そこで、幾つかの点についてお伺いしますが、まず、一項目めは
養殖ノリの安定生産についてであります。
今年度のノリの養殖の経過と現在の海況についてでありますが、今年度のノリの養殖のこれまでの経過はどのようになっているのか。また、現在の海況はどういうふうに推移をしているのかお伺いをいたします。
4
◯古賀水産課長=今年度の
ノリ養殖の経過と現在の海況についてということでございます。
今年度の
ノリ養殖につきましては、例年より十日ほど遅い十月十八日に開始をされまして、順調に推移をしておりましたが、水温が例年より少し低く推移をしておりまして、ノリの成長がおくれぎみということでございました。しかし、十一月十九日ころから今漁期の一回目の摘み取りが始まりまして、現在、四回目の摘み取り作業が実施されているというような状況でございます。
また、例年、十一月に発生をします
赤腐れ病につきましては、十一月十四日に東部と中部の漁場で初認をされております。これが十一月下旬の気温が高目になったところに小雨とか霧が発生をしまして全漁場に拡大をしております。
しかしながら、網の高
づりと早目の摘み取り等、
有明水産振興センターの指導や漁業者の懸命な
養殖管理によりまして、現在は小康状態となっているところでございます。
現在の海況につきましては、昨日、十二月十四日現在で、水温は平均十三・四度ということで、平年の十二・五度よりもやや高目と。海水の比重につきましては、二十一・七ということでほぼ平年並み。栄養塩につきましては、これは十二月八日のデータでございますが、平均百七十六マイクログラム/リッターというようなことで、平年よりも若干低い状況ですけれども、
ノリ養殖にとって必要な百マイクログラムを大きく上回っておりまして、現時点の海況につきましては、
ノリ養殖に好適な状況にあるというふうに考えております。
5
◯土井委員=私は、二回目の入札をちょっと心配しておりましたが、
秋芽網期の
生産状況についてお伺いしますが、これまでに二回、入札が行われたわけですね。今、四回目の摘み取りに入っているということですが、二回入札が行われた結果、枚数、金額、単価はどのようになっているのか。また、昨年度と比べてどういうふうに違うのかというところをお伺いしたいと思います。
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◯古賀水産課長=
秋芽網期の
生産状況についてということでございます。
十一月二十八日と十二月十一日に秋芽網の入札会が行われておりますけれども、二回の合計で
生産枚数は三億四千万枚ということで、これにつきましては昨年の七一%ということでございます。生産額につきましては、約四十四億四千万円ということで、昨年の八一%。平均単価につきましては、昨年の十一・四円に比べまして若干高い十三・一円ということになっています。基本的には水温が低かったことや病害対策のための高づり等々で成長がおくれぎみであったことが、昨年よりも
生産枚数が少ない状況になっているというようなことですが、比較的良質なノリの生産ができているということで、単価は若干高い状況というようなことでございます。次回の入札につきましては、十二月二十六日に行われる予定でございます。
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◯土井委員=全体的には生産量は七一%ということで、昨年に比べると大分落ちているけれども、品質面といいますか、市況もあるんでしょうけれども、価格面が昨年の八一%ということになっておるようであります。このノリの状況が昨年非常に悪かったので、特に冷凍網以降悪かったので、漁業者はかなり必死になってやっておられるわけであります。この間、竹崎に行く途中、国道から海のほうを見てみますと、きちっと高
づりをしてあって集団管理がきっちりできているなということを非常に感じたわけであります。
昨年、この問題が出たときに、今後の対策について私がお伺いをしましたところ、「漁協の青年部と一緒になって
水産試験場と
潮流調査をやる」というような回答があったというふうに思います。
その
潮流調査の結果についてお伺いをしたいと思いますが、昨年度のノリの
色落ち被害を受けて、ことし七月、
有明海漁協青年部と
有明水産振興センターによる
潮流調査が行われました。鹿島から太良にかけた
西南部漁場が前回は赤潮が北上して海岸沿いに上がるという従来とは違った形で、しかも、長期滞在をしてということで被害を大きくしたわけですけれども、鹿島から太良にかけた西南部の漁場の調査結果はどのようになっているのかお伺いしたいと思います。
8
◯古賀水産課長=
潮流調査の結果についてということでございます。
この
潮流調査につきましては、漁業者の皆さんがみずから漁場の潮流の現状を把握をしまして、それぞれの漁場で
養殖管理の参考とするためということで、ことし七月二十三日に
有明海漁協青年部が
有明水産振興センターの指導のもとで
潮流調査を実施されております。
その結果についてでございますが、鹿島市から太良町地先の大きな水塊の動きを見てみますと、岸と並行に往復する潮汐流といいますか、流れが確認されております。通常は、例えば筑後川の河口とか六角川の河口での潮流といいますのは、陸に対して垂直にといいますか、そういった往復流が通常でございますが、鹿島から太良にかけては岸と並行の潮汐流があるというふうなことで、基本的には同じ水といいますか、水塊というのが同じ漁場内にとどまりやすい傾向にあったということが一点でございます。
また、七浦の地先では、ノリ小間が一つぐらい変わると、基本的には十数メーター離れただけで水の動きが大きく異なっているというようなことで、基本的には非常に複雑な流れがあるのではないかというようなことが結果としては得られております。
この結果につきましては、八月から九月に開催されております講習会とか、あと十月の
漁協青年部支部長会議等で
有明水産振興センターから漁業者に説明を申し上げたところでございます。
9
◯土井委員=かなり複雑な動きをしているということは私も聞いておりますが、
潮流調査を今回やっていただいたわけですけど、過去にも多分やられたと思うんですよね。過去にやられたのがいつごろなのか。実は、私は漁業者の方にお会いしたら、
漁協青年部で昔、
潮流調査をやったと。そのデータと比べてどうかという話があったわけですね。
漁協青年部と申しましても、もう大分お年を召されて、とても青年部とは言えないような年になっておられますけれども、そういう記憶があるということでございましたので、過去のデータと比較ができるかどうかということについてお伺いしたいと思います。
10
◯古賀水産課長=過去の調査との比較ということでございます。
今年度、実施をされる以前、直近の調査は平成十三年に実施されておりまして、基本的に今年度の調査は八年ぶりの調査ということでございました。平成八年ぐらいから調査を実施されております。
以前の結果と
比較検討ができるかということでございますが、こういう
潮流調査を実施しますけれども、まず潮位ですね、例えば同じ大潮の旧暦の例えば一日ということでありましても、そのときの潮位というものは完全に一緒ではありません。要は、潮位が違うということは、基本的に流速が変わってきます。それと、例えば筑後川とか六角川とかの水量ですね、そういったものとか、あと、風とか、気温とか、そういった部分でも潮流といいますのは非常に変化をしますので、単純に過去のデータと比較というのは非常に難しくて、例えば今回の調査につきましては、要は、
西南部漁場の潮流については、東部とか中部と比べたら、やはり流速が遅いとか、そういったことを把握して、そういった部分を十分念頭に置いた上での
養殖管理とか、そういったことにつなげていくような調査じゃないかなというふうに感じております。
11
◯土井委員=そのときの気象条件とか、さっき言われました自然条件ですね、あそこは塩田川という大きな川がありますが、当時の天候によって川から流れてくる水量によって、有明海というのは流れの弱いところでありますので、大きく影響されるというようなことは確かにあるのではないかというふうに思います。単純な比較はできないでしょうけれども、ただ、実際、調査をされた漁業者の体感として、だから、
科学的知見とはとても言えないわけですが、体感として以前調査をしたときと比べると、そのときの条件がどうかということは、今言われたようにわかりませんが、さらに流れが遅くなったような、停滞しているような感じを受けるということを言っておられますが、そのあたりについてはどういうふうにお考えになっておられますか。
12
◯古賀水産課長=そのあたりについては、条件が一定ではないということで何とも言えない状況でございますが、平成九年以降、漁業者の方々は、潮流が、向きも変わったし、流速も遅くなったというようなことを一般的におっしゃられています。
今回の調査については、昔に比べてどうだったのかということは現状で申し上げるようなデータではないというようなことでございます。
13
◯土井委員=データとしてはないわけですし、与件が違うわけですので比較できないというのはよくわかりますが、ただ、昔から、「海のことは漁業者に聞け」というふうに言われるぐらい、海で生活をしている人たちは感覚的に鋭いものがあると思うわけであります。
そういう流れが遅くなっているので、当然のことながら、撹拌力が弱くなっているのではないか、だから
貧酸素水塊がなかなか壊れないのではないか、あるいは赤潮が発生して
貧酸素水塊ができているということでしょうが、赤潮が簡単に壊れないといいますか、出ていかない、長期滞在型になってしまっているのではないかというようなことを言われております。
当然、そういったことが連想されるわけでありますけれども、今回やった調査が、例えば、今後、
諫早湾堤防の排水門を開門して調査をしたとします。そのときと比べて比較できるような周辺の条件といいますか、今回は河川からの水量であるとか、天候である等の気象条件、風も大きく影響しますけれども、そういったものと比較できるようなものをそろえてちゃんとやっておられますか。将来比較できるようになっておりますか。
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◯古賀水産課長=今回の
漁協青年部の
潮流調査の方法は、ポリ瓶の中に水を入れて、それを流してみるとか、そういう方法ですが、それについては先ほど言いましたように、風とか、そういった部分で非常に影響されます。
ただ、今回については
有明水産振興センターが潮流計を二点に設置しまして調査をしておりますので、ある一定部分については
比較検討はできないというわけではないのかなというふうに考えております。
15
◯土井委員=せっかく
潮流調査をやったわけですから、
潮流調査が将来に生きるようにしなきゃいかんと思うわけですね。確かに、
先ほどお話があったように、
潮流調査で自分たちの漁場の網の張り方だなんだということについては、ある程度、データがとれたのかもしれませんが、それが開門したときとどう変わるかということの比較ができないということであれば、何のために調査をやったのかというようなことにもなってくると思います。調査の目的が少し違うのかもしれませんけれども、やっぱり使えるデータとして、事が大きく変わる前と後で把握をしておかなければいけないというふうに思いますが、いかがでしょうか。
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◯古賀水産課長=潮流の変化についての把握ということでございますが、基本的には現状の流れについては、県としても今回のアセスメントでも農政局に現状の流れを十分把握していただきたいという要望はいたしております。
それはそれとして、
水産サイドといたしましては、先ほど申し上げましたけれども、
有明水産振興センターのほうでは精密な潮流計を設置して
潮流調査を実施しておりますので、そういった部分ではある程度の
比較検討は可能ではないかなというふうに考えております。
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◯土井委員=わかりました。
それでは、これから
冷凍網期が始まるわけですけれども、
冷凍網期の生産安定に向けた県の
取り組みについてお伺いをしたいと思いますが、今月下旬から始まります
冷凍網期の生産安定に向けて県はどのように取り組んでいかれるのか、そのことについてお伺いをします。
18
◯古賀水産課長=
冷凍網期の生産安定に向けた
取り組みについてということでございます。
十二月八日の
運営委員長会議におきまして、今漁期の冷凍網の出庫、つまり張り込みは、十二月二十六日というふうに決定をされております。
冷凍網期につきましては、スミノリや壺状菌病の発生の危険が高く、小まめな
養殖管理が必要とされます。さらに、栄養塩類がいつまでもつのかというようなことを含めて
漁場環境の把握というのが極めて重要であるというふうに考えております。
このため、
有明水産振興センターにおきましては、引き続き、ノリの
漁場調査や海況調査を適時適切に実施します。特に、ことし一月に色落ちが見られた
西南部漁場につきましては、栄養塩の低下につながりますプランクトンの出現動向にも注視しまして、漁業者への迅速な情報提供と適切な指導等で、漁業者、漁協と一体となって
冷凍網期の生産安定につなげてまいりたいと考えております。
19
◯土井委員=
潮流調査もやっていただきましたので、ことし一月の赤潮の発生で被害を受けたノリの色落ちのときは、施肥の時期、
タイミング、箇所とか、
潮流調査をしていなかったといいますか、自分の漁場の状況をよくつかんでいなかったので、そこら辺で少し
タイミングが狂ったりしたところがあったというような反省も聞いております。ぜひ今度はそういうことがないように、前の失敗の轍を踏まないようにしっかりやっていただきたいと思います。
引き続き、
二枚貝類の
資源回復についてお伺いします。
県では、現在、有明海の
二枚貝類の
資源回復に向けて海底耕耘やナルトビエイの駆除等の
漁場環境の改善対策を実施されているところでありますが、これは坂口議員が一般質問で
水産基盤整備事業について質問をされて、国の
事業仕分けで一〇%カットになるという答弁が出ておりましたので私も非常に心配をしておりますけれども、こういうことはきっちり続けていかなければいかんと思っております。
今年度からまた別に昨年七月の大臣談話に基づく国の事業を活用して、有明海の主要魚種の
資源回復に向けて新たに三カ年計画で
有明海水産資源回復技術確立事業というものに着手をされておるようでありますが、このうち、今注目を浴びています二枚貝の三種類について、その
進捗状況がどういうふうになってきたかということをお伺いしたいと思います。
まず一点目は、
タイラギの
取り組みの
進捗状況です。
タイラギについては、先ほど申しましたように、きょうの新聞等にも出ておりましたが、
移植試験等を実施するということもありました。この
進捗状況はどういうふうになってきておるかということをまずお伺いします。
20
◯古賀水産課長=
タイラギの
取り組みの
進捗状況についてということでございます。
まず、この事業におきます
タイラギの目的につきましては、二つございます。
一つは、モガイ殻の散布・耕耘によります底質改善の効果の実証ということと、もう一つは、天然の
タイラギ稚貝を干潟に移植する技術の開発と二つございます。
まず、モガイ殻の散布・耕耘につきましては、六月下旬から八月上旬にかけまして、太良町地先の二カ所で試験漁場の造成を完了しております。現在、底質とか
タイラギ稚貝の着底状況等の追跡調査を実施しておりまして、十二月の調査では、モガイ殻を散布・耕耘した漁場では、その周辺に比べまして
タイラギ稚貝の着底数が多いということが確認されております。
また、干潟での移植技術の開発につきましては、太良町地先の干潟におきまして五月二十五日から二十七日にかけまして、計画どおり天然の稚貝一万個を移植しております。これまでの調査の結果、移植する方法によりましては、稚貝が移植直後に抜け出るということも明らかになっておりますし、また、成長につきましては、移植時点で十二センチ程度だった
タイラギが十二月上旬には十六から十七センチということで順調に推移をしている状況でございます。
21
◯土井委員=佐賀県の有明海の中央部で非常にいい結果が出ているわけですけれども、この理由、原因というのは、知事も「よくわからん」というふうに言っておられましたように、何でそこだけがよかったのか、ほかのところはよくないんですよね。その原因はどういうふうに見ておられますか。
22
◯古賀水産課長=端的に、ことしの
タイラギの生息漁場が佐賀県海域にあるのはどうしてかというような御質問だろうと思います。
もともと
タイラギにつきましては、この十年くらいは大牟田沖の漁場に限られておりましたが、それにつきましても、もともと
タイラギは七月から九月に産卵をして、受精をしまして、海水中を大体二十日から一カ月ぐらい浮遊幼生ということで漂います。要するに、幼生というものは遊泳力を持っていません。ということは自然の潮流に任せて海域を動きます。一定の大きさになったら、大体〇・七ミリから〇・八ミリぐらいになりますと海底に着底をします。そのときに自分自身を海底に固定するために足糸という糸を出しますが、そのときに砂粒とか貝殻の砕片というのが必ず必要なわけです。そういうことでもともと
タイラギが着底する場所といいますのは、その年、年によって、量とか、潮流とか、そういった部分に大きく左右されますので、ことしは大牟田沖だった、ことしは佐賀県海域だという予測が基本的にはつかない。要は、潮流とか風とか、そういったことでたまたまことし立っている
タイラギについては、去年、そういう状況で佐賀県海域のほうに集められて大量に着底をして、それがたまたま着底してからの生存率が非常に高かったというようなことだと考えております。
23
◯土井委員=ありがとうございました。確かに、モガイ殻をまいたということが着底する環境をよくした、確率がよくなったということは言えるのではないかと思いますが、もう一つは、この間、竹崎に行ったときに漁業者の方にお伺いしたら、昨年、北風が吹いて海水温が余り上がらなかった、ことしも冷夏だったと。水温が上がらなかったので赤潮が発生しなくて、あの辺に
貧酸素水塊ができなかったようだと。それでたまたまことしはとれたんじゃなかろうかなと、そういう条件が重なってと、そういうことを言っておられました。だから、来年もこのようにとれるかどうか非常に不安ということを言っておられますね。だから、ある奥さんは、「こいやっけんが、息子に帰ってこいとはとても言いきらん」と言われるぐらいに、やっぱり非常に不安に思っておられますので、ぜひ今後の状況も注視をしていただきたいというふうに思います。
次に、アゲマキの
取り組みの
進捗状況についてお伺いします。
前回お伺いしたときに、百万個の種苗放流を目指すということでありました。この
進捗状況はどのようになっておりますでしょうか、お伺いします。
24
◯古賀水産課長=アゲマキの
取り組みの
進捗状況についてでございます。
アゲマキにつきましては、御指摘のとおり、今年度、種苗を百万個、放流するということで考えております。このため、十一月までに鹿島市の七浦地先と太良町の牟田地先の二カ所で、覆砂、耕耘をしまして底質を改善しました放流漁場を造成しております。また、放流用の種苗につきましては、現在、五ミリ程度と順調に成長しておりまして、八ミリ程度となります来年一月から二月に計画どおり百万個の放流が実施できるものというふうに考えているところでございます。
25
◯土井委員=わかりました。順調に進んでいるということでありますので、ぜひ楽しみにしております。
以前お話ししたことがあると思いますが、韓国から持ってきたアゲマキの稚貝を鹿島の七浦地先に大量にまいたんですね。そしたら二、三年したら物すごく大きくなって大変おいしくいただきました。ところが、子供をはじかなかったんですよ。その原因がいまだにわからないわけですね。ぜひ、きちっと子供をはじいて次につながっていくようなことになればと思っておりますので、ぜひ注視をしていただきたいというふうに思います。
次、三点目はサルボウの
取り組みの
進捗状況についてお伺いします。
サルボウ、アカガイですね、サルボウの生息環境調査等が中心になっておりましたけれども、この
進捗状況はどのようになっておりますか。
26
◯古賀水産課長=サルボウの
取り組みの
進捗状況についてでございますが、サルボウにつきましては、生産の安定を図るために、主漁場でございます西部・南部漁場の環境条件や、サルボウの生息状況を詳細に調査をすることとしております。これまでの
取り組み状況につきましては、六角川の河口から太良町地先までの広域的な生息環境を把握するために、四月から水質、底質調査を定期的に実施しております。また、七月から九月の夏期につきましては、白石町から鹿島市地先を中心に、先ほどいいました水質、底質調査に加えまして、サルボウの生息状況とか、海底直上層の溶存酸素量等々を詳細に調査をしたところでございます。
さらに、サルボウの操業実態、漁獲量、底質等の変化等を把握するために、八月に漁業者を対象としましたアンケート調査も実施しておりまして、現在、取りまとめを行っているところでございます。
27
◯土井委員=サルボウというのは、アカガイは漁獲高もありますし、有明海を代表する二枚貝だと思っております。味も大変すばらしく、世の中に誇っていいものではないかというふうに私は思っていますので、貴重な資源だと思いますので、引き続き、サルボウがふえていくように、しっかりと調査、指導をお願いします。
続いて、四番目でありますが、
二枚貝類の
資源回復に向けた今後の
取り組みについてお伺いをします。
佐賀県では、今後、有明海の
二枚貝類の
資源回復に向けてどのように取り組んでいかれるのか。先ほど申し上げましたように、坂口議員の一般質問の答弁で、
事業仕分けで一〇%カットというようなお話もございましたし、魚介類の
資源回復というのは、日本全国を見ても極めて重要なことではないかというふうに思うわけでありますが、今後の
取り組みについてお伺いをします。
28
◯古賀水産課長=
二枚貝類資源の回復に向けた
取り組みについてということでございます。
タイラギにつきましては、今年度、鹿島市、太良町沖合の本県の海域でまとまった生息量が確認されておりまして、豊漁が期待されておりますけれども、基本的には、委員御指摘のとおり、
タイラギを初めとした貝類資源の状況というのは、やはり厳しいものがあるというふうに考えております。
そういったことで、県としましては、海底耕耘やナルトビエイの駆除等の
漁場環境の改善につきましては、引き続き、実施をしたいというふうに考えております。また、今年度から着手しました
有明海水産資源回復技術確立事業につきましては、これまでの
取り組みで明らかとなりました課題について改善すべき点を十分検討しまして、三カ年の限られた期間内に確実に成果が得られるよう全力を挙げて
取り組みたいと考えております。
また、実用化のめどが立った研究成果につきましては、できるだけ早期に事業化をすることによりまして一日も早い
二枚貝類の
資源回復につなげてまいりたいと考えております。
29
◯土井委員=ぜひよろしくお願いします。
もう一つ、先ほど聞いたノリと関係があるかもしれませんが、冒頭申しましたように、
タイラギがよくとれるようになったので、有明海全体がよくなったというような、そういうふうに逆に開門反対派の方は、それを論拠にしたいわけですね。この間、諫早で反対派の大集会がありましたね。千五百人、二千人ですか、集まった集会がありましたが、あそこであいさつをされた小長井漁協の漁協長さんは、有明海がだんだんよくなってきているからというような発言をされているようです。こういった誤ったイメージを与えてはいけないと思うわけであります。
例えば、去年はノリの被害が出ましたけれども、小まめに排水すれば大した影響はないんだというふうなふうにとられていますけれども、よく聞いてみると、佐賀県側の北部排水門からは排水してないんじゃないですか、今、いかがですか。そこはつかんでおられますか。
30
◯古賀水産課長=調整池からの排水についてでございますが、基本的には十二月以降は、北部からは排水されていないのではないかと考えております。
31
◯土井委員=これは鹿島の
漁協青年部が現場に視察に行って、見て、びっくりして、ああいう騒ぎになったわけですけれども、どうもそれ以降、排水されていないというような状況であります。逆に、南部のほうが、長崎県側が非常に被害が出ているという話も聞いております。そういったこともありますので、決して今の諫早湾を閉め切った状態の有明海が正常に戻りつつあるということは幻想だということをしっかりと伝えていかなければいけないというふうに思います。
それでは、続きまして、問の二は有明海の再生についてお伺いをしたいと思います。
県議会でこの問題については何回となく質問を私もしてまいりましたけれども、今回は、
諫早湾干拓事業の潮受堤防排水門の開門調査にかかわる環境アセスメントについて、その方法書に対する切り口から質問をしたいと思います。
民主党の政権となりました。私自身、悔しさもあるわけでありますけれども、別の意味で有明海に限って言えば、開門がすぐあるんじゃないかなというひそかな期待をしていたわけですけれども、前よりも何か悪くなったような気がするわけであります。開門への動きが加速されると期待していたところ、古川知事が赤松農林水産大臣と面談した際に、「まずは地元で協議を行ってくれ」と他人事のような発言をされたので、まず、私はこの報告を聞いたとき、驚きました。一体、原因者はだれなのか。利害が対立している者同士で、争っている者同士で調整して、それから地元の意見として上げてくださいと。これはもう責任逃れといいますか、責任回避であります。このことについては、また後でお伺いをしますけれども、私も非常に腹立たしく思っているところであります。その後も大臣は開門調査の実施は明言されていない状況にあるわけであります。
農林水産省九州農政局は、「
諫早湾干拓事業の潮受堤防の排水門の開門調査に係る環境アセスメント」について、ことしの四月に方法書骨子(素案)というものを公表されました。八月に方法書を公告後、縦覧するなど、環境アセスメントの手続が進められております。開門調査までには、まだどうも時間がかかるなという気がしております。そういうふうに聞いております。一刻も早い開門調査の実施を願っている地元にとっては、一体いつになったら開門調査が実施されるんだろうかと心配をしているところであります。このような状況の中で、佐賀県は方法書に対する意見書を他県に先駆けて十一月十八日に出されたということで、この間、説明を受けました。
そこで、この方法書に絡んで幾つかお伺いをしたいと思います。
まず一点目は、方法書骨子、素案ですね、これに対する佐賀県意見の方法書への反映状況ですけれども、九州農政局がことしの四月十五日に公表した方法書骨子(素案)に対し、県は、五月十三日に意見を提出されました。その意見は、方法書にどのように反映をされたのかお伺いをします。
32 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=方法書骨子(素案)に対する佐賀県意見の方法書への反映状況はどうかということでございます。
五月十三日に九州農政局に提出いたしました方法書骨子(素案)に対する佐賀県の意見といたしましては、全体にかかわる事項が七項目、それから、個別の事項が二十四項目、合計三十一項目のことについて意見を述べたところでございます。その意見の方法書への反映状況はどうかということでございますが、方法書に意見が「おおむね反映された」ものが十九項目、それから、意見の反映状況について「準備書の段階で確認する必要があるもの」が七項目、それから、「反映されていなかったもの」が五項目ということでございました。
反映された事項につきましては、例えば、意見書では、「環境アセスメントの目的を明記すべきである」という意見を述べたのに対しまして、「方法書にその目的が記載された」こと。それから、「データ等の開示により環境影響予測モデルの透明性とその結果の信頼性を確保すべきである」という意見を述べたことに対しまして、「シミュレーションモデルはすべて公開する」という見解が示されたことなど、比較的多くの県意見が反映されたものと考えております。
33
◯土井委員=県の意見が反映されたということでありますが、ちょっと読みましたが、私も専門家ではないので詳しいことはわかりませんが、ただ、中に目的が書いてあるんですけれども、目的が前文に書いてありましたですかね。目的の項目がありましたが、あれが本当に開門をするための目的というふうに見ていいのかどうか、ちょっと疑問に感じたわけですね、文章的に見て。その辺はどう感じておられますか。
34 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=方法書におきまして、私どもが申しました「環境アセスメントの目的を明記すること」ということにつきましては、たしか「はじめに」という章を新たに設けまして、そこの中で、大臣談話で環境アセスメントをこういう趣旨で行うことになったということを記載することによって、この環境アセスメントの目的を明記したという形になっているものというふうに受けとめております。
35
◯土井委員=今、確かに言われたように、「はじめに」という前文の中で、「本方法書は、
諫早湾干拓事業潮受堤防排水門の開門調査のための環境アセスの一環として」というふうに書いてあるんですよね。これが目的の明示なのかどうなのかということについては、ちょっとどうなのかなという気が私もしております。
そこが確認できていればいいんですけれども、この文書を読んでいると、調査をやった結果によっては開けないこともあるよというような、そんなニュアンスをちょっと感じるんですけど、そんなことはないでしょうね。いかがですか。
36 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=「はじめに」というところで、ちょっと読ませていただきますと、二つ目の文章のところですが、「このため、平成二十年七月十日、農林水産大臣が談話を発表し、
諫早湾干拓事業潮受堤防排水門の開門調査のための環境アセスメントを行うこととした。本環境アセスメントは、開門調査を実施した場合、どのような変化や影響が生じたかについて、調査・予測評価を行い、必要に応じてその影響を回避・低減する措置を検討するものである」ということで、一つは、大臣談話の趣旨に基づいてやるということを明記したこと。
実は、これは骨子素案の段階で、もともとその根拠となるものが、これを実施する根拠は何なんだということが書いてございませんでした。少なくとも、大臣談話の趣旨にのっかってやるんだよということを明記したということと、「本環境アセスメントは、開門調査を実施した場合の変化や影響を、調査・予測評価を行い、その影響の回避・低減措置を検討するものである」ということで、アセスメントの目的は明記されたというふうに受けとめております。
37
◯土井委員=わかりました。
開門調査を実施するきっかけとなったのは、佐賀地裁の判決なんですよね。だから、本当は佐賀地裁の判決で出たように、「中長期開門調査は、諫早湾内の流動を回復させるなどして本件事業と有明海における環境変化との因果関係に関する知見を得るための調査」というふうに、もっとはっきり具体的に書くべきではなかったかなというふうに思うんですけれども、その辺が釈然としないなという気がしましたけれども、そういうふうに確認ができているのであればそれでいいのかなというふうに思います。
次に、方法書に対する佐賀県の意見についてお伺いをしたいと思います。
まず一点目は、意見の取りまとめについてですけれども、県では、方法書に対する意見の取りまとめに当たってどのようなところから意見を聞かれたのか。だれとだれに聞いて意見を取りまとめられたのか、そのことについてお伺いをします。
38 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=方法書に対する意見の取りまとめに当たって、どういったところから意見を聞いたのかということでございます。
今回の方法書に対する意見につきましては、まず、庁内関係課からの意見を集約いたしまして、それから、佐賀市などの有明海沿岸四市二町、それから有明海漁協の意見、それから有明海再生機構や九州大学、佐賀大学などの研究者、こういった方々からの意見、さらには、今回、方法書を公告・縦覧し、パブリックコメントが求められておりますので、その結果について私どものほうに周知を受けておりますので、このパブリックコメントなどを参考にして佐賀県の意見を取りまとめたものであります。
39
◯土井委員=その取りまとめをしていただきましたけれども、意見書作成の観点についてお伺いをしたいと思います。
方法書に対する意見書では、国に対してどのような観点から意見を述べられているのか。取りまとめられたときに一体何が問題であったのか、何が課題であったのかというようなことについてお伺いをしたいと思います。
40 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=意見書作成に当たっての観点についてということでございます。
県といたしましては、今回の環境アセスメントが客観的かつ科学的に実施され、その結果が一日も早い開門調査の実施につながること、こういった観点から県の意見を整理しました。要するに、開門調査の実現までにはかなり時間がかかりそうだということで、アセスメントの実施を合理的にやって、できるだけ時間を短縮してやれるような形での環境アセスメントという観点から意見を述べさせていただきました。
そういったことから、具体的には影響予測モデルの信頼性の確保、それから、農業生産や背後地防災への万全の対策の実施、こういったことについて意見を述べたところでございます。
41
◯土井委員=それと、意見書の中に書いてありますけれども、開門方法を三つ提示してありますけれども、やっぱりこれは一つに絞るべきですよね。県もそのように考えておられるようですけれども、三つばらばらにあって、それぞれのメリット、デメリットを書いてあるだけの話で、どれかに決めてなければ、当然、それに対する調査をそれぞれにやらなければいけないということであれば、膨大な、税金の無駄遣いではないですけれども、そういうこともありますので、どれか一つに絞るべきであろうというふうに私は思うわけですけれども、確認ですけれども、その点についてはいかがですか。
42 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=開門の方法を三ケースほど方法書の中に記載しておりまして、そのことについては方法書骨子(素案)の段階でも意見を述べておりましたが、アセスメントの中でこの三つの方法のいずれでやるんだと、どれが適当なんだということを分析・整理して提示すべきであるということを今回も改めて述べております。
それは、もともとこのアセスメントの指針の中で開門調査の方法を明記するということでございますので、三ケース並べられた状況では、開門調査の方法が明記されている状況ではないんじゃないか。唯一、開門調査の方法を明記することが開門調査の方法を明記したことになるということで、今回の意見の一番大きな点ということで意見を述べさせていただいております。
43
◯土井委員=わかりました。ぜひそこは強く押していただきたいというふうに思います。
次に、環境評価予測モデルの信頼性の確保についてでありますが、環境アセスメントはモデルによって予測・評価されると聞いております。したがって、環境評価予測モデルの信頼性の確保というのは不可欠なものであると考えますが、国がつくったモデルでやるわけですね。それがちゃんと、いわゆる客観的な知見が得られるようになっているのかどうか、この信頼性というのは非常に大事なことではないかと思うんですね。これはB/Cと一緒かもしれませんが、あれにも同じようなモデルがあって、そのモデルがどこまで信用できるのかというのは、そのつくり方、設計思想にかかわってくるわけですけれども、その点の信頼性の確保に対しては、国にどのように意見を述べられましたかお伺いします。
44 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=環境影響評価予測モデルの信頼性の確保についてでございますが、環境影響評価予測モデルの信頼性の確保のために、まず第一に、「シミュレーションモデルの公開は解析作業の早い段階から行うこと」という意見を述べました。これは九州農政局だけでなく、佐賀大学や九州大学などがこれらの解析結果をそれぞれみずからがチェックをして、その検証作業をやろうという動きが実はございます。そういった動きが的確に行われて、その検討の結果が準備書だとか評価書にスムーズに反映されるようにという観点から一つ目の意見を述べたところでございます。
それから、二つ目にシミュレーションモデルによる予測評価については、専門家による評価を受け、その結果を公表することという意見を述べました。これは専門家による客観的かつ科学的な評価を受けて、その結果を公表することが予測評価結果の透明性、それから信頼性を高め、農林水産大臣談話にあります「関係者の同意に資する」ということにつながると考えたためでございます。
45
◯土井委員=この信頼性の確保というのは大事なことでありますので、ここも強く国に対して言っていただきたいと思います。
もう一つ、今言われましたように、それを早くから公表することによって九州大学や佐賀大学でやる動きがあるということでありますけれども、動きじゃなくて、ぜひこちらからもお願いするぐらいのつもりでやってもらわないといけないと思うんですけれども、その点についてはいかがですか。
46 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=そういった動きに対しましては、もともと私ども、そういったグループと連絡、調整しながら、意見交換しながらやっておりまして、今回の方法書に対する意見を集約するに当たっても、そういった方々の意見も聞いて、こういった意見を整理したところでございます。
47
◯土井委員=わかりました。
次の質問に移りますが、農業生産や背後地の防災についてお伺いします。
環境アセスメントでは、特に開門による影響が明らかな農業生産や背後地の防災が重要であると考えるところですけれども、意見書では、国に対してどのように意見を述べておられるのかお伺いします。
当然、これは影響が出るとわかっているわけですよね。前回、短期開門調査をやったわけですね。だれが考えたって、出ないわけはないわけですから、当然、どうすればいいかということもわかっているわけですから、そこについては国に対してどういうふうに意見を述べておられるのかお伺いします。
48 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=農業生産や背後地の防災についてでございますが、今、委員御指摘のとおり、農業生産や背後地の防災につきましては、その影響が起こることが確実に予測されているわけでございます。
そういったことから、具体的な回避提言措置を早急に検討し、万全の対策を講じることという意見を述べたところでございます。
このことにつきましては、九州農政局が、私どもの方法書骨子(素案)にも同じような意見を述べておりまして、それに対して可能な範囲で調査・予測と並行して必要な検討を実施するという見解を示しているところでございますが、このことについては特に早期開門調査の実施という観点からは非常に重要なことと考えておりますので、改めて再度、方法書に対する意見の中でも強く述べたということでございます。
49
◯土井委員=特に、これについては早くやってもらわなきゃいけないわけです、わかっているわけですから。これを今、国が言っているようにアセスメントが終わってから、評価が出てからというふうなことであれば、先になるわけですね。工事が終わってからまた開門と、手だてが終わってから開門というと、一体何年先になるんだという話ですよね。六年では当然に間に合わないような先になってしまうんじゃないかというような気さえするわけです。ですから、ここはぜひ、わかっていることは並行して進めてほしいと。開門のためにやるわけですから、開門するか、しないかのためにやる調査ではないわけですから、そこは並行してやることを強く訴えてほしいというふうに思います。
いろんな方々が研究して、私もこの議会でいろいろ議論をしてお示しをしたように、いろんな学者の方の研究によれば、水源は十分にあるわけですよね。調整池の水を農業用水として使っているかというと、使ってないわけですよ。ほとんど本明川下流近くから水はとっているわけですね。先ほどお見せしましたように、すごいアオコの発生なんです。これは畑作には使えないですよ、葉ものにはこれが入るということで非常に危険だというふうに言われております。実際、使ってないはずですね。
だから、水量は十分に、必要な水量の倍以上、三倍もあるという話もありますし、下水の処理排水もありますし、いろんな水源が考えられております。ただ、古いところの干拓地の防災といいますか、樋門が壊れかかっていたりとか、いろんな対策をやらなければいけない。特に冠水の問題がありますので、そういうところに対する対策を、もうわかっているわけですから、早くやるように強く訴えていただきたいというふうに思います。
次に、意見書の提出時期についてでありますが、佐賀県は方法書に対する意見書を期限よりも四十日早く提出をされました。その理由は何かということをお伺いします。
50 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=方法書に対する意見の提出の時期についての御質問でございます。
本県が方法書に対する意見書を期限より約四十日早く提出した理由といたしましては、主に二つの理由がございます。
一つ目は、佐賀県が具体的かつ広範な検討を行っていち早く意見を述べることによって、他の県にも本県の主張を参考にしていただきたいという思いからが第一点目でございます。
それから、二つ目は、ただでさえ環境アセスメントには期間が長くかかり過ぎるという問題があるわけでございますが、本県ができるだけ早く提出することによって他県にも早く提出していただきたいとのメッセージを伝えたいということが二つ目でございます。
こういったことにより、少しでも環境アセスメントのスピードアップに寄与すればということで考えております。
51
◯土井委員=ありがとうございます。二つの理由で早く出したということで、私も大変いいことだなというふうに思っております。
佐賀県の意見書を見て、他県は一体どういうふうな状況になっておるのかということについてお伺いします。
52 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=方法書に対する意見の他県の状況でございますが、関係県に確認を行いましたところ、いずれの県もまだ意見の提出には至っていないが、現在、取りまとめの最終段階に入っているところであるというふうに聞いております。
53
◯土井委員=なるべく佐賀県の意見を参考にしてもらうように働きかけをしていただきたいと思います。
それでは、次に今後のスケジュールについてお伺いをしたいと思いますが、今後の環境アセスメントはどのように進められていくのか、そのことについてお伺いします。
54 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=今後の環境アセスメントのスケジュールについてでございますが、関係県の方法書への九州農政局への意見の提出期限が、厳密には十二月二十八日となっております。遅くともこの時期までには出されることになろうかと思います。その後、環境アセスメントの方法が決定されるということで、その後、実際にアセスメントが実施されるということになります。
農林水産省は、平成二十二年春ごろから環境アセスメントを開始しまして、その中間報告となります準備書を二十三年春ごろまでにまとめる方針というふうに聞いております。
その後、準備書が作成されますと、その後、方法書と同様にパブリックコメント、それから関係県の意見の聴取、そういった手続が約六カ月ぐらいかかるということになります。その後、九州農政局が評価書の案を作成し、農林水産大臣や環境大臣の意見を聞くなどの手続がさらに六カ月程度かかるということで、準備書から評価書までにはさらに一年ということで、最終的に評価書が確定するのは平成二十四年の春ごろになるというふうに考えております。
55
◯土井委員=確定するのは平成二十四年の春ですね。その後、さらに、そこで出た内容について、評価を受けた内容について、いろんな対策についてはそれ以降やっていくというふうに言っているわけですか。いかがですか。
56 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=現時点では、そのように言っております。
57
◯土井委員=それでは待てないんですよね。漁業者の方も、「そがん長う待たるんもんか」と言われてますよ。そこはもっと早く進めるように、さっき並行してやれという話をしましたが、岩永参議院議員の参議院の委員会の赤松農林水産大臣に対する質問の中でも、「自民党は並行してやるというふうに言っていた。なぜ民主党はしないのか」というようなことを質問しておられましたけれども、そこはもっと強く言わなければいけないと思います。冒頭言いましたように、地元の両県で考えろということ自体が、もう責任回避だと思うわけです。そこに逃げているような姿勢が見れますので、そこをもっと強く言っていただきたいというふうに思います。
今後の
取り組みについてお伺いをしたいと思いますが、まず最初に、冒頭申し上げましたように、知事が国の責任回避のような、両県で話し合いなさいということに対して、知事は、「わかりました、やります」というふうに言っておりますけれども、どうして知事はそういうふうに素直に「やります」と言ったんでしょうか。そこの知事の考え方についてわかれば教えていただきたいと思います。
58 ◯城野くらし環境本部長=先般、知事が赤松農林水産大臣にお会いした際に、大臣のほうから、「まず地元同士で話し合うように」ということを発言されたと。これに対して私が知事から聞いている話としては、そもそも
諫早湾干拓事業というのは国営の事業であって、本来、国がしっかり責任を持って取り組むべきものだと。そういった意味からいくと、大臣の発言には非常に疑問を感じるということをまず知事からは聞いております。
とはいうものの、大臣からそういうふうに言われて、その場で拒否をするというのもいかがなものかということで、知事の考え方としては、まずはこれは受けようと、受けて、もし長崎県知事がお会いをされれば、それはそれで話し合いをすることやぶさかじゃなしと。その結果をもって国のほうに、農林水産省にいくのか、農政局に向けるのかはございますが、いずれにしても、その結果をもって、地元で話し合ったからといって解決するような生易しいものではありませんよということを切り返した上で、次のステップへ進んでいこうと。いわば新政権の中でのまず第一歩だということで自分は受けてきたと、こういうふうに聞いております。
59
◯土井委員=わかりました。知事は、地元としての誠意を見せようということでありましょうけれども、長崎県知事との会談について、知事は、長崎県知事に会談を申し入れ、去る十二月三日に金子長崎県知事も長崎県議会において、会談には前向きな発言をされているわけです。ただし、中身は、自分が反対だという意思を明確に伝えるというようなことも伝わってきております。この会談の時期は一体いつになるのか。また、会われて何を話すのかということについて本部長にお伺いしたいと思います。
60 ◯城野くらし環境本部長=長崎県知事との会談につきましては、議員御指摘のように、長崎県知事も前向きの発言をされております。これを受けまして、現在、両県で日程を調整中でございます。本県といたしましては、できるだけ早く実現させたいというふうに考えております。
会談を行うとして、そのときの内容でございますが、それぞれ立場の違いがある中、率直に話し合うことによってどの部分の意見が違うのか、どの部分については意見が同じなのか、あるいは漁業者と農業者が歩み寄れるような方法がないのか。そうしたところが少しでも見えればというふうに考えております。
いずれにいたしましても、一回の会談で物事が解決するとは考えておりません。この会談が有明海再生に向けたきっかけになればということで期待をしております。
61
◯土井委員=わかりました。
大変難しいという話になるというふうに思うわけです。お互い、県民の意見も大きく違っている。というのは、この前の諫早の反対集会でも、あんなにたくさん集まっているのかというふうな気がしました。ただ、あれもかなり強制的に集まれというビラが配られているのを、そのビラを長崎県の方から私もいただきました。あれを見てびっくりしましたけれども、緊急集会ということでですね。でも、よく集まったものだなというふうに思いますが。
あの中で、今の長崎の状況をよくあらわしているなと思ったのは、実は、小長井の漁協長さんのあいさつです。あのあいさつを見ますと、全部読むと長くなりますので、一番最後にこう書いてあります。「有明海再生は、真の原因と諫干事業とのすりかえでは新の有明海再生はできない」というふうに言われているんですね。「数十年の間、本事業にかかわってきた地元は、工事がようやく完成し、これからが本当の振興策であるという機運に満ちている。漁業、営農、観光等の利活用など種々検討がなされ、既に実施の事業もある。地元の声を無視した客観的な評論、評説は迷惑であり、当事者である諫早湾の漁業者、周辺住民のことを忘れないでもらいたい」と。最後に「有明海の漁業不振は、
諫早湾干拓の開門では解決はあり得ない。共同調査であっても、私たち諫早湾漁業者は絶対反対である」というふうに結んでおられます。非常に感情的になっておられる部分もありましょうし、いろんな背景もあると思います。
この中で見ておりますと、例えば、漁業が悪くなっていること、漁業権が行使できない状態になっていることも認めておられます。といいながら、
漁場環境は少しずつ改善の気配を見せているというような認識も持っておられます。こういうふうな、この組合長さんのお話が今の諫早、長崎の状況をよくあらわしているというふうに思うわけであります。
大変難しい状況でありますけれども、ここは当事者同士だけで、乗り込んで行ったって、当然、反発を受けるだけの話でしょうか、きちっと第三者が、あるいは学者の方とか、そういった方々がきちっと客観的な目で話し合いができる場をセットすることが必要ではないかなというふうに思うわけであります。
この開門調査実現に向けた今後の
取り組みについて最後にお伺いしたいと思います。
有明海の環境変化の原因を究明するためには、開門調査の実現が不可欠であります。そのためには開門調査のための環境アセスメントが確実に開門調査につながるよう努力をすべきだというふうに私は思います。
今後、県としては、一日も早い開門調査の実現に向けてどのように取り組んでいかれるのか、最後にくらし環境本部長にお伺いをします。
62 ◯城野くらし環境本部長=開門調査実現に向けた今後の
取り組みでございますが、まず、先ほど申し上げました両県知事の会談を早期に実現したいというふうに考えております。一方では、これも先ほど申し上げましたが、本来、この問題は事業主体である国、すなわち農林水産省が主体的に取り組むべきというふうに考えております。
そういった意味では、私どもとしては、次のステップは農林水産省がイニシアチブをとって、関係四県が、私ども実務レベルでしっかり検討を行う場を設けるべきというふうに考えております。この実現にむけて私どもとしては繰り返し要請をしていきたいというふうに考えております。
また、現在進められております開門調査のための環境アセスメントに対しましても、引き続き、専門家などの意見を聞きながら科学的根拠をもとに積極的に意見を述べて開門調査の早期実現につながるよう、しっかり取り組んでいきたいと考えております。
以上です。
63 ◯末安委員長=暫時休憩します。十三時をめどに委員会を再開します。
午前十一時五十三分 休憩
午後一時一分 開議
64 ◯末安委員長=委員会を再開します。
休憩前に引き続き質疑を行います。
65 ◯太田委員=県民ネットワークの太田です。毎年毎年、十二月は八日という日を叫び続けなければいけないと思っています。十二月八日の記憶は、私にはないのです。十二月八日、戦争が始まった、その放送は全然記憶にない、幼過ぎたんでしょうか。終戦のと言うべきか、敗戦のと言うべきか、八月十五日の玉音放送と言われるあの悲しい放送は記憶にございます。
それで、十二月だからなおのこと、声を高らかにして質問させていただきたいことは、あの戦争の犠牲者が三百万人以上、世界ではもっとたくさん、何千万人かと言われています。しかも、外国はだんだんその数をふやしていきます。そして、日本が悪かった、悪かったと、それが日本を非常に不利に追いこんでいっているように感じます。ですから、あの悲劇的な戦争を教訓として生かすことこそ、戦争で生き残った私どもの責務だと思ってそれを繰り返さざるを得ません。
そう思っていたときに、三日ほど前に東京の知人から電話がありました。すごく活躍している男性です。「太田さん、びっくりした」と。東京のほうで報道があったそうです。米軍の沖縄基地を移転する候補地の一つに佐賀空港が挙がったんでしょうかね、そういうことをさっき知ったので、「冗談じゃない、太田さん何やっているの」という抗議の電話でした。
それで、有明佐賀空港は名前が示しますように有明海に面しています。有明海の自然環境を守るために、こんなに一生懸命、県議会議員が全員そろって頑張っていますし、担当の皆さんも苦労していらっしゃるときに、冗談じゃないと思います。そして、プルサーマルはあり、米軍の空港でも来ようものなら、それこそテロの場所として一番にねらわれる危険性が出てくることも考えなきゃいけないし、戦争を知っている世代として、ここにその危険性を大きな声で叫んで、平和と自然環境保全を祈って質問させていただきます。
一番初めに有明海の質問ですが、午前中、土井委員がしっかりいい質問をなさいました。しかし、違う視点から質問させていただきます。
長崎県だけだと思います、開門を反対しているのは。一都二府四十七県で四十六県が力を合わせるべきときで、よその県のことをあんまり悪くは言えませんが、長崎県だけの意見が通るというのも民主的でない。
それで、長崎県の知人たちに聞きますと、「無関心が多い」と言ったり、「開けてほしい」と言ったりする人が私の知人には多いんです。さっき土井委員もおっしゃったように、この間、あんなにたくさん集めて開けないという集会をなさいましたが、あれは動員されているということであれば、そういうことを打ち砕かなければ開かないわけですね。長崎県の理解を得なければいけないならば、長崎県の理解促進についてどういうふうになさっていくのか、まず考えられるのが世論形成のためにシンポジウム開催などが考えられます。長崎、佐賀、相互の理解を深めるためにも、互いの県でシンポジウムを開くことが大事だと思うんです。
実際、鹿島で数年前に開かれたシンポジウムでは、「開けさせてくださいと佐賀の我々が諫早に行ってお願いすべき」だと私が座席から発言しましたら、諫早の漁民の方が、「あの女の人の言うとおりだ。自分たちも開けたいんだ」と言われたのをはっきり覚えております。
それから、ウナギの話も何度もしました。うなぎ屋さんの仲居さん三人のうち、一番若い人は尋ねたら「わからない」と言いましたが、四十代過ぎの二人の仲居さんは「開けてほしい。昔はボラがピチピチしていた、登ってきていた」と言われました。
それで、そういう計画はありますか。これをまずお尋ねします。
66 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=シンポジウムの開催への
取り組みについての御質問でございます。
このことにつきましては、十二月七日の一般質問で古川知事が答弁いたしましたとおり、お互い、相手の県でシンポジウムを開催するといったことは、それぞれの立場について理解を深めるという点で効果があるものと考えております。しかしながら、現在は漁業者の方々、干拓地の営農者の方々、それから背後地の住民の方々、こういった方々が、それぞれの立場でさまざまな意見や感情を持たれている状況にございます。
このような状況のもとで、それぞれが相手の県へ出かけていくということになりますと無用な混乱を招くことにもなりかねないという懸念もございますことから、現時点でそういった計画は持ち合わせておりません。
67 ◯太田委員=それも工夫次第だと思うんですよ。諫早に、「開門すべきだ」と心の中では思っていても言えない方がかなりいらっしゃるように感じます。そういう方を諫早からお嫁に来た人とか、諫早に嫁に出していたり、佐賀県人が諫早に住んでいるような方々に情報をもらって、そして、長崎県と佐賀県が両方で討論し合うような場というのは有効なんじゃないでしょうか。
68 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=現在、私ども、長崎県知事と佐賀県の知事が会談をしたいということで、そういった
取り組みをしているところでございます。
こういった
取り組みを通して、例えば両県の県民の方々が冷静に議論をしていくというような雰囲気がまずできて、そういった環境ができ上がったところで御提案のようなシンポジウムを計画するということが、いわゆるタイムリーなシンポジウムの実施ということで有効になってくるのではないかというふうに考えております。
69 ◯太田委員=そうですね。冷静になるでしょうね、金子知事と古川知事だったら。何しろ、上司と部下だったわけですから、古川知事は金子知事にはあんまりは反抗なさらないということが考えられます。それが現実です。だって、新幹線でそうだったじゃありませんか。切り札でしたよ、新幹線は。それを古川知事は、自分が一生懸命になって長崎新幹線を無理して、ルールを変えてまで通して。ですから、金子知事はもう御しやすいと昔の部下を思っていらっしゃるんじゃないかと思うんです。私は、古川知事に、佐賀の知事ですから、もう少ししっかりしてください。そうでなかったら、一度、総務省に帰って箔をつけて金子知事に牛耳られないような貫祿をつけてから佐賀の知事として帰ってきてくださいと平成十五年にお立ちになったときに思ったものです。若くない女性の勘というのは当たることが多いんですね、経験から、威張っているのではありません。
それで、今おっしゃったことを期待しています。そして、成果が上がり、一日も早く開かるように。そして、開ければよみがえることは韓国の始華湖で証明済みだし、短期開門で証明済みじゃありませんか。短期開門の後に生産量はうんと上がったわけですし、韓国の始華湖は諫干の三倍の広さ。しかも、諫干は日本一、干満の差が激しい、急な、自然治癒力の高い海ですから、有明海はもっともっと回復が早いと思います。三分の一の面積だし、海流で自然治癒する、拡散する、この自然の力の前には人間が少々泡を入れたりとか、砂をまいたりとか、しないよりはましかもしれませんけど、これは後世では姑息な方法だと言われるように思えて仕方ありません。一日も早い、けんかし合わない、静かにと今おっしゃいましたが、そういう対談とシンポジウムを長崎でしたり、佐賀でしたりして世論を形成していただきたいことをお願いをして次の質問に移ります。
では、諫早に乗り込んで、こういう方法がありますよ、諫早の水害のためにということであのギロチンが落ちたんですけど、佐賀の低平地は毎年水害だけど、それを上手にコントロールして犠牲が少ないようにして、今は水害もないように千代田あたりはなっています。そういう知恵を授けてあげる、アオ取水であるとかですね。そういうことを教えてあげるシンポジウムを諫早で開けないなら佐賀で早く開いて諫早の方を、招待してと言うべきか、自由参加にしてと言うべきか、聞いてもらう。そういう計画はないんですか。これは何年も前からお願いしていますが。鹿島でもいいし、太良でもいいし、佐賀市でもいいと思うんです。いかがですか。
70 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=佐賀県内でのシンポジウムの開催ということで、御指摘の低平地の防災問題、それから農業用水の確保については、低平地であります佐賀県で多くの経験を持ち合わせているというのは、私も同じように考えており、そういったことが
諫早湾干拓でも参考になるというふうに考えております。
しかしながら、そのようなシンポジウムの開催につきましても先ほど答弁しましたとおり、今のような状況の中では、関係者が理解を深める上で、また、今後、国や長崎県との協議を進める上で、現在が適切な時期であるかどうかということを十分見極めてまいりたいと考えております。
71 ◯太田委員=土井県議もおっしゃったように、急がんばいかんと思うんですよ。有明海は硫化水素の臭いがすると。これは腐れているということですよね。本当に大変なときにもう来ていると思います。死の海になろうとしている。死の海どころか、有毒な海になろうとしていますよね。硫化水素というのは猛毒なんですから、硫化水素で死亡事故は何度もあったんですから。そういうのが海から立ち上ってくるなんて、この自然豊かな有明海を私たちが生きているときにこんなふうにしてしまった。シーラカンスの四億年より一億年古いメカジャが生きているように豊かだったこの海を、豊かだったからこそ、古生物が生きられた。そういう海を、何でこんなおろかなことでだめにしていかなきゃいけないのか。これはもう本当に後世の人に責められると思います。
それで、急がなければならない。今までもそうだった。過去を責めているんじゃないですよ。過去を言うと自然と未来がわかるから言っているんですけど、ずっと反対を、土井委員も、県議会でも反対意見がありました。そのときにもう少し早くそういうことを立ち上げておくべきだったんですよね。あそこに土地をつくるというのは、「土地は余っているのにつくらんでいいじゃないか」と言ったら「防災のため」と言って平成九年にギロチンを落として、そして田をつくって、田をつくるためじゃない、防災のためだと言いながら田をつくって、そこに入植者を募ってしまう。しかも、それは売りに出すというのを売れなかったから、長崎県が法を犯して、土地開発公社に長崎県のお金で買って貸すと。こんなことまでして、この前にそれをとめる努力をしてあげることが佐賀の国への貢献にもなったと思います。これは税金の無駄遣いになるわけですから、長崎県のためでもあったと思うんです。
このことを教訓として急がなければいけない。ゆっくり構えてはおれないところに来ているじゃありませんか。今後はどのように取り組んでいかれるんですか。急いでください。
72 ◯八谷有明海再生・自然環境課長=開門調査の実現に向けての今後の
取り組みについてということでございます。
まずは、両県知事の会談が早期に実現できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
一方、本来、この問題は事業主体であります農林水産省が主体的に取り組むべき問題であるというふうに考えておりまして、農林水産省がイニシアチブをとって関係者が実務者レベルで検討を行う場を設けるよう、繰り返し、国に対して要請していきたいと考えております。
また、現在進められている開門調査のための環境アセスメントに対しては、引き続き、専門家の意見などを聞きながら、科学的根拠をもとに積極的に意見を述べ、開門調査の早期実現につながるようしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。
73 ◯太田委員=一県会議員ですから、私はどこの政党にも属しておりません。党は何のためにあるかは、国のためにあると思います。党のために国がだめになっちゃいけませんよね。今までは永田町の与党は自民党でいらっしゃった。一生懸命お願いしたけど、開かない。民主党政権になった、まだなかなか開かない。そうすると、無所属の私は、「太田先生、何しよんね」と責められたら、どうしたらいいんだろうかと思うんですけど、「どうしたらいいか教えてください」と言いたくなります。
では、早く開かることを祈って、城野本部長さん、御返事は要りません。あなたが県庁職員でいらっしゃって、本部長でいらっしゃる間に道筋をつけて、できたら開けてください。これはお願いしておきます。次の質問に時間を注ぎたいのでお願いをしまして、エネルギーの、玄海原発の問題について質問させていただきます。
本当にここで質問するのが、田代課長、胃が痛いでしょうと思って、私も胃が痛いです。あなたが胃が痛いだけじゃなくて、私も胃が痛くて質問していることをわかってください。やさしく言いたいんですけど、やさしく言っていると質問が下手なので眠くなられるといけませんので少し強く発言します。
一番いけないのは知事さんのあわてんぼうぶりだと思うんです。急ぎ過ぎだと思うんです。ですから、その後始末をなさるあなた方も大変だなと思うんですが、しかし、県民のために責めざるを得ません、問わざるを得ません。もう始まってしまったわけですから、あとは毎日毎日、事故がないように祈ることと、毎日毎日、漏れないように、でもゼロじゃないんですよね。祈ることと、そして早くとまることです。太陽光発電のような安全なものに早く変わることです。こんなに高いエネルギーがありましょうや。後始末にこれから何万年と、どれだけのお金が要るかわからないじゃありませんか。それはコストに計算されていないじゃありませんか。
それで、質問です。
事故があったときは犠牲者が出ないようにしなきゃいけない。事故がないことを祈るけど、事故がないということはない。じゃ、大きな事故がないように、そして、小さな事故であっても犠牲者が出ないように、それには情報公開ですよね。しかるに、それが確立されてましょうや。ノーと言わざるを得ない。
去る九月二十六日、定期検査中の玄海原子力発電所三号機で作業員が一日の計算線量を超えて被曝したと公表されています。しかも、すぐじゃないじゃありませんか。発表されたのは何月何日ですか。九月二十六日のトラブルを何月何日に発表なさったんですか、九電は。
74 ◯田代原子力安全対策課長=十一月九日に公表したというふうに承知しております。
75 ◯太田委員=全くなってないと言わざるを得ません。
それでは、この被曝した作業員の年齢は、お幾つだったんでしょうか。
76 ◯田代原子力安全対策課長=この一日の計画線量を超えた作業員は、二十代の方であるというふうに聞いております。
77 ◯太田委員=男性ですか、女性ですか。
78 ◯田代原子力安全対策課長=男性であるというふうに聞いております。
79 ◯太田委員=人間の体の中で放射能が一番強く影響を受ける、つまり感受性が一番高くて危ないところは、男性の生殖腺と医学的にはっきりと書かれています。それは当たり前ですよね。細胞が安定しているときは放射能を感じにくいんですから。中学校で習ったじゃありませんか、減数分裂で核が二つに分かれる。普通の細胞は減数分裂しないけど、生殖細胞だけが減数分裂で染色体が半分になりますよね、このときが防御が弱くて放射線がDNAを傷つける。傷つけ方が強ければ、その細胞は死ぬわけですから精子として育たないわけだけど、少し傷つくと赤ちゃんになって、その子は先天異常か悪性の病気を発病するということですよね。
こういうところは、もう子供を産ませない世代が働くならいざ知らずです。じゃ、男性は幾つになったら子供を産ませなくなるでしょうか。本部長さん、答えてください。男性として答えてください。
80 ◯城野くらし環境本部長=私、門外漢で存じ上げておりません。
81 ◯太田委員=素直で、知っていらっしゃるけど、おっしゃりにくかったんだと思います。男性は死ぬまで父親になる可能性を持っているじゃありませんか。どうですか。その精子が傷つくわけですよ、その精子が死ぬか傷つくわけです。こういうことを今しようとしているんですよ。
しかも、さっきテレビニュースをごらんになったでしょう。プルサーマルは安全だと平成十八年三月二十六日、日曜日、年度末だから忙しいから日曜日においでになった大臣がさっき辞表を出された。代議士としてじゃないですよ、自民党の役職の辞表を。あの方が西松建設からお金をもらっていたけど、それが偽りだったということで辞表を出された。じゃ、あの方が物理学者ではないのに安全だと佐賀まで日曜日に言いに来られて、その一時間半ほど後に知事が、「大臣が安全と言うなら事前了解」とおっしゃった。思い出します。
悲しい一日ですよ。
それで、作業員の二十代の男性は、一生、そのことを心の隅に、自分は被曝したと思わなきゃいけない状態になられたわけですね。その作業員の方の現在の職場について伺います。
この作業員の方は、現在も玄海原子力発電所で働いておられますか。そして、正式な九電の職員さんでしょうか、お尋ねします。
82 ◯田代原子力安全対策課長=御指摘の作業員は、現在は、鹿児島県にある川内原子力発電所で作業をされていると聞いております。また、この作業員の方は協力会社の社員というふうに聞いております。
83 ◯太田委員=ということは、補償はきちんとあるんでしょうか。
84 ◯田代原子力安全対策課長=今回、被曝された量は一・三五ミリシーベルトであったと聞いております。これは、私ども一般人が一年間に自然環境の中で暮らしている放射線の約半分に当たります。また、法令に基づく年間被曝線量限度、これは年間五十ミリシーベルトでございますけれども、この三十分の一に満たないものでございます。
このような腺量限度は、人への影響ということを考えて規定されているものでございまして、その量の三分の一に満たないものということで、健康に影響を与えるような被曝線量ではないというふうに考えております。
85 ◯太田委員=言葉が出ません。わかりやすく端的に申します。「よく言うよ」というのが感想です。そして、御用学者に洗脳されないでくださいと言います。私が言っても、あなた方があの大臣に唯々諾々と、だまされたという言葉は適当じゃないかもしれませんが、御用学者の言葉を信じる。私は、信じることができません。それは疑わしきは排除しなきゃいけないからです、命を守るために。
私の言葉では、田代課長はわかっていただけないでしょう。ですから、柳澤桂子さんです。この方は専門中の専門じゃありませんか。彼女が難病になられて何年も寝た状態を続けて奇跡的に回復なさったのは御主人の愛情だったでしょうし、たまたまいい薬をインターネットで見つけられた。そして、この方が何でこんな難病になられたか、治りにくい病気になられたか。これは彼女の研究だろうと思います。少量の被曝だろうと私は想像いたします。この証明が難しいところが、この問題の奥深さです。
はっきり読みます。「微量の放射能による被害を防ぐために、職業上、放射線を浴びる可能性のある人は、五年で百ミリシーベルト以下、どの年も一年間に〇・〇五シーベルト以上浴びないようにという規則があります。このように便宜上決められた放射線の量を許容量と呼んでいますが、これはそれだけの放射線を浴びても安全ですよという値ではなく、それくらいまでは仕方がないでしょうという値です」、前にも読みましたよ。でも、田代課長が同じことを、安全だ、安全だとおっしゃるなら、私は、そうじゃないでしょう、ないでしょうと繰り返さざるを得ませんもんね。「もっといろいろなことがわかってくると、そんなに放射線を浴びてはいけなかったのだといって許容量が引き下げる可能性もそしてあるのです。現にそうやって引き下げられているのです。微量の放射能でも人間の一部のがんの原因になっていると考えられています。胚や胎児は特に放射線に弱いために妊婦は気をつけなければなりません。一人の人が子供を産み終わるまでに受ける放射線の量は全部で〇・〇〇一五ミリシーベルト以下が望ましいとされています。けれども、これは決して安全だという意味ではありません」とはっきり書いてあります。
男性は胚を体の中に入れませんけど、胚の前の段階が精子じゃありませんか。それを傷つけるんだったら、それを受けた卵と精子が一緒になって胚になる。このときもう既にDNAは傷ついて、がん、白血病、悪性リンパ腫、先天異常の率を高めているのです。
温暖化の防止のために原子力発電所とかプルサーマルとか言いますが、国際ルールだったでしょう。これも繰り返しますよ。温暖化の防止には原子力発電所は二酸化炭素を出さないということではカウントしないというのが国際的なルールだったじゃありませんか。これがはっきり福島県が出した本にも載ってますよ。それをあのブッシュ大統領ジュニアが、原子力発電所をつくったりプルサーマルをしようとしたんでしょうか、原子力発電所のほうが自分に有利だったんでしょうか。いつの間にか押さえ込んでしまったじゃありませんか。温暖化しているのは、さっき海水温度が十三度ということが言われましたが、玄海町では、それより七度高い温度の二十度のふるぬくい温度の水が筑後川二本分、どんどん流されている。海は広いから温度は上がっていませんと言ったら小学生に笑われましょうね。だって、その温度は空気に温度が移っているわけですから温暖化しているわけですね。
じゃ、次の質問にいきます。こんなに罪を侵しています、我々は。九電の正式社員ならば、九電という大きな企業だからきちんと労働災害として後の面倒は見るでしょうけど、下請の企業ですね、今おっしゃったように。彼は、一生それで不安を抱えていかなきゃいけない。彼がこれから無事であることを祈って次の質問にいきます。
この作業員の健康影響について、今後はどうフォローなさっていくんでしょうか。
86 ◯田代原子力安全対策課長=先ほど申し上げましたように、今回の被曝線量は健康に影響を与えるような線量ではございません。そこで、この件で特別な健康診断を行うことはございませんが、原子力発電所の放射線管理区域に入って作業を行う作業員につきましては、労働安全衛生法に基づきまして六カ月ごとに健康診断を受けることになっているところでございます。
87 ◯太田委員=その決まりが甘いとさっきから繰り返しているじゃありませんか。そんなことで私が引き下がれると思いますか。きょうは、田代さんがもう大変だろうと思い、静かにお話ししようと思いましたけど、田代課長の答弁を聞いていると、ちょっとそれは不可能になってくるんですよね。
それで、その方ががんになったり、白血病になったり、悪性リンパ腫とか、その方だけじゃありません。玄海原発であれ、どこの原発であれ、特にプルサーマルのところでは毒性が強いわけですから、そこで働いていた人がそういう厄介な病気になったときには、九電もきちんと責任をとるという決まりがありますか。
88 ◯田代原子力安全対策課長=先ほどから繰り返しておりますとおり、被曝線量は一・三五ミリシーベルトでございます。これは年間の線量限度五十ミリシーベルトの三十分の一に満たないものでございます。この線量は、御用学者ではなくて、国際放射線防護委員会(ICRP)、これは国際的な専門家が集まって、こういう従事者の線量はこういうふうにしようということで各国に勧告して、それをもとにして法律で規制されているものでございます。御用学者が決めたものとは考えておりません。
このような線量でございまして、健康に影響を与えるような被曝線量ではないというふうに考えております。
89 ◯太田委員=田代課長、「筑摩書房の『内部被曝の脅威』を読んでください」と何度も申しましたけど、お読みになりましたか。
90 ◯田代原子力安全対策課長=申しわけありません。読んでおりません。
91 ◯太田委員=それでそういうことをおっしゃれるんです。どうしても人間というのは弱いんでしょうね、洋の東西を問わず。国際機関の勧告も甘過ぎると言われています。犯罪の世界は、これももう十回以上繰り返していると思いますよ、疑わしきは罰せず。殺人があって、横にいたこの人が犯人だろうと死刑にしてしまったら、本当の犯人が出てきたときに取り返しがつかない。だから、長い時間かけて裁判するんですよね。そして、死刑の宣告が出てもずっと置いてますよね、執行までに。それは人が過ちを犯すことがあるからじゃありませんか。そして、疑わしきは罰しちゃいけない。無罪かもしれない人を罰するわけにはいかないから。
でも、食品添加物であるとか、薬品であるとか、こういうことは疑わしきは使用せずだと。それを一番経験したのは九州じゃありませんか。水俣病しかり、土呂久しかり、カネクロールしかりと、もう本当に十回以上言って口が酸っぱくなっています。何で田代課長、それがお耳に入らないんでしょうか。
つまり、今、ここで田代課長の御答弁ではっきりしたことは、労働災害という作業員の方々の犠牲のもとに原子力発電所もプルサーマルも実施されているということですよね。特にプルサーマルは毒性が強い。それでは電気を使うことに罪の意識を持たなきゃいけないわけですよ。一部の人の犠牲のもとに私どもは電気を享受してはならない、これははっきりしていると思います。
じゃ、人類は、今、力を合わせて、英知を結集して安全な労働災害の起きないエネルギーに変えていかなきゃいけないときじゃありませんか。そしたら、ウランを燃やしているのを、河野太郎さんがおっしゃるように安全なエネルギーに変えるべきなのに、何でもっと危ないプルトニウムを加えるプルサーマルにいくんですか。全国から将来ばかにされましょう。東条英機がうらまれているのと同じに古川知事はうらまれると思います。これでは戦争の教訓が生きてないということですよ。九州の兵隊さんが一番悲惨なところにやられて、一番悲惨な死に方をしているじゃありませんか。九州の男性は勇敢だと言って一番危険なところにやらされた。勇敢も、それを悪用しちゃいけませんよ。そして、こういう危険なことに、兵隊さんは国のためにと自分の命ですけど、これはみんなを危険に陥れているんですよ。ですから、これだけ申したら大分わかってくださっただろうと希望を持ちます。
次の質問に進ませていただきます。あなたと今話してても並行線です。ぜひ次の議会、二月議会までにこの「内部被曝の脅威」をお読みください。肥田舜太郎先生、広島の被爆者です。何度お願いしたでしょうか、読んでくださいと。鎌仲ひとみさんと力を合わせてこの本ができています。
さて、MOX燃料の安全性についてお尋ねいたします。
関西電力では、製造した十六体のMOX燃料のうち四体が自主検査に合格しなかったため使用しませんでしたね。原子力安全・保安院は、玄海用のMOX燃料にも関西電力が不合格としたものと同じものが入っている可能性を認めています。県は、このことをどう考えていらっしゃるんですか。
92 ◯田代原子力安全対策課長=MOX燃料の安全性についてでございますが、原子力安全・保安院の職員が、「関西電力が自主検査で不合格としたレベルの燃料が玄海原子力発電所で使用される可能性を否定できない」と発言したかのような報道がなされたため、私ども、直ちに原子力安全・保安院にそのことを確認したところでございます。
その結果、市民団体の方々に対し、「燃料の安全性は国の輸入燃料体検査で確認するものであることから、九州電力の自主検査の詳細内容については聞いていない」と、このように説明したところ、市民団体の方が、「電力の自主検査内容を国がすべて確認していない、ということは、関西電力が自主検査で不合格としたレベルの燃料が玄海で使用される可能性を否定できないということだ」と、このように声高に総括されるような発言をしたことにつきまして、原子力安全・保安院の職員が、そのような発言をした、否定できないという発言をしたかのような報道がなされたものでございます。
事実は、原子力安全・保安院の職員が可能性を認めるような発言をしたわけではなく、つまり委員御指摘のように、玄海用MOX燃料に関西電力が不合格としたものと同じものが入っている可能性を認めたということは事実に反するということでございました。
その後、原子力安全・保安院からは、「九州電力の玄海原子力発電所用のMOX燃料につきましては、既に国の輸入燃料体検査に合格し安全性が確認されているところであるが、念のために、自主検査内容等を確認した」と。
「関西電力が不採用とした自主検査項目につきまして九州電力も同様の自主検査を行っており、その内容は同等な検査内容・判定基準を用いており、また、検査結果を確認し、目標値を満足していることを確認した」というふうに聞いたところでございます。
いずれにいたしましても、自主検査につきましては、均質な製品の安定的な供給のために実施されているものでございまして、MOX燃料の安全性につきましては、国の輸入燃料体検査で厳正に確認されるものと認識しているところでございます。
93 ◯太田委員=田代課長も人がよ過ぎるところがあると思います。原子力安全・保安院の方も、それは保身がおありなんじゃないでしょうかと思わなきゃいけないんじゃありませんか。だれだって、人間ですもの、自分がかわいいでしょうよ。実際に市民派の人たちがそれを記録してきているじゃありませんか。
そして、あなたは、九州電力のMOX燃料が国の安全審査を通った、通ったとおっしゃいますが、国の安全審査には基準がないじゃありませんか。それをどう思われますか。私もドックに行きますよ。皆さんも健康診断に行かれると思います。そのときに血圧が高いとか低いとかいうのも基準があるじゃありませんか。あなたは、MOX燃料は安全だと、国の安全審査を通ったって言ったって、国の安全審査を示してくだいますか。
94 ◯田代原子力安全対策課長=ただいまの御質問は、国において具体的な基準の数値が決められていないということだと思いますが、このことについて原子力安全・保安院に確認いたしました。その結果、MOX燃料の詳細仕様は、使用する原子炉の型や燃料製造メーカー、あるいは原料となるウランやプルトニウムの組成、例えば燃えやすいものの割合などでございますけれども、それによってそれぞれ異なることから個別の設計段階でなければ決められないと。例えば、玄海のような軽水炉用の燃料と、もんじゅのような高速炉用の燃料では、使用するプルトニウムの負荷度などが大きく異なっております。例えば、玄海の場合には約六%、もんじゅ、高速増殖炉では約二〇%でございます。このように大きく異なっておりまして、MOX燃料の詳細な仕様について、技術基準で必ずしも一律に具体的な数字を定めていないということでございます。
このため、実際の手順といたしましては、まず、事業者がMOX燃料の製造前に、その設計仕様につきまして安全性の評価を行いまして、その評価が妥当かどうか、国が専門家の意見を聞いた上で個別に判断しているということでございます。その上で実際のMOX燃料ができ上がった後に、それが設計仕様どおりに製造されているかどうか確認しているということでございました。
95 ◯太田委員=そんなことで安全だと言えますか。あなたは今おっしゃいましたけどね、もんじゅが二〇%で、玄海のようなウランを燃やすように設計された軽水炉で燃やすんですから、これは危険極まりないですよね。危険極まると言ってもいいけど、慣用語でどうしてか否定にするから、危険極まる。もっと強く強く言えば危険極まりない、これ以上の危険なことはない。だから、何度もこれも申します。石油ストーブでガソリンを燃やすようなものだと。ここで石油ストーブでガソリンを燃やして県庁だけが燃える、犠牲者が少し出る、そんなもんじゃないじゃありませんか。もっともっと、これはもう比較できない危険なものですよ。
それじゃ、あなたがおっしゃったように、そのままお言葉を受けますならば、もんじゅならどういう基準だ、軽水炉でプルトニウムを燃やす、MOX燃料を燃やすなら基準はどうだと決められないはずないじゃありませんか。どうして決めてないんですか。
96 ◯田代原子力安全対策課長=先ほど申しましたとおり、仕様というのは、原子炉の型以外にも、それに含まれるプルトニウムの性質といいますか、組成といいますか、そういうものによっても異なります。これはどの程度燃やしたウラン燃料を処理して、それから取り出したプルトニウムを利用しているか。これによって、そのプルトニウムに含まれる核分裂性のプルトニウムの割合でまた異なってまいります。したがいまして、一律に決められないということでございます。
97 ◯太田委員=そのくらいのことで私が納得できるとお思いになっていたらお考えが甘過ぎます。数日前に、身体障害者の会の会長だった松尾会長がお亡くなりになりました。このごろお会いしないなと思ってましたけど。お葬式に行ってきました。今、ハンディキャップを持って一生懸命生きている障害者の方々は、この障害は試練として、それを神仏と表現すれば、神仏からの試練でしょうか。耐えられない人には試練が与えられないという言葉も、これはハンディキャップを持って生まれて一生懸命生きている人へのサポートの言葉ではありますが、本当はハンディキャップはないほうが生きやすいに決まっているじゃありませんか。だけど、放射能は人間が人の健康を奪うのですから許されませんよ。このくらいのことで、あなたはどっちを向いていらっしゃるんですか。次の世代の子供たちの健康と幸せをつくるために努力すべきなのに、なぜそんなに知事にノーと言えずに、知事のブレーキになってあげるのがあなたの課長としてのお務めですよ。知事は汚名が残りますよ、こんな危険なものを日本で始めて。テロの危険も増すでしょうに。
そして、今、あなたのお言葉を聞いていると、ますます心配になりますよ。電力会社の自主検査を信じると言いますが、電力会社の自主検査そのものが、何でこんなに自由なのというようにまちまちじゃありませんか。
では、私が言うより、あなたに尋ねましょう。自主検査の関西電力の不純物の項目は、何項目ですか、九州電力は何項目ですか、中部電力は何項目ですか。
98 ◯田代原子力安全対策課長=お答えします。
輸入燃料体検査のペレットの自主検査の不純物の種類でございます。関西電力は四十種類、九州電力は二十八種類、そして中部電力では四種類というふうに聞いております。
99 ◯太田委員=これも何度も繰り返して聞きますのは、これが明らかになることがプルサーマルがとまることにつながると思うからです。そして、これは不純物の自主検査の項目ですよね。関西電力は、一度、やられてしまいましたね、イギリスのBNFL社に書類を改ざんされて、それが内部告発でわかってとまりましたよね、すごい裁判の努力で。この不純物が危ない。中部電力は四種類と今おっしゃいました。四種類をもう一度、頭に入れていらっしゃいましょうから、おっしゃってください。中部電力の不純物の四種類。
100 ◯田代原子力安全対策課長=申しわけありません。一つ訂正させていただきます。
私、自主検査の不純物と申しましたが、これは輸入燃料体検査の不純物の種類でございます。
それと四種類ですけれども、今、資料を持っておりませんけれども、炭素、フッ素、窒素、水素だったというふうに記憶しております。
101 ◯太田委員=どっちでもいいですよ、田代課長。今おっしゃったお言葉に、あなたが原子力行政の今のいい加減さがわかっていらっしゃらないということですよ。自主検査を持っていったら、国が「はい、どうぞ」というだけであって、国にルールがないということじゃありませんか。国にルールがなくて、国の安全審査が通っているということなんですよ。だから、国の安全審査も自主検査も同じですよ。私も初めは、国の安全審査が、基準がきちんとあって、それプラス電力会社ごとに自主的に安全を期してしているかと思ったら、違うじゃありませんか。各電力会社が自主検査をして、これでしますよと国に持っていったら、国はのんきな学者が見て、「ああ、いいでしょう」って。しかも、原子力安全・保安院の人は、不純物がどんなに危ないか。
たった四項目しかしない中部電力の炭素、フッ素、窒素、水素、これは身近な元素ですよね。炭素、私、さっき炭水化物を食べてきました。フッ素はフライパンに塗ってありますね、フッ素加工。フッ素を歯に塗りましょうと。これも賛否両論ありますが、私は自分はフッ素を使いたいです。窒素、これもたくさんここにある。水素もたくさんある。H2O。だから、みんなぼーっとしちゃってるけど、これがMOX燃料に入るとすごく危険なんですね。その証拠に、中部電力は四項目しか不純物検査を決めてませんが、水素は、なんと上限が二ppmです。炭素が一〇〇ppm、フッ素が一〇ppm、水素が二ppm、窒素が七五ppm。水素は二ppmが上限です。水素なんて、非常に爆発しやすいということは子供のとき習いましたが、水を飲んでいる我々は水素に対して鈍感になっているのかもしれません。しかも、市民派の連中が原子力安全・保安院に行ったときに、原子力安全・保安院の方が、「不純物が多いということは燃えにくいことだから安全じゃないですか」とおっしゃったそうじゃありませんか。もうびっくりしちゃいますね。この不純物がガスによってメルトダウン、メルトダウンしたら大事故じゃありませんか、チェルノブイリじゃありませんか。そういうことが起こるのに、「不純物が多いということは燃えにくいことじゃありませんか」と、こうおっしゃったというんですね。こういう方がいらっしゃる原子力安全・保安院が国の安全審査をしているんですよ、田代課長。あなた自身が県民の命を守るなら、原子力安全・保安院に、もっとしっかりしてくれよと言わなきゃいけない立場じゃありませんか。
きょうは、静かに、静かにと思って、私は一番初めにここに来て心を静めて静かに話そうと思いましたけど、県民の命と健康を考えると静かに言えませんよ。お答えください。広い範囲だから広くお答えください。
102 ◯田代原子力安全対策課長=先ほどから御指摘されております不純物ですが、そういう不純物につきましても、国におきましては、規制された不純物のデータで十分なのか。中部電力は四種類、九電は二十八種類ということでございますが、そういうもので十分なのかということを含めて専門家の意見を聞いて厳正に確認がなされているというふうに認識しております。
103 ◯太田委員=それでは、関西電力の不合格品は、どこでオミット、引っかかったのか、あなたは知っていらっしゃいますか。
104 ◯田代原子力安全対策課長=関西電力のどういう検査項目であったのかどうかについては承知しておりません。
105 ◯太田委員=それでよく安全だ、安全だとおっしゃれますね。それを確かめるのがあなたのお仕事なんじゃありませんか。それが企業秘密というんなら、そういうエネルギーは使っちゃいけませんよ。秘密にしなきゃいけないようなエネルギーを労働災害を起こしながら使うべきじゃありません。「これを秘密というなら、やめます、プルサーマルは」と、こうおっしゃるべきです。いかがですか。
106 ◯田代原子力安全対策課長=先ほどお答えいたしましたとおり、国は、九州電力の自主検査結果、これは関西電力のものと同等な検査内容、判定基準を用いておって、検査結果は目標値を満足しているということを確認したというふうに聞いております。
しかし、いずれにしましても、先ほどから申しておりますとおり、自主検査、これは均質な製品の安定供給のために実施しているものでございます。MOX燃料の安全性につきましては、国の輸入燃料体検査で厳正に確認されるというふうに認識しております。
107 ◯太田委員=何度言ったらわかるんですか。じゃ、国の輸入燃料体検査の基準をおっしゃってください。その基準にのっとって安全なら納得もしましょう。おっしゃってください。
108 ◯田代原子力安全対策課長=これも先ほどお答えしたとおりでございます。MOX燃料について基準を一律に決めることはできないと。その理由は、先ほど御説明したとおり、原子炉の型、あるいはプルトニウムの種類、そういうことによって変わってくるということで、一件一件について国が専門家の意見を聞いた上で判断しているということでございます。
109 ◯太田委員=それでは、百歩譲って、千歩譲って、我々は今、地球規模で、全国規模で考えなきゃいけませんが、ここは県議会ですから、まず県のことで考えますよ。玄海原発と関西電力の軽水炉はちょっと違うかもしれません。じゃ、国の安全審査というのは、玄海原発の基準はどうだと、そうあるべきでしょう。玄海原発のプルサーマルはどういう基準がMOX燃料に必要だと、それを要求なさいませ。あるんですか。
110 ◯田代原子力安全対策課長=これも先ほどお答えいたしましたが、MOX燃料の輸入燃料体検査の手始めとしまして、まず事業者がMOX燃料の製造前に、その設計仕様について安全性の評価を行います。その評価が妥当かどうか、これを国の専門家の意見を聞いた上で個別に判断してございます。その上で実際のMOX燃料ができ上がったときに、それが設計仕様どおりにきちんと製造されているということを確認して安全が確認されているところでございます。
111 ◯太田委員=人がよ過ぎるにもほどがあると。何度も言いますよ。国が安全だと言って安全じゃなかったケースを挙げてください。私はもう口が酸っぱくなっていますから今度は聞きたいです。もう一度、田代課長のお口からおっしゃってください。国が安全だと言って健康被害がたくさん今まで出ました。おっしゃってください。
112 ◯田代原子力安全対策課長=私、原子力安全行政を担当しております。私の知る範囲で原子力において国が安全だと言って、それが危険だったということの記憶はございません。
113 ◯太田委員=原子力だけじゃないんです。一般に私は言ってます。何度も私は申しましたよ。右から左に抜けていってたんですか。さっきも言いましたよ。
114 ◯田代原子力安全対策課長=先生のお話としては、これまでカネミの話であるとか、あるいは水俣の水銀の話とかお伺いしています。しかし、申しわけございませんけど、私、その辺に関する知識が乏しくありまして、それがどういう経緯だったのかということをきちんと把握してなかったものですから、それがお答えできなかったというところでございます。
115 ◯太田委員=同時に、あなたは原子力安全・保安院ののんきさを把握していらっしゃいませんよ。同じ国ですよ。経済産業省ですよ。サリドマイドもそうですよ。水俣病もそうですよ。だから、その教訓を生かして経済産業省は、今、太陽光発電にしようと必死になっている方がおられるじゃありませんか。何でプルサーマルマニアになってしまって、使命感でプルサーマルしか見えない森本課長と手をつなぐんですか。
反対派の市民は非常に勉強しています。必死で勉強しています。私も勉強しなければ県議として責任があるからそこに勉強のつもりで行っています。そのとき突き上げられて、南別館で、田代課長、あなたがどういうふうな対応をなさったか、覚えていらっしゃいますか。思い出したくもないでしょうけど、思い出してください。それがあなたを将来救います。歴史の法廷で裁かれるときに、あなたが有罪になるのを私は見過ごすわけにはいきません。歴史の法廷で田代課長よくやった、古川知事よくやった、よくとめたと言われてほしいのです。あなたは窮地に陥って返答に困っていらっしゃいましたよ。それを反対派の連中が何と表現していたか、ここで言いたいけど、後で言いましょう。
あなたは、こうおっしゃいましたよ。思い出してください。──ちょっと起きてくださいませんか、ここは大事ですから。お願いです。聞いてください。──田代課長は、反対派の運動のときに返答に窮して、「核分裂性のプルトニウムの含有率が安全性に関係ない」と言われましたよ。今もそう思っていらっしゃいますか。記録が残ってますよ。びっくりして、みんなの頭に強くインプットされてますよ。こういうことをあなたは言わざるを得ないほど、あのとき、返答に窮されました。
116 ◯田代原子力安全対策課長=多分、私の記憶によれば、これは自主検査におけるプルトニウムの含有率のことを言ったのではないかと思います。私が「関係ない」と言ったのは、その前段として輸入燃料体検査でプルトニウムがどれだけ入っているのかということはきちんと確認してございます。したがいまして、自主検査結果そのものが安全性に直接関与するものではないという意味で申し上げたつもりでございます。
117 ◯太田委員=皆さんが眠くなるほど同じことの繰り返し、堂々巡りですから。つまり国の安全審査というのは基準がない。こんないい加減な安全審査だということですよね。そのもとに我々は危険にさらされているのです。毎日、毎日、いつ事故が起こるか、恐れて生きなければいけない。こんな佐賀県をつくったのは、もう犯罪ですよ。
それで、次の質問にいきましょう。
原子力、核燃料サイクル政策について伺います。
プルサーマルの資源節約効果についてですけれど、プルサーマルは、使用済ウラン燃料に含まれるたった一%のプルトニウムを使用するだけであり、資源の節約なんか、ならないじゃありませんか。石油が埋蔵資源といいますが、ウランも埋蔵資源だし、そのプルトニウムも非常に危険で、後始末を考えたら節約にならないし、もんじゅがきちんと安全に動いたなら節約になるかもしれません。ただ、そのときはそのときで問題があるでありましょう。
そして、リサイクルをするたびにプルトニウムが劣化するそうです。物理学者でない私も、これを聞いてびっくりしました。繰り返し使用することはできないと物理学者がおっしゃっています。このようなプルサーマルは実施する意味がないと断言できますよ。どう思われますか、お答えください。
118 ◯田代原子力安全対策課長=お答えします。
プルサーマルの資源節約効果についてということでございますが、天然のウランには燃えるウランが〇・七%程度しか含まれておりません。ウラン燃料では燃えるウランを四%程度まで濃縮して使用しております。このウランを燃やした後の使用済燃料には約一%の燃えるウランが残っております。これは再利用が可能で、しかも、天然ウランに含まれているもの〇・七%、これよりも濃度が高いものでございます。その上、使用済燃料の中には燃えにくいウランが変化してできたプルトニウムが約一%含まれておりまして、今回のMOX燃料には、このプルトニウムを使用してございます。
もともと燃えるウランが四%含まれていたウラン燃料を一度使用した使用済燃料から、一%の燃えるウランと、さらに一%のプルトニウム、合計二%が燃料として採用できることになります。したがいまして、リサイクルとしては十分に意味のあることではないかというふうに考えております。
また、リサイクルするたびにプルトニウムが劣化するということで繰り返し使用することができないという御指摘でございますが、現在の軽水炉でも複数回使用することができるというふうにされてございます。
以上でございます。
119 ◯太田委員=全く詭弁を弄していらっしゃるとしか思えません。そして、こうやって戦争が始まったんだと思うと、十二月はよけい悲しいです。あなたのお顔が東条英機に見えますよ。戦争をしたらいけないという斎藤隆夫や吉田茂さんの、山本五十六の言葉は踏みにじられて、戦争反対だった山本五十六さんが真珠湾攻撃をしなきゃいけないこの悲劇、これを繰り返しちゃいけないと思えばこそ、戦争を幼き日に知っている私どもの世代は一生懸命頑張りましたし、若くて優秀な連中も、それを考える人たちは必死になりました。にもかかわらず、プルサーマルが始まったなんて、私どもは戦死者にどの面下げて、将来、死ぬとき、まみえることができましょうや。いまだにお骨は拾われていないじゃありませんか。三養基郡に一生懸命なって、お父様を戦死で失われた方が遺骨を拾っていらっしゃいます。末安委員長もお父様は戦死です。聞くところによると、四歳でお父様を失われたそうです。こういう私たちの世代が頑張るしかないのです。田代課長、後で何年生まれかおっしゃってください。
さて、もんじゅの運転開始とプルサーマルについて。
今の田代課長の御答弁に満足しているわけじゃありませんよ。だって、あなた、〇・何%のウランを、もう一度おっしゃってください。私、ほかのことを考えていたから聞き損ないました。ウランの燃料にするのは、自然界は〇・何%ですか。(「〇・七%です」と呼ぶものあり)それを何%に引き上げるんですか。(「四%です」と呼ぶ者あり)四%に引き上げるときに二酸化炭素を出すでしょう、いっぱい。これはカウントしてないじゃありませんか、まやかしですよ。「アメリカは戦争が弱い、弱い」って。「アメリカは戦争は弱いから、アメリカ兵はすぐ逃げる」と言って戦争に駆り出されてしまったんですよ。そして、これは数学的に物すごく難しい計算ですから、二酸化炭素だけ考えたら幾らか少ないかもしれません。でも、後始末のことを考えたら、すごくハイコストになるじゃありませんか。そして、海水の温度をどんどん上げていることをどう解釈するんですか。まやかしですよ。
次の質問にいきます。
もんじゅの運転開始とプルサーマルについて伺うんですが、もんじゅが動くならまだね。学者は、プルトニウムはリサイクルするたびに劣化していって使いにくくなって危険度が増すと言われることをここに置いて、何とか資源小国、資源小国なら太陽エネルギーを使えばいいじゃありませんか、無限ですよ。
それで、話があちこちいってますが、もんじゅが動いて初めて自然の節約になるということは、初めからわかっていたじゃありませんか。もんじゅはまだ動いてないじゃありませんか、十年以上。もんじゅが動き出すまでどうして待てないんでしょうか。開始を待つべきだったのではありませんか。そのことをしっかり納得がいくように、何でこんなにお急ぎになったかおっしゃってください。
120 ◯田代原子力安全対策課長=もんじゅの運転開始までプルサーマルを待つべきじゃなかったかという御質問でございますが、先ほど申し上げましたように、プルサーマルは現在の軽水炉でも十分にウラン資源を節約する効果がございます。高速増殖炉でなければ資源の節約効果がないということではなく、もんじゅの運転開始を待つ必要がないと考えているところでございます。
なお、高速増殖炉もんじゅでございますが、これはナトリウム漏洩事故に対する対策工事も終了いたしまして、本年七月には燃料交換が行われております。現在、運転前の準備作業、各種点検が行われておりまして、本年度中に試運転再開が予定されているということでございます。
121 ◯太田委員=じゃ、試運転が再開されて、本運転が再開されて、ああうまくいったとなってからなぜしなかったんですか、玄海原発のプルサーマルを。そこを尋ねているんです。問うたことと違うことをお答えになりましたよ。