熊本県議会 > 2020-12-15 >
12月15日-07号

  • FM(/)
ツイート シェア
  1. 熊本県議会 2020-12-15
    12月15日-07号


    取得元: 熊本県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-26
    令和2年11月 定例会               第 7 号              (12月15日)  令和2年   熊本県議会11月定例会会議録     第7号令和2年12月15日(火曜日)  ―――――――――――――――――   議事日程 第7号  令和2年12月15日(火曜日)午前10時開議 第1 決算特別委員長報告 質疑 討論 議決 第2 各常任委員長報告 質疑 討論 議決 第3 閉会中の継続審査の件 第4 熊本県選挙管理委員及び補充員の選挙  ―――――――――――――――――本日の会議に付した事件 議員辞職の件 日程第1 決算特別委員長報告 質疑 討論 議決 日程第2 各常任委員長報告 質疑 討論 議決 日程第3 閉会中の継続審査の件 知事提出議案第48号及び第49号 質疑 討論 議決 議員提出議案の上程(第3号から第5号まで) 質疑 討論 議決 委員会提出議案の上程(第1号から第3号まで) 質疑 討論 議決 日程第4 熊本県選挙管理委員及び補充員の選挙    ――――――○――――――出席議員氏名(49人)            前 田 敬 介 君            城 戸   淳 君            本 田 雄 三 君            南 部 隼 平 君            坂 梨 剛 昭 君            荒 川 知 章 君            西 村 尚 武 君            島 田   稔 君            池 永 幸 生 君            竹 﨑 和 虎 君            松 野 明 美 さん            山 本 伸 裕 君            岩 田 智 子 君            吉 田 孝 平 君            中 村 亮 彦 君            大 平 雄 一 君            髙 島 和 男 君            末 松 直 洋 君            松 村 秀 逸 君            岩 本 浩 治 君            西 山 宗 孝 君            河 津 修 司 君            楠 本 千 秋 君            前 田 憲 秀 君            濱 田 大 造 君            磯 田   毅 君            西   聖 一 君            橋 口 海 平 君            緒 方 勇 二 君            増 永 慎一郎 君            髙 木 健 次 君            髙 野 洋 介 君            内 野 幸 喜 君            山 口   裕 君            早 田 順 一 君            渕 上 陽 一 君            城 下 広 作 君            鎌 田   聡 君            田 代 国 広 君            坂 田 孝 志 君            溝 口 幸 治 君            小早川 宗 弘 君            池 田 和 貴 君            井 手 順 雄 君            吉 永 和 世 君            松 田 三 郎 君            藤 川 隆 夫 君            岩 下 栄 一 君            前 川   收 君欠席議員氏名(なし)  ―――――――――――――――――説明のため出席した者の職氏名     知事     蒲 島 郁 夫 君     副知事    田 嶋   徹 君     副知事    木 村   敬 君     知事公室長  白 石 伸 一 君     総務部長   山 本 倫 彦 君     企画振興部長 高 橋 太 朗 君     理    事 水 谷 孝 司 君     健康福祉部長 渡 辺 克 淑 君     環境生活部長 藤 本   聡 君     商工労働部長 藤 井 一 恵 君     観光戦略部長 寺 野 愼 吾 君     農林水産部長 竹 内 信 義 君     土木部長   上 野 晋 也 君     会計管理者  本 田 充 郎 君     企業局長   藤 本 正 浩 君     病院事業            吉 田 勝 也 君     管理者     教育長    古 閑 陽 一 君     警察本部長  岸 田 憲 夫 君     人事委員会            青 木 政 俊 君     事務局長     監査委員   福 島 誠 治 君  ―――――――――――――――――事務局職員出席者     事務局長   吉 永 明 彦     事務局次長            横 尾 徹 也     兼総務課長     議事課長   村 田 竜 二     審議員兼            富 田 博 英     議事課長補佐    ――――――○――――――  午前10時開議 ○議長(池田和貴君) これより本日の会議を開きます。    ――――――○―――――― 議員辞職の件 ○議長(池田和貴君) まず、お諮りいたします。 早田順一君から議員の辞職願が提出されましたので、この際、議員辞職の件を日程に追加し、議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、早田順一君の議員辞職の件を日程に追加し、議題とすることに決定いたしました。 早田順一君の議員辞職の件を議題といたします。 この際、地方自治法第117条の規定に基づき、除斥が必要でありますので、しばらく早田順一君の退場を求めます。  〔早田順一君退場〕 ○議長(池田和貴君) ただいまから、早田順一君の議員の辞職願を事務局長に朗読させます。 ◎事務局長(吉永明彦君)    辞 職 願                   私儀 今般一身上の理由により熊本県議会議員を辞職いたしたいので許可されるようお願い申し上げます   令和2年12月14日       熊本県議会議員 早 田 順 一 熊本県議会議長 池 田 和 貴 殿 ○議長(池田和貴君) お諮りいたします。 早田順一君の議員の辞職を許可することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、早田順一君の議員の辞職を許可することに決定いたしました。 早田順一君の入場を求めます。  〔早田順一入場〕  ――――――――――――――――― ○議長(池田和貴君) この際、早田順一君から退職の御挨拶の申出があっておりますので、これを許します。 早田順一君。  〔早田順一君登壇〕 ◆(早田順一君) 皆さん、おはようございます。 ただいま私の議員辞職の御承認をいただきましたこと、心から感謝申し上げます。 平成19年4月に初当選をさせていただいてから、4期14年間、議員の皆様方、そして蒲島知事をはじめ職員の皆様方には本当にお世話になりました。 この議場を出ることは本当に寂しいです。しかし、この議場の扉の向こうには新たな未来が待っています。その未来に向けて、これから精いっぱい頑張る所存でございます。どうぞ議員の皆様、そして蒲島知事をはじめ職員の皆様方には変わらぬ御指導、御鞭撻を賜りますよう心からお願いを申し上げまして、私の御挨拶に代えさせていただきます。 本当にお世話になりました。ありがとうございました。(拍手)    ――――――○―――――― △日程第1 決算特別委員長報告 ○議長(池田和貴君) 次に、日程に従いまして、日程第1、去る9月定例会において決算特別委員会に審査を付託いたしました議案第35号から第55号までについて、決算特別委員長から審査結果の報告があっておりますので、これを議題といたします。 ただいまから、委員会における審査の経過並びに結果について、決算特別委員長の報告を求めます。 田代国広君。  〔田代国広君登壇〕 ◆(田代国広君) 去る9月定例会において決算特別委員会に付託されました令和元年度熊本一般会計歳入歳出決算、各特別会計歳入歳出決算病院事業会計決算及び企業局3事業会計決算の認定等に係る議案第35号から議案第55号までの審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。第1 審査方針 本委員会は、令和元年度予算の執行状況等について、次のような審査方針の下で、執行部の説明及び監査委員の意見を聴取しながら、慎重に審査を行いました。 1 予算の執行は、議決の趣旨に沿って、合理的かつ効率的に行われ、所期の目的が達成されたか。 (1) 歳入は適正に確保されたか。 (2) 歳出の執行に遺憾な点はなかったか。 (3) 主要な施策はいかに達成されたか。 2 財産管理は十分であったか。 3 執行体制に問題はなかったか。 4 法令違反等はなかったか。 5 前年度決算特別委員会の指摘事項はどのように処理されたか。 以上が本委員会の審査方針であります。第2 決算の概要 次に、決算の概要について申し上げます。 まず、一般会計及び特別会計合わせて、歳入予算現額1兆2,972億3,400万円余に対し、収入済額は1兆1,795億8,800万円余、また、歳出予算現額1兆2,972億3,400万円余に対し、支出済額は1兆1,454億1,200万円余となっております。 その結果、歳入歳出差引き額は341億7,600万円余で、さらに翌年度へ繰り越すべき財源121億7,400万円余を差し引いた実質収支額は220億100万円余となっております。 次に、病院事業会計では、総収益17億3,100万円余に対し、総費用は17億2,400万円余で、差引き700万円余の純利益となっております。 電気事業会計では、総収益11億6,900万円余に対し、総費用は65億6,600万円余で、差引き53億9,600万円余の純損失となっております。 工業用水道事業会計では、総収益10億900万円余に対し、総費用は10億2,100万円余で、差引き1,200万円余の純損失となっております。その結果、令和元年度末の累積欠損金は49億7,600万円余となっております。 有料駐車場事業会計では、総収益1億2,600万円余に対し、総費用は6,700万円余で、差引き5,800万円余の純利益となっております。 以上が決算の概要であります。第3 歳入確保予算執行 次に、歳入確保予算執行について申し上げます。 まず、歳入確保のうち、収入未済の解消については、関係部局の取組により、一般会計で前年度比約700万円の減であり、平成21年度の約62億円をピークに10年連続で減少するなどの成果が認められますが、一般会計で約26億円、特別会計全体で約31億円が収入未済となっております。 引き続き、貴重な自主財源の確保と県民負担の公平、公正の維持の観点から、費用対効果も踏まえ、効率的な徴収の促進に取り組むよう指摘したところであります。 次に、予算の執行については、厳しい財政状況の中、おおむね所期の目的を達成したものと認められます。 しかしながら、各部局において事務的経費の節減以外にも不用額を出している事業が見受けられますので、限られた財源をより効果的に活用するためにも、次年度の予算編成及び執行に当たっては、現場の状況を的確に把握するとともに、さらに工夫を重ねるよう指摘、要望したところであります。 以上、令和元年度決算の全般的な事項について申し上げましたが、本県財政は、熊本地震からの復旧、復興に全力で取り組んでいる中にあっても、財政健全化の取組により、県債残高が減少するなど、改善が見られます。 一方で、本年度、本県は、熊本地震からの復興途上にある中、新型コロナウイルス感染症の拡大、令和2年7月豪雨災害に見舞われ、県民の生命、財産に甚大な被害が発生するとともに、県民の生活や地域経済に深刻な影響が及んでおり、今後の景気動向や地方財政をめぐる状況の変化等によっては、厳しい財政運営を強いられるおそれがあります。 そのため、引き続き、新型コロナウイルス感染拡大防止と地域経済や県民生活の回復のベストバランスに取り組むとともに、熊本地震、そして県下に甚大な被害をもたらした令和2年7月豪雨からの復旧、復興を迅速かつ着実に進めていくためにも、より一層の財政健全化に向けた取組を求めるものであります。 さらに、歳入面では税収の確保、未収金の早期解消等に、歳出面では一層の事務事業の見直しと効率的、計画的な執行に取り組み、あわせて国に対して財政支援を継続的に働きかけるなど、財源確保に努めるよう求めるものであります。第4 施策推進上改善または検討を要する事項等 審査の過程において各委員から出されました施策推進上改善または検討を要する事項等について申し上げます。 (共通) 1 未収金対策について、公平性の観点から、引き続き、適正な債権管理と徴収対策の推進に努めるとともに、必要に応じて外部委託を活用するなど、職員の負担軽減の取組も進めること。  (健康福祉部商工労働部、土木部) (企画振興部) 2 地域づくりチャレンジ推進事業について、地域づくり団体の方々から役に立つという声を聞いており、地域での期待も大きいことから、十分に活用されるように事業推進に取り組むとともに、引き続き、書類の簡素化等、申請者が利用しやすい制度となるよう努めること。 (健康福祉部) 3 発達障がい者支援センターは、発達障害を持った子供及びその保護者の支援を行う上で大きな役割を担っており、今後さらに重要性を増すことが予想されることから、センターのさらなる充実を図ること。 (農林水産部) 4 有害鳥獣に係る農業被害等について、関係各部各課が連携した対策により、一部減少傾向にあるが、依然として農林漁業者等住民の不安も強いことから、一層の対策に取り組むこと。 (土木部) 5 多額の明許繰越しが生じており、やむを得ない事情は理解するものの、本来、当初予算は年度内執行が原則であることを十分に踏まえ、計画的な事業執行に取り組むこと。 6 国際クルーズ拠点として整備されたくまモンポート八代について、コロナ禍でクルーズ船の受入れが難しい状況にあるが、クルーズ船が寄港できないときの利活用や県民が楽しめるような取組について検討を進めること。 (教育委員会) 7 昨年度の全国でのいじめの認知件数が過去最大となっており、いじめ対策など子供の安全、安心には様々な角度から取り組まれていることは理解するが、重要な課題であり、しっかりと予算を活用するとともに、必要であれば、さらに予算措置をする等、子供たちの心のケア、いじめ対策、不登校の課題解決に一層取り組むこと。 8 国費事務に関する未収金について、国との協議により、引き続き、未納の解消に努めること。 (企業局) 9 昨年売却された風力発電事業の最終的な収支が3億1,500万円の赤字であったことから、今後、新たな事業に取り組む際には、十分に収支の見通しを立てて取り組むこと。 (病院局) 10 県立の精神科医療機関として児童・思春期医療が重要な役割を担っていることに鑑み、その専門医の確保について、引き続き大学病院に働きかけるとともに、他県から医師を確保するなど、さらなる対策に取り組むこと。 (警察本部) 11 警察職員の定員について、これまでの取組により、警察官1人当たりの負担人口は徐々に改善されてはいるが、いまだ全国平均を上回り、九州でも一番多いので、県民の安全、安心の確保のため、引き続き、定員増に向けた取組に努めること。 12 高齢者の自動車運転については、全国的にペダルの踏み間違い等による事故が多発しており、高齢運転者による重大事故を未然に防止するためにも、免許の自主返納を促進する取組の一層の推進を図ること。第5 結論 本委員会は、慎重に審査を重ねた結果、本委員会に付託されました令和元年度熊本一般会計歳入歳出決算、各特別会計歳入歳出決算病院事業会計決算及び企業局3事業会計の決算の認定等に係る議案のうち、議案第35号から第52号までについては、全員賛成をもってそれぞれ原案のとおり認定することに決定し、議案第53号から第55号までについては、全員賛成をもって原案のとおり可決及び認定することに決定いたしました。 議員各位におかれましては、本委員会の決定のとおり御賛同賜りますようお願い申し上げまして、決算特別委員長の報告を終わります。 ○議長(池田和貴君) 以上で決算特別委員長の報告は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑はありませんか。  〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 質疑なしと認めます。 次に、討論に入ります。 討論の通告があっておりますので、発言を許します。 なお、発言時間は10分以内でありますので、さよう御承知願います。 山本伸裕君。  〔山本伸裕君登壇〕 ◆(山本伸裕君) 日本共産党山本伸裕です。 今年は、新型コロナウイルスが猛威を振るい、また、7・4豪雨災害という甚大な被害が発生しました。こうした未曽有の事態を経験したからこそ、これまでの県財政運営の在り方に対する問題意識が新たに生じる部分もございます。こうした問題意識を基に、令和元年度熊本一般会計決算認定に対する反対討論を行います。来年度以降の予算編成に生かされるよう願うものであります。 まず、熊本復旧・復興4カ年戦略における施策4災害に負けない基盤づくりに関してであります。 7・4豪雨災害以降、私たち日本共産党は、被災地域だけに限らず、改めて県内の河川整備の状況について調査を行ってきました。老朽化し、ひび割れた堤防、住宅地の側が対岸よりも低くなっている堤防、橋梁の存在によって川幅が狭められている河川、土砂の堆積が進行している河川等々、早急に整備が必要ではないかと思われるような箇所が各地に多数存在し、大規模な豪雨災害などが発生すれば、大きな被害につながってしまうのではないかという危機感を抱いております。 令和元年度、主要な施策の成果を見ると、河川改修事業費の実績は、白川ほか15河川で実施され、56億2,016万円余、単県河川改良費は、浜戸川ほか27河川で行われ、4億7,035万円余であります。前田敬介議員の一般質問でもありましたが、407存在する県管理河川の中で、河川整備計画が策定されたのは65河川にとどまっています。こうした進捗状況を見るならば、やはり私は、この河川改修事業を相当重視して位置づけ直すべきではないかと考えます。 もちろん、関係部署の職員の皆さんは、限られた予算の中で優先順位も考慮しつつ、最大効果を発揮できるよう予算執行に当たっておられることは十分理解します。ただ、進行する地球温暖化に伴う気候変動、そして大規模自然災害という事態を考慮するならば、整備が必要である箇所について可及的速やかに対応できるよう、河川改修事業あるいは海岸堤防、高潮対策事業砂防関係事業等、災害から県民生活を守る事業の一層の推進を求めるものであります。 治水事業のほか、治山事業あるいは施策7において位置づけられている森林の再生という事業に関しても、防災という観点から、なお一層の強化を図るべきではないかと考えます。 次に、有明海及び八代海再生の取組についてであります。 県計画に基づく関連事業に2019年度投じられた予算は70事業、総額141億円余とのことでありますが、有明海・八代海再生特別委員会の審議におきましては、改善に向けての方向性が見えないという厳しい意見も時折交わされております。環境改善と豊かな漁場の復活に向けてできることは、ぜひとも積極的に取り組むべきでありますが、これに関して1点申し上げるならば、委員会でも必要であるとの提言がまとめられた諫早干拓潮受け堤防の開門調査は、実行されないまま時間ばかりが経過しております。事態打開へ、県としてのもう一歩、主体的、積極的な動きをぜひ起こしていただきたいと思います。 次に、球磨川治水対策協議会に関して申し上げます。 2015年3月に協議会が設置され、以来、実務者協議9回、首長会議が4回実施されてきました。ダムによらない治水を検討する場が幹事会を含め17回開催されたことと合わせると、30回を超える協議が行われてきたわけであります。にもかかわらず、河川整備計画は策定されず、ダムによらない治水策の具体化と実行は進みませんでした。ダム以外治水を極限まで追求するとの蒲島知事の発言を受けてのこの12年間の熊本県及び国の取組をどのように総括されるのでしょうか。この間の取組についてしっかり検証し、総括した内容を流域住民及び県民に報告すべきであると考えます。 次に、水俣病認定業務に関して申し上げます。 2019年度において、認定審査会は5回開催されました。審査件数は250件、そして認定はゼロ、棄却が234件、保留が16件とのことであります。2019年度末の時点における未審査の方は419人、今年度11月末までの時点で391人の方が未審査となっております。一方、自らの健康被害について、これは水俣病によるものだと認めてほしいと裁判に立ち上がる方々が1,500名を超えています。 公式発見から64年もの年月が経過するというのに、いまだ解決の見通しが見えないことは重大問題であります。知事が幾ら水俣病の被害に遭われた方々に寄り添い、丁寧に審査を進めていくと言葉の上では強調されても、司法の場で断罪されたはずの昭和52年判断条件の立場に立つ限りは、被害の実態に接近した対応ができないのではないでしょうか。認定基準の運用指針、ガイドラインの見直しと沿岸住民の健康被害調査の実施によって、水俣病の解決に向けて熊本県が責任を果たすよう求めるものであります。 次に、熊本地震で建設された災害公営住宅の問題であります。 町からの委託を受けて県が発注した甲佐町の災害公営住宅で、カビやくぎの飛び出しなどの不具合が明らかになりました。県は、昨年10月までに全戸の改修工事を完了させるとの発表を行いましたが、黒カビ発生に対する対応は、一部の団地が取り残されたままの状態になっております。県は、このまま様子を見るとの対応のようでございますが、公営住宅法では、事業主体に修繕の義務を定めており、早急な対応をとるべきではないかと考えます。 次に、大蘇ダムの問題です。 またしても大量の水漏れを起こしたとのことですが、関係自治体や農家への説明が遅れたということで、事業主体である農水省への不信感が増大しております。大蘇ダムの問題は、昨年の決算討論でも取り上げましたが、事業着手して40年超が経過し、この間計画が何度も見直され、予定よりも30年以上遅れてようやく完成しましたが、事業費は当初の5.5倍に膨れ上がりました。そもそも国の計画が甘かったのではないか、地盤がダム建設に不適だったのではないかとの声も起こっております。受益農家から、あるいは自治体から、不信の声が出るのは当然であります。 こうした大型公共事業は、途中で問題点が明らかになっても、立ち止まったり、後戻りしたりすることが極めて困難であります。やはり、事業の正当性について、十分な環境アセスであったり、地盤調査であったり、費用対効果であったり、科学的、客観的な検証を事前に行い、住民への丁寧な説明と住民合意を前提に進めていくという立場が事業主体の側には必要であるということではないでしょうか。今後の教訓とすべきであります。 最後になりますが、財務省の財政制度等審議会が、2019年5月、人口減少を反映して地方公務員の職員数を削減すべきであるという報告書を出しました。けれども、今、新型コロナウイルス感染症への対応あるいは災害対応などで、特に県職員、そして自治体職員は、今大変な過重労働を余儀なくされています。むしろ、職員を適正に増やし、過重労働を解消することが、県民へのサービス向上、県民生活の向上に貢献する道であることを強調して、討論を終わります。 ○議長(池田和貴君) 以上で通告による討論は終了いたしました。 これをもって討論を終結いたします。 これよりまず、9月定例会提出議案のうち、議案第36号から第39号まで、第41号及び第43号から第52号までを一括して採決いたします。 ただいまの決算特別委員長の報告は、各議案とも認定であります。決算特別委員長の報告のとおり認定することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、議案第36号外14件は、決算特別委員長の報告のとおり認定することに決定いたしました。 次に、議案第53号及び第55号を一括して採決いたします。 ただいまの決算特別委員長の報告は、各議案とも原案可決及び認定であります。決算特別委員長の報告のとおり原案可決及び認定することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、議案第53号外1件は、決算特別委員長の報告のとおり原案可決及び認定することに決定いたしました。 次に、議案第35号、第40号及び第42号を一括して起立または挙手により採決いたします。 ただいまの決算特別委員長の報告は、各議案とも認定であります。決算特別委員長の報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立または挙手を求めます。  〔賛成者起立または挙手〕 ○議長(池田和貴君) 起立または挙手多数と認めます。よって、議案第35号外2件は、決算特別委員長の報告のとおり認定することに決定いたしました。 次に、議案第54号を起立または挙手により採決いたします。 ただいまの決算特別委員長の報告は、原案可決及び認定であります。決算特別委員長の報告のとおり原案可決及び認定することに賛成の諸君の起立または挙手を求めます。  〔賛成者起立または挙手〕
    ○議長(池田和貴君) 起立または挙手多数と認めます。よって、議案第54号は、決算特別委員長の報告のとおり原案可決及び認定することに決定いたしました。  〔委員会審査報告書は付録に掲載〕    ――――――○―――――― △日程第2 各常任委員長報告 ○議長(池田和貴君) 次に、日程第2、去る4日の会議において審査を付託いたしました議案第1号から第46号まで、諮問第1号及び請願について、各常任委員長から審査結果の報告があっておりますので、これを一括して議題といたします。 ただいまから、各常任委員会における審査の経過並びに結果について、各常任委員長の報告を求めます。 まず、厚生常任委員長の報告を求めます。 山口裕君。  〔山口裕君登壇〕 ◆(山口裕君) 厚生常任委員会に付託されました案件につきまして、委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本委員会に付託されました案件は、予算関係3議案、条例等関係1議案及び請願1件であります。 まず、予算関係議案の概要について申し上げます。 今回提出された健康福祉部の11月補正予算は、新型コロナウイルス感染症対応分として、患者などの受入れのために病床確保を行う医療機関への助成に要する経費等、75億500万円余の増額補正、令和2年7月豪雨災害対応分として、復興リハビリテーションセンターの運営に要する経費1,100万円余の増額補正、また、通常分として、母子生活支援施設などの運営に要する経費等、3,700万円余の増額補正で、総額75億5,400万円余の増額補正であり、補正後の予算総額は、一般会計特別会計合わせて4,308億9,200万円余であります。 また、令和2年7月豪雨災害対応分として、住まいの再建のための融資利子に対する助成に要する経費で、令和2年度10月補正分として行った9,700万円余の増額補正に係る専決処分の報告及び承認であります。 あわせまして、来年度の年間委託業務等に係る債務負担行為の設定及び繰越明許費の設定であります。 病院局関係では、来年度の年間委託業務等に係る債務負担行為の設定であります。 次に、条例等関係議案についてでありますが、指定管理者の指定についてであります。 議案等の審査の過程において論議されました主なものを要約して御報告申し上げます。 まず、委員から、全国的に新型コロナウイルス感染症が拡大し、県内でも累計で約1,100人が罹患しているが、現在の病床稼働率、重症者数、ホテルでの療養者数及び自宅療養者数はどのような状況かとの質疑があり、執行部から、12月8日の段階で、79名が入院されており、病床稼働率は19.75%、重症者数は8名となっている、ホテルでの宿泊療養は21名で、利用率は30%、自宅療養も数名おられるとの答弁がありました。 さらに、委員から、圏域によっては、病床が逼迫することも予測されるので、県において、広域での入院調整を行って対応してもらいたいとの要望がありました。 次に、新型コロナウイルス感染症に関連して、複数の委員から、県民に対して、感染状況や正しい知識の周知、感染拡大防止のための注意喚起をさらに徹底してもらいたいとの要望がありました。 次に、委員から、インフルエンザワクチンは、今年は通常より多く生産されると聞いていたが、既に不足している状態となっている、実際のところ、通常より多く生産されたのか、また、その増産分が確実に県内医療機関へ配付されているのか、あるいはどこかで大量に買い占められているようなことはないのかとの質疑があり、執行部から、今季のインフルエンザワクチンは、昨年度より多く生産が見込まれているが、接種希望者も例年より増加して、需給バランスが合わなくなった可能性がある、再入荷により、接種できる医療機関は増える見通しであるが、増産計画はないと聞いている、医療機関のワクチン在庫状況については、今のところ把握する仕組みがなく、分からない状況であるとの答弁がありました。 さらに、委員から、以前、買い占めて結局使わずに返品したという話が結構あったので、問屋を通じて実態を調査し、足りないところに回るようにしてもらいたいとの要望がありました。 以上が論議されました主な内容でありますが、本委員会に付託されました議案については、全員賛成をもって原案のとおり可決または承認することに決定いたしました。 なお、請願については、お手元に配付の請願委員会審査報告一覧表のとおりであります。 また、「望まない受動喫煙」を防止するためさらなる分煙環境整備促進を求める意見書を別途御提案申し上げております。 最後に、本委員会所管事務の継続審査事件については、議席に配付のとおり決定いたしました。 議員各位におかれましては、本委員会の決定のとおりよろしく御賛同賜りますようお願い申し上げまして、厚生常任委員長の報告を終わります。 ○議長(池田和貴君) 次に、経済環境常任委員長の報告を求めます。 緒方勇二君。  〔緒方勇二君登壇〕 ◆(緒方勇二君) 経済環境常任委員会に付託されました案件につきまして、委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本委員会に付託されました案件は、予算関係3議案、条例等関係8議案であります。 まず、予算関係議案の概要について申し上げます。 今回提出された環境生活部の11月補正予算は、令和元年度事業費確定に伴う国庫支出金の返納金に係る経費や令和2年7月豪雨等で被災した自然公園施設の復旧に要する経費、また、新型コロナウイルス対策分として、くまもと県民交流館の利用料金収入減少に伴う指定管理者への管理運営継続のための支援に要する経費で、総額1億7,600万円余の増額補正であり、補正後の予算総額は、一般会計特別会計合わせて186億6,300万円余であります。 あわせまして、来年度の年間委託契約等に係る債務負担行為の設定及び繰越明許費の設定であります。 商工労働部関係では、来年度の年間委託契約に係る債務負担行為の設定及びなりわい再建支援事業や技術短期大学校の施設整備等に係る繰越明許費の設定であります。 観光戦略部関係では、来年度の年間委託契約等に係る債務負担行為の設定及び産業展示場の災害復旧等に係る繰越明許費の設定であります。 企業局関係では、令和2年7月豪雨で被災した有明工業用水道及び八代工業用水道施設復旧に要する経費3,500万円余の増額補正であり、補正後の電気事業、工業用水道事業、有料駐車場事業の3事業会計の支出予算総額は、収益的収支及び資本的収支合わせて87億2,800万円余であります。 あわせまして、来年度の年間委託契約等に係る債務負担行為の設定であります。 次に、条例等関係議案についてでありますが、熊本県犯罪被害者等支援条例の制定について外7議案であります。 議案等の審査の過程において論議されました主なものを要約して御報告申し上げます。 まず、委員から、繰越明許費の設定をする国立公園における国際化・老朽化対策等整備交付金事業について、具体的にどのようなことを行うのかとの質疑があり、執行部から、国立公園内において、老朽化したトイレやあずまや、給水施設などの修繕を行うものであるとの答弁がありました。 さらに、委員から、先日、苓北の富岡ビジターセンターを訪問し、場所もロケーションもよく、﨑津教会を含め、よい観光の周遊コースになると感じたので、老朽化した施設の改修等を進めてほしいとの要望がありました。 次に、委員から、熊本県犯罪被害者等支援条例の制定について、全国で何例目になるのか、また、ストーカー被害の事案で、まだ逮捕や立件がされていない相談の段階でも、条例にある居住のための配慮等の対応は可能なのかとの質疑があり、執行部から、既に犯罪被害者等支援条例を制定しているのは全国で21都道府県である、なお、県では、正式な犯罪被害の申告があってからではなく、県警と連携の上、相談を受けた時点から対応していくとの答弁がありました。 さらに、委員から、県民が犯罪被害者になることを未然に防ぐ対策も関係機関と連携して取り組んでほしいとの要望がありました。 関連して、委員から、この条例ができたことを契機に、犯罪被害者の方々のサポートについて、PRを含めて、さらに強力に取り組んでほしいとの要望がありました。 次に、委員から、GoToトラベル事業について、経済の活性化と感染拡大防止ベストバランスが大事だと考えるが、本県には実際どれぐらいの方が宿泊されたのかとの質疑があり、執行部から、観光庁の発表では、11月15日までのGoToトラベルの利用実績が全国で5,260万人泊という数字が出ているが、各都道府県別の詳細なデータは出ていないというのが実情であり、地域の皆様方からしっかり情報収集を行いながら、状況把握に努めていきたいとの答弁がありました。 関連して、委員から、GoToトラベル関係の調査については、県内の主要宿泊施設を対象に行っている宿泊統計調査などと併せて効率よく進めてほしいとの要望がありました。 次に、委員から、第2次熊本県総合エネルギー計画について、重点的取組の空港周辺地域等でのスマートシティー創造にある「RE100」とはどういう内容かとの質疑があり、執行部から、REとは、再生可能エネルギーを意味するリニューアブルエナジーの略で、RE100とは、再生可能エネルギーを100%使って企業活動する企業のことであり、日本では42社が認められている、再生可能エネルギーは、企業活動において重要視されており、世界的な大企業だけではなく、今後、中小企業にとっても企業のブランド価値が上がるといった流れになってくることから、県内のRE100を志向する企業への支援に力を注いでいきたいとの答弁がありました。 さらに、委員から、RE100を目指すという宣言を行っている自治体もあるので、本県もぜひ取り組んでほしいとの要望がありました。 関連して、委員から、総合エネルギー計画において、重点的取組に「すべての県民に愛される再エネ施設」とあるが、再エネ施設については、いろいろな問題が発生しているので、地元としっかり協議するよう指導してほしいとの要望がありました。 次に、委員から、産業成長ビジョンにおける海外展開・連携の促進による機会の拡大について、具体的にどのようなことを行うのかとの質疑があり、執行部から、まだ海外展開を十分に行えていない県内企業に対して、ジェトロ等の関係機関との情報共有、連携を強化しながら、海外展開に当たっての様々な課題の解決を図っていきたいとの答弁がありました。 さらに、委員から、海外へ進出し、商品が売れるまで面倒を見てくれる人材が必要であり、その強化を産業成長ビジョンの中にしっかりうたい、推進してもらいたいとの要望がありました。 以上が論議されました主な内容でありますが、本委員会に付託されました議案については、全員賛成をもって原案のとおり可決することに決定いたしました。 最後に、本委員会所管事務の継続審査事件については、議席に配付のとおり決定いたしました。 議員各位におかれましては、本委員会の決定のとおりよろしく御賛同賜りますようお願い申し上げまして、経済環境常任委員長の報告を終わります。 ○議長(池田和貴君) 次に、農林水産常任委員長の報告を求めます。 吉田孝平君。  〔吉田孝平君登壇〕 ◆(吉田孝平君) 農林水産常任委員会に付託されました案件につきまして、委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本委員会に付託されました案件は、予算関係1議案、条例等関係4議案及び請願1件であります。 まず、予算関係議案の概要について申し上げます。 今回提出された農林水産部の11月補正予算は、新型コロナウイルス感染症及び令和2年7月豪雨災害への対応に加え、養豚農場の防疫対策に要する経費等、8億800万円余の増額補正であり、補正後の予算総額は、一般会計特別会計合わせて1,118億9,500万円余であります。 あわせまして、年間を通じた事業執行の平準化を図るためのいわゆるゼロ国債、ゼロ県債の設定及び繰越明許費の設定であります。 次に、条例等関係議案についてでありますが、国営大野川上流土地改良事業の経費に対する市負担金について外3議案であります。 議案等の審査の過程において論議されました主なものを要約して御報告申し上げます。 まず、委員から、7月豪雨に伴う各種事業の予算執行について、予算は単年度主義であり、年度内完了が基本であるが、被災者に判断をせかすようなことは大きなプレッシャーになるということを出先機関の職員まで共有して、最後まで被災者に寄り添って対応してほしいが、どのように考えているかとの質疑があり、執行部から、予算の単年度主義という原則の中でも、災害に伴う繰越しについては、熊本地震以降、国において、ある程度柔軟に対応いただいているところであり、県においても、繰越しも想定しながら対応している、委員の御指摘も踏まえ、被災者に寄り添った説明に努めていきたいとの答弁がありました。 さらに、委員から、制度は制度としてあるかもしれないが、こういった災害では、県や市町村が柔軟に対応していくという覚悟で、被災者に最後まで寄り添ってほしいとの要望がありました。 関連して、委員から、災害の頻発により、一つの事業を複数年にわたって実施することは仕方がないことと考えるが、ゼロ県債も多くなっているように感じる、ゼロ県債で次年度予算を前倒しして執行する一方で、今年度予算を消化できず、繰り越して事業を継続しており、納税者の立場としては、どのような予算編成になっているのかと感じるが、こうした状況は、過渡的なことなのか、それとも常態化していることなのかとの質疑があり、執行部から、ゼロ県債は、十分な工期を確保する観点から、今回は漁港漁場整備課において設定しているが、これは、特にノリの生産時期を考慮して、早めに工事に着手できるようにするという趣旨である、このような影響のある工事については、基本的に毎年同じ状況なので、毎回同じように設定させていただいているとの答弁がありました。 次に、委員から、国営大野川上流土地改良事業の経費に対する市負担金について、この事業に含まれる大蘇ダムは、水漏れがひどいため、受益農家等が用水の心配をせざるを得ない状況で、県の議決によって阿蘇市の負担金額を決め、負担金の支払いを求めることはいかがなものか、また、負担金を出している公共事業として、当初の計画どおり完成させるべきであり、浸透抑制対策としての工事費については負担すべきではないと考えるが、今回の負担金については、そのような費用も含むのかとの質疑があり、執行部から、阿蘇市の負担金については、10月に市から納入の確約書を頂いている、その後、今回の想定以上の水の浸透が発生したものであるが、平成20年度に同様の事案が発生した際も、本県の受益農地への用水の配分については、浸透抑制対策がなくても可能との回答を国からいただいており、今回についても、確実に確保していただくよう、知事から国へ再度要請している、これまでの浸透抑制対策については、県、市、村の負担なく国において施工されており、今回の負担金にも浸透抑制対策の費用は入っていないとの答弁がありました。 さらに、委員から、県においては、当初計画された機能を持ったものをしっかり造るよう国に求めるとともに、そのための費用負担を県や市、村、受益者に求めることがないよう強く申し入れてほしいとの要望がありました。 次に、委員から、熊本地震の際、中山間地域を中心に復旧工事に不調、不落が多発したことを踏まえ、今回の豪雨災害では、どのような対策を講じているのかとの質疑があり、執行部から、復旧工事の事業主体である市町村に対し、適正な積算や発注時期の平準化を図るよう支援している、また、建設業協会とも意見交換を行っており、引き続きこのような取組を継続することで、受注環境を整備していきたいとの答弁がありました。 以上が論議されました主な内容でありますが、本委員会に付託されました議案については、全員賛成をもって原案のとおり可決することに決定いたしました。 次に、委員から、国営大野川上流土地改良事業の経費に対する市負担金に関連して、漏水が発生している大蘇ダムについては、受益者の負担金が伴う公共工事であり、計画どおりの機能を持ったしっかりとしたものを整備すること、浸透抑制対策に伴う工事費については、県、市、村、受益者等に負担を求めないことを趣旨とする決議を委員会として議長宛てに提出したいとの提案があり、審議の結果、全会一致で、国営大蘇ダムにおける必要な農業用水及び安全性の確保に対する決議を委員会として提案することにいたしました。 なお、請願については、お手元に配付の請願委員会審査報告一覧表のとおりであります。 また、我が国の領海・排他的経済水域内での安全な漁業活動の実現を求める意見書を別途御提案申し上げております。 最後に、本委員会所管事務の継続審査事件については、議席に配付のとおり決定いたしました。 議員各位におかれましては、本委員会の決定のとおりよろしく御賛同賜りますようお願い申し上げまして、農林水産常任委員長の報告を終わります。 ○議長(池田和貴君) 次に、建設常任委員長の報告を求めます。 髙木健次君。  〔髙木健次君登壇〕 ◆(髙木健次君) 建設常任委員会に付託されました案件につきまして、委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本委員会に付託されました案件は、予算関係4議案、条例等関係15議案であります。 まず、予算関係議案の概要について申し上げます。 今回提出された土木部の11月補正予算は、令和2年7月豪雨災害の対応に要する経費等、110億5,700万円余の増額補正であり、補正後の予算総額は、一般会計特別会計合わせて1,643億7,200万円余であります。 あわせまして、来年度の年間委託契約等に係る債務負担行為の設定等及び繰越明許費の設定であります。 次に、条例等関係議案についてでありますが、令和2年度港湾事業及び災害関連緊急急傾斜地崩壊対策事業の経費に対する市町負担金(地方財政法関係)について外14議案であります。 議案等の審査の過程において論議されました主なものを要約して御報告申し上げます。 まず、委員から、債務負担行為の設定をする建設単価調査費に関連して、熊本地震以降、建設資材単価が高いというイメージがあるが、その状況は今でも続いているのかとの質疑があり、執行部から、熊本地震後から建設資材単価は上がったまま横ばいで、現在も続いているとの答弁がありました。 関連して、委員から、本県の建設単価は、他県と比べて特に上がっているのかとの質疑があり、執行部から、本県の建設単価は、地震以降、全国平均に比べて、前年度からの価格の伸び率は高くなっているとの答弁がありました。 次に、委員から、繰越明許費を設定する災害復旧費に関連して、熊本地震以降の繰越工事が残っている中、令和2年7月豪雨に伴う災害復旧工事が本格的に動き出せば、また繰越しが増えていくと考えられるが、土木部としては、どのような意気込みで取り組むのかとの質疑があり、執行部から、まずは現場や出先機関の状況をしっかり把握することが大事だと思っている、また、発注の仕方について、農林水産部や関係機関と情報を共有しながら、円滑に行くよう、スピード感を持って復旧工事に当たっていきたいとの答弁がありました。 次に、委員から、海岸環境整備事業費について、流木等の撤去に要する経費が計上されているが、流木はまだ残っているのかとの質疑があり、執行部から、海岸漂着流木は、既に陸揚げはしているが、陸揚げした流木は、塩や水分を含んでいるため、乾燥させていたもので、これから順次処分することから、そのための経費であるとの答弁がありました。 次に、委員から、河川掘削事業費について、7月豪雨で堆積した河川の土砂は、来年の梅雨までに撤去ができるのか、また、土砂の撤去に係る課題があれば教えてほしいとの質疑があり、執行部から、県管理河川については、7月豪雨により、速報値で約107万立方メートルの土砂が堆積しており、次期出水期に向けて、可能な限り撤去を進める、土砂の処分先の確保が課題であり、今回、処分先が決まっているものについて補正予算を計上しているが、まだ処分先が未確定であったり、調整中のところがあるとの答弁がありました。 関連して、委員から、掘削した土砂の処分先の確保は、以前からの課題であり、民有地へ有償で仮置きさせてもらうなど、踏み込んで探していくことも必要ではないかと思うがどうかとの質疑があり、執行部から、土砂の処分先は、可能な限り工事間流用を考えているが、掘削土砂量が膨大であることから、一部は民間の土捨場の活用も含め検討しており、堆積土砂を次期出水期までに撤去するという大命題の下、市町村とも連携してしっかりと取り組んでいくとの答弁がありました。 以上が論議されました主な内容でありますが、本委員会に付託されました議案については、全員賛成をもって原案のとおり可決または承認することに決定いたしました。 最後に、本委員会所管事務の継続審査事件については、議席に配付のとおり決定いたしました。 議員各位におかれましては、本委員会の決定のとおりよろしく御賛同賜りますようお願い申し上げまして、建設常任委員長の報告を終わります。 ○議長(池田和貴君) 次に、教育警察常任委員長の報告を求めます。 橋口海平君。  〔橋口海平君登壇〕 ◆(橋口海平君) 教育警察常任委員会に付託されました案件につきまして、委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本委員会に付託されました案件は、予算関係1議案、条例等関係6議案、請願1件及び報告1件であります。 まず、予算関係議案の概要について申し上げます。 今回提出された教育委員会の11月補正予算は、令和2年7月豪雨対応分として、被災した施設の復旧や被災した児童生徒等の就学支援に要する経費、1億4,100万円余の増額補正、新型コロナウイルス感染症対応分として、県立学校の修学旅行の延期等で生じる追加費用の支援に要する経費等1億8,400万円余の増額補正、また、通常分として、台風により被災した施設の復旧に要する経費等、2億1,800万円余の増額補正で、総額5億4,400万円余の増額補正であり、補正後の予算総額は、一般会計特別会計合わせて1,350億2,200万円余であります。 あわせまして、指定管理業務等に係る債務負担行為の設定及び繰越明許費の設定であります。 警察本部の11月補正予算は、職員給与や総合治安対策に要する経費等、4億1,200万円余の増額補正であり、補正後の予算総額は、406億9,200万円余であります。 あわせまして、来年度の年間委託契約等に係る債務負担行為の変更及び繰越明許費の設定であります。 次に、条例等関係議案についてでありますが、指定管理者の指定について外5議案であります。 議案等の審査の過程において論議されました主なものを要約して御報告申し上げます。 まず、委員から、警察本部の危機管理対策費に関連して、今回の補正予算では、水上バイクを配備するとのことであるが、来年度の梅雨時期に備え、今回の豪雨災害の際に不足していたボートについても、球磨川流域全体として必要な配備を検討しておく必要があるのではないかとの質疑があり、執行部から、来年度に向けて、内部で検討を進めているとの答弁がありました。 次に、委員から、県立学校修学旅行支援事業について、具体的にどのようなことを行うのかとの質疑があり、執行部から、本事業は、新型コロナウイルス感染症の影響による県立学校の修学旅行の延期等に伴うキャンセル料等に対する支援を行うもので、基本的には上限額の範囲内で、保護者負担の4分の3を県で支援するが、やむを得ない理由による場合は、10分の10を県が支援するものであるとの答弁がありました。 次に、委員から、指定管理者の指定について、指定管理者の指定を受けた団体と県の権限はどのようになっているのかとの質疑があり、執行部から、県と指定管理者が委託契約を結んだ上で、窓口業務などの施設の全般的な管理業務を指定管理者が行うことになるとの答弁がありました。 さらに、委員から、県民から、施設を利用したいがいつ空いているのか分からないとの声をよく聞くので、新たに指定管理者の指定をする際には、県民サービスの向上につながるよう、指定管理者にホームページの充実等をしてもらってほしいとの要望がありました。 関連して、委員から、現行の指定管理者の指定のやり方では、様々な提案があったとしても、費用が安いところが指定を受けることになるように思うが、施設によっては建て替えを望む声もあるので、次の指定の時期までの間に、新しい施設を造りたいという県民の夢に応えられるよう、投資も含めた新たな提案ができる制度を検討してほしいとの要望がありました。 次に、委員から、熊本県文化財保存活用大綱について、今回、文化財活用の視点が入ってきたことは喜ばしいが、まだ保存の考え方が強いと感じている、文化と経済を結びつけ、しっかり利益を出していかないと、文化財は守っていけないと思うが、今後、文化財をどのように活用していくのかとの質疑があり、執行部から、この大綱を作成した目的の一つが文化財の保存と活用を両輪として取り組んでいくことであり、地域の中で文化財を活用することで、交流人口が増え、経済的メリットが生じ、それが保存意識の醸成につながると考えている、今後、大綱に実効性を持たせるために、県庁内の関係課と連携するとともに、市町村にも丁寧に説明し、県と市町村が連携して保存と活用に取り組んでいきたいとの答弁がありました。 次に、委員から、県立高等学校あり方検討会中間報告について、これまでの再編整備計画の結果として、郡部の県立高校のほとんどが定員割れとなっており、当初の想定以上に熊本市内の県立高校との格差が広がっていると思われるが、今後、魅力ある高校づくりに取り組むに当たり、郡部と熊本市内との差を埋めるためにどのように取り組んでいくのかとの質疑があり、執行部から、複数の学校が連携し、一体となって教育活動を実践できるなど、県立学校の強みも生かしながら、中間報告で打ち出している14の施策により、地域の県立高校の魅力化を強化していきたいと考えている、今後、検討会でいただいている御意見も踏まえて、検討を進めていきたいとの答弁がありました。 以上が論議されました主な内容でありますが、本委員会に付託されました議案については、全員賛成をもって原案のとおり可決することに決定いたしました。 なお、請願については、お手元に配付の請願委員会審査報告一覧表のとおりであります。 最後に、本委員会所管事務の継続審査事件については、議席に配付のとおり決定いたしました。 議員各位におかれましては、本委員会の決定のとおりよろしく御賛同賜りますようお願い申し上げまして、教育警察常任委員長の報告を終わります。 ○議長(池田和貴君) 最後に、総務常任委員長の報告を求めます。 増永慎一郎君。  〔増永慎一郎君登壇〕 ◆(増永慎一郎君) 総務常任委員会に付託されました案件につきまして、委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本委員会に付託されました案件は、予算関係2議案、条例等関係4議案、諮問1議案及び請願1件であります。 まず、予算関係議案の概要について申し上げます。 今回提出された一般会計11月補正予算は、令和2年7月豪雨災害及び台風災害への対応や、新型コロナウイルス感染症への対応に要する経費等、217億9,100万円余の増額補正であり、補正後の令和2年度の一般会計の予算総額は、1兆830億2,000万円余であります。 また、令和2年7月豪雨災害への対応に要する経費で、令和2年度一般会計10月補正予算として行った総額7億9,900万円余の増額補正に係る専決処分の報告及び承認であります。 あわせまして、来年度の年間委託契約等に係る債務負担行為の設定等及び繰越明許費の設定であります。 次に、条例等関係議案についてでありますが、熊本県知事の権限に属する事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定について外3議案であります。 さらに、諮問議案についてでありますが、退職手当支給制限処分に対する審査請求に関する諮問についてであります。 次に、諮問議案を除く議案等の審査の過程において論議されました主なものを要約して御報告申し上げます。 まず、委員から、繰越明許費の設定をするFM推進県有施設集約化事業について、天草総合庁舎への保健所機能集約化とは具体的にどのようなことか、体制や人員に影響はあるのかとの質疑があり、執行部から、天草保健所を天草総合庁舎に隣接する会議棟に移転し、総合庁舎と連結させ、集約化する工事を行っているもので、体制や人員に影響するものではないとの答弁がありました。 次に、委員から、令和2年7月豪雨からの復旧・復興プランについて、今後見直しを行っていくに当たり、住民の意見をどのように取り入れていくのかとの質疑があり、執行部から、プランを市町村議会に説明する中でいただいた御意見や市町村において住民の意見を酌み取りながら策定される復旧・復興計画等との整合性を図りながら、今後改定を行っていきたいとの答弁がありました。 関連して、委員から、具体的なロードマップや予算の裏づけはどのように考えているのかとの質疑があり、執行部から、まずは喫緊の取組から着手していこうと考えている、将来ビジョンについては、県だけでは実現できない取組もあり、民間との協力や国への予算要望など、実現に向けて取り組んでいきたいとの答弁がありました。 関連して、委員から、短期間で夢を描けるような計画をつくられたと思うので、国や県、市町村、流域の方々と連携を取りながら、また、流域市町村の計画と調整を図りながら、スピード感を持って積極的に取り組んでもらいたい、来年の雨季に向けて、それほど時間があるわけではないので、河床掘削など緊急的な対策が必要なものについては、流域住民の方々が安心できるように、できるだけ早急に取り組んでもらいたいとの要望や、球磨川流域グリーンニューディールの図は球磨川流域がメインになっているが、芦北、水俣についても、ぜひ復旧、復興をよろしくお願いしたいとの要望がありました。 以上が論議されました主な内容でありますが、本委員会に付託されました予算関係議案及び条例等関係議案については、全員賛成をもって原案のとおり可決または承認することに決定いたしました。 次に、今回付託されました諮問議案についてでありますが、執行部から説明を受け、審査を行った結果、全員賛成をもって本件審査請求は棄却すべきとの意見に決定いたしました。 なお、請願については、お手元に配付の請願委員会審査報告一覧表のとおりであります。 最後に、本委員会所管事務の継続審査事件については、議席に配付のとおり決定いたしました。 議員各位におかれましては、本委員会の決定のとおりよろしく御賛同賜りますようお願い申し上げまして、総務常任委員長の報告を終わります。 ○議長(池田和貴君) 以上で各常任委員長の報告を終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑はありませんか。  〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 質疑なしと認めます。 次に、討論に入りますが、ただいままで通告はありません。よって、討論なしと認めます。 これよりまず、議案第1号から第12号まで、第14号、第16号、第18号から第33号まで及び第35号から第46号までを一括して採決いたします。 ただいまの各常任委員長の報告は、各議案とも原案可決または承認であります。各常任委員長の報告のとおり原案を可決または承認することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、議案第1号外41件は、原案のとおり可決または承認いたしました。 次に、議案第15号を採決いたします。 この際、議案第15号は、議員に直接の利害関係のある事件であり、地方自治法第117条の規定に基づき、除斥が必要でありますので、しばらく髙野洋介君の退場を求めます。  〔髙野洋介君退場〕 ○議長(池田和貴君) ただいまの農林水産常任委員長の報告は、原案可決であります。農林水産常任委員長の報告のとおり原案を可決することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、議案第15号は、原案のとおり可決いたしました。 髙野洋介君の入場を求めます。  〔髙野洋介君入場〕 ○議長(池田和貴君) 次に、議案第17号を採決いたします。 この際、議案第17号は、議員に直接の利害関係のある事件であり、地方自治法第117条の規定に基づき、除斥が必要でありますので、しばらく橋口海平君の退場を求めます。  〔橋口海平君退場〕 ○議長(池田和貴君) ただいまの農林水産常任委員長の報告は、原案可決であります。農林水産常任委員長の報告のとおり原案を可決することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、議案第17号は、原案のとおり可決いたしました。 橋口海平君の入場を求めます。  〔橋口海平君入場〕 ○議長(池田和貴君) 次に、議案第34号を採決いたします。 この際、議案第34号は、議員に直接の利害関係のある事件であり、地方自治法第117条の規定に基づき、除斥が必要でありますので、しばらく松田三郎君及び河津修司君の退場を求めます。  〔松田三郎君及び河津修司君退場〕 ○議長(池田和貴君) ただいまの教育警察常任委員長の報告は、原案可決であります。教育警察常任委員長の報告のとおり原案を可決することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、議案第34号は、原案のとおり可決いたしました。 松田三郎君及び河津修司君の入場を求めます。  〔松田三郎君及び河津修司君入場〕 ○議長(池田和貴君) 次に、議案諮問第1号を採決いたします。 ただいまの総務常任委員長の報告は、本件審査請求は棄却すべきとの意見であります。総務常任委員長の報告のとおり答申することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、議案諮問第1号は、総務常任委員長の報告のとおり答申することに決定いたしました。 次に、議案第13号を起立または挙手により採決いたします。 ただいまの農林水産常任委員長の報告は、原案可決であります。 農林水産常任委員長の報告のとおり原案を可決することに賛成の諸君の起立または挙手を求めます。  〔賛成者起立または挙手〕 ○議長(池田和貴君) 起立または挙手多数と認めます。よって、議案第13号は、原案のとおり可決いたしました。 次に、請願に対する各常任委員会の審査結果は、議席に配付の委員会審査報告一覧表のとおりであります。 これよりまず、請第24号を採決いたします。 ただいまの農林水産常任委員長の報告のとおり決定することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、請第24号は、農林水産常任委員長の報告のとおり決定いたしました。 次に、請第22号を起立または挙手により採決いたします。 ただいまの厚生常任委員長の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立または挙手を求めます。  〔賛成者起立または挙手〕 ○議長(池田和貴君) 起立または挙手多数と認めます。よって、請第22号は、厚生常任委員長の報告のとおり決定いたしました。 次に、請第23号を起立または挙手により採決いたします。 ただいまの教育警察常任委員長の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立または挙手を求めます。  〔賛成者起立または挙手〕 ○議長(池田和貴君) 起立または挙手多数と認めます。よって、請第23号は、教育警察常任委員長の報告のとおり決定いたしました。 次に、請第21号を起立または挙手により採決いたします。 ただいまの総務常任委員長の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立または挙手を求めます。  〔賛成者起立または挙手〕 ○議長(池田和貴君) 起立または挙手多数と認めます。よって、請第21号は、総務常任委員長の報告のとおり決定いたしました。  〔委員会審査報告書及び請願委員会審査報告一覧表は付録に掲載〕    ――――――○―――――― △日程第3 閉会中の継続審査の件 ○議長(池田和貴君) 次に、日程第3、閉会中の継続審査の件を議題といたします。 各特別委員長から付託中の調査事件について、議会運営委員長及び各常任委員長から事務調査について、議席に配付の閉会中の継続審査申出一覧表のとおり申出があっております。 お諮りいたします。 各特別委員長、議会運営委員長及び各常任委員長から申出のとおり、閉会中の継続審査とすることに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、各特別委員長、議会運営委員長及び各常任委員長から申出のとおり決定いたしました。  〔閉会中の継続審査申出一覧表は付録に掲載〕    ――――――○―――――― 知事提出議案第48号及び第49号 ○議長(池田和貴君) 次に、お諮りいたします。 去る4日の会議において提出されました知事提出議案第48号及び第49号を日程に追加し、一括して議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、知事提出議案第48号及び第49号を日程に追加し、一括して議題とすることに決定いたしました。 知事提出議案第48号及び第49号を一括して議題といたします。  ――――――――――――――――― 第48号 教育委員会委員の任命について 第49号 収用委員会委員の任命について  ――――――――――――――――― ○議長(池田和貴君) お諮りいたします。 ただいま議題といたしました議案については、委員会付託は省略して会議で議決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、委員会付託は省略して会議で議決することに決定いたしました。 これより質疑に入りますが、ただいままで通告はありません。よって、質疑なしと認めます。 次に、討論に入りますが、ただいままで通告はありません。よって、討論なしと認めます。 これよりまず、議案第48号を採決いたします。 原案のとおり同意することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、議案第48号は、原案のとおり同意することに決定いたしました。 次に、議案第49号を採決いたします。 原案のとおり同意することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、議案第49号は、原案のとおり同意することに決定いたしました。    ――――――○―――――― 議員提出議案第3号から第5号まで ○議長(池田和貴君) 次に、お諮りいたします。 議員提出議案第3号から第5号までが提出されましたので、この際、これを日程に追加し、一括して議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、議員提出議案第3号から第5号までを日程に追加し、一括して議題とすることに決定いたしました。 議員提出議案第3号から第5号までを一括して議題といたします。  ―――――――――――――――――議員提出議案第3号   「総合的なTPP等関連政策大綱」に基づく国内対策の継続及びさらなる充実に対する意見書 上記の議案を、別紙のとおり熊本県議会会議規則第14条第1項の規定により提出します。  令和2年12月15日提出  提出者 熊本県議会議員 藤 川 隆 夫              鎌 田   聡              城 下 広 作熊本県議会議長 池 田 和 貴 様  ----------------------------------   「総合的なTPP等関連政策大綱」に基づく国内対策の継続及びさらなる充実に対する意見書 TPP11(平成30年12月発効)や日EU・EPA(平成31年2月発効)、日米貿易協定(令和2年1月発効)等、大型の国際貿易協定に基づく経済活動が本格化し、我が国は新たな国際環境に置かれているところであり、グローバル化への対応を着実に進めている諸外国との国際競争の激化は避けられない状況である。 このような中、本県は平成27年度以降、政府が策定した「総合的なTPP等関連政策大綱」に基づく国内対策を継続的に活用し、農地の大区画化・汎用化、施設や機械導入による省力・低コスト生産体制の整備、農畜産物のブランド力向上等の産地対策を推進し、世界と戦える農林水産業の実現に努めてきたところである。 今後、段階的に関税率が引き下げられていく中で各国際貿易協定の影響が顕在化していくとともに、来年1月には、EUを離脱した英国との日英貿易協定の発効や、東アジア諸国との経済連携強化も見込まれる中、国におかれては、農林漁業者が将来にわたって希望と意欲をもって安心して生産に取り組めるよう、下記の事項に責任を持って対応されるよう強く要望する。          記1 TPP11や日米貿易協定をはじめとした国際貿易協定に関し、地方の基幹産業である農林水産業及び農山漁村が維持・発展できるよう、必要かつ十分な予算を今後も継続的に措置すること。2 対策の継続にあたっては、TPP11協定等の発効後の動向を踏まえつつ、段階的な関税率引き下げによる影響やこれまでの対策の効果等の検証を行ったうえで、農林水産業の生産基盤のさらなる強化に資するとともに、地域にとって自由度の高いものとすること。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。  令和 年 月 日      熊本県議会議長 池 田 和 貴衆議院議長    大 島 理 森 様参議院議長    山 東 昭 子 様内閣総理大臣   菅   義 偉 様外務大臣     茂 木 敏 充 様農林水産大臣   野 上 浩太郎 様経済産業大臣   梶 山 弘 志 様内閣官房長官   加 藤 勝 信 様経済再生担当大臣 西 村 康 稔 様  ―――――――――――――――――議員提出議案第4号   義務教育における30人学級の推進を求める意見書 上記の議案を、別紙のとおり熊本県議会会議規則第14条第1項の規定により提出します。  令和2年12月15日提出  提出者 熊本県議会議員 藤 川 隆 夫              鎌 田   聡              城 下 広 作              橋 口 海 平熊本県議会議長 池 田 和 貴 様  ----------------------------------   義務教育における30人学級の推進を求める意見書 次代の我が国を担う多様な子供たちの資質・能力を最大限育成するため、個別最適な学びを実現し、新学習指導要領の着実な実施を図る必要がある。このため特に、「GIGAスクール構想」におけるハード・ソフト・人材の一体的整備を更に進めるとともに、一人一台の情報端末の活用等により子供たち一人一人の特性や学習定着度等に応じたきめ細かな指導の充実を図ることが不可欠である。 さらに、今般の新型コロナウイルス感染症対応を踏まえれば、身体的距離の確保など次なる感染症等の緊急時にあっても全ての子供たちの学びを保障する指導体制を整備することが喫緊の課題であり、ICT教育環境の整備と併せ少人数学級の早期実現が必要である。 本県の学級編制の標準は、小学校1~2年生は35人学級、3~6年生及び中学校は全学年40人学級となっている。その上で、限られた加配定数を活用し、地域や学校の実情に合わせた教員配置を行っているが、身体的距離の確保やICTを活用した個別最適な学びを実現するためには、さらなる少人数によるきめ細かな指導体制が必要であり、現状の措置では十分な対応は困難である。 政府においても、来年度概算要求において、令和の時代の新しい学びの姿として、少人数によるきめ細かな指導体制の計画的な整備を事項要求とし、現在、予算編成過程において検討を進めているところである。 よって、国におかれては、30人学級の推進に向け、義務標準法の改正を含む新たな教職員定数改善計画を早期に策定し、段階的かつ計画的に実施するとともに、所要の財政措置を講ずるよう強く要望する。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。  令和 年 月 日      熊本県議会議長 池 田 和 貴衆議院議長  大 島 理 森 様参議院議長  山 東 昭 子 様内閣総理大臣 菅   義 偉 様総務大臣   武 田 良 太 様財務大臣   麻 生 太 郎 様文部科学大臣 萩生田 光 一 様  ―――――――――――――――――議員提出議案第5号   学術会議任命拒否について抗議し、政府に徹底した説明を求める意見書 上記の議案を、別紙のとおり熊本県議会会議規則第14条第1項の規定により提出します。  令和2年12月15日提出  提出者 熊本県議会議員 鎌 田   聡              西   聖 一熊本県議会議長 池 田 和 貴 様  ----------------------------------   学術会議任命拒否について抗議し、政府に徹底した説明を求める意見書 科学者の代表機関である日本学術会議が推薦した新会員について、政府は、9月28日の決裁で、105人の推薦者のうち6人の任命を拒否した。 その拒否の理由は、6人が過去に政府に対して批判的な発言をしていたためではないかとの受け止めも多くある中、菅内閣総理大臣は「総合的・俯瞰的観点から判断した」との答弁に終始している。さらに、総理は拒否した6人を含む推薦者名簿を見ていないと話しており、行政官が判断に関与したのではないかなど、多くの問題や疑問が露呈している。 任命拒否は、学問研究に対する「萎縮効果」を与え、「科学者コミュニティの自治・自律」の侵害ともいえることなどから、憲法第23条が定める「学問の自由」の侵害となり得る。また、内閣総理大臣が勝手に判断することはできない旨を規定した日本学術会議法にも明らかに違反している。 一体誰が何の権限や基準に基づいて判断し、決裁したのか、任命拒否の理由が全く明らかになっていないにもかかわらず、政府は、日本学術会議の体質に問題があるかのように論点のすり替えを始めている。 以上の諸点に鑑み、今回の政府の対応に強く抗議する。 よって、国におかれては、拒否された6人の任命を行い、日本学術会議の自主性・自律性を今後も担保するとともに、任命拒否の理由や一連の経緯などを明らかにするため、徹底的に説明責任を果たすよう強く要望する。 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。  令和 年 月 日      熊本県議会議長 池 田 和 貴衆議院議長     大 島 理 森 様参議院議長     山 東 昭 子 様内閣総理大臣    菅   義 偉 様内閣官房長官    加 藤 勝 信 様内閣府特命担当大臣          井 上 信 治 様(科学技術政策)  ――――――――――――――――― ○議長(池田和貴君) お諮りいたします。 ただいま議題といたしました議員提出議案第4号については、委員会付託は省略し、第3号及び第5号については、議案に対する提出者の説明並びに委員会付託は省略して会議で議決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、そのように取り計らうことに決定いたしました。 これより、議員提出議案第4号に対する提出者の説明を求めます。 橋口海平君。  〔橋口海平君登壇〕 ◆(橋口海平君) 皆さん、こんにちは。自民党の橋口です。 ただいまから、義務教育における30人学級の推進を求める意見書案の提案趣旨説明を行わせていただきます。 自民党、公明党及び立憲民主連合による3会派共同の提案であります議員提出議案第4号、義務教育における30人学級の推進を求める意見書の提案者説明を行います。 今国では、小中学校の少人数学級を進める議論が行われています。 文部科学省では、これまでの新型コロナ感染症対応を踏まえ、子供たちの学びを保障するとともに、GIGAスクール構想の下、個別最適な学びを実現できるよう、1人1台端末の下での効果的なICTの活用や身体的距離の確保など、新しい時代の学びを支える環境を確保することが必要であるとしております。 そのため、学級編制の引下げを含め、少人数によるきめ細やかな指導体制の整備について、経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる骨太の方針2020を踏まえ、予算編成過程において検討することとしておりました。現在、政府の予算編成の中で、この少人数学級の検討が行われているところです。 現在国が示す学級編制は、小学1年生と2年生が35人、小学3年生から中学3年生までが40人となっており、本県も、これに沿った編制を行っています。 学校現場においては、新型コロナウイルス感染症防止の取組が懸命に行われていますが、次なる感染症等の緊急時も含め、今後全ての子供たちの学びを保障していくためには、児童生徒が十分な距離を保ちながら学校の授業を受けられる環境を整備していく必要があると考えます。 また、現在の教育現場は、特別な配慮を必要とする児童生徒の増加、新学習指導要領の円滑な実施や教職員の働き方改革など、様々な課題が山積しています。 あわせて、GIGAスクール構想の下に進められるICTを活用した個別最適な学びを実現していくことも求められています。 本県では、平成28年熊本地震、令和2年7月豪雨災害と、近年、大規模災害に2度見舞われ、県下の多くの児童生徒が被災しました。将来の我が国、そして我が熊本を担う子供たちのため、彼らの資質、能力を最大限に育成する環境を整えてあげたいと思っております。そのためにも、国による少人数学級、30人学級の実現をぜひとも求めるところでございます。 しかしながら、30人学級を実現するためには、教員の確保や教室の確保など、クリアしていく課題もあり、一気に実現するのは現実的に困難であります。国には、自治体が確実に対応できるように、法律の改正を含む新たな教職員定数改善計画を早期に策定し、段階的かつ計画的に実施していただくとともに、所要の財政措置も講じていただく必要があると考えております。 以上のとおり、今回の意見書につきましては、少人数学級の実現に向け、政府の御英断と確実な対応を求めるものであります。 議員各位におかれましては、この意見書に御賛同いただきますようよろしくお願いを申し上げ、提出者の説明を終わります。 ○議長(池田和貴君) これより質疑に入りますが、ただいままで通告はありません。よって、質疑なしと認めます。 次に、討論に入ります。 討論の通告があっておりますので、発言を許します。 なお、発言時間は10分以内でありますので、さよう御承知願います。 山本伸裕君。  〔山本伸裕君登壇〕 ◆(山本伸裕君) 日本共産党山本伸裕です。 議員提出議案3号、「総合的なTPP等関連政策大綱」に基づく国内対策の継続及びさらなる充実に対する意見書に反対いたします。 政府は、自由貿易の拡大を成長戦略の柱に掲げています。しかし、経済主権、食料主権の基盤が決して安定しているとは言えない日本における自由貿易路線の拡大は、大変危険なリスクを背負うことになるのではないでしょうか。 そのことをあらわにしたのが、新型コロナウイルス感染拡大によってもたらされた混乱であります。マスクや防護服などが生産国の輸出規制によってたちまちのうちに逼迫し、海外調達部品の不足に見舞われました。 また、コロナ禍の下で、食料の輸出制限が今世界19か国で起きています。そんな中で、日本の食料自給率は先進国最低の38%、日本の食料供給体制の危うさが誰の目にも浮き彫りになりました。外需頼みの政策やTPP11、日欧EPA、日米貿易協定の推進といった政策が、危機に弱い日本の社会、経済をもたらしてしまったということについての根本的な反省が必要ではないでしょうか。 日欧EPAが発効されると、その直後からヨーロッパからのチーズ輸入量が激増し、懸命に経営努力を続ける酪農農家を直撃しました。さらに、12月4日に国会で承認された日英EPAは、日欧EPAを上回る輸入拡大を日本に迫るものであります。日欧EPAは、米を関税撤廃、削減等の対象から除外していますが、日英EPAは、全ての農産品を見直し対象としています。主食である米までも際限のない自由化にさらすものであります。 コロナ禍の下で、今、日本の農政に求められていることは、国内生産基盤の抜本的強化や食料自給率の向上を図ることではないでしょうか。 本意見書案は、TPP11や日米貿易協定をはじめとした国際貿易協定を前提とし、国内対策の継続及びさらなる充実ということを求めておりますが、際限のない輸入自由化路線を前提としていること自体が重大問題であると言わなければなりません。今後の貿易交渉において、日本は、より高い水準の市場開放をますます迫られていくことになります。外国産の輸入を野放しに拡大したまま、国内農産物の増産を図るというのは、非現実的な空想論ではないでしょうか。 また、意見書案で表記されている総合的なTPP等関連政策大綱とは、もともと大型機械化や施設規模の拡大、生産コストの削減を推進するという内容であります。 こうした立場で進められてきた農政の下で、大規模経営が生まれる一方、中小の家族経営農家が離農に追いやられ、担い手の減少、耕作放棄が広がる事態も生じてきました。競争力強化、大規模化が強調されてきたこれまでの農政からの転換が必要であり、大綱に基づく国内対策の継続という意見には賛同できません。大小多様な家族経営が維持できて、農村で暮らせる条件づくり、環境整備を政府の責任で整えるべきであります。 欧米諸国と比べて貧弱な価格保証制度や所得補償制度を抜本的に拡充させることも必要であります。家族経営を守り、農村で暮らせる基盤をつくることは、食料自給率の向上、国土の保全、地域経済の振興につながります。コロナに強い、災害にも強い日本をつくることにつながります。国連が定めた持続可能な開発目標、SDGsの達成にも貢献する道であります。 こうした立場から、二国間、多国間の貿易や経済連携に当たっては、無制限な自由化促進ではなく、各国の食料主権を保障する貿易ルールを確立することを正面から追求すべきであると考えます。各国の多様な農業が共存できる貿易ルールを確立してこそ、自国のみの利益にとらわれず、世界が直面する飢餓や食料、環境問題などの解決に向けても大きな力になるものと考えます。 ぜひこうした観点に立って、国や県の農政の発展が図られることを願って討論を終わります。 ○議長(池田和貴君) 以上で通告による討論は終了いたしました。 これをもって討論を終結いたします。 これよりまず、議員提出議案第4号を採決いたします。 原案のとおり可決することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、議員提出議案第4号は、原案のとおり可決いたしました。 次に、議員提出議案第3号を起立または挙手により採決いたします。 原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立または挙手を求めます。  〔賛成者起立または挙手〕 ○議長(池田和貴君) 起立または挙手多数と認めます。よって、議員提出議案第3号は、原案のとおり可決いたしました。 次に、議員提出議案第5号を起立または挙手により採決いたします。 原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立または挙手を求めます。  〔賛成者起立または挙手〕 ○議長(池田和貴君) 起立または挙手少数と認めます。よって、議員提出議案第5号は、否決いたしました。    ――――――○―――――― 委員会提出議案第1号から第3号まで ○議長(池田和貴君) 次に、お諮りいたします。 委員会提出議案第1号から第3号までが提出されましたので、この際、これを日程に追加し、一括して議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、委員会提出議案第1号から第3号までを日程に追加し、一括して議題とすることに決定いたしました。 委員会提出議案第1号から第3号までを一括して議題といたします。  ―――――――――――――――――委員会提出議案第1号   「望まない受動喫煙」を防止するためさらなる分煙環境整備促進を求める意見書 上記の議案を、別紙のとおり熊本県議会会議規則第14条第2項の規定により提出します。  令和2年12月15日提出  提出者 厚生常任委員会      委員長     山 口   裕熊本県議会議長 池 田 和 貴 様  ----------------------------------   「望まない受動喫煙」を防止するためさらなる分煙環境整備促進を求める意見書 2018年7月に、たばこの「吸える場所、吸えない場所」を明らかにし、「望まない受動喫煙」の防止を図るため、健康増進法の一部を改正する法律が公布され、2019年7月1日には第一種施設を対象にした一部施行が行われた。 第一種施設である行政庁舎については、「原則敷地内禁煙。ただし、屋外で受動喫煙を防止するために必要な措置がとられた場所に喫煙場所を設置することができる」とされたが、一部の庁舎では屋外喫煙場所が撤去され、敷地内全面禁煙となっている。 そのため、喫煙する来庁者や職員は、近隣施設の喫煙場所に集中しての喫煙や路上での喫煙を余儀なくされており、かえって「望まない受動喫煙」を誘発する状況になっている。 また、2020年4月1日から全面施行となったが、飲食業や宿泊業等のサービス業においての設置要件を満たす喫煙場所の設置は、高額な費用が発生することから実現は困難であり、喫煙場所の撤去・縮小が予測される。そのため、これまで以上に「望まない受動喫煙」が誘発されるばかりでなく、ポイ捨てや喫煙ルール無視の増加が危惧される。 昨年12月に与党が取りまとめた「令和2年度税制改正大綱」において、「望まない受動喫煙対策や今後の地方たばこ税の安定的な確保の観点から、地方たばこ税の活用を含め、地方公共団体が積極的に屋外分煙施設等の整備を図るよう促すこととする」とされた。 加えて、総務省が本年1月に発出した自治税務局事務連絡「令和2年度地方税制改正・地方税務行政の運営に当たっての留意事項等について」では、「改正健康増進法も踏まえ、望まない受動喫煙を防止するためには、公共施設における分煙環境の整備や、駅前・商店街などの場所における屋外分煙施設の設置等が考えられるところであり、また、こうした取組は今後の地方のたばこ税の安定的な確保にも資すると見込まれる」と記載されているが、残念ながら分煙環境の整備は遅々として進まないのが現状である。 そのため、分煙環境の整備が、上記のような効果に加え、街でのポイ捨てや歩きたばこの減少による行政や商店街等が取り組む環境美化の促進に寄与すること、また、事業者に更なる支援を行い喫煙場所の設置や排気設備の更新を進めることが、無用なトラブルを減少させ、改正健康増進法のめざす「望まない受動喫煙の防止」に寄与することになると考える。 よって、国におかれては、望まない受動喫煙を防止し、喫煙者と非喫煙者が共生できる社会を実現するため、下記の事項について措置されるよう強く要望する。          記1 第一種施設敷地内での屋外喫煙場所の設置を積極的にすすめること。2 事業者が喫煙場所の設置や排気設備の更新を進めるための支援を拡充すること。3 喫煙者が負担するたばこ税を活用した、分煙環境整備を促進する全国的な制度を整備すること。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。  令和 年 月 日      熊本県議会議長 池 田 和 貴衆議院議長  大 島 理 森 様参議院議長  山 東 昭 子 様内閣総理大臣 菅   義 偉 様総務大臣   武 田 良 太 様財務大臣   麻 生 太 郎 様厚生労働大臣 田 村 憲 久 様農林水産大臣 野 上 浩太郎 様内閣官房長官 加 藤 勝 信 様  ―――――――――――――――――委員会提出議案第2号   我が国の領海・排他的経済水域内での安   全な漁業活動の実現を求める意見書 上記の議案を、別紙のとおり熊本県議会会議規則第14条第2項の規定により提出します。  令和2年12月15日提出  提出者 農林水産常任委員会      委員長     田 代 国 広熊本県議会議長 池 田 和 貴 様  ----------------------------------   我が国の領海・排他的経済水域内での安全な漁業活動の実現を求める意見書 「尖閣列島が我が国固有の領土であることは、歴史的にも国際法上も疑いのないところであり、現に我が国はこれを有効に支配しており、尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題は存在していない」というのが、我が国の基本的な立場である。 現在、尖閣諸島周辺水域は、1997年に締結された日中漁業協定により、暫定措置水域として両国漁船の活動が認められており、これに基づき本県漁船4隻が、国の許可の下に、同海域において一本釣りやはえ縄漁業を営なみ、フグ、ハタ、クエなどを漁獲しているところである。 しかしながら、中国は尖閣諸島の「領有権」を公式に主張しており、同海域において違法操業を繰り返すほか、中国海警局の公船が、我が国の領海に度々侵入し、本県の漁船に接近するなど、漁業者の安全を脅かす事案が発生している。 このような中で、国は外交ルートを通じて、中国等に対して違法操業に関する申し入れを行っているところであり、農林水産省においては大型漁業取締船を新たに2隻就航させて取り締まりの強化を行うほか、国土交通省においても大型巡視艇、測量船、航空機などの増強整備に着手しており、海上保安の強化を進めていると聞いている。 よって、国におかれては、尖閣諸島周辺海域における安全確保のため、下記事項について措置されるよう強く要望する。          記 政府は、領海・排他的経済水域内において、本県漁業者のみならず、国内の漁業者が将来にわたって、安全かつ安心して漁業活動が営まれるよう、法整備・海上警備の一層の強化を図り、引き続き責任を持って取り組むこと。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。  令和 年 月 日      熊本県議会議長 池 田 和 貴衆議院議長      大 島 理 森 様参議院議長      山 東 昭 子 様内閣総理大臣     菅   義 偉 様法務大臣       上 川 陽 子 様外務大臣       茂 木 敏 充 様農林水産大臣     野 上 浩太郎 様国土交通大臣     赤 羽 一 嘉 様防衛大臣       岸   信 夫 様内閣府特命担当大臣           河 野 太 郎 様(沖縄及び北方対策担当)  ―――――――――――――――――委員会提出議案第3号   国営大蘇ダムにおける必要な農業用水及び安全性の確保に対する決議 上記の議案を、別紙のとおり熊本県議会会議規則第14条第2項の規定により提出します。  令和2年12月15日提出  提出者 農林水産常任委員会      委員長     田 代 国 広熊本県議会議長 池 田 和 貴 様  ----------------------------------   国営大蘇ダムにおける必要な農業用水及   び安全性の確保に対する決議 大蘇ダムをはじめとする国営大野川上流農業水利事業については、熊本県阿蘇市、阿蘇郡産山村及び大分県竹田市の恒常的な農業用水の不足を解消するために、昭和54年度に着手し、令和元年度に事業が完了し、令和2年4月から供用が開始された。受益農家は、ようやく十分な農業用水が確保され、安定した農業経営ができると期待していたところである。 しかしながら、令和2年11月24日に、浸透抑制対策が行われたにもかかわらず、平成20年と同様に、想定を超える浸透量が発生していることが判明した。受益農家は、浸透抑制対策も済み供用開始された後、この様な状態となったことを受け、農業用水に不足が生じないか懸念されている。加えて、ダム本体がある産山村をはじめ下流域の住民は、ダムの安全性についても大きな不安を抱えている。 よって、熊本県議会は、大蘇ダムにおいて、必要な農業用水やダムの安全性が確保できるよう、下記の事項について事業主体である国が責任を持って対応されるよう強く求めるものである。          記1 農家が安心して営農できるよう、必要な農業用水を確実に確保すること。2 ダム本体がある産山村をはじめ下流域住民の不安を払拭できるよう、ダムの安全性についても、しっかりと調査と検証を行うこと。3 国は、県や阿蘇市、産山村、受益農家に対し、随時、ダムに係る状況について情報提供を行うとともに、地元要望に真摯に対応すること。4 今後、浸透抑制対策工事等が必要となった際には、国の責任において取り組むとともに、県、阿蘇市、産山村にその費用負担を求めないこと。 以上、決議する。  令和 年 月 日            熊 本 県 議 会  ――――――――――――――――― ○議長(池田和貴君) お諮りいたします。 ただいま議題といたしました議案に対する提出者の説明は省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、議案に対する提出者の説明は省略することに決定いたしました。 これより質疑に入ります。 質疑の通告があっておりますので、発言を許します。 なお、発言時間は10分以内の質疑応答でありますので、さよう御承知願います。 山本伸裕君。  〔山本伸裕君登壇〕 ◆(山本伸裕君) 日本共産党山本伸裕です。 委員会提出議案2号、我が国の領海・排他的経済水域内での安全な漁業活動の実現を求める意見書についてお尋ねします。 意見書の要望項目は「政府は、領海・排他的経済水域内において、本県漁業者のみならず、国内の漁業者が将来にわたって、安全かつ安心して漁業活動が営まれるよう、法整備・海上警備の一層の強化を図り、引き続き責任を持って取り組むこと。」となっております。 こうした意見書を出さなければならなくなったのは、本県漁業者及び国内の漁業者が、日本の領海あるいは排他的経済水域内において、今安全かつ安心して漁業活動を営むことができなくなってしまっているからであります。なぜ安全、安心な漁業活動ができなくなっているのか。その原因をつくり出しているのは中国政府であります。 今年5月、中国公船が、我が国の領土である尖閣諸島の領海、日本が実効支配している領土、領域に侵入した上、日本漁船に接近し、追尾するという事件が発生しました。中国公船による尖閣諸島接続海域への入域日数は、昨年1年間で282件、今年は既に300件を超えています。 こうした中国政府による危険な、かつ国際条約に反する行為によって、日本の漁船が安全な漁業活動ができなくなってしまっているわけであります。したがって、意見書としては、当然、こうした無法な中国の行動に対して、日本政府は強く抗議し、やめさせるよう求めるという内容にすべきではないかと考えます。 ましてや、この問題で重大なことは、中国の王毅外相が、11月24日の茂木外相との共同記者会見の場で、以下のように発言したことであります。 ここで、一つの事実を紹介したいと思います、この間、一部の真相をよく知らない日本の漁船が、絶え間なく釣魚島――これは尖閣諸島最大の島である魚釣島のことであります。釣魚島の周辺の敏感な水域に入っています、これに対して中国側としては、やむを得ず必要な反応をしなければなりません、これが一つの基本的な状況でありますと。このような発言は本当に許し難い、まさに暴言であります。 今日の尖閣諸島周辺の緊張状態がもたらされた原因、漁民が安全に操業できない状況がつくり出されてしまっている最大の原因は、日本が実効支配している領土、領海に対し、中国が力ずくで現状変更しようとしているところに問題があります。にもかかわらず、中国政府、王毅外相は、原因は日本側にあるんだと言って開き直っているわけであります。驚くべき傲慢不遜な暴言であり、絶対に許してはならない発言であると思います。 私は、この問題に関して、今全国各地の地方議会で上がっている意見書を幾つか読んでみましたが、少なくない議会が、中国に対する抗議決議として採択されております。それが当然だと私は思います。 一方、本意見書案でありますが、私は、一番肝腎な内容、すなわち、日本政府は、中国のこの覇権主義的な行動に抗議すべきだということ、そして無法行為を中止するよう強く求めるべきだということ、こうした内容が明確に示されていないように感じます。明記すべきではないかと思いますが、委員会では、どのような審議が行われたのでしょうか。 以上、田代委員長でよろしいんでしょうか、田代農林水産常任委員長にお尋ねします。  〔田代国広君登壇〕 ◎(田代国広君) 山本議員の質疑に対しましてお答えいたします。 委員会提出議案第2号、我が国の領海・排他的経済水域内での安全な漁業活動の実現を求める意見書につきましては、農林水産常任委員会で採択いたしました請願、請第24号に基づいて提出したものであります。 請第24号は、意見書の提出を求める請願であり、執行部から状況を聴いた上で審議を尽くし、委員会で採択することを決定し、先ほど、委員長報告のとおり議決いただいたところでございます。 委員会では、請第24号の採択を決定いたしました後、請第24号に基づく意見書案について審議しましたが、今回の意見書は、旧自治省による国の外交政策に関連し、外国との交渉に影響を及ぼすおそれがあるものは慎重に取り扱うことが適当であるとの通知の趣旨を尊重し、当該請願の趣旨、理由に沿って慎重に文言を調整したものであり、特に各委員からの御意見はなく、本議案のとおり決定し、提出したものであります。 以上です。  〔山本伸裕君登壇〕 ◆(山本伸裕君) 事は、日本の漁船の安全な操業を守るという極めて真っ当で当然の要求でありますし、中国外相の暴言に抗議すらできないような屈辱的な外交姿勢ではいけないというメッセージを発していくことは、大変大事なことではないかと思います。 外交政策に影響を及ぼすものに対しては慎重にとおっしゃいましたけれども、実際に多くの地方議会で抗議決議が採択されているわけであります。こうした観点に立てば、国際条約に反する行動、国際社会の約束事、誓約に反するような無法行為に対しては、国際社会が共同し、国連憲章と国際法を遵守せよと、外交的に包囲していく取組が大変重要ではないかと思います。 これまで比較的中国と良好な関係を持っていたヨーロッパ主要国も、中国への批判を強めています。国際世論の力で中国の無法をやめさせるべきであり、日本政府も、こうした外交努力こそ強めるべきであろうと考えます。 もちろん、本意見書案には賛成をいたしますが、引き続き、日本政府に対し、こうした中国の横暴勝手な振る舞いに対して毅然とした対応をとるよう、ぜひ地方からも声を上げていただきたいということを申し上げて、質疑といたします。 ○議長(池田和貴君) 以上で通告による質疑は終了いたしました。 これをもって質疑を終結いたします。 次に、討論に入りますが、ただいままで通告はありません。よって、討論なしと認めます。 これよりまず、委員会提出議案第2号及び第3号を一括して採決いたします。 原案のとおり可決することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、委員会提出議案第2号外1件は、原案のとおり可決いたしました。 次に、委員会提出議案第1号を起立または挙手により採決いたします。 原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立または挙手を求めます。  〔賛成者起立または挙手〕 ○議長(池田和貴君) 起立または挙手多数と認めます。よって、委員会提出議案第1号は、原案のとおり可決いたしました。    ――――――○―――――― △日程第4 熊本県選挙管理委員及び補充員の選挙 ○議長(池田和貴君) 次に、日程第4、熊本県選挙管理委員及び補充員の任期が12月24日をもって満了いたしますので、これより委員及び補充員の選挙を行います。 お諮りいたします。 選挙の方法につきましては、地方自治法第118条第2項の規定により、議長の指名推選によりたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 全員御異議なしと認めます。よって、選挙の方法は議長の指名推選によることに決定いたしました。 ただいまから指名いたします。 熊本県選挙管理委員に 松 永 榮 治 君  坂 口 眞 理 さん 池 田   廣 君  小 嶋 一 誠 君以上4人を指名し、補充員に 猿 渡 健 司 君  髙 島 剛 一 君 木 庭 順 子 さん 村 山 栄 一 君以上4人を指名いたします。 お諮りいたします。 ただいま指名いたしました8人をそれぞれ当選人とし、委員の補欠については、補充員指名の順序によることに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(池田和貴君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました8人の方が熊本県選挙管理委員及び補充員に当選されました。 ただいまの当選人に対しましては、会議規則第32条第2項の規定により別途告知し、御承諾を得るよう取り計らいますので、さよう御承知願います。    ――――――○―――――― ○議長(池田和貴君) 以上で本日の日程及び会期日程の全部を終了いたしました。 これをもって令和2年11月熊本県議会定例会を閉会いたします。  午前11時42分閉会    ――――――○―――――― ○議長(池田和貴君) 本議会の閉会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。 コロナウイルス感染防止対策を取りながらの令和2年最後の定例会も、関係者にコロナウイルス感染者が出ることなく、滞りなく全日程を終了できました。議員各位並びに蒲島知事をはじめとする執行部の皆様の御理解と御協力に、渕上副議長共々心から感謝を申し上げます。 今年の流行語大賞に「3密」が選ばれましたように、本年は、いかにコロナウイルスの感染を食い止め、社会を動かしていくかに腐心をしてきた1年でありました。2月に国の要請による学校の一斉休校、4月には国の緊急事態宣言が出され、社会活動の自粛を余儀なくされる事態となりました。そのため、コロナウイルス感染防止とともに、コロナ禍で影響を受けた方々への支援策に全県挙げて取り組むさなか、令和2年7月豪雨が発災し、県南地域を中心に極めて甚大な被害が発生をいたしました。 県議会としては、豪雨災害からの復旧、復興には、財政面をはじめとする国の迅速かつ強力な支援が不可欠なことから、被災直後の7月13日には、執行部とともに被災地の声を緊急要望18項目を取りまとめ、被災地視察のために来熊された安倍前総理に直接手渡し、被災地に寄り添ったきめ細かな支援を要請してまいりました。 その後も、執行部や本県選出の国会議員の皆様とともに、チーム熊本の一員として、あるいは全国都道府県議会議長会、九州各県議会議長会を通じてなど、あらゆる機会を捉え、国への要望活動を行ってまいりました。 その結果、道路や橋梁などの公共土木施設における国の直轄代行での復旧工事や各種支援制度の拡充など、本県が要望していた多くの項目について、国の政策パッケージの策定など、積極的な御対応をいただき、豪雨災害からの復旧、復興が現在進行中であります。 改めて、お亡くなりになられました方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災されました全ての皆様に心からお見舞いを申し上げます。また、このたびの豪雨災害で、発災後速やかに粉骨砕身の御尽力をいただきました全ての方々に心から敬意と感謝を申し上げます。 さて、蒲島知事におかれましては、本年3月の知事選挙で、選挙活動より新型コロナウイルス対策の陣頭指揮を優先することを決断し、異例の選挙戦に臨まれ、県民の圧倒的な信任を受け、県政史上初の4選を果たされました。 申すまでもなく、熊本地震からの創造的復興を進めているさなかに、コロナ禍での県政運営を強いられ、さらに令和2年7月豪雨災害が県下を襲い、まさにトリプルパンチに見舞われた大逆境の中にあると思います。 そのような大逆境の下、11月19日には、全員協議会の場で、科学的、客観的検証と30回にわたる住民らとの対話に基づき、新たな流水型ダムを軸に、緑の流域治水を目指される旨表明をされました。12年前の同じ議場において、御自身の表明と重ね合わせ、その苦渋の選択への思いはいかばかりかと推察するところでございます。今定例県議会でも、様々な立場から議論が展開されました。いずれにしても、流域への安全、安心への思いは皆同じだと思います。 蒲島知事には、逆境の中にこそ夢があるという御自身の信念に基づき、不退転の決意で緑の流域治水に取り組み、日本の災害復興をリードする球磨川モデルとして、球磨川流域の創造的復興を成し遂げていただくことを期待しております。 この間、県議会では、新型コロナウイルス感染症対策や豪雨災害に迅速かつ適切に対応するため、全議員に現状を把握していただくことが必要と考え、全員協議会を5回、臨時議会を2回開催するなど、異例の議会運営を行ってまいりました。 さらには、執行部が対策に専念できるように配慮し、定例会の日程変更も行いつつ、迅速な対応が求められる予算措置については、蒲島県政への信頼に基づき、十分な事前説明を前提に、予算の専決にも理解を示してまいりました。 また、議員のコロナウイルス感染により委員会審議ができないことを回避するため、委員会をオンライン開催するための条例改正、本会議場での3密回避のため、警戒レベルに応じた傍聴者の入場制限、報道機関向けモニターの中継実施等の対応を行いました。 さらに、ウイズコロナの時代に対応するため、議会のデジタル化の推進のため、全委員会のインターネット中継を行う方針を決定するとともに、押印の見直しにも着手したところであります。 このような変革に御理解、御協力いただきました議員各位に改めて感謝を申し上げます。 一方、熊本地震からの復旧、復興につきましては、発災から4年8か月が経過し、8月にJR豊肥本線が全線開通し、10月には国道57号北側復旧ルートと現道部が全線開通いたしました。熊本地震で大きな被害を受けた阿蘇地域への大動脈が復活したことで、観光をはじめとする地域経済の回復への起爆剤となることに大きな期待を寄せています。 また、甚大な被害を受けた益城町では、県道熊本高森線の4車線化や町中心部の復興土地区画整理事業などが本格化するなど、着実に復興への歩みを進めており、この場をお借りし、御尽力いただいている関係者の皆様に感謝を申し上げます。 しかし、豪雨災害からの復旧、復興はまだ始まったばかりであり、新型コロナウイルス感染症の収束も、来春にはワクチン接種も開始されるとの情報もありますが、いまだ見通しが立たない状況であることから、来年度以降の中長期の予算確保や県民生活や地域経済の回復など、乗り越えるべき多くの課題が残されております。 このほか、水俣病対策や空港アクセス鉄道、有明海、八代海の再生など、人口減少が進む中で、取り組むべき課題が山積しています。 このような中、年度内を目途に策定される新たな県政運営の基本方針について、県議会としても最大限協力をしていきたいと思っております。 今後も、県民の皆様の御意見を幅広く伺いながら、課題の解決に向けて全力で取り組んでいかなければならないとの決意を持って、新たな年に歩を進めたいと思います。 今後とも、地方自治の両輪の一翼を担う意思決定機関である県議会として、県民の負託に応え、県勢の発展のため、蒲島行政と一致協力して精進してまいりましょう。議員各位の御理解、御協力をよろしくお願い申し上げます。 蒲島知事をはじめ執行部の皆様には、熊本地震や令和2年7月豪雨からの復旧と創造的復興、また、新型コロナウイルスへの対応、さらに豊かな郷土熊本づくりと県民の幸せのため、なお一層の御尽力を賜りますよう切にお願いを申し上げます。 最後に、昨日14日に、本県のリスクレベルは、最高のレベル5厳戒警報に引き上げられました。県民の皆様はもとより、議員各位並びに蒲島知事をはじめ執行部の皆様方には、感染対策に十分御留意いただき、御健勝で新春を迎えられ、来年が幸多い年でありますよう心からお祈り申し上げまして、閉会の御挨拶といたします。 ありがとうございました。(拍手)  午前11時50分...