熊本県議会 > 2017-09-07 >
09月07日-01号

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  1. 熊本県議会 2017-09-07
    09月07日-01号


    取得元: 熊本県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-26
    平成29年 9月 定例会               第 1 号               (9月7日)  平成29年  熊本県議会9月定例会会議録     第1号平成29年9月7日(木曜日)  ―――――――――――――――――   議事日程 第1号  平成29年9月7日(木曜日)午前10時開会 第1 会議録署名議員の指名 第2 会期決定の件 第3 知事提出議案の上程(第1号から第62号まで) 第4 知事の提案理由説明 第5 人事委員会の意見(第3号) 第6 議案に対する質疑(第17号、第18号及び第44号から第62号まで) 第7 知事提出議案の委員会付託(第17号及び第18号) 第8 総務、建設両常任委員長報告 質疑 討論 議決 第9 議員提出議案の上程(第1号) 質疑 討論 議決 第10 議員派遣の件 第11 決算特別委員会設置の件 事件の付託(第44号から第62号まで) 委員の選任 第12 休会の件  ―――――――――――――――――本日の会議に付した事件 日程第1 会議録署名議員の指名 日程第2 会期決定の件 日程第3 知事提出議案の上程(第1号から第62号まで) 日程第4 知事の提案理由説明 日程第5 人事委員会の意見(第3号) 日程第6 議案に対する質疑(第17号、第18号及び第44号から第62号まで) 日程第7 知事提出議案の委員会付託(第17号及び第18号) 日程第8 総務、建設両常任委員長報告 質疑討論 議決 日程第9 議員提出議案の上程(第1号) 質疑討論 議決 日程第10 議員派遣の件 日程第11 決算特別委員会設置の件 事件の付託(第44号から第62号まで) 委員の選任 日程第12 休会の件    ――――――○――――――出席議員氏名(47人)            松 野 明 美 さん            山 本 伸 裕 君            岩 田 智 子 さん            吉 田 孝 平 君            中 村 亮 彦 君            大 平 雄 一 君            髙 島 和 男 君            末 松 直 洋 君            松 村 秀 逸 君            岩 本 浩 治 君            西 山 宗 孝 君            前 田 憲 秀 君            濱 田 大 造 君            磯 田   毅 君            河 津 修 司 君            楠 本 千 秋 君            橋 口 海 平 君            緒 方 勇 二 君            増 永 慎一郎 君            髙 木 健 次 君            髙 野 洋 介 君            内 野 幸 喜 君            浦 田 祐三子 さん            荒 木 章 博 君            西   聖 一 君            山 口   裕 君            早 田 順 一 君            渕 上 陽 一 君            田 代 国 広 君            森   浩 二 君            坂 田 孝 志 君            溝 口 幸 治 君            小早川 宗 弘 君            池 田 和 貴 君            吉 永 和 世 君            岩 中 伸 司 君            城 下 広 作 君            氷 室 雄一郎 君            鎌 田   聡 君            松 田 三 郎 君            藤 川 隆 夫 君            岩 下 栄 一 君            小 杉   直 君            前 川   收 君            村 上 寅 美 君            西 岡 勝 成 君            山 本 秀 久 君欠席議員氏名(なし)  ―――――――――――――――――説明のため出席した者の職氏名     知事     蒲 島 郁 夫 君     副知事    田 嶋   徹 君     副知事    小 野 泰 輔 君     知事公室長  坂 本   浩 君     総務部長   池 田 敬 之 君     企画振興部長 山 川 清 徳 君     健康福祉部長 古 閑 陽 一 君     環境生活部長 田 中 義 人 君     商工観光労働            奥 薗 惣 幸 君     部長     農林水産部長 濱 田 義 之 君     土木部長   手 島 健 司 君     会計管理者  金 子 徳 政 君     企業局長   原     悟 君     病院事業            永 井 正 幸 君     管理者     教育長    宮 尾 千加子 さん     警察本部長  村 田 達 哉 君     人事委員会            出 田 孝 一 君     委員長     監査委員   豊 田 祐 一 君  ―――――――――――――――――事務局職員出席者     事務局長   吉 田 勝 也     事務局次長            中 島 昭 則     兼総務課長     議事課長   中 村 誠 希     審議員兼            村 田 竜 二     議事課長補佐    ――――――○――――――  午前10時1分開会 開議 ○議長(岩下栄一君) ただいまから平成29年9月熊本県議会定例会を開会いたします。 これより本日の会議を開きます。    ――――――○―――――― 就任挨拶 ○議長(岩下栄一君) まず、去る6月定例会において選任同意になりました人事委員会委員、任命同意になりました公安委員会委員及び収用委員会委員並びにさきの人事異動で就任されました企画振興部長から、それぞれ挨拶の申し出があっておりますので、この際、これを許します。 人事委員会委員永田佳子さん。  〔人事委員会委員永田佳子さん登壇〕 ◎人事委員会委員(永田佳子さん) 皆様おはようございます。さきの6月県議会で選任の同意をいただきまして、8月1日付で人事委員会委員を拝命いたしました永田佳子でございます。もとより微力ではございますが、職務の重要性を肝に銘じ、職責を全うしたいと思っております。何とぞ御指導、御鞭撻をよろしくお願いいたします。(拍手) ○議長(岩下栄一君) 公安委員会委員小野長門君。  〔公安委員会委員小野長門君登壇〕 ◎公安委員会委員(小野長門君) おはようございます。去る6月29日の県議会におきまして任命の御同意をいただき、7月2日付で公安委員に就任いたしました小野長門と申します。既に二月ほど経過をしておるところではございますけれども、これから先も公安委員の役割を踏まえて任務を遂行するに当たり、何事にも県民目線で誠実に職責を果たしてまいりたいと存じます。今後とも御指導、御鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。(拍手) ○議長(岩下栄一君) 収用委員会委員宮田房之君。  〔収用委員会委員宮田房之君登壇〕 ◎収用委員会委員(宮田房之君) おはようございます。去る6月の県議会で御同意をいただき、7月2日付で収用委員に任命されました宮田房之でございます。任命に際しましては、県議会の御同意をいただき、まことにありがとうございます。収用委員の使命を自覚し、与えられた職務に誠心誠意努力してまいる所存でございますので、御指導、御鞭撻を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手) ○議長(岩下栄一君) 収用委員会委員宮本たまみさん。  〔収用委員会委員宮本たまみさん登壇〕 ◎収用委員会委員(宮本たまみさん) おはようございます。去る6月の県議会で御同意をいただきまして、7月2日付で収用委員に任命されました宮本たまみでございます。任命に際しましては、県議会の御同意をいただきまして、まことにありがとうございました。収用委員会の使命を自覚し、与えられました職務に誠心誠意努力をしてまいる所存でございます。御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。(拍手) ○議長(岩下栄一君) 企画振興部長山川清徳君。  〔企画振興部長山川清徳君登壇〕 ◎企画振興部長(山川清徳君) 7月8日付で着任いたしました山川と申します。若輩でございますが、熊本県のために全力で取り組んでまいりたいと考えておりますので、御指導いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。(拍手)    ――――――○―――――― △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(岩下栄一君) 次に、日程に従いまして、日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第121条の規定により、村上寅美君、前川收君、荒木章博君の3人を指名いたします。    ――――――○―――――― △日程第2 会期決定の件 ○議長(岩下栄一君) 次に、日程第2、会期決定の件を議題といたします。 お諮りいたします。 今期定例会の会期は、本日から10月3日までの27日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(岩下栄一君) 御異議なしと認めます。よって、会期は本日から10月3日までの27日間とすることに決定いたしました。    ――――――○―――――― △日程第3 知事提出議案第1号から第62号まで ○議長(岩下栄一君) 次に、日程第3、知事提出議案第1号から第62号までが提出されましたので、これを一括して議題といたします。  ――――――――――――――――― 第1号 平成29年度熊本県一般会計補正予算(第3号) 第2号 専決処分の報告及び承認について 第3号 熊本県職員等退職手当支給条例の一部を改正する条例の制定について 第4号 熊本県手数料条例の一部を改正する条例の制定について 第5号 熊本県税条例の一部を改正する条例の制定について 第6号 熊本県介護福祉士等修学資金貸与条例を廃止する条例の制定について 第7号 熊本県控除対象特定非営利活動法人を定める条例の一部を改正する条例の制定について 第8号 熊本県工場等設置奨励条例及び熊本県税特別措置条例の一部を改正する条例の制定について 第9号 平成29年度農林水産関係の建設事業の経費に対する市町村負担金(地方財政法関係)について 第10号 平成29年度農地海岸保全事業の経費に対する市町負担金について 第11号 平成29年度県営土地改良事業の経費に対する市町村負担金について 第12号 平成29年度道路事業の経費に対する市町村負担金について 第13号 平成29年度流域下水道事業の経費に対する市町村負担金について 第14号 平成29年度海岸事業の経費に対する市町負担金について 第15号 平成29年度地すべり対策事業の経費に対する市負担金について 第16号 平成29年度都市計画事業、港湾事業、急傾斜地崩壊対策事業及び砂防事業の経費に対する市町村負担金(地方財政法関係)について 第17号 工事請負契約の締結について 第18号 工事請負契約の締結について 第19号 専決処分の報告及び承認について 第20号 専決処分の報告及び承認について 第21号 専決処分の報告及び承認について 第22号 専決処分の報告及び承認について 第23号 専決処分の報告及び承認について 第24号 専決処分の報告及び承認について 第25号 専決処分の報告及び承認について 第26号 専決処分の報告及び承認について 第27号 専決処分の報告及び承認について 第28号 専決処分の報告及び承認について 第29号 専決処分の報告及び承認について 第30号 専決処分の報告及び承認について 第31号 専決処分の報告及び承認について 第32号 専決処分の報告及び承認について 第33号 専決処分の報告及び承認について 第34号 専決処分の報告及び承認について 第35号 専決処分の報告及び承認について 第36号 専決処分の報告及び承認について 第37号 専決処分の報告及び承認について 第38号 専決処分の報告及び承認について 第39号 専決処分の報告及び承認について 第40号 専決処分の報告及び承認について 第41号 専決処分の報告及び承認について 第42号 専決処分の報告及び承認について 第43号 専決処分の報告及び承認について 第44号 平成28年度熊本県一般会計歳入歳出決算の認定について 第45号 平成28年度熊本県中小企業振興資金特別会計歳入歳出決算の認定について 第46号 平成28年度熊本県母子父子寡婦福祉資金特別会計歳入歳出決算の認定について 第47号 平成28年度熊本県収入証紙特別会計歳入歳出決算の認定について 第48号 平成28年度熊本県立高等学校実習資金特別会計歳入歳出決算の認定について 第49号 平成28年度熊本県港湾整備事業特別会計歳入歳出決算の認定について 第50号 平成28年度熊本県臨海工業用地造成事業特別会計歳入歳出決算の認定について 第51号 平成28年度熊本県育英資金等貸与特別会計歳入歳出決算の認定について 第52号 平成28年度熊本県林業改善資金特別会計歳入歳出決算の認定について 第53号 平成28年度熊本県沿岸漁業改善資金特別会計歳入歳出決算の認定について 第54号 平成28年度熊本県市町村振興資金貸付事業特別会計歳入歳出決算の認定について 第55号 平成28年度熊本県流域下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について 第56号 平成28年度熊本県高度技術研究開発基盤整備事業等特別会計歳入歳出決算の認定について 第57号 平成28年度熊本県のチッソ株式会社に対する貸付けに係る県債償還等特別会計歳入歳出決算の認定について 第58号 平成28年度熊本県公債管理特別会計歳入歳出決算の認定について 第59号 平成28年度熊本県病院事業会計決算の認定について 第60号 平成28年度熊本県電気事業会計利益の処分及び決算の認定について 第61号 平成28年度熊本県工業用水道事業会計決算の認定について 第62号 平成28年度熊本県有料駐車場事業会計利益の処分及び決算の認定について 報告第1号 専決処分の報告について 報告第2号 専決処分の報告について 報告第3号 公立大学法人熊本県立大学の経営状況を説明する書類の提出について 報告第4号 フィッシャリーナ天草株式会社の経営状況を説明する書類の提出について 報告第5号 公益財団法人熊本県立劇場の経営状況を説明する書類の提出について 報告第6号 天草エアライン株式会社の経営状況を説明する書類の提出について 報告第7号 熊本空港ビルディング株式会社の経営状況を説明する書類の提出について 報告第8号 豊肥本線高速鉄道保有株式会社の経営状況を説明する書類の提出について 報告第9号 肥薩おれんじ鉄道株式会社の経営状況を説明する書類の提出について 報告第10号 一般財団法人熊本さわやか長寿財団の経営状況を説明する書類の提出について 報告第11号 公益財団法人熊本総合保健センターの経営状況を説明する書類の提出について 報告第12号 公益財団法人熊本移植医療推進財団の経営状況を説明する書類の提出について 報告第13号 公益財団法人熊本生活衛生営業指導センターの経営状況を説明する書類の提出について 報告第14号 公益財団法人水俣芦北地域振興財団の経営状況を説明する書類の提出について 報告第15号 公益財団法人熊本環境整備事業団の経営状況を説明する書類の提出について 報告第16号 一般財団法人熊本テルサの経営状況を説明する書類の提出について 報告第17号 公益財団法人熊本雇用環境整備協会の経営状況を説明する書類の提出について 報告第18号 希望の里ホンダ株式会社の経営状況を説明する書類の提出について 報告第19号 公益財団法人くまもと産業支援財団の経営状況を説明する書類の提出について 報告第20号 一般財団法人熊本起業化支援センターの経営状況を説明する書類の提出について 報告第21号 株式会社テクノインキュベーションセンターの経営状況を説明する書類の提出について 報告第22号 県有地信託の事務処理状況を説明する書類の提出について 報告第23号 一般財団法人熊本県伝統工芸館の経営状況を説明する書類の提出について 報告第24号 一般社団法人熊本野菜価格安定資金協会の経営状況を説明する書類の提出について 報告第25号 公益社団法人熊本県畜産協会の経営状況を説明する書類の提出について 報告第26号 公益財団法人熊本県農業公社の経営状況を説明する書類の提出について 報告第27号 公益社団法人熊本県林業公社の経営状況を説明する書類の提出について 報告第28号 公益財団法人熊本林業従事者育成基金の経営状況を説明する書類の提出について 報告第29号 公益財団法人くまもと里海づくり協会の経営状況を説明する書類の提出について 報告第30号 熊本県道路公社の経営状況を説明する書類の提出について 報告第31号 一般財団法人白川水源地域対策基金の経営状況を説明する書類の提出について 報告第32号 熊本県住宅供給公社の経営状況を説明する書類の提出について 報告第33号 公益財団法人熊本県武道振興会の経営状況を説明する書類の提出について 報告第34号 公益財団法人熊本暴力追放運動推進センターの経営状況を説明する書類の提出について 報告第35号 平成28年度決算に基づく熊本県の財政の健全化判断比率及び公営企業の資金不足比率の報告について 報告第36号 公立大学法人熊本県立大学の平成28年度に係る業務の実績に関する評価について 報告第37号 いじめに係る重大事態に関する調査結果の報告について 報告第38号 熊本県信用保証協会が中小企業者等に対する求償権を行使して回収金を取得した場合に生じる県に納入すべき回収納付金を受け取る権利の放棄に関する報告について 報告第39号 熊本県教育委員会の点検及び評価報告書の提出について    ――――――○―――――― △日程第4 知事の提案理由説明
    ○議長(岩下栄一君) 次に、日程第4、ただいま議題といたしました議案に対する知事の説明を求めます。 知事蒲島郁夫君。  〔知事蒲島郁夫君登壇〕 ◎知事(蒲島郁夫君) 初めに、この9月3日、秋篠宮家の御長女眞子内親王殿下と小室圭さんの御婚約内定が発表されました。県民の皆様とともに心からお祝いを申し上げますとともに、末永いお幸せをお祈り申し上げます。 それでは、今回の定例会に提案しております議案の説明に先立ち、最近の県政の動向について御説明申し上げます。 まず、7月に発生した台風第3号及び九州北部豪雨災害について御報告します。 今回の九州北部豪雨により、福岡県と大分県では多くの方々のとうとい命が失われました。ここに謹んで哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。 本県においても、台風第3号及びその後の豪雨により、農林業関連施設などを中心に各地で大きな被害が発生しました。 このことから、一日も早い復旧に向けて、農業経営の再建支援などを中心とした補正予算を、7月31日付で専決処分させていただきました。 その後、8月8日には激甚災害への指定が閣議決定され、国の支援策も公表されました。今定例会には、農林土木関連の災害復旧予算を計上しています。 今後とも、災害への警戒を緩めることなく、市町村や関係機関と連携し、万全の防災対策を講じてまいります。 次に、熊本地震からの復旧、復興の状況について御報告します。 現在、被災された方々の生活再建と被災地の創造的復興を目指し、県民生活に深くかかわる重点10項目を中心に取り組みを進め、復旧、復興全体の加速化を図っています。 特に、被災された方々に震災前の生活を一日も早く取り戻していただくためには、生活の拠点となる住まいの再建について、仮設住宅の供与期間を一つの目途として、迅速かつ最大限の支援を行うことが極めて重要です。 私は、決断、目標、対応の政治を蒲島県政の柱としています。被災された方々の住まいの再建なくして熊本地震からの復興はないというかたい決意のもと、被災者お一人お一人の意向に沿った住まいの再建をなし遂げます。 そのため、新たな熊本型の総合的な住まい再建支援策を展開するための予算を、今定例会に提案しています。 また、阿蘇へのアクセスルートの一つである長陽大橋が、8月27日に開通しました。南阿蘇村を初めとする阿蘇地域の皆様が待ち望んでおられた生活道路の復旧であり、さらには観光面も含めた本県全体の復興への大きな弾みになるものと確信しています。 今後も、国の力強い御支援をいただきながら、道路や鉄道など主要インフラのできる限り早期の復旧を目指してまいります。 次に、阿蘇くまもと空港の創造的復興についてです。 6月30日に、国がコンセッション方式についての制度設計案を公表し、あわせて民間投資意向調査が実施されました。8月2日には、県においてもセミナーと現地見学会を開催しました。このセミナーには、県内外から126社の参加申し込みがあり、阿蘇くまもと空港に対する民間の関心の高さを実感しています。 今後とも、本県の魅力や阿蘇くまもと空港のポテンシャルについて積極的に発信し、熊本のさらなる飛躍につながるよう取り組んでまいります。 次に、八代港のクルーズ拠点形成についてです。 7月26日、八代港が港湾法に基づく全国6カ所の国際旅客船拠点形成港湾の一つとして国の指定を受けました。 今後も、国や地元八代市、そしてロイヤル・カリビアン・クルーズ社と緊密な連携をとりながら、八代港が国際クルーズ拠点の成功モデルとして、より魅力的なウオーターフロントへと生まれ変わるよう全力で取り組んでまいります。 次に、水銀に関する水俣条約の発効についてです。 平成25年10月に本県で開催された外交会議において全会一致で採択された条約が、8月16日に発効しました。水俣の名を冠したこの条約には、世界で水俣病のような悲劇が二度と繰り返されることがないようにという思いが込められています。 今後も、さらに多くの国々がこの条約を締結し、水銀削減の取り組みが世界中に広がっていくことを強く望んでいます。 本県においても、水銀フリー社会の実現に向け、引き続き水銀含有廃棄物の適正処理の推進や海外の水銀専門家の育成支援などに取り組んでまいります。 さらに、水俣病対策については、公健法に基づく認定審査に対して、引き続き丁寧に審査を進めるとともに、高齢化が進む水俣病患者の方々が安心して暮らしていくことができるよう、しっかりと寄り添いながら対応してまいります。 続いて、今定例会に提案しております議案について御説明いたします。 まず、一般会計補正予算は、熊本地震からの復旧、復興を図るための事業や、7月の台風・大雨被害からの復旧事業、さらには地域未来投資促進法に対応する事業などを計上しています。 この結果、247億円の増額補正となり、これを現計予算と合算しますと、9,199億円となります。 このほか、今定例会には、条例案件や市町村負担金関係、決算の認定などもあわせて提案しております。 また、今会期中には、人事案件についても追加提案する予定です。 これらの議案について、よろしく御審議くださるようお願い申し上げます。    ――――――○―――――― △日程第5 人事委員会の意見(第3号) ○議長(岩下栄一君) 次に、日程第5、ただいま議題といたしました議案のうち、第3号につきましては、職員に関する条例案であり、地方公務員法第5条第2項の規定により人事委員会の意見を聞く必要がありますので、ただいまから人事委員会の意見を求めます。 人事委員会委員長出田孝一君。  〔人事委員会委員長出田孝一君登壇〕 ◎人事委員会委員長(出田孝一君) 本議会に提案されました議案第3号につきまして、地方公務員法第5条第2項の規定に基づき人事委員会の意見を申し述べます。 議案第3号につきましては、雇用保険法等の一部改正に伴い、国家公務員退職手当法の改正内容に準じ、関係規定を整備するものであり、適当であると考えます。    ――――――○―――――― △日程第6 議案に対する質疑(第17号、第18号及び第44号から第62号まで) ○議長(岩下栄一君) 次に、日程第6、議案第17号、第18号及び第44号から第62号までにつきまして、一括して議題とし、これに対する質疑を行いますが、ただいままで通告はありません。よって、質疑なしと認めます。    ――――――○―――――― △日程第7 知事提出議案の委員会付託(第17号及び第18号) ○議長(岩下栄一君) 次に、日程第7、ただいま議題といたしました議案のうち、第17号及び第18号につきましては、先議の必要がありますので、直ちにこれをさきに配付の平成29年9月熊本県議会定例会議案各委員会別一覧表(先議関係)のとおり、所管の総務、建設両常任委員会にそれぞれ付託して審査することといたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(岩下栄一君) 御異議なしと認めます。よって、議案第17号及び第18号につきましては、所管の総務、建設両常任委員会にそれぞれ付託して審査することに決定いたしました。  〔各委員会別一覧表は付録に掲載〕    ――――――○―――――― ○議長(岩下栄一君) この際、総務、建設両常任委員会の開催のため、しばらく休憩いたします。  午前10時17分休憩    ――――――○――――――  午前11時33分開議 ○議長(岩下栄一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。    ――――――○―――――― △日程第8 総務、建設両常任委員長報告 ○議長(岩下栄一君) 次に、日程第8、本日会議において審査を付託いたしました議案第17号及び第18号について、総務、建設両常任委員長から審査結果の報告があっておりますので、これを一括して議題といたします。 ただいまから、総務、建設両常任委員会における審査の経過並びに結果について、総務、建設両常任委員長の報告を求めます。 まず、総務常任委員長の報告を求めます。 増永慎一郎君。  〔増永慎一郎君登壇〕 ◆(増永慎一郎君) 総務常任委員会に付託されました案件につきまして、委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本委員会に付託されました案件は、条例等関係1議案で、県立劇場演劇ホール舞台機構改修工事に係る工事請負契約の締結についてであります。 次に、議案の審査の過程において論議されました主なものを要約して御報告申し上げます。 まず、委員から、工事に伴い、9月末に予定されている催事などに支障は生じないのかとの質疑があり、執行部から、現在既に開催が予定されている催事には影響はないとの答弁がありました。 関連して、委員から、8月1日の開札ということだが、契約締結を専決処分したとすれば、着工はどれくらい早くなったのかとの質疑があり、執行部から、つり物機構の製作開始は早まるが、騒音を伴う取りつけ工事は、県立劇場の復旧工事とあわせ、来年1月の市民会館の再開を待たなければならず、さらなる工期の短縮は見込めないとの答弁がありました。 引き続き、委員から、県民の生活に直結するなど、早急に着手すべき工事等については、先議にこだわらず、議会と相談しながら専決処分を検討してほしいとの要望がありました。 次に、委員から、熊本地震に伴う県立劇場の被災箇所はないのかとの質疑があり、執行部から、熊本地震で県立劇場本体の損傷はほとんどなかったが、外壁の工事を開館しながら行っているとの答弁がありました。 関連して、委員から、震災の影響で建設工事の資材等が高騰しているが、本工事についての影響はないのかとの質疑があり、執行部から、機械器具設置工事であるため、ほとんど影響はないと思われるとの答弁がありました。 以上が論議されました主な内容でありますが、本委員会に付託されました議案については、全員賛成をもって原案のとおり可決することに決定いたしました。 議員各位におかれましては、本委員会の決定のとおりよろしく御賛同賜りますようお願い申し上げまして、総務常任委員長の報告を終わります。 ○議長(岩下栄一君) 次に、建設常任委員長の報告を求めます。 渕上陽一君。  〔渕上陽一君登壇〕 ◆(渕上陽一君) 建設常任委員会に付託されました案件につきまして、委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本委員会に付託されました案件は、条例等関係1議案で、八代不知火線(横江大橋)28年発生橋梁災害復旧(過年)工事に係る工事請負契約の締結についてであります。 次に、議案の審査の過程において論議されました主なものを要約して御報告申し上げます。 まず、委員から、今後5億円以上の工事がどのくらいあるのか、また、それらについても同じように先議で取り扱うのかとの質疑があり、執行部から、本年度、議会の議決を必要とする5億円以上の工事は14件あり、そのうち10件程度が震災関連工事で、早期に着手する必要がある、今後の取り扱いについては、先議や専決などの方法も含め、御相談しながら進めてまいりたいとの答弁がありました。 さらに、委員から、早期に対応が必要なものについては、できるだけ早目の発注をお願いしたいとの要望がありました。 以上が論議されました主な内容でありますが、本委員会に付託されました議案については、全員賛成をもって原案のとおり可決することに決定いたしました。 議員各位におかれましては、本委員会の決定のとおりよろしく御賛同賜りますようお願い申し上げまして、建設常任委員長の報告を終わります。 ○議長(岩下栄一君) 以上で総務、建設両常任委員長の報告は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑はありませんか。  〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(岩下栄一君) 質疑なしと認めます。 次に、討論に入りますが、ただいままで通告はありません。よって、討論なしと認めます。 これより、議案第17号及び第18号を一括して採決いたします。 ただいまの総務、建設両常任委員長の報告は、各議案とも原案可決であります。総務、建設両常任委員長の報告のとおり原案を可決することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(岩下栄一君) 御異議なしと認めます。よって、議案第17号外1件は、原案のとおり可決いたしました。    ――――――○―――――― △日程第9 議員提出議案の上程(第1号) ○議長(岩下栄一君) 次に、日程第9、議員提出議案第1号が提出されましたので、これを議題といたします。  ――――――――――――――――― 議員提出議案第1号    北朝鮮のミサイル発射及び核実験に対する抗議と国に厳格で実効的な措置を求める意見書  上記の議案を、別紙のとおり熊本県議会会議規則第14条第1項の規定により提出します。   平成29年9月7日提出   提出者 熊本県議会議員 村 上 寅 美               鎌 田   聡               城 下 広 作               藤 川 隆 夫 熊本県議会議長 岩 下 栄 一 様  ----------------------------------   北朝鮮のミサイル発射及び核実験に対する抗議と国に厳格で実効的な措置を求める意見書 8月29日午前5時58分頃、北朝鮮は、中距離弾道ミサイルの発射実験を強行した。事前の通告もなく発射されたミサイルは、北海道上空を通過し、襟裳岬の東約1,180キロメートルの太平洋上に落下した。さらに、9月3日午後0時31分頃、気象庁は北朝鮮付近を震源とする、自然地震ではない地震波を探知し、政府は、諸情報を総合的に勘案した結果、北朝鮮が核実験を実施したものと判断した。その後、北朝鮮の核兵器研究所が「大陸間弾道ミサイル用水爆の実験が北東部の実験場で行われ、完全に成功した」と発表している。 これらは、国連安全保障理事会決議や6者会合共同声明、日朝平壌宣言に明確に違反する行為であり、これまで、我が国を初めとする国際社会が、北朝鮮に対し強く自制を求めてきたにもかかわらず、またしてもこのような暴挙に出たことは、我が国及び周辺地域のみならず、国際社会全体の平和と安定を損なうものであり、断じて許すことはできない。 よって、熊本県議会は、今回の北朝鮮の行為に対して厳重に抗議するとともに、国におかれては、繰り返される北朝鮮の暴挙に対して一層厳格で実効的な措置をとられるよう、下記の事項について強く要望する。          記 1 国は、唯一の被爆国としての立場に鑑み、国際社会と協調し、国連安全保障理事会における新たな制裁決議の早期採択に積極的に取り組むとともに、平和的解決に向けて、国連決議の遵守を働きかけるなど総力を挙げた外交努力を重ねること。 2 我が国独自の北朝鮮に対する措置について、一層厳格で実効的な措置を速やかに実行すること。 3 ミサイル発射の情報収集及び把握、国民に対する迅速で的確な情報提供、訓練体制等の一層の充実など国民保護措置の強化を図るとともに、ミサイル防衛体制のさらなる充実・強化により、国民の安全・安心に万全を期すこと。 4 核・ミサイル問題のみならず、拉致問題も我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であることから、国際社会が結束してこれらの問題の包括的かつ早急な解決を図るよう努力すること。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。   平成 年 月 日       熊本県議会議長 岩 下 栄 一 衆議院議長    大 島 理 森 様 参議院議長    伊 達 忠 一 様 内閣総理大臣   安 倍 晋 三 様 外務大臣     河 野 太 郎 様 防衛大臣     小野寺 五 典 様 内閣官房長官   菅   義 偉 様 拉致問題担当大臣 加 藤 勝 信 様  ――――――――――――――――― ○議長(岩下栄一君) お諮りいたします。 ただいま議題といたしました議員提出議案第1号については、委員会付託は省略して会議で議決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(岩下栄一君) 御異議なしと認めます。よって、そのように取り計らうことに決定いたしました。 これより、議員提出議案第1号に対する提出者の説明を求めます。 藤川隆夫君。  〔藤川隆夫君登壇〕 ◆(藤川隆夫君) 自由民主党県議団政審会長の藤川隆夫でございます。 自民党、民進・県民クラブ、公明党との共同での議員提出議案第1号北朝鮮のミサイル発射及び核実験に対する抗議と国に厳格で実効的な措置を求める意見書の提出者説明を行います。 8月29日、北朝鮮は、中距離弾道ミサイルの発射実験を強行いたしました。事前通告もなく、北海道上空を通過し、襟裳岬の東約1,180キロの太平洋上に落下しております。さらに、9月3日には、北朝鮮付近を震源とする地震波が探知され、政府は核実験を実施したものと判断、その後、北朝鮮の核兵器研究所は、大陸間弾道ミサイル用水爆の実験が行われ、完全に成功したと発表いたしました。その威力は、広島型原爆の10倍以上に当たると試算されております。 これらは、国連安全保障理事会決議や6者会合共同声明、日朝平壌宣言に明確に違反する行為であり、これまで、国際社会が北朝鮮に対し強く自制を求めてきたにもかかわらず、またしてもこのような暴挙に出たことは、我が国及び周辺地域のみならず、国際社会全体の平和と安定を損なうものであり、断じて許すことはできないと考えております。 よって、本県議会は、今回の北朝鮮の行為に対して厳重に抗議するとの意思を明確に示すとともに、繰り返される北朝鮮の暴挙に対し、一層厳格で実効的な措置をとられるよう、国に次の4つの事項を強く要望するものであります。 1点目、国は、唯一の被爆国としての立場に鑑み、国際社会と協調し、国連安全保障理事会における新たな制裁決議の早期採択に積極的に取り組むとともに、平和的解決に向けて、国連決議の遵守を働きかけるなど総力を挙げた外交努力を重ねること。 2点目、我が国独自の北朝鮮に対する措置について、一層厳格で実効的な措置を速やかに実行すること。 3点目、ミサイル発射の情報収集及び把握、国民に対する迅速で的確な情報提供、訓練体制等の一層の充実など国民保護措置の強化を図るとともに、ミサイル防衛体制のさらなる充実強化により、国民の安全、安心に万全を期すこと。 4点目、核・ミサイル問題のみならず、拉致問題も我が国の主権及び国民の生命と安全にかかわる重大な問題であることから、国際社会が結束してこれらの問題の包括的かつ早急な解決を図るよう努力すること。 以上について、議員各位におかれましては、国民の安全、安心確保のため、この意見書に賛同いただきますようよろしくお願いを申し上げます。 なお、この議案に関しましては、全会一致で賛同いただけるものと考えておりましたが、反対討論があるとのことです。我が国の現在の置かれた立場を考えてみますと、理解ができないような、理解に苦しむようなことだというふうに考えております。 以上、提出者の説明を終わらせていただきます。 ○議長(岩下栄一君) これより質疑に入りますが、ただいままで通告はありません。よって、質疑なしと認めます。 次に、討論に入ります。 討論の通告があっておりますので、発言を許します。 なお、発言時間は1人10分以内でありますので、さよう御承知願います。 岩中伸司君。  〔岩中伸司君登壇〕 ◆(岩中伸司君) 新社会党の岩中伸司です。 議員提出議案第1号北朝鮮のミサイル発射及び核実験に対する抗議と国に厳格で実効的な措置を求める意見書案に対して反対討論を行います。 この意見書は、北朝鮮の8月29日の中距離弾道ミサイルの発射実験や9月3日の大陸弾道ミサイル用水爆実験に対して、これらは、国連安全保障理事会決議や6カ国協議の共同声明、日朝平壌宣言に違反する行為であり、これまで、我が国を初めとする国際社会が、北朝鮮に対し強く自制を求めてきたにもかかわらず、国際社会全体の平和と安定を損なうものであり、断じて許すことはできないとしています。 私も、8月29日のミサイル発射実験や9月3日の水爆実験に対しては、意見書に同意するものであります。 意見書は、繰り返される北朝鮮の暴挙に対して、一層厳格で実効的な措置を国に求めることとして4項目を要望するものですが、1項目めは、唯一の被爆国としての立場から、平和的解決を求めるものと理解をします。 2項目めは「我が国独自の北朝鮮に対する措置について、一層厳格で実効的な措置を速やかに実行すること。」とされていますが、圧力や制裁では、その効果は限定的で逆効果の場合もあると考えられます。我が国がやるべきことは、話し合いによる平和解決の努力こそ求められるのではないでしょうか。 3項目めでは「ミサイル防衛体制の」「充実・強化」で「安全・安心に万全を期すこと。」とされています。ミサイルが我が国へ向け発射されるような事態になれば、福島第一原発事故が証明したように、全国各地に原発が散在する日本では、これらの原発を破壊するだけで人が住めない社会となり、日本は消滅し、全てが終わりです。戦争の放棄を明確にした平和憲法を持つ日本こそ、朝鮮半島などで軍事演習を続けるアメリカや韓国に対して平和外交の重要性を訴えるべきです。 韓国、アメリカ、中国、ロシア、日本の6カ国協議を再開していくためにも、日本の役割は大切ですが、国はそれに逆行する動きを強めています。 8月17日に行われた日米安全保障協議委員会の共同発表では、日米同盟をさらに強化する具体的な方策及び行動を立案するとの共通の意図を確認したとした上で、同盟における日本の役割を拡大し、防衛能力を強化させると強調しています。そのことからもアメリカと一体となって軍事力増強の道を進んでいることが明らかです。 2018年度の防衛省の概算要求は、過去最大の5兆2,551億円で、北朝鮮のミサイル発射や核実験に絡めてミサイル防衛関連経費は1,791億円も計上しています。北朝鮮の問題で国民の危機感をあおり、軍備増強に走っている感を強くします。 意見書では新たな制裁決議が要望されていますが、北朝鮮に対する制裁の強化という方策は、北朝鮮をさらに挑発し、戦争への道をつくることになるだけで、北朝鮮の核ミサイル戦力増強をやめさせることはできないと考えます。 それとは逆に、日朝国交正常化への道を開くことが大切ではないかと思います。そのために国はあらゆる努力をすべきであり、日朝国交樹立を通じて6カ国協議を再開していくことは、6カ国協議を新しい条件のもとに置くことになり、4項の拉致問題の解決にもつながると思います。 現状は、朝鮮半島や日本にとって危機的な情勢にあります。北朝鮮のミサイル発射や核実験が続き、アメリカは朝鮮半島に空母や戦闘機、爆撃機などが増派され、米韓軍事演習の継続もあり、緊張が高まり、日本や韓国も巻き込まれていく危険性があります。だからこそ、北朝鮮に対する制裁や圧力、武力ではなく、対話を重視し平和外交を追求すべきです。 9月3日の毎日新聞に「北朝鮮と話し合い仲良く」と題して、11歳の小学生の投稿が行われています。ちょっと紹介します。 いつも、テレビを見ていると北朝鮮のことがニュースにとりあげられています。 わたしは、北朝鮮のことがニュースになっていると、なんでこうなってしまったんだろうとよく思います。新しいミサイルをつくったり、ミサイルを発射したりしていますが、もし、わたしたちが住んでいる日本に落ちてきたらたくさんの人が大きなけがをしてしまったり、もしかしたら死んでしまったりします。大勢の人たちが悲しい気持ちになってしまいます。絶対にそういうことはやめてほしいと思います。 わたしは、よく妹とケンカをします。でも、すぐに「ごめんね」と言って仲直りをすることができます。国どうしではむずかしいかもしれません。でも、話し合って、「これからは国どうし仲良く頑張りましょう」ということになれば、ミサイルが落ちてくる危険もなくなります。日本と、北朝鮮が仲の良い関係になれば、おたがい支え合って助け合うようになれると思います。 このような投稿がなされています。この小学生に私たち大人が学ばなければならないと思います。 以上のことから、議員提出議案第1号には反対です。各議員の賛同をよろしくお願いいたします。 ○議長(岩下栄一君) 山本伸裕君。  〔山本伸裕君登壇〕 ◆(山本伸裕君) 日本共産党の山本伸裕です。 議員提出議案第1号北朝鮮のミサイル発射及び核実験に対する抗議と国に厳格で実効的な措置を求める意見書案について反対の意見を表明いたします。 まず冒頭、私は、北朝鮮が、去る9月3日、6回目となる核実験を強行したこと、そして、ことしに入って13回にも及ぶ弾道ミサイル発射という無法行為について、強い憤りをもってこの暴挙を糾弾し、断固として抗議するものであります。 北朝鮮の核実験は、弾道ミサイルの発射とともに、世界と地域の平和と安定にとっての重大な脅威であり、累次の国連安保理決議、6カ国協議の共同声明、日朝平壌宣言に違反する暴挙であります。これは、国際社会が追求している対話による解決と逆行する行為であり、核兵器禁止条約の採択など、核兵器のない世界を求める世界の流れに逆らうものであります。 そんな中で、今直面している最も危険な現実は、米朝間の軍事的緊張がエスカレートしていく中で、当事者の思惑や意図にも反して、偶発的な事態や誤算が生じて、武力衝突が勃発してしまうという危険であります。そうした現実的な可能性、危険性が高まっています。もしも軍事衝突が米朝で引き起こされた場合、最も深刻な被害を受けるのは韓国と日本であります。おびただしい犠牲をもたらしかねない軍事衝突は、万が一にも絶対に引き起こしてはなりません。 今日本政府が一番にやるべきことは、破滅的な事態を招く米朝の軍事衝突を絶対に回避する、現在の危機を打開するという立場に立って、最大限の外交努力を行うことにほかなりません。ところが、この間の日本政府は、今は対話のときではないと強調し、国連安保理議長声明で言われた対話を通じた平和的で包括的な解決という道を否定するような態度を繰り返しています。 河野太郎外務大臣は、一方的に緊張を高めているのは北朝鮮だと強調する一方、マティス国防長官が数多くの軍事的選択肢があると述べたことを歓迎する姿勢を示しています。対話を否定して、日本政府は事態を一体どう解決するつもりなのでしょうか。 昨日の熊本日日新聞新生面では、威嚇が威嚇を呼び、ついに戦争を引き起こした古代ギリシャのスパルタとアテネとの戦争を引き合いに出し、為政者の判断ミスが戦争を引き起こすというわなに陥らないためにも「苦い経験を持つ日本にも果たせる役割がある」と述べています。 まさに今日本政府が果たすべき役割は、北朝鮮に対し、これ以上の軍事的な挑発行為を中止するよう厳重に求めることと同時に、米朝両国に対し、強く自制を求め、現在の危機を打開するために、直接対話に踏み出すよう呼びかけることであります。 これは、北朝鮮に対して何か日本政府は譲歩せよということでは決してありません。もちろん、警告をさんざん無視して暴挙を繰り返す北朝鮮に対し、経済制裁の厳格な実施、強化は必要であります。しかし、お互いに相手の真意を確認しないまま威嚇や圧力を繰り返すばかりでは、ただいたずらに緊張がエスカレートするばかりであります。 経済制裁という圧力は、北朝鮮を対話のテーブルに着かせるための圧力、武力衝突という最悪の事態を回避するための圧力であって、圧力のための圧力では意味がありません。日本政府は、今こそ対話に踏み切るべきだということを同盟国アメリカに説くべきだということこそ、意見書において政府に対し強く求めなければならないメッセージであると考えます。 北朝鮮のミサイル発射に対する抗議と国に毅然とした対応を求める熊本県議会の意見書は、2016年2月議会においても出されております。今回の意見書案には、前回の意見書同様に、ミサイル防衛体制の充実強化を求める内容が記述されております。 私は、前回の意見書採択の際に、こうした国と国との関係にかかわる問題は、党利党略抜きに全会一致を基本とすべきであり、そのためにも意見が分かれる政策については盛り込むべきではないとの趣旨を申し上げましたけれども、今回もまた同様の内容が意見書案に盛り込まれたことは大変に残念であります。 政府が目指すミサイル防衛システムは、イージス艦に搭載した海上配備型迎撃ミサイル、SM3が大気圏外で弾道ミサイルを迎撃する、もしも撃ち漏らした場合、地上配備型迎撃ミサイル、PAC3が高度10数キロで迎撃するという2段階となっています。イージス・アショアは、イージス艦搭載のSM3の陸上配備型であります。 しかしながら、ミサイル防衛の限界は広く指摘されています。イージス・アショアを導入しても、日本全土をカバーするのは不可能でありますし、多数のミサイルの同時発射、あるいはおとり、あるいは複数の弾頭搭載といったケースの場合、迎撃はまず不可能であります。しかも、産経新聞の4月17日記事によれば、たとえ「迎撃に成功したとしても、」「国民の安全が確保されるとはかぎらない。」、なぜなら「高い所で衝突するので破片は数キロから数十キロの広さで飛散する」「破片の重さが100キロを超える可能性はある」と指摘しています。 さらに問題は、もし、あくまでミサイル迎撃システムの配備に固執するならば、際限のない軍事費拡張の道に進まざるを得なくなるということであります。来年度の概算要求では、ミサイル防衛費は、今年度の649億円から大きく膨れ上がり、1,791億円が要求されています。イージス・アショアは、1基800億円とされていますが、さらに概算要求では、島嶼防衛用として、高速滑空弾と新対艦誘導弾というミサイルの研究費が盛り込まれています。 北朝鮮の核・ミサイル開発という軍事的挑発に軍事で応えようとするならば、兆単位の軍事費が必要となることは明らかであります。国民の生命、安全を守ることが技術的にも極めて困難なミサイル防衛体制をさらに推進することは、莫大な国費の投入という問題だけでなく、北朝鮮に対するさらなる軍事的挑発ということにしかならないのではありませんか。 こうした問題から、ミサイル防衛体制の推進には賛同できません。 私は、今回の事態に関し、衆参の国会で採択された意見書、あるいは全国の地方議会で採択された意見書も取り寄せてみました。どこでも全会一致で意見書は採択されていますが、ミサイル防衛体制のさらなる充実強化という点に触れた意見書は、私が見た限り熊本県議会以外に見当たりません。北朝鮮の暴挙に対し、国会だけでなく地方議会としても一致結束して声を上げていこうというときに、なぜ熊本県議会が、北朝鮮の暴挙を非難するという趣旨以外に、党派によって一致できない防衛政策をあえて意見書の中に持ち込むのか、私はまことに残念であります。 ミサイル防衛体制の充実強化という文言が明記されている1点において、本意見書案には賛同できないということ、そして、問題解決のために、日本政府が米朝間の直接対話を促すよう役割発揮することを意見書においてぜひ求めるべきであるという点を強調して、討論を終わります。 ○議長(岩下栄一君) 以上で通告による討論は終了いたしました。これをもって討論を終結いたします。 これより、議員提出議案第1号を起立または挙手により採決いたします。 原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立または挙手を求めます。  〔賛成者起立または挙手〕 ○議長(岩下栄一君) 起立または挙手多数と認めます。よって、議員提出議案第1号は、原案のとおり可決いたしました。    ――――――○―――――― △日程第10 議員派遣の件 ○議長(岩下栄一君) 次に、日程第10、議員派遣の件を議題といたします。  ―――――――――――――――――   議員派遣の件   平成29年9月7日  次のとおり議員を派遣する。 1 海外行政視察調査 (1) 派遣目的 本県は、「熊本復旧・復興4カ年戦略」の「世界とつながる新たな熊本の創造」を効率的・効果的に進めるべく、新たなマーケットの開拓と交流促進、アジアを中心とした海外インバウンドの推進などを図っているところ。     2003年に「日越共同イニシアチブ」が設置され、日本からの投資環境整備を共同で進めており、現在では、日本の対ベトナム直接投資額は累積で韓国についで2位となっている。ベトナムは、今後の経済発展と外国人労働力の担い手としても、日本の在留許可の規制緩和の進捗を踏まえ、大きな注目を集めている。     日越外交樹立45周年を来年に控え、ますます経済交流が深まるベトナムの視察調査を行い、新たな施策の可能性を探るなど今後の議員活動に資する。 (2) 派遣場所 ベトナム社会主義共和国 (3) 派遣期間 平成29年11月5日(日)から11月10日(金)まで (4) 派遣議員 河津修司、西山宗孝、岩本浩治、松村秀逸、末松直洋、髙島和男、大平雄一 2 アメリカ合衆国モンタナ州への友好訪問 (1) 派遣目的 県とアメリカ合衆国モンタナ州との姉妹友好提携35周年を迎え、アメリカ合衆国モンタナ州を訪問し、両県州の変わらぬ友情を確かめ合うとともに、姉妹提携35周年記念式典への参加と、熊本地震見舞への感謝の意を伝える。 (2) 派遣場所 アメリカ合衆国モンタナ州 (3) 派遣期間 平成29年11月12日(日)から11月17日(金)まで (4) 派遣議員 荒木章博、城下広作  ――――――――――――――――― ○議長(岩下栄一君) お諮りいたします。 議席に配付のとおり議員を派遣いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(岩下栄一君) 御異議なしと認めます。よって、議席に配付のとおり議員を派遣することに決定いたしました。 次に、お諮りいたします。 ただいま決定いたしました議員派遣の内容に今後変更を要するときは、その取り扱いを議長に御一任願いたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(岩下栄一君) 御異議なしと認めます。よって、そのように取り計らうことに決定いたしました。    ――――――○―――――― △日程第11 決算特別委員会設置の件 ○議長(岩下栄一君) 次に、日程第11、決算特別委員会設置の件を議題といたします。 お諮りいたします。 平成28年度各会計決算認定等審査のため、12人の委員をもって構成する決算特別委員会を設置し、これに議案第44号から第62号までを付託することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(岩下栄一君) 御異議なしと認めます。よって、12人の委員をもって構成する決算特別委員会を設置し、これに議案第44号から第62号までを付託することに決定いたしました。 お諮りいたします。 ただいま設置されました決算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第5条第1項の規定により、議席に配付の選任一覧表のとおり指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(岩下栄一君) 御異議なしと認めます。よって、決算特別委員は、議席に配付の選任一覧表のとおり選任することに決定いたしました。  〔選任一覧表は付録に掲載〕    ――――――○―――――― △日程第12 休会の件 ○議長(岩下栄一君) 次に、日程第12、休会の件を議題といたします。 お諮りいたします。 明8日、11日及び12日は、議案調査のため、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(岩下栄一君) 御異議なしと認めます。よって、明8日、11日及び12日は休会することに決定いたしました。 なお、9日及び10日は、県の休日のため、休会であります。    ――――――○―――――― ○議長(岩下栄一君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。 次の会議は、来る13日午前10時から開きます。 日程は、議席に配付の議事日程第2号のとおりといたします。 本日は、これをもって散会いたします。  午後0時4分散会...