○
田中利明議長 以上で通告による討論は終了しました。 これをもって討論を終結し、これより採決に入ります。 まず、第八四号議案から第八六号議案まで、第八八号議案、第八九号議案、第九二号議案及び第九三号議案について採決いたします。 各案は、各委員長の報告のとおり決することにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
田中利明議長 ご異議なしと認めます。 よって、各案は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、第八七号議案、第九〇号議案及び第九一号議案について、起立により採決いたします。 各案に対する委員長の報告は可決であります。 各案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○
田中利明議長 起立多数であります。 よって、各案は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、請願六について、起立により採決いたします。 本案に対する委員長の報告は採択であります。 本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○
田中利明議長 起立少数であります。 よって、本請願は不採択とすることに決定いたしました。
-------------------------------
△日程第二 第一〇六号議案(議題、提出者の説明、質疑、討論、採決)
○
田中利明議長 日程第二、第一〇六号議案を議題といたします。
-------------------------------第一〇六号議案
公安委員会委員の任命について
-------------------------------
○
田中利明議長 提出者の説明を求めます。
広瀬知事。 〔
広瀬知事登壇〕
◎
広瀬勝貞知事 ただいま上程されました
人事議案について説明申し上げます。 第一〇六
号議案公安委員会委員の任命につきましては、小山康直氏の任期が来る十月十一日で満了するため、同氏を再任することについて議会の同意をお願いするものであります。 何とぞ慎重ご審議の上、ご賛同をいただきますようお願い申し上げます。
○
田中利明議長 以上で提出者の説明は終わりました。 これより質疑に入ります。--別に質疑もないようでありますので、質疑を終結いたします。 お諮りいたします。本案は
委員会付託を省略したいと思います。これにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
田中利明議長 ご異議なしと認めます。 よって、本案は
委員会付託を省略することに決定いたしました。 これより討論に入りますが、ただいまのところ通告がありませんので、討論なしと認めます。 これをもって討論を終結し、これより採決いたします。 本案はこれに同意することにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
田中利明議長 ご異議なしと認めます。 よって、本案はこれに同意することに決定いたしました。
-------------------------------
△日程第三
議員提出第二九号議案から
議員提出第三六号議案まで(議題、提出者の説明、質疑、討論、採決)
○
田中利明議長 日程第三、
議員提出第二九号議案から第三六号議案までを
一括議題といたします。
-------------------------------議員提出第二九号議案
私学助成制度の堅持及び拡充強化を求める
意見書議員提出第三〇号議案 所得税法の「寡婦(夫)控除」規定の改正を求める
意見書議員提出第三一号議案 子どもの貧困対策の
具体的推進を求める
意見書議員提出第三二号議案
平和安全法制整備法及び
国際平和支援法の廃止を求める
意見書議員提出第三三号議案 負担の公平性を保つ消費税の
軽減制度創設を求める
意見書議員提出第三四号議案
地方創生に係る
新型交付金等の財源確保を求める
意見書議員提出第三五号議案
ICT利活用による
地域活性化と
ふるさとテレワークの推進を求める
意見書議員提出第三六号議案
伊方原発の再稼働に反対する
意見書 -------------------------------
○
田中利明議長 順次、提出者の説明を求めます。末宗秀雄君。 〔末宗
議員登壇〕
◆末宗秀雄議員
自由民主党、末宗でございます。 ただいま議題となりました
議員提出第二九号議案
私学助成制度の堅持及び拡充強化を求める意見書について、提案理由をご説明いたします。 私立高等学校等は特色ある教育を展開し、公教育の発展に大きな役割を果たしています。 しかしながら、私立高等学校等の経営は、学費負担の公私間格差や少子化による生徒数の減少の影響のため、厳しい状況にあります。 よって、私学助成に係る国庫補助制度の堅持と設備充実や就学支援の拡充強化を要望するものであります。 案文はお手元に配付してありますので、朗読は省略させていただきます。 以上で説明を終わります。ご賛同くださるようよろしくお願いいたします。
○
田中利明議長 志村学君。 〔志村
議員登壇〕
◆志村学議員 ただいま議題となりました
議員提出第三〇号議案所得税法の「寡婦(夫)控除」規定の改正を求める意見書について、提案理由のご説明をいたします。 寡婦(夫)控除は、一定の所得控除が受けられる税制優遇制度であります。しかし、現在、非婚のひとり親世帯には適用されておりません。 近年、非婚のひとり親世帯が増加していますが、年間就労収入も極めて低く、ひとり親世帯に比べて重い税負担等を強いられております。 非婚のひとり親世帯に対して、独自に寡婦(夫)控除をみなし適用する自治体も増加しておりますが、対象は保育料等の一部のサービスに限られるため、法改正による抜本的な解決が必要であります。 よって、国に対し、ひとり親世帯との格差是正を図るため、所得税法を改正し、非婚のひとり親世帯にも寡婦(夫)控除の適用を求めるものであります。 次に、
議員提出第三一号議案子どもの貧困対策の
具体的推進を求める意見書についてであります。 子どもの貧困対策については、昨年、大綱が閣議決定され、総合的に推進する取り組みが開始されております。 子どもたちが貧困からの脱出を果たすには、教育機会の確保、家庭の経済的自立、差別しない社会環境づくりが重要であります。関係省庁が一体となった対策に早急に取り組む必要があります。 よって、国に対し、今を生きる子どもたちが将来に夢を描き、その実現に向けて努力できる環境を築くため、子どもの貧困対策の具体的な推進を強く求めるものであります。 最後に、
議員提出第三五号議案
ICT利活用による
地域活性化と
ふるさとテレワークの推進を求める意見書についてであります。 都市住民の農山漁村への定住願望が大きく上昇しておりますが、仕事がない、子育て環境が不十分など多くの問題点も存在をいたしております。 企業や雇用の地方への流れを促進し、
地方創生を実現するためには、
ふるさとテレワークの促進のための高速情報通信回線網の充実が必要であります。 よって、国に対して補助金や交付金の拡充による公衆無線LAN環境の
整備促進、テレワーク関連の税制優遇措置の充実など、拠点整備や雇用促進につながる政策を強く求めるものであります。 案文はお手元に配付いたしておりますので、朗読は省略させていただきます。 以上で説明を終わります。どうぞご賛同いただきますようによろしくお願いいたします。
○
田中利明議長 藤田正道君。 〔藤田
議員登壇〕
◆藤田正道議員 ただいま議題となりました
議員提出第三二号議案
平和安全法制整備法及び
国際平和支援法の廃止を求める意見書について、提案理由の説明を行います。 七月の衆議院特別委員会、そして本会議での強行採決に続き、政府・与党は九月の参議院特別委員会と本会議においても審議の継続を求める多くの意見がある中、安全保障関連法案の採決を強行してしまいました。 これらの本案については、多くの憲法学者が違憲であると断じているのに対し、政府は説得のある反論、説明を行うこともなく、憲法違反ではないと言い張り、国民の六割が反対し、八割が説明不足とする中で強引に成立させたことは、憲法並びに立憲主義をも否定するものであると言わざるを得ません。 さらに、成立後の現在も多くの国民が疑問と不安を抱えている現状を鑑み、国会及び政府に対して憲法に違反するこの法律を廃止するよう強く求めるものです。 次に、
議員提出第三三号議案負担の公平性を保つ消費税の
軽減制度創設を求める意見書について、ご説明いたします。 政府・与党は、二〇一七年四月に実施される消費税率の引き上げに際し、負担の軽減を主な目的とする制度の導入を目指しています。 これは、可処分所得における生活必需品の割合が高い低所得者層の生活への影響を軽減することを主目的とし、食品などの税率を低くする、またはそれに見合う金銭を給付するなどの対策を講じようとするものですが、いわゆる軽減税率制度には対象品目の適用に際して政治利権が生まれるとの懸念や線引きの困難さ、小売り事業者の事務負担の増大、さらに所得格差による税負担の不公平性など多くの問題点が指摘されています。 よって、国会及び政府に対して、本来の目的である低所得者層の負担軽減と負担の公平性をしっかりと担保できる制度を現行の簡易な給付制度継続も視野に、早期に創設されるよう強く要望するものでございます。 案文はお手元に配付いたしておりますので、朗読は省略させていただきます。 以上で説明を終わります。何とぞご賛同いただきますようよろしくお願い申し上げます。
○
田中利明議長 河野成司君。 〔河野
議員登壇〕
◆河野成司議員 ただいま議題となりました
議員提出第三四号議案
地方創生に係る
新型交付金等の財源確保を求める意見書について、提案理由のご説明を申し上げます。 現在の我が国社会の大きな課題である
人口減少問題の克服とその原動力となる成長力の確保の実現のためには、総合戦略の政策パッケージを拡充強化し、
地方創生の深化に取り組むことが必要であります。 このため、政府は六月三十日、平成二十八年度予算に盛り込む
地方創生関連施設施策の指針となるまち・ひと・しごと創生基本方針二〇一五を閣議決定いたしました。 これにより、今後は、全国の自治体としては平成二十七年度中の地方版総合戦略の策定を推進するとともに、国については、その地方版総合戦略に基づく自治体が行う事業などの地域発の取り組みを支援する地方財政措置におけるまち・ひと・しごと創生事業費や平成二十八年度に創設される新型交付金など、今後五年間にわたる継続的な支援策とその財源の確保を行うことが重要であります。 よって、政府に対し、
地方創生の深化に向けた支援として、地方財政措置におけるまち・ひと・しごと創生事業費と新型交付金の役割分担を明確にするとともに、必要な財源を確保することなど四項目について要望するものであります。 案文はお手元に配付しておりますので、朗読は省略させていただきます。 何とぞご賛同いただきますようよろしくお願いを申し上げます。
○
田中利明議長 羽野武男君。 〔羽野
議員登壇〕
◆羽野武男議員 ただいま議題となりました
議員提出第三六号議案
伊方原発の再稼働に反対する意見書について、提案理由の説明を申し上げます。 東北地方太平洋沖地震とそれに伴う巨大津波は、東北地方を中心に多くの人命を奪うとともに、沿岸地方に壊滅的な被害をもたらしました。 南海トラフ地震が発生した場合、大分県でも甚大な被害が予想され、さらに地震により伊方原子力発電所から放射能が放出されるような事態が発生すれば、放射能雲を遮る山など何もない大分県への影響ははかり知れないものとなります。 また、伊方原子力発電所は南海トラフ地震の震源域にあるとともに、将来高い確率で起きると言われている同地震は、マグニチュード八から九クラスの巨大地震となり、超広域複合大震災を引き起こすと言われております。 よって、国及び政府に対し、伊方原子力発電所の再稼働を認めないことを強く求めるものであります。 案文はお手元に配付しております。何とぞ慎重にご審議の上、ご賛同賜りますようお願いいたします。
○
田中利明議長 以上で提出者の説明は終わりました。 これより質疑に入ります。--別に質疑もないようでありますので、質疑を終結いたします。 お諮りいたします。各案は
委員会付託を省略したいと思います。これにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
田中利明議長 ご異議なしと認めます。 よって、各案は
委員会付託を省略することに決定いたしました。 これより討論に入ります。 発言の通告がありますので、順次これを許します。堤栄三君。 〔
堤議員登壇〕
◆
堤栄三議員 議員提出の第三三号議案負担の公平性を保つ消費税の
軽減制度創設を求める意見書について、反対の立場から討論を行います。 安倍自公政権が二〇一七年四月から消費税率の一〇%への引き上げに当たって、飲食料品などへの軽減税率を導入するのか、財務省が持ち出した課税された増税分の一部を還付するのかの協議が難航しております。 軽減税率の導入は、自民、公明などが国民の反対を押し切って消費税の増税を決めた際、持ち出してきたものです。軽減税率が導入されても、昨年四月の八%への引き上げに続く消費税増税が国民の暮らしを直撃し、破壊するのに変わりはありません。公約すら守れないとなれば、いよいよ増税の根拠はなくなります。 自公両党は、ことし五月、軽減税率の対象を精米、生鮮食品、酒類を除く飲食料品の三つに絞った案を作成しました。しかし、精米だけでは効果が小さく、生鮮食品ではどこまで加工品を含めるのか不明で、混乱が起きるなどの意見が出て、まとまっていません。 対象を広げ、負担軽減の効果を出そうとすれば、かわりの財源が必要になります。大体あらゆる商品とサービスが対象で低所得者ほど負担が重い消費税を増税し、そのかわり一部の品目を税率を軽くするといっても、効果は限られており、軽減税率の導入はとても消費税増税の悪影響を打ち消すものにはなりません。 自公両党が次に出してきたのが、増税分の一部を還付する案です。麻生太郎財務相が記者会見で、複数税率にすることは面倒くさいと明言したように、還付案は軽減税率の導入の公約をあっさり投げ捨てたものです。複数税率の導入に反対してきた財界の意向を受けたものです。 しかし、酒類を除く飲食料品に支出した金額の増税分、二%分を給付金の形で還付するという案では、消費者は買い物するごとに一〇%の消費税を負担させられるので、増税の痛税感は変わりません。しかも、一人当たり年間四千円から五千円の上限では増税分の埋め合わせにはとてもなりません。 その上、飲食料品に幾ら使ったかはマイナンバーカードに記録し、パソコンなどを使って給付を請求するという仕組みも大変な負担です。高齢者などにとても使いこなせる制度ではありません。 低所得者の負担軽減を言うなら、これまでの増税分はそのまま残る軽減税率などではなく、増税そのものを中止すべきであることを表明し、本意見書案に反対をいたします。
○
田中利明議長 小嶋秀行君。 〔小
嶋議員登壇〕
◆小嶋秀行議員 三十番、県民クラブの小嶋秀行です。 私は、ただいま議題となりました
議員提出第三三号議案負担の公平性を保つ消費税の
軽減制度創設を求める意見書について、会派を代表し、賛成討論を行います。 既にご一読いただいておりますように、今回、県民クラブとして提出いたしました意見書案は、消費税率を二〇一七年四月に改定する際、税負担の不公平性を排除することに主な趣を置いた
軽減制度創設を提案いたしています。 したがいまして、これまで二回の討論とは多少違い、政府・与党内の論議模様や、マスコミ報道などにある制度創設に傾く一般の意見、要望などを加味し、最終的には何らかの形で軽減のための制度が創設されるであろうことを見通した提案としていることにお気づきいただいているものと思います。 さて、現在、政府・与党が協議を行う、いわゆる軽減税率制度の創設については、これまでにも平成二十五年第四回定例会、平成二十六年第一回定例会で反対討論として意見を述べ、多くの課題等について指摘をしてまいりましたが、その際、指摘した高額所得者ほど負担軽減が大きくなり、効果には疑問がある点、対象品目の線引きが難しく、かつ帳簿の複雑化など、事業者、特に
中小企業、小規模企業に大きな負担を与える点など、幾つかの問題点や疑問は、いまだ解消されておりません。そればかりか、昨今の新聞報道などを見ておりますと、政府・与党内部での論議がマイナンバー制度の本格実施と相まって、にわかに振り出しに戻った感すらあります。 その上、この軽減税率制度は、改めてこれを突き詰めていけば、実際に誰を対象にして実施するのか、そして、どのような方法でどの程度の軽減税率なのか、一%なのか、二%なのか、また五%なのか。そして、いつの時期にどのような線引きで導入するのか、あるいは消費税そのものの逆進性から派生する負担の公平性や、いわゆる益税の問題、これは軽減税率を制度として導入すれば、さらに助長されるという指摘もあります。 加えて、結果としての税収不足をどう補うのか。
中小企業の事務負担の増大対策についてなど、極めて曖昧なまま論議が推移し、もしくは停滞をしており、単に軽減税率制度ありきで進んでいる感も拭えません。 改めてこうした基本的な点について、特に誰を対象にして実施するのか、明確にする必要がないでしょうか。 申すまでもなく、現在、政府・与党の中で論議されているこの制度が、単純に税率を軽減することのみに趣を置けば、確かに食料品などの購入時の負担減という効果はありますが、一方で、繰り返し指摘しているように、高額所得者層にもその恩恵は及び、結果、税負担の公平性は、つまり、消費税導入時から問題視されている逆進性についても何ら改善できませんし、逆に助長されることとなります。 そればかりか、結果的には、政府の試算で全ての食料品を対象とした場合、一%当たり六千六百億円の減収見込み、二%の軽減措置ともなると、一兆三千億円規模の税減収となることが明らかにされていますから、これは看過できません。 また、二〇一七年四月に先送りされましたが、消費税率の改定は社会保障と税の一体改革論議の中で、高齢者三経費から社会保障四経費、つまり、年金、医療、介護、子育てに使うこととしており、税率が当初予定の五%引き上げることで、国が三・四六%、地方が一・五四%とし、社会保障の充実に二兆七千億円程度、これは消費税収一%相当になります。さらには、社会保障の安定化に十兆八千億円程度、これは消費税収四%程度になりますが、この合計十三兆五千億円程度の財源を得ることが目的とされていましたから、前述のとおり、一兆三千億円の巨額の減収が見込まれれば、それを補填するための財源をどこかに見出さなければなりません。これが大きな問題となります。 ちなみに、日本の消費税に似た付加価値税を導入している欧州の国々の多くが、生活必需品の一部に軽減税率を適用していることはよく知られています。ただ、欧州の場合は税率が一七%から二七%と幅広で、しかも高く、そうしたことからインボイス制等を活用することで、税率に対しては効率的な制度の導入となっていることを認識していますが、ただ、欧州の制度そのものも厳格には日本が低所得者層対策を目的として論議している制度とは必ずしも一致するものではありません。 さらに、検討中の軽減税率制度には、どの品目を非課税にするかという点が容易に政治利権になるという危険性がある上、非課税の扱いになれば、その製品等の売り上げは課税対象となる品物よりもふえることから、各業界は何としてもみずから扱う製品を非課税にするよう、政府や政治家へ働きかけすることになるであろうという懸念が否定できません。 事実、マスコミの中で、ある新聞社にあっては、ここ数日間、一大キャンペーンを新聞紙上で繰り広げ、さまざまな効果、課題等を指摘した上、その最終号では、EU加盟二十八カ国では、デンマーク、ベルギー、イギリスを除く九割が軽減税率を適用しているから、日本もこれを行うべきであるとした誘導記事が、本来の目的としたい低所得者層対策とは余り関係なく記載されるなど、こうした状況も既に顕在化しつつあります。 そこで我々は、消費税の税率改定を一年半後に控えたこの時期に、負担の公平性を保つ消費税の
軽減制度創設を求め、意見書を提出いたしましたが、本来の目的として掲げる低所得者層の負担軽減を最優先課題とし、真の逆進性対策として有効であるとの観点から、簡素な給付措置の継続を一つの有力な案として、一方では、政府内で検討しているマイナンバー制度によらず、真に負担の不公平性を排除できる制度の創設を早期に進められるよう国に求めるものであります。 以上、ご賛同いただくために申し上げなければならない点はまだまだ数多くありますが、何とぞ慎重ご審議の上、多数のご賛同を得られますようお願いを申し上げ、賛成討論といたします。 ご清聴、ありがとうございました。
○
田中利明議長 桑原宏史君。 〔桑原
議員登壇〕
◆桑原宏史議員 維新の党の桑原宏史でございます。 まず最初に、
議員提出第三三号議案につき、賛成の立場から討論をさせていただきます。 軽減税率につきましては、公明党が選挙で掲げた公約を実現しようとしていることは理解できますが、軽減税率は低所得者を支援する方策としては、低所得者を限定した給付措置に比べると、極めて非効率的な方法であります。 また、財務省はマイナンバーを用いた還付策を提案しましたが、財務省案では必要な情報システムの整備やカードリーダーの購入補助に三千億円がかかることから、与党からも大きな批判を浴びております。 現在、消費税率の引き上げによる影響を緩和するため、低所得者に対して臨時福祉給付金を支給していますが、公明党の案や財務省の案に比べるならば、現行の臨時福祉給付金支給のほうが低所得者支援策としてはまだましであります。 ちなみにではありますが、低所得者支援をするなら、消費税増税は所得税増税に近いものになるという問題もあります。財務省は景気に左右されない財源が欲しくて所得税ではなく消費税増税をしたのに、低所得者の支援をするなら、所得税と同様に、不況になると税収は落ち込むことになってしまいます。この点はどうなのかということもございますが、本意見書案につきましては、極めて非効率的な軽減税率を阻止するために賛成の表明をさせていただきます。 続きまして、
議員提出第二九号議案及び同三四号議案につき、反対の立場から討論をさせていただきます。 二九号議案につきましては、もちろん公私間にある不公正な格差の是正には賛成いたしますが、ここでいう私は私立学校による公教育であり、本当の意味での私教育ではありません。現行の私学助成の制度をそのまま堅持、あるいは拡充強化すると、むしろ公私間の不公正な格差、つまり、消費者の選別の結果ではなく、役所の選別の結果生まれる格差が堅持、あるいは拡充強化されてしまいます。 公私間の不公正な格差を是正するために必要なことは、役所から設置認可を受けた私立学校に公立学校並みの特権を持たせることではなくて、むしろ、それとは逆のベクトルの改革、すなわち公教育から特権を剥奪すること、あるいはそれが無理であるなら、少しでも弱めることで実現されるべきであります。 以上の理由から本意見書案につき、反対の表明をさせていただきます。 最後に、三四号議案につきましては、今回は
地方創生をテーマに据えておりますが、この種の意見書はこれまで全国的に二十年以上も前から毎年提案、採択され続けてきた中央政府に対するばらまき要請の一つであります。 この間、国と地方の関係を含めて、この国の統治機構のあり方は全く変わらず、多様化する社会に対応できないどころか、国の潜在的成長力の足かせになっているのが実情であります。 財政的な裏づけを示さず、ばらまきの要請を続けていくことは、将来世代への大きな負担を残すばかりとなります。 地方が活性化することによって、国が全体として発展していくために、ここで要望すべきことは、各地方が責任を持って自立していくために必要な税源の地方への移譲等であるべきであります。 以上の理由から、本意見書につき反対の表明をさせていただきます。 以上でございます。
○
田中利明議長 馬場林君。 〔馬場
議員登壇〕
◆馬場林議員 三十一番、県民クラブの馬場林です。 私は、
平和安全法制整備法及び
国際平和支援法の廃止を求める意見書について、賛成の立場で討論を行います。 昨年七月一日に安倍内閣は、憲法九条のもとにおいて許容される自衛権の行使は我が国を防衛するため最小限の範囲にとどめるべきものであり、我が国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する集団的自衛権を行使することは、その範囲を超えるものであって、法律上許されないとしてきたこれまでの内閣の憲法解釈を正反対に覆す閣議決定をもとに法案化を進めてきました。 そして、五月十五日に自衛隊法など十本の改正案を一つに束ねた
平和安全法制整備法として、また、新たに
国際平和支援法とあわせて、二法案を提出しました。 多岐にわたる論点を束ね、丸ごと認めるか否かを国会に迫る提案のやり方は、十分な説明や審議をすることにはなりません。 衆議院、参議院の平和安全法制特別委員会等での審議では、法案が定める存立危機事態や重要影響事態認定の基準や集団的自衛権発動の要件等をめぐって、大臣や法制局長官の答弁修正や撤回が相次ぎ、たびたび中断をしました。 また、二法案の違憲性への疑念は、国会の審議を経て、ますます強まりました。これまでにさまざまな法案の違憲性の論議がありましたが、歴代の政権は、ぎりぎりの努力をして、一定の整合性のある範囲で自衛隊を運用してきました。自衛隊は、これまでの専守防衛の受動的な姿勢から、時の政権の判断により、いつでもどこでも武力行使のできる攻撃型への部隊へ改編されていくのではないかという危惧が高まっています。 今回の二法案については、憲法学者の多くや歴代の内閣法制局長官、元最高裁長官、弁護士会からも違憲との指摘が沸き起こっています。また、世論調査においても、今国会への成立への反対が多数であり、政府の説明が不十分とする声が八割を占めています。 このような中、国民の理解が得られないとしても、決めるときには決める、法案が成立し、時がたっていく中で、間違いなく理解が広がっていくという主張は、立憲主義、平和主義、民主主義を否定することになると考えます。 戦後七十年間、我が国は一人の戦死者も出しませんでした。外国人を敵国人として殺すこともありませんでした。このことは、日本国憲法の平和主義が大きな力となってきました。そして、平和国家として、国際社会において信頼と尊敬を得てきました。 この二法案の提案の仕方、法案内容、そして、審議や採決の過程を通して見えてきたことは、立憲主義、平和主義、民主主義の否定になることであると思います。 解釈によって憲法を変えることは立憲主義の否定になります。日本国憲法第九十九条は、天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官、その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負うと規定をしております。また、集団的自衛権行使を容認することは、憲法九条の平和主義を否定することにもなります。 そして、国民の理解を得られなくても、決めるときには決める、そして、法案が成立した、その後に理解が進むというような、この審議の採決の仕方を含めて、このことは民主主義の否定につながると考えております。 私は、以上のことにより、立憲主義、平和主義、民主主義の否定になると考え、この意見書に賛成討論をしました。 ご清聴、ありがとうございました。
○
田中利明議長 以上で通告による討論は終わりました。 これをもって討論を終結し、これより採決に入ります。 まず、
議員提出第三〇号議案、第三一号議案及び第三五号議案について採決いたします。 各案は、原案のとおり決することにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
田中利明議長 ご異議なしと認めます。 よって、各案は原案のとおり可決されました。 次に、
議員提出第二九号議案及び第三四号議案について、起立により採決いたします。 両案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○
田中利明議長 起立多数であります。 よって、両案は原案のとおり可決されました。 次に、
議員提出第三二号議案について、起立により採決いたします。 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○
田中利明議長 起立少数であります。 よって、本案は否決されました。 次に、
議員提出第三三号議案について、起立により採決いたします。 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○
田中利明議長 起立少数であります。 よって、本案は否決されました。 次に、
議員提出第三六号議案について、起立により採決いたします。 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○
田中利明議長 起立少数であります。 よって、本案は否決されました。
-------------------------------
△日程第四
議員派遣の件
○
田中利明議長 日程第四、
議員派遣の件を議題といたします。
------------------------------- 議員派遣その一一 目的 平成二十七年度県議会議長と市町村議会議長との意見交換会出席のため二 場所 大分市三 期間 平成二十七年十月十三日四 派遣議員 志村学、
古手川正治、嶋幸一、
毛利正徳、
油布勝秀、衛藤明和、
戸高賢史 -------------------------------その二一 目的 ラグビーワールドカップイングランド大会視察のため二 場所 イギリス三 期間 平成二十七年十月十四日から十月二十一日まで四 派遣議員
古手川正治、嶋幸一
-------------------------------その三一 目的 地方議会活性化シンポジウム二〇一五出席のため二 場所 東京都三 期間 平成二十七年十一月十六日から十一月十七日まで四 派遣議員 濱田洋、木田昇
-------------------------------その四一 目的 第十五回都道府県議会議員研究交流大会出席のため二 場所 東京都三 期間 平成二十七年十一月十七日から十一月十八日まで四 派遣議員 志村学、木付親次、濱田洋、井上伸史、麻生栄作、
田中利明、 木田昇、藤田正道、小嶋秀行、
戸高賢史、堤栄三
-------------------------------
○
田中利明議長 お諮りいたします。会議規則第百二十五条第一項の規定により、お手元に配付の表のとおり、各議員を派遣したいと思います。これにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
田中利明議長 ご異議なしと認めます。 よって、お手元に配付の表のとおり、各議員を派遣することに決定いたしました。 次に、お諮りいたします。ただいま可決された
議員派遣の内容について、今後、変更を要するときは、その取り扱いを議長にご一任願いたいと思います。これにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
田中利明議長 ご異議なしと認めます。 よって、そのように決定いたしました。
-------------------------------
△日程第五 閉会中の
継続調査の件
○
田中利明議長 日程第五、閉会中の
継続調査の件を議題といたします。
------------------------------- 閉会中における常任委員会、議会運営委員会の
継続調査事件
総務企画委員会 一、職員の進退及び身分に関する事項について 二、県の歳入歳出予算、税その他の財務に関する事項について 三、市町村その他公共団体の行政一般に関する事項について 四、条例の立案に関する事項について 五、県行政の総合企画及び総合調整に関する事項について 六、国際交流及び文化振興に関する事項について 七、広報及び統計に関する事項について 八、観光、地域振興及び交通対策に関する事項について 九、出納及び財産の取得管理に関する事項について 十、他の委員会に属さない事項について
福祉保健生活環境委員会 一、社会福祉に関する事項について 二、保健衛生に関する事項について 三、社会保障に関する事項について 四、県民生活に関する事項について 五、環境衛生、環境保全及び公害に関する事項について 六、男女共同参画、青少年及び学事に関する事項について 七、災害対策、消防防災及び交通安全に関する事項について 八、県の病院事業に関する事項について
商工労働企業委員会 一、商業に関する事項について 二、工・鉱業に関する事項について 三、労働に関する事項について 四、情報化の推進に関する事項について 五、電気事業及び工業用水道事業に関する事項について
農林水産委員会 一、農業に関する事項について 二、林業に関する事項について 三、水産業に関する事項について
土木建築委員会 一、道路及び河川に関する事項について 二、都市計画に関する事項について 三、住宅及び建築に関する事項について 四、港湾その他土木に関する事項について
文教警察委員会 一、市町村教育委員会の指導に関する事項について 二、県立学校の施設及び設備の充実に関する事項について 三、教職員の定数及び勤務条件に関する事項について 四、義務教育及び高校教育に関する事項について 五、へき地教育及び特別支援教育の振興に関する事項について 六、社会教育及び体育の振興に関する事項について 七、文化財の保護に関する事項について 八、治安及び交通
安全対策に関する事項について議会運営委員会 一、議会の運営に関すること 二、議会の会議規則、委員会に関する条例等に関すること 三、議長の諮問に関すること
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田中利明議長 各
常任委員長及び議会運営委員長から、会議規則第七十三条の規定により、お手元に配付の表のとおり、閉会中の
継続調査の申し出がありました。 お諮りいたします。各委員長から申し出のとおり、閉会中の
継続調査に付することにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田中利明議長 ご異議なしと認めます。 よって、各委員長から申し出のとおり、閉会中の
継続調査に付することに決定いたしました。
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田中利明議長 以上をもって、今期定例会に付議されました諸案件は全て議了いたしました。
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田中利明議長 これをもって、平成二十七年第三回定例会を閉会いたします。 午前十一時十八分 閉会...