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令和 3年度予算特別委員会・速報版(第10日 3月17日)
令和 3年度予算特別委員会・速報版(第10日 3月17日)

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  1. 兵庫県議会 2021-03-17
    令和 3年度予算特別委員会・速報版(第10日 3月17日)


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    最終取得日: 2021-07-31
    令和 3年度予算特別委員会・速報版(第10日 3月17日)              予算特別委員会議事順序                                   令和3年3月17日(水)                                   午前10時                                   大会議室     開    会 1 諸  報  告 2 付託議案審査  (1) 総括審査     質    疑  (2) 動    議     趣旨説明     質疑並びに意見  (3) 表    決  (4) 委員長報告   閉    会 …………………………………………………………………………………………………………………… 出 席 委 員     委  員  長     水  田  裕 一 郎     副 委 員 長     上  野  英  一
        理     事     門  間  雄  司        〃        村  岡  真 夕 子        〃        北  上  あきひと        〃        島  山  清  史        〃        徳  安  淳  子     委     員     入  江  次  郎        〃        か わ べ  宣  宏        〃        福  島  茂  利        〃        松  井  重  樹        〃        増  山     誠        〃        北  川  泰  寿        〃        藤  原  昭  一        〃        藤  田  孝  夫        〃        坪  井  謙  治        〃        黒  田  一  美        〃        岸  口  み の る        〃        松  田  一  成        〃        中  田  慎  也 …………………………………………………………………………………………………………………… 欠 席 委 員     委     員     柴  田  佳  伸 …………………………………………………………………………………………………………………… 説明のため出席した者の職氏名     知事                    井  戸  敏  三     副知事                   金  澤  和  夫     副知事                   荒  木  一  聡     公営企業管理者               片  山  安  孝     病院事業管理者               長  嶋  達  也     防災監                   早  金     孝     技監                    八  尋     裕     会計管理者                 高  見     隆     知事公室長                 藤  原  俊  平     企画県民部長                戸  梶  晃  輔     政策創生部長                水  埜     浩     県民生活部長                松  森  章  子     健康福祉部長                藪  本  訓  弘     福祉部長                  入  江  武  信     産業労働部長                谷  口  賢  行     農政環境部長                寺  尾  俊  弘     環境部長                  田  中  基  康     県土整備部長                服  部  洋  平     まちづくり部長               出 野 上     聡     企画県民部企画財政局長           法  田  尚  己     教育長                   西  上  三  鶴     公安委員会委員長              奥  谷  勝  彦     警察本部長                 吉  岡  健 一 郎     警察本部総務部長              松  本  法  昭     議会事務局長                林     省  吾     人事委員会委員長              松  田  直  人     人事委員会事務局長             西  村  嘉  浩     監査委員                  四  海  達  也     監査委員事務局長              高  野  滋  也     労働委員会事務局長             大  西     稔     企画県民部企画財政局財政課長        有  田  一  成 ………………………………………………………        午前10時0分開会 ○委員長(水田裕一郎)  ただいまから、予算特別委員会を開会いたします。  議事に先立ち、ご報告いたします。  委員会条例第14条の規定により、本日、当委員会に説明のため出席を求めた者の職氏名は、お手元に配付いたしております一覧表のとおりであります。  次に、本日、入江次郎委員から令和3年度予算案の編成替えを求める動議が委員長あてに提出されました。  よって、その写しをお手元に配付しておきましたので、ご了承願います。  これより議事に入ります。  令和3年度関係、第1号議案ないし第23号議案、及び第44号議案を一括議題といたします。  本日は、総括審査を行います。  これより質疑に入ります。  この際、当局に申し上げます。  答弁は、発言の趣旨を的確に捉え、簡明・率直に願います。委員の発言は、通告に基づき委員長より順次指名いたします。  まず、門間雄司委員。 ○(門間雄司委員)  豊岡市選出の門間雄司である。自由民主党議員団を代表し、総括審査の質問者を務めさせていただく。  質問に先立ち、一言申し上げる。  このたび、新型コロナウイルスの感染症により、お亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみを申し上げる。また、罹患された方々にお見舞いを申し上げ、一日も早く回復なされることを心よりご祈念を申し上げる。  新型コロナウイルスに自らも感染するリスクにさらされながらも、日々、昼夜を問わず懸命に対応に当たっていただいてる医療従事者の方々をはじめ、感染予防にご協力いただいてる県民の皆様に心からの敬意と感謝を申し上げる。  新型コロナウイルスの感染者が本県で初めて確認されてから1年が経過した。突然のコロナ禍は地域経済や県民生活をはじめ、様々な分野に深刻な影響をもたらした。今後は、新型コロナウイルス感染拡大防止と経済活動の両立という困難な課題に対し、このコロナ危機を乗り越え、県民が将来への夢や希望を持ち続けられる社会を構築していかなければならない。その実現に資する令和3年度予算について、以下9項目について質問をさせていただく。  まず一つ目は、ポストコロナ時代に挑む財政運営についてお尋ねする。  我が会派の村岡議員が財政状況の質疑の際に、コロナ禍が財政フレームに与えた影響について確認したが、令和3年度当初予算を元に、現時点で把握し得る要素を織り込んで財政フレームを見直した結果、フロー指標では、令和3年度においては収支均衡をはじめ、全ての指標で目標を達成する見込みであるとされている。一方で、令和4年度から9年度までの間は、毎年35億円から80億円、総額で330億円の収支不足額が発生する見込みとし、今後の要調整額としておられる。  また、行財政運営方針については3年ごとを目途に様々な状況を勘案して見直しを行うとされているほか、令和3年度においては財政フレームをはじめ、行財政運営方針について十分検証し、必要な見直しを行うとされている。  検証のポイントとしては、財政状況の答弁にもあったように、一つ、簡素で効率的な組織体制の構築、二つ、新たな行政課題への対応、三つ、行政のデジタル化を踏まえた業務プロセスの抜本的見直し、四つ、施策効果の検証を踏まえた事業の選択と集中の徹底、五つ、適正な投資水準の設定、六つ、公社公営企業の在り方の検討などがある。  それらをどのようなことに留意して進めていくのかが重要であると考える。例えば、施策効果の検証を踏まえた事業の選択と集中の徹底であるが、毎年度の歳入歳出改革にも引き続き取り組んでいかれる中、事務事業においては、国県や市町の随伴が伴う事業等があることを考えると、県一般財源ベースの削減が30億円であっても事業削減による影響は30億円以上になる。だからこそ、事業のスクラップ・アンド・ビルドに当たっては、リビルド、再構築の姿勢により、よりよい事業効果の発現につなげていかなければならないと考える。  また、適正な投資水準の設定では、投資的経費は安心・安全な県民生活の質の維持、向上には欠かすことができず、県の主導的役割、ポストコロナに向けての未来への姿勢を示す重要なものであると考えることから、十分に確保できているのか、検証していく必要があると考える。  我が会派が予算申入れ等においても再三申し上げているとおり、厳しい財政状況が続く中にあっても、新型コロナウイルス感染拡大防止と経済活動の両立という困難な課題を克服し、県民が将来への夢や希望を持ち続けられる社会を構築する必要がある。そのため、知事自身も令和3年度予算をポストコロナ時代の兵庫に挑むスタートを切る予算と位置づけられたように、それらに向けた施策の展開が求められる。  そこで、これまで述べたことを踏まえ、持続可能な行財政構造の保持に向けた留意点を伺うとともに、ポストコロナ時代に挑む財政運営方針について、当局の所見を伺いをする。 ○知事(井戸敏三)  持続可能な行財政構造が基礎となって初めて、本県が将来にわたって経済社会情勢の変化に対応しつつ、その時々の県民のニーズに的確に応える施策を展開することができるものと考えている。ポイントは、財政改革だけはなくて、それに合わせて県民の願いや希望に応える県政が推進できるかどうかである。  財政課題としては、毎年度の収支均衡確保に向けた330億円の要調整額への対応と、依然として多額の震災関連県債をはじめとする、県債の公債費負担の軽減という構造上の問題について対策の検討が必要である。  まず、要調整額への対応であるが、コロナ禍により県税等の収入が大幅に減少し、税収予測の発射台が低下している。今後、順調に経済回復しても、令和4年度に令和元年度の税収に回復するだけである。2年間のブランクが生じる。まず、歳入面では地域経済の成長戦略を展開して、この活性化を通じて税収の確保を図っていく必要がある。歳出面では、ご指摘をいただいたように、スクラップ・アンド・ビルドによる事業の見直しを通じた施策の選択と集中を徹底していかねばならない。こうした、歳入歳出改革に取り組む必要があると考えている。あわせて、国に対しては地方のデジタル化、地方創生など厳しい財政状況だからこそ、地方の自立に配慮した地方財政対策を求めていく。  投資事業については、地方財政計画や他府県の状況も踏まえて、投資規模を地財計画の伸びと同一伸び率としているが、事業実施に有利な国庫補助事業を積極的に活用している。今後、県債や公債費に関する指標が危険水域とならないよう対応策を検討していく必要がある。特に、フレーム上別枠としている単独事業の水準を検討する必要があると考えている。  これらの検証、見直しを踏まえた新たに構築する行財政基盤を礎に、デジタル化の本格的推進や変化に強い産業構造への転換、地方回帰を促す環境整備など、新たな行政課題に積極的に取り組むことにより、ポストコロナ時代の新しい兵庫づくりに挑戦していくので、よろしくご指導いただきたいと思う。 ○(門間雄司委員)  大きな流れについては、今ご説明していただいたとおりである。そこが、巡り巡って県民の生活の場に影響を与えることが非常に多いものであるから、一つ、例を挙げて、スクラップ・アンド・ビルドについても言及させていただいた。壊すことを前提ということではなくて、まずは再構築という視点から、どういった事業効果を発現するために図っていくんだという視点を忘れずに進めていっていただきたいというふうに思っている。よろしくお願いする。  次に、二つ目の質問に移る。  新型コロナウイルス感染症に対応した医療提供体制の充実強化についてお伺いをする。  新型コロナウイルスの感染者が本県で初めて確認されてから1年が経過した。本県では3月1日から緊急事態宣言が解除されたが、新規感染者数は下げ止まり傾向にあるほか、変異株のウイルスが蔓延する中で、まだまだ予断を許さない状況にある。また、第4波の到来も予想される中、臨機応変な対応が求められる。  こうした中、先日、昨年末からの感染者急増を受けて多くの都道府県で医療提供体制が逼迫したことを踏まえ、厚生労働省は新型コロナウイルス患者の病床拡充に向け、都道府県に対して病床確保のための計画見直しを求めることを検討しているとの報道があった。  県においても、これまでの新型コロナウイルス感染症対策の分析、検証から得られた教訓や課題として、例えば入院病床の確保、外来医療体制の確保、救急医療体制の確保、通常医療の安定的な提供といった医療提供体制の充実を挙げているが、感染症流行時や院内感染が発生した場合等に速やかに対応できるよう、平時から地域における病院間での役割分担やネットワークの構築により、機動的な人員体制や病床の確保を図っていく必要があると考える。  これまで述べたように、新型コロナウイルス感染症対策の分析、検証結果に対する積極的なフォロー、並びに日々刻々と変わる状況に対する県民の不安解消を図りながら、県下の医療提供体制の充実を図っていく必要があると考えるが、当局の所見を伺いをする。 ○知事(井戸敏三)  ご指摘いただいた新型コロナウイルス感染症入院医療体制であるが、一般医療とのバランスも考慮して、患者の発生状況に応じて段階ごとに体制を順次強化してきた。そのような意味で、機動的な対応を行ってきたのではないかと考えている。また年末年始以降の患者の急増を受け、更なる病床確保を行うなど入り口対策、回復者の受入れを支援していくなど出口対策、健康観察の充実など自宅待機者のフォローアップ対策の強化にも取り組んだ。  病床運用については、医療資源の効率的な活用にも配慮する必要があるので、受入医療機関では加古川医療センターなどの拠点病院や大学病院などが重症者を対応する、その他の医療機関が中軽症者や無症状者に対応することとして、コロナ受入対応以外の医療機関が2次救急への対応や回復者の受入れなどを行うなど、医療機関の役割分担と連携を推進してきた。  感染状況は一時期落ち着きが見られたものの、変異ウイルス患者の増加もあるし、昨日時点での感染者数は78という数字であるが、その対前週比は1.7になっているということで、上昇傾向にあり、早急に次なる波に備える必要があると考えている。
     そのためにも、病床利用の目詰まりなど、今回明らかになった課題も踏まえ、医療機関相互の役割分担の更なる徹底による病床運用、宿泊療養施設への医師の派遣など、宿泊療養施設の活用、三つに、自宅待機者への医師によるカバーなどを想定した市町や医師会との連携などに取り組んでいく。また、円滑なワクチン接種についても、供給、接種などの体制を整備し、市町と協力して進めていく。  新型コロナ対応を踏まえて、国で次期医療計画の記載事項に新興感染症等の感染拡大時における医療を追加することが検討されている。県としても、適切な時期に検証を行い、平時には感染症に対応可能な病院機能や人材の確保を、感染拡大期には医療機関や医療従事者の連携体制の構築を想定して、地域医療構想調整会議等で感染症対策も念頭に置いた検討をしていただく。今後とも、感染症の拡大時にも安心して県民が必要な医療が受けられるような医療体制の強化に取り組んでいくので、よろしくお願いする。 ○(門間雄司委員)  まさに、走りながら考えるといった状況でのコロナウイルス感染症対策を行っていただいているというふうに思う。日々刻々と状況が変わる。先ほども目詰まりという言葉使われたが、その状況の変化によっては、どこにまたそういったことが起きるかもしれない。しっかりとした現場の状況を把握しながらの今後の対応に万全を期していただくよう、お願いを申し上げておく。  次の質問に移る。  三つ目、デジタル化の本格的な推進についてお尋ねをする。  ポストコロナ社会を見据えた新しい働き方、教育、医療などのデジタル化に対応するため、5Gを含む情報通信基盤の整備はもとより、それを活用してスマートひょうごを実現するための体制構築が急務であると考える。  我が会派の中田議員が部局審査でも言及したデジタル化推進に向けた人材活用をはじめ、様々な地域課題をデジタル化により解決していく仕組みや体制づくりが求められている。  現在、県ではひょうごデータ利活用プランの推進体制として、県庁の外向きには、県が課題やニーズを集約する総合窓口を設置し、民、産、学、官の取組をファシリテート、よりよい方向に誘導する仕組みを構築している。また、内向き、県庁内にはひょうごデータ利活用推進本部による全庁横断的な取組を推進するとしている。この体制が十分に機能すれば、デジタル化の取組も加速度的に進んでいくものと考えるが、現時点でどの程度機能しているのか、なかなか見えない部分がある。  一方、国においては、デジタル化の速やかな推進を目的として、デジタル庁が設置されようとしている。これまでデジタル化の障害となっていた府省間の縦割りを打破すべく、各府省に対する司令塔として、予算を含めた企画立案と統括監理の強い権限、さらには、勧告等を含めた総合調整の役割を担うとされているが、国のこうした動きに対する県の受皿もしっかりと準備しておく必要があるのではないかと思う。  そこで、県におけるデジタル化の本格的な推進に向けて、現在の仕組みや体制がどの程度機能していると認識しているのかを伺うとともに、実効性の担保に向けた組織体制の充実強化が必要であると考えるが、当局のご所見をお伺いをする。 ○知事(井戸敏三)  本県のデジタル政策であるが、まず全体としては、ひょうごデータ利活用推進本部でひょうごデータ利活用プランにより、デジタル・トランスフォーメーションの戦略をつくっていく。あるいはその戦略を中心とした情報の共有を行っている。あわせて、スマート県庁推進プログラムにより、スマート県庁の推進を図っている。個別の行政課題へのICTの活用については、事業部局と情報部局が連携して対応すると、こういう2本立ての体制にしている。  例えば、部局横断の取組としては、全国トップクラスの利用がある地理空間情報、これは治山部門等が収集したデータを情報部門がオープンデータ化し、内外に活用を促している。また、ドローンは産業部門が中心となり、防災、鳥獣対策、インフラ管理などの部門と連携して、多方面で活用している。これらは全国を先導する取組と評価されている。  また、緊急の課題であるコロナ対策では、自宅待機中の患者の健康観察のため、健康観察アプリを導入するなど、IT企業とのマッチングも行って対応してきた。  さらに、デジタル・トランスフォーメーションを加速充実するためには、体制を更に強化する必要がある。推進本部の司令塔機能を強化したいと考えている。民間のトップ人材を部長級で招聘して、推進本部の事務局長を務めてもらうつもりである。そのもとに、戦略立案や先導的プロジェクトを担う政策担当課をつくり、行政手続オンライン化やICTによる業務改革等を担う改革担当課を設置し、情報システムの企画・運営を担うシステム担当課を設けることにしている。この3課体制で対応することを基本にしながら、技術指導やプロジェクト推進の実務リーダーとなる専門官を新設して、複数の外部専門人材を登用すべく、今募集手続を開始した。  あわせて、派遣制度とか各種研修による、職員のデジタル能力向上や意識醸成など、今ある人的資源の能力開発にも努めていく。  そして、課題を知る職員と技術データ活用を知る外部人材が共に創る体制の成果を期待しているものである。そして、兵庫情報スーパーハイウェイなど情報基盤を生かした企業誘致やスタートアップなどの起業の推進、あるいは行政手続などのデジタル化を推進して県民負担を軽減していく、新政策を科学的に立案、展開するようにするなど、県民がデジタルの恩恵を実感できる、兵庫のデジタル・トランスフォーメーションを推進していくので、どうぞよろしくお願いする。 ○(門間雄司委員)  兵庫のデジタル・トランスフォーメーションを、今、組織体制の充実強化提案させていただきましたが、それを受けてかどうか、外部人材部長級で採用ということで大いに期待をしたいというふうに思う。組織を充実させて、そしてまた成果につながるように、しっかりとまたご精励をいただきたいというふうに思っている。  次の質問に移る。  四つ目が、地域創生戦略における地域プロジェクト・モデル事業の今後の展開についてお尋ねする。  今年度からスタートした第二期地域創生戦略の中で、地域の強みや個性を生かした八つの地域プロジェクト・モデルを設定し、来年度はその取組がますます本格化していくものと思われる。ひょうご五国の地域創生の実現に向けて、大いに期待しているところである。  例えば、但馬を中心に実施される但馬ワークプレース・プロジェクトは、但馬地域の豊かな自然環境や温泉、芸術文化、食など多彩な地域資源と、兵庫情報ハイウェイといった情報通信基盤の充実を生かし、ワーケーションオフィスの集積を図り、関係人口の拡大につなげるとされている。  まさに、コロナ禍による社会状況の変化に応じた取組であるとともに、ポストコロナを見据えた新しい働き方や生活様式に転換を図り、地域の活性化を図ろうとする重要な取組と考える。  そのほかにも、阪神・淡路大交流プロジェクトや二地域・居住都市農村交流推進プロジェクトなど、それぞれの地域の特性や地域資源を生かした楽しみな取組が進められようとしている。  プロジェクトの推進に当たっては、地域創生局と他部局の事業を合わせて、令和3年度、26事業、総額約5,900万円の予算が計上されており、全庁一丸となって取り組もうとされているところである。  地域創生戦略に掲げる基本理念、五国の多様性を生かし、一人ひとりが望む生き方や質の高い暮らしが実現できる地域へを目指し、こういった取組がコロナ禍前後の社会状況の変化に対応した効果的な取組となるよう、各地域プロジェクト・モデルの進捗状況や成果を十分に検証し、地域創生戦略に示す戦略指標の達成につなげていくことが重要と考えるが、当局の所見を伺いをする。 ○政策創生部長(水埜 浩)  地域創生の本来の趣旨は、自治体間で人口を奪い合うことではなくて、地域の多様性を生かして、人口が減少しても活力を維持することにある。このため、第二期戦略では、地域の強みを伸ばすプロジェクトに取り組んでいる。こうした取組が市町のモデルとなって、県下各地で次々と地域創生の種が芽生えてくることを期待しているところである。  例えば、質問でも触れていただいた但馬ワークプレース・プロジェクトでは、デジタル革新を生かしながら、芸術文化観光専門職大学やコウノトリとの共生といった但馬の魅力を発信し、サテライトオフィスの立地、大都市からの転入者の増加を図っていく。阪神・淡路大交流プロジェクトでは、万博を契機として大阪や神戸で進められているウオーターフロントの再整備をベイエリア一円に広げて、大きな産業構造の変革を促したいと思っている。  これらの戦略の進捗管理に当たっては、定量的な指標に加え、これからも住み続けたいと思う人の割合といった定性的な指標を設定し、意識の変化など数字では現れない成果も捉えることにした。  さらに、この成果の検証の主体として、地域プロジェクトごとに、行政や活動団体・企業、学識者などで構成する分科会を設置しているところである。この分科会で出た検証結果や社会情勢の変化などを次年度の施策に反映させていくこととしている。  マクロの指標としての人口とかGDPは、一、二年でなかなか変化するものではない。一方で地域の魅力や活力というものは、そこに住む人々の生活の豊かさ、生きがい、満足感など生活の質QOLを高めることで向上していく。今後とも、地域が持つ多彩な魅力を生かし、地域創生の実現を図っていくので、よろしくお願いする。 ○(門間雄司委員)  今朝、NHKおはよう日本で豊岡市のジェンダーギャップ解消の取組が放送された。見ていただいた方いたかもしれない。市内の若者回帰率を見ると、豊岡市だけのことであるが、若い女性が帰って来ないことが如実に現れており、これを何とかしておかないと地域の存亡に関わるといったことでの取組である。詳細はここでは省くが、そういった取組も地域に人の流れをつくる、取り戻すといったものの一環である。県下各市町ともますます連携しながら、将来をにらんだ受皿整備を現状の綿密な分析に基づいて、ハード面、ソフト面、両面でしっかりとしていくことが重要である。成果につながる取組をますますお願いをしたいというふうに思う。  次の質問に移る。  五つ目、県内の経済状況を踏まえた中小企業支援策についてお伺いをする。  コロナ禍による消費の低迷や景気の悪化が全国的に深刻さを増す中、本県においても地域経済雇用情勢に甚大な影響が生じている。特に、県内の中小企業においては、国、県、市町等による様々な支援を受けながらではあるが、約1年もの間、何とか耐え忍いでいる状況にあると思われる。  産業労働部の部局審査においても触れたが、昨年初めに新型コロナウイルスの影響が意識され始めた時点では、コロナ禍による中小企業の倒産増が大きく危惧され、通算の倒産件数が1万件を超す見通しであったものの、2020年の企業倒産件数は、前年比7%減の7,773件と2年ぶりに減少に転じたとのことであった。県内においても同様に、2020年の企業倒産件数は前年比で減少の状況とのことであるが、今後は、企業の借入れ余力の減衰や緊急事態宣言の影響などから楽観は許されない状況が続いている。  一方で、企業倒産件数の減少という結果は、これまで中小企業向け融資制度による金融支援をはじめ、商工会、商工会議所による小規模事業者に対する経営相談や指導、県内地場産業の持続的発展に向けた事業実施支援など、各種支援が一定の効果を発揮している結果であるとも考えている。  しかし、我が会派の福島議員が、産業労働部の部局審査において更なる支援策検討の必要性について質問したように、このままの状態が続くようであれば、コロナ禍による企業の経営悪化が進み、事業継続を断念する事業者が増えることは避けられない事態になることを容易に想像できることから、既存施策による効果の早期発現はもちろんのこと、今のうちに事態を予測し、次の手立ての検討を進めていく必要があると考える。  そこで、改めて中小企業が置かれている現状に対する認識と今後の見込みを伺うとともに、これからの中小企業支援策におけるポイントをどのように考えておられるのか、所見を伺う。 ○産業労働部長(谷口賢行)  コロナ禍は、飲食、宿泊、小売など7割を超える企業の業績にマイナスの影響を及ぼし、予断を許さない状況にある。コロナ融資を中心に当初予算では、8,000億円の融資枠を用意しているものの、今後、経営の持続が困難となる事業者が増える懸念もある。こうした現状、そして今後を踏まえ、第1に、中小企業対策の基盤となる資金の確保などセーフティーネットを整えつつ、第2に、コロナ禍収束までの短期視点の緊急対応、第3に、コロナ後も見据えた中長期視点の対策に一体的に取り組む。  第1の、セーフティーネットとしての資金繰り支援であるが、既に無利子・無保証料融資の期限を5月末まで延長した。新年度は過去最大の8,000億円の融資枠とし、保証料を補助しつつ伴走して経営支援を行う融資を設け、廃業や倒産の回避に注力をする。  第2の、感染リスク下での需要喚起などカンフル剤となる緊急対策であるが、中小企業家同友会の調査ではコロナ禍の影響のトップに需要減少が挙がっている。このため、県単独事業として、呼び水的に消費を誘発する商店街プレミアム付商品券や観光地の宿泊割引などに加え、持ち帰りや宅配の需要をつかむがんばるお店・お宿応援事業も第2期分を行う。経営継続を支える相談支援や事業承継も、商工会、商工会議所との連携できめ細かに取り組む。  以上の即効性を期する対策に加え、第3に、将来への希望をつなぐ中長期視点の取組として、デジタル化を見据え、商店街、地場産業など幅広く、相談から人づくり、さらにAI、ロボットの活用までデジタル・トランスフォーメーションの総合支援を進める。また、ヘルスケア、グリーン等成長分野への参入を応援するなど、チャレンジも広げる。  こうしたセーフティーネットや挑戦支援に当たっては、未曾有のコロナ禍であるだけに予期せぬ事態も考えられる。臨機かつ柔軟に対応することを念頭に、中小企業が安心感と希望を持てるよう、事業者に寄り添って歩みを進めていく。 ○(門間雄司委員)  この兵庫の統計3月号、これ最新版になると思うが、見ると、鉱工業生産指数の動きはリーマンショック時に比べて急速な低下であるものの持ち直しは早い、ただ、業種間で影響に差があるというような分析がなされている。今、本当に中小企業さんは苦労する中、持ちこたえている状況だと思う。コロナの収束については予断を許さない中であるが、地域の経済動向により注視していただき、伴走型の、県の施策としても伴走型という言葉使われているが、伴走型の兵庫県内地域経済施策をこれまで以上に検討・実施、そして効果の発現につなげていただきたいというふうに思う。よろしくお願いをする。  次、六つ目、農林水産業の成長産業化についてお尋ねをする。  我が会派の藤原議員が部局審査で質問したが、少子高齢化の進行に歯止めがかからず、労働力不足や地域活力の低下が懸念されている。また、コロナ禍で生産の継続を諦めてしまう者が増え、農林水産業が衰退し、農山漁村はもとより兵庫県全体の活力低下が懸念される。  今後、本県の農林水産業の持続的な発展に向け、農林水産業が地域の基幹産業として成長を続けていくためには、特に労働力不足等による生産体制の脆弱化、国内外での産地間競争の激化、コロナ禍で生じた需要の変化に対して、どのような施策を展開していくかが重要である。  また、国において昨年12月に農林水産業・地域の活力創造プランが改訂され、ポストコロナに向けた農林水産政策の強化が政策の展開方向に追加された。内容としては、食料安全保障の強化に向けた検討や、みどりの食料システム戦略の策定・実践、農山漁村における多様な人材や主体を活用したイノベーションの推進などがあり、グリーン化、新たな人の流れ、規制改革、デジタル化などに対応したものとなっている。これらの取組との相乗効果を図り、兵庫県農林水産業の成長産業化への道筋を確かなものとしていく必要がある。  本定例会で議決された、ひょうご農林水産ビジョン2030においても、施策の方向性を示しているが、農林水産業が地域の基幹産業として持続的に発展するための課題認識を伺うとともに、国の政策との連携を図った上での成長産業化への取組について、具体的にどのような施策を展開されようとしているのか、所見を伺いする。 ○農政環境部長(寺尾俊弘)  本県農林水産業の基幹産業化を進めるためには、地域の経済と雇用を支えるこの観点が重要である。このため、都市近郊の立地を生かし、一つには、収益性の高い野菜の生産拡大など生産力の向上、二つには、農業経営体の法人化など経営力の強化、三つには、農林水産物のブランド力強化等を展開しているところである。  このような中、昨年12月に農林水産省の農林水産業・地域の活力創造プランが改訂をされ、従来からの競争力強化などに加え、国外需要を更に取り込むための輸出促進が独立した章として新たに追加をされた。  また、ポストコロナ社会に向けて、スマート化を通じた労力軽減や農薬、肥料、化石燃料の抑制などのグリーン化、新規就農や移住による農業人材の確保など新たな人の流れづくり、地域資源を発掘し他分野と組み合わせる農山漁村発イノベーションによる所得の向上と雇用の促進などにも取り組んでいくことが新たに打ち出しをされたところである。  先般、ご議決をいただいたビジョン2030では、輸出促進を目指し、本県の強みを発揮できる神戸ビーフ、日本酒、県産米などの輸出を拡大していくこととしている。  また、ポストコロナ社会に向けては、ドローンの活用など農林水産業のスマート化の促進や化学肥料、農薬の使用を減らす環境創造型農業の一層の推進などグリーン化の取組、また仕事だけでなく住居、教育、医療など生活面も地域ぐるみで応援をしていく新規就農者の確保・育成など新たな人の流れづくりの取組、さらには地域食材や農林漁業体験と観光を一体化した食体験ツーリズムの推進など、所得の向上と雇用の創出にも取り組むこととしており、先ほど申した国の政策との相乗効果を高めてまいりたいというふうに考えている。  今後とも、国の政策と連携した成長産業化への取組として、さらに本県農林水産業の基幹産業化を進め、その持続的発展を図っていくので、ご支援をよろしくお願いする。 ○(門間雄司委員)  この日曜日に、豊岡市の知見いうところにちょっと行くと、集落営農をされている代表の方からいろんな相談を受けた。地域のコミュニティ、農村コミュニティであるので非常に苦労されてることがあるが、うれしいことがあった。県の職員さんがよく来てくれると、で県の施策をよく説明してくれると、だからこっちのほうはどうだいうことはちょっと控えるが、県のほうは褒めていただいたところがあって非常にうれしく思った。感じたのは、今大きなビジョンの話をさせていただいたが、そういったものを伝えていくのがやはり人じゃないかというふうにも思っている。農業をはじめ、漁業も林業も畜産業も実践するのは地域の事業者や従事者である。特に時代の変わり目、新しいことのやり始めについては、先ほど言っていただいたような当局の思いが伝わり、よい政策効果の循環が各地で図られるように、これからもぜひよろしくお願いを申し上げたいというふうに思う。  七つ目の項目に移る。  地域における県土強靭化に向けた具体の取組についてお伺いをする。  県土整備部の部局審査において、我が会派の松井議員から、河川アクションプログラムと基幹道路ネットワーク整備、藤田議員からは山地防災、土砂災害対策計画についてそれぞれ質問したところであるが、これらの計画や整備などを踏まえた総合的な県土強靭化の取組について、私のほうから質問をさせていただく。  災害の激甚化、多発化が進んでおり、県民の安心・安全を確保する上で防災対策はますます重要となっている。  県では、平成30年度から国の3ヵ年緊急対策を活用し、河道内の樹木伐採や防潮堤のかさ上げなど、短時間で効果を発揮する対策を進めていただいた。また、緊急浚渫推進事業債を活用した堆積土砂撤去等を進め、目に見えて効果が現れていることから、地元からも大変喜ばれている。引き続き、これらの対策についてはぜひ継続していただきたいと思う。  さらに、新たな国の5ヵ年加速化対策では、これまでの事前防災対策に加えて、基幹道路や緊急輸送道路等の道路ネットワーク強化や老朽化対策も取り組めることとなった。  財政状況が厳しい中でも、県土強靭化の取組はしっかり進めていくことが必要と考えており、大規模な河川改修や砂防堰堤の整備等の抜本的な事前防災対策や河川堆積土砂撤去や河川中上流部のネック部対策等の身近な防災対策などを組み合わせて、バランス良く対策を行うことが重要であると考える。  そこで、5ヵ年加速化対策などを活用した県土の強靭化について、但馬地域をはじめ、県下各地域で具体的にどのような対策を進めていくのか、当局の所見をお伺いをする。 ○副知事(荒木一聡)  県民の安全・安心の確保と社会経済活動の発展を図るために、ご紹介いただいたが、激甚化、多発化する自然災害に備える社会インフラの抜本対策、これに加え、住民生活に身近な対策を事前防災対策として実施をしている。これに加え、災害からの迅速な復旧・復興に必要な道路ネットワークの強化、インフラ老朽化、長寿命化対策など総合的な県土の強靭化の推進をしている。  令和3年度の但馬地域を例に取らせていただくと、円山川では洪水時の水位を低減をする中郷遊水地の整備、さらに、ひのそ地区の特殊堤防の整備など抜本的な河川整備を進めていく。中上流部では田路川など5ヵ所で局所的な河川改修、さらに六方川など約40ヵ所で堆積土砂の撤去など身近な対策も進めていく。  土砂災害対策では、但東地区で赤花川で複数の砂防堰堤を整備するなど、但馬地域全体では117ヵ所の土砂災害対策の整備を進める。  また、北近畿豊岡自動車道の早期全線完成、山陰近畿自動車道の浜坂道路U期の工事の本格化、加えて、竹野道路の令和3年度の着手など、着実に基盤道路の整備を推進し、道路ネットワークの強化を図っていく。これにより、平成16年度の水害で円山川沿いの国道が冠水し緊急物資の輸送が困難となったが、こういった事態は避けたいというふうに考えている。  さらに、整備中の城崎大橋の架橋工事は、令和6年度中に完成をさせる。これにより、冠水によって通行止めの多い円山川の左岸道路の県道を迂回することができるので、城崎温泉に訪ねていただいた観光客、それから住民の方の孤立化を解消することができると考えている。  もとより、阪神・播磨臨海地域では主に治水・高潮対策、播磨内陸・丹波地域では土砂災害対策、淡路地域では津波対策など、県下全域において国の補正予算も積極的に確保して、防災・減災対策を実施し、県土の強靭化を進めていくので、引き続きのご指導、ご支援よろしくお願い申し上げる。 ○(門間雄司委員)  緊急対策をはじめとした強靭化の取組が進んでいることを理解をし、そして効果を実感し、地域からは感謝の声も実際多くいただいている。とはいうものの、河川の堆積土砂撤去等を含め防災対策、対応に対する地域ニーズはまだまだ多くて、これからも継続的な予算確保、そして事業実施をよろしくお願いをしたいというふうに思っている。  次に、8項目めに移る。  ポストコロナ時代における学校教育活動の在り方についてお尋ねをする。  今年1月に発表された中央教育審議会の答申、令和の日本型学校教育の構築を目指してによると、知・徳・体の一体的な育成には、教師と子供、子供同士の関わり合い、自分の感覚や行為を通して理解する実習・実験、地域社会での体験活動など、様々な場面でリアルな体験を通じて学ぶことの重要性が、AI技術が高度に発達するSociety5.0時代にこそ一層高まるといった指摘もなされている。  子供たちが学校を離れて実際の体験をする場としては、自然学校や修学旅行が考えられると思うが、今年度、新型コロナウイルス感染症の影響で、日程の縮小や中止があったと聞いている。加えて、運動会や音楽といった学校行事についても、プログラムの数が少なくなったり、学年ごとの発表会の形に変更されたりするなど、子供たちにとって貴重な体験の機会が奪われていることが残念でならず、コロナによって改めてそういったものが貴重な機会であったということを再認識をさせていただいているところでもある。  我が会派の北川議員が部局審査で質問したように、国のGIGAスクール構想等の推進もあり、学校教育におけるICT活用の必要性が急激に高まっていることは事実である。一方で、同じく我が会派かわべ議員が質問したように、生きる力の育成には、自然や社会の現実に触れる実際の体験が重要であり、ポストコロナ時代においては、対面指導と遠隔オンライン教育の両方の特性を最大限に生かしつつ、リアルな体験活動をこれまで以上に教育の質の向上に結び付けることが重要であるのではないかと考える。そのため、こういった体験機会の確保に向けては、単にコロナの前の状況に戻すのではなく、ICTの活用など別の方法で補完もしながら、創意工夫を凝らして実施していくことが必要であると考える。  今後の体験活動や学校行事など学校教育活動の在り方については、コロナの収束が見通せない現状に対する短期的な対応と、ポストコロナ時代を見据えた中長期的な対応の両面から検討していく必要があると考えるが、教育委員会として現在どのように考えておられるのか、所見を伺う。 ○教育長(西上三鶴)  この1年間を振り返ってみると、様々な活動を通じて人と関わり、学びを深めていく学校教育の重要性が再認識されたと受け止めている。また、学校も児童生徒も当たり前のことが当たり前ではなく、教育活動に常に創意工夫する姿勢が求められてきた。  自然学校や修学旅行は、日常とは異なる生活環境の中で、見聞を広め、自然や文化などに親しむとともに、集団生活の在り方やよりよい人間関係の形成についても考える重要な機会である。今年度は、残念ながら中止せざるを得ない学校もあったが、実施に当たっては、やはり体験の機会を確保できるよう、各学校において行事の意義を考え、そして活動内容を精選したり、日帰り旅行などの代替行事をするなど工夫を重ねているところである。  いつの時代にあっても、集団の中で本物と出会い触れるなど、五感を通じて学び合う体験活動は、子供たちの健やかな成長につながるものである。このため、ポストコロナにおいても、恐らく新たな制約が生じる、そういうことを想定しながら、これまでの枠組みを基本としつつ、今年1年間で急速に整備をしたICTを、例えば事前学習に活用するなど工夫を重ねていく。  ICTが創り出すバーチャルな世界は今後も広がっていくと十分考えているが、そうした中で、体験活動や学校行事など、様々な体験の機会を確保することについては、地域や家庭の協力もいただきながら、引き続き模索をしていく。今後とも、子供たちに生きる力を育む教育に取り組んでいく。 ○(門間雄司委員)  コロナの状況での学校現場がどんなことになっているかというのは、それぞれ皆さん生活してる中でも感じられることが多いかと思うが、本当につらいが、やれない理由探しということがどうしても前提になることも多くて、非常に残念な結果につながることも多かったように思っている。学校現場が創意工夫をもとに、安心してやれる行動に結び付くような、教育委員会からの発信や指導ということが何かできないのかなという思いでちょっと質問をさせていただいた。  なかなかコロナの制約状況では難しいかもしれないが、短期的なコロナ禍での状況、そしてまた中長期的な状況を含めて、また学校現場、地域とも連携を図っていきながら、子供たちに影響がなるべく少ないように、ぜひとも創意工夫、これからもよろしくお願いをしたいというふうに思っている。  続いて、最後の質問に移る。  九つ目である。  社会のデジタル化に対応した警察活動の推進についてお伺いをする。  公案委員会の部局審査において、我が会派の藤田議員から、広域をカバーする体制整備、許認可事務の効率化、交番、駐在所のネットワーク化についての質問があった。答弁としては、全国的に行政手続のオンライン化の検討が進められているほか、交番、駐在所の再編整備等による機能強化の検討の一環としてネットワーク化の拡充を図っていくというものであったが、これらの課題に対応するためには、警察のデジタル化への対応という視点が欠かせないものであると考える。
     こうした中、警察庁では、2020年度から2024年度までの対象期間として、警察庁デジタル・ガバメント中長期計画を取りまとめ、警察業務をデジタル社会に対応させることを通じて、警察活動の効率化、高度化の実現を目指すこととされている。具体的な施策としては、利用者中心の行政サービス改革、行政手続のデジタル化、デジタル・ガバメントの実現のための基盤の整備、価値を生み出すITガバナンス、業務におけるデジタル技術の活用を進めようとされているとこである。具体的な施策と申し上げたが、あまり具体的なものにはなっていない。  そこで、こうした全国的な流れも勘案しつつ、犯罪捜査、雑踏警備、許認可、組織運営など多岐にわたる警察行政の中でのデジタル化への対応について、計画的に進め、社会情勢の変化に的確に対応できる警察とする必要があると考えるが、所見を伺う。 ○警察本部長(吉岡健一郎)  県警察においては、社会全体で急速に進むデジタル化に適切に対応すべく、平成30年12月に、AI等先端技術の導入及び有効活用について検討し、具体化するプロジェクトチームを設置し、部門横断的かつ計画的に取り組んでいるところである。  これまでの主な取組としては、令和2年度に、収集した膨大な防犯カメラ画像の中から、自動車など特定の対象を色や大きさにより抽出できる高度画像解析パソコンを導入したほか、110番通報に併せて通報者のスマートフォンから現場のライブ映像を送信していただくLive110を、全国に先駆けて運用を開始しているところである。  このLive110については、警察庁もその有効性の高さに着目し、全国警察における整備を検討しているというふうに承知してるとこである。  このほか、令和2年度の2月補正予算では、各種統計資料の作成など定型業務を自動化するRPAの導入事業が認められている。また、令和3年度の当初予算案においては、AIを活用した画像鮮明化システムの整備事業も計上させていただいているところである。  また、警察庁においては、自動車運転免許証とマイナンバーカードの一体化、それから遺失物届の電子申請化、これらを検討しているものと承知しているところである。  県警察としては、今後も、警察庁や知事部局とも連携しながら、警察業務のデジタル化を推進し、更なる県民の利便性の向上及び安全・安心の確保、これらに取り組んでまいりたいと考えている。 ○(門間雄司委員)  プロジェクトチームを設置してやっていただいている点であるとか、このLive110、全国に先駆けて、そしてまたこれが全国のモデルとして採用されるというような取組を先駆的にやっていただいているということで非常に心強く思っているところである。  今後とも、社会の情勢に的確に対応して、警察行政進めていっていただきたいというふうに思っている。  以上、九つの質問をさせていただいた。厳しい状況が続くが、県当局の皆さん方におかれては、しっかりと取り組んでいただきたいと思うと同時に、また自民党としても前向きで積極的な提案ができるようにしっかりと研さんをして、また議会等で発信をしていきたいというふうに思っているので、よろしくお願い申し上げる。  以上で質問を終える。 ○委員長(水田裕一郎)  以上で、門間委員の質疑は終わりました。  次に、北上あきひと委員。 ○(北上あきひと委員)  川西市・猪名川町選出の北上あきひとである。ひょうご県民連合議員団を代表して、総括質問をさせていただく。  1点目、コロナ禍を経てめざす将来のひょうご像について。  新年度予算案は、一般会計2兆7,304億円、特別会計、公営企業会計を合わせて4兆6,068億円であり、税収不足が危惧される中、過去最大であった。中小企業制度資金貸付金を増額し、また医療提供、検査、相談体制の確保、防災減災対策、地球温暖化対策、地方回帰の受皿づくり等が盛り込まれている。予算案の内容については、本委員会で種々精査をしてきたところである。知事は予算案発表の記者会見において、ポストコロナ社会へのスタート予算と名づけられた。ポストコロナとはどのようなものなのであろうか。  危機は本質をあぶり出すとの言葉があるが、コロナパンデミックは現代社会の様々な問題を顕在化した。昨年6月、兵庫県医師会は、現在、地域医療構想により合理化された医療提供体制が全国的に構築されつつある。さらに、保健所の統廃合や人員整理等で公衆衛生業務が集約された。この体制は不測の新興感染症に対して、柔軟な対応が困難であることが今認識されつつあるとの見解を明らかにしている。医療や福祉、保健衛生の分野にまで過度の市場原理を持ち込んだことを省みて、県民の命を支える土台の整備が自治体の使命であり、その見直しは急務である。  加えて、パンデミックは、自治体間連携の深化も迫った。近隣府県との連携、県内市町との連携を抜きに、感染症への効果的な対応は困難であることは明らかである。  コロナ禍、医療崩壊への不安に加え、解雇・失業等による生活苦、児童虐待、DV、自殺等の増加が大きな社会問題となり、多くの県民が、政治と暮らしは直結している、このことを実感されたのではないか。県民の政治行政への関心の高まりを、私自身も肌で感じているところである。県民との情報共有、参画と協働、住民自治を一層進めていくことが県政運営に求められている。  そのような中、兵庫県などがまとめた、AIを活用した未来予測2050年の兵庫の研究による未来予想では、都市集中型ではなく地方分散型の道を選択すれば、出生率回復や健康寿命延伸がかない、地域活力は維持され生活の質が高まり、個人の幸福感も増すとのシミュレーションが示されており、ポストコロナ社会を構想するに当たって、大変に示唆深いと感じる。  私は、五国それぞれの、市町各地域の、多様で豊かな風土を生かしたしなやかでたくましい分散型の社会を、県民との対話と共感に基づいて目指すべきではないかと考える。流行した感染症はときに社会変革の先駆者となる、これは長崎大学教授で岩波新書「感染症と文明」の著者である山本太郎氏の言葉である。  コロナ禍を経てめざす将来のひょうご像について、ご所見をお伺いする。 ○知事(井戸敏三)  人類がコロナ禍を克服した後の、いわゆるポストコロナ社会は、単にコロナの前の状態に戻るのではなく、新たな社会の姿を想定する必要があると考えている。昨年6月に、五百旗頭兵庫県立大学理事長を座長とするポストコロナ社会兵庫会議が発足し、7月にいち早く提言を取りまとめていただき、全国に発信された。  その提言でも示されているように、目指す姿であるが、一つは、安全を守る強靭な社会である。南海トラフ地震や新たな感染症、複合災害への備えなど、危機に強い社会づくりに力を注いでいく必要がある。二つは、デジタル社会である。情報基盤を強化して、どこにいてもつながることができる社会をつくっていく必要がある。教育をはじめ、あらゆる分野のデジタル化がデータを活用して新たな価値を創出することも期待される。三つには、リスクに強い産業構造をつくることである。経済効率性のみに重きを置かず、弾力性のあるサプライチェーンに転換するとか、あるいは、先端科学技術を生かしたイノベーションを創出して、新しい起業を促すことにつなげていく必要がある。四つには、分散型社会、ご指摘いただいた通りである。デジタル技術を活用して働き方を変え、仕事が住む場所を決めていた社会を変えていく。地域の多様性を生かした二地域居住など、暮らす場所を自由に選べる兵庫を目指していきたいと考えている。五つには、連帯と共生の社会である。コロナ禍で求められた非接触は人と人との絆の大切さを再認識させた。世代や地域を超えた結び付きを、変わらぬ価値として県民と共有し、育んでいく、このような社会を目指すことになる。  こうした社会づくりの基本姿勢は、これからも県民の参画と協働ではないかと考えている。ICTを駆使した情報共有や参画の拡大、多くの主体が連携する取組を支援する仕組みづくりなど新たな展開も工夫していきたいと考えている。  現在検討を進めている新長期ビジョンは、兵庫のポストコロナ社会のありようを描くものともなる。その主役となる県民の願いや希望を反映させたビジョンとなるよう、県民との意見交換を更に重ねていく。  阪神・淡路大震災を経験し、成熟社会の課題にいち早く対応してきたのは兵庫である。ポストコロナ社会でも兵庫が先導的な役割を果たせるよう、その道筋を新たなビジョンの策定などを通じて示していきたいと考えている。よろしくお願いする。 ○(北上あきひと委員)  知事から、将来のひょうご像、目指すひょうご像についてご答弁をいただいた。阪神・淡路大震災の経験ということがある。加えて、このたびはコロナ禍という経験を経たわけである。県民の皆さんの意識も、私は変容してきているというふうに認識しておるところである。知事が申された、安全・強靭な危機に強い社会、デジタル化、リスクに強い産業構造、あるいは分散型、連帯・共生ということについても、私は理解が非常に深まっている、これまでの集中、拡大、成長とは異なる分散、定常、成熟型の県政が県民の皆さんの願いにもなっているというふうに思う。ぜひ、県民の願いに沿うひょうご像を共に目指していきたいというふうに思うところである。  続いて、2点目、財政運営についてお伺いする。  本予算員会においては、税収見込み、財政フレーム、シーリング強化、職員給与抑制措置等、財政運営について多角的に指摘をし議論をさせていただいた。  令和4年度から9年度にかけて総額330億円の要調整額が見込まれ、また、震災関連県債や行革期間中の財源対策債の県債残高も依然高い水準にある。新年度当初予算をもとにした財政フレーム見直しによると、実質公債費比率は令和5年度17.4%、令和10年度は18.1%になる見込みで、令和10年度における過去3年間の平均は17.9%であり、辛うじて18%未満に収まるという厳しい内容は、財政審査の際にも指摘したとおりである。経常収支比率については、令和10年度見込みは95.9%で、うち交際費は25.9%を占める。  当局は、財政フレームにおいて実質公債費比率や経常収支比率の数値が上昇するのは、算定上の分母である標準財政規模や経常一般総額の減少の影響が大きいとの見解を示された。その算定ルールについては理解するものの、社会人口構造の変化等からも分母の主要素となる税収の回復が楽観できないからこそ、多額の交際費を縮減していくことがより一層求められているのではないだろうか。  自治体の財政計画においては、歳出のコントロールが重要であり、歳出で大きな割合を占める義務的経費のコントロールが肝だと考える。社会保障関係費の自然増はいかんともし難く、また本県においては職員3割削減等の人件費総額圧縮に既に努めてこられたところでもある。  このような中、財政当局におかれては、大型プロジェクトの再検討をはじめ、投資的経費の調整に意を用いていただき、地方債発行を抑制する等、より堅実な財政運営に努めていただくことを切に求めるところであるが、所見を伺いする。 ○知事(井戸敏三)  本県は、行財政の運営に関する条例に基づく、行財政運営方針の枠組みにより、フローとストック両面の財政運営目標を定めて、持続可能な行財政運営を確保することを基本としている。  一方で、震災関連県債や行革期間中に発行した財源対策債の県債残高が依然高い水準にある。このため、県債残高の縮減と公債費負担の軽減が、本県の財政構造上の課題でもある。  対策としては、まず財政運営目標の一つである、県債依存度の適切な管理を行っていく必要がある。次いで、投資事業量の適切な水準の設定と財源的に有利な国庫補助事業を活用していかなければならない。三つに、さきの行革期間中に発行した財源対策債について、県債管理基金を活用した残高の縮減対策などにより、着実に縮減に取り組んでいく必要がある。このようなことを行うことによって、将来の公債費負担の軽減を図っていく。  令和3年度における、条例に基づく行財政運営方針の3年目の見直しにおいては、財政フレームをはじめ、行財政運営方針について必要な見直しを行っていく。投資事業量についても、地方財政計画や他府県の状況も踏まえながら、適正水準を検証して、国庫補助事業も積極的に活用しながら、県債や公債費に関する指標が今後も危険水域とならないよう対応策を検討していく。  経済情勢や新型コロナの感染状況等を踏まえ、進度調整を行うこととした、県庁舎の再整備や但馬空港の機能強化、大規模アリーナの整備についても、そのような検討の中で合わせて対応を検討していく。  今後も、持続可能な行財政構造を保持しながら、県民の期待に応えられる施策を展開できるポストコロナ時代の新しい兵庫づくりに、行財政面から挑戦していく。よろしくご指導いただきたいと思う。 ○(北上あきひと委員)  今年度、当初予算による財政フレームの見直しによって、その令和10年度の県債残高が8,020億円増になるということである。新年度においては地財計画も兵庫県や地方6団体の要望のかいもあり、一般財源総額は維持されたが、今後の動向として、地方交付税等についてもやはり厳しい見通しを持たざるを得ないのではないかと思うところである。  令和3年度財政フレームの見直しをしていくと、投資的経費についても見直しをするというご答弁であった。私どもの会派から常々要望している大型プロジェクトについても、慎重な検討をお願いをしたいというふうに申し上げておく。  続いて、三つ目の質問にいく。  今後、求められる職場環境と人事政策について。  県政を支えるのは県職員であり、高い倫理観や強い使命感を持った優秀な職員を採用、育成すること、また職員が心身の健康を維持し、やる気と能力を存分に発揮する環境を整えることが求められている。部局別審査においては、職員給与の抑制措置、パワーハラスメント、会計年度任用職員の処遇等の課題について、議論を交わしてきた。  自治体運営には、公平性や安定性が必要であり、法制度やこれまでの取組の蓄積を引き継ぐことは、職務のベースとして不可欠である。加えて、今後県職員に求められるのは、時代の変遷に対応する柔軟性、新たなサービスを創造する進取の気性やチャレンジ精神、多様な県民ニーズを把握し必要な施策を抽出するコミュニケーション能力、AIやICT技術への対応力等ではないだろうか。それらを醸成するためには、若手、中堅職員が自由闊達に議論する職場風土、自ら課題を見つけ解決策を編み出す仕組み、様々な現場で住民と率直な意見を交わす機会等が必要だと認識するところであり、これらを可能にする職場環境が求められる。  また、人事政策には、採用、育成、活用の三つがあると言われる。例えば、採用においては、社会人やインターンシップ経験者の登用等の取組によって熱意や独創性のある多彩な人材獲得を目指す例も見られる。育成では、多様な民間組織や先進自治体との人事交流による能力向上を目指す方策がある。活用においては、手挙げ方式による異動や新規プロジェクトの参加等を知るところである。人事政策において、採用、育成、活用の三つをトータルに捉えて的確な方向性を示すことが、新しい時代を切り開く自治体力につながると考える。  今後、求められる職場環境と人事政策について、所見を伺いする。 ○企画県民部長(戸梶晃輔)  ポストコロナを見据えた新しい兵庫づくりには、多様な県民ニーズや新たな行政課題に的確に対応し、未来を切り開く柔軟な発想と果敢な行動力を持つ職員が必要である。  県では、これまでから、職員の採用に当たっては、大学説明会に加えて、ご指摘の県庁インターンシップの拡充、導入した平成15年参加者16人であったが、今度、令和3年度入庁者、参加したその時点では令和元年度であるが、参加者210人と大幅に増えている。こうしたものであるとか、令和2年度から実施しているPR動画制作などの様々な採用活動を展開するとともに、経験者採用の年齢要件の緩和と、採用者数の拡充など、多様な人材の確保をしてきた。採用した職員の育成においては、OJTを基本に、職員研修を時代に即して毎年見直し、国、市町、民間、国内外の大学院等にも積極的に毎年度100名以上派遣するなど、キャリアアップに努めてきた。  人事異動でも、職員の希望、上司との面談などを踏まえたジョブローテーション、適材適所の人材配置に取り組んできた。  一方で、職場環境については、風通しの良い、活力ある職場環境づくりを進めるために、管理・監督職に対する職員のマネジメント力向上を重点とした研修などを実施し、今年度はテレワーク兵庫の運用、モバイルパソコンの全所属への約1,000台の配置などにより、県庁のデジタル化も図っているところである。  新時代に向けた多くの課題を乗り越えていくためには、こうしたことに加えて、今後、新たな取組を更に行っていく必要がある。より幅広く、優秀な人材を集めるため、デジタル技術を活用し、オンラインによる採用説明会を拡充するとともに、一部ではWEB面接の実施も検討する。職員研修においても、オンライン研修の本格的導入やICTリテラシー向上の研修実施に取組、在宅勤務やモバイルワークなど新しい働き方への対応力と政策形成能力の向上を更に進めていく。  まさに今、チーム兵庫としての総合力が試されるときである。引き続き、将来を担う人材の確保及び育成、職員一人ひとりの能力や資質が最大限に発揮できる職場環境づくりを進めてまいりたいと考えている。よろしくお願いする。 ○(北上あきひと委員)  部長から具体的に様々な取組ご披瀝をいただいたところである。質問の一番目にも関わるが、目指すひょうご像というのが、やっぱり大きく変わってきているというところである。これまでの蓄積をしっかり引き継いでいくということに加えて、やはり新たな、大胆な政策展開を求められていると、それに応じて職場環境、あるいは人事政策も変革が求められているというふうに思うところである。  例えば、地産地消という言葉があるが、これはもともと食についての地産地消ということがもともとのきっかけだと思うが、それがエネルギーの地産地消ということが言われだした。今、兵庫にもゆかりのある平田オリザ氏は、ソフト面での地産地消ということも主張されている。兵庫五国のそれぞれの地域で、私は様々な面での地産地消というのが求められているんだろうと思う。従来の役所の枠組みを超えて、やっぱり柔軟な対応、それにふさわしい職場環境、あるいは人事政策ということに努めていただきたいということを要望しておく。  四つ目の質問に入る。  県施策における人権の尊重について。  県においては、豊かな人権文化を築くために、人権に関わる教育、啓発、相談等の取組を展開してきた。県民一人ひとりが人権問題に関心を持ち、自らの尊厳を自覚するとともに、他者の人権を尊重する心と姿勢を養うための努力が続けられているものと認識する。地道な取組に敬意を表する。  人権の尊重は行政運営の土台である。県の人権行政は、単に人権啓発事業等を展開することのみにとどまるのではなく、県のあらゆる施策展開において、人権尊重の理念が貫かれるよう促す役割を担うべきだと考える。  例えば、本県県営住宅には、同性カップルは入居申請手続をすることができない。国連自由権規約委員会は、同性カップルが公営住宅を借りられない例などを挙げ、未婚の異性カップルと同性のカップルが平等に扱われるよう確保するべきであると、日本政府に対して勧告をしていることは我が会派の前田議員がさきの本会議一般質問で指摘したとおりである。勧告の後、日本政府は国連自由権規約委員会に対し、公営住宅法の改正により、いわゆる同居親族要件は撤廃したところであるから、法制度上、同性カップルは公営住宅から排除されているわけではないとの見解を示した。今後、改定が予定される兵庫県営住宅整備・管理計画においては、人権尊重の理念が貫かれることを期待するものであるが、それは担当する部局だけに問われる課題ではなく、県全体の政策判断が及ぶものだと考える。  県のあらゆる施策展開の過程においては、法令遵守や財政負担についての精査がなされているが、人権尊重の理念についてもあらゆる施策展開において貫かれるよう、組織体制の在り方や政策立案の仕組みを含め、取組の充実と改善を求めるが、所見を伺いする。 ○知事(井戸敏三)  少子高齢化や情報化の進展、人々の価値観やライフスタイルの多様化などに伴い、ご指摘あったように、近年、人権を取り巻く問題はより複雑化し、インターネット上の人権侵害やコロナ禍における差別など様々な人権課題が深刻な社会問題となってきている。それだけに、県民全ての人権を尊重する視点で、県施策を推進することが一層求められていると受け止めている。  本県では、人権施策の基本的な方向を示す指針として、人権教育及び啓発に関する総合推進指針を定めている。その中で、全庁的な推進体制として、庁内関係部局で構成する人権施策推進会議を設置し、人権尊重の視点から施策の一体的・総合的な推進を図ることとしている。  具体的には、全ての県職員が人権意識を持って業務を遂行するため、全職員が受講する人権研修の充実を進めている。また、人権施策推進会議を有効に活用して、庁内での人権問題に関する情報共有を図っている。そして、県施策の推進に関わる人権課題の掘り起こしや解決に向けた検討にも取り組んでいるところである。  なお、政策立案においては、学識者等で構成する兵庫県人権擁護推進懇話会や人権関係団体が参画するひょうご人権ネットワーク会議において、専門的、県民的立場からの意見もお聞きし、積極的にその反映を図っている。  コロナ禍における、患者や医療関係者などへのいわれなき中傷や差別についても、積極的に県民にこのような風評被害に対する対応を呼びかけるとともに、SNSなどインターネット上の問題事例のモニタリングなどをしっかり行い対応している。今後とも、十分注意していく。  なお、ご指摘あった県営住宅に入居の問題であるが、同居親族を要件にしており、LGBTのパートナー同士の入居はできない取扱になっている。しかしながら、県内でも、川西市などLGBTの市営住宅への入居を認めている市が増えつつある。今後、県民のLGBT問題に対する理解の醸成度、理解の進み方にも注意を払いながら、例えばパートナーシップ宣誓制度を導入している地域の県営住宅からでもモデル的な入居の実施を検討していきたい、このように考えているものである。 ○(北上あきひと委員)  後段でお話しいただいた県営住宅の件から申し上げたいと思う。せっかく川西の例を出していただいた。川西の現状、パートナーシップ制度を導入した。それによって、市営住宅には申込みができる。しかしながら、県営住宅には申込みができない、同じ川西にあっても、そういう状態で私は非常にいびつな形ではないかなと思う。それは、川西だけの問題ではなく、県内でパートナーシップ制度を多くの自治体で、市町でスタートをしている。そういう中で、私は問題として、矛盾として出てきているのではないかなと思う。これ県営住宅に同性カップル入居を認める、そのことによって他の誰かの人権を侵害するとかいうことは一切ない問題だと思う。私はちゅうちょすることなく県営住宅での入居、知事の答弁にあったように前向きに速やかに進めていただきたいということでお願いをしておく。  ちょっと再質問させていただきたいと思う。  人権施策について、様々取組をしていただいているということはご答弁のとおりだと思う。人権施策推進会議等いろいろあった。県が県民に働きかける、あるいは県職員が人権意識を高めていく、そういう取組をされているというのは承知をするところである。しかし、それが県の進める施策にどう反映されているのかというところが私の問題意識である。質問でも、組織体制の在り方や政策立案の仕組みということで申し上げたが、例えば、他の自治体の例を見ると、人権推進の部署を企画とか総務の部署に持ってくることによって、全体的な施策に反映するような取組も見受けられるわけであるが、組織体制、あるいは政策立案の仕組み等で今後の前向きな取組を期待するところであるが、その辺について、所見を伺いできればと思う。 ○知事(井戸敏三)  もともと県が推進する各種施策は当然、あらゆる県民に対して共通利益を増進する必要があるので、人権への配慮、つまり平等であるとか、個々人の人格の尊重であるとか、そのような人権への配慮は当然の前提になっている。そもそも、組織的にチェックをしながら推進を図るような理念ではないというふうに考えている。現実に今、人権が福祉部の人権参事のもとで対応しているわけであるが、これは、そのような当然の前提のもとに、現実に起こっているいろんな諸問題に対する対応をしっかり進めていこう、その理念は福祉の理念と共通するところが強いので福祉部局に置いているということである。  ただ、今ご指摘いただいたように、企画部局に置いたほうがいいのかどうか、これは組織論としてはないわけではないと思うが、ただ、企画部門に置いてしまうと、今度そこだけに任しとけばいいじゃないかということにもなってしまうおそれもあるかな。福祉に置いておくと、福祉的視点というのは各部局共通の理念であるので、そのような意味で共通の理念としての理解は、私は今のほうが職員としては持ちやすいのではないかな、あるいは県民としても受け入れていただけるのではないかなというふうには思っているが、せっかくのご指摘でもあるので、今後十分検討させていただければと思っている。 ○(北上あきひと委員)  企画部門がいいのか、あるいは福祉部門がいいのか、おっしゃるように様々メリット、デメリットあるのかなと思うが、企画部門に置くということも含めて、効果的な組織体制の在り方についてご検討いただきたいというふうに思う。  続いて、5番目、無年金外国籍障害者・高齢者等福祉給付事業についてお伺いする。  1959年にスタートした国民年金制度は、皆年金をうたいながら、日本国籍を持つ者しか加入することができなかった。国民年金の財源は、保険料と国庫支出金である。外国籍の者も納税の義務があるにもかかわらず、国籍条項を設け排除したことは明らかに間違った政策である。日本政府は1979年に国際人権規約を批准し、1982年には社会保障での内外人平等を定める難民条約を批准したことにより、国民年金から国籍条項を撤廃した。しかし1982年1月1日時点で既に20歳以上であった障害者、60歳以上であった高齢者は、経過措置を講じられることなく排除されたままとなった。  1986年の新国民年金法施行により、国籍条項があって加入できなかった期間を合算対象期間として年金の資格期間に算入することとなり、老齢基礎年金については一部是正された。しかし、この改正でも、1986年4月1日時点で60歳以上の外国籍高齢者は無年金のままである。  県においては、1998年4月に県内市町との共同事業として、無年金外国籍障害者・高齢者等福祉給付金事業をスタートされた。その趣旨は、国民年金法の一部改正により国籍条項が撤廃されてなお、制度上の理由から国民年金が受給できない在日外国籍障害者・高齢者に対し、福祉的措置から市町と共同して福祉給付金を支給することにより、在日外国籍障害者・高齢者の生活の安定と福祉の向上を図ることとされている。この制度の創設と、制度運用の改善を重ねる経過の中で、老齢基礎年金と障害基礎年金1級に相当する無年金外国籍県民への救済措置は講じられているものと考える。しかし、障害基礎年金2級に相当する無年金外国籍県民については、該当者の居住する県内全ての市町において救済措置が実施されているものの、県においてはいまだ何らの措置も講じられておらず、共同事業の完遂には至っていないと認識するところである。  県は、障害基礎年金2級に相当する無年金外国籍県民の実態をどのように把握されているのか、また国籍の違いによって制度のはざまに放置し、いまだ無年金の状態に置くことは平等性に欠け、すみやかに解決すべき課題だと認識するが、今後の取組についてご所見をお伺いする。 ○福祉部長(入江武信)  無年金外国籍障害者については、昭和57年の国籍条項撤廃以降も、国の制度上、障害基礎年金の受給資格が得られぬままとなっている。このうち、障害基礎年金1級相当の障害者については、県内に68名いる。このため、県では国が制度の見直しを図るまでの間、福祉的措置として、平成10年度より市町と共同で福祉給付金の支給を始め、平成27年度からは、全国で最も高い障害基礎年金1級と同額、月額で8万1,400円余りになるが、それを県市町で折半して給付している。  一方、委員ご指摘の障害基礎年金2級相当の障害者については、県内に16名いらっしゃるというふうに認識している。この方々の同居家族の有無、就労状況等の生活実態については、令和2年11月に該当の市に調査したが、個人情報保護の観点から把握できていない状況である。  年金2級相当の障害者への福祉給付金の給付対象の拡大については、他の県単独助成制度、例えば福祉医療とかいった制度との整合性であるとか、財政状況等を考慮すれば慎重に対応する必要があると考えている。  県としては、年金制度は本来、国の責任において行われるべきものであるというふうに認識している。このため、これまでも県単独の国要望であるとか、全国共通の課題であることから、近畿府県及び16大都道府県障害福祉主管課長会議等を通じて国に救済措置を要望しているところである。今後も、その早期実現について引き続き強く要望していく。
    ○(北上あきひと委員)  再質問させていただく。  まず、福祉医療等他の制度との整合性ということでおっしゃったが、これは、そもそも日本国籍であれば年金を受けられる。外国籍だから排除されている。そこのところが私は整合性が取れていない、そういう問題ではないかなというふうに思う。  それと、本来国の制度であって、国によって是正されるべきだということでおっしゃった。私はそのとおりだと思う。この県と市町の福祉金事業というのは、国が是正、にわかにする状況ではない。国が是正するまでの間の救済措置として老齢基礎年金の部分も障害1級の部分も取り組まれているものと認識する。そういう意味では2級だけ、これは国だということにはならないのではないかなというふうに思うわけである。  それと、財政状況云々とおっしゃったが、これ答弁では16人ということである。恐らく、一番若い方でも50歳代である。もう先の限られている事業で、このことが財政負担になるというのはちょっとどういうことをおっしゃってるのかなというふうに思う。  以上、3点再質問させていただく。 ○福祉部長(入江武信)  まず、外国人であることで差別というような趣旨のご質問だったかと思うが、他の県単独助成制度との整合性という意味では、ちょっと私のほうも言葉足らずだったかもしれないが、他の、例えば福祉医療の制度であるといわゆる重度障害者を対象としており、中度であるとか軽度の方については対象にしていないという意味でその整合性と申し上げた。ちょっと質問の財政状況の観点あったが、これとの整合性を図ろうとすれば、例えばこの年金についていわゆる軽度の方、中軽度の方も対応しようとすると、当然福祉医療であるとかにも中軽度の対応が必要となってくる。制度の整合性という意味はそういう意味である。となってくると、融資の関係もあるので、非常に膨大な予算措置が必要になるという意味で、財政状況等を考慮すればという意味で申し上げた。  それから、2級だけという話があったが、他の市町については軽度も中軽度も見ておられるところもあるが、県としては、基本的には先ほども申し上げたが、年金制度は国の制度であると、で国において改善を図るべきであるという原則のもと、とは言っても、当時平成10年度からこの給付金を始めたわけであるが、震災直後でもあるし、外国人というだけで年金が当たらないということについてはやっぱりご苦労があるだろうということもあって、いわゆる福祉的措置として給付を決めたものであるので、基本的に国でやっていただく、その上で県としても何らかの対応が必要であるということで支給したものであるので、その辺ご理解のほどよろしくお願いする。 ○(北上あきひと委員)  老齢基礎年金の部分と障害1級の部分について、県、市の共同事業で完遂していただいているということについては敬意を表したいと思う。  2級の部分、ご答弁あったように、県内の該当者のおられる全ての市町で2級の県との共同事業のうちの半分の部分については、もう全て整っているという状況である。あと、県が残りの2級の2分の1を救済するのかどうかということが問われているというふうに思うところである。これは、もう福祉部、あるいは財政部の見解を超えて、私は政治的な判断だと思う。知事にくれぐれもお願いをして、次の質問に行きたいと思う。  6番目、コロナ禍における自殺対策についてである。  警察庁の統計に基づく2020年の国内の自殺者速報値は、前年確定値より750人多い2万919人である。女性の自殺が2年ぶりに増え、男女合わせた人数はリーマン・ショック後の2009年以来11年ぶりに増加に転じた。報道等によると、女性の自殺増の背景には、新型コロナウイルスの感染拡大による経済環境の悪化、生活や雇用などの先行きへの不安が心理的な負担になっていると見られる。加えて、ステイホームやソーシャルディスタンスの影響で、悩みを打ち明けたり相談する機会も減少しているのではないか。  年間の自殺者は1997年まで長年2万人台を推移してきたが、1998年から14年連続で3万人台が続き、2003年には最多の3万4,427人になった。景気等の影響はあるものの、その後概ね減少傾向が続いたのは、行政や民間機関が相談体制を強化し、地域に根差した様々な取組が展開されてきたことが大きいと考える。  また、厚生労働省は自殺はその多くが追い込まれた末の死であり、その多くが防ぐことができる社会的な問題との認識を示している。  本県においては、自殺対策計画に基づき、自殺のない社会実現を目指した対策を推進してこられたと思うが、新年度は相談や啓発等、取組が一層が求められるところである。  コロナ禍において、自殺対策についてどのように取り組まれるのか、所見を伺う。 ○副知事(金澤和夫)  新型コロナが及ぼす心への影響は、感染への不安に加えて、人と人との接触を控えたり外出を自粛することにより深まる孤独、雇い止めや解雇、事業の不振などによる将来への不安など様々であると思う。また、感染症の影響が長期化するのに伴い、経済・生活問題に加えて、勤務の問題、家庭問題、学校問題などについても深刻化しているのではないかと認識している。自殺というのは、こうした様々な問題に対して乗り越える希望を持てなくなったその結果として引き起こされるもので、そこに至る前に手を差し伸べる仕組みが何より大切であると思う  このため、心の不安や悩みを抱えた方への対応として、いのちと心のサポートダイヤルがあるが、このほか、経済問題など心の悩み電話相談、これは弁護士会にお願いしているものである。などの相談体制を強化をしている。こうした取組が新型コロナウイルスの影響を受けながらも、令和2年の自殺者を888人にとどめることに寄与したものと考えている。また、2月12日から公開されている阪神・淡路大震災の心のケアをテーマとした心の傷を癒やすということという映画がある。これとタイアップをして、ポスターに電話相談の窓口を掲載させていただくなど、自殺防止の広報・啓発の手法にも力を注いでいる。  新年度、令和3年度の自殺対策としては、経済問題等心の悩み電話相談などの電話相談を継続するほか、新たに、様々な悩みを抱える女性のための女性に特化した総合相談窓口として女性のための生きることサポート相談事業、それから自死の遺族に対する支援方法を学ぶ研修会、さらに精神治療薬を扱う薬局薬剤師の相談対応力を向上させるための研修、こういったものを実施するとともに、新聞やWEB広告などを用いた啓発や相談窓口の周知も引き続き行っていく。  今後とも、コロナ禍のもとにあることを十分認識した上で、こうした自殺対策を充実させて、全ての県民が安全・安心に暮らせる自殺のない兵庫を目指して取り組んでまいりたいと思う。 ○(北上あきひと委員)  様々な取組、ご披瀝いただいた。コロナのご病気でお亡くなりになった方、昨日までのデータで全国で8,689人ということである。自殺者が2万1,000人を超えるという中身である。病気でお亡くなりになるという方を減らしていくということも大事であるし、影響によってお亡くなりになるというようなこともしっかり対応していかなければならないと思うところである。  続いて、7番目に移る。  コロナ禍における子供の心のケアについて。  本年2月の文部科学省の発表によると、昨年に自殺した小・中・高生は479人で、前年の339人から140人増え、過去最多となった。内訳は、小学生14人、中学生136人、高校生329人である。18歳以下の自殺は、長期休業明けの時期に増加する傾向がこれまでも指摘されているが、昨年は学校が再開した6月と短縮夏休み明けの8月がどちらも前年同月の2倍超となった。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う社会不安や家庭環境の変化に加え、長期にわたる休校等が子供たちの心に影響を与えているのではないか。  国立成育医療研究センターが昨年11月から12月に行った子供のコロナ影響調査では、小4から小6の15%、中学生の24%、高校生の30%に中等度以上の鬱症状が見られ、自殺や自傷をほとんど毎日考えたという小4以上は6%いたと報告されている。教育委員会におかれては、スクールカウンセラー等の配置をなされるとともに、今年度は県内全域の公立小中高校の計156校を対象に、長期休校によるストレス状況を把握するためのアンケート調査を3回実施した。その結果から、子供たちの実態をどのように把握・分析されるのか、また、今後の子供たちのケアをどう図っていかれるのか、所見を伺う。 ○教育長(西上三鶴)  子供たちには生き生きと学校で学び、そして家庭で生活を送る環境が大切である。このため、本県ではコロナによる子供たちへの影響を把握できるよう、第1回目を学校再開後1ヵ月を経過する7月として計3回アンケート調査を行ってきた。  調査結果からは、一つとして、ストレスを抱える児童生徒が一定程度存在するということ、また2点目として、困ったときに人に助けを求められない子供ほどストレスが高いことが分かった。また2回目に保護者に対してアンケートを行い、この中で、子供が感じているストレスの程度が保護者に十分認識されていない、こういった点が分かってきた。  このため、一つとしては、正しく知り、正しく恐れることを学び、コロナへの正しい知識を深めていくこと、二つとして、ストレスへの対処法を学ぶ特別事業を実施すること、3点目として、スクールカウンセラー等と連携した支援体制や個別相談を充実すること、そして、心のケア支援員の配置、またアンケート結果を示した保護者向けの啓発チラシなどを作成してきた。  制約はあるが、学校の教育活動が安定して行えることで、新型コロナの影響は徐々に薄れていくものの、やはり4月からの新学期になっても残ると考えている。このため、小さなSOSでもキャッチできるよう、SNS等の相談窓口、また学校における支援体制や個別相談の充実などを継続していく。あわせて、子供たちを指導する教職員が健康であることも非常に重要である。今後とも、こうした点に留意しながら、保護者の方々とともに、児童生徒の心のケアに努めていく。よろしくお願いする。 ○(北上あきひと委員)  私自身も、高校生から小学生の子供があり、心のケアということについて家庭の果たす役割も非常に大きいというふうに思う。しかしながら、私自身十分なことができてるかというと、なかなか不安な面もあるし、家庭の事情は様々だというふうに思う。そういう意味において、どの子供も通うことのできる学校がセーフティーネットとして果たす役割は私は重要だと思うので、くれぐれもよろしくお願いをしたいと思う。  最後の質問に入る。  中学校休日部活動の地域移行について。  先の部局別審査においても、中学校の部活動について取り上げ、その在り方について抜本的改革が求められていることを指摘し、合理的、科学的で適切な指導の徹底を図るよう求めたところである。ここでは、部活動の大きな転換につながる取組だと認識する、休日部活動の地域移行についてお伺いする。  新年度、国庫事業として中学校運動部活動の地域移行検討事業が予定され、県内2ヵ所に拠点校を設けることが示された。休日の部活動の段階的な地域移行が進展するものと理解する。  少子化の進展等により、学校単位の活動から一定規模の地域単位での活動への移行の検討への必要性は、かねてより指摘されてきたところであり、また、議会でも再三議論されてきた教員の業務負担軽減、働き方改革の一環としても意義ある事業だと認識するものである。地域諸団体との連携により、学校と地域が共に子供を育てる環境の整備は、多くの関係者の願いであるものの、実現に向けては解決するべき課題も多いのではないか。  休日部活動の地域移行の目的と課題、中学校運動部活動の地域移行検討事業の取組内容をお伺いする。 ○教育長(西上三鶴)  このたび、国において学校の働き方改革を踏まえた部活動改革において、教職員の負担軽減と生徒にとって望ましい指導の実現を図ることを目的とし、令和5年度以降、部活動を段階的に学校教育から切り離し、地域のスポーツ活動、いわゆる地域部活動へ移行する方針が示された。この中で、令和3年度においては、休日の部活動の在り方について検討が行われることとなった。  現時点で私どもが実施に向けて想定できる課題としては、まず1点は、生徒や保護者に新たな経済的負担が生じるのではないか、2点目として、そういった休日の地域スポーツ活動を支える運営団体やまた指導者となる地域人材が確保できるのだろうか、3点目として、部活動を地域スポーツで行うことに保護者のご理解も得られるのだろうか、こういったことが課題として考えている。  私どもとしては、このような課題を踏まえながら、令和3年度に中学校運動部活動の地域移行検討事業を行っていく。現在、西宮市と播磨町でモデル実施を考えており、その具体的な実施内容について市町と協議を行っているところである。今月中には内容を決定してまいりたいと考えている。  今後とも、教職員の負担軽減を図りながら、部活動が生徒の多様な活動の場となるよう、関係者とともに取り組んでいく。よろしくお願いする。 ○(北上あきひと委員)  私も、その休日部活動の地域移行というのはもう必要なことだというふうに認識するところである。教育長から幾つか課題が述べられたとおりである。課題をしっかり解決する方策を取っていただきながら、円滑な地域移行を進めていただくということをお願いして質問を終わる。 ○委員長(水田裕一郎)  以上で、北上委員の質疑は終わりました。  この際、暫時休憩いたします。再開は、午後1時といたします。        午前11時57分休憩 ………………………………………………………        午後0時59分再開 ○委員長(水田裕一郎)  ただいまから、予算特別委員会を再開いたします。休憩前に引き続き、質疑を行います。  坪井謙治委員。 ○(坪井謙治委員)  それでは、公明党・県民会議を代表して、以下8項目、総括質疑を行う。よろしくお願いをする。  最初の質問は、コロナ禍における令和3年度の予算編成についてである。  先日、国の令和3年度予算案が衆議院を通過した。予算編成のポイントは、3次補正予算と合わせて感染拡大防止に万全を期しつつ、デジタル社会、グリーン社会の実現、活力ある地方づくり、少子化対策など全世代型社会保障制度の構築等の中長期的な課題に対応しながら歳出改革の取組を継続する予算としており、コロナ感染症対策を実施しながらも次へのステージを見据えた予算編成を打ち出している。  一方、兵庫県でも予算編成の基本方針として、1、新型コロナウイルス感染症への適切な対応、2として、ポストコロナに向けた兵庫の活力創造、3として、新たな兵庫への道筋という基本方針を掲げて、新型コロナ感染症対策に力を入れつつ、デジタル化の推進や分散型社会への転換とポストコロナ社会を見据え、兵庫2030年の展望の具体化に向けたリーディングプロジェクトや兵庫県地域創生戦略地域プロジェクトなど、すこやか兵庫の実現を推進する予算案を編成されている。  新型コロナウイルス感染症が昨年初めより感染拡大し、県内の有効求人倍率は1倍を下回って推移するなど社会への影響は多大なものがある。ワクチン接種が始まったものの、いまだ収束時期が見えない状況下にある。一方で、井戸知事は記者会見でポストコロナ社会へのスタート予算と表現されている。  新型コロナウイルス感染症の影響による税収の大幅減という厳しい環境の中で、井戸知事は最後の大仕事として令和3年度予算を編成された。そこでどのような思いで編成され、それを次代に引き継いでいこうとされているのか、当局の所見を伺いする。 ○知事(井戸敏三)  令和3年度であるが、コロナ禍における消費の低迷や企業業績の悪化に伴う大幅な税収減が見込まれた。一方で、社会保障関係費の増加だとか、震災関連公債費の償還なども依然大きなものがあり、本県を取り巻く財政環境は厳しい状況であった。  予算編成に当たっては、緊急、臨時的な対応として、シーリングの強化や事業数の10%削減、新規事業枠の削減など、徹底した施策の選択と集中に取り組んだ。あわせて、特別職の給料や管理職手当などの給与抑制措置も行った。歳入対策としては、本県の要望も踏まえた新たな制度としての特別減収対策債などを活用している。このような歳入歳出両面での対策を行うことで、ようやく収支均衡の予算を編成することができたという状況である。  しかし、厳しい財政状況下でも県民サービスを後退させることのないように創意工夫を凝らさなければならない。まず、安全・安心な兵庫づくりの推進、二つに、交流の新展開、三つに、兵庫の強みを生かした産業の育成、四つに、多様な兵庫人材の活躍、五つに、新たな兵庫への道筋を県政推進の柱として、予算化をさせていただいた。特に、ポストコロナ社会を見据えて、新たな兵庫への道筋を固めていく必要がある。まず、デジタル化の本格的な推進を図ること、二つに、変化に強い産業構造への転換を進めること、三つに、地方回帰を促すような環境整備、受皿整備を行うこと、四つに、新しい兵庫の将来を目標とするビジョンづくりなど、これらをポストコロナ社会を見据えた新たな兵庫への道筋として推進を図ることにさせていただいている。  これらの取組により、令和3年度当初予算は、新型コロナ対策に合わせて、ポストコロナの兵庫を目指して挑戦するスタートの予算として編成することができたのではないかと私なりに評価をしている。今後とも、県民に信頼される持続可能な行財政構造を維持しながら、コロナ禍という大きな苦難を乗り越え、時代へ向かう兵庫の道筋をしっかり県民の皆様にお示しして、共に進めませていただければと願っている。 ○(坪井謙治委員)  知事のほうからご答弁いただき、私が言うのも僭越であるが、知事は第48代知事からまた現在は第52代兵庫県知事としてリーダーシップをとってきた。その功績の最たるものは、あの平成7年に起きた阪神・淡路大震災、これが兵庫県にとって大きな打撃を与えたと、ハード面においても県民の生活にしても与えたと思っている。それを乗り越えられてきた知事の今回の最後の大仕事の予算化であると、さきほど答弁でも、いろいろるるくまなく具体的に答弁をしていただいた。  今後、コメントとしても、一昨年、そういったさきほど知事が言われたような県民の目線に立って、福祉行政、こういったものに力を入れていきたいというような、あしだ議員からもあったし、また先日の本会議においても、谷井議員からそういった福祉的な面に対しての予算立てはきちっとしてほしいということで要望をさせていただいた。そして、先ほど答弁でも、そういった細かいところに目を配っていく、そういった知事の答弁もお聞きした。どうか、それらを知事がつくり上げていただいたこの強靭な兵庫県、また強靭な福祉、国を、そういったものを次代に受け継いでいただきたいと心から願っておりますので、よろしくお願いをする。  それでは、次の質問である。  デジタル化による兵庫県庁の変革についてである。  昨年、9月定例会の代表質問において、私は県行政のデジタル化を大胆に進め、体制構築について質問した。また、12月定例会の一般質問では我が会派の島山議員が県行政のデジタル化に向けて組織整備等について質問をした。このように我が会派から繰り返し、デジタル化を推進する組織体制について質問したのは、デジタル化によって県行政の大きな転換と県民サービスの向上を図ることは既存の縦割り組織では難しく、部局横断的に取り組まなければならないからである。今回、デジタル化が横断的な行政課題に対応する本部体制によって担われることは一定の評価をする。  しかしながら、部局横断の本部を設置されても、その運用が部局縦割りでは本来の目標、目的が達成できない。専門人材を核として県庁の内外から能力と意欲のある人材を集め、デジタル化について責任を持って実行するとともに、県民に説明できるチームとして機能することを期待している。  今後は、デジタル化によって兵庫県庁の変革をどのように進めるのかということが重要になってくる。  来年度予算ではデジタル化を推進する施策が数多く計上されている。それは兵庫県庁をデジタル社会にふさわしい組織に変革するスマート県庁推進プロジェクトとして、兵庫2030年の展望リーディングプロジェクトに追加されることになった。施策の方向性として、行政手続とサービスのデジタル化の徹底、多様なデータ資源を活用した政策展開、ワークスタイルの変革が定められているが、このスマート県庁推進プロジェクトによって、兵庫県庁はどのように変革されるのか、当局の所見を伺いをする。 ○知事(井戸敏三)  県庁のデジタル化であるが、仕事の進め方と働き方を改革することになる、このように期待している。これにより、組織や職員の活性化が図られるとともに、県民サービスの利便性の向上、ひいては県民生活の変革にまで及んでいくことを期待しているものである。スマート県庁推進プロジェクトは、この好循環を実現する取組でもあるのではないかと位置づけている。  2030年の姿では、まずマイナンバーカードが浸透し、あらゆる申請や支払いはオンラインとキャッシュレスで完結する。二つに、県庁では一貫したデジタル化で事務は自動化、いつでもオンライン会議ができる。三つ、ペーパーレス・ストックレスな環境のもとで、テレワークでどこでもオフィスが実現する。そして四つ目、デジタル化が創出した時間は、経験や勘に頼らないでもできるデータに基づく政策形成や、現場重視の県民サービスの提供に有効に活用される。このようなデジタル革新を踏まえた県庁の在り方というのを展望して、進めていきたいと考えている。  来年度は、まずマイナンバーカードと図書館カードの一体化を図り、施設予約システムの整備などオンライン申請を推進していく。二つに、データ連携や電子決済を進める情報システムの改革やICTによる業務の改革などオフィスワークを改革していく。三つに、在宅やサテライトオフィス勤務、モバイルワークなどポストコロナ社会も見据えたテレワークを推進できるようにする。四つに、データ分析ソフトを活用した政策立案や職員のデータ利活用能力の向上など、政策立案まで直ちにできるかどうかはともかく、職員のデータ利活用能力の向上など、データ利活用を推進していく。  来年度のこのような取組であるが、これらの取組を加速、充実させるために、外部専門人材を登用させていただき、ひょうごデータ利活用推進本部の機能の強化も図っていく。  県庁のこのような生産性の向上により、県民等が手続に要した時間が短縮することになる。それは、自分のための活動時間が増加することにつながるので、このことが県民生活の向上につながることを期待しているし、また県庁へのアクセスがしやすくなるという意味で、県民の県行政への参画への期待が高まるのではないかと考えている。そのような意味で、質の高い行政運営が実現するスマート県庁を目指して、施策を展開していくので、どうぞよろしくお願いする。 ○(坪井謙治委員)  知事のご答弁いただいて、全く私のコメントと一緒である。私が望んでいたことを答弁されたというふうに思う。効率化をすることによって県民サービスへの向上を、その効果を出していくと、そのためには、外部人材を登用して進めていくと、こういうご答弁をいただいたと思う。よろしくお願いする。  続いて、次の質問は、ポストコロナ時代における生活困窮者の就労の場の提供についてである。  私はこれまで県に対して、生活困窮者に対する支援の充実を様々な機会を通じて主張してきた。その支援の中で特に大切なのは、自立していくための就労の場を増やしていくことである。自治体自身が積極的に就労の場を提供しなければならないとも主張してきたが、県をはじめ自治体において広がりがない状況である。  しかし、新型コロナウイルス感染症拡大は生活困窮者をめぐる環境を一変させている。コロナ禍では誰もが生活困窮者に陥る可能性がある。また、デジタル化など社会の生活様式が大きく転換しており、再就職に当たって、これまでの職歴や経験に頼るだけではうまくいかなかったり、自営業の収入が元に戻らない可能性がある。  同じ都道府県で、長野県では、2018年9月に地域福祉課長名で知事部局や地方機関、教育委員会、警察本部等に対して、生活困窮者を支援する認定就労訓練事業を実施する団体を随意契約の相手として選定してほしい旨、通知を行っている。  また、県内では緊急事態宣言下の本年2月に、伊丹市が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けている生活困窮者の就労機会の確保への協力として、自立相談課から認定就労訓練事業を実施する団体への発注を各部に呼びかけた。その日には、団体への提供したい業務があると協力的な部局から申入れがあったと聞いている。  なお、伊丹市においてそのようなことが可能になったのは、市内に生活困窮者自立支援法に基づき、生活困窮者に対して一般就労に向けた就労体験などの認定就労訓練事業を実施する団体があったからである。しかし、認定就労訓練事業を実施する団体は県下には22団体、28ヵ所しかないため、そのような担い手となる団体を増やす必要もある。団体を増やすためには、まず就労の場を増やすことが必要である。  そこで、生活困窮者の就労の機会を広く提供するとともに、支援団体を県下に増やしていくために、長野県や伊丹市と同様に県並びに市町において随意契約を活用したポストコロナ時代の本県における生活困窮者への就労の場の提供について、当局の所見を伺いをする。 ○福祉部長(入江武信)  コロナ禍の中、令和2年4月から12月までに全県で自立相談支援機関において新規相談を受け付けた生活困窮者3万2,009人いた。そのうち、533人についてハローワーク等と連携した支援などによって、就労に結び付けているところである。  また、来年度については、緊急の雇用の確保のため、離職者に対して1,200人分のつなぎ雇用を確保するとともに、800人分の職業訓練枠の拡充により、介護やIT等ニーズの高い分野での再就職を促進することとしている。  一方、生活困窮者の自立に向けては、就労訓練の場を数多く確保することは重要であるというふうに認識はしている。  委員ご指摘の認定就労訓練事業については、就労に困難を抱える生活困窮者を受入、就労の機会を提供する事業であり、訓練受入団体の拡充に向け、ホームページや会議等の場で市町や団体に幅広く働きかけてきた。その結果、制度発足時の平成27年度には4団体4ヵ所であったが、現時点で22団体28ヵ所となっているところである。  また、優先発注による随意契約については、厚生労働省に確認すると、全国での導入自治体について少し古いデータで平成30年度末現在の数字であるが、長野、鳥取の2県のほか、16市で計18自治体、そのうち発注実績のあった自治体は伊丹市を含めて5自治体にとどまっている。これは、認定就労訓練事業を実施する団体の訓練が、自らの事業所内における清掃であるとか調理、剪定などの補助業務に限られているためと考えられる。  そのため、来年度については、実績のある自治体の事例を調査し、優先発注による随意契約の仕組みを検討してまいりたいと考えている。さらに、各市町や県内の団体にも、この好事例をホームページや会議等で広く紹介し、生活困窮者の就労の場の拡充に努めてまいりたいというふうに考えているので、よろしくお願いする。
    ○(坪井謙治委員)  ご答弁をいただいて、今、コロナ禍という中で、その影響はあると思うが、全体の自治体の財政状況とかいろいろ考えて、この政策という、生活困窮者の方に就労の場を与えていくという取組に対して、国も法律をつくり、また各自治体、先ほどは長野県と伊丹市の事例を挙げたが、こういう流れが全国的に広がりつつあり、また各自治体がそういうことを研究をし始めているというのが今の流れであると思う。  先ほど、伊丹市の紹介したが、すぐにそんな団体ができて、すぐにこういう仕組みができたわけではない。これから、こつこつとではないが、急いで、先ほど部長もそういった随意契約の形をつくっていくという努力をしていただけるというご答弁をいただいたので、どうか私もこの施策に対して更に勉強して、進めていきたいなと思うので、どうかよろしくお願いをする。  それでは、次の質問は、ポストコロナ時代の企業誘致についてである。  地域の衰退を止めるのは地方自治体にとって大きな課題である。埼玉大学の宮崎雅人准教授は、かつて地域の雇用を生み出してきた製造業、リゾート、建設業といった基盤産業が1990年代の終わりから2000年代にかけて多くの地域で雇用を生み出すことが難しくなり、そのような基盤産業の衰退が地域衰退の要因になっていることを明らかにしている。地域衰退を止めて活性化させていくには、衰退した基盤産業の代わりに新たな雇用を生み出す基盤産業をつくり出さなければならない。  この基盤産業をつくり出す有力な方法が企業誘致だと考えられる。折しも、地方における企業誘致に追い風が吹いている。新型コロナウイルス感染症拡大は大きな社会の混乱を招いているが、その一方で、企業の地方への流れも生み出している。また、中国をはじめ、特定国、地域の集中するサプライチェーンの脆弱性が明らかになり、海外の生産拠点の国内回帰が期待されるところである。  企業の地方移転の一大事例で、淡路島への株式会社パソナグループの本社移転である。淡路島に向かって人が大きく動くことになり、地域が盛り上がっているとお聞きしている。淡路島に新たな基盤産業が誘致された結果だと思う。  パソナなどの大きな事例でなくても、その地域にあった企業誘致の在り方があると思う。例えば、IT企業が立地している徳島県神山町のような小規模な成功例もある。パソナやIT企業のようなサービス業であれば、工業団地を造成しなくても誘致できるという点も大きいと思う。  企業の地方や国内回帰の流れが生まれているこのチャンスを捉えなければならない。全国における横並びの状況で企業誘致競争に勝ち抜くために、既存の企業誘致施策を総動員しながら、ポストコロナ時代にふさわしい新たな発想の企業誘致をしていく必要があると考える。  そこで、ポストコロナ時代の企業誘致にどのように取り組まれるのか、所見を伺う。 ○知事(井戸敏三)  日本は言わばサンドイッチになっている。低い生産コストを強みとしつつ、技術力も高める新興国が激しく追い上げているし、欧米企業はデジタル技術を駆使した新たなビジネスモデルで世界を席巻しようとしている。日本としては、今後の産業の在り方は国、地方を通じて難しいただいま局面にあると思うが、私はものづくり県兵庫の強みを生かして、世界化、情報化に対応していくべきだと考えている。ものづくりの効率化を図るために、情報技術を活用する、新たな市場を開拓するためにAIなどの助けを借りて新たな市場開発に努力をしていくという意味である。  足元のコロナ禍においては、まず一国の維持に欠かせない製造品等の国内回帰に対応していく必要があるし、国内では地方の再評価の兆しをうまく活用していかなければならない。このような動きの根底には、集中から分散へのパラダイムシフトがあるのではないか、このように受け止められる。こうした長期、短期の潮流を踏まえて、産業立地をどう戦略的に取り組むかが課題と受け止めている。  本県では既に従来の枠組みを超える一歩を踏み出した。産業立地条例を昨年6月議会に改正していただき、法人事業税の軽減措置を拡大していただいた。工場に加えて、事業所、事務所も対象としている。さらに、国内回帰としてサプライチェーン再構築に臨む企業支援も強化した。現時点では、カネカ高砂工業所の拡張など既に5社の支援をする予定になっている。  また、新たな分野では、変化の激しい時代だけに従来の基盤産業に加えて、業種・業態を広げてIT企業やDX、デジタル・トランスフォーメーションで新展開が可能となる農業であるとか、小売とかサービス業など多様な産業の集積を目指していく。既に、健康管理サービスなどの企業への支援を予定している。  さらに、兵庫情報ハイウェイの通信速度を増強するとともに、東京まで延伸し、本県−東京間で高速大容量の通信環境を整備した。これは、3月から運用を開始している。これを本県に進出する事業者に無償提供し、働きやすい環境を整え、時間と空間を超えIT企業の誘致や首都圏からの本社機能移転を促進していく。  いずれにしても、集中から分散への流れは五国が潜在力を発揮できる可能性を高めてくれる、このように考える。実際に、そのような潜在力を開花させるため、さらに、富岳の産業利用などイノベーション環境を活用していく、二つに、テレワークなどの就業環境を整備していく、三つに、空き家活用などを含む居住環境を住みやすく働きやすくしていく、四つに、交通アクセスを整備して各地域独自の立地力を高めていく、このような総合力を発揮できる兵庫県にして、未来を担う企業から選ばれる兵庫を目指していきたい、このように考えているものである。 ○(坪井謙治委員)  知事から力強い産業立地、企業立地のご答弁をいただいたと思っている。知事もご存じのように、私は伊丹市選出の議員であって、あの小さな伊丹市、過去から三菱電機、住友電工、今はコニカミノルタ、様々な企業があんな小さなまちにあった。これは、小さいときから見てきたが、まさにああいう企業が地域を活性化させた、伊丹市を活性化させたということは間違いないと今でも思っている。産業を立地していくということは、今知事が言われたように、伊丹市の小さなまちであるから、もうこれ以上そういう土地がないかもしれないが、兵庫県は、先ほど言われたように五国広い地域があり、そしてまたいろんな体制を、税体制とかいろんな具体的なことを組んでいる。それを最大限に生かし、また各企業にアピールをしながら、言うてみたらセールスをしながらそういった誘致に努めていっていただきたい、それがこの巨大な五国の利点を生かすことになると思うので、よろしくお願いをする。  次の質問に移る。  次の質問は、スマート農業の今後の展開についてである。  日本の農業は、高齢化や後継者不足に担い手が減少する大きな問題になっている。その解決策の一つとなるのが、スマート農業の導入である。本県では、来年度の当初予算要求でスマート農業の推進を掲げており、省力化や高品質化などを目指すため、スマート農業の導入を支援していくこととしている。また、県内の一部地域においては、既にドローンによる農薬散布やリモコン式草刈り機、自動水管理システム等の先進機器の導入が進みつつある。  こうした動きは大変望ましいと思うが、一方でスマート農業で利用される機械には高額なものも多く、安易に導入に走るのではなく地域の営農条件や個々の経営に合った技術の導入を図るとともに、それをどのように活用して生産性や品質の向上を実現していくのかまでを農業者に明確に示していくことが重要であると考える。それができなければ多額の費用がかかるだけに、宝の持ち腐れになる可能性もある。  さらに、スマート農業の拡大には機械の導入だけでなく、それを使うことができる人材の育成も重要と考える。スマート農業、すなわち賢い農業とは、高価な自動制御機器やビッグデータから自動的に判断するAIに依存して人の関与をなくしていくことではなく、それを活用して人の関与を高度化することであると思う。  このように、スマート農業を担い手不足などの本県農業の課題の解決に向けて推進していくためには、適切な技術導入から人材育成、それを実現させる支援体制といった総合的な対策が必要と考えるが、兵庫県におけるスマート農業の今後の展望について、当局の所見を伺う。 ○農政環境部長(寺尾俊弘)  本県では、ひょうご五国の多様な農業に適したスマート農業を推進をしていくために、令和元年度にひょうごスマート農業推進方針を策定をした。この方針には、一つには、国やメーカーなどが開発した新技術の現地実証や県独自の技術開発を進めること、二つには、その実証を踏まえた、さらに実装への支援を行うこと、三つには、生産者が技術を知り学ぶ機会の充実などを掲げており、現在それを総合的に進めているところである。  まず、導入の可能性を探る現地実証であるが、例えば加西市では、水田の自動給水システムにより稲、水稲の水管理時間が9割削減できている。また、丹波篠山市では黒大豆栽培において、ドローンを活用した農薬散布によりその散布時間がこれも9割削減をできている。さらに養父市では、リモコン式の草刈り機により1時間当たりの作業面積が10倍増えるなど、各地の営農条件に応じた作業の改善効果が明らかとなってきている。  このような効果を踏まえて、今後、現地での実装を加速をしていきたいところである。まず、地域性や費用対効果も加味した営農体系を確立すること、二つには、機械導入に対する負担軽減を図っていくこと、また三つ目には、スマート農業を実践できる生産者の育成やその支援体制の強化が必要と考えている。  このため、一つには、産地の営農体系に適した品目別のモデルの作成、二つには、先ほどもご指摘のあった、まだまだ機械が高く、機械導入への個別の助成に加え、機械を共同利用することや作業受委託への支援をしていきたいと考えている。三つには、農業大学校での技術研修、楽農生活センターでの講座、また現地での機械メーカーとの連携による実演会など、技術の研修会や現地実演会等を通じて、生産者の知識、技術の向上、さらには先進地や機械メーカー等への調査派遣などを行い、普及指導員の指導力強化にも取り組んでいきたいと考えている。  今後とも、きめ細やかな支援を段階的かつ継続的に実施をし、ひょうご五国へのスマート農業の円滑な導入を図っていくので、ご支援をよろしくお願いする。 ○(坪井謙治委員)  ご答弁をいただき、私、今回の予算特別委員会に当たり、農業政策部が出されている普及指導員の方への事例を見させていただいた。冊子として、新しい農業を育てると、これをずーっと見させていただいて、各地域で、そういった先ほど部長が答弁されたようなことをきちっと機械化されて、データを取られて、いろんなことをやられている。一番大事なのは、そういうことを新規の農業者の方に親切に教えて、その農業者が役に立つようなことを指導されている。古くから歴史を持ってやられてる農業者と、新しいそういったデジタル化を駆使されている方がマッチングをうまくされて、農業が更に発展していけるようなことを理解させていただいた。  私、これからそういった方、普及員に更にいろんな力を入れていただいて、さらに一緒になってデータを活用して全体的に、今は個々のデータで基づいて成功例を挙げているが、それをがちっと総合して新しい、また兵庫県の農業政策ができるんではないかなと思っている。そういった普及者の方の労に報いる一つの形というものをまとめていただくようなことを要望しておきたいと思うので、どうかよろしくお願いをする。  次に、質問に入る。  次の質問は、防災、減災国土強靭化のための5ヵ年加速化対策を踏まえた今後の土砂災害対策についてである。  近年、気候変動の影響により、災害は激甚化、頻発化しており、全国各地で様々な災害が発生している。また、南海トラフ地震等の大規模地震の発生も逼迫している。この状況の中、国では国民の命、財産を守るために、防災、減災国土強靭化の取組を加速、深化を図ることとし、令和3年度から7年度までを5ヵ年加速化対策の期限として、概ね15兆円程度の事業規模で重点的、集中的に施策を行うこととしている。  一方、本県においては、国民の命と財産を守る山地防災・土砂災害対策に力を入れており、県単独事業の枠も確保して平成30年度から令和5年度までの第3次山地防災・土砂災害対策計画に取り組んできたが、計画以上に進捗が図られたことから、このたび、令和3年度から7年度の5ヵ年を計画期間として、第4次山地防災・土砂災害対策計画を策定した。この計画が県民の安全・安心につながることを大いに期待をしている。  しかし、危険な箇所は数多く残っており、防災、減災のためにはハード対策だけでなくソフト対策を含めた総合的な土砂災害対策が必要となる。我が会派からは、かねてから崖崩れ災害から県民の命と財産を守るため、様々な主張をしてきたが、この計画によってどれくらいの事業が前倒しされるとともに、どのような視点で対策を進めていくのかということが重要である。  そこで、第4次山地防災・土砂災害対策計画では、国の加速化対策をどのように活用して、土砂災害対策を進めようとしていくのか、また、ハード対策を補うソフト対策にどのように取り組んでいくのか、当局の所見を伺いする。 ○副知事(荒木一聡)  県内には、土砂災害警戒区域、いわゆるイエロー区域であるが、約2万1,000個ある。このうち、保全人家5戸以上などハード整備が必要な箇所が現時点では約6,500個ある。平成21年度の台風9号災害をきっかけに、山地防災・土砂災害対策計画を策定し、これまで3次にわたる対策を講じてきた。第2次計画では、平成26年の丹波の豪雨災害を踏まえ、国の補助事業に加え新たに県単独事業を創設をさせていただいた。さらに、3次計画では、県単独事業費の事業費の上乗せをして、計画を前倒しをして整備を進めている。この12年間で約740ヵ所の整備を終えている。  令和3年度から始まる5ヵ年の第4次の計画においては、国の5ヵ年の加速化対策や交付税措置のある財政運営上有利な県債を活用し、年間で約150億円の予算を見込んでいる。これは、1次計画の約1.3倍、1次計画が110億円程度であったので、1.3倍に相当する。事業箇所については、5年間で補助事業と単独事業合わせて約370ヵ所程度に着手をしたいというふうに考えている。これ1次計画が約250ヵ所であったので、整備箇所にすると1.5倍に当たる。  整備箇所の選定であるが、近年の災害事例を踏まえ、土砂災害の特別警戒区域、いわゆるレッド区域内の人家であるとか、社会福祉施設、医療施設、学校施設など配慮が必要な施設、さらには緊急輸送道路など保全する箇所を優先をして整備をしていきたいと考えている。また、複数の渓流で同時に発生する土石流が多く、全国各地でも発生をしているので、下流集落を保全をするために、複数の砂防堰堤を同時に整備する、このような工法も用いてまいりたいというふうに考えている。  ソフト面での対策であるが、いわゆるイエロー区域の中で特に危険度の高いレッド区域については、今年5月を目途に県下約1万2,900所ある指定を完了させたいというふうに思っている。そして、速やかにCGハザードマップに掲載をして、県民の皆さんに広く理解と周知をしていきたいと考えている。さらに、土砂災害の危険度が高まった際には、警戒情報であるとか、1キロメートルメッシュの土砂災害の危険度をテレビであるとかインターネットでリアルタイムで発信をして、適切な避難行動を促している。  砂防堰堤など防災施設の整備に当たっては、住民の皆さんや地権者のご理解と協力が必要である。このため、様々な機会を通じて県民の皆様に事業へのご理解促進に努め、総合的な土砂災害対策を推進をしている。また、いろんなご提案をいただいておりますし、国の補助事業の採択要件の緩和についても、ご協力をいたいだているが、引き続きのご指導よろしくお願いする。 ○(坪井謙治委員)  ご答弁で、まずは第4次の山地防災計画、これに対しての前倒しをしていただく具体的な数も挙げていただき、これには大いに評価をしている。ただ、私たち会派、特にしの木議員がよく強く要望されておるところであるが、県民の命を財産を守るという観点から、現在の受益戸数の五つ以上、これが要件であると、これを県として緩和できないかという主張をされている。そしてまた、今回の一般質問でも危険な人工崖がやはり存在すると、こういった県民の命を守るために県として積極的に取り組んでいただきたいと、こういった要望も会派としてもさせていただいている。いろんな規定はあると思うが、けれども、そういうことを、あると、危険なところがあるということを念頭に置いて計画を進めていただきたいと強くお願いをしておく。よろしくお願いをする。  次の質問は、県立高等学校の魅力、特色づくりについてである。  現在、ひょうご未来の高校教育あり方検討会で今後の県立高等学校教育改革の方向性が議論されている。自分が興味のあることをもっと学びたい、将来このような道に進んでみたいと思って、自分でよく考えて選んで入学した高校で学ぶのと、そうでない場合とでは、入学後の学ぶ姿勢は大きく変わってくると思う。  そのような学びたいことを学べる高校づくりを進めるために、兵庫県では県立高校特色づくり推進事業インスパイア・ハイスクール等により、各学校の魅力、特色づくりに取り組んできた。私の地元伊丹市でも、県立伊丹高校に自然科学系類型、県立伊丹西高校に看護・福祉系類型が設置されるなど、特色づくりが進んでおり評価しているところである。  さきほどのあり方検討委員会の報告書に基づき、今後少子化等の社会の変化に応じた魅力と活力ある高校の在り方や、それを実現していくための適切な高校の規模と配置等について、第三次実施計画を策定されようとしているが、高校の、魅力、特色づくりのこれまでの成果と課題について検討委員会ではどのような議論がされているのか、また、三次実施計画ではその議論を踏まえて、県立高等学校の魅力、特色づくりをどのように発展させようと考えているのか、当局の所見を伺いする。 ○教育長(西上三鶴)  ご質問のあり方検討委員会においては、平成20年2月に策定をした現行の第二次実施計画に基づく今日までの取組の評価・検証、そして、これからの高校に求められる教育、そして、それを実施するために必要な学校の規模と配置についてご議論いただいている。  第二次実施計画の評価・検証としては、多様な学びができる場として新しいタイプの学校や学科、コースの設置が評価されている。また、今後の高校教育の方向性については、一つとしては、ICT等の情報技術の活用力、二つとして、多様な価値観を持つ人々と協働できる資質、能力の育成などの対策の検討が提言された。  今後、この提言を踏まえて、令和3年度中に策定をする次期の実施計画においては、一つとしては、1人1台端末を活用した個に応じた学びの充実、二つとして、教科横断的な教育課程の編成、3点として、新たな発想や価値を生み出せる教育システムの整備、4点目として、多様な学び、また魅力、活力を維持できる学校規模の確保等について、その具体的な方策の検討を進めていく。  計画の策定に当たっては、学区や地域の状況を踏まえつつ、地元市町の意見を聞きながら検討を進めていく。今後とも、新しい時代に対応しながら、学びたいことが学べる学校づくりを目指し、県立高校の魅力、特色づくりに進んでいく。引き続き、ご指導よろしくお願いする。 ○(坪井謙治委員)  先ほどご答弁にもあったが、今の生徒たちのニーズとか、また保護者も含まれるそういったニーズ、希望というか、それに応えていくのはなかなか難しい時代に入ってくるのではないか、もう入っていると思うが、そういったことに対応するために教育というのは非常に難しい教育の場かもしれないが、どうか現場の教職員の方と連携をされて、よりよい兵庫県の教育ができるようによろしくお願いをする。  それでは、最後の質問は、特殊詐欺に苦しむ被害者を減らす対策についてである。  2月14日の神戸新聞朝刊に「特殊詐欺 兵庫狙い打ち 被害額・件数増全国で最悪」というショッキングな記事が掲載された。前年と比較して2020年の本県被害の増加額は全国で最悪、認知件数の増加数も全国最多となっているところである。  特に問題なのは、コロナ禍という状況は同じながら、東京、神奈川、大阪などが減少しているにもかかわらず、兵庫県が増加しているというところである。新聞記事ではその要因として、富裕層が多い、交通網のよさに目をつけられたのかもしれないということが挙げられているが、富裕層が多く交通網がよいのは東京や大阪も同じである。特殊詐欺犯たちが兵庫県に目をつけている要因を明らかにし、それに対して対策を考えなければならない。  県では、6月補正予算で我が会派がかねてより要望してきた高齢者世帯に対し簡易型事前警告機能付通話録音装置を1万個配付する事業を実施していただいた。また県警においては、被害多発地への警察官の集中動員、また高齢者関係団体との連携、広報啓発推進活動に取り組んでいただいているところである。このようにご尽力はいただいているが、やはり東京、神奈川、大阪などが減少しているにも関わらず、兵庫県で増加しているという事実は重く受け止めなければならない。  被害者の8割が65歳以上の高齢者である。高齢者が長年こつこつとためてきた預貯金が犯罪者集団に奪われていくと思うと悔しくてならない。また、県民の安全を脅かす暴力団活動の資金源にもなっていると考えると、特殊詐欺撲滅は県警にとって最重要課題の一つである。  そこで、県警としてなぜ東京などが減少しているにもかかわらず兵庫県だけが突出して増加することになったと分析しているのか、そして、その要因に対してどのように取組、特殊詐欺に苦しむ被害者を減らしていこうと考えられておられるのか、当局の所見を伺う。 ○警察本部長(吉岡健一郎)  特殊詐欺被害の推移を見てみると、本県については、一昨年に被害が大きく減少していたが、昨年はご指摘のとおり大幅に増加している。大阪府では、平成29年から3年連続で増加していたが、昨年は大きく減少している。さらに、東京都については、一昨年、昨年と減少しているが、本年に入ってから増加に転じているというこういう状況である。このように、時期であったり地域であったりそういったものの変動が大きいということが伺え、犯行グループが一定の期間で犯行地域を移しているのではないかと推測されるところである。  また、昨年、本県では多様な手口、手法が認められたことから、複数の犯行グループの存在が推測されるところで、それらの犯行グループが犯行を重ねた結果、被害が増加したというふうに見てるところである。  犯行グループが本県で犯行を重ねた理由については、引き続き、犯行拠点の摘発であったり、また全国警察との情報交換などを通じ、実態の解明に努めてまいりたいというふうに考えているところである。  県警察においては、今後とも、受け子などの現場検挙、そして突き上げ捜査、これらを徹底するとともに、高齢者に対する直接的かつ繰り返しの注意喚起など、特殊詐欺総合対策本部による組織の総力を挙げた検挙、抑止活動を継続的に実施していきたいというふうに考えているところである。  加えて、金融機関職員であったり、コンビニ店員による利用者への声がけであったり、金融機関の協力を得た高齢者のATM利用制限など、特殊詐欺撲滅のため、引き続き、官民一体となった取組を推進してまいりたいというふうに考えているところである。 ○(坪井謙治委員)  警察本部長の力強いご答弁いただいた。私も、常任委員会の委員長をしていることで、皆様の昼夜を問わず公務に邁進されている姿を見ている。どうか、撲滅に向けて活動していただきますようにお願いをする。  以上で、公明党・県民会議議員団を代表しての総括質疑を終わらせていただく。 ○委員長(水田裕一郎)  以上で、坪井委員の質疑は終わりました。  次に、徳安淳子委員。 ○(徳安淳子委員)  維新の会、徳安である。本日の総括審査の最後である。どうかよろしくお願いを申し上げる。維新の会代表して、大きく7項目を質問をさせていただく。  まず1点目、家庭子育て応援の施策について、2点お聞きする。  まず最初に、子育て応援施策についてである。  失われた何十年という表現があるが、その間に子供たちも日本から失っていると強く感じている。これまで、未婚化、晩婚化が進行し、少子化も加速、それに伴い家庭の状態も変化してきた。育児に関する精神的、身体的、経済的な負担や家庭・育児と仕事の両立が困難な職場環境、家庭の養育力の低下や地域におけるご近所との共助意識の不足など、かつては家族や近隣から得られていた知恵や家庭をめぐる家族の形態が大きく変わってきた。  社会情勢の変化とともに、本県では安心して子供を産み育てられる社会の実現を図るため、地域団体、市町等と協働して子育ての悩みを話し合える仲間づくり等を支援するまちの子育てひろば事業や地域祖父母モデル事業など、地域ぐるみの支援事業に取り組んできた。  一方で、新型コロナウイルス感染症により、子供や子育て家庭に新たな問題が発生している。家庭や地域における子育ての機能低下や子育て中の親の経済的な不安感等も増大、地域、家族共々大きなストレスに見舞われた1年であった。  来年度予算にも先ほどの支援事業が継続されていた。コロナ禍の実情に応じた内容に変更することも必要かとも考えるが、当局のご所見を伺う。 ○知事(井戸敏三)  家族の形態とか働き方が多様化してきている。子育て家庭が地域から孤立せずに、誰もが安心して子供を産み育てられる地域社会にしていかなければならない。  県では、NPOなど様々な団体と連携し、地域での見守り、子育て相談、居場所づくりに取り組んでいる。  ご指摘のまちの子育てひろばや、地域祖父母モデル事業などを実施する各団体では、コロナ禍で社会から孤立しがちになる親子の居場所を守っていくため、ひょうごスタイルを踏まえた交流事業やオンラインを活用した子育て相談など工夫をしながら活動を展開されている。  県としては昨年10月に、香美町から南あわじ市まで県内80を超える団体が参加した居場所づくり交流会をオンラインで開催した。この交流会では、ステイホーム中の子供が地域活動に参加するきっかけとしてスタンプカードを導入した取組だとか、あるいはZoomを使った絵本の読み聞かせなど、工夫事例を情報共有化することができた。そのような意味で横の連携強化が図られたと考えている。このように、各地域で活躍されている方々の連携も目指していかなければならない。  来年度は、コロナ禍で孤立しがちな在宅育児世帯の支援を強化していきたいと考えている。地域における擬似的な多世代家族の育成を目指す地域祖父母モデル事業を60地区から80地区に拡大したい。  また、相談に出向きづらい親子に対しては、保育士などの専門職――在宅育児応援団、この応援団を派遣する訪問相談を実施していく。また、三世代同居の実現のためのリフォーム工事についての補助も創設した。  今後ともこれまでの蓄積を生かしつつ、コロナ禍の中で各地域の実情に応じた新しい工夫も取り入れ、地域ぐるみで取り組める子育て環境の推進を図らせていただく。よろしくご指導願う。 ○(徳安淳子委員)  多くの事業展開をしていただいており、また60地区から80地区に増やしていただけるということで、そういう意味では孤立化していってしまう前に、それを止めるための施策かなというふうにも思っている。  特に祖父母モデル事業に関しては、やはり私どもの後援会の方も高齢の方が多いのだが、家族から言われると。おじいちゃん外に出ないでくれとか、おばあちゃん家におってくれとか、そういうふうに言われると、どうしてもそういう何かに行きたいのだが、何か地域でやりたいんだけれども足が止まってしまうということもあるので、そういう意味では、そういう若い方をもっとまた巻き込んで、おばあちゃん、おじいちゃんがZoomでやれるような環境をつくるとか、そういう形でまた多世代で幅広く事業展開をしていただけたらというふうに思っている。  続いて、同じような家庭応援の県民運動について、お聞きしたいと思う。  本県では、県民一人ひとりが家族、家庭の大切さを考え、絆を深めるとともに、地域で家庭を支える家庭応援県民運動を展開してきた。しかしながら、近年は家族の結び付きや地域住民相互の関係の希薄化も進み、家族や家庭の在り方が変わってきた。地域との関わり方も大きく変容している。  このような中で、昨年8月に、家庭応援と地域づくり推進プログラム2020が作成された。去る平成29年3月に有識者で構成する家庭応援と地域づくり検討委員会から、心豊かな子供たちを育てるため、次の3つの柱の提言を受けている。1つ、家族の絆を深める機運醸成、2つ、子育て家庭を支える地域づくり、3つに関係機関の連携と情報活用である。  この提言の内容に沿った家庭応援と地域づくり施策体系を構築し、分かりやすく紹介したものが、このプログラムである。家族の大切さを家族全員で共有する、つながりを強化するために、家族の日運動やひょうご家庭応援県民運動を展開し、地域全体で家庭を支える、応援する取組の普及啓発を行っている。
     長年にわたり各施策を推進していただいているが、これまでの成果を踏まえ、来年度実施される本プログラムの推進方策について、ご所見を伺う。 ○県民生活部長(松森章子)  県では、家庭と地域づくり推進プログラムのもとで、家族のつながりの強化や多様な交流の促進など、家庭と子育て応援施策を、県全体で体系的、総合的に推進している。  具体的な取組としては、家族の絆を深めるための家族の日運動をはじめシニア世帯と子育て世帯の擬似的な三世代同居家族を育成する地域祖父母モデル事業、そして地域での一体感や絆を深めつつ、ふるさと意識の醸成を図るシニア世代から子育て世帯へのふるさと伝承事業などを推進しているところである。  人と人との交流が著しく制限されるコロナ禍では、家族の重要性はますます高まっている。内閣府の意識調査によると、家族の重要性をより意識するようになったという人が約半数に上っているというところである。  また、今年度で13回目となる家族の日写真コンクールでは、ステイホーム中の団らん風景や家族ならではの一瞬の表情を捉えた写真など、過去最高の503点の応募があり、家族に対する意識の高まりを感じているところである。  今後も、コロナ禍での取組の検証を行いながら、新しい推進プログラムを策定し、家庭と地域づくり推進本部のもとで、全庁で連携を図りながら家族の絆を深め、子育て家庭を支える地域づくりを推進していく。 ○(徳安淳子委員)  これまで13回続けておられる運動だとか長年、取組を進めておられると思うのだが、今ちょっと検証を行うということがご答弁にあったと思うので、ちょっとその検証についてお聞きしたいのだが、家族の重要性に非常に皆さんの機運が高まっているというのは分かるのだが、その一方で、やっぱり家族が一緒にいるからこそ、ささいなことでもめたりDVにつながったり虐待につながったりとか、そういう事案も減らないというのを踏まえて、この検証についてはどのように行う予定であるのか教えていただきたい。 ○県民生活部長(松森章子)  取組の検証についてであるが、このコロナ禍にあっていろいろ工夫しながら取組を各地域でやっていただいているところである。なので、そういった工夫の仕方というか、そういったことについて、しっかりと検証して、それで推進プログラムの中にも盛り込みながら、いろいろな地域で活動いただいている団体の方の参考になるような、そういうプログラムにしていきたいと考えているところである。 ○(徳安淳子委員)  こういう運動に参加するということは大変意識の高いご家族かなと、写真コンクールに応募したりとか、本当はもっとこの施策を必要としている方に届けなければいけないんじゃないのかなというのも実感しているところなのである。  例えば福岡県の事例で恐縮なのだが、この間、5歳児の餓死事件があった。これを受けて福岡県の施策も拝見したら、本県と同じように一生懸命子育て支援、家庭への応援に取り組まれている。しかしながら、やはりこういう事件が起きてしまうというのは、ママ友同士のやり取りとか、そこまで行政が入れるのかどうかというのも、これからの課題になってくるのかなと思うし、その地域でやれることも限界がそろそろ来ているのかもしれないなと思うと、そのような本当に支援が必要な家庭にどのようにこの支援策を届ける予定なのか、ちょっとそのお考えもお聞かせいただけるか。 ○県民生活部長(松森章子)  この家庭と地域づくり推進プログラムを毎年度リニューアルしてつくっているということも、施策全体を体系的に整理をして、分かりやすく地域で活動されている方々にお伝えするという意味で有効ではないかと思う。  それだけではなくて、それぞれの施策ごとの広報ということも重要だと思うので、各地域で必要とされているところにしっかりと情報が伝わるように、これからも広報に努めてまいりたいと考えている。 ○(徳安淳子委員)  このプログラム自体はもちろん有効だと思っているし、ただ本当に必要としているところにやっぱり届けてあげるという努力をこれからも続けていただきたく思っているので、同じような事案がこの本県では起こらないようにお祈りもして、次の質問に移らせていただく。  大きな2問目、第3次食育推進計画についてお聞きする。  本県では、この第3次食育推進計画を平成29年に策定して、令和3年までの計画でそれぞれの施策を遂行されている。心身の健康の増進と豊かな人間形成、明るい家庭と元気な地域づくりを基本理念として、特に若い世代の健全な食生活や食育活動を実践、推進している。  また、健康寿命の延伸に向けた食育が重要と考え、指標と数値目標を設定し、これまで取り組んでこられた。  国も今年度で第3次食育推進基本計画が終了、来年度からは第4次の計画に入り、このたび本文案などを公表している。  地域や家庭での伝統的な料理や作法等の意識向上などが新たな目標にそこには追加されており、そして考慮すべき点として、コロナ禍での新しい様式に対応した食育の推進や国際的動向としての持続可能な食事、食生活のため、食の循環や環境を意識した食育など、この状況下に適したものへと検討すべきとの指摘もある。  このような中で、本県の先ほどの第3次計画が来年度までであり、第4次の計画策定が始まる前ではあるが、刻々と変わる状況に即応する必要もあるのではないだろうか。第3次計画最終年度ではあるが、急ぎ追加項目などを策定する必要があるのではないかと考える。ご所見を伺う。 ○健康福祉部長(藪本訓弘)  県ではこれまで食育について、5年間を計画期間とする食育推進計画において、指標やその目標値を設定して、これに向けて健康福祉部だけでなく農政環境部、教育委員会など各部局が連携して様々な施策を展開するとともに、国の動向であるとか直近の課題なども踏まえて、その時々変化する状況に応じて必要な取組を進めてきた。  現在は、毎日、朝食を取る人の増加などを目指した若い世代の食育力の強化、また健康寿命の延伸であるとかフレイル対策など、すこやかな暮らし方を支援するための食育推進などを重点課題に掲げた第3次食育推進計画に基づいて施策を展開する一方、今般のコロナ禍の影響も踏まえ、従来の対面や集合型での食育セミナーであるとかイベントの開催に代わり、SNSなどデジタル技術を活用した若い世代への朝食レシピ集の配信、また自宅で料理をする人が増えたため、食材の有効活用にも配慮した免疫力を高める調理方法の普及などにも取り組んでいるところである。  また、本県は五国と言われているように、多彩な地域の農林水産物等の資源や行事と結び付いた食文化が育まれてきたことから、食育においても、例えば学校給食での地場産物の活用であるとか、先ほど委員のほうから国の新たな計画の目標としてご紹介いただいた地域や家庭での伝統的な料理の継承などについては、第1次計画から既に指標に掲げて取り組んでいる。  これらについては、学校給食関係者と生産者との連携の推進であるとか、地域の特産品を活用した郷土料理を伝える料理教室の開催などの取組を推進してきた結果、第1次計画策定時から指標の値を見てみると、例えば学校給食での県産品の使用割合は、平成16年度は21%だったが令和元年度は28.7%、また地域の郷土料理を知っている方は平成18年度は38.6%だったが令和2年度は49.3%、また、そういった郷土料理を作ることができる人の割合は、平成18年度は12.7%だったが令和2年度は24.1%と、その第1次計画策定時から指標の値は徐々に高くなっている。  現行計画の目標値についても、計画期間はあと1年残ってはいるが、概ね達成できるのではないかと若干希望的な観測もあるが考えているところである。  また、持続可能な食を支える食育の推進に向けては、現計画においては、指標としては特には設定はしていないが、例えば、家庭で余っている食品をスーパー等を通じて福祉団体等に寄附するひょうごフードドライブ運動については、既に全県展開しているし、また、買ってすぐ食べるなら商品棚の手前にある商品を積極的に選ぶ手前取り運動については、今月から新たに取組を始めた。  これら食品ロスの削減に向けた取組であるとか、過剰包装ではなく、ごみが少ない商品など環境に配慮した食品を選ぶ取組など、食の循環や環境も十分意識した施策も積極的に進めていきたいというふうに考えている。  現計画の最終年度である新年度においては、これらの取組を強化することはもちろんであるが、5年間の取組結果も評価して、本県の食育をめぐる状況であるとか、ご紹介いただいた国の第4次計画の重点項目なども十分踏まえた上で、新しい計画策定に取り組み、県民の心身の健康増進に向けた「ひょうごの食育」を一層推進していく。 ○(徳安淳子委員)  たくさんの施策展開、ありがとうございます。マシンガンのように言われたので、ちょっとすみません。ありがとうございました。いろいろ教えていただいた。  実は、先ほど免疫力を高めるレシピ集というお話もあったかと思うのだが、ぜひこれは幅広い世代に伝えてほしいなというふうにも思っているところである。  というのも、やっぱりコロナ禍で外食が減って家で作る、食べることが増えていると。そうすると献立に悩んでしまう。それを少しでも軽減してあげる、負担を軽くしてあげるというのも大切なのかなと思うし、私のちょっと知り合いの祖父母が、やっぱり若いお母さんの手伝いでお孫さんを預かるのだが、どうしてもご自分も好きなのでマクドナルドとかファストフードに三、四歳の子供を連れてしょっちゅう週3回ぐらい行っていると。すっかり大好きなのである、その三、四歳のお孫さんはファストフードが。それを私が止める立場でもないので、あんまりどうかなと思いながら、ぜひ全県的にそういうPRに取り組んでいただいて、私が言えないところを、ぜひ言っていただければありがたいなと思っているので、引き続きの推進をよろしくお願い申し上げたく思っている。  では、次の質問に移る。  3点目、人と環境にやさしい農業の推進について、お尋ねする。  コロナ禍で、地球環境問題への対応など持続可能な農業生産と食糧供給システムの構築は世界の重要課題となっている。例えば、EUでは、EU委員会が化学農薬の使用とリスクを2030年までに半減することや、有機農業に利用される農地を25%に拡大することなどを加盟国に提起したFarm to Fork戦略を昨年5月に発表した。また、アメリカも、農務省が2050年までに環境フットプリント半減を目指すなど、農業イノベーションアジェンダーを昨年2月に発表している。  日本でも、このような欧米の動きを踏まえ、農林水産省が今年3月5日に、みどりの食料システム戦略の中間とりまとめ(案)として、2050年までに農林水産業のCO2ゼロ排出の実現や、化学農薬の使用量を50%低減、化学肥料の使用量を30%低減、有機農業面積を耕地面積の25%に当たる100万ヘクタールに拡大するなどの方針を5月までに策定すると発表した。  本県は、1992年から地球環境や生物多様性保全に配慮し、コウノトリ育む農法など安全・安心で良質な食料の持続的な生産を進める環境創造型農業に取り組んできた。また、有機農業では、おおや高原など全国的に有名な取組もある。  今、世界的に地球温暖化防止や生物多様性保全が求められていることから、環境創造型農業の中でも環境負荷の少ない有機農業の一層の推進が必要だと思う。  先般策定されたひょうご農林水産ビジョン2030でも、環境創造型農業の2030年の目標を2万4,600ヘクタールに、有機農業についても現況1,024ヘクタールを1,850ヘクタールまで増やすことを目標としている。  そこで、有機農業をはじめとする人と環境にやさしい農業の推進について、今後どのように取り組んでいかれるのか、当局のお考えを伺う。 ○知事(井戸敏三)  本県では、環境創造型農業を行っている。これは平成4年度から環境に配慮した資材の適正使用を図るということと、有機農業の推進、この2つを柱にして、全国に先駆けて人と環境の新しい関係を創造するという高邁な理念のもとに、JAや市町、有機農業研究団体等と連携して取り組んできた。  その結果なのだが、コウノトリ育む農法による水稲や大豆栽培が、水稲で556ヘクタール、大豆で37ヘクタールなど普及がかなり進んできた。また、緑肥作物利用による化学肥料を低減した水稲栽培も、例えば東播磨のヘアリーベッチ米などの栽培も100ヘクタールを超えている。  3つに、堆肥投入と熱水土壌消毒による野菜の有機栽培も、例えばおおや高原でホウレンソウが24ヘクタール栽培されているなど有機栽培の取組が行われている。  その結果、令和元年には、環境創造型農業は2万ヘクタールを超え、うち有機農業はご指摘にもあった1,000ヘクタールを超えるまでに拡大した。  また、化学肥料とか農薬の使用を5割以上減らして残留農薬が国基準の10分の1などの条件を満たす県認証食品であるひょうご安心ブランドも3,000ヘクタールを超えるまでに拡大している。  しかし、最近その拡大が鈍化してきているという事情がある。そのために土づくりとか雑草対策などの作業や資材コストの負担を軽減することが必要であること、生産物に対する更なる需要を拡大していく必要があること、3つ目に経営として成り立つ有機農業モデルを確立して普及を図っていく必要があること、この3つの課題が生じている。  このために、平成31年に推進計画を見直した。1つに、省力かつ実用的な取組技術を示して生産拡大を図ること、2つに、有機農業教室など生産者と消費者との交流を通じた理解の促進を図ること、3つに、実需者とのマッチングを行うことによって需要の拡大と販路の拡大を図ること、4つに、有機農業者の組織化による販売ロットの確保だとか有機JAS認証取得の促進などブランド力の強化を進めている。  今後は更に、技術的にはドローンなどのスマート技術を活用した化学肥料、農薬の使用の低減を図っていくこと、2つに、地域支援型農業――地域住民による買い支えなどによって生産や有機農業を支える仕組み、この普及を図ることなどによって、農政ビジョン2030に掲げた取組の具体化を図っていきたいと考えている。  国でも環境負荷軽減と生産力向上の両立を目指す「みどりの食料システム戦略」をこの5月には策定される予定であるので、その方向も注視しながら、更に有機農業をはじめ人と環境にやさしい農業の推進を図っていきたい。このように考えて進めていこうとしているものである。  どうぞ今後ともよろしくご指導願う。 ○(徳安淳子委員)  今、ご答弁の中にあった販路の拡大とか促進というのも一番大事なところかなというふうにも考えている。というのも、やっぱりコロナ禍で飲食店がオープンできないと。大体、有機農業で栽培されている方は契約して決まったお店に使っていただく、卸していくというのもお聞きしているし、そうしたお店が時短とかしばらく閉店するとかいう形で、有機栽培された物が行く場所がないというところをよく聞いているので、そういう意味ではそこの支援もしっかりとしてあげないと、経営としても先ほどおっしゃったとおり成り立っていかないと、もう続けられないということで辞めていかれる農家の方もいらっしゃるようにも聞いている。  今後そういう方々が増えないようにも、そこの支援にも重点を当ててお願いしたいと思っているし、今まで以上に本当に国がそういう、EUもそういう流れで行っているので遅れないようにご認識いただいてしっかりと戦略の見直しも含めて、また政策の立案もしていただきたいと思っているので、よろしくお願いしたいと思う。  次の質問に移る。次は、津波の対策についてお尋ねする。  先週の11日で東日本大震災発生から10年目を迎えた。改めて心より哀悼の意をささげ、お見舞いを申し上げたく存じる。今もって行方不明の方が2,000名以上おられるとのこと、大地震により発生した膨大な力を持つ津波の威力に、更なる対策の強化を求められていると痛感している。  この地震により、場所によっては波の高さ10メートル以上、最大遡上の高さ40.5メートルにも上る巨大な津波が発生し、沿岸部は壊滅的な被害を受けた。津波による浸水面積は561キロ平方メートル、津波被害農地は2万1,476ヘクタール、漁船被害2万8,612隻、漁港の被害は319港と、政府は震災による直接的な被害額を約16兆円から25兆円と試算している。  本県も、50年以内には発生するであろう南海トラフ地震等による津波への対応、対策を推進しているが、日本海という海岸線も有し、双方へ万全の対策を講じる必要がある。  既に、瀬戸内海側は津波防災インフラ整備計画を平成26年から令和5年までの10年計画で策定。南海トラフ地震による津波に備えるために、発生頻度を踏まえた2つのレベルの津波を対象に、防潮堤や防潮水門の整備など津波対策の推進が行われている。  日本海側も同様に、令和元年から10年までの計画として、防潮堤の整備などの津波対策を行っているが、他府県のように面している海岸線が1ヵ所だけでなく、瀬戸内海側と日本海側の両方の海岸線を有する本県では経費も労力もかかる。  そこで、津波対策における課題や今後の取組について、ご所見を伺う。 ○県土整備部長(服部洋平)  県では、南海トラフ地震に備える津波防災インフラ整備計画と、日本海側の地震に備える日本海津波防災インフラ整備計画に基づき、防潮堤や水門等のインフラ整備を計画的に推進している。  南海トラフ対策は、全体事業費約640億円に対し、令和元年度末時点で事業費ベースの進捗率が約70%となるなど概ね順調に進んでいる。これまでに、西宮市の洗戎川水門、姫路市の八家川水門等の整備を完了している。  課題としては、重点整備地区である南あわじ市福良地区の湾口防波堤をはじめとして令和2年度を含めた残事業費が約190億円といまだ大きく、各年度の安定した予算の確保が必要である。  このため、国の5ヵ年加速化対策を活用して、この2月補正予算で約22億円を確保したところである。今後もこうした努力を重ね、令和5年度までの完了を目指していく。  日本海側の津波対策は、南海トラフ対策と比べ事業規模は小さいものの、全体計画56億円に対し、初年度である令和元年度末時点で約16億円を確保した。現在、香美町無南垣地区の防潮堤整備、香住谷川の堤防のかさ上げ等を進めている。  課題としては、集落と近接した港での漁業活動への配慮、山陰海岸ジオパークに認定された美しい景観や海水浴等の観光利用との調和などが上げられる。  これらの課題に対しては、例えば、柴山港の沖浦地区では、岸壁と集落が近接していることから、漁業活動のスペース確保に配慮した防潮堤の設置位置や構造について、また、竹野海岸では、海水浴客の眺望に配慮した防潮堤の構造について、地元のご意見をお聞きしながら検討を進めていく。  今後とも、県の南北での津波対策を着実に進め、瀬戸内海及び日本海沿岸地域の安全・安心の確保に努めていく。 ○(徳安淳子委員)  今のご答弁の中で、人命が一番大事なのだが、海岸線で観光を営んでいらっしゃる方におかれては、やっぱり眺望も必要なところもあり、それを両立していくというのは非常に難しいところで、どこで折り合いをつけるのかなというのも思うところではあるのだが、しかしながら、やっぱりそこは地元の住民の方に十分説明していただいて、やはり人命第一で早く進められるように、またご努力いただければというふうに思っている。  防潮堤をどこまでかさ上げしても、自然の力というのは簡単に乗り越えてくる場合も多々あるし、それを少しでも時間を稼いで、その人が陸地に逃げるという時間稼ぎにもなればいいのかなというふうにも思うのだが、事はそんなに簡単ではないとも思っている。  引き続き、いつ地震が発生――最近もちょこちょこ和歌山であったりしてるので、取組を早急に進めていただくように、またご努力をよろしくお願い申し上げたく思っている。  では、次の質問に移る。  5点目、次世代型近未来都市に向けた取組についてお聞きする。  先ほども出たがパソナグループが本社機能を東京から本県淡路島に移転することを発表した。2023年度末までにグループ全体の本社機能社員約1,800人のうち、約1,200人が淡路島で活躍されるということである。  人口が増えてにぎわうことは非常にありがたいことだと思う。これを機に他府県から企業を誘致し、豊かな自然を生かした田園都市と融合する近未来都市を目指す方向性も模索する時期ではないかと考える。  場所として考えられるのは、播磨科学公園都市である。まちびらきから四半世紀近くを迎え、これまで大型放射光SPring−8や中型放射光施設ニュースバル、X線自由電子レーザー施設SACLAを供用開始してきた。また、自動運転車などの次世代モビリティーサービスの社会実装に向けた実証実験を行うなど、科学技術都市にふさわしい活動が行われてきた。  一方で、都市としての居住人口は伸び悩み、計画どおりの状況の進捗状況ではない結果となっている。時代を見据えて後れを取らないよう大きくかじを切るときにきているのではないかと思う。  本年2月には、トヨタ自動車が静岡県裾野市にある自社の東富士工場跡地に、ウーブンシティを建設すると発表した。以前から打診があった裾野市は、昨年3月に次世代型近未来都市構想となるスソノ・デジタル・クリエイティブ・シティ構想を発表している。この構想は、もちろんトヨタ自動車の実行力があったから前進しているが、本県にも多くのすばらしい資源、財産がある。発掘して存分に活用、コロナ禍で閉塞感ばかりの環境の中で、県民に対して夢を語る、共にわくわくする瞬間がある、そのような事業があってもよいのではないかと思っている。  播磨科学公園都市などにおける次世代型近未来都市に向けた取組について、ご所見を伺う。 ○公営企業管理者(片山安孝)  次世代型近未来都市に向けた取組であるが、私は県庁に入って間もない昭和61年、西播磨の山深い地で行われた西播磨テクノポリスの起工式にスタッフとして手伝いに参加したのだが、ここに新しいまちを創るんだと、そういう熱気に包まれていたのを今も覚えている。まさしく今の静岡県裾野市と同じ状況だったと思っている。  それから34年、まちびらきから23年が過ぎた。居住者は約1,250人にとどまり、第2・第3工区765ヘクタールが進度調整地として手つかずで残っていると、こういうご指摘もあるが、企業庁が開発したからこそ、お話があった大型放射光施設SPring−8やX線自由電子レーザー施設SACLAが立地した。県立大学理学部や県立粒子線医療センターもある。進出企業は25社、昼間の人口は約5,850人のまちに成長している。企業庁が開発しなければマツタケ山のままやったと、このように思っている。  企業庁は当面、次世代型産業団地の開発や北淡路地域の振興に力を入れることになると思うが、その先は手持ちの大きな土地は播磨科学公園都市だけになる。  科学のまちにふさわしい自動運転やドローンの実証実験により情報発信を続けながら、ポストコロナやデジタルトランスフォーメーションの動きを捉えながら対応していきたいと思っている。引き続き地元3市町との緊密な連携に努めるとともに、ご指摘の民間活力の導入についても研究してまいりたいと思っている。 ○(徳安淳子委員)  昭和61年の熱気に包まれていた、その熱気がどこに行ったのかなというのもちょっと思ったりしたのだが、決して企業庁が悪いと言っているわけではない。企業庁が進出されたからこそ、あそこがすごくここまで発展も遂げてこらえて先端都市になってきているのではないのかなと私も非常に思っている。  たまたま今朝の神戸新聞に、パソナの社長が講演をされたという内容が掲載されていて、淡路島に移転目的の一つに、夢のある新産業の創造というのを上げられていた。いかにして淡路島に日本中、世界中からどれだけ人を呼べるかに全精力を注ぐというふうにも述べておられたので、先ほど管理者がおっしゃるように、民間の活力というのは、やっぱりしっかりと活用しなきゃいけないなというのも実感したところである。  そういう意味では、1点ちょっとまた管理者にお尋ねしたいのだが、私もちょっとこの間から何度かお尋ねしていた小野産業団地、さすが管理者の手腕で、好調でさすがに実行力があるなと感服させていただいているのだが、その管理者が今度退任されるというふうにお聞きしたのだが、この民間の発想を求めて、夢舞台のコロナ禍による赤字を帳消しにするような置き土産の構想はないのかどうか、ぜひお聞かせいただきたいと思う。 ○委員長(水田裕一郎)  これは先ほどの答弁に対する再質問ですか。
    ○(徳安淳子委員)  やめたほうがいいか。 ○委員長(水田裕一郎)  はい。では答弁はなしということで。 ○(徳安淳子委員)  そうであるか、関係なかった。失礼した。  片山管理者の勢いのいいご答弁を聞きたかったのだが、またそれは個別にお聞きしたいと思う。  とりあえず、播磨科学公園都市がしっかりとまた発展していくように私たちも応援させていただきたいと思っている。  次の質問に移る。  6点目、子どもの起業マインドを醸成する取組についてお聞きする。  今の教育には、経営感覚、いわゆる起業家マインドを醸成する取組がないように感じる。誰でも起業家になれる資質があるとまで言わないにしても、将来なりたい職業の選択肢の一つに上がるような取組も必要と考える。  子供は成長過程で夢や情熱を持っている。昔は大臣とか社長とかいうものが、何になりたいかというアンケートでトップだったときもあったが、現在は男の子はサッカー選手や野球選手、女の子は薬剤師さんや看護師さんである。  今、宇宙飛行されている野口聡一宇宙飛行士は、小さい頃から宇宙ステーションで働くことを目標にして励み、見事に達成された。明確な目標を持つことは向上心を養い、結果に結び付く。このように保護者や教師が子供の資質を見つけて伸ばす、気付いてあげる、芽を摘まないことが非常に重要である。  14歳中学生で起業した女性は、周囲の大人に恵まれたから起業できたと感謝されていた。周りの大人が子供扱いせずに、しっかりと耳を傾けてくれる環境であったということである。授業のカリキュラムへの導入とか大げさなことではなく、このように少し大人が気をつけるだけで子供の環境が好転することにつながるということを認識いただき、教師、親などに共有していただければと考えるが、当局のご所見を伺う。 ○教育長(西上三鶴)  本県がつくった第3期ひょうご教育創造プランの重点テーマ未来への道を切り拓く力の育成であるが、これは子供たちが自分の夢を実現するために、目標を見つけ挑戦するための力である。委員ご指摘の起業家マインドというのも、これに含まれると考えている。  学校においては、教育活動全体を通じて、基本的な知識を身につける、また異なる価値観に触れ、新たに発想したり考えたりする、実際に行動する、こういった場を設けているところである。  具体的に起業につながる学びとしては、例えば小中学校においては、特別活動において目標を持ち、生活をよりよくするために具体的な目標を立てて意思決定して行動する。また、中学校の社会科においては、経営者になって企画書を書いたり株式会社の仕組みを学習する。さらにパティシエや経営者から商品開発に向けた熱い思いや物事に挑戦することの大切さを学んでいる。さらに、トライやる・ウィークで社会とのつながりを実感するような学習を行っている。  さらに、高等学校においては、より起業を身近に感じる取組として、例えば仮想の広告代理店を設立し経営する。また、委員の皆様方もちょっと思い出していただければ、結構、企業と学校がコラボして、例えば地元食材を使った商品だとかお菓子、またマスクであるとか防災食、こういったものを県立高校が作っているというのを思い出していただけると思う。  さらに今年度、新型コロナの関係もあったので、オープンハイスクールができなかったので、中学生向けに県立学校のPR動画を制作してコンテストを行った。この中で優秀賞を取った山崎高校の映像をまたご覧いただければと思うが、これはドローン技術を使って映像を撮っているのだが、これを撮ったのは山崎高校の3年生の生徒であり、現に今、起業している。30人近い仲間とやっているというような新聞記事も載っているところである。  子供たちが起業するためには、学校だけでなく家庭の理解と支援が大きな牽引力となる。今後とも家庭とともに、子供たちが将来の夢や目標に向かって主体的にキャリア形成できるよう、また自己実現が図れるよう取り組んでいく。 ○(徳安淳子委員)  先週、産業部局のほうに私もひょうご神戸スタートアップ・エコシステム事業ということについてお尋ねさせていただいた。県内大学と連携を取って指導者不足などのいろんな課題解決向けた取組を今、進めているというご答弁をいただいたのだが、できれば今、教育長がおっしゃったとおり、やっぱり小さいときから少しずつそういうマインドを植え付けていったほうが、やっぱりもっともっとアンケートの中でも、そういう結果が、もっとこういうふうになりたい、ああいうふうになりたいというものにつながってくるのかなというふうにも思っているとこである。  本県の大学発のベンチャー企業の数というのは全国11位ということで、そんなに悪くない数字かなとは思うのだが、例えば先ほど徳島県の例もあった、徳島県神山町というところがIT先進地域と指定されていて、まち全体をフィールドに全寮制で学ぶ高等専門学校を再来年4月に開校予定ということでもある。  そういう意味では、他県でもいろいろ取組を進めて企業マインドを醸成するということの取組を進めているなというふうにも思っているので、ここまで学校をつくるとまでは言わないが、少しでもそういうふうに近づけていっていただくように、それぞれの学校現場でそういったパイオニア精神が醸成されるように取組を進めていただけるようお願いして、最後の質問に入る。  最後は、警察署庁舎の再編整備の考え方についてお聞きする。  県警は、但馬や西播磨地域の6つの警察署を3つに統廃合する再編整備を、来る22日に実施することとしている。治安情勢などの変化を受けて、警察機能の強化に向けた組織改革の一環として行われる。時流に沿った判断かと一定の理解はするものの、地元住民のお気持ちをおもんぱかると非常にじくじたる思いもしている。  地元の尼崎市内においても、平成18年に4署が3署になった。このときに尼崎西署は尼崎南署に統合され、その建物は尼崎南署の分庁舎として運用されてきた。当時も地元から残してほしいという要望が多く寄せられたが、統廃合が決まり現在に至っている。  しかしながら、統合先の尼崎南署が建替のため、廃止が決まっているその分庁舎を仮庁舎として使用されている。そのために住民の中には、存続が決まったものと誤解されている方がおられる。新庁舎が完成した後、解体される分庁舎の姿に、ようやく収まった市民感情が悪化しなければよいと心配もしている。  昨年、一昨年と尼崎では、六代目山口組と神戸山口組の対立抗争事件と見られる3件もの発砲事件が発生し、地域住民の治安に対する不安が増大しているし、ここ数年でその解体される分庁舎の周辺地域には大規模商業施設が多々オープンするなど、多くの人が集まるにぎわいのある地域になっている。分庁舎がそのまま存続しなくても、交番という形で市民の安全を守り安心して生活できるようお願いを申し上げたく、また今後の交番の再編計画についてもご所見を伺う。 ○警察本部長(吉岡健一郎)  尼崎南警察署については、令和3年度末の新庁舎完成に合わせて、業務上不合理、非効率的な面を解消するため、全署員を新庁舎に配置し、現在、仮庁舎として使用している尼崎南警察署西分庁舎については廃止する予定であるが、地域住民の方々から交番の設置要望があることについては承知しているところである。  県下の交番、駐在所の再編整備の検討については、事件、事故などの業務負担はもちろんのこと、このたびの警察署等再編整備の状況、大規模な宅地開発等による地域特性の変化、施設の老朽化、狭隘化の状況などを考慮することが不可欠であると考えている。また、その検討に当たっては県民の理解と信頼を維持、確保することが前提となっているというふうに考えているところである。  西分庁舎廃止後における同分庁舎跡地の活用については、ただいま申し上げた県下の交番、駐在所の再編整備の検討の中で、同跡地への交番の移転などの要否も含めて検討してまいりたいというふうに考えているところである。 ○(徳安淳子委員)  ご答弁をお聞きして、検討いただけるということで、むげに無理と言われなくてよかったなというふうには思っているところである。  また今朝の新聞にも警察の再編の記事が出ており、統合された元のところが警察センターというふうな形で残るというふうにも拝見した。そこまでは望んでいないが、せめて交番でよろしくお願いしたいと思い、これで質問を終わらせていただく。 ○委員長(水田裕一郎)  以上で、徳安委員の質疑は終わりました。  この際、お諮りいたします。  ただいまの徳安淳子委員の質疑をもちまして、通告のありました質疑は全て終了いたしました。  ほかに通告を受けておりませんので、令和3年度関係、第1号議案ないし第23号議案及び第44号議案に対する質疑を終局したいと思いますが、これにご異議ございませんか。   (異議なし)  ご異議ないと認め、さように決します。  次に、本日、提出のあった令和3度予算案の編成組替えを求める動議を議題に追加いたします。  この際、提出者の趣旨説明を求めます。  入江委員。 ○(入江次郎委員)  日本共産党県会議員団の入江である。  早速だが、日本共産党2021年度兵庫県予算案の編成替えを求める動議について、提案説明を行う。  知事提案の新年度予算編成は、民間消費の低迷や企業業績の悪化などから税収減が見込まれる一方、臨時的な対応としてシーリングの強化や事業数の削減など施策の選択と集中を行ったとされている。コロナの影響もあり、県庁舎再整備基本計画が次年度に繰り越され、但馬空港の機能強化や大規模アリーナ整備などの検討が持ち越されているのは当然で、中止も含め白紙からの検討が必要と考える。  一方で、総事業費5,000億円とも言われる播磨臨海地域道路、東播丹波連絡道路など基幹道路八連携軸など新たな投資事業を推進しながら、コロナ禍から県民の命を守るための医療・衛生体制については十分な拡充がされておらず、県民の暮らしや生業を立て直す施策は乏しいものとなっている。  日本共産党県議団は、県提案の2021年度予算案を県民の立場からチェックするとともに、県民の願いに応える予算として、21年連続となる予算組替え動議を提出するものである。  組替えでは、まず全体の規模は一般会計で見直しが必要な事業78項目、合計412億円、約1.5%を減らし、そこから生み出された一般財源、特定財源など約111億円を新型コロナウイルス感染症緊急対策、職員定数、気候変動対策、子育て・高齢者への支援、教育の充実、中小規模・小規模農業支援など28項目の増額に充当している。また、県債の発行額を一般会計と2つの特別会計で230億円抑制している。  それでは、主な内容について説明する。  第1の柱は、新型コロナウイルス感染症対策である。  日本共産党は、新型コロナウイルス感染症対策について11次にわたる申入れをこの間、行ってきた。知事提案予算案では、国庫を財源とする検査、医療体制充実や中小企業支援などの予算が一定反映されているが十分とは言えない。組替え提案では、無症状感染者を見つけ出すための医療・高齢者施設等の職員等への頻回、定期的検査、隠れた感染源早期探知のためのモニタリング調査の促進など新型コロナウイルス感染症対策への予算を新たに10億円計上している。  第2の柱は、人員配置の強化である。  新型コロナウイルス感染拡大への対応では、その要となる保健師などの職員を削減してきたことが大きな影響を及ぼしている。国は、来年度の保健所職員の増員の交付税措置を行い、兵庫県では保健師18名、それ以外の職員2名から3名の増員が見込まれているにもかかわらず、実際の保健所職員の増員は7名にとどまっている。組替え提案では、保健師の増員を7名から18名に11名分上乗せする予算を計上している。  また、今年は阪神・淡路大震災から26年、東日本大震災から10年となる。南海トラフ地震も間近と言われる中、その備えの要となる土木職員も行革で削減され、慢性的な人手不足に陥っている。組替え提案では、全ての土木事務所に1名の増員、13名分を増員する予算を計上している。  第3の柱は、地球規模の気候変動対策である。  兵庫県は新兵庫県地球温暖化対策推進計画の検討を進めており、2050年の二酸化炭素排出量実質ゼロを目指すとしてるが、そのための中間目標である2030年度の削減目標は2013年度比で最大38%にとどまっている。2050年の実質ゼロのためには、2030年度目標を更に引上げることが求められる。そのために組替え提案では、産業部門での実効ある削減措置や兵庫県から新設も含めた石炭火力を禁止するための予算を新規で計上している。  また、県の自然エネルギー地域ポテンシャル調査事業費として600万円を充て、家庭における省エネ支援事業、住宅用太陽光発電設備設置補助事業の対象件数を引き上げる増額を行った。  第4の柱は、子育て支援を強めるための組替えである。  川西市が今年の7月から中学3年生までの子ども医療費無料化に踏み切り、これで県内41市町中36市町が中学3年生までの子供の医療費無料化に踏み出すことになる。組替え提案では、全県で中学まで通院、入院とも所得制限なしで無料化にするため、県、市町の共同事業として必要額約62億円の半額約31億円を計上している。  高過ぎる国民健康保険料を引き下げるため、子育て施策として18歳未満の子供の均等割を県負担2分の1、市町負担2分の1で減免する制度を創設し12億円を計上した。  また第3次行革で所得制限の強化、一部負担金の増額が行われた母子家庭等医療費助成費は、第3次行革前に戻すために1億6,800万円を増額している。  第5の柱は、医療・福祉分野への支援を強めるための組替えである。  特に行革で削られた福祉医療制度の復活を行う。老人医療費助成制度を復活させ、重度障害者児の医療費助成は、所得制限の世帯合算方式をやめる予算に増額する。  難病患者の医療費について、国の制度改変によって有料化された非課税の患者自己負担額を無料に戻すため、4,300万円を増額する。  老人福祉対策として、一昨年、意見書として国に提出した加齢性難聴者補聴器購入補助について、県制度を制定し、1人当たり平均4万円を5,000人に補助できるよう2億円を計上した。  また、看護師確保事業として、看護師学生など就学支援金制度を創設し、1人年間50万円を60人対象に支給する制度として3,000万円を計上した。  第6の柱は、教育分野の支援を強めるための増額予算である。  国は40年ぶりに学級標準編成を変更し、小学校を35人以下学級にするために来年度、2年生の少人数学級のための財政措置を行い、それに伴い各県でも独自の少人数学級を進めようとしているが、兵庫県は現状の小学4年生にとどめたままである。組替え提案では、小学校5・6年生の35人以下学級を実施するために、教職員225人を増員し、小学校職員費を約16億4,500万円増額した。  さらに、コロナ禍において高額費や生活費で苦しむ学生が広がっている中、学費無償化、教育費の支援は喫緊の課題である。国の高等教育就学支援新制度が行われているが、対象人数があまりにも少なく、求められる現状に応えるものにはなっていない。県独自の高等教育修学支援制度を創設し、年間36万円を750人に給付するため、2億7,000万円を計上した。  また、私立高校の授業料軽減補助について、国や県の私立高校無償化措置で、年収590万円未満世帯者は兵庫県の平均授業料40万8,000円が補助されているが、組替え提案では、年収590万円世帯から910万円未満世帯にそれぞれ補助を2万円上乗せし、1億4,000万円を増額する。  コロナに伴い学校でのICT化が進んでいるが、県が2022年度から高校生には自費でタブレットを用意することを要請することに、県民から大きな批判が寄せられている。県は新たに1万2,000人分貸与できるようにしたが不十分である。組替え提案では、来年度の高校1年生全員にタブレットが行き渡るよう19億3,500万円を計上した。  第7の柱は、中小企業・小規模農家支援である。  とりわけ中小企業に対し融資ではなく直接支援が必要と考え、施策の充実を図った。1つは、ひょうご男女いきいきプランが改定されたが、県内における女性の社会進出は遅れている。組替え提案では、女性の正規採用や管理職への登用を促進するために、ジェンダー平等促進中小企業支援事業を立ち上げ、1億円を計上した。  京都府と連携して行っている兵庫型奨学金支援制度については、1人当たりの支援額を3万円上乗せするために2,100万円増額した。  県内市町でも大きな実績を上げている中小企業店舗リフォーム助成事業、民間住宅リフォーム助成制度を新設し、合わせて1億2,000万円を計上している。  中小企業振興のために、中小企業者団体なども参加し、双方向で知恵を出し意見交換ができる中小企業振興会議費を新たに計上した。  兵庫農業の基盤を底辺から支えるのが家族経営など小規模農家である。国連が2019年に家族農業の10年をスタートさせているように、小規模家族農業支援の充実が必要である。組替え提案では、特に中山間地の小規模農家を支援するために、小規模農家公的サポート事業として、5,000万円の予算を確保した。  第8の柱は、課題性や問題点を見直した公共事業や大企業呼び込みのための産業立地補助金などを削減した予算についてである。  コロナ禍において、ますます過大な見込みとなった基幹道路八連携軸として調査費等が計上されている播磨臨海地域道路や東播丹波連絡道路事業、大阪湾岸道路西伸部整備事業支援、また園田西武庫線などの道路関連事業について、約130億円、国が負担すべき国直轄の公共事業について約100億円を削除した。  本社機能誘致など呼び込み型の企業誘致に頼った地域経済の振興策には限界がある。パナソニック尼崎の撤退によって失敗が明らかになっている産業立地促進補助約19億円を削除した。  また、地域創生推進事業費は、一部の事業を見直し、約7億万円減額した。  不公正な同和行政が残る事業、マイナンバーや住民基本台帳ネットワーク関連事業、過大な情報ハイウェイなどの予算も見直し削減した。  県会議員の海外視察についても、友好都市訪問の公式行事のみとし、人数も限定するなどの簡素化で半減した。  以上が、予算組替え提案の主な内容である。新型コロナウイルスの新規陽性者数は再び増加に転じている。新型コロナウイルス感染症対策を強化し、気候変動、災害への備えを強め、県民の命と福祉、暮らしを守り、誰もが安心して暮らせる兵庫県とするための日本共産党県議団の組替え提案に対し、委員各位のご賛同を心からお願いして、提案説明を終わる ○委員長(水田裕一郎)  入江委員の趣旨説明は終わりました。  これより、動議に対する質疑並びに議題に対する意見の開陳に入ります。  委員各位の発言をお願いします。  村岡真夕子委員。 ○(村岡真夕子委員)  自由民主党議員団を代表して私から、初めに、本委員会に付託された第1号議案から第23号議案及び第44号議案について意見の表明を行う。  経済状況を見ると、新型コロナウイルス感染症の影響により、消費の低迷や企業業績が悪化し、雇用面では有効求人倍率が1倍を下回るなど厳しい経済雇用情勢が続いている。  このような中においても、ポストコロナ社会を見据え、県民ニーズを的確に捉えつつ、兵庫2030年の展望の具体化に向けたリーディングプロジェクト、兵庫県地域創生戦略地域プロジェクト、とりわけ人口減少対策を着実に推進するなど、すこやか兵庫の実現を目指して取り組むことが必要であり、令和3年度予算は極めて重要と認識している。  まず歳出について、一般会計は社会保障関係費や新型コロナに関連した交付金、中小企業制度融資の預託金などの増加により、前年度比36.8%増の2兆7,304億円となった。選択と集中を進めながら、防災・減災対策をはじめとする投資事業の確保、そして兵庫2030年の展望を踏まえたリーディングプロジェクトの推進など、新たなステージに向けた施策にも積極的に取り組まれており、評価できるものである。  次に、歳入では、県税等は法人関係税や地方消費税の減収等により前年度比919億円下回ると見込まれている。一方、臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税は、基準財政収入額に県税収入の減が反映されるとともに、地方単独事業の財源減少に対して基準財政需要額の加算が行われ、前年度より849億円増額されている。
     また、県税収入の大幅減に対応するため、新たに制度化された特別減収対策債146億円、調整債49億円の活用により、令和3年度当初予算では収支均衡が確保される。  ただし震災関連県債残高が依然として約2,900億円に上るとともに新型コロナウイルス感染症の影響により、今後も県税収入の減少等が見込まれることから、行財政運営方針の必要な見直しを行った上で、引き続き持続可能な行財政構造の維持に向けて不断の努力を求めるものである。  また、社会保障関係費が増加する中、地方財政制度の充実に向けて、本県として国に対して強く働きかけるとともに、全国知事会や関西広域連合とも連携を取りながら、地方分権改革を一層推し進める必要がある。  当局から提案された予算は、我が会派からの申入れが取り入れられたものであり、今、予算特別委員会の審議においても、我が会派からの質問に適切に答弁していただいており、評価する。  今後とも、二元代表制における知事と議会が共に兵庫の未来に向かい、互いの責務と役割を認識しながら共に行動していくことが何よりも重要である。我が自由民主党議員団は、その責任をしっかりと果たす覚悟をもって、令和3年度予算案及び兵庫県行財政運営方針の変更案に賛成の意を表明する。  あわせて、新型コロナウイルス感染症の本県経済への影響を注視し、国の経済対策に合わせて県として引き続き機動的かつ適切な対応に最善を尽くすとともに、必要に応じて国に対して講ずべき施策を速やかに提案することを要望する。  続いて、日本共産党議員団提出の第1号議案、第4号議案、第8号議案の編成替えを求める動議に対し、反対する立場から意見表明を行う。  まず、総務費について新たな戦略のもと地域創生を着実に推進するための地域創生推進事業費や、安価で高速な通信基盤を提供することにより企業の進出や働き方改革に資する兵庫情報ハイウェイ運用事業費等の減額には賛成できない。  農林水産費では、広域営農団地農道整備事業は、農畜産物の物流効率化等に資するものであり、減額には賛成できない。  商工費について、地域経済活性化支援費補助などの大幅な減額は、地域経済を停滞させ雇用機会の創出を阻害するものであり、賛成できるない。  土木費では、南海トラフ地震や激甚化、頻発化する自然災害への備え、地域の活性化に資する道路や橋梁の整備や修繕への対応は不可欠であり、これらの施策の削減、減額はもってのほかであり、賛成できない。  最後に、教育費の自然学校推進事業費や道徳教育副読本配布事業費は、豊かな人間性、社会性を身につけ、他人を思いやる豊かな心の育成に資するものであり、削減は認めることはできない。  以上、述べた項目は一例であるが、多くの項目において論拠が不明瞭な増額、減額となっている。当局から提案された予算は、現下の県政課題に的確に対応しており、歳入を含めて組み替える必要はないものと判断し、この予算組替え動議には反対を表明する。  以上、私から自由民主党議員団を代表した意見表明とする。 ○委員長(水田裕一郎)  次に、北上あきひと委員。 ○(北上あきひと委員)  ひょうご県民連合議員団を代表し、知事提案の第1号議案ないし第23号議案及び第44号議案の24件の議案に賛成し、日本共産党議員団提出の令和3年度予算案の編成替えを求める動議に反対する立場から意見表明を行う。  去る2月17日、令和3年度当初予算案がポストコロナ社会のスタート予算として提案された。いまだ収束せず、また変異株ウイルスへの感染者が確認されている新型コロナウイルス感染症への対応を最優先に、限られた財源の中ですこやか兵庫の実現に向けた取組を進めるとした予算案であり、過去最大となっている。  歳入では、県税収入は当初予算ベースで前年度を546億円下回り、新型コロナウイルス感染症の影響による企業業績の悪化、民間消費の低下を反映し、法人関係税は311億円減、地方消費税分は127億円減となっている。  また、地方贈与税の大半を占める特別法人事業譲与税も355億円減、前年度に比して4割近くの減少となっている。  県債管理基金を活用して、行革期間中に財源対策のために発行した退職手当債等の縮減を図って公債費負担の軽減を図る方針を示す一方、将来負担比率をはじめ各種財政指標は修正を余儀なくされている。また、今後も震災関連県債残高や行革期間に発行した財源対策債の残高の償還が続く。  一方、歳出では、行政経費は新型コロナウイルス感染症対策として、国の緊急包括支援交付金を活用した事業や、中小企業制度資金貸付金の増により、前年度の約2倍となる7,618億円を計上、一方で兵庫地域創生交付金など規模の縮小を余儀なくされる事業もある。  公債費は、新型コロナウイルス感染症による徴税猶予対応に伴う1年債である徴収猶予特例債を償還するために、昨年度に引き続き3,135億円で過去最大規模となった。  県財政において10年以上にわたる厳しい行財政構造改革の取組により収支均衡を達成するなど、どん底状態は脱したものの、令和4年度以降、収支不足、要調整額が330億円発生する見込みであるなど一層厳しさを増している。今後とも県税等の収入見込額を精査し、財政フレームを見直す必要があり、新規大型プロジェクトへの積極投資も慎重な検討が不可避であると考える。  そのような中、先般、我が会派が行った大型投資事業に関する申入れについては、県庁舎等再整備、コウノトリ但馬空港の滑走路延長については、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ柔軟に対応しており、一定の評価をしたいと思う。  また、超党派で申入れを行った在宅育児支援策の充実、不妊治療支援策の充実をはじめとする安心な暮らしの実現に向けた施策の充実や現在進行中の阪神北地域に加え、阪神南地域への県立特別支援学校の新設などにも取り組むとされている。  加えて、尼崎市、加東市の2つの子ども家庭センター児童相談所の増設、一時保護所の整備等、将来を担う子供への虐待を防止するための対策の充実が図られることとなっている。  厳しい財政環境の中にあって、様々な実態を踏まえ優先事業を選択し、必要な額を確保したものであり、新時代にふさわしい、すこやか兵庫の実現に向けて将来への希望が見える予算となっている。  予算案の編成替えを求める動議では、無駄、不要不急の公共投資等を削減し、福祉、医療、教育に重点配分するという趣旨は一定理解できるものの、多岐にわたって事業の廃止や減額を求めており、これまで継続的に実施してきた事業の代替措置を明らかにしていないことなどから、むしろ県民生活をはじめ県経済、県政に混乱を招くおそれがあり、予算案を否定する今回の提案には賛同できない。  令和3年度当初予算案は、厳しい財政状況の中、選択と集中により、取組の重点化を推進して編成されたものであると判断し、よって知事提案の第1号議案ないし第23号議案及び第44号議案の24件の議案に賛成し、日本共産党議員団提出の令和3年度予算案の編成替えを求める動議には反対を表明する。  以上で、ひょうご県民連合の意見表明を終わる。 ○委員長(水田裕一郎)  島山清史委員。 ○(島山清史委員)  私は、公明党・県民会議議員団を代表して、知事提案の予算案に賛成し、日本共産党議員団が提出した令和3年度予算案の編成替えを求める動議に反対する立場から意見表明を行う。  令和3年度当初予算案は、新型コロナウイルス感染症の影響による財政環境の悪化を踏まえ、スクラップ・アンド・ビルドを徹底しながら、兵庫県行財運営方針の見直しにより、収支均衡の維持を図る一方で、1、新型コロナウイルス感染症への適切な対応、2、ポストコロナに向けた兵庫の活力創造、3、新たな兵庫の道筋を基本方針に、すこやか兵庫の実現を積極的に進めていこうとする姿勢がうかがえるものとなっている。  我が党は、大衆の小さな声に耳を傾け、大きな改革へと結び付けてきた。本県の令和3年度当初予算案では、厳しい財政状況のもとではあるが、機会あるたびに訴えてきた不妊治療ペア検査助成事業、がん患者アピアランスサポート事業、骨髄等移植ドナー支援事業の創設をはじめ重度障害者等の訪問看護療養費に対する助成制度を拡充するなど医療、福祉の充実に努められたことを評価するところである。  歳入面で見ると、企業業績の悪化や民間消費の低下等により、県税等収入は昨年度比10.7%のマイナスになっているが、それを補う地方交付税等の増、また新型コロナ関連の国庫支出金の増等により、一般会計では過去歳大となる2兆7,304億円を計上している。  しかしながら、令和4年度以降、令和9年度までは収支不足が生じる見込みであり、継続した財源確保等への努力が求められる。  歳出面では、事務事業については令和2年度から229事業を廃止し、県民ニーズに対応した79の事業を新たに加えるなど、施策の選択と集中の観点から見直しがなされている。  また、デジタル化の本格的推進に向けた各種施策の実施が予定されているほか、ポストコロナ社会を見据えた新しい将来ビジョンの策定も始まる。我が会派としても、それらの成果に大いに期待するところである。  一方で、3兆円を超える県債残高の計画的な償還につなげるべく、更なる歳出削減に努めていただくとともに、デジタル技術を活用した事務改善など行政の効率化も進めていただくことを期待している。  今回、共産党から提出された動議については、基本的に投資事業をはじめとする土木費等を減額し、民生費や教育費等を増額しようとするものである。以下、幾つかの事業について申し上げる。  知事提案の予算案では、新型コロナウイルス感染症対策への適切な対応を図りながら、福祉サービス事業については、幅広い観点からの少子化対策や高齢者や障害者などの生活と健康を支援する施策などが計上されており、その支援については高く評価するところである。  一方、共産党が増額を求める主な事業は、医療や介護のほか子育て支援、教員の増員など、社会保障、福祉、教育などを強化するものであるが、これらは、まずはコロナ禍からの経済・財政状況の好転を図りつつ、国の動向に注視しながら中長期的に取り組むべき課題であることから、現時点において賛同することはできない。  さらに、投資事業についても、知事提案の予算案では交付税措置のある県債や国庫補助金事業などを活用しつつ、県民の安全・安心を確保するための防災・減災対策、老朽化・長寿命化対策等に取り組むとされている。活力ある地域の基盤づくりのために社会資本の整備を行うことは重要であり、引き続き実施していく必要があることから、共産党が求める削減には賛同できない。  以上、これまでの行財政構造改革の成果を生かし、歳入歳出改革に引き続き取組、収支均衡を維持しつつ、すこやか兵庫の実現を図るため、新型コロナへの適切な対応とポストコロナ社会を見据えた地域の元気づくり等を展開するべく編成された知事提案の予算案に賛成し、共産党提出の編成替えを求める動議に反対する意見表明とする。  以上である。 ○委員長(水田裕一郎)  増山 誠委員。 ○(増山 誠委員)  維新の会の増山である。維新の会県議団を代表して、本委員会に付託された第1号議案ないし第23号議案並びに第44号議案について、賛成の意見表明を行う。  我が会派は、しがらみや過去の慣習にとらわれることなく、イノベーションを積極的に取り入れ、また資源配分を最適化することにより、労働生産性の向上、ひいては国民・県民所得の増大を目指し、統治機構改革にも取り組んでいるところである。  今回、本委員会に提出された議案に関して、リーディングプロジェクトの策定、イノベーションの伸展を捉えた長期ビジョンの策定など、井戸知事からも我々と同じ地方自治への思いや熱意が伝わってくる部分もあり、その点においては一定評価するところである。  まず、歳入を見てみると、新型コロナ対策の地方交付税増額により、2兆7,304億円と過去最大となったが、県税収入は919億円の減少が見込まれており、本年度以降に不安を残す内容となっている。コロナ後を見据えたインバウンドの取り込み、ふるさとひょうご寄附金の拡充など歳入基盤確保策を引き続き推進していくよう期待するところである。  歳出に関しては、効果の定かでない事業や旧態依然とした行政運営に基づいた政策がまだ含まれいることも、また事実である。具体的には、発信力、広報力の不足により県民の理解を得られない事例が散見されたこと、コロナ禍における中小事業者への支援金に関し、スピード感や内容が不十分であったこと等が上げられる。  県民の思いに沿った改革方針を示すとともに、広域連携にもっと積極的に取り組むべきであったのではないかと考えるが、スマート県庁の推進など効率的な行政運営が施行されていた点については評価するとともに、今後とも推進していただきますよう要望する。  今はコロナ感染症の感染拡大が長きに1年以上も長期化するという非常時である。本予算案は社会保障関係費の増や新型コロナに関連した交付金事業、また中小企業制度融資貸付金においては、過去最大の融資目標である8,000億円を確保されるなど県民の安心・安全な生活のため、スピード感を持って取り組むべき予算であることから、第1号議案ないし第23号議案並びに第44号議案について賛成する。  次に、日本共産党から提出された予算案の編成替えを求める動議についての意見を表明する。  昨年から続く新型コロナ感染症の感染拡大で県民は疲弊している。今こそ大胆に財政政策をもって県内経済の活性化に資金を投入すべきである。  しかし、本動議では、県債発行の抑制と歳出削減という内容が盛り込まれているが、これはコロナ禍で疲弊している県民に届くべきお金を抑制するものであり認められない。  また、その他の点について一例を挙げると、自衛官募集の予算削減がある。昨今、我が国固有の領土である尖閣諸島への領海侵入事案が多発し緊張が高まっている。  ご存じのとおり、それを実行しているのは中国である。中国は一党独裁国家であり、世界第2位の22兆円の軍事予算を使い肥大化している現状、そして、その脅威が尖閣諸島や南薩諸島において、現実に世界各国の脅威となりつつある今、日本防衛の根幹を担う自衛官の募集は死活問題であり、その予算を削減することは、すなわち国家の危機であることから、自衛官募集の予算削減は断じて認められない。  以上、述べた項目は一例ではあるが、多くの項目において論拠が不明瞭な増額、減額となっており、日本共産党から提出された予算案の編成替えを求める動議について、反対の意を表明する。  以上をもって、維新の会の意見表明とする。 ○委員長(水田裕一郎)  以上をもちまして、動議に対する質疑並びに議題に対する意見の開陳を終局し、直ちに表決に入りたいと思いますが、これにご異議ございませんか。   (異議なし)  ご異議ないと認め、さように決します。  これより、表決に入ります。  表決は、議事の都合により分離して行います。  まず、令和3年度予算案の編成替えを求める動議について、起立により採決します。  本動議に賛成の委員は、ご起立願います。   〔賛成者起立〕  起立少数であります。  よって、本動議は否決されました。  次に、付託議案のうち、第1号議案、第2号議案、第4号議案、第5号議案、第7号議案、第10号議案、第15号議案ないし第18号議案、第20号議案ないし第23号議案、第44号議案、以上15件を一括し、起立により採決いたします。  本案を原案のとおり可決すべきものと決することに賛成の委員は、ご起立願います。   〔賛成者起立〕  起立多数であります。  よって、本案はいずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、付託議案のうち、第3号議案、第6号議案、第8号議案、第9号議案、第11号議案ないし第14号議案、第19号議案、以上9件を一括し起立により採決いたします。  本案を原案のとおり可決すべきものと決することに賛成の委員は、ご起立願います。   〔賛成者起立〕  起立全員であります。  よって、本案はいずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。  この際、お諮りいたします。  当委員会の審査報告は口頭で行うこととし、その文案につきましては、正副委員長及び理事にご一任願いたいと思いますが、これにご異議ございませんか。   (異議なし)  ご異議ないと認め、さように決します。  以上で、本日の議事は全て終了いたしましたので、これをもって予算特別委員会を閉会いたします。        午後3時40分閉会 ……………………………………………………… ○委員長(水田裕一郎)  閉会に当たりまして、一言お礼のご挨拶を申し上げます。  去る3月2日に予算特別委員会が設置されて以来、連日、長時間にわたりまして、令和3年度一般会計、特別会計、公営企業会計、合わせて4兆6,000億円余りの膨大な当初予算案、さらには兵庫県行財政運営方針の変更議案をご審査いただき、本日ここに閉会の運びとなりました。  委員各位におかれましては、これら24件の議案につきまして、極めて熱心かつ慎重にご審査を賜りましたことに、心から感謝いたしますとともに、厚くお礼申し上げる次第であります。ありがとうございました。  また、当委員会の運営につきましては、常に公平公正を基本とし、各理事をはじめ委員各位の格別のご理解とご協力によりまして、上野副委員長共々この大任を果たすことができました。衷心より重ねて御礼申し上げる次第であります。  さらに、審査に当たりましては、井戸知事をはじめ幹部の皆さんに格別のご協力をいただきましたことに、心からお礼を申し上げますとともに、委員会の審査を通じ、各委員から述べられました指摘、意見、要望につきましては、行政に確実に反映され、ポストコロナ社会を見据えた新時代にふさわしい、すこやか兵庫の実現に向けて、県政各般の課題に一層積極的に取り組まれますよう、重ねてお願い申し上げる次第であります。  知事をはじめ関係部局の皆さんには、新型コロナウイルス対策にご尽力いただいていることに感謝申し上げますとともに、感染拡大防止と社会活動の両立に向けて、引き続きご精励を賜りますようよろしくお願いいたします。
     誠に簡単粗辞ですが、お礼のご挨拶とさせていただきます。  どうもありがとうございました。 ○知事(井戸敏三)  予算特別委員会の閉会に当たり、一言お礼のご挨拶を申します。  水田委員長、上野副委員長をはじめ委員の皆様には、3月2日の委員会設置以来、連日にわたり令和3年度当初予算及び兵庫県行財政運営方針の変更案につきましてご審議を賜り、本日ご議決をいただきましたこと、厚くお礼申します。  緊急事態宣言解除後も、年度末、年度初めは卒業旅行や歓送迎会など人の移動や飲食の機会が多い時期でもあり、今ここで対策を緩めると、感染が再拡大するおそれがあるため、引き続き飲食店の営業時間短縮などの要請、県民の皆様へのお願いを継続させていただいています。  今後とも、感染拡大防止と社会活動の両立を図り、新型コロナウイルスの収束に向け、全力で取り組んでまいりますので、ご協力をよろしくお願いいたします。  令和3年度当初予算は、新型コロナ対策に留意するとともに、ポストコロナを先導する活力あふれる兵庫を目指して挑戦するスタートの予算として編成しました。厳しい財政状況下において、歳入歳出両面での緊急、臨時的な対応を行いましたが、その中でも、県民サービスを後退させることのないよう創意工夫を凝らしております。  まず、安全・安心な兵庫づくり、2つに交流の新展開、3つに兵庫の強みを生かした産業の育成、4つに多様な兵庫人材の活躍、5つに新たな兵庫への道筋を県政の重点施策とし、コロナ禍という大きな苦難を乗り越え、ポストコロナ時代の新しい兵庫づくりに挑戦してまいります。  また、新しい兵庫づくりのためには、持続可能な行財政構造を保持していかなければなりません。今回見直した財政フレームでは、新型コロナの影響による県税収入の減等から、令和4年度から令和9年度にかけて、総額330億円の要調整額が生じる見込みとなりました。  令和3年度に行う予定の行財政運営方針の3ヵ年目の見直しにおきましては、新型コロナの感染状況や経済動向などを十分見極め、検証して、適切な対策を実施することとし、県民から信頼される適切な行財政運営に努めてまいります。  あわせて、当初予算の事業効果が早急に発現するよう、早期の事業着手と適切な事業執行に努めてまいります。  ご審議を通じていただきました委員の皆様のご意見等につきましては、今後の県政運営に十分反映させてまいります。  今後とも、県議会と緊密な連携を図りながら、ポストコロナ時代にふさわしい「すこやか兵庫」の実現を目指してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。  閉会に当たり、お礼のご挨拶といたします。ありがとうございました。        午後3時43分 ………………………………………………………...