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  1. 佐賀県議会 2017-06-27
    平成29年総務常任委員会 本文 開催日:2017年06月27日


    取得元: 佐賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-28
    最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1     午前十時四分 開議 ◯原田委員長=それでは、ただいまから総務常任委員会を開催いたします。  これより質疑に入ります。  通告に従い、順次発言を許可いたします。 2 ◯江口委員=おはようございます。県民ネットワーク江口善紀です。  では、通告の順番に従いまして、順次質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  まず一点目、一問目は、肥前さが幕末維新博覧会について質問させていただきます。  県では、平成三十年の明治維新百五十年を機に、幕末・維新期の佐賀の偉業や先人の活躍を顕彰するとともに、佐賀の人、技を生み出した志を未来につないでいくため、平成三十年三月十七日から、翌年平成三十一年一月十四日までの約十カ月間にわたって、肥前さが幕末維新博覧会を開催する準備を進められているところでございます。  先日の一般質問における知事の答弁にもありましたように、薩長土肥のうち、他の三県であります鹿児島県、山口県、高知県では既に何らかの形で明治維新百五十年記念の事業が進められております。それぞれ地元への誇りなどの向上に努められておりますけれども、日本で本当に初めて鉄製大砲の鋳造に成功した佐賀の築地の反射炉や、日本初の実用蒸気船凌風丸の建造を初め、日本の近代化を牽引し、明治という新しい時代の扉を開いた立役者は、鹿児島、山口、高知ではなく佐賀であると私自身も強く思っているところでございます。  私も、佐賀こそがこの機にきちんと博覧会を開催すべき、あるいは博覧会を通して県民の意識をさらに向上させていく取り組み、その契機になればというふうに考えております。  しかしながら、この博覧会でございますけれども、なかなか県民の皆さんにどこまで浸透しているかというのは、私自身も含めていま一つまだ理解が及んでいないところもありまして、今回質問として取り上げさせていただくわけですけれども、この事業につきましては、その開催を通して改めて佐賀県民の皆さんが佐賀を誇りに思ったり、自慢できるように、あるいは自信を持っていただくことに加えて、県外の方に対してこの佐賀県の認知度向上とか、観光客の増加にもつながる絶好の機会となると思いますし、限られた時間ではありますけれども、しっかりと準備をして頑張っていただきたいと思っております。  その結果として、県外から多くの方にこの佐賀県にまたお越しいただけるような、そんな博覧会となることを期待しております。  また、今回の博覧会にお越しいただいた方が、この佐賀市内を周遊していただいて、歩いて佐賀県の魅力を十分に感じていただけるような、そういうふうな会になることを期待しているところであります。  一方で、私の周辺でも、この博覧会の具体的な内容について、また、開催されること自体につきましても、まだまだぼんやりとしたイメージ、御存じない方が多いような気がいたしております。準備期間が短い中、頑張っておられるとは承知しておりますけれども、やはり県内外から多くの方に博覧会にお越しいただいて、佐賀のすごさや魅力に触れていただくために、博覧会の内容をしっかりと来場者にお伝えできるような取り組みが不可欠であろうかと思っておりますので、その辺のことについてもお願いをしたいと思っております。  そこで、まず初めに、一点目ですけれども、博覧会の特徴についてお尋ねしたいと思います。  今回の博覧会の特徴について、まず一言で言うと、どういうふうなポイントなのか、まずその点から答弁をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 3 ◯山口肥前さが幕末維新博事務局推進監=博覧会の特徴につきましてお答えをいたします。  今回の博覧会につきましては、世界炎の博覧会のような仮設のパビリオンを一カ所に集めて行うという博覧会ではございませんで、市村記念体育館幕末維新記念館として活用し、また、既存の博物館施設でございます佐賀城本丸歴史館県立博物館、美術館のほか、佐賀市さんの大隈重信記念館佐野常民記念館、民間の徴古館などと連携することに加えまして、町なかのレストランなどの協力も得ながら、町なかを歩いてめぐってもらう、例えば一九九〇年の長崎旅博覧会や二〇〇六年の長崎さるく博のような博覧会であることが、まず特徴として考えております。  また、開催期間が約十カ月と長いことも特徴でございまして、会期中、幕末維新記念館を初めとしますテーマ館でのさまざまなイベントや、仮称ではございますけれども、「ユージアム2」などの食に関するイベント、そして、これまで歴史に興味をお持ちでない方でも足を運んでいただけますよう、アートや芸術に関する魅力ある特別企画展をつないでいくことも予定しております。このようなことも大きな特徴だと考えております。  いつお越しになっても、また、何度お越しになっても、楽しみながら佐賀の歴史、偉業を学んでいただけるような博覧会を目指してまいります。
     以上でございます。 4 ◯江口委員=では、今おっしゃった幕末維新記念館についてなんですけれども、博覧会の顔となる幕末維新記念館について、市村記念体育館を利用して設置されるということですけれども、現在どのような準備状況なんでしょうか、その点についてお願いします。 5 ◯山口肥前さが幕末維新博事務局推進監幕末維新記念館準備状況につきましてお答えいたします。  幕末維新記念館準備状況につきましては、先月、公募型プロポーザル方式により受託事業者を決定しまして、現在その事業者と来館者の心を震わせる展示の実現に向けまして、具体的なストーリーストーリーの具現化をする展示の手法について協議を進めているところでございます。  今後、展示計画の検討を進めまして、一定のイメージが固まり次第、そのイメージ各種PRにおいても活用していくことで、皆様の博覧会に対します期待感やわくわく感を高めてまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 6 ◯江口委員=ありがとうございます。  まだこの具体的なイメージがなかなか湧かないんですけれども、市村記念体育館を使うということは伺っております。私も本当二、三カ月前、機会があったので、あそこの体育館の中に入って、本当にここがどういうふうになるんだろうと、アリーナからステージから客席から行って見回してきたところなんですけれども、この幕末維新記念館ですね、展示の内容について今、御答弁いただいた心震わせる展示というのは、具体的にどのようなイメージで考えているのか、もう少しわかりやすく御答弁、御説明をいただけないでしょうか。 7 ◯山口肥前さが幕末維新博事務局推進監幕末維新記念館での具体的な展示内容といいますか、イメージについて御質問がありましたので、そこにつきましてお答えをいたします。  具体的な展示内容につきましては、現在、受託事業者と協議中でございますけれども、先ほど委員から御意見ありましたように、来館者の心を震わせる、すなわち来館者に感動していただくというためには、まずは驚いてもらう、そして理解してもらう、そして共感してもらうといった展示の流れが必要だと考えているところでございます。  このため、当時の佐賀の偉業を圧倒的な映像と音などで来館者に驚きを持って体感いただく展示。次に、その偉業の実現を支えました技と人、これをしっかりと伝えられるような映像に加えまして、造形物なども使いまして、丁寧にわかりやすく、しかも楽しめる展示。そして、何よりも他人事ではなく自分事として考えていただくことが重要だと考えておりますことから、みずからの志を表現していただいたり、ほかの方の志を見ていただき、共感できる仕掛けなどを盛り込みたいと考えております。  いずれにいたしましても、来館者が当館を後にされる際に、「また来たい」、「ほかの方にも紹介をしたい」と言っていただけるような展示を目指してまいります。  以上でございます。 8 ◯江口委員=ありがとうございます。  驚く、理解、共感、そして映像や音とか、まだなかなか、そういう形容ばかりでイメージが湧かないんですけれども、近まってきて企画とか、映画で言うと予告編みたいなのが今よくSTSとかでも、一万人の笑顔プロジェクトとかで流れているように、少しその辺が見えてくると、だんだんもっとイメージが広がるかなと思っているんですけれども、何はともあれ、こういう取り組みというのは、これだけ本腰を入れた取り組みというのは、多分初めてじゃないかと思いますので、期待をしておりますので、ぜひ来た方が、思った以上に「わあ、すごかったね」と言われるような維新館の実現をぜひお願いしたいと思います。  それじゃ次に、この計画の中で、HAGAKURE館(仮称)、そしてリアル弘道館(仮称)という企画のほうも伺っております。両館の準備状況につきまして、どういうふうに準備が進められているのか。また、場所的にも物理的にも分かれておりますけれども、どういうものなのか、現状どのような状況なのかについて、その点についてまずお願いいたします。 9 ◯山口肥前さが幕末維新博事務局推進監=両館の準備状況につきましてお答えをいたします。  委員から先ほど御意見がありましたように、両館につきましては佐賀市の柳町というところに設置をするということにしております。  これは先ほどもちょっと申し上げましたけれども、町の中も歩いていただきたいということもありまして、ある意味、町の中に、ほかのところにも出していくというものでございます。  この両館につきまして、その準備状況でございますが、先月、記念館と同様に、公募型プロポーザル方式によります提案の募集を開始しておりまして、近日中に受託事業者を決定することとしております。受託事業者が決まり次第、両館におけます具体的な展示の内容などにつきまして協議を進めてまいりたいと思っているところでございます。  以上でございます。 10 ◯江口委員=じゃ、その展示内容についてなんですけれども、どういうふうなものになるのか、この件についてはいかがでしょうか。 11 ◯山口肥前さが幕末維新博事務局推進監=両館の展示内容につきましてお答えいたします。  両館の展示の具体的な内容につきましては、受託事業者が決まりました後に詰めていきたいと考えているところでございますけれども、県といたしましては、仮称でございますけれども、HAGAKURE館の展示といたしまして、難解、いわゆる難しいと言われます葉隠の教えを日常の中やビジネスでも役に立つと、役に立っているということをわかりやすくお伝えするため、映像技術等を駆使して展示をしていきたいと考えているところでございます。  また、こちらも仮称でございますけれども、リアル弘道館の展示といたしましては、佐賀藩の藩政改革の担い手となる人材を初めとしまして、明治政府の要職につきました人材を養成しました弘道館が果たした役割の紹介を中心に、その学びを体験いただくことなど、こちらも映像技術等を駆使して、わかりやすい展示に心がけたいと考えております。  具体的には、先ほど申しましたように、受託事業者が決まりまして、その受託事業者との協議を経まして詰めていきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 12 ◯江口委員=葉隠という言葉につきましては、全国的に歴史の事象で御存じの方がいても、「死ぬことと見つけたり」という言葉に関して誤解されている方もいらっしゃるというふうなこともよく耳にします。受託事業者の企画を通して、細部検討を重ねていただきたいと思うんですが、ただ、今回こういうふうな大きな博覧会ですから、歴史やそういったことに既に知識のある方もいらっしゃれば、そうでない方もいらっしゃると思いますが、ただ、歴史に詳しい方もたくさんお見えになると思います。  歴史の部分に関しては、考え方とか、あるいは意見が分かれる、考証の途中である件もたくさんあると思うんですけれども、場合によっては、できた展示物や展示の説明に関して意見が分かれるような場合もあると思います。専門家や研究者の、既に佐賀の研究者の方とかにそういった誤解が及ばないように、できればあらかじめ何らかの形で、その分野その分野で研究者の方に、専門家の方への意見とか、あるいはそういった確認や、あらかじめ誤解を招かないようにする取り組みというのも必要だと思うんです。  この維新記念館とか、HAGAKURE館リアル弘道館の展示等につきましては、業者への委託というのもあると思いますが、企画内容展示内容につきましては、専門家に相談したりとか、そういうことも間違いを起こさないように、専門家や研究者に相談することというのも必要かなと。あるいはそうしておいたほうが、よりいい内容になるかもしれないというふうに私も思うんですが、そういった専門家にアドバイスを求めたり、協議というのもぜひ取り上げていただきたいと思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。 13 ◯山口肥前さが幕末維新博事務局推進監=専門家へのアドバイスについてお答えいたします。  委員御指摘のとおり、今回の博覧会につきましては、歴史を取り上げるといいますか、佐賀の偉人、偉業を取り上げるということがメーンになってまいるかと思っております。また、それをいかに将来に向けて今の子供たちにつなげいでいくかということがございますので、そのベースはしっかりと押さえていくということが必要だと私どもも認識をしているところでございます。  このため、御意見にありましたように、展示を行う際に専門家の方にきちんと御相談をした上で展示の内容につきましては固めてまいりたいと思っているところでございます。  以上でございます。 14 ◯江口委員=ありがとうございます。  昨年でしたか、高知県のほうに議連で視察、出張に行った際に、夜、地元の居酒屋に寄りまして、高知の方に話をして、薩長土肥という言葉を御存じですかと伺ったんですけれども、薩、長、土──土佐、肥はどこかね、肥後かね、福岡だっけというふうな話があって、非常にがっくりきた覚えがあります。なかなかそれが現実なんだなと、肥前佐賀に生まれた私としては、当然のことですが、非常に残念な思いを内川委員と二人でした覚えがございます。  知事の答弁にもあったように、反射炉とか、そういったもの、佐賀の反射炉とかを見に来て、その技術、アドバイスをいただいてつくったと、たままたそれが残っているところと、佐賀は何も残っていないんですが、大切なことはやっぱり物が残っていて、そこがやったというふうに観光や顕彰をかの地ではされていますけれども、でも先に佐賀が何でもやったんだということを一番まずは県外の人には知ってほしいと思います。そこのところだと思います。史実もこれは間違いないことでありますので、そしてそれを表現するための映像や音とか工夫が用いられると思いますが、その段階で何か誤解とかを生んでしまっては非常にもったいないですので、ポイントを外さず、そして驚きがある展示内容にぜひしていただきたいと思いますので、最後までよろしくお願いしたいと思います。  それでは、次に来場者の件について質問を進めていきたいと思います。今回の博覧会なんですけれども、一カ所にテーマパークとか建物というよりも、エリアで開催するというふうに伺っております。今回、この博覧会の効果をより大きくするためには、お越しいただいた方にメーン会場となる佐賀市城内エリアはもちろんのこと、佐賀市内の町なかもぜひ歩いて、周遊していただき、できればお金を使っていただいて、経済にもいい影響を与えることが必要だと思います。  歩いてこの市内を周遊していく、その目的のための仕掛けについてはどのような考え方で臨んでおられるのか、その点についてお願いいたします。 15 ◯山口肥前さが幕末維新博事務局推進監=来場者を周遊させる仕掛けについてお答えをいたします。  委員御指摘のとおり、博覧会の効果をより大きくするためには、多くの方にお越しいただくということはもちろんでございますけれども、お越しいただいた方を周遊させ、滞在時間を長くするという工夫が必要だと考えているところでございます。  このため、周遊させる工夫の一つといたしまして、佐賀駅から会場までをつなぎます大通り沿い観光モニュメントを設置するほか、幕末維新記念館への来館者が、興味に応じて、近接いたします博物館や観光地などにも足を運んでいただけますよう、さまざまな特別企画展イベント、そして観光地の最新情報を発信する予定でございます。  また、民間の方々とも連携いたしまして、例えば、町なかの各店舗をクーポン利用でめぐっていただけるような仕掛けについても現在検討しているところでございます。  加えまして、小さなお子様連れの方でも安心にと申しますか、めぐっていただけますように、佐賀市との協力のもと、佐賀駅と幕末維新記念館や近接いたします博物館などを結び周遊するバスの運行についても検討をしているところでございます。  このような情報につきましては、博覧会の専用のホームページや町歩きマップにわかりやすく掲載しまして、町なかへの人の流れや町なかでの消費活動の創出につなげたいと考えているところでございます。 16 ◯江口委員=今、クーポン券の発行とか、そういった御答弁もいただきました。  この博覧会は町なかを歩いて周遊していただくというのが一つのポイントだと思います。佐賀では佐賀城下ひなまつりという催しが随分定着していると思います。  そこで、毎年、このひなまつりは会場を幾つも歩いて散策していくという、歩くスタイルの観光客をよくあの季節は見かけるので、今回の維新博もある意味、最初からそういうふうな長崎のさるく博みたいに、歩いて周遊していただく博覧会なんですよというのを割と前のほうにしておいたほうが、実際来てから、一個一個が遠かったという、逆に来た人に後で歩く形で来ればよかったというふうに後悔されないように、歩く、周遊する博覧会というのをなるだけ前のほうに持っていっておいたほうがいいかなというふうに個人的には思います。  それと、佐賀市内では、これは市の観光のセクションの事業なのかな、街なかバルという企画を年二回ぐらいされているんですね。昼でも夜でも飲食店とかワンドリンクと一つの食べ物で、三百円か五百円ぐらいのチケット制で、それを機に行ったことがないところにもぜひ行ってみてくださいと、そういった企画のときは、ここの店が気になっていたけど、このときに試しに寄ってみるかと、なかなかふだんは知らない店に行くというのは抵抗がありますけれども、そういったときにいろんなところに探検するという思いもあります。  今回の十カ月の企画の中で、何かそういうクーポンのこと、あるいはその町なかバルのクーポンというか、説明は一軒が四センチ四方ぐらいの店なんですけど、いっぱい載っていると、とりあえずどんなところがあるだろうというのを全部見ますし、「あっここがある」、「ここ行ったことない」、「ここ行こうか」とか、行く前にマーカーで丸をつけたりとかして行ったり。そうすると、あらかじめそういうふうにしたり、あるいは佐賀駅に着いたところで、それを手にしてからまずそれを見て作戦会議を自分の中でしたりとかいうことで、表通りから一本入ったところにも、もしかしてお客さんの誘導につながるかもしれません。  今回の博覧会に関しては地元の印刷業業界の方からぜひ地域の印刷業も協力させてほしいというふうな要望も入っていると思いますので、そういった企画などもぜひ御検討していただいて、この博覧会に来た数時間のうちにより効果的に興味のあるところが見つけられる、あるいはまさかここは行くつもりなかったけど、行ってみたらよかったというふうな感想がふえるような、いろんな取り組みを御検討いただければと思います。そういったことも御検討いただければと思いますので、よろしくお願いします。  では、次の問いです。博覧会周知等取り組みについて。  取り組みの現状について、県民の中には博覧会のことを知らない方がまだまだ多いように感じております。メーン会場となる佐賀市城内エリア周辺とか町なかの商店街などでは、来年、博覧会が開催されるという雰囲気が、のぼり旗というか、ペナントみたいなのをいろいろつけ始めていますけれども、まだそこまでの雰囲気ではないような気がいたします。  これまで地元への協力とか博覧会の周知についてどのように取り組んできたのか、その点についていかがでしょうか。 17 ◯山口肥前さが幕末維新博事務局推進監博覧会周知等取り組みの現状についてお答えいたします。  県内におけますPRにつきましては、昨年から展開してきたところでございますけれども、まずは平成三十年が明治維新百五十年であることや、肥前さが幕末維新博覧会を開催するということに重点を置いて情報発信を行ってきたところでございます。  具体的には、新聞広告やテレビコマーシャルの放映、博覧会ロゴマーク発表イベントの開催、明治維新百五十年記念シンポジウムの開催などを行ってまいりました。  ことし四月に博覧会の会期を決定しました後は、ポスター、チラシを作成いたしまして、県内の全小・中・高校の児童生徒へチラシを配布したほか、県内学校公共施設大型商業施設等でのポスターの掲出、また佐賀駅と城内エリアをつなぎます大通りへの、先ほど委員からお話のありました博覧会会期入り街頭フラッグの掲出などを行っております。  一方、地元への協力依頼につきましては、佐賀市とともに博覧会のメーン会場となります佐賀市の赤松校区自治会のほか、唐人町地区自治会、唐人町商店街振興組合など、まずは事業に直接関係する方々に対しまして博覧会の概要説明を行いますとともに、事業への協力依頼を行っているところでございます。  また、六月一日には県内企業や民間団体等の博覧会への事業参画を促すために、事業説明会を開催いたしまして、博覧会のPRにつきまして協力要請を行っております。  このほか、旅行会社向けの説明会などを県観光連盟と連携しまして現在行っているところでございます。  以上でございます。 18 ◯江口委員=六、七年前に佐賀市内のとあるお菓子屋さんで買い物をしているときに、やっぱり佐賀城下ひなまつりとか、結構毎年やっていて定着してきましたけど、そういったときに商店街の方とかも協力要請とか、そういったのがあるんですかと聞いたら、意外と本丸歴史館のすぐ近くのお菓子屋さんでしたけど、「いや、そがんとは全然なかもんね」と言われて、「えっ」と思った思いがあります。  今回、企画書で地図で丸くお堀の周辺ありますので、今おっしゃったような商店街から、佐賀の人って、こういうことをしますので、事前に一言よろしくお願いしますというのがあるのとないとでは大きく違うと思いますし、それがないと、何じゃいしよんさるもんねというふうな、そういう方も多いと思いますので、ここは行政の方とはなかなか上からというふうに見られると思うんですけれども、観光協会とか、あるいはその商店街の代表の方のみならず、一軒一軒に対してこの期間こういうことをしますので、ぜひ協力をお願いしますの一言もあれば、町なかで道を尋ねる方が何も買わなくても、そういった方が来たときに、うちもお願いされているという意識があれば、快く道案内の一つにも応じていただけると思います。  これは始まる前が、なるだけ早いうちにしとったがよかけんが、そういったことの対応も商店街のトップの方だけでなく、直接一軒一軒にお願いをしていただければと思います。そういう対応をぜひお願いしたいと思いますが、その件についていかがでしょうか。 19 ◯山口肥前さが幕末維新博事務局推進監=早い段階での地元への対応ということで御質問いただきましたので、お答えをしたいと思っております。  委員から御意見のありましたとおり、やはり博覧会といいますのは、地元の盛り上がりというのが非常に大きく影響するかと思っております。こういう意味では、地元の方の御協力というのは欠かせないということは重々承知をしているところでございます。このため、博覧会の内容等、先ほども申しましたけれども、メーンの会場となります幕末維新記念館の展示等が固まりますれば、その内容等もいろいろなPRに活用して、協力要請等を行っていければと思っておりますので、今はちょっと、先ほど委員がおっしゃられたような状況ではございますけれども、この点については今後きちんと取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 20 ◯江口委員佐賀城下ひなまつりとはまた違った人の流れができると思いますので、どうぞアイデアを広げてよろしくお願いしたいと思います。  最後に、この項最後の質問ですが、今後の取り組みについてであります。  博覧会の開催まで九カ月を切りました。博覧会の機運を盛り上げるためのPRが喫緊の課題であると考えます。二月の定例会からでしたかね、この企画が出て、確かに、うーん、私正直、個人的にはちょっと取りかかりが一年遅かったかなという気はやっぱりしているんですね、残念ながら。やっぱり百五十年というその年に向けて、プレでも半年、一年前からする分には構わないと思うんです。高知の龍馬博がもう四月から何かやっているのを昼のNHKのニュースの後の番組で、うわっ、もう始めているんだというふうに悔しいという思いをしたことがありますが、こればっかりはもうしようがないので、ただ、事務局のほうとしては、やっぱり本当に短時間で今準備が大変だと思います。  そういった中で、これからだんだん展示のものが決まっていったりとか、企画が見えていく中で、どのように周知に取り組んで、県民の方々の機運を盛り上げていくのか、その点についてお願いしたいと思います。 21 ◯山口肥前さが幕末維新博事務局推進監博覧会周知等の今後の取り組みにつきましてお答えをいたします。  先ほどの答弁と少々重なる点もございますけれども、現時点での県民の皆様への博覧会のPRにつきましては、博覧会の名称と会期を中心となったものになっておりますが、幕末維新記念館を初めとした各テーマ館の展示や運営、博物館施設等におけます特別企画展イベント開催などの検討を進めまして、段階に応じて博覧会の内容をお知らせするようなPRに切りかえていくこととしております。  具体的には、博覧会や各テーマ館の見どころ、施設の利用案内、オープニングセレモニーなどのイベント情報、そして町歩きなどの情報をテレビコマーシャルやガイドブック、町歩きマップなど、効果的でわかりやすい手段で発信していきたいと考えているところでございます。  また、県内だけではなくて、福岡や長崎などの近隣県を初め、県外からの集客を確保したいと考えておりますので、県の関係部署や県観光連盟等とも連携しながら、県外PRにつきましてもしっかりと取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  いずれにいたしましても、博覧会開催の検討を加速度的に進めるとともに、段階に応じまして、効果的でわかりやすい手段による情報の発信に努めまして、県全域での機運の盛り上げにつながるよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 22 ◯江口委員=ありがとうございます。思い返せば、有田焼創業四百年のイベントも、それよりも三、四年ぐらい前から話が出ていたように思いますけれども、それに比べれば、今回ちょっと準備期間が短いので、御担当課として大変御苦労の中でされていらっしゃると思いますけれども、ぜひよろしくお願いしたいと思います。  期間も長いことですし、途中で博物館とか美術館は数カ月で展示を入れかえたりということで、一回であれを全部歩き切って見て回るというのはなかなか大変だと思いますので、ぜひリピーターの方にも二回目、三回目でも新たな発見があるような、そういった会になることを望んでおります。  それと、県内の小学校、中学校とか、修学旅行とか、社会科見学とか、平日を利用して、ぜひたくさんの小・中・青少年に来ていただければなということを期待しております。やることがたくさんあって大変かと思いますが、ぜひいい会になるように今後とも取り組みをお願いして、この項の質問を終わらせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、二問目の消防防災ヘリコプターの導入についての質問に移らせていただきます。  県では、消防防災ヘリコプターの導入を進めているということで伺っております。六年、七年前でしたか、私が初当選したときに、消防防災ヘリコプターかドクターヘリかの導入については、佐賀県はずっと議論がされてきている中で、七年前にドクターヘリをまず導入するということが決まったのを覚えております。それから三年ぐらいたって佐賀のドクターヘリが導入されて、着実にその効果を発揮しているというふうに認識をしております。  ドクターヘリと並び称されて、その一方で、消防防災ヘリコプターについて、その後どうなるんだろうなと思っていたら、最近、消防防災ヘリコプターの導入についての動きが出てきたので、今、担当課では鋭意御準備をされていらっしゃると思いますが、固まってから聞くよりは、その途中でいろいろ状況を論議したいなというふうに私思いまして、今回、取り上げさせていただいているわけであります。  一言でヘリコプターと言っても、活用法が多種多様であるとともに、ないなりに、今、佐賀県で行っていること。あったら、よりこんなことができるということはいろいろあると思います。また、熊本地震が、九州でもこんな大きな地震がまさかというふうな中で、思いの中、起きまして、一年経過して、今や地震災害を初めとする大規模な自然災害はいつどこで発生してもおかしくない状況にあります。この佐賀県にあっても例外ではないと思います。  そこで、これまで消防防災ヘリコプターの導入についてどのような検討を行ってきているのか。今の状況について質問させていただきたいと思います。  まず一点目、消防防災ヘリコプターの有用性についてであります。  よく消防防災ヘリコプターを保有していないのは佐賀県と沖縄県だけであるとは聞きます。また、一体どういうふうな仕事をするんだろうかということも、まだまだ、佐賀県は持っていないので、一般の方もイメージ湧きにくいと思いますけれども、佐賀県として防災ヘリの有用性についてどのように考えているのか。どのように捉えているのか。まずその点から質問させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 23 ◯川内野消防防災課長=消防防災ヘリコプターの有用性についてお答えいたします。  消防防災ヘリコプターにつきましては、去る二月十日のGM21ミーティングにおきまして、県内の全二十市町の首長から県で導入をしてほしいという要望を受け、具体的な検討を開始しているところでございます。  昨年の熊本地震におきましては、地震発生後、全国の消防機関から成ります緊急消防援助隊の消防防災ヘリがいち早く応援に駆けつけ、空中からの被害情報の収集や救助及び救急搬送などを行いまして、多くの人命を救助したというふうに聞いてございます。そのほかにも、東日本大震災や九州北部豪雨、そして広島での土砂災害、茨城県常総市における鬼怒川の氾濫など、大規模な災害が全国各地で相次いで発生をしておりまして、本県におきましても、いつ大規模な災害が発生してもおかしくないというふうな状況にあるというふうに考えてございます。  また本県は、過去に水害や地すべり、山林火災等を経験しておりまして、また離島が多いことなど、こういったことを考慮いたしますと、消防防災ヘリを所有することによりまして、特に陸上から現場までのアクセスが困難な場所でも、多くのとうとい県民の命をこれまで以上に迅速に救うことが可能になるなど、ヘリコプターの有する機動性や高速性は県民の安全・安心のさらなる向上につながるものというふうに考えてございます。  また、消防防災ヘリを導入することによりまして、ヘリコプターの運用の知識でございますとか、救助活動の経験などが蓄積されまして、本県が被災して全国各地から多数の応援のヘリコプターが支援に駆けつけるときに、多数のヘリコプターを適時、的確に調整し、今まで以上に広範囲な救助、救援活動を効率よく実施することができるというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 24 ◯江口委員=今、佐賀県は消防防災ヘリコプターを保有していないので、どういうふうなことをするかというのは、なるだけそれがない中で過ごしているわけですけれども、私、ドクターヘリが導入されるときに、その機種選定の展示会のほうに行って、ドクターヘリの会社の人に伺ったら、私、誤解をしていたんですね。つまりドクターヘリというのは、患者やけがをした人をその現場から病院にいち早く移動する距離を、時間を短くできる。それが有用性かと思っていたら、ドクターを現地に連れていって、その瞬間からもう治療が始まる。それがドクターヘリの一番のポイントなんですよと言われて、ああ、なるほどと。私は思い違いをしていたなと思ったんですね。  消防防災ヘリコプターもいろんな役割や機能があると思います。もちろんヘリコプター自体も、エンジンが一基の機種もあれば二基の機種もあったり、小型、中型、大型、いろいろあると思います。佐賀県は山でいうと脊振山が一番高いのかな。天山とか、一千メートルを超えるような山もありますけれども、佐賀県の離島もある中で、佐賀県の地形の状況でどういったことが想定されるのか、そういうことを考えた上で、機種とか、そういうふうな選定。機能を、佐賀県はこの機能が大切かなとか、そういったことを今検討されていると思いますけれども、その検討が僕は一番大切だと思います。  次の問いなんですけれども、機種選定及び財源、国の補助等についてなんですが、他の都道府県の消防防災ヘリコプターを見ても、機種は多様であるし、どのようなポイントで選定をするのか。また、財源についてはどのように考えているのか。その点についてお願いいたします。 25 ◯川内野消防防災課長=機種選定及び財源についてお答えいたします。  全国の配備状況を見ますと、消防防災ヘリコプターはおおむね七機種の導入実績がございます。各都道府県の地理的特性や活用の方策に基づきまして、消防防災ヘリの仕様を定め、入札により導入されているというのが現状でございます。  本県におきましても、本県の災害の発生状況や地理的特性などを踏まえまして、市町や消防機関、その他の関係機関と協議をしながら、本県に最適な消防防災ヘリの仕様を検討していきたいと考えてございます。具体的な内容はこれからでございますので、ちょっと御答弁は難しいんですけれども、そういったことで進めたいと思っております。
     次に、財源についてお答えいたします。  消防防災ヘリの機体や格納庫などの初期投資の費用につきましては、平成三十二年まで措置が延長されました国の緊急防災・減災事業債というものがございます。これを活用してまいりたいと考えてございます。  これは、喫緊の課題でございます防災・減災対策に取り組むためのものでございまして、充当率が一〇〇%で交付税の措置率が七〇%という、そういった臨時的な財源措置というものがございます。こういったものを活用いたしまして、対応を考えたいと考えてございます。  以上でございます。 26 ◯江口委員=今回の消防防災ヘリコプターの導入については、二月のGM21で話が出たということで、それから私も新聞を見て、消防防災ヘリコプターのことが話に出て、そして、とんとんと前に進みそうな雰囲気になってきたと。  そのときに、私のうろ覚えで恐縮なんですけれども、費用に関しても、今までドクターヘリを入れるか、防災ヘリを入れるかに関しては、年間のかかる費用、ランニングコストとかは幾らぐらい違うというのはよく議論になっていました。  今回GM21で、市町の方々から要請もあったということなんですが、市町もそのときに負担するようなこともちらっと書いてあったような、うろ覚えなんですけれども、メーンとしては県なのか、あるいは国の補助金、あるいは市町にも負担を求めるのか、その辺についてはどんな感じなんでしょうか、まだ決まっていないんでしょうか。 27 ◯川内野消防防災課長=市町の財政負担についてお答えいたします。  先ほど答弁いたしましたのは、ヘリコプターの機材や格納庫などの初期投資、こういった部分につきましては、県のほうで措置をするというふうに考えてございます。  そして、実際ヘリコプターに乗って救助活動などを行います航空隊の隊員でございます。これは市町の消防のほうから出していただきたいということで市町とお話をしておりまして、その方向で考えたいということで了解を得ているところでございます。  そうなりますと、隊員の人件費につきましては、市町のほうで御負担いただくということで考えてございまして、ただ、その割合を市町間でどうするかというのは、今後、調整したいということで話になってございまして、今後の検討課題でございます。  そういったことでございまして、基本的に初期投資は県で行いまして、実際の隊員につきましては、市町から出していただくと。そして、実際ランニングコストの部分につきましては、県のほうで負担していくということで考えてございます。  実際の機材を運航していく部分、そういった分は県のほうで対応するということになると考えてございます。  以上でございます。 28 ◯江口委員=なるほど、ありがとうございます。  消防防災ヘリコプターでの対応、佐賀では初めてつくるわけでありますので、中部広域連合とかでされている中から、我こそはじゃないですけれども、第一期の隊員につきまして、ぜひ誇りと名誉をかけて集っていただいて、いいチームができることを祈っております。  なるほど、確かにその方々の人件費という意味では、市町や中部広域連合が担っていただくというのも一つの財政負担ですので、バランスよくやっていただきたいと思います。  また、隊員の方に関しても、初めて創設する部隊であると思いますので、ぜひ自信と誇りを持って精鋭が集っていただけるよう期待したいところであります。  それでは、次に配置場所についてであります。  ドクターヘリは、佐賀大学医学部病院に格納庫をつくり、好生館と佐賀大学医学部病院で週五日、二日というふうに分けて運用されておりますけれども、消防防災ヘリコプターの配置場所というのを県はどのように考えているのでしょうか。  私個人的には、普通に考えれば、佐賀空港に警察のヘリもあるし、一緒に運用できれば、整備の面とか、情報交換とか、スムーズなのかなというふうには思っております。  たしか、警察のヘリコプターもちょうど四、五年前に更新して、エンジン一発のヘリから二発の少し大型化したヘリに更新されたと。そのとき、格納庫の補修というか、改修の予算とかを、ちょうど六、七年前にやっていたころだと思います。  消防防災ヘリコプターの配置場所の選定について、どのような検討状況なのか、その点についてお願いいたします。 29 ◯川内野消防防災課長=消防防災ヘリコプターの配置場所についてお答えいたします。  県が消防防災ヘリコプターを導入する場合、ヘリコプターの配置場所をどこにするかということは重要な検討事項の一つということで認識をしてございます。  配置場所を考えていく上で必要なポイントといたしましては、例えば、周辺に住家などが少なく、地形や建築物などによる風の影響を受けないといったことが必要でございます。  また、格納庫や駐機スペース、事務所、通信施設等を一体的に整備できる規模の用地の確保が必要でございます。  また、緊急車両や給油車、物資輸送のためのトラックなど関係車両が迅速かつ容易に寄りつけられるような主要な幹線道路に近いといったことも必要かというふうに思います。  また、上下水道や電気、通信などのインフラ整備が整っていること、そういったことなど、さまざまな条件を検討いたしまして、それらを満たす場所を配置場所として選定していく必要があるというふうに考えてございます。  今後、具体的な検討をしていきたいと考えておりますので、選定はもう少し時間がかかると考えてございます。  以上でございます。 30 ◯江口委員=先ほどちょっと私、言及しましたけれども、ちなみに佐賀空港の警察のヘリコプター隊の隣とか、その辺というのは現実的にどうなんでしょうか。あるいは不都合とか、そういったものがあるのか、あるいはそれよりいいようなところ、候補地があるのかどうなのか、その辺の検討状況はどうですか。  個人的には、ある意味、整備とか、そういった情報交換を含めて佐賀空港の警察のところと連携すればよりいいのかなと思ったりするんですが、その点について、よかったらお願いしたいと思います。 31 ◯川内野消防防災課長=現在、候補地につきましては、県内いろんなところにいろんな場所がございますので、そこだけを先に決めるということではなくて、いろんな場所を比較検討した上で最適な場所ということで考えていきたいというふうに考えてございます。  いろんなメリット、デメリットもございますので、そういったいろんな情報を加味しながら、最適な場所を決めたいということで、まだ決まっておりませんので、現時点ではこういった状況でございます。  以上です。 32 ◯江口委員=ありがとうございます。じゃ、しっかりまた検討していただければと思います。よろしくお願いいたします。  では次の問い、パイロットの確保についてです。  今後、全国の消防防災ヘリコプターのパイロットの大量退職が見込まれていると聞いております。  全国のドクターヘリのパイロットの資格要件がこの前、緩和されましたね。飛行時間が何時間以上というのが、あれはどうだったかな、二千時間から千時間だったか、大幅に緩和されたのを記事で読んだことがあるんですけれども、今、なかなか回転翼機のパイロットが足りないというのはよく耳にします。  もっともエアラインでも、LCCの格安航空が世界的にふえてきているために、パイロットが固定翼機、あるいは旅客機のパイロットも足らなくなっている。国内でも、一年、二年ぐらい前にパイロット不足のため、とあるLCCの航空会社が年間二百便以上も暫定的に航路就航を取りやめたというふうなニュースもありました。  加えて日本、だんだん若い人も減ってきている中で、こういった行政の消防防災ヘリコプターのパイロットの大量退職も追い打ちをかけている中で、どのようにして県は消防防災ヘリコプターのパイロットを確保しようと考えているのか、その点についてお願いします。 33 ◯川内野消防防災課長=パイロットの確保についてお答えいたします。  委員御指摘のとおり、消防防災ヘリのパイロットの年齢構成は、四十五歳以上が約八割を占めると言われておりまして、二〇三〇年ごろにはパイロットの大量退職が出ると言われてございます。  一方で、消防防災ヘリと同様に、先ほどありましたとおり、ドクターヘリにつきましても全国で配備が進みまして、パイロットの需要が増大するといった事態になってございます。  パイロットの不足が顕在化をしておりまして、その養成、確保は喫緊の課題として、国においても検討が進められている状況にございます。  各都道府県の消防防災ヘリコプターのほとんどは、運航会社がパイロットや整備士等の運航に必要な人員を確保し、運航管理業務を都道府県から受託する民間委託の方式が多くとられているところでございます。  本県の消防防災ヘリコプターの運航体制につきましても、これから具体的な検討を進めてまいりますけれども、運航管理業務を委託するというふうになった場合には、パイロットの確保を含め、安全に運航できる運航会社を選定していくということで対応したいと考えてございます。  以上でございます。 34 ◯江口委員=ぜひ、しっかりとした人材を確保していただければと思います。  最後の問い、今後の導入スケジュールについてであります。  ヘリコプターの機体製造につきましては、発注注文から二年程度必要というふうに伺っております。運航基地の整備、航空隊の発足、まだまだ検討する事項は幾つもあるというふうに今御答弁いただきました。  二十年近く前、あれは長野県だったかな、冬の山で救助しているときに、あれはベルの中型だったと思うんですけれども、乱気流に巻き込まれて墜落して、隊員の方が五、六名亡くなったというふうなニュースに接したことがあります。  先日も墜落事故があったんですけれども、ただ、二十年前の事故のときは、もう一ランク大きい機体だったら乱気流に耐えられたかもという専門家の論評を聞いたことがあります。  ぜひ佐賀の地、特性、どういうふうな機種、機能を求めるかというのをしっかり検討していただいて、検討に時間をしっかりかけて、その上で機種選定に進んでいただければと思うんですけれども、今のところの運航開始までの見通しといいますか、せかしているつもりでは全くなくて、客観的にどのような状況なのか、質問させていただきたいと思います。 35 ◯川内野消防防災課長=消防防災ヘリコプターの今後の導入スケジュールについてお答えをいたします。  委員御指摘のとおり、消防防災ヘリコプターは発注から納入まで約二年程度かかると聞いてございます。(委員長、副委員長と交代)  導入するためには、ヘリコプターや資機材の仕様の決定が必要でございます。運航基地の整備も必要でございます。航空隊の発足、そして、運航体制の構築など検討していく課題は多数ございます。  こうした検討事項につきましては、市町や消防機関、その他の関係機関などとともに具体的な検討を始めることとしておりますけれども、機体製造と同様に配置場所の選定や運航基地の整備にも一定の時間がかかると考えてございます。  本県における消防防災ヘリコプターの運航開始は、早くても平成三十二年度中になるというふうに現時点で考えてございます。  以上でございます。 36 ◯江口委員=ドクターヘリ導入のときに、機種の選定とか、運航の仕方とかについて議論させていただきました。  ドクターヘリの導入も後発だったので、結局、機種についても、ドクターヘリ専用として設計された機種であったり、あるいは運用にしても、キーワード方式の採用とか、運用するからには、実際出動しても空振りを恐れずに最初からキーワード方式の導入とか、運航の仕方も全国のいい例を参考にして運航したと思っております。  そういった意味で、今回の消防防災ヘリコプターも、佐賀に入れるとなれば、どういう機能で、どういう方針で、どういうふうに使うということで、機種選定もそうですが、今御答弁いただいたのは、早くても平成三十二年ということですけれども、それにとらわれずにじっくり検討していただいて、機種に関しても悩んだらいいほうを。多少の出費があっても、結局最後、乗っている隊員の方々の命にもかかわることでありますので、入念な検討をしていただいて、焦らずに、必要であれば半年でも一年でもおくらせて全然結構だと思いますし、入れるからにはしっかりした体制で導入をしていただければと思いますので、最後、その点についてもう一度御答弁をお願いいたします。 37 ◯川内野消防防災課長=先ほど委員からも御指摘がありましたとおり、機種選定やその体制など、いろんなことをこれから決めていくということでございます。  私ども何を優先していくかというのは、先ほど委員からもございましたとおり、安全性が第一ということで考えたいと思います。  我々もまだ未経験な部分でございまして、調べながらやっているところでございますけれども、そういった視点を忘れずに、しっかりとしたいい機材といいますか、いいヘリコプターを導入いたしまして、県民の安全・安心につながるように我々も精いっぱい努力していきたいと考えてございます。  以上でございます。 38 ◯江口委員=隊員の方が一番、まず、危険の最前線に立たれるわけですから、その体制、また人材育成の面でも、引き続きいい環境を整えていただけるようにお願いを申し添えまして、質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございます。 39 ◯石井委員=自由民主党の石井です。よろしくお願いいたします。  きのうの夜は、テレビにくぎづけになりました。皆さんはどうだったんでしょうかね。将棋の藤井聡太四段、二十九連勝、すばらしい成績。これは空前絶後じゃないかと言われていると思います。久しぶりに本当に明るいニュースで、大変うれしく思っています。  前後しますけど、せんだっては全米オープンゴルフで松山選手が二位に入ってくれました。世界ランキングも二位ということで、これまたすばらしいなと、そういうふうに思います。  きょうは最後に質問をいたしますけれども、国体の強化の話をさせていただきますが、卓球の世界選手権で十三歳の張本選手とか平野選手、それから伊藤美誠選手、こういう選手も活躍をしてくれました。これも非常にすばらしいことだなと思ったりしています。  それから、この間は陸上の日本選手権、百メートル、これもすごい戦いになりました。サニブラウンという選手がことし高校を卒業したばかりだということで、なお一層驚いたりもしながら、これまたテレビを見ておりましたけど、本当に楽しみだなと、そういう感じがいたします。  そういう選手が佐賀県からもたくさん出てきてくれればいいなと、そういうふうなことを思いながら、質問をしていきたいと思います。  まず最初に、九州佐賀国際空港の利活用について質問してまいりたいと思います。  九州佐賀国際空港は、近年、東京便の増便──これは五便化でありますけれども──を初め、LCCによる上海便、ソウル便、成田便の就航や増便、また、ことし六月の台湾チャーター便の就航など路線・便数の充実が図られまして、利用者数も右肩上がりに増加をしているという状況だと思っています。  また、県は平成二十七年九月に策定をいたしました「佐賀空港がめざす将来像」の中でLCCの拠点空港化を掲げており、今後、さらなる増便あるいは新規路線の就航を目指すとともに、空港の機能強化に向けて駐機場、旅客ビルの拡張及び滑走路の延長に取り組んでおりまして、今後のさらなる九州佐賀国際空港の発展を期待いたしております。  九州佐賀国際空港は、平成十年七月の開港以来、利用者数が伸び悩む厳しい利用状況が続いておりました。  近年、おかげさまで大きく増加をしているというふうに認識しておりますけれども、この空港建設時の需要予測というのをされていたと思いますが、これは改めてどういうふうになっていたんでしょうか。 40 ◯野田空港課長=空港建設時の需要予測についてお答えをいたします。  九州佐賀国際空港の需要予測は、昭和六十三年九月の飛行場設置許可申請の際に実施しております。  それによりますと、東京、大阪、名古屋の合計三路線で一日十一往復、年間利用者数七十三万七千人を見込んでいたところでございます。  以上でございます。 41 ◯石井委員=七十三万七千人ということですから、便数も多いんですけど、その当時としては、大変な高い目標を持ちながらやられていたのかなと、そういうふうに感じております。  改めて、近年の路線あるいは便数、そういうものを聞かせていただきたいと思います。 42 ◯野田空港課長=路線や便数の状況についてお答えをいたします。  九州佐賀国際空港は、平成十年七月の開港当時、東京、大阪、名古屋の三路線、一日五往復でスタートしましたが、その後、名古屋便、大阪便が運休する一方で、東京便は好調な利用状況を背景に、平成十七年十月、平成二十年十一月、平成二十六年七月の三度にわたり増便が実現し、当初の一日二往復が現在は一日五往復となっております。  また、需要予測上は想定しておりませんでしたが、平成二十四年一月に上海便、平成二十五年十二月にソウル便、平成二十六年八月に成田便が就航いたしております。  その結果、現在の定期便は東京便を含めて四路線、一日当たりの便数は八往復または九往復となっております。  このほか、今月十二日から台湾からのプログラムチャーター便が週二往復で運航しておりまして、これを加えますと、路線数は五路線となり、一日当たりの便数は八往復から十往復となっております。  以上でございます。 43 ◯石井委員=そうしますと、近年の利用者数はどうなっていますか。 44 ◯野田空港課長=利用者数の状況についてお答えをいたします。  九州佐賀国際空港の利用者数は、開港以来、年間三十万人前後で推移しておりましたが、平成二十四年一月の上海便就航以降の相次ぐ路線・便数の充実により大きく増加しております。  とりわけ東京便が増便し、成田便が就航しました平成二十六年度の利用者数は、前年度と比べて約十七万八千人、率にして四七・八%増となる五十五万人を記録したところであり、その後も順調に利用者数は増加し、昨年度の利用者数は四年連続で過去最高となります約六十六万二千人を記録したところでございます。  なお、今年度は三月二十六日から成田便が一日二往復に増便し、五月十一日からはソウル便が毎日一往復に増便するとともに、六月十二日から台湾からのプログラムチャーター便が就航しましたことから、初めて年間利用者数が七十万人を超える見込みでございます。  以上でございます。 45 ◯石井委員=ありがとうございます。七十万人を超えるということですから、これは多分いろんな努力をされているんだろうと、そういうふうに思います。  この利用者数がふえている大きな要因として、全国的にも先進的な利用促進の取り組みが上げられていると、そういうふうに考えますけれども、県はマイエアポート運動に取り組んでおられますが、マイエアポート運動を始めた理由は何か、またその現状はどのようになっておりますか。さらに、その効果をどのように捉えておられるんでしょうか。
    46 ◯野田空港課長=マイエアポート運動についてお答えをいたします。  マイエアポート運動は、平成二十一年四月から実施しておりますが、同年に国土交通省が実施しました航空旅客動態調査によりますと、福岡空港よりも九州佐賀国際空港が近い地域、これは九州佐賀国際空港の半径二十キロ圏内でございますが、この地域の航空機利用者が九州佐賀国際空港を選択した割合は約二八・七%となっており、七割以上が県外の空港を利用されていたところでございます。  このため、佐賀県及び福岡県南西部地域の自治体や経済団体などで構成いたします九州佐賀国際空港活性化推進協議会と佐賀県が連携をとりながら、県内はもとより、福岡県南西部地域、熊本県北部地域などの個人や事業所に九州佐賀国際空港を積極的に御利用いただけるようマイエアポート運動に取り組んでいるところでございます。  この運動におきましては、個人や事業所による九州佐賀国際空港の積極的利用の宣言でありますマイエアポート宣言の推進を柱といたしておりまして、六月二十六日現在で一万六千七百十三人の個人と千八百八十三事業所に宣言を行っていただいているところでございます。  このうち、事業所につきましては、県内の千七十五事業所、福岡県の五百六十六事業所、熊本県の五十一事業所、首都圏、海外の百九十一事業所に宣言を行っていただいておりまして、宣言事業所におけます九州佐賀国際空港の利用者数は、宣言前と比べまして四〇%以上増加をいたしております。  また、航空旅客動態調査によりますと、半径二十キロ圏内における九州佐賀国際空港の選択率は年を追うごとに上昇しておりまして、平成二十七年度は三九・四%となっております。  マイエアポート運動は、地元における九州佐賀国際空港の利用の意識醸成につながり、利用者数の増加に大きく寄与しているものと考えております。  以上でございます。 47 ◯石井委員=ありがとうございました。  やっぱり数字が物語っていると思います。この数字が上がってきておりますし、それから、この数字が上がっている営業活動、これを積極的に取り組んでいただいておりますけれども、具体的にはどのような取り組みをされているんでしょうか。 48 ◯野田空港課長=営業活動についてお答えをいたします。  県におきましては、知事を先頭に空港を所管いたします地域交流部の職員はもとより、県庁全ての課の副課長級職員で構成いたします百人チームが、県内を初め、福岡県南西部地域、熊本県北部地域を中心に、事業所や旅行会社などに対するきめの細かい営業活動を行っております。  百人チームにつきましては、全国の空港で唯一の取り組みでございまして、また、実際の利用者数の増加につながっている実効性の高い取り組みとして、航空会社から高い評価をいただいております。  また、首都圏事務所に空港営業の専任職員一名を配置し、地元にゆかりのある首都圏の事業所や旅行会社などに対する営業活動を行っております。  これらの営業活動におきましては、事業所の利用動向を把握いたしますとともに、運航ダイヤや空港内における利用者サービスなどに係るニーズの把握に努めております。  これまで事業所からは、例えば、東京発最終便の出発時刻を繰り下げてほしい、あるいは航空機が遅延した場合、売店の営業時間を延長してほしいといった声が寄せられております。  県におきましては、これらの事業所の生の声を航空会社や空港関係者と共有し、東京発最終便の十九時台への繰り下げや、運航ダイヤが乱れた際の売店の営業時間延長などが実現したところであり、営業活動を運航ダイヤの改善や旅客サービスの向上などにつなげております。  以上でございます。 49 ◯石井委員=さまざまな取り組みをされているから、こういう数字につながっているんだろうと思います。  これは、利用してください、利用してくださいというだけではだめで、次はアクセスが大事になってくると思います。  今、有明海沿岸道路は、一部、工事で中断をしておりますけれども、この有明海沿岸道路とか、あるいは佐賀唐津道路、こういうものの整備を初め、アクセス対策は非常に重要になってくると、これは当たり前のことだと思います。  リムジンタクシーというのがありますね。このリムジンタクシーは、改めてどういうものなのか。また、利用の状況はどういうふうになっているのか。そして、リムジンタクシーの効果をどういうふうに捉えておられるのか、答弁をお願いします。 50 ◯野田空港課長=リムジンタクシーについてお答えをいたします。  リムジンタクシーは、九州佐賀国際空港と各地域とを結ぶ公共交通機関として運行しております予約制の乗り合いタクシーで、利用料金は大人一人当たり千円から二千円となっております。  運行エリアは、平成十六年十月に開設した嬉野市を皮切りに順次拡大し、現在は県内十一エリア、福岡県南西部地域六エリアの合計十七エリアとなっておりまして、昨年度の利用者数は二万一千九百十八人となっております。  平成二十八年度にリムジンタクシー利用者を対象に行ったアンケート調査では、サービスについて満足、またはやや満足との回答が九九%を占めており、高い評価を得ております。  利用者からは、会社の規定で出張の際に車の運転ができないので、リムジンタクシーがなかったら九州佐賀国際空港を利用できなかったとの声が寄せられておりまして、リムジンタクシーは九州佐賀国際空港利用に欠かせない貴重な交通手段となっております。  以上でございます。 51 ◯石井委員=ありがとうございました。  これを利用した人の話を僕も本当にいろんな人から聞いておりますけど、やっぱり家まで迎えに来て、帰る場合は、また家の玄関先まで送っていただくという、こういうのが利用された方は非常に喜んでおられまして、そういう効果が二万一千九百十八人に出てきていると思います。  ですから、これはまだまだ宣伝する余地があると思いますね。そして、エリアを広げるのかどうかというのは、ちょっとまたいろんな検討が必要かと思いますけれども、ぜひもっともっと宣伝すれば──知らない人はたくさんまだいます。利用した方でも知らない方はいらっしゃいますので、その辺のことをお願いしたいと思います。  そしてもう一つは、レンタカーがありますね。レンタカーキャンペーンというのをやっておられると思います。  これを改めてお聞きしたいと思いますが、利用状況、そしてその効果、これはどれぐらいになっているんでしょうか。 52 ◯野田空港課長=レンタカーキャンペーンについてお答えいたします。  レンタカーキャンペーンは、九州佐賀国際空港の到着便利用者二名で利用しますと、最初の二十四時間を一台千円、一名の場合は二千円で御利用いただけるものでございまして、昨年度は九千四百六十人に御利用いただいております。  利用者からは、レンタカーキャンペーンがあったから九州佐賀国際空港を使って佐賀を旅行したとの声が寄せられておりまして、九州佐賀国際空港利用や佐賀への旅行の大きな動機づけとなっております。  以上でございます。 53 ◯石井委員=ありがとうございました。  これはちなみに、空港の玄関の右側にレンタカーがいっぱいとまっていますけど、あれは大体何台ぐらいとまっているかわかりますか。かなりの数がとまっていると思いますけど。 54 ◯野田空港課長=済みません、常時何台が駐車しているかというのはちょっと把握できておりませんが、実は非常に利用状況は伸びておりまして、全ての車両が出払ったというケースが出てくるようになりました。そういうことから、昨年度、新しく一社、リムジンタクシーの事業者に加わって、六社体制で今運用をしております。  そういうことから、各社様利用状況がふえているということから、これまで御協力いただいていた事業所様におかれましても台数をふやすということと、新しい事業者様に加わっていただいたということで、済みません、ちょっと正確な台数というのは、特にまたシーズンによって、ハイシーズンになりますといろんなところからレンタカーを寄せられているというふうに聞いておりますので、済みません、明確な車両数としては把握できておりませんが、以前に比べるとかなりの台数になっているのではないかと思っております。 55 ◯石井委員=ありがとうございました。  次に、アウトバウンドの利用促進についてですけれども、九州佐賀国際空港はことしの三月二十六日から成田便が一日二往復、五月十一日からはソウル便が毎日一往復に増便するなど、便数の充実が続いております。  東京便、上海便を含めて、路線安定のためにアウトバウンドの利用促進が重要だと、そういうふうに思っております。  このアウトバウンドの利用者数をふやしていくためには、ほかの空港の利用が多い県西部地域、これは私の嬉野市、あるいは有田、伊万里、鹿島、太良、塩田の一部、それから白石地区ですかね、この辺も入るかもしれません。それと、唐津を中心とした北部地域ですね、そういうところからの利用促進を図りながら、全県的に九州佐賀国際空港利用の機運をつくっていくと、醸成をしていくということが大事ではないかと思います。  これらの地域からの利用促進の取り組み方は、どういう取り組みをされているんでしょうか。 56 ◯野田空港課長=県西部地域及び北部地域からの利用促進についてお答えをいたします。  九州佐賀国際空港の半径二十キロ圏内の航空機利用者が、九州佐賀国際空港を選択した割合は約三八・九%にとどまっており、福岡空港や長崎空港へのアクセスが便利な県の西部地域や北部地域はさらに選択率が低い状況にございます。  県といたしましては、引き続き航空会社と連携をとりながら、営業活動や広報活動に取り組み、東京便の初便は福岡空港や長崎空港の初便より早く羽田空港に到着すること、LCCによる路線が充実し気軽に旅行が楽しめること、何日駐車しても駐車場が無料であることなど、九州佐賀国際空港の使いやすさについて積極的にPRをしていくことといたしております。  また、リムジンタクシーのエリア拡大など、アクセス対策の充実に取り組むことで、県西部地域や北部地域からの利用促進に取り組んでまいります。  以上でございます。 57 ◯石井委員=ありがとうございました。  先ほどちょっと私のところを触れましたけれども、私のところからは家から空港までちょうど一時間ぐらいかかります。ちょっと混んでいると一時間半ぐらいかかると。逆に、長崎空港を利用する場合、高速道路で行くと二十分ぐらいでしょうかね。これはちょっとやっぱり大きいと思います。  ただ、佐賀空港は御承知のように駐車場がただなわけですから、これがあります。それと、駐車場から飛行機に乗るまで短時間で乗れると。あんまり歩かなくていいと。これは簡単に思いますけど、利用した方はこれは非常に便利だというふうに思っていらっしゃいます。だから、この辺がある意味での佐賀空港が伸びていく決め手になっていくかもわかりませんね。  ですから、後でまた触れてきますけれども、佐賀空港をまねたかどうかわかりませんが、参考にされたかどうかわかりませんけれども、LCCで頑張っている茨城空港なんか、あそこも多分駐車場は無料だったんじゃないかなと、そういうふうに思います。  そういうことがありますので、ぜひですね、アクセスというのは大事なことですから、しっかり考えてやっていただければなと思いますし、我々も協力をしなきゃいけないと、そういうふうに思っています。  あと、アウトバウンドの利用者数をふやしていくためには、先ほど申し上げましたように、県内はもとよりですけれども、福岡県の南西部、これは有明海沿岸道路がかなり整備が進んでおります。この地域からの利用をしていただいているというのが、全体の底上げにもつながっているというのは、これはもう間違いない事実だと思います。この辺をやっぱりもっと力を入れてお願いをしていけば、もっともっと利用者がふえてくる、そういう可能性もあります。この辺の利用促進についてはどのような取り組みをされているんでしょうか。 58 ◯野田空港課長=福岡県南西部地域からの利用促進についてお答えをいたします。  九州佐賀国際空港の路線や便数の充実、使いやすいダイヤの実現のためには、県内はもとより福岡県南西部地域からも多くの方に御利用いただき、路線が安定することが重要であり、そのことが結果的に県民の利便性向上につながるものと考えております。  福岡県南西部地域は、有明海沿岸道路の供用区間の延伸に合わせて利用者数が増加しておりまして、県が毎月実施しております第一駐車場のナンバー調査によりますと、平成二十八年度の久留米ナンバーの駐車台数は、有明海沿岸道路が供用開始された平成十九年度と比べて約二倍に伸びております。  このような中、ことし二月、柳川市におきまして、山口知事を初め、県内の佐賀市以東及び福岡県南西部の市町長、商工会議所、観光協会等の関係者百二十人が集まりまして、県境を越えた筑紫平野の一体的発展につなげるための交流会を開催しました。  参加自治体からは、九州佐賀国際空港を核とし、有明海沿岸道路を活用した具体的な取り組みを進めていきたいとの声が寄せられております。  県といたしましては、筑紫平野地域の一体的発展に向けて、この地域の市町や観光関係者などと連携をとりながら、首都圏や海外の旅行会社に対する旅行商品造成の働きかけや九州佐賀国際空港における地域の情報発信などについて具体的な取り組みを行っていくことといたしております。  また、引き続き福岡県南西部地域の事業所や旅行会社に対する営業活動に取り組みますとともに、有明海沿岸道路のさらなる整備促進に向けまして、県土整備部と連携をとりながら、国への政策提案などを積極的に行ってまいります。  以上でございます。 59 ◯石井委員=ありがとうございました。ぜひそういう決意のもとにいろんな取り組みをしていただければなと思いますし、県境を越えた交流、こういうものはやっぱり効果があると思いますね。ぜひこういうのにも力をいれていただければなと、そういうふうに思います。  次に、台湾便のアウトバウンドの利用促進についてお伺いをしたいと思います。  台湾につきましては、去年おととし、我々、佐賀県議会も日台友好促進議員連盟というのを組織させていただきまして、一昨年から毎年十月の、ちょうど二十日過ぎぐらいから台湾を訪問させていただいております。  そこで、現地の旅行会社の方たちとか、昨年はたしか五十社ぐらい見えてましたかね。そういうところで、ぜひ佐賀空港に飛行機を飛ばしてください、佐賀空港を利用して佐賀を見てください、観光に来てくださいというお願いを、私たちは私たちでしてまいりました。そして、知事初め執行部の皆さんも、いろんなルートを通じてそういう活動をされているという話も聞いておりました。  そういうプロモーション活動を行ってきておりましたけれども、今月の十二日にプログラムチャーター便が就航したことは大変私もうれしく思います。お互いに頑張った成果がこういう形で実を結びつつあるのかなという感じがいたします。  しかしながら、台湾の旅行会社が募集した、この台湾発のツアー客のみが対象になっているわけでありまして、佐賀からの利用はできないということになっています。年内にも定期便化が実現する可能性があると言われておりますが、そうなればなるほど、佐賀からの利用もできるようになる、利用しなければいけないというふうに思っています。  早い時期の定期便化ができればいいなと望んでおりますけれども、この定期便化に向けた佐賀からの利用促進、これはもう本当に今からいろんな形で宣伝も含めてやっておかないと、いざ飛んだときにあんまり利用者がなかったということでは困るわけですから、もう既に始めておられると思いますけど、どういう取り組みをやられているのかお伺いしたいと思います。 60 ◯野田空港課長=台湾便のアウトバウンドの利用促進についてお答えいたします。  県におきましては、これまで台湾は訪日外国人が多く、また日本人にも人気の観光地であることから、重点的に誘致活動に取り組んでまいりました。  昨年八月に台北で開催した観光商談会や、ことし三月にタイガーエア台湾や現地の旅行会社を対象に実施した県内視察において、山口知事がトップセールスを行いますとともに、佐賀県や福岡県南西部地域を視察していただいたところ、観光地として非常に高い評価をいただいたことが、今回の就航につながったものと考えております。  委員御指摘のとおり、今回のプログラムチャーター便は、台湾の旅行会社が募集した台湾発のツアー客のみが対象となっておりまして、佐賀からの利用はできないこととなっておりますが、定期便化後は佐賀からも御利用いただけるようになる予定でございます。  委員御質問の佐賀からの利用促進につきましては、タイガーエア台湾の定期便化に向けた動きを見ながら、台湾観光の魅力や路線の情報についてしっかり発信していくことといたしております。  具体的には、台湾観光協会と連携した台湾観光の情報発信、人気ブロガーによるSNSなどでの台湾旅行の魅力発信、事業所に対する社員旅行や報奨旅行での利用の働きかけ、地元の旅行会社に対する旅行商品造成の働きかけなどに取り組むことといたしております。  以上でございます。 61 ◯石井委員=ぜひよろしくお願いしたいと思います。これは関連して、またインバウンドのところで質問をしたいと思いますけれども、頑張っていただきたいと思います。  それから、大阪便及び名古屋便、これは開港当初は就航しておりました。残念ながら、途中でですね、今中断しているという状況でありますけど、この大阪便及び名古屋便の再開についてというタイトルがいいのかどうかわかりませんが、このことについてお聞きをしておきたいと思います。  開港時は、東京、大阪、名古屋の国内三路線でスタートをいたしました。このうち東京便は三回の増便を実現し、平成二十六年七月の五便化後も搭乗率が六〇%台後半を維持するなど高い利用実績を残しております。さらなる増便が期待されているところだと思います。  一方で、大阪便、名古屋便は利用者が伸び悩んで、名古屋便は平成十五年の二月、大阪便は平成二十三年二月に運休し、今日に至っております。そうは言いながらも、運休当時と比べますと、LCCの就航もありました。佐賀空港の知名度も上がっておりまして、一方で有明沿岸道路の整備などアクセスも随分よくなってきております。  大阪便や名古屋便の再開に取り組んでもいいのではないかという話も聞こえてくるようになりました。県は大阪便と名古屋便についてどのような捉え方をされて、どのような考えをお持ちなんでしょうか。 62 ◯野田空港課長=大阪便、名古屋便についてお答えをいたします。  県におきましては、平成二十七年九月に取りまとめました「佐賀空港がめざす将来像」におきまして、九州佐賀国際空港と国内外のハブ空港との路線の充実を図ることといたしております。  国内線につきましては、現在の東京便、成田便に次ぐ路線といたしまして、関西便と中京便の誘致活動に取り組むことといたしております。  関西便と中京便につきましては、大阪伊丹空港と名古屋小牧空港との路線が運休した経緯がございますが、ピーク時には大阪便が約十三万五千人、名古屋便が約六万人の利用実績があることに加えまして、日ごろの事業所への営業活動などにおきまして、関西圏や中京圏への路線開設の要望が寄せられております。  また、運休当時と比べますと、関西国際空港や中部国際空港は、近年、LCCによる国際線が大きくふえております。九州佐賀国際空港からこれらの空港を経由した海外旅行での利用や、これらの地域から県内への観光客の利用など、日本人による観光やビジネスでの利用が期待できると考えております。  さらに、関西国際空港や中部国際空港から入国する多くの訪日外国人客にもう一歩足を伸ばしていただき、佐賀県を訪問していただけるよう訪日外国人客の国内移動手段として活用していきたいと考えております。  県におきましては、これまで国内のLCCを中心とした航空会社に対する営業活動や商談会などを通じて、航空会社の路線計画や機材導入計画などの把握に努めており、引き続き航空会社の動向を見ながらタイムリーな誘致活動に取り組み、関西圏、中京圏の路線開設を目指してまいります。  以上でございます。 63 ◯石井委員=ありがとうございました。  しっかり調査分析をですね、これは欠かせないと思いますので、そういうものをやりながら、可能なのかどうかということを前向きに検討していただきたいと思います。  ただ、これは新幹線と競合しますよね。競争になりますよね。こういうものもやっぱりなかなか難しい面があるのかどうかわかりませんけれども、今、LCCの話をしてきましたし、今も話が野田課長からありましたけども、このLCCをうまく取り込んでいくというのも一つの方法かもしれませんので、ぜひその辺も含めて検討していただければなと、そういうふうに思います。(副委員長、委員長と交代)  佐賀空港について、いろいろ議論をしてきました。最後に、坂本部長に、総括の意味も含めてお伺いをしたいと思いますけれども、「佐賀空港がめざす将来像」、この実現に向けた今後の取り組みについてお伺いをしていきます。  平成二十七年九月に策定をいたしました「佐賀空港がめざす将来像」において、「基幹路線である東京便を中心としながら、LCCの拠点空港化が進み、九州におけるゲートウェイ空港としての地位を確立している姿を目指す」こととされております。  近年の路線や便数の充実、利用者数の伸び、これは先ほどから議論をしていました。そのとおりだと思います。その実現に期待がどんどん高まってきているのも間違いありません。しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  今後、この「佐賀空港がめざす将来像」の実現に向けて、どのように取り組んでいかれるのか坂本部長にお伺いいたします。 64 ◯坂本地域交流部長=「佐賀空港がめざす将来像」の実現に向けた取り組みについて御答弁申し上げます。
     県といたしましては、国内外のLCCを初めとする航空会社が積極的に路線展開を図っている今の時期が新規路線誘致、あるいは増便の絶好のチャンスだというふうに考えております。昨年六月には閣議決定で日本再興戦略二〇一六におきまして、地方空港への国際線就航を促進する「地方イン・地方アウト」の流れをつくることが盛り込まれております。今後、ますます地方空港のゲートウエー空港としての役割が大きくなっていくものと考えております。  県といたしましては、各航空会社や他空港の動向を常に注視しまして、これまで培ってきました航空会社、あるいは観光業界などの人的ネットワークをさらに進化させ、また、生かしながら、国内外のLCCに対して積極的かつタイムリーに誘致活動を行うとともに、現在就航している各路線の利用実績も高めていきたいと考えております。  また、六月十二日には、先ほど委員から御紹介いただきました県議会の日台議員連盟の活動のおかげももちまして、台湾便が就航いたしました。本当にありがとうございました。  このことで、実は佐賀空港、先ほど課長から答弁いたしましたけれども、貨物便を入れまして一番多い日が、水曜日になりますが、十便飛んでおります。羽田、成田、上海、ソウル、台湾と、ハブ空港と航空路線が張られております。出発ロビー、到着ロビーの掲示板を見ていただくと、羽田、成田、上海、ソウル、台湾というような文字があります。非常に県民の方々に夢を与えるような路線ができたと思っております。本当にありがとうございます。  ただ、こういう路線が充実したおかげをもちまして、うれしい悩みではございますけれども、空港施設については非常に混雑をいたしております。空港施設に関しては、航空会社、旅行会社が希望する時間帯に飛べるように、あるいは旅客の皆様がスムーズに移動できるように、しっかりやりたいと思っております。  来年度中には駐機場の拡張工事を終えたいと思っておりますし、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックまでには旅客ビルの拡張工事を終えたいと思っております。また、滑走路の延長につきましても、十年程度というふうに見込んでおりますが、可能な限り短縮に努めたいと思っております。  九州佐賀国際空港は、近隣空港との競争関係にはあります。ただ一方、北部九州の中心に位置しているということも強みだと思っております。例えば、佐賀イン・福岡アウト、あるいは長崎アウトでもございますが、無駄のない旅行行程が組めるということで、そういう意味でも旅行会社と話しておりまして、それも強みだというふうに考えております。  こういう強みを生かしながら、新規路線の誘致、増便を実現することで、名実ともに九州佐賀国際空港を九州におけるゲートウエー空港として発展させていきたいと思っております。  以上でございます。 65 ◯石井委員=ありがとうございました。  私たちもいろんな会合に出て、必ず聞くのは、佐賀空港を東京に行くときに利用したことある人、ちょっと手を挙げてくれませんかという話をしますと、そうですね、私が県議になしていただいたころは一割、二割だったのが、もう今は半分以上の方に手を挙げていただきますから、私のところも一時間かかるという話をしましたけども、相当ですね、長崎空港じゃなくて佐賀空港を利用していただくと。これはとりもなおすも、本当に車を持っていって、自分の車でまた帰れるというものが非常に強みとしてあるのかなという感じがいたしております。だから、皆さんに頑張れ、頑張れというんじゃなくて、実は我々も頑張らんといかぬなというのを改めて今思いました。  新潟県に私の仲間がおりますけど、新潟県もチャーター便でロシアとかに飛ばしていると思いますけど、あれはどうしてお客さんを集めているんだと言ったら、いや、県議会の議員の有志に、例えば、後援会から十人ずつとか話をして、そして、満席にして飛ばすんだという話をしておりましたけれども、ああ、そういう協力の仕方もあるのかなと思ったりもしながら、新潟の仲間と話をしたことがあるのを思い出しておりましたので、いろんな方法があると思いますし、お互いに頑張っていかんといかぬなということを改めて思いましたので、どうかよろしくお願い申し上げたいと思います。  次に、外国人観光客、インバウンドについてお伺いをしていきます。  国では、観光は成長戦略の大きな柱、地方創生の切り札として、訪日外国人旅行者を二〇二〇年に四千万人、二〇三〇年に六千万人という目標を持って、さまざまな戦略を掲げております。そういうことで、国も率先して動いておりまして、例えば、東京の赤坂の迎賓館、あるいは京都の和風迎賓館の通年公開、こういうものを主導したり、あるいはビザの発給要件の緩和など、いろんな積極的な取り組みをしてくれております。  佐賀県においても、最近の外国人観光客の増加は著しいものがあると、そういうふうに感じています。時期によっては県内での宿泊施設の予約がなかなかとれないという状況も出てきております。今後必要なのは、訪れた外国人観光客が、佐賀県内の観光で十分に満足してお帰りになっていただくということが何よりも重要ではないでしょうか。そのためには、外国人観光客のための観光ルート、あるいはいろんな趣向とか、そういうものを把握して、いわゆるニーズに合った観光資源の情報の提供、あるいは文化や習慣の違いなど、環境の変化によるトラブル等があるという話もありますので、そういうものを未然に防ぐ受け入れ体制の整備、こういうものも非常に大事になってくるんではないだろうかというふうに思っております。  この外国人観光客の現状についてでありますけど、昨年の県内の外国人宿泊客数と国籍の内訳についてどのようになっているのかお伺いいたします。 66 ◯林観光課長=昨年の外国人の宿泊客数と国籍の内訳についてお答え申し上げます。  観光庁の宿泊旅行統計調査によりますと、平成二十八年の一月から十二月、県内の外国人の延べ宿泊客数は、速報値でございますが、二十四万六千百六十人で、対前年比で二八・八%の増となっております。  その内訳でございますが、韓国が十万七千五百二十人と最も多く、次が中国の四万七千百五十人、その次が台湾の三万三千六百四十人となっております。  以上です。 67 ◯石井委員=次に、過去五年間の県内外国人の宿泊客の国別の推移についてお願いします。 68 ◯林観光課長=過去五年間の国別の推移についてお答えいたします。  韓国、中国、台湾について見ますと、いずれも一貫して増加をしております。  韓国につきましては、五年前、平成二十四年の宿泊客数は二万九百五十人でございました。平成二十八年は、先ほど申し上げた十万人を超えておりますので、宿泊客数は約五倍となっております。  中国につきましては、平成二十四年は六千二十人でございます。先ほど申し上げた平成二十八年の宿泊客数が約四万七千人でございますので、八倍程度となっております。  台湾につきましては、平成二十四年は七千六百四十人の宿泊客数でございました。平成二十八年は三万三千人超でございますので、宿泊客数が約四倍となるなど、大きな伸びを示しているところでございます。 69 ◯石井委員=この外国人観光客の主なニーズといいますかね、ルートはどのようになっておりますか。 70 ◯林観光課長=外国人の観光客の主な観光ルートについてお答え申し上げます。  県内への宿泊者数が最も多い韓国の方々を例に挙げますと、まず、一日目に佐賀空港へ入っていただきましたら、温泉がお好きな方が多いので、嬉野や武雄のほうに一泊されると。二日目は伊万里、大川内山ですとか、そういったところを散策されて、また湯布院や別府、大分のほうに行かれます。それで、大分のほうで一泊されると。三日目に太宰府天満宮や福岡市内を散策されて、佐賀空港に戻られて韓国に戻られるということで、佐賀県内や大分県内で一泊ずつして、九州北部を周遊するといったような二泊三日のツアーが韓国においては最も人気となっております。  また、中国や台湾からのツアーにつきましては、韓国よりももう少し長目で、三泊四日のツアーが最も人気がございます。中には四泊五日で九州全県を周遊するようなツアーも組まれております。  今月十二日から佐賀空港への運航を開始いたしました台湾からのプログラムチャーターにおきましては、三泊四日、四泊五日、それぞれの行程がございますが、祐徳稲荷神社や佐賀城本丸歴史館、また、お買い物のスポットとして、鳥栖プレミアムアウトレットなどが行程に組み込まれております。  また、県内のゴルフツアーの造成もしたいというような意向を旅行会社からも伺っているところでございます。  以上です。 71 ◯石井委員=ありがとうございました。やっぱりさまざまですね。  二十三日に、これは日本政策投資銀行の関西支店の調べということで出ておりましたけど、アジアからの観光客が地方で体験してみたいことというのが出ていました。「自然の観光地を見る」というのが六二・七%、「温泉を楽しむ」というのが六〇・六%、「歴史的な街並みを楽しむ」が五八・二%、「郷土料理を食べる」というのが五六・五%、「寺や神社、遺跡などを訪れる」が五四・八%というふうになっています。これは関西の訪日客でありますけれども、多分これは九州でもほとんど同じじゃないかなという感じがいたしますね。  先ほどLCC、台湾便の話を空港課と議論しましたけど、去年おととし、我々日台議連で台湾にお伺いしたときに、日本でいえば経団連の会長みたいな方にお会いしたときに、いろんな話をさせていただいて、帰り間際に私が、会長さん、台湾の方たちが日本に行ったときに何を一番目的といいますかね、どういうことで楽しみに行かれようとされるんですかという話をしたら、食事だとおっしゃいました。だから、この食事というのは本当に大事だなという感じがしますね。  県内も温泉地というのは武雄、嬉野を筆頭に幾つかあるわけですけども、やっぱりそういう食事と組み合わせるとか、いろんな工夫をしていく必要があるんじゃないかなという感じがいたします。  ですから、この日本政策投資銀行の調べでも、そういうふうなことが、先ほど観光課長が答弁されたような形で調査結果が出ておりますので、PRの仕方によっては、もっともっとお客さんを自分の町とか市、県に迎え入れることができるというようなデータも出ておりますから、皆様も研究されていると思いますけど、ぜひなお一層研究をしていただければなと、そういうふうに思います。  あと、今ちょっと私が申し上げましたけど、外国人観光客が県内の観光地を訪れていただいている目的、こういうものはどういうものがあるんですか。 72 ◯林観光課長=外国人の観光客が県内を訪れる際の目的についてお答えいたします。  先ほど委員から御紹介がありましたように、自然や温泉、歴史、郷土料理、こういったものに非常に御関心が高いということがございまして、いろいろ国によって好みの違いはございますが、総じて人気がありますのは、やはり嬉野、武雄、古湯温泉などの温泉地、それから「佐賀牛」や呼子のイカ、竹崎カニ、温泉湯豆腐など、佐賀でしか味わえない食事、また和装体験やお茶を立てる体験ですとか絵つけ体験、干潟体験などの体験型の観光も人気がございます。  国によって申し上げますと、韓国は、特に冬場が寒いので、九州全体に対して温かいというイメージを持っておられます。特に、佐賀県については温泉地佐賀としての認知度が定着しておりますので、大体そのコースには温泉を入れられることが多いというふうにも聞いております。  また、佐賀は武雄、嬉野、唐津に三つのオルレの歩けるコースがございますので、特に、韓国においては健康志向の方々にも非常にそういったものも人気がございます。  中国の方につきましては、ほかの国と比べて、団体周遊型の旅行のパターンがまだございますが、一部の富裕層の方々が個人の旅行で来られて、日本のよさを求めて佐賀をくまなく回るようなケースも出てきているというふうに聞いております。  台湾は、もともと非常に親日的ですので、これまで何回も日本を訪問されて、大都市には既に行かれたけれども、次は古きよきただずまいのある地方都市に行ってみたいということで九州を訪れるという傾向がございます。  また、最近では総じて個人客の増加が多くありますので、春の小城公園とか神野公園の桜、また、ホタル狩りを目指してやってこられたりですとか、秋の九年庵や大興善寺の紅葉、それからシチメンソウ、こういったその季節だけしか味わえない観光を目的としていらっしゃる方も非常にふえております。  以上でございます。 73 ◯石井委員=次に、外国人観光客のニーズに合った観光資源の情報を提供する取り組み。これは、どういう取り組みをされているんでしょうか。 74 ◯林観光課長=外国人観光客のニーズに合った情報を提供する取り組みについてお答えいたします。  主に、外国の旅行会社の方々に対して県の観光連盟を中心に定期的なセールス活動を行っております。旅行商品の造成のために観光資源の情報をできるだけタイムリーに提供するということを心がけております。  また、旅行商品を造成する御担当者を佐賀県内にお招きして、実際に佐賀県の観光地を体験していただくというそういう招請事業も積極的に実施をいたしております。  また、佐賀県の観光情報ポータルサイトの「あそぼーさが」では、英語、ハングル、簡体字、繁体字、タイ語の五言語でサイトを作成しております。特に、韓国、中国、台湾、またタイに向けてはフェイスブックやウェイボーなどを使いましたSNSを使っての情報発信も行っております。  さらに、韓国、中国、台湾、タイの各国で人気のあるブロガーの方をお招きして、実際にその方々が興味をお持ちになった佐賀県の情報をSNSで発信していただくという形で、外国人のニーズに合った情報発信に努めているところでございます。  以上です。 75 ◯石井委員=外国からお見えになった方が、佐賀に来てここが感動したというそういうところはありますか。ここが感動したというの。 76 ◯林観光課長=日本の四季を感じていただけるスポットにお連れすると特に、感動したとおっしゃる方々が多いので、先ほどの、やはりシーズンに応じて桜が満開の時期ですとか、また、ホタルが何気なくそのあたりを飛んでいるといったような光景にびっくりされたりですとか、また、紅葉はいろんな各地をめぐられたりもされますので、一カ所にとどまらず、県内いろんなところで見られるということに感動していただける方もいらっしゃいます。  また、海のスポットも非常にきれいなので、七ツ釜を体験して感動したり、また、そこに行く乗り物に感動されたりですとか、いろんなところに感動の起点が詰まっているんだなというふうに感じております。  以上です。 77 ◯石井委員=ありがとうございました。今、ホタルの話が出ました。嬉野温泉でホタルツアーというのを何年か前からやっているんですけど、ことしは九百名ぐらいの観光客の申し込みがあって、そのうちの二割が外国の方だと。非常に感動されたということですね。やっぱりそういう自然を生かした誘致というんですかね、これは非常に大事だと思いますね。桜の話も出ました。我々はしょっちゅう、毎年毎年見ているから何とも思わないですけど、やっぱり桜並木なんていうのはすばらしいなというところもたくさんありますし、そういうのを追っていくというのも一つの強みになってくる、そういう感じがいたします。  それから、やっぱりよその県も、同じような考え、同じようなことで何とかたくさんの観光客の方に来ていただこうということをやっていますから、そういう競争もしっかりやっていかないといけないという感じもいたします。私も何年も前から言っているんですけど、私のところで、国道をずっと通っていると、嬉野はお茶の産地といいながら、お茶畑とか余り見えないですねと、一部は見えますね。一部は見えるけど、どこでつくっているんですかという話があって、実は、かつてのパイロット事業でやった陣野という地区とか坊主原というところがある。そこを見せたら、やっぱり感動しますね。この新茶シーズンのあの緑のきれいな、うわっと広がっているわけですから、そういう本当の自然を見せると、特に都会から来た人、外国から来た人は、本当に感動してくれますから、立派な観光資源になると思います。そういういろんなところも、恐らくこの二十の市町にはあると思うんですね。ぜひそういうものを発掘していただいて、そしてそういうものを一つの売りにしてやるというのもおもしろいのかなという感じがいたしますので、ぜひその辺も検討していただければなと、そういうふうに思います。  今話をしましたこの受け入れ体制の充実ですけれども、外国人観光客の受け入れ体制の充実を図るためにいろんな取り組みをされていると思います。外国人観光客のこの取り組みを、どういう形でどういうことをおやりになっているのか、これは白井文化・スポーツ交流局長に聞きます。 78 ◯白井文化・スポーツ交流局長=受け入れ体制につきましては、さまざまな取り組みをやっておりまして、例えば多言語表記をどんどん推進していかないといけないということがございます。現在もずっとこれについては取り組んでいるところですけれども、専門家に来ていただきまして、そして、ずっと各地を見て回って、そして、そういった気づきの中から、ここはこうすべきではないか、ああすべきではないか、そういった多言語表記についてもいろんな形で、各公共交通機関を中心にしながら、その推進を図っているところであります。  それから、県内観光施設、それから宿泊施設がありますけれども、そういったところでも案内板ですとか、あるいはパンフレットとかホームページ出していらっしゃいます。そういったものについても、県のほうで経費の一部を御支援しながら多言語化を進めているところであります。  それから、WiFiについても佐賀県はどんどん進めている先進的な県でありまして、平成二十六年度から平成二十七年度にかけて、県の補助で整備をずっと行ってきております。ほほ、大体観光施設、あと旅館、それからホテルについても大概整ってきておりますけれども、これは平成二十八年度におきましても、それから平成二十九年度におきましてもこの補助を実施しておって継続をしております。  それから、観光コンシェルジュというふうに私たち言っていますけれども、大分定着してきました、二十四時間三百六十五日、コールセンターで、最初は中国語、韓国語、タイ語で始めました。今はどんどん人気が出てきまして、昨年の四月から、新たにフランス語、ベトナム語、インドネシア語、ポルトガル語、スペイン語、ロシア語、ドイツ語、イタリア語を追加しまして、それから、ことしからネパール語とタガログ語も追加しまして、十四言語で対応をしております。  観光アプリで、「DOGANSHITATO?」という壺侍がやっていますけど、あの「DOGANSHITATO?」、これもレイアウトなんかもどんどんいいものにしていきまして、見やすくして、スマートフォンでの操作なんかも簡単にできるようにして、より使いやすくして、その利便性を高めているところであります。  それから、外国人の観光アプリの機能強化、動態分析についてなんですけれども、観光庁が実施しています二〇一五年の訪日外国人消費動向調査によりますと、外国人の七八・九%が個人客となっていると。約八割が個人客ということでございまして、旅行の目的がずっと多様化していって、小さく細かくなっていっております。こういう中で、今後もこの傾向は一層どんどん進んでいくというふうに言われております。  一方で、個人旅行といいますと、旅行会社がルートを設定して販売してずっと連れていくという団体旅行とは異なりまして、その動向の把握というのは非常に難しゅうございます。それで、これをどう把握していくのかというのはこれからの課題になってくるわけですけれども、今回、県が提供しています観光アプリ、この「DOGANSHITATO?」等で使ってもらっていますこの観光アプリをどんどん使ってもらうとともに、そのデータでもって、どこで使っているのかということでもって、その方の移動経路がわかったり、あるいはどこに立ち寄っているのかというのがわかったり、あるいはどんなものを食べているのかというのがわかったり、そういったことを分析できるようにしていきたいというふうに思っていまして、そういったことで、個人旅行客の動向をとっていくと、情報をとっていくと。そして市町、あるいは観光協会にもそういった情報を流していくというようなことで、いろんな形で情報を共有し合いながら、外国人の個人客の誘客の強化につなげていきたいというふうに考えております。 79 ◯石井委員=ありがとうございました。WiFiは大体整備しているという話がありました。それから、私たちが国外に行ったときに、ホテルでテレビを見るじゃないですか。NHKワールドは必ず見ることができますね。じゃ、逆にどうかと。日本に来た方たちが、そういう自分の、例えば韓国とか中国とか台湾から来た人がどうかというとそれは見られないというところがありますから、その辺も研究をしていただければいいなと、そういうふうに思います。  それから、最後になりますが、ちょっとこれ時代が古いんですけれども、昭和の時代に、イギリスの外交官が日本にお見えになって、その御夫人のお話なんですけど、   真冬にカナダと太平洋を横断するという辛い旅をして東京湾に戻ってきたことがありました。(中略)   日本の美しい海岸線が船窓に見えてきたのです。私は、下に降りる前にどうしても富士山が見たくなり、向きを変えて上にあがりました。見えました。東京湾のかなたに、きらきらと輝く朝日を浴びて富士山が立っていました。私は富士山を「空高く聳え立つ巨人」などと呼ぶ気にはなりません。富士山は不思議なくらい軽やかで、まるで天から垂れ下がっているようだからです。それで、つい見すごしてしまうのです。あるはずの方向に眼をやっても見つからないのです。探しながら眼を上げていくと、ほら、ありました。あの有名な頂きは、私たちが考えているよりずっと高い、層雲の上のほうにあるのです。富士山には、氷で覆われた他の高い連峰が持つ男性的な雄大さはありません。富士山は、むしろ夢であり、詩であり、インスピレーションです。久しぶりに見た瞬間、心臓が止まってしまいました。それほど美しいのです。富士山が日本人の想像力と美的感受性に強い影響を与えている理由がよくわかります。  昭和の初め、新興の国際都市、東京を多くの外国人が仕事や観光で訪れた。彼らが口をそろえて感心したのが、上品で知的で心のこもったおもてなしだったそうです。  こういうのが、「LIVING IN TOKYO 東京に暮す」という本が岩波書店から出て、ちょっと読んで、これはすばらしい文章だなと思って紹介をさせていただきました。  ですから、とにかく自然に勝るものはないということでしょうかね。ぜひそういうものを各地域で発掘をしていただいて、そして外国の人にもぜひごらんになって、あるいは体験をしていただきたいということを申し上げてこの質問を終わります。 80 ◯原田委員長=暫時休憩いたします。十三時十五分をめどに委員会を再開いたします。     午後零時十一分 休憩     午後一時十五分 開議 81 ◯原田委員長=委員会を再開します。  休憩前に引き続き、質疑を行います。 82 ◯石井委員=午前に引き続き、またよろしくお願いします。  平成三十五年国民体育大会に向けた取り組みについてお伺いをしてまいります。  昭和五十一年の佐賀国体では、県民が一体となり、大会が大変盛り上がり、成功裏に終わったというふうに聞いております。現在の中学生や高校生の競技成績を見ますと、第七十八回国民体育大会での選手の活躍をちょっと心配をしている向きもあります。本県において国体を開催する以上、男女総合成績第一位、いわゆる天皇杯獲得を目指してもらいたいと思っています。そのためには、競技にもよりますけれども、六年後に少年の部で活躍が期待される現在の小学生から選手強化に取り組む必要があると思っています。  大会の成功のためには、本県選手の大いなる活躍により、県民の皆様に夢と希望と感動を与えることが最も大切なことであり、そのためには早い段階から選手の育成強化に取り組んでいくことが重要だと思っています。そういうものを踏まえて、過去五年間の天皇杯の順位はどのようになっておりますか。 83 ◯旗生スポーツ課長=過去五年間の天皇杯順位についてお答えをいたします。  過去五年間の天皇杯順位につきましては、まず、平成二十四年の岐阜国体では三十位、平成二十五年の東京国体では四十四位、平成二十六年の長崎国体では三十九位、平成二十七年の和歌山国体では四十三位、そして平成二十八年の岩手国体では四十三位となっておりまして、平成二十五年以降は四十位前後で推移している状況でございます。  以上でございます。 84 ◯石井委員=平成二十四年から三十位、四十四位、三十九位、四十三位、四十三位という順位になっているということでありましたけれども、こういう順位をどのように捉えられておりますか。 85 ◯旗生スポーツ課長=過去五年の順位についての捉え方についてお答えをいたします。  こちら最近の天皇杯の順位につきましては、四十位前後で推移しておりますものの、今は将来的な飛躍に向けて力を蓄える時期ではないかと考えておりまして、選手の育成強化等の取り組みをしっかりとやっていくべき時期だと考えておるところでございます。  以上でございます。 86 ◯石井委員=飛躍のときだと、時期だという捉え方をされているということであります。  それでは、平成二十八年岩手国体の結果でありますけれども、この岩手国体の天皇杯の得点と入賞した競技数、これは幾らの競技数がありますか。 87 ◯旗生スポーツ課長=平成二十八年岩手国体の結果につきましてお答えをいたします。  昨年の岩手国体におきましては、佐賀県の天皇杯の得点は七百三十九・五点ございまして、また、入賞競技数につきましては二十競技となっております。ちなみに、岩手国体で一位の東京都は二千五百三十二・五点を獲得しておりまして、また、入賞競技数につきましては三十六競技となっております。  なお、一昨年の和歌山国体の結果と比較をいたしますと、佐賀県の順位は四十三位と同じでございましたけれども、得点につきましては、六百八十七・五点から七百三十九・五点と五十二点の増加、そして入賞競技数につきましては、十四競技から二十競技と六競技の増となっております。  得点、入賞競技数とも前年を上回ったにもかかわらず順位が伸びておりませんけれども、これは開催県の岩手県のほうの得点が伸びずに他県に得点が分散したため、大半の県で得点が伸びているということ。それから、岩手国体からトライアスロン競技や水泳競技のオープンウォータースイミングのほか、女子種目としましてラグビーフットボール七人制やウエイトリフティング等、五種目が追加されております。それで、これらの競技で本県が得点を獲得できなかったことなどが要因と思っております。  以上でございます。 88 ◯石井委員=わかりました。競技の数とか、そういうものもいろいろ影響があるというお話しでした。しかし、いずれにしても昨年の岩手開催のときの優勝得点が二千五百三十二点、佐賀県が七百三十九・五点、相当な開きがありますよね。
     それから、入賞の競技数が優勝したところが三十六競技ということであります。それに比べて佐賀県が二十競技ということで、今答弁をいただきました。これについても、十六の競技数という開きがあります。平成三十五年に向けて、非常に高いハードルが待ち受けているのかなという感じがしないでもありません。  平成三十五年の佐賀国体に向けた展望についてでありますけど、これまでの、今申し上げました成績とか、それから先ほどの平成二十八年の岩手国体、この結果を踏まえて、佐賀国体に向けた展望、そういうものをどういうふうにお考えになっているんでしょうか。 89 ◯旗生スポーツ課長=平成三十五年佐賀国体に向けた展望についてお答えをいたします。  現在、県では平成三十五年佐賀国体に向けまして、六年後の国体において、選手として活躍する年代、その中でも特に少年の部で活躍してくれることとなります現在の小学校三年生から六年生の選手の育成強化等について重点的に取り組んでいるところでございます。  先ほどもお答えいたしましたが、近年の天皇杯順位は四十位前後ということで推移しておりますものの、今は将来的な飛躍に向けて力を蓄える時期ということで考えております。選手の育成強化等の取り組みが成果としてあらわれ始めますのは、いわゆるターゲットエイジである現在の小学校の六年生が高校一年生となります国体開催二年前の平成三十三年ごろからと想定しているところでございます。そして、その年代が高校三年生となります平成三十五年の佐賀国体において、その集大成として天皇杯獲得に向け大いに力を発揮してもらう、そういう展望を考えているところでございます。  以上でございます。 90 ◯石井委員=ありがとうございました。逆算すれば、そういうことで計画を立ててやっていただいているということ。ですから、今小学校三年生から六年生、この辺の強い選手を発掘して、そして鍛え上げていくということが非常に大事になってくると思います。  この佐賀国体に向けた選手の強化、これはどのような強化に取り組んでおられるんでしょうか。 91 ◯旗生スポーツ課長=平成三十五年佐賀国体に向けました選手強化についてお答えをいたします。  平成三十五年の国民体育大会におきまして、本県が開催県としてふさわしい成績を達成するために、昨年七月に佐賀県競技力向上基本計画を策定し、その中で四つの柱を掲げております。  まず、選手の発掘、育成、強化、確保としまして、とりわけ六年後の少年種別の選手となりますターゲットエイジの小学校三年生以上の子供たちの選手の発掘、育成等、そして指導体制の確立として、高い指導力を有する指導者の養成確保等、競技力向上のための環境整備として、競技用具の整備や施設設備の利用改善等、そして組織体制の整備充実として、強化の主体となります県体育協会、競技団体等の関係団体との連携強化等、この四つの柱を基本に取り組みを進めているところでございます。  以上でございます。 92 ◯石井委員=そうなってきますと、小学生の選手の強化、天皇杯獲得の話を冒頭いたしましたけれども、この天皇杯獲得のためには少年の部で得点をいかに獲得していくかが重要だということがわかってきました。特に六年後の少年の部で活躍が期待される小学生の選手の強化、こういうものにはどのような取り組みをされているんでしょうか。 93 ◯旗生スポーツ課長=小学生の選手強化についてお答えをいたします。  委員御指摘のとおり、平成三十五年佐賀国体における天皇杯獲得のためには、六年後の少年の部で活躍が期待できるターゲットエイジの選手の発掘、育成強化、確保を図ることが何よりも重要であると考えております。そのためには、まずは少年期におきまして、さまざまな種類のスポーツを幅広く経験、体験させることが重要であり、自分に向いたスポーツに出会ってもらいたいと考えております。このため、基礎的な運動能力を測定しまして、個々の資質や適性に合ったスポーツを科学的に分析して紹介するスポーツ能力測定会や、子供たちが競技人口の少ない競技種目を経験して、その中から興味あるものを見つけ出すチャレンジスポーツ教室などを実施しているところでございます。  また、今年度から新たな取り組みとしまして、放課後児童クラブとのタイアップによります出前講座など、さまざまなスポーツを体験する機会を提供する「ターゲットエイジ選手発掘事業」、そして、より高い競技パフォーマンスが期待できる競技種目に転向するきっかけとなる「トライアウト事業」を実施することとしております。  このような取り組みを通じまして、将来有望な選手が育ってきた段階で各競技団体から御推薦をいただき、佐賀県強化指定選手として認定をし、佐賀県代表としての意識の高揚を図ることとしております。  なお、今月の十一日に第二回目となります認定式を開催いたしまして、八百二十一名、そのうち小学生は四百七名の選手を認定したところでございます。この強化指定選手には、各競技団体が実施する強化練習会や強化合宿等に参加してもらうこととしておりまして、強化指定選手同士での切磋琢磨によるさらなる飛躍が期待されるところでございます。  こうした取り組みにより、ターゲットエイジとなります小学生の段階から、計画的、戦略的に育成強化を図っていくことで天皇杯獲得につなげていきたいと考えております。  以上でございます。 94 ◯石井委員=今、強化指定選手の話をしていただきました。これちょっと通告していなかったので、申しわけないんですけどね、もしわかったら教えてください。  その強化指定選手に認定される方たちはどういう方たち、どういう団体の方たちが認定をされるんでしょうか。もしわかれば。 95 ◯旗生スポーツ課長=佐賀県強化指定選手の認定についてお答えをいたします。  強化指定選手につきましては、佐賀県代表として出場する可能性が高い選手について、競技団体から御推薦をいただくということになっております。  以上でございます。 96 ◯石井委員=わかりました。  今いろいろ答弁をしていただきました。これも私、素人の考え方なのかもわかりませんけれども、いろんな意味で小学生のときから選手を発掘して鍛えていくというのは非常に重要だと思いますね。できましたら、その子供たちに、いわゆる国内のトップアスリートと言われる人を招聘、招致をして、その人たちから指導をいただく。そして、その一流の選手のプレーとか競技を子供たちに見てもらうと、これが非常に私は大事だと思います。この辺にもぜひ予算を使ってでも強化をしていただきたいと思うんですね。  今、国内の選手で、これはもう全ての競技に言えると思いますけど、やっぱり活躍しているトップクラスの選手というのは、そういうことを必ず経験していますね。ですから、これはもう非常に重要だと思います。  先ほど天皇杯の得点の話をしましたけど、得点は当然鍛えていけば、ある程度は上がっていくわけですから、ある程度上がったところのその先に行かないと、なかなか天皇杯はとれないということでしょうから、この小学生の選手の発掘と、それから指導者、この指導者もぜひそういう形でたくさんの指導者を配置していただいて、そして、子供たちが自信を持ってすばらしいアスリートになるような、そういう対策を講じていただきたいと思います。  先ほど出前講座の話もありました。やっぱりそういう、かつて活躍した方たちの話というのは、これまた非常に重要になってきますしね。この間、日本選手権で陸上で百メートルに出ていたケンブリッジ飛鳥かな、あの選手なんか、やっぱりオランダでパウエルか何かとそういう金メダルの選手と同じ練習をしたとかという話も出たりしておりましたので、やっぱりそういうのはちょっとしたきっかけで子供たちは飛躍的に伸びるということがありますので、ぜひその辺も頑張っていただきたいと思うんですね。そういうものをひっくるめて文化・スポーツ交流局長として、白井局長に最後の締めの答弁をお願いします。 97 ◯白井文化・スポーツ交流局長=まず、スポーツの持つ力ですけれども、県民の心身の健康を増進します。特に青少年の心身の健全な発達、あるいは人格の形成も促してくれます。それから、県民の楽しみ、生きがいづくり、コミュニケーションを促すという力もありますし、勝利に向かって人と人、地域と地域が共鳴し合うことで地域の一体感とか活力も生まれてきます。そういうことで、地域経済の活性化とか地域の情報発信につながっていくと思っています。  また、佐賀県ゆかりのアスリートやチームが、先ほども委員おっしゃいましたように、世界や国内トップレベルの舞台で活躍するということ自体で県民に夢と感動、活力というのは、これもまた与えてくれるものでありまして、こういったスポーツの持つさまざまな効果、スポーツの持つ力というものでもって県民の暮らしを豊かにしていきたいと考えているところであります。  国民体育大会というのは、都道府県対抗という非常に珍しい取り組みの仕方でありまして、これ、都道府県対抗による我が国最大の総合的な競技大会、国民スポーツの祭典と言われています。全国からえりすぐりの選手たちが集まってきて競い合うわけでありまして、人間、スポーツをやる以上は勝ちたいという気持ち、これは自然なことでありまして、こういう全国の強豪を相手にして佐賀県民が心を一つにして、地元で勝利を目指して頑張るという、こういう機会というのは四十七年ぶりにめぐってくる、本当に千載一遇のチャンスであると思っています。  そういう意味で、先ほど述べましたスポーツの力で県民に夢と感動を与えて、郷土の誇りですとか郷土愛といったものを実感してもらうという、そのためにも、ぜひとも佐賀大会では佐賀県らしく一位をとりたい、天皇杯をとりたいと考えています。  佐賀県らしく勝つというのはどういうことかということなんですけれども、他県に比べて佐賀県の場合は大きな企業は少なくて、実業団チームというのは少ないです。それから、強豪私立高校というのもそんなにないです。大学も少なくて、特に体育学部を持っている大学というのはないです。もともと県民人口も少ないので、それに応じて競技人口も少ないと、そういう特徴があるわけですから、選手が自然に集まってくる都市部と違いまして、佐賀県らしく勝っていくというのは、まさに基本に戻ってオーソドックスに少年期からきちんと育てていく。さまざまな競技種目に出会って、その中でそれぞれの持ち味でもって適材適所で育てていくということがすごく重要だと思っています。  そういう中で、伸びてこようとしている子供たちに対して、やっぱりトップのアスリートに来てもらって話をしてもらうとか、あるいはトップの指導者に指導してもらう、あるいは県内の指導者に対しても、そういう形で指導者、トップの指導者がまた指導すると、そういったことをやっていきたいと思います。  先日、佐賀県の強化選手の認定式のときには内村航平選手に来てもらって、子供たちの前で講演をしてもらいました。物すごく感動的なお話をしてもらって、子供たちもとても喜んでいました。そういう中で伸びてきた子供たちが、また郷土に愛着を持って佐賀県にとどまってくれて、そして、頑張ってくれる、あるいは一旦県を出ても、いわゆる郷土愛あふれる選手がふるさと選手として成年の部、成年種別の部でまた戻ってきて活躍してくれる、そういう流れをつくっていきたいと思いますし、そういう意味で天皇杯目指して頑張っていきたいと思っています。  そこで終わらせることなく、その後もこういったことをしっかりやっていくと、佐賀国体後もレガシーとして高いレベルでそういった力が維持されていくと、そこをまた考えているところでもありまして、こうやって根づいた選手が今度は指導者になって、また次の新しい若い選手を育てていくと。そのまた若い選手がまた最後は本当にオリンピックとか、パラリンピックとか、そういったすばらしいトップレベルの舞台で躍動することでもって、県民に元気と誇りを与えてもらう、そういう「さがんレガシー」、「アスリートが活躍する さが」にしていきたいと思っています。  こういったレガシーを達成するためにも、県の体育協会ですとか、各競技団体、あるいは学校、企業様、いろいろな方々と一致団結して、オール佐賀で取り組みながらしっかりと進めていきたいと思っていますし、私自身もそのために全力を尽くす所存であります。  以上でございます。 98 ◯石井委員=ありがとうございました。ぜひそういう形で頑張っていただきたいと思いますし、成功するためには本当八十四万県民がみんなで協力し合って、そして、立派な国民体育大会、障害者スポーツ大会になるように、お互いに頑張ることを誓って私の質問を終わります。 99 ◯稲富委員=それでは、私のお尋ねをさせていただきます。  今月の六日、各マスコミに経済財政諮問会議の話題の中で、県市町の基金が急増という地方をやり玉に上げた新聞記事があります。全ての新聞に載っているかと思います。そういうふうな中で、平成二十七年度で二十一兆円との報道であります。この二十一兆円が大きい金額か小さい金額か、私はいろいろと比較したけれども、わからなかった。  本年度の国の一般会計予算が九十七兆円、公債費、すなわち国の借金返しが二十三兆円、地方交付税交付金が十五兆円でありますから、これらと比べても大きい金額であります。  この基金残高は、この十年間で八兆円も増加した結果、二十一兆円という大きな地方の貯金になったようであります。この中で、どういうふうに触れているかというと、地方財政制度審議会などでは、地方においても経済財政状況での将来不安への備えのため、経費の節減努力などによりここまで積み上がってきたものであり、一概に言えない点もあるものの、真に必要な額を超えて、言いかえれば、必要以上に国が地方に対してこのことは財源保障をしてきたのではないかという鋭い会議での指摘があっておりますけれども、県の財政責任者、財政課長は、こういう指摘に対してどういうふうに感想を持っておられますか。 100 ◯池上財政課長=経済財政諮問会議におけます地方の基金残高に対する指摘に対する受けとめに関してお答えを申し上げます。  まず、委員御指摘の五月十一日の経済財政諮問会議におきましては、今し方、委員から御紹介いただきましたとおり、地方の基金の残高が、これは安倍政権の始まる前と比較をしまして、合計八兆円で、計二十一兆円まで積み上がっているということ。  また、それから、個別の団体に対して見てみますと、基金残高に対して、基準財政需要額、すなわち国のほうで交付税を算定する際に、標準的な行財政サービスを提供するために必要な経費として見込んでおるものとの比率が、安倍政権以前の十年間の平均と比べて非常に伸びている団体があると。具体的には一・五倍以上になっているような団体について、問題があるのではないかというふうな指摘の内容となっておりました。それを本県に関して見てみますに、平成十五年度から平成二十五年度までの基準財政需要額に対するこの基金残高比率の平均は〇・二七でありました一方、直近、平成二十七年度に関しては、〇・二五ということで減少をしておりまして、そもそもがところ、経済財政諮問会議の指摘自体が本県に関しては当たらないものというふうに考えております。  以上でございます。 101 ◯稲富委員=国は地方に対して、そんなにいろいろと文句を言う前に、私が思うに、県も、県下の市町も行政サービスというのは、例えば、幅をこのくらいとすると、このくらいの行政サービスは、ほとんど地方交付税とか、あるいは国庫支出金何とかで算定されるわけですね。ところが、県も、あるいは国も、市町もきついのは何かというと、この規模からはみ出したと、あるいははみ出されたと、こういうのが政府の、あるいは県の地方の財政状況を悪化させると思うんですよ。  その一例が、今から約二十年ぐらい前、佐賀県の圃場整備はほとんど終わりましたよね。そのときに私も市会議員の端くれだったので、ああ、これで農業関係の予算は大抵減るだろうなと、こういうふうに思っていた。ところが、何も減らない。民主党政権のときはかたんと減らされたけれども、ほとんど減らないですよね。それはなぜ減らないのかと思うと、霞が関が、農林省が次々に仕事をつくっているんです。だから、減らないのじゃないかと。霞が関が県にこういうことをしなさいと言ったら、それによって仕事の量がふえているというふうに私は理解しているわけですよ。  そしたら、例えば、こういう例がありました。今、恐ろしく健康診断を受けなさい、受けなさいと言って、県も言うし、市ももう耳にたこのできるように言いに来ますよね、武雄テレビで放送したりなんかして言うんです。そしたら、この間、歌舞伎役者の奥さんが亡くなられましたね。あの人、三十一歳ぐらいでがんを発見されているわけですよ。ところが亡くなられた。非常にかわいそうなことですよ。  ここに一つの例があります。子宮頸がんの発見数ということで、一九七五年から二〇一〇年まで、三十四倍発見者の数はふえているわけですよ。ところが、発見はふえていて、死亡者もふえているんですよね。そしたら、検査して、どうなったのと言いたいです。結論を言うと、無駄な検査じゃなかったんですかと言いたいわけですよ。  次に、乳がんの発見数と死亡者というグラフのある。もう発見者数は馬の食う分ふえている。死亡数はちょっとふえている。これはどういうことをあらわしているかなと。検査しても検査しなくても、結果には関係ないじゃないかと。  ほら、前立腺がんの発見数と死亡数を見てください。十七倍です、一九七五年から。死亡者の数はどうですか。何も減っていないですよ。発見をするならば、早期治療て言いよろう、完治て言いよろう、厚生省は県の国保課か何か知らないが言っている。  ところが、こういうふうな結果には、何も役立っていない。厚生省が無理やり県に、市町にやらせている無駄な仕事ではないかと私は思うわけですね。  そういうふうなことで、普通の交付税算入とか、国庫支出金とか補助金がある行政サービスの範囲内にあると、そうは苦しくはないんじゃないかというふうに思いますけれども、私の考えは間違いでしょうか、財政課長、お願いします。 102 ◯池上財政課長=普通交付税等が措置される事業のみを行うべきではないかという委員のお尋ねに対して、県としての認識というのを一定程度お答えいたしたいと思います。  まず、普通交付税制度の説明から入ってしまいまして恐縮でございますけれども、交付税制度自体は御案内のとおり、各地方公共団体が標準的に必要と思われる基準財政需要額と基準財政収入額の差額でもって措置をされております。  このうち、基準財政収入額に関しましては、実際には標準となる地方税収入を四分の三掛けをしまして、そこと基準財政需要額との差額を地方交付税として措置をされておりますことから、一定程度、普通交付税が措置されていない部分に関しても、留保財源というのが交付税制度上、当然に予定されているものでございます。したがいまして、地方公共団体におきましては、そういったものを活用して、まずは自主的な事業を行うべきといった制度設計がもともと法制度上も行われているものと思っております。  さらには、もう一つ、委員の問題意識としましては、普通交付税におきまして、そうした普通交付税が措置されないような事業に関して、すべきではないのではないかということも御指摘をいただいておりまして、そちらにも一定程度お答えを申し上げますと、交付税制度自体は、先ほど来申し述べておりますとおり、各地方公共団体におきまして、標準的に行うべき事業の見積もりでもって構成をされております。したがいまして、全ての地方公共団体がそれのみに特化をしてしまいますと、どの自治体もその地元、地域の実情に応じた事業が不可能になるといったようなことがございまして、先ほど来述べておりますような留保財源が設定されているものでございます。  したがいまして、交付税措置が直接なされていない部分に関しましても、先ほど御紹介いたしました留保財源等を用いまして、それぞれ実績の事業を行うべきものと考えているところでございます。  以上でございます。 103 ◯稲富委員=それは今、課長が教えられた留保財源でできるならいいですよ。県も市町もしていい、留保財源でおさまれば。ところが、おさまっていないという話を今からしていきたいと思います。  この範囲内で、ここからここまでの範囲内の行政サービスで端的な例を言うと、江口委員、石井委員からあった佐賀空港のことなんですね。佐賀空港で、LCCとか全日空に補助金をやっている。そして、その補助金は、開港以来、どのくらいぐらいの金額になっているでしょうか。 104 ◯野田空港課長=航空会社の支援金ということですが、済みません、それだけを抽出してまとめた数字というものは持ち合わせございませんが、空港につきましては、維持管理に関する経費のほかに、利用促進策、これは航空会社に対する支援策、そしてまた、アクセス対策などの利用促進策というものを実施しているところでございます。  これにつきましては、平成二十七年度、ちょっと決算額でございますが、これで申し上げますと、利用促進策として六億六千三百万円の支出をしているところでございます。  以上でございます。 105 ◯稲富委員=今、課長が平成二十七年度は六億円と、こう言われましたね。そうすると、開港して二十年だったかな。もうそのころから全日空とか、それとこのごろLCCとか、補助金をやっている。佐賀空港について、県議会やこの委員会で何回となく質疑があっていましたよね。そうすると、佐賀空港にそんなに補助金を出していいかという議論があっていた。  そのとき、当時の交通政策部か何か知りませんが、交通政策部だったでしょう──が、佐賀空港は道路と同じ感覚であると。だから、県費は単費をつぎ込んでもいいというような議論をされた。  ところが、考えてみると、道路だと、県道だろうが市町村道だろうが、どこの道路だろうが、これを改修したりなんかしたりしても、維持管理だけでも地方交付税に算入される、カウントされるわけですよ。これをつくり直すとか言うと、補助金も来るわけですよ。そういう意味合いで、佐賀空港のLCCの航空会社とか、全日空に補助金をやる。道路と位置づけたならば、そういう補助金があってもいいんじゃないかと思うけれども、どうでしょうか。 106 ◯野田空港課長=九州佐賀国際空港に就航しております航空会社に対する支援等を実施しております。この支援等を実施していることにつきまして、ちょっとお答えをさせていただきます。  県におきましては、平成二十七年九月(「ちょっと待って、そんなことを聞いていないよ。委員長」と呼ぶ者あり) 107 ◯稲富委員=過去の議会で、委員会で、県執行部は、佐賀空港にお金を出す金は、道路と位置づけて、道路と同じような感覚で支援をいたしますと説明したんですよ。議事録で調べてみてください。そしたら、私から言わせると、道路と同じ感覚だと、あなた方が使っている金も交付税算入があってよくはないですかと聞いているんですよ。 108 ◯原田委員長=どなたか答弁。 109 ◯野田空港課長=九州佐賀国際空港、県といたしましては、佐賀県の発展を支える交通インフラ、社会インフラであるというふうに捉えております。これにつきましては、昨年度の九州佐賀国際空港の経済波及効果というものを試算しておりますが、空港全体で年間約七十五億円の経済波及効果が出ているものと試算をしております。こういった効果が期待できる佐賀県の発展を支える貴重な交通インフラということでありますことから、効率的な予算執行に努めながらも、一般財源でしっかり支えていくものであると考えております。  以上でございます。 110 ◯稲富委員=私が議論したいこと。経済効果を七十五億円と試算されたというふうなことを言われれば、その七十五億円について、私はゴキブリのように今から調べなければいけない。そして、次の議会でまた議論をしないといけない。きつい。  私が、言いたいのは、とにかくこの範囲からはみ出た分、この分の金を何とかしないといけないでしょうというのを言いたいわけですけど。  古川県政のとき、物すごく交付税を減らされましたよね。二百億円減らされた。そして、一気に市町村合併に県下は走ってしまった。そういうふうなことが、この経済財政諮問会議の新聞記事あたりで、東京オリンピックが済んだ後、国は、政府はこういうことをしないかと、世話を焼くわけです。世話を焼かずに、そのときはもう県会議員はやめているから世話を焼かずにいいでしょうけど、世話を焼くわけですよ。そしたら、どうしなければいけないかというと、はみ出し部分の行政サービスを縮小するか、どうにかしなければいけないでしょうというのが、今回のこの総務常任委員会での私のお尋ねなんですよ。  そこで、改めてお尋ねいたします。  空港関係で言うなら、例えば、全日空に補助金をやらないようにすると、どういうふうなことになるでしょうか、お聞きいたします。 111 ◯野田空港課長=東京便を運航しております全日空に対しましては、これは全国共通でございます。お客様の保安検査、預かり手荷物の保安検査、これに対する補助、これは国管理空港も含めて二分の一を補助するということでございますので、県においても同様のことを実施しております。  また、佐賀空港におきましては、夜間駐機補助というものを実施しておりまして、これは東京発の最終便が一晩佐賀空港にステイする。そして、翌朝の早朝便として、東京に戻るというものに対して、十分の三程度を補助しているところでございます。  このナイトステイというものにつきましては、以前、佐賀空港開港当時は、佐賀発の初便が、たしか午前十時、十一時という遅い時間ということで、日帰りができるダイヤが組めなかったと。地元の皆様からは、日帰りができるダイヤをぜひ設定していただきたいという御要望が多数寄せられておりました。  これを地元の皆さんの御要望を受けて、使いやすいダイヤを設定するということで、全日空に対して夜間駐機補助を実施して、今のダイヤを実現しているところでございます。  これにつきましては、全日空に対する補助ということにつきましては、航空械の安全で安定した運航、そしてまた、県民の皆様にとって使いやすいダイヤに大きく寄与したものと考えております。  以上でございます。 112 ◯稲富委員=そしたら、LCCに対する補助金はどういうふうな目的でやっているんですか。 113 ◯野田空港課長=まず、そもそもLCCによる路線を誘致するということの意味でございますが、これにつきましては、地元の皆様の移動の利便性の向上、さらには、国内外のほかの地域からの佐賀県への観光客の増加、そういったものを期待して誘致を目指しているものでございます。  特にこのLCC等につきましては、積極的に日本に路線展開を図っている現状にはございますが、一方で、九州の他空港、あるいは全国の空港との厳しい競争になっております。こういった厳しい競争にありましては、航空会社からは一定の支援というものを求められております。また、新たに就航した路線につきましては、路線の認知度が向上するまでには一定の期間を有する、そういった状況が一般的でございます。このような背景から、さまざまな効果が期待できるLCC等の誘致に対しまして、一定の支援を行っているところでございます。  以上でございます。 114 ◯稲富委員=日本全国の地方空港が、LCCに対して、佐賀県と同じぐらいの補助金をやっているのか。 115 ◯野田空港課長=全国の空港の支援内容ということにつきましては、航空会社とそれぞれ空港との間のお約束事でございますので、明確にはなってはおりません。しかしながら、いろんな情報を突き合わせますと、各空港において、それぞれ一定の支援をされているというふうに認識をいたしております。  以上でございます。 116 ◯稲富委員=何か全国の地方空港の綱引き合戦のようなイメージを私は受けるわけですよね。本当の意味で、佐賀県に海外の人たちにとって魅力にあふれた何かがあれば、よその地方空港に勝つんじゃないかなという気がするわけですよ。そういうものがないから、補助金合戦というかな、そういうのをしているんじゃないかなという気もするのですが、飛行機については、この程度にして、そのほかにも県の行政ではみ出した分は──あのとき、交付税をばこっと減らされた二年後ぐらいに、佐賀県の基金残高の目標は幾らでしたかね。 117 ◯池上財政課長=佐賀県の交付税残高が減らされた二年後程度の基金残高の目標ということをお尋ねいただきましたけれども、いわゆる地財ショックが平成十六年度でございましたが、その後に策定をしました緊急財政プログラムにおきまして、基金残高として目標としておりましたのが百五十億円程度でございました。  以上、お答えたします。 118 ◯稲富委員=確かに百五十億円と、私の耳にも残っております。そういうふうな状況で、地財法で地方公共団体は余った金の何分の一は基金に積まないといけないというふうになっておりますよね。  そこで、ちょっと基金残高の表を見てみると、災害救助基金というところを強制的にしなさいとなっていますよね。それで、その金が三億七千万円と表に書いてありますが、三億七千万円は東北の大震災とか、熊本のあの地震とか、そんな経験をこの九州でしたということは、三億七千万円でいいですかね。私は少ない気がするんですが。
    119 ◯川内野消防防災課長=災害救助基金の担当をしております消防防災課長のほうからお答えいたします。  災害救助基金は、災害対策基本法に基づきまして、地方交付税ではなくて、必要な法律で定められています基金を積むということで、その数値が定められております。それに伴いまして基金を積んでおりまして、まず、災害が起きましたときに一時的に最初に活動するための資金ということでの基金として積み上げているものというふうに理解をしております。  以上でございます。 120 ◯稲富委員=この三億七千万円でいいんですか。熊本とかなんとか目の当たりにして、それを聞いているんですよ。 121 ◯川内野消防防災課長=お答えいたします。  災害救助基金で全てをするということじゃなくて、初期の対応をするために使う基金ということで対応しておりまして、その後は、災害救助法に基づきまして、国のほうで被災県に求償するということになります。そういったことで対応しますので、まず最初の初期対応するための必要な財源というふうに考えてございます。  以上でございます。 122 ◯稲富委員=毛布を買ったり、乾パンを買ったりするぐらいの金でいいということかな。 123 ◯川内野消防防災課長=初動対応のための対応についての財源ということで考えてございますので、食料でありますとか毛布でありますとか、最初の災害対応に対する必要な財源というふうに考えてございます。  以上でございます。 124 ◯稲富委員=防災に行ったので、次はヘリコプターに行きたいと思います。  ヘリコプターも、この経緯を調べてみると、当初県は市町から要望されていると、いや、一年間に七回しかよその長崎とか福岡県に頼んでいないから、佐賀県ではこの防災ヘリはちょっとなかなか自前ではできませんよというふうな意見を言っていて、GM21の会議の中で、私から言わせると、降って湧いたように出てきたような感じがするわけですね。それで、そのヘリコプターを入れることによって市町の負担が幾らぐらいふえるかというのを県下をずっと調べてみると、やっぱりふえるわけですね。人件費、人口割で見て、武雄が幾ら、伊万里は幾らと金額が全部計算して出てくるわけですよ。それで、市町の単費の持ち出しがふえてくることになる。そういうふうな意味合いで、県のかかわりと市町の財政の一つにヘリコプターを入れたわけですね。  それで、このヘリコプターをいろいろ見ていくと、おもしろいことに気づくわけですね。これは何というか、危機管理・報道局消防防災課、佐賀県政策部危機管理・報道局がつくっていますので、秘密書類でも何でもないですが、この中に消防防災ヘリを用意してくださいと要望が神埼市議会と伊万里市、吉野ヶ里町、佐賀市、武雄、多久市、小城市、それから平成二十五年九月十九日から平成二十五年十二月二十八日まで、ぐっと凝縮されたところにぼとぼとっと出ているわけですね。これはどういうことをあらわすかというと、何かやらせのようにしか私は見えないわけですよ。何で平成二十五年九月から十二月の間に一気にこんなに出てくるのかな。あなたたちがしろと、出してくれと市町に言ったんじゃないですか。 125 ◯川内野消防防災課長=市町からの意見書の提出についてお答えいたします。  その市議会及び市町などからの消防防災ヘリコプターを導入してほしいというふうな要望が出されております。その要望につきまして、決して県のほうから出してほしいと、そういったことをお願いして出していただいたものじゃなくて、以前より、特に消防機関にとっては消防防災ヘリコプターがないということで、どうしても導入したいと、悲願ということで常々ずっと活動されておったという経緯がございます。そういった純粋に消防防災ヘリコプターをぜひ県のほうに入れていただきたいという、そういったことで市議会なり消防のほうから要望が出されていると認識をしているところでございます。  以上でございます。 126 ◯稲富委員=そういうふうに答弁されても、(資料を示す)この資料を見ると、そういうふうにしか見えないわけですよ。だからアドバイス。消防防災ヘリ要望状況の意見書提出と、こんなことを書くからいけないの。あなたたちのチョンボ。これは、こんなふうにしていれば何も気づかないのだから。たった二、三カ月でこんなに出るもんね。ねえ、大川内局長。  それで、とある市は消防防災ヘリを入れることによって、人件費が幾ばくかかかるわけですよ。その人件費を何で出しているかなというときに、何の名前かな、まちづくり協議会何とかという、使途が決まっているような金をこれに充てますと書いてあるんですが、これはいわゆる単費で出してあるでしょう、市町は。 127 ◯川内野消防防災課長=消防防災ヘリに関係して、市町に御負担をお願いしておりますのは、ヘリコプターに乗る消防隊員、それを市町のほうから出していただきたいということでお願いをしてございます。当然その方々の人件費につきましても、市町のほうでお願いしたいということでお願いをしております。これまでの議論の中では、県のほうで試算ということで、大体、ほかの県に倣って平均的な隊員ということで計算をしております、試算は出しておりますけれども、これから市町のほうでどのように負担をするのかというのは、これから検討していきたいというのは市町のほうからもお話があっておりまして、それは今後検討していくということでございます。なので、その財源につきましても議論の中でどういう財源を充てていくかというのは、市町の中でも、我々も一緒になって考えたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 128 ◯稲富委員=市町が自主的に負担したいとかなんとか言っているような答弁をしないでください。資料を見ると、もうばっと出ているんだから、佐賀県下全部。例えば、佐賀市は一千二百万円、唐津市は六百六十万円、多久市は百八十万円、武雄市は三百二十万円、鹿島市は二百二十万円以下省略。こういうふうに出ておるとですよ。市町と協議して、うそばかり。あなたたちが割り当てとって、そういう答弁しないでください。これが負担になる。  これからが本当の質問です。その前に、県のあなたたちは、消防は何年前だったかな、四、五年前、県下の消防を一本化しますというのを一回説明したでしょう、議会で。それがいつの間にか消えて、なぜ防災ヘリになるのかなと。あなたたちが説明したとき、武雄市とか伊万里市あたりでどれくらい金が浮くねと聞きに行きました。すると、何億と浮くと言われました。それなら防災ヘリの前に消防の一本化でしょうと。国保の一本化は余り歓迎じゃないですが、消防の一本化をすれば何億か金か浮けば、それで防災ヘリは運用できるでしょうと言いたいのがここでの質問の趣旨なんですよ。広域消防の一本化はどうなったんですか。 129 ◯川内野消防防災課長=市町といいますか、消防本部の広域化についてお答えいたします。  現在は消防本部は五消防本部体制というふうになってございます。その以前は、平成十九年度当時、消防本部の広域化ということで県も市町とも一緒になって検討を進めていたということがございます。その中で、いろいろと検討をしていく中で、県が強引に進めるということはなくて、市町の理解を得た上で進めていくということで検討をずっと重ねてきたところでございます。それまでは神埼消防が別にございましたので、それは佐賀市というふうに広域で合併をしてございます。そして、有田と伊万里も広域化で合併をしてございます。そういった状況を踏まえて、今、五消防本部ということとなってございます。  現時点では、この体制ということで、各消防本部のほうもこれで一定期間このままやりたいというふうな御意向もございますので、県といたしましては、そういった市町の意向に沿った上で今後も検討していきたいと考えてございます。  以上でございます。 130 ◯稲富委員=五消防本部と言った後に一本化が出ているでしょう。そういう提案が出たでしょう。それで当時の総務常任委員会は島根県とか鳥取県に消防の広域化について行政視察に行ったんですよ。何を非常に失礼なことを、とぼけたような答弁を再び聞かないといけないのかというふうに思いますよ。  そういうふうなことで、この質問の趣旨は、しないといけないことが先にあったんじゃないですかと、防災ヘリをすることによって人件費の負担が市町に及びますよというのが今回の質問の趣旨であります。  次は学校給食ですが、学校給食費の無償化を県下で三つぐらいの町がされています。学校給食法というのを見ると、法律に親の負担と書いてあります。施設とかなんとかは設置者の負担と書いてある。親の負担と書いてありますが、そこで聞きたいのは、市町支援課は、各町が勝手にと言ったらいけませんが、お金の余裕があるから学校給食をただにすると言われていますが、それは財政運営上でもおかしくないですか。そういう指導はしなくてよかったですかというのが市町支援課に対してのお尋ねです。 131 ◯源五郎丸市町支援課長=給食費の無償化など、市町が行う取り組みに対する財政運営上の市町支援課の指導という御質問に対してお答えをいたします。  学校給食については私どもが直接所管はしておりませんけれども、確かに委員おっしゃるように、幾つかの市町において学校給食の無償化などに取り組まれているということは承知をしております。  これにつきましては、それぞれ委員おっしゃるように、実施主体は市町でございますので、市町におかれて地域の実情も踏まえて、それから、財政運営上の観点も踏まえて判断をされているものというふうに思っております。  市町支援課におきましては、各市町が人口減少とかさまざまな地域課題に対応するために地域の特色を生かした活性化策などに積極的に取り組まれているという中で、一方、財政状況につきましては、国の先々の動向も不透明な部分もある中で、各市町におかれても、将来にわたって持続可能な財政運営に引き続き努めていただく必要があるものと考えております。  このような視点から、県市町支援課としましては、例えば、地方債の借り入れの際の相談に応じまして個別のアドバイスをしますとか、決算の状況や中期的な財政計画に対するヒアリングなどを行う際、あるいは市町を実際に訪問して意見交換を行うなどの際にそれぞれの市町の置かれた状況に応じた情報提供などを行ってきているところでございます。  また、県が企画立案する施策や事業が市町の財政に影響を及ぼすといったお話もございましたけれども、こういった場合におきましては、まず当然でございますけれども、市町とお話をして理解を得ながら進める必要があるということで、関係部署において市町との協議の場を設定される場合も当然ございますけれども、GM21ミーティングなどの場を活用して市町の意見を聞くように庁内各課にも周知をしているところでございます。  それから、実際に県が市町の財政負担を伴う事業を予算化する場合には、予算を計上する前に事業の概要を市町に情報提供を市町支援課を通じてしております。それに対して市町から御意見があれば、県の考え方を説明するというふうな仕組みもつくっているところでございます。  そういったことで、市町支援課としましては、各市町が財政の健全性を維持できるような観点から、情報提供や助言に努めているところでございまして、今後ともそうしてまいりたいと考えております。 132 ◯稲富委員=長く答弁しなくてもいいですが、学校給食の無償化に実際取り組んでいる三町について、市町支援課としては何か意見を聞いたりなんたりしたんですか。実際されているのかな。 133 ◯源五郎丸市町支援課長=学校給食の無償化などに取り組んでいる市町に対して、個別具体的に学校給食の取り組みについて市町支援課から該当市町とお話をしたことはないと思います。 134 ◯稲富委員=市町支援課の仕事に助言しなさいと書いてあります。それから、何て書いてありますか、勧告しなさいと書いてあるでしょう。助言というのは、こうしたほうがより行政効果が上がるよとか、こう書いたほうが国の補助金は早くもらえますよとか、そういう指導でしょう。勧告というと、ちょっとこっちにそれていたら、指導というのが勧告でしょう。  何でこういう話をするかというと、今から約三十年前かな、武雄市が赤字倒産って、倒産しようとしたわけです。赤字再建団体に入ろうとしたわけです。そのときに、当時の武雄市の財政課の職員さんは、頭痛のうち割れるようにきつかったわけです。そして、昔の市町村課にどうすればいいでしょうかと言っていつも相談に行かれていたわけです。なぜ行っていたかというと、明くる年の三月、退職者に退職金を払えないから行かれたわけです。すると、市町村課から、老人会に対する補助金を減らしなさい、婦人会の補助金を減らしなさいとかいろいろ指導を受けたわけです。職員も減らしなさいと言って何とかクリアできて、退職債を発行することができたわけです。そのくらいですね。  そして、そのとき当時の武雄市の財政担当が言うわけです。もう名前出していいかな、前の坂井副知事。この人が財政課におられたとき、そして神埼の副市長の田中さんが財政におられたとき、市の職員がナメクジに塩かけたようにして帰られたそうで帰りしな、おい、ちょっとあそこのラーメン屋に行こうかと言って、ラーメンと焼酎をごちそうされたそうです。私たちも一生懸命応援するから武雄も頑張らんばいかんばいと言って、それで坂井さんが副知事になったとき、ちょっと我が家でごちそうをしたいから、坂井さんと田中信博さんを呼んでくれないかと言って、一献酒を交わして昔の思い出というか、本当お世話になりましたと言って、武雄市が坂井さんたちに頭を下げておられた。  本当にそのとき、顔は笑っていましたが、胸打たれました。当時の県職員さんの仕事ぶりというか、助言というか、そういうふうな経験がありますから、県内の市町がそういう経験をしなくていいような意味合いで今回、この質問をさせていただきました。  ちょうど時間となりました。私の質問を終わります。 135 ◯原田委員長=これで質疑を終了いたします。  暫時休憩いたします。     午後二時二十分 休憩     午後二時二十一分 開議 136 ◯原田委員長=委員会を再開いたします。  これより討論に入りますが、ただいまのところ討論の通告はあっておりません。討論はないものと認めます。よって、討論を終結し、直ちに採決に入ります。     ○ 採     決 137 ◯原田委員長=まず、甲第三十三号議案中本委員会関係分、乙第二十三号議案から乙第二十六号議案までの四件、乙第二十八号議案から乙第三十号議案までの三件、以上八件の議案を一括して採決をいたします。  原案に賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 138 ◯原田委員長=全員起立と認めます。よって、以上八件の議案は、原案のとおり可決されました。  次に、第三十一号議案を採決いたします。  これは収用委員会の委員及び予備委員の任命について議会の同意を求める議案であります。  原案に賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 139 ◯原田委員長=全員起立と認めます。よって、第三十一号議案は同意されました。     ○ 継 続 審 査 140 ◯原田委員長=最後に、二月定例会から引き続き審議中の 一、財政確立について 一、政策の企画・調整について 一、危機管理・報道行政について 一、総務行政一般事項について 一、地域交流行政について 一、文化・スポーツ交流行政について 一、肥前さが幕末維新博について  以上七件につきましては、諸般の検討が必要ですので、閉会中の継続審査といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 141 ◯原田委員長=御異議なしと認めます。よって、以上の七件についての継続審査を議長に申し出ることといたします。  以上で、本委員会に付託された案件の全部を議了いたしました。  これをもちまして総務常任委員会を閉会いたします。どうも御苦労さまでございました。     午後二時二十三分 閉会 Copyright © Saga Prefectural Assembly Minutes, All rights reserved. ページの先頭へ...