大分県議会 > 2017-03-08 >
03月08日-05号

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  1. 大分県議会 2017-03-08
    03月08日-05号


    取得元: 大分県議会公式サイト
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    平成29年 第1回定例会(3月)    平成29年第1回大分県議会定例会会議録(第5号)平成29年3月8日(水曜日)  -------------------------------議事日程第5号    平成29年3月8日      午前10時開議第1 代表質問  -------------------------------本日の会議に付した案件日程第1 代表質問  -------------------------------出席議員 43名  議長        田中利明  副議長       末宗秀雄            阿部英仁            志村 学            衛藤博昭            大友栄二            吉冨英三郎            井上明夫            木付親次            古手川正治            土居昌弘            嶋 幸一            毛利正徳            油布勝秀            衞藤明和            濱田 洋            元吉俊博            御手洗吉生            井上伸史            麻生栄作            近藤和義            後藤慎太郎            木田 昇            羽野武男            二ノ宮健治            三浦正臣            守永信幸            藤田正道            原田孝司            小嶋秀行            馬場 林            尾島保彦            玉田輝義            平岩純子            久原和弘            戸高賢史            吉岡美智子            河野成司            荒金信生            佐々木敏夫            堤 栄三            桑原宏史            森 誠一欠席議員 なし  ------------------------------- 出席した県側関係者  知事        広瀬勝貞  副知事       二日市具正  副知事       太田豊彦  教育長       工藤利明  代表監査委員    首藤博文  総務部長      島田勝則  企画振興部長    廣瀬祐宏  企業局長      日高雅近  病院局長      田代英哉  警察本部長     松坂規生  福祉保健部長    草野俊介  生活環境部長    柴田尚子  商工労働部長    神崎忠彦  農林水産部長    尾野賢治  土木建築部長    阿部洋祐  会計管理者会計管理局長            小石英毅  人事委員会事務局長 酒井 薫  労働委員会事務局長 太田尚人  財政課長      大友進一  知事室長      大塚 浩  -------------------------------     午前10時1分 開議 ○田中利明議長 これより本日の会議を開きます。  -------------------------------田中利明議長 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第5号により行います。  ------------------------------- △日程第1 代表質問 ○田中利明議長 日程第1、これより代表質問に入ります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。小嶋秀行君。  〔小嶋議員登壇〕(拍手) ◆小嶋秀行議員 皆さんおはようございます。30番、県民クラブ小嶋秀行でございます。県民クラブを代表して質問をいたします。機会を頂きました会派の同僚、先輩議員の皆さん方に対し、感謝とお礼を申し上げます。 また、本日は大変寒い中、また、お忙しい中にもかかわりませず傍聴にお越しいただきました方々に対しましてもお礼を申し上げます。発言が終わりましたら、お気づきの点などについて、御指摘をくださいますようお願い申し上げます。 さて、広瀬県政が3期12年を経て、今日、4期目の中間年を迎えております。御就任当初から掲げてこられた「安心・活力・発展」のスローガンと、具体的な政策、施策は、平成17年秋に長期総合計画として示されて以降、着実に実行され、一昨年、新たに「安心・活力・発展プラン2015」として、更に充実したものとなって実施されております。 今後10年間の県政運営の道しるべとなる新しい長期総合計画を見れば、これからの本県をどのように導いていこうとするかは一目瞭然ではありますが、この機会に、まず広瀬知事に時代認識を伺い、その上で、平成29年度の県政運営や当面の諸課題に対する考え方をお伺いいたします。 さて、今年に入り、アメリカではドナルド・トランプ氏が、新たな大統領に就任されました。アメリカのみならず、いかなる国においても、政治的リーダーの交代は、政権の交代を意味し、大々的な政策の転換を伴うことから、国民生活への影響は少なくありません。今回の政権交代によるアメリカ国民の生活はどのように変わるのか、今では全世界が注目をいたしております。 極めて近い友好関係にある日本にとっても、アメリカの今後の動向いかんでは大きな影響を受けかねない状況にあります。TPPを初め、貿易、そして防衛しかりであります。 後に述べますが、TPPは加盟各国のGDP合計が85%以上となることが条件であることから、アメリカの離脱は、これまでの協議を根底から覆すことは明白であります。 1月の大統領就任から1か月もたたないうちに、安倍首相が訪米いたしました。親密な関係構築に意を用いたことから、徐々に政策展開の傾向や方向性が明らかになり始めています。 一方で、新政権発足時においては、大統領令の発令により、あえて表現しますが、世界各国から様々な批判や非難が飛び交う時期もありました。これまでの外交には歴史的な経過があるだけに、それぞれの国において、好感を持って受け入れられることは少ないと感じています。 あえて誤解を恐れず申し上げるならば、立法・行政・司法の三権分立が確立するアメリカの風土にあって、立法府であるアメリカ議会を無視するがごとき大統領令の乱発が、先進国の中でもトップリーダーであるアメリカで起きていることに、民主主義とはどうあるべきかということを深く考えさせられますし、アメリカがグローバル化とは反対方向へ動こうとしていることに疑問を感じます。 また、アメリカ全土において政治の現状を打破したいとの有権者の思いが今回の選挙結果をもたらし、現在の反グローバル化の動きなどにつながっているのであれば、イギリスにおけるEU離脱の国民投票結果など、既存の政治からの転換・脱却の傾向が世界的な潮流としてあるのかもしれません。 しかし、これが今回、アメリカの国民、有権者が判断した結果であることを考えれば、これに他国の我々が口を挟むことは慎むべきなのかもしれません。 こうした動きの中で、今日の時代の潮流をどのようにつかみ、認識するか、これは我々地方の政治家にも求められます。この点、私は世界経済が混沌(こんとん)としたカオスの時代に逆戻りするとの危惧を持ちつつ、国際的に政治、経済分野での紛争局面が多々あらわれる可能性があると考えております。 それは、トランプ大統領が唱えるアメリカ第一主義に対し、我が国も日本第一主義で対峙(たいじ)することは、今日の日米関係上、不可能だと考えるからであります。したがって、この影響が日本全土に及び、生産基盤等を持つ地方自治体にも及ぶことは必定ではないでしょうか。 そこで、アメリカにおける今回の劇的な政権交代に関し、広瀬知事の率直な御感想と、イギリスのEU離脱やアメリカの反グローバル化の動きなど、国際的な様々な動きに関連し、世界的な時代の潮流について、知事の御認識をお聞かせいただきたいと思います。 次に、財政運営について伺います。 平成29年度の一般会計当初予算案が今定例会に上程されました。この当初予算案の特徴は、税収の落ち込み予測と、それに伴う財政調整用基金の92億円に及ぶ取崩しです。これによって、29年度末の基金残高が過去5年で最低の水準になる点であります。 財政当局は、年間の財政運営や行革努力などを通じ、改善の可能性は残されていると言いますが、問題は、歳入の20%を占める県税が前年度比2.7%の落ち込みがあること、また、国においても税収不足が昨年比1兆3千億円とも言われていることと関連し、歳入の28%を占める地方交付税が27億円、1.6%減額されており、これを補うために92億円に及ぶ基金の取崩しを余儀なくされている点であります。 日銀大分支店の最近の県内景気動向では、緩やかに持ち直しているとの判断ですが、予算編成方針の一つであります景気回復という観点もあり、投資的経費を増額させるなど、予算全体では、前年度比0.1%、5億9千万円の伸びとするプラス予算であります。 繰り返して申しますが、これを確保するために過去5年間では、最大規模とも言える92億円の財政調整用基金の取崩しですから、今日の不透明な世界情勢を考慮しても、今後の県財政の運営に一抹の不安を感じざるを得ません。 ここ数年の決算状況を見ますと、経常収支比率が高止まりしている傾向もあります。そこで、財政運営について、県の見解をお聞かせください。 さて、今では、地方分権改革がほとんど語られなくなりました。ここ数年は、地方創生ばかりが語られます。 改めて申し上げるまでもなく、地方分権改革は、住民に身近な行政は、できる限り地方自治体が担い、その自主性を発揮するとともに、地域住民が地方行政に参画し、協働していくことを目指す改革であります。団体の意思決定や自治などをでき得る限り小さい単位で行い、できないことのみを大きな単位の団体で補完するという補完性の原則をもって、国、自治体間における事務事業などの移譲を行うものでありました。 これまで、道州制への展望を含め、分権の受皿として、九州広域行政機構の議論まで発展しておりました。また、その前提として、財源や税源の移譲などを国の権限とともに地方自治体に移すなど、国と地方自治体の関係について積極的に議論されてきました。しかし、それらの議論は、現在のところ、小休止というよりも消滅したと申し上げても過言ではありません。 代わって登場した地方創生は、東京一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした国の政策であります。 地方創生の議論の当初、担当大臣の講演なども聞きましたが、その際、私は各地方自治体は、この交付金の対象となるべく、ある意味で一過性の事業創出にいち早く動き始めることになるだろうと予測をいたしました。 現在、創生を必要とする地方が、過去、どのような時代背景で、そして、その時代の政治や経済がどのような動きの中にあって、今日の地域社会や地域経済が形成されているのか、その本質的な論議がもっと行われてもよいのではないかと考えます。 一方、少子化や人口減少は二十数年前から、その傾向が公的な文書により指摘をされてきたにもかかわらず、対応する動きを見せた自治体は当初皆無でありました。最近になって、このまま対策をとらなければ、消滅する自治体があらわれるとの、ある意味ショッキングな指摘が有識者から行われ、これをトリガーに地方創生ということが語られ始めました。 しかし、現在の地方創生の論議は、頑張っている自治体には交付金をつけますよという観点での議論にほかなりません。もとより、頑張っていない自治体はないわけでありますし、国の地方創生に関する制度や考え方などに合致するものだけが交付金等の対象となり、そうでないものは外されているのが実情であります。 結果、好むと好まざるとによらず、これが中央集権化を復活、助長していると私は思うわけであります。 まして、この地方創生の議論の相当前から、島根県海士町のように自ら進んでコミュニティーデザインを描き、頑張っている自治体が幾つもあります。国は、そうした自治体をモデルにこれを地方創生と呼んでいるにすぎません。この点、あえて申し上げるならば、地方創生は、単にそれぞれの自治体が事業を立ち上げて行うものではなく、自治体を超えたエリアを含め、その地域が持続的に活性化できる、例えば、現在の大分市が市町村の合併努力を行う中で、新産業都市の指定を得て飛躍的に発展を遂げたように、そうした規模で考える必要があるのではないでしょうか。 自治体が持続的に発展するためには、地方の取り組みを国が縛り、調整するという発想では、既に限界に来ています。 一つの方法として、かつての一括交付金制度をグレードアップして再登板させること、税財源の移譲を含む地方分権改革に粘り強く取り組む中で、地方自治体の実力を上げることこそが、重要なのではないでしょうか。 昨年11月25日に発表されました第2回の地方創生推進交付金交付対象事業の決定を見ましても、国の地方版総合戦略に位置づけられ、地方再生法に基づく地域再生計画に認定される地方公共団体の自主的、主体的な取り組みで、先導的なものを支援するとなっておりますが、対象事業も国の眼鏡にかなったものでなければなりません。 こうした一過性の交付金事業も大切でしょうが、例えば、これから5年、10年間かけて、しっかりと自立できる自治体の創生作業に対し、いわゆるひもつきでない、必要な財源を配分することの方が自治体のためになるのではないかと思います。そのためにも、引き続き地方分権改革の論議は継続する必要があると考えております。 そこで、今後の地方分権改革の推進について、知事の御見解をお聞かせいただきたいと思います。 次に、大友宗麟を素材としたまちづくりについて伺います。 NPO法人大友氏顕彰会が組織されて、間もなく6年が経過します。この大友氏顕彰会では、近い将来、大友宗麟公を題材としたNHKの大河ドラマ化を目指し、日夜調査、研究活動、そして定期的な発表活動などを行っております。 このドラマ化に関しては、広瀬知事をはじめ、大分市の市長、県、大分市議会の議長も加え、NHKまで数回にわたって要請活動を行っておられます。 また、顕彰会の会員でもある小説家の櫻田啓先生の「大友宗麟 幻のジパング」が出版され、好評を博していますし、現在、地元新聞でも安部龍太郎先生により「宗麟の海」が連載されています。 これまで大友宗麟公に関しては、小説を含め、詳しい人物像を示す書物が見当たらないとも言われておりましたが、ここに来てその人物像や生きざまについて記述したものが著されており、宗麟公を素材としてのドラマ化の環境は整い始めていると感じています。 更に、本県が進める県道の整備で、大分川に架橋する大橋には、県民アンケートにより「宗麟大橋」というネーミングが実現しました。これにより、この橋の近隣に大分市が予定している大友遺跡関連の公園建設と合わせ、県民が永く大友宗麟公をたたえることのできる環境がそろいました。その意味では、大友宗麟公を素材としたまちづくりが一歩前進したと言えるでしょう。 そこで、民間団体の皆さんも、それぞれの立場で郷土の歴史的人物に対する顕彰活動を進めておられますが、県としての大友宗麟公を素材としたまちづくり機運の醸成について、どのようにお考えであるのか見解をお聞かせください。 次に、迷惑防止条例について伺います。 埼玉県警や兵庫県警など、全国11県の警察本部で、職員による盗撮事件が発生していることがわかりました。これらは本県の迷惑防止条例に規定する卑わいな事案に該当しますが、昨年、本県警で発生した選挙運動への弾圧ともとれる事案とは異なります。 しかし、埼玉県警の場合は、県警の備品であるビデオカメラで、何度も繰り返し卑わいな盗撮が行われていたとの報道から察すれば、盗み撮りについての罪悪感、犯罪としての認識、人権の侵害などの規範意識が失われ、まひしてしまっているとしか考えられません。 本県で起きた事案の場合、県民、地域住民を守る立場にある警察官が、罪を犯してもいない、また、犯す可能性すら見当たらない県民に対し、自費で何台も盗撮用カメラを調達の上、他人の土地へ不法侵入し、しかも迷彩を凝らして設置して実際に画像を録画しました。これは明確に盗み撮り行為であり、はっきり犯罪であると位置づけるべきであります。 その意味では、県の迷惑防止条例の条文中、卑わいな事件に加え、今回のようなビデオカメラによる盗み撮りは、結果として撮影対象となった人間の尊厳を著しく傷つけ、人権を侵害する卑わいな事件と同等以上に禁止すべきであるとの趣旨を盛り込んで、迷惑防止条例の一部改正を行うべきであると考えます。 これによって、冒頭申し上げた、それぞれの県警職員による卑わいな盗撮事件そのものも解消され、その規範となる効果が期待できます。県警本部長の御見解をお聞かせください。 次に、防災・減災対策について伺います。 我々に強烈な衝撃を与えた東日本大震災の発生から、間もなく6年が経過をいたします。被災地での復興は道半ばというところであり、昨年発生した熊本地震により被災された方々とあわせて、一日も早い復興をお祈りいたしますとともに、我々もそれぞれの立場で、でき得る限りの支援をしていくことが必要であると考えます。 さて、東日本大震災の教訓を踏まえて、県が地域における自主防災組織活動の活性化や県民の防災意識の向上を図るため、平成24年度に養成した防災士は約3千名で、本年1月末現在では県内に約8,100名まで増えております。 地域の防災リーダーとして、それぞれの持ち場で活躍する人材が、県内全体でこれほどまでに拡大したことは、全国でもトップクラスの事例として際立っています。しかし、県内には4,128の自治会があり、その全てに防災士が配置されるまでには至っておりません。これからも防災士の養成は欠かせないものと考えております。 先日、田中議長が発案し、定期的に開催されております議員の政策力向上研修で講師をしていただいた気象予報士の花宮廣務氏は、「災害は、忘れる暇なくやってくる」と私どもに問題提起をされました。 確かに花宮氏が指摘するように、今から22年前の阪神・淡路大震災発生以降、近年特に大きな地震や津波が頻発しております。昨年4月には、本県でも大地震を経験したところであります。 また、先般1月に開催されました九州各県議会議員交流セミナーで講演されました、大分県出身者の財団法人消防科学総合センター研究課長気象予報士の日野宗門氏は、学校教育における防災・減災の学習を体系的に行うことの重要性を説かれました。 災害対策の先進国であるキューバでは、災害研究機関が多く設置されているだけでなく、防災教育が充実しているということが、先般開催されました県議会の海外調査研究報告会でも報告をされました。 県では、平成23年の東日本大震災や24年の九州北部豪雨災害、昨年の熊本地震と、その都度災害対応を検証し、地域防災計画を見直しております。私を含め、我が会派の議員からも、これまで数々の問題提起と提案をしてまいりました。 災害は予想できないものである以上、ハード対策には限界があり、ソフト対策をいかに充実させるかが、県民の命を守ること、そして、減災につながっていくと考えます。 広瀬知事が、災害対応には万全を期すと公約に掲げられて、東日本大震災直後の3期目の再選をされてから6年が経過をいたします。熊本地震の発生により、一時的に防災意識は高まったかと思われましたが、最近の地域での防災訓練の状況を見てみますと、参加するのはいつも同じ人ばかりで、県民の中に防災意識を継続させることがいかに難しいかを考えさせられることが多くあります。 そこで、防災リーダーの育成・養成、地域における防災活動支援及び防災教育の在り方の3点について、改めて提案をいたしたいと思います。 まず、防災リーダーの育成・養成について伺います。 私は、防災リーダーとして、地域で防災訓練や意識啓発を行う防災士に加え、こうした方々の中で、防災・減災に必要不可欠な土木学、地理学、気象学などの専門的知識を身につけた上級防災士を体系的に育成・養成することが大事であると常々考えております。 また、小中学生を対象にしたジュニア防災リーダーの養成は既に実施されておりますが、幼稚園から小学校中学年までの児童生徒については、地域の実情に応じた対応を学ぶという観点から、市町村と協働して実施することが望ましいと考えます。 また、小学校高学年から中学校までの児童生徒を対象にした育成メニューには、自分が生活をしている場所に潜む災害の危険性を知るという観点から、活火山を含む山のこと、大量降雨時に氾濫を繰り返す川のこと、津波が襲った海の過去の歴史などを加える必要があります。 防災士については、自治会のみならず、企業、事業所や学校現場への複数配置を引き続き行っていただくことで、多様な視点での防災訓練の実施や、ノウハウ等の継承が可能になります。また、持続的なスキルアップ研修を行うことで、本県の防災力の底上げにつながっていきます。 上級防災士は、これらの経験のみならず、更に専門知識を持った方々でありますので、本県の防災リーダーの核として、様々な場面で活躍していただくとともに、適切な指導、助言が行える存在になると期待されます。 そこで、このような防災リーダーの育成・養成について、県の見解をお聞かせください。 次に、地域における防災活動の支援の在り方について伺います。 県は現在、NPO法人大分防災活動支援センターに委託して、県内全域の防災士の活動支援を行っております。各地域の自然環境、地理環境などに即した、よりきめ細やかな支援を行うためには、防災活動支援センター振興局単位に設置し、より実践的な防災訓練や県民の更なる防災意識向上のための施策展開を可能にすべきと考えます。 また、県職員に気象予報士等の専門的な資格取得を促し、各振興局に複数配置することで、災害が発生した際に、気象台等との連携により、それぞれの地域の状況に即した適時適切な判断が可能になるとともに、平時においても気象知識等の普及の役割を担うことができます。 そこで、地域における防災士の活動支援体制について、県の見解をお聞かせください。 最後に、防災教育を進めるに当たって、高校の防災専門課程の新設について伺います。 兵庫県は、阪神・淡路大震災後10年経過して、舞子高校に環境防災科、宮城県の多賀城高校では、東日本大震災後5年経過して昨年4月に災害科学科が新設をされました。 教職員に防災士の資格を取得させたり、学校防災アドバイザーを派遣し、より実践的な避難訓練や学校防災体制の見直しを進めることは、もちろん大事なことではありますが、高校に防災に関する専門課程をつくり、専門的に勉強・研究した人材を育成することで、その人たちを通じた防災教育・研究の複層的な好循環を生み出すことができると考えます。高校に防災専門課程を新設することについて、教育長の御見解をお聞かせください。 また、こうした課程を修了した者や先に述べた上級防災士を集めて、全国各地で発生する災害について、被害状況や規模、原因などを中心に事例研究するとともに、その知見を生かし、研究活動を踏まえた防災・減災活動への専門的助言や提言を行う防災研究所を設置することが、防災の研究専門機関のない本県には必要と考えます。県の見解をお聞かせください。 次に、地球温暖化対策として2点伺います。 この100年間で、平均気温が約1度上昇し、この影響により、海水温に大きな変化が生じ、魚の漁獲量と生息エリアに変化が起きていると言われています。 現在も地球温暖化は急速に進行しており、その対策は文字どおり待ったなしの状況であります。 我が国では、対策の一環として再生可能エネルギーへの転換が叫ばれて久しいものの、国の施策が遅々として進まないこともあり、地方自治体でも大幅な改善策は見通せていないのが実情です。 九州電力データブック2016によると、日本における一次エネルギー国内供給量をエネルギー資源別に見ると、石油45.7%、天然ガス22.6%、石炭24.2%で、これらの化石燃料が92.5%を占めています。その中では、天然ガスが化石燃料以外の他の資源と同等に温室効果ガスを排出しないことを考慮しても、69.9%、約70%が化石燃料に依存をしています。これに対し、原子力は0.4%、地熱・新エネルギー4.1%、水力3.1%の構成となっております。 特に、東日本大震災による東北の原子力発電施設の津波被害に起因し、全国の原子力による発電は、ほぼストップしている中で、化石燃料への依存は、ここ数年高止まりしています。このままでは、地球温暖化に拍車をかけることはあっても、これを低減していくにはほど遠いというのが現状であり、早期に再生可能エネルギーや新エネルギーへの転換を加速することが急務であることは、共通認識であると思います。 こうした中、米国政府の動向は気になるところでありますが、2020年以降の地球温暖化対策の国際枠組みとして、パリ協定の発効は確固たるものであり、国や自治体は、それぞれの立場で地球温暖化対策の取組を進めていくことが肝要であります。 そこで、地球温暖化対策における今後の方針について、知事のお考えをお聞かせください。 次に、水素エネルギーについて伺います。 国も各政党も再生可能エネルギーや新エネルギーへのシフトを標ぼうしつつ、具体的な施策はおぼつかないという現状の中で、再生可能エネルギーそのもののエネルギー全体に占めるシェアは上がらないという数字的限界から、水素エネルギーによる一次エネルギーの供給が最近話題になっております。 水素エネルギーは、国の施策として取組が開始されたばかりであり、環境整備に相当な年月は必要ではありますが、地球温暖化を抑止する一つの方策として、県として検討を開始すべきと考えます。 北九州市では、北九州水素タウン構想を掲げ、福岡県の協力により各種の水素利用の実証を開始していると聞いております。また、東京都では、水素ステーションの設置を進め、2020年までに水素発電バス200台の導入を決め、更に大手運送会社の中には、水素発電トラックの走行実験を開始していると聞いております。 水素エネルギー社会への転換は、コストを含め、多くの課題があることから、普及に相当な時間がかかりますが、水素エネルギーを活用した生活が実現できれば、地球温暖化の抑制に相当な効果をもたらすと考えます。水素エネルギーの活用について、県の見解をお聞かせください。 次に、社会インフラの老朽化対策について伺います。 県内の橋りょうやトンネルなどは、設置されて40年から50年を経過しているものが多々あります。かつての経済成長期、人口が増大していた時代のインフラ整備は、右肩上がりで取り組まれてまいりましたが、今ではそれらが、更新、更改の時期を迎えております。 県は、平成27年度にそれらの長寿命化計画を策定し、維持管理コストの縮減や予算の平準化を図っております。 今年度から実質的にスタートしておりますが、29年度の計画実施に当たって、改めて事業の進め方についてお聞かせください。 次に、部落差別解消に向けた取組について伺います。 昨年12月16日に、部落差別の解消の推進に関する法律が施行されました。これは罰則のない理念法ではありますが、議員提案として昨年5月に自民党、公明党、民進党が共同提出していたものであります。 この法律は、現在もなお部落差別が存在するとの認識のもとで、基本的人権の享有を保障する憲法の理念にのっとり、部落差別は許されない、解消することが重要な課題と規定されており、部落差別の言葉を初めて法律名に盛り込んだのが特徴であります。 同和問題をめぐっては、1969年に制定された同和対策事業特別措置法に基づき、同和地区の地域改善対策などに約15兆円が用いられ、住環境などの改善に取り組まれた後、2002年にこの法律に基づく事業は終了ということになっていました。 その後、部落差別の解消や差別意識解消を目指す人権教育及び人権啓発の推進に関する法律が2000年に制定されていましたが、戦前の調査報告書「全国部落調査」の復刻出版などがもくろまれ、地名リストがネット上に掲示されたことなどから、関係団体が新たな法律の制定を求めていました。 こうした動きの中で、部落地名リストの出版とネット公開差し止め訴訟が提訴され、横浜地裁が差し止めの仮処分を行うなどの経過もありますが、この部落差別解消推進法の施行に伴い、更なる部落差別の解消に向けた取組が求められます。 そこで、県として、この法律の施行を受けて、どのように取組を推進していくのか、各市町村との連携を含め、知事の御見解をお聞かせください。 これから、商工労働行政について、2点伺います。 まず、中小企業の活性化についてであります。 県北地域の自動車アイランド構想について提案をいたします。 現在、本県では企業誘致に力を注ぎ、数多くの企業が誘致されております。知事の提案理由説明でもありましたとおり、昨年は36の企業誘致が実現しております。この結果、雇用が発生し、中小企業も相当数増加してまいりました。 既に、県北地域では、自動車関連産業が中津市と隣県の福岡県苅田町地域に立地しており、高速道路ネットワークでも結ばれています。 前述したとおり、大分市では昭和30年代後半に新産業都市の指定を受け、大企業の誘致はもとより、それに付随して中小企業も多く県内に立地するという歴史があります。今でもその状態は維持されており、大分市の東部地域を中心に、人口の増加や大規模な団地造成など、大分市の飛躍的な発展に大きく貢献しています。 同じようなことを今の経済状況のもとで取り組むことは不可能ではありますが、中小企業の活性化は継続して取り組まなければなりません。 そこで、冒頭に申し上げた県北地域における、仮称ではありますが、自動車アイランド構想を検討してはいかがでしょうか。既に、中津市にはダイハツ九州が立地しています。福岡県ではありますが、苅田町には日産自動車が立地しています。この両者の間の特定地域を今後開発し、工業団地化することで、自動車工業のベルト地帯とする構想です。 先日の海外調査研究報告会でも、第4次産業革命の中で、自動運転車が社会にもたらす影響として、既にアメリカ社会では30万台もの予約があるとの報告がありましたが、今後、日本においても完全自動運転車が一般化される日が近いとすれば、この北部地域で既存の生産体制と並行した新たな生産体制が構築される可能性が十分あります。したがって、この構想を実現することを通じ、中小企業の新たな誘致が進み、県内全体の中小企業の更なる活性化を図ることができると考えます。 一方、県南地域では、既にメディカルバレー構想のもとで、産学官が連携した医療関係の企業誘致が進みつつあり、このプロジェクトを効果的・発展的に活用することで、中小企業の果たす役割が拡大してまいります。 また、県西部地域では、地熱発電や、バイオマス発電などを中心とした中小企業の活用があると思います。本県では、中小企業活性化条例が制定され、各種の中小企業に対する取組が行われておりますが、こうした構想を描きつつ、実現に向けて努力することで、広域的かつ持続的な中小企業の活性化が図れるものと考えますし、これこそ地方創生のけん引車的役割を果たすものと考えます。今後の中小企業の活性化に向けた取組について、知事の御見解をお聞かせください。 次に、IoTの推進について伺います。 国がまとめたスマートIoT推進戦略には、次の記載があります。 あらゆるものをIoTによりネットワークにつなぐことで情報流通を促進し、ビッグデータを収集し、AI(人工知能)により解析することで、様々な社会課題の解決や新たな社会価値の創出が可能となる時代が到来しつつある。 IoT時代には、様々な社会課題の解決や新たな社会価値の創出を図り、国民生活や社会経済活動を変革していくことが期待されますが、同時に、付加価値を生み出すサービス・ビジネスの構造が大きく変わる可能性があります。 IoTとは、インターネット・オブ・シングスの略で、モノのインターネットと訳されます。パソコンやスマートフォンなどの情報通信機器に限らず、全てのモノがインターネットにつながることで、我々の生活やビジネスが根底から変わると言われ、実際にIoTへの関心が日に日に高まっております。 モノから情報を取得し、蓄積されたビッグデータを人工知能が分析し、人に最適なフィードバックをする。例えば、家に取り付けられた装置により、温度や湿度、外気温などの情報を分析し、室内のエアコンが最適な状況を保つ。また、自宅の玄関ドアにセンサーと通信機能を備えておけば、鍵のかけ忘れを通勤途上からチェックできるわけですが、更に介護中の高齢者宅であれば、出入りなどをチェックするようにすれば、俳徊の抑止につながります。 本県でも庁内での研修会を開催するなど、IoTについての検討を開始していると聞いております。 そこで、本県におけるIoTの今後の推進について、知事のお考えをお聞かせください。 次に、TPPのアメリカ離脱の対応について伺います。 アメリカ大統領に就任されたドナルド・トランプ氏は、TPPからの離脱を大統領令として宣言されました。我が国は、先の国会において、半ば強行的にTPPの交渉経過を承認させ、その結果を議決いたしましたが、今回の大統領令の影響は、関係を結ぶ各国の思いとは裏腹に、この間の長期の交渉経過そのものが無にされるわけですから、日本にとっても多大な影響があると思われます。 我々は、1点目に、先の国会審議を通じ、農産物重要5項目である米、麦、牛肉・豚肉、牛乳・乳製品、サトウキビ・テンサイなど甘味資源作物の聖域が確保されていないこと、2点目に、自動車分野でのメリットが少ないこと、3点目に、このような交渉経過となった経緯・理由に関する情報が明らかにされていないことから、TPP合意については、反対の立場を示しておりました。 この大統領令による影響として、日本において、それぞれの分野がどのような結論となるのか、従来どおりの対応となるのか、今後の国会等における協議、とりわけトランプ大統領が言う、日米二国間での協議をアメリカ側が求めているのであれば、それにどのような態度を示すかにかかるわけであります。 地方においても賛否両論、けんけんごうごうの論議の末、先の国会では国際的な議論の経過を承認した重い結論が、一夜にしてほごにされた我が国の立場、面目はないものの、それ以上に、TPPに関する各分野の担い手にとっては、先行きの不安感を抱いております。 そこで、特に農林水産部門においては、一定のメッセージを関係者に出しておく必要があると考えますが、今後の対応について知事の考えをお聞かせください。 最後に、教育行政について2点伺います。 まず、新学習指導要領への対応について伺います。 文部科学省は、先月14日に2020年から順次実施される小中学校等の学習指導要領の改定案を公表し、パブリックコメントを実施しています。これは、昨年12月の中央教育審議会の答申を受けたものですが、新たに小学校で英語を教科とするほか、アクティブ・ラーニングと呼ばれる学習方法の導入などによって、新しい学びを実現しようというものです。 述べるまでもなく、学習指導要領は小中学校や高等学校で教えなければならない最低限の学習内容を定めた基準です。時代の変化に応じ、学校で学ぶべき内容も変化するため、ほぼ10年ごとに改定が行われています。 今回の改定は、4年後の2020年度に小学校で全面実施され、中学校は2021年度、高等学校は2022年度以降に実施予定だと言われています。 ますますの人口減少、併せてグローバル化が進むと想定される2030年代に社会人となる子どもたちが、それらを見据え、学校で何を学ぶ必要があるのかを示すものとなるようです。 さきに述べましたアクティブ・ラーニングは、先生が一方的に教えるという授業ではなく、グループで論議したり、論議の結果を発表したりすることで、児童生徒が討議などを通じ、主体的に学ぶことに重点を置いた授業方式で、思考力や判断力といった、自ら考える力を育むのに効果があるとされています。 ただし、これには、教員の指導力も高めなければ形骸化してしまうこととなる点や、このほかに道徳や主権者教育、プログラミング教育など新たに学ぶ内容が増えることから、教員に過剰な負担を強いるおそれがあります。 更に、これまで学習指導要領の改訂のたびに課題となる移行期間の混乱をどう避けるかという問題もあるなどの指摘が、既に有識者から行われています。 また、当然、子どもの負担も増えることになります。 文部科学省では、パブリックコメントでの意見を踏まえ、3月末までに新学習指導要領を告示することとしています。今後、新指導要領に沿った対応を行うことを求められますが、市町村教育委員会との連携も含め、どのように進めていくのか、県教育委員会の見解をお聞かせください。 次に、高校改革の検証について伺います。 平成28年度をもって、十数年に及ぶ高校改革が完結することとなりました。平成5年の大分県学校教育審議会答申「生徒減少期に対応する高等学校教育の在り方について」や、平成11年の大分県公立高等学校適正配置等懇話会報告「大分県立学校高等学校の学校規模の適正化及び学校・学科の適正配置等の在り方について」を基本的な考え方として、高等学校改革プラン検討委員会の報告等を踏まえ、平成17年に高校改革推進計画を策定し、実質的な取組が開始されました。 平成21年度までを前期に、22年から27年度を後期として再編計画が進められました。 この間、学校規模の適正化や学校・学科の適正配置、社会の変化等に対応した高等学校の教育の在り方などを議論しつつ、再編整備計画を進めてきたと思いますが、今年度完結した整備計画をしっかりと検証し、少子化時代における新たな高校改革の展開につなげていく必要があると思います。 この際、特に指摘しておきたい点は、生徒数の減少傾向を前提としながら、農業高校を廃止された一方で、海洋科学高校は計画途中で見直されました。 また、高等学校PTA連合会が調査協力した「大分の高校教育はどうあるべきか」と題する「高校教育白書2015」に、大変注目すべき数字が示されています。 学区の再編成と高校の統廃合が一段と進み、高校生の自宅からの通学費が1万円を超す家庭の割合が2010年調査の13%から24%に大きくなっている状況があります。また、通学時間が60分を超えるという高校生が13%もおり、このことは、通学時間が長いと部活動等の時間確保が困難であり、結果として、保護者と高校生のコミュニケーション時間の圧縮につながっているとの指摘もされています。 総じて、高校改革の負の側面として、通学に関わる様々な負担感が増加していることについて指摘をされています。 昨年の代表質問や我が会派の議員から検証の必要性等を伺った際には、学校関係者や産業界など、幅広く意見を聞き、検証を行っていくと答弁されておりますが、現在どのように課題を整理され、新たな時代を見据え、今後どのように高校改革を進めていかれるのか、県教育委員会の見解をお聞かせください。 以上で県民クラブを代表しての質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○田中利明議長 ただいまの小嶋秀行君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 ただいま小嶋秀行議員には県民クラブを代表して県政諸般の課題につきまして御質問を賜りました。まず、私から答弁をさせていただきます。 初めに、時代の潮流について御心配を頂いております。アメリカ大統領選挙の結果につきましては、私も正直驚いたところであります。 これまでアメリカは、自由と民主主義の盟主、あるいは自由貿易の旗手、そして、世界の警察官としてリードしてきました。トランプ大統領の誕生は、そのアメリカやアメリカ国民にパラダイムシフトが起こっているということを語りかけていると思います。 まだ就任後間もなくでございまして、余り予断を持って当たらない方がいいという思いもありますけれども、やはりアメリカ第一主義だとか、強いアメリカの復活を全面に出した姿勢には気になるところが多いわけであります。 特に、日本との関係では2つの面で懸念をしております。一つは、アメリカが世界の経済に対して、どういう役割を果たしていこうと思っているのかということであります。これは日米の経済関係がどうなっていくかということでもあります。戦後の日本の復興、成長、発展を思うと、国際的な連携によりまして自由貿易や自由な人の往来などを確保することが大変大事であると思います。これだけグローバル化の時代でありますから、そういう日本の気持ちを世界に表明することも大変大事であります。 もう一つ懸念しているのは、世界の平和と協調においてアメリカがどういう理念を持って、どういう役割を果たしていこうと思っているのかということであります。これは日米同盟がどうなるかということでもあり心配をしております。これまで、日本の外交の基軸は、申すまでもありませんけれども国連中心ということと、もう一つは、基本的な理念を共有する日米の同盟関係ということがあったと思います。私は、これまでのような形が一番いいのではないかと思っていますので、変わらないことを期待しながら、さてこれからどうなるのか、注目をしているところであります。 先月開催されました日米首脳会談では、安全保障面と経済面の双方で日米関係の重要性が再確認され、新たな経済対話の枠組みが合意されたところであります。今後の交渉が肝心でありまして、その行方をしっかり注視していかなければならないと思っております。 トランプ政権の誕生やイギリスのEU離脱など、世界的に内向き志向が強まっているのは事実であります。それでもここまでグローバル化した世の中ですから、大分県においても、貿易や投資など何らかの形で影響が出てくるのではないか、しばらく国際情勢から目を離せないと思います。 いずれにしましても、我々が心がけなければならないのは、目まぐるしく変わる国際情勢の中にあって、今はアンテナを高く掲げて世の中の流れを見通すことであります。時代の潮流をしっかりと捉え、県政をリードしていかなければならないと思っております。 次に、地方分権改革について御質問を賜りました。 少子高齢化や人口減少が進む中で、行政課題は増大し、かつ高度化、複雑化しております。 こうした課題に迅速、柔軟に対応するためには、地方が主体となり自らの創意工夫によって課題解決を図れるように、地方分権を一層推進していく必要があると思います。 私は、かねてから、地域の実情に合った政策が自由に展開できるように、幅広い分野で思い切った地方分権を進めていくべきだと考えてまいりました。国と地方の役割分担の見直しや国の在り方は、本県のみで決められるものではありませんけれども、私は、九州広域行政機構のような、今ある国の機関もうまく生かしながら、県域を越えた広域的な自治の形をつくっていこうというものが、今後もあり得ると思っております。また、地方分権は、権限とセットで財源の移譲も受けて、真に地方の自立につながる改革となることが大変大事だと思います。財源の移譲ということも忘れないでほしいと思います。 現在、国、地方を挙げて地方創生が進められております。これを実現するためには、地域の実情に応じこれまで以上に知恵を絞り、工夫を凝らしていく必要があります。そのためにも、地方の自主性、自立性を高める地方分権の推進は、ますます重要になってくると思います。 人口減少や東京一極集中といった国家的課題に対しまして、国の責任において少子化対策や政府機関の移転などの政策を進めることも大変大事であります。地方の取組を支える更なる権限や税財源の移譲を進めるということも必要だと思います。 一方、地方も魅力ある地域づくりを一層進めなければならないと思います。地方分権改革は個性を生かし自立した地方をつくるものでありまして、そういう意味でも地方創生は地方分権の取組を継続するものと言えると思います。国による交付金の配分を通じて地方創生を進めることについての御指摘がございましたけれども、地方創生の成果を着実に積み上げることが、地方に対する信頼への向上へとつながり、ひいてはそれが権限や財源の移譲につながるという面もあると考えます。 例えば豊後高田市では、定住者向け団地の分譲など移住・定住施策の推進や、学びの21世紀塾の充実などによる教育のまちづくりを通じ、子育て世代を呼び込み、人口の社会増を実現しております。こうした取組やその成果は、県内はもとより全国の自治体の模範であり、大変注目しているところであります。 県といたしましては、全市町村長をもって構成をいたします大分県まち・ひと・しごと創生本部を設けまして、市町村間の情報交換や、あるいは競い合いの体制をつくりながら、市町村と連携しながら、このような事例を積み重ねて、あるべき国と地方の役割分担に近づいていけるよう、努力をしていきたいと考えているところであります。 次に、地球温暖化対策について御質問を頂きました。 大分県では、昨年3月に第4期大分県地球温暖化対策実行計画を策定いたしまして、二酸化炭素について、家庭、業務、運輸の部門ごとに国と同等の削減目標を設定いたしました。 この目標を達成するため、三つの重点戦略を定めて、取組を進めているところであります。 一つは、二酸化炭素など温室効果ガスの排出抑制対策の推進であります。節電などの取り組みにポイント券を付与する九州版炭素マイレージ制度や、家庭・事業所のエネルギーの使用状況を見える化するエコ診断、環境に配慮した運転を勧めるエコドライブなどの普及によりまして、省資源・省エネ型のライフスタイルへ転換を促進します。 二つ目は、エコエネルギーの導入促進であります。再生可能エネルギー自給率日本一の大分県の強みを生かして、環境や景観への配慮も行いながら、地域の方々の理解を得ながら、それぞれの地域特性に応じた導入を図っていきたいと思います。 三つ目は、森林吸収源対策の推進であります。森林による二酸化炭素の吸収機能等を高めるため、間伐などの森林整備を進めるとともに、生産された木材の利用を拡大いたします。 それにしても、ようやく米、中、インドまで参加してできたパリ協定の枠組みが、トランプ政権の動向によりまして流動的になるんではないかと私も心配をしているところであります。温暖化対策につきましては、世界、なかんずく先進国の市民一人一人が実践することが大変大事であります。 大分県も、そうした地球規模の課題に足元から対応するという思いでありまして、それを促す取組をおおいたうつくし作戦の中核を担ううつくし推進隊でも始めているところであります。 先日、推進隊の企画によるこども探検団の発表会がありました。その中で学びの成果として、温暖化を防ぐため、自分たちも家庭や学校でいろんなことができそうだという小学生の報告がありまして、頼もしく感じたところであります。 今後とも、うつくし作戦の展開を通じて地球温暖化対策を進め、本県の恵み豊かな天然自然を将来の世代に確実につなげていきたいと考えております。 次に、部落差別解消に向けた取組について御質問を頂きました。 誰もが等しくかけがえのない存在として大事にされること、この基本的人権の尊重は、私たちの社会の根幹をなす重要な理念であります。 人を出身地などで差別する同和問題は、行政が人権問題に取り組むきっかけとなった大きな課題であることから、大分県人権尊重施策基本方針においても、同和問題への取組を主要な柱に掲げて、教育・啓発を中心に県民意識の醸成に努めてきたところであります。 県の職員に対しても毎年同和問題研修を実施するほか、幹部職員には部落の歴史や文化を現地で学ぶフィールドワーク研修を実施しているところであります。 御指摘のように同和地区名等を明らかにする書籍の出版がもくろまれ、地名リストがインターネット上に掲示されるなど、悪質な事案が起こっている現状につきましては、憤りを禁じ得ません。 こうした中、部落差別の解消の推進に関する法律が制定され、基本的人権の享有を保障する日本国憲法の理念にのっとり、部落差別は許されないものであるということが明記されました。県民あげてこの問題の解決に取り組んでいかなければならないと改めて感じたところであります。 同和問題の解決には教育・啓発と相談体制の充実が重要であります。 まず、教育・啓発につきましては、8月の差別をなくす運動月間や12月の人権週間を中心に、同和問題に関する講演やマスメディアを活用した広報などを集中的に実施していきます。また、企業や団体での人権研修に講師を派遣しておりますけれども、研修では、差別を受けた当事者の話を聞いたり、参加体験型学習などを取り入れて、同和問題を自分のこととして考えられるように更に工夫をしていきたいと思います。 次に、相談体制につきましては、市町村担当課や、早くから同和問題の解決に深く関わってきた隣保館など、関係機関の担当者を対象に相談スキルが向上するように研修を行うなど、充実を図っていきたいと思います。 今後とも、部落差別のない社会の実現に向けて、県民の皆さんの御理解と御協力を頂きながら、積極的に取り組んでまいります。 次に、中小企業の活性化について御質問を頂きました。 大分県はこれまで積極的な企業誘致によりまして、鉄鋼、化学、自動車など国内有力企業がバランスよく立地し、立地企業と地元中小企業が共に発展する厚みのある産業集積が進んでおります。 とりわけ、自動車産業は、ダイハツ九州の進出に伴って、北部九州は年間130万台の生産を誇る国内有数の生産拠点となっております。 そこで、大分県自動車関連企業会を設立いたしまして、中小企業の自動車関連産業への新規参入、取引拡大を図っているところであります。当初80社だった会員企業は現在142社に増えまして、自動車関連産業への参入企業は115社となっております。また、ダイハツ九州は本社から部品の発注権限の移譲を受けて地場調達を拡大しておりまして、これが更にビジネスチャンスを広げることにつながっております。 一方、自動車産業の方はグローバル化によりコスト競争が激化するとともに、近年、燃料電池車、あるいは自動運転化など次世代自動車の開発に向けて、日々急速な技術革新を続けているところであります。 そこで、この状況を踏まえ産学官一体となって参入に直結する取組を強化していかなければならないと思っております。 一つは、受注獲得に必要な更なるQCD(品質・コスト・納期)対応力の向上であります。技術力の強化や生産性の向上、人材育成等を積極的に支援してまいります。 二つ目は、県域を越えた地域間連携の強化であります。本県の中小企業単体では困難な高度なユニット部品を開発するため、北九州市や宮崎県の企業との連携を深めます。 三つ目は、電子デバイス関連企業の参入促進であります。電気自動車等の普及により増加が見込まれる電装部品の供給力を高め、集積の厚みが更に増すように努めていかなければならないと思っております。 このような取組を進めまして、議員御提案の自動車アイランド構想のごとく、一層の自動車産業の集積を図っていきたいと思っております。 更に、半導体や医療機器、エネルギー、食品産業など様々な分野におきましても、技術革新や取引機会拡大に取り組んで、本県中小企業全体の活性化を図っていくことも重要であります。 こうした産業を支える中小企業の規模は様々で、従業員が数名程度の小規模事業者も数多く存在しております。今後、小規模事業者にもしっかりと光を当てて、規模に応じたきめ細かな支援に積極的に取り組んでいきたいというふうに考えております。 次に、IoTの推進について御質問を頂きました。 今年の新春特別番組で、人工知能やアンドロイド開発の第一人者である大阪大学の石黒浩教授と対談をいたしました。そこで、教授そっくりのロボットに出会いまして、近い将来、ロボットが人間の行動や、更には思考まで代替できるような時代が来ると感じたところであります。また、IoTやクラウド等の革新的技術の進歩は、私たちを近未来の世界へ導いてくれるという期待も膨らんでまいります。 中でもIoTの積極的な活用は、三つの社会的・経済的成果を生み出すと思っております。 一つは、既存産業の効率化が図られるということであります。二つ目は、新しい産業の創出や、これまでにないサービス価値の提供が可能になるということであります。そして三つ目は、県民生活の利便性向上につながる社会的課題や地域課題が解決できるということであります。 本県には、少子高齢化と人口減少の進行等により、見守りを必要とする一人暮らし高齢者の増加や労働力不足による生産性の低下など、解決すべき課題が数多くあります。 このような中、携帯通信を活用したタクシー配車システムを運用するモバイルクリエイトや、親牛を温度センサーで見守り、分べん事故を減少する「牛温恵」を開発したリモート、そしてスマホを通じた自宅の警備や高齢者の見守りシステムを開発し、今年のビジネスプラングランプリに輝いた別府市のサークル・ワンのように、IoTを活用して新たなビジネスチャンスを見いだした先駆的な企業が増えております。 そこで、大分県ならではの新たなビジネスの創出を目指す「大分県版第4次産業革命“OITA4.0”」では、県内の様々な地域課題と技術力をマッチングさせた地域課題解決型プロジェクトを数多く実施しまして、IoTの活用による県内企業の成長につなげていきたいと考えております。 大分県IoT推進ラボを設立いたしまして、地域課題の掘り起こしや県内企業のIoT技術の開拓を行って、それらのマッチングに取り組んで創業につなげていきたいと思います。 また、新しい技術を理解する人材の育成も大変重要であります。若い世代に実践型の教育を実施して、即戦力人材として輩出する取組への支援や、これまで接点のなかったIT企業と工業系高校生との交流を図る取組も開始いたします。 このように、本県ならではのIoTプロジェクトを数多く具体化するとともに、未来を担うIT人材の確保・育成を同時に進めながら、「大分県版第4次産業革命“OITA4.0”」に全力で挑戦していきたいと思っております。 次に、TPPの対応について御質問を賜りました。 TPPの発効につきましては不透明な状況にありますけれども、これまで我が国を含め数多くの国が自由で拡大する貿易や海外投資で成長を図ってきておりまして、今後もこの流れは止まらないものと考えております。 農林水産業におきましても、国内はもとより海外との競争を意識して、低コスト化と高付加価値化により競争力を高めていかなければなりません。 本県で特に急がれるのは、水田農業の構造改革であります。 今後も価格の低下が懸念される米につきましては、総労働時間の4分の1が削減可能な乾田直(じき)まき栽培や、多収品種の導入などによりまして、低コスト化を図るとともに、水田を畑地化いたしまして、高収益な園芸作物への転換ということも積極的に進めていきたいと思います。 現在、園芸作物は、戦略14品目の拠点市場に集約し、市場競争力を高めておりまして、この取組を全県的な産地展開が期待できる新たな品目に広げていきたいと思います。また、甘太くんやイチゴの新品種「大分6号」など、本県オリジナルの商品(もの)づくりに加えまして、有機農業の振興などによりまして、付加価値を高めてまいります。 畜産物は、味による差別化で販路を拡大いたします。 豊後牛は、オレイン酸によるうまみを高く評価している外食チェーンと連携し、東京や大阪で地名度向上を図ってまいります。 豚についても、豊後牛と同様、オレイン酸を高めた県統一ブランド豚「米の恵み」の販売を促進してまいります。 これらの畜産物を取り扱う畜産公社については、流通販売機能や輸出体制を強化いたします。 林業も、間伐主体から主伐・再造林の一貫した林業に本格的にシフトいたしまして、生産性を大幅に向上していきたいと思います。 水産業では、関あじ・関さばをはじめ、かぼすブリ・ヒラメ等は既にブランド化され、高値で取引されております。水産物は輸出も有望視されておりまして、人工種苗由来のヒラマサやクロマグロの生産拡大に力を入れてまいります。 こうした構造改革を加速することによりまして、今後の国際化の進展も視野に入れて、もうかる農林水産業、付加価値の高い農林水産業を目指していきたいと思っております。 私からは以上でございます。その他の御質問につきましては、担当部長から答弁をさせていただきます。 ○田中利明議長 島田総務部長。  〔島田総務部長登壇〕 ◎島田勝則総務部長 財政運営についてお答えいたします。 平成29年度当初予算は、県税や地方交付税が減少する中、中長期的な視点を持った政策的事業を盛り込み、プラス予算となりました。 それを可能とした要因として、行革の取組により人件費や公債費を抑制し、事業費に振り向けたこと、国庫補助金や大規模施設整備のために積み立てていた基金などの財源を効果的に活用したこと等が上げられます。 その上で、熊本地震を踏まえた防災・減災対策等を着実に実行するため、なお不足する財源について、これまでの行革で積み上げてきた財政調整用基金を28年度の80億円より12億円多い92億円取り崩したところです。 その結果、29年度末の基金残高は安定的な財政運営に必要と考える標準財政規模の10%に当たる324億円を割り込みますが、今回の財政収支見通しでは、執行段階の工夫等により374億円まで改善すると見込んでおります。 財政の運営に際しては、単年度の収支はもとより、必要な施策を機動的に行えるよう、先を見据えた手立てを考えておくことが重要と考えております。3月補正予算でも、国民文化祭等に備え15億円を基金に積み立てたところです。 しかしながら、31年度以降の地方一般財源総額の確保について、国の方針が示されていないなど、予断を許さない状況です。 今後も、行財政改革アクションプランを着実に実行し、健全な財政運営に努めてまいります。 ○田中利明議長 廣瀬企画振興部長。  〔廣瀬企画振興部長登壇〕 ◎廣瀬祐宏企画振興部長 大友宗麟を素材としたまちづくりについてお答えをいたします。 地方創生を進める上で、郷土の偉人を地域資源として顕彰し、まちづくりに生かす取組が県内で増えています。 例えば、中津市では、黒田官兵衛や福沢諭吉とゆかりの施設を活用した誘客、日田市では、広瀬淡窓と日本遺産第1号に認定された咸宜園を生かしたまちづくりなどがあります。 大友宗麟につきましては、大友氏館のあった大分市や、宗麟が育んだキリシタン・南蛮文化が栄えた臼杵市など県内7市町で、まちづくりや観光につなげる機運が盛り上がり動きが活発になっておりまして、県はこれを積極的に支援していきます。 大分市が進める大友氏遺跡の保存、活用を図るまちづくりでは、県は遺跡の保存に継続して支援するほか、宗麟公祭り実行委員として参画し、機運の醸成を図っています。 また、キリシタン・南蛮文化とその遺跡の活用を進める県内7市町との連携をはじめ、長崎・熊本両県と広域的に連携し、全国へのPRや旅行商品の造成に取り組んでいるところであります。 このように、大友宗麟を生かしたまちづくりの支援と機運の醸成に努めるとともに、関係自治体や民間団体と連携しまして、宗麟が育んだキリシタン・南蛮文化の魅力発信に努めてまいりたいと考えております。 ○田中利明議長 松坂警察本部長。  〔松坂警察本部長登壇〕 ◎松坂規生警察本部長 迷惑防止条例についてお答えをいたします。 議員御指摘の他府県で発生した警察職員による盗撮事件については、各県の迷惑防止条例等で事件化されていると承知をしております。 また本県において、仮に同種事案が発生した場合でも、現行の大分県迷惑行為防止条例違反等として事件化することが可能であると考えております。 他方、犯罪捜査での秘匿撮影は、捜査目的を達成するため、必要な範囲において、かつ相当な方法によって行われる限り、任意捜査として許容されるものと承知をしております。 捜査の手続や方法等は、刑事訴訟法等関係法規に基づいて行われるべきものであり、捜査における秘匿撮影を禁止することに関して、条例改正は考えておりません。 もとより、昨年の別府警察署の事案は、捜査目的を達成するためとはいえ、他人が管理する土地に無断で立ち入り、ビデオカメラを設置したもので、建造物侵入罪に該当する違法行為である上、その場所を撮影するだけの必要性及び相当性も認められない不適正な捜査と判断しており、大変遺憾に思っております。 この事案を受けて、組織的な捜査管理の徹底等を指示しているところでありますが、今後もあらゆる機会を通じて、適正捜査に関する指導・教育を継続的に実施し、再発防止に努めてまいります。 田中議長 柴田生活環境部長。  〔柴田生活環境部長登壇〕 ◎柴田尚子生活環境部長 防災・減災対策について3点お答えいたします。 まず、防災リーダーの育成・養成についてでございます。地域防災力を高めるためには、防災士が防災のリーダーとして、その中心的な役割を担うことが期待されております。 防災士が様々な災害に迅速、的確に対応するためには、広範かつ専門的な知識や実践力を身につけることが重要です。 そこで、県では、防災士を対象に、全国レベルの研修会への派遣や、先進的な活動の実践者による講演会を開催しております。 実践力の強化という点では、防災士が地域の住民ととともに行う災害図上演習や、避難所立ち上げの研修会などを支援しております。 議員御指摘のように、防災リーダーの核となる人材の育成は大変重要であり、来年度は、防災士を対象に、より専門的に住民の指導なども行う防災アドバイザーの養成に取り組みます。 学校現場などにおいても、この防災アドバイザーが防災士の資格を持つ教職員等と連携して防災教育を進めることが期待されます。 引き続き、様々な機会を通じて防災士のスキルアップを図ってまいります。 次に、防災士の活動支援体制についてでございます。 県では、平成26年度に市町村とともに自主防災組織活性化支援センターを設置し、防災士の養成とその実践力の強化、並びに防災士等が地域で活動するために必要な情報の提供や相談対応を行っております。 活動支援については、こうした県全体の取組とともに、地域の実情に応じたきめ細かな対応も重要です。 県では今年度、防災士の活動の場を広げるため、振興局単位で自治会役員と防災士が共同で取り組む避難所立ち上げ支援研修を開催いたしました。 来年度は、これまで竹田市と中津市でモデルの事業として取り組んできました大分県版災害・避難カードの事業を全県に普及させるため、振興局単位で研修会を開催することとしております。 県としては、防災士の核となる防災アドバイザーの養成に取り組むとともに、市町村とも連携しながら、防災士相互のネットワークづくりを進めるなど、各地域の自主防災活動の活性化を図ってまいります。 最後に、防災研究所についてでございます。 防災対策に係る調査研究機関は、国立研究開発法人の防災科学技術研究所や産業技術総合研究所などがございますが、都道府県設置は、兵庫県の人と防災未来センターのみと認識しております。 県では、これまでも、地域防災や地質学などを研究分野とする大学教授や過去の災害の実情を踏まえた実践的な防災対策の研究者、あるいは気象台の職員などの専門的知識を活用し、防災・減災対策につなげてまいりました。 例えば、今回の熊本地震の検証でも、人と防災未来センターの研究員に災害情報や支援物資のワーキンググループに参加してもらい助言を頂いたところです。 今後とも必要に応じて、様々な分野の研究者、専門家の協力を得ながら、防災・減災対策に取り組んでまいります。 ○田中利明議長 工藤教育長。  〔工藤教育長登壇〕 ◎工藤利明教育長 3点についてお答えをいたします。 まず、高校の防災専門課程についてであります。 舞子高校、多賀城高校は、いずれも未曽有の大震災を経験し、その教訓を次世代に伝えたいという思いが専門課程の設置の背景にはあったと伺っております。 これらの学校では、防災を教材とした討論や調べ学習、実験・実習、発表等を通して、生徒が自ら判断し行動選択ができる学習が行われております。 本県においても、高校生が中学生対象の防災講座で講師を務めたり、市の防災担当課で職場体験をするなど、より実績的、主体的な防災学習が始まっており、こうした事例を県下の学校に広め、防災意識をしっかり持った生徒を育てていくことが肝要であります。 そのため、発達段階に応じ、学校における体系的な防災教育の指針となる手引きの作成を進めているところであります。 防災専門課程については、社会的需要や、それを受けての中学生の進路希望、更に、卒業後の進路保障や、それにつながる専門的資格の付与などの観点を踏まえながら、慎重に検討していく必要があると考えております。 新学習指導要領についてであります。 県教育委員会では、次期学習指導要領の方向に沿って、主体的・能動的に学ぶ、いわば知識を覚えるだけでなく自分で考え判断できる人を育てるため、既に新大分スタンダードによる授業改善を進めております。 県内の多くの小中学校では、アクティブ・ラーニングの視点に基づいて問題解決的な授業が行われており、グループ学習のほか、ICT機器、図や表などの思考ツール、学校図書館や新聞を活用するなど、多様な学習活動を組み合わせた実践が行われております。 3月末に告示予定の次期学習指導要領については、市町村教育委員会と教育事務所及び義務教育課などの指導主事が地区別にチームを組んで、県内全ての小中学校教員全員に対して、全面実施される平成32年度までに、趣旨の周知徹底を図ってまいります。 更に、従来の小中学校の研究団体ととともに新たに立ち上げました大分県学校教育研究団体連絡協議会の各教科部会を通じて、改訂内容の説明や授業改善への専門的な支援を行うなど、円滑な移行に向けてきめ細かに対応し、本県の教育水準の向上につなげてまいります。 次に、高校改革の検証についてであります。 高校改革推進計画では、生徒にとって、真に望ましい学校という視点に立って、教育環境の整備を進めてまいりました。 平成25年に実施したフォローアップ委員会においては、生徒の主体的な進路選択や、各学校の特色ある学校づくりなどに一定の成果が出ていると評価を受けております。 また、御指摘の白書では、高校の通学区が全県一区であることについて、平成21年と24年の調査を比較して、保護者の肯定的な意見が19.1ポイント増加をして半分近くとなり、否定的な意見は18%から8.1%へと大きく減少もしております。 高校改革後の各学校の状況については、有識者や企業関係者などからなる第3者評価委員会等により検証を行っていくとともに、新たな時代を見据え、地元自治体や産業界等からも意見を聞いていきます。 現在、地域の高校の魅力化・特色化が喫緊の課題であり、地域の高校活性化支援事業によって、地域等と連携したプロジェクトを開始したところであります。今後も、生徒に選ばれるための学校づくりを進めて、地域に学校を残し、活性化させる工夫は何か考えていきたいと考えております。 ○田中利明議長 神崎商工労働部長。  〔神崎商工労働部長登壇〕 ◎神崎忠彦商工労働部長 水素エネルギーについて御質問を頂きました。 水素は、利用段階でCO2を排出しない地球温暖化対策に有効なエネルギーです。 また、様々な方法で製造可能なエネルギーであり、国の水素・燃料電池戦略ロードマップでは、市場規模も2030年に1兆円と大きいものとなっております。 このため、県のエネルギー産業企業会においては、昨年度から水素を有望分野としてワーキンググループを設置し、副生水素の有効活用に関する研究開発や事業可能性調査、先進地視察等の支援を行っております。 また、水素利活用の普及のため、燃料電池の仕組みを分かりやすく伝える県民向けの啓発活動も実施しています。 更に、地場企業の水素関連技術のPRのため、企業会や九州地域戦略会議を通じて大規模な展示会への出展も進めております。 今後は、国や水素の利活用に熱心な大分市と連携した取組を加速することにより、地球温暖化対策に有効な水素の活用を進めることで、水素エネルギー社会の実現を目指してまいります。 ○田中利明議長 阿部土木建築部長。  〔阿部土木建築部長登壇〕
    ◎阿部洋祐土木建築部長 社会インフラの老朽化対策についてお答えいたします。 橋りょうやトンネルなど主要な16施設の老朽化対策を進めるため、その点検・診断結果を踏まえた長寿命化計画を策定し、適切なタイミングで補修等を実施するアセットマネジメントに取り組んでいます。 点検・診断につきましては、施設ごとに点検サイクルを定めておりまして、平成26年度までに一巡目の点検が完了し、現在は二巡目点検を実施中です。 また、長寿命化計画には、劣化や損傷度合いに応じた対策の時期を定めておりまして、この計画に基づき補修工事を着実に行っているところです。 例えば、橋りょうでは、県管理の2,437橋を点検した結果、815橋については、早期に補修が必要と判定し、28年度末までには、572橋が対策済みになります。残りの243橋は、30年度までに完了させる予定です。また、31年度には、2巡目点検の結果に基づいて、補修の優先度などを見直し、長寿命化計画を更新することとしております。 引き続き、県民の安全、安心な暮らしを支える社会インフラがしっかりと機能していくよう、持続可能で効率的な維持管理に取り組んでまいります。 ○田中利明議長 以上で小嶋秀行君の質問及び答弁は終了しました。 暫時休憩いたします。     午前11時41分 休憩  -------------------------------     午後1時 再開 ○末宗秀雄副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。代表質問を続けます。戸高賢司君。  〔戸高議員登壇〕(拍手) ◆戸高賢史議員 公明党の戸高賢司でございます。公明党会派を代表し質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 「安心・活力・発展」の大分県づくりへ向けた重要な施策である三つの日本一の実現のうち、健康寿命延伸について、2017年度に実施する事業、更には長期的視野に立った取組について伺います。 日本一を実現することは容易なことではありませんが、高い目標を掲げ、施策を重点化して取組を進める県の姿勢は評価できます。健康寿命延伸に向けた取組がすぐに成果としてあらわれてきませんが、丁寧な積み重ねにより、必ずや県民が健康的な生活を送り、生涯にわたって活躍できる地域社会の実現という結果へとつながると信じています。 昨年、官民一体で健康寿命日本一おおいた創造会議を立ち上げ、いよいよ県民全体を巻き込んだ機運醸成の取組が開始されることと思います。広瀬知事を先頭目標実現へ向け邁進(まいしん)していただきたいと思います。 ICTを活用した健康ポイント制度の導入や、前回の定例会でも中間報告していただいた県民意識調査の結果による地域健康課題への対応などが、新規事業として当初予算案に盛り込まれています。これまで健康に対して無関心層へどのようにアプローチしていくかが課題でありましたが、健康アプリを活用した取組などは、自身の健康に無関心な人が多い働き盛り世代である青壮年に参画してもらうための施策だと思われます。 そこで、健康寿命日本一を目指すための来年度の関連事業の狙いと、今後の事業展開について伺います。 また、健康寿命の都道府県別の公表は3年に一度となっています。この間の進捗管理をどのように行うのか、お聞かせください。 次に、県立美術館の今後の方向性について伺います。 県立美術館は2015年の開館から間もなく2年を迎えようとしています。本年1月30日には入館者数100万人を突破しました。文化施設としても、我が国の現代建築を代表する優秀な作品に与えられる2015年度JIA日本建築大賞や、日本の美術館として初となるLCDアワードのアジア・太平洋地域における最優秀新設文化施設を受賞するなど、国内外から注目を集めました。 しかしながら入館者数については、開館初年度は64万人を超えましたが、2年目となる昨年は熊本地震の影響もあり、2月末現在で約40万人と減少しています。 年間目標入館者数である50万人達成へ向けて頑張っていただきたいと思っておりますが、今年度有料入場者数が1万人を超えた企画展はありませんでした。 昨年度は、開幕展Vol.1「モダン百花繚乱(ひゃっかりょうらん)」が7万5,320人、「描く!マンガ展」が1万8,012人、開幕展Vol.2「神々の黄昏(たそがれ)展」が2万2,251人と、有料入場者が1万人を超える企画展が4本中3本ありました。またそのほかにもTOS共催の「進撃の巨人展」の入館者数は6万4,161人でした。 今年度は、5本の企画展で当初12万人の入館を見込んでいましたが、入館者が1万人を超えた企画展がなく、最近は心配する声が増えてきました。 一方、コレクション展は開催費用を抑えることができ、1万人を超えている企画もあることから、来館者から支持されているコレクション展を更に充実すべきと考えます。 更に、入館者が減少したとはいえ、40万を超える方々が美術館に訪れています。たとえ建築物の視察だけを目的に来られた方でも、展示を見てみたいと思えるような美術館にしていただきたいと思います。 そこで、開館から2年間の評価と今後の展開について伺います。 公立美術館との交流についてです。 来年度予定されている特別展のリストを見ると、何が展示の核となるのかわかりません。 公共の施設という観点から見ると、採算性や入館者だけで、その有効性を判断することはできませんが、美術館について言えば、その価値を高める努力を惜しんではならないと思います。美術館としての実績を積み重ね、評価と信頼を得ることによって、貴重な美術品を受け入れることが可能となり、結果として県民に最高の美術、芸術に触れる機会を与えてくれるものだと考えます。 公立の美術館同士では無料で貸出しや借入れができると聞いています。経費を抑えつつ、県民が望む展覧会を企画していくためにも積極的に他館と交流していくべきだと考えます。 約5千点あるコレクションを生かし、他館に積極的に貸出しをすることにより収蔵品の価値を高めていくとともに、他の公立美術館からすぐれた作品を借り入れることが大事と思いますが、県のお考えをお聞かせください。 再生可能エネルギーについてです。 水素社会の実現については、3年前、九州大学伊都キャンパス内にある次世代燃料電池産学連携研究センターでの調査を踏まえ質問をさせていただきましたが、その後の取組について伺います。 国は、昨年3月に水素・燃料電池戦略ロードマップを改訂し、水素社会の実現に向けた燃料電池車の普及、水素ステーションの整備などについて新たな目標を示しました。 特に、燃料電池自動車については2030年までに約80万台普及させることを目標としており、水素ステーションの整備は2025年度までに約220か所としています。しかし、2030年の目標台数を達成するためには、900か所程度の水素ステーションが必要と見込まれており、水素ステーションの整備を加速する必要があります。 国は燃料電池自動車・水素ステーション等に関する規制の見直しを今進めておりますが、全国に水素ステーションを拡大するためには、事業者による一層の技術開発等の努力に加えて、国においても更なる規制の見直しが必要であります。 改訂ロードマップでは、燃料電池自動車の利用を大きく広げ、我が国が世界に先行する水素・燃料電池分野の世界市場を獲得するとしています。また、水素発電の本格導入により大規模な水素供給システムを確立し、水素事業を更に拡大することにより、2050年には水素・燃料電池関連の機器・インフラ産業の日本での市場規模を8兆円にするとしています。 目標達成へのハードルは高いように思われますが、より早期に持続可能な社会を実現するために、水素の活用は欠かせないと考えます。 水素エネルギーの活用については、平成26年第3回定例会でもお聞きしておりますが、27年第2回の定例会では河野議員から質問をしております。知事から副生水素を利用可能とするサプライチェーンの構築と関連産業の育成を図り、水素社会の実現を目指すと答弁を頂きました。 そこで、これまでの取組状況について伺うとともに、より具体的目標を掲げた改訂ロードマップを踏まえ、県として更にどう取り組んでいくのか、お聞かせください。 また、水素ステーションの設置については、本県でも大分市で、民間企業が国の補助金を活用し車載型水素ステーションを設置していますが、更に普及していくための課題をどのように認識し、どう対応していくのか伺います。 次に、洋上風力発電について伺います。 以前調査を行い、議会でも報告しました長崎県五島市の浮体式洋上風力発電事業については、これまで五島沖で実証実験が行われてきました。市長は五島市を再生可能エネルギーの島にしたいと語っておりましたが、先月、実用化に向けて関係する漁協と同意したとの報道がありました。それによりますと10基で合計20メガワットを発電する風車を建設する計画で、総事業費は200億円とのことです。 五島市は長崎県に海域使用料の減免を求める一方、売電収入により基金を造成し、漁業の振興に当てることとしています。基金は設置者である民間企業が九州電力への売電収入の一部を拠出することとしており、その金額は年間2千万円程度と見込んでいるそうです。更に五島市も新たな税収となる風車の固定資産税について、その一定額を積み立てることとしており、基金規模は全体で数億円になるとのことです。この基金を三つの漁協組合員の漁船の保険料や漁船の燃料代、また漁業再生などの漁業振興策に充てる仕組みであります。 私が伺った際にも、漁業関係者との折衝が最大の焦点であり、実証実験機浮体式風車の底に魚礁を設置する等の配慮をしながら対策を講じていました。この記事にもあるとおり、他の地域でも参考になる事例です。 また、北九州市若松区の響灘沖でも、公募の結果、九州電力などの企業連合が、国内最大級である総出力22.8万キロワットの着床式洋上風力発電所を設置するということが決定しています。 日本は平地が少ないことから設置場所も高台となりコストが高くなること、山間部での大規模な風力発電整備の設置は困難で風車の設置基数が少ないこと等の理由により、これまで導入が進んできていませんでした。しかし、海面は居住地から離れた場所で騒音や低周波の影響がなく、風を遮るものがないことから風力発電には最適だと言われています。 昨年、港湾法が改正されましたが、その目的はインバウンド観光の経済効果を取り込み、増加する大型クルーズ船の寄港促進のための環境整備と、港湾における洋上風力発電施設の設置需要が高まる中で港湾区域内の水域等を有効に活用するということであります。 また、浮体式及び洋上風力発電の機体製造や運搬には造船の技術が生かされます。本県の重要な産業でもある造船業にとっても大きなチャンスであり、雇用拡大も期待をされます。県内産業の発展という観点からも推進すべきと考えますが、見解をお聞かせください。 障がい者施策について、在宅就労について伺います。 私はかねてより、障がい者雇用率日本一を目指す大分県として、重症化した筋ジストロフィー患者やALS等の神経難病の方、また離島や僻地(へきち)にお住まいで、職場や就労支援事業所への通勤が困難な方にとって、在宅就労移行支援事業の推進は重要であり、障がい者の就労の可能性を拡大すると訴えてきました。国は在宅就労移行支援事業を障害福祉サービスに位置づけていますが、障がい者雇用率日本一を目指す本県こそ、国の在宅就労の支援体制構築に向けたモデル事業に参画するなど、在宅就労において国をリードすべきだと考えます。 これまでの在宅就労の推進について、その質問に対し、民間やNPOなどの動向について答弁を頂きましたが、県としてこれらの関係団体とこれまでどのような協議をして、今後どのように在宅就労を進めていくのか、お聞かせください。 難病二法が成立をして、小児慢性特定疾患及び指定難病の対象が拡大をされ、これまで医療費助成を受けられなかった病気の方も、医療費助成を受けられるようになりました。 医療現場において、小児期から成人期に至るまで、主治医との信頼関係が重要であり、年齢に特異的な課題がない場合には、患者の年齢にかかわらず様々な医療が提供されています。 障がい者に関しても、例えば医療型障害児入所施設については、療養介護事業などと組み合わせて、児童期には医療型障害児入所施設として、成人後は療養介護事業所として利用するなど、多職種の連携により、幅広く対応できる仕組みをつくることが大事だと思います。 また、脳性麻痺(まひ)の方の例を挙げると、長年の過度の負担により成人後も引き続き2次障がいの痛みとつき合っていかなければなりません。自立した生活を送るためには、軽度の障がいでも継続したリハビリ治療が必要です。しかし、障がいを持つ子供が成人になっても、都市部以外では成人の2次障がいに対応する医療機関が少ないのが現状です。 本県で安心して暮らすためには親も安心でき、専門的な治療が受けられる障がい者の医療体制を整えていくことが必要だと考えますが、県の見解をお聞かせください。 障がい者スポーツ指導員の育成について伺います。 障がい者スポーツは、本来、リハビリテーションの一環として始まりました。パラリンピックの原点は1948年のロンドンオリンピック開催にあわせて、ロンドン郊外の病院が車椅子患者のアーチェリー大会を開催したことだと言われています。このときから69年を経た今、パラリンピックは健康増進や体力向上のみならず、国の威信をかけたスポーツへと変化を遂げました。そのため、競技レベルが上がり、選手たちの練習環境の整備や経済的負担が大きくなっているのが現状です。 我が党もこれまで、選手たちへの支援拡充を訴え、2008年パラリンピック北京大会の際にはメダリストへの報奨金制度創設やスポーツ振興を総合的に進めるためのスポーツ庁の創設などを要望し、2011年にはスポーツ基本法が成立をしました。 障がい者スポーツの推進には、パラリンピックなどに見られるアスリートへの競技スポーツ支援とともに、障がい者スポーツの裾野を広げる取組も大切です。その際に重要な役割を果たすのが障がい者スポーツ指導員です。 障がい者スポーツ指導員は公益財団法人日本障がい者スポーツ協会が公認する資格制度で、指導する内容により級が定められており、初めてスポーツに参加する障がい者に対し、スポーツの喜びや楽しさを重視したスポーツの導入を支援する初級、リーダーとしての役割を持ち、指導現場で十分な知識、技術と経験に基づいた指導ができる中級、そして、高度な専門的知識を有し、指導技術と豊かな経験に基づいた指導的立場である上級があります。 県内には今年1月現在で536名が登録をされております。 本県でも支援学校などでスポーツを始めようとする障がい者に、スポーツ指導員を派遣する取組を行っていることからも、指導員の障がい者スポーツ推進に果たす役割の大きさを感じます。 指導員の数は536名と全国的にも上位にあると認識していますが、活動はボランティアであるため、仕事との日程調整が困難な方やどのような活動をしていいのかわからないという方もいるそうで、指導員の更なる増員と併せ、活動の場へのマッチングが必要であります。 県障がい者スポーツ協議会は、車椅子マラソン大会の運営においても中心的役割を担っていただいておりますが、太陽の家の社員によるボランティアであるために、時間的にも肉体的にも厳しい状態で活動をされています。 今後、障がい者スポーツの重要な役割を担う障がい者スポーツ指導員の育成と、協議会の運営に対する更なる支援が大切だと思いますが、県のお考えを伺います。 また、昨年、県は障がい者スポーツ指導者協議会と協議の場を設置したとお聞きしておりますが、そこで議論されている課題とそれに対する県の考えをお聞かせください。 一層連携を密にし、地域における障がい者スポーツが更に加速していくよう振興のために力を注(そそ)いでいただきたいと思います。 生活困窮者支援について伺います。 これまで十分でなかった生活保護受給対象以外の生活困窮者に対する支援を拡充し、生活保護に至る前の段階における対応を定めた生活困窮者自立支援法が施行されましたが、本県でも全ての市町村に相談窓口が設置をされ、支援員のアプローチによって早期発見と適切な支援に努めていただいております。 相談への対応は、子どもの学習支援や居住支援、就労準備支援、家計相談支援など多様であり、各機関との連携強化が重要であります。 居住支援について言えば、身寄りがない、生活基盤が弱いといった事情がある方は、賃貸住宅の入居や居住に関して直面する、家賃負担や連帯保証、緊急連絡先の確保などが困難となり、住宅を借りることができない場合もあります。こうした課題に対して居住支援協議会等と連携をして、個別に居住支援をコーディネートする必要があります。 また就労については自立へ向けた基盤となることから重要ですが、就労意欲の低下や社会とのかかわりに対する不安など複合的な課題により、直ちに就職することが難しい支援困難者が増加しています。就労しても短期間で離退職を繰り返すなど、生活リズムが不規則であるものについては、基本的な社会生活の送り方の習得に関わる支援も必要です。また、障がいの疑いがある方については、その特性に応じた、専門的かつ手厚いサポートを行うことが重要です。 そのような中、本年1月に生活困窮者就労支援協議会が発足しました。この協議会での取組により、支援対象者の就労がより円滑に進められていくことに期待をしておりますが、生活困窮者に対する就労支援の課題と今後の取組について伺います。 また生活困窮者自立支援制度における県内の2015年度の新規相談件数は2,449件となっていますが、2016年度12月時点では1,632件となっております。新規相談以外に支援対象者の継続的な相談件数はどのくらいあるのか、また主な相談内容と、それにどのように対応しているのか伺います。 次に、住宅セーフティーネットについて伺います。 政府は高齢者や障がい者、子育て中などで、住宅を確保することが困難な方たちを支援するため新たな住宅セーフティーネット制度を2019年度に創設することとなっています。増加する民間の空き家、空き室を活用し、家賃補助や家賃債務保証の支援を通じて円滑な入居を促すとしています。今国会で関連法案などが成立をすれば、秋頃から実施される見通しです。 この前身とも言える、高齢者などに質の高い賃貸住宅を優先的に提供するセーフティーネット法制度については我が党も推進をし、2007年に制定されました。しかし、空き家を活用した低所得者世帯向けの住宅については、安定的かつ必要な戸数の供給に向けた法制化の取組が必要でありました。 今回の改正案に盛り込まれた新制度では、家主が保有する空き家、空き室を、住宅確保が困難な高齢者のための賃貸住宅として地方自治体に登録をし、低所得者の高齢者が入居する際、国などが最大4万円家賃補助を行い、また賃貸契約の際に必要な家賃の債務保証料などについても最大6万円を補助するという内容です。住宅については、バリアフリー化や耐震改修の費用を国などが最大200万円まで補助する仕組みです。 国土交通省は2020年度までに17万5千戸の賃貸住宅登録を目標としております。 人口減少や高齢化に伴う世帯数の減少で全国の空き家は約820万戸を数え、そのうち賃貸住宅は約429万戸に上る一方で、本県では公営住宅の応募倍率が高く、多くの世帯が公営住宅に入居できない現状があります。 県ではこれまでのセーフティーネット制度を活用した取組を積極的に進めていますが、生活支援の視点に立った個別支援として、住宅情報の提供や相談、見守りサービスの紹介などの役割を担う、居住支援協議会の体制強化は重要であります。 新たな制度を単なる空き家、空き室の活用と捉えるのではなく、新たなコミュニティーの形成と地域の活力に結びつけていくことが大切だと考えます。 これまでの住宅セーフティーネット制度の活用状況と、新たな住宅セーフティーネット制度のもと、県は空き家の活用などについてどのように今後取り組んでいくのか伺います。 ひきこもり対策について伺います。 ひきこもりは最近増加が著しく社会現象ともなっており、どのように対処するのか、いまだ模索的な取組が続いている段階だと認識しています。 本県では早くから青少年自立支援センターを設置し、本人や家族からの相談を受け、関係機関に紹介するなど積極的な取組を進めてきました。また国や県の専門機関、NPOなどで構成する協議会も設置し、ネットワークづくりを進め、就労支援窓口のワンストップ化で相談者に対応しております。 ひきこもり状態にある本人やその家族に対して、これまで県が行ってきた支援はどのような成果をもたらしてきたのでしょうか。また、ひきこもりの方の一つの目標は社会復帰と就労であり、若年の失業者を対象にしたサポート支援は重要であります。そこで、来年度のひきこもり対策についてどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。 ひきこもりの一つの典型例として不登校があります。不登校の原因は様々で、心身の疾患を伴っている場合もあると聞きます。教育の場での医療、保健などのサポートによる総合的な支援と新たな連携が必要と考えますが、見解を伺います。あわせて、来年度の不登校児童生徒への取組についてお聞かせください。 死因究明について伺います。 地域包括ケア推進により、今後、在宅医療も増加してくるものと考えられますが、在宅での医療を推進する上で、課題となっていた終末期の対応についてお聞きします。 死亡診断書を作成することになる主治医とあらかじめ決めておくなど看取(みと)りの体制整備はいま一度確認が必要であります。 通院していた患者さんが自宅で亡くなっていた場合には、まず主治医に連絡をすれば問題ないのですが、救急車を呼び、患者さんは既に亡くなっていることが確認されると、救急隊は警察を呼ぶことになります。場合によっては不審死扱いで検死をすることになり、検死解剖まで行われます。 医療法第20条にかかわる死亡診断書及び死亡検案書の作成について診療継続中の患者が受診後24時間以内に診療中の疾患で死亡した場合には、異状がない限り、改めて死後診察をしなくても、死亡診断書を交付することを認めています。これは、24時間を超える場合には死体検案書を交付しなければならないという趣旨ではなく、診療継続中の患者が、診療に係る傷病で死亡したことが予期できる場合であれば、受診後24時間を超えていても、改めて死後診察を行った上で、生前に診察していた傷病が死因と判明できれば、死亡診断書を発行することができるとされております。 ただし、診療中の患者であっても、それが他の死因、例えば交通事故等により死亡した場合には、死体検案書を交付すべきとされています。死体検案書は、診療中の患者以外の方が死亡した場合には、死後その死体を検案して交付されるものであります。 独居高齢者の孤独死などが増加している中で、在宅死亡の死亡原因究明をめぐる様々な課題が出てくるものと思われます。そこで、県が認識している課題とその対応について伺います。 一方、死体検案の対応についてもお聞きしますが、本県の司法解剖件数は少なく、また、死因究明等推進協議会も設置されていないと伺っています。司法解剖は適切に行われているのでしょうか。本県での死亡診断数、死体検案数、検死数、司法解剖数、大学が行った薬物検査数、DNA検査数、病理検査数、新法による解剖の推移を確認した上で、司法解剖の現状について伺います。 最後に、密集市街地の大規模火災への対応について伺います。 別大マラソンが開催された2月5日、別府市で大規模火災が発生をしました。この火災により5棟の家屋が全焼し、3名の方が亡くなりました。亡くなられた方々への御冥福、被災された皆様へ心からお見舞いを申し上げます。 この日は強風注意報が発表されており、消火活動の大きな支障となりました。別府市中心部は特に密集した家屋が建ち並び、火災が発生すると消防車も近づけない地域が多々あります。都市計画で定める準防火地域でありますが、建て替えや防火対策は進んでいないのが現状であります。 阪神・淡路大震災東日本大震災の教訓から、地震防火対策として、火災による被害を軽減することは重要な対策であると位置づけられました。 延焼遮断帯の形成や延焼速度を遅らせるための建築物の不燃化、老朽建築物の除去、避難や消火の迅速化など、検討すべき課題は多くありますが、県内市町村の密集市街地において、これらの現状を踏まえ、今後県として大規模火災への対応についてどのように取り組んでいくのか伺います。 以上で代表質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手) ○末宗秀雄副議長 ただいまの戸高賢司君の質問に対する答弁を求めます。広瀬知事。  〔広瀬知事登壇〕 ◎広瀬勝貞知事 戸高賢史議員には、公明党を代表して、重要課題について種々御質問を頂きました。 まず私の方から答弁をさせていただきます。 初めに、健康寿命日本一に向けた取組についての御質問でございました。 プラン2015では、平成36年度までに県民の健康寿命を約2年延伸し、健康寿命日本一を目指す高い目標を掲げております。その達成のために一人一人の努力に待つだけでは、なかなか持続できません。誰もが自然と健康的な生活習慣を実践できる環境を作り出していくということが大変大事でございます。 そこでまず、この3年間を第1段階といたしまして、次の3点に力を入れてまいります。 第1は、県民総ぐるみで取り組む仕組みを構築することであります。昨年6月に立ち上げました「健康寿命日本一おおいた創造会議」では、回を重ねるごとに熱心な御議論が交わされ、ある金融機関からは、健康診断受診者の金利を優遇する商品の造成といったユニークな取組の報告もありまして、創造会議が新たな健康づくりのプラットフォームとして機能し始めたと思っております。 こうした中、この運動に同調し、支援してくれる「おうえん企業」は、現在45社と予想以上のペースで登録が進みまして、健康寿命延伸月間のイベントにも目標を上回る多くの方々に参加いただくなど、幅広い県民運動への機運の高まりを実感しているところであります。 2点目は、無関心層を引きつけるインセンティブの創出であります。 新年度は、ウオーキングや健康診断受診等でスマホにポイントをためて、商店街やコンビニで割引や特典が受けられる健康ポイントアプリを開発いたします。 3点目は、地城の健康課題への対応であります。 県民2万人に実施した健康意識行動調査によって、肥満の方や喫煙者が多い地域など、初めて市町村比較ができる結果が得られました。今後は、各地域の保健所を健康づくりの拠点として、市町村や企業など多様な主体と連携をして、地域の健康課題の解決に向けて、きめ細かに取り組んでいきたいと思います。 先日、創造会議会長の北野大分大学長から、少しでも早く目標を達成するようにハッパをかけられたところでございますけれども、加えて昨日、全会一致で議決いただいた議員提案の「健康寿命日本一おおいた県民運動推進条例」の熱い後押しも頂きながら、健康寿命日本一の早期実現を目指してまいりたいと思っております。 次に、県立美術館の入場者の具合等を御心配いただいて、今後の方向について御質問を頂きました。 県立美術館が開館して、今年1月30日に入館者数が100万人になりました。開館初年度は、目標50万人に対して64万人となりまして、国公立美術館114館中7位と好調なスタートを切ったものと思います。 2年目は、年度後半は対前年を上回っているものの、43万人程度となる見込みであります。 先日、自主企画展を評価する委員会が開催されまして、「展示の空間の使い方がすばらしい」、「先鋭的企画は歓迎する」との評価を頂く一方、「鑑賞する人の視点に立った展示の工夫が必要だ」といったような御意見も頂きました。 こうした点も踏まえまして、県立美術館の2年目につきまして、運営の原点となる三つのコンセプトをもとに評価し、今後の在り方を考えてみたところであります。 まず、「五感で楽しむことのできる美術館」についてであります。 開館記念展では、多様なジャンルの作品を斬新な手法により展示して好評を博しました。2年目前半の企画展は、音楽やパフォーマンスが主体の企画で、ファン層の拡大を狙いましたけれども、「先進的過ぎてわかりにくい」という意見が多数でありました。 美術、芸術の性格上、展覧会がいつも全ての県民の皆さんに満足してもらえるというわけにはいきませんけれども、何回かに1回かは、できるだけ多くの皆さんが五感でエキサイティングに感じてもらえるような機会を提供できればと考えております。 これからも多様なジャンルに挑戦してまいりますけれども、鑑賞者側の視点を大事にしながら、様々な機会で、より多くの方が楽しめるようにしたいと考えております。 二つ目は、「自分の家のリビングと思える美術館」についてであります。 美術館には、読書や食事、ショッピングなど、鑑賞以外でも多くの方が訪れるようになり、「ゆったりとした時間の流れを楽しむことができる」という声も頂いております。 また、アトリウムでは、レーシングカーや日田祇園の見送り幕などの展示も行ったところであります。 今後とも老若男女、あらゆる年代の皆さんが気軽に立ち寄って楽しめる、他の美術館とは一味も二味も違った使い方を提案していきたいと思っています。 三つ目は、「県民とともに成長する美術館」であります。 芸術文化友の会や館内アンケートなどで皆さんの御意見を伺っております。例えば、「美術館でも音楽を楽しみたい」との声に対して、アトリウムでミニコンサートを開催いたしました。今後も、こうした取組をしっかりと続けていきたいと思います。 来年は、いよいよ国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭が開催されます。県立美術館は、メイン会場の一つとして、それにふさわしい企画展の準備を進めております。今後とも県民の声に耳を傾けて、常に新しい価値観を提示し、刺激を与えることのできる、それでいて、親しみやすい美術館であり続けるよう努めてまいりたいと思います。 水素社会の実現についても御質問を頂きました。 県では、大分コンビナートから大量に副生水素が発生しているという本県の優位性を踏まえまして、大分県エネルギー産業企業会が実施する副生水素の有効活用に向けた活動を支援するなど、関連産業の育成を図って、水素社会の実現に向けた取組を行ってまいりました。 具体的な取組として、一つは、複数の地場企業が大分大学と連携して、副生水素の活用に向けて、低純度水素を輸送しやすい液体とするための研究開発を行った結果、特殊な触媒の開発に成功し、副生水素の輸送技術の構築を進めているところであります。 二つ目は、県内のベンチャー企業が、大分高専の水素透過合金膜技術を用いて、水素を含む副生ガスから直接、水素を分離することで、低コスト省スペースを実現する水素製造装置の開発に取り組んでおります。 現在、迅速な商業化に向けて、国の事業を活用し、具体的なマーケティングにも着手したところであります。 昨年3月に改定されました国の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」では、個別の普及台数などについて、高い目標値を設定しております。 こうした改定を踏まえて策定した大分県新エネルギービジョンでも、平成36年度には、家庭用燃料電池2,155台、燃料電池自動車38台、水素ステーション7か所の目標を掲げまして、様々な取組を進めていくこととしております。 目標達成に向けて、民間事業者や県の施策に呼応して水素利活用協議会を立ち上げた大分市とも連携を図りながら、水素利用の拡大を目指してまいります。 また、本県で開発を進めております水素製造や輸送に関する新技術の確立に向けまして、地場企業を中心とした技術開発を力強く支援していくとともに、大手企業が進める水素プロジェクトとの連携を視野に入れながら、水素製造関連産業の育成に積極的に取り組んでいきたいと思っております。 障がい者の在宅就労について、御質問を頂きました。 昨今、ICTの進歩などを背景といたしまして、通勤が困難な重篤な障がい者の在宅就労の可能性は広がっておりまして、県といたしましては今後、その拡大を期待しているところであります。 県内の在宅就労の現状は、三菱商事太陽株式会社におきまして、筋肉の難病等で通勤できない障がい者3名が正規職員として、在宅でのデータ入力業務に従事しているほか、在宅就労支援団体に登録された方など約40名が、贈答品の送り状のデータ入力やテストの採点など、ICTを活用した在宅就労を行っていると聞いております。 現在、県では、身体及び精神障がい者の職業訓練としてパソコン研修を行っており、昨年度は9人、今年度は8人が受講しております。 また、これまで大分県難病・疾病団体に対し、在宅就労制度の周知や関係団体の紹介を行う中で、希望者の掘り起こしや在宅就労の働きかけを行ってきたほか、先進的な取組を進めている札幌市と熊本市の在宅就労支援団体を視察して、勉強を進めているところであります。 こうした中、継続的に在宅就労を確保するためには、県内外からデータ入力やホームページ製作などの仕事を継続して受注する必要があること、また、個人情報データの漏えい防止のためのセキュリティー対策や障がい者へのICT教育の必要性等、企業側、障がい者側それぞれにとって重要なポイントになっていることが分かってまいりました。 現在、国では、一億総活躍社会の実現に向けて、働き方改革に取り組んでいるところでありまして、本県でも、昨年12月に「働き方改革推進会議」を立ち上げて、一人一人が生き生きと活躍するため、働き方改革の議論を進めているところであります。 来年度、新たに育児や介護等のため、外で働くことが難しい女性を主な対象に、在宅ワーカーの養成講座と企業に対し、在宅ワーク活用の普及啓発の実施を予定しております。多様な人々の多様な働き方は、これからの時代の要請でもあります。障がい者の在宅就労についても、そういった面でしっかりと研究し、進めてまいりたいと思っております。 次に、生活困窮者支援について御質問を頂きました。 生活困窮の状態にある方を自立に導くということは、経済的な安定が誠に大切であります。そのためには、就労に向けた支援が最も重要だと考えております。 これまでの相談支援では、ひきこもって昼夜逆転となっていた30代の男性が、通所訓練で規則正しい生活を取り戻した後、職場実習を通じて就職した事例や、車中で生活をしていた方が、住居の支援を受けて、生活環境を整えて就職した事例など、行政の支援が実を結んだ報告も受けているところであります。 一方で、「長期間ひきこもって、働く意欲をなくしている」、「雇用してくれるところがない」といった切実な相談を受けながら、なかなか就職につながらないといった現状が多いのも事実であります。 そこで、生活困窮者の就労支援に当たって、私は大きく二つの課題があると考えております。 一つは、本人の就労意欲や能力の向上であります。市や市町村社協に設置された自立相談支援機関では、身だしなみや挨拶を初め、社会人としての常識やパソコンなど、必要な知識の習得のほか、職場実習などを通じまして、就労に向けた意欲を喚起するなど、それぞれの状況に応じた細やかな支援を行っていく必要があると思います。 もう一つの課題は、生活困窮者を受け入れる事業者の拡大であります。 昨年末までに民間事業者1,500社に対しまして、生活困窮者への理解を求め、雇用につなげてもらうことを目的としたアンケート調査では、「自分のところに適する作業がない」とか「経験や知識が不足している」などの課題も寄せられた一方で、就労受入れを前向きに検討していただける事業者が約150社にも上りました。今後は、自立相談支援機関で個別に企業を訪問して、精力的に受入れ事業所の開拓に努めていきたいと思っております。 更に、1月末には労働局や商工団体等で構成する大分県生活困窮者就労支援協議会を設置いたしまして、支援体制を強化したところでありまして、この協議会も活用しながら、研修の実施や受入れ事業所の拡充を図っていきたいと思います。 生活困窮者が地域社会の一員として、生き生きと働いて活躍できるように、しっかりと自立を支援してまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。その他の御質問につきましては、担当の部長からお答え申し上げます。 ○末宗秀雄副議長 草野福祉保健部長。  〔草野福祉保健部長登壇〕 ◎草野俊介福祉保健部長 では、私の方から6項目についてお答えいたします。 まず、健康寿命日本一に向けた取組の進捗管理についてです。 国民生活基礎調査による健康寿命の公表は、3年に一度のため、進捗管理には毎年把握できる指標を設定することが重要であります。 県の健康増進計画である「第2次生涯健康県おおいた2121」では、健康寿命の延伸を最終目標に掲げ、栄養・食生活分野や運動分野等、7つの領域で82の指標を設定して進捗管理を行っています。 日本一に向け、県民挙げて取り組むためには、推進母体としての市町村の役割も重要と考えており、市町村ごとの数値も公表し、比較していきたいと考えています。 29年度は、この健康増進計画の中間見直しの年であり、評価指標についても、より多くの項目について毎年把握する予定にしています。 具体的には、これまでメタボ予備群の割合や、がん検診受診率などに加え、特定健診の問診結果を活用し、市町村ごとの間食の頻度や運動習慣、喫煙率等、生活習慣の把握を行っていきます。 今後、健康寿命日本一の実現に向け、PDCAサイクルを着実に回し、進捗管理を行っていきます。 2点目は、障がい者医療についてです。 県内に医療型障害児入所施設は5か所あり、その全てに療養介護事業所が併設され、小児期から成人期まで一貫性のある医療が提供されています。 近年では、医療の進歩に伴い、在宅で生活できる障がい者も増えてきていますが、障がい児者の在宅医療に対応できる医師等が少ないことから、県では医師等に対する在宅医療実技講習会の実施などの支援も行っています。 更に、今年度から在宅の重症心身障がい児者へ医療支援の強化を図るため、相談支援事業所や障がい福祉サービスの事業所などに対し、専門的ノウハウ等を持った国立病院機構西別府病院と連携して実践研修等を行っています。 来年度は、長い間懸案であった障がい児者の歯科診療について、県歯科医師会が設立する高次歯科医療機関に対し、県としても支援を行うこととしております。 こうした取組により、障がい児者に対する医療体制整備を進めていきます。 次に、障がい者スポーツ指導員の育成についてお答えします。 大分県障がい者スポーツ指導者協議会は、公認障がい者スポーツ指導員とスポーツ医からなり、平成4年の発足以来、車いすマラソン大会や県障がい者スポーツ大会をはじめとする各種大会の運営等に協力を頂いております。 更に今年度は、日田支援学校をはじめとする69か所に障がい者スポーツ指導員を派遣し、児童生徒など延べ4,551人に指導を行ってきたところであります。 一方、協議会の活動は基本的に会員のボランティアで行われており、会員の確保による組織強化が課題となっています。 県としても障がい者スポーツの普及による裾野拡大のため、昨年末に特別支援学校の教職員や地域での受皿となる総合型地域スポーツクラブの指導者を対象に、公認初級障がい者スポーツ指導員の養成講習会を開催いたしました。 今後とも、会員の増加につながる指導員の養成を通じ、協議会を支援していきたいと考えております。 次に、障がい者スポーツ振興の課題ですが、昨年度、協議会をはじめ、県内の福祉、教育、スポーツ関係者からなる連絡協議会を設置し、地域における障がい者スポーツの普及、振興策について協議を始めました。 委員からは、指導者が不足している、地域でスポーツが行える場所等の受皿を確保する必要がある。 更には、健常者スポーツ団体と障がい者スポーツ団体との連携が不足しているなどの指摘を頂きました。 今後とも、指導者の更なる育成に努めるとともに、県内42か所にある総合型地域スポーツクラブや障がい者スポーツ指導者協議会と連携しながら、健常者と障がい者が一緒に楽しめるスポーツ交流会を開催するなど、障がい者が身近な地域で日常的なスポーツを楽しめる環境整備に努めてまいります。 次に、生活困窮者からの相談についてであります。 新規の相談件数のうち、約4分の3は、ハローワークや社会福祉協議会等の専門機関につなぎ、残りの4分の1は継続して直接支援を行っています。 支援継続中の主な相談内容は、「給料が少なく生活費が足りない」、「障がいや病気などにより仕事につけない」など、多岐にわたり、中には「夫の介護と子供のひきこもり、経済的困窮」など複合的な課題を抱えている家庭もあります。 それぞれの状況に適切に対応するため、各自立相談支援機関で地域包括支援センターや地域若者サポートステーション等で構成する市町村支援調整会議を開催し、個別の自立支援プランを検討しています。 県としても、関係機関を集めた研修会等を通じ、困難事例の解決方法の情報共有を図るなど、相談者に寄り添った支援を行ってまいります。 最後に、在宅死亡の死亡原因究明についてもお尋ねがありました。 少子高齢化の進展や世帯構造の変化等により、独居高齢者や高齢者のみの世帯の増加が見込まれております。みとりを含めた在宅医療・介護提供体制の充実等は重要な課題として認識しております。 一方で、孤独死や突然死など、死因究明が必要な事案に対しては、医師等の人材育成をはじめとした様々な課題があります。 国レベルでは、病理学、法医学医師の育成や在宅みとりにおける死亡診断に関わる規制緩和の検討などの取組が開始されております。 県でも、有識者を含む死因究明等推進協議会連絡会議を昨年立ち上げ、国の動向に留意しながら研究を進めています。 いずれにいたしましても、地域全体で高齢者を見守り、支えることが重要なことから、かかりつけ医の普及啓発や訪問看護師の育成などを進めるとともに、医療介護の連携による地域包括ケアシステムの更なる充実に取り組んでいきたいと考えております。 ○末宗秀雄副議長 廣瀬企画振興部長。  〔廣瀬企画振興部長登壇〕 ◎廣瀬祐宏企画振興部長 県立美術館につきまして、公立美術館との交流についてお答えいたします。 県立美術館は、県内外の国公立美術館との間で所蔵品の貸し借りはもとより、共同企画による自主企画展の開催などに取り組んでいます。 開館記念展では、東京国立博物館から国宝「松林図屏風(びょうぶ)」など、開館以来、国公立41館から計201点の作品を借用しております。 また、県立美術館の所蔵品にも、他の国公立美術館から借用希望が寄せられており、これまで京都国立近代美術館など、国公立17館に対して計120点の作品を貸出ししてきました。 平成29年度につきましても、核となる特別展の一つは、国内2館との共同企画展として、彫刻や家具、庭園デザインで国際的に活躍しましたイサム・ノグチ展を開催し、作品の一部は、国公立4館から借用いたします。 こうした他館との交流は、経費を抑えるだけでなく、学芸員の資質向上にもつながります。 今後とも、国公立美術館との間で、所蔵品の貸し借りや共同企画展の開催とともに、学芸員の積極的な交流を進め、県民に優れた美術鑑賞の機会を提供してまいります。 ○末宗秀雄副議長 神崎商工労働部長。  〔神崎商工労働部長登壇〕 ◎神崎忠彦商工労働部長 まず、水素ステーションの設置について御質問を頂きました。 水素ステーションは、民間事業者が大分市内に1か所設置しております。また、燃料電池自動車は、県内に10台導入されており、九州では、福岡、佐賀に次ぐ導入台数となっております。 水素ステーション普及のためには、水素ステーション及び燃料電池自動車の導入と維持管理に関するコストの低減が不可欠となります。 現在、県のエネルギー産業企業会では、燃料電池自動車の普及を図るため、セミナーを開催し、その優位性や国の助成制度などの周知に努めております。 また、九州地域戦略会議において、アクションプランを策定し、九州各県と連携して、燃料電池自動車の普及啓発イベントや、水素ステーションの導入促進などの取組を行っております。 加えて、企業会で支援しております水素精製の技術開発により、水素の低コスト化が実現し、水素ステーションの普及が一層進むことも期待しております。引き続き、企業会の活動や、県内の民間事業者及び市町村との連携を通じて、水素ステーションの普及を進めてまいります。 続きまして、洋上風力発電について御質問を頂きました。 浮体式洋上風力発電の実証フィールドは、国において、九州では長崎県及び佐賀県が選定されております。 この発電は、外海での設置が適しており、主に瀬戸内海に面している本県は適地が限定されていると思われます。 一般的に、浮体式洋上風力発電については、設置揚所における風速のほか、利害関係人との調整や環境面での配慮などが必要になってまいります。 また、県内造船関係企業におきましては、金属加工分野での受注が考えられますが、大型曲げ加工設備の導入など、新たな投資が課題になってまいります。 このような課題はございますが、洋上風力発電は約2万点の部品で構成されていると言われており、御指摘のとおり、県内企業の技術を生かせる可能性があるため、九州地域戦略会議を通じて、随時情報収集を図り、県内企業のビジネスチャンスにつなげていきたいと考えております。 なお、現在、県のエネルギー産業企業会においては、小型風力発電機の開発に取り組んでおり、今年度は2種類の発電機の実証実験を行っております。こうした取組によりましても、技術を生かした県内企業の育成と雇用の拡大を図ってまいります。 ○末宗秀雄副議長 阿部土木建築部長。  〔阿部土木建築部長登壇〕 ◎阿部洋祐土木建築部長 住宅セーフティネットについてお答えいたします。 現行制度のもと、既存県営住宅については、1階部分を高齢者向けに改修するほか、建て替えに際しては、高齢者や子育て世帯に配慮した間取りにするなど、入居者のニーズに応じた整備を行っております。 加えて、低所得者や障がい者などの住宅確保要配慮者が優先的に入居できるよう、収入基準や選考方法を見直してきました。 更に、東日本大震災や熊本地震の際には、被災者支援として、速やかに公営住宅への受入れを行ってきたところです。 新たな制度では、民間賃貸住宅の空き家の有効利用を進めることで、地域コミュニティの活性化や災害時の被災者用住宅としての活用なども期待されます。 この制度を有効に運用するために、まずは、公営住宅入居希望者の意向や生活実態、また、地域の実情などを把握するとともに、今後、国が定める制度の詳細な基準や具体的な支援内容等を注視してまいります。 ○末宗秀雄副議長 柴田生活環境部長。  〔柴田生活環境部長登壇〕 ◎柴田尚子生活環境部長 2項目についてお答え申し上げます。 まず、ひきこもり対策についてでございます。 県では、平成21年度から青少年自立支援センターで、ひきこもり相談を本格的に開始いたしました。26年度からは困難を抱える若者の支援等に対応する三つの相談機関をワンストップ化し、相談しやすい環境を整えたところです。 その結果、県内のひきこもりの相談件数は昨年度1,445件で、この5年間で1.5倍に増加し、この点において一定の成果が上っているものと認識しております。 今年度は、全市町村に対し、ひきこもりの方に対応する窓口の設置を働きかけ、より身近に相談できる体制が整いました。 来年度は、NPOなど支援機関との連携を更に進め、次の2点に重点的に取り組みます。 一つ目は、専門相談員を1名増員し、長期化・高年齢化している成人期のひきこもりの方の対応にも力を入れてまいります。 二つ目は、ひきこもりや不登校の子供を持つ親を支えるため「親の会」の立ち上げや、ネットワーク構築を支援し、親同士が悩みや本音を語り合える居場所づくりを進めます。 これらにより、1人でも多くの方が社会的自立に向けて前進できるよう努めてまいります。 次に、密集市街地の大規模火災への対応についてでございます。 2月5日、別府市の火災の後、県内14消防本部に対し、火災予防の呼びかけ、消防水利の確認、延焼の危険性の高い地域における巡視など、火災に対する警戒の強化を要請いたしました。 市町村では、密集市街地等の危険区域について、火災警防計画の中で気象状況に応じた火災警戒活動や、道路幅員や水利条件、風向き等に応じた消防活動を行うこととしています。 密集市街地での火災は火の回りが早く、迅速に避難するためには、平素からの避難訓練が重要です。 県では、自治会等が行う防災の研修会にアドバイザーを派遣しており、今後は特に密集市街地での防火訓練の実施を市町村に働きかけてまいります。 なお、大規模火災の場合は、広域的な応援が必要であることから、県は市町村と連携し、実動訓練を通じて消防相互応援体制の強化に努めております。 今後も、密集市街地における火災から尊い命を守るため、市町村等とも連携し、防火意識の向上や注意喚起を図るとともに、被害拡大防止に努めてまいります。 ○末宗秀雄副議長 工藤教育長。  〔工藤教育長登壇〕 ◎工藤利明教育長 不登校対策についてお答えいたします。 管理職や学級担任、養護教諭等に加えて、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなどの専門家を入れた「チーム学校」として、児童生徒や保護者と話し合い、不登校になったきっかけや長期化の理由を的確に把握した上で、個々の教育支援計画の作成をし、支援をしているところであります。 また、小、中、高校間での引継ぎも進めております。 計画の作成や支援の際は、必要に応じて、医療機関や児童相談所など、関係者間での情報共有を図っております。 来年度は、未然防止の観点から地域不登校防止推進教員を中学校19校に加えて、小学校3校にも配置をいたします。 また、県教育支援センター「ポランの広場」に教育相談員2名や学習支援員3名を配置し、訪問型の支援を行うとともに、大学生サポーター10名を活用して、爽風館高校で夜間補充学習教室を開催いたします。 更に、青少年の家や公立図書館において、自然体験や読み聞かせなどの活動の機会を提供し、不登校児童生徒の自主性・社会性を引き出す取組も進めてまいります。 今後とも不登校の未然防止・早期解決に向けて、学校現場、市町村教委、更には福祉医療等関係機関とも連携をし、取り組んでまいります。 ○末宗秀雄副議長 松坂警察本部長。  〔松坂警察本部長登壇〕 ◎松坂規生警察本部長 司法解剖についてお答えいたします。 司法解剖数は平成26年が1,273体の死体取扱数のうち53体、平成27年が1,244体中38体、平成28年が1,334体中26体で、過去3年間の司法解剖率は年平均約3%でありました。 また、昨年の司法解剖時、解剖医による薬物検査を行ったものは17件、科学捜査研究所によるDNA検査は12件でありました。 県警では、専門的教養を受けた検視官が交代制で、ほぼ全ての現場に臨場し、解剖の要否を適切に判断しております。 また、死因究明の上で極めて有効な手段である死亡時画像診断を活用しており、その実施率は死体取扱数の約33%と、全国平均の約8%を大きく上回っております。 この診断により、実施死体中約70%の死因を特定しています。 このように、死因究明については、司法解剖、その他必要な措置により、適切に実施をしているところであります。 ○末宗秀雄副議長 以上で戸高賢史君の質問及び答弁は終わりました。 これをもって代表質問を終わります。  ------------------------------- ○末宗秀雄副議長 以上をもって本日の議事日程は終わりました。 次会は、明日定刻より開きます。 日程は、決定次第通知いたします。  ------------------------------- ○末宗秀雄副議長 本日は、これをもって散会いたします。     午後2時21分 散会...