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02月24日-01号

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  1. 長崎県議会 2021-02-24
    02月24日-01号


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    令和 3年  2月 定例会令和3年2月定例会                 令和3年2月24日               議事日程                               第1日目-----------------------------------  1 開会  2 開議  3 会期決定  4 会議録署名議員指名  5 議長報告  6 各特別委員長報告  7 意見書上程、質疑・討論、採決  8 発議第198号乃至発議第200号一括上程、質疑・討論、採決  9 常任委員会及び議会運営委員会の委員並びに正副委員長選任 10 特別委員会設置の件 11 特別委員会委員及び正副委員長選任 12 有明海自動車航送船組合議会議員選挙 13 長崎県病院企業団議会議員選挙 14 第2号議案乃至第93号議案一括上程 15 知事議案説明 16 第26号議案、第64号議案及び第75号議案乃至第77号議案並びに第92号議案委員会付託 17 散会令和3年2月24日(水曜日)出席議員(44名)     1番  宮島大典君     2番  宮本法広君     3番  赤木幸仁君     4番  中村泰輔君     5番  饗庭敦子君     6番  堤 典子君     7番  下条博文君     8番  山下博史君     9番  北村貴寿君    10番  浦川基継君    11番  久保田将誠君    12番  石本政弘君    13番  中村一三君    14番  大場博文君    15番  山口経正君    16番  麻生 隆君    17番  川崎祥司君    18番  坂本 浩君    19番  深堀ひろし君    20番  山口初實君    21番  近藤智昭君    22番  宅島寿一君    23番  松本洋介君    24番  ごうまなみ君    25番  山本啓介君    26番  前田哲也君    27番  山本由夫君    28番  吉村 洋君          欠番    30番  中島浩介君          欠番    32番  山田博司君    33番  堀江ひとみ君    34番  山田朋子君    35番  西川克己君    36番  外間雅広君    37番  瀬川光之君    38番  坂本智徳君    39番  浅田ますみ君    40番  徳永達也君    41番  中島廣義君    42番  溝口芙美雄君    43番  中山 功君    44番  小林克敏君    45番  田中愛国君    46番  八江利春君-----------------------------------説明のため出席した者  知事             中村法道君  副知事            上田裕司君  副知事            平田 研君  統轄監            平田修三君  危機管理監          荒木 秀君  総務部長           大田 圭君  企画部長           柿本敏晶君  地域振興部長         浦 真樹君  文化観光国際部長       中崎謙司君  県民生活環境部長       宮崎浩善君  福祉保健部長         中田勝己君  こども政策局長        園田俊輔君  産業労働部長         廣田義美君  水産部長           斎藤 晃君  農林部長           綾香直芳君  土木部長           奥田秀樹君  会計管理者          吉野ゆき子君  交通局長           太田彰幸君  地域振興部政策監       村山弘司君  文化観光国際部政策監     前川謙介君  産業労働部政策監       貞方 学君  教育委員会教育長       池松誠二君  選挙管理委員会委員長     葺本昭晴君  代表監査委員         濱本磨毅穂君  人事委員会委員        本田哲士君  公安委員会委員        山中勝義君  警察本部長          早川智之君  監査事務局長         下田芳之君  人事委員会事務局長労働委員会事務局長併任)                 大崎義郎君  教育次長           林田和喜君  財政課長           早稲田智仁君  秘書課長           石田智久君  選挙管理委員会書記長     大塚英樹君  警察本部総務課長       川本浩二君-----------------------------------議会事務局職員出席者  局長             松尾誠司君  次長兼総務課長        柴田昌造君  議事課長           川原孝行君  政務調査課長         太田勝也君  議事課長補佐         永田貴紀君  議事課係長          梶谷 利君  議事課主任主事        天雨千代子君-----------------------------------     -午前10時0分 開会- ○議長(瀬川光之君) ただいまから、令和3年2月定例会を開会いたします。 これより、本日の会議を開きます。 この際、知事より、新任の幹部職員を紹介いたしたい旨、申し出があっておりますので、これを受けることにいたします-知事。 ◎知事(中村法道君) さきの令和2年11月定例県議会におきまして、ご同意をいただき、任命いたしました特別職をご紹介いたします。 教育委員会委員廣田勲君。(拍手)同じく伊藤昌子君。(拍手) 以上でございます。 どうぞよろしくお願いいたします。 ○議長(瀬川光之君) 次に、会期の決定をいたします。 本定例会の会期は、本日より3月19日までの24日間とすることにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、会期は、24日間と決定されました。 次に、会議録署名議員の指名をいたします。 本定例会の会議録署名議員につきましては、中島廣義議員及び麻生隆議員を指名いたします。 次に、知事より、知事専決事項報告書が、さきに配付いたしましたとおり提出されておりますので、ご報告いたします。 次に、現在設置いたしております離島・半島地域振興特別委員会観光振興交通対策特別委員会、人口減少・雇用対策特別委員会の付議事件の調査に関する経過等について、順次、報告を求めることにいたします。 まず、離島・半島地域振興特別委員長に報告を求めます。 山下委員長-8番。 ◆離島・半島地域振興特別委員長(山下博史君) (拍手)〔登壇〕皆さん、おはようございます。 離島・半島地域振興特別委員会の審査結果について、ご報告いたします。 本委員会の付議事件は、「離島・半島地域振興対策」、「有人国境離島法対策」及び「離島地域航路航空路対策」であります。 昨年5月以降、これまでに、委員会を5回実施いたしました。また、県内現地調査を実施した際には、雇用機会拡充事業採択事業者の皆様などから貴重なご意見を頂戴いたし、その後の委員会審査に反映させております。 それでは、各付議事件に対しての調査結果及び主な論議事項について、ご報告いたします。 はじめに、離島・半島地域振興対策について、ご報告いたします。 離島・半島地域は、豊かな自然や独自の歴史・文化を有し、自然環境の保全や食料の安定的な供給などで、我が国にとって重要な役割を担っており、県民のみならず国民共通の財産であります。 まず、農業・水産業をはじめとする一次産業におけるIT化は、生産性向上のために重要であり、各事業者への導入支援の取組を推進すること、本県水産物の輸出拡大及びブランド化に向け、産地における流通・加工機能の強化に取り組むこととの意見がありました。 また、島原半島では、農業生産基盤の整備などによって人口減少・少子化の改善に繋がる事例も見られることから、今後も農業関係予算の確保・充実に努めること。 県北地区の半島において、農業の担い手確保や所得向上を図るため、地域に合った農地の基盤整備や水田の畑地化などを推進することとの意見がありました。 また、半島地域の振興施策に積極的に取り組むこと、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策及び支援を強化することとの意見がありました。 次に、有人国境離島法対策では、特定有人国境離島地域においては、有人国境離島法に基づく施策を有効に活用し、県、市町が一体となって、雇用機会拡充滞在型観光の促進などに取り組み、これまでに人口の社会減が大きく改善するなどの効果が現れているが、これを継続し、人口減少に歯止めをかけていくことが必要であります。 まず、特定有人国境離島地域社会維持推進交付金については、国へ予算規模の維持を求めるとともに、地元の要望や意見に沿った提案を行うなど、交付金対象事業の拡充を図ること。 社会減の改善に特に重要な雇用機会拡充事業については、今後も多くの雇用の場が創出されるよう、課題の分析や優良事例の他市町への横展開などに努めることとの意見がありました。 また、本県漁業者の操業が、外国貨物船の航行や漂泊の影響を受け、制約されている事例があるため、これまで以上に漁業者の安全と操業の安定に向け、国への働きかけに努めることとの意見がありました。 次に、離島地域航路航空路対策では、離島地域航路・航空路は、新型コロナウイルス感染症の影響で輸送人員及び運送収入が減少しており、事業者は、今後も厳しい経営状況が見込まれるため、これまで以上に事業者及び関係市町と積極的に連携し、離島地域航路・航空路の維持に向けた支援・取組を行うこととの意見がありました。 このほか、種々活発な論議がございましたが、その詳細については、この際、省略させていただきます。 なお、これまでご報告した事項について、本委員会から、別途、「離島・半島地域の振興対策について」の意見書提出方の動議を提出しておりますので、議員各位のご賛同を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 以上、離島・半島地域振興特別委員会のご報告といたします。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(瀬川光之君) 次に、観光振興交通対策特別委員長に報告を求めます。 八江委員長-46番。 ◆観光振興交通対策特別委員長(八江利春君) (拍手)〔登壇〕皆さん、おはようございます。 観光振興交通対策特別委員会の審査結果について、ご報告いたします。 本委員会の付議事件は、「IR対策」、「新幹線対策」、「観光振興対策」、「国際戦略」及び「交通対策」であります。 昨年5月以降、これまでに、委員会を8回、現地調査を1回実施いたしました。 現地調査においては、新幹線駅の工事進捗状況等を調査したほか、「九州運輸局」、「鉄道・運輸機構九州新幹線建設局」及び「JR九州」と意見交換を実施し、調査結果を、その後の委員会審査に反映させております。 それでは、各付議事件の調査結果及び主な論議事項について、ご報告いたします。 はじめに、IR対策について、ご報告いたします。 IRについては、これまで、民間、行政、議会が一体となって、「オール九州」による誘致活動を展開してまいりましたが、去る12月18日に、区域整備計画認定申請期間が本年10月から来年4月までと示されました。 よって、本年は、IR事業者を選定し、区域整備計画案を作成していくという、まさに正念場であります。 このようなことから、県内・九州内の連携を強化するとともに、県庁を挙げて諸準備に取り組み、公平性、公正性、透明性を確保しながらIR事業者を選定したうえで、区域認定を獲得することができる区域整備計画を作成すること。 交通アクセスの強化は、区域認定獲得の重要な要素であることから、公共交通や道路、海路等の整備を促進するとともに、長崎空港の施設整備や機能拡充を図ること。 九州・長崎IRに対する県民のさらなる理解促進に取り組むとともに、ギャンブル依存症などの懸念される事項について、十分な対策を講じることとの意見がありました。 次に、新幹線対策について、ご報告いたします。 いよいよ令和4年秋に武雄温泉~長崎間が開業いたしますが、西九州地域の発展のためには、全線フル規格で整備して新大阪への直通運行を実現し、全国の新幹線ネットワークに接続することが必要不可欠であります。 しかしながら、新鳥栖~武雄温泉間の整備方式は決まっておらず、このままでは武雄温泉駅での対面乗換が長期化、さらには固定化するおそれがあります。 このようなことから、一刻も早く新鳥栖~武雄温泉間のフル規格による整備を実現すること。北陸新幹線との一体的な財源確保や地方負担、並行在来線等の諸課題の解決に向けて、関係者への働きかけを強化すること。 武雄温泉~長崎間の開業に向けて、新幹線駅周辺のまちづくりを促進するとともに、開業効果を高め、県内各地に波及拡大させる取組を市町等とともに進めることとの意見がありました。 最後に、観光振興対策、国際戦略及び交通対策について、まとめて、ご報告いたします。 観光関連産業は、新型コロナウイルス感染症により甚大な影響を受けており、コロナ禍の中、旅行形態も変化してきています。 当面は、厳しい状況にある観光関連産業を下支えする取組を継続することが不可欠ですが、併せて、コロナ収束後を見据え、「観光立県長崎」の回復とさらなる発展のための対策も着実に進めなければなりません。 また、国際関係施策についても、コロナ収束後を見据えて戦略的に取り組むことが重要であり、また、本県への人の往来の要となる長崎空港のさらなる利活用を図ることが必要です。 このようなことから、旅行ニーズの変化への対応や、国の事業との連携など、これまでのコロナ禍における取組の経験を踏まえて、観光振興施策を推進すること。 県内や近隣県からの観光需要を引き続き掘り起こし、取り組むとともに、教育旅行の誘致についても継続的に取り組むこと。 観光コンテンツの造成・充実のほか、受入環境の整備について、市町や民間事業者とともに進めること。 国際友好交流県産品輸出外国人材受入等を促進するため、コロナ収束後を見据え、戦略的かつ計画的に取り組むこと。 コロナ収束後のインバウンドの受入拡大に向けて、本県の多様な魅力や安全・安心への取組に関する情報の発信を強化すること。 長崎空港の24時間化実現に向け、リモート化の整備を推進し、交通アクセスの確保等について関係者との協議を進めること。 国際定期航空路線の再開に向けて、利用促進対策を実施するとともに、新規路線・チャーター便の誘致に向けて、戦略的な取組を推進することとの意見がありました。 このほか、種々活発な論議がございましたが、その詳細については、この際、省略させていただきます。 なお、これまでご報告した事項について、本委員会から、別途、「観光振興及び交通対策について」の意見書提出方の動議を提出しておりますので、議員各位のご賛同を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 以上、観光振興交通対策特別委員会のご報告といたします。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(瀬川光之君) 次に、人口減少・雇用対策特別委員長に報告を求めます。 山口初實委員長-20番。 ◆人口減少・雇用対策特別委員長(山口初實君) (拍手)〔登壇〕皆さん、おはようございます。 人口減少・雇用対策特別委員会の活動経過について、ご報告いたします。 本委員会の付議事件は、「社会減対策」、「人材確保対策」及び「若者・女性対策」でございます。 昨年5月以降、これまでに、委員会を6回、県内現地調査を1回実施いたしました。 現地調査では、集落維持、事業承継、移住支援、若者の県内定着促進空き家対策等について、関係団体の皆様などと意見交換を実施し、委員会の審査に反映してまいりました。 それでは、各付議事件に対しての調査結果及び主な論議事項について、ご報告いたします。 総務省の調査によれば、令和元年において、本県の日本人人口は対前年比で1万5,197人の減少、そのうち社会増減数は7,130人の減少とされており、いずれも全国水準を大きく上回る状況にあります。 このような中、本県では、「第2期長崎県まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、各種施策に取り組まれているところであり、具体的な成果が求められるところです。 また、新型コロナウイルス感染症の拡大により、本県経済は大幅に下押しされ、解雇等の増加や求人が低調に推移するなど雇用環境にも大きな影響を及ぼしている一方、感染症の拡大に伴いテレワーク等の働き方が急速に普及し、地方への関心が一層高まるなど、国民の意識・行動に大きな変化が生じており、これらの環境変化に対応する的確な施策を講じることも求められております。 はじめに、社会減対策に関しまして、海洋エネルギー関連産業航空機関連産業、AI・IoT・ロボット関連産業の振興については、新たな基幹産業の創出に向けて引き続き推進し、良質な雇用の場の創出、ひいては経済の好循環を実現できるよう努めること。 特に、海洋エネルギー関連産業については、国の「グリーン成長戦略」において、洋上風力をはじめとした再生可能エネルギーについて、「最大限の導入を図る」と明記されていることを踏まえ、今後の脱炭素社会の実現に向けた動向等をしっかりと注視し、取り組むこととの意見がありました。 また、新型コロナウイルス感染症の拡大により、テレワーク等の場所にとらわれない働き方が普及するなど、新たな地方回帰の流れが生まれていることを踏まえ、地域間競争を勝ち抜き、首都圏等の人や企業を本県に呼び込むため、市町及び関係機関等と目標を共有するなど緊密に連携するとともに、通信環境の整備や就職・転職支援等の環境整備及び体制整備を積極的に図ることとの意見がありました。 次に、人材確保対策について、ご報告いたします。 新型コロナウイルス感染症の影響による雇用環境等の悪化に対しては、国の制度をはじめとして様々な施策を適切に活用するとともに、十分な庁内連携体制を構築し、施策の方向性を見定めたうえで全庁を挙げた対策を講じること。 また、今後の新型コロナウイルス感染症の見通しを予見することは極めて困難であるため、県におかれては、本県経済等に与える影響等をしっかりと注視するとともに、必要と認められる場合は、適時適切な支援措置を図ることとの意見がありました。 また、AIやIoTなどの情報関連産業を本県の成長産業とするに当たり、情報系人材の育成及び確保は極めて重要であることから、近年の長崎大学や長崎県立大学における情報系学部の創設を捉え、大学をはじめとした産学官金連携による取組を一層推進するとともに、資格取得支援リカレント教育等の充実に係る検討を図ることとの意見がありました。 次に、若者・女性対策について、ご報告いたします。 本県の社会動態においては、若者や女性の転出超過が特徴として挙げられるため、人口減少に歯止めをかけるためには、重点的かつ効果的な対策を講じる必要がある。中でも、若者や女性の県内定着及びUターンの促進等を図るため、若者や女性に選ばれ、活躍や自己実現等ができる魅力的な働く場の創出に取り組むとともに、職場環境の整備や業務分担の工夫等により女性が働きやすい環境を整えている企業の見える化・情報発信等の推進を図ることとの意見がありました。 また、キャリア教育及びふるさと教育については、地元企業や地元自治体等との連携を強化し、教員の産業界等に係る知見の一層の深化や生徒と地元企業等が直接触れ合う場を設けるなどして、さらなる充実を図ることとの意見がありました。 このほか、種々活発な論議がございましたが、その詳細については、この際、省略させていただきます。 なお、これまでご報告した事項について、本委員会から、別途、「人口減少・雇用対策について」の意見書提出に関する動議を提出しておりますので、議員各位のご賛同を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 以上、人口減少・雇用対策特別委員会のご報告といたします。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(瀬川光之君) 以上で、各特別委員長の報告は終わりました。 次に、お手元に配付いたしております動議件名一覧表のとおり、各特別委員会から、知事あて意見書提出の動議が提出されております。 まず、離島・半島地域振興特別委員会から提出されております「離島・半島地域の振興対策について」、これを議題といたします。 お諮りいたします。 本動議は、直ちに採決することにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、直ちに採決いたします。 本動議は、可決することにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、本動議は、可決されました。 次に、観光振興交通対策特別委員会から提出されております「観光振興及び交通対策について」、これを議題といたします。 これより、質疑・討論に入ります。 堀江議員-33番。 ◆33番(堀江ひとみ君) 〔登壇〕日本共産党堀江ひとみです。 ただいま、議題となりました観光振興及び交通対策の意見書については、以下の理由で反対いたします。 これまで、国は、観光立国の実現を成長戦略の柱の一つに掲げ、訪日外国人旅行者を増やすために様々な取組をしてきました。長崎県も同じ立場でインバウンドを重要施策として位置づけ、様々な事業を推進してきました。 しかし、インバウンドの推進は、外交の影響で左右されることを私たちは経験し、さらに、今回の新型コロナの影響など、インバウンドの推進は、外的要因に左右されやすいことを実感しています。 新型コロナウイルス感染症により、県内全ての業種が、甚大な影響を受けており、例外ではない厳しい状況にある観光関連産業を下支えする取組の継続、さらなる発展は、緊急に求められる重要な課題です。 全国一律の仕組みではなく、直接、零細な業者にも届く支援、インバウンドに偏り過ぎず、地域の方がリピーターを増やす工夫と地域の特性を活かしたアイデアに対し予算をつけ、小規模事業者こそ真っ先に、支援が受けられる仕組みを市町と連携し、充実することが求められています。 そうした視点で意見書を見ると、特定複合観光施設(IR)の推進、九州新幹線西九州ルートの整備促進ではありません。本意見書では、「IR対策について、県庁全部局を挙げて諸準備に取り組み」と書かれています。 「コロナ禍によるデジタル決済の普及によって、米国など海外のゲーミング業界は、オンラインカジノにかじを切り始めた。30年も前に確立したIRのモデルは、時代遅れになりつつある」、雑誌日経ビジネスには、そうした指摘も掲載されています。 今、すべきことは、カジノの推進ではありません。刑法で処罰の対象になっている賭博を、「長崎県は認めてください」と申請することではありません。県庁全部局を挙げて、コロナ禍での県民の命と暮らしを守ることです。 今月18日、「平和と自然の長崎 カジノは不要」と題する県民投書が新聞に掲載されました。 私が反対する大きな理由は、カジノが長崎県にそぐわないと思うからです。被爆県であり、平和のための活動に熱心です。また、潜伏キリシタンの世界遺産があり、祈りの県でもあります。自然も豊かで、海の幸、農産物も誇れるものばかりです。しかし、カジノはどうでしょう。損をする人、苦しむ人がいます。美しい自然と豊かな産物、歴史、そして平和、それらを長崎県の宝として、笑顔で胸を張って、子や孫に残していきたい、そう思います。 本意見書では、新幹線対策について、一刻も早く新鳥栖~武雄温泉間のフル規格による整備を実現することを求めています。 リモートワークテレワークが普及し、出張がWeb会議に置き換えられることが予測される中、長崎新幹線で交流人口が増えるとは思えません。新幹線に使う予算は、県民の生活の足を確保するために使い、住み続けられる長崎県にしてください。 以上、反対討論といたします。 ○議長(瀬川光之君) 前田議員-26番。 ◆26番(前田哲也君) (拍手)〔登壇〕自由民主党の前田哲也でございます。 会派を代表いたしまして、観光振興及び交通対策に関する意見書案について、賛成の立場で意見を申し述べ、議員各位のご賛同を得たいと存じます。 さきに述べられた反対討論を踏まえ、IR対策、新幹線対策に絞り、意見を述べさせていただきます。 特定複合観光施設、いわゆるIRについては、地域経済に大きな成果をもたらし、交流人口の拡大のほか、新たな雇用創出や定住人口の増加が見込まれるものであり、県勢浮揚の好機であることから、行政、議会、さらには民間が一体となって強力に誘致を進めているところであります。 こうした中、昨年12月18日、区域整備計画の認定に関する基本的事項等を定める国の基本方針が、正式に策定、公表されました。 こうした政府の動向等を踏まえ、本県においても、去る1月7日、「実施方針」を策定、公表したうえで、IR事業者の公募を開始されたところであり、参加登録申請期限である1月28日までに国内外の5事業者から応募があったところであります。 区域認定を獲得するためには、パートナーとなるIR事業者の選定が大変重要なポイントであると言われており、県議会といたしましても、公平公正な公募選定手続きのもと、健全な競争が行われることで、区域認定を勝ち取ることができる事業者が選定されることを強く要望するものであります。 また、厳しい地域間競争を勝ち抜くためには、県内のみならず、九州各県や経済界との連携をさらに深めるとともに、陸海空それぞれの交通アクセスを強化することが重要であります。 加えて、IR実現に向けては、県民の皆様のさらなる理解、促進に取り組むとともに、ギャンブル依存症などの懸念される事項の最小化に向け、万全の対策を講じることが不可欠であります。 こうしたことを前提に、本意見書や知事に対し、まず、県内及び九州内における連携強化と公平性、公正性及び透明性を確保した事業者選定、次に、陸海空それぞれの交通アクセスの強化、加えて、県民の皆様のさらなる理解、促進に向けた取組としっかりとした懸念事項対策を求めるものであり、こうしたことは区域認定の獲得に大きく寄与するとともに、県民の皆様の信頼確保にも資すると認識しています。 次に、九州新幹線西九州ルートは、人口減少が続く西九州地域の将来を考えた時、交流人口の拡大や地域の活性化を図るため、欠かすことのできない重要な交通基盤であります。 さきに開業した鹿児島ルートや北陸新幹線においては、観光客やビジネス客など人の流れが増加し、沿線地域の活性化が図られていることは、ご案内のとおりであります。 武雄温泉~長崎間については、令和4年秋の開業に向けて着実に工事が進んでおり、また、県当局をはじめ、沿線自治体において、新しいまちづくりや誘客促進などの取組が着々と進められておりますが、未整備区間の見通しが立たないままでは、対面乗換が長期化しかねず、民間投資力の減退など、地域経済への多大な影響が懸念されるところであります。 改めて言うまでもありませんが、新幹線の整備は、国家プロジェクトであり、全国の高速鉄道ネットワークにつながってはじめて、その効果が大きく発揮されるものでありますので、県におかれては、西九州ルートの全線フル規格実現に向けた課題解決を図るため、政府・与党をはじめ、関係者への働きかけを進めていただきたいと考えております。 県議会としては、県に対して、コロナ禍で大きな打撃を受けた観光・交通の分野における県民や自治体の声を関係者に届け、しっかりとした対応を促すとあわせ、国際戦略も含めて、コロナ禍の中、また、コロナ収束後の積極的かつ具体的な提案の取組となっており、時宜を得たものであります。 以上、賛成意見を申し述べ、議員各位のご賛同を賜りますよう、お願いいたしまして、賛成討論とさせていただきます。 ご清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(瀬川光之君) 質疑・討論をとどめて、採決いたします。 本動議は、可決することに賛成の議員の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 ○議長(瀬川光之君) 起立多数。 よって、本動議は、可決されました。 次に、人口減少・雇用対策特別委員会から提出されております「人口減少・雇用対策について」、これを議題といたします。 ○議長(瀬川光之君) お諮りいたします。 本動議は、直ちに採決することにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、直ちに採決いたします。 本動議は、可決することにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、本動議は、可決されました。 次に、議会運営委員会より、発議第198号「長崎県議会会議規則の一部を改正する規則案」が、発議第199号「長崎県議会委員会条例の一部を改正する条例案」が、発議第200号「長崎県政務活動費の交付に関する条例の一部を改正する条例案」が、お手元に配付いたしておりますとおり提出されておりますので、これを一括して議題といたします。 お諮りいたします。 発議第198号、発議第199号及び発議第200号につきましては、質疑・討論を省略し、直ちに採決することにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、直ちに採決いたします。 発議第198号「長崎県議会会議規則の一部を改正する規則案」、発議第199号「長崎県議会委員会条例の一部を改正する条例案」及び発議第200号「長崎県政務活動費の交付に関する条例の一部を改正する条例案」は、原案のとおり可決することにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、発議第198号、発議第199号及び発議第200号は、原案のとおり可決されました。 次に、各常任委員会及び議会運営委員会の委員並びに正副委員長の改選を行います。 本改選につきましては、お手元の名簿のとおり、それぞれ選任することにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、そのとおり選任することに決定されました。 次に、特別委員会について、お諮りいたします。 現在、設置いたしております「人口減少・雇用対策特別委員会」につきましては、これを廃止し、「離島・半島地域振興特別委員会」につきましては、これを引き続き存置し、「観光振興交通対策特別委員会」につきましては、これを「観光・IR・新幹線対策特別委員会」に改組し、「新型コロナウイルス感染症・経済対策特別委員会」につきましては、設置することとし、それぞれ付議事件等につきましては、お手元の特別委員会の付議事件等一覧表のとおりとすることにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、そのとおり決定されました。 これより、各特別委員会の委員並びに正副委員長の選任を行います。 離島・半島地域振興特別委員会は、10名をもって構成し、観光・IR・新幹線対策特別委員会及び新型コロナウイルス感染症・経済対策特別委員会は、9名をもって構成し、お手元の名簿のとおり、それぞれ選任することにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、そのとおり選任することに決定されました。 次に、有明海自動車航送船組合議会議員の選挙を行います。 お諮りいたします。 本選挙につきましては、地方自治法第118条第2項の規定により、指名推選の方法を用いることとし、議長において指名することにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、有明海自動車航送船組合議会議員に、徳永達也議員、深堀ひろし議員、宅島寿一議員、中村一三議員を指名いたします。 ただいま指名いたしました被指名人をもって、有明海自動車航送船組合議会議員の当選人とすることにご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、そのとおり選任することに決定されました。 次に、長崎県病院企業団議会議員の選挙を行います。 議場を閉鎖いたします。     〔議場閉鎖〕 ○議長(瀬川光之君) ただいまの出席議員は、44名であります。 お諮りいたします。 選挙立会人2名を、議長において指名いたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) ご異議なしと認めます。 よって、中村一三議員及び浦川基継議員を指名いたします。 投票用紙を配付いたさせます。     〔投票用紙配付〕 ○議長(瀬川光之君) 投票用紙の配付漏れはありませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) 配付漏れなしと認めます。 中村一三議員及び浦川基継議員の立ち会いをお願いいたします。     〔選挙立会人・立ち会い〕 ○議長(瀬川光之君) 投票箱を改めます。     〔投票箱点検〕 ○議長(瀬川光之君) 異状なしと認めます。 本選挙につきましては、地方自治法第118条第1項の規定に基づき、公職選挙法を準用いたします。 この際、念のため申し上げます。 投票は、単記無記名でありますので、投票用紙に、被選挙人の氏名1名のみを記載のうえ、点呼に応じて、順次、ご投票をお願いいたします。 氏名を点呼いたさせます。     〔局長点呼・投票〕 ◎議会事務局長(松尾誠司君) 宮島議員、宮本議員、赤木議員、中村泰輔議員、饗庭議員、堤議員、下条議員、山下議員、北村議員、浦川議員、久保田議員、石本議員、中村一三議員、大場議員、山口経正議員、麻生議員、川崎議員、坂本浩議員、深堀議員、山口初實議員、近藤議員、宅島議員、松本議員、ごう議員、山本啓介議員、前田議員、山本由夫議員、吉村議員、中島浩介議員、山田博司議員、堀江議員、山田朋子議員、西川議員、外間議員、瀬川議員、坂本智徳議員、浅田議員、徳永議員、中島廣義議員、溝口議員、中山議員、小林議員、田中議員、八江議員。 ○議長(瀬川光之君) 投票漏れはありませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(瀬川光之君) 投票漏れなしと認めます。 投票を終了いたします。 これより、開票をいたします。     〔開票〕 ○議長(瀬川光之君) 選挙の結果を報告いたします。 投票総数44票。うち有効投票43票、無効投票1票であります。 有効投票中、中島浩介議員21票。近藤智昭議員21票。山田博司議員1票。 以上のとおりであります。 本選挙の法定得票数は6票であります。 この結果、中島浩介議員、近藤智昭議員が、長崎県病院企業団議会議員に当選されました。 議場の閉鎖を解きます。     〔議場閉鎖解除〕 ○議長(瀬川光之君) 次に、知事より、第2号議案乃至第93号議案の送付がありましたので、これを一括上程いたします。 ただいま、上程いたしました議案について、知事の説明を求めます-知事。 ◎知事(中村法道君) 〔登壇〕本日、ここに、令和3年2月定例県議会を招集いたしましたところ、議員の皆様には、ご健勝にてご出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。 説明に入ります前に、本県における新型コロナウイルス感染症の発生状況については、2月18日現在、49名の方々が入院・療養されており、これまでに30名を超える方々がお亡くなりになりました。 お亡くなりになられた方々並びにご遺族の皆様に、深く哀悼の意を表しますとともに、現在も治療中の皆様の一日も早い回復をお祈り申し上げます。 また、医療関係者の方々におかれては、大変厳しい環境の中、検査体制の整備や入院病床の確保、感染者の治療など、県民の命と健康を守るために多大なるご尽力をいただいておりますことに、厚くお礼を申し上げます。 さらに、県民の皆様や事業者の方々には、外出自粛や営業時間短縮の要請等にご協力いただくなど、感染防止へのご理解とご協力を賜り、深く感謝申し上げます。 それでは、開会に当たり、県政運営についての所信を申し述べますとともに、令和3年度当初予算案について、その概要をご説明申し上げます。 来年度は、「人・産業・地域を結び、新たな時代を生き抜く力強い長崎県づくり」を基本理念とする「長崎県総合計画チェンジ&チャレンジ2025」の初年度に当たるとともに、私にとりましても、知事として3期目の任期の最終年を迎えます。 これまで、私は、県民の皆様方とも目標や方向性を共有しながら、人口減少や県民所得の低迷、地域活力の低下という本県の構造的な課題について、改善の道筋を明らかにしたいとの強い思いで、「人、産業、地域が輝くたくましい長崎県づくり」に向けて、医療・福祉・介護・子育て支援の充実をはじめ、産業の活性化と雇用の場の創出、地域の特色を活かした地域づくりなど、様々な施策の推進に力を注いでまいりました。 現状においては、県内造船の受注量減に伴い、基幹産業である造船関連の従業者数が減少するなどの影響を受け、人口減少等の諸課題の根本的な解決には至っておりませんが、県外からの移住者数や企業誘致等による雇用創出数の増加など、明るい展望も開け始めております。 今後、こうした流れをさらに加速・発展させ、SDGsの理念等も積極的に取り入れながら、本県最大の課題である人口減少を克服し、地方創生を成し遂げていかなければならないと考えております。 また、新たな時代に変わる中、本県では、特定複合観光施設(IR)の誘致や九州新幹線西九州ルートの開業など、各種プロジェクトやまちづくりが進展し、まちのたたずまいも大きく変わろうとしております。 産業構造についても、航空機産業をはじめ、新たな産業の創出に向けた動きも見られており、100年に一度とも言うべき、こうした変革の時期を大きなチャンスとして捉え、新しい時代を県民の皆様とともに生き抜いていく力強い長崎県づくりに全力を注いでまいりたいと考えております。 一方、2040年問題については、将来的な課題として先送りすることなく、全国に先んじて人口減少・少子高齢化が進行している本県だからこそ、新たな視点を取り込みながら、医療や介護、集落やインフラの維持・確保、産業を支える人材不足など想定される諸課題にいち早く対応し、持続可能な地域社会を構築することが重要であると考えております。 そのため、経済的発展と地域課題の解決を目指して、デジタル化やDX(デジタルトランスフォーメーション)をはじめとするSociety5.0社会の実現に向けた施策を加速化するとともに、移住促進や関係人口の拡大など、地域活力の維持・向上を図る対策を強化するほか、医療・介護や農林水産業など各産業分野において、外国人材を含めた新規就業者の確保や省力化による処遇改善等に取り組んでまいります。 さらに、近年は、地震や大雨等の自然災害が激甚化・頻発化する傾向にあり、感染症の影響下における災害対策の重要性も踏まえつつ、県民の皆様の生命や財産を守るための防災・減災対策について、ソフト・ハード両面で、さらなる充実・強化を図ることとしております。 こうした中、国の第3次補正予算は、「国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策」に基づき編成され、医療提供体制の確保等の感染防止対策や地方向け交付金の増額、国境離島地域の周遊対策のほか、教育振興設備の整備、防災・減災、国土強靭化を推進する公共事業費の追加等の事業が盛り込まれており、県としても最大限に活用する必要があると考えております。 こうした基本的な考え方のもと、本県では、国の第3次補正予算に対応するための令和2年度経済対策補正予算と令和3年度当初予算を一体的に編成のうえ、県民の安全・安心の確保と地域経済の下支えの観点から切れ目なく各種施策を講じることとし、限られた人材や財源を重点的に投入してまいります。 様々な施策の展開に当たっては、難局にある今こそ、市町や民間企業、関係団体の皆様と思いを一つにし、本県の総力を結集のうえ、取り組んでいくことが最も重要であると考えており、これまで以上に幅広い県民の皆様方の参画をいただきながら、困難な課題にチャレンジし、力強い県勢の実現を目指してまいりますので、県議会のご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。 -新型コロナウイルス感染症にかかる本県の対策- 県では、去る1月16日、新規感染者数の高止まりの状況等を踏まえ、県独自の感染段階は県下全域でステージ4を維持し、特別警戒警報の発令を継続するとともに、長崎市については緊急事態宣言を発令することとし、県民の皆様へ不要不急の外出・移動自粛や、県下全域の飲食店及び遊興施設に対する営業時間の短縮等を要請いたしました。 その結果、新規感染者数は減少傾向で推移するとともに、病床の逼迫度合いも一定改善したことから、去る2月5日、県下の感染段階を2月8日からステージ3に切り替え、警戒警報を発令することとしました。そのうえで、病床が逼迫している長崎市及び佐世保市については、ステージ4及び特別警戒警報を継続することとし、県民の皆様へ3月7日までの県外との不要不急の往来自粛等を呼びかけたところであります。 さらに、これまでの対策への幅広い県民の皆様方のご協力により、2月8日以降においても、県内の感染状況が改善傾向にあることから、有識者のご意見等もお伺いし、2月19日には、県下の感染段階を2月22日からステージ2に切り替えるとともに、病床の逼迫度合いの回復が遅れている佐世保市については、ステージ3に切り替え、警戒警報を発令したところであります。 しかしながら、この間も新たなクラスターが発生するなど、予断を許さない状況が続いていることから、引き続き、感染予防・拡大防止対策に全力を傾注していく必要があり、県内の検査体制及び医療提供体制について、さらなる充実・強化を図っていかなければならないと考えております。 そのうえで、本県の厳しい経済・雇用情勢や、各分野で生じている県民生活への影響を踏まえ、市町や関係団体等ともしっかりと連携、協力しながら、社会経済活動の維持・回復や雇用の確保等に向けた切れ目のない対策を構築することが重要であります。 そのため、県では、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」をはじめ、国の第3次補正予算に計上された財源等も最大限に活用しながら、「感染症の予防・拡大防止と県民生活の安全・安心確保対策」及び「県内の社会経済活動の回復・拡大とポストコロナを見据えた環境整備対策」に、引き続き、力を注いでまいりたいと考えております。 (感染症の予防・拡大防止と県民生活の安全・安心確保対策) 新型コロナウイルス感染拡大に歯止めをかけ、県民の皆様に安心して暮らしていただくためには、県医師会、長崎大学等の関係機関や市町とも連携のうえ、検査・医療提供体制の整備をはじめ、医療・福祉や子育て等の各分野において、効果的な感染対策を講ずる必要があると考えております。 このうち、検査体制については、地域のかかりつけ医を「診療・検査医療機関」として指定のうえ、必要に応じPCR等の検査を受けられるよう整備を進めてきたところであり、今後も医療機関等の検査機器の導入・整備を促進し、本年度末までに一日当たりの検査可能件数を約3,500件まで拡充してまいります。 また、医療機関や高齢者施設、障害者施設等における利用者・従事者の方々へのPCR検査を実施するとともに、妊婦の方々の分娩前のPCR検査や感染された妊産婦に対する電話相談・訪問等の支援を行ってまいります。 次に、医療提供体制については、感染ピーク時の最大確保病床数をこれまでの395床から421床まで拡充しておりますが、感染拡大の「第3波」による逼迫状況等も踏まえ、長期入院患者や陰性化した患者の受入病床の確保など医療機関との調整を進めるとともに、軽症者等向けの宿泊療養施設についても、県内全ての医療圏において、12施設384室を確保しているところであります。 一方、新型コロナウイルスワクチンについては、死亡者・重症者の発生抑制とともに、感染症のまん延防止のため、国において、全国民へ提供可能な数量の確保を目指すこととされております。 このワクチン接種は、予防接種法上、国の指示のもと都道府県の協力を得て市町村が実施することとされており、本県においては、ワクチンが供給された際に迅速かつ適切に県民の皆様への接種が開始できるよう、庁内に専門の対応チームを設置のうえ、市町における住民接種体制の早期構築を促進するとともに、ワクチン流通の広域調整等を進めてまいります。 このほか、健康管理アプリ「N-CHAT」の県内団体への提供や、感染予防に必要な医療用資機材の購入・備蓄、本県に寄せられた寄附金の活用による新型コロナウイルス感染症患者の受入医療機関の支援に加え、感染防止対策を実施しながら発熱患者への対応やPCR検査等の相談に取り組む保険薬局に対して、新たな支援措置を講じてまいります。 さらに、収入が減少している世帯に対する生活福祉資金の貸付について、資金需要の高まりを踏まえ、貸付原資をさらに増額するほか、感染者及びそのご家族、さらには医療従事者などに対する誹謗中傷等に関する相談窓口や弁護士による支援についても、引き続き、積極的に対応することとしております。 (県内の社会経済活動の回復・拡大とポストコロナを見据えた環境整備対策) 本県の経済・雇用情勢は依然として厳しい状況が続いていることから、社会経済活動の回復・拡大に向けた緊急的な対策とともに、新型コロナウイルス感染症の収束後を見据え、経済構造の転換と地域の好循環を実現するための対策が重要であると考えております。 そのため、1月16日に県から要請した不要不急の外出・移動の自粛や、飲食店等に対する営業時間の短縮などの影響を受けて、売上げが大きく減少した県内事業者に対し、市町と連携のうえ、支援金を給付することとしております。 また、経営環境が悪化している中小企業者について、緊急資金繰り支援資金の融資や国の雇用調整助成金への県独自の上乗せ助成に加え、各種支援制度を周知・活用するための相談サポート体制の整備のほか、製造業やサービス業の事業者が取り組む新分野展開や事業・業種転換とともに、地域公共交通における事業継続や感染防止等の環境整備を支援してまいります。 併せて、離職を余儀なくされた方々を継続雇用する中小企業者に対する支援や県の直接雇用を通して、雇用機会を確保してまいりたいと考えております。 さらに、緊急事態宣言等の影響を受けた県産品の流通促進・販売拡大を図るため、量販店やオンラインでの販売促進キャンペーンによる支援を行うとともに、みかん・アカムツ等の高品質な農水産物について、県内の消費者ニーズの把握や量販店における販売対策を実施するほか、感染段階や国の「GoToトラベルキャンペーン」の再開状況等を見極めながら、県独自の誘客対策に取り組んでまいります。 一方、ポストコロナを見据えた環境整備については、ICT人材の育成や行政・民間が所有するビッグデータ等を連携させる基盤の構築により、Society5.0の実現を加速化するとともに、中小事業者のDX・デジタル化やBCP作成普及に支援措置を講ずるほか、教育分野における一人一台端末の有効活用に向けた体制整備に力を注いでまいります。 -人口減少対策の推進- 人口減少は、経済規模の縮小、集落・都市機能の低下、地域コミュニティの衰退など、県民生活に多大な影響を及ぼすことに加え、地域活力の低下がさらなる人口減少を助長するという悪循環につながることから、本県では、人口減少対策を最重要課題と位置づけ、様々なプロジェクトを推進しております。 その結果、高校生の県内就職率の向上や、県外からの移住者数の増加、企業誘致等による雇用創出に加え、一部離島地域における人口の社会減の改善などが見られるものの、人口減少に歯止めをかけるまでには至っていないところであります。 こうしたことから、県としては、地方創生に関する交付金をはじめ、国の制度を最大限に活用しつつ、「長崎県総合計画チェンジ&チャレンジ2025」や「第2期長崎県まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づいて、施策のさらなる深化・高度化を図るとともに、県内市町での転入・転出理由等の調査・分析を行うなど、人口減少の克服に全力を注いでまいります。 そのため、まずは、若者や女性に選ばれ、活躍できる魅力的な働く場の創出を目指して、中小事業者のDX促進や経営基盤の強化を図るなど、従業員の処遇改善と生産性・付加価値の向上を推進してまいりたいと考えております。 併せて、企業側の人材ニーズと大学・学部の特性を踏まえたオンライン中心のきめ細かなマッチングや、大手ナビサイトを活用した情報発信等により、県内大学生の県内就職・県外大学生のUターン就職を強化するとともに、県内企業に対しては、採用力向上に加え、第二新卒者を含む多様な求職者とのマッチング機会の創出にかかる支援を実施してまいります。 また、若者や女性が、社会活動や文化活動などを通して様々な分野で活躍されている方々と出会い、関わり、交流する機会を創出することで、主体的な地域活動への参画を促進するとともに、県内中学生・高校生のふるさと教育では、地域課題の解決を図る探究的な学習活動を推進し、多くの学校へ普及することにより、本県を愛し、誇りに思う人材を育んでまいります。 次に、県外からの移住者数の一層の増加に向け、AI技術やSNS等のデジタル技術の活用による効果的・効率的な情報発信や、地域おこし協力隊のネットワーク化による受入・サポート体制の強化に努めるほか、感染症の影響による地方回帰の動きも捉え、本県でのリモートワーク・ワーケーションを推進するなど、関係人口の創出・拡大にも力を注いでまいります。 このほか、結婚・妊娠・出産・子育て対策については、それぞれの推進団体のネットワークの融合を図り、支援を強化するとともに、県民の意識向上や社会全体で応援する気運の醸成に努めるほか、引き続き、お見合いシステム等によるマッチング機会や出会いの場を創出してまいりたいと考えております。 -Society5.0の推進- 県においては、人口減少・少子高齢化の進行や2040年問題に加え、新型コロナウイルス感染拡大に伴うニューノーマル(新たな日常)に対応するため、Society5.0を強力に推進する必要があると考えており、国が講じるデジタル化の施策等も有効に活用しながら、幅広い分野における産業振興や地域課題の解決につながるよう、新たな政策群を投じてまいります。 具体的には、ICT利活用に必要なデータの連携基盤の構築や、教育分野における一人一台端末をはじめとした環境整備、県・市町職員も含めた人材の育成・活用を促進するとともに、各産業分野においても、県内事業者のDX推進や、スマート農林水産業の普及、公共インフラの三次元データ作成に取り組むなど、Society5.0の実現を目指して力を注いでまいります。 併せて、庁内業務についても、デジタル化による効率化や働き方改革等を進めることとし、行政サービスの創出・向上を目指して、戦略的に取り組んでまいりたいと考えております。 それでは、こうした基本的姿勢に基づく、新年度の主な施策について、「長崎県総合計画チェンジ&チャレンジ2025」に掲げた3つの柱と10の基本戦略に沿って、ご説明いたします。 -長崎県総合計画チェンジ&チャレンジ2025の推進- 1 地域で活躍する人材を育て、未来を切り拓く (若者の県内定着、地域で活躍する人材の育成を図る) 本県の地域活力を維持・確保していくためには、将来を担う若者の就業支援や魅力的な職場づくりを進め、誰もが個性と能力を発揮できる環境を整備するとともに、医療・介護や農林水産業をはじめ、地域に密着した産業の担い手の確保・育成を図りながら、県民の皆様が健康で活躍できる社会の構築が必要であると考えております。 そのため、高校生の県内就職については、キャリアサポートスタッフによるきめ細かな対応や学校内での企業説明会・インターンシップによる支援のほか、ふるさと教育においては、SDGsの視点を踏まえ、起業家精神の育成を図るセミナーや本県を元気にするためのアイディアコンテストを開催するなど、さらなる充実・強化を図ってまいります。 また、大学生の県内就職対策として、本年度、県内大学との間で締結した協定に基づき、各大学と連携した県内就職促進に取り組むとともに、大学・学部の特性や学生の意向に応じた県内企業とのマッチングや、オンラインの面談会・企業説明会、受入企業増加に向けたインターンシップを強化するほか、首都圏・福岡県など県外向けの情報発信等に力を注いでまいります。 一方、女性活躍の推進については、幅広い分野で女性が活躍している企業の情報発信や、女子高校生・保護者を対象とした企業見学会を実施するとともに、若い女性に地元への愛着を深めてもらうため、女性ならではの視点を活かした、まちづくり等への主体的な参画を支援することとしております。 本県の産業を支える人材育成・確保については、長崎県人材活躍支援センターに配置した採用力向上支援員や就職支援員、オンライン面談会等のWebを活用した支援のほか、就職氷河期世代の求職者の県内就職・正規雇用化の促進とともに、早期離職者が多い企業において、経験年数が浅い若手社員を中心に、セミナーや個別カウンセリング等の支援を行ってまいります。 また、農林水産業分野においては、SNSを活用した情報発信や技術習得の研修等を通して、新規就業者をはじめ人材確保・育成を図ってまいりたいと考えております。 さらに、医療・介護分野では、総合診療専門医の研修医等に対する研修資金の貸与について、新たに脳神経外科を追加するほか、医師の働き方改革推進のため、医療機関のICT化など労働時間短縮に向けた対策を支援するとともに、介護職が魅力ある職種となるよう、一定の評価基準を満たす事業者に対し、県が認証を付与する新たな制度を創設することとしております。 一方、人口減少社会においては、介護分野をはじめ本県産業を支える担い手として、外国人材の確保・育成は重要な課題であることから、留学生や技能実習生等の優秀な外国人材が安心して就労・生活できるよう、受入体制の構築や、奨学金の給付及び監理団体を通した日本語教育の支援等により、本県定着を促進してまいります。 このほか、県民の皆様が生きがいを持って元気に暮らしていただくため、健康寿命の延伸対策を強化することとし、「長崎県歯・口腔の健康づくり推進条例」に基づき、歯・口腔機能の維持増進やオーラルフレイル対策の普及啓発とともに、身体活動量の増加に繋がるウォーキングやサイクリングを促進するための社会実験等に取り組んでまいりたいと考えております。 (移住対策の充実、関係人口の幅広い活用を推進する) 近年、本県への移住者は順調に増加しておりますが、今後のさらなる拡大を目指し、本県の美しく豊かな自然や、多様な歴史・文化、全国有数の暮らしやすさ等のPRに努めながら、地方回帰の流れを踏まえ、UIターン促進対策を強化するとともに、関係人口の創出・拡大にも力を注ぐ必要があります。 そのため、オンライン相談会の開催等による相談・支援体制の充実を図るとともに、AI技術やSNSの活用などデジタル化を促進し、ターゲットに応じた効果的・効率的な情報発信に取り組むほか、県内の地域おこし協力隊のネットワーク化を進め、受入・サポート体制を強化するなど、移住対策の推進に努めてまいります。 さらに、新しい働き方として注目されているリモートワーク受入を促進するため、一元的な相談窓口機能の設置や、効果的な情報発信、市町の受入体制整備への支援を行うとともに、ワーケーションの拡大に向け、県内市町を周遊するモニターツアーや都市部でのマッチングイベントを開催するなど、関係人口を創出・拡大し、地域活力の向上を目指してまいります。 (長崎県の未来を創る子ども、郷土を愛する人を育てる) 県民の皆様が希望どおりに結婚、妊娠、出産し、安心して子育てできる環境を整備するとともに、次代を担う子ども・若者が、これからの時代を生き抜くために必要な資質や能力を備え、ふるさとに対する愛着と誇りを持つことができるよう、人材の育成に力を注ぎ、本県の未来を切り拓いてまいりたいと考えております。 そのため、少子化対策においては、結婚支援・子育て支援・地域づくり等のネットワークの融合を図り、支援を強化するため、地域の団体及び企業に対する強力な働きかけを行うとともに、ライフデザインセミナー開催やSNSを活用した相談等を通して、結婚から子育てまで県全体で応援する気運の醸成や意識啓発に努めてまいります。 また、体外受精等の特定不妊治療にかかる支援について、所得制限の撤廃に加え、助成額・助成回数を拡充するほか、新生児等の疾病の早期発見・治療のため、産科医療機関の聴覚検査機器の購入経費に対する支援を行うなど、妊娠・子育て環境を整備することとしております。 さらに、ふるさとへの愛着と誇りを持ち、周囲と協働して地域課題を創造的に解決できる実践力を備えた人材育成のため、ふるさと教育を拡充することとし、中学校においては、市町との連携を強化のうえ、これまで以上にふるさとの課題に焦点を当てるとともに、県立高校では、起業家精神の醸成など高度で意欲的な探究活動の充実や学校同士のネットワーク化を進めてまいります。 このほか、一人一台端末等を活用した学習の実現を図るとともに、新型コロナウイルス感染拡大時における学校休業等の際にも学びを保障するため、私立学校も含め教育分野のICT化をさらに推進することとし、教員の指導力向上や環境整備に力を注いでまいりたいと考えております。 (みんなで支えあう地域を創る) 人口減少・少子高齢化が進行する中、県民の皆様の誰もが地域社会で様々な役割と生きがいを持って活躍できるような共生社会を目指すとともに、本県の全ての子どもたちが、夢と希望を持って健やかに成長できる社会を実現していかなければならないと考えております。 そのため、高齢者や障害者など、きめ細かな社会的配慮を必要とされる方々に対する相談支援体制の整備のほか、NPO・ボランティア団体、自治会、学校、企業など多様な主体による協働とともに、人権・同和問題に対する正しい理解と認識を深めるための教育・啓発を推進してまいります。 さらに、別居状態にある親と子どもの面会交流や、ひとり親家庭の住まい確保にかかる支援、子どもの貧困対策を推進するほか、スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの配置拡充など、いじめや不登校をはじめ児童生徒が抱える問題等に対して、適切な対策を講じてまいります。 2 力強い産業を育て、魅力あるしごとを生み出す (新しい時代に対応した力強い産業を育てる) 近年、本県における情報関連企業の立地や、航空機産業での新工場建設等の明るい動きをさらに加速・発展させ、新しい時代に対応した産業構造への転換を図るために、新産業の創出・拡大や、スタートアップ企業の増加、製造業・サービス産業を中心としたDXの促進、戦略的な企業誘致の推進等の対策を充実・強化していく必要があります。 そのため、本県が推進する成長分野のうち、まず、海洋エネルギー関連産業においては、中核企業を中心とした共同受注体制の形成やアンカー企業誘致のため、企業間連携に必要なコーディネーターを配置するとともに、県内企業の保有設備や生産能力等の情報を掲載したカタログ作成のほか、引き続き、専門人材の育成に取り組んでまいります。 次に、AI・IoT・ロボット等の先端情報関連産業においては、情報セキュリティ人材の育成や、協業体制の構築、先端技術を活用した各企業の生産性向上や諸課題の解決に向けた提案・支援等を通して、競争力強化を図ってまいります。 さらに、航空機関連産業については、感染症収束後の需要拡大を見据えて、企業間連携の取組に加え、県内企業の試作品製造にかかる支援等により取引拡大を促進し、サプライチェーン構築を加速させてまいりたいと考えております。 また、「CO-DEJIMA」を中心に、県内の様々なコミュニティとのネットワークを構築するとともに、商用化に向けた県外企業等との実証にかかる支援や、学生を対象とした体験イベントの開催等を通して、スタートアップ企業の創出・集積を促進してまいります。 一方、製造業・サービス産業をはじめ、中小地場企業のDXについては、啓発・周知のためのセミナー開催のほか、アドバイザー等による相談・診断や、DXの実行に必要な伴走型による支援、高度専門人材の育成など、それぞれの段階に応じた対策を講じることで、組織・経営の変革を強力に推進し、生産性向上や処遇改善の実現につなげてまいりたいと考えております。 このほか、本県で成長が見込まれる半導体・ロボット等のものづくり産業の振興については、支援対象に医療関連分野を加え、企業間連携を伴う事業拡大を支援するとともに、感染症の影響も踏まえた、中小企業の事業承継等を促進するため、経営資源の引継ぎや持株会社の設立、法人化に必要な経費に対する支援措置を講じてまいります。 一方、企業誘致については、去る2月18日、平戸市への立地を決定しておりました、愛知県に本社を置くKTX株式会社と立地協定を締結いたしました。自動車内装部品等の製造に用いられる電気鋳造金型において、国内有数の企業である同社は、5年間で約50人を雇用して、人工関節等の医療関連の開発・製造に加え、自動車や航空機部品の金型製造に取り組むこととされております。 また、諫早市への立地が決定しておりました、デリカフーズ長崎株式会社と2月12日に立地協定を締結したところであります。 今後とも、良質な雇用の場の創出と地域経済の活性化につながるよう、市町や関係機関とも連携のうえ、企業誘致の推進に努めてまいりたいと考えております。 (交流人口を拡大し、海外の活力を取り込む) 観光客の誘客促進を図り、交流人口をさらに拡大させるためには、本県の豊富な歴史・文化・観光資源等を磨き上げながら、魅力ある観光まちづくりを推進するとともに、県産品のブランド化や販路拡大に努めるほか、アジアをはじめとした海外の活力を積極的に取り込むことが重要であると考えております。 そのため、九州新幹線西九州ルートの開業も見据えながら、観光客の満足度を高め、再び訪れたいと思われる魅力的な観光地を創出し、リピーターの増加や観光消費額の拡大を目指して、観光まちづくりに取り組むとともに、サイクルツーリズムの推進や本明川ボート練習場の活用など、本県の特性を活かしたアウトドアスポーツツーリズムの拡大に力を注いでまいります。 また、県産品のブランド化と販路拡大については、県内のシェフと連携し「食」の魅力向上・情報発信に努めるとともに、本県の「酒と魚」のイメージ醸成のため、関係者によるマッチング商談会やキャンペーンを実施するほか、コロナ禍を踏まえ、海外ネットワークを持つ企業との連携や海外ECサイトでのプロモーションを通して、海外の新規商流開拓や輸出を促進してまいります。 さらに、海外との交流の歴史など本県の強みを活かして、アジアをはじめ海外の活力を積極的に取り込むため、アフターコロナを見据え、個人の興味・関心に直接訴求するデジタルプロモーションによる情報発信を行うとともに、国際クルーズ船や国際定期航空路線の誘致に取り組むこととしております。 併せて、来年度は、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産登録3周年を迎えることから、熊本県や関係市町等と連携のうえ、資産の価値や魅力を発信する記念イベントを開催するほか、新たに構成資産等を歩いて巡るルートを創設することとし、案内のためのサイン整備やアプリ開発など、定着や利用促進に向けた環境整備を進めてまいります。 このほか、国際交流分野においては、上海市友好交流関係樹立25周年並びに湖北省友好交流関係樹立10周年の記念行事を実施するとともに、釜山文化財団との共催により朝鮮通信使に関する国際シンポジウムを開催するなど、海外における本県の認知度の向上・友好交流の促進に努めてまいります。 (環境変化に対応し、一次産業を活性化する) 本県の重要な基幹産業である農林水産業については、環境変化に対応しつつ、生産性の向上・労働環境の改善を図るため、スマート農林水産業を積極的に推進するとともに、藻場の回復や水産資源の管理など、持続可能な生産体制の構築と所得向上に向けた対策が求められております。 そのため、まず、農林業の振興においては、地域別・品目別の産地計画を基軸として、先端技術を活用のうえ、収益性向上や規模拡大を図るスマート農林業を普及拡大させるため、推進体制を整備するとともに、中山間地域等が多い本県の特性に即した技術確立に必要な支援を行ってまいります。 また、長崎和牛のブランド力をさらに高めるため、ゲノミック評価と呼ばれる新技術を導入し、高能力の繁殖雌牛群の整備を促進するとともに、これまで後継牛を県外導入に依存していた県内乳用牛について、自家出生への切り替えにかかる支援を行うことで、増頭対策を推進してまいります。 一方、水産業の振興については、大学や漁労機器メーカーと連携のうえ、経営指導体制の強化や、ICTに関する研修の実施、経営体の最先端機器導入や漁協の機能集約化に伴う施設整備等への支援によりスマート水産業を推進するとともに、水産物の商品力向上や需要拡大のため、SNS等による情報発信を強化するほか、大手商社との取引拡大に対する支援を行ってまいります。 このほか、漁業法の改正に伴い、科学的知見に基づいて目標を設定する資源管理協定の策定が求められることから、適切な助言を行うとともに、その目標達成に必要となる調査・種苗放流のほか、藻場の造成や供給体制にかかる実証試験、技術・手法の普及、並びに漁業者等が実施する環境・生態系保全活動に対する支援により、県内海域の藻場造成・回復に取り組むこととしております。 3 夢や希望のあるまち、持続可能な地域を創る (人口減少に対応できる持続可能な地域を創る) 2040年問題を念頭に置き、持続可能な地域づくりを実現するためには、ICTの利活用やDXを推進しつつ、多様な主体が支え合いながら、農山漁村地域の稼ぐ力の強化や、医療・介護等の必要な住民サービスの維持を図るとともに、離島・半島地域をはじめ、暮らしと交流を支える地域公共交通の確保が重要であると考えております。 そのため、地域コミュニティの保持に向け、住民主体による地域運営の仕組みづくりの促進や、課題解決のためのNPO等とのマッチングにかかる支援を実施するとともに、総合計画に掲げたSDGsの理念の普及を図るため、周知啓発セミナー開催や、アドバイザー活用、登録制度の創設等により県民の認知度の向上に努め、県内企業の取組を推進してまいります。 また、Society5.0の推進について、意識啓発セミナー並びにICTフェアの開催やアドバイザーの助言により意識向上・人材育成を図るほか、地域課題の解決に向けた市町・事業者の実証等に対する支援を行うとともに、行政・民間の持つデータを集積・共有し、幅広い分野における新たなサービス創出や当該データの分析に基づく施策立案など、多種多様な活用を進めるためのデータ連携基盤を構築してまいります。 さらに、農山村地域における集落営農の組織化や拡大に対する支援を行うほか、移住・定住者の増加を図るため、地域資源を活用した、集落ぐるみで稼ぐことができる新たな産品づくりを推進するなど、地域全体の魅力向上に努めてまいります。 一方、医療分野においては、本県の「75歳未満がん年齢調整死亡率」が全国第10位と高いことから、がん検診受診率の向上に努めるとともに、妊孕性温存療法に対する助成制度を創設するなど、がんと共に生きる時代に応じた支援体制の充実を図るほか、骨髄等の移植促進のため、市町と連携のうえ、骨髄等の提供者の負担軽減にかかる支援措置を講じてまいります。 このほか、地域公共交通の維持・確保について、鉄道・バス・航路・航空路など地域住民の移動手段を守るために必要な支援を実施することとしております。 (地域の特徴や資源を活かし、夢や希望の持てるまちを創る) 本県の地域活力の向上のためには、令和4年秋に開業を迎える九州新幹線西九州ルートや高規格幹線道路をはじめ、人流・物流を支える交通ネットワークの整備促進のほか、離島・半島地域など本県特有の資源とともに、特色ある歴史・文化・スポーツ等による地域振興を図っていく必要があります。 そのため、交流人口の拡大や産業振興を支える道路整備を計画的に進めているところであり、このうち、国道34号新日見トンネルは、去る2月20日に完成供用し、慢性的な交通混雑の緩和及び対面通行区間の解消が期待されております。 今後とも、西九州自動車道や西彼杵道路、島原道路等の規格の高い道路をはじめ、長崎港松が枝国際観光船埠頭の2バース化など、地域活性化や安全・安心の確保を図るため、効率的かつ効果的な交通ネットワークの整備に力を注いでまいります。 一方、九州新幹線西九州ルートについては、令和4年秋の開業に向け順調に工事が進められており、この効果を最大限に高め、県内各地域に波及させるため、県内経済団体の青年部等を中心に新たな実行委員会を設置のうえ、地域の魅力づくりや心のこもったおもてなしの準備など、官民一体となって、しっかりと受入体制を構築してまいります。 併せて、開業に向けたカウントダウンイベント及びレールウォークの実施による気運の盛り上げや、関西・中国圏向けの情報発信等により誘客促進を図るほか、佐賀県やJR九州とも連携のうえ、「佐賀・長崎デスティネーションキャンペーン」の開催準備を進めてまいりたいと考えております。 また、国境離島地域の活性化については、平成29年に施行された「有人国境離島法」に基づく支援策を最大限に活用しながら、地元市町と一丸となって、雇用機会の拡充や滞在型観光の促進、航路・航空路の運賃低廉化等の各種施策に積極的に取り組んでいるところであり、一部地域では人口の社会増が実現しております。 こうした中、国境離島地域における人口減少抑制の目標達成に向け、さらなる対策強化を図ることとし、雇用拡充事業の活用事業者に対して、採用力向上セミナーや求人サイトによるマッチング等を通して、島外からの人材確保を支援するとともに、地元市町と連携のうえ、事業者の掘り起こしや雇用人材の確保に力を注いでまいります。 さらに、国の第3次補正予算で拡充された制度を活用のうえ、しまへの滞在型観光を推進するほか、食品流通専門の団体と連携しながら、商品開発やブランド化など、消費者視点を重視した官民一体のプロジェクトの展開により、国境離島地域の振興につなげてまいりたいと考えております。 一方、文化の振興については、地元市町と一体となり、各地域の芸術祭の開催を通して、若者が地域住民と一緒に企画・運営・交流する機会を創出するほか、本県ゆかりのクリエーターを介した都市部と地域住民との交流の促進により、関係人口を拡大するとともに、令和7年度開催を目指す「国民文化祭・全国障害者芸術・文化祭」に係る準備に着手することとしております。 また、スポーツの振興については、東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴う聖火リレー・聖火フェスティバルの実施やホストタウンの相手国の事前キャンプ受入れについて、新型コロナウイルス感染防止対策を講じながら、準備を進めてまいります。 さらに、長崎県スポーツ協会を介して、優秀な本県出身選手が県内企業へ就職するマッチングの仕組みを新たに構築することとしており、本県の競技力向上及び選手の県内定着に力を注いでまいりたいと考えております。 なお、来る2月27日、サッカーJ2リーグは2021シーズンが開幕し、V・ファーレン長崎は新たなスタートを切ります。 昨シーズンはリーグ3位という順位で、惜しくもJ1復帰は叶いませんでしたが、吉田孝行新監督の下、新体制で臨む今シーズンは、チーム一丸となって、リーグ優勝とJ1復帰という2つの目標を達成されるよう、期待しております。 開幕日には、県と県内全市町が共同で「県民応援フェア」を開催することとしており、県民の皆様の招待や県産品の抽選会等を通してスタジアムを盛り上げるなど、県としても、県議会をはじめ、市町や関係団体、県民の皆様と一体となって、力強く応援してまいります。 (安全安心で快適な地域を創る) 近年、激甚化・頻発化する自然災害から県民の皆様の生命や財産を守るため、ソフト・ハード一体となった防災・減災対策を講じるほか、犯罪や交通事故のない安全・安心なまちづくりに力を注ぐとともに、人と自然が共生する持続可能な環境づくりを推進する必要があると考えております。 そのため、地域の防災力向上について、自主防災組織の活動の充実とともに消防団員の確保が重要であることから、市町や地元自治会とも連携のうえ、若者や女性の消防団加入を促進するほか、消防団協力事業所の社会貢献が広く理解されるよう、情報発信を強化するなど、ソフト対策に力を注いでまいります。 また、ハード面の対策としては、国の「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」に対応する公共事業費を確保するとともに、これと連動して、砂防、地すべり、急傾斜など県単独事業による自然災害防止対策を講じるほか、昨年度、新たに創設された有利な地方債を活用し、河川やダムなどにおける浚渫工事等により、防災・減災を推進してまいります。 石木ダムについては、川棚川の洪水被害の軽減とともに、佐世保市の安定した水源確保に不可欠な事業であり、近年、全国各地で甚大な自然被害が頻発する中、県民の皆様の生命や財産を守るため、整備を促進する必要があると考えております。 現在、現場では反対住民の方々の座り込みの中、安全性を確保しながら工事を実施しておりますが、今後、反対住民の方々から事業推進に対するご理解とご協力をいただけるよう、さらに努力を重ねてまいります。 このほか、自主防犯意識や交通安全意識の向上を図るため、交通安全教育・啓発のほか、県民の皆様が快適に暮らすことができるよう、海域・河川等の環境保全や廃棄物の適正処理に取り組むとともに、脱炭素・資源循環型の持続可能な社会を目指して、県民・事業者・行政等が一体となった地球温暖化対策に力を注いでまいります。 それでは、次に、これまでの3つの柱に沿った事業以外の主な施策や懸案事項などについて、ご報告を申し上げます。 (長崎県行財政運営プラン2025(案)の策定) 県においては、人口減少・少子高齢化や2040年問題、Society5.0時代の到来を見据えたデジタル社会への対応が求められており、限られた人材や財源を最大限に活用しながら、県政を推進するための行政システムを構築する必要があります。 そのため、県議会や長崎県行財政改革懇話会等のご意見も踏まえ、「長崎県総合計画チェンジ&チャレンジ2025」及び「第2期長崎県まち・ひと・しごと創生総合戦略」を下支えする行財政運営指針として、このたび、「長崎県行財政運営プラン2025(案)~挑戦する組織への変革とデジタル改革~」を取りまとめたところであります。 本プランは、総合計画と同様に令和7年度までの計画期間とし、県民の皆様への具体的な成果の還元を最終的な目標に掲げ、「挑戦と持続を両立する行財政運営」、「行政のデジタル化と働き方改革」、「多様な主体との連携と人材育成」の3つの柱に沿って、様々な対策を積極的に推進することとしております。 具体的には、環境変化に対応し、柔軟かつ機動的な組織運営を行う仕組みの構築とともに、電子申請の拡大など住民サービス・庁内業務の両面からデジタル化の加速度的な推進のほか、事業のさらなる重点化や、一層の業務効率化、県庁職員の働き方の改革など、施策の質や行政サービスの向上を図り、新たな時代に果敢に挑戦する行財政運営を目指してまいります。 (特定複合観光施設(IR)区域整備の推進) IR区域の整備については、昨年12月18日に策定・公表された国の基本方針を踏まえ、本県においても、去る1月7日、実施方針を策定・公表したうえで、九州・長崎IRの設置運営事業者の公募を開始したところであります。 これを受け、参加登録申請期限である1月28日までに、国内外の5事業者から応募がありましたが、いずれの事業者も参加資格要件を満たしたことから、すべての事業者を参加者として登録いたしました。 現在、この5事業者に対し、審査書類の提出を求めているところであり、今後、審査委員会の専門的知見も活用しながら選定手続を進め、本年夏頃までには設置運営事業者を決定することとしております。 今後とも、県議会や県民の皆様のご意見を伺いながら、佐世保市はもとより、九州各県や経済界との連携を深め、九州の観光及び地域経済の活性化に寄与し、我が国の発展にも貢献する九州・長崎IRの実現を目指してまいります。 (九州新幹線西九州ルートの整備促進) 九州新幹線西九州ルートの整備のあり方については、国土交通省から、佐賀県との幅広い協議に加え、関係者であるJR九州や本県と協議を行いたいとの意向が示されたことを受け、昨年12月、国土交通省と本県との第1回目の協議を実施し、佐賀県との協議の状況や今後の検討課題等について意見交換を行ったところであります。 本県としては、こうした協議にしっかりと対応するなど、新鳥栖~武雄温泉間のフル規格による整備の実現を目指して力を注いでまいります。 一方、JR長崎本線(肥前山口~諫早間)の上下分離に伴う鉄道施設の維持管理については、本年4月1日に、佐賀県と共同で、施設の所有及び維持管理の主体となる新法人を佐賀県鹿島市に設立することとしており、令和4年秋の九州新幹線西九州ルートの開業に合わせた上下分離開始に向け、準備を進めてまいります。 また、この区間の維持管理経費等については、平成20年に本県と佐賀県が交わした確認事項を踏まえつつ、当時想定されていなかった項目を含めて協議を重ね、おおむね長崎県2、佐賀県1の負担割合で合意したところであります。 今後、上下分離区間の利用促進を図るため、佐賀県をはじめ、沿線自治体とも連携しながら、沿線地域の活性化や振興等に努めてまいります。 (県庁舎の跡地活用) 県庁舎の跡地活用については、本年度の埋蔵文化財調査において確認された石垣などの遺構等の取扱いにも留意しながら、隣接する県警本部跡地を含め、この地の歴史を活かし、新たな交流や賑わいの場の創出につながるよう、幅広い関係者の皆様からのご意見等を踏まえ、活用策の検討を進めているところであります。 検討においては、賑わいの創出につながる広場機能や、歴史・観光等の情報発信機能について、より効果的な整備が図られるよう、議論を深めております。 また、県庁舎跡地が出島エリアを含め、様々な交流によって新たな価値を創造・発信し、我が国の近代化の先導的役割を担ってきた場所であることから、その歴史を受け継ぎ、産学官等によるオープンイノベーションの推進など、今後の本県発展に資する幅広い交流や連携を支援する機能等の整備について、検討を重ねております。 さらに、建物の規模や構造のほか、石垣上の敷地に検討している広場等については、時代の変化等に柔軟に対応できるよう、可変性の確保にも十分配慮してまいりたいと考えております。 県としては、引き続き、整備する具体的な機能やその配置等について検討を重ね、県議会や関係者の皆様に広くご意見を伺いながら、基本構想を取りまとめてまいります。 次に、議案関係について、ご説明いたします。 まず、令和3年度予算については、「長崎県総合計画チェンジ&チャレンジ2025」や、さきの11月定例会での長崎県重点戦略素案に対する議論、政策評価の結果等を踏まえて編成いたしております。 一般会計の予算額は、7,486億3,121万2,000円、特別会計の予算額は、1,984億7,814万1,000円、企業会計の収益的支出及び資本的支出の総額は、75億8,985万2,000円となっております。 次に、令和2年度補正予算でありますが、今回の補正予算は、新型コロナウイルス感染症対策に要する経費、国の経済対策補正予算への対応に要する経費、国庫支出金の決定等に伴う事業費の増減、その他年度内に執行を要する緊急な事業費等について計上いたしました。 一般会計122億3,377万円の増額、特別会計1億884万9,000円の減額、企業会計9億5,172万5,000円の減額補正をしております。 この結果、令和2年度の一般会計の累計予算額は、8,816億5,620万8,000円となっております。 次に、予算以外の議案のうち、主なものについて、ご説明いたします。 第19号議案「長崎県迷惑行為等防止条例の一部を改正する条例」は、凶器を使用した凶悪犯罪や不当な金品の要求行為、不当な客引き行為等を防止するため、所要の改正をしようとするものであります。 第38号議案「長崎県新型コロナウイルス感染症対応資金繰り支援基金条例」は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業者の資金繰りを支援するため、基金を造成しようとするものであります。 第47号議案から第50号議案「財産の取得について」は、県立高等学校において、教育活動に供するためのタブレットパソコンを取得しようとするものであります。 第73号議案は、長崎県公安委員会の委員の任命について議会の同意を得ようとするものであります。 委員といたしまして、瀬戸牧子君を任命しようとするものであります。 第74号議案は、海区漁業調整委員会の委員の任命について議会の同意を得ようとするものであります。 第93号議案は、長崎県監査委員の選任について議会の同意を得ようとするものであります。 委員といたしまして、吉村洋君、坂本浩君を選任しようとするものであります。 いずれも適任と存じますので、ご決定を賜りますよう、よろしくお願いいたします。 なお、公安委員会委員を退任されます片岡瑠美子君、監査委員を退任されます浅田ますみ君、ごうまなみ君、並びに海区漁業調整委員会委員を退任されます皆様には、在任中、多大のご尽力をいただきました。この機会に厚くお礼申し上げます。 その他の案件については、説明を省略させていただきますので、ご了承を賜りたいと存じます。 以上をもちまして、本日提出いたしました議案の説明を終わります。 何とぞ、慎重にご審議のうえ、適正なるご決定を賜りますよう、お願い申し上げます。 ○議長(瀬川光之君) ただいま上程いたしました議案のうち、第26号議案、第64号議案及び第75号議案乃至第77号議案、並びに第92号議案につきましては、お手元の議案付託表のとおり、予算決算委員会に付託いたします。 本日の会議は、これにて終了いたします。 2月26日は、午前11時より本会議を開きます。 本日は、これをもって散会いたします。     -午後零時2分 散会-...