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令和 4年えひめデジタル社会創造特別委員会(10月19日)

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  1. 愛媛県議会 2022-10-19
    令和 4年えひめデジタル社会創造特別委員会(10月19日)


    取得元: 愛媛県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-05
    令和 4年えひめデジタル社会創造特別委員会(10月19日) えひめデジタル社会創造特別委員会会議録   〇開催年月日  令和4年10月19日(水) 〇開会時刻   午後 1時 〇閉会時刻   午後 2時54分 〇場所     農林水産・建設委員会室 〇審査・調査事項等  〇 本県のデジタルデバイド対策県民向け行政サービスのオンライン化の取組み等について 〇出席委員[10人]  委員長     越智   忍  副委員長    木村   誉  委員      宇高  英治  委員      大石   豪  委員      菅   森実  委員      塩出   崇  委員      中田 晃太郎  委員      中野  泰誠
     委員      帽子  大輔  委員      本宮   勇 〇欠席委員[1人]  委員      中畑  保一 〇その他の出席者[0人] 〇出席理事者[3人] (企画振興部)  デジタル戦略局長     山名  富士  スマート行政推進課長   三木  慶一  デジタルシフト推進課長  高瀬  浩二                午後1時 開会 ○(越智忍委員長) ただいまから、えひめデジタル社会創造特別委員会を開会いたします。  本日、中畑委員は欠席であります。  最初に、本日御出席いただきました理事者を紹介いたします。  デジタル戦略局長から順次自己紹介をお願いします。 ○(デジタル戦略局長) デジタル戦略局長の山名でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 ○(スマート行政推進課長) スマート行政推進課長の三木でございます。よろしくお願い申し上げます。 ○(デジタルシフト推進課長) デジタルシフト推進課長の高瀬でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 ○(越智忍委員長) 以上で理事者の紹介を終わります。  それでは、これより議事に入ります。  本日の会議録署名者に塩出崇委員、帽子大輔委員を指名いたします。  本日の議題は、本県のデジタルデバイド対策県民向け行政サービスのオンライン化の取組等についてであります。  それでは、理事者の説明を求めます。 ○(デジタルシフト推進課長) 私から、まず、デジタルデバイド対策の取組について御説明させていただきます。  2ページをお願いいたします。  デジタルデバイドの現状でございます。総務省が実施いたしました全国調査による数値となりますが、モバイル機器等の利用状況に関しまして、平成24年に調査を開始して以来、スマートフォンの利用率が全世代で増加をしております。この表は令和3年度調査のものになりますが、10代から50代におきましては、薄い青色の部分ですが、90%を超過しております。60代でも85%、70代におきましても65%を超過している状況でございます。このことから、スマートフォン等のデジタル機器が生活の中で必要不可欠なツールとなっており、行政の情報発信等におきましても、住民との重要な接点となりますので、行政サービスにおいても利便性を高めていく必要があると考えております。  一方で、持っているが使いこなせていないという方も多く、デジタル施策の推進におきましては、デジタル機器の活用に不慣れな方への支援も必要であると認識をしているところでございます。  次のページをお願いします。  そこで、県におきましては、今年度、20市町と連携をしまして、オール愛媛体制でデジタルデバイド対策に取り組んでいるところでございます。支援を必要とする県民がいつでも相談できる場所でありますとか、継続的な学びの機会を提供することにより、県民のデジタルリテラシーを高めて、県民のデジタル活用の不安解消の支援に積極的に取り組んでいるところでございます。  具体的には、下の欄になりますが、シニア世代をターゲットに、愛顔のスマホ相談窓口フォローアップ型スマホ教室、そして、地域コミュニティデジタル化支援という3つの取組を進めているところでございます。スマホ等の利用、活用にお悩みを抱える高齢者の方や地域のニーズに合わせてきめ細やかな支援を行うことにより、誰もがデジタル化の恩恵を享受できる地域社会の実現を目指していきたいと考えております。  4ページをお願いします。  まず1つ目の取組でございますが、愛顔のスマホ相談窓口について御説明いたします。愛顔のスマホ相談窓口でございますが、日本郵便四国支社との連携によりまして、県内300を超える郵便局の中から100局を選定いたしまして、個別相談が可能なオンライン窓口を設置しているものでございます。8月下旬から先行22局、9月下旬には予定している全100局を開設しまして運用を進めているところでございます。  5ページをお願いします。  ちょっと小さい字で恐縮ですが、こちらが全100局の一覧になっております。選定に当たりましては、各市町の意向も踏まえながら、郵便局へ来場される方の人数なども考慮のうえ、利用が多く見込まれる拠点でありますとか、島嶼部や山間部など地理的に不利な地域にも配慮しながら設置を行ったものでございます。  6ページをお願いします。  開設から10月17日までの予約状況となりますが、全体で211件の実績が上がっております。市町によって利用状況に差が出ているところではございますが、利用頻度の高い郵便局におきましては、西条郵便局で44件、宇和島市九島郵便局で16件、新居浜市泉川郵便局で14件と活用いただいているところでございます。  次のページ、7ページをお願いします。  今月は国が定めるデジタル月間ということもございまして、PRキャンペーンとして積極的な周知に努めているところでございます。県及び各市町の広報紙への掲載や、郵便局員にも協力をいただきまして、各戸へのポスティングによる告知をするほか、10月より一部の市町で、国のデジタル活用支援講習会も実施しておりまして、そういった場においてもパンフレットを配布いたしまして、この相談窓口をまず知っていただいて、利用につなげていくような周知に取り組んでいるところでございます。  また、この事業は、楽天シニアに委託させていただいておりますが、楽天からもテレビでCMを打っていただく予定になっております。さらには、ここに記載させていただいておりますが、10月6日には宇和島市、10月20日には大洲市で、この取組を知っていただくために利用体験会なども開催することにしておりまして、さらなる利用拡大に向けた取組を進めていきたいと思っております。  8ページをお願いします。  相談窓口を今までお使いになられた利用者のアンケート結果でございます。左上のグラフですけれども、利用者の年代は、70代以上の方が7割を占めており、右上のグラフでは、男女比率は女性が約7割と多くなっております。相談される方は、いわゆるらくらくスマホを利用されている方が多いことから、アンドロイド端末の利用者が8割を超えている状況です。下のグラフですけれども、窓口の満足度に関する聞き取りも行っておりますが、相談窓口で個別に相談ができるということで、決められたカリキュラムを聞くのではなく、自らの困り事や不安に個別に対応していただけるということで、約8割の方から満足という回答をいただいているところでございます。  9ページをお願いします。  寄せられている相談内容になります。スマホの基本操作に関することが半数近くございまして、次にアプリ・インターネットサービス、次にLINEの使い方などに関する相談が多くなっております。スマホの基礎的なことはもちろんですが、具体的にスマホをもっともっと使いたいというニーズに対応している状況でございます。  10ページをお願いします。  続いて2つ目の事業になりますが、フォローアップ型スマホ教室について御説明いたします。こちらにつきましては、各市町で1拠点ずつ、おおむね2か月間にわたって全3回受けていただくというステップアップ型の講習により、受講者のレベルアップを図る教室になっております。9月から順次開催しており、教材を初回にまとめてお渡ししまして、各回のインターバル期間に皆さんに自習していただくことで、スキルの定着を図ろうというものでございます。  次のページをお願いします。  9月末までに実施した第1回目教室の受講者のアンケート結果になります。右上を見ていただいたらと思いますが、スマホ使用歴1年以上の方が約8割になっておりますけれども、右下のグラフに、教えてもらいながら使えるという方が3割、まだ不安という方も3割近くありまして、こういった方々、使いたいけれどもまだ使えていない、もう少し使いたいという方々のリテラシーをしっかり引き上げ、不安なく操作できるようになることが重要であると受け止めております。  次のページをお願いします。  左のグラフを見ていただければと思います。スマホ活用のニーズ、どのように使いたいかということでございますが、家族や友人とのコミュニケーションが最も多くなっており、次いで情報収集、音楽やテレビ番組を楽しむ、健康記録と続いております。一方で、右のグラフでございますが、スマホで困っていることは、操作方法が難しい、技術の進歩についていけない、セキュリティーに不安などが挙げられております。  フォローアップ型のスマホ教室を通じて、操作方法にしっかり慣れていただきながら、スマホでやってみたいことを一つ一つかなえていただけるようにしたいと思っておりまして、興味・関心が広がって、保有から活用へ至ることを期待しているところでございます。  次のページお願いします。  最後の3番目でございますが、地域コミュニティデジタル化支援について御説明いたします。こちらにつきましては、モデル団体として各市町で1団体を選出していただいており、団体の目標に合わせたデジタル活用に関する講習を受けていただきながら、リーダーを中心としまして、団体のデジタル化、将来的には地域で自ら取り組んでいただくことを目指してやっているものでございます。  1団体当たりおおむね3か月間にわたりまして、年4回の講習を受けていただくようにしております。10月から第1回目の教室が始まりまして、先日、伊予市鳥ノ木クラブが第1回目の教室を終えたところでございます。各市町の支援団体、目標についてはお示しさせていただいているとおり、次のページにかけて、まだ調整中のところもございますが、20団体でございます。下の枠を見ていただきますと、目的でございますが、ウェブ会議ツール等を活用して活動のオンライン化を目指す団体が8団体、LINE等を活用しまして、団体内のコミュニケーションを円滑にすることを目指す団体が3団体、SNSを活用して広報活動のデジタル化を目指す団体が5団体となってございます。  次のページをお願いします。  最後に、参考でございますけれども、先ほど申し上げました伊予市鳥ノ木クラブの事例を御紹介させていただきます。  本クラブは、60歳以上の地区住民を対象に、介護予防をはじめとした地域活動に取り組む団体でございます。コロナ禍におきまして、対面活動の自粛等も強いられた経験もありまして、ZOOM等のオンライン会議ツールを活用することで活動の幅を広げたいということで、活動のオンライン化を目標に取り組んでいるところでございます。全4回の教室のうち、前半2回は現地に講師を送りまして、講師の支援を直接受けながら、デジタル機器の基本的な知識やオンライン会議の立ち上げ方などを学ぶようにしております。後半2回は講師をオンラインにつなぐ形で、リーダーを中心にメンバーだけでツールを扱って、不得手な方も含めてチームでお互い教え合うような環境を醸成していくことで、地域の自走化を促す仕組みとしております。  地域コミュニティデジタル化支援につきましては、各市町の20団体の取組を年度末にモデル事例としてまとめ、来年度以降、ノウハウを県内の団体に広く共有することで、取組の横展開を図ってまいりたいと考えております。  以上、デジタルデバイド対策に関する御説明をさせていただきました。  次のページをお願いします。  続きまして、マイナンバーカードの普及促進について御説明いたします。  次のページをお願いします。  マイナンバーカードにつきましては、国において、令和4年度末までにほぼ全国民に行き渡らせることを目指すという目標を掲げておりまして、普及促進に取り組んでいるところでございます。  また、国のデジタル田園都市国家構想基本方針におきましても、マイナンバーカードはデジタル社会のパスポートと位置づけており、デジタル社会の基盤として徹底的に利活用するものとされております。  次のページをお願いします。  愛媛県のデジタル総合戦略におけるマイナンバーカードの位置づけでございますが、マイナンバーカードは、デジタル・ガバメントの基盤となるものとして、県民一人一人がデジタル化による恩恵を享受するための鍵と位置づけております。現在、市町と連携したカードの取得促進に鋭意取り組むこととしているところでございます。  次のページをお願いします。  制度的なことでございますが、マイナンバーとマイナンバーカードについて、御説明させていただきます。  マイナンバーにつきましては、住民票を持つ日本国内の全住民に指定・通知されている12桁の番号でございまして、現在、社会保障、税・災害対策分野の事務手続に限って使用されているものでございます。マイナンバーカードにつきましては、住民の方からの申請により無料で交付されるもので、マイナンバーと本人の確認を1枚で行うことができるものとなっております。  また、裏面にICチップが内蔵されておりますが、電子的に個人を認証する機能が搭載されており、この個人認証機能により、オンライン上で、安全かつ確実に本人であることを証明することが可能となっております。この個人認証の利用につきましては、マイナンバーを使用しないということでございますので、民間事業者も含め、様々な用途に利用できるものとなっております。  20ページをお願いします。  マイナンバーカードの普及促進を図る上で、個人情報の管理に対する不安の声もかなり多く出ておりますが、こういう個人情報の流出への対策としまして、制度とシステムの両面で様々な対策が取られております。  制度面でございますが、厳格な本人確認の徹底を行うとともに、マイナンバー法の規定以外の特定個人情報の収集・保管等は禁止されております。そして、個人情報保護委員会による監視・監督、罰則の強化などの措置が取られているところでございます。  システム面におきましても、個人情報を一元管理するのではなく、行政機関ごとに分散管理が行われるとともに、行政機関同士のやり取りでは、マイナンバーではなく暗号化された符号が使われるため、万が一、マイナンバーが漏えいしたとしても、第三者がマイナンバーを基に個人情報を芋づる式に引き抜くことはできない仕組みになってございます。  21ページをお願いします。  現在、マイナンバーカードの利活用シーンを拡大しているところでございます。カード取得のメリットが感じられないとの声を聞くこともございますが、健康保険証としての利用をはじめ、コンビニでの住民票の写し等が取得可能となるなど、利用シーンは広がっているところでございます。  今後、マイナンバーカード機能スマートフォンへの搭載が進められているほか、運転免許証との一体化も進められるなど、国においてはマイナンバーカード1枚で様々なことが可能となる社会を目指した環境整備が進められているところでございます。  次のページをお願いします。  子育てや介護など、行政手続のオンライン窓口となるマイナポータルも整備されております。マイナポータルにおきましては、行政手続の申請・届出や行政からのお知らせが受け取れるほか、自分の個人情報の確認なども可能となるものでございます。具体的には、児童手当や自身の年金、住民税の所得情報などの確認が可能となっており、順次サービスの拡大が図られているところでございます。  次のページをお願いします。  マイナンバーカードのICチップには空き領域がございますので、その空き領域を活用することによりまして、利用される方に様々なサービスを提供することが可能となっております。左下に事例が並んでおりますが、例えば県立図書館の貸出しカードとしての利用や職員の入退館、出退勤管理での利用もできるというものでございます。  次のページをお願いします。  マイナンバーの取得促進のため、国においてはマイナポイント第2弾を実施しております。令和4年12月末までにカードの取得を申請された方を対象に、最大2万円相当のポイントを付与することとなっております。  25ページをお願いします。  県としましては、これに連動して、県独自の普及促進の取組として、愛媛県版マイナポイント事業を実施させていただいております。県版マイナポイント事業は、国のマイナポイント第2弾に連携し、カードの取得に加え、健康保険証の利用申込み及び公金受け取り口座の登録を行った方に対して、県独自のポイントとして4,000ポイントを付与させていただくものでございます。速報値ではございますが、9月末までに約11万人を超える方に利用申込みをいただいておりまして、約3億8,000万円分のポイントを付与している状況でございます。マイナンバーカードの普及促進はもちろんでございますが、地域経済の活性化にも寄与しているものと考えております。  次のページをお願いします。  取得率を年齢別で見ますと、40代以下の取得率がやや低い傾向にございますので、集中的に取得促進を図るために、7月から9月にかけて、県内の大型集客施設におきまして、手ぶらでもカードの申請が可能な出張申請サポート窓口を市町と連携して実施いたしました。県下のフジやイオンなどの大型集客施設におきまして、計126回開催いたしましたところ、延べ1万2,606件の申請を受け付けております。受付の内訳でございますが、10代以下が最も多く、次いで40代の申請が多くなっております。家族で手続に来ていただいたということでございまして、ターゲットとしていた層にこの窓口を利用していただけたものと考えております。  27ページをお願いします。  これらの取組の結果でございますが、6月末の事業開始から9月末までの3か月間における交付率の伸びでございます。こちらは、全国1位となっておりまして、交付率の50.4%は全国8位となっております。これらの取組でカード取得促進を着実に進めることができていると考えております。  国におきましては、来年度からマイナンバーカードの普及状況等を普通交付税の算定に反映させることや、デジタル田園都市国家構想交付金の申請条件等とすることが示されております。カードの交付率がますます重要な指標となりますことから、引き続き県としましては、市町と連携した取組をしっかりと進めていきたいと考えております。  以上で、マイナンバーカードの取得促進に関する説明を終了いたします。 ○(スマート行政推進課長) それでは、続きましてスマート行政推進課県民向け行政サービスのオンライン化の取組等について御説明させていただきたいと思います。  資料の2ページをお願いします。  国の動き、背景等も含めて若干説明させていただけたらと思います。御案内のとおりでございますが、新型コロナウイルス感染症を契機としまして、行政分野におきましても、地域や組織間で横断的にデータが十分に活用できていないという課題が浮き彫りとなったところでございます。このようなデジタル化の状況に対しまして、スピード感を持って対応し、新たな日常、ポストコロナの原動力として、制度や組織の在り方などを、デジタル技術を積極的に活用して変革していく社会全体のデジタル・トランスフォーメーションが求められているところでございます。  このような中、政府におきましては、令和2年12月にデジタル社会の実現に向けた改革の基本方針を決定しまして、行政のデジタル化の集中改革を強力に推進するため、マイナンバー制度と国・地方を通じたデジタル基盤の在り方を含め、抜本的な改善を図ることを打ち出しておりまして、この基本方針を踏まえまして、デジタル・ガバメント実行計画において、国の施策のほか自治体に関連する施策、さらには、支援策も盛り込んで取組を推進しているところでございます。  全自治体に関連するこうした施策を効果的に実行していくためには、国が主導的に役割を果たしつつ、自治体全体で足並みをそろえて取り組んでいく必要がございます。このため、この資料にお示ししておりますとおり、総務省では、自治体が重点的に取り組むべき事項や内容を具体化するとともに、総務省ほか関係省庁による支援策などを取りまとめた自治体DX推進計画を策定しており、デジタル社会の構築に向けた取組を全自治体において着実に進めていくこととしているところでございます。この計画の重点取組事項の一つとして、黄色で色づけさせていただいておりますが、自治体の行政手続のオンライン化が挙げられており、次のページ以降、御説明いたしますけれども、オンラインによる転出届・転入予約や、特に国民の利便性の向上に資する手続等のオンライン化が盛り込まれているところでございます。  3ページをお願いします。
     まず、転出届・転入予約については、市町の事務になりますけれども、令和4年度中に、全自治体でマイナポータルを通じたオンラインによる転出届や転入予約が可能となるよう取組を進めておりまして、マイナンバーカードの利便性向上を図るとともに、行政のデジタル化を推進する観点から、マイナンバーカード所有者の転出・転入手続のワンストップ化を図るものでございます。  この手続の流れにつきましては、図にお示ししておりますが、(1)のとおり、マイナンバーカード所有者マイナポータルからオンラインで転出届と転入予約を同時に行いますと、次の(2)でございますけれども、マイナポータルを通じまして、転出地の役所には転出届が、転入地の役所には転入予約がそれぞれ届くことになります。次の(3)ですけれども、転出地の役所が転入地の役所に対して、氏名や転出前の住所、転出予定年月日等転出証明書情報を事前に通知することになりまして、その後は、(4)のとおりですけれども、転入地の役所において、転出証明書情報を基に転入届にあらかじめ印字をするなど、転入届の事前の準備を行うことになります。そして、最後になりますが、マイナンバーカード所有者は、(5)のとおり、予約日に転入地に来庁し、転入手続を行うという仕組みでございます。このことがなされますと、住民にとりましては、オンラインで転出届・転入予約ができ、窓口で届出書類を作成する手間が軽減され、手続に要する時間が短縮されるというような利便性が向上することになります。また、自治体にとりましても、事務処理のデジタル化や事前準備による転入手続当日の事務負担の軽減、窓口混雑の緩和などを図ることができるというものでございます。  現在、各市町において今年度中にスタートさせるべく、導入に向けた準備が進められているところでございます。  資料の4ページをお願いします。  次に、特に国民の利便性向上に資する手続のオンライン化について御説明いたします。  先ほど申し上げました国のデジタル・ガバメント実行計画には、その基本的な施策の一つとしまして、国民に対する行政サービスのデジタル化が掲げられております。その中で特に地方公共団体が優先的にオンライン化を推進すべき手続として、住民がマイナンバーカードを用いて申請を行うことが想定される31手続につきまして、速やかにオンライン化を図ることとされております。具体的には、表に記載されております児童手当などの子育て関係の15手続、要介護・要支援認定などの介護関係の11手続、被災者支援のための罹災証明書、自動車保有に関する4手続が対象になってございます。このうち、子育て、介護、被災者支援の27手続は市町の事務となっており、自動車保有の4手続につきましては、県の事務となっております。  これらにつきましても、マイナンバーカードを用いたオンラインでの手続を可能とすることによりまして、住民が利便性の向上等を実感できるよう、全自治体が令和4年度末までに準備を完了させるべく鋭意取組を進めているところでございます。  次に、資料の5ページをお開き願います。  先ほどの転出届・転入予約や特に国民の利便性向上に資する手続の市町に関するものについては、国が構築しているマイナポータルのホームページの中にあるぴったりサービスを利用するものとなります。ぴったりサービスでは、郵便番号や都道府県・市町名を選択し、子育てなどのカテゴリまたはキーワード入力による条件を入れて検索しますと、自治体が提供する手続名が表示されるので、その手続の詳細を確認できたり、オンライン申請をすることができたりするものとなってございます。  続きまして、資料の6ページをお願いします。  先ほど申し上げました、特に国民の利便性の向上に資する手続31手続のうち、自動車保有の4手続は県の事務となっております。こちらは、国土交通省、警察庁が連携して運用する自動車保有関係手続のワンストップサービスを利用するものであり、本県や県警も参画し、このサービスを活用しております。自動車を保有するためには、多くの手続と税や手数料の納付が必要となります。具体的には、運輸支局で行う自動車の検査・登録の申請、警察署で行う自動車保管場所証明の申請、県が行う自動車税の申告・納付などの手続がありますが、これらの手続と税・手数料の納付がこのワンストップサービスを利用するとインターネット上で一括して行うことができるというものでございます。個人の方が利用する場合は、マイナンバーカードで公的個人認証を行いまして、法人が利用する場合は、商業登記に基づく電子認証等の手段で本人確認を行い、電子申請の上、必要に応じて金融機関のインターネットバンキングを利用した電子決済を行い、支払いを済ませることができるものであります。  続きまして、資料の7ページをお願いします。  手のひら県庁の推進について御説明をいたします。  これは、国の動向も踏まえつつ、県独自で取り組んでいるものでございまして、県では令和3年3月に策定しました愛媛県デジタル総合戦略で、手のひらに収まるスマートフォン等の端末機器の利用により、県庁に訪れることなく様々な行政サービスが完結することを目指す手のひら県庁への挑戦を掲げておりまして、行政手続や窓口のオンライン化、ワンストップ化を進めていくこととしてございます。今年度は、手のひら県庁DX推進事業を立ち上げ、いつでも・どこでも県の行政手続や申込み等を行える環境を整備し、利用者目線に立った行政サービスの提供と庁内の業務効率化を同時に進めようとしているものでございます。  具体的には、2つのことに取り組んでおります。一つは、新しい電子申請システムの構築、もう一つは、施設利用予約システムの再構築を進めているところでございます。新しい電子申請システムでは、県が行う研修会の申込みやアンケートなどの簡易なものから、法令や条例に基づく厳格な手続まで、様々な場面で利用できるシステムを導入し、処理件数が多いものなど、比較的優先度の高いものからオンライン化を進めることとしております。今年度は、100手続のオンライン化を目指しております。  また、施設利用予約システムにつきましては、武道館や県民文化会館など10施設の貸し館申込みについて、仮予約までしかできない現行システムから、今回刷新するものは、予約から施設利用料の支払いまでの一連の手続がオンラインで行える新しいシステムに再構築することとなります。現在、職員や施設管理者向けの研修やオンライン申請に必要となる様式作成等を行っており、引き続きしっかりと体制を整備して、来年1月からのサービス提供開始を目指しております。  続きまして、資料の8ページをお開き願います。  新しい電子申請システムの特徴についてでございます。その特徴としまして、大きく6つ記載してございますが、まず、スマートフォンやタブレット、パソコンなど、様々な機器に合わせた表示に対応して、原則24時間365日手続が行えるようになります。  また、ワンスオンリー・ワンストップということで、利用者登録機能を持ち、氏名や住所等の基本情報は、一度登録をいただきますと次回から入力が不要となり、利用者の負担軽減につながるものでございます。  なお、簡易な手続などは利用者登録をしなくても利用が可能なものもございます。  次に、電子決済に対応し、申請手続から支払いまでオンラインで完了できるようになり、支払い窓口に行かなくても手元で支払いを行うことが可能となります。決済手段としては、3種類を用意する予定としております。個人向けには、電子決済で一番多く利用されているクレジットカードや、誰でも容易に利用登録ができて、QRコード決済で最大のシェアを持っておりますPayPayに対応することとしております。法人向けには、各種金融機関のインターネットバンキングを利用できるペイジーに対応できるようにする予定でございます。  また、利用する方々や職員をサポートするため、高齢の方などスマートフォンやパソコンの操作に慣れていない方向けにコールセンターを設けまして、手続の入力など操作方法の疑問等にも丁寧に対応していきたいと考えております。加えて、職員側にはヘルプデスクを設けて、手続様式の作成や審査処理に当たって不明な点があった場合に、細部にわたりフォローできる体制を整えます。  なお、本人確認が必要なレベルの手続にも対応する必要があることから、今回の電子申請システムでは、マイナンバーカードを用いた公的個人認証や、法人向けには法務省が所管する商業登記に基づく電子認証やデジタル庁が所管する個人事業主にも対応した認証システムであるGビズIDを利用できるようにしまして、真正性の高い手続にも対応することとしています。  オンラインで申請等が行われることにより、利用者が入力した情報が、県側に電子データで備蓄されることから、台帳を作成するための県側での入力作業が不要になったり、集計機能によってこれまで行っていた取りまとめ作業が不要になるなど、業務の負担軽減を図ることができます。また、CSVデータを利用した業務システムとのデータ連携やRPA、ソフトウエアロボットを導入することにより、さらなる業務の効率化にもつながるものと考えてございます。  なお、入力されたデータを用いて統計データを取得できることから、エビデンスに基づいた政策立案を行うことが可能となり、県民サービスの向上にも資するものと考えております。  9ページをお開き願います。  次に、新しい施設利用予約システムの特徴についてでございます。こちらも先ほど申し上げました電子申請システムと似た特徴となります。新しい予約システムでは、例えばバスケットボールで利用できる施設を探したいなど、利用を希望する方の目的、用途に応じて施設等を一括で検索し、空き状況などを横串で確認することができます。  また、利用者登録機能やクレジットカードによる電子決済を行うことができ、予約状況の解説ページを表示させるなど、利用者の利便性の向上はもちろんですが、早期の施設の利用予約が可能となります。このほか、管理者側にとりましても、予約スケジュール等がシステム上で管理でき、リアルタイムで関係者間の情報共有が可能になるなど、様々なメリットがあるものと考えております。  これらのシステムをしっかり構築するとともに、庁内各課とも連携しながらオンライン化の検討や準備を行い、来年1月のサービス提供開始に向けて行政手続等のオンライン化を進めてまいりたいと考えております。  また、こうした県での導入に係るノウハウを生かしながら、県・市町連携によるシステムの共同利用等についても引き続き検討していくこととしてございます。  最後になりますが、これからも県内の様々な分野で行政手続等のオンライン化を着実に進めますとともに、多くの県民や事業者の皆さんに手のひら県庁を実感していただき、行政サービスが最適な形で受けられる県民本位の行政のDXの実現を目指してまいりたいと考えておりますので、今後とも委員の皆様の御支援、御協力をお願い申し上げまして、説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。 ○(越智忍委員長) 以上で理事者の説明が終わりましたので、画面同期を解除いたします。「発表者が会議を終了しました」の表示が出ますので、その下のオーケーを押してください。これで同期は解除されました。  それでは、質疑に入りますけれども、最初に資料のページ数をおっしゃっていただきましたらモニターに表示しますので、お願いします。  それでは、委員の皆さん、議題に関する質疑はございませんでしょうか。 ○(菅森実委員) デジタルデバイド対策の4ページのところですが、郵便局で地域住民に使い方の説明をしてくださるということで、過疎化した地域において、誰に聞いたらいいのか分からないという方もおられる中で、ふだんから身近に接している方から教えてもらえることは、吸収率も高くていいという印象を持っています。一方で、局員への教育とか、県や市町との連携はどういうふうに図られていますか。単純に局員の業務が増えて大変ではないかという思いがしています。 ○(デジタルシフト推進課長) スマホ相談窓口の運営スキームについてでございます。  左のところにございますが、これは、楽天シニアと郵便局との連携で行うものでございまして、各100か所の郵便局にタブレット端末を置き、相談者はこの端末を通じて楽天シニア側の相談員とオンラインでつながり、相談員と画面越しに一対一で相談をするものでございます。設置をしている郵便局につきましては、予約して来局された方にタブレット端末をお渡しして、ヘッドセットとか、そういったものの準備をしていただく下支えをしてもらうと。タブレット端末の操作の仕方が分からないという場合には、郵便局の局員の方にもサポートしていただくことをお願いしております。先ほどの御説明の中でも若干触れましたが、近隣で窓口を毎日利用される方に対しては、こういう相談窓口ができました、ぜひ御利用くださいという周知を局員にも協力いただいているものでございます。スタートに当たりましては、タブレット端末でどういうことが行われるのか、どういった相談ができるのか局員にも共有しておりますので、局員にはその中身を理解していただいた上でサポートいただく形になってございます。 ○(菅森実委員) 楽天シニアが対応してくださるということで、ありがとうございます。以前、郵便局で手話を必要とされる方が来られたときに、局員がタブレットで対応するということを聞いたことがありますので、局員がもっと大変になるのかと勘違いをしました。  県民向け行政サービスのオンライン化の取組についてですけれども、ワンスオンリー・ワンストップの取組で、会場予約などが一括で進んでいくことはすごくありがたいと思っています。夜中に予約しようとしたときにつながらないとか、現地まで来てくださいということで、なかなか会場が取れずということが改善されていくんだろうと思っていますが、基本情報を一度入力すると、次からは入力の必要がないということが8ページにも書かれておりますけれども、例えば途中で名称変更したり住所変更する可能性もあると思います。そういうものはタイムリーに変更できるんですか。 ○(スマート行政推進課長) そういった変更等にも柔軟に対応できるシステムを構築しようとしており、施設予約につきましては、予約可能な期間を利用日の2週間前までなどに設定し、仮予約や本予約を入れていただくようになりまして、予約期限を過ぎた後の変更等は、電話でも受付をして管理者側で変更できるようなシステムを構築しております。そのあたりは十分利用者の声も聞きながら、使い勝手のよいシステムをつくっていきたいと思っております。 ○(菅森実委員) 電話で変更もできるということを教えていただきましたが、例えばAさんがネット上で予約した場合、もう一方で別の窓口に来られた方とブッキングする可能性もあると思いますが、そうしたことはその施設の方が判断されるんでしょうか。 ○(スマート行政推進課長) スマホやパソコンなどオンラインで申請される方と来場された方が同時ということも起こり得ると思います。ただ予約状況につきましては、即時性を持ってリアルタイムで把握できるような情報共有の形式を取ろうと思っておりますで、本当にブッキングということになると、施設側のその場の対応になると思いますので、そこはトラブルのないように、施設管理者側ともしっかり相談しながら、システムの運用について考えてまいりたいと思います。 ○(菅森実委員) そうした可能性もあると思ったので教えていただきました。 ○(中田晃太郎委員) 菅委員の質問と関連するんですけれども、愛顔のスマホ相談窓口の運用状況についてお聞かせいただきます。県民向け行政サービスのオンライン化について説明していただいて、すごくいい取組で鋭意進めていただきたいと思いますが、例えば手のひら県庁というサービスなど、そういういい取組をやろうとしているけれども、何をしているか分からないという人も多くいらっしゃる中で、この愛顔のスマホ相談窓口はすごく重要だと思いながら見ていました。アンケート結果のところで、満足以外のどちらでもないも含めて、21%が満足していない状況にあると思うんですけれども、この満足していない主な理由を教えていただけますか。 ○(デジタルシフト推進課長) 今手元にその資料は持ち合わせていないんですが、なかなか質問したいことも困っていることも見つからなくて、行ってみて相談するけれども、何を相談したいのか伝えにくいということはございます。運用上は、どうしたらいいでしょうかという問いかけに対して、時間を丁寧に取って、基本的な操作を1回ざっと説明しましょうかとか、臨機応変に対応するようにはしておりますが、そのあたりのミスマッチが生じた可能性はあるかと思っております。満足いただいた方は、この個別の相談を狙って来ていただいている方が多いので、一般的に携帯ショップとかがやっているスマホ教室と比べても、みんなの前では質問しにくいけれども、個別なのでそっと聞けるとか、聞きたいことだけ聞いて時間短縮できるとか、使う目的によって十分利用価値はあると思っています。相談窓口は自分の都合で聞きたいことを聞くことができる有効な窓口として運用していきたいと考えております。 ○(中田晃太郎委員) 課題が解決できないのではなく、課題が分からないという課題があるということはよく分かりました。なぜ聞かせてもらったかというと、解決できない課題があるのであれば、それをまたブラッシュアップしてよりよいものにできたらという思いがあって聞かせていただきました。  続けて、ピンポイントの細かい話になるんですけれども、デジタルデバイド対策の21ページ、マイナンバーの普及についてです。  コンビニ交付サービスのところで、どこの都道府県にいても、マイナンバーカードがあれば戸籍謄本や印鑑証明が出せるというサービスだと思いますが、愛媛県内において、できている市町とできていない市町があると思います。愛媛県内の状況を教えていただけますか。 ○(デジタルシフト推進課長) 何回もすみません。ちょっと今手元に資料がなくて、確認をさせていただきたいので。 ○(中田晃太郎委員) どこができている、できていないということを後で教えていただけたらと思います。というのも、こういった事業を進めていく中で、県全体で足並みをそろえてやろうという目標があるのか、ないのか分からないですけれども、ぜひその方向でやっていただけたらという思いで聞かせていただきました。 ○(デジタル戦略局長) 今の直接のデータとは別として、コンビニ交付の制度は、デジタル戦略局ができる前から今もそうですけれども、市町振興課の業務でございます。国と市町とが直接やり取りする流れでコンビニ交付が導入されておりまして、1通を発行するのにかなりコストがかかっております。それぞれの自治体ごとに独自にサーバーを立ててやっておりますので、自治体によってまちまちですけれども、例えば住民票の写し1通、窓口だと手数料は350円とか400円だと思うんですが、それを頂いた上で、発行するのに1通当たり150円とか100円というコストをかけながら自治体がサービスでやっているところでございます。一部交付税措置もあるんですけれども、財政負担の面もあって、そこはそれぞれの自治体の判断に任されているのが今までの流れでございます。現時点では、県内20市町で足並みをそろえて進むというところまで対応できていないのが実情でございます。そういった経緯があることだけ補足させていただきます。所得証明、住民票の写し、戸籍の写し、戸籍謄本といった基本的なサービスは、これから基本的にどの自治体でもできる方向に進んでいくと思いますが、そのあたりも今後、デジタル戦略局でフォローさせていただければと思っております。 ○(デジタルシフト推進課長) 先ほど中田委員から御質問いただいたコンビニ交付の各市町の導入状況でございますが、令和4年9月の国の調査結果によると、20市町のうち、7市2町の9市町において導入されているところでございます。導入コストや住民の御意向も含めて、県と市町の連携でいろいろな取組をする中で、このことも念頭に置いて意見交換を進めていきたいと思います。 ○(中田晃太郎委員) よく分かりました。よろしくお願いします。 ○(越智忍委員長) ここで暫時休憩をしたいと思います。14時10分から再開したいと思います。               午後1時59分 休憩            ――――――――――――――               午後2時7分 再開 ○(越智忍委員長) 再開いたします。  質疑を続けます。 ○(塩出崇委員) 実は、私も、かれこれ1か月前にマイナンバーカードの申請の手続をして、1週間かそこらで来ると思ったのに、何も来ないので非常に不安なところですけれども、まず第1点として、こういうマイナンバーカード制度を活用している主な国を教えていただいたらと思います。 ○(デジタル戦略局長) 厳密に世界でどれぐらいの国という明確な資料は手元にないんですけれども、よくいろいろな行政のDXの世界で引き合いに出されますのは、ウクライナの横にあるエストニアという国です。もう全国民が番号を持っていて、行政の手続に関しては、婚姻届と離婚届以外は全て役所に行かずに自宅で手続が可能ということがよく引き合いに出されて有名な国として知られております。 ○(塩出崇委員) 実は、海外視察でそのエストニアへ行きたいと思っていたんですけれども、行けませんでしたが、そのエストニアと日本のマイナンバーカードシステムの差異はどんなところか教えていただきたい。 ○(デジタル戦略局長) 根本的に違うことが多過ぎて絞り込めないですけれども、基本的に国民の感覚が違うところがございます。エストニアでは、個人番号が他人に知られたら何か大変なことが起こるというような感覚で個人番号が扱われていません。クレジットカードと同等ぐらいの感覚として国民の方が認識していらっしゃるので、民間のサービスもその個人番号を窓口で提示することで成り立っております。お店の支払いも行政が発行しているカードに全部ひもづいていて、銀行の振込などもできるというサービスになっています。それによって、官民のデータの横連携がシームレスに出来上がっていると。ある程度人口の少ない国だから可能なのかも分かりませんけれども、そういったシステムがかなり早くから出来上がっているというところが根本的に違っております。  日本のマイナンバーカードは、どちらかというと完全に秘匿であるというところからスタートして、行政の職員も、他人のマイナンバーや住基ネットの個人情報は、業務で与えられた権限のある人以外は一切見てはいけないというところからスタートしていますので、データの横連携をするのに物すごく障壁があるといいますか、まして民間が住基の情報やマイナンバーカードを使ってサービスをするのは、現時点ではまだ実現できていないということもございまして、そこがやはり一番大きな違いではないかと思っております。 ○(塩出崇委員) 結局、そこが日本におけるマイナンバーカードの限界というような感じがします。もちろん日本とエストニアの国民性も違うだろうと思うんですけれども、そこに日本でマイナンバーカードがなかなか進まない限界があると思っております。  エストニアにおける大きなトラブルの情報はつかまれておりますでしょうか。例えばシステム上の問題であるとか、そういう問題をもしつかまれていたら教えていただきたい。 ○(デジタル戦略局長) 過去に起こった深刻なトラブルというところまではちょっと手元に資料がございませんので、後ほど調査して御報告させていただきます。 ○(塩出崇委員) これはエストニアの例とも関連するんですけれども、結局様々な恩恵というものを出すんだけれども、実際、国民にはその恩恵というものは伝わってこない。だから、結局お金でつるという状況になってしまって、そこら辺が一つの限界であるだろうと思います。  もう一つだけ、最後の質問になりますが、デジタルシフト推進課の資料20ページになりすましと書かれてあって、スマート行政推進課の資料8ページにはサポートということが書かれています。サポート詐欺ということもできるだろうし、なりすましの詐欺ということもできるだろうし、本人確認はどういう形でしているのか。写真だけなのか。それだけで十分なのか。そこら辺の本人確認が継続的にできる方法を何かマイナンバーカードに付与しなければ、信頼性は担保できないのではないかと思うんですけれども、その点について教えていただきたいと思います。 ○(デジタルシフト推進課長) マイナンバーカードを他人が使うかどうか、使えるかどうかという部分におきましては、マイナンバーカードの申請もしくは取得の際に、各種手続に対して暗証番号を個人で決めていきますので、例えばスマホで連携してマイナンバーカードを使って何かの登録をするというときには、必ず暗証番号の確認が必要となります。カードをどこかに落としたという場合にも、そのカードを使って他人がそのまま使えるということはまず防げるので、暗証番号を基にして各種手続に進むということが原則必要だと思っております。 ○(塩出崇委員) ということは、使おうとしたら必ず暗証番号が要るわけですか。 ○(デジタルシフト推進課長) 例えば、マイナンバーカードのICチップ手続を進めようとするときには、暗証番号を必ず入力してその先に進むということが基本となっているものでございます。 ○(塩出崇委員) 病院へ行っても暗証番号を入力しないと保険証として使えないのか。 ○(デジタルシフト推進課長) 病院では顔認証のリーダーが設置されまして、顔認証で対応することになります。 ○(塩出崇委員) 分かりました。だから、そこのところの、いわゆるパスポートでさえ悪意でもって利用されるわけですから、顔だけでは駄目でしょうということを言っているんです。いわゆる暗証番号だけでいくのではなく、あまりにも信用の下で進んでいるんで、そこら辺の信頼性が非常に薄いシステムではないかと言っているんです。 ○(デジタルシフト推進課長) 委員のおっしゃる悪意で利用されることは絶対にないかということでいくと、国もセキュリティー対策をなお一層強化するための顔認証や暗証番号というハードルを設けることをやっておりますので、安全性について分かりやすいように周知していただくとともに、我々もしっかり県民に伝えられるようにしていきたいと思います。 ○(本宮勇委員) マイナンバーカードの利活用の話がありましたので関連してお伺いします。実は、私もマイナンバーカードを発行していただいて1年以上になると思います。でも、それ以降、マイナンバーカードは家に置いているんですけれども、一度も携帯したことはないし、使ったことも一度もないわけです。行政手続や施設利用などに使えるというメリットがあると言いますけれども、私自身もう1年以上、発行していただいてから使ったことがない。だから、県民にとって何がメリットかということを出さないと、役所でのメリットのように感じるんですけれども、県民なり国民にとって、マイナンバーカードを発行していただいて何がメリットなんでしょうか。まずそこを教えていただきたいと思います。 ○(デジタル戦略局長) 私どももそこが一番皆さんから御批判をいただいている悩みの種でございます。都道府県が主導でやっているものではないというと責任逃れになってしまうんですけれども、基本的には、まず国民にできる限り1人でも多くの方にマイナンバーカードを持っていただいて、それがあることが当たり前のインフラにしましょうということが進んでおります。本来であれば、これと同時並行で、民間も含めていろいろなサービスにマイナンバーカードが普及していくことを国も当初のロードマップでは描いていたんですけれども、あまりにもセキュリティーの部分のルールが厳格なところがあって、民間が自由に使えるところまで行っていません。カードを持つことはいいけれども、持つメリットはどこにあるのかという御批判を盛んにいただいているのが現状でございます。  先ほどスマート行政推進課長からも説明させていただきましたが、現時点では、行政の手続に関しては、例えばイベントの申込みやアンケート調査など、電話やファクスでも済むような手続の本人確認は当然もっと簡易なものでいいんですけれども、窓口で法人・個人の本人確認をしないとできない手続に関して、オンラインでやるときには、一定の真正性を担保する、本人に間違いないことの裏づけとして、マイナンバーカードを使って本人確認を添付させていただくということが今、精いっぱいのところでございます。これから私どももそのあたりを一生懸命努力して、持っていないと困るよね、持っていたら便利だねというサービスを一つでも多く見つけていきたいと思っているところでございます。 ○(本宮勇委員) 1年以上になりますけれども、本当に一度も持って動いたことはないですし、あまり必要性を感じていないのが現状です。恐らくそういう方が非常に多いんではないかと思いますので、これは皆さんというよりは、国の話ですけれども、マイナンバーカードを普及させようとするならば、もっとそれぞれの方にとってメリットが出てくることを明確に打ち出してもらう。常時持っていないと困るというものになっていかなければいけないと思います。  そんな中で、健康保険証に使うという話がありますけれども、やり方について、いいか悪いかは別にしても、そうなってくるともう常に携帯しないといかぬということで、交付率はさらに上がっていくんではないかと思います。利活用の中で、健康保険証としての活用ができると言われましたけれども、実は、半年ぐらい前に県病院に行ったんです。そしたら、ある住民の方が受付でマイナンバーカードを出して、使えるだの、使えないだのと文句言っていたことがありました。それ以降、行ってみたらちゃんと機械も置いていたんで、それはそれでよかったんですけれども、現実に健康保険証として利活用できるということですが、県内の病院で今どの程度の病院がマイナンバーカードを使えるのかお伺いしたいです。 ○(デジタルシフト推進課長) 県内の医療機関で健康保険証として使用できる機関数でございますけれども、医療機関・歯科・薬局を合わせて、県内で2,467機関ございますが、現時点では、そのうち893機関になっており、率としましては36.2%になってございます。  ちなみに、全国の導入率は31.5%になっておりまして、愛媛県はそれより少し高く、全国では16位という状況になってございます。 ○(本宮勇委員) 皆さんの御努力において、全国平均を上回っている。交付率も非常に高く、進捗率は全国1位という点では本当に努力していただいていると思います。しかし、健康保険証として活用できるといって病院に行ってみたら、3分の2近くはまだ使えない状況なので、そういったところを早く解決しなければいけないのではないかと思います。その辺は御努力いただければと思います。  あわせて、参考にお伺いしたいんですが、公金についてです。マイナンバーカードは公金などの受け取り口座を登録できると言われておりますけれども、今、県内でどの程度の方がそういう受け取りができることになっているのかお伺いしたいです。 ○(デジタルシフト推進課長) 先ほどの医療機関のことで、1点補足させていただきます。  登録済みの機関になりますが、先ほど塩出委員とのやり取りでも説明させていただいた顔認証で手続できるカードリーダーについて、今、全体の8割近くの機関が申込みを進めようとしております。今後、利用できる医療機関等はどんどん増えていく状況かと思います。  御質問いただきました公金受け取り口座の登録状況でございます。愛媛県におきましては、カードの交付件数に対する公金受け取り口座の登録率は39.3%で4割程度にとどまっている状況でございます。手法云々はありますが、愛媛県版のマイナポイントを追加で付与する条件として、公金受け取り口座の登録と健康保険証の申込みの2点を前提にさせていただいておりますので、カードの利活用を広げるという意味で、この2点については、県民の皆様に手続を進めていただくお願いをしているところでございます。 ○(本宮勇委員) 分かりました。先ほど説明していただいた医療機関は、今後、どんどん増えると言われました。それは非常にいいことだと思うんですが、国の問題ですけれども、健康保険証として使えるというのであれば、ポイントをつけるより先に医療機関で使えるようにしておくことのほうが大事ではないかと思います。 ○(中野泰誠委員) マイナンバーカードは、この1年間ぐらい助かったのが、印鑑証明を取るときに、夜中に窓口が閉まっているので近くのコンビニでできるのが結構便利だと思いつつ、逆に支所に行けば済む話なので国民全体の議論だとは思うんですけれども、これがアプリになっていけばますます便利かと思いながら、2点質問です。  デジタルデバイドの件で、資料の4ページ、5ページです。総務企画委員会でもお話を聞いて、ぜひこの事業は早急に進めていただきたいという評価の上で、スマホ相談窓口の設置運営に関わる費用、楽天と郵便局に関するものに、どれくらいのコストをかけてやっているか教えていただけますか。 ○(デジタルシフト推進課長) デジタルデバイド対策全体で3種類の事業をさせていただいております。窓口とスマホ教室、コミュニティの支援でございますが、全体で6,300万円の事業費でございます。県と市町の費用負担は、愛媛県が全体の2分の1、約3,100万円負担しております。市町につきましては、主に高齢の方々をターゲットにした事業ということで制度設計しておりますので、各市町の高齢者人口を加味しまして、人口10万人以上の松山市につきましては220万円の負担、人口1万人以上の市については176万円、人口1万人未満の町については132万円と、若干の傾斜負担としておりますが、それぞれの市町が持ち出し、持ち寄りで県・市町でやるということでございます。  御質問の相談窓口事業の事業費につきましては、約3,600万円をかけております。 ○(中野泰誠委員) 郵便局100局というタッチポイントを見つけられてすごくいい事業だと思うんですが、全体で6,300万円という事業費は、今後、足りるのか、足りないのかというところで、今日お伺いしたかったのが、今回、窓口事業では、郵便局以外に楽天がやられていて、県と楽天との協定もあるし、どんどん積極的にと思う反面、例えばドコモやソフトバンク、ケーブルテレビや通信事業者を巻き込んでいけばさらに100か所ぐらい増えるのではないかと思いながら、事業費をかけずにできる方法がないのかしらと。実際、彼らもスマートフォン講座をやられている中で、楽天との付き合いもあるとは思うんですが、県の事業に加入していただくことはあり得ないのかお伺いしたいです。 ○(デジタルシフト推進課長) 今回のこの事業は、デジタルデバイド事業を実施するに当たり、郵便局がということではなく、県が100か所で相談窓口を設置することを前提で公募させていただいたところ、楽天からの御提案もございまして、郵便局にということで今年度はスタートさせていただいているものでございます。郵便局は住民が身近で使いやすいということ、スマホのショップなどがないところにも郵便局はあるということで、県としては、なるべく不便な方でも使えるような場所として郵便局に価値を見いだしているところでございまして、そういった制度設計で進めているところでございます。 ○(中野泰誠委員) 構造を理解しました。  もう一点ですけれども、このデジタルデバイドは、予算の話もあり、併用が結構無駄だと思うんですけれども、ここまでがゴールみたいなそういった数値目標はあるんでしょうか。 ○(デジタルシフト推進課長) 数値目標は用意していないのが現状でございます。このやり方も全国初の取組でございますし、郵便局員がやるのではなくオンラインでつなぐということも含めて、この事業の仕組み自体、十分効果が上がるかどうか、我々としてはしっかり広報し、使っていただいて、利便性を理解してもらうということで今取り組んでおります。そのあたりもしっかり実証しながら、設置場所のありようについても市町と意見交換をしながら、どういう事業を進めていくのか検討していきたいと思っております。 ○(中野泰誠委員) 国の調査で70代以上の約35%がスマートフォンを持っていないという結果を、愛媛県に当てはめると、70代の人口が20万人弱いて、10万人ぐらいが対象として、逆に10代でいうと10%というのは1万人ぐらいしかいない。結局、高齢者のための事業になると。今後、高齢者も当然フォローしないといけないとは思うんですけれども、デジタルってお金も含めてそっちに流れていくのか、投資として必要なのかということも、厳しいけれど考えないといけないのではないかと。歯止めなくこれにずっと経費をかけ続けるのかという考えも持ち合わせないといけないと思っています。今後、事業を構築する際に、世代間のバランスというか、投資の在り方みたいなものを少し考えていただきたいということで要望させていただきたいと思います。 ○(越智忍委員長) 要望ということで。
    ○(宇高英治委員) 先ほどの話の続きになるんですが、国民全員がマイナンバーカードを持って統一した管理をするという形でもともとスタートしたと思います。今回、具体的に保険証を含むことでかなりの人が興味を持つという、これは国の一つの方針だと思うんですが、新聞などを見ていますと、そのもう一つ先に、運転免許証も一緒に入れていこうと。そんな話を聞きますと、ほとんどの人がカードを持たないといけないということが分かるんです。実際に、マイナンバーカードが公的パスポートみたいになるんだったら、もう一元化すればいいと思うんですが、次の段階の免許証あたりを考えて、県としてはどういう方向で、どのあたりまでこの取組のスケジュールを考えておられるのか、お聞かせいただけたらと思います。 ○(デジタルシフト推進課長) 国におきましても、運転免許証との一体化については、前倒しを検討するというようなことを言われておりまして、どのタイミングでどのようなスケジュールになるかは、我々も注視しているところでございます。現在、運転免許証の導入に向けた取組は、具体的なことはまだ検討できていない状況でございますが、国民の7割近くが運転免許証は持たれていて、そういった方とマイナンバーカードの取得とは、連動していかないと一体化にならないということもございます。強制ではないものの、一体化になるというやり方がどうかというのは、いろいろ議論されているところでもありますが、マイナンバーカードは、県としてもデジタル化に対して非常に大事なツールだと認識しておりますので、県民の皆様の利便性も含めて使える状況にしながら、取得を進めるために知恵を絞りたいと思います。これから検討させていただければと思います。 ○(宇高英治委員) 運転免許証のことをお伺いしたのは、結果的にもうそこまで行き着くんなら、広報をするときに、保険証も免許証も一体化しますよ、早いうちに入っていたほうが利便性も上がりますよと。マスコミは、悪い面ばかり言うのではなく、絶対通らなきゃいけない道だったらみんな一緒にやりましょうと言ったほうが、加入される方はより増えると思うんです。現実に、私も先月、マイナンバーカードを申請したんですが、塩出委員と一緒でまだ届いていません。でも、届いたら、それなりの利用方法、病院の窓口もそうですし、いろいろなところで使える。スピード違反をしたらそれを出さないといけなくなる。そんな時代がそこまで来ているなら、今後、そういういい方向をもっとPRしてもらったほうがいいかと思います。これは、お願いです。 ○(越智忍委員長) ほかに。 ○(帽子大輔委員) 説明資料02の7ページに、手のひら県庁の推進ということが書かれています。もしかしたら重なるかもしれませんが、処理件数の多いものや優先度の高いものを先行するということで、現在、順位でいうとどういった業務がその候補に挙がっているのかお伺いしたいと思います。 ○(スマート行政推進課長) 手のひら県庁の推進について、申請件数の多い手続は、今、庁内各課といろいろ連携しながら、どれから始めていくか話をしているところで、件数が多いのは納税証明書の交付請求や自動車税の納税通知書の住所変更手続といった住民向けの手続が多くなっております。これらの手続を手のひら県庁の新しい申請システムの中に取り入れ、オンライン化の利便性を県民の方にも実感していただけたらと考えているところでございます。 ○(帽子大輔委員) デジタル庁でいうと、現在、法律の文言に紙で提出しなければならないとかいろいろなローカルチェック、リーガルチェックがあって、それを多分ずっとやってきていると思うんですけれども、県庁の中ではそこまでの体制にはなっていないと思うんですが、国のこういう方向性で変えてくださいという法律の廃止に伴って、県庁に条例改正も下りてくるのではないか思います。県で言ったら、県税収入を印紙で提出してくださいとか、押印が必ず要りますというものに関しては、処理件数が多かったとしても、物理的にはその対応ができない状況になるんでしょうか。 ○(スマート行政推進課長) 委員がおっしゃられるとおり、今、国も対面規制や、押印の関係、署名の問題は課題として持っておりまして、県としましても、先般、国から通知もございましたので、いま一度、全庁的に手続の関係でこういったことをすれば電子でも完結できるというところで、積極的に通知をして呼びかけているところでございます。現状では、添付書類がない手続や、写しの添付に限るような手続など法令の縛りがなく、早期のオンライン化が実現できるところを今年度は優先して進めているところでございます。 ○(帽子大輔委員) これは要望ではあるんですが、庁内では恐らくヒアリングの中で、優先順位はまとまっていくと思うんですが、一方で、利用者は県民であって、その先に法律、法整備の問題とか物理的な問題とかがあるんですけれども、県民は県民で変えてほしいという優先順位が多分あると思うんです。それをヒアリングした上で、100件のうち5件はそういったものにも少しチャレンジをしていただくとか、そういったことに取り組むことによって出てくる課題がまたその次の課題解決につながると思いますので、これは要望としてお願いしたいと思います。  そして、もう一つ、施設の利用システムの再構築ということで、県有施設10施設がオンラインで予約を行えるということですけれども、これは将来的に、市町や民間の施設も参画することが可能な設計なのか、それともあくまでも県有施設だけという考え方なのか、そこら辺お伺いしたいと思います。 ○(スマート行政推進課長) 手のひら県庁における施設利用予約システムについては、現状を申し上げますと、これまで仮予約しかできなかった10施設が、資料にも記載させていただいたんですけれども、来年1月から利用予約ができるような形で進めたいと思っております。既に庁内のほかの県有施設につきましても希望調査を行っており、これについては、次年度以降、順次拡大していく方向で進めております。  また、市町の施設につきましても同時並行的に来年度、具体的に県と市町の共同で利用して、コスト的なメリットを見いだしていきませんかという投げかけをさせていただいております。これにつきましては、市町の回答がまだ出そろってないんですけれども、どこまで一緒にやるのかという話をしている状況でございます。  ただ委員のおっしゃられた民間の施設については、まだ検討の俎上にのっていない状況でございまして、このシステム自体はクラウド上のサービス提供型のシステムになっていますので、民間でも使おうと思えば使えるようなシステムでございます。そのあたりについては、民間の経営判断もあろうかと思いますが、今後はさらに進んでいくものと考えております。 ○(帽子大輔委員) 今日のいろいろな議論を聞く中で、オンラインで進んでいくことの利便性の裏に必ずプラットフォームが違うことによるコストや手間の問題があるということを、さっきの住民票の話も初めて知ったわけですけれども、ぜひこのDX推進の機会に、県内の自治体とは、今後、一緒にプラットフォームを共有して、コストダウンもそうですし、行政サービスも速やかにやっていく気運が高まればいいと期待して質問を終わりたいと思います。 ○(大石豪委員) 1点だけ要望させてもらいます。私もマイナンバーカードにつきましては、宇高委員がおっしゃったように、運転免許証と一緒にならない限りは、あまり利用率が上がらないのではないかと思っています。それと、中野委員もおっしゃったように、スマートフォンに搭載するような形で今進んでいると思います。スマホ相談窓口等もやっておりますので、そういった中で周知をしていただいて、御高齢者の方々を踏まえた上で、今後、マイナンバーカードの普及をしていただけたらと思っております。それを聞いたお年寄りの方々からまた横のつながりで、相談等も増えてくると思いますので、それも対応していただけると思っております。そこのところはよろしくお願いしたいと思います。 ○(越智忍委員長) 要望ですね。 ○(木村誉委員) 様々な議論をお伺いしながら、大変勉強になりましたし、我々の社会というか、世界全体がそうだろうと思いますけれども、アナログからデジタルへと大きく構造が転換される中にあって、生みの苦しみといいますか、課題もいろいろあるということを感じました。今日のタイトルにもありましたが、デジタルデバイドによって、取り残されたり、全国民がマイナンバーカードを持ったとしても、私は持たないという人も中にはいらっしゃると思うんです。そういう方も含めた懐の深いDXの推進をお願いできたらと思います。  そして、1点だけ。今日の議題の関連になると思うんですけれども、先ほど75歳以上の高齢者の方が約65%スマホを持っていると。これは一昔前、例えば10年前で考えたら、もう驚異的な世界でして、この短期間でそこまでお年寄りの方がスマホを操作している、こういう時代になっているわけです。そう考えていきますと、スマホで目指す手のひら県庁にしても、圧倒的に社会が、暮らしが便利になっていくのは大変結構なことですけれども、よくよく考えてみますと、スマホもここに電波がつながっていないと使えないわけです。全県的に光ファイバーも含めて、通信環境の整備が非常に大事になってきます。各市町のその辺の環境整備の状況、この先5Gを展望しても、光ファイバーの上に5G、6Gということになってきますから、これがないと次にいけないわけです。みんなが接続することになると、どうしても今後、5Gという環境が整っていかなくちゃいけない順番になってくると思うので、まずはこの光ファイバーの整備率が、各市町でどういう状況にあるのか、どういう課題があるのか。そのあたり分かれば教えてください。 ○(デジタルシフト推進課長) 通信基盤の根幹をなす光ファイバーでございますが、令和3年3月末時点の状況でございますけれども、全国の99.3%に対しまして、本県においては98.5%となってございます。今年度におきましても、さらに整備を進める箇所もございますので、限りなく100%には近づけていくように、各市町も通信事業者とともに進めようとしているところでございます。  ただ一方、事業者におきましても、採算性や利用者、受益者とのバランスになってまいりまして、離島や山間部となると、なかなか光ファイバーは難しいという状況もございます。そういったところにつきましては、例えばLTEを使うとか、ほかの通信回線を使って代替をする、もしくはそういった通信環境を自ら住民の方が整備するために、機器の補助をするなど取りこぼしのないような仕組みを進めていくことになっております。5Gにつきましては、今まさに事業者ごとに整備を進められておりまして、県内でどれぐらいか公表されておりませんし、把握もできておりませんが、光回線、5G含めて事業者と国と県と市町で状況を共有して、どう進めていくのか、何が課題なのかをお互い協議していく場として協議会を四国総合通信局の声がけで、今年度からスタートしているところでございます。県としても市町の状況をしっかり把握しながら、事業者に働きかけ、国に対しても要望することはきめ細かくやっていきたいと思っております。 ○(木村誉委員) 全県で98.5%ということですが、市町ごとの内訳は分かりますか。私の記憶では、遅れていたのが伊予市、久万高原町だったかと思うんですが、もし、こことここが課題というのがあれば、そこが知りたいんですが、分かりますでしょうか。 ○(デジタルシフト推進課長) 令和3年3月末の状況でございますが、100%を達成しているところが、上島町、松前町、砥部町、内子町、伊方町、松野町、鬼北町、愛南町になります。99%を超えているところが松山市、今治市、宇和島市、八幡浜市、新居浜市、西予市、東温市でございます。西条市につきましては97%台、伊予市が95%台、四国中央市が98%台となりまして、大洲市が83%台、久万高原町が78%台でございますが、大洲市、久万高原町ともに整備はかなり進められているところでございまして、大洲市につきましても90%台に向かう方向でございます。久万高原町も90%台を今年度中に達成できるのではないかということで取組を進めておりまして、ほぼほぼ99%台に近づいていくものと考えております。 ○(木村誉委員) この数%、あるいは0.何%というところまで目配せをいただけたらというのが要望でございます。国もそういう地域に環境が整うように、今、来年度概算要求を上げているところですが、そこにちゃんと100%貼り付けようということで、補助率をかさ上げするという話も聞いていますので、しっかりその辺、県としても各市町に目配せをいただけたらと思います。要望です。よろしくお願いいたします。 ○(デジタルシフト推進課長) ちょっと、今、不確かなことをお伝えしたかもしれないので、念のため訂正をさせていただきます。数字が低かった大洲市と久万高原町は、90%台までは上がる予定としております。訂正させていただきます。 ○(越智忍委員長) ほかに質疑はございませんか。             〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○(越智忍委員長) それでは、質疑もないようですので、以上で質疑を終了いたします。  次に、次回の議題及び出席理事者等についてでありますが、私に御一任願うことで御異議ございませんか。            〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○(越智忍委員長) 御異議ないものと認め、そのとおりに決定いたします。  以上をもちまして、えひめデジタル社会創造特別委員会を閉会いたします。               午後2時54分 閉会...