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2018-06-01 広島県議会 平成30年6月定例会(第2日) 本文 2018-06-01

  1. 2018年06月25日:平成30年6月定例会(第2日) 本文 ▼最初のヒット個所へ(全 0 ヒット) 1         午前十時三十分開議 ◯議長(山木靖雄君) 出席議員六十二名であります。これより会議を開きます。         自第 一 県第五九号議案         至第二十 報第一二号 2 ◯議長(山木靖雄君) これより日程に入ります。日程第一、県第五九号議案 平成三十年度広島県一般会計補正予算から日程第二十、報第一二号 平成二十九年度広島県水道用水供給事業会計予算繰越計算書までの各案を一括上程議題といたします。  これより各案に対する質問に入ります。通告者に順次発言を許します。出原昌直君。         【出原昌直君登壇】 3 ◯出原昌直君 皆さん、おはようございます。自由民主党広島県議会議員連盟、福山市選出の出原昌直でございます。今次定例会におきまして一般質問の機会を与えていただき、山木議長を初め、先輩、同僚議員の皆様に心から感謝申し上げます。  三年前、県議会議員に初当選し、一般質問は今回で四回目となります。県の持続的な発展に向け、地域企業などが抱える課題やその解決の一助となる先進事例など、この三年間議員活動を通じて勉強させていただいたことを踏まえ、質問させていただきます。それでは、早速質問に入らせていただきます。  質問の第一は、誰ひとりとして置き去りにしない県行政についてお伺いいたします。  湯崎知事は一期目に、ひろしま未来チャレンジビジョンを策定し、新たな経済成長を活力のエンジンとして位置づけ、力の源泉である人づくりにも注力しながら、安心な暮らしづくり、豊かな地域づくりの四つの政策分野の好循環の形成に取り組んでこられました。  二期目には、新たに目指す姿に「仕事でチャレンジ 暮らしをエンジョイ 活気あふれる広島県」を掲げ、仕事と暮らしのいずれか一方を諦めることなく、両方を追求することができる欲張りなライフスタイルを実現するという、県民の皆様が仕事や暮らしに対して抱く希望広島県でなら実現できると思っていただける社会の実現に取り組んでこられたところです。中でも、広島叡智学園の開校により、世界で活躍する夢を描く全ての子供国際的に認められる大学入学資格が得られる日本でも屈指の教育の機会を提供することも、その代表的な施策の一つといえると思います。  現在の三期目につきましては、その選挙戦以降、誰ひとりとして置き去りにしない県にしていくと発信されていますが、これは選挙期間中に旧八十六市町村を回られる中で、育児介護をされる方や貧困世帯など厳しい環境におかれている方々が、仕事でチャレンジできない、暮らしをエンジョイできない状況が想像以上に多かったことを踏まえてのメッセージであったと私自身受けとめております。誰ひとりとして置き去りにしないを具現化した代表的な施策である子供貧困対策推進事業については、現在はモデル的な事業の実施にとどまりますが、今後、県内全域に展開していくことなどを考えると、長期的に一定規模の財政投入が必要になると思われます。  私は、これまでのひろしまイノベーション推進機構やせとうちDMOの設立、ブランド戦略の推進など、新たな経済成長を生み出すことを基軸とした県政運営により、県内景気も緩やかに拡大するなどの成果が出ていることを高く評価しており、今後、少子高齢化に伴い生産年齢人口が減少し、また、市場の縮小が懸念される中においても、県内経済の持続可能な発展を確かなものとするための施策を引き続きしっかり行っていくことが重要と考えます。一方で、県の借金に当たる実質的な県債残高は減少傾向にありますが、平成三十年度当初予算を踏まえた残高見込みは平成三十年度末で一兆二千七十九億円と年間予算を超えるなど、引き続き慎重な財政運営も求められます。  こうした中、スローガンとして誰ひとりとして置き去りにしない県を強調するが余り、今後は広島県全体の底上げを図ることに注力し、これまでの新しいものを生み出し県勢の発展を牽引するための投資を今までより抑制する、いわば守りの姿勢に軸足を置かれたとの印象を受けたのは私だけでしょうか。  そこで、二〇二五年問題を背景とした社会保障費の増大が見込まれるなど、厳しい財政状況が続く中で、今後ますます県政運営のかじ取りが重要となってまいりますが、誰ひとりとして置き去りにしない県の実現に向けて、今後どのように県政を運営しようとされているのか、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第二は、人口の転出超過の是正についてお伺いいたします。  我が国における急速な少子高齢化進行に的確に対応し、人口減少に歯どめをかけるとともに、東京一極集中を是正していくため、国は、まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、総力を挙げて取り組んでこられました。しかしながら、取り組みを始めてから三年余りが経過しますが、東京圏の転入超過数は、平成二十六年の十万九千四百八人から平成二十七年が十一万九千三百五十七人、平成二十八年が十一万七千八百六十八人、平成二十九年は十一万九千七百七十九人と、減少することなく依然として十一万人で高どまりしており、東京一極集中の改善の兆しは一向に見られません。  広島県の転出入の状況については、広島県まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定以後、平成二十七年は日本人が四百十二人、外国人が二千六百四十人の転入超過であり、全体では三千五十二人の転入超過となっているものの、平成二十八年は日本人が一千八百六十五人の転出超過に対し外国人が三千三百五十八人の転入超過であり、全体では一千四百九十三人の転入超過、直近の平成二十九年においては日本人が二千九百六人の転出超過に対し外国人は二千七百十四人の転入超過であり、全体では百九十二人の転出超過という状況であり、日本人の転出に歯どめがかからず、特に定住対策を講じていない外国人の転入が大きく寄与していると言えます。  また、県内各市町の状況を見ると、平成二十七年以降三年連続で日本人が転入超過となっている市町は、広島市廿日市市のみという状況です。この二市の日本人転入超過数の三カ年の累計は、広島市で四千四百三十四人、廿日市市で一千二百十三人となっており、広島市の転入超過が突出している状況にあります。広島県第二の都市である福山市ですら、平成二十七年以降三カ年の日本人の転出入累計は七百六十八人の転出超過となっており、特に直近二年間は転出超過幅が拡大傾向にあります。まさに、広島市一極集中と呼べるのではないでしょうか。  確かに広島市は現在の人口産業などの集積を生かして県全体、さらには中国地方全体の持続的発展を牽引していく役割があることを理解はしていますが、その他の市町の転出超過は喫緊の課題であり、県全体の発展に向けて、その是正に今すぐにでも取り組む必要があるのではないでしょうか。  そこで、国による東京一極集中の是正が進まない今、広島県が転出超過している特定市町に対して、まち・ひと・しごと政策を推進するための大胆な人的、財政資源を集中投下し、広島県全市町での転入超過の実現モデルを提示することが重要であり、東京一極集中打開の糸口になるのではないかと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第三は、県立広島大学の改革についてお伺いします。  県立広島大学では、これまで公立大学として地域社会で活躍できる人材育成地域に根差した研究及び教育研究成果の地域社会への還元に取り組まれた結果、地域企業医療福祉分野等への人材輩出、高い就職率免許取得率、さらには中四国九州公立大学の中で第一位の科学研究費採択件数など、さまざまな成果を上げてこられました。そうした中、今回、県立広島大学の改革の方向性として、広島、三原、庄原三キャンパスの学部学科等の再編並びに分野にかかわらず知識を活用し、協働して新たな価値を生み出すための資質・能力育成を重視した新たな教育モデルの構築の二本柱の改革案を示されたところです。  人口減少やグローバル化など、社会経済環境が大きく変化する中、基本理念として掲げる地域に根差した県民から信頼される大学であり続けるための改革だと理解していますが、この改革を行う趣旨やメリットについてお尋ねいたします。  また、新たな教育モデルの構築に当たって、専任の学長を配置する一法人二学長体制での効果的かつ効率的な運営を検討するとされているこの一法人二学長体制の狙いや、今後どのように検討を進めようとされているのか、あわせて知事にお伺いいたします。  質問の第四は、日本が誇る繊維産業をモデルとした産業振興策についてお伺いいたします。  国内に出回る衣料品のうち、海外生産は九七・六%となっており、国内生産の衣料品は消滅の瀬戸際に立たされています。海外生産に押されている理由としては、人件費など新興国とのコスト差だけではなく、海外でも日本技術指導のもと染色や縫製など同等の品質を担保できるようになってきたことが挙げられます。また、国内のアパレル市場規模は、バブル期の十五兆円から十兆円に減少する一方で、供給量は二十億点から四十億点弱に倍増しており、一つの洋服を長く着るよりも、低価格品をトレンドに合わせて買いかえるスタイルが浸透しているように、国内生産品の不振は、日本ファッションをめぐる価値観が変化していることも影響していると考えられます。  平成二十九年の工業統計調査の速報値によれば、広島県内の繊維産業の事業所数は前年と比べ八十八事業所、割合にして約二〇%減少し、従業者数は九百二十九人、割合にして約一二%も減少しています。繊維産業は、生地の製造、染色、縫製など分業体制が定着しており、中小零細企業が多く、規模が大きい企業と比較して運転効率などの生産性の面で劣るため、単独で製品開発や販路開拓を行うことは厳しいと考えられます。また、中国との国際競争に加え、東南アジア地域技術力の向上も著しく、今後県内の繊維産業を取り巻く情勢はさらに厳しくなることが見込まれます。  こうした中で、備後地域の繊維産業は、福山市を初め、府中市等に多く集積しており、繊維産業を取り巻く環境が厳しい中、特にユニホームやデニム、カジュアルウエアの生産販売において堅調に推移している日本でもまれな地域であります。パリ・コレクションなどの世界的なショーに出展するトップブランドが、世界の中から日本の、そして、福山の縫製会社にオーダーするこの事実は、企業の集積性や高い技術などによるものであり、まさに広島県の宝とも言えるのではないでしょうか。  産業振興を図る上であらゆる産業に資する汎用性が高い施策も大切ですが、例えば世界に誇る繊維産業において、人材確保と事業承継を重点分野にした振興策をモデル的に実施し、その取り組み成果等を他の産業に波及させていくことも手法の一つであると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第五は、広島県教育行政について、三点お伺いいたします。  この四月に就任された平川教育長は、民間企業などで勤務された後、横浜市教育委員会の公募に応じ二〇一〇年に民間出身の女性として初の公立中学校長に就任され、現場主義の徹底と教職員の発想の転換を促し不登校問題の解消や学校図書館の活性化などに尽力してこられました。本県の教育長として就任された際にも、百聞は一見にしかずと現場主義を重んじ、学校現場の実態を把握するため、四月からの三カ月間で県内の市町や学校をできる限り訪問し施策に反映させる姿勢を示されるとともに、これまでの経験を踏まえて縦割り意識や上意下達の文化をなくし、県教育委員会が真に学校を支える存在となる必要性について言及されております。  そこで、この三カ月間での学校現場の視察を踏まえ、広島県教育現場の強み、弱みをどのように認識し、今後本県の教育をどう発展させていこうとされているのか、教育長にお伺いいたします。  二点目は、公立学校図書館の運営についてお伺いいたします。  昨年九月定例会の一般質問においても、公立学校学校司書の配置の現状に対する認識と図書館運営について質問いたしました。その際の答弁は、広島県においては司書教諭を中心とした推進体制を図っていく、学校司書については国に対して定数などの財政措置を要望していくというものであり、学校司書の配置拡充には消極的な姿勢がうかがわれました。公立学校図書館の運営の充実については、平成二十八年二月の一般質問において我が会派の三好議員も問いただされており、また、文教委員会においてもこの一年多くの委員から問題提起されてきました。  学校図書館は、児童生徒への読書指導の場である読書センター、児童生徒の学習活動を支援し授業内容の理解を深める学習センター、そして、児童生徒の情報の収集、選択、活用能力育成する情報センターとしての機能を有しています。また、これからの学校図書館には、アクティブラーニングの視点からの学び効果的に進める基盤としての役割も大いに期待されており、学校図書館がこれらの機能を一層発揮するためには、図書の充実はもちろんのこと、課題発見・解決学習の推進に資する、生徒などに必要な資料を提供するレファレンスサービスなど、司書教諭及び学校司書の充実した配置や、その資質・能力の向上の双方が重要となってまいります。  こうした中で、平成二十八年度における学校司書を配置している公立高校の割合は、中国地方では島根鳥取両県が一〇〇%、岡山県が八四・六%、山口県が六七・三%と、四県とも全国平均の六六・九%を超えている一方で、本県は県立高校での配置はなく市立高校の二校のみ、割合にして二・二%と、全国ワーストという非常に残念な状況にあります。  私は、昨年十一月に知人の紹介により岡山県岡山芳泉高校に視察に行き、学校図書館の運営状況について調査をしてきました。この学校では、広島県の県立高校では例がない図書課という組織を設けて、司書教諭一名を含む教員六名と常勤の学校司書が綿密に連携をとり、専門性を生かしたきめ細かいレファレンスサービスなどを行うことにより、図書館が読書センター、学習情報センターとしての役割を果たすことで、学校文化の中心的な場所となっていると感じたところです。校長先生や司書教諭学校司書の方と意見交換する中で、この体制でやっと学校図書館の運営が成り立っている、学校司書を置かずに図書館の役割を果たすことができるのかと問われ、私は返す言葉が見つかりませんでした。広島版「学びの変革」アクション・プランに掲げる課題発見・解決学習を推進する上でも、専門性を持った学校司書を配置し、レファレンスサービスを初めとした学校図書の機能充実を図る必要があるのではないでしょうか。  平川教育長新聞でのインタビューにおいて、図書館を変えたい、子供が集まる空間にする、費用も手間もかかるが地域の住民や企業の力をかりて必ず実現すると回答されています。今の学校司書の配置状況を憂う私といたしましてはとても心強い言葉であり、昨年の答弁にあった、「学校図書館の機能はおおむね果たしている」から胸を張って機能は十分に果たしていると言えるよう、学校図書館機能の充実強化に向けた取り組みが推進されることを大いに期待しております。  そこで、公立小・中・高校の図書館への学校司書の配置状況をどう捉えておられるのか、また、学校図書館の機能を充実させ活性化させるために、今後どのように取り組んでいくのか、県立高校における学校司書の配置拡充も含め、教育長にお伺いいたします。  三点目は、県立高等学校の入学定員の決定とその公表時期についてお伺いいたします。  高校を目指す受検生は、近年の受検倍率の傾向や推移を参考にしながら志望校を決めて学習に励んでおり、特に夏休みは、不得意科目の克服に重点的に時間を配分するなど、計画的、集中的に学習する時間を十分に確保できる大切な時期だと思います。一方で、県立高等学校の入学定員は、中学校三年生の在籍者数をベースに私立学校特別支援学校等への入学者数見込み、過去の定員割れの状況などを踏まえ、各地域の小中学校生徒数の将来推移も勘案しながら総定員定員を増減させる学校を決め、夏休み明けに公表する運用がされています。  平成三十年四月入学の一般入試の受検倍率を見ますと、入学定員が減った十一の学校のうち戸手高校が際立っており、一・〇七倍から一・三七倍に上昇し、また、県立の全日制本校全ての平均である一・一三倍を大きく上回る状況でした。これは、設定された入学定員と戸手高校に対する生徒や保護者の実際のニーズに乖離が生じていること、また、入学定員の公表時期が遅過ぎて進路希望の調整がうまくいかなかったことのあらわれではないかと考えます。  少子化が進む中において入学定員の見直しは避けて通れないものとは思いますが、入学定員の決定に当たっては、対象となる高校の周辺地域からの通学動向や生徒の受検トレンド、すなわち個々の学校に対するニーズを踏まえる必要があると思います。また、志望校合格を目指して夏休みに必死で学習に励む生徒のことを思えば、せめてお隣の山口県を初め、他県が入学定員を夏休み前に公表しているように本県でも対応できないものでしょうか。  そこで、高校の入学定員が減少することによって受検倍率が著しく上昇することについて、このたびの戸手高校の倍率を含めどう認識されているのか、また、入学定員の公表を夏休み前に実施することについて教育長の御所見をお伺いいたします。  質問の第六は、県庁における働き方改革についてお伺いいたします。  広島県では、「仕事でチャレンジ 暮らしをエンジョイ」の実現を図る観点から、県民の仕事と暮らしの充実に配慮できる環境に向けて、働き方改革に取り組む県内の民間企業の優良事例の見える化により企業の取り組みを推進されております。この県内事例を紹介する県のホームページでは、改革のイロハとして、組織としての将来ビジョンの明確化、取り組み目標・実行プランの策定、全社的な意識改革・業務改善、成果の点検・見直しという、いわゆるPDCAサイクルを回すことの重要性を紹介されていますが、広島県庁はどこまでできているのでしょうか。広島県庁では平成二十五年から、子育て職員等に配慮した自宅などで業務を行う在宅勤務などに取り組まれていますが、昨年度一年間の利用者が四百七十七人、割合にして約十人に一人という状況からは、全職員の行動変容につながっているとは言いがたいように思います。  私自身、二十五年前に社会人として仕事をしていた当時、残業することが企業に貢献し、また、評価されるような雰囲気を感じていました。残業する人のほうが評価されるという思想、自分の生活よりも仕事にかなりの比重を置く精神は、今も潜在的に根強く残っていると思います。こうした根強く残る日本の過剰な労働を美化する精神に対しては、これまでの常識を覆すような抜本的かつ先鋭的な取り組みを進めるとともに、働き方改革により何が得られるのかという具体的なイメージを提示していく必要があると思います。  神奈川県のある老舗旅館では、顧客満足度の向上に向けて顧客情報を常に共有し迅速にサービスが提供できるよう、従業員全員にタブレット型端末を配り、あわせて、おもてなしには心のゆとりが必要という考えから旅館の常識では考えられない週三日を定休日にし、また、その期間人材確保、人材育成、可処分所得の増加などの観点から従業員の副業を認めるなど、従業員満足度の向上にも注力されています。こうした改革により、顧客満足度と従業員満足度が好循環し、宿泊単価はそれまでの三倍を超え、売上高は二倍になり、社員の平均年収は業界平均の二百五十万円をはるかに上回る三百九十八万円、有休取得率は一〇〇%、離職率は三三%から四%に改善されるなど、経営危機から一転し優良企業に生まれ変わりました。まさに「仕事でチャレンジ 暮らしをエンジョイ」の実践例だと思います。  また、副業については、積極的に容認していこうという企業も徐々にふえ、自治体においても平成二十八年には神戸市が、平成二十九年には生駒市が、副業を行って報酬を受け取ることを可能にしました。少子高齢化により人材が不足する中、県内企業の生産性の向上に向けては、県内企業の働き方改革の旗振り役である県庁が、率先してこのように常識にとらわれない働き方改革に果敢にチャレンジしていくべきではないでしょうか。  そこで、県庁が率先してテレワークを大々的に展開するなどITを利用した場所、時間にとらわれない働き方や、業務の見直し、副業の解禁など先鋭的な改革を推し進め、柔軟で多様な働き方に率先垂範して取り組むことが、県内企業の働き方改革を後押しすることにつながると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  私の質問は以上ですが、最後に一つ要望させていただきます。  先日、ある研究者の方と話をする中で印象的な言葉がありました。それは、地域は多種多様な方を受け入れ、そして、人と人がつながることで生き続ける。地域人口減少・少子高齢化に伴い消滅するのではなく、多様性と人と人のつながりがなくなることで消滅するというものであり、深く共感したところです。  住民相互が信頼し合い、住みやすいまちづくりを進める上では、例えば、防災訓練地域清掃などといったお互いが支え合う営みを続けていくことは欠かせないものであり、その基盤となる人と人のつながりを紡いでいく祭りなどのイベントは重要な活動であります。こうした観点から地域の祭りに対する支援について、昨年九月の一般質問において我が会派の上田議員質問されたところです。私もこれまでさまざまな地域の祭りやイベントなどに参加してきましたが、こうした活動が地域の方々の手弁当により支えられ、三十年、四十年と継続して行われることに驚きと感動を覚えると同時に、将来にわたっても引き続き行えるよう、まずは私たち世代がしっかり継承する責任を感じたところです。  他方、地域活動を支える中心的なメンバーの高齢化により活動の維持が危ぶまれ、あるいはほんのわずかな活動費が足りないために四十年間続いた活動を断念せざるを得ないといった問題が生じています。次代を担う若い世代子供たち、そして、多くの方に参加してもらえるよう、地域の祭りなどの魅力向上に取り組む意欲があっても、地域活動に携わる人材の高齢化や、活動費が十分でないなどの現状を考えると、非常に難しい状況にあります。  地域が将来にわたって輝きを放ち続けるためには、少子高齢化が進み人口減少社会の局面にある今、人と人のつながりを紡ぐ地域の祭りやイベントをそれぞれ大事にし、その火を消すことがないよう取り組むことは、一つ一つは小さな支援かもしれませんが、各地域においてはつながりを将来にわたって継承していく上で、非常に大切な力になると信じています。地域の祭りやイベントなどの人と人をつなげる活動に光を当て、県と市町がしっかり連携し、多様な世代の参画促進に向けた地域の取り組み、チャレンジを後押しすることを要望いたしまして、私の質問を終わります。御清聴いただき、ありがとうございました。(拍手) 4 ◯議長(山木靖雄君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 5 ◯知事(湯崎英彦君) まず、誰も置き去りにしない県行政についての御質問でございます。  三期目となる今後の四年間は、ひろしま未来チャレンジビジョンの最終年度が含まれており、さまざまな状況にある人々が仕事と暮らしを追求し、個性と能力を発揮できる欲張りなライフスタイルの実現に向けて、これまでの取り組みの成果を県民の皆様に実感していただく極めて重要な時期であると認識しております。  このため、社会的、経済的な格差や人手不足など、社会全体で見えにくいところで課題を抱える人々、地域企業に対してもしっかりと向き合い、さまざまな課題に一つ一つ丁寧に対応することで誰も置き去りにしない県行政を進めていくことが重要であり、特に社会経済情勢が好調な今だからこそ、積極的かつ大胆な取り組みを行ってまいりたいと考えております。  具体的には、次世代を担う子供たちが家庭経済的事情などにより教育機会を制限されることは、その子供自身にとっても社会にとっても大きな損失となるため、子供貧困の連鎖を防止する施策に着手し、全ての子供が夢を育むことのできる環境整備を推進してまいります。  また、人口減少・少子高齢化が進展している中山間地域や、人手不足や第四次産業革命による産業構造の変化への対応が求められている中小企業などへの支援にも取り組んでまいります。  こうした取り組みを着実に進めていくためにも、活力のエンジンとなる県内経済の持続的な成長を図っていくことは不可欠であり、これまでの取り組みに加えさらなるイノベーションの創出を促進し、新たな経済成長につながる取り組みを一層進めてまいります。  具体的には、一例ではございますが、第四次産業革命に的確に対応し本県産業における効率性の向上や付加価値の創出を図っていくため、県内外の多様な人材企業が集まりAIやIoT等のデジタル技術を活用してあらゆる実証実験を行える場として、ひろしまサンドボックスを構築してまいります。  また、新事業展開を促進するため、中小企業の新たなビジネス展開への支援や、サービス産業における生産性向上に向けた取り組みに対する支援を行ってまいります。  本県の財政状況は、他県に比べなお公債費の負担が大きく、社会保障関係費のさらなる増加等によりまして今後も厳しい状況が続くことが見込まれますが、引き続き、中期財政運営方針に基づく取り組みを着実に進めつつ、欲張りなライフスタイルの実現に向けた施策へ経営資源を重点的に配分しながら、四つの政策分野を相互に連関させ好循環する流れをつくり出すことによって、県民の皆様が将来にわたって、広島に生まれ、育ち、住み、働いてよかったと心から思える広島県の実現を図ってまいります。  次に、人口の転出超過の是正に向けた新たな戦略についての御質問でございます。  本県における社会減の最大の要因は、若者を中心とした就職や就学を契機とする大都市圏への人口流出であり、特に、企業大学が過度に集中している東京圏への一極化は、日本社会全体の構造的な問題であり、国と地方が一体となって是正を進めていくべき極めて重要な課題であると認識しております。  このため、国に対しましては、企業地方移転の促進など、二〇二〇年に地方から東京圏への転出入を均衡させるという基本目標を達成すべく、抜本的な対策を講じるよう求めているところでございます。  一方、本県といたしましては、ひろしま未来チャレンジビジョンに人口減少問題を最重要課題として位置づけ、これを克服するため、四つの政策分野を相互に連関させ相乗効果をもたらしながら好循環をつくるという考えのもと、さまざまな施策を進めております。  御指摘のございました特定市町への支援につきましては、高齢化や人口減少が著しい中山間地域におきまして、雇用の確保と所得の向上を通じて将来を担う若者の定着が図られるよう、未来創造支援事業を通じて産業対策基本とした市町の取り組みを支援してまいりました。  これらの取り組みは、各市町におけるまち・ひと・しごと創生総合戦略に反映されておりまして、引き続き、支援を行っているところでございます。  また、移住者受入モデル育成・支援地域として九地域を指定いたしまして、積極的に取り組んでおられる市町を集中的に支援するなど、移住と地域活性化の好循環の構築に向けて取り組んでいるところでございます。  こうした中、直近の本県人口社会減となっておりますが、UIJターンの転入者数も増加傾向にあり、移住希望地域ランキングも四位まで上昇するなどの成果があらわれております。  今後とも、広島への新しい人の流れを創出し、市町と一体となって県全体に県外からより多くの人を呼び込めるよう、地方創生の取り組みをさらに加速させ、人口の転入超過を目指してまいりたいと考えております。  次に、日本が誇る繊維産業をモデルとした産業振興策についての御質問でございます。  備後地域は、古くから繊維産業が盛んな地域であり、世界の高級ブランドから評価、採用されるなど高い技術を持つオンリーワン、ナンバーワン企業が多数集積しております。  このような備後地域の繊維産業を初めとする地場産業は、地元の雇用経済を支えているところでありまして、地域経済や活力の持続的発展のために大変重要であると認識しております。  しかしながら、海外製品の流入などによる売り上げの減少や後継者不足などによる事業承継の危機、あるいは労働人口の減少による人材不足の深刻化など、地場産業を取り巻く環境は厳しい状況にございます。  こうした状況を踏まえ、本県といたしましては、マーケティングから新たな市場獲得まで一貫したサポートを行うチーム型支援や、中小企業支援機関地域金融機関自治体等で構成いたします広島県事業承継ネットワークと連携した事業承継の推進、転職フェアや合同企業説明会の開催によるマッチング支援、中小企業等の採用力強化を図る企業向けセミナーの開催などに取り組んでいるところでございます。  こうした取り組みによって、繊維や家具、やすりのメーカーが生産性の向上や新たな市場への参入に成功した事例などの成果も出てきております。  一方で、特定の産業におけるモデル事業にも取り組んでおり、今年度、人材不足が顕著な業界の一つであり女性の就職が少ない運輸業界を対象に、女性ドライバーの確保に向けた業界イメージの向上を図る広報活動や免許取得等訓練などに取り組むこととしておりまして、事業の成果を人材確保が困難な他業界に対しましても波及させてまいりたいと考えているところであります。  繊維産業につきましても、地元自治体業界団体、関連企業とも十分に連携を図りながら、課題やニーズを踏まえて、人材確保や事業承継に向けた効果的な取り組みを検討してまいりたいと考えております。  今後とも、地域経済や活力の持続的な発展を目指し、特定の産業に対するモデル事業などの手法も活用しながら産業振興に積極的に取り組んでまいります。  次に、県庁の働き方改革の先鋭的な取り組みの実施についてでございます。  本県におきましては、欲張りなライフスタイルの実現に向けて、県民一人一人が仕事と暮らしのどちらも諦めることなく質の高い働き方を追求できる環境づくりを目指した働き方改革を推進しており、県庁が率先して取り組むことは、県内における機運を醸成していくためにも重要であると認識しているところでございます。  こうした認識のもと、県庁におきましては、特に平成二十八年度以降取り組みを強化いたしまして、管理職員のいわゆるイクボス化などを通じた仕事も暮らしも充実できる職場環境づくりや、場所や状況にとらわれずに業務を遂行できるどこでもワークなど、生産性の向上に取り組んでいるところでございます。  このうち、どこでもワークにつきましては、平成二十四年度に中四国で初めて在宅勤務制度を創設するなど先進的に取り組んでまいりまして、現在の利用実績は全国の都道府県の中でトップクラスとなっておりまして、私自身出張の際、テレビ会議システム職員と協議を行うなど、率先して取り組んでいるところであります。  一方で、利用者は全体から見ますとまだ低い割合にとどまっているところでありまして、また、利用しにくい雰囲気があるという声もなお聞かれるところでございます。  このため、今後、このどこでもワークに使えるモバイル端末を拡充するほか、パソコンの更新時期がありますので、それに合わせてモバイル環境の改善を検討するなどハード面での充実を進めるとともに、職場全体をリードするという観点から、特に管理職員の積極的な活用を促進することなどによって利用しやすい職場環境の整備を図り、どこでもワークのさらなる普及を進めてまいりたいと考えております。  なお、職員の副業についてでございますが、公務員職務専念義務との関係が課題となるところでございますが、今般国におきまして、国家公務員公益的活動等との兼業を行うための環境整備を進める旨の方針が示されたところでございます。  こうした動きの地方公務員への拡大など、今後の動向も見きわめながら、本県といたしましても職員の兼業のあり方について前向きに検討してまいりたいと考えております。  県庁における働き方改革の推進は、職場環境の改善にとどまらず、仕事も暮らしも充実させることによって自己啓発の充実や心にゆとりが生まれることにより、行政サービスの質が向上する効果があるものと考えており、今後とも、県庁において率先して取り組み、さらに、県内における働き方改革の進展につなげてまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 6 ◯議長(山木靖雄君) 環境県民局長森永智絵君。         【環境県民局長森永智絵君登壇】 7 ◯環境県民局長(森永智絵君) 県立広島大学の改革についてお答えいたします。  県立広島大学は、社会人材を送り出す最終段階である高等教育の場であり、目まぐるしく変化する社会の中で、活躍できる資質・能力を備えた人材を継続的に輩出するため、不断の見直しが必要であると考えております。  また、今年度は、県立広島大学の第二期中期目標の最終年度であり、来年度から六年間の第三期中期目標を策定する年でありますことから、このたび県立広島大学改革の方向性を取りまとめたところでございます。  改革の趣旨といたしましては、まず一点目は、広島を学びのフィールドとした実践教育に重点を置いて、三キャンパスの学部学科を再編し、入学後でも進路を柔軟に選択できる経過選択制の導入や、コースを越えて学生が主体的に選択できる副専攻プログラムの設置など、学部学科の垣根を極力低くし、学生がよりフレキシブルに幅広い分野を学べる環境を整備したいと考えております。  こうした改革により、学生にとりましては、入学後のミスマッチ解消や進路変更、卒業後の職業選択の幅の拡大、六次産業化やチーム医療などの複合分野におけるリーダー人材としての活躍などの効果やメリットがあるものと考えております。  改革の趣旨の二点目は、専門分野を特定せず、知識を活用し協働して新たな価値を生み出すための資質・能力そのものを育成する新たな教育モデルを導入することであり、その内容としましては、思考力、判断力育成のためのリベラルアーツ教育などの基盤学修、国内外にフィールドを求める実践的課題解決演習、日英二カ国語授業留学生受け入れによる異文化コミュニケーションや対応力育成などを想定しております。  こうした教育により、学生にとりましては、グローバルな視点で課題を発見し解決策を立案する力や、異なる価値観を有する他者と協働できる力など、今後求められるさまざまなスキルを身につけることで、起業家なども含め卒業後の活躍の場が大きく広がるメリットがあるものと考えております。  また、こうした教育を実効性あるものとするためには、飛躍的に進化するICT・AI技術の活用や、企業海外拠点・国際機関におけるインターンシップなど、常に時代のニーズに即応した教育プログラムを提供する必要があること、多様なバックグラウンドを持った実践的で教育力の高い教員がチームで学生を指導する必要があることなどから、三キャンパスとは大きく異なる運営形態や教員配置、意思決定プロセスが必要になるものと考えております。  このため、専任の学長を配置する一法人二学長体制とすることで、事務部門の共有化など一法人体制でのメリットを生かしつつ、それぞれの特色に応じた効率的かつ効果的な運営を確保したいと考えており、その具体的な内容や仕組みなどについて、今後検討していくこととしております。  今後の進め方といたしましては、カリキュラムなどの具体的な教育内容教員体制、三キャンパスを含めたトータルでの定員規模、必要な施設などの検討を行った上で、それらを前提に最も効率的な組織体制や運営手法を検討するとともに、認可申請に向けた文部科学省との調整なども行うこととしております。  本年十二月の第三期中期目標の策定に向け、検討の進捗に応じて県議会へ報告しながら進めてまいりたいと考えております。 8 ◯議長(山木靖雄君) 教育長平川理恵君。         【教育長平川理恵君登壇】 9 ◯教育長(平川理恵君) 三点についてお答えいたします。  まず、広島県教育行政に対する認識と決意についてでございます。  学校における教育活動について、日々の授業が大切であると考えており、県内全ての学校子供たちの主体的な学びを促す質の高い授業が実践されることが重要であると考えております。  このため、現場主義を掲げ、四月に着任してからこれまで十四市町、二十五市町立学校、三十七県立学校を訪問したところであり、七月までに全二十三市町を訪問する予定でございます。  県内各地の学校を訪問し授業参観するとともに、教職員児童生徒と懇談する中で、全国に先駆けて取り組んでおります学びの変革が現場の教員の頑張りにより実践され、子供たちが生き生きと学んでいる姿を目の当たりにいたしました。  一方で、学校図書館における図書の充実や県立学校におけるICT環境に課題があると感じており、今後、さらなる教育環境の充実に取り組んでいく必要があると考えております。  私といたしましては、子供たちが将来の夢を描き、自立した社会人として国内はもとより世界で活躍できるような人づくりを進め、広島で学んでよかったと思える日本一の教育県の実現を目指してまいりたいと考えております。  とりわけ、誰のための日本一かというと子供たちのためでございます。  そのため、市町教育委員会学校関係者と一体となって、真に県民から信頼される公教育の確立に取り組んでまいる決意でございます。  次に、公立学校図書館の運営についてでございます。  読書活動は、子供たちが言葉を学び、表現力を高め、創造力を豊かなものにするとともに、豊かな感性を育み、人生をより深く生きる力を身につけていく上で欠くことのできないものであり、学校図書館は、子供たちの読書活動を支える場として大きな役割を担っていると考えております。  本県におきましては、これまで、学校図書館を活用した取り組みの核となる司書教諭を中心として、児童生徒の読書活動や学習活動において学校図書館を積極的に活用できるよう、学校全体で図書教育の推進体制の整備を進めてきたところであり、学校司書の配置が全国平均に比べ低い状況となっております。  また、今年度から、児童生徒の資質・能力育成を目指した主体的な学びを促す学びの変革の全県展開に取り組んでおり、この取り組みを着実に進めるためには、学校図書館の持つ読書、学習情報収集といった機能のさらなる充実は欠かせないものだと考えております。  こうした状況を踏まえ、学校図書館における図書館資料施設等の整備、充実や人的体制の整備について検討し、児童生徒の自主的、自発的な学習活動や読書活動を充実するよう努めてまいります。  次に、県立高等学校の入学定員等についてでございます。  県立高等学校の入学定員につきましては、毎年度、学校が所在する地域中学校生徒数の増減や近年の入学者数の状況などを踏まえて設定しているところであり、入学定員の増減を行う学校につきましては、学校の所在地や生徒の通学実態、各県立高等学校長へのヒアリングにより把握した各学校の前年度入学者選抜における志願者の状況や、今後の志願者数の見込みなども踏まえ決定しているところでございます。  平成三十年度入学者選抜におきましては、入学定員を一学級減じた十一校のうち選抜IIにおける受検倍率が平成二十九年度と比較して上昇した高等学校は四校となっております。  一方で、受検倍率につきましては、入学定員を前年度から変更していない県立高等学校のうち三十三校においても上昇しているところでございます。  こうしたことから、各学校における志願倍率につきましては、地域における生徒数の増減や各高等学校の前年度の入学者状況のほか、オープンスクールを初めとする各高等学校の取り組み状況や中学校の進路指導など、さまざまな要因が影響するものだと考えております。  次に、入学定員の設定、公表時期につきましては、中学生の進路指導に与える影響等に鑑み、可能な限り前倒しを行ってきたところではあり、現在の本県の公表時期につきましては、全国的に見ても比較的早い時期に設定しているものと認識しております。  この入学定員につきましては、五月一日時点における地域ごとの中学校三年生の在籍者数を確定させた上で、中学校三年生に対する進路希望調査等のデータの収集、分析などを行い、より適切な数値を設定しておりますが、さらなる前倒しの可能性について検討してまいりたいと考えております。  教育委員会といたしましては、今後とも、県内の児童生徒数の増減や中学生の進路希望の状況などを的確に把握、分析することなどによりまして、適切な入学定員の策定に努めてまいりたいと考えております。 10 ◯議長(山木靖雄君) この際、暫時休憩いたします。午後の会議は一時から開きます。         午前十一時二十五分休憩              ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~         午後一時一分開議 11 ◯副議長(松岡宏道君) 出席議員五十八名であります。休憩前に引き続き会議を開きます。  引き続いて質問を行います。岩下智伸君。         【岩下智伸君登壇】 12 ◯岩下智伸君 皆さん、こんにちは。広島県議会民主県政会、安芸郡選出の岩下智伸でございます。今定例会に当たり質問の機会をいただき、山木議長、松岡副議長並びに先輩、同僚議員の皆様にお礼申し上げます。  質問に先立ち、今月六日、国道百九十一号ののり面崩壊で犠牲となられた方とその御遺族に心よりお悔やみ申し上げます。また、十八日朝の大阪北部地震でお亡くなりになった方々に哀悼の意を表し、被災された方々が一日も早く平穏な生活を取り戻されることを願っております。  また、本日未明、サッカー日本代表がドローになるというすばらしい結果を残してくれました。日本国民全員が非常に勇気づけられたのではないかと思いました。  さて、質問は一問一答方式で行いますので、質問席に移らせていただきます。(質問用演壇に移動)  質問の第一は、包括外部監査に対する三公社の対応についてお尋ねします。  平成二十九年度の包括外部監査は、県が大部分を出資している広島県土地開発公社広島県道路公社、広島県住宅供給公社の三公社を対象に実施されました。知事は、去る三月二十日に平成二十九年度の外部監査人から結果の報告を受けられました。その後、知事としてこの監査結果に今後どのように対応するか、公の場で発信されていないことから、幾つかの点についてお尋ねしていきたいと思います。  まず、全国では、平成二十年度から平成二十八年度までに土地開発公社は三百六十三法人道路公社は九法人住宅供給公社では十四法人の減となっており、報告書でも年々地方三公社の数は減少していると指摘されています。そして、その内部留保資金について、報告書では平成二十八年度末で運用資金残高は二百四十三億円余となっており、超低金利下で、これら資金について、運用実績は黒字ではあるが金利が上昇局面になると資金運用が悪化するというリスクを指摘されています。加えて、そのようなリスクを含んでわずかの運用益を取るより県政のさまざまな課題に早期に投入するほうが、多くの県民にとってより有益ではないかとの意見であり、私もまさに同意見であります。個別事業では、元兼団地、東部流通団地、サニーコート広島、グリューネン入野の処遇について大胆な処分を実施すべきではないかと総括意見の中で述べられています。  さて、土地開発は、報道によると県内産業用地の減少という環境ではあるが、知事は、今後、広島県として新たな造成は慎重に進めると答えられたと聞いています。また、住宅供給は、県内各地で空き家の増加が顕著であり、民間活力によるさまざまな取り組みがなされており、高齢化の進展にも一定の対応が整ってきた現状を見ると、歴史的な役割を終えたのではないかとも考えます。有料道路事業も新規の事業の予定はないとのことであり、現在行っている安芸灘大橋、広島熊野道路事業が終了すれば役割を終えることとなります。  そこで、この時期を捉えて、土地開発公社道路公社、住宅供給公社のそれぞれについて、早急に継続か解散するべきかを検討する時期に来ていると考えますが、既に方向性を決めている公社あるいは公社の事業はないのか、また、決まっていない場合にはそうした検討を行っていく御意向があるのかを知事にお尋ねします。 13 ◯副議長(松岡宏道君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 14 ◯知事(湯崎英彦君) 三公社の現状につきましては、土地開発公社地域秩序ある整備を促進することを目的としており、現在、県が行う公共事業の事業効果を早期に発現させるため、道路、街路などの事業用地の先行取得事業を行っております。  また、道路公社は、有料道路の整備・管理を総合的かつ効率的に行うことにより、交通の円滑化を図り、住民の福祉の向上と産業経済の発展に寄与することを目的としており、現在、これまでに整備した広島熊野道路及び安芸灘大橋有料道路の管理運営を行っております。  さらに、住宅供給公社は、本県の住宅政策の一翼を担う公的住宅供給主体として、社会的なニーズを踏まえながら、現在、高齢者などの社会的弱者を受け入れるための賃貸住宅やケアつき高齢者住宅供給などを行っているところであります。  三公社におきましては、これらの事業を行うことにより、現在も本県行政を補完する役割を担っておりますが、設立当時に比べて役割が限定されてきているものと認識しております。  県出資法人につきましては、これまでも県関与の見直しや法人の統廃合などを行ってきたところでありまして、三公社のあり方につきましても、今後、社会経済情勢が変化していく中で、各法人が果たすべき役割や必要性を踏まえ、適切に判断してまいりたいと考えているところでございます。 15 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 16 ◯岩下智伸君 ほぼ予想どおりの答弁でありまして、知事には三期目の選挙戦の中で、人づくり、安心な暮らしづくり、新たな経済成長、豊かな地域づくりなどの欲張りなライフスタイルの実現に投資したいとおっしゃっていたと思います。先ほど申しましたように、かなりの資金がこの三公社の中に入っているというところもぜひ考えていただいて、欲張りなライフスタイルの実現のほうに速やかに投資するような考えに、ぜひ移行していただければと要望したいと思います。  次に、広島県道路公社についてお尋ねします。  平成二十九年度末現在の広島熊野道路の償還準備金と損失補填引当金は合計八十億七千四百万円余となり、有料道路事業費八十一億円に対してわずか二千五百万円余の不足となっているとされています。この事業は、借入金の返済が既に終わっており、残っている県出資金を残すのみとなっています。  料金収入の中から一割を損失補填引当金に積み立てることを義務づけている公社の規定に照らし合わせると、今年度中には明らかに有料道路事業費を超える形となり、無料開放に向けた条件が整う形となります。県当局の資料によりますと、今後、施設の老朽化対応対策などを実施するために料金の徴収を継続するとの見解が示されています。  この点について、報告書に、老朽化対策は他のトンネルにおいても同様に必要なものであり、他のトンネルが一般公共事業で行うのに対して広島熊野道路だけが通行料金が徴収できる期間内に全ての老朽化対策を完了する計画は、日々生活道路として利用する県民の多くや、金銭的な理由で広島熊野道路を利用せず、やむなく一般県道を利用している県民の理解が得られないとの記述があります。つまり、料金徴収可能期間であるからその間の料金収入は使えるという考え方と捉えざるを得ません。類似トンネルでは対策工事を一般公共事業で実施している現状からすると、利用者に一方的に負担を押しつけていると考えざるを得ない態度であると考えます。  仮に無料開放されて一般道となった場合には、対策工事は一般公共事業として取り扱われると聞いています。費用負担は、事業採択されれば国費五五%、地元側四五%で実施されるので、監査報告書にある平成二十八年度から平成三十二年度までの施設修繕・更新事業計画の総額十億円程度に当てはめると、そのうち五億五千万円前後は本来国から得られるものであった、あるいは予定できるものではないでしょうか。これでは、あたかも広島県は国の負担を少なくするために利用者である県民に押しつけているとも見えてしまいますが、それは誤解であってほしいと思っております。  また、徴収を続けるための料金所運営等経費負担は毎年一億円程度に上っており、この点も利用者に負担を求めていると言えるのではないでしょうか。  このように、広島熊野道路を通行している毎年約三百三十万台のドライバーと、やむなく一般道を利用している県民の方々から、二十七年以上にわたって負担をしてきたこの時点でもう無料開放してほしいという切実な声を聞いています。  そこで、広島熊野道路については、老朽化対策設備更新を徴収期間終了間際になって償還準備金や損失補填引当金の積み立てを制限してまで行うような計画になっているようであり、唐突感が否めませんが、土木建築局長の見解をお尋ねします。 17 ◯副議長(松岡宏道君) 土木建築局長三上幸三君。         【土木建築局長三上幸三君登壇】 18 ◯土木建築局長(三上幸三君) 道路施設の老朽化対策につきましては、平成二十四年の笹子トンネル天井板落下事故を契機に、橋梁、トンネルなどについて、五年ごとの定期点検結果に基づき適切な措置が求められております。  広島熊野道路では、平成二十五年度から平成二十六年度に定期点検を実施し、早期に対策を講じる必要がある状態と診断したものについて、次回点検の平成三十一年度までにコンリート面のひび割れ補修などを実施しております。  道路公社では、道路管理者の責務として利用者の安全・安心を確保するため、橋梁、トンネルの補修に加え、舗装補修やトンネル消防設備の更新など、道路施設の老朽化対策を計画的に進めているものと認識しております。 19 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 20 ◯岩下智伸君 先ほど笹子トンネルの関連だと言われましたけれども、監査報告書によると、その部分以外にも設備の更新工事等が含まれています。そういったものも含めて全体で十億円というふうにお話しいたしました。  先ほどのお答えでは笹子トンネルだけでしたけれども、それ以外の更新計画については、どういう依拠で実施されようとしているのか。基本的に、有料道路事業というのは、本来は公費を使った上で、建設すべき道路について皆さんから集めたお金、もしくは一部県の出資金もありますけれども、そういったお金で建設している。特に、長年にわたって日々生活道路として利用する県民は、高い金利も払いながら通行料をずっと出してきたという形からすると、先ほどのお答えはいかがかと思います。  次のためにわざわざ新しくして、それは新しくするための工事であって、本来は建設するための、償還するためのお金を料金としていただいているはずです。その意味でいかがかと思います。  それから、平成三十年の公社の経営状況説明書では、広島熊野道路について償還準備金を一・四億円ほど取り崩す計画になっています。これは、どういう依拠で取り崩す形になったのか、その点について、道路公社での討議の内容等をいかがお考えなのでしょうか。 21 ◯副議長(松岡宏道君) 土木建築局長三上幸三君。 22 ◯土木建築局長(三上幸三君) 道路公社では、道路管理者の責務としまして、利用者の安全・安心の観点から、橋梁、トンネルの補修に加えまして、舗装補修やトンネル設備の更新など、道路施設の老朽化対策を計画的に実施しているものと考えてございます。 23 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 24 ◯岩下智伸君 計画的に進めているのであれば、もっと事前にその計画を公表して、議会の中で討議すべきだったと思います。しかし、今回も監査報告書で初めてこういった計画が示されているという状況では、とても情報公開、そして議論も煮詰まった形で県民の方に御理解いただいているとは思えません。特に、毎年、料金収入が六億円弱あります。もし無料開放になれば、その六億円は県内の消費に回るわけです。だから、毎年六億円ずつ県の経済に負担をかけている、そういうこともよく考えていただいて、無料開放の時期を考えていただきたいと思います。  次に、道路公社は二つの有料道路事業を運営しており、もう一つの安芸灘大橋についてお伺いします。  安芸灘大橋の有料道路事業は平成四十二年一月まであと十二年ほど残っております。平成二十九年度も償還準備金と損失補填引当金として三億四千百万円余が積み立てられており、現在と同様な収入が継続すると仮定すると、七年半程度で有料道路事業費百十億円を賄える計算となります。  しかし、監査報告書によると、広島熊野道路と同様に老朽化の時期を迎え大型の補修工事を負担しながら事業を行っていくので、徴収期間終了の平成四十二年度までに三十五億円余の多額の維持管理費を支出することが、公社による予想として記載されています。内容を見ると、国費負担の見込める維持管理費十三億円弱と有料道路事業であるための管理経費二十二億円強の経費であります。  このように、安芸灘大橋についても維持管理費用をどのようにするかが大きな問題点であり、事業の全体像を考慮され、広島熊野道路の無料開放実施の諸条件との公平性の原則に鑑みて、早期の無料開放実現に向けて検討を開始するべきと考えますが、知事の御所見をお尋ねします。 25 ◯副議長(松岡宏道君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 26 ◯知事(湯崎英彦君) 安芸灘大橋につきましては、地域住民の利便性の向上はもとより、島嶼部の産業の振興、交流促進など重要な役割を担うものであり、その整備に当たりましては、有料道路制度を活用し早期供用を図ったところでございます。  安芸灘大橋は長大な渡海橋であることから、適切な維持管理を行うには多額の費用が必要でございまして、公社では、それらの費用を見込んだ上で事業計画を策定しており、現在のところ、おおむね計画どおり推移しているところでございます。  このため、無料開放の時期につきましては、今後の料金収入債務の償還状況、維持管理水準の確保なども考慮した上で慎重に判断する必要があると考えております。  本県といたしましては、有料道路であります安芸灘大橋の適切な管理運営に努めますとともに、呉市と連携して利用促進を図ってまいりたいと考えているところでございます。 27 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 28 ◯岩下智伸君 広島熊野道路安芸灘大橋も、ともに地域住民の方の生活にとって非常に重要な道路だと思います。早く開放してくれないかといったような声も、県のほうにも当然届いていることだと思います。そういったところも考慮していただいて、先ほどまでいろいろと申し上げましたような事項も勘案していただいて、早期開放に向けて御努力いただくように要望して、次の質問に移りたいと思います。  次の質問は、広島県は、臨海部は埋め立てとともに拡大し、近代産業の集積が進み発展してきました。広島港は古くから広島都市圏の臨海工業地帯における海陸交通の結節点の機能を持つ重要な中核施設として、県内産業復興、成長とともに拡大、拡充の歴史を歩んできております。昨今は、広島都市圏臨港道路広島南道路の整備拡充が進みつつある中で、県内産業の今後の成長に見合った機能の確保が喫緊の課題となりつつあります。  第一に、産業関連の輸出コンテナ等を数多く取り扱う宇品・出島地区と海田地区の物流効率化が、物流を担うトラックドライバーの人材不足等があり、ものづくり産業にとって国際競争力を強くするため物流コストの低減を達成する鍵を握る課題であります。この課題に対して、出島地区コンテナヤードの使用率は昨年比で一〇%程度向上し運用最適値まで高まっている現状を考慮すると、今後ふえる貨物に対しては効率の低下が懸念されます。早急に、隣接する埋め立て工事中の港湾関連用地の早期造成や、整備計画の定まっていない交流厚生用地の用途変更も視野に入れた対応を考えてはいかがでしょうか。  そこで、県では広島港湾計画の改定に向けて一昨年から関係者と協議を重ねていると聞いており、その中で県内産業のさらなる発展に寄与する広島港とするために、物流の課題をどのように解決していこうとしているのか、広島港出島地区における対応方針について知事にお尋ねします。 29 ◯副議長(松岡宏道君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 30 ◯知事(湯崎英彦君) 広島港港湾計画の改定に向けまして、広島港長期構想検討委員会において中四国地方代表する国際拠点港湾にふさわしい物流機能の強化などが議論され、本年四月に広島港長期構想素案を取りまとめたところでございます。  広島港出島地区における物流・産業面の課題といたしましては、広島港国際コンテナターミナルの機能強化、コンテナターミナルと一体的に機能する物流用地の確保、そして、円滑な交通に寄与する広域交通ネットワークの強化などがあると認識しております。  このうち、広島港国際コンテナターミナルの機能強化につきましては、取り扱い貨物量の増加に対応するため、将来的にはコンテナターミナルの拡張を計画しておりますが、当面はコンテナヤードの改良などにより保管能力の強化に取り組んでまいります。  また、物流用地の確保につきましては、本県といたしましては、市所有の交流厚生用地南側の物流用地につきまして、企業ニーズに応じた段階的な整備を検討するなど、早期に物流機能が強化されるよう取り組んでまいります。  さらに、広域交通ネットワークの強化につきましては、広島港の東西方向の物流動線の強化が求められているところでありまして、広島南道路の一部を構成する臨港道路廿日市草津線の四車線化事業に取り組んでいるところでございます。  物流・産業分野を初めといたします広島港を取り巻くさまざまな課題に対応するため、早急に広島港長期構想を取りまとめるとともに、これらの港湾機能を強化する施策を今後の港湾計画に位置づけ、出島地区の整備を着実に行うことにより、広島都市圏のさらなる発展に努めてまいりたいと考えております。 31 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 32 ◯岩下智伸君 次に、第二の課題として、拡充が進んでいる背後交通網は、広島南道路臨港道路として着実な整備が進められていますが、東の終端付近にいまだ未着工部分がある状況であり、早急な対応が求められております。  そこで、広島港が県内産業のさらなる発展に寄与していくため、広島南道路東端の海田大橋以東における自動車専用道路部分と一般道部分の整備について、課題をどのように解決していこうとしているのか、今後の対応方針を土木建築局長にお尋ねします。 33 ◯副議長(松岡宏道君) 土木建築局長三上幸三君。         【土木建築局長三上幸三君登壇】 34 ◯土木建築局長(三上幸三君) 交通渋滞の緩和や物流の効率化を図る上で極めて重要な路線である広島南道路につきましては、海田大橋から東広島バイパスの間の自動車専用道路部である明神高架区間において未着工区間が残っていることから、これまでも、国への施策に関する提案や知事・中国地方整備局懇談会などを通じて整備促進を要望してきたところでございます。  この明神高架区間につきましては、現在、国におきまして橋梁の設計を進められているとのことでございますが、引き続き、早期の工事着手が図られるよう、国に強く働きかけてまいります。  また、国道三十一号から広島港へのアクセス道路となる一般道路部の県道矢野海田線につきましては、明神高架の事業進捗や今後の交通状況を見きわめながら、適切に対応してまいります。 35 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 36 ◯岩下智伸君 先ほどの知事の答弁、そして、土木建築局長の答弁のように、ぜひ早急に進めていただくように要望して、次の質問に入りたいと思います。  次の質問は、ひろしまデジタルイノベーションセンターを拠点とした活用策についてです。  県内には大企業から中堅・中小企業まで数多くの製造業があり、日本競争力の一翼を担ってきました。IoT、AIなど第四次産業革命が進展する中、一層の競争力の強化が求められており、そのものづくりは今、デジタル化という潮流の中で進化しつつあります。現在の技術は、製品──物だけではなく、物を利用する人、物を取り巻く環境を含めて開発する必要があり、開発プロジェクトのメンバーも同じ企業社員だけとは限らず、企業をまたがった開発プロジェクトなど、その規模は増大傾向にあります。  このような背景から、開発プロセスの抜本的な改善手法として、コンピューター上でシミュレーション技術を活用することで、品質と生産性の向上を両立させることができるモデルベース開発が生まれました。航空宇宙分野や自動車分野におけるシステム開発の現場で採用され、日本のものづくりの切り札になるものと注目されております。  県では、産学官が連携し、一昨年十月に東広島市にひろしまデジタルイノベーションセンターを開設し、スーパーコンピューターも利用できる高性能計算環境を整備し、デジタル時代のものづくりに不可欠なモデルベース開発のためのツールを備えるとともに、人材育成を始めています。利用状況は、センター開設から六カ月で一千四百三十二名が人材育成の研修等を受講し、今年三月末現在、利用登録社数十一社で十三プロジェクトを開発、研究し、端末ルームの稼働率が二六%程度となっています。当初見込みを上回ると聞いておりますが、まだまだ不十分ではないかと感じております。  そこで、人材が育ち、この地域全体の企業技術を使いこなせるようになるまでは一定の年月が必要であると考えますが、利用登録社数や端末ルーム稼働率の一層の向上に向け、どのような課題があり、その解決に当たり、具体的にどのように取り組んでいくのか、商工労働局長にお伺いします。 37 ◯副議長(松岡宏道君) 商工労働局長佐伯安史君。         【商工労働局長佐伯安史君登壇】 38 ◯商工労働局長(佐伯安史君) ひろしまデジタルイノベーションセンターの利用につきましては、既に活用を始められている企業においては、より複雑な解析ができる技術者が不足しているため、その活用の拡大が十分でないと認識しております。  また、まだ活用されていない企業においては、デジタル技術の重要性を認識しつつも費用対効果への不安があり、技術者知識の不足から、実際に開発プロセスを変革し、仮想空間上でのシミュレーションを導入する企業は少ない状況にあります。  こうした課題に対応するため、実践的な教育訓練講座といたしまして国の認定を受けたモデルベース開発に関する人材育成や、初級から中上級に至るまでの研修の体系的な実施、基礎的なセミナーの拡充、開発プロセスを変革した具体的な事例の紹介広島大学などの大学工業技術センターなどとも連携した企業の個別課題解決支援などに取り組んでまいります。  今後とも、ひろしまデジタルイノベーションセンターの機能の充実などを図りながら、地域におけるデジタル技術の活用の拡大に向けて、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 39 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 40 ◯岩下智伸君 センターに多くの人が集い、そこから新しい発想が生まれ、さまざまな技術者が課題や悩みを共有し、議論できる場となる、いわばモデルベース開発の聖地を目指すとされています。厚みのある聖地にしていくには、地元地域での人材育成にとどまらず、イノベーションの原動力となる多様な人材及び企業の集積に向け、中国・四国地方で唯一スーパーコンピューターを公的に利用できる環境も魅力の一つとして、首都圏関西圏の企業誘致も必要であると考えます。  さらには、銀行、投資家などによる企業または事業への資金調達や共同出資などの投資環境も求められてきます。言いかえれば、今後IoTなどのオフィス環境をさらに整備し、大都市圏に負けないコスト構造をつくり上げていければ、広島の魅力である自然に恵まれた住居環境のよさを武器に、移住促進やスタートアップ企業育成も十分に視野に入ってくると思われます。  そこで、モデルベース開発の聖地の構築に向け、首都圏などからの企業誘致を初め、県は地元自治体企業と連携してどのように推進していくのか、知事へお伺いします。 41 ◯副議長(松岡宏道君) 知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 42 ◯知事(湯崎英彦君) 本県産業競争力を強化し将来にわたり持続的に成長していくため、本県では、仮想空間上で製品の開発プロセスを行うモデルベース開発の普及など、ものづくり分野のデジタル化を推進してまいりました。  このため、昨年十月にひろしまデジタルイノベーションセンターを開設して、モデルベース開発に携わる企業大学技術者などの連携を促進する拠点として活動を行っているところでございます。  こうした取り組みにより、モデルベース開発を行うIT企業が進出し、人材育成の研修には県外からも受講生が参加するなど、モデルベース開発を契機とした広島への人や企業の集積が始まりつつあるというところでございます。  こうした流れを加速させるため、県やマツダ広島大学などで構成されますひろしま自動車産学官連携推進会議、いわゆるひろ自連におきまして、センターにおける研修メニューの充実やモデルベース開発活用の拡大の方策について、検討しているところでございます。  今後とも、本県の基幹産業でありますものづくり産業デジタル化を推進する上で、強みでありますモデルベース開発の支援体制をさらに強化するとともに、IT企業をターゲットとした企業誘致活動などさまざまな施策を地元自治体を含む関係機関と連携しながら積極的に展開することで、多様な人材企業の集積を加速させ、本県経済の持続的な成長につなげてまいりたいと考えております。 43 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 44 ◯岩下智伸君 ぜひとも、せっかくつくり始めた環境ですので整備していただいて、広島県の発展につなげていただければと思います。  続いて、広島版「学びの変革」アクション・プランについてお伺いしますので、教育長は答弁待機席へ移動をお願いします。 45 ◯副議長(松岡宏道君) 教育長、答弁待機席へお願いします。 46 ◯岩下智伸君(続) 広島県教育委員会発行の教職員志願者向けの冊子の中に教育長からのメッセージが記載されています。その中で、先に策定した広島版「学びの変革」アクション・プランを推進し、主体的な学びの全県展開と充実を宣言されています。また、来年開校予定の広島叡智学園中学校高等学校の取り組み成果を県内で共有し、広島県教育力を高めていきたいとも述べられています。そして、家庭経済的事情にかかわらず、全ての子供能力と可能性を高められるよう、諸施策を行い、学びのセーフティネットの構築を進めていくと決意を示されています。その結果、広島で学んでよかったと思える日本一の教育県の実現を目指していくと結んでおられます。その内容をお聞きすると、基本的には前任の方と同じ方向性を目指していらっしゃるようです。  一方で、民間での就業体験をお持ちであり、公教育行政のみの経験者とは違った面をお持ちのようであります。例えば、就任後、県立高校や市町の小中学校を事前予約、飛び入りなどの形で訪問され広島県教育現場の現状把握に努められている点や、その体験記を壁新聞の形で発信されている点等は、新たな視点で広島県教育を変えていこうとする強い意欲を感じるところです。  そこで、教育長は、横浜市では中学校校長として八年間過ごされて、現場で横浜市教育行政の動きを感じておられると考えますが、教育行政全般の中で、横浜市の取り組みで広島県にぜひ導入していきたいと思われる部分はあるのか、あればどのような点なのかを教育長にお尋ねします。 47 ◯副議長(松岡宏道君) 教育長平川理恵君。         【教育長平川理恵君登壇】 48 ◯教育長(平川理恵君) 横浜市におきまして、地域とともにある学校づくりを目指して、学校地域住民等が力を合わせて学校の運営に取り組むことが可能となるコミュニティースクールの導入を推進しているところでございます。  本県におきましては、全ての県立学校において学校評議員学校関係者評価委員会が設置され、地域住民等の意見を踏まえた学校運営が行われているところでございますが、さらに、学校地域がパートナーとしてさらなる連携と協働を進めていく仕組みを施策に反映していくことができるよう検討してまいります。 49 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 50 ◯岩下智伸君 いまだ就任後三カ月しかたっていないこの時点であり、詳細な点までの御理解は進んでいないとは思いますが、広島県で見てお気づきになった早急に改善したい点はあるのか、あればどのような点なのかを教育長にお伺いします。 51 ◯副議長(松岡宏道君) 教育長平川理恵君。 52 ◯教育長(平川理恵君) 本県では、今年度、児童生徒の主体的な学びを促す学びの変革の全県展開に取り組むこととしており、教育委員会学校現場の教職員の取り組みをしっかりと理解し、支えながら推進していく必要があると考えております。  このため、四月に着任してからこれまで二十五市町立学校、三十七県立学校を訪問してまいりました。  その中で、当面の課題であると感じた点といたしましては、学校図書館とICT環境でございます。  まず、学校図書館につきましては、学校図書館子供たちのさまざまな興味・関心に応えるような図書資料がそろっていないなど、自由な読書活動や読書指導の場である読書センターとしての機能が十分に整っていない学校があることでございます。  次に、ICT環境につきましては、生徒用の教育コンピューターの整備や普通教室のLAN整備など、県立学校におけるICT環境が十分に整っていないことでございます。  平成二十九年三月のデータでございますが、本県公立高等学校におけるタブレットを含めた教育コンピューター一台当たりの生徒数は六・一人で全国三十八位、普通教室のLAN整備率は五〇・四%であり全国四十七位となっております。 53 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 54 ◯岩下智伸君 ぜひとも、その辺にも力を入れていただきたいと思います。  次に、全国学力・学習状況調査では、公式な比較統計はありませんが、実質、広島県は全国ではトップレベルを実現しています。学力だけが全てではありませんが、教育長の考えられる広島で学んでよかったと思える日本一の教育県の実現というのは、変化の激しい社会をたくましく生きていくことのできる資質・能力、いわゆる学び続ける力の育成が目標とされております。これは定性的な表現であり、マネジメントサイドが管理しやすい目標の定量化が大切であると考えます。  そこで、具体的な数値目標などを今後設定するお考えなのかを教育長にお尋ねします。 55 ◯副議長(松岡宏道君) 教育長平川理恵君。 56 ◯教育長(平川理恵君) 本県では「学びの変革」アクション・プランを策定し、全国に先駆けて、グローバル化する二十一世紀の社会子供たちがたくましく生きていくための資質・能力育成を目指すため、さまざまな施策に取り組んでまいりました。  全国学力・学習状況調査では、これまでの取り組みの成果が着実にあらわれていると捉えておりますが、児童生徒の身につける資質・能力には、学びに向かう力、人間性など数値ではかることが困難な力も含まれており、それらをはかる指標を設定することは難しい面もございます。  このような状況を踏まえまして、本県では、まずは大学等の専門的な研究や国内の先進的な実践事例を取り入れつつ、児童生徒の資質・能力の変容を適切に評価できる方法について研究するとともに、学校に行くのは楽しいと思っている児童生徒の割合の向上などに努め、子供たちにとって広島で学んでよかったと思える日本一の教育県の実現に向けて取り組んでまいります。 57 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 58 ◯岩下智伸君 ぜひ取り組んでいただきたいと思います。  次に、現在、国会では働き方改革関連法案参議院で審議中であります。教職員は対象除外になっているとのことでありますが、対象であるか否かにかかわらず、長時間労働の管理抑制は早急に対応が求められている課題ではないでしょうか。連合による集計によると、厚生労働省の定める過労死ベル月当たり時間外労働が八十時間を超える人の割合が、製造業の九・二%に対して小学校七二・九%、中学校八六・九%と、大半の教職員過労死ベルを超えているとの報告があります。広島県では、さまざまな書類等の作成に多くの時間がかかり子供たちと接する十分な時間がとれないことや、時間外、休日などに部活動の指導地域活動への協力などの負担が多すぎるという声を聞いています。  中教審学校における働き方改革特別部会では、登下校時の見守り、放課後見回り、地域ボランティアとの連絡調整、部活動などを、教員ではなく地域ボランティア保護者、外部人材など地域全体で担い学校運営を支えていく仕組みに変えることが、過重労働を改善し、子供たちに質の高い教育を提供することにつながると指摘しています。  また、一部の新聞に、県内では教員の確保が困難で必要な教員の充足ができていない地域があり、一部授業の見合わせや教員のやりくりでしのいでいるとの報道がありました。人員の不足を子供たちや現行職員への負担増で肩がわりさせている例ではないでしょうか。  また、教員試験受験者は漸減方向にあり、教職につく魅力が薄れてきているのではないか、その原因の一つが長時間労働ではといった意見もあります。県立学校では、今年度当初よりHeiwaネットを使ってコンピューターへのログオン、ログオフを記録する取り組みが行われており、労働時間の把握に向けた取り組みがやっと始まったと感じています。  そこで、教育長にこの労働時間把握について、適切な運用ができているのか、また、市町教育委員会へも情報提供や助言を行っているとお聞きしていますが、実施に至っていない市町教育委員会については今後どのような働きかけを行っていこうとしているのか、お尋ねします。 59 ◯副議長(松岡宏道君) 教育長平川理恵君。 60 ◯教育長(平川理恵君) 本年四月より県立学校に導入しました勤務時間管理システムにつきましては、一週間を基本として各学校におきまして管理職が各職員勤務時間を把握し状況に応じて職員指導するなど、適切に運用されているものと考えております。  勤務時間を客観的に把握するシステムを導入していない十二の市町教育委員会に対しましては、導入の意義について繰り返し説明するとともに、導入済みの市町の事例を情報提供するなど、早期の導入に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 61 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 62 ◯岩下智伸君 教職員精神的な問題を理由として休職や退職につながっているケースが他の職種に比べて多いのではとの意見もあります。その事例の全てが長時間労働に起因するとは思いませんが、何らかの改善策を施していく必要性を感じます。民間では、労働時間の管理を厳格に行うことで問題を抱えている部署や従業員を把握し、業務フローの見直しや組織改革を断行し労働時間の短縮につながる対応策を行っている企業がふえています。  教育現場の働き方改革について、特に、長時間労働の抑制という観点から、どのような考え方で取り組み達成されようとしているのか、教育長の御所見をお尋ねします。 63 ◯副議長(松岡宏道君) 教育長平川理恵君。 64 ◯教育長(平川理恵君) 教育委員会といたしましては、学校における働き方改革取り組み方針を八月までに策定し、子供と向き合う時間の確保や教職員の長時間勤務の縮減に向けた方向性と取り組み内容を示すこととしております。  各学校でこの取り組み方針を着実に実施するため、方針策定後は説明会などを通じ周知を図ってまいります。  また、本年四月から運用を開始した県立学校職員勤務時間管理システムにより、教職員勤務時間を把握しているところでございますが、より詳細な勤務実態を把握し、それに基づく有効対策を検討することとしております。  これらの取り組みを着実に実施していくことにより、教育現場の働き方改革を進めてまいりたいと考えております。 65 ◯副議長(松岡宏道君) 岩下智伸君。 66 ◯岩下智伸君 午前中の出原議員質問に対して、知事から働き方改革に関連して、県が率先して取り組む必要があるとの答弁がございました。教育委員会についても、やはり率先して取り組んでいく必要があると思います。特に、教職員についても同様に家族がおります。そういった家族と過ごす時間、そういったものが十分とれるような、そんな職場環境を要望したいと思います。  次に、今定例会特別支援学校の増設議案が提案されています。内容には賛成しますが、業務のやり方の中で問題点を感じますので、お尋ねします。  予算案の説明の中で、特別支援学校の入学者が増加傾向にあり、今後四、五年を見込んだ推計により増設を決めたとのことです。学校への入学予定者数は、地域特別支援学級での児童生徒数の情報があり、事前に予測が十分可能なはずであり、したがって、本議案は予算を審議する二月定例会の中で提案され、審議されるべき性質のものと思われます。そこで、補正予算として早急に議決を要する緊急性に欠けるとも言えるのではないかと考えます。  時間がございませんので、あわせて、今後のあり方としては、やはり計画、実行、評価、改善のPDCAを回していく必要があると思います。今回の事例は計画段階の問題なのか、計画を遂行していく上で行わなければならなかった評価作業の不足によるものなのか、検証していただき、必要な是正を行っていくべきだと考えております。それらの観点から、特別支援学校の今後のあり方について、変化した諸情勢を踏まえて、抜本的に計画段階から見直していくことを要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。御清聴ありがとうございました。(拍手) 67 ◯副議長(松岡宏道君) 引き続いて質問を行います。下西幸雄君。         【下西幸雄君登壇】 68 ◯下西幸雄君 皆さん、こんにちは。公明党広島県議会議員団の下西幸雄でございます。  まず、このたびの安芸太田町の国道百九十一号におけるのり面の崩壊並びに大阪府北部で発生した地震により犠牲となられました方々に対しまして、衷心よりお悔やみ申し上げます。県民の安心・安全を守り抜くという決意を持って取り組んでいく所存でございます。  本日はこのような質問の機会を与えていただきましたことに感謝申し上げます。また、本日は私が最後の質問となります。皆様、真夜中のサッカー観戦で大変お疲れだとは思いますけれども、最後まで御清聴賜りますよう、よろしくお願いいたします。それでは、早速質問に入らせていただきます。  質問の第一は、本県における核兵器のない平和な世界の実現に向けた取り組みについてお伺いいたします。  今月十二日、史上初めてとなる米朝首脳会談がシンガポールで開催されました。報道などを見ますと、共同声明では北朝鮮の非核化について完全かつ検証可能で不可逆的な具体的な措置は一切明記されなかったため、今後の実効性に課題を残しているわけですが、大事なことは北朝鮮が完全な非核化を約束したことであります。引き続き北朝鮮が非核化へ向けた具体的な行動や結果で示せるよう、国際社会が一致して行動することが重要であると考えます。  翻ってみますと、本県は平成二十四年に国際平和拠点ひろしま構想推進ガイドラインを策定し、核兵器廃絶や復興平和構築に向けた取り組みを進めており、その一つに世界各国の核軍縮等の取り組み状況を調査、分析、評価するひろしまレポートがあります。今年四月に公表された六回目のレポートでは、北朝鮮情勢についてはことしに入って大きく展開しているため今回のレポートには反映されていないそうでありますが、次回のレポートに向けては評点が上がるよう、国際社会が一致団結して行動することが重要であると考えます。  湯崎知事は一政治家としても国際平和貢献の推進に日ごろから関心を持って取り組んでおられますが、今回の米朝首脳会談を受け、核兵器のない平和国際社会の実現に向け、まさに本県が大きく動き出す絶好のチャンスを得たと思うわけであります。  そこで、今回の米朝首脳会談の結果を受け朝鮮半島の非核化に向けて動き出す中、本県が掲げる核兵器のない平和な世界の実現に向け今後どのように取り組んでいかれるのか、知事にお伺いいたします。  次に、県庁舎の耐震改修工事について、二点お伺いいたします。  東日本大震災以降、多くの自治体が庁舎の建てかえや補強工事を進めている中で、本県においては今後発生が想定される南海トラフや近隣活断層震源とする大規模地震に備え、本庁舎の耐震化や浸水対策が、概算事業費が約七十五億円で二〇一八年度から二〇二一年度までの四年計画で実施される予定となっております。  こうした中、災害発生時にその応急対処の中心となるのが北館に設置されている危機管理センターでございます。広島県地域防災計画によると、同センター内における県災害対策本部の構成は、知事による本部長のもと部局長による本部員会議が置かれ、その下に事務局が設置されることになっています。  しかしながら、これまで大規模災害に対応した自治体の多くは県関係者以外に政府関係者、自衛隊警察消防ライフライン関係機関など幅広く活動スペースが確保されている中で、本県の危機管理センターは余りにも手狭で県対策本部としての機能を十分に果たせると思えないのでございます。特に見落としてはいけないのは、支援を円滑に受ける側の自治体の受援力も改めて問われているところでもあります。  また、過去に大震災を経験した東京都兵庫県宮城県熊本県行政組織は知事室と総務関係、防災対策関係組織が一体化されており、東京都宮城県は同一の建物、兵庫県熊本県は強度の耐震性を保つ防災センターが設置されております。特に熊本県は知事公室の中に防災組織担当が組み込まれ、知事直轄の組織となっています。本県においても迅速かつ的確な行動をさらに向上させていくためには、有事の際に知事がより直接的にコミットできるよう、耐震改修工事が終了した暁には危機管理組織について全体的な統率力のある総務局のある本館への移設も検討する必要があると思います。  ついては、今回の目的である防災拠点機能を強化するためには、耐震改修工事後においてはより強固となる本館に危機管理センターを移転し、災害対策本部機能としての必要な規模、スペースを確保し、万が一の大規模災害の発生に備えるべきだと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  次に、職場環境設備等の機能強化についてお伺いします。  今後の耐震改修で庁舎機能の延命化は図られますが、省エネを目指す設備やICT機能の充実による効率的な執務環境などはどのようになるのでしょうか。民間はもちろんのこと、他の行政機関においても多くの建物が高度な施設に変わってきています。県庁も工事費自体に注目が集まり過ぎてランニングコストや執務環境等がどう変化するのかといった点が置き去りにされているように感じます。  今、多くの職場環境を見回したとき、民間はもちろんのこと、さまざまな自治体においてもペーパーレス化が進み、机の上に書類が積まれている職場環境を余り目にしなくなってきております。あるのはパソコンが一台だけでさまざまな情報共有化が図られ、保管文書はスリム化され書類での管理も極力少なくなってきています。業務改革でタブレット端末を活用している自治体もあり、机の上を見るだけでも行政経営という面でのレベルが判断されるのではなかろうかと思います。  今年一月に完成した長崎県の新庁舎では、防災拠点施設としての機能に加え、職員の生産性の向上やつながる働き方をコンセプトとした執務環境が整備されています。今後、職員数や事業の見直しを図る中で、財政を立て直し時代に合った効率的な行政経営に発展していくためには、耐震改修工事とあわせてより効率的な職場環境にも改修すべきだと思います。  そこで、光熱水費など省エネを目指す設備やICT機能を充実させ、より効率的な執務環境にしていく必要があると考えますが、今後どのように取り組もうとされているのか、知事にお伺いいたします。  現在、我が公明党では四月から六月までの三カ月間、全国の所属議員が百万人訪問・調査運動を展開しています。これは、一人の議員が約三百人以上の方々を訪ね、子育て介護中小企業防災減災の四つのテーマでアンケートを行うものでございます。これまで私も実際に訪ねてみて、保育料や授業料、通学用品の買いかえ費用など、日々の生活に経済的な負担を感じておられる実態がありました。本日は、こうした現場でお聞きしたさまざまな意見を参考に質問させていただきます。  全ての子供が夢を育むことができる社会の実現に向けて、一点目として朝食の提供モデル事業についてお伺いいたします。  今年度本県が進めている、全ての子供たちが生まれ育つ環境に左右されることなく将来に夢や希望を持ち、それを実現させることができる社会構築への取り組みに対し大きな期待をいたすものでございます。その中で、生活の厳しい世帯等における朝食の欠食の割合の高い子供たちに対し朝御飯を提供するモデル事業が推進されていますが、こうした朝食に特化した取り組みは都道府県では全国初とお聞きしております。  今、学校現場でも夏休みなどの長期休暇中に給食がないため、新学期において痩せてくる子供たちが目立っていることも懸念されています。また、貧困家庭に限らず、虐待が原因で子供が餓死する事件も繰り返されています。  アメリカでは数十年前から貧困子供に対する学校朝食は政府のプログラムとして行われており、成績向上などの効果があらわれているとお聞きしております。この食べ物があふれる日本において栄養が足りない子供を一人もつくらないことこそ子供貧困対策の第一歩であると思います。  知事はさきの記者会見学校の敷地内での朝食の提供も考えられると述べられたとの報道に対し、私自身、県民の大きな期待の声もお聞きしています。  ついては、朝食の提供モデル事業について具体的にどのように取り組まれるのか、知事に御所見をお伺いいたします。  次に、フードバンクの取り組みについてお伺いいたします。  子供の食を守るための子供食堂を長期に安定的に運営していくためには、食材の調達や資金、ボランティア人材の確保も大きな課題になると言われています。  私どもの会派が先日視察した京都府のきょうとフードセンターでは、社会福祉議会に府が委託設置し、食材提供者からの受け付け、食材受給者との調整等の機能を担い、コーディネーター一名が配置されています。センター自前の倉庫、トラック等は保有せず、無償提供していただいた倉庫等に一時的な保管場所として搬送され、子供食堂等の食材受給者がみずからとりに行くという特徴的なシステムになっています。また、食材提供者には十分に食べられるのに廃棄される食品を削減させるための支援制度も確立されており、あわせて、その可能性は単に子供に食を提供するだけにとどまらない、もっと大きく福祉環境教育を支え合える地域をつくろうとする活動に広がっております。  そこで、こうした取り組みも参考にした本県のフードバンク設立について知事の御所見をお伺いいたします。  次に、子供貧困対策に充てる子供の未来のための基金創設についてお伺いいたします。  先日、私ども公明会派は、大阪府が設置した子ども輝く未来基金を視察いたしました。大阪府では平成二十八年度に子どもの生活に関する実態調査を実施し、子供たちを取り巻く厳しい状況が明らかになったため、子ども輝く未来基金が創設されています。貧困世代間での連鎖を断ち切るため、子供学習機会や生活体験を与えるなど財源的な支援をする目的行政が直接寄附を募り子供たちを支援していく制度となっています。特にこれまでと違う点は個人も含め民間企業などから寄附を募ることに焦点を当てられている点で、同様の目的を持つ基金で民間の寄附金を財源にする自治体は例がないと言われています。従来は民間から子供の支援のための資金提供があった場合、社会福祉活動全般に充てる福祉基金に積み立てていたそうですが、大阪府では平成二十九年度、子供貧困対策を強化するとの方針の中でこうした対策に特化した基金になったとのことでございます。  子供貧困問題を放置することは子供たちの将来に重大な影響を与えるだけでなく、大きな社会的損失を招くことは言うまでもありません。今年三月の予算特別委員会において、我が会派の同僚議員が本県での民間資金を活用した基金の創設について質問しましたが、知事は、今後、県として取り組むべき総合的な支援策について検討・実施することとしているとの答弁でありました。  そこで、本県においても行政のみならず県民全体で取り組むことも重要と考えますが、子供貧困対策に貢献したいという県民の方々の思いをしっかりと受けとめるための貧困対策に特化した基金の創設に対し、どのような御所見をお持ちであるのか、改めて知事にお伺いいたします。  また、他県においては子供貧困対策について計画的に進めています。大阪府では実態調査を踏まえた具体的な取り組みを定めており、愛知県でも今後五年間に取り組むべき施策とその工程を取りまとめたロードマップを策定しています。  本県では今年四月にプロジェクトチームを設立しておりますが、教育委員会など各部局に施策、事業がまたがっている上、何をするのかよく見えないところもあるように感じております。朝食のモデル事業ばかりが取り上げられていますが、学習支援や高校、大学への進学支援など他の取り組みについても網羅したロードマップを今後策定する必要があると考えます。  そこで、子供貧困対策を今後どのようにして包括的かつ計画的に進めていこうとされているのか、知事の御所見をお伺いいたします。  次に、教育問題についてお伺いします。  まず、小中学校教員不足問題についてお尋ねいたします。  先月、県内各地の公立中学校三十六校で教員が不足し多くの児童生徒が授業を受けられなかったことが明らかになっております。学校現場で教員不足の深刻さが増している実態が改めて裏づけされ、子供たちの安定した教育環境を保持するためにも早期の対応が求められております。  代替教員が見つからず授業に穴をあけることで一番しわ寄せが生じるのは、学びたくても学ぶことができない児童生徒であり、公教育に対する信頼の低下を懸念いたすものでございます。原因については、全国的にも教員の大量退職に伴い新規採用が追いつかないことや、景気の回復が続く中、民間への就職に人気が集まり臨時的任用教員や非常勤講師になれる人材も減ってきているとも言われています。  教育は人なりと言われるように、教員の職務は人間の心身の発達に大きくかかわっており、それだけにその資質や人間性が問われ、その活動は、いわば一挙手一投足が子供たちの人格形成に大きな影響を与えるものと思っております。今、教員をめぐる状況は大きく変化している中で、社会構造の急激な変化への対応やさまざまな方面からの学校教員に対する期待の高まり、学校教育における課題の複雑化、多様化への対応など教員の資質・能力が改めて問い直されている時代であると感じております。  そこで、まず、教員不足の深刻な実態が明らかになってきている現状についてどのような認識であるのか、あわせて、今後どのように教員の質と量を確保しようとしておられるのか、教育長にお尋ねいたします。  ところで、文部科学省がまとめた平成二十九年度公立学校教員採用選考試験の実施状況調査によると、教員採用試験の競争倍率は低下傾向であり、その一方で採用者数はふえていると報告されております。本県においても小学校が二・三倍だった一方で、高校は八・九倍の狭き門となっております。  ついては、教員の量及び質を確保していくため、どのように採用試験の改善に取り組まれるのか、教育長にお伺いいたします。  次に、臨時的任用教員の増加による影響についてお伺いいたします。  教員雇用形態には二つのものがあります。一つは正規教員、もう一つは臨時的任用教員であります。臨時的任用教員学級増が生じた場合や、出産、病気など正規教員が欠けた場合に配置され、原則一年未満の雇用でありますが、即戦力として正規教員と同じように担任を受け持つこともあるとお聞きしております。また、臨時的任用教員はここ数年増加しており、本県では平成二十五年の小中学校において一千二百十四人だったものが、平成二十九年には三百人以上も増加し一千五百四十一人となっています。  こうした状況の背景としては、正規教員の不足を臨時的任用教員で補っていることがあり、その原因としては、次のようなことが考えられると私は思います。定年を迎えた教員の大量退職、すなわち子供の数がピークであった昭和五十年代に採用された教員が退職の時期を迎えますが、それによる教員不足を補うために現時点の子供の数に合わせて正規採用をすると、今後ますます進む少子化の中で減少する子供の数との不均衡が生じます。つまり、子供の数が減少しても正規採用した教員を定年まで雇用し続けなければならない状況が生じることを避けるためではないかと私は考えております。  さらに、臨時的任用教員が担任などをしていた場合、さきに申し上げましたとおり基本的には一年未満の雇用であるため、長期的な見通しのもとでの人材育成の観点からも課題があると考えます。  そこで、教員の採用については、今後の子供の数の動向を踏まえると、こうした過渡期であるとしてもその渦中にある児童や生徒に対して、これだけの臨時的任用教員の増加による影響があらわれてくることはないのかどうか、授業の質は低下しないのかどうか、教育長にお伺いいたします。  次に、定時制高校のキャリア教育の充実についてお伺いいたします。  本県では今年四月、広島市を中心とした県立と市立の定時制、通信制高校六校を統合する形で総合学科制の広島みらい創生高等学校がスタートしました。定時制課程通信課程との併修により午前、午後、夜間の幅広い時間帯の中から授業を選択できる中、職業的自立を促しキャリア教育も充実させる内容となっています。工業系では第二種電気工事士商業系では日商簿記二級、福祉系では介護職員初任者研修の資格等の取得を目指すための科目も設けられております。  定時制や通信制で学ぶ生徒は、退学後に学び直すケースや中学時代に不登校だった経緯があるなど、入学の理由がさまざまあると言われておりますが、今、注目されている一つにリカレント教育があります。子育てが一段落して職場復帰を目指す女性や働く意欲のある元気な高齢者などを対象に新たな職業能力知識を学ぶ機会を設ける取り組みなど、人生百年時代を見据えて働き方も学び方も大きく変わろうとしている中において、多様な学び方が可能な定時制高校がもっと活用されるべきであると考えます。  そこで、こうした幅広いニーズが見込まれる中、リカレント教育機関として新たな再教育への取り組みが定時制高校において行われるべきと考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。  また、呉市内においても、平成三十一年度より市内三校の定時制課程が統合される計画になっています。開設する学科は、広島みらい創生高校に類似した、進路に応じて教科科目が選択できるキャリアデザイン科が設置される予定とお聞きしております。  このような中で、県内には高等学校教育とは別に地域職業能力開発拠点として高等技術専門校が設置され、技能を有する昼間の人材教育機関として期待されています。特に呉高等技術専門校には介護サービス科が設置され、入校者率も他の学科よりも高い中で、昼間仕事をしている人のために夜間にも学ぶ機会をふやしてほしいとの声もございます。特に介護人材については、広島県は第七期ひろしま高齢者プランの中で、二〇二五年度の需要見込み数に対して約六千四百名もの介護人材が不足してくると試算されております。  ついては、このような状況下において、今後、統合した呉市内の定時制高校においては、広島みらい創生高校と同様に介護人材育成できる教科科目の開設を強く求めますが、教育長の御所見をお伺いいたします。  次に、高校生の普通自動車運転免許取得時期についてお伺いいたします。  普通自動車免許証の取得は道路交通法で定められ、満十八歳からとなっております。しかしながら、本県の高校生は進学、就職試験などの勉強等に影響が出ないことを配慮し、進路が決定した時期を見計らいながら教習所への入校許可の判断を下しているとお聞きしています。そのほか、子供たちの大切な命を守ってきたと言われているオートバイ等の二輪車の事故防止のための三ない運動、いわゆる取らない、乗らない、買わないということも、その理由の一つと言われております。  県教育委員会によると、一律の規則はなく各高校の校長先生の判断になっており、先ほどの理由など就職する生徒たちは十二月以降に教習所へ入校する高校生が多いと伺っております。しかし、こうした学校側の配慮もある中で、昨今の自動車教習所においては、少子化による入所者数の急減と若者の車や免許離れも進行し規模も縮小されていく中で、偏った入所時期によって予定の時期までに教習所を卒業できなかったということも問題視されています。特に就職する高校生にとっては、採用条件とする企業もあるなど重要な資格となっている中で、子供たちの人生を左右する極めて重要な機会となっています。  昨年八月、PTA連合会の全国大会では三ない運動決議を初めて取りやめ、各県でも新たな交通安全に関する指導要綱を制定する動きに広がってきております。また、国においては先日、成年年齢を十八歳とする改正民法成立し、生徒の自己決定権がより尊重される情勢が生じてきております。  そこで、県内では、現在学校によっては学校長が免許証を卒業するまで預かるという規則もあるとのことでございますが、こうした一定の条件のもとで十八歳の誕生日を迎える人には保護者同意のもとで免許を取得できる許可をすることができるよう、県教育委員会自動車免許取得時期の方針を緩和すべきだと思いますが、教育長の御所見をお伺いいたします。  最後に、安芸灘地域の振興についてお伺いいたします。  先月、日本遺産の認定発表がありました。我が県からは、福山市の鞆の浦が瀬戸の夕なぎが包む国内随一の近世港町として、また、呉市の御手洗や尾道市の旧市街地などが北前船の寄港地・船主集落へ追加認定され、夏の観光、行楽シーズンに向けて全国からの誘客に弾みがつくものと期待いたしております。また、このほかにも安芸灘地域には、下蒲刈の松濤園が所蔵する朝鮮人来朝覚備前御馳走船行烈図が朝鮮通信使関連資料としてユネスコの世界記憶遺産に登録されるなど、美しい自然はもとより豊かな歴史文化を有する地域でもあります。  一方で、安芸灘地域の住民からは安芸灘大橋の早期無料化について切実な要望がなされているのは御承知のことと思います。昨年度末に、道路公社などの財務に関する事務の執行及び事業の管理をテーマとした包括外部監査では、平成三十二年度以降の早い時期に無料開放が可能となるよう、地元自治体との協議等も含め具体的な方策を検討すべきであると指摘されています。  これまでの当局における社会実験の実施や百回回数券の大幅な値下げ等の御努力には敬意を表するものでございますが、安芸灘大橋は他の有料道路と異なり並行する一般道が存在しない特殊な事情があります。今年四月に開催した呉市との県・市町連携会談を受け、安芸灘大橋を含めた安芸灘エリアの地域振興に向けて県と呉市情報共有し問題解決に向けた検討を行う会議を設置しましたが、私は安芸灘大橋の早期の無料開放を図ることこそが、この地域の活性化に最も有効であると考えます。  ついては、安芸灘地域のさらなる振興策の展開に向け、今後、呉市と連携してどのように取り組まれるのか、知事にお伺いいたします。  以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 69 ◯副議長(松岡宏道君) 当局の答弁を求めます。知事湯崎英彦君。         【知事湯崎英彦君登壇】 70 ◯知事(湯崎英彦君) まず、本県における核兵器のない平和な世界の実現に向けた取り組みについての御質問でございます。  核兵器のない平和な世界の実現に向けて、本県におきましては核廃絶の具体的プロセスの進展への貢献と広島からのメッセージの継続的発信を掲げて取り組んでいるところでございます。  このたび北朝鮮朝鮮半島の完全な非核化に取り組むことなどについて米朝首脳が共同声明に署名したことは、朝鮮半島の非核化に向けた歴史的な転機となるものでございます。  他方で、今回の合意は包括的なものであり、今後、北朝鮮の核・ミサイルの完全で検証可能かつ不可逆的な方法による廃棄につながるかどうかについて見定める必要があると考えております。  これまで、本県では平和のメッセージの発信とあわせて核軍縮・不拡散プロセスを進展させる働きかけを進めるため、東アジア地域の核軍縮軍備管理に焦点を当てた多国間協議を行うひろしまラウンドテーブルの開催や提言の作成、核軍縮等に関する各国の取り組み状況を取りまとめたひろしまレポートの作成や発信、世界的な研究機関との共同研究などに取り組んできたところでございます。  今後は、核軍縮に向けた具体的プロセスを進展させることができるよう、広島の政策提言機能をさらに高めていくため、現在個々に行っている世界的な研究機関との共同研究について、ネットワーク会議の開催などにより研究内容をさらに深化させる仕組みの構築に取り組んでまいります。  また、ひろしまラウンドテーブルが、より深化した共同研究の成果を深めることで世界的に影響力のある提言をまとめることができる会議として認知されるよう取り組みますとともに、ひろしまレポートにつきましても、NGOや研究機関などとの連携によりその認知を高めてまいりたいと考えております。  あわせまして、本年十一月、世界から企業やNGO、研究者などさまざまな主体が集う国際平和のための世界経済人会議を開催いたしまして、企業活動として平和を阻害するさまざまな障壁を克服する活動への関心を高め、取り組む企業がふえるような仕組みづくりについて議論を深めてまいります。  こうした取り組みを通じまして、核兵器のない平和な世界の実現に向けた具体的なプロセスの進展に貢献できるよう、広島県の知事として全力で取り組んでまいりたいと考えております。  次に、朝ごはん推進モデル事業についてでございます。  朝御飯を食べることは子供健康面への影響だけでなく学力を身につける上でも非常に重要であると考えておりますが、昨年度実施いたしました子供の生活に関する実態調査におきまして、生活が困難になるほど授業の内容がわかると答えた子供の割合が低くなっていること、生活状態にかかわらず朝食を食べていない子供が一定程度存在することなどが確認されたところでございます。  このため、今年度から、家庭経済的事情などにかかわらず子供たちが確かな学力等を身につけ、その能力と可能性を最大限高める教育を実現するための学びのセーフティネットの構築を進めるとともに、学力等を身につけるための生活の基盤づくりとして、朝食を食べる割合の向上を目的とした朝ごはん推進モデル事業の取り組みを始めたところでございます。  このモデル事業は、県内の二から三の小学校を選定いたしまして、その地域の方々が学校家庭教室児童館などを利用して子供たちに朝食を提供することを想定しており、提供する食材につきましては、現在食品メーカーなどから無償で御提供いただけるよう協議を進めているところであります。  また、モデル事業の実施に向けましては、子供たちが安心して利用できる仕組みづくりや学校保護者地域の方々の御理解と御協力が必要となるため、現在、市町と連携しながらモデル校の選定と具体的な実施手法について検討を進めており、夏休み明けの九月を目指しまして実施してまいりたいと考えております。  今後、モデル事業を実施しながらその効果や課題などについて検証を行い、多様な主体による貧困世代間連鎖の防止に向けた取り組みを県内全域に広げてまいりたいと考えております。  次に、包括的かつ計画的な貧困対策の推進に向けた取り組みについての御質問でございます。  子供貧困子供の生活や成長に大きな影響を及ぼすだけでなく、貧困世代を超えて連鎖することは格差の固定化や社会全体の活力の低下につながりかねないことから、県として早急に取り組むべき重要な課題であると認識しております。  このため、本県では平成二十七年三月に広島県子どもの貧困対策計画を策定いたしまして、教育、生活、就労及び経済のそれぞれの分野において顕在化している課題に対応するため、世帯単位での経済的支援や親への就労支援などを中心に取り組んできたところでございます。  しかしながら、昨年度実施いたしました子供の生活に関する実態調査におきまして、保護者の方に御自身の十五歳のころの暮らし向きを尋ねたところ、現在の生活が困難な層ほど当時の生活も苦しかったと回答された割合が高くなるなど、これまでの取り組みを続けるだけでは貧困世代間連鎖が断ち切れないのではないかと考えております。  このため、今年度からは貧困の連鎖を断ち切ることに一層注力するため、これまでの取り組みに加えて学びのセーフティネットの構築や朝ごはん推進モデル事業などに取り組むとともに、子供未来応援プロジェクト・チームにおきまして実態調査結果や有識者から聴取した意見、さらに、関連施策の検証などを踏まえて目指す姿や道筋を明確にするとともに、それを具体化する施策体系の見直しなども行うこととしております。  今後、このプロジェクトチームが主体となりまして新たな施策体系に基づく関連施策を包括的かつ計画的に実行し、次世代を担う全ての子供たちが夢を育むことのできる社会の実現を目指してまいりたいと考えております。  次に、安芸灘地域の振興に向けた県の取り組みについてでございます。  安芸灘地域につきましては、瀬戸内海特有の美しい自然景観日本の渚百選にも選ばれた県民の浜・恋ヶ浜などの観光資源を有するとともに、北前船航路の要衝として栄えたことで知られる御手洗を初めとした歴史文化を感じることのできる魅力ある地域であると認識しております。  こうした魅力を広く発信することによって、より多くの人々に安芸灘地域を訪れて地域独自の魅力を知っていただくことを通じまして、その価値に共鳴する人をふやすこと、また、暮らしやすい島々としていくことが地域の活性化につながるものと考えております。  こうしたことから、本年四月に行いました呉市長との県・市連携会談におきまして、安芸灘地域の活性化策について県と市で協議の場を設けることで一致し、このたび安芸灘エリアの地域振興に係る検討会議を設置したところでございます。  検討会議は県と市の関係部局の職員を構成員として、観光のみならず農業漁業の振興や生活環境の改善などの課題を解決するための具体策を検討していくこととしており、このことは安芸灘大橋の利用促進にも寄与するものと考えております。  本県といたしましては、今後、検討会議での議論を通じて安芸灘地域における具体的な振興策を早期に取りまとめることができるよう、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  その他の御質問につきましては、担当説明員より答弁させていただきます。 71 ◯副議長(松岡宏道君) 総務局長竹中正博君。         【総務局長竹中正博君登壇】 72 ◯総務局長(竹中正博君) 私からは、職場環境設備やICT機能の充実についてお答えさせていただきます。  このたびの県庁舎の耐震改修におきましては、防災拠点となる庁舎の耐震性を確保することを最優先として取り組んでおりますが、省エネ対策やICT機能の充実など職員が働きやすい効率的な執務環境を構築していくことは、もとより重要であると考えております。  県庁舎の省エネに関する取り組みといたしましては、これまで東館におけるESCO事業導入による空調の効率化やエレベーターの省エネ設備への切りかえなどのハード対策を実施するとともに、職員による消灯活動などを全庁的に推進し光熱水費の縮減などに取り組んできたところでございますが、さらに今回の耐震改修工事の中で、執務室や廊下等の共用部分照明について、そのほぼ全てをLED照明に切りかえることとしております。  また、ICT機能の充実につきましては、庁内情報ネットワークについて、耐震改修工事とは別に平成三十一年度中を目途に無線化し執務室内のLAN配線を撤去することを検討しておりますが、あわせて今回の耐震改修工事において執務室内の内壁を撤去し、また、天井板の撤去により上部からの電源供給が可能となることで、通信機器の集約やレイアウト変更への柔軟な対応が容易になるなどICT機能の面でも効果があるものと考えております。  今後とも、庁舎の効率的な維持管理や職員が働きやすく生産性の高い執務環境の構築に努めてまいります。 73 ◯副議長(松岡宏道君) 健康福祉局長田中 剛君。         【健康福祉局長田中 剛君登壇】 74 ◯健康福祉局長(田中 剛君) フードバンクの設立についてお答えいたします。  本県におけるフードバンクの設立につきましては、朝ごはん推進モデル事業の実施方法などを検討する過程におきまして、広域的かつ安定的に食材を供給する仕組みの一つとして検討することとしたものでございます。  したがいまして、現在のところ、京都府を初め、他県の事例なども参考にしながら、その機能や役割などにつきまして調査・検討を始めたところでございます。  御指摘のとおり、フードバンクの機能や役割といたしましては提供側と受け入れ側とをマッチングする機能、また、朝御飯の提供だけではなく、増加傾向にある子供食堂や食品ロス削減への対応などさまざまな役割を担うことが想定されます。  今後、先進事例の成果や課題なども踏まえ、さまざまな関係者との調整も踏まえて検討を進めてまいりたいと考えております。  次に、貧困対策に特化した基金の創設についてお答えいたします。  次世代を担う全ての子供たちが生まれ育った環境に左右されることなく夢を育むことができる社会づくりに向けて、社会全体が貧困世代間連鎖を断ち切ることの重要性を理解することが必要であると考えております。  このため、県といたしましては、今年度から取り組みを始めました、家庭経済的事情などにかかわらず子供たちが確かな学力等を身につけ、その能力と可能性を最大限高める教育を実現するための学びのセーフティネットの構築や朝ごはん推進モデル事業の実施状況や成果なども広く周知してまいりたいと考えております。  さらに、今年度からは子供たちの未来を応援する施策を推進するため、局横断の組織である子供未来応援プロジェクト・チームを設置しており、今後、貧困の連鎖を断ち切るための新たな施策の検討を進めることとしております。  こうした子供たちの未来を応援する取り組みを実施するに当たりましては、財源の確保も重要な課題であることから、このプロジェクトチームにおきまして、施策の検討とあわせて民間資金の活用を含めた必要な財源の確保方策につきましても検討を進めてまいります。 75 ◯副議長(松岡宏道君) 危機管理監土井 司君。         【危機管理監土井 司君登壇】 76 ◯危機管理監(土井 司君) 危機管理センターの設置場所についてお答えします。  大規模災害時には速やかに被害状況を把握した上で関係機関と連携し的確な災害対策を行う必要があることから、これらを迅速に行える危機管理体制の整備が重要であると認識しております。  このため、県では平成二十年度から、知事が直接指揮命令し迅速な対応を行うための組織として危機管理監を設置したところでございます。  また、県職員に加え自衛隊などの関係機関職員が連携して活動するためのスペースとして、耐震性が高い北館に危機管理センターを整備したところでございます。  今後とも、万が一大規模災害が発生した場合でも県災害対策本部としての機能をしっかりと果たせるよう、耐震改修工事後の危機管理センターの設置場所も含め常に危機管理体制の見直しを行い、県民の皆様の安全と安心の確保に万全を期してまいります。 77 ◯副議長(松岡宏道君) 教育長平川理恵君。         【教育長平川理恵君登壇】 78 ◯教育長(平川理恵君) 六点についてお答えいたします。  まず、小中学校教員不足問題に対する現状認識と今後の確保策についてでございます。  県内小中学校におきまして、教員が配置できていないことにより授業に影響が出たり学校体制に負担をかけたりしていることにつきましては、極めて深刻に受けとめております。  大きな要因といたしましては、大量退職に見合う教員が採用できなかったことや、少人数指導などによるきめ細かな指導児童生徒の多様なニーズに対応するため学校に必要な教員の数が減少しなかったことにより、臨時的任用の教員の必要数が増加したことであると認識しております。  当面の教員確保につきましては、全国的に人手不足が問題となる中ではございますが、経験者や希望者の掘り起こし、ハローワーク求人情報サイトの活用、中国地方の主な大学との連携などを行っているほか、定年退職した教員の再任用につきましても、近隣の県を大幅に上回る六〇%が教員の募集に応じるなど、県教育委員会を挙げて取り組んできているところでございます。  また、質の向上につきましても、採用後の指導力の向上に関する研修を実施するとともに、各学校においても校内研修で授業改善を進めるなど質の向上に取り組んでいるところでございます。  今後は、これまでの取り組みに加え、民間企業から人材確保の手法などの意見を求め新たな確保方策も検討しているほか、教員養成課程を持つ大学に本県の求める教職員像を示すことなどによりまして、より多くの優秀な人材の確保に努めてまいります。  次に、教員採用試験における改善策についてでございます。  教員の大量採用が続いている中、必要な人数を確保することはもとより、質についても広島県が求める教職員としての必要な水準を確保することが重要でございます。  このため、本県では志願者数を確保するため、年齢制限を撤廃したほか、電子申請や複数試験会場での実施など、より受験しやすい環境を整えてまいりました。  さらに、全国十八会場で採用試験説明会を実施し、より多くの志願者の確保に努めているところでございます。  その結果、平成三十一年度教員採用試験の全国志願状況が、東京都が対前年度一一・八%の減、大阪府は一三・四%の減、また、近隣の岡山県は四・五%の減、山口県は八・〇%の減となるなど志願者が大幅に減少している状況で、本県の志願状況は一・五%の減にとどまっております。  一方、質の確保につきましては、採用試験において筆記試験や面接に加え模擬授業やグループワークを行うことで、指導力はもとより教員として求められる資質・能力についても評価しているところでございます。  また、教員の資質の向上に関しまして、教師養成塾や中国地区の大学関係者と本県の求める教職員像の共有など、養成段階から教員の資質向上にも取り組んでいるところでございます。  今後は、採用試験説明会の内容の充実や会場を拡充するなど、本県教育の魅力について積極的に情報発信するとともに、県内外の大学と連携を強化し、より多くの優秀な人材確保に努めてまいります。  次に、臨時的任用教員の増加による影響についてでございます。  教職員の配置については、近年、臨時的任用の教員がふえております。  しかしながら、このことが授業の質に影響を及ぼしてはならないと考えております。  そのため、任用に当たりましては履歴書などの書類審査だけでなく人事担当者による面接を行い、資質・能力意欲など教員としての適性を判断しているところでございます。  また、採用後には、各学校において管理職による授業観察教員相互による授業研究により日々質の向上に取り組むとともに、臨時的任用の教員を含めた全ての教員が年間指導計画に基づいた授業実践に組織的、計画的に取り組むなど、授業の質に影響が生じないよう努めているところでございます。  今後とも、適切な任用を行い授業の質を確保し、児童生徒の持てる力を最大限に伸ばせるように努めてまいります。  次に、定時制高校のキャリア教育の充実についてでございます。  定時制課程では、社会経済の著しい変化により、勤労青少年のほか全日制課程適応できなかった生徒や一旦社会に出た後に入学する方が増加するなど、入学する生徒の状況が多様化し学習ニーズも多様化している状況がございます。  そのため、数学入門基礎英語などの学校設定科目を設置して義務教育段階の学び直しの機会を提供したり、商業家庭など専門教育にかかわる科目を設置して日常生活や職業に生かせる学びを提供したりするなど、学校教育課程に工夫を行っているところでございます。  また、地域の方々に広く学ぶ機会を提供するため、生涯スポーツ文書作成演習などの聴講講座や電気工事士などの資格取得を目指した公開講座を開設しているところでございます。  教育委員会といたしましては、今後もそれぞれの学校に通う生徒のニーズに合った特色ある教育課程を編成するとともに、人生百年時代におけるリカレント教育の趣旨を踏まえ一人一人の社会的、職業的自立や豊かな生活の創造に向け、高等学校の定時制課程における教育のさらなる充実に努めてまいります。  次に、呉市内の定時制高校における介護人材育成についてでございます。  県立高等学校におきましては、介護人材育成に向け黒瀬高等学校福祉科を、世羅高等学校に生活福祉科を設置し、介護福祉士国家試験受験資格の取得を目指す教育課程を編成しております。  また、この二校のほかにも九校において、生徒や保護者のニーズ等を踏まえ介護資格の取得を目指した教育課程を編成しているところでございます。  呉工業高等学校定時制課程に新たに設置するキャリアデザイン科では、生徒のニーズや進路希望に応じて従来よりも幅広い学習を可能としており、工業系や商業系の科目の履修も可能とする教育内容の構築等について検討しているところでございます。  このキャリアデザイン科に生徒や保護者のニーズを踏まえ介護福祉に関する教科科目を開設することは可能でございますが、夜間の定時制課程資格取得を目指した教育課程を編成することにつきましては、授業時数の確保や実習場所の選定などに課題があることから慎重に検討していく必要があると考えております。  次に、高校生の普通自動車運転免許の取得についてでございます。  高校生の自動車運転免許取得につきましては、在学中は学業に専念できるよう、また、交通事故被害者にも加害者にもならないよう、大切な命を守る観点から一定の制限を設けることが必要だと考えております。  しかしながら、卒業後の就職先の業務において自動車運転免許が必要な生徒に対しましては、保護者同意の上で校長の判断により在学中に免許が取得できるよう許可したり、進学する生徒や就職先において自動車運転免許が必要でない生徒に対しましては、進路が決定した後に学業に支障がない範囲で在学中に自動車学校等に入校できるよう配慮したりしているところでございます。  今後とも、高校生の自動車運転免許の取得時期につきましては、生徒の命を守る観点や進路状況に応じて適切に配慮するよう指導してまいります。 79 ◯副議長(松岡宏道君) 明日も引き続いて質問を行います。明日は午前十時三十分から会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。         午後二時五十分散会 広島県議会