宮崎県議会 > 2026-06-18 >
06月18日-06号

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  1. 宮崎県議会 2026-06-18
    06月18日-06号


    取得元: 宮崎県議会公式サイト
    最終取得日: 2020-07-21
    令和 元年 6月定例会令和元年6月18日(火曜日)                 午前10時0分開議 ───────────────────  出 席 議 員(39名)    1番  日 髙 利 夫  (東諸の未来を考える会)    2番  有 岡 浩 一  (郷中の会)    3番  坂 本 康 郎  (公明党宮崎県議団)    4番  来 住 一 人  (日本共産党宮崎県議会議員団)    5番  岩 切 達 哉  (県民連合宮崎)    6番  武 田 浩 一  (宮崎県議会自由民主党)    7番  山 下   寿  (  同  )    8番  窪 薗 辰 也  (  同  )    9番  脇 谷 のりこ  (  同  )   10番  佐 藤 雅 洋  (  同  )   11番  安 田 厚 生  (  同  )   12番  内 田 理 佐  (  同  )   13番  丸 山 裕次郎  (  同  )   14番  図 師 博 規  (無所属の会 チームひむか)   15番  重 松 幸次郎  (公明党宮崎県議団)   16番  前屋敷 恵 美  (日本共産党宮崎県議会議員団)   17番  渡 辺   創  (県民連合宮崎)   18番  髙 橋   透  (  同  )   19番  中 野 一 則  (宮崎県議会自由民主党)   20番  横 田 照 夫  (  同  )   21番  濵 砂   守  (  同  )   22番  西 村   賢  (  同  )   23番  外 山   衛  (  同  )   24番  日 高 博 之  (  同  )   25番  野 﨑 幸 士  (  同  )   26番  日 髙 陽 一  (  同  )   27番  井 上 紀代子  (県民の声)   28番  河 野 哲 也  (公明党宮崎県議団)   29番  田 口 雄 二  (県民連合宮崎)   30番  満 行 潤 一  (  同  )   31番  太 田 清 海  (  同  )   32番  坂 口 博 美  (宮崎県議会自由民主党)   33番  二 見 康 之  (  同  )   34番  蓬 原 正 三  (  同  )   35番  右 松 隆 央  (  同  )   36番  星 原   透  (  同  )   37番  井 本 英 雄  (  同  )   38番  徳 重 忠 夫  (  同  )   39番  山 下 博 三  (  同  ) ─────────────────── 地方自治法第121条による出席者  知     事 河 野 俊 嗣  副  知  事   郡 司 行 敏  副  知  事   鎌 原 宜 文  総合政策 部長   渡 邊 浩 司  総 務 部 長   武 田 宗 仁  危機管理統括監   藪 田   亨  福祉保健 部長   渡 辺 善 敬  環境森林 部長   佐 野 詔 藏  商工観光労働部長  井 手 義 哉  農政水産 部長   坊 薗 正 恒  県土整備 部長   瀬戸長 秀 美  会 計 管理者   大 西 祐 二  企 業 局 長   図 師 雄 一  病 院 局 長   桑 山 秀 彦  総務部参事兼財政課長            吉 村 達 也  教  育  長   日 隈 俊 郎  警 察 本部長   郷 治 知 道  代表監査 委員   緒 方 文 彦  人事委員会事務局長 吉 村 久 人 ─────────────────── 事務局職員出席者  事 務 局 長   片 寄 元 道  事 務 局次長   和 田 括 伸  議 事 課 長   齊 藤 安 彦  政策調査 課長   日 髙 民 子  議事課長 補佐   鬼 川 真 治  議事担当 主幹   山 口 修 三  議事課 主 査   井 尻 隆 太  議事課主任主事   三 倉 潤 也―─────────────────────────────────────── △一般質問 ○議長(丸山裕次郎) これより本日の会議を開きます。 本日の日程は、一般質問、人事案件の採決及び議案の委員会付託であります。 ただいまから一般質問に入ります。まず、坂本康郎議員。 ◆(坂本康郎議員) 〔登壇〕(拍手) 皆さん、おはようございます。公明党宮崎県議団の坂本康郎でございます。新人議員でございますので、初めての一般質問でございます。選挙選を通じまして私が訴えてきたこと、また県民の皆様から寄せられた貴重な声を質問に反映させてまいります。明快な御答弁をいただきますよう、よろしくお願いいたします。 ことしは、5月1日の改元に合わせまして、いわゆる令和フィーバーと言われる現象が、連日ニュースで取り上げられました。ジャーナリストの池上彰さんは、「元号が変わるからといって世界が変わるわけではない」と前置きをした上で、「平成になるとき、東西冷戦が終わり、日本ではバブルがはじけた。金融機関が次々にだめになったり、阪神・淡路大震災、東日本大震災といった災害も発生するなど、非常に暗い、激動の時代でした。だからこそ、元号が変わることによってリセットされるのではないか、次はもう少しいい時代になるのではないかという期待が高まっていることでもあるのだと思います」とコメントされていますが、私もテレビを見ながら全く同じような印象を受けました。 恐らく、宮崎の県民の間にも同様に、新しい時代への期待感、また新たな目標感が、少なからず高まっているように思われます。そんな空気の中で令和の時代がスタートしたわけですが、歴史の節目であり、新しいことに挑戦する機運の高まりという意味では、またとない好機に県政に取り組んでいかれる知事の意気込みをお伺いいたします。 壇上での質問はここまでとし、以降は質問者席にて行います。(拍手)〔降壇〕 ◎知事(河野俊嗣君) 〔登壇〕 おはようございます。お答えします。 令和という新しい時代の幕あけを迎えました。この令和という元号には、一人一人の日本人が、あすへの希望とともにそれぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいという願いが込められているということであります。また、令和という言葉の響きには、平和への願いも込められている、そのような受けとめをしております。この平成の時代に保たれた平和が続く中で、宮崎におきましても、将来、希望あふれる時代となることを祈念しているところであります。 本県はこれまで、口蹄疫や鳥インフルエンザの発生、新燃岳の噴火など相次ぐ災害に見舞われながらも、県民が心を一つにして、これらの難局を乗り越えてまいりました。さらに、オール宮崎での取り組みにより、交通基盤の整備や産業の振興、世界ブランドづくりなどさまざまな面で、本県のさらなる発展の礎となる成果もあらわれてきております。そして、ことしから始まるゴールデン・スポーツイヤーズを迎え、来年には国文祭・芸文祭を、令和8年には国民スポーツ大会全国障害者スポーツ大会を控え、今まさに宮崎は、新たな飛躍のチャンスを迎えていると考えております。 現在、人口減少を初め、多くの課題を抱えておりますが、今こそ宮崎の時代だという思いのもと、今後とも私が先頭に立って、県民の皆様を初め、市町村や関係機関とも一体となって、安心と希望あふれる宮崎の実現に全力で取り組んでまいります。以上であります。〔降壇〕 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 私にとりましても、令和の時代の始まりに、議員としての第一歩を踏み出すことになりましたが、公に仕える身として、その使命と責任を常に確認しながら、県民の皆様のお役に立てる議員を目指し、精進してまいる所存でございます。 次に、雇用対策についてお伺いします。 このたび政府が、就職氷河期世代への集中的な支援策を発表しました。具体的な取り組みについてはこれからかと思いますが、県内の就職氷河期世代対象者の実態について御質問します。 就職氷河期世代、現在35歳から44歳の県内在住者の就労状況について、その数、就労状況、前後の世代との違いなど特徴を、商工観光労働部長にお尋ねします。 ◎商工観光労働部長(井手義哉君) 平成29年の就業構造基本調査によりますと、本県における35歳から44歳までの仕事をしている方、いわゆる有業者は11万6,000人であり、このうちパート・アルバイトなどの非正規雇用者は3万200人となっておりまして、前後の世代と比較しますと、25歳から34歳までの2万2,000人と比べ多いものの、45歳から54歳までの3万500人とは同程度となっております。 また、35歳から44歳までの仕事をしていない方、いわゆる無業者は1万7,400人となっておりまして、25歳から34歳までの1万3,600人、45歳から54歳までの1万5,600人と比べて若干多い状況となっております。 ◆(坂本康郎議員) 次に、平成27年3月に締結されました、県と宮崎労働局の雇用対策協定に基づく実施計画があります。副題に「宮崎で働きたいを実現」とありまして、県と宮崎労働局がより連携を進化させ総力を挙げて雇用対策を推進することを目的に締結され、その施策として「人づくり」の一体的推進、若者の活躍推進、女性の活躍推進など8つの柱が掲げられておりますが、昨年度までの4年間の主な成果について、商工観光労働部長にお尋ねします。 ◎商工観光労働部長(井手義哉君) 雇用対策協定に基づく実施計画は、平成27年度から5カ年計画でありまして、平成30年度末現在の主な成果といたしましては、例えば、女性の活躍促進の指標であります、仕事と生活の両立応援宣言企業数が、目標1,200社に対しまして1,145社、厚生労働大臣の認定を受けた子育てサポート企業数が、目標30社に対して28社となっております。 また、若者の活躍促進の指標であります、高校の新規学卒者の就職後3年以内の離職率は、目標の40%に対して43.7%と、まだ少し高い数字でありますが、計画策定時の50.2%からは、6.5ポイント改善しているところであります。 今年度が計画の最終年度となっておりますことから、引き続き労働局と連携しながら、目標達成に向けて努力してまいりたいと考えております。 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 冒頭にこのような質問をしましたのは、本県の雇用対策について御答弁にありましたように、これまでもさまざまな角度から分析・調査をし、対策を練った取り組みがなされているわけでございます。実際に、直近の統計指標「指標でみる宮崎県」によりますと、平成29年度の数字で、有効求人倍率は1.42倍で全国第22位、一般職業紹介状況の充足率7.9%は全国10位、中高年齢者職業紹介状況の就職率は10.0%で全国4位と、一定の位置にありますし、就職氷河期世代を対象にした新たな取り組みにつきましても、その効果に大変期待しているところでございます。 しかし一方で、毎月支払われる賃金になりますと、平成29年の平均賃金月額25万4,900円は、全国47都道府県中、青森県と並んで同率46位と、前年度最下位の沖縄県を下回ってワースト1位、平成30年は既に単独で最下位が確定しており、給料の安い県宮崎県というイメージが定着しかねない大変残念な結果になっています。 私は、本県の雇用対策について、今取り組まれている世代ごとの切り口や、正規労働者か非正規労働者かというような切り口だけでは、本質をついていないような気がしてなりません。 私は日常的に、公明党の青年局のメンバーを初め、若い方たちと話をする機会があります。皆さん20代から30代で、昼間はそれぞれ仕事について働いています。あるとき、介護の仕事をする一人から、このような話が出ました。 「毎日一生懸命に働いても、給料が生活保護と変わらない。宮崎は給料が安いです。やっちょられんです」と。さすがに私も、そんなことはないだろうと疑いましたが、同じ条件で、宮崎のほかの業種で計算してみると、彼の言うとおりになりました。手取りでいえば、生活保護のほうが3万円高くなる事業所もありました。 そこで、本県の世帯所得につきまして、直近で明らかになっている数字で結構ですが、年収300万円に満たない世帯がどれくらいあるのか、それが全世帯のうちの何割ぐらいになるのか、総合政策部長にお尋ねします。 ◎総合政策部長(渡邊浩司君) 直近の「平成29年就業構造基本調査」の結果によりますと、本県の年収300万円未満の世帯は約22万2,000世帯でございまして、全世帯数であります約49万7,000世帯の約45%となっております。なお、この中には、リタイアされた高齢者世帯も多く含まれております。 ◆(坂本康郎議員) 今お尋ねしました世帯所得とは、世帯主と世帯主の配偶者、及びその他の親族世帯員が通常得ている過去1年間の収入(税込み額)の合計です。言いかえますと、これは一例ですが、御主人が働いて、奥さんも働いて、一緒に暮らしているお母さんの年金も含めた全ての合計が300万円未満、月額で税込み25万円に満たない世帯が全体の4割以上に及んでいるということであります。 今の御答弁に、「この中には、リタイアされた高齢者世帯も多く含まれている」とありましたので、世帯主が働いていない割合の高い70歳以上の世帯を除いて計算をしても、33万4,000世帯に対して11万9,000世帯、35.6%が年収300万円未満の世帯ということになります。当然300万円未満には、世帯所得が200万円未満、100万円未満の相当数の世帯も含まれます。 向こう三軒両隣のうち、少なくとも2軒の家庭が、毎月の生活を維持するのに苦労されている。これが今の宮崎の現実であることをしっかりと認識しておく必要があります。そこには子供の貧困の問題もはらんでいますし、若者の県外流出の要因にも間違いなくなっている、税収にも直結する問題です。 生活を切り詰めて、働いても働いても先が見えない家庭に、何らかのメッセージを発信するのが、私は政治の役目だと思います。宮崎は給料が安いという本質的な課題を県の最重要課題に位置づけ、本腰を入れて県民の所得の向上に取り組んでいただきたいと、強くお願いいたします。知事のお考えはいかがでしょうか。 ◎知事(河野俊嗣君) 本県は、全国と比較しても中小・零細企業の割合が高く、給与や所得の水準が全国でも低位にある、低い順番にあるという状況にありますことから、企業の稼ぐ力を高めていくこと、そして労働者への配分をふやすことが大きな課題であると考えております。 このため、これまで、地域経済を牽引する中核企業の育成や、フードビジネス、医療機器関連産業など成長産業の集積、また事業承継の促進等による小規模企業支援などに取り組んでまいりました。 また今般、「総合計画アクションプラン」や「みやざき産業振興戦略」を改定しまして、多様な人財の育成確保を含め、将来にわたって地域の経済と雇用を支える企業・産業の振興について、一層強化することとしたところであります。 今後とも、これら産業振興の取り組みにあわせ、私自身、さまざまな機会を捉えて直接、産業界の方々に働きかけることにより、県民の給与・所得水準の改善を図り、「安心と希望を育むみやざき新時代」の実現を目指してまいりたいと考えております。 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 所得の向上のためには、企業の生産性の向上は絶対に不可欠です。経営者の方にもさらなる意識改革をしていただく必要がありますが、そこで働く方たちにも意識改革が要ります。官・労・使が一体となって知恵を絞り、取り組むべき課題だと思います。 私は、議員になってからこの2カ月の間に、いろいろと勉強させていただいています。本県のこれまでの事業の中で、とりわけ目にとまった施策があります。それは、平成29年度に予算化されました、「山の宝を活用した所得向上支援事業」というものであります。字面を見ただけで何か希望が湧いてくるような、大変すてきな事業とネーミングだと感じました。知事には、例えばですが、豊かな宮崎、年収プラス100万円大作戦のような、多くの県民が毎日の仕事と生活に大いに希望が持てるような、新しい時代にふさわしい、インパクトのある大胆なお取り組みを御検討いただきますよう、ぜひともお願いいたします。 次に、障がい者の雇用対策について質問いたします。障害者法定雇用率の達成状況につきましては、西村議員の一般質問でも答弁がありましたので、多くは触れませんが、ここでは、法定雇用率を達成していない企業につきまして、率直に達成できない理由を、福祉保健部長にお尋ねします。 ◎福祉保健部長(渡辺善敬君) 宮崎労働局によりますと、御指摘の理由としましては、障がい者雇用自体を十分理解していない企業があるほか、障がい者雇用を理解している企業であっても、どのような仕事を任せればよいのか、また、どのようにサポートすればよいかなど、企業の理解不足や不安などがあると伺っております。 県といたしましては、障害者就業・生活支援センターにおける障がい者からの相談対応を初め、宮崎労働局との共催セミナーなど、企業等に対する普及啓発等に取り組み、引き続き障がい者雇用の促進に努めてまいりたいと考えております。 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 ここで、株式会社ファーマーズマーケットという会社の農場を御紹介します。この農場は、千葉市内で300坪ほどのビニールハウスを構えて、葉物野菜を水耕栽培していますが、この農場の一番の特徴は、製造業やIT関連など民間企業8社が雇用する障がい者を受け入れ、企業各社の雇用率達成の下支えをするという仕組みを採用している点です。この農場では、障がい者の採用から1年後の職場定着率は95%。働く障がい者スタッフは約70人で、知的障がい者が約6割、精神障がい者が約3割、身体障がい者は1割弱で、同じ作業場で働いてもトラブルはなく、安定した仕事量と高い生産性が注目され、ことし2月には、農場で技術指導を受けた障がい者が所属するIT企業が、障がい者雇用拡大のために自社でハウス栽培を始めるような、次の動きが出てきているなど、企業の雇用率達成という課題をうまく活用した、新しい障がい者雇用のやり方として、本県の農福連携の取り組みにおいても大変参考になる点が多いと思いましたので、紹介させていただきました。私も、できれば早いうちに視察に出かけてまいりたいと考えております。 次の質問に移ります。このたび、「(改正)子ども・子育て支援法」と「大学等修学支援法」の2つの法律が可決・成立し、ことしの10月から、幼児教育・保育の無償化が、来年4月から、所得の低い世帯を対象にした大学・専門学校など高等教育の無償化が始まります。家庭の経済的な事情で進学を諦めるような事態が解消され、全ての子供に教育の機会が与えられることは、大変喜ばしいことであります。私はここで、就学支援制度の事務手続について取り上げます。 現在、公立の小中学校において、経済的な理由で就学困難な児童生徒の保護者に対して、学用品費や給食費、修学旅行費など費用の一部が援助される就学援助制度があります。この制度の申請方法について、各市町村で多少の違いがあるかもしれませんが、例えば宮崎市では、各小中学校に申請書が用意してあり、必要事項を記入後、必要書類を添付して学校へ提出、学校長の意見等を参考にしながら市教育委員会で審査され、認定された後に学校長を通じてお知らせするということになっています。他の市町村でもおおむね同じような方法で申請、認可がなされていると思われますが、これには児童生徒の家庭の情報、保護者の所得という極めてプライバシーにかかわる内容が含まれており、手続については慎重に扱われるべきであります。 学校を介さずに保護者から直接、教育委員会へ郵送等で手続をしても何ら問題はないように思いますが、一部の市町村では、保護者宛てのこの申請書や認定のお知らせが、児童生徒へ教室で手渡しされるという事例も伺っており、直ちに見直されるべきだと考えます。学校の事務手続における個人情報の取り扱いについて、教育長に御見解をお伺いします。 ◎教育長(日隈俊郎君) 就学援助制度についてでありますが、この制度に関する書類等につきましては、市町村の指導のもと、学校から直接、保護者に手渡ししたり、児童生徒を通して封書にて保護者へ送付したりしているとお聞きしております。 その際、対象となる家庭が特定されたり、個人情報が漏れたりすることにより、児童生徒や保護者に不安感などを与えることのないよう、十分配慮することが必要だと考えております。 県教育委員会といたしましては、今後とも、各学校においてプライバシーに配慮した事務手続が行われるよう、市町村教育委員会に対して適切な対応を求めてまいります。 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 さきに触れました、高等教育の無償化につきましても、ことし7月ごろから予約、申し込みが始まるようですので、くれぐれも御配慮をお願いいたします。 次に、幼児教育・保育の無償化について、ことしの10月から、幼稚園、保育所、認定こども園等を利用する3歳から5歳の全ての幼児の利用料が無料になりますが、制度が適用される時期において、幼稚園と保育所で差が生じます。具体的には、幼稚園では3歳の誕生日から利用料が無料の対象になるのに対して、保育所では3歳児クラス、つまり3歳になった後の最初の4月以降から無料ということになります。 これについて、幼児教育に携わっておられる現場の先生方から、「保護者の経済的な事情で、それまで保育所を利用していた子供たちが、3歳の誕生日に合わせて、一斉に幼稚園へ転園するようなことも予想され、そのために環境の変化による子供への悪影響を危惧する」との声が上がっておりますが、御見解を福祉保健部長にお尋ねします。 ◎福祉保健部長(渡辺善敬君) 幼児教育・保育の無償化におきましては、御指摘のとおり3歳児は、幼稚園と保育所で対象となる時期が異なることになります。 このため、保育所から幼稚園への転園を希望される方に対しましては、満3歳になり幼稚園に転園した場合でも、満3歳に達する日以後の3月31日までは、教育時間以外の預かり保育事業は無償化の対象外でありますことや、以前通っていた保育所に再入園を希望した場合でも、定員の関係で利用できるとは限らないことなど、制度について丁寧に説明する必要があると考えております。 いずれにしましても、保護者が制度を理解した上で、ニーズに合わせて施設を選択することが重要だと考えておりまして、市町村と連携しながら、制度の周知に努めてまいりたいと考えております。 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 日ごろから幼児教育に向き合っておられる先生方の貴重な御意見です。このことで、せっかくの制度自体にブレーキがかかることにならないよう、保護者の理解のために十分な説明をお願いいたします。 次に、防災・減災対策について質問します。 県内の公立学校における緊急地震速報受信システムの設置状況、及び地震発生の緊急情報の伝達体制の現状について、教育長にお尋ねします。
    ◎教育長(日隈俊郎君) 緊急地震速報受信システムの設置につきましては、平成28年度文部科学省の学校安全に関する調査によりますと、県立学校では100%の状況にありますが、市町村立小学校では28.9%、中学校では28.6%となっております。 システムを設置していない市町村立学校におきましては、防災無線や防災ラジオなどを利用して災害情報を入手した上で、児童生徒への速やかな情報伝達、避難誘導に努めているところであります。 また、停電することも想定し、ハンドマイクやメガホンなども利用し、児童生徒への伝達手段を確保しております。 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 気象庁によりますと、緊急地震速報が流れてから実際に揺れが始まるまでの時間は、数秒から数十秒と極めて短く、その短い時間に自分の身の安全を確保しなければなりません。御答弁では、県内の7割の小中学校では校内放送その他で、間接的にしか地震発生の情報が伝わらない状態で、児童生徒へ地震情報が伝わるまでに時間差が生じてしまいます。初動対応が全くとられないまま自身に遭遇することも、今のままでは十分に予想されます。そこで、災害発生時に児童生徒の安全を確保するためにどのような対策をとっておられるのか、教育長にお尋ねします。 ◎教育長(日隈俊郎君) 児童生徒の安全確保のためには、教職員が正しい情報を迅速に把握し、その情報に基づき適切な避難行動をとることが、極めて重要であると考えております。 そのため、県教育委員会といたしましては、毎年開催しております安全教育担当者に対する研修会において、危機管理マニュアルの改善や、児童生徒が情報に基づき、みずからの意思で適切に判断して避難する訓練の実施など、指導の徹底を図っているところであります。 さらに、今後は、災害情報をいち早く児童生徒に伝達するため、学校における緊急地震速報受信システムなどの必要性や積極的な活用について、市町村教育委員会に対し、より一層の啓発を図るなど、児童生徒の命を守ることを最優先に考えた安全対策に努めてまいりたいと考えております。 ◆(坂本康郎議員) 今や、南海トラフ巨大地震がいつ発生してもおかしくないという状況下にありますので、学校の緊急地震速報受信システムなど、情報伝達体制の整備を急ぐとともに、それまでの措置として、私は、通信会社の緊急地震速報の機能を活用させ、校内の教職員にスマホ・携帯電話の持ち込みを徹底したほうが、より現実的かと思いますが、いずれにしましても、学校はテレビやラジオからの情報から隔離されている環境にあり、その点を十分考慮して、早急な対策をお願いいたします。 次に、県内の保育所における災害発生時の緊急連絡体制の現状と、子供の安全確保のための取り組みについて、福祉保健部長にお尋ねします。 ◎福祉保健部長(渡辺善敬君) 保育所におきましては、ゼロ歳から就学前までのさまざまな年齢の園児がおります。避難方法も異なることから、災害発生時には、いかに迅速に保育士へ情報が伝達されるかが重要です。 地震等の災害発生時に園児が園内にいる場合は、園内放送等による一斉伝達が行われることとなりますが、園外活動を行っている場合は、引率の保育士への電話連絡等により、災害情報が伝達されます。 また、各保育所では、園児の安全を確保するために、緊急時の対応の具体的内容、手順、職員の役割分担、避難訓練計画等に関するマニュアルを作成することとされておりまして、災害情報伝達から避難までを迅速に行えるよう、毎月避難訓練を実施しているところです。 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 東日本大震災で巨大津波が直撃し、多くの犠牲者を出した宮城県名取市の閖上地区において、1歳から6歳までの園児54人と職員10人、一人の犠牲者も出さなかった閖上保育所の佐竹悦子所長の記事を読みました。御存じの方も多いかと思いますが、一度作成したマニュアルでよしとせず、54人の子供の顔を思いながら、具体的な避難方法を何度も検証し、職員全員が非常時には自分が何をするかを深く理解していたことが、奇跡と呼ばれる結果につながったと、佐竹所長は述べておられました。緊急時には、現場の先生方に子供の命がかかっております。どうかそれを忘れないで、日ごろの備えに取り組んでいただきたいと思います。 次に、河川の浸水対策について、既に一般質問でも何度か取り上げられていますので、多くは触れませんが、昨年の台風24号による宮崎市の浸水被害の状況とその後の対応について、県土整備部長にお尋ねします。 ◎県土整備部長(瀬戸長秀美君) 昨年の台風24号による主な浸水被害箇所としましては、大淀川支川の瓜生野川、江川、瓜田川、飯田川の沿川におきまして、浸水家屋211戸と、多くの内水被害が発生しております。 このため、関係する国・県・市におきまして検討会を設置し、学識者の助言を得て、浸水被害軽減に向けた検討を行ったところであります。 応急的な対策としまして、国・県・市におきまして、排水機場周辺や瓜生野川などの堆積土砂除去を行っており、抜本的な対策としましては、今後国におきまして、内水被害の軽減を図るため、大淀川本川の水位を低下させるための河道掘削を行うとともに、県では、本川の水位低減効果を確認しながら、さらなる対策の必要性を検討することとしております。 このほか、清武川など宮崎市内の36河川におきまして、「国土強靱化のための3か年緊急対策」により、河道掘削や樹木伐採を行うこととしております。 今後とも、河川の機能が十分に発揮されるよう、適正な河道管理に努めてまいりたいと考えております。 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 大雨、台風の季節を控え、特に被害に遭われた方は大変不安を抱えていらっしゃいますので、一日も早い工事の着工をお願いいたします。 次に、高齢化社会への取り組みについて、ここでは高齢者ドライバーの問題について質問します。自動車免許の更新時の高齢者講習の内容について、一般ドライバーの講習との違いを、警察本部長にお尋ねします。 ◎警察本部長(郷治知道君) 70歳以上75歳未満の方に対する高齢者講習は2時間でありまして、視野検査などの運転適性検査、双方向型の講義、ドライブレコーダー等を利用した実車指導という内容になっております。 75歳以上の方は、初めに認知機能検査を受検しまして、その結果により、高齢者講習が2時間のものと3時間のものに分かれます。2時間講習の内容は、70歳以上75歳未満の方と同じでありまして、これに3時間講習では60分の個別指導が加わります。 高齢者講習は、座学のみの一般の更新時講習と異なり、運転適性検査や実車指導によりまして、個別に、加齢に伴う身体機能の低下が運転に及ぼす影響などを理解していただく内容となっております。 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 最近の高齢者ドライバーによる重大事故の多発により、免許の自主返納をするのかしないのかと、ともすれば、高齢者が運転すること自体に批判の目が向けられるような風潮があります。しかし、本県では、自動車が高齢者にとって大事な生活の足であること、それにかわる交通インフラの整備が十分でないこと、市販の安全運転サポート車の技術が年々進化していることなどを踏まえると、むしろ、高齢者の安全運転をどう持続させ、どうサポートするかという視点で考えていく必要があるかと思います。 高齢者ドライバーの安全運転の対策として、県ではどのように取り組んでいかれるのか、総合政策部長にお尋ねします。 ◎総合政策部長(渡邊浩司君) 県ではこれまで、高齢運転者による交通事故対策といたしまして、加齢による身体機能の低下が運転に与える影響等を踏まえた注意喚起等を行うとともに、運転免許証の自主返納を啓発する取り組みを、交通安全対策推進本部を中心に進めてきております。 このような中で、議員御指摘のとおり、近年は、運転をサポートする新たな技術が次々と実用化され、また、教習所による実車訓練等の技能講習も広がりを見せてきておりまして、高齢者が安全に自動車を運転するための取り組みも重要になってくるものと考えております。 今後は、他県や県内市町村における取り組みを調査研究しながら、より幅広い視点で、高齢運転者による交通事故対策を検討してまいりたいと考えております。 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 免許更新時の高齢者講習にも含まれていますが、定期的な実車指導、実車訓練については、最も有効な事故防止対策であるという専門家の意見もありますので、参考に御検討をお願いいたします。 ちなみにですが、国立長寿医療研究センターの医学博士、島田裕之氏によれば、脳や体を使う車の運転は、認知症のリスクを軽減できる効果があるそうであります。さらに、高齢者が運転を中止した場合、生活範囲の縮小や心身機能の低下を招き、運転を継続した高齢者と比べて要介護者になる危険性が約8倍に上昇することが明らかになっているそうでありますので、皆様にも、健康で一日も長くハンドルを握り続けていただけると幸いでございます。 次に、シルバー人材センターについて質問します。65歳定年制や企業の雇用延長により、シルバー人材センターの会員数が減少していると聞きますが、現状と県の取り組みをお尋ねします。あわせまして、センターの派遣事業について、会員の就業時間を拡大する特例措置が、知事の指定で可能になっています。鹿児島県など他県では、週40時間の就労ができるようになった県もあるようですが、本県の取り組みについて、商工観光労働部長にお尋ねします。 ◎商工観光労働部長(井手義哉君) シルバー人材センターは、法に基づき、臨時的かつ短期的、または軽易な就業を希望する高齢者に対して、農作業や介護補助など、地域の日常生活に密着した仕事を提供しておりますが、本県においては、その会員数は、平成21年度は6,468人でありましたのが、30年度には5,525人と減少しております。 このため県では、県シルバー人材センター連合会が行う会員拡大に向けた広報活動等の取り組みに対して、支援をしているところであります。 また、お話のありました特例措置につきまして、本県といたしましては、県内のシルバー人材センターが実施しております派遣事業の就業時間の拡大に向けて、地域の関係者の方々の意見も踏まえつつ、適用する地域、業種、職種などの検討を進め、高齢者の多様な就業機会の確保を図ってまいりたいと考えております。 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 次が最後の質問です。以前から公明党が推進してきました「食品ロス削減推進法」が先日、可決・成立いたしました。本県では、既に「みやざき食べきり宣言プロジェクト」として、食品ロス削減の事業が実施されており、食品ロス廃棄の半減と、未利用食品の福祉的活用というSDGs(持続可能な開発目標)にも合致する大事な取り組みとして、私どもも評価しております。実施からこの3年間の主な成果や効果、今後の取り組みについて、環境森林部長にお尋ねします。 ◎環境森林部長(佐野詔藏君) 食品ロス削減につきましては、本県では平成28年度から、「食べきり宣言プロジェクト」として取り組みを行っております。 具体的には、フォーラムの開催や啓発CMの放送、食べきりをテーマにした写真や川柳のコンテスト実施のほか、「食べきり協力店」としてキャンペーン等の啓発に御協力いただく飲食店等を登録する事業にも取り組んでおります。特に昨年度は、今回の法律にも活動支援が明記されましたフードバンクイベントに、初めて取り組んだところであります。これらの結果、「食べきり協力店」の登録数が、28年度の92店舗から昨年度末には183店舗に増加するとともに、一部地域ではフードバンクに取り組もうとする動きが見られるなど、徐々に効果があらわれているものと考えております。 食品ロスの削減は、県民一人一人の意識の醸成とその定着が鍵となりますことから、今後もこのような取り組みを進めますとともに、年度内に示される予定の国の基本方針を踏まえ、必要な検討・見直しも行い、取り組みの充実を図ってまいりたいと考えております。 ◆(坂本康郎議員) ありがとうございます。 以上で、私の全ての質問を終わります。御回答ありがとうございました。(拍手) ○議長(丸山裕次郎) 次は、横田照夫議員。 ◆(横田照夫議員) 〔登壇〕(拍手) 皆さん、杉原千畝という人物を御存じでしょうか。第2次世界大戦中、杉原千畝は、リトアニアの日本領事館領事代理として赴任いたしました。そのころ、ナチス・ドイツによるポーランド侵攻が始まり、ユダヤ系の人々は、ナチス独裁政権のユダヤ人排斥運動により、厳しい迫害政策の対象になりました。特にポーランドにおいては、当時、ヨーロッパ最大のユダヤ系社会となっていたことから、多数のユダヤ系ポーランド人が、当時はまだ独立した中立国であったリトアニアに逃げ込みました。しかし、そのリトアニアも、ソ連軍の進駐によりソ連に併合され、彼らは再び逃避を余儀なくされました。彼ら避難民にとって、ヨーロッパからの脱出ルートとしては、シベリア経由で日本に渡り、さらに第三国を目指すルートしか残されていないという状況でした。避難民の多くは、日本通過ビザの発給を求めて日本領事館に殺到しました。杉原は、要件を満たしていな避難民に対しても、人道上ビザの発給を認めるように外務省に願い出ましたが、認められず、悩んだ末に、独断でビザの発給を決断しました。出国直前までの約1カ月間発給を続け、約6,000人もの命を救いました。「命のビザ」と言われていて、映画にもなりました。そして、杉原千畝にビザを発給してもらった避難民の多くは、シベリア鉄道で日本への航路があった極東・ウラジオストクに移動しました。 そして、そのウラジオストクの総領事館にいたのが、総領事代理をしていた佐土原町出身の根井三郎でした。外務省は、軍事同盟を結んでいたドイツに配慮し、杉原が発給したビザを再検討するよう根井三郎に命じましたが、根井は、「国際的信用から考えて、おもしろからず」と異を唱え、ビザを持つ避難民を敦賀港行きの船に乗せ、ビザを持たない者には、独断でビザや渡航証明書を発給したそうです。 自身の利益を顧みず、人道的に行動した気骨のある2人の外交官が行った「命のバトンリレー」が、多くの命を救いました。杉原千畝記念財団理事の古江さんは、「ユダヤ難民救済は杉原だけの力で成し得たものではなく、根井ら陰で支えた人たちも評価をすべきだ」と言っておられます。 河野知事は、この根井三郎の功績をどのように評価しておられるのか、お聞かせください。 以下は、質問者席より質問させていただきます。(拍手)〔降壇〕 ◎知事(河野俊嗣君) 〔登壇〕 お答えします。 宮崎市佐土原町の御出身、根井三郎氏におかれましては、外交官であった氏の行動によりまして、多くのとうとい人命が救われたことなど、今御紹介がありましたように、近年、その功績が徐々に明らかになってきております。根井三郎氏は、国際的に知られる杉原千畝氏の「命のビザ」をバトンのようにつなぐために、外務省の命令に「おもしろからず」と異を唱え、ユダヤ系避難民の日本行きを認める決断をされ、多くの命を救われたわけであります。この決断は、戦時中の極限的な場面において、大変な困難を伴うものであったと思われますが、人道的な行為として高く評価されるべきものと感じております。以上であります。〔降壇〕 ◆(横田照夫議員) 平成24年2月議会での髙橋透議員の「郷土の偉人を3人挙げるとしたら、どなたを挙げられますか」という質問に対して、知事は「3人挙げるというのは大変厳しいけど、すぐに頭に浮かぶのは小村寿太郎候です。高木兼寛、若山牧水、さらには岩切章太郎さん、瑛九さん、川越進さんなどたくさんおられますが、その中でも、やはり小村寿太郎候が本県を代表する偉人だと考えております」と答弁しておられます。当然、日南市選出の髙橋議員への配慮もあったと思いますが、小村寿太郎候でも全然構わないですけど、今後は、根井三郎氏も本県を代表する偉人の一人に加えていただきたいと思いますが、知事いかがでしょうか。 ◎知事(河野俊嗣君) 今お名前を挙げられました本県の偉人の方々、それぞれすばらしい功績が県民に語り継がれているわけでありまして、県としましても、講演会や資料展などの取り組みを行ってきているところであります。 そのような中、平成28年9月に佐土原町で、県と宮崎市、地元顕彰会によりまして、根井三郎顕彰講演会が開催されたところであります。私もその場で聴講させていただきましたが、本県には、「命のリレー」の中で、人道的な見地から重要な役割を果たし、立派な仕事をされた先人がいらっしゃるということで、県民として誇らしく感じたところであります。また以前、外交官を志しておりました私としても、特に感銘を強く受けたところであります。 今後、県民の間で広く語り継いでいくためにも、資料や情報の収集・調査がさらに進み、根井三郎氏の功績や生涯など、その人物像が史実に基づいてより明らかになっていくことを期待しているところであります。 ◆(横田照夫議員) 実は、平成12年に「勇気ある人道的行為を行った外交官杉原千畝を讃えて」という顕彰プレートが外交史料館に設置され、当時の外務大臣の河野洋平氏が除幕式を行い、「外務省としても、同氏の業績を改めてたたえ、日本外交の足跡として後世に伝える」との挨拶をしておられます。その杉原千畝氏と「命のバトンリレー」をした根井三郎氏も杉原千畝氏と同様の功績と考えられますので、宮崎県として、根井三郎氏を何らかの形で顕彰することができないか、知事の考えをお聞かせください。 ◎知事(河野俊嗣君) 本県が今日に至るまでには、数多くの偉人の地道な努力があったということを、改めて認識いたしますとともに、そうした功績を県民に広く知っていただき、後世に語り継がれていくことは、大変重要であると考えております。根井三郎氏につきましては、現在、宮崎市や地元顕彰会、大学や民間の研究者などにより、国内外で調査研究が進められているところであります。県といたしましては、今後それらにより明らかになってくる功績等を踏まえまして、根井三郎氏に関する講演会の開催など、顕彰について検討してまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 根井三郎氏は、まだまだ内容がわかり出して間もないわけで、いわば原石の段階というようなことだと思いますが、県も宮崎市や地元と連携して、その原石に磨きをかけていただき、多くの県民に根井三郎氏の功績を知ってもらえるような顕彰を考えていただくよう要望いたします。 次に、交通弱者対策についてお伺いします。 東京池袋で4月に、高齢者が運転する車が暴走し、母子ら12名が死傷するという痛ましい事故が発生しました。この事故で妻と長女を一遍に亡くされた御遺族が、「大切な二人を失い、失意の底にいます。それぞれのご家庭で事情があることは重々承知しておりますが、少しでも運転に不安がある人は車を運転しないという選択肢を考えてほしい。また、周囲の方々も本人に働きかけてほしい。家族の中に運転に不安がある方がいるならば、いま一度家族内で考えてほしい。それが世の中に広がれば、交通事故による犠牲者を減らせるかもしれない。そうすれば、妻も娘も少しは浮かばれるのではないかと思います。」というメッセージを出されました。本当は、事故を起こした相手に対して絶対に許せないという思いを抱くのが当然だと思いますが、こういうメッセージを出された御遺族に、心から敬意を表させていただきます。 高齢者が当事者となる交通事故が相次いでいますが、それに関しては、これまでに何人かの議員が同様の質問をされましたので、重複を避けて質問いたします。 宮崎駅前の事故を受けて、県警は平成28年4月に、認知症や意識障害を起こす病気による事故を防ぐため、県内3カ所の運転免許センターに看護師4名を配置しました。これらの看護師は、免許の更新時等にドライバーや家族からの相談を受け、相談内容によっては、医療機関への受診や免許返納を勧めるということでした。そこで、看護師配置による成果がどうなっているのかを、警察本部長にお伺いします。 ◎警察本部長(郷治知道君) 平成28年4月から宮崎、都城、延岡の各運転免許センターに、御指摘のとおり運転適性相談員として看護師4名を配置しまして、運転に不安を抱えている高齢者やその御家族、てんかんなどの病気を有する方などからの相談に対応しております。看護師としての知識や経験に基づくきめ細やかな対応で、相談者の不安解消を図っておりまして、相談件数も増加傾向にあります。 一例としまして、勧めても免許返納を拒む高齢者に、御家族が不安を抱えて相談され、看護師の医学的な知見に基づく丁寧な説明により、免許を自主返納されることになりまして、御家族や御本人からも感謝されるなど、効果が上がっていると考えております。 県警としましては、今後も相談しやすい環境整備に努めてまいります。 ◆(横田照夫議員) 効果が上がっているということです。今後、団塊の世代がみんな後期高齢者になって、相談件数もさらにふえてくるのではないでしょうか。そういったことを考えると、看護師の増員も図っていかなければいけないと考えますので、財政当局には御配慮もお願いいたします。 今言いましたように、2025年には団塊の世代がみんな後期高齢者となり、さらに高齢化が進みます。全国的には、今でも認知機能検査を担っている自動車学校がいっぱいで、検査の順番が回ってこないうちに免許証が失効してしまう人もいると伺いました。本県として、今後の認知機能検査及び高齢者講習をどのように持っていこうとお考えか、警察本部長にお伺いします。 ◎警察本部長(郷治知道君) 昨年、県内の認知症機能検査の受検者数が2万7,647人、高齢者講習の受講者数が3万4,840人であるのに対しまして、認知機能検査は自動車学校、地区安全協会など30カ所、高齢者講習は自動車学校22カ所でそれぞれ実施しております。ことし3月末の各所の受検待ち及び受講待ちの合計日数の平均は、61.7日と全国平均の88.2日を下回っておりまして、受験や受講を待つ間に免許を失効してしまうような状況は認められません。なお、昨年5月から、認知機能検査を県内3カ所の運転免許センターで開始しまして、自動車学校の繁忙期等における受検待ちの解消に努めております。 ◆(横田照夫議員) これから、高齢の免許保有者がますますふえてきますが、看護師による相談体制の整備や認知機能検査の充実、情報連絡同意書制度の活用等により、免許返納者もあわせてふえてくると思います。でも、この免許返納政策は、このことにより交通弱者となる人たちの対応とセットでなければならないと思います。 宮日新聞にありましたが、日南市の星倉住宅地区は3割が高齢者だそうです。ここ数年、運転免許の返納や体の不自由などで移動手段を持たない、いわゆる「買い物難民」がふえてきているそうです。そこで、危機感を感じた住民が日南市に相談した結果、週に1回、移動販売車が来てくれるようになったそうです。 セレブの街と言われている東京青山でも買い物弱者がたくさんいて、東京都と港区が野菜などの移動販売を始めたということを聞いて、びっくりしました。ここは、付近の公示地価が1平方メートル当たり1,000万円という一等地にある都営住宅で、1957年から1968年に建設された4~5階建ての団地です。東京都は再開発を進めており、25棟中14棟は取り壊され、現在は11棟に100世帯が住んでおり、高齢者が多いそうです。周りには高級デパートはたくさんあるのですが、そういうデパートにはとても行けません。近くにあったスーパーが2月末に閉店したために、買い物弱者になってしまったということです。そこで、その人たちのために東京都と港区が移動販売を始めました。 東京都武蔵村山市では、商店街有志で宅配サービスを始めたそうですが、高齢者の希望が宅配で満たされているわけではなく、本当は、高齢者も商店街でみずから品物を見ながら買い物をしたり、お店でおしゃべりをしたり、街で知り合いに出会ったりしたいんだということがわかり、三輪の無料送迎自転車の運行を始めました。買い物だけでなく、病院や郵便局など希望のところにも送迎しており、5年弱で延べ1万1,450人も送迎してきたそうです。このことで、利用者からは感謝され、街全体も明るくなったということです。 このほか、地域ボランティアによる自家用車での送迎とか、社会福祉協議会での取り組み、コミュニティバスの運行など、その地域地域に合った交通弱者対策が考えられると思います。いずれにしても、高齢者に運転免許返納を求めるからには、そのかわりの交通手段の確保は絶対必要だと思いますが、総合政策部長の考えをお聞かせください。 ◎総合政策部長(渡邊浩司君) 高齢運転者のかかわる重大事故が全国的に多発する中、運転免許を返納された高齢者の公共交通機関の活用や、ボランティア輸送等による移動手段確保の課題に対応するため、県、警察本部、各市町村及び県社会福祉協議会等で構成いたします「宮崎県高齢者移動手段確保等協議会」を設置したところでございます。 本年1月25日の初会合では、市町村から、高齢者向けバスカード等の発行や、地域住民主導型のボランティア輸送を目指した座談会の開催など、さまざまな取り組みについて御紹介いただき、互いに情報交換を行ったところであります。また、国からは、許可登録を要しない地域の方々の助け合いによる互助輸送について説明を受けたところであります。 今後ともこの協議会を通じまして、市町村での取り組みの情報交換や全国の事例研究等を行いまして、県の関係部局や市町村、関係機関が連携して、免許を返納した後でも高齢者が安心して暮らしていける環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) もう既に「宮崎県高齢者移動手段確保等協議会」が設置されて、1月に初会合が行われたということですが、その後に、さらに高齢者が当事者となった事故が相次ぎました。免許証を返納する人がふえてきて、そういう人たちの足の確保をしなければいけないという機運が盛り上がっている今、協議会の会合の頻度を上げていただいて、環境整備を急ぐことが大事だと思います。そのための司令塔となる部局も決めていただいて、実効性のある協議会にしていただくことを期待いたします。 次に、農業経営資源承継について伺います。 本年度の農政水産部の新規事業として、「みやざき農業の魅力アップ!農業経営資源承継モデル構築事業」があります。離農希望者の有する経営資源を就農希望者に円滑に承継する仕組みを構築するということです。 実は、私は30年ぐらい前から、農家の後継者は別に家族でなくてもいいじゃないか、農地や施設を第三者に譲る仕組みをつくるべきではないかということを言ってきました。作とか家畜が入ったままの状態で第三者に移譲して、これまでの経営者が数年間指導すれば、円滑に後継者をつくることができるんじゃないかと思ってきました。いわば有形資源と無形資源の円滑な承継です。 私も議員になる前は畜産農家でした。事情があって牛舎ごと第三者に譲りましたが、その牛舎は今でも和牛繁殖に使用されています。もし譲れなかったら、荒れ放題になっていたかもしれません。そういった意味でも、今回の新規事業は何とかうまくいってほしいと考えています。 これまで、新規で始めたり、牛舎やハウスをつくる場合、補助事業では中古の材料を使うことは認められなかったと思います。今回の事業は、今まで使っていた牛舎やハウス、農業機械等をそのまま承継させるということでしょうか。そして、それらの施設や機械を購入する場合、補助対象となるのでしょうか。「農業経営資源承継モデル構築事業」の事業内容について、農政水産部長に伺います。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) この事業は、離農者等の有する施設、技術、経験等の農業経営資源を、就農希望者等に円滑に引き継ぐための仕組みづくりを進めることにより、就農時の初期投資の軽減と早期の所得確保を図り、希望者が就農しやすい環境を整備することを目的といたしております。このため、両者の円滑な承継を支援する農業承継コーディネーターを県農業振興公社に配置するとともに、ハウスや畜舎、果樹等を承継する際に発生する費用のうち、解体、運搬などの移設や補強、修繕にかかる費用について、その一部を支援することといたしております。 ◆(横田照夫議員) 住宅でも施設でも、人が利用しなくなったら一遍に朽ちてしまいます。同じような意味で、しばらく営農を休んだ施設はいろいろと支障が出ることも考えられますので、現役の高齢経営者に意向調査をして、施設を休ませないで承継させる工面も大事ではないでしょうか。 また、この事業では、離農希望者と就農希望者の間に農地中間管理機構が入るとのことです。これは、農地中間管理事業と同じように、機構が離農希望者の有形資源を中間保有し、調整やマッチングをして就農希望者へ橋渡しをするということで理解していいでしょうか。具体的にどのように進めるのかを、農政水産部長に伺います。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) まず、資源承継につきましては、農業承継コーディネーターが市町村や関係団体等と連携して、離農者等の情報をデータベース化し、就農希望者とのマッチング等を行うとともに、特に承継の際に支障となっております、中古施設や果樹等の評価方法についてのルールづくりにも取り組むことといたしております。 また、施設等の有形資源は、公社の農地中間管理機構の機能を生かし、農地の利用権等の移転と一体的に進めることといたしております。さらに、生産技術等の無形資源につきましては、離農者等が就農希望者をサポートする仕組みも整備する予定でございます。 県といたしましては、これらの取り組みで得られるノウハウ等を、承継マニュアルや成功事例集として市町村やJA等と共有し、地域での農業経営資源の円滑な承継を促進してまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 農地中間管理事業が始まるときも、本当に大丈夫かなと思いましたが、案の定、最初の説明から随分変わってきているようで、思うようには進んでいないようです。今回の事業も、マッチングがうまくいかなかったら、離農希望者の離農だけを加速させる結果に終わることも懸念されます。このことは、同じく新規事業の「沿岸漁業経営資源承継円滑化事業」でも言えると思います。 先ほども言いましたように、私は何とか両事業がうまくいってほしいと考えていますが、農政水産部長の両事業に対する思いをお聞かせください。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 漁業分野の「沿岸漁業経営資源承継円滑化事業」におきましても、中古漁船等の有形資源のデータベース化と就業希望者とのマッチングにより、新規就業者への漁船等の承継を進めることといたしております。これらの事業に取り組むことにより、就業時の初期投資の軽減と早期の所得確保が図られ、本県の農業、漁業に安心して就業できる仕組みが構築できるものと考えております。 私は、全国有数となった本県の農水産業をこれまで支えてこられた生産者の皆様が築き育まれた施設・設備や技術、経験等の経営資源は、本県の宝であると考えております。今回の事業を通じて、農水産業にかける思いや夢とともに次の世代にしっかりと引き継ぎ、本県の農水産業がさらに発展していけるよう、全力で取り組んでまいります。 ◆(横田照夫議員) 先日、株式会社マイナビと連携協定が結ばれました。次世代の農業を担う人材の育成・確保を図り、本県農業及び農業関連産業の発展に寄与することが目的ですが、農業経営資源承継がしっかりと機能して、マイナビとの連携協定等と相乗効果が出せることを期待いたします。 次に、家畜排せつ物処理について、これも農政水産部長にお尋ねします。 現在、和牛は子牛・肥育いずれも高価格帯で推移していますが、にもかかわらず農家戸数は高齢化により減少を続けており、産地を維持するために各農家の規模拡大が行われています。規模拡大をして問題になるのが、大量に出てくるふん尿の処理です。これまで、ふん尿は堆肥化され、肥料として土壌に還元されてきましたが、近年では過剰施肥に対する認識が強まり、以前ほど肥料として堆肥を使わなくなってきました。そこで困るのが畜産農家です。堆肥流通が行き詰まったら、畜産経営は成り立ちません。また、一部の畜産農家では、堆肥の還元農地が十分に確保できないとの話も聞きます。そこで、良質な堆肥生産と利用の促進に向けた県の取り組みについてお伺いします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 畜産県としての産地を維持していくためには、生産基盤の強化とあわせて、家畜排せつ物の適切な処理が重要であります。本県では、主に牛・豚のふんについては堆肥化、豚の尿については浄化、窒素分の多い鶏ふんについては焼却により処理を行っているところであります。 このうち、御質問にありました堆肥化につきましては、施設の整備と技術指導により、良質堆肥の生産・利用に努めてまいりましたが、一方で、議員御指摘のとおり、畜産農家から、還元農地の不足により規模拡大ができないとの声も聞かれております。このため、民間コンサルタントを活用した売れる堆肥づくりを行うとともに、ホームセンター等での販売など農業外利用、それから、需要のある県外での広域流通を進めているところでございます。 今後とも、本県畜産の健全な発展のため、家畜排せつ物の適切な処理と利活用を推進してまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) ただいまの答弁で、焼却施設の話がありましたが、本県では、全国でも先進的に鶏ふん焼却施設で集約的な処理がなされており、全国第1位のブロイラー飼養羽数の維持に大変貢献していると聞いております。そこで、県内の鶏ふん焼却施設の稼働状況はどうなっているのか、お伺いします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) お話にありましたように、本県では、都城市と川南町に民営の鶏ふん焼却施設が3基整備されております。農場から排出される鶏ふんの焼却を行うとともに、発生する処理熱は電力等のエネルギーとして、焼却灰は肥料の原料として有効に活用されております。お尋ねのありました施設の稼働状況につきましては、3基合わせた処理能力が年間33万2,000トンであり、平成30年度の実績が31万5,000トンとなっておりますので、ほぼフル稼働している状況でございます。これらの施設は、県内で発生する鶏ふんの大半を焼却しており、鶏ふん処理に係る農家の負担軽減や環境負荷の低減に大きく貢献するなど、日本一のブロイラー県を支えるかなめの施設となっております。 ◆(横田照夫議員) 順調に稼働しているようですね。本県における家畜排せつ物の適正処理はもとより、環境と調和のとれた畜産業の安定的な発展に大きな貢献をしているものと思います。今後は、このような鶏ふんでの成功事例を踏まえて、牛ふん等の処理についても検討していただくよう要望しておきます。 次に、太陽光発電の活用についてお伺いします。 宮崎大学の西岡教授が、太陽光発電を利用した水素製造等の研究を続けてきておられます。私も以前から、水素製造と燃料電池製造に関心がありましたので、先日、西岡教授とお会いして、いろいろとお話を伺ってまいりました。西岡教授は、東京大学等と研究グループをつくり、太陽光で生み出すエネルギー量の22.4%を水素エネルギーに変えることに成功し、世界最高の変換率を達成されたそうです。さらに、実用化サイズで常時高効率な太陽光水素製造装置もできているそうで、その気になればいつでも実用化できるということです。でも、これには政府の方針が大きく影響するそうで、現在は電気自動車のほうにベクトルが向いているので、水素製造や燃料電池製造に向かうのかどうかは不透明だと言われました。私は将来、宮崎県を水素製造と燃料電池製造の生産拠点にできないものかと考えていましたので、ちょっと残念な思いもしました。 昨年度、「みやざき水素スマートコミュニティ推進協議会」ができましたが、この協議会の役割と目指すところを、総合政策部長にお尋ねします。 ◎総合政策部長(渡邊浩司君) 「みやざき水素スマートコミュニティ推進協議会」は、太陽光やバイオマスなど本県の多様なエネルギー資源を生かした水素社会の実現を目的に、ことしの1月28日に設立いたしました。本協議会は、宮崎大学や民間企業、市町村など27の団体や学識経験者で構成しており、設立総会では、県の「みやざき水素スマートコミュニティ構想」の紹介や、経済産業省による「水素社会の実現に向けた取組」に係る講演を実施するなど、水素を活用した地域づくりに向けて、情報共有等を行ったところでございます。また、昨年11月には、みやざきテクノフェアにおいて、本県の出展ブースで、水素で動く燃料電池自動車を展示するなど、水素関連技術の紹介も行っております。 水素エネルギーの本格的な普及には、技術面やコスト面でまだ多くの課題がありますが、本協議会の活動を通じまして、水素エネルギー活用に向けた本県の機運醸成を図ってまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 昨年10月に、世界各国の閣僚レベルが「水素社会の実現」をメーンテーマとして議論を交わす「水素閣僚会議」が開催されました。水素社会を実現して、CO2フリーを目指すというものです。当然、我が国の経産省資源エネルギー庁も同じ思いで動いています。水素社会への具体的な動きが見えてき出したら、すぐにでも水素製造、燃料電池製造の拠点づくりに動き出せるよう、民間企業も含めて機運を高めていってほしいと思います。 前の質問とも絡みますが、西岡教授は今、県内で未利用となっている畜産や焼酎製造からの廃棄物と、再生可能エネルギーである太陽光発電を利用し、エネルギー及び農資源を循環利用する研究を進めておられます。本県は、畜産や焼酎生産が盛んですが、そこから出る家畜ふん尿や焼酎かすをメタン発酵させます。そこから、60%のメタンと40%の二酸化炭素が発生します。メタンは発電や自動車燃料などに使いますが、二酸化炭素は、太陽光発電で発電した電気を使って水を電気分解してできた水素と触媒反応させて、これもまたメタンに変えることができるんだそうです。つまり、家畜ふん尿や焼酎かす等の廃棄物を、太陽光由来の水素を使うことでエネルギーに変えることができるんです。発酵廃液は肥料分をたくさん含んでいますので、肥料としても使えます。廃棄物からつくられたエネルギーや肥料を畜産や焼酎製造に還元することで、農資源の循環ができるんです。 これまで、化石燃料由来エネルギーや飼料、肥料を外部から買っていましたし、廃棄物も外部に処理を委託することもありました。でも、それをやめて、地域内で資源や資金を循環することができるんです。年間日照時間が全国有数の宮崎県であり、畜産も焼酎生産も全国トップクラスの本県ならではの農資源循環システムを、西岡教授とともに確立していきたいものだと考えます。水素を活用したこのような取り組みに対する県の支援について、総合政策部長の考えをお聞かせください。 ◎総合政策部長(渡邊浩司君) 水素需要の拡大などを図りますため、本県では、水素エネルギー利活用促進モデル事業を実施しており、昨年度は、先ほど議員からも御紹介のありました、太陽光発電由来の水素と畜産等の廃棄物から発生する二酸化炭素を合成して、メタンを生成する宮崎大学の研究に対しまして、ガス分析装置への補助を行ったところでございます。 この研究は、廃棄物の有効活用や将来的なエネルギーの地産地消にもつながる、本県ならではの取り組みであると考えております。今後も、このような再生可能エネルギー由来の水素の利用拡大に向けて、市町村や県内高等教育機関等が実施する先駆的な取り組み等に対しまして、支援を行ってまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 科学研究には本当に夢があるなと思います。農資源循環システムも、まさに宮崎県ならではのシステムになっていく予感がします。ぜひ、大きなバックアップをお願いしたいと思います。 次に、河川氾濫防止についてお尋ねします。 各地の河川で計画的に改修が進められており、河川改修が大雨時の氾濫防止にどれだけ大きな効果があるか、肌で感じているところです。私の住む佐土原町には、4本の県管理の河川がありますが、県当局には、少しずつではありますが、それぞれに予算づけをしていただき、改修を進めていただいておりますことに感謝を申し上げます。 河川改修は、基本的には下流域から進めるものだと考えますが、県内の県管理河川の整備率はどれぐらいになっているのか、県土整備部長にお伺いします。 ◎県土整備部長(瀬戸長秀美君) 県が管理します河川の整備率は、平成31年3月末現在で49.5%であります。本県では、昨年の台風24号を初め、台風等による水害の発生頻度が高く、一旦、浸水被害が発生しますと、住民生活や地域経済に大きな影響を及ぼすこととなりますので、水害から県民の生命及び財産を守るために、今後も引き続き予算の確保に努め、河川改修を進めてまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 改修が終わった区域では、氾濫は目に見えて少なくなっていると思いますが、改修が済んでいない上流部では、大雨が降るたびに同じ場所が氾濫している現状があります。下流部から進んでくる改修を待っていては、その場所に順番がくるまでに何十年かかるかわかりません。 そこで、そういう場所に畳堤のような対策をとることはできないだろうかということが、脳裏に浮かびました。畳堤は現在、延岡市の五ヶ瀬川など、全国に3カ所あるそうです。氾濫の危険性があるときに、畳を差し込んで堤防をかさ上げすることで氾濫を防ぐというものです。畳堤は、現在はほとんど使われていないようで、いわば防災の考え方のシンボル的な存在だとは思いますが、今、台風時ではなくても、時間100ミリを超える雨が当たり前のように降るようになりました。川上部の山が開発されて、これまでなかったような大水が一気に川に流れてくることもあります。自然だからしようがないでは気の毒過ぎます。河川上流部で大雨が降るたびに氾濫している場所での何らかの対応ができないものか、県土整備部長にお伺いします。 ◎県土整備部長(瀬戸長秀美君) 河川改修につきましては、上流部を先に川幅を広げますと、下流部で河川から水があふれるなど、これまで以上の浸水被害が生じるおそれがあることから、大雨で増水した河川の水を安全に流すために、下流から整備することを原則としております。しかしながら、上流部まで河川改修を行うには多大な費用と時間を要しますことから、上流部でも家屋浸水のおそれがある箇所など、緊急性の高い箇所から優先的に、下流部への影響を考慮しながら、流れを阻害している箇所の河道掘削や樹木伐採などを実施しているところであります。 今後とも、地域の実情を踏まえながら、効率的・効果的な浸水対策に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 次に、技能士の活用について伺います。 技能士とは、国家検定制度である技能検定に合格した人に与えられる国家資格です。当然、国がそれなりの技術を持った者であることを証明するものですので、職人個人個人の技術・知識の向上やキャリアアップ、そして、何よりも自信につながるものと思いますし、技能士を多く抱える企業としては、大きな社会的信用を得ることにもつながると思います。 そこで、技能士の資格を得ることの意義を、商工観光労働部長はどのように考えておられるか、その所感をお聞かせください。 ◎商工観光労働部長(井手義哉君) 技能士の資格取得につきましては、その資格を取得される方、そして、その方を雇用する事業所の双方に大きな効果があるものと考えております。 まず、資格取得者にとりましては、技能レベルが可視化、見える化されることによりまして、自分自身の成長の確認や、仕事に対する自信につながるとともに、社会的な評価の向上が図られるものと考えております。また、事業所にとりましては、品質維持や生産性の向上に役立つとともに、技能士の存在が高い技術力を持つ証明となり、対外的に大きな信頼が得られること、さらには、資格取得者が若年技能者を指導することで技能が継承され、事業所の成長、発展に大きく寄与できるものと考えております。 県としましては、今後も県職業能力開発協会県技能士会連合会等と連携を図りながら、技能士の社会的な役割の重要性が広く県民の皆様方に伝わるよう取り組んでまいります。 ◆(横田照夫議員) それぞれの職種にとって非常に大事な技能だからこそ、国家資格として技能検定制度が設けられたのだと思いますが、その技能士資格を生かせていない職種もいろいろあります。例えば、印章彫刻技能士です。 印章彫刻とは、象牙や木、水晶などの印材を彫刻して、印章を作成することです。印章とは、すなわち「判こ」のことです。印章つまり「判こ」は、個人や組織が、その当事者であることを示す印です。そして印鑑は、印章を紙や書類に押印した際に残る名前など、いわゆる「印影」と呼ばれるものです。ですから、本来は印章と印鑑は全く別のものです。 明治6年に発せられた太政官布告に、実印がなされていない公文書は裁判において認められないことが明記されており、これがもとになって、署名のほかに実印を押印することが制度化され、これにより実印や認印が広く普及することになったそうです。 官公庁には公印と呼ばれる印章がありますが、公印は、公務上作成された文書について、官公庁または公務員がみずから責任を負うことを明らかにするために使用するものですから、決して不正に使用されるようなことがあってはいけません。 印章彫刻には手仕上げ彫りと機械彫りがありますが、機械彫りは画一的になり、同じ機械があれば同じ印章を彫ることができるそうです。つまり、不正使用につながりかねないということです。宮崎県庁にも「公印規程」があると思いますが、「公印規程」の中には、作成時におけるそういう規程もうたってあるのでしょうか。総務部長にお伺いします。 ◎総務部長(武田宗仁君) 県の「公印規程」は、公印の保管、管理や使用手続等について定めたものであり、公印の作製方法について特段の定めはありませんが、公印を作製する場合には、可能な限り、印章彫刻技能士のいる業者に依頼することとしております。具体的には、昨年度新しく作成した公印は21個あり、地域に技能士がいない出先機関のもの1個を除き、今お話がございました、技能士による手仕上げ彫りで作製されております。 ◆(横田照夫議員) 日本はまさに「判こ文化」で、今も印鑑登録制度があるのは、世界中で日本だけだそうです。「判こ文化」は日本人の暮らしに根づいたもので、日本から判こがなくなることはないと言われています。個人や組織がその当事者であることを証明する唯一無二の印が印章であり、それを彫ってくれるのが印章彫刻技能士です。一つの角印を彫るのに8時間ぐらいかかるそうです。でも、たまに、10個注文するから安くしてくれと言われることもあるそうです。でも、印章を10個彫るためには、10掛ける8時間かかるんです。大量注文だから安くできるというものでもないんです。 日本社会においてなくてはならない印章の技能をしっかりと継承していくために、役所を初め地域全体で、印章彫刻技能士の店を守っていきたいものです。 宮崎県庁は、1級技能士の店を使い、手仕上げ彫りでつくられているとお聞きして、安心しました。きょうは印章彫刻技能士を一つの例として取り上げましたが、全部で130職種ある技能職種で、若い世代が育っていない職種もたくさんあります。大事だからこそ認められた技能職種だと思いますので、県庁等が率先して技能士を活用していただき、技能職種をどのようにして守っていけばいいのかを考えていただくよう、お願いしておきたいと思います。 ジャンボタニシ駆除についても通告しておりましたが、次回に回させていただきます。ちょっと早口で時間が余りましたけど、これで私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(丸山裕次郎) 以上で午前の質問を終わります。 午後は1時再開、休憩いたします。   午前11時34分休憩────────────────────   午後1時0分開議 ○議長(丸山裕次郎) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次は、髙橋透議員。 ◆(髙橋 透議員) 〔登壇〕(拍手) 県民連合宮崎、本県の最高の偉人、小村寿太郎の出身地、日南市の髙橋透でございます。中山間地で日々を暮らし、不便でいっちゃが酒谷、不便さとしっかりと向き合い、時にはイノシシと向き合い、山里を守り、ふるさとに生きる者であります。よく誤解をされますが、シティーボーイではありません。カントリーボーイ、田舎者であります。よろしくお願いいたします。 6月補正予算の目玉でございます「宮崎県人口減少対策基金」は、基金30億円を4年間にわたって、人口減少の抑制や本県の未来を支える人材の育成・確保に徹底して取り組むこととなっています。その主な事業の知事提案説明では、6つの観点から事業を構築しているとありました。1点目が、「人を呼び込む」移住・UIJターン、定住の促進。2点目が、「産業の魅力を高める」雇用環境づくり。3点目が、「産業を支える」多様な人材の育成・確保。4点目が、「地域で育てる」子育て環境づくり。5点目が、外国人材の受け入れに向けた環境づくり。6点目が、「情報を届け、地域とつなげる」効果的な発信です。この6つの観点の中に、中山地域に多く存在する生活維持困難地域の支援・対策が盛り込まれているのかと疑問を持ったところであります。 中山間地域は、面積で9割、県民の4割が暮らす生活の場です。また、森林整備や農業などを通じ、県土の保全、水源涵養、食料の供給機能など、都市部の人々の暮らしに重要な役割を果たしています。人口減少が進み、生活の維持・確保が困難な地域についてどう考えているのか、知事に伺います。 あとは質問席で行います。(拍手)〔降壇〕 ◎知事(河野俊嗣君) 〔登壇〕 お答えします。 中山間地域におきましては、県平均よりも早く進む少子高齢化の中で、買い物や交通、福祉サービスなど、生活に必要なサービスや機能の維持が困難になりつつあるケースもあり、将来にわたって安心して暮らすことのできる環境づくりが喫緊の課題であると認識しております。 今回の議会で提案しております中山間地域振興計画の中でも、「宮崎ひなた生活圏づくり」としまして、複数の集落が連携した暮らしの機能を維持する仕組みづくりや、医療・介護、防災といったセーフティーネットの構築等に取り組んでいくこととしております。また、補正予算の中でも、人口減少対策の6つの観点をお示ししましたが、中山間地域に関係する取り組みとしましては、基幹産業である農林水産業の担い手の確保、新規就業者への支援に係る事業などを、それぞれお願いしているところであります。 今後とも、人口減少の抑制、地域活力の維持とあわせて、安全・安心な暮らしの確保にも軸足を置きながら、本県にとりましてかけがえのない中山間地域を持続可能なものにしていくために、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。以上であります。〔降壇〕 ◆(髙橋 透議員) 人口減少対策において、生活維持困難地域への具体的な支援・対策が、知事からの議案の提案理由説明の中にありませんでしたので、あえて申し上げさせていただきました。集落ネットワーク化による「ひなた生活圏づくり」においてもおっしゃいましたが、地域課題の分析、モデル市町村等との取り組み、支援していこうという事業をされると思います。生活しづらい地域は人が離れていくんです。人口は減少します。即効性のある対策が今、本当に必要であって、今すぐやらなければならない施策があります。交通弱者対策が一番の課題ではないかと思いますが、具体的にどこまで踏み込んだ施策をとられるのか、総合政策部長にお尋ねします。 ◎総合政策部長(渡邊浩司君) 中山間地域におきましては、コミュニティバスの便数や乗り継ぎなど、利便性の確保が十分でなかったり、地域によっては、バスやタクシーなどの利用そのものが困難であったりといった状況が生じております。このため今後は、公共交通機関に加えまして、NPO等による自家用車での有償運送、地域の助け合いによる互助輸送、さらには、福祉や教育の施策として実施されております移動支援など、さまざまな移動サービスを組み合わせて、移動手段を確保していくことが必要になると考えております。県といたしましては、こうした観点から、中山間地域における交通ネットワークのあり方につきまして、関係部局や市町村、関係機関ともしっかりと連携し、中山間地域における移動手段の確保に、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(髙橋 透議員) きょう、あす食料品が欲しいという方、病院へ行きたい方がいらっしゃるわけです。今やる施策、即効性のある施策を、中山間地域で暮らす方々は待っていらっしゃると思うんです。市街地での買い物難民、きょうの午前中にもありましたけれども、せいぜいスーパーから2キロぐらいです。タクシーで1メーターです。10キロも20キロも離れた集落の方は、そうはいかないんです。そういった方々の支援をどうするか。いろいろと難しいとは思いますが、打つ手はあると思うんです。まだまだ各種団体・組織と連携をとれていない部分もあるんじゃないかと思っています。 例えばJAは、いろんなサービスをやっているようです、訪問サービス。私の地元のJAはまゆう、支所、いわゆるJAで置いている品物に限定されるんでしょうけど、依頼があれば配達しているんです。JA西都では走るスーパーも持っていると聞きます。そして何よりも、いわゆるボランティアの仕掛け人のプロである社会福祉協議会があるじゃないですか、社会福祉協議会。ただ、今困っていることは、財政難ということで、市町村が運営補助金を値切っているんです。だから、人件費を削ったり、事業縮小に追い込まれている。ここをしっかり、県が県社協に運営補助金をしっかり交付しているのと同じように、値切らない。社会福祉協議会がしっかり活動できる、そういうものにしていくこと。そのことが、ひなた生活圏づくりにおいて連携・活用につながっていくと思いますから、そこもしっかりと認識いただきたいと思っております。 次に移ります。 これまで、医療確保対策の強化を初めとした地域医療の充実に取り組まれてきました。今議会でも質問がありましたが、医師の地域間・診療間偏在が課題であると思います。特に産科は、人口10万人当たりの医師数が県全体で9.5人と、全国40位。小児科は、県全体で85.2人と全国43位です。子供を産み育てやすい環境整備がしっかりと取り組まれなければなりません。本県の産科医療の現状と課題について、福祉保健部長にお尋ねいたします。 ◎福祉保健部長(渡辺善敬君) 県内の分娩施設数につきましては、平成31年4月現在、計36施設で、その内訳は、病院が11施設、診療所が21施設、助産所が4施設となっております。平成29年4月と比較しますと、3施設減少しております。 県内の産婦人科及び産科の医師数は、国の調査で、平成28年末は100人となっておりまして、平成26年末の106人と比較すると、6人減少しているところでございます。全国的に産科医は不足しておりますが、ことし2月、厚生労働省が示した産科における医師偏在指標では、県全体だけでなく、2つの周産期医療圏が下位3分の1とされたところです。 今後とも、宮崎大学医学部、県医師会などの関係機関等との密接な連携のもと、4つの周産期医療圏それぞれにおいて、安全性が確保された産科医療体制の確保に努めてまいりたいと考えております。 ◆(髙橋 透議員) 日南も、最近まで産科病院2カ所あったんですが、1カ所になりました。その1カ所も、ひょっとしたら婦人科だけにされるんじゃなかろうかという話も、ちらちら聞こえてくるんです。そうなれば、串間もひっくるめて出産する病院がどうなるのかという心配が出てきます。県立日南病院は、二次医療機関ですから、原則、普通分娩を受け入れませんよね。ただ、そうは言っておられない。県立日南病院も、普通分娩も受け入れる、そういう体制づくりが今から求められてくるんじゃないかということを、すごく危惧しております。県内地域の状況を踏まえると、日南病院の産科の体制強化が望まれます。病院局長に見解を求めます。 ◎病院局長(桑山秀彦君) 県立日南病院は、県南地域の中核的な役割を担う「地域周産期母子医療センター」に位置づけられておりますが、御質問にもありましたように、分娩取り扱い施設が減少してきている県南地域の実情を踏まえますと、安心・安全な出産ができる体制の確保を図る上で、日南病院の果たす役割はますます重要になるものと認識しております。 このため今年度は、宮崎大学や福祉保健部とも協議の上、自治医科大卒業の産婦人科医師を、県立宮崎病院からの異動により1名増員しまして、この医師を定期的に串間市民病院に派遣することとするなど、県南地域全体の産科の体制を考慮しました対応を行っているところでございます。またさらに、産科病棟の助産師の体制についても充実を図っているところでございます。 今後とも、地域の実情を踏まえながら、中核病院としての役割をしっかり果たしてまいりたいと考えております。 ◆(髙橋 透議員) ありがとうございます。 今ございましたように、医師の確保はなかなか厳しいと思うんですが、助産師の役割が大事になってくると私は思うんです。県立日南病院の助産師、看護師もあわせてしっかりと増員していかないと、私が申し上げてきた今の日南、串間の課題に対応できない。そのことをしっかりと今後取り組んでいただきたいと思います。 次に、環境問題ですが、食品ロス対策については、複数の議員からもございました。日本の廃棄量はアジアで1位、世界で6位だそうです。何とその処理費用に1兆円かけているというじゃありませんか。大変な問題であります。 昨年度、私もこの食品ロスについて質問しましたが、県民運動として食品ロス削減を目指したいとの答弁が当局からありました。その後の取り組みについてお伺いいたします。環境森林部長。 ◎環境森林部長(佐野詔藏君) 食品ロス削減を県民運動として展開していくための、県における昨年度からの新たな取り組みといたしましては、県民が参加しやすい仕掛けとして、食べ切りに関する川柳の募集を行ったところであり、約700名の県民の皆様から1,300句を超える応募がございました。 また、初めて実施しましたフードバンクイベントでは、49の団体・個人から約170キロの食料品が寄贈され、食品ロス削減の取り組みが、県民の皆さんに少しずつ理解されるようになってきたのではないかと考えているところでございます。さらに、4R推進協議会の7つの地区協議会を支援することによりまして、県内各地区で「食べきり協力店拡大キャンペーン」や「食品ロス削減に関するパネル展」などが実施され、関係団体の取り組みも広がりが見られるところであります。 県といたしましては、今後も工夫を凝らしながら、消費者や事業者など多くの皆様が、食品ロス削減に関心を持ち、みずから取り組んでいただけるよう、食品ロス削減を県民運動としてさらに広げてまいりたいと考えております。 ◆(髙橋 透議員) おっしゃいましたように、県民運動を広げていただきたい。さまざまな仕掛けが大事になってくると思います。ぜひ、食品ロス削減先進地に本県がなるように、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、観光振興対策に移っていきたいと思います。 バリアフリー観光については、これまでも2回質問しておりますが、東京オリ・パラを見据えたキャンプとか、事前合宿の受け入れ体制強化に取り組まれてきたと思います。ただ、バリアフリー旅行相談窓口がないのは、九州では本県、宮崎だけなんです。バリアフリー観光について、県の現在の取り組み状況を、商工観光労働部長にお尋ねします。 ◎商工観光労働部長(井手義哉君) 東京オリンピック・パラリンピックや国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭を控え、誰もが安心して観光を楽しむことができる、いわゆるバリアフリー観光を進めていくことは大変重要であると考えております。 県内の主要な観光地のバリアフリー化については、車椅子対応のトイレや障がい者用駐車場の設置など、それぞれの設置者や管理者において取り組まれてきたところであります。 県としましては、これらの取り組みをさらに推進するため、観光みやざき未来創造基金を活用し、宿泊施設やトイレのバリアフリー化ユニバーサルデザイン化に対する補助を行うとともに、県内の施設や観光地のバリアフリーの状況等について情報を収集し、それらをまとめたマップの作成や、ホームページによる発信を行っていくこととしております。 ◆(髙橋 透議員) 車椅子を利用される障がい者が宿泊できるお部屋、宿泊施設、一体県内に幾つあるんでしょうか。かんぽの宿「日南」が12月に営業を中止するという報道があったわけですけれども、実は車椅子対応のお部屋が2室あるんです。15~16年くらい前だったでしょうか、もう今は亡き外山良治議員と、特別委員会の調査でこのかんぽの宿に宿泊することがあって、翌朝外山さんが、「髙橋さん、きのうは快適だった」とおっしゃるんです。障がい者対応の部屋があって、走行リフトが備えてあったとおっしゃるんです。トイレに行くにも風呂に行くのにも洗面に行くのも、全てそのリフトで移動ができるから、車椅子の方も本当に快適だったということをおっしゃっていました。 そして、新聞の窓の欄にも寄稿されていましたが、西都市在住の右半身不随の車椅子生活者の方も、このかんぽの宿「日南」について、「県内数少ない障がい者用客室が失われることは、観光宮崎の大いなる損失だ」と、5月29日付宮日に寄稿されておりました。実はその方からも私―このバリアフリー観光を質問することを新聞で知られたんでしょうね―手紙をいただいたところであります。 そこで、身体障がい者とかに対応できるお部屋が県内にどのぐらいあるものでしょうか。福祉保健部長、答弁ください。 ◎福祉保健部長(渡辺善敬君) 県では、バリアフリーのまちづくりを推進するために、宿泊施設や観光地等のバリアフリー情報を掲載したウエブサイト、「みやざきバリアフリー情報マップ」を作成しております。お尋ねの身体障がい者対応の客室の情報につきましては、このウエブサイトにおいて、入り口幅80センチ以上で障がい者用のトイレが設置された車椅子対応客室を有する宿泊施設28件を掲載しているところであります。また本年度、このウエブサイトを更新する予定でありまして、改正バリアフリー法に基づき改定された車椅子使用者用客室の設置基準なども参考にしながら、障がいのある方に有益な情報がきめ細やかに提供できるよう、内容の充実を図っていきたいと考えております。 ◆(髙橋 透議員) 客室の数とか細かくいろいろ把握するのはまだまだこれからだということなんでしょうけど、恐らく外山良治議員だったら机をたたいているかもしれませんが、かんぽの宿「日南」は、重度障がい者や介護度が高い高齢者が利用できる貴重な宿なんです。県もいろいろと力、知恵を貸していただきたいと思います。 外山良治さんとともに私、2期8年、一緒に議員活動しましたが、一緒にあの方と街に出ると、本当に段差が多くて障がい者には優しくない社会だということをよく感じたものです。延岡だったか日向だったか忘れましたけど、列車で宮崎に帰るときに、宮崎に着きましたら外山良治議員が、「髙橋さん先行っちょって」とおっしゃるんですよ。「何でですか」と言ったら、「私はしばらくホームにそのままいるわ」と。彼は一人で何でもできる方でした。彼は、「高校生などが支援に来てくれるように、わざと一人でぽつんとおるわ」ということを私におっしゃったんです。障がい者への気づきを周囲に促す、そんな狙いを外山さんは私におっしゃったんだと思っています。誰もが安心して暮らすことのできる共生社会を目指すために、みずから体を張って物心両面でのバリアフリー化を訴えておられた外山良治さんに、改めて敬意を表すとともに、亡くなられてからことしで5年になりますが、心から御冥福をお祈りしたいと思います。 いずれにしましても、国民文化祭、そして一体的に開催される全国障害者芸術・文化祭、来年ですよね、もう日程も決まっていますから非常に遅いと思うんですよ。だから、このバリアフリー観光の推進、ギアを上げていただかないと非常に困ると思います。まずは、バリアフリー情報を盛り込んだマップ作成にしっかり取り組んでいただいて、あわせて知事、心のバリアフリー化に取り組んでいただきたいと思います。 次に、油津港のファーストポート、先週質問もありましたが、いよいよファーストポートになるようであります。これまで取り組んでこられた担当部署、関係各位に感謝を申し上げます。 大分県の別府港も、特区申請でファーストポート化に取り組まれていたようですが、実現していないようであります。本県におかれましては、国土交通省とか厚生労働省とか、いろいろ申請業務、御苦労もあったと思いますが、重ねてお礼を申し上げておきます。 ファーストポートは、全国で89カ所、九州で20カ所と聞いておりますが、油津港は御存じのように専用岸壁がないわけです。交通網も未整備です。ただ、港に入るときのロケーションは絶品だというふうに私は聞いております。 そこで、今後クルーズ船の誘致をどのように進めていかれるのか、お尋ねいたします。 ◎商工観光労働部長(井手義哉君) 油津港は、九州の太平洋側で唯一、16万トン級のクルーズ船が入港できる港であり、大手クルーズ船社からは、地理的に優位性も高いと評価をいただいております。今回、油津港をファーストポート化することにより、中国発着の短期間のクルーズ船の受け入れや、新たなコースの造成が可能になるものと考えております。県といたしましては、地元自治体等とも連携しながら、観光地としての魅力づくりに一層努めるとともに、これまで油津港のファーストポート化を要請してきた中国や台湾発着のクルーズ船社等を訪問し、油津港の強味に加え、ファーストポート化をPRし、新たな太平洋側コースの提案を行うなど、積極的なセールス活動を実施してまいりたいと考えております。 ◆(髙橋 透議員) 先週の答弁で、令和4年には寄港数目標50回と答弁されました。現在は、3泊4日のショートクルーズへの移行だとか、誘致競争が激化していますよね。だから、この年50回の目標というのは非常にハードルが高いと私は思ったんですが、その根拠となるものは何でしょうか。ひょっとしたら、東九州道の清武―北郷間はもちろんのこと、油津まで令和4年まで開通するということですか。それをもとに寄港50回を考えられているのか、ここは国土交通省出身の鎌原副知事にお尋ねします。 ◎副知事(鎌原宜文君) 本県への外国クルーズ船の寄港数を令和4年に50回とする目標につきましては、東九州自動車道油津インターチェンジまでの開通を前提としたものではなく、油津港、細島港及び宮崎港の受け入れ能力や、過去の寄港実績等を考慮して設定したものであります。議員御指摘のとおり、50回の目標は簡単なものではありませんが、先ほどの部長答弁のとおり、油津港のファーストポート化を契機としまして、地元自治体等とも連携しながら、本県の港のPRやおもてなしの充実、寄港地の魅力の向上などに一層力を入れていくことにより、目標達成に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。 なお、東九州自動車道の開通時期につきましては、これはまだ明らかにされておりませんが、その早期開通は、クルーズ船の誘致にも大きな効果が期待できるものでありますので、一日も早い開通に向けて、こちらのほうもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。以上です。 ◆(髙橋 透議員) よろしくお願いします。 次に、農林水産業の振興に移っていきます。 2018年の国連総会で「小農の権利宣言」が採択され、2019年から2028年までの10年間を「家族農業の10年」と定められました。加盟国及び関係機関等に対し、食料安全保障確保と貧困・飢餓撲滅に大きな役割を果たしている家族農業に係る施策の推進、知見の共有等を求めています。国連が定めた「家族農業の10年」をどう捉えているのか、ここは郡司副知事にお尋ねします。 ◎副知事(郡司行敏君) 世界では、8億2,000万人が依然として飢餓に苦しみ、また、極端な貧困層の8割近くが農村地域で暮らし、農業に従事しております。国連は、そのような実態を踏まえ、議員が今お話されたように、2019年から2028年を「家族農業の10年」と定め、この機会に改めて家族農業に着目し、施策展開を図ること等を求めているところであります。これは、同じく国連が貧困や飢餓の撲滅を目標として掲げる、持続可能な開発目標(SDGs)とも理念を共有するものと考えております。 日本におきましても、「農家」と言いますように、家族経営は農業の中心的形態として日本の農業を支え、これまで我々の命を紡いでまいりましたが、世界の食を守り抜くためには、この長く受け継がれてきた伝統ある家族農業の重要性を見詰め直すことが極めて大切であると考えております。あわせて、この家族農業とAIやロボットなどを駆使するスマート農業を掛け合わせた新たな農業の実現を目指すことも忘れてはならないことだと、そのように考えております。 ◆(髙橋 透議員) おっしゃるとおりだと思います。農産漁村文化協会というのがありますが、ここの主張を見てみますと、「家族農業の10年」が定められた背景には、次のような事情があります。第2次世界大戦後進められてきた農業近代化や、1980年代以降の新自由主義的なグローバリゼーションや構造改革がもたらした、負の側面としての貧富の差の拡大、小規模家族農業の経営難、高齢化と離農、移民、スラム形成などが指摘されております。 さらに1990年代以降は、多国籍企業の国際的規制が緩和される中で、土地や種子、水などの自然、資源をめぐって、多国籍企業や国家による新たな囲い込みが起きています。さらに、2007年から2008年の世界的な食糧危機を受けて、既存の農業政策、農村開発政策の批判的な検討が行われ、それらの政策からの方向転換を図る機運が、国連機関や国連加盟国間で高まっていったのであります。 注目したいことは、家族農業を基本にした農業政策、農村開発計画への方向転換は、今副知事もおっしゃいましたが、国連の開発目標(SDGs)とも密接にかかわるということと、主張には書かれております。このSDGs、持続可能な開発目標は今、企業を初め、多く宣伝されておりますが、今議会に提案されています県総合計画でも、未来みやざき創造プランの基本姿勢にしっかりと明記されております。 大規模化した農業は、大量の地下水を消費します。農薬・化学肥料を多く使うために土の中の微生物はいなくなり、雨が降るたびに土壌流亡が起きて土壌が薄くなります。 ワインをつくっているフランスのボルドーの土壌は1年で1センチ、30年で30センチ減って岩盤が見えているそうです。ブドウの根が張れない状況になっております。 農業は温暖化、土壌や水の問題、食の安全に責任を負っている産業です。農業のあり方を変えないといけないという声が、環境サイドからも強まってきた背景もあるようです。 そこで、本県農業を支える家族経営体は重要と考えますが、県はどのように支援を行っていくのか、農政水産部長にお尋ねします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 本県は、平地から中山間地まで、家族経営を中心に多様な営農が展開されておりますが、近年は、高齢化等に伴う労働力不足や生産基盤の縮小が懸念されており、地域農業の重要な担い手である家族経営体を維持・発展させていくためには、生産性向上や省力化の取り組みによる所得の確保が大変重要であると考えております。 このため県では、経営体ごとに収量等のデータを分析し、栽培管理や経営改善につなげる産地分析の実施、ICT等の先端技術を活用し、収量向上や省力化を実現するスマート農業の推進等、宮崎方式営農支援体制のもと、県とJAの緊密な連携によりまして、所得向上につながる取り組みを全県的に進めているところでございます。 今後とも関係機関・団体等と連携しながら、農業者が「儲かる農業」を実現できるよう、これらの取り組みをしっかりと進めてまいりたいと考えております。 ◆(髙橋 透議員) 農作物に人工的に刺激を与えて天候不良などでも適切に生育させる、バイオスティミュラントに注目が集まっているそうです。 作物はもともと種の時点で、最大収穫量が決まっています。ところが、発芽から成長していく段階、あるいは収穫前とかに病気や害虫、いわゆる生物的ストレス、そして高温・低温、物理的な被害、いわゆる非生物的ストレスによって、本来収穫できるはずの収量が減少します。だから、収量の減少をできるだけ抑えるために、肥料とか土づくり、あるいは適切な水管理、病気や害虫を制御するために農薬を使っています。農薬や肥料に次ぐ第3の農薬がバイオスティミュラントです。このバイオスティミュラントについて、現時点の認識を伺います。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) お話のありましたバイオスティミュラントと言われている農業用資材につきましては、主に海外で使用され、一部は日本でも販売されていると伺っております。一方、その効能等につきましては、国内での研究事例が少なく、どのような作用が働いているのか明らかでない部分もあると伺っておりますので、国や研究機関等からの情報収集とともに、今後の動向を注視してまいりたいと考えております。 ◆(髙橋 透議員) バイオスティミュラント、まだまだ日本では聞きなれないかもしれませんが、世界規模で使用量は増加しているそうです。2014年は1,400億円市場で、2021年には2,900億円市場へと拡大する見込みだそうです。今日の農業の課題、難敵、異常気象だと思います。非生物的ストレスです。ここを乗り越えれば、非常に最高な農業環境にできると思うんですが、いろいろと課題、情報収集していただいて、おっしゃいましたように、ICTとかAIを駆使する次世代農業と絡めて、次なる農業を目指していただきたい。伝統ある家族農業が、そこでその力を発揮できると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、国有林野管理経営法が今国会で改正されました。国有林では、債務返済のために長年にわたって伐採が続いてきました。その結果、2017年現在の国有林の人工林蓄積量は、平均するとヘクタール当たり224立方メートルとなっています。一方で、民有林平均はヘクタール当たり353立方メートル、つまり、国有林の人工林蓄積量は民有林の63%しかありません。残されている優良人工林が伐採対象となることを、私は危惧しております。また、再造林についても、人口減少を受けて全産業で人手が足りない中、いかにして施業に当たる人員、労働者を確保していくのかが大きな問題です。今回の法改正によって、国有林の荒廃につながるのではないかという意見もあります。知事の見解を伺います。 ◎知事(河野俊嗣君) 国におきましては、新たに、国有林の一定の区域におきまして、一定期間、安定的に樹木を採取できる権利を、意欲と能力のある林業経営者に設定できる仕組みが創設されたところであります。この仕組みは、今年度から民有林を対象にスタートしました、森林経営管理制度の担い手となる意欲と能力のある林業経営者の育成につながるものでありまして、その経営管理制度の円滑な実施や地域の産業振興に資するものと考えております。 一方で、御指摘がありましたように、懸念の声もあります。伐採後の再造林が法に規定されていないことによる国有林の荒廃や、事業規模が大きいため中小事業者が手がけられず、外資を含む大企業の参入が進むのではないか、そういった懸念の声であります。 これらの点につきましては、今後、国において策定されますガイドラインや契約手続の中で、国有林の公益的機能の維持増進や中小事業者への配慮などが担保されると伺っておりますので、制度が適切に運用されるその動向というものを注視してまいりたいと考えておりますし、本県における林業の成長産業化に結びつけてまいりたい、そのように考えております。 ◆(髙橋 透議員) 国有林の管理、チェックを行う森林管理署の人員も減少しているわけです。ピーク時には8万1,000人いたと聞いております。今5,000人を下回っています。こういった人員の見直しも今後必要になってくるのではないかと思っております。 次に、水産振興対策であります。カツオ漁が非常に不漁であります。深刻な状況なんです。日南漁協では昨年比2億円減、南郷漁協は6億円の減というふうに伺っております。この先も不漁が続けば、廃船に追い込まれるところも考えられます。県南の水産業に与える影響ははかり知れません。現状と課題について、農政水産部長にお尋ねします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 今期の本県のカツオ一本釣り漁業につきましては、春先の伊豆沖でのカツオや、5月ごろから始まるビンナガマグロの漁が不漁であったことから、5月までの生産金額が、前年同期と比較し約7割に落ち込んでおり、厳しい経営状況にあると認識いたしております。このため県では、調査船「みやざき丸」による本州東方海域での漁場探索の調査を、引き続き延長して行っているところであります。 また、今期の不漁が継続する場合には、国の制度であります「漁獲共済」や「収入安定対策事業」により、一定程度の共済金が補?されることとなっておりますが、県といたしましては、今後とも関係団体と連携を図りながら、カツオ一本釣り漁業の経営安定に向けて、しっかりと対応してまいりたいと考えております。 ◆(髙橋 透議員) ことしは、カツオの後のビンナガマグロ、いわゆるトンボですけど、これがなかなか揚がらないということで―いわゆるシーチキンの原料となっているマグロですけど―今後漁に出てとれればいいですが、これはわからないことですよね。 おっしゃいましたように、漁獲共済で損益分が出るということですが、これは年度末ですよ。今困っているんです。運転資金に困っていらっしゃる。ぜひ丁寧な対応、支援を執行部にお願いしたいと思います。 また、複数年にわたる安定的な支援が必要と国に要望されております、リース事業などの「水産業競争力強化緊急事業」の継続と十分な予算確保も、あわせて今後しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 建設業の活性化に移ります。 建設工事における入札の不調・不落防止対策については、先週質問がありました。小規模工事とか災害復旧工事、とりわけ機材等の搬入が困難な山間部の工事などで多く発生しているようであります。予定価格は、現場条件に照らして積算されているとのことですが、業者からの不満も聞こえてきます。臨機応変かつ細やかな積算になっているのか、いま一度お伺いいたします。 ◎県土整備部長(瀬戸長秀美君) 予定価格の積算に当たりましては、工事箇所を調査・確認し、現場の条件や施工の条件を十分に把握した上で、工事に必要となる経費を積み上げて算出しております。その上で契約後、条件に変更が生じた場合には、設計変更ガイドラインに基づき発注者、受注者双方で協議の上、設計変更を適正に行うこととしており、必要に応じて現場の施工実態を反映した見積もりを活用するなど、現場条件を十分に考慮した、きめ細かな積算に努めているところであります。今後とも、職員の技術力向上に努めますとともに、ガイドラインの周知徹底を図り、より一層、適切な設計変更に取り組んでまいります。 ◆(髙橋 透議員) 例えば山間部の災害復旧工事で、重機で積算されていて、実際に工事現場に行くと、重機が入らずに一輪車、人力で作業しなければならなくて、それがわかって入札が不調になったとか、あるいは落札した後に、水抜きで2本のパイプで積算されたものが4本必要だったということでコストが非常に上がったとか、そういうこともあったりしますから、設計変更も含めて、臨機応変かつきめ細やかな積算に努めていただきたいと思います。 教育問題に移ります。 今、小学校の教員は週平均24コマ、中学の18コマ、高校の15コマに比べて負担が重く、1日平均4時間25分教壇に立ち続け、空き時間が少ないと言われます。そこで文科省は、小学校の授業について、学級担任ではなく専門の教師が教える教科担任制の導入などについて検討しています。教員の働き方改革が叫ばれる昨今、過重労働を改善する一つの手段になると思われますが、教科担任制を導入する際の課題について伺います。 ◎教育長(日隈俊郎君) 教科担任制でありますが、小学校5、6年生における教科担任制を導入することで、教員の専門性を生かした授業により、一人一人の児童の実態に合わせた質の高い指導が可能になるとともに、学級担任に空き時間が生まれることにより、教職員の負担軽減も期待されるところであります。一方、課題といたしましては、教員の専門性を確保するための採用や人事異動のあり方、また、教員数の少ない小規模校への導入が難しいことなどが挙げられます。今後、これらの課題などを踏まえて、十分に検討を行ってまいります。 ◆(髙橋 透議員) いろいろ課題はあるようですけれども、来年度から小学校5、6年で、英語が正式な教科になります。ITに強い人材を育成する狙いがあるとされるプログラミング教育も始まります。専門性の向上が課題になってくると考えられますので、その準備はぜひ急がれたいと思います。 スマホ、タブレットが当たり前の社会です。子供たちの思考力とかコミュニケーション能力が今、問われています。違う意見にしっかり耳を傾ける、何を言ってもいいということが否定されない空間をつくることが大事だと言われます。子供たちの思考力を養うために70年代にアメリカで始まった、「子どものための哲学」に由来する「哲学対話」を東京都立大山高校は取り入れて、自信を失っていた生徒が生き生きと自分の考えを持つようになり、学力向上につながったそうです。本県ではどのような取り組みを行っているのか、教育長に伺います。 ◎教育長(日隈俊郎君) 「哲学対話」についてでありますけれども、これは、正解のない問いをみんなで話し合い、聞き合いながら、じっくり考えを深めていくもので、みずから学ぶ力を育成する学習方法の一つとして認識しております。東京都立大山高校の例を私も拝読したところでございます。 このような取り組みとしましては、「総合的な探求の時間」における学習活動が挙げられまして、本県では多くの学校で、地域や社会にかかわる課題の中から、みずから問いを設定し、自己のあり方や生き方と結びつけながら深く考えていく学習活動が実践されております。 さらに、新学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」の実現が求められていますことから、今年度から実施いたします「未来を切り拓く資質・能力を育成する授業改革推進事業」において、公開授業による研究協議や大学等と連携した実践教育を通して教員の資質向上を図ることで、生徒のみずから学ぶ力の育成につなげてまいりたいと考えております。 ◆(髙橋 透議員) いろいろ課題は多いと思いますが、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、指定文化財の改修状況と補助対象経費の拡充についてお尋ねします。現在、本県で県指定の有形文化財は67あるようですが、南郷町の榎原神社も有形指定文化財であります。古くから縁結びの神様として親しまれています榎原神社、楼門の建立は文化13年(1816年)の棟札があります。天保年間(1830年~1842年)の再興の棟札も残されており、宮崎県下では類例のない古い楼門だと言われます。風雨から歴史的建造物を守るために、漆を塗ることが極めて重要で必須であります。しかし経費不足のために、近年ではペンキでの対応をされてきているようですが、限界にきているようであります。 そこで、本県の文化財保存管理費補助金の拡充が望まれるところですが、教育委員会の考えを伺います。 ◎教育長(日隈俊郎君) 県指定文化財につきましては、維持管理や修理等を所有者や所在する市町村が行っておりますが、県におきましては、その経費の一部を補助する制度を設けているところでございます。しかしながら、毎年多くの対象事業に配分する必要があるため、議員御指摘のとおり、結果として十分な補助ができていない現状ではないかと考えております。補助金の拡充につきましては、厳しい財政状況の中でございますので、簡単にはいきませんけれども、例えば、緊急性・重要性の高いものについては優先して配分するなど、文化財の保存や活用を一層促進するため、運用面の工夫について、まずは検討してまいりたいと考えております。 ◆(髙橋 透議員) 明確な額面は言われなかったけど、平成21年は533万5,000円、平成22年からは506万9,000円、これがずっと続いています。私は余りにも少ないと思うんです。山梨県が交付金を公表していますけど、平成29年は7,229万1,000円です。ゼロが一つ多いです。この500万という予算をどのように積算されているのか。過去の実績をもとにとありますが、要望がいろいろとあると思うんです。どういった積算で行われているのか、教育長にお尋ねします。 ◎教育長(日隈俊郎君) 今お話にありました506万9,000円の今年度予算でございますが、これが国指定文化財、県指定有形文化財の管理費の補助金の県費の分でございます。このほか県の予算といたしまして、国指定の文化財の整備費の補助金が、県費で900万ございます。そのほか文化財の緊急調査補助金、これも県費で900万ございますので、国のほうの補助金は別途、市町村にいく分が、内示額で2億6,000万余ございますけれども、県費のほうで合計で2,306万9,000円、今回の予算をお認めいただいているところでございますので、先ほど申し上げました緊急性あるいは重要性を鑑みて、ここのところを少し工夫しながら、当面対応したいと考えております。 ◆(髙橋 透議員) 私も調査がちょっと不足していたようですけど、トータルで2,300万円、県指定の文化財はいただけるということですか。もう一遍確認します。 ◎教育長(日隈俊郎君) 現在の区分が、先ほど回答させていただきましたけれども、国指定文化財と県指定有形文化財の分が506万9,000円でございます。その他のところが、国指定に係る上乗せ補助、県単で上乗せ補助等もございますので、そこの予算執行について、全体の文化財の補助金のあり方について検討してまいりたいということでございます。 ◆(髙橋 透議員) 文化財保存管理運営補助金の要綱規定には2分の1以内となっているじゃないですか。2分の1以内になっていない現実、総額予算が教育長も御認識のとおり少ないから、2分の1にはなかなかできないわけです。建物によっては何百万、何千万、鵜戸神宮は確か1億5,000万超えたはずです。でも、100万とか200万レベルの補助なんです、2分の1以内といったものが。そういった実態がある中で、いろいろ御苦労はありますけれども、ぜひ予算要求をやっていただきたいと思います。 登録文化財もいっぱいあって、宮崎県日南にとっても観光資源なんです。資源の宝なんですけど、宝庫なんですけど、宝庫が倉庫になっちゃいかんわけで、ぜひ宝になるように御努力をお願いしたいと思います。 最後になります。安心・安全なまちづくりで、先日、俳優の杉良太郎さん、御存じだと思うんですが、免許証を返納。そして、何日か後に教育評論家の尾木ママが自主返納。杉さんが75歳で尾木さんが72歳です。事故が多発した後だったものだから、これは免許証返納を誘導しているように、私はうがった見方をしたんです。 そこでお尋ねしたいのは、年齢の若い人も、反射神経とか運動神経が劣る人はいらっしゃるわけで、きのうの東京の町田の事故は、女性ドライバー60歳です。記憶を失ったとかいうふうにおっしゃってましたけど。確認の意味で聞きますけど、一定の年齢で誘導されていないと思いますが、確認の意味で警察本部長にお尋ねします。 ◎警察本部長(郷治知道君) 昨年、全国の75歳以上の運転者10万人当たりの死亡事故率は8.2件と、75歳未満の3.4件の倍以上で、県内の高齢運転者数も年々増加しております。平成24年にえびの市で、27年には宮崎市高千穂通りで、若年者が犠牲となる高齢運転者による痛ましい事故がそれぞれ起きておりまして、子供を産み育てやすいという本県の長所に影が差すことのないよう、関係機関が連携して、高齢運転者の事故防止を図ることが重要と考えております。 このため警察では、高齢運転者御本人や御家族が運転に不安を抱えているときは、免許センター等への相談や免許返納を勧める場合がありますが、加齢による身体機能の低下には、議員御指摘のとおり個人差が大きいと承知しておりまして、この点等を考えずに、一律に返納を無理に勧めるようなことはございません。 ◆(髙橋 透議員) 杉良太郎さんとか尾木ママは、都会に住んでいらっしゃって、多分それなりの所得があるからだと思うんです。そういう方々はいいんです。中山間地に居住する方々は死活問題です。 私がよく高齢者に申し上げているのは、運転する際の決まり事をつくってくださいと。雨の日や夜間は運転しない、遠距離は運転をやめ運転できる範囲を決めてください、それだったら自信があれば免許証は返納しなくてもいいですがということで、私はよく話をしております。 30年くらいまでは、法令講習といって、地域や職場でよくあったものでした。これはまことしやかに聞こえていたんですけど、法令講習を更新期間までに何回受けないと更新はできんというふうに言う人もいましたけど、それはないわけで、そういった法令講習みたいなものをやっていらっしゃると思うんですが、今の県内の交通安全講習の実施状況について、本部長にお尋ねします。 ◎警察本部長(郷治知道君) 地域や職場、学校等で開催される交通安全講習につきましては、年間を通じて、警察官や交通安全指導員等が講習会場に赴くなどして、高齢者や児童生徒を初めとした幅広い年代を対象に実施しております。県内全体の講習回数は、平成28年以降、毎年4,000回前後で推移しておりまして、昨年は4,203回実施しております。 内容につきましては、講師による一方的な講話にとどまらず、事故の事例などをもとに、参加者同士がディスカッションを行ったり、映像シミュレーター等の機器を活用し、参加者が自分の運転技能や交通事故の危険性を体感することなどにより、交通安全意識の高揚につながるような「参加・体験・実践型」を重点とした講習の実施に努めております。 ◆(髙橋 透議員) 時に足の骨折のギブスをして運転、そういう方はもうアウトですよね。ある意味、機会あるごとに御苦労いただいていると思うんですが、署員の人員の関係もあるでしょうけど、いろんな方々や組織を巻き込んで、こういった交通安全講習というのに出向いて、いろんな運転のパターンがあると思うんですが、そういったところを丁寧に、運転免許保有者にはしっかりと指導いただいて、1件でも交通事故が少なくなるように御努力、御尽力をお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(丸山裕次郎) 以上で一般質問は終わりました。────────────────────
    △議案第20号及び第21号採決 ○議長(丸山裕次郎) 次に、今回提案されました議案第1号から第21号まで及び報告第1号の各号議案を、一括議題といたします。 質疑の通告はありません。 ○議長(丸山裕次郎) まず、公安委員会委員及び人事委員会委員の任命または選任の同意についての議案第20号及び第21号について、お諮りいたします。 両案につきましては、会議規則第39条第3項の規定により、委員会の付託を省略して直ちに審議することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(丸山裕次郎) 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。 討論の通告はありません。 これより採決に入ります。 議案第20号及び第21号について、一括お諮りいたします。 両案については、同意することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(丸山裕次郎) 御異議なしと認めます。よって、両案は同意することに決定いたしました。──────────────────── △議案第1号から第19号まで及び報告第1号委員会付託 ○議長(丸山裕次郎) 次に、議案第1号から第19号まで及び報告第1号の各号議案は、お手元に配付の付託表のとおり、それぞれ関係の委員会に付託いたします。 あすからの日程をお知らせいたします。 あす19日から25日までは、常任委員会、特別委員会等のため、本会議を休会いたします。 次の本会議は、26日午前10時から、常任委員長の審査結果報告から採決までであります。 本日はこれで散会いたします。   午後1時56分散会...