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  1. 佐賀県議会 2020-09-24
    令和2年地域交流・県土整備常任委員会 本文 開催日:2020年09月24日


    取得元: 佐賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-28
    最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1     午前十時三分 開議 ◯大場委員長=ただいまから地域交流・県土整備常任委員会を開催いたします。  これより質疑に入ります。通告に従い順次発言を許可します。 2 ◯中村委員=おはようございます。自由民主党の中村圭一でございます。提出しております大きく四項目について順次質問させていただきます。  前語りは省略し、早速、一項目め、甲第四十五号議案「令和二年度佐賀県一般会計補正予算(第六号)」中、当委員会付託分についてお尋ねいたします。  まず、令和二年九月佐賀県定例県議会予算説明書の五十三ページ、二款総務費、二項企画費、三目空港管理費の中の、事項名、空港施設整備事業費、細事項名、空港ビル整備事業費六千六十万円についてでございます。  現在、空港ターミナルビル拡張改修工事が行われている中、この事業では、九州佐賀国際空港におけるコロナウイルス感染防止策を講じるとともに、航空機利用者以外も楽しむことができる空間を整備することにより、県内外からの集客を図ることを目的として、飲食エリアの改修、搭乗待合室の椅子の仕様変更等及び多目的スペースの整備の三つの内容が計画されています。また、予算額の六千六十万円の財源は、全額、国の新型コロナウイルス感染症対策地方創生臨時交付金を充当することとなっております。  県では、新型コロナウイルス感染症対策の予算措置について、今回の九月補正予算においては、感染拡大防止社会経済活動の両立を基本的な考え方として予算編成されたとお聞きしており、当然、この空港ビル整備事業費についても、その考え方に基づくものであると理解しているところでございます。  しかしながら、先日、新聞報道にもございましたが、この事業費の中の多目的スペースの整備については、新型コロナウイルス感染症対策としての位置づけや、なぜ宇宙をテーマにしているかなど、予算説明書や先日の勉強会での概要説明では、正直なところ、まだよく理解できておりません。  そこで、お尋ねでございます。  現在実施されている空港ターミナルビルの拡張及び改修の工事と、今回提案している本事業との関係について、まずは御答弁をお願い申し上げます。 3 ◯黒田空港課長=現在工事中の空港ターミナルビル拡張工事との関係についてお答えいたします。  九州佐賀国際空港は、近年、路線や便数、利用者数の増加により、旅客ターミナルビルが手狭になっていたことから、小型ジェット機二機分、これは座席数ベースでいきますと三百六十席程度になります。これに同時に対応することができるよう、搭乗待合室や保安検査場、チェックインカウンターなどの拡張を平成三十年度から行っているところでございます。  また、これにあわせまして、航空機利用者はもとより、航空機利用以外の方々にとっても魅力的で快適なものとなるよう、物販エリアや飲食エリアをはじめ、空港の付加価値も高めていくこととしております。  こうした中、設計時には想定しておりませんでした新型コロナウイルス感染症という大きな状況変化が生じたことから、新型コロナウイルス感染症対策として必要な追加工事等を行うこととし、これに伴う予算を本議会でお願いしているところでございます。  以上でございます。 4 ◯中村委員=ありがとうございます。  先ほど申し上げましたが、本事業では、九州佐賀国際空港における新型コロナウイルス感染症防止策を講じるとともに、航空機利用者以外も楽しむことができる空間を整備することによって、県内外からの集客を図ることを目的とされておりますが、どのようにしてその目的を果たそうとされているのか、本事業を実施する狙いについてお尋ねいたします。 5 ◯黒田空港課長=本事業を実施する狙いについてお答えいたします。  本事業では、先ほど委員のほうからも御説明いただきましたとおり、飲食エリアの改修、搭乗待合室の椅子の仕様変更等及び多目的スペースの整備を計画しております。このうち、飲食エリアの改修と搭乗待合室の椅子の仕様変更等につきましては、利用者の密集、密接の対策を取るものでございます。
     飲食エリアにつきましては、当初から計画しておりました店舗内で飲食するレストラン形式に加えまして、テイクアウトカウンターやスタンディングカウンターを整備することで選択肢を増やすとともに、持ち帰りもできるようにすることでレストラン内だけではなく、例えば、今回整備をいたします多目的スペースターミナルビル屋上の展望デッキ、空港公園などでも飲食できるようにすることで三密対策を図るものでございます。  搭乗待合室の椅子につきましては、三席一体型の椅子で従来のものよりも席同士の間隔が取れて、間に飛沫防止のアクリルパネル等の設置も可能なものとすることで三密対策を図ることとしております。  多目的スペースの整備につきましては、現在のターミナルビル内には、子供連れの家族なども楽しめるようなスペースがございませんことから、利用者が楽しみながら休憩もできる居心地のよいスペースを設ける計画でございます。  多目的スペースだけではなく、飲食や物販エリア、さらには展望デッキや隣接する空港公園などと合わせまして、空港をトータルで楽しんでもらえるようにすることで航空機利用者はもとより、航空機利用以外の方々も含め、県内外から多くの方に空港を訪れていただくことにより、テナントの来客増や将来的な空港利用者数の増を図っていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 6 ◯中村委員=次は、多目的スペースについてでございます。  そのテーマは、なぜ宇宙なのでしょうか。また、整備の具体的な内容についても御答弁をお願い申し上げます。 7 ◯黒田空港課長多目的スペースの内容等についてお答えいたします。  この多目的スペースは、拡張後のビル三階の飲食エリアとつながった空間に、面積が最大で百五十平方メートル程度のスペースを設ける計画でございます。  テーマに関しましては、子供連れの家族も楽しめる多目的スペースの内容を検討するに当たりまして、本県の魅力の一つであります県立宇宙科学館を有する強みを生かし、大人から子供まで楽しめる宇宙というテーマを選んだところでございます。  具体的な内容は、今後、設計の中で検討していく計画でございますが、例えば、宇宙に関する映像を見たり、ロケットなどの模型やパネルを展示するなど、楽しく学びながら過ごせて休憩もできるようなスペースにしていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 8 ◯中村委員=ありがとうございます。  冒頭申し上げましたとおり、本事業の財源は、全額、国の新型コロナウイルス感染症対策地方創生臨時交付金を充当するとされておりますが、特に、多目的スペース整備が、なぜこの交付金の対象となるのか、朝日新聞同様、私もまだよく理解できておりません。対象となる理由、考え方について御答弁をお願い申し上げます。 9 ◯黒田空港課長コロナ交付金との関係につきましてお答えいたします。  新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金は、感染症への対応に加え、地域の実情に応じて事業継続や雇用維持等への対応、新しい生活様式等への対応を図る観点から、国において予算措置をされたものでございます。  内閣府が示した新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した事例集には、新しい生活様式を踏まえた地域経済の活性化等の事業例として、「新たな付加価値を生み出す消費・投資の促進」、「『新しい旅行スタイル』の環境整備や新たな観光ビジネス展開の促進」が掲載されております。  このようなことから、同交付金を活用し、さきに御答弁させていただきましたとおり、本事業を通じましてターミナルビル内のテナントの来客増をはじめ、新たな人の流れを創出することで、空港を起点とした地域活性化につなげていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 10 ◯中村委員=ありがとうございました。理解をさせていただきました。  では、この問いの最後です。整備後の多目的スペースをどのように活用していかれるのか。また、本事業を通じて九州佐賀国際空港の活性化につなげるため、今後どのように取り組んでいかれるのか、御答弁をお願い申し上げます。 11 ◯黒田空港課長=今後の取組についてお答えさせていただきます。  多目的スペースの活用に当たりましては、例えば、より詳しく宇宙を学ぶことができる県立宇宙科学館への誘客につなげ、同館とも連携を取りながら、宇宙に関するイベントを開催するなど、空港をトータルで楽しんでいただくための魅力の一つとして活用していきたいと考えております。  九州佐賀国際空港は、現在、ターミナルビルの拡張・改修を進めており、これは平成十年七月の開港以来、これまでにない規模のリニューアルでありますことから、大きなチャンスを迎えることになるものと考えております。  県といたしましては、現在進めておりますターミナルビルの拡張・改修など、空港の機能強化を図ることで航空会社や旅行会社が希望する時間帯で運行できるような受入体制を整え、路線及び便数の拡充につなげていくとともに、利用者にとっても、より利便性が高く、より快適で、そして安心して御利用いただける空港を目指してまいります。  そして、佐賀ターミナルビル株式会社や航空会社、テナントなど、空港関係者はもとより、県内及び福岡県南西部地域の市町、さらには県内の航空少年団や航空科がある高校や専門学校など、地域との連携を取りながら、ウイズコロナ、アフターコロナを見据え、さらに魅力ある空港とすることで地域活性化につなげていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 12 ◯中村委員=おかげさまで多目的スペースへの理解が深まりました。しかし、御答弁を拝聴してますと、まだまだ未確定の部分も多いようでございます。整備の内容が固まりましたら、改めて議会に御報告いただきますよう、ここでお願い申し上げまして、次の問いに移らせていただきます。  次は、予算説明書の百四ページ、十款教育費、七項保健体育費、二目体育振興費の中の事項名、佐賀国スポ競技力向上推進費細事項名ジュニア・アスリート支援事業費二千三百二十万円についてでございます。  現在、本県では、二〇二三年の国民スポーツ大会全国障害者スポーツ大会、愛称「SAGA2023」に向けて、競技力の向上及び障害者スポーツの普及を目的として、選手、保護者、指導者をはじめとした競技団体関係者の皆様が一丸となって準備を進めておられます。  そのような中、先日、知事は、今年の開催が中止となった鹿児島県国体・全障スポを二〇二三年に開催し、佐賀での国スポ・全障スポの開催を二〇二四年へ一年延期してほしいという鹿児島県や日本スポーツ協会等の要請を受け入れることを表明されました。  二〇二三年の鹿児島大会と二〇二四年の佐賀大会が正式に決定された場合、今まで強化を進めてきた、特に中学校三年生は、少年種別での二〇二四年の地元佐賀での出場がかなわなくなります。そこに向けて頑張ってこられた選手、保護者、指導者の方々の無念さは、察するに余りあり、知事におかれては、二〇二三の鹿児島大会と二〇二四の佐賀大会を、いわば双子の大会として、二〇二三も本番、二〇二四も本番と位置づけ、両大会での出場を目指す選手たちへの支援を表明されております。  そこで、二〇二三年が鹿児島大会になることを前提に、少年種別の出場枠についてお尋ねいたします。  まずは、各競技における本大会の出場枠はどのように決まっているのかお教えいただけますでしょうか。 13 ◯本村SAGA2023競技式典課長=各競技におきます出場枠についてお答えをいたします。  各競技の本大会出場枠は、日本スポーツ協会が定める国民体育大会開催基準要項におきまして、本大会に出場できる都道府県の数及び選手の数が規定されております。  この開催基準要項におきまして、少年種別では、テニス、セーリング、相撲など、四十七都道府県が出場できる競技がある一方で、バレーボールは二十四都道府県、ソフトボールは十三都道府県の出場となっているなど、競技によって本大会出場枠の数に違いがあります。  本大会出場枠につきましては、開催県枠と各地域のブロック枠、これは北海道から九州までの九つのブロックがありまして、各ブロック大会を通過して本大会出場となります。  この各ブロックにおける本大会出場枠の数につきましては、日本スポーツ協会及び文部科学省などが定める大会実施要項において競技ごとに決められております。二〇二〇年、今年開催予定だった鹿児島大会の大会実施要項に定められております九州ブロック枠ですけれども、例えば、開催県の鹿児島県を除く七県中、ハンドボールの少年男子では三県、少年女子では二県が本大会に出場できると。また、ソフトテニスの少年男子では三県、少年女子では四県などとなっております。  以上でございます。 14 ◯中村委員=ただいまお教えいただいた本大会の出場枠を変えるにはどのようにすればよろしいのでしょうか、御答弁をお願いします。 15 ◯本村SAGA2023競技式典課長=出場枠の変更についてお答えをいたします。  本大会の出場枠につきましては、国民体育大会開催基準要項に規定されていることから、出場枠などを変更するためには一定の手続が必要となっております。  この手続の流れにつきましては、まず、変更を希望する競技団体や都道府県から日本スポーツ協会へ申入れを行う必要があります。その申入れ内容につきまして、日本スポーツ協会で妥当なものかどうかが確認された後、妥当と判断された場合は国体委員会で審議をされます。その後、各都道府県スポーツ協会、各競技団体及び開催県への意見照会がなされ、最終的に国体委員会で変更するかどうかが決定されることとなります。  このため、日本スポーツ協会の判断だけでなく、各都道府県スポーツ協会、各競技団体及び開催県など、多くの関係者の合意が必要になっております。  また、平成十五年に当時の日本体育協会と国体委員会におきまして、開催県の負担に配慮するため、大会の充実・活性化、大会運営の簡素・効率化を柱とした「国体改革二〇〇三」が策定されております。  この「国体改革二〇〇三」の中に大会規模の適正化を図るため、当時の出場者数の一五%、四千五百人程度の削減が明記されておりまして、既に日本スポーツ協会において、出場者数の削減が行われております。  このため、日本スポーツ協会では、この「国体改革二〇〇三」に基づき、出場枠の変更や競技種目の追加などに当たって、出場者数は増やさないというふうな方針であると聞いております。  具体的な事例としまして、体操競技におきまして、佐賀大会から新体操の少年男子が復活しますが、それに伴いまして他の体操競技の種別種目の本大会出場枠が削減されております。  具体的には、体操の成年男子の本大会の出場枠が十三から十、少年男子及び少年女子の体操が二十九から二十六、新体操の少年女子が二十八から二十二、トランポリンの男子及び女子が十八から十へ削減となっておりまして、体操競技全体の出場者数も五百八十一名から五百四十名と減少しております。  以上でございます。 16 ◯中村委員=ありがとうございます。  御答弁をお聞きして、なかなか難しいとは思いながらのお尋ねですけれども、一年延期になることで二〇二三年に地元佐賀での出場が叶わなくなる、いわゆるターゲットエージの中学三年生が二〇二三年の鹿児島県大会の少年種別で開催県枠のように予選なしで出場できるようにならないものでしょうか、御答弁をお願い申し上げます。 17 ◯本村SAGA2023競技式典課長=佐賀県選手が開催県枠により出場できないかということに対するお答えをいたします。  「国体改革二〇〇三」に基づきまして、出場者数を増やさないという日本スポーツ協会の方針の中で、開催県枠のような形で佐賀県選手の出場を認め、全体の出場枠を一県増やすとした場合、出場者数の増加につながりますことから、日本スポーツ協会の方針と反することになってしまうと。仮に、全体の出場枠を増やさずに九州ブロックの出場枠の中で調整するとした場合、鹿児島県と佐賀県がそのまま大会に出場となりますため、佐賀県以外の九州のどこかの県の出場枠が一つ減ることになります。  例えば、弓道競技の少年種別の九州ブロック枠は、開催県である鹿児島県を除く七県中二県と決まっておりますけれども、佐賀県が開催県枠のように出場した場合、九州から佐賀県以外に一県しか出場できなくなります。  他県におきましても、これまで日々練習を重ねている現在の中学三年生の選手たちがおり、その選手たちの本大会出場のチャンスを狭めてしまうということになります。  このようなことから、佐賀県が開催県枠のような形で出場できるようすることにつきましては、各都道府県や競技団体、そして、選手たちの理解を得るのは、なかなか難しいのではないかというふうに思っております。  そのため県としましては、主に現在の中学三年生の選手が二〇二三年鹿児島大会の九州ブロック予選を通過して本大会に一人でも多く出場し、そして活躍してもらえるよう、選手強化の支援を充実していく必要があるというふうに考えております。  以上でございます。 18 ◯中村委員=ありがとうございます。  枠については、なかなか難しいのはよく分かりました。しかし、選手強化をより支援していくという御答弁をいただきました。私、現在、国スポ・全障スポ競技力向上推進本部の委員を務めさせていただいておりますけれども、その委員としても、ぜひよろしくお願いを申し上げまして、次に進みたいと思います。  次は、今議会に提案されているジュニア・アスリート支援事業について質問いたします。  本事業は、二〇二三年大会、二〇二四年大会を目指す選手に強化支援を実施することにより、選手の競技活動の充実と両大会での躍進を図ることを目的とされておりますけれども、その具体的な内容について伺います。  まずは、ジュニア・アスリートに対して、これまでどのような支援を行ってこられたのか、御答弁をお願い申し上げます。 19 ◯原競技力向上推進室長=これまでの支援についてお答えいたします。  佐賀国スポに対する選手の強化支援につきましては、これまで少年種別の選手から成年種別の選手に至るまで、様々な支援活動を行ってきております。特に、少年種別におきましては、強化の拠点となる中学校、高校、そして地域クラブチームへの活動支援などのほか、少年、成年、全体を通しまして選手強化の母体となる競技団体に対する支援や、一流指導者による選手や指導者に対するトップレベルの指導、そして、練習環境の整備などの支援を行ってきております。  以上でございます。 20 ◯中村委員ジュニア・アスリート支援の対象となる選手は、具体的にどのような選手になるのでしょうか、御答弁をお願いします。 21 ◯原競技力向上推進室長=支援対象者についてお答えいたします。  今回のジュニア・アスリート支援事業の支援の対象者は、主に二〇二三年の鹿児島大会への出場を目指す現在の中学三年生の強化指定選手、そして、二〇二四年の佐賀大会を目指す現在の中学二年生の強化指定選手でございます。いずれも、両大会で高校三年生となり、少年種別の主力となる選手でございます。  以上でございます。 22 ◯中村委員=その対象選手の今年度の人数を教えてください。 23 ◯原競技力向上推進室長=今年度の支援対象者の人数についてお答えいたします。  令和二年度の支援対象者の人数は、現在の中学三年生の強化指定選手百五十二名、そして、現在の中学二年生の強化指定選手八十名、併せて二百三十二名でございます。  以上でございます。 24 ◯中村委員=では、来年度はどうなるのでしょうか。二〇二四大会を目指す対象選手の数、つまりは八十名という今の中学二年生の数は、当然、増加するものと考えますが、どのように想定しておられるのか。また、いつ頃決定されるのか、御答弁をお願い申し上げます。 25 ◯原競技力向上推進室長=来年度の支援対象者の人数と決定の時期についてお答えいたします。  委員御指摘のとおり、現在の中学二年生は、来年、中学三年生になり、二〇二四大会を目指す主力選手になると考えられるため、強化指定選手数は、現在の中学三年生の強化指定選手数並みに増加するものと見込んでおります。  また、支援対象となる強化指定選手の決定につきましては、各競技団体が選手の実力や素質など総合的に勘案しまして選出し、競技力向上推進本部で決定しております。  その決定の時期でございますが、例年、六月中旬から七月上旬に決定しているところでございます。  以上でございます。 26 ◯中村委員=六月中旬から七月上旬頃に決定するとの御答弁でございましたが、その決定の際には、二〇二四大会において、よりよい結果を出すために、これも当然、今の中学一年生まで支援の対象を広げる形になると思うんですが、そういう認識でよろしいでしょうか。 27 ◯原競技力向上推進室長=支援対象の拡大についてお答えいたします。  大会で、よりよい結果を残すためには、より実力のある選手を、より多く確保したほうがよいと思われますことから、委員御指摘のとおり、より下の学年へ支援対象を広げることを含めまして、競技団体の御意見もお伺いしながら、限られた財源の中、より有効な支援策について前向きに考えていきたいと思っております。 28 ◯中村委員=ありがとうございます。ぜひお願いします。  次に、今回の支援金についてでございます。一人当たりの額は幾らで、交付先はどこになるのかお尋ねをいたします。 29 ◯原競技力向上推進室長=支援金の交付額及び交付先についてお答えいたします。  支援金につきましては、一人当たり年間十万円を選手個人に交付することとしております。  以上でございます。 30 ◯中村委員=一人当たり年間十万円の支援金、これはどのように活用されるのでしょうか、使い道は決められているのか、御答弁をお願いします。 31 ◯原競技力向上推進室長=支援金の使途についてお答えいたします。  支援金の使途につきましては、選手の競技力向上につながる活動に活用してもらうよう考えております。具体的には、より機能性の高い競技用具やトレーニング機器などの購入をはじめ、関係競技施設やトレーニング施設の利用、選手のボディケアに係る費用、遠征・合宿費用など、支援金を活用しまして選手個々人の競技力の向上を図ってもらいたいと考えております。  以上でございます。 32 ◯中村委員=ありがとうございます。  次に、支援対象ごとの支援期間はどのようになっているのでしょうか、確認の意味でお尋ねをさせていただきます。 33 ◯原競技力向上推進室長=支援期間についてお答えいたします。  支援期間は、今年度、令和二年度から令和六年度までの五年間であり、現在の中学三年生は二〇二三年の鹿児島大会まで、令和五年までの支援になります。現在の中学二年生は二〇二四年の佐賀大会まで、令和六年度までの支援となります。  以上でございます。 34 ◯中村委員=問いの最後です。ジュニア・アスリートについては、これまでも様々な支援が行われてきたと承知しておりますが、今回の支援金以外も含め、今後、どのようにジュニア・アスリートを支援していこうとお考えなのかお伺いをいたします。
    35 ◯原競技力向上推進室長=今後の支援につきましてお答えいたします。  これまでの強化支援を引き続き実施、充実させるとともに、各競技団体との意見交換をさらに深めていき、これまでの成果や課題を的確に把握しまして、各競技ごとに、より効果的な取組を進めるなど、きめ細かな強化支援を行っていきたいと考えております。  以上でございます。 36 ◯中村委員=ありがとうございます。  支援を受けたジュニア・アスリートが、二〇二三大会、そして二〇二四大会で活躍し、県の天皇杯獲得に大いに貢献してくれるようになることはもちろんですけれども、彼ら、彼女らが自身の競技力向上を後押ししてくれたふるさと佐賀県の発展を様々な形で支えてくれる人材へと成長してくれることを心から願って、次の問いに移らせていただきます。  一項目めの最後は、予算説明書の百八ページ、十一款災害復旧費、二項土木施設災害復旧費、一目土木災害復旧費の補正額三十九億二千七百四十五万円についてでございます。  近年の気候変動の影響によって、豪雨災害の多発化、激甚化が顕著になっており、毎年、全国各地で大規模な豪雨災害が発生しております。県内においても、昨年八月の佐賀豪雨に続き、本年七月にも県南部の鹿島市や太良町を中心に記録的な雨量を観測するなど、河川の氾濫や洪水、土砂崩れによる多くの災害が発生いたしました。昨年の傷痕もまだ完全に癒えない中で発生した豪雨に、県民の皆様は大きな不安を感じられたのではないでしょうか。県民の安心・安全な暮らしを守るためには、激甚化する豪雨災害にしっかりと備える必要があり、まずは被災した施設をいち早く復旧させることが重要であると考えます。  そこで、まずは、県土整備部が所管する道路、河川等の公共土木施設における本年六月から七月にかけての豪雨による被害の発生件数と被害額についてお尋ねいたします。 37 ◯宇曽谷河川砂防課長=県内の災害の件数と被害額についてお答えいたします。  今年の六月末、それと七月上旬、下旬の豪雨による県土整備部が所管する河川と道路の公共土木施設の災害件数及び被害額につきましては、国の災害復旧事業の対象となる公共災害といたしまして、河川九十二件、被害額二十二億六千三百四十万円、道路十三件、被害額八億八千六百六十万円、河川、道路災害の合計百五件、被害額三十一億五千万円で国へ報告をいたしております。  国の採択基準に満たない小規模な災害、いわゆる一般単独災害事業で対処する分でございますが、河川のみで二十五件、被害額一億三千六百四十万円となっております。これらの道路、河川施設の被害額相当を復旧経費として、本議会において補正予算をお願いいたしているところでございます。  また、そのほかの県土整備部が所管する土木災害関連施設等や都市公園等の施設については、被害報告はあっておりません。  以上でございます。 38 ◯中村委員=今、御答弁いただいた中で特に被害が大きかった公共土木施設災害はどのようなものがあったのかお尋ねをいたします。 39 ◯宇曽谷河川砂防課長=今回の豪雨で被災した主な災害についてお答えいたします。  今回の七月豪雨では、七月六日の明け方から局地的に非常に激しい雨が降りまして、県南部の六市町に大雨特別警報が発令されております。特に、委員が申されましたように、鹿島市や太良町など県南西部で時間雨量百ミリに達する記録的な豪雨が発生いたしております。  この豪雨によりまして、県内の七河川で氾濫危険水位を超えておりまして、河川の護岸崩壊や河床の洗掘、また、道路ののり面崩壊や路肩の崩落など、県内各地で多くの災害が発生いたしております。特に、鹿島市や太良町など県南西部での被害が大きくございまして、主な災害といたしましては、河川では鹿島市の浜川において、護岸崩壊、河床の洗掘、また、上流部から流れ出た大量な土砂の堆積などの被害が発生いたしております。テレビで報道されておりました祐徳稲荷神社の門前商店街が浸水していたのは、被害が大きかったものと考えております。  また、道路では、鹿島市山浦の国道四四四号におきまして、道路からの高さ約五十メートル付近ののり面の部分が幅約三十メートルにわたり崩壊する災害が発生いたしております。その直後、全面通行止めとなっておりました。その後、崩落した土砂の撤去や仮設防護柵設置など安全対策の応急的な対策工事を終えまして、九月一日から片側交互通行に切り替えております。  以上でございます。 40 ◯中村委員=ありがとうございます。  災害箇所については、速やかな復旧が望まれています。また、予算を計上したからには、年度内での執行が原則でもあります。しかし、御答弁いただいたような大きな災害など、なかなかそうならない場合もある。そう思うところですが、災害復旧工事の進め方について御答弁をお願い申し上げます。 41 ◯宇曽谷河川砂防課長=災害復旧工事の進め方について御答弁いたします。  道路や河川等の公共土木施設は、住民の生活や地域の経済活動を支える重要なインフラ施設でございます。そのため、被災直後の現場の状況を判断いたしまして、防災協定を締結する建設業協会等の御協力を得ながら、大型土のうの設置などによる安全の確保や崩土の除去による通行の確保など、必要に応じまして緊急的な応急対策を行っております。  災害復旧工事の進め方につきましては、これら災害箇所は、早急な復旧が必要でございますことから、被災現場の応急工事や巡視等による現場の安全と保全に努めながら、国の災害復旧事業等により災害復旧工事を行うことといたしております。  この復旧工事に向けた手続といたしまして、八月二十四日から国の災害査定を受けておりまして、先週の九月十八日までの三次査定で、現在、災害件数百五件のうち三十四件の査定を終えているところでございます。引き続き、年内に全ての災害査定を終えるように進めていく予定でございます。  なお、災害査定が終了した箇所から、順次復旧工事に着手していくことといたしております。  今後の災害復旧につきましては、被害の大きい箇所や現場の条件が厳しい箇所におきましては、工法の検討などに時間を要しておりまして、復旧に時間のかかる箇所もございます。  特に、河川内での工事につきましては、増水による危険を避けるために、出水期間を避けて工事を行わなければならない箇所もございます。そのような災害箇所では、大雨による被害が拡大などしないように現場の保全と安全管理を徹底しますとともに、現場の異常を覚知した場合は、速やかに必要な対策を行うことといたしております。  県といたしましても、災害復旧工事の実施に当たっては、住民の不安を解消するため、被災地域の方々に工事内容を丁寧に説明するとともに、地元関係者や建設業者等の協力を得ながら早期復旧に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 42 ◯中村委員=ありがとうございました。  肝腎なことは、来年の雨季までにしっかりと対策が取られているかどうかということだと思います。遅滞なく予算が執行されるように願いまして、次の項目に移らせていただきます。  二項目めは、スマートインターチェンジについてでございます。  高速道路のサービスエリア等を利用するスマートインターチェンジは、一般的にどのような目的で設置されているのか、まず県の認識を伺います。 43 ◯川口道路課長=スマートインターチェンジの設置目的についてお答えいたします。  スマートインターチェンジは、既存の高速道路の有効活用を図るため、高速道路の本線やサービスエリア、パーキングエリアなどから乗り降りができるように設置されるインターチェンジであります。  スマートインターチェンジの設置につきましては、隣接するインターチェンジや一般道路へ集中する交通を分散させることで、周辺道路の交通改善などが図られるほか、産業振興や物流の効率化など、地域経済の活性化を推進することを設置目的とされております。 44 ◯中村委員=御答弁のように、スマートインターチェンジには、高速道路の利便性の向上だけでなく、交通渋滞の解消や地域の活性化、災害拠点へのアクセス性の向上など、様々な効果が期待されていると私も認識しているところでございますが、県内のスマートインターチェンジの設置状況はどのようになっているのか、御答弁をお願い申し上げます。 45 ◯川口道路課長=スマートインターチェンジの県内の設置状況についてお答えいたします。  県内の供用中のスマートインターチェンジといたしましては、九州横断自動車道の小城パーキングエリアを利用しました小城スマートインターチェンジがございます。  また、事業中のスマートインターチェンジとしましては、九州縦貫自動車道の鳥栖ジャンクションから久留米インターチェンジ間に本線直結型として設置中の仮称味坂スマートインターチェンジがございます。  以上でございます。 46 ◯中村委員=確認ですが、では、スマートインターチェンジ本体の設置主体、そして、アクセス道路の事業主体は誰になるのかお伺いをいたします。 47 ◯川口道路課長=スマートインターチェンジ本体の設置主体についてお答えいたします。  スマートインターチェンジ本体につきましては、高速道路の管理者でありますNEXCO西日本及び地元自治体が事業主体となります。また、スマートインターチェンジへのアクセス道路の整備につきましては、接続する各道路管理者が事業主体となっております。  以上でございます。 48 ◯中村委員=さて、ここからが本題でございます。御承知のように、佐賀県東部地域は、九州各地の主要都市を結ぶ高速道路や鉄道などが結節する交通の要衝であり、広域的な人や物の交流拠点としての重要度がますます高まっている地域でございます。しかし、県東部地域の道路網を構成する幹線道路は、交通量が非常に多く、交通渋滞や交通事故も多発しており、地域住民の生活や経済活動にも支障を来しているところでございます。  このような状況を改善し、県東部地域の発展と地域経済や暮らしを支えていくためには、幹線道路網の整備はもちろんのこと、高速道路を最大限に生かしたスマートインターチェンジの設置が必要であると考えているところでございます。  具体的に申し上げますが、私の地元鳥栖市には、高速道路の山浦パーキングエリアがございます。このすぐ近くにはパーク・アンド・ライド駐車場を完備した新幹線の新鳥栖駅があり、山浦パーキングエリアにスマートインターチェンジが設置され、高速道路と新幹線が結節されれば、九州一円からの人と物の流れが促進され、県東部地域の交流拠点としての重要度がさらに増加していくほか、災害時の物資輸送の拠点として活用されている佐賀競馬場とのアクセス性も向上します。  このように、仮称山浦スマートインターチェンジの整備効果は非常に高く、平成二十八年八月には、地元が中心となって「山浦PAスマートインターチェンジ(仮称)建設整備促進期成会」が設立され、整備の実現に向けて活動されているところでございます。  そこで、お尋ねです。仮称山浦スマートインターチェンジの実現に向けた現在の取組状況はどうなっているのでしょうか。何かしらの動きがあるのか、御答弁をお願い申し上げます。 49 ◯川口道路課長=現在の取組状況についてお答えいたします。  九州横断自動車道の山浦パーキングエリアを利用した仮称山浦スマートインターチェンジの設置に向け、平成二十九年八月に地元の区長等で構成されます「山浦PAスマートインターチェンジ(仮称)建設整備促進期成会」が設立されているところであります。  鳥栖市におきましては、「令和二年三月策定の鳥栖市都市計画マスタープランの中で、九州横断自動車道の山浦パーキングを利用したスマートインターチェンジについて、関係機関との調整や幹線道路網の整備状況、まちづくりの方向性を踏まえ検討する。」とされたところです。  また、令和二年九月の鳥栖市議会におきまして、「鳥栖市としては、当該スマートインターチェンジの重要性は認識しているところであり、現時点においては、山浦PAスマートインターチェンジ(仮称)の事業化の時期は未定であるが、国をはじめとした関係機関との情報共有に努めていく。」と答弁されております。  鳥栖市においては、まずは、味坂スマートインターチェンジ周辺道路等の整備にしっかり取り組まれているところでありまして、仮称山浦スマートインターチェンジの設置に係る具体的な検討は進められていないと聞いております。  以上でございます。 50 ◯中村委員=仮称山浦スマートインターチェンジ、今の鳥栖市長が公約に掲げてから十年近くが過ぎました。しかし、遅々として進みません。歯がゆくて仕方がありません。  ちなみにですが、県は、この仮称山浦スマートインターチェンジの設置効果、設置の必要性をどう認識しておられるのでしょうか、改めて御答弁をお願い申し上げます。 51 ◯川口道路課長=設置の必要性についてお答えいたします。  スマートインターチェンジが整備された場合の高速道路の利便性向上や、人や物の交流促進など、様々な効果があることは十分に理解しております。  スマートインターチェンジの設置に当たりましては、まずは地元市町において、将来のまちづくりや土地利用計画等の構想が示され、その実現の手段の一つとしてスマートインターチェンジが位置づけられることが必要であると考えております。  その上で、個々のスマートインターチェンジの設置検討に際して、国、県及び高速道路株式会社が連携し、必要となる基礎的な情報、データの分析、整理、共有を図り、スマートインターチェンジ整備と土地利用、産業政策、交通動態、他の地域計画との関係等について、様々な観点から検討を行うこととなります。  山浦スマートインターチェンジを設置するに当たりましても、まずは地元鳥栖市の将来のまちづくりや土地利用計画等の構想が示され、その中でスマートインターチェンジが位置づけられることが必要であると考えております。  鳥栖市が中心となりまして、国や県等の関係機関が協力しながら検討を進め、設置の必要性や費用対効果など、様々な観点から検討された上で総合的に判断されるものと考えております。  以上でございます。 52 ◯中村委員=すごくお役所的な御答弁をありがとうございました。  仮称山浦スマートインターチェンジの設置効果は、県東部地域はもとより、県全体にも及ぶものだと考えます。鳥栖の元気は佐賀の元気です。また、身内だと思っていますので、遠慮なくはっきり言いますが、申し訳ないけれども、鳥栖市だけでは無理です。県が主体となって、その実現に向けて取り組んでいただきたいと願うのですが、いかがでしょうか、御答弁をお願い申し上げます。 53 ◯川口道路課長=仮称山浦スマートインターチェンジの県としての今後の関わり方について御答弁いたします。  仮称山浦スマートインターチェンジにつきましては、鳥栖市において、都市計画マスタープランの中で、検討することについて位置づけがなされ、また、今年九月の鳥栖市議会においても、「鳥栖市として重要性を認識している」との答弁があっているところです。  先ほども答弁しましたが、仮称山浦スマートインターチェンジを設置するに当たっては、地元鳥栖市の将来のまちづくりや土地利用計画等の構想が示され、その中でスマートインターチェンジが位置づけられることが必要であると考えております。  現時点では、鳥栖市は味坂スマートインターチェンジ(仮称)周辺道路等の整備にしっかりと取り組まれております。  今後、鳥栖市において、仮称山浦スマートインターチェンジの検討が進められることとなった際には、県といたしましても、検討の熟度を見ながら、鳥栖市や国、関係機関等と連携して対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。 54 ◯中村委員=ありがとうございます。  県が主体となれないのは分かりました。しかし、県全体の元気のためでもあります。少しでも前進するように、ぜひイニシアチブを取っていただきたいと心からお願いをしまして、三項目めの屋外広告物の規制についての質問に移らせていただきます。  屋外広告物は、店舗の所在や、商品、サービス等の身近な情報の伝達手段として、日常生活や経済活動に欠かせないものでございます。さらに、景観を構成する重要な要素でもあり、設置場所やデザインによっては、町の個性やにぎわいづくりに寄与するものでもございます。  そういう屋外広告物を規制する屋外広告物条例の目的と、これまでの経緯について、まずはお尋ねいたします。 55 ◯楠都市計画課長=屋外広告物条例の目的と経緯についてお答えいたします。  屋外広告物条例は、県内の良好な景観を形成し、もしくは風致を維持し、または公衆に対する危害を防止することを目的として、昭和三十九年に制定されております。その後、平成十八年から平成二十年にかけて、佐賀県屋外広告物審議会におきまして、規制の抜本的な見直しについて審議がなされ、平成二十一年三月に改正を行ったところでございます。さらに、平成二十五年十二月には屋外広告物の許可申請の促進等を目的とした条例改正を行っております。その後、三回の条例改正を経て現在の姿となっているところでございます。  以上でございます。 56 ◯中村委員=平成二十一年と平成二十五年に条例が改正されているというふうに承知しておりますが、それぞれどのような内容の改正であったのか、御答弁をお願い申し上げます。 57 ◯楠都市計画課長=条例改正の内容についてお答えいたします。  まず、平成二十一年の条例改正におきましては、主な改正点が三点ございます。  一点目は、いわゆる線的規制から面的規制への見直しでございます。これは条例改正前までは、知事が指定した道路の沿道を規制の対象としておりましたが、改正後は県下全域を許可区域として拡大しております。  二点目は、これまで規制を対象としていなかった自己の店舗や事業所に設置する自家用広告物についても、一定面積を超えるものは許可申請の対象としたこと。  三点目は、国定公園及び県立自然公園のうち知事が指定する区域を禁止区域に追加したことでございます。  このような改正を行った背景には、その当時、主要な道路の沿道において、大型で派手な屋外広告物により景観が損なわれていたということがございます。さらに、平成十六年度の県民満足度調査におきまして、七五%の方から、「道路沿いの屋外広告物を減らしてほしい」という御意見がございました。  このような背景を踏まえて平成二十一年の条例改正に至っております。  また、平成二十五年の条例改正におきましては、許可申請を促すため、申請手数料を軽減する条例改正を行っております。  内容については、以上でございます。 58 ◯中村委員=では、改正された条例に基づいて屋外広告物の適正化に向けて県はどのような取組を行ってこられたのでしょうか、取組の進捗状況と併せて御答弁をお願い申し上げます。 59 ◯楠都市計画課長=是正に向けた取組の進捗状況についてお答えいたします。  まず、是正に向けた取組についてでございますが、これまで屋外広告物条例の周知を行うため、県のホームページ、新聞広告、ポスターの配布など、様々な媒体を活用しまして周知活動を行っております。また、各種業界団体への訪問説明、屋外広告物業者に対する説明会を通じて周知を図っておりました。  さらに、平成二十九年度からは、制度への理解及び許可申請を促すため事業者を訪問し、直接指導を行う専任の職員四名を都市計画課に配置しまして、屋外広告物の許可申請を促したり、違反広告物の是正に努めてきております。  このような取組により、許可申請率については、平成二十四年度末時点で一五・四%であったものが、令和二年八月末時点で六八%となっております。許可申請率は伸びてはいるものの、まだ三割程度は是正が必要な状況となっているところでございます。  また、重点的に取り組みました屋外広告物が設置できない交差点につきましては、平成二十四年度末時点で七八%であったものが、令和二年八月末時点で九六・六%まで是正することができました。  取組状況、是正の状況については以上でございます。 60 ◯中村委員=私も手元に資料をいただいているのですが、県内で把握されている屋外広告物は、現在、全部で四千九百九十一件、そのうち先ほども御答弁がございましたが、いまだに未許可の広告物が千五百九十九件で全体の三二%も存在しています。これはこれで大きな問題だと思うんですけれども、今回は横に置かせていだだきます。  全体の四千四百九十一件から未許可の千五百九十九件を引いた残りの三千三百九十二件、この許可済みの広告物三千三百九十二件の中には、条例に適合しておらず、期限までの是正措置を求められている広告物がいまだに四百五十九件、一三・五%も残っています。条例の改正から相当の年数がたっております。どのような理由で是正が進まないのでしょうか、御答弁をお願い申し上げます。
    61 ◯楠都市計画課長=是正が進まない理由についてお答えいたします。  屋外広告物設置者からの御意見としましては、自分の土地や事業所に屋外広告物を設置するのになぜ許可が要るのかということとか、あと、屋外広告物は以前から設置しており、後追い規制であることから理解し難い。あと、申請に際して費用や手間がかかる、屋外広告物の撤去や改修には多額の費用がかかる、屋外広告物制度をよく知らなかったといった御意見を伺っております。  また、屋外広告物同士は、一定距離離すことを許可の要件としておりますが、設置者からは、「大きな通りから離れた場所にある店舗においては、お客さんを案内するための誘導看板は必要であり、これを撤去すると経営に影響を及ぼしかねないことから撤去できない」などの意見を聞いておりまして、こうしたことから是正が進んでいないと認識しております。  以上でございます。 62 ◯中村委員=御答弁にもございましたが、私が把握をしている一例です。条例で制限されず、ずっと前から設置されている看板で、その看板がないと店舗への誘導ができない、そういう看板がございます。それを条例で決まったから取り外せと言われる側も、そう言わなければならない側も、私は、かわいそうだと思います。  どうでしょうか、これまでどおり苦しい是正誘導を継続するのではなく、ここは一旦立ち止まって条例に例外規定を設けるなど、制度のあり方を見直すべきではないでしょうか、御答弁をお願い申し上げます。 63 ◯楠都市計画課長=今後の取組についてお答えいたします。  違反広告物の設置者に対しては、今後も条例の趣旨を丁寧に御説明し、御協力をお願いしてまいりますが、屋外広告物条例には、市町長の申出に基づいて、地域の特性に応じて許可の基準を厳しくしたり、または緩めたりすることができる広告物特例地区制度というものがございます。広告物の規制などによる景観づくりについては、地域の特色に応じたきめ細やかな規制誘導を行うことが有効でございます。  そのため、この制度の周知を行うとともに、市町において、制度を活用する旨の申出があった場合には、県としましてもしっかりと支援してまいります。  また、委員御指摘の誘導看板のようなものにつきましては、必要な場所に看板が設置できないことにより、お客さんを店舗までうまく誘導できず事業に影響を及ぼすケースも考えられますことから、様々な観点から検証を行った上で、制度の見直しの必要性についても、今後、検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 64 ◯中村委員=ありがとうございます。  今後、検討するという御答弁をいただきました。善良な事業者のために、また、職務に忠実な県職員のためにも、ぜひ御検討いただきますよう申し上げまして、最後の項目に移らせていただきます。  最後の四項目めは、九州新幹線西九州ルートについてでございます。  中身の質問に入る前に、一つ、確認をしておかなければなりません。  去る九月十五日の佐賀新聞に、環境影響評価に関する県議会の決議をめぐる動きに対する県執行部の誰かの気色ばみながらの発言が掲載されております。読み上げます。「知事が絶対に受け入れられない決議をすることは、いわば『リコール』に等しい。そうなれば真っ向対決だ」、これを読んだときに、正直、びっくりました。佐賀県執行部にとって県議会とは一体どういうところなのでしょうか。  私、鳥栖市議会に在籍しておりましたときに、議会基本条例をつくる委員会の委員長を務めさせていただいておりました。平成二十三年十二月に制定されたその議会基本条例の一部を、市議会を県議会、市長を知事、市民を県民に置き換えて読み上げてみます。「県議会は、二元代表制の下、知事と独立対等な立場で、また、合議制の議事機関として議員間の自由闊達な討議を重ねることで、知事等による政策決定並びに事務の執行についての監視及び評価を行うとともに、積極的に政策立案及び政策提言を行うものとする」。  今読み上げましたのは、第一章の前の前文のところですが、多くの議会の基本条例にも同じような記載がございます。佐賀県議会には、議会基本条例はございませんけれども、違いがあるかないかだけであって、議会がどうあるべきかには違いはありません。議会が議会としての責任を果たすために決議という手段を使って政策提言を行おうとしていることが、何でリコールに等しくて、何で真っ向対決なんでしょうか、私には全く理解ができません。  この新聞記事のコメントは、まさかとは思いますが、地域交流部長の御発言でしょうか、仮に違ったとしても、執行部の一員として同じ考えなのでしょうか、御答弁を求めます。 65 ◯南里地域交流部長=お答えいたします。  まず、新聞記事を紹介されまして、これは私の発言かということでございましたので、これは私の発言ではございません。このような発言はしておりません。  それから、そのように考えているかということでございましたので、そのようには考えておりません。  以上でございます。 66 ◯中村委員=部長の御発言ではなく、そう考えてもいないとの御答弁でございます。少し安心しましたが、よいか悪いかについては言及をされませんでしたので、さらに伺います。  この発言の内容について、ただ自分とは考えが違うだけで、そう考えることは問題ないし、それを公に発言することも問題ないと思っておられるのか。また、そう考えること自体は問題ないが、それを執行部の一員として公に発言すべきではないと思っておられるのか、もしくは執行部の一員としてそう考えること自体、間違っていると思っておられるのか、再度、部長にお尋ねをいたします。 67 ◯南里地域交流部長=お答えいたします。  新聞記事の内容そのものを私ども、それがどういう状況で、どういう発言だったのか、承知をしておりませんので、それに対して直接どうこうということは答弁しかねますけれども、先ほど申し上げましたように、議会との関係というのは、先ほどお話がありましたとおり、それぞれが代表の中で議論して、いろいろなことを決めていく、議論していく場でございますので、それは当然我々は真摯に対応しておりますし、そういうつもりで私は臨んでおります。  以上でございます。 68 ◯中村委員=ありがとうございます。  新幹線問題に関することでございますので、発言をされたのは、新幹線問題に関係している、もしくは以前に関係していた執行部の誰かと考えるのが自然です。部長の責任でしっかりと御調査をいただき、厳重に注意していただくよう、強く要請をさせていただきます。  あえて御答弁は求めず、中身の質問に入ります。  一般質問で御紹介されておりましたが、ここにおられる木原委員が、九州新幹線西九州ルートに関するアンケート調査を実施されております。調査の委託先は楽天インサイト株式会社、実施方法は楽天モニターへのインターネットリサーチ、対象者は県内在住、全二十市町の二十歳から六十九歳までの計八百人、実施日は今年の八月五日から七日の三日間となっております。  委員長に許可をいただきまして、分かりやすいようにパネルを用意してまいりました。  一枚目のパネルは、こちらですが、(パネルを示す)「『佐賀県における九州新幹線西九州ルートの整備をどうするのか』の議論は県民の世論が重要です。県民が判断するのに必要な情報が佐賀県から提供されていると思いますか。」という問いに対する答えでございます。「十分に提供されている」が八・八%、「提供されているが十分でない」が三九・五%、「提供されていない」が三〇・九%、「わからない」が二〇・九%。十分だと感じている県民は一割もいない。この結果は、私が肌で感じ、耳にもしているとおりでございました。  県におかれては、県民への情報提供がこんなにもできていないという現状の認識はお持ちなのでしょうか、御答弁を求めます。 69 ◯前田交通政策課長=西九州ルートに関する県民への情報提供に関してお答えいたします。  まずもって、この西九州ルートの整備の経緯について若干述べさせていただきたいと思います。  西九州ルートにつきましては、新鳥栖─武雄温泉間は在来線をそのまま利用し、国が責任を持って実用化を推進するとされたフリーゲージトレインの導入を前提に、武雄温泉─長崎間の整備が進められているところでございます。  そして、そのフリーゲージトレインの開発の遅れから、国が令和四年度に武雄温泉駅での対面乗りかえ方式により開業させてほしいという御提案がありまして、佐賀県は苦渋の判断で平成二十八年三月に六者合意を行ったものでございます。  ここまでが関係者による合意事項でありまして、新鳥栖─武雄温泉間につきましては、在来線をそのまま利用するということ以外、関係者で合意されたものは何もございません。  佐賀県は、将来の新鳥栖─武雄温泉間のあり方につきまして、様々な可能性を議論することは閉ざしておりませんので、国土交通省から呼びかけがございました「幅広い協議」に入って率直な議論を行っているところでございます。  以上がこれまでの経緯ということになります。  議員御指摘の県民への情報提供の必要性につきましては、先日の一般質問におきましても、土井議員、それから木原議員からも御指摘がございました。西九州ルートの問題につきましては、佐賀県は受け身の立場ということもありまして、ほかの県の施策のように、県の広報ツールなどを使って広く県民へ情報提供を行ったり、あるいは県民に議論を呼びかけたりするようなやり方は、これまで取ってきませんでした。  こうしたこともありまして、土井議員の一般質問におきましても、県民から「判断するための情報が不足をしている」、「県の考えがよくわからない」といった県民の声も聞くという御指摘をいただいたものと考えております。  以上です。 70 ◯中村委員=ありがとうございます。  次のアンケートです。(パネルを示す)「新鳥栖─武雄温泉間の新幹線整備について、佐賀県が取るべき姿勢として、あなたが最もふさわしいと思うものを以下の中からお答えください」というアンケートに対して、「国との協議の中で、佐賀県の立場をしっかりと説明し、最小限の負担で整備を実現する」、これが一番多くて五三・三%、「きっぱりと『フル規格』での新幹線整備を断る」が一八・六%、「国とは協議するが、このまま『フル規格』での新幹線の整備に消極的な姿勢を取り続ける」が六・九%、「わからない」と「その他」で合わせて二一・三%という結果でございました。  このアンケート結果が示すように、多くの県民が最小限の負担でという条件つきではあるけれども、フル規格での整備を容認をしている。その認識をお持ちなのか、県の所見を伺います。 71 ◯前田交通政策課長=木原議員が実施されましたアンケート調査の結果のうち、県が取るべき姿勢についての回答結果の受け止めということでお答えをさせていただきます。  アンケート調査の結果につきましては、先週、木原議員から南里部長へ御提供いただきまして、私も拝見をさせていただいております。  この結果の受け止めということでございますが、西九州ルートの問題につきましては、県内には様々な御意見があるということにつきましては、我々もいろんな方と意見交換をする中で様々な御意見をお聞きしておりますし、そういったいろんな考えや御意見があるということは、これまでも我々も申し上げてきたところでございます。  なお、御指摘がございました議員のアンケート調査の結果についてお答えすることは差し控えたいと思います。  以上です。 72 ◯中村委員=そういう意見があるということは、認識をされているということだったと思います。  もう一度、パネルを上げてみます。(パネルを示す)選択肢の一番目、「最小限の負担で整備を実現する」には、「フル規格」という単語は入っていません。しかし、その下の選択肢と比べればフル規格の整備であると分かりますし、実は、その前の段階で、国は、新鳥栖─武雄温泉間についてフル規格での新幹線整備を進めようとしているとうたっていますので、国と協議して最小限の負担で整備するのはフル規格であると当然理解された上でのお答えであると申し上げておきます。  ちなみに、そのアンケートはこちらになります。(パネルを示す)「国は、九州や西日本全体の未来に関わる重要な社会インフラだということで新鳥栖─武雄温泉間を『フル規格』での新幹線整備を進めようとしていますが、佐賀県は地元負担の増加などを懸念して、『そもそも新幹線の整備を求めていない』などと反対をしています。あなたはどう思いますか。」、結果は、「国の考えに賛成」が一四%、「佐賀県の考えに賛成」が五七%、「どちらでもない」、「その他」を合わせて二九%というものでございました。何か矛盾している、そう思いませんでしょうか。ここでは対象者八百人の過半数が佐賀県の考えに賛成なのに、先ほどのこちら、(パネルを示す)同じ八百人の過半数が最小限の負担でのフル規格整備がふさわしいと思っておられる。知事は、フル規格を断固拒否していて、その知事を支持している同じ人たちが最低限の負担でのフル規格が最もふさわしいと思っておられます。  これはどういうことだろうと考えてみました。県民の皆さんは、知事が国からよりよい条件を引き出すための、つまり最小限の負担を勝ち取るための条件闘争をしていると勘違いをしておられて、今は交渉の過程としての知事の言動を支持されているということなのではないでしょうか。  とすれば、条件闘争など知事の頭の片隅にもないとわかったときでも、県民の皆さんが今と同じように知事の姿勢を支持されるかは、甚だ疑問であります。これは私の勝手な分析ですので質問に戻りますけれども、(パネルを示す)アンケート結果、地域ごとに大きな差があるのではないか、そう思われているかもしれませんので、ここにおられる委員の先生方の御地元の結果を地域別に御紹介したいと思います。  大場委員長、木村副委員長、井上委員の唐津市・東松浦郡では、「最小限の負担で整備」が四八・一%、「わからない」という回答まで含むと六八・五%。稲富委員の武雄市では、「最小限の負担で整備」が七二・七%、「わからない」まで含むと八一・八%。土井委員、坂口委員の鹿島市・藤津郡では、「最小限」が五三・三%、「わからない」まで入れて七〇%。木原委員、江口委員の佐賀市では、「最小限」が四九・八%で、「わからない」まで入れると六八・六%。最後に私の地元の鳥栖市ですが、「最小限の負担で整備」が六一・八%、「わからない」まで含むと七二・五%でございました。確かに、地域差はあるものの、大きくは変わらない結果です。現時点において、国が進めようとしているフル規格に「ノー」と言っている県民は全体の四分の一しかいない。逆に言うと、県民の四分の三が今後の情報、条件次第ではフル規格に賛成される可能性があるということでございます。  これらのアンケート調査の結果を受けて私が強く思うのは、圧倒的に情報が不足していて、どの整備方式を選ぶべきか判断がつかない県民が大多数なのに、また、現時点においてフル規格を容認するかもしれない県民が四分の三もいるのに、今、県民からフル規格という選択肢を奪っていいのかということです。  しかし、県は、国が今環境アセスメントを受け入れてもらわないと財源を確保できる見込みが立たないようになると言っている中、つまり整備新幹線の着工五条件の一つである安定財源の確保ができなくなると言っている中、その環境アセスメントを拒否することによってフル規格という選択肢を県民から奪おうとされております。県にとっては、ノーコスト、ノーリスクであるにもかかわらず、なぜかたくなに拒むのか、私には全く理解できませんので、九月二日に開催された新幹線問題対策等特別委員会の中での国土交通省鉄道局の寺田次長の御答弁を引用し、質問をさせていただきます。  寺田次長は御答弁の中で、「鉄道局といたしましては、佐賀県の合意がない限り、新鳥栖─武雄温泉間の整備方式に係る方針決定を行うことはない」とされた上で、「今回、環境アセスメントに同意したことをもって、フル規格容認となるというふうには全く考えてございません。」と発言されています。実際に、後日、ちょっとお役所的な表現にはなってしまいましたが、その旨を記した公式文書も特別委員長宛てに提出をされております。  県は、それでもなぜ国の求める環境アセスメントを受け入れないのか、私にもわかるように詳しく御答弁をお願い申し上げます。 73 ◯前田交通政策課長=環境影響評価の提案を受け入れることができない理由についてお答えいたします。  西九州ルートは、新鳥栖─武雄温泉間は在来線をそのまま利用することを大前提として進められてきたものでございまして、この区間は、このこと以外、合意されたものは何もございません。  鉄道局から今回提案がございました環境アセスの提案でございますが、そもそも環境アセスは事業の実施に当たり必要な手続ということになります。鉄道局も、事業を進めるためには、その前に環境アセスが必要、それから、環境アセスは公共事業の整備の方式が、通常一つのものが決められて、その方針を前提として環境アセスを行うというのが通例であるといったような御説明をなさっておられます。  今回の提案でございますが、整備方式が決まれば直ちに着工できるように先に環境アセスの手続を行いたいというものでございますが、佐賀県は、フル規格につきましては、議論も合意もしておりませんので、環境アセスには同意できないと申し上げているものでございます。  以上です。 74 ◯中村委員=本会議での部長表現では、また違った表現で再三に答弁されていたと思いますが、その答弁内容は何だったでしょうか。 75 ◯前田交通政策課長=一般質問の部長における答弁では、環境影響評価の受入れとフル規格の受入れは同義といったような言葉で答弁しているものでございます。  以上です。 76 ◯中村委員=詳しく御答弁をとお願いを申し上げましたが、アセスメントの通例という御答弁がございましたけれども、通例には例外があるというふうに認識をいたしております。結局は、一般質問での再三の御答弁同様、環境アセスメントに同意することは、佐賀駅を通るルートのフル規格を認めることと同義であるというアセス拒否の理由は、ただ一点であったと認識をいたしましたが、それでよろしいでしょうか、御確認をさせていただきます。 77 ◯前田交通政策課長=環境アセスの受入れがフル規格の受入れと同義であるということについて、若干補足的に答弁を差し上げたいと思います。  繰り返しになりますが、新鳥栖─武雄温泉間は在来線を利用することという以外、合意されたものはございません。  一方、佐賀県は将来の在り方につきまして様々な可能性を議論するということは閉ざしておりませんので、「幅広い協議」に応じる形で率直な議論を行っているものでございます。  七月十五日に行いました鉄道局との協議では、環境アセスにつきまして、結論が出れば速やかに事業に取りかかることができ、数年単位で新幹線の効果が早く出てくる、ここは今回の提案の本質であるということ。それから、仮に五つの方式のどれかに決まったとしても、アセスの手続は終えているので、そのまま決まった整備方式のどれかに着手できるなどの説明がございました。  つまり今回の提案は、先ほど申し上げたとおり、整備方式が決まれば直ちに着工できるように、先に環境アセスの手続を行いたいというものでございます。  そして、これまでの鉄道局との協議、それから先日の特別委員会における審議などから、提案の内容につきましては、これはルートを佐賀駅を通るアセスルート、つまり国鉄が昭和六十一年に公表したルート、これに限定した上でのフル規格のためのものであると言わざるを得ないと考えております。  このため、佐賀県としましては、今回のアセスに同意することは、佐賀駅を通るルートでのフル規格の整備を受け入れることと同義であると考えているものでございます。  以上です。 78 ◯中村委員=目で見たほうが分かりやすいので、これもパネルにしておるんですが、この環境アセスメントを同意したことをもってフル規格容認となるとは全く考えていないという寺田次長の発言を、どのようなフィルターに通したらフル規格の整備を受け入れることと同義だという解釈になるのか、真逆と言っていい文章でございます。確かに、環境アセスは佐賀駅を通るルートのフル規格について行うことに違いはありません。しかし、アセスが実施されたとしても、フル規格についても、そのルートについても、県はいつでもノーと言えます。それは先ほど紹介した公式文書にも国と協議入りする際に取り交わした確認書にも明記をされています。私には、反対のためのへ理屈を言っておられるとしか思えません。  今、環境アセスを拒否すれば、実質的にフル規格が選択肢から消えるので、へ理屈をつけてでも反対している、そう白状していただけると、やっぱりそうでしたかと理解はするのですが、いかがでしょうか、御答弁を求めます。 79 ◯前田交通政策課長=フル規格という県民の選択肢を奪うことになるといったような御質問かと思います。  佐賀県は、これまでに関係者と合意しておりますスーパー特急、フリーゲージトレイン、リレー方式については異論はないということは申し上げております。それから、これまでの合意にないフル規格やミニ新幹線についての協議は、与党検討委員会での議論とは関わりなくしっかり時間をかけて行うということも併せて申し上げております。  フリーゲージトレインの導入を断念して現在の状況を招いたのは、これはもう国の責任であると考えておりますし、国のほうもそういった責任を認めておられるところでございます。  こういった中で佐賀県から何らかの打開策を提案しなければならないようなものではないというふうに考えております。  以上です。 80 ◯中村委員=もう一度確認をさせていただきます。  環境アセスメントに同意することは、佐賀駅を通るルートのフル規格を認めることと同義であると本当に思っていらっしゃるということですね。 81 ◯前田交通政策課長=お答えいたします。  同義というふうに考えてございます。  以上です。 82 ◯中村委員=本当に思っているということでございました。逆に言うと、環境アセスメントに同意することは、佐賀駅を通るルートのフル規格を認めることと同義ではない。もう一回申し上げます。環境アセスメントに同意することは、佐賀駅を通るルートのフル規格を認めることと同義ではないということがしっかりと確認ができれば、環境アセスメントに同意してもいいということになりますが、いかがでしょうか。 83 ◯前田交通政策課長=繰り返しになりますが、環境アセスは事業の実施に必要なものということでございます。これは根拠となります環境影響評価法にも、その旨、記述がございますけれども、あくまでも事業の実施に必要な手続ということでございます。  そういった中で、佐賀県はフル規格には議論も合意もしておりませんので、環境アセスには、こういった中では同意ができないというふうに考えております。  以上です。 84 ◯中村委員=では、寺田次長の発言、環境アセスメントに同意したことをもってフル規格容認となるとは全く考えていないという寺田次長の発言、そして、国交省からの正式文書、あれは違法なことを県に押しつけているということでよろしいですか。 85 ◯前田交通政策課長=お答えいたします。  鉄道局の文書に関してですが、鉄道局の文書に書かれておりますのは、読み上げますが、「六月十六日にお示しした環境影響評価の提案にご同意いただいた場合であっても、それをもってフル規格などの特定の整備方式が決まることになるとは考えておりません。」とされております。このことにつきましては、鉄道局とのこれまでの協議の中でも幹線鉄道課長のほうから、例えば、この提案を受け入れていただければ、協議の結果、どの方式に決まったとしても、迅速にその実現に取りかかることが可能になるとか、事業をやる前には、必ずその前にアセスが必要となるが、アセスをやれば、そのアセスをやったものが全て事業に着手するかというと、そうではないなどの説明がございました。  もともと、我々としましては、この文書と同じ内容の説明を受けておりますので、この文書の、何か信用性とか、そういったものについて意見申し上げているものではございません。我々は、この文書と同じ内容の説明を受けているということを申し上げている次第でございます。
     以上です。 86 ◯中村委員=これ以上お尋ねしても平行線だと思いますので、最後の質問に、残念ながら移らせていただきます。  最後は、県議会の決議についてでございます。  今議会の最終日に、「九州新幹線西九州ルートに係る国との協議に関する決議案」が上程される予定となっております。この決議は、環境影響評価の実施をはじめ、様々な可能性を想定しながら、国土交通省との協議を積極的に進めるよう強く要請するものでございます。  少し言葉足らず、文字足らずのところがありますので補足しますけれども、文中に「環境影響評価の実施」とありますが、当然ですが、県に実施を求めているのではなく、実施するのは国、九月末までに受け入れてくださいと県に頼んでいる国でございます。そこは御理解をお願い申し上げておきます。  さて、この決議が本会議で可決された場合、冒頭紹介した新聞記事のように、真っ向勝負だと気色ばむことなく、しっかりと受け止めていただけるのか、これは部長にお尋ねいたします。 87 ◯南里地域交流部長=御質問にお答えを申し上げます。  「九州新幹線西九州ルートに係る国との協議に関する決議」ということで、今、御議論がされていると思っておりますけれども、これは、これから県議会におきまして議論されるものと承知をしておりますので、それに対して私のほうから何かを申し上げるのは適当でないと考えております。  以上でございます。 88 ◯中村委員=では、可決されたらしっかりと重く受け止めていただきたいと申し上げまして、長くなりましたけれども、これで私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。(委員長、副委員長と交代) 89 ◯江口委員=県民ネットワークの江口善紀です。それでは、早速、質問に入らせていただきます。  一問目は、九州佐賀国際空港についてであります。  先ほど、中村委員が取り上げていただきました空港ビル整備事業費については、私も興味がございましたが、中村委員が質問されるということで、その質疑を見守っておりました。しっかりした質問をされ、また御答弁いただいたことで、私はその内容をしっかり理解させていただきました。残るもう一つ、便数確保・空港機能維持事業費というのが提案されておりますので、それに関する質疑をさせていただければと思っております。  一昨年の二〇一八年に開港二十周年を迎えました佐賀空港は、近年、順調に利用者数を伸ばしてきておりましたけれども、二十二年目の本年は新型コロナウイルス感染症の影響による緊急事態宣言とか、あるいは外出自粛の中、国際線は全路線で運航を見合わせている状況、また、国内線も大幅な減便を余儀なくされている、そういった状況にあります。  二〇一四年度には、利用者数が五十五万人を超え、さらに、二〇一八年度の年間利用者数は八十一万九千人を超えるなど、ターミナルビル会社は、駐機場の拡張など空港機能の強化にも現在取り組んでおられるところであります。  利用者数の増加に伴って空港のサービス面としてレンタカー受付カウンターの移転拡充ですとか、テナントの経営改善効果もあったのではないかというふうに思っておりますが、しかしながら、今般の新型コロナウイルス禍の影響は、空港ターミナルビル会社やテナントの経営にも打撃を与えているものと推察されます。  残念ながら、五月末には一店舗の撤退があったということでございますが、これ以上、テナントの撤退などが起これば空港利用者の利便性低下にもつながることが懸念され、そういったことへの対策として今回の事業の議案が提案されているというふうに受け止めております。  そこで、幾つかの点について質問したいと思います。  まず一点目、感染症防止対策についてであります。  現在、九州佐賀国際空港におきましては、新型コロナウイルスの感染防止対策としてどのような対策を行っているのか、その点についてから御答弁をいただければと思います。 90 ◯黒田空港課長九州佐賀国際空港におきます感染症防止対策についてお答えをいたします。  県におきましては、三月下旬頃から首都圏での新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けまして、県内での感染拡大リスクの軽減を図るため、三月二十七日以降、随時、九州佐賀国際空港の国内線利用客に対し、チラシ配布や空港一階の大型モニターでのメッセージ掲出などを行い、不要不急の外出自粛や自己の健康管理について注意喚起を呼びかけてきたところでございます。  さらに、五月十二日からは、到着客に対するサーモグラフィーによる体温測定を実施中でございます。出発客につきましても、まずは八月十一日から十六日までのお盆の時期に合わせまして実施いたしまして、八月三十一日からは毎日実施しております。  サーモグラフィーで体温が三十七・五度以上と測定された到着客に対しましては、注意喚起チラシを渡し、外出自粛や三密の回避、コールセンターへの相談を個別に依頼することとしております。  また、出発客につきましては、三十七・五度以上と測定された旨を航空会社へ申し出ていただき、搭乗を見合わせるなどの対応を行うこととなります。  なお、昨日現在でございますが、発熱が確認された利用客はいらっしゃいません。  次に、空港ビルを管理しております佐賀ターミナルビル株式会社におきましては、空港内スタッフのマスク着用、ビル内のドアノブ、エスカレーター等の手すり、手荷物カーハンドルの消毒などの清掃の強化、ビル内各所にアルコール消毒液を設置、テナントでの飛沫防止対策のためアクリル板やシートの設置などの対策が行われております。  また、航空会社におかれましては、報道等にもありますとおり、搭乗客に対しましてマスクの着用を要請されております。  なお、飛行機は外から新鮮な空気を取り込み、約三分で機内の空気が全て入れ替わるようになっており、病院の手術室や空調設備にも使用されております高性能フィルターでろ過された上で客室内に供給されているとのことでございます。  こうした対策に加えまして、本議会におきまして、さきの中村委員からの御質問で答弁をさせていただきました空港ビル整備事業費として、飲食エリアの改修や搭乗待合室の椅子の仕様変更など、新たに実施する空港利用者の密対策に必要となる予算をお願いしているところでございます。  十月からは、政府の観光支援事業「GoToトラベル」に東京都が対象に追加される予定となっており、首都圏との往来の増加も予想されますことから、首都圏での感染状況等を注視しつつ、引き続き、九州佐賀国際空港における感染症対策に緊張感を持って対応してまいります。  以上でございます。 91 ◯江口委員=ありがとうございます。  第一波、第二波につきましても、佐賀県にとって新型コロナウイルスは県外からの流入というか、接触によって県内にウイルスが持ち込まれる事例のほうが非常に多かったので、そういった意味で、佐賀空港は、佐賀県のある意味、水際の一つになるんじゃないかと思いますので、空港として感染防止対策に引き続きしっかり取り組んでいただきたいと思います。  それでは次に、減便、運休の状況及び利用者の推移について質問いたします。  本年五月二十五日に緊急事態宣言が全面解除されましたものの、航空機の運航便数も少なく、利用者も激減しているというふうに感じております。  まず一点目、おさらいでございますが、減便、運休の状況についてお尋ねいたします。  新型コロナウイルス感染症の影響によるこれまでの減便、運休の状況はどのようになっているのか、その点についてお願いいたします。 92 ◯黒田空港課長=減便、運休の状況についてお答えいたします。  九州佐賀国際空港における新型コロナウイルス感染症の影響は、今年一月頃から出始めたところでございます。国内外における感染拡大の影響で、航空需要の減少や就航先の国、地域における出入国制限などにより、全国の空港と同様、減便や運休が相次いで発生しているところでございます。  各路線の運航状況でございますが、まず、東京便は一日五往復で運航しておりましたが、三月九日から減便となり、政府による緊急事態宣言の影響を受けまして、四月十七日から六月三十日までの期間は一日一往復にまで減便となりました。その後、段階的に復便されているものの、現在も一日三往復と減便中であり、十月末までは九月と同様に一日三往復運航での発表がなされているところでございます。  次に、成田便でございますが、こちらは一日一往復で運行しておりましたが、東京便同様、緊急事態宣言の影響を受けまして、四月十三日から六月末までの期間は週一往復、日曜のみでございますけれども、減便となりました。その後、段階的に復便されておるものの、現在も週三往復と減便中であり、十月二十四日、これは夏ダイヤの最終日になりますけれども、十月二十四日までは週三往復の計画でございますが、冬ダイヤがスタートします十月二十五日から十二月二十五日までの期間は週二往復と再び減便との発表がなされております。  次に、国際線についてでございますが、上海便は、週四往復で運行しておりましたが、二月七日から減便となり、その後、二月十七日から運休中で、十月二十四日までの運休を発表済みでございます。  西安便は、週三往復で運航しておりましたが、一月三十一日から運休中であり、上海便同様、十月二十四日までの運休が発表済みとなっております。  台北便でございますが、週二往復で運行しておりましたが、三月一日から運休中であり、こちらは十二月末までの運休が発表済みとなっております。  最後に、ソウル便でございますが、こちらは日韓情勢の影響によりまして、昨年の八月十九日から運休となっている中、四月十七日から週四往復での運航再開の計画が見送られ、十月二十四日までの運休が発表済みとなっております。  以上でございます。 93 ◯江口委員=ありがとうございます。  では、一昨年、八十一万九千人を超える利用者数がございましたが、こういった減便の状況は、かつてない状況だと思いますが、今年度の利用者の推移はどのようになっているのでしょうか、その点についてお願いします。 94 ◯黒田空港課長=今年度の利用者の推移についてお答えいたします。  今年度は、国際線は全便、運休中でございますので、こちら、利用者はゼロになりますので、利用者数は、全て国内線の利用者となります。八月末までの利用者の推移でございますが、四月及び五月は、政府による緊急事態宣言の影響を受けまして利用者数の減少が特に激しく、五月は二千三百四十人となりまして、対前年比で六万九千七百四十二人の減、率にしまして九六・八%の減となり、過去最低となりました。  五月の緊急事態宣言の段階的解除で需要が底打ちとなり、六月からは、若干、減少幅の縮小が見られるものの、依然としましてコロナ前の水準には遠く及ばない状況が続いており、四月から八月の利用者数の累計は二万九千六百十七人となっており、対前年比で三十一万九千四百九十二人の減、率にしまして九一・五%の減と低い水準で推移しております。  以上でございます。 95 ◯江口委員=やはり緊急事態宣言や外出自粛というのは、数字的にもこれぐらい大きな影響があったということを再認識させていただきました。  それでは次に、そういった空港の中でのビル会社、テナントの営業の影響についてお尋ねいたしますが、国際線の運休や国内線が減便している中、ターミナルビル会社やテナントの営業への影響はどうだったのでしょうか。空港機能として欠かせない役割を担っていらっしゃると思うんですけれども、この辺の影響について御答弁をお願いします。 96 ◯黒田空港課長ターミナルビル会社、テナントの営業への影響についてお答えいたします。  まず、佐賀ターミナルビル株式会社につきましては、大幅な減便や運休、さらには空港利用者数の大幅減少もあり、収入も減っておりますが、現時点では経営に大きな影響を及ぼすような状況までには至ってないと聞いております。  次に、物販及び飲食のテナントについてですが、現在、五つの事業者が入居しております。こちら、四月から八月の売上げが対前年同期比で八割以上の減少となっております。特に、国際線は全便運休中でございますので、免税店に関しましては、売上げゼロの状況でございます。  次に、レンタカーのテナントでございますが、こちらは現在、六事業者がレンタカーターミナルに入居しております。四月から八月の貸出台数でございますが、対前年同期比で八割から九割程度の減少となっております。  こうした中ではございますが、テナント各社におかれましては、減便中の運航ダイヤに応じまして営業時間を短縮しながら営業を継続いただいているところでございます。  以上でございます。 97 ◯江口委員=そういった中、便数確保・空港機能維持事業についてお尋ねしたいと思いますが、まず、支援の狙いについて、今回の航空会社や、非常に厳しい状況にあるテナントの経営状況の中、このテナントさんたちへの支援について、その支援の狙いは何か、その点についてお願いします。 98 ◯黒田空港課長=支援の狙いについてお答えをいたします。  本事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により、減便や運休が生じている九州佐賀国際空港におきまして、航空会社やテナントを支援することにより、路線の早期復便とテナントの営業継続を図ることを目的としております。  九州佐賀国際空港は、地域発展の重要なエンジンであり、地域経済の回復を図るためには、復便や運航再開が重要と考えております。  空港を利用する事業者の方々からは、首都圏への日帰り出張ができるダイヤの維持や、東京便の早期の全便復便を望む声を多く聞いておりますことから、航空会社を支援し、空港利用者にとって利便性の高いダイヤでの早期復便を図っていきたいと考えているところでございます。  また、テナントの営業休止や撤退は、空港利用者の利便性の低下を招きますことから、テナントを支援することで営業継続を図り、空港利用者の利便性維持を図っていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 99 ◯江口委員=それでは、その支援の事業内容についてでありますが、支援期間など具体的な事業内容はどのようになっているのでしょうか、その点についてお願いします。 100 ◯黒田空港課長=事業の内容についてお答えをいたします。  県とターミナルビル会社において、早期復便及びテナントの営業継続による空港利用者の利便性維持を図る必要性を共有し、双方が協調して航空会社及びテナントに対する支援としてビル使用料の一部減免を実施するものでございます。  具体的には、ターミナルビル会社が、ビル使用料のうち共用部、これは搭乗待合室や保安検査場、物販エリアなど、空港の利用客も利用される部分でございますが、こちらの賃料五〇%と共用部の管理費一〇%の減免を十月請求分から来年三月請求分の六か月間を実施した場合に、県がターミナルビル会社に対し、減免額の二分の一相当を負担することとしております。  国管理空港を含めまして、空港ビル使用料の減免まで実施している空港は少ない状況の中、九州佐賀国際空では、航空会社やテナントにしっかりと寄り添い、ビル会社、航空会社、テナント、県が一体となりまして、この難局を乗り切っていこうというメッセージでもあり、九州佐賀国際空港のにぎわいを早期に取り戻すことへの期待も込めているところでございます。  以上でございます。 101 ◯江口委員=議案の勉強会で資料をいただいた中で、支援策として支払いの猶予ですとか一部減免というふうなことで説明を受け、支払い猶予というのは、結局は猶予でありますから、いずれ払わなくてはならない。一部減免に関しましても、これはあくまでも共用部の賃料であったり管理費ということで、最初のタイトルから見たら、もっとがばっと免除になるのかと思ったら、そこまでの内容ではなかったんですけど、それでも当事者、テナントにとっては大変ありがたいことなんだろうなと思いつつ、しかし、佐賀空港の中でも、例えばレストラン、この二十年来、レストランとか何度も経営者が変わったり、便数が少ないと経営が厳しかったり、そういった中、最近は何とか客さんも増えていた、便数も非常に増えていた中で、これが一度撤退とかしてしまうと、また次の店舗を何とか入れなきゃいけない、そういった募集とか、大変な労力がかかると思う中で、何とか協力してこの難局を乗り越えていただきたいというふうに思い、この支援策に関しましてもターミナルビル会社も一部減免を受け入れた上で、県も支援をするということで、何とか協力して乗り切っていただきたいと思っております。  では、今後の取組についてでありますが、今回の事業をはじめ、早期の復便ですとか需要回復に向け、今後どのように取り組んでいくのか、その点について御答弁をお願いします。 102 ◯黒田空港課長=今後の取組についてお答えをいたします。  国内外における今回の感染状況や就航先の国、地域との間での出入国に関わる制限など、先行きが不透明なため、今後の復便や需要回復の見通しは立てづらい状況でございます。  そうした中、国内線の需要回復の見通しにつきましては、IATA(国際航空運送協会)の発表や、ANA決算説明における役員のコメントなどによりますと、コロナ前の水準に戻るのは二〇二二年三月頃の見通しとなっております。  また、国際線につきましては、IATAの発表によりますと、コロナ前の水準に戻るのは二〇二四年の三月頃までかかるとの見通しとなっております。  そのような中、県といたしましては、現状でもやれることや、このようなときだからこそやるべき取組としまして、地元や首都圏の事業所への電話やメールでの個別営業や情報発信など継続的な顧客対応、情報誌や航空会社のホームページ、またメルマガなどで、空港レンタカーやオープンエアの旅など、コロナ対策を意識した情報発信、航空会社に現地対応をお願いする方法での海外プロモーション、こちらは昨日、台湾で現地メディア向け、それとSNSでの影響力のある、いわゆるインフルエンサー向けのイベントを行わせていただいたところでございます。同じく台湾では、二十六日から二十七日の期間で、現地の音楽祭で一般消費者向けのプロモーションも計画しております。  また、新たなチャレンジといたしまして、タイガーエア台湾のオンラインショップでの県産品、「佐賀牛」でございますが、こちらの販売を開始するなど、様々な取組を展開中でございます。  現状及び先行き不透明な状況では積極的なプロモーションが打ちづらい面もございますが、今後、首都圏との往来が戻ってくる環境が整うタイミングや、国際線の運航再開の動き等も注視しながら、ウイズコロナ、アフターコロナを見据え、今後の状況変化にも速やかに対応できるよう、しっかりと需要回復策の準備を進めてまいります。  併せまして、ターミナルビル使用料の一部減免や着陸料の免除など、航空会社への支援も行っていくことで早期の復便を図っていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 103 ◯江口委員=タイガーエアや台湾とのプロモーションに関してニュースに出ておりました。本当にこれからますます便数が増えて台湾との交流がもっと高まればというふうに期待していたところでありますが、引き続き、こういった状況の中でも取れる手だてとしてのインフルエンサーやネット上でのいろんなイベント、取組をお願いしたいと思います。  また、国際線に関しては、今、報道でもあっているように、政府のほうで幾つかの国との往来の段階的な解除といったものが検討されている中で、佐賀県としてはいかんともし難い部分があると思いますが、そういった解除がなされたときに速やかに対応できるような準備というのは常々取り組まれていらっしゃると思いますので、そういった取組をしっかりお願いできればと思います。  十月四日は「空の日」ということでイベントがあるということで、こういった減便の状況なので、普段見られないところも公開するとか、そういったニュースを見て私も楽しみに行きたいと思いますが、佐賀空港の民間空港としてのますますの発展を願うものとして、来るべきときに備えて空港機能の維持等についてこれからも取り組んでいただくことをお願いし、この問いについて終わらせていただきたいと思います。 104 ◯木村副委員長=暫時休憩します。十三時をめどに委員会を再開いたします。     午前十一時五十一分 休憩     午後一時三分 開議 105 ◯大場委員長=委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き質疑を行います。 106 ◯江口委員=それでは、二問目に入らせていただきます。二問目も議案に関する質疑でございます。よろしくお願いいたします。  観光連盟補助、観光需要緊急対策事業費ということで今回提案されておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響は多岐にわたっております。緊急事態宣言による外出自粛などにより人の動きが停滞したことで、県内の観光業も深刻な影響を受けている現状だと思います。  佐賀県では、旅館やホテル、貸切バス、タクシー、観光施設等に対しまして、当面の備えとして支援金を給付されたほか、七月から県独自の誘客キャンペーンを行うなどの支援策を行っております。  県も七月下旬から「GoToトラベル事業」を開始するなど、落ち込んだ観光需要を回復させようとする様々な対策が講じられております。開始の時期ですとか、東京圏が除外されたことなど、時期的にも早過ぎるんじゃないか、いろんな声がありましたけれども、今、このように第二波の状況がだんだん収束に向かっている中、感染者数の減少の中で、この四連休など非常に利用された、そういうふうな状況だと思います。  さらに、県では、今議会におきまして誘客を強化し、県内観光需要の速やかな回復を図ることを目的に、この観光需要緊急対策事業の提案を行っているというふうに受け止めております。
     そこで、この件について質問を続けたいと思いますが、まず一点目、新型コロナウイルス感染症による県内の観光業への影響について県ではどのように捉えているのか、まずその点から御答弁をお願いいたします。 107 ◯金子観光課長=新型コロナウイルス感染症による県内観光業への影響についてお答えいたします。  県内観光業は、前年の日韓関係の悪化、豪雨災害の影響に加え、今回のコロナ禍によって人の動きが止まり、甚大な影響を受けています。昨日現在、国の宿泊旅行統計調査の速報値は六月まで発表されております。それによりますと、佐賀県内に宿泊した客数は、対前年比で四月は二一・〇%、約八割減でございます。五月は一一・八%、約九割減でございます。六月は三一・六%、約七減でございます。となっており、六月は少し持ち直してきておりますが、大変厳しい状況となっております。  なお、七月以降の状況ですが、県内の主な旅館やホテルにヒアリングを行っております。施設ごとに差はありますが、八月の客室稼働率は、おおむね対前年比で平日は三〇から四〇%、休日は六〇から七〇%まで回復。七月の状況と比べると、平日、休日ともにおおむね一〇から二〇ポイント改善しております。  これは、市町の独自キャンペーンや七月から開始した県の誘客キャンペーン、七月二十二日から開始された国の「GoToトラベル事業」などにより、個人客を中心に週末や連休などに予約が入り始めたためと思われます。  以上でございます。 108 ◯江口委員=ありがとうございます。  ゴールデンウィーク等、本当に全国的にかつてないような状況であった。そういったことがこういった宿泊数の減少の数字にも顕著に表れているものと受け止めさせていただきます。  それでは次に、「GoToトラベル事業」についてですが、これは国の施策ではありますが、確認の意味も込めまして、この事業の概要はどのようになっているのか、その点について御答弁をお願いします。 109 ◯金子観光課長=「GoToトラベル事業」の概要についてお答えいたします。  国が行う「GoToトラベル事業」は、国内に宿泊または日帰りする旅行代金の半額相当が旅行者に還元されるものです。その仕組みは、宿泊代などの旅行代金の三五%が代金から直接割り引かれ、さらに、旅行代金の一五%が旅行期間中にお土産屋などで使える地域共通クーポンとして配布されます。例えば、一泊二日で二万円の旅行商品の場合ですと、三五%に相当する七千円分が旅行代金から割り引かれ、さらに、一五%に相当する三千円が地域共通クーポンとして旅行者に配布されます。これが二泊三日の場合は、旅行者への還元額は、単純にその倍になります。  なお、七月二十二日から旅行代金の三五%を割り引く事業が始まっており、来月、十月一日からは一五%相当分の地域共通クーポンの配布が追加されることとなっております。  以上でございます。 110 ◯江口委員=先ほども言及しましたが、この「GoToトラベル事業」が始まった当初、旅館・ホテル等への周知ですとか、あるいは旅行代理店等の対応ができているところ、できていないところ様々で、ちょっとしたニュースで現場の戸惑いも報道されていた、そういうふうな状況を思い出すわけでございます。  では、この「GoToトラベル事業」について、具体的な利用方法について、佐賀県民の方が利用するにはどのようにすればよいのか、その点について御答弁をお願いします。 111 ◯金子観光課長=具体的な利用方法についてお答えいたします。  利用方法ですが、「GoToトラベル事業」の旅行商品を販売しておりますインターネットサイトや旅行代理店の窓口、または対象となっている宿泊施設に御予約いただければ、お支払いの際に代金の三五%が割り引かれます。さらに、十月一日からは、先ほどの一五%分の地域共通クーポンが紙または電子クーポン券として配布されます。  なお、「GoToトラベル事業」の対象となっております県内の旅館・ホテルは、九月十三日時点で百六十施設となっております。  以上でございます。 112 ◯江口委員=この割引率のこともあって、いろんな記事やルポでは、比較的高価格帯の宿をお客様が利用される、あるいはふだん利用できないような価格のところに、この際だからということで利用される方もいらっしゃったり、逆に言うと、ビジネスホテルや宿泊料金の比較的安い民泊などは、この「GoToトラベル事業」の恩恵や集客に結びついてない。そういった宿の値段によって集客の現象がちょっと違う、そういった課題点なども指摘されている。政策誘導の効果の偏りというものも指摘されておりますが、しかし、全体的に利用客数、旅行される方が増えてくれば、何とかじわじわと波及効果があらわれればというふうに期待するところであります。  国のこの「GoToトラベル事業」に加えて、佐賀県としても宿泊キャンペーンをされているというふうに認識しておりますが、県の宿泊キャンペーンと、この「GoToトラベル事業」の併用というのは可能なんでしょうか。そういった点について御答弁をお願いします。 113 ◯金子観光課長=県のキャンペーンとの併用についてお答えいたします。  地方公共団体が実施する独自の宿泊キャンペーンと「GoToトラベル事業」の割引が併用できるかは、各地方公共団体の判断で決めることができるとされております。  県では、感染拡大の防止を図りつつ、県内への誘客を促進させています。そのため、県の宿泊キャンペーンの対象を県内や九州にお住まいの方に限定し、「GoToトラベル事業」との併用を可能としております。  なお、併用する場合は、予約やお支払いをする際に国と県のキャンペーンの両方の割引を同時に適用させる必要があります。予約後にどちらかの割引を追加で適用させることはできないため、御注意いただく必要がございます。  以上でございます。 114 ◯江口委員=こういった個人に対する割引といったものの与え方というのは、手法もいろいろありますし、賛否もいろいろあるわけです。旅行に対する支援策として、ほかの県ではプラス二〇%の金額で旅行券を販売する県もあれば、最近、地域のいろんな景気対策等で地域のプレミアムつき商品券といったものもあります。ただ、平日に、あるいはそれがいつ、どこで販売されるか、平日に買物に行ける元手がある、本当に所得の低い方が地域のプレミアムつき商品券が買えるかどうか、あるいは目ざとい方、元手がある方がどばっと買いに行って、昼過ぎに買いに行ったらどこも売り切れだったとか、こういった個人へのインセンティブというのは施策が非常に難しいなという気がいたします。  今回の施策の併用についても、ちゃんと最初に両方ともエントリーしておかないと、後で割引を追加することはできない。そういった少し分かりにくい部分はあるかと思いますが、ぜひ利用者におかれましては、そういったところを十分、利用できるものは利用できるように、後で気づいたら逆に損したような気分になってしまいますので、その辺、消費者として注意をして、かつ、旅行に行ったりとか、そういった恩恵をしっかり受けてほしいというふうに思う次第であります。  さて、今回提案されております観光需要緊急対策事業ですが、幾つかの項目が具体的に提案されておりますが、その提案内容、施策について質問したいと思います。  まず一点目、「佐賀支え愛宿泊割引キャンペーン」についてです。  これは、いつから、どのようなキャンペーンを行うのか、その点についてお願いいたします。 115 ◯金子観光課長=「佐賀支え愛宿泊割引キャンペーン」についてお答えいたします。  県では、七月から県内や九州にお住まいの方を対象に「佐賀支え愛宿泊割引キャンペーン」を実施しており、大変公表をいただいているところです。本議会で予算案が議決いただければ、その第二弾として、早ければ十月中旬頃から一人一泊当たり上限五千円を割り引く宿泊キャンペーンを開始したいと考えております。期間は、年度内を予定しておりまして、送客人数は、約六万人を想定しております。  以上でございます。 116 ◯江口委員=想定企画で六万人泊というのは非常に大きな数だと思います。  それでは、二点目のオープンエア割引キャンペーン、これは具体的にどのような取組を行うんでしょうか。 117 ◯金子観光課長=オープンエア割引キャンペーンについてお答えいたします。  佐賀の澄み渡る広い空の下、感染リスクの少ない観光スタイルとして、例えば、森林の中のアウトドアパークや果物狩りを楽しめる観光農園、玄海、有明海でのマリンスポーツなどがあります。これらの多彩な自然体験を満喫できる観光スポットは、「OPEN─AIR佐賀」として、新しい佐賀観光の強みの一つと捉えております。  そのため県では、先ほどの宿泊キャンペーンと併せて自然を満喫できるオープンエアな観光スポットの体験料や入場料を一人当たり上限二千円、半額に割り引くキャンペーンを実施したいと考えております。  以上でございます。 118 ◯江口委員=今まであった施策とイメージが違うので、ぜひ周知のほうもしっかりお願いしたいと思います。  三点目に、地域周遊ツアー造成、この事業の具体的な内容及び狙いは何でしょうか。 119 ◯金子観光課長=地域周遊ツアー造成についてお答えいたします。  観光業は裾野が大変広く、厳しい状況にある旅館・ホテル周辺のお土産屋や飲食店なども同じく厳しい状況にあります。本事業では、本県の観光の担い手である市町の観光協会を中心とした地域グループが、地域資源を活用し、貸切バスなどを使って地元の観光施設やお土産屋、飲食店などを周遊するツアーを企画・販売する際の実施等に係る経費を補助するものでございます。  この取組により、宿泊された地域を巡っていただき、県内の滞在をより長く満喫していただくことを狙っております。  以上でございます。 120 ◯江口委員=今まで春秋航空とか、佐賀県への宿泊に対してホテルの補助とかいろいろありましたが、佐賀にせっかくお見えになったら、一泊のところを二泊というふうに少しずつ佐賀県内での滞在を、あるいはアクティビティを増やしていくという新しい取組なのかなというふうに受け止めさせていただいております。  それでは、次の(四)のシニア層の利用喚起についての質問です。  若い世代のみならず、時間とお金に余裕があり、購買力のあるシニア層の誘客というのは、とても必要ではないかと考えます。「GoToトラベル事業」が始まった頃、非常事態宣言が緩和された頃に、感染防止に気をつけながら、外での消費活動を呼びかける中で、シニア層はまだ用心をしてなかなか外に出ない。しかし、若者の世代、二十代、三十代は、経済を回さなきゃということで、早速、町へ出て懇談の機会を持ち、第二波の特徴として若い世代の感染が高かったとか、そういった問題も指摘された中で、時間があり、購買力のあるシニア層が、いかにこういった施策を利用して旅行にも出て行っていただけるか、この利用喚起というのはとても大切だと思います。  このシニア層向けの利用喚起についてどのように考えているのか、その点についてお願いいたします。 121 ◯金子観光課長=シニア層の利用喚起についてお答えいたします。  委員御指摘のように、比較的時間とお金に余裕があり、購買力のあるシニア層の誘客は、県も重要なことと捉えております。シニア層の中には、インターネットでの予約が難しい方もいらっしゃいますため、誘客キャンペーンを行うに当たっては、旅行代理店の窓口にお越しいただいたり、はがきで申込みができるようにするなど、幅広い方にキャンペーンを御利用いただけるよう工夫していきたいと考えております。  また、重症化のリスクを恐れて旅行に出かけることをちゅうちょされている方も多くいらっしゃいます。県では、安心して佐賀の旅を楽しんでいただくため、県内の旅館等に対して、感染防止に必要となる消毒液や体温計などの購入への支援を行っています。  加えて、マスク着用、手洗いへの協力等、感染防止対策を分かりやすく絵文字で表現するピクトグラムを提供しているところです。  このような取組を含め、比較的三密にならない平日を中心に、本県にお出かけいただけるよう、幅広く情報を発信してまいりたいと考えております。  以上でございます。 122 ◯江口委員=新型コロナウイルス感染症の重症化や死亡率の件で、やはり高齢者にとって非常に侮れないリスクがある。統計上も死亡率が非常に高いという中で、やっぱりシニア層の方々は非常に心配されていらっしゃると思いますので、その辺の不安の払拭といったものをしっかりと発信した上で、ぜひとも佐賀にお越しいただいて消費をしていただきたい、その思いは変わらないものがあります。  それでは、最後の問いでありますが、県内観光振興の取組の考え方ということで、今回のコロナ禍によりまして観光の在り方が大きく変わってくるというふうに言われております。この十年ほど、佐賀県でもインバウンドですとか、県外からの誘客に力を入れてきた佐賀県の観光ですけれども、県では、これからの県内観光の振興にどのような考えで取り組んでいくのか、その点についてお願いいたします。 123 ◯金子観光課長=県内観光振興の取組の考え方についてお答えいたします。  委員御指摘のように、今回のコロナ禍を契機に、旅の手段や旅そのものの価値観が大きく変わってきていると考えております。  これまで主流だった団体旅行から個人旅行への流れが加速したり、人が密集する都市部から自然豊かな地方への旅行が注目されています。  さらに、安全・安心や地元再発見をテーマに、県内や隣県の近場で観光を楽しむマイクロツーリズム、いわゆる小さな旅が人気の傾向となっております。  県では、この機会に県民や九州にお住まいの方に、近場の佐賀をゆっくりと旅していただき、オープンエアなど佐賀の魅力を五感で体感いただきたいと考えております。  引き続き、市町や各地域との連携を図りながら、さらなる観光資源の磨き上げや誘客にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 124 ◯江口委員=私も、初当選の一回目の一般質問で、旅行者は一〇〇%消費者でありますと、佐賀県は観光振興にもっと力を入れるべきじゃないかということを一番最初から訴え、この十年間、佐賀県としては全国でも伸び率の非常に高い観光の実績を誇ってきたと思います。コロナへの対策、不安の払拭については、行政もしっかり進めていただき、また、各業界と連携を取りながら、今後も安心して、そして一人でも多くの方に佐賀の観光を楽しんでいただき、そして、佐賀県内での宿泊や消費の喚起が進むように、これからも引き続き御尽力いただくことをお願いし、質問を終わらせていただきます。 125 ◯木原委員=では、よろしくお願いいたします。本会議のときにも言いましたが、知事と一対一というか、知事と話ができるのは本会議しかないということでございまして、平成十三年十月九日議運申合せということで、「三役は委員会に出席しないものとする」ということがありまして、いろいろありますが、「なお、部長の答弁は知事の答弁に十分にかわり得る権限を有するものであることとする」というものがあります。ぜひ緊張感を持って、お互い真摯な議論をさせていただきたい。そういうことでよろしくお願いいたします。  今日は、まず、SAGAサンライズパークについてお願いいたしたいと思います。  高田課長のデビュー戦ということで、やんわりといこうかなと私は思っていましたが、今日の朝、ちょっとショッキングなことがあって、これ、皆さん御存じですよね。(資料を示す)この記事を見たとき、新聞記事ですから皆さん方もいろいろ解釈があると思いますけれども、朝日新聞さんの情報開示に対し、県がヒアリング資料を開示して、こういうことがあったというのは、一つまず思ったのは、やっぱりこういうものは我々に対して公表してくれないのかなという、ちょっと残念な気がしたというのが、まず大きな一点でした。  しかし、県議会の皆さん方にも、私から情報開示するわけにはいかない、議長からでしょうけれども、こういう資料は、新聞に出ましたので、我々も県民から選ばれている代表の一人でございますので、県民の皆さん方にはしっかりと説明する必要があります。もう既に、どうしたんだという話も朝早くから入ってきていますので、県会議員の皆さん方にも、この情報は開示していただくようにということで、田中副局長、いいですか。よろしくお願いいたします。  だから、もうあんまり言いません。読んでいくと結構ショッキングなことが書いてありますので。しかし、我々もやはりしっかりとこのアリーナについてはやっていきたい。後発ですから、すごくいいものができて何とか佐賀のために、国スポも控えているし、全障スポも控えているしということで、昨年の十二月はいろいろあったけれども、予算を通したという責任もあります。そういう意味で深くは言いませんけれども、これを他山の石とすることなく、新幹線もそうですけどしっかりと受け止めて後世の我々の次の世代、次の次の世代にお荷物という形にならないように、僕も一般質問のときに言いましたけれども、本当に大丈夫かと、違約金を払ってでも、もうやらないほうがいいんじゃないかという声も結構聞こえてきたんですよ。しかし、そういうわけにはいかないわけですから、しっかりと皆さん方、優秀な人材がそろっているわけですから、知恵を出し合って、お互い、本当に知恵を出し合って、この施設が光り輝くものになっていくようにしていきたいし、執行部の皆さん方の頑張りを期待したいと思っております。  それでは質問に入りますが、そういうことで整備が終わった主な施設の状況について、まず、これは確認という形の中で課長の答弁をお願いします。 126 ◯高田SAGAサンライズパーク整備推進課長=SAGAサンライズパークの整備の状況についてお答えいたします。  これまで球技場や庭球場の改修、また、ボクシング場・フェンシング場、エアーライフル射撃場の移転新築など、さらに、今年度におきましては、陸上競技場の走路改修工事を行ったところでございます。そのほか、総合体育館におきまして空調設備の設置や、大競技場の床張替工事を行っております。  現在は、昨年七月に着工しました水泳場SAGAアクアにおきまして、鉄骨の骨組み工事などを行っております。  これまで御報告してきましたとおり、想定以上の軟弱地盤であったことや、例年以上の梅雨の長雨の影響等を受け、進捗の遅れが発生しておりまして、現在、精査中でございますけれども、軟弱地盤対応への対応に約二か月程度、長雨による影響で約一か月半程度の遅れが発生している状況でございます。  また、SAGAアリーナにつきましては、六月から本格的に工事に着工しまして、ほぼスケジュールどおりに進んでおります。現在は基礎ぐいを打つ工事を行っているところでございまして、来年冬頃にはアリーナの大まかな形が確認できるようになる見込みでございます。  なお、今後、発注予定の主な工事としましては、陸上競技場、雨天走路等の増築・改修、アリーナ等の情報通信設備工事、ペデストリアンデッキや外構工事などを予定しております。  以上でございます。 127 ◯木原委員=ありがとうございました。最初の答弁にしては非常にすばらしい答弁ですね。なんか弟を見るようでほっとしております。  それでは、管理運営状況について伺いたいと思います。  整備については、SAGAアリーナや水泳場SAGAアクアといった大きな施設の建設がこれから続いていくということでありますが、県内経済の活性化のためには、下請工事や材料納入について、我々は常に申し上げておりますけれども、県内業者へ発注すべき、いわゆるローカル発注というものをお願いしているわけでございますけれども、SAGAアリーナについては、これからの工事でもありますが、県内企業の受注機会の確保にしっかり取り組んでいただきたいんですが、聞くところ、なかなかやっぱり三階、四階建てで難しい部分はあるんでしょうけれども、皆さん方、担当者におかれては、しっかりと、それこそ知恵を出していただいて何とか県内企業が受注できるようにということでぜひお願いしたいと思っております。  また一方で、管理運営においては、電通を代表企業に、地元企業六者が参画しましたSAGAサンシャインフォレストが次期指定管理者として運営を開始するということであります。こうした管理運営にも県内業者の力をしっかりと活用して取り組んでもらいたいと思います。  そこでお伺いしますが、十月から指定管理者が交代するということになっておりますが、スムーズに交代を行っていただいて円滑に運営が開始される必要があると、そういうふうに我々としては思います。  現在、次の指定管理者に内定されている方々においては、どのような取組をして今後に備えられているのかということをお伺いします。 128 ◯高田SAGAサンライズパーク整備推進課長=次期指定管理者の対応状況についてお答えいたします。  今年十月からは次の指定管理者でありますSAGAサンシャインフォレストにより管理運営が開始されます。  これまでに、サンライズパークの運営が円滑に移行できますよう、管理運営体制の構築、地元雇用を優先した職員の採用、また、現在の指定管理者との定期的な協議や引継ぎなどが行われたところでございまして、県も適宜立ち会いまして調整を進めてまいりました。  現在は、引継ぎ完了に向けた最終調整が行われていると報告を受けております。  また、地元企業である佐賀新聞社、佐賀銀行の二社が新たに参画しまして、広報展開などの取組に協力していただくことになっております。より多くの県内企業が関わり、一体となってオール佐賀、ワンチームでサンライズパークを運営する体制整備が進められている状況でございます。  以上でございます。 129 ◯木原委員=ワンチーム、オール佐賀という、なかなか大きい企業はないわけでございますが、その中でも皆さん方、いろいろと話合いをしながら、このアリーナについて一生懸命やっていかれると私は信じておりますので、取組をよろしくお願いしたいと思います。  次に移りますが、SAGAアリーナの利活用についてです。  ここにおいていろいろと、最初はばっと言いたいなと思ったんですけれども、私も先ほど言いましたようなことでございまして、ただ、一つやっぱりショックだったのは、この立地がネックでコンサート業界では佐賀県が四十七都道府県で最下位みたいな、そういう書かれ方をすると、やっぱりね、ああ、そうなのかなと。理由としては、福岡に近い、どっちかというと佐賀よりも北九州を選ぶとか、そういうことでございまして。しかし、さっきも言いましたが、知恵を出せば何とかいい形になるというふうに信じておきたいと思います。  ただ、心配なのは、コロナ禍の中で観客がいない無観客の中でコンサート的なものが、例えば、長崎出身の、僕はあんまり、この頃、芸能通じゃないからぱっと出てこないけれども、いい男の、名前は何だっけ、福山雅治さんか、あんまり興味ないものだから、ごめんね、サザンは好きだけどね。サザンとかも、そういう形で無観客ライブをやって、それこそ、あの人たちは何十万人というより、百万人近くの方々が視聴されたと。そっちのほうがよっぽどいいみたいな話も聞こえてくるので、これまたちょっと困ったなというようなこともありますが、しっかりと、ウイズコロナ、アフターコロナ、どっちになるかわからないけれども、先ほど言った、いわゆる県と指定管理者がしっかりと連携してSAGAアリーナの利活用を図っていく必要があると思いますが、今後、どのように取り組んでいかれるのかということをお願いしたいと思います。 130 ◯高田SAGAサンライズパーク整備推進課長=SAGAアリーナの利活用についてお答えいたします。  SAGAアリーナは、ホームアリーナとして利用を予定しておりますバレーボールのVリーグ「久光スプリングス」や、バスケットのBリーグ「佐賀バルーナーズ」のホームゲームなど「観る」スポーツ、これまで佐賀で実現できかったコンサート、各種団体の全国大会、展示会、子供向けイベントなど、様々なイベントの開催を想定しておりまして、さらには、災害時における避難所機能など、多目的アリーナとして利活用することを計画しております。  また、SAGAアリーナの運営を担う指定管理者からは、アリーナの中核的な利用としまして、Vリーグ、Bリーグのホームゲームの開催はもちろんのこと、全国レベルのスポーツ大会、また、スポーツやエンターテインメントのコンテンツにつきまして、代表企業の電通が運営する有明アリーナなど、ほかの施設とのアリーナネットワークを生かした事業展開、さらにアイスショー、ファミリー向けのコンテンツなど、県民の幅広い層をターゲットとしたイベントの展開といったことが提案されております。  委員の御指摘にございましたが、ウイズコロナやアフターコロナなど、社会情勢の変化を的確に捉え、SAGAアリーナの目的や思いを県と指定管理者でしっかりと共有しながら、民間の持つノウハウやネットワークを生かして、様々なイベントなどの実現に向け、県と指定管理者が連携し、しっかりと取組を進めてまいります。  以上でございます。
    131 ◯木原委員=と聞くと、とにかく頑張ってほしいとしか言いようがありませんが、とにかく、あと二十年後、三十年後、このアリーナがしっかりとしたコンセプトのもとに、九州全体の中で佐賀のアリーナはすばらしいなと、そういうものを今からつくり上げていただきたい。今が一番の基礎だと思いますので、よろしくお願いいたします。  次に、何といっても、こういう形の中でコンサート等の開催はなかなか難しい。せいぜい年に一回か二回というような、そういう結果も出ています。ということは、やっぱり八千四百席を埋めるのはなかなか難しい。そこで考えられるのは、やっぱりVリーグとかBリーグの試合をいかに、とにかくVリーグでは久光、Bリーグでは「佐賀バルーナーズ」といったところを佐賀県でしっかり応援していって、彼らのホームゲームがあるときは満席になるぐらいのものをつくり上げていかなきゃならないのかなと私は思っております。  スポーツ課長さんにお願いいたしたいんですが、SAGAアリーナをホームアリーナとして予定している「佐賀バルナーズ」とか「久光スプリングス」の支援、こういったものを今後どうしていくかということを聞かせていただきたい。お願いします。 132 ◯瀬戸スポーツ課長=プロスポーツチームの支援についてお答えいたします。  委員御指摘のとおり、SAGAアリーナにとりまして、「佐賀バルナーズ」や「久光スプリングス」、こういったチームの積極的な活用が重要であると認識しております。  県では、スポーツの力を生かした人づくり、地域づくりを進めるSSP構想の観点から、これまでもプロスポーツチームを活用した地域交流イベントですとか広報など、機運醸成のための支援を様々行ってまいりました。  また、コロナ禍によりましてチーム運営が、これまでに経験のない困難な状況であることを踏まえまして、六月補正予算で議決いただいておりますが、プロスポーツチームが活動に専念できる状況を維持していただくための支援金を交付しておりまして、現在、各チームにおいて選手育成・強化、あるいはファン拡大、集客増の対策など、様々な用途で活用いただいているところでございます。  一方、例えば、ホームタウンの佐賀市におきましても、市民を試合に招待したり、あるいは子供向け教室を開催するなど、広報・集客などの支援をされておりまして、県としましても、ホームタウンの各市と連携しながら支援しているところでございます。  支援の在り方につきましては、県やホームタウンの市など行政ばかりではなくて、チームを応援する多くのファンの皆様方、あるいは企業さんなど、「皆で支える形」が望ましいものだと考えております。  このことから、長期的にチームを支え続けていくためには、先ほどの支援金と併せまして、このたび、ふるさと納税の寄附制度を拡充しまして、「佐賀バルナーズ」や「久光スプリングス」を含む県内四つの全てのプロチームを対象として寄附の呼びかけを現在行っているところでございます。  今後、チームの活動、試合でお客さんがたくさん入って非常ににぎわいを見せるためにも、SAGAアリーナが発展していくためにも、両チームがそれぞれの所属リーグにおいて活躍して、そのことによってファンがますます増えていって、そして集客を図ることができ、そして、そのことがチームの経営も安定して、また、チームの強化につながっていく、こういういいサイクル、好循環に結びつけていくことが大事だと思っております。  県としても、引き続き、積極的に集客、機運醸成に向けた取組を自ら進めることはもちろんですが、併せまして、ホームタウンの市、多くのファン、県民みんなでしっかりとチームを支えてまいります。  以上でございます。 133 ◯木原委員=今言われたように、やっぱり好循環ですよね。プロチームというのは資金源が大事ですし、また、資金源によっていい選手を引っ張ってくるみたいなところがあるので、そういう好循環というのは本当に大事ですから、その基礎ができるまでは県がしっかりとサポートしていっていただきたい、そのように思います。  そして、実は今年の三月、真坂副部長と広島に見に行ったときには、ちょうど展示会をやっていました。ああいうのは収益率が非常にいいと、その施設にとって入りがいいと、そっちの部分で収益率がいいから、こういったものを数多くやったらいいですよみたいな話もちょっと聞きました。知事が、いわゆるコンサートや各種団体の全国大会、ビジネス展示会など幅広く行うことで投資以上の効果をもたらすプロフィットセンターを目指していると、このプロフィットセンターを目指すということを具体的に、どういうことを想定しているのか教えていただけないかな、お願いします。 134 ◯高田SAGAサンライズパーク整備推進課長=プロフィットセンターとは、どういったものを指すのかというお尋ねでございました。  スタジアム・アリーナ改革におきまして、プロフィットセンターということが位置づけられておりますが、このプロフィットセンターというのは、「観る」スポーツ、あとコンサートとか、そういった多くの方々にお集まりいただきまして、そういった人の交流がアリーナのにぎわいだけではなくて、地域に広がっていく、地域に波及していくということを目指しております。そのことをプロフィット、いわゆる価値が生まれるものだということで示されているものでございます。  以上でございます。 135 ◯木原委員=なるほど、分かりました。そういう形の中ですばらしい利活用ができるように、価値が広がるような利用方法をぜひお願いしたいと思います。  次に、佐賀駅からのアクセスルートの質問に移ります。  実は、私の地元であります三溝線、あれは市道ですから、協議会にはオブザーバーみたいな形で何回か参加させていただきましたが、一生懸命、地元自治会の会長さんを座長として、そしてアドバイザーといいますか、委員長として佐賀大学の先生も来ていただいて、どういうふうにやるかということで、大体のことは分かっておりますけれども、今、既に工事が始まっています。この市道三溝線、利用者がSAGAアリーナに楽しみながら来場できる。これも先ほど言ったように、広島駅から広島球場、あの道を視察したんですけれども、いわゆる佐賀市と連携してしっかりと取り組んでいかなきゃならないと思うんですよね。  そういう意味でお伺いしますが、工事の進捗状況ということも聞きたいんだけど、大体いつぐらいまでに概要というか、そういうものが見えてくるのかな。そういったことをちょっとお伺いさせていただきたいと思います。 136 ◯高田SAGAサンライズパーク整備推進課長=市道三溝線の整備に関して、いつ頃ぐらいまでに概要が見えてくるのかという趣旨のお尋ねでございました。  市道三溝線につきましては、佐賀駅北口広場と市道三溝線を併せて整備を進められておりますが、今後、複数年にわたりまして整備を進められまして、二〇二三年頃までに、市道三溝線でいきますとおおむね東側の歩道の拡幅などが進められます。  その後、当初、二〇二三年に国民スポーツ大会が予定されておりましたので、その後、西側の道路整備ということが予定されておりましたけれども、国民スポーツ大会の開催の変更等を受けまして、今後、市道三溝線の西側の整備については、どういった対応をされるのかというのは、佐賀市さんにおいて検討されるものと承知しております。  以上でございます。 137 ◯木原委員=分かりました。とにかく四車線から二車線になって歩道が広くなる。いわゆる佐賀のコンセプトであります歩くということをしっかりと頭に描いての整備だと思いますので、駅からサンライズまで歩く人、また、逆にサンライズから駅まで歩く人、それプラス地元も含めて、あそこの三溝線が楽しい歩道というか、そういうふうになるようにぜひ期待しておりますので、市と県と連携してしっかりやっていただきたい。  それで、この活用について、どのような形で佐賀市と連携してきたのか。また、これからどのようにやっていくのかということで再度お伺いしたいと思います。 138 ◯高田SAGAサンライズパーク整備推進課長=市道三溝線に関する県の関わりについてお答えいたします。  市道三溝線につきましては、平成三十年度に地元自治会や関係機関などで構成されます「市道三溝線再整備検討会」が立ち上げられまして、県もオブザーバーとして参加してまいりました。  また、令和元年度の「三溝線を活かしたまちづくり検討会」には、委員として参画しまして、歩道空間の整備内容や活用方法について、地元自治会や事業者と意見交換を行うなど、当初から佐賀市と連携し、検討を進めてまいりました。  さらに、令和元年六月に立ち上げました県と佐賀市の関係部局で構成します「SAGAサンライズパークに関する連携会議」や、今年八月に実施しました県と佐賀市の若手職員を中心としましたワーキングにおきまして、歩きたくなる仕掛けやにぎわいづくりなどにつきまして議論を行ってまいりました。  これまでの議論におきましては、アリーナをはじめ、サンライズパークまでの道のりを楽しみながら歩いてもらえるように、例えば、高揚感を高めるため、空間演出としてアリーナまでの距離を歩道上に標示するとか、VリーグやBリーグの開催地のわくわく感を高めるようなタペストリーの設置、それから、オープンエアを楽しめるようなイベントに合わせたマルシェの開催、子供も楽しめるようなイベントの開催、そういった意見が出ておりました。  今後の取組についてでございますが、委員からの御指摘のとおり、市道三溝線は佐賀駅とアリーナをつなぐメインのアクセスルートであります。そうしたことから仕掛けや、さらには地域活性化などにつきまして、今後とも佐賀市と緊密に協議をしながら、しっかりと連携して取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 139 ◯木原委員=今、あそこに佐賀商業とか学園も近くにあって、高校生たちが結構歩くんですよね。そういう高校生たちの意見も聞いてくれているのかな。 140 ◯高田SAGAサンライズパーク整備推進課長=佐賀市の検討委員会には、その高校から委員として、副校長になりますけれども、参加をしていただいているところでございます。  以上でございます。 141 ◯木原委員=それは分かっているけれども、高校生の生の声ね、そういったものを取り入れてほしい。いいですか、ぜひぜひ。それは私も委員会に何回か出ましたけれども、あんまりそういう声が聞こえてこないのでね。せっかくの三溝線がすばらしいものに生まれ変わるためにも、やっぱり若い子供たちの意見というものをぜひ取り上げていただきたいなと、そのように思っております。  もう一つは、不便になるという声も聞こえてきます。そういう方々のためにも、お年寄りとか体の弱い方々の意見もしっかりと耳に入れて、何でもかんでも全て受け入れると、いろんなことで先に進まないという形になるかも分かりませんけれども、そこはなるべくそういう人たちの声も生かせるような、そういう道づくりをやっていただきたいということをぜひ要望しておきます。  私も出来上がって歩くのを楽しみにしたいと思っています。特に、東側には空間も、ガソリンスタンドがあったところとか、少しずつ空間も目立ってきているので、そういうところをどう生かすか。そして、少し長いので、どういうところにトイレを設置するかとか、そういうこともあるかと思いますけれども、細かいことは、その委員会にお任せしますので、とにかく歩いて楽しいというコンセプト、これを忘れることなくやっていただきたいことをお願いしておきます。  最後に、局長に聞きますが、広域的な集客ですよね。これは次の質問にもつながっていくわけですが、工事をしていても、物すごい交通渋滞は今のところ起きていませんけれども、コンサートとかあるときは、今、サンライズパークができている、ダンプカー等が入っているところは渋滞がということがあります。やっぱり予想していたとおりなのかなと、そういう感じがいたします。  それはさておいて、さっき言ったアリーナへの来場、これはもう間違いなく、市道三溝線は何という名称になるのか、今から決められていくんでしょうが、ぜひ愛称をつけていただきたいと思います。歩くことを中心として進められていますよね。その中でも佐賀駅というのが一つの基点になるんじゃないかと思っています。福岡でコンサート、それから展示会等があるときには、隣県の福岡、そして熊本や鹿児島といった九州一円から、さらに、もっと広げれば広島、岡山、ひいては大阪も含めた西日本一帯、こういったことで広域的に集客を図っていくということが非常に必要だと私は思っていますけれども、多くの方が早く移動できる鉄路、こういったものは重要な交通手段と思っています。いわゆる県において、八千四百という席を埋めるためにどういうふうに広域的に集客を図っていこうと考えられているのか、最後にお伺いをさせていただきたいと思います。 142 ◯田中文化・スポーツ交流局長=アリーナへの広域的な集客についてお尋ねがありました。  アリーナの集客につきましては、まず、県と指定管理者が連携して着実に実績を積み上げ、来場者を確保し、そして、さらに来場者を増やしていくという好循環につなげていくことが重要であると考えています。  先ほど、課長の答弁にありましたように、今回のアリーナは多目的アリーナという形で整備していますので、コンサートだけでもありませんし、各種イベントとか展示会とか、そういうのを一つ一つ積み重ねていかないといけないと思っています。もちろん、Vリーグ、Bリーグのスポーツ大会にも客を入れるということは努力しなければいけませんけど、そういう一つ一つの各種イベントの実績を積み重ねていって評価につなげていくということが大事じゃないかと思っています。  そのために、まずは佐賀県民や福岡都市圏をはじめとした近県の方々がアリーナに来場いただきまして、よかったねと、評価が高まっていくような形にしないといけないと思っております。そのような方たちをリピーターとしてしっかりとつかまえるような成功体験を積み重ねていきたいと考えています。  様々な魅力的なイベントを実施いたしまして、繰り返しになりますが、一つ一つ実績を積み重ねることで、広域からも来場したくなるような好循環をつくっていくことが、まさに広域的な集客につながっていくものと考えています。  来場されるお客様の交通手段は様々であると考えております。いずれにしても、佐賀アリーナに行きたい思っていただけるようにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 143 ◯木原委員=局長、しっかりとやってください。言わんとすることは、もう何回も何回も言っていることだから、もうこれ以上は言いませんけれども、とにかく広い意味での集客、そして、繰り返し言いますが、アリーナというものを本当に光り輝く施設とするために頑張っていただきたいということを最後にまた申し上げておきます。  それでは二問目、九州新幹線西九州ルートについて質問させていただきます。  実は、この質問に入る前に四連休がありました。そのはざまを縫って、ここにいらっしゃる土井議員さんじゃありませんけれども、逆に私は佐賀から長崎まで「白いかもめ」に乗って、久しぶりに長崎の町を堪能してきたわけであります。  日曜日、連休の二日目だったので少しゆっくり、十時五十七分発の「かもめ十五号」に乗って行きました。途中、十一時七分に江北駅の前で減速しました。肥前山口駅には止まりません。そして、十一時十分に肥前鹿島に着きました。ここは土井議員の地元だなというふうな思いで肥前鹿島駅を眺めました。その後、十一時三十五分、行き違いの列車のため太良の大浦で二分間停車しました。この間、鹿島から坂口議員の地元である大浦まで行くに当たって、本当にきれいだなと。ちょうど有明海の満潮というか、干潮じゃなかったので波頭が少し立って、そして、横にきらきらと光っていて、いい景色だなと思って、わざと一番窓際の席を取らせていただきましたので、そういう意味で「かもめ」に乗らせていただいた。そして、十一時四十七分に湯江駅で、湯江駅は長崎ですけれども、行き違いのため三分間停止しました。そして、十二時に諫早駅に着きまして、そして、十五分に浦上駅、それから十二時二十分に長崎駅に着いたということでございます。約一時間二十三分の「かもめ」の旅でございました。  思ったのは、肥前鹿島駅まではある程度スムーズに運行します。しかし、その先、その前に一回、江北で減速しましたけれども、諫早に着くまで二回、太良の大浦で二分間停車、そして、湯江で行き違い列車のため三分間信号停止ということで、計五分停車しました。これを思うに、長崎の人って、やっぱり早く着きたいよなと。長崎から博多まで、もうちょっとスピード感をもって行けたらいいよな、やっぱりそういうふうに思われるんじゃないかなという感じはいたしました。そういう中で質問をさせていただきます。  そして、一度、特委で視察をさせていただきましたけれども、また改めて長崎駅の周辺を一人で散策しましたが、本当に変遷というか、様変わりしてますよね、びっくりしますね。こういうふうに佐賀駅周辺がなればいいのかなと僕は思いますけれども、ルートのことはなかなか、まだまだ先のことかも分かりませんので、話はできませんけれども、やっぱり鉄路のキングオブキングである新幹線ができると、こんなにも町は変わるのかなという印象、それは本当に思います。皆さん方もよければ佐賀から、もしくは鹿島からでもいいです、ぜひ「かもめ」に乗って長崎まで行ってください。お願いしたいと思います。  それでは、質問に入らせていただきます。  まず、僕は、皆さん方といろんなことで大声で話したくない。同じ政治家同士として本会議場でやり合うということは、これはもう必要だと思っていますけれども、皆さん方と声を荒らげて、張り上げてということは、もう、そういうことはやりたくないなと思っていますので、冒頭に申しましたように、お互いに真摯な中で緊張感を持ってお願いしたいと思います。  まず、ちょっと南里部長にお聞きしたいんですが、日経ビジネスの記事ね、これは九月十一日にネット配信されましたけれども、これ、知ってましたか。 144 ◯南里地域交流部長=委員から御指摘がございました日経ビジネスの記事でございますが、これについては、私は、記事が掲載されるまでは知りませんでした。 145 ◯木原委員=ということは、南里部長が知らないということだし、もちろん、課長も知らなかったと、そういうふうに調整段階で言われていましたし、田中局長も、平尾部長も、もちろん存じ上げられなかったと思います。  ただ、一般質問でも言ったように、「例えば新幹線を引いたら街が良くなるなんていうのは昭和の妄想」という、あれ、見出しで書いてありましたが、やっぱりショックですよね。  一般質問の中で七人、十五人のうち約半分、そのうちお二人は慎重派ですから五人、三分の一は推進という立場で言われていて、その前に、丁々発止やろうという前にああいうものが出ると、何のためにかなとやっぱり考える。それは皆さん方、これからこういうことが絶対にないように、くれぐれもお願いをしたいと思います。  本当にそこはこれくらいでぐっと受け止めて、そして、南里部長は「知らなかった」と言われました。そして、記事を見て私は「これは、知事、議会軽視じゃないか」と言いましたけれども、記事を見て地域交流部長はどういう感想を持たれましたか、そこを確認をさせてください。 146 ◯南里地域交流部長=お答えいたします。  記事の内容そのものに何か事実誤認があったとか、間違いがあったということではないと私は思いました。一つはタイミングというのは、確かにあったのかなとは思いますけれども、これはマスコミさんのほうが、たまたまこの判断で、このタイミングで出されたと思っておりまして、佐賀県から意図したものではございませんので、そのことで議会を軽視したとか、そういうことではないというふうに考えております。  以上でございます。 147 ◯木原委員=大変優秀な答弁でございまして、ありがとうございました。やっぱりそちらのほうから見ると、そういうふうに見れる。しかし、やっぱりこちら側から見ると、部長、きちっと議会軽視というふうに見れるんですよね。これは立場の違いですから、もうこれ以上、部長には申しませんけれども、でも、やっぱり先ほどの記事でもそうですが、常に議会と執行部は二元代表制、そういうふうに言われているわけですから、やはりそこにボタンのかけ違い、亀裂が入らない、そういう配慮はやっぱりやっていくべきだと思いますので、これ、危機管理・報道局のほうがやっていると思いますけれども、やっぱりチェックをしていただきたい。今日はもうそこまでにしますが、今後、このようなことがないようにしっかりとした組織体制で臨んでいただくことを切にお願いをしておきます。  それでは「日経グローカル」、これも記事ですから、あんまりいろいろ言いたくないんですけれども、これも皆さん方の捉え方、私どもの捉え方ということで、答えはいろいろ変わってきますよね。これも打合わせの中で課長といろいろとやってきましたので、言い分は大体分かります。  しかし、僕が一番気になったのは、課長はたしか、新幹線をフルと言ったのは、この記事より後だということでしたよね。二〇一七年の与党検討委員会、与党PTの話合いで呼び出されて、その後の、ここからフルの議論が始まったというふうに私には言われてました。  その中で疑問に思ったのは、私として、これももう打合せのときに言ったけれども、しかし、そうは言いつつも、記事を読んでみると、「新幹線の経済効果を佐賀県内でいかに出すかを考える中で、新鳥栖─武雄温泉間もフル規格の選択肢があっていいと思う」ということをはっきりと二〇一五年の九月二十一日に知事は言っているわけですよね。議論は、確かに始まったかも分からない。もちろんFGTです、二〇一五年はFGTのとき、これは分かっています。しかし、そういう中でもフル規格の選択肢があっていいということが頭の中にはあったということですから、我々からすると、ちょっと今とは違っているなという感じがします。そういうことですからね、何でこういう知事の答えがあるのかということですよ。私からすると、一貫してはいないんじゃないかと、そういうふうに思いますけれども、るる、この記事の文章は読みませんけれども、そのところだけ確認の意味で押さえておきたいと思いますから、お答えをお願いします。 148 ◯南里地域交流部長=お答えいたします。  一点だけ、記事の中で知事の発言として、「議論はあってはいい」という言い方だったというふうに記憶しております。  その上ででございますが、フル規格による整備は在来線の利便性低下ですとか、莫大な財政負担など様々な課題があるので受け入れることはできませんというふうにずっと申し上げております。そして、一方で、佐賀県は将来の新鳥栖─武雄温泉間のあり方について様々な可能性を議論することは閉ざしておりません。こうした知事のスタンスは一貫しております。  以上でございます。 149 ◯木原委員=南里部長、これ、持ってないかな。(資料を示す)議論と言われたけど、「議論」ということは出てきてないもんね。さっきも言ったけど、「フル規格の選択肢があっていい」と。「選択肢」ということですから、頭の中にはフル規格も考えていたというふうに、この記事を読む限りは私には思えるんですよね。しかし、一貫して「そうではない」というふうに言われているので、もう一回問いますよ。ちょっと知事の考えが変わってきたんじゃないかなということ。しかし、同じ答えだったら、もう要らないよ。そういう形になってくるとなれば、あなたたち、そうは思わないということでしょう。「選択肢」というこの言葉について、どう思いますか。 150 ◯南里地域交流部長=失礼しました。「選択肢はあってもいい」という言葉だったと思います。  その上で、ただいま申し上げましたように、知事のスタンスは一貫しております。これは私はずっと、新幹線関係のいろんな答弁というのは、常に知事と考えを確認しながらやっておりまして、この御質問に対しても、確認した上での答弁をさせていただいております。  以上でございます。 151 ◯木原委員=はい、あなたたちは、そう言わざるを得ないし、そう思っているということがやっぱり、私も何回も何回も質問して、よく分かります。これ以上、堂々巡りになるのは。しかし、これもあなたたちの立場から言うとそうだけど、我々のほうから見ると、そうは見えないという、そこのところは理解しとってくださいよ、部長ね。我々は、あなたたちはそうだけど、知事も県民の負託を受けて知事として今県政をつかさどっているけれども、我々もやはり県民の負託を受けて、やっぱり我々の背中にも県民という人たちが乗っかっているわけですから、繰り返して言いますけれども、このことをきちっと説明しなきゃいけない。あなたたちのことを説明しても、なかなか分かってくれないんです、県民はね、いや、本当にそうですよ。不思議かも分からんけれども。  そういうことですからね、血税をきちっと納めていらっしゃる県民の方々が納得できる、そういう答弁、そういう考え方をきちっと示していただくということは、私は非常に大事だと思いますので、今後はそういうことでお願いしたいと思います。それでは、インタビュー記事ですから、もうこれくらいにしておきます。  次に、複数アセス案というものについて質問します。  これは同僚の中村委員さんが午前中、一生懸命やり取りをしていただきました。確かに、最後は、もう本当に、「これ以上」というお言葉が出ましたけれども、まさしくそのとおりかなと私も思います。しかし、やっぱりここはきっちりともう一回話をしておかないといけないのかなと思うんですよね。私が一生懸命、特別委員会の席で質問して、「九月」という答えが返ってきて、そして何とか、先ほど言った県民に、そして議会も納得できるような文書として提示をしてほしいという、そういう声に、もう本当にあれはなかなかほかの県にはないことだと思いますけれども、鉄道局長の公印ですよね。今、印鑑なしでもいいというような、公印省略というのがコロナ禍では当たり前になる可能性もありますけれども、しっかりと公印を押されて、ああいう形で、いわゆる環境アセスへの同意は、フル規格で整備することの前提とはならないということでやられているわけでございます。  そして県は、環境アセスの提案を受け入れることは、佐賀駅を通るルートでのフル規格の整備を受け入れることと同義であると、ここがやっぱり我々と本当、かみ合わないんですよね。だから、中村委員の質問を聞いていて、もう、これを幾ら言っても多分ね、押し問答で三時間、四時間ぐらいはかかるでしょうね。しかし、そういう無駄な時間をやりたくない。  じゃ、南里部長にお伺いしますが、なぜ、鉄道局の文書が県は信用できないのかということ。そして、またこれも先ほど中村委員に答えていたけど、もう一回、何をもって同義と判断しているのか。私としては、やっぱり判然としないので、改めて県の考えをお伺いしたい、お願いします。 152 ◯南里地域交流部長=お答えいたします。  午前中、中村委員の御質問がありましたので詳しいところは省略させていただきますが、まず、文書に関しては、もともと文書と同じ趣旨の説明を受けておりますので、私どもといたしまして、今回の文書の内容が間違っているとか、信用できないとか、そういったことは考えておりません。  それで、私ども、今までいろんな議論、協議もさせていただきましたし、先日は特別委員会での審議もございましたけれども、鉄道局からは、北陸ルートの財源議論に合わせて令和五年度の着工を念頭にということを何回か言われた上で、仮に五つの方式のどれかに決まったとしても、アセスの手続は終わっているので、そのまま決まった方式のどれかに着手できる、そういうやり方をやりたいという御説明をいただきました。  ただ、同時に、これは特別委員会でもありましたけど、FGTは現実的な選択肢となり得ないといったことですとか、ミニ新幹線のアセスは、これは令和五年度には間に合わないといったことですとか、フルであれば佐賀駅を通る以外の、例えば、佐賀空港を通るルートとか、佐賀市の北部を通るルートとかは、令和五年度にはもちろん間に合わないし、いろんな難しい問題がありますと。こんなことをずっと言われまして、五つのどの方式に決まったとした場合、あるいは協議の中で、ほかのルートの議論となったとしても対応できないということをずっと説明されたわけでございます。  したがいまして、FGTを含む五つのどの方式に決まっても対応するということであれば、本来約束しておりますフリーゲージトレインの実現について真剣に議論すべきであると。これは私どもは言っていますし、あると思っています。  だから、一方でFGTは現実的な選択肢ではないと言いながら、五つのどれに決まったとしても、そのどれかに着手できますと言われていること自体が、私は矛盾していると思いますし、ちょっと理解に苦しむところでございます。  そうしたことから、今回の御提案が、我々としては、佐賀駅を通るアセスルートと限定した上でのフル規格のためのものであるというふうに言わざるを得ないので、これは佐賀県としては、この提案を受け入れることは、すなわち佐賀駅を通るルートでのフル規格の整備を受け入れることと同義でありますというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 153 ◯木原委員=るる、ありがとうございました。皆さん方、南里部長、そういうふうにあなた方は取っているということでありましょうけど、我々、そういうあなたたちの詳しいやり取りというのは、なかなか入ってこないわけですけれども、我々としては、あなたたちが言うのも分からんではないけれども、やはり我々としては、公文書という、さっき言った公印が押されていたもの、これを提示されたということは、やはり議会と国交省との間の重い約束、そういうふうに我々は思うんですよね、重い約束と。あなたたちとのやり取りはそうだったかも分かりませんけれども、我々と国交省とのやり取りの中では、やはり公印が打たれて提示された文書というのは、繰り返しますが、重い約束なんですよ。だから、あえてこういう形で何回も何回も言わなきゃならない。どこに解決の糸口があるのかな、本当に思います。  あえて言うとね、鉄道局長はうそをついている、そのように我々の耳には聞こえてくるんですよね。あなたたちは、いや、そうではないと言われるかも分かりませんけれども、あなたたちの答弁を聞いていると、うそをついているというふうに聞こえてくる。だから、どこまでいっても、それこそ鉄路、平行線です、残念ながら。  そこのところを、やっぱり我々が言っていることも、南里部長、僕は言いました。あなたたちが言っていることも分かる。しかし、我々が言っていることも少しは理解をしてくれて物事を前に進ませていただかなければ、なかなか解決はしないと僕は思うんですね。本当にこの問題、解決しなければ先に行かない。簡単にアセスやりません、それで果たしていいのかどうか。あなたたちは、どういうふうな形だったらアセスを受け入れるのか。いや、未来永劫、アセスというものは受け入れられないのか。長い協議の中で何かきっかけがあったら、それを受け入れるという気持ちはあるのか。その辺のところを聞かせていただきたい、お願いします。 154 ◯南里地域交流部長=まず最初に改めて御答弁させていただきたいと思いますが、私どもは、いろんな、様々な議論をすること自体は否定をしておりません。だから、県議会からも早く協議に入れという御意見もいただきましたし、そういったことも踏まえて「幅広い協議」というものに六月に入らせていただきました。そして、議論を始めたところでございます。  我々としては、もうこれも繰り返しになりますけれども、スーパー特急ですとか、フリーゲージトレインとか、リレー方式とか、これまでに合意したものについては、もう当然、これは異論はないというふうに申し上げておりますし、これまでの合意にないフル規格とかミニ新幹線についても、これはしっかり時間をかけて議論をさせてくださいということをずっと申し上げております。そのスタンスは全然変わっておりません。  そして、環境アセスについて申し上げますと、この環境アセスというのは、初めに地元の合意があって整備方式が決まってから行うのが通常でございます。それは鉄道局さんもそのようにおっしゃっておるわけでございますので、幅広く議論する中で、そういうふうに結論が出ればアセスにもちろん入るということになるんだろうというふうに思います。  以上でございます。
    155 ◯木原委員=やっぱりね、水かけ論、いつまでたってもそういう形になるかと思います。ここはしっかりやり合わないといけない部分だと思いますよ。でも、この問題は、それこそ中村委員じゃないですけど、水かけ論というか、線路の平行線、こういうことでありますのでね。しかし、我々は我々の見解、我々は我々の立場があるということは、部長もしっかりと、そこは理解してくれますよね、してますよね。あなたたちは、今言いました、我々の提案で協議に入ったと。今度また県連からもそういう要請書が出る、今、決議の文案も調整中で、三十日、どうなるか分かりませんけれども、今やっている。例えば、そういうものが出たときに、そこにはアセスのそういったものをきちんと前向きに捉えてやってもらいたいというような文書になってきていると思う。我々も、今、調整中の文書ですから、なかなか見せていただけませんけれども、そういうものが入ってくると。そういうものがあったときに、それはそれとしてきちんと受け止めてもらわないといけないと思うんですよ。その辺についてはどうですか。 156 ◯南里地域交流部長=先ほど、中村委員の御質問のときにも答弁いたしましたが、決議そのものについては、これから議会の中で議論されると思っておりますので、それについて私のほうから何か申し上げるのは適当でないということで差し控えさせていただきます。 157 ◯木原委員=分かりました。それでは、今言われましたけれども、また決議が出てからしっかりと、要請文も出てますし、議論をしていきましょう。この問題について、我々は我々の立場をもって皆さん方にいろんな角度からまた議論を投げかけていきたいと思います。  それでは次、古川前知事の判断についてです。  これは藤木議員の一般質問において、知事ははっきりと当時の古川知事、平成十六年十二月、財源議論に乗り遅れないためには並行在来線のJR九州からの経営分離はやむを得ないと判断したことについて、拙速な判断がその後の県内の混乱、上下分離という流れになったとして、再び同じ轍を踏まない、見切り発車をすべきではないと。ここが私は知事の本音なのかなと思うんですよね。しかし、ここは確かに古川前知事は、最後はトップですから一人で決断されたと思います。皆さん方、当時おられた執行部の方々、いろんなサジェスチョンを知事に対してやられたと思います、賛否の立場からね。最後はこういう形になったと思います。  そういう中でいろんな意見があって、最後は古川前知事が決断したから、全て古川前知事が悪いというような、そういうもので本当にあるのかなと私は思うんです。みんなの意見を集約して、集約して、そして自分なりに咀嚼して、こういう結論を出したということですから。確かに、最後は当時の知事が出したことなんでしょうけれども、それをあたかも、判断したことについて、拙速な判断とか、それがその後の県内の混乱、上下分離という流れになったというのは、確かにそういうことになったのかも分かりませんけれども、当時の知事の立場からすると、この答弁は、やはり悲しいものがあるんじゃないかなと私は思っております。前知事を一方的に非難するという答弁に聞こえますけれども、僕はさっき言ったように、前知事としても、やっぱり一政治家として悩んだ、悩んだ、悩んだ末での苦渋の決断と私は判断しております。  そこで、この同じ轍は踏まないという意味は、これは知事に聞きたいけど、先ほど申しました、南里部長、知事と同等の立場であるわけですから、そこのところはしっかり答弁をお願いしてもらいたいと思います。 158 ◯南里地域交流部長=お答えいたします。  まず、経緯として申し上げますが、平成十六年十二月九日に、当時の古川知事が、財源確保の議論に乗り遅れないためにということで、長崎本線沿線の自治体が肥前山口─諫早間のJR九州からの経営分離に反対されている中で、財源確保のため、並行在来線のJR九州からの経営分離もやむを得ないと判断されました。これは、まさに苦渋の決断をされたんだろうと思います。  その後、経営分離に反対される沿線自治体との調整を重ねましたけれども、経営分離の同意を得ることはできませんでした。そして、平成十九年十二月に佐賀県、長崎県、JR九州の三者で肥前山口─諫早間の全区間を経営分離ではなく、上下分離方式によりJR九州が運行することを合意いたしまして、そのことによって沿線自治体の経営分離の同意が不要となったということでございます。  そして、平成二十年三月に武雄温泉─諫早間がスーパー特急方式で認可をされ、着工に至りました。この間の三年余にわたりまして県内を二分するような議論となり、県議会でも相当な議論が交わされたところでございます。  今、これから幅広く議論していこうとしている中で、再び財源確保のためにということで、整備方式が決まれば直ちに工事着工できるように先に環境アセスの手続を行いたいという提案がなされておるわけでございますが、こうした経緯を踏まえまして、知事は、「同じ轍を踏むのでしょうか。見切り発車はすべきでないと思っています。そして、佐賀県は様々な議論を行うことを閉ざしておりません。『幅広い協議』も続けたいと思っています」と答弁されたものでございます。  以上でございます。 159 ◯木原委員=同じ轍を踏まないということは、いわゆる反面教師じゃないけれども、いわゆるいいお手本がある、それを参考にして私はと、そういう意味で皆さん方、知事は言っているという解釈でいいのかな。いわゆる同じ財源、これはいわゆる何というか、財務省が後ろに控えているから、国交省も今までずっと整備五線の中では二つを一つにしてやってきたということもあるので、そういうことがあったと。しかし、同じ轍は踏まないと、あたかもそれが悪いという、そういう決めつけ論というのは、あんまりやっぱりよくない。私はそう思うということを皆さん方に訴えておきたいと思います。  いろいろ財源議論を切り離してやっていいじゃないか、もしくは五、六年後には、また国交省は新幹線の問題で、今、駄目になっても話をしてきますよ、みたいな言い方をする人もいるけれども、私は、そんなに甘いもんじゃないと思うよ。やはりここでしっかりと議論をやっておかないと、あなたたちは、もういつまでこの県庁の中におられるか分からない。そして、我々もいつまで議会人としているか分からない。常に言うように、我々の世代、次の世代が、何であのときに新幹線の議論をしっかりやってくれてなかったのかと言われたくないために、ここに私は立っている。  私のアンケートの中でも、やっぱり若い世代の方々が新幹線を多く望んでいる、これは事実です。早くて遠くに行ける、便利だ、若い人たちがそのように答えている。後ほどまたじっくり言うけど、そういうものはやっぱり県民の声として捉えていただきたいと思うんですよね。  あなたたちの議論を聞いていると、私が冒頭言ったように、「かもめ」に乗って、これはあくまでも私の勝手な言い分だと思われても仕方がないけれども、佐賀県の立場だけというふうにどうも聞こえてならない。俯瞰してごらん、皆さん、地図を。佐賀県だ、長崎県だと言っているのは、本当に地図上にてんてんてん、てんてんてんと書いているだけですよ。今、高速道路でも鉄路で行っても、どこが県境か、ただ佐賀県、長崎県とあるだけで。  しかも、長崎県というのは、四十七都道府県の中で唯一、一県だけしか接してない、佐賀県とだけしか接してない、佐賀県は長崎と福岡、福岡は佐賀と大分と熊本。ただ、長崎というのは、佐賀が分かりました、いいですよと言わないと何にもできない。これは長崎の総務部長をやっていた知事が一番知っていることだと思う。果たして、これでいいのかなと私は思うんですね。  やっぱり昔は、今、「威風堂々」が佐賀新聞にずっと掲載されていますけれども、その以前、黎明期には長崎県は一緒の県でもあったんですよね。そして、佐賀は長崎の警護を黒田藩と一緒にしていたおかげで、やはり発展して、あのフェートン号以来、佐賀はこれじゃいけないと閑叟公が考えを新たにされた。  そういう意味では、長崎と佐賀というのは非常につながりが深いところなんです。それを佐賀の論理だけで果たしてはねつけていいのかどうか。私は、本当に未来に禍根を残さないためにも真剣に議論をやる必要があると思います。それぞれの立場、古川前知事は、こういう形の中で決断をされた。しかし、今の知事がいつまでやっておられるか分からん。あと十年後、いや、ひょっとするととなってくる。そのときに、もし新しくなった知事が、「フル、賛成だ」と言ったときに、皆さん方はやっぱりそっちのほうに向かなきゃならない。これはもう仕方ない。そういうときに振り返って、「いやもう、佐賀はあのとき要らんて言うたでしょう」と言われないようにしておく必要もあるんじゃないかな、そう思います。  鉄路、道路、海路、そういった議論はもう今日はしません。あくまでも僕は西九州が一体、そして西日本が一体、九州が一体となった、そういう開発というのが、ウイズコロナ、アフターコロナの中で本当に必要になってくるという思いを強くしている。そういう意味で、今、真剣にあなた方と議論を重ねたいと思ってます。  そこで、次の質問に移ります。国との協議の在り方についてです。  これまでの協議、これまで鉄道局と二回、協議を行ってますね。これは確認の意味で尋ねますけれども、どういう形で、どこで、部長は幹線鉄道課長と話をされてますか。お願いします。 160 ◯南里地域交流部長=これまで二回、協議を私と幹線鉄道課長との間で行っております。二回とも佐賀県庁の庁議室におきまして、マスコミ公開の下で行ったところでございます。 161 ◯木原委員=マスコミさんは、いわゆるネット配信とか、そういうことではなくて、ちゃんと椅子に座っておられたのか。いわゆる注視の中でやっておられるということでいいんですか、確認します。 162 ◯南里地域交流部長=円卓がございまして、私と課長が向かい合う形で座りまして、その横側で皆さん、マスコミさんが座ったり、カメラとか立ったりされていますけど、そういう形で行っております。 163 ◯木原委員=なるほど、そういう形でやられているわけですね。いわゆる協議や交渉の在り方、公開の場で、いわゆるオープンということが一つのキーワードになっているということで、そういう形でやられていると思いますけれども、これも僕も一般質問のときに言いましたけど、南里部長、ずっと人事畑を歩まれてきて組合交渉もされてきたんですけど、ああいう、本当にオープン、公開の場というのは、なかなか言いたいことも言えないんじゃないかな、それも二、三時間なんでしょう、二時間ぐらいやっているわけでしょう、お互い大変。皆さん方は県に来てもらってしっかりと自分の思っていることを、考えをただしていけばいいんですけれども、やっぱりやってもらいたいというのは、お願い事ですから、なかなかうまく言えない部分があると思うんですよね。  そういう意味で、この協議の在り方、このままではやっぱりなかなか前に進まない。そのように私は思いますけれども、どうですか。 164 ◯南里地域交流部長=お答えいたします。  まず、協議の内容そのものは、こういうふうに議会でもいろんな議論をさせていただいておりますように、やはり身近な県民生活とか県の財政に大きく影響するものでありまして、県民の皆さんの関心も高いということで協議はオープンで行っております。  そして、幹線鉄道課長さんとは、正直、私ども、率直に議論をさせていただいております。初回は、たしか二時間四十分ぐらいやりましたし、二回目はちょっと短くて四十分弱ぐらいだったかなと思いますけれども、初回に幹線鉄道課長さんが協議後の会見で感想を問われておられまして、こういう場で腹蔵のない話をするというのは経験はなかったものの、一つのやり方かなというふうに思いましたということと、さらなる緊張感を持ってこの協議に臨みたいと改めて意を強くしたというような所見を述べられたところでございます。  以上でございます。 165 ◯木原委員=それはマスコミ向けに言われたんでしょうね。本心がそうだったか、それは分かりませんよね。僕は、ちょっと違うんじゃないかなと思いますけどね。  そういうことで県はこれからもこういう形で公開という方法で協議を行っていくということだと思うんですけれども、何でそこにこだわっておられるのかということ、これもまたお聞かせください。 166 ◯南里地域交流部長=お答えいたします。  率直に公開の場で幹線鉄道課長と議論をさせていただきましたが、私は、この西九州ルートの経緯ですとか、佐賀県が置かれている状況ですとか、議論の論点などを県民の皆さんに知っていただく上では大変よかったというふうに感じております。県民の皆さんに、やはり議論のプロセスや正確な情報を知っていただくためにも議論は、協議はオープンで行っていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 167 ◯木原委員=ということは、もう協議を進めていく上では、これからもオープンでやるということですよね。しかし、私は、協議をオープン、公開で行われるということは、なかなか進んでいかないと思うんですよ。  自民党県連の要請書の中にも文言が、そこは出ていますから、やっぱり推進派、慎重派の方々からも、この協議は前になかなか進まんじゃないか、協議がきちっと進むような形の中で協議をやるべきじゃないかという意見が聞こえてきます。  そういう中で、協議方法を見直すということは一切考えないか、そこをまずお伺いしたいと思いますし、一つでも二つでも、一歩でも二歩でも先に行くためには、私は公開にこだわる必要はないと思いますけれども、そういうことで見直すつもりはないのか、そこをお伺いさせていただきます。 168 ◯南里地域交流部長=繰り返しになりますが、県民の皆さんに議論のプロセスですとか正確な情報を知っていただくためにも、協議は今後もオープンでやっていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 169 ◯木原委員=はっきり言って、調子のいいときは県民が出るもんね。よし、ぐっと我慢しました。  しかしね、やっぱり、いわゆるFGTの断念の責任、これが政府にあるというのは、もうあなた方も、私たちも十分認識をしているわけですよ。その責任の補償、いわゆる軽減負担とか振興等に対する提案、これは政府がすべきであって、私どもが要望すべき立場にないとかたくなに主張される。これは私も皆さん方が言っていることはよく分かる。しかし、結果として、そのことが協議が前に進まない、フル規格の協議が進まないという一因になっているという、そういうことも考えられると僕は思うんですね。  そういう中で県としての条件、これは多分聞いても提示するということはないと思うけれども、そういう考えは今のところ全くないですか。そのことをお伺いします。 170 ◯南里地域交流部長=お答え申し上げます。  これも一般質問等でお答えさせていただいておりますが、フリーゲージトレインの導入を断念して現在の状況を招いたのは国の責任であると考えております。佐賀県が何らかの打開策を提案しなければならないものではないと考えております。  以上です。 171 ◯木原委員=それでは、もう次に行きます。時間も結構押しているしね。  六番目の県民への情報提供についてです。  これも中村委員さんからるるありましたが、私の一般質問に対して、広報ツールを使った県民への情報提供を検討するということで知事は答弁をしてくれました。県のホームページとか県政広報誌に掲載するのは当然であると私は思っていますし、西九州ルートの問題は、先ほどあなた方から「県民」という言葉が出ましたよね、県民に広く周知をしなきゃならない。ここはあなたたちと私どもの共通認識ということは理解できましたので、西九州ルートの問題、これはオスプレイとか有明海の問題と並んで県政の最重要課題ですね。  私は、別冊で全戸に配布する、それくらいのことをやらなきゃならない。ここに「さががすき。」の県民だよりを持ってきてますが、こういうところに、こういう形で簡単に挟むぐらいじゃだめですよ。あなた方、県民だよりを全戸に配布されていると思うけれども、どれくらいの人が読んでいらっしゃるかというアンケートじゃないけれども、調査なんかしたことないと思いますけれども、これに簡単に挟むんじゃなくて、別個にきちっと、それも知事が言われたプロパガンダ的なことはやらないということですから、やっぱり印象操作というふうにならないように、本当に留意する必要があると思うんですね。  そういう中でお伺いしますが、知事が言った、県の広報ツールを使った県民への情報提供、繰り返しますが、こういうことにちょこちょこっと書いたぐらいじゃだめよ。県がどういう情報を与えてくれているのかということは全く分からない、ほとんどの人が知らないという答えが多いわけだから、そこはちゃんとやってくれなきゃだめだと、あえてまず言っておきます。  そして、先日の質問に対してプロパガンダ的に広報ツールで県民に議論を呼びかけることはしない、いわゆる誘導はしないと知事は言っているわけだけど、慎重な、偏った印象操作、こういうことにならない、絶対してはだめだと思う。そういう意味でどのような方法でやろうとしているかということをまずお伺いをします。 172 ◯南里地域交流部長=県の広報媒体といたしましては、委員からただいま御紹介がありました県民だよりですとか、ホームページとか、SNSとかいろんなものがございますし、テレビとか新聞に広報を出すというやり方も通常行われております。  今回の内容について、基本的に、分かりやすくまず知っていただく必要があるだろうと思っておりますので、その分かりやすく知っていただくために、どういうやり方が効果的なのかということについては、そこはやり方を考えながら進めていきたいと思っております。  以上でございます。 173 ◯木原委員=じゃ、分かりやすくというそのコンセプトでやっていくと、しばらく時間をいただきたいということだよね、そこに至るまでにね。ちょっと確認です。 174 ◯南里地域交流部長=どういう内容をそもそも出していくのかということもございますし、経緯とかであれば物すごく長いわけでございます。その辺をどうやって分かりやすくしていただくかということもございますので、もちろん、なるべく早くやりますけれども、例えば、あしたやれと言われても、そこは対応できませんので、そこはなるべく早く頑張りたいと思います。  以上でございます。 175 ◯木原委員=確かに、あしたなんて、そういう要望はしておりません。やっぱりお願いしたいんですよね。広報ができたら、ぜひ我々県議会に、こういうものができたということを見せていただきたい。それは約束できますか。 176 ◯南里地域交流部長=配布をするときは、当然、お渡ししますけれども、事前にやり取りするということではないと思っております。 177 ◯木原委員=いや、そこが問題なんです。もう出すよという前に来ても、修正できますか。だから言ったでしょう、印象操作的にならない。当然予算として上がってくるでしょうから、そこは我々もやっぱりチェックをやらなきゃだめだと僕は思うけどね。それくらい、大変申し訳ない言い方だけど、あんまり信用してないということ。もう、そういうふうなこと。  何でこういうことを言っているかというと、いわゆるデータ、九州新幹線のデータが、知事が就任した後、県庁のホームページから突然消えていたことを、県庁を退職したある職員さんが指摘をされているんですよ。消える前は、佐賀県のホームページは、九州新幹線はトップから入ると、分類から入る、西九州ルートの紹介、建設費と進んで、整備新幹線の財源と九州新幹線の整備費用を記載されて、そして、鹿児島ルートと西九州ルートの佐賀県負担対象の延長と工事、負担額、実質負担額が公開されていたと。そこには「将来の佐賀県の基礎づくりに必要な新幹線の整備は、福祉や教育の予算を確保した上で投資的な経費の枠の中で計画的に進めています」と記述をされていたと。「国と地方の負担割合、佐賀県負担額のうち駅舎など建設費の一部を駅舎所在地の鳥栖市、武雄市、嬉野市の三市に負担を求め、県負担額の四五%は後に国が地方交付税として補填すること」などと説明されていたけれども、現在、そのホームページは見当たらないと。  新幹線建設に伴う佐賀県の負担額や実質負担額の公開は、県民に大きな情報提供、そのデータがどうしてホームページからなくなったのか、広報と情報公開は違うと、そういうふうに言われているけれども、こういうことがやっぱりあると我々は心配するんですよね。その辺のことが本当にないようにしていただきたい。その辺はどうですか、部長。 178 ◯南里地域交流部長=お答えいたします。  まず、過去においてずっと上げていたのは、新鳥栖─武雄温泉間の話ではなくて、武雄温泉─長崎間の話としてずっと上げておりまして、そういったデータが上がっておりました。そして、その数字そのものがまた今ちょっと事業費が上がったりもしておりますので、その辺の見直しをする必要もございます。  そして、今回、議論になっていますのは、もともとフリーゲージトレインということでずっとやってきたものと別に新たにこっちの、もともと在来線を使うというふうなところをどうしていくかという議論がございますので、そこは改めてどういうやり方のほうが分かりやすいのか。これは非常に混乱されています。  そういったことも含めて本当に分かりやすいやり方というのを我々としては考えさせていただければと思っております。  以上です。 179 ◯木原委員=県民が混乱されている、その原因はあなたたちですよ。そこは理解してますか、部長。そうでしょう。混乱を招いたのはということ、やっぱりそういうふうに県民の方が混乱されないように、きちっとやっていただきたい。そのためにここは答え、出ないかな。我々に配布する直前にやってもね、どうしようもないと思うんですよね。やっぱりチェックをして、あなたたちも一生懸命、そういうふうにならない、大丈夫ですよということは分かるけれども、ぜひ見せていただきたいと私は思う。もう一回確認だけど、交付する前に議会に情報を提供する、そこはできないですか。お願いします。 180 ◯南里地域交流部長=いわゆる事前の調整ということであれば、それはちょっと違うのではないかと思っております。そこは私どもの責任としてきちんとさせていただきまして、交付に当たっては、お渡ししたいと考えております。  以上でございます。 181 ◯木原委員=ここも堂々巡りになるけど、そういうふうに知事自身が言っている、何がプロパガンダ的なのか、そういうふうにならないように本当にお願いをせんといかぬ。ただ、配布する前には、これはだめだとかじゃなくて、そこは我々はきちっと見せてもらえるわけでしょう。そういうことはぜひやっていただかなきゃならないとお願いをしておきます。  次に、アンケート調査の実施についてです。  これも中村委員が一生懸命聞いていただいて、すごい資料もつくってきていただいていますから、もうそのことについてどうのこうのは私から申しませんけど、ただ、皆さん方もこういう広報と同時に、皆さん方の財政力等々をすれば、私もあれ、約四十万円近くかかりましたけど、八百人でね。もっと幅広いアンケート等々ができる可能性があるんですね。そういうものを、それこそ先ほどから言っていますが、印象操作にならないような形の中でやってみたらいいと僕は思うけれども、そういう考えはないんですかね。 182 ◯南里地域交流部長=アンケート調査についてお答えをいたします。  まず、西九州ルートに限らずでございますが、県政における様々な課題につきましては、議会制民主主義の下、直接選挙で選ばれました県民から負託を受けられた知事と議員とが県議会で議論することが重要と考えております。アンケート調査の実施は考えておりません。  なお、県議会からも、議論に必要な数字や条件が余りにも不足しているとか、確定した条件や数字がなければ議論ができないという指摘をいただいておりますので、鉄道局に対しまして「幅広い協議」の前提となる様々な条件や数字については、鉄道局が責任を持って示して、その内容を確約していただきたいということを求めております。  また、今議会でも県民に対する情報が不足していると、正確な情報を分かりやすく知らせるべきという御指摘を受けておりますので、引き続き、鉄道局に対して議論に必要な正確な情報の提供を求めまして、県議会の皆さんに御提供するとともに、県民の皆さんにも分かりやすい情報発信に努めてまいりたいと思います。  以上でございます。 183 ◯木原委員=それは当然、鉄道局のほうに議論に必要な数字的なものは示してもらわんといかぬと思うけれども、それがなかなか示されないということで、ずるずると遅くならないように、それはお願いしておきますよ。これは繰り返し言いますけれども、我々も十二月のときには何の資料、何の数字もない中での議論をしなきゃならなかったということは覚えておいてください。つらかったよ、本当に。あれからコロナが発生して、今、鉄鋼の価格がどうなっているか分からないけれども、あえて調べ、言いませんけどね、あなたたちはそういうふうに言うけれども、我々もそういうつらい立場の中でやったこと、これはあなた方、覚えているだろうし、絶対忘れてはならないことだから。国、一〇〇%じゃないかも分からんけれども、今、精いっぱいできるところの資料、数字、これはある程度示してきていると私は思っていますので、そこのところね。  ただ、リレー方式等々も長引くと、いわゆる改善効果がなかなか厳しいものになるのかなと思うけれども、それはここでは言いませんけれども、そういうことでいつまでも一〇〇%が何なのかということを求めるんじゃなくて、ある程度のところできちっと、これくらいの数字というものを持ってやっていただくということをお願いしておきたいと思います。 184 ◯大場委員長=暫時休憩をいたします。三時十五分をめどに再開いたします。     午後二時五十九分 休憩     午後三時十六分 開議 185 ◯大場委員長=委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き質疑を行います。 186 ◯木原委員=それでは、先に進めていきたいと思います。  七番目の長崎県やJR九州との協議についてですが、これは一番最後に回します。  その次の対面乗りかえ方式についてです。  これも県は対面乗りかえ方式の固定化はやむを得ないと考えているかもしれませんけど、障害を持つ方や高齢者にとって乗換えというのは本当に大変だと思うんですよね。大阪方面から長崎まで行く場合、また、新鳥栖駅と武雄温泉で二回も乗り換えなきゃならない。これは利用者にとって大きな負担となるというふうに考えています。  これも今日の地元紙、「有明抄」に載っていたんですが、「合理化で身近な駅が無人となり『移動の自由が制限された』として、大分市で車いす生活を送る三人が、きのうJR九州を提訴した。」というふうになってますよね。民営化ですから致し方ないことも若干あるかも分かりませんけれども、最後に、「車いすの訴えのうしろに、もっと多くの、声にできない声があるように思えてならない。」という締めくくり、確かに私もそのとおりだと思います。  そういう方々、実は私もここに多くの同僚議員さん、難病議連を一緒にやったり、身障者の方々の話合い、そういうサークルに入らせていただいたりするんですが、私自身が、もう亡くなってしまったんですが、姉の子がやっぱり重度の身障者だったので、本当に障害を持つ人々、子供たちというのは、他人に思えないというか、そういう感じがして、やっぱり特に対面利用、利用者の負担、このことについて真剣に考えていただきたいなと、そういうふうに思うわけですけれども、対面乗換えに伴う利用者の負担、このことについて県はどのように考えておられるのかお伺いしたいと思います。 187 ◯南里地域交流部長=お答えいたします。  一般質問でも御答弁させていただきましたが、対面乗りかえ方式の場合で乗換えが発生いたしますのは、武雄温泉駅で新幹線と接続する場合だけでございまして、佐賀県内と博多方面とを行き来する場合は鳥栖、新鳥栖、佐賀、肥前山口、有田、肥前鹿島の利用者の方は乗換えは発生いたしません。ただ、肥前鹿島は開業によって特急がばっと減ります。  これが佐賀駅を通るアセスルートのフル規格になりまして在来線の特急が新幹線に振り替わってなくなりますと、例えば、有田の利用者は武雄温泉駅で新幹線に乗り換えることになりますし、肥前山口の利用者の方は佐賀駅まで行って新幹線に乗り換えることになります。そして、鹿島、太良など、長崎本線沿線地域の利用者の方は佐賀駅まで行って新幹線に乗り換えなければなりませんので、さらに不便になってしまいます。そして、鳥栖や新鳥栖も特急がなくなるということであります。  フル規格の場合は、長崎方面へ向かう利用者は、武雄温泉駅での対面乗換えがなくなりますけれども、県内や佐世保方面へ向かう多くの利用者の方にとっては、新たにいわゆる乗換えが発生するということでございます。  なお、対面乗換えについてでございますが、鹿児島ルートの新八代駅で行われた対面乗りかえ方式では、同じホームの反対側に列車が待っておりまして、指定席の場合は同じ号車の同じ席に、横に移動して、そしてすぐに列車が出るというような方式でありましたので、そのような配慮も行われるものというふうに考えております。
     以上でございます。 188 ◯木原委員=そういう説明ですよね、何回もね。しかし、新幹線ができるともっと不便になる、そういうものかなと思います。坂口議員さんから十五分ぐらいでやめてくれというようなこともあったので、なるべく早くやめますけれども、分かりました。  次に、対面乗りかえ方式の固定化についてです。  これは、今、部長が言ったようなことも確かにあるのかも分かりませんが、先ほども申し上げましたけど、知事は、県は、佐賀駅から新鳥栖駅までわずか十三分しかかからないので、この区間の新幹線整備は不要と考えておられるかも分からんけれども、それは佐賀県だけの論理ということが常にあるんですよね。やっぱり西九州全体の利用者から見れば乗りかえ方式の固定化というのは明らかに不便だし、負担になる。  実は、さっき言いました「かもめ」に乗ったとき、「GoToキャンペーン」の真っ最中でしたから、あえて僕は指定席を頼んだんですよね。そしたら、普通は佐賀で降りる人がいっぱいいるんですけれども、そのとき、佐賀駅から長崎へ、四番ホームになるかな、三番ホームになるのかな、ほとんど佐賀駅では降りられない。あら、今日は少ないのかなと思って乗ってみたら、もうほぼ満杯ですよ、長崎まで行く人たちが。それも外国人の方がおられたり、そして、スーツケースを持った人たちがたくさんおられるんですね。スーツケースを持った方は、佐賀で一人も降りていただけなかった、これが現実なのかなというふうに思ったわけです。  そういう中で武雄温泉駅で、僕も新八代でリレー方式を経験していますのでよく分かるんですけれども、やっぱりお年寄りの方とか、スーツケースの重いものを持った方々とか、特に開通する頃には外国からもたくさんの方が来られると思いますが、外国人が持つスーツケースは本当に大きいんですよね。そういうものを持って、よいしょという乗換えというのは、なかなか大変じゃないかなと思います。  それで、自分たちの町のことは自分たちで決めると、そういうふうにおっしゃってますが、固定化については、自分たちだけの都合というわけにはなかなかいかないと思うので、対面乗りかえ方式はなるべく早く解消していただきたい、そのように私は思っておりますけれども、その辺のところはどのように考えておられるのか。自分たちだけの都合で物事を考えるのはよくないなと思いますけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います。 189 ◯南里地域交流部長=お答え申し上げます。  委員のほうからは、佐賀県が自分たちだけの都合で考えてはいけないということをいただきましたけれども、そこはちょっと違うんじゃないかと思います。佐賀県は、これまでも御答弁申し上げていると思いますが、長崎県の思いとか西九州全体のことも考えて、まさに今、鹿島とか太良の沿線の皆様の非常につらい思いの上に武雄温泉─長崎間の整備といったものを受け入れてきたわけでございます。そして、その後もフリーゲージトレインの開発の遅れによります対面乗りかえ方式による開業、これも国のほうから、こういう形で開業させてほしいという話があり、佐賀県は苦渋の決断で受入れをいたしました。まさにフリーゲージトレインの導入を断念して現在の状況を招いたのは、先ほど申し上げましたとおり、国の責任であると考えております。  国鉄民営化後の新幹線整備は、地元の自治体が莫大な財政負担をして在来線の利便性の低下など様々な不利益を受入れてでも整備をしたいと手を挙げて進められるものでございます。身近な県民生活に大きくこれは影響するものでございますので、しっかり時間をかけて議論する必要があると考えております。  以上でございます。 190 ◯木原委員=確かに、言われることは分かりますよ。我々も決して、ここにおられる土井議員さんの鹿島、そして、坂口議員さんの太良、そういったところをないがしろにするとか、そういう気持ちは全くありません。逆に、光と影というのは、なかなか難しい表現なんですけれども、そういう犠牲を払われる地域、地方に対しては、地域振興という形でしっかりと行政がやらなきゃならない。そこには県だけじゃなくて、国も、そしてJRも一緒になって取り組まなきゃならない、そういうふうに私は思うんですね。  今度、JRが鹿島の方に観光列車的なものを作って走らせてくれるということでありますけれども、本当に昔から私は言っているんですけど、先ほども言いましたが、景色も非常にいいし、早く移動したい人は新幹線で、そしてゆっくりと、いわゆるスローライフといったことを求める方は在来線を利用して行けばいいんじゃないかと。そして、観光列車、「ゆふいんの森号」とまではいきませんけれども、そういったものをぜひ、それはもう交渉だと思うんですよ。そういうことをやってほしいなと常々思ってました。  そして、蛇足になりますが、知事も言っていたと思うけど、稲富議員さんには本当、申し訳ないですけど、佐賀空港ルートというのは、やはり佐賀空港の国際化、いわゆるハブ空港に向けて、そういうお考えで言われていると思いますけれども、私は佐賀空港ができるときから常々言っていたんですが、佐賀空港で降りて天神にいこうというキャンペーンを佐賀は張るべきだと思うんですね。新幹線ができたとしても、結局は、例えば船小屋に着いたとしても、船小屋から行くのは博多駅しかない。天神に行こうと思っても、結局また乗り換えていかなきゃならない。西鉄とちゃんと連携して、柳川あたりで、どこでつなぐか分かりませんけれども、そして、佐賀空港でおりて真っすぐ天神に行くという、そういうキャンペーンを張れば、もっともっと佐賀空港の利便性は増すんじゃないかなと思ってました。だから、そういうことを考えていただければありがたいなと思っています。  そして、アミュプラザというのが十一月に宮崎でオープンしますが、沖縄を除いた九州で佐賀を除いて六番目ですよね。佐賀だけになってしまうんですけれども、この前も長崎の町を歩いてアミュプラザに行ってきましたが、本当に人がびっくりするぐらい多いんですよね。今度、産業労働部で佐賀玉屋に振興策を打ち出しますけれども、全く様相が違うんですよね。びっくりするぐらい、人があふれてました。それも家族連れもいたし、老夫婦もおられたし、そして、先ほど言ったようにキャリーバッグを持った若い人たちもいたし、長崎のアミュプラザを見て、こんなに人がいるのかなというぐらいいました。ちょうどお昼御飯時だったんですけど、結局、ずっと並んで、並んで、並んでだから、僕はそこで諦めて簡単な食事にしたんですけどね。それくらい、やっぱり新幹線効果じゃないんですけれども、長崎の町は変貌していく、そういう感じがしましたね。  そして、お土産を買おうと思ってちょっと寄ったんですが、「新幹線どうですか」と言ったら、「途中で乗り換えんばいかんけん、真っすぐ行ってくれると本当によかですけどね」というおば様の声でした。ちょっと御紹介をしておきます。  そういうことですから、対面乗換えがある程度スムーズにいくように、ぜひお願いをしたいと思います。  そして次、新幹線利用による定住人口の増加ということですが、これから佐賀というのは、僕もいつも思うんですけど、ポテンシャルというのは物すごく高いところだと思ってます。特に、アフターコロナ、ウイズコロナ等々では、佐賀の持つ存在意識というのは非常に大きくなってくると思うんですね。  これも前々から、実は市会議員のときから言ってたんですが、長崎はうちの母の里なんですが、おじちゃん、おばちゃんたちがいるんですが、山の上にいっぱい家が建ち並んでいるんですよね。この前、島原にいるおばさんが亡くなったので諫早まで行って、そして、島原鉄道じゃなくて、姉と一緒に車で行ったんですけれども、長崎の町を歩いていると、山の斜面に家が張りついている。青年会議所でも話をしたことがあったんですけれども、いわゆる集落ごと佐賀に移住してくるような、そういう政策はできないかというようなことをちょっと話をしたことがあるんですよね。そうすると、お年寄りの方、足腰が弱った方なんかも、あんな階段、僕はこの前びっくりしたんですが、おじちゃん、九十歳になっていましたけれども、それでもまだ毎日階段を上っているよと、やっぱり疲れるなという話でした。「佐賀に来たらね、本当に有明海から金立までは平たんなところで、住みやすい町だよ」というような話をしたんですけどね。  それくらいの、本当に定住構想、いわゆるリタイヤメントビレッジ的なものを佐賀の町にどんとつくれば、長崎だけじゃなくていろんなところから来ていただける。これだけ空気も澄んで、人の気持ちも温かい。そして、飛行機も、今はちょっと少ないんですけれども、頑張ってくれて五便は飛んでいるし、佐賀というのは本当にいいところだなと思いますので、そういうものをもって取り組んでいくまちづくりをしていただければありがたいと。  そういう中で、移住者や定住者を増加させる。そのために新幹線を利用した通勤通学、これも本当に私は新幹線が、というか佐賀駅が間近なところにありますからよく言われますけれども、この利便性だけは絶対確保してねということで話を伺いますけれども、そういった新幹線を利用した通勤通学、そしてまた、在来線を生かした通勤通学、これができるような環境をつくることも必要じゃないかと思いますけれども、思いを聞かせていただきたいと思います。 191 ◯南里地域交流部長=新幹線の利用によります移住、定住の取組ということでお答えいたします。  委員からも話がございましたように、まさに今、全国的に人口が減っておりまして、一方で大都市に人口が集中するという傾向がございます。そうした中で私どもといたしましては、やはり地域の活力を維持していくためにということで、若年層の県内での定着ですとか、子育て世代を中心とした佐賀県へのUJIターン、いわゆる移住ということに取り組んでおります。  それで、県内の移住の状況ということで申し上げますと、令和元年度に県や市町の支援を受けて県内に移住していただいた方が六百九十一名いらっしゃいます。そのうち約半分の四九%が福岡県でございまして、次いで長崎県の一六%、東京圏の一四%となっております。  それから、公共交通、これは鉄道とか乗合バスですが、こういったものによります福岡県との旅客流動というのがありますけど、これが年々ずっと増加してきておりまして、九州の中で佐賀県と福岡県の流動というのが圧倒的に大きいという状況でございます。  このように福岡県、主に福岡市方面でございますが、そちらとの行き来ですとか、通勤通学が容易であるということは、佐賀県の移住・定住の促進にとって大変重要であるというふうに考えております。  委員から新幹線を利用した通勤通学が可能となるような環境をつくることも必要ではないかという御質問でございますが、先ほど御答弁を申し上げましたとおり、フル規格となりまして、在来線の特急が新幹線に振り替わってなくなりますと、博多方面との行き来では、かえって多くの利用者に乗換えが発生をしてしまいますし、新幹線料金となることで移動費用も上がるということがございます。  在来線の利便性低下というのは、通勤通学など身近な県民生活にとって、これは大きな問題でございますので、しっかりと時間をかけて議論されるべきものというふうに考えております。  以上でございます。 192 ◯木原委員=南里部長ね、あなたの御心配、これは鹿児島ルートね、久留米とか熊本、こういったところでは払拭されてます。あなた、分かっての答弁だと思うんですよね。心配されることは分かるんですよ。でも、結局、最終的には少し高くても、例えば、今まで熊本がふるさと、いわゆる実家で、博多に住んでて、会社から通勤していたけれども、新幹線ができて家賃分は十分賄えるから実家から通って博多で仕事をして、また熊本に帰る、そういうケースもたくさん見受けられるんですよ。久留米においてもしかり。だから、そういうところはやはりしっかりとお互い勉強していこう。  だから、常に言うように、そちらの論理、これはもうどうこうやってもなかなか埋まらない。そういうことだから、ここはまたしっかり今後とも、僕は長い協議というのは、もう要らないと思うので、しっかりお互い意見をぶつけ合っていきましょう。  十五分過ぎたので、最後の質問に移ります。  最後の長崎県やJR九州との協議についてです。  これは、僕は九月になって、御存じのように、九月二日の新幹線特委の質問、そして十四日の一般質問、今日、二十四日の委員会質問と、今月三回、新幹線問題について質問させていただきました。久しぶりに若い気に返った、そういう新鮮な気持ちがありました。でも、やはり昨日はチェックしていて、やっぱり疲れましたね、さすがにね、四十歳弱のときと、今、六十七歳になってしまったんですけど、体力的に大分落ちてるなと思いました。でも、この三か月、本当に楽しかった。  そんな中で思うに、こういう皆さん方、今日は課長答弁はなかったんですが、南里部長と話をさせていただいて、本当にありがとう、南里部長。あなたは、あなたの立場で一生懸命、真摯に答えてくれてありがたいことだと思います。しかしながら、なかなかかみ合わない議論というのがあってね。  最終的に僕が思うのは、ここは、この新幹線問題は、やっぱり政治決着しかないと、それが僕の結論です。それしかないんです。だから、お互い、正義と正義なんですよね。お互いの考え、やっぱりみんな、自分が正しいと思って議論を重ねていく中で、たどり着くとこ、頂点は一緒だな、そのようにやっぱり思います。  そういう中で、最後は政治決着、これしかない、そのように私は思います。だから、山口祥義という知事も政治家です。四年に一遍、県民の負託を受けて選挙を戦ってここに戻ってくる。そして、我々もそうです。あと約二年強に迫った戦いを勝ち抜いてここに戻ってくる。そして、二日の特委の質問でも確認しましたけれども、この問題は国交省マターじゃない。いわゆる与党PTが出した結論を国交省に話をして、そして国交省等が動くというふうなフローになっているので、ああ、そうかと。やはり政治が動いているんだなと。たしか今日、与党PTをやっていると思います。またメンバーが変わってくると思いますけれども、そういうふうにして政治決着をしなきゃならない、そう思うんですね。  私の質問に対して、知事は、長崎やJR九州から新しい提案があればいつでも会うと、そういうふうに答弁をしました。長崎やJR九州から新しい提案がある場合、じゃ、県はどのように対応していくのか、まずこれからお聞かせいただきたい、お願いします。 193 ◯南里地域交流部長=お答えいたします。  西九州ルートに関しまして、知事のほうから、まさに御答弁されましたとおり、新しい提案があるのであれば、いつでもお会いしてお話を伺うということを、これはもう以前からずっとおっしゃっておりますので、新しい提案があるということであれば当然お会いされるということになります。  そして、参考までに申し上げますと、私ども、事務レベルになるんでしょうけど、部長同士とか、そういったところでの面談というのは、ずっと随時やっておりますけれども、例えば、長崎県さんからは、大体いつも同じ話でございまして、何か新しい提案があるから知事との会談をセットしたいとか、そういう話は聞いておりません。  以上でございます。 194 ◯木原委員=じゃ、南里部長、飛びます。新しい提案と、あなたの頭の中で、どういった提案だと思っていますか。 195 ◯南里地域交流部長=単なるフル規格のお願いですとか、説得の繰り返しではないという意味で理解しておりまして、具体的なことまでは想定をしておりません。  以上でございます。 196 ◯木原委員=具体的なことまで想定していないということだけれども、では、どういう形で提案があればいいと、そのように思っているんですか。そこも聞かせていただきたい。 197 ◯南里地域交流部長=これも申し訳ございません、繰り返しになってしまいますが、単なるフル規格のお願いや説得ではない形で何らかの提案があれば、それはお会いするだろうと思います。  以上です。 198 ◯木原委員=じゃ、あえて言いますけれども、なぜ以前、山本委員長が面会したいというときに断られたのか。そして、赤羽国交大臣が会いたいと言われたときに断られたのか。しかも、我々が全く知らない中で、本当に公明党の議員の皆さん方が非常に御苦労されて、あるところでセッティングされた、それが赤羽大臣の体調の不良で会えなかった。しかし、僕は、知事は運がいいなと思ったんですよ。もしそこで会っておったら、オープンだと言っていた人がね、秘密裏に会うということは、これは大変なスクープですよ。そしてまた、嬉野市長とかは会って、私は会えなかったと、ああいうことは私からすると非常に残念。あえて言いません。  そういうことですが、一般質問でも私は言いました。政治家ならば正々堂々と、やっぱり大臣、今度、改めてまた山本委員長がなられるかどうか分かりませんけれども、会いたい、会う、そういうことがあった場合は、胸襟を開いて僕は会うべきだと。そこは部長、どう思いますか。あなたたちがサジェスチョンをしてあげなきゃ。言ったでしょう、協議をいつまでも続けても、なかなか先に進まない、やはり政治決着ですよ。今度会いたい、おりてこられたときは会うべき。そこはしっかりと知事に進言をしていただきたい、お願いします。  そして、さらに今度、いろいろと役職が変わってくると思うけれども、一つ一つ、僕は逃げているように映るというふうにあえて言ったけれども、やはりそういう声がいっぱい聞こえてくるんですね。政治家として、例えばオスプレイ、これまた蛇足になるけれども、もうね、本人が出向いていく、そういう時期ですよ。それが政治家ですよ、それが選良です、我々は選ばれた人ですよ。そこをしっかりと、あなたたちが言ってあげなきゃ。そこにまた副知事が中に入っているかも分からんけれども、そうしないと、この佐賀というところはやはり先に進まない、そういうふうに僕は思う。そういう意味で大臣や与党PT、赤羽大臣が再び大臣になられました。佐賀県にとっては大変ありがたいことだし、山口知事も尊敬できる方だとおっしゃっていますので、本当に胸襟を開いて話をしていただく、そういうことを進言していただきたいということをぜひお願いします。答えを聞かせてください。 199 ◯南里地域交流部長=お答えいたします。  ただいま委員のほうから御指摘いただきましたことにつきましては、知事にお伝えをいたします。 200 ◯木原委員=ありがとうございました。 201 ◯大場委員長=これで質疑を終了いたします。  暫時休憩いたします。     午後三時四十六分 休憩     午後三時四十八分 開議 202 ◯大場委員長=委員会を再開いたします。  これより討論に入りますが、ただいまのところ討論の通告はあっておりません。討論はないものと認めます。よって、討論を終結し直ちに採決に入ります。     ○ 採      決 203 ◯大場委員長=まず、甲第四十五号議案中本委員会関係分、甲第四十七号議案、乙第七十五号議案、以上三件の議案を一括して採決いたします。  原案に賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 204 ◯大場委員長=全員起立と認めます。よって、以上三件の議案は原案のとおり可決されました。     ○ 継 続 審 査 205 ◯大場委員長=最後に、六月定例会から引き続き審議中の 一、地域交流行政について 一、文化・スポーツ交流行政について 一、県土整備行政について 一、災害対策について  以上四件につきましては、諸般の検討が必要ですので、閉会中の継続審査といたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 206 ◯大場委員長=御異議なしと認めます。よって、以上四件についての継続審査を議長に申し出ることにいたします。  以上で本委員会に付託されました案件の全部を議了いたしました。  これをもちまして地域交流・県土整備常任委員会を閉会いたします。どうも御苦労さまでした。     午後三時四十九分 閉会 Copyright © Saga Prefectural Assembly Minutes, All rights reserved. ページの先頭へ...