高知県議会 > 2002-09-19 >
09月19日-01号

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  1. 高知県議会 2002-09-19
    09月19日-01号


    取得元: 高知県議会公式サイト
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    平成14年  9月 定例会(第269回)招集告示     高知県告示第453号      高知県議会定例会を、平成14年9月19日に高知県議会議事堂に招集する。       平成14年9月12日                     高知県知事 橋本大二郎---------------------------------------議員席次       1番  武石利彦君    2番  中西 哲君       3番  西岡仁司君    4番  三石文隆君       5番  森田英二君    6番  川田雅敏君       7番  谷相勝二君    8番  浜田英宏君       9番  樋口秀洋君    10番   欠番       11番  山本広明君    12番  植田壮一郎君       13番  森 雅宣君    14番  雨森広志君       15番  東川正弘君    16番  溝渕健夫君       17番  元木益樹君    18番  依光隆夫君       19番  土森正典君    20番  西森潮三君       21番  結城健輔君    22番  西岡寅八郎君       23番  小松 雅君    24番  中内桂郎君       25番  佐竹紀夫君    26番  岡崎俊一君       27番  黒岩正好君    28番  朝比奈利広君       29番  池脇純一君    30番  中沢潤二君       31番  二神正三君    32番  田村輝雄君       33番  森田益子君    34番  川添義明君       35番  江渕征香君    36番  米田 稔君       37番  牧 義信君    38番  公文 豪君       39番  塚地佐智君    40番  梶原守光君       41番  田頭文吾郎君   42番  森 祥一君          第269回高知県議会定例会会議録         平成14年9月19日(木曜日)開議第1日出席議員       1番  武石利彦君       2番  中西 哲君       3番  西岡仁司君       4番  三石文隆君       5番  森田英二君       6番  川田雅敏君       7番  谷相勝二君       8番  浜田英宏君       9番  樋口秀洋君       11番  山本広明君       12番  植田壮一郎君       13番  森 雅宣君       14番  雨森広志君       15番  東川正弘君       16番  溝渕健夫君       17番  元木益樹君       18番  依光隆夫君       19番  土森正典君       20番  西森潮三君       21番  結城健輔君       22番  西岡寅八郎君       23番  小松 雅君       24番  中内桂郎君       25番  佐竹紀夫君       26番  岡崎俊一君       27番  黒岩正好君       28番  朝比奈利広君       29番  池脇純一君       30番  中沢潤二君       31番  二神正三君       32番  田村輝雄君       33番  森田益子君       34番  川添義明君       35番  江渕征香君       36番  米田 稔君       37番  牧 義信君       38番  公文 豪君       39番  塚地佐智君       40番  梶原守光君       41番  田頭文吾郎君       42番  森 祥一君欠席議員       なし---------------------------------------説明のため出席した者  知事      橋本大二郎君  副知事     吉良史子君  出納長     島田一夫君  総務部長    池田憲治君  企画振興部長  十河 清君  健康福祉部長  松岡寿子君  文化環境部長  尾崎祐正君  商工労働部長  起塚昌明君  農林水産部長  山崎淳一君  土木部長    安岡 健君  国体局長    西野秋美君  森林局長    池本武広君  海洋局長    星沢昭雄君  港湾空港局長  善見政和君  企業局長    嵐  護君  病院局長    猪野和孝君  教育委員長   宮地彌典君  教育長     大崎博澄君  人事委員長   上谷定生君  人事委員会          西山靖夫君  事務局長  公安委員長   鈴木朝夫君  警察本部長   太田昭雄君  代表監査委員  吉原 強君  監査委員          中岡宏昭君  事務局長---------------------------------------事務局職員出席者  事務局長    林 宏興君  事務局次長   井上 健君  議事課長    鍵山和司君  政務調査課長  竹内豊明君  議事課長補佐  野瀬孝志君  主査      湯川さほり君---------------------------------------議事日程(第1号)   平成14年9月19日午前10時開議第1 会議録署名議員の指名第2 会期決定の件第3 第1号 平成14年度高知県一般会計補正予算 第2号 平成14年度高知県農業改良資金助成事業特別会計補正予算 第3号 平成14年度高知県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計補正予算 第4号 知事等の給与、旅費等に関する条例の一部を改正する条例議案 第5号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例議案 第6号 高知県税条例の一部を改正する条例議案 第7号 保健師、助産師、看護師等養成奨学金貸付け条例の一部を改正する条例議案 第8号 高知県化製場等に関する法律施行条例の一部を改正する条例議案 第9号 高知県工場、事業場設置奨励条例の一部を改正する条例議案 第10号 高知県特別会計設置条例の一部を改正する条例議案 第11号 公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例議案 第12号 警察職員の給与に関する条例の一部を改正する条例議案 第13号 県が行う土木その他の建設事業に対する市町村の負担の一部変更に関する議案 第14号 県道高知南環状線道路改築(井の和田トンネル工事請負契約の締結に関する議案 第15号 ふるさと林道緊急整備事業松原中津川トンネル(松原工区)工事請負契約の一部を変更する契約の締結に関する議案 第16号 住民訴訟に係る弁護士報酬の負担に関する議案 第17号 住民訴訟に係る弁護士報酬の負担に関する議案 第18号 住民訴訟に係る弁護士報酬の負担に関する議案 報第1号 平成13年度高知県電気事業会計決算 報第2号 平成13年度高知県工業用水道事業会計決算 報第3号 平成13年度高知県病院事業会計決算第4 議発第1号 高知県高齢者福祉タクシー制度助成条例議案---------------------------------------   午前10時2分開会 開議 ○議長(雨森広志君) ただいまから平成14年9月高知県議会定例会を開会いたします。 これより本日の会議を開きます。--------------------------------------- △諸般の報告 ○議長(雨森広志君) 御報告いたします。 各常任委員長及び議会運営委員長から閉会中における委員会の審査並びに調査の経過報告、知事から請願の処理についての報告があり、それぞれその写しをお手元にお配りいたしてありますので御了承願います。 さきに議決された意見書に関する結果につきましては、これを取りまとめ、お手元にお配りいたしてありますので御了承願います。 次に、知事から地方自治法第180条第2項の規定に基づく専決処分報告がありましたので、その写しをお手元にお配りいたしてあります。 次に、知事から地方自治法第243条の3第2項の規定に基づき法人の経営状況を説明する書類が提出されましたので、お手元にお配りいたしてあります。 次に、去る7月29日本県で開催いたしました四国4県議会正副議長会議及び8月27日鳥取県で開催されました中国四国県議会正副議長会議におきまして議決されました事項をお手元にお配りいたしてありますので、御了承願います。   +委員会報告書、請願の処理について、意見書に関する結果について+   +それぞれ巻末 269、274、276ページに掲載           +---------------------------------------会議録署名議員の指名 ○議長(雨森広志君) これより日程に入ります。 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則の定めるところにより、今期定例会を通じて次の3君にお願いいたします。   7番  谷相勝二君   23番  小松 雅君   31番  二神正三--------------------------------------- △会期の決定 ○議長(雨森広志君) 次に、日程第2、会期決定の件を議題といたします。 お諮りいたします。今期定例会の会期を、本日から10月10日までの22日間といたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   (「異議なし」と言う者あり) ○議長(雨森広志君) 御異議ないものと認めます。よって、今期定例会の会期は、本日から10月10日までの22日間と決しました。--------------------------------------- △議案の上程 ○議長(雨森広志君) 御報告いたします。 知事から議案が提出されましたので、お手元にお配りいたしてあります。   (提出書 巻末280ページに掲載) ○議長(雨森広志君) 日程第3、第1号「平成14年度高知県一般会計補正予算」から第18号「住民訴訟に係る弁護士報酬の負担に関する議案」まで及び報第1号「平成13年度高知県電気事業会計決算」から報第3号「平成13年度高知県病院事業会計決算」まで、以上21件を一括議題といたします。 ただいま議題となりました議案に対する提出者の説明を求めます。 県知事橋本大二郎君。   (知事橋本大二郎君登壇) ◎知事(橋本大二郎君) 本日、議員の皆様の御出席をいただき、平成14年9月県議会定例会が開かれますことを厚くお礼申し上げます。 いよいよ、あさってからよさこい高知国体が開幕します。また、国体に続いて開かれます全国障害者スポーツ大会よさこいピック高知も、開幕まであと50日余りを残すのみとなりました。振り返ってみますと、平成3年2月の県議会で本県への国体の招致が決議されまして以来、実に11年余りもの長い期間その準備に取り組んでまいりました。ここに至りますまでには、宿泊や輸送交通の問題を初め、会場のバリアフリー化やボランティアの確保などさまざまな課題がありましたが、関係の方々の御理解と御協力でこれらの課題を一つ一つ克服することができました。 この間、私はこの2つの大会を、決して派手さはなくとも高知らしさや環境への優しさを大切にした、県民の皆様にも参加者の方々にも心に残る大会にしたいという思いで取り組んでまいりました。このうち、環境国体取り組みでは、自動車の排気ガスの除去装置や、自然に優しいごみ袋などに多くの企業の御協力をいただきましたので、こうした成果をこれからの環境政策に生かしていきたいと考えております。 一方、県民の皆様には、手づくりプランターコスモス畑での花いっぱいの歓迎を初め、手づくりのお土産や民泊の関係者によります歓迎式など、心の込もったさまざまなおもてなしを用意していただいております。 また、11月9日のよさこいピック高知の開会日には、障害のある子供たちを中心にしたミュージカルを上演いたしますことで、障害のある子もない子も、みんながお互いを理解し合えるような心のバリアフリーのメッセージを御来場の方々に伝えていただくことになっております。これらの大会を機会に、県民の皆様と全国から来県される方々との交流が深まりますとともに、高知のよさが全国に発信できますよう心から願っております。同時に、県民の皆様には、改めまして最後までの御支援と御協力をお願いいたします。 国体の開催を前に、五台山道路土佐道路に続いて、四国横断自動車道の伊野と須崎東の間が、また幡多地域では高規格の幹線道路となります中村宿毛道路の一部の区間が開通をいたしました。まさにようやくというのが実感でございますが、こうした中、道路関係の4つの公団の民営化を審議しています政府の委員会から、先月末に中間整理と題したまとめが発表されました。その文面からは、あれだけ話題になりました採算性の側面がすっかり後退をしていまして、妥協の産物とも受けとめられかねない内容になっております。同時に、その冒頭で特殊法人改革のための委員会だとみずから明記されていますので、公共事業全般の構造的な改革や、国のグランドデザインのあり方などを論議してきました私たち地方の代表とは、そもそも話がかみ合うはずがないとも感じました。とは言いましても、国として果たすべき責任を放棄したとも言えるような対応を見過ごすわけにはいきませんので、私を含めました6県の知事でつくっております「これからの高速道路を考える地方委員会」を通じまして積極的な提案を行ってまいります。 この高速道路の問題に象徴的にあらわれていますように、国は構造改革の名のもとに、みずからの財政的な負担を減らすことにのみ腐心しているようにも見えます。こうした流れに対しまして、地方として言うべきことを主張していくのはもちろんですが、それだけでなく、従来ありがちだった依存体質からの自立への意気込みがこれまで以上に求められていると思います。そこで、このような認識のもとに、中期的な視点に立ちました県政の重要課題を4つの項目に絞り込みました。それは、南海地震への備えや、産業の育成を通じての雇用の維持と創出、さらには子供、高齢者、障害者の方々が暮らしやすい地域づくりと、資源循環型社会先進地域づくりの4つですが、来年度の予算編成に向けましてもこれらの課題に重点的に取り組んでまいります。 この4つの課題のうち、南海地震対策に関しましては、特別措置法が去る7月26日に公布されました。現在、国の専門調査委員会で政府大綱の策定に向けました調査と研究が進められていますので、今後はこれらを踏まえまして、南海地震も含めました国を挙げての大規模な地震災害への対応が本格化してまいります。その中で、本県の地震防災対策はまだスタートしたばかりですが、まずは県民の皆様一人一人に地震や津波からみずからの命を守る心構えを持っていただきますとともに、一人一人では対応できない事柄を地域社会と行政とが力を合わせて補っていく仕組みをつくり上げていくことが急がれます。 このため、まずは市町村とともに、全国に先駆けました津波避難の基本指針を作成しておりますが、次にはその指針をもとに市町村やそれぞれの地域が住民参加のもとで取り組まれます、地域の実情に応じた避難対策づくりを支援してまいります。さらに、現在県が進めております地域防災計画の見直しの中では、今御紹介をしましたようなソフト面の対策とあわせましてハード面の対策のあり方も検討してまいります。 また、4つの課題のうち産業の育成に関連しまして、地域の経済に比較的短い期間にすそ野の広い効果が期待されます観光の分野では、この4月に民間の御協力も得て発足しました高知県観光コンベンション協会を中心に積極的な取り組みを進めております。これまでに、私自身も機会あるごとに県外の旅行会社などにセールス活動を行ってまいりました。こうした中、プロ野球の往年のスター選手によりますマスターズリーグの試合が11月30日に春野球場で開催されることになりましたし、来年度の上半期には大手の旅行会社が全国に向けて四国キャンペーンを実施することも決まりました。今回提案をしております補正予算には、こうした動きに迅速に対応して、そのチャンスを最大限に生かしますための協会への支援も含まれていますが、今後とも交流人口の拡大を目指して思い切った対応を心がけてまいります。 また、同じく産業政策に関連しまして、この7月23日に部局の壁を越える組織として立ち上げましたプロジェクトチームでは、企業誘致の推進策や、産学官の連携によります新たな産業の創出、さらにはこれまで本県の産業を支えてこられた県内の企業に対します支援の再構築の3点を主な検討課題としまして、時には企業の経営者の方々との意見交換も交えながら活発な議論を進めております。 例えば、産学官の連携では、さまざまな支援のメニューを用意してお客様をお待ちするというこれまでの枠を超えて、高知工科大学が持っています知的なシーズや人脈を活用した取り組みに県が直接関与していくといった一歩踏み込んだ、いわば攻めの取り組みを検討しております。これによりまして、県内での事業化の可能性をより高めますとともに、高知工科大学を中心にしました人のネットワークをさらに強固なものにしていきたいというねらいを込めております。今後、来月の末までにはプロジェクトチームとしましての最終の取りまとめを行う予定ですが、その中から既に具体的な提案のありました次世代型のメモリーの実証実験に着手しますための補正予算を提案しております。 さらに、貿易の振興といった観点から、先月の31日までの4日間、中国の青島市を訪問いたしました。平成10年に高知新港が青島港と友好港の提携をしまして以来、青島市とは貿易を通じての経済交流を初め、国際交流員農業研修生の受け入れなど、さまざまな分野での交流を進めてまいりました。今回の訪問は平成9年以来5年ぶりでしたが、中国共産党の青島市委員会の書記を兼ねます市長を初め多くの方々と率直な意見交換を行うことができました。中国は人と人とのつながりを大切にするお国柄でございますので、人脈づくりという面からも大変有意義な訪問となりました。 また、この5年間に青島市は驚くべき発展を遂げておりましたが、農業振興や貿易、あるいは港湾の運営など、お互いのプラスに結びつく可能性のある交流の分野がまだ数多くあることを実感しました。あわせまして、青島市のあります山東省の関係者からは、日本向けの農産物の残留農薬の問題で山東省の農業が大きな打撃を受けたとの説明も受けました。 このように、中国産の野菜の残留農薬が問題となります一方、国内でも7月に山形県内の農薬販売業者の検挙をきっかけに無登録の農薬の問題が表面化しまして、本県を含む全国で販売されていたことが明らかになりました。こうしたことから今月2日には、各農協や農業団体などと合同で、高知県産の農産物の安全を確保いたしますための緊急の打合会を開催しまして、無登録の農薬の実態調査や農薬の販売店への立入検査を行いますとともに、県と農協が定期的に残留農薬の検査を行い、その結果を公表することを全国に先駆けて決定いたしました。 その後、無登録の農薬の使用の実態を調査します中で、ユリやメロン、ハウスミカンへの使用が確認されました。県としましては、無登録の農薬を使用したものやその疑いのあるものは今後絶対に流通させないことが、消費者の皆様や市場に対します園芸産地の義務でございますので、出荷団体や生産農家に対しまして出荷の停止や自粛を強く要請いたしました。 また、今回の問題を受けまして、消費者や関係の団体の方々にも御参加をいただいて、新たに農産物安全確保緊急対策会議を設置しましたので、この場を通じまして農薬の適正な使用に関します問題を一つ一つ解決してまいります。こうしたことによりまして、県民の皆様や県外の消費者の方々に安心していただける安全な農産物が提供できますよう全力で取り組んでまいります。 市町村合併に関しましては、昨日、県内では初めて法定の合併協議会が高吾北地域で設置されることになりました。このほかにも、現在県内の7つの地域で市町村長や議員の方々をメンバーとします協議会が設置されておりますし、県内のほぼ全域で研究会や検討会が設けられておりまして、それぞれの場で、合併をしてどのようなまちづくりを進めていくのか、あるいは将来の負担とサービスのあり方をどうするのかといった議論が進められております。 2年半後に迫りました国の特例法の期限を考えますと、これからの数カ月はそれぞれの市町村にとりまして、合併をするのか、しないのか、またどのような合併の枠組みを選ぶのかといったことを実質的に判断しますための大切な節目の時期でございます。県といたしましても、この議会に地域の協議会などに対します支援の増額などを提案しておりますが、地域の方々に悔いの残らない選択をしていただきますよう、アドバイザーの派遣や専門的な立場からの助言など、これまでの取り組みも含めまして一層の支援を行ってまいります。 高知県・高知市病院組合が進めております高知医療センター整備運営事業に関しましては、7月末に、PFIの専門家を初め医療や病院運営などの有識者で構成されます審査委員会で、それぞれの提案に対します厳正で公正な最終審査が行われました。選ばれました最優秀の提案には、県が強く求めております、地域の社会経済への貢献に関します点など当初幾つかの課題がございましたが、病院組合が先月の初旬に行いました事前の交渉で、提案をした企業グループ側から目標の数値を含めました具体的な提案が出されました。このため、このグループ優先交渉権者に正式に決定されました。 現在は、PFI事業の契約に向けました具体的な交渉が重ねられておりますが、来月末に事業契約を締結しました後、早期に病院本体建設工事に着手する予定になっております。この契約交渉は、今後の病院運営に深くかかわります大変重要なものでございますので、そもそもPFIを導入する目的でした医療の質の向上と病院運営の効率化のために最も適切な契約が締結されますよう、病院組合や高知市と連携して取り組んでまいります。 日高村で計画を進めておりますエコサイクルセンターの整備に関しましては、この6月県議会での御議論を踏まえまして、専門の職員を増員いたしますとともに、関係の部局の職員で構成しますプロジェクトチームを編成いたしました。現在、立地場所や処理の方法も含めました適正な規模の計画づくりに取り組んでおります。この議会には、候補地として検討しております柱谷川の下流域とその隣接地でさまざまな条件を比較検討しました資料をお示ししまして、立地場所の選定などの御議論をいただきたいと考えております。その上で、市町村や関係団体の御意見もお聞きしながら、早急に立地場所の絞り込みを行ってまいります。 もう1年近く前のことになりますが、安芸市の川北小学校で、当時3年生の女の子が階段の手すりから落ちた際に頭を打ったのがもとで8時間後に亡くなるという事故がありました。亡くなった女の子のお母様から、この7月初めに知事への手紙をいただきましたが、そこには「娘の死をむだにしないで、安心できる学校に変えてください」と書かれていました。そこで、事故の発生から病院で亡くなるまでの経過を改めて調べてみましたが、子供たちが主人公を合い言葉に開かれた学校づくりを進めています本県の学校のあり方として、決して行き届いた対応ができていたとは感じられませんでした。あわせまして、だれの責任かといった受け身や保身のとらえ方ではなく、女の子の死をむだにしないという積極的な姿勢が教育現場に求められているのではないかと感じました。 このため、県内の各学校ごとに、子供たちにとって危険な箇所が校内にどれだけあるかを洗い出しますとともに、こうした事故が起きたとき学校に救急車を呼ぶのをためらう風潮があるのであれば、この事故をきっかけにそのような教員の意識を払拭することを教育長にお願いしました。 いわゆる預け金の問題では、改めて副知事から文書で通知しますとともに、すべての所属長と出納員などを対象にした研修会を実施しまして、各職場ごとに会計処理の適正化を徹底いたしました。また、既に先月の末には、管理職員などの負担によりまして、不適正な使用が行われていた分の県への返済を完了いたしましたほか、預け金が残っていましたほぼすべての店舗の御了解のもと、県に返還していただく手続を進めております。 こうした処理とあわせまして、この議会に、私と副知事、それに出納長と教育長の今年度の12月と3月の期末手当を減額する条例議案を提案しております。 この夏、私には2つの印象に残る出来事がありました。その一つは、甲子園大会での明徳義塾高校の優勝です。明徳の野球部には県内出身の選手はわずかしかいませんので、これまで郷土のチームという意識が薄いと言われてきましたが、次々と勝ち進む試合ぶりを見て、郷土の代表との思いで応援をされた方も数多くおられたのではないかと思います。このように、県外の出身であっても本県の代表として活躍をする選手の姿に、かつて県外人と言われた我が身を重ね合わせていました。同時に、冒頭申し述べました国体の開催を前に、高知県の選手団にも大きな励みになったのではないかと感じております。 もう一つ印象に残りましたのは、県議会の不信任に端を発しました長野県の知事選挙の結果で、このことから、長野県の県議会の意識と県民の皆さんの受けとめ方との間にいかに大きなずれがあったかを、全国の方が感じられたことと思います。私は田中知事とは手法を異にいたしますので、多くの議員の皆様との間にさほどのずれがあろうとは思いませんが、今後とも、長野県で示されましたような日ごろは目に見えにくい県民の皆様の声にさらに耳を傾けていきたいと思います。 続きまして、今回提案いたしました議案を御説明いたします。 まず、予算案は、平成14年度高知県一般会計補正予算など3件です。このうち、一般会計補正予算は、市町村合併の支援に関します補助金や公共事業費の補正など、合わせて17億5,000万円余りを計上しております。 次に、条例議案は、先ほど御説明しました知事等の給与、旅費等に関する条例の一部を改正する条例議案など9件です。 その他の議案は、県が行う土木その他の建設事業に対する市町村の負担の一部変更に関する議案など6件です。 報告議案は、平成13年度高知県電気事業会計決算など3件です。 以上をもちまして、議案に関しましての私からの説明を終わります。何とぞ御審議の上、適切な議決を賜りますようお願い申し上げます。--------------------------------------- △議案の上程(議発第1号) ○議長(雨森広志君) 御報告いたします。 議員から議案が提出されましたので、お手元にお配りいたしてあります。その提出書を書記に朗読させます。   (書記朗読)   (議発第1号 巻末281ページに掲載) ○議長(雨森広志君) 日程第4、議発第1号「高知県高齢者福祉タクシー制度助成条例議案」を議題といたします。 ただいま議題となりました議案に対する提出者の説明を求めます。 38番公文豪君。   (38番公文豪君登壇) ◆38番(公文豪君) 議発第1号「高知県高齢者福祉タクシー制度助成条例議案」について、提案理由の説明を行います。 本条例議案は、来年度から、過疎地域等の市町村が実施する高齢者福祉タクシー制度に県が助成することによって、バス停留所から遠い、あるいは医療機関の都合などの事情でタクシーを利用せざるを得ず、通院、買い物、交流など日常の移動に相当の負担を余儀なくされている中山間地域で暮らす高齢者の交通費負担を軽減し、高齢者福祉の増進を図ろうとするものであります。助成対象は、過疎地域の指定を受けた市町村及び山村振興法に基づき指定された振興山村の区域を管轄する市町村のうち、現に高齢者福祉タクシー制度を実施している市町村であり、事業実施の市町村からの申請に基づき、当該制度の実施に要する費用のうち知事が認める額の2分の1以内の額の補助金を県の予算の範囲内で交付しようとするものであります。 言うまでもなく、昭和45年、過疎地域対策緊急措置法成立以来、過疎地域に対しては生活環境、産業基盤整備など必要な特別措置が講じられてきました。しかし、人口減少に歯どめはかからず、ことし3月地域政策室が明らかにした平成13年版高知県の集落によれば、高齢化率が50%を超える集落は県下で295集落に上り、高齢化率60%台の集落が69、70%台が31、80%以上が29など、驚異的な超高齢化社会へ入った地域も少なくありません。こうした集落の多くは、町や村の中心部から離れた交通不便な辺地、山村集落でありますが、その外べりに広がる中山間地域においても高齢化の波はいや応なく押し寄せてきております。 後期高齢者ともなると、大抵2つ、3つの病気を持ち、月一、二回は診療所や高知市内などの総合病院へ通院をしております。確かに、市町村営バスやデイサービスのバス、通学バスなど、重層的かつ弾力的な交通手段の確保の手は打たれておりますが、極めて複雑な地形を持つ高知県の中山間地域に住む高齢者の移動手段は定時のバスだけで補い切れるものではありません。約300人を対象にした我が党物部村議の聞き取り調査によれば、バス停などへの距離が遠いため、約3割の人が自宅から村の中心部までタクシーを利用しております。しかも、そのタクシーの往復料金の平均は4,610円と極めて負担が大きく、89%の人が通院費助成を望んでいたのであります。 本県の中山間地域は多かれ少なかれ似たような状況にありますから、現在、県下10市町村が高齢者福祉タクシー制度を実施しております。加えて、物部村も10月1日から実施に踏み切る予定であります。その内容は、対象年齢、タクシー利用券の交付枚数など不統一でありますが、おおむね後期高齢者を対象に月1回程度の往復料金を各行政区域内において支給するものとなっております。ちなみに、各市町村の年間予算は、一部身体障害者分が含まれているところもありますが、鏡村222万円、須崎市400万円、芸西村100万円、香北町273万円、窪川町95万円、葉山村150万円、土佐山田町312万円、本山町約100万円などとなっております。 中山間地域に住む高齢者の交通手段をどう確保するかは県政上極めて重要な課題でありますが、高齢者福祉タクシー制度の実施は単に後期高齢者の交通費負担軽減にとどまるだけでなく、幾つかの点で重要な派生的効果をもたらしていると思われます。何よりも、タクシー利用の交通費の負担軽減は、高齢者の可処分所得部分を若干なりとも引き上げることになります。そのことの意味は決して小さなものではありません。 内閣府が最近発表した2002年版高齢社会白書によれば、75歳以上の後期高齢者の場合、女性の3割弱は平均年収80万円未満であります。こうした人々は、国民年金など月々6万円未満の収入しかありません。一方、昨年発表された高知女子大学中山間地域総合研究センターが池川町を対象にした研究報告は、本県中山間地域で生活する高齢者の実態を浮き彫りにしております。報告によれば、調査対象となった池川町のある集落における年金受給者の85%は国民年金の受給者であります。つまり、絶対的貧困とも言える所得水準の高齢者が大半を占めているのが、山村を中心とした高知県の中山間地域の実態であります。それに加えて、介護保険制度創設に伴う保険料や利用料、医療費の自己負担の増大などで、その可処分所得の割合が大幅に低下しています。これが地域全体の購買力低下を招き、中山間地商業衰退の一因ともなっています。 こうした高齢者は、これまで水道・光熱費などの生活費を切り詰めてしのいできたが、最近は冠婚葬祭など隣近所との交際に要する費用まで切り詰めざるを得ず、社会学的用語として定着した、いわゆるタコつぼ生活と呼ばれる孤立、孤独な生活へ傾斜しつつあると指摘をされております。これは、生存権そのものにかかわる深刻な状況であります。したがって、介護保険料や国保税免除など公租公課軽減などによる可処分所得拡大を主軸とした山村高齢者対策を進めるべきだというのが高知女子大グループの結論であります。こうした現状から見ても、高齢者の交通費負担を減らすことは多少なりとも可処分所得向上をもたらし、中山間地域に住む高齢者の健康で文化的な最低限度の人間らしい生活の回復、中山間地商業下支えの一助になるものでありますから、県としても支援措置が必要と考え、本条例議案の提案に至った次第であります。 最後に、本条例を準備する過程で、類似制度として外出支援サービス事業を挙げ、国庫補助の期待できるこの事業によってタクシー利用ができるとの議論がありました。しかし、この事業の対象者は一般の交通機関を利用することが困難な者とされており、厚生労働省のホームページが参考事例として紹介している神奈川県下の事例を見ても、対象者は要介護認定を受けた者とか虚弱老人や障害を持つ高齢者に限定をしております。外出支援サービス事業はあくまでも要介護状態になるおそれのある高齢者等を対象とするものであり、本条例が意図するものとは基本的に目的、性格を異にする制度であることに留意をされ十分な御審議をいただくとともに、ぜひとも御賛同いただきますようお願いを申し上げまして提案理由の説明を終わります。(拍手)--------------------------------------- ○議長(雨森広志君) 以上をもって、本日の議事日程は終了いたしました。 お諮りいたします。明20日から26日までの7日間は議案精査等のため休会し、9月27日から再開いたしたいと存じますが御異議ありませんか。   (「異議なし」と言う者あり) ○議長(雨森広志君) 御異議ないものと認めます。よって、さよう決しました。 9月27日の議事日程は、議案に対する質疑並びに一般質問であります。開議時刻は午前10時、本日はこれにて散会いたします。   午前10時39分散会...