広島県議会 2008-02-08
平成20年2月定例会(第8日) 本文
5:
◯議長(林
正夫君) 次は文教委員会の報告を求めます。文教委員長
冨永健三君。
【文教委員長
冨永健三君登壇】
6:
◯文教委員長(
冨永健三君) 文教委員会における付託議案の審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
本委員会に審査を付託されました議案は、補正予算二件、条例案三件の合計五件であります。
審査の結果、付託議案は、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、審査の過程におきまして各委員から指摘された事項のうち、その主要なものを申し上げますと
第一に、経済的な理由などにより高等学校等奨学金の希望者が増加していることから、奨学金の貸付要件を緩和するなど、希望者が借りやすい制度になるよう検討するとともに、奨学金の償還に関する事務も適切に行う必要があること。
第二に、学校給食の実施に当たっては、食材の安全性の確保に十分注意を払うよう指導するとともに、食の安全にかかわる問題が発生した場合には、市町や学校の実態を把握し、適切な情報の提供や指導の徹底に努める必要があること。
第三に、学校施設の耐震対策については、子供たちが安全で安心して学べる環境を整備するため、着実に進める必要があること。
第四に、高等学校の入学者選抜における選抜Iについては、制度上課題があるという指摘もあることから、改善について保護者等の意見を聞くとともに、実施に当たっては、中学校と高等学校との信頼関係が損なわれないようにする必要があること。
このほか、職員給与費及び私学振興費の減額理由、教職員の遠距離通勤の解消、新規採用教職員に対する指導のあり方、教職員の政治的行為、尾道市の立志式等の県内全域での開催などについて問いただされたところであります。
次に、議長から本委員会に調査を依頼されました平成二十年度広島県一般会計予算及び特別会計予算中所管事項については、調査の結果、本委員会の意見としては、各案いずれも原案に賛成すべきものと決定し、その旨議長に報告いたしました。
以上、審査の概要を申し述べ、文教委員会の報告といたします。(拍手)
7:
◯議長(林
正夫君) 次は警察商工労働委員会の報告を求めます。警察商工労働委員長
河井案里君。
【警察商工労働委員長
河井案里君登壇】
8:
◯警察商工労働委員長(
河井案里君) 警察商工労働委員会における付託議案の審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
本委員会に審査を付託されました議案は、補正予算二件、条例案三件、その他の議決案件二件の合計七件であります。
審査の結果、付託議案は、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、審査の過程におきまして各委員から指摘されました事項のうち、その主要なものを申し上げますと
第一に、安全教育の役割を担う広島県東部運転免許センターの整備に当たっては、県民の交通安全に対する意識が一層高まるように業務の充実を図ること。
また、同センターの施設整備に伴う業務の休止により、行政サービスの低下を招かないよう努めること。
第二に、平和都市広島で開催されるG8下院議長会議の成功に向け、脅威となる国際テロ等に対して万全の警備措置を図られたいこと。
なお、その際には、県民の日常生活にも配慮されたいこと。
第三に、専門的かつ実践的な技術・技能を有するものづくり人材の育成を目的に開設される広島県立技術短期大学校においては、多くのものづくり企業や県民に支持される高度な人材育成に取り組まれたいこと。
第四に、建設業などの中小企業は依然として厳しい経営状況にあるため、建築関連事業者対策特別資金の取扱期間の延長に当たっては、関係者への十分な周知に努めること。
また、厳しい経営環境にある中小企業の資金需要には、今後とも機動的に対応されたいこと。
このほか、スーパー防犯灯で撮影した映像の保管期間の延長、自転車三人乗りの実態と事故率、適切な防犯ボランティア活動の推進、福山北警察署の執行体制の整備、中小企業金融対策費などの減額理由などについて問いただされたところであります。
次に、議長から本委員会に調査を依頼されました平成二十年度広島県一般会計予算及び特別会計予算中所管事項については、調査の結果、本委員会の意見としては、各案いずれも原案に賛成すべきものと決定し、その旨議長に報告いたしました。
以上、審査の概要を申し述べ、警察商工労働委員会の報告といたします。(拍手)
9:
◯議長(林
正夫君) 次は総務委員会の報告を求めます。総務委員長
高橋雅洋君。
【総務委員長
高橋雅洋君登壇】
10:
◯総務委員長(
高橋雅洋君) 総務委員会における付託議案の審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
本委員会に審査を付託されました議案は、補正予算五件、条例案二件、その他の議決案件三件の合計十件であります。
審査の結果、付託議案は、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、審査の過程におきまして各委員から指摘された事項のうち、その主要なものを申し上げますと
第一に、広島エアポートビレッジ開発株式会社への県からの貸付金について、繰り上げ償還の猶予を行うこととしているが、将来的に県の負担が生じないよう、また、財政健全化法により留意しなければならない県の連結決算に悪影響を及ぼさないよう、経営上の指導・監督を確実に行っていく必要があること。
第二に、地域における生活交通の事業者は、原油価格の高騰に伴い厳しい経営状況にあることから、生活バスや離島航路事業などに対して積極的かつ幅広い支援が求められていること。
第三に、県の組織の再編に当たっては、県民にとってわかりやすく明確な理念に基づき実施する必要があるとともに、組織の課題解決のためには、組織再編だけでなく、職責の明確化による確実な業務の遂行が求められること。
第四に、広島市中区中町県有地信託事業については、極めて厳しい収支状況にあることから、受託銀行に対し強い働きかけを行い、早期に収支を改善し、債務の縮減を図る必要があること。
第五に、県議会においても米軍人による犯罪の再発防止を国に求める意見書を可決したところであるが、昨年広島市内で発生した米兵が集団で暴行したとされる事案に対し、引き続き再発防止に向けた積極的な取り組みが県としても求められていること。
このほか、情報システムの最適化の継続実施などについて問いただされたところであります。
次に、議長から本委員会に調査を依頼されました平成二十年度広島県一般会計予算、特別会計予算中所管事項については、調査の結果、本委員会の意見としては、各案いずれも原案に賛成すべきものと決定し、その旨議長に報告いたしました。
以上、審査の概要を申し述べ、総務委員会の報告といたします。(拍手)
11:
◯議長(林
正夫君) 次は生活福祉保健委員会の報告を求めます。生活福祉保健委員長
安井裕典君。
【生活福祉保健委員長
安井裕典君登壇】
12:
◯生活福祉保健委員長(
安井裕典君) 生活福祉保健委員会における付託議案の審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
本委員会に審査を付託されました議案は、補正予算二件、条例案六件、その他の議決案件二件の合計十件であります。
審査の結果、付託議案は、いずれも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、審査の過程におきまして各委員から指摘された事項のうち、その主要なものを申し上げますと
第一に、知的障害者授産施設県立大野寮の民間移管に当たっては、保護者や移管先法人に対し積極的に情報提供するとともに、十分な協議を行い、移管後も利用者が不安なく安定した処遇が維持されるよう努めること。
第二に、国の医療制度改革により医療保健分野における都道府県の役割は重要性を増しており、保健医療計画の策定に当たっては、医療機関を初め、医師会、市町などの関係機関とも連携・協力しながら、役割分担と連携体制の構築を図り、質が高く効率的な地域医療提供体制の実現に努められたいこと。
第三に、医療制度改革に伴う療養病床の転換に当たっては、入院患者が行き場を失うことがないよう、介護報酬改定など国の動向等を十分に注視し、きめ細やかな対応に努めること。
第四に、近年、軽症であるにもかかわらず救急車を利用する患者が増加し、重症者の救急搬送に支障となる場合もあることから、真に必要な患者に救急医療の提供ができるよう、適正な利用について県民への啓発活動に努めること。
このほか、福祉医療費公費負担事業の政令市への補助率見直しに係る利用者からの意見への対応、県のがん対策推進計画における患者の意見の反映、西中国山地国定公園の規制区域の見直し、メタミドホスなど食品から残留農薬が検出された場合の公表の考え方、社会福祉法人府中保育会に係る保育所運営費負担金などについて問いただされたところであります。
次に、議長から本委員会に調査を依頼されました平成二十年度広島県一般会計予算、特別会計予算及び企業会計予算中所管事項については、調査の結果、本委員会の意見といたしましては、各案いずれも原案に賛成すべきものと決定し、その旨議長に報告いたしました。
以上、審査の概要を申し述べ、生活福祉保健委員会の報告といたします。(拍手)
13:
◯議長(林
正夫君) 次は農林水産委員会の報告を求めます。農林水産委員長
小林秀矩君。
【農林水産委員長
小林秀矩君登壇】
14:
◯農林水産委員長(
小林秀矩君) 農林水産委員会における付託議案の審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
本委員会に審査を付託されました議案は、補正予算二件、条例案三件、その他の議決案件四件の合計九件であります。
審査の結果、付託議案は、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、審査の過程におきまして各委員から指摘された事項のうち、その主要なものを申し上げますと
第一に、広島県総合技術研究所畜産技術センターへ統合される広島牛改良センターの財産を神石高原町へ無償で譲渡し、同町が畜産振興の核となるよう和牛の里を新設することについては、広島牛の増頭など県の畜産振興につながることから、県と町の十分な連携のもと事業が進められる必要があること。
第二に、飼料の高騰は畜産農家の経営に大きな負担となっており、特に酪農については、廃業せざるを得ない農家も出ている状況となっている。畜産農家の経営安定のためには、耕畜連携による国内飼料の安定供給の取り組みが必要であること。
第三に、食の安全・安心への県民の関心が高まっており、JAS法に基づく適切な食品表示が求められていることから、十分な調査・指導を行うとともに、他の法令を所掌する関係機関と緊密に連携した取り組みが必要であること。
第四に、地球温暖化防止対策の中で森林の果たす役割が注目されており、二酸化炭素吸収源となる森林の整備に取り組むこと。また、温暖化が進行した場合の農林水産業における対応策も検討することが必要であること。
このほか、エコファーマー認定事務の権限移譲のあり方、ひろしまの森づくり事業の広報などについて問いただされたところであります。
次に、議長から本委員会に調査を依頼されました平成二十年度広島県一般会計予算、特別会計予算中所管事項については、調査の結果、本委員会の意見としては、各案いずれも原案に賛成すべきものと決定し、その旨議長に報告いたしました。
以上、審査の概要を申し述べ、農林水産委員会の報告といたします。(拍手)
15:
◯議長(林
正夫君) 以上をもちまして各常任委員長の報告は終わりました。
直ちに一括して採決いたします。上程中の各案は、各常任委員長報告のとおり決するに賛成の諸君は御起立願います。
【賛成者起立】
16:
◯議長(林
正夫君) 起立多数であります。よって、右各案はいずれも各常任委員長報告のとおり決しました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
自第四十五 県第二二号議案
至第四十八 県第三一号議案
17:
◯議長(林
正夫君) 次は、日程第四十五、県第二二号議案 広島県職員定数条例等の一部を改正する条例案から日程第四十八、県第三一号議案 広島県公営企業の設置等に関する条例の一部を改正する条例案を一括上程議題といたします。
地方分権改革推進特別委員長報告
18:
◯議長(林
正夫君) ただいま上程の各案は、地方分権改革推進特別委員会に審査を付託しておりますので、この際、審査の経過並びに結果について地方分権改革推進特別委員会の報告を求めます。地方分権改革推進特別委員長
中津信義君。
【地方分権改革推進特別委員長
中津信義君登壇】
19:
◯地方分権改革推進特別委員長(
中津信義君) 地方分権改革推進特別委員会における付託議案の審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
本委員会に審査を付託されました議案は、条例案四件であります。
審査の結果、付託議案は、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、審査の過程におきまして各委員から指摘された事項のうち、その主要なものを申し上げますと
第一に、県の組織が抱える課題解決のためには、組織再編だけではなく、個々の職員の果たすべき役割の明確化により、職責に対する職員の意識改革を図ることが重要であること。
第二に、現行の行政システム改革推進計画に沿って進めている学校職員の定数削減に当たっては、教育条件が低下することのないよう配慮すること。
また、きめ細かな教育活動が行われるよう、非常勤講師の確実な確保に努める必要があること。
第三に、市町への事務権限移譲については、市町間の不均衡を早期に解消する必要があり、分権改革推進計画の目標達成に向けて積極的に取り組む必要があること。
第四に、国が進めている地方分権改革について、地方にとって真に自主性、自立性が向上するものとなるよう、積極的に国に対し問題提起を行っていく必要があること。
このほか、地方交付税の算定における単位費用の問題、非常勤講師の勤務実態及び勤務条件の改善などについて指摘がなされたところであります。
以上、審査の概要を申し述べ、地方分権改革推進特別委員会の報告といたします。(拍手)
20:
◯議長(林
正夫君) 委員長の報告は終わりました。
直ちに一括して採決いたします。上程中の各案は委員長報告のとおり決するに賛成の諸君は御起立願います。
【賛成者起立】
21:
◯議長(林
正夫君) 起立多数であります。よって、右各案はいずれも委員長報告のとおり決しました。
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自第四十九 県第 一号議案
至第六十五 県第一七号議案
22:
◯議長(林
正夫君) 次は日程第四十九、県第一号議案 平成二十年度広島県一般会計予算から日程第六十五、県第一七号議案 平成二十年度広島県水道用水供給事業会計予算までの各案を一括上程議題といたします。
予算特別委員長報告
23:
◯議長(林
正夫君) ただいま上程の各案は、予算特別委員会に審査を付託しておりますので、この際、審査の経過並びに結果について予算特別委員会の報告を求めます。予算特別委員長
中津信義君。
【予算特別委員長
中津信義君登壇】
24: ◯予算特別委員長(
中津信義君) 予算特別委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
本委員会は、去る三月三日に設置され、平成二十年度広島県一般会計、特別会計及び企業会計の各当初予算案十七件について審査の付託を受け、慎重に審査を行ったところであります。
審査に当たりまして、まず、各常任委員会で部局別審査が行われ、その結果が三月十日に本委員会に報告されました。
次に、審査の参考とするため、五人の参考人の方々から、広島県におけるアジアの成長の活用、医療・環境・教育における広島からの発信、地域における自立型産業の振興策、地域防災力の向上、広島県の人づくりなどについて、それぞれ貴重な御意見を拝聴いたしました。
これらを受けて本委員会は、知事を初め、説明員の出席を求め、三月十一日から四日間にわたり総括審査を行い、県政の諸課題に対する基本的な考え方、具体的な取り組みの内容及び今後の方針などについて幅広く議論を行いました。
その結果、県第一号議案 平成二十年度広島県一般会計予算など十七件の付託議案は、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
審査の過程におきましては、各委員から貴重な意見や提言が述べられたところでありますが、その主要なものを申し上げ、今後の県政推進に当たって、当局の積極的な対応を要請するものであります。
まず第一に、財政健全化に向けた取り組みについてであります。
現在、県では、財政健全化に向けた新たな具体化方策に取り組んでいるが、職員の給与抑制措置について計画との乖離が生じており、目標達成に向けて、徹底した事務事業の見直しなど、最大限の努力が求められていること。
なお、給与抑制措置については、職員の士気の低下や県行政全体の停滞感を招くおそれがあることから、その早期解消が求められること。
また、新たに施行された財政健全化法を踏まえ、県民に対し県の財政状況をわかりやすく説明する責任があるとともに、連結決算による県の財政実態の把握と適正な管理、出資法人を含めた適切な財政健全化の取り組みが求められること。
なお、現行の地方税財政制度においては、地方自身の努力による財政健全化にはおのずと限界があり、地方分権なくして財政再建はないことから、国に対して確固たる主張を強く行っていく必要があること。
第二は、人づくりについてであります。
広島県人づくりビジョンが今年度策定されるが、目指すべき人間像の形成につなげていくため、全庁を挙げた推進体制とするとともに、各部の具体的な事業展開に当たっては、進行管理を確実に行い、実効ある取り組みとしていく必要があること。
第二次行政システム改革推進計画による教職員定数の削減に当たっては、多忙を極める教職員の現状を考慮するとともに、子供たちを取り巻く教育環境が悪化しないように配慮されたいこと。
また、教職員の多忙化を解消するため、報告書の作成を削減するとともに、部活動や保護者対応などへのサポート体制を構築されたいこと。
さらに、県立高等学校の再編整備については、平成十四年に策定した基本計画に基づき推進されているが、学校の特色づくりや小規模校の再編などが進んでいないことから、現行計画の成果・課題を踏まえた来年度策定予定の新たな計画により、引き続き積極的に取り組まれたいこと。
来年度から運営を開始するひろしましごと館については、目標の設定や積極的な広報による県民への周知により、シニア世代の就業や社会貢献活動など多様な働き方に対する支援を積極的に推進するとともに、県主導で地域の実情に沿った雇用労働政策を促進できるよう、国からの職業安定業務の権限移譲が求められること。
第三は、活力づくりについてであります。
過疎の問題は社会のありようの本質にかかわる問題であり、県では新たな過疎対策を推進することとしているが、過疎地域は自然環境の保全など多面的な機能を有し、将来的に特色ある発展が可能な地域であることから、中長期的な視野に立った積極的な取り組みを継続して行う必要があるとともに、実効のある対策となるよう、幅広い知恵の結集が求められること。
道路特定財源の暫定税率については、制度の延長の必要性、本県財政や県民への行政サービスへの影響などについて、具体的にわかりやすく伝える必要があること。
一方で、暫定税率による上乗せ分はすべて地方財源とするよう国に主張すべきであるという意見があった。
広島空港については、CAT-IIIaの運用開始、羽田空港発着枠拡大や地方空港への国際線乗り入れ自由化を大きな転機ととらえ、路線の充実などによる拠点機能の強化に積極的に取り組む必要があること。
また、今後の広島西飛行場のあり方については、県は、広域的機能を有する広島空港に特化するなど、広島市との役割分担について決断すべき時期に来ていること。
中国横断自動車道尾道松江線については、地域経済の活性化等に資することから、早期整備を図るとともに、この道路を活用した沿線地域における幅広い振興策を推進していく必要があること。
また、厳しい財政状況のもとでの新たな産業団地の整備については、PFI方式による民間活力の活用が有効な手法であり、今後とも積極的に取り組まれたいこと。
さらに、持続可能な農業経営を行うためには、新たな担い手を育成する取り組み、地産地消や農業と食品加工業など、農・商・工連携のためのシステムづくりが必要であること。
第四は、安心づくりについてであります。
医師不足は県民の暮らしに多大な影響を及ぼす課題であり、関係機関の緊密な連携のもと、医師の確保と地域的偏在の解消に向け、即効性の高い取り組みを推進する必要があること。
近年、食品の偽装表示問題や輸入冷凍食品による中毒事件などにより、県民の食に対する信頼が大きく揺らいでおり、食の安全・安心の確保に向けた対策の強化に努めるとともに、地元産品や郷土料理を活用した学校給食による食育の推進など、関係部局が一体となった取り組みが必要とされていること。
また、国内で新たに検出された三種類のアスベストについて、県民の不安が高まっていることから、県が率先して県有施設の追加調査と必要な対策を行うとともに、民間施設についても、使用実態の把握と事業者への指導の徹底に努める必要があること。
深刻な実態にある自殺の問題については、社会的な要因を踏まえた総合的な対策や遺族等に対する支援を行うとともに、インターネットを利用したいじめ問題も自殺の要因となることから、適切な対策が求められていること。
次に、県民生活に重大な影響を及ぼす地球温暖化については、環境教育、県民エコ運動、新エネルギーの導入促進などの温暖化防止策を積極的に推進するとともに、温暖化への適応策について総合的な検討を早期に進める必要があること。
また、ひろしまの森づくり事業は、森林が持つ公益的機能を持続的に維持・発揮させ、効果的に実施されることが重要であるため、広報により県民の理解を深め、できるだけ多くの参加を得る取り組みが必要であること。
最後は、自治づくりについてであります。
これまで、県では、積極的に市町村合併を推進し、地方分権時代の基礎自治体として市町の体制強化に努めてきたが、各市町の財政状況は依然として厳しく、地域社会における弊害も生じているため、市町の行財政基盤の確立に努めるとともに、県の取り組む地方分権型社会の構築について県民の理解が得られるものとしなければならないこと。
なお、市町への権限移譲に当たっては、受け皿となる市町の不安を取り除くためのきめ細かなフォローアップが必要であること。
次に、現在取り組みが進められている国・地方間の新たな地方分権改革については、中央省庁の激しい抵抗が予想されるため、県民の理解を得ながら真に地方にとって有意義なものとなるよう、危機感を持って臨む必要があること。
なお、道州制の導入に向けては、域内における一体的な発展が必要であるとともに、行政圏域が広域化することに伴う住民の郷土意識などに対する配慮が必要であること。
指定管理者制度については、民間活力が十分に発揮され、経営努力や管理実績が報われるよう、事業者の選定や委託基準などについて適正かつ柔軟に対応し、県民サービスの向上を図っていく必要があること。
また、入札制度のあり方について、公正な競争性の確保という観点だけでなく、地域の経済や雇用を支える重要な産業である建設業の健全な発展を視野に入れた見直しが必要であること。
このほか、災害対応等を考慮した財源調整的基金の一定規模の確保、医療費適正化の推進、後期高齢者医療制度の問題点、助産師による外来の拡大、妊婦健診に対する市町への助成、県立神石三和病院の地元移管の問題、農作物被害が深刻なイノシシの対策、構造改革による県産木材の活用と林業振興、公共事業の持つ役割と削減による影響、広島都市圏の都市政策、鞆地区埋立・架橋事業及び後山公園整備の推進、広島港出島地区の土地利用計画の見直し、改正教育基本法を踏まえた授業への反映、学校支援地域本部事業のあり方、県立広島大学のあり方、非正規雇用の解消、DV被害の防止と女性安全ステーションによる取り組み、府中市幼稚園の問題などについて問いただされたところであります。
以上、審査の概要を申し述べ、予算特別委員会の報告といたします。(拍手)
25:
◯議長(林
正夫君) 委員長の報告は終わりました。
これより一括して採決いたします。右各案は、委員長報告のとおり決するに賛成の諸君は御起立願います。
【賛成者起立】
26:
◯議長(林
正夫君) 起立多数であります。よって、右各案はいずれも委員長報告のとおり決しました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
県議第一号議案 広島県議会委員会条例の一部を改正する条例案
27:
◯議長(林
正夫君) この場合、議案の提出がありますので、書記をして朗読いたさせます。
【書 記 朗 読】
県議第一号議案
広島県議会委員会条例の一部を改正する条例案
右別紙の通り提出する。
平成二十年三月十八日
県議会議員 山 木 靖 雄
外十一人
県議会議長 林 正 夫 殿
28:
◯議長(林
正夫君) 別紙はお手元に配付しておりますので、朗読は省略いたします。
お諮りいたします。ただいま朗読の県議第一号議案 広島県議会委員会条例の一部を改正する条例案を本日の日程に追加するに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
29:
◯議長(林
正夫君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。
それでは、県議第一号議案 広島県議会委員会条例の一部を改正する条例案を議題といたします。
お諮りいたします。この際、提案理由の説明は省略するに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
30:
◯議長(林
正夫君) 御異議なしと認めます。質疑の通告はありません。
お諮りいたします。この際、本案は委員会への審査の付託を省略し、直ちに本会議において議決するに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
31:
◯議長(林
正夫君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。
それでは、採決いたします。本案は、原案のとおり可決するに賛成の諸君は御起立願います。
【賛成者起立】
32:
◯議長(林
正夫君) 起立総員であります。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
決議案(二〇一六年オリンピック・パラリンピック競技大会の東京招致を支援する決議案)
33:
◯議長(林
正夫君) この場合、決議案の提出がありますので、書記をして朗読いたさせます。
【書 記 朗 読】
発議第二号
決 議 案
二〇一六年オリンピック・パラリンピック競技大会の東京招致を支援する決議案
右別紙の通り提出する。
平成二十年三月十八日
県議会議員 山 木 靖 雄
外十一人
県議会議長 林 正 夫 殿
34:
◯議長(林
正夫君) 別紙はお手元に配付しておりますので、朗読は省略いたします。
お諮りいたします。ただいま朗読の決議案を本日の日程に追加するに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
35:
◯議長(林
正夫君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。
それでは、発議第二号 二〇一六年オリンピック・パラリンピック競技大会の東京招致を支援する決議案を議題といたします。
お諮りいたします。この際、提案理由の説明は省略するに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
36:
◯議長(林
正夫君) 御異議なしと認めます。質疑の通告はありません。
お諮りいたします。本決議案は、この際、委員会への審査の付託を省略するに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
37:
◯議長(林
正夫君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。
直ちに採決いたします。本決議案は、原案のとおり可決するに賛成の諸君は御起立願います。
【賛成者起立】
38:
◯議長(林
正夫君) 起立多数であります。よって、右決議案は原案のとおり可決いたしました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
意見書案(地方分権改革への国の真摯な取り組みを求める意見書外二件)
39:
◯議長(林
正夫君) この場合、意見書案の提出がありますので、書記をして朗読いたさせます。
【書 記 朗 読】
発議第三号
発 議 書
地方分権改革への国の真摯な取り組みを求める意見書
右別紙意見書の通り発議する。
平成二十年三月十八日
県議会議員 山 木 靖 雄
外十一人
県議会議長 林 正 夫 殿
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
発議第四号
発 議 書
離島航路の維持・活性化に関する意見書
右別紙意見書の通り発議する。
平成二十年三月十八日
県議会議員 山 木 靖 雄
外十一人
県議会議長 林 正 夫 殿
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
発議第五号
発 議 書
建築確認申請をめぐる混乱の早期解消を求める意見書
右別紙意見書の通り発議する。
平成二十年三月十八日
県議会議員 山 木 靖 雄
外十一人
県議会議長 林 正 夫 殿
40:
◯議長(林
正夫君) 別紙はお手元に配付しておりますので、朗読は省略いたします。
お諮りいたします。ただいま朗読の意見書案三件を本日の日程に追加するに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
41:
◯議長(林
正夫君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。
それでは、発議第三号 地方分権改革への国の真摯な取り組みを求める意見書から発議第五号 建築確認申請をめぐる混乱の早期解消を求める意見書までの三件を一括上程議題といたします。
お諮りいたします。この際、提案理由の説明は省略するに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
42:
◯議長(林
正夫君) 御異議なしと認めます。質疑の通告はありません。
お諮りいたします。右意見書案三件は、この際、委員会への審査の付託を省略するに御異議ありませんか。
【「異議なし」と言う者あり】
43:
◯議長(林
正夫君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決します。
直ちに一括して採決いたします。右意見書案三件は、原案のとおり可決するに賛成の諸君は御起立願います。
【賛成者起立】
44:
◯議長(林
正夫君) 起立多数であります。よって、右各案は、いずれも原案のとおり可決いたしました。
【議長林
正夫君起立】
45:
◯議長(林
正夫君) 以上をもちまして、二月
定例会に提出されました案件は、ここにすべて議了いたしました。
各位におかれましては、開会以来本日まで二十八日間にわたる会期を通じ、終始格段の御精励を賜り、平成二十年度当初予算を初め、条例その他の重要議案について慎重審議を尽くされ、いずれも適切妥当な結論を得られましたことは、県民福祉の向上と県勢伸展のため、まことに御同慶にたえません。
御案内のように、県政を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。県当局におかれましては、新年度の県政諸施策の執行に当たり、議決の精神を尊重されることはもちろん、諸情勢の変化に適切に対応されるとともに、重点的・効率的な財政運営に留意し、活力と安心、希望のある元気な広島県づくりのため、より一層努力されることを切望する次第であります。
これをもちまして二月
定例会を閉会いたします。
午前十一時二十一分閉会
発言が指定されていません。 広島県議会 ↑ 本文の先頭へ...