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  1. 愛媛県議会 2020-04-30
    令和 2年第368回臨時会(第1号 4月30日)


    取得元: 愛媛県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-05
    令和 2年第368回臨時会(第1号 4月30日) 第368回愛媛県議会臨時会会議録 令和2年4月30日(木曜日)   〇出席議員 47名   1番  中 田 晃太郎   2番  山 崎 洋 靖   3番  中 野 泰 誠   4番  西 岡   新   5番  菅   森 実   6番  浅 湫 和 子   7番  石 井 智 恵   8番  大 政 博 文   9番  新 田 泰 史   10番  黒 川 理惠子   11番  武 井 多佳子   12番  田 中 克 彦   13番  西 原   司   14番  塩 出   崇   15番  高 橋 英 行   16番  川 本 健 太
      17番  帽 子 大 輔   18番  大 石   豪   19番  菊 池 伸 英   20番  古 川 拓 哉   21番  兵 頭   竜   22番  松 下 行 吉   23番  宇 高 英 治   24番  大 西   誠   25番  松 尾 和 久   26番  木 村   誉   27番  石 川   稔   28番  梶 谷 大 治   29番  西 田 洋 一   30番  福 羅 浩 一   31番  三 宅 浩 正   32番  徳 永 繁 樹   33番  笹 岡 博 之   34番  鈴 木 俊 広   35番  毛 利 修 三   36番  赤 松 泰 伸   37番  本 宮   勇   38番  高 山 康 人   39番  戒 能 潤之介   40番  渡 部   浩   41番  越 智   忍   42番  横 田 弘 之   43番  西 原 進 平   44番  中 畑 保 一   45番  明 比 昭 治   46番  岡 田 志 朗   47番  森 高 康 行   ―――――――――― 〇欠席議員 なし   ―――――――――― 〇欠  員 なし   ―――――――――― 〇出席理事者  知事          中 村 時 広  副知事         神 野 一 仁  副知事         八 矢   拓  公営企業管理者     山 口 真 司  総務部長        高 石   淳  企画振興部長      金 子 浩 一  スポーツ・文化部長   大 北   秀  防災安全統括部長    福 井 琴 樹  県民環境部長      岸 本 憲 彦  経済労働部長      東 野 政 隆  農林水産部長      馬 越 史 朗  土木部長        葛 原 健 二  会計管理者出納局長   菅   規 行  教育長         田 所 竜 二  副教育長        仙 波 純 子  人事委員会委員     山 本 惠 三  公安委員会委員     渡 部 智磨子  警察本部長       篠 原 英 樹  監査委員        高 橋 正 浩  監査事務局長      井 関 浩 一   ―――――――――― 〇出席事務局職員  事務局長        小 坂 泰 起  事務局次長       矢 野   等  参事総務課長      松 本 賢 固  議事調査課長      鳥 生 敬 央  議事調査課主幹     二 神 裕 志   ―――――――――― 〇本日の会議に付した事件  会期決定の件  会議録署名者選任の件  臨第69号議案ないし臨第79号議案  継続調査承認の件      午前10時 開会 ○(戒能潤介議長) ただいまから、第368回愛媛県議会臨時会を開会いたします。    ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) この際、議席をお手元に配付の議席表のとおり変更いたします。    ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) 知事から、今議会招集の挨拶があります。   〔中村時広知事登壇〕 ○(中村時広知事) 開会の挨拶に先立ちまして、このたびの新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた3名の方の御冥福を心からお祈り申し上げます。また、感染が確認された方々に対しましてはお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い御回復を祈念いたします。  新型コロナウイルス感染症につきましては、ここ1週間余りの間は新たな感染者は発生していない状況でございますけれども、これまで、県内で47名の陽性が確認されており、いまだ予断を許さない状況にあります。特に愛媛県では、47人の方々は18の事例の関係者も含めてでございますが、18の事例のうち6事例は感染源が特定できていないケースがございます。  こうしたことが一つと、そしてまた、愛媛県はここ数日ゼロが続いていますが、御案内のとおり、大都市圏においてはいまだに終息の兆しが見えていません。特に、東京の状況は、ここ数日は感染源が特定できないケースが6割に上っているということ、そして、検査件数、東京都が公に持っている件数のキャパは1日320件でございます。ここに民間の検査機関等々が入って、予測ですけれども、数百件という状況の中で100人、200人の陽性患者が出ているということは、陽性判定率が極めて高いというふうに言わざるを得ず、恐らくこの段階では無症状の陽性者の方がまちじゅうにかなり大勢いらっしゃるという状況でございます。こういう地域もありますので、決して気を抜くことなく対処をしていく必要性がある段階であろうと思います。  今は県民の皆さんに政府が緊急事態宣言を出しまして、この期限が5月6日までとなっています。瀬戸際にあり、ここまで踏ん張ればということで出された宣言でありますが、見通しが甘かったのではなかろうかと言わざるを得ません。昨日も延長等々の議論が出ております。今後、この延長というものに踏み込む場合は、その見通しの甘さは認めるとともに、理論的にどうするのか、いつまでにどういうふうにある程度見通しを立てているのか、ここをしっかりと示していただかないと、県民、あるいは国民もかなり精神的にも疲弊が進んでいます。なかなかついていくことが難しい状況になってきていると思いますので、この点について、国の対応をくれぐれもよろしくお願い申し上げたいと思います。  県においても、引き続き全庁を挙げて感染拡大防止に取り組んでまいりますので、今後とも御理解、御協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。  なお、昨日開催されました全国知事会において、次のとおり意見表明をさせていただきました。  まず1点目、知事会のほうから期限延長を例外なく求めるべきとの意見が出されましたが、この点については非常に問題があるというふうに感じました。5月6日までの期限を前提に、歯を食いしばりながら様々な事業者都道府県知事からなされた休業要請への協力を行うほか、国民の皆さんが自粛に協力していただいており、一方で経済活動に深刻な影響が生じています。全国一律で緊急事態宣言の期限を延長するかどうかということについては、全国の感染状況等を基に専門家会議での議論を踏まえ、事業者への休業補償をはじめ経済活動への影響も含めて国が総合的に判断し、責任を持ち、デメリットを最小化するための対策も含めて国が一元的に対策を講じるべき問題であると考えます。  今回のやり方は、国が方針を決めて、休業要請等々についてはその方針に従って都道府県がやるという形になっていました。しかも、休業対策については交付金で補償には使ってはいけない、協力金であるならば対象として認める、これが国から来た通知であります。ということは、協力金の額というものは最小限にならざるを得ず、この方式を次の延長のときも認めるということになってしまう。そして、国が方針を決め、法律に基づいた要請は都道府県が行い、そのことによって様々な不満や不平の声も全部都道府県でやらせる、このやり方はどう考えてもおかしい。方針を決めたところが責任を持つというのが当たり前の姿ではないかと個人的には思いましたので、このことについて、知事会から出す問題ではなく、国が決める問題であるという主張をさせていただきました。  2点目は、9月からの入学問題についてであります。  社会全体の受入れ態勢なくして拙速に進めることや、就職や受験など現役学生の方々の人生はもとより、受入れ側の企業の準備の問題もあります。ましてや、これだけ疲弊している中で、学校現場も含めて法案の準備、様々な学習計画の組替え、学校現場にそれだけの余力が今あるのかどうか、こうした議論は全くありません。コロナ対策と同じ土俵での性急な導入の議論に抵抗を感じるということでございました。  今、こうしたような社会情勢の中で、不安、不満が拡大する中、一見耳触りのいいこと、あるいは派手な政策、こうしたようなことに、どうしても人々は関心を向けてしまいます。しかし、どなたかが言っていましたけれども、混乱のときだからこそ思い切ったことをやろう、そうではなくて、混乱しているときだからこそ冷静にならなければならないんではないか、今、我々はそういう事態に立たされているような気がしてなりません。  現在のところ、我々行政が現場でやるべきことは、どう考えても感染拡大を阻止するために全力を尽くすこと、そしてまた、医療体制の充実を構えとしてしっかり行うこと、ここに集中することが最大の課題であると認識しています。今、その他の部分に時間や手間を振り向ける余力はない、そういうぐらいの気持ちで優先順位をしっかり見定めて行うべきときではなかろうかと思います。  そういうことで、現在、県では、新型コロナウイルス感染症感染拡大阻止医療体制の整備に最優先で取り組んでおり、この姿勢をしっかりと、今、緊急事態宣言が出されているさなかでありますから、集中して行っていきたいというふうに思います。  さて、本日、緊急に臨時県議会を招集させていただきましたところ、議員各位におかれましては、御多忙の中を御参集いただきまして、誠にありがとうございます。  本議会におきましては、国の補正予算に即応するとともに、本県独自の新型コロナウイルス感染症対策スピード感を持って進めるための令和2年度補正予算案等につきまして、御審議をいただくこととなっておりますので、適切な議決を賜りますようお願い申し上げまして、開会の御挨拶とさせていただきます。    ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) これから、議事を開きます。  お諮りいたします。  今議会の会期は本日1日限りとすることに異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○(戒能潤介議長) 異議ないものと認め、そのとおり決定いたします。  なお、本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
       ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) 次に、会議録署名者は、議長において指名することに異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○(戒能潤介議長) 異議ないものと認め、そのとおり決定いたします。  本日の会議録署名者明比昭治議員毛利修三議員を指名いたします。    ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) 知事から、臨第69号議案ないし臨第79号議案の提出がありましたので、報告いたします。    ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) それでは、臨第69号議案令和2年度愛媛県一般会計補正予算ないし臨第79号議案を一括上程付議いたします。  なお、関係議案に対する人事委員会の意見は、お手元に配付のとおりであります。  知事の説明を求めます。   〔中村時広知事登壇〕 ○(中村時広知事) ただいま上程されました令和2年度補正予算案につきまして御説明させていただきます。  新型コロナウイルス感染症対策につきましては、2月県議会閉会日以降、県内での感染状況や学校の臨時休業等に伴って生じている県民生活への影響に速やかに対応する必要があると判断し、緊急を要する経費について、先月24日に補正予算を専決処分させていただいたところでございます。  また、先般の議会では、新型コロナウイルス感染対策に、知事以下関係理事者は全力を尽くすようにという議会の御判断をいただきまして、本議会の欠席等々にも十分な御配慮をいただいたこと、改めて感謝申し上げたいと思います。  そのような中、大都市圏を中心に新型コロナウイルス感染者が急増したことを踏まえまして、政府は今月7日に7都府県を対象区域緊急事態宣言を発出し、その後も全国規模での急速な感染拡大を受け、16日には対象区域が全国に拡大されたところでございます。  本県におきましても感染事例が相次ぎ、関係者の積極的な検査協力情報提供によって、多くは感染経路の特定ができまして封じ込め対策が功を奏している一方、先ほど申し上げましたが、一部には感染経路の特定が困難な事例も見受けられ、予断を許さない状況が続いています。  このため、県では緊急事態措置等の期間である来月6日まで、外出の自粛等協力要請イベント等の開催の自粛要請事業者の方々には集客施設への入場制限やテレワーク、時差出勤等の促進への御協力をお願いするとともに、全ての県民の皆さんに3つの感染拡大回避行動、うつらないよう自己防衛、うつさないよう周りに配慮、県外や不要不急外出自粛への御協力を強くお願いしております。  また、来月6日までとしていた県立学校臨時休業県管理施設の閉館の措置を10日まで延長することといたしました。これは、土日の日程の問題や国の非常に混乱した状況を見ますと、延長の可能性ありという判断からでございます。市町教育委員会私立学校関係者に対しましても連携をお願いしているところでございます。  さらに、緊急事態宣言対象区域が全国に拡大されて以降、東京発休業要請が各県に連鎖的に広がり、他県からの人の流入が懸念される状況が新たに浮上いたしました。このことを受け、今月27日から政府が緊急事態宣言の期限とする来月6日までの間、遊興施設及び遊技施設に対して休業協力要請を実施したところでございます。  これらの対応は、感染者の増加を抑えて医療崩壊を防ぐためのやむを得ない措置でありまして、ひいては、県民の皆さんの命や暮らしを守ることに直結いたします。現在、県民生活及び県内経済に様々な影響が生じておりますが、一人一人が感染拡大回避行動を確実に実行されることが感染拡大を終息させるための最大の対策となりますので、改めて議員各位をはじめ県民の皆さんの御理解と御協力をお願い申し上げます。  一方で、県民の皆さん企業団体皆さんから、最前線で献身的な努力をされている医療従事者への励ましの言葉が次々と寄せられているほか、マスク防護服等の寄附、医療体制の充実のための宿泊施設の提供など、県内で支援の輪が広がっていることに対しましても、心から御礼を申し上げます。県民一人一人の御理解や心温まる活動等によって、必ずや見えない敵との闘いに打ちかち、この難局を乗り越えることができるものと考えており、引き続き、全庁挙げて感染拡大の防止に全力を傾注してまいります。  現在、国会において、感染拡大防止医療体制の強化、雇用維持事業継続などの緊急経済対策のための補正予算案が審議されており、本日中にも可決成立される見込みとなっておりますが、本県では先週23日に、これまでの個々の施策や協力要請だけにとどまることなく、市町や企業・団体、そして県民の皆さんと一致結束して対策を進めるため、「愛媛県対新型コロナ防衛戦略〜愛顔を守ろう!〜」を発表させていただきました。  今回、国の補正予算に即応するとともに、本戦略に掲げる3つの作戦、感染拡大を防ぐ、医療崩壊を防ぐ、地域経済の崩壊を防ぐについて、最前線に立つ医療現場の実態や県内経済界ニーズ等を踏まえた緊急対策のほか、既に実施中の施策の拡充も含め、スピード感を持って県民総ぐるみで進めていくため、所要の経費を計上させていただくことといたしました。  以下、その概要について説明させていただきます。  第1は、感染拡大を防ぐ対策についてであります。  まず、福祉施設や学校での感染防止相談体制の充実として、障がい福祉施設が実施する介護支援機器の導入を支援するとともに、県立学校等マスクなどの感染防止資材を整備することといたしました。  また、介護事業所等がやむを得ず休業を余儀なくされた場合に備え、通所から訪問サービスへの切替えに必要な経費を補助するほか、他の施設から応援職員を派遣する体制を整備することといたしました。  さらに、特別支援学校のスクールバスを増便して、バス内での児童生徒感染リスクを低減させるとともに、県職員採用試験での感染拡大防止を図るほか、感染者やその家族、児童生徒からの各種相談に応じる体制の構築、聴覚障がい者の通院時等に遠隔手話サービスが受けられる環境の整備を図ることといたしました。  次に、学校の臨時休業に伴う課題への対応として、特別支援学校等休業に伴って生じた放課後等デイサービス追加負担を支援して保護者負担軽減を図るとともに、市町と連携して、経済的理由で就学が困難な児童生徒等に対し、休業中の給食費相当額を補助することといたしました。  また、長引く休業によって、児童生徒学習活動等に影響が生じておりますことから、公立学校に教員を補助する支援員を配置して学校教育活動を支援することといたしております。  第2は、医療崩壊を防ぐについてであります。  まず、限られた医療資源を最大限活用しつつ、感染者発生状況や症状に応じて受入れ体制を強化するため、無症状や軽症の患者の療養を行う宿泊施設や、中等症患者病棟単位で受け入れる重点医療機関を確保するとともに、患者の受入れ調整機能の充実を図ることといたしました。  また、県立病院を含む感染症患者入院医療機関での簡易陰圧装置人工呼吸器等追加整備を行うとともに、最前線で検査や治療に当たる医療従事者等に対する県独自の応援手当金を創設することといたしました。  さらに、医療現場消毒液等が不足している事態を踏まえ、県酒造組合協力による高濃度アルコールなどの医療用衛生資材等緊急調達を行うとともに、保健所の検査体制を強化するほか、入院患者の増加に備え、入院医療費公費負担に係る予算を増額することといたしました。  第3は、地域経済の崩壊を防ぐについてであります。  外出自粛等が続き、厳しい社会情勢に直面する中、感染予防経済活動の両立をどうすれば維持できるのか、地域経済の実情にも精通する地元金融機関からもアイデアを頂き、県庁組織を挙げて知恵を絞った結果、今まさに感染拡大防止に率先して取り組まれている事業者や新たな事業に勇気を持ってチャレンジされている事業者等をきめ細かく支援することが重要と考え、本県独自の支援メニューとなる「愛顔を守ろう!」えひめ版協力金パッケージを先週発表したところでございます。  この協力金については、まず、潤沢な資金を持っている東京都が初めに行いました。休業要請休業協力金セットにするという形であります。しかし、どう考えてもこの東京方式には大きな問題があると判断をいたしました。残念ながらそうした検討を行わずに、もう既に前例があるからということで、ほとんどの都道府県では東京方式で行っています。正直言って迷ったところであります。東京方式を採用すれば、ひな形がありますのですぐにできます。そして、クレーム等々については、これは全国でやっているのと同じだと、そして、東京方式ですからということで逃げ道にも使えるというメリットはあります。しかし、果たしてそれでいいのかどうかというのが今回、我々に突きつけられたテーマでもありました。  大きな点で違うところは、東京方式では休業要請休業協力金セットになっているということ、愛媛方式ではこれはセットにしていないということ。協力金については、前向きなチャレンジ、あるいは3密を回避するところに活用させていただくということ。  2つ目は、東京方式は1,000平米以上の大型店舗を中心に考えているということ、愛媛方式は逆の形で、1,000平米以下の地場の、本当に資本力のないところを中心に考えているということ。東京方式は、全国チェーン店も対象にしているということ、愛媛方式は、全国チェーン店は本部からの支援がありますから、これを対象外とさせていただいたこと。東京方式は、飲食店の場合は時間短縮によって協力金という形を取っているということ、愛媛方式は時間短縮は求めないという方針で、むしろ3密の行動、言わば5月6日が終わった後も有効に機能するというふうな観点から考え方を全く変えているということが一つの違いとして挙げられると思います。  いずれにしても、先ほど冒頭でお話しさせていただきましたが、休業要請というのは必ず問題が起こる。この休業要請は、正直申し上げまして、人の動きを止めることを最大の目的とする政策であります。であるがゆえに、期間を限定して一気にやらなければ、政策効果はそうは生まれてこないはずであります。ましてや、その一気にやるということをすれば、経済活動に大きな支障を来しますので、当然のことながら十分なバックアップを構えなければなかなか実施が難しい。こうした要素を考えますと、休業要請という政策は地方レベルでできるようなものではなくて、国レベルで一括でやって初めて効果が生まれる政策ジャンルであるというふうに個人的には思います。  しかし、先ほど国考え方に触れさせていただきました。休業要請については、方針は出す、しかし、それをやるかやらないかは地方でそれぞれ考えてくれ。すなわち、線引きによって生じるあらゆる問題は全て地方で受け付けて対処していただきたいという、このやり方自体にこの1か月向き合いながら、本当におかしいということを感じました。  皆さんには要請しても十分なことができなかったかもしれません。ただ、線引きというのはどんな形でやっても必ず不公平感が生まれます。例えば、今回極力制限させていただきましたけれども、遊興、遊技の2業態に休業要請を限らせていただいていますけれども、この方から見れば、要請は受けているのに協力金がなぜ出ないのかという、当然こういう声が上がります。しかし、もしここで出した場合は、自主的に休業している方、あるいは休業要請の対象に入っていない多くの業態の方は、我々だって休業しているのになんでこちらには出ないんだと、当然こういう不平不満という声が上がります。こちらを立てればあちらが立たずというのがこの政策の難しさでありました。  こうしたようなことを踏まえて、昨日の知事会緊急事態宣言に関する意見を述べさせていただいた次第でございます。  ということで、愛媛県の協力金パッケージ感染拡大防止に取り組む事業者への支援として行うことといたしております。密閉、密集、密接の3密を回避する新たな取組を進める地元スーパー飲食店ゴールデンウイーク期間中に県外からの宿泊予約延期等協力した宿泊事業者、この行為は外からの人の流入を抑止するというふうな実質効果がありますので対象といたしました。また、入店制限を行うなど、混雑緩和等に取り組む商店街等に対しまして、それぞれ協力金を支給することといたしております。  また、移動販売ドライブスルーなどの新たなビジネス展開に取り組む中小企業や、テレワークオフィスとして県民向けにデイユース貸出しを行う宿泊事業者、さらには、マスクなど医療関連物資の製造に向け、新たに開発に取り組む中小企業に対して、それぞれ協力金を支給することといたしております。  さらに、医療や物流、小売など県民生活を支える事業者向け応援メッセージを配信するほか、本県独自の協力金制度融資制度、国の支援策などについて、事業者からの相談にきめ細かく対応するためのコールセンターを開設することといたしました。先ほどの協力金対象外皆さんにも使えるバックアップメニュー、国、県含めてございます。決して見放しているわけではなくて、そういう情報を発信すること、そしてまた、それをキャッチすることも、今、非常に大事になってきておりますので、特に今回の国の補正予算の可決によって新たな制度がスタートする分野もありますので、これをぜひ活用して乗り越えてほしいという、そんなきめ細かい対応をしていきたいというふうに思います。  次に、経営、生活維持のための緊急支援として、当面の危機をしのぐ局面では、企業の資金繰りが鍵を握るとの考えの下、政府系金融機関による特別貸付制度に加え、先月、県単独で新型コロナウイルス感染症対策資金を創設しておりますが、新たに市町と連携して、同資金を無利子、今までは保証料だけでありましたが、無利子とする措置を講じて資金繰りを全力で支援するとともに、国の雇用調整助成金の支給要件拡大を受けて上乗せ助成を拡充するほか、ただし、この雇用調整助成金は使い勝手の面で多くの問題を抱えております。これは国会で今議論されているところでありますから、国においては使い勝手のいい助成金へとぜひ工夫を凝らしていただきたいと思います。そして、離職や休業を余儀なくされた労働者の生活資金借入れに係る保証料を全額補助することといたしました。  また、この政府系金融機関による特別貸付制度は、現地の実態を調査いたしましたところ、4月の中旬時点で約2,500件の相談が県内で寄せられており、そのうち1,500件が融資決定だそうであります。しかし、その1,500件も大半がまだ融資が行われていないという実態が分かりました。その原因は、現場、東・中・南予に3か所ございますけれども、この現場のマンパワー不足であります。事務処理が追いつかないという現状、しかもそれ以降は1日100件を超えるような相談が寄せられている日々が続いているそうであります。  企業や事業者にとって、この段階では資金繰りが命であります。となると、場合によっては1か月以上、決定から融資実行までかかるということでありますから、死活問題になるというふうに感じました。そこで、愛媛県の伊予銀行、愛媛銀行、愛媛信用金庫3行のトップにお願いをいたしまして、支給決定が決まったということは、それが担保になるのではないかと、その支給が下りるまでの間のつなぎ融資を借換えということも含めてできるようにならないかということを相談いたしましたところ、速やかに動いていただきまして、現在、これが実行できるようになっております。こうしたような、民間とタイアップしながらやれることはやっていきたいというふうに思います。  さらに、経営が悪化した漁業者を支援するため、過去に融資を受けた制度資金の償還条件の緩和や追加融資枠を確保した上で、必要な利子補給を行うことといたしました。  また、収入が減少した世帯への資金需要に対応するため、生活福祉資金貸付金の原資を県社会福祉協議会に追加補助するほか、就職合同説明会が中止されている状況を踏まえ、インターネットを活用したウェブ合同会社説明会を開催し、学生の就職活動と県内企業の人材確保を支援することといたしました。  加えて、養殖魚を中心に県産水産物の需要が減少し、流通が停滞している現状を踏まえ、県漁業協同組合が実施する養殖魚を冷凍保管するための施設の改修を支援するとともに、県産水産物の学校給食への提供を進めるほか、卒業式や入学式などの中止により花の需要が減退し、苦境に立つ花卉業界を支援するため、小中学校の再開に合わせて各教室にフラワーアレンジメントを設置するなど、花卉の活用拡大を通じた需要喚起に取り組むことといたしております。  このほか、ふるさと納税制度も活用して、県民や企業団体からの善意の寄附を積み立てる新型コロナウイルス感染症対策応援基金を創設して感染症対策の充実に活用するほか、感染者の急増や事態の長期化など、緊急を要する事態が発生した場合に臨機に対応できるよう予備費を増額することといたしております。  この結果、今回の補正予算の総額は、一般会計59億6,427万円、企業会計7,126万円、合計で60億3,553万円でありまして、本年度予算の累計額は9,883億9,790万円となります。  この補正予算の財源につきましては、国庫支出金、繰入金などを充当することといたしました。  追加で、今、国のほうは交付金1兆円の枠を用意したというふうになっております。何度も何度も問合せはしているんですが、一体本県にどれだけの配分があるかということは、いまだ金額が示されません。ただ、人口割プラス感染者数等を指標として考えているという答えが、この段階でいただいている回答であります。単純に1兆円を人口割にいたしますと、愛媛県は140万ですから約100億円となりますが、東日本大震災で同じような配分の仕方をしたことがあります。そういったことを考えると、恐らく40億か50億というぐらいでございます。1兆円というものに目を向けるのではなくて、我々にとって大事なことは、愛媛県にどれだけの配分がなされるか、それがなくしては組立てができません。こうしたようなことの中で予算編成をせざるを得ない状況ということについて、議会の皆さんにはぜひ御理解を頂きたいというふうに思います。  以上が補正予算の概要でありますが、このほか、新型コロナウイルス感染症対策に関して、県民の皆さん事業者の方々に活動の自粛等を要請するに当たりまして、特に早い段階から対処しておりましたので、当初の3つの依頼事項、うつらないように自己防衛、うつさないように周りに配慮、県外や不要不急外出自粛の要請というものは今も変わりませんが、前半期は法律に基づいた要請ではなく私個人の要請でありましたので、その点を踏まえ、1か月分の給料を減額するための知事の給料の減額に関する条例をはじめ、各種条例の制定及び改正並びにその他の諸案件等も提案しておりますので、適切な議決を賜りますようお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。    ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) お諮りいたします。  以上の議案に対する質疑を省略することに賛成の議員は、起立を願います。   〔賛成者起立〕 ○(戒能潤介議長) 起立多数。着席を願います。  起立多数と認め、そのとおり決定いたします。  それでは、全議案をお手元に配付の委員会付託議案一覧表のとおり、各委員会に付託いたします。  各委員会におきましては、休憩中にそれぞれ委員会を開き、付託議案について審査の上、再開後の本会議で各委員長からその経過と結果を報告願うことにいたします。  暫時休憩いたします。      午前10時38分 休憩    ―――――――――――――――――      午後1時30分 再開 ○(戒能潤介議長) 再開いたします。  それでは、臨第69号議案令和2年度愛媛県一般会計補正予算ないし臨第79号議案を一括議題とし、各委員長から審査の経過と結果を報告願うことにいたします。  まず、総務企画委員長に報告を願います。 ○(大西誠議員) 議長 ○(戒能潤介議長) 大西誠議員   〔大西誠議員登壇〕 ○(大西誠総務企画委員長) (拍手)報告いたします。  当委員会に付託されました議案の審査結果は、お手元に配付されております委員会審査報告書のとおりでありまして、いずれも原案のとおり可決決定されました。  審査の過程では、一部の委員から、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止策や経済活動の回復に向けた取組などが盛り込まれた国の補正予算が、本日成立する見込みであり、今回の臨時会による補正予算の対応は時宜を得たものと認識しているが、今回の補正予算に対する県の考えはどうかとただしたのであります。  これに対し理事者から、今回の国の補正予算は、緊急事態宣言を受けて、外出自粛休業の要請を行っている本県の現状を考えると、極めて緊急かつ重要な対策が盛り込まれていることから、これに即応し、スピード感を持って県民総ぐるみで取り組むため、今回の臨時会に所要の経費を計上したものである。  本県としては、愛媛県対新型コロナ防衛戦略に基づく緊急的な措置を実施する必要があることから、速やかに事業に着手し、県民の命や生活を守るとともに、企業応援のためのえひめ版協力金パッケージにより、県内事業者の不安解消に向けて最大限努力したい旨の答弁がありました。  このほか、知事の給料の減額に関する条例、新型コロナウイルス感染症対策応援基金などについても論議があったことを付言いたします。  以上で報告を終わります。(拍手) ○(戒能潤介議長) 次に、環境保健福祉委員長に報告を願います。 ○(松尾和久議員) 議長 ○(戒能潤介議長) 松尾和久議員   〔松尾和久議員登壇〕 ○(松尾和久環境保健福祉委員長) (拍手)報告いたします。  当委員会に付託されました議案の審査結果は、お手元に配付されております委員会審査報告書のとおりでありまして、いずれも原案のとおり可決決定されました。  審査の過程では、重点医療機関の確保、新型コロナウイルス対策に係る保健所の体制強化、医療用資機材の供給状況について質疑がありました。  このほか、新型コロナウイルス感染症の特徴と対策などについても論議があったことを付言いたします。  以上で報告を終わります。(拍手) ○(戒能潤介議長) 次に、農林水産委員長に報告を願います。 ○(石川稔議員) 議長 ○(戒能潤介議長) 石川稔議員   〔石川稔議員登壇〕 ○(石川稔農林水産委員長) (拍手)報告いたします。  当委員会に付託されました議案の審査結果は、お手元に配付されております委員会審査報告書のとおりでありまして、いずれも原案のとおり可決決定されました。  審査の過程では、県産農産物への影響と花卉の需要拡大への取組、水産物の冷凍保管設備の整備、県産養殖魚への影響と対応について質疑がありました。  このほか、漁業者に対する資金支援についても論議があったことを付言いたします。
     以上で報告を終わります。(拍手) ○(戒能潤介議長) 次に、経済企業委員長に報告を願います。 ○(高橋英行議員) 議長 ○(戒能潤介議長) 高橋英行議員   〔高橋英行議員登壇〕 ○(高橋英行経済企業委員長) (拍手)報告いたします。  当委員会に付託されました議案の審査結果は、お手元に配付されております委員会審査報告書のとおりでありまして、いずれも原案のとおり可決決定されました。  審査の過程では、えひめ版協力金パッケージ、県内中小企業等への資金繰り支援、県立病院における医療資材の充足状況などについて質疑がありました。  以上で報告を終わります。(拍手) ○(戒能潤介議長) 次に、建設委員長に報告を願います。 ○(塩出崇議員) 議長 ○(戒能潤介議長) 塩出崇議員   〔塩出崇議員登壇〕 ○(塩出崇建設委員長) (拍手)報告いたします。  当委員会に付託されました議案の審査結果は、お手元に配付されております委員会審査報告書のとおりでありまして、承認することに決定されました。  審査の過程では、現年単独災害土木復旧費及び職員経費の減額理由について質疑がありました。  以上で報告を終わります。(拍手) ○(戒能潤介議長) 次に、スポーツ文教警察委員長に報告を願います。 ○(松下行吉議員) 議長 ○(戒能潤介議長) 松下行吉議員   〔松下行吉議員登壇〕 ○(松下行吉スポーツ文教警察委員長) (拍手)報告いたします。  当委員会に付託されました議案の審査結果は、お手元に配付されております委員会審査報告書のとおりでありまして、いずれも原案のとおり可決決定されました。  審査の過程では、教育活動支援員の配置、子供向けSNS活用相談窓口の内容及び周知方法、特別支援学校のスクールバスの増便などについて質疑がありました。  以上で報告を終わります。(拍手) ○(戒能潤介議長) 以上で各委員長の報告を終わりました。    ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) お諮りいたします。  各委員長報告に対する質疑を省略することに賛成の議員は、起立を願います。   〔賛成者起立〕 ○(戒能潤介議長) 起立多数。着席を願います。  起立多数と認め、そのとおり決定いたします。    ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) お諮りいたします。  臨第69号議案令和2年度愛媛県一般会計補正予算ないし臨第79号議案に対する討論は省略し、表決に移ることに異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○(戒能潤介議長) 異議ないものと認め、表決を行います。  まず、臨第69号議案令和2年度愛媛県一般会計補正予算ないし臨第73号議案を一括議題とし、以上の議案をいずれも原案のとおり可決決定することに賛成の議員は、起立を願います。   〔賛成者起立〕 ○(戒能潤介議長) 全員起立。着席を願います。  全員起立と認めます。  よって以上の議案は、いずれも原案のとおり可決決定いたしました。  次に、臨第74号議案専決処分の承認についてないし臨第79号議案を一括議題とし、以上の議案をいずれも承認することに賛成の議員は、起立を願います。   〔賛成者起立〕 ○(戒能潤介議長) 全員起立。着席を願います。  全員起立と認めます。  よって以上の議案は、いずれも承認することに決定いたしました。    ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) お諮りいたします。  お手元に配付のとおり、各委員長から継続調査承認要求書の提出がありましたので、これを承認することに異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○(戒能潤介議長) 異議ないものと認め、そのとおり決定いたします。    ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) 以上で、今議会に提出されました全議案を議了いたしましたので、議事を閉じます。    ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) 知事から、挨拶があります。   〔中村時広知事登壇〕 ○(中村時広知事) 閉会に当たりまして、御挨拶を申し上げます。  本日の臨時県議会に御提案させていただきました議案につきましては、適切な議決を賜り、心からお礼を申し上げます。  早速、各種事業の実施に全力を挙げて取り組み、引き続き、県民の皆さんの命と暮らしを守ることを最優先に、県民総ぐるみで、見えない敵である新型コロナウイルスとの闘いに立ち向かってまいりたいと存じますので、議員各位におかれましても一層の御支援と御協力をお願い申し上げます。  なお、国に提出予定であります全国知事会緊急提言の内容につきましては、本県意見が反映されまして、当初案に修正が加えられましたことを御報告申し上げます。緊急事態宣言を継続せざるを得ないと政府として判断する場合、全都道府県を対象地域とすることを視野に検討し、その際、地域ごとの実情を踏まえ、感染の実態に応じ、段階に応じた政策を政府として明示すること、こういう中身になります。  もう一つ、併せて9月入学制については、本年9月からの導入という内容は盛り込まれず、就職の時期や行政・企業の会計年度なども含めて、社会に幅広い影響を及ぼすことになるものであり、政府において国民的な骨太の議論を行うという内容になりましたので、御報告をさせていただきます。  また、今回の感染症対策につきましては、刻々と状況が変化しておりますので、次の議会までの間にやむを得ない事案が生じました際は、私に御一任いただき、改めて報告を申し上げさせていただければと思います。  最後に、国は、特に県をまたいだ移動の自粛を強く求めています。ゴールデンウイーク中も県外への観光や県外からの帰省などはくれぐれも自粛するようお願い申し上げまして、閉会の御挨拶とさせていただきます。  どうもありがとうございました。    ――――――――――――――――― ○(戒能潤介議長) これをもって、第368回愛媛県議会臨時会を閉会いたします。      午後1時44分 閉会...