また、九月補正で
トラック運送事業者への
燃費向上のための
エコタイヤ導入支援を創設して、今募集をかけているところでございます。
四ページをお願いいたします。
中小企業の新
製品開発等の取組への支援でございますけれども、これにつきましても、九月補正で
助成件数の拡大を図っております。
続きまして、五ページをお願いいたします。創業等への支援でございますけれども、ベンチャーマーケットの開催。今年度、これまでに七回開催しておりまして、四百十二名に参加いただいております。
それから、デジタル化の支援でございます。六ページをお願いいたします。デジタル化の推進のための人材育成でございますが、
中小企業DX中核人材育成プログラム、これに五十二名参加をいただいておりまして、同じくDX支援のための支援人材育成プログラム、
商工会議所、
商工会等の職員でございますが、これに十一名参加いただいております。
また、その下、九月補正で県内半導体関連企業の人材育成・確保支援といたしまして、理工系大学等の教員等を対象に、県内半導体関連企業を訪問するプロモーションツアーの実施、またシステム開発技術カレッジにおきまして、企業の若手社員を対象としたオンライン基礎講座を開催いたしております。
七ページをお願いいたします。地域経済の活性化でございますけれども、通販サイト、県産品販売キャンペーン(福岡県ウェブ物産展)でございますけれども、八月から十月にかけまして第一弾を行いまして、約六億三千九百二十万円の売上げを上げております。
八ページをお願いいたします。DOCOREを活用しました販路拡大の支援といたしまして、DOCORE商品を東京の商談会に出品いたしまして、商談件数百六十五件となっており、成約に向けた交渉を行っているところでございます。
それから、その下、福岡の避密の旅観光キャンペーンでございますけれども、
宿泊料金四〇%割引などを行う新たなキャンペーンを十二月二十七日まで実施しているところでございます。
九ページをお願いいたします。修学旅行の促進でございますけれども、バス代の一部補助でございますが、九月補正で八百台分まで増加いただいておりますけれども、現在助成台数六百九十二台利用いただいている状況でございます。
説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
29
◯渡辺美穂委員長 説明は終わりました。
これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
30
◯渡辺美穂委員長 特にないようですので、以上で、本件の質疑を終わります。
次に、「
中小企業の動向及び令和三年度
中小企業振興施策の実施状況案について」を議題といたします。
執行部の説明を求めます。
荻原商工政策課長。
31
◯荻原商工政策課長 引き続きまして、
委員会資料十三ページをお願いいたします。
中小企業の動向及び令和三年度
中小企業振興施策の実施状況案の御報告でございます。これにつきましては、福岡県
中小企業振興条例に基づきまして、二〇一九年に第二次
中小企業振興基本計画を策定いたしまして、その実施状況をこのような形で取りまとめ、公表させていただいているところでございます。三年度の年次報告の本編、お手元にお配りしておりますけれども、
委員会資料の概要版によりまして、特徴的な事項を中心に御説明させていただきます。
まず、県内の経済の動向。県内総生産でございますけれども、ここにございますように、まだ二〇二一年度速報値でございますけれども、前年度比二・八%増となっておりまして、一昨年度大きく落ち込んだ状況からの回復が見られているところでございます。
それから、三の
設備投資でございますけれども、これも新型コロナウイルスにより抑制されておりました経済活動が回復し始めましたことで、一昨年度から昨年度、増加傾向にございまして、来年度も計画ベースではございますけれども、全産業で三一・六%の増加となる見込みでございます。
十四ページをお願いいたします。企業の倒産件数でございますけれども、前年から八十四件減少して二百八件という状況でございます。
それから、六の家計消費でございますけれども、百貨店・スーパーの販売額でございますけれども、二〇二一年度は前年比三%の増ということでございまして、またインターネットを利用した支出もこの図表のとおり増加傾向が続いているという状況でございます。
十五ページをお願いいたします。第二章の
中小企業を取り巻く環境でございますけれども、二の労働力市場の需給状況でございますけれども、有効求人倍率、二〇二一年度一・〇六%と若干三年連続の低下傾向でございますけれども、右下の表にございますように、これから労働市場に参入する十五歳から二十四歳、対する六十五歳から六十九歳の人口にギャップがありますため、今後の労働力不足が懸念されるという傾向が示されております。また現在、後ほど申し上げますように、人手不足というのが続いている状況でございます。
十六ページをお願いいたします。四の外国人入国者数でございますけれども、二〇二一年度は総計で六千人と、一昨年度と比べまして大幅な減少でございますが、今年度若干増加傾向に戻っているところでございます。
十七ページをお願いいたします。第三章、
中小企業の動向でございますけれども、二の開業率でございますけれども、二〇二一年度は前年度から低下いたしまして、本県五・三九%という状況でございます。
それから、三の人手不足の状況でございますけれども、下のグラフの黒い線が全業種でございますけれども、長期的にやはり人手不足が続いているという状況でございます。
十九ページをお願いいたします。
中小企業のDX化アンケートの調査結果でございますけれども、DXを知らない、あるいは取組の予定がないという事業者が六六%を占めておりまして、図表の一番下にありますように、課題といたしまして、必要なスキルやノウハウがないということでございますので、また今後そういった取組を進めていく必要があるということで今取り組んでいるところでございます。
二十ページをお願いいたします。令和三年度の
中小企業振興施策の実施状況でございます。全体でございますが、目標指標の達成状況でございますけれども、十三の目標がございまして、そのうち七項目で実績を上回っておりまして、おおむね昨年度御報告いたしました進捗見込みのとおりとなっております。目標未達成の項目につきましても、コロナ禍の中で一定の成果を上げられたものと考えております。
それでは、
中小企業振興条例に定められております柱に沿いまして御説明します。一つ目の柱は創業の促進でございまして、一の1)にございますような創業セミナーの支援、あるいは2)にございますような福岡よかとこビジネスプランコンテストの開催、あるいは新規創業資金などによる資金援助、こういったことによりまして取組を進めてまいりました。
目標指標の結果でございますけれども、ビジネスプランコンテストへの応募件数、これは説明会等の開催がなかなか難しかったということで応募が減っておりまして、目標値に達してないという状況でございます。また、創業支援事業等を活用して創業した件数、これは国のほうで発表する結果が今年度末ということでございますので、今はまだちょっと評価はできない状況でございます。
二十一ページをお願いいたします。経営基盤の強化の施策でございます。やはり(一)の1)にありますように、事業計画の策定を
商工会議所等の経営指導員による巡回等で支援をする、あるいは(二)の人材の確保及び育成におきましては、2)にありますような若者就職支援センター等でのマッチング支援、あるいは5)にありますような障がいのある方が安心して働けるようなテレワークオフィス等の施策を行っております。また、インターネット活用による販路開拓支援、一番下のところとしまして、商工会によるそういった活用セミナーを開催しております。
二十二ページでございますが、販路開拓の支援といたしまして、DOCOREによるテストマーケティング、あるいはビジネスマッチング促進といたしまして、自動車産業アドバイザーによるマッチング支援等を行っておりますほか、
事業承継につきましては、
商工会等の経営指導員等による診断、あるいは
事業承継引継ぎ支援センターにおけますマッチングの支援等を行っております。そのほか、
中小企業生産性向上支援センターにおきます専門家による企業診断、アドバイス等を行ったところでございます。
目標指標でございますけれども、域外への販路開拓のための商談会の出展企業数や若者就職支援センターによる就職者数、公共職業訓練受講者の就職率、これは新型コロナによる業況悪化によりまして、実績値が目標値を下回っております一方、
事業承継診断の実施件数や重点支援企業のうち売上げが向上した企業数等は目標を達成いたしております。
二十三ページをお願いいたします。
中小企業者の新たな
事業展開の促進を図るための施策といたしまして、(一)1)の
経営革新計画の指導員による計画策定の支援でございますとか、人材の育成支援としまして、企業のデジタル化の人材の育成支援、(三)の技術の高度化の促進としまして、
水素、あるいはブロックチェーン、自動車の電動化といったものの支援を行ってまいりました。
二十四ページをお願いいたします。企業の海外展開につきましては、福岡アジアビジネスセンターにおけるセミナー等の実施を行っております。
目標指標の進捗につきましては、ここに掲げてございます四つの項目、いずれも目標を達成している状況でございます。
それから、二十五ページをお願いいたします。小規模事業者の事業の持続的な発展を図るための施策でございますが、経営発達支援計画に基づきます
商工会議所等による支援、あるいは
中小企業生産性向上支援センターによる支援、それからやはり経営指導員の巡回指導、そういったことを重点的に行っておりまして、目標の推移としましては、
商工会議所、商工会の指導員等による指導件数、これは巡回がコロナの影響で難しかったということもありまして目標を下回っておりますが、重点支援企業の売上げの向上につきましては、これは目標を達成している状況でございます。
二十六ページには
新型コロナウイルス感染症への
対応状況、これはこれまで御説明した内容をまとめておりますので、御覧いただければと思っております。
昨年度、以上のような状況でございます。こういった施策を通じまして、今年度も新たな計画の下、
中小企業を引き続きしっかりと支援してまいりたいと思っております。
説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
32
◯渡辺美穂委員長 説明は終わりました。
これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
33
◯渡辺美穂委員長 特にないようですので、以上で、本件の質疑を終わります。
これで
所管事務調査を終わります。
次に、報告事項に入ります。
「新福岡県立美術館整備事業基本設計プロポーザル一次審査の結果について」
執行部の説明を求めます。柳原新県立美術館建設室長。
34 ◯柳原新県立美術館建設室長 新福岡県立美術館整備事業基本設計プロポーザル一次審査の結果について御報告いたします。
新県立美術館は、県と市が一緒になって整備する、県にとって大事なセントラルパーク内に造られるものです。
それでは、設計者選定に関する県の考え方を改めて御説明させていただきます。
委員会資料と一緒に配付をさせていただいております新福岡県立美術館基本計画概要版の冊子を御覧ください。
昨年、大濠公園南側に建設予定の新県立美術館に関する県の方針を定めた基本計画を策定いたしました。一枚めくっていただきまして、この中で、「芸術の可能性を拡げ、挑戦する美術館」、「九州・福岡県の文化芸術の発展に貢献する美術館」、「県民が親しみ、誇りを育む美術館」、「公園と一体となった美術館」の四つのコンセプトと、さらに一枚めくっていただいて、機能と役割、施設整備計画などを定めました。特に施設整備に当たっての県の考え方として、施設整備計画のページの上から三つ目の枠囲みに記載をしております施設整備の基本方針のところになりますが、国内外の多くの人々が交流する拠点としてセントラルパーク構想の魅力をさらに高める施設整備を行うこと、時代の変化に合わせ進化し続ける技術や新たな芸術表現に対応可能なフレキシブルな施設機能を備えること、誰もが安心して豊かな時間を過ごすことができる、環境にやさしいサスティナブルな施設とすること、周辺の景観やまち並みとの調和を図りつつ、公園・日本庭園と一体となった展示空間として施設を整備することを示しております。今回のプロポーザルは、この基本計画に示した県の考えを実現していただける設計者を選定するものでございます。
委員会資料、
人づくり・県民生活部資料でございますが、新福岡県立美術館整備事業基本設計プロポーザル一次審査の結果についての一ページをお願いいたします。
日時、会場、一次審査参加者数は記載のとおりです。企画案を公募いたしましたところ、三十九者から提案があり、十一月二十八日に一次審査を行いました。
四の審査内容でございます。設計方針、業務の取組方針、技術提案書などの一次審査書類について選定委員が書類審査し、意見交換を行った上で、二回の投票及び決選投票を行い、二次審査に進む四者が選定されました。
五の一次審査通過者ですが、四者が選定されております。五十音順に御紹介しますと、株式会社AS様、株式会社隈研吾建築都市設計事務所様、SUEP・昭和設計共同体様、西澤・EIKAstudio設計共同体様でございます。
六の選定
委員会につきましては、美術館建築の特性、また敷地の特性を踏まえまして、都市デザイン、建築、美術館等の分野の有識者七名で構成する選定
委員会において審査していただきました。
七の二次審査でございますが、二次審査が本プロポーザルの最終審査となります。日時は令和五年一月二十一日に開催予定で、時間は調整中です。参加者によるプレゼンテーションを行い、選定委員による質疑応答、議論を経て採点し、最優秀者、次点者を選定いたします。二次審査は、一次審査と同様に公開で実施いたします。
次のページに一次審査に参加されました三十九者の一覧を添付しております。
一次審査を通過した四者の提案について御紹介させていただきます。なお、提案書につきましては、現在非公開にしており、本日資料としての配付は控えさせていただいております。また、二次審査を控えておりますので、提案の内容は、各者にあらかじめ定めております受付番号で番号順に御紹介させていただきます。あらかじめ御了承ください。
まず、十四番の提案です。原景の庭をテーマとし、大濠公園と歴史を継承しながら景観を醸成する。資料については配付させていただいておりませんので、口頭で御説明させていただきます。二点目に、県立美術館としての使命と多様なスペース、雁行配置と小さな場所をつなぐシークエンス、この大きく三つの考え方が提案されています。
十七番の提案です。福岡の歴史と未来をつなぐ新しい美術館をテーマに、主な考え方として、セントラルパーク構想の拠点となる新しい美術館、日本庭園に配慮した建築ボリューム、日本庭園、大濠公園のランドスケープが連続するグリーンイーブス、多様な活動の拠点となるミュージアムなどが示されております。
二十三番の提案です。人を誘い、森に溶け込むリボン状のアート空間をテーマに、公園と庭園の間をS字に縫うおおらかな配置、公園に開かれたグランドレベルから静かな上階の美術館空間を段階的につなぐゾーニング、アートを身近に感じられる性格の異なる展示スペースなどの考え方が示されております。
最後に、二十四番の提案です。国際博物館会議が今年の八月に採択しましたミュージアムの新しい定義、ミュージアムは有形、無形の遺産を研究、収集、保存、展示する社会に奉仕する非営利機関である。オープンでアクセスしやすく、インクルーシブであり、多様性と持続可能性を育む。ミュージアムは地域社会の参加を得て運営されるものであり、コミュニケーションを図り、教育、楽しさ、考察、知識の共有のために様々な体験を人々に提供する。提案には、この定義の実践、発展を目指す美術館の考え方が具体的に記載をされています。
説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
35
◯渡辺美穂委員長 説明は終わりました。
これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。加地委員。
36 ◯加地邦雄委員 この選定
委員会、県議会が参加していませんので、部長にちょっと確認させていただきたいと思います。
ただいま説明していただいてありがとうございます。先ほどの四つの提案について、具体的にどのような提案なのか、推測が難しいところでありますけれども、お聞きしながら感じたことを素直に申し上げますと、説明するまでもないことかもしれませんけれども、セントラルパーク構想は、広大な敷地を持つ大濠公園と舞鶴公園が一体的に整備、活用して、国内外から多くの方々に来ていただけるような、まさに知事が公約に掲げておられます世界から選ばれる福岡県になるため、歴史、文化、芸術、観光の発信基地とする目玉施策だと思っております。我々県議会としても、新県立美術館に対する期待は並々ならぬものがございます。大濠公園南側に建設されることが決まってからは、この
委員会、そして文化議員連盟での各地の様々な美術館を視察し、研究してまいりました。公園の中にある美術館を訪れた際には、豊かな緑と美術館が相まって、それぞれの魅力が倍増することを実感したところでもあります。それぞれの提案、大濠公園や日本庭園との調和を図り、新たな価値を生み出そうとする様々な工夫がされていると思いますけれども、我々が長い間時間をかけて積み上げてきた都市のグレードを上げていくセントラルパーク構想、新しく整備する美術館はその原点を明確に打ち出すことを忘れてもらっては困ると思います。
新福岡県立美術館計画では、新県立美術館と福岡市美術館の相乗効果についても触れてまいりましたが、さすが福岡県立美術館と評価されるような、国内外から来ていただくような、そして何度も来たくなるような美術館をせっかくだから造りたいと思います。我々県議会、そして行政の皆さんの先人が思い描いてきたこの構想を継続し、そしてさらにそれを超えるような、福岡県の誇りになるような美術館を、部長、造ろうではありませんか。部長の決意、そしてその部長の責任は大変重いものがあると思いますが、決意をお聞かせいただきたいと思います。
37
◯渡辺美穂委員長 徳永人づくり・
県民生活部長。
38
◯徳永人づくり・
県民生活部長 福岡県の新たな文化芸術の拠点となります新県立美術館につきましては、令和十一年度の開館を目指して現在準備を進めているところでございます。先ほど説明がありましたとおり、今年度は設計者の選定を行うこととしております。建設予定地の本県を代表します公園でございます大濠公園でございますが、国内外から多くの観光客が訪れるとともに、県民の皆様の憩いの場としても利用されております。加地委員から御指摘ございましたとおり、大濠公園の日本庭園、あるいは能楽堂が集積するセントラルパーク構想の
芸術文化エリアに今回新県立美術館を建設するものでございます。こうしました立地を生かしまして、県民の皆様に末永く愛され、国内外に誇れる、また新時代にふさわしい福岡県の新たな顔となるようなすばらしい美術館、その実現に向けてしっかりと取り組んでまいります。よろしくお願いいたします。
39 ◯加地邦雄委員 この
委員会でも
委員長を中心にいろいろ論議をやってきました。ぜひ、私個人の意見ということではなくて、
委員会総意、県議会総意の意見として、ぜひその原点を生かしていただくすばらしいものにしていただきたいと思っております。以上です。
40
◯渡辺美穂委員長 ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
41
◯渡辺美穂委員長 ほかにないようですので、以上で、本件の質疑を終わります。
これで、報告事項を終わります。
次に、「各種委員の選出について」を議題といたします。
お
手元配付のとおり、議長より、福岡県文化芸術振興審議会委員の選出について、本
委員会に対し、一名の委員を選出するよう依頼があっております。
この委員の選出につきましては、正副
委員長に御一任願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕
42
◯渡辺美穂委員長 御異議がありませんので、そのようにさせていただきます。
それでは、福岡県文化芸術振興審議会委員につきましては、川端耕一委員を選出することでいかがでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕
43
◯渡辺美穂委員長 御異議がありませんので、そのように決定し、議長に報告することといたします。
次に、議題にはありませんが、その他として何かありませんか。
川端委員。
44 ◯川端耕一委員 インボイス制度を見据えたデジタル化の推進について、ちょっとお尋ねしたいと思います。
先日、我が会派が経済団体との意見交換を行った際に、団体からインボイス制度に関して、事業者の皆さんから、コロナ禍での原材料の高騰や円安の影響で経営が非常に厳しい中、負担の増大につながるという悲鳴の声が多く寄せられているという話をお聞きしました。
そこでまず、インボイス制度とはどのような制度であるか教えてください。
45
◯渡辺美穂委員長 吉田
中小企業振興課長。
46 ◯吉田
中小企業振興課長 インボイス制度について御説明させていただきます。インボイス制度とは、売手である課税事業者が自らの申告する税額や税率を記載した書類であるインボイス、適格請求書というものでございますが、これを発行し、これに基づいて買手側が仕入税額控除を行うという仕組みでございまして、令和五年十月一日から導入されます。先ほど申しました仕入税額控除とは、事業者の売上げに係る消費税額から仕入れに係る消費税額、これを差し引きまして、その差額を納付するというものでございます。
インボイスを発行するためには、税務署長から適格請求書発行事業者の登録を受ける必要がございます。登録を受けないとインボイスを発行することができませんので、買手が仕入税額控除を行うことができず、買手側から取引を見直される可能性がございます。一方で、免税事業者が登録を受ければ課税事業者となりますので、売上高を問わず納税が義務づけられるというものでございます。
47 ◯川端耕一委員 インボイス制度導入が十月ということ、また登録を受けないと取引を見直される可能性があるということで、
中小企業、小規模事業者のインボイス制度への対応は急務であると言えます。しかしながら、これまで年間の売上げが一千万円以下の事業者は、免税事業者として消費税の納付義務が免除されてきたということもあり、複雑なインボイス制度に対する理解不足や、どのように対応すべきか迷っているという事業者の声も聞いております。
このような事業者に対し、県は、インボイス制度についてこれまでどのような周知を行って、どのような支援を行ってきたのかお尋ねします。
48 ◯吉田
中小企業振興課長 インボイス制度の周知、事業者への支援について御説明させていただきます。県では事業者に対して、県内四地域の地域
中小企業支援協議会のネットワークを活用し、窓口での相談に応じているほか、インボイス制度の内容や実務対応、インボイス制度に対応した会計システムなどを紹介するセミナーを開催し、インボイス制度導入についての支援を行っております。なお、セミナーについては、インボイス制度に関する県のホームページに、四地域別に開催情報を掲載いたしまして、事業者の皆様の受講を促しているところでございます。
さらに、インボイス発行事業者への登録の必要性や登録申請方法についての助言、国の
IT導入補助金についての情報提供など、個々の事業者の状況に合わせ、
商工会議所、商工会の経営指導員を中心といたしましてきめ細かな支援を行っているところでございます。このほか、IT技術の専門知識を持つ相談員を有する福岡県
中小企業振興センターのよろず支援拠点において、インボイス制度への対応と併せて、ウェブ受発注システムの導入などの相談にも応じているところでございます。
このような中、今回の追加
補正予算において、インボイス制度への対応も見据えたデジタル化を支援するため、今年度、今後開始される国の
IT導入補助金の補助率を県独自にかさ上げいたしまして、事業者の負担を軽減することとしておりまして、先ほど可決いただいたものでございます。
49 ◯川端耕一委員 周知や支援の状況はよく分かりました。今回の追加
補正予算において、新たにデジタル化基盤導入応援補助金を創設され、国の
IT導入補助金に上乗せして、県でインボイス制度を見据えた
中小企業、小規模事業者のデジタル化を推進していくということで、まさに時期を捉えた予算であると思っております。
インボイス制度導入を契機として、
中小企業、小規模事業者のデジタル化を促進し、生産性を高めることで
中小企業のさらなる成長につなげていくことが非常に重要であると考えますが、最後にちょっと部長の決意をお聞きしたいと思います。
50
◯渡辺美穂委員長 初田商工部長。
51
◯初田商工部長 中小企業でございますけれども、今、非常に、コロナ禍に加えまして、原材料高でありますとか物価高、さらには人手不足と、そういった非常に厳しい状況にございます。こうした中で、やはりデジタル化によりまして、あるいはデジタル技術の導入によりまして、業務の効率化、それから生産性の向上、こういったことを図っていくことが大変重要なことだというふうに認識しております。
先ほどからお話があっていますように、来年の十月からこのインボイス制度が開始されるわけでございます。
中小企業にとりましては、インボイスの導入に対応した会計システムでありますとか受発注システム、こういったものを導入するということによりまして、デジタル化に取り組む契機となるものというふうに考えております。