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  1. 鳥取県議会 2018-11-01
    平成30年11月定例会(第5号) 本文


    取得元: 鳥取県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-07
    ▼最初の箇所へ        午前10時00分開議 ◯議長(稲田寿久君)ただいまから本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、県政に対する一般質問並びに議案に対する質疑であります。  それでは、議案第1号から第37号までを一括して議題といたします。  これより、一般質問並びに議案に対する質疑を行っていただきます。  33番銀杏泰利議員 ◯33番(銀杏泰利君)(登壇、拍手)皆さん、おはようございます。  早速、通告に従いまして質問をさせていただきます。  初めに、今後の県政課題について知事に質問いたします。  平井県政3期目が終わろうとしています現在、最大の県政課題は次の知事選挙であります。果たして平井知事は4期目に挑戦されるのか。私ども公明党議員団は、ぜひ出馬をしていただいて、4期目、次のステップの仕事をしていただきたいと思っています。  これまで知事は、新たな政策を実施され、実に積極的に動かれ、そして表に果敢に出ていかれることで鳥取県の新たなイメージを定着させてこられました。それがだんだんと県民の間にも浸透してきており、煮えたら食おうという県民風土に刺激を与え、若干変わりつつあるとも感じています。また、議会からの多くの提案に対しても知事は真摯に応えていただき、施策として実現してこられました。そうして実施されてきた政策、施策は今後も継続されるべきであるし、してほしいと念願しているところであります。  一方、これまで知事が交代するたびに大きく政策転換してまいりました。西尾県政、片山県政、平井県政。私が直接経験したのは片山県政から平井県政に移ったときだけですが、実に大きく変わりました。私どもは、平井県政のもとで実現された施策、また多くの途中段階にあるものについてこれからも継続すべきと考えており、そのためにも、いま一度、平井知事には県政のかじ取りを行っていただきたいと思っています。  また、日本における地方自治という観点からも、今や平井知事は欠かせない存在になっています。そして一極集中が進む中、地方の中の地方が声を上げるためにも、さらに今後の全国知事会を考える上でも、平井知事はなくてはならない存在だと考えています。  これまで知事は、各界からの出馬要請に対し、もう少し県民の皆様の声を聞きたいとおっしゃっていますので、今回、議場からではございますが、公明党からも強い気持ちをお伝えいたしました。なお、このことは県の幹事会でも了承されていますことをつけ加えさせていただきます。知事の御返事をお聞かせいただければと思います。  次に、鳥取砂丘未来会議発足について、先日、設立総会を傍聴いたしました。前身の砂丘再生会議に比べて民間委員が5名追加されたことが目新しく、その点は期待を持たせるものですが、全体的には大きくは変わっていません。これまで私は、山陰海岸ジオパーク鳥取大砂丘振興など幾度となく議論してまいりました。鳥取砂丘ビジターセンターの建設もそうした議論の成果でありますが、私の構想の中では、この鳥取砂丘未来会議こそが本丸であります。私は会議の委員ではありませんが、必ず成功させなければいけないと強く決意をしております。  砂丘再生会議に対しては、これまで認知度は低く、余り成果はなかったと酷評される方もいらっしゃいます。私も砂丘再生会議の会議内容を見させていただいたことがありますが、かなり活発な意見、思い切った意見が自由に交わされていたように感じました。ただ、それらが表になかなか出てこない。つまり、県民を巻き込んでの議論となることがない。したがって、具体の動きになっていかない、施策として出てくることは余りありませんでした。その原因には、取り仕切る行政の壁、行政のふたがあったのではないか、そういう印象を持っています。民間委員も新たに入ってこられた鳥取砂丘未来会議、設立総会では各委員からかなり活発な意見、提案がなされ、なるほどと思わせる内容も多くありました。意見はきちっと書面で提出されるということですが、それらが生かされ、全部と言わないまでも施策として出てくる会議にしなければいけません。実効性のある会議にする、この点について知事の所見を求めます。  次に、健康対策を進めることについて質問します。  国の発表では、70代高齢者の体力は過去最高になったということです。年をとっても健康であること、平均寿命と同時に健康寿命を延ばすこと、これは誰もが望んでいます。そのため、昨今はウオーキングや健康体操などに取り組む人がふえています。私の周りの中高年齢者に話を聞いてみても、意外なほど健康意識は高く、運動、例えば体操やウオーキング、ストレッチなどをされている方が多いのに驚かされる次第であります。  健康意識が向上し、個々の運動や体操などの取り組みが進んでいるように感じますが、鳥取県全体としては、それが結果としてあらわれてきていないようであります。本県の平均寿命健康寿命は全国に比べて低く、なかなか追いついていっておりません。具体的な指標、例えばこれまで何度か指摘してきましたウオーキング、日本一歩かないと言われた時期もありましたが、1日の歩行数も全国平均になかなか届かないのが現状であります。  県では、鳥取県健康づくり文化創造プランを5年ごとに見直し、ことし第三次プランを策定し発表されました。そこでは、生活習慣、栄養・食生活、医療から運動まで、幅広く健康づくり文化の定着と健康寿命の延伸の目標を定め、取り組みを進められております。ただ、この総合対策はまだ県民の日常生活の中に十分取り込まれていない、具体的に入り込んでいないように感じます。
     一方、健康づくりの推進について、昨年の福祉生活病院常任委員会出前県議会で、各分野、地域の取り組みを聞かせていただきました。がん治療費が大きい倉吉市の健康診断受診率の向上の取り組み、心疾患、脳血管疾患による死亡比率の高い大山町では、町と民間事業者と大学の産官学の連携による健康づくり対策を実施、鳥取看護大学による、まちの保健室の活動、糖尿病患者の多い地域の健康診断受診率向上の活動、協会けんぽ鳥取県支部が実施する健康経営マイレージ事業、民間会社の健康経営による社員健康づくりなどなど、各方面にわたる多彩な取り組みを伺いました。  このような取り組みが全県下をカバーしているのだろうか、中高年、特に高齢者へはどうなのか、何割の人がこうした取り組みに参加しているのだろうか、進捗に疑問を感じています。全県下に取り組みが浸透しないと効果があらわれません。  そこで知事に、今後いかに全県下、現場まで健康づくりの対策を浸透させていくのかお尋ねをいたします。  次に、垣根を取り払う聴覚障害者支援について質問します。  ことしも手話パフォーマンス甲子園に参加してまいりました。回を重ねるごとにレベルが上がっていると感じています。特にことしは例年以上に、全国の高校生たちが手話の聖地鳥取を目指していると強く感じました。冗談抜きにパフォーマンス甲子園を本気で目指し、出場できたことを本気で喜んでいました。中でも聖地の地元鳥取県出場者は、手話のレベルは高く、自在に話す子もいました。高校卒業後このまま鳥取県に残って手話を使い続けてほしい、鳥取で手話を広げてほしいと思いましたが、多くは県外に出ていってしまうのだと思うと惜しい気持ちでいっぱいであります。何とかならないものかと思っています。  さて、鳥取県では手話パフォーマンス甲子園のほかに、来年は全国ろうあ者体育大会が島根県との共催で行われます。そして、ことしは埼玉大会でしたが、前回の一般質問で視察すべしと言った関係もあり、大きな興味を持って私も行ってまいりました。ソフトボール会場は河川敷にありました。近くの駅には来年のラグビーワールドカップの大きな横断幕の広告がありましたが、今行われているデフソフトボールの試合については何もありませんでした。さらに、試合会場の観客が大変少なかったことにも驚きました。出場チームの関係者だけという、まことに少ない観客でした。しかも球審がおっしゃっていたことには、ルールは同じでジェスチャーで通じるが、本来盛り上がる場面で異様に静かなのにはやりにくかったと。観客が少なく動きもない、盛り上がりに欠けていました。遠来のチームでは家族の応援など多くは望めないにしても、もっと一般の観客、地元の観客の応援があってほしかった、健常者も身ぶり手ぶりで応援すれば選手も盛り上がる、観客とつながり元気になるのではないかと感じました。  来年9月の全国ろうあ者体育大会では、団体競技5種目が県内東、中、西で開催されます。米子では開会式もあります。決して大きな大会ではありませんが、垂れ幕で歓迎したり、一人でも多くの一般客が会場に足を運び応援する、そのことで聾者と心の触れ合い、交流が生まれて盛り上がった大会になるようにしていただきたいと思います。県、地域での歓迎の受け入れと競技の応援について、知事、教育長に伺います。  また、教育長には、それに加えて教師や生徒さんの大会とのかかわり合いはどうされるのかも伺います。  埼玉大会では、鳥取県障がい者スポーツ協会や各スポーツ協会の皆さん、行政担当者など、多くの方が視察に行かれており、大変に御苦労さまでした。実際に競技会を見て運営本部のお話を聞いて、いろんなことを学んでこられたと思います。見えてきた課題、また対応方針など知事に伺います。  最後に、鳥取地どりピヨの存続について質問します。ピヨにつきましては、またも新聞社に先を越されてしまいましたが、通告どおりに質問させていただきます。  ピヨの新たな生産体制について、9月議会で取り上げた段階では発表できる状況ではなかったようで、具体的な答弁はありませんでした。日がたつにつれ、鳥取地どりを扱っている業者、鳥取地どりで生計を立てている業者などから、困惑を通り越して悲鳴の声をお聞きするようになりました。9月議会以降、生産体制確立で進展があったのか、知事に伺います。  以上で壇上からの質問を終わります。 ◯議長(稲田寿久君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)銀杏県議から一般質問をいただきました。  まず、私の、これからの次期選挙に向かうかどうかということにつきまして、大変身に余るお言葉を頂戴いたしました。銀杏議員のほうから公明党として、こうしたことについて、ぜひ出るようにという強い後押しをいただきました。大変に感謝にたえないところでございますし、そのことに厚く御礼をまず申し上げたいと思います。  今、議員のほうからもお話がございまして、いろいろと、これまで銀杏代表、さらには澤議員、濱辺議員を初め関係者の皆様と歩んできた12年を感じたところであります。  確かにおっしゃるように、県政のスタイルを大分変えたことがございまして、市町村との距離感とか、それから現場で何が起こっているのか、それにきちんと耳を傾けて、正直、役所事では難しい議論はあっても、それを乗り越えていくということを皆様と一緒に果たしてきたのかなと思います。  一つ思い起こしましたのは、例えば最初に選挙に出ようかというとき、第1期目の前でありますけれども、銀杏代表を初め皆様と倉吉で話し合いをしたことがございました。あのときに、なすべきことということで幾つか私に御提示がございましたが、医療費の無償化の子供たちの年齢を引き上げてやっていくべきだと、これをずっと強くおっしゃっておられました。当時なかなかそれができるような県庁内の議論ではなかったと思います。しかしながら、順次段階を追いまして、今では高校3年生まで医療費の助成事業というのを広げてきています。それも公明党さんが一つ後押しをしていただいたことであるかなというふうに思いました。  また、砂丘を初めとしたいろんな魅力を高めていこうと、海外との交流、あるいは空の駅、そして特に今回のビジターセンターの開業に至るところでございますが、これにつきましても大変さまざまなアイデアをいただきまして、今日ここに至っているのかなというふうに思います。砂丘ビジターセンターがこうした形でオープンをしたのは、銀杏代表を初め公明党の全国の組織の応援もあったというふうに感謝を申し上げたいと思います。  これからの地方自治を考えますと、いろいろと難しい課題があるわけでありまして、確かに鳥取県のような小さな地方から声を上げていかなければならないこともあり、私自身いろいろとそうした意味でも役割を果たすべき領域もあるのかなと、しみじみとお伺いをさせていただきました。  今、議会も開会されまして、いろんな方からもこうしたお話をいただくにつれ、大変に身に余る思いもひとしおでございますし、さらには、つい昨日も森林関係者から要請がございましたし、また障害者の関係でも、聴覚障害者のほうからもかなり情熱を込めたお話もいただいたり、JA関係、あるいは土地改良関係等々、いろいろと出会う方々から、私が少し逡巡して見えるということもございまして、お話をいただいているところであります。  自分自身これまでやってきたことをこうして評価もいただきながら、もっとともに歩んでいこうというお話をいただいているところでございまして、私自身もそうした皆様の思いをひとしお大切にしなければならないなというふうに肝に銘じているところであります。いましばらくお時間もいただきたいということではありますけれども、そうした皆様の描いている未来像につきまして、私自身も、いろんな立場はあるかもしれませんが、末永く共有しなければいけないということは、これは確かに申し上げなければいけないと思います。  そういう意味で、私自身、身を引き締めてこれから自分自身の判断をどうするかということを、いましばらくお時間をいただきたいことをお願い申し上げたいというふうに思います。「こころよく我にはたらく仕事あれそれを仕遂げて死なむと思ふ」という啄木の歌がございますけれども、自分自身、何をしなければいけないのか、そのことをいま一つ突きとめてまいりたいと思っております。  次に、鳥取砂丘未来会議につきましてお話がございました。これは本丸であるということで、実効性のある会議にしなければいけないというお話でございました。  これにつきましては、砂丘再生会議というのがございました。思い起こせば、この砂丘再生会議ができ上がった背景も、銀杏議員の質問が当時あったなということを思い起こしたものであります。ただ、砂丘再生会議は、いろんな御意見の方がいらっしゃる中で、言葉どおり再生というのが正面に入っています。これ自体は大切なことなのでありますけれども、片方で、砂丘をどういうふうに活用するかということもございます。  当時を思い起こせば、砂丘の中にずっと草原化が広がってくるような状況で、それをどういうふうにこれからもう一度復元していくのかという話がありました。私も就任してからもボランティア除草を観光客まで大分広げてきていまして、現在、年間8,000人を超える方がボランティア除草に当たるようになってきています。また、再生についての興味ということでも、今回私どもで縄を張りまして、初めて領域を設定した昆虫の保護を始めたりしたところであります。  ただ片方で、実は利活用も大分広がってきました。パラグライダーはかなり前からございましたけれども、サンドボードであるとかヨガであるとか自転車であるとか、いろいろと広がってきまして、ラクダが闊歩するという光景以外にも砂丘の活用が広がってきているところであります。  また、この砂丘を訪れる層も変わってきたと思います。観光客はまだ伸び悩みの傾向はありまして、特に観光バスのことがあるのですけれども、そういうことの対策もやりながらではありますが、観光客が特に外国の方でふえてきていると。そういう意味で、多様な観光ニーズにも応える必要も出てきています。ですから、ビジターセンターができて総合的な案内窓口やそうした展示施設ができ上がったことは非常に大きいと思います。ですから、この機会に砂丘を次のステップへ進めていく、未来会議というものを立ち上げようというのが今回の趣旨でございました。  そこには、最近そういう利活用でいろいろとかかわっていただいています鳥取砂丘アクティビティ協会さんでありますとか、あるいは浜湯山や、また多鯰ケ池の皆さん、それから商工会議所の代表者、こういうような形で従来よりも幅を広げて議論に参画をしていただこうと。従来は完全に部会制でありまして、それぞれの立場の方々が自分の領域で話し合っているという状況でございまして、それをまとめるときに、議員が行政のふたがかかるのではないかというお話がございましたが、結局どういうふうにそれが生かされたのか、わかりにくいという場面もあったと思います。  これからは、一堂に会して皆でちょうちょうはっし議論をする、こういうことでありますので、新しい文化が生まれればというふうに期待をいたしておりますし、その事務局も、従来、市や県、それから国の関係者、それがばらばらになりかけるところがありましたけれども、まとまった形でその運営組織をつくりましたので、この辺でまた空気も変わればというふうに思います。現実にも当日の会議の状況を議員にもお聞き取りいただきましたけれども、例えば利活用のことをおっしゃる方が、いわばいろんな異論反論も恐れずにここで議論ができればいいというようなお話があったり、さらに、例えば自転車をもっと活用できないかとか、従来にないような発想の議論が出てきたり、そういうような形で空気も変わり始めるのではないかなというふうに思っています。  議員がおっしゃるように、せっかく生まれた会議でありますので、実効性ある会議として、これがいろんな要素を一発でまとめることもできるような、そしてそれが県民の皆様にもわかりやすい形で砂丘に対する期待感が膨らんだり、あるいは保護や、あるいは砂丘の再生等へのボランティア等の意識も固まるような、そういう会議になればありがたいというふうに思っておりまして、我々も全力を挙げてその運営に当たってまいりたいと思います。  次に、健康づくり対策につきましてお尋ねをいただきました。  中高年、高齢者に対する取り組みなど、まだ十分な効果が全県下に行き渡っていないのではないかと、こういうお話でございます。  現在、平均寿命でいきますと、男性が39位、女性が14位。全国の中位ぐらいで、男性、女性、個性がございますけれども、ただ、そういう中で、健康寿命のところがまだ若干低迷ぎみではないかなというふうに思います。  ですから、一つは医療系のアプローチが必要でありまして、これは今回、鳥取県立中央病院を開業することなど、新しい要素をこれから展開していきたいというふうに思います。ただ、それとあわせて、やはり一人一人が自分事として自分の体を大切にしようと、そのためには、ただ仕事をしているだけではない、ただ寝ているだけではない、やはり表に出て健康に体を動かすとか、それから自分の体を点検をする、血圧とかそういうことに関心を持ってもらう、そんなことが大切でございます。そういう意味で、実はここ10年ぐらい、健康づくり文化という言葉を鳥取県としても打ち立てて、その浸透を図ろうとしていますが、やや漠然とした感がございまして、その運動が十分ではないのではないかというのは私どもも自覚をしているところであります。そういう意味で、少し具体的なやり方が大事だというふうに思います。  一つは、議員も触れられましたけれども、まちの保健室のようなこととか、健康マイレージ事業であるとか、こうしたことでそれぞれの方に参加していただいたり、また大学等と一緒になりながらこういう事業展開を図っていく、それが大切であります。最近のことでいいますと、健康経営マイレージ事業というのを協会けんぽさんと一緒に始めました。1,913の企業が参加をしています。実に全体の企業の2割に達するようになってきまして、全国的に見ても、この種の取り組みをやっているところは鳥取県が突出した状況になってきています。  やはりそういうようなことが大切なのではないかなと思いますし、地域での取り組みでも、目立った効果を数字でも上げているのに着目をすべきかなと思います。例えば北栄町のほうでやっていますこけないからだ体操を、その地域の皆さんが集まって、公民館活動のような形でやっていく。これが実際に介護の発生率とかそうした数字の引き下げにもなっている例がありますし、また江府町のほうでも、鳥取大学の地域医療研究部という医学部のサークル活動なのですが、それが江府町のほうに入りまして、それぞれの集落で血圧測定とか、それから塩分のとり過ぎ等に対する食事指導等々をされ、これがまたお年寄りを初め住民の皆様に浸透してきて、日ごろからそうした家庭の中でも測定をするとかいうことが広がり、それが国保の医療費の削減に役立ってきているというように、データも上がってきているものがあります。こういうことを、ぜひこれからも展開をしていかなければならないのではないかなというふうに思います。  最近も看護協会さんが日本郵便さんと一緒になりまして、このまちの保健室を郵便局で展開をし、そこに看護協会が協力をして保健活動を行うということを始めようということになりました。10月から展開していますが、今月も14日、15日と、やはりそうした場を設けようということになっていまして、この辺を我々としても支えてまいりたいと思います。  次に、全国ろうあ者体育大会につきましてお尋ねがございました。この歓迎や応援の体制、それから実際の埼玉の大会等の視察に基づく今後の方針等についてはどうかということでございます。  「神やどる地に 跳び 駆け 指おどる」という、そういうスローガンで、島根、鳥取での大会を来年9月19日から20日、21日というふうに実施をしようということになりました。19日の開会式は米子で行い、22日の閉会式は島根側ということになりますが、その間さまざまな競技が行われます。鳥取県内でもサッカーとかバスケとかバドミントンとか各種競技が展開をされるわけでありまして、多くの聴覚障害者の方が全国から集まられる、いわば国体のような状況になります。これを我々としても誘致の末、所管団体と一緒に展開をしていくことになるわけでありまして、今順次、準備を進めております。御指摘のありましたような事前の盛り上げということでの100日前イベントとか、その辺も企画しようということで、今関係者とも話をしたりしているところでありますが、先般の埼玉の大会のほうは私どものほうでも実際に伺って状況も拝見をしたところでありまして、議員がおっしゃるような状況も見取られたところでございます。  その辺、我々としても、鳥取は、島根は違った形で展開したいというのが今の気持ちでございます。若干の自信がございますのは、平成26年に、陸上競技でありますが、日本聴覚障害者陸上競技大会が開催をされました。そのときに私どものほうで、全国から聴覚障害者の方々が来られましたが、平成26年、ちょうど私どもがこの議場で手話条例を制定した直後のことであります。下防会長等、関係の方がお見えになりまして、それでいろいろと御感想もその後伺ったところでありますけれども、手話のボランティアが出られてお世話をされました。これが実は大会史上初めてだったそうであります。また、あちらこちらでも、手話言語条例ということもありまして皆さんのほうで意識が高まったということもあり、子供たちも含めて高校生なども若干挨拶程度の会話をするとかいうようなことがあったり、それから会場のほうでもそうしたいろんな応援などもありまして、今までになかった大会になったということで、手話ボランティアも含めて温かいおもてなしを受けたということをおっしゃっておられました。こういうような経験がございますので、私たちとしても、そうした形で実際に当事者の方々に寄り添った運営ができないかなと思います。  埼玉のほうの大会を見て我々も教えられたことでありますが、手旗を使って、それで反則行為とかそういうものを知らせる、やはり健常者とは違ったスポーツ大会という面がありまして、そういうことをもっと考えなくてはいけないなというのは関係者は見てわかったところであります。また、応援の仕方も、例えば日本パラ陸上のときなども、5,000人の人が集まりましてそれを観戦をし、大きな歓声が応援になったということでありますが、聴覚障害者の場合はなかなかそういうわけになりませんので、応援も視覚的に見える旗のようなものとか、のぼりのようなものというのが恐らく大切でございます。ですから、そういうものを使った応援の仕方とか、我々のほうも工夫をしなければいけないのではないかなというふうに気がついたところであります。  また、各駅だとか空港だとかでの歓迎の横断幕等々、なかなか埼玉大会で行き届いていないようにも我々も見えたところは、むしろ我々のほうでは違いを出してまいりたいというふうに考えております。  次に、鳥取地どりピヨにつきましてお尋ねがございました。  これにつきましては、議員の御指摘を前回いただきまして、あの折には、我々は実は関係者と話し合いをかなり進めていたところでありまして、そうした状況について御報告を申し上げたところでございました。  そして、本日になりますが、従来ふるさと鹿野さんがやっておられたわけでありますが、そこから経営を切りかえまして、新しい会社でスタートをするということで動き出すこととなりました。ふるさと鹿野さんは一応経営の中に残られますけれども、そこに、ひよこカンパニーさんという大江ノ郷の有限会社、もともとあれは養鶏業者です。そして、卵の採卵が主なのですけれども、それをインターネットで1個100円で売るということに成功したところから火がつきまして、あのように、今、全面的にお菓子であるとかバーガーであるだとか手を広げておられる会社さんであります。また、鳥取の和牛の評判を高らしめるに非常に御貢献いただきました、はなふささん、これは食肉業者でいらっしゃいますが、東京の有名シェフなどのレストランも顧客にされまして、鳥取の和牛の浸透を図ることなど、非常に有力な方でいらっしゃいます。こういう、はなふささんとか、それからひよこカンパニーさんも経営に入り、むしろ構成としてはそちらのほうに重きもつくる中で新しい経営体をスタートさせようと。  それで、今の鶏舎を活用するのですが、その鶏舎は、改修が必要であろうと。実は鶏は非常にデリケートでありまして、気温が低いと十分発育しません。その発育の促進を十全のものとするためにも鶏舎の改修が必要だろうと。これにつきましては、県も助成に入って応援をしようということにいたしたいと思っております。  また、はなふささんは、そうした食肉についてはプロでいらっしゃいますが、鳥を扱ってきたわけではございませんので、食鳥のほうの技術の問題がございます。そういう意味で、食鳥の技術の開発と人材育成という意味で私どももその人材育成にかかわらせていただき、県としても支援をしていこうと。この辺は若干ファイナンスも含めて、我々もこの新組織の立ち上がりに応援をさせていただきたいと思っております。  そして、あと、また今後大切になってきますのは、その養鶏を実際に行うに当たりまして、これも技術の要ることであります。やはり熟練した方が、エキスパートがしっかりとした飼養をしていかなければならない。その飼育に当たる、そういう会社の協力ということも今後得ていかなければならないわけでありまして、この辺も今あわせて体制づくりをしているところでございます。  このようなことを複合的にすることで、4月下旬に出荷をするということを目指していこうと、今、関係者では方向性のすり合わせができてきたところでございます。鹿野の地で生産を再開すると、それによりまして鳥取の地どりピヨがまたリバイバルをしていく、それをしっかりと我々としても支えてまいりたいと思います。 ◯議長(稲田寿久君)山本教育長 ◯教育委員会教育長(山本仁志君)銀杏議員の一般質問にお答えを申し上げます。  私のほうには、来年9月に開催されます全国ろうあ者体育大会につきましてお尋ねがございました。  この大会を開催されるに当たりまして、私にも県の聴覚障害者協会から協力依頼がございまして、そんなこともあり、教育委員会からもこの大会実行委員会の中のメンバーとして参画をさせていただいているところでございます。当面は、来年9月にあるということを学校現場等に周知を行って、具体的なかかわりをお願いするのでそのときには協力をお願いしますよということの、今協力依頼を行っておるところでございますが、今後、実行委員会におきまして、開会式あるいは各競技の運営など詳細が議論されていく、詰まっていくことになると思います。その際に、各学校でありますとか児童生徒、教員が大会にどうかかわっていき、また地域の皆様とともにどう大会を盛り上げていくのか、そのあたりを十分に話し合いながら実施に移していきたいというふうに考えております。  児童生徒あるいは教員のかかわりといたしましては、例えば開会式を盛り上げるための手話を使ったパフォーマンスに生徒が参加するでありますとか、あるいは大会運営にボランティアとして参加をする、そうしたことでありますとか、実際に会場に行って観戦をする、応援をする、そうしたことのかかわりが考えられようかというふうに思っております。児童生徒にとりましても、聴覚障害者と触れ合い、聴覚障害者の理解につながるよい機会でもございます。これまでのさまざまな経験なども踏まえつつ、児童生徒等がこの大会に多くかかわりますこと、あるいは大会が盛り上がっていけるように協力してまいりたいというふうに思っております。 ◯議長(稲田寿久君)33番銀杏議員 ◯33番(銀杏泰利君)それでは、答弁いただきましたので、重ねて追及の質問をさせていただきます。  初めに、知事選への対応ということで、いましばらく時間をいただきたいということでございました。知事は若いときに出られましたが、もう50代半ばを過ぎるようになられまして、いろいろと考えられることもあるのかなとか拝察させていただきますが、ちょっとまだ具体的にお話を伺っていないので中身はよくわかりませんが、私どもとしては、ぜひとも決断をしていただけたらというふうに思っております。  それで、これはあくまでも仮定ですけれども、知事に出ていただけるものとして、4期目への期待というものについてお話をさせていただきたいと思います。  これまで知事の施策といいますと、どちらかというと打ち出し型というのが大変目につくわけでありまして、中には、施策が最後の詰めまで十分に詰まっていないと、その結果、成果が不十分だと思うものもございました。そうした点を質問することもございました。知事は能力が高くて多くの施策を打ち出されますが、部下の職員が知事の期待どおりについてきていない、もしくはスピードが速過ぎてついていけない、そういう状態ではないかというふうに思ったりもします。さらに、これまで職員の削減が続き、人手不足を感じますし、時々知事に要望することもありますけれども、人事異動の間隔が短くて専門性が薄くなっているのではないかということも感じております。そういうことで、4期目もされることになればの話でありますが、少し腰を落ちつけて、政策、施策をより完成度の高いもの、熟度の高いものにするよう働いていただけたらなというふうに思っております。  といいますのも、視察で北陸地方、例えば富山とか福井で勉強することがありましたけれども、向こうでは実に細かく丁寧に施策を組まれております。もう感心をいたしました。県民性なのかもしれませんが、もう少し鳥取県も見習ったほうがよいというふうに思いました。それによって効果がさらに上がり、より住みやすい鳥取になるのではないかというふうに思ったからでございます。  知事、感想などございましたら御披瀝をいただきたいと思います。 ◯議長(稲田寿久君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)銀杏議員から、重ねて県政の進め方につきましてお尋ねをいただきました。  私も、おっしゃることはよくわかりますし、あのことかなというようなことも何となく思い浮かぶこともございますが、やはりその辺は自分としてもしっかりと自覚をしなければならないことであると思いますし、県政の運営のあり方として、これは誰がトップになろうが考えなければいけないことだと思います。いわばトップダウン方式とボトムアップ方式とよく言われますが、その調和をどこでとるかというのは非常に難しいところで、日本の組織は普通ボトムアップ方式を重視して、結構それが役所などの動きを緩慢にすることがございます。そういう意味で、小さい鳥取県でありますので、ある程度スピード感というのを持ってやったほうが、一つは我々、小さな地域であるがゆえに力を失いかけるとき、むしろ先に出ることで効果を発揮するというようなこともございますので、その辺は若干意識的にそうした柔軟な県政姿勢というのをとろうとしてきたところがあろうかなと思いますし、それは実際現場に出てみて必要と思うことを速やかに実行するというようなことにもつながると思っておりました。  ただ、私も福井県に勤めていたことがございますので、正直おっしゃっている意味もよくわかるのです。大分社風の違いがありまして、福井県とか北陸のほうの割と堅実な手法の意味合いと、その有効性もよくわかります。したがいまして、その辺の調和をどういうふうに考えるかというのは、こういう公的な行政組織の永遠の課題なのかなと思いますし、よくよく私自身も胸のうちにとどめさせていただかなければならないなというふうに思います。  そうした意味で、これから鳥取県という宿命を、いろんなものを負うわけでありますけれども、そういう中でその殻を打ち破って次の時代をつくっていく、その一つのリーダーとして鳥取県が活躍していくという意味では、中のほうの体制固めと、それから発展する自由度とを調和させることにぜひとも意を砕いていかなければならないなというふうに自覚をさせていただきました。  こういうようなことは、実は鳥取県の社風を変えようと思いまして12年間やってきたところでもあるわけでありますけれども、そういう庁風づくりの中でアメーバ的に部局横断的な機会をつくったり、それからまた、若手の方々の意見がそのまま県政に反映するような社風づくりということも心がけたところでありまして、少しずつ浸透してきているところもあるのかなと思っておりますけれども、なお今後、庁風改革も進めてまいりたいと思います。 ◯議長(稲田寿久君)33番銀杏議員 ◯33番(銀杏泰利君)伺いました。  それでは、次に移ります。健康対策について質問をさせていただきます。  健康づくり事業をいかに地域に広げて定着をさせていくか、浸透させていくか。知事も、具体的な取り組みが大事で、まちの保健室や健康マイレージ事業に力を入れなければいけない、また地域での取り組みが成果を上げている、そうした事例も示していただきました。  県の施策に、健康づくり鳥取モデル事業というのがあります。モデル事業を将来にわたってどう定着させ、そしてその他の地域へ広げていくことこそが大変重要であります。健康づくりが国民健康保険の会計や介護保険の会計などに対して効果が期待できることは周知のことでありまして、市町村では進めていく必要性を十分に感じておられると思います。  一方で、県は、平均寿命健康寿命ともに平成35年度までに全国順位10位以内入りを目指しておられます。今のペースでは到底到達できないのではないかというふうに感じております。このモデル事業をもっと大胆に拡大をし、対象事業数を大胆にふやすべきではないかと思います。これまでの検証を行い、どういう形が進めやすいのか、支援のあり方などをよく見きわめて拡大すべきと考えております。知事の所見を求めます。  健康づくりでもう1点、健康づくり意識が高まるに従って、それぞれの個人は、このやり方で本当にいいのだろうかとか、一度きちっとアドバイスを受けたいなどなど、不安や相談意識が高まってきていると思います。生活習慣、栄養・食生活、運動など、そうした相談指導のサービスが受けられるような体制を整えるべきではないか。例えばラジオ体操一つをとっても、一つ一つの動作をきちっとできていないと効果が半減するということでありまして、NHKの体操番組では、体操の一つ一つの動作、手の振り方とか足の上げ方から体のねじり方、姿勢まで、丁寧に細かく教えています。運動に限らず、生活習慣や栄養・食生活でも身近に教えてくれる方がいれば、効果は一層増してまいります。地域がやっている教室などに継続して通うのは時間的に難しいとか、一緒になって行うのは少し抵抗があるとか、異性ばかりの教室にはどうも行きにくいなど、相談しアドバイスを受ける機会を逃している方も多いのではないかというふうに感じます。健康づくりの相談、指導サービスの体制を整えることについて、知事の所見を求めます。 ◯議長(稲田寿久君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)銀杏議員から、健康づくりにつきまして重ねてお尋ねがございました。  健康づくりのモデル事業、これは現在6地区で行われているところでございます。我々もこうしたモデル事業をやって、それできっかけを何とか探そうということで始めたわけでありますが、昨年度はなかなか手が挙がりませんで、議場でも御意見がございました。  それで改善をさせていただきまして、要は例えば専門家を必ず入れなくてはいけないとか、いろいろと制約があり過ぎて、そうしたことがかえって足かせになっているということがわかりまして、その辺を外してしたところであります。昨年度は、まずは智頭町で1カ所ございまして、これは100歳を目指す健康体操をやろうということであります。これが今、同じ智頭町では、30年度に入りまして、山形とか、それから那岐で行われるようになりました。こうやって箇所数が同じ町内でふえたところもありますし、また、琴浦町のほうでも以西とか古布庄とかで、これは理学療法士あるいは保健師さんだとかもかかわり合いながら、要は健康づくりの効果を見ながら健康体操などをやるというような取り組みでありますけれども、米子でも、えぇがん体操というのがありまして、これをやるというグループもこのモデル事業に加わってくださっています。  このような形で、今じわじわと広がり始めてきているのですが、当然ながら、これだけで健康づくりが県内津々浦々に行き渡るわけでもありません。したがいまして、この手法が有効であればこれをさらに拡大をしていくということがあると思います。  ただ、それ以外の手法もいろいろとあり得るのかなと。議員が今おっしゃったように、いろいろ個人個人は、果たしてこの運動でいいのだろうかとか、悩みを抱えながら健康を心配していると。ですから、そういう意味で相談だとかできるような形等々の仕組みづくりということもあるわけであります。  一つ、非常に濃密といいますか、網羅的にやっている例が最近出てきました。  若桜町さんですけれども、それぞれ個別の端末があるわけですね。そこで、いわばテレビ電話のような形で、例えばお年寄りの顔色などを見て、ちょっと心配があればそこで訪問していくということも含めて、そういう健康指導などにそのシステムを活用し始めているという町も出てきています。多分こういうのは非常に有効なのかもしれません。岩美町のほうでも網代のほうで、これは町立の病院と結んでそういう健康相談を始めている例もあります。  また、最近やはりこれはトレンドなのかなと思って注目もしているのですけれども、例えば大山町であれば、カーブスさんという全国とつながるそういうフィットネスの企業さんとタイアップをして、女性から始めて、今、男性専用のものもやっているのですけれども、そういうフィットネスと連携したことをやる。ここに鳥取大学の先生もその効果検証に入っておられて、ここで要は体の指標などをチェックするのです。そこは町がかかわってやるわけでありますが、それで課題があるということであれば、そうしたところに無料で最初テストでやってみるよというようなことを始める。こんなようなことでだんだん広がりが出てきているというところもありますし、これに刺激されてだろうと思うのですが、隣の伯耆町でも、それまで町の健康施設があったわけでありますが、そこにやはり外部のそういう企業さんも入り込んで、町長さんも実はそこに通われておられるのですけれども、そうしたことでの健康づくりを地域として取り組まれているような例も出てきています。  また、湯梨浜町では、タニタさんという全国のメーカーでありますけれども、このタニタさんとタイアップをした健康づくり、個別のこういう小さな端末をそれぞれの人が持って、それで自分の健康状態をチェックポイントでチェックをしながら、例えば走るとか食事のことを考えるとか、そういうことを始めています。  このように、従来なかった手法が今だんだんとできてきていまして、それぞれの地域の特性なり個性もあると思うのですけれども、こういうようなことも一つ全県的に広げていくというのも一つの手なのかなというふうにも思います。  いずれにいたしましても、一つはモデル事業、せっかく始めて今じわじわと広がってきましたので、これを拡大していくという方向性もありましょうし、先ほど申しましたような企業ごとの健康経営マイレージ事業ということを進めてみたり、また地域のほうでこうした独自の取り組みというのを、町ぐるみでやっているようなのを、応援していくというようなやり方もあるのかなと思っています。いろいろと、ちょっとこれから工夫して発展させていきたいと思います。 ◯議長(稲田寿久君)33番銀杏議員 ◯33番(銀杏泰利君)答弁いただきました。  このことに関しては、やはりちょっとスピード感を持って進めていただきたいなというふうに思っておりまして、団塊の世代が75歳を超えて後期高齢者になる、いわゆる2025年問題、これは平成でいうと平成37年でありまして、それ以降は後期高齢者になっていかれる方がだんだん少なくなってくるということでありますので、それまでに健康づくりが全県下に浸透していかなければ手おくれになるというふうに感じております。よろしくスピードアップをしていただきたいと思います。  次に、聴覚障害者の支援でありますが、御答弁いただきました。大変期待を抱きました。障害者団体、スポーツ団体だけでなくて、この全国ろうあ者体育大会開催地と周辺の市町や各種団体にも働きかけて、歓迎と観客の参加を進めていただけたらなというふうに思います。全国ろうあ者体育大会は、デフリンピックのいわば国内版とも言える大会であります。この大会を契機に理解を深めて、あいサポート発祥の県、手話の聖地として手話を広める、聴覚障害者との垣根を取り払うよう、福祉の運動、または人権の運動として進めていけたらというふうに思っております。再度、知事、教育長に取り組みの答弁をいただけたらというふうに思います。  鳥取地どりピヨでありますが、気になったのが、この生産段階での技術的な支援というのがどうかなと、きょうの新聞記事を読んでおりまして思いました。先ほど知事より、そういうのもこれから検討していただけるようにしたいということでございましたし、ひよこカンパニーさんもケージではなくて平飼いで鳥を育てておられますので、ある程度その辺のことも技術的にクリアされているのかなというふうにも思ったりもいたします。気温が低いと育ちが悪いというふうなお話もございました。鹿野ですので、もし温泉が使えたらいいかななんていうふうなことも思いますが、ちょっと場所がよくわかりませんのでどうかわかりませんが。  それで、具体的な問題について少し言わせていただきますと、いよいよ鹿野の育成事業者がもうやめてしまうということを聞いておりました。答弁では4月下旬に出荷を開始していくということで、少しブランクが3カ月、4カ月あるかなというふうに思います。その間、では供給がとまるわけでありまして、それを扱っておられる業者の方はどうするのだといったことが問題になります。鳥取県として責任を持って供給を続けていただきたいというふうに思います。ピヨは鳥取県が開発をして商標を持っている地鳥で、ひな鳥の生産も中小家畜試験場で行っておりますので、ある意味責任もあるのかなというふうにも思っております。新たな飼育事業者が供給開始するまでの間、取扱業者への親鳥の供給をどうするのか、知事に伺いたいと思います。  鳥取砂丘未来会議でありますが、特に細かくは通告をしておりませんけれども、私の考えなりを少し述べさせていただきたいなと思います。  やはり西側整備というのが一つ大きな課題であります。東側の馬の背に行くだけではどうしても限界がありますし、砂丘本来の魅力をそれだけでは十分感ずることはできません。ただ、大きな問題は、今の東側もそうなのですが、西側となりますと、交通をどうするかといった大きな問題がございます。このたび南北線の問題でも、もしかしたら千代川の河口に近いところに橋ができるかもしれないというふうにも。そういうルートがもしできれば、その橋を使って、無料の道路でありますのでインターを設けていくと、この動線がきっちり鳥取砂丘とできるようになるかなと、住宅地を通らずにできるルートも考えられるというふうにも考えたりもしておりまして、今後の課題になろうかというふうに考えております。  西側につきましては、今ある柳茶屋キャンプ場であったりサイクリングセンターの辺を十分に活用したいと思いますし、自然観察会だとか砂丘のウオーク、さらにはこどもの国の活用、充実等々、また多鯰ケ池の裏側の旧道をどうするのかとか、当然周辺の資源の問題、岩戸へ白砂青松を取り戻すといったことなど、いろいろと本当にたくさんの課題がございまして、そういうことについてもまた機会がありましたら質問をさせていただきたいというふうに思いますが、きょうは考えの披瀝までということでございます。  では、残りの課題につきまして答弁をよろしくお願いします。
    ◯議長(稲田寿久君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)重ねて御質問をいただきました。  まず、聴覚障害者の体育大会についてでございますけれども、これは私どもが手話言語条例を施行した初めての団体であるということも生かしながら、ぜひ実りの多い大会にしていきたいと思います。前の陸上競技の大会のときも、陸上関係で東部で62名ぐらい、子供たち、高校生も出ていただきました。それとあわせて高校、大学のほうで手話を勉強している人たちにも出ていただきまして、それで全体を構成したわけですね。非常に評判がよかったのはその辺だと思います。こんな意味で、開会式等で鳥取の高校生等が活躍するなどして、従来とは違ったテーストを出すことはできないだろうか、この辺は今、関係者間でも話し合いを始めているなど、一つのおもてなしの形式を出していければなと思います。  鳥取県は、高校生の手話パフォーマンス甲子園も、幸い出場校がふえてきておりまして、県内の中での広がりも出ていますし、手話のカリキュラムを持った学校もございます。また、手話サークルも大変にふえてまいりました。そんな意味で、鳥取らしさというのを、これからもうあと10カ月かそこらでありますけれども、ぜひ関係者にもう少し話を広げていって、どういうタイミングで皆さん応援に来てくださいとか歓迎しましょうとか、その辺を関係者とも組織化を今後進めていければというふうに思います。  また、地鳥ピヨについてでございますけれども、これは当面出荷が停止されるということになりますが、ふるさと鹿野さんのほうでは、そこを冷凍の出荷できるものを今なるべくつくろうとされていまして、600羽かそこらかぐらいは確保できるのではないか。また、智頭で生産されています楽粹さん、こちらも供給に少しゆとりがあるようでございまして、若干はそちらのほうからお出しすることもできるのではないかというお話も伺っています。関係者の間でここは上手に調整させていただくということかなと思います。  今後、生産をされてくる親鳥等のことも含めていきますと、中小家畜のほうで父鳥の能力試験をこれからやっていくことにさせていただいていまして、それはロードアイランドレッドとシャモをかけ合わせた父鳥でありまして、これに白色プリマスロックをかけるとピヨができるわけでありますが、その父鳥のほうについて、そういうようなことで能力試験で、これから要は親鳥が生まれてくるわけでございますけれども、そういうことで2月、3月、4月とその出荷の体制はとれるのではないかなというふうに思っております。このようなことで進めていければと思います。  また、砂丘のかいわいのお話でございますけれども、これについては、大分いろんなお話が出ましたけれども、それぞれ関係者ともよく調整をしながらグランドデザインを書いたり、それから体制を整えてやっていかなければならないお話がかなり多く含まれていましたので、先ほどの砂丘未来会議での議論もありましょうし、それからアクセスの問題になりますと、これは今、国交省との焦眉の課題に多分なってくると思います。新年度ぐらいが一つの大きな山になるのかなと思いますが、つい先般、ルートが3ルート、この南北線といわれます山陰近畿道について示されました。これとの絡みでどういうような道路体系を今後考えていくのかということが出てきますし、当然ながら、あれは福部のあたりから派生して出てくるものでありますから、そういう流れの中でいきますと砂丘周辺とはどうしても絡む部分もございますので、その辺はこれからいろんな御意見が市民、県民からも出ましょうし、国交省の調整もありましょうから、そうしたところと連携をとりながら、将来のグランドデザインに向けてどういうふうに考えていくのかということだと思います。  また、白砂青松をどういうふうに取り戻すかということ等々、少し息の長い話も入っておりますので、これから関係者としっかり砂丘未来会議、あるいは市や県のさまざまな協議、また地域の方々との話し合い等を重ねていきまして、今おっしゃるような活発な夢のある未来の砂丘の姿というのを今後よく調整してまいりたいと思います。 ◯議長(稲田寿久君)山本教育長 ◯教育委員会教育長(山本仁志君)銀杏議員から、重ねて全国ろうあ者体育大会につきましてお尋ねがございました。  手話言語条例あるいはあいサポート条例の制定を契機にしまして、学校現場でも授業でありますとか、あるいは部活動等を通じて、こうした教育の中で手話の普及でありますとか聴覚障害への理解を深める、そんな取り組みが広がってきているわけでございます。いろいろ話を聞きますと、例えば鳥取聾学校の生徒と直接交流をするでありますとか、地域の聴覚障害の方に学校に来ていただいていろんな話を手話を交えて聞かせていただくというようなことが、教育効果が非常に高いということも学校現場から伺っているところでございます。  また、先ほど知事のほうからもお話がありました平成26年度あるいは28年度の陸上の大会などにボランティアで参加したり、あるいは観戦をしたりといった生徒の声を聞いたりしますと、やはり体験をするということが非常に刺激になって、そのことが理解につながっているということをお聞きします。そうした意味でも、この全国ろうあ者体育大会、非常にいい学びの機会になるのではないかなというふうに考えておりまして、ぜひ、できるだけ多くの児童生徒を初めとする県民の方々にさまざまな形でこの大会にかかわっていただくよう、我々としてもしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 ◯議長(稲田寿久君)16番興治英夫議員 ◯16番(興治英夫君)(登壇、拍手)皆さん、おはようございます。会派民主の興治でございます。このたび立憲民主党鳥取県連合を、森議員、浜田議員とともに立ち上げました。生まれたばかりの政党組織ではありますけれども、志は大きく、県民の生活と経済活動を守り、向上させるべく、力いっぱい頑張ってまいりたいと思います。どうぞ温かく見守っていただきますようにお願いいたします。  それでは、質問に入ります。第1に、中小企業の支援についてです。  1番目に、事業承継についてであります。  総務省の平成26年経済センサス基礎調査によると、県内の中小企業は約1万7,000社、うち小規模企業は約1万4,700社あります。帝国データバンクのことし11月の県内1,018社を対象にした調査によれば、後継者がいない、決まっていないは72.3%に当たる736社、全国6位の高さです。一方、県内の休廃業、解散した事業所は昨年度132社、ここ5年の合計で787社、1年当たり平均で157社になります。事業承継の支援を行っている機関としては、県事業引継ぎ支援センターや商工会産業支援センター、金融機関などがあります。従業員50人以上の規模の企業は、社内承継が大体可能のようです。地域の優良企業は、金融機関が承継について対応をしております。小規模な企業が支援センターに相談に来られるようであります。県内中小企業のうち支援センターによる事業承継の支援を必要とする企業は何社ほど見込まれるとお考えか、知事に伺います。  支援センターの取り組みにより事業承継ができたのは、平成29年度17社、平成30年度10月末現在11社、休廃業、解散件数の1年当たり157社とは大きな乖離があります。事業承継のスピードアップが必要ではないかと考えますが、知事の所見を伺います。  支援センターや商工会などで事業承継塾をやっても、時間がなくて来られないという経営者が多いと聞きます。事業承継には1年程度かかるということなので、早目の準備が必要です。私が倉吉市内で聞いた話では、最近、事業承継について経営者同士でもよく話題になるが、後継者はいない。何年か後には承継する必要があるが、今はまだ自分がやれるし、目の前の仕事に追われて事業承継のことまで具体的に考えていないとのことでした。こういう経営者は多いのではないでしょうか。事業承継への取り組みについて、中小企業者に対するさらなる意識啓発が必要と考えます。どのように意識啓発に取り組むのかも含めて知事の所見を伺います。  最近、創業者も増加しているようです。その影響で、商工会連合会が把握している企業の減少は鈍化しているとのこと。後継者のいない企業と創業希望者のデータベース化やマッチングを県下全体で取り組む仕組みをつくれば、事業承継の成功事例をふやすことができるのではないかと考えます。知事の所見を求めます。  2番目に、中小企業の退職金制度導入についてです。  人手不足の中にあって、人材を確保するために福利厚生を充実させることも必要です。その一環として、退職金制度を導入、充実させることも効果があるのではないでしょうか。そこで、県内中小企業のうち退職金制度を持っていない事業所はどれくらいあるのか伺います。  国がバックアップしている退職金制度として、中小企業退職金共済があります。同共済本部によると、県内の加入事業所は平成30年9月末で1,919事業所、中小企業総数の1割程度です。自前で引き当てて退職金を支払ったり、別の退職金制度に加入したりしている事業所もあると思いますが、それらを合わせても退職金制度を持っていない事業所は多いのではないでしょうか。中小企業退職金共済制度は、中小企業のために国がつくった制度であるにもかかわらず、十分に普及しているとは言えません。県としてもより一層のPRを行ってはどうでしょうか。また、他県では市町ごとに共済掛金に対する助成制度を持っていますが、県内ではありません。中小企業が退職金共済を利用するに当たってのインセンティブについて検討してはどうでしょうか、知事の所見を伺います。  第2に、医療費妊婦加算への対応についてです。  妊娠中の女性が医療機関を受診すると追加料金がかかる妊婦加算。ことし4月に始まりましたが、制度の妥当性について議論が起こっています。報道によれば、事実上の妊婦税、少子化を加速させるなどの声があふれたとのことです。妊婦加算は窓口負担3割で、初診230円、再診110円、深夜や休日などの時間外診療はさらに加算され、最も高い初診の深夜受診は650円増しになります。妊婦健診を除く全ての診療が対象で、コンタクトレンズをつくるために眼科にかかる場合も加算されるようです。お孫さんの出産や成長を楽しみにしておられる県民から、国を挙げて少子化対策に取り組んでいるのだから、国民全体で出産を祝うというメッセージとして国が負担するべきではないかという問い合わせがありました。  加算の根拠について厚生労働省は、妊婦には胎児に影響が出ないよう安全な薬や診療方法を使うなどの特別な配慮が必要で、その手間を評価したと説明しているようです。育児関連の民間企業が10月に妊婦を対象に実施した調査によると、妊婦加算について知っていると回答したのは26%、会計や診察時に加算の説明を受けた人は3%、制度に賛成はわずか3%、67%が反対でした。受診時に胎児への影響を考慮して特別な配慮をしなければならないことは理解できます。しかし、受診時の問診票で妊娠以外にもアレルギーの有無なども聞かれます。投薬などアレルギー体質の人に特別の配慮が必要になるからですが、アレルギー加算などはないと思います。妊婦だけを対象に加算することに違和感を覚えます。  少子化対策に国を挙げて取り組み、経済的な理由から出産をためらう若い夫婦が多いことから、小児医療費の無料化や保育料の無償化といった本県を初めとする自治体の先進的な取り組みに逆行するような妊婦加算は見直し、妊婦加算の自己負担分を国が負担し、少子化対策への強いメッセージとするべきだと考えます。国に制度改正を要望してはどうかと思いますが、子育て王国の国王である平井知事の所見を伺います。  第3に、不登校への対応についてです。  県内の不登校児童生徒の数が増加傾向にあり、平成29年度は、小学校165人、中学校481人、高校289人になりました。不登校の子供たちが学校への復帰ができるようになることを願うとともに、どうしても学校に行けない子供たちにとって、学校以外の学びの場が充実され、社会的な自立に向かうことを願うものであります。  平成17年7月の文部科学省の通知により、不登校児童生徒が自宅においてIT等を活用した学習活動を行った場合、一定の要件を満たせば出席扱いとすることができることとなっています。また、平成28年9月の文部科学省の通知によれば、不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談指導を受けた場合も、一定の要件を満たせば出席扱いとすることができるとなりました。これらの通知に基づいた不登校児童生徒の出席扱いの取り組み、実績はどうなっているのか、教育長に伺います。  また、不登校児童生徒のうち学校に復帰できている子供たちもいますが、学校に復帰できない長期の不登校児童生徒について、その人数、市町村の教育支援センターと民間のフリースクール、それぞれに通っている人数、自宅等にいる子供たちの人数はどうなっているのか伺います。  長期の不登校により中学3年間の出席日数がわずかであっても、中学は卒業できます。不登校の間に教育支援センターやフリースクール、あるいは独学で学んで高校受験に合格し、全日制や定時制の高校に進学したり専修学校に入学するなどし、社会的に自立していく子供たちもいますが、中学の卒業資格は得たものの、高校等に行かなかったり就職もしなかった子供たちもいるようですが、毎年何人ぐらいいるのでしょうか。これら義務教育段階で教育の手が十分に届いていない子供たちが少なからずいることについて、現状の県教育行政の不登校対応でいいのかどうかも含めて、教育長の所見を伺います。  義務教育段階における不登校対策の新たな法律として、教育機会確保法が昨年2月施行されました。不登校の子供たちが教育を受ける機会を確保するための施策を、国や自治体の責務として必要な財政上の措置を求めています。教育機会確保法には幾つかのポイントがあります。一つは、行政と民間団体等との連携が必要とされたこと、2つ目は、学校以外の場での多様な学習の重要性と、個々の休養の必要性を認めたことです。さらに、教育支援センターの整備と、そこでの教育の充実に必要な措置をとることも明記されました。  多様な学びの場は、教育支援センターやフリースクール、あるいは自宅なども含まれるでしょう。市町村の教育支援センター、かつての通級指導教室は、不登校児童生徒の学校復帰や高校等への進学、社会的自立について大きな役割を果たし、また期待をされていました。現状は公共施設の空きスペース利用が多く、狭い、環境が整っていないなどの声を聞きます。また、体育館や個別の学習室が欲しいとの声もありました。人員配置については、子供がいる時間帯だけでよいので支援員をふやしてほしいなどの声も聞きました。  県内10カ所に義務教育段階の教育支援センターがありますが、そこに通っている子供の数はまだわずかだろうと思います。受け皿として大きな役割を果たしている、もしくは期待されていることを考えると、自宅から出られるよう受け入れ人数をふやしていく必要があるのではないでしょうか。市町村の教育支援センターの学習活動環境や人員配置の課題について、教育長はどのように把握しておられますか。県が財政的な支援も含めて後押しをして、運営環境の改善を図ってはどうかと考えますが、教育長の所見を伺います。  教育機会確保法は、行政と民間団体との密接な連携も求めております。民間団体の中にはフリースクールなどもありますが、フリースクールの活動に対して県や市町村が支援を充実させることも必要だと考えます。教育長の所見を伺います。  以上、壇上の質問です。 ◯議長(稲田寿久君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)興治県議の一般質問にお答え申し上げます。  まず、立憲民主党の結党につきましてお話がございました。これまでも県議会の中でその役割を果たしてこられましたが、県民生活の向上とふるさとの発展のために、ぜひ力強くその力を発揮していただくようお願いを申し上げたいと思いますし、私ども鳥取県政としても、皆様とともに歩んでいくこと、そのこともお誓い申し上げたいと思います。  まず、事業引継ぎ支援センターにつきましてお尋ねがございまして、大体どの程度の企業が支援が必要か、あるいは事業承継のスピードアップ、また意識啓発、さらにはマッチングの仕組みづくり、このようなお話がございました。  この事業承継というのは、いろんなものが実は含まれていまして、それぞれのアプローチが多分必要なのだろうと思います。典型的な、最近も話題になった大きな話でいえば、例えばキンキ製造さんという会社が東部にございましたけれども、京都に立地している最上インクスという企業さんが工場ごと承継をすると。これは三洋を頂点とするマトリックス構造がございました。鳥取県内の産業構造が変わらざるを得ない中で、いろいろと経営努力もされるわけでありますが、最善の道を探したときにそうなったわけでありまして、これで100名弱の雇用が助かったということになりました。また最近も米吾さんが、これはサバずしなどが有名なところですけれども、大惣という岡山の会社のほうにその事業ごと承継をされまして、これで180名の雇用にもかかわったことになりました。  このように、大きな場面でもこの事業承継というのは非常に重要でありまして、これは結構、金融機関さんであるとか、金融機関のネットワークの中でそれをマッチングをさせるということも現実にありますし、キンキ製造さんのときは県も実はかかわっているのですけれども、商工会議所とか、それから企業の支援のネットワーク、そうしたところなどでやはり機動的に動いて、最終的にはこういう形で、要は経済の軟着陸というのを図っていくということでございます。  こういうような規模の大きいものもありますが、それぞれの個店のこともございまして、中小企業の多い鳥取県の土地柄、これは広島とか山口は我々より多いのですけれども、7割以上、後継者がいない会社というふうに言われています。中国地方は特にそうした企業の形態が多くて、高齢化が進んでまいりますと、では後継ぎをどうするのだといったときに選択肢は2つ。一つは、もう私の代でやめてしまうということにするのか、いや、この事業をほかの人にやってもらおうと。それは家族かもしれませんけれども、家族以外というようなケースもある。そうなっていろいろと分かれてくる中で、事業承継のマッチングなどをやるニーズというのが今日クローズアップされてきているというのが実情であります。  大体どのぐらいの数があるかということでありますが、これはそういう意味でいろんなケースがあって、数の判定は非常に難しいのですけれども、鳥取県内でもざっと見て数千の規模になるかもしれないわけでございます。  そこで、鳥取県では事業承継のセンターを鳥取駅南に開設をいたしまして、そうした相談事業やマッチング事業を始めました。評判も非常にいいものでありますので、このたびはそれをさらに拡大をしようということで、商工団体だとかいろんな団体がネットワークとして入って、事業承継を支援するネットワークを8月につくり、さらに9月には西部に、米子商工会議所のフロアの一角をお借りしまして事業承継のセンターをつくらせていただき、県内2カ所で有機的に協力をし合い、それに商工団体や金融機関だとかいろいろなところもかかわる中で、そういう事業承継というものをできるだけ円滑に具体的なマッチングにつなげていこうということが今始まっているところであります。その際に、人員的にもふやしたところでございまして、従来4名でやっていたところが18名まで広げておりまして、弁護士さんだとか、それから会計士さんだとか、そうした専門家もそういう中に加わるようにさせていただいたところでございます。  こうやって、実はここ数年、事業承継の対策を飛躍的に強化をさせていただいておりまして、そういう中で具体的なマッチングもなされるようになってきました。最近でも、動くコンビニで全国でも有名になりました安達商事さんがございましたけれども、安達商事さんが江府町内の事業を、えんちゃんという地元企業のほうに事業承継をされました。いつまでも自分がやっているよりも地元の密着型でやったほうがいいのではないかということで承継をされたということでありますけれども、これも地域にとっては動くコンビニだとか買い物ができる場所はなくてはならないものでありますので、経営者がいずれ加齢に伴ってやめてしまって終わってしまうということにならずに、こういう形で継続していく基盤を得たというのは大変に大きなことだと思います。一つ一つの企業の問題ではあるのですけれども、地域社会にも大きな影響を及ぼしますし、また雇用ということもございますので、こうしたデータベースなども活用したマッチングをやる必要があります。  啓発的なことということでは、企業に関心を持ってもらわなくてはいけませんが、これはやはり金融機関だとか、それから商工団体だとか、そういうところと一緒に、先ほど申し上げたネットワークの中でそういうアピールを強めていく必要があると思いますし、議員がおっしゃったようなセミナーもなかなか出にくいというようなお話もありますが、その辺も柔軟に活発化させたり、せっかくできた企業のネットワークの中で広げていったり、いろんなやり方で浸透を図っていければというふうに思います。  実はデータベースのマッチングでありますけれども、国のほうのそういう仕組みもございまして、それに私どものこの事業承継のセンターは連動しています。したがいまして、全国のほうで応募したいという方と、それからこちらのほうでこの企業の後継ぎいないかなというのとのマッチングというのは、今もうシステム上でできるようになっておりまして、そうしたことも含めていろいろとマッチングをふやしていけるようにしていきたいというふうに考えております。  次に、中小企業退職金共済制度につきましてお尋ねがございました。これのPRとか、それからインセンティブだとか、一層展開する必要があるのではないかと、こういうことであります。  本県では、中小企業退職金共済の加入率は11%を超えておりまして、全国の平均よりはちょっと高目ではありますけれども、それでも1割ちょっとということです。実は、これは中小企業が全部ここに入るというよりは、建設業者さんは建設業者さんの退職金共済があったり、特定業種の共済というのもありまして、それぞれの業種ごとに加入をされているというような実態があったり、社会福祉施設でも同じような仕組みがございます。ただ、退職金というのはお金を一遍に出すものでありますので、小さな企業さん、事業所さんでそれを一遍に用意するというのはなかなか大変でございます。  この中小企業退職金共済の場合ですと、最初はちょっと掛け捨て的になるのですけれども、3年、4年、5年というふうに企業が積み立てで払っていきますと、退職金で出るお金のほうがどちらかというとふえてくるということもありまして、本来であればもっと活用されてもいい制度だというふうに思います。私自身も父が小さな事業所でありましたもので、父が亡くなったとき、この退職金共済のほうの退職金を死亡退職金としていただいたこともあるわけでありますけれども、やはりいざというとき役に立つ、そういうものでもございまして、一つの社会インフラとして、もっと周知をしてもよいのだろうというふうに思います。そんな意味でPR活動など、市町村だとか商工団体だとかと一緒になりまして勧奨をしていく必要があり、今でもポスターやチラシなどをやっていますが、関係者とよく協議もさせていただきたいと思います。  また、インセンティブの制度ということでありますが、実はこの仕組みは、最初の年とかは国のほうも掛金補助の制度がございまして、そうしたことをもっとアピールをしてもいいと思いますし、また、他地域の状況なども見て、市町村ともどういうアイデアがあるのか話をしてみてもいいのかなというふうに思います。  いずれにいたしましても、働いていく過程の中で、また中小企業の経営上も重要なものでございますので、こういう制度のアピールや活動、これを強化させていただきたいと思います。  私のほうには、最後に妊婦加算につきましてお尋ねがございました。  これはことし4月の診療報酬改定で、外来時に妊婦さんにつきまして、その治療の特性ということで加算をするということが改正で設けられたものでございます。しかし、私も興治議員がおっしゃるのと同じように課題のある仕組みだというふうに思っておりますし、つい最近、今月に入って自民党の厚生労働関係合同部会のほうでもこの診療報酬の問題が取り上げられていました。報道もございました。恐らく国も何か考えることになるのではないかなというふうにも期待をいたしております。  国に対して制度要望のことが必要ではないだろうかということでございますが、私どもとしても現場の実態もちょっと考えた上で、とにかく一律に妊婦さんに加算するということ自体はどうも納得のいかないところもございますので、私どものほうでも制度改正の要望を出させていただきたいと思います。 ◯議長(稲田寿久君)山本教育長 ◯教育委員会教育長(山本仁志君)興治議員の一般質問にお答えを申し上げます。  私には、不登校対策につきまして何点かお尋ねがございました。  初めに、文部科学省がこうした不登校対策等について、一定の要件を満たせば出席扱いになるというような通知を出しているけれども、こうしたことに基づく実績がどうなのかといったことでありますとか、あるいは、県立教育支援センターあるいはフリースクールにそれぞれ通っている人数であるとか、自宅にいる者の人数など、長期の不登校生徒の人数、また、中学は卒業したけれども高校に行かなかった、あるいは就職をしなかった者は何人ぐらいいるのかといったこと、こうした人数を含めて現状の不登校対応でいいのかどうなのかということにつきましてお尋ねがございました。  ちょっと統計のとり方で、御質問に対する答えの数字がぴったり出せるものと出せないものがあるわけでございますが、順にお話を申し上げます。  まず、通知に基づく実績でございますが、支援センターで相談、指導を受けて出席扱いとなった人数は、29年度の実績でございますが、小学生が13人、中学生が52名でございます。また、フリースクールで同じく出席扱いとなった人数は、小学生で5人、中学生で15人でございます。また、IT等を活用して出席扱いとなっているという数は、これはゼロ人、全くありません。そして、長期的な人数ということですが、これはぴったりとした統計数字がございませんで、私どものほうで把握している調査を使って、それに沿うような数を出させていただきますと、例えば教育支援センターや相談機関等の利用はあるのだけれども、主に家庭で過ごす時間のほうが長いといった者も含んだ数値でございますが、これは小学生で93人、中学生で272名と、かなり多うございます。そして、中学校を卒業したけれども高校に進学、就職もしなかった人数、これも平成29年度で56名といった人数になっております。  こうしたことを踏まえた対応でございますが、これまで不登校対策というのは、どちらかというと学校への復帰ということを重点的に進めてきておりまして、学校の組織的対応を通じて早く発見して早期に支援をするといったことを行ったり、あるいは学校に通えない子供たちへ、教育支援センターあるいはフリースクールでの対応を含めて学校への復帰を支援してきているということでございます。こうしたことの中で、先ほどお話がありましたように不登校児童生徒は高どまりの状況にあるといったこと、中には、実質的には十分義務教育段階で教育を受けられないまま修了すると、世の中に出ていくといった者も少なからずいるという状況でございます。  そうした中で、これも先ほどお話がありましたが、平成28年にいわゆる教育機会確保法というものが成立をいたしまして、一人一人に学びの機会を提供していくのだといった方向性が示されたところでありまして、今後は学校復帰ということではなくて、これまで以上に不登校児童生徒一人一人の状況に寄り添いながら対応を行っていくことが求められていくのだというふうに認識をいたしておるところでございます。  私どもといたしましては、こうしたことも認識しつつ、まずは義務教育修了者を対象にして、県の教育支援センターとも言うべきハートフルスペースというものを充実していこうということで、これまで東部だけにあったものを中部、西部にも広げる、あるいは町の取り組みであったものを、出かけていって支援をしていくことを通じて取り組みを強化するとともに、一方では、この議会でも御議論のありました夜間中学というものをどう考えていくのかといったことについて検討を行っているところでございまして、こうした取り組みあるいは検討の延長として、引き続き、例えばフリースクールを扱っておられます知事部局でありますとか、義務教育段階を担当しておられます市町村ともしっかりと連携をしながら、教育支援センターあるいはフリースクールでの支援、また自宅におけるITの活用など、さまざまな可能性を模索してまいりたいと考えておるところでございます。  次に、市町村の教育支援センターについて、そこが抱えている課題についてどのように把握しているかといったこと、また、その改善に向けて、財政的な支援も含めて県もしっかりと取り組むべきでないかと、あるいはフリースクールについても同様に、県、市町村が支援を充実させる必要があるのではないかといった点につきましてお話がございました。  まず、支援センターのほうでございますが、県内10カ所あるということでございますが、さまざまな運営実態でございます。ただ、不登校の児童生徒についての居場所も含めたところで、支援の場所として非常に重要な役割を担っているという認識をいたしております。私どものほうでは、この市町村の教育支援センターの連絡会議というものを開催いたしておりまして、お互いのノウハウでありますとか課題、その対応策の情報交換でありますとか、共有について支援を行ってきているわけでございますが、そうした中で、先ほど議員のほうからも御紹介がありましたが、場所が狭かったりとか、あるいは交通アクセスが少しよくないといったことでありますとか、そうしたことを含めて施設設備上の課題というのを抱えておられますし、また、支援する職員についても、そのノウハウでありますとか、あるいは人数、そしてまた、その専門性を持ったスタッフの配置等、人材確保に課題があるということをお伺いしているところでございます。  そうした課題に対しまして私どものほうでは、例えば支援員などの資質向上のための研修を、県の教育センターで行っております。そうした研修を聴講していただくような形で資質向上を図っていただいたり、あるいは活動の場所として県の青少年の社会教育施設で行っております不登校児童生徒を対象とした行事などを活用していただくといったようなことで、ソフト面を中心として支援を行ってきているところでございます。  また、来年度に向けて、この教育支援センターの機能拡充を何とか県のほうでもいろいろ取り組めないかということも含めて、国が実施されます公募型の調査研究事業を活用して、例えば自宅におけるITを活用した学習活動の実施など研究ができないのか、市町村教育委員会にも働きかけを行ってまいりたいと考えておるところでございます。  また、フリースクールにつきましては、実は鳥取県の場合は法律ができる以前から連携をしておりまして、不登校児童生徒を指導する民間施設のガイドラインというのを、県の教育委員会のほうで平成27年1月に策定をしておりまして、こうしたことに基づいてフリースクールで適切な指導ができるような仕組みをつくってきております。また、それについて知事部局のほうでも、こうしたガイドラインに沿って運営するフリースクールについては財政的な支援も行っていただいているところでございます。また、県の発達障がい者支援センターのエールというところがこうしたフリースクールでの活動についていろいろな相談に対応させていただいているといったような状況がございまして、これは連携をしっかりしているということでございます。  さらに今年度から、先ほど申し上げました連絡協議会の中にフリースクールの方も入っていただこうと。お互いノウハウだとかいろんな情報を共有して進めていこうではないかということで、そうした連絡協議会を開催する予定としておりまして、こうした取り組みを通じてしっかり連携を図りながら、取り組みを進めてまいりたいと考えております。 ◯議長(稲田寿久君)16番興治議員 ◯16番(興治英夫君)答弁どうもありがとうございました。  まず、事業承継についてでございます。  県のほうでも非常に力を入れて取り組んでいただいて、人員についても4人が18人に、弁護士、会計士も加わったということで、この取り組みが今後さらに進展をしていくということに期待をしたいと思います。  ただ、先ほど知事も言われましたけれども、こういう事業承継の支援の必要がある企業、数千規模に上るのではないだろうかということでございます。これからもっと進んでいただきたいとは思いますけれども、現状としては数十単位の成約なので、なかなか数が追いついていかないのではないかなと心配をするところでございます。先ほど申し上げました意識啓発も含めて力強く取り組んでいただいて、実効性を上げていただくことが必要なのではないかなと思います。県の経済を下支えしているのは中小企業の皆さんですので、ここにやはり手厚い支援が必要なのだろうと私は思います。そのことによって県民生活の向上にもつながっていくということになりますので、今後ともぜひ力を入れていただきたい。  それで、移住希望者の中にも創業を希望される方がおられると思います。移住の相談窓口と、この支援センターのような事業承継支援機関の間で情報の共有を図れば、マッチングの可能性も広がると思います。先ほど、データベース化の話もありました。商工会議所が使っているということのようですけれども、商工会までその範囲が広がっていないような話も聞きました。それで、このデータベースの中に組み入れてマッチングを進めていただく、そういうことも必要なのではないかなと思います。このことについての知事の所見を伺いたいと思います。  医療費の妊婦加算への対応についてでございます。  知事も、課題がある制度であるということでございました。納得いかないと。自民党の厚生労働部会でも取り上げられて、国も考えられるのではないだろうかということでございまして、制度改正も要望していただくということで、ぜひお願いをしたいと思います。  仮に制度改正がなされないという場合について、鳥取県は、少子化対策、小児医療費あるいは保育料、それぞれ無償化、負担の軽減に取り組んできておりますけれども、子育て王国として、妊娠された方、妊婦の皆さんへの応援メッセージとして、全国に先駆けてこの妊婦加算に対する助成制度を設けてはどうでしょうか、知事の所見を伺いたいと思います。  不登校の子供たちへの対応でございます。  先ほど教育長のほうから答弁がありまして、長期の欠席の子供たちが小学校で93人、中学校で272人、それから、中学の卒業資格は得たけれども高校にも行かなかった、就職もしていない子供たちが昨年度は56人、毎年30人から50人ぐらいの規模でいるのだと思います。中学段階での教育も十分に受けられないままこういう状態になっていっているということではないかなと思うわけで、やはり義務教育段階の不登校対策というものに、私は県としてもっと力を入れるべきではないかと思います。  それで、これまで、小中学校、義務教育段階のものについては市町村で、それから高校段階のものについては県でというような仕分けがなされて、先ほどおっしゃったようにソフト的な支援を市町村の教育支援センター等々に対して行っていっているということだろうと思います。ただ、教育機会確保法にもうたわれているように、学校復帰だけを目標にするものではないのだということがあると思うのです。教育機会確保法に基づいて国が基本指針を策定しておりますけれども、この中には、不登校はどの児童生徒にも起こり得ること、それから不登校は問題行動ではないことを児童生徒、保護者に知らせること、それから先ほど教育長も言われましたように、児童生徒に応じた多様な支援が必要であるということ、それから、学校復帰という結果のみを目標とするのではなく、児童生徒の社会的自立を目指す必要があるということが言われています。この学校復帰という結果のみを求めるのではないという意味で教育支援センターであるとかフリースクールというものがあって、そこで適切な支援を行うことによって子供たちが高校受験に挑戦をし、高校に入り、あるいはそれから大学に行き、それから社会人になっていくというような過程が描かれていっている、現にそういうことがあると思うのですよね。  それで、教育支援センターを経た子供のパネルディスカッションが先日ありまして、4人の子供が教育支援センターで学び、その後、全日制の高校に入ったり、あるいは定時制の高校に入ったりして、それから大学に進学をし、今社会人になっている、あるいは大学の学びを続けているという子供たちの話でありました。やはりその話を聞くと、自分の来し方を総括して、中学校でいじめに遭って学校に行けなくなってしまった。あのまま学校に行き続けていたらどうなっていただろうかと。自分は教育支援センターのほうに行って、そこで、あなたは悪くないのだよということをそこの先生に初めて言われて受け入れてもらった。あるいはそこに来ている子たちが非常に明るくてびっくりしたというような経験を経て、学校には行けなかったのだけれども、教育支援センターに行くことによって生活のリズムが整った。さらに、そういった先生や友達と出会えて前向きに生きていけるようになった。こういう支援センターであるとかフリースクールなどについての情報提供をもっとやってほしいのだという話も聞いたところです。  それで、ここの現に果たしている役割、あるいは置かれている環境であるとか、さっき人的体制の問題もあるという話も出したのですけれども、もっとここを手厚くしていくということが私は必要だろうと思うのです。もともとこれは県がやり始めて、それから市町村に移管をしていったという経過があると思うのですけれども、やはり県がやっていたときは県の教育支援センターだとかそういったところとつながっていて、研修などでも非常に充実していたとか、あるいは教育支援センター同士のいろんな交流がもっと活発にあって、そこで学び合えたり、子供同士も、同じ地域の中だけではなくて県内の他の教育支援センターと結びつくことによって非常に明るくなっていく、交流しやすくなっていくというような経過もあったという話も聞いたのです。  私は、やはり義務教育段階の不登校の問題をしっかり解決していくというのは国民的課題でもあるし、全県民的な課題だと思うのですよね。そこが解決されていないと。やはり高校段階の不登校であるとか、あるいは中学卒業資格は得たけれどもその後どうなっているのかわからないという子供たちが少なからずいるわけですから、義務教育段階の学校ではない学びの場というものを、県はもう少し力を入れて取り組んでいく必要があるのではないかと私は思うのです。それで、アウトリーチ型家庭訪問などをやって、家庭支援、子供支援をやっていくというようなことについても、私は5つの教育支援センターの意見を聞いてみましたけれども、今はやっていないという話もありました。そういうアウトリーチ型の支援ができれば、この教育支援センターにやってくる子供をふやすこともできると思うのですよ。そのための人員配置に県の支援があればいいのではないかと思います。  さっき教育長も言われたように、広域から通ってきています。中部は1カ所なのですよね、八頭郡も1カ所なのです。そういう広域からやってくる子供がやってきやすいような、スクールバスのような交通手段があればなという意見もありました。  それで、この教育機会確保法の趣旨に沿って、まずは義務教育段階の教育支援センターの充実に県が力を入れるべきではないかと思います。教育支援センターの実情をさらに把握し、適切で抜本的な対策、支援策を講じるべきだと思いますけれども、教育長の見解を伺います。 ◯議長(稲田寿久君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)興治県議から、事業承継に係るビジネスマッチング、移住への対応等につきましてお尋ねがございました。  先ほども申しましたように、かなり多くの企業さんが今後この対象となってくるというふうにも想定をされるわけでございまして、今、私どものほうで関係者と一緒になって、金融機関にも協力をいただきながら、事業承継のセンター、事業引き継ぎのセンターが中心となりまして、ことし600件の企業さんにアンケート調査をやってみようと。さらに、これを向こう5年ぐらい続けていって3,000件ぐらい、悉皆調査に非常に近くなると思うのですが、そういう形で企業へのアプローチをしてみようと。それでまた企業さんのほうも自覚がございますので、これではちょっと支援センターにお世話にならないといけないなということにもなりましょうし、また、企業さんに日ごろ接しているような金融機関もかかわることによりまして、より具体的な経営指導にもかかわるようなところも出てくるかもしれません。そんなことを、ちょっとよその地域とは違って本県は濃密に広げてやるのも一つかなというふうに思います。  そういう中、移住との関係でいえば、データベースをつくる中で、移住して創業したいという方も登録をされてきています。数はまだ余り多くはないのですけれども、そういう中でも最近、鳥取市内で飲食店の創業を始められることにつながった事業承継もございました。このようなことを今後もふやしていくという観点で、例えば今、県立のハローワークがございますけれども、ここに特に高度プロフェッショナル人材の拠点事業などを合体させて、そういう移住絡みで高度な人材も来ることも含めた体制に、さらにこれはハローワークのほうも入れて強化できないだろうか。支援センターとあわせて、こういうハローワークを中心としたプロフェッショナル人材拠点事業などとも組み合わせたようなことを一つ想定してもいいのかなというふうに考えております。いろいろ関係先もありますので、今後よく協議をしたり、少し新しいスキームづくりに動いてまいりたいと思います。  あともう一つ、何でしたか。(興治英夫君「妊婦加算」と呼ぶ)妊婦加算、済みません。妊婦加算につきましては、先ほどちょっと申しましたけれども、まずは国のほうに、しっかり要望させていただきたいと思います。今、条件つきでおっしゃいましたけれども、仮に国がなければということでありますけれども、本来これは診療報酬の問題でありますので、やはり国の制度の中で決着をさせなければいけないところであると考えております。しっかりとまずは要望をさせていただきたいと思います。 ◯議長(稲田寿久君)山本教育長 ◯教育委員会教育長(山本仁志君)興治議員から、不登校対策につきまして、市町村の教育支援センターへの支援という視点から重ねて御質問をいただきました。  この市町村の教育支援センターは本当に重要な役割を担っていただいているなというふうに思っておりまして、ここを充実していくことが、これからの不登校対策の大きな視点といいますか、そこが重要な部分だろうというふうな認識は一方で持っております。ここはどこまで行ってもすれ違いの部分はあるのかもしれませんが、義務教育段階というのは、やはり一義的には市町村がしっかりと責任を負って対応していくべきものであろうということで今の役割分担があるということでございます。一方で、国民的な課題となっている不登校をどう解決していくかということについて、例えばこの教育支援センターの事業そのものが国の中の位置づけで少し曖昧な部分がありまして、先ほどは研究的なところへの財政支援という話をしましたけれども、それ以外に一般的な運営等については支援の制度が一切ないといった状況の中で、各市町村、あるいは県、県はハートフルスペースを運用しているといったような状況がありまして、そうしたところをきっちりと整理していく必要もあるのかなというふうにも思っているところでございます。そしてまた、そのことを踏まえて国のほうにもしっかり言うべきことを言っていくといったことが必要ではないかなというふうに思っております。
     また、県内のほうの課題をどうしていくかにつきましては、先ほども少し申し上げましたが、夜間中学の検討の中で、既存の教育支援センターでありますとかフリースクール、そうしたところとの役割分担などもきちっと整理した上で考えていかないといけないではないかといったことでありますとか、また、夜間中学そのものをつくらなくても、そうしたところを充実することで対応できるのではないか、そうしたことも含めて検討すべきではないかといった御意見も頂戴しているところでございまして、そんな観点からも、いろいろ課題を整理しながら検討が進められればというふうに思っておるところでございます。 ◯議長(稲田寿久君)16番興治議員 ◯16番(興治英夫君)義務教育段階だから市町村でというのは今の教育長のお話なのですけれども、私は、この法律の制定を契機にもう少し県が力を入れるべきではないかと思いますので、教育総合会議でぜひ議論していただきますように、知事のほうにもお願いはしておきたいと思います。  以上で終わります。 ◯議長(稲田寿久君)暫時休憩いたします。  午後の本会議は、午後1時5分より再開いたします。        午後0時03分休憩    ────────────────        午後1時05分再開 ◯副議長(福間裕隆君)再開いたします。  引き続き、一般質問並びに議案に対する質疑を行っていただきます。  13番松田正議員 ◯13番(松田正君)(登壇、拍手)鳥取県議会自由民主党の松田正でございます。通告に従いまして、大要3点について質問をいたします。  まず1点目、メディアの活用についてお伺いします。  現代における情報発信手段は、ネットメディアの急速な発展を受け多様化しておりますが、テレビ、ラジオ等のマスメディアの影響は依然大きなものがあります。本県では、後段で述べます平井知事の積極的なメディア露出、また昨年のポケモンGOとの連動など、非常に効果的な広報活動を行っておるものと感じております。本日は、そうした県の広報活動について何点か質問させていただきます。  平井知事は、本県PRのため率先してマスメディアに露出されていることは多くの県民が認識しております。情報番組はもちろん、クイズ番組など多岐にわたる活躍ぶりは、一県民として誇らしいものがあります。今回質問を行うに当たりまして、担当課に知事のメディア露出状況の数字を伺いましたところ、過去1年間で、テレビ、ラジオを合計しますと61件、うちバラエティー番組への出演など、ニュースメディアへの露出を除いた数字が約15件ほどでございました。知事のメディア露出の状況について、高い評価を多くの県民の方から伺うわけでございますが、知事御自身はどのように評価、分析されているのかお伺いいたします。  次に、ちょうど昨年の今ごろでありますが、県内外を問わず騒然とさせましたポケモンGOイベントについてであります。  私、そして斉木議員もですけれども、本年行われました大山開山1300年祭にあわせまして県内で開催してはどうかというふうに訴えておりました。また、学生議会でも同様の提案があったものの、結果的には残念ながら実現には至りませんでした。しかしながら、先般、そして本日報道されましたポケモン関連のイベントが実施されるということで、その詳細について知事に伺いたいと思います。  そして、広報についてもう1点、去る10月21日に、BSジャパン、現BSテレ東において放送されました「DINING OUT TOTTORI-YAZU with LEXUS」の事業についてお伺いいたします。  この番組は本県が誘致したイベントでありまして、全国で14回目となるものであります。全国から集まられたお客様に、地元出身のシェフが鳥取県の食材を活用した料理を振る舞い、県内の温泉旅館等に宿泊していただき、レクサスの車両で送迎を行うイベントを追いかけた1時間枠のドキュメント番組でありました。  先般、農林水産商工常任委員会で報告があり、私も興味深く視聴させていただきましたが、当日、台風の影響等で会場の変更等はあったものの、大変すばらしいイベントではなかったかというふうに感じております。しかしながら、常任委員会での報告によりますと、テレビ番組を含むイベントの委託料が2,274万円ということで、BS放送の1時間の番組に対しまして、少々大盤振る舞いが過ぎるような印象も受けたものでございます。この事業によって「食のみやこ鳥取県」の県内外への情報発信、地元シェフ等の意識醸成が図られたということでございますが、今事業の効果についてどのように分析されているのか知事に伺います。  2点目、県民の健康増進について伺います。  まず、風疹対策について。  本年8月ごろから、関東を中心に全国の大都市圏で風疹の感染が拡大しております。風疹はワクチン接種で防ぐことができるものの、妊婦が妊娠初期に風疹にかかると、生まれてくる赤ちゃんに先天性風疹症候群、難聴、白内障、心臓病などになるおそれが指摘されております。自分自身や家族が妊娠する予定がないから関係ないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、風疹にかかった人が職場、お店などで妊婦と接触し、知らず知らずのうちにうつしてしまう危険性もあります。特に30代から50代の男性は過去にワクチン接種が不徹底だった世代ですので、感染予防対策が不可欠であります。  こうした状況を受け、自由民主党では、国民全体の意識と関心を高めるためにも、風疹の撲滅に政治が率先して取り組みたいとして、去る11月7日、二階幹事長と小泉厚生労働部会長名で党所属の国会議員と各都道府県連に通達を出し、風疹への免疫が十分であるか調べる抗体検査を受けるよう促すとともに、検査の結果、免疫が不十分だった場合には速やかに予防接種を受けるよう求めております。また、小泉厚労部会長は、経団連に対し、働き盛りの現役世代を多く抱えている企業にできることは大きいと、従業員に予防接種の確認を呼びかけるなど風疹撲滅への協力を求め、従業員に対し予防接種を受けたかどうか確認するよう呼びかけることや、風疹に感染した疑いのある従業員は休ませ、医療機関を受診するように促すなどの配慮を要請いたしました。  さて、本県では、今議会に提案されております補正予算において風しん対策特別促進事業が提案されておりますが、この事業の詳細についてお伺いしたいと思います。今回の補正では、抗体検査については、従前は妊娠を希望する女性とその配偶者に対して無料実施していたものに、昭和34年4月1日から昭和62年10月1日までに生まれた男性を追加するもの、こちらが179万2,000円であります。ワクチン接種については、妊娠を希望する女性のうち風疹抗体値が低い者及び妊婦の配偶者、内縁を含む、に対する風疹ワクチン接種を助成する市町村への一部補助に、今回の補正で、妊娠している女性の同居者、配偶者でなくてもということですね、そして妊娠を希望する女性の配偶者及び同居者、抗体値が低い者に限る、を加えるものであります。こちらが168万4,000円計上されております。そして、あわせまして風疹に関する普及啓発、これが40万円となっておりますが、これについて、以下お伺いいたします。  県内の風疹の実態について、どのように認識されているのか伺います。次に、今回の補正予算で抗体検査、ワクチン接種、それぞれ何人に対応できるのか伺います。そして、抗体検査の費用、ワクチン接種、それぞれの費用についてもお伺いしたいと思います。それぞれ知事に御答弁いただきたいと思います。  次に、鳥取県歯科保健推進計画について質問いたします。  今議会に示された鳥取県歯科保健推進計画の策定趣旨を要約しますと、鳥取県健康づくり文化創造プランの歯科保健推進計画として位置づけてきた歯・口腔の健康の分野を、県民の健康づくりを推進する上で歯と口腔の健康づくりが今後ますます重要となってきていることなどを踏まえ、単独の計画として策定するものであります。計画の目指す方向性として、80歳になっても20本以上の歯を持つ8020運動、生涯自分の歯でおいしく食べることを目指し、歯科健診受診率向上による歯周病予防の強化と罹患率の減少、そして乳幼児期及び学齢期の虫歯のさらなる減少と学齢期からの歯肉炎予防、そして乳幼児期から高齢期までの口腔機能の獲得、維持、向上を上げております。  私はこの計画に対しまして異を唱えるものではありませんが、今回上げられました計画のその目標数値について、どのように目標達成に向けて取り組みを行われるのか、知事、そして学校も大いに関係してまいりますので教育長にもお伺いしたいと思います。  最後、3つ目でございますが、教育行政について伺います。  まず、主権者教育について伺います。  いよいよ来春には、我々も県民の皆様の御審判をいただく統一地方選挙が、また夏には参議院議員選挙が行われます。そして、報道によりますと、今回の参院選時には実施は難しい状況であるかもしれませんが、憲法改正の国民投票が近い将来に行われるものと認識しております。これは以前にもお伺いしました。  さて、昨年の衆議院議員選挙時には、若年層の投票率向上に主権者教育が一定の成果を上げたものと実感しておりますが、やはりあらゆる選挙等に対しまして若年層の意識をさらに高める必要があると考えております。そこで、統一地方選挙、参議院議員選挙、憲法改正の国民投票に向けてどのような取り組みを行われたのか、私学については知事に、そして選挙管理委員長には全体的な取り組みについて、学校現場に関しましては教育長にお伺いしたいと思います。  最後に、学校環境整備について質問いたします。  県立学校の耐震補強工事はほぼ終結したものと認識しておりますが、現在の学校の耐震補強工事の進捗、成果について、改めて知事にお伺いしたいと思います。  また、先ほど申し上げましたが、耐震関係の工事については一段落しましたが、今後の学校環境の整備についての考え方について教育長にお伺いし、壇上での質問といたします。 ◯副議長(福間裕隆君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)松田県議の一般質問にお答えを申し上げます。  まず、メディアの活用につきまして何点かお尋ねがございました。メディアを活用した広報活動について、どのように評価、分析をしているのかということであります。  これはいろんな試行錯誤の中で私自身も取り組んできたものでございまして、10年前と今とで大分変わってきているところだと思います。就任当初のころ大変に悩ましかったのは、いろいろと広報経費を投じましても、なかなか中央のメディアで扱ってくれないと。結構いいことをやっていたり、あるいは美しい景色や観光地がある、それを売り込もうとして、例えば広告を打つとか、それからまたイメージアップのためにイベントをやるとかいろいろありますけれども、そういうことをいろいろやってみて、それが果たして全国に伝わるかというと、大体ローカルのメディアの範囲内で終わってしまうということになります。お金のあるところであれば、それは全国に向けて買い取りして新聞広告を全面で打つとかやるところもございますけれども、なかなかそういうことはできにくい状況です。以前、ふるさと創生が華やかなりしころ、平成の初めごろにはそういう広報経費が、都道府県のほうに交付税の枠もありまして活発にやれた時期があります。週刊誌にそういう広告を打つとかですね。しかし、今は財源もございませんので、そういうことはなかなか難しいわけであります。  そういうような中で、スターバックスの課題が浮上したときに、それを逆手にとりまして砂丘を売り込むということが意外なほどに広報効果があったものでありますから、こういう手法でいけばいいのかなというふうに方向転換をしてきて最近に至っているわけであります。近年ではこうしたやり方が県庁の各部局のほうでもある程度理解をしてもらえるようになりまして、いわば広報の駒として平井を使うというのもあるのだと思います。そんな意味で、メディアでの露出というお話がございましたが、そういう場面も以前よりは多くなっているということかなと思います。  私自身は、そういういわば本当に限られたチャンスでありますが、全国からそういう問い合わせなり取材の機会があったときに、あえて少し戦略的にそこに物事を盛り込むようにしてきたわけであります。このたびも、東京のTBSのほうで「ビビット」という番組がございまして、ヤフーでの検索で鳥取県に関しては「鳥取」という検索が一番多いのだと。これがどうもおもしろかったみたいでして、いろいろと時のトレンドワードを報道するバラエティーなのだと思いますが、その中でそれについての取材がございました。そのときに、まともに答えれば、さあ、わけがわかりませんというだけなのでしょうけれども、それでは鳥取県のメリットもありませんので、鳥取県は今、蟹取県とか星取県とかいろんなものを売り出しているから混乱しているのかもしれませんねと、確かめる意味で「鳥取」というふうに検索するのではないかとか、これはジョークなのですけれども、それはもちろん放送で聞いている人たちもジョークと受け取っていただけるでしょうし、また、例えば鳥取というのが字がわからないとよく言われますが、ヤフーで「とっとり」と入れれば「鳥取」なのか「取鳥」なのかわかりやすいとか、そんなことを言って、それでいわばインパクトを与えようと、このような作戦でやるわけであります。  このようなことで、報道をされる機会に、私たちもいわば世の中の人が取り上げてくれるようなネタづくりをして仕込んでいるというのが実情でございまして、お金はないのですが、知恵を絞ってメディアを何とか活用していこうと、こういうことでございます。なかなかちょっとアクロバティカルなやり方ではあるのですけれども、せっかくそういうものだというふうに世間が思い始めていますので、そういうものだと思っていただけているうちはそういう情報発信も許されるのかもしれませんし、活用をさせていただきたいと思っております。  次に、ポケモンの関連事業につきまして、その内容につきましてお尋ねがございました。  これは以前、例えば大山でもできるようなポケモンGOがあってもいいのではないかという御質問もございましたけれども、殺到すると人が危険にさらされることもありますので、なかなかあちらこちらでもできないと。今回、折衷的なことに結局はなりましたけれども、1カ所で大量にレアもののポケモンが出ますと人が殺到するわけであります。それは大変な経済効果がありますので、チャンスがあればこういうことに地域としてチャレンジすることは十分考えられると思うのですけれども、今回そこまでの地元の体制整備もなかなかできにくいということがございまして、それでサンドというキャラクター、サンドというのは砂を好むポケモンという設定でありますが、これが雪に親和性を持ちますとアローラサンドということになります。それがまた、ある程度人気があるキャラクターでもあります。決してレアものというわけではございませんが。そういう意味で、このサンド、アローラサンドを鳥取県のシンボルキャラクターのようにして地元で多数出現させると。  ポケモン社、ナイアンティック社等といろいろと下話もしたわけでありますが、これを企業さんの例えば商品のグッズの中に活用するとか、そういうことも可能ですよという約束事にさせていただきました。これで向こう2年くらいはこういうサンドというのを使って鳥取県で商品としてお土産物をつくるとか、そういうことが可能になります。きのうから始まりまして1月14日まで、その出現が多くなる期間が設定をされております。本県の場合は、年末年始は大体非常に閑散期になるものでございまして、この年末年始を挟んだ冬場の閑散期、このときに来ていただいた方に、サンドというキャラクターをお土産がわりにポケモンでゲットしてもらって帰ってもらうと。こんなようなテーストのキャンペーンができるのではないかと。これは関係者と大分打ち合わせをした上でなのですけれども、このたびスタートをさせていただいたところでございます。  これにつきましては、今、188のウエブサイトで取り上げられました。前のとき、去年の11月のときは大変なインパクトがありまして、全国のいろんな地上波等でも取り上げられましたが、今回は、どちらかというとローカル、プラス、ウエブというような扱いかなと今のところは思っております。ただ、これをいわばウエブ、SNSで拡散していくことによりましてインパクトをとることもできると思いますし、地上波も含めた地元のローカルのニュースは、これもインターネットで広がっていきます。今はそういう意味で、人気のツイートといいますか、そういうものも出てきておりまして、きのうの砂丘のイベントの後、町なかのほうにキャラクターが出ていきましたが、横断歩道を渡るサンドという写真がございまして、これがおもしろいらしくて、今80万回ぐらいのアクセスが既に来ています。このような形で、新しい何かフレンドリーな楽しいイメージが鳥取に生まれれば、また観光の幅も広がるのではないかなというふうに期待をいたしております。  昨日、このサンドにつきましては、二度サンドおいで大使という鳥取県の観光の大使になってもらうという設定にしておりまして、県内あちこちの観光地、これは水木しげるロードなども含めてでありますが、そこでサンドのスタンプラリーをしてキャラクターを集めていただきますと、独自のグッズが当たる、そのようなキャンペーンでありますとか、サンドと一緒に写真を撮っていただき、そこに一句添えていただくというような投稿型のキャンペーンなどもさせていただいております。現在、経済利用としては、お土産物のグッズの中にこのサンドを取り込んだものが出てきていますし、駅前のすなば珈琲さんも期間限定でさんど珈琲に改名をされ、結構これがまたインターネットでも拡散しているように見えます。いずれにいたしましても、効果的な形でそうした観光発信をできればというふうに考えております。  次に、DINING OUTについてお尋ねがございました。  これにつきましては、詳細は市場開拓局長のほうからお答えを申し上げたいと思いますけれども、これ自体は、特に玄人筋のほうでは評価も高い、それから、こういう食のマニアとか、いわばステータスの高い人たちのほうでも割と人気のある全国でも誘致合戦がなされるくらいのイベントではあります。今回、清徳寺というところがメーン会場になっていましたが、このたびのもみじのシーズンはこのDINING OUTの関係で、ふだんは観光客が来るようなスポットでもないのですけれども、そういう形で観光客が訪れたりしていました。  これは大体終わった後の波及効果のほうが大事なのかもしれませんが、きのうは八頭町の吉田町長とか、それから大江ノ郷の小原取締役とか、大山バーガーフェスタの関係でお見えになったのですが、そのときに盛んにDINING OUTの話をその皆さんもされていまして、これで地元のいろんな料理人とかお店の連帯ができて、できれば私たち独自版のDINING OUTをまた来年以降やりたいというようなことを言っていました。やはり食のみやこというのぼりを立てるからには、食材のみやこでもありますけれども、今回ミシュランの星のレストランが誕生しましたが、むしろ食を食べに来る、おいしいお店がある、そういう意味での食のみやこというのも、観光も含めて大切なポイントになってこようかと思います。イベント自体は終了しておりますけれども、今後のフォローアップのほうも大事なのではないかなというふうに考えております。  次に、県民の健康づくりとして、風疹につきましてお尋ねがございました。  細かい数字等のお話でありましたので、これは福祉保健部長のほうからお答えを申し上げたいと思いますけれども、8月、9月に、鳥取県内でも40代、50代、それぞれ男性が風疹に罹患されました。だから決して県内でゼロではありません。それに加えまして、全国では今1週間ごとに100名といったような形で風疹が広がってきています。アメリカのほうでも、妊婦さんには日本への渡航は自粛してはどうかというような呼びかけが始まるほど、海外から見ると汚染国のようなイメージになってきている実態がございます。先ほど国を挙げてのお話がございましたけれども、本県としても、これは感染力が強いもので、いずれ本県にも広がってくるものでございますので、やはり予防的にも、今、市町村との共同事業でありますので、県としてもそのスキームをつくっていく必要があるだろうと。そして今回、このような事業を考えたところでございます。40代、50代の男性につきましての抗体検査を加えたり、それから妊婦さん等と同居しておられる方等に対する予防接種の拡大をしたり、こういうようなことで今回計上させていただいたところでございまして、御理解を賜ればと思います。  次に、フッ化洗口など、歯科保健推進計画の目標達成についての取り組みいかんと、こういうことでございます。  これは、正直申し上げてハードルはかなり高く設定してあると思っていまして、何とか全市町村でやはりフッ化洗口が広がるようにしたいという私どもの願いというものを計画のほうには書かせていただいております。なかなかハードルの高い中で、現在学校では日野町、それから湯梨浜町でフッ化洗口がスタートをしました。正直申し上げて、いろいろとこれはアンケートとか反響をとってみますと、学校現場の抵抗感が非常に強いということでありまして、お父さんお母さんたちとか子供たちが反対しているというものではないわけです。ですから、現場の工夫で何とかここを乗り切る、あるいはいろいろと交渉事もあろうと思いますけれども、その辺を教育委員会等でしっかりやっていただく、この辺が多分ポイントになってくるのだろうと思うのです。  そんな意味で、日野町とかあるいは湯梨浜町は何をやったかといいますと、例えば学校薬剤師さんがかかわりまして、フッ化洗口の薬剤を配達するとか、そうした形で、教員だけの手を煩わせるのではない、そういう地域としてトータルで取り組むようなことを進めてきているところであります。シルバー人材センターの活用ということもやっておられます。このようないろんな工夫も共有をしながら、横展開で広げていくというのが大切なポイントになるかなと思います。これまでの実績から見ますと、やはりフッ化洗口を保育所等で導入をしてきました関係で、齲歯、虫歯の率がかなり低まってきています。やはり鳥取県の場合も顕著に効果を上げてきていると思います。そういう意味では、学校現場での拡大ができるように我々も働きかけをしてまいりたいと思います。  最後に、主権者教育、私学につきましてお話がございました。  これにつきましては、実践的主権者教育支援事業ということを私どもも展開をしておりまして、具体的には学校現場の皆様に来ていただき、先進例のお話を聞いてもらうとか、お互いの体験を共有するとかして、いわばそうした教育メソッドの拡大を図ろうというものでございます。  実は、折しもきょうもその会合、研修会を開催している日でございまして、例年、今開催するようになってまいりました。議場でもたびたび取り上げられてきていますが、もちろん教育委員会の分野が大きいですけれども、私学においても同様のことがございます。実践例もできてきていまして、例えば米子北斗さんなどでも増税ということをテーマにしてこういう主権者教育ということを展開されるとか、いろいろとそれぞれの各校での工夫も見え始めているところであります。やはり市民として、シチズンとして社会に参画していく素養を高めていく。特に、18歳以上が有権者という時代になってきました。したがいまして、これからそうした主権者教育が非常に大切になってきますので、私学分野でも公教育と並んで実施ができるように働きかけを強めてまいりたいと思います。 ◯副議長(福間裕隆君)森脇市場開拓局長 ◯市場開拓局長(森脇光洋君)DINING OUTの費用対効果につきまして補足の答弁をさせていただきます。  「DINING OUT TOTTORI-YAZU with LEXUS」、このイベントは、富裕者層をターゲットにいたしまして、2012年から全国各地で開催されているイベントでございます。県といたしましては「食のみやこ鳥取県」のブランド化に向けた情報発信、そして食をキーワードとした地域おこしを目的として、ことしの9月に誘致して開催したものでございます。当日は悪天候ではございましたけれども、多くの方から高い評価を得たイベントでございました。9月8日、9月9日と2日間、約80名の方に来ていただきましたが、大体6割の方が関東圏から来ていただきました。そして、会社役員の方とか経営者の方が4割を占めておりまして、本当に100%満足したというふうなことが事後のアンケートでも示されたイベントでございました。  先ほどございましたけれども、このイベントは、鳥取市出身の徳吉洋二シェフ、ミラノで一つ星のイタリアンレストランを経営されておりますけれども、そのシェフが2017年にニセコでメーンシェフとしてこのダイニングイベントを開催されました。自分のふるさとでもう一回DINING OUTをやりたいという思いがございまして、今回は凱旋DINING OUTとして開催させていただきました。  徳吉さん一人では料理はできませんので、このイベントに関しましては県内の多くの料理人の方、そしてサービススタッフの方、県内の地域団体の方々が一体となって取り組んでいただいたものでございます。そして、2日間のイベントでございましたけれども、地元の方にもぜひ自分の料理を、このすばらしい料理を食べていただきたいという思いもございましたので、県内の企業の皆様の協賛を得まして9月7日に、生産者、自分がつくったものがこういうふうな形で料理になっていくのだというのを体験していただくために、特別にローカルデーというのを設けていただきました。ローカルデーには多くの生産者の方も出席いただいたわけでございますけれども、自分の料理がこういう一流のシェフに認められて料理になっていったというふうなことに非常に自信が持てた、これからもしっかりいいものをつくっていきたいというふうなお声もそこの中で出ていたように聞いております。  メディアのことについてでございますけれども、議員がお話しのとおり、10月21日に8時から1時間番組の特別番組で「奇跡の晩餐」という形でこの様子が放映されました。それ以外にも、地元テレビ局でございますとか、それからウエブでありますとか、情報誌「Pen」でありますとか、「Discover Japan」でありますとか、「料理通信」でありますとか、そういうふうないろんなメディアを経由いたしましてこのイベントの様子が情報発信されたわけでございます。主催者によりますと、大体9,700万円ぐらいの広告換算費用対効果があったのではないかというふうにメディアの中では言っているところでございます。  メディアの効果に加えまして、特に県内の料理人の皆様に協力いただいたということもございまして、多くの皆さんが、仕込みの最中でございますとかそういうときに、徳吉シェフに対していろんなことのメモをとったりとか質問されたりというふうなことをされておりました。そういうふうなことも含めて、スキルアップでございますとか、意識の向上でございますとか、先ほど言いましたように、生産者の皆さんの生産意欲の向上にもつながったというふうなことでございます。  このイベントが終わりまして、10月25日でございましたけれども、関係者の方々に集まっていただき意見交換をいたしました。約40名の方に八頭町の調理会場のところに集まっていただきました。「隼Lab.」の中だったわけでございますけれども、そこに八頭町長さんも見えておられました。そういう中で、本当にこのDINING OUTというのは決して一過性のものにすることではなくて、どういった形になるかわからないけれども、ぜひ来年も続けていきたいというふうな声もそこの中で出ておりました。今回関係いただきました八頭町さん、そして関係者の皆さんとお話を進めながら、これから引き続きこういうふうなイベントができるような形で、県も一緒になって考えてまいりたいというふうに思っております。 ◯副議長(福間裕隆君)藤井福祉保健部長 ◯福祉保健部長(藤井秀樹君)風疹の関係につきまして補足の答弁を申し上げたいと思います。  県内の実態についてということでございますが、風疹患者さんが発生した場合には、感染症法で医師は診断後直ちに届け出を行うというふうになっておりまして、そういうことで、先ほど知事のほうから申し上げました2例の発生があったところでございます。この発生を受けまして、県医師会を通じまして県内の医療機関に、疑い例も含めまして直ちに保健所へ報告するように周知をしておりまして、患者の迅速な把握に努めておりますが、その後県内での発生はないという状況でございます。  今回の補正予算についてのお尋ねでございます。抗体検査でありますが、費用は検査法によってちょっと違いますが、HI法では5,300円、EIA法では6,700円というふうな額になっておりまして、予算ベースでは、先ほど議員のほうからも御紹介がありましたが、従来から対象者になっていた方が今年度数がふえておりますので、その増加分と、それから対象者拡大、これは1月からの一応3カ月分という見込みでございますけれども、合わせて約300人分の予算ということで確保しております。  ワクチン接種についてでありますが、これは通常、今流通しておりますのが麻疹、風疹の混合ワクチンでありまして、これが受けられると大体1万2,000円程度ということになります。ワクチン接種の費用助成につきましては、市町村が助成されるものについて、2分の1を県のほうが上限4,000円で助成させていただくという仕組みにしております。このワクチン費用を予算の中で見ておりますのが、従来からの対象者の、これも増加分と、新たな追加分含めまして、約400人分を今回の補正予算で予定させていただいているというものでございます。 ◯副議長(福間裕隆君)耐震補強工事の進捗状況について、先ほど答弁がございませんでしたので、お願いをいたします。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)失礼いたしました。教育長に対する質問かというふうに思っておりました。  学校の耐震補強につきましては、教育長のほうから詳細はお話があろうかと思いますけれども、私どもでは、他県よりも先駆けまして、非構造部材も含めまして、優先的に耐震整備を進めてまいりまして、ほぼ、そうした意味では終了してきているというふうに理解をいたしているところでございます。  これから私立学校の耐震化がまだ若干ございますけれども、その辺につきまして、今国のほうの制度の適用なども含めて、残ったところは城北高校の一部等々、もう限られてきておりますけれども、ぜひそうしたところにも適用できるように関係者に働きかけをしてまいりたいと思います。 ◯副議長(福間裕隆君)山本教育長 ◯教育委員会教育長(山本仁志君)松田議員の一般質問にお答えを申し上げます。  初めに、鳥取県の歯科保健推進計画についてお尋ねがございました。  この中で、目標値がさまざま定められておるわけですけれども、教育の関係でいいますと、虫歯の数を減らしていこう、あるいは、歯周病の割合を減らしていこう、そうした中で、フッ化物洗口について、全市町村で取り組んでいこうというような目標値が掲げられておるわけでございます。正直、目標は結構ハードルが高いかなというふうには存じ上げるところでございます。特にフッ化物洗口について、この議場でもいろいろ御議論をいただいたところでございまして、私どものほうも鋭意取り組んできておるわけでございますが、なかなかふえていかないという状況が一方であるわけでございます。ただ、このことにつきましては、やはり子供の健康を維持していこうということ、そこを中心に考えていくべきではないかというふうに思っておりまして、このことにつきまして、今、関係課でありますとか、歯科医師会等々、関係機関とも連携しながら、取り組みを進めていきたいというふうに思っておるところでございます。  まずは、市町村の理解をしっかりと得ていくことが必要ではないかなというふうに思っておりまして、その際、いいことですからやってくださいということではなくて、具体にどう導入していくか、そうした手順だとか、入れているところの有用性といいますか、データ的なものでありますとか、そうしたことを具体的に整理したような、いわば導入の手引のようなものを我がほうでつくって、それをしっかりと示していく。あるいは、学校現場でどういうやり方でやれば、教職員の皆さんの負担も少なくできるのか。先ほど知事も何例かお示しされましたけれども、そんなことをある程度パッケージにしながら、現場に示していただけるような資料もこちらのほうで準備しながら、市町村のほうに理解を求めていく、そんなやり方で進めていきたいなというふうに思っておるところでございます。  次に、主権者教育につきまして、お尋ねがございました。  これは、どこかのタイミングで一回だけということではなくて、それぞれ、高1のときにはこういうこと、高2のときにはこういうことということをある程度系統的に、計画的に指導計画を立てて実施するというような形で、各学校現場で鋭意、取り組みを行っております。そのために担当者の研修会なども開催をしてきたところでございます。  具体的にいろんな工夫をしながら、各学校で取り組みを進めておられまして、例えば高1の現代社会の中で、日本は選挙を棄権することに対して罰則を設けるべきではないか、このことについては是か非かということをディベートをするという形で、実際のこの投票率低下について、それぞれ具体的に自分の頭で考えさせるような取り組みでありますとか、高校3年生の中では、実際の政党でつくっておられます公約を並べまして、それを単純にいわば授業の中で比較するだけではなくて、自分が一番関心のあることは何なのか、例えば大学等の高等教育機関の無償化が自分は関心があるという生徒は、それについて、しっかりとそれぞれの政党の公約を引っ張り出してきて、論点を整理していく、そんなやり方で政治をみずからの課題、問題として捉えていく、そんなことも工夫の中ではやりながら取り組んでいるところでございます。また、選挙管理委員会などとの御協力もいただきながら、選挙の仕組みを具体的に学んだ後に模擬投票を行うといったような、そうした実践的な学習活動も行っておるところでございます。  この主権者教育を通じて一番身につけてほしいことは、単に憲法の改正の手続だとか、選挙の制度についての知識を得ることだけではなくて、身近な地域でありますとか、国にとって何が今課題なのかということを自分の頭で考えて、それについて自分が社会に参画していこうという意欲や態度を養うことではないかなというふうに思っております。こうしたことの意識や態度を身につけさせるために、今高校のほうでは、地域に出かけていって、課題を探求して学んでいく取り組みにも力を入れているところでございまして、単純に主権者教育に直接は結びつかないかもしれませんが、こういった取り組みも社会に積極的にかかわっていく、そうした力をつけていく意味で大事かなというふうに思っております。引き続きこの主権者教育はしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。  最後に、県立学校の環境整備につきまして、お尋ねがございました。  耐震化、あるいは屋内運動場や多目的ホール等のつり天井、照明器具などの非構造部材の落下防止対策につきましては、議会の御理解などもいただきまして、これまで取り組んできており、これにつきましては、平成29年度に県立学校については完了をいたしておるところでございます。残された耐震化関係の整備といたしましては、窓ガラスだとか、高所の外壁で剥離をしてくるというようなことについての非構造部材の耐震対策でありますとか、喫緊に対応すべき老朽化対策が必要となるわけでございますし、また、これから中長期的に見て老朽化にどう対応していくかといったことにつきまして、今長寿命化の計画を策定しつつありますが、こうしたことを行いながら、計画的に実施していくことが必要となります。  また、この議会でも御議論をいただきましたけれども、トイレにつきまして、その洋式化を進めるでありますとか、エアコンにつきまして、普通科教室には整備されておりますが、特別教室など、まだ未整備の部分も若干残っておりまして、こうした環境改善なども引き続き進めていかなければならないと考えておるところでございます。 ◯副議長(福間裕隆君)相見選挙管理委員会委員長 ◯選挙管理委員会委員長(相見愼君)松田議員の一般質問にお答えいたします。  来年4月と7月に執行される統一地方選挙及び参議院議員通常選挙、また、御指摘がありました国会で論議されている憲法改正の国民投票も実施される可能性がある中で、主権者として県民の意識の向上を図るために、全体的に鳥取県選挙管理委員会はどのように取り組みをしてきたのかというお尋ねでございます。  主権者教育で重要なことは、自律的、継続的に投票に参加する主権者の育成であり、そうした態度を育成するためには、子供から大人まで、発達段階に応じた学ぶ機会を提供することが必要であると考えております。  この観点から、鳥取県選挙管理委員会では、選挙権年齢を18歳以上に引き下げる公職選挙法の改正法が成立した以後、高校生を主な対象として、選挙や国民投票制度の意義や重要性を講義で説明するほか、市町村選挙管理委員会の協力を得まして、実際に選挙で使用する資機材を使用して、投票の手順を模擬投票で体験してもらう、いわゆる選挙出前講座に力を入れて取り組んでまいりました。高校からの講師派遣依頼は、年間約30校程度で推移しておりまして、今後もこの取り組みを継続していきたいと考えているところであります。  近年、国政選挙、地方選挙を通じまして、投票率の低下は、若年者に限らず、有権者全体に及んでおります。大人の主権者意識の向上を図ることも重要であります。そのためには、それぞれの地域において、日常のあらゆる機会や場面を通じて、政治や選挙について改めて考える社会教育の場を提供し、主権者としての意識を高め、自律的に投票する態度を育成していくことが重要であるというように思います。  鳥取県選挙管理委員会では、大人を対象として、従来から市町村選挙管理委員会や市町村明るい選挙推進協議会の関係者や女性団体などを対象とした研修会を実施し、家庭や地域における政治意識の向上を図っているところでございます。また、市町村明るい選挙推進協議会が開催する研修会に対しましても、積極的に講師派遣に努めているところであります。  今後につきましても、主権者教育が明確に学習指導要領に位置づけられたこともありますので、教育委員会との連携を今まで以上に強化し、市町村選挙管理委員会と共同で開催しておる若者を対象にした選挙出前講座の充実を図ってまいりたいというように思っています。また、来年4月と7月の統一選挙及び参議院議員通常選挙の日程が具体的に決定しましたら、市町村選挙管理委員会、明るい選挙推進協議会の委員の皆様などに参加していただき、明るい選挙の推進大会などを開催し、選挙の大切さ、投票制度の周知、投票参加の推進などを目標にした臨時の啓発事業を関係団体と連携して展開し、有権者の意識高揚に努めてまいりたいと考えております。  主権者教育は、一過性の取り組みに終わらせてはならず、継続的に取り組んでいくことが求められます。引き続き効果的な主権者教育の実施に向けて、議会事務局、市町村、あるいは明るい選挙推進協議会を初めとする関係機関と連携を図り、研修会への内容に創意工夫を凝らして、あらゆる世代の政治意識の向上に資する息の長い活動を推進してまいりたいというように考えております。
    ◯副議長(福間裕隆君)13番松田議員 ◯13番(松田正君)御答弁いただきましたので、順次再質問させていただきたいと思います。  まず、メディア活用についてでございますけれども、スターバックスの件から方針転換をされて、今のある意味知事のキャラクターをつくり出したというふうに御説明いただきました。  先般、手話甲子園のレセプションが米子であったときに、知事が御挨拶されているときに、近くに東京代表の高校生がいらっしゃいまして、あの人知っているというふうに聞きましたら、知っていますよと。蟹取県の知事さんですよねということで、非常に東京の女子高生にも認知度が高いということで驚いたところでございます。ぜひとも今後とも続けていただきたいと思います。これは別に出馬要請という意味ではないですからね。本当に知事は今もう鳥取県の顔でございますので、よろしくお願いしたいと思います。  そして、ポケモンでございますけれども、準備期間が足らなかったということで、昨年レベルのはちょっと難しかったということでございます。残念ではございますが、ぜひ今できることをやって、また来年度以降につなげていただければというふうに思います。  きょうは、新聞報道によると、サンドでしたかね、境港にそのキャラクターが行っているということでございます。これからもその登場する情報を発信していただきながらやっていただきたいと思います。アローラサンドにおいては、恐らくスキー場とかにもあらわれるのではないかなというふうにも感じておりますので、ぜひ活用いただきたいというふうに思います。この件については、要望を2点しておきたいと思います。  続いて、DINING OUTでございますが、議員の皆さんで見られた方はいらっしゃいますか。どうも私しか見ていないようでございますけれども、これも、常任委員会のときに、BSということで、そんなに露出するのかなというふうに思っていたのです。その事業についてはいいのですけれども、今回2,274万5,000円使われたと。使われた予算が鳥取和牛トップブランド化事業、そして、食のみやこメディア発信事業、それぞれ2,000万円、2,000万円、合計4,000万円の枠の中でやっておられるということで、いわゆる我々に対する事前の説明というのはなかったのですよね。やはりこういった大きなことをやるということは、そういったところを統括していただいてやっていただきたいなというふうに思います。  それで、先ほどの答弁にもありましたけれども、今後、今回のイベントが一過性にならないようにしていただきたいと思います。番組を見まして、ぜひ本当に多くの人に見ていただきたいのですけれども、今のところネット配信とかもないみたいですし、当然、BSテレ東の制作ですから、地上波の放送もなかなか難しいのではないかと。ほかの以前に行われた会場との兼ね合いもあると思いますが、ぜひとも多くの人に見ていただけるような何がしかの方策を考えていただきたいと思います。  ですので、これは再質問といたしましては、こういった今後大きな事業については、何がしかの統括するところがあってもしかるべきではないかというところと、県民の皆さんに見ていただくチャンスがないのかということをお伺いしたいと思います。  続いて、風疹対策でございますが、先ほど知事も言われましたが、アメリカは妊婦さんの渡航の自粛勧告を出しておるということで、これからオリンピックも控えまして、政府としても撲滅を図っていくという方針のようでございます。  私自身も、昭和48年生まれですので、この年代にすっぽりはまるということですけれども、本当に今回、質問の聞き取りをするに当たって、何か受けたことがあるような気がするのだけれどもなというような話をしたのですけれども、松田さん、その年代は絶対に受けていませんということでございました。だから、多くの方が受けていないことも、イメージが多分BCGとかと一緒になっていると思うのですよね。なので、これは、本当に多くの方に受けてもらうためには、今回の事業、40万円上がっておりますが、普及啓発が鍵になってくると思います。  現状、私もこの予算が通った暁には受けてみようかなと思いまして、いろいろ県のウエブサイト等々に向かってみたのです。抗体検査が保健所と委託医療機関で受けられるということですけれども、なかなかそこまでもたどり着けないというようなこともございましたので、いろんな面の広報をやはりちょっと工夫をいただきたいと思います。その辺も是正すべきだと考えますが、いかがでしょうか、お伺いします。  そして、もう1個、風疹の拡大や感染拡大を受けまして、厚生労働省、根本厚生労働大臣はスピード感を持って対策を進める必要があるとして、抗体検査の補助対象を拡大するための費用などを今年度の第2次補正予算案に盛り込みたいという考えを示されております。30年度の次の補正予算ですので、年明けぐらいではないかというふうにちょっと伺ったのですけれども、内容は調べた限りではわかりませんでした。そういったふうに国も動くようでございますので、その動向に合わせて、県も補正で対応すべきであると思いますが、そのように考えられるか、お伺いしたいと思います。 ◯副議長(福間裕隆君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)松田県議から重ねてお話がございました。  蟹取県とか、そういうことがいろいろと浸透してきているようでありますし、これは毎年のことになってきましたが、むしろ定着してきているように思いますので、今後も啓発ツールとして工夫しながら使ってまいりたいと思います。  また、ポケモンにつきましては、アローラサンドの使い道のお話もございましたが、これは今、砂かけばばあの縁もありまして、水木しげるロードのほうに出張をしているところでございます。実は同じ妖怪でも、ポケモンと鬼太郎の妖怪とはちょっと違う種類のようでありまして、私も一度、恐る恐る、原口さんという水木プロの社長さんに、実は水木ロードでポケモンが出て、結構お客さんも来ているのですよというお話を申し上げたら、私も好きなのと言っていまして、これだったら意外に鬼太郎と一緒にポケモンがいても怒らないのかなというようなこともございまして、今回、砂かけばばあさんにもポケモンのイベントに来ていただくということが実現をしたわけであります。そしたら、砂かけばばあとポケモンが一緒にいるというのは絶対にない絵だったようでありまして、これがまたネットで、結構おもしろがられているところでもあります。  いずれにせよ、現実を申し上げますと、ちょっとこれはキャラクターの出現を今調整中でございまして、最終日まで決まっているものではありません。いろんな大人の事情の中で、あちらこちらに出没をするということに今後なってくると思いますが、今の御意見もぜひ参考にさせていただいて、波及効果があるようにさせていただきたいと思います。  DINING OUTにつきましては、いろんな経緯等もあるのだろうと思いますが、詳細は、森脇市場開拓局長のほうから重ねてお話もいたしたいと思います。  まず、今の御質問を伺っていて、予算の当初からどこまで入っているのか、ちょっと私も実はよくわかりません。それで、実は誘致が決まったことで、その枠予算の中でやったのかなというようにも思えるところもあるのですけれども、いずれにいたしましても、こういう話題性のある事業については、やはり県民の代表である議会の皆様にも予算の執行の仕方として、こういう執行の仕方をするのだということは、適切に事前に相談した上で、予算の執行の具体化をすべきものがあるだろうというふうに思います。同様のことに今後ならないように、それについては、十分庁内、予算の執行を注意してまいりたいと思います。  風疹につきましてお尋ねがございました。このホームページ等、広報の仕方を工夫すべきではないかと、こういうことであります。  御指摘もございましたので、少し具体的に考えてみたいと思いますが、今回、広報予算も入れておりますので、伝わりやすい、また、使いやすいものにしたいと思います。予防接種等は、市町村との共同事業でありますので、そういう意味で、市町村との共同作業ということになりますが、具体的には、14の市町村でこの予算を今同じように12月の議会の中で議論していただいておりまして、そこで計上されてくるはずであります。そうしたところは、市町村のこういうような手続で予防接種できますよというのがわかるような形、お問い合わせ先とか、その辺も含めて、丁寧にいろいろ検索しやすい、そういうサイトにしたほうがいいかなと思いましたし、また、どうやって入ったらいいかわからないというお話でもございますので、今回、県議会で予算をお認めいただければ、例えばフロントページのほうにしっかりとその入り口を張って、わかりやすい形にするとか、工夫をさせていただきたいと思います。  国のほうの追加予算との関係で、拡充があった場合、追加補正をするのかと、こういうお話でございますけれども、実は県議会の開会の前に、今回、根本大臣のお話等々、いろんな厚生労働省の動きが入りました。ですから、今回の議案の説明書のほうをごらんいただければと思うのですけれども、国のほうのそうした事業が変わったことに連動して、この事業の予算は執行させていただきますという趣旨の説明を入れさせていただいたところでございます。ですから、この国のほうの予算が成立すれば、それに合わせて、対象が若干変わるところがあるかもしれませんけれども、それで、その事業ができないということにならないように、今の計上予算の中で、そのようにさせていただいております。最終的な額は変わるかもしれませんが、これは2月議会のほうで再度その総額の修正等をさせていただきたいと思います。 ◯副議長(福間裕隆君)森脇市場開拓局長 ◯市場開拓局長(森脇光洋君)補足答弁をさせていただきます。  この事業につきましては、議員御指摘のとおり、和牛の事業、そして、メディアの発信の事業、いわゆる枠予算2,000万円、2,000万円の事業の中で執行させていただいたものでございます。この事業は、やはりメディア発信ということプラス、食に対しての地域おこしというふうなこともございましたので、そういう枠の中でこういう事業を使ったらいいのではないかということを中で協議しまして、執行させていただいたところでございますけれども、大変大きな予算でございますので、今後はそういったことについても十分肝に銘じながら事業を執行させていただきたいというふうに思っております。  何とかもう一回見られるようなことにできないのだろうかということがございました。この事業の主催は、ONESTORYという会社が主催しております。そこに今までのDINING OUT、いろんな地域でやっておりますけれども、そこにDINING OUT TOTTORI-YAZUというページがございます。ショートムービーでございますけれども、そこに徳吉さんが食材探しをしているシーンでございますとか、こういうふうな形でこのイベントが開催されて、来場者の方々の声とか、生産者の方々の声とか、そういったことが動画でも発信されておりますので、そういうところをまた御案内させていただければなと思っております。再放送につきましては、また主催者のほうともちょっと協議させていただきたいと思います。 ◯副議長(福間裕隆君)13番松田議員 ◯13番(松田正君)御答弁いただきました。  まず、DINING OUTですけれども、努力いただくということでございますが、八頭郡の選出の方もいらっしゃいますけれども、大変に八頭のPRが、八頭押しがすごかったので、ぜひそういった意味で活用いただきたいというふうに、後押しをお願いしたいと思います。  続いて、風疹ですけれども、広報については考えていただくということで、よろしくお願いしたいと思います。  本当にこの風疹対策は、大変大きな課題となっておりますので、補正についてももう当然対応されるということ。ただ、厚労大臣の11月27日の記者会見とかの話ですと、枠もふえてくるのではないかという気もしますので、ぜひともしっかりとした対応をお願いしたいというふうに思います。予算が通った暁には、必ず私は検査に行きたいと思います。皆さんもよろしくお願いします。  続いて、歯科保健推進計画でございますが、フッ化物洗口についてお伺いしたかったのですけれども、こちらですね、今回皆さんに配付されていると思います。その中で、先ほど知事、教育長も言われましたが、フッ化物洗口、先議会で錦織議員が取り上げられました。最近よく気が合うのですけれども、私も米子市議会のときにも取り上げたことがございまして、これは当然学校でやるべきではないかという話をさせていただきましたが、けんもほろろな答弁だったというふうなことを覚えております。先議会でも話がありましたけれども、保育園ではほぼ実施されているわけで、保育園でできて学校でできないはずがないと思うのですよね。子供たちとしては、もう保育園で経験しているわけですから、ある程度やり方もわかっているわけで、ちょっと手伝いをしてやれば、幾らでも実施できると私は思っております。大変高いハードルだと知事も言われました。教育長も言われました。先ほど教育長答弁で鋭意取り組んでいるということでございますが、今まで全然進んでこなかったわけですよね。これを5年間でやられるということですので、具体的にどのように取り組まれるのか、改めてお伺いします。  続いて、主権者教育でございますけれども、選挙管理委員長におかれましては、お忙しい中、きょうはありがとうございました。何か来週もあるようでございますが、日にちが合わせられなくて済みませんでした。  選管としては、選挙出前講座等々を取り組んでいただいておる。教育委員会としても、身近な地域の課題を取り上げながらやっている。私学については、研修会で対応しているということでございます。しっかりとこれからも取り組んでいただきたいと思うわけでございますが、私はこの4年間、学生議会を必ず担当させていただきまして、大学生さん、また、あるいは高校生と一緒にこの議場でいろんな議論をするお手伝いをさせていただいたわけでございますけれども、やはり直接対話すると、何だ、そんなことだったのだみたいな気づきが子供たちに、学生、生徒さんにあるわけで、本当によかったと毎回必ずそういった感想が議会事務局にも集まっておるわけでございます。  また、あわせて、これはちょっと紹介しますけれども、自民党鳥取県連青年部・青年局ですね、福田青年局長、藤井青年部長のもと、長年の懸案でありました学生部というやつができまして、こちらのほうでもいろんな意見交換をやりながら、若い方のこれからの政治参画に向けて取り組んでいこうというふうにやっております。事ほどさように、若い方と直接話をすることは大事なことであると思います。  これは私個人の意見でございますけれども、もちろん4月に改選なので、帰ってこられるかどうかわかりませんが、改選後、例えばその主権者教育の場に我々が何か協力できることがあるのではないかというふうに思うわけであります。先般の全国議長会の研修でも、当該選挙区の人が行かないようにするとか、いろんな工夫をしながら、県会議員がそういった主権者教育に講師としてみたいな形で参画しているというような例があるというふうに伺いました。これは、学校現場として、そういった提案があった場合ですけれども、仮定ですけれども、その場合は受け入れられる可能性があるのか、教育長に伺います。 ◯副議長(福間裕隆君)答弁を求めます。  山本教育長 ◯教育委員会教育長(山本仁志君)松田議員から重ねて2点にわたりましてお尋ねがございました。  フッ化物洗口につきましては、さき方も少しお話を申し上げたのですけれども、これまでは、例えば日野町だとか、やっておられるところがあるので、ぜひやってくださいというような形でのいろんな理解を求めていくというやり方だったのですけれども、もう少し具体的に導入の手順だとか、あるいは留意事項だとか、例えば学校現場なり、保護者の方々に理解を得るために、いろんなフッ化物洗口の有用性などをまとめたものだとか、そういうものを資料としてつくりながら、それを提示していく、あるいは、学校現場で導入する場合に、どんなやり方ができるのか、どういう時間を使ってやっているのか、そんなことをパッケージにして具体的に示しながら理解を求めていくというやり方をぜひ取り組んでいきたいというふうに思っております。  また、主権者教育につきましては、高校生議会で大変県議会の皆様方にもお世話になっております。感謝を申し上げたいと思います。  御提案ありました県議会の議員の皆様方の学校へ教育でのかかわりの部分でございますが、先般、総務教育常任委員会で青谷高校に出前県議会ということで、常任委員会の委員の皆様方に御訪問いただいたのですけれども、こういう取り組みの中で、そこの出前県議会を生徒が傍聴するであるとか、生徒が参加して意見交換をするといったことがひょっとしたら可能性としてはあるのかなと思いながら、今お伺いをしていたところでございます。これは選挙管理委員会でありますとか、議会事務局、いろいろと連携をとりながら、お伺いしながら、検討をしてまいりたいというふうに思っております。また、学校教育にかかわらず、社会教育の場でも、こういった取り組みができるのではないかなというふうに思っておりまして、今般、南部町の町議会のほうで、これは高校の枠を取っ払った高校生と青年団、新しい青年団の皆様方が議員の役割としての議会をするというような取り組みも行っておられるということでございますので、こうした取り組みなども通じて、主権者教育が進んでいけばというふうに思っているところでございます。 ◯副議長(福間裕隆君)13番松田議員 ◯13番(松田正君)フッ化物洗口は、しっかり取り組んでいただきたいと思います。市町村との連携が大事でございます。よろしくお願いします。  続いて、主権者教育も改選後ですが、また協議できればと思いますので、よろしくお願いします。  最後、学校環境整備でございますが、耐震が終わりまして、配付資料にようやく入ることができました、時間がなくなりましたけれども。私がきょう言いたいのが部室ですね。部室の整備と食堂がある学校にエアコンがついていないところがあるということでございます。1枚目を見ますと、県立高校の米子東高校の昭和43年3月が一番古いのです。耐震と同時にされたところも多数あるのですけれども、残っているところはやはり年次的にやっていかないといけないと思うのですが、いかがでしょうか。ちなみに、米子東の昭和43年がこの写真の2枚目のやつでございますので、ごらんください。  続いて、エアコンですけれども、こちらも、鳥取工業、米子高校、米子南高校がエアコンがないということでございますが、どのように対処されるのか、お伺いします。 ◯副議長(福間裕隆君)答弁を求めます。  山本教育長 ◯教育委員会教育長(山本仁志君)松田議員から重ねて部室の更新、あるいはエアコンの設置につきましてお尋ねがございました。  部室については、老朽化等を勘案しながら改修を進めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。これまで進めてきていたのですけれども、この本体の耐震化工事のほうを優先するということで、一時中断状態にありましたけれども、これは、引き続き取り組んでまいりたいというふうに思います。  食堂のエアコンにつきましては、整備されているところ、実は同窓会館とあわせて同窓会のほうでつけていただいたりというところが大半なわけでございますが、特別教室などとの優先順位ということも勘案しつつ、整備を進めてまいりたいと考えております。 ◯副議長(福間裕隆君)13番松田議員 ◯13番(松田正君)部室のほうですけれども、ことしは、白鳳高校、昭和45年の……。あと1分ですね。木造のやつを直されています。ぜひ古いやつから順番にでいいので、取り組んでいただきたい、要望しておきます。  最後、エアコンですけれども、先ほど言われましたように、同窓会館等が食堂になっているということでございますので、ただ、もう食堂ですので、食中毒等の危険性があると思いますので、関係者と協議していただいて、県が出せなかったら、そういった部分で話し合いをして、早目にするように働きかけていただきたい。要望して質問を終わります。 ◯副議長(福間裕隆君)10番中島規夫議員 ◯10番(中島規夫君)(登壇、拍手)本日最後となりました県議会自由民主党の中島です。  通告に従いまして、3点伺います。  まず、1点目、新資源管理導入円滑化等推進事業等について伺います。  現在、国において、農林水産業の大胆な改革がなされております。そんな中で、今回は特に水産業について、知事の考えを伺います。  去る11月29日、水産資源管理の強化や養殖産業への企業参入を促進する柱として、水産改革法案が衆議院を通過しました。報道によりますと、12月7日、きょうですね、参議院を通過する予定だそうです。事によると、もう通過しているかもしれませんけれども。こうした状況を踏まえて、3点伺います。  新資源管理導入円滑化等推進事業はどのようなものなのか。鳥取県は、主にまき網業、底びき網業、養殖業などがありますが、本県への影響はどのようなものであるか、知事に伺います。  そして、大手水産会社であります日本水産の関連会社であります弓ヶ浜水産がことし、琴浦町にギンザケ採卵センターを整備されましたが、その意図とは何なのか、また、鳥取県はこれをどのように考えているのか、知事に伺います。  弓ヶ浜水産の海の生けすでは、現在年間2,000トン程度のギンザケ生産であります。弓ヶ浜水産が持っております区画漁業権は、最大で年間3,000トン養殖生産できる海面面積がありますが、どういう方針であるのか、知事に伺います。  次に、志戸坂峠道路の高規格化について伺います。  兵庫県佐用-鳥取間は鳥取自動車道、鳥取-米子間は山陰自動車道、米子-岡山間は米子自動車道、鳥取-豊岡-宮津間は山陰近畿自動車道と、高規格道路として整備されております。鳥取西道路では、鳥取-青谷間が平成31年夏ごろ、羽合-琴浦間は平成39年前後に、山陰近畿自動車道の岩美町内の3.5キロは平成34年ごろに開通が迫っております。懸案でありました山陰近畿自動車道と山陰自動車道を結ぶ通称南北線ですね。これは先日、市街地を通る3案が提示され、検討へと入っております。4車線の計画で、暫定2車線であることは若干不満は残るものの、ミッシングリンクの解消へと向かっております。  しかしながら、兵庫県佐用と鳥取市を結ぶ高規格道路の鳥取自動車道で、志戸坂トンネルを挟んだ2.5キロ区間は、一般道路であります。改良は少しずつなされているようでございますが、今後の予定を知事に伺います。  3点目、青谷上寺地遺跡で出土した人骨のDNA分析と今後の取り組みについて伺います。  去る11月17日、鳥取市青谷町総合支所2階多目的ホールで、国立科学博物館副館長の篠田謙一氏を招いて、青谷上寺地遺跡から出土しました人骨のDNA分析の中間報告会がございました。150名収容の会場は、傍聴者とマスコミ関係者でいっぱいであり、話題性があることははっきりわかりましたが、今回の中間報告は、母系を追跡できるミトコンドリアの中のDNA分析であり、渡来系と縄文系が混在するだろうと予想していた、それに反してほとんどが渡来系弥生人でした。平成31年3月には、国立科学博物館と鳥取県との共同研究により、青谷上寺地遺跡で出土した弥生人の人骨の今度は核の中のDNA、これだと父親の情報が得られますが、核のDNA分析の結果発表となります。  分析結果から得られる情報で再現できる弥生人の展示標本の作製について、平成31年度の当初予算に組まれるのかどうか、知事及び教育長に伺います。  登壇での質問は、以上で終わります。 ◯副議長(福間裕隆君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)中島県議の一般質問にお答え申し上げます。  まず、漁業関係で2点お尋ねがございました。新資源管理導入円滑化等推進事業、これはどういうもので、どんな影響があるのかと、こういうことでございます。  この新しい法案でありますけれども、漁業法の改正の一つの固まりがありまして、その中に今御指摘いただきました新管理システムを入れていこうと。これは、要は漁業のロケーション、漁獲割り当て等を入れていくというものでありますが、これとあわせて、それに対応した事業の導入が今予算上検討されているということでございます。  本日、恐らく参議院の本会議を通過するのではないかという報道でございますので、そうなりますと、いよいよ制度化ということになります。一つは、TACと言われるものでありまして、Total Allowable Catchという、漁獲可能量というものをセットする。それから、IQといいますけれども、Individual Quota、それぞれの個別の船に対する割り当て、こういうものがございます。  実は、この考え方は、本県は既に多く導入しているところでありまして、当然ながら、マグロはその考え方のもとに制限をかけてきておりますし、ベニズワイガニもIQと言われる個別割り当てというものを現実にはやりまして、漁業資源の管理を今我々も進めているところであります。したがいまして、この考え方で大きな激変が直ちに起きるものではないと思われます。  では、具体的には、何を想定しているのかということで、これは巷間伝えられているところでいいますと、例えば北海道のほうのスケトウダラとか、それから、太平洋クロマグロの北海道のもの等、どうもあちらのほうのものが当面ターゲットとして考えられているのではないかと。本県のところが直ちにこの適用対象というふうになるかどうかというと、そういうようには、今のところ情勢はなっていないようにも思われます。  ただ、いずれにいたしましても、はっきりしないこともいろいろありますので、説明会とか、やはり地元の漁業者の皆さんに今回の考え方を示していただく必要がありますし、また、そういう意味で、TAC、あるいはIQが適用されるということが我々のほうに影響があるのであれば、それについては、透明な手続の中で、地元の漁業者なども参画をし、意見も言えるような中で、対策も含めてトータルで考えていかなければいけませんので、そういう対応を求めていく必要があるかなと思います。きょうの法案の成立次第によってということではありますが、国のほうへ所要の要望をしていく必要があるかなと思います。  実は、これは、片方で予算措置がございまして、今要求されているのは62億円でございます。これがそういうふうに漁獲制限の対象となってくるような場合には、それに対して、例えば船を減らすとか、さまざま補償措置の可能性もあるわけです。それを大日本水産会のほうに62億円寄託をしまして、基金をつくり、そこから事業を執行していくというようなことであります。実は、同様なことは我々のところでも以前ございました。日韓漁業協定水域の問題が発生したときですね。それを基金事業として、例えば海底の清掃事業だとか、調査事業だとか、いろんなことの財源をつくってやった時期がございます。今はそれは単年度事業に変わりまして続いていますけれども、こういうようなことと多分同じようなことを何らか考えておられるのだろうと。まだ、これは予算編成前でありますので、わかりませんが、今のところ、我々はそういうような情報に接しているところでございます。  そんな意味も込めまして、十分な説明とか、それから、透明性のある手続、もし何かあった場合の対策ということ、それらを含めて、要望する必要はあるかなというふうに考えております。  次に、ギンザケにつきましてお尋ねがございました。  これにつきましては、11月28日に、これは琴浦町の船上山の麓のところでございますけれども、清流の流れるところがございまして、そこで採卵場というものをセットして、これは弓ヶ浜水産のほうで、採卵が開始をされたということになりました。これが12月くらいまでかかるものでございまして、その後、これをふ化させて、また大きくしていき、いずれは境港のところにございます生けすのほうで養殖を進めていくというような構想でございます。  お伺いしますと、今までは実は輸入をして、この稚魚というものを育てるようになっていました。卵の段階からということになりますと、鳥取県内で生まれて、鳥取県内で育った、そのギンザケの循環ができるようになります。したがいまして、生産基盤としては非常に高度に整ってくることになりますし、それから、ブランドとしても、鳥取生まれ、鳥取育ちというわかりやすいブランド戦略も展開可能になってきます。そういう意味で、私どもとしては、地元の皆さんもそうですけれども、歓迎しているところであり、ぜひこうした形で、養殖漁業を発展していただければなというふうに思います。  境港のほうでの区画漁業権につきましては、今3,000トンベースでセットをされているわけでございますが、こうやってだんだんと循環が進んでくれば、向こう何年かのうちに、それを全て使うぐらいになるのかなというふうに思われます。現在は、生けす21基で操業をされていますけれども、これを30基を超えるようなところまで今後展開される可能性があります。これにつきましては、実は弓ヶ浜水産さんは、全国でも非常に例外的なことだと思います。私どもは東日本大震災からの復興の一助として、その養殖漁業の拠点を鳥取県内で引き受けることに努力をさせていただいたわけでありまして、地元の漁協も理解をした上で進めています。それで、漁協の組合員にこの会社自体がなっていますので、そういう意味では、調和的に今進めているところでございます。  次に、志戸坂峠道路の高規格化につきましてお尋ねがございました。  この志戸坂峠道路でございますが、御指摘のような2.5キロのトンネルがありますけれども、10数キロにわたりまして一般道部分というものがございます。実は、志戸坂峠道路のうちで、トンネルの部分がございまして、その下に駒帰がございます。駒帰インターから智頭南インターのところは、いわゆるAダッシュ事業という事業を使っていまして、もともとは志戸坂峠道路の中のものでありますけれども、高速道路、山陰道と同じ手法で、専用道として整備を進めてきているというようなものでございます。  そういう長いほうの志戸坂峠道路も含めて考えてみますと、やはり最近いろいろと課題もある。特に、去年1月に大渋滞が起きました。あのときは、もとはといえば、上のほうの道路、高速道路のほうに問題が発生をしたわけです。ほき詰橋付近で大型車両がスタックをするということが引き金になりまして、上をとめざるを得なくなる。それをとめるのが急に来たものですから、下の道が今度大渋滞を起こしてしまって、機能麻痺を起こしたということになりました。これはそのトンネルの下のところでありますけれども、高速道路部分は実は若干勾配が強いのですね。もともとそういう志戸坂峠道路として整備をしていたところであります。  昭和52年から権限代行によりまして事業の着手がなされ、昭和56年にそのトンネルのほう、さらには、平成に入りまして、鳥取側のほうの道路部分と、それから、さらに岡山側とがそれぞれできてくると、こういうことになったわけでございます。  今私どもとしては、このスタックということもございますので、その下の部分も含めて、この志戸坂峠道路につきまして、やはり機能強化をすべきではないだろうか、そういう意味で、我々としては、政府のほうに要請をさせていただいております。国のほうも問題意識は持っていただけていると思います。やはり今雪で動けなくなるというのが国土交通省としても大問題になっていますので、そういう意味で、これはトンネルもそうですけれども、トンネルの下のところも含めた、何らかの対応ということの必要性については御認識をいただき始めているのではないかなと思います。  いずれにいたしましても、これはしっかりと要望していく必要がございまして、先般、12月3日の日に10県のミッシングリンク解消の要請活動のときにあわせて、国交省のほうにも要請をさせていただいております。  最後に、青谷上寺地遺跡で出土した人骨につきまして、その展示標本の作製が新年度予算で組まれるのかどうかと、こういうお尋ねでございます。  これにつきましては、今お話もございましたけれども、母系のほうによりますミトコンドリアDNAの分析で、32例中の31例が実に渡来人であったという、非常に衝撃的な内容が先般公表をされました。篠原先生のほうの分析がございまして、さらに、3月には、調査を進めて、篠原先生や藤尾先生等、ここ鳥取のほうでも御講演いただくというような段取りを進めているところであります。  だんだんとわかってきましたのは、この山陰、青谷というのは交通の要衝であって、対岸諸国との交流もあったということであります。同時に見つかってきたものでありますが、港かもしれないと思われるような、横に木を渡した、そういう構造も見つかってきておりまして、船が停泊をするための施設だったのかもしれないと。また、そこから出てくる木に描かれた絵等々から、大きな船団のように船を扱っている様子であるとか、あるいはサメ、あるいは漁をしている様子、そうした漁労の様子も描かれている。つまり、農耕だけでなくて、そういう海洋型の生活ということも多分にあり、往来も対岸との間であったことを思わせる、そんな状況もあります。これらが今回のミトコンドリアDNAの分析と非常に連関して見え始める可能性が出てきているわけです。そこに、新しい弥生時代の見方として、クローズアップされる要因が青谷にあるわけであります。  また、実は、この研究は、すごい壮大な研究の一環でありまして、ヤポネシア人、日本列島に住んでいる人々のDNA分析等で、そのルーツを明らかにしていこうという、そういう事業の一環でございます。4万年にわたりまして、この日本列島にいろんなところから人々がやってきて定着をし、今私たちのようなヤポネシア人、日本列島人が生まれていると。その源泉をたどると、どういうふうになるのだろうか。時代を経て見れば、大量に外から入ってきた時代もあれば、そうでない時代もあります。その辺を明らかにしていく意味で、青谷上寺地遺跡の持つ意義が学会から注目をされているわけであります。  そういう意味で、ヤポネシア人の一つの源流としての青谷人、この標本を製作するというのは、非常にインパクトがある話でもありますし、私たちの郷土の学習の素材としても子供たちにも大きな価値のあるものではないかと思います。今教育委員会と協議をしておりますし、いずれ、この文化財系統を知事部局のほうに移管をする相談もしているところでありまして、予算の編成過程の中で議論をしていこうと思いますけれども、そうした標本の作製、新年度から取りかかるということは、きょうの御議論も踏まえて検討させていただきたいというふうに思います。  それとあわせて、青谷上寺地遺跡を向こう10年ぐらいかけて整備をするというかなり長いスパンにはなると思いますが、その中間的なところ、平成36年度とか、そんなところで、とりあえず展示館などもオープンさせてみる。そういうところにそういう展示標本として青谷人の標本を展示させていただくとか、もちろん、標本のほうが先行してできれば、それは青谷の今の資料館等にも置くことが可能でしょうし、いろいろと活用の道もあると思います。早速検討をさせていただきたいと思います。
    ◯副議長(福間裕隆君)山本教育長 ◯教育委員会教育長(山本仁志君)中島議員の一般質問にお答えを申し上げます。  私には、青谷の上寺地遺跡に出土しました人骨のDNA分析から、人物の標本を作製するということについて、来年度の当初予算に組まれるかということでお尋ねがございました。  さき方、知事のほうからも御答弁がありましたけれども、この研究、今ミトコンドリアのDNAの分析が終わって、核のDNAの分析が進められております。この分析がうまくいけば、縄文人のDNAの分析で、例えばこの弥生人の人骨から出てきたDNAの結果から、どんな目の色だったのかとか、肌の色はどうだったのか、そうしたところまで分析は可能だというお話もかつて伺っておりまして、実際、北海道礼文島で発掘された縄文人について、このDNAの分析の結果で、顔の像がつくられているというようなお話も篠田先生からもお伺いしているところですので、現実的にこの分析がうまくいけば、そうしたものも作製は可能であろうというふうに思っております。こうしたことについて、新年度の当初予算編成の中で検討をしてまいりたいと考えておるところでございます。 ◯副議長(福間裕隆君)10番中島議員 ◯10番(中島規夫君)3点、答弁を聞きました。  追及に入りますけれども、まず、1点目の水産資源、よくわかりました。きょうぐらいに成立するだろうとは思いますけれども、知事の答弁の中で、大体鳥取県はもうほぼやっていると。だから、今すぐ大きな影響はない、こういうふうに受け取りましたのでね。ただ、私は漁業者でありません。私が質問するということは、やはり漁業者の関係が言ってきているわけです、心配ですから。私は県民の道具を自称しておりますから。そう言うと、左右、後ろの同僚がくすくす笑いますけれども、私は自分でそう思っておりますから。  ただ、知事も言われましたけれども、地元説明会、これは心配している方もいらっしゃいますので。後ろに局長が控えておりますから、行かれるだろうとは思っておりますよ。くれぐれも丁寧な説明をしていただきたいと。これに関しては、もう結構でございます。  養殖のほうも、まあまあうまくいっていると。鳥取生まれの鳥取育ちをこれから売っていける。それから、知事も言われましたけれども、数年後には、今の区画漁業権の目いっぱいで生けすも30ぐらいにふえるかなという。鳥取県は面積的にもそんなに広くないから、農産物も量が限られてきますよね。農業新聞を読んでいても、市場欄に載っているのは白ネギぐらいですからね。今ですとブロッコリーがちょこっと載るかな、市場関係で。あとのものはやはり載らないのですよ、量が少ないから、産地として。ただ、海は広いですから、十分利用しているかどうかは別として。無限ですから。水産議連の会長がこっちを見て笑っておりますけれども、やはりどんどんふえていただきたい。ただ、残念なことに、入り江とかが少なくて、静かな海が少ないですから、なかなかできない。けれども、新日鐵住友が実験しておりましたけれども、海面から数メートル下がれば、静かですから、そういう技術が発達すれば、鳥取県の広い海岸線で養殖が可能になります。  農業生産780億円ぐらい、海が230億円ぐらいですか、林業が30億円弱、別に少ないからどうこうというのではないですけれども、伸び代がありますからね。林業だって僕は伸びるだろうといつも西川議員と話しておりますけれども、どんどん伸びていただきたいわけですよ。水産関係は、漁業者の方に説明していただければ、それで結構でございます。  2点目、僕は高規格道路がどんどん通るのはいいことだ思うのです。やはり鳥取県はこうやっておくれてきたと言うとちょっと残念ですけれども、全国的に見て、道路の整備、鉄道、新幹線もですけれども、遅い。道路か列車、どちらが先かといえば、道路のほうになるだろうと思います。道路ができるということは、人や物が行き来しますから、企業も来やすくなる。震災を契機としたこともありますけれども、道路がつながって、企業がどんどん来ています。三洋がへたりましたけれども、そのかわりの企業が来ている。これは可能性を秘めていますから、高速道路が続くことは知事もどんどん言ってほしいわけです。  知事は、先日も高速道路で10県を代表して国交省のほうに行かれて、新聞に出ていましたね。さっき私は、中国縦貫道に並行して、海岸線を通る山陰道や鳥取豊岡宮津線とか、そのことも言いました。あとは、南北の鳥取道、米子道、ちょっと倉吉のところがまだ未整備のところがございますけれども、やはり横をして、縦もというのが理想だと思うのですね。それに向けて、知事がどんどんやっていかれるのは大賛成なのです。我々の任期は、来年4月までですけれども、我々が在籍しようと在籍しまいと、やはり道路というのは長い年月がかかりますから、訴えていくしかないと思っています。  最近見ていて、知事が新聞等で鳥取豊岡宮津線、あれは知事や国会議員や県会議員も応援に行って、おうなどという写真が載りますね。それから、米子道の4車線化目指せといって、やはり知事、国会議員、県会議員も、人数で行きまして、おうと言っていますけれども、悲しいかな、この鳥取道の志戸坂の辺の一般道を、線を変えてでも、改良しろというのがなかなか聞こえてこないのですよ。自分の同僚の道路などに関係する委員会に聞きますと、岡山-鳥取間の関係委員会のほうは、もうちゃんと話し合って、要望書も出している。私は見ました。4点ほどある中で、はっきり2項目めに書いてあります。概略を言いますと、なお、一般道として供用されている志戸坂トンネルも含め、志戸坂峠道路について、冬期通行確保のため、隘路解消、つまり、狭い道解消に向けた再整備の検討を進める、これが要望事項に上がっていますから、これもやはり見える形で進めていただきたいのです。自分も時々通るのですけれども、危ないなと思うし、やはり高規格道路で行っていて、一般道路で速度制限とか、いろんなことがありますね、危ないのです。  やはり道路は、下の地道と高速道路、並行して複数あることがいろんな災害のときに強い条件、これは別に党派を超えて同意をもらえると思いますから、そのことを、知事、やってほしいのです。別に知事が我々を連れていって、国のほうでおうとやれと言えば、ついていきますけれどもね。それぐらいの行動を起こしていただきたい。このことをもう一度、知事に答弁をいただきたいということなのですね。  3点目の青谷上寺地遺跡ですけれども、私は、青谷に住んでいますから、これを余り言うと、後ろのほうで地域エゴだというふうな声が聞こえないでもないですけれども。道路を整備したら、いろんな産業は来ますけれども、東から西まで寄るところをたくさんつくっていただきたいのです。別に今は、青谷上寺地遺跡のことを言っていますけれども、遺跡だっていっぱいある。見るところだって、砂丘、さっきサンドのことを言われましたね。それから、岩美ではアクティビティーを海岸線でやっています。それから、大山も割と今にぎやかになってきました。境港のほうもありますし、米子のほうを通って松江のほうへ行っていただければいいのですけれども、そういうところに人が寄ってみようかなということをつくってほしいのですよ。  私がピンポイントで展示品のことを言いましたけれども、私は余りこういう中間発表会などは出ないのですけれども、たまたま出たのです。教育長もいらしていましたね。恐らく、あのときにパネリストの国立博物館副館長がはっきり言われたよね。予算がなくて再現できるか。何を言っているのだろうか、最初はわからなかった。そしたら、県の埋文のもう一人の人間も登壇していましたけれども、その彼も言って、ようよう考えてみたら、何ぼかかるからできないとかできるとか、財政当局は切ったりしますから、そんなことが言われているのかなと思って。担当課長を呼んでどうなっているのだと聞きました。やはり知事が言われたように、10年とかのスパンで整備していって、その間、話題をずっと引っ張っていこうという方針だ。これはそれでいいと思うのです。ただ、細かなことを聞きましたら、課長は自信を持っていましたよ。3月でちゃんと核のDNAから情報が得られるだろう。ここから、首からの上のをつくるのだったら1体100万円から150万円。頭のてっぺんから足の先までだったら1体800万円から1,000万円。恐らくそんなのを3体欲しいなぐらいな話をしていたのだろうと思う。いろんなレクを受けるとね。そうすると、3,000万円もかかるのですかと。そういうような話になって、あんな中間発表会での言葉になった。あの言葉は自分に向けられたのではなくて、教育長に向けられたと私は思っているのですよ。だけれども、誰かがやはり言わないといけないでしょ。だから、私がおせっかいおじさんを買って出ているわけですけれども。  これはするべきだと思う。関心が引けますし、先ほど松田議員が言われたように、マスコミが扱うか扱わないかで注目度がどんどん変わる。NHKも中間発表でやりましたけれども、恐らくNHKを筆頭にまたやるだろうと思う。これはなかなか全国版で扱ってもらえなくて、今の格好を考えていかれたのでしょ。国が加担して宣伝してくれるのですから、どんどん使うべきだと思う。教育長、けちった予算要求ではなくて、100万円のほうではなくて、1,000万円掛ける3の要求、こちらをお願いしたいのですよ。知事がうんと言うかどうか、それは知らないですよ。この決意を、教育長、お願いします。 ◯副議長(福間裕隆君)答弁を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)中島県議から志戸坂峠道路につきましてお尋ねがございました。  これにつきましては、大体19キロぐらい長さがある中で、そのうちAダッシュ事業が半分で、もう半分が権限代行でつくった道路ということでありますけれども、やはり規格が悪いですから、これを改めることは、交通事故対策、それから、豪雪対策等々で大変に重要であります。  今おっしゃったように、県議会同士で、岡山県議会とも話もされておられて、要望を上げていただいていることは、大変に我々としてもバックアップとしてありがたく存じます。我々も今要望活動をしているところでございますので、ぜひそれは、例えば地方六団体で私どもも東京のほうに要望に行こうという年末の季節になりましたけれども、そんなときにでもこの志戸坂峠道路の問題なども出させていただければありがたいなというふうに思いますし、この予算編成過程等でどういうふうに動いてくるかということも見ながら、今後の運動展開、岡山側も一緒にやっていただけるのであれば、ぜひそういうような形でお願いをさせていただきたいと思います。  いずれにいたしましても結果を出すことが重要でございますので、しっかりとした働きかけをしてまいれればというふうに思います。  また、青谷上寺地遺跡については、詳細は教育長のほうからお話があると思いますが、篠田副館長の研究の成果を生かして、ぜひ模型等の復元をというようなことでございますが、いずれにいたしましても、事前の宣伝ということもありますから、もちろんトータルでの予算、全体を見なければいけないという鳥取県の非常に小さなお財布の宿命というのはあるわけであります。その中でも、何らか工夫できるところは、いろいろと工夫をしながら、教育委員会サイドの要求に応じてまいりたいと思います。 ◯副議長(福間裕隆君)山本教育長 ◯教育委員会教育長(山本仁志君)中島議員から重ねて、全身模型をぜひ検討すべきというお話をいただきました。  私もその場にいて、そうしたことは可能なのだろうかなと思いながら、話を伺っておりました。後でいろいろやりとりをする中で、肌の色だとかというのは、そこのDNAの分析で出るのだそうですけれども、復元しようとすると、もともとの骨格がやはりないと、それが可能にはならないということで、青谷の場合は、お墓ということできっちり1体ずつが土の中に埋まっていたのではなくて、100体ぐらいがもう本当にごちゃごちゃな状況で発掘されているということで、頭蓋骨はわかるのですけれども、その頭蓋骨の下の、例えば体の部分だとか、足の部分だとか、手の部分が同一人物のものだという形で発掘されていなくて、それを調べてつなぎ合わせようとすると、膨大な時間がかかるというような話もあって、事実上、全身骨格をそろえて、全身を復活するというのは、今のところ困難な状況だというお話を担当のほうからも聞いているところでして、そうした意味で、どんな形で復元をして、展示をすれば、よりインパクトが出るのかといったことについては、引き続き検討する中で、ここはよくよく工夫をしていきたいなというふうに思っているところでございます。 ◯副議長(福間裕隆君)10番中島議員 ◯10番(中島規夫君)青谷上寺地遺跡の展示品については、何だか、知事がいらっしゃいというのに、要望するほうの教育長が若干後ろ向きで、残念だなと思います。3月まででしょ。4月になったら、教育委員会のここの課は、もう知事部局ですよ。今はたくさん要求しときなさいよ、教育長。そうされるだろうと思って、そのことは終わります。  知事、2番目の道、私も時々、行って、えいえいおうしてくれと要請があります。斉木先輩が後ろにいらっしゃって、米子道4車線化行かないかなどというときに、忙しいからなどとよくサボることがございますけれども。今度、いろんな要請があれば出ますので、東京でえいえいおう、これを望んでおります。以上で終わります。 ◯副議長(福間裕隆君)以上で、本日の一般質問並びに議案に対する質疑は終了いたしました。  本日、知事から、追加議案1件が提出されました。  お諮りいたします。  この際、これらを本日の議事日程に追加することに御異議はありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議はないものと認め、さよう決定いたします。  それでは、議案第38号「鳥取県教育委員会委員の任命について」を議題といたします。  知事に、提案理由の説明を求めます。  平井知事 ◯知事(平井伸治君)(登壇)ただいま提案いたしました議案第38号、鳥取県教育委員会委員の任命につきまして、その概要を御説明申し上げます。  12月22日に任期が満了します坂本トヨ子委員の後任に、地域や学校において人権教育活動に精力的に取り組まれ、東日本大震災の避難者支援活動にも御尽力されておられます佐藤淳子氏を任命しようとするものであります。  よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 ◯副議長(福間裕隆君)以上で、提案理由の説明は終わりました。  お諮りいたします。  議案第38号は、委員会付託等を省略することに御異議はありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議はないものと認め、さよう決定いたします。  本日の議事日程は全て終了いたしました。  これをもって散会いたします。        午後3時02分散会    ────────────────...