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令和6年度 予算特別委員会 本文 開催日: 2024-03-11

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  1. 福岡県議会 2024-03-11
    令和6年度 予算特別委員会 本文 開催日: 2024-03-11


    取得元: 福岡県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-08
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1    令和六年三月十一日(月曜日)    午 前 十 一 時 零 分 開 議 ◯桐明和久委員長 おはようございます。定足数に達しておりますので、ただいまから委員会を開きます。  議事に先立ち申し上げます。  東日本大震災の発生から本日で十三年を迎えました。この震災により犠牲になられた全ての方々に対し哀悼の意を表すために、謹んで黙祷をささげたいと思います。  一同御起立願います。なお、傍聴席並びに執行部席の皆様も、この際、起立について御協力をお願いいたします。      〔総員起立〕 2 ◯桐明和久委員長 黙祷。      〔黙  祷〕 3 ◯桐明和久委員長 終わります。御着席ください。  本日は、ふくおか県議会だより等に掲載するための本委員会の審査状況の写真撮影が行われますのでお知らせいたします。  それでは初めに委員席の指定を行います。各委員の席は、ただいま御着席のとおりといたします。御了承願います。  次に、質疑補助者についてであります。本件につきましては、これまでの予算特別委員会等と同様に、質疑補助者を置くことを認めることといたします。御了承願います。なお、補助者席については、発言席横に二席設けております。  次に、付託議案についてであります。本委員会に付託されました議案は、お手元配付の付託議案一覧表のとおり、第一号議案令和六年度福岡県一般会計予算など二十件であります。なお、お手元に令和六年度県税収入見込額説明書を配付いたしております。御確認願います。  次に、審査日程についてであります。本委員会の審査期間は、本日三月十一日、十二日、十三日、十四日、十五日及び十九日の六日間となっております。  そこで、お手元配付の審査日程案のとおり審査を進めてまいりたいと思いますが、よろしいでしょうか。      〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕 4 ◯桐明和久委員長 御異議がありませんので、この審査日程により取り進めることといたします。審査が予定された日に終了いたしますよう委員各位の御協力をよろしくお願いいたします。  なお、審査の状況等により日程変更の必要が生じた場合には、その取扱いを理事会に御一任願いたいと思いますが、よろしいでしょうか。      〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕
    5 ◯桐明和久委員長 それでは、そのようにさせていただきます。  次に、審査方法及び議事の進め方についてであります。議案の審査は議案番号順に行います。したがいまして、第一号議案令和六年度福岡県一般会計予算から審査し、その後、特別会計及び企業会計予算を順次審査することといたします。  なお、一般会計予算については歳入歳出の各款ごとに、また特別会計及び企業会計については各議案ごとに当局の説明を受けた後、質疑を行いたいと思います。  また、知事等に保留された質疑については、審査の最終日であります三月十九日にまとめて行い、全ての質疑が終わった後に採決を行うことになります。  次に、会議時間についてであります。午前十一時に開き、午後五時に散会することを原則といたしますが、議事の都合により会議時間を変更することがありますので、あらかじめ御了承願います。  次に、資料要求の取扱いについてであります。審査の中で要求された資料の提出に時間を要する場合には、当該委員の質疑を保留して議事を進め、資料が提出された後に質疑を行うことといたしますので、御了承願います。  次に、質疑者の指名についてであります。審査区分ごとに多数会派順に指名することといたしますので、御了承願います。  次に、関連質疑についてであります。関連質疑は、同一会派の委員についてのみ認めることとし、当該質疑者の質疑が終了した後に許可することといたします。  また、質疑補助者が関連質疑を希望されることもあるかと思いますが、同様に、当該質疑者の質疑が終了した後に許可することといたします。なお、その際は発言席に移った上で行っていただくようお願いいたします。  このほか本委員会の運営に当たりましては、お手元配付の予算特別委員会運営要領によることとし、これに規定のない事項につきましては、その都度お諮りをしてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  最後に、本日から限られた日程、時間の中で審査を行うことになります。質疑者、説明者、そして答弁者には議事進行に御協力いただき、一問一答の基本に立って、要点を絞り、簡潔、簡明、的確な発言に努めていただくようよろしくお願いいたします。  それでは、これより審査を行います。  この際、執行部の議案説明について申し上げます。審査時間を十分に確保し、円滑な運営を図るため、款項目のうち款の説明を行い、項については各項の総額とその主な内容について説明をお願いします。  それでは、第一号議案「令和六年度福岡県一般会計予算」を議題といたします。  まず、歳入一款県税について説明を求めます。中村総務部長。 6 ◯中村総務部長 それでは、一款県税につきまして御説明を申し上げます。お手元に令和六年度予算に関する説明書、厚いほうの冊子でございますけれども、そちらの五ページをお願いいたします。  こちら五ページでございますけれども、まず、県税の総額は七千四百二十三億九千六百万円余を見込んでおります。そして、令和五年度当初予算と比べますと、百五億一千四百万円余、一・四%の増となってございます。また、これは、法人二税や地方消費税の増収が見込まれるものでございます。  以下、各税目ごとに御説明申し上げます。それでは、十一ページをお願いいたします。  十一ページ、一項県民税につきましては、個人と法人に係る県民税及び県民税利子割でございまして、こちらは前年度当初予算比で三・五%減の千五百六十九億五千六百万円余を見込んでおります。これは、定額減税の影響によりまして、個人県民税の減収が見込まれるものでございます。  二項事業税につきましては、個人事業税及び法人事業税でございまして、その合計額は、次の十二ページにございますけれども、四・三%増の千八百六十五億九千百万円余を見込んでおります。これは、企業業績が改善していることから、法人事業税の増収が見込まれるものでございます。  三項地方消費税につきましては、輸入額の増加が見込まれることから、二・一%増の二千六百五十二億四千万円余の収入を見込んでおります。  四項不動産取得税につきましては、不動産取引の増加が見込まれますことから、一・五%増の百九十五億一千二百万円余の収入を見込んでおります。  十三ページをお願いいたします。  五項県たばこ税につきましては、売上本数の増加が見込まれることから、二・九%増の六十五億八千七百万円余を見込んでおります。  次に、六項ゴルフ場利用税につきましては、利用人員の減少が見込まれますことから、七・八%減の十億六千九百万円余を見込んでおります。  次に、七項軽油引取税につきましては、軽油引取り量の増加が見込まれますことから、〇・六%増の三百七十九億七千三百万円余の収入を見込んでおります。  十四ページをお願いいたします。  八項自動車税につきましては、自動車販売台数の増加が見込まれますことから、三・四%増の六百六十三億九千三百万円余の収入を見込んでおります。  九項鉱区税につきましては、四百万円余の収入を見込んでおります。  十五ページをお願いいたします。  十項狩猟税につきましては、千八百万円余の収入を見込んでおります。  十一項産業廃棄物税につきましては、一・五%減の一億八千二百万円余の収入を見込んでおります。  十二項宿泊税につきましては、宿泊者数の増加が見込まれますことから、三三・八%増の十八億六千四百万円余の収入を見込んでおります。  十六ページをお願いいたします。  十三項旧法による税につきましては、令和元年九月以前の自動車税に係るもので、百万円余の収入を見込んでおります。  以上が一款県税の内容でございます。  なお、各税目ごとの収入見込みにつきましては、お手元に県税収入見込額説明書を提出しておりますので、よろしくお願いいたします。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 7 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんでしょうか。大島道人委員。 8 ◯大島道人委員 おはようございます。自民党県議団の大島でございます。  県税収入について質問させていただきます。  令和六年度当初予算において、県民の皆様の命と健康、生活を守ることを第一に、一千億円の人づくり、県内GDP二十兆円への挑戦、安全・安心で活力ある社会づくり、この三つの柱に基づき、様々な施策を力強く実行することとなっております。このような県の施策を着実に実行するためには、自主財源である県税収入がとても重要であると考えます。本議会において、我が会派の代表質問でも、自主財源である県税収入について質問をしましたが、この予算特別委員会においても、いま一度、県税収入の見込み方法について、詳細に確認していきたいと思います。  そこで、執行部にあらかじめ令和六年度県税収入当初予算対比表について、資料を要求しております。委員長、お取り計らいをよろしくお願いします。 9 ◯桐明和久委員長 お諮りいたします。  ただいま大島委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんでしょうか。      〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕 10 ◯桐明和久委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。  執行部に申し上げます。ただいま大島委員から要求がありました資料については提出ができますか。冷牟田税務課長。 11 ◯冷牟田税務課長 直ちに提出いたします。 12 ◯桐明和久委員長 資料を正副委員長に確認させてください。      〔資料確認〕 13 ◯桐明和久委員長 事務局は資料を配付してください。      〔資料配付〕 14 ◯桐明和久委員長 資料が配付されましたので、大島委員、質疑を行ってください。 15 ◯大島道人委員 それでは、来年度の県税収入予算について、これは代表質問で答弁をもらいましたので、説明は省略させていただいて、資料を基に質問をしてまいります。  まず初めに、地方財政計画と県税収入予算の見込みについてお伺いします。地方財政計画の役割は、各地方公共団体歳入歳出総額の見込額を作成することにより、地方交付税の地方財源を保障するなど、地方団体の毎年度の財政運営の指針となるものであります。当初予算を見込むに当たって、地方財政計画をどのように参考にしているのか伺います。 16 ◯冷牟田税務課長 地方財政計画は、国が様々な経済費用を基に地方全体の税収を見込んでいることから、全国的に同じ傾向にある税目については地方財政計画を参考に算出するとともに、本県独自の経済指標や関係機関への聞き取りなどを行い、実態に即した税収の見込みを算定しております。 17 ◯大島道人委員 資料を見ますと、個人県民税については、今年度当初予算額よりも九十二億円減少しております。これは国の定額減税による影響と思われますが、個人県民税所得割についてどのように見込んでいるのか、影響額を含め、お答えお願いします。 18 ◯冷牟田税務課長 個人県民税につきましては、福岡県の毎月勤労統計調査名目賃金指数常用雇用指数などを参考に見込んでおります。定額減税の影響額につきましては、地方財政計画で示された全国の影響額に本県における納税義務者数及び扶養人数のシェアを乗じて算出し、約百八億円の減収を見込んでおります。  なお、減収分につきましては、全額、地方特例交付金にて補填されることとなっております。 19 ◯大島道人委員 それでは次に、法人二税について伺います。法人二税は、いわゆる景気のバロメーターであると認識しております。法人が潤えば、賃金にも影響が出ます。さきの答弁では、企業業績の回復による客足の増加などにより六十八億円の増を見込んでいるとのことでしたが、具体的には、企業業績についてどのような方法で見込んでいるのか、お伺いします。 20 ◯冷牟田税務課長 企業業績につきましては、県内に所在する法人、約十四万社のうち、産業分類別に本県の税収に与える影響が大きいと考えられる三百五十三社、これを指定法人として選定し、十一月に翌年度の法人事業税の申告見込額について聞き取りを実施して、個別に見込みを算出しております。県内法人数に占める指定法人は少ないですが、税収割合で見ると、約三〇%を占めておりますことから、その他の法人につきましては、この見込みを基に算出しております。 21 ◯大島道人委員 それでは次に、地方消費税について伺います。地方消費税は、商品に関わる譲渡割と輸入に関わる貨物割がありますが、地方財政計画と比較し、本県のほうが高い伸び率になっております。輸入が好調な半導体、電子部品などが全国より強い伸びを示しているということでありますけど、もう少し詳しく、地方消費税全体の見込み方法と併せて説明をお願いします。 22 ◯冷牟田税務課長 地方消費税につきましては、本県は博多港や門司港など貿易港が多いことから、全国と比較すると輸入額が多い傾向にあります。令和五年の貿易統計を見ましても、全国の輸入額の対前年比が九三%に対しまして、本県は一〇五・四%と大きく伸びております。このことを踏まえた上で、地方財政計画における全国の地方消費税の額に本県の税収シェアを乗じて算出しておりますので、強い伸びを示しております。 23 ◯大島道人委員 令和五年十月にインボイス制度が導入されたことから、地方消費税にも影響があると思いますが、税収への影響についてお尋ねします。 24 ◯冷牟田税務課長 インボイス制度の導入により、免税事業者がインボイス発行事業者として登録しますと、新たに納税義務が生じ、課税事業者となることとされております。しかし、取引先が免税事業者である場合などは、インボイスが不要となる上、令和八年九月までの期間は税額を二割に軽減する特例措置も講じられております。このようなことから、新たに登録したインボイス発行事業者への課税額は現時点で不明でありますことから、本県における税収への影響の見極めは困難であります。  なお、国が平成三十一年二月に試算した数値を基に令和六年度の影響額を推計した結果、約一億円となっております。 25 ◯大島道人委員 それでは、自動車税について、自動車税の取得に対して課される環境性能割が大きく伸びており、保有に対して課される種別割は鈍化しているようですが、その要因についてお伺いします。 26 ◯冷牟田税務課長 自動車におきましては、半導体不足の緩和もあり、買換えが進んでいることから、環境性能割は大きく伸びると見込んでおります。一方、種別割につきましては、令和元年度の税制改正により、令和元年十月以降に初回新規登録を受けた自家用の乗用車から税率が引き下げられていることから、伸びが鈍化していくと考えられます。 27 ◯大島道人委員 宿泊税について質問します。昨年のコロナ五類移行やインバウンドの回復により、本県の観光客のさらなる増加が見込まれます。また、今年四月から三か月間は、福岡・大分デスティネーションキャンペーンにより大きなにぎわいが予想されます。このようなことを踏まえた見込みになっているのか伺います。 28 ◯冷牟田税務課長 宿泊税の見込みについてですが、新型コロナウイルス感染症が五類に移行した以降のデータを踏まえて算出しております。その上で観光施策の効果を上乗せして、令和五年度の当初予算に対しまして、五億円増の約十九億円を見込んでいるところでございます。 29 ◯大島道人委員 予算編成には自主財源である県税収入の適正な見込みが重要であります。ここまで、主要な税目ごとにお伺いしましたが、適正な見込みをされていても、きちんと徴収しないと絵に描いた餅になるため、県税収入の確保についてもしっかり行う必要があります。  最後に、歳入確保について、今後どのように取り組んでいくのか、総務部長の決意を伺います。 30 ◯桐明和久委員長 中村総務部長。 31 ◯中村総務部長 県が県民の皆様に様々なサービスを実施していくためには、それを支える安定的な財源が必要でございます。この中でも、特に主要な財源である県税の確保、これは県政にとって極めて重要なことであると認識しております。この歳入確保の取組としまして、昨年から自動車税、自動車取得税、そして個人事業税、宿泊税など地方税共通納税システムを利用したインターネットバンキングですとかQRコード、これでの電子納付なども開始しておりまして、こういった納付環境を整備しているところでございます。  今後も、予算編成に当たりましては、地方財政計画各種経済指標などを参考に、県税収入を適正に見込むとともに、引き続き、収入未済の縮減に向けて、県税事務所としっかり連携して、税収確保の強化に取り組んでまいりたいと考えております。 32 ◯大島道人委員 終わります。(拍手) 33 ◯桐明和久委員長 ほかに質疑はありませんか。鶴林大我委員。 34 ◯鶴林大我委員 新政会福岡県議団の鶴林大我でございます。  今回は、宿泊税について、とりわけ宿泊事業者の負担軽減について質問をしていきたいと思います。  本県では、観光資源の魅力向上や旅行者の受入れ環境の充実などの費用に充てるため、北九州市や福岡市と連携し、令和二年四月一日に、都道府県としては東京都、大阪府に次ぐ三番目となる宿泊税条例を導入しました。令和二年といえば、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が出されるなど、観光業界に大きな打撃を与えたことは記憶に新しいところですが、昨年五月に新型コロナウイルス感染症の位置づけが五類になったこともあり、最近では観光地にもにぎわいが戻ってきているところです。また、今年度は、福岡県宿泊税条例の施行後三年を経過したことから、学識経験者や観光業関係団体代表者などにより構成された福岡県宿泊税検討委員会が設置され、福岡県の観光を取り巻く状況や条例の施行状況、税制度の在り方等について検討がなされ、引き続き宿泊税の必要性が認められたところです。宿泊税を負担する方は、福岡県内に所在する旅館やホテルなどに宿泊する宿泊者であり、税額は独自に宿泊税を課している北九州市と福岡市については宿泊者一人一泊につき五十円、両政令市以外の宿泊者については一人一泊につき二百円となっております。  そこでまず、宿泊税の納付方法について質問いたします。この宿泊税については、どのように県へ納付されるのでしょうか。 35 ◯桐明和久委員長 冷牟田税務課長。 36 ◯冷牟田税務課長 宿泊税の納付につきましては、宿泊者が県に直接支払うのではなく、宿泊者から頂いた宿泊税を旅館やホテルなどの宿泊事業者が県に納めることになっております。 37 ◯鶴林大我委員 ありがとうございます。  それでは、宿泊者が支払う宿泊税の支払い方法について質問いたします。近年、ネット環境が充実していることから、ホテル予約サイトからの予約も多いと思いますが、その場合、宿泊税はどのようにして支払われるのでしょうか。 38 ◯冷牟田税務課長 ホテル予約サイトからの予約につきましては、宿泊事業者とホテル予約サイトが取決めを行っている場合には、ホテル予約サイトが、旅行商品の販売時に宿泊税相当額を預かり、宿泊事業者に支払っております。宿泊税込みで事前決裁する仕組みにするかどうかは宿泊事業者の判断で決めていただくものとなりますが、ほとんどの宿泊施設が対応していない状況であります。その場合は、宿泊する際に宿泊施設のフロントで支払っていただくことになっております。 39 ◯鶴林大我委員 ホテル予約サイトでの宿泊税の支払いが、業者間の取決めによるものであり、宿泊事業者の判断によるということは分かりました。宿泊料金を含め、宿泊税の支払いについては、近年、クレジットカードなどの利用が増えており、現金での支払いは減ってきているのではないかと思います。宿泊税をクレジットカードで支払う場合、クレジットカード会社に対して数%の手数料がかかってくると思いますが、その負担は誰が負う形になるのかお伺いします。 40 ◯冷牟田税務課長 宿泊者が宿泊税をクレジットカードで支払った場合における手数料につきましては、宿泊事業者とクレジットカード会社の契約によるものになりますので、宿泊事業者に御負担をお願いすることになります。 41 ◯鶴林大我委員 この手数料については宿泊事業者が負担しているということですが、この手数料に対して県の支援はないのでしょうか。 42 ◯冷牟田税務課長 県では、宿泊税の特別徴収に係る事務的経費の一部を支援するため、宿泊事業者に対して報奨金を交付しております。この報償金は、北九州市、福岡市と同様の制度としており、原則として、納期限までに申告納入された宿泊税額の二・五%としております。また、令和二年度から六年度までの五年間は、初期導入費用として〇・五%を加算して三%を、毎月の申告を一年間全て電子で行った場合は、さらに〇・五%を加算し三・五%を交付することとしております。 43 ◯鶴林大我委員 宿泊税の導入によって、宿泊事業者は、宿泊税の受入れや納入申告の事務といった負担が増えており、宿泊税額の二・五%の報奨金では少ないのではないかと思うところです。よって、報償金の引上げについて検討していくべきとも考えますが、どうお考えでしょうか。お答えください。 44 ◯冷牟田税務課長 宿泊税の報奨金の交付率についてですが、全国の宿泊税導入自治体全てが二・五%を基本としており、県独自課税である産業廃棄物税や軽油引取税といった間接税の報奨金につきましても、交付率は二・五%となっております。この二・五%の根拠でございますが、軽油引取税の報奨金に関する国の通知に基づくものであり、本県の宿泊税のみ交付率を引き上げることは困難であると考えます。 45 ◯鶴林大我委員 宿泊税の報償金の交付率については、全国同率であるため引き上げることは難しいということですが、宿泊事業者の事務負担の軽減を図ることは重要であると考えます。観光振興のための徴税の円滑化に対する取組について、どのように考えておられるのかお伺いします。 46 ◯冷牟田税務課長 宿泊事業者の負担軽減につきましては、先ほども触れましたが、宿泊税導入時から六年度までの五年間は、報奨金を特例として加算して交付しております。また、宿泊事業者は、毎月、宿泊税を申告納入していただく必要がありますが、小規模事業者の方々の負担軽減のため、申告納入すべき宿泊税額が一定金額以下の場合につきましては、三か月分をまとめて申告納入していただく特例制度も設けております。さらに、昨年十月から、地方税共通納税システムを利用したインターネットバンキングでの電子納付も開始したところです。こういった取組を広く周知し、今後とも、宿泊事業者の方々の負担軽減に取り組んでまいります。 47 ◯鶴林大我委員 ありがとうございます。負担軽減に取り組んでいるところや今後も取り組むというその意志も見え、安心しました。宿泊事業者の負担を軽減することは、宿泊サービスの向上に資することになり、さらなる観光の振興につながると思います。宿泊税については、観光振興の体制強化など観光業界の発展に向けて有効に活用していただくことを要望し、質問を終わります。御清聴ありがとうございました。終わります。(拍手) 48 ◯桐明和久委員長 ほかに質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 49 ◯桐明和久委員長 ないようですので、以上で一款県税の質疑を終わります。
     次に、二款地方消費税清算金について説明を求めます。中村総務部長。 50 ◯中村総務部長 それでは、先ほどの予算に関する説明書に沿いまして、引き続き御説明申し上げたいと思います。十九ページをお開きください。  二款地方消費税清算金につきましては、二千四百八十億八千七百万円余をお願いしております。これは、地方税法の規定によりまして、各都道府県に一旦払い込まれた地方消費税を、最終消費地の都道府県に再配分するというための清算金でございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 51 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 52 ◯桐明和久委員長 ないようですので、二款地方消費税清算金の質疑を終わります。  次に、三款地方譲与税について説明を求めます。中村総務部長。 53 ◯中村総務部長 それでは、同じ資料の二十三ページをお願いいたします。  三款一項特別法人事業譲与税につきましては、九百七十億六千九百万円余をお願いしております。  二項地方揮発油譲与税につきましては、二十七億一千八百万円余をお願いしております。  三項石油ガス譲与税につきましては、八千八百万円余をお願いしております。  そして、二十四ページをお開きください。  四項自動車重量譲与税につきましては、六億六千四百万円余をお願いしております。  そして、五項森林環境譲与税につきましては、一億三千七百万円余をお願いしております。  六項航空機燃料譲与税につきましては、七億二千四百万円余をお願いしております。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 54 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんでしょうか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 55 ◯桐明和久委員長 ないようですので、三款地方譲与税の質疑を終わります。  次に、四款地方特例交付金について説明を求めます。中村総務部長。 56 ◯中村総務部長 それでは、同じ資料の二十七ページをお願いいたします。  二十七ページ、四款地方特例交付金につきましては、百三十三億七千四百万円余をお願いしております。これは、定額減税及び住宅借入金等特別税額控除による個人住民税の減収額を補填するために交付される減収補填特例交付金でございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 57 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 58 ◯桐明和久委員長 ないようですので、四款地方特例交付金の質疑を終わります。  次に、五款地方交付税について説明を求めます。中村総務部長。 59 ◯中村総務部長 それでは、同じ資料の三十一ページをお願いいたします。  三十一ページ、五款地方交付税につきましては、二千九百四十八億五千七百万円余をお願いしております。これは、普通交付税二千九百八億五千七百万円余と特別交付税四十億円の収入見込みによるものでございまして、前年度当初予算と比べますと、十二億二千九百万円余、率にして〇・四%の減となっております。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 60 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 61 ◯桐明和久委員長 ないようですので、五款地方交付税の質疑を終わります。  次に、六款交通安全対策特別交付金について説明を求めます。中村総務部長。 62 ◯中村総務部長 それでは、同じ資料の三十五ページをお願いいたします。  六款交通安全対策特別交付金につきましては、交付見込額としまして十億四千百万円余をお願いしております。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 63 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 64 ◯桐明和久委員長 ないようですので、六款交通安全対策特別交付金の質疑を終わります。  次に、七款分担金及び負担金について説明を求めます。中村総務部長。 65 ◯中村総務部長 それでは、同じ資料の三十九ページをお願いいたします。  七款一項分担金につきましては、農林水産業費分担金五千万円余をお願いしております。  次に、二項負担金につきましては、主なものといたしまして、一目一節空港整備事業費負担金、三目二節農村整備費負担金、次の四十ページにございますけれども、四目二節都市計画費負担金を計上しております。総額といたしまして、同じく四十ページの計欄にございますけれども、五十三億三百万円余をお願いしております。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 66 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 67 ◯桐明和久委員長 ないようですので、七款分担金及び負担金の質疑を終わります。  次に、八款使用料及び手数料について説明を求めます。中村総務部長。 68 ◯中村総務部長 同じ資料の四十三ページをお願いいたします。  八款一項使用料でございますが、主なものといたしまして、ページをめくっていただきまして四十五ページになりますけれども、六目一節高等学校使用料を計上しております。総額といたしまして、同じく四十五ページの計欄にございますが、九十二億九千五百万円余をお願いしております。  次に、二項手数料でございますが、主なものといたしまして、少しページが飛びまして四十九ページでございますが、八目二節運転免許手数料、そして三節警察証明手数料を計上しております。総額といたしまして、次の五十ページの計欄にございますが、七十四億五千百万円余をお願いしております。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 69 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 70 ◯桐明和久委員長 ないようですので、八款使用料及び手数料の質疑を終わります。  次に、九款国庫支出金について説明を求めます。中村総務部長。 71 ◯中村総務部長 それでは、五十三ページをお願いいたします。  九款一項国庫負担金でございますが、主なものといたしまして、ページをめくっていただきまして五十四ページになりますけれども、三目七節生活保護費等国庫負担金、そして、四目一節義務教育費国庫負担金を計上しております。総額といたしまして、同じく五十四ページの計欄にございますが、九百九十三億一千四百万円余でございます。  五十五ページをお願いいたします。  二項国庫補助金でございますが、主なものといたしまして、少しページが飛びまして六十ページでございますが、こちら七目一節道路橋りょう費補助金、七目二節河川海岸費補助金を計上しております。総額といたしまして、さらにページをめくっていただきまして六十二ページに、そこの計欄でございますけれども、九百八十二億六千二百万円余をお願いしております。  六十三ページをお願いいたします。  三項委託金でございますけれども、こちら主なものといたしまして、一目五節統計調査委託金、そして、ページをめくっていただきまして六十四ページになりますが、四目七節職業訓練事業委託金を計上しております。総額といたしまして、次の六十五ページの計欄になりますけれども、四十一億一千四百万円余をお願いしております。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 72 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 73 ◯桐明和久委員長 ないようですので、以上で九款国庫支出金の質疑を終わります。  次に、十款財産収入について説明を求めます。福田財政課長。 74 ◯福田財政課長 それでは、六十九ページをお願いいたします。  十款一項財産運用収入でございます。建物貸付料、土地貸付料、一枚おめくりいただきまして七十ページ、利子及び配当金を計上しております。総額は二十二億八千八百万円余をお願いしております。  次に、二項財産売払収入でございます。主なものは土地建物売払代で、総額として、下の七十一ページ、六億九千八百万円余をお願いしております。  説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。 75 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 76 ◯桐明和久委員長 ないようですので、以上で十款財産収入の質疑を終わります。  次に、十一款寄附金について説明を求めます。福田財政課長。 77 ◯福田財政課長 七十五ページをお願いいたします。  十一款一項寄附金でございます。ふるさと寄附金などを見込みまして、三億六千万円余を計上しております。  説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。 78 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 79 ◯桐明和久委員長 ないようですので、以上で十一款寄附金の質疑を終わります。  次に、十二款繰入金について説明を求めます。福田財政課長。 80 ◯福田財政課長 七十九ページをお願いいたします。  十二款一項特別会計繰入金でございます。住宅管理特別会計などからの繰入金で、総額は三十三億一千五百万円余をお願いしております。  一枚おめくりいただきまして、八十ページをお願いいたします。  二項基金繰入金でございます。主なものは、令和六年度における普通交付税の精算等に充当するために減債基金から二百六十億二百万円を繰り入れるものでございます。総額として、計欄の五百三十七億九千四百万円余をお願いしております。  説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。 81 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。
     これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 82 ◯桐明和久委員長 ないようですので、十二款繰入金の質疑を終わります。  次に、十三款繰越金について説明を求めます。福田財政課長。 83 ◯福田財政課長 八十五ページをお願いいたします。  十三款一項繰越金の千円は、科目設定を行うものでございます。  説明は以上でございます。よろしくお願い申し上げます。 84 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんでしょうか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 85 ◯桐明和久委員長 ないようですので、十三款繰越金の質疑を終わります。  次に、十四款諸収入について説明を求めます。福田財政課長。 86 ◯福田財政課長 八十九ページをお願いいたします。  十四款一項延滞金、加算金及び過料等につきましては、合計で八億七千八百万円余をお願いしております。これは、県税の延滞金、加算金及び放置駐車の違反金でございます。  二項県預金利子は四百万円余をお願いしております。これは、歳計現金等の預金利子でございます。  一枚おめくりいただきまして、九十ページをお願いいたします。  三項貸付金元利収入でございます。主なものは、六目一節中小企業振興資金貸付金償還金でございます。総額は、下の九十一ページの計欄の二千六百六十二億八千万円余をお願いしております。  次に、四項受託事業収入でございます。主なものは、一枚おめくりいただきまして下の九十三ページ、六目九節浸水対策重点地域緊急事業受託金でございます。総額は、一枚おめくりいただきまして九十四ページ、三十一億一千六百万円余をお願いしております。  五項収益事業収入は、宝くじ事業益金収入五十九億四千八百万円余をお願いしております。  六項利子割精算金収入は、都道府県間の精算金で千円をお願いしております。  次に、七項雑入でございます。主なものは、三枚おめくりいただきまして百一ページ、五十四節雑入でございます。総額は、一枚おめくりいただきまして百二ページ、計欄の八十一億九千五百万円余をお願いしております。  説明は以上でございます。よろしくお願い申し上げます。 87 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 88 ◯桐明和久委員長 ないようですので、十四款諸収入の質疑を終わります。  次に、十五款県債について説明を求めます。福田財政課長。 89 ◯福田財政課長 百五ページをお願いいたします。  十五款一項県債でございます。主なものは、一枚おめくりいただきまして下の百七ページ、七目二節河川事業債、さらに一枚おめくりいただきまして下の百九ページ、七目十二節道路事業債でございます。総額は、一枚おめくりいただきまして百十ページ、計欄の一千六百二十二億二千五百万円余をお願いしております。  次に、ページが飛びまして、恐れ入りますが、四百六十九ページをお願いいたします。  地方債の現在高調書でございます。ただいま御説明申し上げました県債の発行に伴います年度末の現在高見込みを記載しております。  一枚おめくりいただきまして下の四百七十一ページ、合計欄の右から二番目、令和六年度末の残高は、四兆四千九百四十四億三千六百万円余となる見込みでございます。  以上でございます。よろしくお願い申し上げます。 90 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 91 ◯桐明和久委員長 ないようですので、十五款県債の質疑を終わります。  以上で、第一号議案「令和六年度福岡県一般会計予算」のうち歳入の審査を終了いたします。  次に、歳出について審査を行います。  一款議会費について説明を求めます。山野議会事務局長。 92 ◯山野議会事務局長 それでは、同じく令和六年度予算に関する説明書の百十五ページをお開き願います。  一款議会費について御説明をいたします。その合計額は、二枚おめくりいただきまして百十八ページの計の欄に記載していますとおり、二十九億九千三百万円余をお願いいたしております。その主なものは、議員の報酬、本会議及び委員会等の議会運営に要する経費、政策の企画・立案機能の充実及び議会広報に関する経費、全国議長会に対する負担金並びに事務局職員の人件費及び議会運営に要する事務経費等でございます。  説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。 93 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 94 ◯桐明和久委員長 ないようですので、一款議会費の質疑を終わります。  次に、二款総務費について、順次説明を求めます。中村総務部長。 95 ◯中村総務部長 それでは、二款総務費でございます。令和六年度予算に関する説明書の百二十一ページをお願いいたします。  二款総務費のうち、総務部所管分について御説明申し上げます。  まず、一項総務管理費でございます。こちら主なものは、一目一般管理費の説明欄の上から八段目の総合庁舎管理費、そして、ページをめくっていただきまして百二十三ページでございますが、こちらの二目人事管理費の説明欄の上から七段目、退職手当などの人事管理費、そして、少しページが飛びまして百三十ページでございますが、こちら九目諸費の説明欄の上から五段目の県税還付金及び還付加算金でございます。一項総務管理費の総額は、百三十一ページの合計欄にありますとおり、二百六十三億九千五百万円余をお願いいたしております。  それでは、百三十九ページをお願いいたします。  百三十九ページ、三項徴税費でございます。その主なものは、一目税務総務費の説明欄の一番上の職員費、そして、ページをめくっていただきまして百四十ページでございますけれども、二目賦課徴収費の説明欄の一番上の賦課徴収事務費でございます。そして、三項徴税費の総額は、ページをめくっていただきまして百四十二ページの合計欄にありますとおり、百六十億五千七百万円余をお願いしております。  それでは、百四十七ページをお願いいたします。  六項防災費でございます。こちら主なものは一目防災総務費の説明欄の一番上の職員費、そして、上から三段目の防災対策費でございます。六項防災費の総額は、ページをめくっていただきまして百五十ページの合計欄にありますとおり、十三億四百万円余をお願いいたしております。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 96 ◯桐明和久委員長 中島企画・地域振興部長。 97 ◯中島企画・地域振興部長 続きまして、同じく二款総務費のうち、企画・地域振興部所管分について御説明をさせていただきます。同じく資料は令和六年度予算に関する説明書でございまして、百三十一ページをお開きください。百三十一ページでございます。  それでは、二款二項企画費でございます。その主なものについて御説明をさせていただきます。一枚おめくりいただきまして、次の下のページ、百三十三ページをお願いいたします。  二目計画調査費でございますが、その主なものは右の説明欄の上に記載しております企画調査費でございます。これは、再生可能エネルギーの導入や関門海峡ミュージアムの改修等に要する経費でございます。  一枚おめくりいただきまして、百三十四ページをお願いいたします。  三目地域振興費でございます。その主なものは、右の説明欄の上から五段目、交通企画費でございます。これは地域交通の運行確保等に要する経費でございます。また、同じく説明欄の一番下、空港整備事業費負担金でございます。これは空港整備に係る国直轄事業の負担金でございます。  一枚おめくりいただきまして、百三十六ページをお願いいたします。  六目情報化推進費でございます。主なものは、説明欄の上、電子県庁管理費でございます。これは、基幹系システムの運営あるいはデジタル化の推進等に要する経費でございます。  二項企画費の総額は、一枚おめくりいただきまして百三十八ページ、この計欄に記載しておりますが、総額は百三十四億七千六百万円余となっております。  次に、二枚おめくりいただきまして百四十二ページをお願いいたします。  四項市町村振興費でございます。その主なものは、下のページ、百四十三ページからでございますが、一枚おめくりいただきまして百四十四ページをお願いいたします。  二目自治振興費の右の説明欄、二番目に記載しております市町村振興宝くじ交付金でございます。これは、宝くじの収益金を公益財団法人福岡県市町村振興協会に交付するものでございます。  四項市町村振興費の総額は、その下の計欄に記載しておりますが、十九億七千五百万円余となっております。  引き続き百四十四ページの五項選挙費でございます。その主なものは、一目選挙管理委員会費の右の説明欄の一番上に記載しております職員費でございます。五項選挙費の総額は、一枚おめくりいただきまして百四十六ページでございまして、計欄に記載のとおり、一億一千百万円余となっております。  次に、百五十一ページをお願いいたします。百五十一ページでございます。  七項統計調査費でございます。その主なものは、一枚おめくりいただきまして百五十二ページでございます。二目委託統計費、右の説明欄の一番上に記載しております総務統計調査費でございます。これは、総務省からの委託統計調査に要する経費でございます。七項統計調査費の総額は、一枚おめくりいただきまして百五十四ページでございます。計欄記載のとおり、八億一千万円余となっております。  説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。 98 ◯桐明和久委員長 今泉人事委員会事務局長。 99 ◯今泉人事委員会事務局長 それでは、二款総務費のうち、人事委員会所管分について御説明をいたします。同じく説明書の百五十四ページをお願いいたします。  八項人事委員会費は、一枚おめくりいただきまして百五十六ページの計欄に記載をしておりますとおり、二億四千五百万円余をお願いしております。その主なものは、委員報酬、事務局職員の人件費及び職員採用試験に要する経費でございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 100 ◯桐明和久委員長 赤尾監査委員事務局長。 101 ◯赤尾監査委員事務局長 二款総務費のうち、監査委員事務局所管分について御説明いたします。同じく予算に関する説明書の百五十七ページをお願いいたします。  九項監査委員費は、一枚おめくりいただきまして百五十九ページの計の欄に記載しておりますとおり、三億四千二百万円余をお願いしております。その主なものは、監査委員及び事務局職員の人件費並びに監査に要する経費でございます。  説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。 102 ◯桐明和久委員長 説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑はありませんか。宮川宗一郎委員。 103 ◯宮川宗一郎委員 自民党県議団の宮川宗一郎でございます。  通告に従いまして、質問させていただきます。  先日、我が会派の代表質問において、浦伊三夫議員からありました海域活断層の調査について、知事から前向きな答弁をいただきました。約三十年のうちに震度六弱以上の地震が、平成十七年の西方沖地震では三%未満、平成二十八年の熊本地震についても一%未満の確率の中での発生でありました。元旦に起きた能登半島地震においても、地震の少なさをPRする石川県で震度七の地震が発生したというところで、地震の発生確率とはあるものの、それいかんに関わらず速やかに災害に備えなければなりません。そこで、海域活断層の調査について細部確認するとともに、先日の能登半島地震においては、非常に地形上の特性からヘリコプターのニーズが高いものとなりました。  そのような中で、ヘリコプターの広域連携の目線で質問させていただきます。そこでまず、我が会派の代表質問に対し、知事から、海域活断層の調査の必要性について専門委員会に諮ると答弁をいただきましたが、その組織編成はどのような組織となるのでしょうか。 104 ◯桐明和久委員長 佐々木防災企画課長。 105 ◯佐々木防災企画課長 専門委員会には、地震を専門とする大学教授や国の地震専門研究所の博士など、約七名程度の委員で編成することとしております。 106 ◯宮川宗一郎委員 ありがとうございます。組織編成としては理解しましたが、そのことについて速やかな調査が必要となりますが、実際に諮り、調査となった場合は、どのぐらいの期間を要するんでしょうか。 107 ◯佐々木防災企画課長 専門委員会で調査が必要との見解が示された場合には、地震調査を専門とする委託業者により、夏前頃から来年度末頃にかけて調査を行うことになると想定いたしております。 108 ◯宮川宗一郎委員 調査期間については、承知しました。海域活断層の調査についても、速やかに調査していただき、県民の安全・安心につなげていただきたいと思います。  次に、能登半島での地震においてはヘリコプターの需要が非常に高いものとなりましたが、災害時におけるヘリコプターの運用というものは、広域な被災地域において人員救出、物資輸送や映像の伝送など多岐にわたります。また、特に発災後の三日間は生存確率に影響することから、警察、消防、自衛隊各機関が一分一秒でも早く人命を救助するために任務に奔走します。  そこでまずは、県内において消防ヘリコプターがどのような体制で運用されているのかをお尋ねいたします。 109 ◯桐明和久委員長 酒谷消防防災指導課長。 110 ◯酒谷消防防災指導課長 県内には、北九州市消防局に一機、福岡市消防局に二機、消防ヘリコプターが配備されております。県内の全ての市町村及び消防の一部事務組合は、福岡県消防相互応援協定を締結しておりまして、県内で災害が発生した際には、協定に基づき、情報収集、消火活動、人命救助、救急搬送などのために、これらのヘリコプターによる応援を要請することができる体制が構築されております。 111 ◯宮川宗一郎委員 ありがとうございます。既に県内において消防ヘリコプターによる相互応援体制が構築されているとのことですが、災害時にしっかり機能するために、日頃からどのようにして連携を図っているのでしょうか。 112 ◯酒谷消防防災指導課長 平常時から、市町村等が実施する消防訓練の中で消防ヘリコプターと地上部隊との連携訓練を盛り込むことで、発災時に応援活動が円滑に実施されるようしっかり連携を図っております。 113 ◯宮川宗一郎委員 消防ヘリコプターとの連携により、小規模の災害時においては対応できると考えますが、大規模災害の発生直後には、知事の自衛隊への災害派遣要請により、ヘリコプターによる救命救助活動等、防災関係機関等による初動対応が実施されます。その後は、市町村を支援するための物資輸送や医療救急搬送等が実施されることとなりますが、こうした支援活動について県外等からのヘリコプターを受け入れて実施する場合、県はどのように運用するのかお尋ねいたします。 114 ◯佐々木防災企画課長 県では、大規模災害時に県外などからの広域的な支援を円滑に受け入れ、効果的に市町村を支援するため、県災害時受援計画を定めております。計画では、ヘリコプターについて、県災害対策本部に自衛隊や警察官などを構成員とする航空運用調整班を設置し、ヘリコプターの活動内容や活動拠点等について、国や他県等と調整の上、運用することとしております。
    115 ◯宮川宗一郎委員 ありがとうございます。他機関での運用体制については承知いたしました。  また、元旦に発災した能登半島地震において、翌日には、ヘリコプターによる支援活動の安全を確保するため、石川県が民間ドローンの使用制限を実施したとのことです。将来的には災害用ドローンも普及するかと考えますが、本県においても、大規模災害時、同様の対応を取るのかお伺いいたします。 116 ◯佐々木防災企画課長 ただいまお答えいたしました航空運用調整班が、国や民間ドローン保有機関とドローンの使用制限について調整することとしております。具体的には、支援活動に従事するヘリコプターの空域が国の緊急用務空域の指定を受けた場合、ドローンを保有する報道機関などに対してドローンの飛行許可申請に係る調整をすることとなります。 117 ◯宮川宗一郎委員 ありがとうございます。  最後に、災害時におけるヘリコプターの円滑な運用を実現するために、市町村との連携や自衛隊、消防等、他県をはじめ広域的にヘリコプターによる活動を実施している防災関係機関との連携を強化するため、今後どのように取り組むのか、部長の決意をお伺いいたします。 118 ◯桐明和久委員長 中村総務部長。 119 ◯中村総務部長 まずは先ほど、課長のほうからお答えいたしました両政令市の消防ヘリコプターに係る県消防相互応援協定、そして、自衛隊、消防等の防災関係機関のヘリコプターに係る県災害時受援計画につきまして、引き続き、これを着実に運用してまいりたいと考えております。また、毎年、出水期前に、市町村長を対象としまして、危機管理研修、そして防災関係機関トップと知事との意見交換会などを実施しておりまして、こうしたことも引き続きやっていきたいと考えております。また、あわせて、毎年、同じく出水期前には、県のほうの総合防災訓練、こちらを実施しておりまして、この中で、大規模災害などに備えて、大雨、地震により複数の市町村が被災したケースなどを想定して、ヘリコプターの要請等の情報伝達訓練、そしてヘリコプターによる倒壊家屋からの救助、救出訓練などの防災技術の向上に取り組んでおります。今後も、こうした取組を通じまして、市町村や防災関係機関との連携を強化してまいりたいと考えております。 120 ◯宮川宗一郎委員 ありがとうございます。ただいま決意を述べていただきましたが、毎年のように続く異常気象や地震による大規模災害に対して、県民の安全・安心のため尽力していただくとともに、日頃から、より現実的な想定の下、訓練を実施することは、発災当初における情報が錯綜する中において、他機関が連携する際の事故防止にもつながります。本年一月二日には日航機及び海保機の衝突事故も起きましたが、救出する側の安全にも留意し、災害に強い福岡県となることを願い、私の質問を終わります。(拍手) 121 ◯桐明和久委員長 ほかに質疑はありませんか。守谷正人委員。 122 ◯守谷正人委員 改めまして、皆さん、こんにちは。民主県政クラブ県議団、守谷正人でございます。  通告に従いまして、福岡空港についてということで、安心・安全対策並びに滑走路増設後の将来構想などについてお聞きさせていただければと思っております。  令和六年一月二日、羽田空港において、日本航空と海上保安庁の航空機が衝突炎上する事故が発生しました。多くの方がテレビ等でその光景を御覧になられたと思います。不幸にもお亡くなりになられました海上保安庁の方々には、心から御冥福をお祈り申し上げます。日本航空の乗客については、客室乗務員の適切な機外への誘導や他の航空会社の助けもあり、人的な被害が最小限に抑えられたのもまさに奇跡であったと思います。しかし、二度とこのような悲劇な航空機事故が繰り返されないことを強く願うばかりです。  福岡空港に目を向けますと、福岡空港の令和四年度の年間発着回数は約十五万九千回で、羽田空港、成田空港に次いで全国で三番目に多くなっています。滑走路は現在一本のため、一時間に三十八回離着陸が行われる、まさに混雑空港となっています。来年度末までには滑走路が増設される予定ですが、今後の福岡空港の安全・安心の確保等について、今日は議論してまいりたいと思います。  この羽田空港での衝突事故が発生したときは、年の初めということで、帰省や旅行など、多くの方も影響を受けたと思います。そこで最初に、この航空機事故、衝突事故の概要及び福岡空港への影響についてお尋ねをいたします。 123 ◯桐明和久委員長 苗井空港政策課長。 124 ◯苗井空港政策課長 今回の事故の概要と福岡空港への影響についてです。羽田空港における令和六年一月二日火曜日の午後五時四十七分頃の事故発生後、四本の滑走路は全て封鎖されましたが、同日午後九時三十分にA、B、D滑走路の運用が再開され、事故の起きたC滑走路は、一月八日月曜日午前零時に運行が再開されました。本事故の影響で、一月二日から一月七日までの間、福岡空港と羽田空港の間を運航する航空便に影響が生じ、百八十八便が欠航となりました。 125 ◯守谷正人委員 福岡空港でも、たくさんの影響、六日間でかなりの影響があったということが、今分かりました。  航空機衝突事故を受け、国土交通省は、一月九日付で航空の安全・安心確保に向けた緊急対策を取りまとめ、発表しました。その内容について検証してまいりたいと思います。  そこで、航空の安全・安心確保に向けた緊急対策の資料を事前に執行部に要求しております。委員長の取り計らいをお願いいたします。 126 ◯桐明和久委員長 お諮りいたします。  ただいま守谷委員から請求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕 127 ◯桐明和久委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。  執行部に申し上げます。ただいま守谷委員から要求がありました資料については提出できますか。 128 ◯苗井空港政策課長 直ちに提出いたします。 129 ◯桐明和久委員長 資料を正副委員長に確認させてください。      〔資料確認〕 130 ◯桐明和久委員長 事務局は資料を配付してください。      〔資料配付〕 131 ◯桐明和久委員長 資料が配付されましたので、守谷委員、質疑を行ってください。 132 ◯守谷正人委員 今、配付をしていただいた資料によりますと、羽田空港における航空機衝突事故を踏まえ、航空の安全・安心の確保に向け、対策を緊急的に講じるとしています。資料を見ますと、下段のほうとかに福岡空港ということで対象空港も記載をされております。  そこで、福岡空港でのこれらの緊急対策の実施の状況についてお尋ねいたします。 133 ◯苗井空港政策課長 国による緊急対策の福岡空港における実施状況についてです。本事故を踏まえ、国は、一月九日に航空の安全・安心確保に向けた緊急対策を発表しました。福岡空港におきましては、資料にあります管制機関及び航空事業者等への基本動作の徹底指示、管制官による監視体制の強化等の五つの緊急対策が順次実施され、二月二十六日までに全て完了したとのことです。 134 ◯守谷正人委員 福岡空港でも早期に安全・安心の確保のための対策を講じていただいたということでございます。  福岡空港では、羽田空港の航空機事故後にも一月十日、一月十日というのは、今配っていただいた資料が一月九日ということになっておりますのでその翌日、そしてその一週間後の十七日に、それぞれ国際線の着陸機が空港内の間違った方向に進んでしまう案件が、二件続けて起こりました。羽田空港での滑走路での衝突事故が記憶に新しい中、空の安全にも関わる事案はなぜ起きたのでしょうか。また、それらの事案への対応状況についてお尋ねいたします。 135 ◯苗井空港政策課長 福岡空港における事案についてです。国によると、福岡空港において、一月十日にタイベトジェットエア航空機が、一月十七日にはチェジュ航空機が、駐機場に向け、誘導路を走行中、誤ってエンジン試運転場に進入する事案が発生しました。国は、このような事案が連続して発生したことを重く受け止め、関係する各社に対し、原因究明を要請しているとのことです。  さらに、一月十七日、福岡国際空港株式会社、FIACより、同空港を使用するエアラインに対して誤進入防止のための注意喚起がなされたほか、国においては、誤進入箇所について、進入禁止の標識の増設を実施されたとのことです。 136 ◯守谷正人委員 国は、さらなる安全・安心対策を検討するため、羽田空港航空機衝突事故対策検討委員会を設置、この夏には中間取りまとめが行われるよう検討を進めているということですので、福岡空港でも参考にできることは参考に、改善できる点がありましたら早期に検証、改善をしていただければと思います。  さて、福岡空港でも、悲願である滑走路の増設がいよいよ令和六年度末に行われる計画が進んでいると思います。来年の今頃、多くの県民は滑走路が増設される空港に対して期待で胸弾ませていると思います。そこで、来年度での滑走路増設に向けての本県の予算、準備計画並びに滑走路増設での処理能力についてお尋ねいたします。 137 ◯苗井空港政策課長 滑走路増設による機能強化についてです。福岡空港の航空機の混雑、遅延の解消を図るため、国は、二本目となる滑走路の増設事業を令和六年度末の供用開始に向け、現在、整備を進めています。本県の予算ですが、空港整備事業費負担金としまして、令和六年度当初予算に二十三億三千万円余を計上しております。今後の計画ですが、増設滑走路の供用開始の予定日は、航空法に基づく告示によりますと、令和七年三月三十一日となっております。なお、最終的な供用開始日は、工事の進捗状況を踏まえて令和六年度に決定されるとのことです。  滑走路の処理能力ですが、事業採択時は年間十六・四万回でした。令和二年一月の平行誘導路二重化により、現在は年間十七・六万回となり、滑走路増設後は年間十八・八万回となる予定です。今後、GPSを利用した進入方式の高度化も検討されることとなっており、導入された場合の処理能力は年間二十一・一万回とされております。 138 ◯守谷正人委員 福岡空港の滑走路の処理能力も、増設後には十八万八千回と、現行より一万二千回増加が可能ということで、また、進入方式の高度化、これはGPSを活用したものでは、さらに二十一万一千回まで向上するという今発言だったと思います。この滑走路増設後、つまり、滑走路が二本となり、オペレーションが複雑化。現在の福岡空港というのは、東側に国内線ターミナル、そして西側に国際線ターミナルということで、そこに二本の滑走路ができるということで、この複雑化する福岡空港の安心・安全対策はどのように行われるのかお尋ねをいたします。 139 ◯苗井空港政策課長 滑走路増設後の安全・安心対策についてです。滑走路二本を運用するに当たり、管制官が視認する範囲を拡大するため、国は、現在の管制塔の三倍の約九十四メーターの高さを持つ新管制塔を国際線地区に整備する事業を行っております。  なお、福岡空港におきましては、先ほど申し上げました国による緊急対策が既に実施されております。これらの対策の着実な実施により、増設滑走路の供用開始後のさらなる安全・安心の確保が期待されます。 140 ◯守谷正人委員 この二本の滑走路の運用方法についてはまだ決まってないと思いますが、完成後は、航空機が滑走路を横切って走行することもあるかもしれません。これまでとは違うオペレーションとなりますが、安全・安心を第一に考え、運営を行っていただきたいと思います。先週も航空関連産業の労働組合であります航空連合本部、福岡の皆さんが県議会にお越しになり、福岡空港の安全・安心の確保についての要望等をいただきました。この際ですので、お伝えをしておきます。  さて、福岡空港の滑走路の増設によって、本県の発展の可能性がさらに大きく前進します。国内の拠点空港の一つとして、国内外からの本県への来県者がさらに増えると考えます。そこで、福岡空港の利便性や機能向上のための取組はどのようなものがあるのかをお尋ねいたします。  また、FIACのマスタープランでは、二〇四八年度の福岡空港の就航国数や就航路線数の目標値が、国内線で三十都市、三十三路線、国際線で二十五か国、六十七路線と高い設定となっています。そこで、今後の路線や集客の誘致をどのように考えておられるのか、福岡空港の利用の促進の取組についてお尋ねをいたします。 141 ◯苗井空港政策課長 利便性、機能の向上と路線や旅客の誘致の取組についてです。FIACは、滑走路増設後の利便性向上のため、国際線地区におけるアクセスホールの新設、自動手荷物預入機の導入等の取組を実施することとしております。また、国内線地区においては、新立体駐車場の整備、スマートレーンの導入等の取組を実施することとしております。  滑走路増設後の路線や旅客の誘致に向けて、県としては、福岡空港の運営事業者であるFIACや県、福岡市、地元の経済界等で構成する福岡空港利活用推進協議会と連携し、旅客向けの博覧会や航空会社が参加する商談会への出展等に積極的に取り組んでまいります。 142 ◯守谷正人委員 路線や旅客の誘致は、本県でも、経済的にも非常に重要な事案でございます。積極的に取り組んでいただくよう要望をいたします。  最後に部長に質問をしたいと思います。現在の福岡空港、そして滑走路増設後の安全対策などについて議論してまいりました。福岡空港の総合的な調査、これはいわゆるパブリックインボルブメントが平成十七年から平成二十年にかけて行われ、その後、平成二十一年の二月議会における、当時の麻生知事による現空港での滑走路増設案の支持の表明から、十五年がたとうとしております。私も、一期生のときからこの議論を注視してまいりましたので、とても感慨深いものがございます。中島部長におかれましては、これまで長きにわたり、福岡空港の状況や変化について見てこられたと思います。  そこで、部長のこの日本一便利な空港、日本一過密な空港と言われる福岡空港についての思いと安全・安心の確保に向けた決意についてお尋ねいたします。 143 ◯桐明和久委員長 中島企画・地域振興部長。 144 ◯中島企画・地域振興部長 福岡空港への思いと、それから安全・安心の確保についてお尋ねがございました。福岡空港は、福岡県の空港の将来構想、これに基づきまして、国内外の多彩な航空ネットワークの充実を行い、九州、西日本にとどまらず、アジアの拠点空港としての発展を目指してまいりました。一方で、今回の事故で、航空の安全・安心の確保、この重要性が改めて認識されたところでございます。  少し観点は異なりますが、私自身、出張でロンドン、ヒースロー空港に向かいます航空機、これが、機材のトラブルにより、スウェーデン、ストックホルムにダイバートするという経験をいたしました。見知らぬ地での不安、それとともに仕事への影響というのは避けられませんでしたけれども、直ちにロンドン便の手配など対応は適切に行っていただきました。輸送における安全・安心の確保は、航空においても最も優先されるべき大前提でございます。  県といたしましては、今後も引き続き、国による安全・安心の確保に向けた取組を注視してまいります。また、FIACに対しましては、国の検討等を踏まえた福岡空港における安全・安心の確保の取組を求めてまいります。いよいよ滑走路二本目の完成、供用が近づいてまいりました。福岡空港が安全に配慮しながら運営されること、このことを大前提に、多様化する航空需要に幅広く応え、ゲートウエーとしての機能をさらに高め、地域の発展に貢献できるよう、県としてしっかりと取り組んでまいります。 145 ◯守谷正人委員 終わります。(拍手) 146 ◯桐明和久委員長 この際、しばらく休憩いたします。再開は午後一時三十分をめどに放送をもってお知らせします。    午 後 零 時 三 十 分 休 憩    午 後 一 時 三 十 分 再 開 147 ◯桐明和久委員長 ただいまから委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き議事を進めます。  歳出二款総務費について、ほかに質疑はありませんか。大塚勝利委員。 148 ◯大塚勝利委員 公明党の大塚勝利です。  通告に従いまして、地方創生について質問します。  地方創生とは、少子高齢化が急速に進行する中、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県の一都三県から成る東京圏への人口の過度の集中を是正し、地方においては、活力ある地域社会を実現する政策です。二〇一五年には、国と地方自治体の五か年から成るまち・ひと・しごと創生総合戦略が策定され、取り組まれてきました。しかし、昨年、二〇二三年十二月、国立社会保障・人口問題研究所が公表した地域別将来推計人口調査は衝撃的で、二〇五〇年の総人口は一七%減少し、東京都を除いた全ての道府県で二〇二〇年を下回り、十一県では、二〇五〇年の総人口が二〇二〇年と比較して三割以上減少するとしております。福岡県は、二〇三〇年には四百九十八万九千人と、五百万人を下回り、五十年には四百四十七万九千人まで減少すると推計されています。少子化対策、東京圏への一極集中是正が急務です。地方創生は、人口という観点から見れば、出生率が高い地方から出生率が低い東京圏へ移動を抑制すること、もしくは、東京圏から地方への移動を促すことによって、出生率の維持、向上を図ることが重要であると考えます。  そこで、本県の状況を確認をしてまいります。まず、東京圏、とりわけ東京都の近年の転入転出の状況についてお聞きします。また、福岡県の直近の転入転出について、年代別の状況なども含め、お伺いします。 149 ◯桐明和久委員長 吉田政策支援課長。 150 ◯吉田政策支援課長 まず、東京都の転出入の状況でございます。住民基本台帳人口移動報告によりますと、コロナ禍前の令和元年は約八万二千九百人の転入超過でございましたが、令和三年には約五千四百人まで転入超過数が減少しております。しかしながら、令和五年は約六万八千二百人と再び転入超過数が増加しており、コロナ前に戻りつつある状況でございます。  続いて、本県の転出入の状況ですが、昨年全体では、約四千三百人の転入超過になっており、特に福岡市一市で約六千五百人の転入超過となっております。年代別では、二十代が全年代を通じて唯一約三千人の転出超過となっており、地域別に見ますと、東京圏に対し約六千三百人の転出超過となっております。 151 ◯大塚勝利委員 御説明ありがとうございます。東京への一極集中が進んでいるという状況と、それから本県の状況が確認できました。  ここから、県の移住、定住対策についてお聞きします。まず、本県の移住相談窓口であるふくおかよかとこ移住相談センターの実績及び移住支援金事業について、あらかじめ資料要求を行っております。委員長、お取り計らいのほどよろしくお願いします。 152 ◯桐明和久委員長 お諮りいたします。  ただいま大塚委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕 153 ◯桐明和久委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。  執行部に申し上げます。ただいま大塚委員から要求がありました資料については提出できますか。 154 ◯吉田政策支援課長 直ちに提出できます。 155 ◯桐明和久委員長 正副委員長に資料を確認させてください。      〔資料確認〕 156 ◯桐明和久委員長 事務局は資料を配付してください。      〔資料配付〕 157 ◯桐明和久委員長 資料が配付されましたので、大塚委員、質疑を行ってください。 158 ◯大塚勝利委員 それでは、まず、ふくおかよかとこ移住相談センターの実績等について、資料の説明をお願いします。 159 ◯吉田政策支援課長 本資料は、県が東京及び福岡に設置しているふくおかよかとこ移住相談センターにおける利用者及び移住者の実績等を整理したものでございます。  一、相談件数についてです。本年度は、二月末時点で五千八百六十七件と、前年同月比で同程度の相談が寄せられております。  二、センターを活用した移住者の数については、今年度二月末までに百四十世帯、三百十三人の方がセンターを経由して移住を決定されております。世帯別では、人数が最も多いのは子育て世帯で、八百六十一人と全体の約半数となっております。年代別では、三十歳代が全体の三〇%と最も多く、四十歳代以下の割合が全体の約八〇%を占めております。  三、市町村の移住支援策を活用した移住者の数でございます。これは、市町村の移住支援策を活用し、自らの意思で県外から移住された方について、市町村が把握している数を合計したものでございます。令和四年度は八百七十一世帯、二千二百三十三人となっております。 160 ◯大塚勝利委員 今の相談件数を見ますと、コロナ後も引き続き本県への移住が増えていく、そのように感じました。  次に、移住支援金についてです。令和二年十月の決算特別委員会でも取り上げましたが、当時、本県では、東京二十三区から成長産業分野の企業等へ就職する方を対象としておりましたが、令和二年度の実績は一件でありました。その後、制度を拡充したとお聞きしておりますけれども、変更点とこれまでの実績について、資料を基に説明をお願いします。 161 ◯吉田政策支援課長 配付資料、福岡県移住支援金事業についてを御覧ください。本事業は、一定の要件を満たす本県への移住者に市町村と共同で移住支援金を支給することにより、本県への移住を促進するものでございます。  一、事業の概要についてです。国交付金の要件に加え、県独自の要件として、移住元要件を三大都市圏等に広げるとともに、就業要件等について、農林漁業、看護師などの人材確保困難職種等まで対象を拡大しているところでございます。支給額は記載のとおりで、今年度から十八歳未満の子供一人当たりの加算額を国制度に合わせて三十万円から百万円に増額しております。  二、支給実績は、令和二年度の一件から、今年度は二月末時点で九十一件と年々増えているところです。就業等要件別で見ますと、テレワークが最も多く四十一件、四五%、世帯、単身の別で見ますと、世帯での申請が六十二件、百八十一人、このうち、子育て加算の人数は六十二人で、前年度の七人から大幅に増加しており、子育て世帯の移住に結びついております。 162 ◯大塚勝利委員 ただいまの説明の中で、就業先要件としてテレワークによる移住が多いとの説明がありました。テレワークの増加は、コロナ禍をきっかけとするものでありますが、この動きを一過性のもので終わらせず、定着、拡大を進め、地方移住に結びつけていくことが重要であると考えます。テレワーク環境の整備状況とテレワークによる移住を促進する本県の取組についてお伺いします。 163 ◯吉田政策支援課長 前回、令和二年にテレワークが可能な施設については二十二市町村、三十八施設とお答えしましたが、現在は二十九市町村、五十六施設まで増加しております。県では、企業においてテレワークの導入が進んでいる現状を踏まえ、今年度から、首都圏の企業等が本県でテレワークを活用したワーケーションを実施する際の費用の一部を助成する制度を新たに設けたところでございます。今年度は、延べ二十一社がこの助成制度を活用し、豊前市、うきは市、東峰村など、県内十三市町村でテレワーク施設の利用を伴うワーケーションを実施したところでございます。 164 ◯大塚勝利委員 先ほどセンターを通じた移住決定者の実績において、三十代のいわゆる子育て世代の割合が高くなっています。物価高や居住費の高さなど、東京圏での子育ては大変であり、出産や育児を抱えている、考えている若者夫婦に的を絞った取組が重要と考えますが、取組状況をお伺いします。 165 ◯吉田政策支援課長 先ほど述べましたとおり、移住支援金の子育て加算により、若者世代の移住を促進しております。このほか、県では、東京圏の方々を対象とした移住セミナーにおいて、子育てや教育など、出産や育児を考えている若者夫婦の関心が高いテーマを取り上げるとともに、市町村にも登壇していただき、それぞれの子育て環境や支援策について広くPRすることによって、本県への移住を働きかけてきたところでございます。 166 ◯大塚勝利委員 今後もさらに移住者を増やしていくためには、本県の魅力をいかに発信していくかが重要と考えます。どのように取り組んでいくのかお伺いします。 167 ◯吉田政策支援課長 県では、これまで御説明してきた取組に加え、今年度新たに、市町村と連携して、地域の特色ある就業先、例えば有明海でのノリ養殖や昔ながらの染物作業の就業体験などを掘り起こし、居住、就業、交流体験が一体となったプログラムを移住者に提供しております。これまでに四十六プログラムを作成、提供し、七十三件の申込みをいただいております。また、来年度から新たに民間企業が実施する移住希望者向けの大規模イベントに出展し、本県の魅力を広くPRするとともに、移住前の不安や悩みを解消するため、サロン形式で先輩移住者と対談できる場を提供することとしております。これらの取組により、本県へのさらなる移住促進を図ってまいります。 168 ◯大塚勝利委員 分かりました。引き続き、移住、定住対策、取組をよろしくお願いします。
     これまで移住、定住対策についてお尋ねしてまいりましたが、冒頭、御答弁いただきましたように、本県の人口は、県全体で転入超過である中、年代別では唯一、二十代が転出超過かつ東京圏が最大の流出先となっています。東京圏への流出、特に若者の流出に歯止めをかける取組も重要であると考えます。これについては、全庁を挙げた推進が必要と考えますが、現在どのように取り組まれているのかお伺いします。 169 ◯桐明和久委員長 田中総合政策課長。 170 ◯田中総合政策課長 委員御指摘のとおり、人口の社会的減少、とりわけ就職などによる東京圏への若者の流出に対処していかなければならないと考えております。このため、県では、総合計画と一体的に策定をいたしました地方創生総合戦略に基づきまして、全庁を挙げた取組を進めております。具体的には、県内各地域の経済と雇用を支える中小企業の振興や地域の基幹産業である農林水産業の振興、観光産業の振興、国内外からの企業誘致などによりまして、若者をはじめ誰もが住み慣れたところで働くことのできる魅力ある雇用の場の創出に取り組んでおります。あわせて、医療、福祉サービスや教育の充実、地域公共交通の維持確保、都市と地域を結ぶ道路網の整備など、生活環境の向上を図る取組によりまして、住みたいと思ってもらえるようなまちづくりを進めているところでございます。 171 ◯大塚勝利委員 ありがとうございます。  最後に、部長にお伺いします。地方から、特に若い世代が出生率の低い東京圏へ向かって流出し、東京一極集中が続いていますが、その結果、日本全体で人口減少が進行しています。東京圏への過度の集中を是正し、地方において活力ある地域社会を実現することが重要であると考えます。これまで、東京圏から本県への移動を促す移住、定住対策、それとは逆に東京への流出を抑制する県の取組について聞いてまいりましたが、最後に、地方創生に関する部長の決意をお伺いします。 172 ◯桐明和久委員長 中島企画・地域振興部長。 173 ◯中島企画・地域振興部長 委員御指摘のとおり、若者世代の県外への流出を抑制する、このことは重要な課題でございます。地方創生を実現いたしますためには、働きたいと思ってもらえる、それから子供を産んで育てたいと思っていただける、そして長く住み続けたいと思っていただける、そういった地域づくりを進め、選ばれる福岡県にしていくことが必要でございます。そのためには、先ほど課長も申し上げましたが、魅力ある雇用の場、この創出、そして医療、福祉サービスや教育の充実など、全庁の施策を総動員して取り組んでいくこと。また、県自ら努力することはもちろんですけれども、市町村が取り組む地方創生、これを実現していくことが重要でございます。今後とも、庁内各部局、それから市町村ともしっかりと連携を図りまして、地方創生の実現に向けて取り組んでまいります。 174 ◯大塚勝利委員 ありがとうございました。地方創生は、今後も本県にとって大変重要な課題であると思っております。知事のお考えをお伺いさせていただきたく、委員長、知事保留の取り計らいのほどよろしくお願いいたします。 175 ◯桐明和久委員長 ただいま大塚委員から申出のありました知事保留質疑を認めることにいたします。  なお、知事保留質疑は三月十九日火曜日に行う予定でありますので、御了承願います。 176 ◯大塚勝利委員 ありがとうございました。(拍手) 177 ◯桐明和久委員長 ほかに質疑はありませんか。中村香月委員。 178 ◯中村香月委員 新政会の中村香月です。  消防団員の充足率の向上について質問いたします。  近年、様々な災害が頻発する中、消防団の役割が拡大し、地域住民の期待が高まっています。自らの地域は自らで守るという郷土愛と使命感で活躍していただく消防団の存在は、我が国にとって、また地域にとってもなくてはならない存在です。さらには、消防団は、地方にとって、地域の行事、行政区の活動や公民館の活動などの運営についても大きく関わりがあり、組織的にも人的にも地域に貢献していただいており、頼りになる存在です。まず、消防団の歴史と消防団に対する県の認識についてお聞かせください。 179 ◯桐明和久委員長 酒谷消防防災指導課長。 180 ◯酒谷消防防災指導課長 江戸時代につくられました町火消しが消防団の前身と言われており、その後、数々の変遷を経まして、昭和二十三年に消防組織法の一部を改正する法律が施行されまして、現在の消防団が誕生し、今日に至っております。消防団は、地域密着性、要員動員力、即時対応力という特性を持ち、常備消防とともに、公助を担いつつ、地域における共助の一翼を担っており、地域防災の要となる存在であると認識しております。 181 ◯中村香月委員 さて、近年消防団員の減少が問題となっています。  ここで、過去五年間の県内市町村別消防団員数の推移についての資料を要求したいと思いますが、委員長、お取り計らいをお願いいたします。 182 ◯桐明和久委員長 お諮りいたします。  ただいま中村委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕 183 ◯桐明和久委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。  執行部に申し上げます。ただいま中村委員から要求がありました資料については提出できますか。 184 ◯酒谷消防防災指導課長 直ちに提出いたします。 185 ◯桐明和久委員長 資料を正副委員長に確認させてください。      〔資料確認〕 186 ◯桐明和久委員長 事務局は資料を配付してください。      〔資料配付〕      〔正副委員長交代〕 187 ◯渡辺美穂副委員長 資料が配付されましたので、中村委員、質疑を行ってください。 188 ◯中村香月委員 まず、資料に基づいて、過去五年間の推移と最新の充足率について、簡潔に御説明をお願いいたします。 189 ◯酒谷消防防災指導課長 ただいま配付いたしました資料は、過去五年間の各市町村の消防団員数の推移を取りまとめたものでございます。表の右側には、令和五年四月一日現在の条例定数に対する充足率も併せて記載しております。表の一番下段、県内の消防団員数につきましては、平成三十一年四月一日時点の二万四千七百五十三人から、毎年減少を続けておりまして、直近の令和五年四月一日時点では二万三千人台となっております。また、充足率につきましては、最も高いところで一〇〇%、最も低いところで六六・三%、県全体の平均は八七・二%となっております。 190 ◯中村香月委員 まず、充足率について伺います。市町村によって充足率にばらつきがありますが、加入促進に向けて、県はこれまでどのように取り組んできたのか御説明ください。 191 ◯酒谷消防防災指導課長 県では、これまで、将来の担い手となる大学生等による消防防災サークルの立ち上げ等の支援のほか、消防団活動に雇用者の理解と協力が得られるよう、従業員の相当数が団員である事業所の入札参加資格審査の優遇措置や消防団への協力が特に顕著な事業所への知事表彰、さらには、今年度、市町村のより積極的な取組を促すため、広報、勧誘活動を強化する市町村への補助金制度を創設し、消防団員の加入促進に取り組んできました。 192 ◯中村香月委員 先ほど御説明いただいた補助金の内容と今年度の実績について、具体的に御説明ください。 193 ◯酒谷消防防災指導課長 この補助金は、地域のイベント等での消防団員による勧誘活動など、広報、勧誘活動の取組強化を計画する市町村に対し、その事業に係る経費の一部を補助するものでございます。特に、重点支援が必要な市町村、具体的には、県の総合計画における消防団員充足率の目標値九一・九%を下回る団体、または、前年度と比較して消防団員数が減少している団体に対しましては、補助率や補助上限額をかさ上げして支援しております。今年度におきましては、福岡市による若年層向け動画のSNSでの情報発信、飯塚市やみやま市によるイベントでの勧誘活動など、九市町十三事業の取組を支援してきました。 194 ◯中村香月委員 今年度支援した市町村数は九市町とのことでしたが、充足率に対し少ないように感じます。さらに、資料から見ると、五十五市町村が充足率九一・九%を下回る、または、前年度と比較して数が減少しており、補助率や補助上限額かさ上げの対象となります。この補助金は、来年度の予算にも計上されており、ぜひとも積極的に活用してほしいと思います。県として、充足率の低い市町村に対し、補助金を活用してもらうようアプローチをしていくべきと考えますが、いかがでしょうか。 195 ◯酒谷消防防災指導課長 来年度の意向調査を行ったところ、既に十二市町から活用したいという意向を確認しております。さらに多くの市町村に活用いただけるよう、来年度も、副市町村長会議や個別訪問等を通して強く働きかけを行ってまいります。 196 ◯中村香月委員 ありがとうございます。ぜひとも、市町村に対し積極的に働きかけていただくようよろしくお願いいたします。  次に、女性消防団入団促進及び機能別団員、分団制度の導入についてお伺いいたします。少子高齢化が進む中、団員の確保を図っていくためには、女性の入団促進や基本団員を補完する機能別団員、分団制度の導入が重要であると考えます。  まず、女性消防団についてお伺いいたします。総務省消防庁が消防団員に占める女性の割合について、一〇%を目標としつつ、令和八年度末まで五%にするという目標を掲げておりますが、本県において、五%を達成している市町村はどれぐらいあるのか教えてください。 197 ◯酒谷消防防災指導課長 女性団員の割合が目標の五%を達成している市町村は、令和五年四月一日現在で十八団体でございます。 198 ◯中村香月委員 次に、機能別団員、分団制度の導入についてお伺いいたします。機能別団員、分団制度の説明と、本県では幾つの市町村がこの制度を導入し、何人の方が機能別団員、分団員として活動しているのか。また、どのような方が活動しているのかお答えください。 199 ◯酒谷消防防災指導課長 機能別団員、分団制度は、広報や啓発活動、大規模災害時の対応などに限定して、時間の許す範囲で、より多くの方に消防団活動に参画していただくために設けられた制度でございます。消防団の全ての活動を担う団員を基本団員と呼んでおりますけれども、機能別団員、分団員は、消防団の活動の一部を担い、この基本団員を補完する役割を担っております。令和五年四月一日現在で十九の市町村がこの制度を導入しておりまして、県全体で九百三十六人、主に消防団の基本団員のOBや学生の方などが、機能別団員、分団員として活動しております。 200 ◯中村香月委員 消防団員を確保していく上で、女性の入団促進や機能別団員、分団制度の導入は共に重要であると考えますが、県の認識をお答えください。さらに、今後、女性消防団員並びに機能別団員、分団を増やすために、県としてどのような取組を行っていくのかお答えください。 201 ◯酒谷消防防災指導課長 消防団活動が多様化する中で、災害時の避難所の運営支援のほか、火災予防の普及啓発、住民に対する応急手当指導など、広範囲にわたる女性消防団員の活躍が期待されており、市町村における女性の入団促進の取組を今後さらに進めていく必要があると考えております。また、機能別団員、分団制度は、消防団の基本団員のOBをはじめ、基本団員となるには、時間的、体力的な制約のある方でも、それぞれの知識や経験を生かした形で地域防災力の強化に取り組んでいただけるという点で重要な制度であると考えております。県では、市町村に対し、副市町村長会議や個別訪問等において、具体的な活動事例を紹介するなど、女性団員や機能別団員、分団制度の有効性を丁寧に説明し、基本団員をはじめ、女性団員、機能別団員の確保を促してまいります。 202 ◯中村香月委員 それでは最後に、地域の誇りである消防団員の充足率向上に向けた部長の決意をお聞かせください。 203 ◯渡辺美穂副委員長 中村総務部長。 204 ◯中村総務部長 災害発生時にはいち早く現場に駆けつけ、そして、昼夜を問わず地域住民の命と暮らしを守る消防団員は、まさに地域防災の要でありまして、この消防団員確保は、県、市町村、そして地域住民にとって、喫緊の課題であると認識しております。今後も、市町村と十分に連携を図り、そして、今年度創設した県補助金の活用による団員確保を一層働きかけるとともに、こういった取組によりまして、消防団員の充足率の向上に向けて、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。 205 ◯中村香月委員 部長より力強い御答弁をいただき、ありがとうございました。本県は災害が頻発している県であり、消防団の役割は年々重要性を増しています。今後とも、消防団員に対する県の力強いバックアップを要望して質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) 206 ◯渡辺美穂副委員長 ほかに質疑はありませんか。川端耕一委員。 207 ◯川端耕一委員 自民党県議団の川端耕一でございます。  大阪・関西万博と福岡県の取組について質問いたします。  来年四月にいよいよ大阪・関西万博が開幕いたします。この万博は、世界中の誘致の競争の中で、競争に勝ち取って誘致できた万博であります。私も、二月に観光議連の視察で、日本赤十字社初代社長の佐賀藩の佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館に行ってまいりました。そこでも、日本から初めて江戸幕府や薩摩藩、また佐賀藩が参加した一八六七年のパリ万博や、日本政府として正式に参加した一八七三年のウィーン万博を通じて、日本の文化が世界に紹介されるきっかけになり、また、そこで西洋の驚くべき先進的な技術や文化を、佐野常民派遣団が日本の近代化の基となる技術を持ち帰り、そして、日本の発展に大きく貢献したということでありました。また、一九七〇年に日本で初めて開催された大阪万博は、世界七十七の国々が参加の下、六千四百万人を超える方々が来場し、連日若者や家族連れ、子供たちでにぎわいました。そのような万博の開幕が目前に迫っています。決して今回の万博は大阪だけのものではなく、日本国際博覧会として、福岡県としても一緒となり盛り上げていかなければなりません。  このような観点から、大阪・関西万博と福岡県の取組について質問いたします。ここで、執行部に対し、事前に大阪・関西万博の概要に関する資料等を要求しておりますので、委員長、お取り計らいのほどお願いいたします。 208 ◯渡辺美穂副委員長 お諮りいたします。  ただいま川端委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕 209 ◯渡辺美穂副委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。  執行部に申し上げます。ただいま川端委員から要求がありました資料については提出できますか。田中総合政策課長。 210 ◯田中総合政策課長 直ちに提出いたします。 211 ◯渡辺美穂副委員長 資料を正副委員長に確認させてください。      〔資料確認〕 212 ◯渡辺美穂副委員長 事務局は資料を配付してください。      〔資料配付〕 213 ◯渡辺美穂副委員長 資料が配付されましたので、川端委員、質疑を行ってください。 214 ◯川端耕一委員 まず、資料に沿って、大阪・関西万博の概要の説明をお願いいたします。 215 ◯田中総合政策課長 資料の一枚目をお願いいたします。大阪・関西万博は、正式名称を二〇二五年日本国際博覧会といい、二〇二五年四月十三日から十月十三日までの百八十四日間、大阪市此花区夢洲におきまして、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに開催されることとなっております。来場者は、国内外から約二千八百二十万人、このうち海外からは三百五十万人となることが想定されております。  資料の二枚目をお願いいたします。当万博への海外からの参加状況でございますが、当初設定されました目標に対して、現在、百六十の国・地域と九の国際機関が公式参加を表明しており、日本国内、そして世界から、大変多くの人々が集う機会となるものでございます。 216 ◯川端耕一委員 万博が、今、日本で開催される意義については、どのように考えていますか。お聞かせください。 217 ◯田中総合政策課長 万博は、その時代の最先端技術など、世界の英知が結集して新たなアイデアを創造発信し、来場した人々が体験できる機会となるものでございます。特に今回の万博は、コロナ禍を終えた世界で初めてとなる万博であり、ポストコロナの時代に求められる社会像を世界とともに提示していく場になると言われております。DX、デジタルトランスフォーメーションによる社会変革の新たな形や地球環境問題への新たな挑戦の形を世界に示す機会となり、経済、社会、文化等、あらゆる面において、大阪・関西のみならず、日本全体にとって、さらなる飛躍の契機になるものと考えております。 218 ◯川端耕一委員 今、課長から答弁にあったとおり、万博は世界中から多くの人々が集うものであります。また、主立った世界の各国が、自国のテーマを持ち、威信と威厳をかけて、パビリオンの設置、また国だけではなく、民間企業、様々な団体が、地方自治体も含めてパビリオン等で参加いたします。  そういった中で、またとない機会でありますが、福岡県として、この機会をどのように活用する考えがあるかお聞かせください。 219 ◯田中総合政策課長 万博は、世界中から多くの人々が集まる場となることから、世界に向けて情報発信する絶好の機会でございます。先ほど申し述べましたとおり、大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」となっており、本県が推進するワンヘルスの理念と極めて親和性が高いものと考えております。このため、万博の機会を捉え、本県のワンヘルスの取組やワンヘルスの理念、実践の必要性を世界に向けて発信し、世界におけるワンヘルスの推進に貢献したいと考えております。現在、主催者である日本国際博覧会協会に対し、万博会場においてワンヘルスに関するシンポジウムの開催ができるよう企画を提案しているところでございます。 220 ◯川端耕一委員 万博は、福岡県が地元の自見はなこ大臣が担当大臣となっております。様々な課題や責任がある中、政府が主導して進められている最中であります。大阪・関西だけの取組にとどめず日本全体の取組とするため、本県でも盛り上げていく必要があると考えますが、どのようなことに取り組んでいるのかお聞きします。 221 ◯田中総合政策課長 今月二日、内閣官房国際博覧会推進本部事務局主催の福岡県×大阪・関西万博機運醸成シンポジウムが福岡市内で開催され、約百八十名の参加がございました。本イベントは、本県がワンヘルスをテーマとした出展を計画していることを勘案し、「ワンヘルス、いのち輝く未来へ」というテーマで開催されました。アジア獣医師会連合会会長で日本獣医師会会長の自由民主党福岡県議団、藏内勇夫相談役や日本医師会の横倉義武名誉会長、万博プロデューサーの宮田裕章慶応大学教授などがパネルディスカッションに登壇され、ワンヘルスと万博をどう関連づけていくか、活発な意見が交わされました。本イベントの中では、本県も知事が開会挨拶を行うとともに、ワンヘルス総合推進室長が、本県におけるワンヘルスの取組を発表し、機運醸成の一端を担ったところでございます。  また、一昨日、三月九日は、開幕まで四百日前となる節目でございました。県におきましては、これまでも、こういった節目の機会を捉え、県の公式SNSにおいて、万博関連情報を発信してまいりました。また、県庁舎の総合案内の横に開幕までのカウントダウンボードを設置する取組も行っております。 222 ◯川端耕一委員 今、発言のとおり、ぜひ福岡県においても、万博開催に向けて機運をさらに盛り上げ、県民が万博に行きたくなるよう応援してもらいたいと思います。万博の入場券については、既に販売が開始されており、お配りしております資料三枚目のとおり、事前購入により割安に手に入れることができます。資料四枚目にある入場券購入のウェブサイトへアクセスできるQRコードを利用すれば、スマートフォンからも簡単に申し込めます。執行部においては、ぜひこのQRコードを総合案内に提示するなどして、入場券の販売促進に協力することを要望したいと思います。  最後に、開幕まで一年となった今、万博を盛り上げるとともに、本県の万博参加を有意義なものとするため、今後、県としてどのように取り組んでいくつもりか、部長の決意をお伺いいたします。 223 ◯渡辺美穂副委員長 中島企画・地域振興部長。 224 ◯中島企画・地域振興部長 我が国において万博が開催されますのは、二〇〇五年の愛知万博以来、二十年ぶりでございます。万博は国内で世界の最先端を体験することができる貴重な機会でございます。より多くの方々に来場していただくということが望まれます。引き続き、先ほど課長が申し上げましたけれども、県の公式SNS、これを通じた情報発信、そして、今、川端委員から御紹介いただきました入場券購入のウェブサイトへアクセスが可能となりますQRコード、この掲示も含めまして、県民の皆様に万博を身近に感じていただき、一人でも多くの方に来場いただくよう、国、そして日本国際博覧会協会などと協力して、気運醸成に努めてまいります。  また、万博の開催期間中は、ワンヘルスをはじめ本県の様々な魅力を国内外の多くの人々に知っていただけるようにPRする機会を設けて、日本全体での取組となるよう盛り上げていきたいと考えております。その上で、万博への参加につきましては、日本国際博覧会協会や関係機関と連携、調整を図りながら、しっかり準備を進めてまいります。特に、ワンヘルスの取組を世界に発信するシンポジウム、これにつきましては、より多くの方々に参加をいただけるようしっかりとPRをしてまいります。 225 ◯川端耕一委員 終わります。(拍手) 226 ◯渡辺美穂副委員長 ほかに質疑はありませんか。新井富美子委員。 227 ◯新井富美子委員 民主県政クラブ県議団の新井富美子でございます。  避難行動要支援者名簿及び個別避難計画について質問をいたします。  これまで、災害が起こるたびに、高齢者や障がい者といった避難する際に支援が必要な方々の犠牲が課題となってきました。東日本大震災の発生後、災害対策基本法が改正され、そこで法律上初めて避難行動要支援者名簿に関する規定が創設されました。そして、二〇二一年には、この名簿の避難行動要支援者ごとに避難支援等を実施するための個別避難計画を作成することが、市町村に努力義務として課せられました。  そこで、今回、個別避難計画の作成の基礎となる避難行動要支援者名簿について、市町村の現状と課題をお伺いします。全国千七百四十市町村のほぼ全ての自治体が名簿を作成したとされていますが、県内の自治体ごとの人口、避難行動要支援者名簿対象者数、名簿情報の外部提供同意者数、個別避難計画作成済数、名簿掲載要件について、資料を要求しておりますので、委員長、お計らいのほどをよろしくお願いいたします。 228 ◯渡辺美穂副委員長 お諮りいたします。  ただいま新井委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕 229 ◯渡辺美穂副委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。  執行部に申し上げます。ただいま新井委員から要求がありました資料については提出できますか。酒谷消防防災指導課長。 230 ◯酒谷消防防災指導課長 直ちに提出いたします。 231 ◯渡辺美穂副委員長 資料を正副委員長に確認させてください。      〔資料確認〕 232 ◯渡辺美穂副委員長 事務局は資料を配付してください。      〔資料配付〕 233 ◯渡辺美穂副委員長 資料が配付されましたので、新井委員、質疑を行ってください。
    234 ◯新井富美子委員 資料の説明をお願いいたします。 235 ◯酒谷消防防災指導課長 ただいま配付いたしました資料は、昨年四月一日時点の市町村ごとの避難行動要支援者の名簿対象者数などを取りまとめたものでございます。資料の左から、人口、避難行動要支援者名簿対象者数、そのうち名簿情報の外部提供に同意された方の人数とその割合、また、その同意された方のうち、計画作成済数とその割合、表の右側には主な名簿掲載要件を記載しております。名簿掲載の要件につきましては、市町村が地域防災計画で定めることとなっておりまして、市町村ごとに異なっております。具体的には、要介護度や身体障害者手帳の等級などで違いがあるほか、年齢要件を取り入れている市町村もございます。また、北九州市のように、土砂災害警戒区域などの危険エリアの居住者に絞り込んでいるところもあるといった状況でございます。  二ページ目をお願いします。一番下の合計欄でございますが、県内の避難行動要支援者名簿の対象者数は二十二万三千二十四人、名簿情報の外部提供同意者数は八万九千七百十一人で、名簿対象者に対する割合は四〇・二%となっています。個別避難計画作成済数は四万五千百十六人で、同意者に対する割合は五〇・三%となっております。 236 ◯新井富美子委員 自治体によって名簿の掲載要件が違うこと、要支援者数の四割程度しか名簿情報の外部提供同意がなされていないということが分かりました。この名簿情報の外部提供同意について、詳しく説明を願います。 237 ◯酒谷消防防災指導課長 市町村は、災害対策基本法の規定に基づき、要支援者の速やかな避難支援や安否確認などを実施するため、避難支援に必要な範囲で、消防機関や警察、民生委員、自主防災組織などの避難支援等関係者に対して、名簿情報を提供することとされています。名簿情報の提供に当たっては、心身に関する情報を他者に知られることにより不利益を受けるおそれがあることから、平常時の名簿情報の提供につきましては、事前に要支援者本人の同意を得ることを必要としております。 238 ◯新井富美子委員 自治体担当者は、要支援者の本人の同意を取り付けることに大変苦慮されております。  そこで、県内自治体ではどのような方法で同意を取り付けているのか。あわせて、それぞれの方法ではどのようなメリット、デメリットがあるのかをお聞かせください。 239 ◯酒谷消防防災指導課長 同意確認の方法ですが、約七割の市町村が郵送による方法で同意確認を行っております。それ以外では、主に職員が直接要支援者宅を訪問し、同意確認を行っております。郵送による方法は、職員の負担が比較的少ない一方で、返送がされないケースも多く、その対応に苦慮している状況です。直接訪問する方法につきましては、十分な制度説明を行うことはできますが、職員の負担は大きく、全ての名簿対象者を訪問するのに相当な時間を要しているといった状況です。 240 ◯新井富美子委員 県内七割ほどの自治体が郵送での本人の同意確認を行っているということが分かりました。しかし、先ほどの答弁にあったように、回答率が低く、回答が得られない方には数回にわたって確認のために郵送作業を行っている自治体もあるとのことです。そもそも回答そのものが困難な方、つまり、本当の意味で支援が必要な方からの回答は得られていないのではないかと危惧します。また、介護度や障がいの程度、その対象は年々変わりますから、毎年郵送による確認作業を行わなければなりません。これはあまり効率的とは思えません。  そこで、現在、福岡県内で、本人同意の有無に関わらず名簿情報を外部提供できる条例を制定している自治体があると聞いていますけれども、それはどういったものなのか、条例内容とその内容に対する県の見解をお示しください。 241 ◯酒谷消防防災指導課長 市町村は、名簿情報の外部提供に関する条例を制定することによって、同意確認の手続を簡素化することができます。具体的には、条例において、要支援者本人が同意しない旨の意思を明示しないときは避難支援等関係者に対して名簿情報を提供することとする旨を定めることで、例えば、郵送での同意確認の際に返送がなければ同意があったこととみなすことができます。既に福岡市を含め県内三市において、こうした条例が制定されております。条例の制定には、事務負担の軽減を図ることができますが、一方で、名簿情報の提供に同意しない要支援者が積極的に意思表示をしないケースも想定されることから、条例の制定には慎重な姿勢を示す市町村もございます。県といたしましては、条例の制定につきましては、市町村の実情に応じて適切に判断されるべきものと考えます。 242 ◯新井富美子委員 この条例は個人情報保護法には抵触しないという解釈でよろしいでしょうか。また、市町村において、避難行動要支援者名簿を作成するに当たって、福祉部局で得た、例えば、障がいの程度や介護認定などの個人情報を防災部門に提供することは、個人情報の取扱い上、法律的に可能かお聞かせください。 243 ◯酒谷消防防災指導課長 条例の制定による名簿情報の外部提供につきましては、災害対策基本法で明示されておりまして、国においては、一般法である個人情報保護法に対して、特別法である災害対策基本法が優先されると示されていることから、法的に問題はございません。また、名簿の作成に当たっては、福祉部局が保有する要介護認定情報や障害者手帳情報などを目的外利用として市町村内部で活用することも、災害対策基本法で認められております。 244 ◯新井富美子委員 この条例制定によって、情報の取扱いには十分配慮することを前提に、同意取得に係る業務負担が軽減され、市町村は個別避難計画の作成に注力できると考えます。一方で、対象者全員の名簿が作成されれば、お一人お一人に合った個別避難計画を立てることになり、各自治体の負担が急増することも懸念されます。現在、県では、市町村の個別避難計画作成について、どのような支援を行っているのかお聞かせください。 245 ◯酒谷消防防災指導課長 計画作成を進めていくためには、避難支援者の確保のほか、地域の関係者による自発的な参画が不可欠であることから、現在、県では、市町村と連携いたしまして、自主防災組織や消防団等の避難支援関係者による推進体制の構築、また、自発的な計画づくりの参画意識を醸成するための研修や訓練の実施などに取り組んでおります。具体的には、これまで、五市町に対し、専門家や県職員を派遣し、協議会設置や計画作成に向けた具体的な手順等に関する助言を行ってまいりました。その結果、一市一町で、福祉専門員なども参画する協議会が設置され、現在計画作成に向けて取組が進められております。また、十市町と連携いたしまして、住民を対象とした研修や避難訓練を実施し、避難支援者となることの理解向上を図ってきたところでございます。 246 ◯新井富美子委員 名簿情報が避難支援等関係者に提供されることが、実効性の高い個別避難計画の作成につながります。避難行動要支援者の避難支援について、市町村と連携して取組を進めていただきたいと考えますが、最後に部長の決意をお伺いいたします。 247 ◯渡辺美穂副委員長 中村総務部長。 248 ◯中村総務部長 まず、今回御質問のありました名簿提供同意の確認についてですけれども、こちらにつきましては、県としまして、まず、条例の制定を含め、市町村の実情に応じて必要な対応の検討が進むよう、国が作成しました全国事例集の送付ですとか防災担当者ヒアリング、こちらを通じての情報提供を行っております。また、個別避難計画の作成に関しまして、先ほど課長がお答えしましたとおり、県では、避難支援者の確保のほか、地域の関係者による自発的な計画づくりの参画意識を醸成するための研修などにも取り組んできたところでございます。県としましては、市町村の計画作成が進むよう市町村への働きかけを強めてまいりたいと考えております。 249 ◯新井富美子委員 終わります。(拍手) 250 ◯渡辺美穂副委員長 ほかに質疑はありませんか。永島弘通委員。 251 ◯永島弘通委員 公明党の永島弘通でございます。  通告に従いまして、県庁ホームページに掲載をされた情報の管理についてお伺いいたします。  先月の代表質問で、我が会派の壹岐議員が、県庁ホームページについて質問をいたしました。その答弁には、各ページは、各所属において作成し、随時内容のチェック及び情報の更新を行うとともに、全庁的に年に一回の総点検を実施しているとありました。ホームページは県の顔です。民間企業でも、自社のホームページにエラー画面が出れば、信用問題です。しかし、残念ながら、以前、私も県庁ホームページを閲覧中にリンク切れのエラーページが出ました。我が会派の議員に確認をしても、皆、同様の経験があるようです。県庁ホームページは、県民の皆様が必要な情報を入手できるよう、正確かつ最新の情報が掲載されるべきものであると考えます。  そこで、お伺いをいたします。代表質問の答弁では、ホームページの各ページは、全庁的に年一回の総点検を実施しているとのことですが、具体的にどのように実施しているのかお聞かせください。 252 ◯渡辺美穂副委員長 二村県民情報広報課長。 253 ◯二村県民情報広報課長 県のホームページは、利用者が必要としている情報を分かりやすく的確に発信するため、各所属において、随時内容の確認及び情報の更新を行うとともに、全庁的に年に一回の総点検を実施しております。総点検は、県のホームページ全体を管理しております県民情報広報課及び情報政策課の連名で、各所属に対し、それぞれが作成したページの一覧表を送付しまして、最新の情報に更新されているか、リンク切れになっていないか、添付ファイルはきちんと開くかなどといった項目につきまして点検するよう指示をしております。これに基づきまして、各所属において、管理している全てのページを確認し、必要な修正や更新を行っております。 254 ◯永島弘通委員 各所属で行った点検の結果について、県民情報広報課はどのように確認をされているのでしょうか。 255 ◯二村県民情報広報課長 各所属のページ一覧表にはチェック欄を設けておりまして、各所属は、リンク切れになっていないか、添付ファイルはきちんと開くかなどの項目ごとに点検を行いまして、点検が完了した項目にはチェックを入れることとしております。県民情報広報課では、各所属のチェック状況を確認いたしまして、期限までに入力されていない場合は、速やかに点検を実施するよう指示を行い、全ての所属において点検が完了していることを確認しております。 256 ◯永島弘通委員 総点検では、各所属でページのリンク切れをはじめとした点検を行い、県民情報広報課において点検が行われたことを確認しているとのことですが、私自身、県庁ホームページを閲覧中にリンク切れによるエラーや期限が切れた情報が掲載されたままの経験がございます。リンク切れを含め、その対策は十分とお考えでしょうか。 257 ◯二村県民情報広報課長 県のホームページでございますけれども、福岡県ホームページ掲載更新ルールに基づきまして、各所属が責任を持って、ページの作成、内容の確認、更新、削除のほか、定期的な点検を行っております。リンク切れや期限切れの情報の掲載を防ぐためには、日頃からの点検が重要でございます。このため、年数回開催しております各部の主管課長や企画広報主幹を集めた会議の場を通じまして、そのようなページがないか、部内各課において定期的な点検を実施するよう徹底していくこととしております。また、各所属でホームページ掲載更新ルールを正しく理解した上で情報を掲載するよう、来年度は、ホームページの作成を担当する全ての職員にホームページ作成研修を行うこととしておりまして、この研修の中でも、リンク切れなどが発生しないよう定期的な点検の実施について徹底いたします。 258 ◯永島弘通委員 リンク切れをできるだけ防ぐためには、それが起こってしまった場合、すぐに対応できるような仕組みが必要と考えます。御見解をお聞かせください。 259 ◯二村県民情報広報課長 先ほど申し上げましたように、各所属による定期的な点検を徹底していくこととしておりますけれども、点検の頻度には限界がございます。また、リンク先のページが急に削除された場合など、リンク切れを全て防止するのは困難でもございます。このため、効率的にリンク切れをチェックできる仕組みを設けることが重要と考えておりまして、今後、県ホームページ全体の見直しを実施する際には、ホームページシステムの中で自動的にリンク切れを発見し、すぐに各所属に通知をする、そういった仕組みを構築することなどを検討していくこととしております。 260 ◯永島弘通委員 それでは、最後に、総務部長にお伺いをいたします。期限切れの情報の掲載やリンク切れを起こさないよう今後どのように取り組んでいかれるか、部長の力強い決意をお聞かせください。 261 ◯渡辺美穂副委員長 中村総務部長。 262 ◯中村総務部長 県のホームページは、県民の皆様が必要な情報を入手できるよう正確かつ最新の情報が掲載されるべきものと考えております。先ほど課長が答弁いたしましたとおり、期限切れの情報の掲載やリンク切れを防ぐためには、年一回の総点検での確認はもとより、日頃からの点検というものが重要となってきます。このため、定期的な点検の実施とその際のリンク切れや期限切れの有無の十分な確認につきまして、各所属に対し、促してまいります。 263 ◯永島弘通委員 終わります。(拍手) 264 ◯渡辺美穂副委員長 ほかに質疑はありませんか。永川俊彦委員。 265 ◯永川俊彦委員 自民党県議団の永川俊彦でございます。  通告に従いまして、県境の地域振興と地域コミュニティーの活性化について質問をさせていただきます。  今回の我が会派の代表質問において、浦伊三夫議員より、県境の地域振興についてたださせていただきました。住民生活に一番身近な基礎自治体である市町村の役割は今後ますます重要であるにもかかわらず、個々の市町村は、人的にも財政的にも苦しんでいる地域があるというのが現状でございます。県境の枠を超えて、複数の市町村がそれぞれの地域で有する都市機能や固有の地域資源、また地域が有する特性を十分に生かし、補完し合いながら、共に魅力ある圏域をつくり出すことで、将来において、たとえ圏域全体の人口が減った場合におきましても、一定の人口規模を確保し、住民の暮らしを支え、定住を図るために必要な生活機能を圏域総体として確保していくことが重要であると考えます。  知事からは、十分に課題認識をしている旨の答弁、また、令和六年度の予算案とともに、課題解決策として、市町村振興局長をトップとする部局横断的なプロジェクトチームを庁内に設置し、様々な角度から振興策を検討する案が示されました。  そこで、初めに、部局横断的なプロジェクトチーム設置後の今後の計画概要をお示しください。 266 ◯渡辺美穂副委員長 吉田政策支援課長。 267 ◯吉田政策支援課長 県境地域の振興に関するプロジェクトチームにつきましては、今月中にも、市町村振興局長をトップに、豊築地域及び有明地域に関連する事業等の庁内担当課長をメンバーとして立ち上げる予定としております。今後、プロジェクトチームにおいて、県として、県境地域のために何ができるのか、しっかり議論するとともに、地元市町や関係県の意見を伺いながら、振興策を取りまとめ、各部の施策へと反映させてまいりたいと考えております。 268 ◯永川俊彦委員 今月中にもプロジェクトチームを立ち上げ振興策を検討いただけるとの答弁をいただきました。県境の地域振興に向けての部局横断的な取組を期待しております。  さて、県境を越えた連携を行う上でも、基礎自治体である県内市町村のこの地域力が必要となります。人口減少が進む中、様々な地域課題を解決していくためには、地域コミュニティーの活性化が重要ではないでしょうか。しかし、災害時の避難対応や高齢者の見守りなどに地域の助けが必要とされる中山間地域や過疎地域のようなところほど少子高齢化が著しく、地域コミュニティーの活動が停滞している状況にあります。地域コミュニティーは、地域住民の主体性が重要であることはもちろんですが、その活動を行政としてもしっかり支援していく必要があると考えます。  このような観点から、地域コミュニティーの活性化について質問をさせていただきます。地域コミュニティーの中心的な存在である自治会について、県内における自治会数及び自治会加入率を教えてください。あわせて、その傾向についてもお答えください。 269 ◯吉田政策支援課長 県内の自治会数はおおむね横ばいで推移しており、令和六年一月現在で一万百三十一団体となっております。また、自治会加入率は、県内市町村における加入率の単純平均で七四・三%となっており、市町村において、加入促進のチラシ配布や新規加入者に対する特典付与などに取り組まれているところですが、加入率は年々低下傾向にございます。 270 ◯永川俊彦委員 自治会の加入率が低下していることは分かりました。  そこで、地域コミュニティーが抱える課題にはほかにどのようなものがあるかお答えください。 271 ◯吉田政策支援課長 県が市町村に行った地域コミュニティー活性化に向けた取組状況に関する調査によりますと、地域コミュニティーが抱える課題は、自治会加入率の低下のほかに、役員の担い手不足、消防団やNPO、ボランティア団体など関係団体との連携促進といった課題が挙げられているところでございます。 272 ◯永川俊彦委員 役員の担い手不足、また、関係団体との連携促進といった課題は、私の地域でもよく耳にさせていただいております。県は、地域コミュニティーの活性化に向けて、これに対して、具体的にどのような取組を行っていくのかお答えください。 273 ◯吉田政策支援課長 県といたしましては、地域コミュニティーが抱える課題解決に向けて取り組む市町村を支援するため、市町村職員や地域活動に従事されている方々を対象とした地域づくりのノウハウを学ぶ研修会の開催、地域コミュニティーにおける先進的な活動事例を紹介する情報誌「きずな」の発行、また、地域コミュニティーの運営改善に資するアドバイザー派遣に対する財政支援などを行っているところでございます。 274 ◯永川俊彦委員 地域コミュニティーの活動はあらゆる分野にまたがると思いますが、県庁全体としてどのような取組を行っておられるのかお答えください。 275 ◯吉田政策支援課長 地域コミュニティーは、防災、防犯や高齢者見守りなど、様々な地域課題への対応を求められており、県では、ながら防犯の推進や一人暮らし高齢者見守り事業など、それぞれの担当部局が、目的や役割に応じて、地域コミュニティーに対する支援を行っております。また、政策支援課では、庁内の地域コミュニティー関連施策を取りまとめ、各施策の円滑な実施が図られるよう、市町村への情報提供を行っているところでございます。 276 ◯永川俊彦委員 様々な取組をお答えいただきました。人が減り、高齢化の進んだ地域コミュニティーでは、自分たちの力だけでは活動を活性化させることが難しい場合もございます。そのような団体に対して、何かよい方策がないのかお答え願います。 277 ◯吉田政策支援課長 市町村の中には、地域コミュニティーの活性化のために、地域おこし協力隊や集落支援員といった国の制度を活用しているところもございます。例えば、地域外から任用された地域おこし協力隊の方が任期終了後もその地域に定住し、引き続き地域コミュニティー活動に携わっていただいた事例や、市町村の職員OBなど地域の実情に詳しい方を集落支援員として委嘱し、高齢者の見守り活動や生活上の困り事の聞き取りなど集落の目配り役として活動していただいている事例などがございます。 278 ◯永川俊彦委員 地域おこし協力隊、また集落支援員、こういった国の制度を活用していくことが大変重要だということは分かりました。特に、集落支援に関しましては、支援員一人当たり財源手当て等々の補助もあると承知しているところですので、こういった情報をしっかりと各市町村に促していくのも重要ではないかと考えております。  地域コミュニティーの活性化については、市町村による取組をさらに進めていく必要があると思います。県内市町村における国の制度の活用状況について、まずはお伺いいたします。また、その状況を踏まえて、県として今後どのように対応していくのかお答えください。 279 ◯吉田政策支援課長 先ほど答弁いたしました国の制度について、県内市町村の活用状況は、県内六十市町村のうち、地域おこし協力隊が三十一市町村、集落支援員が九市町村にとどまっており、さらなる活用を促していく必要があると考えております。これまで県では、市町村に対して、制度や取組事例の情報提供を行ってまいりましたが、今後は、市町村がさらに地域の実情に応じた取組を実施できるよう、成功事例を持つ市町村に直接ヒアリングを行い、成果や課題を整理してまいります。その上で、研修会や情報誌などにより、広く情報提供を行うことで、地域おこし協力隊や集落支援員などの活用促進や優良事例の横展開を図ってまいります。 280 ◯永川俊彦委員 地域おこし協力隊が三十一市町村、集落支援員の活用が九市町村というお答えでございました。こちらの制度のより広範囲に向けての促しをよろしくお願いします。  地域コミュニティーにつきましては、基礎自治体である市町村が直接携わるところではございますが、防災、防犯や高齢者、子供の見守りなど、県が進める施策を実施するに当たっては、地域コミュニティーの役割は非常に大きいと考えております。今後、県としてどのように市町村の取組を支援していくのか、今後の取組に向けた部長の決意を最後にお伺いいたします。 281 ◯渡辺美穂副委員長 中島企画・地域振興部長。 282 ◯中島企画・地域振興部長 人口減少、そして少子高齢化、これが進んでおります。中山間地域や過疎地域などでは、空き家の増加、それから高齢者や子供の社会的な孤立、そして公共交通の減便、廃止といった地域そのものの存続が危惧されるという状況でございます。このような中、地域コミュニティーは、加入率の低下ですとか、役員の担い手不足などの組織運営上の課題、これを抱えるだけでなくて、防犯や防災、そして高齢者の見守りなど対応するべき地域課題、こういうのも非常に多様化しておりまして、その活性化というのは大変難しい課題であると考えております。この地域コミュニティーの活性化については、基礎自治体である市町村において様々な取組が行われているところでありますけれども、市町村の実情やその地域の特性というのは様々でありまして、地域コミュニティーが抱える課題、それから活性化の対策というものも一様ではないということでございます。  県といたしましては、先ほど課長が申し上げましたような地域おこし協力隊や集落支援員などの国の制度あるいは市町村の優良事例、これを積極的に紹介してまいります。また、あわせまして、県によるアドバイザー派遣に対する財政支援、こうした制度の活用を促しまして、それぞれの市町村が地域コミュニティーの活性化に向けて、それぞれ地域の実情に合った取組、これが実施できますよう支援をしてまいります。 283 ◯永川俊彦委員 地域コミュニティーの活性化に向けた御決意を伺いました。  私の住んでいる地域では、地元の公民館長が現在八十四歳になられます。六十歳のときに公民館長を受けて二十四年間、お一人で地域の課題に様々対応いただいているということを伺っております。私もできる限り協力しているところではございますが、やはり地域力だけでは補えない部分が多数ございますので、こういった問題課題に対して、ぜひとも積極的に御支援いただきますことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。(拍手) 284 ◯渡辺美穂副委員長 ほかに質疑はありませんか。冨永芳行委員。 285 ◯冨永芳行委員 民主県政クラブ県議団の冨永芳行でございます。  通告に従いまして、知事部局における安全運転管理者業務等の実施状況についてお尋ねをいたします。  痛ましい交通事故が後を絶たず、中でも飲酒運転に起因する事故、そして事件は、被害者やその家族はもとより、加害者本人、その家族、職場への影響は計り知れません。今定例会の開会日の冒頭に、知事が本県職員の飲酒運転事案について説明と謝罪をされる場面がありました。再度、飲酒運転は絶対にしない、させない、許さない、見逃さないよう徹底し、改めて飲酒運転の撲滅、日頃から交通安全意識の向上に向けた取組が重要だと考えます。  日頃の取組で重要となるのが、安全運転管理者制度です。同制度は、交通事故死者数が一万人を超えていた一九六五年に制度化されたもので、私は、二〇二二年の予算特別委員会で安全運転管理者業務の拡充について、警察費の款で質問させていただきました。本日は、知事部局における同制度の実施状況についてお尋ねいたします。まず最初に、安全運転管理者制度についての認識をお聞きいたします。 286 ◯渡辺美穂副委員長 大谷内部統制室長。 287 ◯大谷内部統制室長 安全運転管理者は、自動車の安全な運転を確保するため、道路交通法の規定に基づき、自動車を使用する所属ごとに、乗車定員十一名以上の自動車であれば一台以上、その他の自動車であれば五台以上使用している場合に選任することとされており、その業務は、所属内の運転者に対し、交通安全教育や安全運転についての指導、運転前後の酒気帯びの有無の確認などを行うものでございます。 288 ◯冨永芳行委員 使用する台数によって、安全運転管理者や副安全運転管理者が選任をされますが、知事部局における安全運転管理者そして副安全運転管理者の選任人数、選任基準をお聞きいたします。また、異動などで交代をされた場合、その法定更新の受講時期などについてもお聞かせください。 289 ◯大谷内部統制室長 令和四年四月のデータになりますが、知事部局における選任人数は、安全運転管理者が七十六人、副安全運転管理者が三十人でございます。また、安全運転管理者を選任している所属において使用している自動車の合計台数は、業務で常態的に使用していると認める自家用車を含め千二百八十三台となっております。  次に、安全運転管理者等の選任につきましては、道路交通法の規定に基づき、年齢、自動車の運転の管理に関する経験年数などの要件を満たす職員の中から所属長が適任者を選任しております。また、安全運転管理者等の交代が生じた場合は、所属において、新たに安全運転管理者等を選任し、公安委員会に交代の届出を行った後、公安委員会から指定された時期に道路交通法の規定に基づく講習を受講しております。 290 ◯冨永芳行委員 それでは、知事部局で具体的に、安全運転管理者はどのような業務をされているのかお聞かせください。 291 ◯大谷内部統制室長 安全運転管理者は、所属職員の安全な運転を確保するために、自動車を使用して出張する職員に対して、運転前に安全運転の声かけを行うとともに、職員の体調を確認し、過労等により正常な運転ができないおそれがあると判断した場合は、車両の運転を承認しないこととしております。また、飲酒運転防止のため、運転の前後において、アルコール検知器の測定数値を確認し、併せて、運転者の顔色、呼気に酒の臭いがないこと及び応答の声の調子等を対面で確認して、運転の可否を判断しております。また、職員が所属に立ち寄らず直接現場に行く場合など、対面での確認が困難な場合は、職場のアルコール検知器を持ち帰らせ、安全運転管理者等が電話連絡など対面に準じた方法により、運転の可否を判断しております。加えて、所属内の管理監督者と連携しながら、所属職員に対し、安全運転や飲酒運転防止に係る研修の実施や通知の周知徹底を行うことなどにより、職員の安全運転に係る意識向上を図っております。 292 ◯冨永芳行委員 アルコール検知器について言及がありました。二〇二二年四月から、安全運転管理業務にアルコールチェックが加わっています。また、同年十月から開始予定だったアルコール検知器の使用義務化、これは検知器の供給状況の影響で、当面の間延期とされ、二〇二三年、昨年十二月一日より施行をされています。この間どのように対応されてきたのか、検知器の運用課題などについてお聞きいたします。 293 ◯大谷内部統制室長 知事部局においては、飲酒運転撲滅に係る独自の取組といたしまして、アルコール検知器の使用が義務化される前の令和四年四月から、自動車を使用して出張する職員に対し、運転の前後において、目視等によるアルコールチェックに加えアルコール検知器も用いて酒気帯びの有無を確認し、運転の可否を判断しておりました。ただし、翌日に直行で出張する場合などにおいては、職員にアルコール検知器を持ち帰らせる必要がございます。アルコール検知器の市場における供給不足の影響により、その対応に必要な検知器を入手できなかったため、令和五年四月十六日までの間は、アルコール検知器を用いた確認ができず、安全運転管理者等が、電話連絡など対面に準じた方法により、ろれつが回っていないなど同等の様子を確認し、運転の可否を判断しておりました。必要な数の検知器が入手できた令和五年四月十七日以降は、翌日に直行で出張する場合などにおいてもアルコール検知器を用いた確認を行っております。 294 ◯冨永芳行委員 安全運転管理業務にアルコールチェック、これが加わったことで、例えば、アルコール検知器を常時有効に保持することが求められたりと、業務負担が増えた。これは民間の事業者の方からのお声でございますけれども、知事部局ではいかがでしょうか。その事業者は、安全運転管理業務のアプリを導入して、いわゆるデジタル化で負担軽減を図っているとのことでしたが、そのようなデジタル化を行っているのかも併せてお答えください。 295 ◯大谷内部統制室長 令和四年四月から、従来から行っていた運転前のアルコールチェックに加え、運転後及び直行直帰時のアルコールチェックが追加されたことにより、安全運転管理者等の業務は増加しております。このため、所属職員の中から、安全運転管理者等の補助者を選任し、車両運行前後の酒気帯びの有無の確認等の業務を安全運転管理者と補助者が分担して行うことにより、安全運転管理者の業務負担の軽減を図っております。また、所属におけるアルコールチェックにおいては、安全運転管理者等による運転者の状況の目視等による対面での確認に加え、アルコール検知器による測定が必須となっていることから、必要な確認を定められた手順どおり確実に実施するため、確認すべき項目をチェックリスト化した記録簿を作成し、書面での対応としているところであり、現在はデジタル化を行っておりません。 296 ◯冨永芳行委員 デジタル化していないということで、負担軽減のためにも、安全運転管理業務の一元管理システム、そして支援ソフト、アプリもあるようですので、今後活用を検討されてみてはと思います。  一方で、アルコール検知器で数値を測定することができても判断が難しいとされるのが二日酔いであると言われています。酒気帯び防止策、この判断はどのように行っているのかお聞きをいたします。 297 ◯大谷内部統制室長 公用車、自家用車を使用して出張する職員に対して、運転の前にアルコール検知器の測定数値を確認し、併せて、運転者の顔色、呼気に酒の臭いがないこと及び応答の声の調子等を対面で確認して、運転の可否を判断しております。加えて、所属内の管理監督者と連携しながら、所属職員に対し、翌日に運転する予定がある場合は、前日の飲酒を控える、アルコールが体内から消失するまでの十分な時間を確保するなど、飲酒運転を防止するため、できる対策を実践することなどについて注意喚起を行っております。 298 ◯冨永芳行委員 御丁寧にありがとうございます。  少し角度を変えまして、県内の自治体におきまして、一度も運転免許を取得したことのない職員が十二年間にわたって公用車を運転していた、そういう事案が明らかになりました。知事部局におかれまして、職員による無免許運転あるいは免許停止、運転可能な車種などの免許の条件に違反を防止するための対策についてお聞かせください。 299 ◯大谷内部統制室長 運転者が、期限が有効である免許証を保持することや免許証に記載されている免許の条件を遵守することは当然の義務であるため、知事部局においては、職員の運転免許を個別に確認するまでは行っておりませんが、これまでも、各職員に対しまして、道路交通法に係る法令遵守を徹底するよう指導してまいりました。また、公用車の運転を本務とする自動車運転手等につきましては、運転する車種に応じた運転免許を保持していることを配置の要件とするとともに、免許更新の際には、手続に係る時間の職務専念義務を免除する制度を設け、免許の更新を確実に行わせることにより、無免許運転が発生しないよう対応しているところでございます。委員から御指摘がありましたとおり、近年、他自治体の職員が無免許運転を行った事案が発生しており、今後、本県知事部局において、職員による無免許運転や免許条件に違反する運転が発生しないよう、機会を捉え、各職員に対する注意喚起を行ってまいります。 300 ◯冨永芳行委員 違反は防げるものとして、事故は不幸にして起きてしまうものと考えます。  では、安全運転管理者は、職員が勤務時間内外で起こした交通事故や交通法規違反をどのように把握をされているのかお聞きいたします。また、交通事故を起こしてしまった職員に対するアフターケアをどのように行っているのかお聞きいたします。 301 ◯大谷内部統制室長 職員が公務中の交通事故や公務外の重大事故、悪質な交通法規違反を起こした場合は、福岡県職員事故報告要綱等に基づき直ちに所属に報告することを義務づけており、報告を受けた安全運転管理者等は、事故の状況や発生原因等を詳細に把握し、再発防止に係る所属職員への指導等を行っております。  事故により精神的苦痛を受けた職員に対しましては、各所属において、必要に応じて、職員健康管理センターの助言等を受けながらケアを行うこととしております。 302 ◯冨永芳行委員 それでは、最後に、交通安全対策に対する部長の考え、決意をお聞かせください。 303 ◯渡辺美穂副委員長 中村総務部長。 304 ◯中村総務部長 職員による交通事故や飲酒運転は県民の安全を脅かすものというだけではなくて、県政に対する信用を失墜させるものでございます。特に、先月に懲戒処分を行いました飲酒運転事案につきましては、これまで県が行ってきました様々な飲酒運転撲滅に向けた取組、そして、県民事業者の皆様の努力に大いに水を差すものでございまして、誠に遺憾なものであると受け止めております。本県知事部局におきましては、改めて職員の飲酒運転撲滅及び交通事故の防止に向けて、取組を徹底するとともに職員の安全運転等に係る一層の意識向上を図ってまいりたいと考えております。  また、先ほど、内部統制室長が御説明いたしましたとおり、安全運転管理者は、所属における安全な運転を確保するための要となる役割を担っておりますことから、安全運転管理者が中心となって、知事部局全体で進めている飲酒運転撲滅及び交通事故の防止に向けた取組や職員への交通安全教育等を所属内でしっかりと実施するよう各所属に対して指導を行ってまいりたいと考えております。 305 ◯冨永芳行委員 終わります。(拍手) 306 ◯渡辺美穂副委員長 この際しばらく休憩します。再開は午後三時十五分といたします。    午 後 三 時 二 分 休 憩
       午 後 三 時 十 五 分 再 開 307 ◯桐明和久委員長 ただいまから委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、議事を進めます。  歳出二款総務費について、ほかに質疑はありませんか。高橋義彦委員。 308 ◯高橋義彦委員 自民党県議団の高橋でございます。  本日は、国際金融機能誘致の活動に関する取組について御質問いたします。  今議会の代表質問で、我が会派より、国際金融機能誘致に向けた今後の取組方針について知事の考えをただしました。知事は、金融・資産運用特区の提案内容の実現や、今後、北米地域での誘致活動等に取り組むとした上で、世界から選ばれる福岡県を実現するためにも、スピード感を持って全力で取り組むという決意を述べられました。知事の力強い言葉から、この取組にかける並々ならぬ意気込みが感じられました。が、一方で、福岡が世界から認知されていない現状を鑑みると、果たして今後、競合する東京や大阪と勝負していけるのか、本当に世界で戦っていけるのか、我々の懸念は必ずしも払拭されたわけではありません。  そこで、チーム福岡の一員としての三年半にわたる取組の具体的な成果や今後の取組内容を改めて確認し、今後の発展の可能性を見極めるべく質問させていただきます。まず、これまでの取組により、金融機関等の進出が相次いでいると聞いておりますが、これによりどのような成果が生まれているのでしょうか。 309 ◯桐明和久委員長 田中総合政策課長。 310 ◯田中総合政策課長 具体的な成果でございますが、本県に進出したシンガポールのフィンテック企業は、福岡証券取引所と連携をし、海外の個人投資家が福岡証券取引所の上場銘柄を自国の通貨で取引できる新たな仕組みの導入に向けて、現在、調査を行っております。また、福岡証券取引所は、国際金融機能誘致の動きを受け、機能強化のため、現在、プロ投資家向けの市場の開設に向けた準備も進めております。プロ投資家向けの市場は、株式上場のハードルが一般市場に比べ低いため、これまで一般市場への上場に届かなかった県内の企業にも、新たな選択肢をもたらします。このように、金融機関等の進出によりまして、国内外からの投資の呼び込みにつながる新たな動きが出てきております。また、金融機関等の活動を支える企業の進出も進んでおりまして、例えば、金融機関等にコンサルティングサービスを提供する世界最大コンサルのボストンコンサルティンググループやITに強みを持つアクセンチュア、世界四大監査法人と呼ばれるEYやKPMGなど、国際的なコンサルティング会社等の進出や拠点機能の拡充が進んでおり、国際金融拠点としての厚みが増してきております。 311 ◯高橋義彦委員 進出した金融機関等の人材確保について、さきの代表質問において、九州大学や九州工業大学での取組を他の大学に広げていくと御答弁をいただいたが、私の地元であります飯塚市と市内にある九州工業大学が、立命館アジア太平洋大学とグローバル理系人材の育成等を目的とした連携協定を締結しました。隣県の大学ではありますけれども、世界百六か国・地域出身の外国人留学生が学生の半数を占める立命館アジア太平洋大学との連携は、国際金融人材の育成確保に資すると思っておりますが、どう思われるでしょうか。 312 ◯田中総合政策課長 本県に進出をいたしました金融機関等からも、留学生を採用したいとの声を聞いておりまして、立命館アジア太平洋大学との連携は国際金融人材の育成確保を図る上で有効だと考えております。このため、飯塚市を通じ、同大学における金融口座の開設などを今後働きかけてまいります。 313 ◯高橋義彦委員 これまでの取組によって、国内外から金融機関等の進出が進み、さらにこうした進出企業の事業活動が活発に行われている現状が分かりました。一方で、世界の金融界で認知されていない福岡が、この先も東京や大阪と競争をしていけるのか憂慮しています。その認識を問わせていただきます。 314 ◯田中総合政策課長 日本では、世界有数の国際金融センターである東京に金融機能が一極集中しておりますけれども、本県が誘致を進める資産運用会社は、世界的に見ますと、例えば、アメリカでいえばニューヨーク、イギリスでいえばロンドンといった国際金融センターに必ずしも立地しているわけではございません。アメリカではボストンやシカゴ、ロサンゼルス、イギリスではスコットランドのエディンバラといった都市にも、その多くが集積をしております。これは、日々の金融市場の動向に左右されることなく、長期的な視点での投資を重視した事業活動を行っているため、金融機能が集積する大都市に立地する必要がないためです。また、世界最大級の金融機関でありますアメリカのステートストリートグループの日本法人であり、会長が本県の国際金融アドバイザーに御就任いただいているステートストリート信託銀行は、日本では、東京以外に福岡だけに進出しておりますけれども、当初はBCPの視点からの進出であったものの、生活環境を含めた金融ビジネスの拠点としての福岡を高く評価しており、東京や他国にある拠点の機能を福岡に移転し、業務拡大に伴う人員の増強を図っております。こうしたことから、福岡にも十分商機があると考えております。 315 ◯高橋義彦委員 来年度から北米の金融機関等をターゲットにプロモーションや誘致活動を行うとのことですが、距離的に近いアジアと比べても誘致のハードルは相当高いと思いますが、どのように取り組んでいかれるおつもりかお聞かせください。 316 ◯田中総合政策課長 まず、課題となっております本県の認知度向上のため、米国最大の金融関連展示会に出展し、来場あるいは出展する資産運用会社やフィンテック企業に対しまして、福岡のビジネス、生活環境をプロモーションいたします。また、これまでのメールやウェブを活用した誘致活動によりまして、北米の金融機関等の中には、福岡進出に興味を示す企業も出てまいりました。こうした企業をターゲットに直接訪問をし、本県の強みや魅力、拠点開設時の支援制度などの紹介や、進出に当たっての課題解消に向けたきめ細やかな相談対応を行い、進出の決断を促してまいります。  昨年十月、知事がボストンを訪問した際、ステートストリート本社でのランチミーティングに参加した世界トップクラスの資産運用会社やフィンテック企業に対しまして、知事がトップセールスを行いました。この際、築いたネットワークというものも今後の誘致活動に活かしてまいります。 317 ◯高橋義彦委員 さきの代表質問における答弁で、知事は、先日、県と福岡市が共同で金融・資産運用特区の提案をしたことにも触れておられましたが、どのような提案を行ったのか。また、どういう効果を見込んでいるのでしょうか。 318 ◯田中総合政策課長 主な提案事項を申し上げますと、海外の金融ライセンスがあれば国内でも同様の業務を認めるというパスポート制度の導入でありますとか、外国籍ファンドと同等のスピード感で国内ファンドが組成でき、その運用業務や運営に必要な管理業務を外部委託できる特例措置などについて、提案を行ったところでございます。これらの規制緩和が認められれば、福岡に来れば、金融機関等がスムーズに業務を開始できる、あるいは、金融市場の動向に対応した金融商品を迅速に組成できるといった他の地域にない有利なビジネス環境が実現できることとなり、国内外からの資産運用会社等の進出が加速するなど、国際金融機能の集積の大きな追い風になるものと考えております。 319 ◯高橋義彦委員 これまでの活動や国に申請している特区の活用が、福岡を国際金融の世界的な拠点に押し上げていく上で重要な取組であることが理解できました。新たな活動により、福岡への金融機関等のさらなる集積が進むことを期待しております。  さて、さきの代表質問では、県が国際金融機能誘致に取り組むことによる県内各地への効果について、知事から答弁をいただいた。外形的には福岡市に金融機関等が集積するわけですが、県が取り組む以上、それにとどまらない県内各地への波及効果があってしかるべきとの思いから、質問させていただきました。知事からも、県内各地域に存在する優れた技術やサービスを持つ地元企業にも資金供給されるよう取り組んでいくとの答弁がありましたが、実際にどのようにして取り組むのでしょうか。 320 ◯田中総合政策課長 具体的には、県内各地域の有望企業を最もよく知る地域の金融機関をはじめ、商工団体や地元市町村と連携をし、資金の供給先となる企業の掘り起こしを行ってまいります。そして、そのようにして掘り起こした企業と、国際金融機能誘致の取組によりつながった投資家とをマッチングさせていきたいと考えております。  昨年度、誘致してきた香港の資産運用会社が、久留米市にある高効率な試験装置を開発する企業に投資を行いました。投資を受けた企業は、製品の研究開発など、次の成長に向けた取組を行っております。このような事例を県内各地域に数多くつくり出すことで、投資を受けた企業が成長し、その成功事例がまた新たな投資を呼び込むという好循環を生み出し、県全体の成長発展につなげてまいります。 321 ◯高橋義彦委員 国際金融機能の集積が進み、その効果が県内各地域に波及し、福岡県の発展につながることを大いに期待しています。  最後に、この取組に対する部長の力強い決意を聞かせてください。 322 ◯桐明和久委員長 中島企画・地域振興部長。 323 ◯中島企画・地域振興部長 まず、資産運用会社、この業態というのは、日々の為替とか株取引に関わらず、中長期で考えていくということで、国際金融センターの中心にいなくてもいいということで地方に立地をする。それから、フィンテック企業、これはITによる金融サービス、これを展開するということですから、まさに、デジタル化が進む中で、どこでも仕事ができるというような特徴がございます。そういう中で、世界的に見ますと、先ほど課長が申し上げましたように、大都市ばかりではなくて、デジタル化の進展、それからコストの高い大都市よりも、むしろ、大学などがあり、人材が確保できて、リスクが低い、こういった地方の中核都市、これに拠点を置くという傾向が強まってきております。こうした中で、本県はアジアに最も近く、そして九州大学や九州工業大学など、優秀な人材を生み出す力があります。それから、空港や港湾、鉄道道路など様々なインフラも整備されております。そして、生活のコストが低く、満足度が高いということで、日本の中でも、とりわけ発展可能性が高い、この福岡県にも大いにチャンスがあると考えております。  今後一層、本県の認知度の向上、これに力を注いでまいりますとともに、受入れ側として必要な英語対応などのビジネス環境、そして、医療や教育といった生活環境の整備、これを進めてまいります。そしてさらに、県内各地域の技術や意欲がある企業に、こうした企業に波及効果が及んでいきますように取り組んでまいりたいと考えております。世界から選ばれる国際金融拠点、福岡県となるべく、引き続き県議会のお力添えをいただきながら、全庁一丸となって進めてまいります。 324 ◯高橋義彦委員 終わります。(拍手) 325 ◯桐明和久委員長 ほかに質疑はありませんか。嘉村薫委員。 326 ◯嘉村 薫委員 民主県政クラブ県議団、嘉村薫でございます。  通告に従い、誰もが移動しやすい地域公共交通について質問をいたします。  県民の通学や通勤はもちろんのこと、単身世帯や高齢化が進む中、日常的な買物や通院などの生活交通を確保することは非常に重要です。しかし、バス路線の廃止や減便、乗り継ぎの不便さなどにより利用者が減少するなど、公共交通の役割が十分に発揮されていない状況にあります。また、県内には、鉄道やバスなどの地域公共交通を利用することが困難なエリア、いわゆる公共交通空白地域も存在しています。一方、公共交通施設は、高齢者や障がい者、ベビーカーを使用している方、不慮のけがで松葉づえをついている方など、誰もが安心・安全に利用できる環境を整備しておくことが求められています。このことから、県は、県民の移動の権利を保障するための積極的な施策を進めなければならないと考えます。  県は、行政機関のみならず、県民、交通事業者などあらゆる関係者が協働し、交通に関する諸施策を推進するため、二〇二二年三月に交通ビジョン二〇二二を策定し、取組を進めています。今議会では、交通ビジョン二〇二二の取組の一つであるMaaS実証実験の地域が拡大されること、また、鉄道駅のバリアフリー化に予算措置されることが提案されています。このような施策を進めることによって、地域公共交通の維持確保に寄与するとともに、誰もが安心・安全に移動できる権利が保障されることを大いに期待します。  そこで、以下、質問してまいります。本県では、地域公共交通の維持確保のために、二〇二三年度からMaaSの実証実験を行うなどの取組を進めています。そこでまずMaaSについて、改めて御説明をお願いします。 327 ◯桐明和久委員長 山崎交通政策課長。 328 ◯山崎交通政策課長 MaaSでございますが、モビリティ・アズ・ア・サービスの略でございます。デジタル技術を活用して、より効率的で便利な交通サービスを実現する交通DXの取組でございます。具体的には、バス、鉄道、タクシー、シェアサイクルなど、複数の交通手段を最適に組み合わせ、スマートフォンを活用し、検索、予約、決済を一つのサービスとして提供する仕組みでございます。 329 ◯嘉村 薫委員 MaaSについては分かりました。それでは、そのMaaSはどのような役割や効果が期待されるのか、説明をお願いします。 330 ◯山崎交通政策課長 役割、効果のまず一点目でございますが、スマートフォン一つで行きたい場所まで安心して快適な移動が可能となること。次に、交通事業者同士や官民の連携によりまして、ダイヤ調整や鉄道駅へのバスの乗り入れ、バス停の移設などが進みますとともに、より住民のニーズを反映した取組にもつながり、利便性が高まること。そして、三つ目でございますが、様々な交通手段が利用可能な乗車券と飲食店、観光施設の割引等、様々なサービスを組み合わせましたデジタル乗車券をつくることなどによりまして、地域の住民や観光客の移動意欲を喚起すること。以上のようなことが期待されます。 331 ◯嘉村 薫委員 MaaSの役割や期待されている効果がどのようなものか分かりました。  次に、そのMaaSの推進に当たっては、官民連携により、バス、鉄道など複数の交通手段をつなげていくことが必要であると考えますが、市町村や交通事業者などとの連携はどのように行っているのかお答えください。 332 ◯山崎交通政策課長 昨年五月でございますが、交通事業者、県、市町村、学識経験者、観光事業者などが参画いたします産学官連携組織、福岡県MaaS実行委員会を立ち上げておりまして、MaaS推進に向けた議論を行ってきております。また、今年度、実証実験を行っております久留米、有明、日田彦山線BRT沿線の各エリアにおきましては、交通事業者、県、市町村で構成いたしますMaaS検討会議を立ち上げ、連携した取組に向けた議論を地域ごとに行っております。 333 ◯嘉村 薫委員 連携が重要だと考えますので、引き続き、県としても積極的に関わっていただくようにお願いをいたします。  次に、MaaSの実証実験についてお尋ねします。今年度から、先ほどもおっしゃいましたけれども、久留米地域、有明地域、そして、日田彦山線BRT沿線の三地域でMaaS導入の実証実験を行っています。現状とその効果についてお答えください。 334 ◯山崎交通政策課長 先ほど申し上げました各エリアでのMaaS検討会議での議論を踏まえまして、鉄道やバスなどの交通チケットに飲食店の割引などの特典を組み合わせましたデジタル乗車券を販売しております。あわせまして、利用者アンケートによって、駅から目的地までの二次交通の周知が不足しているだとか、デジタル乗車券の利用区間を拡大してほしいといったような各地域の利用者の声を集めることもできました。また、各エリアにおきまして、交通事業者、県、市町村、観光施設、飲食店など、多くの関係者が一つになりまして、各地域の交通を守るために協議していく動きが始まったこと、このことにも大きな意義があったものと考えております。 335 ◯嘉村 薫委員 この取組が地域の皆様に着実に受け入れられ、その効果が現れつつあるとのことです。  一方、まだ実証実験が始まったばかりではありますが、令和六年度には実証エリアを拡大することとされており、予算措置もされています。  そこで、お尋ねします。来年度に三つの地域、圏域、具体的に申しますと、筑紫圏域、糸島、そして宗像から糟屋北部を実証エリアに選定した理由と期待する効果はどのようなものでしょうか。 336 ◯山崎交通政策課長 今年度は県南部や中山間地の三つのエリアで実証実験を開始いたしましたが、様々な地域で実証実験に取り組んでいくため、来年度は県北部の都市圏に実証実験を拡大していきたいと考えております。新たに拡大します三エリアでも、デジタル乗車券の販売など、市町村、交通事業者等と連携した取組を行いまして、各地域の公共交通を守るための動きにつなげていく効果を期待しておるところでございます。 337 ◯嘉村 薫委員 拡大エリアの選定理由と期待する効果については分かりました。  次に、地域、圏域の県民への周知の方法についてお答えください。 338 ◯山崎交通政策課長 各エリアの検討会議では、県、市町村、交通事業者で議論をいたしまして、周知についての役割分担を行っております。まず、県でございますが、MaaS導入の効果について周知をいたしますため、普及啓発ポスターを作成し、交通事業者等と連携し、鉄道駅、車両内などに掲示しております。また、MaaSアプリの使い方や実証地域の魅力を紹介するため、CM動画をユーチューブなど、SNS広告で発信していますほか、MaaSに関するホームページを開設しております。そして、市町村でございますが、各エリア内の住民の方々にMaaSの取組を知っていただくため、各市町村の広報紙やホームページ、またケーブルテレビなどによりまして、実証実験について周知を行うということをやっております。 339 ◯嘉村 薫委員 説明のように、県民に広く周知することによって、より多くの県民の皆様にMaaSを使用していただき、実証実験の精度と効果を高めていく必要があると考えますので、引き続きしっかり取り組んでいただくようお願いいたします。  次に、実証実験の検証は、いつ、どのように行うのか、今後どのように活用していくのかお答えください。 340 ◯山崎交通政策課長 先ほど来申し上げました福岡県MaaS実行委員会におきまして、毎年、実証実験の効果検証を行うこととしております。加えまして、学識経験者、関係行政機関、交通事業者、そして、県議会議員の先生も参画いただいております福岡県交通対策協議会でも、このMaaSの取組内容を報告いたしまして、御意見を伺うこととしております。実証実験で得られました効果や有用なMaaSモデルを県内ほかの地域にも横展開させ、人口減少、高齢化、運転士不足などに伴いまして、厳しい状況となっております地域公共交通の維持確保につなげていきたいと考えております。 341 ◯嘉村 薫委員 実証実験の検証が的確になされ、地域の実情に応じた活用を進めることによって、地域公共交通の維持確保の一助としていただく必要があるかと考えております。  続いて、鉄道駅のバリアフリー化について伺います。鉄道駅のバリアフリー化について、県の責務は何かをお答えください。 342 ◯山崎交通政策課長 県の責務でございますが、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、通称バリアフリー法でございますが、これにおきまして、地方公共団体は、国の施策に準じて、移動等の円滑化を促進するために必要な措置を講ずるよう努めなければならないとされているところでございます。 343 ◯嘉村 薫委員 県は、基礎自治体である市町村の負担軽減を行うなど、継続した支援を行うべきと考えます。  そこで、来年度当初予算に計上している鉄道駅のバリアフリー化について、概要と、今後県としてどのように進めていくのかお答えください。 344 ◯山崎交通政策課長 まず、制度の概要でございますが、鉄道事業者が国の補助制度を活用して行う施設整備を対象といたしまして、その整備に必要な費用のうち、市町村が負担する額の一部を県が支援をいたします。そして、進め方でございますが、予算をお認めいただいた後、市町村に対し、制度の趣旨や概要を周知しますとともに、改めまして、本制度の活用の意向調査を行う予定として考えてございます。さらに、必要に応じまして、市町村に対しては、事業実施に向けた助言を行うほか、鉄道事業者に対しても、国と県の制度を活用した取組を促すことで駅のバリアフリー化を進めていきたいと考えております。 345 ◯嘉村 薫委員 市町村と連携し、鉄道駅のバリアフリー化を進めていただければと思います。  最後に、誰もが移動しやすい地域公共交通について、県としての考えと今後の支援について、部長の見解をお示しください。 346 ◯桐明和久委員長 中島企画・地域振興部長。 347 ◯中島企画・地域振興部長 私たちの暮らしの中で、職場への通勤、それから学校への通学、それから買物や通院、そしてさらには観光やレジャー、こういった形で外出する際に、公共交通というのはなくてはならないものでございます。また、高齢者、そして障がいのある人、小さなお子様を連れた方、妊産婦、さらには遠方から来られる外国人、あるいは県内に住んでおられる在住の外国人、様々な事情を持つ方が利用されるということも事実でございます。一方で、人口減少による利用者の減少、それから人手不足といったこうした時代の中で、地域公共交通を取り巻く環境というのは非常に厳しいものがございます。今回、MaaSの実証実験として、鉄道駅のバリアフリー化、そのほかにも、低床バスやUDタクシー、AIオンデマンド交通の導入支援など、様々な予算をお願いしているところでございます。  こうした取組を通じまして、誰もがストレスなく、思ったときに望むところへ行ける。そうした事になりますように、今後とも、市町村、交通事業者、さらには国とも力を合わせまして、地域公共交通の維持確保に努力を続けてまいりたいと考えております。 348 ◯嘉村 薫委員 私の地元、糸島市は、来年度からMaaSの実証実験が予定される地域です。観光資源が豊富な糸島であり、観光客の円滑な移動を確保することも大切ですが、中山間地域や市街地から離れている地域の皆様の生活交通を確保することが何よりも重要だと考えています。また、糸島はJR筑肥線が東西に伸びており、市内に十個の駅が設置されています。そのうちエスカレーターやエレベーターの設置がない駅が複数あり、駅の利用が困難な方もいらっしゃいます。このような状況を解消するため、施設整備のバリアフリー化を何としても進めていかなければなりません。県内には、公共交通空白地域、不便地域が存在をしております。県のこれからの取組によって、誰もが移動しやすい地域公共交通の維持確保につながることを願い、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) 349 ◯桐明和久委員長 ほかに質疑はありませんか。花田尚彦委員。 350 ◯花田尚彦委員 自民党県議団の花田尚彦でございます。  通告に従いまして、ふるさと納税の現状について質問していきたいと思います。  ふるさと納税は、平成二十年に創設されて以来、年々寄附額が増加しておりまして、国の調査によりますと、初年度に全国で八十一億円程度であった寄附額は、令和四年度には、約百二十倍の九千六百五十四億円と過去最高額を記録したそうであります。このふるさと納税は、地方の市町村にとって貴重な財源になっているのは事実でありまして、ここ福岡県においても同様であると思います。  そこで、あらかじめふるさと納税額のこれまでの国と県内市町村の変遷と福岡県の昨年度の市町村税収入額に対するふるさと納税の受入れ割合が大きい市町村の状況について、資料を要求しておりますので、委員長、お取り計らいお願いいたします。 351 ◯桐明和久委員長 お諮りいたします。  ただいま花田委員から要求がありました資料を委員会資料として要求することに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕 352 ◯桐明和久委員長 御異議がありませんので、本委員会の要求資料といたします。  執行部に申し上げます。ただいま花田委員から要求がありました資料については提出できますか。武藤行財政支援課長。 353 ◯武藤行財政支援課長 直ちに提出できます。 354 ◯桐明和久委員長 資料を正副委員長に確認させてください。      〔資料確認〕 355 ◯桐明和久委員長 事務局は資料を配付してください。      〔資料配付〕 356 ◯桐明和久委員長 資料が配付されましたので、花田委員、質疑を行ってください。 357 ◯花田尚彦委員 それでは、まずは資料一枚目のふるさと納税受入額の推移の説明をお願いいたします。 358 ◯武藤行財政支援課長 一枚目のふるさと納税の寄附額の推移になります。棒グラフのほうが全国の受入額、折れ線グラフが県内市町村の額となっております。県内分の増減が見やすいように、全国のほうは一目盛一千億円単位であるのに対しまして、県内分は百億円単位で表記をしております。全国及び県内市町村ともに、平成二十七年度以降、大きく額が伸びております。これは平成二十七年度の税制改正により、ふるさと納税額について、所得税、個人住民税から控除される上限額が引き上げられたこと、また、確定申告をすることなく税額控除が受けられるワンストップ特例制度が始まったことによりまして、より利用しやすくなったためと考えられます。 359 ◯花田尚彦委員 御説明のとおり、福岡県も全国と連動して同様に伸びているようであります。  それでは、県内の各市町村を見た場合、財政における税収との兼ね合いはどのようになっているんでしょうか。資料二枚目で御説明をお願いいたします。 360 ◯武藤行財政支援課長 二枚目のA欄にはふるさと納税の受入額、B欄には返礼品の調達費用などの経費を除くふるさと納税受入額、そしてC欄には国保税を除く市町村税収入額を記載しております。D欄は、この市町村税収入額に対するふるさと納税受入額の割合でございまして、この割合が大きい市町村順に並べております。E欄は財政力指数であり、各市町村の財政力を表す指標となっておりまして、一に近いほど財源に余裕があるとされております。県の平均は〇・五二であり、新宮町以外はいずれも県平均未満となっております。このように、ふるさと納税の受入額の割合が大きい市町村の大半は、財政力が比較的弱い傾向にございまして、これらの市町村にとっては、ふるさと納税が貴重な財源になっていると考えられます。 361 ◯花田尚彦委員 財政力の弱い市町村においては貴重な財源になっているということでありますけれども、市町村税収入に占める受入額の割合では、これ上位三つの、赤村では三八一・一%、福智町では二五八%、東峰村も二二四・三%、税収に対して、二、三倍にも上るわけであります。もちろん、この受入額から、返礼品やこのポータルサイトの手数料あるいは配送料といった経費が引かれますので、実質的な受入額はこの半分、Bの額になりますので、それで割ったとしても、赤村では一四八・七%、福智町で一三〇%、東峰村では一一六・三%です。新宮町は財政力もあるからいいんです、五二・四%ぐらいですけれども。いずれも市町村税収入を上回るほどとなっております。  しかし、これらの自治体は、財政力指数が〇・一から〇・二台といった中において、ふるさと納税という変動するおそれもある寄附額、寄附金は町の毎年の政策予算として期待していくのは大丈夫なのかなと懸念する部分もあります。こうした観点から、寄附をどういったことに使っているのかは重要であると考えますけれども、県内のこれらの自治体ではどうなっているのか、分かる範囲でお答えください。 362 ◯武藤行財政支援課長 例えば、令和四年度につきましては、赤村ではICTを活用した教育計画策定などの教育環境の整備、福智町では第三子以降の子育て世帯への支援、東峰村では保健福祉センターの運営などの事業に使われております。 363 ◯花田尚彦委員 私もほかの自治体を見てみましたけれども、財政力の弱いこういった市町村においても様々な施策が可能となっているようでありますけれども、今取り上げられた内容のほか、我が町の小竹町では給食費の助成といったものにも充てられています。こうした子育て支援であったり施設の運営といった経常的な経費は、住民からすれば継続的なものであると理解すると思います。国としては、これらの使途に対して特段制約を設けてないようでありますけれども、毎年予算確保をしていけるのか、少々不安を感じます。また、ふるさと納税による寄附金を集めたくても人気の特産品があるとは限らずに、頑張ってもなかなか成果が出ないという市町村もあるとは思います。受入額一位の飯塚市をはじめ努力されている自治体には、本当に純粋にたたえたいと思いますけれども、地場産品が少ない市町村に対しては、県としてどのように支援していくのかお答えください。 364 ◯武藤行財政支援課長 ふるさと納税では、都道府県が認定した県産品を生産地でない市町村でも共通返礼品とすることができる制度が設けられております。県では、地場産品が乏しい市町村でも、ふるさと納税の制度を活用しやすいよう、共通返礼品の充実に力を入れておりまして、本県が自信を持ってお勧めする、あまおうや秋王などの果物、博多和牛や、はかた一番どりなどの畜産物、ラー麦を使ったラーメン、辛子明太子など十七品目を認定しているところです。 365 ◯花田尚彦委員 それでは、これら共通返礼品の品目や、また金額ベースではどの程度効果が出ているのでしょうか。 366 ◯武藤行財政支援課長 令和四年度における各市町村のふるさと納税受入額トップファイブの返礼品の品目と寄附額を調査しております。その内訳を見ますと、品目ベースでは三百のうち約四三%の百二十八品目が、金額ベースでは寄附額二百七十億円のうち約三七%の約百億円が共通返礼品となっておりまして、十分な効果が出ているのではないかと考えております。 367 ◯花田尚彦委員 百億円近くということであります。福岡県が、自信を持って進める農産物や加工品が多く利用されているということは、私も、農林水産副委員長としても喜ばしく思います。  しかし、ふるさと納税が効果的な収入源となる一方で、寄附金集めの過熱化も懸念されております。国の調査によりますと、全国のふるさと納税総額は、冒頭に述べたとおり一兆円に迫る勢いでありまして、今後も、認知度の高まりや簡単に利用できることから、さらに寄附額が伸びると予想されています。ふるさと納税専用サイトは、今、私が調べた限り主力なものでも八つありまして、取扱自治体数は多いもので千六百九十四市町村と、全国の市町村が千七百十八でありますので、ほぼ全てを網羅しているすごい情報量のサイトであります。しかし、過去には、返礼品の中に地場産品とは言い難いものがありましたり、ネットショッピングかと思わせるような、コスパ最強であったり、セール、ポイントやマイルがたまるといった文言を使ったり、制度の趣旨にはそぐわないのではないかと思われるような点も見受けられます。これまでも、開始以降、次第に商品券や高価な電子機器などを送付するケースが増えてきたことをきっかけに、平成三十一年に総務大臣より要請があって、自治体に対して、返礼品の返礼割合、これは寄附金に対する返礼品の調達経費の比率ですけれども、三割以下とすることや、返礼品は地場産品とすることといった法律が改正されてきました。昨年十月から、さらに、ふるさと納税のルールについて、寄附額の五割以下とされているふるさと納税の募集費用の対象経費の拡大であったり、返礼品として認められる地場産品基準について、例えば熟成肉や精米については、原材料は同一都道府県内産に限るといった等の厳格化が図られました。  そこで、市町村がこの新ルールに対応するように、県はどのような支援対策を行ってきたのかお答えください。 368 ◯武藤行財政支援課長 昨年十月からの国の基準の見直しに伴いまして、県では、市町村を対象に新基準についての研修会を開催し、説明、情報提供を行ったほか、どの経費までが募集に要する経費に含まれるのかなどといった個別の相談、問合せに対応してまいりました。また、市町村が提供する全返礼品約五万品目につきまして、内容を事前に確認し、十月からの新基準に適応できるように必要な助言を行ったところでございます。 369 ◯花田尚彦委員 五万品目について調査ということで、本当にお疲れさまでございますという気持ちであります。市町村が新ルールを遵守できるように取組を行ってきたということですけれども、先般、事業者の過失によって、県内のある自治体の返礼品のお節料理が地場産品基準に違反していたというケースであったり、直近でも、他県で産地偽装であったり商品が届かないというような事案が相次いでおります。市町村が幾らルールを守ろうとしても、事業者が守らなかったら意味がありませんし、行政に対する信頼も損なうことになります。
     そこで、事業者にルールを遵守させるための取組が必要でありますが、いかがでしょうか。 370 ◯武藤行財政支援課長 昨今、全国的に返礼品として提供される食品の産地名の表示を偽る事案が発生をしております。また、県内におきましても、今、委員御指摘のとおり、地元で製造されていない品物を返礼品としたケースがございました。  そこで、県では、今年二月に市町村を対象に研修会を開催し、事業者と契約をする際には、返礼品を確実に提供できる体制を整備しているか過去の取引実績などを踏まえ厳正な審査を行うこと、また、契約後も定期的に事業者に対し必要な調査、確認を行うこと、そして、違反が疑われる場合には、速やかに実地調査を行うことなどの対応について説明を行い、ふるさと納税制度に対する県民の信頼を損なうことがないように対応を求めてきたところでございます。 371 ◯花田尚彦委員 これまで課題を多く述べてきましたけれども、私も全てを否定しているわけではありません。幾つかのサイトを見てみますと、市町村別に地元の魅力品が一覧で分かるほか、自治体の説明や写真、魅力なども掲載されていますので、自治体の情報発信という観点から大変ありがたいものではあると思います。しかし、県は、市町村に対して実質的な指導権限はないという中で、さっきのようなトラブルがあった際は、取りまとめをして、そして国に報告しなければならない立場であると聞いておりますので、県としては、先ほど御説明があったように受ける影響も大きいわけであります。今後もふるさと納税を市町村、県民の双方が安心して活用していくには、制度の健全な発展が不可欠と考えますけれども、これに向け、県としてどのように取り組んでいくのか部長にお伺いします。 372 ◯桐明和久委員長 中島企画・地域振興部長。 373 ◯中島企画・地域振興部長 このふるさと納税制度でございますけれども、ふるさとあるいは地方団体の様々な取組、これを応援する納税者の気持ちを橋渡しし、支え合うと、こういった仕組みでございます。寄附文化を我が国に根づかせるための仕組みの一つとして大変重要であると考えております。また、地域の魅力ある農産物や工芸品などを返礼品とすることによりまして、地場産業の振興、そして地域の活性化、こうしたことにもつながると考えております。このようなふるさと納税制度の健全な発展のためには、市町村や事業者に基準をしっかりと遵守していただいて、県民の信頼を損なうことがないよう制度の適正な運用を図っていただくということが大切でございます。このふるさと納税制度というのが、度々見直しが行われまして、こうしたことが影響し、市町村によっては複雑で理解が進んでいないというところもあることから、県といたしましては、今後も必要な情報提供、助言など、市町村に対するきめ細かな支援を行い、返礼品競争よりも、制度の原点でありますふるさとを大切にする、地域を応援する、こうした気持ちが形となって、健全な制度として維持発展していきますよう取り組んでまいりたいと考えております。 374 ◯花田尚彦委員 ありがとうございました。ここまで確認しましたように、ふるさと納税は、今や財政力の弱い市町村が地域活性化に係る事業に取り組む上で貴重な財源となっていることは分かりますけれども、ふるさと納税は、入ってくる反面、当然流出もあるわけです。国からの交付金がある大半の自治体においては流出分の七五%が国から補填されますが、東京二十三区のような不交付団体には一切補填がないので、減収分が大きく、これらの自治体は、当然ふるさと納税制度に反対します。二十三区で最も人口が多い世田谷区では、昨年度、過去最多の約九十九億円の減収となって、横浜市では二百数十億円が流出したそうであります。また、所得の多い人ほど受ける恩恵が大きいというのも疑問点であります。今回増えた県内市町村の状況や、自治体間、住民間の公正性に鑑みますと、例えば、各自治体が集められる寄附金の上限額を財政の規模など何らかの基準から設けていくなど、国に対してこうした措置を求めていくことが必要となっていくのではないかと、私個人は考えております。そのことを最後に指摘しまして質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手) 375 ◯桐明和久委員長 ほかに質疑はありませんか。原竹岩海委員。 376 ◯原竹岩海委員 民主県政クラブの原竹です。  私は、タイトルが誰にも優しい県有施設の整備についてということでお伺いをさせていただきたいと思っております。  本県の県有施設につきましては、身体に障がいがある人も利用ができるように、施設の改修を進められるとともに、老朽化が進んだ建物の建て替えや施設の更新に当たってはバリアフリー化が図られていると思いますが、今回は、障害者差別解消法の趣旨を踏まえまして、県行政棟、県議会棟に特化しまして、高齢者や身体障がい者の皆様の御利用を念頭に、バリアフリー化への取組についてお伺いをしたいと存じます。  まず、県のバリアフリー化の施策を踏まえて、県の行政棟と議会棟をつないでおります渡り廊下の階段部分に車椅子の人が使える昇降機が設置をされておりまして、本定例会前に更新をされておりますが、これは、本来どういう理由で、いつ頃に設置をされたのでしょうか。また、新たな昇降機の利用回数についてもお伺いします。そして、この昇降機設置の改修費についてもお答えください。 377 ◯桐明和久委員長 内野財産活用課長。 378 ◯内野財産活用課長 お尋ねの昇降機でございますけれども、平成二年十月に行政棟と議会棟を連結する連絡通路の段差解消のために設置をしたものでございます。更新後の昇降機の利用回数ですけれども、本年二月十三日に供用開始をしておりますが、昨日までで二回利用がございます。改修費につきましては二千六百万円余でございます。 379 ◯原竹岩海委員 そもそも公共事業は最少の経費で最大の効果を上げるよう努めるとしておるところであります。この戒めを踏まえまして、例えば、身体に障がいがある人や歩行が困難な人は、車椅子だけではなく、シルバーカーなどを利用されている人やつえなどを使ってやっと歩ける方もおられますし、足を骨折されて松葉づえの方もおられるわけであります。このような方は階段では本当に苦労されていると思われます。実は、私も右足を過去に骨折をした痛い経験がございまして、二か月間ぐらい松葉づえで議員活動をしておりましたときには、階段での歩行が本当に大変でした。こういった経験を踏まえまして、今回質問に立たせていただいております。  このような方は、渡り廊下の階段部分の利用が大変で、場合によっては、そこを通ることが難しいことを御理解しておられるのかお伺いします。 380 ◯内野財産活用課長 連絡通路の階段部分ですけれども、段数で十二段、高低差が二・二メーターとなっておりまして、何ら対策を講じなければ、身体に障がいのある方や歩行が困難な方などにとっては、非常に利用に支障があると認識をしております。 381 ◯原竹岩海委員 つえや松葉づえを利用されておられる方は、人によっては、右手で手すりを持つと楽な人や反対に左手のほうが楽な人がおられると思います。ところが、この今回の行政棟との渡り廊下の階段には片方しか手すりがありません。廊下の両脇もしくは廊下の中央に手すりを設けようと検討されたことはございますか。もう一つ、今回の渡り廊下の昇降機に関しましての改修や更新等に至るまでの検証なり経過についてもお示しください。 382 ◯内野財産活用課長 階段部分を除く連絡通路ですけれども、これは法令による手すりの設置義務はございませんけれども、高齢者や障がいのある方などの利用に配慮をし、設置が可能な南側の壁面に手すりを設けてございます。北側の壁面でございますけれども、空調設備がございまして、保守点検の必要性から手すりを設けることができません。また、廊下中央への手すりの設置につきましては、円滑な通行といった観点から設置をしないということにしたものでございます。  昇降機の更新でございますけれども、議会の傍聴のために来庁された車椅子の利用者の方から、使い勝手が悪いという声が寄せられるとともに、県議会の厚生労働環境委員会におきまして、改善するよう御意見を頂戴したということもございまして、設置の検討に着手をいたしました。改修案としては、まず一つ目として、連絡通路の階段部分をスロープ化するという方法。それから二つ目に屋外にあるスロープを改修する案。そして最後に、昇降機を更新する案。この三つがあるわけですけれども、この三案を検討した結果、連絡通路の構造、利便性、コストの観点から、最後の案であります昇降機を更新するという案が最良であると判断をいたしました。なお、新たな昇降機の設置を決定する前に、障がい者支援施設の利用者であるとか障がいがある県の職員に意見を求めました。その結果、好意的な反応が得られたということでございます。 383 ◯原竹岩海委員 今の説明で、大体行政側としては、担当としてしっかりと一定の議論と調査をされたといったことが分かったところであります。  渡り廊下で、手すりが設置をされたほうの外側には、行政棟から次の行政棟への大きなスロープがあるんですよ。渡り廊下も、中ほどにスポットとして踊り場を設けた上で、緩やかなスロープを設置をして、両脇、さらには廊下の中央に手すりを設ければ、あらゆる人が安全に安心して御自身で往来できる通路となるのではないかなと私は考えております。そうすれば、仮に台車を利用されて荷物などを運ぶ人たちは、このバリアフリー化によりまして、みんなが利用しやすい優しい施設になるのではないかなと考えておりますが、先ほど行政のほうで、そういったこともしっかり議論をされましたかということで、打合せの中でちょっと聞いたんですけど、相当予算がかかるといったこともありましたので、一定のこれは理解ができました。  今回、昇降機の更新をされたばかりですが、今後、新たに行政棟、議会棟の施設改修の際には、ぜひとも全ての人に優しい渡り廊下などの整備を検討されますとともに、ほかの県有施設の改修の際におきましても、ぜひバリアフリー化の実現に向けて努力をされていかれるべきと考えますが、執行部の御見解をお伺いをいたしたいと存じます。 384 ◯内野財産活用課長 県庁舎をはじめとする県有施設につきましては、バリアフリー法などに基づきまして、高齢者や障がいのある方など配慮が必要な方々が、安全かつ快適に利用できるよう引き続き県有施設の整備に努めてまいりたいと考えております。 385 ◯原竹岩海委員 どうもありがとうございました。  それで、最後に部長にお伺いしたいと存じます。公共事業では、先ほども申し上げましたけれども、最少の経費で最大の効果をということを考えた場合、ただ何となく前例に従いまして改修工事を発注をされるのではなく、一人でも多くの県民の皆様が、安心をして利用しやすい県有施設のバリアフリー化をはじめ、さらには、施設の建て替え、更新、県有施設を御利用されるあらゆる人を想定されまして、これらの実施に向けまして、誰にも優しい施設を考えるべきと思いますが、部長の御見解をお伺いします。 386 ◯桐明和久委員長 中村総務部長。 387 ◯中村総務部長 委員御指摘のとおり、県有施設の新築、大規模改修などにおきましては、施設を利用するあらゆる人を想定して、誰にとっても優しい施設となるよう検討することが重要であると考えております。例えば、障害者差別解消法におきましては、行政機関が事務事業を行っていく中で、障がいのある方が、日常生活や社会生活を営む上で障壁となるもの、例えば、段差解消のスロープの設置などの意思表明があった際には、必要かつ合理的な取組を講じることが義務化されております。  県におきましても、障がいのある方への配慮ですとかユニバーサルデザインの推進などにつきまして、こうした関係する法令の趣旨を踏まえて、引き続き、あらゆる人を想定し、誰にとっても優しい施設となるよう努めてまいりたいと考えております。 388 ◯原竹岩海委員 終わります。(拍手)      〔正副委員長交代〕 389 ◯渡辺美穂副委員長 ほかに質疑はありませんか。小緑貴吏委員。 390 ◯小緑貴吏委員 自民党県議団、小緑貴吏でございます。  通告に従いまして、北九州空港の貨物拠点化と地域振興について質問をいたします。  北九州空港貨物拠点化推進費において、半導体貨物の集荷等に対する助成が、令和六年度新規事業として約一億四千万計上されておりますが、この半導体貨物集荷促進事業とはどのような取組なのかお伺いいたします。 391 ◯渡辺美穂副委員長 中岡空港事業課長。 392 ◯中岡空港事業課長 現在、国際航空貨物につきましては、九州、西中国地域の六割が、また、半導体関連貨物につきましては、全国の九割が成田国際空港、関西国際空港の両空港を利用して輸出されており、空港までの陸上輸送は主にトラックにより輸送されております。このような状況を踏まえまして、本事業におきましては、国際航空貨物について、今後の県内の半導体関連貨物などの輸送需要活発化を見据え、当該貨物を北九州空港から輸出する際に、事業者に助成し、同空港への貨物の集荷を促進するものでございます。具体的には、北九州空港を活用した新たな航空貨物輸送ルートを構築した場合、または同空港における半導体関連貨物の輸出取扱量が前年度と比較して増加した場合、事業者に対して輸送費用の一部を助成するものでございます。 393 ◯小緑貴吏委員 半導体貨物集荷促進事業の助成対象についてお聞かせ願います。 394 ◯中岡空港事業課長 貨物利用運送事業者と荷主企業が助成対象でございます。 395 ◯小緑貴吏委員 半導体貨物集荷促進事業の助成対象について、県内の事業者はどの程度を想定していますでしょうか。また、どの程度の貨物量の増加が見込まれるのかお伺いいたします。 396 ◯中岡空港事業課長 現在実施している集荷の促進を支援するための助成を活用している貨物利用運送事業者のうち、県内に拠点を置く事業者は約七割であることから、同程度の県内の事業者が本事業を活用することが想定されます。また、荷主企業につきましては、県内には、三菱電機パワーデバイス製作所やローム・アポロをはじめとした半導体関連企業が約四百社集積していることから、本事業の助成対象となり得るものと考えております。これらの企業に、本事業の活用を促すべく、商工部新産業振興課が事務局を務める福岡県半導体・デジタル産業振興会議を通じて働きかけてまいります。  貨物量につきましては、福岡県総合計画における北九州空港の航空貨物取扱量の令和八年度目標値、四万二千トンに、これにつきまして、半導体関連貨物が占める割合を四割程度とすることを想定しまして、現在の貨物取扱量を踏まえ、来年度、本事業による助成により、約四千五百トンの増加を目指しております。 397 ◯小緑貴吏委員 この事業が県内事業者に反映されたか、決算委員会でも事業の成果をお聞きしたいと思います。成田、関空から輸出される貨物を北九州空港に取り込み、シェアを増やすことが貨物拠点化につながると考えますが、半導体貨物集荷促進事業による効果はどのようなものを考えていますか。お伺いいたします。 398 ◯中岡空港事業課長 本事業により、成田、関空の両空港を利用して輸出する場合と同等の輸送コストに抑制し、輸送時間の短縮を図ります。 399 ◯小緑貴吏委員 地域の活性化や競争力強化の観点からは、どのような効果がもたらされると考えられますか。お伺いいたします。 400 ◯中岡空港事業課長 今回の事業を通じて構築された北九州空港を活用した航空貨物輸送ルートが多くの事業者に利用されることで、貨物拠点化がさらに進み、輸送コスト低減や利便性向上を促進することが期待されます。輸送コスト低減や利便性向上を通じ、さらに貨物を呼び込む好循環が生まれ、半導体関連企業にとどまらず、県内事業者の活性化、ひいては地域の競争力強化につながるものと考えております。 401 ◯小緑貴吏委員 今お答えいただいたように、この事業で生み出される好循環により、さらに様々な貨物が集まり、企業や物流施設の誘致などにつながってくるのだと思います。昨年、十二月議会で我が会派の吉村悠議員も質問されたように、地域振興を考える上で、企業や物流施設の誘致など、戦略的に取り組むことが大変有効なことだと考えます。地域振興という点も踏まえて、北九州空港の貨物拠点化に向けた部長の決意をお聞かせください。 402 ◯渡辺美穂副委員長 中島企画・地域振興部長。 403 ◯中島企画・地域振興部長 空港は、人、物が活発に移動する拠点でございます。経済活動を支える重要な交通基盤として機能させていくことが必要でございます。北九州空港は、まず、九州で唯一貨物専用機が就航しております。そして、二十四時間利用可能な海上空港でございます。こうした特性がございます。この特性を生かしまして、本事業をはじめとした取組により、半導体関連貨物、これをはじめとして、様々な貨物の集約化を進め、安定的、効率的で持続可能な航空貨物輸送ルートの構築を推し進めることで、将来的には、県内事業者の活性化あるいは企業の進出、こうしたことも期待されるところでございます。地域の競争力強化につなげてまいりたいと考えております。今後、令和九年度、滑走路三千メートル化、これを早期に実現しまして、これを活用した欧米をはじめ世界と直接結ぶ航空貨物のネットワーク、この構築を図りますことで、貨物拠点空港として北九州空港をさらに発展させてまいります。 404 ◯小緑貴吏委員 部長からの決意をいただきました。半導体関連貨物のみならず、様々な貨物を集約するには、商工部、農林水産部などを含めた各部が連携し、県民に貢献できる組織として取り組む必要があると思います。  この件に関する知事の見解をお伺いしたので、委員長、知事保留のお取扱いをよろしくお願いいたします。 405 ◯渡辺美穂副委員長 ただいま小緑委員から申出がありました知事保留質疑を認めることにいたします。  なお、知事保留質疑は三月十九日火曜日に行う予定でありますので、御了承願います。 406 ◯小緑貴吏委員 終わります。(拍手) 407 ◯渡辺美穂副委員長 ほかに質疑はありませんか。      〔「なし」と呼ぶ者がある〕 408 ◯渡辺美穂副委員長 ないようですので、以上で、大塚委員、小緑委員の知事保留質疑を残し、二款総務費の質疑を終わります。  以上で本日の議事を終了いたします。  なお、明日十二日火曜日の委員会は午前十一時に開き、歳出三款保健費及び四款環境費の審査を行う予定でありますので、よろしくお願いいたします。  本日はこれをもって散会いたします。    午 後 四 時 二 十 一 分 散 会 Copyright © Fukuoka Prefecture All Rights Reserved. ↑ ページの先頭へ...