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平成30年 第4回定例会(12月)-12月03日−02号

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  1. 大分県議会 2018-12-03
    平成30年 第4回定例会(12月)-12月03日−02号


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    DiscussNetPremium 平成30年 第4回定例会(12月) - 12月03日-02号 平成30年 第4回定例会(12月) - 12月03日-02号 平成30年 第4回定例会(12月)     平成30年第4回大分県議会定例会会議録(第2号) 平成30年12月3日(月曜日)   ------------------------------- 議事日程第2号            平成30年12月3日               午前10時開議 第1 第100号議案から第113号議案まで    (議題、決算特別委員長の報告、質疑、討論、採決) 第2 一般質問及び質疑   ------------------------------- 本日の会議に付した案件 日程第1 第100号議案から第113号議案まで      (議題、決算特別委員長の報告、質疑、討論、採決) 日程第2 一般質問及び質疑   ------------------------------- 出席議員 42名   議長        井上伸史
      副議長       濱田 洋             志村 学             麻生栄作             衛藤博昭             森 誠一             大友栄二             吉冨英三郎             井上明夫             鴛海 豊             木付親次             三浦正臣             古手川正治             土居昌弘             嶋 幸一             毛利正徳             油布勝秀             衞藤明和             元吉俊博             末宗秀雄             御手洗吉生             近藤和義             阿部英仁             後藤慎太郎             木田 昇             羽野武男             二ノ宮健治             守永信幸             藤田正道             原田孝司             小嶋秀行             馬場 林             尾島保彦             玉田輝義             平岩純子             久原和弘             戸高賢史             吉岡美智子             河野成司             荒金信生             堤 栄三             桑原宏史 欠席議員 なし   ------------------------------- 出席した県側関係者   知事        広瀬勝貞   副知事       二日市具正   副知事       安東 隆   教育長       工藤利明   代表監査委員    首藤博文   総務部長      和田雅晴   企画振興部長    岡本天津男   企業局長      神 昭雄   病院局長      田代英哉   警察本部長     石川泰三   福祉保健部長    長谷尾雅通   生活環境部長    山本章子   商工労働部長    高濱 航   農林水産部長    中島英司   土木建築部長    阿部洋祐   国民文化祭・障害者芸術文化祭局長             土谷晴美   会計管理者兼会計管理局長             岡田 雄   防災局長      牧 敏弘   人事委員会事務局長 下郡政治   労働委員会事務局長 飯田聡一   財政課長      佐藤 章   知事室長      山田雅文   -------------------------------      午前10時 開議 ○井上伸史議長 おはようございます。これより本日の会議を開きます。   ------------------------------- ○井上伸史議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第2号により行います。   ------------------------------- △日程第1 第100号議案から第113号議案まで(議題、決算特別委員長の報告、質疑、討論、採決) ○井上伸史議長 日程第1、第100号議案から第113号議案までの各決算議案を一括議題とし、これより委員長の報告を求めます。決算特別委員長嶋幸一君。   〔嶋議員登壇〕 ◆嶋幸一決算特別委員長 おはようございます。決算特別委員会の審査の経過と結果について御報告申し上げます。  本委員会で審査した案件は、第3回定例会で付託を受けた第100号議案平成29年度大分県病院事業会計決算の認定について、第101号議案平成29年度大分県電気事業会計利益の処分及び決算の認定について、第102号議案平成29年度大分県工業用水道事業会計利益の処分及び決算の認定について、第103号議案平成29年度大分県一般会計歳入歳出決算の認定について及び第104号議案から第113号議案までの平成29年度各特別会計歳入歳出決算の認定についての議案14件です。  委員会は、10月2日から11月1日までの間に7回開催し、会計管理者及び監査委員ほか関係者の出席、説明を求め、予算の執行が適正かつ効果的に行われたか、また、その結果、どのような事業効果がもたらされたかなどについて慎重に審査しました。  その結果、各案の事務事業等は議決の趣旨に沿っておおむね適正な執行が行われており、総じて順調な成果を収めているものとの結論に至り、第100号議案及び第103号議案から第113号議案までについては認定すべきもの、第101号議案及び第102号議案については可決及び認定すべきものと全会一致をもって決定しました。  なお、決算審査の結果、改善あるいは検討を求める事項について、お手元に配付の決算特別委員会審査報告書のとおり取りまとめたところであります。その全ての朗読は省略しますが、いくつかの項目について申し述べたいと思います。  まず、財政運営の健全化についてであります。  本県では、行財政改革アクションプランに基づき、行財政改革に取り組んだ結果、県債残高が前年度に比べて46億円余り減少するなど、財政の健全化に一定の成果を上げています。しかしながら、高齢化の進行に伴う社会保障関係経費の増加などにより、歳出の増大等が今後見込まれる中、新長期総合計画「安心・活力・発展プラン2015」の確実な実施に向けて、さらなる効率的、効果的な行財政運営が求められます。  また、災害などの不測の事態に対応できるよう、一層の行財政基盤の強化に努める必要があります。そこで重要業績評価指標(KPI)が県民ニーズに即したものとなるよう十分見直すとともに、各財政指標にも留意しながら、引き続き歳入の確保、歳出の削減に努め、健全な財政運営に尽力していただきたいと思います。  次に、収入未済額の解消についてであります。  各機関で取組の強化が図られた結果、県税などの収入未済額が減少し、一般会計及び特別会計の収入未済合計額は8年続けて前年度を下回っているものの、依然として多額にのぼることから、今後も引き続き収入未済額の縮減と新たな未収金の発生防止に努めていただきたいと思います。  次に、個別事項については、まず、③障がい者差別解消・権利擁護推進事業についてであります。  障がいのある人もない人も心豊かに暮らせる大分県づくり条例の施行に合わせて、障がい者差別解消・権利擁護推進センターが設置され、相談体制が整ったものの、相談体制が十分機能していないという声も聞かれます。センターと関係機関の連携をより深めて、情報共有を行うとともに、障がい者差別解消支援地域協議会の意見等を活用しながら、特に差別的取扱いなどの重大案件には、県が主体的に関わりながら、適切かつ迅速な解決が図られるよう努めていただきたいと思います。  次に、⑤女性の就業・活躍支援についてであります。  企業の人手不足が課題となる中、女性を産業人材として活用していくことが不可欠です。  県では、女性の希望する就業形態が、介護や子育て中など、女性が置かれた状況に応じて様々であることを踏まえ、就業に向けた情報提供や研修などに取り組んでいますが、企業における女性の希望に合った仕事の切り出し、女性と企業のマッチングが十分にできていない状況であります。女性が働きやすい就業形態が提供されるよう、企業に対する情報提供や啓発に取り組んでいただきたいと思います。  次に、⑧港湾施設等の適正な管理についてであります。  港湾施設では、港湾使用許可を受けていない船舶の係留があり、また河川や海岸においても不法係留船舶が見受けられ、公共水域等における適正な対応が求められています。  県では、係留保管の秩序を確立するため、大分県プレジャーボート等の係留保管の適正化に関する条例を制定し、来年4月の施行に向けて準備を進めていますが、負担の公平性の観点から、管理者として不法係留船舶の実態把握に努め、使用料の確実な徴収を進めることが重要であります。今後は、港湾施設等の適正な利用を確保するため、実態把握とともに国や市町村とも連携して、船舶の所有者等への意識啓発や許可申請の指導等に努めていただきたいと思います。  次に、⑨河床掘削事業についてであります。  河床掘削は、短期間で流下能力の改善を図り、洪水等の災害の防止・軽減につながる即効性の高い事業です。  県では、昨年の災害を踏まえて事業規模を拡大し、時期も前倒しして取り組んでおり、河床掘削を実施した地域の住民の多くが、その効果を実感しております。今後も一層の強化を図り、沿川住民の安全・安心のさらなる確保に努めていただきたいと思います。  このほかに個別事項6項目上げております。当委員会でまとめたこれらの事項については、今後の事業執行及び来年度の予算編成に反映させるなど、適時適切な対応を講じられるよう要望して、決算特別委員会の報告といたします。 ○井上伸史議長 以上で委員長の報告は終わりました。
     これより委員長の報告に対する質疑に入ります。  別に御質疑もないようでありますので、質疑を終結し、これより討論に入ります。  発言の通告がありますので、これを許します。堤栄三君。   〔堤議員登壇〕 ◆堤栄三議員 おはようございます。日本共産党の堤でございます。決算議案等に対する討論を行います。  まず、103号議案2017年度大分県一般会計歳入歳出決算の認定についてです。これは反対の立場から討論を行います。  歳入では、一般会計決算が6,106億6,258万円となっています。中でも決算時の収入未済額は、昨年度と比較して減少したとはいえ、県税など一般会計では約22億7,989万円、特別会計でも11億1,055万円に上っています。収入未済は県民の暮らしや営業が厳しい状況が続いているということであり、一向に景気回復の実感は多くの県民にはないというのが実態です。財政調整基金の約368億円や、その他特定目的の基金を活用して、県民の暮らしと福祉を充実させるようにすべきです。  また、県債残高は1兆331億円で、以前からの箱物行政等のツケが出てきており、その分、公債費も大きくなり、結果的に暮らし応援の予算に回すことが少なくなってしまいます。以下、歳出決算について反対の理由を具体的に述べます。  一つ、大型開発ではなく、県民の暮らしや福祉応援の予算へ。歳出では、子育て支援策や県民ニーズの大きい身近な道改善事業などに取り組んでいますが、県民の暮らしが厳しい中、多額の経費のかかる東九州新幹線や豊予海峡ルートなどを推進しようとしています。期成会や協議会等へ支出し機運醸成を図っていますが、県民の中には在来線の本数減やJR駅の無人化、料金の値上がりにつながるのではないかなど不安の声が多くなっています。また、人口減少や企業の本、支店撤退などストロー現象も危惧されます。大分県と愛媛県の間の豊予海峡ルート構想は、最大で数兆円かかるとも言われており、県として新たな県民の負担につながるような大型事業は中止して、県内中小企業支援のための公共事業へと転換すべきです。  また、全国的にも国保税が高過ぎて払えなくなる世帯が増え、その結果、重症でも医療にかかれない、手遅れで命を落とすといった悲惨な事件が後を絶ちません。根本にある問題は、国保に対する国庫支出金の削減であります。県は国に対し、削減の中止を明確には求めていません。広域化によって安定的な運営を目指すというにとどまっているのが現状です。これでは根本的な解決にはなりません。国保に対する国庫支出金の増額を国に対して強く求めると同時に、県として市町村と協働し、独自助成をすることによって協会けんぽ並みに値下げを実施することが大切です。さらに、人権を無視した差押えをやめさせていくべきです。  子ども医療費については、通院も含めて中学3年生まで無料化を拡大し、後期高齢者医療制度や介護保険制度についても負担増にならないよう、県独自の助成を実施するべきであります。  二つ、補助金漬けの企業立地からの撤退。正規労働が当たり前のルールをつくること。県は、相変わらず企業誘致のための補助金をつぎ込んでいます。2017年度決算では、企業立地促進事業費や工業団地開発推進事業費に36億8,259万円支出しています。大企業は補助金がなくても、立地条件や自然、労働力等、立地条件等で進出を決めているものです。いいかげん企業立地補助金はやめるべきであります。また、企業誘致をしても県全体の雇用者は減少しており、雇用の拡大となっていないのが現状です。進出大企業には、大企業の身勝手なリストラは許さない。雇用は正社員でという人間らしく働けるルールの確立を求めると同時に、立地協定書に正規雇用を明記するべきです。  三つ目には、農林水産業の振興です。農業分野では、国は米国との自由貿易協定を推進しようとしています。TPPで引き下げた関税率が出発点であり、さらなる引下げが行われる危険性があります。大分県農林水産業を守るためにも、TPPや日米FTA、日欧EPAには参加すべきでないことを明確に国に求めるべきです。  四つ目として、教育予算の充実で、学校教育条件の整備・充実を図ること。県として、競争教育を進める学力テストを実施し、平均点以上の学校を公表し、学校間、保護者間の競争も生じさせています。こういう状況の中で、教員の多忙化も深刻であり、過労死する先生も出てしまいました。さらに、新任教員に対する10年、3地域異動などで、過度な負担を押しつけている実態があります。今後、子どもたちの教育環境整備のためにも、少人数学級の充実や正規教職員の増員などが必要です。ぜひ来年度予算において実現させていただきたいと強く要望いたします。  日本共産党として、今回の一般会計決算について、県民の暮らしと福祉の充実で県民の所得を向上させ、防災対策や被災者支援制度の拡充・充実によって、安心して大分県で暮らせる予算へと転換、大企業の身勝手な大量解雇に反対し、雇用を守る県政、そして大企業に補助金を出すのではなく、疲弊が進む地元中小企業者への支援、農林水産業の振興等を県政の中心に据えることを求めるものです。それを来年度予算に反映させることを強く求め、反対討論といたします。  以下、特別会計決算についてです。  まず、第102号議案2017年度大分県工業用水道事業会計決算、107号議案2017年度大分県流通業務団地造成事業特別会計決算、111号議案2017年度大分県臨海工業地帯建設事業特別会計決算、112号議案2017年度大分県港湾施設整備事業特別会計決算については、これまでも具体的な反対理由を述べてきたように、いずれも大企業優遇であり、この決算には反対をいたします。以上です。 ○井上伸史議長 以上で通告による討論は終わりました。  これをもって討論を終結し、これより採決に入ります。  まず、第100号議案、第104号議案から第106号議案まで、第108号議案から第110号議案まで及び第113号議案について採決いたします。  各決算は、委員長の報告のとおり認定することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○井上伸史議長 御異議なしと認めます。  よって、各決算は、委員長の報告のとおり認定することに決定しました。  次に、第101号議案について採決いたします。  本案は、委員長の報告のとおり可決及び認定することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○井上伸史議長 御異議なしと認めます。  よって、本案は、委員長の報告のとおり可決及び認定することに決定しました。  次に、第102号議案について、起立により採決いたします。  本案に対する委員長の報告は、可決及び認定であります。  本案は、委員長の報告のとおり可決及び認定することに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 ○井上伸史議長 起立多数であります。  よって、本案は、委員長の報告のとおり可決及び認定することに決定しました。  次に、第103号議案、第107号議案、第111号議案及び第112号議案について、起立により採決いたします。  各決算に対する委員長の報告は、認定であります。  各決算は、委員長の報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 ○井上伸史議長 起立多数であります。  よって、各決算は、委員長の報告のとおり認定することに決定しました。   ------------------------------- △日程第2 一般質問及び質疑 ○井上伸史議長 日程第2、第117号議案から第136号議案までを一括議題とし、これより一般質問及び質疑に入ります。  発言の通告がありますので、順次これを許します。河野成司君。   〔河野議員登壇〕(拍手) ◆河野成司議員 39番、公明党の河野成司でございます。本年最後の県議会での一般質問におきまして、トップバッターの重責を担わせていただきますこと、先輩議員、同僚議員に心から感謝を申し上げたいと存じます。  まず初めに、4期県政の総括についてお伺いいたします。  広瀬知事におかれては、今議会の開会日に、明年4月の県知事選への出馬を表明され、引き続き県政を担い立つ決意を披歴されました。私どもの会派、公明党は、大いに歓迎申し上げ、広瀬県政の目指す県民生活の向上、安全・安心の暮らしづくり、未来への基盤構築を共に支え、県政の前進に寄与申し上げたいと決意いたしております。  さて、そこでいよいよ第4期広瀬県政も残り期間4か月となりましたが、この4期県政でも知事におかれては、県民との膝詰め対話による地域ニーズ、課題の積極的な把握に努められ、分かりやすい目標を掲げて課題への挑戦を進めてこられました。子育て満足度日本一、全国に誇れる教育水準の達成、障がい者雇用率の日本一奪還などなど、県民とともに我が県の未来を切り開こうとする知事の姿勢に多くの県民が期待を寄せ、正に未来を託してまいりました。  特にこの4期目については、多発化し、繰り返す水害、広範囲に及ぶ地震、地すべり、山の崩壊という県民の生活を根底から揺るがす緊急の事態に何度も遭遇しながら、必死に陣頭指揮をとってこられたことは、私どもも本当に感謝申し上げているところでございます。  しかし、このような間も、少子高齢化、人口減少の流れは止まらず、地域コミュニティの維持どころか、自治体の消滅の可能性すら指摘されるという厳しい現実が突き付けられております。もちろん県だけではなく、国や県内外の自治体とも連携・協力して、様々な改革へかじ取りをされてきたことも重々承知しております。  そこで知事にお伺いいたします。今期県政の評価、具体的には改善できた点や未来に向けた基盤固めのできた点、逆にまだまだ道半ばな課題など、どのようにお考えでしょうか、お聞かせください。  以下、対面演壇にて質問いたします。   〔河野議員、対面演壇横の待機席へ移動〕 ○井上伸史議長 ただいまの河野成司君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。   〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 ただいま河野成司議員から4期目県政の総括について御質問を賜りました。  今任期は、本格的な人口減少社会の到来を前に、東京一極集中を是正し、地方を活性化する地方創生を大きな課題としてスタートいたしました。  地方創生は、これまで進めてきた安心、活力、発展の大分県づくりと軌を一にするものでありまして、これまで積み上げてきた実績の上に新しい政策を積み重ね、地方創生は大分県からという気概を持って果敢に取り組んだところであります。  人の分野では、子どもを産み育てやすい環境づくり、健康寿命延伸に向けた県民運動の推進、障がい者の就労促進などに力を入れてまいりました。合計特殊出生率は4年連続で上昇し、1.6台になっております。しかし、子どもの出生数は減少傾向にありまして、出会いから結婚、子育てまで切れ目なくサポートする必要があると思います。  仕事の分野では、農林水産業の構造改革を加速し、平成35年に2,250億円とした目標創出額を一昨年に達成しましたけれども、農業の平均所得はまだ低く、知恵を出し汗をかいてもうかる農業に転換するためには、まだ一段の努力が必要であります。  商工業では、企業誘致は昨年度55件で過去最高となっておりますけれども、地場の中小企業の経営革新は喫緊の課題として残っております。  観光は、宿泊客数が26年の610万人から、29年には735万人に増加しましたけれども、インバウンド対策、特に欧米・大洋州へ誘客のウイングを広げていくということについて、まだまだ残された課題があります。  地域の分野では、ネットワークコミュニティの構築、移住定住の促進に取り組みましたけれども、移住者は26年度の292人に対して、29年度は1,084人に増加しております。大きな都市中心部では、元気が出てきたと感じておりますけれども、周辺地域にはまだ及んでおりません。住み慣れた地域に住み続けたいという願いをかなえるため、ネットワークコミュニティの構築を進めるとともに、住みやすい環境を整え、UIJターンを促進する必要があると思っております。  このように「安心・活力・発展」の大分県づくり、地方創生の取組には成果も見られますが、これからの課題も多く残っていると思います。加えて、急速な技術革新が世界の有りようまでも変えようとしている中、今年地元中小企業による「てんこう」の開発、打ち上げの快挙などもありましたけれども、これから一層、人工知能やドローン、IoTなどの先端技術へ挑戦していかなければなりません。  また、激甚化する自然災害に対処するため、治山、治水対策を改めて検証し、抜本的な対策を講じ、強靱な県土をつくっていくことも重要だと思っております。  こうした時代の潮流をしっかりと見極めながら、県民中心の県政を基本にして、県民誰もが夢と希望を持って安心して暮らしていける大分県を築くため、大分創生を加速前進させていきたいと思っております。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 ありがとうございました。正にこの議会の場でも様々議論されてきた地方創生の課題というものを、知事としてしっかりと御認識され、そしてそれに向かって様々な取組を進めてこられたということはよくよく存じ上げております。  今正に全国的にも東京オリンピック・パラリンピックに向けて一極集中が再燃しているという時代背景がございます。その意味で今、私どもこの地方に暮らす者としては、この地方にいかに住みよい環境をつくり、そして若者に定住してもらうかということが大きな課題だと、このように感じております。なお一層知事とともに力を合わせましてこの課題に挑戦をしてまいりたい、このように決意しております。  それでは、次にまいります。地震対策についてお伺いいたします。  これまで私は、地震対策について連続して質問してまいりました。それは3・11以来活動期に入ったと言われる我が国周辺の地殻変動が身近なものとして実感された熊本地震で、熊本地震本震発生直後に県内でも別の地震が発生していたとの分析結果により、未発見の断層帯の確認を含めた詳細な調査検討が必要と感じたからでありました。  御案内のとおり、豊後水道付近にまで広がる南海トラフ地震の震源域での海洋型地震と、それによる津波の発生確率が毎年上昇することへの危機感が高まる一方で、足元の断層帯による直下型の地震への対策は、これまで知られた県内の主要断層帯が本県観光の中心地にあることから、ようやくその重要度が認識され始めた段階です。  この問題に関する前回質問とそれに対する答弁で、本県内にまで達するという事実が明らかになった我が国最大の断層帯である中央構造線での広域連動型地震の被害については、専門家による検討を経て、その被害想定に基づく防災計画の見直しを実施するという方針が示されておりました。  その専門家による検討のための県有識者会議での議論を経て、県は先月8日、被害想定の中間報告をまとめました。それによれば、同断層帯が動けば、大分市、別府市、由布市で最大震度7が予想され、県全体で死者が最悪3万628人に達するとの見通しも示しました。また、中央構造線以外の本県内の断層帯である、日出生断層帯の地震では、別府市、宇佐市、由布市、日出町、九重町、玖珠町で震度7、万年山-崩平山断層帯では九重町で震度7が想定されるということで、この有識者会議で被害規模や防災対策についての議論を行った上で、県では被害想定の最終報告を明年3月までに出すとのことであります。  そこでお伺いいたします。このような状況で被害を最小化するための県防災計画や地震・津波対策アクションプランの見直しの準備状況及び激烈な被害が想定される自治体との連携や、県都大分市や第二の都市別府市の行政機能が失われた場合の代替機能の構築といった極めて困難な課題にどのように対処する方針なのか、お伺いいたします。 ○井上伸史議長 広瀬知事。 ◎広瀬勝貞知事 地震対策につきまして、引き続き大変御心配をいただいております。  県では、有識者会議の意見を踏まえて、中央構造線断層帯、日出生断層帯及び万年山-崩平山断層帯の三つの断層帯を含む六つの地震について、想定される地震の規模や死傷者の数など被害想定の中間報告を先月、公表しました。  今回の報告では、中央構造線断層帯の地震は平成25年の前回調査に比べて、最大震度7の市町村が5市町から3市に減少して、死者数も約3万6千人から3万人余りに、約16%減少しております。また、今後30年以内に発生する確率の高い南海トラフ巨大地震についても、死者数が約2万2千人から約2万人に、約8%減少すると試算しております。  これは、県内の活断層の詳細な調査が進んだことや、あるいは人口減少等の社会的要因に加えて、耐震化の促進や津波避難ビルの指定等、これまでの災害対策が相まったものと考えているところであります。  一方、日出生断層帯や万年山-崩平山断層帯の地震では、内陸部を中心に震度7の市町が増加しております。有識者からは、発生確率は低くても全ての地震を考慮した対策が必要との御意見をいただいたところであります。  そのため、次期地震・津波対策アクションプランでは、従来の南海トラフ巨大地震を重視した対策に加えて、内陸部の災害対策を強化することとしております。  さらに、減災目標については、死者数を限りなくゼロにすることを掲げて、県内から災害による死者を出さないという強い意志を持って、しっかりと対策を講じてまいりたいと思っております。  また、県地域防災計画については、来年3月に公表する被害想定調査の結果や、中津市耶馬溪町斜面崩壊の検証などを踏まえて、修正作業を進めているところであります。  次に、被災した自治体との連携や行政機能の確保についての取組であります。  市町村では、庁舎が使用できない場合の代替機能の構築等について、業務継続計画を策定して、発災後に行政機能の空白を作らない取組を進めております。また、災害対策本部機能が著しく低下した際には、県からあらかじめ編成している災害時緊急支援隊などを派遣して、応急対策に必要な情報の収集や復旧活動の支援などを行います。  さらに、県内が甚大な被害を受けた場合には、熊本地震での南阿蘇村や、本年7月豪雨の愛媛県宇和島市等への職員派遣と同様に、九州・山口各県の相互応援協定や国のカウンターパート方式の支援制度等も活用してまいりたいと思っております。  死者数ゼロ、人的被害を最小化する強い決意の下で、地震・津波対策を着実に進めてまいりたいと考えております。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 今、知事がおっしゃった、大規模災害発生時における相互応援という形、愛媛県からも大変感謝されているということで、私ども正に相互の援助がいかに大事か、隣接県というもの、そのありがたさという部分、様々な形で皆様から声をいただいているところであります。遠くは千葉県からも、大分県の支援に感謝したいという声が私のところに届いております。  そういったことも含めて御紹介申し上げるとともに、もう一つ追加の質問です。この被害想定における死者数を大幅に改善できる方策として、熊本地震のときでもその死者の多くが木造家屋の倒壊による圧死でありました。ここから、今進めている木造住宅の中の一部、例えば居間とか、寝室とか、こういったところの耐震化、いわゆるセーフティールームのような形の推進に県も取り組まれているかと思うんですが、なかなかこれが進んでいないという現実の姿があると思います。こういった部分について、さらに拡充強化するお考えがあるのかどうか、土木建築部長、いかがでしょうか。 ○井上伸史議長 阿部土木建築部長。 ◎阿部洋祐土木建築部長 木造の耐震化は大変重要な課題と認識しており、今年度もその取り組みやすさという点で、様々な施策の拡充を行ったところです。  特に耐震診断等については、低額化を含めてしっかりと皆さん方が耐震の取組をしやすい制度ということに取り組んでおります。また、御指摘の部分的な耐震改修についても制度の中に組み込みながら、しっかりと広報し、皆さん方に御承知していただいて、推進に努めてまいりたいと思っております。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 地震に関してもう一点お伺いしたいんですが、私が地震対策を継続して取り上げ続けるきっかけとなったのは、佐伯市米水津の養福寺の階段、ここは一番上まで逃げた人は助かり、逃げ遅れた人は津波にのまれたという歴史的な場所です。また、同地、間越の龍神池の津波堆積物標本の視察調査において実際に見た、本県沿岸部が繰り返し巨大津波の被害を受けてきたことの証拠は、極めて衝撃的なものであったことがきっかけでございます。  その南海トラフ地震の津波について、つい最近、国の中央防災会議の作業部会が、地震発生の前兆を捉えたり、半割れと呼ばれる南海トラフ上の東半分や西半分など部分的な地震が発生したときなどに、警戒を求める臨時情報を発する際に求める強い防災対応などの骨子案が示されました。しかし、この骨子案には、被害想定地域の住民に臨時情報発表後1週間程度の避難を求めるというものもあり、沿岸自治体に避難所不足や避難誘導体制についての不安などが広がっております。  そこでお伺いいたします。県として今回の中央防災会議作業部会の骨子についてどのように評価され、今後の南海トラフ地震対策に反映されるかについてお聞かせください。
     また、豊後水道海底のスロースリップ現象の報道に接し、南海トラフ地震の前兆現象ではないかと不安視する声もいただいております。これについて県として専門家の見解を得ていればお聞かせください。 ○井上伸史議長 牧防災局長。 ◎牧敏弘防災局長 ただいま中央防災会議作業部会の骨子案に対する対応、そして豊後水道海底のスロースリップ現象について御質問いただきました。  まず、中央防災会議作業部会の骨子に対する対応です。南海トラフ地震の発生の可能性が平常時より高まっていると判断された場合の避難の在り方など、防災対応に関する骨子案が先月13日に公表されたところです。骨子案では、南海トラフ地震の前兆と疑われる三つの異常現象、半割れ、一部割れ、ゆっくりすべりに応じた対応等について示されておりますが、今後住民や企業等が取るべき防災対応についてガイドラインが示される予定であることから、国の動向を注視したいと考えております。  次に、豊後水道海底のスロースリップ現象についてです。  今年度、豊後水道を含む四国西部において、7月18日から20日にかけて、また9月29日から10月15日にかけての2回、スロースリップが原因と考えられる深部低周波地震が観測されているところです。気象庁によれば、プレート境界の固着状況に特段の変化が示されるようなデータは今のところ得られておらず、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていないとの認識を示しているところです。  県では、引き続き状況を注視してまいりたいと考えております。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 様々な情報が今のネット社会の中で飛び交うわけですね。いわゆる流言飛語に近いものまで出てくるわけでありますので、ぜひそういった公式的な見解が県のホームページ等でしっかりとアクセスできるような対策をしていただければと御要望申し上げたいと思います。  続いて、県教育委員会における障がい者雇用についてお伺いいたします。  これまで広瀬知事も看板政策として何度も表明されてきた障がい者雇用率の早期日本一奪回目標について、今、重大な課題となっているのが、教育委員会における雇用者数の水増し問題です。行政機関性善説に立って、法定雇用率未達成の際に民間企業に課せられる納付金の納付義務もないためか、いまだに現在の違法状態をいつまでに、どのように解消するのかさえ明らかにされてきませんでした。  報道によれば、中央省庁の障がい者雇用水増し問題に関し、政府は来年中に法定雇用率を達成するよう求めており、これを実現するための対策の基本方針として、障がい者のみを対象とした常勤職員の採用試験の本年度内実施のほか、障がいを持つ非常勤職員が選考を経て常勤職員になれるステップアップ制度の年度内導入、非常勤職員の障がい特性に応じた対応を進めるための雇用の安定確保に関する運用指針の年内策定等に加え、テレワーク機器の導入や改善にも取り組むとしています。  そこで教育長にお伺いいたします。先月30日に厚生労働省に対して、県教委としての改善計画の提出を行ったとのことですが、その具体的内容について御説明ください。先般から、私は、この問題の根本的な解決には時間がかかるとしても、早期の違法状態脱却のための教職員への協力依頼を含めた緊急の対策が必要と指摘してまいりました。今回の改善計画で、一体、いつまでに、どのようにして現在の違法状態を解消しようとするのか、お聞かせください。  また、仮に民間企業と同様に納付金が課せられたとしたら、教育委員会は違法状態脱却まで月額どれほどの納付義務が生じるのでしょうか。教育委員会は一方で障がいを持つ生徒の就労先開拓などに懸命に取り組む現場の教職員を抱えており、その方々の業務に今回の問題は影響を与えていないのでしょうか、あわせてお伺いいたします。 ○井上伸史議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 障がい者雇用についてお答えいたします。  まず、教員及び職員としての採用数を増やすために、特別選考試験の採用職種の拡大や年齢制限の緩和を行ってまいります。また、引き続き教員、職員に対して障がい者手帳制度を周知するほか、手帳所持の申告の際に学校などを経由せずに直接教育人事課にメール等で申告するなど、申告しやすい環境を整備していきます。  また、トライアル雇用を拡充することとし、今年度からキャリアステップアップ事業を実施しておりますが、特別支援学校で1年間就労経験を積んだ後、2年目以降、ほかの県立学校でさらに経験を積んでもらう。また、新規に特別支援学校卒業生等を一般就労につなげる教育庁ワークセンターを設置します。これらの取組により、平成32年12月までに法定雇用率を達成したいと考えております。  障がい者採用計画の取組については、特別支援学校の一般就労の拡大を目指すものであることから、学校現場の士気にもつなげていくことが何より大事と考えております。今後とも障がい者雇用の拡大と障がい者の働きやすい職場環境整備に努めてまいります。  なお、納付金につきましては、1人あたり月5万円、66人とすると月額330万円となります。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 国の改善策に比べますと、教育委員会関係はさらに1年延ばして2年間で改善する、再来年までに改善するという話なんですけれども、特にさきほどトライアル雇用に基づいて非常勤職員を多く採用していきたいという話もありました。そこで国が計画している、非常勤から常勤職員へと身分を変更できるステップアップ制度、これについて国と同様の制度を考える、そういった予定はありませんでしょうか。 ○井上伸史議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 国は、非常勤職員として勤務した後に、選考を経て常勤職員となることを可能とするステップアップの枠組みを今年度中に導入をすることとして、今検討していることは承知しております。県教育委員会としては、この国の動きをしっかり見ていきたいと考えております。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 ぜひ障がい者の雇用拡大という知事の大きな目標に向けて、教育委員会としてしっかり取り組んでいただきたいと思います。  続いて、高度専門業務のチェック体制についてお伺いいたします。  障がい者雇用率の水増し問題と並んで県民に衝撃を与えたのは、県職員の贈収賄事件でした。県内の日本ジオパーク再認定に関する事務を担当していた職員が、ジオパーク関連調査業務の発注に絡んで便宜を図る見返りに現金を受け取っていたという今回の事件には、少数者が従事する高度専門領域業務に潜む大きな問題点があると感じております。  それは、行政のスリム化が進む中で、職員同士がお互いにどのような業務をどのように進めているのかを共有しにくい状況が生まれ、高度専門領域の業務であればあるほど極めて少数の、今回の件でいえばほぼ1人の職員が権限を持ってしまうという温床になっているのではないかということであります。  今回は、発注実績のない業者に、しかも随意契約可能額に設計額を抑えるという手口まで使って契約を交わしているということで、極めて悪質なケースですが、この職員には任命権者を異にする異動前から派手な生活態度などで要注意人物であったとの評価も聞いております。そのような評価が人事異動先にしっかりと伝達されなかったのか、極めて不思議であります。  今回の件で、再発防止策がまとめられましたが、複数職員による相互チェックといっても、高度で専門的な業務をその職場内だけでチェックできるのか疑問です。  そこでお伺いいたします。県の知事部局、教育委員会、警察本部の各業務の中で、極めて少数の職員が従事する高度専門業務はどのくらいあるのでしょうか。その業務を専門的にチェックする人材は確保されているのでしょうか。そのような業務を特定業務と指定して、特に契約その他の権限行使に重複したチェック体制を義務付ける、そういうお考えはないのでしょうか、見解をお伺いいたします。 ○井上伸史議長 和田総務部長。 ◎和田雅晴総務部長 高度専門業務のチェック体制についてお答えいたします。  高度で専門的な業務については、研究職等の技術職員が従事する業務はもとより、事務職員についても、法務、税務など高度な法律知識が必要な業務、児童相談など福祉業務や各システム開発等のICT関連業務など、非常に多岐にわたると考えております。  また、どのような業務であっても、長期間従事することにより、特定の職員に権限が集中しかねないため、同一業務の連続在職期間を原則4年までとしたところです。  その上で契約事務の適正を確保するためには、御指摘のとおりチェック機能を強化することが重要であるため、第一のチェック者である班総括を対象として、決裁時のチェックポイントなどの研修を行ったところです。  さらに、新たに随意契約理由書及び業者選定理由書を作成することとし、所属長や班総括が決裁時にチェックしやすい仕組みを整えております。加えて、一定金額以上の契約については、契約事務の指導助言を行う出納機関も審査を行うなど、重複してチェックを行っております。今後とも再発防止に向けてチェック体制の強化に努めてまいります。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 今回の事案につきましては、極めて異例な状況、また特異な性質の職員の行為とは思いますけれども、やはり県民が正に県政に抱くイメージというものについて大きく損ねたという事実はございます。その意味でしっかりと対応をお願いしたいと存じます。  それでは、次にまいります。犬猫の殺処分の削減策についてお伺いいたします。  明年2月、待望の動物愛護センターが開設され、本県における動物愛護推進の拠点として、命の大切さを広く県民に啓発する中心として、その機能に大いに期待しております。また、大規模災害時のペット同行避難場所としての機能を持つことにより、やむを得ない車中避難でエコノミークラス症候群で健康を害する被災者を減少させる効果も発揮されるものと期待しております。  近年、高齢化と核家族化により、孤独な暮らしをする人にとってのコンパニオン動物として、ペットの需要は高まっております。しかし、安易な飼養管理で予期せぬ繁殖を招いた末の遺棄や、飼い主の体調不良などを理由にした保健所持込みなど、人間の都合でペットの命が軽んじられている現実を忘れるわけにはまいりません。  私もいわゆる保護犬を里親として飼っておりますけれども、数か月前、その犬を連れて公園を散歩しておりますと、大きなビニール袋を抱えた婦人が公園のあずまやから出てまいりました。そのあずまやの中には大量の猫の餌が置かれ、野良猫が一生懸命食べておりました。かねてからその公園には、犬猫に餌を与えないでくださいとの看板がありましたから、その婦人に、公園内で野良猫を繁殖させるような餌やりは禁じられていると申し上げました。また、動物の殺処分を減らすために行政も目標を持って取り組んでいるので、そのような行為は動物を愛護することにならないと説明いたしましたが、全く聞く耳を持ちませんでした。このような状況をすぐに大分市保健所に通報、また公園を管理する大分市の公園緑地課にも連絡しました。  御案内のように、猫は年2、3回出産でき、餌をふんだんに得られる状態の野良猫は年に10匹以上の子猫を産みます。大分市保健所によれば、通報時の前1か月間で、野良猫に関する苦情が100件を超えている。犬は狂犬病予防法で収容できるが、猫には登録制も収容する法律もないという状況の中、最近の猫ブームで捨てられて野良猫になる個体の増加や、野良猫に餌を与える人が増えているということで、地域内トラブルの相談も増えているとのことでした。ペットを飼いたくても飼えない住宅事情の方もいらっしゃいます。中には、野良猫を増やさないために避妊手術を野良猫に施すボランティア活動に取り組む方もいらっしゃいます。県下では、犬猫の殺処分については、犬はボランティアによる譲渡活動によりかなりの減少を見ておりますが、猫については、さきほど述べたような状況でなかなか減少しておりません。  そこで伺います。動物愛護センター開設を機に、人間の都合で殺される動物たちを減らすための取組の拡充強化を図るべきと思いますが、具体的な計画はあるのでしょうか。  また、他の都道府県では殺処分ゼロ達成と広く喧伝しておりますが、いわゆる団体譲渡を認めているために、見せかけの殺処分ゼロでしかなく、本当に殺処分を減らすのなら個人譲渡に限るべきと、先進地の動物愛護センター職員の方から教わりました。本県動物愛護センターの譲渡方針はどのようになるのでしょうか。また、ある県のペットショップでは、繁殖動物の販売をやめ、保護動物の譲渡のみでお店を運営するようになったという情報もあります。ペットを飼う前に保護動物を迎えるという選択肢もあることを、動物愛護センターや県の機関で広く周知させる取組が必要ではないでしょうか、御見解をお伺いいたします。 ○井上伸史議長 山本生活環境部長。 ◎山本章子生活環境部長 犬猫の殺処分削減策についてお答えいたします。  来年2月に開設する動物愛護センターでは、動物を慈しむ気持ちを涵養するため、新たに子どもたちへ命の教育を行うほか、しつけ教室の開催や動物と触れ合う機会の提供を通して、終生飼養の理解をさらに深め、引取り頭数の減少につなげていきたいと考えております。  犬猫の譲渡方針としては、譲渡希望者に講習会の受講を義務付けるとともに、終生飼養できる環境等の要件を審査します。譲渡する犬猫には、不妊・去勢手術を行い、不幸な子犬、子猫の数を減らしてまいります。  また、犬猫の個体ごとの健康管理が可能となることから、これまで以上に成犬、成猫の譲渡を進めてまいります。  さらに、現在行っている定期的な譲渡会に加え、随時譲渡を行うこととしており、譲渡頭数の増加を図ってまいります。  このような保護動物の譲渡を含めたセンターの活動を多くの人に知ってもらうため、ホームページの充実、市町村の広報紙やメディアの活用、ボランティアや動物病院の協力も得て幅広く広報してまいります。センターの設置を機に、さらに犬猫の殺処分を削減したいと考えております。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 ありがとうございました。この犬猫の譲渡の問題、あるいは殺処分の減少の問題については、特にいわゆる都市型の都道府県において先進事例が数多くあるということで、私どもも会派として京都府市が協働して設置した愛護センター等にまいりまして、様々な実情を視察させていただきました。やはり先進的なところの取組、さきほど申したような譲渡方針の問題とか、こういったことが正に地域の動物愛護の精神を涵養できるかどうか、大きな肝になると思っております。ぜひよろしくお願いしたいと思います。  それでは、次にラグビーワールドカップ時の交通渋滞対策についてお伺いいたします。  先月16日、サッカー日本代表の国際親善試合の会場周辺から大分市内中心部まで及んだ大渋滞は、来年のラグビーワールドカップ時の大分会場へのアクセスの不安を、県内外にとどまらず、海外にも広げることとなりました。  今回のサッカー日本代表戦とラグビーワールドカップのときの輸送体制は全く異なるとはいえ、現地の情報を得にくい外国人客の大幅な増加が予想されることなど、不確定な要素をはらんでおり、より周到な対策を求める声が上がっております。  レンタカー利用者に周知するため、九州内のレンタカー営業所に広報協力を求めるなどの対応も検討すべきではないでしょうか。今回の件を受けた新たな対策の検討状況について及び交通アクセスに支障を生じさせない取組を広く内外に発信する必要性について、そのお考えをお聞かせください。 ○井上伸史議長 岡本企画振興部長。 ◎岡本天津男企画振興部長 先月のサッカー日本代表戦では、自家用車での来場と大分駅からのシャトルバスを基本に輸送計画を立てていたと伺っております。一方、来年のラグビーワールドカップ大分大会は、自家用車での来場を制限した上で、大分、別府両駅からのシャトルバス、それから大分、別府両市内各所の駐車場を活用したパーク・アンド・バスライドをメインに考えています。6月に行われたラグビー日本代表戦では、この方法でテストし、おおむね円滑な輸送ができたと認識しております。とはいいましても、本番では6月の日本代表戦を上回る多くの観客が来場されます。このためバスの運用台数やパーク・アンド・バスライドの駐車場のキャパシティの拡充を予定しております。  今般、県のラグビー情報専用サイトを多言語化して、海外観戦客に向けて、会場へのアクセスはもとより、宿泊や観光情報なども発信を始めました。今後、独自にアプリも開発をすることとしており、メディア等を活用した事前広報にも取り組んでいきたいと考えております。  御質問のありましたレンタカー利用者に向けた周知についてですけれども、既に大分県レンタカー協会と協議を開始したところです。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 この取組につきまして、多言語化ということですが、大分市で試合をする各国の言語に対応するということなのか、お聞かせください。 ○井上伸史議長 岡本企画振興部長。 ◎岡本天津男企画振興部長 もともと日本語だけのホームページであったものを、今回、英語の情報も見ていただけるようにしたというところです。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 多言語化は英語だけで十分かなという思いは多分皆さん、お持ちかなと思います。積極的な対応をお願い申し上げたいと思います。  それでは次に、プロスポーツによる地域活性化策についてお伺いいたします。  トリニータのJ1復帰は県民に大きな喜びを持って迎えられました。榎社長、片野坂監督をはじめとするチーム関係者、選手の皆さん、サポーターの皆様にお祝いと感謝、御礼を申し上げたいと存じます。  J1経験チームとして初めてのJ3降格を経験しながら、わずか3年でJ1に復帰できたことは奇跡に近いと言われています。特にナビスコカップでの優勝後の経営コストの上昇と有力選手の放出という悪循環を乗り越えたフロントの経営力には、大いに感心しております。トリニータには今後のJ1での活躍を期待するとともに、本県のプロスポーツ環境の改善に大きな役割を果たされることを念願しております。  そして、J1の試合方式が今年どおりなら、ホームアンドアウェー方式で、34節、年間で17回のホームゲームが行われます。これを前回J1で戦ったとき以上に盛り上げることで、観客動員やチームの経営のさらなる安定化、さらにはスポーツを通じた地域の共通アイデンティティ、大分精神の確立にまで目標を定めて取り組むことが可能となるのではないでしょうか。  これまでも大分市では、プロスポーツを地域活性化の核に据えるべく、おおいたホームタウン推進協議会を立ち上げて、プロスポーツチームの情報や試合日程の広報、行政等が主催するイベントでの選手やマスコットキャラクターの紹介などを通じ、幅広い世代にスポーツへの関心を高めてもらい、ジュニア層の拡大などにつなげてきました。特に若者が自らの生まれ育った地域に誇りを持つ契機にもなっています。  このようなスポーツの持つ世代や立場、性別といった差異を軽々と超える拡散力と求心力を地域の活性化に役立てたいと思うことは、極めて自然なことであります。今回の厳しい状況を乗り越えたトリニータの正に奇跡のドラマを地域の元気に結びつけてこそ、県がこれまで行ってきたトリニータへの支援の果実を広く県民に還元することになるのではないでしょうか。  企画振興部長に、トリニータのJ1復帰や他のプロスポーツチームの活動を通じた元気印おおいたのムーブメントづくりの方策、お考えをお伺いいたします。 ○井上伸史議長 岡本企画振興部長。 ◎岡本天津男企画振興部長 スポーツには、人を夢中にし、感動させる魅力があります。これまでも大分トリニータ、バサジィ大分、大分三好ヴァイセアドラーの全チームが、小学校訪問や地域のお祭りなどに参加して、昨年度は56か所、4,019人と交流をしていただいております。  交流の後、「サッカーが大好きになった、フットサルのテクニックがすごい、あんな強いスパイクを打ってみたい」と感動の声が寄せられています。来年度は、医療施設へも訪問をしていただき、入院中の方などにも元気を届ける予定としています。  スポーツを核に地域に人が集まることが地域活性化につながると考えておりまして、大銀ドームでの大分トリニータの年間観戦者数は、昨シーズンの16万9千人から18万7千人に増加しています。J1で戦う来期は、県外からより多くの観戦者が期待されています。試合観戦だけで終わらせることなく、例えばインスタ映えポイント、あるいはウオータースライダーを設置するなど、親子での思い出ができるスタジアムづくりを大分トリニータと構想しているところであります。  各チームそれぞれに工夫を凝らしていただきながら、観戦者から大分をSNSなどで広めてもらえるよう、元気印おおいたの発信に力を入れていきます。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 さきほども申しましたが、今回の奇跡のJ1復帰につきましては、本当に映画化やテレビドラマ化も可能ではないかということで、知事にぜひトップセールスで売り込んでいただけたらどうかなと思いますが、知事、いかがでしょうか。 ○井上伸史議長 広瀬知事。 ◎広瀬勝貞知事 このたびの、考えてみますとJ3に落ちて2年間でようやく復活ということでございますけれども、大変トリニータの関係者も頑張ってくれましたし、また、何といいましても県民の皆様、そして経済界等々もあげて応援をしていただいたという、そのバックアップも大きかったと思います。  正にそういうことを含めまして、全体非常にドラマチックな展開だったなと、こう思いますので、いろいろそのことについてはPRをしてみたいと思っておるところでございます。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 ありがとうございました。  それでは最後に、風しんについてお伺いいたします。  一昨年、本県の合計特殊出生率が全国一の伸びを示し、知事の子育て満足度日本一政策の大きな成果が得られたものと受け止めが広がっております。  しかし、今、子どもをもうけたいと考えている方々に大きな不安が広がっております。それは妊娠中に妊婦が罹患すると生まれてくる子どもさんに心臓疾患や難聴、白内障などの先天性風しん症候群という障がいがあらわれることがある風しんが、5年前の大流行以来の猛威を振るっており、国立感染症研究所によれば、今年の風しん患者は11月18日現在、全国で2,186人に上っているという危険な状況にあるということであります。  妊娠中の女性の風しん罹患を防ぐには、出産を計画している女性がワクチン接種をしておくという対策はもちろんでありますが、妊娠、出産が決して計画的なものに限らず、しかも風しんワクチンというのは菌を殺さない生ワクチンであることから、妊婦には接種ができないという以上、妊婦及び妊娠の可能性のある女性の周囲にいる夫や職場の同僚などへの感染予防策が必要と指摘されております。  特に、昭和54年4月以前に生まれた男性については、子どものときに一度も風しんワクチン接種を受けておらず、また、昭和54年4月以降、平成元年度までに生まれた男性も1度しかワクチン接種していないことから、風しんウイルスへの抗体を持っていない方は30代後半から50代半ばの男性、全国で約1,600万人の2割にあたる320万人にも上る方々に風しん感染への可能性があるとされております。実際、今年の流行においても、この方々が風しん発症の中心となっており、感染者の3分の2がこの世代の男性とされております。  このため、現在は妊娠を希望する女性や妊婦の同居家族に対する抗体の有無や、その強さを測定する検査を、国と自治体で費用を折半して無料で受けられる制度がありますが、厚生労働省は、今年度の第2次補正予算で、検査の対象者を感染リスクが高い30代から50代男性に拡大することを検討していると報じられました。  本県に隣接する福岡県でも、11月18日までに80名の患者発生が報告されておりますが、この数は1週間で10名、急激に増加したものです。また、福岡県では、政令市域を除く県内で20歳以上の妊娠を希望する女性及びその配偶者を対象にした無料の抗体検査を実施してきましたけれども、今月12月から年齢制限を撤廃して対象者を拡大しております。  そこでお伺いいたします。本県の風しん患者の発生状況と、厚生労働省の方針を受けての抗体検査に関する補助制度の検討状況をお聞かせください。  さらに、抗体検査の結果、抗体を持たない又はその力が弱い人たちにワクチン接種を促す対策についてもお聞かせください。  本県の未来の宝となる新生児の健康に大きな影響の出かねない問題です。ぜひ具体的な答弁をお願い申し上げます。 ○井上伸史議長 長谷尾福祉保健部長。
    ◎長谷尾雅通福祉保健部長 現在、風しんの累積患者数、議員も御指摘ですが、11月18日分の直近の国の発表では、2,186人となっています。全国的に流行が続いていますけれども、県内では現時点で発生の報告はありません。  今回の流行では、30代から50代の男性患者が3分の2を占めており、この年代の男性への対策が重要です。このため国では、風しんの抗体検査の対象を従来の妊娠を希望する女性等に加えて、30代から50代の男性に拡大し、必要な経費を今年度第2次補正予算に計上することを検討しているところです。  また、本県においても、この対応については遅滞なく実施できるよう準備したいと考えています。  また、妊娠を希望する女性や妊婦の配偶者などの同居者に対するワクチン接種については、県内のほとんどの市町村で費用の一部を公費で負担する制度を設けております。  このような中、国では30代から50代の男性について、予防接種法に基づく定期接種の対象に加える検討を始めたところで、本県においても、国の動向を注視しながら、医師会や市町村と連携して、風しんの抗体検査とワクチン接種を着実に推進したいと考えております。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 抗体検査を遅滞なく準備したいというお話がございました。しっかりと、これから子どもさんをもうけたいと思われている方、あるいは妊娠可能な年齢層の方、その家族、その方たちにしっかりと抗体検査を受けていただいて、県内での流行を阻止していただきたい、この思いでございます。  やはり障がいを持って赤ちゃんが生まれることのないように万全の準備をぜひお願いしたいと思います。  そこで再質問です。この風しんの流行は、外国において我が国への渡航自粛勧告を行う政府もあるなど、インバウンド戦略にもじわじわと影響を及ぼしかねない問題となっております。特に明年のラグビーワールドカップ開催地として、多くの外国人客の来県を望む県民各層の期待を裏切ることがないよう、十分な対策が望まれます。大分での開催試合出場国などへの取組状況の十分な伝達方法なども検討すべきではないでしょうか。お考えをお伺いいたします。 ○井上伸史議長 長谷尾福祉保健部長。 ◎長谷尾雅通福祉保健部長 今、議員御指摘のお話、特に米国がそういう渡航の自粛勧告みたいなものを出しているということで、私どもも多くの外国人のお客様に安心して御来県いただくということが大変重要なことだと思っております。  そのための情報発信の在り方については、十分に事前に対策を練っておきたいと思いますけれども、まずラグビーワールドカップの組織委員会、国レベルですが、こういったところの取組状況を注視するとともに、大分県の推進委員会があり、救急医療危機管理の専門委員会も設置しておりますので、そこでしっかり議論していきたいと思っております。御指摘ありがとうございました。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 感染症問題につきましては、サーベイランスの状況、発症の状況というものが医療機関でどのように捉えられているかという、この情報が非常に重要かと思っております。  さきほど御答弁いただきましたとおり、発生状況が大分県内ゼロだということにつきまして、この情報発信は非常に重要な情報かと思っております。そういう意味で、本県内の感染症に対するサーベイランスの状況をぜひ発信をしていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 ○井上伸史議長 よろしいですか。  答弁漏れがあったということですので、教育長及び警察本部長の答弁を求めたいと思います。工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 さきほどの高度専門業務のチェック体制、教育委員会の関係でお答えいたします。  教育庁における高度専門業務については、学芸員や埋蔵文化財担当職員が歴史博物館や埋蔵文化財センターなどの特定の所属で行う業務が該当します。  これらの業務は、より専門性を高めていく上で一定の経験が必要であることから、同一所属での勤務が長くなる傾向にあります。  このような所属もあることから、契約に係る業務について、今回の事件を踏まえて、直属の上司や所属長のチェックをより徹底するように改めて指導するとともに、随意契約に関して知事部局と同様に組織的にチェックする体制を整えたところです。  さらに、教育庁本庁の職員でチームを組んで、各地方機関を訪問して会計事務指導も行っているところです。第三者の目を通すことで業務の適正な執行を確保していきたいと考えております。  引き続き契約事務についての研修をしっかり重ねるとともに、組織的なチェックを徹底して、適正な事務執行に努めていきたいと考えております。 ○井上伸史議長 石川警察本部長。 ◎石川泰三警察本部長 高度専門業務のチェック体制について、警察本部に関してお答え申し上げます。  警察は、犯罪の捜査、交通の取締り、災害対応をはじめとして、業務そのものが高度な専門性を有するものですが、契約を伴う業務については、当該業務を行う担当者と予算執行事務を行う担当者を原則分離して、また、契約にあたっては事前に必ず上級幹部の決裁を受けることとするなど、重層的なチェックを実施しております。  さらに、会計経理の適正を期すため、県の監査事務局の監査とは別に、大分県警察監査規定を定めて、警察本部内の各所属とか警察署などに対して、警察本部の会計課が定期及び随時に会計監査を実施しているところです。  引き続き重層的なチェックを厳格に行うことにより、適正な契約と予算執行に努めてまいりたいと考えております。 ○井上伸史議長 河野成司君。 ◆河野成司議員 申し訳ありません、私、答弁を待たずにそのまま質問を続けてしまったもので、申し訳ございませんでした。  しっかりとまたこういった高度専門職の皆さんについては、さきほども言いましたように、チェック体制がなかなか効きづらいという部分については間違いない事実かと思っております。  その意味で、いかにこのチェック体制を強化できるのかという部分については、今後継続的な取組をしていただきたい。このように申し上げまして、私の質問とさせていただきます。本日はありがとうございました。(拍手) ○井上伸史議長 以上で河野成司君の質問及び答弁は終わりました。  末宗秀雄君。   〔末宗議員登壇〕(拍手) ◆末宗秀雄議員 皆さん、おはようございます。  初日に質問の機会を与えていただきまして、皆さんにお礼申し上げます。ありがとうございます。  いよいよ平成も最後の年になりまして、来年は新しい年号になるみたいです。年号につきましては誰か当てていただきたいと思うんですけど、それはなかなか難しい問題ですので。  新しい年号が始まるわけで、この平成の時代、どんな時代だったかなと、私、今、思い浮かべるんですけど、世界を見ると、一番印象に深いのはアメリカのツインタワー、9・11の事件ですね。あれで世界が随分変わってきた。テロとかいろんな世界の中の動きが、個別の国の戦争からテロ対策とかが主になるような時代に移ってきた。  それともう一つは中国の目覚ましい台頭ですね。日本のGDPに比べたら中国は本当に小さい国だったのが、昔は眠れる獅子とも言っていましたけど、それが眠れる豚になりまして、それが今、今度は目覚ましい超大国になっております。これがこの30年間、平成を見ると世界的に一番大きな出来事で、正にアメリカと中国が世界を動かすような時代になってきたんだなというような気がしております。  そういってそれを振り返って日本を見ると、一番印象深いのは東北の大震災、3・11でございます。非常に日本が未曽有の危機に陥った震災でございました。それからもたくさんの震災はありますけど、正にあれが象徴的な形だったわけです。  さて、日本がどのようにこの平成の間に変わってきたのかなと思い浮かべると、私、あまり明確なビジョンが浮かんでこない、ぼんやりとして、なかなか日本という国が見えないというような感じがしております。後世の人がどのように定義付けるのかよく分かりませんけど、この平成の時代、正に私の生きている、自分の最盛期がこの平成の時代でございましたので、何となくどういう時代になったのかなと、そういうことを思い浮かべながら質問をしたいと思います。  まず1番に、地域公共交通の維持についてお伺いしたいと思います。  さきほど決算特別委員長の報告がありました。その中で、地域の公共交通については、決算特別委員会の決算審査報告書でも指摘しているとおり、自家用車の普及や人口減少に伴い、利用者が減少した鉄道、バス路線が廃止、減便され、さらに利用者が減少する悪循環に陥っていると明記されています。  市町村の周辺部においては、バス事業者によるバス路線の維持が困難となり、市町村が運行するコミュニティバスやデマンドタクシーに代替する地域が増えています。  鉄道路線では、本年3月にJR九州が実施したダイヤ改正によって、過去最大規模の運行削減が行われ、県内でも38本が減便されました。また、このダイヤ改正とともに、大分市の牧駅、幸崎駅、滝尾駅に導入されたスマート・サポート・ステーションを、いわゆる無人化ですけど、12月1日からは、敷戸駅、大分大学前駅に拡大しました。スマート・サポート・ステーションについては、国内の各地域でこれまで多くの先行事例もあり、鉄道の利用者が減少傾向にある中で、鉄道路線を維持するためのJR九州の経営努力の一環であるということは理解できます。しかしながら、導入された各駅が無人化されることには、障がいのある方などから安全性や利便性の確保について不安視する声が上がっているのも事実です。  今後さらに進展する高齢化への対応や、地域の活力の維持などの観点から考えると、地域の公共交通が果たすべき役割は一層重要なものになることから、地域の公共交通をどのように守り、維持していくかということは、各地域の共通の課題となっています。  このためには、利用者減少に伴う悪循環を少しでも食い止めて、できる限りの好循環に変えていくという長期的な視点を持つことが必要になってくると思います。また、スマート・サポート・ステーションの導入など、足下の公共交通の環境変化について、行政として適宜、課題を把握し、住民に不安を与えないよう丁寧な対応をしていくことも大事です。  そこで、県として、スマート・サポート・ステーションにおける現状の課題等をどう認識し、それを踏まえて住民の不安解消にどのように取り組んでいくのか、また、公共交通における悪循環を好循環に変えていくという長期的な視点も踏まえて、バスや鉄道の路線の維持に今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。  あとは、対面席より質問いたします。   〔末宗議員、対面演壇横の待機席へ移動〕 ○井上伸史議長 ただいまの末宗秀雄君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。   〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 末宗秀雄議員から、地域公共交通の維持について御質問をいただきました。  本県におきまして、バス、鉄道、離島航路等の地域公共交通ネットワークは、日常生活や経済活動に重要な役割を担っておりまして、大分県版地方創生を推進する上でも、その維持・充実を図ることは大変重要な課題であります。  まず、スマート・サポート・ステーションについては、既に全国のJR線の200駅以上で導入されており、本県で本年3月に導入された3駅でも、当初心配された問合せや料金精算への対応、車椅子使用者の介助に支障は生じていないと、今のところ聞いております。  今月の2駅への導入に際しても、JR九州に対して十分な調査検証と住民への説明を改めて求めたところであります。  そういった中、利用者からは、電話やファクスだけではなく、メールでも連絡ができるようにしてほしいなどの声も上がっているところです。そこで早速メールでの対応を要望して、JR九州も導入に向けて検討を始めたと聞いております。今後とも県としても、利用者の声を聞きながら丁寧に対応するよう、JR九州に求めてまいりたいと思います。  次に、路線の維持についてであります。  地域公共交通の維持、充実は、交通事業者のみならず、地方公共団体にも主体的な取組が求められております。  県では、交通事業者や市町村に対する運行費補助に加えて、二つの観点で取り組んでおります。一つは、地域の実情に応じて持続可能な公共交通網を形成することであります。県内を六つの地域に分けて、交通事業者、市町村、自治会の代表者などの関係者からなる協議会を主導して、地域公共交通網形成計画の策定を進めております。これに基づいた地域公共交通網の整備に取り組んでいるところであります。例えば、利用者からの要望が多かった商業施設や病院などへのバスの乗り入れを新たに行って、利便性の向上を図るなどのこともしております。  二つ目は、観光など交流人口の増加による利用拡大であります。公共交通網の持続には地域住民以外の方の利用増も重要であり、路線バスの二次交通としての利便性向上にも取り組んでいるところです。  例えば、臼杵市内から大分方面に向かう路線では、臼杵石仏を訪れる観光客の利用促進を図るため、臼杵駅や臼杵港へ乗り入れる便を増やしました。また、宇佐駅から竹田津港や伊美港方面に向かう路線では、フェリー乗船客の利用を増やすため、一部のダイヤをフェリーの出港時間に合わせているところです。  公共交通の利用者の減少が続く中で、公共交通ネットワークを維持できるように、今後とも積極的、主導的に県として役割を果たしていきたいと考えております。 ○井上伸史議長 末宗秀雄君。 ◆末宗秀雄議員 知事さん、いろいろ一生懸命努力して頑張っているのはよく分かりますけど、実は決算の報告は、悪循環に陥っていると明記されているわけですね。それを今、病院に行ったり商業施設に運行とか、観光に生かそう、また宇佐のほうでも伊美のフェリーに合わせてやっていただけるということですが、そういう対策をとってその悪循環を断ち切っていく、好循環にいくめどがどのくらい立っているかというのが、なかなかうかがえないんですけどね。  非常に難しい問題だけど、感想でも結構ですので、そこらあたりが好循環に移るのかどうかも含めて、御答弁をよろしくお願いします。 ○井上伸史議長 岡本企画振興部長。 ◎岡本天津男企画振興部長 今、知事が回答しましたように、私ども少子高齢・人口減少社会という中で、地域住民の方々が利用しやすいサービスを提供するという取組と、外部からの交流人口の拡大という意味で、観光振興を図る上で利便性を向上するという取組を進めているところです。  なかなか難しいところではありますけれども、とにかく維持ができるような取組を継続していきたいと考えているところであります。 ○井上伸史議長 末宗秀雄君。 ◆末宗秀雄議員 大体分かりました。  次の質問に移ります。災害に強い県づくりについて。  大分県では、昨今の多発する大規模災害に対し、人命救助など被災者支援を最優先に、応急対応、本格復旧に組織をあげて対応されていることに敬意を表します。地震や台風などの自然災害は、人の力で発生を阻止することはできませんが、減災・防災に取り組み、災害発生後の被害を最小限にすることはできます。そこで、災害に強い県づくりについて質問します。  まず、1番に、県の危機管理体制についてお伺いします。  災害への対応においては、何よりもスピード感が求められます。情報収集、指揮をつかさどる防災センターについては、手狭であるということで、現在の新館8階から本館6階へ移転工事が進められています。災害対策本部長である知事の執務室にも近くなり、対応の迅速化も図られますので、大変結構なことだと思いますが、私は、この際、県の組織体制についても見直すべきと考えます。  本県では、生活環境部内に防災局を設置し、災害対策の陣頭指揮をとっているわけですが、他県では独立部局化しているところも多数あります。毎年のように数十年に一度の災害が発生する最近の状況を考えますと、防災局を独立部局へ格上げし、危機管理体制を充実すべきと考えますが、見解をお伺いします。 ○井上伸史議長 和田総務部長。 ◎和田雅晴総務部長 県の危機管理体制についてお答えします。  本県においては、豪雨災害や熊本地震などの自然災害に的確に対応するため、当初は1課体制であった県庁組織を順次拡大し、平成28年度には防災局を設置するなど、危機管理体制の強化を図っているところです。  防災局は、県民生活の安全・安心の確保を担う生活環境部に設置することにより、平常時には、警察やボランティア団体など関係機関と連携しながら、防災訓練の実施や防災士の養成など防災力の強化に取り組んでおります。  一方、災害発生時には、防災局長は災害対策本部長である知事から直接指揮命令を受け、被害状況の把握、災害応急対策の全体指揮、本部会議の全体調整などにスピード感を持って対応しております。また、実際の被災者支援や社会資本の復旧につきましては、それぞれの部長が分担して対応するなど、災害時には全庁あげて復旧・復興に取り組む体制を構築しており、昨年の九州北部豪雨等においても、的確かつ迅速に災害対応にあたることができたと考えております。  このように、現行の危機管理体制は、組織的にしっかり機能していると考えておりますが、毎年のように大規模災害が発生している中、県民の安全・安心を確保することは県政の最重要課題でありますので、議員の御提案も含めて危機管理体制の在り方については絶えず検討してまいりたいと考えております。 ○井上伸史議長 末宗秀雄君。 ◆末宗秀雄議員 引き続き検討するということですけど、防災局の職員録を見るとね、まず災害が起きれば道路が通れなくなる、そして河川が氾濫する、この二つが災害の発生と同時に起こるわけですけど、土木建築部の職員が防災局に配置されてないんですよね。  そこあたりがなくてね、生活環境部で対応するときに随分不備が生じるということも考えられるんだけど。それに機敏に対応する方法をね、今どんなふうに。土木部長も当然その会議に入っているんだろうけど、本当に所管の部が違うと、そこらあたりが適切に対応できないということはまず間違いないという確信も持っているんだけど。  そこらあたりを含めてね、本当に検討をよろしくお願いしたいと思います。 ○井上伸史議長 和田総務部長。 ◎和田雅晴総務部長 防災局の中に土木の職員がいないという御指摘ですけれども、さきほど申したとおり、全庁的には土木建築部も災害対策本部の中に入って、正に御指摘の土木の対応とか河川の対応については迅速かつ的確に対応しているところですので、御理解いただきたいと思います。 ○井上伸史議長 末宗秀雄君。 ◆末宗秀雄議員 そういう思いがございますので、今後よろしくお願いいたします。 ○井上伸史議長 広瀬知事。 ◎広瀬勝貞知事 ちょっと誤解があるんではないかと思って心配、お答えさせていただきますけれども、土木の職員は常時河川の維持管理あるいは道路の維持管理をやっているわけです。大雨が来る、大風が来るというときには、その体制を強化して、やっぱり大風対策、大雨対策をやるわけであります。したがって、それは土木の本来の仕事としてあるわけです。  しかし、災害になったときには、今度は総合的にやらないといけないから、災害対策本部に土木の職員を詰めて、本部には土木建築部長も本部員として詰めて、そして連携をしてやるということになるわけですから、土木の職員を何もそっちにやっているのではなくて、土木の職員は連日そこのところはしっかり見ていると。それを災害のときには、より総合的に対策本部で強化していますと。  その災害対策本部も普通のときに、いざというときに動かないといけないから防災局長をつくって、そしてそこで常時やるべきことはやっておるということでございます。議員の御指摘でございますけれども、今、防災体制については、大分県では非常にうまく機能しているのではないかなと私は思っております。 ○井上伸史議長 末宗秀雄君。 ◆末宗秀雄議員 私の危惧と知事の危惧感がちょっと違いますけど、そういう私の要望で結構ですので、土木建築部の職員をそういう局に多数据えて、お願いいたしたいと思います。  次に移ります。災害に強い県土づくりを進める上で、また被災後の早期復旧・復興、これを進める上で、なくてはならない存在である建設業の人材育成についてお伺いします。  本県では、現在、工業系高等学校4校に土木建築系5学科が設置されています。生徒たちは土木建築の基礎となる設計、測量、施工などの専門知識を学び、将来、技術者として活躍することを目指して日々努力しており、各校も本県の次代を担う人材となるよう、その育成に尽力していることと思います。  その一方で、県立高等学校の土木建築系学科の募集定員は、20年前の平成10年は400人でありました。平成11年、12年、19年、25年に減少し、現在では200人と半減しています。
     近年、熊本地震や台風などの自然災害が続き、県内でも多くの復旧工事が進められていますが、技術者不足でしばしば不落札が起きている状況にあります。このような事態を考えると、若手人材を確保できるよう、土木建築系学科の募集定員の増加を検討すべきではないかと考えます。  そこで、募集定員の見直しも含め、今後の高等学校における土木建築に携わる人材の育成について、見解をお伺いします。 ○井上伸史議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 土木建築学科における人材育成についてお答えいたします。  県下の土木建築系学科は、4校1学年200人のほかに、佐伯豊南の工業技術科でも約10人の生徒が専門的な学習を行っております。各校とも資格取得には特に積極的で、昨年度は測量士補、土木・建築の各施工管理技士に延べ184人が合格しました。  また、より実践的な経験を積むため、地元企業の協力のもとで、日田林工では地震で崩落した月隈山法面の測量、大分工業ではドローンの操作などの学習を行っております。  しかし今年度、建設業に今、内定をしている103人のうち、県内は58人にとどまっており、いかに県内企業に目を向けさせるかが課題の一つであります。今後もインターンシップ等を充実させて、県内企業に対する理解を一層深めさせていきたいと考えております。  この20年間の公立高校の入学定員が全体で1万2千人から5千人も減る中で、土木建築系学科の入学定員も、希望者数の減少や定員割れの状況などを踏まえて減らさざるを得なかったという状況もあります。昨今の高校への求人は建設業のみならず、多くの業種にわたって極めて需要が高い状況にあります。定員の割り振り方についても、求人状況に加えて、中学生の進路希望状況等を見極めて、慎重に検討していきたいと考えております。 ○井上伸史議長 末宗秀雄君。 ◆末宗秀雄議員 建設業関係103人のうち58人が県内という答弁でした。大分県に建設業が何社あるか、僕は分からないんだけど、12土木あるんだけど、昔の数に比べると、その58人の新規でね、今後災害に強い大分県ができるのかな。できるという確信を持ってこの募集定員を決めているのかな。恐らく今後危機的な状況が生まれてくるんじゃないかという気がしております。  そこらあたりも根本的に考えて、大分県全体で災害に強い大分県づくりということですので、定員に関してはそこを踏まえてやってもらいたい。そういう地域の状況、地域の建設業の実態把握も含めて、たった58人で大分県全部の建設業を毎年賄えるかなと思って。そこあたりを含めて見解をお伺いします。 ○井上伸史議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 今申し上げたように、この58人をいかに上げるかということが、まず直近の課題で、県内企業に対する理解をしっかりさせることが大事です。  建設業関係の方とも今お話をしておりますけれども、インターンシップの時間数をもっと増やして、県内企業への理解をさらに深めることで、今後就職していく生徒の県内就職を増やすということが、近々にできる一つの対応策かなと思っております。  そして、定員についても、今申し上げたように、建設業に限らずいろんな業種で大変人手不足という状況があります。ですから、全体を見ながら慎重に検討を進めていきたいと考えております。 ○井上伸史議長 末宗秀雄君。 ◆末宗秀雄議員 教育長、建設業に限らずという答弁があったんだけど、それは確かにそうなんだけど、大分県が災害に強いと言っているのは、建設業が一番、やっぱり関係が深いんですよね。  そこあたりを踏まえて、現状は団塊の世代がもうほとんど引退しているということですよ。それに伴って、団塊の世代の人間が、熟練工が、もう完全に不足している、あらゆる工種が不足している。  それともう一つは、仕事をする上で管理データが逆に増えているんよね、建設業に関しては。そこらあたり土木建築部長もおられるんだけど、そのデータの膨大化。昔はね、一人の人間が何か所も仕事をしていたんだけど、今は逆に一つの仕事を何人もいないとできないような状況になっております。それが責任体制がある業者としての立場だからしようがないんだけど、そういう逆の形が今生じているのでね。  そこあたりを踏まえて、それに対応するにはどれだけの人間が、本当に専門の職種がいるかというのを考えて対応していただきたいと思います。もう次に移ります。答弁はいりません。  次に、スポーツの振興ですけど、開幕まで290日余りに迫ったラグビーワールドカップについてお伺いします。  ラグビーワールドカップ2019組織委員会が本年9月に全国で実施した調査によると、開催認知度は昨年の調査56.3%から12ポイント上昇し、過去最高の68.3%に達したとのことです。  本県においても、昨年11月に大銀経済経営研究所が県内に居住する方を対象に実施した調査では、大分開催の認知度は9割近くとなっており、また、大分会場のボランティアについても募集人数を上回る約2,100人の応募をいただくなど、これまでの大会開催に向けた機運醸成の取組が形として現れてきていると言えます。県民の機運醸成は大会成功の鍵を握る大きな要素であり、大変心強く思っていますが、開催までにはまだまだ解決すべき課題があるのではないでしょうか。  選手が最高のパフォーマンスを発揮できるような試合会場の提供はもとより、先月開催されたサッカー日本代表戦で明らかになった、円滑な観客輸送などの課題が考えられます。また、試合会場を満員にすることも非常に重要です。観客席に空席が目立つようであれば、会場の雰囲気としても盛り上がりに欠けますし、観客による消費支出も期待できなくなります。ぜひ満員を目指して取り組んでいただきたいと思います。  こうした開催準備を進めていくにあたり、今年2月、県は約49億円の開催経費がかかるという試算をしています。大会の成功にはある程度の経費が必要になることは理解できますが、一方で開催経費の縮減も念頭に置きながら準備を進めていく必要があります。  また、多額の経費を投じる以上、253億円と試算した経済波及効果を現実のものとするとともに、この大会を通じて将来に向かってレガシーを継承していくことも非常に大切なことです。  大会成功に向け、残された課題をどう認識し、今後どのように対応していくのか、お伺いします。 ○井上伸史議長 広瀬知事。 ◎広瀬勝貞知事 本県における最初の試合で、ニュージーランドと対戦する相手チームがカナダに決まりました。準々決勝2試合を含めて、いずれ劣らぬ好カードがそろう本県では、国内外の期待の高まりをしっかりと受け止めて、大会の成功に向けた万全の準備が必要と、改めて肝に銘じております。  いよいよ10か月後に迫った大分開催に向けては、会場整備、救急医療危機管理、交通輸送、観光・おもてなし、広報・イベントなどの各分野で準備を加速しております。会場整備では、試合用のハイブリッド芝を含めて、ほぼ順調に見通しが立っているところであります。  救急医療危機管理では、医師会、警察、消防等の関係機関と連携して、熱心に検討、準備をしているところであります。  交通輸送では、6月のテストマッチで自家用車での来場整理、交通規制等のシミュレーションを行い、おおむねスムーズな観客輸送ができたと考えております。  先日のサッカー日本代表戦では、激しい交通渋滞が発生しましたけれども、ラグビーワールドカップ本番では、自家用車での来場を制限した6月の体制を基本として、さらに多くの観客を想定し、シャトルバスの運用台数やパーク・アンド・バスライドの駐車場を拡充していくことにしております。  観光・おもてなしでは、大会期間中、欧米や大洋州からの観戦客が多く見込まれており、これは大分県にとっては初めてのケースとなりますけれども、このことを念頭に置いてしっかり対応する必要があります。県内宿泊施設の確保やJRの増便など輸送力の増強、ファンゾーンなどおもてなしにも工夫を凝らして、インバウンドのウイング拡大をやっていきたいと思います。  さらに海外観戦客の利便性を高めるキャッシュレス対応、試合後にも飲食等を楽しめるナイトタイムエコノミー、県産食材や県産品のPR、販売促進等について、経済団体や商店街等と連携して取り組んで、経済波及効果のさらなる上積みを目指しているところであります。  広報・イベントでは、先般、大幅にリニューアルした専用ホームページや開発中のアプリなどを活用して積極的に情報を発信するとともに、様々な問合せに対応するコールセンターも設置します。カウントダウンイベントも次々に仕掛けて、一層の盛り上げを図りたいと思っております。  ラグビーワールドカップのレガシーとして、観光面におけるインバウンドのウイング拡大とともに、期待しているのは品位、結束、規律などラグビー精神、これはラグビーを愛好する欧米や大洋州の国々の共通の価値観にもなっていると思いますけれども、これを大分県の若者が体感して、そしてグローバルに活躍するグローバル人材の育成にもつながっていくということを大いに期待したいと思っております。  もとより、効果的な経費の執行に心がけて、大会の成功とレガシーの継承を確実にトライで決められるように準備に全力を尽くしていきたいと考えております。 ○井上伸史議長 末宗秀雄君。 ◆末宗秀雄議員 コート問題からいろいろたくさんあると思いますけど、ラグビーを5試合も開催し、しかも準々決勝が2試合ということで、大分県が非常に飛躍する要素が出てきたなというような感じを持っております。ただ、心配するのは、予算が当初の3倍近くになっているとか、そういう課題もございます。253億円という経済波及効果を想定しているわけだけど、これを本当に上回るような結果をどうか頑張ってやっていただきたい。成功に向けて頑張っていただきたいと思っております。  それでは次に、武道スポーツセンターの活用について伺います。  大分市横尾に建設中の県立武道スポーツセンターも、その壮大な姿が近隣からも見えるようになってきました。建設工事もいよいよ最終局面を迎えており、来年4月の竣工を楽しみにしているところです。  さて、当施設は、競技フロア面積も観客収容人数も県立総合体育館を大幅に上回り、九州でも有数の大規模施設であり、これまで誘致が難しかった全国大会やプロスポーツ観戦の機会が増えるのではないかと期待しております。  当施設は「大規模大会も開催可能な武道をはじめとする屋内スポーツの拠点」、「県民の誰もが気軽に利用できる施設」、「トップリーグ公式戦や各国代表の合宿開催によるスポーツ観光の拠点」を施設整備の基本理念に掲げており、機能の充実はもとより、施設の使用料も他県に劣らないため、大会誘致に有利であるほか、県民も利用しやすい施設になっています。  そこで伺います。これまで会場の制約で諦めざるを得なかった全国大会などの誘致を進めていくものと考えますが、施設整備などにあたってはどのような工夫を凝らしていくのか、また、教育委員会として誘致に関してどのような取組を行い、来年度はどのような大会の開催を見込んでいるのか、お伺いします。 ○井上伸史議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 武道スポーツセンターの活用についてお答えします。  施設建設にあたっては、国際的な大規模大会を誘致できるよう、関係競技団体と十分協議を行い、例えば柔道、剣道など武道競技で8面、バスケットボールで4面が一つの会場で配置できる十分な広さの競技面積を確保して、あわせて必要な設備、競技用具を整えたところです。  加えて、プロスポーツ用に選手専用更衣室を整備したほか、大分銀行ドームと地下通路でつないで利便性の向上も図るなど、誘致しやすい環境を整えているところです。  大規模大会誘致のために県内各競技団体と連携して、積極的に中央競技団体等へ働きかけを行っております。特にプロスポーツや障がい者スポーツに関しては、企画振興部や福祉保健部とも連携して誘致に努めております。  開館初年度には、4年ぶりとなるアジアドリームカップ2019国際車いすバスケットボール大会や、剣道の全国大会、柔道の九州大会などの開催を予定しております。今後とも県レベルの各種大会の開催など、まず県民の利用を積極的に呼びかけるとともに、引き続き各種大会の誘致を進めて、県民のスポーツ観戦機会の拡大にも努めてまいります。 ○井上伸史議長 末宗秀雄君。 ◆末宗秀雄議員 あれほどの施設ですので。今度はアジアの車椅子バスケットボール大会とか、剣道全国大会、柔道は九州大会ということですけど、来年はできた年ですので、いろいろな行事が盛りだくさんできると思いますが、今後ともずっと続けていくのが大事です。本当にこれだけの施設はほかにないんじゃないかなと思っております。それを生かしてスポーツの気運が正に盛り上がるように、全力を尽くしてやっていただきたいと思います。頑張ってください。  それでは、最後の質問に入ります。道の駅についてお伺いいたします。  県内には24か所の道の駅が登録されており、休憩施設として、そして周遊観光の際の拠点施設として多くの方に利用されています。  道の駅には、地域での雇用創出や直売所での農産物等の販売、観光への波及など、様々な経済効果があり、最近では防災の拠点、地域福祉サービスの拠点などとして活動している道の駅を、集落をつなぎ暮らしを支える地方創生の拠点として国が選定する取組も進められています。  私も4年前の一般質問で取り上げました宇佐市では、国道10号線沿いのJR宇佐駅に近い北馬城地区に新たな道の駅を整備する計画を進めており、既に市役所内では複数回の検討委員会を実施し、基本計画も完成しているとのことです。  同じく国道10号線沿いに26年4月にオープンした道の駅なかつは、既に来場者数250万人を突破し、九州の道の駅ランキングでも4位となるなど、県外から多くの観光客の利用につながっています。宇佐市と中津市は以前より観光地域づくりに連携して取り組んでおり、道の駅計画のある北馬城地区は宇佐神宮からも近く、宇佐・国東半島の入り口にあたります。完成すれば中津の道の駅との相乗効果で北九州方面からの県外観光客に魅力を効果的に発信し、周遊に波及させることができるのではないでしょうか。  この宇佐市での新たな道の駅の整備計画について、県としてどのように捉えているのか、また、整備とその後の活用に向けてどのように支援していくのか、お伺いします。 ○井上伸史議長 阿部土木建築部長。 ◎阿部洋祐土木建築部長 道の駅について御質問をいただきました。  宇佐市の新たな道の駅は、これまでの基本構想を踏まえ、宇佐神宮をはじめとする歴史、文化など、市の特色を十分に生かしつつ、周辺観光施設との連携も視野に、広域的な地域振興の一策として計画されています。  この計画については、県としても国道10号でつながる道の駅なかつとの相乗効果などから、地域全体の魅力発信や活力向上の拠点になり得るものと大いに期待をしているところです。  また、基本計画では防災倉庫や防災トイレ等の整備エリアも盛り込まれており、防災拠点としての役割にも期待を寄せています。  今後、計画がさらに具体化される中で、活用可能な補助金を提案するなど、整備に対して積極的な支援に努めてまいります。  また、活用面では、駅長や関係者による会議を定期的に開催しておりますが、こういった情報交換の場でPR戦略等の検討も行っておりまして、テレビ番組で各駅が紹介されるなど、集客につながっております。このように計画中の道の駅につきましても関係部局と連携を図りながら、整備から利活用に至るまで、しっかりと支援してまいります。 ○井上伸史議長 末宗秀雄君。 ◆末宗秀雄議員 支援大変ありがとうございます。積極的に支援していただいている施設ですけど、もう一つ、地元の要望が非常に強いのが、知事がいつもおんせん県おおいたと、大分県をおんせん県で全国に売ろうということですけど、宇佐市では予算の関係もあるし、そこらあたりに全然、手が付けられないという話を聞いております。  大分県がおんせん県おおいたをPRするのに、大分空港からも近いし、国東からもちょうど通るところで、それから宇佐から中津に行く途中でございますので、一番宣伝効果が強い場所に今回、計画されております。できましたら、とにかく財政の厳しい宇佐市では到底無理で、大分県も厳しいと思いますけど、大分県の貴重な財源でどうか道の駅宇佐に温泉をつくっていただきたいという希望がございます。知事さん、そこらあたりをもう心の底からお願いいたしますので、すばらしい答弁をひとつ期待して、答弁をお願いいたします。 ○井上伸史議長 広瀬知事。 ◎広瀬勝貞知事 大変財政の厳しいときでございますので、財政の効率的な観点からもよく見て考えていきたいと思っております。 ○井上伸史議長 末宗秀雄君。 ◆末宗秀雄議員 厳しい状況ですけど、それを乗り越えてこの道の駅に予算を投下するように期待して一応、質問を終わります。ちょうど12時も過ぎまして、まだだいぶ時間も余ってますけど、みんな腹の虫がおさまらないようになるかも分かりませんので、早めですけど、一般質問をこれで終了させていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○井上伸史議長 以上で末宗秀雄君の質問及び答弁は終わりました。  暫時休憩します。      午後0時06分 休憩   -------------------------------      午後1時 再開 ○濱田洋副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問及び質疑を続けます。羽野武男君。   〔羽野議員登壇〕(拍手) ◆羽野武男議員 26番、羽野でございます。県民クラブ、羽野、今日は久々の質問であります。機会を与えていただきました同僚、先輩諸氏に感謝を申し上げます。  それでは、早速一般質問に入らせていただきます。  まず、浸水被害防止に向けた治水対策についてお尋ねいたします。  近年、梅雨前線や台風に伴う豪雨により、全国各地で浸水被害が頻発しています。県下でも平成24年7月及び平成29年7月の九州北部豪雨、平成29年9月の台風第18号による記録的な大雨は、立て続けに県内各地に甚大な浸水被害をもたらしました。  海面水温が高いほど大気中に含まれる水蒸気の量は多くなり、より多くの水蒸気が上空へ運ばれるため、台風の勢力はより強くなります。このことから、前線による雨量の増加や台風の強大化の要因は、地球温暖化に伴う気温の上昇と水蒸気量の増加であると気象庁は指摘しています。  このような中、本年10月、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、地球温暖化の影響で早ければ2030年にも産業革命前からの平均気温の上昇が1.5度に達する可能性が高いなどとする特別報告書を発表しました。  つまり現状は、50年に一度と言われるような豪雨災害がいつ起きてもおかしくない状況に来ているのではないでしょうか。  さて、昨年本県を襲った豪雨災害に伴う治水対策として、県は緊急的、集中的に治水機能を強化する改良復旧事業等を実施していますが、浸水被害を重ねて経験した県民の不安はそれでも解消されないと私は思います。  以上のような状況を踏まえれば、今後、治水対策を抜本的に再構築していく必要があると考えます。  兵庫県では、これまでの治水での対応では浸水被害を防ぐことが困難になったとして、河道拡幅や雨水管整備などを行い大量の雨水を河川や下水道に流す従来の対策の加え、雨水を一時的に貯めたり、地下に浸透される「貯める対策」や、浸水してもその被害を軽減する「備える対策」を組み合わせ、県、市町、県民が連携して総合治水を推進することを目的とする総合治水条例を平成24年3月に制定し取り組んでいます。中でも、河川の流域にある公園、校庭、水田、ため池での雨水の貯留、各戸への雨水タンクの設置など、いわゆる「貯める対策」が特徴となりますが、最近の気候変動の現実を目のあたりにしたとき、本県としてもこのような総合的な治水対策を講じることにより、浸水被害の軽減を図るべきではないかと考えますが、知事のお考えをお伺いします。  以後は対面席にて質問させていただきます。   〔羽野議員、対面演壇横の待機席へ移動〕 ○濱田洋副議長 ただいまの羽野武男君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。   〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 羽野武男議員から、浸水被害防止に向けた治水対策について御質問をいただきました。  本県では、平成24年、29年とわずか5年ほどの間でございますが、幾度も記録的な豪雨に見舞われまして、各地で未曽有の浸水被害を受けました。災害に強い県土づくりが一層重要となっております。  浸水被害を防止するためには、議員御指摘のように洪水を流す、貯めると、これに備えるの三つの対策を上手に組み合わせた総合的な治水対策を講じる必要があります。  まず、一つ目の「流す対策」につきましては、川幅の拡幅や築堤などの河川改修に加えて、即効性の高い河床掘削を実施するとともに、関係機関と連携しながら内水対策としての排水ポンプや雨水管の設置を進めています。あわせて、甚大な被害が発生した日田市などの河川におきましては、再度災害防止のため改良復旧事業を集中的に実施しているところであります。  二つ目の「貯める対策」としては、玉来川や大分川において高い治水効果を発揮するダムの建設を進めているほか、大野川の増水時に流れ込みが阻害される大谷川では、遊水池の整備も行っているところであります。
     さらに、三つ目の「備える対策」として、従前の水位計に加えて、危機管理型水位計の新設やハザードマップの作成支援など、防災情報を充実させ、早期の避難行動につながる施策も実施しているところであります。  こうした取組を進めているものの、数十年に一度といわれる大災害が毎年のように全国で発生して、防災上必要な水利対策が追いついていない状況に、私自身も非常に強い危機感を感じているところであります。  災害から住民の命を守ることは行政の最も重要な責務でありまして、全国知事会としても国に対して抜本的な治水対策を講じるように、再三提言を行っているところであります。  本県におきましても、この抜本的な治水対策を進めるため、気候変動に伴い頻発化、激甚化している近年の降雨状況を踏まえて、まずは全流域で計画流量の検証を行っていきます。  その結果、流下能力が不足する流域では、周辺の土地利用状況などの流域特性に応じて、流す能力の強化や雨水貯留施設を含めた、貯める能力の向上などが必要となります。そのため、県下7地区に設置した、国、県、市で構成する大規模氾濫に関する減災対策協議会を活用して、関係機関が連携した総合的な治水対策を検討してまいります。  今後ともハード、ソフト両面からあらゆる施策を総動員して、着実に治水対策を進めて、県民の安全・安心な暮らしを支え、災害に強い県土づくりにしっかりと取り組んでいきたいと思います。 ○濱田洋副議長 羽野武男君。 ◆羽野武男議員 ありがとうございました。  計画流量の検証を行って対策を検討していくということをお伺いしました。兵庫県で特徴的なことを追加してお知らせしたいと思いますが、1ヘクタール以上の開発行為が行われる場合、県に届出義務を設けて、その開発行為自体が周辺地域に浸水被害を発生するおそれがある場合は、あらかじめ知事に届け出て調整池を設けなければならないという条例を作っています。ほかにも滋賀県では流域治水条例というのを作っていまして、ここの特徴は流す、貯める、備える、もう一つプラスとどめると、被害を最小限にとどめるという意味でのとどめる対策を講じて総合治水を行っています。  全国的な状況を見たときに、県全体で総合治水を行うと条例で決めてやっているところもあれば、ある流域を特定して、その流域に関する総合治水計画を行うというところも含め、いずれかのような形で既に総合治水の計画ができているところは、四国、九州はゼロみたいですね。それ以外のところは11県が作っていなくて、あとの都道府県は総合治水の計画があるという現状です。ぜひとも大分県においても、早急に全国の状況を見て、していただきたいと思います。  それから、兵庫県は河川氾濫予測システムというのを作っていて、気象庁の豪雨予測データを元に、3時間先までの河川水位を予測して、氾濫するおそれの有無を図示して、市町に情報を発信するという取組が行われています。それをもとに市町は避難勧告などの発令の参考にするという取組もされております。  あと兵庫県は、被害を受けた住宅、自然災害を受けたときの助け合い制度として、基金を設けて、兵庫県住宅再建共済制度というのを作っています。自然災害に対応する共済制度ということで、そういったところでもいくらかの復旧、復興の支援を行おうという取組が行われております。  あと、兵庫県は貯める対策について、ため池は普通は農業用水を確保するので利用者からすると減らしたくない、水田の水を確保しなきゃいけないので。兵庫県の場合は秋の台風シーズンにおいては、できるだけ水位を下げていただいて、そこに一時的に貯留するという取組を、人件費の6割ぐらいを補助するような形で、危険ため池を除いたため池についてそれをやっているということです。あとは水田の排水のふたをちょっと高くして、水田に貯まる水の量を多くするというようなことをしております。  兵庫県は日本一多い3万8千という数のため池がありますから、大分県に比べると相当な量を貯める役割をそれが果たすことになります。  あとは、この条例をつくった関係では、特に公園貯留とか校庭貯留、グラウンドに一時的に水が貯まるような仕組みの貯留をやろうということ。この条例を作って5年間、県で作った条例ですから、県立の学校とか公園を中心に整備を進めてきている状況であります。  ちなみに、日田市は雨水対策基本計画を今年3月に策定しており、その中で雨水貯留施設を設定して、候補地として示しておりますが、なかなかその整備が進んでいない。兵庫県は今のように5年間で率先して校庭貯留とか、公園貯留を積極的に行ってきました。  吹上町というところ、日田林工の近くの自治会ですけれども、そこがもう2回にわたって浸水をしました。北部九州豪雨のときに浸水をして、日田林工の校庭も雨水対策の貯留施設として計画はされておりますけれども、なかなか前に進まないような状況と伺っております。林工の校庭は、この計画からするとその施設の中で一番水が貯められる規模の広さがあって、恐らく25メータープールで11杯分の雨水が貯められるのではないかと思います。けれども、学校施設ということで、なかなか教育委員会と折り合いがつかないという部分があるかもしれません。この辺の状況を承知していましたらお伺いしたいと思います。地元のほうからもこの施設整備については要望が出ているんじゃないかと思います。分かればお答えいただきたいと思います。 ○濱田洋副議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 私も直接、日田林工の校庭の状況を拝見しました。周りに民家があるということから、通常の出水のあるとき、雨水等の排水に課題もあるということで、その対策はしっかり取るようにしております。  また、日田市全体として、林工とか日田高も含めて、プールとして措置ができないかというお話も伺っております。これについても学校サイドでプールにしますというのは、学校の校庭は本来、運動で使うことが主体のものですので、そこのところは日田市にも説明しているという状況です。日田市がその後どうするというような話はまだ聞いておりませんけれども、状況が、そういう面もあるということについては、私も承知しております。 ○濱田洋副議長 羽野武男君。 ◆羽野武男議員 プールというより、一時的な貯留施設にするというのは、一気にばっと短時間で雨が降った場合に排水能力を落とすことによって貯まる、降った雨が川に到達する時間を遅らせるわけですね。そして浸水被害を防ぐという役割をするわけなんです。だから、貯まった後は、雨があがるとか弱くなった段階ではどんどん排水していくわけで、8時間ぐらいで校庭の水はもう全てなくなる。兵庫県の例を見るとそういったQアンドAをつくって各学校に説明して了解を得て、施設整備をしてきているところがあります。そういったところを含めてさらに検討を加えていただければと思います。  それでは、次に移ります。新たな森林経営管理制度についてお尋ねいたします。  森林経営管理法の施行に伴い、来年4月から新たな森林経営管理制度がスタートします。  この制度は、まず、経営管理が行われていない森林について、市町村が必要に応じて森林管理権集積計画を定めて、その森林所有者から立木の伐採、木材の販売、造林、保育などを行う経営管理権を取得できるようにします。次に都道府県は、意欲と能力のある林業経営者を募集し、市町村にあっせんします。そして市町村は、その林業経営者に経営管理権を設定する森林等を経営管理実施権配分計画に定めて森林経営を委託するというものです。  つまり、市町村内にある経営管理されていない森林の所有者から、市町村が森林の経営管理を請け負い、意欲と能力のある林業経営者に再委託する制度で、仮に経営管理を受託する林業経営者がいない場合は、市町村自らがその森林を経営管理し、国から配分される森林環境譲与税は主にそこに充てられることになるのだろうと思います。  また、都道府県は市町村と協議し、当該市町村が同意すれば、当該市町村の名において森林の経営管理を代替執行できるようになっています。  以上を踏まえて何点か質問いたします。  新たな森林経営管理制度における市町村の実施体制についてお尋ねします。  経営管理権集積計画や経営管理実施権配分計画の作成など、森林経営管理制度に伴う業務は、地方自治体、とりわけ市町村にとっては純増の業務になると思いますが、それに伴う予算措置はどのようになっているかお答えください。  また、これまで、林業と関係の浅かった自治体がこの制度を運用していくのは厳しいものがあるのではないかと思われます。本県においては市町村合併でその点は解消されているところもあると思いますが、現在、林業専任職員のいない市町村は県内にどの程度あるのでしょうか、あわせてお答え願います。 ○濱田洋副議長 中島農林水産部長。 ◎中島英司農林水産部長 国は平成31年度から始まる森林経営管理法の円滑な施行に向けて、県と市町村を対象とした森林環境譲与税を創設することとしています。31年度予算概算要求には、地方譲与税譲与金の中に200億円が計上されており、これを基に試算したところ、県内市町村へ3億6千万円程度の配分が見込まれています。  市町村分の使途については、経営放棄された森林整備の費用はもちろんですが、意向調査の委託費、林業の専門知識を持つ嘱託職員の人件費や事務費、経営管理権の設定に必要な経費など、体制整備等に係る費用についても活用が可能であります。  市町村における林業専任職員の配置状況は、最多となる日田市の13名をはじめ、14市町が配置しており、配置していない市町村は4市町村となっています。  市町村によって業務体制に濃淡はありますが、県としては本年度から市町村と連絡調整会議を設置し、情報共有や譲与税の活用方法の検討等を進めております。さらには、林業関係団体と連携し事業構築を進めるなど、市町村に対する支援を強化することで、新たな制度の円滑な実施に取り組んでまいります。 ○濱田洋副議長 羽野武男君。 ◆羽野武男議員 分かりました。特に専任職員のない四つの自治体について、遺漏のないように取組を、連絡調整を行っていただきたいと思います。  それでは、次に二つ目ですが、地籍調査の実施状況等について質問いたします。  市町村が経営管理を行う森林の位置を特定するためには地図が欠かせないと思いますが、県内市町村の地籍調査の実施状況はどのようになっているのかお答えください。  また、2016年5月の森林法の改正で、市町村が統一的な基準に基づき、森林の土地の所有者や林地の境界に関する情報などを整備、公表する林地台帳制度が創設され、来年3月までに林地台帳及び地図を整備するようになっていますが、当該制度の運用開始に向けた市町村の進捗状況はどのようになっているかお答えください。 ○濱田洋副議長 中島農林水産部長。 ◎中島英司農林水産部長 県内の地籍調査は、平成29年度までに約3,600平方キロメートルが完了し、進捗率は62.3%で、林地についても同程度の進捗状況となっております。日田市を含む5市村については既に調査を完了しており、現在13市町が調査を継続しています。  林地台帳については、来年4月から市町村において公表が義務付けられており、現在、県が提供した森林簿等の情報に加え、所有者等の情報の追加や確認などの作業を進めています。  台帳に附属する地図についても、県保有の森林計画図等をもとに、市町村が林地台帳に連動する地図を作成し、森林GIS、森林情報管理システムへの登載などを進めておりまして、いずれも4月の公表に間に合う見込みです。 ○濱田洋副議長 羽野武男君。 ◆羽野武男議員 62.3%ということでしたけれども、現在、地籍調査を継続している自治体の多くは恐らく市街地から地籍調査を行っていて、山間部のほうは後回しになって、ほとんど山間部の調査が行われていないところがほとんどではないか、継続中の自治体ですね。完了しているところはもう全部埋まっていますけれども、恐らくそういうことじゃないかと思います。  この台帳ができたとき、国土調査を行う前は字図で、法務局と市町村の税務課で字図の写しを所有しているわけですけれども、それが現地とどのぐらい適合しているかというと、ほとんど適合していません。  恐らく現在、国土調査が行われていない山林は、国土調査、地籍調査を行うと、1筆の面積がその10倍ぐらいになってしまう。明治時代の図面ですが、田畑、宅地の付近は大体正確に測量されていますけれども、山林に入ると現地とは全然違う状況です。植林で行くと1筆の中に山がいくつもあり、国土調査を行った結果、何筆かに分筆されるような状況もあれば、何筆かにまたがったところが一つの山になっているというようなところもあって、筆番を提示するのもなかなか現地を見てみないと分からないような状況であります。  そのような中でこれが恐らく電子化されて、電子情報で全て管理して、地図もそういうことになるんじゃないかと思います。森林の経営管理新制度を運用していくにあたって、この台帳はあまり活用できないのではないかと考えています。ですから、要は現地を歩いて、境界確認を行って、きっちり仕事を進めていく以外にないんじゃないかと考えます。  この林地台帳の制度創設時には、まだこの森林経営管理制度が想定されていなかったということですが、この林地台帳の中に集積計画や配分計画に関する情報が組み込まれるようにすべきだと思います。そこら辺の取組はなされているかということについて把握されているのかどうか、お尋ねしたいと思います。 ○濱田洋副議長 中島農林水産部長。 ◎中島英司農林水産部長 林地の状況については、今、議員がおっしゃったように非常になかなか難しい、現状をあらわしているところは難しいとは思っております。  そういった中で今、林地台帳を整備しているわけですが、林地台帳については3月で全て、これで終わりというわけではありません。それからどんどん新しい情報を追加していく。  さきほどお話のあった林地の情報については、森林環境譲与税を活用して、林地の境界とか、所有者の調査などもできるようになっています。こういったところを随時入れていくということで考えております。経営管理権等の記載についても、随時林地台帳に記載するようにしていきたいと思っています。 ○濱田洋副議長 羽野武男君。 ◆羽野武男議員 恐らくこの台帳は多くの自治体が業者に委託して作ってもらっているんじゃないかと思います。そういうことですから、あらかじめこういうデータの入力が必要になりますよということを業者のほうにも言っていただいて、改めて二次的な負担がいらないように当初からするべきだと思います。国のこの台帳の運用マニュアルとかを見ても、そこのところはまだ何も触れられていないんですよね、ぜひその点をお願いしたいと思います。  それから、次です、三つ目、経営管理されていない森林面積についてお尋ねします。  次世代の大分森林づくりビジョンによれば、大分県の人工林面積は23万3,922ヘクタールとなっています。また、林野庁業務資料によれば人工林の中で全般的に手入れが遅れている割合と、手入れ不足が目につく割合は、合わせて83%となっていますが、県内の人工林のうち経営管理が行き届いていない森林面積、いわゆる経営管理権設定の対象となる森林面積はどの程度あると想定しているのかお答えください。 ○濱田洋副議長 中島農林水産部長。 ◎中島英司農林水産部長 県内の人工林のうち、民有人工林面積は約21万ヘクタールであり、そのうち森林法に基づき森林経営の方針を定めた森林経営計画等が作成されている人工林は、本年3月末で約11万ヘクタール、54%となっています。  経営管理権を設定することとなる人工林は、現状では詳細に把握することはできませんが、今申し上げた残りの46%、約10万ヘクタールが主な対象になると考えています。  今後、県と市町村が連携し、造林や間伐、主伐等の施業履歴、森林の現況に加え、森林所有者の意向等を調査することで、経営管理権を設定する森林かどうかを具体的に判断していきたいと考えています。 ○濱田洋副議長 羽野武男君。 ◆羽野武男議員 かなりあるということですけれども、大分県はこれまで林業政策は他県に比べるとかなり進んで、積極的にやってきていると思います。ですから、例えば日田市を例にとると、経営計画にされているのが9割ぐらいあるのではないか、1割が対象というような想定ですけれども、県全体で見ると今言われたように3分の1ぐらいになるのではないかということで、結構な面積を占めることになります。  そういうことで、その面積をいかにして処理していくのかということになりますが、続いて四つ目の質問です。  民間事業者の森林経営管理受託能力についてお尋ねします。  新制度を円滑に推進していくためには、経営管理権の設定対象となる荒れた森林の経営管理を請け負う民間事業者の受託能力に左右されると思います。民間事業者として森林組合などが想定されていますが、私は、現状ではとても請け負える状況ではないと思います。当該受託能力の現状について、県はどのように認識しているのか、また、受託能力向上のための対策をどのように講じていくのかお答えください。 ○濱田洋副議長 中島農林水産部長。 ◎中島英司農林水産部長 県では素材生産量の増加や雇用環境の改善に取り組む事業者を認定林業事業体として89社認定し、高性能林業機械の導入等を支援しています。この中には年間数万立方メートルの素材生産とあわせ、造林にも取り組む大規模な事業体、それから伐採、苗木生産、造林までを一貫して手がける森林組合など、経営力のある事業体が数多く育ってきています。  新制度を円滑に進めるためには、こうした意欲と能力をあわせ持つ事業体を、質、量ともに充実させていく、より能力を高め数も増やしていくということが必要であると思っています。  このため、これまでの高性能林業機械の導入に加え、就労環境の改善、森林経営や労働安全を担う人材の育成といった支援を、意欲と能力のある事業体に集中的に行うことによって、本県林業を牽引する中核的な事業体をより多く育成していきたいと考えております。 ○濱田洋副議長 羽野武男君。 ◆羽野武男議員 現状で林業に携わる労働者が不足しているということで、大分県も新規就業者の育成に力を入れているんじゃないかと思います。それは現状の事業で既にそういう状況なので、新しく今後、荒れた森林を施業していかなきゃいけないとなれば、新たな労働力が必要になってくるのではないかと思います。  森林労働力の確保を促進する大分県の基本計画があり、それを見ると今年度は89名の新規就業者を確保しようという計画になっています。あわせて、次世代の大分森林づくりビジョンを見ると、第5章に、持続的な林業経営を可能とするための取組、担い手の確保・育成というのがうたわれています。その部分について、両者は整合性があると考えてよろしいのでしょうか。 ○濱田洋副議長 中島農林水産部長。 ◎中島英司農林水産部長 そういった計画については整合性を取りつつ進めていると思っております。 ○濱田洋副議長 羽野武男君。 ◆羽野武男議員 ですから、新たな業務が発生してくるので、恐らくこの基本計画あたりも次の見直し段階で数字も入れ替えていく必要があるのではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。 ○濱田洋副議長 中島農林水産部長。 ◎中島英司農林水産部長 新規就業体、それから新規就業者、それから意欲と能力のある事業体、こういったところはどんどん増やしていきたいと思っておりますし、必要に応じてそれは改正をしていきたいと思っております。  また、それに加え、やはりどうやって生産性を上げていくかといったことも重要でありますから、生産性を上げるための施策、例えばさきほど申し上げた高性能林業機械の導入、こういったところもあわせて進めていきたいと考えております。 ○濱田洋副議長 羽野武男君。 ◆羽野武男議員 それでは、森林関係最後の質問です。  森林環境譲与税の使途についてお尋ねいたします。  森林環境譲与税の市町村の使途については、林業経営に適さない森林の整備や所有者への働きかけ、境界確認、林業の担い手の育成、木材利用の促進や普及啓発、森林環境教育などがあげられており、林業経営に適した森林については従来の予算事業によって整備を進めるとされています。  本県の森林管理の状況は、森林組合をはじめとする林業事業体が多くを抱えており、経営管理されていない森林は、他県に比べ小さいのではないかと思います。  しかし、森林組合などが管理する森林の中にも、手の行き届いていない森林や経営に適さない森林は相当の面積を占めているのではないかと思いますが、その森林の管理についてもあわせて解決していかなければ、国、県の目指す森林整備は達成できないと思います。この森林組合などが管理し、手が行き届いていない森林整備について、どう対策を講じていくのか見解をお伺いします。  私は、森林環境譲与税は、ただいま申し上げた森林整備や、環境林への誘導、県の目指す長期間利用できる低コストで耐久性の高い道づくりについても従来の予算事業とあわせて取り組めるようにするべきだと思いますが、この点についての見解もあわせてお答えください。 ○濱田洋副議長 中島農林水産部長。 ◎中島英司農林水産部長 森林組合等が管理する森林につきましては、基本的には従来の森林整備事業の予算により整備していくことになりますが、中には立地条件が悪く経営が成り立たないといった箇所があることも承知しています。こうした森林については、森林経営計画の見直しによって森林環境譲与税の活用も可能と考えており、市町村が経営管理権を設定し、路網の整備や間伐等の森林整備を進めていくことができると考えています。  現在、主伐への本格移行に伴う再造林の増加や多発する山地災害への対応など、森林、林業を取り巻く行政需要が増大しております。このような中、従来の森林整備事業に加え、新制度の推進に向け創設される森林環境譲与税を上手に活用することで、本県全体の森林整備にしっかりと取り組んでまいります。 ○濱田洋副議長 羽野武男君。 ◆羽野武男議員 ありがとうございます。  日田市の場合、恐らく経営計画に上がっている山林が森林の面積の3分の1ぐらいあるのではないかと言われていますから、日田市の場合、この新制度で行うのが1割、3割は経営計画に入っているという状況になりますので、全体がうまくいくためにはそういった制度、取組が必要だと思います。ぜひよろしくお願いします。  それでは、次に、SDGsを活用した施策の推進についてお尋ねします。  私は本年3月にSDGsを活用した施策の推進について質問をしました。  そのときの質問に対する県の答弁は、「県の安心・活力・発展プラン2015や、まち・ひと・しごと創生総合戦略の政策、施策にほぼ同じ趣旨が盛り込まれており、それを実行することでその内容が達成されるものと考えている。市町村についても、同様にそれぞれの総合計画や地方創生総合戦略を策定しており、SDGsの17の目標に関連する政策、施策を実施していると考えている」というものでした。第2回定例会の公明党の吉岡議員の質問に対する答弁も同趣旨でした。  しかし、施策に同じ趣旨が盛り込まれていることと、私が考えるSDGsの視点を活用して施策に取り組むことは異なりますので、改めて知事の考えをお伺いします。  前回、答弁にあったとおり地方自治体には各種の計画があり、その中には自治体業務という特性上幅広い施策があるため、当然SDGsにある17の目標に関する政策や施策も多くあるわけです。
     一方、SDGsは持続可能な社会をつくるために、経済成長、誰ひとり取り残さないという社会的包摂、環境保護という三つの課題を統合的に解決することを求めています。  つまり、SDGsを活用した施策の推進とは、これまでトレードオフの関係として捉えられることもあった経済、社会、環境政策を、関係部署や関係者が、どの施策が、どのような分野に波及効果をもたらすか調整しながら施策を講じていくことであり、さらにその目標を達成するためにSDGsを理解する市民や民間企業、NPOなど様々な関係者と協働して施策を推進していくことだと考えます。  一例をあげると、農林水産部は、高収益が期待される園芸品目の拡大に向け、水田の畑地化を推進しています。これは平野部ではなく、山間部においても同じです。山間部にある水田は、水源涵養や自然環境の保全などの多面的機能を有していますが、山間部の水田も一律畑地化すると、こうした機能が失われ、経済的にはプラスに働いても、環境政策では大きなマイナスになります。それぞれの地域のあるべき姿をイメージした上で、関係部署等が連携しなければ、相反する課題を解決することはできません。  SDGsの目標とされる2030年、今から約10年後には、人口減少が加速し、集落の維持ができないところがさらに増えると私は思います。現状の課題を分析し、個々の政策、施策をそれぞれの部署が懸命に行うことを否定するものではありませんが、それぞれの地域にとって何が必要で大事か、当該地域のあるべき姿を共有した上で、関係部署等で連携して取り組むという視点で県政を推進すべきと考えます。  SDGsを活用して施策を推進していくことについて、改めて知事の考えをお伺いします。 ○濱田洋副議長 広瀬知事。 ◎広瀬勝貞知事 羽野議員には、今回はSDGsの実践にあたってトレードオフ関係にある政策の総合調整という点を捉えて御質問をいただいたわけでございます。御指摘のとおり、そこもSDGsの大きな問題だと、こう思います。  「いかにすぐれた部分最適も全体最適にはかなわない」というのは、ピーター・ドラッカーの言葉ですけれども、SDGsの理念である「経済、社会、環境の調和」は、これまで地域、企業活動、あるいは個人が自分たちにとっての最善、すなわち部分最適性のみを追求してきたものを、地球環境の視点も入れて全体最適性を図って、持続可能な社会を実現するというものであると考えます。  私はこれまでも、安心、活力、発展の大分県づくりを進める中で、この考えにより政策を調整し立案することを意識してきたつもりであります。  例えば、経済成長と雇用の関係ですけれども、活発な経済活動の推進により景気回復を進めるという反面、深刻な人手不足に直面しております。このため、これをつなぐテーマとして働き方改革を進めて、魅力的な職場づくりを推進するなど、関係部局で調整を図っているところであります。  また、エネルギーと環境では、エコエネルギーとして推進してきた太陽光発電が、本県の美しい環境と調和できないところまで来ております。これを環境影響評価技術審査会を通じて、関係部局と調整して知恵を出しているところであります。  水と海洋保全では、ペットボトルは多くの人に衛生的な水を提供できるという利点がある反面、プラスチックごみとして海洋資源に深刻な影響を与えております。本県では、おおいたうつくし作戦を展開して、この問題も含めて全庁あげて取組を進めているところであります。  このように、県では総合的に地域課題の解決を図っており、SDGsの理念である持続可能な社会をつくるという視点は、私どもとしては具体的な実践そのものとして取り入れていると考えております。  職員にも足元の現場をよく見て、現場からニーズや知恵をもらいながら、関係者と話を重ね、関係部局と連携して、政策県庁の本領を発揮するように、常に促しているところであります。  今後も誰もが安心して心豊かに暮らし、知恵と努力が報われる、将来とも発展可能性豊かな大分県というものに邁進してまいりたいと思います。 ○濱田洋副議長 羽野武男君。 ◆羽野武男議員 議論したいんですけど時間がないので。  政府のSDGs推進本部が決定した持続可能な開発目標実施指針というのがあります。この中に地方自治体の欄がありますので、そこをしっかり読んでいただいて、再度、検討していただければと思います。  新聞も朝日新聞などはSDGs関連を特集して、12月28日にも掲載されておりました。このコラムの中で、今の日本における地方創生ほど持続的発展を必要としている社会問題はない。SDGsは2030年に地方自治が目指すべき全てを網羅していると記載されております。よろしくお願いしたいと思います。  最後に、松木ダムの濁水対策についてお尋ねします。  九重町にある日出生台演習場内を水源とする松木川は、玖珠川に合流する河川で、下流は玖珠町、日田市を流れ筑後川へと続きます。松木川上流には、夏場に滝滑りを楽しむ子どもたちでにぎわう龍門の滝があり、その周辺にはキャンプ場や温泉もある九重町の観光スポットの一つとなっています。  また、松木川上流には松木ダムがありますが、このダムは、日出生台演習場でのたび重なる演習によって、河川流域の土砂流出と保水力の低下により演習場内の下流域に農業用水不足をもたらしているとして、その解消を目的に1976年に障害防止対策事業で建設されています。  松木ダム建設後、出水時に演習場からダム貯水池に流入した土の粒子が小さく、沈降するまでに長時間かかり、ダムの放流水が濁水となってきたことから、ダム貯水池の濁度を低減させるため、出水時の濁水をダム貯水池に流入させず直接ダム下流河川へ放流する流入水バイパス水路がダム建設から23年後の1999年に建設されました。  またその3年後の2002年にはバイパス水路取水口の上流に、出水時の土砂流出防止のため松木川1号砂防ダムが建設されました。  しかし、配付資料のとおり、出水後の松木川の濁水が長期化してきており、下流にある龍門の滝を中心とした観光振興や下流域の河川環境に悪影響を及ぼしていると考えられます。  そこで、この松木川の濁水長期化について、さらなる水質改善策を講じる必要があると思いますが、現状をどのように把握し、今後どのような対策を講じていくのか、見解をお答えください。 ○濱田洋副議長 中島農林水産部長。 ◎中島英司農林水産部長 松木川の濁水対策については、これまで松木ダム上流のバイパス水路や砂防ダムの設置などにより、一定の効果が上がっていると考えています。こうしたハード整備に加え、ダム管理者の九重町がバイパス水路の流量調整等によって濁水の抑制を図るとともに、取水施設や水路の清掃など維持管理に努めてきたところです。  しかし、近年頻発する集中豪雨の影響もあり、濁度、濁りの長期化が進んでいるのではないかといった指摘を地域の方からもいただいております。  県としても、議員御指摘の観光面や河川環境の保全に加え、農業用水として適切な水質を確保することもまた必要と考えています。  このため、豪雨時におけるゲート操作等の維持管理の徹底はもとより、九重町や関係機関とともに、まずは濁水発生の実態把握や、営農への影響などを調査した上で、濁水の長期化抑制に向け、必要な対策について検討してまいりたいと考えています。 ○濱田洋副議長 羽野武男君。 ◆羽野武男議員 2015年3月にダム貯水池水質調査要綱が改定され、詳細調査については濁水長期化現象発生時調査というのも規定されております。そういった部分にのっとってきちっと調査して、対策を講じていただきたいということをお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○濱田洋副議長 以上で、羽野武男君の質問及び答弁は終わりました。嶋幸一君。   〔嶋議員登壇〕(拍手) ◆嶋幸一議員 自民党の嶋幸一でございます。  早速質問に入らせていただきます。  10月6日、皇太子、皇太子妃両殿下をお迎えし、華々しく開幕した国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭は、大盛況の中、先月25日にフィナーレを迎えました。本県での開催が決定してから、これまでの関係者の皆様の御尽力に心から敬意を表するところです。  10月6日の開会式、オープニングステージには、一般公募や県内芸術文化団体を中心に、障がいのある方も含めて、県民約300人が出演され、ダンス、太鼓、神楽、合唱など、これまでの練習の成果を遺憾なく発揮され、多様性を受け入れる大分の県民性を見事に表現したステージで、大変感動いたしました。  開催期間中も、全国各地から参加いただいた芸術文化の祭典、伝統芸能、現代アート、そして障がい者アートなどの事業が開催され、先月25日のフィナーレ、閉会式では、県内の芸術文化団体によるステージ「大分の山々巡行」が行われ、そして、来年度の開催県である新潟県へ大会旗を引き継ぎ、DRUM TAOの圧巻のパフォーマンスとともに幕を閉じたところであります。  両文化祭の参加者からは、大分の魅力を十分にアピールできたとの感想を伺っており、私も県全体に活気を与えるとともに、大分県を全国により知っていただく最高の機会になったと感じています。  そこで、まず、両文化祭を終えて、現時点でどのような成果があったか、開催にあたり実務面の陣頭指揮を執られた、国民文化祭・障害者芸術文化祭局長に伺いたいと思います。   〔嶋議員、対面演壇横の待機席へ移動〕 ○濱田洋副議長 ただいまの嶋幸一君の質問に対する答弁を求めます。土谷国民文化祭・障害者芸術文化祭局長。   〔土谷国民文化祭・障害者芸術文化祭局長登壇〕 ◎土谷晴美国民文化祭・障害者芸術文化祭局長 国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭の成果についてお答えいたします。  おおいた大茶会をテーマに、県内全域で予定された164の事業全てを実施し、推計で140万人を超える観客の皆さんに大分の芸術文化を存分に堪能いただきました。  開閉幕をはじめ、各事業には子どもからシニアまで、また障がいのある方も外国の方にも出演いただくなど、県民総参加のお祭りとなりました。  国宝宇佐神宮でのデジタルアートの展示や、閉幕での日舞、洋舞、詩吟など、異分野コラボも行われるなど、新しい出会いや交流が生まれ、新たな発見につながったと考えています。  さらに、各事業は制作過程から地域住民を巻き込み、その結果、地域文化のすばらしさを再認識する機会につながりました。  また、障がい者の皆さんの作品展示やステージが初めて県下全域で実施されたことで、多くの県民の皆さんはその魅力に触れることになり、障がい者の皆さんは文化活動への参加意欲が高まったと聞いています。こうした活動は次代の芸術文化を担う若者にとって貴重は経験となったと考えます。  期間を通じて会場等のボランティアやカルチャーツーリズムでの地元ガイドなど、多くの皆さんに支えられ、大分の芸術文化の力を全国に発信できた大会となったと思っています。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 文化祭の成果を今後しっかり生かしていくことが、言うまでもありませんが大事ですけれども、知事は、将来に引き継いでいく成果としてカルチャーツーリズムによる地域の活性化、芸術文化の次代を担う人材の育成、障がい者への理解と社会参加の促進という三つのことを掲げられています。  全てが今後の本県の活性化に重要な項目だと思いますが、私は、特にカルチャーツーリズムという考え方を導入し、実践を始めたことが、両文化祭の大きな成果と思います。  今回この文化祭では、カルチャーツーリズムの実践として、各市町村で行う芸術文化のイベントやスポットを巡る各種のツアーを実施しました。こうしたツアーを実施することで、各地の芸術文化の再発見や、PRにつながったと思いますが、一部のツアーでは、集客に苦戦したという報道もありました。ツアーの魅力が伝わらなかったという面はあると思いますが、私は、県内の芸術・文化コンテンツの魅力そのものを高めていくことが、まだまだ必要なのではないかと感じています。  来年は、ラグビーワールドカップ、その翌年は東京オリンピック・パラリンピックと、世界的なビッグイベントがめじろ押しです。日本に訪れる欧米、大洋州等のインバウンド客を本県に呼び込み、本県のファンになってもらうためにも、国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭での取組をさらに磨き、県内の芸術・文化コンテンツの魅力を高め、発信していくことが重要だと思います。  また、芸術文化の次代を担う人材の育成や障がい者への理解と社会参加の促進という二つのレガシーについて、今後も継続して取り組み、芸術文化の裾野を広げていくことも重要です。芸術文化の裾野が広がることで、さらに芸術・文化コンテンツの質も高まり、カルチャーツーリズムの振興、ひいては地域の活性化につながるものと考えます。  そこで、カルチャーツーリズムをはじめとした、国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭における三つのレガシーを、今後の芸術文化振興にどのように生かし、発展していくのか、知事の見解を伺います。 ○濱田洋副議長 広瀬知事。 ◎広瀬勝貞知事 おかげさまで国民文化祭、それから全国障害者芸術・文化祭が大成功のうちに終わったわけでございますけれども、これから大事なことは、今回の文化祭を通じて育んだものを大きく花開かせ、将来につなげていくことであります。レガシーを念頭に、次の三つに取り組んでいきたいと思っております。  一つは、芸術文化の新たな展開をつくり出すことであります。大山ダムでは、ライゾマティクスによる光と音のイベントを開催して、遠くは北海道など、全国各地から観客が訪れました。日田市の大巻伸嗣氏の個展「SUIKYO」では、鑑賞者にまちあるきマップを配布して、豆田町の散策等も楽しんでいただいたところです。また、別府市のアニッシュ・カプーア IN 別府では、アーティストの高い知名度を生かして、多言語の情報発信を行って、イスラエルやニュージーランドなど、海外からも多数来場いただいております。  今回、催行されたツアーでは、豊後大野市の巨大寝ころび招き猫と、猫島と呼ばれる佐伯市深島をめぐる「ねこ旅」や、六郷満山の文化財を鑑賞し、神仏料理をいただく日帰りツアーなどが好評でした。  今後とも大分県に来たくなるような特徴のある芸術文化事業を各地で展開するとともに、地域の歴史、伝統芸能や食をめぐるカルチャーツーリズムに継続して取り組んでいきたいと、こう思います。  二つは、次代を担う人材の育成であります。開閉会式では、日舞と洋舞、詩吟とダンスなど、多様なジャンルがコラボレーションした新たな芸術文化の風を感じることができました。また、佐伯市のジョーヤラ船巨大壁画など、地元の方が参加したすばらしい作品も多く生まれました。この新しい芽が次の世代に引き継がれるように、今回、経験を積んだ皆さんの発表の場を提供するとともに、子どもたちが芸術文化に触れて参加できる機会を設けるなど、後継者の育成にも力を入れていきたいと思います。  三つ目は、アートを通じた障がい者への理解と社会参加の促進であります。今回初めての試みとして、全市町村で障がい者アートの展示やフォーラムなどを開催しました。この盛り上がりが一過性のものにならないように、障がいのある方の芸術文化活動の発表、鑑賞機会の場を提供する体制を構築いたします。  また、工事現場に障がい者アートを掲示する「元気の出るアートプロジェクト」も継続していただくなど、障がい者の創作活動を支援していきたいと思います。  以上のようなレガシーを生かしながら、おおいた大茶会が目指した、「人を招き、もてなし、ともに楽しむ」取組が県内各地で今後も展開されるように、積極的に取り組んでいきたいと思います。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 ありがとうございました。  来年以降の国際スポーツイベントに向けて、県内の芸術文化の魅力を高めて発信していくことは大変重要だと思いますが、大分県の芸術文化、特に障がい者芸術の推進には、知事からも今お話がありましたけれども、スポーツのビッグイベントに向けた一時的な取組に終わることなく、将来的に継続していける仕組みづくりが必要だと思います。障がいのある方の芸術活動は、長期にわたってその活動を地道に支援した関係者の皆さんの御努力によって、現在では国をあげて障がい者の芸術活動の支援が積極的に行われているところです。  そういう中で、大分県の特別支援学校の芸術活動をさらに積極的に支援することによって、障がいのある人に対する教育観だとか、卒業後の生き方に対する考え方とかを深化させていくことが大事だと思います。そのことを、大分県で障害者芸術・文化祭を開催した成果にすべく、学校教育と社会福祉の連携、すなわち教育委員会と福祉保健部など、複数の部局が連携した取組が必要だと思います。  スポーツの分野では、大分県障がい者体育協会が特別支援学校に障がい者スポーツ指導者を派遣するなど、連携の取組が行われておりますけれども、芸術分野においてはどのようにお考えかお聞かせください。 ○濱田洋副議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 芸術分野における教育委員会と他部局との連携についてお答えいたします。  特別支援学校では、音楽や図画工作、美術、書道などの学習や、また、文化庁が実施する芸術家派遣事業を通してプロの演奏やミュージカルを鑑賞する機会も設けております。  また、福祉保健部の補助事業である、障がいのある方の公募作品展、ときめき作品展への出品も進めているところです。また、卒業後も陶芸作家になるなど、芸術文化に関わる取組が自立につながっている方もおります。  今回の全国障害者芸術・文化祭では、国民文化祭・障害者芸術文化祭局との連携により、特別支援学校が参加して、わくわくつながる音楽祭のステージで合唱を披露するなど、七つの事業で延べ34校が参加できたところです。  今後もこうした動きをレガシーとして、引き続き部局間の連携によって様々な取組を進めていきたいと考えております。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 これまでも取り組んでいるということですが、これまでの取組をさらに広げていただきたいと思います。  芸術というのは、障がいのある人の作品であれ、障がいのない人の作品であれ、その作品の魅力が鑑賞者に受け入れられるものであります。つまり、芸術、アートには障がいの有無にとらわれない世界観というのがあるわけであります。  こうした世界というものを人々が理解し、さらに広げていくことが、障がい者が一層活躍をする社会、障がいの有無にとらわれない差別のない共生社会の創造につながると思いますが、福祉保健部長、何か見解ございませんか。 ○濱田洋副議長 長谷尾福祉保健部長。 ◎長谷尾雅通福祉保健部長 議員御指摘のとおりだと思います。我々も今後の福祉保健部の取組としても障がい者のアート、しっかり対応していきたいと思っております。一つ言えますのが、指導体制といいますか、そういった育む体制をしっかりつくっていくことだと思っております。  そういった意味でも、関係部局ともしっかり連携して推進していきたいと考えております。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 ありがとうございました。  文化祭に関連して、もう1点お尋ねいたします。  今回の文化祭は高校生の活躍が目を引きました。大分県の芸術文化を連綿と未来に継承していくためには、高校生の芸術文化活動を一層発展させていくことが大事であり、全国高校総合文化祭の積極的な参加も必要であると思います。  この文化祭、毎年8月に行われておりまして、今年の長野大会で42回を数えます。この文化祭への参加は高校野球や国体に比べると広報が少ないなという印象がありますけれども、本県の高校の参加状況はどのようになっているのか。  それから、昭和54年、第3回の大会が大分県で開催されておりますが、まだ未開催の5都県が一巡した後、大分県の開催を考えてみてはどうかと思いますが、2点お答えをいただきたいと思います。 ○濱田洋副議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 本県の参加状況や今後の開催の見込みについてでありますが、今年8月、長野県での全国高総文祭には、合唱、美術、工芸など、18の部門に参加枠いっぱいの31校、317名が参加して、由布高校郷土芸能部の文化庁長官賞受賞をはじめ、団体で4、個人の部でも6名が入賞するなどの成績を収めたところであります。  今、全国高等学校文化連盟では、二巡目の総文祭の開催地区の計画を立てている段階でありまして、九州地区については13年後の2031年を予定しているということであります。多くの高校、特別支援学校の生徒が参加した今年の国文祭、全国障害者芸術・文化祭の経験も踏まえて、今後、高等学校文化連盟など、関係機関と連携して開催時期の検討も進めていきたいと考えております。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 2031年といいますとあと13年あります、少し先のことではありますが、この文化祭、全国から2万人の高校生が集まり、観覧者は10万人に上る一大イベントであります。この文化祭が本県で開催されるということになれば、本県の高校生の芸術文化活動の励みになると思いますので、先の長い話ですが、しっかり取り組んでいただきたいと思います。  次に、消費税率の引上げについて伺います。  安倍総理は、前回の引上げの経験を生かし、あらゆる施策を総動員して、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応する、引上げ前後の消費を平準化するための十分な支援策を講じると景気対策に取り組む考えを示しています。県においても、国の検討状況を注視し、これから本格化する来年度の予算編成で、しっかり対策を講じていただきたいと考えています。  今回の引上げでは、これまで一律の課税であった消費税に、新たに軽減税率制度が導入されます。公平、簡素、中立という税制の大原則は尊ぶべきであり、私は税制は可能な限りシンプルなものにすべきと思いますが、今後は低所得者の負担軽減を目的に導入される軽減税率制度へのスムーズな移行こそが大事になってきます。
     軽減税率導入の課題としては、こうした制度への理解、従業員への教育のほかに、値札、価格表示の変更、経理事務の負担増が上位を占めているようですが、日本商工会議所の調査によりますと、中小企業の約8割が軽減税率制度へ対応する準備に取りかかっていない実態が明らかになっています。  また、前回の引上げの際には、価格転嫁が十分にできないといった事案も発生したと記憶しています。  来年10月の導入まで約10か月となる中、混乱なくスタートするための準備を早急に進める必要があります。  県として、消費税率の引上げに伴う対応について、中小企業者へ今後どのような指導を行っていくのか、伺いたいと思います。 ○濱田洋副議長 広瀬知事。 ◎広瀬勝貞知事 消費税の引上げに伴う諸準備、なかなか大変であります。急いでいるところであります。  先月末、政府は消費税率10%への引上げに伴う経済対策として、9項目の基本方針をまとめました。その中では、既に法律で決定された軽減税率制度の実施等に加えて、キャッシュレス化の推進とあわせたポイント還元支援や、自動車税の軽減方針、市町村によるプレミアム商品券の発行などが示されております。  また、導入が予定されている来年10月は、ラグビーワールドカップの開催時期と重なります。県としては、消費税率引上げにより県民生活や外国人観光客に混乱が生じないように、様々な対策を検討しているところであります。  一つは、増税後の景気の落ち込み対策です。消費者の買い控えにより卸小売業や飲食業などへの影響が懸念されていますので、対策をしっかりと講じる必要があります。特にキャッシュレスについては、インバウンド対策としても喫緊の課題であることから、本県限定の優遇プランを策定して、早期の普及を目指しております。  今回、消費税対策としてキャッシュレス決済による5%のポイント還元が打ち出されたことから、地域によって利用できる店舗数等の不均衡が生じないように、県内全域でキャッシュレス決済の導入を拡大していきたいと思います。  2点目は、軽減税率への対応です。飲食料品は同一品目で場合によって税率が変わる取扱いになっていますけれども、海外から来られた方も含めて、消費者と事業者の双方に混乱が生じないように、十分な周知期間と分かりやすい説明に努めていただきたいと考えているところです。  県としては、複数税率に対応したレジの改修等を支援する国の補助金の活用など、軽減税率への早期の対応を事業者に呼びかけているところです。  価格表示の変更など、様々な運用上の課題に対しても事業者が適切に対応できるように、引き続き商工団体と連携しながら支援してまいります。  3点目は、価格転嫁であります。過去の消費税率引上げ時には、取引先との関係や他社との競争の中で、価格転嫁が十分にできないことが問題になりました。県としては、産業創造機構に設置している下請かけこみ寺での相談対応や、消費税転嫁対策講習会の開催等により、価格転嫁対策に努めていますけれども、引き続き適正な価格転嫁が着実に行われるように取り組んでいきたいと思います。  以上、三つの対策につきましては、国に対してしっかりと要望しているところであります。今後とも国の動きを注視して、商工団体と連携の上、混乱を抑え、景気の落ち込みを最小限にとどめるように対策を講じていかなきゃならんと考えております。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 お話のありましたキャッシュレス決済のポイント還元制度についてですが、これは諸外国に比べると低水準な我が国のキャッシュレス決済比率を引き上げることになり、ひいては訪日外国人の消費喚起につながる、その面では大変結構なことだと思います。  他方、中小の小売店がキャッシュレス決済を導入することになれば、決済端末の費用がかかることになり、現金決済では不要な手数料が新たに発生することになります。このコストがかかることが中小の小売店においてはキャッシュレス化を拒む理由になっていると私は思います。御答弁にもありましたように、県は手数料など大分県を優遇するプランを提供することを要件に、キャッシュレスのパートナーの募集を始めておりますが、やはり中小小売店への特段の配慮が必要だと思いますが、そこら辺はどのようにお考えでしょうか。 ○濱田洋副議長 高濱商工労働部長。 ◎高濱航商工労働部長 キャッシュレス決済について御質問いただきました。  現在、県が決済事業者から募集している本県限定の特別優遇プランは、県内の小規模事業者等が導入しやすいよう、現行より低率で一律の手数料、また、端末機器の無償提供の有無などを提案項目にしております。審査会を経て8社程度のプランを認定し、事業者が比較検討しやすいよう一覧表に取りまとめ、商工団体や商店街、地域金融機関と連携して周知を図っていく方向です。  こうした取組により、県内の小規模事業者等が低コストでキャッシュレス決済を導入し、ビジネスチャンスが拡大できるよう支援を行ってまいります。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 パートナーの募集は今日までと聞いております。今月下旬までに8程度の事業者をパートナーとして認定するようでございますが、今、答弁があったように、手数料の優遇だとか、決済端末の無償提供だとか、売上金の振込みまでの期間を短縮するだとかということによって、中小小売店、飲食業はキャッシュレス化に積極的に踏み込んで、目標に掲げておられるキャッシュレス比率の倍増ができることを期待しているところでございます。  次に、人手不足対策について伺います。  依然として有効求人倍率は高い水準で推移しています。企業経営者の方々からは、人材確保が経営上の大きな課題であると伺っています。  消費税率の引上げを控え、景気を底上げするためにも、この人手不足対策にしっかり取り組むことが重要と考えますが、現状認識と今後の取組についてお聞かせください。 ○濱田洋副議長 高濱商工労働部長。 ◎高濱航商工労働部長 人手不足対策について御質問をいただきました。  県が実施した今春の500社企業訪問調査においても、3割以上の企業が人手不足を経営上の課題と回答しており、幅広い業種で人手不足感が強くなっております。  有効求人倍率が高止まりする中、若者、女性、高齢者など、多様な担い手に県内企業で活躍してもらう取組が重要です。  若者対策としては、県外に進学した学生向けにウエブマガジン「オオイタカテテ!」において、県内企業の魅力を発信しています。観測衛星てんこうの開発に参加した地元企業の紹介をはじめ、若手社員が頑張る姿を掲載するなど、Uターン意識の醸成に努めております。  女性、高齢者には、短時間勤務等の特別なニーズがあります。採用率向上に向け、就職説明会や見学会の参加企業に柔軟な働き方を求めるなど、きめ細かなマッチングに努めております。また、障がい者の受入れや働き方改革の推進についても、企業への啓発に努めております。  今後は国で議論されている新たな在留資格による外国人材の円滑な受入れも視野に置きながら、引き続きこれらの取組を一体的に推進してまいります。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 人材確保のためには、大学や高校を卒業した若者の県内就職促進のための取組とともに、女性や高齢者など多様な人材の掘り起こしが必要です。  中でも少子化が進んで労働人口が減っていく中で、働く意欲の高い高齢者は貴重な戦力と思います。しかしながら、仕事をしている60歳以上の約8割が70歳以降まで働くことを希望しているとの内閣府の調査結果が出ている一方、総務省の労働力調査では65歳から69歳の年齢層で就業している人の割合は約44%にとどまっています。  人手不足が深刻となる中、働く意欲の高い高齢者の就業促進は特に重要な課題であると思いますが、県の対応を伺います。 ○濱田洋副議長 高濱商工労働部長。 ◎高濱航商工労働部長 県では国や経済団体と連携のもと、働く意欲のある高齢者に対して、職業相談やキャリアコンサルティングの実施、就職活動支援セミナーの開催などを通じて、きめ細かな就職支援を行っております。  その一環として、高齢者を対象とした合同企業説明会を実施しており、今年度は大分市と中津市で開催したところ、企業57社に対し309人の求職者が参加し、採用、就職への意欲が感じられました。  しかし、さきほど答弁しましたとおり、高齢者が短時間勤務を希望する傾向にある中で、人手不足のため企業側はフルタイム求人が多いなど、ミスマッチも見受けられました。  県としては企業に対して職場環境の改善や勤務条件の見直しなどの働きかけを行っており、高齢者を活用した人材確保を引き続き支援してまいりたいと思っております。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 引き続き実効性のある取組をお願いしたいと思います。  次に、成年年齢の引下げについてお尋ねいたします。  成年年齢を20歳から18歳に引き下げること等を内容とする民法の一部を改正する法律が成立し、2022年4月から施行されることになりました。  成年年齢の見直しは、明治9年以来、約140年ぶりであり、18、19歳の若者が自らの判断によって人生を選択することができる環境を整備するとともに、その積極的な社会参加を促し、社会を活力あるものにする意義を有すると考えられています。  しかし、18歳、19歳の若者は未成年者取消権を行使することができなくなることから、悪徳商法による消費者被害の増大などを懸念する声があり、国ではその対応について検討を始めています。  地方自治体としても検討しておく課題があります。成人式の問題であります。現在、多くの自治体が、実施する年度に20歳になる人を対象に成人式を行っていますが、成年年齢の引下げに伴い、成人式の対象年齢を18歳にした場合、初年度である2022年度は、18歳に加え、まだ成人式に出席していない19、20歳の若者も対象となり、通常の3倍の規模になってしまいます。また、18歳を迎える高校生は、受験や就活の真っただ中であり、加えて高校生ということで、これまでのような晴れ着姿などではなく制服で式典に参加することになれば、地域経済の面でもマイナスが考えられます。  神奈川県逗子市や京都市などでは、民法改正後も成人式を20歳のつどいとして継続することを表明していますが、県内市町村の検討状況を伺いたいと思います。 ○濱田洋副議長 山本生活環境部長。 ◎山本章子生活環境部長 国は本年4月に成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議を、さらに9月には成人式の時期や在り方等に関する情報発信を行う分科会を立ち上げたところです。  県が先月、市町村に対して実施した成人式の在り方等に関する意向調査では、まだ具体的な検討が進んでいない状況でありました。市町村は今後、国の分科会から示される全国の自治体の検討状況等に加え、近隣市町村の動向、また新成人の数や住民の声など、地域の実情を踏まえ判断することとしております。  県としては、市町村が円滑に検討を進められるよう、国などの動向を注視し、情報提供に努めてまいりたいと考えております。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 県内の市町村の検討はこれからのようですが、さきほど申し上げたように18歳での成人式ということにすると、例年、成人式が行われている1月は、高校3年生にとって大学受験や就職を控え多忙な時期であります。成人式への参加者の減少という影響も懸念されます。  また、18歳で親の同意なしに契約ができることになり、被害に遭わないための消費者教育も待ったなしだと思います。  県の教育委員会では、これらの問題についてどのようにお考えかお聞かせをください。 ○濱田洋副議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 18歳成人式の学校現場への影響についてお答えいたします。  成人式の日程につきましては、市町村もいろいろ考慮してもらえるとは思いますけれども、市町村主催の行事であることから、必要に応じて申入れを行うなどの対応も検討していきたいと考えております。  また、消費者教育につきましては、これは小学校、中学校、高校の社会科や家庭科などで、発達段階に応じて、消費者の権利と責任、契約の重要性、消費者保護の仕組みなどの学習を進めております。今後もこのような取組を通して、若年者の消費者被害を未然に防ぐ知識や判断力などを育成していきたいと考えております。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 私は成人式は、これまでどおり20歳で開催するほうが好ましいと考えています。それは県外に出た若者が地元の友人と再会する機会であり、旧交を温める場でもあり、地元の良さを再認識すればUターン就職、地元就職を促すと思います。  また、成人式は地域社会における経済振興策の側面もあります。この成人式が高校生での開催ということになれば、こうした効果というのはかなり薄れるんだと思います。  これまで県議会において人口減少に関する議論は様々な観点で行われてきました。社会増減の分野では、20歳から24歳の若者が最も県外に流出している状況を打開することが大変重要であるということは、執行部の皆さんも私ども県議会も共通の認識になっていると思います。  国は成人式については主催団体ではないということで、こうしなさいということは言えない、ただ混乱を防ぐために何らかの情報発信はしていきたいとしております。県も同様の立場だと思いますが、主催団体、市町村により近い立場として、よく協議をしていただいて、20歳のつどい、20歳での成人式の開催を前向きに進めていただきたいと思いますが、企画振興部長、経済振興策の側面からお答えをいただきたいと思います。 ○濱田洋副議長 岡本企画振興部長。 ◎岡本天津男企画振興部長 成人式は生涯に一度のことであり、旧交を温める絶好の機会でもありますが、18歳で開催する場合には議員御指摘のような課題も想定されます。  本県人口の社会減の大部分を占める若者への対策は、極めて重要かつ喫緊の課題だと認識しています。このため、昨年3月に福岡市内で大分県出身者を中心に、地元の良さを再認識してもらうというようなことを目的に、20歳ではありませんでしたけれども、30歳の同窓会を開催しました。また、今年の1月には大分市内で開催された三十路式を私ども支援したというような経緯もございます。  引き続き関係部局と連携を図り、市町村と一帯となって、転出抑制及び転入促進の両面から取組を強化してまいりたいと考えております。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 成人式というのは、そもそも法律上の成人を祝うだけのために行われてきたものではなくて、次代を担う青少年を激励するという意味で続けられてきたと私は思います。  その意味で、主催団体ではない大分県ではありますが、そうした次代の大分県を担う青少年に対して、教育的配慮、あるいはこれから地方創生というのが大きな課題でありますが、地域に対する経済的配慮のもと、準備もあるわけですから、できるだけ早めに発信をしていただきたいなと思います。要望でございます。  次の質問に行きます。  大学入学共通テスト対策について伺います。  県教育委員会では、教育県大分の創造に向け、様々な取組を進めているところです。  小中学校においては、8月に公表された全国学力・学習状況調査の結果が小中学校ともに2年連続で九州トップとなるなど、学力の向上が確実に進んでいることは喜ばしい限りです。  高等学校においては、来年4月に向けて、久住高原農業高校の開校やくじゅうアグリ創生塾の建設も進められており、また、海洋科学高校では、新しい大型実習船が建造されるなど、産業教育の充実が図られています。生徒一人一人の自己実現が図られるとともに、地方創生に向けた人材が確実に育成されることを大いに期待をするところです。  このように、生徒一人一人の自己実現を図ることは、高等学校教育が果たすべき重要な役割ですが、多くの生徒が大学等への進学を志す普通科高校では、高大接続改革に伴う新しい大学入試に確実に対応することが求められます。  2020年度から新たに実施される大学入学共通テストについて、文部科学省は各教科、科目の特質に応じ、知識、技能を十分有しているかの評価も行いつつ、思考力、判断力、表現力を中心に評価を行うものとするとしており、センター試験以上に、知識の理解の質を問う問題や、思考力、判断力、表現力を発揮して解くことが求められる問題を重視することとされています。新しい大学入試まで3年を切り、その対象生徒が高校1先生として学んでいる現在、新たな試験制度に生徒、保護者とも、その動向が気になるところです。  教育委員会では、このような大学入試改革に対応すべく、これまでどのような取組を進めてこられたのか、その取組の成果と課題、今後の対応について伺いたいと思います。 ○濱田洋副議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 大学入学共通テスト対策についてお答えいたします。  新しい大学入試に向けて、知識伝達型の授業から生徒が主体的、対話的に学ぶ授業へ転換するよう、各学校でプロジェクトチームを編成して、組織的に取組を進めております。  また、学校の枠を超えた教科ごとの研究会を活発化し、主体的に思考し判断する力を育成する指導方法を工夫して日々の授業に生かしているところです。  入試で求められる資質、能力を確実に育成するためには、小中高12年間を通した一体的な学習指導が有効です。毎年、小中高のつながりを意識した授業づくりに関する合同授業研究会を開催しており、本年度は英語、算数、数学と理科の3教科で実施しました。  今年11月の大学入学共通テスト試行調査から見ますと、数学、国語の記述式問題や複数の情報を統合して回答につなげる問題など、新テストの具体の内容が明らかになってきております。この傾向をさらに分析して確実に対応できるよう、授業改善をさらに進めてまいります。  各大学の新テストの利用方針も次第に明らかにされつつありまして、今後とも主体的な進路選択が行えるように、動向を的確に把握して、しっかりと生徒、保護者に情報提供していきたいと考えております。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 私立高校においても、大学進学を目指す学科、コースを有する学校を中心に、この共通テストに向けた対策を講じているものと思いますが、その状況はどうなっているでしょうか。 ○濱田洋副議長 山本生活環境部長。 ◎山本章子生活環境部長 私立高校における対策についてお尋ねをいただきました。  私立高校においては、教員が外部の研修を受講して新テストの動向を把握し、生徒への指導に生かすとともに、新テストの目的に沿った主体的、対話的な学びに向けた授業改善などを行っているところです。あわせて、新テストで活用される予定の民間の資格検定試験を既に導入し、生徒に習熟させるなどの取組も実施しております。  県では私立高校における大学進学に向けた取組は、特色ある学校づくりに資するものと考えておりまして、運営費を補助しており、今後も引き続き支援してまいりたいと考えております。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 次に、大学入学共通テストにおける英語の民間試験、検定試験の活用について伺います。  急速に進展するグローバル社会において、子どもたちが自ら世界に挑戦する進路を実現するためには、英語で自分の考えを話したり書いたりする、発信力を含めた総合的な英語力を身に付けることが今まで以上に重要になっています。  文部科学省は、高等学校学習指導要領における英語教育の抜本改革を踏まえ、読む、聞く、話す、書くの4技能を適切に評価するため、共通テストの枠組みにおいて、現に民間事業者等により広く実施され、一定の評価が定着している資格・検定試験を活用するとしています。
     現在、各大学が行う大学入試においても、推薦入試などを中心に、民間の検定試験の活用が広がりつつあり、一般の入試においても活用が進むよう、大学入試センターが民間の試験結果を各大学に提供する予定となっていますが、活用にあたっては、懸念される点もあります。  例えば、受験生の費用負担が増加することに対する配慮はあるのか、また地方においても、試験会場が十分に確保されるのか、生徒への指導をどのようにしていくのか、などについては、方針を定めて対応すべきと考えますが、教育委員会の取組状況と今後の対応について伺います。 ○濱田洋副議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 英語の民間試験についてお答えいたします。  大学入学共通テストでは、民間の英語資格・検定試験は各大学が出願要件にしたり、共通テストの成績に加点したりして活用されることとなっております。  直近の文部科学省からの情報提供によりますと、英語民間試験が満たすべき要件として、これまでに国内で広く活用された実績があること、原則、毎年全都道府県で実施されること、経済的に困難な受験生への検定料の配慮や、障がいなどのある受験生への合理的配慮が公表されていることなどがあげられており、現在、23の資格・検定試験が参加要件を満たすとされております。  いずれの試験も学習指導要領との整合性が図られておりまして、これに沿った読む、聞く、書く、話すの4技能を総合的に身に付ける授業を行うことが対策につながってまいります。現在、各学校で進めている、発信する力を高める授業改善を一層充実させてまいります。  英語民間試験につきましては、県内の具体的な試験会場や大学ごとの取扱要領など、現時点では未定の部分も多い状況です。教育委員会としては今後も動向を的確に把握して、情報をしっかり提供していきたいと考えております。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 英語の民間試験、検定試験の活用にあたっては、英検など複数の民間試験が対象となると聞いております。教育長の御答弁にもあったように、文部科学省は受験期間の公平性が担保されるよう、毎年度、全都道府県で試験を実施することなどの要件を設け、対象となる民間試験を検討中ということであります。  しかしながら、それぞれの試験の目的はビジネスや留学など多様で、現在の高校の学習だけでは対応が難しい高度な試験もあります。また、試験ごとに評価するポイントは異なっておりまして、個人ごとに高得点の取れる試験が異なることも危惧されます。そのため、これまで以上に生徒個々の学力を把握し、対策を講じることが必要になってくると思いますが、どのように対応していくのかお聞かせください。 ○濱田洋副議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 民間の英語資格・検定試験については、語学力のレベルを示す国際標準規格と英語民間試験との対照表を文部科学省が作成して、試験の結果がどのレベルに位置しているのかが分かるようになっております。各試験によって内容や出題形式が異なるため、受験生は自分に合った試験を選択することが求められてまいります。  各学校では、英語民間試験の実施主体が発表する各試験の特徴などについて、生徒、保護者に的確に情報提供を行うとともに、個々の学力や特性を把握して、それに応じた指導を行っていくこととしております。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 引き続きよろしくお願いしたいと思います。  最後の質問です。特別支援学校の給食についてであります。  県内には特別支援学校が16校あります。そのうち9校が自校式給食を導入し、2校が病院、施設と併設で、病院等で食事をとることにより、再調理の必要な児童生徒に対応しておりますが、残りの5校、中津、宇佐、日田、竹田、佐伯は給食センターからの給食を再調理するという方式をとっております。  この5校には、合計360名の児童生徒が在籍しており、重複障がいの児童生徒も87名います。また、その中には医療的ケアの必要な児童生徒もいるため、個々の障がいの状態に応じた学校給食の提供が求められています。  現在、これらの学校では、再調理員が、固形物を小さく刻んだ刻み食、ミキサーで子どもに合った状態にしたペースト食等の対応をしています。  しかし、でき上がった料理を再調理するため、ひじきや昆布などミキサーにかけても粘りが強くなる食材は、飲み込みが困難な子どもには適さないため取り除いたり、品数自体を減らしたりすることもあると聞きました。さらに、アレルギーを持つ児童生徒に対応していない給食を提供している地域では、口にできる品数が減り、それを補うために家から、お弁当を持参している児童生徒もいるそうです。  また、自校式が導入されていない学校の保護者の方で給食の自校式に関する懇談会を設立し、県教委に対し改善に向けた協議を続けていると伺いました。保護者の方からは、給食センターからの配送が遠いところで15分ほど要し、温かいものが食べられないという声や食育が進まないなどの声があるとも聞いています。  子どもたち一人一人に寄り添った給食の提供が必要だと考えますが、その環境になっているのか疑問を感じているところでございます。  第三次大分県特別支援教育推進計画では、安全・安心な給食を提供できる環境整備を検討するとされていますが、具体的な教育長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 ○濱田洋副議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 特別支援学校の給食についてお答えします。  特別支援学校では、在籍する児童生徒の障がいの種類や程度が多様で、摂食の仕方も様々であることから、刻み、ペーストなど個々の状況に応じた給食の提供が必要です。自校式給食を行っている学校では、一人一人に寄り添ったきめ細やかな対応を行っているところでありますが、一方、各市の給食センターから提供を受けている5校については、自校式に比べて提供メニューが限られる、品数が制限される、また、学校行事に合わせたメニューの提供ができない、給食を楽しみにしている児童生徒の期待に応えられていないなど、多くの意見が寄せられております。  給食センターにはいろいろと御尽力をいただいておりますけれども、6千食を超える大規模調理場もあって、午前中の限られた時間の中ではアレルギー対応食の提供や再調理などが困難という施設もあります。  給食をめぐるこうした課題の解決に向けて、摂食指導の専門家を派遣するなどで対応してきておりますが、より一人一人に寄り添ったきめ細かな給食の在り方について、自校方式を視野に入れて、具体的に検討しているところであります。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 自校方式導入に向けて具体的に検討をしていく、その具体的な中身をお聞かせいただきたかったんですが、自校方式を導入していない支援学校は5校あるわけですが、どのような手順で自校方式を導入していこうと考えておられるのか、お聞かせください。 ○濱田洋副議長 工藤教育長。 ◎工藤利明教育長 自校方式にするということは、まず設備の整備が大事になります。ですから、5校全部一気にやっていくというのはなかなか、これもまた予算もかかりますので、そこら辺は順序立てて、一番困っているところはどこかというようなことも考えながら、全体としてどう整理ができるのかということは、さきほど質問にもありました第三次の計画の中で検討するとしております。そういう点を今、しっかり検討を進めているという状況です。 ○濱田洋副議長 嶋幸一君。 ◆嶋幸一議員 これからも障がいのある子どもたちの未来がより明るいものになるように、環境整備にスピード感を持って取り組んでいただきたいと思います。  以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○濱田洋副議長 以上で嶋幸一君の質問及び答弁は終わりました。  お諮りいたします。  本日の一般質問及び質疑はこの程度にとどめたいと思います。これに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○濱田洋副議長 御異議なしと認めます。  よって、本日の一般質問及び質疑を終わります。   ------------------------------- ○濱田洋副議長 以上をもって、本日の議事日程は終わりました。  次会は、明日定刻より開きます。  日程は、決定次第通知します。   ------------------------------- ○濱田洋副議長 本日は、これをもって散会します。      午後2時52分 散会...