• タブレット(/)
ツイート シェア
  1. 福岡県議会 2019-06-01
    令和元年6月定例会(第1日) 本文


    取得元: 福岡県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-07
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 *開会 ◯議長(栗原 渉君) ただいまから令和元年六月第二回福岡県議会定例会を開会いたします。 *会期決定  会期についてお諮りいたします。  本定例会の会期は、本日から七月十一日までの二十九日間といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。           〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕 2 ◯議長(栗原 渉君) 御異議がありませんので、会期は二十九日間と決定いたしました。  議事日程はお手元配付の日程表のとおりであります。御了承願います。      ────────────────────────────────────────── *諸般の報告 3 ◯議長(栗原 渉君) 諸般の報告を行います。  知事から予算関係報告五件、専決処分報告二件、出資法人の経営状況報告二十二件、監査委員から監査結果報告八件、出納検査結果報告四件、住民監査請求の要旨一件、包括外部監査人から包括外部監査結果報告一件が、それぞれお手元配付のとおり提出されました。  以上、報告いたします。 *議案上程  このたび、知事から第六七号議案「令和元年度福岡一般会計予算」外四十二件がお手元配付のとおり提出されましたので、これを一括報告上程いたします。      ──────────────────────────────────────────  第 六七号議案  令和元年度福岡一般会計予算  第 六八号議案  令和元年度福岡財政調整基金特別会計予算  第 六九号議案  令和元年度福岡公債管理特別会計予算  第 七〇号議案  令和元年度福岡市町村振興基金特別会計予算
     第 七一号議案  令和元年度福岡国民健康保険特別会計予算  第 七二号議案  令和元年度福岡母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算  第 七三号議案  令和元年度福岡災害救助基金特別会計予算  第 七四号議案  令和元年度福岡就農支援資金貸付事業特別会計予算  第 七五号議案  令和元年度福岡県営林造成事業特別会計予算  第 七六号議案  令和元年度福岡林業改善資金助成事業特別会計予算  第 七七号議案  令和元年度福岡沿岸漁業改善資金助成事業特別会計予算  第 七八号議案  令和元年度福岡小規模企業者等設備導入資金貸付事業特別会計予算  第 七九号議案  令和元年度福岡公共用地先行取得事業特別会計予算  第 八〇号議案  令和元年度福岡県営埠頭施設整備運営事業特別会計予算  第 八一号議案  令和元年度福岡流域下水道事業特別会計予算  第 八二号議案  令和元年度福岡住宅管理特別会計予算  第 八三号議案  令和元年度福岡病院事業会計予算  第 八四号議案  令和元年度福岡電気事業会計予算  第 八五号議案  令和元年度福岡工業用水道事業会計予算  第 八六号議案  令和元年度福岡工業用地造成事業会計予算  第 八七号議案  不正競争防止法等の一部を改正する法律の制定に伴う関係条例の整理に関する条例の制定について  第 八八号議案  地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律の制定に伴う関係条例の整備に関する条例の制定につ           いて  第 八九号議案  福岡県会計年度任用職員の給与、費用弁償及び旅費に関する条例の制定について  第 九〇号議案  福岡県立公文書館条例等の一部を改正する条例の制定について  第 九一号議案  福岡県税条例等の一部を改正する条例の制定について  第 九二号議案  福岡県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定について  第 九三号議案  福岡県子育て応援基金条例の一部を改正する条例の制定について  第 九四号議案  福岡県児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例の制定について  第 九五号議案  福岡県森林環境譲与税基金条例の制定について  第 九六号議案  福岡県屋外広告物条例の一部を改正する条例の制定について  第 九七号議案  専決処分について(福岡県税条例等の一部を改正する条例の制定について)  第 九八号議案  専決処分について(附帯控訴の提起)  第 九九号議案  専決処分について(事故による損害に係る和解)  第一〇〇号議案  工事請負契約の締結について  第一〇一号議案  工事請負契約の締結についての議決内容の一部変更について  第一〇二号議案  空港整備事業の経費の負担について  第一〇三号議案  独立行政法人水資源機構筑後川下流用水施設の管理業務に要する経費の負担について  第一〇四号議案  国営筑後川下流左岸農地防災事業の経費の負担について  第一〇五号議案  福岡県宿泊税条例の制定について  第一〇六号議案  福岡県宿泊税基金条例の制定について  第一〇七号議案  副知事の選任について  第一〇八号議案  人事委員会委員の選任について  第一〇九号議案  監査委員の選任について      ────────────────────────────────────────── 4 ◯議長(栗原 渉君) この際、知事から提案理由の説明を求めます。小川知事。 *知事提案理由説明 5 ◯知事(小川 洋君)登壇 本日ここに、第二回定例県議会を招集いたしましたところ、議員の皆様におかれましては御参集をいただき、厚くお礼を申し上げます。  このたびの議会は、県政運営の基本となる令和元年度当初予算を初め、多くの重要な案件について御審議をお願いするものであります。  議案の説明に先立ち、まず三期目の県政運営に関する私の所信を申し上げ、議員各位を初め県民の皆様の御理解と、より一層の御協力をお願い申し上げる次第であります。  世界情勢を見ますと、日中関係は首脳間の交流を通じて大きく改善をしており、本県においても協力関係強化のため地域レベルの交流をさらに促進してまいります。また昨年、タイ王国総領事館が開設されたほか、ハノイ市との友好提携が十周年を迎えるなど、ASEAN諸国と本県との交流がますます活発になっております。今後も成長著しいASEAN諸国の活力を取り込んで、ともに発展をしていきたいと考えております。  経済面では、日本など十一カ国が参加をする環太平洋経済連携協定(TPP11)や日・EU経済連携協定(EPA)が発効し、新たな貿易の枠組みが広がる一方で、米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題などが世界経済の先行きに影を落としております。また先月開催された日米首脳会談では、日米貿易交渉の議論をさらに加速させることで一致しております。これらの動きが県内経済に及ぼす影響を注視をし、今後とも県内産業の支援を行ってまいります。  去る六月八日、九日、本県においてG20福岡財務大臣中央銀行総裁会議が開催をされ、今後の世界経済の見通しや質の高いインフラ投資、経済の電子化に伴う課税上の課題などについて活発な議論が行われました。この機会を捉え、観光、食、農林水産物といった本県の魅力を大いに発信したところであります。  国内では、六年にわたるアベノミクスの推進により、昨年度の名目GDPは五百五十兆円と過去最高を更新しています。最近では中国経済の減速などから輸出や生産の弱さが続いているものの、本年四月の全国の有効求人倍率は一・六三倍と、一九七〇年代前半以来の高水準となっており、賃金についても二%程度の高い賃上げが六年連続で実現する見通しであるなど、雇用所得環境は改善が続いておりますことから、国内需要を支える基礎的な条件はしっかりしております。その中で、本県経済は輸出や生産の一部に海外経済減速の影響が見られるものの、その指標は全国を上回るなど緩やかに拡大をしています。有効求人倍率は一・六四倍、昭和三十八年の調査開始以来最高となりました。人口についても、前年からふえ続けている全国七都県の一つでございます。しかしながら、本県の人口も減少に転ずることが予測されており、それぞれの地域をいかに元気にするか、地方創生が極めて重要な課題となっております。  私は、知事就任以来、県民幸福度日本一の福岡県を目指して、これまで県民の皆様の生活の安定、安全、安心の向上に全力で取り組んでまいりました。その際には、生活者の視点を重視しながら、弱い立場にある方々に寄り添う温かみのある行政を心がけ、福岡県をさらに元気にすべく、さまざまな施策を推進してきました。県民の皆様の御理解と御協力をいただき、その取り組みは着実に進んでいます。毎年実施をしております県民意識調査では、福岡県に生まれてよかった、生活してよかったと感じておられる方々が、知事就任以来増加をしており、ここ三年連続八割を超えるなど県民の皆様の幸福実感は高まっていると考えております。  一方、本県はこの八年間に三度豪雨災害に見舞われました。平成二十四年の災害については、全ての復旧が完了いたしました。しかしながら、一昨年、昨年の豪雨災害の復旧、復興については、まさにこれからが正念場です。まず被災者の皆様の生活再建を図るため、災害公営住宅等を着実に完成させるとともに、朝倉市、東峰村と協力し、個別訪問や住宅相談会などにより住宅再建に向けたきめ細かな支援を行い、被災者の皆様がその住まいを確保できるよう取り組んでまいります。道路、河川、治山ダムなど公共土木施設はもとより、産地の復興のため農地、農業用施設の復旧を加速し、目に見えるような進捗を図り、一日も早い被災地の復旧、復興をなし遂げてまいります。また近年、全国的に大規模な災害が頻発している状況を踏まえ、防災、減災のためのインフラ整備、防災情報の周知など、ハード、ソフト両面にわたり県民の皆様の安全確保に万全を期してまいります。  さて、今、私たちは大きな時代の変化に直面をしております。AI、IoTなど最新技術を駆使した新たな産業革命、いわゆる第四次産業革命と、人生百年時代の到来です。この二つの大きな変化を的確に捉え、これに対応してまいります。  まず第四次産業革命への取り組みとして、中小企業農林水産業の現場に、それぞれの実態とニーズに適したAI、IoT、ロボットといった最新技術を導入することにより、中小企業生産性向上スマート農林水産業を実現し、成長産業へと転換を図ってまいります。一方で、AI、次世代通信による自動運転技術の進化は、過疎地域や高齢者の移動手段の確保につながり、またAIとロボット技術の融合は介護負担を大幅に軽減することから、この分野での人手不足の解消につながるものであります。これらの最新技術の導入に先導的に取り組むことによりまして、本県経済の成長発展だけではなく、地域交通や保健医療、介護福祉など幅広い分野における人材不足、サービスの向上、働き方改革といった社会的な課題の解決を図ってまいります。  次に、人生百年時代の到来への対応です。我が国は世界有数の長寿国となりましたが、生涯にわたり安心して暮らし、そして元気に活躍し続けるためには、健康寿命をさらに延ばしていくことが重要です。このため県民一人一人の健康寿命を延ばすふくおか健康づくり県民運動、スポーツの力で県民生活を元気にするスポーツ立県福岡を推進し、その相乗効果により、県民の皆様を健康で元気にしてまいります。特に、本年九月にアジアで初めて開催されるラグビーワールドカップ二〇一九を成功に導くとともに、国内外からの観戦客の本県への誘客と周遊の促進に向けた取り組みに加えまして、二〇二〇年の東京オリンピックパラリンピック競技大会に向けた事前キャンプの受け入れを進めます。そして、本県がこれまで進めてきた七十歳現役社会づくりの基盤の上に立ち、百年の人生を充実して過ごせる百年グッドライフ福岡県の構築を目指します。  また一方で、先ほど申し上げましたとおり、本県もやがて人口減少に転じると予測されております。将来の人口減少や超高齢社会に備えていく地方創生が喫緊の課題であります。この大きな課題に立ち向かっていくため、誰もが住みなれたところで働き、長く元気に暮らし、安心して子供を産み育てていくことができる地域社会、これをつくっていくための施策を全力で進めてまいります。  私は、県民第一、県民の声を大切に、県民のためにスピード感を持って政策を進め、引き続き県民幸福度日本一の福岡県を目指してまいります。そして、日本海側に位置しているこの福岡県を、アジアとともに発展する一大拠点としていくことによって、九州を牽引し、この日本の国のバランスのとれた発展に貢献をしていきます。  ここで、令和元年度の当初予算について御説明申し上げます。  令和元年度当初予算においては、先ほど申し上げました豪雨災害の復旧、復興、時代の変化に対応するための第四次産業革命への取り組み、百年グッドライフ福岡県の構築、そして地方創生の実現に向け、誰もが住みなれたところで働く、暮らす、育てる、この三つができる地域社会づくりに取り組むことといたしております。あわせて、財政の健全化を着実に推進するため、財政改革プラン二〇一七に沿っためり張りのきいた予算編成を行いました。  令和元年度当初予算の規模は、一般会計で一兆七千八百五十八億一千六百万円余、特別会計の総額で九千五百三億一千九百万円余、企業会計の総額で百六億一千万円余であります。一般会計の予算規模は、前年度当初予算比で三・一%の増となっております。  歳出予算については、社会保障費が幼児教育、保育の無償化等によりまして百八億円の増となっております。また公共事業費及び災害復旧費につきましては、豪雨災害復旧、復興を初めとして、それぞれ百六十二億円、百六十六億円の増となりました。  歳入予算については、県税等が法人二税や地方消費税の増により百七十一億円の増となっております。一方、県債につきましては、臨時財政対策債は減となったものの、豪雨災害の復旧、復興による通常債の発行増に伴い五十六億円の増となりました。  歳出予算の主要施策について御説明申し上げます。  第一は、「豪雨災害の復旧・復興」であります。  一昨年、昨年の豪雨災害で被災した道路や河川等の復旧を加速するとともに、河川の拡幅、道路施設の改良、砂防施設の設置など災害の再発防止対策を推進します。また九州北部豪雨で被災した朝倉地域における被災者の営農再開と産地の復興を支援するため、省力機械や新たな栽培技術、収益性の高い園芸品目を導入する複合経営園地の整備を進めます。さらに被災者の住まいの再建を支援するため、仮設住宅等からの引っ越し費用民間賃貸住宅に入居する際の初期費用を助成します。  第二は、「時代の変化への対応」であります。  第四次産業革命の技術革新を存分に取り込み、産業の生産性の飛躍的な向上と社会的課題の解決を図ってまいります。まず人手不足に悩む中小企業生産性向上を図るため、中小企業診断士等の専門家を企業に派遣し、現場の実態とニーズを踏まえた最新技術の導入をきめ細かく指導するとともに、自動化、IoT設備の導入を支援します。またIoTを活用して、県内企業が開発したすぐれた製品、サービスについて認定制度を創設し普及を促進します。  農林水産業の競争力の強化を図るため、AIやICT等の最新技術を導入し、生産の安定性、効率性を両立させるスマート農林水産業への転換を推進します。水田農業においては、自動で収量を測定するコンバイン、薬剤を散布するドローン等の導入を、園芸農業ではハウス施設内の環境をタブレット端末により遠隔で管理するシステム等の整備を支援します。畜産業では、高品質な乳用牛や博多和牛を生産するため、DNA解析により早期に選抜が可能となるゲノミック評価に対して助成をします。林業では、木材の効率的な流通を促進するため、生産、流通、加工の各事業者がICTを活用して需給情報を共有する取り組みを支援します。水産業においては、ICTを活用した漁場の観測網を整備し、水温分布や潮流を予測するシステムの実用化を行い、若手漁業者等の効率的な操業を支援します。  高齢者の見守り活動では、IoTを活用した高齢者見守り機器等の導入検証を支援し、多重的に見守る体制の強化を図ります。  次に、誰もが生き生きと活躍し、健康で充実した人生を過ごせる百年グッドライフ福岡県の構築であります。県民一人一人が健康の維持、増進を目指すふくおか健康づくり県民運動を推進するため、アプリを活用した健康ポイント事業を実施するとともに、食生活の改善を目的としたチャレンジ!レシピコンクールを開催し、受賞レシピのPRに取り組むほか、市町村が実施する運動習慣定着の取り組みを支援します。  スポーツの力で県民生活を元気にするスポーツ立県福岡については、大規模スポーツ大会、合宿の誘致を進めるため、官民連携による福岡県スポーツコミッション──仮称でございますが──を設立することとし、その準備会議を開催します。また競技スポーツの活性化を図るため、競技団体が行う将来有望な小中学生選手の発掘、育成、国民体育大会上位入賞競技の遠征、合宿を支援するとともに、本県ゆかりのトップアスリートが安定した競技生活を継続できるよう雇用や活動費用の支援を行う県内企業とのマッチングを実施します。このほか県営公園のウオーキング、ジョギングコースに案内板を設置します。  高齢者が生き生きと活躍できる七十歳現役社会づくりを推進するため、七十歳現役応援センターにおいて、引き続き就業、社会参加に対する支援や求人開拓を実施するとともに、新たに進路未決定者に就労適性診断を実施し、それぞれの適性に応じた仕事を紹介してまいります。  第三は、「地方創生の推進」であります。  まず、住みなれたところで働くことができる地域社会づくりであります。県経済の発展の原動力である中小企業の振興については、県内四地域に設置した地域中小企業支援協議会において、個々の企業の成長段階と事業環境に応じてきめ細かな支援を行ってまいりました。福岡県をもっと元気にしていくため人材や資金の確保、事業承継など、引き続き地域ぐるみで支援します。中小企業振興資金の融資枠を十分に確保し、一層の経営安定を図るほか、消費税率引き上げにより影響を受ける中小企業を新たに緊急経済対策資金の融資対象といたします。また、商工会議所、商工会などが行うプレミアムつき地域商品券の発行を引き続き支援するほか、商工会議所、商工会と連携し、県内中小企業キャッシュレス決済の導入を支援します。  就任以来、力を入れてきましたグリーンアジア国際戦略総合特区は、設備投資額が三千億円を突破し、約一千六百人の新規雇用が生まれ、国から全国七つの特区の中で最も高い評価を得ております。この特区を一層活用するとともに、生産の国内回帰の動きを捉え、ユニ・チャームプロダクツや資生堂によるアジア向けの拠点となる工場の建設に続く企業誘致にも、引き続き取り組んでいきます。  また、自動車、バイオ、水素、航空機といった先端成長産業の育成にも努めてまいります。自動車産業のさらなる発展に向け、電動化や安全運転技術の進展により、部品に占める割合が高まっている電装分野への地元企業の参入を促進するため、アドバイザーによる支援や展示商談会の開催などに引き続き取り組むとともに、福岡モーターショー二〇一九を開催をいたします。バイオ産業の拠点化を推進するため、ゲノム編集技術とIT、AIを組み合わせることによって、生物の持つ物質生産能力を最大限に引き出した細胞であるスマートセルの実用化を支援するとともに、その研究開発から試作、製造までを一貫して支援できる施設の整備に着手いたします。中小企業航空機産業への参入を促進するため、工業技術センター航空機産業技術支援グループを設置し、技術支援を強化をいたします。  農林水産業では、ブランド化、輸出促進、六次産業化を推進するとともに、担い手の確保、育成、地産地消にも取り組み、農林水産業を稼げる、魅力ある産業にしていきます。県産農林水産物の販売、消費を拡大するため、アンテナレストラン福扇華航空機内誌でPRするとともに、レストランで使用される食材、商品の通販カタログを作成し、福岡の食の魅力の発信を強化をいたします。また首都圏での六次化商品の商談会を開催いたします。輸出促進につきましては、輸出が解禁された米国向けのミカンと柿、ベトナム向けの梨に加え、シンガポール、ベトナム向け県産水産物の販売促進フェアを開催いたします。また県産木材の製材品の販路を拡大するため、中国、韓国で開催される商談会への出展を支援します。担い手対策として、農林漁業の新規就業者の確保を図るため、農業分野における求職と求人のマッチングを行う福岡県就農マッチングセンターの対象分野を林業、漁業に拡大するとともに、合同会社説明会現地見学会を実施いたします。  観光面では、福岡県へのインバウンド観光客は、平成二十六年から昨年までの五年間で国の伸びを上回る二・七倍に急増しました。これをさらに拡大するため、羽田、成田空港から入国する外国人を対象に、本県への誘客を喚起するキャンペーンを実施します。また中国向けホームページを開設し、中国からの個人旅行者の誘客を図ります。県内各地域の地域資源を活用した観光プロモーションを強化をするとともに、キャッシュレス決済の普及促進、サイクリング旅行者の誘客促進のためのサイクルスタンドの設置など受け入れ環境の整備にも取り組み、心からのおもてなしで国内外からの本県への誘客を促進してまいります。  将来の発展基盤の充実も重要です。福岡空港の滑走路増設及び平行誘導路の二重化を着実に推進するとともに、北九州空港については、新規路線の誘致や路線の定着、国際貨物の通関体制の構築に取り組み、一層の利用促進を図ります。  次に、住みなれたところで暮らすことができる地域社会づくりであります。人口が減少していく中、地域の活力を維持していくためには、県民全ての方々に持てる能力を存分に発揮していただくことが大切です。そのため県民一人一人を健康で元気にしていく取り組みに加えまして、女性や高齢者、障がいのある方々が生き生きと活躍し、安心して暮らせる福岡県にしていきます。  まず、小児、AYA世代のがん患者の方が希望を持ってがん治療に取り組むことができるよう、妊孕性温存治療費を助成するほか、末期がん患者の方の在宅療養を支援してまいります。医療、介護、予防、住まい、生活支援といったサービスを一体的に切れ目なく提供する地域包括ケアシステムの構築を引き続き市町村と連携して進めるとともに、介護人材の確保、定着を図るため、外国人留学生を介護人材として確保する介護福祉士養成施設を支援します。医療的ケア児への支援を強化するため、介護職員の医療的ケア研修の受講を支援するほか、医療的ケア児の自宅へ看護師を派遣し、介助者の負担軽減を図ります。障がいのある方の活躍を支援するため、障がい者雇用に意欲のある企業を対象にテレワーク導入に向けた取り組みを支援します。  私は、就任以来、率先して女性職員の積極的な登用を行ってまいりました。今年度の課長相当職以上の女性職員は、私が知事になる前の二十一名から七十八名となり、その割合は過去最高の一四・一%になりました。企業や地域においてもリーダーとなる女性を積極的に育成するとともに、農林水産業や建設業などさまざまな業種への女性の就業を促し、福岡県を女性活躍先進県にしてまいります。このため、引き続き女性の活躍を進めようとする企業に専門家を派遣し、採用や人材育成など各企業の課題に応じた個別支援を行います。また、新たに非正規雇用の未婚女性を対象に、抱えておられる不安を解消するための応援講座を開催するとともに、地域で活躍する女性人材の活用を促進するため、市町村職員を対象とした研修を実施いたします。  求職者の年齢や状況に応じたきめ細かな就職の支援にも取り組んでまいります。企業の働き方改革を広げるため、ふくおか・よかばい・かえるばいキャンペーンを引き続き実施するとともに、新たに県内四地域においてモデル事業を創出し、企業の先駆的な取り組みを紹介してまいります。  地域防災力の向上を図るため、引き続き緊急輸送道路、河川、砂防施設の整備などに取り組むとともに、防災意識を強化するため高齢者、子供、外国人、中小企業といった特定の対象者向けに、それぞれの特性に応じた啓発冊子を作成し、説明会、研修会を実施します。気候変動の影響による被害の防止、軽減を図るため、福岡県気候変動適応センターを設置し、地球温暖化に伴う影響や適応策に関する情報を収集、分析し、市町村等に提供いたします。  暮らしの安全、安心の確保にも努めてまいります。暴力団対策について、引き続き暴力団に対する徹底した取り締まりを行うとともに、暴力団員の離脱、就労の促進に取り組みます。犯罪被害者等への支援を強化をするため、福岡犯罪被害者総合サポートセンターの相談窓口を、新たに筑後、筑豊地域に設置いたします。性暴力対策を強化するため、性暴力対策検討会議を開催するとともに、性暴力根絶に向けた教育や啓発を行う人材を養成します。  また資源の有効活用の観点から、廃棄太陽光パネルの保管情報を一元的に管理し、効率的に回収できるシステムの実証実験を行います。  次に、住みなれたところで育てることができる地域社会づくりであります。出会い、結婚、出産、子育て、仕事の各ライフステージに合わせたきめ細かな施策を総合的に切れ目なく講じ、若者の結婚や子育てについての希望をかなえることによって、少子化を食いとめてまいります。そのため出会い応援団体、子育て応援宣言企業の登録の推進、保育所等の運営支援などを進めてまいります。待機児童の解消を図るため、待機児童の八割を占める三歳未満児の受け入れをふやす保育所や認定こども園を支援するほか、届け出保育施設が行う児童健康診断及び保育士の研修受講のために配置する代替職員の雇用費用を助成いたします。  人材の育成も重要です。社会の宝である子供たちが国際的な視野を持ち、地域で活躍する人材に育つよう、ふくおか未来人財育成ビジョンに沿って各種施策を展開しており、引き続き取り組みを進めてまいります。来年度以降、学校教育は大きく変わります。新しい学習指導要領が小学校、中学校、高等学校で順次実施され、言語能力と並び学習の基盤となる情報活用能力の育成に向けたプログラミング教育が始まります。子供たちが時代の大きな変化に主体的に向き合い、よりよい社会、みずからの幸福な人生、この両方をつくっていく力を育んでまいります。小中高、各段階に応じたプログラミング教育の円滑な実施に向け、モデルカリキュラム及び教員研修プログラムを開発をし、教員の指導力の向上を図ります。県立学校における教育のICT環境を充実するため、無線LANやタブレット型パソコンを整備します。子供の貧困対策については、貧困の連鎖を断ち切るため、生活困窮世帯の子供の大学進学について相談支援を実施いたします。  以上が令和元年度当初予算の概要であります。  本日ここに提案をしております議案は、ただいま御説明申し上げました令和元年度予算議案二十件のほか、条例議案十二件、専決処分三件、契約の締結に関する議案二件、経費負担に関する議案三件、人事に関する議案三件であります。  このうち、条例議案についてその概要を御説明申し上げます。  第一は、福岡県宿泊税条例及び福岡県宿泊税基金条例の制定であります。その内容は、観光資源の魅力向上、旅行者の受け入れ環境の充実その他の観光の振興を図る施策に要する費用に充てるため、宿泊税を創設するとともに、その使途を明確にするため、収納した税を積み立てる宿泊税基金を設置するものであります。  第二は、福岡県税条例等の一部を改正する条例の制定であります。その内容は、地方税法等の一部改正に伴い、法人事業税及び自動車税の税率の引き下げを行うほか、所要の規定の整備を行うものであります。  第三は、福岡県立公文書館条例など三十六条例を改正する福岡県立公文書館条例等の一部を改正する条例であります。その内容は、本年十月一日から消費税率が引き上げられることに伴い、いずれも使用料の額等を改定するものでございます。  そのほか、会計年度任用職員の給与、費用弁償及び旅費を定める条例、国の森林環境譲与税の創設に伴い福岡県森林環境譲与税基金を設置する条例、屋外広告物に係る条例の制定や改廃に関する事務を小郡市が処理することを可能とする条例、関係法令の一部改正に伴い所要の規定の整備を行う条例四件などでございます。  以上、提出議案の概要について御説明申し上げましたが、いずれの議案も県政運営上緊要なものでありますので、慎重御審議の上、議決くださいますようお願いを申し上げます。 6 ◯議長(栗原 渉君) 知事の説明は終わりました。 *請願上程  次に、請願一件がお手元配付の請願文書表のとおり提出されましたので、これを報告上程いたします。      ──────────────────────────────────────────
    *審査付託 7 ◯議長(栗原 渉君) ただいま上程いたしました請願一件は、所管の常任委員会に付託いたします。  本日はこれをもって散会いたします。           午 前 十一時 三十二分  散 会 Copyright © Fukuoka Prefecture All Rights Reserved. ↑ ページの先頭へ...