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  1. 愛媛県議会 2023-02-03
    令和 5年観光スポーツ文教警察委員会( 2月 3日)


    取得元: 愛媛県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-05
    令和 5年観光スポーツ文教警察委員会( 2月 3日) 観光スポーツ文教警察委員会会議録   〇開催年月日  令和5年2月3日(金) 〇開会時刻   午前  9時58分 〇閉会時刻   午前  10時10分 〇場所     観光スポーツ文教警察委員会室 〇審査・調査事項等  〇 萬翠荘利活用について 〇出席委員[8人]  委員長     大石   豪  副委員長    川本  健太  委員      菊池  伸英  委員      笹岡  博之  委員      中畑  保一  委員      兵頭   竜  委員      本宮   勇  委員      森高  康行
    欠席委員[0人] 〇その他の出席者[0人] 〇出席理事者[12人] (観光スポーツ文化部)  観光スポーツ文化部長  高岡  哲也  スポーツ局長      神原  浩司  文化局長        山中  美幸  地域スポーツ課長    吉田   孝  えひめ愛野球博推進監 津司  浩一  競技スポーツ課長    松野  勝利  文化振興課長      岡田   定  まなび推進課長     中井  慶仁  観光国際課長      河上  芳一  航空政策室長      松浦  和仁  サイクリング誘客推進監 石丸  正雄  自転車新文化推進課長  藤原  康芳               午前9時58分 開会 ○(大石豪委員長) ただいまから、観光スポーツ文教警察委員会開会いたします。  久保田観光交流局長は本日都合により欠席する旨の連絡がありましたので、お知らせいたします。  これより議事に入ります。  本日の会議録署名者菊池伸英委員兵頭竜委員を指名いたします。  本日の議題は、萬翠荘利活用についてであります。  本日は事前にお知らせしておりましたとおり、理事者からの説明後、萬翠荘現地調査を行います。  それでは、議題について理事者説明を求めます。 ○(文化振興課長) それでは、萬翠荘概要説明として、ここでは萬翠荘のこれまでの歩みと現在の利活用状況、今後の方向性について説明させていただきます。  まず、萬翠荘のこれまでの歴史について振り返ります。  萬翠荘大正11年、西暦で申しますと1922年、旧松山藩主久松家の15代当主であります久松定謨伯爵が別邸として建設したものでございます。  建物は、後に県庁本館石崎汽船本社等設計を手がけることとなる建築家木子七郎設計いたしました。フランスルネサンス様式を基調とした洋館で、地上3階地下1階、鉄筋コンクリート造りで、建築面積409.91平米、延べ床面積887.58平米でございます。愛媛県で最初の鉄筋コンクリート造り建物であり、耐震性耐火性に優れております。  昭和20年7月の松山大空襲では、市中心部は一夜にして焼け野原になりましたが、萬翠荘は炎上しませんでした。また、昭和21年の南海大地震平成13年の芸予地震といった大きな地震にも耐え、被害は全くありませんでした。  建築費は、大正10年の建築当時で30万円です。これは、現在の貨幣価値に換算すると約19億円です。ただし、今19億円出しても同じものは造れないと言われております。それは、当時の職人の緻密で丁寧な技術のほか、調度、装飾も、例えば玄関ホールの万成石の柱や南洋産チーク材の一本木を使用した継ぎ目のない階段手すり、水晶のシャンデリアなど、全てが第一級品のもので、かつ、今では入手困難な材料が多く使われているからでございます。  さて、第2次世界大戦後は進駐軍に接収され、米軍将校官舎として使用されました。昭和22年に接収解除後は松山商工会議所として、また、昭和27年8月からは松山家庭裁判所として使われました。  昭和29年に愛媛県の管理となり、県立郷土芸術館として開館され、昭和54年に県立美術館分館郷土美術館に改称されました。この郷土芸術館時代には、1階の2部屋を使って本格的なフランス料理を提供するレストラン萬翠を営業しておりましたが、昭和56年に営業を終了いたしました。これは、昭和60年に建物愛媛指定有形文化財になることを見越し、文化財建物内に厨房である火元があるのはよくないと考えられたためと言われております。  その後、平成21年4月、美術館分館の機能は廃止し、県民文化振興を図るための公の施設となりました。このときに施設管理運営について、指定管理者制度を導入いたしました。  平成23年11月29日に国重要文化財に指定されました。  そして、令和4年、竣工100周年を迎えました。さきに開催されました100周年記念イベントでは、記念式典建築家隈研吾氏を招いたパネルディスカッション小中高校生を対象とした見学ツアーが行われ、晩さん会、番町小学校と東京の久松小学校とのリモート交流事業などを実施いたしました。  詳細は資料に取りまとめておりますので、後ほど現地でお配りしたいと思います。  次に、萬翠荘の現在の利活用状況について説明いたします。  先ほど申し上げましたとおり、平成21年度から指定管理者制度を導入しており、株式会社ウイン指定管理者として施設管理運営を担っております。現在3期目で、管理委託料令和3年度で約1,890万円です。  利用人数は、令和3年度が約3万1,000人、今年度は12月末現在で約5万3,000人であり、長引くコロナ禍の中ではありますが、徐々に復調してきております。なお、コロナ感染拡大前の令和元年度の利用人数は、約13万人でございました。  さて、萬翠荘には3つの側面がございます。  1つ目は、文化拠点施設でございます。  萬翠荘は、地域における文化芸術活動を推進する拠点として、絵画、陶芸、生け花等作品発表やクラシックやジャズなどの演奏会、あるいはバラ展菊花展などの会場として利用されておりまして、文化芸術に触れ、発信し、交流する場となっております。  それから2つ目は、観光施設でございます。  萬翠荘は、本県有数観光スポットとして県内外から多くの観光客が足を運んでおりますとともに外国からも観光客が訪れるなど、愛媛県のイメージアップと地域活性化に大いに寄与しております。  それから3つ目は、国重要文化財である建造物としての位置づけでございます。  芸術上、学術上の見地から建物そのものに高い価値が見いだされておりまして、これを広く公開することによって開かれた文化財として活用しております。  なお、萬翠荘の特徴であります大正ロマン建築美というところから映画やテレビのロケ地として活用されることもあり、最近では「ソローキンの見た桜」や「バスカヴィル家の犬」などの撮影が行われました。  そのほか、婚礼写真の前撮りや、近年は映えスポットとして脚光を浴びており、SNS投稿用写真や動画を撮影する若者たち来館が増加しております。  それから、最後になりますが、今後の萬翠荘の在り方について説明いたします。  萬翠荘は、建設されて100年が経過いたしましたが、国重要文化財としての適切な保存文化拠点観光資源としてのさらなる利活用といった相反する命題の調和を図り、文化財としての魅力を維持しながら文化振興地域振興を推進する施設として未来へとつなげていく必要がございます。そのためには、まず、萬翠荘は町なかという非常に好立地なんですけれども、町なかに位置する芸術文化拠点ですので、様々なイベント開催成果発表の場として、ニーズに沿った形でさらなる施設利用活性化を進め、本県文化を支えていきます。  また、観光施設として知名度も高く、十分な集客力を有しておりますが、さらに魅力を高めるよう、SNS等を活用した積極的な情報発信のほか、今般、国内外からの来館者利便性向上コロナ感染症対策を見据えまして、多言語音声ガイドシステムを導入したところでございまして、来館者満足度向上を図りたいと考えております。  この多言語音声ガイドシステムというのは、また後ほど見ていただいたらと思いますが、来館者自身スマートフォン利用しまして館内外の各ポイントの解説を聞けるような形になっております。日本語のほか、英語、フランス語、簡体の中国語繁体中国語、それから韓国語の6か国語に対応しております。  さらに最も重要なのは、萬翠荘は、国の重要文化財に指定された、先人から受け継いできた貴重な文化財産であることから、将来にわたって建物の適切な保存管理を行うとともに、県民文化財に対する理解を一層深めてもらい、自分たちが守り、伝えていかなければならないという意識を醸成することでございます。  萬翠荘県民の宝でございます。保存利活用、これを両立し、さらに魅力を磨き上げて後世に継承したいと考えております。  私からの概要説明は以上でございますが、この後現地にて、長年萬翠荘調査修復工事設計監理を担当し、非常に萬翠荘に造詣の深い一級建築士花岡先生による見どころ解説を行いますので、どうかよろしくお願いいたします。  以上です。 ○(大石豪委員長) 以上で理事者説明が終わりました。  質疑等につきましては、現地にて行いたいと思います。  以上をもちまして、観光スポーツ文教警察委員会閉会いたします。               午前10時10分 閉会...