2:
◯答弁(
農業技術課長) 県といたしましては、農業関連の高校の生徒に対するPRとして、先生方を通じまして、オープンキャンパスへの参加を促したところでございます。ことしの入学生からは、オープンキャンパスでの体験を通じて、資格が取れ、実践もできるということで、高い関心を持ったと伺っております。また、農業関係の高校以外の学生からも、ホームページを見て関心を持ち、オープンキャンパスに来てみるとおもしろかったと伺っております。やはり実体験を粘り強く供給することで生徒の関心が高まってきていることから、こういうアンケート結果をもとに来年度も幅広く学生を募集していきたいと考えております。
3:
◯質疑(
日下委員) NHKで放送している朝のドラマ番組が酪農ということで、非常に興味深く見ておりますが、県立農業技術大学校における生徒の男女比についてはどうでしょうか。
4:
◯答弁(
農業技術課長) 10年平均では男性25人に対して女性が6名弱と、男性が多いですが、動物が好きで肉用牛コースに入られる女性や、花が好きで花のコースに入られる方もいます。農家の子弟が多かった時代は男性が多かったですが、非農家出身もふえており、性別に関係なく関心がある方に入っていただきたいと考えております。
5:
◯要望・
質疑(
日下委員) 他県においては林業女子など、女性に興味を持っていただくために、さまざま工夫をされています。NHKでも朝のドラマが放送されているところですし、非農家出身でも酪農や花、野菜づくりに携わってみたいけれども、何をどうしていいのかわからないから無理だと諦めている女性の声もたくさん伺いますので、しっかりと宣伝やアピールをしていただきたいと要望しておきます。
もう一つ、
ため池の総合対策につきまして、
ため池新法では
ため池の所有者が知事に対して届け出ることが大きな内容ですが、広島県は全国で2番目に
ため池が多く、災害もございました。心配な点といたしましては、
ため池の65%が江戸時代以前につくられ、所有者が不明なものもあると聞いております。そうした昔につくられた
ため池の所有者が名乗り出るのか、所有者を探すことは大変であると思いますが、どのように考えておられますか。
6:
◯答弁(
ため池・
農地防災担当課長)
ため池新法におきましては、管理者あるいは所有者の方に届け出ていただくことになっておりますが、実際にどのような形で届け出をしていただくかにつきましては、PR等の活動も通じて周知していこうと考えております。委員御指摘のとおり所有者が不明な
ため池はたくさんありますが、現在利用されている
ため池につきましては、利用者の方がいらっしゃるということで、ある程度は特定ができると思います。現在使われていない
ため池につきましては、昔の登記名義であったりしますので、市町で探索していただきまして、特定していきたいと考えております。
ただ、6カ月以内と限られた中で届け出をする必要があり、全ての
ため池について特定できるかは非常に不安なところではございますが、市町に対して説明してきた中では、各市町から頑張ってやっていきたいとお言葉をいただいております。県といたしましても、市町と連携して、不明者の探索等をしていきたいと考えております。
7:
◯質疑(
日下委員) 所有者がわからない
ため池は全体の何%でしょうか。
8:
◯答弁(
ため池・
農地防災担当課長) 所有者のわからない
ため池の数につきましては、詳細に把握できておりません。昨年の豪雨災害後の点検においては、約1万2,000カ所の点検をしておりますが、位置等が不明で場所の特定が難しいものもございます。所有者が不明な
ため池の割合について、持っている資料はございませんので、申しわけありませんが今お答えはできません。
9:
◯要望(
日下委員) 広島県は
ため池、急傾斜地も非常に多く、災害が起こることを昨年の西日本豪雨で実感したところでございます。やはり県内に
ため池がどのぐらいあるか把握すること、また所有者がわからないものがそのうちどのぐらいあるか、本当に早急に調べていかないといけないと実感しております。
空き家でも所有者がわからない家もたくさんありますし、
ため池となると本当に大変だろうと思います。また梅雨時期になって、ことしの夏にどんな雨が降るかわかりませんが、特に危険なところに関しましては、所有者の問題もあるでしょうが、事故が起きないようにぜひ早目に調べていただきたいと要望しておきたいと思います。
10:
◯質疑(
小林委員) 2点だけお聞きします。1点目は農地の災害復旧工事について、不調・不落が続いていると聞いていますが、現状を教えていただきたい。
11:
◯答弁(
ため池・
農地防災担当課長) 農地、農業用施設の災害復旧の進捗状況でございますが、昨年の災害復旧事業の査定箇所が4,924カ所ございます。査定を受けた後に工事を実施するための設計書を作成し直しますが、そういった作業を進めております。4,924カ所のうち828カ所、17%弱は設計書の作成が終わりまして、入札の準備ができているところです。そのうち入札契約が済んだものにつきましては233カ所、5%弱の進捗になっております。
12:
◯質疑(
小林委員) 農地、農業用施設の所有者が費用を一部負担することは当然ですが、着工前に所有者がその費用を払っても、入札が不調になってしまう。落札者が決定しなければ農作業はできなくなるが、その補償はどうなるのか問い合わせがありました。そのあたりについて、どのように説明されているか教えていただきたい。
13:
◯答弁(
ため池・
農地防災担当課長) 不調・不落の状況についてお伺いしておりますが、この補償につきましては、行政では難しいと考えております。
また、各市町からの説明につきましては、不調・不落も考えられるという説明をさせていただいていますし、御要望いただいた箇所から設計、入札の準備をしていきますけれども、数が非常に多いため若干待っていただくこともあると御説明を一旦した上で入札の手続に入っているとお伺いしています。
不調・不落の案件に対する対応につきましては、発注ロットを大きくして複数の箇所をまとめて発注する、あるいは、農地、農業用施設とあわせて治山、林道あるいは公共災と一体的に発注するという方法もありますと県から市町に対しお伝えし、そういったことも検討していただくよう助言させていただいております。
14:
◯要望・
質疑(
小林委員) 農地所有者が一部負担していることには間違いないわけです。そのあたりについて、農地保有者に対してどう説明していくか、市町ときちんと答えを出しながらやっていただきたいと強く要望しておきます。
もう1点、GAPの取得状況について教えていただきたいと思います。
15:
◯答弁(
農業技術課長) 本県のGAPの認証状況につきましては、平成30年3月時点の18件に対して、平成31年3月末現在で30件に増加しております。ただ、全国に比べるとまだまだ少ないと思っております。
課題といたしましては、生産者の多くがGAPの必要性について認識が低いことや、認証取得に対する支援体制が不十分といった点が挙げられます。また、流通業者におきましても、GAPを活用した優位性がなかなか立たないというところがございますが、だんだんと改められている状況かと思います。
16:
◯質疑(
小林委員) 取得は確実にふえていると思っていますし、東京オリンピックを例にすれば、GAPを取得していないと納品ができないということでございまして、GAPを取得して東京オリンピック等々に納品していくことについて、どこを通せばいいか問い合わせもあります。そこに県がどのように絡んでいくのかが大きな問題になると思っておりますが、どういう方向性を示されるのか、教えてください。
17:
◯答弁(
農業技術課長) 生産者に対しては、GAPに対する正しい認識、また認証取得につなげるよう、実践のための研修会を開催していきたいと考えております。
18:
◯要望(
小林委員) GAPを取得された方がどうしたらオリンピックで売れるか、そのシステムを県はどうやって構築しようとしているかということですが、わからなければそれでいいです。
要望として、例えば庄原市の農事組合法人がGAPを取得して米づくりをしておりますが、どうすれば東京オリンピックで売れるのか問い合わせもありますので、そういう販売体制を県としてどういうシステムをつくって強力に支援できるか、ぜひ取り組んでいただきたいと強く要望いたします。
19:
◯質疑(
犬童委員) 呉市の安浦地区において、中畑や市原はかなり被害を受けました。この前も見に行きましたが、土砂はかなり撤去されましたが、今後どうするかについては進んでおりません。農地を回復して、農業の再生を図っていく。もちろん農家の方のやる気を起こすことが大事ですが、地元との話し合いをされていく中で農地の回復や今後の方向性についてどの程度話が進んでいるのか、教えてください。
20:
◯答弁(
ため池・
農地防災担当課長) 復旧・復興プランに位置づけられている中畑、市原地区につきましては、復旧・復興プランにございますとおり、原形復旧をする区域、そして基盤整備により区画を大きくしていく区域ということで計画させていただいております。こちらにつきましては現在、地域の地権者の皆様からの御要望をお伺いしています。災害復旧の査定を受けて一旦決定していますが、地権者の皆様からの要望を受けて、再度、原形復旧する区域、それから圃場整備する区域と分けて、計画を変更して前に進めていこうと考えております。
現在は地域の地権者の皆様の要望を取りまとめている段階でございまして、これがまとまりましたら区域分けをして、計画を進めていこうと考えております。
21:
◯要望(
犬童委員) 地元で中心的に頑張っている皆さんの話を聞きましても、なかなか話がまとまるようでまとまらないというところで、県の皆さんも腐心されていることを聞いています。主には県がやっていくことになりますが、やっぱり地元の呉市が一生懸命にならないといけないと思っております。また、今言われたことは、時間が非常にかかるのではないかと思います。原形復旧は中畑地区では昔の田んぼを段々畑にという形になりましたけれども、一方で耕地整理や圃場整備はこれからの問題であり、ぜひ体制をつくって取り組んでもらいたい。地元の若い方、50~60代は若いのですが、皆さん復旧しないといけないという熱意は持っていらっしゃいますので、県はぜひこれらも辛抱強くやっていただきたい。
また、野呂川ダムについては土木関係の管轄ですけれども、これから野呂川ダムの土砂を撤去し、安浦の沿岸部の県有地に土をいっぱい積んで、その土をどうするのか心配しています。カキ業者の皆さんと話したところ、養殖しているところは土を取ってもらったりしているのですが、土がかなり埋まっていまして、今後のカキの養殖の見通しにやっぱり不安もあるということですから、これらともぜひ一体になって取り組んでいただきたい。
また、話は変わりますけれども、滋賀県立琵琶湖博物館に行きました。かなり大きな博物館で、近隣の大学も含めて協力してもらって、琵琶湖の野鳥等を含めて淡水魚の調査をしていました。琵琶湖ではこれまでどういう農業をしていたとか、多くの県民が子供連れで視察に来ておられましたけれども、非常に参考になったと思います。瀬戸内海も同じように漁業に長い間取り組んできた歴史もありまして、何らかの参考にしてもらいたいと思います。ぜひ機会があれば見ていただいて、瀬戸内海であれば国になるかもしれませんが、あのような大規模な博物館を参考に、農業や漁業を含めて県民に理解してもらうことが必要ではないかと思います。また今後、議論していただきたいと思います。
(6) 県内調査・県外調査についての協議
県内調査は年1回、1泊2日で、県外調査は年1回、2泊3日で実施することとし、日程等詳細については、次回以降の委員会で協議することとした。
(7) 閉会 午前11時52分
発言が指定されていません。 広島県議会 ↑ 本文の先頭へ...