宮崎県議会 > 2021-06-18 >
06月18日-03号

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  1. 宮崎県議会 2021-06-18
    06月18日-03号


    取得元: 宮崎県議会公式サイト
    最終取得日: 2021-10-03
    令和3年 6月定例会  令和3年6月18日(金曜日)                 午前10時0分開議 ───────────────────  出 席 議 員(37名)    1番  有 岡 浩 一  (郷中の会)    2番  坂 本 康 郎  (公明党宮崎県議団)    3番  来 住 一 人  (日本共産党宮崎県議会議員団)    5番  武 田 浩 一  (宮崎県議会自由民主党)    6番  山 下   寿  (  同  )    7番  窪 薗 辰 也  (  同  )    8番  脇 谷 のりこ  (  同  )    9番  佐 藤 雅 洋  (  同  )   10番  安 田 厚 生  (  同  )   11番  内 田 理 佐  (  同  )   12番  日 髙 利 夫  (  同  )   13番  中 野 一 則  (  同  )   14番  図 師 博 規  (無所属の会 チームひむか)   15番  重 松 幸次郎  (公明党宮崎県議団)   16番  前屋敷 恵 美  (日本共産党宮崎県議会議員団)   17番  渡 辺   創  (県民連合宮崎)   18番  岩 切 達 哉  (  同  )   19番  井 本 英 雄  (宮崎県議会自由民主党)   20番  横 田 照 夫  (  同  )   21番  外 山   衛  (  同  )   22番  山 下 博 三  (  同  )   23番  右 松 隆 央  (  同  )   24番  西 村   賢  (  同  )   25番  二 見 康 之  (  同  )   26番  日 髙 陽 一  (  同  )   27番  井 上 紀代子  (県民の声)   28番  河 野 哲 也  (公明党宮崎県議団)   29番  田 口 雄 二  (県民連合宮崎)   30番  満 行 潤 一  (  同  )   31番  太 田 清 海  (  同  )   33番  野 﨑 幸 士  (宮崎県議会自由民主党)   34番  徳 重 忠 夫  (  同  )   35番  日 高 博 之  (  同  )   36番  星 原   透  (  同  )   37番  蓬 原 正 三  (  同  )   38番  丸 山 裕次郎  (  同  )   39番  濵 砂   守  (  同  )  欠 席 議 員(1名)   32番  坂 口 博 美  (宮崎県議会自由民主党) ─────────────────── 地方自治法第121条による出席者  知     事   河 野 俊 嗣  副  知  事   日 隈 俊 郎  副  知  事   永 山 寛 理  総合政策 部長   松 浦 直 康  政 策 調整監   渡 辺 善 敬  総 務 部 長   吉 村 久 人  危機管理統括監   小 田 光 男  福祉保健 部長   重黒木   清  環境森林 部長   河 野 譲 二  商工観光労働部長  横 山 浩 文  農政水産 部長   牛 谷 良 夫  県土整備 部長   西 田 員 敏  会 計 管理者   横 山 幸 子  企 業 局 長   井 手 義 哉  病 院 局 長   桑 山 秀 彦  財 政 課 長   石 田   渉  教  育  長   黒 木 淳一郎  警 察 本部長   佐 藤 隆 司  選挙管理委員長   茂   雄 二  監査 事務局長   阪 本 典 弘  人事委員会事務局長 福 嶋 清 美 ─────────────────── 事務局職員出席者  事 務 局 長   酒 匂 重 久  事 務 局次長   日 髙 民 子  議 事 課 長   児 玉 洋 一  政策調査 課長   鬼 川 真 治  議事課長 補佐   関 谷 幸 二  議事担当 主幹   佐 藤 亮 子  議 事 課主査   内 田 祥 太  議 事 課主事   山 本   聡──────────────────── △一般質問 ○副議長(濵砂守) これより本日の会議を開きます。 本日の日程は、昨日に引き続き一般質問であります。 ただいまから一般質問に入ります。まず、山下博三議員。 ◆(山下博三議員) 〔登壇〕(拍手) おはようございます。 コロナワクチンの接種も、様々な取決め事項にのっとり、順調に進んでいるものと思います。私も、都城市高齢者接種計画にて5月29日に、集団接種会場で1回目の接種を終えました。夜の時間帯にもかかわらず、多くの方々が順番を待っておられましたが、スタッフの方々の機敏な誘導により、効率よく接種作業は進んでおりました。私だけではなかったと思いますが、このような集団接種を初めて経験してみて、新型コロナウイルスとの闘いの異様さを感じたところでありました。 本県でも3,000人以上の方が感染されており、亡くなった方も27名いらっしゃいます。御冥福をお祈りするとともに、現在も入院、療養中の方々に心よりお見舞いを申し上げ、一日も早い御回復を心からお祈り申し上げます。 昨年3月4日に1例目が発生して以降、今日まで献身的に対応していただいている医療従事者の皆様、行政当局の皆様に、心より感謝を申し上げます。 そして、長引く新型コロナウイルスの影響を受けておられる各種業界の皆様の御苦労をお察しいたします。我慢の限界を超える域に達しておられるだろうと拝察いたします。 今、ワクチン接種が一歩一歩進んでいることが皆様の希望となり得ると信じて、どうかこの苦境を共に越えてまいりたいと思っております。 そこで、知事にお伺いいたします。 知事は、今回の第4波では、今日まで早め早めに対策を講じられ、5月9日の県独自の緊急事態宣言発令後は、感染者が減少に転じ、第4波の大波も収まりつつある兆しが見えてまいりました。 知事は、これまでもアクセルとブレーキを踏むタイミングにつきましては、かなり苦労されながら判断されてきたものと思います。特に緊急事態宣言は、県が取り得るべき最後の切り札である一方で、県民生活や県内経済に多大なる負担を生じさせるものであります。これまでにない早いタイミングで第4波での緊急事態宣言を発令するには、極めて難しい判断が必要であったと思いますが、その判断の基準についてお伺いいたします。 この後、質問者席より続けてまいります。(拍手)〔降壇〕 ◎知事(河野俊嗣君) 〔登壇〕 おはようございます。お答えします。 第4波におきましては、第3波の検証を踏まえて早いタイミングで対策を講じる、その方針を定めておりました。4月下旬以降、地域の感染状況を踏まえ、第3波より早いタイミングで、「感染警戒区域オレンジ区域)」や「感染急増圏域(赤圏域)」の指定を行うとともに、感染拡大緊急警報を発令するなどの措置を講じてまいりました。 しかしながら、大型連休の人の動きや変異株の影響もあり、5月7日には、第4波で最大となる62名の感染が確認されるとともに、宮崎市では、医療機関による検査で陽性が判明した感染者が30名を超えるなど、県下全域に感染が大きく広がることが強く懸念される状況に至りました。さらには、隣県も含む県外における感染急増も強く警戒すべき状況にありました。 私は、過去の口蹄疫や鳥インフルエンザへの対応、そして年末年始の第3波の経験を踏まえ、見えないウイルスとの闘いでは、早く・強く・短く対策を打つことが極めて重要と考えておりまして、今は即座に最大限のブレーキを踏むタイミングと判断し、県独自の緊急事態宣言の速やかな発令を決断したものであります。以上であります。〔降壇〕 ◆(山下博三議員) 世界を震撼させている新型コロナウイルスですが、日本においては、昨年1月の横浜港に停泊した大型クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号」での発生以来、連日昼夜にわたり報道されない日はありません。 また、イギリスで最初に確認されたアルファ株や、インドで最初に確認されたデルタ株など、様々な形に変異しており、真にウイルスと人間との生き残りをかけた闘いのように感じております。 このような中、国のコロナ対策に用いた令和2年度の補正予算額は61兆7,407億円であり、巨費が投じられております。本県の取組として、令和元年度3月から令和3年度までで総額1,322億円の対策が組まれております。ほかにも、金融支援について1,800億円もの資金を確保し、各企業への支援がなされたところであります。 私が心配しておりますのは、これだけ国・県の対策を講じる中、コロナに対する緊急治療的なものであり、産業活性化に向けた投資ではありません。 第4波が鎮静化していく中で、社会の関心も徐々に経済活動や人的交流の活性化に向かっていくものと思いますが、長引くコロナの影響により、社会や地域経済のシステム、それを支える人々の意識も大きく変容してきているものと思われます。 このような中、ワクチンが県民に行き渡るには、まだしばらく時間が必要であり、本格的な経済活動の再開は難しいとは思いますが、少しずつ地域経済の活性化に向けた取組も進めていかなければならないと考えます。 知事は今後、地域の活力や地域経済の活性化に向けてどのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。 ◎知事(河野俊嗣君) コロナ禍前の日常生活や経済活動を取り戻すためには、ワクチン接種に最優先で取り組んでいく必要がありますが、御指摘のとおり、希望する全ての県民が接種を終えるまでには、いましばらく時間を要するものと考えております。 このため、コロナの中にあっても経済活動の歩みを止めない安全・安心の環境づくりとしまして、5月補正予算におきます県境往来者を対象としたPCR検査の支援や、今議会でお願いしております新たな飲食店の認証制度などに取り組むこととしております。 またあわせて、現在開始を見合わせております県民県内旅行の促進「ジモ・ミヤ・タビキャンペーン」の再開や、当初予算等に計上しました事業の積極的な展開によりまして、域内から域外に向けた需要の回復・拡大も図ってまいりたいと考えております。 今後は、ワクチン接種の進展に伴い、人の流れや経済活動が一層活発化されることが期待されますので、状況をしっかりと見極め、市町村や関係団体とも連携を図りながら、県内経済の早期回復に向けて、全力で取り組んでまいります。 ◆(山下博三議員) 本県のコロナ対策として今議会に上程された79億円を含め、総額1,322億円の予算が計上され、事業配分として、「感染拡大防止策と地域医療の確保」に770億円、「県民の命と暮らしを守るための支援」に339億円、「地域経済の再生、応援消費に向けた対策」に127億円、「本県の新たな成長につなげる取組」に84億円の支出となっております。 十分な予算措置とは思いませんが、国において、令和3年度当初予算106兆6,097億円と過去最高の予算規模であります。その中で、国は5兆円のコロナ対策予備費を計上しており、現時点ではそのうち5,000億円が臨時交付金として事業者支援に充てられるようであります。 コロナの影響は社会のあらゆる分野に及んでおり、必要な対策は、感染症拡大防止はもとより、影響を受けた人々の暮らしや地域経済への支援など多岐にわたり、なかなか見通しがつきませんが、私は、市町村を含めた地域の声を拾い上げ、さらなる対策を進めていかなければならないと思います。 臨時交付金については、現在3,000億円分は配分され、残り2,000億円は留保されているとお伺いしていますが、臨時交付金のさらなる確保に向け、知事は今後どのように取組を進めていかれるのか、お伺いいたします。 ◎知事(河野俊嗣君) 新型コロナの影響によりまして疲弊した本県経済を一刻も早く回復させ、地域の活力を取り戻していくためには、対策に必要となる財源の確保が極めて重要な課題であります。 これまで本県では、地方創生臨時交付金感染拡大防止策事業者支援等に活用してまいりました。先ほど答弁申し上げましたような、早いタイミングでの緊急事態宣言でありますとか時短要請、これをちゅうちょなく打つことができたのも、財源の裏打ちがあってこそということもございます。 今後さらに感染状況にも配慮しながら、本県経済の活性化に向けた取組を講じていく必要があると考えております。 このため、国に対し、まずは、事業者支援分のうち留保されております2,000億円の早期配分を求めるとともに、感染状況を踏まえた必要額の確保についても、要望を行ったところであります。 今後とも、先ほど答弁しましたような本県経済の活性化に向けて必要な財源が確保されますよう、知事として、また全国知事会地方税財政常任委員会委員長としての立場から、国に対し、しっかりと要望を重ねてまいりたいと考えております。 ◆(山下博三議員) ありがとうございました。 多分、オリンピックも開催されると思うんです。そうなると、人の動きがまた出てきます。やっぱり必ず第5波が訪れるような気がいたしますので、変わらない早急な対応をお願いしておきたいと思います。 そこで、ここ1年半になるコロナ禍の中、様々なイベント、会議、地域活動も自粛してまいりました。大変心配しているのが、こうした地域において直接人と人が触れ合う機会の減少に伴う、地域コミュニティー活動の維持であります。2025年問題を間近に控え、高齢者をはじめとする地域における福祉は、本県の大きな課題として様々な取組がなされてきましたが、人と人との交わりが長い期間途絶えがちになる中で、地域コミュニティー、とりわけ地域の福祉を取り巻く状況にも大きく影響を与えているのではないかと憂慮いたしております。 このことをどのように認識され、コロナ収束後の地域コミュニティーの維持を含む地域の福祉についてどのように取り組んでいかれるのか、福祉保健部長にお伺いいたします。 ◎福祉保健部長(重黒木清君) コロナ禍では、感染拡大時の不要不急の外出自粛などにより人と人との交流の機会が減少しており、特に、地域活動を担ってこられた高齢者の方々が活動の場を失い、地域を支えてきた様々な仕組みが機能しなくなることが懸念されております。 このため、「第4期地域福祉支援計画」の基本理念であります「ともに支え合い、自分らしく活躍できる 地域共生社会の実現」に向けた取組をさらに充実し、絆を取り戻していくことが重要となっております。 今後、コロナの収束に向けた取組を進めてまいりますが、引き続き福祉人材の確保に努め、地域福祉関係者民間事業者など多様な担い手の活動を促し、県民誰もが住み慣れた地域で安心して暮らしていけるよう、地域コミュニティーの維持を含めた地域福祉の推進に、より一層取り組んでまいります。 ◆(山下博三議員) よろしくお願いいたします。 次に、農業問題について15問ほど、農政水産部長にお伺いしてまいります。 第八次農業・農村長期計画の質問に入ります前に、第七次長期計画について振り返ってみたいと思います。 第七次長期計画は、平成23年から令和2年までの10か年の計画で、「新たな時代の変化に対応したみやざき農業成長産業化」が目標でありました。この10年間は、口蹄疫、鳥インフルエンザ、新燃岳の噴火などの家畜疾病や災害、さらにはTPPやEPAなど国際競争の激化により、農業関係者の生産意欲は大きく減退いたしました。 県では、これらの早急な復興・再生が本県経済の活性化に不可欠であるとして、畜産では復興再生プランを策定し、その後「みやざきフードビジネス振興構想」に発展してまいりました。産地や食品加工企業の育成、6次産業化、農商工連携などの取組に加えて、飲食業や観光産業など産業の垣根を越えて、総合的・一元的に取り組むフードビジネスの取組を強力に推進されたことは、高く評価されます。まさに第七次長期計画において、本県の基幹産業である農業を起点に産業全体を支えていくといった、施策の基礎ができたと考えております。 この結果として、全国和牛能力共進会では、平成19年、平成24年、平成29年と3大会連続で内閣総理大臣賞を受賞し、名実ともに宮崎牛は和牛トップブランドの地位を確立されました。災害を克服し、本県農産物のブランドが確立されてきたのは、農業者の血のにじむ努力をはじめ、JA等の農業団体やフードビジネスに関わる産業横断的なオール宮崎県の取組で、底力を示せたものと、敬意を表します。 私なりに、第七次農業・農村振興長期計画を振り返ってみましたが、第七次長期計画の主な実績についてお伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 本県は、台風被害を回避する営農方式を目指した昭和35年の防災営農計画を礎として、先人のたゆまぬ努力により、施設園芸と畜産を基幹とする農業産出額第5位の食料供給基地に発展し、第七次計画の土台が築かれたところでございます。 第七次計画におきましては、口蹄疫からの再生・復興が至上命題となる中、先ほど議員からもございましたように、3大会連続で内閣総理大臣賞を受賞した宮崎牛や完熟マンゴーなど、国内外で高い評価を受けるブランドづくりが着実に進展しますとともに、宮崎牛をはじめとした農畜産物の輸出額が、9年連続で過去最高を更新し、また、生産量日本一となった冷凍ホウレンソウが、冷凍野菜初機能性表示食品になるなど、フードビジネスの大きな進展も見られております。 これらの取組もあり、本県農業を支える担い手については、農業法人が増加し、新規就農者が4年連続で400人以上となるなど、多くの農業者や就農希望者が、夢と希望を持って農業に挑戦できる環境づくりが進んでいると考えております。 ◆(山下博三議員) それでは、令和3年度から12年度までの第八次長期計画についてお伺いしてまいります。 第八次計画の目標は、「持続可能な魅力あるみやざき農業の実現」であります。その実現には、「SDGsの取組」はもとより、「危機事象に負けない農業構造の実現」や、「稼げる農業」「消費者や他産業との連携」が掲げてありますが、まず、「危機事象に負けない農業構造の実現」と「稼げる農業」についてであります。 本県の令和元年度の農業構造は、法人経営体と主業農家の合計7,854経営体で農業経営体の24.8%を占め、経営耕地面積の59.1%を耕作し、農業算出額で86.2%の2,954億円を生産しております。 農林業センサスにおける法人経営体は、平成22年に比べ、10年後の令和2年には758経営体となっており、実に136%の伸びであります。 特に、100ヘクタール未満規模の経営体は294であったものが529経営体に、100ヘクタール以上となると、4~10経営体と2.5倍となっており、経営規模の大型化が加速化しております。 200ヘクタールを超える大規模経営体も5経営体あり、3つが都城市に、小林市と川南町にそれぞれ1経営体ということであります。 第八次長期計画における、農業法人の地域ごとの育成方針についてお伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 担い手の減少や高齢化が進む中、県内でも増加傾向にあります農業法人は、農地の維持や雇用の受皿など大変重要な役割を担っております。 本県では、地域ごとに、気象や地理的条件、生産品目など、経営環境が異なりますので、例えば、畑作地域では、露地野菜140ヘクタールの経営規模を目指し、複数品目による農地の高度利用や、ロボットトラクターなどスマート農業技術の導入を、水田や畑地かんがいの整備地域では、施設野菜3ヘクタールの経営規模で、高軒高ハウスや養液栽培、環境制御技術の導入を推進してまいります。 第八次長期計画においては、これら大規模経営体の所得目標を4,000万円と掲げ、地域ごとの特徴を生かしながら、農業法人の育成に取り組んでまいります。 ◆(山下博三議員) 大規模農業法人の育成に努めるということでありますが、土地利用型の大規模経営体の効率化を図るためには何が必要と考えておられるのか、お伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 土地利用型農業は、米や加工・業務用野菜などの複数の品目の組合せによる輪作体系で、農地の高度利用を行いながら、スケールメリットを発揮させることが重要でございます。 このため、大規模経営体に適切に農地を集積・集約し、経営発展に応じた規模拡大が行われますとともに、一筆ごとの区画が拡大し、水田の汎用化やかん水の自動化が装備されるなど、圃場整備のさらなる加速が必要であります。 あわせて、作業の機械化やスマート化を進めるとともに、契約農家の作業を一部引き受けるなどの分業体制の構築や、広域における経営体同士での管理作業の補完といったネットワークづくりを整備していくことも必要であると考えております。 ◆(山下博三議員) 先日私は、地域を代表する2つの農業法人の代表と意見交換会をいたしました。 1つは、経営規模110ヘクタールの大規模法人であり、もう1つは、経営規模30ヘクタールで、スマート農業を実践しているスマート法人であります。 大規模法人は、この3年間で、経営面積を90ヘクタールから110ヘクタールに拡大し、400筆の農地を250筆に集約して、大根、カンショ、加工用米等の生産に取り組んでおられます。農地1筆の平均面積は、3年間で20アールから44アールに拡大されております。全農地を回るのに5時間かかっていた農地を集約し、畦畔を除去しながら、作業の効率化を図ってこられました。一筆の面積を拡大することで作業の効率化は図られたものの、農地内の生育のばらつきが目立つようになったということであります。畦畔を除去して複数の農地を一つにすると、排水不良の場所ができやすくなり、作物の生育や除草剤の効きなどが悪くなり、収量や品質に大きな影響が出てまいりました。 一方のスマート法人は、国のプロジェクト指定を受け、AIやITを活用した先進農業の実証に取り組んでおられます。最大で1筆1.5ヘクタールの農地も含め、多くが50アール以上となっており、作業時間の短縮が図られました。1筆1.5ヘクタールの圃場も、作付前にGPSレベラーで均平化することにより、排水不良とならず、作物の生育や収量・品質が向上し、雑草防除など生産管理も省力化できております。均平化の作業は、10アール当たり2時間であります。農地を借りる側にとって、農地の集積はもちろん、1筆の面積をいかに拡大できるかが重要であり、AIやITを用いてスマート化を進めるには、ヘクタール単位のより大きな農地が必要であります。 平成25年に農研機構が、水稲の面的集積に向けた研究を公表しております。10アール当たりの作業時間は、農地の集約化が進み、移動時間が少なくなることで10%、区画整理されることで8%、さらに大区画化されることで20%、合計で約40%の省力化が図られるということであります。 現在では、さらに作業効率や生産性を上げるために、GPSレベラーによる均平化が必要であります。 農林水産省の資料によると、水田の50アール以上の基盤整備率は、茨城4.4%、鹿児島8.1%、千葉8.8%でありまして、宮城、秋田は20%以上であります。 本県は1.1%で、全国第41位であります。土地利用型農業を推進する中でも、あまりにも脆弱であります。 第八次長期計画における水田の基盤整備の考え方と目標についてお伺いします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 規模拡大を目指す担い手農家の持続的かつ安定的な農業経営を実現するためには、農地の集約とスマート農業に対応した圃場の区画拡大を進め、徹底した農作業の省力化、効率化を図る必要があります。 このため、第八次長期計画におきましては、担い手のニーズに対応し、従来の圃場整備事業はもとより、畦畔除去などの簡易な基盤整備についても積極的に推進し、圃場の区画拡大を加速化させることとしております。 このような取組を通じ、基本計画の目標年である令和7年度までに、前長期計画実績の2.8倍となる725ヘクタールの水田整備を目標に、関係機関・団体と連携しながら、水田の基盤整備にしっかりと取り組んでまいります。 ◆(山下博三議員) 次に、第八次長期計画では、「みやざき型家族農業」がキーワードとなっております。 中山間地域を多く抱える本県では、地域の農地を守る家族農業も、地域農業の重要な担い手であります。 第八次長期計画において家族経営体をどう位置づけ、その経営継続に向けてどのような取組をされるのか、お伺いいたします。
    農政水産部長(牛谷良夫君) 家族経営体は、農畜産物の生産にとどまらず、農村における集落機能の維持や地域の伝統文化の継承などを担う、農業・農村の重要な担い手と認識しております。 このため、第八次長期計画では、家族経営体を含め、経営規模の大小や個人・法人の別を問わず、家族を中心とした産地を支える経営体を「みやざき型家族農業」と定義し、「持続可能な魅力あるみやざき農業」の実現に向けた重要な担い手として位置づけております。 家族経営体につきましては、経営規模や品目に応じた営農支援が重要であり、スマート農業をはじめとする生産技術支援の強化や、作業受託組織の育成などのサポート機能の強化にも取り組み、地域の重要な担い手として、確保・育成に取り組んでまいります。 ◆(山下博三議員) よろしくお願いします。 次に、土地改良区の皆さんから、「国や県の制度事業を活用して基盤整備に取り組もうとすると、要件が厳しく、同意取得から完了まで10年以上かかるため、取り組みにくい」という声を、必ずと言っていいほど伺います。 農業者の高齢化と、受託できる農業経営者の減少は待ったなしであります。 そこで、区画を拡大する意欲のある農業者からの簡易な基盤整備の要望に対してどのように対応していくのか、お伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 畦畔除去等の簡易な基盤整備につきましては、従来の圃場整備事業に比べ、簡素な手続で実施できる「農地耕作条件改善事業」などを活用し、実施しておりますが、地域の状況に応じた具体的な整備手法が不明確であることや、地域内の合意形成に向けた調整に遅れが生じていることなど、担い手のニーズへの機動的な対応が不十分な状況もあります。 このため、圃場の高低差や耕作者の情報を基に、農地の集約化や区画拡大に向けた最適な整備手法を県から地域に提案することを目的に、「簡易基盤整備加速化事業」を本年度創設したところであります。 県としましては、本事業を有効に活用し、市町村等と連携を強化しながら、畦畔除去等の簡易な基盤整備に、スピード感を持って取り組んでまいります。 ◆(山下博三議員) 私は今日まで、何回となく基盤整備の必要性を訴えてまいりました。スマート農業の発展のためには、やはり農地の集積と基盤整備は待ったなしであります。力強い政策をお願いいたします。 農地の大区画化を進めると、その均平化が必要となり、GPSレベラーと操作する技術が必要となります。10アール2時間で均平化はできますが、レベラーの価格が800万円程度と、個々の経営体が購入するには高額であります。 そこで提案でありますが、農業者が畦畔除去等の簡易な基盤整備を依頼できる仕組みが必要かと思いますが、見解を伺います。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 圃場の区画の拡大を加速化させるためには、農業者自らが簡易な基盤整備に取り組むことも大変有効であると考えておりますが、大区画圃場においては、農業者が直接、土地の凹凸をならす均平作業を行うことは、技術力や労働力の点から、難しい場合もあると思われます。 このため、畦畔除去や均平作業等の作業受託が期待される建設業者等と意見交換や現地検討を行うなど、地域の状況に応じた作業を依頼できる仕組みについて、検討してまいります。 ◆(山下博三議員) ありがとうございます。 大規模経営体は、機械を購入せずとも作業効率や生産性が向上し、建設業者は、基盤整備の技術を生かして地域に貢献いただけます。地域には多くの需要があります。ぜひとも実現に向け、早急な取組を期待したいと思います。 次に、「持続可能なSDGsの取組」についてお伺いいたします。 昨年10月、菅総理は、2050年までに国内の温室効果ガスの排出を実質ゼロにする、温暖化対策の基本方針を打ち出しました。 2018年度の我が国の電源構成は、総供給量1兆512億キロワットのうち、化石燃料由来が77%、水力が7.7%、水力以外の再エネが9.1%であります。 経済産業省は、2030年の電源構成に占める太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスといった5つの再生可能エネルギーの比率の目標を2割程度から、2050年に5割から6割に拡大する考えを示しました。 また、政府は「再生可能エネルギー等に関する規制等総点検タスクフォース」を開催し、農地における再エネの推進策を議論しております。 これまで農地では、太陽光パネルの下で農作物を栽培する営農型太陽光発電の取組が認められておりました。 しかし、その要件は厳しく、単位面積当たり収量の8割以上を上げなければならず、本県においては取組が厳しかったと聞いております。 今回、荒廃農地を活用する取組について、許可基準を見直し、太陽光パネルの下にある農地が適正かつ効率的に利用されているか否かによって判断するなど、緩和されたということであります。 そこで、本県における営農型太陽光発電の設置箇所数と面積についてお伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 本県の営農型太陽光発電設備につきましては、平成26年以降、県内11市町において16か所、全体で約3.6ヘクタールの農地に設置されておりまして、近年、年に2~3か所程度増加しているところでございます。 ◆(山下博三議員) 営農型太陽光発電の普及には、荒廃農地の活用を図ることが重要と考えますが、荒廃農地の面積の推移についてお伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 令和元年の本県の荒廃農地面積は2,818ヘクタールとなっており、5年前に比べ50ヘクタールの増加となっております。 一方で、荒廃農地は、その荒廃程度により、再生利用が可能な農地と再生利用が困難な農地に分けられ、令和元年の再生利用が困難な農地面積は1,532ヘクタールと、5年前に比べ264ヘクタールの増加となっております。 ◆(山下博三議員) 県内の農地面積が6万6,000ヘクタールですから、再生利用困難土地が1,532ヘクタールという答弁でありますので、約2.3%を占めていると思います。 この農地というのは、今からまだまだ拡大していく予想ができますので、太陽光等の発電も、またよろしくお願いしておきたいと思います。 次に、再生利用が困難な荒廃農地において、太陽光発電施設の設置などを促進できるよう、農業振興地域制度及び農地転用許可制度の見直しが図られました。 具体的には、再生利用が困難と農業委員会が判断した場合は、市町村長が法務局に対して、職権で一括して地目変更が可能となるなど、手続の迅速化が図られました。 これらの規制見直しを踏まえた太陽光発電施設の導入に係る荒廃農地の有効利用の考え方と、市町村及び農業委員会の理解促進について、どのように取り組んでいかれるのかお伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 御指摘のとおり、今般、国において再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検が進められ、既に山林原野化した再生利用が困難な荒廃農地を活用して、農村地域への再生可能エネルギーの導入を促進していくための要件緩和がなされたところであります。 県におきましては、国の規制緩和を受け、適切な非農地判断を行うとともに、地目変更をはじめ、農用地区域からの除外や農地転用などの手続について、適正かつ迅速に対応していくことが必要であると考えております。 このため、手続を行う市町村や農業委員会に対し、研修会等を通じて、再生可能エネルギー導入に係る制度の周知や助言に努めてまいります。 ◆(山下博三議員) さらに、再生可能な荒廃農地についても、耕作者を確保できず、今後耕作の見込みがないことのみで、再エネ法の取組の対象にできる方向で検討されていると伺っております。県としても、今後対応する必要があるのではないかと考えております。 本県は、日本一日照時間が長い、晴れた日が多いという優位性があります。荒廃農地への積極的な取組をよろしくお願いいたしておきます。 本年1月、菅総理は脱炭素社会の実現に向けて、2035年までに全ての新車販売を電動車に切り替え、純ガソリン車、純ディーゼル車の新車発売を禁止する方針を明らかにしました。 同じ頃、農機具メーカーのクボタは、2024年をめどに、電動の小型トラクターを商用化すると発表いたしました。 SDGsの取組は、太陽光発電や農業機械の電動化も大切でありますが、本県施設園芸における脱炭素の取組も、今後極めて重要となってまいります。 本県も参加する自然エネルギー協議会では、脱炭素社会の実現に向けて、地域への投資を加速するための財源確保を政府に提言するとともに、エネルギー基本計画の2030年再エネ比率を現在の30%から40%超とすることも求められております。 本県ではこれまで、ICTやバイオマス加温機を活用した次世代施設園芸団地の実証や、木質ペレットを安定的に安価に供給するための「施設園芸の杜」といった、SDGsの先駆的な取組が進められてきました。 今後、本県のマンゴー、キュウリ、ピーマン等、消費エネルギーの高い施設園芸における脱炭素の取組をどのように進めていかれるのか、お伺いいたします。知事、お願いいたします。 ◎知事(河野俊嗣君) 本県農業の中核であります施設園芸におきましても、脱炭素の実現に向けた取組は、将来世代に対する責務として、また、全国有数の食料供給県として大変重要であると認識しております。 このため、さきに策定しました第八次宮崎県農業・農村振興長期計画におきまして、持続可能な魅力ある農業を実現するため、ICTを活用した省エネルギー技術の導入を進めるとともに、本県ならではの畜産バイオマス等の発電エネルギーの活用など、脱炭素を目指した取組を推進することとしております。 国におきましても、先般「みどりの食料システム戦略」が策定され、この中で、2050年までに化石燃料を使用しない施設園芸への移行が示されており、営農型太陽光発電やバイオマス・小水力発電など、再生可能エネルギーの活用実証や、社会実装に向けた動きが加速していくものと思われます。 県といたしましては、こうした動きに的確に対応しながら、本県のエネルギー資源を最大限に生かした脱炭素への取組をしっかりと進めてまいります。 ◆(山下博三議員) 次に、農業就業人口の減少と県外からのUIJターン就農について、お伺いしてまいります。 昨今の農業就業人口は減少傾向にあり、新たな担い手の確保が重要な課題となっておりますが、私はUIJターンの就農に注目しております。 本県の令和2年度の移住実績は755世帯、1,326人でありまして、前年度に比べ36.3%の伸びとなっております。 また、コロナ禍にある中、「宮崎ひなた暮らしUIJターンセンター」における相談件数も、2,224件と30%程度伸びている状況でありまして、県外から農業に人材を呼び込む機会として、大切な時期であると考えます。 一方、第八次長期計画の目標の実現には、担い手の確保・育成や、その支援体制の構築が必要であります。 中でも、次代の担い手の確保・育成が重要であり、UIJターンや定年帰農など、就農に向けたキャリア教育を進めることが求められます。 本県のUIJターンによる就農者数とその年齢層はどうなっているのか、就農後の定着状況はどうなっているのか、お伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 本県のUIJターンによる就農者数は、平成30年から令和2年までの過去3か年の平均で、年間84名となっており、それぞれの年の新規就農者全体の約2割を占めております。 また、就農時の平均年齢は34歳であり、年代別では20歳以上30歳未満が最も多く、約4割を占めております。 就農後の定着状況につきましては、県が把握しております平成30年のUIJターンによる自営就農者34名のうち、32名の方が、令和2年末においても引き続き就農されております。 ◆(山下博三議員) 次に、長期計画では、青年農業者の相互啓発の場となるネットワークづくりを進めるとあります。 私の周りでも、コロナ禍の中で、都会での生活に見切りをつけ、ふるさとに帰り、農業参入を希望する青年が多くなってまいりました。 私の知人の息子さんでありますが、2月まで航空自衛隊のF15パイロットとして国を守っておられた方がふるさとに帰ってこられました。彼は、パイロットとして一定の達成感、やり切った感を感じ、一方では、より直接的に地域に貢献したいという気持ちが湧き上がってきたことが、Uターンのきっかけということであります。また、彼の実家は地域でも歴史のあるシイタケ農家であり、祖父の時代から培った技術や資源を継承しなければという思いが芽生えてきたということであります。 宮崎は、人柄や食、自然環境がよく、移住を希望する若者たちの中では人気が高いということですが、一方では、同世代の後継者などと出会う機会が少ない、就農準備で、どこにアプローチすればいいのか分かりにくいといった悩みや、栽培技術や経営、農産物の販路開拓等、様々な不安を持っておられます。 私は、農業実践塾の取組や、JAの営農研修施設の情報、さらには、みやざきブランドや、ひなたMBAの取組を紹介させていただきました。 あわせて、宮崎方式営農支援体制により、安心して農業に参入できる環境が整っていることも紹介し、普及センターへの連絡を取ることも勧めてまいりました。 30歳になるこの青年は、東京出身の女性と結婚され、女性は何の迷いもなく彼についてきたということでありますが、地域に知り合いもなく、一抹の不安がなかったかというと、否定できないということでありました。 本県にUIJターンで就農された方及びその家族の地域定着に向けた、関係機関・団体と連携した取組についてお伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) UIJターン者については、地域の担い手としての期待が膨らむ一方で、議員御指摘のとおり、UIJターン者と御家族の定着を円滑に進めるため、営農面だけではなく、地域コミュニティー活動への参画など、生活面に対する様々な相談にも真摯に寄り添った対応が大切であると、改めて強く感じたところであります。 このため県では、地域のリーダー的な農業者とUIJターン者をアグリファミリーとして結びつけ、身近に相談しやすい体制づくりへの支援を行いますとともに、市町村やJA等で構成する支援チームの相談体制を強化し、相談内容等の共有化を進める事業を、本議会でお願いしているところでございます。 今後とも、UIJターン者等のスムーズな定着に向けて、関係機関等と緊密に連携しながら、支援を強化してまいります。 ◆(山下博三議員) 次に、養豚対策についてお伺いします。 平成30年9月、岐阜県の養豚場で、国内で26年ぶりとなる豚熱の発生が確認されました。 豚熱については、本県では昭和55年に感染が確認されたものの、その後の関係者の御尽力により、平成18年に国内全てのワクチン接種を中止し、翌19年にはOIEから清浄国の承認を得るまでに至りました。 しかし、平成30年9月以降、野生のイノシシにも感染が拡大し、現在までに、関東甲信から関西圏に及ぶ広い範囲で、109の農場と4つの屠畜場で、24万330頭を対象に防疫措置が行われるとともに、発生地域を中心にワクチン接種が行われております。本県を含む九州地域においては、新たな発生はありませんが、影響は深く及びつつあります。 先日、本県を代表する養豚農家の皆さんと意見交換を行いました。本県には441の養豚農場があり、種豚の約8割を県外から導入しております。現在、ワクチン接種地域は全国30都府県に及び、これらの地域からは、豚熱ウイルス感染のおそれがあることから非接種地域への種豚の移動はできなくなっております。これまで導入を行ってきた、大規模な種豚場がある静岡県や宮城県、秋田県がワクチン接種県となったことから、種豚導入が止められ、種雄豚や母豚が更新できず、生産性の低下が懸念されるということであります。 全国第2位の本県養豚の生産基盤の維持・強化を図るためにも、本県における種豚流通への対応についてどのようにお考えか、お伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 国内での豚熱の拡大を受け、養豚経営者に種豚の導入状況を調査したところ、3割程度が、豚熱ワクチン接種対象県が徐々に拡大しております東北地域から導入されている実態が確認されました。 このため県としましては、早急に種豚を県内に供給するため、種豚業者と養豚経営者のマッチングや、国の支援事業の紹介を行ったところであります。 その結果、種豚の県内への供給が一部継続されますとともに、種豚業者が、九州をはじめとする非接種地域へ種豚を移動させたことにより、種豚の確保に向け、一定の成果が見られました。 今後も引き続き、県内への安定的な種豚流通が必要でありますことから、国に対し、種豚供給施設の整備やその施設用地確保に向けた支援について、要望したところであります。 ◆(山下博三議員) 今の答弁の中の種豚供給施設、鹿児島県120万頭、本県が84万頭です。200万頭を超える豚が鹿児島・宮崎におりますから、ぜひこの施設について積極的に取り組んでいただきたいと思います。 それでは次に、本県では全農場で84万頭の豚が飼育されております。県内で野生イノシシが感染するなどにより、ワクチン接種推奨地域に指定されると、飼養する豚、全頭へのワクチン接種に加え、ワクチンの効果を確認するための抗体検査が必要となります。 そこで、万が一、ワクチン接種推奨地域に指定された場合、どのようにワクチンを接種し、抗体検査をしていくのか、お伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 県内84万頭もの豚に、迅速かつ適切なワクチン接種を行いながら、全ての農場での抗体検査を進めるためには、家畜保健衛生所の獣医師である家畜防疫員だけでは対応が困難なため、民間獣医師や関係者の協力が不可欠であります。 国においても、本年3月に防疫指針を改正し、家畜防疫員以外の獣医師による接種が可能となったことから、県としましては、民間獣医師を活用した迅速な接種や検査のための協議を、本年4月に始めたところであります。 しかしながら、この制度を活用してもなお、次々と生まれる子豚への継続した接種が困難なため、農場管理者等による接種について検討を行うよう、国に要望したところでございます。 野生イノシシの感染地域が拡大する中、県内への侵入リスクが日々増大しておりますので、農場への衛生指導を徹底しますとともに、関係機関・団体と連携しながら、早急な体制整備に取り組んでまいります。 ◆(山下博三議員) よろしくお願いします。 県内は、イノシシなどの野生動物の宝庫でもあります。最悪を想定してシミュレーションしておくことは、危機管理上からも極めて重要であります。ぜひとも、生産者や関係団体などと十分協議し、事前の準備をお願いいたします。 最後の問いになりますが、JA全農の4月から6月の配合飼料価格は、その前の期間と比べ、トン当たり平均で5,500円値上がりし、7万6,000円を超えております。昨年7月から1万円も値上がりしております。 関係者によると、中国を中心とした穀物の爆買いによるものと言われており、畜産経営を大きく圧迫し始めております。 一方、養豚経営の安定のために制度化されたのが、肉豚経営安定交付金、いわゆる豚マルキンでありますが、豚マルキンは牛マルキンと異なり、四半期ごとにその標準的な生産費が算定されます。 さらに、発動されない時期は次の期間と合わせて算定されるということでありまして、実際の経営環境の変化と連動しないのではないかとの声を、生産者から数多く聞いております。 全国の養豚経営の安定のためにも、豚マルキンを毎月算定することで、現場の経営環境と連動すると考えますが、認識をお伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 養豚経営において、豚マルキン制度は、法制化された重要なセーフティーネットであり、標準的販売額が標準的生産費を下回った場合に、その差額が補填される仕組みとなっております。 この制度が発動された場合、四半期ごとの販売額や生産費が算定されるため、生産サイクルの短い養豚経営においては、毎月算定と同様、直近の経営環境が反映されるものと認識しております。 しかしながら、急激な豚価の下落や飼料価格高騰など、予期せぬ経営環境の変化に備える必要もありますことから、県としましては、生産費の算定基礎の考え方など、生産者からの現場の声をしっかりと国へ伝えてまいります。 ◆(山下博三議員) いろいろ答弁ありがとうございました。 私も久しぶりの一般質問だったものですから、牛谷農政水産部長にいろいろお伺いしましたけれども、部長も都城の高崎出身であります。地域の事情、中山間の抱える課題等も十分御認識でありますし、いかに都城の農業も基盤整備が必要かということは重々分かっておられるだろうと思っておりますので、御活躍を御祈念申し上げ、質問とします。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(濵砂守) 次は、西村賢議員。 ◆(西村賢議員) 〔登壇〕(拍手) おはようございます。 本日は、私と重松議員の誕生日であります。(拍手)ありがとうございます。私も49歳になりました。初当選が34歳でありましたから、15年目になります。まだまだ若輩者でありますので、御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いいたします。 質問に移ります。 この1年以上、コロナの感染拡大防止、人流抑制の観点から、県民に対し様々な行動要請がなされてきました。 発生当初は、初めて経験することで、政府をはじめ県も、その対策方針に苦慮してきたと思いますが、1年がたち、県民からは、「屋外のスポーツ施設や公園などの公共施設の利用停止はやり過ぎだ」「会食ルールは柔軟にあるべきだ」「飲食店以外の経済損失はどうするのか」など、個別具体例を挙げれば切りがありませんが、マスコミ報道の影響やネット情報、個人個人のコロナ観もあり、県民から数多くの不満や意見を伺ってきた1年でもありました。 県民のコロナ感染の不安やストレスについて、知事は私以上に多くの声を聞いてきたと思いますし、県の責任者としてじくじたる思いもあったのではないかと思います。この1年超を振り返り、この間対応に当たってきた知事の思いを伺います。 以下の質問は、質問者席より行います。(拍手)〔降壇〕 ◎知事(河野俊嗣君) 〔登壇〕 お答えします。 新型コロナへの対応では、県民の皆様に対し、必要に応じて様々な行動要請を行っておりますが、県民生活に大きな御不便、御苦労をおかけしますことから、その内容や期間等は、蔓延防止等のための必要最小限のものでなければならないと考えております。 例えば、県有施設の扱いなど、これまでの全国的な知見の積み重ねや県民からの様々な声も踏まえ、その方針につきましては、適宜見直しも行いながら、運用を図ってきたところであります。 また、コロナ禍の巣籠もり生活が続く中では、過度な外出控えによる心身の機能低下にも警戒をする必要があります。 このため、今回の第4波では、「原則、外出自粛」の行動要請を行った際には、「日常の買物や健康維持のための散歩やジョギングなど、生活に必要な外出は構わない」旨、私自身も自分のSNS等も活用して、しっかりとその説明に努めたところであります。 また、運動や新しいことへのチャレンジなど、専門家が勧める心の不調を防ぐための取組について紹介して、県民に対し、感染防止と心身の健康の両立を図ることを呼びかけたところであります。以上であります。〔降壇〕 ◆(西村賢議員) ありがとうございました。 知事も今おっしゃいましたが、規制を出す側は、心身のコントロールといいますか、しっかり県民のストレスも踏まえつつ、非常に難しいとは思いますが、感染防止対策とともに、ぜひ続けていただきたいと思います。 次に、コロナ対応に当たっている県職員、医療従事者の勤務状況について質問いたします。 この1年、コロナの感染防止対策に当たった行政当局、保健所の皆様、医療現場で患者の治療に当たった全ての方々に、感謝と敬意を表します。 それぞれに過重な労働があったのではないかと、勤務状況を心配するところでありますが、令和2年度における福祉保健部・病院局職員の時間外勤務の実績及び過労死ラインと呼ばれる月100時間以上の時間外勤務の状況を、前年度と比較して伺いたいと思います。まず、総務部長、お願いします。 ◎総務部長(吉村久人君) 福祉保健部における職員1人当たりの月平均の時間外勤務の実績につきましては、令和2年度が約14.6時間であり、前年度と比較し、3割程度増加しております。 また、月100時間以上の時間外勤務をした職員は、令和元年度が延べ9名、令和2年度が延べ62名と、前年度を上回る状況となっております。 ◎病院局長(桑山秀彦君) 各県立病院の新型コロナ患者を主として受け入れる病棟では、その業務の心身への負担の大きさを考慮して、職員の時間外勤務が増加しないよう配慮を行っているところでありまして、当該病棟の看護師1人当たり月平均の時間外勤務の実績は、令和2年度が約4.3時間となっており、前年度と比較し、7割程度減少しております。 また、月100時間以上の時間外勤務を行った職員については、令和元年度、2年度ともに該当者はありません。 ◆(西村賢議員) 福祉保健部で62名の方が、過労死ラインの目安である100時間を超えているという状況があります。 これも普通に考えれば、平日だけであれば毎日5時間程度という残業になりますし、土日フル出勤でも100時間というのはなかなか超えてこないわけですから、県民の健康を守るのはもちろんでありますが、職員の方々の健康管理も、ぜひ、上司の方を含め御検討いただきたいと思います。 また、病院局のほうですが、病院局ではコロナ以前より残業時間が減っております。現場の勤務の変化に応じて柔軟な対応がなされたようでありますが、誰がこのような指示を行えたのか、また、具体的にどのように取り組んだのかを、さらに病院局長に伺います。 ◎病院局長(桑山秀彦君) 新型コロナ患者への対応に当たりましては、防護服の脱着をはじめ、感染防御のための専門的な知識・技術が求められますとともに、高い緊張感を持って看護を行う必要があり、さらには、病院内、家族への感染防止のため、職員自身の日常生活も制約を受けるなど、職員の心身への負担は相当に大きくなっております。 このため、コロナ対応病棟の職員に過度に負担が集中することのないよう、各病院の病院長は、必要に応じ、通常医療への影響を最小限にとどめながら、ほかの病棟を閉鎖するなどしてスタッフを確保し、コロナ対応病棟への応援体制を構築することで、職員の負担軽減を図ったところでございます。 ◆(西村賢議員) それぞれの病院がしっかりと対応していただいたことを、ありがたいと思います。 また、このコロナ禍、まだまだ続きます。油断もなりませんので、ぜひまた、柔軟な対応を続けていただきますようにお願いいたします。 次に、長期のコロナ禍におきまして生活が困窮している家庭の食糧支援について、質問いたします。 これまでも、生活困窮世帯に直接食材を送るこども宅食やフードバンクの支援を訴えてまいりました。県内でも、昨年から徐々にフードバンク事業が広がり、昨年立ち上がりました「フードバンクみやざき」に話を伺ったところ、現在、フードバンクみやざきから県内12の宅食事業者を通じて、350を超える世帯に約1,000人分の食料が支給されているとのことでありました。 口コミで支援を求める方々が増え、半年足らずでこのような状況となり、さらに支援を希望する家庭は増えていく状況にあると考えられます。 生活に苦しむ方々のところへ直接食材を届けることが、この事業の最も効果的なところかもしれませんが、定期的に食材を届けることで、心を開き、悩みを打ち明けてくれるケースも多いとのことであります。社会から孤立させない取組にもつながっていると思います。 また、食材の提供自体もフードロス問題の解決につながり、うまく提供者とマッチングしていくことで、運営コストを抑えることにもつながります。 今は民間ボランティアが中心となって活動しておりますが、支援を求める方々の増加により、業務量の増加や食品不足(偏り)のため、とても苦労している状況にあるとのことです。 他県や市町村によっては、運営を支援しているところもあるようですが、県は生活困窮者の食料支援についてどのように考えているのか、フードバンクの支援について福祉保健部長に伺います。 ◎福祉保健部長(重黒木清君) 長期化する新型コロナの影響などによりまして、生活に困窮する世帯が増加しておりますことから、フードバンクの実施団体が増加しており、その利用件数も増加しているものと考えております。 県では、生活資金の貸付けや住宅確保のための給付金、ひとり親世帯に対する給付金等を通じまして、困窮する世帯の支援に取り組んでいるところでありますが、フードバンクの取組は、生活困窮者への支援として大変有意義であると認識しております。 このため県では、国や政府備蓄米無償交付制度の紹介、企業等からの食材提供の申出に係るマッチング、必要な人材の育成等を行っているところであり、今年度は、コロナ禍での活動に必要な資材等の購入補助を実施することにより、その活動が円滑に進むよう支援しているところであります。 ◆(西村賢議員) 続けて、困窮者の経済支援について質問いたします。 長期のコロナ禍で、本県経済にも大きな影響があり、特に観光・飲食関連などで影響が大きい状況になっております。 全国的には、コロナによる経営破綻も、1,000万円以上の負債が1,556件、本県は7件と厳しい状況になっております。 ただ、本県の統計を見てみますと、倒産件数、廃業件数はコロナ以前並みであります。また、生活保護件数は下がっており、有効求人倍率などは逆に伸びている状況にあり、数字の上では、一概に大きな落ち込みは感じられません。昨日の満行議員の質問でもありましたが、信用保証協会の貸付けをはじめ、様々な支援策に一定の効果があるとも言えます。 その中で、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた方々が利用できる「生活福祉資金の特例貸付」の実績に注目してみますと、緊急小口資金は累計7,600件、総合支援基金は6,692件と、合わせて1万4,292件もの貸付けが、令和2年3月25日から今月までなされております。この上限であります200万円の借入れを行っているケースも、1,000人程度出ていることが分かりました。 これらの特例貸付けで助かっている方も多いでしょうが、償還期限が来れば返さなければなりません。 また、今議会の議案で、既にこの限度額に達してしまっている方々への支援を行う予算も計上されておりますが、コロナの収束が長期化すればするほど、生活が苦しくなる方々が増えている現状もあります。この現状を県はどう考え、支援を行っていくのかを伺います。 ◎福祉保健部長(重黒木清君) 御指摘のとおり、長引くコロナの影響によりまして、生活保護に至らないまでも、生活に困窮する世帯が増加しており、寄り添った支援が必要であると考えております。 県におきましては、福祉事務所に設置しております生活困窮者の相談窓口の機能強化を図るとともに、必要な方について、一人一人の状況に応じた支援プランを作成し、ハローワークなどの関係機関との連携を図りながら、就労や転職の支援、家計改善の指導、給付金等を活用した住居確保の支援などを行っているところであります。 また、国では、貸付限度に達したことにより、これ以上の特例貸付けを利用することができない世帯に対する、給付型の支援金制度を創設したところであり、県におきまして必要な予算を今議会にお願いしているところであります。 今後とも、このような制度を活用しながら、さらなる支援に取り組んでまいります。 ◆(西村賢議員) よろしくお願いいたします。 1,000人の方が既に限度額に達しているという状況を、非常に重く受け止めなければなりません。また、このコロナが収束したとしても、飲食や観光関連がすぐさま元の状況に戻ると思いませんし、また場合によっては自然淘汰される部分も幾つかあるのではないかという懸念もあります。ぜひ、支援に対してはしっかりとフォローを続けていただきますようにお願いいたします。 次に、地域おこし協力隊について伺います。 コロナ禍の影響で、働き方や価値観などが変わってきた部分もあり、都市部から地方回帰への動きも広がっております。本県にとっては、移住先やワーケーション先として選ばれるチャンスも増え、令和2年度の移住者は1,326人、前年比36%増と増えてきているとのことであります。 この機を生かしたいところでありますが、その中で、国は、人材不足の地域に、マンパワーの補完や交流人口の増加などを期待し、地域おこし協力隊の事業を行っております。 このコロナ禍で、本県の地域おこし協力隊の現状はどうなっているのか、総合政策部長に伺います。 ◎総合政策部長(松浦直康君) 地域おこし協力隊は、地方自治体が都市住民を受け入れ、特産品の開発や農林業の支援などの活動に従事していただきながら、当該地域への定住・定着を図る制度であります。 本県で活動する地域おこし協力隊の人数は増加傾向が続いておりまして、令和2年度における隊員の人数は93名でありましたが、令和3年4月1日現在で124名となるなど、コロナ禍の中でも、地域活動に従事する方が拡大している状況であります。 県といたしましては、この制度が、地域を支える若い人材を外部から呼び込み、定着させる上で大変有効なものと考えておりますことから、隊員への研修や、協力隊OB・OGによる支援のネットワークづくりを後押しするなど、様々な面から隊員の活動を支援しているところであります。 ◆(西村賢議員) 地域おこし協力隊で派遣される方々の6割が、期間を終えてもそのまま、その派遣先の地域に残るとも言われております。 この事業は、コロナで交流人口が減っている中山間地域にとっては、定住促進にもつながる重要な事業でありますので、市町村としっかり連携していただきたいと思います。 次に、いよいよ来月より始まる国文祭・芸文祭について質問いたします。 延期されたものの、依然コロナ禍は続いており、長期にわたり準備を行ってこられた関係者の方々には、開催の喜びとともに不安もあるのではないかと思います。 東京オリンピックの開催についても、世論の賛否が分かれておりました。国文祭も延期したとはいえ、まだコロナ禍でありますから、期間前半は来場者も多く見込めない状況もあるかもしれません。 しかし、期間が10月半ばまで4か月(107日)あるわけですから、しっかりと感染対策などを行い、後半に向けしっかりと盛り上げていただきたいと思っております。 国文祭・芸文祭の開催の意義を、改めて知事に伺います。 ◎知事(河野俊嗣君) 国文祭・芸文祭はコロナ禍での開催となりますが、文化芸術は私たちの心を癒やし励ましてくれるものであります。人と人とが分断され、先の見えない苦しい状況である今だからこそ、この大会を開催する意義を強く感じているところであります。 新型コロナの感染拡大を受け、大会は1年延期となりましたが、この間、さきがけプログラムを実施し、多くの参加者からは、創造し表現できること、そして文化芸術に親しむことの喜びの声を伺っているところであります。 これらの取組を生かしながら、市町村や文化団体等の関係者の皆様と共に準備を進めております。いよいよ開幕を迎えられますことを大変うれしく思っておりますし、私自身、わくわくする思いで楽しみにしております。 大会では、入場者数を制限するなど、感染対策を徹底しながらの開催となります。オンライン配信のほか、メディアを活用するなど様々な工夫を凝らすことによりまして、多くの皆様に本県の文化と芸術の魅力に触れていただき、希望の光にあふれる大会に、そして将来につながる大会にしてまいりたいと考えております。 ◆(西村賢議員) 私も、この国文祭・芸文祭の開催を心待ちにしておりまして、ぜひとも成功につなげていただきたいと思っております。 また、次の和歌山大会、年内に2度あるわけですから、ある意味、メリットも生かしながら引き継いでいける大会にしていただくといいのかなと思っております。 また、文化の面でも宮崎、和歌山、非常にゆかりもありますので、ぜひそのあたりも含めて、知事の発信をよろしくお願いいたします。 次に、デジタル人材確保・育成について伺います。 政府は、今年9月のデジタル庁の設置に向け、デジタル分野に特化した人材の新規採用を目指しているとの報道がありました。 このデジタル分野において、日本が後れを取っていることがコロナ禍で露呈し、福祉分野のみならず、サイバーセキュリティー、治安、教育、ビジネス面においても対策が急務であります。 デジタル庁の設置により、地方自治体にもデジタル政策などに対応する人材が必要になってくるとも考えられます。既に、全国の自治体職員がデジタル庁への出向を希望しているケースもあると聞いております。 これからの本県においても、デジタル対策は避けて通れず、待ったなしだと思いますが、本県のデジタル人材の確保・育成はどうなっているのかについて伺います。 ◎総務部長(吉村久人君) 県におきましては、これまでIT技術に関する高度な知識・経験を有する人材を任期付採用により確保するとともに、IT技術に詳しい職員を情報政策課に配置しております。 また、今年度、「宮崎県デジタル化推進本部」の設置に併せまして、新たに、非常勤の特別職として専門的な助言・提案を行う「デジタル化戦略アドバイザー」を任用したところであります。 今後、デジタル化の動きはますます加速化していくことから、引き続き、高度な知識・経験を有する人材の確保に努めますとともに、デジタル化戦略アドバイザーや外部機関の活用による研修の充実を図り、人材の育成に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(西村賢議員) 次に、マイナンバーカード取得と活用について質問いたします。 本県はマイナンバーカード取得先進県であると、度々報道でも名前が挙がります。しかし、このカードの普及数だけでは意味がありません。 市町村に毎年のように提出する書類の中には、本人確認ができる保険証や免許証のコピーを添付しなければいけないものも、いまだたくさんあります。 さらには、マイナンバーを記載する欄の隣に現住所や連絡先などを書く欄があり、その書類1枚見られただけで全てが把握されてしまい、全く個人情報保護の体をなしていない書類もあります。 マイナンバーカードのメリットを各自治体が生かしていかなければ普及も進みませんし、国が行おうとしている運転免許証や保険証などとのひもつきが始まらなければ、本腰で取り組めないところもあるかもしれませんが、まだまだ県民のマイナンバーカードのメリットの享受ができておりません。 県民へのメリット周知と今後の活用について、総合政策部長に伺います。 ◎総合政策部長(松浦直康君) マイナンバーカードは、デジタル化を進めるための重要な社会基盤であります。現在、オンライン上で確定申告する際の本人確認や、住民票のコンビニ交付等に利用されておりますが、カードを日常的に利用する機会が少ないこと、それから個人情報の漏えい等に対する不安などから、十分に普及が進んでいない状況にあります。 このため、国においては、健康保険証としての利用や運転免許証との一体化、スマートフォンへの機能搭載など、利便性向上への取組が進められているところであります。 県としましては、全国知事会等を通じまして、カードのさらなる利便性向上や個人情報保護対策の強化を国に要望しておりますけれども、あわせまして、今年度の新規事業では、市町村や事業者と連携し、カードの活用方法等を検討いたしますとともに、県民向けの広報を強化するなど、県民の皆様にメリットを理解していただけるような取組を進めていくこととしております。 ◆(西村賢議員) よろしくお願いいたします。 次に、本県のSNSに起因する犯罪について、警察本部長に伺います。 先日、今話題となっております「SNS~少女達の10日間」というドキュメンタリー映画を見ました。 幼い顔だちの18歳以上の女優さん3人が、12歳のふりをしてSNSアカウントを登録し、連絡してきた男性とコミュニケーションを取るというドキュメンタリー作品であります。10日間で2,458人から連絡があり、大多数の成人男性がSNSを通じて性的な要求を行い、中には恐喝などを行う者もいました。子供への性暴力・性犯罪を映像化した作品でもあり、顔や体などモザイク編集はされておりますが、生々しい描写ややりとりは、現実に行われることと寸分も違わないのではないかとも思います。 このようなショッキングな内容を見ますと、我々はつい目を背けがちになり、どうせ海外や都会での出来事だと思いがちでありますが、どこにでも起こり得ることでもあります。特に本県の子供たちは純朴な子が多く、さらに心配でもあります。 本県のSNSに起因する18歳未満の子供に係る性犯罪被害の検挙件数、その推移及び犯罪防止策について、警察本部長に伺います。 ◎警察本部長(佐藤隆司君) SNSに起因する18歳未満の児童に係る性犯罪被害の検挙件数は、過去5年を見ますと、平成28年が12件、29年が15件、30年が21件、令和元年が21件、令和2年が13件―ちょっと去年は落ちていますけれども―と推移しています。 被害防止対策としましては、インターネットを正しく使う能力を向上させるため、学校当局と連携して、児童生徒及び保護者に対し、SNSを利用する際の注意点などについての情報モラル教室を実施しているほか、昨年4月から、ツイッター上の不適切な投稿に対し、注意喚起のメッセージを送る取組などを行っております。 警察におきましては、今後とも、被害防止対策に積極的に取り組んでまいります。 ◆(西村賢議員) もう5年で80件以上も、実際、宮崎県内でも検挙されているということであります。実際、検挙に至らないまでも、泣き寝入りしているケースもあるかと思いますし、また、そういうことがあってはならないとも思います。今後とも、警察当局の皆様方の御尽力に期待をするとともに、また、ほかの機関との連携もよろしくお願いいたします。 次に、県教委の取組についても伺います。 インターネットやSNSが生まれながらにある今の子供たちにとって、教育現場での指導はとても重要であります。以前なら「スマホやパソコンは子供たちに触れさせない、持たせない」という指導や各家庭への通達もあったでしょうが、もはやそれも難しい状況であります。 義務教育の期間は、正しい使い方、間違った使い方、インターネット犯罪がどういうことであるかを、保護者と共に子供たちに教えていかなければなりませんが、高校生くらいになってくると、自ら考えていく必要も、自らの責任も出てきます。 高校生が、性犯罪の被害者、あるいは場合によっては加害者にならないように、SNSの利用について教育委員会が行っている取組を伺います。 ◎教育長(黒木淳一郎君) 生徒が、SNSを介した性犯罪の加害者にも被害者にもならないためには、自他を大切にする心や規範意識とともに、SNSなどを利用する上でのルールやマナーなどの情報モラルを身につけさせることが重要であります。そのためには、教職員はもとより、家庭の果たす役割も大きいことから、保護者への啓発が大切であると考えております。 県教育委員会といたしましては、ITの専門家を学校に派遣し、個人の情報や画像の流出など、SNS利用における注意点や危険性の啓発を行っておりますが、その研修におきましては、保護者も含めて実施するよう働きかけているところであります。 今後とも、警察をはじめとする関係機関や専門家と一層連携しながら、学校と家庭が一体となった、具体的でかつ実践的な取組を進めてまいります。 ◆(西村賢議員) 高校生、中学生もですけれども、思春期であり、また多感な時期であり、家族とのコミュニケーション、SNSに限らなくても、インターネットに限らなくても取るのが難しい時期だと思っております。そのことを踏まえて取組をしていただいているとは思いますけれども、特に被害者は一生の傷になりますので、ぜひ、そのことも踏まえて、このような事件が起こらないような教育の徹底をお願いしたいと思います。 次に移ります。鳥インフルエンザの補償(算定基準)について質問いたします。 本県では2007年、2014年に続き、2020年の年末に鳥インフルエンザが発生し、多くの生産農家が、殺処分あるいは移動制限などによる出荷延期により、経済的、精神的負担を強いられました。 現在、鳥インフルエンザ発生農家の経済的損失は補填されておりますが、移動制限により出荷延期を強いられた農家から、その補償額と算定基準に対して不満の声が出されています。 不満の内容としましては、大きく2つありました。 1つ目は、移動制限を受けて出荷が遅れ、出荷予定日以降体重が増えた分の金額―太って高値になった額でありますが―を、補填された飼料代などの経費から相殺されて減額されてしまっているところであります。生産者からすれば、出荷延期になった期間も毎日、鶏舎で働いているわけですから、そこで体重が増えた分を減額されてしまえば、全てがただ働きになってしまうということでもあります。制限延期が長くなれば、年間出荷回転数も通常より少なくなり、年間売上げも少なくなります。このように、算定基準の補償の中には含まれない項目が幾つかあることです。 もう1つは、移動制限の補償の算定基準が、過去5回平均(約年間平均)になっているところであります。鶏は冬場に体重が増加し価格も高くなります。また、逆に夏場は価格が下がる傾向にあります。鳥インフルエンザは冬場に発生することが多いので、算定基準が年間平均となれば、冬場の出荷額との価格差が大きく生じてしまいます。前年冬期や直近半年などで算定してほしいという声が上がっています。 農家は、冬が近づくと毎年鳥インフルエンザの発生が起きないか気が気でない状態が続いているそうで、自分の鶏舎から発生させないことはもちろんのこと、周囲の鶏舎の状況に気をもんでいます。 過去に比べ、補償も少しずつは充実されてきておりますが、安心して生産できる体制をつくっていくことが、ブロイラー日本一の本県の役割だと考えています。 県は、鳥インフルエンザ発生に伴う移動制限により影響を受けた農家への支援をどう考えているのか、農政水産部長に伺います。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 鳥インフルエンザが発生した場合、蔓延防止のため、原則、発生農場周辺の鶏や鶏卵等の出荷が制限されます。この制限により損失を受けた生産者に対しては、出荷の遅れによる売上げの減少や増加した餌代について、家畜伝染病予防法に基づき、国と県で支援しております。 本県では、国の示した算定式に基づき、年間平均を用いて売上減少額を算出しておりますが、今回、影響を受けた生産者の一部から、支援内容が実態に即していないとの声もあったところでございます。 このため、県としましては、算定方法について研究してまいりますとともに、光熱費など餌代以外の経費につきましても助成対象に追加するよう、国に要望してまいります。 ◆(西村賢議員) ぜひ、これは知事も国に対してしっかりと要望してほしい内容であります。 ブロイラー日本一ということは、それだけブロイラーに関わる農家が多いということでありますので、ぜひとも知事、よろしくお願いいたします。 次に、本県の鳥インフルエンザ防疫体制について質問いたします。 隣県の被害が少ないのに、なぜに本県が多いのか。これまでも、家畜伝染病の本県内の発生時において、その都度、原因究明や各農家や運搬業者への指導の徹底についての質問がなされてきました。 原因究明にはなかなか至らないものの、防疫対策については、様々なケースを想定して講じていく必要があると思いますが、現在の取組について伺いたいと思います。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 県内12例の発生を重く受け止め、今後の防疫指導の在り方について検討を重ねた結果、これまでの指導内容を、生産者が十分理解した上で実行することはもとより、生産者や養鶏関係者とも情報を共有し、複数の視点による指導が必要であると認識したところであります。 このため、農場防疫では、鶏舎点検や破損箇所の修繕、人や車両の消毒、ネズミや害虫駆除といった作業手順を生産者自らがマニュアル化し、これに基づき自己点検を行うことで、防疫レベルの強化を図りますとともに、地域防疫として、新たに、近隣の生産者同士での相互チェックや優良事例の共有を行い、地域一体となった防疫体制を構築してまいります。 これらの取組を、養鶏関係者と連携し、きめ細かな指導を行うことで、発生防止にしっかりと取り組んでまいります。 ◆(西村賢議員) 次に、畜産業の振興と住環境のバランスについて伺います。 養鶏業は、比較的安定して生計が立てられる畜産業でありますが、牛や豚などのほかの畜産業と同様に、周囲に臭いが出てしまいます。し尿処理対策や畜舎施設の更新などで、以前に比べれば随分と悪臭もなくなったと言われておりますが、現在では、農村部にあっても農業と全く関係ない職種の人も住んでおり、理解が得られないケースも出てきております。住環境の悪化は、農村地域の人口流出にもつながります。 畜産業の振興と住環境をどうバランスを取っていくのか、畜産振興を図る上で重要なことだと思いますが、環境対策についてどのように取り組んでいくのか、農政水産部長に伺います。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 県では、「家畜排せつ物法」に基づく計画を策定し、家畜排せつ物の適正管理や利用の促進等の環境対策に取り組んできたところでございます。 このような中、畜産経営の大規模化や集落における混住化の進展等の環境変化に伴い、昨年、国の基本方針が見直されましたことから、県計画につきましても、年度内に見直す予定としております。 計画では、引き続き、家畜排せつ物の適切な堆肥化による臭気の低減を図るための指導を徹底し、良質堆肥の県内外に向けた広域流通を促進しますとともに、脱炭素社会の実現という新たな視点に立った、家畜排せつ物のバイオマスエネルギーとしてのさらなる利用などを盛り込むこととしております。 今後とも、市町村等と連携して、家畜排せつ物の適正管理を推進し、地域住民等に対して畜産業への理解醸成を図りながら、環境と調和した本県畜産の振興に努めてまいります。 ◆(西村賢議員) 年度内に見直すということでありますので、期待しております。 養鶏業の話を中心に出しましたけれども、非常に安定した経営によって、後継者が帰ってくる、後を継いでくれるというケースが、日向市内でも非常に多く聞かれるようになりました。親御さんもほっとしているところもありますが、やっぱりこれは農村部の人口流出を止める意味でも、大きな成果が出ていると思っております。 畜産業の振興で、またその地域が持続的に成長していけるといいなと思っておりますし、この住環境のバランス、これから非常に重要だと思いますので、当局におきましては、しっかりと対策をしていただきますようにお願いしたいと思います。 次に、国土強靱化対策のうち、河川の掘削工事について伺います。 本県は、南海トラフ地震、台風やゲリラ豪雨の対策、地形的にも中山間地域を多く抱え、様々な災害対策を必要としています。 政府は、国土強靱化5か年加速化対策を昨年決定し、本県も防災対策事業を継続させておりますが、この国土強靱化事業が始まり、本県のメニューに河川の掘削工事が多いように感じます。 台風に限らず、近年の大雨(線状降水帯)やゲリラ豪雨などによる雨量は、過去とも比較にならず、河川の増水対策は急務であります。 長年、河川の掘削に対しては流域の住民から要望が多かったものの、なかなか進まず放置されていたようにも感じました。今になって河川の掘削が増加している背景と県の今後の取組について、県土整備部長に伺います。 ◎県土整備部長(西田員敏君) 河川掘削については、家屋浸水のおそれのある箇所など、緊急性の高いところから順次、県単独事業で実施しておりました。 このような中、近年、全国各地で頻発する甚大な災害を受け、国において、平成30年度以降、国土強靱化3か年緊急対策や緊急浚渫推進事業が創設され、県では、これらの事業を活用し、河川掘削に積極的に取り組んでいるところであります。 さらに、引き続き5か年加速化対策により、令和7年度までの5年間で、52河川、約200万立方メートルの掘削を予定しております。 今後とも、定期的な河川巡視等の情報を基に、対策が必要な箇所を把握し、河川掘削に取り組むとともに、必要な予算の確保に努めてまいります。 ◆(西村賢議員) 次に、関連して河川の汚濁と水質に触れてまいります。 日向入郷地域を流れる耳川では、九電の2つのダムで通砂工事が完了し、平成29年度から通砂が行われています。 下流域に当たる日向市民からは、「通砂によって下流域に河川の濁水は見られないのか」との問合せがありましたが、その状況について県土整備部長に伺います。 ◎県土整備部長(西田員敏君) 耳川では、九州電力において、治水、利水、河川環境改善を図ることを目的として、台風などの大規模な出水時に、ダムに流れ込む土砂を下流に流す「ダム通砂運用」を平成29年から実施しております。 通砂運用の開始に当たっては、九州電力では、事前の濁水防止対策として、濁りの原因となる土砂の除去工事などを実施済みであります。 また、通砂後には耳川の状況を把握するための調査を実施しており、産学官で組織された委員会で、毎年その結果を評価しているところであります。 昨年開催された委員会では、平成29年以前の通砂運用前に比べ、ダム下流域の濁水状況に顕著な変化は見られないと評価されております。 今後とも、九州電力や地域の方々などと連携し、耳川の適切な管理に努めてまいります。 ◆(西村賢議員) また、市民からは、「ダム通砂運用に限らず、流域の山林伐採が進み、山腹の新陳代謝が進む中、表土の河川への流れ込みから、水質の変化があるのではないか」という声も上がっています。 県は定期的に水質検査を行っていると聞いておりますが、耳川の水質の状況について、環境森林部長に伺います。 ◎環境森林部長(河野譲二君) 県では、水質汚濁防止法に基づきまして、県内の河川や海域などの水質の監視を行っており、耳川につきましては、毎年、美々津橋や坪谷川合流後など6か所で、年4回から12回の調査を行っております。 調査結果につきましては、河川水質の代表的な指標であります生物化学的酸素要求量、いわゆるBODにつきまして、昭和52年度の測定開始以来、環境基準を達成しており、良好な水質を保っております。 ◆(西村賢議員) 良好な水質を保っているということで、安心いたしました。 それにしても、やはり市民の方々の不安というものはありますので、しっかりとそういったデータを公表していくとともに、地域の沿川住民に対しても、安心につながる発表をしていただきたいと思います。 次に移ります。コンクリート舗装の普及について伺います。 現在でも、トンネルや港湾工事などでコンクリート舗装は多く使われ、この近くでは高岡町花見地区の国道10号で施工されています。アスファルトより強度が高く、長寿命化が可能な反面、初期コストが高いデメリットもありますが、長期的な視点で考えると、コンクリート舗装のメリットは大きいと考えられております。 こう私が話しても説得力がありませんが、宮崎大学名誉教授の中澤先生の記事によりますと、コンクリート舗装はライフサイクルコスト―初期コストと維持管理コストを足したものでありますが―に優れ、初期コストはアスファルトに比べ20%割高でありますが、耐用年数までの総費用は、逆に20%安価であり、耐久性が極めて高く、多くの一般国道で40年以上、最大で70年程度供用されている箇所もあるとのことでした。 また、転がり摩擦係数が比較して小さいため、大型車の燃費向上や、光の反射率が高く道路照明の電力削減に効果があり、また、路面温度が10度程度低減するなど、ヒートアイランド対策など環境負荷低減にもつながるということでありました。 現在では様々な施工法が確立され、雨水透水対策や吸音対策も可能となっており、また、コンクリート廃材やごみ焼却灰、下水汚泥の活用も可能であるなど多くのメリットが紹介されておりました。 道路によっては、アスファルト舗装のほうが適している箇所もあると思いますが、県内の国県道でのコンクリート舗装実績は、延長ベースで約2.4%と、あまりにも差があり過ぎます。 コンクリート舗装の普及は、将来の公共事業の道路維持費用の低減にもつながっていくと思いますが、このコンクリート舗装の活用について、県の考えを伺います。 ◎県土整備部長(西田員敏君) コンクリート舗装につきましては、アスファルト舗装に比べ、一般的に工事費が高く、車両走行時の騒音や振動などの課題があるものの、耐用年数が長いことから、主に補修時の交通規制の影響が大きいトンネル区間で採用しているところであります。 しかしながら、騒音や振動が抑えられる工法などが開発されており、昨年度、試験的に都城志布志道路の一部区間において施工したところであります。 議員御指摘のような様々なメリットも考えられますことから、新たな技術開発の動向を注視しながら、今後とも、現地の条件、経済性、施工性を総合的に判断した上で、コンクリート舗装の活用に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(西村賢議員) 新しい施工法や材料などを活用し公共事業に取り入れることで、県内建設業の成長にもつながってくると思いますし、ぜひ、環境負荷の低減や将来的なコスト削減にもつなげていただきたいと思います。 次に、細島港周辺道路について質問いたします。 世界的なゼロカーボンの流れの中、物流においては改めて海運が成長していくと考えられ、港湾の活用は今後の本県の発展にとって重要であります。 細島港周辺の工業用地は、この数年、企業立地が進み、用地不足から、さらなる工業用地の確保が重要な課題となっております。このことは、何度も過去質問してきましたので、今回は割愛いたしますが、この地域の企業進出に伴い、交通量が増え、特に朝夕は周辺道路の渋滞が目立つようになってきております。 細島工業地区を横断する県道日知屋財光寺線は、過去の質問で4車線化に対応できると聞いております。 また、この地域の西側の入り口に当たる新開交差点では、特に渋滞が発生します。ここは、10号線方面から左折信号の設置で随分とスムーズになりましたが、今はさらに交通量が増えており、渋滞解消には対応できておりません。 この交差点の改良ができないかを含め、渋滞対策について県土整備部長に伺います。 ◎県土整備部長(西田員敏君) 県道日知屋財光寺線、新開橋付近の渋滞対策につきましては、これまで、新開橋交差点において、細島港側の右折レーンの延長、国道10号側からの左折レーン設置、信号機の矢印表示追加及び表示時間の見直しを実施しており、渋滞緩和に一定の効果が見られたところであります。 今後、細島港の整備に伴う貨物量の増加や、国道10号財光寺地区の4車線化などにより、交通量が変化していくことが予想されます。 県としましては、周辺道路の整備状況や交通量を注視しながら、引き続き関係機関と連携して、日知屋財光寺線の4車線化の必要性を含め、交通の円滑化について検討してまいりたいと考えております。 ◆(西村賢議員) 最後に、国道327号永田バイパス整備について質問いたします。 細島港へのアクセス向上のため、国道327号永田バイパスの早期開通を望む声が多くあります。特に木材需要の高まりから、この道路整備は急ぐ必要がありますが、現在では線形の悪い日向市塩見地区から東郷町周辺までを運転すると、私でも大型車とすれ違う際には脅威もあり、より注意して運転するようにしています。 この区間を大型車が迂回できれば、沿線や地域住民にとっても随分と気が楽になるでしょうし、バイパスが完成すれば、大型車の安全運行にも大きく寄与します。 永田バイパスの工事の進捗状況について、県土整備部長に伺います。 ◎県土整備部長(西田員敏君) 国道327号永田バイパスにつきましては、東九州自動車道や重要港湾細島港へのアクセス性の向上を図るため、平成27年度より、日向インターチェンジと日向市永田地区を結ぶ約3キロメートル区間の整備に取り組んでおります。 これまで、日向インターチェンジ側から整備を進めてきており、昨年度、秋留地区の市道交差点までの約0.3キロメートルを供用したところであります。 今年度は、木ノ谷川に架かる秋津橋の整備や改良工事を進め、来年度中に、広域農道付近までの約1.1キロメートルを供用する予定です。 今後とも、必要な予算の確保に努め、永田バイパスの早期完成に向け、しっかりと取り組んでまいります。 ◆(西村賢議員) 少しでも早い整備を、よろしくお願いいたします。 以上をもちまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(濵砂守) 以上で午前の質問は終わります。 午後は1時再開、休憩いたします。   午前11時42分休憩─────────────────────   午後1時0分再開 ○議長(中野一則) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次は、井上紀代子議員。 ◆(井上紀代子議員) 〔登壇〕(拍手) 通告に従い一般質問を行います。 毎日報道されるコロナ感染者数に、いつしか習慣的と思えるほど反応しながら、ウイズコロナの生活は続いています。 我が国のコロナ対策において、感染症と連動した経済活動のガイドラインが出せず、予想以上に国に対応力のないことが表面化したことは、とても残念です。閉塞感のあるウイズコロナの生活は、まだまだ続いていくことになります。 日本において、コロナが「パラダイムシフト」に至るのか議論となるところですが、実感としては、デジタル化へのスピードが格段に上がりました。 そんな中で、ワクチン接種が進むことを期待しつつ、本県の県民の価値観や生活スタイル、企業の経済活動等の在り方が大きく変わるポストコロナの時代における、県民生活や経済活動等を継続・発展させていくための施策への議論を積み重ねていくことが大変重要だと考えます。 本県では、ポストコロナ時代における本県の在り方調査事業を進めています。ポストコロナ時代の在り方を考える際のポイントと、本県の強み、課題は、1、デジタル化の急加速、2、地方への関心の高まり、3、地域循環、生活・命に着目した産業へ、4、身近なコミュニティーへの注目、この4つの視点で整理していくこととしています。 ここから見えてくる課題解決は、県民に明らかにしつつ具体的に取り組んでいく必要があり、ウイズコロナの生活の中で生き、ポストコロナ時代での時代に即した宮崎県が築いていけることと期待をしています。 まず知事へ、宮崎県の未来を紡ぎ、また、戸惑いながらもコロナ禍を経験し、育っていく子供たちへの思いをお伺いいたします。 また、これから宮崎の学校教育で、どのような子供たちを育てていこうとされているのか、教育長へ伺います。 残りの質問は、質問者席から行います。(拍手)〔降壇〕 ◎知事(河野俊嗣君) 〔登壇〕 お答えします。 新型コロナウイルス感染症の拡大は、学習活動のみならず、部活動や学校行事の制限など、子供たちの学校生活にも大きな影響を与えました。 そのような中、県高校総体が2年ぶりに開催され、躍動する高校生の懸命な姿を見て、宮崎の子供たちのたくましさや力強さに、感動を覚えたところであります。スポーツの力でもあり、また、若い躍動する姿が県民全体に元気を与えてくれることを、改めて強く感じたところであります。 このような、可能性に満ちあふれた宮崎の子供たちも、今回、我々がコロナ禍で経験した、予測が困難で変化の激しい社会に立ち向かっていく必要があります。 そのため、子供たちには、答えのない課題にもしっかりと向かい合い、よりよい宮崎や世界を創造できる人財、そして何より、宮崎で生まれ育ったことや、宮崎のすばらしさを誇りに思い、愛するふるさとに貢献できる人財に育ってほしいと願っております。 そのためにも、宮崎のあらゆる分野の力を結集して、このような未来を担う若い世代の育成に全力で取り組んでまいります。以上であります。〔降壇〕 ◎教育長(黒木淳一郎君) 〔登壇〕 お答えします。 私は、これまでの教員生活におきまして、子供の可能性は無限であるということを、多くの子供たちから学びました。 こうした経験から、一人一人の子供たちに、自分の可能性を信じることや、新しい自分に挑戦することの大切さを訴えてきました。また、そうした挑戦する経験の中で、失敗することの大切さや、そこから立ち上がることの貴さも、繰り返し伝えてきたつもりであります。 これらを踏まえ、これからの予測の困難な時代を生きる子供たちには、強い意志と行動力を身につけ、新しい世界に果敢に挑戦できる、そういう人財に育ってほしいと願っております。 今後とも、私自身、学校へも足を運び、様々な声に耳を傾けながら、現場と一体となって本県教育の推進に邁進してまいります。以上であります。〔降壇〕 ◆(井上紀代子議員) 御答弁ありがとうございました。 教育長から、御自分の経験を通して答弁をいただきましたが、今後の本県教育を進めるに当たり、教育のありさまが変化している現在、教員に何を求めるのか、お伺いいたします。 ◎教育長(黒木淳一郎君) 社会状況や価値観が大きく変化する中ではありますが、教員には、「今と自分」に意識の向かいがちな子供たちに、「未来と社会」を見せていくことが、いつの時代も変わらない大きな使命であると考えております。 この大切な使命を果たすため、教職員の資質向上に関するプランに示す教師像を目指すことはもちろんでありますが、別の言い方をしますと、子供たちの目標、憧れの存在になることであると思っております。 そして、教員には、子供たちの無限の可能性に期待を寄せ、新しい世界に果敢に挑戦できる人財へと育て上げていってほしいと願っております。 ◆(井上紀代子議員) 続けて、県内市町村立の小中学校及び県立学校におけるGIGAスクール構想の進捗状況について、教育長にお尋ねいたします。 ◎教育長(黒木淳一郎君) 本県のGIGAスクール構想に関する現時点での進捗状況でありますが、まず、市町村立学校では、21の自治体が、校内ネットワーク及び「児童生徒1人1台端末」の整備を完了しており、残りの5つの自治体でも、本年9月までには整備を完了する予定となっております。 次に、県立学校では、3人に1台程度の生徒用端末や校内ネットワークの整備が完了し、加えて、より効果的で魅力ある授業を提供するために、普通教室への壁かけプロジェクター等の整備を重点的に行ったところであります。 また、ICT教育を組織的・計画的に推進するために、管理職を中心とした校内の推進体制の整備を、現在進めているところであります。 ◆(井上紀代子議員) 続けて、今後のICT活用における教員の人材育成と環境整備について、お伺いいたします。 ◎教育長(黒木淳一郎君) ICT機器の急速な整備に伴い、今後は、これらの機器を効果的に活用できる教員の人材育成が急務であると思っております。 そのため、県教育委員会では、全ての県立学校にICT教育を推進するリーダーを配置し、教育委員会の指導主事と共に研修会を行うなど、まずは中核となる教員の育成を行うこととしております。その後、全ての教員に対しても、指導主事による支援訪問や研修会を通して、ICT活用の能力の向上を図ってまいります。 また、全ての県立学校に、教員が授業で使用する端末の追加整備や、ICT機器を備えた「教育の情報化」の拠点となる専用会議室の整備を行うなど、各学校のICT環境の充実を図ってまいります。 こうした取組の充実のために、今議会に「教育の情報化」緊急対策事業をお願いしており、今後も、本県の全ての教員に、ICT機器を生かした授業設計の力が身につくよう、人材育成と環境整備に取り組んでまいります。 ◆(井上紀代子議員) 本県の教員のICT習熟度は低いという報道がありました。 知事からの答弁にありましたように、21世紀は「答えのない時代」と言われ、社会から求められる人材はがらっと変わりました。答えのない時代においては、教員にできることは「答えを見つける力の養成」であり、「生徒と一緒に答えを見つけること」だと言えます。 しかし、答えを見つけるといっても、正解があるわけではないので、具体的には、いろいろ答えを出し合って、議論しながら意見を集約し、実行するものを選択するというプロセスをリードしていくリーダーシップ力が、これから教員に求められる重要なスキルだと私は考えています。 また、サイバーの世界では、教員1人に対する生徒数という固定概念はなくなりますから、教員は、進路指導だとか人生の相談相手だとか、児童生徒一人一人の個性を見極めて伸ばす役割も求められると思われます。 教員として、ICTだけでなく、子供から目を離さず、モチベーションが下がらない学校教育環境づくりこそ大切なのではないかと思います。ぜひ、御一考ください。 次に、私立学校におけるICT環境の整備にどう取り組んでいかれるのか、総合政策部長に伺います。 ◎総合政策部長(松浦直康君) 私立学校におけるICT環境の整備につきましては、新型コロナの感染拡大を受け、昨年度、国の補助事業の予算が大幅に増額されたところでありますが、一方で学校側にとっては、自己負担などの課題もありまして、短期間に整備を進めることは難しかったと伺っております。 私立学校は、調理や看護など、現場での実践的な技術を身につける学科が多いという特性もありますが、ICTが最大限、有効に活用されることは、一人一人の適性や学習の進捗に応じた学びを実現する上で大変重要であると認識しております。 県といたしましては、本年度、地方創生臨時交付金を活用し、県独自の支援を行いますとともに、学校にもICT環境整備の重要性を十分に理解してもらえるよう、効果的な活用事例の情報も提供しながら、積極的に後押ししてまいります。 ◆(井上紀代子議員) 私立学校に通っている子供たちも、我が宮崎県の子供たちなんですよね。そしてまた、他県からお見えになっている人たちもいらっしゃるんですよね。 公立高校でいったら一律のことができるんですけれども、私立の学校となりますと、その経営者の方の経営理念といいますか、経営の状況にも非常に大きな影響を与えるということになりますよね。 できるだけ、宮崎県の子供たち、そしてまた県外からお見えになっている子供たちにも、本当に公平なというか、教育の機会という意味でいう公平さが浸透できるように、経営者の皆さんとも積極的に話をしていただくようにお願いしておきたいと思います。 また、ICTの問題からいえば、本当に機器を文房具のように使いこなせるということが大変重要ですので、ぜひ、そのことを頭に入れた上で、先生方も対応していただくことをお願いしておきたいと思います。 また、大変問題になるかも分からない、一人一人の教育的な、経済的な教育環境といいますか、それにはすごい差があります。また、習熟度についても、それぞれ子供たちによっては差が出てくるというふうに思います。 一人も取り残さないという決意の下で、追加学習の必要性が大変大きいと考えますが、その体制は取れるものでしょうか、教育長にお尋ねいたします。 ◎教育長(黒木淳一郎君) 児童生徒を取り巻く環境が多様化する中にあっても、誰一人取り残さない教育を徹底することは大変重要であると認識しております。 その実現に向けて、児童生徒一人一人の能力、適性等に応じた教育を進めるとともに、様々な事情を抱える児童生徒にも、これまで以上に寄り添った指導を行うことが重要であります。 そのような学習者主体の教育の実現のためにも、県教育委員会では、現在整備を進めておりますICTも活用し、多様な教育の機会を学校内外において提供できるようにするとともに、教員とは異なる知見を持つ専門スタッフを配置するなど、体制整備に向けた取組を進めているところであります。 ◆(井上紀代子議員) ICTの活用できるようなサイバーの世界の中では、本当に貧富の差も何もないので、そこで、子供によっては、そこから違うものを生み出すことができ、今の経済状況から転換して新たな世界をつくり出すこともできますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 そういう意味で、次の質問なんですが、リカレント教育の必要性について、教育長の見解をお伺いいたします。 ◎教育長(黒木淳一郎君) 人生100年時代を迎え、誰もが幾つになっても学び直し、様々な可能性に挑戦し活躍できる、そんな社会が実現するためにも、リカレント教育の推進は大変重要であると認識しております。 そのため、学校教育におきましては、社会的・職業的自立に向けて、必要な基盤となる資質や能力を育むことに加え、地域が抱える問題を、学校と地域が協働し、解決していく学びにも取り組んでいるところであります。 今後、より一層変化していく社会を子供たちがたくましく生きていくために、また、必要なときに必要なことを学ぶ力を身につけていくためにも、リカレント教育の必要性を伝えてまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) ぜひ、商工観光労働部にも支援をしていただきたいと思いますが、リカレント教育を支援する教育訓練給付金制度というのは、国がつくっているんですけれども、大変有効な制度だというふうに私は思います。 雇用保険に加入している在職者、加入していた離職者が教育訓練を受ける際に、費用の一部が支給されるという、これは物すごく有効な内容なんですね。学校で、そういうことがあるということも含めて、1回就職したら、そこで最後なんだというような就職の仕方ではなくて、就職しているけれども、そこで働いているけれども、ステップアップのための勉強がしっかりとできると。それを国が保障しているということになりますので、ぜひこのことを、子供たちが就職するときにも、進路相談の先生方も、きちんと子供たちに伝えていただきたいと思います。 もちろん、県庁の職員の方だって、リカレントという意味では、教育訓練給付金制度というのは使えるわけですので、ぜひこういうのをしっかりと活用していただきたいと思っているところです。 それでは次に、学校における性に関する指導において、ジェンダー平等や性の多様性や人権等についても包括的に取り扱うことが必要だと考えます。いわゆる包括的性教育に今後どのように取り組んでいかれるのか、教育長にお尋ねいたします。 ◎教育長(黒木淳一郎君) 学校における性に関する指導につきましては、学習指導要領に基づき、異性への理解と尊重などを、発達の段階に応じて計画的に行っているところであります。 しかしながら、ジェンダーへの理解や性暴力などの現代社会における課題等を踏まえますと、性に関する内容を包括的に取り扱うことも、大切な視点だと考えております。 今後とも、児童生徒の実態等に応じて、学校の教育活動の様々な場面で、効果的で柔軟な性に関する指導が行われるよう、研修の充実を図り、教員の意識を高めるとともに、指導力の向上に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 子供たちの実態は、教員の方たちが把握するまでもなく、もっと先に進んでいるわけです。 このとおり、教育長の見解というのをお伺いしましたが、もっと実態が進んでいるなら、それに対応できるようにしないと、やっぱり妊娠をしないこと、避妊するということすら教えなければいけないという実態に来ていることは事実なんですね。もしかして、せっかく恵まれた子供をどこかで、いろんなところで、自分の力で殺さなければいけないようなことというのはさせてはいけないと思うんですね。 ですから、ジェンダー教育、人権教育、それと包括的にやっぱり性教育というのをしっかりしていくというのは、余った時間を使うなどというようなことでは、決して徹底できないということを、ぜひ分かっていただきたいなと思っております。ぜひ、よろしくお願いしておきます。 次に、私、これは大変大変、強く申し上げたいところなんですが、主権者教育について、これまでの取組を踏まえて、今後どのように進めていかれるのか。18歳でせっかくみんなが選挙権を持つようになって、そして、きちんと選択できるということ、政治に参加できるというチャンスをいただいたにもかかわらず、18歳、19歳の投票率は大変低いという残念な状況になっています。 学校側としての主権者教育はどのように進めていかれるのか、お伺いしたいと思います。 ◎教育長(黒木淳一郎君) 主権者教育につきましては、これまでも各学校で、社会科や公民科の学習に加え、生徒総会や模擬投票をはじめ、主権者意識を高める学習活動等に積極的に取り組んできたところであります。 今後とも、県教育委員会といたしましては、児童生徒に主権者としての意識や政治への関心を高めるため、社会の様々な課題や、校則などの身近な問題を自分事として捉え、考え、議論する中で、自ら判断し、行動していく、そういうことができるような教育活動を推進してまいりたいと考えております。 現在行っております、県選挙管理委員会や関係機関と連携した取組につきましても、さらに充実させていきたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 教育に関して、るるお答えいただきましたが、世界が、社会が変わろうとしているときに、日本の子供たちの置かれている新世代の人材育成のための教育改革は大変遅れているのではないだろうかと、私は思っております。教育システムをゼロベースでつくり直さなくてはならないのではないのかと思っているところです。 高校までを義務教育の期間として、偏差値教育というのをやめて、社会的責任を果たせる成人を育てるために、英語教育、それからSTEAM教育、リーダーシップ教育、考える教育等々に力を注ぐ期間に。大学は「稼ぐ力」を養っていく、インテリジェンスよりも自分の考えをロジカルに伝えることのできる人材を育てると決める。家庭は「お金」よりも、たっぷりと「時間」をかけて育てていけるほうが望ましいと私は考えています。 また、地方自治体に対して、地域ごとの事情に即した教育内容を実施する権限を、ぜひ与えてほしいなと思っているところです。 国はちゅうちょせず、21世紀に活躍する人材を育成するための教育システムの改革に、ぜひ取り組むべきだと、私はそういう意見を持っているところです。 続けて、主権者教育に関して、選挙管理委員長に3点お伺いしたいと思います。 今回、宮崎の選挙管理委員会は、「若者の政治意識アンケート」を取られて、私はその内容をつぶさに見せていただきましたが、大変感動もしましたし、そして、これをどうにかして生かしていける方法はないのかということを考えて、それをちょこちょこ見せていただいているところなんですけど、まず、「若者の政治意識アンケート」の結果をどのように見ていらっしゃるのか、お伺いいたします。 ◎選挙管理委員長(茂雄二君) 県内在住の15歳から39歳までを対象に県独自で行いましたアンケートでは、時事問題への関心について、全体の8割が「関心がある」または「少しある」、また、これまであまり投票していない人のうち6割以上が、「条件が整えば投票する」と回答しており、一定の手応えを感じているところです。 また、分析の結果、時事問題に関心がある層は、日頃から様々な機会を通じて情報を入手している一方で、関心があまりない層は、情報収集に積極的ではないことが伺えまして、この関心があまりない層にいかにアプローチしていくか、この点がなかなか難しいところではありますが、若者の政治意識の向上に向けての大きな課題だと感じたところであります。 県選挙管理委員会といたしましては、今回のアンケート結果を今後の施策につなげていくとともに、主権者教育の参考等に活用していただくため、県立高校の研修会等におきまして情報共有を行っているところであり、今後も有効に活用していきたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 学校には、県立学校―高校ですけれども―この主権者教育を主たる役割として持っていらっしゃるリーダーの先生がお一人ずつ、約60名近くいらっしゃるんですけれども、その先生方は各学校に1人ですので、そのお一人の先生がどうやってこの主権者教育をきちんと伝えるかというのは、大変難しいと思うんですね。ましてや、偏差値教育がまだ続いている宮崎県において、その時間を持ってもらえるというのは大変難しいことだと、私は思っています。 ですから、高校における主権者教育をされている先生方との連携、そしてまた、その先生方の悩みもあるでしょうし、ある意味、それを一緒に生かしていけるようなことを、県選管としてはどのようにお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。 ◎選挙管理委員長(茂雄二君) 県選挙管理委員会では、選挙権年齢の引下げに伴いまして、平成27年度に、県教育委員会や県私学振興会等と協定を結び、主権者育成のための協力・連携を行うことといたしております。 具体的には、県・市町村の選挙管理委員会が学校等に出向き、選挙の出前授業や教職員への研修等を通じて、選挙の重要性について理解を深める取組を行っております。 また、県選挙管理委員会が行います啓発事業につきましても、協定に基づき、参加年齢を高校生まで引き下げて、各高校等からの参加を募っており、政治や選挙を学ぶ連続講座「ボーターズ・ゼミ」では、大学教授や報道関係者、弁護士等を講師に招きまして、高校の授業では体験できないような学びの提供にも努めているところです。 県選挙管理委員会といたしましては、引き続き、教育委員会や各高校等との連携を図り、若者の政治意識の向上について取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 大変積極的な答弁をいただきまして、ありがとうございます。ぜひ、よろしくお願いしておきたいと思います。 そして、やっぱり家庭の中でも選挙のことについて話をするとか、そういうこともとても大事なんですが、小中学校向けの取組について、お伺いしておきたいと思います。 ◎選挙管理委員長(茂雄二君) 小中学校におきましては、市町村の選挙管理委員会が中心となって出前授業等に取り組んでおりまして、例えば川南町では、給食メニューの模擬投票など、小学生が楽しみながら選挙を学ぶ取組を行っております。 また、県選挙管理委員会が行います「明るい選挙啓発ポスター・書道作品コンクール」におきましては、小学生から高校生までを対象に作品を募集し、制作を通じて、選挙についての関心を高めることを取組の狙いといたしております。 小学校など早い段階から、政治や選挙を身近なものとして考える機会を提供することは、主権者教育への第一歩として非常に重要と考えておりますので、引き続き、市町村選挙管理委員会や関係団体と連携しながら、啓発に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) ぜひ、市町村の選挙管理委員会共々、そして学校教育の現場、いわゆる何かを選ぶということは、自己確立していく第一歩だと思うんです。自分が何かを選び取っていくというのは、物すごく大きな自己確立の行動だと思います。ぜひ、小中学生に向けても積極的に取り組んでいただきますよう、よろしくお願いしておきたいと思います。 それでは次に、農政問題についてお伺いいたします。 最近よく耳にします「プラネタリー・バウンダリー」は、言葉どおり「地球の限界」という意味で、この地球で私たちが暮らしていくために必要な9つの環境要因の限界が示されているものです。 一体、何がこの美しい地球の限界を超えているのかといいますと、「気候変動」「生物多様性の喪失」「開発による土地利用の変化」「窒素とリンの循環」の4つについては、既に人間が安全に活動できる限界を超えてしまっているとのことです。 このような動きを踏まえて、国ではみどりの食料システム戦略が、県では新しい農業・農村長期計画が今年度よりスタートしており、前回の議会でも、SDGsの目標達成に向けてしっかりと取組を進めていくという御答弁をいただいています。 新しい長期計画では、本県の農業・農村を次の世代に承継するため、産地を支える経営体を「みやざき型家族農業」と位置づけ、これらの経営体を核とした生産基盤の強化に取り組むとされています。 その上で、農政水産部では、この4月に組織の見直しが行われています。新しい長期計画を実現していく上で必要な布陣を整えたものと思っています。 そこで、県は新しい長期計画の実現に向け、どのような視点に着目した組織改革を行ったのか、農政水産部長にお伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 第八次長期計画では、「持続可能な魅力あるみやざき農業」の実現に向け、1つ目の視点として、多様な人材確保と地域農業の調整機能の強化による「人材の育成と支援体制の構築」、2つ目の視点として、生産から流通・販売を連動させる「みやざきアグリフードチェーン」の実現、3つ目の視点として、農村の活性化と持続的な農山村づくりによる「力強い農業・農村の実現」を掲げております。 この3つの視点に関する施策を迅速かつ的確に展開するため、このたびの組織改正では、担い手や多様な人材の確保・育成対策を強化するとともに、農地集積等を一体的に推進するため、「農業担い手対策課」を、輸出・流通及び販売対策を強化し、持続可能で効率的な物流体制の構築等を推進するため、「農業流通ブランド課」を、試験研究と普及の連携を強化し、スマート農業技術等の開発・普及を加速化するため、「農業普及技術課」を設置したところであります。 ◆(井上紀代子議員) この組織改編には大変私は興味を持っておりまして、丁寧に見せていただきました。 昨年実施された2020年農林業センサスでは、九州の若手農業者比率は増加に転じており、本県の基幹的農業従事者の平均年齢は65.9歳と、5年前の65.5歳より0.4歳上がったものの、50歳未満の農業者の割合は14%と、5年前より0.7%増えています。 この数字は、農業者の総数が大きく減っている影響もありますので、単純に評価できるものではありませんが、担い手確保に対する県や市町村、JA等関係団体の地道な取組の結果が反映されたものだと評価しています。 さて、この本県農業を支えている担い手ですが、4万1,000人から3万1,000人と、5年間で1万人、1年に2,000人の割合で減少しているという、まさに危機的な状況にあります。 これから先、全国第5位の食料生産県である宮崎県の産地をどう維持し発展させていくのか、まさに第八次長期計画は本県農業の存亡をかけた10年間になると言っても過言ではありません。 先人が営々とつくり上げてきたこのすばらしいブランド産地を次の世代に承継していくために、これまでとは抜本的に視点を変えた対策が必要であることは自明であり、そのための今回の組織見直しであったのだろうと、私は考えています。 そこで、本県のブランド産地を存続し、承継するための対策について、農政水産部長にお伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 本県のブランド農産物の産地においては、これまで70の産地において、生産者が主体となり、将来目標と具体的取組を明らかにする産地ビジョンづくりに取り組んできたところでございます。 この取組により、産地の将来像を生産者が確認したことで、課題解決や目標達成に向け、生産者自らが就農を目指す研修生を受け入れるなど、自発的な活動が見られるようになってきております。 しかしながら、産地においては、農地や施設の遊休化とその承継をはじめ、労働力の不足など、個々の産地だけでは解決が難しい問題も多く抱えているところであります。 このため、県といたしましては、第八次長期計画の重点施策として、新規就農者等が求める地域内の情報を共有し、調整を行う産地サポート体制づくりを掲げ、経営資源の円滑な承継や労働力調整の仕組みづくりなどに、関係機関一体となって取り組んでまいります。 ◆(井上紀代子議員) 大きく減少しているのは農家だけではありません。本格的な人口減少社会においては、例えば宮崎市では、この10年間で0.9%しか減少していないのに対し、西都市や日南市では、11%もの人口が減少しています。このような農村部での人口減少は、農業経営に必要な雇用の確保にも大きな影響を及ぼしており、現実の農家経営では、経営の柱である施設園芸や肉用牛を切り盛りする労力すら確保できない中で、先祖伝来の水田や畑を維持する余力はほとんどない状況にあります。 このため、まだ田畑に出られる高齢者が何とか日常の田・畑の管理を行い、何とか農村の居住環境を守っている、プラネタリー・バウンダリーならぬ、ルーラル・バウンダリーは、本県が直面している真の危機と言えるのではないでしょうか。 この危機を打開していくためには、UIJターンを加速させ、農村集落に新しい人材が集まる仕組みを強化していく必要があると思います。 そこで、新規就農者の確保に向けたこれまでの対策と今後の対策について、農政水産部長にお伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 新規就農者につきましては、「宮崎ひなた暮らしUIJターンセンター」を拠点とした就農相談会等の定期的な開催や、県内13か所の就農トレーニング施設における研修の実施などにより、県内外からの確保に努めているところであります。 また、今後は、コロナ禍における田園回帰志向の高まりや、本県への就農相談の増加を追い風として、温暖多照な気象条件等に育まれたピーマンやマンゴーなど、本県農業の魅力を積極的に発信することなどにより、多様な人材を幅広く確保してまいります。 県としましては、引き続き、関係機関・団体と連携して、相談から就農・定着まで、切れ目ない支援を行い、本県農業の将来を担う人材の確保・育成に取り組んでまいります。
    ◆(井上紀代子議員) 県やJAの就農に向けた研修施設が取り扱う品目は、当然のことながら、収入が安定し初期投資を回収できる施設キュウリやトマト、イチゴ、肉用牛繁殖といった品目となっています。 しかしながら、これら研修施設において取り扱っていない花卉や果樹等についても、産地を守っていくためには、研修品目と同様に何らかの支援体制を確立しておく必要があると思います。 そこで、花卉や果樹で新規参入を希望する若者への技術研修支援や、離農する農業者からの事業承継支援対策について、農政水産部長にお伺いいたします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 御指摘のとおり花卉や果樹では、品目の特性や産地の状況から、就農前に研修可能なトレーニング施設を設置・運営することが困難な状況にございます。 このため、花卉や果樹の技術研修につきましては、先進農家や農業法人等での短期・長期研修による支援体制の構築等に取り組んでおり、昨年度の研修者数は31名となっております。 また、事業承継につきましては、中古ハウスの移転に伴う改修費等を支援するとともに、特に果樹では、キンカンの木など樹体の資産評価が必要となりますことから、昨年度、その手法等をまとめたマニュアルを作成し、市町村やJA等の関係機関・団体に配布したところです。 県としましては、引き続き、関係機関・団体と連携し、ブランド品目としても重要な花卉や果樹産地の維持・発展に向けた新規就農者の確保に取り組んでまいります。 ◆(井上紀代子議員) さて、国は、農村集落の将来プランである「人・農地プラン」に、新たに「半農半X」、いわゆる週末農業の兼業農家も担い手として位置づけるとしています。基幹的農業者だけでは農村集落を維持していけない現状では、集落の構成員をいかに多様化していくかが鍵となるのではないでしょうか。 多様な人材を農村に集めるためには、みやざき農業の魅力の多様性をしっかりと伝えていく必要があります。 この意味で、本県には綾町というよい先例があります。照葉樹林のまちという自然豊かなイメージを有機栽培と組み合わせることで、見事に安全・安心・健康のまち「綾」というブランドを確立し、県外からの移住者を迎え入れてきました。 小林市においても、かつて私たちの仲間であった市長が、瞑想・ヨガの愛好家と小林の食や薬草を結ぶ取組で、小林ファンを獲得しています。 本県の1次産業には、マンゴーや宮崎牛、美々鯵といったみやざき産品以外にも、新しいブランド候補となるカキの養殖やカツオカレー・バニラ・スパイスの生産等、新たなチャレンジが始まっています。 本県の宝・強みである食資源を生かした新しい商品づくりに取り組む人たちの取組を、県はどのように支援していくのか、農政水産部長にお尋ねします。 ◎農政水産部長(牛谷良夫君) 議員御指摘のとおり、農漁業者による商品開発をスムーズに進めるためには、多様な業種の方々とのさらなる連携強化による新しい視点を取り込んだ商品づくりが重要であると考えております。 このため、今議会でお願いしております「ポストコロナ食農連携プロジェクト推進事業」により、農漁業者や加工販売業者、観光業者など、多様な食の関係者が知識・技術・人材など、それぞれの強みを出し合いながら、ポストコロナの消費ニーズに対応した新商品や新サービスの開発に挑戦する取組を支援したいと考えております。 県としましては、今後とも、このような支援を通じて、本県の食資源を活用した新商品・新ビジネスの創出に取り組んでまいります。 ◆(井上紀代子議員) 今、御紹介しましたカキは、これまで県庁の職員として頑張っていた人が、実際に外浦の海でバケット式のカキ養殖を始めたという、これは例ですよね。 もう一つのカツオカレーというのは、私の友人なんですが、外浦で捕れた本当にぴちぴちのカツオでカレーを―もうスパイスだらけのカツオカレーなんですけど―実際、作ってすぐ大きい鍋に入れて外浦漁協に持っていって、漁師のおじいちゃんたちにも食べていただきました。最初はそのスパイスの辛さに涙をためておられましたけど、後はすごく癖になるカツオカレーというか、1回食べたら、またちょっと食べてみたくなるという、免疫力アップのカツオカレーなものですから、これにみんな大変喜んでくださって、いよいよ販売に入ります。 外浦のことを、ポルトガル語でTenora(テノーラ)と言うらしいんですよね。Tenoraカツオカレーというふうに命名して、これを売り出します。 本人は最初は名誉だけが欲しいと言っていましたけど、最近は10円でも欲しいとか言い出しておりますので、どうするか、これから非常に楽しみなんですが、このカツオで作ったピクルスがまたおいしいんですよ。これも商品化していきたいなと。 カツオって、私、魚のレシピ本を全部調べてみましたけど、カツオのレシピはないんですよ。いわゆるわらで焼いたりする、あんなのぐらいしかなくて、カツオのこのカレーと、もしカツオのピクルスが完全に出来上がれば、本当に新たな魚の大きなレシピになっていくのではないかと。水産庁の方は、これを送りましたらすごく喜んで、すぐ水産庁のレシピには載せていただきました。 第3号ぐらいでしたかね、それに載っていますので、ぜひ見ていただきたいなと思っています。 みんながその知恵を集めると、意外や意外、宮崎の食をどうアレンジするかなんですよね。そして、小林に来られている瞑想家の方は、自分で詩をつくっていて、その詩をすごくいい値段で売っています。個数がそろわないということで、逆にその販売をストップするというような状況になっています。 だから、本当に欲しいと言っている人たちの気持ちと、売る商品とがマッチすれば、絶対に大丈夫なのではないかなと。ここに力も入れていますので、ぜひよろしくお願いします。 次に、農村に多用な人材を集めるためには、産業振興施策だけでなく、市町村と連携して取り組む移住施策は重要です。 今般の新型コロナの蔓延により、3密を避けられない都市部から地方への移住が加速しているという報道がなされています。県においても、移住支援金制度や空き家情報の提供など様々な支援策が講じられていますが、いただきましたデータによりますと、令和2年度に移住された方の実績は、755世帯1,326人で、前年度比197世帯353人増となっています。移住前居住地の上位は、関東で280世帯、九州・沖縄が214世帯で、近畿が136世帯で占められています。地方回帰の動きとともに、県や市町村の努力が数字にしっかりと表れているのは、とてもうれしい結果です。 そこで、農村部へ県の移住支援策で移住された方々の動向について、総合政策部長にお伺いします。 ◎総合政策部長(松浦直康君) 本県の農村部への移住者には、就農目的以外にも、農山村での生活を目的に移住される方や、市町村の業務に携わる地域おこし協力隊員などがおられます。 この中には、ドローンを利用した農薬散布等を行う会社を起業された方や、地域おこし協力隊の任期終了後に食品製造販売の会社を立ち上げたケース、日向備長炭の製造販売に取り組まれている方など、それぞれ特色ある事業に取り組んでいる方々がいらっしゃいます。 このような移住者の事業活動は、本県の農村地域の活性化に大いに寄与するものと考えておりますので、今後とも、地方回帰の流れをしっかりと捉え、さらなる移住促進に努めてまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 次に、鹿児島県の霧島市なんですけど、ここは九州でも最も移住者の多い町として知られてきました。私の政務活動費の、全部ではありませんけれども多くを使って、この霧島市を何度も何度も訪ねて、実際にそのお店にも行ったり、お話も聞かせていただきました。 条件としては、うちとそうは変わらないんですけれども、なぜ霧島市が多いのかなということを話し合ったところ、これまでの意見交換の漠然とした印象ではございますけれども、霧島市では、民間主導のリノベーションまちづくりが具体的に進められていて、結果として街のイメージが、何となく軽井沢のイメージと重なる、おしゃれな人が集まるような街に変化し、移住してきた方々の満足感が、行政を離れたところでSNS等で県外に発信されていると。 選ばれるためには、選ばれるような周到なブランディングが大切で、移住までではなく、移住後の活動や生活の充実に向けた支援策の積み重ねが大切なのではないかと考えます。 移住先として本県が磨くべきブランディングのポイントをどのように捉えられているのか、総合政策部長にお尋ねいたします。 ◎総合政策部長(松浦直康君) 本県へ移住される理由といたしまして、全国に誇れるサーフィン環境などがありますけれども、農業産出額が全国5位である本県の農業も、移住希望者にアピールできる強みであると考えております。 そのため、今年度の当初予算「移住者受入環境整備・情報発信強化事業」におきましては、こうした本県の強みを生かし、例えば、リモートワークと農業の組合せによる「半農半IT」の生活や、サーフィンと農業の組合せなど、宮崎ならではの「新しい暮らし方」のパッケージ化を図り、移住専門誌等を通じて、全国に強力に発信することとしております。 県といたしましては、これらの取組を通じて、将来への移住につなげられるような積極的な取組を進めてまいります。 ◆(井上紀代子議員) まず、私の大好きな宮崎県は、光と風、美しい景観、スピリチュアルな趣、住んで暮らすには十分な交通網など、移住先として本県のポテンシャルはかなり高いと思っています。あとは移住後の職業選択の多様性など、本県での自己実現の可能性を支援する仕組みが大切なのではと思っています。また、県民を挙げて移住者を迎える機運の向上が必要なのではと思っております。 移住先として、本県の強みと弱み、その弱みを克服できるものなのか、また、強みを県民と共にいかに高めていこうとされているのか、知事の思いをお伺いいたします。 ◎知事(河野俊嗣君) 新型コロナの感染拡大によりまして、特に大都市圏に生活するリスクや課題が顕在化したところでありまして、地方でのゆとりある暮らしや豊かな自然などに、人々の関心が高まっていると感じております。 こうした中で本県が、実際に移住も今増えているところでありますし、さらに移住先として選ばれるためには、本県ならではの魅力をさらに磨いて発信していく必要があると考えております。豊かな自然や食、恵まれたスポーツ環境などとともに、御指摘のように農業も大きな強みであると考えております。 本県の農業は、高い実力を持つ一方で、大消費地から遠いという距離のハンデを抱えておりますので、より付加価値を高めていく必要があるわけでありますが、近年、通販を利用した農産物の直接販売にチャレンジする新規就農者や、商社での勤務経験を有する人材が海外輸出を成功させた取組など、移住者の力が「新たな風」を吹き込んだ、そういうよい事例も出てきているところであります。 午前中の山下議員の質問への答弁の中で、年間、今、新規就農者が約400人ある中で、その2割がUIJターンであるという御報告もしたところであります。東京での就農フェアなどを行っておりましても、宮崎の農業に対する関心は大変強いものがありまして、大いに可能性を実感しているところであります。 全国から多くの開拓者を受け入れてきた本県の歴史、そしてチャレンジしやすい環境は、本県の誇るべき特徴、また強みであると考えておりまして、こうした強みを生かしながら、さらなる移住者の受入れに努めてまいります。 ◆(井上紀代子議員) ぜひ、知事には、「日本のひなた」を売り込んで、売り込んで、売り込んでいただきたいと、強く願っているところです。 次に、ケアラー支援についてお伺いいたします。 本県は、今後75歳以上の後期高齢者の人口が増加、それに比例し介護が必要になる方、介護サービスの需要及びケアラーも増加することが見込まれています。 国勢調査でも明らかなように、単身世帯の増加や核家族化の進行により、家族構成も従来に比較して大きく変わり、ケアラーの介護負担の割合が大きくなっています。 また、高齢者だけでなく、障がい者、医療的ケア児、高次脳機能障がいの方など、ケアを受ける方の状況は多様であり、ケアラーの介護や看護に大きな負担がかかっている現状にあります。 とりわけ、家族による介護においては、「家族が介護するのは当たり前」といった根強い規範意識を、介護する側、介護を受ける側、双方を含めて社会全体で持っているため、介護するほうが孤立し、悩みを声にしにくい環境があります。 また、ケアラーは大人とは限らず、18歳未満のヤングケアラーの存在が問題視されています。家庭環境や親の就労状況により、必然的に介護を行っている場合が多く、ケアラーとしての自覚がないまま、将来の大切な時間をケアに費やしている可能性があります。 まず、本県のケアラーの実態をどのように把握され、認識されているのか、福祉保健部長にお伺いいたします。 ◎福祉保健部長(重黒木清君) 平成29年就業構造基本調査によりますと、県内の介護者は5万5,300人、そのうち就業者は2万9,500人であります。また、家族の介護や看護を理由としました離職者は、年間1,200人となっております。 介護者の実態につきましては、介護される側である高齢者、障がい児・者、難病の方などにより、様々な状況があります。介護に伴う離職、それから長時間の介護による介護疲れやストレスの蓄積、また、自分の代わりに介護を担う人がいないことや、将来の見通しが持てないことへの不安などの問題を抱えておりますことから、介護者を身体的また精神的にサポートすることが重要だと認識しております。 ◆(井上紀代子議員) 続いて教育長に、ヤングケアラーの実態についてどう認識されているのか、また、今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。 ◎教育長(黒木淳一郎君) 昨年12月に国が実施した抽出調査によりますと、中学2年生の5.7%、高校2年生の4.1%が、いわゆるヤングケアラーとして報告されております。 現在、学校では、ヤングケアラーなど、児童生徒が家庭環境に不安を抱えている状況が見られた場合、スクールソーシャルワーカーなどの専門スタッフや福祉部局の担当者等を加えたケース会議で対応を協議し、関係機関につなぐなど、家庭環境の改善を図るために、必要な支援を行っているところであります。 ヤングケアラーの問題につきましては、このように、福祉や介護など多岐にわたる支援が必要であると考えており、今後、実態の把握も含め、関係部局と連携しながら、取組の充実を図っていきたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) 国の全国調査報告書でも明らかにされていますけれども、極端に成績が下がる、学校を休みがちだなど、生徒の側に具体的な変化がない限り、教師がヤングケアラーの実態をつかめない可能性があります。つまり、教師の側がヤングケアラーの視点を持って生徒の変化に気づくということが、とても大切だと思います。 次に、福祉保健部長にお伺いいたします。ケアラー支援に関する施策を、今後、どのように推進していくおつもりなのか、改めてお伺いいたします。 ◎福祉保健部長(重黒木清君) 介護をめぐる社会環境は複雑化・多様化してきており、様々な状況の介護者をどのように支援していくかは大きな課題と考えております。 このため、地域包括支援センターや相談支援事業所等で各種相談に応じるほか、一時的に介護から解放されるためのホームヘルプやショートステイの利用、さらには、同じ境遇の人が集まり、悩みや情報を共有する家族教室や交流会等を実施しているところであります。 しかしながら、子育てと親の介護の時期が重なる「ダブルケア」や「ひきこもり8050問題」等の新たな課題もあります。 このため、介護者の悩みや気持ちにしっかりと寄り添いながら、実態をよく知るケアマネジャー等に意見を聞くなど、ニーズを的確に把握するとともに、関係機関が連携することにより、介護者も要介護者も、共に地域で安心して暮らせる取組を推進してまいりたいと考えております。 ◆(井上紀代子議員) ぜひ、実態をきちんとつかんでいただきたいと思います。数字というのも一つの認識ではありますけれども、実態をきちんとつかむケアマネジャーさんたちのお話も、ぜひ聞いていただきたいなと思っています。 私ごとで恐縮ですが、私は要介護度4の夫の介護をしています。このコロナ禍の中だと、デイサービスに行く場所を、1つの契約では済まずに2つ、3つとちゃんと契約しておかない限りは、デイサービスにしっかり行けるという環境にはないということで、大変転々としながらデイサービスを受けさせていただきました。 そして、4月の半ばなんですけれども、介護を一緒にしている息子が入院しまして、そのときに本当に思ったんですけど、これから先、どうしていったらいいんだろうかというのを。私一人ではとても介護ができるような―要介護度4というのは難しい。息子を診てくださった先生に、「この体で要介護度4の人の介護ができますか」と言われると、本当にどうしていったらいいんだろうと。 そのときに寄り添っていただいたのがケアマネジャーさんなんですけれども、大変いいケアマネジャーさんで、迅速に対応していただいて、7月の末までは、今、デイサービスに行っているところで見ていただいています。 これから先をどうしていくのかというのが、大変私も胸の痛いところなんですが、コロナ禍の中で面会することもできませんので、リモート面会を時々させていただきながら、7月以降をどうしていくのかを、息子の全快と同時に、これから先のことを考えていこうとは思っています。 だから、私の例だけではなく、多くの同じような方がいらっしゃるということを考えれば、ぜひ、ケアラーの問題というのはしっかりと取り上げてもらいたいし、今のようにコロナの関係でお金を使っている以上は、もう社会保障費に回せるお金はないと思うんですよ。社会保障費をリノベーションするには、やっぱり一つ一つのことを丁寧に解決しておくことが必要なのではないかなと思いますので、ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(中野一則) 以上で本日の質問は終わりました。 次の本会議は、21日午前10時から、本日に引き続き一般質問であります。 本日はこれで散会いたします。   午後1時59分散会...