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2018-03-08 京都府議会 2018.03.08 平成30年高齢社会の安心・安全対策特別委員会2月定例会 本文 2018-03-08

  1. 別 紙               議 事 の 経 過 概 要 ┌                                        ┐ │ 岡本委員長開会宣告の後、議事に入り、所管事項の調査、閉会中の継続審査及び調査、│ │今後の委員会運営についての協議等を行い、閉会した。               │ └                                        ┘ 1 開 会   岡本委員長から開会宣告が行われた。 2 所管事項の調査   下記のテーマについて、理事者及び参考人から説明を聴取した後、質疑及び意見交換  が行われた。   ・移動弱者対策について ◯岡本委員長  まず、所管事項の調査についてでありますが、本日のテーマは「移動弱者対策について」であり、参考人として、大阪大学特任教授の土井勉様に御出席いただいております。  本日は、大変お忙しい中にもかかわらず、本委員会のために、快く参考人をお引き受けいただきまして、まことにありがとうございます。  土井様におかれましては、大阪大学特任教授としてまちづくりや総合交通政策などを専門に研究されるとともに、府内の多くの市町で地域公共交通議会長などを務められるなど幅広く御活躍をされているとお伺いしております。  本日は、そういった日ごろの御活動を踏まえたお話をお聞かせいただければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、初めに理事者からテーマに係る説明を聴取いたしますが、説明の準備が整うまで、しばらくお待ち願います。  それでは、理事者から説明を聴取いたします。説明は、簡潔明瞭にお願いいたします。 ◯寺井交通政策課長  交通政策課長の寺井でございます。どうかよろしくお願いいたします。  それでは、本日、私のほうから御説明させていただきますのは、府内での移動手段を確保するための取り組みといたしまして、我々は「暮らしの足の確保」というような呼び方もしているのですけれども、それについての取り組みについて御説明させていただきます。  よく課内でも議論をさせていただくのですけれども、暮らしの足の確保をどう考えるのかといったときに、前回の委員会でも、免許返納後の交通手段、移動手段についてはどういった方法があるかという中で、我々が所管しております公共交通でございますが、そちらをもしかなめとして考えた場合に幾つか課題があるかと思います。当然、公共交通以外にも健康福祉部で所管されています福祉有償運送ですとか、御自宅の家族の方に移動していただくというような方法はありますけれども、行政がかかわる仕組みといたしまして、公共交通について整理をしております。  課題として4つ、ちょっと字が小さくて恐縮ですけれども、1つは、どれだけ公共交通の整備をしても、実はマイカーの利便性にはかなわない、これは現実としてあります。これは今現状のシステムの中での話ですが、例えば京都市内のような交通網がそこそこあるところでも、やはり自家用車の利便性にはなかなか届かないところはございます。我々の対策としては、少しでも公共交通の利便性を高める、あるいはサービスの付加価値をつけていくというようなことを取り組みの一つとしております。  2つ目でございますけれども、既存のバスタクシーではカバーできない領域がある。これは端的に言うと、バスも走っていないところ、駅もないところ、あるいは普通のバスでは入れないぐらい狭いところとか、いろんな形態がございます。そういうところについては、今ある交通システムをそのまま当て込んでもなかなかうまくいかないということがありまして、それは本当に地域の実情に応じて、いろんなモードとか技術、やり方、そういったことを我々は検討していく必要があるなというふうに考えております。  3つ目は、持続可能なスキームということです。単発的にやるのはできるんですけれども、やっぱり続かないとなかなか皆さんが交通行動を変えるというところまで至りません。我々もちょっと反省点として、実証実験とかはするんですけれども、それはこれからずっと続くから、今、車に乗っているのをこっちに変えようかというような気持ちになるので、そういったことをやっぱり持続可能なものにしていかなければいけないと考えております。  4つ目ですけれども、ある日突然、マイカーから公共交通への転換は非常に困難。例えば、高齢者の方でずっと毎日車に乗っていて、免許返納してください、あしたから公共交通に乗ってねと言っても、これはなかなか難しいです。私たちのように公共交通に携わる仕事をしていても、目的地に行くのにちょっとダイヤを間違えて行けなくなってしまったりということはあります。特に郡部、地方へ行くと、一つ乗り間違えると1時間ぐらい待たなあかんというのはよくある話なので、習慣づけて若いうちから乗っていないと、公共交通へ転換しろと言われても、これはなかなかできない現状にあるかと思います。そのためにいろんな交通を利用する習慣などを若いうちからつけていただくという活動も一つでやっております。  京都府の主な公共交通施策としまして、それぞれの課題項目に応じて取り組みをしております。1つ目の利便性の向上というところで、コミュニティ支援マルチ交通事業というのを今年度の9月補正でお認めいただきまして、今、実施をしているところでございます。南山城村と美山町鶴ヶ岡でやっているのですが、これは後ほど説明させていただきます。それと一般的にバス事業者ですとか交通事業者がICカード・バスロケーションシステムなどを整備される際、そういったことに支援をしております。  また、2つ目ですが、地域の実情に応じた対応ということで、地域でつくり・支える公共交通システム支援事業というのを始めております。これは、いろんな交通のエリアで区切りまして、そこの地域の人たちが自分たちでここの公共交通をどうしていきたいかというのを住民の皆さん、あるいは公共交通事業者、行政というのが一つのテーブルに着いてどんなことをしていくかということを議論して計画を策定いたします。それに基づいて実施する事業について支援をしていこうと、そんな仕組みでございます。  それと2つ目、地域公共交通再構築事業といいまして、我々がいわゆる駅再生と呼んでいるものです。特に過疎地域の駅などを拠点化しまして、そこに人を集める仕組みをつくろうということで取り組んでおります。  それと、次世代モビリティ交通推進事業ということで、これは平成29年から新規で、電動小型低速車両の運行の実施をやっております。これは後ほど説明させていただきます。  3つ目、持続可能なスキームということで、ネットワークの構築支援事業ということで、これは従来から過疎地域路線バスなどについて支援をし、維持をしているというところでございます。  4つ目、公共交通利用の日常化ということで、例えば生活交通である過疎のバスの路線を維持する際にも、市町村や地元の方と利用促進事業などを展開したり、あるいは学校MMといいまして、小学校とかに出前授業のようなことで訪れまして、そこで公共交通の利用についてのお話をさせていただいたりというような活動をしております。  これがコミュニティ支援マルチ交通事業です。実は、南山城村で今月から実施をしているんですけれども、昨年規制緩和がありまして、タクシーバスなどが荷物を積んだり運んだりということができるようになりましたので、それもあわせまして、イメージは単なる旅客の運送だけじゃなくて荷物も運ぶ、あるいは役務代行をする。例えば、あそこでお弁当を買ってきてと頼んだら、かわりに買い物に行ってもらえるというような仕組みをこれから地域で広げられないかということで、今、特にオペレーションの訓練をかねて実証実験をしております。  それと美山町鶴ヶ岡なんですけれども、これは逆にある程度基礎の仕組みはできていまして、鶴ヶ岡振興会という住民の組織があるんですが、そちらの方々が出資をして、もともと農協の直売所を皆さんで運営をされていまして、例えば買い物支援ということで、ちょっとこういう買い物をしたいと言ったら車で迎えに行かれる、あるいはちょっとどこどこへ行きたい、病院へ行きたいからちょっと乗せてくれないかと言われると、そこの人が迎えに行って連れていく。それをもう少し広い範囲でできないかということで、生活の情報も含めたアプリを開発しまして、それを地域の方々に使っていただいて、振興会の運営を支援しているというような取り組みでございます。  JR関西本線沿線地域公共交通活性化協議会によります相楽東部広域バスということで、これは昨年の10月から運行を開始しまして、加茂駅から月ヶ瀬口駅の間、もともと関西本線のエリアになるんですけれども、関西本線は非常に本数も少ないということと、駅が結構山合いの地域にありますので、住宅から駅まで行くのにかなり大変だということで、住宅地を縫いながら駅へ行って、ちょうど電車が走る時間の合間を縫って運行を開始しました。13年ぶりにこの地域に路線が復活したということになりますけれども、そうやって駅に行くのに便利になるとともに、今JAと協議をしていますけれども、農産物もこれで運搬しようかなという計画で準備をしております。  それと、府内での電動小型低速車両の走行実験ということで、これはもともとゴルフ場へ行かれる方は御存じかもしれないですけれども、ヤマハという会社が開発しているゴルフカートを一般公道も走れるような整備をいたしまして、それでナンバーも取得をされています。ヤマハのほうもどういう用途で使えるかということも地元と協議しながら実証したいということで、初め美山町鶴ヶ岡、木津川台などで実験をしておりまして、本年度に入りまして伊根町と和束町で実証を行いました。伊根町と和束町の両方とも観光目的で、どちらも狭隘な場所です。例えば、伊根町でしたらフェリーが着いた船着場からずっと「海の京都」のシンボルであります鳥屋地区まで行くのに結構時間がかかりますので、そこを走ったらどうかということで運行させました。すると、かなり好評で、実は地元の人たちもちょっと買い物するのに乗せてほしいという声もたくさんありまして、できれば来年度は本格的に地域の足の一部として活用していこうかなと考えております。  和束町についても観光目的で、例えば茶畑を観光するのに、畑にいたずらしたり、横道にそれたりする方もいるので、こういう車に乗っていっていただくとそういう被害も防げるということもありまして活用しようということで、実は和束町はもう購入の手続をされまして、来年度から運用していかれるということになってございます。  あと、京都府内でやっておられる取り組みを若干御紹介させていただきます。  NPO法人気張る!ふるさと丹後町「ささえ合い交通」ということで、いわゆるデマンド型のドア・ツー・ドアのサービスで、予約をしたら家まで車が迎えに来て目的地まで運ぶというようなサービス平成28年5月から開始されております。ただ、形態としては、いわゆる公共交通空白地有償運送といいまして、従来から国内では過疎地域に限り認められている制度を活用した活動なんですけれども、特徴的なのは、運転される方を登録しておいて、その自家用車をそのままタクシーがわりに使えるというような形をとっています。それとUber(ウーバー)というアメリカ会社システムを活用していることから、世間的にはUberが日本に進出したというセンセーショナルな形で注目を集めておりますが、実際の運用ではUberのシステムを利用した公共交通空白地有償運送という形で我々は考えております。  それと似たような形態で三和町の「みわ ひまわりライド」ということで、これも住民さん持ち込みの自家用車を使った運送サービスでございます。これは昨年の10月から始まったところです。これも今は旅客だけをしているのですけれども、行く行くは物の運送とかもやりたいという意向はお持ちとお聞きしております。  それと、将来に向けてということで、今ちょっと検討していますのはAIを活用したデマンド交通ということで、路線バスというのは割と循環型のバスが多い。例えば、自分の近隣の最寄りの停留所から駅まで行くのに、ぐるっと町内を回りますので割合遠回りして行くと。途中乗る人がいなくても、そこを全部通っていくのが路線バスなんですけれども、それは実はバスの運行側の都合に利用者が合わせていただいているという形になりますが、これは予約をしておけば、人のいるバスの停留所にバスが迎えに行くのに一番最適な経路をAIが勝手につくって、そこへ行くと一番最適な時間に迎えに行けるという、そういうシステムです。バスタクシーを足して2で割ったような、そんな仕組みでございます。これも必ずしもどこの場所でも適合するかというと、それはそんなことはないと思いますけれども、こういう仕組みを用いることによって効率的に運行できるような場所について導入を検討していきたいなと考えております。  それと、これは国主導のものでありますけれども、中山間地域における道の駅を拠点とした自動運転サービスということで、去年から自動走行の実験が日本国内でも実施されております。一つは、5カ所を国のほうで決められて技術的な検証が行われまして、公募は5カ所だったんですが8カ所選考されて、各地域道の駅で実験がされています。実は京都府も応募したのですけれども残念ながら採択されなかったということで、今後、国が主体で自動走行のいろんな実験をされて、技術的な検証をされていくと思われますけれども、我々としては実用化できる時点でまた手を挙げたり、いろいろなことを活動してやっていきたいなと思っております。  ざっとでございますけれども、今現在取り組んでいる主な事象につきまして御説明をさせていただきました。  以上でございます。 ◯岡本委員長  次に、参考人の御意見を拝聴いたしたいと思いますが、説明の準備が整うまで、しばらくお待ち願います。  それでは、土井様、よろしくお願いいたします。 ◯土井参考人  御紹介いただきました大阪大学の土井でございます。こういう場で発言させていただくということで大変光栄に感じております。どうぞよろしくお願いいたします。  事務局からいただいたお題が「移動弱者対策について」というタイトルだったんですけれども、きょう新幹線東京から帰ってきたんですけれども、途中で「対策」よりは「政策」のほうがいいなということで、急遽、タイトルを変えさせていただいています。こちらの委員会のほうも「対策」という名前がついていますけれども、対策というのは一つ一つの事象をどういうふうにして問題を押さえていくかということになると思います。政策というのはもう少し幅を広く、根源については何があるのかということも考えていくこと。ですから、皆さんも実際には根源は何かということを考えられて高齢社会の安心・安全のあり方、これからの社会の構築、デザインを考えていくということをされていると思います。ですから、政策ということに力点を置いてお話をさせていただきたいと思います。  こういうふうに泥縄でつくっていますので、事前に配付させていただいたものと少し内容が変わっている点がありますけれども、その点は御容赦ください。  「総合交通政策とまちづくりの視点から」と書かせていただいておりますけれども、もう一回、交通とは何かということをおさらいしたいと思います。  交通というのは、皆さんがお住まいのおうちがあります。そこに対して、きょうはお仕事で多分来られているということだと思いますが、お買い物であるとか、調子の悪い方はお医者さんに行くとか、友達に会いに行くとか、全てのことがどこかに出ていかないと私たちの生活は成り立たないですね。樹木は光合成で、太陽の光と水があれば育っていきますけれども、私たちは残念ながらどこかへ行かないと何もできない、生きることができないということで、この間、必ず距離があります。この距離をいかに克服するかというのが交通です。ですから、交通というのはこの距離を克服するための手段になります。距離を克服する手段にもう一つありますね。何があるでしょうか。  スマートフォンです。昔は、30年ぐらい前は、通信は黒電話でしたよね。20年前も黒電話でしたよね。10年前は少なくともスマートフォンではなくて携帯電話でしたね。それが10年後にはスマートフォンになっている。ですから、通信というのは、むちゃくちゃ技術革新が進んで進捗しているわけですね。  通信がなぜ進んだかというと、バーチャルだからですね。実際に人間が動かなくてもいろんな技術でカバーできるところがありますが、一方、交通の場合はリアルな空間を動きますから、技術的なカバーというのは通信よりも時間がかかるということです。でも、交通についても非常に多くの技術革新が進んでいるということは皆さんも御承知のとおりだと思います。  交通というのは、実は2種類あります。これは、交通計画、交通工学教科書の最初の1ページに出てくる話なんですけれども、交通というのは一つは派生的需要。何かをするために、買い物に行くために移動するとき交通が発生する。これが派生的需要です。仕事に行くためにというのも派生的需要です。本源的需要というのは、移動そのものが目的です。お散歩に行くとかクルーズに行くとか、そういうものは本源的交通と言います。交通計画のとき、基本的に相手にするのは派生的な需要です。距離をできるだけ克服するために時間が短いほうがいい、あるいはコストが少ないほうがいいということで、交通計画や交通手段の改善が進んできたわけです。ところが、やっぱり人の移動というのは本源的需要、移動が楽しいよということもとても大事です。  距離を最も簡単に克服する方法は、これです。御存じですか。商品名は言わないけれども、アニメーションに出てくる、「僕、何やらえもん」というやつですね。ネットで2,000円で売っています。これが町中にあふれたら、私たちの生活は幸せでしょうか。急いでいるときは、確かにこれが欲しいですけれども、こればっかりで移動していても、実は味気ないしつまらんなというのは直感的に皆さんも御理解できると思います。移動というのは、人間の欲望もそうですけれども、なかなか複雑なところがあります。ですから、これが町中にあふれるというだけではなくて、移動そのものも楽しいけれども、距離を克服するということもきちんとしていきたい。私の友達は通勤の途中でバスに乗っていて、見初めた人と結婚しました。こういうことはこのピンクのドアではなかなか実現しないと思います。  さて、きょうのお題の移動弱者という言葉、いろんな言い方はありますけれども、移動弱者というテーマでいただいたので、移動弱者という話をしたいと思います。移動弱者を定義すると、多分、自由に自分で歩くことはできるかもしれないけれども、目的地まで移動するのが結構しんどいよというのが移動弱者になります。よく聞く似た言葉に、買い物難民というのがあります。買い物難民というのは、移動弱者だけではなくて、移動弱者プラス、移動弱者を取り巻く環境がちょっと厳しい、近くに買い物する施設がないとかいう状況になったときに買い物難民が生まれる。これが農水省とか経産省定義によってちょっとずつ違いますね。日本中で600万人とか700万人いらっしゃる、もっとどんどんふえているよ、何とかせんとあかんというふうによく話が出てきます。何とかする方法は2つあります。1つは、移動弱者に対して移動で支える。ですから、送っていってあげるとか、無店舗販売で移動販売車が来るとかいうのは、移動で支える支え方です。もう一つは、環境を変える。町の中に引っ越す。簡単に引っ越せないですよね。でも、町なかに引っ越すという方法もあります。それから、住んではるところにお店がなかったらお店をつくったらええやないかというのもありますね。昔はよろず屋さんなんかもあったと思います。環境を変えるのは実はなかなか簡単ではないのですが、今よく言われているコンパクトシティというのは、町の中にできるだけ皆さん集まって住みましょうと。あるいは、町の中に住めないにしても、地域の過疎地の要所要所には、お店とまで言わずも、できるだけ買い物ができるような施設も準備しましょうというのも、この環境を変えるということで取り組まれている。これをうまく組み合わせるということになると思います。  これは皆さんのお手元にない写真ですけれども、自慢の一枚で、移動販売をされているところの写真です。移動販売をやっているところまでおじさんが自転車で買い物に来るんですね。これで見繕って買い物される。確かに、いろんな魅力的なものがたくさんあるし、この前頼んでおいた何かあるかといって、こっちの人が買い物、この人が販売をされている方ですね。やっぱり顔なじみで話をしながら買い物されるのですが、ちょっと薄くて見えにくいかもしれませんが、「とはいえ、お店にはやっぱり出かけたい」と書いています。皆さんも御経験あるかと思いますが、私もむしゃくしゃしているときに買い物したら、買い物するということで何か喜びというか、ああ、何か気持ちが晴れるわと。買い物というのは、単に物を買うだけではない。物を買うだけの買い物もたくさんありますけれども、物を買いながらもわくわく感も一緒に買っていくと。こういうことが実現するためには、お店に出かけることが大事やと。移動販売だけでは、生活に必要なものはゲットできるけれども、喜びまではなかなか手に入らない。おっちゃんとしゃべることで楽しいという時間はあるかもしれませんけれども、もうちょっと違うものも欲しいやろうなと思います。  それで、移動弱者の現状を皆さんと一緒に認識したいと思います。これは、兵庫県の加西市というところのデータです。加西市はとても魅力的な町なんですけれども、御多分に漏れず、結構過疎地がたくさんあります。そこの人たちと話をすると、いつもこれが出てきます。車があればとても便利。うちの町は大人は一人1台、場合によってはもっとあるでというような地域です。本当にどれぐらい車を使っておられるかというのがこのデータですけれども、平成22年のPT(パーソントリップ)調査。日本中でいろんな交通調査があるのですが、これは近畿圏をベースに、人々がどんな交通をされているかという手段別、目的別に交通の実態を把握する調査です。これは10年置きにやっているんですけれども、その中で加西市の市民は5歳から14歳、八十何歳までを含んで、移動するときにどんな交通手段を使っていますかという質問があります。その中で8割が自動車を使っている。確かに、自動車がすごく使いやすい町です。京都府下ではなかなか8割まではいかないですね。6割から7割ぐらいが過疎地の標準的な自動車を使う割合です。ところが、この同じ調査で別の集計をしてみました。車を気軽に利用できない人口の割合はどれぐらいやということです。気軽に利用できない人というのを定義しました。運転免許を持っていないよという人、それからうちの世帯は車を持っていないよという人、やはりいらっしゃるんですね。こういう人たちの人口を集計すると29%。うちの町は車があればとても便利で一家に1台じゃなくて一人に1台車があるよと言っているようなところでも、実は3割ぐらいの人たちが、この定義による車を気軽に利用できない人。この3割というのは実はマジックナンバーで、ほとんど日本中の過疎地で車を気軽に利用できない人たちが3割いらっしゃいます。京都市のような公共交通の非常に充実したところでは、車を気軽に利用できない人たちはもっとふえます。4割、5割というふうにふえます。何でこういうふうに車を気軽に利用できない人たちがいるのか。これは減っていくんじゃないかという話があります。  これは私がつくったデータではなくて、ニッセイ基礎研究所というところが運転免許の保有状況の変化を2001年と2015年で年代別に、男女別に、免許の保有率を比べています。2001年に比べて2015年が免許の取得がふえているかどうかの差、このパーセントの差というのは、本当はちょっと邪道なんですけれども、わかりやすいのでこういう差を見ると、高齢者免許の取得はふえています。免許を持った若い人たちが年をとっていくから当然そういうふうにふえるわけですけれども、一方、こちらの若い人たちの免許の保有が下がっていますね。きのうもトヨタの本社でこの話をしていたんですけれども、車が売れないのは当然ですよね。免許を持っていない人たちがふえているわけですね。トヨタは、車が売れないと嘆くのなら、免許を取るための奨学金を出したらいいんじゃないかという話になってくるわけです。何でこうやって若い人たちが免許を取らないのか、免許を取らない人がこのままずっと年をとっていくのかどうか、これは極めて気になるところですね。これから我々の社会がどんな社会になっていくかということも、実は非常に関係があります。こういうことを実は一生懸命勉強しているわけですけれども、ここに書きましたように、18歳以下の若い人たちは免許を取れないし、それから免許が取れる年齢になった人たちも、免許を取らない人たちがふえつつある。ということは、きょうの皆さんの委員会のテーマは、高齢者の移動ということですけれども、これから社会を支える年代の人たちも移動弱者になっていく可能性があるということです。ですから、高齢者の問題を解決していくというのは、若い人たちの問題に対してもアプローチしていくということで、皆さんの職責、かかわっておられるテーマというのは非常に重要なテーマになっていくと思います。  こういうふうになってくると、総交通量が減少していく、話がどんどん専門的になっていくんですけれども、交通行動(生成原単位)の減少と書いています。生成原単位というのは、一日当たり一人どれぐらい交通をするかという指標なんですけれども、生成原単位は変わらないというのが交通計画の教科書の初めのほうに出てくるわけです。だから、将来交通量の推計というのは、生成原単位の変化はしないよということで、ここをベースにやります。これはちょっと専門的な話ですけれども、生成原単位が変わらないというのは、一人当たりの一日当たりの交通量というのは今まで変わらないと考えられていたんです。これが常識だったんです。ところが、平成22年、平成12年、平成2年、昭和55年、10年ピッチなんですけれども、紫色のところだけ若者が減っていて高齢者がふえています。これが平成22年です。若い人が出歩かなくなって、高齢者がよく出歩いている。元気な高齢者がふえましたねという話だと解釈できるんですけれども、いや、違うという話もあります。高齢者が単身になって自分の面倒を見てくれる人がいないから、ともかく自分で何とかしなあかんから出歩かなあかんのやというのも、この中に含まれている。一方、問題はこれですよね。先ほど、免許の取得も減っていますという話をしましたけれども、若い人たちの交通量が減っている。これが減り出すと、全体の総交通量が減ります。  時間がないので飛ばしますが、まずは人口の減少から比べてみましょうということで、近畿圏の京都府大阪府兵庫県滋賀県奈良県和歌山県の6つの人口を合わせると2010年で2,000万人ぐらいいるのですが、2030年には1割ぐらい、200万人ぐらい減りますよということが人口推計の結果として出ています。人口減少社会やなということです。これを交通量推計すると、人口が減る以上に、先ほどここが大体0.9だったんですけれども0.84ということで、さらに人口よりも交通量が減っています。注目してほしいのは、自動車交通量が減ると渋滞がなくなっていく。これではわかりにくいので、2010年から2030年の変化だけ抜き出すと、自動車は83%ぐらい、交通量が17%ぐらい減るということになります。ですから、渋滞という問題は、場所によってはすかすかになっていく。鉄道も減ります、当然ですね。バスは意外に減らないですね、高齢者の利用が多いからというのもありますし、鉄道と同じように減るところもたくさんありますけれども、バスは見かけ上余り減らない。もともと少ないということもあります。鉄道はこれだけ減っていくというのは、鉄道経営にとっては非常に大きな問題ですね。問題山積。御承知の方は多いと思いますが、鉄道の粗利というのは1割ぐらいですから、これだけお客さんが減ると、ちょっと経営のあり方を考えないといけない。サービスを下げる、サービスを下げるとまたお客さんが減っていく。道路がすかすかやから道路のほうに行こうとするというような話になるかもしれません。総交通量が減少したときに、どういうふうなインフラを考えていかないといけないのかというのは、こういうものを見ながら私たちは考えるわけですね。  これは目的別です。  それと、高齢者免許返納の話をちょっとだけしたいと思います。不慮の事故死亡数の推移、これは皆さんよく御存じのデータやと思います。私はこれを見ていて大変おもしろいなと思ったのは、溺死がすごく多いなと、きっとお風呂で溺れて死ぬということでしょうね。交通事故死は非常に下がってきていますね。むしろ、窒息死であるとか転落とか、そそっかしい私なんかは転落が危ないし、お風呂で寝てしまうのも危ないなと思います。ということで、交通事故死は減っている。  それから、高齢運転者が関与した交通事故発生状況。これは警視庁データなんですけれども、全体の交通事故は減っていますが、折れ線グラフ高齢者事故の構成率はふえています。これだけ見ると構成率がふえているので、高齢者事故もがんがんふえているんやないかという話になるかもしれませんけれども、ちょっと慌ててつくったので逆ですけれども、平成25年、平成26年、平成27年、平成28年で、実は高齢ドライバーの関与事故そのものは減っているんです。高齢者事故も減っているし、総事故の件数も減っているけれども、高齢者の人数がふえているから、結果的には高齢者の割合がふえているように見えるということになります。こういう統計上のマジックがありそうですね。  高齢者免許返納が本当にいいのかという話をちょっとしておきたいと思います。これはなかなか含蓄が多いデータでして、先ほどのパーソントリップ調査のデータで前期高齢者と後期高齢者データを分析すると若い人たちにも当てはまるということで、前期高齢者、後期高齢者免許を持っている人と免許のない人で、先ほど言いました外出のときにどんな交通手段を使いますかというのを聞いています。そうすると、免許のある人は、前期高齢者も後期高齢者も58%、近畿全体では36%なんですけれども、6割近くの人たちが自動車を使っているということになりました。免許を持ってない人も18%とか23%とか。免許のない人が何で車を使うんやということになりますが、これは送迎のときに車を使っているということになります。  注目すべきは、全体が36%に比べて、前期高齢者も後期高齢者免許を持っている人たちは車にたくさん乗っている。普通の人たちよりもたくさん乗っているということですね。とすると、この人たちに免許を返納してちょうだいよというのは、もしかしたら自由に動く機会をやめちゃってよということをお願いすることになるかもしれません。ですから、認知症の話とセットにするのはとても大事ですけれども、こうして出歩く機会というのを皆さんが自分たちで確保されているということも結構大事です。  このデータを見てすごくおもしろいのは、免許を持っていない人たちはどういう手段で動いているかというと、後期高齢者の人たちは徒歩が多いですね。4割が歩いている。要するに、免許を持っていない人たちは歩いて行ける範囲でしか行動していないということになります。  それがいいのか、悪いのかという話になってきて、次のデータで、免許を持っていない人たちの動きと、免許を持っている人たちの動きで何が違うのかをもう少し比べてみました。交通には、潜在化しやすいものと、顕在化しやすいものと2種類あると考えまして一回計算をしてみようということで、こういうデータを分析しました。近畿圏、中京圏と書いていますけれども、近畿圏のデータを見ていただいて、先ほど同様、前期高齢者、後期高齢者免許のありなしですけれども、自由目的、買い物、社交・レジャー・散歩、通院、その他私用というもので、免許のありなしで何が違うかというと、違わないものにまず注目すると、グレーの通院は余り変わらないですね。病院へ行く交通については余り変わらない。それはそうですね。必要に迫られてお医者さんに行くわけですから、それを減らすというのはなかなかできない。一方、非常に減っているもの、差が大きいのは何かというと、赤色の社交・レジャー・散歩。こういうふうな遊びに近い交通はなかなかわかりやすいですね。「悪いけど送っていってえな、病院に行くんやけど」と言うたら、「もうしゃあないな。死なはったらかなんさかい送っていくわ」といって近所の人や家族は送ってくれはりますけれども、「悪いな。今度同窓会で友達と飲みに行くねん」となったら、「そんなん勝手に行きいな。そうたびたび同窓会ばっかりあるんか」みたいな話になって、遊びに行くようなものについては誰かにお願いして出ていくというのはなかなか難しいので、社交・レジャー・散歩は潜在化しますということがどうやらわかってきたということになります。  こういうところにバスを入れたらどうなるかということで、これは神戸市東灘区の住吉台という海抜300メートルぐらいで結構坂道をガーッと上がっていかんとあかんところです。車しか行けない。ところが10年前に、くるくるバスというのを地域の人たちが動かすことをされました。ここはしょっちゅういろんな調査をやらせてもらっているんですけれども、その中の一環で、住吉台にくるくるバス存在することでどんな移動が実現するようになりましたかと聞くと、通勤・通学、買い物、食事(外食)、友達と遊びに行くというような、先ほど言った自由目的で潜在化しやすいものがふえましたと。これを「愉しみの交通」というふうに言っているんですけれども、潤いや楽しみをもたらすようなお出かけがふえましたというふうになりました。こういうことが高齢社会安全であり安心をつくり上げるためのベースになる。インフラとして、やはり交通手段というのは極めて大事やなと思います。  さらに、これは鉄道バス公共交通、利便性が向上すると外出回数はどうなりますかという昨年の内閣府の調査です。この結果を見ると、「増えると思う」「少しは増えると思う」を合わせると4割ぐらいの人たちが、サービスが上がるとふえると思うと。要するに、潜在化している人たちがやっぱりいらっしゃるわけですね。この人たちは、頑張ってサービスが上がったらちょっと外出しようかなと思っておられます。  これは年齢別のデータもありますけれども時間もないので、皆さんのお手元のほうにもデータがあると思いますので、また見ていただけたら思います。  公共交通サービスが上がったらというふうに言いますけれども、サービスとは一体何やねんと。分解して考えないと、何となくサービス上げたらいいなという話にはなかなかならないと思います。地域公共交通サービスとは一体何かと。安全接遇は当然でしょうね。まず、安全は大事。接遇は、ドライバーがちゃんと対応してくれないと、たばこを吸いながら運転されたりしたら絶対嫌ですよね。この前、乗ったタクシーでそんなことがありました。これはないよなと。安全接遇は大事です。6つぐらいあります。路線・系統、ダイヤ・頻度、運賃・収支、車両、駅・停留所・乗りかえ、そして、それをうまく情報提供するということです。これを一つずつ話をすると大変時間がかかるんですけれども、こういうふうに分解して、それぞれのサービスをどうやって上げていくかを考えていくのがこれからの公共交通ですごく大事で、公共交通の利用をできるだけふやしましょう、利用促進の場合は車から転換、自転車から転換、あるいは新しく潜在化しているものをいかに出していくか、潜在化したものを顕在化していくためにどうしたらいいかということで、こういうものを考えていき、バスなり鉄道なり、そのフィーダーとしての、例えばタクシーなんかもこういうものと一緒になって考えていくことが要ると思います。  世間では、バスの利用者が減っているという話が多いんですけれども、データを見ると、ほんまかいなと。平成23年を境に下げどまっているんですね。まず、下げ切ったという話もありますけれども、実は努力して頑張って、先ほど申し上げたようなサービスを上げるところというのは利用者をふやしているということがあります。ですから、どんどん下がる一方、右肩下がりの産業かなというのは、ちょっと誤解がある気がします。  京都市もどんどんふやしていますという話ですね。京都市交通局はなかなかやるんですよね。今、黒字ですよね。それはなぜかというと、2010年ぐらいまで縮小均衡、できるだけコストをかけない。利用者をふやすというよりは、コストを下げるというモードがいっぱいだったんですけれども、このあたりから、それだけではあかんという話になって、支出をふやしてサービス、走行キロをふやす。そうすると旅客数もふえて収入もふえましたということがずっと続いている。この3月もまたサービスが改善されますね。こういうことは、実は公共交通をうまく考えていく、デザインするというのは、都市の構造にもむちゃくちゃ影響する。  何でやというと、人を集めて公共交通は成り立つわけですね。人が集まっているところに路線を通すことで成立するという性格がありますから、うまく乗りかえをする場所とか人が集まる仕組みをつくっていくことで町の中の目玉になる。HUBと書いていますけれども、結節点がしっかりできると、そこの町というのは、どこへ行ったら何ができるのかよくわかってくる。  私は佐賀県にもよく行くんですけれども、武雄市若木というところ、非常に山村の集落ですけれども、ここに公民館があって、ここでバスに乗りかえをして、この公民館でみんなで集まってお昼御飯を食べはるんですけれども、薬局があったり、美容室があったり、郵便局、金融機関があったりということで、ここに来ればやらなあかんことは大概できると、こういうようなエリアができていくと、小さなコンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりができる可能性があります。  これも御理解いただきたいなと思ってスライドをつくりました。こうやってサービスを上げていって利用者がふえていく、頑張って地域の人たちに乗ってもらいます、それで「いつ黒字になるねん」と言われることがあります。ぜひ皆さんも黒字と赤字の意味を、公共交通について考える時間をこれから数分つくりたいと思います。よろしくお願いします。  公共交通とは一体何やと。これは、先進国では日本だけがインフラというよりは民間事業者が中心になって運営している、だから赤字になった、黒字になったというのはすごく大きな問題になっていて、その赤字に対してはどういうふうにサポートしていくかというのもいろいろ問題になりますけれども、基本的に先ほどまで申し上げた公共交通の役割というのは、地域の人たちの気持ちを温かくして、安全地域でずっと人生を終えてもええなというふうに思ってもらえるような場所にするために必要なインフラということになります。利用者をふやすことは、サービスの向上を通じて、それも結構可能な話です。ところが黒字化まではなかなか容易ではない。大事なことは、これは皆さんのスライドには書いていないと思うんですけれども、公共交通を黒字化するんじゃなしに町を黒字にしていく、住みやすい町になっていく、それが目的なんだよということをちょっと考えましょうというのが、ここから数枚のスライドです。  次のスライドです。いろんな法改正をされていまして、現在日本公共交通についても事業者任せから地方公共団体市町村が中心になって地域公共交通を支えましょうというのが法律の建前になっています。財源ははっきりしないです。財源ははっきりしないですけれども、法制度としてはこういう仕組みができています。  世界では、財源も含めて、これは運賃回収率と書いていますが、例えばストックホルムでは運賃回収率というのは、このストックホルムの地下鉄を動かしていくために、運賃は47%、残りの53%はさまざまな公的なサポートがありますという意味です。アメリカのニューヨークでも48%、52%は税金で運営している。ロンドンだけが我が国とちょっと違うということになっています。日本はこれを運賃回収率100%以上でないと企業として成立しないよということになっています。  何で諸外国はこんなに税を投入しているのかというと、これはインフラだからというすっきりした考え方なんですけれども、もう少し私たちの公共交通について気軽に赤字、黒字という話をするかということを考えて、赤字ということで4つぐらい問題があるんじゃないかということを考えたいと思います。  当然、費用というのは変動費と固定費ですね、これで例えばバスなり鉄道なりタクシーなりさまざまなものを動かすお金が出てきます。一方で運賃収入があります。これが支出を上回っていたら、この分は黒字で利益になるわけですが、それに至らない場合は赤字。これは当たり前の話ですね。ただ、こういうふうな当たり前の赤字、公共交通が赤字やということで4つぐらい問題があります。1つは、赤字を解消するために私たちは何をするといいか、何をしたら簡単に赤字が減るかというと、一つは売り上げをふやす、運賃収入をふやすという方法があります。でも、これはなかなか難しいですね。そうすると、簡単な方法はコストをカットしていく、費用を下げていくということになります。費用を削減していくと、また運賃収入が下がりますから、最終的にはやめるのが一番赤字がなくなるいい方法やと。ということは、一体何をやっているのかわからなくなりますね。本来は、公共交通をきちんと維持していく、皆さんが使いやすいものを実現していくということが大事なんです。それから、サービスを上げるために費用をふやしていくことをサポートしようとしても、補助をするにしても、赤字分を充当するにしても、ここが精いっぱいや、これ以上お金を突っ込むのは、それはちょっと何ぼ何でもないやろうというようなことで利用促進をして人々をふやすということは、サービスを上げていくというのは想定外になるおそれがある。それから、そもそもこの赤字の仕事をやらされている行政の担当者は意欲が低下する。「赤字の仕事を俺やってんねや」というのは余りおもしろくないですよね。先ほど言いました世界の公共交通インフラとして当たり前になっているのに、なかなかそこまでたどり着くという意識が欠落するということになります。  では、どんな考え方があるのかということですが、これを赤字補填ではなくて、地域を支えるための補助金地域のために必要な支出だというふうに考えましょうと。公共交通があることで、健康部門とか教育とか商業、非常に多くの分野の支出を軽減する可能性がありますね。最初に言いましたけれども、交通は人々の生活を支えるわけですから、その生活を支えるためにお金を出すことで、例えば病院を新しくつくるよりは、病院へ行くバスをつくってあげるほうがよっぽど安くつくというようなことをクロスセクター効果と言います。これは私の重要な研究テーマでありまして、このクロスセクター効果をきちんと計算すると、補助金よりも代替費用が多い場合は、そのバスを動かしていくというのは非常にわかりやすい、いいんじゃないでしょうか。これを定量的に可視化できるようにしていくという仕組みを考えていまして、例えば路線バスがカットされて路線がなくなるというようなことを一回想定すると、そこに通学していた高校生の皆さんの通学を保証するためにはスクールバスの借り上げをせんとあかん、そういう計算をお金でカウントすると結構なお金が出てくる。実際に先ほどの加西市で計算すると、市は5,000万円ぐらい年間補助しているんですけれども、いろいろクロスセクター効果を計算すると3億9,000万円ぐらい、この3億9,000万円と5,000万円の差、ですから3億4,000万円ぐらいがクロスセクター効果としてある。「金額が大き過ぎやないかと、盛り過ぎ違うかいな」という話があるんですけれども、それだったら病院に行く車と学校へ行く車と買い物へ行く車とを合わせたらよろしいと。最後に合わせたら、動いているバス補助金になっちゃうよということです。  いろいろ話をしましたけれども、この委員会の皆さんが議会の活動として、さてどうするかということを少し一緒に考えてみたいなと思います。  「さて、どうするか?」。高齢社会安全で快適な移動をサポートすることで潜在化した活動の顕在化を促進する。それを何のためにやるのかといったら、町の魅力の向上ということになりますね。安全で快適に人生をそこで終える、あるいは子どもを育てることができるような町をつくっていくということを目標にする。その目標のために公共交通にこだわらなくても、近いうちに自動運転があるやないかと。これは注目のツールですよね。ただ、自動運転というのは、すぐ実現するかというと、技術の進展だけでは実現しないんですね。皆さん御承知のように、法制度がありますね。保険をどうするんや、事故があったときに誰が責任持つんや、それからもっと怖いのは技術の進展があっても、誰か悪いハッカーがデータを書きかえてボーンとぶつけられたりしたらえらいことですよね。そういうようなセキュリティの問題もあります。それから、そういうものが起こったときに社会として受容できるのかということもありますから、まだまだ。自動運転というのは国道ではなしに、むしろ高速道路の隊列走行とか、そういうものについては実現がかなり近いところにあるというふうに思いますけれども、なかなか一般の道路で人々の生活の中にまじって自動運転の導入というのは、これからどんどんチャレンジはされていくと思いますけれども、自動運転さえ実現したらということだけでは思考停止になる可能性があります。現在の状況をどう解決していくかということとセットで考えていくと、自動運転が導入される際にも非常にいろんなパターンを考えることができると思います。  それからもう一つは、公共交通の話をきょうは中心にしていますけれども、本当は自動車を含めて、道路を含めて、先ほど道路交通量大分減りますという話をいたしましたけれども、総合交通政策として空間の再配分、道路のお金も公共交通のお金もうまく融合して使っていくと。「特に重要なことは予算」と書いていますが、予算の再編、空間の再編、それから専任人材の配置。小さな町へ行くと、いきなりビギナーの人が、3年で交代して、ちょっとわかってきたらまたビギナーになっちゃうよというようなことで、なかなか政策の一貫性がない場合もあります。こういう専門の人材も育てていく、必要な予算も適切に確保していく、道路予算公共交通予算と全然桁が違うんですね。500億円ぐらいかもしれませんけれども、道路とはやっぱり、10倍ではなくて、もう一桁ぐらい予算が違いますね。だから、道路予算を減らせという話ではなくて、調和のある予算の中身でやっていけばいいのではないかなと思います。  それから、これが最後なんですけれども、「注意したい失敗の法則」。いろんなところに行って、私はこういう話をさせていただくときに、間違いなしに失敗するケースがこういう場合であります。1つは、モード先行。前はこれが多かったです。デマンドの導入をしたら何とかなるでと。NHKでもやっていたし、デマンドはええでと言わはりますけれども、デマンドを導入して後で困ってから、何とかならんかという話が多いです。LRTとかBRTについても、私も導入のお手伝いしているところはあるんですけれども、これを導入したら何とかなるじゃなくて、必要に応じてこういうものをうまく全体の中で調和のある仕組みをつくっていきましょうということで、新しいモードを入れたがるのはよくわかるんですけれども、それはうまく地域の実情を考えながら導入をしていきましょうということですね。  それから、最も困っている人、最も困っていることから取り組みましょう。これはやっぱり現場に入らないとわからない。それから、継続することは大事です。  最後に、やりっ放しはだめです。これは非常に多くあるんですけれども、京都府さんがいろんな試みをやられて、例えばバス乗り方教室を何回やりました、これで利用促進できますよという話は、実は怪しいですね。バスの乗り方教室を何回やるということではなくて、やった結果どういうことが起こったかということを検証しないと改善策も生まれないというようなことで、失敗事例の法則というのは、基本的に何かがええなということでそこで思考をとめて、次のもう少し深いことを考えずに、導入したら何とかなるやろう、回数をやったら何とかなるやろうということでは、なかなか世の中はうまいこといかないというようなことを注意したほうが、私も肝に銘じたいということです。  ちょっと想定していた時間より7分ぐらいオーバーしましたけれども、以上、御清聴ありがとうございました。 ◯岡本委員長  ありがとうございました。  説明はお聞き及びのとおりでありますが、もとの状況に復するまで、しばらくお待ち願います。  本日の所管事項の調査におきましては、テーマについて参考人も交えて委員間の活発な意見交換の場となるよう運営してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、御意見、御見解等がございましたら、御発言願います。   (発言) ◯四方副委員長  ありがとうございます。この委員会のテーマとしては、どちらかというと高齢者とか障害者移送弱者のことなんですが、先ほど広い範囲で交通全体のことからお話しいただいて、大変よくわかるお話だったなと思っております。  私も地元で平成10年ぐらいから福祉移送というのにNPOで取り組んできておりまして、ずっといろんなお話を聞きながら、京都府の説明も聞かせていただいたのですが、もともと我々がこういうことを始めた一番のきっかけというのは介護保険の導入ということがあって、介護保険が導入されるまでは社協なんかのヘルパーさんが高齢者の人を病院に連れていって、そのまま車に乗せて面倒を見て、また家に送り帰すというのが行われておったんです。これは法的に言うとちょっとおかしな話なんですけれども、これが介護保険の導入で、ヘルパーさんの役割は介助ですよと、送迎ではありませんよと、送迎免許のない人がお金をもらってやるのはおかしいですよねということで、やれなくなったところでどうするかというので各地の社協なんかが慌てて、そういうサービスボランティアでつくろうかというような中で我々もそういうことを始めていったんです。  最初は福祉目的で、どちらかというと福祉部局を目の前にしながらどうしようかという話をしていましたが、どんどん数が大きくなってくると、タクシー会社とのあつれきというのが生まれてきて、このタクシー会社とのあつれきの歴史みたいなものなんです、今でもずっと。目の前におられた福祉部局、いつの間にか厚生労働省がいなくなって、今、国交省が目の前にあって、我々がこういう有償運送をやろうとすると、運輸支局へ行くわけですね。運輸支局の人に福祉的な見地から幾ら話をしても、向こうに通じないというか、我々がやるのは安定的に交通を提供すると、そのための安全確保であったり、いろんなことですのでと。確かにそれは無理があって、全体的に運輸支局の方々の仕事というのはもちろんそういうことであって、福祉有償運送なんてほんのわずかな部分でしかないので、なかなか理解が得られない。あと、税金なんかの話も出てきて、我々にも途中から税務署が消費税を払えとか言ってくるわけですね。これも国税不服審判所まで行っていろいろ話をしましたけれども、国税不服審判所というのは大体税務署の職員が向こうにおるだけなんで一緒なんですね。絶対聞いてくれへんので全然あかんかったんですけれども。  そういうトータルで考えていくと、ちょっと僕も知らなかったんですけれども、公共交通空白地有償運送というのは、昔、過疎地有償運送とか言っておったんですけど、今はこういうのに変わってきた。ただ、これも恐らく過渡期であって、今、丹後のささえ合い交通なんかは、まだまだこんなんでは不便なんですよ。要するに、丹後町の人が丹後町内で物事が、病院にしても済むのならいいですけれども、今、市役所の支所はありますけれども、本庁は峰山の市役所に移っていますので、自分の住んでいる市の市役所へ行こうとしたって、これでは無理やという話になる。何でそうなるかというと、いろんなタクシー会社が、あんまり広げてもらったら困ると。ただ、タクシー会社自身も今どんどん地方では経営が厳しくなって成り立つのが難しいということもあるので、そういうことをもっと外していって、京都市内みたいなところの交通の問題と、北部の丹後とか綾部市とか、特に過疎化・高齢化の進んだところとちょっと切り分けて考えていく必要が、国として、法律として、本当はあるのではないかなと。  今後、私としては、例えば人口何万人とか高齢化率が何ぼとかいう地域に関しては、もっと簡単にできるというか。タクシー会社のことに気を使っておっても、もうタクシー会社の力もなくなってきつつある。バス会社とか鉄道もどんどん廃線になったり3セク化したり、状態がよくなるより悪くなっていますので、先生がいろんな会合に出られたりして話をしておられる中で、今後これがどんな方向に進んでいくのかみたいなところがもしあれば、お話を聞かせていただきたいなと思うんですが。 ◯土井参考人  今、非常に微妙なというか、ホットな話題のところですよね。今まで既存の事業者の人たち、バス事業者、タクシー事業者がいらっしゃるところにボランティア輸送が入るという典型的な事例だと思うんですけれども、見るに見かねて、よっしゃ、乗せてあげるわという話がよくありますね。福祉有償もそれに近い形だと思うんですけれども、ただやったらきずつないので、せめて多少のお金は渡しますということで乗せてもらいましょうと、そのほうがこっちも気が楽ですということがお互いの間で話ができて、それで乗るというのはよくあります。  ところが、金額をどうするのかというのは、実は結構微妙なところで、今、法的には御承知のように、ガソリン代相当ならオーケーという話がありますけれども、グレーなところがちょっとずつ明確になりつつあるんですけれども、グレーはグレーのままで、おっしゃるように法改正なり制度の運用の仕方で、もう少しやり方があるんじゃないかなというのはあると思います。  一番の典型は、兵庫県の三田市なんかもそうですけれども、互助運送をやられていて、NPOにもなっていないんだけれども、おじさんたちが、障害を持っている方たちも、そうでない人たちも一緒に運びましょうということで運んでおられます。それを国交省的な制度に乗せるためにはきちんとした団体をつくらないといけない。でも、団体をつくるのも結構大変やと、面倒くさいと。届けて、ボランティア有償なりをやっていくということになるわけですけれども、そういう面倒くさいことをやるよりは、もう自らがやりたいままやらせてちょうだいよというので福祉サイドから見ると、それは成功事例でいろんな資料に出てくるわけですけれども、国交省的に見ると、それは極めてブラックに近いグレーやというふうになるわけです。この間がなかなか埋まらないんです。  埋まらない原因の一つに、既存の事業者を守るというのがあるんですけれども、実はボランティア輸送をやっている人たちがやり始めたのはいいんだけれども、10年もつかどうかというのもよくわからなくて、五、六年は多分大丈夫やけれども、後継者がいなかったりすると、いきなりそこでストップしてしまう。これは善意に基づく行動だから後継者を見つけていくのは簡単ではないですね。それが、例えばタクシーなりの事業者であれば、ドライバー募集という違う形で募集ができるので、こちらのほうが安定的に運営ができる可能性もあるということで、実はこのどちらがいいかというのは、いろんな論点が今ちょっとずつ見えてきたので、それを出し合った上でどういう形がいいのかというのを見つけていくという、ちょうど間の時期になっているのかなと思います。  ですから、特に福祉サイドで一生懸命やられている方は、こういう形がいいよということをどんどん提示をして国交省にがんがん言っていくと現状がよくわかっていくことになると思いますから、うまずたゆまずそういうことをやっていただくと、いい形というのが、先ほどおっしゃった法改正になるかどうかというのはありますし、一国二制度をつくって本当にいいのかという話もあるわけですけれども、少なくとも制度の運用として、こういうやり方があるよということを提示していくというのは大事だと思います。  もう一つ言うと、そういう部分的なものを考えるんじゃなくて、全体の地域ネットワークをどうするかというのはもっと大事ですね。一つの地域の移動の支援だけではなくて、この地域としてもっと使えるものがほかにもあるかもしれません。例えば、病院の送迎を病院がやられていたら、それをコミュニティバス的に使うようなこともできるかもしれませんし、学校の送迎のスクールバスには混乗をしても構わないということで、地域にどれだけの移動を支える手段があるのかという全体像をつかんだ上で、それに対して必要なものをどういう役割分担でお願いするかということを決めていくのがベースとしては大事になります。それが地域公共交通網形成計画という、先ほどちょっとお話しました地域公共交通活性化再生法の中で位置づけられた計画としてありますから、その計画の中に福祉サイドの人たちも一緒に入って、どういう形がいいのかというのを議論して決めていくというのが、その法制度の変更とはまた別に、現実の今直面している問題としては、そこの中にきちんと位置づけていくというのが極めて重要なことになるのかなと思います。 ◯四方副委員長  こういった過疎地では、もともと福祉的にやり始めた人のほうが多いと思うんです。この三和町のケースなんかも我々のところに視察に来られたりして、やり方をいろいろ教えたりしてスタートされました。丹後はまだちょっとわかりませんけど、そういう意味で言ったら、大体これは福祉的だと思うんです。我々がつき合うのは、市役所の中でもどうしても福祉的な部局なんです。運輸支局にそんな頻繁に行くわけでもありませんし、どうしても交通事業者というかタクシー会社の皆さん方は、むしろそっちばっかりやって、後づけでこういったことで出てきたんですね。実際にグレーと言われて、そういうのが先行して進んでいて、余りにも広がり過ぎてきて、国交省も業者からバンバン言われるし、何とか法的に枠組みをつくらんことには説明ができないということで、枠をつくって今その中に我々も入ったわけです。  私たちは、前は国交省へ行っていろいろ言ったりとかしてきたんですけれども、今、現実にできて、それなりに形があって、年間で言うと4万回ぐらい運んでおるわけですね。そうして綾部市の中ではできておるんでいいんです。実際4万回ぐらい運んでおるという実績があって、市民の人たちにも認知をされている。最初は、地域公共交通の会議のときに、やっぱり市役所事務局をやりますね。市役所交通事業者とかを説得するのも、ある程度自信を持って説得できるわけですね、もう既に実績があったので。ただ、ほかの周辺の地域、宮津市とかいろんなところで同じような団体を立ち上げる相談を受けるときに実績がないんですね、通常はゼロからスタートされるので。そうすると、さっきおっしゃったように、本当に続くんですかみたいな。うちらは今17年ぐらい実際にやっておるわけですけれども、そういうことの不安もあったりして、やっぱり交通事業者のほうがそういうことはベテランやし、実際はそっちの声のほうが大きくなって、新しくやり始めようとする人たちが実はどんどんやめていっておるような現実もあるんです。  例えば、いいことをしておると。それはいろいろ問題はあるんですよ。何の許可もとらんと、実際善意で運んでおる人たちがあって、たまたま新聞社が新聞記事で、よかれと思って大きく取り上げてしまったがために、舞鶴市でもやめさせられた方があるとか。必要とされておる部分と、やろうとしておる人たちはあるんだけれども、交通という部分の話ばっかりになってしまって、やめていっておるということが今現実としてあって、我々も言っていきますけど、なかなか一団体国交省の方に出会う機会なんてほとんどないですね。福祉関係の部署の方とは出会う機会はありますけれども、ちょっとそういう現実がある。  あとは、ボランティアの人たちは年齢がこれからどうしても高くなってしまうんですね。65歳定年みたいなのが現実に出てきましたよね。そうなってくると、70歳ぐらいまでは雇用延長みたいな形で仕事をされると、ボランティアとかにかかわるのが70歳過ぎとか75歳を過ぎて、後期高齢者になってからみたいな。今現実に私たちのボランティアの人たちの平均年齢でも70代の中盤ぐらいなんですよ。それでも、そういう人たちに頼らんと、現実できひんというのもあって、ただそこをぱっと年齢だけ見られると、都市部の人たちは、そんな年寄りが運転して危ないやないかみたいなことが、例えば事故でも起こしたときは、特にそういうことが言われると思うんです。ただここも、現実というか、我々、当然誓約書みたいなものを書いてもらって、どうしても乗らないかんという人には家族なり本人が、保険はあくまで車に掛かってる保険の範囲しか出せませんよと、そういう話でそこに乗ってもらうんですけれども、そういったところがこれからやむを得ないというか、先生方とか国交省が言われる交通的な面からすると、「そんなもんは」というような感じなんですね、実際行われておることは。ただ、現実はそういうことがあるということが、今、私がお話をお聞きして、本当の地方の過疎へ行くと、なかなか書類上だけのようにはいかん部分があるなということを感想というか、思いとして感じるところはありました。何かお考えがありましたら。 ◯土井参考人  1つは、地域の人たちがいきなり運輸支局と話をするというのはハードルが高いですよね。いきなり話をどういうふうにしていいかもなかなかわからないと思うんですけれども、それこそが、先ほど地域の協議会とおっしゃいましたけれども、地域公共交通網形成計画をつくるためには地域の協議会をつくらんとあかんのですね。その協議会は市が運営していって、交通事業者、地域の人たち、その中に福祉代表者の方々も入っていただいて、そこで話をしていくというのが大事やと思うんです。そこでシャンシャンの話じゃなくて、本当にこういうことを真剣にやりたいんやけどという議論をその場でしていくことで、先ほどおっしゃっているような地域の実情、あるいはタクシー会社の実情も真剣に話をしてもらって、望ましい答えというのは、この地域ではこういうもんだよということを見出していただくというのが一番いい方法で、そこには運輸局も来ていますけれども、運輸支局は、一つはオブザーバーみたいな感じで聞いている場合もありますし、委員として入っている場合もありますけれども、的確な判断をそこにしてもらうような、あるいは的確な判断をさせるような議論をしていったらいいのかなと思います。  2つ目のドライバーの方々が老老介護みたいな話になっていくという話ですけれども、これは実はバスの運転手さんもタクシーの運転手さんも御承知のように人材難が本当に厳しくて、リタイヤした人たちも何とかならないか、それから二種免許が必要ですから二種免許ハードルを何とか下げる方法はないかとか、そういうことも議論されています。でないと、人手不足を理由に廃線していく路線が実はたくさんある。全国で始まっているわけですね。この辺で言うと、京阪バスなんかでもなかなか運転手さんがうまいこと確保できないので廃線したいというような話が出ています。それを理由にしてはるのかどうかはわからないところがあるんですけれども、それは何となくみんながそうやなと思うような状況になってきているということです。  これの解決策は一体何があるのかというと、一つは免許の取得を簡単にするというのがあると思うんですけれども、先ほどのボランティアさんの話もそうなんですけれども、輸送に対する価格勝負をして安く下げ過ぎてきたところがあって、私たちの安心、命を余りにも安く売り過ぎているような状況になってきているので、むしろ待遇を上げていくような仕組みを考えていくというのが、これからの社会安全に安定して運営していくためには必要なことでないかなと思います。  ですから、ちょっと必要な対価を払わないといけない。もちろん、安いほうが高いよりはいいんですけれども、安過ぎるのはやっぱり怪しいというのが、私たちが限界を迎えているところがあるというのが、今お話しされたことに対しては答えにならないですけれども、そういうことが実はベースにあるから非常にドライバーさん不足というのが起こってきているということだと思います。 ◯四方副委員長  確かにおっしゃることはわかるんですけれども、なかなか交通の協議会というか、さっきも申し上げたように、実績があるところはこうですという話ができるんで、我々が自分たちの綾部市は少なくともできておって、それはそれでいいんですけれども、どうも周辺の実績がないところでスタートされる、実際善意でやっておられる方々が、そこまでできずに終わってしまう。  綾部市の隣の京丹波町の中に和知町というところがあって、綾部市立病院とか学校に来られたりする方が多いんですよね。そこの人を本当は運んであげたいわけです。実際そういう需要もあるんですけど、ただ我々はあくまで綾部市の中でしか許可をとっていないので、よその人を運ぶわけにはいかないので、京丹波町へ行って話もしてみたんですけれども、京丹波町は京丹波町のルールがあって、一人月に2回しか運んではいけないというようなそこの協議会でのルールになっておるんで、こういうことを多少周辺の市ぐらいまで本当は口が出せたらいいんですけれども、なかなかやっぱり出せないなということがある。  あと、料金の問題も、都市部なんかで、若い人たち、現役で稼いでおる人たちから一定もっともらったらどうかなと。東京なんか行くと、地下鉄なんか安いですよね。あんなんはもうちょっと本当は値上げしてもらって、値上げした分を地方交通の部分に回してほしいなと。結局、需要と供給でたくさんの人が使うところは安くなるし、使わんところは高くなる。  我々のところも今は綾部市のバスにかわりましたけど、かわる前の民間の交通機関バスの時代は、バスの料金がめちゃくちゃ高かったんですよ。田舎の人は乗る数が少ないので、物すごく高い料金を払っておるんです。京丹後市のささえ合い交通の金額で言うと、4.5キロで840円、9.5キロで1,540円になります。私たちのやつは、5キロで400円、5キロから5キロ増すごとに100円ずつアップするんで、10キロでも500円になります。結局それなのでたくさん乗ってくれるというところもあるんですね。逆に言うと、1回につき50円だけ事務局経費としてもらうんですけれども、4万回やるんで1年間で言うと200万円ぐらいになる。あと綾部市から800万円ぐらいもらっていますけれども、そういうのでたくさん数をやるから成り立つというところもあって、高くすると全然成り立たない。過疎地は今、悪循環の交通になってしまっているんで、そこをボランティアの人たちのハードルを下げて、そのかわり、それは市の責任で、市民に対する責任として、事故があったり何かしてもあとは市がちゃんと処理してくださいよ、国はもうそこまでは関知しませんよと、今だんだんそういう流れにはなってきておると思うんですね。今後、またそれをもう一つ進めてもらって、もう市に任せるからと、運輸支局は一定市がちゃんとするのならそれ以上は言いませんというような、もっと市の自由度がきくものをつくってほしいなというのが、先生に言ってもあれなんですけれども、我々もそういう思いで今やっておるというようなことなんです。 ◯土井参考人  基本的に、今おっしゃったことは、多分、地域公共交通網形成計画をやるための協議会ですね。ですから、運輸系の協議会でもそういうお話は全然大丈夫で、今おっしゃったようなことも議論をしてエリアを広げていくことも含めて、隣の市から必要なものについてはお互いに移動を支え合うというようなことも、市町をまたいだ協議会の中でオーケーをしていったら大丈夫な仕組みはできていますから、せっかくある・・・・・。  ちょっとややこしいことを言っていますけれども、大きな方向としては、こちらの寺井交通政策課長たちがやられている協議会の中で十分議論ができる枠組みというのを準備されていますから、多分、社会福祉議会交通の協議会と話が重なるのかもしれませんけれども、交通の協議会でぜひともそういう議論をしていただいて答えを見出していくということが重要かと思います。 ◯寺井交通政策課長  綾部市は地域公共交通会議で、福祉も過疎地も両方兼ねていますので、それは両方いけてます。ただ、地域運営協議会などの会議は、当然、鉄道事業者であったり、バス事業者であったり、そういったものも入って、その中で合意を得るという仕組みになりますので、そこでうまくはまるかどうかというところはその中での議論ではあると思いますので、それはちょっとやってみないとわからない部分はございます。  市町村をまたがる場合、近隣の市町村の協議会なども一緒にやったりというようなことは物理的には可能だというふうには考えております。  以上です。 ◯岸本副委員長  実は先生、神戸国際大学と私が元おりました桃山学院とは聖公会で同じでございまして、パーティーの席で以前お目にかかっておりまして、懐かしゅうございました。  今るる伺いましたことに大変感動しておりますが、大きく見て、こういった総合交通政策というようなものを進めていく場合に、やはりリーダーといいますか、旗振り役、さらには行政マンとか政治家がどれだけコミットメントを深めたかというのが大変大事だと思われるんですが、そのあたりどうすればいいかというふうに、まずお伺いしたいんです。今、大阪は、谷町線はずっと縦もあるし横もあると。あれは戦前の偉大な市長關一さんが、大阪市内ではどこにおっても20分で地下鉄で行けるようにするんやと言って、ガンッとグランドデザインをつくったというのがありますよね。そういったようなことも含めて、私たち政治家とか行政マンがどうコミットしていったらいいのか、ちょっと大きな話ですけれども、お伺いしたいです。 ◯土井参考人  ありがとうございます。リーダーの重要性というのは本当にとっても大事で、リーダーがミスリードするととんでもないことになるという事例を私もたくさん見てきて、どうにもならんようになってから相談に来られても、大変なことでなかなかほぐせないということになります。では、ミスリードしないために何が要るのかということですよね。それは、さっきも書きましたけれども、1つは、一体地域の人たちが本当に何に困っているのかということですね。さっきの大阪市の事例なんかすごくいいんですけれども、關一さんがやられたことは大変すばらしいです。でも、その後、コミュニティバスがはやった時代があります。御承知かもしれませんけれども、大阪でも100円で赤いバスが1つの区に1路線走るようになりました。あれは確かによかったんですけれども、音を上げてというと変ですけれども、どうしたらいいのかと大阪市の方が相談に来られて、では、こういうことをもう一度まじめに考えましょうということを随分言いました。すごく赤字が多かったんですね。赤字というのが、先ほど言いましたように地域に対する投資やというのでうまく機能していたらいいんですけれども、1つの区に1路線入れると、議会の方が俺らの区にも入れてくれやという話をされると、では、どんな路線がええかということで地域で決めましょうということになって、地域代表者が来ると、私らは乗らへんけれども、俺が来た以上は俺の町内のところに一つバス停を置けやということで、我田引水、バス路線を入れまして、そうすると1周45分ぐらいかかると。それだけ時間かかるなら、行きは5分乗っても、帰り40分乗るような人はなかなかいない。歩いて帰るほうが早いというようなことで、なかなか持ちあぐねていると。これは明らかに設定ミスですね。困っていない人たちに対して問いかけて、ともかく入れましょうということで入れることが目的になっちゃったんですね。本当は必要としている方はたくさんいらっしゃったと思うんですね。そのたくさんいらっしゃった人たちが本当に使いやすいものはどういうものかというのをきちんと議論をして考えていくと、すごくお金を投入されたわけですけれども、もっといいものができたはずなんですね。ですから、少なくとも、一体誰のために、最も困っている人は誰かということから、どういう手段をつくり上げて、どこまで路線をつくっていったらいいかを考えていくというのが大事です。これの順番を間違えると大変なことになるというのが一つ言えることだと思います。  それから、行政職員さんで大変熱心な方もいらっしゃるんですけれども、しゃあないな、仕事でやってるさかいという方もいらっしゃいます。そういう方でもちゃんと仕事ができるようにするというのが、もちろん大事なことです。ただ、こういうお出かけのサポートをするような公共交通についての行政的な蓄積がまだまだ少ないですね。もともと道路道路管理者が行政ですから、道路技術者というのも本当に昔からウン十年も前から蓄積して、道路については非常に適切な判断ができる方がたくさんいらっしゃいますけれども、道路以外の例えばバスは今まで事業者任せですし、鉄道も事業者任せということで、先ほどおっしゃられた福祉運送についても手探りでやっているということがまだこの10年ぐらいの間にできてきたわけですから、決まったセオリーといいますか、それを身につけている人たちがまだ少ない現状です。そういう人たちがちゃんとしたことができるようになってもらうためには幾つかの方法があります。一つは、国交省が、先ほどから何度も申し上げていますが、地域公共交通網形成計画をつくるための手引書というのをつくっています。こういうのをしっかり勉強していただいたらいいんですけれども、大体、普通はなかなかこんな分厚いものを見るのも嫌なんで余り勉強されない場合があるんですけれども、材料はたくさんあります。あとは機会をどういうふうにつくっていくかということで、先ほどから言っているように、これを入れたらそれで終わりというふうな思考の停止でとどまらずに、本当に地域で何を欲しがっているのかということを担当者にきちんと問いかける仕組みを、それは議会の皆さんからもぜひやっていただくということが大事かなと。それでお互いに成長し合う仕組みをつくり上げていっていただいたらありがたいと思います。  もう一つだけちょっと宣伝しますけれども、私たちは人材育成のための再生塾というのをやっているんですね。それがお手元のハンドアウトの最後のページに、議員編というのもやっていますということで、地方議員の皆さんにも再生塾の議員セミナーをやっていますというのでURL、ホームページも書いています。これは結構人気がありまして、あちこちの方がいらっしゃって、本当に東は関東の方から西は九州の方まで、いろんな議員の方が勉強に来てくださいます。これ以外に、地方自治体職員の皆さんにはもちろんいろんなセミナーも用意しています。寺井交通政策課長も元塾生ですね。優秀な人が育ってくれるというようなことがありますので、こういうものも機会があってやる気があれば、ぜひそういうことにも出ていただいたらと思います。  ほかにも、京都大学で私も講義をやらせていただいているんですけれども、今、交通政策研究ユニットというんですけれども、社会人の人たちを対象にした授業を公開してやっています。最近特に機会がふえていますから、やる気のある人たちはどんどん成長できると思いますし、やる気がない人たちには行ってこいよということでモチベーションを上げてもらう機会になればと思いますので、機会があればそういう存在もおっしゃっていただければありがたいなと思います。 ◯岸本副委員長  どうぞよろしくお願いいたします。以上です。 ◯植田委員  コミュニティ支援マルチ交通事業のイメージということで、南山城村を提示していただいたんですけれども、これは3月1日からということなので、まだ利用の現状というのはわからないんじゃないかと思うんですけれども、村役場とか道の駅までの手段と考えていいんですか。 ◯寺井交通政策課長  デマンドですので、基本的に村内でしたらどこでも行けます。予約をしていただいて、例えば駅からどこどこまでとか、家まで迎えに来てほしいとかいうことも可能でございます。 ◯植田委員  乗るのは村内だけですよね。そうすると、駅まで運んでいただいて、そこからは1時間に1本しかないJRで行く。帰ってきて、電話して迎えに来てくださいと。すぐ来ないということになれば、利便性は物すごく悪いですよねと僕は反対に思うんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。 ◯寺井交通政策課長  今の仕組みは、基本的に事前予約制になります。自分の行動で予測する時間といいますか、例えば何時の列車に乗って、何時に帰ってくるというのが事前にわかれば、何時に迎えに来てくれということも事前に予約をして、その時間に合わせて来ていただくという。ほとんどやり方はタクシーに近いと思います。 ◯植田委員  もっといいのは、歯医者を南山城村に持ってきてくれたらいいんですよ。病院を南山城村に持ってきてくれたらいいんですよ。それから、大きなコンビニを持ってきてくれたらいいんですよ。ということは何かというと、インフラを完全に整備していただくというのが一番いい方法だと僕は思うんですよね。僕は今、中京区に住んでいるんですけど、免許証を返上して田舎に帰るためには、中京区から地下鉄で京都駅へ行って、京都駅から奈良線に乗って木津駅、木津駅で1時間に1本しかない関西本線に乗って、駅からタクシーで南山城村の野殿というところの7キロの道を帰る。これはひょっとしたら半日仕事ですよね。おふくろが倒れたといったって、それだけの時間がかかる。返納した場合ですよ。中京からタクシーで帰ったらいいんですよ。そやけど、今やったら車だったら大体1時間15分で帰れるんですけれども、この差は大きいですよね。これを何とか僕らは取り戻すために今でも自分で車に乗っているんです。返上するためには、何とか利便性を高めなければどうにもならないということでしょうね。  例えば、免許証を返上してしまったら農林業はどうしてやるの、トラックに乗れないじゃないですか、荷車で運ぶんですかということになってくるでしょう。ですからこの話は、まだ利便性のいい、辺境の地じゃない町での話ですよね。限界集落はいっぱいあるんですけれども、そういうところのことは余りこれには入ってない。ただ、これは今言ったように、タクシーを借り上げるんですから、今でもタクシーで何時に来てくださいと、何時に迎えに来てくださいと、これは可能なんですよね。そうすると、タクシーの台数をもう少しふやしてほしいとか、そういうことになってくるんじゃないかなと僕は思うんですけどね。どうでしょうか。 ◯寺井交通政策課長  それは、地域によっては違うんですけれども、例えば南山城村でしたら通常のタクシーを呼ぶとそこまでの移動料金とか移動時間は別途かかってくるとか、そもそも交通空白地というのはそこに営業所がないとか、公共交通がないところで仕組みとしてできないかという形でやっていますので、今そこへタクシーが1台駐在しているような形にはなっております。  ですので、基本的に今は、すぐに担い手とかモデルがつくりやすいところでやっているのは事実なんですけれども、本当に交通空白地、いろんな限界集落も含めてなんですが、そういうのを公共交通という名のもとに担っていくのであれば、こうした手法は理論上というか物理的には可能というふうには考えております。ただそれがそこの地域に適合するかどうかというのはもちろんございます。だから、そこの地域によってやり方はいろいろで、例えば先ほど申しましたゴルフカートみたいなものも、もともとは高齢者が乗って、スピードが出ないんで非常に危険が少ないんじゃないかと、そういった発想で実証とかも始めておりますので、それはもうさまざま、そこの地域によっていろんな交通モードを工夫していくんだろうなというふうに考えております。 ◯植田委員  ちょっと僕がごり押しな話をしておるんですけれども、これはもともと免許証返納の話からこういうものも来たり、あるいは今言ったようにそういう場所があるんで何とか利便性をよくしたいということじゃないかなと僕は思っておるんです。それはそれとして、そういうところに住んでおられる一人の方が利便性を高めるためには、どういうふうな方法がいいのかということを模索していただいた結果じゃないかなというふうに僕は感謝しているんですよ。3月1日から始まったので半年ぐらいの結果が出てきたらよくわかるんでしょうけれども、1台のタクシーで賄えなくなるとやっぱりもう少しふやさなければなりませんよと、1台で賄えるということは利用が余りないということになってきますので、その辺も含めて半年ぐらいは様子を見てみたいなと思っておるんですけれども、ただ、今は1台で十分完全に回っているということなんでしょうか。 ◯寺井交通政策課長  もうちょっと背景を言えば、実は、村内には村営バスが別に走っております。村営バスは当然路線を走っているわけなんですけれども、それとて非常に利用が少ない。それはなぜかというと、停留所までなかなか移動手段がありませんと、目的地まで行くのに何時間に1本しかないとか、あるいは週に何便しかないというようなことです。それはそれで経費がかかっている。もう一方で、買い物をしたりするときに、バスに乗りたくても乗れない人もいますね。そうなったときに、我々が思うに、例えば路線バスに今のサービスを付加したような形に切りかえていけば、それと比較するともう少し利便性が高まるのではないかと、その発想のもとで今回オペレーションをやっています。それがタクシーが適しているかどうかというのももちろんありまして、先ほどありました過疎地の有償運送のように、いろんな活動をされているNPOの方が運行するということも考えられましょうし、ほかのところがやるということも予測はされると思いますが、これはちょっと本当に今チャレンジという形になっておりますけれども、模索をしながら、そこに一番いい形を考えていきたいと考えております。 ◯植田委員  僕らのところへ村営バスが来るのは週に1回、朝10時に来て、帰りは5時まで。そうすると、ちょっと行くのにも1日かかってしまうということ。それを考えると、これは便利ですよね。だから、そういうことをどういうふうにまずは周知徹底できるのか。料金がどれぐらいになるのかちょっと僕はわかりませんけれども、そういう料金体系はどうなっているのかということじゃないかなと思っています。うちは高齢化率が70%以上あるんじゃないかな。そんなところで80歳のおばあちゃんがそれを利用するのか、それも含めて、やっぱり僕はもう少し何とかならないのかなと思っています。  以上です。 ◯寺井交通政策課長  今回は一部だけを説明してしまったのでなかなか伝わらなかったところもあるんですけれども、実はこれは全部セットでして、1つはマルチ交通という形でやっている、もう1つは相楽東部広域バスも連携してちょっと広い範囲を走らせていただいています、それと村営バスの3つがある中で、それをどういうふうに分担し連携させていくかということは一つのテーマであろうかと考えております。  それと、うちの所管外の話なのかもしれないんですけれども、例えば道の駅です。実は、道の駅の商品以外に、住民さんが生活に利用できるものを売っている住民百貨店というのが併設されています。それと今後ですが、例えばそこに歯医者さんですとか診療所というのが道の駅の近くに集約されるような動きもあるわけでございまして、だからそこを拠点にしたような交通網を形成していこうということで、今そんな活動をしております。ですので、もちろん、足らずまいはたくさんあって、こうしたほうがいいとか、ああしたほうがいいはたくさんあると思うんですけれども、今ある資材の中で一番効率的で皆さんの利便性が高まるようなことを日々悩みながら取り組んでおりますので、ぜひ温かい目で御支援いただけたらと思います。 ◯植田委員  ありがとうございました。 ◯兎本委員  貴重な御意見ありがとうございました。私も前の仕事柄、住宅都市整備公団の関係で三田市に行ったりとか、本当に三田の地区、先生のおられたところ、今、岸本副委員長が言われた神戸国際大学とか、中国道とか山陰道とか出てきて、そこに昔は住宅地ということでつくられながら、神戸電鉄がバックアップしながら、今、全国で5カ所しか走っていないけれども2連節バス精華町に持ってきていただいたんですけれども、これも奈良交通がやって、本当にちょっとおくれておりますけれども、私らも試乗しましたし、そういう時代の昭和40年代につくろうとした計画、京都は本当にこの28年間おくれておりましたし、やっとできてきたところなんですよ。  先ほど言いましたように、京都市地下鉄の利益があれば、先ほど四方副委員長が言ったように、過疎地域にもっとバックアップをするべきやと思うんですよ。体制が遅いんですよ。ここには交通ネットワークありますけれども、寺井交通政策課長の前の方と我々もやってきましたし、学研都市がありますし、でも今、植田委員がおっしゃったように、やっぱり過疎地は過疎地の問題で、いろいろな手段でやっていただいたのはわかっているんですよ。だから、これは京都府がもっと進めるべきやと思うんです。今まで国がやっておる過疎地対策地域公共交通網形成とか、こういうようなところへもっと言っていって、先生が言われた学生さんとか政治家も行くような勉強会をもっと広げていっていただかないと、過疎地域は本当に今、集団的にやっておるんですけれども、神戸の三田とかでき上がった町とこの京都府の違い、土井先生が見られてどう思われますか。ちょっとその点からお伺いしたいんですけれども。 ◯土井参考人  どこから切り口を見つけていいか非常に難しい質問なんですけれども、1つは過疎地の交通と大都市交通はやっぱり違うんですよね。大都市の場合は、いろんな手段を選ぶことができますけれども、先ほどおっしゃったように、例えば南山城村もそうだと思うんですが、選ぶような手段がなかなかなくて、基本的にはやっぱり車で動いたら大概のことはできるということだと思うんですが、さっきから言っているように、ここで車でできることと、車でできない人がいる可能性があると。そうすると、そういう困っている人たちに対して、一番使いやすいものは何かと。少なくとも週に1回でもその人たちが動くことができるような仕組みをつくるというのがまずはベースにあって、それをどう上乗せしていくかというふうにしていかないと、何でもできるけれども、何もできないというものができてしまうと、結局、何を評価していいのかわからなくなるということだと思いますので、特に過疎地の問題はどういう人々のどういう交通をサポートするか。  特に私なんかが思うのは、高齢者の皆さんの移動のサポートと、それから高校生ですね。高校生と高齢者、両方とも「高」ですけれども、この2つの高にうまく動いてもらうようにするためにどういう仕組みをつくったらいいのかというのが、多分、過疎地問題では大事になってくる。それぞれ動かはる時間帯なりが結構決まっているはずなので、その時間帯に集中的に移動のサポートをやったらいいのではないかなと思います。  それから、三田市といいますか、高度経済成長期に大きく育っていった地域神戸市とか大阪市周辺は人口爆発的にふえましたし、インフラもどんどんつくり上げていったので、そのインフラ沿いにたくさん新しい住宅地ができてきたんですね。先ほどおっしゃった神戸電鉄の周りにもたくさん住宅ができた。これがいいのかどうかという話が一方でありまして、オールドニュータウンの問題を抱え込むことになりました。京都でもオールドニュータウンの問題は少なからずあるわけですけれども、過疎地の問題と大都市の問題というのは、結構問題がはっきりしているんですけれども、オールドニュータウンの問題というのは、実は答えがまだまだ見出せなくて、過疎地でもないですから過疎地のいろんな法律が適用できないわけですね。大都市部ほどインフラがしっかりしているわけでもないということで、オールドニュータウン問題を一様に、神戸周辺の特に斜面地の住宅というのは抱えていて、これをどうしていったらいいのかというのは、本当に大きな問題になっています。  それに比べたらというと、何か言い方はおかしいですけれども、1周おくれのところが、幸か不幸か京都の中ではあると思いますから、いろんなオールドニュータウンのこれからの答えの出し方を参考にしながら、そっくりまねるわけではなくて、それにふさわしい答えを出していくというのがこれからの問題ですね。ですから、大都市、過疎地、その間の問題が実は意外にこれから厳しい状況になるということだと思います。ぜひそういう問題にもチャレンジしていきたいと思います。 ◯兎本委員  今、オールドニュータウンとかいろいろありましたけれども、本当に今、実際の問題で、我々選挙区には過疎問題、北部、南部についてはこれですわ。以前は、昭和50年代の計画からは、大阪、神戸で働いて、丹後リゾート、南山城村にもリゾート地をつくって、こういう計画がありましたね。そこに鉄道網の失敗があって、さっき関西本線をとりあえず加茂まで走らせて、大和路線へということで結んでいこうと、山陰線も結んでいこうという形の計画がありました。これが全部、高速道路網で中国道、福知山、それで40年来かかってやっと京都縦貫道という背骨ができました。これを生かしていかなければなりませんので、先ほど言っている京都市交通局が黒字でしたら、そういう企業バックアップとか、企業投資をしていかないといけない。奈良交通や京阪バスみたいな企業も赤字を覚悟で投資していただいているんですね。2連節バスの9,000万円、2台も買っていただいて、これは今度、京都と学研都市と田辺を経由して、精華町駐車場の問題でちょっと遅くなりましたけれども、本来去年の10月にはもう走っているんですね。7年前から木津川台の中心で、ゴルフカートをつくってきて自治会防犯やということでやっていただいて、これを持ってきていただいたときも、ちょうど故障して動かなかったんですよ。それをうまいこと利用してDMOの関係で和束町に行けないか。あれも我々、そこに三菱の電気自動車を活用したり、これは学研都市とミックスしながら企業と過疎地域対策をやっておりますし、できた三田市とか学研都市とか京都市内のルートは電子的なナビで誘導はできますけれども、過疎地域土地というのは、今の機能に入っておりますけれども、何ぼ人工衛星を上げていただいてもできないんですよ。今やっていただいていますが、もっと府が過疎対策、振興対策やっていただきたいというのが要望なんですけれどもね。  先ほど言ったバスタクシーも走っていただきましたけれども、関西本線は4カ月とまっておったんですけれども、先生がおっしゃったように高校生が通学もできない、こういう問題があって、10人乗りのバスに去年試験的に11月、12月、1月、2月、3月と走っていただいて、乗っておられるのは四、五人やったんですよ。私らも山城広域振興局副局長と乗りに行きましたけれども、それが生きて月ヶ瀬、北大河原からの学生たちが木津高校に行ったりとか、これも本当にちょうどよかったんですよ。関西本線はやっと運行しましたけれども、過疎地域の問題というのは、こういうようなところに出ていますので、これをもっと自治振興課を含めて、建設交通部も来ていただきますけれども、そういう調査をもっとやっていただいて、買い物顧客、道の駅に京都銀行もATMを持ってきていただいて、郵便局はありますけれども銀行引き出しを定期的に週1回やっていただいて、これも企業が動いているんですよ。こういうふうなもの、企業の投資をやっていただかないと、学生が中心、悪いですけれども学生を使いながらこういうような問題がある、小学校もある、こういうような形でトンネルもできますし、そういうような東部対策を今度はやっていただくんですけれども、交通政策課の寺井課長、どうでしょうか。 ◯寺井交通政策課長  かなり範疇の広い話で、交通のところで答えられるところは少ないんですけれども、例えば先ほどの人工衛星の話じゃないんですけれども、最近の自動走行などもそうなんですけれども、今までは下に磁気を敷いたり、上の衛星で誘導したりというのがあったんですが、最近は通路、経路を覚えて勝手に行くような仕組みもできておりますので、そういったこととか、あるいは通信とか先ほど土井先生のお話にもありましたけれども、ITを上手に活用して、要するに担い手不足というところをそういった機能で補っていくということは十分に考えられるのかなと思います。  それと、我々は対策として、現在、通勤・通学をされている方の足を守るための業務もありながら、今後5年、10年の話になってきますと、今、国のほうでもスーパーメガリージョン構想など学識なんかでも議論されているところなんですけれども、リニアの時代に入って、例えば移動のハンデというものが地方都市でかなり短縮される、あるいは働き方そのものがITの技術等によりまして、都市部に住みながら地方農業をやったり、逆に農村部に住んで都会で働いたりということが十分可能になってくる世の中もあるのかなというふうなことを考えながら、あとその技術革新までの間、できる限りの形でサポートしていけるような仕組みなり対応なりをしていきたいと考えております。 ◯兎本委員  今も言われたメガリージョン構想も昭和60年代の共同溝を開発し光ファイバーを入れ、ここで管理していこうという交通ネットワークがありました。これが今生きてきていると思うんですけれども、そういうものをもっと生かしていただいて、国道ですから、本当に国も動かしていただいて、過疎地対策をもっと進めていっていただきたい。これしか言えることがないと思うんですけれども、国はいろいろやってきて、そういうリゾート計画から共同溝、光ファイバー、それで今やっと人工知能、AIとかを使いながらやっていっています。これは本当に京都府の力は大きいなと思いますし、北部、南部の過疎地対策、それで企業学術研究都市もありますし、長田野工業団地もありますし、舞鶴工業団地もあります。また神戸市と連携しながら、日本海側瀬戸内ルートを結びながら、関西広域連合の考えの一つで広めていっていただきたいなということをよろしくお願い申し上げまして、質問を終わらせてもらいます。 ◯松岡委員  いろいろと施策を打っていただきましてありがとうございます。ちょっと話が飛躍するかもわかりませんが、今までは高度経済成長人口がぐんぐん伸びてきて需要もたくさんあって、それを支える労働力もあって、そういう日本の成長時代、しかし今は高齢化になって人口が減ってきて、限界集落とかいろんな問題が出てきていますね。今現在ある姿で弱いところを支えていくという対症療法をやっていただいているのですが、地域によっては、リーダーによってはコンパクトシティをつくって、そこで第一義的に生活ができる病院なり教育なり、全部ができるというようなリーダーも少しずつ出てきていると思うんです。これは日本国土計画になると思うんで、人口が6,000万人ぐらいにひょっとしたらもうなってしまうというような。そうすると、国の借金も1,000兆円を超えているということになると、今までみたいなようにはいかないと思うんですね。これは多分、国が国土計画をきっちり立てて人口の推計もはかりながら、またその分を外国人労働者なり移住なり、いろんな手があろうかと思うんですが、これから高度経済成長でやっていた国土のアセットマネジメントとかいろんなことを考えると、ここで一つ大きなアドバルーンというんでしょうか、計画を立てるというようなことも必要ではないかと思うんですが、その辺、ちょっと先生の見解だけ教えていただけたらと思います。 ◯土井参考人  ありがとうございます。今のお話は本当に重要な話で、実は答えがまだ誰も余りないという話に近いと思うんですが、人口減少するというのは、これはもう仕方がない、とめることはできない。ただ、人口密度は私たちがコントロールできるものですね。ですから、どれだけ集まっておられるか。国勢調査でもDID、ヘクタール当たり40人の人口をどう維持していくのかというのは、人口密集地が必要になってきます。そうすると、それに反する政策はできるだけやらんほうがええと。これは兵庫県なんかでもそうなんですけど、病院を集約化していくことをやられている。ただ、駐車場が要るので、どうしても郊外病院を建ててしまう。そうすると、病院へのアクセスも車で行かんと仕方がなくて、そこに働く人たちもみんな車で行くようになってしまう。こういうことを続けていって本当にいいのかという話に多分なってくると思うんですね。そういう施設については、これはなかなか土地を見つけるのは大変だし、地価は高いのかもしれませんけれども、先ほど来、コンパクト化という話をしていますけれども、できるだけコンパクトな町をつくっていくという勇気を持たないと、できるところで自動車型の町にしていくと、先ほどから言っているような、どうしても自動車だけが便利な町になってしまう。そうすると、なかなか歩いていけない、生活ができないという都市の構造になってしまいますよね。ですから、本当に気宇壮大なプランという話は、実は割と決まったところにできるだけ集めましょうと。これも国交省的に言うたら、できるだけ集約化して住みましょう、それを都市計画で決めましょうというようなことで、そういう制度はあるんですけれども、結構おざなりなんですね。ですから、それは強い意思を持ってそういうことをつくっていくということがとっても大事やというのが一つ。  もう一つは、情報技術をどれだけ生かしていくかということがすごく大事で、もちろん、自動運転とかそういう話も大事なんですけれども、先ほどの過疎地の話も情報技術で結構カバーできるところがたくさんあると思います。一日に1本のバスでも、いつ来るかわからへんバスならなかなか乗れないわけですが、皆さん御承知のバスロケーションシステムみたいなものを、例えばスマホの中で見ると、今どこまで来ているんやったら、ほんなら乗りに行こうかいなと、まだ時間あるさかいに、もうちょっと洗濯ぐらいしてから行こうかいなとか、そういう判断が時間の使い方として自由度が上がっていきます。ですから、バスロケーションシステムとかそういう情報技術をうまく活用していくというのは、これから個人ライフスタイルを決めていく上でもすごく大事なもので、そういうインフラ共有化してつくっていく。それは地域の人たちだけではなくて、観光に来た人たちもそのシステムを使うことができると、外からの人たちも結構使いやすく移動することができる。情報がどこかで切れると、結局、全部がだめになってしまうんですね。先ほど私の公共交通の6つのサービスで、6番目に情報提供と書いたんですけれども、情報はやっぱりずっとつながっていないとあきませんので、そういうつながるインフラをつくっていくのが、まさに行政の仕事の役割の極めて重要なところになりますので、そこをしっかりやっていく。一つは空間をどうまとめていくか、もう一つは、バーチャルな情報をどう流していくかというちゃんとしたデザインをつくっていくというのが、多分、二、三十年後の、ああ、住んでいてよかったなという町をつくっていくためにはインフラとしては欠かせないものだと思います。 ◯松岡委員  今、オールドニュータウンの話がありました。加茂町も高齢化になって、ほかのところもそうなんですが、ある程度の年になってきて、買い物が不便だ、何々が不便だ、そうすると大阪のマンションへ移り住むという方もかなりふえているんですね。高度経済成長時代に郊外へ引っ越した人は、そういう気持ちで何ぼでもかわれるんですね。ただ、生まれ育ったところの土地に愛着を持ってずっとここで住み続けたいという、これまた強い思いを持っておられる方が今地域を支えていただいているというところなんですね。そこへ今、地域創生等で、移住でここの町で自分の充実した人生を送ろうというありがたい存在が出てきているのは確かです。だけど、やっぱり生活が成り立たないとできないんで、ある程度地域の中でもコンパクトな地域づくりをしないと、先生は情報のお話をされましたが、例えば一人のお医者さんがおられれば、そういう情報システムを使えば、すぐに救える命が助かるし、ドクターヘリも飛びますので、そういうお金の使い方、まちづくりをしないとだめだなと思うんです。交通の問題も多分、そういう方に支えていただくことが可能になってくると思うんで、この辺の見解を私もいろいろ思いながらとか、本を読みながら、ああ、こんな考え方もあるなと思うんですが、現実はやっぱりなかなか前へ進まない。先ほど四方副委員長もおっしゃいましたけれども、いろんな法の網とか規制があるので、この辺はやっぱりその地域で自立したようなものをつくっていかなければあかんのかなという思いがあるんですが、その辺、もう少しいい知恵があれば、教えていただけたらと思います。 ◯土井参考人  ちょっと交通の話から離れますけど、地域の自立という話は、実は極めて大事で、お金も含めて地域内循環をもっと考えるというか、やっていかないといけないと思います。先ほど言われたように、例えば、一生懸命加茂町で稼いだお金を大阪で使っていたらどないするんやと、もったいないやないかと、せっかく加茂町で稼いだら、加茂町で買い物をすることによって、お店も多少は栄えると、雇用も生まれるかもしれませんということで、できるだけ地域の中でお金が回る仕組みというのを地域の皆さんと一緒に決めていくと。確かに、観光で来てもらって、そのお金を稼いださかいに、京都市内や大阪市内でというのも、まあ、いいんですけれども、できたら地域の中で使っていただけるような施設をつくり、どっちが卵で鶏かというのはあるんですけれども、両方とも実はやらないといけないと思うんですが、少ない目からでもそういうことを地域内循環をやっていくというのがまずは大事で、リーダーがそういうことを言い出さないと誰も気がつかない可能性がありますから、ぜひそういうことをベースにしていくと、仕事もふえ、収入もふえていくとそこで子どもを育てていき、社会ができると思うんですがね。 ◯松岡委員  飛躍した話になったんですが、やっぱりこれはいろんな日本の国自体の悩みやと思うんですね。東京一極集中して、それが分散化して、ある程度地域に中心地をつくって、それに付随する中核都市があって、教育医療もそこで完結できるというような国をつくっていかないと、もう財政がもたないし人もいないというような時代になるという思いを持っていますので、ちょっと飛躍した話になりましたが、いろんな御示唆をいただきましてありがとうございました。  以上です。 ◯諸岡委員  ありがとうございました。とりわけ、まちづくりという視点が非常に大事だなということを改めて実感をさせていただいたわけなんですけれども、リアルなインフラ整備と、先ほどお話ししていただきました情報インフラと両方必要やというふうにこれからは考えているんですね。京都府のコミュニティ支援マルチ交通事業イメージの中でも、スマホアプリを活用して外出機会の拡大とか見守りとか農産物の出荷拡大、地域商店の振興等を図るというふうに書いていただいていますけれども、こういったことを高齢者の方がどこまで使いこなせるようになるかというノウハウが非常に大事だなと私はいつも実感しているんですね。この分野は、高齢者であっても得意な人はどんどんやっていただけるんですけれども、得意でない人がこもりがちになってしまう。  ここでちょっと離れた話になってしまって申しわけないんですけれども、そういったことについて京都府で考えておられる取り組みがあれば、お伺いしたいと思います。 ◯寺井交通政策課長  我々が答えられるのは、実際自分のところがやっていることになるんですけれども、我々もマルチ交通事業を始めるときに、例えば鶴ヶ岡で一番最初はタブレットをお配りして、それで講習会をやったり、あるいはゲームからまず入ってもらってというようなことをやっていたんですね。そうすると、意外にと言うと失礼なんですけれども、高齢者の方は結構スマホを持っておられる方がたくさんいらっしゃいまして、それはなぜかというと、地方にひとり暮らししておられる親御さんを心配して子どもさんが持たせている、何かあったらこれで電話しておいでやというような形で結構持っておられる方がたくさんいらっしゃったということもあって今回アプリに変えたんですけれども、一方でアプリ以外にもタブレット式のものを使っていただくというようなこともやっているんですが、もちろん、当然、操作とか使えるようにということで御家族も含めて、ちょっとさわってみましょうというところからメーカーの方と協力をして説明会をしたり、イベントでデモンストレーションみたいなことをやったりというようなことで、今、地元では広げていったりしています。実際に、秋祭りとかそういった場面に行かせていただいて、そこでちょっと宣伝を兼ねてやったというような活動を繰り返しやっています。  今後も鶴ヶ岡振興会以外のほかの5振興会、美山町内のほかの振興会の皆さんにもそれをちょっと広げていこうかなということで、具体的に説明会、あるいは親しみやすいようにまずゲームから入ってみるとか、そんなことをやっていきたいと考えております。  以上です。 ◯諸岡委員  ぜひそういう形でどんどん広げていっていただきたいと考えているわけなんですけれども、他方、過疎地というたら変な言い方ですけれども、そういったところほどWi−Fi環境がなかなかないということで、位置情報がわからなかったり、本当に活用したいところにそういった情報が行かないという情報格差がやっぱりあると思うので、例えば観光の面で、関西広域連合で今Wi−Fiのポイントをもっとふやすという形とかいろんなことができている、進んでいっているわけなんですけれども、もちろん観光という面もありますけれども、本当に生活に必要なためのWi−Fi環境というのも京都府でももっと取り組んでやっていただきたいと思うんですけれども、そういったことについてもし取り組んでおられること等ありましたら、お教え願いたいと思います。 ◯寺井交通政策課長  Wi−Fi環境の整備については私どもが所管しているところではないんですけれども、DMOですとかいろんな部署でもそういった取り組みを同時にされているとお聞きしておりますし、私どもは今、例えばITの技術通信技術を使った交通網の形で北部とか中北部にも入っているんですけれども、それも全て通信会社と連携してやっておりますので、当然、電波環境の確保というのはセットで考えております。その辺は問題としては十分認識をして対応していきたいと考えております。 ◯山内委員  きょうは大変ありがとうございました。私、注目したのが将来交通量の推計ということで、車が減ってきているなというのは実感していたんですけれども、こうした推計がなされているということで、とりわけ2020年、2030年ということで車が減ってくる、鉄道利用者も減ってくる中で、今後の自治体等の交通政策道路政策も含めて、やっぱり長期的な視点で見直す必要が出てきたんじゃないかなと思っているんですが、そこら辺、もしお考えがあったら教えてください。 ◯土井参考人  本当にいい御質問ありがとうございます。おっしゃるとおりで、先ほど人口減少社会高度経済成長期から変わったという話をおっしゃっていましたけれども、まさに社会の構造が変わる入り口ですよね。総交通量が減少するというのは、いい面と悪い面がありますね。確かに、渋滞がなくなっていいよね、それからインフラ投資ももしかしたら多少は助かるかもしれない。でも、民間企業が事業としてやっている鉄道とかバスは経営が大変厳しくなるというようなことが想定できると思います。これをチャンスと考えるほうがいいのじゃないかなと私自身は思っています。ということは、今までは渋滞対策を中心に交通計画は組み立てられてきたわけです。渋滞すると、確かに機会費用というんですかね、渋滞しなかったらこれだけのことができていたのに、渋滞するからそれができなくなる、日本全体で25兆円ぐらい毎年個人のお金が失われている、時間が失われているということですね。それで渋滞対策を一生懸命やってきたということになるわけですけれども、渋滞が多少はましになるとすると、インフラとして今まで渋滞対策でつくってきた道路が少しほかの使い方ができるようになる可能性が出てくる。そうすると、先ほどおっしゃっていた速度の遅い交通をそこに入れていくであるとか、自転車の走りやすい自転車道をつくっていくとか、歩道をつくっていくとか、これは道路空間の再配分と呼ぶわけですけれども、今までは力の強い自動車を中心に交通計画を立てたわけですが、そうではなくて空間の再配分をすることで高齢者の人たちが安心して動けるような仕組みをつくること。ですから、遅い交通を今の車道の中に入れたらえらいことですけれども、そうではない空間をつくっていくというようなことですね。それから、自転車の問題もそうです。  これを実現するために何が要るかというと、国交省もそうなんですけれども、非常に道路空間の再配分をやりたいという話があるわけですけれども、具体的に何をやっていったらいいかというのがよくわからない。それはなぜかというと、車を運転している人から見ると、京都の四条通の話もそうですけれども、空間が狭まるとやっぱり嫌やねという人はたくさんいるわけですね。だから、せっかく車が走りやすかったのに、車道が半分減ると当然渋滞がひどくなると、嫌だねということになりますけれども、地域の人たちが合意をしてくれるなら遅い交通の空間をここにやりましょうということは言えなくもない時代になってくる。これを丁寧に説明をして地域の人たちに賛同してもらうという、そのプロセスがなかなかまだ国交省でも見えないので足踏みしてはるわけですね。こういうモデルをたくさん京都の中でもつくっていくというのはすごく大事なことです。そのためには、当然、道路予算の使い方を変えていくということですね。空間再配分のお金をふやしていくというようなことも必要でしょうし、それからゴルフカートを走りやすいような仕組みにしていくためには、ゴルフカートの改善、改良も当然要るでしょうし、それから、いろんなコミュニティ交通についても、そこに対してもう少し金を入れていく、連節バスが走りやすい空間をきちんとつくっていくというようなことで、今までの自動車中心型の思考を少し変えていくというちょうどいい時期です。今、早いことやったほうがチャンスといいますか、ただ、ここに連節バスを入れるためにこの空間を広げましょうじゃなしに、さっきから言っているように、連節バスが必要なところについては必要な空間をきちんと用意しましょうというプロセスを経て必要なものをつくっていくというのが、本当に政策コンペティションで重要になってくると思います。 ◯山内委員  ありがとうございました。私たちも歩行者の安全対策問題で横断歩道や信号の設置、それから道路の改良なんかでよく京都国道事務所に行くんですけれども、やっぱりネックは渋滞対策で、警察もそうですし、国交省もそうですし、とにかくここは車が渋滞したらいけないので歩行者の安全対策はとれないんだとかいうことがあってなかなか前に進まないんですけれども、そういう大きな見直しという点で、ピンチをチャンスに変えるという点では明るい見通しがあるなと思ってお伺いしました。  ありがとうございました。 ◯土井参考人  ついでにちょっと余分なことを言うかもしれませんけれども、私たちの日常生活は、物流がないとえらく不便といいますか生活に非常に支障が起こりますから、車が走る道路はきちんと車が走れるように、そうでないところは、そうでない仕方をつくりましょうということで、誤解がないようにお願いします。 ◯岡本委員長  御発言も尽きたようでありますので、これをもって所管事項の調査を終了いたします。  土井様には、大変お忙しい中、参考人として本委員会のために御出席をいただきまして、貴重な御意見を述べていただきましたこと、心から感謝を申し上げます。どうもありがとうございました。  本日いただきました御意見につきましては、今後の委員会活動の参考にさせていただきたいと存じます。  また、理事者各位におかれましては、本日、各委員から出された御意見、御見解等について、今後の府政の推進に当たり、十分御留意いただき、府民のため、なお一層の創意工夫をされるようお願いいたします。 3 閉会中の継続審査及び調査   別紙要求書(案)のとおり議長に申し出ることに決定した。 4 今後の委員会運営  (1) 委員会調査    本日以降に開催される本委員会所管の行催事等に係る委員会調査については、別添   行催事等に係る委員会調査一覧表(案)のとおり、委員会調査に位置づけることが決   定された。    また、今後、新たに、京都府が主催、共催または後援する行催事等で、委員会の付   議事件の調査のため、委員が出席することが有意義と認められるものについても、委   員会調査に位置づけることとし、その取り扱いについて、正副委員長に一任された。  (2) 今後の委員会運営全般    上記のほか、今後の委員会運営全般について、正副委員長に一任された。 5 その他   発言なし 6 閉 会   岡本委員長から閉会宣告が行われた。                                    −以 上−