業実施主体の方で機械の選定委員会をつくって選ぶような形が一般的というふうに聞いております。
89 ◯まつざき委員 機械の性能とか機能とか考えるとどうしても高額にならざるを得ないと思うんですけれども、やはり補助事業でありますので、適正な価格であるのか、その機種がふさわしいのかということについては県としてもかかわりながら見きわめることも必要かと思うんです。なかには、非常に高い金額で見積もり自体を出しているというふうなことも聞いておりますので、ぜひ事業主体が決めるということではありますけれども、その選定に当たって何らかの形で県としてそれがふさわしいのかどうかをチェックするというか、そういう役割を果たすべきだと考えるんですけれども、いかがでしょうか。
90
◯吉野林業振興課長 県といたしましては、機械の選定、機能につきましてそれぞれが関与いたしますので、その機能がある機械の相場間というのは基本的には存じておりますので、それが過大であるかどうかということについては当然のことながらチェックしております。
91 ◯まつざき委員 国の補助事業、国の事業費にしても税金でありますので、ぜひ適正な形で今後も進められるようにお願いしたいと思います。
結構です。
92 ◯日高委員 森林組合の育成ということからちょっとお尋ねをいたしますが、今、間伐促進対策事業とかいろいろ事業をやるわけですが、そういう事業が、例えば各地域に森林組合がありますよね、それを育成する上でどのような流れで、例えば幾らか事業を上げていただいて、そのものがどういう流れでその森林組合に事業としていっているのか、それとももう全然森林組合にいってなくてほかのところにいっているとか、ちょっと流れを教えていただけませんでしょうか。地域におりていっているのかということですね。
93 ◯児玉団体指導監 森林組合で実施しております事業について申し上げますが、県の事業と関係がございます中で一番大きなものが森林造成事業、それと病害虫防除事業、造林補助事業、これらが主な事業ではないかと思います。
94 ◯日高委員 森林組合が関連している仕事がそれだということですか。(「はい」という者あり)
その他の仕事はどのような形で流れておりますか。
95 ◯児玉団体指導監 その他の森林組合の事業として見ましたときに、大きく森林組合としては販売事業と林産事業、それと加工事業、購買事業、利用事業と大きく分かれるわけでございますが、先ほど申し上げました三つの事業につきましては、利用事業という形で実施をいたしております。そのほか販売事業の中では木材、チップあるいはシイタケ等を販売する事業、さらにはまた林産事業の中では伐採して材木を販売をする、これは直営と受託販売とございますが、そういう林産事業がございます。それとあと材木の製材加工、販売、それから購買事業として肥料、薬剤、苗木等の販売、こういうのが主な森林組合の事業ということになります。
96 ◯日高委員 ちょっと私の質問の仕方が悪かったんだと思いますが、森林組合がやっている事業ということじゃなくて、県が補助金を出しながら、事業主体はそれぞれあるわけですが、そういう事業がなかなか森林組合を合併をしながらいろんな育成をする中でうまく森林組合の方に流れてきていないんじゃないかなという思いが一つあるわけです。事業がある中でですね、例えば間伐、いろいろな方法あるんでしょうが、それぞれの地域で違う部分もあるんでしょうが、今、県が携わっている仕事が、今言われるのはわかるんですが、そのほかの分がどこにこういうふうに事業としていっているのかということをその辺をちょっとお聞きしたいんですがね。例えば、間伐事業なんかについては実際はどんな流れになるんですかね。事業としては、どこが事業主体とかいろいろあるわけですかね、そこら辺をちょっとお聞かせいただきたいんですが。
97 ◯十島緑化推進室長 間伐事業についてのお尋ねがございましたので申し上げますが、間伐事業はほとんどが予算書にもよく出てきます造林補助事業で実施をしております。これは公共の造林補助事業ですけれども。これはいろんな事業があるわけですけれども、植栽から下刈りとか除間伐とか、最近間伐が多うございますが、これは各事業によりまして、事業実施主体がそれぞれ決められております。
結論から言いますと、実際県内で行っております造林補助事業についていいますと、ほとんどが森林組合で六割、七割ぐらいは森林組合が実際事業主体として認められて事業を実施していると、こういうような状況です。
98 ◯日高委員 例えば間伐関係の事業というのは、事業主体になれるのは、森林組合とほかどういうのがあるんでしょうかね。
99 ◯十島緑化推進室長 市町村もございますし、森林整備公社もございますし、森林組合もございます。それから、森林所有者が実際直接事業を実施するというケースもございます。
100 ◯日高委員 いろいろあるようですね。
私が言いたいのは、いろいろと今森林組合大変ですよね、なかなか仕事がない、仕事があってもなかなかそこに流れてこないという状況は私はあると思っているんです。いろんな問題もあるでしょうけど。しかし、一方では合併も進めながら事業量がふえてこないという中で、そういうせっかくある事業がうまく中心的にやっていただいている森林組合に流れてきていないんじゃないかなという思いがあるんですよ。
私もいろいろあちこちで聞く中で、いろんな個人の方いろいろな方々がやるわけですので、それは分散されるんでしょうが、一方では森林組合の合併を進めながらしっかりやっていこうという中で、協力体制をつくらんといかんという中で、なかなかその方向性が見えていないような気がして。ばらばらだと、そこら辺はですね、合併はするがやっぱり従来のような形の中で事業が進んでおって一つも手助けになっていないというような感じを私は受けるんです。
そういうことで私は今の質問をさせていただいた。せっかくある事業だから、森林組合だけがその事業を受けるというわけでもないんだけど。しかしながら、やっぱりこういう合併を進めている中であれば、私はやっぱりある程度そこら辺をしっかり取り決めっていうのじゃないんですが、やっぱり見定めて組合運営がうまくいくようにそういう流れもつくるべきだというふうに思っております。
そういう意味でちょっと質問させていただきました。どうでしょうかね、ちょっと意味がわかりませんでしょうかね、ちょっとお願い申し上げます。
101
◯寺師林務水産部次長 森林組合の事業につきましては、先ほどここに間伐事業等について、森林整備事業等について室長からも答えたわけですけど、ほとんどですね、七割程度は森林整備事業につきましては森林組合が仕事をやっていると。それからですね、間接的に森林整備公社がやっている事業につきましても、ほとんどが事業主体、森林組合に委託してやっていると。
それから、松くい虫対策事業につきましては、今、ほとんど桜島が主体に事業をやっていますけど、ここにつきましては、緊急雇用対策で実施する分につきましては、森林組合と、それから認定事業体、これが四者ですか、仕事をやっていると。それぞれですね、事業によって若干違いますけど、ほとんどは森林組合がやっていると。地域によっては委員の地元であります屋久島におきましては森林整備公社の山が約二千ヘクタールあるわけで、そこにつきましては、共用林組合というのがそれぞれ作業班を持っていまして、森林整備公社からその共用林組合がほとんど事業を実施しているということでございまして、地域とか事業内容について若干ではございますが、ほとんどの事業につきまして公共事業等につきましては、保安林等も含めまして森林組合が事業主体でこういった事業をやっているということでございます。
102 ◯日高委員 今、出てまいりました共用林組合ですね、共用林組合と森林組合との関係というのは、関係というのは言い方おかしいかもしれませんけど、どのようなあれになっているんですかね。どういう協力体制とか連携がなされているんでしょうかね。
103 ◯亀澤県営林管理監 ただいま話が出ております屋久島の公社の行う造林事業につきましては、地元に二十ございます共用林組合が事業を実施するようになっています。これは屋久島公社の設立当初のいきさつ等から、公社の業務方法書によりまして、公社が行う造林事業等につきましては、共用林組合が行うというふうにされているものでございます。
しかしながら、現状を申し上げますと、共用林組合も高齢化してきております関係で大きく分けまして上屋久町、それから屋久町にそれぞれ共用林組合並びに同連合会があるわけでございますけれども、屋久町につきましては、各共用林組合が高齢化した関係で実際の作業は屋久島森林組合がやっているというふうに聞いております。また、上屋久の方につきましては、共用林組合連合会が公社から受けまして事業をやっているということでございます。
それから、ただいま森林組合の事業につきましては、一般的な間伐事業につきましてのお話だとは思いますけれども、私どもの方で担当しております県営林、それから公社につきましては、森林組合と公社及び県が森林整備合理化計画というものをつくっております。この計画につきましては、大きく団地をまとめまして、五百ヘクタールあるいはそれ以上の団地を対象にいたしまして、複数の森林所有者が特定の受託者、これは森林組合でございますけれども、これと計画をつくりまして、そこに補助事業や補助事業の高率補助の適用やあるいは公庫資金の優遇措置等があるものですから、そういう計画をつくっているわけでございますが、この計画をつくることによりまして、公社及び県営林の事業は随意契約ですべて森林組合が行っているというのが現状でございます。
以上でございます。
104 ◯日高委員 これ以上申し上げませんが、いろんな意味でいろいろ競合する部分があるんですよね、森林組合と今出てきた共用林組合にしてもですね。そこら辺をちょっと、そしてその元請という、その後を受ける方々は同じ人たちですよね、多分、そう思っているんですよ、私は。
だから、そこら辺をちょっと私はせっかくこうして組合も合併をしながら進めてきている中で、どうにか整理ができないものかなと思っているんですよ。そういう意味でひとつきょうは私はあえて取り上げて、そういう整理をして、せっかくやるんだったら効率よい支援をしていただきたい、協力体制をつくってもらいたいと思っていますので、そんなたくさんいろいろ分散されれば力が出る方も出てこないですよ。だから、今後の取り組みとして、地域性もいろいろあるでしょうけど、ひとつそういう意味でしっかりと道筋を立てて取り組んでいただきたいということをお願いを申し上げておきます。
それと、今よくマスクをしている人たちがたくさん見受けられますが、どこにいってもいるというような状況で、ちょっと今独特なマスクをつけているようでございますが、花粉症についてちょっと全然関係ないというというようなことでもないわけですのでお聞きをいたしますが、この花粉症については、今、杉の花粉ということだと思うんですが、この鹿児島県の杉についてはどのようなことなんでしょうかね。例えば鹿児島県が特に多いのか、鹿児島は特に杉が多いのか、そこらをちょっとお聞かせをいただきたいと思うんですが。
105 ◯新川林業試験場長 花粉症は花粉によって引き起こされるアレルギー症状だというふうにされておりますけれども、杉だけじゃなくて花粉はいろんな植物にあるわけでございますが、ただ大量に、しかも遠くまで飛散するというそういった可能性からいって杉が引き合いに出されているところでございます。
最近報道で花粉ゼロの杉が見つかったという報道が、富山県の方、それから独立行政法人の林木育種センターの方で見つかったという報道がされておりましたけれども、九州管内の林業関係の試験研究機関が六十年のころからこの花粉の少ない杉ということでいろいろと調査をやりました。最終的に三十クローンを選抜をいたしております。この中に県産の杉六クローンも入っております。その一つがメアサスギでございます。それとか指宿の方にございます一本杉とかそういったのも六クローン入っております。
それから、林業試験場内に花粉の発生量を確認する意味で試験木を置いて毎年その動向を見ておりますけれども、去年対比でいいますと、三〇%ぐらいふえております。対前年比三〇%増ということでインターネット等では報告をいたしておりますが、全国の気象協会等の発表では五倍から十倍、かつてない最高の花粉が飛び散りますよということですけれども、試験場サイドのやつでは三〇%程度ということになっています。
その原因は何だろうかと言いますと、やはり先ほど三十クローン見つけたと言いましたけれども、九州地域は差し杉の林業地帯でございます。それから、京都ですとか関東、東北、ああいった地域は実生杉で杉をつくってまいります。そういう関係で、やっぱり差し杉になりますと種の結実という部分がこれカットしたらそういうのを繰り返すわけですので、やはり種子生産という部分がちょっと劣化したんじゃないかなというのが我々は見ておりますが、その差し杉林業地帯ということで、九州地域は日本でも有数の杉の資源を持っていますけれども、そういう中にあって杉の花粉の飛散量は極めて少ないというふうに言われております。
先ほど申し上げましたメアサスギ、それから一本杉と六クローンございます。その他の杉につきましても、やはり比較的実生に比べると少ないですので、今後やはりそういったものを重点的に植栽していくことが重要だろうというふうに考えております。
106 ◯日高委員 いろいろお話をいただきました。
これは健康面から言いますと直接のことはないと思いますが、しかしこういう時世になりまして、これが原因だとかいろいろありますので、今のような状況の中で、やっぱり世間の声として、杉もほかのものに変えなさいよとか、どうこうというやっぱり声はあるんでしょうか。
そこを一つお聞かせいただきたいと思います。
107 ◯新川林業試験場長 ごらんになったと思いますが、日曜日か土曜日の南日本新聞だったと思いますけれども、地杉のよさを売り込もうというひろばの欄に投書も出ておりました。植えかえていこうよと、もっとPRしようよというような投書が出ておりましたけれども、現実的には今ございます杉を植えかえるわけにいきませんので、やはり今後新たに造成をしていく分についてはこういう花粉の少ない杉、花粉が少ないというだけでは多分植栽というのは難しいと思うんですよ。やはり材の利用という面からでもいいものじゃないといけない。
そういう観点からしますと、メアサスギは材としてもすぐれていますし、また、長伐期施業にも適している、いろんなメリットのある材でございますので、やはりそういったものを植えていきたいというふうに考えております。
108 ◯日高委員 今言われるように、花粉だけの問題でもないと思っていますので、やっぱりいい杉でないと今後の林業事業がお先真っ暗になると何もなりませんので、そういう意味も含めて今後はしっかり取り組んでいただきたいというふうに思っております。
この花粉症については昔からあったんだと思いますが、やっぱりこのごろの人たちは、私ども含めてちょっと体質的にも弱くなったのかどうか知りませんけど、昔からこのものはあったんでしょうね。
109 ◯新川林業試験場長 アレルギー症ということを先ほど申し上げましたけれども、そのほかにですね、やはり大気汚染との複合的なものだとか、あるいは今委員がおっしゃいましたとおり、余りいいものを食い過ぎて体質が変わったとか、そういったのも理由になっておりますが、もう一つはやはりその大もとである杉の、花粉が原因であるとすれば、杉の資源がやはり成熟をしてきたと、雄花自体が咲き出すのが二十年生ぐらい、壮齢林以上ですので、やっぱり五年、十年生はつきませんから、そういった意味でそういった雄花がつく樹木がたくさんふえてきたということがやはりその背景にはあるんじゃないかというふうに考えております。
110 ◯日高委員 よくわかりました。
対象樹木の時期になったということも一つの原因だというふうに考えればいいわけですね。私ども委員の中にもお医者さんもおりますけど、やっぱりお医者さんでも花粉症にかかりますのでですね、ひとつそういう意味でいろんな御意見があると思いますので、そういうことを踏まえてひとつこれからの取り組みをしていただきたいと思います。
終わります。
111 ◯桑鶴委員 簡単にいいですか、林業、この分野は高齢化、担い手不足が最も進んでいる分野だと思うんですけれども、市町村の中で森林組合が消滅した市町村がありますか。解散するか、合併は別にして。
112
◯鶴薗委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時三十分休憩
────────────────
午前十一時三十分再開
113
◯鶴薗委員長 再開いたします。
114 ◯諏訪林務水産部長 現在薩摩川内市に合併されましたが、甑島地区が昔、ちょうど平成八、九年の頃、御自分たちで解散をされたというのがございます。
115 ◯桑鶴委員 先日、京都議定書の発効に伴って二酸化炭素吸収量をふやす、森林面積をふやしていくということで、そのために森林組合に対する助成制度とかそういうものを国の方針として示されたというのをちょっと耳にしたんですが、何かそういうのは、国からそういうのは来ていますか。
116
◯鶴薗委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時三十一分休憩
────────────────
午前十一時三十二分再開
117
◯鶴薗委員長 再開いたします。
118
◯寺師林務水産部次長 国の地球温暖化森林吸収源対策絡みで森林組合等に補助なり助成を行うというようなことの情報は、私どもとしては今のところ聞いておりません。
119 ◯桑鶴委員 森林組合ではなくても、何かその二酸化炭素吸収量の対策のための森林造成というか、そういうものではありませんか。
120
◯寺師林務水産部次長 特に間伐の時期の対策としまして、いろんな事業がすべて森林整備が京都議定書のルールに基づきます二酸化炭素の吸収量としてカウントされますから、そういった面ではいろんな事業についてはそれぞれ予算措置を国もやっておりまして、それがすべて特に来年度からそういった対策だけについて事業補助とかそういった助成の事業をやるとかいうことは伺っておりません。
121 ◯桑鶴委員 これは私の一人考えなんですかね。国と国、先進国、発展途上国の間のいわゆる二酸化炭素吸収量、排出量の取引が国際条約の中で位置づけられていますよね。
そのことに関連して、国内においても私どものこの鹿児島県、緑の多いところですよ。森林、林業の活発なところですよ。これらのものと全く緑の少ない都道府県との間で優遇措置とかあるいはそれらのもので税金の流れとか補助金の流れとかそういうものを積極的に、優位性というか、厚遇していただきたいと、そのようなものを国に働きかけていくべきだと思っているんですけど、その基本的な考え、姿勢というのをちょっとお伺いしたいんですけど。
122 ◯諏訪林務水産部長 大変ありがたい御意見をちょうだいいたしました。
まず、京都議定書の中でのその京都メカニズムの中で外国との排出権の取引というのがございます。
国内の中でどうするのかというのはちょっとおかさせていただきまして、今委員お話のありましたように、国の方で、現在国政の場でいわゆる環境税についての御論議が進められております。そういったことは私どもも当然マスコミ等を通じて承知しているわけでございますが、その中でやはり私ども林務に携わる人間といたしましては、現在の森林整備、間伐等に関する予算、大体国費で二千億円ぐらいでしょうか、そういったのを少なくとも倍ぐらいにしていただかないとなかなか森林吸収源対策というのは進まないと。そういったことで、林野庁におきましては環境税が導入されるとなれば当然山の方で頑張っていきたいというお話はされております。
そういう中で、私どもも当然今度の国の間伐、三カ年対策に呼応しながら適切な間伐を進めていくわけでございますが、やはり全国的な流れの中でそういう山の手入れをきっちりとやって吸収源対策をするというのは大事でございますので、今後とも機会あるごとに林野庁を含めて国に対してはいろんなことを申し上げてきっちりとした森林の整備ができるように努力してまいりたいと思っております。
123 ◯前原委員 日置地区のことでちょっとまた、
林業振興課長にちょっとお尋ねをいたしますが、入会整備法というのがございまして、山林原野の活用目的のために入会林野整備ということで整備法というのがございますけれども、昔から全国的に、まさに原野というのは非常に共有地が多かったと、特に鹿児島は薩摩藩の時代から門割という制度があって、やはり山林、原野だけではなくて田んぼ、畑までいわゆる門という制度で共有して持っていたという制度があって、この入会林野法の中で考えなきゃいかんということで以前にそういう考え方がございますけれども。
この共有地の中で抵当権が設定されている場合があると、以前より、昭和初期のころから、明治、大正、昭和と。それで、今、田舎に行きますと、例えばある地番のところには十名の方が共有して持っていると、それを今回整備法の中で今本当に管理している人はAさんだとすれば、そのAさんに返すために整備組合がいろいろ働きかけをして民間のコンサルタント会社にお願いをして、県の方に申請を上げてそのAさんに返すような手続になっておりますが、このいわゆる地権者ですよね、抵当権者が今ほとんど死んでいる場合が多いわけですよね。そうした場合に、以前はこの抵当権者が死んでいる場合はその子供たちがいて、孫がいてという方々が全員の同意書をもらうのは大変ですから、一人同意書をもらってあとは整備組合の方で話をして、コンサルタントで話をして県の方で上げるというような話があってそれで整備組合というのがいわゆる活躍をしていてそういう形になっていたと思うんですが、最近はその抵当権者の方々が関与している全員の同意書をもらわんないかんということが言われてきたということで、地域の方も少しその部分について困ったということがあって、なかなかその名義がえが進まなくなったというふうに言われておりまして、その件についてちょっとお伺いをしたいというふうに思っておりますが、いかがなものでしょうか。
124
◯鶴薗委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時三十九分休憩
────────────────
午前十一時四十五分再開
125
◯鶴薗委員長 再開いたします。
126
◯吉野林業振興課長 委員御指摘のお話ですが、以前は一人の人のその確認をとってやった例があるというふうには聞いておりますが、現在の法解釈でいきますと、やはり全員からとらなければいけないこととなっているというふうに聞いております。
127 ◯前原委員 確かにですね、法的に言えば全員の同意書をとってするのが確かに正当な手続だと思うんですよ。
しかし、現実的にやっぱり鹿児島県の場合特殊な事情があって、いわゆる門割制度という、昔、山林、原野だけでは担保が取れないということで、田んぼまで担保を出せということで高利貸しが出させたと。特に薩摩藩についてはいわゆるほかの藩と違って、ほかの藩は一名一名別々に年貢を納めたけれども、薩摩班は五人、六人グループで納めさせたというのが、いわゆる慣習が残っていて、その五、六名の名義で全部田んぼも山林も原野もなっていると、その部分が今のトラブルの原因になっているわけですよね。
ですから、この辺の全国的には珍しいちょっと特殊な事情があるので、それのところを県の方からも林野庁の方にお願いとか要望を出していただいて、この混乱をどうかこう片づけていただかないと、自分たちが田んぼをしている中で登記簿謄本をあげてみるとだれかの抵当権が入っていたと。知らない人の名前が入っていたと。それも三十円だと、どこに返していいかわからんというのがあって、非常に本人たちも自分の名義じゃないので担保が入っているのでいつどうなるかわからないとか不安を抱えながらの生活をされたりしていますので、ぜひですね、その辺のところは要望したいというふうに思います。
そして、できれば以前そういうふうに整備組合が手続をして、コンサルタントが入って申請をされて変わっていた時期がありましたので、ぜひですねまた地元のその組合の方にもやっぱりこういうことで法的にこういうことだからだめだよと、だめになりましたよということをまた説明をしていただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
128
◯鶴薗委員長 ほかに質疑はありませんか。
129 ◯永井委員 手短に。
ちょっと確認を込めて、先般、海の資源回復計画に基づいて奄美海域を含めて県内で何カ所かの保護禁止区域を設けてアオダイなどの四種類の魚ですね、いわゆるマチ類と言われる魚ですけれども、保護区域を設けて期間と捕獲を含めたそういう地域を指定してやるという話を聞きましたけれども、この概要と県内で何カ所ぐらい計画されているのかまずそのことをちょっと教えてください。
130
◯野島資源管理監 このマチ類の資源回復計画と言いますのは、水産庁が推進しております資源回復計画制度に基づいて策定をしたものでありまして、この計画はとり過ぎなどの原因により減少の傾向にある水産資源の維持回復を図り、漁業者の所得の向上につなごうというものであります。
今回のマチ類と言いますのは、委員もおっしゃられましたように、アオダイ、ハマダイ、ヒメダイ、オオヒメ、この四つのいわゆる本県では瀬物類と言いますが、これを対象として計画をしております。
計画の内容でございますが、本県では熊毛海域と奄美海域を対象海域といたしまして、具体的には小型魚の保護を目的として、熊毛海域に七カ所、奄美海域に九カ所、計十六カ所の保護区を設定し、その区域内では短いもので三カ月、長いものでは周年、マチ類四魚種の採捕を禁止し、この取り組みを通じて現状の資源量の維持、培養を図ろうというものでございます。
沖縄県でも同様に保護区を二カ所設定してこの計画を進めるということになっております。
131 ◯永井委員 この資源回復というのはすごく大切なことでもうぜひ進めていただきたいと思うんですが。ただ、今お話のある県内の熊毛、奄美の漁協関係者というのはお互いで関連の皆さんとは連携がとれると思うんですけど、一般の遊漁船の方々や、また県外からも来られているのも事実ですので、その辺は漁協レベルでは周知徹底というのはなかなか難しいと思うんですよね。せっかく大切なことですので、全国的なその辺への意義の周知徹底については本県としてどのような協議になっているんでしょうか。
132
◯野島資源管理監 委員の御指摘のとおり、資源の回復を着実に図っていこうというためには、漁業者だけの取り組みでは十分な効果は得られないというふうに考えております。このことから、計画策定に当たっては、保護区域の設定により、本県漁業者以外で調整を必要とする方々への計画の周知、徹底を図り、協力を得なければならないと考えております。
これまでの調査で、計画対象魚を対象とする遊漁者の方は、熊毛海域、奄美海域ともその大半は地元の小型船でありまして、ほかに県本土からの大規模な遊漁船が両海域合わせて数隻程度いるということをつかんでおります。また、県外の漁船につきましては、ほとんどが熊本県の漁船で、主に熊毛海域で操業しておりますが、その隻数は十数隻と、操業の調査では計画対象魚の混獲の可能性はありますが、これをねらっての操業というわけではなく、また、キンメダイなどマチ類以外の魚種を漁獲しているというふうに聞いております。
したがって、この計画の実施に影響を大きく与えるという遊漁船や県外漁船は少ないと考えております。しかし、計画をトラブルなく着実に進めていくためには、現在資源回復計画、漁業者協議会、この事務局であります県漁連がPR用のパンフレットを作成中であります。今後、漁協、県漁連、私ども県が一体となって関係先への配布や説明などを行い、計画実施への協力を求めていこうというふうに考えております。
133 ◯永井委員 わかりました。
資源回復にはある程度時間もかかることですし、また、一般の方々にもそういう意味での周知の徹底と目的とその辺のことについてはまた助言と指導をお願いして、終わります。
134 ◯福山委員 簡単に質問したいと思いますが、漁港の港湾使用をめぐって漁船と遊漁船とかプレジャーボートとかそういうものとのトラブルというのはこれまであったのか、なかったのか。あったとすれば、それに対してどのような対策をとられたのか、これをまずお伺いしたいと思います。
135 ◯森永漁港課長 漁港におきまして、漁船とプレジャーボートに関しまして、トラブルがあったかというお話であります。ということであれば、このトラブルというのはあちこちで発生しております。
漁港の施設を使う場合に二十トン未満というものは漁船も遊漁船も係船料が無料ということになっています関係で、私どもの建設しました岸壁の使用に関しましては、だれが使ってもいいということになります関係で、最近そのプレジャーボートの皆さんが岸壁、物揚げ場等を使わせてくれという要望というか、希望が多いことがその原因でございます。
これに対しましては、私どもとしましては、今まで各漁協、それとそのプレジャーボートの代表の方と話をしていただいて、問題がないように両方すみ分けるといいましょうか、そういう使い方をしていただくようにはお願いをしております。しかし、それはある程度の係留施設が十分であればそれができるんですけれども、それが不足してきますとやはりトラブルが発生するということになるかと思います。
136 ◯福山委員 こういうトラブルをなくするためのいわゆる使用要綱と言いますかね、そんなような要綱というのはないわけですかね。
137 ◯森永漁港課長 現在のところそういうものはございません。
私どもとしては、今後の対策は各漁港を漁船が使う場所、それから遊漁船がいる場所、それを明確に区別していくべきではないかなというふうに思っております。水産庁の方もそういう指導はしておりますが、今のところ鹿児島県ではそういうプレジャーボートの収容施設というものがない関係でそれに踏み込めない状況でございます。
138 ◯福山委員 県としてもいろんな努力はされていると思うんですが、遊漁船の組織をつくらせるとか、あるいはプレジャーボートのそういう組織をつくってそれを窓口にして指導していくというようなことなどもされているようですが、すみ分けをしているということで一応トラブルは少なくなってきているでしょうが、やっぱり指導要綱なんかをつくってきちんとトラブルが起こらないようにすべきじゃないかなという考えを持っておりますので、今後検討してもらいたいということを要望して終わります。
139 ◯亀澤県営林管理監 済みません、冒頭柴立委員のお尋ねの県営林の材積につきまして、数字の訂正をさせていただきます。
先ほど処分材積をお尋ねでございましたが、千二百立米の処分ということで回答いたしましたが、実際は七千九百立米でございます。
失礼いたしました。
140
◯鶴薗委員長 ここで、昼食等のため、暫時休憩いたします。
おおむね再開は一時十五分からといたします。よろしくお願いいたします。
午前十一時五十七分休憩
────────────────
午後 一時 十四分再開
141
◯鶴薗委員長 再開いたします。
142 ◯柴立委員 杉間伐材の対策について少しお伺いしたいと思いますが、杉の間伐をするということは育林の上からも大変重要なことで、どうしても避けて通れないわけですが、間伐材の処理については、山の中での、山床での切り捨て間伐と、それから素材、用材として市場等で売る方法と、それから間伐材を木材チップ化して処理する方法等が考えられるわけでありますが、特に県内の今の林業の状況を見ると、できれば一番いいのは杉を木材チップにして処理する方法が、量的な面からもそういうような方法が求められていると思うんですが、残念なことに現状ではなかなか難しいと聞いておりますが、その杉の間伐材のチップの処理方法についてお伺いをいたしたいと思います。
143
◯吉野林業振興課長 お尋ねにありましたとおり、杉チップにつきましては、現在安い外材の流入によりまして生産量が減少してきております。しかしながら、最近あるパルプ会社からの聞き取りによりますと、中国に大規模な製紙工場が海南島の方にできたと。また、王子製紙が新たに中国に工場を設置するなど、中国での需要が高まっていると。この影響が、実は輸入チップの上昇という方向に動いております。
これの影響が国産チップにはまだまだちょっと影響が及ぼし切らないんですが、こういった中国における需要動向が非常に杉チップ等につきましても追い風となるのではないかというふうに考えておりまして、この動向を注視したいというふうに考えております。
144 ◯柴立委員 杉チップは、製紙会社の方に聞きますと、ちりが出やすくて、やはり品質にうるさいユーザーから言うと、なかなか使いづらいという話もお聞きしているんです。そのようなことは認識されておられますか。杉チップのちり、いわゆる紙製品のしみをちりと言うんですよね、紙の方では。
145
◯吉野林業振興課長 一般的に針葉樹と広葉樹のチップから出ます紙を比べますと、針葉樹の方が繊維が長く、強度の出る紙ができるというふうに聞いております。逆に広葉樹の方は繊維が短いもので、平滑な紙になると。広葉樹の方は印刷に適した紙、針葉樹の方は強度が出るので、段ボールとか新聞なんかの方に使われているというのは聞いております。その中で樹皮に含まれる油、ヤニですね、これが紙にしたときに斑点状になるものがしみというふうになると聞いておりますが、ヤニはどうしてもやはり杉や松系統に多く出ますので、そういったものが影響しているのではないかというふうに考えております。
146 ◯柴立委員 杉チップは、いわゆる紙の広葉樹にある程度まぜて使うしかないというふうに聞いているもんですから、なかなか使途が限られるもんですから非常に難しいと、総体的にたくさん使うのは難しいというふうに聞いているんですけれども、技術的に今後もいろいろ進化があるでしょうから、そういう意味では非常に期待しているところなんですが。
もう一つ、杉チップをバイオの目的に使うという方法があると思うんです。聞くところによると、トイレ等でも何かそういう試験をされているという話も聞きますが、この木質バイオの材料としての杉チップについてお伺いをいたしたいと思います。
147
◯吉野林業振興課長 杉チップを利用したバイオトイレというものにつきましては、ここ数年来、実用化されている例を聞いたことがございます。杉チップに土着菌を入れて、ある程度熱を加えながら攪拌すると、そういった処理で浄化槽としての代用ができると。これが大体年に一回か二回入れかえればちゃんと処理できていると、においも余りしないというふうには聞いております。林業構造改善事業におきまして、そういったものに対する助成ができるかどうかというものについても私どもとしても関心がありまして聞きましたところ、森林空間活用施設整備事業の中で、キャンプ場やバンガロー等のほかの施設とあわせて一体的に整備すれば助成も可能であろうと。ただし、この場合は、環境保全上の必要性やほかの方式のトイレ導入と比較して有利であるというようなものの立証が必要であろうというふうに聞いております。また、こういったものが立証されて、なおかつ、そういう実用性としてある箇所があれば推進していきたいというふうには考えております。
148 ◯柴立委員 わかりました。できれば、私は屋久島あたりがこの木質バイオ式のトイレを試験的にも採用していただければ大変ありがたいなと思いますので、今後もぜひ研究検討していただくようにお願いをいたしたいと思います。
それからもう一点だけですが、本会議で武議員がおっしゃったんですけど、県内の養殖の魚の海外への輸出について中国も今後考えられるということで、たしかマグロ、カンパチがそういう体制が整いつつあるという話がありましたけれども、この件について実情をできれば次長にお聞きしたいと思います。
149 ◯森山林務水産部次長 本県の水産物の海外輸出についてということでございますが、本県の養殖業につきましては、ブリ、カンパチというのが中心的な部分であるわけですが、このブリ、カンパチを中心にしまして現在北米、アメリカですとかカナダ、それとまたヨーロッパ、イギリス、ドイツ等に現在県なり、そして県漁連が出資しております鹿児島産業貿易株式会社、こういったところ、また商社等も通じまして輸出をいたしておりまして、年々輸出金額もふえているようでございます。
それともう一点、中国への対応ということでございます。
まさしく経済成長が著しく、また非常に大きな消費市場であるというようなことで、本県の東町の漁協でございますとか阿久根市の水産加工業者と、こういったところが中国等で調査なり、派遣しまして市場開拓について取り組んでいたところですが、皆様方も御承知のとおり、二月の末日に阿久根市の水産加工業者が中国の食品販売会社と取引の覚書を交わすと、そしてこれから東町の漁協のブリ、これが中国に輸出されるというような形になっております。それと養殖マグロにつきましては、現在輸出に向けた新たな動きもあるようでございます。私どもといたしましては、これまでも輸出に向けたHACCP対応型の施設の整備に助成しますとか、またヨーロッパにつきましては衛生証明証ですとか無病証明証を発行すると、こういった形での支援体制も行っているところです。
私どもお聞きしますところによりますと、今回の阿久根市の水産加工業者につきましては、本県の上海の駐在員、こういう職員がおりまして、ここも連携をとってビジネス活動を支援したというようなことでございます。
私どもといたしましては、やはりこの鹿児島の魚、ブリ・カンパチをさらにヨーロッパ、そしてまたアメリカ、そしてさらには中国にさらに市場を拡大していくようにいろんな形で支援をしていきたいというふうに考えておりますが、具体的には、県海外ビジネス支援センターという、産業会館にあるわけですが、ここでの情報提供、また、私ども県漁連等とも連携とりながら、さらに海外輸出に取り組んでまいりたいと思います。
150 ◯柴立委員 わかりました。
最後になります、水産流通対策監にちょっとお伺いしたいと思いますが、水産物の大都市圏への夜間の飛行機を利用した対策が九州の中で、この間、佐賀空港の利用の件でテレビで報道されておりました。熊本県も近々そういうようなフライトの計画があるということでありますが、鹿児島県からは、いわゆる朝の一番の例えば築地あたりの競りに間に合うようなそういった飛行機便等を利用した対策は考えておられないのか、お伺いいたします。
151 ◯松元水産流通対策監 飛行機便を使った築地等への出荷ということでございますが、本県の場合はブリとカンパチがたくさんでき、そういうことでロットが非常に大きゅうございまして、そのためにトラックとかで今のところ運んでおります。飛行機で運べば当然明くる朝の便には間に合うんですが、今のところそこまで話が進んでおりません。今のところは、トラックで出荷するのが普通だと思います。
以上です。
152 ◯柴立委員 わかりました。せっかくかごしま旬のさかなというのもありますので、今後やはりそういった方法も考えられるのではないかな。特にまた新種子島空港あたりができますと、例えば離島あたりから直接そういうような体制もとれるようになるのではないかなと思ったりもしますので、今後の検討課題としてぜひ考えていただければと思います。
153 ◯前田水産振興課長 まさに県内の旬の魚等を東京の市場に空輸で運ぶというのは、鮮度の保持も含めてもやらなきゃならない取り組みの一つだろうというふうに我々県サイドの方でも前々から思っておりまして、奄美の方では、まあ奄美だけに限らないんですが、種子島とか屋久島から産するクルマエビ等については、空輸での輸出というのはもう既に行われております。かつ奄美大島のマグロをですね、マグロはあの周辺でもはえ縄とか釣り等で取れるもんですから、それをいわゆる空輸試験等もかつて実施したことがございました。ただ、そのものだけであるといいんですけれども、氷を詰めたり、水を詰めたりして、ほかに詰めるものの方が、保冷剤の方が高くついたというような例もございまして、今後は、御指摘のとおり、新しい鮮度のいいものを送るための対策というのは各地域でも既にやっておられますが、空輸だけに限らず、飛行機の便も、少し息の長いものについては飛行機だけじゃなく船も、フェリー等もございますし、そうしたものも既に実際はされておりますけど、もっと拍車をかけていきたいなというふうには考えております。
154 ◯柴立委員 はい、結構です。
155 ◯増留委員 テレビを見ていますとね、ことしの花粉症は物すごいということでした。林野庁が雄花の杉を間伐対象にしようと、そういう話が流れていましたよね。ですから、ああいうものが流れたときに、実際に県と林野庁との間でどういう話があるのかわかりませんが、ぜひひとつ早く事業化できるように。これは間伐材等の対策としては物すごくいい、まあいいアイデアというのはおかしいんですけれども、山を心配する者からしますというと、そういう国民の皆さん方がほとんど賛成をしてくださるであろうといったような政策としては、これはもう最高の選択肢だと思いますので、ぜひひとつ鹿児島県の実情というものもしっかりと押さえて、そういう全国的な施策の展開になるように努めていただきたいと、要望しておきます。
そういう中で、これは農政部にも聞いたんですが、農林水産省、林野庁あるいは水産庁のいわゆる今までの補助事業の補助金の交付金化というのが三位一体改革の中で十七年度の地方の予算編成の中では大きな目玉になったんですね。どうもしかし、実態はそうでないみたいに思うんですが、当該の林務水産においては補助金の交付金化というのはどういうぐあいに流れてきて、それをどう受けとめておられるか、教えていただきたいと思います。
156 ◯諏訪林務水産部長 今回の国、県を通じましての三位一体の改革で、まず農林省関係、中でも私どもの林務水産の関係で見ますと、税源移譲に関するものがございました。それから、交付金化、個別の補助金が交付金化されるものがございました。
税源移譲されるものは、森林資源管理費交付金ですとか、水産の方で言いますと、漁業近代化資金利子補給事業ですとか幾つかございまして、そういった税源移譲されたものがどれだけあったかという、ざっくりとしたくくりで言いますと、五千万円弱ぐらいいくのかなと。これは当然税源移譲されますので、一般財源になるわけですが、これまでの事業費を組んでいますので、それと同等予算化したとすれば、大体四千七、八百万円ぐらいが税源移譲されたかなというようなのがございます。
それから交付金化されたものについては、特に農林省が力を入れておられますのは食の安全・安心確保交付金ということで、ソフト事業百七十七ぐらいあった事業を七つの大きなくくりにされたということで、これが食の安全・安心確保交付金、それから森林づくり交付金、強い林業木材産業づくり交付金、強い水産業づくり交付金というくくりになって、この部分が交付金化された部分、三億三千万円余りかなと思っております。
ちなみに、県の予算上は国庫支出金の中に国庫の補助金も交付金も同じくくりの中に入っておりますので、今私どもがざっくりとしたつかみ方で言うと、交付金化されたのは三億三千万円ぐらいかなと。
それからもう一つ、先ほどのものは、すべて非公共事業です。公共事業で申しますと、これも漁村再生交付金というのと強い水産業づくり交付金というのがあるんですが、こういった部分がついて、国庫相当分というのが二億五百万円ぐらいかなというふうに考えております。
先ほど交付金の非公共の分を申し上げて、今二億五百万円が公共でと申し上げましたので、公共、非公共合わせますと、五億三千数百万円が見込まれているところでございます。
157 ◯増留委員 僕はね、この交付金化、交付金化といって、よくわからないんですよね、一般財源化されたと。そして、交付金だから、いわば一般財源として入ってきたと、建前はなっているわけですよね。しかし、実際は補助金と変わらんでしょう。そして、その交付金化したものの使い勝手については、まだ農政部の話の中では二月になってからマニュアルを要綱を示しますとかというようなことでという話なんですよね。予算の当初の中ではそれを受け入れた格好になっているんですが、何だか三位一体改革という論議の中からしますというと、国にごまかしを受けたような感じがしているもんですからね、その点の使い勝手というんでしょうか、そういったものについてはどうなんですか。
158 ◯諏訪林務水産部長 まず、税源移譲をされたものについては、これは当然一般財源として返ってきます。ですから、今回の県の予算編成の中で予算の議案書、予算に関する説明書、それから私どもが御審査いただきました、当委員会に提出させていただきました当初予算等説明書、この中に今まで国庫と書いてあった分が、一般財源と書いてあった分は税源移譲された分です。
それから、今先ほど委員が御発言になりました交付金化、これについては実は国庫支出金の中にありまして、国庫支出金なんです。国庫支出金の中には負担金ですとか補助金ですとか交付金ございますので、これも当初予算等説明書をごらんいただきますと、国庫と書いてございます。これまでは補助金ということで、個別の補助金の交付要領、要綱を、国が定めておりますので、例えば物によっては二分の一の国庫補助、物によっては例えば六割、十分の六とか、それぞれあるんですが、交付金化されたということは、個別のこれまでありました国庫補助の交付要綱を変えまして大きな七つのくくりに農林水産省がされたということで、先ほど申し上げました、例えば食の安全・安心確保交付金ということで、これは食に関するところなんですが、ざっくりとした形で示してございますので、今、委員おっしゃったように、農林省、財務との協議も進めながら、具体的に交付金として各県自治体に支出する分をどのように使わせるのか。というと大変変な言い方になるんですが、そこの細目ですね、そういったのが今まだ私どもの方には具体で示されておりませんと。
ただ、いずれにしましても、これまでありました国庫補助金は、個別の補助金の交付要綱がございましたので、ある意味ではがんじがらめに縛られていたと、それがもうちょっと使い勝手がよくなったと。例えば物によっては、公共事業なんかでいきますと、ほかへの転用もできるのもあるということでございますので、私どもとしては、そういう国からのきっちりとした要領といいますか、取り扱いが示されたら、まさに私どもの県の林業、水産業のためにきっちりと使わせていただきたいと思っております。
159 ◯増留委員 そうすると、使い勝手のいいいわゆる交付金がふえてくれば、それはまたそれとして自分たちは非常にいいんだけれども、県政を進める上においてはいいんだけれども、しかし、片一方においては、事業に連なる補助金が、これまでの補助金ですね、これが少なくなるというと、やりづらいなと、こうあるんですがね。どっちがふえた方がいいの。
160 ◯諏訪林務水産部長 これまで農林水産省も百七十七ほど補助金、個別の補助金がありました。その補助金を大きな七つのくくりにして交付金にされると。国から見ますと、地方に対して国庫支出金という形で出るわけです。それは個別の事業費の国全体で見ますと、三位一体改革の中で全体的に地方向けの補助金といいますか、そういうのは削減をしようという大きな動きがございました。そういうのを例えば別にしたとすれば、補助金であったものが交付金化されても、私どもとしては同額がほしいと、そういうのは当然地方六団体通じて言ったわけでございます。
これまでは、丸々補助金という個別でしたので、割と予算のときに把握しやすかったんですが、大きな形での交付金となったときに、今、委員がおっしゃったように、補助金だったときにこれだけだったのが、交付金になったときに本当にそのときの、条件が同じならば一〇〇%来ていなきゃいかんのが、一〇〇%来たのかどうかというのは今後の見きわめというのは当然必要になろうかと思います。
ですから、いずれにしましても一般財源化されたんじゃございません。どうしても国から県、県というか、自治体に対する国庫支出金でございますので、使い勝手はよくなりましたけれども、当時の三位一体改革で地方六団体が申し上げておりましたのは、税源移譲、権限移譲と申し上げておりましたので、またこの問題については地方六団体の大きな動きの中で、もし地方の方に期待するほど来ていなかったとすれば当然物を申していかなければならないと思っていますし、私どもとしても農林省に対してそういうことも申し上げさせていただきたいと思っております。
161 ◯増留委員 いや、ですからね、今まさに部長が言うように、地方六団体というんだよな。実際は、うちの県議会の全国都道府県議長会もやっているんでしょうけれどもね、実際はこれ知事なんですよね、知事会がやはり先頭を切ってやってくれることがやはり、リーダーとして六団体の中で大きなウエートを占めますんでね。
そうしたときに、我々は県議会でいろいろ議論をして、それを国にぶつけるにはどういう方法があるかというと、あなたたちに申し上げて、省庁のいわばチャンネルの中でいろいろと主張をしていただく。そして、それをトータルした格好で知事が知事会で申されて、まとまったものを中央にぶつけていただく、政府にぶつけていただくというような格好だろうと思うんですが、私どももそのことには関心を持っているんですが、なかなかわかりませんのでね、ひとつまた、これは林務水産部だけではありませんけれども、部長、お集まりになったときに、どうかひとつまた私どもにも情報、そしてまた教えていただきたいことたくさんありますので、届けていただきますようにお願いを申し上げておきたいと、こう思います。
162
◯鶴薗委員長 ほかにありませんか。
[「なし」という者あり]
163
◯鶴薗委員長 ほかにないようですので、県政一般を終了します。
以上で、
林務水産部関係の審査を終わります。
これで、今回当委員会に付託されました案件の審査は、すべて終了いたしました。
なお、委員長報告の文案は、当席に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
[「異議なし」という者あり]
164
◯鶴薗委員長 御異議ございませんので、そのようにいたします。
次に、鹿児島県議会会議規則第七十五条の規定に基づく閉会中の委員会活動についてお諮りいたします。
請願・陳情以外の案件に係る閉会中の継続審査事件については、農業振興対策について、林業振興対策について、水産業振興対策についての三項目としてよろしいですか。
[「異議なし」という者あり]
165
◯鶴薗委員長 御異議ございませんので、そのように決定いたします。
ここで、日高副委員長から発言を求められていますので、これを許可いたします。
166 ◯日高副委員長 本議会の
農林水産委員会の審議を今していただきました。そして、いろいろな一般県政についてもお話をしていただきました。十七年度は、いよいよ新しい年度に入るということで、異動時期というふうになってまいります。
そこで、皆様方にきょうはお礼とお願いをさせていただきたいと思っております。
お聞きをいたしましたところ、寺師次長さん、そして森重総括工事監査監さん、野島資源管理監さんがこの三月をもって御勇退されるということでございます。また、吉野
林業振興課長さんにつきましても、まだ正式には申し上げられないようでありますが、何かお話があるとも聞いております。この四名の皆様方にはこれまで本県林業及び水産業の振興と県勢発展のため、長年にわたりそれぞれの部署で御尽力をいただいたところでございますので、どうぞこれまでの思いと、そして、これからの県政に対する気持ちをひとつ、これまでのお勤めの中でお話をいただければなと思っております。
つきましては、ここで、皆様方から一言ずつごあいさつをいただきますように委員長の御配慮をよろしくお願いを申し上げます。
167
◯鶴薗委員長 ただいま御勇退される方々からごあいさつをお願いしたいとの要請ですので、よろしくお願いいたします。
それでは、寺師林務水産部次長さんにお願いいたします。
168
◯寺師林務水産部次長 委員会の貴重な時間をいただきまして、お礼を述べさせていただきます。
私事ではございますけど、この三月末日をもちまして県庁を退職することになりました。県庁に入りましたのは、私、昭和四十三年でございまして、三十七年間の勤務となります。この間、県議会の先生方にはいろいろと御指導をいただきまして厚く御礼申し上げます。また、上司、先輩、同僚に恵まれまして、おかげさまで職務を終えることができますことを心から感謝申し上げます。
私は、試験研究と行政の勤務はちょうど半分ぐらいずつになっておりまして、県庁に入りました前半の方が試験研究に主に携わらせていただきまして、試験研究では、適地適木調査とか、優良杉品種の選抜、それから杉、ヒノキなどの優良苗木の生産、それから良質材生産、密度管理等、主に森林造成技術の開発に携わらせていただきました。
また、その後、行政に参りましては林業技術の普及あるいは松くい虫対策など、また、農林事務所等におきましては農政や水産にもかかわらせていただきました。
かつては林業の収益が森林に還元されまして、山村に暮らす人の生活を支え、産業や文化にも貢献してきました。しかし、現在では木材価格の低迷等から森林所有者の林業離れが進んでおります。この結果、循環型社会を目指すのに必要な再造林が困難となり、伐採後の放置林や間伐手おくれ林が増加するなど、森林の質的な低下が心配される状況となっております。このようなことから、来年度からは森林環境税も導入していただきました。
百年の計と言われる林業は生産の長期性で、ほかには例を見られぬことであります。戦後半世紀、懸命に森林づくりを進めてまいりました。齢級別人工林面積のピークがもうすぐ五十年に近づいております。次の五十年の森林づくりをどうやっていくか、本県の五割を占めます広葉樹林を含めまして川上から川下まで一体となって新しい森林利用と森林の管理システムの構築が必要であります。かごしま材の認証制度や海外輸出など新しい取り組みもなされつつあります。こうした動きを大きな流れにしなければなりません。どうか、これからも県議会の皆様方におかれましても本県の林業の振興に今後とも御尽力、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
私自身、今後は一県民といたしまして、県庁在職中に得ました貴重な体験を持ちまして林業の振興や地域の発展に少しでも尽力できればと思っております。
終わりになりますが、委員の皆様方の今後とも御健勝で県勢発展のためにますます御活躍いただきますよう御祈念申し上げます。
以上で、お礼の言葉にかえさせていただきます。本当にありがとうございました。(拍手)
169
◯鶴薗委員長 ありがとうございました。
続いて、森重総括工事監査監さんにお願いいたします。
170 ◯森重総括工事監査監 総括監査監の森重正武でございます。
私、あす、あさってで満五十九歳になりますが、今から四十一年前、ちょうど東京オリンピックの開催された年に入庁しまして、これまで皆様方から温かい御指導と御厚情を賜りながら、県職員として長い間勤務させていただきましたことは、県民皆様方のおかげだと深く感謝しております。
これまで五人の知事さんから約二十枚の辞令をいただきまして、それぞれのポジション、立場で一生懸命努力してまいりました。その中で昭和六十一年の七月十日、鹿児島や城山を中心とする集中豪雨の災害復旧とか、平成五年八月六日、八・六災害の復旧工事など、治山林道と
森林土木事業を専門に約三十三年間経験させていただきました。これもまた皆様方のおかげだと感謝しております。
今後これまでのすばらしい思い出をたくさん与えていただきました皆様方の教訓と、すばらしい環境に感謝しながら、今後は生活の根拠であります指宿、鹿児島、それに出身地であります鹿屋を根拠地としまして農林業的田舎暮らしを楽しみたいと思っておりますが、また一方、今後の老中・老後を意義あるものとするために、これまでの経験を生かしまして、微力ではございますが、何らかの形で皆様方にお手伝いができればと考えておりますので、今後とも変わらぬ御指導、御鞭撻をお願いいたしまして、簡単ではありますが、あいさつにかえさせていただきます。
本当に長い間、ありがとうございました。(拍手)
171
◯鶴薗委員長 ありがとうございました。
続いて、野島資源管理監さんにお願いいたします。
172
◯野島資源管理監 このような場でのあいさつの機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
私は、昭和四十三年に県に採用されて以来、三十七年間、水産技術吏員として勤務させていただきました。この大半を研究員及び水産業改良普及員として水産業の振興に携わらさせていただきましたが、そのときそのときで一生懸命に務めたつもりではございます。しかし、今、顧みまするに、県民から見てかわいそうと言われるまで努力したかと言われると、そうでもないかなというのが非常に残念でございます。しかし、この一年間はこの委員会での発言を許されたということで、県の職員としてよい思い出をつくることができました。委員の皆様方を初め林務水産部の皆様に支えられたおかげと、深く感謝いたしております。
今後、委員の皆様方の御健勝と県政のますますの発展、また水産業の振興を祈念し、あいさつとさせていただきます。本当にありがとうございました。(拍手)
173
◯鶴薗委員長 ありがとうございました。
続いて、吉野
林業振興課長さんにお願いいたします。
174
◯吉野林業振興課長 まずもって、発言の機会を許されたことに関しまして感謝申し上げたいと思います。
また、最初に、委員の皆様にはこの一年間温かく接していただきまして、また御指導賜り、深く感謝申し上げます。
この一年間ではございましたが、非常に貴重な経験をさせていただいたというふうに感じております。私の人生におきましても、ここでの経験は生かしていけることになるというふうに確信しております。
私が参りました鹿児島県は、もう私が言うまでもなく南北六百キロに上り、亜寒帯から亜熱帯の植生と、非常に豊富な植生がありまして、私ども林業技術者にとっては非常に豊かな経験のできるところでございます。アダンやモクマオウといった南国の木々から立派な杉、ヒノキの人工林までと、非常に貴重な経験をさせていただきました。
杉につきましては、先ほども委員会で花粉症の話とかが出ましたが、私たち林学を学んだ者にとって杉が学名「クリプトメリア・ジャポニカ」というのであるというのは、みんな存じております。いわゆる「ジャポニカ」、日本という学名がついている木でございます。杉というのは、古くから我々日本人の暮らしと切っても切れない間柄で来ました。今、多少そういったいろんな問題があるにしても、杉というものは私たちにとってはかけがえのないものであるというふうに思っております。皆様方も杉を愛していただければなというふうに祈念してやまないわけでございます。
最近の花粉症も先ほど場長の方の説明がありましたとおり、大気汚染とか生活様式の洋風化、また日本人の免疫力の問題等、さまざまなものが複合して起こっているものではないかと思っております。くれぐれも杉を大切に、また愛していただければなというふうに感じております。
あと、鹿児島県に来まして非常に印象的だった施策について少し述べさせていただきますと、今まで私自身には何ら関係もありませんでした韓国へ委員長と一緒に行かさせていただきましたが、つながりができたところが非常に印象深く思っております。
韓国の方々は冬を旨とする住宅づくりということで、オンドルを擁し、コンクリートでつくった家に住まれています。ですが、このコンクリートで住んでいる家が夏場に非常に暑くて住みづらいということが、あの人たちにはまだそれが当たり前という感覚であるというのが非常に問題であると。木造住宅というのは、日本の場合、夏を旨として、まあ徒然草の中でも書いてあったと思いますが、夏を旨としてつくるぐらい夏は過ごしやすい住宅でございます。韓国の方々も木造住宅に住んでいただければ、そのよさが本当にわかっていただけるんだろうなと思うんですが、そういう機会が与えられないというのが一つの大きな壁なのかなというふうには感じておりますが。ただ、木造住宅以外に最近竹炭ボードの話なんかも具体化が進んでいるようでございます。今後ますます韓国輸出の方面もまた進んでいっていただければなというふうに考えております。
また、近年、隣県の方では大面積皆伐による、山の造林未済地がふえていると。鹿児島の場合は、森林所有規模が零細なせいか、そういった大面積皆伐が起こりづらい要素がございます。本当は森林所有規模が零細というのは林業にとっては致命的なんですが、それが幸か不幸か、働いているのかなというふうに感じております。
しかしながら、近年の高性能林業機械の開発によりまして、大面積皆伐されたところで表層土をはいでしまうような集材にしますと、この後、木を植えるにしても植えられないと。こういうことが隣県の地で行われているうちにはいいんですが、鹿児島県に来ないよう林業普及員とともにそういったことのないような正しい集材のあり方等についてまた指導をしていきたいなというふうに感じております。
あと私事で恐縮ですけれど、私は多分ちょっと東京の方に行くのかなというふうに、まだはっきりわからないんですが、東京にいましたときにやはりなかなか厳しい生活を繰り返しておりまして、なかなか健康面でも不安があったわけですが、三年間鹿児島の豊かな自然と空気、またおいしい食に接していただかせていただきまして非常に健康を取り戻せました。これもひとえにタケノコや原木しいたけやブリ、カンパチのおかげではないかというふうに感じております。今後ともそういった豊かな鹿児島の食を忘れずに、鹿児島が第二、第三のふるさとであるというふうに思って過ごしてまいりたいというふうに考えております。
最後になりましたが、委員の皆様方には今後とも林政に対しまして御理解と御支援を賜りますようお願い申し上げますとともに、私を支えてくれました職員の皆様にこの場をかりまして心よりの感謝を申し上げます。また、皆様方がますます御健勝にて御活躍されることを祈念いたしまして、意を尽くせませんが、あいさつとさせていただきます。
本当にありがとうございました。(拍手)
175
◯鶴薗委員長 ありがとうございました。
それでは、本日で林務水産部の皆さんとこのメンバーによる
農林水産委員会は最後でございますので、当席及び日高副委員長の方から一言ごあいさつを申し上げます。
十六年度の農林水産委員長を拝命しまして本日の委員会まで委員の方々を初め執行部の皆様方、本当に真剣な議論を戦わせていただきまして活発な
農林水産委員会ができたなというふうに思っております。
先ほど寺師林務水産部次長さんを初め森重総括工事監査監さん、それから野島資源管理監、三十数年にわたる県庁での思い出を含めましてそれぞれお話をいただきました。本当に長年こうして皆様方が林務水産行政の中で御尽力いただいたそれぞれのお仕事が私ども一年間の委員会の行政視察の中でもそれぞれ垣間見る思いがいたしております。そういった中で、本当に皆様方には「長年お世話になりました」ということを改めまして委員を代表して、また県民も代表してお礼を申し上げたいと思います。今後もぜひひとつ御健康に留意されまして、残されたまだ長い長い人生をひとつ頑張っていただきたいなと思っております。
また、吉野
林業振興課長さんには三年間の思い出と、特に薩摩大使としての決意も表明していただきまして、東京に帰られましたら、鹿児島の林・水産物を宣伝していただきまして、そしてあわせて農産物もいろいろ御宣伝していただければなというふうに思っております。本当に今後とも次の赴任地の中で本県林務水産行政のために御尽力賜りますよう心からお願いを申し上げたいと思います。
私どもの委員会も水産技術開発センターの現地視察から始まりました。そして、県内の調査の中では特に長島町の萬サバの栽培に取り組んでいる若い御夫婦の方々との意見交換もさせていただきましたし、大口市の木ノ氏森林生産組合では、集落を挙げて長年山の大事さ、そして間伐の大事さ、そういったこと等を集落の村づくりの中できちっと生かしながら取り組んでおられる、そういった意見交換を初めまして、本当に各地視察の中でもそれぞれの現地の林務水産部の担当の職員の皆様方にはすばらしい御対応をしていただいたなと思っております。本当にいい調査もできて、それをもとにまた委員の方々がこうして御質問もしていただきまして、きのう、きょうの委員会で全員の方からの御答弁もいただいて本当によかったなと思っております。
また、課長さんの方からもありましたが、私事ですけれども、昨年は二年続けてでしたけれども、諏訪部長、寺師次長、そして吉野課長、そして井内かごしま材振興企画監と、私も初めてでしたけど、三泊になるいわゆる韓国の縦断の、鹿児島木材のいわゆる振興、輸出の機会をとらえてあるのかという調査を含めながらさせていただいたことも、すばらしい一年の中のいい思い出だったなと思っております。
どうぞひとつ、皆様方、四月になりますと、またそれぞれのポジションで頑張っていただかなければならないと思いますけれども、本県林務水産行政が厳しい厳しいということではなくて、明るい明るい林務水産行政になりますように、それぞれひとつ御尽力賜りますよう心からお願い申し上げまして、要を得ませんけれども、一年間のお礼にかえさせていただきます。
本当にありがとうございました。(拍手)
それでは、日高副委員長、お願いします。
176 ◯日高副委員長 一言ごあいさつを申し上げます。
鶴薗委員長を補佐いたしまして、この一年間農林副委員長として務めさせていただきました。なかなか力にもなれず、不行き届きの副委員長でありまして、心よりおわびを申し上げます。
また、執行部の皆様方にはこの一年間本当に御苦労さまでございました。私どもといろんな意味で激論を交わし、そしてこれからの県政というものをお互いに認識し合うと、そういう場であったと思っておりまして、この一年間の皆様方とのこういう委員会活動は本当に有意義なものであったと、そのように確信をいたしております。私どもはこの一年間のことをしっかりと受けとめながら、これからの林務、そして水産のあるべき姿というものをしっかりと見定めながら取り組んでいかなければならない、そのように私も再認識をいたしたところでございます。
先ほど四名の方がいろいろ思い出についてもお話をいただきました。本当に自分のものとして、自分で実践した言葉で話をしていただきました。それだけに重みもありますし、そしてまたこの鹿児島県政に期待する思いというものも伝わってまいりました。
また、今回このような形で国に帰られる吉野課長さんにおかれましては、この鹿児島県での勉強されたこと、そして経験されたことを、国に帰り、私どものこの鹿児島県のために、ひとつ御尽力をいただければなと思っております。
先ほどシイタケ、そしてタケノコ、ブリ、カンパチという話も出てまいりました。ひとつ、そういうのも元気がなくなりましたら注文をいただきまして、この
農林水産委員会からまた送っていただいて、元気をつけて頑張っていただきたいと思っております。
いろいろ申し上げたいのでございますが、委員長からお話がございましたので、これぐらいにさせていただきますが、どうぞひとつ、これからの県政をしっかりやっていくんだと、そのような思いを今回この一年間の中で皆様方一人一人のお顔を拝見する中で感じ取ったわけでございますので、そのことを一つずつ、一歩ずつお互いにやろうと、そういう心構えでこれからも頑張っていただければなというふうに思っております。
そして、また委員の皆様方には本当にいろんな意味で御協力をいただきまして、この一年間を過ごさせていただきました。どうぞ、これからもまた我々も委員会もかわってまいりますが、そういう中でも県政は一つでございます、各部署は違いますが、心を一つにして頑張ることをお互いにお誓いを申し上げまして、私のお礼のことばにさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
177
◯鶴薗委員長 それでは、最後になりましたが、林務水産部を代表して諏訪部長にごあいさつをお願いいたします。
178 ◯諏訪林務水産部長
林務水産部関係の議案等につきまして、先ほどまで御熱心に御審査をいただきまして、まことにありがとうございました。
執行部を代表いたしまして、一言ごあいさつを申し上げさせていただきます。
鶴薗委員長、日高副委員長を初め委員の皆様方には、この一年間林務水産行政全施策につきまして終始変わらぬ真摯な御審議をいただきますとともに、大所高所からの御意見、御指導を賜り、まことにありがとうございました。衷心より厚く御礼を申し上げます。
さて、我が国の経済は、民間需要の増加でございますとか世界経済の回復に伴いまして回復基調にはございます。ただ一方、個人消費というのはなかなかこれ低迷をいたしております。さらには少子、高齢化の進行など、多くの課題に直面していると思っております。こうした中で、林業、水産業を取り巻く環境というのも価格の低迷でございますとか担い手の不足あるいは産地間競争の激化など、厳しいものがございます。大いな課題もございます。
一方で、高品質で安心・安全な農林水産物に対します消費者の需要の高まりは、本県の林業、水産業の振興・発展にとって大きな追い風ではなかろうかと思っているところでございます。また、地球温暖化防止対策としての森林吸収源対策、こういった取り組みも求められております。力みなぎる林業・水産業づくりのためには、こうした時代の潮流、トレンドに的確に対応いたしまして林業、水産業に係ります生産基盤の整備を進めますとともに、高品質で安全・安心な林産物・水産物をマーケットに供給していくことが本県の林業・水産業の振興・発展につながっていくものと考えております。
今議会に森林環境税を活用した新たな施策、それから離島漁業支援交付金制度など提案をさせていただいております。議決いただきましたならば、きっちりとこうした施策をもって対応していかせていただくつもりでございます。私ども執行部といたしましては、この一年間当委員会でいただきました御審議や現地の行政視察で賜りました御意見、御提言などを真摯に受けとめさせていただきまして、さらに本県の林業、水産業の振興・発展のために全力を傾注してまいる所存でございますので、今後ともお変わりなく御指導、御鞭撻を賜りますようにお願いを申し上げます。
最後に、委員の皆様方の今後ますますの御活躍と御健勝を御祈念を申し上げまして、甚だ粗辞ではございますが、御礼のことばとさせていただきます。
まことにありがとうございました。(拍手)
179
◯鶴薗委員長 ありがとうございました。
これをもちまして、
農林水産委員会を閉会いたします。
御苦労さまでした。
午後二時七分閉会
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