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令和2年[閉会中]少子化対策特別委員会[健康福祉部等] 本文 開催日:2020年04月21日

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  1. 香川県議会 2020-04-21
    令和2年[閉会中]少子化対策特別委員会[健康福祉部等] 本文 開催日:2020年04月21日


    取得元: 香川県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-31
    ▼最初のヒットへ(全 0 ヒット) 谷久委員長  これより質疑、質問を開始いたします。 岡野委員  最初に、児童相談所体制強化についてお伺いをいたします。  先ほども御説明がありましたが、警察官や弁護士の配置など人材確保に昨年度取り組んでいたと思いますが、その成果について、まずお答えください。 吉田子ども政策推進局長  児童相談所においては、昨年度様々な体制強化をいたしましたが、中でも警察官は、昨年4月から、西宝町にある子ども女性相談センターと、丸亀にある西部子ども相談センターにそれぞれ1名の現職警察官を常勤配置しました。現職警察官は、主に保護者児童相談所の職員に対して威圧的な言動を取るなど対応が困難な事案における面接同席や、子供の安全確認安全確保が必要な家庭への訪問指導の同行などを担っています。また、警察との連絡調整を常々行っていますので、虐待に遭った児童、保護者に対しての対応力が強化されたほか、警察との連携が強くなったことが去年の取組の成果でございます。  そして、弁護士の配置ですが、もともと非常勤の弁護士はいたのですが、昨年4月から子ども女性相談センターで週3.5人、それから西部子ども相談センターで週2日、毎日どちらかの児童相談所に常勤の弁護士がいるようになり、介入的な関わりが必要な事案への対応に対する法律的な助言を行っています。常にどちらかにいることで相談がしやすくなったことから、保護者施設入所に同意しない場合での家庭裁判所への申立てに、常に相談できる状況であり、場合によっては面接に同行もお願いするなど、児童相談所援助方針に同意しない保護者への対応に当たる際の法的な対応力の向上につながっていると感じております。 岡野委員  その弁護士ですが、今、複数人が交代に勤務をしている状況ですが、この方は、今年も同じ方が継続して従事するのですか。 吉田子ども政策推進局長  引き続きお願いできていると承知しております。 岡野委員  当初、そこに当たる弁護士とお話をしたときに、必ずしも専門ではないので、自分が役割を果たせるのかと言っていた方もいました。特別な場所でもありますし、専門的な能力も必要ですので、ぜひ継続して複数年単位でやっていただいて、スキルアップをお互いしていけるような関係性を築ける体制にしていただきたいことを要望したいと思います。  そして、一時保護施設は新たにこの4月から委託ができたという状況です。では、今後、その委託ができたことにより、一時保護の在り方は、どこか変わってくることになりそうですか。 吉田子ども政策推進局長  一時保護については、児童相談所の対応が介入的な関わりと支援を役割分担し、介入的な関わりをより迅速にできるようになったことから件数が増えております。そのようなことで、一時保護を受け入れていただくところ、特に中西讃での受入先が課題となっておりましたが、委員御指摘のとおり、本年4月から、小規模なユニット単位で運営をしている児童養護施設で、1ユニットを丸々一時保護委託のために活用していただくことになり、そこに対して県単独での経費の上乗せを行う体制が整えられたところでございます。これまでは、入所児童と一緒に対応していたのですが、一時保護を受けている子供専用スペースでの受入れを行うことができましたし、また、専任職員を配置できました。専用スペースということですから、入所児童とは別の部屋で、風呂や食事も分かれて、一時保護をしている児童に合わせた安定的な受入れをしていただけるようになりました。  また、入所児童は学校に通うことができますが、一時保護児童は、基本的には学校に通うことができません。児童相談所の一時保護では、教員OB学習面で支援していますが、これまで一時保護委託を行った場合の学習面での指導、支援が課題でしたが、教員OBの方の配置や、施設でも、学習指導に当たっていただける方を探していただいて、入所者とは別の専用の部屋で毎日とはいきませんが、学習面での指導を行うようになっており、一時保護中の児童の支援につながっていると思っております。 岡野委員  一時保護施設を建設するのは、大変なことでしたから、とりあえず、委託先ができて、安定的に居場所があるということはよかったと思うのですが、一方で、乳児院の一時保護委託費が国の規定で低いとかねてから申し上げております。突発的に職員を配置しなければいけないなど一時保護をされる施設の負担は大きいわけですが、その年齢の子たちは、どうしても乳児院でなければいけないので、一時保護の委託費の上乗せについても引き続き検討いただきたいことも要望をいたします。  そして、今、局長がおっしゃいました学習をする権利、子供の教育を受ける権利というところにおいて、一時保護中について県内で統一されたルールがまだないと思います。それについては、国も検討していますが、県においても早急に検討をして、統一したものをつくっていただきたいということも要望をしておきたいと思います。  また、ずっと申し上げてきた出先機関である児童相談所と本庁との連携や情報共有が少し足りなかったり遅いのではないかという指摘をしてきましたが、今回、子ども女性相談センターの所長に前子ども家庭課長がなったということで、これまで以上にスピード感を持った情報共有と対応、そして予算をどんどん上げていくことをしっかりとしていただきたいと希望して、この質問を終わります。  次、DVなのですが、これも関連いたしますが、昨年、DVにも気を配った児童虐待対応に努めることに取り組まれていたと思うのですが、その取組状況についてお知らせください。 吉田子ども政策推進局長  痛ましい事案もございましたが、児童虐待とDVは関係していることが多いです。そこで、虐待を受けている児童への支援と、その家庭でのDVの問題を、一緒に対応していかないといけないことは課題であり、本県でも肝に銘じているところです。これまでも本県は、婦人相談所児童相談所が同一の組織で、本来は、児童虐待とDVを一体的に対応していくための組織として整備はできていたのですが、1つずつのケースに追われて、その家族を総合的に支援する体制が十分でないところがございました。それぞれの担当職員は精いっぱいやっておりますが、なかなか組織的に対応できていない状況でございました。  そういったことや、また、児童福祉法改正に伴い児童相談所人員配置等、大幅に増員したことを受けて、1つのケースに、より時間をかけて丁寧に、そして介入的なかかわりと支援とを分けて対応することができたことから、例えば児童福祉司が虐待の事案に対応するときに、その背後にあるDVの問題、また、DVの対応に当たる婦人相談所が、その背後にある児童虐待の問題にあわせて気を配って、できるだけそごのないように対応していくように努めているところでございます。また、もともと保健師は児童福祉司でいたのですが、保健師の配置が今年からできましたことから、そういうマンパワーも活用して、未然防止も含めた対応を今後行ってまいりたいと考えております。 岡野委員  要覧によりますと、親子で一時保護所に保護されているケースが、微増ですが、増えてきていると感じます。結愛ちゃんの事件以来、そこに敏感になっているわけですから、ますますそういう親子で保護されるケースが増えていくと思うのですが、それに対応する施設は十分だと思われますか。 吉田子ども政策推進局長  親子での保護ですが、一般的には、親御さんは婦人相談所で、子供は児童相談所の一時保護所ということになりますが、できるだけ子供が小さいうちは親子で一緒に保護できるように努めておりますが、高年齢の子供になりましたら、親子一緒が難しいのが現状でございます。 岡野委員  そのように聞いております。また、これも本で読んだだけなのですが、結愛ちゃんのお母さんが書いた「結愛へ」という本にも、親子を分離されるということで、児童相談所の一時保護について、とても迷い悩んで、一時保護しない決断をしたという文章もありました。やはり、もともとDVを受けていたり虐待がある家庭の中で、不安定な心の中にいる方たちが、一時保護で親子分離をされるということで、さらに不安になったりすることは容易に想像がつくわけなので、親子分離しないでいられる一時保護の在り方を検討すべきだと思うのです。その中で、香川県においても昨年から民間シェルターができ、その民間シェルターへの財政的な支援について、児童相談所とも既に連携は始まっていると聞いておりますし、公的な機関ではないですが、ある意味で公的な位置づけになってくると思っています。国も民間シェルターに対する助成金を始めていますが、使い勝手があまりいいものではなく、今、そこの施設に適用できるかといえば適用できない状況であり、県独自の何らかの支援、親子一緒にいられるシェルターが必要かと思いますが、いかがでしょうか。
    吉田子ども政策推進局長  先ほども答弁申し上げましたとおり、親子での保護支援というのは必要だと思っております。民間シェルターに関しましては、前任が岡野委員から御紹介いただいてお話もできたということですので、話合いをしたり、また、委員から御提案をいただいた他県の状況も今調べている状況でございます。国の補助に大きなハードルがあるということですが、例えば、婦人相談所から一時保護委託でお願いすることができるのかどうかも検討中でございます。相手方との話合いも必要なのですが、一時保護委託を今後検討していけたら、一組でも多い親子での保護につながるのではないかと考えております。 岡野委員  とても前向きな御答弁をいただいて、ありがたいと思います。みんな持ち出しでやっている民間シェルターでして、1年間をまとめた経過等を読ませていただきました。本当に頭が下がる思いでおります。ぜひ何らかの支援をしていただき、親子を分離せずに一時保護できる環境を香川県でも整えていただきたいと思います。  結愛ちゃんのお母さんの本を読むと、なぜか香川県はひどいところのように書かれており、心が痛むわけですが、あれが全て真実かどうかというのは、裁判に向けて書かれたものでもありますし、疑問は残ります。それにしても、結愛ちゃんの事件がきっかけとなって日本全国が大きく動いてきているわけですから、本県は、その先頭に立って児童福祉法改革に取り組んでいただきますように心からお願い申し上げまして、この質問を終わらせていただきます。  幼児期における教育の充実についてお伺いをしたいと思います。  まず、きょうお配りいただいた資料の11ページ、香川県就学前教育振興指針がございます。これについて、具体的にどのように取り組んでいるのか、教えていただきたいと思います。 小柳教育次長  平成29年度に、幼稚園教育要領保育所保育指針などが同時改訂されまして、教育・保育内容の整合性が図られ、幼児期における教育が重要であることが明確化されるとともに、就学前教育施設の種別なく同等の教育・保育を行い、小学校に引き継ぐことが求められております。そのため、県教育委員会知事部局が連携し、今年度からの県内全ての就学前教育施設における取組の方向性を示す香川県就学前教育振興指針を令和2年2月に策定いたしました。  指針の内容についてですが、幼児期の子供は、自発的な遊びを通して気づきや発見の喜び、目的を共有し、協力することのよさや試行錯誤するおもしろさなどを学ぶことで、小学校以降の教育において主体的に学習に取り組む基盤を獲得していくことから、この指針では、目指す子供の姿を「心いっぱい、体いっぱい、遊びこむ子ども」といたしております。 岡野委員  私どもも、一宮幼稚園に視察に行かせていただき、先生方がどのように子供たちと向き合っているのかを見させていただいて、子供たちの小さな変化に気づいてあげるということが大切なことなのだと思いました。そういうことを保護者の方と幼稚園が共有していくことがとても大切だとも思いました。  ところで、先ほど幼・小連携についてもお話しされていましたが、幼・小連携については、ここでは具体的に何か書かれていますか。 小柳教育次長  幼・小連携でございますが、現在、小学校低学年においては、学校生活への適応を図ることが難しい、いわゆる小1プロブレムの課題が生じています。指針には、個々の子供のよさや可能性小学校においても引き続き伸ばしていくことができるように、5歳児と小学校児童との交流や、職員間の連携などについて研究、実践の取組を行っていくこととしております。 岡野委員  今のお話で、幼稚園小学校の連携ができるといったら、地域の公立幼稚園に通っている子が地域の公立の小学校との連携ができるということが一番可能性が強いと思うのですが、一方で、一宮幼稚園に行ったときにも、園児がどんどん減っているという話をお伺いしました。どこの公立幼稚園もそうだと思います。就学前の無償化が全面的に始まりまして、私立に行くお子さんがさらに増えていくと予想されます。  そこで、私は総務委員会でも同じことを言っているのですが、公立幼稚園の意義、役割をもう少し明確に打ち出していかないと、これから選ばれ続けるのかどうか不安を抱いていて、私は、公立幼稚園は、いつでも地域の方たちがアクセスできる拠点として必要だと思っています。そういう観点で、公立幼稚園を選んでもらう幼稚園にするためどうするかを、もっと力強く打ち出す必要があると思うのですが、いかがでしょうか。 小柳教育次長  岡野委員御指摘のように、近年、公立幼稚園に通う子供の数が減少傾向にあります。その理由として、両親共働き保護者も増えている中で、長時間預かっていただけるこども園保育所に子供を預ける傾向にあります。そうした中で、公立の幼稚園におきましても、預かり保育ということで、夕方6時ぐらいまで子供を預かる公立幼稚園も増えてきておりますので、そういった仕組みを整える一方で、幼稚園教育ならではの子供の育ちを充実させていくことで、より魅力的な幼稚園経営となりますので、保護者の方々も預けたいと思うことで人数も獲得できるのではないかと考えております。 岡野委員  それもいい取組だと思います。今の時代のニーズに応じているとは思いますが、一宮幼稚園では、小学校との連携を一生懸命頑張っていると、そして地域との連携も頑張っていると聞きました。私も、小学校に子供が行っていますと、いろいろなところから来た子供たちがいるのですが、地元の幼稚園から来た子たちというのは、安定的に友達がいていいと思いますし、私たちもいろいろなものに参加させてもらっていますし、幼稚園での運動会も開かれたものになっていると思います。小学校幼稚園の行事を一緒にすることをもっと増やしていきながら、地域にとっても公立幼稚園は必要な場所なのだということを、保護者の方、地域の方に再認識をしていただき、今後、ますます私立化が進んでいくところをしっかりと踏みとどまって、公立幼稚園を守っていただきたいことを要望したいと思います。引き続き、子供たちが安心して就学前教育を受け、そして小学校に向けて巣立っていける幼児教育施設となるように、みんなで取り組んでいきたいと思います。  次に、学童保育についてお伺いをしたいと思います。これも今の幼児教育や働き方改革等とも連携するのですが、学童保育もコロナの影響があり、学童保育は余り人が減っていない状況があって、三密ではないかと言われております。保育園の待機はよく言われているのですが、最近、学童保育も待機が出ていると言われており、高松市に民間学童ができ出したのが、この二、三年です。民間学童ができて、ようやく少しずつ待機児童が吸収できるようになって、公立では6年生までが学童保育に行けますが、ほとんどの親御さんが2年生ぐらいで、もう入所を諦めて、家で一人でいるのが実態です。一方で、私立の学童保育は、4年生、5年生、6年生までがいる状況ですが、今の学童保育待機児童がいるのかを教えてください。 吉田子ども政策推進局長  毎年5月1日に国がとっている統計ですが、昨年5月1日では県全体で261人の、いわゆる待機児童がいます。うち高松市が252名です。ただ、御指摘のように、高学年になると、そもそも入所申込みをしない方がいますので、保育所でいう待機児童とは少し状況が違うことは承知しております。 岡野委員  そうなのです。それで、どうして民間の学童保育が立ち上がりにくいかというと、保育園をつくるときには、いろいろな行政からの支援があり、企業主導型についても国からの支援がありますが、学童保育を立ち上げるときには何の支援もないのが実情で、例えば、立ち上げる最初から家賃補助人件費補助がなく、実績を踏まないと何も支援はない状況がネックになっています。そしてもう一点が、今も言っていた三密に何でならなければいけないかというと、36人以上いないと、ある一定規模の補助金をもらえないのです。少人数型になりますと、経営が大変だということがあります。この国の仕組みでいくと、充実したきめ細かい学童保育の提供も難しければ、立ち上げることも難しいのです。そして待機の人はなかなか減っていかないという現状があると思うのですが、市町村の事業なので、すぐには県で取組が難しいというお話を伺っています。しかし保育所待機児童についても、県がいろいろな取組をすることで随分減ってきたと思うので、県の役割が全然ないということではないと思うのですが、そのあたりについて御意見を教えてください。 吉田子ども政策推進局長  放課後児童クラブにおける県の役割ですが、保育所と同じように、受皿の整備は市町に主体的にしていただいて、そこを県がどう支援できるかということです。大きくは、人材育成の問題は県の役割だと思っています。放課後児童クラブを運営していただくにも、そこで働いていただく支援員の確保も難しいということですので、支援員の確保の面では、県が主体的に取り組んでいく必要があると思っています。  一方、保育所と違って、受皿自体が大きく不足しているのも放課後児童クラブであると思っております。当然、福祉施設で子供を預かるので安全な基準が必要ですから、それぞれの市町の条例で基準を設けていただいていますが、どんなやり方で受皿が拡大できるかは相談しておりますし、今も登園の自粛、市町によっては大きく登園者が減少しているところもあります。先週のデータなので、今がどうかまた確認しないといけませんが、昨日、再度、登園自粛もお願いしたところです。学校が休みなので、教室等を使って細分化してやっているところもありますので、そういった情報もお伝えし、このたびの三密の問題も避けていくように、県が情報収集して提供するという役割は担いたいと思っております。 岡野委員  おっしゃるとおりでして、2月に休校になった時点では、学童保育利用者ががくんと減りました。そして春休みが明けてぐんと増えました。そして鬼無保育園のことがあってから、またぐんと減りました。その状況によって保護者の方が配慮したり考えたりしてくださっているのだと思うのですが、その情報を早く密に、学童保育とその保護者ともとれるような体制をつくっていただきたいと思いますし、受皿づくりについても、県が何かできることはないかと考えていただきたいと思います。  加えて、先ほどの話とも連携するのですが、幼・小連携も大事なのですが、小学校学童保育の連携も大事だと思っていまして、1年生や2年生の低学年の子については特に、発達におくれがあるお子さんや病弱児もいたりするのです。そして学校に慣れないという小1プロブレムにまさに立ち向かっているお子さんや家族もいるのです。その子たち学童保育に来ているのですが、学校との情報共有ができないわけです。公的な学童保育も同じだと思うのです。教育委員会学童保育の連携、小学校学童保育の連携をもっと進めるべきで、それこそが保護者との連携を進めることにもなると思うのですが、いかがでしょうか。 小柳教育次長  学校と児童クラブの連携ですが、市町によって対応は様々だと思いますが、ある市町では、定期的に月に一、二回程度、小学校の管理職と学童保育の指導者が定期的に会を持って、特に発達に課題のある子供の情報を共有したり、子供への対応の仕方について、教員と指導員の方が勉強や情報交換をすることで、その子供が児童クラブのみならず、学校においてもいい成果を生んでいるという状況もありますので、同じ敷地内に児童クラブがあるか否かにもよるとは思いますが、小学校は積極的に児童クラブと連携を図ることで小学校教育の充実も図れるのではないかと考えております。 岡野委員  おっしゃるとおりで、保護者の方が迎えに来るのは学童保育ですので、子供を中心として、先生と学童保育指導員保護者というトライアングルができると、よりいろいろな障害を越えやすくなっていくのかと思いますので、ぜひそこはお願いしたいと思います。  最後に、これは教育委員会に対する要望ですが、全県で、義務教育小学校で、大体1年ごとのクラス替えになっています。私どもの頃は2年生でしたが、1年周期でクラス替えが行われるのかということは、いろいろクラスで問題があると、先生と教員がうまくいかないとか学級崩壊があるとか、先生と保護者がうまくいかないとか、合う合わないがあるから1年ごとにクラス替えをするのだというようなお話を伺いましたが、それも一つの案でしょう。  しかし、それを放置して、そのままでいいのかというのもあります。学級崩壊をどうして引き起こしたのか、どうしてそれを止めることができなかったのか、保護者と学校とのトラブルがなんで起きたのかということも、一方で積み上げて議論をしながらではないと、クラス替えを1年にしたから全部解決するという問題ではないと思うのです。ですので、保護者と学校とのトラブルがなんで起きたのかもしっかり検討しながら学校教育に取り組んでいただきたい、子供たちに向き合っていただきたいということを希望して質問を終わります。 鏡原委員  2点お伺いしたいと思います。  まず1点は、医療体制の充実についてです。  令和2年3月の香川県医師確保計画によりますと、医師偏在指標は、医師が充足している順で47都道府県中15位であり、本県は、全国的には県民に対する医師数が多いとされております。さらに、2次医療圏である香川県東部では、全国335地域の35位と高い位置に存在しています。しかしながら、この香川県東部とは高松以東であり、ほぼその全てが高松に集中しています。よって、さぬき市や三木町、そして私の住んでいる東かがわ市では、医師確保、特に小児科や産科医を確保することは困難な状況であり、香川県東部を一くくりにされると、その実態を見誤るのではないかと考えます。  また、さぬき市や三木町は高松に隣接しており、高松市内の病院へのアクセスは、隣接していない東かがわ市に比べると、医療に対して優位であるとも思います。現在は、分娩の取扱いは行っておりませんが、さぬき市民病院が分娩の取扱いをしているときも、その多くは東かがわ市民の方だったとも聞いております。そのようなことを考えたときに、子供を安心して産み育てられる環境を県の東部にもつくっていく必要があると考えております。  先ほども申し上げましたとおり、さぬき市民病院では現在分娩は取り扱っておりません。そのようなことを考えると、高速道路ではなく下道の話ですが、30分圏内で東かがわ市の方が、産科がある病院に行こうと考えると、高松ではなくて、徳島に行かなければならないことになります。それ以外の病院に行くことを考えると、高松に来ようと思ったら、四、五十分、1時間という時間がかかります。そのようなことで、東かがわ市においても、妊婦健診時のクーポン券の取扱いなどを徳島県内の病院でできるようにお願いをしてきたという経緯もありますし、県においても、そのことを後押ししていただいているともお伺いしています。しかしながら、県外ということもあり、妊婦健診クーポン券を取り扱っていただけない病院もあります。  そこで、まずは、これまでの県としての徳島県の医療機関との協議の経緯や現状についてお伺いしたいと思います。 吉田子ども政策推進局長  いわゆる妊婦健診クーポン券、これは妊婦健診受診票で、市町の窓口で母子手帳と一緒に受け取るものでございます。これは母子保健法で、市町は必要に応じて妊産婦の健康診査を行わなくてはならないと規定されており、妊婦は原則として14回、感染症とか超音波などの健康診査を無料で医療機関で受けることができ、また市町は、その中で保健指導の必要性があると判断した場合には、保健師などに妊産婦を訪問させ適切な指導を行っていただいているところです。  県といたしましては、この妊婦健診受診票について、県内の医療機関でお金を払わず、そのまま無料で健診を受けることができるよう、毎年度、健診回数、健診内容項目や料金などを各市町医師会、国保連合会などと調整を行いまして、市町によって差が生じないような仕組みをつくっております。  県外の医療機関、助産所で里帰り出産される場合もあり、里帰り先で妊婦健康診査を受診される場合、香川県とサービス内容が少し違ったりしますので、県内医療機関と同じサービスが受けられるよう、各市町は、県外医療機関で利用できる県外用の妊婦健診受診票を作成しております。  手続的には、妊婦が現在持っている香川県の妊婦健診受診票を市町の窓口に行っていただき、県外医療機関妊婦健診受診票と交換を受けていただきます。それを持って県外の医療機関を受診し、一旦、県外の医療機関で医療費を払って、後日、市町から払戻しを受けるということが基本となっています。東かがわ市については、現在、徳島県の3医療機関とは、県内医療機関を受診したときと同じ条件で、県内の医療機関と調整した同じ料金で健診が受けられるように独自に契約して、妊婦健診受診票を県外用に交換しないで受診して、医療費も医療機関に直接市が払うことで、いわゆる妊婦が立替えをしなくていいという仕組みをつくっています。同じく直島町も、岡山に行く方が多いので、町独自に医療機関と契約をしているところです。  これまでのところ、県として直接、徳島の医療機関と協議はしておりませんので、市町ごとに行っていただいているのが現状でございます。 鏡原委員  今説明いただいたのですが、里帰り出産であればこれでいいのですが、里帰りではなくて、そもそもそこにいる方が出産できないということです。里帰り出産という認識ではなく、香川県の方がどう医療を受けていけるのかという話ですので、その点は間違わないでいただきたいと思いますし、一旦、医療機関で医療費を払って、後日、市町から払戻しを受けることを償還払いと言うのですが、後で払戻しを受けるのは、妊婦も費用面の負担のことを考えると、最終回にもらうというような話になりますので、10万円から20万円の立替えが必要になるという話です。逆に、そのクーポン券が使えないと、そこでは診てもらえないと考える方もいると思っております。もちろん、直島町の例も挙げていただきましたが、基礎自治体として、それぞれ市民、町民の皆様方に便利のいいように、いろいろ取組はされているのですが、その広域自治体である県としても、県をまたいでお願いしていくことなので、ぜひその後押しというか、一緒になって取組を進めていただきたいと思います。  特に、私の地元においてはできてないのですが、お隣の鳴門市の鳴門病院との連携が市民の方からも多く求められておりますが、向こうでも、事務の問題とかいろいろな面で、なかなかいいですと言っていただけません。先ほど申し上げたとおり、県としてもそのクーポン券を使える形で、県の取組として市町と共に、各医療機関と協議していただきたいと思うのですがいかがでしょうか。 吉田子ども政策推進局長  県といたしましては、少しでもいい環境で妊婦が健診を受けられるよう市町と緊密に連携していただくことは必要だと思っております。御指摘いただいた鳴門病院については、平成30年度までは県内の医療機関を受診したのと同じ条件で健診が受けられていたと聞いております。また、現にほかの3医療機関もできておりますが、病院にはいろいろ都合や事情があると思いますが、妊婦健康診査を県外用に交換せず、立替えも要らずにできるよう、今後、要望があって県が一緒に行ってお役に立つのであれば一緒に協力して協議をさせていただきたいと思います。  また、県といたしましても、基本的には市町にやっていただいていることですが、県の役割はあると思っておりまして、例えば産後鬱や、いろいろな健康診査の研修や、市町の検査の人材育成、資質の向上の部分は県が担っていきたいと思っておりますし、いろいろな健康診査のマニュアルを作成したり、香川県で産んでいただく、また、香川県の方が産んでいただくときには、同じ水準の健診などを受けていただけるように助成していくのが私どもの役割と思っていますので、そういったところでバックアップさせていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 鏡原委員  この問題、要は、近くに産科があれば、こんなことは言いませんし、特段問題ないのですが、その地域において、安心していける時間の範囲内に病院が既に存在していない地域があることが一番の問題です。そういう地域は郡部に多いので、県をまたいでお互いの県で、近くにそういう病院があれば、先ほど局長がおっしゃられたように、同じ内容で同じように受けられる体制をとっていく必要性があると思っております。  医療機関が遠いということは、妊産婦にとって、出産前や出産に関してはもちろん、産後ケアの観点からも不安に感じられると考えております。また、小児科についても同様ですが、県内どこでも安心して子供を産み育てられる環境をつくることが少子化対策に結びつく一つの対策で、少子化が進む中で、子供がいないから産科が減っていくといった負のスパイラルに陥ることのないよう、病院を造るだけではなくて、安心をどう確保していくのかということを、あらゆる角度で対応していく必要が、行政にも求められていると思っております。  今後、東讃だけではなく、郡部になればなるほど同じ問題が生じてくる可能性があります。県としても、早くこのことに手を打っていただきたいと思っておりますので、その点、お願いを申し上げて、質問を終わりたいと思います。  2点目です。  ふるさと教育の推進についてですが、平成28年度に策定した香川県教育基本計画も本年度で最終年度を迎えます。その中で、「豊かな人間性をはぐくむ教育の推進」として、ふるさと教育の充実に向けて取組を進めております。「現状と課題」として、「本県の豊かな自然と民俗芸能や祭りなどの伝統文化、歴史的建造物などの優れた文化財は、ふるさと香川を特徴づけています。これらの貴重な文化遺産を次世代へ継承し、ふるさと教育に生かしていく必要があります。地域においても、特色ある民俗芸能や行事、史跡などの文化遺産を活用した体験学習が実施されていますが、さらに、子どもたちがふるさとの文化遺産に親しむ機会のより一層の充実を図ることが求められます」とされていて、ふるさとに誇りを持つ教育の推進や県立文化施設などを活用したふるさと学習の推進に取り組むことになっております。  そこでまず、県教育委員会におけるふるさと教育の推進状況についてお伺いしたいと思います。 小柳教育次長  香川県は、丸亀市のうちわや東かがわ市の手袋に代表される伝統産業や讃岐富士や寒霞渓などの美しい自然、三豊市の宗吉瓦窯跡などの文化遺産など過去から引き継ぎ、未来に伝えていくべきものが数多くあります。このような身近な自然や歴史、文化に親しむことにより、自分が住む地域をよく知り、大切にする心を育てるふるさと教育を推進することは重要であると考えております。  そのため、先ほど委員からお話がありました香川県教育基本計画においては、施策の一つとして、道徳教育、ふるさと教育の充実を掲げていて、身近な郷土の自然や文化、歴史、産業について学ぶことを通じて、ふるさと香川に対して理解を深め、郷土を愛し、大切にし、さらに継承、発展させようとする意欲や態度を培うふるさと教育の充実を図るための取組を推進しております。具体的には、平成26年度から道徳の授業等で活用する副読本「新ふるさとの心」を県教育委員会として作成して、小学校低学年、中学年、高学年及び中学校用の4種類作成しています。毎年、進級に応じて県内全ての小中学生に配付して活用を促しております。また、平成31年3月に県教育委員会がウェブサイト「さぬき歴史探訪ナビ」を開設して、外国人も含めて、初めて香川県を訪れる方向けに、県内の主要な文化財50か所について、多言語で分かりやすい説明文と写真でその魅力を紹介しております。このサイトを小中学生が学校で総合的な学習の時間等に活用しているとも聞いております。  また、県立文化施設などの活用については、埋蔵文化財センターでは、歴史展示のほか、校外学習プログラムとして、昔の火おこしを体験したり、出土品に実際に触れ、屋外の竪穴式の建物で2000年前の暮らしを学ぶことを実施したり、さらには、古代の県庁である讃岐国府跡の展示コーナーを設け、学習の場を提供しております。また、夏休み期間を中心とした土器や勾玉つくりの体験学習も実施しています。さらに、県立ミュージアムにおいては、香川県の歴史・美術について、実物や模型などを見ながら学習することができるため、小学生が校外学習で利用している状況も聞いております。 鏡原委員  いろいろな取組をされているということですが、ふるさと教育は、子供たちが地域の自然や歴史、文化、伝統行事、偉人などを学んで、地域に誇りを持ってもらうことが重要だと思っております。そのことが、将来大きくなったときに、地域へ帰りたいとか地域のために何かしたいとか、地域愛へとつながり、郷土発展の基礎となると私は考えております。各市町も、それぞれ副読本をつくって地域に根差したふるさと教育をしています。また、フィールドワークや親子での学習など様々な方法で、子供たちに地域をより知ってもらうような授業を行っているところもあります。  教育現場では、学習時間が少なくなる一方で、教えなければならない内容が増えていることも承知しておりますが、グローバル化が加速し、またIT化が目まぐるしく進化する中であるからこそ、自然や歴史、文化、伝統行事などを学ぶ必要性が、今、重要になってきていると思っております。  今年、県の教育基本計画の改訂作業を進めていくと思いますが、ふるさと教育については、先ほど道徳と一緒に書き込んでいるという話でしたが、ぜひとも、現在よりもより具体的に、先ほど言ったフィールドワークを推進するとか、親子で学んでいくとか、そういった具体的な、より踏み込んだ形で策定していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 小柳教育次長  現行の香川県教育基本計画は今年度が最終年度となっております。現在、次期の計画を検討している最中でございます。ふるさと教育につきましては、令和2年3月に策定した第2期のかがわ創生総合戦略でも、「ふるさとに誇りを持つ教育の推進」ということを盛り込んでおり、その中では、「ふるさと香川に誇りや愛着を持ち、将来を担う人材を育成するため、地域や企業と連携し、身近な郷土の自然や文化、歴史、産業などを学ぶとともに、文化財などを活用したふるさと学習を推進するほか、子どもたちが郷土の豊かな文化芸術に触れ、創造性を育む機会の充実を図る」こととしております。こうした総合戦略に盛り込んだ理念を次期の教育基本計画においても継承してまいりたいと考えております。  また、先ほど委員から御指摘をいただきましたように、フィールドワークであったり、子供たちが実際の体験を通して学べるような仕組みづくりを各学校において進めていくように、いろいろな教材を提供したり指導・助言にも努めてまいりたいと考えております。 鏡原委員  あと要望にしておきますが、ふるさと教育学習を行った後のフォローアップも重要だと思っております。生徒・児童の中で芽生えたものをしっかりとしたものにしていくことを、ぜひ教員の皆様にもお願いをして、しっかりとしたふるさと教育を行っていただきたいと思います。身近な郷土の自然や歴史、文化などを学ぶことを通じて、香川やそれぞれが住んでいる地域に対する愛着を育むことが、今後の郷土を守り、継承、発展させていくことにつながると思いますので、再度になりますが、次期計画への反映と実践をお願いして、私の質問を終わりたいと思います。 有福委員  私からは、働き方改革の推進についてであります。  働き方改革関連法の施行から約1年がたって、私も、この法律が通るころ、平成30年6月定例会の経済委員会で質問をさせていただきました。その後、あまり質問する機会がなかったのですが、この働き方改革は、少子化対策特別委員会でも取り上げられておりますので質問をしていきたいと思いますが、その内容は、長時間労働の是正を掲げて、まずは大企業から残業時間を制限したり、年次有給休暇の取得も義務化され、非正規雇用と正社員の待遇差の解消を図るということでありました。  一応、効率化を目的に仕組みやルールを設けたもので、どちらかといいますと、かえって現場を混乱させてしまうケースもあるのでないかと疑問を呈して質問もしていたと思いますが、残業禁止や強制退社、休日勤務禁止といった労働時間の物理的な制約はよく目についたわけでありますが、私は、これに反対ではないのです。今年4月から中小企業の残業時間の規制も始まっておりますが、改めてさわりとして、経営者等の現場の負担の大きさを指摘されておりますから、県としてどのように今感じておられるか、お聞きしたいと思います。 赤松商工労働部次長  働き方改革は、委員御指摘のとおり、企業の声を聞いていると、大企業だと体力があって、働き方改革ができますが、中小企業は、一部どうしても一定の痛みを伴い、なかなか厳しいという意見も当時からいろいろ伺っているところです。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の中にあっても、少子化の中で人手不足自体は、厳しい状況ではあり、いずれ終息した後、また人手不足という状況は続いていくと思っております。中小企業の経営者の方とお話ししても、そういう中で、どうやって人を採っていくかという中で、望むと望まざるにかかわらず一定程度、働き方改革をやっていかないといけないという認識は分かるのだと伺っております。  こういう言い方は適当かどうか分からないのですが、大きいところは大きいところのやり方がありますし、中小企業で体力がないところに、例えば、いきなりテレワークを導入してくださいと言っても、できないので、県としても、できるだけの助成をやりたいとは思っています。しかし、就業規則がないところは、まず就業規則をつくってルール化して、経営者の感覚で、今日は残業は行わないように進めていくのも働き方改革ですということを言っています。できることから、やっていただくことで、働き方改革自体は進めたいと考えております。 有福委員  今言ったような取組をやっているということは聞いておりますが、中小企業の中で、業務の見直しに取り組む指導できるような人材は、なかなかいないのです。まして中小企業は、そんなに人手が足りているわけではないので、その現場の実相としては、そぐわない仕組みやルールだけがひとり歩きしているのではないかと思うのですが、赤松次長、どう思いますか。今言ったような話の中で具体的にどういう対応をされているのか、お尋ねしたいと思います。 赤松商工労働部次長  中小企業の方は、働き方改革の内容自体は、さすがにこれだけ世間でいろいろ言われているので、何となく分かると伺っています。ただ、それを進めていくような人材は社内にいないという声を実際聞いているところです。そうしたことから、香川県では、働き方改革の関連法の周知啓発事業として、セミナー事業を平成30年度から行っております。平成30年は、中小企業経営者の方等を対象に、関連法の説明やIT活用についての講演や先進的な取組事例等の発表を高松、東讃、中・西讃地区の3か所の会場で実施し、全体で223名の方の参加があったところです。また、令和元年度にも同様にセミナーを開催し、合わせて443名の方の参加があったところです。また、セミナーとは別に働き方改革推進アドバイザー事業として、プッシュ型の委託事業で、アドバイザーを企業に訪問して、ハンズオンでこんなことをやったらいかがですかという提案をやっており、年間で約300社回っています。  なおかつ、今年度の新規事業ですが、社内の人材を使うとはいっても、なかなか社内に人材がいないという企業の声に対応するため、働き方改革推進宣言をした企業も含め、中小企業の20社程度を対象に働き方改革を推進するための、その会社の中の人材育成を支援していこうという取組を今年度の新規事業として開始しようとしております。具体的には、社会保険労務士等の専門家を講師として、現状分析や計画作成、実践等の各段階に応じた講座を3回程度実施して、必要なノウハウ等を身につけていただくとともに、先ほどのアドバイザーと若干かぶってはくるのですが、より専門的な戸別訪問等を3回程度行い自社における取組をフォローアップするものです。 有福委員  今、なぜ働き方改革が必要かと言いますと、本格的な人口減少社会が到来して、地方では、加速度的に少子高齢化が進んでおり、そのことが地域の活力に与える影響が大きくなるだろうということが懸念されているからであります。一方で、東京の一極集中はさらに進んでおり、人は経済的な豊かさを求めて移動するのは当たり前のことで、とりわけ、若い世代が所得の高い地域を目指すことはごく自然なことで、この流れはなかなか食い止められないのではないかと思っております。しかし、このままこの流れを放置しますと、若者の流出が進んで、人手不足と人材不足で地方経済は疲弊、企業の存続すら危ぶまれるということで、企業においては、早急に働きやすく、働きがいのある職場環境づくりをいかにして推進していくことが人材確保の観点からも重要なことは、明白であります。特にここは少子化対策特別委員会でありますから、働きながら子育てしやすい社会を実現することは、少子化対策のみならず、地域活力の維持につながることだと思っております。  そこで、当委員会では、この1年間、働きやすく、そして働きがいのある職場の環境づくりに積極的に取り組んでいる企業を視察してきたところであります。例えば、委員長の地元の小豆島のホテルでは、子育てや介護中の社員のために、特定の時間帯や曜日などにも働ける限定社員制度を設けていたり、さらには、高松市のTシャツのプリントを行う会社にも連れていっていただきました。この会社では、育児休暇に入る社員のためにガイドラインを作成しており、社員が安心して休みを取得できる職場環境を整えて、今、赤松次長が答弁されましたが、平成30年度には、県が創設したかがわ働き方改革推進宣言を行った企業の中ですぐれた成果が認められ、このかがわ働き方改革推進大賞も受賞しているということでありました。  そこで、これまで働き方改革推進宣言を行った企業の数や宣言企業の取組など、本制度の成果がどのように見えてきたか、この制度を、これからどのように充実していくのかということをお尋ねします。 赤松商工労働部次長  かがわ働き方改革推進宣言ですが、これは、企業等の働き方改革への自主的な取組を促し、その内容を広く県民の方に周知させていただくことにより、地域全体で働き方改革を推進する機運を醸成することを目的に平成30年度から設けた制度です。具体的には、企業の方が長時間労働の是正や柔軟な働き方がしやすい環境整備、子育て・介護等と仕事の両立、女性、若者が活躍しやすい環境整備といった9つの項目を列挙しているのですが、その中の2つの項目について選んでいただいて、目標を設定して自主的に宣言を行っていただくものです。これまでに、創設年度の平成30年度は66社、昨年、令和元年度が54社、合計120社の企業が登録を行っていただいているところです。宣言内容は、県のホームページに公表しております。  また、この働き方改革推進宣言を行った企業の中から、取組が他の模範となるようなすぐれているもの、また、着実な成果が認められるものを公募して、審査の上で働き方改革推進大賞として表彰しております。平成30年度の大賞を受賞された企業は、委員御指摘のとおり、本委員会の現地視察に協力いただいた企業であり、業務時間の終了前に、退社時間と業務内容を共有するミーティングを活用することで業務シェアを図り、長時間労働の改善に取り組むとともに、育児休業に入る女性職員のためのガイドラインや妊娠時用のガイドラインを作成し、社員が安心して休暇を取得できる環境を整備しているという企業です。また、昨年、令和元年度の大賞を受賞された企業は、社内のファイルサーバーをクラウド化することで、在宅勤務を含めたテレワークの導入を行うとともに、チームを組んで複数で体制を組むことで有給休暇がとりやすい環境整備に努めるほか、男性の育児休業の取得促進にも取り組んでいる企業でございます。  先ほども申し上げたかもしれませんが、制度が始まって2年間で登録企業が120社となっており、今後、さらに登録企業を増やしたいと考えております。企業の方からは、宣言を行うことで目標が設定でき、社内の認識の共有化が図られた、また、働き方改革推進大賞を受賞して、受賞が人材採用につながったという声も伺っているところでして、宣言を契機に働き方改革の取組が進んだ面や人材確保につながった面もあると考えております。 有福委員  大賞をいただいたら人材確保に有利に動いたという話もありましたが、若い人がどうやって魅力のある職場を見つけていくのかは、多岐多様なところであると思いますので、一つの手段としては目安になっていいと思いますが、そういう企業の取組が着実に増えていくことが県の一つの目的だと思っております。そこで、働き方改革推進大賞を受賞した企業の優良な取組事例を企業に紹介し、その宣言企業をフォローアップしていくことが、働き方改革を推進する企業を増やすことになると思いますが、県はどのように、これを次につなげていくお考えなのですか。  それともう一つ、重ねてお聞きしますが、今、テレワークという話もありましたが、今回の思いも寄らない新型コロナの問題で、人材不足や人手不足の面とは違った意味で、多様な働き方に対する職場環境の整備の必要性を感じてきたわけであります。特に、小さな子供がいるお母さんにとっては、子供の預け先もないということで、面倒を見てもらう場所がない、親もいないことで大きな社会問題にもなっている中で、テレワーク等による柔軟な働き方の推進も必要ではないかと思います。そして、新型コロナの問題は大きなピンチだと思いますが、私はチャンスに変えて、このテレワークを大きく推進していくような原動力になっていただきたいと思うわけです。  今、私の机の上に、厚生労働省が「新型コロナウイルスの感染症対策としてテレワークの新規導入に取り組む中小議業事業主を支援します」というチラシがあり、その中身は、テレワーク用の通信機器の導入運用等に対して、補助率2分の1で1企業当たり上限額100万円ということです。ただし、一方で、県も昨年度より、このテレワークの導入に対して、この国の事業と同じように、機器導入費用の2分の1、県は上限150万円ということで支給を開始していますが、これらの助成金は併用できるのですか。突然の質問で申し訳ないのですが、私としては、この国の制度と併用することで、この新型コロナウイルスのピンチをチャンスと捉えて、最大限活用してテレワークを推進できるのでないかという思いつきで質問をしましたが、いかがでしょうか。 赤松商工労働部次長  まず、1点目の働き方改革の大賞を受賞した企業などの取組を横展開していく必要があるのではないか、また、どういったフォローアップをするのかというお尋ねについてお答えいたします。  大賞を受賞した企業については、県のホームページや地元経済誌に掲載させていただき、広くPRをさせていただくとともに、働き方改革をテーマとしたセミナーにおいて事例発表をお願いする形で、その取組が他の企業にも活用されるように取り組んでいるところです。今後は、こうした優良事業を一体的にまとめた事例集を新たに作成してPRを行うなど、効果的な周知、広報を通じて優良事業の横展開につなげてまいりたいと考えております。  それから次に、テレワークについてのお尋ねでございます。  県内企業への聞き取りや新聞報道等によりますと、新型コロナウイルスの感染症への対応として、県内企業においてもテレワークに取り組む動きがあるほか、経済団体からの報告でも、テレワーク導入に対する支援策について相談が寄せられていると伺っております。委員御指摘のとおり、国においては、今回の新型コロナウイルス感染症対策のため、働き方改革推進支援助成金のうちテレワークコースの要件を緩和したところでして、有福委員が御紹介いただいたとおり、1企業当たり100万円を上限とし、助成率2分の1の補助制度となっております。  また、同時に、これも委員御指摘のとおりですが、香川県でもかがわ働き方改革環境づくり助成金で、去年までは上限が150万円だったのですが、今年から100万円と金額は落として、その分件数を増やそうとしております。そうした取組をしており、同じようにテレワークの導入に対する活用に使うことができます。ただ、これが併用できるかどうかは、正直に今まで考えたことはなかったのですが、若干要件というか、使える対象が違っていて、国は、システムは使えるのですが、パソコンそのものは、たしか駄目だったと思うのですが、県はパソコンにも使えるということになっており、相談があれば今後検討してまいりたいと思います。  最後、今コロナが大変な状況で、常に深刻に思って受け止めており、そういった状況の中で、これはいずれ終息すると思っておりますが、委員御指摘のとおり、テレワークの導入を促進することは、人材確保や生産性の向上といった観点から重要ではもちろんあるのですが、そればかりではなく、今回の新型コロナウイルス感染症への対応のような危機への対応策という意味でも有効で、重要であると考えております。もちろん、コロナウイルス終息後がメインになるとは思うのですが、テレワークの推進について、機会を捉えて国等へ要望するとともに、県としても、国の助成制度の活用促進や県の助成制度の効果的な実施等により積極的なテレワークの導入支援に努めてまいりたいと考えております。 有福委員  国の支援と県の助成制度とで、2つあるわけですが、中身の違いも指摘いただきましたが、制度をつくる側から考えては駄目です。利用する側から考えると、今のような突然思いついた質問が出てくるのです。だから、できるだけ活用しやすいように、そこの整理をしてあげていただきたいと思います。こういうものが充実してくると、どうしようと思う企業も、こういうコロナの問題で目の当たりにした企業は考えなければいけないところから始まるわけですから、早目にその整理をしていただきたいと思います。  こういう地方の県ですから、働き方改革に取り組むことで人材確保や生産性の向上につながって、活力を持って存続できるような企業が増えてくることが、香川県の、これからの子育てのしやすい社会の実現にもつながってくると思いますので、頑張ってやっていただきたいと思います。  特に原田課長、東京からおいでているようでありますが、地方の現状をじっくり見ていただいて、国の施策にお力添えいただきたいと思います。最後に、テレワーク、テレワークと言っていますが、先般の新聞報道で、香川県庁内のテレワークはあまり進んでないという報道もありました。部署は違いますが、テレワークを推進している立場の赤松次長からしたら、県庁は今どのような状況で、このぐらいでいいのかどうか。特に吉田局長だって、子供を育てているお母さん方を守る立場であるのですが、今の県庁のテレワークの状況はどうでしょうか。お二人の御意見だけ聞かせてもらえば、あとは要望だけさせていただきます。  別に人事課ではないから、ああしてくださいこうしてくださいとは言いません。 吉田子ども政策推進局長  県庁内でのテレワークの状況ですが、取りまとめたデータ等は持ち合わせておりませんが、私どもの職場では、少なくとも現状できておりません。というのは、県庁は、住民の方に直接接したり、問合せ、市町の方と常に職場の中で連絡をとれるような体制、また、このコロナの中だからこそ出勤してきて対応しないといけない仕事が私どもの仕事ではほとんどですから、小さい子供さんを抱える職員もいて、テレワークしていただきたいのですが、できない仕事が大変多いのが現状でございます。 赤松商工労働部次長  今のコロナの関係で特別に対象を広げて実施をしておりますが、そもそも、この答弁は、あくまで基本的には総務部の話にはなるのですが、対象者20名で、子供の育児が必要な職員と介護が必要な職員についてテレワークを実施していると承知してございます。  テレワークについて、どう思うかということですが、実は私、去年、テレワークに参加しました。次長職でテレワークを申請したのは私だけです。実際、次長職だと、どうしても協議を受けることが多く、なかなかテレワークと言っても、家でできることは少ないので、議会前に議会資料を読んでくるというので、議会前に1日テレワークしていたという状況です。どうして、そのテレワークに手を挙げたかというと、どうしてもテレワーク進めたいのです。今回、コロナでこのテレワークが進んでいたら、もっとよかったと思っていますが、もともとテレワークというのは、選択肢を増やすことになるので進めていきたいという気持ちはありまして、若干不安はあったのですが、自ら試してみないと語るに語れないだろうと思ったので試してみたということでございます。私の個人的な意見としては、進めていければいいと思っております。 長尾総務部次長  県庁におけるテレワークですが、対象は、子供を持つ方あるいは介護をする方を対象に募集をしており、今年度、二十数名程度手が挙がりまして、テレワークをする予定にしております。それとは別に、コロナ対策としましては、東京事務所、大阪事務所の職員を対象に、25台だったと思いますが、テレワーク用のモバイル端末を配付してテレワークを実施しているのが実態でございます。 都築委員  私からは、新型コロナウイルスに関する対策ということで、なかなか議会でも議論をさせていただく機会がなかったので、こういう場を与えていただいてありがたいと思っております。  対策本部等々も会議も行われているようですが、皆さん、出席対象になっていないようですが、縦方向の情報共有が大事なので、縦方向の情報共有、庁内の情報共有、また市町、現場との情報共有、どんなことが起こっているのか、それを皆さん、ぜひ共有していただきたいと思っていますが、大丈夫ですか。 吉田子ども政策推進局長  常日頃部局をまたいだ横の連携が必要なことは言うまでもございません。コロナ対策本部会議には全部長が参加しており、情報を各部におろしておりますとともに、担当課長、担当レベルでも連携をとっております。  また、実務的な話として、各課の管理職を中心に、業務用パソコンの中にプラットフォームという仕組をつくり、全ての情報を随時見られるようにしておりますので、そこで、他部局でどんなことが起こっているか、行われているかといったことを収集できるようになっています。また、そういうことに限らず、ある意味このたびのコロナによって関係部局の連携が強くなったと申し上げてもよいのか分かりませんが、常々連携しながら、しかも迅速に対応していく仕組みができてきているように考えております。 都築委員  県庁の職員も含めて、子育て関係施設で頑張っておられる、また教育関係で頑張っておられる職員の皆さんに敬意を表したいと思います。本当に長期戦になるかどうかというところですので、我々一体となって、しっかり県民を支え、乗り越えていきたいと思っております。  連携ができていると、県民の方もそれを聞いて安心されると思いますので、端的に確認しますが、現状と特段の対策が講じられていれば、それを教えてください。  まず、今日は各部局、子育て関係含めていらっしゃるので、それぞれの所管されている施設、保育園、学校、また私学でお聞きするのですが、今、現場でマスクや消毒用エタノールが足りなくなっており、市町がメインでやられていると思うのですが、現場でマスク等が充足されているか等の情報共有も含め、どう現状認識されているのかお聞きしたいと思います。 吉田子ども政策推進局長  マスクの調達と消毒液は課題であり、調達や供給状況については、それぞれ承知はしていようかと思うのですが、私どもの所管の福祉関係でいいますと、児童養護施設保育所になります。エタノールは、施設にもよりますが厳しい状況で、優先調達を国に要求した状況です。マスクについては、保育所は市町が購入しているようですが、児童養護施設は、あと数日しかもたない状況になっていて、寄附でいただいたものを、すぐに配っている状況でございます。各施設、努力はしていただいており、保育士は、加えて一人1枚は配れるような仕組みになっております。県も予算措置し、苦労しながら上京して、国の予算措置などもあったのですが、予算があってもマスクが買えない状況もあるところが現実でございます。 小柳教育次長  マスクやエタノールについてですが、幼稚園分は、市町教育委員会に希望をとっているのですが、予算が国からきても、なかなかマスクがすぐに手に入らないこともあり、希望している市町は、今のところは僅かですが、今後、また希望が出てくれば対応できると思います。それから、小・中学校については、特に国から学校現場を直接支援するという枠組みが示されておりませんので、各市町の判断でマスクやエタノールを取りそろえている状況でございます。 長尾総務部次長  私立の幼稚園等に対するマスクや消毒液等の配付につきましては、たしか元年度の予算で一部配付していたと思いますが、個々の幼稚園の不足状況については、現在、十分にお答えできません。 都築委員  本当に緊急的なことがあれば、本部に情報提供されていると思いますが、現場にもぜひ皆さん把握に行っていただき、手を打つことに意を用いていただければと思います。  それと、私の質問は、現場でいただいたお声がほぼほぼなのですが、次に、就労中の妊婦の方を含め、一般の方に比べて妊婦の方は、新型コロナに対しては不安感が強うございます。当然就労している中で、時期が来れば休むのですが、この時期ですので、できれば早目に、休みの配慮をしていただかないといけない環境整備が大事だと思っております。  ちょっと私も勉強不足なのですが、国から、そういった妊婦に対する配慮の発信が出ているとは思うのですが、県内での状況について、様々働いている方がいらっしゃいますので、それぞれお答え、違う答えであればお答えいただきたいのです。個別の事業所に対する働きかけは、なかなか難しいと思うのですが、担当部局として、こういった施設や職種については発信していることがあれば教えてください。 谷久委員長  それでは、答弁を明確にお願いいたします。
    吉田子ども政策推進局長  まず、母子保健を所掌する部局として、妊婦の方々に向けた感染症対策について国からは通知が出ており、市町保健師が妊婦健診などを通じて情報提供や相談に対してコロナに対して御心配されるようなことを取りまとめたリーフレットをつくっておりますので、それを用いて、個々の妊婦に対して相談に対応しております。保育所でも、現在、登園をできるだけ自粛している状況ですので、職員の方にも休んでいただいています。御自身の子供を見るために休んでいただく方もありますが、妊婦であれば、できるだけ休めたら休んでいただくように各保育所で配慮いただいている状況と思っております。 赤松商工労働部次長  県の企業活動など商工労働関係を所管しております商工労働部としてお答えいたします。  商工労働部といたしましては、妊婦の方々に限ったことではございませんが、県内の経済団体などに対して、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために、職場内においても三つの密を避けるとともに、感染防止のための行動は、手洗いやせきエチケット等の徹底はもとより、これが質問の趣旨に合うとすれば、在宅勤務、テレワークや時差出勤、発熱等の風邪症状が見られる労働者への出勤免除などについて、経済団体に向けて会員企業の方に対して強く促すように要請を行ったと、知事名で発出したところでございます。 小柳教育次長  学校現場におきましては、妊婦の教員について、先週末に、在宅勤務に関する文書を市町教育委員会、各学校に、職員室が今現在、密の状態になっていて、できるだけ人との接触は減らす意味で、在宅勤務ができる教員は、在宅勤務といった方法を取ることを通知いたしました。また、小さな子供を育てている教員については、コロナウイルス対策の一環として特別休暇がとれることも学校に通知しております。 長尾総務部次長  県職員の感染防止の観点からですが、妊婦には限りませんが、調子が悪いとか、熱があるような場合は勇気を持って休むことを徹底するということでございます。 都築委員  寄せられたのは、保育所に行かれている保育士から、急激に高松市、香川県で増えていますので、不安を感じて、できれば早目に休暇をとりたいというお声がありました。環境整備を続けていただきたいと思います。  ここからは教育委員会関係、最後に確認させていただければと思います。  多分、今年度の教育実習が6月ぐらいから始まると思います。もちろん、全国の大学の学生が、香川県に帰ってこられて実習に入られるのですが、今、県外の移動が制限されております。ただ、5月6日以降が多いようなのですが、その点について、県教育委員会としてどのようなお考えで対応していこうとされているのか、お伺いをいたします。 小柳教育次長  県教育委員会では、4月9日に各県立学校に対して、教育実習につきましては、感染拡大防止の観点から、香川県に帰県して2週間自宅等に待機し、健康観察をすることを原則とする旨の文書を発出しておりましたが、全国全てに緊急事態宣言が出ている期間は、人の移動を控えることが重要なことから、実習期間の延期や短縮を大学等と協議すること、また、香川県が緊急事態宣言対象地域でなくなった期間になりましたら、帰県して2週間経過し、健康状態に問題のない学生は教育実習できることを原則とするということを4月3日付で文部科学省から通知が来ておりますので、そういった内容を各県立学校に連絡をしたところでございます。 都築委員  これは県立学校だけではなくて、市町の小中も同じですよね。  もう一点、最後になります。子供の関係です。  今、学校がお休みで、家庭でお過ごしだと思いますが、なかなか体力の低下防止や学習の継続が大事だと思っております。ややもすると、生活リズムが狂っている場合もあろうかと思います。そうした点につきまして、ぜひ学校が始まったときに、心のケアも含めて、学びの継続ということで手を打っていただきたいと思います。  延期されたといえ、臨時休業は5月8日ぐらいまでで、また再開ということで、休業期間が短いのですが、生活リズムが狂うので、規則正しい生活で適切な学習時間を確保してもらおうと、岡山県では一日の生活の時間配分を記入する計画表を作成されて、ホームページで公開をして各家庭での活用を呼びかけられたそうです。家にいますと、我々が気にしているゲーム等々に、時間を使ってしまうのではないかというのもあるのかもしれませんが、そうした細かい手も打たれているようです。学習継続という意味では、三重県の義務教育関係では、通常、教員の方々に問題作成の参考として配付する宿題の学習用プリントなどをホームページに公開し活用され、子供の学習のおくれをフォローしていくこともされているようです。香川県でも、何らかの手を打たれているかもしれませんが、その点、何かありますか。 小柳教育次長  まず、子供の生活リズムまたは臨時休業期間の間に、子供たちは、運動もできませんので、相当なストレスを抱えていることとは思います。そうした状況について、学校によって取組方法は違いますが、定期的に子供に電話連絡をしたり、市町によっては家庭訪問を行っているようなところもあると伺っております。学校が始まる前に子供たちの心のケアも必要であるかと考えております。また、学習の継続につきましては、今、臨時休業の2週間の期間の2週目に入っているのですが、臨時休業に入る前には、学校から2週間分の学習教材であるプリントを大量に子供に配付していると伺っております。  また、さらに臨時休業が2週間延長することになっているのですが、4月27日、28日を分散登校日ということで、再度、学校に子供を集めて、全員一度にではないのですけれど、学年や時間をたがえて集めて、また、再び学習プリント等を配付することも聞いております。  また、県教育委員会義務教育課のホームページにも、簡単なプリント学習ができる教材をアップしておりますので、一部には、そういった教材を利用している子供もいることも聞いております。 都築委員  時間も参りましたので、コロナ関連で横断的に質問させていただきましたが、一番市町の方々が大変だと思います。今後もいろいろなお金のやりとりも出てまいりましょうし、そういった点も、できることは県で受け持ったり、主体的に考えていただくことも意識してやっていただきたいと思います。 三野委員  今、新型コロナウイルス感染症の問題が出てきまして、労働局も混乱しております。補正予算が来週くらいに可決すると思っております。その中で、いろいろな助成金や給付金があるわけです。まずは企業が持続化給付金、さらには雇用調整助成金があり、いろいろな要件があります。問題は、新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金であり、保育所小学校の低学年で休業になった場合に国が補償するものであり、私、社会労務士をしているものですから、今、住民の方から私のところに物すごく問い合わせが来るのです。こういうケースは出るのか出ないのか、事業主が休業補償をしようか、助成金をくれないのならできない、そういう話で戸惑いがあります。  時間がないので端的に質問しますが、今いただいている要綱の中で、鬼無保育所は休園になりました。そこに働く保護者が勤めていた場合には、確実に小学校休業等対応等助成金に該当するとお考えですか。まず労働政策課長もおられますので、そこら辺をどうお考えですか、教育委員会になるかもしれませんが、お聞きしたいと思います。 藪木労働政策課長  鬼無保育所が休園になった場合、小学校が休校になった場合、それから市町からの要請に基づいて保育所等が休業になった場合については、パンフレット上、助成金が出るという記載になっていたかと思いますが、詳細は国に確認する必要があろうかと思っております。 吉田子ども政策推進局長  私どもの所掌の範囲で問い合わせがありますので、厚生労働省に確認した範囲ですが、もともと休みになったら自動的に対象になります。それと別に、保育所放課後児童クラブがやっている日、月曜日から金曜日は休校になったら、そのまま対象になります。複雑なのですが、分かりにくいので確認したら、土曜日や放課後児童クラブは、自治体からの要請が必要といったこともありましたので、県から各市町に対して登園を自粛していただくようお願いをするという文書を出して、その文書の中に、お願いして休んだ場合は、この給付金の対象になりますという一文を添えて市町にお知らせしたところでございます。 三野委員  分かりました。だから、高松市長が鬼無保育所は休園しますという分には助成金の対象になると思うのです。今、自主的に高松市の保育所も私立保育所も、要は自主的に家で見られる人は見てくださいという言い方をしています。これについては、なかなか微妙なところがあって、対象にならないのではないかと思っているのですが、いろいろな問題で、これから波及効果があるのは、ある感染症が出たときに、その同居の家族の中に、感染のおそれがあった場合に、休むようになったときの休業補償で、保育所でそうなったときに、そういうところまで助成金が出るかどうか微妙な問題がかなりあるのです。これも、事業主がきちんと払った上ででないと駄目なので、事業主が払わないというのであれば、助成金は出ないわけなので、私は、そこのところは、これから絶対出るという変な誤解はあるのではないかという気になっているのです。  先ほど有福委員も言われましたが、中小零細企業で体力のないところは、休業補償を出そうと思っても出せないわけです。出せなかったら助成金をくれないわけですので、これは子ども政策推進局、教育委員会、さらには労働政策課と連携しながらやっていかないと、私は後で問題になるのではないかと思います。助成金をくれると思って休業補償をしていたが、いや助成金は該当しないとなったときに、倒産がどんどん出てくる可能性も高いと思います。これは国がしているもので、県の制度ではないですが、身近なところに聞くので、そうなると県に聞くのではないかと思っておりますので、国の情報もとりながら、連携してワンストップの窓口の部分も含めて対応するように要望して終わります。 谷久委員長  以上で、質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) 谷久委員長  異議なしと認め、質疑、質問を終局いたします。  お諮りいたします。  次の臨時会においてこれまでの審査の経過及び結果について報告を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) 谷久委員長  御異議なしと認め、そのように決定いたします。  なお、委員長報告については、私に御一任願いたいと存じます。  これをもって、少子化対策特別委員会を散会いたします。 Copyright (c) Kagawa Prefectural Assembly Minutes, All rights reserved....