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  1. 佐賀県議会 2016-12-12
    平成28年県土整備・警察常任委員会 本文 開催日:2016年12月12日


    取得元: 佐賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-28
    最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1     午前十時 開議 ◯向門委員長=ただいまから県土整備・警察常任委員会を開催いたします。  質疑に入る前に、県警本部より陳謝の申し出がありました。今回の警察官の不祥事事案に対して、委員会を代表し、私のほうから警察本部の陳謝と説明を許可します。 2 ◯逢阪警察本部長=私から、本県警察官が窃盗で逮捕された事案について御説明申し上げます。  本事案は、交通機動隊に所属する白バイ隊員の巡査長、大久保郁哉、二十七歳が去る十二月九日午後六時二十七分ごろ、佐賀市内の釣り具店において、同店管理に係る釣り用品のルアー一個、販売価格八百四十七円を万引きしたことで、同店店長に現行犯逮捕されたものです。  当該職員につきましては、昨日、佐賀区検察庁に身柄つき送致され、検察官が勾留請求しましたが、勾留却下となり、佐賀警察署において任意捜査を継続しているところであります。  当該職員に対する懲戒処分を含めた処分は、今後の捜査等により明らかになった事実を踏まえ、厳正に対処していくこととしております。  被害者の方を初め、県民の皆様方には深くおわび申し上げます。  さきの初任科学生の逮捕に続き、現職警察官が立て続けに逮捕されたことにつきましては、県民の信頼を損なうもので、まことに遺憾であり、大変重く受けとめております。  今後、規律の振粛を図り、組織を引き締め、再発防止を期するとともに、県民の信頼回復に努めてまいる所存であります。  以上でございます。 3 ◯向門委員長=ただいま逢阪県警本部長より今回の事案に対する説明、陳謝がありました。  いずれにいたしましても、今回の事案は県民の警察への信頼を揺るがす事案であり、まことに遺憾なことであります。今後、二度とこういうことがないよう信頼回復に努めるよう、委員長として強く申し入れをいたします。  これより質疑に入ります。  通告に従い、順次発言を許可します。 4 ◯江口委員=おはようございます。県民ネットワークの江口善紀です。  それでは、本日通告させていただきました二問について質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  まず一問目は、県営住宅についてであります。  県営住宅は、戦後復興期から住宅に困窮する低額所得者等、住まいの確保が困難な方々に対して供給され、住宅不足の解消などの役割を担ってまいりました。  しかし、その多くは建設されてから数十年が経過し、建物や設備も老朽化が進んでおります。
     また、少子・高齢化が進む中で、核家族化や単身高齢者世帯の増加など家族構成が変化してきております。  このような中、県営住宅の適切な維持保全や、求められる設備水準への改善、あるいはバリアフリー化ニーズへの対応など課題も多いと感じているところでございます。  また、真に住宅に困窮する世帯が必ずしも入居できていない例もあるなど、入居管理面での不公平感もあると伺っているところでございます。  住まいの確保が困難な方々が県営住宅に円滑に入居でき、そして、安心して暮らし続けられるためには、県営住宅ストックの適切な維持や管理が重要だと考えます。  そこで、以下の点について質問してまいりたいと思います。  まず一点目、県営住宅の入居の状況についてであります。  管理戸数について質問いたしますが、県営住宅の管理戸数は現在どのようになっているのか、まずその点からお願いいたします。 5 ◯永田建築住宅課長=管理戸数についてお答えいたします。  県営住宅の管理戸数は、平成二十八年十一月末現在で九市三町に六千五百九十六戸となっているところでございます。  以上でございます。 6 ◯江口委員=それでは、入居者の募集についてですが、この募集の状況はどのようになっているのでしょうか。 7 ◯永田建築住宅課長=入居者の募集についてお答えいたします。  空き室が生じた際に入居していただく入居予備者の募集につきましては、公募により年二回、九月と二月でございますが、県内一斉に行っているところでございます。  入居を希望される方は、県内五カ所の指定管理者管理事務所、これは佐賀、唐津、鳥栖、伊万里、武雄地区にございますけれども、そこに希望団地の予備者登録申請書を提出し、その後、抽せんにより希望団地の入居順位が決定され、入居予備者として次回の募集までの間、登録されることになっております。  入居できる空き室が生じた時点で登録された入居順番に従って入居予備者に案内し、入居していただいているところでございます。  以上でございます。 8 ◯江口委員=それでは次に、応募状況について質問いたしますけれども、過去三年間の県営住宅への応募状況はどのようになっているのでしょうか。 9 ◯永田建築住宅課長=近年の応募状況についてお答えいたします。  過去三年間の応募状況につきましては、年二回の応募数の合計が平成二十五年度では九百二十八世帯、それから、平成二十六年度では七百十六世帯、平成二十七年度では五百五十六世帯となっているところでございます。  これに応募に対しまして実際に入居された世帯数としては、平成二十五年度が二百六十四世帯、平成二十六年度が三百世帯、平成二十七年度が二百五十一世帯となっているところでございます。  これを年度ごとの入居世帯数に対する応募数の倍率で申し上げますと、平成二十五年度が三・五二倍、平成二十六年度が二・三九倍、平成二十七年度が二・二二倍となっているところでございます。  以上でございます。 10 ◯江口委員=多少応募倍率には変動があるようですけれども、たまに私どももひとり親家庭の関係者とかから公営住宅、県営住宅への入居のことについて御相談を受けることもありますが、これは障害のある方とか、母子家庭とか、そういった何かしらの対応がありますので、指定管理者のところに御相談に行かれてください、あるいは市や県の窓口にというふうに御案内をしているところでございます。  四点目の入居者選考についての問いに移りますけれども、真に住宅に困窮する方が入居できるようにどういった配慮がなされているのか、その点についてお尋ねいたします。 11 ◯永田建築住宅課長入居者選考についてお答えいたします。  高齢者世帯障害者世帯などの住宅困窮度が特に高い世帯が県営住宅へ優先的に入居できますように、入居者の抽せんにおきましては、通常であれば、一個の抽せん番号が与えられるところを複数、これは二から三個でございますけれども、複数の抽せん番号を与えるといった優遇措置を行っているところでございます。  また、真に住宅に困窮する者が入居しやすい環境になるように、一定の収入を超える入居者に対しましては、住宅の明け渡しの指導を行うなど県営住宅の適正な管理に努めているところでございます。  以上でございます。 12 ◯江口委員=適正な入居選考をよろしくお願いしたいと思います。  それでは次に、空き室の状況についての質問に移りますけれども、県営住宅の現在の空き室の状況はどのようになっているのでしょうか。 13 ◯永田建築住宅課長=県営住宅の空き室の状況についてお答えいたします。  県営住宅の空き室は、平成二十八年十一月末現在で五百七戸、空き室率にして七・七%となっているところでございます。  主な内訳としましては、住戸改善工事や建てかえ、あるいは熊本地震の被災者受け入れなどのために確保している空き室が二百七十八戸、それから、入居手続中の空き室が二十七戸、入居希望が少なく、随時募集している空き室が二百二戸となっているところでございます。  以上でございます。 14 ◯江口委員=やはり立地条件等々で入居希望者の倍率が高いところと、そうでないところがあると思いますけれども、次に入居希望が少ない理由について質問いたします。  空き室の中には、入居希望が少なくて、長期間空き室となっている住宅もあると思います。その理由はどのようなものがあるのか、その点についてお願いします。 15 ◯永田建築住宅課長入居希望者が少ない理由についてでございます。  入居希望が少ない理由については、利便性などの立地条件のほかに、住戸が老朽化しているということ、これは壁、ふすま等の内装の傷みや台所、便所などの水回りが旧式なことがございます。  それから二点目としましては、住戸が狭いこと、多くが二部屋と最小限の台所といった間取りになっております。  それから三つ目は、エレベーターがなく、上の階への移動が大変であるということなどが考えられるところでございます。  以上でございます。 16 ◯江口委員=今、御答弁いただいたような現状を踏まえて、次の空き室に対する取り組みについてでありますが、そのような入居希望が少なく空き室となっている住宅に対して今後どのような取り組みを行っていこうと考えているのか、その点についてお願いいたします。 17 ◯永田建築住宅課長=空き室に対する取り組みについてお答えをいたします。  空き室となっている老朽化した住宅につきましては、現在のニーズに合った浴室、台所、洗面所への給湯設備の新設やユニットバスへの改修、それから、省エネ機器の採用などの住戸内の設備の更新、あるいはふすまの張りかえなど内装のリニューアルが必要だと認識をしているところでございます。  このため、こうした設備や内装のリニューアルを行う中古改善工事エレベーター設置を計画的に進めることによりまして、居住性を向上させ、空き室の解消に努めていきたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 18 ◯江口委員=それでは次に、県営住宅の耐震化について質問します。  かなり老朽化が進んでいるところがあると思いますけれども、県営住宅の耐震化、現在の状況はどのようになっているのかお願いいたします。 19 ◯永田建築住宅課長=県営住宅の耐震化の状況についてお答えをいたします。  県営住宅については、現在、六十七団地、四百七十五棟を管理しておりまして、このうち耐震性の検証が必要とされる二百四十三棟について検証を行いました結果、一棟を除いて耐震性があることを確認しているところでございます。  以上でございます。 20 ◯江口委員=かなり耐震化の対応というのは進んでいるというふうに受けとめますけれども、それでは、今後の対応において、耐震性が不足している県営住宅について今後どのように対応していくのか、その点についてもお願いします。 21 ◯永田建築住宅課長=今後の対応についてお答えをいたします。  耐震性が不足している一棟につきましては、建設後五十年を経過し、老朽化が進行していることから、平成二十一年度に策定いたしました佐賀県公営住宅等長寿命化計画では廃止することと位置づけをしているところでございます。  以上でございます。 22 ◯江口委員=それでは、四問目の県営住宅の高齢化への対応についての質問に移ります。  私が今回、県営住宅の件について取り上げるきっかけになったのは、高齢化の現状ですね。特に単身の高齢者の世帯がふえている。空き室率も結構三階、四階のほうは高くて、そして、ひとり暮らし高齢者世帯がふえている。  自治会長さんとお話をすると、以前とは全然住んでいる方の構成が変わり、また、数百円の月の自治会費の支払いもなかなか厳しかったりして、自治会活動も支障が出ている、そういった声を伺いまして、福祉の部分と建築住宅課の所管それぞれあると思うんですけれども、そういったことから一回、県営住宅の件を状況確認等含めて質問したいと思って、今回取り上げさせていただいているわけです。  その高齢化への対応ということで、非常に関連というか、高齢者の方にとっても大切なバリアフリー化について、現在の対応状況はどのようになっているんでしょうか。 23 ◯永田建築住宅課長バリアフリー化の状況についてお答えいたします。  公営住宅におけるバリアフリー化の状況をあらわします指標としては、便所、浴室への手すりの設置、室内の段差の解消、車椅子が通れるような廊下幅や出入り口の幅の確保の三つの項目がございます。  公営住宅のバリアフリー化については、この三つのうち、室内の状況にあわせて一つ以上行うことでバリアフリー化の対応を行ったものとされているところでございます。  県営住宅の室内のバリアフリー化の状況でございますが、平成二十七年度末現在で九九・六%となっているところでございます。  以上でございます。 24 ◯江口委員=では、今後の取り組みについてでありますが、室内のバリアフリー化等は一定の成果を上げられていると思いますけれども、入居者の高齢化が進む中でエレベーターの設置も必要と思われます。  また、エレベーターの設置というのは要望も結構強いと思いますが、予算に大変左右されるところでもあると思いますけれども、県はどのように取り組んでいく方針でしょうか、その点についてお願いいたします。 25 ◯永田建築住宅課長=今後の取り組みについてお答えいたします。  高齢化社会の進展に伴い、県では、まずは五階建て以上の住棟から順にエレベーターの設置を行っているところでございます。  その結果、現状としましては、建設当初から設置しているものも含めまして四十九棟に設置済みとなっておりまして、五階建て以上の全住棟数七十九棟に対しますエレベーターの設置率は、平成二十七年度末で六二%となっているところでございます。  一方、既存の住棟へのエレベーターの設置につきましては、日照や駐車スペースの確保など入居中の方々の居住環境が低下しないような設置方法や、コスト面も含めまして、工事の進め方等が課題になっているところでございます。  このため、平成二十七年度にエレベーターの未設置団地を対象に、比較的容易に設置できる外づけタイプのエレベーターを前提としまして、詳細な検討を行ったところでございます。  その結果、五階建て以上の未設置住棟三十棟のうち五棟につきましては、法令の規制、これは日陰規制等によりまして外づけエレベーターの設置ができないということが判明しておりまして、住棟内への設置など、さらなる検討を行うこととしております。  その他の二十五棟につきましては、外づけタイプの設置が可能ということでございますので、検討結果に基づき事業を推進していきたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 26 ◯江口委員エレベーターの設置は、思い起こせば十数年ぐらい前から取り組んでいらっしゃると思うんですけれども、五階建て以上でまだ六割強ということで、ちょっと意外だった思いがしました。  担当課の方に伺えば、予算の面とか、あるいは階段、建物の構造次第で、今御答弁あったように、駐車場のこととか構造にあわせてどう設置するかということで非常に悩ましい点もあると思いますけれども、引き続き取り組みをお願いしたいと思います。  やはり五階建てになると、上のほうの階の入居希望者もだんだん減ってくると思いますし、高齢化の点も先ほど御答弁があったように対応を引き続きお願いしたいと思います。  そういったことを踏まえて、県営住宅の今後について最後の問いであります。  今後、県営住宅の管理戸数、改修をしたり、あるいは建てかえたり、いろいろ判断があると思いますけれども、まず、今後の県営住宅の管理戸数はどのようになっていくのか。あるいは市町の住宅とか民間とか、いろいろ総合的に考える観点があると思いますけれども、今後の管理戸数の考え方について答弁をお願いします。 27 ◯永田建築住宅課長=今後の県営住宅の管理戸数についてお答えいたします。  県営住宅の応募状況につきましては、近年、減少傾向にあります。  公営住宅の将来的な需要につきましても減少していくのではないかと思われ、原則として、現在の県営住宅ストックを有効に活用しながら、当面は現状の管理戸数を維持したいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 28 ◯江口委員=住宅を取り巻く環境は随分変わってまいりました。  少子・高齢化、あるいは少人数かつ世帯数はほとんど変わらない状況の中で、今後の県営住宅の役割についてどのように考えているのか、最後、この点についてお願いいたします。 29 ◯永田建築住宅課長=今後の県営住宅の役割についてお答えいたします。  少子・高齢化が進展する中、公営住宅につきましては、福祉やまちづくりの施策と緊密な連携を図りながら、地域の住宅需要に対してきめ細やかに対応するなど、より一層、生活の質の確保を図っていく必要がございます。  このため、これからの公営住宅は地域住民の生活に密着した市町が主体となって担っていただき、県は既存の公営住宅を活用し、住戸改善などの先導的な取り組みを行うこととしております。  このように、市町と県とが協力し合って公営住宅全体のセーフティーネット機能が向上するように努めてまいりたいというふうに考えております。  いずれにしましても、住まいの確保が困難な方々が安心して暮らしていけるよう、生活の質の確保に向けて市町との役割分担を踏まえ、福祉やまちづくりの施策と連携しながら、県営住宅ストックの適切な維持管理や更新に努めてまいります。  以上でございます。 30 ◯江口委員=自治会長さんとお話ししたときに、例えば、空き家がふえてきて、上の階のニーズが減ってきて、高齢化が進んで、四階建てでも上の階のニーズが減ってきて、下を希望される方が多かったり、先ほど申し上げたとおり、高齢単身世帯の増加とか、そういった状況が変わっている中で、例えば、県営住宅の建物の一部を地域の介護とか健康づくりとか、そういったスペースに転用できないか、そういった提案もいただきました。  こういったことは、例えば、小学校で児童が少なくなって空き教室ができて、それが高齢者の方のサロンになったり、高齢者の方と小学生とかが交流する、そういった使い方が全国でありますけれども、県営住宅や公営住宅でもそういった流れがある意味これから出てくるんじゃないかという可能性を感じているんですね。  もっともこの委員会は県土整備で、建物の管理、維持等の担当の方だと思いますので、そういった福祉とか地域のコミュニティーづくりは福祉分野のほうの所管のイメージが強いと思いますが、もしそういった提案とかがあった場合は、ぜひ柔軟に管理者側としても今後対応をお願いしたいことを申し添えて、課題意識と希望を申し添えてこの質問を終わらせていただきたいと思います。  それでは次に、二問目の交通信号機等交通安全施設についての質問に移らせていただきたいと思います。  現在、警察におかれましては、交通事故抑止のため、交通指導取り締まりはもとより、自治体等関連機関と連携して、県民の交通ルールの遵守とマナーアップを図るための交通安全教育に取り組んでいただいております。効果を期待しているところであります。私の一般質問で、夜の運転はハイビームが原則ということをぜひもう一度再確認を、県民全体でしようというようなことを提案させていただきました。  さて一方で、道路の状況の中で交通信号機道路標識等交通安全設備の整備についても交通事故防止のためには大変必要不可欠であります。この整備を推進することはとても大切なことだと考えております。  その一方で、高度成長期以来、また、モータリゼーションの発達、道路の整備が進む中で、この交通信号機の状況もまた一つの時代を迎えているのではないかと思います。  それは先般、佐賀新聞にも大きく「信号機進む老朽化」というふうな見出しで新聞記事が掲載されておりましたけども、交通信号機の老朽化が進むというふうな現状があります。また、この交通信号機の信号柱が足元の土台の部分が腐食して倒壊したりとか、あるいは他の県の事例では、自転車に乗っていた若者がちょうど信号待ちでとまったところ、信号機に手をかけてちょっととまっていたら、ばたんと信号機が倒れてしまったぐらいの、そういったふうな倒壊事故が起こったりという現象が全国で散見されております。また、信号灯器が滅灯するとか、いわゆるこの交通信号機が機能しないようになる事例もあるということで、そのような事例がありますと、県民の社会生活に多大な影響を与えるのではないかと懸念をいたしているところであります。  そこで今回、二問目について、この交通信号機の状況について質問させていただきますが、まず一問目、県内における交通信号機の設置数はどのような状況か。また、その経年の状況はどのようになっているのでしょうか。その点からお願いいたします。
    31 ◯原田交通規制課長=交通規制課長の原田です。よろしくお願いいたします。  それでは、交通信号機の設置数と経年の状況についてお答えいたします。  交通信号機は、信号灯器とそれを支える信号柱、赤、青、黄の点灯をコントロールする信号制御機で構成されています。  県内では、平成二十七年度末現在、千六百五カ所に交通信号機を設置しており、信号柱は八千三百七十本、信号制御機は千五百九十五基あります。  信号柱の更新時期は設置後三十年を基準としており、現在の経年状況は三十年以上は四百八十九本で五・八%、二十一年以上三十年未満は千九百三十二本で二三・一%、十一年以上二十年以下は三千百六十二本で三七・八%、十年以下は二千七百八十七本で三三・三%となっています。  信号制御機の更新時期は設置後十九年を基準としており、現在の経年状況は、十九年以上は百七十八基で一一・二%、十一年以上十九年未満は六百九基で三八・二%、十年以下は八百八基で五〇・六%となっています。  以上でございます。 32 ◯江口委員=それでは、腐食などによる倒壊事例の有無についてお尋ねいたしますが、県内において信号柱の腐食などによる倒壊の事例があるのか、有無についてお尋ねいたします。 33 ◯原田交通規制課長=腐食などによる倒壊事例の有無についてお答えいたします。  毎年行っている定期点検等で倒壊のおそれがある信号柱を把握した場合には、緊急補修や早期の建てかえを行っており、県内ではこれまでに腐食など経年による倒壊事案は発生しておりません。  以上でございます。 34 ◯江口委員=他県では約三十年ぐらいたった信号機の柱が倒壊して、けが人が出たり、出なかったりということなので、そういったことが出ているということでございますので、今後、ぜひ特に機具のところ、確認とか、そういった点検をしっかりとしていただきたいと思いますけれども、それでは次に、LED式信号灯器のメリットとデメリットについてお尋ねいたします。  最近、LED式信号灯器がふえてきたな、あるいは見やすいという声も確かにありますので、その整備状況はどのようになっているのでしょうか。 35 ◯原田交通規制課長=LED式信号灯器のメリットとデメリットについてお答えします。  LED式信号灯器のメリット、デメリットについては、電球式灯器と比べて、初期投資が高いというデメリットはありますが、メリットとしては、太陽光に反射して全ての灯色が点灯しているように見える疑似点灯現象がなく視認性が高いこと、消費電力が少ないこと、長寿命であることの三点が挙げられます。  平成二十七年度末現在、県内の信号灯器のLED化率は約七〇%であり、全国平均の約四九%を大幅に上回っております。  以上でございます。 36 ◯江口委員=運転する側からすれば、本当に夕方とか見やすいLED式信号機、全国よりも整備状況は進んでいるということでその点については大変ありがたいことかなと思います。  それでは、それを含めて交通信号機の定期的な点検補修や更新計画について伺います。  社会インフラ、橋梁とか、社会資本のほうもこれからいよいよ戦後、整備の段階からこれから維持補修のほうが余計に予算をとられるような時代になりつつある中で、この交通信号機の定期的な点検補修、更新計画はどのようになっているんでしょうか、その点についてお願いいたします。 37 ◯原田交通規制課長=交通信号機の定期的な点検補修や更新計画についてお答えします。  点検補修については、業者に委託し、毎年一回以上の点検、異常発見時の補修を実施しており、障害発生時に備え、二十四時間体制で対応を行うこととしております。  交通信号機の更新計画については、ここ五年間は緊急経済対策もあったことから信号柱七百七本、信号制御機三百八十四基を更新したところでありますが、今年度の更新状況は信号柱十五本、信号制御機二十二基であります。  今後とも、今年度の新設と更新のペースで推移した場合、十年後には更新必要数が、信号柱は約二七%、信号制御機は約三九%を占め、その後も増加する一方となることから、計画的な更新を行う必要があります。  全ての信号柱等を更新時期内に更新していくためには、これまで以上の膨大な予算が必要となることから、必要な予算の確保に努めていくとともに、警察としてはコストダウン等の自助努力が必要であると考えております。コストダウン等を踏まえた今後の方針としては、次の三点を考えています。  一つ目は、緊急性、危険性を優先した更新であり、これについては現在も実施中でありますが、更新時期を超えた中でも点検結果に基づき、更新が必要な信号柱、製造中止となり交換部品がない信号制御機、災害時の緊急輸送路、交通弱者対策の信号制御機等を優先的に更新することとしております。  二つ目は、トータルコストの縮減であります。  一機で複数の信号機をコントロールする信号制御機、信号灯器の小型化による低コスト信号機の導入、信号柱が腐食しやすい地面と接触部分の二重構造化、信号灯器のLED化を図ることです。  三つ目は、交通信号機の適正な総量管理であります。  平成二十七年十二月に警察庁が示した信号機設置の指針を踏まえ、交通環境の変化等により、信号機の継続的設置の必要性が低下したような場合には、住民や利用者の理解を得て、一時停止等の交通規制による代替の措置が講じられれば、信号機の撤去も検討し、信号機の総量管理を図ることとしております。  なお、新設信号機については、これまでどおり、信号機設置の指針を踏まえ、交通事故の発生状況、周辺の状況、交通量等の調査結果を総合的に判断し、必要な整備を図ることとしております。  以上でございます。 38 ◯江口委員=ありがとうございます。設置から、これから管理、補修、点検、そういったもののマネジメントがより一層大切になってくると思いますので、取り組みのほうよろしくお願いしたいと思います。  さて一方で、県警本部のほうには大変大きな交通管制システムのほうが設置をされていると思います。県内の幹線道路等々の制御をされている、把握、管制をされる、この交通管制システムですけれども、この保守や更新計画についてはどのようになっているのか、その点についてお願いいたします。 39 ◯原田交通規制課長=交通管制システムの保守や更新計画についてお答えします。  交通管制システムは主要幹線等に設置している交通信号機をコンピューターで制御し、交通量、交通流を適切に配分、誘導することで、交通渋滞を緩和するシステムであります。  このシステムは、一旦障害が発生すれば、交通の安全と円滑に多大な影響を及ぼすことから、現在も専門的知識を有する業者に保守委託をしております。  現在のシステムは、平成二十四年度に五年間のリース契約をしております。平成二十九年度が更新時期となり、五年間のリースを計画しているところであります。  以上でございます。 40 ◯江口委員=交通管制システムについて、私、ちょっとふっと思いついたんですけども、今、玄海原子力発電所に関して原子力防災計画が毎年見直され、また、その大規模な訓練も行われております。万が一の過酷事故の際は大変多数の何万人という方が避難する、そのときにこの道路がたくさんの人が東に向け、あるいは北に向け移動する、そのときに一体どういうふうになるんだろうかという不安もあると思います。  今、交通管制システムの保守、更新計画について質問いたしましたが、そういった防災計画等の当局とも打ち合わせをされていらっしゃると思うし、一時的に一瞬でその何万の方がだあっと移動するというふうなことというのはなかなかめったにない現象だと思いますが、そういった原子力防災対策においても、この佐賀県、特殊なプログラミングというか、そういったものが必要かと思うんですが、そういった点も勘案されて、この更新とかされていらっしゃるんでしょうか、その点についてお願いします。 41 ◯原田交通規制課長=お答えします。  先ほどの件についてですけども、委員が言われるとおり、防災計画等を見ながら、交通管制システムが適正に運用できるように考えているところであります。  以上でございます。 42 ◯江口委員=本当に現実そういった事態が起きてはならないことですが、図上演習等々でまた対応のほうよろしくお願いしたいと思います。  最後の質問に入りますけども、交通信号機の現示調整に関する要望への対応についてということで、ことしの六月の一般質問におきまして、藤崎議員のほうから整備に関する要望数等についての質問はありました。  二十七年度は七十八カ所の要望があり、この中から優先順位の高い十三カ所を選定し、信号が設置されたというような御答弁でございましたが、こういった要望、信号設置だったり、あるいは信号秒数変更等の現示調整、これやっぱり道路が新しく整備されたりすると、車の流れ、人の流れが変わり、地域の方にとっては今まで以上にスムーズになった面もあれば、信号で滞ってしまう部分もあると思いますが、利用している方、地域で生活されている方が一番その変化に敏感だと思います。そういった信号秒数変更等の現示調整に関する要望はどのようにして把握しているのか。また、その対応はどのようにしているのか、その点についてお願いいたします。 43 ◯原田交通規制課長=交通信号機の現示調整に関する要望への対応についてお答えします。  信号秒数変更等の現示調整に関する要望は、警察本部、各警察署、交番等で直接受理しているほか、県警ホームページ上の信号機ボックスでも受け付けをしております。  要望の内容としては、信号機設置交差点の主道路、または従道路の青秒数を延ばしてほしい。右折しにくいので、右折矢印の青秒数を延ばしてほしいなどがあります。  そのような要望が平成二十七年度は六十件あり、調査の結果、必要性が認められた四十七件については要望どおり対応をしております。  要望を受理すれば、警察官が現地で交通量、交通流、渋滞発生状況、道路の形状、周辺の交通環境等を調査し、必要性があれば、最適な信号秒数に調整をしております。必要がないと判断した場合は、要望者に対して、その理由を説明し、理解を求めております。  地域の交通実態に詳しい住民の方々から寄せられる要望は貴重で有効な情報であると認識しており、これからも適切に対応していくこととしております。  以上でございます。 44 ◯井上祐輔委員=おはようございます。日本共産党の井上祐輔です。今回は前回の質問と同趣旨にもなりますが、海砂採取限度量について、十一月二十二日に限度量の見直されたものが確定をされ、公表がされていますので、確認の意味も込めて質問をさせていただきます。  この海砂採取限度量については、九月議会の折に一般質問、常任委員会でも取り上げ、全国的な採取状況や採取量の確認方法、また、課題や今後の改善などについても議論をさせていただきました。  地元唐津の方からは、海砂採取だけではなく、唐津湾全体の水産の振興についても県全体で取り組んでほしい、こういった声もいただいております。しかし、この常任委員会では水産振興についてはまた別の委員会だと思いますので、また、今後、一般質問などでも取り組んでいきたいと思っているところであります。  本題に入りますが、九月議会では見直し案ということでありましたが、先ほど述べたように、十一月二十二日に見直し量が決定をされたと認識をしています。私は、今回の海砂採取量の見直しについて、採取量が減少の方向で進められていると、こういったことは環境への負荷、また、漁業者の声からすれば、大きな前進だと思います。しかし、みずから決めたものをどのように守っていくのか、このことが非常に重要だと考えております。  そこで、質問に入りますが、まず、海砂採取限度量の見直しについてお伺いをしていきます。  海砂採取量の推移と見直しの結果についてですが、基本的には佐賀県海砂利採取計画認可要綱で認可をされた量について、これまでも採取が行われてきたことだと思います。  そこで、これまで海砂採取限度量の推移と今回新たに見直しがされた結果はどのようになったのかお尋ねをいたします。 45 ◯横尾河川砂防課長=海砂採取限度量の推移と見直しの結果についてお答えいたします。  本県における海砂採取につきましては、平成十年十一月に佐賀県海砂利採取計画認可要綱を策定して、この要綱により、年間の認可採取量を決定するということにしたところでございます。  平成十一年は関西空港建設など需要が多いということで、そのあたりを考慮いたしまして百六十万立米ということで認可をしておるところでございます。その後、県といたしまして採取量が年々増加していくことは好ましくないと考えまして、平成十二年以降は平成八年から十一年の四年間の平均値の百三十万立米を限度として認可し、現在に至っているところでございます。  今回、環境負荷を軽減するための取り組みの一つといたしまして、海砂採取限度量の見直しを行い、平成二十九年から限度量を百万立米に削減することとしました。先月、十一月二十二日に公表したところでございます。  以上でございます。 46 ◯井上祐輔委員=それでは、次の見直しの経緯について伺いますが、どのような理由があって、そういった形で見直しが行われてきたのか。また、今回の見直しの経緯についてお伺いをいたします。 47 ◯横尾河川砂防課長=海砂採取限度量の見直しの経緯についてお答えいたします。  唐津湾沖の玄海海域で行われております海砂の採取につきましては、環境や漁業に与える影響について懸念する声が高まっておりまして、県といたしましては、海砂採取による環境や漁業に対する影響を把握するため、海砂採取環境影響調査検討委員会を設置し、平成二十二年から二十五年にかけて環境影響調査を実施したところでございます。  平成二十六年度に海砂採取環境影響評価調査検討委員会から、海砂採取が底質や底生生物相に及ぼしている影響ですとか、漁業に及ぼしている影響の程度を把握するまでには至らなかったものの、海砂採取により、海底面は大きく改変されており、この海底面の物理的変化が長期的には生物相に大きな影響を与える可能性があることを否定できないこと、また、追跡調査、モニタリングを継続するとともに、環境負荷を軽減するための枠組みを創設し、その枠組みを行っていくことが望ましいという趣旨の報告を受けたところでございます。  この報告を受けまして、環境負荷を軽減するための取り組みの一つといたしまして、海砂採取限度量の見直しを行うこととしたところでございます。  以上でございます。 48 ◯井上祐輔委員=環境影響評価の検討委員会による提言があって、そういった形で見直しが行われたということですが、これまで海砂採取量については何回か見直しも行われてきています。その時代時代に即した形で行われてきたとは思いますが、この海砂採取量を見直すに当たって、県としての基本的なスタンスはどういったスタンスを持って見直しをされているのかお尋ねをします。 49 ◯横尾河川砂防課長=限度量を見直すに当たっての基本スタンスについてお答えいたします。  長い年月をかけて育まれた自然環境というものは、一度改変されると、もとに戻るには相当の年月を要することから、しっかりと保全として後世に引き継いでいかなければならないというふうに考えております。  一方で、玄海地区の海砂につきましては、貴重な建設用資材として活用されております。本県の産業や県民生活を支えているということも考慮する必要があります。  こうしたことから、海砂採取の限度量につきましては、本県の産業や県民生活への影響に配慮しつつ、自然環境に与える負荷を可能な限り軽減する方向で決定したところでございます。  以上でございます。 50 ◯井上祐輔委員=課長がおっしゃられたように、私も一度壊された自然というのは、戻すためには本当に長い年月がかかると思っています。  見直しの考え方について伺いたいと思いますが、どういった考え方に基づいてこの海砂採取限度量が見直されてきたのか、この点についてお伺いをいたします。 51 ◯横尾河川砂防課長=限度量の見直しの考え方についてお答えいたします。  海砂採取限度量の決定に当たりましては、海砂採取が自然環境に与える負荷を可能な限り軽減するという基本スタンスを踏まえつつ、海砂が県内の細骨材のおおむね七五%から八〇%を占めているという状況にも配慮いたしまして、県内の建設工事等に必要な海砂量を確保することとしたところでございます。  また、大型投資ですとか災害対応等の予測できない事情に一定程度対応できるよう配慮すること、そして海砂採取限度量を削減する場合には、これによりまして海砂の単価の上昇や県内への供給が困難になることがならないよう配慮することとしております。  以上の考え方を踏まえまして、海砂採取限度量を百三十立米から百万立米へと、量で三十万立米、率で二三%削減したところでございます。  以上でございます。 52 ◯井上祐輔委員=考え方についてお示しをしていただきました。その中で、県内の建設工事等に必要な海砂の量として平成二十九年は八十万立米から、また平成三十一年では九十二万立米を確保するというふうに今答弁していただきましたが、この採取量についてどういった形で試算を行い、推計をされたのか、この点についてお伺いをします。 53 ◯横尾河川砂防課長=現在の建設工事等に必要な海砂の量をどのように算定したのかということでお答えいたします。  海砂採取限度量を見直すに当たりまして、平成二十六年度に骨材需要動向調査を実施しております。その中で、海砂ですとか川砂、陸砂、山砂、いろんな砂がありますが、そういった細骨材の需要量の推計を行っております。  具体的には、平成二十六年から三十一年までの全国の建設投資額の推計値をもとに、同じ時期の佐賀県の毎年の建設投資額を推計いたしまして、この佐賀県の建設投資額の推計値に過去の実績から算出しました工事費百万円当たりに使用される細骨材の量を掛け合わせることで、細骨材の需要量を算定したところでございます。  県内における細骨材の需要量のうち、海砂の占める割合は、先ほど答弁しましたが、過去の五年間の実績としまして大体八〇%程度でございますので、その八〇%を先ほどの細骨材の需要量の推計値に掛け合わせまして、二十六年から三十一年までの毎年の県内の海砂需要量を算定したところでございます。  以上でございます。 54 ◯井上祐輔委員=全国の需要量によって県内の需要量を推計されたということでありました。  次のパブリックコメントの意見について質問させていただきますが、九月議会の中で質問させていただいたパブリックコメントに対する県の考え方として、横尾課長の答弁では、パブリックコメントについては十一月に県の見直し方針と具体的な限度量を決めていくと、その決定の中でしっかりとこの部分に対する意見を整理してお示しをするというふうに答弁をされていました。  そこで、県に寄せられたパブリックコメント、意見等、また今回の見直しにどのように意見を整理されたのかお尋ねをいたします。 55 ◯横尾河川砂防課長=パブリックコメントで県に寄せられた意見と、それをどのように反映したのかということでお答えいたします。  本年七月五日から八月五日までの一月間で行ったパブリックコメントでは、五名の方から意見が提出されております。主な意見といたしましては、環境や漁業に悪影響を与えるので禁止すべきとか、採取量を抑制するため県外への搬出禁止や掘削深の上限制定など規制を強化すべきという意見がある一方で、海砂採取を産業として評価する意見ですとか、代替骨材の活用による森林破壊、海砂価格の上昇など、限度量の見直しによる影響への懸念、また環境影響調査の内容への疑問など、さまざまな観点からの意見が寄せられたところでございます。  今回寄せられたこの意見の中で、海砂採取について禁止すべきですとか規制を強化すべきといった意見が複数寄せられております。これらの意見につきましては、海砂の採取が海底の底質ですとか生物相、また漁業に深刻な影響を与えるのではないかと懸念する意見、心情から出されたものと思っております。  県では、こうした環境に配慮した意見を踏まえまして、可能な限り採取量の削減が必要であると判断したところでございます。  また一方で、海砂採取を産業として評価する意見も寄せられております。これは本県におきまして、海砂が貴重な建設資材として活用され、本県の産業や県民生活を支えている状況に着目した意見というふうに考えております。  このような意見も踏まえまして、限度量の目安といたしまして、県内の建設工事などに必要な海砂の量を確保するとともに、また大型投資ですとか災害対応という予測できない事案に一定程度対応できるということ、また、海砂単価の上昇ですとか県内への供給が困難になることがないよう配慮したところでございます。
     今回いただいたさまざまな観点からの意見を踏まえまして、県として百万立米という限度量を決定したところでございます。  以上でございます。 56 ◯井上祐輔委員=そういった県民の皆さんから寄せられたパブリックコメント、これも踏まえた上で必要な量を確保しながら、可能な限り海砂採取の量についても減少の方向で考えていくということでありました。  大きな三番目の海砂採取量の確認方法について伺っていきたいと思います。  前回もお話をしたように、限度量の見直しをされても、実際に採取をする量が守られていくことが重要だと繰り返し指摘をしてきました。本県でも採取船にGPSを設置するであるとか、採取量の写真確認など、こういったことが行われていますが、今の取り組みで県が定めた要綱を守らせることができるのか、この点は、私は疑問に思っていますし、確認方法について曖昧な点をしっかりと見直しをしていくことが必要ではないかと思っています。  採取量の方法、このことを確認させていただく前に、どのように海砂採取をするのか、また採取をする量はどうなのか、このことを定めている佐賀県海砂採取の計画認可要綱がありますが、まずこの要綱を定めた目的についてお伺いをいたします。 57 ◯横尾河川砂防課長=海砂採取計画の認可要綱の目的でございます。  これは、佐賀県における海砂利採取に関しまして必要な事項を定めるということで、海砂利の採取に伴う災害を防止しまして、砂利採取業の健全な発展、水産資源の保護、自然環境の保全及び骨材資源の安定的な供給を資することを目的とすることで、この要綱を定めたところでございます。  以上でございます。 58 ◯井上祐輔委員=それでは、その要綱の中に定めてある海砂を採取する方法、このことは要綱ではどのように定められているのかお尋ねをします。 59 ◯横尾河川砂防課長=採取方法の規定でございます。  七条のほうに災害防止等の方法ということで採取方法を規定しております。採取の時間が日の出から日没までとする。同時に一つの採取区域内で操業できる船の数は三隻以内とする。また、採取はバケット方式、ポンプ方式など海水の汚濁が少ない方式にするものとする。認可期間を一年に換算した場合、掘削深は三メートルを基本とし、掘削により周囲半径二十メートルとの水位の差が十メートルを超える場所が生じないようにするものとするなどの規定をしているところでございます。  このものを確認し、適正な方法で採取されているかを確認するということでございます。  以上でございます。 60 ◯井上祐輔委員=それでは、その要綱にも定めてあると思いますが、そういった県が定めた採取の方法に対して違反した場合、どういった措置がとられるのか、この点についてお伺いをします。 61 ◯横尾河川砂防課長=違反等に対する措置についてお答えします。  この採取計画の認可を受けた者が法及びこの要綱の規定に違反して砂利採取を行った場合は、次の認可を最長十二カ月の期間行わないものとすること、そして掘削深が三メートルを超え、また掘削により周囲半径二十メートルの水深の差が十メートルを超える場所が生じた場合は、先ほどの規定にかかわらず、当該場所を含まない区域を認可することになる、そのように規定しているところでございます。 62 ◯井上祐輔委員=県の要綱について確認をさせていただきました。  それでは、その海砂採取量の本県での採取の方法について、どのような確認をされているのかお尋ねをいたします。 63 ◯横尾河川砂防課長=本県の海砂採取量の確認方法についてお答えいたします。  海砂採取につきましては、県では海砂採取業者から海砂を採取した日ですとか採取量について、毎月、土砂採取実績報告書の提出を受けているところでございます。そして、県に報告したとおりの海砂採取が行われているか確認するため、採取船にGPS記録装置の取りつけを義務づけ、砂利採取船の稼働状況を把握しております。  具体的には、採取船が出港し、海砂を採取し、帰港するまでの航跡記録、また海砂の採取時間がわかる採取ポンプの稼働記録についてデータを管理しているソフトウエア会社から県へ毎月直接報告を受けております。  県におきましては、このソフトウエア会社から報告される採取船の航跡記録ですとかポンプの稼働記録のデータと採取事業者から報告される採取日や採取量の内容を照合いたしまして、県に報告したとおりの海砂採取が行われているか確認を行っているところでございます。  また、採取量の確認に当たりましては、採取船が一回航行した際の採取量は、基本的には採取船の最大積載量をもとに九割とカウントいたしまして、その量と運搬回数で採取量を確認しております。実際、積載量が少ない場合、九割に満たない場合は船にテープを当てるなどの状況がわかる写真を添付させ、それで採取量が写真で確認できるという場合には、写真で証明されました積載量を採取量としているところでございます。  また、先月十一月に県に提出されている報告と実際の海砂採取に係る書類の間に相違がないか確認するため、職員が採取事業者に出向きまして、海砂採取船の航行日誌をGPS記録による採取船の稼働記録と照合したり、海砂を荷揚げする際の検収伝票を土砂採取実績報告書と照合するなど、立入検査により確認を行ったところでございます。  このようにして海砂採取事業者が県に報告する量が実際の採取量と相違がないか確認を行っております。  また、砂利採取の認可区域外での採取が行われることがないように、唐津海上保安部に取り締まりを要請しております。また、月二回、現地の唐津土木事務所の職員が県の玄海水産振興センターの漁業取り締まり船に乗船いたしまして、海上巡視を行っております。このうち一回は、できるだけ河川砂防課の職員も同乗するようにして確認をしているところでございます。  以上のような確認を行っているところでございます。 64 ◯井上祐輔委員=さまざまな方法によって採取量の確認ということは行われているということでした。  確認方法についてですが、他県でもこういった海砂採取が行われているということも前回お尋ねをしましたが、他県でどういった方法でこの海砂採取が行われているのかお尋ねをいたします。 65 ◯横尾河川砂防課長=他県の海砂採取の確認方法についてお答えいたします。  今回、改めて海砂を採取している本県を除く七県に確認をいたしました。県により取り組みにばらつきはございますが、本県と同じくGPS記録装置による航行記録の確認を行っている県は六県ございました。この六県のうち採取ポンプの稼働記録の確認まで行っているのは四県でございました。  そのほか、県によりましては、認可区域外での採取が行われていないかの監視ですとか、採取量の写真での確認ですとか、事業者への立入検査を実施するということをやっておられます。これは本県でもやっているところでございます。  また、実績報告書に検収伝票を添付したり、荷揚げ時に外郭団体が海砂の積載量の確認を行っているという県もございました。  また、採取量が船にどれだけ積んでいるか一目でわかるように、船にペンキみたいなのでラインを引くみたいな、そういう工夫をされているなどの取り組みもありました。  以上でございます。 66 ◯井上祐輔委員=この採取量の確認については、本県また他県の取り組みということで御紹介をいただきましたが、今、紹介をしていただいた県の要綱の中で、第九条のところに違反等に対する措置ということで、掘削深が三メートルを超え、また掘削により周囲半径二十メートルとの水深の差が十メートルを超える場所が生じた場合は、そういった前項の規定にかかわらず、当該場所を含まない区域に係る次回の認可を行うことができるものとするというふうに、ちょっとわかりにくいんですけれども、書かれていると思います。  この掘削深三メートルというふうに県の要綱でも規定をされているんですが、採取量については先ほどお示しをしていただいて、量についての確認はわかったんですが、この掘削深、深さを県はどのように、ここを確認されているのか。この掘削深をどういった方法で確認しているのか、この点についてはどのようになっているのかお伺いをします。 67 ◯横尾河川砂防課長=掘削深の確認でございます。お尋ねがございましたが、掘削深につきましては、先ほどの採取の実績報告書の中に採取前と採取後の水深の報告がございます。それで前後で水深がどうなっているのか、変化がどうしているのかというところを確認しているところでございます。  なお、県といたしましては、五年に一回という形で掘削された状況がどのように変化しているということを確認はしておりますが、毎年の確認は事業者さんから上がってくるその報告の内容をもとに確認をしているというところでございます。  以上でございます。 68 ◯井上祐輔委員=事業者から掘削の前と後のデータの報告と、また、県では五年に一回確認をされているというふうなことでありましたが、この認可については、認可をする期間というのは一年単位で更新されているんでしょうか、その点について確認をしたいと思います。 69 ◯横尾河川砂防課長=認可の期間についてでございますが、これは採取業者から毎年、認可申請が上がってまいりますので、その内容を確認した上で許可をしているというところで、毎年、手続を行っているところでございます。  以上でございます。 70 ◯井上祐輔委員=この認可については、一年一年事業者から申請があって認可をされているということでした。  この掘削深について、違法をした場合、県の罰則ということも措置がとられるということで県の要綱では書いてあるんですけど、今、確認をさせていただいたこの掘削深についての確認ですね、これについては、事業者からの報告だけでしか確認をすることができない。そして、今、お示しをしていただいたように、実際に県独自で確認をするという方法は五年に一回というふうにしか確認がされていないということでありました。  私はこの点について、一年一年そういった申請をして、県が認可をしているということであるならば、県がこういった掘削深について把握をするという期間についても五年に一度ということではなく、毎年、定期的に行うべきではないかというふうに思うんですけれども、この点についてはどのようにお考えになられているでしょうか。 71 ◯横尾河川砂防課長=掘削深について毎年、確認をすべきじゃないかというお尋ねでございました。  県といたしましては、この確認方法、おっしゃるように丁寧に対応しなくてはいけないというふうに考えているところでございますが、掘削深も深く、また、範囲も広いということ、また、その確認に要する費用もございますので、いろんな事情があって、今、このような形で確認をしているということでございます。  この点につきましては、他県の状況等も踏まえまして、勉強させていただければというふうに思います。  以上でございます。 72 ◯井上祐輔委員=私はそれでは不十分だと思います。五年に一回、県で確認をされているということですけれども、全体的に全てを一年に一回確認をするということは、本当に大変なことになるかもしれませんが、場所を区切って一年ごとにこの年はこういった場所をして、翌年にはその次の場所を区切るとか、そういった全体をするということではなくて、一年一年、場所を区切った形でそういった県で独自に確認を行うとか、そういった方法でもできるんではないかと思うんですね。  そういったところから、できる方向でしっかりと採取、掘削深についての確認というのも、事業者の報告待ちではなく、県が独自にしっかりとこの要綱を守らせるという立場で私は取り組んでいくべきだと思いますけれども、こういった改善できる点というのは、しっかりと改善をしていただいて、少しずつでも前に進んでいただきたいというふうに思うんですけれども、その点についてどういったふうにお考えでしょうか。 73 ◯横尾河川砂防課長=海砂採取の確認方法の改善ということにお答えいたします。  本県では、過去に海砂採取事業者の違法行為などもありまして、同じようなことが繰り返されるようなことがないよう、認可された内容で採取されているか、しっかり確認をする必要があるという認識でございます。そういった意味で、海砂の採取量の確認だけでなく、区域外の採取が行われていないかどうかの監視なども対応してきたところでございます。  本県が行っている確認方法とか、他県が行っている確認方法、いろいろ過去に勉強をさせていただきました。基本的には、現在行っている本県の海砂採取を確認するための取り組みというのは、他県と遜色はないのではないかというふうに思っているところでございます。  ただ、今、御指摘があったように、掘削深の確認につきましては、不十分ではないかということもございました。これは予算的な部分もいろいろございますし、先ほどお話があったように、全部じゃなくて、一部でもやるだとか、そういった工夫もあるかと思いますので、そういった部分については、県としても今後確認方法がよりよいものになるように、各県のさまざまな取り組みについてもさらに情報収集をいたしまして、効果があるものと思われるものにつきましては、本県でも取り入れていくことを検討したいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 74 ◯井上祐輔委員=最後にちょっと部長にお尋ねをしたいと思っています。  今ずっと議論をさせていただいてきた中で、これまでの違法採取であったりとか、環境に与える影響、そういったものから海砂の採取の量が見直されてきたと思います。この違法採取をさせたということについては、私は県としても責任があると思っています。そういったあいまいな確認、こういったあいまいな点が残っているからこそ、事業者にとってもしっかりと厳しい態度を県はとっていかなければいけないというふうに思っています。  今後も、漁業者、また県民に寄り添った形で、県がみずから決めたことをしっかりと事業者に守らせると、そういった態度で臨んでいっていただきたいと思いますが、部長の思いとして、どういった思いを持たれているのかお尋ねをします。 75 ◯和泉県土整備部長=海砂採取につきましては、今ほど委員から御指摘があったとおり、過去において違法採取があったということで、やはりしっかりと決められた限度量を守っていただくということが重要かと思います。  過去において、やはり違法採取があったということにつきましては、認可する側にも何らかの不足している部分があったのかなというふうにも感じているところでございまして、その点も踏まえて、今はいろいろな他県の例も参考にしながら、しっかりと限度量を守っているかどうかということについても確認しているところでございますし、現状のやり方に満足することなく、さらによりよい効果的な確認方法、限度量を守っていただくような仕組みというのがあるようであれば、その辺についてはよく検討をしていければというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 76 ◯藤木委員=おはようございます。それでは、改めまして、県土整備・警察常任委員会の委員会質疑を始めさせていただきます。  国道二〇三号等の道路整備についてということ、まずこのことについてお話をします。せっかくペーパーもつくりましたから、その要旨だけ読ませていただきますね。  広域的な幹線道路は、産業振興や地域振興を図る上で欠かすことのできない大変重要な社会資本であり、災害発生時の救援物資の搬送や救急運搬等においても大きな役割が期待されています。  特に、佐賀唐津道路は、県都佐賀市と県内第二の都市である唐津市を結ぶ重要な道路であります。その中でも特に東多久バイパスから有明海沿岸道路までの多久─佐賀間の早期整備の必要性は、県民広く理解されていると考えています。  多久─佐賀間内の多久佐賀道路一期と呼ばれる東多久バイパスから小城市三日月町国道二〇三号に設置予定の箇所、三日月インターまでの区間については、平成二十八年度から、つまり、今年度からですけれども、国において事業が進められております。ようやく始まりました。  しかしながら、多久佐賀道路二期と呼ばれている仮称三日月インターから国道三十四号に設置予定の仮称鍋島インターまでの区間については、いまだ事業者が決定しておりません。さらに、現在の厳しい予算の状況を見ると、多久佐賀道路二期の事業着手はもとより、多久─佐賀間全区間の完成までには相当程度の期間を要するのではないかと考えております。  そのような中で、有明海沿岸道路は着々と整備が進められており、当面の間は仮称三日月インターから現在の国道二〇三号と県道佐賀外環状線を経由し、国道二〇七号の徳万交差点から、有明海沿岸道路の久保田インターへ至る区間に自動車交通が集中すると、暫定的なネットワーク網に国道、県道が位置づけられなければならないと考えております。  この区間については、現在、一日自動車交通量が一万一千台を超え、大型車の交通量も多く、特に仮称三日月インターから徳万交差点の間、約四キロメートルの区間については、歩道のない区間が多く、歩道があっても、片側のみの場合や狭小な場合、あるいは段差が多いといった状況であり、自転車や歩行者の安全が全く確保されておりません。  一方、小城市役所周辺につきましては、小城市の新しいまちづくりが進んでおり、国道二〇三号の歩道の整備や交通安全対策等の必要性がさらに高まっているということであります。  そこで、国道二〇三号について、今お話しさせていただいた仮称三日月インターから徳万交差点を経由いたしまして、久保田インターまでの間ということについて質疑を始めたいと思っておりましたけれども、その前提となっている国道二〇三号、国道二〇三号バイパス、多久佐賀道路、もっと言えば佐賀唐津道路と言うべきか、またそして、有明海の沿岸道路ということについても、若干触れることなくして、この国道二〇三号の現況について、きちんと説明し切った、また、よく理解したということにはつながらないので、少し国道二〇三号バイパスの基本的なおさらいをさせていただきたいと思います。  まず、国道二〇三号バイパス、多久佐賀道路の事業費というのは大体どれぐらいであるのか、まずそこをお伺いします。 77 ◯平尾道路課長=多久佐賀道路の全体の事業費ということで、藤木委員のほうから質問がございました。  多久佐賀道路の一期につきましては、今現在、暫定二車線の整備ということで予定をされておりますが、そちらの部分についての暫定二車線の分の事業費としては、国のほうから公表がされていないような状況でございます。四車線を完了させた場合については、公表されておりますので、その全体事業費は二百八十億円というふうに国から聞いているところでございます。  また、多久佐賀道路二期のほうについては、事業費も公表されておりません。佐賀道路につきましては、四車線を完成させた場合の全体事業費が三百六十八億円ということでなっております。  以上です。 78 ◯藤木委員=もう一回確認しますけど、その場で返事していただいて結構でございます。多久佐賀道路の一期の事業費は、二車線では公表されてないけれども、四車線で二百八十億円ということですね。県としては、佐賀道路、つまり三十四号タッチ、森田交差点周辺から佐賀ジャンクションまで四車線で三百六十八億円、これは僕も詳しいことを知らないので、知らないままお伺いしますが、基本四車線で一発供用というふうにいこうと思っているんですかね。 79 ◯平尾道路課長=都市計画決定など、環境影響評価、こういったものについては、完成四車線ということで計画を打ち出しておりますけれども、当面の整備として、佐賀県として佐賀道路につきましては、暫定二車線での供用を目指したいということで今考えております。  以上です。 80 ◯藤木委員=それともう一つですけれども、基本的なことをお伺いすると言いましたんで、多久佐賀道路一期の事業期間、多久佐賀道路一期の見通しというんですかね、どれぐらいで完成させる予定だと、国道事務所、政府は言っているのかということをお伺いします。 81 ◯平尾道路課長=多久佐賀道路一期につきましては、国のほうから具体的にいついつまでに完成を目指すということは公表がされていないところでございます。  以上でございます。 82 ◯藤木委員=もう一つ、今年度の佐賀国道事務所における国道二〇三号バイパスの予算が幾らかということでございます。 83 ◯平尾道路課長=佐賀国道事務所の国道二百三号の事業費でございます。二百三号ということで(「二百三号バイパス」と藤木委員呼ぶ)多久佐賀道路一期の今年度の事業予算は一千万円となっております。 84 ◯藤木委員=その一千万円の使われる道というんですかね、項目は何でしょうか。 85 ◯平尾道路課長=この一千万円の内容につきましては、佐賀国道事務所のほうから地質調査を行う予定というふうに聞いております。  以上でございます。 86 ◯藤木委員=この四車二百八十億円で、実際、片側ざっと見ても二百億円ぐらいかかるんだろうと、地質調査、ことし一千万円ということでございます。一年、単年ですから、一千万円ということで、地質調査に係る経費というのはこの事業規模で言ったら、大体どれぐらいの金額が想定されますかね。正確なところ、わからんでもよかばってん、道路の技術屋のプロとして、大体のところ、二百億円ぐらいのこの道路に対しての地質調査に係る経費が幾らぐらいかというのは。 87 ◯平尾道路課長=具体的に私のほうから申すことはできないんですけど、有明海沿岸道路であったりだとかとなりますと、軟弱地盤地帯であったりということで、当然、ほかの箇所よりも地質調査等の費用もかさむというふうに考えておりますので、申しわけございませんけど、多久佐賀道路一期について、幾らぐらいというのは、ちょっとこの場ではお答えができないというふうに思います。  以上でございます。 88 ◯藤木委員=済みません、お忙しいところに意地悪な質問をして。大体私は知っております。約五億円であります。大体五億円ぐらいかかるということだから、単年度で一千万円ということやっけんが、地質調査毎年一千万円ずつ積んでおきゃ、五億円に至るまで五十年かかるということで、まあそんなことはないにしても、一千万円の金額がどうかということですね。地質調査に約五億円かかったとして、今年度費やす時間と作業そのものは、一千万円分、五十分の一分しか単年度では進まないということでありますね。  もう一つ、この機会ですから、受け皿となっているもう一つの有明海沿岸道路についても、嘉瀬南インターから東に向けてについても少しお伺いしたいと思いますが、大体これも事業費はどれくらいかかるんでしょうか。 89 ◯平尾道路課長=有明海沿岸道路の現在、佐賀県で整備を進めております佐賀福富道路につきましては、全体事業費約五百八十億円というふうになっております。  以上でございます。 90 ◯藤木委員=目標としてでも結構ですけれども、我々は県庁から西のほうに暮らしておりますから、この道路に対する期待は、右に行ったら佐賀空港、左に行ったら佐賀県庁というところまで当座完成させていただくと大変ありがたい。特段、諸富の方向に、大川、柳川、大牟田の方向に、私たち南の人、西の人がどうしても行かねばならん用事ばかりがあるわけではないので、右に行ったら佐賀空港、左に行ったら佐賀県庁、玉屋周辺、町なかに行ければいいなと。嘉瀬南インターからジャンクションを越えて、次の空港インターまでと、私たちの思いはそういうことでございますが、そういうことを踏まえて、大体この事業区間、この完成の年限というのは大体あとどれぐらいかかると予想されておられますでしょうか。 91 ◯平尾道路課長=佐賀福富道路の完成の目標についてお尋ねがございました。  佐賀福富道路につきましては、現在、六角川から南の区間、福富地区のほうにおきまして、想定していた以上に軟弱粘土層が厚いこと、また、土の強度が低いことが判明をしております。このため、軟弱地盤検討委員会からの意見を聞きまして、これまでやってきました対策工法の見直しを選定いたしまして、今年度、その見直し案の効果を検証するため、試験盛り土を行っているところでございます。盛り土完了後、沈下状況等を計測し、分析を行うため、一定の期間が必要となっております。対策工法が決定いたしましてからも、その後の工事期間を確保する必要があることや、六月に起きました有明海沿岸道路の災害等から得られました教訓、知見、そういったものを生かしながら、しっかりとした軟弱地盤対策を行っていく必要があるというふうに考えております。そうしたこともございまして、今現在、福富インターまでの供用時期については、再度検討を進めていくというふうな状況でございます。
     以上でございます。 92 ◯藤木委員=私の質問がちょっとうまいことできずに、久しぶりのことで申しわけないですね。  今、私が明らかにしようとしているのは、現道、国道二〇三号、三日月インター周辺、生活道路、直轄道路としてある国道二〇三号バイパス三日月インターから有明海沿岸道路久保田インターまでの間の整備をどうしてもやらなければならない必然性について、質疑をしながら証明をしている感じですね。  そういう状況からすると、有明海沿岸道路の県部分については半ば進捗しているので、そこはもう安心をしております。  もちろん途中でああいう被災があったから多少なりとも影響はあっているんだろうけれども、大体こうやって進めてまいりましたし、県議会、多くの人たちはそれを安心して見ている。  ただ、不安定なのは、国道事務所が事業化している区間が嘉瀬南インターから東です。これが全く見えない。情報も大変不足して公表もしないとか、情報も出してこないし、そういうことをやっている人とふだん接することもないということもあって、みんながこの事業について不安定な思いを抱いているわけです。  その中にありながらも、我々自民党県議団、議会全体としても国道事務所がやっている事業の後押しとして、政府に対して陳情要望したり、いろんなことをやっているわけです。その見通しを聞いているわけですね。  嘉瀬南インターから東、特に空港、県庁に至るあの空港インターまでの間ぐらいのところは何とか事情がわからんかなと思ってお伺いをいたしております。 93 ◯平尾道路課長=嘉瀬南インターから大川佐賀道路の部分を含めました開通時期のことについてお尋ねがございました。  まず、嘉瀬南インターから多久佐賀道路と有明海沿岸道路が接続をします、仮称でございますけれども、佐賀ジャンクションまでの──嘉瀬南インターから佐賀ジャンクションまでの区間につきましては、県の佐賀福富道路という位置づけの中で事業を進めていくこととしております。  こちらの部分についても、先ほど来答弁をいたしました福富インターまでの供用の時期もあわせまして、今現在、検討をしているところです。  佐賀ジャンクションから今度は東のほうですね、大川佐賀道路のほうに向けまして、今現在、東与賀地区で国のほうにおいても試験盛り土等を実施をされているような状況でございます。  また、早津江川の橋梁等についても、下部工、上部工が発注されて工事が鋭意進められているところでございますが、現段階では国のほうから開通時期が公表された区間は今のところございません。  大川佐賀道路につきましては、県としてもできるだけ早く開通がなされるように、国のほうに積極的に要望活動を行っているところでございます。  以上でございます。 94 ◯藤木委員=近々のというか、昨年度及び今年度、補正もひっくるめて大体どれぐらいの予算化がされているのかということをお伺いします。この道路でです。 95 ◯平尾道路課長=大川佐賀道路の補正予算を含めました本年度の予算についてお尋ねがございました。  大川佐賀道路の本年度の当初予算につきましては、約二十一億円でございます。それに対しまして、補正予算が約九億円ついております。  以上でございます。 96 ◯藤木委員=補正を入れて三十億円ということであるわけですが、バイパスですから一旦やりかければ本格的にやろうという意思のあらわれだし、知事以下、議長以下、関係当局も、関係者一丸となって頑張ってきたその成果がこうやって数字にあらわれているわけですね。  事業費は、公表されているいないに関係なく決まっております。実際は四車線で五百八十億円という話だったと思いますが、しかし、暫定二車線でやるわけだから、もっと数は少ないはずでありますね。それに対して約三十億円つき始めれば、四百億円にしたって三十億円でやれば幾らになる──とりあえず、これから予算も伸びていくので、じゃんじゃん前に進んでいくであろうことは明らかであります。  それに比べて、一旦ここで総括いたしますと、国道二〇三号は緒についたばかり。地質調査に約五億円ぐらいかかるといううわさがあっておりましたけれども、大体のところ五億円はかかるだろうということに対して単年度で一千万円の仕事しかしない。ひょっとしたら、来年地質調査をするとしても二億円かかって地質調査をする。またその翌年には三年かかって地質調査、ずっと時間は過ぎていきますね。  その片方、有明海沿岸道路はまた三十億円、三十億円といってどんどん進んでいきますね。国道二〇三号バイパスと有明海沿岸道路、国、県、直轄、そして佐賀県の交通政策全体は、進み方にバランスの違いが明らかにここで出てまいります。  もうお伺いいたしませんが、もう一つ、前語りでお話ししたように、多久佐賀道路二期については、都市計画決定はしているので、佐賀県も佐賀市も小城市もみんなが、県民全体がここにこういう道路をつくろうと決めてあります。  だから、住民周知だし、やることはやります。いつかはやるともうはっきり決まっております。  ただ、それがいつになるのか、また誰がやるのか、幾らぐらいかかってどうするのかということについては、現道の国道二〇三号から国道三十四号までをつなぐ間については何も決まっていない状況の中で有明海沿岸道路は進みます。  そして、国道二〇三号バイパスも一千万円のこれでいいわけではないので、知事以下執行部の皆さん方、または議長以下議会、いろんな政党の党活動の中で、各種団体の人たちも全力を挙げて国道二〇三号バイパスをどがんかせんばいかんやっかいと。  多久佐賀道路一期、多久佐賀道路二期──特に多久佐賀道路一期をまず早いところ終わらせようとみんな頑張るので、これだって事業化されてから予算化も随分と図られていくんだろうというふうに思います。  そうなってくると、この道路の重要性はきっと高まります。しかし、どんなに高まっても、結局それを支えるのはどこか。それを支えるのは国道二〇三号三日月区間と五条交差点から久保田インターまでの佐賀外環状線、この一本で二つの地域高規格道路をつなぎ支えるという時代がしばし続きます。  そこで、この国道二〇三号バイパス三日月区間、そして五条交差点──洋服の青山のあるところですね、あれから佐賀外環状線は始まるんですが、あそこから徳万交差点を経由して久保田インターまでの間の住民を代表する県議として、ここはやっぱり委員会質疑で議論せんばいかぬところだろうと思って議論しているわけであります。  そこで、三日月インターから国道三十四号五条交差点までの区間の歩道の整備を行うべきと考えるが、現在の状況はどうかということであります。  まず、その点についてお伺いいたします。 97 ◯平尾道路課長=現在の状況についてお答えいたします。  佐賀唐津道路の多久佐賀道路と国道二百三号が交差する箇所に整備される、仮称でございますけれども、三日月インターから国道三十四号五条交差点までの国道二百三号の約二・五キロメートルの区間は、自動車交通量が多く、歩道が整備されていない区間や歩道が狭い区間があることから、県としても歩道整備の必要性は認識しているところでございます。  このうち、大寺橋交差点から小城市役所北側までの約三百メートル区間につきましては、平成二十五年度までに小城市役所新庁舎整備にあわせまして、国、県、小城市の三者で交差点改良を含めた歩道整備を行ったところでございます。  また、小城市役所北側からその北側にあります長神田交差点までの区間につきましては、地元から国へ歩道整備の要望書が提出されておりまして、国においても、この区間の歩道整備の必要性は認識されているところでございます。  このため国におきまして、今年度から新たに小城市役所北側から長神田交差点までの延長約三百四十メートルの区間について、長神田自歩道整備事業として事業に着手されたところでございます。  以上でございます。 98 ◯藤木委員=せっかくの機会ですから、現況について地元に住まう者としてお話しさせていただきますけれども、基本的に今回、県道川上牛津線の改良工事に伴って小城市役所の移転ということもありました。ドゥイング三日月があるところですけどね。  ドゥイング三日月があるあの大寺交差点が改良される結果において、周辺道路の改良ということで少し歩道がついて大変よかったわけでありますが、その大寺交差点からずっと徳万交差点まで実質的に歩道はありません。  皆あの道路を使って久保田駅にも行きますし、久保田方向からは自転車で小城高校に通うし、生活道路、村の真ん中にというか、集落の真ん中に国道が入っているので、里道、市道、農道、そのような使われ方をする直轄国道二〇三号という位置づけですね。  村の真ん中に国道二〇三号、一万一千台が朝夕通っています。それは村をぶった切ってという言い方をするとちょっとここでは品がないのだけれども、真ん中を通っているので、それは本当に里道としての機能を果たしているし、農道としての機能を果たしているし、市道としての機能を果たしている。その歩道がない区間が延々と続いております。  どこまで続くかというと、三日月、うちでいったら久保田駅の手前の久本まで、しかし、それから先、徳万までもないですし、徳万交差点を改良して、その先しばらくはできたけれども、やっぱりそれから先、久保田町にはないわけですね。  それと比べて、比較的交通量の少ない県道には歩道は相当程度完成しましたが、一番大きいところに何ら手だてが講じられていないということであります。  特に、今回は県警本部の方たちも一緒の委員会になっておりますし、せっかくの機会だからちょっと気にしていただきたいのは、同じ交通対策の一環としての道路です。小城警察署の周辺なんかもすごい状況であります。  ここで問題としているのは、小城警察署の周辺のあの歩道はあれでいいのか。実際的に歩道の幅は一メートル、ひどいところでは八十センチ、現実的にリアリティーのある歩道ということではありません。すごい段差があるし、つくって五十年ぐらいたつのか何十年たつのか知らないけれども、相当程度老朽化もしています。  私たち大人に初めてそこを自転車で通ってくださいといっても、通りたくありませんと、なれている者じゃないとそこは通れないと言っていいぐらいに厳しい歩道がずっと、戊交差点から北に向かって右手、小城警察署の先の小城町の境界線まで、蛭子町に至るまでの間、本当に人が通れない、人を寄せつけない、そういう道路環境の中に自転車または生活道路として、里道、農道としてこの国道を使っている現況が現実にあるということです。  さてさて、ここをどうするかという話であります。  最後に言うと、大寺交差点からはないので、もう白線の中、五十センチぐらいのところを風圧で田んぼに落ちるか堀に落ちるかというリスクを抱えながら、外側線の内側を、本当に全く無歩道のところを人は行き交っているということをよくよくここにおられる皆さんも認識していただきたいというふうに思っています。  次に、今後の見通しなんですが、長神田自歩道整備事業というものがあっているので、その今後の見通しについて道路課長にお伺いいたします。 99 ◯平尾道路課長=長神田自歩道整備事業の今後の見通しについてお答えいたします。  長神田自歩道整備事業につきましては、ことし八月に佐賀国道事務所から地元住民の方々へ計画の説明が行われ、その後、現地において、用地買収の範囲を示す用地幅ぐいが設置されているところでございます。  引き続き用地買収に向けた調査が進められる予定であり、その調査の進みぐあいを見ながら、用地買収に向けての用地交渉を進めていくと国のほうから聞いているところでございます。  以上でございます。 100 ◯藤木委員=それでは、基本的に今度改めて広域農道、伊万里のほうから武雄を抜けて、多久を通って、そして三日月に入るあの長神田交差点、積文館があるところですね。あの長神田交差点のところを広域農道として整備したわけですけれども、県道昇格を目指して一般市道にいたしておりましたが、ようやく今回県道として整備していただけるということが決まった結果、あの交差点周辺の改良が行われるということで大変ありがたく思っていますが、見通しとして、そこまでは二・五メートルの歩道が片側でもつくので大変ありがたい。  問題は、先ほど小城警察署の話をさせていただきましたが、あそこの道路環境の改善はどのような見通しを立てているのでしょうか。 101 ◯平尾道路課長=長神田交差点から委員御指摘の小城警察署前までの歩道の整備につきましては、現在、具体的に佐賀国道事務所のほうからその後の予定ということについては、我々のほうは聞いておりません。  以上でございます。 102 ◯藤木委員=そこで、部長にもお話をさせていただきますが、話の構造としては、県道、言うなれば国道二〇三号、小城町には両側にきちんとした歩道が整備されて安全です。大変よい道路が、また上質な景観とともに整備されてあります。下町交差点から改良交差点、今から清水のほうに行きますよという、あの下町交差点の大きな交差点から、特にあの交差点周辺、きれいにしましたからね。  ただ問題は、市町村合併があってもう十年ですけれども、小城町までは完璧、それ以降は無歩道、あったとしても老朽化した一・二メートル、一メートルぐらいの大変老朽化した歩道がそこにあって、みんな困っている状況、延々とどこまでも続くわけですが、五条交差点から先は県道ですから、私たちの話です。県民の税金をどう使い、どう使うと提案するかはあなた方の判断だし、それに対して許可をするかしないかは私たちの判断ですから、私たちで決められる。しかし、国道二〇三号は直轄ですから、私たちの手の届くところに半ばない。しかし、要望や陳情という形で大きな影響を果たし得るわけであります。  そういう状況の中で、長神田交差点からその長神田交差点の改良がされるということで、その周辺道路のもうちょっと先までは何とかこの交差点の影響範囲ということでもうちょっと北にということで私たちは頑張るつもりであります。  そして、今お話をしている国道二〇三号バイパスを三日月インターからやるんですか、多久の一本松のほうからですが、どっちからやるんですかといったら、やっぱり三日月インターからやったほうが工事としての公益が上がるというか、受益の効果が高い。周辺道路の整備もあわせて行うことができる、その時間を、時を先食いすることができるというんですかね、だから、三日月インターのほうから先に国道二〇三号バイパスを工事着手していただくというのが正解なんだろうと。しかし、そうしたからといって、小城警察署周辺のあそこの蛭子町まで、小城町の境まで届くということはまずあり得ません。残された無歩道、また老朽化した歩道の状態をどう改善するかというのは私たちの国に対する陳情、要望、その姿勢の問題だというふうに私は思っています。  そこで、陳情のあり方ということについてお伺いしたいわけであります。  またもう一つ、陳情のあり方ということもそうなんですが、二〇三号バイパスに関することもこの際だから言っておきたいことがありまして、早期整備に向けた県の取り組みについてという表題です。  国道二〇三号のバイパスとなる佐賀唐津道路の多久─佐賀間の早期整備については、知事を先頭に国土交通省へ活発な提案活動を展開されていることは承知いたしております。私も毎年参加をいたしておりますし、一方、県内には国道二〇三号のほかにも生活道路として利用されている直轄国道が多く存在しています。国道二〇三号以外の国道二〇八号だってそうだろうし、国道二〇二号だってそうでしょうし、国道三十四号だってあるわけです。その中に歩道が整備されていない区間も多く存在いたしておりますが、これらの区間の歩道整備の事業化に向けた提案活動は比較的に少ないと私は感じております。熱心ではないと思っています。  また、提案活動が行われるにしても、意義のある活動となるよう工夫することも大変必要であると考えております。こうしたことを踏まえて、国道二〇三号の仮称三日月インターから国道三十四号五条交差点までの区間についても、早期に歩道整備が進められるよう国へ提案活動を行ってほしいと考えています。県は今後どのように取り組んでいくのかということの問いなんですが、幾らかちょっとここでお伺いします。  まず、国道二〇三号バイパス、有明海沿岸道路の早期整備に向けた陳情のことについて、少し触れたいと思いますが、有明海沿岸道路、国道二〇三号バイパスについての陳情活動はどなたを連れていくと、誰に案内をしているのかということをお伺いしたいと思います。 103 ◯平尾道路課長=お尋ねのありました有明海沿岸道路の要望活動、どなたに案内をかけているのかというお尋ねだったかと思います。  先般十月の末に有明海沿岸道路、あわせて佐賀唐津道路の多久─佐賀間の要望活動を行いました。この際は年間の中で数回こういった要望活動を行っている中において、特に十月末のときには期成会を通じまして商工団体の方であったり、漁業関係者の方であったり、そういった民間の方々の道路整備に対する要望の声を国または国交省及び財務省等に声を届けるために、期成会のほうからそういった期成会の中に所属されておられます団体の方々に御案内を差し上げたところでございます。  以上でございます。 104 ◯藤木委員=これは大体全体で何人ぐらい案内をし、何人ぐらいで行くようになっているんでしょうか。 105 ◯平尾道路課長=それぞれの期成会の中で、団体の所属数については、ちょっとこの場ではしっかりと把握をしておりませんけれども、昨年ことしと民間の方々が約五、六名程度出席をしていただいたというふうに考えております。  以上でございます。 106 ◯藤木委員=民間の方たちが五、六名というか、当初、古川前知事が先頭に立って、とりあえず目立つようにというわけじゃないけど、インパクトのある陳情活動をしようということで、大体五十人ぐらい大挙して、陳情、要望されておったその流れなんだろうというふうに思いますね。  急に持ち出した議論ですから、なかなか答えにくくもあるんでしょうけれども。  国道二〇三号バイパス整備促進議員連盟の役員、または有明海沿岸道路の整備促進の議連の役員の一人として私も何回か参加させていただきましたけれども、何年かやっていくうちに形骸化しているというか、マンネリ化している──マンネリ化しているというよりも形骸化している。  まず、本人の出席が大変少なかったですね。昔はもっと首長さんたちも多数参加されておりました。その意義を感じて多数参加されておられましたし、各種団体の代表者も専務でも副会長でもなく組合長であり会長であり、代表の方たちが多く来られておられましたし、議連のほうからも多数、本人として県議が多数参加しておったというふうにも思います。  しかし、ことし参加してみて思ったのは、もうほとんど代理であります。小城商工会議所も会長が来るのではなく、副会長が来ておられましたし、前は漁協も組合長が来ておられましたけれども、今回も専務でした。議員さんの数も大変少なかったし、首長さんも佐賀市長さんおられなくて、鹿島市長さんのみだったような気がしてなりません。それでも代理だけでも五十人近く参加しておったわけであります。  そこで、陳情する場所というのは、大臣室だったり広いところもあれば、局長室みたいなところまで行くわけですけれども、もともと部屋は十人も入れないですね。十二、三人入れば精いっぱいですね。それ以外の人たちはどこにいるかというと、ずっと廊下をうろうろ歩いているだけであります。目の前にいる古賀議員さんは遠慮がちですから、中に入られることがありません。ずっとそうやって議員さんたちは中にも入られず、ただ、はい次は局長室、はい次は大臣室、はい次は自民党本部というふうで、ずっとそこをうろうろ、私たちは五十人挙げて、その気持ちで一生懸命要望、陳情に行くわけだけど、別に活躍するというわけではないんだろうけれども、本当に実効性のある陳情、そして要望の活動ができているのかというと、非常に前のときは特別室を借り切って、みんな集まって、そこでとある先生たちによろしくお願いしますということをやっていたけれども、今回そういうこともなかったので、最初に古川前知事が提案したのか、県土整備部長が提案されたのか、その要望、陳情のあり方の意義、そしてその思いというのが何となく今現況では伝わりにくい状況になっているんじゃないか、かえって何かその思いが、みんなの本当に必要としている思いはあるわけですけど、何かその形がそうだからこそ、逆に相手に伝わりにくい形になっているんじゃないかと、みんな代理ですからね。というような思いもいたしました。  もう一つ言うと、その中に入っても、何か歯切れ悪い、僕は今一生懸命国道二〇三号そのものを言っていますけど、必死で言っています。国道二〇三号バイパスを何とかしてもらいたい、有明海何とかしてもらいたい、漁協の皆さんたちや佐賀市長さんたちや地元の県議さんたちが、ここは何とかと道路局長や大臣さんたちに一生懸命物を言うというような雰囲気でもないような気がしてなりません。そういう意味では、国に対して要望のあり方について、もう少し現場と全体としてのあり方をもうちょっと見直してみたらどうだろうと私は率直な感想を抱き続けております。  改めて県土整備部長に、この点に対する評価と今後の国交省に対する、本省に対する、党に対する整備に向けた陳情のあり方について、御所見をお伺いしたいと思います。 107 ◯和泉県土整備部長=道路整備を行うに当たりましては、やはり地域の実情をしっかりと伝え、国の予算の確保が非常に重要だというふうに認識しております。  そのためにも、やはり地域の実情をしっかりと国の関係機関にお伝え、政策提案等をしていくことが非常に重要だと思いますし、そのやり方についてもう少し工夫の余地があるんではないかということかと思います。  要望の仕方、いろいろその省庁なり相手によって、ある程度固定しているやり方というのがありますので、その中でいかに工夫しながら、我々の声を聞いていただくかということが必要かなというふうに思っております。  最近でも我々よく要望に行くときには、やはりストック効果というのが非常に重要ですので、単に困っている、予算をつけてくださいと言うだけではなくて、ここをこういうふうにすることによって地域の活性化につながりますよ、企業立地に結びつきますよ、あるいは観光客の増大にも結びついて地域が増大しますよ、そんなストック効果の事例を使いながら、工夫しながらやっておりますし、さらに幹線的な道路だけじゃなくて身近な道路、先ほど委員からありました歩道の整備、佐賀県、非常に人口当たりの交通事故の死傷者が多いということで、その辺の事情も常に行ったときには言いながら、道路整備だけが原因ではございませんけれども、やはり道路整備がおくれているということもありますので、その辺の事情につきましては、首長さん初め、地域の代表の方から常々訴えていただいて、整備、要望、要請させていただいているところでございます。  その中でも、もう少しせっかく行くんであれば、代理ではなくて本人、あるいは行ったときにはできるだけ多くの人が入れる会場で多くの人から地域の実情を伝えるような機会にすればいいのではないかというお話だと思いますので、その辺につきましては、よく我々も、今やっている方法がベストだとは思いませんし、改善できるところは改善、ただ、相手のあることですので、相手の調整をしながらということになりますけれども、よりよいほうに改善できるところはしていければというふうに思っているところでございます。  以上でございます。 108 ◯藤木委員=五十人が当事者であります。五十人近い当事者がいて、道路整備を担当している職員さんまで入れれば相当程度の数が上京陳情するわけですね。一泊二日の人もあれば日帰りの人もある、五十人の人が十万円ずつ使ったとしても五百万円のお金が一泊二日で動くわけであります。実際に大臣に会う十五分、局長に会う十分、総トータルで一時間ぐらいの話ですよ、五百万円のお金を使って一時間でという話ですよ。その一泊二日でも日帰りでも、本当に単価の高い人というわけではないでしょうけど、本当に重い責任を負った人たちが一日かけて行くわけですから、やっぱり思いは一生懸命なんですね。必死な思いで、時間を割いて、お金をかけて上京して、県民の税金を使ってやるわけですから、僕はそういう意味からすると、今の陳情のありようが最も効果的だとは思えません。  その税金の使われ方にしても、多くの本当に職責の重い仲間たちが上京して陳情するにふさわしい工夫、そういうものが絶対的に工夫とあり方の変更というか、工夫が必要だというふうに思っています。じゃ小人数で行けばよかろうもんというような話ではありません。やっぱりそれだけ多くの思いをみんな乗せていくということはボリュームが大切だということも確かにありますので、そういう意味においては相手さんもあることではありましょうが、何とか調整して、よい形の陳情、要望の会ができ上がることを心から期待をいたします。  もう時間がちょうど十二時になりました。国道二〇三号バイパスに対する要望、陳情、高規格道路に対する要望、陳情のあり方についてお話をさせていただきましたが、最も大切な現道、国道二〇三号そのもの、また国道二〇三号や一般国道そのものに対する県の政府に対する要望、陳情のあり方ということについて議論させていただきたいと思っておりますが、もう十二時になっておりますので、委員長、とりあえずここで一旦休憩をしていただくということでよろしくお願いします。 109 ◯向門委員長=暫時休憩します。十三時ちょうどをめどに委員会を再開します。     午後零時一分 休憩     午後一時二分 開議 110 ◯向門委員長=委員会を再開します。  休憩前に引き続き、質疑を行います。 111 ◯藤木委員=それでは、休憩前に引き続き質疑を始めたいと思います。  先ほどの質疑は、国への要望、陳情活動、二つに分けて、その前段としては地域高規格道路に対する陳情、要望はどうなっているのか、そのありよう等についてのお話をさせていただいたところであります。  これからは、先ほどから申し上げておりますとおりに、直轄国道そのものに対する要望、陳情はどうあっているのかということについてお伺いしたいと思います。  まず、直轄国道において、現況、現道改良として事業箇所がどれぐらいあるのかということをお伺いしたいと思います。
    112 ◯平尾道路課長=佐賀国道事務所における現在の交通安全事業について御回答いたします。  佐賀国道事務所において、平成二十八年度に交通安全事業を実施しております箇所につきましては、国道三十四号で六カ所、国道三十五号で一カ所、国道二百二号で一カ所、国道二百三号で三カ所となっております。  以上でございます。 113 ◯藤木委員=国道三十四号で六カ所、国道三十五号で一カ所、国道二百二号で一カ所、国道二百三号で三カ所ということで、十何カ所ということですけれども、これに対する予算総額はどれぐらいになっているのかお示しください。 114 ◯平尾道路課長=今申し上げました交通安全事業の今年度当初の予算総額は、五億八千二百万円でございます。  あわせまして、補正予算がこちらのほうに内示があっておりまして、補正予算は二億八千八百万円となっております。  なお、補正予算につきましては、国道三十四号で一カ所、国道三十五号で一カ所、国道二百二号で一カ所、国道二百三号で一カ所の予算内示となっております。  以上でございます。 115 ◯藤木委員=時間の都合もありますので、ここは国道二〇三号そのものに対する質疑に限定させていただきますが、十一カ所近い事業箇所の中で五億幾らと、補正までついて八億七千万円ということなんでしょうけれども、いかにも予算総額が少ないということは明らかに言えるわけであります。  その中でも、特に国道二〇三号そのものに対する予算総額はどうかということをお伺いします。 116 ◯平尾道路課長=国道二百三号の交通安全事業の予算でございますが、平成二十八年度当初予算として五千七百万円、あわせて補正予算として三千九百万円がついておりまして、今年度、現時点での予算額としましては九千六百万円というふうになっております。  以上でございます。 117 ◯藤木委員=課長、このことについて、補正で三千九百万円ついたにしても、五千万円ちょっとの本予算に対してこれをどう評価するかということですけれども、どう思うのかということをお伺いします。 118 ◯平尾道路課長=国道二百三号におけます交通安全事業の予算についての所感でございます。  国道二百三号における交通安全事業、一種事業でございますけれども、平成二十七年度には四カ所整備がされておりました。  そのうち、唐津市におけるJR山本駅付近でございますけれども、山本歩道整備事業及び山本第二歩道整備事業が平成二十八年三月に完了したところでございます。  また一方、先ほど来答弁をしておりますけれども、平成二十八年度に長神田自歩道整備事業が新規に事業化されておりますけれども、こちらについては、事業開始年度ということもありまして、測量及び設計を行うための予算約六百万円程度のみの配分というふうになっております。  そのほか、現時点で国道二百三号では、同じ小城市内でございますけれども、晴田小学校のところの晴田歩道整備、また、厳木町で本山自歩道整備、この二カ所の事業も進められているところでございますけれども、委員御指摘のとおり、国道二百三号における交通安全事業の全体、補正もあわせたところで見ますと、九千六百万円と昨年度よりも減額しているのが現状でございます。  県では、県内の人口十万人当たりの人身交通事故発生件数が平成二十四年以降、四年連続で全国ワーストワンであることを踏まえまして、子供や高齢者を初めとします県民が安心して暮らせる生活環境を整えるために、通学路における歩道の整備や交通安全対策などを推進していく必要があるというふうに考えているところでございます。  こうしたことから、今後も機会を捉えまして、県内直轄国道の交通安全事業の促進につきましては、国へ働きかけていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 119 ◯藤木委員=ありがとうございます。  そこで、先ほど前語りでもお話しさせていただきましたけれども、これらの区間ですね、国道二〇三号そのものは唐津から国道三十四号と交差する洋服の青山というか、ああいうところ、つまり五条交差点までの延長何キロになるんでしょうかね。  その維持管理費、また改良費が今年度九千六百万円しかついていないということは、実質、この幹線道路、国道二〇三号そのものに対して投資をしないと、まるで国交省は決めているかのような予算の少なさであります。  そういう状況の中で、これから地域高規格道路をつくっていく、そして、それが受け皿となっている有明海沿岸道路ができる。我々も頑張るので、国道二〇三号も進捗していくというプロセスにおいて、ずっと歩道のない区間、または歩道があっても実質的にリアリティーのないような歩道が延長としても長くあるこの区間がそういうような状況というか、道路そのものが里道の機能や、農道や市道としての機能をあわせ持つような道路として、これから長く三日月町民はその道路を利用していかざるを得ないというのは、住民に対して大変迷惑もかけているし、先ほどの話ではありませんけれども、危険な道路として十万人当たりの人身事故数がワーストワンというような話があっておりますけれども、それに結果として悪い意味で寄与する道路そのものであるというふうに思います。  そういう状況の中で、地域高規格道路についての要望、陳情を佐賀県として熱心に部長が努力してくれていること、知事や関係者が努力してくれていることは大いに評価もするし、僕もそこを精いっぱい応援したいと思っていますが、問題は現道の改良についてどうか。  このことについては、私たちは今日に至るまで、国道事務所及び九州地方整備局、政府に精いっぱい汗をかいてきたか、その成果がこれかということでございます。  今の国道二〇三号、直轄国道に対する要望活動は大体どのようなことになっているのか、どのようなことをしているのかということをお示しいただきたいと思います。 120 ◯平尾道路課長=国道二〇三号の要望活動についてでございますが、国道二〇三号につきましては、現在、国への要望活動としては、佐賀唐津道路の期成会における要望活動であったり、その中の多久─佐賀間の期成会における要望活動、こういった活動については、県のほうも知事をトップとして政策提案等も行っているところでございます。  また、あわせてことし五月には、国への政策提案の中で通学路などにおける歩道の整備を図るために必要な予算の確保ということで、知事による国土交通省への提案活動を行うとともに、県土整備部長による九州地方整備局への提案活動を行ったところでございます。  以上でございます。 121 ◯藤木委員=この点については最後でございますが、今回の長神田自歩道整備事業というんですか、この事業は数年前に思い立ちまして、時の県の道路課長さんを初めとして、地元の建設課の課長さんたちや、時には首長さんも部長さんも、いろんな人たち、地域の皆さんたち、本当に熱心に要望活動で九州地方整備局や国道事務所に何回も足を運んだ結果として事業化されたものであります。  本当に佐賀県さんの働きというのは、大きな働きがあったことは事実であります。  問題は──問題はというか、そこで学び得たことは、県議会または県庁、そして市執行部、市議会、地元打って一丸となって、しっかりと要望、陳情をまめに国道事務所並びに九州地方整備局に要望書というようなことで持っていって意見を交換するということを一生懸命何回も繰り返していけば、国も道は開いてくれるということを教訓として得たということであります。  今は県下に十何カ所の話があっておりましたけれども、早いところ終わって、卒業していただいて、まだ見ぬ危険箇所は佐賀県中いっぱいあるはずであります。国道二〇三号もこれだけにとどまりませんので。  だから、早いところ新入生を迎え入れて、また卒業させる。そのためには、私たちと市町、また受益者と一緒になって、ふだんからの陳情、要望を国道事務所ないしは九州地方整備局に私たちの思いと実情をきちんと届けに行くという姿、国道二〇三号バイパス並びに有明海沿岸道路、西九州道路もそれは当然のことかもわかりませんが、私たちの暮らしに最も直結している道路の安全性を確保するための要望、陳情こそがまず第一だと私は思いますので、今後、この点についての本当に効果的な要望、陳情活動を地元の事務所並びに九州地方整備局、政府に効果的にやっていくということ、心から本当にお願いをしたいところであります。  改めて、部長にその点についての所感をお伺いしたいと思います。 122 ◯和泉県土整備部長=国への要望、予算の確保についてということで、先ほど午前中も答弁させていただきましたけれども、やはり歩道の整備といいますか、交通安全対策は、人身事故ワーストワン、あるいは最近も通学路における悲惨な事故が全国で多発している中で、しっかりと生活に身近な道路の整備、特に歩道がないところの整備ということについては、しっかりと国に実情を訴えながらしていかなければならないというふうに思っております。  その中で、効果的な要望活動をしっかりと行ってくださいということだと思いますが、我々もまず佐賀国道事務所、現地の事務所とは綿密に連絡調整会議というものを開いておりますし、国よりも我々県のほうが恐らく地元の事情というのは幅広く聞くチャンスが多いのかと思いますので、その辺、地元の考え、要望等を機会あるごとに、そういう調整会議等の場面でしっかりと事務所のほうにも伝えていきたいというふうに思っておりますし、事務所のほうも上位局である整備局のほうからある程度予算をつけていただかなければ進まないというのもありますので、我々もまた機会あるごとに九州整備局のほうにはしっかりと足を運んで要望していきたいというふうに思っておりますし、あと国の本省のほうにつきましても、先ほど委員からもっと効果的な、これは幹線道路のほうが中心だったかと思いますけれども、そういう幹線道路だけではなくて、生活に身近な道路の要望についてもしっかりと地域の実情を示しながら、効果的な提案活動、要望活動をこれからもしていきたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 123 ◯藤木委員=ありがとうございます。  平成二十六年度では、国道二〇三号は二億百万円、平成二十七年度では二億一千九百万円、本年度では補正も入れて九千六百万円ということでございます。  私たちの努力の成果が結果的に四億円、五億円というふうに、国道二〇三号そのものの予算が大きく飛躍していく努力を我々と一体となってまた導いていただくことを心から期待して、この点についての質疑を終わりたいと思います。  続きまして、私たちの県道の話です。  五条交差点から先、徳万交差点、そしてそれから先、久保田インターまでの間、佐賀外環状線の話であります。  現在の現況についてということでございますが、国道三十四号五条交差点から国道二〇七号徳万交差点までのうち、小中学生が横断している山嶺交差点付近について、現在の状況がどうなっているのかということについて、まずお伺いいたしたいと思います。 124 ◯平尾道路課長=佐賀外環状線の山嶺交差点付近の現在の状況についてお答えいたします。  国道三十四号の五条交差点から国道二百七号徳万交差点までの県道佐賀外環状線の約一・五キロメートルの区間のうち、山嶺交差点付近につきましては、右折レーンや歩道が設置されていない状況でございます。  また、山嶺交差点で県道佐賀外環状線と交差する小城市道が小学校の通学路となっており、歩行者及び自転車が佐賀外環状線を横断している状況となっております。  このようなことから、山嶺交差点付近の歩行者、自転車及び自動車の通行の現状を把握するため、今年度は交通量調査を実施しているところでございます。  以上でございます。 125 ◯藤木委員=わかりました。  改めまして、今後の取り組みについてということですが、山嶺交差点付近について今後どのように取り組んでいくのかお示しください。 126 ◯平尾道路課長=山嶺交差点付近の今後の取り組みについてお答えいたします。  交通安全事業など新規に事業化を行うためには、まずは地元の合意形成が必要でございます。  このため、山嶺交差点付近の整備につきましては、今後、地元の事業に対する熱意や合意形成状況などを確認しながら、整備について検討していきたいと考えております。  以上でございます。 127 ◯藤木委員=この点、よろしくお願いします。  それでは、二つ目の県道佐賀外環状線の徳万交差点から久保田インター区間についてお伺いしたいと思います。  現在の整備状況がどうなっているのかということについてお伺いします。 128 ◯平尾道路課長=現在の整備状況についてお答えいたします。  国道二百七号の徳万交差点から有明海沿岸道路の久保田インターまでの県道佐賀外環状線の約二・〇キロメートルの区間のうち、徳万交差点から佐賀市道と交差する中副交差点付近までの約一・二キロメートルについて、平成二十四年度までに道路拡幅を含めた歩道整備事業を行ったところでございます。  引き続き、平成二十五年度から残る中副交差点から久保田インターまでの約七百八十メートルの区間について、車道拡幅を含めた歩道整備に着手しているところでございます。  平成二十七年度までに道路詳細設計及び用地測量を完了するとともに、用地買収につきましては平成二十六年度から着手しておりまして、現在、面積ベースではございますが、用地の進捗率は約二割となっているところでございます。  以上でございます。 129 ◯藤木委員=わかりました。いずれにしても、佐賀外環状線については、佐賀県の誠意というか、佐賀県の今日まで進めていただいた道路行政そのものについては、大変私、満足をいたしております。  ただ、この佐賀外環状線の五条交差点から国道二〇三号は唐津に向かって進むわけですけれども、駅を挟んで五条交差点から北が国道二〇三号でありますし、駅を挟んで南側の国道二〇七号の徳万交差点から北が佐賀外環状ということにもなっております。  通過交通量、駅を挟んでということでもございますし、もともと路線も違うので、横で一本でつないでいくという話でもありまして、調べてみれば、佐賀外環状線のほうも、徳万交差点から西に向かって右折する佐賀外環状線に乗る人たちというのは相当量おりますし、そこはまさしく無歩道の状態、その中で幾つかの集落があっていると。まさしく農道であり、国道であり、市道の機能であり、通学路でもあるということであります。  国には精いっぱい要望陳情していただけると、頑張るばいというふうに部長も言っていただきました。ここは要望陳情の世界でもありません。現下の状況におけるリスク、危険性をよく察知して徳万交差点から佐賀外環状線、徳万交差点から五条交差点、徳万交差点から久保田インター、本当に無歩道、また、歩道があっても大変厳しい歩道でもございますので、佐賀県としてはなるべく早急に彼らの安全・安心を確保するために予算化を図り、事業化を図って予算化し、事業を進めていただき、そしてなおかつ、完成していただいて県民の負託に応えていただきたいというふうに思っています。  それでは、そういうことを踏まえて、そういうことを申し上げて、一番目の国道二〇三号等の道路整備についてということについては終わりたいと思います。  次に、同じ道路ですけれども、今度は街路の話であります。小城駅の話であります。  時間の都合もありますので前語りは言いません。現在の整備状況ということですけれども、一応、ざっくり要点だけ話しますと、駅の前の道路です。駅前の道路ということでもございますから、そこは商店街でもあります。小城駅前には高校もあります。中学校もあります。病院もありますし、改めて「ゆめぷらっと」と言って、大きな交流広場もできました。もう少ししたら着工式もありますので、西九州大学の看護学部が改めて駅周辺のところに越してくることになります。  この駅は県下でも有数な桜の名所としての小城公園も控えています。ですから、花見の季節には大変なにぎわい、活況を呈しています。さまざまな祭りもあります。そういうようかんの里でもあって、ようかんを売り買いする場所もいっぱいあります。  そういう小城駅に毎日、ドアが開けば何十人、何十人と、その都度おりてもくるし、乗るための準備として、子供たち、いろんな車がロータリーの中に入ってきたり、大変混雑している状況の中であります。その後、その状況の中で、小城市ないしはその地元の皆さんたちの要望等も受け入れていただいて、県警本部交通規制課としては、その駅前に信号機を設置してくださるということになって、交通安全確保のために大きく前に進んだと思って、大変うれしく、ありがたく思っております。  そこで、そういう要点だけを説明した上で、現在の整備状況、小城駅千葉公園線の下町交差点から小城駅までの区間の現在の整備状況がどうかということについてお伺いをします。 130 ◯福岡都市計画課長=小城駅千葉公園線の現在の整備状況についてお答えいたします。  小城駅千葉公園線の下町交差点からJR小城駅までの約八百六十メートルの区間につきまして、下町交差点から南側のJR小城駅のほうへ、順次整備を進めているところでございます。具体的には下町交差点から南側、二百九メートルの区間を一工区としまして、平成十一年度から事業に着手し、平成二十四年度に整備が完了してございます。  次に、一工区の南側、百六十八メートルの区間を二工区としまして、平成二十一年度から事業に着手し、今年度、電線地中化の工事を行うことで整備が完了をいたします。  また、二工区の南側二百二十メートルの区間を三工区としまして、平成二十六年度から事業に着手しております。これまでに用地測量や詳細設計を行うとともに、用地買収等にかかる地権者との交渉を進めておりまして、これまでに四件の用地補償契約を締結したところでございます。  以上でございます。 131 ◯藤木委員=わかりました。とりあえず小城駅千葉公園線、下町交差点、国道二〇三号上にある交差点でありまして、西に向かって左に行ったら小城駅、右に行ったら須賀神社やコイ料理の盛んな清水のほうに行くあの下町交差点、これを南に向かって街路事業として今整備しているということについて、一工区、二工区の話をしていただきましたが、事業中区間、今事業をやっている区間、今後の見通しということでございますが、今後の見通しがどうなっているのかということについてお伺いいたします。 132 ◯福岡都市計画課長=事業中区間の今後の見通しについてお答えいたします。  現在、事業を実施しております三工区につきましては、昨年度から用地買収等に係る地権者との交渉を始めているところでございます。移転補償の対象となる建物も多く、事業完了までには一定の期間を要するものと考えてございます。しかしながら、良好な都市環境、住環境の整備に加えまして、歩行者等の安全を早期に確保することも必要であると考えております。今後とも地元の御理解、御協力を得ながら、できるだけ早期に完成できるよう努めてまいります。  以上です。 133 ◯藤木委員=その点はもう始まった事業でもございますし、受益の効果がなるべく早く、高く上がるように、どんどん進めていただくことを心から期待するものであります。  それでは三番目、言うなれば、下町交差点、必要性があって、下町交差点、北から南に攻めています。真ん中ぐらいまで来ました。北から南に攻めて真ん中まで来ました。前向きに頑張ってくださっています。それはわかっています。最終的にこの小城駅、先ほど言った公共機関として、唯一の駅舎であるところのこの小城駅に一定量の通過交通量がある。イベントごとにもあるし、季節ごとにもあるし、特に天候にも左右されて大変混雑をしたりということもある。  そういうような小城駅、唯一の小城駅舎周辺が大変危険な状況にさらされているということを踏まえて、今、三工区までしか事業は認可されていません。最終的にこの四工区ということについて、この四工区、つまり、駅から三工区までの間ということでございますが、未着手区間の今後の取り組みということはどのようになっているのかお伺いをいたします。 134 ◯福岡都市計画課長=未着手区間の今後の取り組みについてお答えいたします。  小城駅千葉公園線につきましては、平成二十六年度から三工区に着手したところでございます。まずはこの三工区において事業の進捗が図られるよう、しっかり取り組んでいきたいと考えているところでございます。このため、三工区からJR小城駅までの未着手区間についてでございますが、この三工区の進捗状況、県内のほかの事業箇所の進捗状況を見ながら、事業化に向けた検討を行っていきたいと、このように考えております。 135 ◯藤木委員=わかりました。よろしくお願いをいたします。  そこで、私が今回、最後にそのことも大変私どもにとっては、四工区になったら現下の歩道がありますので、お化粧程度で終わってしまうのか、きちんと最後まで完成するために努力をしてくださるのかということは大変心配をしておりましたので、正面から今の事業のまま、最後まで終われるように、正面から向き合って事業が進むように、第四工区設定できるように前向きに検討していただきたいと思います。  ただ、きょう最後に私が言いたかった、あえてここで質疑をするのは、この最後の四番目の話をしたかったからであります。JR小城駅前の交差点の整備をしたいからでありますね。したいからというか、せんばいかぬからでありますね。  まず、これ道路事業として、道路課の平尾課長にもお伺いしたいところですけど、平尾課長じゃなくてもいいんだけれども、駅前の県道小城牛津線、駅前は街路事業として候補に上がっている第四工区、実を言うと、県道小城牛津線でもあります。その県道小城牛津線は、事業としては概成をいたしておりますが、一区間、一スパン、五十メートルか四十メートルかというところだけを残しております。それが小城駅前なんです。全て終わっているのに、小城駅前だけ、北側の歩道を整備しておりません。行ってみれば、誰しも、ああ、ほんなごったと、こう思います。それは順次やっている、最後こうなりましたというんだったらいいんだけれども、随分前にも県道小城牛津線は概成しているわけでございまして、いつこれが完成したのかと、最後の事業をやったのはいつなのかということがまず知りたいと思っています。よろしくお願いします。 136 ◯平尾道路課長=小城駅前の交差点の改良が一部区間、五十メートル程度歩道がないというようなことで、今、藤木委員のほうから御質問がありました。ちょっとこの場で、その事業がいつ終わったかということについては把握をしておりません。  答弁を改めさせていただきます。  小城駅前の県道小城牛津線の改良につきましては、平成十一年度に着手いたしまして、平成十五年度に整備を完了しているところでございます。  以上でございます。 137 ◯藤木委員=平成十五年、今は二十八年ですから十三年前に県道小城牛津線は完了しているという答弁でございました。  今から十三年も前になりますね。どんな道路整備をやるに当たっても、用地の難航箇所というものが出てきます。ここは何とも納得、ちょっと何ともならないような用地の難航箇所というのは幾つか出てきて、そこが結果的に放置されるということは、道路事業をやっている者として、私も十八年、この道かかわっているものとして、よくよくそういうことにかかわりを持ちます。全力を挙げて私は協力し、その前に進めるための力になっているはずであります。しかし、十五年というなら、十三年前にそこが概成し、なおかつその後の五十メートル、特に駅前を道路整備として最後に進めなかった理由があろうかと思いますが、それはなぜでしょうか。 138 ◯平尾道路課長=委員御指摘のとおり、現道のほう、路肩の部分については、ある程度の幅が確保はできておりますけれども、当時、用地補償の対象になってはいたかと思いますけれども、ちょっとこの場でそのとき、どういった交渉内容で進められたかということについては、申しわけございませんけど、把握できておりません。
     以上でございます。 139 ◯藤木委員=今ここで、県道小城牛津線、僕は小城市の選出県議として、ほぼ全部の県道は掌握いたしておりますし、県道小城牛津線はその整備の結果に伴って、小城市民、大変ありがたく、もちろん、石木交差点のところだけがまだ完了がいたしておりませんけれども、駅前周辺は完璧な道路が完成しておりまして、大変市民、県民皆さん、ありがたく、安全に通行させていただいて、地域を代表して、本当心から感謝します。しかし、十三年に至ってそこが事業化されていないということ、今もないということね、よく理由がわからんということですね。  そういう状況の中で、あれから十三年たって、社会の環境、交通環境、人の流れは大きく変わっております。「ゆめぷらっと」もなかったし、街路事業も始まっていなかったし、言うちゃなかばってん、さまざまなことが小城駅周辺に変化をもたらしているわけです。  その状況の中で駅前、そこに気づいていただいたということだと思いますが、県警本部としては信号機を設置して、特に雨が降って子供たちを小城駅に送る車の流れ、または人の乗降、そしてその夕方でも迎えにくる車の流れ、そして、その先はきれいに街路事業ででき上がっている分だけ、少し狭小なこの歩道は、大変心理的にも未整備感があります。小城駅も新調されて、なおかつ小城駅もきれいに整備されれば、なおさらそういうふうに思いますね。  その状況の中で十三年間放置されたところでもございますが、その状況もあって、くどくなって恐縮ですけれども、駅から東は県道小城牛津線です。駅から北は街路事業としての小城天山公園線、駅から西は小城市道であります。小城市も昨今の交通環境の流れ、社会環境の変化、施設整備が進む過程の中で小城市役所として駅西側は何とか頑張りたいというようなことで道路整備の必要性も感じて、整備が着々と進んでまいりました。問題は、要するに佐賀県だけなんですね。  県と市と県警と、この三すくみの中で県民、市民は要望陳情し、何とかこの状況を改善してもらえませんかという中で、県警と小城市は大いに先に進めていただいています。街路事業はもちろん、北から南に向かって進捗していることはわかります。しかし、今の都市計画課長の話でいけば、これが完成、また小城天山公園線、第三工区の完成もあと十年ぐらいはかかるかもしれない。それから改めて第四工区を事業化して完成するまでは、さらにまた五、六年、七、八年とかかるかもわからない。言っちゃなんだけれども、今から十五、六年、二十年という月日、そこまではかからんにしても、十年以上の月日は恐らくかかるでしょう。この状況を私たち小城市民としては、佐賀県民、小城選挙区に住んでいる小城市民、佐賀県民としては、ちょっととりあえず何とも、このまま看過できません。  第四工区を事業として実施していただきたいが、私は先行して今、議論をしているこの箇所、あと五十メートルを道路事業でもいい、街路事業でもいい、先行してこの角の整備を何とか事業として実施していただきたいというのが私どもの願いであり、今の質問であります。その点、今後どのように取り組んでいくおつもりなのかお伺いをしたいと思います。 140 ◯福岡都市計画課長=JR小城駅前の交差点の整備についてお答えいたします。  小城駅千葉公園線の整備状況についてお答えしておりますけれども、これ都市計画決定をしている都市計画道路でございまして、この小城駅千葉公園線につきましては、やはり街路事業で整備をすべきものというふうに考えております。あわせまして、交差点の分につきましては、まだ都市計画決定を打っておりませんので、この区間、委員おっしゃる交差点の部分につきましては、この未着手区間の街路事業としての着工とあわせて、やっぱり整備をしたいというふうには考えておりまして、ただ、委員おっしゃったように、今、三工区をしている段階ですので、この四工区を今すぐ立ち上げるということにはなかなかいかないところもございまして、もうしばらくやっぱり時間がかかるのかなというふうには思っております。 141 ◯藤木委員=時間の都合がありますので、じゃ、どれぐらい待てという話ですかということはお伺いいたしません。  ただ、道路行政、我々は仕事の都合で、僕は議員だから、当然皆さんたちの道路の仕分け、事業の種別であるとか、段取りや手続であるということは、よく承知しております。しかし、県民そのものにとって見れば、市側で整備をしてくれるとか、信号機が建ってとか、県の道路行政でやってくれるとか、街路事業でやるとか、そういうことについては、とりあえず県民にとっては何の関係もないことでありまして、小城市が、佐賀県が、佐賀県警が交通安全確保のために努力してくださっているんだな、くださったんだなという実績だけが評価の対象であります。  そういう意味からすると、平成十五年に概成しましたと道路課長がお話しいただきましたけれども、あそこも県道小城牛津線であります。なぜ平成十五年、あそこは完成したら、平成十六年、十七年という形で小城駅前まで行こうというふうになさらなかったのかということであります。そのまま普通に道路事業でいっていれば、別にそれはそれとして、さして工場があったり、何か難しい案件が、神社やお寺があったりするわけでもない。駐車場があって、工場の倉庫みたいなところが一カ所あるだけでありますので、お金だってさしてかかる話でもありません。  なぜそうしなかったのかはもうお伺いいたしませんで、私は街路事業として、四工区はまだ確定もしとらんけん、いきなりそこに行くのは無理がありますと。しかし、そうは言いながらも、県民は今の状況に対して大変危ないと、歩行者だまりをきちんと確保していただきたいということであります。四工区は下から攻める、南から北を攻める。三工区の途中でも、部分的にここを認定して、四工区を設定して、四工区を認定して、南から攻める。そして、そこはもう一旦南から攻めて、一部区間改良が終わったら、改めて三工区に戻る、そして、上から四工区を順次やっていくでもいいと思うんですね。  いずれにしても、小城市役所は西から駅に向かって攻めています。県警も信号機を建ててくださいます。何とか東のほうからと私は思います。東のほうから五十メートル、別にデコレートされた樹木等は要りません。歩行者だまりとつながる兼歩道が整備されれば済むだけのことであります。別に難しく、頭をいろいろ思いめぐらす必要もないと私は思いますが、部長、改めて今のお話をお伺いして、平成十五年にとまったこの事業、ほかの箇所ならともかく、駅前を改めて十三年間放置する理由がよくわからないだけで、そこをいろいろ聞きませんけん、何とか皆さん、よく道路関係、幹部の皆さんたちで話し合って、この今の流れに沿って、県も一緒になって──難しいことかもわかりません。街路と道路が交差するところの優先順位がということもあろうかと思いますが、ここは県民ファーストという立場に立って、この点について、事業化に向けて前向きに努力していただきたいと思いますが、その点について改めて部長の方針というか、考えを聞かせていただきたいと思います。 142 ◯和泉県土整備部長=小城駅前の交差点部分の道路改良ということでございますが、先ほど都市計画課長から答弁しておりますとおり、まず、北のほうからやっておりまして、それはなぜかといいますと、やはり歩道がないところをまず優先してやってきたという経緯がございます。駅前の道路、北へ向かう道路は、決して十分とは言いませんけれども、歩道が既に設置されていましたので、まずは歩道のないところということで、北のほうからやってきていると。限られた予算の中での事業ですので、どうしても優先順位とか緊急性を勘案しながらやらなければならないということですので、今、順次北のほうからやってきているというような状況でございます。  一方で、県道の整備のほうですね、先ほど平成十五年でとまっているという話がございましたが、恐らくやはり街路事業との調整の関係で、一時そこでとまっているということがあるのかなというふうに思っていますが、その辺の経緯については、いま一度しっかりと押さえた上で、やはり限られた予算でございますので、県内、先ほど国道二〇三号の話もありましたけれども、いろんなところで道路改良、歩道の設置等々要望いただいております。その中で、やはり優先順位とかをきちんと把握、整理しながら事業をしていかなければならないということで、ここの小城駅前のところにつきましては、先ほどからありますとおり、横断歩道、信号機を県警のほうで今設置するような手続を進めていただいているということで、それによってかなり安全度は上がっていくのかなというふうに思っております。そのような状況とか、現在の歩道の整備状況をよく見ながら、あと、過去にとまった経緯というのをよく見ながら、今後、いつの時点で着手するかについては検討させていただければというふうに思っております。 143 ◯藤木委員=その点について、最後です。  もちろん、部長さんがお話しいただいているとおりに、曲がりなりにも駅から北に向かって歩道があります。ですから、下町交差点から順次、北から南に攻めていくのが正解だと私も当然思います。ただ、問題なのは、西側から歩道が整備されていると、状況が変わって、そもそもそういう計画があったかなかったかというようなレベルだったのにもかかわらず、市としても本格的な整備を西側から始めていると。  問題は、東側から──三差路ですからね──東側に五十メートル残して事業が終わり、無歩道部分があるところに交差点があって、その角っこ、歩行者だまりのところを確保せんといかぬという話であります。  県警として、今回、打ち合わせの中にも参加していただきました。信号機を設置していただきます。しかし、改めてまたこの道路改良ということになれば、信号機は移設せざるを得ないというふうに思います。その移設負担は原因者負担ということでございますので、県警のお金で移設するのではなくて、道路行政、佐賀県の県土整備部の予算の中で、改めてこれを移設するという二重投資になっています。今さらもう引き返すことはできませんので、二重投資です。  そういう意味からすると、平成十五年に完了したときに、まだまだ駅前まで道遠しというときに、県民ファーストで受益者の公益の増大ということを考えれば、僕は先に行くべきだったと思うし、その考えは、いよいよ今、まさしく早く終わらせてあげんばいかぬと、これが延長が一・二キロありますというならば、それはどうか知りませんよ、そこまで私も強くは言いません。残す五十メートルやんねという話、それが決定的な場所で、みんながそこに知恵とお金と人的資源を集めて何とかしゅうて、こういう機運になっておるけんこそ、何とか佐賀県もおつき合いしていただいて、そこの問題解決の一翼、主翼を担っていただきたいという願いからの質問でございますので、部長、ここは本当に、その答弁のとおりに関係各所とよく相談して、なるべく早く、どういう形でも結構ですから事業化して、県民の負託に応えていただきたいと思います。  以上をもって道路行政については終わりたいと思います。  最後になります。もうさっさっと行きますが、みどりの森県営球場の利用促進ということについてお伺いをいたします。  ここは、みどりの森県営球場の話をいきなりするのは、よく事情が皆さんものみ込めんので、少しだけ前語りを言いますが、森林公園内にあるみどりの森県営球場は、平成十一年度四月に、プロ野球開催可能な本格的野球場として供用開始されて、天然芝の美しい球場は、野球をする人たちの憧れの球場となっております。また、ことし七月にはソフトバンクホークスのウエスタンリーグ戦が行われるなど、佐賀県を代表する野球場として多くの人たちに利用されております。  野球は大変人気のあるスポーツ、我が国でも、本県でも大変人気のあるスポーツで、本県でも子供から大人まで多くの人々が楽しんでおり、チーム数も大変多い競技であります。  そのような中で、みどりの森県営球場を利用したくても、土日は県内の数団体が主催する大会の予約で一切埋まっておりまして、夜間に利用しようとしても、ナイター料金が高くて使うことができないという話も聞いております。  県が設置した県営球場であるからには、生涯スポーツの観点からも、県民皆さんがスポーツを楽しめる施設として活用を考えてもらいたいと考えています。  そこで、要点だけはっきり言うと、誰しもが使えない球場になっているということですね。皆がひとしく平等に、あるときは県営球場を使えたけれども、今回はよその団体にとられちゃって、ことしは私どもは県営球場ではでけんけん、よその球場ば探さんばいかぬということだったり、ことしは県営球場を使えたばい、よかったねということだったり、県民の多くの皆さんたちが使えたり使えなかったりだけど、たまに使えたときには、やったという、よかったねというような、ことしは使えなかったけれども、また来年使えたらよかねという球場ではないということです。もう使っている人たちは決まっているかのような球場になっている。  そのことが佐賀県民、野球を愛するというか、施設利用の観点に立って見ても、どういうスポーツ施設に限らずですけれども、その施設の利用者が特定されていると、何でも、どんな施設でもいいですけれども、施設を利用する人が誰だか決まっているという施設が公的にあると、実質的にそうなっているという状態が、社会施設でもいいです、文化施設でもいい、どんな施設でも結果としてそうなっているという状況は、やっぱり県民を代表する議会側の人間としては解せぬところであり、ここは正さんばいかぬというふうに思うのは至極当然のことであります。  そういう意味からして、この球場が広く生涯スポーツの一貫として、アスリート野球に限らず、生涯スポーツの一貫として、生きがいづくり、また健康づくりの一貫としての野球、そういう人たちにも門戸が広く開放された、誰しもが親しめる球場であってほしいという願いから、今回の質疑をさせていただくわけであります。  まずは、利用者の決定方法ということであります。  野球場の利用状況、そのうち決定方法について、三つの点についてお伺いします。  野球場の利用状況、どのような団体がどれぐらい利用しているのかということをまず報告していただきたいと思います。 144 ◯福岡都市計画課長=県営球場の利用状況についてお答えいたします。  県営球場の利用につきましては、毎年三月から十一月までの九カ月間におきまして、休業日となります毎週火曜日を除き、年間約二百四十日間ほど利用することができます。  平成二十七年度の利用実績としましては、百四十八日となっておりまして、その内訳は、利用の多い団体から申し上げまして、佐賀県高等学校野球連盟が四十七日、佐賀県軟式野球連盟が三十九日、佐賀市軟式野球連盟が二十日、その他の野球団体、学校、企業などの団体が四十二日となってございます。  以上です。 145 ◯藤木委員=そういう利用状況の中で、利用者の決定方法ということは、どのような決定方法がとられているのかについてお伺いします。 146 ◯福岡都市計画課長=利用者の決定方法についてお答えいたします。  県営球場の利用者の決定につきましては、年間を通じて円滑な球場の利用運営を図るため、一般の利用の受け付けに先立ちまして、毎年十二月に森林公園の指定管理者が、県内の野球関係団体等を集めて利用調整会議を開催しております。各団体から事前に提出されました年間スケジュールをもとに調整が行われているものでございます。  この利用調整会議において、希望する日程が重複する場合、こうした場合には当事者間において協議、調整をしていただくということを基本としてございます。会議の場で調整がつかなかった場合には、さらに一定期間、当事者間での調整が行われ、それでも不調に終わった場合には、当事者から大会要綱などの資料を提出してもらい、県が作成した利用調整ルールに基づいて、指定管理者のほうで利用者の決定を行ってございます。  この利用調整ルールでは、利用者を決定する基本的な順序といたしまして、一番目に、国、県が主催、共催する大会、二番目に、高野連、中体連等の教育関連大会、三番目に、社会人、大学生、小学生などの公式戦、四番目に、公式戦以外の一般の野球大会やイベントとしているところでございます。  以上でございます。 147 ◯藤木委員=そこでの問題は、県がつけた優先順位に従って判断をするんだけれども、問題となっているのは、当事者間で譲り合えるかということであります。譲り合えないということですね。譲り合う実績がなかなか、お互い譲り合った結果として、今回は引くからどうぞというふうにはなかなか、自分が抱えている団体のことでもあり、チームのことでもあるので、自分がせっかくその場にいて、抽せんというか、挑戦する機会を得て、みずからが全く見知らぬ団体の皆さんにどうぞとなかなかいかないと。  だから、そういう意味からすると、当事者間の調整ルールが機能していないというようなことが一つ問題でありますが、ここで改めて問題を指摘させていただきますけれども、開かれた利用者調整会議、あの球場がみんなにとって使える球場になるためには、まず、その会議に案内をされなければならんわけですよ。  事前に資料をいただきました。あの球場は県民の血税を使ってつくった佐賀県唯一の県営の球場であり、鳥栖からも、唐津からも、伊万里からも、太良からも、どこからもちょうどよいぐあいに、県の中央部に位置する、県大会を開催するにふさわしいロケーション、また、それとふさわしい施設として県営球場がある割に、何でか利用者会議の開催案内の送付先に、県下のほかの野球団体の人たちが招かれていないし、県の球場の割には、佐賀市の軟式野球連盟であるとか、佐賀市中学校体育連盟であるとか、佐賀県の中学校体育連盟も呼ばれているけれども、また、特別枠で佐賀市の中学校体育連盟も呼ばれている。佐賀県の軟式野球連盟も呼ばれていて、その佐賀県軟式野球連盟に所属する佐賀市軟式野球連盟も同じように御案内があっている。地元であるから、建設のときに約束事もあったか、私にはわかりません。しかし、はたから見ると、ここに久保田町体育協会というものもまた御案内がされていて、もちろん、小城市体育協会は御案内もありませんし、鹿島市体育協会だって御案内はなかろうと思います。  呼ばれなければ利用者調整会議には参加することができないので、もうそこで決まってしまうのだから、唐津市で、また佐賀市で、佐賀市体育協会も入っておりませんので、佐賀市で何か運動施設としてこれを利用したいといっても、調整会議の過程に参加できないし、ということで、誰もがこれを同じチャンスとして使うということがそもそもできない仕組みになっているような気がしてなりません。  なぜこのようなことになっているのかと、その経緯を聞くと、少しまた時間もかかりますので、どうしても県営球場を使わんばいかぬという必然性が、皇室が御臨席であるとか、プロ野球であるとか、そういうときならば、県がどうしても主催しなければならない県直営の、何かそういう試合ないしは利用、設備をせなならんという必然があれば、それはそうかもわかりませんけれども、例えば、高校野球をあそこでやる、人の気持ちとして、高校野球はやってよかさいという話ですよ。でも、それもまた人の気持ちがそうだということで、何ゆえに高校生と社会人と同じフィールドに立って、高校野球は優先的にどうしても県の球場でできるものかと、決勝だけでもよかろうもんと、準々決勝からでもよかっちゃなかとですかと言おうと思えば、やっぱり言えるわけで、皆にとって広く、たまに使えるけど、なかなか使えんですねて、三年前使うたばってん、なかなか使えんですねて、決勝だけでも使えたらよかったのに、ことしは使えたですよ、どうしてもその大会は第三十八回までずっと県営球場で予選からやらねばならんのですかということですね。  演説会でもないから、この程度にとどめておきますけれども、まず最初の問題として、多くの人たちにこういう調整会議があっていますよと、野球を愛するいろんな人たちがおられるので、また県の球場ですから、県全体の皆さんたちに対して、佐賀県軟式野球連盟をお招きするのも当然でしょうし、佐賀県高等学校野球連盟をお招きするのも当然でしょうし、しかし、佐賀市の中学校体育連盟に御案内があって、唐津の人でも、白石の人でも、鳥栖の人でも同じ県民の血税でつくった県営球場、みんなそこを使いたいですよね。決勝だけでもと思うかもしれない。特に佐賀市は佐賀市の球場を持っています。また、そういう野球ができる施設はあります。特にそこだけ特別枠という形で、重複する形でその調整会議にお招きしていることが、県全体の皆さんたちが広く利用できない、スケジュールをかなりタイトにさせている原因にもなっていると思う。  そういう意味からすると、絞るのか、ふやすのか、あえてふやすのか、あえて絞るのか、それは皆さんたちの判断かもしれないけれども、いずれにしても、まず、広く県民に、この利用者調整会議に参加できるような仕組みづくりに変えていただきたいというふうに思います。  都市計画課長に答弁を求めます。 148 ◯福岡都市計画課長=県営球場の利用調整会議の案内でございますが、広く県民の皆様に周知できないかということであろうかと思います。  現在、ことしは十二月二十一日に利用調整会議を開催するということで案内をさせていただいておりまして、今案内している案内先といたしましては、複数年連続して利用実績のある団体、そしてまた、県営球場利用の申し出があっている団体、こういった団体に対して送付しております。ですから、全ての団体に対して門戸を開いているという状況では確かにございませんで、そういった呼びかけなり、そういう連絡をいただいたことに対して案内をしているという状況でございます。 149 ◯藤木委員=先ほどもう呼びかけても来ないというところも正直、佐賀県内には野球の団体が四つあるとお伺いいたしておりますが、基本的に佐賀県軟式野球連盟以外の団体は、もう佐賀県社会人軟式野球連盟が期間内にぎりぎり一回できるかどうか以外で、あと残りの県の野球団体は、恐らく参加されていないという状況になっています。  それは、そもそも、もうこうやって主たる団体の皆さんたちがもう既に既得権益というような近い形で第十八回、第二十何回、第三十何回みたいな形で、ずうっと連続して、そういうふうにもうおとりになる形がもう既にでき上がっていて、お互い譲り合うという世界でもないし、そこをコントロールしている県土整備部、佐賀土木事務所が利用調整をきちんとやっぱりなかなかできていないという結果もあって、呼びかけにももう応じないと、どうせ行っても取れもしないのにというような話にもなっていることが結果的に今の現況を生んでいるというふうに思っていますので。  さはさりながら、佐賀県のスポーツに関する状況は随分と変わってまいりました。アスリートスポーツから生涯スポーツへ、そしてまた、アスリートスポーツについても、声かけだけはなくて、国体の開催をリアルに七年後控えていてというようなところで、スポーツ振興の機運は大きく高まっています。  そういう状況の中で、野球も裾野を広げていって、この球場を通じて野球の振興に大きく寄与していくという意味においては、いろんな人たちに野球場のすばらしさを伝えていく役割が県にあります。  もう一回お伺いいたしますけれども、ことしはもう案内が終わっているからあれだろうけれども、今後、まず調整会議に来てもらわないと、取れたり、取れなかったりするか知らないけれども、いろんな人たちにとりあえず、おいどんも頑張って会議に参加して、一言ちょっと私もやりますと言ってみようじゃないかとみんなが思える雰囲気づくり、環境づくりは何より大切だと思うから、そういう今までとは違った次元で広く案内をし、呼びかけていただきたいと思いますので、その点、重ねてお伺いいたします。 150 ◯福岡都市計画課長=利用調整会議への呼びかけを広くすべきじゃないかという御質問でございますけれども、これまで、ことしまでですけれども、先ほど申しましたように、利用実績のある団体、それからまた、お声かけをいただいている団体に対して御案内をしているという状況でございまして、さらに門戸を広げて、皆さんどうぞという形で周知をした形で参加を募るという形もあろうかと思いますけれども、今、利用調整会議をせっかく設けているところもございまして、参加いただいている方々も十六団体ことしは呼びかけをしてございますので、そういった団体とも意見をさせていただきながら、少しずつ門戸を広げていくことがいいのか、それとも先ほどおっしゃったような現状を見て、今の状態をもう少し維持ながら検討したほうがいいのか、そういったところについて意見交換をしたいと思っております。 151 ◯藤木委員=それでは、その点については後回しに、もう一回お伺いしますので、三番の利用調整方法の見直しということであります。  今の私の意見を広く受け入れて、広く、深くというか、受け入れていただいております。別に難しい横やりを入れているわけでもないし、みんながどんな施設でも、どの佐賀県、佐賀市文化会館、ドゥイング三日月、何でもいいですが、どんな施設でもチャレンジすれば取れたり取れなかったり、日程を変えて改めて再挑戦だというときもあるし、取れないときもある。だけど、既得権益のように利用者調整会議だけに参加した人たちだけが優先的に全てを埋めていく、あと平日だから、なかなかもうそれではうちも事業として企画として成り立たんので、もう諦めていっちょくという、あり方に変更を申し入れるのは、至極もっともなので、受け入れていただいております。  そういう意味においては、本格的な見直しがあろうとしておりますが、この見直しについて、どのように考えておられるのかお伺いします。 152 ◯福岡都市計画課長=利用調整方法の見直しについて、お答えいたします。  利用調整会議において、先ほども御答弁しましたけれども、日程が重複する場合の調整方法につきましては、当事者間における協議調整というものを基本としているところでございます。  しかしながら、平成二十六年度二十七年度の利用調整会議において、当事者間での調整がつかず、その後、重複日程の調整が長期化し、大会運営に支障を来すという案件が生じてございます。このため、今月五日に野球関係団体に対して、利用調整方法に関する説明会を開催いたしました。県営球場の円滑な利用調整と利用促進に向けた利用調整方法の見直しについて意見交換をさせていただきました。  この説明会において、利用調整期間の簡素化、スピード化を図るため、重複関係の利用者を利用調整会議のその場で決定するということで、関係者の了解を得たところでございます。  今年度の利用調整会議から適用したい、運用したいというふうに思っております。  また、県におきましては、佐賀県総合計画二〇一五の中で、スポーツに関する新たな施策といたしまして、誰もがスポーツを楽しむ環境づくりなどを掲げてございます。このため、県営球場の幅広い利用の促進に向けた環境づくりの視点から、利用調整方法の見直しについて関係者の意見を聞きながら、検討を行っていきたいと考えているところでございます。より多くの県民の皆様に県営球場を御利用いただけるよう努めてまいります。 153 ◯藤木委員=そこで、最後の質問です。  最後の質問というのは、その利用者の決定方法ないしは、その利用者調整会議の案内の話です。でも、基本的に僕、哲学を思ったもん。あなたは先ほど、誰もがスポーツを楽しむ環境づくりを基本目標として、目的として、利用者調整の見直しをすると。誰もが広く使えるように見直し調整すると言っているんだから。  それだと、何で今の利用調整を変更することになるか、要するに既得権益に近い形でこの球場を利用された方たちにとってみれば、三十七回もその県営球場でやってきたんだから、当然三十八回目も三十九回目も県営球場でやるもんだと、既にもう既得権益のように思っておられる人たちが多数おるという、そこに新しくいろんな人たちを私も参加したい、私も参加したい。平日は仕事をしているし、授業もあっているしということです。だから、なるべく土曜日、金曜日の晩から土曜日、日曜日の夜まで、何とかここで私たちもたまには使わせてもらえないですかというのが使えない。そしたら、自分たちで調整してくださいという、十二月に調整会議があって、ひどいところでは、最終的に県がジャッジしたのは、五月。六カ月近く待たせて、結局できませんでしたなんていうふうなところもあったようにお伺いいたしております。  それでは、大会を開催する企画そのものにも影響があるわけです。当事者同士では解決つきません。既得権益と思っている人は一個も引く気はありませんのでね、新しく挑戦する人も譲ってもらうわけにはいかんでしょうかと何回も言えませんので、だから、スピード化です。  問題は、そういうふうにあなた方は、誰にも使っていただきましょうと。誰もがスポーツを楽しめる環境づくりに私たち資しましょうと、あなたたちは言って見直しを始めたわけで、そういう意味からすると、まずその最初に案内するときに、うまいものは小人数で、この人たちに納得してもらって、あと二、三団体ふやしますか、ふやしませんかというような話では、根本的な見直し、民主化、広く門戸を広げるということには一切つながらない。また、小手先の妥協の産物としての改善でもあり、修繕に近い感じ、そういうふうに見受けられて仕方がありません。  ですから、私が先ほど言った、あなたが今お答えされた、誰もがスポーツを楽しめる環境づくりとして、広くみんなに使っていただくような見直しをするということであるならば、そのスタートから決定に至るまでの過程も透明で、そして、公平で公正なスピード感を持って利用調整が終わるように対応していただきたいというふうに改めて思います。  いよいよのときに部長ばっかり言うてあれですけれども、僕と課長では膠着いたしておりますので、部長さんにその所見をお伺いしたいと思います。 154 ◯和泉県土整備部長=県営球場の利用調整のあり方についてということかと思いますけれども、利用調整会議、今年度も先日開いたということで、これは個々に実績のある人プラス決して閉鎖的にやっているわけではなくて、申し込み、利用したいと希望があったところに対しては、当然入っていただいて利用調整を行っているということのようでございます。  委員おっしゃるに、単に申し込みがあっただけではなくて、もっと広く呼びかけていったらどうだということかなというふうにも思われますが、いろいろとやはり今まで決めてきたルールがある中で、広く県民の皆様にやっぱり利用していただくという、その両方の調整をうまく取りながらやっていく必要があるのかなというふうに考えておりまして、当然、その議論する中では、透明性、公平性というのはきちんと確保しながらやっていく必要があるというふうに思っています。  そういう面では、もう少し広く声をかけるという方法を、どんな方法がいいのかについては、ちょっと検討させていただければというふうに思いますし、あと、その中で、具体的にどう決めるかというのは、まずやはり利用する方々が互譲の精神といいますか、お互いやっぱりスポーツを愛する人たちでございますので、その人たちでまず話し合いをして決めていただくと。ただ、そればっかりに頼っていると、既得権益等々があって、なかなか進まないという御指摘かと思いますけれども、そういうような中で、どういう利用調整ルールがいいのかということについても、既得権益というのは、ちょっと言葉が悪いですけれども、ただ、今までやってきたいろいろの伝統とか実績とか成果、そういうものもありますので、そんなところとうまく調整しながら、ちょっといろいろと総合的に判断していく必要があるのかというふうに思っているところでございます。  そういう意味で、広く門戸が開かれた透明性、公平性を確保した中で、利用する人たちのまず調整が第一の中で、さらにより県がタッチできるような、よりよい調整の方法があるのかどうかについて、ちょっといろいろと検討はしていきたいというふうに思っております。 155 ◯藤木委員=では、この点は最後ですね。  基本的にみんなの憧れの球場です。入ってみたことのある人は、こんなところで野球ができればと、野球人はみんなが思っています。そこら辺にある球場とは明らかにクオリティが違います。だけど、みんなはここはどがんすっぎんたが、この球場で野球さるっとと、素朴にみんな思っていて、もうそのときに改めて手を挙げても、もう大体決まっています。先に決めているから当然でありますね。  いずれにしても、きょうはこのことに長く時間は割けないけど、さまざまな問題点が実を言うとあります。だけど、ここはそれを言う場でも、言う時間もないので言いませんけれども、しっかりと見直して、広く県民に門戸を広げる目的を持って、公平で、公正で、何より透明で、みんなが使えない。しかし、みんなにとって使えるチャンスがあるときちんと思わせるに足る改正の内容を持って、そして、少しでも多くの人たちにチャンスを与えるためにも、調整会議の参加は重複して、今さっき言っていましたね。佐賀市中体連と佐賀県中体連と両方入っているし、佐賀県の軟式野球連盟と、佐賀市の軟式野球連盟と両方入っていたりとかというようなことが現実にあっているので、そういう意味では、公平、公正、透明度の高い、皆が納得する、そういうような見直し、そしてなおかつ、広く門戸を広げた案内、そういう形で利用されるような決定方法をつくっていただきたいと思います。その点、よろしくお願いします。  もうこれで最後になります。  何でこうやってもめるか──何でもめるかというと、本質的には球場が一個足らないというのが本当のところです。しかし、今、この際、球場をあと一個というわけにもなかなかいきません。小城市あたりがその気になって、私もどがんなっとん小城もと、こう考えてくださればよかろうばってん、なかなかそういうわけにもいかないだろうと思うんですね。しかし、球場は、現実に一個あるけれども、私、これは十分に使われていないと思うんですね。需給が逼迫するからこんなさまざまな問題が発生しています。  私は、この球場の今ある運営の弱点として挙げたいのがナイターです。夜もできるようになっているんですね。しかし、夜は誰も使っていないということがあります。夜使えば、何十試合とそこで消化することができるという意味において言うと、需給が緩和します。そうすると、今の利用者調整会議のように、ぎりぎりぎりぎりとした議論をする理由もなくなります。  この夜間というものを、そのためのナイター施設を大変なお金を出して私たち県民は血税をもってつくりました。しかし、全く利用されていない。ほとんど利用されていない。この利用こそがこの問題の解決の一つの鍵と私は思っていますが、ナイター施設の利用状況がどうなっているのかお伺いします。 156 ◯福岡都市計画課長=県営球場のナイター施設の利用状況についてお答えいたします。  県営球場のナイター施設は、プロ野球、硬式野球、軟式野球、レクリエーションなど、使用する内容に応じて全点灯、五分の二点灯、三分の一点灯など五段階で設定できるようになってございます。  平成二十七年度の利用実績につきましては、二十七時間となっておりまして、その内訳は、五分の二点灯が二時間、三分の一点灯が二十三時間、五分の一点灯が二時間でありまして、年間の使用日数としましては、十四日となってございます。  以上です。 157 ◯藤木委員=三百六十五日の、例えば、八カ月間、三十二、まあ四十ぐらいの四十週、とりあえずぱっと思いつかないですが、八十日以上の、百何十日、土日で何十日か、ちょっとぱっとは思いつかないですが、そのうちの十四日しか使われていないのは痛いですよ。  もう時間がないので、いろいろ聞きませんけれども、とりあえずここに利活用の光が当たれば、社会人はふだん働いているので、使えれば、夜でもいいんですよ。その後、シャワーでも浴びて、酒を一杯飲みに行きたいということもあるかもしれないし、やっさ朝からせんでも、決勝はナイターでやりましょうでもいいんですね。そうすると、需給が思いっきり緩和しますね。状況はドラスティックに改善する可能性があります。  そういう意味においては、料金等に大変今は厳しい御時世だから、若者たちはお金もないので、わざわざナイターでするぐらいならば、よそのグラウンドでよかもんじゃというような形で利活用ができなくなっているという意味においては、値段も下げて、みんながあの球場を利活用できる程度の金額で広く使えるように需給を緩和するための施策として、ナイターの利活用を県としてどんどん前に進めていただきたいという思いがあります。  今後、ナイターの利用促進について、どのように取り組んでいくおつもりなのか、課長にお伺いしたいと思います。 158 ◯福岡都市計画課長=ナイター施設の利用促進の取り組みについてお答えいたします。  県営球場のナイター利用の促進につきましては、先ほど答弁いたしましたように、利用実績が非常に少ないということで、取り組むべき課題であると認識しております。佐賀市内にあるナイター料金の低いグラウンドにおきましては、利用実績も多いことから、料金設定によっては、利用促進を図られると考えております。  県営球場のほうでは、電力の自由化によりまして、ことし六月に契約する電力会社を変更しております。これにより電気料金の削減が見込めることから、ナイター料金の改定に向けた検討を行っているところでございます。また、これによりまして、球場の夜間利用が促進されるものと考えております。  以上でございます。 159 ◯藤木委員=利用調整会議の公平性、透明性、そういうことについてまずもって何とか佐賀県がリードしてという話、佐賀県が指導力を発揮して透明性や公平性、公正性、そういうものを確保してみんなが納得する利用調整会議を多くの人たちの中で決めていただきたいというのが一点ですが、もう一つは、需給を緩和するためにはどうしても球場が必要です。新しい球場を建設するということにはなかなかいかんのだったら、せっかく何億円もかけてつくったこのナイター設備を利用しない手はありません。料金がハードルというふうになっておるのであれば、このハードルを下げて、このナイター施設を利用することによって需給の緩和をしていただきたいと、そして皆が広く使えるように努力をしていただきたいということを改めて申し上げたいと思います。  最後になりますが、国体の話ではないんですけれども、施設そのものの話をします。やっぱりあの球場は佐賀県最高の球場であります。立派な球場です。このごろスピードガンもつけていただきました。時速百二十八キロ、「三番ショート藤木」なんていうアナウンスがあって、投げたら百二十八キロ、ボール、ストライク、アウト、そういうのが出てくるのはなかなかありませんで、ああいう環境で野球人は野球をしたい。
     そこで唯一問題があります。野球は一試合だけやるものではありません、大会としてやるものです。次の試合があれば、その次、この人たち、今試合をやっている者たちの次にはまた試合があります。その人たちは何をするかというと、球場の外でトスバッティングをして、キャッチボールをして、ちょっとしたランニングと運動をします。あの球場にはそういう施設がありません。ようやく百四十二キロ、百二十八キロのスピードガンがついて本物っぽくなってきたのはありがたい。だけど、準々決勝に向けて到着してからちょっとトスバッティングをしたりキャッチボールをしたりする場所を確保せんことには、いっぱしのちゃんとした球場というふうには野球人の目から見たら、そういうふうな施設というふうには評価はされていない。  そういう意味からすると、あのみどりの森県営球場は森林公園という広大な敷地の中にある球場でございます。利活用も図られていない施設を一個潰して、そういうような野球場のサブグラウンドをつくるということは敷地的にも資金的にも国体を控えて野球に投資するであろうかと思いますので、そういう意味からすると、練習用のサブグラウンド、今私が言った野球場にはどこの球場にもついているこのサブグラウンドの建設、その点について、県はどのように考えているのか、改めてお伺いいたしたいと思います。 160 ◯福岡都市計画課長=球場の施設の充実につきまして、サブグラウンドの必要性についてお答えいたします。  現在は、野球大会のウオーミングアップの場所といたしまして、嘉瀬川の河川敷を使っていただいておりますけれども、県営球場から離れているため、球場利用者の方からはサブグラウンドの設置要望があることは承知しているところでございます。  こうしたことから、県としましては、県営球場の利用促進を図りまして、県民の皆様に愛されるような球場となるよう、このサブグラウンドの整備などにつきまして、他県の整備状況などを参考に、関係者の意見も聞きながら検討を進めていきたいと、そのように思っております。 161 ◯藤木委員=ありがとうございました。これで本当に最後であります。  きょうは三問質疑させていただきました。小城市選挙区に住まう佐賀県民を代表する者としても、また野球をこよなく愛する者の一人としても、きょう質疑したことについてはどれも佐賀県政にとって大切なことであります。重要な問題をはらんでいる課題であると思いますので、部長以下、多くの皆さんたち、きょうの質疑の内容をよくかみしめて、よく状況を掌握した上で、何としてでも前に進めて、多くの県民の受益に応えて、期待に応えていただきたいと思います。  長くなりましたけれども、以上をもって私の質疑を終わりたいと思います。ありがとうございました。 162 ◯石井委員=自民党の石井です。私は五項目について通告をしておりましたので、順次質問していきたいと思います。  その前に、月日のたつのは本当に早いもので、あとことしも二十日余りとなりました。ことしは御承知のように申年であります。申年というのは、皆さんにとりましてどういう年だったんだろうかなと思います。それぞれ人、感じ方があると思います。  私は、ことしの新年早々、地域のお年寄りの方から「申年は石井さん、厳しい年になるよ」という話を聞いておりました。やっぱりそうかなと今振り返って思っています。四月のあの熊本の大震災、今もって大変な状況にあります。私も一月後ぐらいに益城町と熊本市の一部に入りましたけれども、本当に悲惨といいますか、大変だなというのが実感だったと記憶をいたしております。これも一日も早く復旧、復興がなりますように、皆様方とお祈りを申し上げたいと思います。  そして、八月から九月にかけましては、季節外れの台風と大雨がありました。これも大体九州が今まで多かったんですけど、東北とか北海道が襲われまして、大変な状況になったのも記憶に新しいと思います。北海道、東北は雪に対する備えはあるんですけど、大雨とか台風に備えた日ごろの訓練を含めてあっていないから、大変な御苦労をされたということでありました。  そういうことで、非常に厳しいこともありましたけど、一方では楽しくて、そして私たちに勇気と希望、こういうものを与えてくれましたリオデジャネイロのオリンピック、これは日本選手団が四十数個のメダルをとってくれました。また、もう四年を切りましたけど、三年数カ月後には第二回目になります東京オリンピックの開催がもう決まっておりまして、準備が着々と進んでいると思います。この二回目の東京オリンピックでも日本選手団が活躍をしてくれることを願っております。  そして、平成三十五年には佐賀県で、これまた第二回目の開催になりますけど国民体育大会、そして、障害者スポーツ大会が開催をされることも決定いたしております。県の選手たちが頑張って、ぜひ天皇・皇后両杯をとっていただくように祈るばかりでありまして、選手の強化もなされると思っておりますので期待をいたしております。  それでは、長くなりましたけど質問に入ってまいります。  一つ目は、所有者不明の土地への対応についてということで質問をいたします。  近年、農地等の資産としての土地保有や管理に対する関心が低くなり、金銭的、心理的な負担感が生じていると思っております。  また、相続人はもとより、その地縁者、血縁も含めて先祖伝来の土地への関心が薄れてきているとも言われております。耕作放棄地対策や市町が行う空き家対策等を実施しようとするときに、所有者の所在の把握が難しい土地に係る問題がふえていると、そういう報道等も随分ふえてきました。特に、道路とか河川等の公共事業におきまして、用地の取得が始まりますと問題が顕在化し、現場での対応は喫緊の課題となっていると思っております。  この所有者不明の土地が発生する原因について、土地登記簿に所有者名が記載されているのにもかかわらず、所有者不明とされる土地が発生するのはどのようなことが原因になっているでしょうか、お伺いをいたします。 163 ◯山下土地対策課長=所有者不明の土地が発生する原因についてお答え申し上げます。  土地所有者につきましては、委員御指摘のとおり、基本的には土地登記簿のほうに記載されているところでございます。  しかしながら、相続発生や売買、交換等による所有権移転登記がなされていない場合、あるいは登記簿の住所と実際の住所が異なっている場合には所有者が判明しない土地となることが多うございます。また、自治会などの地縁団体の土地につきましては、登記が従前の自治会役員等の共有のままになされており、結果として手続相続人が多数となっております。そういうことで所有者を特定できない状況になっているというのが多うございます。  以上です。 164 ◯石井委員=相続人が多数でなかなか難しいという話でありました。公共事業の用地の取得においては、所有者不明の土地が見つかった場合、どのような対応をされているんでしょうか。 165 ◯山下土地対策課長=所有者不明の土地への対応策についてお答えいたします。  所有者不明の土地につきましては、ほかに所有権を主張される方がいらっしゃる場合には、主張されます本人に所有権確認訴訟等の手続を行っていただき、新たに所有者を確定しているところでございます。  また一方、所有者が不明のままの場合でございますが、その場合には弁護士、司法書士等に不明者にかわって不明者の財産を管理していただく不在者財産管理人になっていただき、管理行為をしていただいているところでございます。  この制度を利用いたしました本県の用地取得の事例を一例申し上げますと、登記名義人が死亡され、その相続人の十名のうち一名が所在不明で遺産分割協議を行えなかった事例がございます。  この件では、まず県が不在者財産管理人を立てることにより、相続者及び不在者である財産管理人との間で遺産分割協議が成立しております。その後、県と当該用地の相続人との間で土地売買契約を締結することができております。  また、自治会などの地縁団体所有の土地につきましては、従前は団体に法人格が認められておりませんで、地区の代表者や複数の住民が登記の名義人となっておりました。このため、相続を繰り返すうちに所有者不明の土地となるケースが生じていたところでございます。  こうした状況を背景に、平成三年に市町村の認可を受けた地縁団体に法人化を与える改正が行われております。また、平成二十七年には地方自治法の改正によりまして、この団体が所有する不動産につきましては、市町村が所有権を確認することで登記関係者の承諾がなくても簡略に地縁団体に所有権の移転登記ができるようになったところでございます。  本県での具体例を申し上げますと、大正十五年に二十二名の共有地として登記された地区の所有地の例がございます。  この土地につきましては、用地買収に着手した平成二十六年時点で、所有者不明も含めて相続人が百三十六名となっていたところでございます。このため、この特例を利用いたしまして、地区にこの特例を活用していただき登記簿上の相続人の同意を得ることなく、市の確認のみで地区に所有権移転登記を行ったところでございます。その後、地区の代表者と県との間で契約を締結しております。  なお、不在者財産管理人制度が活用できない場合、あるいは認可地縁団体の登記の特例が適用できない場合でございますが、その場合には土地収用法の適用による取得も検討することになります。ただ、今まで本県では収用制度を使った事例はございません。  以上です。 166 ◯石井委員=ありがとうございました。相続を繰り返すうちに、どんどん変わっていくからなかなか難しいなというのが改めて感じました。  それと、特例をしょっちゅう繰り返すわけにもいかないわけですから、これはやっぱり都道府県とか市町ではなかなか難しいと思います。そうなってきますと、やっぱり国の対応がどういうふうになっているのかなという感じがいたしますので、国の対応はどういうふうになっていますか。 167 ◯山下土地対策課長=所有者不明の土地への国の取り組みについてお答えいたします。  所有者不明の土地につきましては、国におきましては、平成二十七年に有識者からなりますところの所有者の所在の把握が難しい土地への対応方針に関する検討会を立ち上げられておられます。その後、平成二十八年三月に「所有者の所在の把握が難しい土地に関する探索・利用活用のためのガイドライン」が作成されたところでございます。  また、先ほど申し上げましたが、平成二十七年四月には地方自治法の一部改正によりまして、地縁団体が所有する不動産に係る登記の特例が創設され、地縁団体が所有する多数共有名義の土地につきましては、一定の要件のもと、登記簿上の相続人の同意を得ることなく、市町村におけます公告及び確認のみで地縁団体に所有者の移転登記ができるようになったところでございます。  以上でございます。 168 ◯石井委員=平成二十七年には国の検討会、そして平成二十八年の三月には国のガイドラインが策定されたということであります。そうなってきますと、県の取り組みがありますね。この県の取り組み、これがどういうふうになっているのか。そして県がこういうものを経験、それからいろんな事案が発生しているわけですから、どのような取り組みをされようとしているのか、その辺をお伺いいたします。 169 ◯山下土地対策課長=所有者不明の土地につきましての県の取り組みについてお答えいたします。  本県では、まず不在者、土地の所有の不明な土地につきましては、不在者財産管理人制度の活用が有効であると考えているところでございます。  不在者財産管理人の選任におきましては、関係者に過度の経済的負担を余儀なくすることもございます。そういうことで、事業用地だけが不在者財産管理人の対象となる場合に限っておりますけれども、その場合には弁護士、司法書士等の不在者財産管理人の経費を負担する制度を、佐賀県におきましては平成二十三年に創設しております。  また、国に対してでございますけれど、本県では平成二十六年度と平成二十七年度に登記の義務化を要望などしているところでございます。  いずれにいたしましても、公共事業により社会資本を整備するためには、事業用地の取得は不可欠でありますことから、所有者不明の土地の円滑な取得に今後とも対応していくとともに、国に対しましては県の実情を伝えまして、問題解決の方策を検討するよう要望していきたいというふうに考えております。  以上です。 170 ◯石井委員=ありがとうございました。今、県の取り組み、それから今後どう取り組んでいくかということで答弁をいただきました。きょうは県土整備関係、公共事業の関係だけでしたけど、これ実は農林関係も関係があるわけですね。農林関係は、これ私の経験もありますけれども、例えば、耕作放棄地あたりで、この耕作放棄地を譲っていただければ立派な宅地になるから家を建てたいということで、そこに地権者が何軒かいらっしゃったわけですけど、探していくうちにわかっていくかと思ったらわからなかったということで、諦めざるを得ない件もあったんですね。ですから、そういうのも含めて今回、この県土整備部にこの質問をさせていただきました。  この先ほど話ししました熊本地震、それから東日本の大震災でも、やっぱり災害復旧などいろんな分野で障害になっているという、そういう事例もたくさん出てきているという話も聞いております。その結果、公共事業の用地の確保ができず事業の中止に追い込まれたり、あるいは計画の変更をせざるを得ないということにつながっていくわけですから、これは本当に法律の整備を国へ積極的に県として働きかけるべきだという、そういう気がいたしております。  その辺、部長ちょっとよろしいですか。 171 ◯和泉県土整備部長=所有者不明の土地について国への働きかけということでございますが、確かに所有者不明の土地の相続が今後、次から次へと発生することによって、多分減少することなく、今のままでは拡大していく。  その中で、公共事業を行う、あるいは公共事業ではなくても家を建てるとか、先ほどありましたように、災害復旧のときにはいち早く工事を行う、そういうようなものにも支障を来すということで、何とか解決をしていかなければならないというふうに考えており、これは全国的に共通の課題ではないかというふうに思っております。  佐賀県におきましては、先ほど課長のほうからも答弁がありましたが、登記の義務化ができないのかというようなことで平成二十六年には要望させていただいたような経緯もございますが、国のほうからは、なかなか不動産登記の制度というのは、明治以来、百二十年を経て我が国に定着しているということで、簡単に義務化等の見直しは難しいけれども、所有者不明の土地の問題の解決については重要な課題と認識しておるので、あらゆる角度からその方策を検討してまいりたいというような回答もいただいているところでございます。  県といたしましては、そのようなことから、引き続き政策提案とか、何かの機会があるときに、所有者不明土地の問題解決のための国の何らかの──ガイドラインはつくられていますけれども、一歩踏み込んで制度等についても、地域の実情をよく踏まえた上でいろいろと検討していただきたいということは働きかけていければというふうに考えているところでございます。 172 ◯石井委員=今、これは全国共通の課題だというお話がありました。  全国共通の何かの会議の機会があれば、恐らくよその都道府県もそういうふうに思っていると思いますから、ぜひ共通の課題として取り上げていただければなと、そういうふうに期待をいたします。  次に、道路整備についてお聞きをしていきたいと思います。  私たち自民党の政務調査会という組織がありまして、年に一回、必ず各市町の方たちと政調懇談会という意見交換をさせていただきます。  その中で一番多い要望、意見交換があるのは、実は道路網の整備です。これは、この委員会でも毎回毎回出てくるように、道路網の整備というのは永遠の課題かもしれません。本当に早くしていただきたい、早く着手していただきたいという道路はいっぱいあると思います。歩道の設置とかも含めてですね。  そういうこともあるもんですから、今回、私もあえて地元のことではありましたけれども、取り上げさせていただきました。  県の南西部に位置する嬉野市は、豊かな自然環境に恵まれておりまして、古くからお茶と温泉と焼き物の町と言われております。最近はこれに湯豆腐が確実に入ってきたと、もう入ったと、私はそういうふうに思っています。それぐらい全国区におかげさまでなりました。  そういう町でもありますし、昨年度には約二百万人を観光客が訪れていただいておりまして、一時期、大変苦戦をして低迷しておりましたけれども、インバウンドも含めて大変お客さんがたくさんお見えになっている状況にあります。  そして、九州新幹線西九州ルートの工事もおかげさまで予算が順調についておりまして、着々と進んでおります。  せんだって十一月二十九日には、嬉野医療センターが新幹線の駅のほうに移転新築になりました。御案内をいただいたんですが、私は議会中で残念ながら安全祈願祭は出席できませんでしたけれども、そういう形で駅の周辺整備も始まってまいります。  そればかりではなくて、道路網の整備、そして、新幹線の周辺整備にまつわるアクセス道路の整備、こういうものは大変重要になってくると思いますし、本当に嬉野の将来を左右していくんではないだろうかと私は思っています。  そこで、県道嬉野下宿塩田線というのがあります。これは、塩田方面から嬉野の市街地を経由することなく、直接、長崎自動車道嬉野インターチェンジを利用できるという国道三十四号のバイパス的な役割を果たす道路になるということで、みゆき公園、インターを出たすぐのところの公園ですけど、そのみゆき公園交差点というのがあります。ちょうど嬉野中学校があるところですね。  この国道三十四号の塩田から来ました一位原というところまでの区間で整備が今進められております。現在の進捗状況はどうなっているか、道路課長にお伺いします。 173 ◯平尾道路課長=県道嬉野下宿塩田線の現在の進捗状況についてお答えいたします。  県道嬉野下宿塩田線のみゆき公園交差点から国道三十四号の一位原付近までの約二キロメートル区間につきましては、塩田方面と九州横断自動車道の嬉野インターチェンジとを結ぶアクセス機能を有する道路として、平成十六年度から整備を進めているところでございます。  用地買収につきましては、平成十六年度から着手いたしまして、交渉が難航した箇所が複数箇所あったこともありまして、平成二十五年度に完了したところでございます。  工事につきましては、ボックスカルバートなどの構造物工事を先行し、また、コスト縮減を図るために建設発生土を有効活用することといたしまして、切り土で発生する土量と盛り土に必要な土量のバランスを考慮しながら、用地面積が一定程度確保できた箇所から切り土及び盛り土工事を進めてきたところでございます。  平成二十八年度につきましても、引き続き山の切り土及びその発生土を利用いたしました盛り土工事などを行っているところでございます。  現在の進捗状況といたしましては、今議会に補正予算として計上させていただいております予算を含めますと、事業費ベースで約九〇%となっているところでございます。  以上でございます。 174 ◯石井委員=進捗率九〇%、用地買収も終わっているということで、補正で対応をするということですが、この補正の金額は幾らになっていますか。 175 ◯平尾道路課長=今議会に補正予算として計上させていただいている事業費については、約九千万円程度上げさせていただいております。  以上でございます。 176 ◯石井委員=ありがとうございました。  この事業が平成十六年から長期化したわけですね。平成十六年度から事業に着手されているにもかかわらず長期化したということは、理由がいろいろあると思いますけど、再度、その理由をお聞かせください。 177 ◯平尾道路課長=事業の長期化についてお答えいたします。  委員御指摘のとおり、平成十六年度に事業に着手いたしまして、事業費ベースで約九〇%の進捗となっているとはいえ、現在も事業が完了していない状況でございます。  長期化の要因といたしましては、用地交渉において、難航した箇所が複数カ所あったこともあり、用地買収が完了したのが平成二十五年度となってしまったこと、また、バイパス工事であるため、工事箇所へ進入できる経路が限られる上に用地交渉の難航した箇所が点在していたことから工事に着手できる箇所が限られたこと、また、本路線と九州新幹線西九州ルートとの交差に関する道路法に基づく協議や両者の工事が関係するため池からの水路つけかえなどの施工に関する調整などに時間を要したこと、また、事業を着実に進めるためには予算の確保が必要でございますが、道路予算が減少してきたこと、このようなことが事業を計画的に進められなかった要因として挙げられ、事業の長期化につながっていると考えているところでございます。  以上でございます。 178 ◯石井委員=わかりました。いろんな事情があったというのは、私もある程度知ってはおりました。  次に、そういうものがあったからおくれているわけですけれども、事業が長期化してきています。早期に工事を完了させることが必要不可欠だと私は思っていますが、今後の見通しをどう計画されているのかお伺いをいたします。 179 ◯平尾道路課長=今後の見通しについてお答えいたします。  本路線につきましては、用地買収も完了しており、また、現道拡幅の道路整備と違い、バイパス整備であることから、整備効果の発現のためには早期に全線供用することが必要であることは認識をしているところでございます。  そのためには、まずは予算の確保が必要であり、引き続き機会を捉えて国に対して提案活動を行い、予算の確保に努力していきたいと考えております。  また、今年度のように補正予算があった際は積極的に活用していくことも考えております。  いずれにいたしましても、事業が長期化していることを踏まえ、今後も地元の皆様の御理解と御協力をいただきながら、できるだけ早く工事を完了させ、早期に供用できるように努めてまいります。  以上でございます。 180 ◯石井委員=進捗率九〇%、もうあと少しです。ぜひ頑張っていただきたいと思います。  これは、私も平成十六年に質問しております。そのときには、大体四年ぐらいで完了を見込んでやるという強い意気込みがあって取り組んでいただいていたわけですけれども、今答弁をいただいたような用地買収も含めて、私もいろんな地権者の方とも相談をしながら、先ほどボックスカルバートというんですか、あれはお茶の朝露とか霜は絶対必要だからぜひ風通しがいいようにやってくれとか、それから、あそこに畜産農家もあります。この畜産農家の方というのは、佐賀県でも有数な畜産農家、「佐賀牛」で毎回賞をとられる。この前も賞をとられましたけれども、そういう畜産農家があって、牛は音とか振動に物すごく敏感だということ等いろいろありました。  しかし、あともう一〇%ですから、先ほど本予算も含めて補正の対応も頑張っていくという話でしたけれども、ここはしっかりもう一回考えていただいて、中学校のちょうど校門の入り口のテニスコートも潰しました。そういう経緯もありますから、ぜひしっかり取り組んでいただきたいと思います。 181 ◯向門委員長=暫時休憩します。十五時十五分をめどに委員会を再開します。     午後二時五十七分 休憩     午後三時十五分 開議 182 ◯向門委員長=委員会を再開します。
     休憩前に引き続き質疑を行います。 183 ◯石井委員=それでは、次に県道嬉野川棚線についてお伺いをいたしますが、質問の順番を警察本部、問四と問五を入れかえますので、よろしくお願いいたします。  県道川棚線は、嬉野町に不動山地区というのがあります。ちなみに、不動山地区というところを余り御存じない方がいらっしゃるかもわかりませんので少し御紹介をしておきますと、国道三十四号、武雄からずっと長崎に向かっていきます。そうすると長崎県境に東彼杵町というのがありますけれども、その境のちょっと手前から右に入る、その県道です。不動山は嬉野茶発祥の地であります。そして、ここは一六〇七年から一六五〇年ごろと言われておりますけれども、隠れキリシタンが盛んであった地区でもあります。嬉野の史跡がちゃんと残っております。それと、下不動、中不動、上不動とありますけれども、上不動に国指定の天然記念物があります。嬉野の大茶樹といいます。これ指定年月日が大正十五年十月二十日、樹齢が三百四十年、樹高四メートル、枝張りが十二メートル、これは歴史的にも学術的にも評価が高いものだと言われております。  この県道、おかげさまで上不動のほうから整備をしていただいておりまして、途中、かつてまだ国鉄バスの時代、通勤通学で、それこそバスに鈴なりになって通勤通学する時代がありましたけれども、三十年代でしょうかね、転落事故がありまして、十五名ぐらいの方が亡くなるという痛ましい事故のあった場所があります。ここはもうおかげさまで、大変工事の難しいところでありましたけれども、改修をしていただきまして、今立派な道路になっております。  その川棚線でありますけれども、いわゆる入り口のところがありますけれども、そこから九州横断自動車道、長崎自動車道の高架下の区間については、これまで道路整備の必要な箇所について必要な整備が進められてきたんでありますけれども、一車線で歩道もない未整備の区間が残っております。この未整備区間のうち、先ほど申し上げました下不動地区の約七百六十メートルの区間において、道路整備に向けた調査について地元への説明が行われたと、こう聞いておりますけれども、現在の取り組みの状況について、下不動地区の七百六十メートル区間の現在の状況をお伺いいたしたいと思います。 184 ◯平尾道路課長=現在の取り組み状況についてお答えいたします。  県道嬉野川棚線の下不動地区につきましては、通学路に指定されておりますが、委員御指摘の約七百六十メートル区間につきましては、一車線で路肩も狭く、歩道もない状況でございます。  また、平成二十四年度の通学路緊急合同点検におきまして、要対策箇所に位置づけられたことから、通学路の安全性向上のため、暫定的な対応として路肩のカラー化を行ってきたところでございます。引き続き事業化に向け地元調整を進めたところ、平成二十七年度末に測量同意が得られたことから、現在、地形測量を実施しているところでございます。  以上でございます。 185 ◯石井委員=平成二十七年に測量の同意をいただいたということでありますけれども、やっぱりこの道路は、ちょうど質問のやりとりをしているときにもお話をしましたけど、何か道路も狭いということもあるんですけど、何年か前から水がちょっと吹き出たりするところもありまして、手直しを一度していただいたんですけど、またそこから出ているという、そういうところでもあります。  そういうところでもありますので、今後の見通しがどうなっているのか、まずお聞きをしたいと思います。 186 ◯平尾道路課長=今後の見通しについてお答えいたします。  地形測量につきましては今年度中に完了する予定であり、その後、道路の概略設計を行い、地元関係者と道路計画について協議を行う予定でございます。  県といたしましては、地元関係者に対しまして丁寧な説明を行い、嬉野市の協力を得ながら、地元の同意を得て事業化に向けて取り組んでいきたいと考えているところでございます。  以上でございます。 187 ◯石井委員=地元の同意を得てということでありました。やっぱり歴史的な経緯があって、かつては下不動地区の方たちの道路改修に伴う用地の交渉になかなか乗っていただけないとか、いろんな経緯があって、上のほうから、上不動のほうから整備をしていただきました。本当にいい道路になって便利になりましたし、広くなりました。やっぱり広くなってくると、やっぱりこれ、自分たちの生活が毎日営まれているところですから、私たちもぜひやっていただきたいなという、そういう方向に変わってきておりますので、多分地権者の方たちに話をしていただくと同意がそういう形で得られると思いますし、スムーズに運んでいくと、そういうふうに思います。  これもそれこそ二十六年の二月になりますか、その当時の永石鹿島土木事務所長のときにお願いにも行きましたし、それから本庁にもお願いに行きました。それはなぜお願いに行ったかと、これは不動地区に六名の区長さんがいらっしゃるんですけど、その区長さんたちの同意だし、地元の総意的なものがあって、私もなかなかそういうことはやらないんですけど、二十六年の二月にはお願いをしに行った経緯もあります。  この方たちもやっぱり、そのときの要望書にも書いてありますけれども、やっぱり通勤通学のときの自動車の行き交いとか、それからバスも通っているんですけど、運行回数がもう極端に減っておりますので、なかなか不便を来しているという話もありますし、先ほど申し上げましたように、大茶樹とか、そういうお茶の景色が非常にすばらしいところで自然がたくさん残っておりますので、観光客も結構、土日・祭日にはお見えになりますし、新茶のシーズンなんかも結構たくさんの方がお見えになります。ですから、この路線も先ほどの下宿塩田線と一緒ではないんですけれども、ぜひその七百六十メートル区間の整備を一日でも早く、一年でも早く仕上げていただくことがこの地域の振興と発展につながっていくと思いますので、よろしく取り組みをお願いしたいと、そういうふうに思います。  次に、塩田川における水辺空間の創出についてお伺いをしていきたいと思います。  塩田川は、嬉野市嬉野町から塩田町、鹿島市を通って有明海に注ぐ二級河川、県河川であります。県内随一の宿泊施設数、観光客、先ほど申し上げましたけれども、多くの方の受け入れをしております温泉街の中心地を流れております。地元の住民に親しまれているだけではなくて、多くの観光客にとりましても、温泉街の風情を形成するものとして欠かせない川でありまして、散策をする方たちも大変多くの方が散策をされております。  これ全国的に見ますと、町の中を流れている川というのはそんなにたくさんはないと思います。ですから、この川を生かしたまちづくりといいますか、水辺景観の整備というのは本当に重要だと思いますし、やってはいただいているんですけど、なかなかそれだけでは足りないんじゃないかと、もう少し頑張って県と市でやっていただけませんかという要望もありますし、それから観光に来た方たちからの意見もそういう意見が非常に多いと聞いております。  そういうことがありまして、今度新しくできます新幹線の駅からも歩いて行けるような感じの距離にはなっていると、そういうふうに思っています。この嬉野温泉市街地において、これまでこの親水施設整備をどのような形で行ってきたのか、課長にお伺いをいたします。 188 ◯横尾河川砂防課長=塩田川における親水施設の整備状況についてお答えいたします。  嬉野市嬉野町の温泉の市街地を流れる塩田川の親水施設の整備につきましては、これまで二つの事業で整備を行ってきたところでございます。  一つ目は、平成四年から八年の五年間で、轟の滝から下流にありますシーボルトの湯にかけての延長約一・四キロメートルの区間で、水辺とふれあいの場として、水遊びや散策ができるように工夫をして、左岸で約一・四キロ、右岸で約一・二キロを県の単独事業で親水護岸を整備したところであり、現在水辺の散策に利用されているというところでございます。  また、平成十六年から十九年の四年間でシーボルトの湯の対岸になりますが、右岸側に塩田川と町並みとが調和した水辺景観の形成を図るとともに、地域活性化の拠点として水辺空間を活用することを目的に階段護岸ですとかトイレ、植栽など、約三千平米の温泉公園の整備をしております。これは地元の市の四分の一、二五%の負担を伴う県の単独事業で、水辺空間創出事業というもので整備を行ったところでございます。  以上でございます。 189 ◯石井委員=その水辺景観創出事業というのは、本当にありがとうございましたというか、今いろんな秋とか春にイベント等も行われますけれども、芝を張ったりして、それから階段を降りていって水に親しむとか、いろんな工夫をしていただいていまして、大変好評な公園になって仕上がっております。  その親水施設の整備効果ですけれども、利用状況、そういうものはどういうふうになっているのかお伺いをいたしたいと思います。 190 ◯横尾河川砂防課長=親水施設の利用状況についてお答えいたします。  これまでに整備を行った温泉公園などの親水施設につきましては、毎年二月上旬に明かりと食などのイベントでにぎわいを見せる「うれしのあったかまつり」、このメーン会場として利用されておりまして、イベント全体で約一万八千人ほどの集客に寄与しているというふうに聞いております。  また、散策やトレッキング、オルレとかいいますが、そのコースや拠点となるなど、多くの人から利用されているというところでございます。  このように、温泉街の風情を演出する景観としての役割だけでなく、地域住民や観光客が水辺に親しむ憩いの場として、多くの方々に利用されているというところでございます。  以上でございます。 191 ◯石井委員=ありがとうございました。オルレの話が出ました。先ほどこれも話が出ました轟の滝の公園でもそのコースになっていまして、このオルレが非常に好評なんですね。唐津も好評ですし、それから武雄のオルレも好評だし、私どもの嬉野のオルレも、それぞれに違った、歩いて、登山じゃないですけど、ずっと回る、このオルレが非常に人気があって、毎回毎回たくさんの方が参加をされています。  この一番上の轟から今の親水公園まで、この辺のところの話に今からっていくわけですけれども、この親水施設を利用した方たちの評価、これはどういう評価をいただいているのか、あるいは意見をいただいているのかお伺いいたします。 192 ◯横尾河川砂防課長=親水施設の利用者からの評価についてお答えいたします。  親水施設を利用された方からの御意見といたしましては、水の流れを感じながら散歩ができるので、すがすがしい朝の散歩コースとなっているですとか、地域の子供たちが水辺で魚の観察を行っていたりして、のどやかなよい雰囲気が出されているということ。そして、観光客が嬉野温泉を散策する際にちょうどよい休憩スポットとなっている。また、目の前に川があることから、よりよい温泉街の雰囲気をつくっている。また、十一月の「湯どうふフェスタ」、先ほど言いました二月上旬の「うれしのあったかまつり」、そういった地域行事の会場になるなど、まちおこしの場として一役買っているなどといった好意的な評価をする意見をいただいているところでございます。  以上でございます。 193 ◯石井委員=ちなみに、嬉野に行かれて泊まられたりするのは余りないかもわかりませんけど、この遊歩道を歩いた方、ちょっと手を挙げてくれますか、歩いたことある方。ありがとうございます。結構いらっしゃるんですね。今ここは公共下水、あるいは集落排水、そういうものが整備されて、一段とまた川の水がきれいになりました。そういうこともあって、多分いろんなお見えになったお客さんたちからも好評をいただいているんだろうと、そういうふうに思います。  この轟の滝から下流に向けて遊歩道が整備されています。確かにすばらしい整備をしていただいていますけれども、シーボルトの湯までしかつながっていないんですね。このシーボルトの湯をさっきの温泉公園対岸の遊歩道の整備、これはどういう考えといいますか、どういうふうになっているのかお伺いします。 194 ◯横尾河川砂防課長=温泉公園対岸の整備につきましてお答えいたします。  委員御指摘のありましたシーボルトの湯から温泉公園対岸までの約二百メートル区間の整備につきましては、従前から地元の嬉野市から要望を受けていた箇所であったため、県の景観アドバイザーの意見を聞きながら、現地機関であります杵藤土木事務所と嬉野市の建設部ですとか観光部局と協議を重ねてきたところでございます。  その結果、整備を行うに当たっては、やっぱり治水能力の低下を招くこと、また、仮につくるとしたら、下流に堰があるため水深が深うございまして、整備に費用が大きくなること。また、家の裏に人が近寄ること、プライバシーの問題などによって周辺の住民の合意形成が難しいなどの理由から整備が困難であると判断されたところでございます。  このため、嬉野温泉橋を介して右岸の温泉公園へ観光客を誘導する計画とされております。  以上でございます。 195 ◯石井委員=堰が深いとか、プライバシーの問題とかありました。  こう見ると、しかし、プライバシーは少し配慮というか、知恵を出せばできないこともないのかなという感じを私はしていますね、地元に住んでいる人間としては。だから、それも決定しているのかどうかわかりませんが、ぜひ市とも連携、話し合いをされるときは、いま一度、そういう要望は非常に強いものですから、検討していただければなというふうに思います。  轟の滝の公園からシーボルトの湯までは、私がはかったところでは大体二キロメートル弱ですね。この間に結構橋があります。  下流から行きますと、温泉橋、嬉野橋、曙橋、湯野田橋、轟橋、こういう大きい橋がかかっておりまして、これもまた非常に珍しいのかなと思います。橋がたくさんかかっていますから非常に便利ですね。  それぞれに橋のつくりも変わっていまして、それぞれに歴史もあります。こういうものもまた観光客に対して宣伝をすればいいなと思ったり、それから、ぜひこういうところを散策していただければ、そういう楽しみもあるんだなと思います。  ちょうどこの間の遊歩道のところにも橋みたいなものをつくったりとか、ちょっと工夫をしてもらっています。だから、川に親しむ非常にいいつくりに改修をしていただいているのかなというふうに思っています。  嬉野市のまちづくりにおける塩田川の位置づけですけれども、塩田川の位置づけはどういうふうになっているんでしょうか。 196 ◯横尾河川砂防課長=嬉野市のまちづくりにおける塩田川の位置づけについてお答えいたします。  平成二十六年三月に策定されました嬉野市総合計画後期基本計画におきましては、まちづくりの方針、土地利用の基本方針になりますが、この方針として、「美しい自然環境、農業的土地利用の保全と有効活用」「貴重な歴史的資源・文化的環境の保全と景観形成」「九州新幹線西九州ルートの整備効果を活かした魅力ある市街地形成と保養型・滞在型・体験型の健康保養地形成」が掲げられております。  その中で、緩やかな流れを持つ塩田川は、嬉野温泉の情緒あふれる風情を醸し出す重要な河川で、市民が憩い親しめる河川の整備が必要とされておりまして、自然環境と景観に配慮した親水施設、河川公園を整備し、市民が水と親しめる美しい河川空間づくりを促進するというふうに定められているところでございます。  以上でございます。 197 ◯石井委員=ありがとうございました。  かつて、この塩田川は暴れ川と言われて、本当に水害の常襲地帯でありました。  特に下流の塩田地区の方たちは大変な御苦労を大雨ごとにされて、今、国、県、地元の市町の協力のもとに改修が進んで、今でこそ相当な大雨が降ってもめったに浸水したりしなくなりましたけれども、そういう中で親水的な遊歩道の整備とか、公園の整備とか、そういうものをしていただきました。  これはずっと将来残っていくわけですから、今のうちに知恵を出して、そして、いろんな方たちと情報交換しながら、すばらしい遊歩道、それから親水公園ができるように頑張って取り組んでいただきたいというふうに思いますけど、いかがですか。 198 ◯横尾河川砂防課長=今後の親水施設の整備についてお答えいたします。  住民、また市町、河川管理者が連携しまして、その地域の河川が有している歴史や文化、あるいはすぐれた景観を備えた貴重なスペースを生かすことで、観光振興や地域活性化に貢献することは県としても必要なことだと考えております。  まちづくりの主体は地元であります。嬉野市が新幹線の開業を視野に入れたまちづくりを進める中で、県としても、温泉街の中心を流れる塩田川で親水性の高い親水空間の創出を進めることは重要だと考えております。  今後も河川整備の基本となる治水上の安全を確保しながら、水辺空間の創出について、地元の嬉野市や地元住民としっかり話をしていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 199 ◯石井委員=しっかりした取り組みをお願いします。  それでは次に、警察本部のほうに質問してまいりたいと思います。  交通事故防止対策の推進状況についてお伺いしていきたいと思います。  佐賀県は、人口十万人当たりの人身交通事故の発生件数が四年連続ワーストワンでありまして、このワーストワン脱却は佐賀県の大きな課題の一つでもあります。  県警察では、昨年七月から県と共同での「ワースト1からの脱却!緊急プロジェクト」を展開し、ワーストワン脱却に向け、各種取り組みを進行中であり、その結果、本年は人身交通事故の発生件数、死者数ともに減少傾向にありますが、いまだワーストワン脱却には至っていないと思っています。  全国的には、高齢者の方の運転による重大事故が相次いで発生しておりまして、県内においても、高齢者の方が運転する車が原因となる事故が増加をしていると聞いております。  この質問をするに当たって、何日前でしたかね、つい最近、長崎自動車道を武雄から嬉野に向かって逆走するというニュースも入ってきて、びっくりいたしました。  それから、昨日は神埼でですか、八十何歳の方が自転車で横断している方をはねて死亡事故につながったという痛ましいニュースも入ってきておりました。  また、平成二十八年十月末現在で県内の運転免許保有者数約五十六万七千人のうち高齢者が二四・二%に当たる約十三万七千人で、今後も増加をしていくと承知をいたしております。  このようなことから、高齢運転者対策を含めた道路利用者全てに対する各種対策を講じていくことが重要であると思っています。  この交通事故は、県民の誰しもが被害者にも加害者にもなり得るものであり、悲惨な交通事故を一件でも減少させるためにも各種対策を継続的に推進し、ワーストワンを返上したい、つなげてほしい、そういうふうに思っています。  交通事故の発生状況について、その特徴はどういう特徴があるのかお伺いをいたします。 200 ◯篠原交通企画課長=交通事故の発生状況とその特徴についてお答えいたします。  本年十月末現在の人身交通事故発生件数は六千三百六十四件、前年同期比マイナス七百十二件、率にしますとマイナス一〇・一%、負傷者数は八千五百四十八人、前年同期比マイナス一千八人、率にしますとマイナス一〇・五%であります。  死亡事故は二十八件発生し、二十九人、前年同期比マイナス九人、二三・七%減少しております。  人身交通事故の減少率は一〇・一%で、全国平均の七・八%を上回り、また、死者数の減少率は二三・七%で全国平均の四・九%を大きく上回っており、一定の成果が見られるところであります。  これは、「ワースト1からの脱却!緊急プロジェクト」など県や市町を初めとする関係機関、団体が一丸となりまして、まさに県を挙げて取り組んでいる成果であると考えております。  次に、県内の交通事故の主な特徴としましては、大きく二つございます。  一つは、人身事故では追突事故が多いこと、もう一つは、死亡事故では高齢者の死者が多いこと、この二つが主な特徴です。  追突事故は、本年十月末現在、二千九百八十五件発生しており、県内で発生しました人身交通事故の実に四六・九%を占めており、全国平均を一〇ポイント上回っている状況です。  高齢者の死者数は、二十九人中十五人が高齢者であり、死者の五一・七%を占め、これは全国同様、過半数を超えている状況です。  以上です。 201 ◯石井委員=ありがとうございました。  最後に答弁をいただきました。私も後で聞こうと思っていました追突事故がやっぱり多いということで、これは佐賀県に今までずっと住んでいた人じゃなくて、佐賀県に働きに来た人とか、佐賀県に何かで来た方たちの話を聞いたことがありますが、信号でとまるときに右折したり左折したりするじゃないですか。ウインカーを上げない率がよその県に比べると佐賀県は多いんじゃないですかとか、そういう指摘を受けたことがあります。  そう言われると、確かにとまっていて、動き出してからウインカーを左とか右に上げたりする人が結構いらっしゃるんじゃないかなという気がしないでもないですよね。  ですから、後続にいる車というのは予測がつかないわけだから、結構追突するのかなという話もあったりして、私もそういうのに何回も遭遇したことがありますから、そういう感じがしないでもないんですね。この辺のことはどういうふうに思っていらっしゃるんでしょうか。 202 ◯篠原交通企画課長=今、委員が御指摘されましたように、追突事故が佐賀県では非常に多いと。その原因が合図の出しおくれとか、合図を出さないとかいうようなものが多いんじゃないかということでございますけど、委員御指摘のとおり、私たちもそういうものを大きく危惧しております。  そこで、現在、県警におきましては、早目の合図を出そうということで、全県下的に広報・啓発活動を実施しているところであります。  以上です。 203 ◯石井委員=ありがとうございます。ぜひそういう取り組みをお願いしたいと思います。  それともう一つありまして、車の接近といいますか、怖いなと思うのは、信号でとまっています。そうすると、後ろのほうに物すごく接近をする。それも乗用車ばかりじゃなくて、トラックが結構接近をして、ああ、これはぶつかるんじゃないかと思うことが何回もありまして、そういうのも結構追突事故につながっているんじゃないかという気がするんですね。  これは県民性なのかわかりませんけれども、ただ、車で走っているときも結構接近して走っているという場合もあるんじゃないかなと思ったりしておりまして、その辺の接近が佐賀県は非常に多いから、そういう事故に今までつながってきたのかなという気がしないでもないんですが、そういうのはどういう分析をされていますか。 204 ◯篠原交通企画課長=委員御指摘のとおり、車間距離が非常に短いのではないかという御指摘でございますけど、本年、県警におきまして、二つのアンケート調査を実施いたしました。  一つは、一般ドライバー、一千人近くにアンケートをした結果と、プロのタクシーとかバスの運転手さんに対しましてアンケートを実施いたしましたところ、この方たちの約六割の方が車間距離が非常に短いという御指摘をされております。
     このような御指摘を受けまして、県警におきましては、車間距離をしっかりとろうという広報・啓発活動をこれもしっかりやって、今、そういう車間距離をとって追突事故を防止するための運動をやっております。  以上です。 205 ◯石井委員=ありがとうございます。ぜひ手を緩めないで、啓発活動、それから注意を促していただきたいなと思います。  次に、交通事故抑止に向けた取り組みについてでありますけれども、交通事故抑止対策は、警察だけではなくて、あらゆる関係機関・団体が取り組んでいくべき課題であると思っています。  県警察においては、関係機関・団体との連携を含めどのような取り組みをされているのか、そしてまた、今後どのような取り組みをしていこうとされているのかお伺いをいたします。 206 ◯篠原交通企画課長=交通事故抑止に向けた取り組みについてお答えいたします。  本年策定されました第十次佐賀県交通安全計画におきまして、人身交通事故の発生件数に関しまして、平成三十二年までに五千九百件以下に抑えるという具体的数値目標が掲げられました。  県警察では、この目標達成に向けまして各年の数値目標を設定し、計画的な交通事故抑止対策を推進しているところであります。  具体的には、抑止効果に即効性が認められます広報・啓発活動や交通指導取り締まり、さらには道路環境の整備などに継続的に取り組んでおります。また、長期的な抑止効果が見込まれます交通安全教育にも力を注いでいるところであります。  交通安全活動の推進母体としまして、知事を会長としております九十四の機関、団体により構成される佐賀県交通対策協議会が設置され、その計画に基づきまして、交通安全県民運動など各種交通安全活動に取り組んでいるところであります。  県警察としましては、この協議会の一員としまして、交通事故に関する情報の提供や各機関、団体の取り組みに対する支援などを積極的に行っているところであります。  これまでの長い交通安全活動の歴史の中では、多くの機関、団体との連携を図ってきたところでありまして、最近ではバス・タクシー協会や杵島郡大町町と連携しました反射材用品の着用促進事業、嬉野市と連携しました子供自転車運転免許証制度の導入、学校と連携しましたマナーアップモデル校事業、道路管理者と連携しましたカラー舗装化などの事故多発路線対策、自治体を初めとする多くの機関、団体と連携しました「前を34(見よ)作戦」の実施などがございます。  県警察におきましては、交通事故が多発傾向にあります年末を迎え、本年の目標を確実に達成し、来年以降の取り組みにはずみをつけるために、特別チームを編成しまして交通指導取り締まりを強化するなど交通事故抑止対策に取り組んでいるところであります。  また、多発している追突事故の防止や死亡事故につながる危険性が高い夜間事故の防止に引き続き取り組んでまいりますとともに、来年三月に施行されます改正道路交通法の円滑な運用を図るなど高齢者対策にも取り組んでいくこととしております。  県内の人身交通事故の発生件数は減少傾向にありますものの、本年十月末現在の人口十万人当たりの発生件数を見ますと、いまだ全国平均の二倍以上発生しております。  このようなことから、今後とも県警察としましては、現在取り組んでおります各種対策について、県民の声などを踏まえながら適宜効果の検証と見直しを行い、しっかりとその役割を果たしていくとともに、引き続き県を挙げた総合的な取り組みが推進されますよう、関係機関・団体との連携をさらに密にし、ともに交通事故のない安全で安心な佐賀県を目指してまいりたいと考えております。  以上です。 207 ◯石井委員=ありがとうございました。ぜひ関係機関・団体とやっぱり連絡を密にしていただいて、本当に交通事故というのは悲惨ですから、特に高齢者の方たちの事故が非常に多いわけですね。  最近ちょっと私、感じますけれども、毎年老人クラブの例会とか、それから、敬老会、これは何十カ所と毎年行きます。県政の報告に来いということで行くわけですけれども、私はことしは特に全て全部県政の報告が終わった後、高齢者の方たちに、佐賀県は残念ながら、十万人当たりの交通事故が全国で一番自慢できない県だという話を全てしてまいりました。それでも、やっぱりまだきのうの事故みたいなことがあるわけですから、かつては老人クラブの会合とかなんとか、今も行っていらっしゃるかと思いますけど、結構警察署とか駐在の方たちとか来て、いろんな話をされたりしておりました。今どういうふうになっているかわかりませんけど、やっぱりそういう地道な取り組みで一件でも少なくなっていって、ワーストワンの返上につながっていくんじゃないだろうかと、そういうふうに思っていますので、そういうものもぜひ参考になれば、参考にしていただいて、そして、脱却を一日でも早く佐賀県やりましょうと思っておりますので、よろしくお願いします。  それでは次に、大量退職、大量採用に伴う警察力の強化について伺っていきたいと思います。  団塊の世代の大量退職の始まりから十年近くが経過をいたしました。現在も引き続き大量退職、大量採用の状況が続いておりますが、県警察においても、同様に組織内の若返りが急速に進んでいると聞いております。  警察は、マンパワーによって成り立つ組織でありますが、職務執行におけるさまざまな技術やノウハウを持っているベテラン警察官の大量退職により、警察力の低下が懸念されるところであります。  社会の進展に伴い、事件事故はますます複雑多様化するなど、警察を取り巻く状況は日増しに厳しさを増しており、そうした中で、県民から負託を受けた県警察がその職責をしっかりと果たしていくためには、業務の合理化を進めることはもとより、ベテラン警察官が有する豊富な知識や技術、経験等を若手警察官に受け継ぎ、若手警察官の現場執行力の底上げを図っていくことが必要不可欠だと考えております。  高い志を持って警察官を目指し、県民のために奉職した若手警察官は、一日も早く一人前の警察官となって、地域の安全・安心の確保のために貢献したいと思っているはずであります。そうした若手警察官が自信を持って職務執行ができるように、若手警察官の早期戦力化を図っていくことは、県警察の喫緊の課題ではないかと思っております。  組織内の若返りが急速に進んでいると聞いておりますが、県警察における若手警察官の割合についてお伺いいたします。 208 ◯松吉警務課長=若手警察官の現状についてお答えいたします。  本年四月一日現在の県警察における警察官数は千七百三人でありますが、そのうち、三十歳未満の警察官数は五百十五人でありまして、全体の約三〇%を占めております。  また、勤務年数で見てみますと、採用後五年未満の警察官が全体の約二二%を占め、採用後十年未満の警察官が全体の約四一%を占めている状況であります。  以上です。 209 ◯石井委員=ありがとうございました。  やっぱり相当若返っていますね。これは、若返るということは各都道府県警もそうだと思いますので、それぞれ各都道府県警もいろんな知恵を出して、そして若手の警察官の方たちの指導といいますかね、取り組みといいますかね、そういうものをやられているんじゃないかなと思います。佐賀県警はいかがでしょうか。 210 ◯松吉警務課長=若手警察官の早期戦力化のための具体的な取り組みについてお答えいたします。  県警察では、組織内における若手警察官の構成が急増している状況を踏まえまして、ベテラン警察官の知識や技能等を若手警察官に伝える伝承教養、現場を想定した実戦的総合訓練、柔道、剣道などの術科訓練を積極的に実施いたしまして、継続的に若手警察官の早期戦力化を図っているところであります。また、平成二十三年度から警察本部警務課に人材育成室を設置して、体制を整備した上で、その組織的な取り組みを強化しているところであります。  具体的には、実務経験が豊富で、卓越した専門的技能を有するベテラン職員を技能指導官として警察本部長が指定し、若手警察官に対し、知識や技能等を伝承する技能指導官制度を運用しておりますほか、各警察署におきましては、若手指導の中核を担うベテラン警察官を継承指導員として警察署長が指定し、業務等を通じ、若手警察官を指導しているところであります。  さらに、各分野の幹部、あるいは経験豊富なベテラン職員を講師に迎え、若手警察官に教養を行う肥前弘道館と称する学習会を開催するなどしており、こうした職務執行に関する知識や技能等を若手警察官に余すところなく伝える伝承教養というものを行っているところであります。  また、現場経験の少ない若手警察官に対しましては、刻々と変化する事件現場等を想定し、職務質問の技術や一連の逮捕手続などを習得させるためのロールプレーイング方式の実戦的総合訓練を繰り返し実施し、若手警察官の実務能力の向上を図っております。  また、柔道、剣道、逮捕術などの術科訓練につきましても、積極的に実施いたしまして、若手警察官の執行力を強化しているところであります。  これに加えまして、警察官としての誇りや使命感を醸成するために、みずからの危険を省みず住民を守ろうとした数多くの警察官の存在などを紹介するなど、若手警察官に対する職務倫理教養にも積極的に取り組んでいるところであります。  以上でございます。 211 ◯石井委員=ありがとうございました。ぜひそういう形で今後もずっと続いていくと思いますが、若手警察官の指導をよろしくお願いしたいと思います。  知識とか経験とか技能は、もうこれはすばらしいものをお持ちだと思います。  あとは、つけ加えるとすれば、人間としてのあり方、それから人のあり方、こういうものを含めて、ぜひ若い人たちの教育を先輩方が教えていただければ、なお一層すばらしい警察官になっていくんじゃないだろうかなと私は思いますので、そこら辺をよろしくお願い申し上げたいと思います。  ということで、県警察には交通事故、それから大量退職の警察力の強化、こういうものについてお伺いをいたしてきました。  最後に、逢阪本部長にお伺いをいたしますけれども、私は県民の期待と信頼、県民の安心・安全に応える強い警察、佐賀県警をぜひ築いていただきたい、そういう期待をいたしておりますので、所感をお願いします。 212 ◯逢阪警察本部長=委員から御指摘がありましたとおり、交通の問題を初めとして、今、県警察、たくさんの課題を抱えております。きょう御指摘いただきました大量退職、大量採用に伴う問題、これも急速に世代交代が進んでいるという中で、今、警務課長からも答弁しましたとおりたくさんのさまざまな取り組みはしております。でも、やはりその大前提として、一人一人の警察官が県民の信頼を得るということが最も重要なことかと思っております。本日の委員会の冒頭でおわび申し上げましたけれども、やはり我々は県民の信頼があるということが、さまざまな仕事をしていく上での大前提でございますので、今後、職務倫理教養、誇りと使命感の醸成、あるいは厳正な規律の保持といったそういう職務倫理教養をしっかりやっていかなければいけないなと思っております。  それに当たっては、私を初め幹部がみずから襟を正して部下に範を示して、しっかりとした取り組みを進めていくということで、それをもって県民の期待と信頼に応える力強い警察ということで、県民の安全・安心の確保になお一層努力してまいりたいと思っております。 213 ◯石井委員=ありがとうございました。ぜひそのような決意のもとにお願いをしたいと思います。  終わりに、ちょっと紹介をしたい記事が、十二月五日の読売新聞に「追悼抄」というのがあります。これごらんになった方いらっしゃいますかね。実は、元内閣情報調査室長に大森義夫さんという方がいらっしゃいました。「追悼抄」ですから、九月十一日にお亡くなりになりましたけれども、その中で記事を紹介しておきたいと思います。  この大森さんは、国内インテリジェンスの第一人者だった方なんですね。公安部長だった一九八九年から一九九一年、都内で過激派によるゲリラが相次いだ時期がありました。警察官の独身寮も爆破をされました。そのときに、深夜だろうと必ずその現場に足を運ばれたという記事が出ております。こういう句も言っております。「よく戦う者の勝つや、知名もなく勇功もなし」これは、名も功績も求めない集団こそ強いという、警視庁公安部に伝わる教えを愛し、退官後も叙勲を受け付けなかった、そういう方でもあります。人付き合いを大切にされて、県警の課長だった三十歳代のころ、お正月に奥さんに、部下九十九人分の料理をつくらせ、自宅でもてなしたという記事も出ております。  こういう方がやっぱり日本にもいらっしゃると、これは全て我々も含めて、こういう気持ちを持ちながら、佐賀県の県勢の浮揚発展のために頑張っていけば、必ずや、目的は多分皆さんと一緒でしょうから、いい佐賀県ができ上がっていくんじゃないだろうかなと、そういうことを思いながら、また願いながら、年末年始になります。交通事故等がないようにお祈りをしながら、私の質問を終わります。ありがとうございました。 214 ◯向門委員長=これで質疑を終了いたします。  暫時休憩します。     午後四時四分 休憩     午後四時七分 開議 215 ◯向門委員長=委員会を再開します。  これより討論に入りますが、ただいまのところ討論の通告はあっておりません。討論はないものと認めます。よって、討論を終結し、直ちに採決に入ります。     ○ 採     決 216 ◯向門委員長=まず、甲第四十号議案「平成二十八年度一般会計補正予算(第五号)中本委員会関係分」を採決いたします。  原案に賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 217 ◯向門委員長=起立者多数と認めます。よって、甲第四十号議案は原案のとおり可決されました。  次に、乙第七十八号議案、乙第七十九号議案、乙第八十二号議案及び乙第八十三号議案、以上四件の議案を一括して採決いたします。  原案に賛成の方の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 218 ◯向門委員長=全員起立と認めます。よって、以上四件の議案は原案のとおり可決されました。     ○ 継 続 審 査 219 ◯向門委員長=最後に、九月定例会から引き続き審議中の 一、県土整備行政について 一、災害対策について 一、警察行政について  以上三件につきましては、諸般の検討が必要ですので、閉会中の継続審査といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 220 ◯向門委員長=御異議なしと認めます。よって、以上の三件についての継続審査を議長に申し出ることにします。  以上で、本委員会に付託された案件の全部を議了いたしました。  これをもちまして県土整備・警察常任委員会を閉会いたします。どうも御苦労さまでした。     午後四時九分 閉会 Copyright © Saga Prefectural Assembly Minutes, 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