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  1. 島根県議会 2005-07-06
    平成17年_地域・産業振興調査特別委員会(7月6日)  本文


    取得元: 島根県議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-26
    島根県議会会議録検索 検索結果一覧へ戻る 検索をやり直す (このウィンドウを閉じます) 使い方の説明 (新しいウィンドウで開きます) 平成17年_地域産業振興調査特別委員会(7月6日)  本文 2005-07-06 文書発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ ヒット発言 前へ 次へ 文字サイズ・別画面表示ツール 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール 印刷用ページ(新しいウィンドウで開きます) 別ウィンドウ表示(新しいウィンドウで開きます) ダウンロード 表ズレ修正 表示形式切り替え 発言単文選択全文表示を切り替え 単文表示 選択表示 全文表示 発言者表示切り替え 全 49 発言 / ヒット 0 発言 すべての発言ヒット発言表示切り替え すべての発言 ヒット発言 選択表示を実行・チェックの一括変更 選択表示 すべて選択 すべて解除 発言者一覧 選択 1 : ◯福田委員長 選択 2 : ◯藤原地域振興部長 選択 3 : ◯福田委員長 選択 4 : ◯佐川日本政策投資銀行松江事務所長 選択 5 : ◯鈴木日本政策投資銀行松江事務所次長 選択 6 : ◯福田委員長 選択 7 : ◯佐川所長 選択 8 : ◯福田委員長 選択 9 : ◯藤原地域振興部長 選択 10 : ◯福田委員長 選択 11 : ◯上代委員 選択 12 : ◯佐川所長 選択 13 : ◯福田委員長 選択 14 : ◯鈴木次長 選択 15 : ◯上代委員 選択 16 : ◯福田委員長 選択 17 : ◯園山委員 選択 18 : ◯福田委員長 選択 19 : ◯鈴木次長 選択 20 : ◯福田委員長 選択 21 : ◯尾委員 選択 22 : ◯福田委員長 選択 23 : ◯佐川所長 選択 24 : ◯福田委員長 選択 25 : ◯尾委員 選択 26 : ◯福田委員長 選択 27 : ◯岡本副委員選択 28 : ◯佐川所長 選択 29 : ◯岡本副委員選択 30 : ◯佐川所長 選択 31 : ◯岡本副委員選択 32 : ◯福田委員長 選択 33 : ◯藤原地域振興部長 選択 34 : ◯福田委員長 選択 35 : ◯多久和副委員選択 36 : ◯藤原地域振興部長 選択 37 : ◯福田委員長 選択 38 : ◯多久和副委員選択 39 : ◯佐川所長 選択 40 : ◯福田委員長 選択 41 : ◯福田委員長 選択 42 : ◯絲原委員 選択 43 : ◯福田委員長 選択 44 : ◯上代委員 選択 45 : ◯福田委員長 選択 46 : ◯田中委員 選択 47 : ◯福田委員長 選択 48 : ◯福田委員長 選択 49 : ◯福田委員長発言者の先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1: ◯福田委員長  それでは、まだお見えでない委員さんもありますけども時間が参りましたので、ただいまから地域・産業振興調査特別委員会を開会いたします。  委員長を仰せつかることになりました福田でございます。「地域」中ポツ「産業」という字が入っておりまして、大変間口の広い委員会になりそうでございますが、ともすれば方向音痴になりかねないという懸念も抱いておりますので、そうならないように御指導いただきながら委員会運営に当たっていきたいというふうに思っておりますので、委員各位の御協力をお願いを申し上げたいと思っております。  それでは、執行部を代表して藤原地域振興部長からあいさつをお願いいたします。 2: ◯藤原地域振興部長  それでは執行部を代表いたしまして、開会に当たりまして一言ごあいさついたします。  ただいま委員長の方からごあいさつございましたように、議会におかれましては地域・産業振興調査特別委員会を設置になりました。主といたしまして、執行部の関係いたしますのが私ども地域振興部、それから農林水産部、商工労働部というふうに存じておりますが、地域振興ということになりますれば、全庁的な関わりもございますし、あるいは産業振興と申しましても各部に関わりがあるということでございますが、きょうは3部の関連について30分ほど時間いただいておりますので、後ほど取り組み状況を説明させていただくというふうに考えております。この委員会におかれましてさまざまな角度から調査、審議なさいまして、私ども執行部に適切な指導、助言をいただきますようにお願い申し上げまして、開会に当たりまして簡単でございますが、あいさつとさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。 3: ◯福田委員長  ありがとうございました。  本日の委員会の進行ですが、産業の振興を通じた地域の振興と自立を図る上で、本県がどの程度の潜在能力を有し、可能性を秘めているのか、まずはそのあたりを直視して共通認識として持つことがこの委員会の設置目的達成の基盤と考え、外部のお方による本県の現状分析結果について説明を受けることにいたしました。  きょうお招きをいたしましたのは、日本政策投資銀行松江事務所の佐川昌司所長さんと鈴木眞人次長さんでございますので、御紹介を申し上げます。 4: ◯佐川日本政策投資銀行松江事務所長  日本政策投資銀行松江事務所の佐川でございます。よろしくお願いします。  去年の6月に着任しまして約1年たちまして、この当地の状況もある程度わかってきたつもりです。それから、この3月に鳥取と島根の両県の同友会でこの地域の可能性についてもいろいろと議論させていただきました。ある程度この地域のことについて、若干、深く掘り下げていない分もありますけども、少し了解していることもあるかと思います。あわせて戦後60年ということで、大きく日本の基本になる流れが変わってきてるんじゃないかと思っておりますので、きょうはそういう視点で私ども日本政策投資銀行という政府系金融機関でございますが、全国の地域の活性化、あるいは再生化に向けてお手伝いさせていただいてますので、全国の視点で見たときの当地についての特徴あるいは基本的な社会構造の変化についてお話をさせていただければと思っておりますので、よろしくお願いします。 5: ◯鈴木日本政策投資銀行松江事務所次長  同じく松江事務所次長、鈴木です。よろしくお願いいたします。  私はこの4月に来たばかりですけれども、前任は地域政策研究センターということで、地域の問題にいろいろ取り組んでまいりましたので、何かお役に立つことができればなと思っております。よろしくお願いいたします。 6: ◯福田委員長  ありがとうございました。  日本政策投資銀行松江事務所からの説明の後、県行政としての本県地域振興への取り組み状況について藤原地域振興部長から報告を受け、質疑を含め意見交換を行いたいと思っております。説明、報告、意見交換でおおむね2時間程度を予定しております。その後、当委員会の今後の運営について御協議いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
     それでは早速ですが、お忙しい中、おいでいただきました日本政策投資銀行松江事務所様の方から島根県の産業振興を考えるというテーマでお話をお伺いをいたしたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。 7: ◯佐川所長  では、始めさせていただきます。  今、お手元にある資料をちょっと見ていただきたいなと思います。レジュメとして、「島根県の産業振興を考える」という1枚の紙がございます。実は、私ども、きょうお話しさせていただきたいというポイントはここにございますので、ここをちょっと御説明させていただいて、後はパワーポイントで少し具体的にお話させていただければと思います。  そのレジュメ、ちょっとお手元にあると思いますが見ていただければと思います。基本的な問題意識というところにありますのが、日本の人口は減少すると、これが不可避であるということでございます。そういったことが、実は戦後60年、当然のように思われたことが根底から覆るということが出てくるんじゃないかということで、この説明は後ほどさせていただきます。今回はそういうことで、我々が認識している基本的な認識が変わってきたんではないかということについて、情報を御提示させていただいて、これから島根県の政策を考える上の前提として、もしそういう点について御理解していただけるなら、その点を念頭に置いていろいろな政策を考えていただければということでございます。  それからもう1点、ここで議論をさせていただくベースの点でいいますと、市を中心とした都市圏という概念が中心になります。ということで、山間部あるいは離島については、一部入らない地域があるという点について御理解ください。それで一番大きな問題点、人口問題についてなんですが、これは昨今いろいろな新聞、テレビ等でも言われておりますので、ある程度御理解していただいてるとは思うんですが、一般的に言えば高齢化ということが起きていると、それに加えて、実はその中を年代的に見たときに、これから2007年以降に出てきますのが、団塊の世代と言われる方々、1945年から50年ごろにお生まれになった方々がリタイアされていって、大量に第一線から退かれるという事実です。そういった中で、後ほど御説明しますけども、島根でいえばこの東部地区、特に出雲、米子、松江を中心とした中海、宍道湖というのは、この山陰側にあってはもっとも魅力ある地域、瀬戸内側と比較しても遜色ない、そういう当地にそういうような大きな構造的なうねりが来る中にあっても、地域としての伝統あるいは文化を残せる地域があるということで、それをいかにブラッシュアップしていくか、その結果として求心力を山陰側に持ってくる一つの柱になるんではないかいうことだと我々は考えております。  あと細かいことですが、今の地場産業においても出てくる懸念というのは、製造業を中心にして熟練者のリタイア、同じようにやはり地域にとって一番大事なのは人でございますが、特に地域においては教師、あるいは県職員等という地元にあっては有能な人材というのもリタイアというのが出てくるだろうということであります。それをどうやって補完していくのか、この場合に大都市との競争ということも出てくるということです。限られた人数を奪い合うという事態も出てくるということで、それを勝ち残るためには、やはり当地が魅力ある定住地域としてのそういう立場をやはり維持していかないといけない。それからもう一方でやはり高齢化、そういう中で高齢者の誘致いうことで人口増を図るという一つの手段でございましょうから、そういうことも考えていくと、それをやれるだけのある程度社会基盤が実はできていると、高齢化率の高いところ、こちら高いですから、そういう意味からいうと、それを急激に高齢化が進むわけじゃございませんので、そういう意味からいうとそういうのを逆手にとって人を呼び込むという手だてもあるでしょういうことです。ですから一番大きな問題は、人口問題が実は我々が戦後考えてなかったことが起きてきています。これから実は起きるということです。では、それはどういうところに波及するかというのは第2のポイントでございまして、土地問題というのが、実はこれも大きな影響が出てくるということです。  私もそうですけども、戦後60年、土地というのは右肩上がりに上がってくると、そういう認識でおりましたけども、バブルがはじけて以降ちょっと様子が変わってきてますが、その前提にある、特に団塊の世代の方々を中心に、東京あるいは大都市に出てきて自宅を構えて、そういう方々が一段落してくる中で需要が減ってくるということであります。ですから、今までのように、土地が資産としてでなく商品として考えなきゃいけなくなるような時代になってくると、当然その価値の評価の方向も変わってくると、今までは土地の値上がりというのがあったわけです。実は、それを前提に中心市街地の再開発というのは想定されてたわけですけども、それも難しくなってきた。なぜかというと値上がりはしないということです。これからはその土地土地の利用価値、その土地を使って幾らの利益が獲得できるのか、俗に言う利回りと言いますけども、それでもって評価をされる、そういう構造になってまいる。そうすると、今、中心市街地にいらっしゃる方々は高齢化が進み、別の方々にとってみれば今までは値上がりする土地という認識があったものがそうならなくなったわけですから、動機がなくなってきますから、まちづくりに大変にインセンティブが出てこないというような問題も地域によっては出てくるということです。  そういうことで、土地問題というのは人口問題とも大きく関わってくるということでございます。ということは根本にある我々の普遍のものがそうではなくなってくる、すべてが流動化するといっていいかもしれません。  それから3番目に、ものづくりの発想、これも変えていかないといけないのではないだろうか。いいものをどんどん安く、というのが戦後の流れだったと思います。例えばダイエー、一つの大きな例だったと思います。そういう流れが引き続きあるのは間違いないんですが、しかしそういうのは、大変厳しい競争になってくる。経営も厳しくなるということです。そういった中で、消費者の視点に立って、相手側の視点に立って考えていかなきゃいけなくなる。そのときには、よいものを高く売るという発想、発想の逆転を考えないきゃいけないだろうと思います。高齢者はお金持ちで商品に満たされている。こだわりがないと、味あるいは安全、昨今の言葉でいうとトレーサビリティという言葉がありますけども、まさにそういうのにこだわるような消費者であると。ですから、量ではなくて価格で勝負する、希少性、安全性を売り物にした高い商品の販売というのがこれからの課題である。これは難しいんだと実は思ってられるかもしれませんが、足元にあるんですね、宍道湖産のシジミ、これはそういう具体的な例だと思います。そういうのをこの地においても、農林水産物も含めて商品についてもやっていくと。ですから、大規模にというんじゃなくて、少量でニッチでも、小粒だがきらりと光る、そういう商品をつくる事業主体を育成していかなきゃいけないんだと思います。これはしかし、なかなか時間がかかります。それで、ひとつ我々がいろんなところで申し上げてますのは、手っ取り早く当面、3の「ものをつくる」という時間がかかる間、しのぐ方法としてあるのが、あるいはベースにあって、これだけ地元に資源があって、活用しないのでもったいなと思っているのは観光であります。手あかのついてない自然、文化、歴史、それは皆さんが御存じかと思いますけれども、そういうものを、あるいは洗練された食文化、伝統を利用して目が肥えた利用者に耐えられる商品づくりをしていかないけん。そういう意味からいうと、団塊のこだわりのある人たちがリタイアしている中で余暇をうまく利用、それをうまくこちらで活用するということにおいて、この地域の価値は大きいんではないかと思いまして、そういう話をこれからさせていただこうと思います。  最初にちょっと皆さんの御認識を変えていただこうということで幾つか質問を出しております。これは時間がございませんので、答えを申し上げていこうと思いますが、90年代に東京の一極集中が進む中で、人口がマイナスだったところはどこですか。要するに減ってきているというところです。増えているのは宮城、東京、高知、福岡というところであります。この中でわかるのは、東京は一極集中する中で増えている。宮城と福岡、これは90年代に地域の中核都市として、急成長したところだということです。長野はこれはオリンピックがありましたのでそれは増えてます。その前で高知が増えているんですが、これはちょっとよくわかりませんけども、地方にあってもそういう頑張っているところがあるということです。  それから2番目、これがちょっと実は大きな話で、大量にこれから離職されていくいう構造が出てきているということでございまして、国勢調査ベースですけども、1995年から2000年にかけて就業者が増えたところはどこですかということですが、これは仙台と福岡です。実は戦後ですね名古屋、大阪あたりは頑張って増えているわけですけども、それがある程度ピークに達したと、そういった中で2番手として仙台、福岡が増えてきているという中でそこが増えていると。一方で実はここで退職者が少し出てきているということがここに出ておりまして、東京は実はこういう時期でも減っているということで、伸びているのは仙台と福岡ということで、退職の問題、実はこの時期から少しずつ出てきているというような構造であります。  それから3番目、これは冗談っぽく書いてまして、これは何の理由もない、共通点はありません。  それからここで4番目、ここで我々申し上げたいのは、産業に付加価値をつけるというのが大事です。付加価値というのは何かというのは後ほど細かく説明しますけども、単純にいいますと、その地域で人件費を払って物をつくれるかどうかということです。ですから雇用ができるかどうかということであります。後は自動車産業のように、すそ野の広い産業、これは前は子会社、孫会社等というそういう波及のあるような産業は別個ありますが、それでその個別の産業でもって付加価値が高い、要するに雇用が大きく膨らまるというのはどこかというと、この順番からいうと7番目が一番大きいんです、サービス業。我々のお話しします観光案内がこれに入るわけです。これからは逆に化学、繊維、鉄鋼のうちで一番少ないのは電気、機械と。そういう面からいうとIT関係というのは確かに地方にも出てきますけども、どちらというと雇用というよりも設備投資の方が大きいということです。若干そこの認識を正確にしていただければと思っております。ですから、雇用を考えるためにはサービス業を中心にやるというのは一つの手ですよということでございます。  次に、これから御説明させていただきますのは都市圏ということで話してます。それぞれの市単位ではなくて、その通勤、通学がどの範囲にあるか、例えば松江でいいますと平田あたりまで入りますし、安来あたりまで入るというような、この通勤、通学を含んで実際その市を中心にして生活圏になる範囲はどこですかという考え方で、実は我々はものを見ております。ですから、何々市、何々市というんじゃなくて、松江なら松江都市圏ということで、周辺市町村も含んだ形でそこに出入りのある地域はどこまで入るのかということで、それでもって地域を見ているということでございます。ですから、今から申し上げますのは、単なる都市ではなくて都市圏という概念で物事を御説明させていただくということですから、島根で申しますと山間部の一部、あるいは隠岐についてはそういうところがないということであります。その都市圏というのは通勤、通学10%以上ある地域を中心市の都市圏と見ているということでございます。ですから、行政区画とも違いますんで、その点については御理解していただいて話を聞いていただければと思います。  では、始めさせていただきますと、これは見ていただければ一目瞭然ですけども、主要な都市圏ということで、東京というのが3,000万人の都市圏でございます。じゃあ山陰ではどういう都市圏があるのかと、済みません、これは合併前の旧市町村でお話をさせていただきます。  見ていただければと思いますけども、山陰地域での主要な都市圏と申しますと松江を中心として約30万ございます。八束郡あるいは大東、平田、安来も入れました松江の都市圏。それから出雲の都市圏、これは平田は松江と出雲の方に両方に10%行ってますんで、都市圏としてはダブルカウントしております。大田が約4万、浜田が9万、益田が6万というような都市圏です。ここに書いてありますように通勤、通学10%のところについてはその中心市の都市圏という認識をしているということでございます。  じゃあ、その都市圏はどういう状況ですかというのがこの資料でございます。右上の方は自然増加で社会増加、ですから社会増加というのは簡単にいいますと、その都市に魅力があるので外から人が入ってくると。自然増加というのは亡くなる方よりも生まれる方の方が多いということですから、右上の方がもっとも元気のある地域ということが言えると思います。それから残念ですが、左下の方が少しその辺が弱い地域ということでありまして、島根で申しますと東部の出雲、松江あるいは米子、鳥取あたりはかなりポジションとしてはいい、皆様どうお考えかと思いますが、全国的に見てもかなり元気のいい地域、その地域が山陰の中においては魅力ある都市だということが言えるかと思います。ちょうどその上の方に名古屋というのがありますので、一般的に言われているよりも皆様の住んでいる、特に東部地区というのは魅力ある地域だということは地元の中で認識されているということだと思います。残念ながら益田、浜田についてはやはりその辺が少しハンディがあるのかなということが言えるかと思います。  次にちょっとこれ雇用についてお話しさせていただきますと、松江の都市圏の特徴といたしますと、就業者数が少し減少傾向にあると、そういった中で大事な製造業あるいは農林漁業が減ってきていると。建設と公務の増加というようなところが若干出てて、これは少し問題があるかなというのがこの時点での評価です。広島についてどうかということで申しますと、やはり同じように構造的には減少傾向に総体にあるということでございます。ですから松江とそれなら変わらないじゃないかというのがあるかもしれません。そういった中で帯広というのを実は出しましたのは、ある部分で松江がひとつ先生といいましょうか、指標として見ていただいてもいいんじゃないかという地域です。北海道の中部にあって、農業が畜産関係を中心に手がたい地域ですけども、ここの特徴は何かというと、就業者数が減っていない。こういった中で農林業とか製造業は底堅いということでありまして、ここには、こちらもお菓子がおいしくて有名ですけども、向こうには全国区の実はお菓子屋さんがあると、六花亭という大変、多分北海道を代表するお菓子屋さんだと思いますが、地元の乳製品等をうまく使ってものづくりをしているというような会社があるというところで、少し帯広なんていうのはひとつ見習ってもいい部分があるのかなと思います。ということで、基本的には元気なんですけど、若干不安な材料もこの点松江には出てるかなというか、そういう感じを受けます。  人口の問題、これはある程度皆さん御案内かと思いますが、ここで申し上げたいのは実は戦後約50年の間に5,000万人の人口が増えたということです。ですから1年間100万人、一つの大きな都市、中四国でいえば広島ぐらいな都市が全国にどんどん1個ずつ出てきたいうことです。ですから、ものが売れるというのは、実は人が増えるわけですから当然売れるという前提でありまして、今までそれが認識しなくても、常に同じ傾向、ベクトルに向いてましたから、そういう認識がなかったと思いますけども、実はそういう基本的な構造があったということです。じゃそれがこれからどうなるかといいますと、少し横ばいになって減っていくと、これから50年の間で数千万人減るということでありますから、大きく社会構造が変わるということです。これは急激に人口を御案内のように減らすことはできないわけで、そこがすぐに何か手を打つからこれが止まるかというと、止まらないということが基本構造です。  それで2020年にはそれがどうなっているかいうことですが、構造的には減っていくということでありますが、それは申し上げたとおりでありまして、その中で特徴的なところが年齢別の人口構成というところでございます。70歳以上の方が21%、平均的にいいますと今の島根とそう変わらないと言っていいかと思います。その中で大きいのは構造的にいうと35歳までの方が約1,000万人減る、それから60歳までの方がやはり1,000万人減る、一方で70歳以上が1,000万人増えるという構造です。この点をきちんと押さえなきゃいけないということです。すなわち人口が減るけども、その中で世代別に大きく動くということです。同じような構造が松江市についてもいえるということであります。この中で実は2020年には今の高齢化をどうするのかということですけども、加速度的にいうとそれほど大きく島根については出てこないと、1.2倍程度で24ですから、今が21ですからそう変わらないというようなところで認識されていただいていいんだろうと思います。ですから高齢化に対しては割と泰然と対峙すればいいと、それに比べて大都市圏を中心に2倍以上の高齢化が進むわけですから、当然それの介護施設も含めて、そういうことをしなけゃいけなくなるということで、ここが大変な負担を大都市圏が持っている、逆に言うとそれをうまく逆手にとれば産業としても成り立つでしょうし、そういう方々を呼び込んでくることもできるだろうというのは島根のあるべき、ある意味で言うと戦略にできる部分だと思います。  これは都市単位でも見てます。やはり松江とか米子、出雲あたり見ていただければ、それほど大きく増えないといっていいかと思いますから、慌てて高齢化対策云々ということを考えなくていい。比べて東京、大阪、名古屋あたり、福岡もそうですが、2倍を超える高齢化率でございますから、その対策は急激であるということです。だからそれを考え、それをどう逆手にとってうまく使っていくかというのも一つの手だと思います。これは同じように高齢化する大都市の都市圏人口について同じように申し上げております。これは東京が同じような構造になるということであります。これは首都圏の問題ですけれども、高齢化の問題がかなり大きくなってくるということで、同じように若者は流入しても解決はできないですし、やはりこれは今は東京中心にオフィスビル等増えておりますけども、実はこれが大変な問題が出てくるだろうということであります。ですから周辺を含めてこれは大きな社会問題になってくるということであります。  そうするとどういうことが起きるかというと、ここにありますように、先ほど申しましたように土地の問題が出てくると、今まで土地はバブルのときありましたけども、ほとんどそれは値下がりしない、あるいは土地だけ持っていれば安心だというような状況ではなくなってくるということです。単に容積率を増やせば地価が上がると、利用が向上されれば地価が上がるだろうと、そういう次元ではなくなるということです。要するに使うべきユーザーが減るわけですから、当然それは需要が減るということです。供給量を増やさなくても需要が減れば、どんどん値下がりするわけですからそういう構造になってきているということです。そういった中で実は我々は、私もそうでしたけども、地価はどうやって、戦後の地価というのは実は値上がり、これで地価というのを考えてきた。ところがそれが考えられなくなったということです。要するに需要が、これからは今までは50年で5,000万人の人が増えたわけですから、簡単にいいますと5,000万だった人口が1億になった、2倍になったわけですけども、これからはそういうことはなくなったと、人口は少し減ってくるということですから、そういう値上がりというような構造はなくなるということです。ですから、土地は普通の商品と同じようなあれになってくるという、そういう認識を持って考えていかないといけないということだと思います。ですから土地の値下がりを防ぐために容積率を緩和しようとか、インフレを期待しようじゃないかというようなことを考えても根本的な構造が変わってきてるということを認識してやっていくと、そういうことはやってももう仕方がないんだということでございます。  ですから戦後50年、土地についていえば持っていれば資産だというんですけども、利用できない土地が多くなってくるということで空き地は空き地のままで資産ではなくなるということです。ですから土地は投資先、それも余裕があれば土地を買ってというのは、これからの中においては意味がないということでございます。あわせてこれは御案内のとおり行政体についていえば、構造的な歳入不足が出てきているということでございまして、この点もきちっと見据えていかなきゃいけないということでございます。  それから、先ほど要するに安くて大量にという考え方がこの需要曲線でありまして、これは基本的に我々も学校で習ったものです。皆さんもそれは戦後の経験の中で十分御理解していただいていると思います。具体的な事例がダイエーさんを代表とする、要するにスーパー等々がまさにそういうことで戦後我々の復興のために大変貢献していただいたわけです。そういう動きがあるというのは間違いないんですが、その一方でそれだけでは、消費者側に受け入れられないような状況になってきているということも理解していただければと思います。ですから今までは、安い、いいものを安くして量をどんどん増やしていくというようなことで売り上げを増やしていったというような構造であったんですが、それはここに来て、具体的に言えば、例えばマクドナルドさんあたりが安くした結果、売り上げ不振に陥るというような状況が出てきて、というように数量を伸ばそうとして安くした結果、消費者にそっぽを向かれるというような状況が出てきているいう構造が出てきているということでございます。  ですから、これからどうするのかということについていえば、それを付加価値という点でものを考えて、あわせてそれを要するに働く人で考えていった場合に一番大事なのはどうやって付加価値を稼いでいくか、そのときに従来は人を削減してという形で考えていたわけですけれども、それも決して否定しないんですが、やはり基本的な視点は付加価値をどうやって増やしていくか、生産性を上げるかということを考えていかなきゃいけないということです。そのときに付加価値というのは、簡単にいいますと売り上げ、それは数量と単価に分かれますが、従来は数量を増やすということに努力をした、そういうことがなかなかできなくなってきた、そういうんじゃなくて単価をどうやって上げるかということに工夫をしませんかというのが提案です。ですから、希少価値あるいはニッチでもいいんですが、なかなかこういうのはないねというものを、消費者に認めてもらうものをやっていくと、あるいはそういうことを目指していくということが付加価値を上げる手段ではないかと、単に数量を伸ばすというのは、ここに来て限界に来ている、その前提である人口も減っているわけですから、より一層競争が厳しい、数量を増やすんではなくていかに単価を上げるか、いわゆる価値のある高いものをどうやってつくっていくかというのが大事だと、そういう世の中になったと、それをやる方が、それだけの背景のある、文化、歴史のあるようなところだったらまだやれるんじゃないか、数量というのはなかなか難しいんではないかということでございます。  ですから、当然そういう視点に立って経営をやっていく、あるいはそれは一つのマーケティングですけども、考えていかなきゃいけないんではないかということだと思います。これは例えば、ラーメン屋さんの業界でこういうようなことを言いますと、昨今ラーメン屋のいろいろブームがあります。東京なんかでいいますと本当に激戦区といいましょうか、それぞれ工夫を凝らしてちょっと高いラーメンというのが売れています。まさにそういうのが、普通ラーメン、インスタントラーメンから始まるでしょ、あれを大量生産がある中において、そういうラーメン屋においてもちょっとした工夫で、100円あるいは50円高いラーメンが売れる、まさに値上げするというのが付加価値をつけていく、あるいはそれが地域にとって貢献できる産業へとなっていくということで、そういう発想をしていけばいいんであって、それから先ほど申しました宍道湖産のシジミというのが全国区においてそういう位置を今占められておると思いますので、そういうものを幾つもつくっていけばいいんじゃないか、大きなものじゃなくてもいいんだろうと思います。ですから、いかにして価格の差別化を図っていくか、それはメインにあるのは消費者がどうすれば高い評価をしてくれるか、そういう視点に立って細かい需要の細分化の中でそれに合うような、ですから大きなマーケットを考えるんじゃなくて小さなマーケットに評価されるような商品を出していくと、その基盤は島根についてはあるんではないかと思います。  いろいろな農林水産物についても、県がやられているような政策もそうですけれども、もう少し皆さんの知恵を出していただいて、いろいろなものが出てくるんじゃないかと思いますので、お米にしてもそうですし、あるいは水でもそうですし、海産物もそうだと思います。それもブランド化といえばブランド化かもしれませんけれども、工夫を凝らしたそれも大量にというんではなくて希少価値を持ちつつ、当然、ですからトレーサビリティという安全性というものを重点に置きながらそういうことが消費者にどう評価されていくかを見きわめてやっていくというのが大事だと思います。  何度も申しますが、そういう視点でいろいろなものづくりというのは別に製造業をつくるというんではなくて、農林水産から初めて1次産業、2次産業、すべてそうなんですが、それをものづくりといっていいんだろうと思います。そういう視点でやっていってはどうでしょうか。その前提にあるのは人口が増えませんから、数量を増やすというのは大変難しいです。それに対して島根の持っている底力を使うならば、付加価値の高い、すなわち高い単価のものを少量売っていくと、そういうところに視点を置いていったらどうでしょうかということです。  あと最後になりますけども、手っ取り早くて持ってる力を十分に発揮できるというのは観光だろうと思いますんで、観光というのは大きな産業でございます。全部で約29兆円の中で、約4兆円くらいは毎年海外に消費してますから、大きなロスっていいますか、外に流出している分は残念でありますが、それはそれで日本人の見識を上げていくというのは大事だと思いますけども、観光産業は大変大きな波及効果を含んでいる産業でございます。観光産業というのは別に高速道路とか新幹線が通ってなくてもそれなりに頑張ればいろいろな工夫の次第によっては雇用とか含めて出てくるということで、島根県内で商業就業者あるいはサービス就業者が増化がどうかということで、90年代後半を見た、比較したものです。これはやはり右上のこの辺あたりが頑張ってるというところでありまして、隠岐の都万とか、ちょっと済みません、どういうのがあるのかわからないんですけども、何か頑張ってるようなところもあるし、頓原もありますねと、鳥取でも用瀬とかいろいろ頑張ってるとこがありますね。大都市の松江あたりは堅調だと思いますけども、そういうことで決して辺境の地だから観光とかサービス業等がハンディキャップあるというんじゃなくて工夫次第で雇用も増やすことができるということでございまして、そういう点からもやってもよろしいんじゃないかと思います。ただ、その中で、これはある程度御存じかと思いますけども、実は観光産業全般を言うと3割減っているということがあります。何かというと団体の旅行者が減ってきているということです。そのかわりに海外に行ったりとか、大都市の中で町遊びしてるとか、あるいはインターネット、IT関係にお金使ってるような、そちらに流れてるのが多いようですけども、少なくともこの10年間で3割減っているという構造があります。  実はこれは何かと、これも実は人口問題に大きく関わってます。1990年その当時バブルの絶好時ですけども、その当時日本の人口の中核、引っ張ってるところはどこかといいますと、40代から50代にかけて、団塊の世代の一つ前の方々ですね、戦後生まれで戦後の復興に本当に頑張っていただいた世代、この先輩の方々はやはり同じ8畳の部屋に横5人くらいが一緒になって寝ても違和感を感じない、それで団体旅行が大変お好きだったわけです。その後に、ここですけども、茶色のこれが団塊の世代です。その後ろに我々がおりまして、その後ろに実はそういうことではない人たちがいたということです。今のその団塊の前の方々はもうリタイアされて減ってきている、その一方で団塊以降の、一人でもって海外旅行に自由に行けるような世代が増えてきているということでございまして、そういう方々が6,100万人ということに増えてるということです。  それがどうなるか、2020年には団塊の前の方々が1,800万人。団塊の世代の方々の特徴というのは、その前の方々が団体行動に対してもう少し規模が小さい御夫婦あるいは小グループであれば4人チームという、そういう程度で動かれるチームです。それに対してその後の世代というのは自分で勝手に動き回ると、こういう方々が中心になっているということで、人口的にも8,200万人が新人類と言われる世代、中心にした世代であるということで、彼らが観光の中心になるということです。ですから、そういう方々に合うためには少なくとも個人旅行にターゲットを絞れる形に持っていかなければいけない。そういう中では団体で安くじゃなくて、いろいろな工夫を凝らして高いものを売っていく余地が出てくるということです。そういう方々はやはり地産地消を含めてこだわりがありますから、地元のものというのに対して高い評価をしてくれます。だからそういうようなことが受け入れ体制とできるのであれば、それをやるというのが当面もっとも手っ取り早い産業振興になるんではないかということです。  それからそういった中においては、従来のようにハードのものじゃなくて、まさに人の生活するような、生きた町中、そういうものも一つの観光になるということですから、翻ってこの島根を見ると松江を中心にした都市文化というんでしょうか、歴史文化のある地域、あるいは周辺の遺跡を含めた歴史あるいは仏教あるいは神社を初め社寺縁座の会というのがこの4月にできましたけども、大変日本でも歴史のある文化が残っていると、それは別に出雲だけじゃなくて石見に行っても石見神楽を中心にした伝統文化がありますし、石見銀山というような文化遺産と言ってもいいんだろうと思いますが、あります。そういう形で浜田、益田に行ってもやはりそういう文化が残っているということで、そういうのをうまく活かしていくというのが一つ方法としてあるんじゃないでしょうか。そういった中で特に松江を中心にした出雲にそういうのが多いというのが確かでありますから、そこら辺まず引っ張ってくるという方法が大事でしょうということでありまして、そういう中においては大変魅力のある地域であるということだと思います。そういう中で古い景観が残っている、あるいは文化が残っているということで、こう言ったらしかられるかもしれませんが、1周おくれのトップランナー的な意味合いのこの当地だと思いますから、それを逆手にとってうまく使っていきましょうと、そう点で観光というのは極めて魅力あるツールだと我々は思っております。  その中においてはやはりここらしさというのをどうやって残していくか、今あるものをうまく残していく方向も考えていかなきゃいけないと思っております。特に松江については大変ここはすごいと本当に思っておりますので、これは私どもの藻谷が言い古しておりますが、あえて書かせていただきました。皆様は島根県全域から来られてますから、何で松江がというようにおっしゃるかもしれませんけれども、特に松江についていえば、皆さんはいつも見ている風景かもしれませんが、私のように外から来た人間にすると本当に驚くようなまちだと思います。これは藻谷が書いて、私どもの藻谷というと、まちづくり、地域づくりのオーソリティーがいますけども、彼の言うこと、これは間違いないと僕は思っておりますが、松江でいえば、これは一つの大きな庭園だと、これは一つの本当に文化なんですねと、よく残ってましたよねというのが率直な感想です。これ、うまく使っていきましょうよというのが感想であります。ですから提案としては、皆さんが普通に感じているものが、大変文化財として魅力ある地域ですからそれを育てて自分たちでやっていきませんかという御提案をさせていただいて。  最後に取りまとめさせていただきますと、松江にこだわって済みませんけれども、大変魅力的なまちですので、この町を使って全国に発信してきた人をどうやって、いろいろな地域に回ってもらうかという工夫も大事なんじゃないでしょうかということでございまして、最後に観光に重点を置きましたけども、まずは少し皆さんに比べると外からの人間は、当地のことが客観的に見えますので、大変魅力ある文化資源を持っているものをうまく使っていきましょうということでこれを提案させていただいて終わりとさせていただきます。                   (拍手) 8: ◯福田委員長  大変ありがとうございました。それでは続いて、藤原地域振興部長さんから本県の地域振興の取り組み状況についてお願いしたいと思います。座ってどうぞ。 9: ◯藤原地域振興部長  そうしますと、私どもに30分ほど時間いただいておりますが、事務局の方からできるだけ短くしろっていうように、プレッシャーかけられておりますので、少し説明が大ざっぱになろうと思いますが、御理解いただきたいと思います。さらにもう2点ほど、ちょっと説明に入ります前に前口上を述べさせていただきますと、今からお話を申し上げますのは、例えば産業振興で一番の本体の部分、例えば商工行政でありますと、新産業の創出とか、あるいは企業誘致とか、そういうような部分ではありません。あるいは農林水産業にしても本来の農業、あるいは林業、水産の振興の部分ではなくて、新しい分野といいますか、その本体の部分じゃなくて、取り組もうとしている、少しそういう意味ではどういいますか、別働隊のような部分にあるというふうに御理解いただきたいと思います。また、地域振興という視点で見ましても、冒頭の話にございましたように、福祉とか医療とか教育とかすべての問題絡みますが、きょうのこの資料は産業という切り口に限ったところでまとめておりますので、あらかじめそういう視点でお話を申し上げるということを御理解いただきたいと思います。  それでは1ページからお願いいたしますが、最初に中山間地域活性化計画の延長ということで書いておりますが、これは去年の12月の議会で、議会の方の中山間地域の資源活用調査特別委員会の方の提言をいただきました。そういうような提言も踏まえまして、従来13年度から16年度まででありました計画を19年度まで3カ年延長するということにいたしたものであります。13年度につくりましたときから中山間地域がおかれております状況とかあるいは今後の方向性、理念に変更ございませんので、そこの部分は残しながら、新しく主要テーマの部分を入れ替えしたということでございますし、目標数量についても入れ替えしたということであります。  主要テーマ、2ページの方ごらんいただきたいと思うんですが、一方の地域資源を活用した産業の振興ということで7本ほどの小柱を立てております。トップバッターに農林水産業の創造、森林資源の保全と活用というのを1番、2番いうふうな形に持っていきました。新しいところで地域ビジネスの展開とか交流産業の振興、健康食品産業の創出というふうなところを続けております。また、引き続き鳥獣被害の軽減策というものも入れておりますのと、情報というものを産業の中に何とか、情報の基盤の整備を進めてまいりましたので、これを産業の振興に何とか結びつけていきたいというのを7番目の小柱に掲げておるということでございます。  それからもう一つの大きな柱を新たなコミュニティーの形成ということにいたしました。これは御案内のとおりの合併が進みまして、それの功罪の罪の部分といいますか、どうしても影の部分となります周辺部、コミュニティーという問題について配慮が必要だということで掲げたものでありまして、そういう大きな柱の中で、県民との協働ということで言っております(2)のボランティアとNPO県民活動との協働の話。あるいはここでは情報化を掲げておりますし、(4)、従来から行っておりますUIターン、若者のUIターンに加えまして団塊の世代への呼びかけを行っていこうということにしたりというものであります。子育てとか地域生活交通というものは引き続きの課題であります。  4ページでございますが、これは私ども地域振興部の方の17年度の事業の地域振興系を大きく一くくりにしたものでありまして、従来3S事業といっておりました「住んで幸せしまねづくり事業」、これを一応幕引きを16年度でいたしましたので、新しく「総力結集しまね再生事業」と、これを新しく「新3S」ということで呼称することにいたしましたが、そういうふうな形で取り組んでいこうということにいたしたものであります。この事業の課題、コンセプトも先ほど申しました地域資源を活用した産業の振興、コミュニティーの維持活性化、それに加えまして、従来からの定住の促進というのを3本柱に掲げております。新たな支援策のところに書いておりますように、従来のような財政支援に加えまして県版の構造改革特区というふうな規制の緩和、あるいは県職員を派遣するというふうな形での人的支援というふうなことも加えまして、地域の生き残りをかけた最後のチャレンジだというふうな固い決意で不退転の決意で地域づくりを市町村とともにやっていきたい、あるいは県民とともにやっていきたいというふうな事業を構築したものであります。  具体的には下のところに、俵のような形で書いておりますが、田舎ツーリズム、県民との協働による島根づくり、これは県民の皆さんから直接予算の事業を提案していただく形にしておるものであります。第1次の締め切りで37件、約6,600万円の要望がございまして、現在それの整理中であります。しまね版特区、これは3件とりあえず出てまいっておりまして、後ほど申し上げます。それから従来の3S補助金でありました総力結集しまね再生事業、金額はがたんと落ちまして1億5,000万ということでありますが、産業振興、本県の活性化ということに絞りまして市町村事業を引き続き支援していこうというものであります。中山間地域リーディング事業です。これは旧匹見町、美郷、海士町の3町を指定いたしておりまして、中山間地域活性化のリーディング事業ということで他の事業を引っ張っていけるような事業に育てていきたいということで支援を行っているものであります。  5ページの方、そのリーディング事業の状況、それから加えまして石見銀山の世界遺産に向けた取り組みの、いわば地域での活性化の取り組みというふうな形で職員の派遣をいたしておりまして、それぞれの事業の大ざっぱなメニューを掲げております。例えば、益田の旧匹見でありますとわさびの復興と田舎ツーリズム。海士ですと新しい冷蔵システムと隠岐牛のブランド化とか、美郷町でありますと田舎ツーリズムを中心とした地域コミュニティーと、銀山については世界遺産に向けた取り組みというふうな形であります。都合、私どもの部の関係では4人の職員の派遣をいたしております。  次の6ページは同じ視点で見ましたときに産業振興ということで安来市と雲南市と江津市、3市に職員の派遣を行いました。それぞれ職員の氏名まで掲げておりますが、応援してやっていただきたいというふうに思っております。  7ページの方でありますが、これは地域ビジネスの関係になりますが、定住財団の方で15年度からやっております「しまねづくりチャレンジ事業」というものであります。これは地域ビジネスの取っかかりの支援ということで、助成率2分の1で10万以上50万以下の助成額で最初の取っかかりの支援をしていこうというものであります。15年度については9件の採択を行っております。中身についてはまたごらんいただきたいと思います。  8ページは、同じチャレンジ事業の16年度であります。13件の採択を行っております。そういうようなチャレンジ事業あるいはチャレンジ事業を卒業してなくても構いませんが、もう一歩進んだ段階での地域ビジネスの立ち上がりの支援ということで、トライ事業という支援の制度を設けておりまして、これも15年度からでありますが、これは400万円までの助成額ということであります。15年度には9件、そういうふうな助成を行っておりまして、第1回目の一番上から2番目でありますと、浜田市で「くずの花」という食事のサービス、あるいはまちの中のサロンを経営するというのを女性のグループが行うものに支援したと。これは空き店舗の利用でありますが、それから津和野町の野中里山倶楽部でカヤぶきの縄文レストランの建設とそこでのレストランの経営というふうなものであります。あるいは下から4つ目でありますと日原町で地元産の小麦でつくりますパンを学校給食に使っていこうというふうな取り組みとかで、15年度9件。  それから10ページの方は、同じ事業の16年度の採択分でありまして、これは10件行っております。いずれもきちっと今大きな成果が出たという段階にはありませんが、小さな芽が出たものだとか水と肥やしをやりながら地域ビジネスとして育てていきたいということで取り組んでおるものであります。  それから11ページの方からは、中山間地域の直接支払い制度関係の資料をつけておりますが、13ページの方ごらんいただきたいんですが、これは本県の取り組み状況でありますが、前期対策の最終年度であります16年度で見ますと(1)の概要のところでありますが、協定の締結数で1,660協定、交付金額が20億8,700万円、協定の締結率でいいますと97.4%、全国一という状況にございます。成果のところ(3)に掲げておりますが、さまざまな中でも2)の多面的な機能の維持・増進というふうな形で都市住民との交流とか集落の環境整備、あるいは3)の認定農業者の育成とか担い手への農地の集積とか、副産物的な部分では4)の女性や若者を含めた話し合いの活発化というふうなことが挙げられるかなというふうに思っています。また、17年度、新対策の取り組みにつきましては従来と制度の変わった部分がありますが、できるだけ加算単価の部分への取り組みを進めていくということにしているものであります。  それから14ページの方からは、農外企業の農業参入ということで資料をつけておりますが、15ページの方ごらんいただきたいと思います。15ページの3)農外参入促進整備事業というふうな整理の仕方しておりますが、具体的に企業が農業に参入したという例で、15年度2件、16年度で4件掲げております。16年度の江津市旧桜江町分につきましては健康食品との関係で麦の若葉の生産というふうなことの開始が行われております。それから同じ農外企業の農業参入の関係で申しますと、下のところに3件だけ掲げておりますが、構造改革特区の認定地区ということで先ほど申しました桜江町、それから海士町が建設業者が行います肥育の畜産の関係、それから横田町が「来遠の里づくり」という名前をつけまして、12月に認定を受けておりますが、横田の開発農地を活用したところの農業展開であります。なおこの「来遠」というのが小泉総理がどうも、大変自分のニックネームと同じで気に入ったようでありまして、認定書の交付に当時の横田の町長も出かけまして直接もらったりというふうなエピソードもございました。  次16ページの方でありますが、健康食品産業への取り組みということであります。先ほどの麦の若葉というふうなことも申しましたが、県内の中では一番今幅広く展開が期待できるのが江津市旧桜江町の桑茶を中心といたしまして、旧というか邑智郡で取り組んでおります芝とかマタタビとかそういうものを含めたところの加工、健康食品の生産、販売というところでありますし、また直近では飯南町の方にもその他のところで書いておりますあさひ振興のクマザサ、工場、飯南町の方にも設置を決定いたしております。クマザサの成分の抽出によりまして、それを健康食品、サプリメントといいますか、もう少し、薬事法にはちょっと関係あるかわかりませんが、薬効成分活かしていこうというふうな取り組みであります。その他の小さな取り組みといたしましては、各地で散見にされる動きが出てきているいうふうなことであります。  17ページの方でありますが、田舎ツーリズムの関係であります。これについては下の方に加入状況というふうなことで書いておりまして、実践者のネットワークあるいは宿泊・調理部会、あるいは応援団と書いておりまして、いたって応援団の人数、5月末ということで、これ少ないわけでありますが、これは現在さらに私どもを含めまして団員といいますか、加入数を増やす取り組みを行っております。何回も制度の中身については申し上げておりますので、きょうはそこら辺割愛させていただきますが、先ほど話をいただいた日本本来の生活文化というのが最大の資源だというお話しいただいたわけでありますが、そういうふうな視点で見ますと、まさしく田舎ツーリズムで私どもが取り組もうとしておりますのは、中山間地域というのは日本の本来の生活文化が残っている地域、しかも自然という生命と生産という活動と生活というのが混然一体と三位一体で昔ながらに取り組まれておるのが中山間地域だと。そういうところを都市の皆さんとも共有をしながら、言ってみれば中山間地域の活性化の哲学、理念あるいはイデオロギーとしてやっていきたいというふうに思っておるものであります。応援団というのは登録していただいた方に自ら率先して宿泊でありますとか、あるいは農家のレストランを使ってもらうと、特に立ち上がりの支援の部分で不安があれば、事業を開始したところからの要請を受けますと、じゃあその応援団から何月には何人くらいを送り込もうかというふうな仕掛けができたらなというふうに思っておるものであります。  次19ページの方でありますが、これも観光の本体の部分はきょうは資料は準備しておりませんし、少し本体じゃない部分になりますが、「ふるさと案内人事業」というのをスタートいたしておりまして、当面1,000人の目標ということで現時点では一番下に書いております約300人の応募を得ておるということであります。県職員の参加についても力を入れて取り組もうということで、ただいまやっておるところであります。  20ページ、21ページ、これはしまねブランドのインターネットでの店の紹介を行っておりますが、それの一覧表が掲げてあります。この20ページ、21ページでは都合88店舗と申しますか、箇所が掲げられております。  次22ページでございますが、島根県のインターネットの利用の世帯といいますと99%が利用できるようになったということを申しておりますが、そうした新しいITを使ったところのインターネット通販の中の、先日勉強会で情報政策課長が紹介いたしましたのがこの2つの例でございます。一つは「コスメランド」という浜田の会社でございますが、化粧品の販売を行っておりまして、楽天のインターネットで大ブレイクいたしました。聞くところによりますと月商何か5,000万ぐらいも上がってるとかいうふうな話を聞きます。それから「朝どれ日本海」というのは、日本海の魚あるいは餃子の販売をしておるようでありますが、これも全国的に大変人気を博しているということでありまして、1,000万程度の売り上げは上がっているというふうにも聞いております。  それから23ページの方は、平成8年度から行ってまいりました定住財団の産業体験事業の数字をまとめたものであります。一番上の方に体験者数、累計のところ、右でありますが、948人の認定、終了者が902人、県内定着が458人という数字を掲げております。9年間の累計でありますので、約毎年50人の若者の定住が図られたということであります。その下のところの米印、「同伴者」というのはこの認定の時点での同伴者数でありますので、その後果実がついたりした部分がありますので、約1,000人ぐらいにはなってるじゃないかなというふうに思っております。  それから24ページ、25ページでありますが、これも報道も随分していただきました。おかげさまで思った以上の今反響があっておりますが、団塊の世代向けにUターンの呼びかけを行ったものの、ちょっと数字がもう古くて申しわけありません、5月の6日時点でまとめたものであります。約1万7,000通の発送を行いました。そのうちの1割、約1,700人からアンケートの回答をいただいたというものであります。24ページ、下から2つ目の4、Uターンに関する意向で見ますと「早急にUターンを考えている」、「いずれUターンしたい」は、それぞれ34人、92人。「定年・リタイア後にはUターンしたい」が105人。ここまで合わせまして231人でありますが、「迷っている」、183人というふうな形で、思ったよりも団塊の世代の皆さん方がリタイアした時点では、いわば企業戦士としての都市の生活というものが一つの区切りがついた時点で、新しいといいますか、残りの人生というか、私も同じ世代でありますが、田舎での暮らしという価値観のというのがやっぱり思ったとおり多いんだなというふうに思ったところであります。60歳、まだまだひところに比べますとパワーもありますし、いろいろな知識とか技能、あるいは活動の範囲も、世界中を活動したという方々が多いというふうに思っておりまして、そういう方が帰ってきて、あるいはIターンでも構いませんが、地域に住み着いてくれることで一つの地域の活力の源泉になったらなというふうに思っております。25ページもそういう帰りたいというふうな場合でも、これまた思ったとおりでありますが、7番目のところに農地が欲しいという方が、家庭菜園程度も含めますと、約6割以上は農地が欲しいという方が多いなというのを改めて感じたところであります。  次の26ページでありますが、しまね版特区の制度というものを行うことにいたしたと申し上げましたが、第1回の締め切りで3件出てまいりました。出雲市商いご縁特区、2つ目が定住促進のための県所有宿舎の入居規制緩和特区、江津風力発電の関係の、海岸法などの基準の緩和というふうな形でございます。下の方に書いてありますように、今月中にはそれぞれの担当の部署の検討を経まして結論を出したいというふうに思っております。  27ページの方は、国が行っております構造改革特区の関係で今までの県内での認定の状況を28ページまでのところに掲げております。都合合わせますと今までのところ10件の特区の認定を受けております。なお、この構造改革特区の制度でありますが、どっかのところが一つこの特区の認定を受けておりますと、次のところが同じことをやろうと思うと非常にそのことが実現の可能性があるかないか、要件がきちっと整っておるかという審査で、制度そもそも論のところは議論なしに特区の認定が受けられるという制度であります。例えば、どぶろく特区というのを遠野市がたしか認定を受けております。島根県のどこかがやろう思いますと事業主体がこれこれこういうところできちっとこういうことでこの特区の制度を使ってどぶろくというものを、例えば田舎ツーリズムに活かしてというように事業の実現可能性があってそれがきちっと担保されれば、期間も短期間で書類上の審査もごく簡単と言っていいかどうかわかりませんが、そもそも論の議論なしに特区が受けられるという制度になっておりますので、御紹介にあわせましてそういうことの宣伝もしていただければというふうに思っております。いただいた時間の30分参りましたので、大変雑駁な説明で申しわけありませんでしたが、以上で私の方からの説明を終わらせていただきます。 10: ◯福田委員長  ありがとうございました。  それでは、ただいまから意見交換に移りたいと思いますが、初めに日本政策投資銀行松江事務所さんからの説明に対して質疑あるいは意見等ございましたら、お願いいたします。  はい、上代委員。 11: ◯上代委員  佐川所長さん、まことにありがとうございました。  お話の中で、手あかのついてないものは何だろう、やっぱり観光だと、そのような御提言があったと思います。庭園都市・松江のこれからのあり方について、そのとおりだなと思いますけども、本県の県土の8割が中山間地なんですよ。私もかねがね思ってますが、今の観光の目玉というのは御案内のとおりです。出雲大社に千鳥のお城に隠岐の島ですが、これからのこの地域振興ということを考えた場合は、私もこれから観光というものにウエートを置いていただいて、そこで一番課題に上がってくるのが8割を占める中山間地観光をどうするかということですね。今藤原部長の方から何かツーリズムを初めさまざまなメニューが紹介をされましたけれども、やっぱり外側から来られて、この島根の中山間地域の観光開発ということに御感想なり、御所見があるなら、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。 12: ◯佐川所長  個人的な感想ということで私と鈴木とそれぞれ言わせていただきますけど、観光をどう見るかというときに、まず田舎ツーリズムって一つの大きな手法だと思うんですね。これをうまく使って中期に農業体験だけじゃなくて、いわゆるそのここでいえば文化、歴史を見ても、一緒に見てもらうというような形で、ある程度これからの一つの大きなマーケットとしてあるのは、団塊の世代の方々が少し時間を持って来られて、当然そこの中で少し体験していただくようなというサービスの提供の仕方もあるんだろうと思います。ですからそこで田舎ツーリズムに限定するんじゃなくて、それと同時に文化、歴史の両方も見てもらうような、混合型を考えるという一つの方法としてあるんじゃないかと思います。それで、少し時間をかけていただいて、かなり見ごたえある、例えば遺跡についても妻木晩田から始まって加茂岩倉からずうっとありますし、どこまで見ていくかということもありますが、そういうのもありますし、石見神楽一つとっても多分、私は全部知りませんけど数十あるんだろうと思うんです。それを何日かかけて見ていく、何カ月かかけて見ていくと、その中に一部は田舎に泊まってやるっていう方法もあると思いますから、別に田舎ツーリズムとか、あるいは本当に観光では限定するんじゃなくて、やはりどういうニーズを持ってられるかに対してきちんとサービスを提供していくということで、限定する方法じゃなくて、来られる方がどういう要望があるのか、それに対してこういうことできますよと提案できるような形に持っていくといいんじゃないかと思います。 13: ◯福田委員長  鈴木次長さん。 14: ◯鈴木次長  まだ、こちらに来て間もないんで、すべていいところ見させていただいているわけじゃないんですけども、非常に島根県というのは、東京から見てた人間から見て、いろいろいいものがあるんじゃないかなというのがまず率直な印象です。ただ、やはりその売り方というのか、アピールの仕方というのがまだうまくできてないのかなと、またはその部分手あかがついてないかもしれないんですけども、先ほどの佐川の説明で一番わかりやすいのはラーメン屋のところの説明であったと思うんですけども、これから、だから個人というか求めてくる者が、それぞれ非常に個性がある人たちが、いろんなものを求めて観光にやってくるということですから、そん中で自分たちが何を提供できるのかという自分たちを知って、そういう求めてる人たちに求めてるものを提供すれば、十分売るものというのはいっぱいあるんだと思います。求めてる人というのは今いろんなところで出てますけれども、趣味とかそういうものには高いお金を払ってもそのことをやりたいとか、そのものを見たいっていう人たちがかなりの数いるわけですね。そうすると先ほど佐川の説明であったとおり価格掛ける数量というところの価格も上げることができると、価格を上げるようなそういうものができれば、こちらの地域をそれこそ豊かにすることはできる。それが産業振興だと思っています。そのためには、やはり今回説明させていただきましたように世の中がどういうふうに変わっているのか、面積では8割が中山間地域ですけども、人は8割は都市部に住んでますんで、その都市部の人たちが何を考えて、何を欲してるのかということをきちっと考えてそれをうまくマーケティングすれば、きっとこちらの観光っていうのはいい資源がいっぱいあるんじゃないかなと、そういうふうに思ってます。私単身で来てますけども、子供が来たらあそこ連れてってやりたいな、ここ連れていこうかなというところはいっぱいあります。ただ、そう考えてる、私が考えるものは、じゃあ自分の同じ年代を代表してるかといえば、決してそんなことはないという時代なわけですね。子供にも当然個性があるんで上の子には、上の子は中学生なんで、ちょっと歴史的なところに連れていこうかなと思いますし、下の子はまだ小学生なんで海に行った方がいいかなとか、そういう違いをこれから自分たちも知ることと、あと相手を知ることということでやっていけばきっと何かできるんじゃないかなと、そういうふうに思っております。 15: ◯上代委員  ありがとうございました。 16: ◯福田委員長  園山委員。 17: ◯園山委員  私は鰐淵寺のすぐ近くに住んでおります。私は130年ほど前から鰐淵寺で、5年ほど前まで茶店をやっておりましたので、都合4代、鰐淵寺の山門の中で商売をしておりました。ところが、お寺の中といいますか、鰐淵寺にはもともと42建物が、宿坊がありましたけれども、今はたった一つ残っておるだけです。その一つも非常に傷んできました。根本というその本堂も実は非常に傷んできました。ところが、鰐淵寺というのは、その一つの建物だけがすばらしいのではなくて、その境内が持っている雰囲気というか、山が持っている雰囲気というか、そういうものがすばらしいから多分年間、全く大した整備もしない、PRもしなくても20万とか25万の人が訪れると思います。ところが、もうそうですね、あと三、四年もすると鰐淵寺へ観光で行けなくなるかもしれない。それはなぜかというと、一応鰐淵寺というのは宗教法人でお寺ですから、境内の整備に行政が手が出せないということがあります。ですから、例えば鰐淵寺の本堂は文化財の指定を受けてるから、その文化財のそのものを直すことに対しては何ぼかの補助はあるけれども、境内全部の整備をするということはできないというようなことがあります。今は鰐淵寺が一つの例ですけれども、島根県というのはそういう場所がいっぱいあるけれども、手が出せなくて、行政が手が出せなくて朽ち果ててしまった場所というのはいっぱいあると思います。今たまたま松江の町並みはすばらしい、雰囲気はいいっておっしゃいましたけれども、実は松江の町並みだってもう手が出せなくて、個人が持ち切れなくて朽ち果ててしまったところっていっぱいあると思うんですよね。  私は観光関連業種にいるからっていうばっかりではないんですが、私はたまたま20年ほど前に、平田のある豪農屋敷がもう維持ができなくて、それでそこを料理屋にしまして、そこの家族にその料理屋を経営させて、一人職人を派遣する手伝いをすることで自立をさせて豪農屋敷を維持、存続させることができましたけれども、本来は、私は行政がいろんなメニューを用意するんではなくて、ちょっとこういうことを手伝ってくれれば物事ができるっていう、そんなふうな仕組みをつくってほしいと思っています。うまく表現ができなくて申しわけないんですが、いろんなメニューをつくられますけれども、行政の方は。行政がメニューをつくられるといろんな要件がいっぱいできて、その要件に無理して合わせなくちゃいけないので、その雰囲気が壊れてしまうんです。それはそのさっきおっしゃったような観光の投資にならないんです。例えば、行政の補助をもらうためには、100万で済むところが500万投資しないといけないことになったり、例えば従業員は雇わんでも家族だけで十分だと思っても従業員を雇用せんとこの補助はあげませんみたいな、そういうことが、要らん世話がいっぱいあるんです。それは多分、政策投資銀行さんのメニューの中にもいっぱいあると思うんですよ。要らん世話をせずに本当にここんとこだけ手伝ってほしいなということに対して、適宜適切に行政支援をしてくれるような制度をつくってくれると、私は本当に島根県というのはいっぱいいろんなところに材料がありますから、そういうものが生きてくると思います。  ちょっとあんまりうまいこと言えませんけども、ふだん僕はいつもそういうふうに思っております。そういうことがクリアできれば、ああ鰐淵寺も多分助かるだろうなと。あるいは鰐淵寺からちょっと下がったところに河下っていうところがありますけども、ここには島根県でたった一つだけあった松江藩が持ってる台場の跡があります。これは本物の台場の跡です。ところが、それが発掘もされずにだれも知らないうちに、あと1カ月か2カ月でなくなるかもしれない、もうそういう状況です。だから、もうちょっと手近にあるところにいっぱい材料があるというのをPRせんといけんじゃないかと思うんですけども。それは、今は行政が用意したメニューにしか僕らはのっかってないんですが、反対に「リクエストに対して制度をつくってやるよ」みたいな感じのものがあるといいと思うんですけども。特にお金を貸せていただける側からもうちょっとオーダーメードみたいな資金の制度があるといいですがね、既製品じゃなくて。終わります。 18: ◯福田委員長  先ほど地域の様々な文化的な価値あるものが、人が少なくなったりさまざまな条件によって衰退をしてそれが維持できなくなって、それを何とかして支える方法、さまざまなものがあるかもしれないというお話しだったんです。何かコメントがございましたら、佐川所長さんなり次長さんなりから。 19: ◯鈴木次長  今おっしゃったお話って非常によくわかるんですけども、何点か論点をまず分けなくちゃいけないと思うんですけれども、非常に観光で、例えば松江の町並みというところでそれをどう残していくのかっていうので難しいところは、やはり、市民の生活がまず一つあるわけです。当然、観光という面からいくと、昔ながらのものが残っている方がいいとかありますけれども、市民の方は、いや別に都会っていうか東京と同じ生活がしたいよという方もおられます。その辺のところをどのように折り合いをつけていくのか、それはまさしく地域の中でのお話だと思いますんで、まず、その辺のやはり情報をきっちり地域の方々で共有されて、これはやはり自分たちとして残していくべきものなんだと、じゃこれは新しくしていくべきものなんだというところを、そういう話し合いをどんどんされていくことが重要かなと思います。  鰐淵寺さんは私ちょっと存じ上げないんで状況よくわからない部分があるんですけれども、我々支援する立場なんですけれども、支援する立場としましても、まず実際にそこでやられる当事者の方、そちらでの努力があって初めて支援という立場も可能になってくる部分もありますんで、そこは両輪なんだと思いますね。だから、県さんもいろんな、先ほどもたくさんメニューありますんで、必ずそこのところは両方でうまく使える部分がある、そこをどういうふうにうまくやるのかっていうのは、それは手法の問題のところは、先ほど園山委員からいろいろ御提案ありましたけれども、それは一個一個こういうお話を出されて、そこで改善していけばいいと思います。  例えば、特区はまさしく今、園山委員おっしゃったようなところで、そういう規制があるところは外してやりましょうというのはまず特区の考えですから、例えばそういう切り口はもう既にあるわけです。そういう中で本当に大事なのかどうか、それをやれるのかどうかというのは、当事者の方と支援する側と両方で相当意見交換をしながら、さらにそういうのに参加する人の輪を広げてやっていくということが必要になるかと、そういう意味で今NPOなんか大分出てきてますけれども、そういう何というんですか、実際に事業者だったり住民であったりそういうものと行政をつなぐところにまたそのNPOを活用するとか、その手法の問題にもいろいろありますんで、課題を提出されてそれをみんなで、地域の人みんなでどうやって解決していくのかと、その地域全体でですね、解決する一体感を、うまく情報を流通させる中でやっていくということが大事かなと思います。それができてると観光客来たときにこれはどうなんだよと、要するにそこの場所に行くだけじゃなくてその周辺地域でも、地域の人にもそういうことを教えてもらえるというふうになると、じゃあ観光客は東京で得られなかった知識が向こうに行って得られたと、思ったよりもよかったねと、そういう話になればリピーターにもなりますし、帰ってからあそこよかったよという話になって、それがさらに地域の評価を上げるということにもつながってきますので、まず地域の方々自身が情報流通というのをしっかりされるのが大事かなと思いました。そういう意味で今の御提案を今度県の方はどういうふうに政策に提案されるのか、それをまた議会の方でどういうふうに形にしていくのか、そういうことをこれから順次、小さいことから積み上げていくということが大事になると思います。 20: ◯福田委員長  ありがとうございました。  尾村委員。 21: ◯尾委員  政策投資銀行の藻谷さんの講演っていうのは、私は非常に、私は松江に住んでおりますけれども、松江の市民にとっても、または行政当局である市にとっても、それから島根県にとっても考えさせられる内容だというふうに、私は思ってるんです。きょうのこの所長さんの講演という点を率直な思いでいえば、我が県の土木部の皆さん方に私は聞いてほしかった。上代委員、何言いたいか、わかられるでしょうけど。やっぱり松江のよさっていうのは一つは水、それから緑と歴史、文化、いっぱいあるんですね。古い町並みとかそういう財産があると。ところが、この間、まちづくりをやるに当たって、この間のまちづくりというのは、都市の基盤整備とかそういうことをどうするのか、どう経済効率を高めるかというので、その一定の、まちを守ろうという動きはあったんですけれども、競争社会に勝つんだと、こういうやり方だったんです。十分住民との協議もしてこなかったという経過が、私はやっぱり今、島根県なり松江市にはあったと、今もあるというふうに思っております。きょうの最後のところで、松江のまちは日本庭園だという話をしていただいたし、それから町並み観光については、住人を減らしてにぎわいを殺す道路拡幅はやめよう、これこの前の通りの、城山北公園でのことを日本政策投資銀行が政策提言してくださったらこの上なくうれしいわけですけれども、そこだと思うんですよね。  私はこの点で今後の地域振興を考えるときにも、我々議会なんですけれども、時代が今どうなっているのかいうことをしっかり考える必要があると思うんですよね、時代が。きょう産業振興の切り口として、人口は減るんだと、間違いなく人口が減ると、すなわち人口が減るということは消費は減ってくると、需要は減ってくると。そこで生き残っていくためにはどうするのかという、そういう話だったですよね。人口が減るんだから、当然道路にしても、または基盤整備にしても、従来型でいいのかという検証というのが必要になってくると思うんです。そしてそこに、この地域、松江、島根、このよさは一体何なのかと、ここは他の都市との差別化はどこにあるのかということを踏まえた上で今後の地域振興なりまちづくりなりというのをやっていかないと、何かそこを抜きにどんどんどんどん道路を大きくすればいいとか、基盤整備すればいいやということになったならば、税金使ってまちを壊したり、産業つぶしたりするということになると思いますんで、やっぱりここのところを私はしっかり見ていく必要があるところだなということを、きょう改めて痛感させていただきまして、感想でいえば土木部の人々にも是非とも聞いてほしい話だったなという思いを持っておりますので、発言させていただきました。 22: ◯福田委員長  佐川所長さん。 23: ◯佐川所長  尾村委員の御意見ありがとうございました。ただ、実は2つばかり申し上げたいことがあるんですが、住民に責任がなかったかというと、大変あったんじゃないかなと思います。これだけまちの中心市街地を、やっぱり空洞化させてしまった責任は地元の人の責任だと思います。住んでる方の責任だと思います。ただ、何もされなかったということにおいてよかったといえば、今からフリーハンドがあるわけですから、そこについてまだ知恵の出しようがあるということで、まだよかったなとも思います。ただ、別に道路をつくっちゃいけないというんじゃなくて、基本的に考えてそういうことすべてわかった上でやろうじゃないかというコンセンサスがあるなら、それも一つの方法だと思いますから、つくっちゃいけないという話じゃなくて、今申し上げている前提の中で、じゃあどうなるんだろうということを地元できちんとお話し合いをしといてやるならば道路をつくるのもまた手だと思います。やはり、これは堀とこの大きな川に挟まれた地域ですから、どうしてもこういう交通渋滞になるような地域柄ですから、それは、私は金沢行って、同じようなあそこ浅野川と犀川という川に挟まれて大変中心市街の交通渋滞が大きな問題がありまして、やはりいろいろ苦労されてた等ありますから、そういう点は議論した上でやっていただければいい話で、つくっちゃいけないという話ではないと思います。 24: ◯福田委員長  尾村委員
    25: ◯尾委員  私の方からも所長さんと論戦するつもりはありませんから、事実に即して申し上げたいと思いますが、道路つくる際というのは、都市計画決定するわけですね、そんなことは御存じだと思いますけれども。都市計画決定の審議過程見た際に、つくる側である行政とその地の住民との間で十分なコンセンサスがないままに決定になってるところに、今のこの道路問題の大きな行政と住民との溝が、不幸があるわけなんです。だから先ほど次長さんの話があったように、私は行政の側とその地に住んでいる住民の側が当然しっかりとした協議をやって話し合いをやった上でのことだったならば、言われるとおりだと思います。それから、この間の都市計画決定のあり方という点について、今県もそのあり方を見直してるところなんです。と申しますのは、今現在、島根県で生きている都市計画決定として、そこにヘルン旧居のところにずっと松がありますけれども、松がありますよね、あの松を切るという都市計画決定がなされているんです。そこで道路を広げると。そういうことがあると、今ヘルン旧居物すごい観光客ですけども、あの松を切られて道路を広げたと、私はこの城山回りの観光が破壊されてしまってたと。しかし、ここには住民の反対運動があって、ここは中止になって今凍結になっているという、こういう事実があります。それから、今松江の一つの大きな観光である堀川遊覧、京橋のところがありますけれども、その堀川遊覧のところも川を埋め立てて道路を広げるという計画があったんです。これも住民の反対があって、これもできない。だから、私はやっぱりそういうまちづくりをやるときというのは、行政と住民が本当に話し合って協働でやるかどうかというところに正否があるというふうに理解しておりますので、反論するわけじゃありませんが、事実に即して発言させていただきました。 26: ◯福田委員長  ほかにございますか。  岡本副委員長。 27: ◯岡本副委員長  きょうはお世話になります。意見の中で産業振興を考えるというのは、松江の方の話が中心に出ておりました。私は石見の人間でございまして、きょうここに石見が3人ほど出てますけども、益田、大田、浜田とおりますけども、それだけど松江というのは非常に今から右肩あがりで伸びる可能性があるし、将来的に非常に明るい、そういう状態だけど、我々はやっぱり島根県の均衡ある発展ということを非常に願っておりまして、そういう面できょうの話の中で、もう少し石見がどうなるかという部分も話していただいた方がよかったかなという私は思いがしてます。そこで、上代先生から中山間地域の話も出ましたし、松江という話しも出ましたけども、例えて石見という大田以西の状況の中で津和野もありますけれども、浜田も、そういう中で今後光が当たるといいますか、多少この辺をこうすればこうなるよとか、あるいは今の状況でこういうところにかなり焦点が当たっておるというふうなところがあれば、ちょっと聞かせていただきたいなと。今の状況じゃ石見はだめだなと、こういうことで松江中心の方がかなり明るい見通しで、石見の方は大体だめじゃないかなというふうに私はひがんでおりましたけれども、そういうふうにとったかもわかりませんが、そういうふうにとれたもんですから、少しその辺の意見をいただきたいなという気がいたします。よろしくお願いいたします。 28: ◯佐川所長  別に石見がだめだというんじゃなくて、今可能性が、簡単にちょっと手を加えてやれると、やはり松江市周辺というのは魅力ある、より魅力をアップすることができるんじゃないかなと思います。それから、やはりこれからこの石見については、我々も今から勉強しないといけないところ実際正直言ってありまして、よくわかってないところがあるというのが前提ですけれども、とりあえず石見銀山というのはひとつ大きなつなぐ方法の一つに出てくるんだろうと思います。それから、あと浜田にPFIができますけれども、あれを一つのきっかけとして、あの地域でどうやって地元にそれをうまく還元して受けていけるのか、あとそれからやはり浜田と益田の土地柄というんでしょうか、どうやって連携してやっていけるのか、それぞれのまちだけでは、多分地域として物足りなさが出てくるんだろうと思うんで、あの地域としての一体感をどうやって醸成していくのか、その中で山の中心の益田と海の中心の浜田がどう手を握っていくのかというところができないと、根本的にやはりせいぜい10万くらいの小さな都市圏の中で、お互いに足の引っ張り合いをしていくのかというような感じを受けますので、やはりそこは一体となってどういうものを、確保してやっていくのかということをやはり地元の中で考えていただいて、それに対して私ども御相談させていただけるような機会があればいいなと思っております。 29: ◯岡本副委員長  言われるとおりでして、まずこれから10年、15年先の中で一番問題なのは、人口の減少が、石見の方で一番の問題だと思っております。その次はインフラの整備が遅れている、まず高速道路がもう10年くらいすると完成します。それから、今言ったPFIの刑務所の3,500人の誘致、国立病院の整備だとか、ようやくあと10年くらいでそういった生活をする上でのものができてくると思うんです。今言われるように島根県の中だけでなかなか今言われるような産業だとかいうことは考えにくいと私は思っておりまして、それじゃあ何を考えるかっていうことは、基本的には広島県という大都市を中心とするところの距離というのが1時間圏内で、約1時間半圏内で益田を含めて範囲が描けるわけですよ、2時間圏内で。これは非常に有利性があると思ってますから、私は東部と西部での交流というよりも、むしろ広島県との交流というものを見ながらですね、10年先の西部の状況を考えていきたいなというのが、我々の考えでもあるし、地域の考えでもあると思うんです。ですからそういう中での産業振興であったりインフラ整備であったり、そうしたことをやりながら地域振興ということを考えていかないかんという思いを持っておるんですが、その辺はどうですか。 30: ◯佐川所長  まさにそうだと思います。特に、ある部分でいうと浜田、益田が一体となって広島をターゲットにして、吸収されるんじゃなくて、うまく引っ張ってくるようなことを考える。そのときに浜田だけではやはり力不足だと思います。そこら辺やっぱりあの地域は一つになってやることによって、20万を超える、一応地域づくりできますから。まあ、30万近くあると実はいいんですけれども、それぐらいのものがあると引っ張ってくれるし、こっちからもアウトプットすることができるという意味において、もう少し連携するということが大事かなと思います。 31: ◯岡本副委員長  そういう意味でひとつ、いろんな意味でアドバイスいただければと思います。よろしくお願いします。 32: ◯福田委員長  それでは、先ほど藤原地域振興部長さんからの報告もございましたので、その辺含めて御質疑ございましたら、お願いしたいと思います。  ございませんか。  どうぞ、藤原部長さん。 33: ◯藤原地域振興部長  先ほど佐川所長の方、上代委員にお答えいただいたこととの関連なんですが、私どもが田舎ツーリズムっていうくくりの中で今考えておりますのは、従来でいいますグリーンツーリズムとかエコツーリズムとかブリーツーリズム、そういう言い方しておりましたんですが、おっしゃいますような歴史とか伝統行事とか祭りとか、そんなものも全部、欲張って全部、そこの地域、地域資源全部含んだもののツーリズムとしてどう展開するかというふうに考えながらやっておりますので、一言だけちょっと補足させていただきます。 34: ◯福田委員長  多久和副委員長。 35: ◯多久和副委員長  先ほど、5人の方がそれぞれに所長さんなり次長さんに御質問があったわけですが、振興部長さん、今5人の質問の中で、これは今投資銀行へ皆さん方の御質問でございましたが、行政側としてやっぱりこういう点は変わるべきだなという、個々じゃなくてもいいですが、あなたの感じを、ひとつここで行政側としてお答え願いたいと思います。 36: ◯藤原地域振興部長  また多久和委員の配慮で、あえて発言の機会いただくような気がしておりますけども、一番先、園山委員の方からお話があった点で思いましたのは、実はもう10何年前に県の文化財を単なる保存だけでなくて、その保存活用をしていこうじゃないかっていう施策展開を考えたときに、今のやっぱり、宗教法人の所有とかなんとかってそこに当時でもひっかかりました。当時は今よりもうちょっと金には余裕のある時点だったです。考え方として、ひっかかったという、私は何とかそういう周辺の整備も含めてやりたかったんですが、なかなか理解が得られなかったという点がありました。全国の例で、新聞なんか見ましても、氏神様の修繕費を公費支出したのに違憲判決が出たり、そこに渡るための橋の整備、それがこれは宗教施設みたいな、地域に住んでる者からすればそういう司法判断示すような裁判官というのが、私から言うと常識が外れてるかなという思いもありますが、要はそういうところを本音の部分でこの委員会ならこの委員会で、あるいは我々も含めまして、本音の部分でぎりぎりこういう場合はこういう場合というケーススタディしながら打開点といいますか、突破口をやっぱり見出していく必要があるじゃないかなというふうに思います。尾村委員発言は、きょうもテレビ中継もやっておりますんで、恐らく土木も何人かは聞いておるかと思いますけれども、尾村委員発言も含めましてなんですが、町並み保存もさっきの宗教団体と同じような難しい問題もいろいろあろうかと思います。いずれにしても、私どもも主体的にやらなきゃいかんですが、やっぱり一つ一つの問題はケーススタディしながら、投資銀行の方の知恵も借りながらやっていかないかんなというのが感想であります。まとまりがありませんけれども。 37: ◯福田委員長  大変ありがとうございました。  委員長が余り申し上げるべきことではないかもしれませんが、きょうは松江を中心にした観光という視点から随分取り上げ方多かったような気がしますけれども、当時松江城下をつくるということは大変な公共事業投資して、松江城なんていうのはもう町民文化では信じられないような大きなビルディングを、今日で言うと建設するのと同様、道路整備にしても「皆美館」の横が松江市道第1号線ですけど。結局当時は舟運の時代ですから、殿さんが松江城に入るには、あそこからまず入っていくという、そういう道路建設等もしながら松江のこれだけの都市建設をして、それを今日松江周辺は観光で食べているということですので、いいものは残しながら、新しい、いい都市開発は一方でやっていくということもありましょうし、堀川遊覧についてもおっしゃったように、かつてあの堀川埋めてしまえという堀川論争が繰り広げられて結果として残すようになった。じゃあ残すのであれば活用しようではないかということで、当時我々若いときに堀川活用運動を、私が七、八年やりました。毎年、私は5月の連休が七、八年なかったと思いますが、毎年船を数十艘浮かべて仮の桟橋をつくり、そこでアンケートとって、お金とったらいかんちゅうことだったもんですから、カンパをもらい、アンケートとり七、八年やったんですが、これだったら観光価値があろうということで、当時土木事務所に頼んで、周遊ができない地域でしたからね、約100ヘクタールほど農業用水に使ってるもんですから、あちこちに水門がありましたので、その水門移設にやはり数年かかったと、いい土木工事を行政の方でやってくださって周遊ができるようになって最終的に宮岡市長、当時の市長さんが決断された。その前の市長さんは、あそこの警察の横の、そこのテニス場の横の暗渠が危ないと言って断念されたんですね。私自身があそこ入って船の喫水もはかったり、全部歩いてやった経緯があるもんですから、これがおもしろいではないかと、むしろ頭下げてぶつかるかもしれないというのがかえっておもしろいのではないかという違った発想から導入をしてもらいましてね、堀川遊覧がうまくいって今日では30数万人という松江市の観光の目玉になったぐらいですから、そこでやっぱり地域と行政、みんなで一体となっていい判断をすればおもしろい事業になるのではないかという、きょう話承って印象を持った次第です。  時間がまいりましたので、意見交換以上で……  はい、多久和副委員長。 38: ◯多久和副委員長  今、所長さんに一つだけお伺いしたいと思います、最後に。  先ほど石見の観光ということがありました。それでその中で、今回のPFIによる刑務所の話も所長さんなさいました。私も新しい石見のあの施設が、観光というと語弊があるかもしれませんが、網走はあそこで観光ではないですけれども、なんていうんですか、あれは新しい将来の更生の国づくりというような一つのテーマで、石見地方を訪れる人にも全国へ理解をいただくような一つの方向性のある施設としてどうかなという思いを持っておりますが、所長さんが全国いろいろな投資をしていらっしゃいます中で、これは国がやることでありますけれども、御感想をひとつお伺いしたいと思います。 39: ◯佐川所長  浜田のPFIについて申せば、大変おもしろい企画を引っ張ってこられたなと思います。これをどうやって地域で活かすかという、多分モデル事業になるだろうと思いますから、そういった意味でそれをうまく活かせば、ある意味で見学者がいっぱい来るでしょうということも含めて、これは力入れて、頭をぐっと使いながら、どうやったら地元でうまく、言葉悪いですけども利用できないかということを、まさにケーススタディーとして出てくると思いますから、地元がどうやってそれを受け皿をつくっていってやったということを、そういった先鞭がつけれるような事業だと思いますので、ぜひこれはまさに産官学民、全員で頭を知恵を絞りあって、どうやって地元でうまく受けて活用できたかっていう事例にできるように努力していければいいなと思っています。済みませんが、それぐらいで。 40: ◯福田委員長  それでは、予定した時間が参りましたので、意見交換、以上にさせていただきたいと思います。大変活発な意見交換ができ、委員会として有意義ではなかったかと思っております。  日本政策投資銀行松江事務所様には、大変きょうはお忙しい中、わざわざお越しくださいまして、示唆に富んだお話、またアドバイスをいただきまして、改めて厚くお礼を申し上げる次第でございます。今後とも何かにつけて、また御指導いただくようになろうかと思いますけれども、よろしくどうぞお願いをいたしたいと思います。大変ありがとうございました。  それでは、執行部の皆さん、これで御退席いただいて結構でございます。  大変ありがとうございました。          (日本政策投資銀行松江事務所、執行部退席) 41: ◯福田委員長  それでは続いて、当委員会の今後の運営について御協議をお願いしたいと思っております。  委員会の役割を明確にするために、委員会設置目的でありますが、調査テーマを具体化をする必要があるだろうと思っております。産業の振興というものを通じた地域の振興、自立という観点から方策を調査して、政策提言を行っていきたいというのが目的だろうと思っておりますが、お手元に正副委員長において検討しました案をお配りをしております。ごらんいただきたいと思っておりますが、これをたたき台にしてテーマを決めていきたいと思っておりますけれども、きょう初めての委員会でございますので、委員の皆さんから自由に御意見いただければと思います。ごらんいただきますが、例えば、視点について、地域資源、人、物、文化を地域において活用されるための方策。これは例えば、観光の産業、あるいは田舎ツーリズムという地域資源を掘り起こして活用していくという観点だろうと思っておりますし、それから2番目の産業活動、経済活動の活性化というのは、中小企業の集積があるところなり、企業誘致でその町が支えられているところ、あるいは中山間地域については最近取り組んでおられますが、バイオマスなりその他の環境エネルギーというんでしょうか、そういうもの。それから先ほどお話が出ました矯正施設、それから福祉産業なり、あるいは教育力といいますか教育産業といいますか、そういう背景によって地域おこしも可能ではないだろうかというのが、そういったものをシステム化して構築していくというのが2番目の視点の背景に考えたつもりでございます。 42: ◯絲原委員  この地域資源っていうことはよくわかります。ただ、産業ということをどの程度で絞るかということが一番難しいなと思っております。これ第1次から第3次産業という、これはどっちからといいますと、中山間地域的な発想だと思いますけれども、ただ今の企業誘致とか今いろいろな面の産業があるわけです。それをどの程度でこれ的を絞るかということは一番難しいじゃなかろうかなと思います。 43: ◯福田委員長  そこは一番悩んでおるところでございましてね。基本的にはこの委員会ができた背景も承りますと、中山間地の活性化というものもひとつ背景の流れにもあるようですから、そういったことを踏まえて、このテーマの設定を考えたつもりでございます。 44: ◯上代委員  ここで中身を協議しようといっても大ごとになる、私は異議はありません。 45: ◯福田委員長  それでは、基本的にこれをたたき台にしながら、また私ども正副委員長に一任いただいて、進めていきたいと思いますが。 46: ◯田中委員  ちょっと姿が見えないところもありますので、目的の大本のところを書いてもらって、その辺のところが現れてくるように協議をしてもらえますか。 47: ◯福田委員長  わかりました。  それから、これからだんだんまとまっていけば、県内の視察、それから場合によったら県外の視察等も日程に組んでいく必要があろうかと思っておりますので、それについても正副委員長に御一任いただけましょうか。              〔「異議なし」と言う者あり〕 48: ◯福田委員長  特にあと皆さんの方から、委員の皆さんから何かございましたら。               〔「なし」と言う者あり〕 49: ◯福田委員長  じゃあ、ないようでございますので、第1回の委員会を以上で閉じさせていただきます。長時間、御協力いただきましてありがとうございました。 発言が指定されていません。 島根県議会 ↑ 本文の先頭へ...