宮崎県議会 > 2024-12-04 >
12月04日-06号

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  1. 宮崎県議会 2024-12-04
    12月04日-06号


    取得元: 宮崎県議会公式サイト
    最終取得日: 2020-07-21
    平成 元年11月定例会令和元年12月4日(水曜日)                 午前10時0分開議 ───────────────────  出 席 議 員(39名)    1番  日 髙 利 夫  (東諸の未来を考える会)    2番  有 岡 浩 一  (郷中の会)    3番  坂 本 康 郎  (公明党宮崎県議団)    4番  来 住 一 人  (日本共産党宮崎県議会議員団)    5番  岩 切 達 哉  (県民連合宮崎)    6番  武 田 浩 一  (宮崎県議会自由民主党)    7番  山 下   寿  (  同  )    8番  窪 薗 辰 也  (  同  )    9番  脇 谷 のりこ  (  同  )   10番  佐 藤 雅 洋  (  同  )   11番  安 田 厚 生  (  同  )   12番  内 田 理 佐  (  同  )   13番  丸 山 裕次郎  (  同  )   14番  図 師 博 規  (無所属の会 チームひむか)   15番  重 松 幸次郎  (公明党宮崎県議団)   16番  前屋敷 恵 美  (日本共産党宮崎県議会議員団)   17番  渡 辺   創  (県民連合宮崎)   18番  髙 橋   透  (  同  )   19番  中 野 一 則  (宮崎県議会自由民主党)   20番  横 田 照 夫  (  同  )   21番  濵 砂   守  (  同  )   22番  西 村   賢  (  同  )   23番  外 山   衛  (  同  )   24番  日 高 博 之  (  同  )   25番  野 﨑 幸 士  (  同  )   26番  日 髙 陽 一  (  同  )   27番  井 上 紀代子  (県民の声)   28番  河 野 哲 也  (公明党宮崎県議団)   29番  田 口 雄 二  (県民連合宮崎)   30番  満 行 潤 一  (  同  )   31番  太 田 清 海  (  同  )   32番  坂 口 博 美  (宮崎県議会自由民主党)   33番  二 見 康 之  (  同  )   34番  蓬 原 正 三  (  同  )   35番  右 松 隆 央  (  同  )   36番  星 原   透  (  同  )   37番  井 本 英 雄  (  同  )   38番  徳 重 忠 夫  (  同  )   39番  山 下 博 三  (  同  ) ─────────────────── 地方自治法第121条による出席者  知     事   河 野 俊 嗣     副  知  事   郡 司 行 敏     副  知  事   鎌 原 宜 文     総合政策 部長   渡 邊 浩 司     総 務 部 長   武 田 宗 仁     危機管理統括監   藪 田   亨     福祉保健 部長   渡 辺 善 敬     環境森林 部長   佐 野 詔 藏     商工観光労働部長  井 手 義 哉     農政水産 部長   坊 薗 正 恒     県土整備 部長   瀬戸長 秀 美  会 計 管理者   大 西 祐 二     企 業 局 長   図 師 雄 一     病 院 局 長   桑 山 秀 彦     総務部参事兼財政課長            吉 村 達 也     教  育  長   日 隈 俊 郎     警 察 本部長   阿 部 文 彦     代表監査 委員   緒 方 文 彦     人事委員会事務局長 吉 村 久 人    ─────────────────── 事務局職員出席者  事 務 局 長   片 寄 元 道     事 務 局次長   和 田 括 伸     議 事 課 長   齊 藤 安 彦     政策調査 課長   日 髙 民 子     議事課長 補佐   鬼 川 真 治     議事担当 主幹   山 口 修 三     議 事 課主査   井 尻 隆 太     議事課主任主事   三 倉 潤 也   ──────────────────── △一般質問 ○議長(丸山裕次郎) これより本日の会議を開きます。 本日の日程は、一般質問、人事案件の採決及び議案の委員会付託であります。 ただいまから一般質問に入ります。まず、井上紀代子議員。 ◆(井上紀代子議員) 〔登壇〕(拍手) おはようございます。県民の声、井上紀代子です。通告に従い一般質問を行います。 平成26年に日本創成会議が発表した「ストップ少子化・地方元気戦略」、いわゆる増田レポートには、「地方はこのまま推移すると、多くの地域が将来消滅するおそれがある」とのショッキングな将来認識が述べられており、人口減少が我が国全体の問題として捉えられるきっかけとなりました。 国では、人口減少問題に対応するため、地方創生のための戦略や組織、予算の枠組みなどがつくられ、地方においても、少子化対策や仕事の場づくり、地域の活性化等々、さまざまな取り組みが進められています。 我が県では、平成23年に策定した県総合計画「未来みやざき創造プラン」において、人口減少の問題を正面から捉えるとともに、中山間地域振興条例を制定し、条件不利地域の対策にも取り組んできました。 国全体の人口減少の大きな要因である少子化問題に対して、子供を産み育てやすい環境を整え出生率を上げる、また、東京一極集中を是正し、地方における社会減を抑制するため企業の地方移転を促したり、移住やUIJターンに力を入れるということが取り組まれました。 こうした取り組みの結果、我が県の合計特殊出生率は、平成17年の1.48から平成29年には1.73となり、高卒者の県内就職率も、少しずつではありますが上昇しています。また、移住世帯数を見ても、平成26年度は64世帯でしたが、昨年度は471世帯に増加しています。こうした取り組みと結果に対し、一定の評価はすべきでありますが、一方で、これで十分なんだろうかとの思いを拭い切れずにいます。あの増田レポートが「このまま推移すると」とした将来像を、これで本当に変えられるのかという疑問です。 30億円の人口減少対策基金をつくられた知事の本気度は受けとめています。その上で、人口減少の流れを変えるためには、これまでと違った発想が必要であり、その動き出しをスタートさせるための基金であってほしいと願っています。 現状では、我が国の人口が長期的に減少していくことはほぼ間違いないと言えます。そう考えたときに、私たちが直面している人口減少問題に対しては、2つの視点が必要であると思っています。 1つ目は人口減少の流れを変えること、2つ目は人口減少に応じた地域社会をつくることです。 そこで、知事にお尋ねいたします。 我が県の人口減少の背景には、自然減と社会減が同時に進行している状況があります。出生率や出生数の向上、若者の県内定着などにより流れを変える必要があります。どう取り組まれるかお尋ねいたします。 長期的に人口減少が続く見通しの中では、特に中山間地域は大きく変わっていかざるを得ません。人口が半減すると推計されている市町村は、どうやって地域社会や経済を守っていくのか、大きな問題を抱えています。これは、県や市町村だけでなく、多くの知恵を出し合い取り組まなければならない問題です。また、地域によって置かれている現状は違い、どうしたら住み続けられる地域となるのか、そのイメージができていない気がします。住み続けられる地域をつくっていくためには、それぞれの地域の将来像を市町村や住民と共有し、課題や施策を明確にしていくことがまず必要だと思います。 知事はどのように取り組んでいかれるのか伺います。 壇上の質問は以上とし、以下の質問は質問者席にて行います。(拍手)〔降壇〕 ◎知事(河野俊嗣君) 〔登壇〕 おはようございます。 お答えします。まず、宮崎の将来像についてであります。 人口減少や人口構造の変化が急速に進む中、人口減少をできる限り抑制するとともに、誰もがそれぞれの地域で暮らし続けることができ、多様な豊かさを実感できるふるさとを構築していくこと、いわば「安心と希望を育む宮崎の新時代」を実現することが、今、私に課せられた最重要課題であると考えております。 このため、県総合計画アクションプランにおきましては、こうした将来像に向かって、人口問題対応や生涯健康・活躍社会など、今後取り組むべき5つの重点施策を掲げるとともに、人口減少対策を強力に推進するための基金も設置したところであります。 今後とも、市町村や民間との十分な連携のもと、私が先頭に立って、「持続可能な宮崎の土台づくり」に全力を傾けてまいりたいと考えております。 次に、住み続けられる地域社会づくりについてであります。 御指摘のとおり、市町村によって置かれている状況や取り組むべき課題はさまざまであります。例えば中山間地域では、交通や買い物、福祉サービス等の日常生活に必要な機能の維持・確保が重要になってまいります。また、都市部では、産業振興による雇用の受け皿づくりや大学や病院など、広域的な観点からの都市機能の充実などが必要になると考えております。 このため、ことし7月に、実務レベルでの「人口問題対策研究会」を設置し、県と市町村で地域課題を共有するとともに、県外の若者に企業情報を届ける仕組みづくりや、中山間地域における第1次産業に就業しやすい仕組みづくりなどに取り組むこととしているところであります。 私は、若者が「宮崎で暮らし、働き、そして、子供を産み育てたい」と思える魅力的な地域をつくることが何よりも大切だと考えております。そのためにも、市町村や県民の皆様との意見交換などを通じて、地域の将来像を共有しながら、市町村ごとの実情を踏まえた持続可能な地域づくりにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。以上であります。〔降壇〕 ◆(井上紀代子議員) 知事が今議会の中で、この問題に対する道筋をつけたいとおっしゃったことは、大変重要と受けとめておりますので、今後とも積極的な取り組みをお願いいたします。 次に、住み続けられる地域の切実な問題として、今向き合わなければならないのは、医療・介護の問題だと思っています。特に山間部では、地理的条件から、訪問看護や介護、サービスなどが行き届きにくい。難しい問題だとはわかっていますが、住み続けるための環境を確保するためには、完全ではないとしても、解決の方法を探る必要があると思います。 どのような方向性をもって進めようとされているのか、福祉保健部長にお尋ねいたします。 ◎福祉保健部長(渡辺善敬君) 中山間地域に住み続けられる医療や介護の確保は、人口減少対策の観点からも大変重要な課題です。その置かれた環境を踏まえて、医療と介護の連携した持続可能な体制としていく必要があると考えております。 医療面では、公立病院等を中心としまして、総合診療機能、救急医療、人材確保の取り組みをさらに推進することとしております。例えば、キャリア形成プログラムによる医師の派遣調整などを着実に行ってまいります。 介護面では、特別養護老人ホーム等を中心とした介護や認知症の予防、居宅サービスの提供、人材確保の取り組みをさらに推進することとしております。例えば、ICTを活用した地域ケア会議への技術的助言や労働環境の改善などを充実してまいります。 今後とも、宮崎大学や関係機関、市町村と十分連携し、持続可能な医療・介護体制の構築に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 住み続けられる地域をつくるということなんですよね。ですから、市町村の皆さんとは、ある意味では市町村にとって耳の痛いこともやっていかなければいけない可能性が高いと思います。まずは、医師のスキルアップをするためにはどうしたらいいか。働き方改革をどう乗り越えていくのかという問題がまだまだあると思いますので、十分に地域という考え方をしっかりとしていただいて、そこに医療・介護・福祉がきちんとあるようにしていただきたいと思います。要望しておきたいと思います。 次に、人口が半減すると推計されている市町村においては、1次産業の就業割合が高くなっています。就業者の4割を1次産業が占めているところもあります。このことを考えると、地域の産業振興だけでなく、人口の観点からも就業者の確保は必要だと思います。 一方、中山間地域の新規就業者の確保はなかなか難しいとも言えます。どのように取り組んでいかれるのか、農政水産部長にお伺いいたします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 中山間地域においては、農業でしっかり所得を上げ、安心して農業を続けられることが、その地域に住み続け、さらには新たな就農者を確保していく上でも大変重要であると考えております。 県内では、西米良村のユズや肉用牛生産団地のような担い手を集約する取り組みや、日之影アグリファームのような農作業受委託による地域農業を支える取り組み、美郷町でのクリの付加価値向上を図る6次産業化の取り組みなど、地域の状況に応じた多様な農業が展開されております。 このような中山間地域の特徴を生かした儲かる農業を展開していくため、県としましては、市町村等と連携して、技術習得から就農、定着までをパッケージ化して支援するなど、安心して農業ができる環境の整備を進め、地域内外からの就農者確保につなげてまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) やっぱり頭の切りかえも必要だと思うんですよね。11月24日にシーガイアで、「健康の未来」というセミナーが行われました。そこに来られていた全国のお医者さんが一様におっしゃったことは、「人間の体は食べた物によってつくられている」と。ということは、私どもの宮崎県のように、安心・安全な物をつくり続けていく地域にとってみると、「これからの健康と未来については、私どもに任せていただきたい」と言える地域ではないでしょうか。ですから、今からつくっていくものについては、先ほど出ましたように、儲かる農業であると同時に、健康や機能性食品も含めてそうですけれども、我が宮崎県は非常に立ち位置がいいと言わざるを得ない。人口減少にストップをかけるために、人に入り込んでいただく。ここで大丈夫だと言える地域になる可能性は非常に高いのではないかと思います。ぜひ頑張っていただきたいと思います。 次に、林業担い手の育成についてお伺いいたします。 本県は、全国に先駆けて森林資源が充実し、伐採等の林業生産活動が拡大し、杉丸太の生産量は、平成3年から28年連続で日本一です。将来の森林資源の確保、林業の持続的発展、山間地域の経済の活性化を図るためには、新たな森林資源を造成する必要があります。一方で、安定傾向にはあるものの、依然として厳しい水準にある木材価格や人口減少の進行等に伴い、林業経営は厳しく、林業担い手は減少しています。 課題として、伐採作業等は、担い手が減少しても高性能林業機械等によって、ある程度維持することはできますが、再造林や下刈り等の森林整備は、伐採のように機械化は進んでいません。 このため、特に森林整備等の作業の効率化と林業担い手の確保が重要です。中でも担い手の確保は、中山間地域の維持等に直結し、最重要課題です。担い手を確保する上では、まず何よりも、担い手を育成する林業教育の充実が重要と考えます。 農業や林業などの産業に従事する人材教育において、高等学校の占める力は大きいと言えます。林業についていえば、かつて農業高校にあった林業科が全て廃止され、授業の1科目として学べる程度になっています。 本県は今年度、林業大学校を開講しましたが、熊本、大分などの隣県は、高校に林業科を持ちながら、さらに林業大学校やアカデミーを設置されています。すぐれた林業担い手を育成するためには、まず高校で林業の基礎を学び、そして職業として林業を選択する生徒が、さらに林業大学校で実践的で高度な林業技術を学ぶ必要があると考えられます。 そこで教育長に、高校における林業教育の必要性について、お考えをお伺いします。 ◎教育長(日隈俊郎君) 現在、地球規模での環境変化が問題となる中、森林が果たす役割の重要性が高まっております。県土の多くを森林が占める本県におきましても、森林の保全や林業従事者の育成等が大きな課題となっております。 県内の農業系高校におきましては、基礎科目「農業と環境」の中で、森林の持つ多面的機能について学習しておりまして、特に林業が盛んな地域にあります門川高校では、より専門的な学習として、演習林実習や林業機械研修などを実施することで、後継者育成につながる取り組みも行っているところであります。 ◆(井上紀代子議員) 県内の林業科というのは少なくなっているわけですけど、今後、県内の高校に再び林業科を設置するお考えはないのか、お伺いいたします。 ◎教育長(日隈俊郎君) 林業に関する学科につきましては、生徒数や入学希望者の大幅な減少など、状況の変化に伴いまして、平成23年3月末で閉校いたしました日南農林高校を最後に、林業に関する学科は設置しておりません。そのため、新たに林業に関する学科を単独で設置することは難しいと考えております。 しかしながら、林業に関する学びについては、門川高校に林業を専攻するコースを設置しており、高千穂高校、日南振徳高校では、林業の科目を選択できるようにしております。 近年、林業界からの人材育成の要望も高まりつつある状況でございますので、今後とも、地域や関係部署と一層の連携を図り、林業の教育に生かしてまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 全国には、森林・林業に関する科目・コース設置校というのが72校あります。日本一の林業県である我が県は、日本一の林業教育県でもあるベきだと私は思っておりますので、再考をお願いしたいと思っております。 次に、今年度、みやざき林業大学校が開講し、常任委員会の現地調査で、林業大学校生との意見交換をさせていただきました。現在、定員15名を超える21名の受講生が入校し、18歳から52歳までの幅広い年齢層が学んでいます。 林業大学校生の中には、県外出身者も修学されており、そのような生徒は卒業後、我が県内の林業関係事業体に就職し、林業担い手になることが期待できます。 全国には1府17県に、アカデミーが5校、大学校が13校あります。 そこで、環境森林部長に、他県の林業大学校と比較して、我が宮崎県の林業大学校の特色についてお伺いをいたします。 ◎環境森林部長(佐野詔藏君) 本県の林業大学校は、全国の林業大学校の中では最多となります16の資格取得が可能であることに加えまして、充実した実習による高度な技術の習得や、ICTを活用した最新技術などの研修を取り入れております。 また、名誉校長として、株式会社内田洋行の大久保社長に就任いただいておりまして、特別講義や研修へのアドバイスにより、山村と都市との交流やグローバル化など、受講生の世界観が広がる研修内容となっております。 さらに、美郷町の御田祭などへの参加により、郷土愛の醸成を図りますとともに、サポートチームとの連携によります就職先のあっせんなど、全国にも誇れる研修内容や支援体制となっていると考えております。 ◆(井上紀代子議員) 国立の大学校とかそういうところで、九州内で言っても、福岡の九州大学だとか宮崎大学、鹿児島大学、それから大きな大学とかで連携できるようになっているんですね。森林林業に関する学科とか科目数を持っている大学です。だから、そことの連携もとっていただけるようにお願いしたいと思っています。 次に、今後、減少傾向にある林業担い手を安定的に確保する上では、5年、10年と継続して安定的に林業大学校生を確保していくことが極めて重要だと思いますが、その取り組み状況について、環境森林部長にお尋ねいたします。 ◎環境森林部長(佐野詔藏君) 県では、受講生を確保するために、ホームページや新聞、ポスター等による情報発信のほか、県内外における林業就業相談会の実施や移住相談会への参加などにより、募集内容の周知に努めているところであります。 また、県内全ての高校の進路指導担当教員を訪問しまして、生徒の進路の一つとして林業大学校を選択してもらえるよう、説明を行いますとともに、オープンキャンパスを開催し、林業に就業している若者との意見交換や、林業機械の操作体験などの募集活動にも取り組んでいるところであります。 今後も、このような取り組みを継続しますとともに、市町村や林業関係団体、民間企業など85者から成るサポートチームと連携して、林業や林業大学校の魅力を発信しまして、安定的な受講生の確保に努めてまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) やはり職員の方々の取り組みの結果だというふうに思います。高校の進路指導担当教員を全部訪問されたというのは、大変すばらしいことだと思います。 今年度の選考試験では多くのいい結果が出ていますので、これはすごく大切にしながら着々と、走り出したばっかりですので、定着させていっていただけるようにお願いをしておきたいと思います。 また、より魅力ある林業大学校にしていくために、どのような取り組みをされていくのか、環境森林部長にお尋ねいたします。 ◎環境森林部長(佐野詔藏君) 林業大学校では、本年度、当初の研修計画に加えまして、延岡市で開催されました林野庁長官の講演等への参加や、志布志港における海外輸出の現地研修など、柔軟に研修内容の充実を行ってきたところであります。さらに、受講生からの要望やサポートチームからのアドバイス、来年度、女性の受講が予定されていることなども踏まえまして、さまざまな視点から、研修内容や研修環境の改善にも取り組むことといたしております。 今後とも、これらの取り組みを積み重ねながら、林業大学校から社会に出て活躍できる人材を輩出し、みやざき林業大学校が、林業界だけでなく、社会的にも評価されるよう、関係者一丸となって取り組んでまいります。 ◆(井上紀代子議員) 今いただいた、そのような視点からすると、もう少し思い切った対策とかカリキュラムを検討してはどうでしょうか。若く、感性の豊かな大学校生が、外の世界を見て大きな刺激を受けることなど、学ぶ上で極めて大切なことだと考えます。例えば、私も行ったことのあるオーストリア等の世界で最も林業の進んだ地域を学ぶ海外研修などを行うのもよいかと考えます。 今年度、森林環境税も国から譲与されますが、林業施策としては、担い手、人材の育成が最も重要であることは申し上げたとおりです。海外研修は一例にすぎませんが、このような事例を含め、「人づくり」に思い切って大胆に投資すべきだと考えます。 林業を担う人材育成のために、今後どのように取り組んでいかれるのか、知事の思いを伺いたいと思います。
    ◎知事(河野俊嗣君) 本県は、先人のたゆまぬ努力によりまして、豊富な森林資源が造成され、全国屈指の林業県となっているところであります。これからの林業をさらに発展させるためには、ただいま、るる御指摘がありましたような、林業への情熱にあふれ、確かな技術力を備えた人材の確保・育成が大変重要であると考えております。 このため、みやざき林業大学校におきまして、今、いろんな御提案をいただいたところでありますが、さらにカリキュラムに工夫を凝らしながら、実践的な技術を備えた即戦力となる人材を育成するとともに、宮崎県林業担い手対策基金により、就労環境の改善や女性の林業への参入促進、高校生へのキャリア教育、さらには、国の「緑の雇用」事業を活用した新規就業者の技術向上などにも取り組んできたところであります。 今後とも、こうした取り組みを積極的に展開するとともに、ICT等先端技術の活用など、魅力ある林業の姿を示しながら、林業大学校を中心として、将来、本県に定着して、林業を牽引する担い手を確保・育成してまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) どうぞよろしくお願いいたします。人口減少対策には、林業対策というのは本当に欠かせない、人材確保というのは欠かせないものですから、よろしくお願いしておきます。 次に、農政問題についてお伺いいたします。 ことしの8月には台風8号が宮崎に上陸し、2人がけがをされ、住宅浸水の被害も出ました。その後の9月の台風15号では、関東・東北を中心とした農林水産業で523億円の被害が、10月の19号では、同様に2,639億円の被害が発生しています。 被災された方々には、心からお悔やみ申し上げます。そしてまた、復興・復旧に向けた取り組みを微力ながら支援してまいりたいと考えております。 さて、このような強い台風の接近の理由の一つに、高い海水温度が原因と報道されており、高い海水温度の原因には、地球温暖化があると言われています。 日本が大きな台風に見舞われているときに、国連では、各国の首脳が地球温暖化を討議する「気候行動サミット」が開催されていました。あのスウェーデンの高校生、グレタ・トゥーンベリさんが招待され、スピーチで「How dare you(よくもそんなことを)」と激しく怒りをぶつけた報道を覚えていらっしゃる方も多いと思います。 2050年に温室効果ガスの排出をゼロにするパリ協定は、来年発動することになっており、国連の事務総長は、「何もしないことによる損失が最も大きい」と、各国に呼びかけられております。 そこでまず、地球温暖化が本県の農水産業にどのような影響を及ぼしており、本県はどのような対策を講じていこうとしているのか、郡司副知事にお伺いいたします。 ◎副知事(郡司行敏君) 気象庁によりますと、日本の平均気温はここ100年で約1.2度上昇し、御指摘のように、地球温暖化が原因とされるさまざまな影響があらわれてきております。 本県の農水産業におきましても、農業分野では農作物の収量・品質低下や、今議会でも出ております新奇病害虫の発生、畜産分野では暑熱ストレスによる生産性の低下、水産分野では魚のとれる時期や魚種の変化など影響が顕在化しており、また近年、激甚化・頻発化する災害への備えも待ったなしの課題であると認識をしているところであります。 このような中、県といたしましては、気象予測や生産施設等の強靱化、畜舎の暑熱対策、漁船の省エネ対策など、地球温暖化に対応した新たな技術の開発・普及に積極的に取り組んでいるところであります。加えて、地球温暖化をこれ以上進展させないため、例えば、施設園芸での省エネ対策やローカルエネルギーへの転換など、脱化石燃料に向けた取り組みなども大変重要になってきていると考えております。 これらの挑戦は容易なものではございませんけれども、御紹介にあったグレタ・トゥーンベリさんのあのスピーチもしっかり胸に刻みつつ、本県農水産業の新たなステージに向け、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 本県の農業振興対策は、台風災害を回避する「防災営農」に特化して進められてきたことが、日本の食糧基地の一翼を担う大産地をつくり上げたと言えます。しかしながら、海外からの化石燃料や輸入飼料に頼る施設園芸や畜産は、地球温暖化の視点から見ますと、大きな構造的な課題を持っていますし、さらに本県の商品を大消費地まで届けるためのエネルギーも必要です。特に、施設園芸を支えている原油価格は平成28年より上昇に転じており、農家経営にも大きな影響を与えていると聞いています。 そこで、施設園芸の省エネルギー対策をどのように進められているのか、農政水産部長にお伺いをいたします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 議員御指摘のとおり、施設園芸における省エネルギー対策は、地球温暖化対策として、さらには農業用の重油価格が高騰する中、コスト削減対策としても大変重要でございます。 県ではこれまで、農家がみずから取り組めるハウスや暖房機の保守点検などによる燃油使用量の節減、保温効果を高める資材やヒートポンプ等の省エネ資材・設備の導入を推進しておりまして、取り組み農家の過去3年間の10アール当たりの燃油使用量は、約3割削減されたところであります。 県としましては、今後の重油価格の動向が見通せない中、安定した農家所得を確保するため、引き続き省エネ対策を推進するとともに、飛躍的な収量・品質の向上や、単位収量当たりの省エネ効果も期待できます環境制御などの新技術の導入にも努めてまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 過去3年間の10アール当たりの燃油使用量が3割削減というのは、すばらしい結果を出していらっしゃるなと思います。 次に、畜産関係について伺います。 近年、家畜の疾病対策や悪臭対策等を目的として、閉鎖型のウインドーレス畜舎整備が進んでいると聞いています。地球温暖化が進む中で、心配されるのは畜産経営への影響です。 近年、夏の気象変動が激しさを増しており、体温のコントロール機能が低く、暑さに弱い家畜への対策は、例えば乳用牛にしましても、暑熱によるストレスが、乳量の減少や受胎率、発育の低下など、生産面でのマイナス要因にもなるでしょうし、ひいては畜産経営にも大きな影響を与えるのではと思います。 できるだけ家畜に暑熱のストレスを与えない、畜舎内の温度管理、環境づくりが大切です。省エネに配慮した畜舎での暑熱対策がどのように行われているのか、農政水産部長にお伺いいたします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 議員御指摘のとおり、夏場の暑熱は畜産の生産性への影響が大きく、その対策は非常に重要であると考えております。 このため、各農場におきましては、屋根への断熱材の利用や散水、細霧装置によるミスト噴霧や換気扇による送風など、畜舎内の温度上昇を抑える工夫が講じられております。 また、県内の酪農家における新たな取り組みとしまして、年間を通して最適な飼養環境を確保するために、畜舎内の温度・湿度・風速を自動で制御する「次世代閉鎖型牛舎」を畜産クラスター事業により導入し、乳量や受胎率の向上を目指す取り組みも始まったところでございます。 県としましては、引き続き、畜舎における暑熱対策を含め、新たな技術等を活用しながら、畜産の生産性向上の取り組みを推進してまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 次に、高い海水温度の影響を最も受けているのが水産ではないかと心配しております。 水産政策では、省エネ対策として、漁船の小型化や操業海域の見直し等に取り組んでこられたことは承知しています。 そこで、漁船漁業の省エネルギーへの取り組みについて、どのように進められているのか、農政水産部長にお伺いいたします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 漁船漁業の省エネルギー化につきましては、国の補助事業などを活用して、従来より燃油消費を5%削減できる低燃費型エンジンを導入するとともに、水産試験場が開発した海の天気図によりまして、漁業者の出漁判断に必要な海況情報を提供し、燃油消費の低減を推進しているところであります。 その結果、平成28年度からの4年間で、71隻が低燃費型エンジンへ更新したほか、海況情報を利用する中型まき網漁業での燃油使用量の削減効果は、約8%と試算をいたしております。 県としましては、今後も、漁船漁業の省エネルギー化を積極的に推進するとともに、環境の変化に対応できる強い経営体づくりに努めてまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 環境農林水産常任委員会では、スマート農業と新時代の農業担い手の育成をテーマに、北海道、東京の視察を行いました。人口が減少する中、スマート農業は、労働力の代替のみならず、篤農技術を継承していく対策として有効であること、またIoTやAI等を駆使した作業の効率化や作業精度の向上は、地球温暖化にも大きく寄与すると確信した視察でもありました。 しかしながら、これら技術を個々の農家に導入していくためには、コスト面や機器を使いこなしていく技術面でもかなり高いハードルがあるのではと懸念をしています。 そこで、県は今後、スマート農業をどのように本県に定着・普及していこうとしているのか、農政水産部長にお尋ねいたします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 御指摘のとおりスマート農業は、農業生産の効率化や収量・品質の向上に加え、担い手や労働力不足の解消や熟練農業者の技術伝承などの観点からも、本県農業への導入は必要不可欠であると考えております。 このため、本県が目指すスマート農業の将来像を示す推進方針を年内に策定し、農業大学校などを活用したスマート農業を学べる環境の創出や、ロボットトラクターなどスマート農業に対応した農地等の集積や基盤整備の推進、スマート農業を使いこなせる農業者や指導者の育成などの取り組みを積極的に進めてまいります。 加えまして、推進方針を農業者、関係者で共有するため、来年2月には「スマート農業推進大会」を計画しているところであります。 県といたしましては、大きな可能性を秘めたこのスマート農業を、中山間など条件が厳しい地域でも普及・定着できるよう、新しい形での「儲かる農業」の実現に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 新しい農業の時代を予感させるスマート農業ですが、それを使いこなしていく人材育成もまた重要な課題であることから、東京では、日本農業経営大学校の話を伺ってきました。 この大学校は、経営力を鍛えるために、一流の講師陣と日本を代表する農業法人や企業での研修を中心に授業が組み立てられており、まさにこれからの農業者を育成するために必要な学習環境が整備されていました。 本県の農業大学校から2名の学生が進学しています。人口減少の中、今までと同じことをやっていては、産地を維持することもできなければ、その売り先さえも縮小していくことになります。 本県の産地を支えてきた担い手を養成する柱は農業大学校です。 私は、23日土曜日に開催された農大祭に参加しましたが、学生と地域が一体となった農業の祭典に、大きなエネルギーをもらいました。2年前、牛の共進会で出会った小林秀峰高校の女子学生が農大生となり、楽しそうに肉の販売をしている姿に、大変うれしくなりました。 この数年、農業大学校では、学科の見直しや学生出資会社の設立、大型農業法人や食品加工企業との連携など、さまざまな取り組みが進められているようですが、委員会調査で伺った際の学生の説明では、施設面、カリキュラムの質など、まだまだ満足している様子ではありませんでした。 人口減少という大きな課題の中で、変革の時代を、本県の26市町村がそれぞれの個性を生かして生き抜いていくためには、それぞれの地域の農林水産業を牽引していく英知を持った担い手の育成が不可欠のはずです。 そこで、この変革の時代を支えていく農業・水産業の若き担い手に求められる資質を、県はどのように捉え、その資質向上に取り組んでいこうとされているのか、知事にお伺いいたします。 ◎知事(河野俊嗣君) 本県は、先人の御努力により、全国第5位の農業産出額を誇る県となっております。人口減少を背景として、農業者の減少が避けられない中、こうした先人の努力により培われた本県の農業をしっかりと引き継ぐとともに、本県農業を牽引する経営感覚にすぐれた人材を育成することは、これまで以上に重要になると認識しております。 このため、農業大学校を総合研修拠点と位置づけ、次代を担う学生や意欲の高い農業者を対象としまして、企業や農業法人から先進的な取り組みなどを学ぶ授業を行うとともに、スマート農業を最大限に生かすための知識や技術を習得できる環境づくりに取り組んでいるところであります。 また、私みずからが塾長となり5年目を迎える「みやざき次世代農業リーダー養成塾」を開講しまして、全国トップクラスの企業経営者や農家などによる経営等に特化した講義を行いまして、みずからの経営ビジョンや理念を語ることのできる農業者を育成し、実際、地域のリーダーとして活躍しておられる方も出てきているところであります。 今後とも、私が先頭に立って、時代の変化に対応し、本県農業を託せる人材の育成にしっかりと取り組んでまいります。 ◆(井上紀代子議員) 農業大学校は、本県農業の担い手養成の核です。総合研修拠点としての役割が果たせる施設として整備していただくよう、要望しておきます。 また、本県の農業・水産業は、さきに紹介した「防災営農」施策のように、県が進むべき方向性をしっかりと示したことで、今日の姿があります。 農政水産部では、農業・水産業の長期計画の見直しに着手されていると伺っていますが、本県の農業者や水産業者が進むべき方向をしっかり示す施策を明確に打ち出していただきますよう、要望しておきたいと思います。よろしくお願いいたします。 次に、危機管理問題につきまして、危機管理統括監に3点、お伺いをしたいと思います。 実は、熊本県で実際に被災された方にお会いし、そしてまた、そのことを契機として、千葉県にまで行ってまいりました。それで、被災者になったときに一番困っていることは何なのかということをつぶさに聞かせていただいたんですが、停電や断水が生じた場合、早期復旧に向けて、県ではどのような対策がとられているのか、お伺いをしたいと思います。 ◎危機管理統括監(藪田亨君) 災害時の停電や断水を復旧させることは、一義的には電気事業者や水道事業者の役割ではありますけれども、長期の停電や断水は、県民生活や経済活動に大きな影響を及ぼすことから、県としても、復旧活動が円滑に進むよう、関係機関と平素から連携を図っておくことが必要であると認識しております。 停電につきましては、その発生原因箇所に早く到着するために必要な道路啓開を担う土木事務所などと九州電力との間で緊急連絡体制を構築しており、また断水につきましては、九州各県と協定を締結し、給水車や復旧に必要な職員の派遣等について必要な事項を定めるなど、早期復旧に向けた体制を整備しております。 県といたしましては、今後とも他県の取り組みなども参考に、復旧体制の充実を図ってまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 次に、被災者の方から聞いた話の中で、非常に衝撃的だったのが、県外からの支援物資が被災者に確実に届けられるという状況ではなかったと。被災者になってみて、それは非常につらいことであったと言われておりましたが、県ではどのような対策がとられているのか、お伺いをいたします。 ◎危機管理統括監(藪田亨君) 災害発生時における国などからの支援物資につきましては、被災地の受け入れ体制の不備などさまざまな要因により、被災者まで十分に行き届かないといった問題が指摘をされているところでございます。 このため本県では、支援物資の滞留が発生しないよう、物資調達に係る計画やマニュアルを定めまして、県外からの物資を受け入れる広域物資輸送拠点を県内に5カ所設置するほか、民間の物流事業者と協定を締結しまして、災害発生時には、災害対策本部や設置した広域物資輸送拠点へ物流専門家を配置するなど、市町村が物資を受け入れる地域内輸送拠点や避難所まで速やかな輸送ができるよう、体制を整備しているところでございます。 また、有事の際、これらが有効に機能するよう、県の総合防災訓練などを通じまして検証を行うほか、物流事業者と意見交換を行うなど、顔の見える関係の構築にも努めているところでございます。 ◆(井上紀代子議員) 防災訓練の大切さというのは、こういうところにあらわれていると思うんですよね。どうやったら自分たちが3日間生き残っていくための物が確保できるのかということなども含めて、日常的な防災の意識というものをきちんと持ってもらうためにも、防災訓練を着実にやっていくことが大変重要だと思いますので、地域自治体の皆さんにも、ぜひしっかりと伝えていただきたいと思います。 私は、熊本の方から聞いた内容で非常に衝撃を受けたんですが、道の駅が非常に有効だったそうです。宮崎県は17の道の駅があるんですけれども、防災上、道の駅がどのような位置づけになっているのか、お伺いしたいと思います。 ◎危機管理統括監(藪田亨君) 道の駅は、東日本大震災や熊本地震などの大規模災害発生時に、避難場所や防災関係機関の活動の拠点として活用された事例がございます。 国も、道の駅の基本機能に防災機能を付加した施設としての活用を推奨しておりまして、県内では、一部の市町村が避難場所として、また国土交通省におきましては緊急災害対策派遣隊、いわゆるTEC-FORCEの集結拠点としての活用を予定しております。 県におきましては、防災上の拠点として、市町村の運動公園などを後方支援拠点に、また、運送会社の倉庫などを物資の輸送拠点としており、現時点では、道の駅につきまして特段の位置づけをしておりませんけれども、防災対策を進める上で有効な施設であると考えられますので、関係機関と連携しながら、防災面での活用方法を研究してまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 私は宮崎市に住んでいるものですから、先日できました国富町のスマートインターを非常に狙っているところなんですけれども、あそこに一つ、道の駅ができるといいなというのを狙っておりますので、県土整備部長、よろしくお願いします。 次に、教育問題についてお尋ねいたします。 萩生田文部科学大臣大学入試制度改革に伴う「身の丈に合わせて」発言は、地方の経済実態や地方と都市の学習環境格差などを考慮しない、地方に生活する人々への侮辱であったと考えております。 この発言に対して、知事はどのようにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。 ◎知事(河野俊嗣君) 今回の大学入試制度改革をめぐる問題についてでありますが、私は、教育を受ける権利というものが憲法に定められた基本的な権利であり、教育のあり方は一人一人の生き方や幸せに直結し、社会発展の基礎をつくる大変重要な問題でありますので、地方の学生にデメリットが生じることがないよう制度設計を行っていただく必要があると考えております。そして、このことについては、しっかりと政府に対応していただきたいと考えております。 言葉というものが、人の心に明かりをともすこともあれば、悲しみのふちに追いやることもある、大変怖いものであるなと改めて感じたところであります。また、今回の大臣の発言を機に、私自身、みずからの言葉の先にいる人々に思いをはせることの大切さを改めて感じたところでありまして、言葉の力というものをしっかりと磨いていきたい、そのように考えております。 ◆(井上紀代子議員) 地方創生の国の施策の根本的なところが間違っておられるというふうに思います。萩生田大臣の発言は、私たちが国を信頼する気持ちを失わせてしまったという点では、大変重要な発言だったと思います。 この発言に対して、教育長はどのようなお考えをお持ちでしょうか。 ◎教育長(日隈俊郎君) 文部科学大臣の発言につきましては、導入が先送りになりました民間の資格検定試験を活用する大学入試英語成績提供システムをめぐってのものであり、都市と地方における教育環境の格差の容認ととれるような発言であったと認識しております。 英語の民間試験の活用において、例えば本県の例で申し上げますと、今回予定されておりましたのは、7つの種類の民間試験がありますけれども、県内では2つしか実施される予定ではなかったということ、そして、その2つも受験会場の十分な確保のめどが立っていなかったということで、多くの生徒たちは県外の会場まで移動するということになりますので、時間や交通費がかかる可能性があるなど、さまざまな負担が想定されていたところであります。 県教育委員会といたしましては、引き続き情報収集に努めまして、今後とも、本県の生徒たちを第一に考え、地方の受験生が不利にならないよう対応してまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 知事の発言も、教育長の発言も、共感するものが多々ありますので、これからもその姿勢で頑張っていただきたいと思います。 教育長に、大学入学共通テストの導入に伴う教育委員会の対応についてお伺いいたします。 ◎教育長(日隈俊郎君) 大学入学共通テストは、新学習指導要領に基づきまして、思考力、判断力、表現力をはかるために、国語、数学において記述式問題が導入されるなど、新しい問題作成方針が打ち出されております。 このような状況を踏まえ、県教育委員会といたしましては、新たに導入される記述式問題に対し、適切な準備・対応ができるよう教員の研修会を実施したり、日々の授業において、生徒が主体となって考え、表現できる場面を多く取り入れるよう、各学校に対しまして、授業改善の指導を行ったりしております。 今後とも、生徒や保護者が安心して受験に臨めるよう、大学入学共通テストについて、保護者説明会や三者面談等を通して十分な情報提供に努めまして、受験生の不安に寄り添った支援を行うよう指導してまいります。 ◆(井上紀代子議員) 教育長は御存じだと思うんですけど、各市町村から教職員の人材確保と増員について、多分、意見がいっぱい集まってきていると思います。そういう意味で言えば、人口減少の中で一番重要なポイントになるのは教育なんですね。教育は、こっちに移り住んでくださる方にも魅力ある教育が受けられるということになれば、こっちに来ようとされる方たちも十分いらっしゃると思うんです。教職員の人材確保と増員について、まず教育長の見解だけお伺いしておきます。 ◎教育長(日隈俊郎君) 教育の質の確保を図るためには、教職員の人材確保は非常に重要な問題でございます。 教職員の人材確保につきましては、本県教育の魅力を効果的にPRするため、SNSの活用や県内外での説明会の規模を拡大するなど、積極的な情報発信に努めているところであります。また、教員採用選考試験におきましても、受験年齢制限の撤廃を行い、また今回、大学推薦制度の導入など思い切った改善に取り組むこととしております。 次に、教職員の増員につきましては、国への要望を継続して行う一方、県独自に、特別支援教育や生徒指導の充実を図るための教員や、スクール・サポート・スタッフ、部活動指導員などの配置を進めているところであります。 今後も、教職員が質の高い教育活動に専念できる教育環境の整備に努めることで、積極的に人材の確保に努めてまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 先ほどの大学入学共通テストの問題でもそうなんですけれども、ことしの3年生だけに影響があるわけではないんですよね。3年生にももちろん影響があって、その次に受ける生徒にも影響があって、日本は学力社会というか、どこの学校に行ったかによって負け組、勝ち組が決まってしまうというような、国としてもそういう状況ができ上がっているのは否定できないと思います。ですから、どの大学に行ったか、その大学に行ってどういうものを学んだかによっては、勝ち組になったり負け組になったりしてしまうわけですね、本人が望む望まないにかかわらず。ですから、本来は、教育というのは国全体の中で共通のもの、本当に必要なものというのがしっかりと子供たちに手渡されなければいけないと思うんですけれども、大変残念ながら、そういうふうになっていません。経済格差が地域格差、そして地域格差が教育との格差にもなるということは、本当にあってはならないことだと思うんです。教育先進国だと世界で言われていますノルウェーとかフィンランドとかアイスランド、スウェーデンは、子供の学力に対しては国家が保障していますよね。無償化です。ですから、いつでも学び直すこともできれば学ぶこともできるという、本当に国民全体がすぐれた学力を持つような状況、環境というのがつくられているわけです。 私どものような地方に住む者にとってみれば、人口減少対策の中で、先ほどもちょっと申しましたが、どのような教育を受けられるのか。食べる物も、自然環境も全てが、どなたが宮崎に来てくださっても、私は十分喜んでいただけると思います。と同時に、教育がしっかりと届けられる状況がないと、なかなか難しい。そこが、やはり私どもがもうひと踏ん張りしなければいけない内容ではないのかなと思います。地域から学校がなくなるということほど、地域がだめになることはないと思います。地域のみんなの希望は、そこに子供たちの声があって、学校があって、そこを中心として地域ができ上がっていくということが大変重要なのではないかなと思うんです。ただ、教育を考えたときに、国の制度の中でしか動けないということについては十分わかるわけですけれども、だからこそ今、先生の質も問われると思いますし、先生の質も問われると同時に、先生の働き方改革もしなければいけない。多くの課題がある中で、どう宮崎の教育をつくり上げていくのかというのは、日隈教育長の3年間の教育長としてのあり方の中で、どんな教育をつくっていこうとされているのか、そこをまず聞かせていただきたいと思います。 ◎教育長(日隈俊郎君) お話がありましたように、前職で総合政策部を担当しておりましたので、人口減少社会にあっては、現在進めている地方創生は最も重要な政策課題であると考えておりますし、その方策のかなめは、お話にありましたように、人材の育成であろうと考えております。 私は、前回も申し上げましたが、人材こそが最大の社会資本であるというふうに考えております。したがいまして、次の世代の主役であります子供たちへの投資こそが最も重要であるというふうに考えております。 産業政策でずっとこれまで経験しておりましたけれども、「失われた30年」と言われた平成の時代、アメリカに目を転じますと、よく頭文字を使って「GAFA」と言われるんですが、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、そして世界一のマイクロソフト、こういった企業の発展によって、アメリカはGDPも3倍以上に伸びてきている、片や日本は120%程度と言われております。アメリカは人口も3億人を超えてきております。アジアでも当然、中国はアリババ、ファーウェイ、テンセント、そういった企業が伸びてきておりますので、GDPも10倍以上にこの30年で伸びてきているというような状況です。しかし、これからは、やっぱり日本が新しい産業を築いていくべきだろうと考えております。そのためにも、宮崎、そして我が国の未来を切り開く若い世代、そういった人材の育成に力を注いでいく必要があるというふうに考えます。 本県においても、みずからの手で未来を切り開く、気概のあるたくましい人材、高い志を持ち、豊かな感性と未来を見通す力を持った人材、地域・郷土を思い、人とつながり、地域を担い得る人材、そしてグローバルとローカル両方の視点を持って行動できる人材など、こういった子供たちそれぞれの個性を尊重しながらも、自己実現と地域の未来創生ができ得る人材の育成に向けて、我々教育委員会はしっかり取り組んでいく必要があるというふうに考えております。以上です。 ◆(井上紀代子議員) 教育のところが、競争か自己目標か。競争では学力が上がらないということは、実態としてありますね。自己目標を達成していくような教育を受けるということには、教師のレベルが高くないと教育とは言えないような状況に今なっています。若年学習から生涯学習の時代に入っていると。だから、世界の中のスピードについていけるような教育を、地方にいても受けられるようにしていかなければいけないというふうに思います。何度でも大学に戻って勉強できる、そういう国になりたいなと私自身、思っています。 武田議員からもありましたけど、地方の中で学校がなくなるということのつらさ、学校がどうなるのかという不安感というのは、本当に大きいものがあると思います。いつまでもいつまでも地域に学校があり、子供たちの声がし、そして十分な教育が受けられる、そんな国でありたいなと思っている次第です。 これから非常に人口減少していく中で、大変なときではありますが、地域の市町村の皆さんともしっかりと話し合っていただいて、「宮崎県は新しい教育ができる」という教育にしていただけるように要望して、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手) ○議長(丸山裕次郎) 次は、河野哲也議員。 ◆(河野哲也議員) 〔登壇〕(拍手) 公明党宮崎県議団の河野哲也でございます。最終日の2人目でございます。質問が重複しているところがあります。お許しください。 まず、知事の政治姿勢でございます。 延岡竜巻発生から2カ月半がたちました。被災した地域は、今も屋根を覆うブルーシートが目につきます。先日の答弁にありましたが、県は、延岡市と連携して、被災者への支援を進めていただいております。ありがとうございます。 延岡市は、屋根等修繕緊急支援事業等の独自の支援策を提示し、今、申請が進んでいます。 市が国の交付金を活用して支援する木造住宅耐震化促進事業への上乗せ補助の要請に対し、県は地方負担分の2分の1を負担すると決めました。これで十分ですとは申し上げられませんが、被災者は、いつになればもとの生活へ戻れるのだろうかと、不安を抱きながら日々を送っています。どうか落ちつくまで見守っていただきたいと思います。 国は、社会保障制度の維持・充実に向け、消費税率を2段階にわたって引き上げる一方、経済、国民生活への影響を最小限に抑えるよう、軽減税率、ポイント還元、プレミアム付商品券等に取り組み、2カ月が過ぎようとしています。 公明党の主張で、消費税率引き上げに合わせて実施された軽減税率、当初、イートインコーナーのある店では混乱を心配する声もありましたが、実際には、ほとんどの店で大きなトラブルは見られなかったようです。 日経の世論調査によると、10月以降の家計負担については、支出が変わらないと答えた人は76%で、軽減税率が一定の効果を発揮したと見られています。ちなみに「軽減税率」は、2019年新語・流行語大賞のトップ10に入ることができました。 ポイント還元は、扱う店舗が急増し、想定を上回る現状に、国も予算の追加措置を決定しました。1日平均10億分のポイントが消費者に還元されています。そして、公明党が推進したプレミアム付商品券は、自治体によっては医療機関で利用することができ、子育て世帯からは、予防接種にも使えて便利との声も上がっているそうです。 全国的にはこのような状況ですが、知事、特にプレミアム付商品券に関する本県の現状をお聞きかせください。 ブランド総合研究所が地域に合った持続的な開発目標を明らかにしようと行った「地域版SDGs調査」、47都道府県に住む合計およそ1万6,000人にアンケートを実施いたしました。住民が抱える悩みや地域にある社会課題を明らかにするとともに、現在の幸福度、満足度、定住意欲度などについても尋ねています。 その中の都道府県幸福度ランキングで、何と宮崎県が1位と発表されました。私は、素直に喜び、今後とも発信していきたいと考えますが、知事の素直な感想をお聞かせください。 以上、壇上からの質問とし、あとは質問席から行います。(拍手)〔降壇〕 ◎知事(河野俊嗣君) 〔登壇〕 お答えします。まず、プレミアム付商品券事業の現状についてであります。 この事業は、消費増税による低所得者と子育て世帯の消費に与える影響を緩和するとともに、地域における消費を喚起・下支えすることを目的として、国の全額補助のもと、全市町村が実施しております。 本県の現状についてでありますが、11月22日時点で、商品券の使用可能店舗数は、小売店や飲食店、医療機関など6,276店舗、商品券換金により既に店舗に支払われた金額は、約5億2,000万円となっているところであります。 次に、「都道府県『幸福度』ランキング」についてであります。 今回、ブランド総合研究所が実施した「都道府県『幸福度』ランキング」において、本県が全国1位になりましたことは、大変うれしく、また誇らしいことだと考えております。 本県にも人口減少、また経済活性化、さまざまな課題はあるわけでありますが、住んで暮らしやすい、よい宮崎という実感があるわけでありまして、それがあらわれたということを感じるとともに、この結果は、総合計画に掲げております新しい「ゆたかさ」にも通ずるものであり、本県の価値や魅力、将来の目指すべき姿を考える上で参考になるものと考えております。 その上で、今後、幸福度を高めていくためには、県民の皆様が心豊かに暮らしていくことができ、この宮崎に住んでよかった、いつまでも住み続けたいと実感できるような、安心と希望が持てる地域づくりに全力で取り組んでいく必要があると、改めて感じたところであります。以上であります。〔降壇〕 ◆(河野哲也議員) 消費税対策であるプレミアム付商品券については、1回4,000円の5回に分けて買えることや、対象者の住民税非課税者は申請が必要であることを周知徹底していただきますようお願いします。 幸福度1位については、トップの積極的な発信をお願いいたします。ただ、支援の谷間にいる方々への目配りは忘れてはなりません。 このランキングでは、幸福度1位の一方で、「悩める住民が多い県」として、宮崎は第8位にランクされています。悩みの要因は、「低収入・低賃金」です。また、宮崎県は、人工死産率、離婚率は常に上位にあります。 福祉政策について福祉保健部長にお伺いしますが、こうしたことから、例えば、本県はひとり親世帯が多くあり、さまざまな悩みを抱えておられると考えます。ひとり親世帯は、シングルマザーとシングルファーザーに分けられます。特にシングルマザーの貧困率が高いのです。その要因は、「正規雇用が少ない」「末っ子が幼い時点での離婚が多い」「養育費をもらっていない」でございます。 まずは、本県のひとり親家庭の世帯数と平均月収について教えてください。 ◎福祉保健部長(渡辺善敬君) 県が5年ごとに行っております「ひとり親世帯生活実態調査」の直近の平成29年度の調査結果によりますと、ひとり親家庭の世帯数の推計値は、母子世帯が1万5,686世帯、父子世帯が1,471世帯で、合計で1万7,157世帯となっております。 また、平均月収につきましては、母子世帯では、10~15万円未満の世帯が最も多く、35.6%となっており、次いで、15~20万円未満の世帯が22.7%となっております。父子世帯では、15~20万円未満の世帯が最も多く、30.3%となっており、次いで、20~25万円未満の世帯が23.8%となっております。 ◆(河野哲也議員) 全国9万8,000人おられる未婚ひとり親世帯は、宮崎において、増加傾向にあるのではないでしょうか。未婚の母子世帯の母親の年間就労収入は平均177万円と言われています。月収に直すと14万7,000円。その上、寡婦控除が適用されないのでございます。婚姻歴のあるひとり親に比べ負担がさらに重い。国も、ようやく支援の手を差し伸べようとしていますが、今年度、臨時措置として1万7,500円を来年1月に児童扶養手当に上乗せすると聞いております。 そこで、未婚のひとり親家庭にもひとしく支援をと考えますが、県としての支援状況についてお伺いします。 ◎福祉保健部長(渡辺善敬君) 婚姻歴の有無にかかわらず、ひとり親家庭への支援につきましては、経済的支援として児童扶養手当の支給やひとり親家庭医療費の助成のほか、子供の修学等に要する費用を無利子または低利で貸し付ける「母子父子寡婦福祉資金事業」等を行っております。 また、就業支援として、親が看護師等の養成機関に修学する間の生活資金を支給するほか、就業支援員による就業相談などの事業を行っているところであります。 ◆(河野哲也議員) 県の支援としては平等だということですね。わかりました。 未婚のシングルマザーの困り事は、貯蓄ができない、食事が困る、協力を仰ぎにくいという点で声が上がっております。ひとり親家庭と言っても千差万別です。懸命に生きる親子に、暮らしに目を向けなければいけない。どんな状況であれ、生まれてきた命と家族を社会が支えていくという動きが必要でございます。 質問初日、幼保無償化について、我が会派の重松議員が、開始後の本県の状況についてただしました。「本年4月1日時点の入所児童数に対する10月1日時点の増加率は、前年とほぼ同じであったこと、現時点では、大きな混乱もないと把握している」との答弁でした。 今、公明党議員は、事業所及び利用者さんから聞き取りを開始しております。幾つかの課題点が浮かび上がっています。 きょうは1問だけ取り上げますが、園長からの声でございます。「定員に対する保育士数は決まっていますが、配置がえと臨機応変に動かせる保育士さんがいない」と言われます。 そこで、幼児教育・保育の無償化に伴い、保育士不足を懸念する声が聞かれますが、県内の保育士確保の取り組み状況をお伺いします。 ◎福祉保健部長(渡辺善敬君) 現在、県内の保育所等における保育士の配置につきましては、施設の認可等の要件である基準は満たしておりますが、休暇をとりやすい等、余裕を持った人員配置という観点からは十分に確保できている状況にはないと認識をしております。また、無償化の導入により、保育士不足を懸念する声があることも承知しております。 このため県では、保育士修学資金の貸し付けや保育士支援センターの設置等により、保育士の育成・確保に取り組むとともに、保育士の処遇改善を図るため、キャリアアップ研修等を実施しているところであります。 市町村においては、来年4月入所の申し込み受け付けが順次始まっておりますことから、その動向等についても十分に注視しながら、引き続き保育士の安定的な確保に努めてまいります。 ◆(河野哲也議員) よろしくお願いします。 介護予防の総合事業は、高齢者が住みなれた地域で暮らし続けられるように、高齢者自身の能力を最大限に生かし、要介護状態になることを予防するための仕組みでございます。 自治体への財政的インセンティブとして、高齢者の自立支援、重度化防止等、介護予防に関する取り組みを推進する交付金が倍増するということが報道されました。高齢者の自立した日常生活の支援、重度化防止には介護予防が重要でございますが、見解をお伺いいたします。 ◎福祉保健部長(渡辺善敬君) 介護予防につきましては、高齢者が要介護状態等になることの予防、または要介護状態等の軽減や悪化の防止にとどまらず、高齢者の日常生活の活動を高め、家庭や社会への参加を促し、それにより一人一人の生きがいや自己実現のための取り組みを支援して生活の質の向上を目指す、極めて重要なものであると認識しております。 県としましては、介護予防の取り組みを推進することにより、高齢者が住みなれた地域で自分らしく暮らしていけるよう、市町村はもとより、地域住民の方々や関係団体などと連携・協力しながら取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(河野哲也議員) 市町村では、介護予防として、身近な地域で体操などを行う「通いの場」などの取り組みを行っており、引き続き、効果的かつ継続的な事業展開を図る必要があります。 事業の旗振り役は市町村ですが、介護事業者を初め、地域の企業、団体、NPO、ボランティア、町会、そして住民などさまざまな立場の人たちが参画し連携し合うことで、高齢者を支えていきます。 市町村が取り組む介護予防に対し、県はどのような支援を行っているのでしょうか、お伺いします。 ◎福祉保健部長(渡辺善敬君) 県におきましては、市町村が地域の実情に応じた多様なサービスを展開できるよう、県内外の先進的な取り組みを行っている自治体から直接、取り組みの紹介や助言を行う研修会を開催しております。 また、住民みずから運営する介護予防のための体操教室等、「通いの場」における取り組みをより効率的、継続的に行えるよう、リハビリテーションの専門職を派遣しまして、技術的助言を行う取り組みなども行っております。さらに、派遣される専門職に対する研修を行うなど、人材育成にも取り組んでいるところであります。 今後とも、心身機能、活動、参加、それぞれにバランスのとれた介護予防の取り組みが推進されるよう、市町村や関係団体に対し、積極的に支援してまいりたいと考えております。 ◆(河野哲也議員) 東京都東村山市は、先ごろ、高齢者を対象にしたフレイル予防のための会食サロンを市民サポーターが主体となって開始し、注目を集めています。東京大学高齢社会総合研究機構が考案したフレイルチェックと、栄養摂取や口腔ケアなど食に関する介護予防を組み合わせた全国初の試みであります。 サポーターが、?や顎のつぼを手で押して唾液の分泌を促す「唾液腺マッサージ」を実演し、実践を呼びかけています。唾液は、飲み込む力が弱くなる高齢者の助けになると言います。その後、宅配されたできたて弁当が机に並ぶ。管理栄養士や歯科衛生士などの専門スタッフと配食業者が工夫した栄養満点のメニューでつくられているそうでございます。食後は食べ残しを確認するシートを記入してもらい、専門スタッフが栄養面のアドバイスを行います。 このように、全国に先進的なモデルがあります。宮崎もモデル的な介護予防が発進できるように、県の支援をお願いいたします。 農業政策についてお伺いします。 昨年8月に中国において、アジアで初めてASF(アフリカ豚コレラ)が確認され、その後、拡大し、韓国においても11月までに14例確認されたとの報告がありました。 防護柵の迅速な設置支援が求められますが、農家の方々の不安解消には十分ではないとの声があります。 ASF等の防疫対策として、空港、港湾等での徹底した水際対策が重要でございます。本県の取り組みについて、農政水産部長にお伺いいたします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 海外で発生していますASFなどの家畜伝染病を県内で発生させないためには、議員御指摘のとおり、まずは、水際での防疫が重要となります。 このため、空港や海外クルーズ船寄港時の靴底消毒を強化しますとともに、空港では、動物検疫所による探知犬の出張検査に加え、旅行者に対する肉製品等の持ち込み防止の啓発を行っております。 また、国際郵便などによる不正持ち込みがないよう、県内に居住する外国人労働者や留学生等に対して、さまざまな手段により注意喚起も行っているところであります。 県としましては、先月の全国知事会議の場において、本県への探知犬の常時配置を含め、地方空港における水際防疫の充実強化を、知事が直接国へ要望したところであり、引き続き、ASFなどを本県に侵入させないよう、緊張感を持って取り組んでまいります。 ◆(河野哲也議員) ありがとうございます。緊張感を持ってという言葉と、最後の最後までというか、落ちつくまでお願いしたいと思います。口蹄疫の侵入原因は何だったか。いろんな方面から手を打ちましたが、はっきりと見つけ切れない。防疫に徹するときに中途半端でやってしまうと、本当に取り返しがつかない、その不安感を農家の方々が持っていらっしゃるということで、お声を代弁して質問させていただきました。 農産品等にかける日米間の関税を撤廃・削減する日米貿易協定の承認が国会で進んでいます。自由貿易が促進されることは認識しますが、本県の農業基盤の整備強化を訴えなければなりません。また、発効により影響を受ける農林水産物の生産減少額は600億~1,100億円になるとの政府試算を踏まえて、影響を受ける可能性のある農家を徹底的に支えるべきでございます。 日米貿易協定の合意について、知事が緊急要請を行った際の国の反応についてお伺いいたします。 ◎知事(河野俊嗣君) 日米貿易協定につきましては、先月15日、私が直接、農林水産省を訪問しまして、協定発効後の影響の継続的な検証や、万全な対策の実施と本県への重点配分などについて緊急要請を行ったところであります。 対応していただいたのは、河野義博政務官であります。福岡の御出身で、本県をたびたび訪れていただいております。江藤大臣のもとで政務官を務めていただいており、その実情をよく御存じでありますので、大変心強く思ったところでありまして、この緊急要請の際には、本県農業者や関連産業など、現場の不安感を共有していただくとともに、「現在、国で改定作業を行っている「総合的なTPP等関連政策大綱」に基づき、生産基盤の強化や補正予算の確保など、将来に希望が持てる万全の対策を講じていきたい」と、大変心強い発言をいただいたところであります。 県としましては、国際化の大きな流れにあっても、生産者が夢と希望を持って農業経営に邁進できるよう、本県農畜産業の競争力強化に、今後ともしっかり取り組んでまいります。 ◆(河野哲也議員) 私も、河野義博政務官にお礼の電話をさせていただきました。「しっかり対応します」との返事をいただきました。 日中両政府は11月25日、現在禁止されている日本産牛肉の対中輸出再開の前提となる「動物衛生検疫協定」を交わしました。今回の署名は、中国への輸出解禁に向けた重要なステップになります。早期実現に向けて、本県も動くべきであると考えます。 県内の畜産関係者は、中国への牛肉輸出再開に期待をしていると聞いておりますが、県としては積極的に進めるのか、農政水産部長にお伺いいたします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 近年、中国では牛肉の消費が急速に伸びておりまして、昨年は、米国を抜いて世界最大の牛肉輸入国となりましたことから、日本にとっても有望な輸出相手国になるものと考えております。 中国に向けました牛肉の輸出再開は、本県で輸出に取り組む畜産関係者にとりまして、新たな販路拡大の大きなチャンスになることに加え、輸出量が増加することは、畜産農家にとりましても、所得の安定確保や宮崎牛のさらなるブランド価値の向上につながり、大きな励みになるものと期待されております。 このように、中国市場への展開は、本県畜産の発展につながる重要な取り組みでありますので、県としましても、情報収集に努めますとともに、関係団体等と連携し、積極的に準備を進めてまいりたいと考えております。 ◆(河野哲也議員) ありがとうございます。よろしくお願いします。 林業政策について、環境森林部長にお伺いいたします。 延岡で行われた「ひなたの林業シンポジウム」で、本郷林野庁長官から、「SDGsでは、林業は目標15「陸上資源」に含まれる。人口が減り続ける山村の現状から考えると、木を切り出すことを優先することが必要だ。山に入るお金を大きくし、山村の経済を大きくし、人が住めるようにしていかないといけない」との提案がありました。 長官の提案をどう受けとめますか、お伺いいたします。 ◎環境森林部長(佐野詔藏君) 収穫期を迎えた森林を伐採して活用していきますことは、木材の売買や雇用機会等が生まれ、森林所有者を初め、山村全体の収入増加につながりますことから、大変重要であると考えております。 本県では、木質バイオマス発電所や大型製材工場の稼働等により木材需要が増加し、山村地域の林業総生産額も増加しておりまして、これを将来的に持続していくためにも、伐採後の確実な再造林を進めることにより、資源を循環利用していくことが必要であります。 このため、県といたしましては、伐採後すぐに植栽する一貫作業や、ICT等先端技術の導入により、伐採や再造林等の省力化、効率化を進め、「伐って、使って、すぐ植える」循環型林業を確立し、山村地域での一層の所得確保につながるよう取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(河野哲也議員) また、「持続可能なものにするために、賢い(スマート)林業に転換し、新技術を取り入れて省力化、コスト削減などを図ることが重要だ。日本一の宮崎にそのトップランナーになってもらいたい」と期待されておりました。 県はその提案にどう答えるか、お伺いいたします。 ◎環境森林部長(佐野詔藏君) 本県は、全国に先駆けて森林資源が利用期を迎え、伐採や再造林等の林業生産活動が盛んに行われる中、林業先進県であるがゆえに、担い手不足や労働災害などの課題に直面しておりまして、これらの課題を解決する上で、スマート林業の実現は大変重要であると考えております。 このため県では、広範囲の樹木を一度に計測できる地上レーザ測量や、ドローンを用いた苗木運搬の実証試験などに取り組んでおります。 また、森林組合等におきましても、現地調査が不要となる航空レーザ測量や、無線操縦による下刈り機械の実証試験などの取り組みが進められております。 県といたしましては、今後とも、市町村を初め関係機関と連携して、本県に適した技術の早期実用化やその普及などにも努め、スマート林業を積極的に推進してまいりたいと考えております。 ◆(河野哲也議員) 首里城再建に協力を約束された河野知事です。ぜひ宮崎の杉、飫肥杉を提供しましょう。台湾ヒノキは厳しいそうです。率先して手を挙げてください。 2022年、沖縄本土復帰50年を迎えます。首里城と一体の中城御殿と御茶屋御殿も含め、琉球王国の歴史的遺産の再生を沖縄は目指しています。よろしくお願いします。 学校のICT化について、教育長にお伺いします。 11月14日に、西米良ならではの授業改善を狙いとしたICT活用の研究公開に参加いたしました。西米良の村所小学校・西米良中学校の合同研究でございます。 西米良は、2012年にデジタル教科書を導入し、ICT環境を本格的に整え始めました。2016年にはタブレットを導入、2018年度にはタブレット1人1台体制となりました。 当日は、小学校3年生の算数を参観いたしました。準備に先生方の御苦労はあったにせよ、子供たちのタブレットへの対応は、スピード感がありました。学習におくれのある子がいると聞いていたのですが、間違っている答えは一つも出ず、とんとん拍子で授業の深目の問題に入っていきました。 まず、県内公立小中学校のICT整備率についてお伺いいたします。 ◎教育長(日隈俊郎君) 本県のICT整備率につきましては、平成30年度末現在で、教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数は、小学校が全国平均6.1人に対しまして、本県は5.9人、中学校が全国平均5.2人に対しまして、本県は4.4人と全国平均を上回っておりまして、その整備状況は年々高まってきている状況にあると考えております。 ◆(河野哲也議員) 佐賀県は、パソコンの普及率は1.8人に1台ですね。これだけ広がるというのはということで、ちょっと問うてみたいんですけど、講話では、情報教育の第一人者である東北大学の堀田達也教授が、「2020年に向け情報教育も大きく進みます。文部科学省からことしの6月に出された「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」では、多様な子供たちを誰一人残すことのない、公正に個別最適化された学びの実現に向けて、ICTを活用するための方向性が示されています」と語っておりました。 西米良の教育長は、子供たちに地域格差を感じさせない学習環境で育てようとしているということを実感させます。「誰一人残すことのない」というリーダーの意識で、環境は変えることができます。 ICT整備率を高めるためには、組織のトップの意識が大切だと思いますが、お考えをお伺いします。 ◎教育長(日隈俊郎君) 先ほど申し上げましたが、公立小中学校のICTの整備率は年々高まってきておりまして、各市町村のICT整備に向けた意識の高まりを感じているところでございます。 このような中、お話にありましたとおり、本年6月に、「学校教育の情報化の推進に関する法律」が施行されるとともに、先日の報道では、全国の小中学校において、令和6年度までの5年間をかけまして、1日に1こま程度で、1人1台の学習環境の実現を図るという国の方針が示されたところであります。 県教育委員会といたしましては、この国の動向を注視しつつ、ICT整備のさらなる充実が図られるよう、市町村に対し、あらゆる機会を捉えて、積極的に働きかけてまいりたいと考えております。 ◆(河野哲也議員) 国は大きく動きます。「国の動向を注視しつつ」と答弁にもありましたが、先ほどの講話をされた堀田教授は、「今回の推進方策に示された柱は、大きく3つある」とおっしゃいました。 1つは、遠隔教育の推進による先進的な教育の推進、2つ目は、教師・学習者を支援する先端技術の効果的な活用、3つ目は、先端技術の活用のための環境整備を挙げておられました。国は前提として、高速ネットワークの敷設を強力に打ち出すとのことです。 宮崎における学校のICT化の目的について、もう一度、確認をしたいと思います。 ◎教育長(日隈俊郎君) 県教育委員会では、本年6月に策定しました宮崎県教育振興基本計画におきまして、教育の情報化について、3つの目的を掲げております。 まず、必要な情報を主体的に収集・処理し、わかりやすく発信するなどの児童生徒の情報活用能力を育成すること、2つ目に、わかりやすく深まりのある授業を実現するために、教科指導における効果的なICT活用を推進すること、3つ目に、教職員が教育活動に専念できる環境づくりのために、校務の情報化を推進することであります。 これらの目的に向かいまして、ICTを活用した教育の情報化充実の取り組みを進めることで、教育の質の向上を目指してまいりたいと考えております。 ◆(河野哲也議員) ここ5年ぐらいで急速に情報化教育は早まると思います。国の本気度が、平成24年度までの予算にあらわれていると思います。前の計画というのは、22年度までにパソコンは3人に1台配備となっていましたが、国は22年度までに、5年生から中学生に1人1台、24年度までには1年生から4年生に1人1台を実現するとしています。それだけでなく、インターネット環境も整備費を半額助成するという、大変思い切ったというか、スピード感のある情報化教育を整えようとしていると。 宮崎だからこそ、西米良の教育長の積極的な発言というか、堀田教授が西米良に来られて、全国に発信するようなお話をされたんです。西米良でもそういう話が聞ける。先ほど言いましたけど、意識のあるリーダーがそうやって引っ張ってくる、そうやって整える、それでこれだけ変わるんだなということを実感したところでございますので、どうかよろしくお願いします。 警察行政について、警察本部長にお伺いいたします。 県内で、65歳以上の運転者による人身事故は、昨年1,920件発生し、全体に占める割合は、2014年度比4.2ポイント増の25.8%で過去最高となりました。 安全運転相談の全国共通ダイヤル#8080(はればれ)が11月22日より利用できると、新聞報道がありました。運転適性相談は、従来どおり多くの相談が寄せられているそうですが、今回、#8080が開設され、その直後に3件の相談が寄せられたと聞きました。 #8080はどのようなものか、お伺いいたします。 ◎警察本部長(阿部文彦君) 安全運転相談ダイヤルは、これまで運転適性相談の名称で、運転者やその家族等からの相談に対応してきたものを、本年11月22日より全国的に名称を変更・統一し、番号も#8080(はればれ)に統一して運用することとしたものであります。 警察では、本ダイヤルにより、加齢に伴う身体機能の低下を踏まえた安全運転の継続に必要な指導・助言や、自主返納制度及び自主返納者に対する各種支援施策の教示、医療機関の案内などの対応を行ってまいります。 ◆(河野哲也議員) どうか相談者の立場に立って対応をお願いいたしたいと思います。 警察本部によると、ことし10月末現在、うそ電話詐欺による被害認知件数は昨年から3件増の20件、被害総額は2,696万円だそうです。とまりませんが、県警の御努力に感謝いたします。 県警本部が11月19日に理・美容業生活衛生同業組合と締結した、「犯罪の起きにくい社会づくりに関する協定」の目的と広報啓発の方法についてお伺いいたします。 ◎警察本部長(阿部文彦君) 警察が両組合と締結いたしました協定の目的につきましては、これらの組合に加盟する約1,500の理容室及び美容室において、警察が提供する防犯情報などをお客様にお伝えいただき、防犯意識の高揚や犯罪の被害防止を図ることを目的としております。 その具体的な方法といたしましては、各店舗におきまして、警察で作成したうそ電話詐欺防止のリーフレットを配布してもらったり、防犯メールの犯罪情報を話題にしてもらうなどの広報啓発活動が想定されます。また、従業員の方が事件・事故等を認知した際は、警察に積極的に通報していただきますよう、お願いしているところであります。 ◆(河野哲也議員) 締結時に本部長がお話しされていましたが、各店舗が防犯情報の基地として活用され、地域社会の安全・安心確保に努められることを望みます。 最後の質問ですが、他団体との締結状況について、今後、同協定締結予定についてお伺いいたします。 ◎警察本部長(阿部文彦君) 警察では、本年11月末現在で、33の団体・企業と同協定を締結しているところであります。 今後も、県内の関係団体・企業に対しまして、必要な働きかけを行い、同協定の締結を含め、犯罪の起きにくい社会づくりに資する活動を推進してまいりたいと考えております。 ◆(河野哲也議員) 予定した質問はここまででございます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(丸山裕次郎) 以上で午前の質問を終わります。 午後は1時再開、休憩いたします。   午前11時45分休憩─────────────────────   午後1時0分開議 ○議長(丸山裕次郎) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次は、横田照夫議員。 ◆(横田照夫議員) 〔登壇〕(拍手) 自由民主党の横田照夫です。私もいよいよ前期高齢者の域に入ってまいりました。見えを張らずに、眼鏡をかけて質問をさせていただきます。 今回、一番最後の一般質問となりました。これまでのほかの議員の質問と重なるところもありますが、お許しをいただき、いましばらくのおつき合いをお願いいたします。 まず、災害対応について伺います。 先日の台風19号では、過去にないようなすさまじい被害が出ました。死者98名、行方不明3名、負傷者484名、そのほか堤防や家屋の決壊、交通網・通信網の寸断など、数え切れないくらいの爪跡を残していきました。亡くなられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げます。 ことしは、佐賀県での大雨による水害や台風15号なども大きな被害をもたらしました。近年は、台風や豪雨、地震災害も格段に大きくなってきたように感じます。 私は、三財川の支流である追手川の水門と排水ポンプを管理するメンバーに入っていますので、台風や豪雨のときにはポンプ場に詰めて排水作業などをし、その合間を縫って町内の被害状況を確認するために巡回しています。台風のさなかに危険だとは思いますが、ポンプ場で川の水位などの確認作業もしておりますので、同じだと考え、巡回しています。どちらにしても、家で寝ている気にはなりません。 平成17年14号台風のときもポンプ場で排水作業をしていましたが、フル稼働でくんでいたにもかかわらず、排水が間に合わず、住宅地も冠水してしまいました。ポンプ場もつかり出して、危険だから避難するようにとの指示が出たので、ポンプは回しながら避難をしました。そのときは、川の水位が堤防高の50センチくらいのところまで来ており、恐怖を感じました。川の水位は街の高さよりもはるかに高く、もし決壊したら、今回の台風19号のように街をのみ込んで、街全体が冠水してしまったのではないでしょうか。 今回の台風19号では、71河川の140カ所で堤防決壊があったそうですが、同じような被害が私たちの周りでいつ起きてもおかしくないと言えるのではないかと思います。 先日、野﨑議員も触れられましたが、台風15号襲来のとき、千葉県で災害対策本部が設置された当日に、森田千葉県知事が公用車で自宅に帰っていて、被害が集中した県南部の自治体に連絡員の県職員が行ってもいなかったり、知事の職務である自衛隊への災害派遣要請も遅かったとして、非常に軽率だったとの批判が出ていました。 森田知事のことをどうこう言うつもりはありませんが、災害発生時に知事がどう動けばいいのか、災害現場にどの時点で入ればいいのかなど、しっかりと決めておくことが大事だと考えます。 宮崎県として、知事の対応の仕方をどのように考えておられるのかを、知事にお伺いいたします。 以下の質問は、質問者席でさせていただきます。(拍手)〔降壇〕 ◎知事(河野俊嗣君) 〔登壇〕 お答えします。 災害が発生した場合、県におきましては、あらかじめ定められた手順に従いまして、災害対策本部等の設置など初動体制を確立するとともに、関係機関との連携のもと、人命救助や被害状況の把握に当たることとなります。 これを指揮し、統括する知事の立場にありましては、組織的対応が十分になされているかチェックをするとともに、被害状況を可能な限り迅速に把握し、迅速かつ的確な判断や指揮を行うことが重要になってくると考えております。 そして、被災した現場の対応に支障を来さないよう、状況を見きわめながら、知事みずから被災状況を把握するとともに、被災者、また災害対応に従事する方々を励ますために適切な時期に被災地の視察を行う、これも地域のリーダーである知事の重要な役割であると認識をしております。 私が初めてこの宮崎に参りましたその年に、台風14号災害が発生し、また、その後もたび重なるさまざまな自然災害等に見舞われてきたところであります。 今後とも、こうした経験、教訓等を生かしながら、常在危機、この意識を徹底し、あらゆる災害から県民の生命・財産を守るため、私が先頭に立って、災害対応に全力を尽くしてまいります。以上であります。〔降壇〕 ◆(横田照夫議員) 知事が被災地に入るタイミングというのはなかなか難しいと思います。でも、被災者にとって、知事が来てくださったということはすごく安心感につながると思いますので、遅くならないタイミングを見計らって入っていただきたいと思います。 台風15号は、9月9日未明に千葉県に上陸しました。夜が明けると被害状況が少しずつ判明し、千葉県内の23市町村はその日のうちに災害対策本部を立ち上げましたが、県の立ち上げは10日の午前9時だったそうです。そして、県が現地への職員派遣を始めたのは発生4日目の12日で、ヘリで上空から被害状況を確認したのも12日だったそうです。孤立している集落があったにもかかわらず、情報がなかったために自衛隊の派遣がおくれたところもあったと聞いています。 災害が発生した場合、市町村は県の防災システムに被害情報を入力して情報の共有化を図ることになっていたそうですが、被災した自治体は停電や断水、避難所設営などの対応に追われ、県への連絡が後手に回ったことは仕方がないことだと思います。 宮崎県では、口蹄疫や鳥フルが発生したとき、部局関係なく、多くの職員がその対応のために現地に入りました。まさに迅速な対応だったと思います。でも、それが危機管理ではないでしょうか。台風・災害等で道路網や通信網が遮断されたとき、自治体からの情報を待っているのではなく、いち早く県の職員を派遣して情報収集することが大事だと思いますし、すぐにヘリやドローンで確認することもできると思います。 災害発生時の情報収集に対しての県の考えを、危機管理統括監にお伺いします。 ◎危機管理統括監(藪田亨君) 災害情報を迅速かつ的確に把握するためには、関係機関に対し、積極的に情報をとりにいくことが重要であります。 このため県では、災害時において市町村に対し情報連絡員を派遣する仕組みを設け、情報収集に当たっているところでございます。 また、被害が広範囲に及んでいる場合や、山間部など被害の状況が把握しにくい場合は、県や県警本部などのヘリコプターが撮影した映像により、リアルタイムで被害状況の確認をしております。 なお、局地的な災害現場の状況を確認するためには、お話にありましたドローンの活用も有効であると考えられますので、関係部局とも連携しながら、その活用方法等について研究してまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 先日、日向市で、無料アプリで報告した災害情報を人工知能(AI)が収集・整理する実証実験が行われました。消防団が市内各地から送信した投稿から、AIが住所や災害の内容などを抽出して、市の災害対策本部会議に伝えるというものだったそうです。 日向市の防災推進課は、「従来の電話を使った情報収集では時間がかかる。同時多発の情報を収集しやすくなるのが利点と感じた」と言っています。 先日、情報化推進対策特別委員会で訪れたNTTテクノクロス株式会社では、「TopicRoom」とか「わくレポ!」というサービスを提供しているそうです。「TopicRoom」はLINEを使った安全なビジネスチャットで、1日以上かかっていた災害時の状況把握が2時間半に短縮できるということです。また、「わくレポ!」は、参集途中の職員や現地調査員などがスマホやタブレットから各市町村の対策本部に被害状況等を報告できて、瞬時に市町村や県等の対策本部で情報共有できるそうです。 このように、一刻を争う情報収集にAIを積極的に利用することが有効だと考えますが、危機管理統括監、いかがでしょうか。 ◎危機管理統括監(藪田亨君) 災害発生時には、県や市町村、関係機関などが迅速に情報を共有し、共通認識を持って災害対応に当たることが極めて重要であると考えております。 このため本県では、防災庁舎の建設に合わせまして、気象情報やさまざまなシステムで提供される情報を集約し、地図上などでわかりやすく表示する新たな防災情報共有システムを導入し、災害発生時の応急対策業務などの迅速化、効率化を図ることとしております。 御質問にありましたAIの活用につきましても、近年、さまざまな新技術の開発が進んでおり、迅速な情報収集を行う上で有効と考えられますので、災害対応力の向上を図るため、技術開発の動向を注視し、また先進事例等も参考としながら、研究をしてまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 次の質問とも絡みますが、今後、ICT化はすごいスピードで進んでいくと思いますし、AIを活用した災害時の情報収集システムも急速に発展していくものと思います。災害は県民の生命にかかわることですので、積極的にそれらのシステムに更新していってほしいと思います。 次に、県のICT化について、総合政策部長にお尋ねします。 情報化推進対策特別委員会で、千葉県幕張メッセで開催された「CEATEC 2019」というデジタル技術の総合展示会を見てきました。国内外から787の企業・団体が出展していたそうです。主催者は、2030年のまちをイメージした「Society 5.0 TOWN」の企画展示を目玉に据え、未来の社会を体験してほしいと、来場を呼びかけていました。自動運転のバス、人を運ぶドローン、AIとあらゆるものをネットワークでつなぐIoT技術を組み合わせた技術など、わずか10年後にこういう社会になるんだろうかと、その技術革新の速さに驚きました。 また、5Gと呼ばれる第5世代移動通信システムのサービスが来年春にも開始されるとのことですが、このことによって、遠隔医療や遠隔授業、機械の遠隔操作、自動運転などもできるようになり、過疎化や人手不足等に対しても、いろいろな対応ができるということです。 本県は、Society 5.0や5Gの活用として、どういうことに期待をしておられるのか、お聞かせください。 ◎総合政策部長(渡邊浩司君) 人口減少社会におけるさまざまな課題の解決を図るため、AIやIoT、ロボット技術などの先端技術を活用することが重要であり、このような取り組みが、まさにSociety 5.0の実現につながっていくものと考えております。 現在、県におきましては、担い手不足の解消等に向けて、農業では、ドローンやロボットトラクターなどの活用を進めるとともに、建設現場におきましては、ICT建設機械等による施工にも取り組んでおります。また、交通弱者対策として、自動運転技術を活用した公共交通の研究を行っているところであります。 また、新しい情報通信基盤であります5Gにつきましては、遠隔医療への活用による医療格差の解消等が期待されております。 今後とも、日々進化する先端技術について、情報収集を行いながら積極的に活用し、本県の課題解決につなげてまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 宮崎県は、行政の情報化に係る基本的な方向と取り組み内容を示すものとして、「宮崎県電子行政推進指針」を平成24年3月に策定しました。そして、その取り組みを継続・強化するために、平成28年7月に前計画を見直す形で、指針の改定版である「eみやざき推進指針」を策定し、現在に至っています。 今、ICTはすごいスピードで進んできていますが、県はそれに対してどのように対応しようと考えておられるのかをお聞かせください。 ◎総合政策部長(渡邊浩司君) 県では、「eみやざき推進指針」等に基づき、各種事務のデジタル化を進めるとともに、さまざまなデータの利活用に取り組んできたところであります。 このような中、AIやIoT、ロボット技術など、いわゆるICTの技術革新が急速に進んできており、本県におきましても、民間を含めた幅広い分野で、こうした新しい技術を活用することが重要であると考えております。 このため、県内の情報化に関する現状やニーズを把握するとともに、技術の進化も踏まえながら、来年度以降、「eみやざき推進指針」の見直しを行うこととしております。 県といたしましては、今後とも、先端技術等を積極的に活用し、県民の利便性の向上や効率的・効果的な取り組みを一層推進してまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 東京都は、Society 5.0の実現に取り組むために、AI等を活用できるIT人材の確保が必要として、IT職種を新設し、来年度から採用を始めることにしたそうです。東京都としては、行政系の職種の新設は1973年以来ということですが、今後、10名程度の採用をするそうです。 東京都の職員数は3万8,000人ぐらいいるそうですが、当然、その中にはITに詳しい人もたくさんいると思います。にもかかわらず、あえてIT職種を新設して新たな人材を確保する必要性を感じているのではないでしょうか。 宮崎県も、物すごいスピードで進んでいくICT化に乗りおくれないようにしっかりと対応していくためにも、外部のIT人材の活用を考えるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ◎総合政策部長(渡邊浩司君) 目覚ましい進歩を続けております情報通信技術を効果的に活用するためには、専門的な知見を有する外部のIT人材の活用が重要であると考えております。 このため、本県では平成17年度から、情報化に精通した民間の人材を任期付職員として採用し、各種情報システムの調達の際に専門的なアドバイス等を行うとともに、今年度からは、ロボット技術を活用した、いわゆるRPA等による業務の効率化にも取り組んでいるところであります。 また、一層の行政の情報化を図りますため、有識者による懇話会を開催し、幅広い御意見をいただいているところであります。 今後とも、外部のIT人材を積極的に活用しながら、Society 5.0の実現に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 正直言って、ICTなどは、私にはちんぷんかんぷんです。でも、一利用者である私たち一般県民は、そのシステムなどにはちんぷんかんぷんでもいいと思いますが、しかし、それを推進する主体である県行政などはそういうわけにはいきません。その道のプロを積極的に活用し、乗りおくれないように、そして、それに詳しい一般県民でも利用しやすいシステムづくりに努めていただきたいと思います。 次に、農業政策についてお尋ねします。 私の知り合いの農業生産法人の若手社長から聞いたんですけど、島根県から何回も電話があって、「島根県で農業をしませんか。農地もあるのでセットで紹介します。補助事業もあります」と誘われ、別にアンケートも送られてきたそうです。沖縄県からも、「沖縄ではキュウリ栽培の技術が確立されていないので、技術指導も含めて沖縄に来てくれないか」と誘われたそうです。 別の知り合いは、もう既に大分県で大規模農業を始めておられます。 宮崎県の優秀な農家に県外からの触手が伸びてきているようで、危機感を感じます。 また、大消費地から遠い本県の宿命でもありますが、生産規模の大きい農業生産法人ほど輸送コストが経営を圧迫し、大消費地近くに移転することを考えている人もいると聞いています。農業経営者の本県離れが起きないように、危機意識を持つ必要があるのではないでしょうか。 そこで、県内の農業法人が県外に出ることなく、地元にしっかりと根づき、安心して農業経営を発展していけるよう、社員の人材育成や規模拡大など、法人が抱えている高度な課題解決に向け、きめ細かい支援を行っていく必要があると思いますが、本県農業法人の現状と育成の取り組みについて、農政水産部長にお伺いします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 昨年の県の調査によりますと、県内の農業法人数は10年前と比較し200法人がふえ、787法人となっております。このうち、売上高1億円以上の法人が全体の約3分の2を占めるなど、地域農業の担い手として大きな役割を担っていただいていると認識いたしております。 このため県では、「みやざき次世代農業リーダー養成塾」を初め、経営能力向上や人材育成に関するセミナー等を開催するとともに、中小企業診断士といった専門家の派遣を行う農業経営相談所を設置し、コスト削減など、法人が抱えるさまざまな経営課題の解決にも取り組んでいるところでございます。 今後も、地域農業を牽引する法人が地元でしっかりと経営発展できるよう、引き続き関係機関と連携し、支援を強化してまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 昨年8月に岐阜県で、国内では26年ぶりにCSF、いわゆる豚コレラの発生が確認され、現在までに50例15万頭が殺処分されるなど大きな被害となっております。また、ASF、いわゆるアフリカ豚コレラが中国、韓国など東アジアで猛威を振るっており、いつ日本に侵入してもおかしくない状況にあると言われています。 このために、本県の養豚場においてCSFやASFを発生させないために、国のアフリカ豚コレラ侵入防止緊急支援事業に加え、県でも、養豚場の周りに防護柵を設置する費用の一部を助成することになりました。 県内全ての養豚農家に防護柵の設置をしてほしいと思いますが、また、それとあわせて、イノシシの捕獲もする必要があるのではないでしょうか。 そこで、農家から、豚舎の周りにわなをかけることはできないかという相談がありました。イノシシは口蹄疫ウイルスを持ち込む可能性もありますので、牛舎も含めた畜舎の周りにわなの設置はできないものかと考えます。鳥獣保護管理法の中で、猟のできる場所や時間などの制限があると思いますが、畜舎の周りでのわなの設置の可能性について、環境森林部長にお伺いします。 ◎環境森林部長(佐野詔藏君) イノシシを捕獲するための畜舎周りでのわなの設置につきましては、議員がおっしゃいましたように、鳥獣保護管理法に定められております、狩猟または有害鳥獣捕獲許可により可能となっております。 まず、狩猟につきましては、狩猟免許所持者が狩猟者登録を行った上で、11月11日から3月15日の狩猟期間に、鳥獣保護区や公道等の狩猟禁止場所を除いて設置することができます。 また、有害鳥獣捕獲許可につきましては、イノシシによって畜舎周辺の農林作物等に被害があった場合に、市町村から許可を受けた上で、有害鳥獣捕獲班等により、許可1回につき180日間を限度に設置することができます。 ◆(横田照夫議員) 今の説明のように、わなの設置が可能なのであれば、野生イノシシの生息数を少しでも減らすことは、畜産農家にとって病気の発生防止対策として有効だと考えますので、進めていただきたいと思います。でも、一方では、わなへ誘う餌がかえって野生動物を呼び寄せるといったこともあると聞きますので、畜舎周辺でのわなの設置については、市町村や猟友会等の意見も聞いていただきながら、適切に進めていただければと思います。 次に、野生イノシシにおけるCSFの感染状況ですが、岐阜、愛知などの中部地域では、野生イノシシにおける感染が拡大し、現在までに12県の1,400頭以上で確認されており、本病の感染拡大の要因の一つと考えられています。 野生イノシシへの対策としては、経口ワクチンの対策が進められていますが、即効性のある対策とはなっておらず、CSFの防疫対策を長期化させる要因となっています。 そこで、本県の野生イノシシにおけるCSFの検査がどのように行われているかを、農政水産部長にお伺いします。 ◎農政水産部長(坊薗正恒君) 野生イノシシにおけるCSFの検査につきましては、その感染の状況を調べるため、猟友会の協力によりまして、捕獲したイノシシの血液を用いて、毎年100頭から200頭の抗体検査を行っております。これまで全て陰性を確認いたしております。 また、この検査に加えまして、岐阜県で野生イノシシの感染が確認されました昨年9月以降は、死亡イノシシの連絡があった場合には、病原体の有無を確認する遺伝子検査を行っておりまして、現在までに20頭全てで陰性を確認したところでございます。 県としましては、捕獲イノシシの検査を通して、県内への侵入を監視するため、9月補正の緊急対策事業で御承認いただきました、今年度1,000頭の検査を計画しており、引き続き、緊張感を持って取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 現時点では、本県の野生イノシシにおいては、CSFについて清浄性が確認されていると聞いて安心をしました。しかし、ウイルスはいつどこから侵入してくるかわかりませんので、引き続き、防疫対策には万全を期すようにお願いいたします。 次に、教員採用についてお尋ねします。 全国的に教員不足が深刻化する中、宮崎県教育委員会は、大学から推薦を得た新卒予定の小学校教員採用試験受験者を対象に、特別選考試験を実施し、合格者には1次試験を免除する方針を固めたということです。九州では初めての取り組みだそうです。 宮崎県の小学校教員採用試験の倍率は、2013年度の11.6倍を境に減少し、来年度は1.7倍にまで落ち込んだそうです。資質と情熱があり、多様化する現場に対応できる教員の確保は重要です。 そんな中、臨時的任用講師は、クラス担任や部活動を受け持つなど長年の現場キャリアを持っているにもかかわらず、試験勉強をする時間的余裕がなくて、1次試験に合格できずに長いこと臨時的任用講師を続けている人も少なくないようです。 臨時的任用講師は、教育に対して情熱があるからこそ、短期契約で身分保障も少ないにもかかわらず教師を続けておられるのだと思います。こういう人こそ1次試験を免除して、正規採用の道を広げるべきではないかと考えますが、教育長、いかがでしょうか。 ◎教育長(日隈俊郎君) 臨時的任用講師についてでありますが、本県教育を支える必要な人材でありまして、講師経験を重ね、高い指導力を有する方もおられます。 そのため、教員採用試験を受けられた場合、1次試験におきましては、講師経験が2年以上ある者について、筆記試験のうち、教育関係の法令や施策など教職教養に関する内容を免除しております。 さらに、2次試験におきましても、模擬授業などの指導力を問う試験を実施しておりますが、臨時的任用講師にとりましては、日ごろの指導経験が生かされる試験内容となっているものと考えております。 今後は、即戦力として期待される臨時的任用講師の研修を一層充実させることで、正式採用となった後に必要とされる実践的指導力の育成についても取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 学校現場では、第2次ベビーブーム世代が入学した昭和50年代に大量採用された教員が退職の時期を迎えています。そのこともあって、ここ数年、新規採用の若い教員がふえており、ベテランの大量退職で、経験や指導法が十分伝えられなくなるのではないかとも言われています。つまり、年齢構成が極めてアンバランスになってくるということです。それをカバーしてくれるのが臨時的任用講師ではないでしょうか。キャリア十分の臨時的任用講師が正式採用されることによって、年齢構成のアンバランスが矯正され、うまく回っていくようになるのではないかと考えます。臨時的任用講師ができるだけたくさん正規採用されることを期待します。 次に、河川パートナーシップ事業について、県土整備部長にお尋ねします。 宮崎県では、河川空間の持つ豊かで美しい自然環境を良好に維持していくための官民一体となったパートナーシップの形成を図るために、平成17年から河川パートナーシップ事業を始めています。 この事業は、一定規模の河川の草刈りを行った自治会等に対し報奨金を交付することで、地域の人々による住民参加型の河川の維持管理を行い、良好な河川環境の維持が図れるとともに、不法投棄等の防止効果も期待できるものです。 私も、地元の追手川で参加をしています。身近な川をきれいにしようと、草刈りだけにとどまらず、彼岸花を植栽したりして、河川周辺の美観の形成にも大いに貢献していると思います。 そこで、県内で河川パートナーシップ事業に参加している団体はどれぐらいあるのかをお尋ねします。 ◎県土整備部長(瀬戸長秀美君) 河川パートナーシップ事業は、地域の皆様と県とのパートナーシップのもと、自分たちの住む町の川に愛着を持って、よりよい河川環境を守っていくことを目的として、県が管理する河川の草刈り作業などを自治会等に実施していただき、草刈り面積に応じて報奨金を交付する事業であります。 事業を開始した平成17年度は72団体でありましたが、年々参加していただく団体がふえ、平成30年度には678団体の方々に参加していただいている状況にあります。 ◆(横田照夫議員) 始まった当初は、刈った草は業者が処理をするということになっていたと思います。しかし、私の近くの団体で、「刈った草を上まで上げるように」と言われて、そこまではできないと判断をして河川パートナーシップ事業から離れたという団体があります。 現在、河川パートナーシップ事業で刈った草の処理方法はどうなっているのでしょうか。 ◎県土整備部長(瀬戸長秀美君) パートナーシップ事業における刈草の処理につきましては、河川への流出や飛散の防止、また防火の面から適正に実施することが必要であると考えており、自治会等の方々には草刈りの申請時に、刈り草を河川管理者に引き渡すか、あるいはみずから堆肥化するかなどの処分方法を決めていただくようにしております。 刈り草を河川管理者に引き渡す場合には、適度な範囲で草を集めていただくようお願いしているところでございますが、議員御指摘のように十分な説明ができておらず、誤解を招いたケースがあると伺っております。 今後は、自治会等の方々の誤解を招くことがないよう、丁寧な説明を行っていきたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 実際の草刈り現場では高齢者や女性も多く、草を刈るだけでも精いっぱいなので、刈った草を上まで上げるのには無理を感じます。せっかく住民参加型で河川環境をよくしていこうと機運が盛り上がってきていたところに、水を差すことになってはいけません。 河川パートナーシップ事業は、県の事業の中でも非常に成功している事例だと思います。ぜひこれからも広がっていってほしいと考えますが、今後の取り組みに対しての考え方をお聞きかせください。 ◎県土整備部長(瀬戸長秀美君) 河川パートナーシップ事業は、限られた予算の中、官民協働による美しい宮崎づくりの推進に寄与する効率的・効果的な事業であると考えており、自治会等の方々の御協力に感謝しているところであります。 今後とも、参加していただく自治会等をふやすことは重要でありますので、これまで行ってきました自治会への声かけや河川事業説明会での取り組みの紹介に加え、今後、県庁ホームページや行政の広報紙に掲載し公募するなど、河川パートナーシップ事業の拡大に努めてまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 自分たちの周りのことは、できるだけ自分たちでやろうと考えていただくことは、すごく大事なことだと思います。河川パートナーシップ事業を成功事例として、ほかの分野にも広がっていくことを期待したいと思います。 次は、水素社会に向けての考え方をお尋ねします。 先日、中部国際空港セントレアで燃料電池バスを見ました。運転手にも話を聞きましたが、セントレアの敷地の中に水素ステーションもあるそうです。この水素ステーションは、知多半島周辺での水素利用の促進を目的として建設されたもので、燃料電池自動車や燃料電池バスを初めとする空港島内の水素利用拡大に貢献していくということです。 このバスは、セントレア―イオンモール常滑間を運行している無料シャトルバスで、平日12往復、土日祝日27往復運行し、月間2万8,000人が利用しているそうです。 福島県では、いわき市を中心に「いわきバッテリーバレー構想」という取り組みが行われているそうです。いわき市に近い浪江町では世界最大級の水素製造プラントが建設されており、将来は、ここでつくった水素をいわき市の燃料電池車に供給することで、再生可能エネルギーの地産地消を目指すそうです。また、浪江町で生産された水素は、来年開催される東京オリンピック・パラリンピックの選手村の電源や熱源に使われる予定ということです。 このように、国内でも間違いなく水素社会の実現に向けての動きが始まっています。私はこれまで、宮崎大学が太陽光で生み出すエネルギー量の24.4%を水素エネルギーに変えることに成功し、世界最高の変換率を達成しており、実用化サイズで常時高効率な太陽光水素製造装置もできているそうで、その気になればいつでも実用化できるということなどから、宮崎県を水素製造や燃料電池製造の拠点にしていこうではないかと言ってきました。 ことしの6月議会でも、「みやざき水素スマートコミュニティ推進協議会」が昨年度発足したということで、その役割と目指すところを質問しましたが、その答弁は、「水素エネルギー活用に向けた本県の機運醸成を図っていきたい」というものでした。 先ほど言いましたように、周りでは水素社会の実現に向けて大きく動こうとしています。機運醸成だけでは間に合わないのではないでしょうか。具体的に水素製造や燃料電池製造に取り組んでいく考えはないのかを、総合政策部長にお伺いします。 ◎総合政策部長(渡邊浩司君) 水素エネルギーは、製造コストが高いことや、日常的に利用できる社会インフラが十分に整っていないことなど、具体的な利活用には解決すべき課題がございます。 一方、議員御指摘の宮崎大学が有する水素製造技術を活用すれば、太陽光発電と連動したエネルギーの地域循環につながる可能性もあることから、県としても、このような取り組みに対し支援を行っているところであります。 県といたしましては、今後とも水素エネルギーに関する動向を注視しながら、「みやざき水素スマートコミュニティ構想」の実現に向けて、産学官で構成する協議会を中心に、情報共有や普及啓発を図るとともに、先ほど述べました宮崎大学の先駆的な研究の実用化に向けた取り組みなど、水素需要の拡大と水素が身近に感じられる環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 確かに、コストや社会インフラ等の整備が整っていない現状で、すぐに取り組んでいける状況にはないと思います。でも、宮崎大学が頑張っていただいている中で、宮崎県を何とか水素製造と燃料電池製造の拠点として産業化できないものかと考えています。 先ほどのSociety 5.0のところでも言いましたが、これからはすごいスピードで社会の変革が起こっていくような気がします。水素社会に向けても同じように進んでいくと思いますので、決して乗りおくれるようなことがないように取り組んでいっていただきたいと思います。 最後に、「都道府県『幸福度』ランキング」について、知事にお伺いします。 これまで、何人かの議員が触れられましたが、ことしの「都道府県『幸福度』ランキング」で、宮崎県が全国1位になりました。このランキングは、ブランド総合研究所がことし初めて行った住民視点で地域の課題を明らかにする「地域版SDGs調査」によるものです。 私は、初当選のときから「心豊かに暮らそうよ」という言葉をキャッチフレーズにしてきていますので、今回の全国1位は本当にうれしく思っています。 宮崎県はこれまで、本県には経済的な豊かさとお金にかえられない価値との両方が調和した新しい「ゆたかさ」を実現できる大きな可能性があるとして、「ゆたかさ」を見える化した「ゆたかさ指標」を作成し、これを宮崎のよさや価値、自分の生活を見詰め直し、地域への愛着と誇りを育む機会になればとしてきました。 今回のランキング結果の特徴は、20代、30代などの若い人の数字が高かったことにあるようです。今、本県では、若者の県外流出が大きな問題となっていますが、若い人たちが宮崎に魅力や幸福感を感じてくれていることを、県外流出に歯どめをかける方策に何らかの形で生かしていくべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。 ◎知事(河野俊嗣君) 先般公表された「都道府県『幸福度』ランキング」におきまして、本県が全国1位となりましたこと、また、今御指摘がありましたように、特に若年層で評価が高かったということは、本当にうれしく、また誇らしく感じたところであります。 現在、若者の県内定着の促進が大きな課題となっておりますことから、県では、人材の育成や働く場の魅力向上に取り組むとともに、本県の労働環境や住環境のよさをさまざまな形でPRしているところであります。今回の結果につきましても、本県で暮らし働く魅力をあらわすデータの一つとして積極的に活用していきたいと考えております。 実際、私自身、先月、県内2つの大学で開催された講座におきまして講義をする機会があったわけでありますが、それぞれ参加した学生に対し、新しい「ゆたかさ」をアピールするために県で作成しております「ゆたかさ指標」等とともに、このランキング結果を紹介し、改めて本県の魅力をアピールするとともに、ぜひ本県で就職して、将来を支える人材として頑張ってほしいと訴えたところであります。 今後とも、就職や生活環境の充実はもとより、本県の魅力の効果的な発信に努めることによりまして、若者を初め、多くの人々から、暮らし、働きたい場所として選ばれるみやざきづくりに取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(横田照夫議員) 知事が、このランキング結果を、早速、大学生などに紹介していただいたと聞いて、大変うれしく思います。 今回のランキング調査は、幸福度のほかに満足度、定住意欲度、愛着度などいろんなランキングがあるようです。幸福度以外のランキング結果がよくわかりませんので、全体の様子はわかりませんが、でも、幸福度が第1位という結果は大いに生かしていくべきだと思います。 別の調査で幸福度ナンバーワンの常連県となっている福井県は、今回の調査では第3位ですが、ほかの項目では30位台に落ち込んでいるそうです。インターネットの中での説明では、「福井県は幸福度が高いという長年の刷り込みによって、今回も「幸せ」と答えた人が多かったのではないか」と分析しています。でも、このことは非常に大事なことではないでしょうか。例えば、学校の先生が、子供たちにいろんな機会で「宮崎県は幸福度が日本一なんだよ」と言って聞かせることで、子供たちがそういう思いになってくれるのではないかと考えます。ですから、教育長にも、今回の幸福度ランキングの結果を先生方に活用するように指導をしていただければと思います。 多くの県民が宮崎県に住むことに幸福感を感じてくれて、自分のふるさとに対して自信と誇りを持ってくれる、そして心の豊かさを感じながら暮らしていける、そんな宮崎県になっていくことを心から願いながら、令和元年11月定例議会の一般質問の全てを終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(丸山裕次郎) 以上で一般質問は終わりました。────────────────────
    ○議長(丸山裕次郎) 次に、今回提案されました議案第1号から第31号までの各号議案を、一括議題といたします。 質疑の通告はありません。──────────────────── △議案第29号から第31号まで採決 ○議長(丸山裕次郎) まず、収用委員会委員及び収用委員会予備委員の任命の同意についての議案第29号から第31号までの各号議案について、お諮りいたします。 各号議案については、会議規則第39条第3項の規定により、委員会の付託を省略して直ちに審議することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(丸山裕次郎) 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。 討論の通告はありません。 これより採決に入ります。 議案第29号から第31号までの各議案について、一括お諮りいたします。 各号議案については、同意することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(丸山裕次郎) 御異議なしと認めます。よって、各号議案は同意することに決定いたしました。──────────────────── △議案第1号から第28号まで委員会付託 ○議長(丸山裕次郎) 次に、議案第1号から第28号までの各号議案は、お手元に配付の付託表のとおり、それぞれ関係の委員会に付託いたします。 あすからの日程をお知らせいたします。 あす5日から10日までは、常任委員会、特別委員会等のため、本会議を休会いたします。 次の本会議は、11日午前10時から、常任委員長の審査結果報告から採決までであります。 本日はこれで散会いたします。   午後1時48分散会...