令和 2年 2月定例会 令和二年二月
山口県議会定例会会議録 第四号 令和二年三月五日(木曜日) ──────────────────── 議事日程 第四号 令和二年三月五日(木曜日)午前十時開議 第一 一般質問 第二 議案第一号から第六十五号まで(質疑) ──────────────────── 本日の会議に付した事件 日程第二 議案第一号から第六十五号まで 会議に出席
した議員(四十七人) 塩 満 久 雄 君 林 哲 也 君 木 佐 木 大 助 君 先 城 憲 尚 君 友 田 有 君 髙 瀬 利 也 君 酒 本 哲 也 君 平 岡 望 君 西 本 健 治 郎 君 二 木 健 治 君 宮 本 輝 男 君 藤 本 一 規 君 猶 野 克 君 篠 﨑 圭 二 君 藤 生 通 陽 君 合 志 栄 一 君 小 田 村 克 彦 君 曽 田 聡 君 俵 田 祐 児 君 吉 田 充 宏 君 新 谷 和 彦 君 田 中 文 夫 君 島 田 教 明 君 石 丸 典 子さん 井 上 剛 君 松 浦 多 紋 君 守 田 宗 治 君 森 繁 哲 也 君 槙 本 利 光 君 井 原 寿 加 子さん 橋 本 尚 理 君 山 手 康 弘 君 畑 原 勇 太 君 秋 野 哲 範 君 河 野 亨 君 笠 本 俊 也 君 有 近 眞 知 子さん 森 中 克 彦 君 友 広 巌 君 戸 倉 多 香 子さん 上 岡 康 彦 君 新 造 健 次 郎 君 坂 本 心 次 君 中 嶋 光 雄 君 江 本 郁 夫 君 柳 居 俊 学 君 国 本 卓 也 君 会議に欠席
した議員(なし) 議案等の説明のため会議に出席
した者 知事 村 岡 嗣 政 君 副知事 弘 中 勝 久 君 総務部長 平 屋 隆 之 君 総務部理事 藤 田 昭 弘 君
総合企画部長 北 村 敏 克 君
産業戦略部長 平 野 展 康 君
環境生活部長 西 田 秀 行 君
健康福祉部長 中 野 恵 君
商工労働部長 福 田 浩 治 君
商工労働部理事 河 村 祐 一 君
観光スポーツ文化部長 正 司 尚 義 君
農林水産部長 山 根 信 之 君 土木建築部長 森 若 峰 存 君
会計管理局長 坂 本 竜 生 君 財政課長 山 本 武 志 君
公営企業管理者 小 松 一 彦 君 企業局長 篠 原 英 道 君 教育長 浅 原 司 君 副教育長 繁 吉 健 志 君 公安委員長 香 川 敬 君 警察本部長 片 倉 秀 樹 君
代表監査委員 木 村 進 君
監査委員事務局長 浅 賀 浩 二 君
労働委員会事務局長 小 野 嘉 孝 君
人事委員会事務局長 松 本 道 夫 君 会議に出席
した事務局職員 事務局長 岡 村 達 也 君 事務局次長 前 田 安 典 君 総務課長 山 本 敏 和 君
議事調査課長 山 本 秀 樹 君 秘書室長 宮 本 優 蔵 君 政務企画室長 白 井 雅 晃 君
議事調査課長補佐 作 本 真 得 君 主査兼議事記録係長 野 村 亘 君 主任 宇佐波 菜 採さん 主任主事 柏 村 奈緒美さん 主事 高 尾 大 輝 君 ───────────── 午前十時開議
○議長(柳居俊学君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。 ─────────────
△日程第一一般質問
△日程第二議案第一号から第六十五号まで
○議長(柳居俊学君) 日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第六十五号までを議題と
し、質疑に入ります。 一般質問及び質疑の通告
がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。 宮本輝男君。 〔宮本輝男君登壇〕(拍手)
◆(宮本輝男君) おはようございます。社民党・市民連合の宮本輝男でございます。 まず冒頭に、山口県でも
新型コロナウイルスに感染
した患者
が発生
しました。患者さん
が重篤にならないよう、また拡大
しないように、県も関係各機関と協力
しながら取組を強化
していただきたい。あわせて、公立学校などの休校などで、様々な影響を受けて企業活動に支障
が出ている企業、とりわけ
中小零細企業への支援・援助もお願いいたします。 それでは、誰も
が安心
して働き続け、暮らし続けられる山口県を目指す立場から、通告に従いまして質問をいたします。 まず最初に、廃止か、地元市町への譲渡などの検討の対象になっている秋吉台青少年自然の家についてです。 青少年自然の家のホームページでは、雄大な
カルスト台地を有する
国定公園秋吉台の大自然の中で、子供たちに野外活動や自然探求などを体験
させ、豊かな情操と社会性を培うとともに、集団生活を通して、ふだん家庭や学校では得難い体験と感動に触れさせ、自律、協力、奉仕の尊さを学ばせる、少年たちのための教育施設ですと紹介
されています。 聞くところによりますと、減少
したとはいえ、今でも年間一万三千人弱の小学校の児童、中学校の生徒から高校の学生はもとより、保育園、幼稚園の子供も利用
しています。月千人以上
が利用
している勘定になります。 令和二年度の予算の生活維新の中の十二、新時代を創造
する人材育成、十三、人を豊かに
する環境づくり推進プロジェクトの新たな学びを実現
する教育ICT推進事業に、令和二年度の予算で一億三千七百四万三千円、令和元年度補正予算で三十四億一千四十万七千円
が盛り込まれています。 学校における
教育ICT環境の整備の中の無線LANの整備以外は、全否定
するものではありません。確かに、身近に見られない自然に関する物・事
が、ICTを活用
して見ること
ができますし、詳しい解説も
してくれるでしょう。 また、VR、
バーチャルリアリティーのゴーグルなどを使用
すれば、目の前に仮想空間
が生まれ、知らない動物、植物、身近でない遠くの景色などの存在
が身近になることはあるとは思います。 しかし、ほかに、触る、匂う、聞く、味わうことはできません。仲間、友達と一緒に自然での体験を共有
し、自然と少しでも接することで、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚の五つの感覚
が発達
するということ
が言われています。 最近では、メールやLINEなどで、直接は話さなくてもコミュニケーションは取れますし、テレビゲームなどで、外で遊ばなくても家の中で時間
が過ごせます。 しかし、一泊二日という極めて少ない時間です
が、仲間、友達と一緒に自然で過ごすということ
が大事だと思います。 そういうことを求めて、これまで西は下関、北は萩・長門、南は山陽小野田、東は岩国市の学校、幼稚園、保育園の子供たち
が利用
しています。 秋吉台青少年自然の家は、決して移譲
する、廃止
すること
が県と美祢市の間だけの問題ではありません。県内全体の問題だというふうに考えます。 以下、三点にわたって質問をいたします。 まず第一点目、これまでの秋吉台青少年自然の家の培ってきた、青少年の教育に果たしてきた役割についての評価をどう捉えておられるのか、お伺い
します。 次に、二点目、譲渡もしくは廃止と市に示されたと聞いている
が、何を基準に決められたのか、お伺いをいたします。 最後の三点目に、今後、仮に廃止
されるようなことになれば、これまで世界的に山口県
が誇れる
カルスト台地の中で、秋吉台青少年自然の家
が担ってきた、子供たち
が集団で自然に触れる体験を共有
し、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚を育み、そして共同作業を
することによって、お互いを助け合うという仲間意識の醸成をどう
されていくのか、お伺いをいたします。 次に、自殺対策についてです。 平成十八年に制定
された
自殺対策基本法の第一条の目的には、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して、国、
地方公共団体等の責務を明らかに
するとともに、自殺対策を総合的に推進
して自殺の防止を図り、あわせて自殺者の親族等の支援の充実を図り、もって国民
が健康で生きがいを持って暮らすことのできる社会の実現に寄与
することを目的と
する。 第二条二項に、自殺対策は、自殺
が個人的な問題としてのみ捉えられるべきものではなく、その背景に様々な社会的な要因
があることを踏まえ、社会的な取組として実施
されなければならないというふうに
されています。 そこで、毎年九月には
自殺予防週間が設定
され、そして毎年三月、今月であります
が、自殺対策強化月間
が設定
され、国、
地方公共団体などで自殺予防の取組
がなされているところであります。 現状は、我が国の自殺者数は、長い間、毎年三万人を超え、平成二十二年以降は三万人を下回っています
が、平成二十七年、少し古い資料ではあります
が、約二万三千人の方
が亡くなっておられます。時間帯を見ると、朝起きて仕事に出る前後、お昼どき前後、夕方帰宅
するときとなっています。 自殺の原因といいますか、きっかけとなった心の問題等は様々あるとは思います
が、一日の流れの中で見てみますと、今日も一日
が始まるのかという苦痛と思える朝、一日
が始まり、少し活動
して、今日一日やっていけるかな、どうかなと思えるようなお昼どき、やっぱり振り返って、今日は一日はよくなかったと思える夕方
が多いのではないかと、私の素人判断なのです
が、考察をいたします。 私
が自殺問題を取り上げるのは、二十数年来親しく
していた友人
が、十六年ほど前に、まさしく朝更衣室で自死をいたしました。二、三日前に元気な顔を見せていたのに、家族の方にとっても非常なことだと思います
が、私にとっても自殺とは無縁な周囲の状況だと思っていましたから非常なショックでありました。あのとき、もっと強く居酒屋でも誘って話を聞いておけばよかったと、自責の念に駆られました。 人的損害で、社会的にはもとより、残された家族にとっても大きな損失だと思いますし、大きな悲しみしか残されませんし、その深さは計り知れません。とりわけ家族にとっては、幼子
がいれば将来への不安
が増すばかりであります。 その対策の一つとして、
ゲートキーパーというの
があります。
ゲートキーパーとは、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげる、見守る、そういったことを図ること
ができる人のことで、言わば命の門番とも位置づけられている人のことです。 自殺対策では、悩んでいる人に寄り添い、関わりを通して孤立、孤独を防ぎ、支援
すること
が重要です。一人でも多くの方に
ゲートキーパーとしての意識を持っていただき、専門性の有無に関わらず、それぞれの立場でできることから進んで行動を起こしていくこと
が自殺対策につながります。 自殺未遂を
した人の再発も見逃すことはできず、本人のアフターケアも必要です。また、残された家族や周りの人たちへの心のケアも大切で、一家の働き手
がなくなれば、経済的な援助・相談体制も必要です。 そこで質問です。これまで、県
が山口県
自殺総合対策計画に基づいて
してこられた自殺対策の中での成果と課題の概要についてお伺いいたします。残された家族、あるいは周辺の方たちへのケアについての対策をお伺いいたします。 また、身近に市民と接している市町との連携
が重要だと思います
が、どう
されているのか、また
ゲートキーパーの研修などへの支援策をお伺いいたします。 そして、重要なんです
が、自殺未遂者へのケアについてもお伺いをいたします。 各企業でも
ストレスチェックが社員に対して行われています
が、県としてどのような取組、関わられているのか、お伺いをいたします。 また、県民へのサービスは、県の職員の体と心の健康
があってのことだと思います
が、職員へのメンタルヘルスや
ストレスチェックはどう
されているのか、お伺いをいたします。 次に、山口県まち・ひと・
しごと創生総合戦略についてです。 県は、
創生総合戦略の策定趣旨の中で、我が国は本格的な
人口減少社会に突入
し、今後もさらなる人口の減少
が見込まれます。出生数の低下に加え、大都市圏への人口移動
が一貫
して続き、人口は大幅に減少
し、この人口減少
が地域の活力を奪い、さらに人口減少に拍車をかける悪循環に陥っている。人口減少は、消費活動の停滞や産業を担う労働力人口
が減ることで本県の経済
が縮小の一途をたどり、地域の担い手不足
が深刻化
し、コミュニティー活動や伝統文化等の継承の困難、中山間地域では集落そのものの維持さえ難しいところも出ている旨
が出されております。 私
が住んでいる地区は、宇部市周辺部でありながら比較的
人口密集地域であります
が、最近では空き家
が目立ち、若い人は少なく、自治会の軒数も半減
しています。自治会の集会に集まるのは、ほぼほぼ六十歳以上の高齢者ばかりです。私も、その一人として、肌身で感じているところであります。 高度成長時代に労働者を大都市に集中
させる政策の中で、金の卵と称せられた
中学校卒業者、高校卒業者
がふるさとを離れ、現在でも一緒です
が、大学生
がふるさとに帰ってこないという中で、もうからない第一次産業は衰退の一途をたどらなければならなくなったのは皆さん御存じのとおりです。私もふるさとでは働く場所
がなくなって宇部に行ったのと、ある意味では一緒であります。 これからの日本の社会を支えていく若い人たちの働く場を確保
し、結婚、子育て
がしやすい環境を整備
し、これまでの日本の社会を支えてこられた方の福祉を充実
させ、天寿を全う
するまで健康という社会を、都市部であろう
が中山間地域であろう
が、県内どこにでも築いていくこと
が喫緊の課題だという認識は私も県も一緒だというふうに思います。 ただ、気になること
が幾つかありますので、質問いたします。ただ、あまりにも事業の幅
がありますので、総括的、また二、三点の問題に限らさせていただきます。 県
が創生総合戦略を策定
されたことと同じく
して、県内の各市町の来年度二期目に入る
創生総合戦略を、その地域性、歴史などを考慮
して策定
されています。 その地域の住民の方と日常的に接し、総合計画や各分野での具体的な計画を策定
する中で、地域の長所・短所を把握
している各市町と県の連携の中で、県の役割や支援策としての
創生総合戦略が策定
されているものだと受け止めています。 そこで質問です。そういったことから、県内各市町との連携はどのように取られ、今後どのように
されるのか、お伺いをいたします。
重要業績評価指数(KPI)です
が、これを掲げて取り組まれているのはいいことだとは思います。 ただ、計量化
する場合に、いわゆる箱物、これも維持費
がかかります
が、目に見えるものはまだいいのです
が、ソフト的な政策、新規雇用創出、DMOなどの交流人口、会社を始める起業・創業、地域おこしのグループへの支援、移住・定住等はどれだけ継続
ができているのか、なぜできているのか、継続できなかったのはなぜかを検証
する必要
があると思います。安倍首相
が地域おこしのモデルとして紹介
した青年
が、所在地を変わっていたというの
がありました。 例えば、産業振興による雇用創出
ができたとしても、職場での定着
があるかという問題です。新卒者は教育委員会や知事部局でも取り組まれています
が、中途採用者については定着への取組
がまだまだと思わざるを得ません。新規の雇用
ができたからいいのではなく、いかに定着
してもらえたか
が重要だと思います。県としての取組をお伺いいたします。 MCS、
化学物質過敏症についてです。 先週の新聞に掲載
されていました
が、喫茶店を営む御夫婦
がお客様の香料を毎日嗅ぎ続ける中で体調を崩し、閉店を余儀なく
されたそうです。夫婦とも専門医の診断を
してもらったら、
化学物質過敏症とのことでした。全身に不調を感じたのは、よい香りの
するお客
が来たときだそうです。 柔軟剤や香料
が入った洗剤などは、多くは石油系です。マイクロカプセルというの
が入っています。 その後、夫婦は、柔軟剤などを使用
した方の入店を控えるように張り紙を
したり、SNSで香料での害、香害――香る害と書きます
が、香害を広く知ってもらうために発信を
したら、心ない返信
が来たそうです。 また、若いお母さん
が幼児の服をリサイクルで買ったところ、二、三日
すると、吐き気、頭痛、倦怠感などで気分
が悪くなり、調べてみると、前の所有者
が柔軟剤を使用
していたのではないかということに突き当たったそうであります。 幼児は抵抗力
が弱く、また子育て世代は収入も少なく、リサイクルのベビー服を買うことや、親しい人からもらったり
すること
が多い中で、なかなか難しい問題ではあります。 ところで、この香害――香る害という熟語は、パソコンでは変換
ができませんでしたと同時に、多くの人にはまだまだ認知
されていません。 以前は、ハウスシック症候群
が全国的にも取り上げられ、家の建築材料に関しては改善
されつつあります
が、最近では異常なまでに
匂いに敏感になり過ぎて、香料やふわふわ感の持続のために、柔軟剤の使用
が多くなりました。 ちなみに、おやじ臭、加齢臭と言われるの
が嫌で、香料入りの洗剤や香料を
する大人の男性も増えています。 しかし、前回の議会定例会でも紹介
した札幌市だけでなく、全国的に子供を香害から守るために、教育委員会
が保護者宛てに柔軟剤等の自粛を求める文書を出したり、市有施設で市民向けのポスターを作成
し、啓蒙・啓発の対応を
している自治体もあります。 このように、柔軟剤や洗剤は、日常的に使用
する消費者にとって身近な用品であります
が、その使用によって香りで困っている人への配慮も必要です。 そこで質問です。県としては、今後、消費生活の中で生じる香害に対し、啓蒙・啓発を
している自治体と同様な取組を今後
されるのか、お伺いをいたします。 また、来年度予算の生活維新の中で、こどものアレルギー疾患対策基盤強化事業で五百八十七万七千円
が計上
されています
が、どの範囲までのアレルギー疾患を想定
されているのか、お伺いをいたします。 EHS、電磁波過敏症についてです。 県は、来年度予算で、新規事業として5Gを活用
した美術品の新たな魅力を発信、また、5G技術活用による遠隔医療指導の実証
が挙げられています。 5Gそのものは第五世代の無線通信技術で、現在の4Gの処理速度より百倍速く、二時間の映画
が三秒間でダウンロード
ができる処理速度
があります。三十年前は、移動体通信といえば専らポケベル
が主流で、送れる文字数も極端に少ないものでありました。 二十年前のインターネットは、条件にもよります
が、写真をダウンロード
するにも一分近くかかっていました。現在と比較
すると、隔世の感
があります。 しかし、5Gはその分、超高周波を使用
しますし、電磁波の影響の安全性
が確認
されていないもので、直進性
が強く、金属やコンクリートなどの硬いものには反射
してしまうので、基地局
が大体百メートル間隔に設置
しなくてはいけません。二世代前のPHSの再現のような基地局の設定のもので、電磁波
が飛び交う町になってしまいます。 現在の携帯電話でも、通話時の電磁波の五○%
が頭部に吸収
されており、一番近い脳は局部的に極めて強い電磁波にさらされています。 ここで問題になるのは、現在の携帯電話の無線基地局周辺で、過去から周辺住民の健康に影響
が出て、裁判にもなっていることです。5Gは電磁波
が強く、体にも影響
が出やすくなります。 電磁波は、水分に作用
する電子レンジとIHコンロと同じ原理でして、脳の水分に作用
しますから、大人より水分
が多い子供にはより悪影響
が出ます。 5Gで先行
しているアメリカでは、消防署の近くに5Gの基地局
があるところで勤務
している消防士たち
が、頭痛や不眠、記憶障害と意識障害を訴え、近くに基地局のない別の基地に異動
した途端、すっかり症状
が治ったということです。 余談になります
が、列島縦断の超特別高圧送電線の下にある電話ケーブルは、電磁波の影響を極力受けないように外皮
が鉄の鋼で覆われており、電車の線路の地下ケーブルには通常より深い位置に埋設
してあります。 町なか、建物はもちろん、学校の中で無線で電磁波
が飛び交い出すと、距離は近接
し、遮断物はなく、大人はもちろん子供たちにも、吐き気、頭痛、倦怠感などの体調不良を訴える人
が増える可能性
があります。
化学物質過敏症は、周囲の人に注意喚起
するなどを依頼
すること
ができます
が、電磁波過敏症はそうはいきません。 世界では、子供に対する携帯電話の使用について、以下のように規制
しています。 ロシアは十六歳以下は使用
すべきではない、アイルランドは十六歳以下は使用
させないよう、イギリスは八歳未満は使用
させないよう、インドは十六歳以下は使用・販売禁止、カナダは十八歳以下の子供の親に使用時間を減らすように指導
しています
が、日本では規制はありません。 前回の定例会でも申しました
が、
化学物質過敏症や電磁波過敏症で体調を悪く
したという子供は、山口県では健康診断やお医者の診断でひどい症状の子供はないということでありました
が、日本中で5G
が普及
し出すと、学校にも外にも出られない子供
が増えてくる可能性
があります。 欧米では、研究者・学者
が、電磁波の影響で体調の悪化やがんになる可能性を指摘
しています。WHO、世界保健機構も、同様の警告を出しています。 同じデータでも、危険性
が疑われるものには規制を
するという欧米に対して、危険性の疑いはある
が、大事に至らないから大丈夫という日本の違いをかいま見る気
がいたします。 そこで質問をいたします。5Gだけに関わらず、県として電磁波過敏症をどのように考えておられるのか、御所見をお伺い
します。 また、5Gなどを使ったIoT、ICTの環境整備をどのような安全を考慮
した設備で構築
されるのか、お伺いをいたします。 次に、上関原発についてです。 電源開発基本計画への組入れに係る平成十三年五月経済産業省の総合資源エネルギー調査会、電源開発分科会第一回の審議会に向けて、二井元県知事
が提出
した六分野二十一項目の知事意見では、提出当時の一昨年の平成十一年九月のJCOの臨界事故に鑑み、県民の間には原子力発電の安全性に対する不安は依然として大きいもの
があり、周辺自治体においても反対請願の趣旨採択
がなされたほか、当時の原子力安全委員会
が公表
した二○○○年版原子力安全白書において、原子力は絶対に安全とは誰にも言えないと
していると指摘
し、国においてはこうした状況を十分認識の上、上関原子力発電所立地について、国の明確な責任で原子力発電の安全性に対する県民への不安解消等に最大限の努力を行うこと。地震の特定観測地域にあり、事業者に入念な調査を行うよう指導を徹底
すること。また、使用済み燃料の貯蔵、管理について、発電所内での新たな貯蔵施設に頼らないで済むよう、また、発電所内での貯蔵、管理
が長期にわたらないよう適切な対策を講じること。様々な安全対策の措置を講じるよう要請
し、今後の対応状況によっては、当該計画の推進等について、県
が有する権限、事務、協力等を留保
することもあり得ることを申し添えておきますと言い切っています。 そこで、国は、福島第一原発事故以来、これまで以上に原発の安全性を考慮に入れ、既設の原発を対象に設けた新規制基準では、外部事象も考慮
したシビアアクシデント対策──シビアアクシデントとは、福島第一原発の事故のように、原子炉の燃料
が重大な損傷を受けるなど、原子力発電所の設計時の想定を超える苛酷事故のことです。それ
が十分な検討を経ないまま、事業者の自主性に任されてきた、これは国会事故調査委員会。また、設置許可
された原発に遡って適用
する、バックフィットといわれる法的仕組みも何もなかった、これも国会事故調査委員会と冒頭に明確に述べており、繰り返しになります
が、あくまでも既設の原発に対しての新規制基準であり、新増設の新規制基準ではなく、ましてや経済産業省、政府の見解は、現時点では新増設は想定
していないわけであり、中国電力の今回のボーリング調査の根拠はないものと言わざるを得ません。 そこで質問に入ります。本当にボーリング調査
が必要なものなのか、一般海域の占用申請時に事業者に問いただす等
されたのか、県の御所見をお伺い
します。 また、新規制基準に適合
されようと
しているのなら、原子力発電所設置に伴い、建物のより強固な耐震化、津波対策での津波防護の多重化、百六十キロ圏内の火山や自然災害への対策、上関原発は米軍岩国基地の近くにあり、テロ等の意図的な航空機衝突への対策など、重要電源開発地点に指定
されたときとは明らかに施設や埋立ての面積、形状などの計画の変更
が想定
されます
が、今回の埋立免許の延長申請時に埋立てに関する計画の変更はなされていたのでしょうか、お伺いをいたします。 また、核廃棄物の処理場のめど
が立っていない中で、上関原発を建設
することは核廃棄物を敷地内にため込むようなものだと思います。 先日、資源エネルギー庁と原子力発電環境整備機構(NUMO)は、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する説明会を行いました
が、その趣旨、内容、参加者――県民、自治体等についてお伺いをいたします。 以上で、最初の質問を終わります。(拍手)
○議長(柳居俊学君) 村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕
◎知事(村岡嗣政君) 宮本議員の御質問のうち、私からは、「山口県まち・ひと・
しごと創生総合戦略」に関する、県内の各市町との連携についてお答え
します。 人口減少や少子高齢化をはじめ、本県
が直面
する様々な課題を克服
するため、これまでも市町と連携を図りながら、地方創生の実現に向けた取組を進めてきたところです。 第二期の総合戦略の策定に当たっても、市町との連携
が重要となることから、昨年十一月、市町長との会議の場において、人口減少など本県の現状に係る認識を共有
するとともに、地方創生のさらなる推進に向け、今後の取組の方向性について議論を行ったところです。 また、県と市町の担当部局による県・市町地方創生推進会議を開催
し、国の総合戦略における新たな政策や、県の総合戦略策定に向けた取組について情報を共有
するなど、県・市町間の連携の強化を図っています。 こうした取組を踏まえ、このたび、第二期の総合戦略を取りまとめたところであり、今後とも市町との連携を図りながら、本県の地方創生を推進
してまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。
○議長(柳居俊学君) 中野
健康福祉部長。 〔
健康福祉部長 中野恵君登壇〕
◎
健康福祉部長(中野恵君) 自殺対策についての数点のお尋ねにお答え
します。 まず、自殺対策の成果と課題の概要についてです。 成果としては、平成二十年三月の県
自殺総合対策計画策定以降、人口十万人当たりの自殺者数
が、平成二十一年をピークと
した二十八・三人から平成三十年に十五・四人までに減少
していることであり、課題は、自殺者数のうち四割
が三十代から五十代までの働き盛り世代であるということと考えています。 次に、残された方々へのケアについてです。 自殺は、遺族をはじめ周囲の人々の心や生活環境に大きな影響を与えることから、県精神保健福祉センターを中心に、関係機関
が連携
した相談
しやすい体制を構築
しており、残された方々の思いや生活上の様々な悩みを受け止め、適切な支援
が受けられるよう取り組んでいます。 次に、市町との連携です
が、自殺対策に取り組む市町職員への研修の実施や担当者会議での県の対策に関する情報提供、自殺防止につながる取組事例の紹介などを通じて連携を図っています。 次に、
ゲートキーパーの研修などへの支援です
が、幅広く自殺防止に携わる人材を育成
する観点から、地域の事業所や教育関係者等に対し、
ゲートキーパーの養成や自殺予防に関する研修会の開催経費などを支援
しています。 次に、自殺未遂者へのケアです
が、県精神保健福祉センターでは、未遂者からの相談内容に応じて訪問
し、再び自殺を図ることを防ぐとともに、健康状態や今後の生活に向けたアセスメントを行うことにより、社会復帰に必要な取組を行っています。 次に、企業
が行う
ストレスチェックへの県の関与についてです。 労働安全衛生法に基づき事業者
が実施
するストレスチェックは、労働基準監督署の所管であり、県は直接関与
していません
が、
ストレスチェックの重要性を周知
しているところです。 次に、MCS、
化学物質過敏症についてのお尋ねのうち、こどものアレルギー疾患対策基盤強化事業についてお答え
します。 この事業は、アレルギー疾患対策基本法に基づき、子供と親を対象にアレルギーへの正しい理解を促すとともに、医療提供体制の充実を図るものであり、疾患の範囲は、同法に定めた気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症、食物アレルギーと
されています。 次に、EHS、電磁波過敏症についてのお尋ねのうち、電磁波過敏症の認識についてお答え
します。 WHOによれば、電磁波の健康への悪影響については、これまで科学的根拠は示されていないと
し、国も、人体への影響について、長期的な影響を示す科学的根拠は発見
されていないと
した有識者の検討結果を公表
していることから、県としてもこれらと同様に考えています。
○議長(柳居俊学君) 平屋総務部長。 〔総務部長 平屋隆之君登壇〕
◎総務部長(平屋隆之君) 自殺対策に関する御質問のうち、職員へのメンタルヘルスや
ストレスチェックについてのお尋ねにお答え
します。 県では、職員の心の健康の保持増進を図るため、各種研修や講習会等を通じ、職員のメンタルヘルスへの理解と認識を深めるとともに、毎年度、全職員を対象に
ストレスチェックを実施
し、職員自身のストレスへの気づきを促すなどの予防対策に取り組んでいます。 また、
ストレスチェックの結果、高いストレス
が認められた職員に対しては、産業医による面接指導を行うほか、保健相談員や専門医等による個別の相談体制も整え、メンタルヘルス不調の早期発見・早期対応に努めているところです。
○議長(柳居俊学君) 北村
総合企画部長。 〔
総合企画部長 北村敏克君登壇〕
◎
総合企画部長(北村敏克君) 「山口県まち・ひと・
しごと創生総合戦略」についてのお尋ねのうち、施策効果の検証についてお答え
します。 施策の検証については、毎年度、政策評価を実施
し、KPI等により施策の進捗状況を把握
し、必要に応じて改善を図るとともに、その効果を高める取組も進めてきたところです。 このうち、職場への定着に関しては、新規の雇用創出だけでなく、入社三年目までの従業員の各段階に応じたセミナーの開催等の支援も行っています。 また、移住者の定着に関しても、移住者同士の交流を図るやまぐち移住倶楽部を通じて、移住者の不安を解消
するなど、きめ細かな支援を行っています。 今後も、引き続き、施策の検証等を通じて、その効果
が継続
していくよう取り組んでまいります。 次に、EHS、電磁波過敏症についてのお尋ねのうち、5Gなどを使ったIoT、ICTの環境整備についてお答え
します。 電波の人体に与える影響については、国において、これまでの科学的知見を基に、十分な安全率を考慮
した基準である電波防護指針
が策定
されています。 携帯電話基地局の設置等に当たっては、この指針を基に
した規制値を遵守
するよう、電波法令に規定
されています。 県としては、こうした国の指針や法令に従い、適切に対処
することと
しています。
○議長(柳居俊学君) 西田
環境生活部長。 〔
環境生活部長 西田秀行君登壇〕
◎
環境生活部長(西田秀行君) MCS、
化学物質過敏症についてのお尋ねのうち、香害についてお答え
します。 県では、お示しのいわゆる香害について、全国的に相談
が増加
していることから、国民生活センター
が発表
した、自分にとっては快適な
匂いでも他人は不快に感じることもあるといった相手への配慮や、商品選択時のアドバイスを消費生活センターのホームページに掲載
し、県民に情報提供を
しています。 今後とも、国や国民生活センターにおける香害に関する対応などを踏まえ、県民に対し、適切な相談対応や必要な情報提供に努めてまいります。
○議長(柳居俊学君) 森若土木建築部長。 〔土木建築部長 森若峰存君登壇〕
◎土木建築部長(森若峰存君) 上関原発についての二点のお尋ねにお答え
します。 まず、一般海域の占用申請時に、事業者に対しボーリング調査の必要性についてただす等したのかとのお尋ねです。 ボーリングの調査の必要性については、申請書において、原発の安全審査に万全を期するために実施
するとの説明
がなされており、改めて説明は求めていません。 次に、今回の埋立免許の延長申請時に、埋立てに関する計画の変更はなされていたのかとのお尋ねです。 今回の申請は、埋立てに関する設計の概要の変更などを内容と
したものではなく、あくまでも埋立免許の期間の延長について申請
されたものです。
○議長(柳居俊学君) 河村
商工労働部理事。 〔
商工労働部理事 河村祐一君登壇〕
◎
商工労働部理事(河村祐一君) 上関原発についてのお尋ねのうち、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する説明会についてお答え
します。 国は、高レベル放射性廃棄物の最終処分の方針等について、全国的な理解活動を進めており、その一環として、本県では本年二月十九日に一般県民向けの説明会
が、翌二十日に自治体職員向けの説明会
が行われたところです。 一般県民向けの説明会では、地層処分の仕組みやその実現に向けたプロセス等について説明
がなされ、自治体職員向けの説明会では、最終処分に関する国の取組の現状と今後の方向性について説明
がなされました。
○議長(柳居俊学君) 繁吉副教育長。 〔副教育長 繁吉健志君登壇〕
◎副教育長(繁吉健志君) 秋吉台青少年自然の家についての三点のお尋ねにお答え
します。 まず、秋吉台青少年自然の家
が青少年教育に果たしてきた役割についての評価です
が、雄大な自然環境等を生かし、子供たちにハイキングや洞窟探検などの特色ある活動プログラム等を提供
することにより、青少年の豊かな人間性や社会性の育成に寄与
してきたものと評価
しています。 次に、譲渡もしくは廃止と示された
が、何を基準に決めたのかとのお尋ねです
が、行財政改革統括本部で示された見直しの基本方針に沿って、検討を進めているところです。 次に、仮に廃止
されることになれば、秋吉台青少年自然の家
が担ってきた自然体験の共有などをどう
されるのかとのお尋ねです
が、先日、見直しの具体的な内容等について、美祢市との協議を継続
するとの方向性を公表
したところであり、現時点で廃止を想定
した影響等についてお示し
する状況にはありません。
○議長(柳居俊学君) 宮本輝男君。 〔宮本輝男君登壇〕(拍手)
◆(宮本輝男君) それでは、二回目の質問をいたします。 秋吉台青少年自然の家は、地元に移譲という矮小化を
しないで、山口県全体の課題として考慮
していってほしいなというふうに思います。 そして、学校での
教育ICT環境の整備、あるいはほかの施設でも5Gの環境整備については、せめて端末については無線Wi─Fiでなく、有線で引いていただきたいというふうに思っています。 先ほど御答弁にありましたけど、
化学物質過敏症については、今後、相談体制、あるいは啓蒙・啓発活動について、強化を
していってほしいというふうに思います。 質問です
が、上関原発についてです
が、変更
が出されていないにも関わらず、延長許可
が出されたのであれば、新規制基準に満たされない申請に対して許可を出したことになります
が、見解をお伺いいたします。 新規制基準に合わない原子力発電の建設に伴う埋立てと断層の地質調査のためのボーリングは法的には別の法であり、同時に許可を出すことは必要性
がなかったのではないでしょうか。 事業者
が工事再開を断念
したのではないというアリバイづくりのための調査にしか見えません
が、お伺いをいたします。 また、新増設
が想定
されていないにも関わらず、発電所本体の着工の見通し
がつくまでは埋立工事を
しないようにという要請を
されています
が、できないものに対して許可を出すような空手形を切ったと思われます
が、見解をお伺いいたします。 県としては、高レベル放射性廃棄物の地層処分をどのように考えておられるのかをお伺いいたします。 以上で、全ての質問を終わります。 最後までの御清聴、ありがとうございました。(拍手)
○議長(柳居俊学君) 森若土木建築部長。 〔土木建築部長 森若峰存君登壇〕
◎土木建築部長(森若峰存君) まず、新規制基準についての問いでございます。 先ほど御答弁
しましたとおり、今回の申請は埋立てに関する設計の概要の変更などを内容と
したものではなく、あくまでも埋立免許の期間の延長について申請
されたものであり、期間延長に正当な事由
が認められたことから許可
したものです。 次に、同時期にとか、アリバイとおっしゃっていた質問についてです。 中国電力からの申請及び補足説明において、ボーリング調査の必要性について説明
がなされており、県としては、原発の安全審査に万全を期するためのボーリング調査を実施
するとの中国電力の主張に合理性
があり、期間延長に正当な事由
があると認められたことから延長を許可
したものです。 次に、最後ですけれども、新増設
が想定
されていない中、要請についての話でございます。 要請は、公有水面埋立法の処分とは切り離し、原発建設計画
が存する県の知事という埋立免許権者とは別の立場から行ったものであり、このたびの延長申請については、上関原発の重要電源開発地点の指定
が引き続き有効であること
が今回改めて国から明確に示されたことから、土地需要
があると判断
し、延長を許可
したものです。
○議長(柳居俊学君) 河村
商工労働部理事。 〔
商工労働部理事 河村祐一君登壇〕
◎
商工労働部理事(河村祐一君) 県では、高レベル放射性廃棄物の地層処分をどのように考えているのかとのお尋ねにお答え
します。 高レベル放射性廃棄物の処分については、国
が前面に立って問題解決に取り組むと
されており、県としては、今後とも国の責任において、この問題解決に向けた取組
が進められるものと考えています。
○議長(柳居俊学君) 木佐木大助君。 〔木佐木大助君登壇〕(拍手)
◆(木佐木大助君) 日本共産党の木佐木大助です。直ちに、通告に従い、一般質問を行います。 質問の第一は、
新型コロナウイルス対策についてであります。 三日深夜、県内初となる陽性患者
が確認
されました。患者さんの一刻も早い回復を願うとともに、感染拡大を防ぐ対策のより一層の強化を求めるものであります。
新型コロナウイルスによる肺炎
が国内で広がる中、安倍首相は二月二十七日、唐突に全ての小、中、高校、特別支援学校、これの休業を要請いたしました。感染拡大のリスクを減らすための選択肢として否定は
しません
が、デメリットのほう
がはるかに勝っています。 一番の問題は、なぜ感染
が広がっていない、そうした地域まで含めて全国一律の休業なのか、科学的な根拠を全く示していません。このため、混乱はますます広がっています。 一つは、学校は休業
させます
が、保育園や放課後児童クラブは続けることになっています。 放課後児童クラブは、学校の空き教室や児童館などで実施
されています。狭いところに、学年を超えて子供たち
が集まります。接触は普通の学校のクラスより多くなり、児童や指導員
が感染
するリスクはむしろ高まるおそれはないのでしょうか、お尋ね
します。 二つは、児童を受け入れるため、県内の多くの自治体
が放課後児童クラブの開所時間を長期休暇中並みに延長
します。運営経費の三分の一は市町負担であり、利用料も徴収
されています。学校休業に伴って発生
する自治体や保護者の負担は当然国
が負担
すべきです
が、この点を伺います。 三つは、学校の休業によって、低学年の子供たち
がいる共稼ぎ家庭は途方に暮れています。このため、医療スタッフ
が現場に出勤できなくなって、診療
が止まる事態も危惧されています。 四つに、休業
した場合は雇用調整助成金で補填
するという話もあります
が、雇用保険に加入
していないフリーランスや自営業者は対象外であります。こうした課題について、国はどう対処
する考えなのか、お伺いいたします。 五つに、以上紹介
したような混乱を拡大
させないために、県立学校も含め、休業期間については各自治体の判断に委ねるべきだと考えます
が、伺います。 質問の第二は、新年度予算案についてであります。 第一に、村岡知事は本会議での議案説明で、Society5・0への取組を強調
し、これらの新技術は、産業における新事業の創出や生産性の向上、生活における利便性や安心の確保など、様々な分野で大きな効果をもたらす可能性を有しており、私はこれを積極的に活用
することで、地域の課題解決や本県の活性化に寄与できると述べられました。 Society5・0とは、人工知能・AI、物とインターネットを結ぶIoT、ビッグデータという現代の三種の神器をあらゆる産業、社会生活で活用
して、経済成長と社会課題を解決
しようというものであります。 私どもも、県民福祉の増進につながる施策であれば、新たな技術は大いに活用
すべきだと考えます。 しかし、Society5・0の核となるビッグデータは、ガーファ――GAFA、すなわちグーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルという巨大企業
が占有
しており、情報操作や情報漏えいなど、多くのリスクを抱え込んでしまいます。 一つに、Society5・0は、使い方次第ではメリットもあります
が、デメリットもあると考えます
が、見解を伺います。 二つに、Society5・0は、国
が自治体戦略二○四○構想で打ち出したスマート自治体への転換、これと密接に結びついています。この構想を議論
している総務省の研究会の報告書には、AIやロボティクスによって処理
すること
ができる事務作業は全てAI、ロボティクスに任せ、半分の職員数でも担うべき機能
が発揮
される自治体を目指す方向性
が示されています。 新たな技術
が、民間企業においては人員削減や賃金引下げ、県及び県教育委員会においては職員の新たなリストラ、これに利用
されること
があってはならないと考えます
が、見解を伺います。 また、Society5・0と関連
して、教育現場へのICT機器の整備と、県立学校全ての生徒に一人一台のPC端末の導入も打ち出されました。市町も、全ての小中学校への導入を進めます。 一つに、今年度補正と新年度の予算案には合わせて約三十五億円計上
されています
が、次年度以降のスケジュールと所要経費を明らかに
してください。 二つに、PCの性能は、日進月歩で進化
します。数年後には、機種変更、更新
が必要となった際の財政支援策は講じられるのでしょうか、伺います。 三つに、同事業の効果について、文科省は個別最適化
した教育の展開
が可能になると説明
します。言葉を変えれば、一人一人の身の丈に応じた教育につながり、子供たち
が集団で活動
し、学び合う場を奪うことにつながるおそれはないのでしょうか、伺います。 四つに、PCにたけた教員ばかりではありません。使いこなすための研修など
が必要となり、多忙化に拍車をかけることはないのでしょうか。 五つに、教育現場
が切に求めているのは教員の増員であります
が、新年度も教職員定数は全体で百七十九人も減らされています。急がれるべきはICT整備ではなく、教員の大幅増員ではありませんか。 以上五点について、見解を伺います。 第二に、知事は予算案の発表会見で、社会全体で子育てを応援
する体制、これを一層充実
させていく考えを述べられました。大いに賛同
します
が、新年度も子供医療費助成制度の拡充は見送りであります。 予算案に計上
された経費は七億二千五百万円、二○○四年度の十四億一千八百五十万円と比べて半減を
しています。応援どころか、後退ではありませんか。 お隣の島根県は小学校卒業まで、福岡県は中学校卒業まで、二○二一年度からです
が、制度を拡充
することを明らかに
されました。 県は、持続可能な制度と
するためと、対象年齢の拡大を拒んでいます
が、例えば島根県にできて、どうして山口県でできない、その理由は一体何か、伺いたいと思います。 第三に、朝鮮学校など、各種学校と
されている外国人学校に対する支援についてです。 昨年十二月二十日、日本弁護士連合会は、十月一日から始まった幼児教育・保育の無償化に関し、全ての子供
が健やかに成長
するよう支援
するという改正支援法の基本理念に照らし、外国人学校の幼児教育・保育施設に通う子供に対して、無償化制度の対象と
すること
がまさに法の趣旨にかなうと指摘
しました。 外国人学校
が各種学校であることを理由に、外国人学校の幼児教育・保育施設に通っている子供を無償化制度の対象から除外
することは、憲法第十四条、自由権規約第二条一項、社会権規約二条二項、人種差別撤廃条約、子どもの権利条約二条一項など
が禁止
する差別的取扱いに該当
するおそれ
があると踏み込み、外国人学校の幼児教育・保育施設を無償化の対象に含むことを大前提に、法改正までの間は制度と同様の支援を講じるべきだと、日弁連会長声明を出しました。 一つに、山口県としてどう対応
されるのか、お尋ねをいたします。 二つに、会長声明の趣旨から
すれば、山口県
が続けている外国人学校特別補助金の予算化見送りに正当性は全くありません。ぜひ、新年度から予算化
すべきであります。お尋ね
します。 質問の第三は、岩国基地問題についてです。 一つは、昨年十一月、公表
された米海兵隊岩国基地所属の戦闘機部隊での規律違反の横行についてであります。 看過できないのは、同部隊内に、薬物乱用、アルコールの過剰摂取、不倫、指示違反といった、職業倫理にもとる実例
が存在
したと指摘
されていることであります。 国は、部隊の複数の幹部
が解任
されるなど、必要な処分
が行われたと説明
しています
が、規律違反を行っていた隊員は一体どのような処分を受けたのか、改めて伺います。 さきの議会で山口県警は、昨年一月から五月の間、麻薬及び向精神薬取締法違反の罪で三件、大麻取締法違反の罪で一件、米軍関係者を検挙
し、送検
したことを明らかに
されました。今回の規律違反と関連性
があるのでしょうか、お尋ね
します。 岩国基地所属部隊内で薬物乱用
が存在
していたと
すれば、市民の安心・安全
が脅かされかねません。県や県警はどう対処
されるのか、お尋ね
します。 二つは、空母艦載機のEA18Gグラウラー電子戦機の機数
が、配備前に国
が説明
した六機から八機に増えていたことです。 岩国市は昨年三月時点で把握
していました
が、国や米軍に正式に確認
した事実ではないことを理由に、公表
していませんでした。山口県はいつ把握
され、どのような対処を
されたのでしょうか。 中国四国防衛局は、機数は米軍の運用で変動
し得ると説明
しています
が、六機
が八機、一三三%で増であります。特に、グラウラーは、騒音
が激しいスーパーホーネットの派生機であります。これ以上の負担増は認められないという基本スタンスをほごに
するものではありませんか、お尋ねいたします。 米軍
が勝手気ままに配備機数を増やすことを放置
していたら、なし崩し的に機能強化
が進んでしまいます。国に抗議
し、米軍に対し、通告なしでの部隊増強は絶対に行わないよう要請
すべきではないでしょうか、お尋ね
します。 質問の第四は、上関原発問題についてであります。 広島高裁は、山口県南東部にある島の住民
が四国電力伊方原発の運転差止めを求めた仮処分申請について、一月十七日、運転
してはならないと
する決定を下しました。四国電力による原発近くの活断層調査は不十分であり、火山噴火の影響も過小に見積もっていると認定を
して、安全性に問題
がないと
した原子力規制委員会の判断は過誤であり、不合理だと断じました。 伊方原発は、一月下旬、ほぼ全ての電源を一時的に喪失
したほか、原子炉内の制御棒
が誤って引き抜かれるなど、重大事態につながりかねないとんでもないトラブル
が相次ぎ、その原因は現在に至っても明らかに
されていません。 一つに、山口県と愛媛県は、原子力災害に関わる確認書を交わしています。一月のトラブルについてどのような報告
があり、山口県は愛媛県に対しどう対処
されたのですか、伺います。 二つに、トラブル
が相次ぎ、その原因も明らかでない以上、山口県としても四国電力に対し、最小限、事故原因の究明と再発防止策
が明らかに
されるまでは再稼働
しないよう求めるべきであります。 三つに、伊方原発に近接
する上関原発の安全性にも、重大な疑念
が生じています。国や中国電力に対し、上関原発建設計画はきっぱりと中止
する、そのように求めるべきであります。 質問の第五は、ジェンダー平等についてであります。 世界経済フォーラム
が調査
している各国の男女格差の大きさ、グローバルジェンダーギャップ指数の二○一九年度版
が昨年十二月発表
されました。調査対象となった世界百五十三か国のうち日本は百二十一位、G7の中では最低であります。 男性も女性も生まれたときからこうあるべきだという見方や意識を、家庭、学校、地域、職場などで植え付けられ、様々な性差別の温床や生きづらさの原因になったり
しています。 ジェンダー平等の目標は、女性も男性も、それ以外の性の人も、誰も
が生きやすく、公平で公正な社会の実現にあります。 県当局及び教育委員会の努力で改善できる施策に限って提案をいたします。 一つは、管理職や各種審議会に、女性を積極的に登用
することであります。 昨年十二月、内閣府男女共同参画局
が作成を
した全国女性の参画マップによると、山口県の管理職に占める女性の割合は七・六%と三十二位、二○・三%でトップの鳥取県の半分以下であります。文科省調査では、小中学校、県立学校の管理的地位にある女性の割合も一六・四%にとどまっています。 今後、管理職や管理的地位に女性を積極的に登用
していくこと
が必要です
が、どう取り組まれるのか、知事及び教育長にお尋ね
します。 同時に、そのために、仕事と家事や育児、介護など
が両立できる職場環境を保障
すること
が不可欠です。どう取り組んでいかれるのか、併せて伺います。 二つは、LGBTに関する差別のない社会をつくる取組であります。 自治体に同姓カップルであることを届け出ると、公営住宅の入居や病院での手術の同意や立会いの際、親族同様の扱いを受けることを可能に
する同性パートナーシップ条例・制度を持つ自治体は三十一に広がっています。山口県でも検討
すべきではないでしょうか。 また、各種申請手続にある性別欄をなくすことは、すぐにできることであります。それぞれ伺いたいと思います。 質問の最後は、下関市立大学に関わる問題についてであります。 村岡知事は、昨年十一月二十二日、下関市
が申請
していた公立大学法人下関市立大学の定款変更を認可
しました。 この定款変更について、私は直後の十一月議会で、教育研究審議会から、教育研究に関わる重要規程の改廃権と教員の人事権、懲戒権を取り上げるものであることを指摘
し、総務省と文科省
が審査基準として示していた大学における教育研究の特性に配慮
したものとなっているか、これと照らし合わせれば、不許可となるの
が当然だとただしました。 これに対して山口県は、審査の結果、理事会の設置に伴う経営審議会の審議事項の変更など、定款を変更
する理由
が明確であり、その内容も教育研究の特性に配慮
したものとなっていることから、基準を満たしていると判断
して、認可を行ったと強弁
されました。 一つは、定款変更案は、市議会に提案
されるまで学長にさえ知らされず、学内の経営審議会や教育研究審議会、さらには教授会の審査会で一度も審議
されていません。この過程のどこに教育研究の特性に配慮
した事実
があるのでしょうか、改めてお尋ね
します。 二つは、新たな定款によって、今後は学内の審査
がなくても、教育研究に関することや教員の人事・懲戒など、理事会の審理だけで可能となります。これでは、下関市立大学は、下関の一部局のような扱いになってしまいます。 市長は、元副市長である理事長の一存で、人事や教育内容を決定
すること
ができます。憲法に定められた大学の自治はどこに残るのでしょうか、お尋ね
します。 三つに、百歩譲って、県
が定款変更を認可
した行為
がやむを得なかったとしても、法令に違反
しなかったら何をやってもいいという考え方は組織の私物化につながります。 山口県としては、下関に対し、行政による大学自治の介入を容認
する定款は早急に改めるよう助言
すべきと考えます
が、伺って、一回目の質問を終わります。(拍手)
○議長(柳居俊学君) 村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕
◎知事(村岡嗣政君) 木佐木議員の御質問のうち、私からは、女性の登用についてのお尋ねにお答え
します。 男女
が性別に関わりなく、その個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会を実現
することは、活力ある県づくりを進める上で重要であると考えています。 こうした中で、県では、女性管理職の一層の登用に向け、職域の拡大や経験・専門性を生かした多様なキャリア形成の支援など、女性職員
が能力や適性を発揮できる環境づくりを進めているところです。 また、働く時間の柔軟化につながる時差出勤やフレックスタイム制の導入をはじめ、男性職員の育児休業の取得促進等を通じて、家庭生活と職業生活
が両立できるよう取り組んでいます。 私は、男女を問わず、全ての職員
が生き生きと活躍できる組織づくりに引き続き取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。
○議長(柳居俊学君) 中野
健康福祉部長。 〔
健康福祉部長 中野恵君登壇〕
◎
健康福祉部長(中野恵君)
新型コロナウイルス対策についての数点のお尋ねにお答え
します。 まず、放課後児童クラブでの感染リスクについてです。 学校とは形態等も異なり、感染リスクの比較は困難です
が、放課後児童クラブは家に一人でいること
ができない子供の受入先となることから、実施主体である市町において、手洗いや咳エチケットなど、感染予防の徹底
が図られているところです。 次に、今般の学校休業に伴う費用については、全額、国において負担
することとなっており、自治体や保護者の負担はありません。 次に、医療スタッフの不足により、診療
が止まる事態への国の対応についてです。 国は、学校等の臨時休業期間における各医療機関の人員不足に対して、臨時的な代替職員の確保について、関係団体と調整を進めることと
しています。 次に、新年度予算案についてのお尋ねのうち、子供の医療費助成制度についてお答え
します。 他県の制度を引き合いに出してのお尋ねです
が、各県で制度内容
が異なり、対象年齢のみで比較
することは適当でないと考えています。 本県の制度は、一定の福祉医療の水準を確保
することを目的に、基準を定めて助成を
しているものであり、厳しい財政状況の中、次代にしっかりと引き継いでいくため、現行制度を維持
すること
が基本であると考えています。
○議長(柳居俊学君) 福田
商工労働部長。 〔
商工労働部長 福田浩治君登壇〕
◎
商工労働部長(福田浩治君)
新型コロナウイルス対策についてのお尋ねのうち、フリーランス等の休業への国の対処についてお答えいたします。 国は、フリーランスを含む事業者の資金繰り支援として、各関係機関における経営相談窓口の設置や、日本政策金融公庫等による緊急貸付・保証枠としての五千億円の措置を講じていると
している旨、報道等により承知
しております。
○議長(柳居俊学君) 北村
総合企画部長。 〔
総合企画部長 北村敏克君登壇〕
◎
総合企画部長(北村敏克君) 新年度予算案についての御質問のうち、Society5・0に関する二点のお尋ねにお答え
します。 AIなどの未来技術は、産業や生活など広範な分野に大きな変革をもたらすこと
が期待
されており、様々な課題を抱える本県においては積極的な活用
が必要です。 こうした技術
が急激に発達
する中で生じる様々な課題については、国においてセキュリティーの確保やデジタル市場に即したルールの整備等を進めることと
され、先般、透明性や公正性を向上
するための法律案
が閣議決定
されるなど、今後とも必要な法整備等
が進められるものと認識
しています。 また、未来技術の活用によって、事務作業の効率化や省力化を図ることで、人手不足を補うとともに、働き方改革による職場環境の向上も可能となります。 さらに、職員等
が高度な業務に注力
すること
ができることから、付加価値の高いサービスの提供等につながっていくものと考えています。 次に、下関市立大学についての三点のお尋ねにお答え
します。 まず、定款変更案の審議の過程で、教育研究の特性に配慮
した事実
があるのか、また、新たな定款では市長や理事長
が人事等を決定
すること
ができる
が、大学の自治はどこに残るのかとのお尋ねにまとめてお答え
します。 地方独立行政法人の定款変更の認可に当たっては、経営審議会等の審議は必要と
されていません。 また、審査に当たっては、変更後の定款において、教員の人事等について学長の権限
が保障
されているなど、教育研究の特性に配慮
されていることを確認
しています。 次に、定款を早急に改めるよう、下関市に助言
すべきではないかとのお尋ねです。 今回の定款変更については、地方独立行政法人法の規定や県で定める基準に基づき審査を行った結果、基準を満たしていると判断
し、認可
したものであり、改めて助言を行うことは考えていません。
○議長(柳居俊学君) 平屋総務部長。 〔総務部長 平屋隆之君登壇〕
◎総務部長(平屋隆之君) 新年度予算案に関する御質問のうち、外国人学校に対する支援についての二点のお尋ねにお答え
します。 まず、日本弁護士連合会の会長声明に対する県の対応についてです
が、幼児教育・保育の無償化は国において制度設計
され、全国一律の制度として実施
されているものであることから、現在、国
が対象と
していない各種学校について、県として特段の対応を行うことは考えていません。 次に、外国人学校特別補助金の予算化についてです
が、本県の朝鮮学校に対する補助金は、県民との相互理解の増進を目的として交付
してきたものであり、これを予算計上
しないこと
が差別的取扱いに当たるとは考えていません。
○議長(柳居俊学君) 藤田総務部理事。 〔総務部理事 藤田昭弘君登壇〕
◎総務部理事(藤田昭弘君) 米軍岩国基地問題についてのお尋ねのうち、まず、所属部隊での規律違反に関する二点のお尋ねにお答え
します。 まず、規律違反を行っていた隊員への処分についてです。 国によれば、米側は幹部以外の一般の隊員の処分内容を明らかに
していない
が、規律違反の行為に関して調査
が実施
され、必要な行政処分や懲戒処分
が行われているとのことです。 次に、所属部隊で薬物乱用
が存在
していたと
すれば、市民の安心・安全
が脅かされかねない
が、どう対処
するのかとのお尋ねです。 国からは、事故調査の結果を踏まえた米側の改善措置として、搭乗前に服用
すべきでない薬剤に関する教育の徹底や、部隊内の医療部門と連携
しての服用指導の強化など
が進められているとの説明を受けているところです。 薬剤の不適切な使用は、安全を著しく軽視
するものであることから、県としては、住民の不安
が解消
されるよう、国の説明を受けた際に、米側の改善措置の確実な実施や国による改善状況の継続的な把握等を強く要請
しており、引き続き、あらゆる機会を通じて粘り強く働きかけてまいります。 次に、EA18Gグラウラーの機数に関する三点のお尋ねです。 まず、機数
が六機から八機に増えたことについて、県はいつ把握
し、どのように対処
したのかとのお尋ねです。 岩国市
が八機であると確認
した時点で、市から情報提供を受け、県も把握
していました
が、配備前に国から機数は六機程度であり、その時々で変動
し得るものとの説明を受けていたことから、特段の対応は
しなかったところです。 次に、これ以上の負担増は認められないという基本スタンスをほごに
するものではないかとのお尋ねです。 艦載機移駐前に掲げていたこの基本スタンスは、日米ロードマップに示された再編案を超えた新たな部隊の配置を想定
していたものであり、部隊内の機数の変動はこれ以上の負担増には当たりません。 次に、国に抗議
し、米軍に対し、通告なしで部隊増強は行わないよう要請
すべきではないかとのお尋ねです。 県としては、お示しのグラウラーの機数の変動について抗議
する考えはありません
が、なし崩し的に機数増など
が行われてはならないと考えており、航空機の配備状況等について適切な情報提供
が行われるよう、引き続き国や米側に求めてまいります。
○議長(柳居俊学君) 河村
商工労働部理事。 〔
商工労働部理事 河村祐一君登壇〕
◎
商工労働部理事(河村祐一君) 上関原発問題に関するお尋ねのうち、四国電力に対し、事故原因の究明と再発防止策
が明らかに
されるまでは再稼働
しないよう求めるべきではないか、国や中国電力に対し、上関原発計画の中止を求めるべきではないかとの二点のお尋ねにまとめてお答え
します。 四国電力は、伊方原発でのトラブル発生の原因を徹底的に究明
し、再発防止策をしっかり検討
すると
しており、県としては、まずは監督権限を持つ国において、しっかりと事業者を指導
していただきたいと考えています。 したがいまして、四国電力に対し伊方原発の再稼働を
しないよう求める考えはありませんし、今回の伊方原発でのトラブルを理由として、国や中国電力に対し、上関原発計画の中止を求める考えはありません。
○議長(柳居俊学君) 西田
環境生活部長。 〔
環境生活部長 西田秀行君登壇〕
◎
環境生活部長(西田秀行君) ジェンダー平等社会の実現についてのお尋ねのうち、LGBTに関する二点のお尋ねにお答え
します。 まず、同性パートナーシップ条例・制度についてです
が、現在、国において、性的マイノリティーに関する法制度
が議論
されていることなどから、県としてはこうした国の動向等を見守ることと
しており、現時点では条例等を制定
することは考えていません。 次に、各種申請手続にある性別欄の廃止については、県ではそれぞれの申請書等における性別欄の必要性を十分検討
した上で、個別に判断
して対応
しているところです。
○議長(柳居俊学君) 繁吉副教育長。 〔副教育長 繁吉健志君登壇〕
◎副教育長(繁吉健志君) 教育に関する数点のお尋ねにお答え
します。 まず、
新型コロナウイルス対策についてのお尋ねです
が、臨時休業期間については、文部科学省の通知を踏まえ、各自治体
が判断
するものです。 次に、教育現場へのICT機器の整備等に関する数点のお尋ねにお答え
します。 まず、次年度以降のスケジュールと所要経費についてです。 義務教育段階の一人一台端末は、国のロードマップでは令和五年度末までの整備となっております
が、高等学校は来年度から実施
する実証研究を踏まえ今後検討
することと
しており、所要経費については今の段階でお示し
することはできません。 次に、財政支援策は講じられるのかとのお尋ねです
が、今のところ、国からは方針は示されておりません。 次に、子供たち
が集団で活動
し学び合う場を奪うことにつながるおそれはないかとのお尋ねです
が、ICT機器の活用は子供たち一人一人の教育的ニーズや学習状況に応じた学びの充実を図るものであり、御指摘は当たらないものと考えています。 次に、研修についてのお尋ねです
が、教員の負担にも配慮
しながら進めてまいります。 次に、教員の大幅増員を行うべきではないかとのお尋ねです
が、教職員については、いわゆる標準法により、その定数
が定められています。 次に、女性の登用についてのお尋ねです
が、県教委では、女性教職員の管理職への登用に向けて、リーダー養成等に関する研修への参加を促すほか、学校現場の主任に配置
することなどを通して、キャリアの形成を支援
しているところです。 また、子育て支援に関する制度を取りまとめた資料を全教職員に配付
するなど、職場全体での子育て支援に向けた環境づくりに取り組んでいるところです。
○議長(柳居俊学君) 片倉警察本部長。 〔警察本部長 片倉秀樹君登壇〕
◎警察本部長(片倉秀樹君) 岩国基地所属部隊の規律違反に関する二点のお尋ねにお答え
します。 まず、議員御指摘の昨年一月から五月末までに当県警
が検挙
し、検察庁に送致
した麻薬及び向精神薬取締法違反の罪三件と、大麻取締法違反の罪一件に関するお尋ねにつきましては、個別の事件の捜査に関することであり、お答えを差し控えさせていただきます。 なお、米軍内における規律違反につきましては、警察としてお答え
する立場にありません。 次に、岩国基地所属部隊内で薬物乱用
が存在
していたと
すれば、市民の安心・安全
が脅かされることから、県警察としてどう対処
するのかとのお尋ねにつきましては、繰り返しで大変恐縮でございます
が、米軍内における規律違反につきましては、警察としてお答え
する立場にありません。 いずれにいたしましても、警察は常に個別具体の事案に即し、法と証拠に基づいて、厳正かつ適正に対処
してまいります。
○議長(柳居俊学君) 平屋総務部長。 〔総務部長 平屋隆之君登壇〕
◎総務部長(平屋隆之君) 上関原発問題に関するお尋ねのうち、伊方原発のトラブルについてのお尋ねにお答え
します。 一月のトラブルについて、愛媛県からどのような報告
があり、県は愛媛県に対しどう対処
したのかとのお尋ねです
が、愛媛県からは伊方原発での異常発生の日時や内容について連絡
があり、本県としては愛媛県の対応等について確認を行ったところです。
○議長(柳居俊学君) 木佐木大助君。 〔木佐木大助君登壇〕(拍手)
◆(木佐木大助君) 再質問を行います。 ジェンダー平等、とりわけ女性幹部の登用について、県、また県教委、自分たちでやれることは積極的にやるという御答弁をいただきました。ぜひ、その点では一刻も早く、来年度も新しい女性幹部
が一人でも多く登場
することを願っています。 あと、ランダムに再質問を行います。 一つは基地問題で、グラウラーの配備機数
が事前の通告よりも三割以上も増えています。とりわけ艦載機移駐によって、極東最大の基地となったあの岩国基地、そこで薬物の乱用
があるとか、規律違反の乱れ
がすさまじい状況で生まれているという点では、こんな問題は主権国家としての日本、そこに駐留
する外国軍隊との関係でも繰り返し述べてまいりました
が、ドイツやイタリアとも全く違う日米地位協定の闇
があります。 この点では、山口県警は命を張って、そして捜査を
して頑張っている。治外法権の米軍の中ですから、そこまでは踏み込めないに
しても、これは引き続き頑張っていただきたいというふうに思います。 山口県としても、この問題についてはこれ以上の機能強化は許さないという、言わば山口県の県是として冒涜
されることないよう頑張る必要
があると思います
が、改めて見解を伺います。 上関原発問題、これについては改めて電源
が喪失
したとか、制御棒
が抜かれたとか、言ってみればあってはならない。しかし、そのこと自体は、人類
が原発と共存できないものだということを改めて示した問題ではないでしょうか。 この点では、エネルギー政策は国策の基本などと、腰の引けた対応はもうやめて、山口県民の安心・安全、これを守るために上関の原発も含め認めないと、きちんと言うべきことは言う、四国電力伊方、中国電力の上関、これは山口県として、これまで県民への公約でありましたから、ぜひお願いを
したいというふうに思います。 子育て応援の問題については、いろいろ言われました
が、財源
がないのではなくて、やはりここのところは子育て応援を
する、子供医療費の増額はまさに知事のやる気
が問われる問題だという点では、ぜひ、まだ間に合いますので、この分野での大幅増額をやっていただきたいと思います
が、改めてお尋ねをいたします。 朝鮮学校問題については、今年は子どもの権利条約
が制定
されて三十年たちます。にもかかわらず山口県の対応は、これは前山本知事のときにばっさり切ったわけです
が、在日朝鮮・韓国人の子供さんたちは、あの国際条約、日本も批准
した子どもの権利条約の対象外だということを実際の政治と生活の中でやっているわけであります。一刻も早く官製ヘイトはやめるよう、改めて見解を求めたいというふうに思います。 コロナの問題で改めて伺いたいのは、学校給食の問題で、学校
が一か月近い臨時休業となるため、食材を提供
した県学校給食会や食品業界・業者、米やパンの販売業者などに大きな苦境を与えています。 調理に当たる給食センターの職員の多くはパートです。その人たちの仕事
が奪われています。学校給食
が休止
されることに伴う関係者への損失補償、こうした制度はどういうふうになっているのか、改めて詳細を示していただきたいと思います。 最後に、市大定款問題、この問題は国政では桜を見る会をめぐる安倍首相の私物化問題と全く同様であり、下関市長による大学私物化問題であります。 末端の権力者の一人である下関市長
が、大学教育のずぶの素人の理事長と一緒になって大学運営を決めていく、こんなことはあり得ない話ではないでしょうか。 戦前のあの滝川事件、美濃部さんによる天皇機関説、これを守り抜いてきた八十年にわたる日本の大学人の闘いを台なしに
するような、全国の国公立大学にあり得ないような不祥事、これやはり山口県
がきっちり下関に対して、定款は戻せ、このことを言うべきだというふうに思います。 二回目の質問をこれで終わります。(拍手)
○議長(柳居俊学君) 藤田総務部理事。 〔総務部理事 藤田昭弘君登壇〕
◎総務部理事(藤田昭弘君) 再質問にお答え
します。 EA18Gのグラウラーの機数と、基地の機能強化の関係について御質問
がございました。 グラウラーに限らず、米軍の一飛行隊、一部隊の機数というのは、従前からその時々で増減
があります。国から移駐案について説明
があったときに、先ほども申しました
が、グラウラーの機数は六機程度、かつ機数については変動
があるという説明
がございました。 なし崩し的に機数増
があってはならないというふうには考えておりますけれども、八機は変動の範囲内というふうに考えております。 それから、基地機能強化ということを申されましたけど、基地機能強化という表現は、今、そういう表現は県として用いておりません
が、移駐前にこの表現を用いていたときも、これは基地周辺住民の生活環境
が悪化
するかどうかというのを判断基準と
しているということで、機数増イコール機能強化になるということは考えていないということは、これまでも申し上げてきたところです。 なお、移駐容認前に騒音予測を行っておりますけども、これは六機で行っています
が、グラウラーは八機になっております
が、現在の騒音の状況はその予測の範囲内にも収まっているということもございますし、八機になったこと
が現在の基本姿勢である基地周辺住民の生活環境の悪化ということに影響
するものではないというふうに考えております。
○議長(柳居俊学君) 中野
健康福祉部長。 〔
健康福祉部長 中野恵君登壇〕
◎
健康福祉部長(中野恵君) 木佐木議員の再質問にお答え
します。 子供の医療費助成に関連
して、子育て応援に関連の予算を大幅に増額
すべきではないかとのことでございました。 県では、子育て応援の取組と
しまして、安心
して子育てできる環境づくりに向けて、妊娠期から子育て期まで切れ目のない相談支援体制を全県的に推進
しますやまぐち版ネウボラの推進や、放課後児童クラブの運営への支援、さらには新年度予算では、第三子以降
が生まれた多子世帯へ祝い品を贈呈
する事業の新設等、本県独自で幅広い取組を行っているところでございます。
○議長(柳居俊学君) 平屋総務部長。 〔総務部長 平屋隆之君登壇〕
◎総務部長(平屋隆之君) 外国人学校に対する支援についての再質問にお答え
します。 朝鮮学校への補助金の予算化について、改めて見解を伺うとのお尋ねでありますけれども、先ほども御答弁申し上げましたとおり、本県の朝鮮学校への補助金は、県民との相互理解の増進を目的として交付を
してきたものであり、朝鮮学校の高校授業料無償化の対象外と
している国の考え方や補助金支給に対する他県の動向、北朝鮮の様々な行動に対する国内外の受け止め、これらを総合的に勘案を
し、現時点では補助金の支給は県民の理解
が得られないとの判断に変わりはなく、来年度においても予算計上を
していないところであります。
○議長(柳居俊学君) 北村
総合企画部長。 〔
総合企画部長 北村敏克君登壇〕
◎
総合企画部長(北村敏克君) 下関市立大学に係る再質問にお答え
します。 定款変更を元に戻すように、下関市に働きかけるべきではないかとのことでございますけれども、今回の定款変更につきましては、地方独立行政法人法の規定や県で定める基準に基づき審査を行い、教育研究の特性に配慮
したものであることも確認
し、認可
したものであり、改めてそのことを求めることは考えていません。
○議長(柳居俊学君) 繁吉副教育長。 〔副教育長 繁吉健志君登壇〕
◎副教育長(繁吉健志君) 学校の一斉臨時休業に係る再質問にお答え
します。 このたびの臨時休業により、学校給食
が休止になることに伴い、関係業者等の損失補償でありますとか、給食調理員の給与補償はどのようになるのか、改めて詳細を示してもらいたいとの再質問です
が、現在、国のほうでこのたびの一斉臨時休業に伴う課題につきまして、第二弾の緊急対応策を取りまとめていると聞いており、当面、その動向を注視
してまいりたいと考えております。
○議長(柳居俊学君) 木佐木大助君。 〔木佐木大助君登壇〕(拍手)
◆(木佐木大助君) 再々質問を行います。 新型コロナ、教育関係も含め生活保障その他、今、県民の方から出されるなんでも相談窓口、これは二月二十八日からスタート
されたそうです
が、これ拡充をさらに
していく上ではどういう課題
があるか、今時点での詳細も含めて改めて伺って、私の一般質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ─────────────
○議長(柳居俊学君) この際、暫時休憩をいたします。再開は、午後一時の予定でございます。 午前十一時四十五分休憩 ───────────── 午後一時開議
○副議長(藤生通陽君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 ─────────────
△日程第一一般質問
△日程第二議案第一号から第六十五号まで
○副議長(藤生通陽君) 日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第六十五号までを議題と
し、質疑の議事を継続
します。 合志栄一君。 〔合志栄一君登壇〕(拍手)
◆(合志栄一君) 新政クラブの合志です。通告に従い一般質問を行います。 最初に、行財政構造改革についてお伺いいたします。 平成二十九年度から取組
が開始
されました行財政構造改革は、本県の財政
が恒常的に歳出
が歳入水準を上回る硬直
した構造になっているのを改めて、収支均衡
した持続可能な財政構造への転換を図ろうと
するものであります。 計画期間は、平成二十九年度含めての五年間で令和三年度までであります。当初、この改革の取組を行わなかった場合見込まれる財源不足額は、総額で千三百五十億円もの巨額に上ると推計
されています。 令和二年度当初予算案の概要に示されている行財政構造改革の見通しを見ますと、確実に改革の取組は効果を上げており、令和四年度からは臨時的な財源確保対策に依存
することなく、収支均衡
した財政運営
が実現
するようであります。 つきましては、行財政構造改革は現在進行中であります
が、現状の総括と今後の見通しについてお伺いいたします。 次に、収支均衡の構造化についてであります。 私は、これまで弘中副知事を統括本部長として推進
されてきた行財政構造改革の取組を評価
するものであります
が、この改革を一時的な財源確保対策に終わらせることなく、収支均衡
した財政運営を安定的に持続可能に
する構造化を実現
していくこと
が大切であります。そのためには、巨額の財源不足
が毎年生じることになった背景、理由の分析を、定性的に一般論、総論で済ませるのではなく、定量的に具体論、各論で実情、実態に即して行う必要
があります。 私は、行財政構造改革について質問
するのは平成二十九年十一月県議会に続きまして二回目です
が、前回、質問
したときの問題意識は、小泉内閣時の三位一体の改革による地方交付税の減額や、リーマンショックに起因
する県税収入の減といった事由
がないのに、なぜ巨額の財源不足
が生ずるのかということでありました。 そして、今回質問を行うに当たって持っている問題意識は、我が国では地方自治体
が標準的な行政サービスを行うための財源は、地方交付税制度によって保障
されているのに、なぜ山口県は巨額の財源不足
が生ずるのかということであります。 そうした問題意識からお尋ねいたします。今回の行財政構造改革を一時的な財源確保対策に終わらせることなく、恒常的な収支均衡の財政構造を確立
する改革に
していくためには、本県の行財政の在り方及び行政サービス
が標準的な水準に照らして妥当なのかという観点から、定量的に、そして個別具体的に分析
し、点検
する必要
があるのではないかと考えます
が、このことにつき御所見をお伺いいたします。 ただいま標準的行政サービスという観点から分析・点検の必要性について伺いました
が、このたびの行財政構造改革の取組で、そのこと
が定量的に示されているのは公共投資等の適正化についてであります。これは、本県の公共事業費を国予算等の伸び率から一○%引き下げようと
するものです
が、本県の普通建設事業費
が全国標準に比して一○%程高いとの分析を踏まえて、歳出構造改革の柱の一つに位置づけられました。その効果額は、計画期間の五年間で四十四億円で大きくはありません
が、そうしたことの積み重ね
がこの改革においては大事であります。 このたびの行財政構造改革は、臨時的な財源確保対策を別と
すれば、歳出構造改革
がそのほとんどであります。その歳出構造改革で最も効果額
が大きいのは、公債費の平準化です。これは、これまで県債の償還期間
が最長二十年であったのを三十年に改めるもので、その効果額は、計画期間の五年間で五百四十一億円と見積もられています。そして、これに次いで効果額
が大きいの
が総人件費の縮減で、その効果額は二百四十一億円と見積もられています。 この総人件費の縮減ということの内容は、六百五十七人の定員削減と
されています
が、このことに関しても標準的な水準に照らして、本県の職員数及び給与水準
が妥当なのかを定量的に示す必要
があるのではないでしょうか。 そこでお尋ねです。本県の職員数及び給与水準の現状は、標準的な水準に照らしてどうなのか、御所見をお伺いいたします。 また、このたびの行財政構造改革における総人件費縮減の取組は、県の職員数及び給与水準を標準的なものに
する取組とみなしていいのか、お伺いいたします。 さらに、総人件費の縮減は、計画期間中の取組を通して構造化
され完了
する見通しなのか、併せお伺いいたします。 次に、公の施設の見直しについてお伺いいたします。 まず、基本的方針についてであります。 行財政構造改革の一環である公の施設の見直しでは、平成三十年二月にその基本方針
が示されました。 一、地元の利用割合
が高い施設は、市町への移管を基本と
し、移管できないものは廃止。二、利用
が低迷
している施設や県民ニーズに合致
しない施設は、廃止を基本と
する。ただし、希望
があれば市町への移管。三、地域振興の観点から、市町へ移管
したほう
が効果的な活用
が図られる施設については、市町へ移管を打診。四、その他全ての施設について、今後の利用見込みや施設の老朽化等の状況も踏まえ、複数施設の統合や運営手法の抜本的な見直しを実施の四方針であります。 これら四方針のうち、三、四については異論はないと思います
が、一、二については、見落とされている重要な観点
があるのではないかと思っています。 一の場合は、県内市町の市民、町民は、山口県民であるという観点であります。そういう観点から
すれば、特定の市町に地元利用の割合の高い県施設
があってもいいのではないでしょうか。 二の場合は、地域戦略の観点です。その観点から存在意義
が失われて利用
が低迷
している施設の廃止はやむを得ないでしょう。ただ、地域戦略の観点から存在意義
が明確な施設は、利用状況や県民ニーズ以上に、地域発展のためにその施設をどう活用
し、生かすか
が考慮
されるべきと考えます。 公の施設の見直しの基本方針については、以上申し上げましたような考えもあることに留意
して、今後の検討や協議を行っていただくよう要望いたします。 次に、秋吉台芸術村についてであります。 このことに関しては、昨日、田中議員
が質問
されました。私は田中議員のようにトランペットを吹いたり
することはできません
が、そういう者でも同様の思いを持っているということで聞いていただいたらと思います。 秋吉台芸術村、正式には秋吉台国際芸術村です
が、この施設は、本県
が文化芸術の分野で、特に現代音楽で世界の最高水準、世界の最先端と関わることを可能に
する施設であります。これを本県の地域戦略に生かさない手はありません。秋吉台芸術村は、これを金の卵を産む鳥に
していくことを、本県の地域戦略の中に文化政策として位置づけるべきだと考えます。 一九九八年(平成十年)の夏、秋吉台国際芸術村のオープニングイベントで二十世紀不朽の名作オペラと位置づけられているプロメテオ
が上演
されました。プロメテオは、イタリア
が生んだ現代音楽の巨匠ルイジ・ノーノの集大成的作品で、独唱、合唱、管弦楽とライブ・エレクトロニクスを駆使
し、極めて複雑な音響的・時間的構造を持つことから音の反響の仕方まで厳密に計算
して作曲
されています。 このオペラ、プロメテオを作曲
したノーノ
がイメージ
しているように表現できる音楽ホールは、世界的にもまれです
が、秋吉台芸術村のホールはその一つであります。 秋吉台芸術村を設計
した磯崎新氏は、ホールにおいてはこのノーノのプロメテオの上演を念頭に設計を構想
し、それ
がうまくいったことを、ここでの上演で確認
しています。 古典的なクラシック音楽と比べて現代音楽は、愛好者は少ないかもしれません
が、現代音楽を通して今日の時代だからこそ可能な新しい領域の音楽創造に関わることは意義ある貢献であり、そういう施設
があることは、本県の評価を国内外において高め、そのことは様々な面でプラスの影響をもたらすものと思われます。 もちろん、秋吉台芸術村は、現代音楽だけではなくあらゆるジャンルの音楽全般、また美術、ダンス、演劇など幅広い芸術文化活動に対応できる施設であることは言うまでもありません。 また、秋吉台芸術村は、アーティスト・イン・レジデンス、滞在型創作活動
ができる施設として世界的に知られ、評価
されています。私
が、一月にこの施設を視察
したとき、ドイツ在住の日本人アーティストで、芸術村のアーティスト・イン・レジデンス事業の支援を受けて、ここに滞在
し創作活動に取り組んでいる方に会いました
が、彼は、秋吉台芸術村は、世界のアーティストの間では有名ですと語っていました。 このように秋吉台芸術村は、世界的水準の芸術文化施設です
が、この施設を最も利用
しているのは、県内の小・中・高校生、大学生でして、低料金で宿泊もできる施設もあることから、吹奏楽などの合宿訓練の場としても大いに活用
されています。 こうした施設は、県外の高校や大学にとっても魅力的なようで、利用の申込み
が県外の高校、大学からも数多くあるようです。秋吉台芸術村は、芸術を志す若い世代を山口県に引き寄せる、そういう魅力を発しているようであります。 さらに、秋吉台芸術村は、その建物そのもの
が見事な造形作品であり、背景の山々とも見事に調和
していてワールドクラスの文化施設として遜色ない空間を形成
しています。 本県では、元乃隅神社
が、その魅力的な風景
がSNSで拡散
して、多くの人々
が訪れるところとなりました
が、秋吉台芸術村は、それ以上に世界各地から多くの人々
が訪れる地になる可能性を秘めているように私には思われます。 秋吉台芸術村について思うところを申し述べてまいりました
が、この施設
が公の施設の見直しにおいて廃止になるのではないかとの懸念
が広がっています。 発端は、昨年八月二十三日に読売新聞
が、秋吉台芸術村・秋吉台青少年自然の家の県二施設は廃止の方針との記事を掲載
したことです。 その翌月に開催
された行財政改革統括本部会議では、公の施設の見直しについて中間報告
が行われ、芸術村は、県施設として存置
する百九十二施設には含まれず、関係市町とさらに協議
するものと
された十二施設に分類
されました。 このことから、廃止への懸念は一層強まり、県民の間で存続を求める署名活動
が始まりまして、年明けの一月に一万八千名を超える多くの署名
が県に提出
されました。また、二月には山口大学の先生方二十名の有志による存続を求める要望書
が提出
されています。 知事は、記者会見において、廃止と決めたわけじゃないと述べられる一方、年間一億六千万円もの財源を投入
し続けることの財政上の困難さも語っておられます。 芸術村は、創立当初から
すると利用率は今日増加
しており、幅広く県民の様々な文化芸術活動に使われていることから、県民ニーズにも合致
していると言えます。 また、地元美祢市だけではなく県内各地からも多くの利用
があり、公の施設の見直しの基本方針
が想定
している廃止の施設には該当
しないと思われます。さ
すれば、唯一考えるべき課題は、知事
が述べていることで、秋吉台芸術村の維持管理や運営事業に、一億六千万円もの県費を毎年投入
し続けること
が妥当かどうかということであります。 私は、この課題解決の方向もはっきり
していると思います。それは、さきにも申し上げたことです
が、秋吉台芸術村を金の卵を産む鳥に相当
する施設に
していくことであります。その可能性を追求
して、必要とあらば現在以上に財源と人を投入
することもありと考えます。 そのためには、改めて秋吉台芸術村を本県の地域戦略の中において文化政策を担う拠点施設として位置づける必要
があります。地域戦略としての文化政策は、選択と集中、そして重点化でありまして、その位置づけ
が明確であれば、一億六千万円の県費投入も、生きることになると思われます。 ただ私は、秋吉台芸術村
が県の施設であり続けるかどうかは本質的な問題ではないと考えています。大事なことは、六十七億円もの巨費を投じ、世界に広がる文化県山口の創造という大きな旗印の下建設
された秋吉台芸術村
が、どのような形であれ、その可能性を最大限に生かし、活用
され、輝いていくように
していくことであります。 したがって、秋吉台芸術村において廃止という選択肢はないと考えます。それは、本県の地域戦略において文化政策の有力な武器を放棄
するに等しいからであります。 以上申し上げてきましたことを踏まえ、お尋ねいたします。県の公の施設の見直しにおいて廃止
が懸念
されている秋吉台国際芸術村は、廃止ではなく存続
し、この施設
が有する可能性
が最大限発揮
されるよう事業運営を図っていくべきであると考えます
が、御所見をお伺いいたします。 次に、地方公会計についてお伺いいたします。 その一は、地方公会計の意義と活用についてであります。
地方公共団体の会計制度は、これまで予算の適正・確実な執行を図るという観点から、単式簿記による現金の収支に着目
した現金主義会計
が採用
されてきました。ところが、単式簿記では、発生主義の複式簿記を採用
する企業会計と比べて、過去から積み上げた資産や負債などの状況を把握できないこと、また減価償却や引当金といった会計手続の概念
がありませんでした。 そこで国は、単式簿記・現金主義会計の補完ということで複式簿記による発生主義会計を導入
し、資産や負債などのストック情報と減価償却費や引当金などの現金支出を伴わないコストも含めたフルコストでのフロー情報の把握を可能に
する地方公会計の整備を検討
し、進めてきました。 そして、平成二十七年一月に統一的な基準による地方公会計マニュアルを公表
し、この統一的な基準での財務書類の作成を、平成二十九年度までに行うよう全ての
地方公共団体に要請
しました。 このことにより、全国の
地方公共団体は、複式簿記・発生主義会計に基づく財務書類――貸借対照表、行政コスト計算書、純資産変動計算書、資金収支計算書を作成
し、単式簿記・現金主義会計を補完
することになりました。 山口県議会において、公会計の重要性を再三、一貫
して訴えてこられたの
が公明党の先城議員でして、その見識と熱意に敬意を表したいと思います。 そこでお尋ねです。県は、統一的な基準による地方公会計の意義をどう認識
し、本県の行財政運営に今後これをどう生かし、活用
していくお考えなのか、御所見をお伺いいたします。 次に、本県も平成二十九年度から作成
している地方公会計の財務書類について数点お伺いいたします。 その一は、県民に分かりやすい説明を付記
した財務書類に
してほしいということであります。地方公会計導入の目的の一つは、
地方公共団体の財政状況を現金のフローだけではなく、資産や負債のストックの面からも明らかに
して、住民や議会に対して説明責任を果たすことであろうと思われます。 つきましては、地方公会計の財務書類は、一般的な常識
があれば理解できるような説明
がある、分かりやすいものに
するよう努めるべきと考えます
が、御所見をお伺いいたします。 次に、この財務書類の公表の時期についてであります。 県財政に関しフローだけではなく、ストック情報も含めて県民や議会に対して説明責任を果たすことになる地方公会計の財務書類は、議会の決算審査に間に合うように作成
し公表
するの
が望ましいと考えます
が、御所見をお伺いいたします。 次に、固定資産台帳についてであります。 地方公会計の統一的な基準による財務書類の作成に当たっては、財務書類の作成に必要な情報を備えた補助簿として固定資産台帳を整備
すること
が求められています。 固定資産台帳とは、固定資産をその取得から除売却処分に至るまで、その経緯を個々の資産ごとに管理
するための帳簿です。所有
する全ての固定資産――道路、公園、学校、公民館等について、取得価額、耐用年数等のデータを網羅的に記載
したものです。 従前の制度では、
地方公共団体は、公有財産を管理
するための公有財産台帳や個別法に基づく道路台帳等の各種台帳を備えていました
が、これらの台帳は、主に数量面を中心と
した財産の運用管理、現状把握を目的と
しており、資産価値に係る情報の把握
が前提と
されていない点で、固定資産台帳と異なります。 そこでお尋ねです。固定資産台帳の整備は、個別の行政評価や予算編成、公共施設の老朽化対策等に係る資産管理等においてベーシックな情報を提供
するものとして重要であり、また、その情報
が公表
されることにより、民間事業者のPFI事業等への参入促進につながること
が期待
されています。 つきましては、本県における固定資産台帳の整備状況、記載内容及びその情報の公表方針についてお伺いいたします。 最後に、内部統制制度についてお伺いいたします。 平成二十九年の地方自治法改正により、都道府県及び指定都市は内部統制制度を導入
して、内部統制に関する方針の策定及び必要な体制整備
が義務づけられました。 平成三十一年三月に技術的助言として策定
された内部統制制度の導入・実施のガイドラインを見ますと、内部統制とは、基本的に、一、業務の効率的かつ効果的な遂行、二、財務報告等の信頼性の確保、三、業務に関わる法令等の遵守、四、資産の保全の四つの目的
が達成
されないリスクを一定の水準以下に抑えることを確保
するために、業務に組み込まれ、組織内の全ての者によって遂行
されるプロセスをいい、一、統制環境、二、リスクの評価と対応、三、統制活動、四、情報と伝達、五、モニタリング、監視活動及び六、ICT、情報通信技術への対応の六つの基本的要素から構成
されています。 何かもったいぶった言い方を
しているな、もっと分かりやすく表現
すればいいのにと思われますし、国に言われるまでもなく、既に全国の
地方公共団体はやっていることではないかとの感もあります
が、この制度の背景には、第三十一次地方制度調査会の
人口減少社会に的確に対応
する地方行政体制及びガバナンスの在り方に関する答申、平成二十八年三月
があることを考えますと、これから我が国において人口減少
が進行
する中、限られた人的資源で多様な課題に対応
すること
が求められる地方行政体の質的なレベルアップを、ルーチン化を通して実現
していこうと
するの
が、内部統制制度だとみなすこと
ができます。 私は、そういう課題に立って内部統制制度の導入を、県の業務執行体制のレベルアップを図る仕組みとして活用
し、現在進行中の行財政構造改革にも生かしていくことを期待
するものです。 平成三十年度の山口県歳入歳出決算に係る審査意見書においても、令和二年四月から内部統制制度
が導入
されることに触れ、財務に関する事務の適正な執行を確保
するためには、リスクを可視化
し、その情報を共有
し、リスク管理を行うこと
が重要であることから、こうした視点を踏まえ、内部統制体制の整備を進められたいと述べられています。 そこでお尋ねです。本年四月から本格施行となる内部統制制度の導入に向けて、県として方針の策定や体制の整備及び評価の仕組みづくり等にどう取り組んでおられるのか、お伺いいたします。 以上で、一回目の質問を終わります。(拍手)
○副議長(藤生通陽君) 村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕
◎知事(村岡嗣政君) 合志議員の御質問のうち、私からは、行財政構造改革に関する現状の総括と今後の見通しについてのお尋ねにお答え
します。 本県の未来を見据え、将来にわたって元気な山口県をつくっていくためには、県政推進の土台となる持続可能な行財政基盤を構築
していかなければなりません。 このため、令和三年度を目標年度として、収支均衡
した財政構造への転換を図るため、行財政改革統括本部を中心に、全庁を挙げた改革に取り組んでいるところです。 具体的には、定員削減等を柱と
する総人件費の縮減や、選択と集中による事務事業の見直しなど、徹底
した歳出構造改革を進めるとともに、市町振興基金の取崩しや未利用財産の売却など、改革実現までの間の臨時的・集中的な財源確保対策にも取り組んでいます。 この結果、歳入と歳出のギャップは縮小
してきており、来年度末の財政調整用基金の残高については、当初予算ベースでは、改革の取組を開始
して初めて百億円を上回る額を確保できる見込みとなったところです。 また、改革期間中の財源不足額は、改革の取組によって着実に減少
し、令和四年度当初予算時点には、臨時的な財源確保対策に依存
しない財政運営を実現できる見通しとなっています。 しかしながら、これらは、どこまでも現時点の見込みにすぎず、私としては、行財政構造改革の取組を確実に実行
し、見込みを現実のものに
しなければならないと考えています。 私は、「活力みなぎる山口県」の実現に向けて、三つの維新への挑戦を支える、揺るぎない行財政基盤を確立
するため、改革の取組について、決して手を緩めることなく、その達成に全力で取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。
○副議長(藤生通陽君) 平屋総務部長。 〔総務部長 平屋隆之君登壇〕
◎総務部長(平屋隆之君) 行財政構造改革に関する数点のお尋ねにお答え
します。 まず、収支均衡の構造化についてです。 県においては、歳出
が歳入水準を上回る硬直化
した財政構造を転換
するため、徹底
した歳出構造改革に取り組んでいます。 その推進に当たっては、例えば公共事業については、全国水準並みの投資規模への抑制に向けて、事業の重点化等により投資水準の適正化を進めています。 また、県債の発行については、公債費の長期的な減少基調の維持に留意
しながら、施設の耐用年数とのバランスや地方財政計画、他県の状況等を踏まえ、三十年債の導入を推進
しているところです。 県としては、今後も、毎年度の地方財政対策等を踏まえ、行政サービスの水準の分析や個別事業の点検等を行いながら、収支均衡
した持続可能な財政構造への転換に取り組んでまいります。 次に、総人件費の縮減に関する三点のお尋ねにお答えいたします。 まず、本県の職員数及び給与水準の現状についてです。 職員数や給与水準は、各
地方公共団体における職員の年齢構成の違い等から、標準化
が難しいところです
が、総務省においては、参考となる指標として定員回帰指標やラスパイレス指数を設けており、これらに照らせば、現在、本県の定員や給与は適正な水準にあると考えています。 次に、総人件費の縮減は、県の職員数及び給与水準を標準的なものに
する取組とみなしてよいのかとのお尋ねであります。 本県の職員数や給与については、これまでも、地方自治法や地方公務員法の規定に沿って、国や他県との均衡等を踏まえ、適正な水準となるよう努めてきたところであり、改革期間を含め、不断の取組
が必要であると考えています。 次に、総人件費の縮減は、計画期間中の取組を通して構造化
され、完了
する見通しなのかとのお尋ねです。 総人件費の縮減については、現時点において、目標と
する改革効果額を達成できる見込みとなっています
が、改革期間終了後においても、職員数や給与を適正な水準に維持できるよう、社会経済情勢の変化や、国・他県との均衡等も踏まえながら継続的に取り組んでまいります。 次に、地方公会計についてのお尋ねにお答え
します。 まず、地方公会計の意義と活用についてです。 地方公会計制度による統一的な基準での財務書類の作成は、県財政の実態を分かりやすく正確にお伝え
することで、県民や議会への説明責任を果たすとともに、コストやストック情報等を体系的に把握
し、これを活用
することを通じて、持続可能な行財政基盤の構築にも資する取組と考えています。 県としては、引き続き、県財政の状況を分かりやすく、きめ細かく情報提供
するとともに、財政運営や政策形成を行う上での基礎資料として、各種財務書類の活用を進めてまいります。 次に、財務書類の作成についてです。 従前、財務書類については、財務諸表のみを作成
し、その説明
が不足
していたとの認識から、平成二十八年度決算分からは、主要項目に説明を加えた概要版を作成
し、併せて公表を
しているところです。 今後も、県民の皆様に県の財務状況への興味・関心を持っていただき、かつ十分に理解
していただけるよう、表現等にも工夫を凝らしながら、より分かりやすい資料の作成に努めてまいります。 次に、財務書類の公表時期についてです。 平成二十九年度決算分以降、ストック情報も含めた概要版の作成をできる限り前倒し、決算特別委員会でお示し
しているところです
が、その他の明細書等については、財務書類の各項目を整理
し、その内訳を作成
するなどの作業量
が膨大であり、概要版と同時期の公表は困難であると考えています。 次に、固定資産台帳についてです。 県では、財務書類の作成に必要な補助簿として、平成二十八年度決算分から固定資産台帳を整備
しており、庁舎等の事業用資産や道路等のインフラ資産など約十万件の資産について、取得価額、減価償却累計額、現在簿価などを記載
しているところです。 各資産の情報の中には個人情報等も含まれており、全てを公開
することは困難であるため、公表については、土地や建物などの資産区分ごとに集計を
し、財務書類の概要版に掲載
する形を取っており、個別の内容は、具体的な問合せ等に応じて公表を行うことと
しています。 次に、内部統制制度についてのお尋ねにお答え
します。 県では、内部統制に係る全庁的な仕組みづくりや制度の円滑な運用を図るため、昨年四月に庁内の推進体制を整え、関係課で連携
しながら、県としての方針の策定等を進めてまいりました。 また、内部統制の対象である財務に関する事務について、全庁的にリスクの洗い出しを行った上で、組織として対応
する必要性
が高いものを選定
し、チェック体制を強化
するなど、本年四月からの制度導入に向けて、対応策の整備に取り組んでいるところです。 また、制度導入後においては、リスクの発生を防ぐための体制や関連
するマニュアル等
が十分であるか、実際に不適正な事案
が生じていないかなどの観点で評価を行い、その結果について、毎年度、監査委員の意見を付した上で議会に提出
し、公表
することと
しています。 県としては、財務に関する事務の適正な執行を確保
するため、この内部統制制度を十分に活用
し、リスクに的確に対応できる組織体制づくりに努めてまいります。
○副議長(藤生通陽君) 正司
観光スポーツ文化部長。 〔
観光スポーツ文化部長 正司尚義君登壇〕
◎
観光スポーツ文化部長(正司尚義君) 行財政構造改革に関する御質問のうち、秋吉台国際芸術村についてのお尋ねにお答え
します。 芸術村は、地域の文化芸術活動の拠点の一つとして、これまでもアーティスト・イン・レジデンス事業など、施設の特徴を生かした運営を行ってきたところです
が、こうした取組は、現在では全国に広まってきています。 県では現在、行財政構造改革の一環として、公の施設の見直しに取り組んでおり、芸術村については、地元美祢市から、施設機能を残した上で民間企業への譲渡や参入可能な活用施策について検討
してほしいとの要望
がありました。 県としては、先日、民間による活用など、市の意向も踏まえながら幅広く見直しを検討
し、その具体的な内容等について市との協議を継続
するとの芸術村の見直しの方向性をお示し
したところであり、今後も市と十分に協議を重ね、見直しの具体化に向けて検討を進めてまいります。
○副議長(藤生通陽君) 合志栄一君。 〔合志栄一君登壇〕(拍手)
◆(合志栄一君) 秋吉台芸術村について、またお伺いいたします。 公の施設の見直しで、秋吉台芸術村は廃止になるのではないかということで、関係者の間では動揺
が広がっている点
がございます。 私は、秋吉台芸術村の廃止はあり得ないと考えるものです
が、秋吉台芸術村の見直しについての結論は、いつ頃までに出す方針なのか、お伺いいたします。 以上です。(拍手)
○副議長(藤生通陽君) 正司
観光スポーツ文化部長。 〔
観光スポーツ文化部長 正司尚義君登壇〕
◎
観光スポーツ文化部長(正司尚義君) 秋吉台国際芸術村についての再質問にお答えいたします。 芸術村の見直しは、いつ頃までに結論を出すのかとのお尋ねでございました。県では、地元美祢市の意向も踏まえながら、幅広く見直しを検討
することと
しております。 こうした検討に当たりましては、一定の時間
が必要であり、期限ありきで見直しを進めるということではなく、今後、その見直しの具体化に向けて市と十分な協議を継続
してまいります。
○副議長(藤生通陽君) 合志栄一君。 〔合志栄一君登壇〕(拍手)
◆(合志栄一君) 秋吉台芸術村は、この施設
が文化施設として持っている優れた可能性を本県発展のために生かしていかれる、そういう方向で検討
していかれるよう要望いたします。 少しまだ時間
がありますので、コロナウイルスのことについてちょっと申し上げておきたいと思います。 昨日、本県でもコロナウイルス感染者
が一名いること
が確認
されました。村岡知事を先頭に、感染の拡大阻止に総力を挙げ、万全を期していかなければなりません。感染拡大阻止のために大事なことは、感染連鎖を断ち切って、感染拡大の可能性をゼロに
していく取組を徹底
していくことであります。 やり過ぎと言われようと、今は感染拡大阻止に必要と思われることを優先
して徹底
してやり抜かれますよう、要望いたします。 そして併せ大事なのは、県民の適切な予防措置行動であります。そのためには、正確かつ具体的な情報
が必要であります。つきましては、コロナウイルスに関する情報は、可能な限り具体的に公表
されるよう要望いたします。 また、コロナウイルスによる経済収縮の打撃で企業や商店等の倒産や閉店等
が生じないよう、行き届いたきめ細かな資金手当等を実施
されますよう要望いたしまして、今回の私の質問を終わらせていただきます。
○副議長(藤生通陽君) 井原寿加子さん。 〔井原寿加子さん登壇〕(拍手)
◆(井原寿加子さん) 一般質問を
させていただきます、どうぞよろしくお願いいたします。 安倍首相主催の桜を見る会に地元後援会の人を大勢招待
していたこと、さらに、前夜祭については、公職選挙法や政治資金規正法に違反
するのではないかという疑惑も生じています。 また、東京高検検事長の突然の定年延長についても、勝手に法律解釈を変更
し、検察を都合のいいようにコントロール
しようと
する政治の意図
が働いていると
すれば重大問題です。 安保法制やモリカケ問題などをはじめと
した一連の騒動を見ていると、お友達や身内の優遇、事実を隠すための公文書の改ざん、廃棄、そして国会で繰り返される虚偽答弁などなど、長期政権の弊害でしょうか、政治の劣化
が著しいとは誰も
が感じることです。 そんな中、降って湧いたように
新型コロナウイルスが猛威を振るっています。クルーズ船など政府の対応は後手後手に回り、感染拡大に歯止め
がかからなくなっているようですし、そもそも、危機管理を今の政治に任せておいて大丈夫だろうかと不安さえ感じます。 こうした緊急事態においては、国に頼っているばかりでなく、県民の安全・安心を守るために、まさに知事のリーダーシップ
が求められていると思います。そうした観点から、以下質問をいたします。 まず、
新型コロナウイルス対策についてです。 二月二十五日に政府の基本方針
が決定
され、
新型コロナウイルスの蔓延を防ぐためには、当面一、二週間
が大きな山場になると
されています。山口県でも初めての感染者
が下関で確認
され、県民の不安
が高まっています。 そこで、行政と県民
が一体となってこの危機に立ち向かうこと
ができるよう、今後の県の方針について具体的にお聞きいたします。 まず、情報の把握と提供についてです。 何も分からないと県民は疑心暗鬼になり、過剰反応
が起きます。情報を迅速かつ正確に県民に提供
すること
が大切だと思います。 そこで、具体的にお聞きいたします。例えば、五回のチャーター便で中国武漢から帰国
した人たちは、宿泊施設で一定期間経過観察を
した後に順次帰宅
しているようです
が、その中に山口県在住の方は何人含まれているのでしょうか。 また、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスから下船
した乗客九百七十人の中に、山口県在住者
が二人おられ、県
が健康確認を
しているとのことです。ちょうど二週間
が経過
しようと
しています
が、その後の経過観察の様子はどうなっているでしょうか、お尋ねいたします。 次に、今後、感染者
が発生
した場合の情報提供についてお聞きいたします。 どの段階でどこまで情報を公開
するかは難しい問題だとは思います
が、県民の不安を抑え、感染拡大を防止
するためにも、一部で既に実施
されているように、本人の了解を得た上でその行動などを積極的に公開
すべきではないかと思います
が、県のお考えをお聞かせください。 次に、相談・検査体制についてお伺いいたします。 感染の疑い
がある場合に相談
する場所として、帰国者・接触者相談センター
が設置
されています
が、その役割と設置箇所などの体制を教えてください。 また、これまでの相談件数、その主な内容も教えてください。 山口県でも、環境保健センターでPCR検査
ができると聞いています
が、その検査能力とこれまでに検査
した実績、その結果についても教えてください。 また、どのような場合に検査を
してもらえるのか、現時点の基準を教えてください。 次に、医療についてお伺いいたします。 感染の疑いのある者
が出た場合に、帰国者・接触者相談センターから紹介
され、帰国者・接触者外来
が診察に当たるとのことです
が、県内の設置状況を教えてください。 さらに、入院治療に当たる感染症指定医療機関はどの程度あるのでしょうか、病床数も含めて地域別の数字を教えてください。 例えば、岩国圏域では、岩国医療センターなど
が指定
されているのでしょうか、具体的に教えてください。 次に、地域経済や県民生活への影響についてお伺いいたします。 二十六日に行われた首相の要請を受けて、三月末までの山口県主催のイベントの中止や延期
が既に決まっています
が、県内自治体や各種団体等のイベントはどうなっていますか、教えてください。 また、二十七日の首相要請を受けて、県内でも小中学校と高校・特別支援学校の一斉休業
が実施
されています。教育は県教委の所管です
が、今回の措置についてはいつ教育委員会で決定
されたのでしょうか、確認
しておきたいと思います。 これにより、学校現場や共働き世帯などへの影響
が心配
されます。放課後児童クラブへの受入れ体制はどうなっているでしょうか。また、休業のための人材不足のため、病院や福祉施設などの機能
が低下
するおそれもあります。あまりにも突然のことで、走りながら考えるという状態かもしれません
が、県教委及び知事部局の当面の方針を教えてください。 観光や輸出入の減少、工場の生産体制への影響、雇用など、県内経済への深刻な影響も懸念を
されています。それに対する対応策なども、併せて分かる範囲で教えてください。 次に、新年度予算案についてお伺いいたします。 当初見込まれた二百七十六億円の財源不足を解消
し、何とか予算編成
ができたことは評価
したいと思います。しかし、歳出構造改革の中身について気になること
がありますので、以下質問をいたします。 まず、公の施設の見直しについてです。 十二施設の関係市町への移管について検討
がされ、そのうち、おのだサッカー交流公園の山陽小野田市への移管
が決定
されているようです
が、ほかの施設に関する協議の状況を教えてください。 公の施設の市町への移管について、毎年の維持管理費と長期的な修繕費などの歳出削減効果をどの程度見込んでいるのですか、数字を教えてください。 こうした施設の建設に当たっては、容易な政治的判断に流されることなく、その必要性や財源対策などを慎重に検討
すべきだと思います。 そこでお尋ねいたします。今後、こうした施設の建設について各方面から要望
が出された場合にどのように対応
するのか、基本的考え方
があればお示しください。 また、話は少し変わります
が、議員の海外出張旅費
が今回も予算計上
されています。厳しい行財政改革の方針に逆行
するのではないかと思います
が、その予算額と事業内容、その目的を御説明ください。 次に、県債残高と財源調整用基金についてお伺いいたします。 県債残高
が着実に減少
していることは評価できます
が、いまだに一兆二千億円を超える状況は問題だと思います。県の認識と今後の方針を教えてください。 次に、財源調整用基金
が百億円を超え、知事は、記者会見などでかなり満足の意向を示しておられました。最近徐々に増加傾向にあることはもちろん評価できます
が、決して十分な額ではないと思います。山口県の標準財政規模に対する比率をお示しください。 お隣の広島県では大水害の復旧対策のため、この二年間で約二百億円の基金の取崩し
が行われたとのことです。つまり、最近の大災害の発生状況を考えれば、さらなる基金の積み増し
が必要だと思います
が、いか
がお考えでしょうか。 その広島県の指標を見ていて気がついたのです
が、財源不足に充てるために専ら財政調整基金
が取り崩されており、その残高
が三十四億円にまで減少
し、危機的状況にあること
がきちんと説明を
されています。一方、将来の借金返済に充てる減債基金には手
がつけられていません。 山口県の基金残高百十一億円の中には、財政調整基金、減債基金、大規模事業基金
が含まれています
が、その内訳を教えてください。 今回の予算で基金から二十三億円の取崩し
が行われています
が、その内訳も教えてください。 次に、岩国基地に係る交付金の使途についてお伺いいたします。 まず、ハード事業のうち、新規の東部産業振興センター(仮称)と県立武道館についてお聞きいたします。 事業の目的と来年度の予算額、その内容、建設場所、今後何年計画で建設
されるのか、見込まれる建設総額も教えてください。 また、錦帯橋空港の駐車場整備費
が再び計上
されています
が、その内容と予算額を教えてください。 三番目に、米軍岩国基地問題についてお伺いいたします。 米軍関係者の犯罪について、先日、山口地裁岩国支部で、盗んだ車で飲酒運転を
し、事故を起こした岩国基地所属の米海兵隊員に対して、懲役二年、執行猶予四年の判決
が出されました。判決内容は十分ではないかもしれません
が、こうした事件で有罪判決
が出されたことは一定の意味
があると思います。また、身柄の勾留など課題のある中で、ここまでに至る県警の捜査も評価
すべきだと思います。 艦載機の移駐により岩国基地の人員は一万人を超え、Yナンバーの車も増えています
が、最近の米軍関係者の犯罪及び交通事故の件数の推移、起訴件数などを教えてください。 また、そうした状況を県警としてどのように評価を
していますか、お尋ねを
したいと思います。 次に、騒音被害についてです。 先日も基地に隣接
する旭町で草の根集会を開催
しました
が、その際にも、飛行機
がすぐ真上を轟音をとどろかして旋回
していき、恐怖を感じるほどでした。以前に比べて格段に被害
が大きくなっており、とても安心
して生活できる環境ではありません。 昨年の爆音訴訟で、騒音の違法性と損害賠償
が認められました。しかし、これは実際に被害を受けている人の一部にすぎず、依然として多数の住民
が何の補償もなく日々生活を
しています。国は防音工事を
するぐらいで、NHKの補助金は廃止
するなど、ほとんど有効な対策を取っていません。 そうした中で、県は、県交付金を活用
して昨年から住宅環境改善支援事業を行っています
が、現在までのところ、九億円の予算のうち、実際の利用は四千万円程度にとどまっています。岩国の市街地
が全くこの事業の対象になっていないのはどうしてでしょうか。川下の楠地区や今津、山手、平田などでも騒音被害
が拡大
しており、対象に加えるべきだと思います
が、いかがでしょうか。 さらに踏み込んで、例えば、騒音被害の特に大きい地域について、負担の大きい国保の保険料の一部を助成
するなど、住民一般に対する直接補助を検討
してはどうでしょうか、県のお考えをお尋ねいたします。 次に、基地の運用についてです。 編隊離陸についてお聞きいたします。 岩国基地滑走路北側工場側に向けて、航空機二機以上で編隊離陸
が行われているようです
が、その実態をどのように把握
しておられますか、また、それに対する県のお考えをお聞かせください。 岩国日米協議会の確認事項では、北側へ向かっての二機以上の編隊離陸は行わないと
されているはずであり、この確認事項に明確に違反
するのではないでしょうか、県の見解を教えてください。 また、着艦訓練(FCLP)は岩国基地では実施
しないという条件で艦載機を受け入れたはずです
が、その着艦訓練の実施方法に関する項目も依然として残されています。空母艦載機の移駐などにより岩国基地の実態はさま変わり
しており、確認事項の見直しを急ぐよう何度もお願い
してきました
が、いまだに協議会さえ開催
されていません。県や岩国市から開催の申入れは
されたのでしょうか、お伺いいたします。 最後に、太陽光発電施設に係る林地開発についてお伺いいたします。 国連で演説
したスウェーデンの少女グレタ・トゥーンベリさんの悲痛な叫びに代表
されるように、地球温暖化
が世界中で問題になっています
が、だからといって原発を推進
したり、自然破壊を
してまで再生可能エネルギーの拠点をつくればいいというものではありません。 本県東部地区でも柳井市伊陸地区や岩国市美和町でゴルフ場計画
が頓挫
した広大な山林を伐採
して、パネルを設置
する太陽光発電施設の造成
が始まっています。 柳井市の現地に行き、向かいの山から見下ろすと広葉樹やヒノキ、杉の緑に覆われていた広い山
がすっかり土色になっていて大変驚きました。周辺の農家からも不安の声
が聞こえてきます。 また、岩国市美和町では、工事
が始まって間もないにもかかわらず、風景
がさま変わり
していました。林地開発許可制度の冒頭には、一ヘクタールを超えて開発
する場合には許可
が必要である、森林は様々な災害を防ぎ生活環境を守ってくれる働き
があるからこそ、安心
して暮らすこと
ができる、こうした大切な森林の働き
が無秩序な開発によって脅かされること
がないよう、森林法に基づくルール
が定められていると記されています。 当該林地は許可
が必要と
される面積の二百倍を超える森林で、開発予定地も百ヘクタールを超えています。開発業者
が県へ提出
した書類には、地元自治会の九割以上
が賛成
している、業者
が戸別訪問
して署名を取ることを了承
したと記載
されています
が、これは事実と異なります。 また、地元から提出
された見直しの陳情書については、森林保全課
が有効でないと確認済みであると記されています。県はこの三点について、どのように認識
しているのか、まずお伺いをいたします。 また、業者の説明だけでなく、地元住民の意見はどのように把握
されたのでしょうか、その頻度と内容をお示しください。 昨年四月の県と業者のやり取りで伐採材や伐採根の処理方法はどのように指導
しているのでしょうか、伐採材利用方法も指導
されていると思います
が、その内容をお示しください。 さらに調整池などの防災工事についてはどう指導
されているのですか、教えてください。 今年に入り美和町の現場では、伐採
が進むにつれて川には濁り水
が流れ始めていて、ワサビを栽培
している男性は、今年はワサビを作ること
ができないと嘆いておられました。これから水田を耕作
する季節を迎え、川に土砂
がたまれば水を取ることもできないとも言われました。 このような地元の声を県はどのように受け止めているのでしょうか、林地開発許可制度の趣旨に反すると思います
が、どうお考えでしょうか、お尋ねいたします。 これで、一回目の質問を終わります。(拍手)
○副議長(藤生通陽君) 村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕
◎知事(村岡嗣政君) 井原議員の御質問のうち、私からは、県債残高に係る県の認識と今後の方針についてのお尋ねにお答え
します。 私は、山口県の将来を見据え、県政の様々な課題に挑戦
していくためには、県づくりの取組を支える、揺るぎない行財政基盤を確立
する必要
があると考えています。 とりわけ、公債費については、財政硬直化の主たる要因の一つであり、これを削減
するためには、防災・減災対策や国土強靱化の取組は進めつつも、県債の発行をできる限り抑制
し、残高を縮減
していかなければなりません。 こうした考えの下、これまでも、県債発行額を公債費以下と
するプライマリーバランスの黒字の確保に着目
した財政運営に取り組んできたところであり、その成果として、県債残高は着実に減少傾向を続けているものと認識
しています。 私としては、将来世代の負担軽減を図る観点からも、引き続き、公共投資の適正化等を通じて、県債発行の抑制に努め、県債残高の縮減に取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。
○副議長(藤生通陽君) 中野
健康福祉部長。 〔
健康福祉部長 中野恵君登壇〕
◎
健康福祉部長(中野恵君)
新型コロナウイルス対策についての数点のお尋ねにお答え
します。 まず、情報の把握と提供についての三点のお尋ねです。 中国の武漢市からチャーター便で帰国
された県在住者の人数についてです
が、国からの情報提供は行われていないことから承知
していません。 次に、クルーズ船から下船
された県在住者二名の経過観察の状況についてです
が、現在のところ健康状態に異状はありません。 次に、感染患者の行動履歴等の公開についてです
が、県では、公益上必要な感染拡大の防止と個人情報の保護を比較考量
し、適切に対応
することと
しています。 次に、相談・検査体制についての四点のお尋ねです。 まず、帰国者・接触者相談センターの役割と設置場所などの体制です
が、下関市を含めて各保健所に設置
したセンターでは、発熱等に関する電話相談を受け、感染
が疑われる場合には、帰国者・接触者外来への受診を調整
します。 次に、センターでのこれまでの相談件数及びその主な内容です
が、相談件数は今年一月末の設置以来、昨日までに三千四百八件であり、その内容は、体調に関する健康相談、医療機関への受診方法や手洗い等の予防方法に関する内容
が大半を占めています。 次に、PCR検査の検査能力、これまでの検査実績及びその結果です
が、検査は一度に三十例に対応可能であり、二月十五日の検査開始以降、昨日までに五十九件を実施
し、一件
が陽性反応であり、五十八件
が陰性反応でした。 次に、検査対象者です
が、三十七・五度以上の発熱等
があり、かつ湖北省など流行
が確認
されている地域や濃厚接触者と関係
がある者または医師
が総合的に判断
し、
新型コロナウイルス感染症
が疑われる者
が対象となります。 次に、医療についての二点のお尋ねです。 まず、帰国者・接触者外来の県内設置状況です
が、二次医療圏ごとに一か所以上設置
しており、計十四か所となっています。 次に、感染症指定医療機関と感染症に対応できる病床数です
が、徳山中央病院に十二床、山口県立総合医療センターに十四床、下関市立市民病院に六床、長門総合病院に八床で、合計四病院四十床となっています。 次に、地域経済や県民生活への影響についての三点のお尋ねです。 県内自治体や各種団体等のイベントについては、国の要請を踏まえ、主催者である市町や各種団体の判断により、中止や延期となったイベント
があると承知
しています。 次に、放課後児童クラブへの受入れ体制についてです
が、実施主体である市町において、臨時休業期間中、クラブの利用を希望
する児童の終日受入れに向けた対策
が講じられているところです。 次に、学校の休業に伴い病院や福祉施設の機能
が低下
するおそれ
があるとの指摘です
が、機能低下
が極力生じないよう、県としても、市町による放課後児童クラブでの受入れ体制の確保などを支援
してまいります。
○副議長(藤生通陽君) 福田
商工労働部長。 〔
商工労働部長 福田浩治君登壇〕
◎
商工労働部長(福田浩治君)
新型コロナウイルス対策についてのお尋ねのうち、県内経済への影響に対する対応策についてお答え
します。 県では、中小企業の経営に関する相談窓口を設置
するとともに、影響を受ける中小企業を、県制度融資の経営安定資金の対象と
するなどの支援策を講じています。 また、国に対しては、信用保証協会において一般保証とは別枠の保証
が利用可能となる、セーフティネット保証四号の指定を申請
し、その発動も決定
されました。 次に、岩国基地に係る交付金の使途に関する御質問のうち、東部産業振興センター(仮称)について、数点のお尋ねでございます。 事業の目的については、県東部地域における産業振興を図るため、その支援を担う拠点を整備
するもので、来年度の予算額は千五十万円、内容は基本計画の策定です。 なお、その他の項目につきましては、計画を策定
する中で検討を進めていくことと
しております。
○副議長(藤生通陽君) 平屋総務部長。 〔総務部長 平屋隆之君登壇〕
◎総務部長(平屋隆之君) 公の施設の見直しについての数点のお尋ねにお答え
します。 まず、お示しの十二施設のうち、おのだサッカー交流公園を除く十一施設の協議状況についてです。 これらの施設については、現在、今後の利用見込みや県民ニーズ、市町・民間との役割分担、また、地域振興に資する利活用の観点も踏まえ、見直しの具体化に向けて関係市町との協議を継続
しているところです。 次に、公の施設の市町への移管に関する歳出削減効果についてです。 おのだサッカー交流公園については、地元山陽小野田市
が維持管理費を負担
しており、県としては、将来的な大規模修繕経費の削減
が図られるものと考えています。 その他の十一施設については、見直しの具体化に向けて、現在、関係市町と協議中であることから、歳出削減効果額を見込める段階にはありません。 次に、今後、公の施設の建設について各方面から要望
が出された場合の対応の基本的な考え方についてです。 そのような要望
が出された場合には、県として担うべき広域的・専門的なサービス提供の観点に立って、施設を建設
する必要性を個別に判断
することになるものと考えています。 次に、議員の海外派遣旅費についてです
が、地方自治法及び山口県議会会議規則の規定に基づき、議会側において、海外諸国の事情調査や友好提携先への訪問等
が機動的に行えるよう、議員を派遣
する場合の所要経費として一千万円
が計上
されているものであり、具体的な派遣の内容、目的等については、議会側において決定
されるものと承知
しています。 次に、県債残高と財源調整用基金に関する御質問のうち、財源調整用基金についての数点のお尋ねにお答え
します。 まず、標準財政規模に対する財源調整用基金の比率についてです。 平成三十年度決算における標準財政規模は、約三千七百二十三億円で、これに対する財源調整用基金百二十五億円の比率は、約三・四%となっています。 次に、さらなる基金の積み増しについてです。 財源調整用基金については、過去の災害対応等も踏まえ、機動的・弾力的な財政運営を行っていく上での必要な水準として、百億円以上の確保を目標と
しています。 現時点においては、来年度末の残高
が、当初予算ベースでは改革の開始後初めて百億円を上回る見込みとなっており、まずは、その実現と継続的な確保に取り組んでまいります。 次に、基金残高の内訳についてです。 令和二年度末の基金残高は、財政調整基金
が八十一億円、減債基金
が三十億円となる見込みです。 次に、基金取崩しの内訳についてです。 来年度当初予算においては、減債基金から二十三億円を取り崩すことと
しています。
○副議長(藤生通陽君) 正司
観光スポーツ文化部長。 〔
観光スポーツ文化部長 正司尚義君登壇〕
◎
観光スポーツ文化部長(正司尚義君) 岩国基地に係る交付金の使途に関する二点のお尋ねにお答え
します。 まず、県立武道館についてです
が、県東部地域におけるスポーツの振興や、スポーツを通じた日米交流、まちづくりを進めることを目的に整備
するものです。 来年度の予算額は一千九百万円を計上
しており、内容は施設の機能や規模などに関する計画の策定です。 お尋ねのその他の項目につきましては、この計画を策定
する中で検討
していくことと
しています。 次に、岩国錦帯橋空港の駐車場についてです
が、その内容は、岩国空港ビル株式会社
が行う駐車場内の誘導システムの整備や駐車場精算システムの効率化など、空港の利便性向上に向けた取組を支援
するものです。予算額は、一億一千六百七十万三千円を計上
しています。
○副議長(藤生通陽君) 藤田総務部理事。 〔総務部理事 藤田昭弘君登壇〕
◎総務部理事(藤田昭弘君) 米軍岩国基地問題についてのお尋ねのうち、まず、騒音被害の対応に関する二点のお尋ねにお答え
します。 まず、県交付金で実施
している住宅環境改善支援事業について、川下の楠地区など岩国の市街地の対象に加えるべきとのお尋ねです。 この事業は、空母艦載機の移駐による騒音等の影響
が懸念
される地域において、定住の阻害要因となっている住民の騒音等への不安感を軽減
するため、サッシやエアコンの設置に要する費用を助成
することにより、地域の定住促進を図るものです。 こうした観点から、岩国市の意見をお聞き
した上で、事業開始時点においては、優先度の高い地域として、通津、由宇、柱島地区を対象と
したところです。 次に、騒音被害の特に大きい地域について、国保の助成など、住民に対する直接補助を検討
してはどうかとのお尋ねです。 住民に対する直接補助については、地元市町の要望を踏まえ、住宅環境改善支援事業と岩国基地内大学就学支援事業を既に実施
しているところです。 一方、お示しの国民健康保険料への助成のような個人の経済的な負担の軽減を主眼と
した事業については、これまで、国による事業採択
がされていない状況であり、また、地元市町の要望もないことから、県交付金を活用
して実施
することは考えていません。 次に、岩国基地の運用についての三点のお尋ねです。 まず、基地滑走路北側に向かっての編隊離陸について、その実態に関する県の見解と岩国日米協議会の確認事項に違反
するのではないかとのお尋ねにまとめてお答え
します。 平成二十二年六月に、国及び基地司令官から、県と岩国市に対し、滑走路の沖合移設に伴い安全上の問題
がなくなったため、滑走路北側に向かっての編隊離陸を行うことについて説明
がありました。 この説明を受け、県では、岩国市と協議の結果、やむを得ないものと判断
し、その旨を公表
したところであり、それ以降、編隊離陸
が実施
されていると認識
しています。 こうした経緯から、岩国日米協議会の確認事項のうち、滑走路北側へ向かっての二機以上の編隊離陸は行わないと
する項目については、実質的に削除
されていると理解
しています。 次に、岩国日米協議会の確認事項の見直しと開催の申入れについてです。 艦載機移駐を踏まえ、岩国市では、岩国日米協議会について、確認事項の見直しを含め、その在り方や方向性に関し米側と協議、検討を進めており、県では、随時、岩国市と必要な意見交換を行っているところです。 県としては、確認事項の見直し等に当たり、お示しのFCLPに係る項目を含め、地域の実情
が反映
された検討
が進むよう、引き続き適切に対応
してまいります。
○副議長(藤生通陽君) 山根
農林水産部長。 〔
農林水産部長 山根信之君登壇〕
◎
農林水産部長(山根信之君) 太陽光発電施設に係る林地開発についての数点のお尋ねにお答え
します。 岩国市美和町の林地開発に関し、まず、事業者
が提出
した書類に記載のある三点について、どう認識
しているのかとのお尋ねです。 この三点については、事業者により作成
され、林地開発許可申請書に添付
された経緯書に記載
されているものです。 この経緯書は、同意
が得られない地元自治会
があったため、自治会との話合いの経緯等について、事業者において整理
されたものと認識
しています。 次に、地元住民の意見はどのように把握
されたのか、その頻度と内容についてです。 林地開発許可制度は、申請者から提出
された書類等に基づき審査を行うこととなっており、県
が直接、地元住民の意見を聴取
する手続は定められていません。 次に、伐採材や伐採根の処理方法、また、利用方法については、チップ化
し、造成地表土の流出防止材として利用
するよう指導
したところです。 次に、調整池などの防災工事については、水害防止等の防災上の観点から、本体工事に先行
して実施
するよう指導
しているところです。 次に、川に濁り水
が流れるなど地元の声をどのように受け止めているのかについてです。 県としては、環境保全に努めながら工事を進める必要
があると考えており、地元からの指摘を受け事業者立会いの下、現地確認を行い、河川への濁り水対策として、沈砂池の追加設置などを指示
しているところであり、引き続き、事業者を適切に指導
してまいります。
○副議長(藤生通陽君) 繁吉副教育長。 〔副教育長 繁吉健志君登壇〕
◎副教育長(繁吉健志君)
新型コロナウイルス対策に係るお尋ねのうち、まず、学校の一斉臨時休業の決定についてお答え
します。 文部科学省の通知を受け、県立学校は二月二十八日に決定
しており、市町立学校についても、二月二十八日までに各市町教委において対応
されたところです。 次に、県教委の当面の方針についてです
が、文部科学省からの通知等も踏まえ、児童生徒や保護者の不安
が軽減
されるよう、関係部局や市町教委と連携
しながら、一斉臨時休業に伴う課題に的確に対応
していくことと
しています。
○副議長(藤生通陽君) 片倉警察本部長。 〔警察本部長 片倉秀樹君登壇〕
◎警察本部長(片倉秀樹君) 岩国基地に所属
する米軍関係者の犯罪及び交通事故に関するお尋ねにお答え
します。 まず、過去三年間の米軍人及び軍属
が被疑者となった犯罪の検挙件数については、平成二十九年中は十件九名、平成三十年中は五件七名、昨年中は七件六名、そのうち起訴
されたのは一件一名となっております。 次に、米軍人及び軍属
が第一当事者となった交通事故発生件数については、平成二十九年中は人身事故四件、物損事故四十一件、平成三十年中は人身事故一件、物損事故五十八件、昨年中は人身事故六件、物損事故五十七件、そのうち人身事故二件二名
が略式起訴
されております。 また、こうした状況について、県警察としてどのように評価
しているのかとのお尋ねについてです
が、個別の事件・事故の捜査に関することでもありますことから、恐縮ではございます
が、予断を持って申し上げることは差し控えさせていただきます。
○副議長(藤生通陽君) 井原寿加子さん。 〔井原寿加子さん登壇〕(拍手)
◆(井原寿加子さん) 再質問
させていただきます。 まず、
新型コロナウイルス対策についてですけれども、昨日になってクルーズ船の下船者の中に岩国基地関係者
が二人存在
すること
が分かったとのことでした
が、これまで国から情報提供
がなかったと
すれば大変大きな問題です。この二人の健康確認はどのように行われているのか、どこまで県
が承知
しているのか、教えてください。 それから、PCR検査ですけれども、発熱やせきなどの症状
があって感染
が疑われても、重症ではないので基準を満たさないなどと、PCR検査を拒否
される例
が全国で相次ぎ問題になっております
が、先ほども伺いました
が、そこで具体的にもう一度お聞き
します。 三十七・五度以上の発熱とせきなど
がある場合には、帰国者・接触者相談センターに相談
すれば検査の対象になるのでしょうか、それとも縛り
があるということなのでしょうか、もう一度明確に答えていただきたいと思います。 さらに、特に高齢者とか持病のある方については、優先的に対応
してもらえるのでしょうか、もう一度教えてください。 それから、医療についてです。私
がふだんからお世話になっているかかりつけ医のお話によりますと、今後、感染の疑い
がある人
が一般の病院や診療所に押し寄せる事態になるおそれ
があるとおっしゃっていましたし、また、この時期にはインフルエンザや従来型の肺炎などの危険な病気も多くて、そうした医療に影響
が出ることも心配を
されていました。 そうした場合には、一般の病院や診療所にも発熱外来などを設けて、一般患者と動線を区別
するという、以前の新型インフルエンザの流行時には屋外にテントを張って対応
した事例もあったかと思います
が、そうした準備も
しておく必要
があると思います
が、いか
がお考えでしょうか。 それから、経済等への影響についてです。お隣の島根県では、経済社会的な影響を考えて、一斉休業を実施
しなかったとのことです。そうした措置を実施
する場合には、感染の発生・拡大状況を踏まえて、その後の影響の大きさも考慮を
して慎重に判断を
すべきだと思いますので、私は、一律にこうした措置を実施
することには大変な疑問を持っています。 例えば、さらに岩国市では、福祉会館とか公民館とかで既に活動の自粛を求める動き
があるようです
が、県立の施設運営の現状と今後の対応方針を教えてください。 それから、基金について伺います。 先日の補正予算に関する知事の議案説明の中で、今後の県債の償還に備えるために減債基金に十五億円を積み立てると言われました。また、山口県資金積立基金条例の別表によりますと、減債基金は将来の県債の償還に備えるものであり、毎年の財源不足に対応
するものは、財政調整基金の目的だと
されています。 したがって、今回、減債基金から二十三億円の取崩し
が行われるという予算になっております
が、これは条例の趣旨に反するのではないでしょうか、もう一度お答えください。 それから、国の交付金事業です
が、歳出構造改革として公の施設の市町への移管
が進められております
が、下関の県立武道館も対象になっている中で、新たにまた岩国市に県立武道館を建設
するというのは整合性
が取れないのではないでしょうか、特別の交付金を財源と
する施設であったとしても、長期にわたって維持管理費
が生ずるわけですから、慎重にもっと検討
すべきだと思います
が、いか
がお考えでしょうか。 それから、基地問題です
が、編隊離陸を日米協議会の確認事項では
してはいけないとなっているけれども、滑走路
が沖合に出たから実質的には容認
しているというようなお話だったと思います
が、実質的になし崩しで容認
するのでは私はいけないと思いますし、だからこそ、日米協議会をきちんと開いて確認事項の見直しを
すべきだと思います
が、ずるずるやるのでは何のための協議会か分かりません。ぜひ県としても岩国市と協議の上、しっかり協議会を一日も早く開かれるように要請
すべきだと思います
が、この件はいか
がお考えでしょうか。 それから、太陽光発電の林地開発です
が、今、県の許可というのは、許可申請書をしっかり読んだ上で、それをきちんと守るから許可を
するというのではないのでしょうか。先ほどの三点のお尋ねを
しましたときには、それは許可申請書に書いてあることで、許可とは関係ありませんようなお言葉だったんです
が、私は、自治会の九割以上
が賛成
している、業者
が戸別訪問
して署名を取ることを了承
した、また、地元から提出
された見直しの陳情書については、森林保全課
が有効でないと確認済みであるという三点について、県はどのように認識
して、許可の判断
したのかを聞いておりますので、そこはきちんとお答えください。 それから、当該地域に近接
して開発による影響を最も強く受ける二つの自治会は、現在も強硬に反対を
しております。業者
が提出
した地元住民に係る経緯という文書の記載内容も、事実に反する事項
が多く含まれていることは明らかですし、そもそも周辺権利者の同意を得ることを原則と
するという、許可の要件
が満たされていないのではないでしょうか、もう一度お尋ねいたします。 それから、地元自治会から出された陳情書
が有効でないと確認
されたのはいつなんでしょうか、業者から提出
された経緯説明書には日付
が記載
されておりませんでしたので、きちんと答えてください。 次に、伐採材は区域外に流出
しないよう埋設
し、土砂流出防止材として利用
すると書き直すように県は指導
しています。また、業者の提出
した申請書には、伐採材及び伐根材は全てチップ化
し、防草材、草を防ぐ材として利用
するというふうになっています。 しかし、伐採
された木材
がトラックに積まれて区域外に運び出されているのを私は現地で見ました。伐採材、伐採根の産業廃棄物としての定義をもう一度私に分かるように教えていただきたいのと、埋設を指示を
した、そしてさらに、チップ化
するように申請書
が出ている、そして今は持ち出しているという許可と相反
する点を、それぞれの理由とともに時系列で御説明ください。 また、調整池について、開発には防災工事を先行着手
し、その後上流の伐採に取りかかると
されています
が、現時点でどのようになっておりますか、進捗状況を教えてください。 以上で、二回目の質問を終わります。(拍手)
○副議長(藤生通陽君) 藤田総務部理事。 〔総務部理事 藤田昭弘君登壇〕
◎総務部理事(藤田昭弘君) 再質問にお答え
します。 まず、
新型コロナウイルス感染症の関係で、ダイヤモンド・プリンセス号を陰性です
が下船
した岩国基地関係者二名の健康管理について御質問
がございました。 まず、この情報提供に関してです
が、住民登録のない米軍関係者のような外国人、これに関しては厚労省から都道府県のほうに情報提供
がないということ、それから、米軍岩国基地のほうも陰性の場合は県のほうに通報義務
がないということで、下船
されたのは二月の二十二日と二十三日です
が、情報提供
がなかったということでございます
が、県としては、こういった住民の不安等を踏まえると、的確かつ迅速な情報提供
があってもよかったのではないかなというふうに思っております。 ただ、おととい岩国基地のほうからそういう情報提供
がございまして、昨日、早速、県、市で基地の関係者と情報交換をいたしまして、健康管理
が他の下船者と同じように行われているかどうかということを一応確認をいたしました。 そう
しましたら、下船者については、在日米軍の隔離方針に基づき自主的に在宅を
されているということ、それから、
新型コロナウイルス感染症に見られる症状はなく、体調には問題ないということ、それから適切な健康管理
が行われているということ、これについて基地側からお聞きを
しております。 県としては、今後、健康管理などについて情報共有
が適切に行われるよう、基地側には働きかけてまいりたいというふうに思っております。 それから、北側へ向かっての編隊離陸に関しまして、岩国日米協議会の確認事項との関係について御質問
がございました。 先ほど申しました
が、平成二十二年六月に国と米軍岩国基地のほうからこれについては説明
があって、その際に市、米軍、国、県、この四者でこれについては説明を受けて合意を
しております。 この四者というのは、岩国日米協議会の構成団体でございますので、岩国日米協議会は開催
しておりませんけれども、そういった合意
したということをもって、この内容も公表
しておりますので、基本的には確認事項も先ほど申しましたように、実質的に削除
されているという手続を踏んでいるというふうに思ってもいいのではないかと思っております。 ただ、今後のことについては、先ほど申しました
が、やっぱり艦載機移駐を踏まえ、そういった状況や実情を反映
されたもの
が必要と考えておりまして、今岩国市と米側のほうで協議も
されておりますので、県としても適切に対応
してまいりたいというふうに思っております。
○副議長(藤生通陽君) 中野
健康福祉部長。 〔
健康福祉部長 中野恵君登壇〕
◎
健康福祉部長(中野恵君) 再質問にお答え
します。 まず最初に、PCR検査につきまして検査拒否
された事例もあるということなので、その要件についての再確認でございました。 本答弁で申し上げましたけども、三十七・五度以上の発熱とか流行
が確認
されている地域との接触というのもございます
が、それと併せまして、医師
が総合的に判断
した結果、
新型コロナウイルス感染症を疑う者については検査対象となります。 医師
が総合的に判断
する場合には、おっしゃったような年齢とか持病の有無とかも判断の中に入れて、考慮
した上で医師
が判断を行います。判断
した医師と接触者外来センターとで協議をいたしまして、必要であれば検査を
するという流れになっております。 続きまして、今後感染
が拡大
した場合に一般病院に押し寄せるような事態、これに対応できるのかという再質問でございました。 これにつきましては、今後の医療機能、指定感染症医療機関以外での体制につきましては、国の方針に沿いまして適切な入院医療の提供体制、これを整備
していくことに
しております。この場合には医師会等関係機関と協議
して整備を進めていくというふうに考えております。
○副議長(藤生通陽君) 平屋総務部長。 〔総務部長 平屋隆之君登壇〕
◎総務部長(平屋隆之君) 再質問にお答えを申し上げます。 まず、
新型コロナウイルスに関連を
して、県立施設における休館等の現状と対応方針というお尋ねだったと思います。 現在、県有施設の休館等の状況であります
が、昨日現在で休館
が二十一施設、自主事業の中止や児童生徒の利用自粛等を求めているもの
が十五施設、それから施設の一部を利用中止
しているもの
が二施設という状況になっております。 今後の対応でありますけれども、
新型コロナウイルスの感染拡大の状況を踏まえまして、これを防止
する観点に立って適切に対応を
してまいります。 それから、基金の関係でございます
が、減債基金について二十三億円の取崩しは条例の趣旨に反するのではないかとの御質問でありました。 この減債基金については、条例の設置目的として県債の償還及び県債の適正な管理に必要な財源を確保
し、財政の健全な運営に資することというふうに掲げております。 今回の減債基金の二十三億円の取崩しは来年度における公債費の償還に充てるために行うものでありまして、趣旨に反するとの御指摘は当たらないものと考えております。 なお、財政調整基金については、同様に設置目的として、県財政の年度間における財源の調整を行い、財政の健全な運営に資することというふうに
しております。行財政構造改革を進める中にあっても、例えば災害等の突発的な財政需要
があれば、これに対して財政支出も機動的・弾力的に対応
していく必要
がございます。 こうしたことを踏まえて、財政調整基金についてはその基金の設置目的に即して一定の残高を維持
し、増額を図っているところでありまして、これをもって財源調整用基金全体額を百億円を目標に確保
しているという状況でございます。
○副議長(藤生通陽君) 正司
観光スポーツ文化部長。 〔
観光スポーツ文化部長 正司尚義君登壇〕
◎
観光スポーツ文化部長(正司尚義君) 岩国基地に係る交付金の使途に関して、県立武道館についての再質問にお答えをいたします。 下関武道館と対比
して岩国地域へ武道館を整備
することについては、慎重に考えるべきではないかとの趣旨でございました。 まず、下関武道館につきましては、公の施設の見直しの中で今後も地元市との協議を継続
し、見直しの具体化に向けて検討を進めることと
しております。 岩国地域の県立武道館につきましては、県東部に広域的・専門的な武道施設
が整備
されておらず、整備について地元から強い要望
があるということも踏まえ、大規模な大会の誘致・開催や、あるいは競技の普及、競技力の向上を図る観点から、整備について検討を
してきたところでございます。 こうしたことから、県東部地域におけるスポーツの振興はもとより、スポーツを通じた日米交流の拡大、まちづくりを進めるという観点から、武道館の機能や規模に関する計画を策定
するものです。
○副議長(藤生通陽君) 山根
農林水産部長。 〔
農林水産部長 山根信之君登壇〕
◎
農林水産部長(山根信之君) 林地開発に関する再質問にお答え
します。 まず一点目は、本質問のほうでもございましたけれども、三点の地元等の意見もあるけれども、どういうふうに許可を
したのかという御質問でございます。 森林法は、林地開発許可を行う場合は災害の防止、水害の防止、水の確保、環境の保全の四つの要件を満たすときは、これを許可
しなければならないと
されており、許可要件に合致
することを確認を
し、許可を
したものであります。 二点目であります。地元の同意を得ることを原則と
するという許可要件を満たしていないのではないかという御質問でした。 地元自治会の同意は森林法に基づく許可要件、先ほど四点の要件を申し上げましたけれども、許可要件ではございません
が、事業者との紛争を防止
するために県
が定めた要綱により同意の取得を指導
しているものであります。 次に、地元自治会から提出
された陳情書
が有効でないと県はいつ確認を
したのかということでございます。 この陳情書は、阿賀地区の自治会連合から提出を
されたものでありまして、その内容については承知を
しておりますけれども、この林地開発案件につきましては、先ほど申し上げましたように森林法
が定める許可要件に基づき適正に審査を
し、許可を
しているものであります。 許可に際しては事業者に対し、同意
が得られていない一部の地元自治会に対する説明を継続
し、同意
が得られるよう、引き続き努めることを要請、指導を
しているところであります。 次に、伐採根の埋設の指示あるいは区域外に現状持ち出し
が行われているというような状況について、時系列で説明を
してほしいということでございます。 まず、伐採根の埋立てにつきましては、平成三十一年四月に県の補正事項指示票という、補正事項を指示
する調書であります
が、これに基づきまして、もともと事業者は山に埋設を
する、伐採根を山に埋設
すると計画
していたことに対しまして、山に埋設
することは表土の流出
が危惧を
されるということから、伐採根は破砕を
し、適切に処理を
した上で埋設
するように指導をいたしました。 その後、事業者との協議を重ね、チップ化を
し、流出防止材として使用
するよう指導を
しました結果、四月の十八日に表土の流出防止材として利用
することを確認を
したところであります。 それから、区域外への持ち出しについてでありますけれども、平成元年十月二十四日に事業者から工事の初期段階ではチップ化
したものの、チップ化
した伐採根の保管スペース
が確保できないという御相談
がありました。 許可内容と矛盾を
しているというような御指摘もございましたけれども、この当該の内容は、本体工事の造成に関するものではなく、一部の伐採材等の処理方法について相談を受けたものでありまして、森林法に定める許可要件に影響はございませんことから、変更手続等を要しないことを確認を
し、伐採材等の適切な搬出処理について指導を
したところであります。 最後に、調整池等の設置の進捗状況についてでございます。 調整池は、計画では洪水の調整池を十九か所設置
する計画となっておりまして、そのうち六か所の工事に着手を
していると承知を
しております。
○副議長(藤生通陽君) 井原寿加子さん。 〔井原寿加子さん登壇〕(拍手)
◆(井原寿加子さん) 再々質問を
させていただきます。 まず、PCR検査についてもう一度伺います。 国によると間もなくPCR検査の保険適用になるようですけれども、そうなれば、帰国者・接触者相談センターを通さずに、医師から直接検査依頼
ができるようになると考えてよろしいのでしょうか、教えてください。 それから、PCR検査で感染の把握を
すること
が全ての私は出発点だというふうに思うんです
が、疑いのある場合にPCR検査をできるだけ幅広く実施
して、感染の広がりを早期に把握できるように
すべきだと思います。そうした趣旨を再度帰国者・接触者相談センターに徹底
すべきだというふうに思います
が、どのようにお考えでしょうか。 それから、公的の施設の休館について今御答弁
がありましたけれども、私は行政
が必要以上に自粛を
すれば、心理面の影響も含めて地域経済に深刻な打撃を与えかねないというふうに思います。今後、身近に感染
が拡大
するでは、重要な意思決定を迫られる場合もあると思います。そうした場合には事実に基づいて冷静にと知事もよくおっしゃいます
が、そして県民のことを第一に考えて主体的な判断を
すべきだと思います
が、ここは知事の覚悟のほどをきちんと知事の言葉でお聞き
したいと思います。 それから、基地問題に関して、二人の下船者は米軍の管理の下にきちんと管理を
されているというようなことでございましたけれども、陰性で下船を
しても途中から陽性になった人も日本人にはいるわけで、陽性にもしなったり
したら、連絡は迅速にきちんと伝わるように、今回のように知りませんでした、何の連絡もありませんでしたというのでは、私たちは岩国の町を安心
して歩くこともできませんので、ぜひ迅速に連絡を
するように言うべきだというふうに思います。 それから、編隊離陸の件ですけれども、実質的に四者で話を
して合意
したからいいんだというふうなお考えだったかと思います
が、私
が手元に持っている日米協議会の確認事項の中には、編隊離陸は北側に向かっては駄目ですというふうにはっきり書いてあります。 これをきちんと協議会を開いて削除
すれば私も納得いたしますので、そのために私は協議会をきちんと一日も早く開くべきだというふうに思います
が、そんな四人
が集まって話したからそれでいい、なし崩しですというわけには、国際問題ですから、そういうわけにはいかないというふうに思います
が、どのようにお考えでしょうか。 それから、林地開発ですけれども、もし百歩譲って行政と地元との協議は必要ないというふうに
しても、地元から提出
された要望書について、開発業者からの経緯説明だけで判断
するというのは納得はできません。県の問題ないという確認済みの根拠をもう一度私に分かるように説明
していただきたいと思います。 それで地元の同意は基本的に要件ではないというふうに思いました
が、山口県民として地元の住民
が賛成
していないものをどんどん開発
してもいいというふうに県
が判断
された訳
が私には分かりません
が、許可申請書は何と書いてあろう
が、許可ありきで許可
したというふうにしか私には理解
ができません。 それから、全部チップ化
して防草材に
するということでしたけれども、一部
が大木のまま運び出されている、木のまま運び出されているということについては、どのようにお考えなのでしょうか。 それから、再質問で聞きました伐採材、伐採根の産廃についてきちんと教えてください。産廃になるのかならないのか、どう
したらなるのか、教えてください。 以上で、私の再々質問を終わります。(拍手)
○副議長(藤生通陽君) 中野
健康福祉部長。 〔
健康福祉部長 中野恵君登壇〕
◎
健康福祉部長(中野恵君) 再々質問にお答え
します。 まず最初に、PCR検査につきまして、今後保険適用
されれば、センターを通さずに医療機関に直接依頼できるのかというお尋ねでございます。 今回の検査体制の拡充、保険適用も含めまして国のほうでは、今地方検査所で行っている検査を民間の検査機関まで広める形で体制を強化
しようという方針でございます。 その辺の具体的な通知
がまだ出てきておりませんので、今後はその通知を待ちながら体制を強化
していくこととなります
が、もしそういった民間の検査機関での体制
がちゃんと整備
されれば、医療機関から直接依頼
することも可能になると考えております。 次に、できるだけ幅広く検査
するため、センターに徹底を
するべきじゃないかということでございますけども、現在も医師の判断によって検査
が必要ということを保健所の判断でそれは拒否
するというような事例はないと承知
しております。 今後とも、引き続き、適切に運用
してまいりたいと考えております。