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  1. 愛媛県議会 2018-04-23
    平成30年建設委員会( 4月23日)


    取得元: 愛媛県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-05
    平成30年建設委員会( 4月23日) 建設委員会会議録   〇開催年月日 平成30年4月23日(月) 〇開会時刻  午前  9時58分 〇閉会時刻  午前  11時35分 〇場所    建設委員会室 〇審査・調査事項等  〇 本県の高規格道路の整備状況と今後の取組みについて 〇出席委員[7人]  委員長     兵頭   竜  副委員長    松井  宏治  委員      戒能 潤之介  委員      武井 多佳子  委員      中田   廣  委員      中畑  保一  委員      三宅  浩正
    〇欠席委員[0人] 〇その他の出席者[0人] 〇出席理事者[19人]  土木部長       杉本   寧  土木管理局長     橋本  珠樹  技術監        大谷   悟  河川港湾局長     山下  勝徳  道路都市局長     加藤  嘉朗  土木管理課長     江里  寿樹  技術企画室長     白石  昌史  用地課長       船田  幸仁  河川課長       野間  俊男  水資源対策課長    木村  圭策  港湾海岸課長     九鬼  和寛  砂防課長       清家  伸二  高速道路推進監    岡田  博文  道路建設課長     高橋  節哉  道路維持課長     向井  恒好  都市計画課長     今井  啓介  都市整備課長     中川  逸朗  建築住宅課長     山下  道和  営繕室長       西川  達倫               午前9時58分 開会 ○(兵頭竜委員長) ただいまから、建設委員会を開会いたします。  この1年、松井副委員長とともに、円滑な委員会運営に努めてまいりたいと考えております。委員並びに理事者の皆さんには、御協力のほどお願い申し上げまして、冒頭の挨拶にかえさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。  最初に、前回の委員会で委員長に一任されておりました委員席は、ただいま御着席のとおり決定いたしましたので御了承願います。  本日は今年度初めての委員会になりますので、理事者を紹介いたします。  土木部長から順次、自己紹介をお願いいたします。 ○(土木部長) この4月から土木部長を拝命した杉本でございます。  委員の皆様方におかれましては、平素より本県の土木行政の推進に格別の御高配を賜っておりますこと、この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。  さて、本県を含む我が国の社会資本整備は、まだまだ不十分でございます。東日本大震災や広島の土砂災害、熊本地震や九州北部豪雨などの自然災害では、毎年多くのとうとい人命と財産が失われており、本県でも、平成16年災では二十数名の犠牲者を出したことを忘れてはなりません。県民のつらい悲しい顔を見ないように、県民の生命と財産を守るため、日ごろから防災対策を行っていくことが、本県土木部の使命だというふうに考えております。引き続き防災・減災対策については、着実に進めていきたいというふうに考えてございます。  また、高度成長期以降に集中的に整備された社会インフラの多くが、今後、老朽化の目安となる建設後50年を迎えることから、既存施設の戦略的な維持管理、更新を着実に実施することも求められております。さらに地域を活性化し、地域経済や雇用を支える道路や港湾などの交通インフラの整備にも、力を入れる必要があると考えております。  他方で、地域の安全・安心を守るのは地域の建設業者でありますが、高齢化が進むこの業界にあっては、担い手確保は極めて重要な課題とも認識をしてございます。  土木部といたしましては、これらの課題やニーズに対応するため、今後とも、臨機応変にバランス感覚スピード感を持って、職員の創意工夫も重ねながら、全力で取り組んでまいる所存でございますので、委員の皆様方のより一層の御支援と御協力、御理解を賜りますようお願い申し上げます。  それでは、各理事者の自己紹介をさせていただきます。 ○(土木管理局長) 土木管理局長の橋本でございます。よろしくお願いいたします。 ○(技術監) 技術監の大谷でございます。よろしくお願いします。 ○(河川港湾局長) 河川港湾局長の山下でございます。よろしくお願いいたします。 ○(道路都市局長) 道路都市局長の加藤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 ○(土木管理課長) 土木管理課長の江里と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 ○(技術企画室長) 技術企画室長の白石でございます。よろしくお願いいたします。 ○(用地課長) 用地課長の船田と申します。よろしくお願いいたします。 ○(河川課長) 河川課長の野間でございます。よろしくお願いいたします。 ○(水資源対策課長) 水資源対策課長、木村でございます。よろしくお願いします。 ○(港湾海岸課長) 港湾海岸課長の九鬼でございます。よろしくお願いいたします。 ○(砂防課長) 砂防課長の清家でございます。よろしくお願いいたします。 ○(高速道路推進監) 高速道路推進監の岡田でございます。よろしくお願いします。 ○(道路建設課長) 道路建設課長、高橋でございます。よろしくお願いします。 ○(道路維持課長) 道路維持課長、向井でございます。よろしくお願いします。 ○(都市計画課長) 都市計画課長の今井です。よろしくお願いします。 ○(都市整備課長) 都市整備課長の中川でございます。よろしくお願いいたします。 ○(建築住宅課長) 建築住宅課長の山下でございます。よろしくお願いいたします。 ○(営繕室長) 営繕室長の西川でございます。よろしくお願いいたします。 ○(兵頭竜委員長) 以上で理事者の紹介を終わります。  これより議事に入ります。  本日の会議録署名者に、戒能潤之介委員、中田廣委員を指名いたします。  本日の議題は、本県の高規格道路の整備状況と今後の取り組みについてであります。  議題について、理事者の説明を求めます。 ○(高速道路推進監) それでは、お手元の資料に基づき、本県の高規格道路の整備状況と今後の取り組みについて、御説明させていただきます。  2ページを御覧ください。  今回の説明内容は、最初に高規格道路ネットワークの全体について、2番目に四国8の字ネットワーク、3番目に今治小松自動車道、4番目に大洲・八幡浜自動車道、5番目に松山外環状道路、6番目に機能向上・利活用、最後にまとめの順番で御説明いたします。  それでは、3ページを御覧ください。  高規格道路ネットワーク、いわゆる高速道路は、四国縦貫・横断自動車道を初めとする高規格幹線道路と大洲・八幡浜自動車道松山外環状道路等地域高規格道路で構成されます。このうち、高規格幹線道路は、全国的な自動車交通網を構成し、地域高規格道路はそれを補完する高速道路でありますが、これらの高速道路はネットワークとして機能してこそ、リダンダンシー地域活性化等の効果を発揮します。  4ページを御覧ください。  これまでの整備の歩みについては、昭和60年松山自動車道の三島川之江から土居間の11キロが四国で初めて開通したことを皮切りに、平成6年のいよ西条から川内間36.8キロ、平成16年の大洲北只から西予宇和間15.7キロ等の開通を経て、現在四国8の字は573キロが完成し、四国全体の整備率は71%となっています。  5ページを御覧ください。  本県の高規格道路ネットワークには、ミッシングリンクと呼ばれる途切れている区間が3カ所ございます。まず、1つ目は8の字ネットワークの津島道路及び内海−宿毛間、2つ目は今治小松自動車道の今治道路、3つ目は大洲・八幡浜自動車道です。  四国8の字は、地域経済の活性化や南海トラフ地震等に備える命の道、今治小松自動車道は、中四国の広域交流・連携を図り、真の架橋効果の発現に不可欠な道路、大洲・八幡浜自動車道は、九州・四国・京阪神を結ぶ新たな国土軸を形成し、万が一の原発事故発生時には広域避難・救援道路として重要な役割を担う道路であり、これらの高規格道路ネットワークは、最も基幹的な社会基盤として必要不可欠な道路でございます。  6ページを御覧ください。  高速道路が整備されると、移動時間が短縮されるといった直接的な効果のほか、販路拡大や企業進出、交流人口の拡大や観光振興など、整備直後から、継続的かつ中長期にわたり得られるストック効果が発生しますので、その事例を幾つか御紹介いたします。  1つ目は、高速道路の延伸とともに、主に宇和島市や愛南町で盛んに生産される養殖マダイの販路が拡大し、全国的なシェアが約6割まで拡大している事例です。  7ページを御覧ください。  2つ目は、高速道路の延伸が、企業進出の後押しをした事例です。上の写真は、三間インターチェンジ付近で、道の駅みまに隣接して和菓子の製造工場が進出し、約100人の雇用が創出されたほか、西予宇和インターチェンジ近傍に、冷凍食品工場が建設中で150人の雇用を計画しております。  下のグラフは、商品の配送エリアが拡大し、南予地方のコンビニエンスストアの店舗数が、平成8年当時の15倍になっております。  8ページを御覧ください。  3つ目は、交流人口・交流圏域が拡大した事例です。左上のグラフは、松山インターチェンジを通過する高速バスの便数と利用者数をあらわしており、定時性・利便性の向上により、平成9年と比べ利用者が約4倍に伸びています。  また、右下の図は、2010年の自動車で四国内を移動する人が、1985年と比べ1.5倍から5倍になっております。  9ページを御覧ください。  4つ目は、観光振興に寄与している事例です。左上のグラフは、四国8の字のうち、松山インターチェンジ以南の整備が進むにつれ、南予地方の観光客数が増加しており、平成28年は平成9年と比べ約1.4倍となっています。  また、右の図は、愛南町からの6時間圏域が、8の字ネットワークが完成すると黄色のエリアまで拡大し、トライアスロン大会では、平成28年の県外参加者が平成24年と比べ約2.3倍となっております。  10ページを御覧ください。  最後は、高規格道路ネットワークが災害時に寄与した事例です。左上の図は、平成16年の台風21号により東予地方に甚大な災害が発生し、高速道路、国道11号、主要県道、さらにはJRがとまり、北四国の東西交通が寸断された際に、瀬戸大橋、山陽道、しまなみ海道を経由するルートにより物流が確保された事例です。  左下は、平成26年、大雪で山陽道が通行どめになった際、大分から三崎港、八幡浜港のフェリー航路を経由し、京阪神につながる四国ルートが物流の代替ルートになった例です。  右下は、昨年度の台風18号により、国道197号の一般道が通行どめになった際、自動車専用道路の名坂道路が代替道路として、保内方面と八幡浜市内の通行確保に寄与した例です。  11ページを御覧ください。  次に、個別の事業概要を御説明します。  まず、四国8の字ネットワークの南予延伸についてです。津島道路10.3キロ区間は平成24年度に事業化され、現在事業中であり、その南の内海インターチェンジから宿毛市間の未着手区間約30キロと合わせ、約40キロがミッシングリンクとなっております。  12ページを御覧ください。  まず、津島道路の進捗状況については、仮称の内海インターチェンジから同じく仮称の津島南インターチェンジ間の7.6キロを1工区、続く津島岩松インターチェンジまでの間2.7キロを2工区として分割施工しており、津波による浸水が懸念される現国道56号の代替路となる1工区を先行し、平成28年度から工事に着手しております。  13ページを御覧ください。  次に、内海−宿毛間の未着手区間約30キロは、現在、新規事業化に向けた計画段階評価が進められています。平成30年1月24日に行われた社会資本整備審議会の第2回四国地方小委員会では、概略ルート3案が示され、赤色の案(1)は市街地との連絡性を優先するバイパス案、緑色の案(2)は区間延長を極力短くしたバイパス案、青い点線の案(3)は国道56号現道改良案となっております。  14ページを御覧ください。  次に、南予延伸の整備効果としては、愛媛県の地震被害想定において、国道56号の津島岩松から宿毛間は、左下の図の赤いエリアに当たる約2割の区域が、津波により浸水することになっていますが、仮に国道56号が被災した場合でも、高速道路の整備によりリダンダンシーが確保され、避難や緊急輸送が可能となります。  また、第三次救急医療機関市立宇和島病院までの60分圏域が、図の紫色のエリアまで拡大し、救命率が向上するなど、地域医療への貢献も期待されています。  15ページを御覧ください。  次に、今治道路については、しまなみ海道と四国8の字を接続し、架橋効果を最大限に発現させるためには、早期整備が必要な道路であり、平成13年度に、今治インターチェンジから今治湯ノ浦インターチェンジまでの延長10.3キロが事業化されております。このうち、今治インターチェンジから仮称の今治朝倉インターチェンジまでの第1工区4.6キロと今治朝倉インターチェンジから今治湯ノ浦インターチェンジまでの第2工区5.7キロのいずれもが、工事に着手しております。  16ページを御覧ください。
     進捗状況については、写真上側の第1工区で平成27年度に工事に着手し、現在、蒼社川の橋梁工事や今治朝倉インターチェンジ付近の土工工事を実施しています。  また、写真下側の第2工区においては、平成24年度に工事着手し、現在、朝倉第1高架橋に続く土工工事や今治湯ノ浦インターチェンジ付近橋梁下部工事等を全面展開しております。  17ページを御覧ください。  整備効果については、高速道路を利用することによって、松山から尾道間の移動時間が30分以上短縮されるとともに、開通した中国やまなみ街道とあわせて、四国と本州の人流・物流機能が強化されます。  また、今治市と西条市の企業進出は、しまなみ海道の開通とともに伸び始め、平成25年度の工業製品出荷額は、開通前の平成10年度と比べ約1.8倍に増加しているほか、東予インダストリアルパークの分譲が完売する等、平成10年度と比べ企業数が約7倍となっております。  18ページを御覧ください。  大洲北只から八幡浜市保内町を結ぶ地域高規格道路の大洲・八幡浜自動車道は、図面の左から平成25年3月に開通した名坂道路のほか、事業実施中の八幡浜道路、夜昼道路、大洲西道路の4工区があります。  当該道路は、フェリー航路を介し、九州から京阪神へとつながる新たな国土軸として地方創生の道であるほか、大規模災害時や万が一の原発災害発生時の命の道として、重要な役割を担う延長約14キロの自動車専用道路です。  次に、19ページを御覧ください。  進捗状況については、八幡浜道路では、現在、施工中の松柏トンネルにおいて、真ん中の写真のとおり、膨張性の地山が確認され、変位、変状に対応した補強工事を行いながら、慎重に掘削工事等を進めています。  また、八幡浜東インターチェンジ付近では、橋梁工事やのり面工事等を進めています。  夜昼道路については、昨年度、八幡浜市側で用地買収を終え、現在、のり面工事橋梁工事等を進めております。大洲市側でも用地買収を進めているところでございます。  唯一、未着手区間であった大洲西道路では、昨年度新規事業化となり、測量・地質調査に着手しております。  次に、20ページを御覧ください。  整備効果については、新たな国土軸の形成により、運転距離が本州ルートと比べて200キロ以上短縮され、ドライバーの負担が大きく軽減できるほか、九州と四国の高速道路の開通に伴い、フェリーによる貨物輸送量が増大しており、八幡浜と三崎港を合わせたトラック航送台数は、国内6位となっています。このほか、県内有数の柑橘類の産地である八西地域から関東や京阪神への出荷輸送を支援し、また、大規模災害発生時における避難や救援、復旧・復興等のさまざまな活動に、大きな役割を果たすものと期待しています。  21ページを御覧ください。  次に、松山外環状道路について御説明します。  現在、3つの区間が事業化されております。図面の左から順に、松山空港から国道56号までの3.8キロが空港線、国道56号から国道33号までの4.8キロがインター線、国道33号から国道11号までの2キロがインター東線で、国、県、松山市が連携して事業実施をしております。  また、松山空港から北側の国道196号までの約8キロが、未着手区間として残されています。  22ページを御覧ください。  進捗状況については、空港線が、国道56号から県道伊予松山港線間の側道を国体開催前の平成29年9月に完成させた後、引き続き、自動車専用道路部の橋梁工事や用地買収を進めています。  インター線は、国が自動車専用道路部を平成28年12月に完成・供用するなど、おおむね整備が完了しています。  インター東線は、今年度新規事業採択となり、自動車専用道路部を国が、側道部は国と市が分担し、測量・設計を進めます。  23ページを御覧ください。  整備効果としては、松山外環状道路の空港線、インター線インター東線の全てが整備された場合、国道11号と松山空港間の所要時間が整備前の31分に対し、12分と約6割の短縮が見込まれています。  また、松山空港までのアクセス1時間圏域の人口が、約1.3倍に拡大すると試算されており、さらなる利用者拡大、利便性の向上が見込まれています。  24ページを御覧ください。  平成28年12月のインター線開通と昨年9月の空港線側道部開通により、整備後、松山空港から松山インターチェンジ間の移動車のうち、約8割が松山外環状道路を利用していること、さらには旧空港通りや市道松山環状線の交通量が約1割減少する等、経路の多様化による交通分散が図られ、市内の慢性的な渋滞解消に寄与しています。  25ページを御覧ください。  次に、既存の高速道路ネットワークの機能向上・利活用について、御説明します。  機能向上の取り組みとして、暫定2車線区間の4車線化があります。NEXCOでは、平成28年8月伊予インターチェンジから内子五十崎インターチェンジ間のうち、6.3キロを付加車線試行設置箇所に選定し、今年度4月7日に着工式が行われました。本県並びに関係市町は、松山インターチェンジから大洲北只インターチェンジ間の約40キロの早期4車線化を求めておりますが、今回の付加車線の設置工事に着手できたことは、全線4車線化への大きな一歩と考えております。  次に、26ページを御覧ください。  中山スマートインターチェンジは、四国内でインターチェンジ間が最も長い伊予インターチェンジから内子五十崎インターチェンジの24キロ区間に設置されるもので、平成26年度から事業化し、平成31年度末の供用を目指して整備を進めています。伊予市中山地区へのアクセス向上のほか、災害時の多重性確保、救急医療機能の充実、地域振興や活性化の効果が期待されています。  27ページを御覧ください。  仮称の東温スマートインターチェンジは、今年度内の新規事業化を目指し、平成28年度から準備段階調査や準備会で検討を進めています。企業誘致による雇用創出や救急医療機関へのアクセス向上、大規模災害時対応のほか、お盆やゴールデンウイークなど松山インターチェンジに集中する交通を分散する効果が期待されています。  28ページを御覧ください。  高規格道路ネットワークの利活用事例です。左側はお盆期間中、国道33号に集中する松山インターチェンジ利用者を、赤色のルートから緑色の国道56号から松山外環状道路経由のルートに誘導することにより、最大10分の時間短縮や交通分散による渋滞緩和に、寄与している事例です。  また、右側は高速バスの運行ルートを青色からオレンジの松山外環状道路経由に変更したことで、約14分の時間短縮が図れた事例です。  29ページを御覧ください。  最後に、まとめですが、本県の課題としては、3つのミッシングリンクの解消、松山外環状道路の未着手区間の早期事業化、そして、既存の高速道路の4車線化の推進、この3つがあり、現状では高規格道路ネットワークが持つストック効果を十分に発揮できていない状況にあります。このため、今後さらに関係市町等と連携を強め、高規格道路ネットワークの必要性、重要性について、地元の切なる思いを生の声として訴え、県民にとって真に必要な高規格道路ネットワークの整備、利便性等の向上を推進したいと考えておりますので、委員の皆様方におかれましても、これまで以上のお力添えをお願い申し上げ、説明を終わらせていただきます。 ○(兵頭竜委員長) 以上で理事者の説明が終わりました。  委員の皆さん、議題に関する質疑はありませんか。 ○(中田廣委員) 東日本大震災、前は熊本の地震等で、大変な被害が出ているようでございます。津島から宿毛間は予定路線だったのが、1段階上がって、計画段階評価ということになっているようでございますが、特に愛南町内海の須ノ川は、海岸通りに国道56号が通っております。津波が来たら、国道56号は必ずずたずたになるのは目に見えております。高速道路ができていないのは、愛媛県では津島から愛南町ということでございます。  東日本大震災でも、国道はずたずたになりましたけれども、仙台の若林区では、津波が後ろから押し寄せてきた時、車を捨てて、高速道路へ駆け上がった人が250名ほど助かったという事例もございます。産業の面でも有効とは言えますが、やはり高速道路は命の道ということでございますので、内海−宿毛間の事業化の時期について、事業化までにどのくらいの期間を要するのか、教えていただけますか。 ○(高速道路推進監) 現在、内海−宿毛間につきましては、計画段階評価の段階でございます。この計画段階評価は、平成24年12月から本格運用されている制度でございまして、他箇所の事例では2年から6年を要しております。これに対しまして、内海−宿毛間は、計画段階評価が今年度で4年目となっております。現時点では、今後の第2回の地域の意見聴取や第3回の四国地方小委員会の日程が示されていない状況で、計画段階評価の完了時期につきましても、国からは示されておりません。  また、ほかの事例では、事業化するまでには計画段階評価が完了した後、さらに都市計画決定環境影響評価及び新規事業採択時評価に、2年から3年を要するため、事業化の時期については、申しわけございませんが未定でございます。 ○(中田廣委員) 県としては事業化になるように、どのような行動をとられるんですか。 ○(高速道路推進監) 県としては、今後とも、手続の早期完了や新規事業化につきまして、地元の愛南町や高知県とも連携し、国に対し強く要望していきたいと考えております。 ○(中田廣委員) 30年以内に、東南海、南海地震が起こると言われてから、もう十数年経過をしております。本当にいつ起こるかもわからない。30年以内といいますから、あと15年以内ぐらいに変わってきていると思います。最近では、近い将来というふうにもなっておりますので、先ほど部長も、どんな事業にも、スピード感を持って創意工夫を凝らして取り組んでいくと。特に大地震、これは命にかかわる問題でございますので、ぜひとも最優先をして、愛媛県として国に要望するなり、取り組んでいただきたいと思います。要望でいいです。 ○(兵頭竜委員長) 要望です。  ほかにございませんか。 ○(三宅浩正委員) 御説明ありがとうございました。  やはり本県の社会のインフラは、他県に比してなかなか進んでいないというところが多いんだなということを道路の問題でも感じるところで、ちょっと質問させていただきたいんですが、29ページに、今後の本県の取り組みということでまとめていただいて、よくわかるんでありますけれども、いずれも本当に急いでやっていかなきゃならないという中で、限られた財源の中でということにもなるんだと思うんです。最近の国の予算など見ても、予算全体は年度当初予算が大きくなっておりますが、その中に占める投資的経費というのは、ちょっと少ないのかなという印象を私は持っておりますが、このあたりは、県としてはどのように評価されていますか。 ○(土木管理課長) 国の予算ですけれども、3月30日に、平成30年度予算の内示がございました。これにつきましては、本県の配分が、前年度比約1.0%、47億円増の624億円となっております。直轄事業につきましては、前年度比約0.9%、21億円減の223億円となっております。しかしながら、松山外環状道路インター東線の新規事業などは、予算化されているということでございます。 ○(三宅浩正委員) ありがとうございます。  大切なのは、国の方に、我々も要望をしなきゃいけませんが、行政の皆さんも要望を一生懸命やっていただいておりますけれども、国の方は要望を行う我々の肩越しに、住民の熱がどういうふうになっているかということも、大変よく見ていらっしゃるんだろうなというふうに思います。しっかりと啓発もしていって、住民に理解もしてもらって、しっかり盛り上げていかなきゃならないということも、同時に大切なことと、今後の取り組みの中で思われますけれども、そこについては、どのようなお考えでございますか。 ○(土木管理課長) 国も含め、財政状況は非常に厳しくなっております。県としても、国の方への要望活動を強化していきまして、ぜひともおくれている社会資本の認可、整備、本県の取り組みを進めていきたいというふうに、考えております。 ○(兵頭竜委員長) ほかにございませんか。 ○(武井多佳子委員) まず、第1点は、今、財政状況が厳しいお話がありました。こういう必要性を訴える資料は、やはり概算事業費ぐらいは出していただかないと、全体の事業が、本当に把握できることにはならないのではないかと思うんです。ここで一つ一つこの事業が幾らかということは、聞くことはできませんので、また追って、資料を請求させていただきたいと思います。まずはそういう意味で、財政が厳しい中ですから、きちっと事業費を出したものにしていただきたいということを最初にお願いして、次の質問に入りたいと思います。  一つは、津島道路の件ですが、以前お伺いしたときには、住民の声を取り入れる事業になっているというふうに聞いたんですけれども、具体的には、どのような形で、どのように住民の声を反映していらっしゃるのかということを、少し具体的に聞きたいと思います。  その次に、今、中田委員も御質問されていましたけれども、宿毛までの延伸における、(1)、(2)、(3)の案が13ページに上がっておりましたが、それぞれ選択した場合に、事業費に差があるのかどうか。これが一番経済的で効果がある事業かいうことが、そういう中で判断できるのかどうか、まずこの2点を教えていただきたいと思います。 ○(高速道路推進監) 御質問の第1点目でございますが、津島道路の住民の意見の反映ということでございます。  津島道路では、内海−宿毛間の計画段階評価をやっておりますが、それが本格運用される以前の平成23年度に、新規事業採択をしているものでございます。津島道路は、計画の早い段階から、手続の透明性及び客観性、公平さを確保するために、構想段階での市民参画型道路計画プロセスに基づく津島道路評価委員会を設立しておりまして、概略計画を議論しております。  また、住民アンケートの結果等も踏まえまして、道路管理者が計画を決定するに当たって配慮すべき事項を決めておりまして、住民意見からは、完成2車線で構わないから規格の高い道路を早急に整備すべきという提言書が、取りまとめられているところでございます。  次に、内海宿毛線でございますが、先ほど3案あるという説明をしました。まず、案(1)は市街地との連絡性を優先するバイパス案、案(2)が区画延長を極力短くしたバイパス案、案(3)が国道56号の現道拡幅案ということでございまして、御質問の事業費につきましては、案(1)がこれは概算でございますが1,250億円から1,300億円、案(2)の事業費が1,450億円から1,500億円、案(3)の現道拡幅案が100億円から150億円と示されております。あくまでも概算でございます。今後は、内海宿毛線の政策目標でございます、南海トラフ地震に備えた信頼性の高いネットワーク、また物流・防災拠点への円滑なアクセスの確保、また産業振興や広域的な観光振興の支援、また救急医療への速達性、走行性の向上等の観点から検討されて、この3つのルート案から、概略ルートが決定すると考えております。 ○(武井多佳子委員) ありがとうございます。  それで、この3案においては、住民の声というのはどういうふうな形で取り入れていらっしゃるのか、その点も続けてお伺いしたいと思います。 ○(高速道路推進監) この3案につきましては、先日の小委員会で発表されたところでございまして、今後、再度の住民への意見聴取を踏まえまして、最終の概略ルートが決定すると聞いております。 ○(武井多佳子委員) 確認ですが、では、これから住民の声を聞いていくということで、今後ですね。まだ行われてはいないということですね。 ○(高速道路推進監) 資料13ページにありますように、これまでにもアンケート調査を行っております。その結果につきましては、この道路の役割としては、南海トラフ地震津波発生時の避難救援ルートとなる道路である、また、地域産業の拠点と広域的な道路ネットワークを連絡する道路であるという意見や、事故減少、走行性の向上等につながるという意見、また、そのほかには早期整備を要望するという意見が多数ございました。それを踏まえて、再度、住民意見を聴取するというような予定となっております。 ○(兵頭竜委員長) よろしいですか。 ○(三宅浩正委員) 13ページ、案(1)から案(3)をお示しいただいておりますが、リダンダンシー、災害時の通行確保ということを考えるならば、一般国道は一般国道として、それはそれ、これはこれで考え方をした方がいいというか、それが普通なのかなと感じて、ちょっと違和感を覚えつつこの案を見ているんですけれども。案(1)か案(2)のどっちにするか、それと国道は国道でちゃんとやっていくということは、別の話なのかなとも思います。小委員会で、どういうふうな議論があったかということを、明らかにしていただければと思いますが、いかがでしょうか。 ○(高速道路推進監) 先日の委員会で、この3案が示されたところですが、それと同時に、今回の内海宿毛間の道路の目標として、5つの目標が設定されております。その1つに、委員がおっしゃった南海トラフ地震に備えた信頼性の高いネットワークというものも含まれております。やはり案(1)、案(2)につきましては、津波等に備えた道路となっております。しかしながら、案(3)については、その部分が満足できない案となっておりますので、そのことも踏まえて、第2回の小委員会で議論されるものと考えております。 ○(兵頭竜委員長) ほかにございませんか。 ○(戒能潤之介委員) 松山の外環状線についてお伺いします。今、インター線からの空港線の工事が進んでいますが、下道の整備というかそういうことも進んで、資料にあるように、空港までのアクセス時間は、かなり短縮されたということは実感するところなんです。  地元が近いものですからいろいろ意見も聞くんですが、外環状線がずっと整備が進んで、松山空港インターチェンジというか、そこにおりるようになると、あそこに外環ができておりていくところというのは、恐らく地域の方と協議しながら、いろいろ議論もされたと思うんですが、今、非常に、朝夕、特に大渋滞になっている現状があります。インターチェンジをどこにおろすかにもよるんですが、そこにおろすとたちまち、本当に大変な状況になるなというような感じがします。当然、そこから松山港へ向けて、将来平田のバイパスの方に向いて、着手区間を延ばしていくだろうと思うんですが、これは相当時間がかかるだろうなと。たちまちインターチェンジをおりて、松山港の方に向けての県道整備というのは、並行してやっておかないと、まさに注射器のような感じで、空港線ができて胴体はできましたが、おりた先が注射針のようになっていると、非常にあたりが大渋滞すると。  なおかつ、西側が海なので、迂回路がなかなかあのあたりはないものですから、外環のインターチェンジができるのは、非常にこれはこれでありがたいんですが、地域の方々にとっては、今の大渋滞にさらに拍車がかかるんじゃないかと。空港行ったら、松山港へ行く間に、バイオマスの事業等の会社もできたり、帝人等もあったりして、いろいろ大型の車両が非常にあそこはよく通るんです。外環ができる、これはいいんです。できた後、あるいは下道もできて、今、交通量、渋滞が非常に激しいんですが、そのあたりは、平田までの話はしませんが、県道の整備とかそのあたりのことは、どんなふうに考えていますか。今の渋滞状況は御存じだと思うんですが、外環が進捗していく中で、おりたあたりの渋滞のことについては、どんなお考えを持っているのか、ちょっとお伺いしたいなと思います。 ○(道路建設課長) 委員お話の御心配の点は、当方も認識しております。おっしゃられましたように、一番いいのは外環状道路の延伸そのものをやることであるのは間違いございませんが、今できておりますのは、新空港通りから約1.4キロ程度が、2車線区間でございます。そのあたりが特にネックになるということにつきましては、あそこを運行しているバス会社からも、朝夕には非常に渋滞している、ダイヤが乱れることが多いというようなお話も聞いておりまして、十分な認識はしております。最近、測量の立ち入り等もできるようになったということで、そのあたりも含めまして、交差部分で何らかの渋滞対策、信号の制御のほかすぐにできること、ソフト対策についても、今後検討していきたいと、このように考えているところでございます。 ○(戒能潤之介委員) あそこはよろしくお願いしたいと思います。  新空港通りの北吉田交差点というのは、御承知のように、直角にクロスせずに斜めにクロスしている。だから、1度の信号の交代でいろんな車がはけにくい、事故も多い、ああいう交差点はちょっと欠陥があるんじゃないかと思っています。そのあたりに多分、インターチェンジがおりてくるというようなことにもなってくると思うので、細かい話で恐縮ですが、地域住民の声はもちろんですが、改良も含めて、ここは予算が伴いますが、計画していかないと。あのあたりは、逃げ道がないエリアなので、非常に心配しているところなんですが、その点は、よろしくお願いをしたいなというふうに申し上げておきたいと思います。  それともう一点、これはまた全く変わりますが、見解として道路整備、これは高規格も含めて、8の字ルートも進めていっていますけれども、今、愛媛県に限らず、人口減少がどんどん進んでいっています。道路を整備することによって、地域の人口動態にどういう影響が出てくるのか。例えば今の流動人口自体はふえてくると思うんです。物流がよくなった、観光客が来る、いろんな部分はあるんですが、地域住民にとっての道路の意義というのが、余り影響されずに、今の自然減は続いていくと見ているのか。道路が整備されることで、企業誘致ができれば、雇用がふえて定住人口もふえていく、全体的に道路ができていくとそういう傾向が、例えば、減少に少し歯どめがかかるとか、あるいはできたことによって、相乗効果で結構出ていってしまうとか、通勤圏内が広がって、そこから通う人がふえるとか、何かいろんな捉え方があると思うんですが、県としては、道路網整備を進めていく中で、人口減少に与える効果というのは、いい効果が大きいのか、マイナス効果が出てくるか、余り影響ないのか、その辺のお考えは、どのように捉えられているか、お伺いしたい。 ○(道路建設課長) 委員お話の人口の増減について、地域別の道路改良等による数字そのものは、今、手元に把握したものはございませんが、考えていますのは、きょうの説明でも言いました安全・安心の確保が、まず一番、それと地域の活性化ということで、委員お話のように、企業誘致等があれば、そこに残ることができるので、減少に歯どめがきくのかなと、ちょっと期待しているところがございます。  防災や渋滞対策といいますのは、現在ある勤めるところや働く場所を求めて、そこから行けるようになれば、わざわざなれ親しんだ土地を出る必要もないと思いますので、中心となります松山圏域、今治や新居浜の郊外部分の方は、少しは、人口減少とか地域集落の維持に、役に立つのではないかと思っておりますが、そういったことも道路整備のテーマにもしておりますので、今後はそういった路線もやっていきたいというふうには、考えております。 ○(兵頭竜委員長) よろしいですか。 ○(武井多佳子委員) もう一点、お伺いしたいと思います。  私も道路が整備されることによって、人口減少や過疎化が加速されるのではないかということについて、やはりしっかりと検証していく必要があるのではないかと思っているんです。それ以前に、既に、次々といろんなデータが出されると、人口減少が進んでいるという今の現状がある中で、そのこともしっかりと、事業評価の中に入れていくべきじゃないかというのは、これまでの建設委員会の中で感じてきたんです。ちょうど、けさの朝日新聞に、総務省が調査したらしいですが、ピックアップした事業の中の4分の1が、公共工事の評価のあり方の中のランニングコストと人口減少を事業評価の中に、きちっと反映させていかないといけないのに、それが不十分であり、そういった意味で、評価が不適切だったという結果が出ていて、今後、見直しをしていかなければならないということが、新聞に出ていました。これは重要な今後の視点、ポイントになると思います。  今、計画段階でやっていますけれども、再評価されている事業もこれまで幾つもありますが、再評価するに当たって、人口減少をどのデータを使って、どのようにその中に組み込んでいらっしゃるか。今回も全然B/Cが示されていないですが、この事業評価の数字も出されず、ちょっとこうだったらいいなというような計画が、出されているんですけれども、そこはお金と評価というのは、厳しく見ていかなければならないと。それでも投資するというのであれば、そこは覚悟もしていかなければいけない部分なんですが。今の段階で、事業評価の中で、人口減少というのは、どういうふうに組み込まれているのか。この事業においてになると思うんですが、どこも過疎化が予測されるようなところなんですけれども、その点は、どういうふうな考え方と、数字としたらどこのどういう数値を使おうとしているのかという点など、わかったらお願いします。 ○(道路建設課長) 事業の再評価もしくは、当初の事業化のときの評価でございますが、国から今のところ示されておりますのは、走行便益、事故の減少等々の定められた金額として、算定できるものだけをもって、評価してございます。  そういった中で、本県としては、先ほど委員からお話があったように、人口が減るから、ではもうしなくていいとか、そういうつもりはもちろんございません。それではどう評価するか、ということでございますが、今のところ、そういった評価指標を入れるというようなことも聞いておりませんし、今後も入ることはないだろうと思います。といいますのは、人口減少というのは、全体的なお話でございまして、そういったところについては、今のところ、入らないと考えております。 ○(武井多佳子委員) でも、事業評価といったら、そこの人口がどのぐらいで、これだけ交流人口がふえているとかいうようなこともデータとして出してらっしゃるということは、その道路に、この人口でどのぐらいの人が、高齢化して、高齢者のドライバーもふえているわけですよね、そこで高速道路などの事故も、今、ふえているという現状がある中で、どのぐらいの人がそこを利用するとかいうのは、全く加味していないということなんですか。 ○(中畑保一委員) 委員間の討議をさせてもらいたいと思うんだけれども、聞いていると、さっきもB/Cがはっきり示されていないし、人口の少ないところに、それだけの道路予算を突っ込んでいいのかというふうに聞こえてならないのだが。武井委員も生れは南予だと思うが、そういうことを言っていると、人口が少ないところなんかいいじゃないか、道路なんかつくらないで今のままで、というふうに捉えてしまわれますよ。人の命というのは、いいですか、人口が少ないのはなぜ少ないのか、いろんな要素がある。その中の一つに、こんな狭い道路で、子供が学校に行くといったって遠い、送るといったって大変、そして、もし病気になったときに、病院に行くまでの時間が物すごくかかって、命にかかわるから、本当はふるさとに住みたいんだけれども、そこから離れて、病院の近い、学校の近いところに、子供や自分たちのために変わってやりたいと思って、減っていく場合もあって、そういうのは、広く言われる限界集落になっていく。それを防ぐ意味も、道路にはあるんだよ。  だから、朝日新聞にこういうふうに載っていて、B/Cがはっきりしない、人口が少ないところに、それだけの予算を投入していいのかというふうな聞き方を、何回もされると、南予なんか、高速道路が要らないんだって聞こえてしまう。だから、費用対効果がどうであれ、B/Cがどうであれ、命の道とさっき中田委員も言われた。高速道路があってこそ、防災・減災に役立って、後の復興にも役立つということは、東北でも証明されている。だから、列車もある、高速道路もある、いろんな道路もある、そういう地域と、全然高速道路がない、1本の国道56号という道路しかない、これが途切れたときに、陸の孤島になってしまう南予、今の愛南のそういう人たちの気持ちを考えたら。B/Cばかり言われたり、人口が少ないと、佐田岬もいっぱい人口の少ないところはある、あそこも、言ったら悪いけれども、ガードレールもろくにない、離合もできない、そういうところにちゃんと人が住んでいる。でも、そういう人がまちに出たい、買い物に行きたい、そういうところの道路も、人口が少ないんだったらもういいんじゃないの、今のままで、というふうに聞こえてならない。南予の県会議員の一人として、物すごく寂しさを覚えるので、もし、そういうふうな気持ちを持っておるのであれば、やはりこの際、考え方を思い直してほしいものだなという御意見だけは、申し上げておきたいと思います。 ○(武井多佳子委員) 委員間討議なのでお答えします。  一切そのことは、私は言っておりません。しかし、財政も厳しい中で、今、言われたように、県も国も厳しい中で進めていくということになると、より一層情報公開をして、つまびらかにした中で、取捨選択をしていかなければならないと思っているので、そのことを明らかにする必要があるのではないかということで、拙い質問をしています。一切、そういうことを言っていないので、その点については、私の心の中を読んでいただきたい。私はそう思っていませんから。  しかし、今のこの時代になってきたら、やはり今までとは違った要素は出てきているので、その分は出して、みんなで理解し合っていかなければならないし、その中では、選択と集中をしていかなければならないということもあると思います。優先順位をつけていくというのが、必ずしもそのことだけではないと思いますが、B/Cだけではないかもしれないけれども、少し見直す必要もあるのかとか。  例えば、私は外環状線には、ずっと反対をしてきたんです。そこに空港線ができて、1キロちょっとぐらいのところの外環をする必要があるのか。それよりも、これから聞こうと思っていたパークアンドライドというような、また新たな発想も持っていくような時代になっているのではないかということで、私はそういうことも反対してきました。  だから、そういった意味で、取捨選択の時代もある中で、そういう情報は全て出した中で、議論していく必要があると思って、お話ししただけで、まったくそのような、中畑委員が思われているようなことは、一言も申しておりません。 ○(中畑保一委員) 財政が厳しい時代だからこそというのは、私が県会議員に通ったのは、昭和58年。川之江から伊予三島の区間が開通したとき、あのときには、僕も議員に出ていた。そして、松山まで高速道路がついた。伊予市もついた。そのときに、南予にはまだ、高速道路のこの字もついていなかった。一日も早い高速道路の南予延伸ということを、ずっと言い続けてきた。南予の高速道路を待ち望んでいる我々にとって、今の財政が厳しいんだけれども、少なくとも太陽が東から上っていくように、向こうからついてきている高速道路が、できれば松山まで片側2車線化、そうしたいができなかった。県都はここなのだと。だから、まず高速道路を南予に延伸していただきながら、一つの予算だから、パイがどんどん大きくなっていくわけじゃないんだけれども、とりあえず松山まで2車線になっているからいいじゃないか、この予算をもって南予に延ばしてくれよ、そういうふうに我々は言いたい気持ちもありながらでも、財政が厳しいのはわかっているから、こう言っていると、なかなか南予の愛南町まではつきはしないなと思いながらでも、我々は、財政が厳しいけれども、松山までの片側2車線化、これは絶対協力すべきなんだというふうに我々はやってきたんです。  だから、財政が厳しいから、財政が厳しい折といっても、やはり必要なもの、どこへ集中して、一方をとめるんじゃなくて、そういうことは、我々もやはり考えて、今までやってきたんです。だから、財政が厳しいから、人口の少ないところに云々と言われると、我々が今までやってきたことは、何なんだというふうに思ってしまうことだけは、申し上げておかないといけないなと思っています。  そんなこともわかった上で、これ以上言わないけれども、武井委員さんの質問に、あなたは答えてあげて。
    ○(兵頭竜委員長) 委員間討議は終了して。答弁はございますか。 ○(技術監) 先ほどの、道路建設課長の答弁を補足させていただきたいと思います。  先ほど人口問題については、評価に項目が入っていない、確かにそのとおりでございます。ただ、道路事業の場合、交通量が一番ベースになります。将来交通量を想定してやっています。国土交通省におきましても、過去にちょっと多いんじゃないかという批判がございまして、一度見直しをしておりますが、現在も、将来人口の推計を用いて、交通量を推計しておりますので、そういう意味で、基本的なところで、将来人口を加味しているということでございますので、よろしくお願いします。 ○(兵頭竜委員長) 暫時休憩をいたします。               午前11時3分 休憩            ――――――――――――――               午前11時14分 再開 ○(兵頭竜委員長) 再開をいたします。  それでは、せっかくの機会ですので、所管事項も含めて、質問はございませんか。 ○(中田廣委員) 先ほど話があったように、案(1)、案(2)、案(3)の中で、私は案(3)は、これはだめだと思っております。県としては、この案(1)と案(2)、地元の町民の意見を聞くのも必要かと思いますが、どちらがベストだと考えておりますか。 ○(高速道路推進監) その3案のうち、やはり案(3)は、防災上のことを考えると余り好ましくないかなと考えております。  案(1)と案(2)でございますが、案(1)の方が集落や防災拠点へのアクセスが、非常にすぐれております。また、産業振興や救急医療の速達性でも、非常に有利な案と考えておりますが、この3つの案で、今後検討を進めていくということなので、現在はどれが有力かということは、ちょっと回答できません。 ○(中田廣委員) 回答できないですか。私は愛南町ですので、どの案が一番いいかなということを、アンケートでも書かせていただきました。  私、首長をしておりました。西海町の一番大きな集落の上を通って、福浦というところがあるので、トンネルとバイパスでそこに行く。ただ、隣の部落の議員をされていた、要職もされたちょっと力のある方が、やはり自分のところを通して、道も広げてほしいということでした。今考えてみますと、上にバイパスを通したら、遠いところの人は近くなるんです。そこの隣の部落のところは、取付道路は絶対つけますからね。それで私はいいと思っています。ですから、私は案(2)の方が、ベストではないかと。案(2)に対して、生活しているところから取付道路を何本かつけたら、それの方が早い。だから、もし何かあったときに、地震があって津波が来たときに、物資だろうが、医薬品だろうが、早く着くわけですよ。だから、それによって、命の道と言われるところがあるんじゃないかと思います。だから、愛南町代表として、案(2)を選んでいただきたいなというふうに考えております。どうですか。 ○(兵頭竜委員長) 要望ということで構いませんか。 ○(中田廣委員) はい、いいです。要望。 ○(兵頭竜委員長) よろしくお願いいたします。  そのほかに何かございますか。 ○(戒能潤之介委員) 先日、大分県で、突然の土砂崩れで生き埋めになった事故がありました。雨も降っていたわけじゃなく。県でも、急傾斜地の危険地域というのは、かなりの数だったと思うんです。1万5,000カ所ぐらいあったんですかね。そんなに多い中で、何か地震があったとか、大雨が降ってというのではなくて、何か急にみたいな報道がされていましたが、ちょっと時間がたちましたけれども、予兆みたいなのが、何かあったのかどうか。何がしか、住民が気づくような前ぶれ的なものがあったか、それとも全くなく突然なったのか、その辺何か情報は入っていませんか。 ○(砂防課長) まず、土砂危険箇所の数ですけれども、愛媛県に1万5,190カ所ございます。  あと、予兆の話がございましたが、今、委員がおっしゃられたように、雨がほとんど降っていない、先日の地震の影響も震度もほとんど出ていない中で、真夜中の3時50分ぐらいの発生ということです。当日に、国の方が調査団を派遣しているんですが、まだメカニズム等は明らかになっておりませんので、私の方の情報としては、報道だけの情報になってくるんですけれども、ちょうど4戸の家が被災したわけなんですが、そのうちの1戸の方2名が、ぱらぱらと小石が落ちてくるので、慌てて逃げたというような情報も入ってきています。その方が、新聞取材等でおっしゃられているのは、数日前から、やはりちょっと山鳴りのような音も聞いていたという話も報道にあります。あと、実際に被災された方が、数日前に、近所の方に、二、三日前のことだったそうなんですけれども、最近、小石が落ちてきているようだというようなことを話していたというような報道もあります。突然起こったようではありますが、何らかの予兆はあったものと考えておりますので、まだこれから、崩壊メカニズムの話とか、新たな知見等が国から示されることもあろうかと思います。今考えておりますのは、そういったことの危険箇所の住民への周知であったり、あと、こういったことが起こったら危ないですよといった予兆を、住民の方に知っていただくこと、それから、そういった予兆を発見した場合に、行政等に速やかに報告していただくこと、そういったソフト対策といいますか、周知活動が、非常に大事なんじゃないかなというふうに考えてございます。 ○(戒能潤之介委員) おっしゃっていただいたとおり、事例で検証して、どう愛媛に生かしていくかが、一番大事なんだと思います。県がやるべきこと、あるいは、市町自治体がやるべきこともあると思いますし、急傾斜地の危険地域以外の方に対しても、背後に山があるようなところには、住民の方は、先人の教えもあるんでしょうけれども、改めて、そこは敏感に反応してもらえるように、紙ベースでも周知するというのは、ああいう事例を見ると、同じようなことを繰り返さないように、対応は、ぜひとっていただきたいなと思います。よろしくお願いしたいと思います。 ○(砂防課長) 先日、4月17日に、土砂災害に対する警戒避難対策の強化ということで、予兆のチラシなんかも含めたもので、土木事務所と市町の方に、注意喚起の文書を流してございます。たちまちは、そういったことでの、先ほど言いました予兆発見に努めてくださいよとか、危険箇所を周知してくださいよ、といった注意喚起の文書ではあるんですけれども、それを先日の中津での受災を受けて、出したところでございます。 ○(兵頭竜委員長) よろしいですか。  ほかにございませんか。 ○(武井多佳子委員) 1点だけ。きょう、道路のお話だったんですが、空港までの電車の延伸についての調査費が、何年も出ていると思うんです。道路にも関連することなんですが、今どのぐらいの調査が行われて、具体的に、いつぐらいに調査結果を出してくださるのか、もし、もうちょっと詳しい、今の進捗状況があったら、今回の道路にあわせてお聞きしたいんですけれども、お願いします。 ○(都市整備課長) 委員が今おっしゃられたのは、松山空港への路面電車延伸のアクセスの件だろうと思います。これにつきましては、昨年度末に委員会が開かれまして、いろんな条件はあるんですけれども、その条件が満たされれば、B/Cも一応超えておりますので、実施は可能と。ただ、いろんな課題もあるので、これからそういったことを検討していくというふうに聞いております。  ただ、この件につきましては、企画振興部の方が担当しておりまして、土木部としましては、技術的な側面で御助言させていただいている立場でございますので、残念ながら、私もこれ以上の情報を知っておりませんので、よろしくお願いいたします。 ○(武井多佳子委員) ありがとうございます。  しかし、人の移動ということにおいては、縦割りではなく、やはり総合的に判断していかないと。投資もありますし、環境という視点もありますので、その点はよく理解していただきたいということを要望にさせていただきたいと思います。  そして、引き続いてもう一点いいですか。  道路においての環境という視点なんですが、もう大分言われていますけれども、パークアンドライドというところで、外環状線が松山にできたら、中に入るのは、公共交通などを積極的に使って、その中の渋滞緩和になる。どんどん駐車場をつくっていくのではなくて、逆にまた、まちのにぎわいにもなるという、松山の姉妹都市のフライブルグなどが、それを既に実践しているというのを私も視察させてもらったんですが、県の道路行政の中において、そういうパークアンドライドとか、道路における環境の視点というのは、具体的にはどういうふうなものがあるのか、きょうの学びにあわせて、教えていただけたらと思います。 ○(都市計画課長) パークアンドライドに関する御質問ですが、全県には、都市計画区域が14あるんですけれども、17市町で3つだけ区域がないところがありますが、その中に、おのおののまちづくりを示すマスタープランというものを定めております。その中で、ほとんどについては、パークアンドライドについて、うたっていたと思います。  これから先につきましては、マスタープランでうたっておりますことを念頭に置いていただいて、委員がおっしゃられていたように、渋滞緩和や環境の面でのCO2を出さないという姿勢も、市町の方でいろいろ考えていただいて、みずからのまちづくりの中に、生かしていただくようにしていただき、私どもの方は、支援できるところがあれば、そういうことには積極的に支援していきたいと、そのようなことを考えてございます。 ○(武井多佳子委員) では、県としては、積極的に進める姿勢はあるということですね。 ○(都市計画課長) マスタープランには、ほとんど盛り込んでいたと思いますが、市町の方で考えていただいて、そういう必要があれば、応援していきたい。 ○(兵頭竜委員長) そのほか、ございますか。 ○(中田廣委員) 先ほど、戒能委員からお話があった土砂崩れなんですが、この前も、ちょっといろんなところを歩いて、いろいろお話を聞かせていただいたところ、年いったおじいちゃん、おばあちゃんがおりまして、裏の崖に草が生えて、おじいちゃんの方が年だから、おばあちゃんがはしごをかけて、草を切っている。実際にそこを直すとなると、1割要るんですかね。(「2割」と呼ぶ者あり)2割ですか。密集しているところは、全額見ていただけると、家がたくさんあるところは。1軒しかないところは、どうしても何か2割か、いくらだったか、工事費の。(「市町によって違うんです」と呼ぶ者あり)違うんですか。 ○(砂防課長) 今おっしゃられた、地元負担金の話ですけれども、これは市町によって、考え方の違いによって、負担率も変わってきております。最大2割というのはあるんですが、例えば、公共の急傾斜事業、人家密集という話がありましたけれども、人家10戸以上で、国の補助事業で受ける場合ですと、例えば1.8%いただいているとか、あと、1戸以上で、県の方から市町に補助する崖補助という事業がございますが、これについては、全くとっていないところもありますし、2割近くとっているところもありますし、これは市町によって違ってございます。 ○(中田廣委員) そうなると、やはりそこの町の建設課なり、また町長と話をして決めてあげなかったら、年金生活で1割出すといったら、大変なことなんだけれども、怖くて怖くてたまらない、いつ崩れてくるかわからないから不安で不安でたまらないというお話をされていた。それは町長が5%にしますと、年齢がこれだけになって、年金生活だったら金額を抑えてあげるというようなことは、可能なんですか。 ○(砂防課長) 手元の資料によりますと、愛南町の場合ですと、受益者負担率があって、1割、10%になってございます。  先ほど言いましたように、全く負担のない市町と、最大で20%のところの市町もございます。これは、法律上は、20%を上限とするという文言がございますが、あとは市町の方で、財政的な問題とかさまざまな問題があろうかと思うんですが、個々に決定しまして、こちらから幾らにということは、県の方からは言えませんので、その点御容赦願います。 ○(中田廣委員) わかりました。 ○(兵頭竜委員長) よろしいですか。 ○(三宅浩正委員) 1点だけ。随分以前に視察をさせていただいた中で、南予の方面でトンネルができたと。このトンネルができたおかげで、その向こうにある集落に、救急車が行けるようになったというところを見せていただいて、本当にインフラは大事なんだなという勉強をさせてもらったんですが、現時点、県道に限ってもいいですが、道が狭くて、緊急車両が入れないというようなところは、県下ではどんな状況になっているか、もしわかれば明らかにしてほしいんですが。 ○(道路建設課長) 具体の路線で、委員がおっしゃる救急車がというところまでは、きちんと把握はしてございませんが、道路の改良率としまして、すれ違える程度の改良率の幅があるところというのは、本県は、他県に比べて、非常におくれております。現在、まだ8割程度でございますので、残り2割は、すれ違うことも非常に難しい区間が、たくさん残っているといったような状況でございます。  ちょっと訂正させていただきます。8割は全国であります。本県は7割程度となっています。委員がおっしゃったような状況のところは、3割程度、そういうところが残っているというふうに思っております。 ○(三宅浩正委員) 本当、これは全国の比率に一日も早く追いつくように、頑張っていかなければならないなとお話を聞いて思いました。要望したいと思います。  以上です。 ○(兵頭竜委員長) 要望でお願いします。 ○(中田廣委員) 再度聞かせて。県道で、救急車が通れないところがあるの。そんなふうに聞こえたんだが。 ○(道路建設課長) ちょっと言葉不足で申しわけございません。車が通れないという意味ではなくて、きちっと離合できるという意味で、御説明させていただきました。そういったところも、救急車が安全に通るためには、必要かなというふうには、考えているところでございます。 ○(中田廣委員) それならいい。通れないのかと思った。 ○(兵頭竜委員長) 構いませんか。(「いいですよ」と呼ぶ者あり)  質問がないようですので、以上で質疑を終了いたします。  次に、4月13日に開催された正副委員長会議において、協議、決定された常任委員会の視察についてであります。  まず、県内視察につきましては、6月4日月曜日から8日金曜日の間に、1泊2日の日程で、2委員会合同により実施することが、決定されました。組み合わせ及び日程については、委員長間で協議した結果、本委員会は、スポーツ文教警察委員会と合同で、6月7日木曜日から8日金曜日に実施することとなりました。なお、県内視察とあわせて、愛媛県議会地域の声を聴く会を実施することとなっております。  次に、県外視察については、例年、9月定例会終了後に実施しておりますが、本年は今任期最終年度であることを考慮し、7月23日月曜日から27日金曜日の間に、2泊3日の日程で実施することが決定されました。  県内視察、県外視察ともに、視察先や地域の声を聴く会のテーマや出席者等、詳細につきましては、私に一任願うことで御異議ございませんか。            〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○(兵頭竜委員長) 御異議ないものと認め、そのとおりに決定いたします。  内容が固まり次第、御連絡を申し上げますので、委員の皆様の御参加をお願いいたします。  以上をもちまして、建設委員会を閉会いたします。               午前11時35分 閉会...