• 地震発生(/)
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  1. 佐賀県議会 2019-12-12
    令和元年県土整備・警察常任委員会 本文 開催日:2019年12月12日


    取得元: 佐賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-28
    最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1     午前十時三分 開議 ◯八谷委員長=ただいまから県土整備・警察常任委員会を開催いたします。  これより質疑に入ります。通告に従い、順次発言を許可します。 2 ◯徳光委員=皆さんおはようございます。県民ネットワークの徳光清孝でございます。  きょうは、三つ質問をしたいと思っています。  まず一番目の問いは、令和元年佐賀豪雨災害への対応についてであります。  自然災害は、本当に最近は多くなっています。昨年も西日本豪雨とか、あるいは台風の被害、そして北海道では地震というようなこと、ことしになっても言うまでもなく、佐賀の八月の豪雨災害、その後、台風で農作物に大変な被害が出ているということもお聞きをしています。そして、関東や東北で大規模な台風被害が出ています。改めて、いつでも災害が起こる、あるいはどこでも災害が起こるということを思い知ったような気がします。  特に八月の佐賀豪雨では、武雄の六角川とか、あるいは小城の牛津川とか、佐賀では佐賀江川が大規模に氾濫、出水して大変な被害が出たということになっています。  佐賀市内、あれよあれよという間に私の自宅周辺も浸水しまして、庭が湖みたいになって、家の前の道は川のように水が流れるというふうな状況でした。雨が少し落ちついてから佐賀市内や地元を歩いて回りましたけれども、至るところで車が立ち往生して放置をされている。それから、車は通行できるんだけれども、車が通るたびに波が押し寄せて、店舗なんかにどんどん波が打ちつけていたとか、いろんな光景を目にしました。  今、皆さん方はその災害復旧に大変な努力をされているというふうに思います。本当に被災者の方々を元気づけるためにも、皆さん方の事業というのは大変重要であるというふうに認識をしています。  ただ、相当な残業というか、仕事量になっていると思います。そこは皆さん方を含めてお互いに注意しながら、特に管理職の皆さんが気を配っていただいて、お互い助け合って、たまには一日ゆっくり交代で休もうかとか、休んでどうなるという問題ではないかもしれませんが、その辺はしっかり職員の健康も気をつけていただきたいなというふうに思います。  そこでまず、災害復旧事業なんですが、公共土木施設の被災状況についてであります。  令和元年八月の佐賀豪雨において、県土整備部が所管しています県や市町における県全体の河川関係災害件数というのはどのようになっているのかお尋ねをいたします。 3 ◯宇曽谷河川砂防課長公共土木施設災害件数について、特に河川関係について御答弁をいたします。  本年八月に発生しました令和元年佐賀豪雨災害による、県土整備部が所管いたします河川関係災害件数につきましては、百五十八件となっております。  また、市町管理の河川関係災害件数につきましては、百二十二件となっております。  県全体の河川関係災害件数は、県と市町合わせまして二百八十件となっております。  以上でございます。 4 ◯徳光委員=合わせて二百八十件ということですから、大変な件数だというふうに思います。  来年の梅雨とか大雨に備えて、破壊された護岸等を一日も早く復旧しないといけないというふうに思っています。
     そのため、災害査定が今進んでいると思うんですけれども、災害査定の実施状況はどのようになっていますでしょうか。 5 ◯宇曽谷河川砂防課長災害査定の進捗状況について御答弁をいたします。  八月豪雨により被災しました河川関係災害査定につきましては、十月二十八日から査定を行っていただいているところでございます。  十二月六日までに県と市町合わせて、先ほど申しました二百八十件の予定のうち、二百三十七件の査定を終えているところでございます。  今週も引き続き査定を行っておりまして、予定としては来年一月末までに順次査定を進めていくというふうになっております。  以上でございます。 6 ◯徳光委員=大分、査定は終了したけれども、最終的には来年一月末まではかかるということなので、それまで大変な作業だというふうに思っています。  そこで、佐賀豪雨の被災地域の治水対策事業についてお尋ねをしたいと思います。  まず、その前に県内の浸水被害の状況なんですが、被害が公共土木施設に限らず、家屋の浸水被害とか大規模に発生しているというふうに思いますが、発生地域とか浸水戸数とか、被害状況を改めてお尋ねしたいと思います。 7 ◯宇曽谷河川砂防課長=県内の浸水被害の状況について御答弁をいたします。  特に八月豪雨についてお答えをいたします。  八月豪雨につきましては、二十七日の昼過ぎから二十八日の昼過ぎにかけて、県内の広い範囲に猛烈な雨が降っております。それにより、佐賀市の市街地、六角川周辺、牛津川周辺の低平地を中心に、家屋や農地などの浸水被害発生いたしております。  県の最新の取りまとめの結果で申しますと、住家の床上・床下浸水の戸数の内訳といたしましては、佐賀市で二千八百九十四戸、多久市で百六十八戸、武雄市で五百二十九戸、小城市で六百二十三戸、大町町で百四十七戸、江北町で百七十六戸、白石町で四百六十一戸、その他唐津市、鳥栖市、伊万里市、嬉野市、神埼市、また有田町で六十三戸となっておりまして、県下全域で五千六十一戸という報告を受けております。  なお、浸水被害の程度や土砂災害、また油の付着などにより全壊や大規模半壊、半壊、一部破損に位置づけられているものも含めますと、県下で六千三十戸となっております。  以上でございます。 8 ◯徳光委員=大変な戸数だと思っています。  じゃ、これほど大規模な浸水被害が出た要因というのはどのように考えているんでしょうか。 9 ◯宇曽谷河川砂防課長=今回の浸水被害の要因について御答弁をいたします。  八月豪雨につきましては、前日からの大雨で河川の水位が高くなっている中、明け方に時間雨量百ミリを超える猛烈な雨が降っております。また、降り始めからの総雨量も、平年の八月降雨の二倍を超える記録的な雨量を観測いたしておりまして、それに伴って河川の水位が一気に上昇したということも挙げられております。  また、この雨と有明海の潮位が高い状態と重なりまして、潮位の影響を受ける河川では河川の水位が上昇し、排水が困難となった状態もあります。  このような影響もございまして、河川の流下能力を超える洪水による河川の氾濫やポンプの排水能力を超える内水の発生などによりまして内水氾濫が発生しておりまして、このようなことが今回の浸水の要因となっていると考えております。  以上でございます。 10 ◯徳光委員=このような浸水被害に対しまして、十一月定例県議会に被災地域の治水対策事業というのが補正で上げられています。  八月豪雨で大規模な浸水被害があった六角川、あるいは牛津川、佐賀市内では佐賀江川など、水位を低下させる対策がこの事業で行われるというふうに聞いています。  国や県が行う取り組みの内容、あるいは事業費、それから事業期間というのはどのようになっているのかお尋ねをいたします。 11 ◯宇曽谷河川砂防課長浸水被害の軽減に向けた取り組みということで、本議会に補正予算をお願いしているところでございます。  今回、八月豪雨における直轄管理河川の六角川や牛津川、また、県が管理いたします武雄川や佐賀江川などで河川の氾濫や内水氾濫で大規模な浸水被害があった河川について、河道内の土砂を掘削いたしまして、洪水が流れる断面を広げることといたしております。それにより洪水時の河川の水位を低下させ、各河川が担う排水機能の向上を図る必要があるものと考えております。  これらの対策について、六角川水系などでは大規模な浸水被害発生しましたことから、国土交通省国土政策局が所管いたします災害対策等緊急事業推進費を活用いたしまして、再度の災害防止を図るため、今回の十一月補正で予算を計上させていただいております。  事業費につきましては、直轄事業では、六角川や牛津川での河道掘削や測量設計に係る経費に加えまして、七月豪雨で被災しました嘉瀬川の護岸整備や筑後川の堤防整備に係る経費も含まれておりまして、事業費で四十二億三千七百万円を見込んでおり、このうち県の負担金として九億八千八百六十三万三千円をお願いしているところでございます。  県事業につきましては、六角川水系の武雄川、広田川、山犬原川、それと筑後川水系佐賀江川での河道掘削や測量設計に二億五千二百万円を見込んでおりまして、その予算もお願いしているところでございます。  事業期間につきましては、災害対策等緊急事業推進費は突発的なというか、自然災害等を対象にいたしておりまして、年度途中でも緊急的に対策を行うことが可能な経費となっております。その予算は通常予算、また補正予算と同様に単年度予算となっておりますので、その期間の事業となっております。  以上でございます。 12 ◯徳光委員=相当な事業費をかけて河道掘削をやるということで、改めて河道掘削によってどのような効果があるのかということをお尋ねしたいんですが、川によって地域も違うと思うんですが、例えば、佐賀江川の場合はどのような効果が期待されるんでしょうか。 13 ◯宇曽谷河川砂防課長=委員が申されるように川ごとで効果が違ってきますので、御質問の佐賀江川での事業効果について御答弁をいたします。  佐賀市中心市街地からの排水先でございます佐賀江川につきましては、国土強靱化のための三カ年緊急対策として、現在、河道の流下能力の確保に向けた河道掘削を進めております。  さらに、今回浸水被害が大きかったものですから、災害対策等緊急事業推進費を活用いたしまして緊急的な治水対策を進めることで、沿川の家屋などへの浸水被害の軽減効果がさらに高まるものと考えております。  また、佐賀市では、内水氾濫による浸水被害の軽減を図ることを目的とした佐賀市排水対策基本計画と、それに基づきます「百ミリ安心プラン」の計画がございます。その計画で流域の排水機能の向上に向けた取り組みが今現在進められております。  その取り組みとあわせて今回県が行う取り組みで、佐賀江川沿川地域でなく、流域全体としての相乗効果も期待しているところでございます。  以上でございます。 14 ◯徳光委員佐賀江川は私の自宅から歩いて一分ぐらいのところでして、あのときずっと佐賀江川も見ていたんですが、ところどころ越水して、田代のところとか、あるいは上滝建設のところ、あの辺も相当浸水をしていました。  佐賀江川全体を見てみると、結構きちんと堤防をしたところもあるように思うんですが、余り掘削し過ぎると堤防が崩落したりとか、そんなことも考えられると思うんですが、その辺はどんな感じなんですか。 15 ◯宇曽谷河川砂防課長佐賀江川については、昭和のころに激特で大分整備が進められて、今は大体完成断面になっております。  川なかのほうには張りブロックとか、そういうふうに構造物があるもんですから、掘削するにも限界がございます。しかしながら、佐賀江川も感潮河川でございまして、やっぱり泥土がたまりやすいというところもございます。それをあわせて、今回の推進費と緊急三カ年の事業をあわせて広げて、崩落というか、そういう破損がないようにしながら、堤防の最大限の断面確保に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 16 ◯徳光委員=ありがとうございます。あそこの今宿のところは数年前まで精霊流しをやっていまして、私もそれにずっとかかわっていたんですが、佐賀江川は相当整備が進んだおかげで、引くときは物すごく引いて精霊流しが余りできなくなったこともありました。だから、仕切って、水をためてやっていたりしたんですが、何年かに一回は泥が結構たまったりとか、木々が生い茂ったりということがありましたので、しっかりやっていただきたいなというふうに思います。  最後になりますが、今回の令和元年佐賀豪雨災害を受けまして、県として今後、災害復旧あるいは浸水対策にどのように対応していくのかお尋ねをいたします。 17 ◯宇曽谷河川砂防課長=今後の浸水対策災害復旧の対応について御答弁をいたします。  今回の豪雨で被災しました河川関係の施設につきましては、先ほど申しました災害査定が随時行われておりますので、その査定後、順次入札・公告を進めながら早期の復旧に努めてまいりたいと考えております。  また、河川の氾濫により、家屋など大規模な浸水被害があった河川につきましては、先ほど申しました災害対策等緊急事業推進費の制度等も積極的に活用し、治水上、即効性がございます河道掘削などによる河川の防災機能の向上に今後も努め、早急に取り組んでまいりたいと考えております。  いずれにしましても、県としましては、災害から県民の生命と財産を守ることが最も重要なミッションでございますので、今後も河川改修等による治水対策を着実に進めますとともに、近年の豪雨災害を教訓にした災害への備えにも迅速に取り組み、災害に強い県土づくり県土整備部を挙げて取り組みたいと考えております。  以上でございます。 18 ◯徳光委員=ありがとうございました。県民も今回の災害を受けて、全体的に意識も変わってきたということもあると思いますが、大変でしょうけれども、しっかり対策を進めていただきたいというふうに思います。  それでは、二番目の質問ですが、公共事業の入札不調・不落についてお尋ねをしたいと思います。  SAGAサンライズパークの中心施設でありますSAGAアリーナ建設工事の入札が不落となりました。皆さん方もショックだったと思いますし、私たちも大変ショックを受けています。大丈夫かな、間に合うのかなといういろんな意見があっていますし、今回、定例県議会に六十五億円の追加継続費が提出をされています。本会議でも大変多くの議論があったところです。  県の公共事業の入札の不調・不落というのは、私が覚えているのは、二〇一二年度、二〇一三年度ぐらいのときも結構多かったなと思います。年間百六十件、七十件とか、二百件近くだったような気がします。  そのため、当時、佐賀県は不調・不落対策として、入札における見積もり期間の短縮などに取り組んできたと承知をしております。  また、私の記憶にあるのが、唐津の赤十字病院新築工事の本体工事が入札不落となったということがありました。  新聞報道で見てみますと、入札の不調・不落対策で建設費を約二十三億円引き上げたばかりだったけれども、それでも不落になったと。たしかあれは国の交付金を使っていたので、三月までに契約か何かをしないといけないということで、多分不落になったのは一月か二月ぐらいだったのではないかなと思っていますが、大変なことを経験したというふうに思っています。  今回、SAGAアリーナの工事については総務常任委員会で議論されているというふうに思いますが、県の公共土木施設に関する工事についても、恐らく入札の不調・不落が多くなっているのではないかなというふうに受けとめています。  そこで、次の点についてお尋ねをいたします。  まず、入札不調・不落の件数についてなんですが、県全体というと大変になりますので、県土整備部発注の過去五年間の入札で入札への参加者がいなかったものとか、入札の参加届け出後に一度も入札せずに辞退されたものなど──これを不調と呼ぶそうですけれども、あるいは応札はあったけれども、予定価格を超えるなどして落札に至らなかったのが不落と呼ばれるということで教えていただきました。  業者側の都合によって不調・不落となった件数はどのように推移をしているのかお尋ねをいたします。 19 ◯古賀入札検査センター長=入札不調・不落の件数についてお答えいたします。  入札・検査センターで実施しております入札案件のうち、県土整備部発注の過去五カ年の入札で、業者側の都合で不調・不落となった件数の推移ですが、平成二十七年度十四件、二十八年度二十七件、二十九年度四十三件、三十年度九十八件、そして今年度ですが、令和元年十一月末までの件数で百二十二件となっております。  なお、この件数は不調・不落になった後に改めて入札を実施し、不調・不落となったものを含む延べの件数となっております。 20 ◯徳光委員=平成三十年ぐらいから百件ぐらいになって、今年度が十一月までで百件超えているということで、大変多くなっているなというふうに感じています。  そこで、不調・不落の件数が大きく増加をしているんですが、不調・不落が増加している原因というものについて、どのように考えているのかお尋ねをいたします。 21 ◯源五郎丸土企画課長=不調・不落が増加している原因についてお答えいたします。  昨年度から今年度にかけて不調・不落の件数が増加している主な原因として、平成三十年七月豪雨などに係る災害復旧工事や国の補正予算などによりまして、公共工事の発注量が増加をしております。そういった中で、工事種別や地域によっては配置技術者等が一時的に不足する状況が生じたことや、災害の被災箇所が特定の地域に集中をしたことによりまして、一時的にその地域の建設業者の受注余力を超えてしまったことが考えられるところでございます。  少し具体的に申し上げさせていただきますと、今年度の不調・不落につきましては、工事種別で見ますと土木一式、それからとび・土工で多発している傾向が見られるところでございます。  このうち、土木一式の不調・不落について見ますと、地域的には佐賀土木事務所管内、それから東部土木事務所管内で多く発生をしております。平成三十年の公共土木施設災害のおよそ七割以上がこの二つの地区に集中しているということがございます。そして、災害復旧でございますので、短期間に発注を行わざるを得ないというところで、入札に当たっては地域要件を付して入札をしております。そういったこともありまして、この地域における発注量が地域の建設業者の受注余力を超えてしまったということが原因の一つと考えているところでございます。  それから、もう一つの工事種別のとび・土工でございますけれども、これについては、地域というよりは、ほぼ県内全域で不調・不落が発生をしているところでございます。主に道路ののり面工事などでございますので、もともと専門性が高く、技術者が少ないということがございますので、配置技術者の不足が原因の一つと考えているところでございます。  以上でございます。 22 ◯徳光委員=地域によってさまざまな理由があるということですが、これだけ不調・不落が今続いているということで、皆さん方も大変お困りだというふうに思っています。  そんな意味では、県の工事とか、あるいは県民生活にどのような影響が出ると考えているのかお尋ねをいたします。 23 ◯源五郎丸土企画課長=不調・不落の影響についてお答えいたします。  不調や不落が発生いたしますと、当然でございますけれども、事業の進捗に影響を及ぼします。例えば、道路について、道路の交通安全対策として実施をしております歩道設置工事の進捗がおくれることによって、歩行者の安全性や利便性の向上といった整備効果の発現する時期がおくれるということになりますので、そういったことで程度の差こそあれ、県民生活にも何らかの形で影響を及ぼすということになると思います。  このため、不調・不落が発生した場合におきましては、原因を分析した上で適切な時期に再入札に付しまして、できる限り県民生活への影響が小さくなるように努めているところでございます。  以上です。 24 ◯徳光委員=不調・不落が発生すると、当然もう一度やり直すということで後にずれ込んで、ただ、ことしの災害で新たな事業もたくさんある中で本当に大変だなというふうに思っています。  特に佐賀の場合は、河川関係だとやっぱりノリの時期は避けるとか、いろんな時期の関係も出てくるのかなというふうに思っています。  不調・不落が発生した工事においては、早期に受注者を決定するために県はどのような取り組みを行っているのかお尋ねをいたします。 25 ◯片渕建設・技術課長=不調・不落となった工事への対応についてお答えいたします。  不調・不落となった工事への対応といたしましては、例えば、工事の分割や併合など工事内容の見直しを行いまして、対象となる建設業者の等級を変更し、入札参加者を見直した上で再度入札を行っているところでございます。  また、このような工事内容の見直しが難しい工事につきましては、入札参加の対象業者を上位等級の建設業者まで拡大したり、対象地区を例えば、鳥栖、神埼といった統合前の旧土木事務所管内から、両地区を合わせました統合後であります東部土木事務所管内に拡大するなどの見直しを行いまして、再度入札を実施しているところでございます。  このように、受注余力がございます地域や等級の建設業者の力を最大限おかりすることによりまして、不調・不落となりました工事におきましても、順次受注者の決定に至っているところでございます。  以上でございます。 26 ◯徳光委員=より多くの業者の方が参加しやすいようにいろんな努力をされているということなんですが、先ほど言いましたとおり、今回の八月豪雨の災害復旧は今後いろんな事業が出てくるというふうに思っています。そんな意味では、やっぱり治水の事業とか、あるいは護岸の事業だと、来年の梅雨等を見据えて早期にしないといけない箇所も相当出てくるというふうに思っています。  そんな意味では、不調・不落が起きないように、県としてもしっかり取り組んでいただきたいと思うんですが、その点についてお尋ねをいたします。 27 ◯片渕建設・技術課長=今後の取り組みについてお答えいたします。  公共事業により適切に社会資本整備を進めていくことが県民の安心・安全につながるものであり、事業を計画的かつ円滑に進めていく点からも、不調・不落対策は非常に重要だと考えているところでございます。  入札不調の原因の一つといたしまして、技術者や技能者の確保に苦慮しているということが挙げられております。こうした状況を踏まえまして、十一月末公告の工事から余裕期間制度の運用を開始しているところでございます。  余裕期間と申しますのは、標準的な工期に加えまして、技術者や建設資材を確保するために設けられる期間のことを申しまして、この期間の中で、技術者等を確保した上で、受注者が工事着手日を決定できる制度であることから、不調対策にも一定の効果が期待できるものと考えているところでございます。  今後も入札の状況を注視いたしまして、円滑な工事の受注ひいては事業効果の早期発現が図られますよう、技術者不足への対応などあらゆる対策を積極的に取り組んでいくとともに、あわせて効果の見込まれる他の手法についても引き続き知恵を絞っていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 28 ◯徳光委員=人材不足というのは建設業界だけではなくて、本当にあらゆる分野で生じている。人材をどう育成していくのかというのも、県というよりも日本全体で本当に考えていかないといけない課題になってきているというふうに思います。いずれにしても、事業が着実に進むようにしっかりと取り組んでいただきたいと思っています。  それでは、三つ目の質問ですが、交通事故抑止対策について何点かお尋ねをいたします。  きのうは機動隊の訓練等を見させていただきました。初めて見るような装備に委員の皆さん興味津々で、なかなかあそこから離れようとしなかった方もいらっしゃいましたけれども、大変勉強になりました。  私も若いころは、デモでよく機動隊の方と対峙をしていたんですけれども、最近はそういうことがめっきりなくなりまして、冗談でお互い訓練のためにやりましょうかと言ったこともあるんですが、きのうは本当参考になりまして、若い人たちが一生懸命いろんな対策に備えて訓練をしているんだなということがわかりました。  そこで、交通事故なんですが、ワーストワンから脱却しようということで警察関係者の皆さん初め、さまざまな団体が連携をして事故防止にこの間取り組んできました。ワーストワンは脱した、あるいは着実に件数は減少しているということなんですが、佐賀だけじゃなくて、全国的にいろんな取り組みで減少しているので、まだまだレベルとしては悪い状況が続いていると。
     特に私が心配しているのは、ことしの十月から交通死亡事故が急増しているということで、県庁の方も一人残念ながら亡くなられたということもありました。昨年を上回るペースで立て続けに発生をしています。  これから年末に向けて日没時間が早くなります。皆さんも経験あると思いますが、ああいう時間帯が本当に見えにくいんですよね。それから、雨なんか降ると反射してさらにまた見えにくくなるといったような状況があります。重大事故のさらなる発生が懸念をされて大変危機感を抱いているところであります。  警察の皆さんには、こうした厳しい情勢を踏まえて、その未然防止に力を一層注いでいただきたいというふうに思います。特に歩行者が被害に遭う事故の防止につなげるためには、ドライバー全体に、例えば、横断歩道における歩行者保護について浸透を図ってもらう。私も当然ながら努めて横断歩道で人がいればとまるようにしますけれども、対向車がなかなかとまってくれないという場面がよくあります。  それから、これはもう以前からいろんな人からも質問が出ていると思うんですが、歩行者を守る横断歩道や停止線を維持するために計画的な補修に向けて取り組んでもらいたいと。本当に薄くなっている。多分、警察の方が努力して手書きで形だけかたどっているところも多くありますけれども、そういったことも挙げられるというふうに思います。  冬の交通安全県民運動がきのうから始まったということで、さらに事故防止に向けていろんな取り組みが進んでいくというふうに思います。  それから、十二月一日からは、重大事故に発展するおそれのあります携帯電話使用等違反に関する罰則が強化をされました。いわゆるながら運転と呼ばれるやつなんですが、警察には、こうした危険な違反の絶無に向けて取り組んでいただきたいと思います。やっぱり、私も運転中にLINEが来た音がすると、つい誰からかなと見ようとしてしまうというのは誰でもあるというふうに思うんですね。だから、そういうときにちょっとした油断で事故につながってしまうんだろうというふうに思っています。  私も十一月に免許の更新に行きました。幸いに優良者講習でしたので三十分ぐらいでしたが、この五年間、道交法でどんな改正があったかという重要な点について説明をいただきました。あるいはワーストワン脱却のこういう取り組みをやっていますよということとか、それから、あおり運転について、ビデオを見せていただいて、危険ですよということも教えていただいたところです。  そこで、年末に向けた交通死亡事故抑止対策についてなんですが、まず発生件数、交通死亡事故の発生状況はどのようになっているのか。また、その特徴や原因はどのように考えているのかお尋ねをいたします。 29 ◯川久保交通企画課長=交通死亡事故の発生状況、それからその特徴等についてお答えいたします。  昨日現在における県内の交通死亡事故発生状況につきましては、発生件数が三十一件、それから死者数が三十一人で、既に昨年一年間の死者数三十人を上回っており、厳しい情勢にございます。  特に本年十月二十九日以降、十一月末までの一カ月余りの間に、九件九人の交通死亡事故が発生しており、まさに憂慮すべき状況下にあると認識しているところでございます。  昨日までの交通死亡事故、三十一件三十一人につきまして、その特徴を見ますと、死者三十一人中十八人が歩行中に事故に遭って亡くなられており、全体の約六割を占めております。  その歩行中死者十八人を年齢層別や発生時間帯別で見ますと、年齢層別では六十五歳以上の高齢者が十三人で、約七割を占めております。発生時間帯別では、全体の半数の九人の方が夕方から深夜にかけ発生した事故により亡くなられております。こういうことが特徴として挙げられるところでございます。  また一方、交通死亡事故全体を原因別で見ますと、前方不注意が十二件で、全体の約四割を占めており、最も多くなっているところでございます。  以上でございます。 30 ◯徳光委員=先ほど言いましたとおり、これから年末にかけてみんな気ぜわしくなって、車の量もふえるというふうに思います。交通死亡事故を初め、重大事故の発生が心配をされているというふうに思っています。  こうした事故の発生を防ぐために、警察としてどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 31 ◯川久保交通企画課長=年末に向けた警察の取り組みについてお答えいたします。  これから年末に向けて慌ただしさも増して、ゆとりのない運転を誘発しがちになりますことから、県警察では、ドライバーに対して交通ルールの遵守徹底と緊張感のある運転行為を促すため注意喚起を図るなど、交通死亡事故を初めとした重大事故の未然防止に向けた対策を強力に進めているところであります。  具体的には、速度超過や信号無視、横断歩行者妨害等、悪質・危険な違反に対する交通指導取り締まりの強化に努めております。本年導入いたしました速度取り締まり装置である可搬式オービスも積極的に投入するなど、今後も引き続き効果的な取り締まり活動を進めることとしております。  一方で、この時期は、先ほど委員のほうからも発言がありましたドライバーから歩行者の視認性が悪くなることから、歩行者に対しましても、今後も継続して夕方や夜間の反射材着用を初めとした被害防止に関する広報・啓発や交通安全教育、それからボランティアの方々等と連携した交通量の多い交差点での保護誘導活動に努めてまいりたいと考えております。  加えまして、現在、県を挙げて実施中の冬の交通安全県民運動におきまして、関係機関・団体等の方々と連携して、交通安全イベント等による広報・啓発や街頭活動等に取り組んでおり、引き続き県民全体の交通安全意識を高めていただくための取り組みを推進することとしております。  さらに、年末は飲酒の機会もふえて、飲酒運転による重大事故の発生も懸念されますことから、飲酒運転根絶に向けた広報・啓発や夜間の飲酒運転取り締まりにも重点的に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 32 ◯徳光委員=新聞を見ていますと、武雄署がわんわんパトロール隊とか、あるいはジョギングしながらパトロールするとか、独自の取り組みをやっているということも新聞で知りました。  それから、酒気帯び運転で検挙される人がやっぱり後を絶たない。以前も質問したことがあるんですが、やっぱり背景にアルコール依存症になりかけとかいう方もいらっしゃるんじゃないかなと思うんですね。その意味では、場合によっては適切に医療機関とつなぐと、その後対策としてつなぐということも必要ではないかなというふうに以前質問をしたことがあります。事故を少しでも少なくしていくということを大変大切だというふうに思っています。  そこで、安全な横断歩道の実現についてです。  前語りでちょっと述べましたけれども、まずおさらいとして、横断歩道における歩行者保護のための交通ルールというものはどのようになっているのか改めてお尋ねをいたします。 33 ◯川久保交通企画課長=横断歩道におけます歩行者保護のための交通ルールについてお答えいたします。  道路交通法では、ドライバーに対して横断歩道における横断歩行者保護を図るための大きく二つの義務が課されております。  一つ目は、横断歩道手前での減速義務でございます。これは車両が横断歩道に接近する場合、進路前方を横断しようとする歩行者がいないことが明らかな場合を除いて、その直前で停止できるような速度で進行しなければならないというものでございます。  二つ目は、横断歩道において歩行者を優先する義務というものがございます。これは横断歩道を横断し、または横断しようとする歩行者がいる場合には、車両がその横断歩道の手前で一時停止し、歩行者の通行を妨げないようにしなければならないというものであります。  以上です。 34 ◯徳光委員=改めての確認なんですが、歩行者がいる場合、横断歩道の手前でとまって歩行者を渡らせるというのは、交通ルールであって交通マナーではないということですね。 35 ◯川久保交通企画課長=ルールであります。 36 ◯徳光委員=それでは、私先ほども言いましたが、とまっても対向車がなかなかとまってくれないということがよくあります。それから、たまになんですが、渡るのかな渡らないのかなと迷うときもあるし、子供がじゃんけんしながらいつまでも渡らないということもあるんですが、それは別に置いておいて、ドライバー全体に今言ったルール、これはルールですよ、マナーではないですよ、ルールですよというのをしっかり浸透させないといけないのではないかなというふうに思いますが、その点について、警察としてはどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。 37 ◯川久保交通企画課長=横断歩道における歩行者保護の浸透を図る取り組みについてお答えいたします。  県警察では、ドライバーに横断歩道手前での減速義務、それと横断歩道において歩行者を優先する義務の確実な遵守を促し、歩行者を悲惨な交通事故から守る各種取り組みに取り組んでいるところでございます。  具体的には、横断歩道における横断歩行者妨害等違反について、県下一斉の取り締まり日を設けて、広報と連動して違反防止効果を高めるなど、重点的な交通指導取り締まりを推進中であります。  そのほか、県を初め、関係機関・団体と連携し、テレビやラジオ、ツイッター等を活用した横断歩行者の保護に関する広報・啓発にも取り組んでおります。  一方で、ドライバーのみの注意喚起にとどまらず、歩行者の方に安全な道路利用と被害防止を促す観点から、広報・啓発に加えて歩行環境シミュレーター等を活用した交通安全教育にも努めているところであります。  今後も引き続き、ドライバーに対する横断歩道での歩行者保護に関するルールの徹底に加えまして、歩行者の安全な道路利用を促すための各種取り組みを、創意工夫を凝らして効果的に進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 38 ◯徳光委員=ありがとうございます。それでは、横断歩道や停止線の計画的な補修についてなんですが、その補修状況というのはどのようになっているのか。また、今後計画的な補修に向けてどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 39 ◯原交通規制課長=横断歩道や停止線の補修状況、また、今後の計画的な補修についてお答えいたします。  本年十一月末現在、県公安委員会では、横断歩道約一万八百本、一時停止線約八千五百本を設置、管理しております。  これらのうち、補修が必要な箇所につきましては、毎年、各警察署におきまして、道路標識・道路標示の特別点検を実施しておりますほか、地域住民の要望や平素の警察活動を通じて把握に努めております。  横断歩道や一時停止線の道路標示は、その性質上、車両が通過する動線上に設置するため、他の標示と比べて摩耗が早く、薄くなりやすいことから、摩耗の状態に応じた補修が必要となります。  令和元年度につきましては、昨年度の補修未実施分約二千百本を含め、摩耗が著しく喫緊に補修が必要な箇所として約四千六百本を把握しておりまして、順次補修を行っており、今年度は、九月議会で道路標示のための予算も追加で措置されましたことから、これらの摩耗が著しい補修必要箇所の全てについて補修を行う予定であります。  交通の安全を確保するためには、道路標示の整備充実が必要不可欠でありますが、道路標示は日々摩耗が生じることから、定期的な点検によりまして、補修箇所の確実な把握に努めるとともに、交通事故の発生状況、歩行者の利用状況、設置箇所が通学路であるか否かなどの事情を総合的に判断いたしまして、必要な予算の確保に努め、緊急性の高い箇所から補修を行っていきたいと考えております。  以上でございます。 40 ◯徳光委員=ありがとうございました。どれぐらい補修箇所があるのかというのを点検するのも大変な作業だと思っています。  以前聞いたときはなかなか全部分の補修の予算が確保できないということも聞いていたんですが、今の答弁では、今年度はできるだけ全てやろうということで答弁いただきましたので、より安全な道路状況になるのではないかなというふうに思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。  それでは、最後になりますが、携帯電話使用等違反の罰則強化についてです。  これも新聞では一斉に出ましたので、皆さんも既に御承知だというふうに思っています。  この罰則強化の内容はどのようになっているのか。あるいは取り締まり状況についてはどのようになっているのかお尋ねをいたします。 41 ◯金嶽交通指導課長=携帯電話使用等違反の罰則強化の内容についてお答えいたします。  本年十二月一日、道路交通法の一部を改正する法律が施行され、運転中の携帯電話使用等違反に関する罰則が大幅に強化されました。  具体的には、運転中に携帯電話やスマートフォンを手に持ったままの通話や画面を見続ける携帯電話使用等違反について、罰則が今まで「五万円以下の罰金」だったものが「六月以下の懲役又は十万円以下の罰金」に引き上げられたほか、反則金が、普通乗用車であれば六千円から一万八千円、違反点数が一点から三点となっております。  加えて、運転中に携帯電話を使用しただけにとどまらず、その結果、交通事故を起こす等交通の危険を生じさせた場合、この場合については、罰則が今まで「三月以下の懲役又は五万円以下の罰金」だったものから「一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金」に引き上げられたほか、反則金適用対象外となり刑事罰が適用され、また違反点数は二点から六点となるなど、より一層厳罰化が図られたところです。  県警察においては、これまで運転中の携帯電話使用等違反がドライバーの集中力を阻害し、前方や周囲に対する安全確認がおろそかになることから、県内で多発している追突事故の一因として捉え、取り締まりを大幅に強化してきたところです。  その取り締まり状況については、昨年、平成三十年中一万八百四十件、令和元年十月末現在では九千六百九十三件を検挙しているところです。  以上です。 42 ◯徳光委員=ありがとうございました。検挙した件数も年間一万件ぐらいということで多いなというふうに思っています。  もう少し詳しく聞きたいんですが、今運転中にということだったんですが、例えば、赤信号で完全に停止しているときは電話をかけることはいいのか、あるいはスマホの画面を見てLINEを打ったりとかいうことはいいのかどうかお尋ねをいたします。 43 ◯金嶽交通指導課長=赤信号で停止中に車内で携帯電話を使用するということについてですが、やはり赤信号で停止中であってもすぐ動かなければならない状況も発生したり、周囲の状況をよく確認しなければなりませんので、そこは運転中と捉えられますので、やはり停止中も携帯電話の使用は控えていただきたいと思います。 44 ◯徳光委員=新聞報道で完全に赤信号のときはいいみたいな報道も見たんですが、じゃ、それは間違いですね。 45 ◯金嶽交通指導課長=先ほど携帯電話使用の違反という部分の内容をお伝えして、それ以上に携帯電話使用にとどまらず、交通事故の発生というものがあるとさらに重くなるという部分もあります。つまり、赤信号でとまっているという部分が運転中、周囲の状況を確認していなければ、車が動かないというだけでなくて運転中の部分にもなるので、違反というよりも、交通事故を防止する観点から控えたほうがよいということです。 46 ◯徳光委員=控えたほうがいい。厳密に言うと違反ではないということなんですか。赤信号でどれぐらいとまっているかという、言われたように周りの状況も見ないといけないとは思うんですね。今赤信号になったばっかりというときだと三十秒以上はとまるかなと思うんですが、厳密にお尋ねをします。 47 ◯中原交通部長=済みません、先ほどの件で若干補足ですけれども、交通違反としては成立いたしません。ただ、交通事故防止のためには控えていただきたいと、そういうことでございます。 48 ◯徳光委員=赤信号中に通話することはだめじゃなかったですかね、違いますかね。ごめんなさいね、いろいろ細かく聞きまして。 49 ◯中原交通部長=赤信号で停車しているときについて電話すること、画面を見ること、これについて違反としては成立いたしません。ただ、先ほども何度も言っておりますけれども、交通事故防止のためにはそれについては控えていただきたいということです。 50 ◯徳光委員=気をつけます。  ただ、以前停止中、通話だけはだめよというのを聞いたような気もするんですが、もしあれば後で。  やっぱり携帯電話を使用するときは、安全を確認して、安全なところに車を寄せて停車をしてから使用するということですね。これをしっかり励行しないといけないということだと思っています。  今言ったように、なかなか報道だけでは勘違いとかわかりにくいところもありますので、この違反の絶無に向けて、県警察としてどのように取り組んでいくのか最後にお尋ねをいたします。 51 ◯金嶽交通指導課長=携帯電話使用等違反の絶無に向けた取り組みということでお答えいたします。  運転中の携帯電話使用違反は、県内で多発する追突事故の要因となっているだけでなく、前方の安全確認が不十分となり、交通死亡事故等の重大事故に直結するおそれが高いことから、県警察では今回の法改正の趣旨に加え、携帯電話使用等違反の危険性の周知とその絶無に向け、重点的な広報や交通安全教育に努めているところです。  特に現在実施中の冬の交通安全県民運動期間中には、警察本部と警察署が連携した県下一斉の携帯電話使用等違反取り締まりを強力に進めることとしております。  今後も引き続き、関係機関・団体と緊密な連携を図り、今回の罰則強化に関する内容を含め、道路利用者全体の交通ルールの遵守徹底とあわせて、「やめよう!佐賀のよかろうもん運転」を旗印に、交通安全意識を高めるための一層の広報・啓発や交通安全教育、交通指導取り締まり等、各種対策を効果的に推進してまいりたいと考えております。  以上です。 52 ◯徳光委員=ありがとうございました。いずれにしても、佐賀県はまだワーストレベルにあるということですし、死亡事故が相次いだということもあります。  当然ドライバー、あるいは歩行者を含めて私たちも気をつけないといけないというふうに思っていますが、警察の皆さん、あるいは関係者の皆さん大変な時期に大変な努力が必要だと思いますが、ぜひとも交通事故の抑止に向けて頑張っていただきたいと思います。  これで私の質問を終わります。 53 ◯西久保委員=自由民主党の西久保でございます。本日は三問質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  まず最初に一問目に、令和元年佐賀豪雨に伴う土砂災害についてお尋ねをいたします。  近年では、地球温暖化による気象現象の変動が激しくなり、豪雨に伴う自然災害が全国各地で発生し、被害も広範囲にわたるなど激甚化しております。  県内においても、七月下旬及び八月下旬の佐賀豪雨など記録的な大雨により、河川の氾濫や浸水害、土砂災害などが多数発生し、特に八月二十八日の朝には、佐賀市金立町の大門地区において大規模な土石流が発生いたしました。  幸いにも人的な被害はなかったものの、家屋の損壊や道路の埋没、水道管の破損、宅地や農地への土砂の流入といった状況は地域の生活基盤を大きく揺るがすなど、被害を受けた住民の心痛ははかり知れないものであり、心よりお見舞い申し上げます。  現在も三世帯の住民の方については市営住宅に避難されており、一日も早い復旧を強く希望されていると聞いております。  そこで、次の点についてお伺いいたします。  まず最初に、七月豪雨及び八月豪雨での県内の土砂災害の発生件数について、どのようになっているのかお尋ねいたします。 54 ◯宇曽谷河川砂防課長=七月豪雨と八月豪雨での県内の土砂災害の発生件数について御答弁をいたします。  七月豪雨による土砂災害の発生はございませんでした。  また、八月豪雨による道路や河川の公共土木施設災害を除きました土砂災害の発生件数につきましては、渓流での土石流災害が三件、広範囲にわたる地山の地すべり災害が二件、人家の裏山での崖崩れによる災害が七十一件となっておりまして、合計七十六件の土砂災害が発生いたしております。  以上でございます。 55 ◯西久保委員=それでは、今七十六件の災害が起きているということですけども、今現在の復旧の割合というのはどういうふうになっているのかお尋ねいたします。 56 ◯宇曽谷河川砂防課長=今回七月豪雨と八月豪雨で発生しました土砂災害に関する復旧率についての御質問ですけど、今災害査定中でございまして、現在まだ完成をしていない状況でございます。(254頁で訂正)  以上でございます。 57 ◯西久保委員=そしたら、災害査定中ということでありますので、逆に言うと今からということになると思います。
     それでは、この四カ月、約三カ月ぐらいですけれども、その間の対応というのはどういうふうにされているのかお尋ねいたします。 58 ◯宇曽谷河川砂防課長=県内全体の土砂災害の対応状況ということでの御答弁をさせていただきます。  現在、先ほど申しましたように、各土木事務所で災害査定の準備ができたところから随時やっております。また、急傾斜等につきましては市町の対応ということになっておりますので、その辺の準備も今随時やっております。  それと、土砂災害が発生した土砂の撤去、応急的なものは各地区で進められておりまして、大型土のうとか、そういう設置で、現在のところは二次災害がないように応急的な対応を行いながら査定を受け、本格復旧に向けて各市町、県、今取り組んでいる状況でございます。  以上でございます。 59 ◯西久保委員=それでは、また来年も七月、八月と豪雨がいつ来るのか。そして、地震というものも実際あります。地震がいつ来るのかというのもありますので、できるだけ早い復旧をお願いしておきたいと思います。  それではここで、私も今、前語りで少し話しました金立川の土石流災害についてお尋ねをいたします。  土石流が発生した原因と被害状況はどのようになっているのかお尋ねいたします。 60 ◯宇曽谷河川砂防課長=金立川の土石流が発生した原因と被害の状況について御答弁をいたします。  今回、金立川で発生しました土砂災害の原因につきましては、八月二十七日の雨の降り始めから二十八日の明け方までに、川久保観測所で記録された累計雨量約百五十ミリの降雨があっております。  この降雨によりまして、八月二十八日の午前六時ごろでございますが、金立川上流部の山腹が崩壊したことから、土砂と流木がまじる土石流が発生いたしております。  被害につきましては、下流集落内では家屋の損壊が三戸、また、数件の人家への土砂の流入、また、集落内の市道の損壊がございます。また、その集落上流部の林道が崩壊いたしております。また、新聞報道等でもありましたが、水道管が破裂して一時七百五十戸が断水するなどの被害も発生いたしております。  以上でございます。 61 ◯西久保委員=私も現場のほうを見させていただきまして、水道管の復旧は大きな仮設で、今なおあるという状況でございます。  現在の状況についてでありますけども、土石流災害により、市道や河川などの被害を受けている状況下では早急な復旧が必要と考えますが、今現在の状況はどのようになっているのか。仮設の水道管も私見ていますけど、そういったものも含めて教えてください。 62 ◯宇曽谷河川砂防課長=現在の金立川関係の状況について御答弁をいたします。  集落内市道の復旧状況につきましては、被災家屋への通路を確保するための市道に堆積いたしておりました流木を撤去いたしております。また、近くに金比羅神社がございますが、その神社への通行を確保するための市道の仮舗装復旧など、管理者でございます佐賀市によって被災後の応急復旧工事がなされております。  被災直後に佐賀市の応援要請を受けまして、県のほうも河川を閉塞していた土砂や市道に堆積しました土砂を撤去し、川の流れをもとの河川に戻す応急復旧工事も行っております。  そのほか土砂災害に起因して発生しました関連被害も発生いたしておりまして、金立山に通ずる渓流沿いの林道が崩壊し通行不能となっておりましたが、これも佐賀市によりまして大型土のうの設置が完了しておりまして、通行可能となっております。  それと、委員のほうから申されました水道管の復旧についてでございますが、佐賀市上下水道局において応急処置の送水管を設置されまして、被災二日後に断水は解消されております。  以上でございます。 63 ◯西久保委員=それでは、被災地の安全対策についてお尋ねをいたします。  応急対策が今なされているという話を聞きましたけれども、大門地区上流の渓流内には不安定な土砂や流木などが残っている状況であり、豪雨により再度流れ出すことに住民の方は不安を感じておられます。被災地の安全対策についてはどのようになっているのかお尋ねをいたします。 64 ◯宇曽谷河川砂防課長=現在の被災地の安全対策について御答弁をいたします。  今後の降雨による土砂災害から集落を守るため、佐賀市と県とで支障流木の撤去や、地元の意見を伺いながら渓流沿いに大型土のうを設置するなどの応急的な安全対策を行っております。  今回の大規模な土砂災害が発生しましたことから、抜本的な対策としては集落上流に土石流対策の砂防ダムを建設する予定となっております。  しかしながら、砂防ダムが完了するまでには時間を要しますことから、避難体制の確保を図るため、渓流の監視用カメラとしてモバイルカメラを設置しております。また、上流部に雨量計や土石流を検知するためのワイヤセンサーも設置いたしております。  このモバイルカメラの映像につきましては、インターネットを経由して専用のパスワードを入力することで地元の方々にもパソコンやスマホで確認できるようになってございます。  また、降雨によりまして雨量計が一定の降雨量に達し、土石流発生のおそれが高まった場合やワイヤセンサーが土石流を検知した場合など、サイレンや回転灯によりまして、下流の住民の方にお知らせをする措置もとっております。  この情報につきましては、現在佐賀市が運用しております「さがんメール」でも住民の方に携帯メールで発信することといたしております。  下流の安全対策につきましては、危険時の連絡体制や避難体制など佐賀市と一体となって県のほうも対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。 65 ◯西久保委員=今、流木という話が出ました。私も現場を九月三日に入ることができまして、入ったときに見て、ふと感じたのは、切り捨て間伐、切り捨て灌木という言い方をするんですけれども、切り捨て灌木がすごいんですよ、そこの住民の方が一緒に家の周りを見て回った、家の中も入ってみたんですけど、切り捨て灌木が実はかなりありました。  この切り捨て灌木については、いろんなところでどういった形でやられているのかというのは、これはまた別の課になるのでここではお尋ねしませんけれども、そういったことを踏まえたセンサー管理等になっているのかというのをお尋ねいたします。 66 ◯宇曽谷河川砂防課長=安全管理という御質問です。特に流木についてでございます。  現在、被災された家屋周辺の流木等は撤去がもう終わっております。また、処分も完了いたしております。  今後、本格的な治水ダム建設までに、そういう流木等もまだ上流部には多少残っていると思っております。その流木が今後、また次の取水期で流れる可能性もありますけど、その応急的な対応は現場に入り込んだときに工事で少しずつ対応はしていくと思いますが、今の現時点では流木に対する危険措置としてワイヤセンサー、これは河道の中に横に張っておりますので、それにひっかかることもございますので、それによって危険を周知する、そういう体制に今現在なっております。  以上でございます。 67 ◯西久保委員=河川というのが、あくまでも河川砂防課は河川ですよということではなくて、周りに山があったり、切り捨て間伐、これはせざるを得ない状況に、今、林業はありますけども、そういった周りの状況も少し見ながら河川の管理というのを今後もぜひ連携してやっていただきたいなという思いでおりますので、その辺はひとつよろしくお願いしたいと思います。  それでは、今後の復旧事業の取り組みについてお尋ねをいたします。  砂防ダムなどの本格的な復旧事業の取り組み状況についてはどのようになっているのか。また、スケジュールを少し入れながら説明をいただきたいと思います。 68 ◯宇曽谷河川砂防課長=砂防ダムを含め、今後の復旧事業の取り組みについて御答弁をいたします。  県としましては、先ほど申しましたように、下流の集落や人命を守るため、国庫補助事業の災害関連緊急砂防事業を活用いたしました砂防ダムを計画いたしております。十月一日に国の事業採択を受けております。  現在は応急対応といたしまして、林道から作業道の仮設道路を設置いたしております。また、地形測量、地質調査、施設詳細設計、用地測量などを現在進めております。  それと、県以外の市道や林道の被災状況につきましては、佐賀市のほうで災害査定も完了いたしておりますので、早期復旧に取り組まれるものと伺っております。  以上でございます。 69 ◯西久保委員=それでは、砂防ダムの計画についてお尋ねをいたします。  計画している砂防ダムの規模や構造などはどのようになっているのかお尋ねいたします。 70 ◯宇曽谷河川砂防課長=砂防ダムの計画について御答弁をいたします。  今回の計画では、被災された集落の直上流に砂防ダムを設置しまして、その上流域に残っております不安定な土砂と流木、約七千立米を捕捉する計画といたしております。  砂防ダムの構造につきましては、当地が真砂土など粒径の小さい土砂が下流へ流出することを防ぐため、コンクリートダムと流木の捕捉機能がございます鋼製スリットを組み合わせた砂防ダムを計画いたしております。  砂防ダムの高さや堤の長さにつきましては、詳細設計や測量、地質調査、その他の結果によりまして、今後決定をさせていただくこととなっております。  以上でございます。 71 ◯西久保委員=今から設計をされるということですけれども、先ほども少し触れましたけど、完成までのスケジュール、これはどうなっているのかお尋ねいたします。 72 ◯宇曽谷河川砂防課長=今後の砂防ダム事業のスケジュールについて御答弁をいたします。  砂防ダムの整備スケジュールにつきましては、現在、先ほど申しましたように調査、設計を行っておりまして、計画の詳細が決定しました後に砂防区域の指定を行うこととしております。その後、用地買収、本体工事を進め、予定としては令和二年度末までに完成を目指すというふうに計画をいたしております。  以上でございます。 73 ◯西久保委員=令和二年度末までの完成、先ほども不落の話が出ましたけれども、ぜひそういうことがないように、またそれで一年延びました、半年延びましたというようなことがないように、しっかりとした、私としてはこれはスケジュール感を持ってやっていただきたいと思っておりますので、あわせてお願いしておきます。  今後の県内、これはたまたま金立川のことをお話させていただいたんですが、またあそこは九月三十日、だから、今おっしゃったように十月一日に素早い予算がさっとついたのでよかったんですけれども、県内のあらゆるところで同じようなことが起きたときに予算がなかなかつきづらい、わかりづらいといった場合もあると思います。  しかし、昨年の七月豪雨やことしの佐賀豪雨など、来年度以降も同様な土砂災害が発生すると考えられます。土砂災害から県民の人命や財産を守るために、今後土砂災害防止事業にはどのように取り組むのか、最後にそれをしっかり聞いておきたいと思います。よろしくお願いします。 74 ◯宇曽谷河川砂防課長=今後の県内の土砂災害防止対策の取り組みについて御答弁をいたします。  昨年に続き今年も大規模な土砂災害、被害が発生いたしております。これまで経験していないような雨の降り方が県内でも多数発生いたしておりまして、このような土石流災害や崖崩れ災害など、多発する土砂災害から県民が安全で安心して暮らせる地域社会をつくるために、ハード整備を着実に進めていく必要がございます。予算の確保も大切だと思っております。  このハード整備につきましては、緊急性とか必要性、効果など、総合的に判断をしながら、優先度の高いところから整備を進めていく、これは今までの方針で整備を行っていく考えでございます。  一方で、ハードの整備には時間が物すごくかかります。施設だけでは全ての被害を防ぐことが困難でございますから、まずは住民みずからが住んでいる地域の土砂災害のリスクを認識していただくことが重要であると考えております。  このため、土砂災害を防止するハード対策の着実な推進はもとより、市町へのハザードマップ作成の支援、それとわかりやすい土砂災害情報の提供など、住民の避難行動につながるような効果的なソフト対策もしっかりと行っていく必要がございます。  また、今回大規模な災害が発生したことから、十一月補正でも予算を上げさせていただいておりますので、その御承認もいただいた後、県としてもしっかりと着実に土砂災害復旧に努めてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。  以上でございます。 75 ◯西久保委員=今、課長からお話があったように、緊急性、必要性というのは確かに判断が大事だと思います。ただ、緊急性、必要性は、それぞれの地区、それぞれの住民の方で全然違うというのは御理解いただきながら、ハード面の整備というのはかなりお金も期間もかかりますので、ソフト面の、住民の方へここは危険なんだよというようなことを関係課と連携をしながらぜひ進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。  それでは、二番目の質問に入りたいと思います。  佐賀市内の交通渋滞の緩和についてと、あくまでも佐賀市内というのを入れたことには、アリーナの建設とかいろんな工事がめじろ押しで佐賀市内ありますので、佐賀市内の交通渋滞の緩和という一つのエリアを絞った質問をさせていただきます。  佐賀市内においては、国道三十四号、国道二百八号及び県道佐賀環状東線で形成される環状道路内の市街地を中心に、自動車交通量が非常に多く、朝夕の通勤時間帯を中心に交通渋滞が広範囲に発生している状況であります。  また、交通渋滞を回避しようとする車が生活道路に進入し、住宅地を走り抜けている危険な状況を目にすることがあり、地域住民の安全・安心な暮らしにも支障が生じていると考えております。  こうしたことから、佐賀市内の交通渋滞緩和は大変重要と考えております。  そこで、次の点についてお伺いいたします。  交通渋滞の現状についてお伺いします。  佐賀市内の交通渋滞の現状はどのようになっているのかお尋ねいたします。 76 ◯高塚道路課長=佐賀市内の交通渋滞の現状についてお答えします。  佐賀市街地を取り囲む環状道路内の主な道路の一日当たりの交通量につきましては、平成二十七年度に実施しました道路交通量調査によりますと、国道三十四号の佐大医学部入口交差点付近では約四万一千台となっているほか、国道二百八号の本庄町袋交差点付近で約二万八千台、また、佐賀環状東線の兵庫南にあります東中野交差点付近で約二万七千台、国道二百六十四号の神野東にあります三溝交差点付近においても約二万九千台となっておりまして、これらの交通量は県内の国道、県道の中でも非常に多い交通量であると認識しているところでございます。  また、渋滞箇所につきましては、国や県、警察などで構成する佐賀県交通渋滞対策協議会におきまして、走行速度などの交通データから渋滞箇所を抽出しております。その中で主要渋滞箇所としまして、現在県内で百四十五カ所を選定しておりまして、このうち五十七カ所が佐賀市内にありまして、全体の約四割を占めているところでございます。  このように、佐賀市中心市街地やその周辺におきましては、朝夕の通勤時間帯を中心に交通渋滞が発生している状況にあると認識しているところでございます。  以上でございます。 77 ◯西久保委員=それでは、これまでの交通渋滞の緩和に向けた取り組みについてお尋ねいたします。  佐賀市内の交通渋滞、五十七カ所あるということでありましたけれども、その現状を踏まえ、その緩和に向けて今までどのように取り組んできたのかお尋ねいたします。 78 ◯高塚道路課長=県のこれまでの交通渋滞の緩和に向けた取り組みについてお答えします。  県におきましては、交通渋滞の緩和に向け、国や警察などの関係機関と協議しながら、ハードとソフトの両方の対策を組み合わせることで、より効果的な交通渋滞の緩和に取り組んできたところでございます。  ハード対策としましては、交通容量の拡大を図るため、道路の拡幅やバイパス整備のほか、右折車線を設置します交差点改良工事などを実施しておりまして、佐賀市街地においては、現在、県道佐賀環状東線の四車線化などを進めているところでございます。  一方、ソフト対策としましては、警察本部交通管制センターが主体となりまして、交通状況に応じて信号を的確にコントロールする取り組みや、道路交通情報通信システムや交通情報板などによりまして、ドライバーに対して渋滞情報を提供する取り組みが行われてきたところでございます。  このほか、地図アプリにもリアルタイムで渋滞情報が提供されるなど交通渋滞の緩和に活用されているところでございます。  以上でございます。 79 ◯西久保委員=交通渋滞、これはいろんなパターンがあるんですけれども、住宅地がその近くにぼんとふえたとか、たくさんの住民の人が急にふえたり働く場所がふえたりと。  一つの例として、実は県立病院好生館の駐車場の問題があります。  嘉瀬町、あの地区は県立病院ができるまで、南側の道路というのはそう混んでおりませんでした。有明海沿岸道路ができた後も大したことなかったんですけど、好生館ができたことによって、地域の方々というのは渋滞がすごくなったと。  そしてまた、今度駐車場をつくると。駐車場ができることはすごくいいことなんですけど、その駐車場ができることによって、近隣の方はいろんな陳情、要望をずっと出されているんですけれども、一向に解決しない状況というのが実はあるんですね。  駐車場ができるまで、まだ時間はあるんですけど、実際に近隣の方といろんな形で歩いてみて話をしていますけど、停止線さえもできない、信号の要望を幾ら出してもできない──信号の件は警察の問題ですのであれなんですけど、やっぱり一体となって早目早目にその地区の回りの道路状況というのを確認していくべきだと私は思うんですよね。  そういったことを踏まえて、今度、国道二百六十三号(日の出工区)の整備についてお尋ねをさせていただきます。  後から建物ができて、周りの交通が変わるという意味合いからこの質問をさせていただきます。  佐賀市中心部を南北に通る片側二車線の国道二百六十三号及び国道二百六十四号でも、朝夕の通勤時間帯を中心に渋滞が発生している状況であります。  国道二百六十三号に近接するSAGAサンライズパークでは、令和五年の国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の開催に向けて建設工事が進められており、今後、関係車両の出入りやイベント開催時にはさらに渋滞が悪化するのではないかと危惧しております。  これまでにSAGAサンライズパーク周辺の交通渋滞対策については、県議会の一般質問や常任委員会などでもたびたび取り上げられており、ハード面やソフト面での対策を検討されているようであります。  その中の一つとして、国道二百六十三号(日の出工区)の道路整備が予定されていると聞いております。
     そこで、次の点についてお伺いいたします。  整備内容についてであります。  国道二百六十三号の整備内容はどのようになっているのかお尋ねいたします。 80 ◯高塚道路課長=国道二百六十三号(日の出工区)の整備内容につきまして御答弁さしあげます。  国道二百六十三号(日の出工区)の整備につきましては、国道二百六十三号と国道三十四号が接続します国立病院前交差点から北上しまして、総合運動場北側市道までの延長約四百メートル区間について事業に着手しております。  その整備内容につきましては、総合運動場側に拡幅しまして、直進車をできるだけスムーズに通行させる対策としまして、国立病院前交差点におきまして、北から国道三十四号への左折専用レーンを設置、また、市文化会館前バス停の停車帯を設置して渋滞緩和を図ることとしております。  また、佐賀病院前の地下歩道を撤去しまして、国立病院前交差点以南の国道二百六十四号と同じように自転車歩行者道の幅員を拡幅しまして、あわせて無電中化を行うことで、自転車や歩行者が安全に安心して通行する空間を創出するということにしております。  以上でございます。 81 ◯西久保委員=この国道二百六十三号については、私もあそこをよく通るんですけれども、渋滞の原因として、まずバスカットがない。バスが一車線を完全に塞ぐんですね。そして、国立病院のほうに入る車がほぼ同じような位置にあるもので、右折側に来ると全部その道路が塞がってしまうと。  正直に言うと、その先もそうなんですね、昭和橋のところもそうなんですけど、バスカットが全くなくてバスがとまる。どうにかすると、たまにいらっしゃるのは、一車線を潰して、ハザードランプをつけて左側にとまっているんですね。何をしているのかなと思ったら、先ほどの話じゃないんですけど携帯電話をされているんですね。携帯電話をされているような方がたくさんおられて、そういう問題というのは、我々通る人間は常に何でだろうというふうに思っていたんですけど、サンライズパークができるからそれをやるではなくて、ふだんからやっておいて、また整備にかかるというような早目早目の対応というのが必要なんじゃないかなと。  今、佐賀市に五十七カ所、県内で百四十五カ所あるわけですから、バスカットをつくるだけでも改善できるようなものがあるかもしれないので、その辺はもう一回、少し見直していただきたいというか、もう一度検証していただければと思っておりますので、よろしくお願いします。  今の整備についてお話しいただきましたけれども、現在の進捗状況と今後の見通しについてどうなっているのかお尋ねいたします。 82 ◯高塚道路課長=国道二百六十三号(日の出工区)の現在の進捗状況と今後の見通しについてお答えします。  これまで現地測量や概略設計を行いまして、ことしの八月から九月にかけまして地元説明会を開催し、現在、道路詳細設計等を進めているところでございます。  また、今後の拡幅工事の支障となります電柱につきまして、現在、仮移転を進めているところでございます。  今後の予定としましては、来年から地下歩道の撤去工事及び総合運動場側の道路改良工事に着手することとしております。  県としましては、SAGAサンライズパーク整備を所管します文化・スポーツ交流局を初め、佐賀市や国などの関係機関と連携し、地元の皆様の御理解と御協力をいただきながら、早期整備に向けてしっかり取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 83 ◯西久保委員=しっかり取り組んでいただけるというお話をいただいたんですけど、今も工事車両がたくさん入ってきております。そして、今後どうなるかわからないですけど、アリーナ建設となってくると、期間もないということでどんどん車が入ってくるような状態になってきます。  なおかつ、この道路工事をやると、かなりタイトで難しい工事になってくると思いますので、私はこれはスケジュール感ありきでやっていただいて──今、福岡のほうに行っても、夜間の道路工事というのはめっきり減っています。昼間道路工事をされています。なぜかというと、働き方改革の問題であったり、入札の問題であったりと。  ここについては、逆に言うといつまでという日にちがなかったんですけど、いつまでを目標にやられているのか、再度お尋ねをいたします。 84 ◯高塚道路課長=今回の国道二百六十三号(日の出工区)の整備につきましては、基本的にサンライズパークの整備にあわせてという形で進めておりまして、国スポが開催されます令和五年度までにしっかり整備を終わらせるというのを目標として設定しているところでございます。 85 ◯西久保委員=とにかく何もない状態で渋滞している道路で、また工事が始まり、そして道路工事も始まるということでありますので、その辺については地域の住民の方、そして通行される方に十分な配慮をしていただいて、これは言っていいのかどうかわからないんですけど、夜間工事も含めて考えながら、車の少ない時間帯にやるというようなことも少し考えていただきながら、令和五年までにしっかり取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  続きまして、県道佐賀川久保鳥栖線(高木瀬工区)の整備についてお尋ねをいたします。  国道二百六十三号(日の出工区)の東側に位置する高木瀬地区周辺においては、大型商業施設等の立地に伴い、宅地開発が進むなど周辺環境は大きく変化し、周辺道路において多くの交通渋滞が発生している状況であります。  こうした中、高木瀬地区の圃場整備とあわせて県道佐賀川久保鳥栖線(高木瀬工区)の道路整備が予定されていると聞いております。  そこで、次の点についてお伺いいたします。  整備内容についてであります。  県道佐賀川久保鳥栖線(高木瀬工区)の整備内容はどのようになっているのかお尋ねをいたします。 86 ◯高塚道路課長=県道佐賀川久保鳥栖線(高木瀬工区)の整備内容についてお答えします。  県道佐賀川久保鳥栖線(高木瀬工区)につきましては、国道三十四号と県道佐賀環状東線が接続します西渕交差点から北上しまして、市道千布薬師丸線を経由し、県道佐賀川久保鳥栖線の平尾東交差点までの延長約二・六キロで、平成三十年度からバイパス事業に着手しているところでございます。  なお、このうち一部の区間約一・四キロメートルでございますが、この区間につきましては、高木瀬地区の経営体育成基盤整備事業、いわゆる圃場整備事業でございますが、この地区内を通る計画となっているため、圃場整備事業にあわせまして整備を行うこととしております。  この道路につきましては、国道三十四号南側の県道佐賀環状東線につながり、新たな佐賀市の南北交通の幹線的な役割を担う道路となることから、佐賀市北部からの流入を受け持つ国道二百六十三号などに集中した交通を分散させる機能を持つことになると考えておるところでございます。  また、国道二六三号の国立病院前交差点や国道三十四号の佐賀北警察署前交差点での慢性的な交通渋滞の緩和にも寄与するものと考えているところでございます。  以上でございます。 87 ◯西久保委員=それでは、少し細かいんですけれども、幅員と予想交通量が今の段階でわかれば教えてください。 88 ◯高塚道路課長=今回整備を進めております佐賀川久保鳥栖線(高木瀬工区)の道路計画の標準幅員につきましては、総幅十三メートルで計画しております。  車道は片側三・二五メートルとなっておりまして、両側歩道二・五メートルを計画しております。それに路肩の分を含めまして、総幅十三メートルという計画になっているところでございます。  それと、予測交通量につきましては──済みません。ちょっと手元にないので、また改めて、申しわけございません。 89 ◯西久保委員=幅員と予測交通量を聞いたのは、実は鍋島地区の圃場整備に絡みまして、今、医大の線から高木瀬郵便局まで十六メートル道路、佐賀市道をつくっているところであります。  そのときに、やはり幅員に関して、また歩道に関しては地元の方の強い意見がありまして十六メートルにしたという経緯がありましたので、県道として今回整備される道路に関して、幅員に関して、交通量に関して、歩道幅についてどうなんだというのをお尋ねしたところであります。  今お聞きしたところ、車道が三・二五メートルということでしたが、今は大型車とかトレーラーというのもありますので、三・二五メートルでいいのかどうかというのは、私自身はプロではないのでわからないんですけれども、それに関しては時間がまだ少しありますので、研究をしていただきながら、つくったはいいんだけど、なかなか大きな車が通らずに日の出の渋滞緩和に全くならなかったということであれば困るので、それをひとつお願いしておきたいと思います。  それでは、次にその道路についてですけど、現在の進捗状況と今後の見通しについてお尋ねをいたします。 90 ◯高塚道路課長=まず、計画交通量の件でございますけれども、着工当時に県のほうで整理をしております将来予測値、将来の交通量の予測としまして、五千七百台という形で計画を策定しているところでございます。  続きまして、現在の進捗状況と今後の見通しについてお答えします。  これまでに路線測量や道路詳細設計等を完了しまして、今年度から地質調査や管渠、いわゆるボックスでございますけれども、詳細設計を行っているところでございます。  整備に当たっては、全体延長が約二・六キロと長いことから、圃場整備区間とそれを挟む形で三つの区間に分けて事業進捗を図ることとしているところでございます。  圃場整備地区内の区間につきましては、今後も引き続き圃場整備事業と連携を図り進めることとしております。また、それ以外の区間についても、まずは事業用地の取得が重要であると考えておりまして、佐賀市や地元の協力を得ながら用地測量等を進めまして、事業の進捗を図りたいと考えているところでございます。  以上でございます。 91 ◯西久保委員=今あったように、この道路に関しては圃場整備事業に絡んでおりますので、圃場整備事業がおくれればそれだけおくれる。早く前倒しででもつくっていくというような形でぜひやっていただきたいと思います。  我々鍋島のほうも、令和三年に佐賀市道の十六メートルが開通しますので、早くできないかなということで地域の皆様も本当に待たれているというのがあって、高木瀬工区も一緒だと思いますので、ぜひ圃場整備事業とあわせてやっていただきたいと思います。よろしくお願いします。  それでは、今後の交通渋滞の緩和に向けた取り組みについてお尋ねをいたします。  県として、今後、県内の渋滞の緩和、先ほどお話がありました百四十五カ所の緩和に向けてどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 92 ◯高塚道路課長=県内の今後の渋滞対策の緩和に向けた取り組みについてお答えします。  県内各地域での中心市街地やその周辺におけます交通渋滞により車両の移動時間が長くなることや、佐賀市内でも見受けられます幹線道路の交通渋滞を回避し、いわゆる生活道路等に進入する車両によりまして、地域住民の方々の安全・安心な暮らしに支障を来しているという課題があることは県としても十分認識しているところでございます。  こうしたことから、県も参加しております佐賀県交通渋滞対策協議会においては、引き続き交通渋滞の要因分析や対策検討などを行うこととしておりまして、今後とも国や警察などの関係機関と連携し、県内の交通渋滞の緩和に向けまして、道路交通環境の改善に取り組んでいきたいと考えているところでございます。  また、地域高規格道路などの幹線道路の整備については、周辺道路の交通渋滞の緩和にも寄与するものと考えておりまして、有明海沿岸道路や佐賀唐津道路といった広域幹線道路ネットワークの整備についてもしっかりと取り組んでいきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 93 ◯西久保委員=今、道路の交通渋滞の緩和という話が出て、警察の方であったりいろんなところと連携しますよとありまして、私どものイメージとか、感想というか、少し思っていたのは、歩道をつければ、今はとまらなくてはいけないですよというような話も、県民の皆さん、運転者の方はわかっていらっしゃいます。  逆に誰もいなくても、歩道の前ではやっぱりとまらないかんとか、ゆっくり走らなくてはいけないというような話もわかっていらっしゃって、逆にある意味、歩道とか信号が障害となって渋滞を巻き起こしていたり、先ほども少しお話ししましたけど、バスの問題、バスカットが全くないとか、ハザードをつけて携帯電話をいじられている方とか、いろんな方がいらっしゃいます。  今後、道路整備をするときに、幅員をぎりぎりではなくて、車がハザードをつけてとまっていたとしても行けるような感じの道路幅員があったら我々はいいなと。ですから、最低三・五メートルぐらいあればいいんじゃないかなという話をいろんな地区でするんですけど、今後の対策として、どういう大きな車が通るとか、小さな車が通るとか、トレーラーが通るとか、実際トレーラーが通って、カーブとかで曲がり切れずにずっと延々と走っていっている姿も見ます。  そういったことも考えながら道路整備をしていただければいいと思いますので、できればその辺も今後連携して、そして、今の車の大きさとか、スピードとか、そういったものも勘案しながらやっていただきたいと思いますので、その辺について、最後に課長のほうに答弁していただきたいと思います。 94 ◯高塚道路課長=今後の渋滞対策に向けた道路整備のあり方についての御質問だったと思います。  県としましては、先ほども申し上げました交通渋滞対策協議会の中で、国土管理者であります国土交通省、また、公安委員会を抱えます警察と民間団体でありますトラック協会、そういった関係者の方々と一緒になって、先ほど申し上げました百四十五カ所の渋滞解消に向けて、毎年一カ所一カ所検証させていただいて、状況を見、渋滞の変化を見ながらやっているところでございます。  そういった中で、冒頭で申し上げました交通量調査、平成二十七年度調査と申し上げましたところでございますけれども、この調査の中でも大型車混入率とか、そういったものも把握しているところでございます。  そういった物流の流れ、変化等も的確に捉えながら、先ほど申し上げました渋滞対策協議会の中でしっかり原因と渋滞を誘引しているところを分析して、ハード、ソフト絡めまして、どういったものを的確にやればいいのかというのを関係者でしっかり考えて取り組んでいきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 95 ◯八谷委員長=暫時休憩します。十三時をめどに委員会を再開します。     午前十一時五十一分 休憩     午後一時二分 開議 96 ◯八谷委員長=委員会を再開します。     ○ 発 言 訂 正 97 ◯八谷委員長=休憩前に引き続き質疑を行いますが、執行部から先ほどの質疑の中で修正があっておりますので、先に受けたいと思います。 98 ◯宇曽谷河川砂防課長=先ほど西久保委員の御質問で、県内の土砂災害七十六件の現在の状況についてという御質問があった中で、私の答弁の中で、現在、土砂災害について災害査定を受けておりますというふうに答弁をいたしましたが、今回、道路、河川といった土木施設災害ではございませんので、災害査定の対象にはなっておりませんので、私の勘違いでございまして、それらの崖等の崩落については、先ほど答弁をいたしました応急的な崩土の除去、ブルーシートの設置、それと大型土のうの設置、そういう応急工事は終了いたしております。本格的な復旧につきましては、本年度十一月補正で市町への補助事業等の予算を上げさせていただいております。  今後、市町、県において本格的な復旧に向けて進めてまいるということで訂正をさせていただきます。まことに申しわけありませんでした。 99 ◯八谷委員長=それでは、引き続き質疑に入ります。 100 ◯西久保委員=それでは、今度は警察本部のほうに質問をさせていただきます。  警察行政の環境整備についてということでございます。  警察職員が能率的、効率的に業務を推進するためには職場環境の整備は必須であり、これまで警察業務の特殊性から男性職員の割合が高かった警察業務の中で、県警初の女性本部長として杉内県警本部長が着任されたように、女性警察官に活躍を求められる場が年々ふえてきております。  杉内県警本部長も全国で四例目、九州では初の女性警察本部長と聞き及んでおります。  先般の佐賀新聞でも、こちらですね。(新聞を示す)十一月三十日土曜日の佐賀新聞でも、女性初の警護官──SPとなり、射撃でも優秀な成績をおさめている女性警察官の記事を拝見しました。二十六歳で短大を出られて、映画を見て、それからSPを目指されたと。すばらしい、こういった新聞一面で、私は見てうれしく、また心強く感じるところでありました。県警察の女性警察官の活躍は目を見張るものがあり、今後も活躍を期待しております。  県警察がより一層県民の信頼に応える強靱な組織となる上で、女性警察官の活躍は必須事項であり、過酷な警察業務において女性警察官が十二分に能力を発揮するためには、女性の視点に立った業務の環境改善が必要と考えております。  また、県では、令和五年に国スポ・全障スポが控える中、SAGAサンライズパークの整備を進め、各施設の新設、改修事業が進められております。佐賀国スポ・全障スポでは多くの競技者や競技関係者の参加が見込まれる中、競技運営を円滑に推進するためにも警察に求められる役割は大きいものがあります。  特にSAGAサンライズパークや佐賀駅を管轄する佐賀北警察署は中心的な役割を果たすべき警察署となります。佐賀北警察署は私の地元を管轄する警察署で、地元の要望を伝えるときなどに立ち寄っていますが、警察署の老朽化、耐震性の問題、狭隘な施設構造、警察署内の各施設の機能性と施設に対する懸念材料は少なくありません。  実は十二月九日に午後から、佐賀北署を改めて見に行ってまいりました。署長さん初め、実は全部見させていただいたんですけど、たまたま今、耐震の改修工事をやるということで、留置所のほうも見せていただくことができました。留置所を初めて見たんですけれども、その中で少しお話を聞いていると、留置所が全部で十房あって、八房が普通の方で、二房に関しては少年関係でした。今カメラとか何もないもんで、そこを監視する方が二十四時間体制で目視で、一人か二人で交代でずっと見回らなくてはいけないということ。  それともう一つは、留置所のほうに護送されてきました。来たらまず最初に身体検査があるんですね。全部脱いで、パンツとか、どこまで脱ぐのかはあれなんですが、身体検査をする部屋自体も今北署には全くなくて、カーテンで仕切って、ほかの留置所に入られている方々の声も聞こえるような中で身体検査をやられているという、私としては驚くようなところでありました。  そういったことを踏まえて、実は平成二十七年十一月定例会で一般質問、そして平成二十九年六月定例会一般質問でも、私は佐賀北署の改修の必要性を訴えております。実は平成二十七年は当時の今林本部長に耐震に問題があるんではないですか、これは大変なことですよ、北署は年間十一万人が使われる、そして三百六十五日、二十四時間、──例えば普通の建物であれば、夜から朝まで全く機能しない、人が出入りしない建物はたくさんあるんですけど、警察署というのは二十四時間、三百六十五日、しかも、あの北署は延べ人数で十一万人の方が利用されているということでございました。  それを踏まえて、平成二十七年十一月に今林本部長に質問させていただいたところ、返答は「関係機関とも協議を行いながら、確実に整備を進めてまいりたいと考えております。」と、「耐震補強のみでは警察署の機能を十分に確保することができないから、耐震改修と施設改修を同時に行うべき」と、そういった言葉も平成二十七年にはいただいております。  そして、平成二十九年六月議会では、私は予算の問題ですねと思ったものですから、当時の志岐総務部長に警察署の改修に関してはどういうふうになっているんですかとお話をしたところ、答えが「地域住民の安全・安心のよりどころである警察署がその機能を発揮できるよう、予算編成を担当する総務部といたしましては、警察本部からの予算要求を受け、適切な予算査定に努めてまいる所存でございます。」と。当時の志岐総務部長がお答えになっております。  この観点については三回目の質問になりますけれども、以前、佐賀北署の一階トイレを利用したときのことを平成二十七年にやり、その後、一階のトイレの環境整備はきれいになっているんですね。ただ、一階のトイレは改修されて、実は上には上がることができませんでした。当時は上げて見せていただくことはできなかったんですね。今回は改修工事の前ということで、留置所の中の方もおられない、そして仮設の建物を建てているので、そういった施設を全部見て回ることができまして、見たところ、今回は耐震だけですよと。駐車場に関しても、でこぼこがひどくて、車椅子の方ではちょっと駐車場の中を出入りするのは難しいかなという点もありましたし、宿直室の老朽化、先ほどちょっと本部長に見ていただいたんですけど、一階ロビーの手狭さ、ふぐあい等により使用禁止とされている二階、三階のトイレ、三階にトイレが三穴男性はあるんですけれども、使用禁止なんですね。水が流れにくくなっていますと、三階の男子トイレは三穴あるんですけど。そして二階におりてきましたら、三階に更衣室があったんですね、二階にも女性トイレがあるんですけど、入り口には張り紙がされています、使用禁止と。トイレの水が流れにくくなっていますと。そういった状況の中で、給湯室に関しても見せてもらったんですけど、戸棚が朽ちて、給湯設備など、警察官の職場環境としては余りにも劣悪で、私はそう感じました。  繰り返しになりますが、三百六十五日、二十四時間昼夜を問わず、十一万人が訪れる県民の安心・安全のために頑張っている警察官がこういう環境で業務をやっているのは私は心底つらいです。今後控える主要行事により取扱事案の増加が予想されることから、佐賀北警察署の整備は早急に行う必要があると考えております。  以上の質問趣旨から、次の点についてお伺いいたします。  まず最初に、県警察の女性警察官の採用状況についてお伺いいたします。  先ほど申しましたように、女性警察官が活躍する場、そして佐賀県にはすばらしい先輩方、いろんな方が出てきております。  そういう中で、佐賀県警における女性警察官の採用状況はどうなっているのか。また、今後どのように活躍を推進していくのかお尋ねをいたします。 101 ◯原田警務課長=県警察の女性警察官の採用状況等についてお答えいたします。  本県警察では、平成四年から女性警察官の採用を始め、本年十二月一日現在、百七十人で、全警察官に対する割合は九・七%となっております。  採用された女性警察官につきましては、女性の被害者の多い性犯罪やストーカー、DVの担当を中心とした刑事や生活安全部門のほか、白バイ常務等の交通部門、警衛・警護等の担当等の警備部門など、各分野で女性警察官の登用拡大を図っているところであります。  さらに、女性警察官が十分にその能力を発揮できるよう、女性警察官のキャリア形成の支援、育児休業職員を対象とした職場復帰支援、男性職員の子育てを支援する制度の周知徹底など、組織を挙げて女性活躍のための諸対策を推進しているところであります。
     今後も、女性が特性を生かし、能力を十分に発揮することができるよう、適正配置に努めるとともに、働きやすい職場づくりに取り組んでいくこととしております。  以上でございます。 102 ◯西久保委員=今お尋ねしたのは、大体おおむね一〇%を目標にされているということであります。この一〇%が多いか少ないか、私自身は正直わかりません。ただ、白バイの女性警察官も見受けますし、いろんな場面で女性に対してであったり、こういったイベントがあるとき、女性警察官の役割は大きくなってくると思いますので、女性警察官の方の活躍をぜひ期待したいと思います。  それでは、次に佐賀北署、私のライフワークにもなっていますが、佐賀北署の整備についてお尋ねをいたします。  少し佐賀北署の背景について、私、調べましたのでお話をさせていただきますと、佐賀北署は昭和五十年に建築されております。建築が昭和五十年だからどうなんだ、こうなんだというよりも、建築基準法はどういうふうになっているのかなと。建築基準法というのは昭和二十五年五月二十四日に施行されています。昭和二十五年五月二十四日に建築基準法というものは最低基準を定めますよというふうに決められて、そしてその後、昭和五十六年六月一日に施行されていますけど、これは新耐震基準、地震とか、そういったものに対して昭和五十六年六月一日以降の建物については新耐震基準ですよと。私はこの狭間にある昭和五十年に建築された佐賀北署の現状についてお尋ねをいたします。  佐賀北警察署のバリアフリーや災害対策など現状にそぐわない施設の状況について、まずお伺いをいたします。 103 ◯山口施設装備課長=佐賀北警察署の施設の状況についてお答えいたします。  佐賀北警察署の庁舎は、先ほど西久保委員からも説明がございましたとおり、昭和五十年三月に建築されてから既に四十四年が経過しているところでございます。  このため、車椅子の使用者や高齢者、子供連れの方などが利用できる多目的トイレやエレベーターが設置されていないなど、バリアフリー対策が十分にできていない状況であります。  また、事件、事故などの相談で警察署に訪れる住民の方が、落ち着いた環境で話ができる相談室などのスペースの確保も十分とは言えない状況にあります。  また、災害対策として長時間の停電時に不可欠な非常用発電機を設置しておりますが、施設が狭隘のため、発動発電機の更新ができないことに加えまして、設置場所が一階に設置しておるため、大雨による浸水対策ができていない状況というふうになっておることなど、改修を要する点が多くなっている現状でございます。  以上でございます。 104 ◯西久保委員=それでは、次に佐賀北警察署の老朽化の現状はどうなっているのか。また、耐震性能はどうなっているのかお伺いいたします。 105 ◯山口施設装備課長=佐賀北警察署の老朽化の現状及び耐震性能についてお答えいたします。  佐賀北警察署は、建物や設備の全般的な経年劣化により、配管の詰まりや漏水、また電気配線の修繕など、これまでふぐあいの都度、応急的な補修を行い、最低限の施設の機能維持は図っているところではありますが、抜本的な改修はできていない状況であります。  なお、佐賀北警察署は、耐震診断の結果、総合的に倒壊、または崩壊する危険性があると判定されたため、令和元年九月から約一年間の予定で耐震改修工事のみを先行して行っているところであります。  以上でございます。 106 ◯西久保委員=これは平成二十九年六月定例会でも一般質問で実はやっているんですよね。そのときにも、耐震計画が全くなかったと、もう何年前ですか、平成二十九年ですから二年前の六月にも質問をしております。  そして、その中で、大規模地震の振動及び衝撃に対して倒壊し、または崩壊する危険性があるというのはそのときもわかっていましたよね。今も同じ答えなんですよね。その前の段階でも同じように北署の、今回の浸水でも全てそうなんですけど、そういった問題が実際あるんですね。  何度も申しますけど、志岐総務部長が平成二十九年に言われたんですけど、じゃ、県警本部から予算要求がこれについてあったのかどうかをお尋ねいたします。 107 ◯山口施設装備課長=委員御指摘のとおり、佐賀北警察署については平成二十七年より前に耐震改修の工事費の予算化はしておったところです。ただ、そのときも現在と同じように庁舎の劣化とか、そういった設備のふぐあい、先ほども申しましたけれども、バリアフリーのこととか防災上の課題、そういった耐震改修を行うと同時に、その課題を解決するために改築の予算を要求しておったということはあります。  以上です。 108 ◯西久保委員=今のお答えですと、改築の予算を要求していたんだけれども、今まで全然、やっと今回耐震改修が始まっていくんですけど、その流れというか、今、結果、耐震だけしかできないわけですよね、今回は。もう平成二十七年以前に、予算をとっていただいていますよね。ここまで六年間かかってやっと耐震だけをやっていくということになっているんですけど、その流れの原因は何だったんでしょうか、教えてください。 109 ◯山口施設装備課長=これまでの佐賀署の改築関係の経緯を御説明いたします。  財政当局との協議の中で、先ほど改築の話をさせていただきましたけれども、要求の内容がまだ考える余地があるのではないかと、もう少し十分な検討をしていただきたいというようなこともございまして、平成二十九年度の当初予算では改築を要求しておったところ、県有施設のストックの活用ということで、改築ではなくて既存施設の有効活用という課題もございまして、改築ではなくて大規模改修ではどうかというような話もございました。それは平成二十九年四月に開庁しました佐賀南警察署、これが開設されたことで、そもそもの佐賀北警察署が二つに分かれたという事情もございます。  そういう中で、佐賀北警察署の定員の減少というものもあって、改築ではなくて有効活用ということで大規模改修が提案されております。それを要求しておりますけれども、平成二十九年六月補正でその要求も行いましたけれども、当面住民が利用される警察署であるので、もし地震が起こったら大変なことになるだろうということで、耐震化の工事とふぐあいが生じていた一階トイレの工事を認めると、そして、その後の大規模改修につきましては、令和五年の国スポまで財政出動が大きくなっているので、その後の整備を行うということで現在に至っているようなことです。  以上です。 110 ◯西久保委員=平成二十九年六月定例県議会のときに、同じ時期に南署に定員が少なくなりますよと、人数が減りますもんねと。しかし、人数が減ろうと、一人であろうと、百人であろうと、五百人であろうと、建物が倒壊するおそれは実際あるわけですよね。お見えになる県民の方もいらっしゃるんですよね。  当時、そのときたまたま目を通しましたら、明治維新百五十年の博覧会をスタートしたり、あとは「誕生」という絵画、博物館の大きな絵画、一億幾らやったのか、ちょっと私も今覚えていませんが、今回の耐震は一億六千万円ぐらいの予算と聞いているんですけれども、多分その「誕生」という絵画一枚を買わなければ、それはできていたような感じだなと私は正直思っていたところで、このときに質問をしたわけですよね。  そのときに、もう一つ私が質問したんですよね。これは建物の耐震がなっていませんよというのは、県民の皆さんに知ってもらわんといかぬじゃないですかと、利用する方にですね。ですから、そのときは北署の前に大きく、この建物は大地震の振動及び衝撃に対して倒壊し、または崩壊する危険性がありますが、それを理解して利用される方は利用してくださいというような表示をすることも必要ではないかという質問を総務部長にしているわけですね。そのとき、総務部長は、それは警察署が考えてつけられることですよという返事だったので、何回か見に行ったんですけど、そういう看板はついていませんので、それはちょっと置いといて、これは終わったことですけど、ただ、この五年間何もなかったというのは本当によかったなと、私自身も安心ではないんですけど、ちょっと安心しているところであります。  じゃ、佐賀北署の整備計画、令和五年に向けてということですけれども、令和五年までの間、何かあったらどうするんですかという気持ちが私正直あります。ですから、佐賀北署の整備計画について、老朽化及び現状にそぐわない施設構造が問題となっている佐賀北警察署の今後の整備計画はどうなっているのかお尋ねいたします。 111 ◯山口施設装備課長=佐賀北警察署の今後の整備計画についてお答えします。  先ほど申し上げましたとおり、大規模な改修工事は国スポ後に行うということを申し上げました。  そういう中で、今回、耐震改修工事は実施しているところではありますが、現状で建物のみならず、給排水、電気、空調整備の老朽化が進行しております。また、バリアフリーや災害対策の課題の解決も迫られているところです。それを解決するためには、やはり大規模改修が必要ということについては、県との認識の共有はできておるところでございます。  そこで、大規模改修工事の本格着工を令和五年の国民スポーツ大会佐賀大会後とし、これを目標として施設の長寿命化と維持管理費を低減する計画を策定した上で、必要な事業予算について財政当局と協議を進めてまいりたいと考えております。  以上です。 112 ◯西久保委員=本当に今スケジュール感があって、県との認識もあるというお話でありました。  私、ふと今回考えていましたら、あの建物、白石警察署が大体三十億円ぐらいやったかな、二十億円ぐらいやったかなと思っていたときに、例えば、今回アリーナの補正予算で六十五億円出ていますよね。それを考えると、あれが三棟ぐらい建つんじゃないかなというような気がして、ちょっと私は、もう一回戻りますけど、三百六十五日、二十四時間昼夜を問わずやっていて、しかも、国スポ、工事もある。そこを担当している北署の職員、本当にこれから国スポに向けて大変な時期になっていきます。これに関しては本当に真摯に、皆さん仲間ですから、一生懸命ぜひやっていただいて、北署の改修、そして環境整備、女性の警察官をふやす、そういったところを含めてやっていただきたいと思います。  最後に、先ほど北署の現場の写真、九日に行った写真を本部長さんに、杉内本部長さん来られたばっかりで、現場を見る時間も当然ないと思います。ですけど、私としては写真を見ていただいたんですけれども、この件について、また女性警察官をふやすことと、この件について本部長から答弁、どういった思いなのかというのをお聞かせいただけばと思います。よろしくお願いします。 113 ◯杉内警察本部長=女性警察官の活躍と、それから北署の整備についてお答えいたしたいと思います。  県警察のほうでは、今年度初めて、先ほど新聞を御紹介いただきましたように、女性警察官を警衛・警護の係に専任配置するなど、積極的な女性警察官の採用、登用拡大を推進しているところでございます。  今後も、女性警察官がより一層活躍できる職場環境を整備するなどして、働きやすい職場づくりに努めてまいりたいと。やはり女性の活躍というのは、警察が適切な仕事をしていく上でも大変重要だと思っておりますので、進めてまいりたいと考えております。  北署のほうにつきましてですけれども、やはり警察署というのは治安維持活動の重要な拠点となるところでございますので、佐賀北警察署が地域住民の皆さんの安全・安心のよりどころとして、その機能を十分に発揮できますように、災害や事件、それから事故への迅速、的確な対応、それから住民の皆様方の利便性の向上、そしてコスト等も踏まえまして、関係機関とも協議を行いながら、確実着実に整備のほうを今後進めてまいりたいと考えております。  予算の制約がありますので、国スポとの整合というのはございますけれども、整備のほうは着実に県のほうとも協議をして、また進めてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 114 ◯西久保委員=先ほど見せたトイレが使えるようにとか、給湯室に関しては早急にやっていただくことをお願いして、私の質問を終わりたいと思います。 115 ◯武藤委員=お疲れさまです。日本共産党の武藤明美でございます。私、きょうは三問質問をしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。  まず一つは、六角川水系の治水対策についてです。  ことし八月の佐賀豪雨では、皆さんたちも災害対策に御苦労され、その後の復旧復興対策にも御尽力をいただいております。そのことについては本当に心から感謝をしているところでございます。  県当局も当該の市町も一丸となって県民の生命、財産、暮らしを守るために力を尽くすことが求められていると思います。それは我々議会の側もそういう立場で同じことが言えるんではないかというふうにも思っております。  さて、九月の議会では六角川や佐賀江川のことなど取り上げさせていただきました。その後の動きなどで質問をしていきたいと思っております。  まず、九月議会でも被害状況をお聞きしましたが、最終取りまとめでどうだったのか。そしてまた、六角川水系ではどうだったのかお聞きしたいと思いますので、よろしく御答弁ください。 116 ◯宇曽谷河川砂防課長=令和元年八月豪雨における六角川水系の被害状況について御答弁をいたします。  今回令和元年八月二十七日から前線の活動が活発になりまして、九州北部を中心に大雨が降っております。  六角川流域では、特に二十八日の明け方にかけて国土交通省の武雄雨量観測所で一時間に八十五ミリ、三時間で二百十ミリ、また、西多久雨量観測所で一時間に九十九ミリ、三時間でいいますと、百九十ミリを記録するなど、各地で猛烈な雨が降っておりまして、朝方、大雨特別警報も発令をされたところでございます。  この豪雨により、国が管理いたします牛津川では、八月二十八日に妙見橋水位観測所で、これまでに観測された最高水位を約一メートル上回り、河川から水があふれる事態となっております。  また、六角川では、支川の武雄川、高橋川、川添川などで河川から水があふれたことや、地域に降った雨の排水が困難になったことから、大規模な浸水被害発生いたしております。  このことから、六角川流域における県、市町管理の河川災害百七十九件、それと、国道、県道の冠水による通行どめが二十四カ所、その他、工場からの油の流出等もございましたが、六角川流域での現在の取りまとめでは浸水家屋二千九百三十六戸という浸水があっておりまして、甚大な被害が発生いたしております。  以上でございます。 117 ◯武藤委員=私も前にも言ったかもしれませんけれども、佐賀に住んで五十年になるわけですけど、本当に初めての経験をいたしました。それほど甚大な被害もあったということを改めて認識したところでございますが、六角川水系の防災・減災対策についてお聞きしますが、これまで六角川や佐賀江川などの河川は国土強靱化三カ年計画で取り組みがこの間行われてまいりました。けれども、先ほども示していただいたように、令和元年八月豪雨災害が六角川水系は本当に大きな被害を受けております。  それを踏まえて、この間、六角川水系の防災・減災対策協議会が設立されています。この協議会の正式名称、設立目的、参加機関など、どのようになっているのかお示しいただきたいと思います。 118 ◯宇曽谷河川砂防課長=六角川水系の防災・減災対策協議会についての御答弁をいたします。  この協議会については、「令和元年八月六角川水系の水害を踏まえた防災・減災対策協議会」というふうに言われております。この令和元年佐賀豪雨により、六角川水系で牛津川の堤防からの越水や支川等の氾濫などによる大規模な浸水被害発生しましたことを踏まえまして、河川管理者、気象台、県、流域市町の関係機関が連携協力いたしまして、六角川流域の地域特性、また、氾濫特性を踏まえた実効性のある防災・減災対策を推進するため、逃げおくれゼロ、社会経済被害の最小化を目指すことを目的に設立をされております。  この協議会の構成員といたしましては、国からは六角川の河川管理者である国土交通省武雄河川事務所のほか、佐賀地方気象台、また、県のほうからは防災、農林、河川等を所管する関係部署と、その出先機関であります土木事務所等が、また、農林も含めまして関係機関が入っております。それと、流域市町からは武雄市、多久市、小城市、大町町、江北町、白石町が参加をいたしております。  さらに、減災対策等の各種検討、調整を実務的に行うことといたしまして幹事会も設置されております。  以上でございます。 119 ◯武藤委員=今御報告いただきましたけれども、本当に国、県、関係市町、そしていろんな団体も含めての総がかり的な行動になっていくというふうに思います。  この協議会の中で、六角川水系緊急治水対策プロジェクトというものも具体化を図るということになっているらしいんですけれども、国土強靱化三カ年計画の中にこのプロジェクトは含まれるのか。それとも、外枠として対応していかれるのか。三カ年計画との関係でどのようになっているのかをお聞きしたいと思います。 120 ◯宇曽谷河川砂防課長=六角川水系緊急治水対策プロジェクトの検討状況について御答弁をいたします。  委員の御質問のあった緊急三カ年というか、(委員長、副委員長と交代)国土強靱化に係るプロジェクトのかかわりですが、今回の六角川水系の治水対策プロジェクトもその一環というふうに私たちは認識をいたしております。  この協議会については、これまで協議会で二回、幹事会が三回開催されております。  協議会では令和元年佐賀豪雨での課題を抽出し、これを踏まえた防災・減災の大きな取り組み方針と、その方針に沿って各機関が取り組む内容や、国、県、市町の役割分担などについて議論を行っております。  また、幹事会では、協議会における議論を深めるための実務者レベルによる意見交換や内容の確認を行っております。  去る十一月八日には途中の経過報告といたしまして、逃げおくれゼロ、社会経済被害の最小化の目標達成に向けて、関係機関が連携して取り組む六角川水系緊急治水対策プロジェクトの中間取りまとめを発表いたしております。  その後、十一月二十五日に第二回の協議会が開催されておりまして、最終取りまとめに向けた議論が進められております。  それと、冒頭に御説明しました国土強靱化については、計画としては別のものとなっております。事業の内容としては、河道掘削とか、そういうのが入っていますので、内容的には一緒のような計画になるものと考えております。  以上でございます。 121 ◯武藤委員=今、課長が御答弁いただいたように、中間取りまとめというものが発表されたということなんですけれども、もう少し具体的にどういう内容になっているのか御答弁いただけたらと思います。 122 ◯宇曽谷河川砂防課長=今回の治水対策プロジェクトの中間取りまとめの内容について御答弁をいたします。  六角川水系緊急治水対策プロジェクトは、六角川水系の治水対策の方向性について、大きく三本の柱の項目で構成されております。  一本目の柱につきましては、河川整備に関するハード対策といたしまして、被害の軽減に向けた治水対策を推進するための河川における対策ということで、具体的に申しますと、遊水地や河道整備などの河川水位を低下させるための取り組みと、堤防補強などの施設規模を上回るような洪水に対する取り組み、また、既存の河川施設を活用した洪水被害軽減対策の検討となっております。  次に、二本目の柱でございますが、流域が連携した浸水被害軽減対策を推進するための流域における対策でございます。  具体的に申しますと、流域にあるため池やクリーク等の既存施設の活用による取り組み、それと、既存排水機場の耐水化の取り組み、また、排水機場等の整備による浸水被害を軽減する取り組みとなっております。  次に、三本目の柱として、減災に向けたさらなる取り組みを推進するためのまちづくりのソフト対策でございます。  具体的に申しますと、住まい方の誘導による水害に強い地域づくりの推進などの住まい方の工夫に関する取り組みでございます。それと、災害の危険度が伝わるきめ細やかな情報発信の取り組み、また、防災教育や防災知識の普及に関する取り組み、それと、要配慮者施設利用者の避難に関する取り組みの推進、また、大規模災害時における迅速な復旧支援の取り組みという大きな三本柱の中で議論が進められております。  以上でございます。 123 ◯武藤委員=今、課長のほうから三本柱について詳しく御報告いただきましたけれども、ハード面、そして流域での協力、そしてソフト面ということでお話がございました。  このハード面、河川における対策のことでお聞きし、また、申し上げておきたいのは、この遊水地等の洪水調整の整備というのがあるんですけれども、九月議会でも私はお願いしていたことと重なってまいります。今予定されているより幾つかふやしていただきたいと思うんですけれども、そういうことも頭に入れてお考えなのかですね。  この遊水地の問題でいえば、せんだって牟田辺の遊水地を視察させていただいたんですけれども、地域の方々ときちっと話し合いがなされていて、日ごろは農業がされているんですけれども、いざというときにはそこが遊水池になっていくというような状況がありますけれども、私、六角川本川のところでもそういう方向も考えていく必要があるんじゃないかということも問題意識として持っておりますので、そのあたりも考えていっていただきたいなというふうにも思うんです。それで、そこのあたりはどうなのかという点が一つ。  それから、二つ目に、流域における対策ということで、先ほどのため池等既存施設の有効活用やクリークを活用するといったことだとか、排水機場の耐水化の問題とかおっしゃっていただきましたけれども、ため池はもちろん農林水産関係の部門ですので、詳しくお聞きするわけにはこの場ではいかないかと思いますけれども、六角川水系でいうと、厳密な数は別としても、武雄では約四百のため池があるというふうにお聞きしていますし、小城では三十二のため池があるんだけれども、それぞれ整備率が七三%だとか、小城では五七%にしかすぎないということもあるので、やはり整備率向上などもこの二本目の柱の中で大いに論議して整備をしていただくということもこの委員会で関連してお願いしておきたいと思いますので、その辺のところも頭に入れていただきたいということが一つ。  それから、三つ目にソフト対策のことなんですけれども、今、課長のほうからもきめ細かな情報提供等を関係機関が連携し実施することが大事なんだということが言われました。  そのことでいえば、情報発信が本当に大事だなと思うのは、例えば、大町に私状況を聞きに住民の方たちのところに行ったときに、一旦水が引いた、だから、車を高台に上げていたけれども、おろしてきて自分の自宅周辺にまたとめたと。そしたら、あっという間にまた水が繰り返しふえてきて、とうとう車がつかってしまってだめになったというお話をお聞きしたんです。そのときにポンプを閉めたので、また夕方には水が上がってくるよという細かな連絡がなかったためにこういうことになったので、やはりそれは町なのか県なのか、責任はどこかわかりませんが、そういうことも一旦車を持ってきたけれども、またつかってしまったということなので、安全なところに置いていたのも結局意味がなかったというふうなお声とかもお聞きしたので、その辺、本当にきめ細かな情報提供というのが必要だなということを感じました。  それで、ぜひそういったことも小まめに協議会の中でも話していただきたいなというふうにも思っております。  もう一つは、佐賀市内のある校区では、お子さんから高齢者まで含めて地域住民を対象にして、災害について考える勉強会なども公民館に集まってしている地域があるというふうにお聞きしましたので、そういうことの例に倣って、いろんな地域で、いざ災害が起きたときにどうするのかという地域ぐるみの学習などもしていく必要があるんじゃないかなと、知識の普及という形になりますけれども、防災教育と知識の普及ということで、これはやはり進めていく必要があると思いましたので、この三点、河川におけるハード対策や流域における協力の対策、そして、まちづくりのソフト施策の中で、今申し上げたことに関連して皆さんたちがやはり音頭を取ってきちっとした対応をしていかれたらいいんじゃないかなと思いますので、そこら辺、ざざっと申しましたけれども、酌み取っていただいて、皆さん方が対応していただけたらなと思っておりますが、いかがでしょうか。 124 ◯宇曽谷河川砂防課長=今回の治水のプロジェクトに関して、大きな柱の三本に関する質問で、委員の御質問は大きく三点ほどあったというふうに思います。それを順次御答弁いたします。  まず一点目、六角川水系に関する遊水地、また、調整池についてでございますが、六角川水系、これは国の直轄河川ですが、その上流部で六角川調整池が本年度既に着手をいたしております。その効果は我々も期待する効果でございますので、早急に整備を進めてもらいたいというふうにまた強く訴えていきたいと思います。  それと、その他、牛津川では現に国の整備計画でも入っておりますが、牛津の遊水地、これも本格的に整備を進めていただけるよう強く働きかけてまいりますし、我々も協力をしていきたいというふうに思っております。それが一番有効な現在可能な整備だろうというふうに認識をいたしております。  それと、二番目の流域に関するため池の有効利用という御質問がございました。  県土としてはため池の管理を直接は行っておりませんが、今回のプロジェクトの中でも県の関係部局として農林サイド全部入って、庁内で議論を進めております。その中で農林サイドのため池の有効活用がどのようにできるのか。また、言われるように整備率もございますし、それをいかに流域全体に効果をもたらすルールができるのか。それは市町の所管でもございますので、そこは役割分担を持って、しっかり私たちも議論をしてまいりたいと思います。  それと、ソフト対策でございます。  委員の御説明、御指摘があったように、情報発信というのは今後物すごく大事な位置づけになると思います。どんどんフェーズが変わってきておりますので、ハードにもいろいろ整備は進めておりますが、まずはみずから避難する、また、みずからの財産を守る。そういう取り組みが必要ですので、そこは国、県、市町、しっかりと情報発信、わかりやすい情報発信と的確な情報発信ができるよう、この協議会の中でも議論を進めていくこととなっておりますので、私たちもそれにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
     それと、その中で、地域で今回の洪水を踏まえた避難体制、そういう勉強会は各地で、各公民館で行われております。河川砂防課のほうも出前講座なり、そういう地区に出向いていろいろ御支援をさせていただいております。  具体的には、鹿島市でもやられております。それと、佐賀市のほうでも最近神野のほうでもやられております。そういう水防災社会の意識を向上させるのも重要な私たちの取り組みというふうに考えております。  今後、そういう取り組みをしっかりと私たちも支援してまいりたいと考えております。  いずれにしましても、委員の言われるこのプロジェクトを通じて、国、県、市町で協議会の中でしっかりと議論を進めて取りまとめたいと考えております。  以上でございます。 125 ◯武藤委員=今申し上げた幾つかの例のことですけれども、課題として私の問題意識として持っておりますので、ぜひ具体化していただけたらというふうにお願いしておきたいと思います。  この六角川水系緊急治水対策プロジェクトは大体いつをめどに最終的なまとめを行っていかれるのか。そして、その後の取り組みはどういう計画で進めていかれるのか。そのことについてもお聞きしたいと思います。 126 ◯宇曽谷河川砂防課長=六角川水系緊急治水対策プロジェクトの今後の見通しということで御答弁をいたします。  去る十一月二十五日に六角川水系緊急治水対策プロジェクトの委員会が開催され、最終取りまとめについて議論をされております。議論の中も踏まえて、各関係機関においておのおのの役割や取り組み内容について最終的な検討が現在行われておりまして、年内の公表目標に向けて調整作業が進められているところでございます。  このプロジェクトの目標である六角川流域全体の治水安全度を向上させるためには、各機関が所管する役割分担に基づいて取り組みを進めていくことが重要でございますので、県としましても、国、市町と連携しながら、しっかりと取りまとめを行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 127 ◯武藤委員=もう一つお聞きしたかったのは、取りまとめはしっかりされるかもしれませんけど、取りまとめた後の実施といいましょうか、どういう計画で進めていこうとお考えなのか、そこらあたりも県の立場で話していただけたらと思います。 128 ◯宇曽谷河川砂防課長=今後、年内に公表される最終取りまとめ案、これを軸として、また、ハード対策、当然六角川水系のハード対策も出てきます。特に直轄の六角川はあわせて河川整備計画も見直す必要がございます。また、県のほうも整備計画の策定、見直し、それに基づいてやらないといけないということで、確実に実効性のあるものとなるように、しっかりとその中身を議論しながらやっていきたいと思いますので、その辺は、全体的な治水等は県土本部の最大の一丁目一番地の仕事でございますので、しっかりと整備を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 129 ◯武藤委員=それでは、よろしくお願いしておきます。  次の質問です。洪水に備えたダムの事前放流についてお聞きします。  佐賀豪雨災害の起きたことしは、台風十五号や十七号、十九号、二十一号など全国でも大きな被害がありました。全国的にもこの数年間、洪水が激甚化し、大切な命を失うことも起きております。洪水に備えたダム建設と言われて、数多くのダムが建設されてきましたが、この数年を見ると、建設時に想定していた以上の洪水が起きています。ダムの洪水調節容量も使い切って緊急放流を行い、悲惨な大災害となっております。一体何のためのダム建設だったのかと、そういう思いも胸をよぎりました。  緊急放流ではなく、事前に関係者との調整などを行って、災害が起きそうなときに事前放流ができないのかというふうにも思います。県内は県営ダム十三カ所、それから直轄ダム二カ所ありますが、そのほとんどが洪水調節や不特定用水、河川維持用水が多く、それに加えて上水道用水となっています。このほか、直轄ダムを含めて発電が三カ所、工業用水四カ所が目的として加わっています。  これらのダムは、洪水発生時にも一定の容量が保たれています。この利水容量を洪水調節に利用できれば、緊急放流のリスクが下がることにつながるのではないかというふうにも思います。この数年の他県の例を見れば、緊急放流ではなく事前放流が行われていたならば、大切な命が失われずに済んだのではないかと痛切に思う次第です。  そこで質問いたします。ダムによる洪水調節についてです。  大雨のときのダムは、具体的にどういった方法で洪水調節を行っているのでしょうか、お聞きします。 130 ◯中西城原川ダム等対策室長=ダムの洪水調節の方法についてお答えいたします。  洪水調節を目的とした県が管理するダムは、現在、有田ダムなど十三のダムがございます。  県が管理するダムでは、河川ごとに定められている治水計画に基づき、ダムごとに異なりますが、おおむね三十分の一から百分の一の確率で発生する洪水に対して、下流域の安全が確保できるように洪水調節を行っております。  ダムによる洪水調節とは、ダム貯水池に入ってきました水の全部、または一部をダム貯水池に貯留することにより、下流に流す水量を減らすことで、これによりダム下流での洪水被害の発生を防いでおります。  以上です。 131 ◯武藤委員=それでは、事前放流を行う場合、どういう効果が期待できるんでしょうか、お聞きします。 132 ◯中西城原川ダム等対策室長=事前放流による洪水調節への効果についてお答えいたします。  事前放流とは、大規模な洪水が予測される場合に、水道用水やかんがい用水など、ダムの利水容量の一部を洪水の発生前に放流し、洪水調節のための容量を一時的にふやすことを言います。事前放流により、ダムの計画を上回る洪水に対しても、下流域における被害発生リスクの軽減が期待できるものと思っております。  以上、お答えします。 133 ◯武藤委員=佐賀県では、八月豪雨のときに国管理の嘉瀬川ダム、県内最大のダムなんですけれども、たまたま春先からの渇水で貯水量が少なかったために大事に至らずに済んだというふうに思います。もし貯水量が多く、緊急放流をするような事態になっていたら、さらに甚大な被害を招いていたんではないかと心配をしているところです。  私は、ダムについては、緊急放流のやり方しかないのかというふうに思っていたんですけれども、国が事前放流について制度上認めていることを知ったのは最近のことでした。河川法五十二条には、こういうふうに書いてあります。「河川管理者は、洪水による災害が発生し、又は発生するおそれが大きいと認められる場合において、災害の発生を防止し、又は災害を軽減するため緊急の必要があると認められるときは、ダムを設置する者に対し、当該ダムの操作について、その水系に係る河川の状況を総合的に考慮して、災害の発生を防止し、又は災害を軽減するために必要な措置をとるべきことを指示することができる。」というふうに書いてあるわけですよね。  これから言えば、災害発生防止または災害軽減のために緊急放流だけでなく事前放流が可能だというふうに思います。それが事前放流に対する国の考え方につながってくると思いますけれども、事前放流に対する国の制度等の問題について、改めてお聞きしたいと思います。  事前放流の実施については、これまで国が定めた制度や指針等はどのようなものでしょうか。 134 ◯中西城原川ダム等対策室長=事前放流に対する制度につきましてお答えいたします。  平成十六年度に「豪雨災害対策緊急アクションプラン」が取りまとめられ、そのうち、防災機能を一層向上させるための既存施設の有効活用として、ダムの事前放流の検討を初めとする必要な措置を講じることを目的としての通知、「国土交通省所管ダムにおける事前放流の実施について」という通知が平成十七年三月に通知されたところです。  これにあわせまして、事前放流を採用するに当たっての基本的事項を取りまとめた「事前放流ガイドライン(案)」も同時に通知されました。  平成十八年十二月には、事前放流で低下させた水位が回復しないことにより、従前の機能が著しく低下した場合、機能回復のために要した措置について、利水事業者と協議の上、必要な費用の補填を行う「事前放流に伴う損失補填制度」の創設が通知されております。  また、平成二十九年七月には、国土交通省所管ダムにおいて、事前放流を検討するに当たって、現行のダム操作規則を点検するための標準的な考え方を示しました「ダム操作規則等点検要領及び同解説」が通知されております。  さらに、平成三十一年三月には、「事前放流に伴う損失補填制度の拡充」と、これに伴います「事前放流ガイドライン(案)」の変更が通知されたところでございます。  以上、お答えいたします。 135 ◯武藤委員=これまで一般的に私たちが言葉として事前放流、もしくは緊急放流ということで、緊急放流というふうに言ってきたことは、平成二十九年七月の国交省が出した「ダムの機能を最大限に活用する洪水調節方法の導入に向けたダム操作規則等点検要領及び同解説」についての中で示されているのは、「異常洪水時防災操作」というふうな言葉が書いてあって、緊急放流という言葉は見当たらないんですけれども、それと同じように受けとってもいいわけですか。 136 ◯中西城原川ダム等対策室長=異常洪水時防災操作と緊急放流の意味についてお答えします。  もともと緊急放流という言葉は、国交省では余り使ってこなかった言葉でありまして、想定を超えるような雨が降ったときに、ダムの容量を使い切るということが予想された場合に、上流から入ってくる水量とダムから放流する水量を同じに保って今の状態をずっと、ダムがないようなときに流れるような状態をつくり出すという操作を事前にやるということが異常洪水時防災操作という操作になりますけれども、そのことをテレビ等でわかりやすく緊急放流という言葉で使われるようになったと理解しております。 137 ◯武藤委員=じゃ、同義語というふうに解釈いたします。  昨年十二月の検討会からの提言もあったとのことなんですけれども、国はことし十一月二十六日、「既存ダムの洪水調節機能強化に向けた検討会議」を開いております。ここではダムの事前放流について、どんな方針が示されるのでしょうか。 138 ◯中西城原川ダム等対策室長=国による検討会議において示された方針についてお答えいたします。  国においては、先月二十六日に開催されました「既存ダムの洪水調節機能強化に向けた検討会議(第一回)」において、道府県管理ダムを含む全ての既存ダムについて、水道用水やかんがい用水などの利水容量の洪水調節への活用を検討するという方針が示されたところです。  以上、お答え申し上げます。 139 ◯武藤委員=最近の気候変動の状況は、毎年のように大きな災害が起きる可能性を持っております。(副委員長、委員長と交代)  努力して事前放流の対応をするということが大事ではないかというふうに思いますが、事前放流の実施に当たっては、どんな課題があるのでしょうか。 140 ◯中西城原川ダム等対策室長=事前放流を行うための課題についてお答えいたします。  事前放流を行うためには、利水者などの関係者との調整、渇水リスクへの対応、ダムごとの構造や特性に合致した運用方法の検討など、大きく三つの課題があると考えております。  まず、事前放流は利水容量の一部を放流することになるため、利水者の理解と協力が必要不可欠であり、このための調整が最も重要であると考えております。  次に、利水者への調整の際にも必要となりますけれども、渇水リスクへの対応につきましてです。  洪水調節後に確実な利水容量の回復が求められるため、事前放流操作を行うに当たりましては、精度の高い降雨量及び流入量の予測が必要となってまいります。さらに、万が一、事前放流により渇水被害が生じた場合の損失補填などの対応も必要となってまいります。  最後に、ダムの構造や特性に合致した運用方法の検討についてですけれども、ダムの規模や構造による制約、設備の能力の問題により、現状では効果的な事前放流ができないものもあるため、対応の検討が必要となります。  このようなダムにおきまして、大規模な施設改良や改修を行う場合、財源の捻出なども課題となってまいります。  以上です。 141 ◯武藤委員=今、課長から三つの課題を示していただきました。本当に利水者の理解を得るということがとても大事なことだと思いますので、そこはきちっとした話し合い、粘り強い話し合いも必要かというふうに思います。  渇水リスクのことも言われたんですけれども、例えば、長時間の大洪水では事前放流の効果に限界があるという説もあるらしいんですけれども、大変な豪雨が予想されるなら、逆にその後の利水容量の確保もできるんではないかと、こういう思い方もできると思うんですがいかがでしょうか。  そして、利水も重要なんですけれども、何よりも洪水を発生させない、人命をしっかり守っていくということも大事だと思いますので、そこを頭に入れながら、いろんな対応を努力していただけたらというふうに思います。特に県内のダムは洪水調節機能、いわゆる多目的ダムが多く、先ほども冒頭に申し上げましたように、上水利用だとか工業用水の利用だとか、発電用も三つありますけれども、それらが加わって根本的には大体洪水調節が多いということになりますので、そのあたりを一つ一つのダムの状況を見ながら小まめにきちっと対応していただけたらなというふうに思います。  他県では事前放流ができる状況があったにもかかわらず、そうしないで緊急放流をして被害が大きくなってしまって、今、裁判にもなっているような事例もあるようです。昨年の西日本豪雨でも同じようなことが起きておりました。  佐賀県では、先ほども言った直轄の嘉瀬川ダム、厳木ダムなどもあります。本当に事前放流に取り組んでいただけるというふうには思いますし、県の方針に基づいて、県営ダムにおいても、水利権者ともしっかり話し合いを重ねていきながら、双方の理解を深めていきながら事前放流に取り組んでいってほしいというふうに思うんですけれども、今後どのような対応をされるでしょうか、お尋ねいたします。 142 ◯中西城原川ダム等対策室長=本県における事前放流に関する今後の対応方針についてお答えいたします。  本県においては、平成三十年七月豪雨、令和元年佐賀豪雨と二年連続で全ダムにおいて洪水調節を行っており、雨の降り方が変わってきていると感じているところです。  このため、今後想定される豪雨の激甚化に対しましては、ダムの計画を上回る洪水に見舞われることを想定した取り組みが必要と認識しております。  事前放流については、さまざまな課題に向き合い、水道用水やかんがい用水などの利水者の意見を聞きながら検討を行う必要があると考えております。しっかり調整をしていくことが必要と思っております。  これらの課題を踏まえ、既存ダムの運用見直しにより、事前放流など洪水調節能力の向上が図られるよう検討をしてまいります。  以上、お答えいたします。 143 ◯武藤委員=よろしくお願いいたします。  ところで、部長にもお答えいただきたいんですけれども、私、一つ目の質問で六角川水系の緊急対策、どうしても必要だし、今後、それにあわせた事業を推進していただきたいということもお願いしました。それから、事前放流と緊急放流の問題で、やはり難しい面があるかもしれないけれども、大ごとにならないためにも事前放流の努力をお願いしたいということも申し上げました。  部長におかれましては、この二つの点、どういうふうに感じておられるのか、そしてどのように取り組む決意があるのか、表明していただけたらと思います。よろしくお願いします。 144 ◯逢坂県土整備部長=佐賀県内の治水対策についてのお尋ねということで御答弁させていただきたいというふうに思います。  まず、六角川の話でありますけれども、ことしの八月に豪雨災害がありました。近年まれに見る雨であり、またそれに伴う大きな災害であったというふうに思います。よく引き合いに出されるのが平成二年のときの水害であったかと思います。それから比べると三十年ということになるんですけれども、武藤委員からは五十年住んでもというふうなお話もありまして、いずれにしましても、近年まれな水害であったというふうに思います。  ただ、我々県土整備を預かる立場としましても、この三十年ないし五十年、何もしなかった、手をこまねいたというわけではありませんで、一定の整備をしっかり進めておったわけではありますけれども、予算制約等の中で十分な整備が今できて、要は計画どおり完成していないというふうなこともございますし、また雨の降り方自体も最近すごく変わってきているというようなことでありますので、しっかりと取り組んでいかなければならない、そういう必要性を感じているところであります。  六角川につきましては、協議会ができておりまして、国、県、関係市町、取り組んでいくということになっておりますので、ハード及びソフトあわせまして、流域全体で取り組んでまいりたいというふうに思っております。  それから、事前放流のお話もいただきました。今回の豪雨でも佐賀県営のダムにつきましては、緊急放流に至るような事態にはならなかったわけでありますけれども、このことをもってよかったなと思うことなく、あるいはこういうことは当たり前だというふうに思うことなく、しっかりと取り組んでまいりたいと思っています。  といいますのも、先ほど来申し上げています雨の降り方は随分変わってきておりますので、これも全国的な問題として取り上げられて、国のほうで事前放流として方針を示されたところでありますので、そういうことを踏まえて、県としても治水安全の向上に向けてしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。  以上でございます。 145 ◯武藤委員=ありがとうございました。  それでは、三問目です。県営住宅の諸課題への対応についてお聞きいたします。  県では、住宅に困窮する方たちに低廉な家賃で良質な住宅を供給することを目的にして、県内各地に県営住宅を建設してこられました。  ところが、建設されたときは昭和三十年代半ばから昭和四十年代初めにかけて、また、昭和四十年代から昭和五十年代にかけてと、かなり前からの整備でございました。平成になって着工したところもありますが、県営住宅の多くは建物や設備の老朽化が進んでいるという状況です。  入居者については、今、高齢化も進んでいるということも実態としてあります。  これまでも県は住環境の改善にも取り組んでこられたとは思いますけれども、まだまだ課題があるというふうに思いますので質問いたします。  まず、設備についてです。その一つは、お風呂の問題なんです。  九月議会のときに、豪雨災害に遭われた人たちに住宅提供していただいたことで質問を取り上げました。幸い、そのときは風呂釜などの不自由なところへの提供はなくてよかったというふうに思いましたが、依然として浴槽や風呂釜が設置されていないところも残されています。  全体の団地数が幾つで、そのうちどのくらいが設置されていない状況なんでしょうか、お示しください。 146 ◯村岡建築住宅課長=県営住宅の浴槽や風呂釜の設置状況についてお答えいたします。  公営住宅は、住宅に困窮する方々に対し、低廉な家賃で良質な住宅を提供するということを目的としております。  そのため、県営住宅におきましては、家賃を低廉化するため、おおむね昭和五十年代以前に建設された住宅につきましては浴槽や風呂釜は設置をしておらず、入居者の持ち込みとなっていたものでございます。  しかしながら、そういった住宅につきましては、入居時の浴槽、風呂釜等の設置費用の負担が大きいという声を受けまして、平成二十二年度及び平成二十三年度の二カ年にかけまして、六団地につきまして整備を行い、現在、六十七団地のうち五十八団地に設置をいたしております。  なお、残りの九団地につきましても、改善工事等の実施にあわせて設置することとしているところでございます。  以上でございます。 147 ◯武藤委員=お風呂の問題で言えば、一覧表をいただいておりますけれども、六十七団地で九団地が風呂釜の設置がされていないというふうな状況にあります。やはりそれについて、ちゃんと設置していただくということでお願いしたいんです。  現状を言えば、前の入居者にお風呂を取り外しなさいと言っていたために、後から入居する人は浴槽をみずから取りつけなければならないと、そんなことまで起こっているんですね。皆さんたちの言葉で言えば、住宅確保要配慮者という方たちが、いわゆる低所得の方たちの入居が多い中で、浴槽設置については県としても改善していく必要があると思うんですけれども、いかがでしょうか。 148 ◯村岡建築住宅課長=残りの団地についての浴槽の設置についての考えはどうかということでお答えをいたします。  まず、さきのほうに言われました入居者が設置された風呂釜を退去時に撤去をお願いしていると。それをうまく利用できないのかというような御趣旨だったと思いますけれども、県営住宅に設置しております風呂釜というのがガスを使用するものでございまして、トラブル時にはやはり重大な事故になるという可能性がございます。そのため、適切に維持管理をしていく必要があるものでございますけれども、特に個人で設置されたものにつきましては、設置された時期でありますとか、その後の修理の履歴、そういったものが不明な場合が多いものですから、トラブル時の対応とか、あと何年程度使用できるかとか、そういったものが不明であると、そういう問題点がございます。  それから、機器の老朽化の程度につきましても、設置の場所、使用方法、そういったものにより異なってまいりますので、経過年数だけでは判断ができないということでございまして、安全面を重視しているところから、現在のところは退去時に撤去をお願いするようにしているところでございます。
     それから、残りについて設置する予定がないのかという御質問ですけれども、まず、この九団地について設置を今のところしていないのは、平成二十年当時ぐらいに今後の改善計画、そういったものを見据えたときに、その時点で設置をしたら無駄になる──無駄になるといいますか、工事費がもったいないといいますか、そういった観点から、その九団地については、その後、順次予定をしておりました改善工事の際にやるということで九団地が未設置になっているというところでございます。  しかしながら、現在、改善工事の計画等もその当時とは若干変わってきておりますし、また、言われたように、近年、高齢の単身者とか、そういった方の入居等もふえていることもございますので、改めてまた、そういう設置等についても必要な見直し等もする必要があると考えておりますので、もうしばらく検討させていただきたいと考えております。  以上でございます。 149 ◯武藤委員=皆さん方は検討の時間が必要だとおっしゃっているかもしれませんけど、入居者の方たちはそんなに長いこと待っていられないんですよ。やはり入居時に浴槽がちゃんと設置してあるというところで、安心して住宅に入居できるような状態になっていないと、改善計画も今足踏みしているような状態も見られますので、本当に可及的速やかに風呂釜の設置、九団地の中であっても戸数として言えばそんなに大きな数じゃありませんので、これはぜひ早く検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 150 ◯村岡建築住宅課長=できるだけ速やかに設置をということでございますけれども、まだ確かに残りの団地について、もう少し今後の活用計画──活用計画と申しますのは、団地の規模でございますとか位置とか、管理の効率化とか、そういったものを踏まえたところでの活用計画、それから入居の応募の状況、そういったものも再度整理をしたところで設置について考えていきたいと考えております。よろしくお願いします。 151 ◯武藤委員=ちょっと今の答弁では、はい、わかりましたとはとても言えないんです。ここで、ほかの課長さんたちや部長さんもいらっしゃいますので、本当に困っておられる方たちに、皆さんたちが安心して住んでいただける住環境のために県営住宅を提供しておられるわけですから、それはなるべく急いでしていただきたいというふうに思います。  そして、バリアフリーについても、浴室のバリアフリー化についてもお願いしたいんですけれども、その前にまず、高齢化のことを先ほど申しましたけれども、住まいのバリアフリー化も大事なことだと思うんですが、それについての考え方はどのようになっていますか。 152 ◯村岡建築住宅課長=公営住宅につきましてのバリアフリー化の考え方についてお答えいたします。  公営住宅におきましては、国が用いる指標では、住戸内への手すりの二カ所以上の設置、それから段差の解消、それから廊下の幅七十八センチの確保、これは車椅子の通行を考えてのことでございますけれども、この三つの手法のうち、住戸の状況によりいずれか一つを行うことでバリアフリー化の対応を行ったものとされているところでございます。  このため県では、この指標に基づき、手すりの設置などにつきまして順次取り組んできたところでございます。その結果、この指標を用いました県営住宅の住戸内のバリアフリー化率につきましては、平成三十年度末で九九・七%となっております。  以上でございます。 153 ◯武藤委員=全体的なバリアフリー化の考え方は今述べていただきましたけど、浴室内のバリアフリー化は考えていかれないんでしょうか。  入居者が高齢化していて、今設置している浴室内で浴槽が高くて入りづらいという声をお聞きするんです。  ここに写真を持ってきておりますけれども、(写真を示す)ここがキッチンからつながっているお風呂場の入り口なんです。そして、ここがセメントで固めてあって洗い場になるわけですけど、ブロックを適当な高さに積みたくても、ここのドアの開閉に支障が出るために、ここの上にすのこを敷いて、そしてマットを敷いてというふうに御苦労されています。それでもやはりこんなに高いんですよ。高齢の方が足が上げづらいとか、あるいは御不自由になって動けないとか、あるいは、たまには孫ちゃんも遊びに来て、でも、ここ高くて入れないよというふうなお声も聞きます。  そういう点から言えば、やはりこういう現状で入居者が安心して住んでいけるんだろうかと、そういうふうに思います。皆さんたちはこういう現状をごらんになって、何か一つでもよりよくできるというような方法をどんなふうに考えていらっしゃいますか。 154 ◯村岡建築住宅課長=浴室内のバリアフリー化についてお答えをいたします。  県営住宅のうち、おおむね昭和六十年以前に建設された住宅につきましては、先ほど委員がお示しいただきました写真にもありましたように、浴槽が据え置き型といいまして、いわゆるコンクリートの床の上に置くタイプになっております。そのため、やはり浴槽の高さが高くて高齢者の方にとっては入りにくいというものになっているところでございます。  この浴室内の段差の解消等についても、今現在進めておるところなんですが、解消するためにはコンクリートの床の解体などの大規模な工事が必要となりますことから、いわゆる住戸改善工事といいまして、水回りの改善でありますとか、便器の取りかえ、段差の解消とか、そういったものを総合的に行う住戸改善工事というものを実施する際にあわせて行っているところでございます。その際に、先ほど言いました段差の解消でありますとか手すりの設置、そういったバリアフリー化を行っているところでございます。  以上でございます。 155 ◯武藤委員=住戸改善を言われましたけれども、いつまで待てばいいのかわからないと。本当に皆さんたち、今、積極的に住戸改善に取り組んでいると言えるような状態じゃないと思うんですね。本当に待って待って待ちくたびれてという方たちもいらっしゃいます。本当に全体の計画を待つまでもなく、要求があったところにちゃんと個別的な対応もしていく、その考え方も必要なんじゃないかと思いますがどうですか。 156 ◯村岡建築住宅課長=いわゆる個別対応等も含めた今後の取り組みについてお答えをいたします。  先ほども申しましたとおり、浴室内のバリアフリー化につきましては、基本的に大規模な工事が必要ということで、住戸改善工事にあわせて実施をしております。しかし、その住戸改善工事につきましては、入居者の方に一定期間、団地内の仮住居に移転をしていただくことが必要でございますことや、工事後には家賃が一定程度増額となるといったことから、仮移転住戸の確保でございますとか、入居者への説明の上、御理解いただくといった事前の準備が必要となっておるところでございます。  一方で、住戸改善工事につきましては、耐用年数のおおむね半分を経過した住宅から計画的に実施しておるところでございまして、委員言われたようになかなか順番が回ってこないとか、そういったことも確かにある中で、改善工事がまだ実施をされていない住宅に入居されている身体障害者の方、お困りの方、そういった方々に対しましては改善工事を待つことなく手すりの設置を今行っているとか、そういったことで柔軟な対応をさせていただいているところでございます。  今後とも、浴室内のバリアフリー化につきましては、国への政策提案等により、必要な予算の確保とあわせまして、先ほど申しましたような事前の準備、そういったものをしっかりと行いながら計画的に進めていきたいと考えております。  以上でございます。 157 ◯武藤委員=大きな問題がまた見つかりました。住居改善をした後、家賃が高くなると、低年金者の方たちはとても払えないと。ずっと安心して低廉な家賃でそこの団地に住んでいたけれども、住居改善がされると家賃が高くなって入れないという方たちも出てくるわけですよね。そういう方たちは、今までのいい、改善しなくていいから今の家賃を払っていきたいという方たちもいらっしゃると思うんです。  そういう中で、お風呂の改善は、やはり先ほど手すりなどもつけるというふうにおっしゃったんですけれども、どこまでそれができるのかわかりません。それで、個別的に、個別要求をしっかりそれぞれ聞いていただくという方法もとっていただきたいと思うんですけれども、どうでしょうか。 158 ◯村岡建築住宅課長=家賃の増加等によりその対応ができない方がいらっしゃるのではないかと、そういったことから個別的な対応ができないかというようなお話ですけれども、この住戸改善工事というのは、どうしても建物の電気設備とか給水設備とか、そういったものの関係で、そのポイントポイントというのがなかなかできませんで、縦横きちんとやっていく必要がございます。  そういったことから、工事についてはできるところ、できないところということができませんので、逆に家賃についてなるだけ上がらないような方向ということで従前から進めさせていただいておりまして、今のところ、近年の例でございますと、改善後の家賃のアップ額というのが五百円から七百円とか、そういった程度にできるだけ抑えているところでございます。  以上でございます。 159 ◯武藤委員=ケース・バイ・ケースで、五百円から七百円ぐらいの家賃のアップということでだったらまだしもわかるんですけど、ウン万円と違ってくるというところもやっぱり心配されているわけですよね。なので、そのあたりもきちっとお話しして示していただくということがまず第一じゃないかというふうに思います。  同時に、その改善計画がまだまだ進んでいない中で、個別的なお風呂の改善、それができないのかどうなのか。皆さんたちそれを真剣に検討していただきたいと思うんですが、どうでしょうか。 160 ◯村岡建築住宅課長=確かに、浴槽の高さが高いというものに対して、実は今年度もいろんな住宅機器メーカーとか、そういったところに御相談をしたりとかやって、なるだけ据え置き型のタイプで高さが低いものはないかというような御相談を大分させていただいたんですけど、どうしてもそれがやっぱり今なくてですね。ですから、そういったものを個別につくるとなると、ちょっと専門的になりますけど、いろんな型というのを起こしてからやる必要があるということで、かなりの高額になってしまうということですので、まずは手すり等で、なるだけ入りやすくさせていただくといった対応をまずさせていただいているところでございます。  以上でございます。 161 ◯武藤委員=今の答弁では、ちょっと不満は不満なんですが、手すりの設置についてはどういうふうな手順を踏めばそれが設置できるようになっていくんでしょうか。 162 ◯村岡建築住宅課長=今年度設置をしたところにつきましては、自治会長さんのほうから指定管理者を通じて県のほうに相談が上がってきたものでございます。  それにつきまして、大変申しわけないんですけど、声があったもの全てに対応というのが、なかなかやっぱり予算の関係とか、そういったものもございますので、そこでお困りの度合いといいますか、お困りのぐあいというのもお話をきちんとお伺いさせていただいた上で対応させていただいたところでございます。  以上でございます。 163 ◯武藤委員=では、聞く場を持っていただく、もしくは話に行けば対応していただけるという理解でよろしいですか。 164 ◯村岡建築住宅課長=それはいつでも、まずは御相談をいただければ、まずはお話を聞かせていただいてということで対応させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。 165 ◯武藤委員=不満は残りますが、次に進みます。エレベーターの問題です。  県営住宅にはエレベーターが設置されていないところも多く、階段の上りおりが大変だとエレベーター設置の要望もたくさん寄せられています。基本的には五階以上のところは設置するということになっておりますが、現在のところ、まだ全てに設置されているというわけではありません。現在どの程度設置されているのかお示しください。 166 ◯村岡建築住宅課長=県営住宅におけますエレベーターの設置状況についてお答えいたします。  先ほど委員からも言われていましたとおり、県営住宅につきましては現在のところ、五階建て以上の住宅にエレベーターを設置しておるところでございます。  その設置状況といたしまして、平成三十年度末でございますけれども、新築もしくは建てかえ時に設置をしたものが五団地の十棟、それから、住戸改善に合わせて設置をいたしましたのが五団地の四十棟、まだ設置が済んでいないものが七団地の二十九棟となっており、五階建て以上の住宅の約六三%に今設置をしているところでございます。  なお、このうち六階建て以上の住宅につきましては四団地八棟ございますけど、これにつきましては新築及び建てかえにあわせて設置が済んでいるところでございます。  以上でございます。 167 ◯武藤委員=今、御答弁いただいたところでは、未設置のところ、七団地二十九棟とおっしゃったんですけど、六三%がまだ設置されていないということになるわけですよね。(「反対」と呼ぶ者あり)反対、六三%が設置されているということで、あと三七%がまだ未設置だということなんですね。  ここについては早急に設置する必要があると思うんですけれども、今後どのように進めていかれるんでしょうか。 168 ◯村岡建築住宅課長=エレベーターの設置の考え方及び今後の進め方についてお答えをいたします。  まず、エレベーターが設置をされているもの、設置されていないものがある理由につきまして簡単に御説明をいたしますと、公営住宅へのエレベーターの設置というのが、平成十二年度以前は六階建て以上の住宅にしか設置ができないという国の設置基準で定められていたものでございます。  本県の住宅につきましては、五階建て以下の住宅が大半を占めるということから、未設置の住宅が多くなっておるところでございます。  なお、この基準につきましては、高齢化の進展に伴い、平成十三年度以降は三階建て以上には設置が義務づけられておりまして、現在、建てかえ等を県で進めておるものにつきましても、三階建て以上には設置をしているところでございます。  そういったことから、県はまず六階建て以上の高層のものから順次エレベーターの整備を進めてきておりまして、現在五階建てを対象に進めております。その中で、昨年度からは唐津の山崎団地というところで今設置を進めているところでございます。  それから、今後の取り組みでございますけれども、既存の住宅にエレベーターを設置いたしますのは、建築基準法などの法令の遵守をきちんと求められること。それから、エレベーターをつけることによって駐車場がなくならないようにとか、日当たりが悪くならないようにとか、そういう入居者の方の居住環境が低下しないような設置方法、工事の進め方を行う必要があること。それから、エレベーター設置に当たって、給水とか排水工事のつけかえが必要となったりすること等のことから、団地ごと、もしくは建物ごとに詳細な検討を行った上、進めているところでございます。  また、エレベーターの設置は入居者にとりまして、もちろん利便性が向上する一方で、先ほども言いましたけれども、工事に伴って仮住居への移転が必要となることとか、工事後にはやはり一定程度家賃、共益費等が増額となるといった御負担も伴うものでございます。  そういったことから、県営住宅のエレベーターの設置につきましては、いろんな問題もあるところでございますけれども、やはり県といたしましては早急な対応が必要と考えておりまして、今後とも入居者の理解を得ながら進めていくこととしておるところでございます。  以上でございます。 169 ◯武藤委員=団地ごとに住民の皆さんとしっかり話し合いを進めていただきたいと思うんです。いろんな声や、そちらのほうの御都合もおありでしょうし、住民の方たちの御意見もあると思いますので、そのあたりはちゃんと話し合う場を保証するということでお願いしたいと思います。どうですか。 170 ◯村岡建築住宅課長=今言われた団地ごとに説明をきちんとやっていただきたいということでございます。  確かに先ほど言いましたように、移転の問題とか家賃の問題、そういったものもございますので、ただ、それをいきなり工事の直前にとかいう話ではございませんで、数年前からきちんとお話をした上で進めさせていただきたいと考えております。  以上でございます。 171 ◯武藤委員=最後に、連帯保証人の問題です。  公営住宅入居の際に、連帯保証人が入居条件として必要ですが、高齢になるほど身寄りがいなくなったなど、連帯保証人の確保が難しい人もおられます。県営住宅における連帯保証人の制度は今どのように取り扱われていますか。 172 ◯村岡建築住宅課長=県営住宅におけます連帯保証人制度についてお答えをいたします。  県では、現在、県営住宅の入居の際に、家賃の滞納でありますとか入居者が病気された場合とか、そういう不測の事態に対応するため、条例に基づき入居者の方へ連帯保証人の確保をお願いしているところでございます。  一方で、高齢者の中には身寄りがない等の理由により、連帯保証人を確保することが難しいという方がいらっしゃることも承知をしておるところでございます。  このことから、他の自治体が連帯保証人の条件として、例えば、複数人が必要であるとか、入居者と同じ自治体内に居住をしていることが必要であるとか、一定以上の収入があると、そういったことを条件として求められている中、本県におきましては入居者が連帯保証人を確保しやすいように、人数は一人でも可と。それから、居住地や収入の条件等もつけていないところでございます。  以上でございます。 173 ◯武藤委員=連帯保証人制度については、今後、県内でもさらに高齢化が進み、連帯保証人を確保することが難しい方がふえていくのではないかというふうに思います。  制度を見直すことも必要ではないかと思いますけれども、どのように対応されますか。 174 ◯村岡建築住宅課長=連帯保証人制度の見直しに関してお答えをいたします。  高齢化のますますの進展に伴い、身寄りのない単身高齢者等の増加が予想をされている中、連帯保証人の確保はより一層難しくなるということが予想されております。  また、昨年三月には国のほうから各都道府県に対しまして、住宅困窮者に対して的確に公営住宅が供給されるよう配慮がなされたところでございます。  このようなことから、県では、現在、連帯保証人制度につきまして、見直しも含めて検討を進めているところでございます。しかしながら、この連帯保証人制度というのは、家賃徴収事務を行っている指定管理者とか、他の自治体との意見交換、そういった中では、やっぱり家賃滞納の抑止に非常に大きな効果があるということですので、まず、そういったことがあるところから見直しについて慎重に進めさせていただいているところでございます。  しかしながら、住宅に困られている方が連帯保証人を確保できないために県営住宅に入居できないといった事態が生じないよう、国、それから住宅確保要配慮者の支援を実施されております居住支援法人という県指定の法人等がございますけれども、そういったところとも意見交換等を行いながら、今後見直し等に向けてどのような対応ができるのか、引き続き研究していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 175 ◯武藤委員=見直すとしたら、いつぐらいをめどに見直す考え方でその検討を進めておられるんでしょうか、それについてお答えください。 176 ◯村岡建築住宅課長=見直しの時期についてお答えをいたします。  今、実は新聞記事等でも出ておりますけれども、連帯保証につきましては民法の改正という一つのタイミングがあるところで、実は全国的に、今年度末とか、そういったタイミングで検討が──本県も進めているところでございます。  そう言いながら、絶対そこではもちろんないんですけど、できるだけ速やかにとは考えておりますので、できれば今年度の末を一つの目安として進めていきたいと考えておるところでございます。  以上でございます。 177 ◯武藤委員=きょう私は、災害から県民の命、財産を守っていくこと、そしてまた、高齢者の方たちが安心して暮らしていけるような公営住宅の中での配慮、そういったことをテーマとして質問をさせていただきましたが、ぜひとも県民生活が安心して送れるように、今後も皆さん方の御努力をお願いして質問を終わりたいと思います。  以上です。 178 ◯八谷委員長=これで質疑を終了いたします。  暫時休憩します。     午後二時五十二分 休憩     午後二時五十三分 開議 179 ◯八谷委員長=委員会を再開します。  これより討論に入りますが、ただいまのところ討論の通告はあっておりません。討論はないものと認めます。よって、討論を終結し直ちに採決に入ります。     ○ 採     決 180 ◯八谷委員長=甲第四十三号議案中本委員会関係分及び乙第九十号議案、以上二件の議案を一括して採決いたします。  原案に賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 181 ◯八谷委員長=全員起立と認めます。よって、以上二件の議案は原案のとおり可決されました。  次に、乙第百一号議案を採決いたします。  これは、損害賠償請求事件第一審判決に対する控訴の提起の専決処分について議会の承認を求める議案であります。  原案に賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
    182 ◯八谷委員長=全員起立と認めます。よって、乙第百一号議案は承認されました。     ○ 継 続 審 査 183 ◯八谷委員長=最後に、九月定例会から引き続き審議中の 一、県土整備行政について 一、災害対策について 一、警察行政について  以上三件につきましては、諸般の検討が必要ですので、閉会中の継続審査といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 184 ◯八谷委員長=御異議なしと認めます。よって、以上の三件についての継続審査を議長に申し出ることにします。  以上で、本委員会に付託された案件の全部を議了いたしました。  これをもちまして県土整備・警察常任委員会を閉会いたします。どうも御苦労さまでした。     午後二時五十四分 閉会 Copyright © Saga Prefectural Assembly Minutes, All rights reserved. ページの先頭へ...