通告に従って、順次発言を許可いたします。
上村勝行君に発言を許可いたします。
[上村勝行君登壇](拍手)
4 ◯上村勝行君 私は、四年ぶりにこの壇上に登壇させていただきまして、感無量でございます。四年間の間にブランクが非常に大きいということを、この半年痛感しておりまして、同僚、先輩議員、執行部の皆様の御援助、御助言をよろしくお願い申し上げます。
私の質問は、大方皆さんがもう触られた質問でございますけれども、地元の要望かれこれもございますので、続けさせていただきます。
なお、県立四年制大学に対する質問は割愛させていただきます。松村議員と全く同じ意見でございますので、ぜひ知事におかれましては、時期を失せず御検討をよろしくお願い申し上げます。
まず八・一水害について質問いたします。
八・一水害は、二年前の八・六水害を上回る床上浸水をもたらし、地域住民に大きな被害をもたらしました。私もまだ水も引かぬうちから地域を回りましたが、たび重なる浸水に住民の怒りと怨嗟の声にあちこちで囲まれ、まことにつらい思いをしたものであります。今回の水害は、いつもの唐湊地域のみでなく、これまで一回も床上浸水のなかった
田上小学校周辺も床上浸水となり、いよいよ新川も末期的症状だなという印象を強くしました。しかしながら、今回は、特に県には機敏に対応していただきまして、涙橋から聖明橋を越えて湊橋までの千六百メートルの抜本的改修の方針をいち早く決定していただきまして、住民の声が県に届いたと一同喜んでおります。
上山建設政務次官の努力もこれありますが、土屋知事の決断にとりわけ感謝申し上げます。これらを踏まえて、以下、何点かにわたって質問いたします。
一つは、田上ダムの建設でございます。今回の県の決断、涙橋から湊橋までの改修を平成十二年までにやり遂げるという県の意気込みは多としますが、田上ダムはまた別問題であります。田上ダムは、
出水抑制対策として
河川河道改修とあわせて大きな決め手になると期待しております。私は地元議員ですから、この
田上ダム建設の困難な面はよく承知しているつもりであります。しかし、田上ダムの建設についての知事及び関係部長がこの困難を克服して、どうしてもつくってやるぞという情熱が伝わってこないというのが、私ども地元の率直な実感でございます。ぜひとも強力に推進されたいわけですが、知事及び部長の決意のほどをお聞きいたします。
同様に、
大峯流通業務団地と
武岡団地洗出口について、調整池の拡大をやっていただきたい旨要請しましたが、そして県も前向きの返事をしたところでございますが、しかし、私どもは鹿児島市に陳情に行って関係者に聞いてみるのですが、そのことがしっかりと県の方から市に伝わっているように見えない、この二つの調整池の実施主体は市であります。ぜひとも河川の責任者たる県の方からしっかりと具体的に再要請していただきたいのですが、いかがでしょうか。
次に、新川の出水は、八月十一日でことしは四回目であります。頻繁に水が出る状況でございます。これは未曾有の雨量もありますが、新川流域は既に市街化率四〇%になっております。これは甲突川流域の二七%の市街化率に比べますと、どれほどのものかおわかりいただけると思います。新川流域については、来年四月は鹿児島市でも線引きの見直しが行われるそうでありますが、新川流域については線引きの見直しはやっていただきたくない、すなわちこれ以上の開発はやっていただきたくないというのが住民の率直な気持ちでありますが、いかがでしょうか。
第四は、公共施設等の
雨水貯留施設の建設を現在県は行っていますが、
県民総ぐるみの雨水対策を講ずるため、トイレ等に雨水を活用する、いわゆる
雨水貯留装置を取りつけた個人住宅あるいは企業に対して助成措置を、県単あるいは鹿児島市と共同して行う気持ちはないのか、御見解をお聞かせください。これは現在東京都の墨田区がやろうとしている事業だそうでございます。
次に、
銃器取り締まりについて質問いたします。
遠洋マグロ漁船の船員らの
密輸グループが、
南アフリカ共和国から短銃百九十五丁を国内に密輸入していたことが、静岡県警によって摘発されたことは、国民に大きな衝撃を与えました。このグループは、五年間に計一千数百丁を密輸していたと推定されること、その一部が九二年の金丸信元自民党副総裁の襲撃事件などに使用されたこと、またグループの中に鹿児島県出身者が二名いたことなどから、事態の深刻さを強く県民に印象づけました。これら短銃の密輸の増加は、端的に国内の治安の悪化となってあらわれ、本年七月末現在の発砲回数とそれによる死傷者数の増加、しかも一般市民が巻き込まれている例がふえてきているとのことであります。また八王子市の
スーパーバイト女高生ら三人が射殺されるという痛ましい事件も印象に新しいところでございます。まさに銃汚染は国内の隅々にまで及ぼうとしており、手おくれにならないうちに国を挙げての取り組みが必要ではないかと思うのであります。
そこで県警本部長にお聞きいたします。
県警本部は、警察庁の方針を踏まえて
銃器取締総合対策本部を設置され、水際対策の徹底強化を基本に、六月に改正された銃刀法の規定を活用する等して取り締まりに当たられるということですが、まずその決意のほどをお聞きしたい。さらにこの短銃密輸入問題に関して、我が県の置かれた位置を、あるいは特徴をどのようにとらえられ、具体的にどのような対策をとられようとしているのかお聞きいたします。
第二に、県民の啓発に関して、先般、
国松警察庁長官はテレビで、警察のみでは万全を期しがたいことから、市民の方々の御支援、御協力をお願いしたいと言われましたが、県民への普及啓発、協力要請をどのようにしようとされているのかお答えください。
第三に、暴対法という、暴力団に対する切り札とも言える法律ができたのですから、もっと積極的にこの法律を活用して暴力団の壊滅作戦、ひいては
短銃取り締まりに当たっていただきたい。私はもっと踏み込んでこの法律を活用した方がいいと思うのですが、県警本部長の見解をお伺いいたします。
最後に、コンビニエンスストア、スーパー等が襲われましたが、私の町にもコンビニが二つありますが、一様に従業員、経営者とも不安を訴えております。警備警護を強化していただきたいと思うのですが、今後特段の措置をとられるおつもりかどうかお聞きいたします。
次に、
高齢者福祉について数点お伺いいたします。
我が県の平成六年に策定された
鹿児島すこやか長寿プランは、一応順調に実施に移されているとのことであり、
ホームヘルプ、
デイサービス、
ショートステイ等の、いわゆる在宅三福祉の利用率も全国一とかで、高く評価しますとともに、さらなる努力をお願いする次第でございます。しかし、鹿児島市等を見た場合、何回も指摘されますように、
特別養護老人ホームの建設がおくれ、相変わらず多くの待機者がいます。家族はやむなく病院のたらい回しや中間施設を点々として特養のベッドのあくのを待っている状況であります。早急な取り組みを県市一体となって行われますよう、特段の努力を要請いたしますが、執行部の考え方を明らかにしてください。
この際特にただしたいのは、いわゆる
マンパワーの養成であります。これからさらに高齢者の福祉ニーズの増大が要請される中で、それを支える
福祉マンパワーの養成と配置は極めて重要な焦眉の課題でありますが、現在の取り組みで本当に時代の要請にこたえるのか、その基本的戦略と現状を教えてください。とりわけ、二十四時間
ホームヘルプ事業がこれから拡大していくと、深夜業務がふえてくるわけですが、これら夜勤を遂行できる力量と使命感を持った
ホームヘルパー、もちろんこれには身分、待遇面の裏づけがないといけませんが、これら
ホームヘルパーの養成ははっきりした目標と計画を持って養成されているのかお答えください。
なお、二十四時間
ホームヘルプ事業の内容を具体的に聞いた範囲では、これはある面では
介護福祉士の仕事でもあると思うのであります。これは現在せっかく養成されつつある
介護福祉士をも活用しつつ、二十四時間
ホームヘルプ体制をつくっていくべきだと思うのですが、いかがでしょうか。
次に、
社会福祉協議会について質問いたします。
福祉の実施主体が市町村に移るに伴って、市町村社協の育成、体制整備は極めて大切だと思うであります。とりわけ、在宅福祉の直接の担い手としての同協会の役割は大きいと思うのであります。この問題は県社協の方でも重点的に取り組んでいるとのことでありますが、あちこちで聞いてみますと、市町村の問題意識にアンバラがあるようであります。現在の福祉ニーズでよしとして、将来に向けての体制整備に余り積極的でない市町村も見受けられるとのことです。社会福祉の基本は、どこにいても同じような介護を受けられることが原則であります。したがって、ある程度平均的な力量を市町村社協に持ってもらわないと困るわけですが、これら
高齢者福祉の拠点としての市町村社協の現状を県としてはどのようにとらえ、指導しようとしているのかお尋ねいたします。
最後に、
介護保険制度についてお尋ねいたします。
この
介護保険制度については、六月の県議会でも取り上げられましたが、その後急速な展開を見せておりますので、あえて質問いたします。
最近の経過をたどってみますと、ことし七月四日、総理府の
社会保障制度審議会から、次いで厚生省の
老人保健福祉審議会から、七月三十一日には労働省の
介護労働研究会から勧告ないしは報告が出されました。いずれも
介護保険制度の積極的な採用を提起しております。そして厚生省は、早くも
次期通常国会に
公的介護保険法案を提出し、平成九年度の制度の実施を打ち出しております。自民党の
加藤政調会長(当時)も同様の考え方を明らかにしました。このように、
介護保険制度の動きは急ピッチでありますが、その青写真は皆目国民には見えてまいりません。国民は消費税導入の際、
高齢者福祉のためと説得されてきたわけですから、今後さらに介護保険料、または税を支払うには納得できる説明がなければなりません。まだ、青写真を前にしての国民的討論が必要になります。今国民が知っていることは、
介護保険制度は細川内閣時の
国民福祉税構想の失敗に端を発しているということだけであります。
そこで、現在検討中であることを前提に質問いたしますが、この
介護保険制度の中央段階の議論がどのようになっているのか、わかっている範囲でお答えください。また、それが実施された場合、我が県の
医療保険制度にどのような影響を及ぼすのか、新
ゴールドプランは、県計画はどのようになるのか、
介護保険制度に対する見解を県はどのようにお持ちなのか。そして高齢者を含む国民の費用負担はどのようになる見通しなのか、お答えください。
[
知事土屋佳照君登壇]
5 ◯知事(土屋佳照君)一昨年の水害において、鹿児島市内における都市河川問題というのは、極めて大きな課題を持っておるということを痛感しておるわけでございますが、お尋ねのように新川におきましても、本当にあそこはびっちりと市街化しておるといいますか、人が住んでいるためになかなか工事もはかどらないということなどがございまして、大変な御迷惑をかけております。たびたび浸水をして、私もその都度心を痛めているわけでございます。そういう中で、八月十一日の水害がございました。これはまた朝七時から八時までがもう九十九ミリという、かつてない大量の雨を一時的に降らしたせいもあるわけでございますが、本当にお気の毒なことをしたと思っているわけでございます。
私どももこれにはできるだけの努力をしていきたいと思っております。幸い下の方から順次仕事をやっておりますが、国道のところの土地問題も解決をいたしましたし、そしたまた聖明橋から湊橋の間も思い切って公共事業でやっていこうという方向も決まったわけでございます。お尋ねの田上ダムにつきましても、鋭意、部長の方から答弁をいたしますけれども、努力をしておりますが、なかなかいろいろ手順があるようでございます。できるだけ早くこれが着手できるように努力をいたしたいと思っております。
次に、過疎化、高齢化が進んでおります本県にとりまして、高齢者介護の問題は大きな課題でございまして、社会全体で高齢者の介護を支え合うという
公的介護保険制度の導入は基本的には望ましいものであると考えております。新たな
高齢者介護システムの確立についての
老人保健福祉審議会の中間報告では、基本的な考え方や今後の検討における主な論点について示されております。今後、
介護サービスや費用負担のあり方とともに、保健、医療、福祉にわたる総合的なサービスの提供体制のあり方などが具体的に論議をされるということになっており、県や市町村の行政にも大きな影響を与えることが予想されますので、制度の導入に当たりましては、
地方公共団体の意見を十分踏まえていただくようにしていただきたいということで、全国知事会を通じて国に要望をしているところでございます。また、中間報告では、
介護保健制度の導入による介護需要の増大に対応して、新
ゴールドプランの見直しを含めた対応のあり方についても論議されることになっておりますので、県としては、国のこうした検討状況などを注意深く見守りながら適切に対処してまいりたいと思っております。
6 ◯土木部長(横田穰二君)新川の田上ダムにつきましては、上流地域の洪水を低減させる効果が大きく、水害対策の一つとして鋭意取り組んでいるところでございます。平成四年度から
治水ダム建設事業として採択され、これまでいろんな項目について調査検討を行ってきております。今後、これらの結果を取りまとめ、ダム全体の設計を行い、移転対象者の生活再建など鹿児島市と十分連携を保ちながら、早い時期に具体的な計画を地元にお示しし、理解と協力を得て建設に着手できるよう努力してまいりたいと考えております。
武岡団地や大峯団地の調整池の改善につきましては、
総合治水対策の一環として、現在、鹿児島市において構造上可能な範囲で調整機能が図られるよう改善するための調査を進めていると、かように聞いております。県といたしましても、調整容量の拡大や吐け口の改造など、
総合治水対策推進協議会など鹿児島市との協議の中で十分調整してまいりたいと考えております。
新川流域の
線引き見直しの問題でございますが、鹿児島市の
線引き見直しに当たりましては、市街化区域の規模は将来の人口や産業が適切に配置される範囲にとどめたいと考えておりまして、市街化区域への編入は、既に面整備が完了した住宅団地の区域等について行うとともに、計画的な市街地整備の見通しが明らかになった時点で、保留人口の範囲内であれば
随時市街化区域に編入する
人口フレーム保留制度を採用することとしております。新川流域につきましても、このような基本的な考え方に立って線引きの見直しを行ってまいりたいと考えております。
各戸貯留につきましては、流域住民が自主的に行う雨水の流出抑制や有効利用として、また住民の皆様の意識啓発という観点から大切なことであると考えております。各戸貯留に対する行政側の助成措置につきましては、全国では市町村による助成事例がございますが、行政側の助成導入は市町村の判断によるものと考えております。今後、各戸貯留につきまして、どのように取り組んでいくかということにつきましては、
総合治水対策推進協議会の中で検討させていただきたいと考えております。
7
◯警察本部長(吉村博人君)銃器対策の問題でありますが、県内におけるけん銃の発砲事件は、この二十年間で二回を数えるのみであります。しかしながら、全国的にはけん銃を使用した凶悪犯罪が多発しておりますのは御指摘のとおりでありまして、治安上極めて重大な事態であると認識をしております。このため、社会に潜在をしております銃器の摘発が第一であろうかと考えておりますが、
銃器摘発強化のために今般銃刀法が改正をされまして、
クリーン・コントロールドデリバリーを実効あらしめるための規定や
自主減免規定が整備をされたところであります。
ちなみのこの
クリーン・コントロールドデリバリーとは、けん銃の
密輸入者本犯を捕まえますために、水際でけん銃が発見されたとして、そのけん銃を受け取りに来た者を捕まえてしまうということはなくて、けん銃をその時点で別の物に差しかえて、その
けん銃類似品が最終的にどこに到着するかと、その最終到着者が密輸入の本犯でありますので、その本犯を捕まえるための手法でありますが、総じて摘発のための法制度は整備をされてきているところであります。この上は、銃器の危険性を機会あるごとに県民に広報いたしますとともに、皆様方の協力を得ながら、警察の組織を挙げて銃犯罪の防止と摘発に取り組む方針でございます。
本県は、御承知のとおり、日本で海岸線が第三位で長い県でもありますので、水際対策の重要性は言うまでもないと思います。近々、本部の生活案全部内に水際対策のための特別な対策班をこしらえることも検討しておりまして、ただその摘発のためにはいろいろな情報を、お話を寄せていただくことが必要であり、その過程で県民の御協力をいただかなければならないのではないかというふうに考えております。
次に、深夜スーパーの防犯対策の問題でありますが、県内では深夜スーパーマーケットを二百店余りを把握をしておるところであります。深夜スーパーを対象としました強盗事件は、本県内では一昨年は発生を見ておりません。昨年は三件発生をしております。ことしはこの七月に
鹿児島中央署管内下荒田で一件発生をしておりますが、昨年の三件あるいはことしの一件は、いずれも検挙しているところであります。ちなみに、いずれの事件も凶器は刃物が使われております。
ただ、最近全国的にけん銃使用の強盗事件が発生をしている折でもあります。深夜における警察官の定期的な立ち寄りと警戒活動の強化を図りまして、未然防止に努める一方、一たびその種の強盗事件が発生した場合には、素早い立ち上がりによって迅速な検挙活動を行ってまいりたいと思っております。
今後とも業者に対しましては、深夜
スーパー等防犯対策協議会を中心としまして、
自主警戒体制の強化、あるいは
防犯ビデオカメラ等資機材の整備を働きかけるとともに、県警としても深夜スーパーに対する防犯診断、あるいは強盗訓練の実施も必要によっては実施するというようなことで、防犯対策を強化をしてまいりたいと考えております。
8
◯県民福祉部長(岡元杉夫君)
特別養護老人ホームの整備に当たりましては、これまで未設置町村を優先しながら整備を進めてきましたが、今後は
鹿児島すこやか長寿プランに基づき、未設置町に加え、待機者が多くベッド数の不足している都市部や地域的な配置状況にも十分配慮して整備を進めることといたしております。
鹿児島市につきましては、現在までに九施設六百六十七床を整備していますが、待機者の状況を考慮いたしまして、本年度一カ所の整備を進めております。今後とも
老人保健福祉計画に基づく県全体の整備目標について整備を行いまして、平成八年度以降も同市に計画的に整備していきたいと考えております。
高齢者の福祉の増進を図りますためには、
マンパワーの養成確保が重要であると考えています。県といたしましては、
社会福祉事業従事経験者講習会や
ホームヘルパー人材確保研修による
潜在マンパワーの就労促進、また
福祉人材情報研修センターにおける就労希望者の
登録あっせん、さらに
介護福祉士、
理学療法士等への修学資金の貸与などを行いまして、
マンパワーの養成確保に努めているところでございます。
平成六年度からは、社会福祉士及び
介護福祉士の国家試験の会場を本県にも誘致し、受験者の負担軽減を図り、資格取得の促進を図っているところでございます。また、優秀な
マンパワーの確保を図るため、市町村や施設の理事長、施設長等に対し、労働条件の改善等についても指導を行っています。今後とも、市町村や関係団体とも協力しながら、
マンパワーの確保に努めてまいりたいと考えております。
ホームヘルプサービスについては、これまでの
家事援助中心から身体介護に対するニーズが増大してきておりまして、これに対応するヘルパーには専門的な知識や技術が必要となっています。このようなニーズの変化に対応するため、県としては本年度から市町村においてリーダー的な立場にあるヘルパーを対象に、身体介護を中心とした高度で専門的な研修を行う
ホームヘルパー専門技術向上研修を実施いたしますとともに、新任や現任の
ホームヘルパーに対する研修の充実を図るなどいたしまして、その養成確保と質の向上に積極に取り組んでいます。
二十四時間
巡回型ホームヘルプサービスでは、特に身体介護の必要度が高く、専門的知識及び技術を持った
介護福祉士がこれに従事することは、サービスの質の向上を図る上から有益でございますので、
市町村社会福祉協議会、
特別養護老人ホーム等の
サービス提供主体に対しまして、その活用を図るよう指導してまいりたいと考えております。
社会福祉協議会は、地域社会において住民の福祉活動を推進し、また
社会福祉事業を企画実施する中核的な団体として活動しており、新
ゴールドプランを推進する上で重要な役割を果たしています。これまで県としては、
市町村社会福祉協議会の法人化を進めるとともに、民間としての機動性を生かした細やかな
地域福祉活動に取り組んでいただくため、
福祉活動専門員、
ボランティアコーディネーターの設置や各種活動に要する経費の助成を行っています。また市町村においても、
ホームヘルプサービス事業や
デイサービス事業等の委託を進めておりますが、市町村間の取り組みにはやや差はありますものの、年々市町村社協の組織の拡充や事業の充実が図られてきているところでございます。今後とも、これらの事業を充実拡充するなどいたしまして、
市町村社会福祉協議会を地域福祉推進の中核的な担い手として育成強化してまいりたいと考えております。
国の
老人保健福祉審議会においては、本年二月以来新たな
高齢者介護システムの確立についての審議を行い、去る七月二十六日に厚生大臣に対し中間報告を行っております。
それによれば、一、高齢者介護に対する社会的支援体制の整備、二、利用者本位のサービス体系の確立、三、高齢者及び現役世代による社会全体での介護費用の確保の三点を基本的考え方としております。方向といたしましては、適切な公費負担を組み入れた公的介護保健システムの具体的な検討を加えていくことが適当であるといたしております。
また、今後の主な論点といたしまして、一、新システムがカバーする
介護サービスの範囲や水準、二、具体的な費用負担のあり方、三、サービスを担う施設の整備や人材の確保などを挙げております。これらの論点について、国におきましては、国民各層の議論や意見等を踏まえながら、今後さらに具体的に検討を進める予定となっております。
[上村勝行君登壇]
9 ◯上村勝行君 お答えをいただきましたが、ぜひ新川問題についてはよろしくお願いします。
私どもが市に陳情に行った際には、市の責任者が、どうも現場を見た形跡がないということから、非常に話がかみ合わずに困ったわけでございますけれども、県の強い姿勢が示されましたから、そういう方向でよろしくお願いします。
銃問題につきましては、私、この事件の被逮捕者といいますか、友達が私のおいっ子でございまして、静岡市に呼ばれまして、一日じゅう検察庁、警察、弁護士の間を走り回ったことがあるわけですけれども、銃問題は非常に重要な深刻な問題で、本当に身近に起こり得る問題であるということと、若い純真無垢な青年がそういう事件に巻き込まれる可能性があるということをぜひ認識をいただきまして、特段の取り組みをお願い申し上げます。
介護保険の問題につきましては、知事の答弁は望ましということでございました。しかし、これは重要な国民負担を含む内容でございますから、最大限県民全体に青写真を示していただきまして、討論に付していただきたいと、このようにお願い申し上げる次第でございます。
次に、県立病院の経営健全化計画について質問いたします。
県立病院は歴史も古く、地域住民に親しまれ、自治体からも頼りにされ、その思い入れもひとしおのものがあります。その県立病院の経営健全化を図るとして、高度医療の推進、外来患者の待ち時間の短縮等の多くの提言がされております。一読して感じましたことは、多くの有用な提言もありますが、正直言ってかなりの痛みを伴う提言だというのが印象であります。私は地域住民のニーズにこたえ、しかも健全な経営ができるようにとの立場から、以下、質問いたします。
まず、今回の経営健全化協議会に、県立病院の利用者や地域代表が入っていないというのはどのような理由によるものでありましょうか。すなわち、県立病院改善対策協議会の設置の経緯は、提言によりますと、県立病院事業への抜本的経営健全化を図るため、あるいは知事から委嘱を受けた専門家で構成され云々となっておりますが、実際に日常的に同病院を利活用している人や病院所在地の地域代表者は入っていないのであります。利用者や地域の住民の声が反映されていない提言が、果たして県立病院の役割と公共性を検討したものと言えるかどうか。結果とするところ、効率性に余りにも比重を置いた提言になってしまったのではないか。初めに病棟の削減ありきという提言になっているように思うのですが、いかがでしょうか。
提言によりますと、協議会では、検討に当たっては現地調査や病院長からのヒアリングを行ったとされているが、現地調査はどのようなものであったか、具体的に明らかにしていただきたい。また、利用者や地域住民の意見聴取はなされたのか、なされたとすればいつどのような方法でなされ、そしてどのような意見が出されたのか明らかにしていただきたい。
今回の九月議会では、その経営健全化計画を進めるため、既に四億二千六百余万円が提案されております。これは提言を受けて県が経営健全化計画を策定し、それに基づいて提案しているものと思います。私はこれほど大きな問題、しかも県民生活に極めて密着し、県の機構改革をも伴うような施策は提言が出されたら、はい予算、すぐ予算ということではなく、公聴会等をも開きながらしっかりと議論し、当初予算の第一回定例県議会で最終的に決めるべきだと思うのですが、いかがでしょうか。補正予算にはなじまないと思うのであります。
次に、今回の計画の柱とも言える病床削減について質問します。
まず提言では、一般病床を縮小する根拠として、病床利用率を挙げていますが、縮小しなければならないほどの患者減とは思えません。患者数に比べて過大となっているという表現もあいまいで、計算の根拠をお尋ねしたい。病院利用率は、昭和六十二年度を一〇〇として、平成五年度は九四・八、しかしこの平成五年度は対前年度比では〇・四%増加しています。しかも、これから、優秀な医者の確保や高度専門医療の充実等によって患者の利用増を病院を挙げてやろうというわけですから、その矢先に病床を減らすという計画は納得がいきません。次に、その中で結核病床の減少について質問いたします。
病床利用率が極めて低いという、これまたあいまいな表現になっておりますが、計画病床数がどのような試算のもとになされたのかお聞きしたい。さらに平成五年度の結核患者の延べ入院者数では、鹿屋は千八百二十一人、北薩は千七百三十五人の入院患者がいるわけですから、この現実を考えれば、そして公立病院の使命を考えれば、廃止全廃ということにはならないと思います。また薩南病院については、平成五年実績の一日平均の入院患者数三十六人を十六人も下回る計画でありますが、まことに乱暴な根拠のないものと言わざるを得ません。この点に関しても考え方をお聞きしたい。
さらに精神病棟について申し上げますと、これまた平成五年度一日平均の入院患者数三百人を下回る二百九十人という病床計画が出されています。ここは閉鎖病棟という特殊な治療行為をする病棟があり、単純な数字だけの比較では現在入院している患者を大幅に強制退院させなければならない事態も想定されます。すなわち、姶良病院の短期治療型への転換と病床縮小という提言の内容では、二十年以上の患者を含めて長期入院患者の追い出しにならないのか危惧されますが、執行部の考えをお聞きしたい。
また提言では、姶良病院に関して民間での処遇困難者や重篤な痴呆性老人患者を積極的に受け入れるとしていますが、精神疾患の特性からいって、これは必然的に長期入院につながるものであり、短期治療型への転換と病床縮小という、もう一つの方針と明らかに矛盾するものではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
次に、患者の入院日数を短縮するため、患者の紹介構想体制づくりを進め、地域の医療、福祉機関と協議会をつくられるとのことですが、これはいわゆる患者の追い出し、たらい回しにならないか、介護体制が十分でない今日の日本の現状では危惧されるところであります。具体的な構想を含めてお答えください。
また、優秀な医師の確保と定着を図ることは賛成であります。鹿児島大学医学部医局との連携を強めるとのことでありますが、具体的にはどのような方法を考えられておるのか。鹿大には鹿大の都合があります。ですから、私は本気で公募制を思い切ってやっていただきたいのであります。この公募制をどのような具体的構想でやられようとしているのかお聞きいたします。
次に、収支目標についてお聞きいたします。
提言によりますと、平成五年度は実質的な赤字は約四十五億円に達しており、一般会計から四十二億円繰り入れても、決算でなお三億六千七百万円の赤字が発生し、経営は極めて困難な状況に陥っているとあります。
一方、結核、精神、救急、高度医療など業務の性質上、その収入のみをもって充てることが適当でない経費、能率的な経営を行ってもなおその収入のみをもって充てることが困難と認められる経費については、地方公営企業法に基づき一般会計が負担することになっておるが、本県の県立病院については、この国の指導基準に加え、県からも繰り入れているとあります。しからば、平成五年度繰入金四十二億円余のうち、国の指導基準に基づく繰入額は幾らなのか。これは前の質問者の答弁で三十一億円ということでありましたが、できれば大綱的な費目ごとにお答えいただきたい。また、県の繰り入れ額は幾らか教えていただきたい。
提言の収支目標は、この県の独自の上乗せ繰入金を経営努力によって解消していくことを目指しているものと思います。国の繰入額は、地方公営企業法上の精神からして、私は一般的なことであると考えます。別にこの国の繰入金を赤字赤字と騒ぐ必要はないと思います。執行部もそのように受けとめておられるのかお伺いいたします。
10 ◯保健環境部長(安達一彦君)昨年五月に設置いたしました県立病院経営改善対策協議会には、経営的に極めて厳しい状況にございます県立病院の今後のあり方及び役割と抜本的な経営改善方策につきまして、提言を取りまとめていただきますようお願いいたしました。このため、その委員につきましては、県立病院の問題点や課題、改善方策等につきまして、客観的な視点から御意見をいただける方に委員として御就任いただくことといたしまして、医療及び経営の分野で専門的なお立場にある六人の方々に委員をお願いしたものでございます。
県立病院の経営健全化のためには、病院の現状や問題点を一番把握しておりますそれぞれの病院の主体的な取り組みが重要でありますことから、病院長からのヒアリングの場を設けまして、それぞれの病院のあり方や経営健全化にどのように取り組むかといったことなどにつきまして意見の聴取を行っていただきました。また、委員の方々は手分けして五つの病院すべてを訪問され、その際、病院の概況のみならず、地域の医療環境や患者さんの意向などにつきましても、病院長や事務長、総婦長などからの説明を受けておられます。
県立病院の経営健全化につきましては、これまでも県議会のたびことにさまざまな御論議をいただき、また抜本的な経営健全化への取り組みを強く要請されてまいりました。平成六年度には県議会からの強い要請を受けまして、外部有識者によります県立病院経営改善対策協議会を設置し、本年五月に同協議会からの御提言をいただきましたが、同協議会での審議の経過につきましては、県議会でもたびたび御論議をいただいているところでございます。私どもといたしましては、極めて厳しい状況にございます県立病院の経営健全化に早急に取り組む必要があると考えており、協議会からの御提言を真摯に受けとめまして、経営健全化計画の実施を進めてまいりたいと考えております。このため、今議会に平成八年度からの計画の実施に備えまして、病棟、病室等の改修や医療機器の整備等を図りますための補正予算をお願いしているところでございます。
本県の県立病院における結核病床及び精神病床を含みます全病床につきましての入院患者数は、昭和六十二年度から平成五年度までの間に五・二%減少しております。また、精神病院であります姶良病院、それから一般病床を増床する予定の大島病院を除きます鹿屋、薩南、北薩の三病院の入院患者につきましては、八・四%の減少となっており、その病床利用率も昭和六十二年度の八八・八%が平成五年度には八一・三%と大きく落ち込んできておりますことから、病床の効率的な運用を行いますことにより、医師や看護婦など貴重な医療資源の有効活用によります医療機能の充実とともに、費用の節減を図るという観点から病床削減を行う必要があると考えております。
医療技術の向上に伴いまして、結核の入院期間はどんどん短くなっており、県全体でも平均五カ月前後となっております。鹿屋病院及び北薩病院に現在入院しておられる結核患者さんにつきましては、七年度末までには全員退院あるいは通院治療が可能になるものと病院からの報告を受けております。また、薩南病院につきましては、予防対策の充実や医療技術の向上などから、在院日数の短縮や通院治療によります対応が可能となっておりますことなどを勘案いたしまして、病床の縮小を行うものであります。なお、平成六年十二月末の本県における結核病床数六百二床に対しまして、入院患者数は二百二十六名と、三七・五%の病床利用率となっており、県内の結核病床の確保につきましては支障はないものと考えております。
姶良病院の平均在院日数は近年短くなってきており、作業療法などリハビリテーション機能の一層の充実や家族会の協力等によります社会復帰機能の強化及び通院治療の拡充によりまして、全国の自治体立精神病院の約一・六倍となっております平均在院日数の短縮をさらに図ることによりまして、病床の縮小を行うことといたしております。また、処遇困難患者や重篤な患者の受け入れにつきましては、応急入院や措置入院、あるいは精神科救急など、民間病院では対応が困難な急性期の患者さんにつきまして緊急的な受け入れを行い、症状が安定した段階で必要に応じまして他の民間精神病院で対応していただくということでございます。こうした連携を強化することによりまして、県内唯一の公立精神病院としての役割が確立されていくものと考えております。
県立病院と他の医療機関等との役割分担につきましては、それぞれの患者さんの病状に応じまして、例えば十分なケアの提供が行えるような地域の他の医療機関や老人保健施設等を必要に応じ紹介しようというものでございます。県内の老人保健施設につきましては、県立病院がほぼ現在の体制となりました昭和六十一年には、そもそのそのような制度がなかったわけでございますが、平成七年度中、今年度中には二千八百床、平成八年度中には三千五百八十二床となる見込みであり、まだ十分とは言えないものの急速に増加してきております。いずれにいたしましても、患者や家族の方々の御理解を得ずに転院させるようなことは考えておりませんので、お話にあるようなたらい回しや追い出しにつながるようなことはないと考えております。
県立病院では、医師の安定供給という観点などから、その勤務している医師のほとんどを鹿児島大学医学部の医局のローテーションに頼っている状況にございます。県立病院の診療機能の充実強化のためには、それぞれの県立病院の医療実態に応じました優秀な医師の確保が必要であり、それぞれの医局に対し強く要望いたしますとともに、研修制度の充実等によりまして、意欲ある医師にとりまして魅力のある病院にしてまいりたいと考えております。なお、こうした取り組みを進めますとともに、鹿児島大学では供給が困難な分野につきましては、医師の公募制も必要であると考えており、他県の状況も参考にさせていただきながら、採用後の具体的な処遇等をどうするかといったことなど必要な検討を行ってまいりたいと思います。
地方公営企業法におきましては、御指摘のように、効率的な運営を行いましてもなお不採算となる経費等につきましては、一定のルールのもとに一般会計からの繰り入れが認められておりますが、これには国の指導基準という一定の限度がございます。平成五年度の一般会計からの県立病院事業の収益的収支への繰入金約四十二億一千万円のうち、国の指導基準内の分は約二十億六千万円でございますが、その内訳は、高度特殊医療に要する経費約四億七千万円、救急医療に要する経費約二億円、精神病院運営に要する経費約五億三千万円、結核病院運営に要する経費約二億五千万円、企業債利息約五億円などでございます。また、国の指導基準を超える繰入金につきましては、先日、三十一億円というお話がございましたが、これは平成七年度予算におけるものでございまして、お尋ねの平成五年度につきましては約二十一億五千万円でございます。その内訳は、看護料で賄えない看護婦人件費約九億五千万円、立地条件による不採算経費等約二億五千万円、それから企業債利息の不足分約二億五千万円、それから共済組合追加費用約五億九千万円などでございます。
なお、最後のこの共済組合追加費用につきましては、指導基準の改正によりまして、現在は国の指導基準の範囲内ということになっております。
このように、平成五年度の一般会計からの繰入金は国の指導基準内の部分を差し引きましてもなお多大であり、経営健全化計画の着実な実施に努めることによりまして、合理的、能率的な経営に一層努力し、一般会計からの繰入金に大きく依存いたしました現在の病院経営体質から早急に脱却しなければならないと認識しております。
11 ◯上村勝行君 たくさん再質問を予定しておったんですけど、時間もございませんので、簡単に二、三質問いたしますから、部長さんも簡単に明確に御答弁をいただきたいと思います。
結核に関して考えますのは、鹿児島県保健医療計画で第二次医療圏をつくっていますよね。その第二次医療圏から、今回、北薩、南薩は結核病床がなくなるということでございますが、そのことについての問題点はないのか。せっかく自分たちでつくった保健医療計画ですから、確かに採算はとれないかもしれませんけれども、二次医療圏に最低結核病床は残すというのが、基本的な県の構えでなくちゃいけないと思うんですけど、それはどうでしょうか。
それから菱刈町議会から意見書が出ております。これはやはり計画を確定する前に市町村等の意見を聞かなかった結果ではないかというふうに思っております。読む時間はございませんけれども、計画書は経済性のみを追求しとか、地域住民の声を聞くことなくとか、かなり激しい言葉で書かれております。これから先、地域住民、自治体等の意見を積極的に聞いていく構え、計画があるのかどうか、それをお聞きいたします。
あと薩南病院につきましては、お聞きするところによりますと、現在入院患者の待機者がいると、四十数名いらっしゃるそうでございます。それじゃ満杯かというと、女部屋、男部屋のあれがありまして、満杯じゃないと、しかし待機者はいるということなんですが、そういう非常に利用率が高いのに病床を削減されるということは納得がいかないという声が出ているんですけれど、どうでしょうか。
以上。
12 ◯保健環境部長(安達一彦君)まず、結核病床と地域医療計画との関係でございますが、ちょっと手元に資料がないんで、第何条であったかは明確に覚えておりませんが、地域医療計画の中では、結核、精神等につきましては、県全体での必要病床数を定めるということになっておりまして、二次医療圏ごとでの必要病床数という規定はございません。また今回の削減につきましては、先ほど御答弁させていただきましたように、病床利用率が県全体でも三七・五%ということで、本県の結核対策に支障はないものというふうに考えております。
次に、市町村の意見ということでございますが、これまで私どもできる限り考え方を外部にお示ししてきており、特に市町村に対しましては、去る五月の県政説明会の場で提言について説明を行いました後、全市町村に提言、計画案骨子及び計画書をそれぞれ送付いたしますとともに、また県立病院が立地する市や町には保健環境部、あるいはそれぞれの県立病院から直接伺って、計画案骨子及び計画について説明を行うなどの対応を行ってきております。いろいろな方々の御意見があれば、それにも耳を傾けながら、県民の方々や関係者の御理解と御協力を得て計画が円滑に実施できるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
それから、薩南病院で待機患者がいるんではないかというお話でございますが、待機ということには、例えば手術待ちとか、さまざまな理由があるかと思います。それだけをもってベッド数が足らないんではないかということにはならないというふうに思っています。先ほども申しましたように、薩南病院、北薩病院、それから鹿屋病院につきましては、病床利用率が低く使われない病床もあるということで、それらの有効的活用を図ると、効率的な運用を図ると、また、そこについておられる医師や看護婦といった貴重な医療資源の有効活用を図ることによりまして、診療機能の向上を図るといった観点から、今回病床の削減を行おうというものでございます。
[上村勝行君登壇]
13 ◯上村勝行君 お答えをいただきましたけれども、やはり計画案を固めてから市町村に説明するという基本的なスタンスに私は大きな問題があると、このように考えます。したがって、これからもぜひ自治体及び利用者の意見を積極的に聞きながら対応してもらいたい思います。
結核病床につきましては、例えば、笠沙から指宿か鹿児島に結核病棟に入院する、これは家族にとりましても非常に大変でございます。佐多町から志布志の有明町の国立志布志療養所に通院をする、あるいは入院をするという事態も考えなければなりません。先ほど申し上げましたように、思い切った計画であることは間違いございませんが、非常に出血を伴うといいますか、痛みを伴う計画でございますので、ぜひさらに県民の意見を聞きながらこの問題は対処していただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。(拍手)
14 ◯議長(鶴田辰巳君)次は、山本求之君に発言を許可いたします。
[山本求之君登壇](拍手)
15 ◯山本求之君 早いもので、平成七年も残すところあと三カ月余り、ことしは年明けの阪神・淡路大震災に始まり、地下鉄サリン事件、景気の沈滞など暗いニュースが続きました。海外へ目を向けてみましても、民族紛争、国際世論を無視した核実験など、平和とはほど遠いことばかり起こりました。
そんな中、唯一私たちに夢と希望を与えてくれた出来事といえば、そう、あのトルネード投法で大リーガーをきりきり舞いさせたドジャースの野茂英雄投手であります。独特のフォームから繰り出されるストレートやフォークボールが決まるたびに、日米の野球ファンは熱狂の渦に包まれています。昨年、大リーグはストライキに入り、国技であるベースボールのないアメリカは沈み切っていました。それが、四月の開幕を迎え、海を渡ってきたトルネードに目を見張り、野茂の一挙手一投足にアメリカ中がくぎづけになりました。
55 ◯議長(鶴田辰巳君)これで本日の日程は終了いたしました。
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△ 日程報告
56 ◯議長(鶴田辰巳君)明日は、午前十時から本会議を開きます。
日程は、一般質問及び議案の委員会付託などであります。
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△ 散 会
57 ◯議長(鶴田辰巳君)本日は、これで散会いたします。
午後四時散会
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