平成14年 2月定例会午前10時1分開議 ─────────────────── 出 席 議 員(42名) 2番 松 下 新 平 3番 堀 之 内 憲 一 6番 緒 嶋 雅 晃 9番 中 野 一 則 10番 黒 木 覚 市 13番 長 峯 誠 14番 橋 田 和 実 15番 蓬 原 正 三 16番 井 本 英 雄 17番 黒 木 次 男 18番 丸 山 裕 次 郎 19番 浜 砂 守 20番 水 間 篤 典 21番 黒 木 泰 則 22番 満 行 潤 一 23番 新 見 昌 安 24番 前 屋 敷 恵 美 26番 由 利 英 治 27番 永 友 一 美 28番 坂 元 裕 一 29番 米 良 政 美 30番 坂 口 博 美 31番 徳 重 忠 夫 32番 星 原 透 33番 日 高 純 一 34番 中 村 幸 一 35番 鳥 飼 謙 二 36番 長 友 安 弘 37番 権 藤 梅 義 38番 井 上 紀 代 子 39番 平 原 虎 重 40番 福 田 作 弥 41番 菊 野 高 雄 43番 川 添 睦 身 45番 松 井 繁 夫 46番 斉 藤 実 美 47番 黒 木 健 司 48番 鈴 木 重 格 49番 植 野 守 50番 田 中 義 春 52番 池 田 健 二 53番 山 口 哲 雄 欠 席 議 員(1名) 51番 甲 斐 重 信 ───────────────────
地方自治法第121条による出席者 知 事 松 形 祐 堯 副 知 事 鈴 木 良 一 出 納 長 牧 野 俊 雄 総 務 部 長 川 崎 浩 康
企画調整部長 江 藤 隆
生活環境部長 上 原 道 子
福祉保健部長 黒 木 行 洋
商工労働部長 中 馬 章 一
農政水産部長 島 崎 征 人 林 務 部 長 上 河 潔 土 木 部 長 岩 切 武 志 企 業 局 長 溝 口 晃 財 政 課 長 須 藤 明 裕
教育委員長 外 山 勝 教 育 長 岩 切 正 憲
公安委員長 吉 玉 安 弘
警察本部長 飯 島 久 司
人事委員長 岡 田 章 一
代表監査委員 大 石 剛 一 郎 ───────────────────
事務局職員出席者 事 務 局 長 山 形 達 郎
事務局次長 古 谷 修 総 務 課 長 永 野 明 徳 議 事 課 長 湯 浅 真 一 調 査 課 長 野 田 俊 雄
議事課長補佐 柄 本 寛
議事課主幹 吉 田 正 彦 兼議事第一係長
議事課主査 日 高 栄 治
議事課主任主事 高 谷 眞 一
△議案第71
号追加上程
○議長(
緒嶋雅晃) これより本日の会議を開きます。出席議員41名。 本日の日程は、平成13年度
補正予算関係議案及び継続審査中の請願第33号についての、
常任委員長の審査結果報告から採決まででありますが、お手元に配付のとおり、知事より議案第71号の送付を受けましたので、これを日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
緒嶋雅晃) 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。〔
巻末参照〕 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△
知事提案理由説明
○議長(
緒嶋雅晃) ここで、知事の提案理由の説明を求めます。
◎知事(
松形祐堯君) 〔登壇〕 ただいま提案いたしました議案第71号について御説明申し上げます。 議案第71号は、
出納長牧野俊雄氏の任期が平成14年3月31日をもって満了いたしますので、その後任として、同じく牧野俊雄氏を選任いたしたく、
地方自治法第168条第7項において準用する第162条の規定により、県議会の同意を求めるというものであります。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。〔降壇〕
○議長(
緒嶋雅晃) 知事の説明は終わりました。 ここでお諮りいたします。 ただいま提案されました議案第71号については、
議会運営委員会の
決定どおり、会議規則第39条第2項の規定により、質疑、委員会の付託を省略して直ちに審議することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
緒嶋雅晃) 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△討論
○議長(
緒嶋雅晃) これより討論に入ります。 討論についての発言は、
議会運営委員会の
決定どおり1人10分以内といたします。 討論の通告がありますのでこれを許します。前
屋敷恵美議員。
◎(前
屋敷恵美議員) 〔登壇〕 おはようございます。 追加提案されました議案第71号「
出納長選任の同意について」、反対の立場から討論いたします。 今回、提案のありました
出納長人事につきましては、牧野俊雄現出納長が引き続きその任に当たるというものです。私は、今回の人事に当たりまして、改めてこれまでの県政において、県の三役の一人として、県の財政を預かる出納長としての職責が果たして十分に遂行されてきたのか、甚だ疑問に思うものです。 第一に、この間の政府の景気対策と称する
公共事業優先の施策に、県債発行で対処するという財政運営を進めてきた結果が、まさに深刻な
借金財政を招いていることです。今や県債残高は年間予算を大きく上回り、それに伴う公債費の増加は県財政を圧迫し続けており、とても健全な財政とは言えない状況です。しかも、こうした財政悪化に抜本的な改善策は見られませんし、専ら県民犠牲で対処してきたのではないでしょうか。県民が切実に要求している
特別養護老人ホームの建設や真の30人学級の実現など、県民の福祉や子供たちの教育にかかわる予算などが十分に手当てされてこなかったこと等に示されていると言えます。まさに、これまで財政の健全化に向けて適切な手だてを講じてこなかった出納長としての責任は大きいと言えます。 さらに指摘したい点は、こうした県の
借金財政の状況の中で、
シーガイアへの支援基金に60億円もの
公金支出を行ったことです。第三セクターとはいえ、一企業にすぎない
シーガイアの経営の失敗の後始末に、県民の貴重な税金をつぎ込んだことは重大であり、自力で再建できる可能性が全くなかった
シーガイアへの
公金支出は、
シーガイア優先の最たるもので、長引く不況の中で苦労を余儀なくされている県民への背信行為と言わなくてはなりません。また、「これ以上の
公金支出はしない」と答弁してきた点での公約違反の問題を指摘しなければなりません。さらに、
シーガイアへの直接支出は違法性が強いため、それを避けるために、コンベンション・ビューローを通じて間接補助の形態をとったことの問題も指摘しなければなりません。しかも、
牧野出納長は、
シーガイアの経営に直接意見の言える、25%の出資者である県を代表する役員としての責務を負っておられました。しかし、この間、どれほどの役割を果たされたのでしょうか。 私は、幾度となく議会の中で、累積赤字が膨大にふえ続ける
財政状況に警告を発してまいりましたし、役員としての出納長の責任をも指摘をしてまいりました。しかし、結果は、第三セクターとして最大の負債を抱え、全国で初めて
会社更生法の適用を受けるに至り、外国企業にすべてを買い取られることになったわけです。
シーガイアの営業が再開されてよかったで済まされる問題ではありません。県の財政を預かってきた
最高責任者である出納長としての責任が問われる問題です。今回の出納長の任期満了に際しては、当然、人事を刷新すべきであり、再任は認められません。 以上、反対の理由を述べまして討論といたします。〔降壇〕
○議長(
緒嶋雅晃) ほかに討論の通告はありません。 以上で討論は終わりました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△議案第71号採決
○議長(
緒嶋雅晃) これより採決に入ります。 本案は同意することに賛成の議員の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○議長(
緒嶋雅晃) 起立多数、よって、本案は同意することに決定いたしました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△
常任委員長審査結果報告(議案第45号から第70号まで及び請願)
○議長(
緒嶋雅晃) 次に、議案第45号から第70号までの各号議案及び継続審査中の請願第33号を一括議題といたします。 ただいまから
常任委員長の審査結果報告を求めます。まず、
総務企画常任委員会委員長、
井本英雄議員。
◎(
井本英雄議員) 〔登壇〕(拍手) 御報告いたします。 今回、当委員会に付託を受けました案件は、議案第45号外3件であります。慎重に審査をいたしました結果、いずれも
全会一致で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 以下、審査の主な概要について申し上げます。 今回の補正は、
公共事業費等の国庫補助の決定に伴うもの、その他必要とする経費について措置するものであり、
一般会計が209億1,600万円余、また、
特別会計が7億7,400万円余の減額となっております。歳入財源の主なものとしては、
地方交付税が26億700万円余、また、県債が3,600万円余の
増額補正となっている一方、県税が35億5,100万円、
国庫支出金が95億8,100万円余、繰入金が75億4,500万円余、それぞれ減額となっております。この結果、本年度の
一般会計予算の規模は6,912億9,200万円余となります。 次に、
市町村合併についてであります。 この件について、当局より、「現在、県内8圏域で9つの
合併研究会が設置され、各
合併パターンの
基礎データを整理し、
合併効果等について調査・研究を行っており、本年3月までに成果を取りまとめる予定である」との報告がありました。 このことについて、委員より、「今後の国の
財政状況や市町村のあり方の検討状況も踏まえながら、県が市町村の将来像を考えて、アドバイスしていってほしい。」との要望がありました。 次に、税収の確保についてであります。 現在、自動車税については滞納が多く、滞納者の
財産差し押さえの件数が年々増加するなど、当局においても対応に苦慮されているところであります。 このことについて委員より、「自動車税の徴収について、さらに徹底した対策を講じ、税収の確保に努力をしてほしい。」との要望がありました。 次に、宮崎県
IT推進本部についてであります。 これはIT革命の進展に的確に対応し、本県におけるIT化を総合的に推進するため、本年1月23日に設置されたものであり、副知事を本部長として、全庁的な推進体制の一層の強化を図るものであります。 このことに関連して委員より、「現在、
コンピューター配置の問題もあるため、
情報政策課とこれを所管する
企画調整部長は、別棟で事務を行っているが、今後とも両者が緊密に連携をとることができるような体制を構築していってほしい。」との要望がありました。 以上をもって、当委員会の報告を終わります。(拍手)〔降壇〕
○議長(
緒嶋雅晃) 次は、
厚生常任委員会委員長、蓬原正三議員。
◎(蓬原正三議員) 〔登壇〕(拍手) 御報告いたします。 今回、当委員会に付託を受けました案件は、議案第45号外3件であります。慎重に審査をいたしました結果、議案第45号につきましては賛成多数で、その他の議案につきましては、
全会一致で原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。 以下、審査の主な概要について申し上げます。 まず、
生活環境部所管の
補正予算についてであります。 今回の補正は、
国庫補助決定や
執行残等に伴い、1億6,200万円余の
減額補正となっております。この結果、補正後の
一般会計予算額は、42億8,500万円余となり、前年度
最終予算額に対して1.0%の減となっております。 このうち、
ポリ塩化ビフェニル(PCB)
廃棄物処理推進事業についてであります。 この事業は、
ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理を促進するため、
環境事業団が
中小企業の処理費を助成するために設置する、
処理基金造成に対して補助を行うものでありますが、このことについて委員より、「処理施設が北九州市に整備された後も、しばらくは業者の責任による保管が必要となるので、当局としても、業者に対する適正な保管の指導及び情報の提供について、十分な対応をお願いしたい。」との要望がありました。 次に、ノカイドウの
群落創出事業についてであります。 このことについて、委員より、事業の内容について質疑があり、当局より、「今年度まで、
保存管理計画の策定などの
ソフト事業に取り組んできたが、来年度からは、国と協議をしながら、シカよけのさくの設置などの具体的な保護対策を講じる予定である。」との答弁がありました。 次に、
福祉保健部所管の
補正予算についてであります。 今回の補正は、
国庫補助決定や
執行残等に伴い、7億1,400万円余の
減額補正となっておりますが、補正後の
一般会計予算ベースで700億9,900万円余となり、前年度
最終予算額に対して10.1%の増となっております。 このうち、
生活保護扶助費についてであります。 このことについて、委員より、「生活保護に関して、現在の
保護人員と
保護世帯数について教えてほしい。」との質疑があり、当局より、「平成13年12月末現在で、県全体の
保護人員は1万1,403名で、
保護世帯数は8,155世帯であり、保護率としては9.76‰となっている。」との答弁がありました。 また、別の委員より、
保護人員及び
保護世帯数の増加傾向について質疑があり、当局より、「
保護人員及び
保護世帯数については増加傾向にあり、予算的にも、来年度は今年度より多く見込んでいる。」との答弁がありました。 当委員会といたしましても、低所得者への生活保障及び自立援助を図るために、引き続き、
生活保護制度の適正な運営に努められるよう要望をいたします。 次に、医療機関への受診抑制についてであります。 このことについて委員より、「健康で病院に行かずに済むのが何よりではあるが、昨今の
医療制度改革論議を受けて、高齢者を初めとした医療機関への受診抑制が懸念されるところであるので、当局においても、現場の状況などの実態把握について配慮をお願いしたい。」との要望がありました。 以上をもって、当委員会の報告を終わります。(拍手)〔降壇〕
○議長(
緒嶋雅晃) 次は、
商工建設常任委員会委員長、
鳥飼謙二議員。
◎(
鳥飼謙二議員) 〔登壇〕(拍手) 御報告いたします。 今回、当委員会に付託を受けました案件は、議案第45号外13件であります。慎重に審査をいたしました結果、いずれも
全会一致で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。また、請願第33号につきましては、請願者からの取り下げの申し出を
全会一致で承認したところであります。 以下、審査の主な概要について申し上げます。 まず、
商工労働部所管の
補正予算についてであります。 今回の補正は、
一般会計で6億6,000万円余、
特別会計で8億6,800万余の、いずれも
減額補正であり、この結果、
一般会計と
特別会計を合わせた
商工労働部全体の補正後の予算額は557億9,200万円余となります。 次に、
小規模企業者等設備導入事業助成費についてであります。
中小企業の
経営基盤強化等を目的とした
当該助成費が
減額補正とされていることについて、委員より、「申し込んでも受けられなかった企業もあるようだが、現在のような経済情勢では、特に設備投資に意欲のある企業は積極的に育てていくという姿勢が重要であり、必要ならば
設備投資計画に対してアドバイスを行うなど、希望する貸し付けが実行されるよう十分配慮してほしい。」との要望がありました。 次に、
企業誘致についてであります。 最近の
企業誘致の状況について、当局より、「不況下にもかかわらず、今年度は
情報サービス業の
企業誘致が順調に進み、平成9年度以来の2けた、10件の実績を得ることができた。厳しい経済環境ではあるが、今年度、
企業誘致の顧問を東京、大阪に配置しており、さらに積極的な誘致活動を行っていきたい。」との報告がありました。 このことについて、委員より、「現在の経済状況や企業の海外志向は承知しているが、
企業誘致を進めないと、現在の景気・雇用環境を改善することは難しいので、今後とも全力を挙げて
企業誘致に取り組んでほしい。」との要望がありました。 次に、
土木部所管の
補正予算についてであります。 今回の補正は、
一般会計で64億2,100万円余の
減額補正、
特別会計で1億9,200万円余の
増額補正であり、この結果、
一般会計と
特別会計を合わせた土木部全体の補正後の予算額は1,511億3,100万円余となります。 次に、
工事請負契約の締結等についてであります。 このことについて、委員より、
ボーリング等地質調査の信頼性について問題提起があり、さらに別の委員より、「
工事請負契約に関する議会の議決は、県民に対する約束であるから、契約内容の決定に当たっては事前調査をしっかり行い、補正が極力生じないよう慎重、確実に行ってほしい。」との要望がありました。 次に、
高速道路建設予定地に係る樹木の植栽についてであります。 このことについて、当局より、「
高速道路建設予定地において、建設計画が明確となった後に樹木の植栽が行われる事例が発生している。このような植栽に補償を行うことは県民の理解が得られないと考えられるため、補償を行うことが適切でないと判断される植栽の関係者に対しては、自主撤去を要請することを決定し、関係者と交渉を行っている。今後とも適正に対処していきたい。」との報告がありました。 以上をもって、当委員会の報告を終わります。(拍手)〔降壇〕
○議長(
緒嶋雅晃) 次は、
農林水産常任委員会委員長、
長友安弘議員。
◎(
長友安弘議員) 〔登壇〕(拍手) 御報告いたします。 今回、当委員会に付託を受けました案件は、議案第45号外6件であります。慎重に審査をいたしました結果、いずれも
全会一致で原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 以下、審査の主な概要について申し上げます。 まず、
農政水産部所管の
補正予算についてであります。 今回の補正は、
一般会計で43億3,800万円余、
特別会計で1億200万円余のいずれも
減額補正であり、この結果、
一般会計と
特別会計を合わせた
農政水産部全体の補正後の予算額は778億5,400万円余となります。 このうち、中
山間地域等直接
支払制度推進事業について、委員より、「高齢化が進んでいる中山間地の一部においては、将来への不安から、5年間という集落協定の締結にちゅうちょしたり、また、手続が煩雑だという声も聞かれる。本県は
国土保全奨励制度の提唱県でもあるので、それぞれの地域の実情や意見を十分酌み取りながら、この事業の一層の推進に努めてほしい。」との要望がありました。 また、
土地改良事業について委員より、「
土地改良事業は事業期間が長期にわたるので、その間の農業を取り巻く諸情勢の変化や農家の要望に柔軟に対応できるよう推進してほしい。」との要望がありました。 次に、
生鮮食品の
適正表示についてであります。 このことについて、委員より、「雪印食品の
牛肉偽装事件を発端に、さまざまな
生鮮食品の偽装表示が明るみに出ているが、
適正表示についてどのような問題意識を持って対応しているのか。」との質疑があり、当局より、「県においては、行政、
関係団体等で構成する「
食品表示適正化推進協議会」や、県民からの
食品表示に係る
情報受付窓口として「
食品表示110番」を設けたところである。また、国においては、省庁横断的な組織のもとで監視しようという動きもあるが、今後における食品の
品質表示制度の充実強化について、国に対しても要望を実施していきたい。」との答弁がありました。 当委員会といたしましても、
生鮮食品の
適正表示は、
本県農畜水産物の
ブランド対策の推進において必要不可欠な条件であるので、一層の取り組みの強化を求めるものであります。 次に、
林務部所管の
補正予算についてであります。 今回の補正は、
一般会計で22億4,400万円余、
特別会計で300万円余の、いずれも
減額補正であり、この結果、
一般会計と
特別会計を合わせた林務部全体の補正後の予算額は352億6,800万円余となります。 次に、議案第66号「
工事請負契約の変更について」であります。 当議案は、平成12年度
ふるさと林道緊急整備事業、中山・夜狩内線の2工区、
トンネル工事の請負額を4億362万9,000円増額し、22億2,537万9,000円に変更するとともに、工期を平成14年12月10日から平成15年3月25日までに変更するものであります。 当委員会では、請負額の変更が多額に上ることから、当初の
地質調査の状況並びに変更に至るまでの経緯やその内容等について、さらに詳細な調査を行う必要があるとの判断から、当局に資料の提出を求めるとともに、去る9日、土曜日に現地調査を実施いたしました。 その調査結果の概要については、次のとおりであります。 第1点目に、当初の
地質調査については、
指名競争入札により十分な調査能力があり、過去に相当の実績を有する
コンサルタント業者に委託し、標準的な手法によって
ボーリング調査や
弾性波探査等を実施した。その結果、工事区域の地質構造は比較的安定しているとの判断に基づいて設計を行ったこと。 第2点目に、昨年の6月に掘削を開始したが、当初の想定以上に地質状況が軟弱で、湧水量も当初の想定以上であったため、昨年の夏に
工事請負契約の変更の必要性が認識されたこと。 第3点目に、その後の掘削でも地質の悪い状態が続き、切り羽面から突発湧水がたびたび発生したことなどから、
補助工法等の追加施工や崩落部の
充てん措置、当初想定の約10倍となっている濁水の処理施設の追加などを余儀なくされ、それらの積算を早急に実施し、今回の議案上程となったこと。 第4点目に、変更後の中山・夜狩内線2工区の
トンネル工事単価は、1メートル当たり約180万円となるが、他の
ふるさと林道緊急整備事業における
トンネル工事と比較しても、極端に高くなるものではないこと。 第5点目に、当該路線の1工区の
トンネル工事は、当初の調査とほぼ同様のパターンの地質が出てきており、順調に経過しているが、掘削が第2工区に近づくにつれ、地質が軟弱になることも予想され、1工区についても契約の変更が必要となることも想定されること。 第6点目に、今回、
請負契約の変更を予定する2工区についても、今後、掘削していく地質の状況によっては、さらに
請負契約の変更が生じる可能性を否定できないこと。 第7点目に、今回の中山・夜狩内線2工区の下請業者の一部は、同一路線の1工区でも下請として参加しているが、当局としては、元請業者による下請業者への指導監督や進行管理は十分に行われており、工事施工面での影響はないと認識していること。 以上の調査の結果、判明した事項等を踏まえ、委員から、「工事請負の契約に当たっては、
地質調査等の事前調査をさらに精度の高い手法で実施すべきではないか。」との意見や、また別の委員から、「当該工区の
地質調査のみならず、地質情報に精通する地元からの意見聴取や工事箇所の周辺部分の調査も含めた包括的な事前調査の手法についての研究も必要ではないか。」との意見がありました。また、関連して別の委員より、「工事の発注に当たっては、県内建設業者の育成による技術力の向上や地域経済の波及効果に引き続き留意するとともに、今後とも透明性や公平性、さらには競争性の十二分な確保に努めてほしい。」との要望がありました。 当委員会といたしましては、今回の
工事請負契約の変更は、以上の調査結果を踏まえ、これを可としたものであります。なお、地質状況については、
トンネル工事という性格上、当初想定とのそごが生じてくることは理解するものの、適正な費用で、より精度の高い調査結果が得られるよう、なお一層の研究・工夫を求めるものであります。最後に、この中山・夜狩内線は、林業生産性の向上あるいはひむか歴史ロマン街道の形成、さらには地域住民の利便性の向上に大きな役割を果たす路線であり、当局におかれては、一日も早い完成に向け、努力されるよう望むものであります。 以上をもちまして、当委員会の報告を終わります。(拍手)〔降壇〕
○議長(
緒嶋雅晃) 次は、文教警察企業常任委員会委員長、黒木泰則議員。
◎(黒木泰則議員) 〔登壇〕(拍手) 御報告いたします。 今回、当委員会に付託を受けました案件は、議案第45号外1件であります。慎重に審査をいたしました結果、いずれも
全会一致で原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。 以下、審査の主な概要について申し上げます。 まず、教育委員会所管の
補正予算についてであります。 今回の補正は、執行残及び
国庫補助決定に伴う
一般会計15億300万円余の
減額補正であります。この結果、
一般会計と
特別会計を合わせた補正後の予算額は1,313億200万円余となり、前年度
最終予算額に対し0.5%の減となっております。 次に、宮崎の教育プラン策定状況についてであります。 このことについて当局より、「このプランは宮崎ならではの教育を推進するためのものであり、県民意識・ニーズ調査等を実施し、幅広い分野の意見を取り入れながら、現在、その策定を進めている。」との報告がありました。 このことについて委員より、「調査結果などを踏まえて策定するとのことであるが、その分析に際しては、問題点をしっかり受けとめ進めていただきたい。」との要望がありました。 次に、児童生徒の携帯電話使用についてであります。 このことについて委員より、「携帯電話について、子供と親が連絡をとる機能だけしか認識していない保護者が多いが、その機能は幅広く、子供たちに及ぼす影響は非常に大きなものになっている。当局におかれては、その実態を調べた上で、保護者も学校も一緒になってこの問題を考えていくべき時期に来ている。」との意見が出されました。 このこのについて、当局より、「携帯電話の全体的な状況調査は実施していないが、各県立高校では70%程度は所持していると予想されているとの報告を受けている。携帯電話の所持に際しては、保護者と子供の連絡手段として保護者が認識されている面もあるが、携帯電話を利用した問題行動の報告も受けており、保護者の理解を得ながら、今後、指導を強化していきたい。」との答弁がありました。 次に、公安委員会所管の
補正予算についてであります。 今回の補正は、執行残及び
国庫補助決定等に伴う
一般会計3億800万円余の
減額補正であります。この結果、補正後の予算額は298億2,600万円余となり、前年度
最終予算額に対し1.6%の減となっております。 次に、平成13年中の治安情勢についてであります。 このことについて当局より、「警察安全相談の受理件数が7,815件と、前年対比で1,647件の大幅な増加となったこと、また、全刑法犯の認知件数は、全国では過去最高を記録する中、本県においてはわずかに減少し、検挙率も増加したこと、さらに交通事故の発生状況については、件数、死者・負傷者数とも減少し、特に死亡者数については、過去12年間で2番目に少ない数字になったこと。」等の報告がありました。 このことに対して委員より、「ふえ続ける警察安全相談に的確に対応していくために、職員配置はもとより、研修面等での充実を図っていただきたい。」との要望が出され、また別の委員より、「強盗・殺人等の重要犯罪については、当局の努力により短期間で解決され、住民の不安解消が早期に図られた。」との意見が出されました。 また、交通事故の防止に関して、委員より、「悪質な交通違反を抑止する方策として、道交法が改正され、罰則が大幅に強化されることを知らない県民も多いため、免許更新などを利用した効果的な広報活動にも取り組んでいただきたい。」との要望が出され、さらに別の委員より、「国道10号など幹線道路において、車両運搬の作業を行うトレーラーが車線をふさぎ、事故を誘発している状況が頻繁に見られるため、関係業者・団体等への指導を強化していただきたい。」との要望がありました。 当委員会といたしましては、平成14年宮崎県警察運営方針にも掲げられておりますように、「新たな時代の要請に対応する県民のための警察」として、引き続き総合的な警察活動の推進に努めていただきますよう要望しておきます。 以上をもって、当委員会の報告を終わります。(拍手)〔降壇〕
○議長(
緒嶋雅晃) 以上で
常任委員長の審査結果報告は終わりました。 これより委員長の審査結果報告に対する質疑、討論に入りますが、質疑、討論についての発言時間は、
議会運営委員会の
決定どおり1人10分以内といたします。 委員長の審査結果報告に対する質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
緒嶋雅晃) 質疑なしと認めます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
△討論
○議長(
緒嶋雅晃) これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、これを許します。前
屋敷恵美議員。
◎(前
屋敷恵美議員) 〔登壇〕 提出議案第45号「平成13年度宮崎県
一般会計補正予算(第7号)」、議案第47号「平成13年度宮崎県小規模企業者等設備導入資金
特別会計補正予算(第1号)」及び第50号「平成13年度宮崎県農業改良資金
特別会計補正予算(第1号)」について、反対の立場から討論いたします。 まず、議案第45号「平成13年度宮崎県
一般会計補正予算(第7号)」についてです。 今回の
補正予算は、歳入歳出予算からそれぞれ209億1,657万円を減額し、
一般会計の予算総額を6,912億9,221万9,000円とするものです。今回の
補正予算は、国庫補助の決定に伴うものとして、そのほとんどで、款別ではすべてにわたって
減額補正がなされています。中でも、特に県民の健康や暮らしにかかわる福祉関連予算等の削減は問題です。 民生費においては、差し引き総額4億2,300万円余の減額のうち、在宅老人要援護対策費6,400万円余、老人保護措置費5,700万円余などの減額や、少子化対策の「地域子育て推進事業」1億2,600万円余の減額、老人医療費支給事業などは5億4,600万円余の
減額補正です。この点では、一部介護保険で対処する面もありますが、高齢者の受診抑制が懸念される問題でもあります。 衛生費においても、看護婦等確保対策費の「子供を持つ看護婦確保経費補助金」2,600万円余、結核対策費1,700万円余など、総額3億4,800万円余の減額がなされています。 他の分野でも、国の補助単価が引き下げられたとする理由などでの減額措置が見られます。しかし、本来必要な措置は、県の責任でも十分に行うべきであり、各種の事業費補助などは、活用しやすく条件緩和等を行い、十分予算の活用をすべきです。高齢者や障害者の方々への支援など福祉を充実し、県民の健康や安全を守ることは、行政本来の務めです。県民の福祉や健康、暮らしの向上のために必要な予算を、このように削減をすることは認められません。 次に、議案第47号「平成13年度宮崎県小規模企業者等設備導入資金
特別会計補正予算(第1号)」及び議案第50号「平成13年度宮崎県農業改良資金
特別会計補正予算(第1号)」についてです。 いずれの
特別会計も、
中小企業や農業の経営改善のための貸付事業です。小規模企業者等設備導入資金は8億4,600万円余、農業改良資金は1億2,600万円余が、申請の少ないことや予定の中止があったことなどを理由に
減額補正されています。 しかし、中小業者や農家は、今の長引く不況や輸入農産物等による価格の低迷など、展望の見えない今の現状のもとで、借りたくても借りられないというのが現状ではないでしょうか。中小業者や農家をこうした貸付事業などで支えることは、今極めて重要です。経済の活性化にもつながる施策として、借り手が少ないからと減額するのではなく、もっと利用しやすくするための条件改善を図ることなどがとりわけ必要であると思います。 以上、申し述べまして討論といたします。〔降壇〕
○議長(
緒嶋雅晃) ほかに討論の通告はありません。 以上で討論は終わりました。
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△議案第45号、第47号及び第50号採決
○議長(
緒嶋雅晃) これより採決に入ります。 まず、議案第45号、第47号及び第50号の各号議案について、一括お諮りいたします。 各号議案に対する委員長の審査結果報告は可決であります。委員長の報告どおり決することに賛成の議員の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○議長(
緒嶋雅晃) 起立多数、よって、各号議案は委員長の報告どおり可決されました。
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△議案第46号、第48号、第49号及び第51号から第70号まで採決
○議長(
緒嶋雅晃) 次に、議案第46号、第48号、第49号及び第51号から第70号までの各号議案について、一括お諮りいたします。 各号議案に対する委員長の審査結果報告は可決であります。委員長の報告どおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
緒嶋雅晃) 御異議なしと認めます。よって、各号議案は委員長の報告どおり可決されました。
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△請願1件採決
○議長(
緒嶋雅晃) 次に、継続審査中の請願第33号についてお諮りいたします。 請願者から取り下げの申し出がありました請願第33号について、委員長の審査結果報告は取り下げ承認であります。委員長の報告どおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
緒嶋雅晃) 御異議なしと認めます。よって、本請願の取り下げについては承認することに決定いたしました。 次の本会議は、3月22日午前10時開会、平成14年度当初予算関係議案等についての
常任委員長の審査結果報告から採決、並びに特別委員長の調査結果報告であります。 本日はこれで散会いたします。 午前10時42分散会...