これより
質疑を行います。
質疑はありませんか。
中牟田委員。
4 ◯中
牟田伸二委員 何点か聞きたいんですけど、まず、今回は
警視という
幹部職員が、こういうことを起こしたということで、大変なことだと思っています。今まではどういう
指導体制の中でやってこられたのかということを、まず、教えてください。
5
◯井上博行委員長 井澤警務部長。
6
◯井澤警務部長 飲酒運転をはじめ、
非違事案の
撲滅ということに関して、特に
飲酒運転につきましては、これまでも
異動期ですとか、あるいは昇任時のような、そういった
各種機会を通じまして、
飲酒に関する具体的な
指導教養を行ってきたり、あるいは実際の事例を基にした、なぜ起きたのかとか、あるいは起こした後どうなっているのかとか、そういった具体的な内容を作った
資料を配付して、それをまた、
幹部研修会での
指示とか、あるいは
グループ検討会なんかを実施する際に、そういう
資料を使って、
飲酒運転の
防止に関しての
指導を行ってきているところでございます。
7 ◯中
牟田伸二委員 そういう
指導をしっかりやってこられたということではあるけれども、実際はこういうことが起こったと。
繰り返しになるんですけど、
警視という
幹部ですから、特に、非常に重大なことだと、
県民みんなが、国民といってもいいかな、思っていると思うんですよね。だから、これから、さらに
再発防止策というのをしっかりやっていただかないといけないということなんですけど、今後どうしていくかということは、どういうふうに考えてありますか。
8
◯井澤警務部長 ただいまの
中牟田委員からの御指摘のとおりだと思っておりますけれども、やはり、まずは平素の
非違事案防止教養とか、
職務倫理教養に加えまして、
先ほども申し上げましたけれども、各
幹部への昇任時ですとか、
異動期ですとか、そういった時宜も捉えながら、
幹部職員を対象とした
研修会を開催するに当たっては、
飲酒が与えます影響について、具体的な
指導、
繰り返しの
指導を行うですとか、
先ほども申し上げましたけれども、
飲酒運転が実際にあった事例を使いました、そういう
資料を使用しての
検討会を行って、なぜそういうことになるのか、どうすれば、そういう
飲酒運転を起こすような場面をつくり出さないようなことを、
職員一人一人が自分で考えられるような場面をつくっていく。こういった
指導教養を
繰り返し充実して、図っていくことによりまして、
幹部に対する意識づけの再
徹底を粘り強く行っていきたいと考えております。
また、今回の
事案につきましては、現在もまだ
捜査中でございますので、今後の
捜査結果を踏まえまして、より
問題点があれば、そういったものを抽出し、そういった
問題点に即した具体的な
再発防止対策を検討し、
同種事案の絶無を図っていきたいと考えているところでございます。
9 ◯中
牟田伸二委員 今回の
事案ということなんだけど、いずれにしても、二度とこういうことが起こってはいけない、それは
共通認識だと思ってます。今、
説明していただきましたけれども、
再発防止に対しては
全力で取り組んでいただいて、改めて
県民の
信頼回復にしっかり努めていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。これは要望ということで、これで終わらせていただきます。
10
◯井上博行委員長 ほかに
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
11
◯井上博行委員長 ほかにないようですので、
中牟田委員からも御意見、御要望がございましたが、ここで私からも一言申し上げさせていただきます。
飲酒運転の
撲滅は、
県民の願いであります。官民挙げて
飲酒運転撲滅に取り組んでいるさなかに、その先頭に立たなければならない
警察職員において、このような事件が起きましたことは誠に残念であり、
県民の
信頼を裏切るものであります。
執行部におかれましては、
先ほどの
中牟田委員の御意見、御要望を真摯に受け止め、いま一度
職員一人一人が意識を高め、
信頼回復に努めていただくとともに、
幹部職員におかれては、
再発防止に
徹底して取り組まれるよう強く要望いたします。
また、従来から献身的に
職務に当たっている他の
警察職員の士気を落とすことなく、
地域社会の安全、
安心の実現を目指し、
警察職員としての誇りと
使命感を持って
職務を遂行されますようお願いいたします。
次に、「
ニセ電話詐欺対策の
推進状況について」を
議題といたします。
執行部の
説明を求めます。
中村生活安全部長。
12
◯中村生活安全部長 それでは、
ニセ電話詐欺対策の
推進状況について、御報告をいたします。
初めに、県内の
ニセ電話詐欺の現状についてであります。
配付資料、
左上段の
認知件数、
被害額の
推移を御覧ください。青の
棒グラフが
認知件数、赤の
折れ線グラフが
被害額を示していますが、昨年は
認知件数が二百七十九件、
被害額が約六億八千万円となっており、いずれも過去五年間で最小となっているものの、
被害が高水準で
推移するなど、依然として深刻な情勢にあります。
次に、
阻止件数、
阻止率の
推移を御覧ください。
被害者の
家族、あるいは
金融機関や
コンビニエンスストア等の
従業員など、第三者によって
被害を阻止した
件数は、昨年は三百九十件、
阻止率は五八・三%となっております。ピーク時の
平成二十九年から年々減少はしておりますけれども、
認知件数も同様に減少していることから、
阻止率そのものは、ここ数年六割前後で
推移しております。
また、
資料には記載しておりませんけれども、
ニセ電話詐欺の
検挙状況につきましては、
犯行グループの拠点の摘発や
アポ電多発地区に
警察官を大量動員しまして、現場で
職務質問により
検挙するなど、昨年は六十四人、前年対比でプラス六人を
検挙しております。
このように
認知件数や
被害額が減少していることに加え、一定の
割合で
阻止率を維持できていますことは、これまでの取り組んできた
各種対策の成果が、少しずつ表れてきているものと考えております。
次に、
資料中段の課題についてです。まず、
アポ電件数の
推移を御覧ください。
ニセ電話詐欺グループが、息子、あるいは
金融機関等の
職員を装って、事前に様子をうかがってかけてくる
電話のことを
予兆電話、いわゆる
アポ電といいまして、過去三年間のケースをそこに掲載しております。
その
推移を見てみますと、昨年は二千七百三十四件と、前年に比べて大きく増加しております。本年に入ってからも、四月末現在で約六百五十件と、昨年とほぼ同水準で
推移しておりまして、
認知件数や
被害額が減少している中で、
アポ電が増加しているという現状を見ますと、依然として
犯行グループの動きが活発であることがうかがえます。
次に、
交付形態別の
割合の
推移を御覧ください。この
グラフは、過去三年間の
交付形態別の
割合、つまり
被害者から
犯行グループへの現金の
受渡し方法や、その
割合を分析したものです。最大の特徴は、
平成二十九年当時主流でした
棒グラフの
赤色部分ですけれども、振込型の
割合が年々減少し、代わって、
白色部分の
キャッシュカード受け取り、
すり替え型の
割合が大きく増加していることです。このことは分かりやすく言い換えますと、これまで
犯人グループが
電話で
被害者をだまして、
金融機関等の
ATMへ誘い出して、
被害者自身に現金を振り込ませていた
手口が減り、最近では
犯人グループの一人が
被害者宅に直接出向いて、
キャッシュカード、あるいは通帳をだまし取った上で、すぐに
ATMから現金を引き出す
手口へと移行していることを示しております。そして、この
キャッシュカード受け取り、
すり替え型が増加している傾向は、今年に入っても、さらにその
割合が高まっております。このように
犯行グループが、その
手口を次々と変遷させていることから、これらをタイムリーに分析し、迅速、的確に
抑止対策を講じていくことが喫緊の課題だと考えています。
このような現状、課題を踏まえ、
予防と
検挙の両面から、次の
対策を進めてまいります。
資料下段の
予防対策を御覧ください。
一点目は、
被害に遭わないための
広報啓発の強化です。
ニセ電話詐欺の
被害に遭われた
方々へ確認をしてみますと、多くの方が、何かしらの形で
ニセ電話詐欺のことは聞いたことはあるものの、まさか自分が
被害に遭うとは思わなかったと答えておられます。そのため、
県警察では、これまでの
報道機関等を通じた
県民への
情報発信、あるいは
コールセンター事業を通じた
押収名簿登載者等への
注意喚起を継続するとともに、特に
被害に遭いやすい
高齢者やその
家族に対しまして、各種の
警察活動を通じた
広報啓発はもとより、公民館の
方々や
民生委員、さらには
医療機関や
介護事業者など、
高齢者との関わりが深い
地域の
方々の御協力をいただきながら、
ニセ電話詐欺の
被害に遭われないように、分かりやすく、きめ細やかな
広報啓発を強化してまいります。
二点目は、
県民運動による
被害阻止活動の
推進です。これまで
県民の
皆様や多くの
事業者の
方々によって構成されております、このニセ
電話気づかせ隊は、現在約一万二千団体、約三十六万人に上り、
県内各地で声かけによる
被害阻止活動を行っていただいております。昨年は、この取組によりまして約五千万円の
被害を阻止するなど、その成果は着実に表れています。今後も、このニセ
電話気づかせ隊をはじめとして、
金融機関や
事業所の
皆様に対して、最新の
犯行手口や
防犯ポイント等の
情報をタイムリーに提供して、
水際対策を強化するなど、さらなる
県民運動による
被害阻止活動を
推進してまいります。
三点目は、だまされないための機器、まっ
太フォンの
普及促進についてです。
県警察では、
事前警告機能や
留守電の
自動録音機等、
ニセ電話詐欺を撃退する
機能のついた
電話機をまっ
太フォンと呼んで、設置を推奨しております。
アポ電など不審な
電話を物理的にシャットアウトできる、このまっ
太フォンの設置は、
被害を未然に防ぐ上で極めて有効です。しかし、
高齢者の
方々にとりますと、いろいろ
機能がついていたら使いづらいであるとか、あるいは自宅にいるのに
留守電にするのは気が引けるなど、その設置をためらっておられる方も多いのが実情であります。このため、
防犯教室や
街頭キャンペーン、
コールセンター事業等を通じまして、
高齢者やその
家族に対して機器の
機能であるとか、あるいはこの
有効性を細やかに
説明するなどして、だまされないための機器、まっ
太フォンの普及をさらに促進してまいります。
次に、
検挙対策についてです。
一点目は、
発生実態に即した
現場検挙活動の強化です。最近主流となっています
キャッシュカードや通帳を狙った
手口は、直前に
アポ電が、一定の地区に集中して
発生し、受け子、あるいは
出し子と呼ばれている
犯人グループの一人が、その付近の駅や
コンビニ等に待機している
可能性が高いという特徴があります。このため、
県警察におきましては、
アポ電が多くかかり始めた地区に
警察官を迅速かつ大量に投入し、
不審者に対する先制的な
職務質問を
徹底するなど、
発生実態に即した
現場検挙活動を強化してまいります。
二点目は、
犯行拠点や
犯行グループの
実態解明、摘発の
推進です。昨年の
検挙事案におきましても、
指定暴力団の
傘下組織幹部が
主犯格として
犯行に及んでいるなど、
ニセ電話詐欺は、
暴力団等の
犯罪組織の
資金源となっております。このため、
県警察におきましては、部門の垣根を越えた
情報収集活動を
推進し、
犯行グループの
犯行拠点の割り出しを行うとともに、あらゆる法令を駆使した多角的な
取締りを
推進し、
犯行グループの
主犯格の
被疑者の
検挙、それから、突き上げ
捜査の
徹底によって
犯罪組織の
実態解明、摘発を
全力で
推進してまいります。
三点目は、
犯行ツール対策の強化であります。
犯行グループは、
電話や
預金口座などの
犯行ツールを駆使して
ニセ電話詐欺を
繰り返しております。これらの
犯行ツールを無力化していくことが、
被害の拡大を
防止していく上で重要です。そのため、
犯行に使用される
電話番号や
預金口座を把握した際は、
電話事業者や
金融機関と連携し、
電話の
遮断措置、あるいは口座の凍結など、
犯行ツールの
利用停止措置を迅速、的確に実施するとともに、これらの
犯行ツールを供給している悪質な
事業者に対する
徹底した
取締りを
推進してまいります。
以上、
資料に基づいて、
ニセ電話詐欺対策の
推進状況について報告してまいりましたけれども、現在
新型コロナウイルス感染症の問題、あるいは
特別定額給付金の受け取りが始まったことに伴い、これらに便乗した
ニセ電話詐欺の増加が懸念されているところであります。今こそ、
家族の絆、
地域の絆、そして、
地域の
団結力で
被害を
防止していくことが重要です。
県警察といたしましても、この
特別定額給付金の
問題等にも
十分関心を持ちながら、
予防と
検挙の両面から
ニセ電話詐欺対策を
推進し、
県民の安全、
安心の確保に向けて
組織一丸となって取り組んでまいります。
委員の
皆様におかれましては、
ニセ電話詐欺の
撲滅に向けた機運の醸成について、引き続き御理解と御支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。報告は以上です。
13
◯井上博行委員長 説明は終わりました。
これより
質疑を行います。何か
質疑はありませんか。
森下委員。
14
◯森下博司委員 中村部長、二、三、質問させていただきますが、今、
部長のほうから発言があった
定額給付金の件ですけれども、
部長も今、
予防と
検挙には
全力を挙げていこうということを言っていただいて、力強く思っておりますけれども、現在、五月に入って、
定額給付金の申請が始まっておるんですけれども、今現在
被害件数とか、
ニセ電話詐欺に関わる、そういった
定額給付金に関する
被害というのはあっていますか。
15
◯井上博行委員長 中村生活安全部長。
16
◯中村生活安全部長 ただいまの御質問について回答いたします。まず、
新型コロナウイルス関連の
詐欺の
関係ですけれども、全体で二十八件、
一般詐欺、それから
特殊詐欺を含めて二十八件
発生しておりまして、そのうち
特定給付金に関する
相談等は七件であります。実害はありません。
17
◯森下博司委員 この
給付は、六十
市町村の窓口でやるんですけれども、三か月、この
給付の作業があると思うんです。額が、福岡県全体で五千百億円というすごく大きなお金が、この三か月間で動く。そうすると、ちょっと心配なのが、例えば、
ネット詐欺で、
フィッシング詐欺というのがありますよね。去年ちょっと、僕も
ネットで見たら、去年の九月で、前年四倍に増えている。これがいろんな形に変えて、その時々の
詐欺になって、例えば、銀行に変わってみたり、
宅配便の
企業名に変わってみたりして、それを上手にメールアドレスというか、ここに入り込んでやっていこうという、そして、くすねるというか、お金をだましていくという、これに関して、
フィッシング詐欺に対して対応とか、今
被害があるとかいうのが、分かれば教えていただけますか。
18
◯中村生活安全部長 ただいまの件ですけれども、実は、ちょうど昨日も、官邸などの偽
サイトが多数確認されたという記事が載ってまして、すぐさまうちのほうで、
サイバー犯罪対策課を中心に確認をしました。現在、
特定給付金に関する偽
サイトというのはなかったんですけれども、今後、今
委員が御指摘のとおり、
フィッシング詐欺等でIDとか
個人情報が抜き取られて、悪用される
可能性があると考えましたので、すぐさま県と連携を取りまして、六十
市町村に
情報発信をしまして、この
事案を受けての
フィッシング、あるいは偽
サイトの
情報を共有して、今後悪用されるおそれがあるんじゃないかということで
注意喚起をやりました。
今後ですけれども、この
特別給付金関係につきましては、私どものほうでも、県警の中で
抑止対策として、マスメディアを通じました
情報発信だとか、あるいは
関係機関と連携した
広報啓発を活用した
県民への
広報啓発、それから、既に各
警察署のほうにも
指示をしておりまして、諸所に応じまして、例えば、
青パトの
パトロール活動を通じた
マイク広報、それから、
防災無線等を活用した在宅している皆さんへの
注意喚起とか、そういったことをやりつつ、
行政機関とも連携した
注意喚起を、今しっかりやっているところであります。
国のほうでも、これは国を挙げての施策ですので、しっかり
サイバー対策も、今連携してやっておりますので、幅広い
端緒情報を入手して。迅速、的確に対応できるように、現在
対策をやっておるところでございます。
19
◯森下博司委員 ネットを見ると、フリーダイヤルもできておりまして、二十四時間対応でということを書いていました。また、本県も
サイバー犯罪相談窓口があるとも聞いているので、やはりこういったのを、
セキュリティーニュースとかで、しっかりメッセージを
県民に送れる媒体を利用して、ぜひ教えていただければと、これは要望しておきますけど、よろしくお願いします。
最後ですけれども、この
定額給付金がスタートして、恐らく
犯行グループが、
部長が言われるように、活発に動いている中で、これに目をつけんことないと思うんですね。相当悪知恵を出して、あの手この手で、恐らく出ると思うんです。ほとんどが振込であり、一部現金の受け取りということになるんですけれども、
高齢者は特に、どういうふうにこの
定額給付金に手を出させないかということ等を、改めて僕は、ある意味じゃ
対策本部を、県警本部の中でつくっていただいて、テレビでも放映して、
犯行グループに抑止力があるような形ででも、PRも大事かなと思っております。すぐ即答はできないと思いますけれども、この
定額給付金詐欺対策本部等を、ぜひ検討していただければと要望して終わりたいと思います。以上です。
20
◯井上博行委員長 ほかに
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
21
◯井上博行委員長 ほかにないようですので、以上で、本件の
質疑を終わります。
次に、「
新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態における
警察の対応について」を
議題といたします。
執行部の
説明を求めます。國友警備
部長。
22 ◯國友警備
部長 それでは、
新型コロナウイルス感染症対策における
警察の対応について、お手元の
資料に沿って御
説明いたします。
初めに、県内の治安概要についてであります。
資料に記載のとおり、一一〇番
件数、交通事故
発生件数、刑法犯
認知件数につきましては、いずれも前年同期比で減少傾向にあります。減少の理由につきましては、断定することはできませんけれども、コロナウイルスの流行に伴う自粛要請が影響しているものと思われます。
新型コロナウイルス関連に関する主な
事案といたしましては、厚生労働省をかたった
特別定額給付金に関連した
詐欺事案、注文していないマスクを送りつけるなどの悪質商法
事案、消毒液・マスクなどの窃盗
事案や、休業中店舗に対する侵入窃盗
事案、店員が釣銭を手渡ししようとしたことに端を発した暴行
事案などを認知しております。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛や休校生活が長引く中、家庭内におけるDVや児童虐待
事案の増加が懸念されると新聞等により報道されておりますが、
県警察で分析しましたところ、DV
事案につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大
防止が叫ばれるようになる以前の、本年一月及び二月は、昨年の同時期と比較しますと、
警察に
相談等がなされた
件数が増加はしておりますものの、外出自粛や休校等が求められ出した本年三月及び四月は、昨年と比較して相談
件数が減少しており、感染拡大の影響は見て取れない状況にあります。
また、児童虐待
事案につきましては、今年に入りまして、いずれの月も児童相談所に通告した児童数は、昨年と比較しますと増加しておりますけれども、その要因は、児童虐待に対する社会的な関心の高まりによるものと考えられ、感染拡大の影響によるものと判断できる状況にはないと考えております。
次に、
県警察の対応についてであります。まず、治安
対策についてであります。
県警察では、県内の治安情勢を踏まえ、繁華街等における
パトロール活動を行い、空き店舗を狙った窃盗
事案等の阻止活動や
不審者への
職務質問の強化を図っております。
また、いわゆる
ネットカフェ難民と思われる人に対する相談窓口の教示や、不要不急の外出者に対する声かけにつきましては、今後も必要に応じて行っていくこととしております。
詐欺や悪質商法
事案につきましては、県警ホームページ、ツイッター、ふっけい
安心メール等におきまして
注意喚起を行い、休業中の店舗に対する侵入窃盗
事案につきましては、
事業者への
広報啓発と街頭活動の強化を
推進しております。
次に、
運転免許行政関連についてであります。緊急事態宣言が解除されたことに伴い、感染症
対策を十分に行った上で、
運転免許証の更新業務の再開や、学科試験、技能試験などの自粛要請の解除を検討しております。
四月十二日から閉鎖していますゴールド免許センターの業務再開につきましては、
新型コロナウイルス感染症の情勢などを踏まえ、今後判断していくこととしております。
なお、更新申請に加え、本年七月三十一日までに有効期限を迎える方につきましては、引き続き各
運転免許試験場や
警察署の窓口での申請のほか、郵送による申請により有効期間の三か月延長が可能となっております。
次に、
職員の感染
防止対策についてであります。
警察の業務は、街頭での活動や
被疑者の取調べ、泥酔者の保護など、人と密接して行う業務が多く、また、各種行政手続や相談対応など、業務を
推進する上で、人との接触が避けられないものが多くあります。外出自粛の中でも、事件事故の対応や街頭活動など、
県民の安全、
安心の確保のため、日夜活動している
職員について、感染
防止対策を
徹底していく必要があります。街頭での声かけの際は距離を保つなどの、いわゆる三密を
防止する取組を
徹底するとともに、不特定多数の者と接触することが多い
警察署などを中心に、マスクや消毒液等を配分しているほか、
県警察の産業医や感染専門医から助言を頂き、
職員に感染者が出た場合の感染
防止上留意すべき事項をまとめた執務
資料を作成し、各所属に配付しております。
各種活動時につきましては、
警察官にマスクの着用を
徹底させ、感染が疑われる変死者の取扱い
事案などでは、臨場した
捜査員にタイベックスーツを着用させ、検視を行わせており、感染が疑われる者の保護取扱い
事案などでも、対応した
警察官には、処理後は手洗いと服の洗濯、使用した車両や施設の消毒作業を行うなどの感染
予防措置を
徹底させております。
また、通勤混雑による新型コロナウイルス感染
防止のため、恒常的な時差出勤を可能としたほか、
職員が感染症状を呈した場合や、濃厚接触者となった場合などに特別休暇等を取得できるよう整備をしております。
そのほか四月二十日からは、
職員への感染
防止及び感染
発生時における
警察機能を維持するため、在宅勤務を実施しているところであります。
次に、
広報啓発活動についてであります。
県警察では、休業店舗等に対する防犯や
ニセ電話詐欺等の抑止に関する
広報啓発、
運転免許証の更新業務の休止等に関するお知らせを、県警ホームページ、防犯アプリのみまもっち、ツイッター及びテレビ番組出演等を通じて行っているほか、知事部局からの要請を受け、外出自粛要請に関する
広報啓発につきましても、防犯アプリみまもっち、ツイッター及び交通
情報板を活用して実施するなど、
県民に対する
広報啓発活動に取り組んでいるところであります。
最後に、今後の取組についてであります。緊急事態宣言の解除を受け、自粛要請が解除となり、人の往来が活発になれば、事件事故の増加が懸念されるところであります。また、
先ほどもありましたが、
給付金に関する
詐欺事案など、
新型コロナウイルス感染症に関連した事件の
発生も予想されるところであります。
県警察といたしましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえた県内の治安情勢を分析した上で、
県民の安全、
安心を確保する各種活動を展開することとしております。
委員の
皆様には、今後とも
警察活動に御理解と御協力を賜りますようよろしくお願いいたします。報告は以上です。
23
◯井上博行委員長 説明は終わりました。
これより
質疑を行います。何か
質疑はありませんか。岩元
委員。
24 ◯岩元一儀
委員 新型コロナウイルスの感染に関する中で、いろいろな対応が取られていることは分かりましたけれども、昨日、
先ほども申されたとおり、特別警戒
地域の部分で、福岡県も解除されたと。そういった中で、活動が活発になってくるので、やはりこれは気をつけなきゃいかんというような御
説明もありました。全くそのとおりだと思います。
そういった中におきまして、
職員の皆さん方を守る部分の中で、まず、本当に安全、
安心のための社会的
機能というものをつくり上げるためには、マスクだとか、消毒液だとか、日頃からの検温だとか、こういった部分は非常に重要だと思うわけでございます。そういった中で、
警察署あたりに対しての現場サイドのいろいろな部分で、人との接触が多い、こういった中で、本当に十分にマスクだとか、消毒液だとか、そういったものが十分に行き渡っているのかどうか、ちょっと心配になるんですけれども、全体的に、いわゆる不足というようなことが言われておりますので、ここら辺のところの確認を、ちょっとさせていただきたいと思います。
25
◯井上博行委員長 國友警備
部長。
26 ◯國友警備
部長 実際に十分とは言えない部分はあるんですけれども、基本的に不特定多数の者と接触する機会が多い
警察署、大規模
警察署でありますけれども、ここを中心に、人頭割で配付をしております。現時点では、一定数確保できるという状況になっておりますので、契約した物品が納品され次第、順次配付していくという予定を組んでおります。
27 ◯岩元一儀
委員 第二波というところも、今後また予想されるわけでございまして、十分ではないというところも含めて、努力をされて、ぜひここら辺の基礎的な部分の対応をお願いしたいし、備蓄も含めて、
警察本部として各署員の皆さん方の、そういった部分での不安もあろうかと思いますので、しっかりと対応していただきたい、これは要望も含めてお願いしたいと思います。
次に、取調べ、犯罪容疑者といいますか、そこら辺との接触と、こういったところがあって、大変不安な部分もあるのではないかと思います。そういった中で、取調べなんかの部分で、ここで感染するということもあるのではないか、おそれがある、リスクがあると、こういうところですが、具体にどんなふうに対応されているのか、そこら辺のところを、可能な限りお示しいただければと思いますが。
28 ◯國友警備
部長 まず、
捜査員自身の防護ということで、当たり前ですけど、うがい、手洗い、それから消毒、マスクの着用、これを
徹底してくれということで、取調べのときには、事前に
被疑者に対しまして、発熱とかせき、この症状を確認した上で、そういう症状があれば、
被疑者に対してもマスクを着用させる。それと、感染が疑われる
被疑者も出てくると思うんですけれども、それは必要に応じて、極端に言えばタイベックスーツとか、手袋とかもありますので、そういうものを着用したり、当然取調室の窓の換気、窓を開放して換気をやったり、それから、取調べの終了後は、ウイルス付着の
可能性がある場所の消毒、こういうのを
徹底しております。
それから、陽性反応を
被疑者が示した場合というのも考えられると思うんですけれども、その場合は、今のところ
警察本部内の特定の調べ室、ここにおいて調べを実施するというふうにしております。そのときも、当然調べ室の換気とか消毒、それから、
捜査員の防護措置というのは
徹底して行っていくというふうに考えております。
29 ◯岩元一儀
委員 新聞等で、日本弁護士連合会が、弁護活動という部分の中で、接触のリスクとか、そういった部分を感じるという部分で、
徹底した対応をという、こういう趣旨の話だったかと思いますけれども、やられておると思います。
ここら辺の接見と申しますか、こういったところでの
対策、こういったものは十分なのかどうなのか、それについて御
説明をお願いしたいと思いますが。
30 ◯國友警備
部長 面会室は、窓といいますか、穴が開いた、声が聞こえるようにしてあるんですけれども、そこの仕切り板ですね、そこにはビニールテープを等を貼りまして、飛沫感染の
防止、これに努めております。実際弁護士の先生と
被疑者が面会の場において、飛沫で感染するという
可能性はないという状況です。それと、被留置者、
被疑者に関しましても、健康診断とか診察、必要な医療措置は行っておりますし、施設内の消毒、換気、これも行っております。仮に発熱が認められた
被疑者がいれば、他の
被疑者と接触させないように処遇を行って、
被疑者に対する
発生拡大の
防止にも努めております。具体的には、可能な限り一人部屋にして、運動、入浴はあるんですけれども、これも単独で実施させて、体調に応じてマスクを着用させるというような方法を取っておるのが現状でございます。
31 ◯岩元一儀
委員 先ほどからいろんな、
森下委員からもありましたけれども、やはり今後幅広い形で、いろんなお金の部分での
被害というか、そういったものも予想されるわけですね。私も、たびたび取り上げましたけれども、消費生活センターあたりとの
事案の、まだ事件にはなっていないけれども、様々な中での連携ということが非常に重要だと思います。先般お聞きしますと、消費生活センターのほうも、土日も含めて、そういう相談活動というものを拡充したと、こういうことも聞いておりますけれども、ぜひ、ここら辺との連携をして、未然
防止というか、そういったところの
対策の部分もしっかりとやっていただきたいという要望。
それから、もう一つ、ゴールド免許センターについて、
先ほどお触れになられました。今後解除になってまいりますと、これの再オープンと、ここら辺のところも、やはり検討をされてくるんだろうと、こういうふうに思います。そういった中で、密室の部分もあるかと思いますので、うちは黒崎のセンターを抱えておるというか、そういったところでもありますので、感染
防止も含めて、使いやすい、
安心したセンターの再開というものを要望いたしまして、私からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
32
◯井上博行委員長 ほかに
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
33
◯井上博行委員長 ほかにないようですので、以上で、本件の
質疑を終わります。
次に、
議題にはありませんが、その他として、何かありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
34
◯井上博行委員長 特にないようですので、次に進みます。
「今後の
委員会活動について」でありますが、正副
委員長に御一任願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕
35
◯井上博行委員長 御異議がありませんので、そのようにさせていただきます。
最後に、会議録署名
委員を指名いたします。
中
牟田伸二委員、守谷正人
委員、お二人を指名いたしますので、よろしくお願いいたします。
本日はこれをもって
警察委員会を閉会いたします。
午 前 十 一 時 五 十 分 閉 会
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