ツイート シェア
  1. 愛媛県議会 2018-07-31
    平成30年農林水産委員会( 7月31日)


    取得元: 愛媛県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-05
    平成30年農林水産委員会( 7月31日) 農林水産委員会会議録   〇開催年月日  平成30年7月31日(火) 〇開会時刻   午前   10時27分 〇閉会時刻   午前   11時20分 〇場所     農林水産委員会室 〇審査・調査事項等  〇 第358回臨時会平成30年7月)提出議案   −件名は別添「農林水産委員会日程」のとおり− 〇出席委員[7人]  委員長     松下  行吉  副委員長    塩出   崇  委員      菊池  伸英  委員      徳永  繁樹  委員      中   政勝  委員      村上   要  委員      森高  康行
    欠席委員[0人] 〇その他の出席者[0人] 〇出席理事者[12人]  農林水産部長      田所  竜二  農政企画局長      大北   秀  農業振興局長      道菅   稔  農業振興局技術監    菊池  洋之  森林局長        佐々木 秀和  農政課長        鶴村  幸弘  農業経済課長      藤井  大輔  農地整備課長      小崎  勝次  農産園芸課長      山本  浩二  畜産課長        佐伯  拡三  林業政策課長      西浦  政隆  森林整備課長      尾花  充彦               午前10時27分 開会 ○(松下行吉委員長) ただいまから、農林水産委員会を開会いたします。  最初に、前回の委員会委員長に一任されておりました委員席はただいま御着席のとおり決定いたしましたので、御了承願います。  これより議事に入ります。  本日の会議録署名者森高康行委員中政勝委員を指名いたします。  本日は、臨時会中の委員会でありますので、付託議案に限って審査を行います。  それでは、臨第92号議案及び臨第97号議案一括議題として審査を行います。  理事者説明を求めます。 ○(農政課長) 農政課分について御説明いたします。  資料3、補正予算案説明書の16ページをお開き願います。  臨第92号議案平成30年度一般会計補正予算案について御説明いたします。  農業振興費10億6,764万8,000円は、平成30年7月豪雨により被災した農業者が早期に営農再開できるよう支援するため、農業用ハウス農業用機械等の取得、修繕を行う費用を補助する経費でございます。  以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。 ○(農業経済課長) 農業経済課分について御説明させていただきます。  資料3、補正予算案説明書の20ページをお開き願います。  臨第92号議案平成30年度一般会計補正予算案について御説明いたします。  農林業共同施設災害復旧費2,928万7,000円は、平成30年7月豪雨により被害を受けた農業協同組合及び森林組合等共同利用施設を速やかに復旧し、農林業経営維持継続を図るための経費でございます。  以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。 ○(農地整備課長) 農地整備課分について御説明いたします。  資料3、補正予算案説明書の24ページをお開き願います。  臨第92号議案平成30年度一般会計補正予算案について御説明いたします。  土地改良費4,300万円は、平成30年7月豪雨により被害を受けた南予地域等農地復旧に当たり、原形復旧が困難な被災農地等を対象に、生産者産地の意向を踏まえつつ県が農地復旧モデルを作成し、関係市町JA等に早期に示すことで産地早期復旧・復興を支援するための経費でございます。  次に、耕地災害復旧費61億4,238万5,000円のうち、1は、平成30年7月豪雨により被害を受けた農地農業用施設を速やかに復旧し、農業の維持を図り、あわせて農業経営の安定に寄与するための経費、2は、被災した県管理海岸保全施設及び地すべり防止施設を速やかに復旧するとともに、災害関連地すべり防止工事を緊急に実施するための経費でございます。  続きまして、資料1の9ページをお開き願います。  繰越明許費補正について御説明いたします。  第11款災害復旧費第1項農林水産施設災害復旧費につきましては、先ほど説明いたしました補正予算耕地災害復旧費61億4,238万5,000円の繰越明許をお願いするもので、補正後の額は71億1,332万3,000円となります。  以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。 ○(農産園芸課長) 農産園芸課分について御説明いたします。  資料3、補正予算案説明書の28ページをお開き願います。  臨第92号議案平成30年度一般会計補正予算案について御説明いたします。  農業振興費10億1,559万3,000円のうち、1は、平成30年7月豪雨により農業共同利用施設が被災したことによる集出荷機能等の低下への対応として、集出荷施設等における農作物集出荷円滑化支援するとともに、被災した共同利用施設の修繕及び再取得を支援するための経費、2は、被災農家営農再開に必要な、被害を受けた作物の残渣撤去や、生産資材農業機械導入等支援するための経費でございます。  植物防疫費5,393万4,000円は、平成30年7月豪雨により被災した鳥獣害侵入防止柵等復旧、再整備支援することにより、野生鳥獣による農作物被害防止機能を維持するための経費でございます。  続きまして、資料2の39ページをお開き願います。  臨第97号議案専決処分の承認についてでございます。  第6款農林水産業費第1項農業費農業振興費5,063万3,000円は、被災農家営農継続のため当面必要な措置として、生育回復病害予防等取り組みを緊急的に支援するため、補正予算専決処分を行ったものでございます。  以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。 ○(畜産課長) 畜産課分について御説明いたします。  資料3、補正予算案説明書の32ページをお開き願います。  臨第92号議案平成30年度一般会計補正予算案について御説明いたします。  畜産振興費4,740万円は、平成30年7月豪雨により被災した畜産施設機械類復旧、農場内の崩壊した地盤の修復や死亡家禽のひななどの導入に対して支援するための経費でございます。  以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。 ○(林業政策課長) 林業政策課分について御説明いたします。  資料3、補正予算案説明書の36ページをお開き願います。  臨第92号議案平成30年度一般会計補正予算案について御説明いたします。  林業災害復旧費37億8,000万円は、平成30年7月豪雨により被害を受けた林道を復旧するための経費でございます。  続いて、資料1の9ページをお開きください。  繰越明許費補正について御説明いたします。  第11款災害復旧費第1項農林水産施設災害復旧費のうち林業災害復旧費は、先ほど御説明いたしました補正予算37億8,000万円について繰越明許をお願いするもので、補正後の額は47億3,445万5,000円となります。  以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。 ○(森林整備課長) 森林整備課分について御説明いたします。  資料3、補正予算案説明書の40ページをお開き願います。  臨第92号議案平成30年度一般会計補正予算案について御説明いたします。  治山費19億4,859万円は、平成30年7月豪雨により被害を受けた林地被害のうち、人家や公共施設等への二次災害のおそれがあるものについて、災害が発生した年度内に緊急に復旧整備をするための経費でございます。  次に、資料1の9ページをお開き願います。  繰越明許費補正について御説明いたします。  第6款農林水産業費第4項林業費治山費は、先ほど御説明いたしました補正予算19億4,859万円の繰越明許をお願いするもので、補正後の額は38億5,363万8,000円となります。  以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。 ○(松下行吉委員長) 以上で理事者説明が終わりました。  委員皆さん議案に関する質疑はありませんか。 ○(森高康行委員) 私ももう30年近く議員をやらせていただいておりますが、これほど大きい災害はなかったなということと、台風が大阪から来るなどということも人生で経験したことがないわけでありまして、台風による悪影響が出なければいいがなと心配しております。  今説明がありましたけれども、総括的に、今回の豪雨災害による農林水産被害状況及び今後の県の基本的な対応方針について、まず明らかにしていただけたらと思います。 ○(農林水産部長) 今回の豪雨災害は大変に大きなものでございましたが、農林水産関係被害額は7月30日現在で約476億円に上る非常に大きなものとなっております。これは、直近20年間で最も被害が大きかった平成16年度の台風災害、これは台風が6回ほど襲ってきましたが、その被害総額約314億円を大きく上回るなど、極めて甚大かつ深刻なものと認識をいたしております。  県では、発災直後から国、市町、関係機関等と連携をしまして、各分野の情報収集を急ぎますとともに、農業土木・林業の分野におきまして、技術職員本庁等から南予地方局及び八幡浜支局の方に緊急派遣するなど現地調査体制を強化して、被害状況全容把握に全力を挙げて取り組んできたところでございます。  被害が甚大な宇和島市や西予市を初めといたします南予地域では、土砂崩れで林道や農道が随所で寸断されるなど、一部で調査が難航している箇所もあり、現時点におきましてもいまだ全容を把握するに至ってはおりませんけれども、被害状況が判明した箇所につきましては、順次、被災部分応急措置や二次災害の防止に努めますとともに、特に被害の大きかった柑橘園地については、復旧状況に応じた方法による緊急の防除やかん水を開始するなどの応急措置官民協働で取り組んでいるところでございます。  また、予算面におきましては、今月18日の齋藤農林水産大臣の来県時に、知事から直接、早期復旧・復興に対する緊急要望を行いましたほか、当面の措置といたしまして、被災農作物病害予防など営農継続支援する取り組み専決予算で計上いたしますとともに、農地農業用施設や林地・林道の復旧など早急に対応が必要なものについて、今回の臨時議会に合計で約141億円の補正予算案を提案しているところでございまして、どうぞ適切な御審議をお願いしたいと考えております。  県といたしましては、今回の大災害に対応するに当たりまして、早期に適切な原状復旧に努めますとともに、被災農家営農継続産地復興を目指した中長期的な視点での産地支援策もしっかり検討し、実行したいと考えておりまして、生産者営農意欲が低下しまして離農につながることのないよう、国、市町、関係機関とも連携を密にして、総力を挙げてこの難局に対応してまいりたいと考えておりますので、委員各位の御理解と御協力をどうぞよろしくお願いいたします。 ○(松下行吉委員長) ほかに御質問はございませんか。 ○(村上要委員) 森高委員からもありましたように、今回の7月豪雨災害は本当に甚大な被害が愛媛県にもたらされて、心が痛む思いなんですけれども、県におかれては、本会議でも知事から御発言がありましたように迅速に対応いただいて、早速の補正予算提案ということでありがたく、感謝を申し上げるところでございます。  そこで、森高委員が総括的な発言をされたことに加えてちょっとお尋ねするんですが、きょうは付託された議案以外の質問はいかぬということになっておって、出席されておるのは農林水産部の中の農業林業関係の方で、水産関係の方が出席されていないんですけれども、知事からは本会議で水産関係についてもという御発言があったと思うんですが、水産関係についてもこの部の所管になりますので、森高委員が言われたことに加えて、どういうことが心配されてどういうことになっておるのかという概略をお聞かせいただければありがたいと思いますので、その点について、現状わかる範囲で結構ですのでお願いいたします。 ○(農林水産部長) 本日は、今回の臨時議会に提案している予算案に関係する理事者のみの出席ということで、水産関係理事者は欠席をさせていただいておりますが、水産関係被害が出ていないわけではございませんで、昨日現在でございますけれども、33件で3億1,910万円という被害が出ております。  その内訳を言いますと、いわゆる漁具倉庫等に関しましては3件で1,130万円、漁港関係が23件で2億5,180万円、それから水産物に関しましては6件で5,600万円、さらに共同利用施設が1件ですが金額はまだ出ておりませんで、調査中ということになっておりますけれども、合計しまして、先ほど申しました3億1,910万円の被害が出ております。  これに関してはほったらかしというわけではございませんで、これから対応していくわけですけれども、既定予算の枠内でおさまっているものもございますので、今後検討しながら、必要な予算につきましては9月補正以降で対応していくという所存でございますので、御理解をいただけたらと思います。 ○(村上要委員) 本日の議案以外の質問ということになってしまったんですけれども、私が言いたかったのは、水産関係皆さんに対しても、県として林業や農業と同じ思いでやっていくんだというメッセージを送っていただくことが、明るい未来を切り開くことになるんではないかなということなんです。先ほど説明がありました約476億円の被害額の中に、水産関係で3億1,910万円という被害があることが私自身認識できましたので、ありがとうございました。 ○(松下行吉委員長) 農林水産業被害の詳細につきましては、8月3日の閉会中委員会の議題にもなっておりまして、詳しいことは3日の委員会の折に御報告があろうと思いますので、御理解をいただいたらと思います。  ほかに御質問はございませんか。 ○(菊池伸英委員) 資料3の20ページの農林業共同利用施設災害復旧事業費についてお尋ねするんですが、共同利用施設愛媛県内で何カ所ぐらいあってどういった状況か、もう少し詳しく教えていただけますか。 ○(農産園芸課長) 今回の豪雨により被災した農協や森林組合等共同利用施設ですけれども、ライスセンターやキュウリの選果施設、柑橘の共選場など、全部で22施設被害を受けている状況となっています。そのうち、被害程度が軽微で自力復旧が見込まれる6施設を除いた16施設復旧のための経費について、今回の補正予算に計上させていただいておるところでございます。  復旧におきましては、国の農林業共同利用施設災害復旧事業のほか、過去、他県の災害において復旧のための支援メニューが追加されたさまざまな事業がございますので、そちらの方の活用を想定してまして、最適な事業を選択して実施するということを予定しているところでございます。 ○(菊池伸英委員) 続いて、24ページの農地復旧モデル計画策定事業費、これは委託料というふうに計上されているんですけれども、どこに委託するのか教えていただけますか。 ○(農地整備課長) 委託先については、ただいま検討中でございます。  この事業は、農地復旧モデル計画を策定するための測量設計構想図作成等を行うものでございまして、技術を持った事業者に委託をすることになろうかと思っています。
    ○(菊池伸英委員) やはり急を要すると思いますので、具体的な考えはあると思うんですけれども、急ぐんであればある程度めどをつけて、そのあたりもお話しできませんか。例えばどういうところに委託して、いつまでに復旧計画を立てるとか。これは急がなくてはいけないと思うんですけれども。 ○(農地整備課長) 業者の選定に当たりましては、私どもの一存でできるものではございませんので、ちょっとこの場では御勘弁いただきたいんですが、復旧の方は早急な発注をいたしまして、うちで行う査定とか、あるいは農家の方に御意見をお伺いするようなことにしたいと思っておりますので、委員御指摘のとおり、急いでやらせていただきたいと思っております。 ○(菊池伸英委員) 委託先の業者のことではなくて、農地復旧モデル計画策定というのは、一番大事な計画を立ててから今後取り組まなくてはいけないことだと思うんです。ですので、いつまでに計画を立てるという期限ぐらいは切るべきではないかなと思いますので、要望で。 ○(松下行吉委員長) スピード感を持ってやってくれということで、よろしくお願いします。 ○(徳永繁樹委員) 菊池委員のお話を受けて、同じような質問なんですけれども、先般、当委員会で今治市上浦町盛の方を視察させていただきました。大規模に樹園地が崩れていて、恐らく菊池委員も同じような思いを抱いたんだろうと思いますし、視察に同行していただいておりましたJAおちいまばりの関係者の方々と意見交換をする中でも、森高委員の方から、この際もう一度夢のあるビジョンを構築しないと離農してしまうんではないのかというお話がありました。  先ほど小崎課長から御答弁をいただいた事業というのは、まさにそういうものかなと思っているんですけれども、時間を切ってというのは、現場を見る限りではなかなか難しいと思うんです。この際だからこそ大きな夢を描いて、それに地域の人を巻き込んでということが真の復興につながっていくのかなと思っているんですけれども、このあたり、県の考え方というのをお聞かせいただきたいんですが。 ○(農地整備課長) 御案内のとおり、今回の災害では宇和島市、西予市、松山市、今治市を中心に、樹園地に大変大きな被害が発生しておりまして、農地とともに農道やスプリンクラーなどの施設も流失しております。  私どもとしましては、現在のところ農地災害復旧事業の前提として、被害状況の把握に全力で当たっておりまして、なおかつ営農への影響を最小限にとどめるための応急措置等に努めているところでございます。  お話のありました農地復旧モデル計画策定事業費は、谷々で連続して大規模な被害が発生していることを踏まえまして、樹園地被災状況地形条件に応じた復旧工法を検討するために、樹園地復旧モデル計画に関する予算を計上させていただいたものでございまして、農家産地の意向を踏まえながら産地モデルを作成いたしまして、関係市町やJAに示すことで将来展望が開けるような復旧計画につなげ、産地早期復旧・復興を支援してまいりたいというふうに考えております。 ○(徳永繁樹委員) そのあたり、意を用いてやってもらいたいなと思っております。  それと、質問は変わりますけれども、いいですか。 ○(松下行吉委員長) どうぞ。 ○(徳永繁樹委員) 農産園芸課長の方から、営農継続に向けてさまざまな資機材予算というメニュー説明していただいたわけなんですけれども、もうちょっと具体的に、現場からこういう声があって、それに対してこういうふうにお応えをしようとして予算計上しているんだというあたりを、わかりやすく説明していただきたいんですが。 ○(農産園芸課長) 被災した農家営農継続営農再開に向けまして、まず、現在栽培中の農作物などにつきましては、被災した作物の生育回復に向けた追肥であるとか、病害の蔓延を防ぐための応急防除が必要になりますので、そういったことに対しての支援でありますとか、一部植え直しが生じる作物については、植え直しに係る種苗費についての支援などを行っているところでございます。  さらに、スプリンクラー等施設が被災した園地におきましては、防除委託等に係る経費を応急的に措置したり、収穫が間近な水稲において、収穫に係るコンバインや乾燥施設等が被災した場合には、そうした農家が収穫できるよう、いわゆる収穫の委託などの対策を講じているところでございまして、農家所得の減少を最小限にとどめるような緊急的な取り組みを実施しております。  また、営農再開に向けた支援としましては、圃場に残っている作物残渣の撤去でありますとか、営農再開に向けて植え直し等を行いますので、追加で必要となる肥料、農薬等のいわゆる掛かり増し経費といいますけれども、そういった部分への支援、さらには次期作等の準備、種苗費といった支援も行っているところでございまして、それとあわせて、必要となる機械のレンタルなどに係る経費なども支援をすることとしています。  また、そんなに数は多くないんですけれども、被災を機に作物を転換していこうとか、経営内容を見直して規模拡大をしていこうという農家に対しては、ハウス等の資材や経営転換に必要な機械等のリースに係る経費についても支援することを考えているところでございます。  今回の予算によりまして、事業の速やかな実施とともに、先ほどお話がありましたように、将来に希望を持って営農できるようきめ細かなフォローアップをしていきまして、被災農家が安心して営農の継続、再開に取り組めるように努めてまいりたいと考えているものでございます。 ○(農政課長) ただいまの農産園芸課長からの説明は、基本的には受益農家の戸数3戸以上という対象についてのお話でございましたけれども、いわゆる個人の被災農家あるいは農業法人などの個別の経営体の方が営農再開をする場合、今回、農業用ハウスやモノレール、トラックといった営農再開に欠かせない施設機械損壊等で非常に被害を受けておりまして、それらを再建する場合には、国の経営体育成支援事業というのが活用できることになってございます。  ただその被害が甚大かつ広範囲に及ぶときには、通常の経営体育成支援事業よりもさらに手厚い支援内容となります、被災農業者向け経営体育成支援事業というのが発動される仕組みになってございます。  国におきましては、現在、広島や岡山などの他の被災県を含みます被害金額の把握に努めておりまして、熊本地震のときもそうだったんですけれども、全国的な被害金額が一定以上になれば補助率がかさ上げされる、支援内容が拡充されるというふうに聞いておりますが、現時点では、まだ被災農業者向け事業は発動されておりません。  県といたしましては、被災した農業者が広く支援を受けられますよう国に対して強く要望いたしますとともに、今回の7月補正予算に県の継ぎ足しを含めました所要額を計上したところでございまして、営農に欠かせない施設機械の再取得、修繕を支援することとしており、一日も早い被災農業者営農再開を後押ししてまいりたいと考えております。 ○(徳永繁樹委員) ありがとうございます。  適切な予算計上だと思いますので、ぜひしっかりとアナウンスをして、手だてになるように措置をしてあげてもらいたいと思っております。  今、鶴村課長の御答弁の中でさまざまな資機材の話をしていただいたんですけれども、我が会派でもきょうの委員会に臨むに当たってさまざまな意見交換勉強会を重ねてきた中で、特に声が大きかったのは軽トラックです。軽トラックはやはり要るよねと、あれは補助の対象になるんだろうかというような話がございました。  私どもは国会議員にも同様な話をおつなぎさせていただいて、経済産業省などは車両も補助メニューに入っているという話を聞いているんですけれども、このあたり、漏れ聞くところによりますと、部長も相当国に向けて発信をしていただいているという話も聞いているんですけれども、国の考え方であるとか、今後の動向あたりを少しお聞かせいただきたいなと思うんですが。 ○(農産園芸課長) お話のように、今回の豪雨によりまして多くの農業者が、水没などで軽トラックなどのいわゆる農業用トラックを失ったと聞いております。  農業用トラックにつきましては、農産物の収穫でありますとか出荷、栽培管理などあらゆる場面で利用されておりまして、これなしには農業経営再開は困難と考えております。今回の災害では被災した台数が非常に多いと聞いておりまして、すぐには修理ができないといったことや、修理が不可能なものは買いかえる必要があるということで、農業用トラック以外にも農作物ハウス等農業施設なども大きな被害を受けているといった、農業者にとっては大きな負担になるだろうと考えているところです。  そうした中、農業用トラックについては、通常の補助事業では汎用性が高いということで、特に農林水産省の補助事業では対象となっておりませんでしたが、今回の被害の大きさと生産活動に果たす役割等を考えまして、補助事業として軽トラックを導入する場合も対象とすること、もしくは農業用トラックの修理や再取得までの間にトラックをレンタルする経費について支援が行えないか国に要望しているところでございます。  国からは、農業用トラックについては、先ほども言いましたように汎用性が高いということと、過去にも支援対象とはしていないということから、なかなか難しいという話を聞いておりますが、農業経営再開にはなくてはならないものと考えておりますので、機会があれば引き続き、補助対象となるよう要望していきたいと考えております。 ○(森高康行委員) 菊池、徳永両委員の質問に関連するんですけれども、きょうの本会議で知事から、急傾斜地の樹園地については被災していない周辺園地を含めた区画整理を視野に入れというふうに、大変踏み込んだ議案説明があったわけで、私がぱっと浮かんだのは吉田だったり大三島だったり、特に当委員会で大三島を見に行きましたので、あそこでそういうことができたら夢があるなと。ほっておいたら太陽光発電の業者に買われてしまう、お金にかえたいということになれば売ってしまうというようなことにもなりはせぬかなということを心配しました。  知事があえて触れたということはイメージがあると思うので、例えばこういうことですよと、こういう検討ですよというレベルでいいですから、御答弁いただいたらと思うんですが。 ○(農業振興局長) まさに今、委員の方から言及がありましたとおり、特に大きく崩れたようなところが今後どうしていくのかというときに、太陽光みたいな方になってしまうのではないかとか、復旧をそもそも諦めてもうやめてしまう、復旧はいいよというような方が出てくることも懸念されますし、あるいはもう一度頑張って復旧してという方についても、当面の間の所得をどうするんだとか、本当に今いろんなことを我々は心配しております。  そういったことで、先ほど夢のあるようなビジョンというお話もありましたけれども、やはり今後、どういった復旧・復興の形があるのかということを我々はしっかりとお示しする中で、丁寧に農家の方の意向も伺いながら、地域でしっかりコンセンサスをつくっていく努力というのがまず必要だと思っています。  そういった中で、きょう知事の方からもお話がありましたけれども、一つのイメージとしましては、なかなか地形的な前提もそれぞれあって、どこでもという話ではないんだと思いますけれども、今回大きく崩れた園地を復旧する機会の中で、思い切り平らな、大きな区画の園地に整備する、例えば農地中間管理機構を使って地元の負担もなくできるような仕組みもございますので、そういったこともやっていければと考えているところでございます。  そういった形でできるところもあれば、通常の災害復旧事業原形復旧した方がいいような場所もあり、そこはいろいろあると思いますので、そういった選択肢をしっかりとお示ししながら、地域と御相談をしていきたいと思っていますし、もう一つは、復旧して土地を直してそこでミカンを植えても、またそこから先、収益を得るまでの時間がかかりますから、そういった中で、当面一定の所得を農家の方が得られるかといったところの何がしかの方法を我々も考えていかなければいけないと思っていますので、そういったこともより具体化させてお示しをしながら、議論を進めていければと思っております。 ○(森高康行委員) 視察で見せてもらったところは、若年でIターンで入っておる方が多いんですよね。ですから、小学校のてこ入れにもなる、地域のお祭りのてこ入れにもなる、場合によったら消防団にもという、まさに地域がIターンの人間によって担われておるんだなということ、農協の頑張りというのも見てきたわけで、5年後にはこういうことがあるよ、我慢したらこうだよ、当面はこうだよというのがないと、恐らくIターンは、愛媛がだめならほかのところへ行こうという動きも出てくる危険性があると思うんです。  それから、他県ではこういう例もあるからやらないかというようなことを逆に県が指導するぐらいのことがないと、私は65歳の人に70歳になってからのことを描けといってもなかなか、もうやめようと選択する人の方が多いんではないかなと思うので、40代、30代の方がIターンで入っておるところなら、私は可能性があるんではないかなということを今回の視察で感じました。大三島なんかは十分そういうことに耐えられる地域だなということも実感して帰ってきましたし、農協のやる気も十分ある地域なので、ぜひ前向きに提示をしていただきたいし、吉田がどうなっておるかというのは行っていませんから不明ですけれども、吉田にもそういう青年農業者はおるはずだから、そういう意味でとにかく前向きに、夢を語れるようなことの発信をぜひお願いしたいなということを要望しておきたいと思います。 ○(松下行吉委員長) 要望ということで。  ほかにございませんか。 ○(村上要委員) 今議論をされております農地復旧モデル計画の関係、森高委員から要望ということで出された上で質問するのはどうかと思うんですが、県が今回の復旧モデル事業として想定しておる箇所は10カ所程度と聞いておるんですけれども、被災を受けておるところですからニュースを全部収集すればわかるんですけれども、この機会ですから、その箇所がどういう地域であるのか、そしてまた、周辺地域もということになると戸数は確定しないと思いますけれども、現在被害を受けている10カ所の戸数が何戸ぐらいあって、そこに所在する方の年齢構成などはどうなっているのか、こういうことがわかれば参考になるかなと思っていますので、わかる範囲でお答えいただきたい。  それともう一つ、思い出したのは、故寺井議員がおいでるときに、愛媛県と和歌山県とは樹園地そのものもかなり違うんやということを言われて、復旧モデル計画策定事業はああいうこともできるんかなというイメージを持ちながら、いわゆる農業者の働き方改革も含めて、急傾斜地だけでなく比較的緩やかな土地でもというようなことができるのではないかと思いますので、そういった意味で、先ほど森高委員からも言われたように、やめようかなと思った人ももう少し頑張ってみようか、あるいは私はだめだけれども新しい人が入ってきてくれんかなとか、そういう発信ができるのではないかなと思いますので、そういった部分で可能な限りの御説明をいただければありがたいなと思います。 ○(農地整備課長) まず、1点目のどういった地域ということでございますが、私どもが今考えている地域といたしましては、被災した農地を含めて一体的な区画整理を行うことで、担い手への集積や収益性の向上に取り組む意欲が非常に高いところを選定したいと思っております。  それとあわせまして、もとどおりにすることがなかなか難しいといったようなところ、あるいはもとどおりに戻したのでは再度災害が発生するおそれがあるというような、ちょっと細かい話もさせていただきますが、そういったところの10カ所というのは、先ほど御説明いたしました宇和島市、西予市、松山市、今治市などで樹園地に甚大な被害が生じておりますので、そのあたりから先ほど申し上げましたような地域を設定いたしまして、これから地域に入ってそうした意向を酌み取りながら選定していきたいと考えております。  それから、2点目の10カ所の年齢構成はということでございますが、そのあたりについては、これからJAや関係機関と連携してつかむこととしておりまして、先ほど申し上げましたように、担い手の集積とかといった意向が強い地域に、委員がおっしゃられたようなことも踏まえて調査の上、入っていきたいと思っております。  3点目の急傾斜ばかりでなく緩いところもということでございますが、急傾斜だけでなく緩傾斜のところも当然対象になるとは思いますが、何分、樹園地でございますので、やはり急傾斜のところの方が多いのではないかなと。別にそこを区別して、対象として外すつもりはございませんので、そのあたりのところで進めていきたいと考えております。 ○(松下行吉委員長) 10カ所はこれから選定するということですか。 ○(農林水産部長) 先ほどより複数の委員から異口同音に出ているのは、要は自分のところの園地だけで1年かければ直るというレベルのところとは違って、同じ集落であっちもこっちも崩れて本当に絶望的な状況になっている、例えば吉田町あたり宇和島市の試算によりますと五、六百カ所流れている状態、それもミカン園地が多いという報告も入っております。そういうところに対して、できるだけ早く手を打てということだろうと思っております。  我々もその思いは一緒でございます。特に吉田町や今治の島嶼部あたりは若い後継者もどんどん入ってきて、これからミカン産地を守っていくんだという非常に活気にあふれてきた時期に受けた大災害でございますので、できるだけ早く若い彼らに夢と希望を与えられるようなしっかりとした復興プランをお示し申し上げて、こちらも一生懸命みんなで直すから、その間ちゃんと備えて、また戻ってしっかりミカンをつくってほしいというメッセージをできるだけ早く発信しなければいけないという思いは一緒でございます。  今回の農地復旧モデル計画策定事業費、一応10カ所の予算組みをしておりますけれども、これは別に10カ所に限りませんで、これから先々どんどんふえてくれば、こういった予算というのはどんどんふやしていくべきだろうと思っています。先ほど答弁で農地中間管理機構を活用してという話が出ましたが、集落単位あるいは共選単位、今回の大災害に向けてはそういった大きな網をかけて、集落なら集落全体で、うちの産地はこれからどうしていくんだというようなことを一緒になって検討していかないといけないと思うんです。  急傾斜地のところを切り崩して、この際思い切って平坦地にしようとか、高齢者の方の園地が流れたところでは、もう私はいいので若いやつに任せるといったような声も恐らく出てくると思うんです。そういったことをエリア全体で話し合いをしながら、理想的な農地の復興はどうあるべきかというのを検討しながら次の事業に結びつけていく、そういった導火線になる事業でございますので、本当に100カ所そういうふうなところがあるんであれば100カ所分の予算をつけていけばいいと思っておりますし、南予地域におきましては、昨日、柑橘農業復興対策チームというものを特別体制で組みましたし、今治の島嶼部、それから松山の北部や島嶼部あたり柑橘園地が大きくやられております。そういったところも含めまして、とにかく愛媛の日本一の柑橘農業を守り切るんだという意気込みで、我々もスピードアップして頑張っていきますので、その辺のところ、何とぞ御理解をいただきたいと思います。 ○(松下行吉委員長) 田所部長から大変心強い御答弁をいただきました。  この辺で採決に入らせていただいてよろしいでしょうか。             〔「はい」と呼ぶ者あり〕 ○(松下行吉委員長) それでは、まず臨第92号議案平成30年度愛媛県一般会計補正予算(第3号)中、歳出第6款、第11款関係分、繰越明許費関係分を議題とし、本件を原案のとおり可決することに賛成の委員は挙手を願います。                〔全員挙手〕 ○(松下行吉委員長) 全員挙手と認めます。  よって、臨第92号議案は原案のとおり可決決定いたしました。  次に、臨第97号議案専決処分の承認について(平成30年度愛媛県一般会計補正予算(第2号))中、歳出第6款を議題とし、本件を承認することに賛成の委員は挙手を願います。                〔全員挙手〕 ○(松下行吉委員長) 全員挙手と認めます。  よって、臨第97号議案は承認することに決定いたしました。  以上で、当委員会に付託されました議案の審査を終了いたしました。  なお、委員長報告につきましては、私に一任いただくことで御異議ございませんか。            〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○(松下行吉委員長) 御異議ないものと認め、そのとおりに決定いたします。  次に、閉会中の継続調査承認要求についてであります。  お手元にお配りしております要求書を提出することで御異議ございませんか。            〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○(松下行吉委員長) 御異議ないものと認め、そのとおりに決定いたします。  以上をもちまして、農林水産委員会を閉会いたします。               午前11時20分 閉会...