令和2年 6月
定例会令和2年6月24日(水曜日) 午前10時0分開議 ─────────────────── 出 席 議 員(39名) 1番 有 岡 浩 一 (郷中の会) 2番 坂 本 康 郎 (
公明党宮崎県議団) 3番 来 住 一 人 (
日本共産党宮崎県議会議員団) 4番 岩 切 達 哉 (
県民連合宮崎) 5番 武 田 浩 一 (
宮崎県議会自由民主党) 6番 山 下 寿 ( 同 ) 7番 窪 薗 辰 也 ( 同 ) 8番 脇 谷 のりこ ( 同 ) 9番 佐 藤 雅 洋 ( 同 ) 10番 安 田 厚 生 ( 同 ) 11番 内 田 理 佐 ( 同 ) 12番 日 髙 利 夫 ( 同 ) 13番 丸 山 裕次郎 ( 同 ) 14番 図 師 博 規 (無所属の会 チームひむか) 15番 重 松 幸次郎 (
公明党宮崎県議団) 16番 前屋敷 恵 美 (
日本共産党宮崎県議会議員団) 17番 渡 辺 創 (
県民連合宮崎) 18番 髙 橋 透 ( 同 ) 19番 中 野 一 則 (
宮崎県議会自由民主党) 20番 横 田 照 夫 ( 同 ) 21番 外 山 衛 ( 同 ) 22番 西 村 賢 ( 同 ) 23番 山 下 博 三 ( 同 ) 24番 右 松 隆 央 ( 同 ) 25番 野 﨑 幸 士 ( 同 ) 26番 日 髙 陽 一 ( 同 ) 27番 井 上 紀代子 (県民の声) 28番 河 野 哲 也 (
公明党宮崎県議団) 29番 田 口 雄 二 (
県民連合宮崎) 30番 満 行 潤 一 ( 同 ) 31番 太 田 清 海 ( 同 ) 32番 坂 口 博 美 (
宮崎県議会自由民主党) 33番 日 高 博 之 ( 同 ) 34番 濵 砂 守 ( 同 ) 35番 二 見 康 之 ( 同 ) 36番 星 原 透 ( 同 ) 37番 蓬 原 正 三 ( 同 ) 38番 井 本 英 雄 ( 同 ) 39番 徳 重 忠 夫 ( 同 ) ───────────────────
地方自治法第121条による出席者 知 事 河 野 俊 嗣 副 知 事 郡 司 行 敏 副 知 事 鎌 原 宜 文 総合政策 部長 渡 邊 浩 司 総 務 部 長 吉 村 久 人
危機管理統括監 藪 田 亨 福祉保健 部長 渡 辺 善 敬 環境森林 部長 佐 野 詔 藏
商工観光労働部長 松 浦 直 康 農政水産 部長 大久津 浩 県土整備 部長 明 利 浩 久 会 計 管理者 大 西 祐 二 企 業 局 長 井 手 義 哉 病 院 局 長 桑 山 秀 彦 財 政 課 長 石 田 渉 教 育 長 日 隈 俊 郎 公 安 委員長 藤 田 紀 子 警 察 本部長 阿 部 文 彦 代表監査 委員 緒 方 文 彦 人 事 委員長 濵 砂 公 一 ───────────────────
事務局職員出席者 事 務 局 長 亀 澤 保 彦 事 務 局次長 内 野 浩一朗 議 事 課 長 児 玉 洋 一 政策調査 課長 日 吉 誠 一 議事課長 補佐 鬼 川 真 治 議事担当 主幹 関 谷 幸 二 議 事 課主査 川 野 有里子 議 事 課主査 井 尻 隆 太────────────────────
△
常任委員長審査結果報告
○議長(
丸山裕次郎) これより本日の会議を開きます。 本日の日程は、
常任委員長の審査結果報告から採決までであります。 まず、議案第1号から第8号まで及び第12号、報告第1号、第2号の各号議案を一括議題といたします。 ここで、
常任委員長に審査結果報告を求めます。まず、
総務政策常任委員会、
野﨑幸士委員長。
◆(
野﨑幸士議員) 〔登壇〕(拍手) 御報告いたします。 今回、当委員会に付託を受けました案件は、議案第1号外4件であります。慎重に審査をいたしました結果、お手元に配付の
議案委員会審査結果表のとおり、いずれも全会一致で決定いたしました。 以下、審査の主な概要について申し上げます。 まず、令和2年度宮崎県
一般会計補正予算についてであります。 このうち、議案第1号に係る補正は、
新型コロナウイルス感染症対策に伴うもの、
国庫補助決定に伴うもの及びその他必要とする経費について措置するもので、107億4,400万円余の増額となっており、歳入財源の主なものは、
国庫支出金100億8,000万円余、繰入金3億2,300万円余であります。 次に、議案第12号に係る補正は、国の令和2年度
補正予算(第2号)に係るもの等、緊急に必要とする
新型コロナウイルス感染症対策に伴う経費について措置するもので、193億9,300万円余の増額となっており、歳入財源は、
国庫支出金133億9,300万円余、諸収入60億円であります。 両議案を合わせた補正後の
一般会計の予算規模は6,530億9,400万円余となります。 このうち、
総合政策部の
補正予算は、議案第1号が1億8,100万円余の増額、議案第12号が1億1,700万円余の増額であり、
特別会計と合わせた補正後の予算額は191億5,200万円余となります。 また、総務部の
補正予算は47億2,400万円余の増額であり、
特別会計と合わせた補正後の予算額は2,569億700万円余となります。 次に、
飲食店等「新しい
生活様式」
対応支援事業についてであります。 この事業は、
新型コロナウイルス感染症の拡大により、特に大きな打撃を受けた地域の
飲食店等に対し、消毒液等の購入や
店舗レイアウトの変更に係る費用などを補助するとともに、感染防止に取り組む飲食店で使用できる
プレミアム付テイクアウト・食事券を発行することで、新しい
生活様式に対応する経営形態への移行を支援するものであります。 このことについて委員より、
プレミアム付テイクアウト・食事券が利用できる店舗の登録状況について質疑があり、当局より、「昨日までに1,882店舗が登録しており、現在も日々登録の申請がなされている」との答弁がありました。 これに対して委員より、「
登録店舗数が少ないと感じるが、この厳しい状況の中で、今後も
飲食店等に事業を継続してもらうためには、当事業による支援をより広く浸透させていく必要があるのではないか」との意見があり、当局より、「登録に当たっては、各団体が作成したガイドラインに沿って、新しい
生活様式に対応した
感染防止対策に取り組むことを表明していただくこととしている。登録の促進と併せて、移行を支援する補助事業の周知についても1社1社丁寧に対応しているところであり、今後とも各団体としっかり意見交換しながら、さらなる周知に努めてまいりたい」との答弁がありました。 当委員会といたしましては、支援を必要としている全ての事業者に支援の手が届くよう、
福祉保健部や関係団体との連携を密にし、新しい
生活様式の重要性や、本事業の内容について、徹底した周知・啓発に努めていただくよう要望します。 次に、
宮崎カーフェリー株式会社の
経営状況等についてであります。 このことについて当局より、「令和元年度の輸送量は、貨物に係る
トラック台数が、昨年のゴールデンウイーク10連休による輸送量減や大手荷主の
輸送ルートの変更等により、前年度比4,618台の減、また、旅客が
新型コロナウイルス感染症の影響により、前年度比4,942人の減となっている」との説明がありました。 このことについて委員より、「新船では、
トラック積載台数を現状より約30台増やす計画であるにもかかわらず、令和元年度は貨物が減少しているが、今後貨物の確保についてどのように取り組んでいくのか」との質疑があり、当局より、「平成30年度に発生した
西日本豪雨災害により、代替輸送として増えていた下り荷が、
北九州経由にシフトした影響が大きいため、今後は、県の事業を活用した、貨物の基礎となる変動の少ないベースカーゴの確保など、
宮崎カーフェリーの安定的な貨物の確保に向けた取組を支援してまいりたい」との答弁がありました。 これに対して複数の委員より、「今後とも、県として営業活動の強化を働きかけるなど、
宮崎カーフェリーの
経営安定化に向け、
オール宮崎の体制でしっかり取り組んでいただきたい」との要望がありました。 次に、
みやざき行財政改革プラン(第三期)に基づく
行財政改革の取組についてであります。 このうち、
財政健全化指針に係る
財政見通しについて委員より、「
新型コロナウイルス感染症の影響により、税収の減少が予想されることから、今後の財政運営を見通すことが難しい状況である。令和3年度以降の
地方財政計画の中では、地方の実情を踏まえて、真に必要とされる
財政需要額をしっかり積み上げ、必要な財源が交付されるよう国に働きかける必要があるのではないか」との意見があり、当局より、「
地方公共団体の責務である住民の生命・身体・財産を守るために県が行うべき事業を整理し、それに見合う
財政需要額をしっかりと精査した上で、地方の実情にあった財政措置がなされるよう、財政力が同程度の他県とも情報を共有しながら国に働きかけてまいりたい」との答弁がありました。 最後に、「総合政策及び
行財政対策に関する調査」につきましては、
地方自治法第109条第8項の規定により、閉会中の継続審査といたしたいので、議長においてその取扱いをよろしくお願いいたします。 以上をもって、当委員会の報告を終わります。(拍手)〔降壇〕
○議長(
丸山裕次郎) 次は、
厚生常任委員会、
図師博規委員長。
◆(
図師博規議員) 〔登壇〕(拍手) 御報告いたします。 今回、当委員会に付託を受けました案件は、議案第1号外3件であります。慎重に審査をいたしました結果、お手元に配付の
議案委員会審査結果表のとおり、いずれも全会一致で決定いたしました。 以下、審査の主な概要について申し上げます。 まず、
福祉保健部の
補正予算についてであります。 今回の補正は、議案第1号が
国庫補助決定に伴うもので、
一般会計で900万円余の増額、議案第12号が
新型コロナウイルス感染症対策に伴うもので、
一般会計で123億300万円余の増額であります。 この結果、
特別会計を合わせた補正後の予算額は2,467億8,100万円余となります。 このうち、
新規事業「
新型コロナウイルス感染症対応従事者等慰労金交付事業」及び改善事業「
保護施設衛生管理支援事業」についてであります。 これらの事業は、
新型コロナウイルス感染症の拡大防止、収束に向けて
ウイルスに立ち向かい、医療や介護・障がい
福祉サービス等に従事する職員に対し、1人当たり5万円から20万円の慰労金を支給するものであります。 このことについて複数の委員より、慰労金の交付対象となる施設及び職員の範囲について質疑があり、当局より、「例えば医療機関については、1、感染すると重症化するリスクが高い患者との接触を伴うこと、2、継続して診療を行っていること、3、集団感染(
クラスター)の発生状況の3つの条件を勘案して決定するという国からの説明を受けているところであるが、詳細については、現在のところ明確になっていない」との答弁がありました。 また、委員より、慰労金の給付時期の見通し及び周知の在り方について質疑があり、当局より、「8月下旬頃から支給を開始できるよう準備を進めたい。また、
事業要綱等の内容を国にしっかり確認した上で、広報等のPRに努めていきたい」との答弁がありました。 当委員会といたしましては、
新型コロナウイルス感染症への対応において、
感染リスクなど心身に負担がかかる厳しい環境の下、強い使命感を持って長期間にわたり業務に従事していただいている
医療従事者や介護・障がい
福祉サービス施設等の職員に対し、慰労金が確実に行き渡るよう対応していただくことを要望いたします。 次に、
新型コロナウイルス緊急対策事業についてであります。 このことに関して委員より、「
PCR検査について、大規模検査や
ドライブスルー方式による検査がなかなか進まないのはなぜか」との質疑があり、当局より、「
PCR検査の検体採取においては、検体を採取する行為が
感染リスクを伴うため、それを行える人員の確保が難しい。今後、医師会等に委託し、検体を集中的に採取できる
検査センターを二次
医療圏ごとに整備していきたい」との答弁がありました。 当委員会といたしましては、
新型コロナウイルス感染症の第2波、第3波の発生に備え、
PCR検査が必要と判断された方に、迅速かつスムーズに検査を実施できる体制を、早急に構築していただくことを要望します。 次に、移転後の旧宮崎市
郡医師会病院の活用検討についてであります。 このことについて委員より、「県医師会から県への
新型コロナ対策に関する要望の一つに、移転後の旧宮崎市
郡医師会病院を
新型コロナウイルス感染症専門病院とすることが上がっているが、現段階でどのように考えているのか」との質疑があり、当局より、「病床の確保が難しい現状において、貴重な御提案であると認識している。一方で、どういった形であれば利活用が可能なのか、移転後の
医療スタッフの確保といった課題を含め協議が必要と考えており、移転のスケジュールも考慮の上、宮崎市や医師会などと意見交換してまいりたい」との説明がありました。 このことについて委員より、「例えば、ワクチンが実用化されるまでの期間とするなど、あくまで一定の期間という条件での活用も含めて検討してもらうとよいのではないか」との意見がありました。 次に、
新型コロナに伴う県立病院の経営改善に向けた取組についてであります。 このことについて委員より、「2月、3月の段階で、県立3病院の収益が約2億5,000万円減少すると試算されており、今後も
感染症指定医療機関として対応していかなければならない中、特に
新型コロナウイルス感染症患者の受入れのため空き病床を確保すること、いわゆる空床確保による経営への影響は大きくなっていくものと危惧している。今後の経営対策について見通しはあるのか」との質疑があり、当局より、「
空床確保対策に関する国の交付金が活用できないか、所管している
福祉保健部と現在協議を行っているところである」との答弁がありました。 また、別の委員より、「国の支援が途切れてしまうと、本来県立病院が果たすべき業務ができなくなってしまう。
新型コロナウイルス感染症対策は、まさに政策医療であることから、病院局としても、ぜひ、国に対し予算獲得に向けて臨んでいただきたい」との要望があり、当局より、「国への要望等については、
全国知事会や
全国自治体病院開設者協議会を通じてしっかりと要望し、本来の病院運営に支障を来すことのないよう取り組んでまいりたい」との答弁がありました。 最後に、「
福祉保健行政の推進及び
県立病院事業に関する調査」につきましては、
地方自治法第109条第8項の規定により、閉会中の継続審査といたしたいので、議長においてその取扱いをよろしくお願いいたします。 以上をもって、当委員会の報告を終わります。(拍手)〔降壇〕
○議長(
丸山裕次郎) 次は、
商工建設常任委員会、
武田浩一委員長。
◆(
武田浩一議員) 〔登壇〕(拍手) 御報告いたします。 今回、当委員会に付託を受けました案件は、議案第1号外4件であります。慎重に審査をいたしました結果、お手元に配付の
議案委員会審査結果表のとおり、いずれも全会一致で決定いたしました。 以下、審査の主な概要について申し上げます。 まず、
商工観光労働部の令和2年度
補正予算についてであります。 今回の補正は、主に
新型コロナウイルス感染症対策に関する経費について措置するものであり、このうち、議案第1号は、
一般会計で22億2,300万円余の増額、また、議案第12号は、
一般会計で69億5,100万円余の増額となっており、両議案の
一般会計と
特別会計を合わせた補正後の予算額は543億7,800万円余となります。 このうち、
小規模事業者事業継続給付金についてであります。 これは、
新型コロナの影響で売上げが大きく減少した
小規模事業者を対象に、1
事業者当たり20万円の給付金を支給するものであります。 今回、申請者数の増加に対応するため増額補正するもので、これに伴い
給付対象者の枠が7,700者となります。 このことについて委員より、「県内の経済活動の自粛による影響が予想よりも大きいことから、給付金の申請期間を延長できないのか」との要望があり、当局より、「支給事務を行う商工団体の業務負担を考慮すると、延長は難しいが、駆け込みでの申請も見込まれることから、個々の状況を踏まえて柔軟に対応したい」との答弁がありました。 また、別の委員より、「市町村も独自の支援を行っているが、県もより一層の支援を行うべきではないか」との意見があり、当局より、「県内経済が厳しい状況にあることを認識した上で、今後は県内経済を元の状態に戻すための消費喚起の取組に、県としては力を入れていきたい」との答弁がありました。 次に、企業の事業承継についてであります。 このことについて委員より、「企業からの相談件数も多く、順調に進んでいたところだが、
新型コロナによる影響は出ていないのか」との質疑があり、当局より、「昨年度に
事業引継ぎ支援センターが対応した新規の
相談企業数は299件で、過去最高となった。これまで
新型コロナを理由とした相談はないが、今後は増えるのではないかと見込んでいる」との答弁がありました。 これに対して委員より、「M&Aなど、
都市部企業とのマッチングにも影響が出ていると聞いているので、しっかりと体制を取ってほしい」との要望がありました。
新型コロナウイルス感染症が県内経済に大きな影響を与えていると、多くの県民から声が寄せられており、感染が拡大していない本県でも、経済状況が全く元に戻っていません。 当委員会といたしましては、今後も、支援を必要とするところに対して、実情を踏まえた施策を、
スピード感を持って実行していただきますよう要望いたします。 次に、
県土整備部の
補正予算についてであります。 今回の議案第1号に係る補正は、
一般会計で9億9,400万円余の増額であり、この結果、
一般会計と
特別会計を合わせた補正後の予算額は921億7,400万円余となります。 このうち、
新規事業「
建設関連産業雇用受入支援事業」についてであります。 この事業は、県が
建設業団体と協働し、
新型コロナの影響で雇い止め等にあった方々を建設産業に受け入れる体制を整えるとともに、そうした方々を常勤雇用した企業の採用等に関する経費を支援することで、地域雇用の維持につなげるものであります。 このことについて委員より、「この事業が、
新型コロナの影響で経営状況が悪化している会社からの人材流出につながらないよう、コーディネーターを中心に調整をお願いしたい」との要望がありました。 次に、
損害賠償額を定めたことについてであります。 このことについて当局より、
ワシントニアパームの
枝落下事故に伴う
損害賠償額を定めたことについて報告があり、委員より、「
ワシントニアパームの枝落下による事故の報告が後を絶たないが、生活道路の安全性と景観とのバランスについてどのように考えているのか」との質疑があり、当局より、「沿道の
ワシントニアパームは、本県を象徴する景観だが、維持管理の面で課題が多いことから、
国土交通省が進めている植え替え作業の取組を参考に、県でも対応を検討したい」との答弁がありました。 最後に、「
商工観光振興対策及び土木行政の推進に関する調査」については、
地方自治法第109条第8項の規定により、閉会中の継続審査といたしたいので、議長においてその取扱いをよろしくお願いいたします。 以上をもって、当委員会の報告を終わります。(拍手)〔降壇〕
○議長(
丸山裕次郎) 次は、
環境農林水産常任委員会、
日髙陽一委員長。
◆(
日髙陽一議員) 〔登壇〕(拍手) 御報告いたします。 今回、当委員会に付託を受けました案件は、議案第1号であります。慎重に審査をいたしました結果、お手元に配付の
議案委員会審査結果表のとおり、全会一致で決定いたしました。 以下、審査の主な概要について申し上げます。 まず、
環境森林部の
補正予算についてであります。 今回の補正は、
一般会計で7億1,200万円余の増額であり、この結果、
特別会計を合わせた補正後の予算額は228億4,200万円余となります。 このうち、
新規事業「
みやざき材で創る新しい
生活様式空間づくり支援事業」についてであります。 この事業は、人口減少や
新型コロナウイルス感染症等により、住宅分野での木材需要が減少し、林業・木材産業への深刻な影響が危惧されることから、木材の利用が進んでいない
商業施設等の非住宅分野での木材需要を創出するため、県産材を活用した新しい
生活様式に対応した民間施設の整備等を支援することにより、
新型コロナウイルス感染防止を図るとともに、木材の利用拡大を図るものであります。 このことについて委員より、「店舗の内装として木材を利用する場合でも、床材、壁材、天井材など多様な利用方法があるため、事業者が利用しやすいように、価格や店舗の状況に応じた利用方法などを、設計士等とも連携を図りながら、周知する必要があるのではないか」との質疑があり、当局より、「非住宅分野については、設計士の役割が非常に大きいので、設計士とも連携を図りながら、利用しやすいデザインや設計について検討を行い、民間におけるニーズを踏まえた、
商業施設等での木材の利用促進を図っていきたい」との答弁がありました。 これに対して委員より、「木造化や内装の木質化により店舗のイメージを変えることで利用者が増加すれば、周辺の店舗での利用拡大などの波及効果や地域の活性化にもつながっていくので、木材の利活用の幅が広がるように、継続して事業に取り組んでいただきたい」との要望があり、当局より、「状況に応じた対策ができるよう、事業の効果を検証しながら、来年度以降の展開を検討したい」との答弁がありました。 次に、
新規事業「
森林空間を活用した
ワーケーション支援事業」についてであります。 この事業は、
新型コロナウイルス感染症の発生・拡大を契機に、企業での
テレワークの取組や、学校での
オンライン授業が進展するとともに、長期の自粛等によるストレスフルな生活により、心身の癒やしや休養を与える
森林空間へのニーズが高まっていることから、
森林空間での体験を楽しみつつ仕事や勉強を行う
ワーケーションのプログラムの実施や、県産材を使用した
ワーキングスペース等を整備することにより、
森林空間での新しい働き方・学び方のスタイルへの移行を推進するものであります。 このことについて委員より、「現段階で
ワーケーションに関するニーズはどの程度あるのか」との質疑があり、当局より、「
SDGsや働き方改革の観点から、近年、
ワーケーションへの関心は高まっていたが、今回の
新型コロナウイルスの影響により、
感染症防止の観点からも、地方での
テレワークへの意識が高まっている。
旅行代理店や
関係団体等と意見交換を行いながら、的確にニーズを把握し、県内外の企業や学校を県内に呼び込んでいきたい」との答弁がありました。 また、別の委員より、「
森林空間が見直されているので、
森林セラピー等の本県のこれまでの取組も生かしながら、ニーズをしっかりと把握した事業を展開していただきたい」との要望がありました。 当委員会といたしましては、今後、他の都道府県においても同様の取組が進んでいくことから、本県への移住にもつながるよう、本県の
森林空間の魅力を積極的に発信していただくよう要望いたします。 次に、農政水産部の
補正予算についてであります。 今回の補正は、
一般会計で15億4,800万円余の増額であり、この結果、
特別会計を合わせた補正後の予算額は465億700万円余となります。 このうち、
新規事業「輸出ニーズ対応型産地づくり強化事業」についてであります。 この事業は、
新型コロナウイルス感染症収束後の本県農畜水産物の輸出の回復・拡大を図るため、香港など主要な輸出国・地域に配置している輸出促進コーディネーターを活用したマーケット調査や、収束後の消費マインドの変化等の輸出ニーズに対応できる商品や産地づくりを支援するものであります。 このことについて委員より、今回の事業におけるコーディネーターの役割について質疑があり、当局より、「海外においても
新型コロナの影響で
生活様式の変化が予想されることから、現地のコーディネーターを活用し、各国の情報を適切に収集しながら、今後の輸出に向けた戦略を再構築していきたい」との答弁がありました。 これに対して委員より、「このような状況下においても、農家の所得向上や生産意欲を上げることができるよう、情報収集や販路開拓をしっかり行っていただきたい」との要望がありました。 次に、県産農畜水産物応援消費推進事業についてであります。 この事業は、
新型コロナウイルス感染症の拡大により影響を受けた、農畜水産物の消費や販売を回復し、拡大を図るため、学校給食への食材提供や応援消費活動を支援するものであります。 このことについて委員より、「水産物の学校給食への支援は、マグロやブリ等の影響が大きかった魚種が対象になるのか。沿岸漁業の魚種は対象にならないのか」との質疑があり、当局より、「国の事業での対象は、影響を受けている魚種とされ、ブリ類の養殖魚やマグロなどの高価格帯の魚種が指定されているが、国の事業の対象とならない魚種の学校給食への提供については、地域特産物という枠組みの中で対応できると考えている」との答弁がありました。 また、別の委員より、「ただ食材として提供するだけではなく、子供たちに対して、給食時間の中で説明を行うなど、教育委員会とも連携して、提供した地元食材の良さなどを伝える取組も重要であるかと思うが、そのような取組は行っていないのか」との質疑があり、当局より、「提供した食材を通して、児童生徒の地元産品や本県の農畜水産業への理解が深まるよう、食育活動を併せて実施している」との答弁がありました。 最後に、「環境対策及び農林水産業振興対策に関する調査」につきましては、
地方自治法第109条第8項の規定により、閉会中の継続審査といたしたいので、議長においてその取扱いをよろしくお願いいたします。 以上をもって、当委員会の報告を終わります。(拍手)〔降壇〕
○議長(
丸山裕次郎) 次は、文教警察企業常任委員会、岩切達哉委員長。
◆(岩切達哉議員) 〔登壇〕(拍手) 御報告いたします。 今回、当委員会に付託を受けました案件は、議案第1号外5件であります。慎重に審査をいたしました結果、お手元に配付の
議案委員会審査結果表のとおり、いずれも全会一致で決定いたしました。 以下、審査の主な概要について申し上げます。 まず、企業局の令和2年度公営企業会計
補正予算についてであります。 今回の補正は、
新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響及びその対策に伴うものであります。 このうち、議案第2号は、電気事業会計について、事業費及び資本的支出で4,809万円余の増額補正を行うものであります。 この結果、電気事業会計の補正後の事業費及び資本的支出の合計は83億8,932万円余となります。 また、議案第3号は、工業用水道事業会計について、事業費及び資本的支出で13万円余の増額補正を行うものであります。 この結果、工業用水道事業会計の補正後の事業費及び資本的支出の合計は6億7,913万円余となります。 このうち、綾第二発電所大規模改良事業についてであります。 このことについて当局より、「
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により入札を中止した発電所更新工事について、目標とする令和3年度中の「再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)」の認定に向けて再度入札公告を行うに当たり、所要の見直しを行った結果、増額補正が必要となったものである」との説明がありました。 当委員会といたしましては、発電所更新工事に当たり、「再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)」の認定を受けることは、収益の増加を図る上で非常に重要な事項であることから、認定に向けて万全の取組を行っていただくよう強く要望します。 次に、教育委員会の令和2年度
補正予算についてであります。 今回の補正は、主に
新型コロナウイルス感染症対策に伴うものであります。 このうち、議案第1号は、
一般会計で3億5,030万円余の増額、また、議案第12号は、
一般会計で2,147万円余の増額となっており、両議案の
一般会計と
特別会計を合わせた補正後の予算額は1,114億7,372万円余となります。 このうち、
新規事業「県立学校等衛生環境改善事業」についてであります。 この事業は、県立学校等における
新型コロナウイルス感染症予防を含む衛生環境改善のため、女子トイレを中心とした児童生徒用トイレの洋式化を進めるものであります。 当委員会としましては、感染予防に関することから、早期の事業実施に加え、今後は、各学校の男女の比率も考慮に入れて、男子トイレも含めた洋式化について、さらに促進していただきますよう要望します。 次に、
新規事業「学びを支える学習システム構築事業」についてであります。 この事業は、「GIGAスクール構想」に合わせて、学校における教育の情報化の実現を図り、どのような環境にあっても、いつでも学びの入り口を提供する、未来を見据えた本県独自の学習システムを構築するものであるとの説明がありました。 このことについて委員より、「
新型コロナ等の災害時だけではなく、平時においても利用できるシステムとなるのか」との質疑があり、別の委員から、「県立中学校に限らず、全県下で利用できるシステムとするべきではないか」との質疑がありました。 当局より、「このシステムは、災害時だけではなく日常的に学校の授業で活用することを目的としており、クラウド型のシステムとして、市町村も今後使用することを想定して構築してまいりたい」との答弁がありました。 当委員会としましては、今回のような緊急事態に対する教育の保障や、子供たちの新しい学びの場として、市町村と連携し全県下で利用できるシステムとしていただくよう強く要望いたします。 次に、宮崎県学校教育計画懇話会「中間まとめ」についてであります。 教育長の私的諮問機関である宮崎県学校教育計画懇話会における「新しい時代の県立高等学校の在り方」や「今後の特別支援教育の在り方」に関する協議内容について、「中間まとめ」の報告がありました。 このうち、小規模高等学校の在り方について、複数の委員から「地域住民が特に強い関心を持っている課題である」との意見がありました。 当委員会としては、今後の協議結果について、適宜報告していただくよう要望いたします。 次に、警察本部の所管業務についてであります。 このうち、
新型コロナウイルス感染症感染防止対策として、当局より、「本人からの申請により、運転免許の有効期限を3か月延長する措置を行い、県内の各運転免許センター及び更新業務を行う9つの警察署において、令和2年4月20日から同年5月17日までの28日間、運転免許更新業務を休止した」との報告がありました。 当委員会としましては、本人からの申請がなくても運転免許の有効期限が自動的に延長されるとの誤解から、運転免許が失効となることがないよう、広報活動による制度の周知と啓発に努めていただくよう要望いたします。 最後に、「教育及び警察行政の推進並びに公営企業の経営に関する調査」につきましては、
地方自治法第109条第8項の規定により、閉会中の継続審査といたしたいので、議長においてその取扱いをよろしくお願いいたします。 以上をもって、当委員会の報告を終わります。(拍手)〔降壇〕
○議長(
丸山裕次郎) 以上で、
常任委員長の審査結果報告は終わりました。 委員長の審査結果報告に対する質疑及び討論の通告はありません。────────────────────
△議案第1号から第8号まで及び第12号、報告第1号、第2号採決
○議長(
丸山裕次郎) これより採決に入ります。 議案第1号から第8号まで及び第12号、報告第1号、第2号の各号議案について、一括お諮りいたします。 各号議案に対する委員長の審査結果報告は、可決または承認であります。委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
丸山裕次郎) 御異議なしと認めます。よって、各号議案は委員長の報告のとおり可決または承認されました。────────────────────
△閉会中の継続審査及び継続調査案件採決
○議長(
丸山裕次郎) 次に、お手元に配付のとおり、各
常任委員長及び議会運営委員長から閉会中の継続審査及び調査の申出がありますので、これを議題といたします。〔巻末参照〕 閉会中の継続審査及び調査については、各委員長の申出のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
丸山裕次郎) 御異議なしと認めます。よって、各委員長の申出のとおり、閉会中の継続審査及び調査とすることに決定いたしました。────────────────────
○議長(
丸山裕次郎) 次に、さきに提案のありました、副知事の選任の同意についての議案第13号を議題といたします。 質疑の通告はありません。 本案については、会議規則第39条第3項の規定により、委員会の付託を省略して直ちに審議することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
丸山裕次郎) 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。────────────────────
△討論
○議長(
丸山裕次郎) これより討論に入りますが、討論についての発言時間は1人10分以内といたします。 討論の通告がありますので、発言を許します。来住一人議員。
◆(来住一人議員) 〔登壇〕(拍手) おはようございます。私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっております議案第13号について、反対の立場から簡素に討論をいたします。 本議案は、鎌原宜文副知事の辞職に伴い、その後任として現
国土交通省大臣官房付の永山寛理氏を、本年7月12日付で副知事に選任するため、議会の同意を求めるものであります。 永山寛理氏については、生年月日、出身地、現住所、略歴以上の情報を得ることはできず、したがって、永山氏個人が副知事に不適と判断するものではありません。我が党が同意できない主たる理由は2つあります。 第1に、2人の副知事を配置しなければ、県行政が甚だ遅滞し、ひいては県民生活に影響を及ぼすとは判断できないからであります。副知事が2人制になったのは、平成25年4月からでありました。県民の要求は広がり、これに対応する事業等も複雑で多岐となっていると思います。それでも
一般会計予算額で見るなら、2人制となった平成25年度は5,661億円であり、5年前の平成20年度は5,590億8,600万円、10年前の平成15年度は6,436億7,600万円でありました。単純に予算額だけで判断できないと思います。しかし、それでも2人制にしなければならない客観的・合理的意義を見いだすことはできません。 この問題と関連して職員数を見てみますと、今申し上げた予算の年度としっかり符合をいたしませんが、一般の常勤職員は、平成17年が1万8,652名、平成20年が1万7,862名、平成25年が1万7,278人であります。2人制になる8年前に比べると、実に1,374人も削減をいたしております。常勤職員は7.4%も削減しながら、一方で副知事を複数制にすることが行われているものであります。ちなみに、副知事が1人増すことによる予算は、年額約1,570万円であります。 第2に、仮に2人制が必要だとしても、なぜ中央官庁の人物でなければならないのか。むしろ、県内の事情に精通されている方は多数おられます。この点からも同意できないものであります。 中央省庁のキャリアを副知事に充てたほうが、国の予算獲得など県行政に何かと有利に働く、作用するという声を聞くことがあります。県・自治体の事業に対する相違性や熱意等によって、中央官庁の対応の度合いに違いがあることは考えられます。しかし、それと関係なく人脈によって行政が動くとなると、それははっきり言って誤りであります。それが事実としたら、憲法や
地方自治法、国家公務員法などから逸脱した、まさに行政の私物化であり、立身出世に行政を利用している姿にほかならないと思います。 繰り返しますけど、県内には県政等に精通された優れた方々がおられるのに、なぜ中央省庁に人材を求めるのか。県民の利益を守る立場から、その大義を求めることはできないと思います。 こうした問題点を抱えた議案であり、同意できないものであります。 以上で討論を終わります。(拍手)〔降壇〕
○議長(
丸山裕次郎) ほかに討論の通告はありません。 以上で討論は終わりました。────────────────────
△議案第13号採決
○議長(
丸山裕次郎) これより採決に入ります。 議案第13号についてお諮りいたします。 本案に同意することに賛成の議員の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(
丸山裕次郎) 起立多数。よって、本案は同意することに決定いたしました。────────────────────
△議員発議案送付の通知
○議長(
丸山裕次郎) 次に、お手元に配付のとおり、委員会から議案の送付を受けましたので、事務局長に朗読させます。 〔事務局長朗読〕────────────────────令和2年6月24日 宮崎県議会議長 丸山 裕次郎 殿 提出者 議会運営委員長 山下 博三 議員発議案の送付について 下記の議案を会議規則第16条第2項の規定により提出します。記議員発議案第1号 社会資本の着実な整備を求める意見書議員発議案第2号 JR九州の鉄道路線の維持存続及び利便性 の確保を求める意見書議員発議案第3号
新型コロナウイルス感染症対策の更なる充 実強化を求める意見書議員発議案第4号 教職員定数改善と義務教育費国庫負担制度 の拡充を求める意見書議員発議案第5号 地方財政の充実・強化を求める意見書議員発議案第6号 公共交通への支援の強化を求める意見書────────────────────
△議員発議案第1号から第6号まで追加上程
○議長(
丸山裕次郎) ただいま朗読いたしました議員発議案第1号から第6号までの各号議案を日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
丸山裕次郎) 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。 議員発議案第1号から第6号までの各号議案を一括議題といたします。 お諮りいたします。 各号議案については、会議規則第39条第3項の規定により、説明を省略して直ちに審議することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
丸山裕次郎) 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。 質疑の通告はありません。────────────────────
△討論
○議長(
丸山裕次郎) これより討論に入ります。討論の通告がありますので、発言を許します。前屋敷恵美議員。
◆(前屋敷恵美議員) 〔登壇〕(拍手) 日本共産党の前屋敷恵美でございます。 日本共産党を代表いたしまして、本議会に提出されました議員発議案第1号「社会資本の着実な整備促進を求める意見書」について、反対の立場から討論をいたします。 近年の気候変動による、風水害をはじめとする大規模な災害は、日本はもとより世界的な大問題に発展しています。日本列島各地で起きている地震も、その活動の活発化が顕著です。 こうした国民生活に甚大な被害・影響を及ぼすことに対する迅速な復旧対策等は当然のこと、防災・減災対策に抜本的な強化が求められていることは言うまでもありません。 また、道路や橋、トンネルなどの老朽化に伴う対策も喫緊の課題です。 こうした災害復旧対策や国土の保全、防災・減災対策、インフラ整備などに対して、国が責任を持って財源の確保をすることは当然のことです。 しかし、こうした事業を国の「国土強靱化」施策の名の下に進めることには問題があることを、これまでにも幾度となく申し上げてまいりました。 国が進める「国土強靱化法」や「交通対策基本法」には、「国際競争力に資する」事業や、「国家及び社会の重要な機能の代替性機能」事業などとする、高速道路や新幹線、港湾、空港など大規模開発事業が盛り込まれ、新たなダム建設事業なども、水害・防災対策として建設促進が図られていることです。 結局、防災・老朽化対策の重視、大規模災害を口実に新規の大型開発事業を継続・拡大させる根拠にしていることの問題を指摘しなければなりません。 また、本意見書案で「新たな財源の創設」を求めている点も問題です。 「国土強靱化法」創設以来、新規の大型開発事業は、国際コンテナ戦略港湾、ダムの建設や整備新幹線、リニア新幹線建設費など約50兆円もの規模で進められています。人口減少や危機的な財政状況、大規模災害、社会資本老朽化が進行する現在、こうした大型開発事業に公共事業予算を増額すべきではありません。新規・新設の大型開発事業を中止・抑制し、防災・老朽化対策など維持管理・更新事業へ予算の使い道を切り替えれば、大幅に予算を増やす必要はありません。 大型開発には、巨額の予算が注ぎ込まれる一方で、防災・減災の公共事業は大きく立ち遅れています。国の防災・安全交付金は、地方の要望額約2兆円の半分程度の予算化でしかありません。国民の安全・安心を担保する、より生活に身近な公共事業への税金の使い方に改める「意見書」こそ、必要なのではないでしょうか。 とりわけ今、
新型コロナウイルス感染症に膨大な予算を投入しているときです。このコロナ対策はいつまで必要とするのか、先の見えない状況でもあります。 しかし、本意見書案では、このコロナ禍の中であっても、「新たな財源の創設」を図って、「国土強靱化」のさらなる取組の強化を求めていますが、国民への新たな負担増に道を開くことになりかねないのではないでしょうか。今以上の国民負担を強いることはできません。 以上、公共事業政策の抜本的転換の必要性や「国土強靱化基本法」の持つ問題点等を指摘し、本意見書案に賛同することができないことを申し上げ、討論といたします。以上です。(拍手)〔降壇〕
○議長(
丸山裕次郎) ほかに討論の通告はありません。 以上で討論は終わりました。────────────────────
△議員発議案第1号採決
○議長(
丸山裕次郎) これより採決に入ります。 まず、議員発議案第1号についてお諮りいたします。 本案を原案のとおり可決することに賛成の議員の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(
丸山裕次郎) 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決されました。────────────────────
△議員発議案第2号から第6号まで採決
○議長(
丸山裕次郎) 次に、議員発議案第2号から第6号までの各号議案について、一括お諮りいたします。 各号議案を原案のとおり可決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
丸山裕次郎) 御異議なしと認めます。よって、各号議案は原案のとおり可決されました。────────────────────
△知事発言
○議長(
丸山裕次郎) ここで、知事から発言の申出がありますので、これを許します。
◎知事(河野俊嗣君) 〔登壇〕 発言の機会をいただき、ありがとうございます。 国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭について御報告申し上げます。 昨日、文部科学省からも発表されたところでありますが、今年10月から12月にかけて開催を予定しておりました国文祭・芸文祭につきましては、
新型コロナウイルスによる
感染リスクに加え、開催準備及び実施体制が十分整わないことなどを踏まえ、国と協議の上、期間を令和3年7月上旬から10月中旬頃へ延期することと決定をいたしました。 詳細な会期につきましては、後日改めて発表いたしますが、この会期につきましては、会場の確保の状況や、後催県である和歌山県の開催時期への影響、また、できるだけ期間を長くすることで、会期変更後のスケジュールを立てやすくすることなどを考慮して、決定に至ったところであります。 今後、市町村、文化団体等とも協議を進めていくこととなりますが、当初予定しておりました事業の中には、様々な理由から、新たな会期中での実施が困難なものも出てくるものと考えております。 これらの場合でも、県としましては、主催市町村、文化団体等に対し、しっかりと支援を行うとともに、「国文祭・芸文祭みやざき2020」の冠をつけた新たなプログラムの通称を検討し、一体となってアピールをしてまいります。 来年開催をする国文祭・芸文祭の会期中には、延期となりました東京オリンピック・パラリンピックも予定されており、また、国文祭・芸文祭の歴史の中で、初めての2つの県での同年開催となります。本県としましては、これを好機と前向きに捉え、大会の開催を通じ、本県の伝統文化や芸術文化を国内外にアピールするとともに、和歌山県と連携したプログラムも、新たに実施してまいりたいと考えております。 現在、
新型コロナウイルス感染症の拡大によりまして、国民の間に閉塞感が漂っている状況にございます。あの天岩戸神話に描かれたように、私たちはこうした度重なる疫病や自然災害から力を合わせて立ち上がり、闇夜の中から光を取り戻してまいりました。コロナ禍の中にある今こそ、芸術文化の力で多くの国民に潤いや安らぎを与え、未来への活力を生み出すような大会にしてまいりたいと考えております。 県議会の皆様の引き続きの御支援、御協力をよろしくお願い申し上げます。以上であります。〔降壇〕
○議長(
丸山裕次郎) 以上で、今期定例会の議事は全て終了いたしました。────────────────────
△副知事退任挨拶
○議長(
丸山裕次郎) ここで、7月11日をもって退任されます鎌原副知事より、御挨拶をいただきます。 鎌原副知事、御登壇願います。
◎副知事(鎌原宜文君) 〔登壇〕 退任に当たり、一言御挨拶を申し上げさせていただきます。 まずは、このような機会を与えてくださいました県議会の皆様に、厚く御礼を申し上げます。また、私の在職中、公私にわたり御指導賜りましたことに、心から感謝を申し上げます。 振り返りますれば、この3年3か月の間、あっという間の、しかしとても充実をした期間でございました。この間、本県のインフラ整備、産業・観光の振興、そして福祉の向上など幅広い分野に携わらせていただきましたことは、大変光栄なことでありますし、また知事や議会の皆様をはじめ、多くの関係者の方々とともに、日々仕事をさせていただきましたことは、私にとって忘れることのできない、すばらしい思い出であります。 特に、高速道路の
新規事業化や開通に際しまして、地元の方々、多くの関係者の方々とともに喜びを分かち合ったことは、本当に忘れられない思い出となっております。 また、県内各地を回る中で、宮崎の美しい自然、豊かな食、歴史・文化、そして何より人の温かさに触れ、宮崎は、文字どおり私の第二のふるさととなりました。宮崎の魅力、そしてポテンシャルは、本当にすばらしいものがたくさんあると感じております。今後の宮崎のますますの発展を確信しておりますし、心から期待をしております。 私も、今後は立場は変わりますが、微力ではありますけれども、宮崎の発展のために、できる限りのお手伝いをさせていただきたいと考えております。 最後になりますが、宮崎の皆様がこれまでに下さった御厚情に、改めて心からの感謝を申し上げますとともに、宮崎のますますの御発展と皆様の御健勝と御多幸をお祈り申し上げまして、私の御挨拶とさせていただきます。本当にどうもありがとうございました。(拍手)〔降壇〕
○議長(
丸山裕次郎) 丁重な御挨拶をいただき、誠にありがとうございました。 鎌原副知事におかれましては、平成29年4月に就任以来、県勢の発展と諸課題の解決に大変な御尽力をいただきました。 その御功績に対し、心から敬意と感謝を申し上げます。 今後とも、本県のさらなる発展に御協力並びに御指導を賜りますようお願い申し上げて、お礼の言葉といたします。 誠にありがとうございました。────────────────────
△閉会
○議長(
丸山裕次郎) これをもちまして、令和2年6月定例県議会を閉会いたします 午前11時2分閉会...