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2018-03-05 京都府議会 2018.03.05 平成30年予算特別委員会当初予算審査小委員会 総括質疑  本文 2018-03-05

  1. 午後1時00分 開会 ◯二之湯委員長 ただいまから予算特別委員会当初予算審査小委員会を開会いたします。  本日は総括質疑を行います。         ─────────────────── ◯二之湯委員長 質疑に入るに先立ち、山田知事から発言の申し出がありますので、これを許可いたします。山田知事。 ◯山田知事 予算特別委員会当初予算審査小委員会総括質疑の開会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。  二之湯委員長を初め委員各位におかれましては、この間、書面審査において連日にわたって御審議をいただき、ありがとうございます。  今回の予算は、4月に知事選挙が執行されることから、骨格的な予算として編成をしたところであります。ただ、府民の置かれている状況を踏まえ、重点的に取り組んでいる共生社会実現に向けた施策や、深刻な人手不足に対する中小企業の就労定着支援策、既に取り組みが始まっている「明治150年」の関連施策、さらに府民の生命財産安全に直結する防災減災対策など、特に当初予算で措置が必要な予算を中心に、国の補正予算も積極的に活用した14カ月予算として編成をしたものであります。  一方、引き続き厳しい財政状況を踏まえ、事業の見直しなどの行財政改革に取り組むとともに、実質的な府債残高については2年連続で減少を見込むなど、将来にわたる府民負担の抑制にも配慮したところであります。  本特別委員会の審査の過程でいただきました御指摘や御要望につきましては、今後の府政運営に生かし、府民の皆様の御期待に沿えるよう最大限の努力をしてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。         ─────────────────── ◯二之湯委員長 これより質疑に入ります。通告により順次発言を許可いたします。  なお、全員の質疑が午後5時までに終了できますよう、御協力をお願いいたします。  それでは、まず、菅谷委員に発言を許可いたします。菅谷委員。 ◯菅谷委員 自民党の菅谷寛志でございます。質問に入る前に一言、申し上げたいと思います。  昨年12月府議会で知事が5選不出馬を表明されましたが、山田知事が初めて京都府総務部長として着任されましたとき、私は実は1年生議員でありました。その意味では、私の議員生活と知事とは、ほぼ同じ時期を一緒に歩んできたという感じであります。山田知事への質問もこういう形で直接質問するのは、実はきょうは30回目であります。  当時、知事の多選批判というものがございまして、多選禁止条例で定めるような県もありました。そんな流れの中で、山田知事も多選については否定的な発言をされていたのを覚えております。今回、5選不出馬の表明をお聞きしたときに、まさにみずからの信念を貫いて、そして自身の政治美学に基づいて判断された、その御態度に私は非常に感銘を受けましたし、すがすがしさを覚えたわけであります。  今回、最後となりました予算編成も、今、お話がございましたように、4月に知事選挙を控えた骨格的なものとはいうものの、府民の現状を踏まえて必要不可欠な、共生社会の実現、人手不足対策、あるいは災害からの復旧・復興、また府民の安全・安心を守るための防災対策など、しっかりと予算づけがされております。また、新しい知事への肉づけ予算も見据えて、財政調整基金に25億円を積み上げるなど、山田知事らしい予算編成であると会派代表いたしまして評価するものであります。  それでは、質問に入ります。  まず最初の質問は、関西広域連合についてであります。  平成6年に地方自治法が改正されまして、広域連合の規定が追加されました。そこでは、国は広域連合に対して権限を移譲することができるということ、また都道府県参加する広域連合の連合長は、国の事務の一部を広域連合に移譲することを国に対して求めることができるとされました。つまり、広域連合が国に対して権限移譲の要請を行い、国がそれに基づいて権限を広域連合に移譲することができるという、法的なスキームができ上がりました。  その後、平成22年12月に、地方分権改革の実現、関西における広域行政の展開、国からの権限移譲の受け皿づくりを掲げまして、2府5県が参加する日本初の複数府県で構成される特別地方公共団体として、関西広域連合が設立されました。そして、設立から7年が経過し、今では2府6県4政令市で構成をされております。  当初の設立の大きな目的の一つは、やはり地方分権実現に向けて、国の出先機関地方移管、いわゆる丸ごと移管を受け、分権型社会を実現することでありました。そして、もう一つの目的は、府県の枠を越えて多様化する広域行政課題に対応する主体として、関西が一丸となって取り組むことができる体制を構築することでありました。  さてそこで、今日までの広域連合の取り組みを見ますと、東日本大震災のときの災害対応を初めとする広域防災関西エリアをカバーするドクターヘリの運航など広域医療、また観光客誘致の共同プロモーションや、ワールドマスターズゲームズの誘致、大阪万博の誘致、あるいは環境問題対策関西経済の活性化などの広域課題に対する取り組みや、調理師試験あるいは准看護士試験職員研修の共同化など、事務の切り出しによる効率化を図ってまいりました。私は、一定の成果が上がったと考えております。  ここでお伺いいたしますが、設立当初の一番大きな目的であった、国の出先機関地方への丸ごと移管は進んでおりませんけれども、設立から7年が経過しましたが、設立当初のこの目的を踏まえて、今の関西広域連合の現状をどのように捉えておられるのか、お聞かせください。  私は、設立された翌年の平成23年6月から1年間、広域連合議員として参画し、連合議会副議長を務めました。当時はまだ議会の形がなく、議会ルールづくりや委員会づくりから始めました。国に対して、地方整備局経済産業局地方環境事務所の3機関の丸ごと移管を求めておりましたので、移管後のガバナンスのあり方や実際に広域行政の取り組みを通して、移管の受け皿となり得ることを国に示す必要から、取り組みの強化を図っておりました。  しかしながら、平成29年から31年度までの3カ年の第3期広域計画策定に当たって示された事務局の最終案では、この丸ごと移管を削除し、大くくりの事務権限の移譲を求めるとの案が出されたことを報道で知りました。このときばかりはさすがに、私は、開いた口が塞がりませんでした。まさに広域連合の1丁目1番地である丸ごと移管を引っ込めるなどは、私の中ではあり得ないことでありました。  今、広域連合で実施されているさまざまな事務事業は、正直申し上げて、その多くは広域連合でなくても、府県の連携でできることであります。唯一、広域連合でしかできないことが、国の出先機関の受け皿になることであります。出先機関の丸ごと移管を受けて、分権型社会の実現を目指すとして、7年前に、この府議会においても会期延長までして大変な議論の中で広域連合を立ち上げたわけであります。さすがにこの案は最終的には撤回されまして、国の出先機関の丸ごと移管を求めることが、広域計画の中で残されました。  しかし一方で、現実的には、国の統治機構を変えるということは容易なことではないということも確かであります。そんな中で、この関西広域連合のあり方を今後、どうしていくのか、今のままでは、大変中途半端な気がしてなりません。国を挙げて今、地方創生を進めている中、東京一極集中を是正し、持続可能な地域をつくり出すためにも、関西広域連合の果たす役割が大きくなっていると私は思います。  私は平成27年12月議会におきまして、関西を1つの広域経済圏、メガリージョンとして形成する上で、関西広域連合の役割の重要性を指摘し、その取り組みを質問いたしましたが、関西全体の広域行政責任主体として、今後、関西の創生にどう取り組むべきと考えておられるのか。また、知事は、目指すべき関西の自治の姿をどうあるべきだと考えておられるのか、そしてそこにおける府県の役割についてどう考えておられるのか。山田知事は、設立当初からかかわってこられたわけであります。今回で御勇退されますが、この機に、忌憚のない御意見をお聞かせください。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 菅谷委員の御質問にお答えいたします。  菅谷委員におかれましては、ただいまは会派代表されまして、平成30年度当初予算に対しましても高い評価をいただきまして、厚くお礼を申し上げたいと思っております。  その中で、関西広域連合についてなんですけれども、私もまさに設立のオリジナルメンバーでありまして、かなり減ってまいりましたけれども、その中でその当時、なぜ関西広域連合が必要になったかと申しますと、一つは、例えばスーパーコンピューターの誘致で神戸と大阪と学研が競い合って、結局大阪がおりないまま、関西は2つに分かれてしまったとか、SARSがはやったときに、それぞれ団体によって対応が異なったために大変な混乱が起きたとか、非常に情報通信交通発達している中で、関西全体としてきちっとした組織責任体制がなければ、いろいろな物事を効果的に解決できないという点が随分出てまいりました。  それは出先機関の問題も一緒でありまして、大戸川ダムにおける地方整備局の、何ていうんでしょうか、まさに民間に丸投げしてしまうような話、そしてそれに対して民主的な統制が全くきかない現状。これでは、我々としては責任ある体制はとれないという思いで、この関西が一丸となって協力できる体制をつくろうじゃないか、そして、都道府県域の領域を超えた行政需要に対し、関西全体の行政を担う責任ある広域行政体をつくろうじゃないか。そうなってくれば、当然、国の出先機関の必要はなくなる。二重行政を解消しようという形で移譲を求める。こういう流れの中で、関西広域連合設立に動いたわけであります。  こうした中で、確かに、関西広域連合でなくてもできるという形の御指摘はそうかもしれませんが、今まで以上に、できた後とできる前とでは、関西としてはるかにしっかりと動けているという状況になっていると私は思っておりまして、これは東日本大震災に対する復興支援、観光文化の振興、またドクターヘリの共同運航など、そうしたものがスムーズにいった。また、ワールドマスターズゲームや大阪万博の誘致についても、みんなが集まって即、決められていくというそういう体制ができ上がったという点で、私は効果があると思っております。  国の出先機関の中では、そうした面で、経済産業局地方整備局地方環境事務所の3機関を具体的に国に提示して、そして政令市の皆様にも加わっていただき、その中で関連法案閣議決定にまで至った。そこが頓挫したのは、大変残念であるというふうに思っております。  ただ、一方では、国において中央省庁地方移転の基本方針が示され、関西広域連合主体となって文化庁統計局消費者庁の移転について働きかけ、全国で中央省庁の移転関係でまとまったのは関西だけであるというのも、私はやっぱり、関西広域連合というものの存在が大きかったというふうに感じている次第であります。  そうした中で、今後の関西広域連合の中身でありますけれども、中途半端というのは、もともと連合というものの組織上の一つの特性だというふうに思います。つまり、広域連合はその性格上、事務の持ち寄りを行っていく。ですから、独自事業も独自財源も持たないわけでありまして、都道府県行政主体にして、それを効果的、効率的に行う機関として設置されたものであります。その点からすると、認知度も上がらない、事務に柔軟な対応もできないという、そういう欠点は内包しているものであります。  その点から申しますと、将来的には、もちろん都道府県の広域行政基本としながらも、例えば総合的なエネルギー対策や、また都市地方の融合施策、それから農林水産業関西全体での振興、こうしたものを踏まえたときに、新しい政策を柔軟に展開できるような独自財源と独自機能を持ったものに、これから直していかなければならないのではないかなというふうに思っています。これは、法律改正も必要でありますし、ただ一方では、国の出国税、IRの交付金なども出てくる可能性がありますので、そうしたものも利用できる可能性もあるというふうには思っております。こういう行政体としての自主性を確固たるものにしていけば、その中で、出先機関の移譲についても見えてくるのではないか。  御批判があった点は、我々としては、そうしたものを積み重ねていく先に移譲というものをもう一度やっていきたい。そのために、足元を固めようということでああいう表現になったものでありまして、移譲自身を諦めたわけではありません。しかし、文言が消えると、おっしゃるような批判を受けるというので、これはかえって誤解を受けるぞということで慌てて戻したというのは、そのとおりでございます。  これからも、自治の大きな課題の一つは、やっぱり自治体間で共同関係をどうつくり上げていくのか、そしてその責任主体をどう明確にしていくのかということだというふうに思っております。まさに関西の場合には、それぞれの都道府県、これは個性と特徴、そして資源を持っておりまして、これを生かしていかなければならないのはもちろんですけれども、その資源を生かしていく上に、関西広域連合の自主性、柔軟性というものをしっかりとつくり上げていくと、また次の段階が見えてくるのではないかなというふうに考えている次第であります。 ◯二之湯委員長 菅谷委員。 ◯菅谷委員 御答弁ありがとうございました。  今まさに、関西を面として捉えて、関西経済圏をどうしていくのか、あるいは関西文化圏をどうしていくのか、これから問われてくると思うんですね。関西のかさ上げこそが、まさに東京一極集中是正につながっていくだろうと思います。  そういう意味でも、しっかりと今の連合の事務を充実させていただいて、また府県でももっと切り出せるものがあるかもしれない。そんな中で、しっかりと育て上げていって、その中で分権社会に向けて国の出先機関の移管を求めていくということが、私は、関西広域連合の今後の働き、役割だと思いますので、ぜひお取り組みを積極的にまたお願いしたいと思います。  次に、地域創生の担い手としてのNPO法人について、質問いたします。  今日の少子高齢化、また人口減少社会の中で、このままでは多くの自治体がその維持すらままならない状態に直面し、ひいては日本の存立も脅かす大変な事態になることから、今、国を挙げて地方創生に取り組んでおります。地域がそれぞれの課題を見つめて、それぞれの特性を生かして、持続可能なまちづくりを進めていかなければなりません。  そんな中で住民ニーズは、価値観の多様化から社会情勢の変化に比例して複雑多様化し、その一方で行政は、厳しい財政難の中で、住民ニーズの全てに応えることが到底不可能になっております。そこで、安全で安心できる社会を実現するためには、住民の皆さんと行政との協働が不可欠であります。その協働の担い手の一つがNPOであります。  俗にいうNPO法が施行されて20年が経過いたしました。今や、市民生活にはなくてはならない存在となっております。行政の手が届きにくいところで、NPOの皆さんが地域課題の解決に取り組んでいただく、その活動をまた行政がサポートすることが必要であります。  本府で認証されているNPOは約1,400団体を数え、さまざまな分野で活動を展開されております。地域力再生プロジェクトでは、交付金を受けてNPOが地域課題解決の主体となって活動を展開されておりますし、地域力再生プラットフォーム事業では、今年度は現時点で89のテーマについて、府民と行政協働事業に取り組むなど、確実にNPOの地域活動支援と同時にその育成に成果を上げてきたと考えております。NPOと一言で申しましても、その形成段階はさまざまであり、その段階に応じた支援が必要であると考えております。  そこでお伺いします。  NPOパートナーシップセンターを通じてさまざまな支援を実施しておりますけれども、まずその成果と課題について、どのように認識されているのか、御所見をお伺いいたします。  先ほど申しましたように、地域創生の担い手の一つは間違いなくNPOであります。地域の中にあって、地域課題の解決に向けて活動していただいているNPOを支援し、また担い手として育成していく必要があると考えます。その意味では、NPOもまた持続可能なものでなければなりません。NPOの目的とする事業を安定的、継続的に実施するためには、継続して一定の利益を上げることが必要であります。  NPOとは、ノン・プロフィット、非営利なので、利益を上げてはならないと考える人も多いと思いますが、それは実は間違いでありまして、出た利益を構成員である社員に対して還元することができないという意味であります。つまり、企業で例えると株主配当ができないということであります。NPOの利益は、次年度の事業実施のための財源として全額を繰り越し、その法人目的である活動に充当されます。もちろん、法人税法上、収益事業から生じる所得以外の所得は非課税であります。寄附金や行政からの交付金、あるいは補助金が入らなくても、地域課題解決に向けて事業を持続的に展開することができるように、NPOのソーシャルビジネスへの展開が必要と考えております。本府でも、京都地域力ビジネス事業を展開しておりますが、地域創生の担い手としてNPOの果たす役割は大変大きいと思っております。  そこで、お伺いします。  持続可能なNPOの育成が重要と考えますが、今後の展開について御所見をお伺いいたします。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 NPOについてでありますけれども、やはり社会の多様性が非常に高まっている。そうすると今までの均一社会のような、自治会町内会のような形で地域のきずなというものを維持していくのが大変難しい現状がある。そういう中では、行政がどれだけ補えるかというと、行政というのはやっぱり中立・公平が求められますし、資金の使い方には一定のルールが必要となってまいりますので、なかなか多様な社会を伴走支援で結びつけていくのが難しい。そこに、やっぱりNPOの力が今まで以上に求められている状況があると思いますし、我々もそうしたNPOを地域力再生交付金を初めとして支援をしてまいりました。  ただ、多くの場合、NPOは素人の方が立ち上げていくことが多いので、経営のノウハウとか関係機関との連携に課題を抱えていることも非常によく見受けられますので、NPOパートナーシップセンター、NPOを支援するNPOですね、ここによって、立ち上げから組織、事業運営、業務拡充まで相談支援をしていく。そして、さらに行政とNPO、大学、みんながプラットフォームの上に立って相談をしていく、こういう形をとってまいりまして、今、京都府内のNPO法人数は人口比全国4位と非常にふえているわけであります。  ただ、NPOは、そういう町内自治組織ではないので、規模も能力も活動範囲も非常にばらばらであります。つまり、一定の収益を考えられるものもあるし、全く趣味的なものとして収益など考えられないものもありますので、それぞれの状況に応じた支援が必要だというふうに思っております。例えば、特産物を売ったり、つくったりするところですと、これはビジネス的な手法が使えるだろうと。それから、地域の見守りや買い物支援などとなりますと、福祉との連携によって支援をすることができるだろうとか、災害へのボランティアですと、その用具等についての助成を行うことができるだろうなど、目的と内容に応じた対応をしてきたところであります。  これから高齢化の進展ですとか、過疎・高齢化の中で地域の担い手、こうした点においても我々は非常に大きな期待を寄せておりまして、今回の予算でもそれを取り上げさせていただいたところであります。  今後、私どもといたしましては、さらに先駆的に取り組む事業者を例えば地域ビジネスの場合にはちーびず推進員として任命して相談に乗っていくとか、さらにNPOの資金繰りにつきましても、なかなか寄附が伸びない現状がございますので、最近出てきておりますクラウドファンディングのような形で、そういう寄附のあり方についてもしっかりとNPOの皆様にワークショップや研修等でお示しをする中で、少しでも持続可能なNPOをふやしていけたらなというふうに思っております。 ◯二之湯委員長 菅谷委員。 ◯菅谷委員 御答弁ありがとうございました。  やはりこれから、それぞれの地域で多くの課題がございます。そういう課題に行政が全てに応えていくということは、もう恐らく不可能だと思うんですね。そういうときに、行政協働できるそういう市民団体、あるいはNPO、こういうところとしっかりと協働しながら地域課題を解決していくことが、私は、これからの行政のありようだと思います。  そういう意味では、先ほど申しましたように、NPOも持続可能でなければならない。あるいは、寄附金がとまった、交付金がなくなった、補助金がなくなっても、NPOとしてしっかりと持続していける、そういうNPOのソーシャルビジネス化も一つ視野に入れながら、しっかりと地域課題解決に向けて、そういうところを担っていただけるNPOを育てていく必要があるんではないかなというふうに思っております。  今後、NPOはまさにこれからそれぞれの地域の中に入って、大きな役割を果たしていただけると思いますので、今後とも行政におきましても、しっかりとしたサポート体制を構築していただきたいと思います。  それでは次に、中小企業支援についてお伺いいたします。  中小企業白書によりますと、我が国では、全企業の99.7%が中小企業でありまして、本府でも、雇用者の実に76%以上が中小企業で働いておられます。日本経済において、中小企業が果たす役割は本当に大きく、中小企業の活性化が即、地域の活性化に直結するといっても過言ではありません。  山田府政がスタートした平成14年当時、雇用統計を見ますと、完全失業率は6%を超えておりましたし、有効求人倍率も0.5倍程度と大変厳しい経済情勢を反映したものとなっておりました。その後、いわゆるアベノミクスと言われる経済政策が功を奏しまして、経済が持ち直し、ことし2月の日銀京都支店の管内金経済概況では、本府の景気は3カ月連続で拡大し、個人消費は持ち直し、設備投資は確実に増加、生産・輸出は増加、雇用所得も緩やかに増加という発表がございました。  この経済の拡大基調を裏づけるように、雇用情勢を見ましたら、完全失業率平成29年平均で2.7%、有効求人倍率平成30年1月で1.56倍、正社員有効求人倍率に至っては1.24倍と統計開始以来最高を記録。また、新規大卒者の就職内定率も95%を超えるなど、雇用状況は確実に改善の傾向を示しております。  この京都経済の改善傾向は、政府経済政策もさることながら、本府が平成19年に策定をいたしました中小企業応援条例に基づいて実施してまいりました、金融支援応援隊による伴走支援といったエコノミック・ガーデニングの手法を取り入れた中小企業振興策の成果であると私は思っております。今後も引き続き、中小企業応援条例に基づいた取り組みを積極的に進める必要があると考えております。  そこでお伺いいたします。  これまでの取り組みの成果と課題についてどのような認識を持たれているのか、御所見をお伺いいたします。  次に、今後の中小企業の支援のあり方について質問をいたします。  先ほど申しましたように、経済の指標を見ますと、京都経済は拡大していることは間違いありません。しかし、その一方で、中小企業の人手不足が深刻化しておりまして、その対策が必要であります。また、企業倒産件数は、帝国データバンクの調査では、直近3カ年度では200件台で推移するなど倒産件数は減少傾向にありますが、その一方で、休廃業・解散平成28年で445件と、ここ数年、倒産件数の2倍程度の数値になっております。  その主な原因を見ますと、後継者不足や代表者の高齢化が深刻化しており、事業継承を断念されている中小企業が多いと言われております。しかし、休廃業や解散する企業のうち、事業そのものは順調でしっかりと黒字を出しているにもかかわらず、企業を存続させることが非常に難しいという現状になっております。京都経済の活性化や雇用の面を考えますと、しっかりとした事業継承の道を探っていかなければならないと考えております。  この状況は京都のみならず、全国的な傾向でありまして、国におきましても、今後5年間を事業継承支援の集中実施期間とする「事業継承5ヶ年計画」を平成29年7月に策定し、円滑な事業継承に取り組んでおります。  また、日本では昔から、技術をこつこつと磨いて、外国よりも一歩も二歩もすぐれた技術力で新しい商品を開発し、日本人の勤勉さと相まって世界のマーケットを席巻してまいりました。世界一の技術が、路地裏の町工場にたくさんありました。これが日本の強みであり、我が国の財産でありました。京都でも、まちのものづくりベンチャーから世界的企業に成長した会社が幾つもあります。いま一度、この強みを生かしたものづくり中小企業を下支えし、高付加価値商品を生み出す支援が必要だと考えております。  そこでお伺いいたします。  平成30年度予算において、京都経済を活性化するための中小企業への支援について、具体的にどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 まず、中小企業支援についてでありますけれども、中小企業応援条例平成19年に全国に先駆けて制定をいたしました。数字は、おっしゃいましたように、失業率が29年に2.7%、直近では2.4%ぐらいまで下がっておりまして、これはほとんどあり得ないような数字になってきております。普通で考えますとやはり、仕事を求めても病気などで仕事の内容が制限されたり、家庭の状況でなかなか見つからないという例もあるわけでありますので、2.4%というのは、本当に先進国の中でも驚異的な数字になっております。逆に、御指摘がありましたように、有効求人倍率は正社員だけでも1.24倍となっておりまして、完全に人手不足の状況が生まれている。倒産件数は、リーマンショック時の3分の1程度でおさまっているのでありまして、そうした中で私どもは対策を講じていかなければならない。  こうした関係から、とにかく伴走支援をしようということで応援条例に基づいて、例えば業務改善や販路開拓等の補助金として約1万2,000件、総額220億円の中小企業支援を行う。そして、金融支援も12万4,000件、約2兆4,546億円、全国トップレベル制度融資を実施する。そして、京都ジョブパークなどで約7万7,000人の雇用を生み出していく、マッチングをしていくといったような形で対応をしてまいったところでありまして、その成果は着実に出たんじゃないかなというふうに思っております。  ただ一方で、急速な少子高齢化人口減少などの中で社会構造の変化がある、またグローバル競争の激化ですとか、AI、IoTの技術の進歩などによって産業構造自身も変わりつつある。コンビニ一つをとりましても、酒屋さんとお弁当屋さんとお菓子屋さんとたばこ屋さんと文房具屋さんが全部一緒になったような形が1つになってしまっているわけですから、こうした業態の変化があるわけであります。  このため私どもは、エコノミック・ガーデニング方式によって、きめ細やかなサポートを行ってきたんですけれども、人手不足につきましては、中小企業人材確保推進機構を来年から立ち上げて、正規雇用1万人の確保を目指していく。それから、京都中小企業事業継続・創生支援センターを中心に、起業希望者と後継者不在企業とのマッチングや企業のM&Aなどを進めて、経営の根幹たる人材の確保に対応していく。  そして、その中で一番やっぱり力を入れていかなければならないのは、ものづくりだというふうに思っておりまして、これはおかげさまで、昨年全国2位となる前年比10.5%の増。また、学研都市を中心に大企業研究機関から中小企業まで幅広く蓄積されてまいりましたので、この流れを生かして、中小企業共同型ものづくり支援事業のように、そうした連携の上に新しいものづくり、AIやIoTに適応できる環境をつくっていく。さらには、京都経済センターとか、北部産業創造センターとか、丹後・知恵のものづくりパーク、けいはんなロボット技術センターのように、新技術に対しても積極的に取り入れる基盤をつくって対応していきたいというふうに考えているところであります。 ◯二之湯委員長 菅谷委員。 ◯菅谷委員 ありがとうございました。  先ほど申しましたように、日本でも全企業の99.7%が中小企業で、本府を見ましても76%以上の方が中小企業で働いておられる。つまり、中小企業が元気でなければ、このまちは元気にならない、この国は元気にならないということであります。中小企業をいかに活性化させていくかということが、私は、大きな課題だと思っております。  京都の企業は、ものづくり企業は大変な技術をお持ちになっております。しかしながら、技術はすばらしいんだけれども、例えば経営とかマネジメント力が弱いとか、あるいは販路開拓がうまくいかないだとか、そういうことに対してしっかりと行政がサポートをしていく。また、金融支援をしていくということが、中小企業を大きく育てていくことにつながっていくだろうと思います。  中小企業と申しましても、その形成過程はさまざまでありますので、その場面その場面に応じた的確な支援が大事だろうというふうに思います。京都では、伝統技術からの派生型の最先端の企業が本当にたくさんあります。京都にはこの伝統技術がいっぱいあります。こういう技術の中で、さらに研究を進めたら、最先端技術に変わっていくものはまだたくさんあると私は思います。こういうことの掘り起こしも含めて、今後、しっかりと取り組みを進めていただきたいということをお願いしておきたいと思います。  最後に、山田知事は、総務部長として京都府に赴任をされまして、そして16年間知事として御活動をいただきました。その経験と積み重ねてこられた知見から、京都府の強み、そして乗り越えるべき課題、また行政機関としての京都府の課題をどのように捉えられているのか、率直な御意見をお聞かせください。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 京都府の課題についてでありますけれども、私はやっぱり、京都で過ごしてまいりまして京都の強みと思いますのは、「ほんまもん」ということだと思いますね。そして、単に「ほんまもん」をつくっているだけではなくて、それがブランド力になっている。これは、長い歴史の中で育まれてきた文化から伝統、そして京野菜などの農林水産物、また大学研究機関、ものづくりの技、全てにこの「ほんまもん」であり、それがブランドになっているという強みを感じます。  もう一つは、多様性だと思います。都市と農山漁村、太平洋側国土軸と日本海側、伝統産業とハイテク産業など、まさに日本の縮図といってもいいような多様性を有している。この「ほんまもん」と多様性が、京都の強みになっていると思います。  逆に、府内人口の半数以上が1つの都市に集中しているとか、森林面積が4分の3を占めておりまして埋め立てる海面も余りなく、重工業などに向かないという弱点もありますので、そうなってくると、強みと弱みを踏まえれば、ブランド力で人を引きつけ、それを多様性の中に取り込んでいって交流型の発展をしていく、これがやっぱり京都の今までの歴史であり、これからも歴史ではないかなというふうに思っております。  文化力などに代表される知恵を生かした、高付加価値型の産業社会構造の創造に向かうことが必要でありまして、私どもも京都ビジョンで世界交流首都文化首都を打ち出したのも、こういった強みを生かすためであります。  ただ、課題といたしましては、その中で少子高齢化東京一極集中の問題のように、日本全体を取り巻くものが出てきております。この点について、私も全国知事会長として少子化非常事態宣言を行うとか、地方創生の取り組みを政府訴えてまいりましたし、京都府としましても、子どもの貧困対策ですとか交流人口の拡大を目的として、北から南までの南北軸をつくるとか、文化庁の移転とかといろいろやってまいりました。  こういう中で、京都府庁の課題でありますけれども、今、申しましたように交流、そしてそれをしっかりと基盤にした共生ですね。みんなが力を合わせる。さらにそれを高付加価値な政策にしていける行政を目指さなければならない。そして、その上に、住民福祉の向上をしていかなければならないわけでありますから、時にはプロデューサーとして生み出していかないといけませんし、ディレクターとして指揮をして、現場で指揮をしていく。さらに、コーディネーターとして多くの人を結びつけていくということをやっていかないといけない思います。机の前に座ってできる仕事は、これは恐らくAIが取ってかわっていくんだというふうに思います。  それだけに、京都府庁という組織は、府庁の外でこそ実力を発揮できるそういう組織に、より開かれた府民協働のかなめとして、市町村のサポート機関として、産業のコーディネーター機関としての新しい体制づくりを進めていただきたいなというふうに思っているところであります。 ◯二之湯委員長 菅谷委員。 ◯菅谷委員 ありがとうございました。  山田知事には、本当に16年間、お疲れさまでございました。これからも、どうかお元気で、また大所高所から、これからも京都府のあり方について御助言をいただきたいというふうに思います。そして、山田知事の任期の最後の議会でこうして質問に立てましたことを、本当に光栄に思います。本当にありがとうございました。  これをもちまして、私の質問を終わります。 ◯二之湯委員長 次に、井上副委員長に発言を許可いたします。井上副委員長。 ◯井上副委員長 自民党会派の井上重典でございます。山田知事が今回、勇退される最後の予算委員会で総括質疑に登壇できますことは、まことに感慨深いものがございます。  思い返してみますと、平成16年には、1市3町の合併議会の最中の10月に襲来した台風23号による由良川の大氾濫で、由良川下流域に甚大な被害が発生いたしました。知事は外遊先から日程を切り上げ、関空から直接ヘリで現地入りし、住民を励ましていただきました。また、平成25年の台風18号による由良川の氾濫、平成26年の8月豪雨による福知山市街地の内水被害、平成29年の台風21号によるたび重なる由良川の氾濫で、同じ地域が被害をお受けになられました。山田知事は、いずれの災害もいち早く現場を視察され、今回も排水ポンプ車の配備等を予算措置されるなど早い対応には、地元ともども感謝を申し上げる次第でございます。  台風シーズンの不安な暮らし、少子高齢化人口減少や市街地の空洞化、農林業の衰退などは、府北部に共通する問題であります。そこで、少しでも地元に元気が出る事業はないかと今回質問をいたしますのは、「文化のみやこ・京都」推進事業費でございます。  新たな文化を創造する、次世代の人づくりや地域文化の個性豊かな地域づくりなど、「文化のみやこ・京都」を一層推進する目的で、文化を担う人づくりの推進、次なる「ほんまもん」の育成、個性豊かな文化圏の創造など、2億8,400万円余りが計上されております。  この中で、私が興味がありますのは、地域アートマネジャー等を配置し、リサーチを中心とした、またそこに制作発表が加わったアーティスト・イン・レジデンスでございます。今はまだ地域の人々には理解がしがたいし、まだ社会に受け入れられづらいと思うのでございますが、アーティストの行動・行為、いずれ「その行為」が社会と結びついていき、結果として地域に活力が生まれていく。ここのところが大変重要でございます。  そこで、アーティスト・イン・レジデンスについては、まずリサーチを主とした短期的な事業を行い、その成果を踏まえた中期のアーティスト・イン・レジデンスを行うとお聞きしておりますが、地域の活性化に向けて、今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。  また、現代アートとビジネスについてのお考えを伺っておきたいと思います。  例えば、数年前からシリコンバレーでは、デザインやデザイナーという言葉がとても大きな意味を持ち始めていると言われます。従来の具象化されたものやつくり手的な意味だけではなく、ビジネスをデザインするように、構想力そのものの意味で言われたり、また東京では一部の芸術系大学などで、起業育成目的としたビジネスモデル仮説検証プログラムがグループワーク形式で展開されるなど、アートがビジネスの未来に入り込んでいるのが現状であります。  京都も芸術系大学生が4,000人余り学んでいると聞いております。京都ならではの伝統を検証し、学生の持つノウハウなどの発信力を取り入れて、古都京都の中から新しいビジネスが生まれてくるのではないかと考えるところでございます。  こうした現代アートを初めとした文化芸術をビジネスに結びつけていくため、どのように施策を展開していくべきとお考えであるのか、御所見をお伺いいたします。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 井上副委員長の御質問にお答えいたします。  「文化のみやこ・京都」推進事業についてでありますけれども、京都府域には豊富な文化資源と、そしてすばらしい景観を初めとした自然の資源があるわけでありますけれども、こうした地域資源アートの観点から光を当てることによって、今までにない魅力を引き出すことができる。典型例は瀬戸内国際芸術祭、100万人以上を集める一大イベントに発展をしております。  京都においても、地域アートを結びつけることによって、地域の魅力をさらに高めるということを狙いまして、今、施策を進めております。ただ、現代アートは、よく言えば斬新ですけれども、悪く言いますと奇妙なものも大変多くございますので、地域の住民の皆様が理解しにくい点もあろうかなと思います。このため、住民のアートに対する理解や、そうした地域との接触役ということでアートマネージャーを常駐させまして、そのもとにアーティストが地域に滞在をし、地域での文化の創造と活用等につなげる「京都:Re-Search」を実施しております。  本事業は、初年度は、アーティストが約2週間滞在しリサーチを行う。そして、次の年度に約2カ月間滞在をして、作品制作と空き店舗や古民家での展示ですとか、ワークショップの開催など、地域芸術祭典として定着するような取り組みを展開するということで、平成28年度からは舞鶴で実施をいたしまして、今年度は舞鶴市に加えて、副委員長の御地元の福知山市、京田辺市の3地域で事業を展開しております。  事業2年目の舞鶴市では、5組の作品が発表されまして、約1万5,000人が鑑賞しましたし、地元高校美術部の生徒がこの準備にも参加をする。また、アーティストが制作した映像作品等の地元活用についての検討も始まっております。そして、作品の展覧会場として老舗旅館や古民家の活用も行って、施設の新しいこれからの生かし方も模索されているということで、今、成果が上がりつつあると思います。住民の皆さんも、発表された作品を「自分たちは思いつかないもので改めて地域の魅力を実感した」とか、「芸術活動に参加したいという気持ちになった」という感想をいただいているところでありますし、「お茶の京都博」でも茶畑アートに約5,000人が来場していただいたところであります。  来年度は、この事業の南丹・丹後エリアへの取り組み拡大等の予算もお願いをしておりまして、2020年には府域全体で取り組むことによって、京都がアートの観点から元気になれるようにしていきたいというふうに思っております。  文化芸術とビジネスの連携でありますけれども、アーティストが収入を得られるようにできる持続可能な体制整備と、それから産業アートの交流によって、伝統産業なんか特に期待されるんですけれども、付加価値の向上を目指していく取り組みが私は非常に重要だと思っております。  このために、文化を生かした「京都・文化ベンチャーコンペティション」のような起業、これは平成19年から開催しておりますけれども、既にパステルなどの商品化ですとか、新しい店舗の開設や海外見本市への出展等につなげておりますし、京都アートフリーマーケットも、毎回約4万人が来場する一大イベントになりました。琳派400年記念祭におきましても、新しい商品が提案されております。  そして、アーティストの収入確保につきましては、企業経営者の交流会「京都アートラウンジ」を開催して、共同商品の開発等のビジネスにつなげ、先日は「アーティストフェア京都」でアーティストとアートマーケットを直接結びつける取り組みを行いまして、3日間で約3,000人が来場、約1,500万円の売り上げがあったところでありまして、非常におもしろい取り組みになりました。伝統産業アートの交流では、西陣や丹後の織物職人とパリの有名デザイナーのコラボ、こうしたものでかなりいろいろな点での成果が出つつありますので、アートというものを生かし、デザインというものを生かした取り組みを京都の新しい文化産業としてつくり上げてまいりたいと思います。  副委員長はアーティストでありますので、御理解が非常に高いところがございますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 ◯二之湯委員長 井上副委員長。 ◯井上副委員長 ありがとうございました。  褒めていただいたのか。これはそれぞれの地域で展開されて、地域の人が非常に理解がしがたいというのは、全国どこでも一緒やと思うんですね。スタートはローマのメディチ家から始まっている。やっぱりそういった豪族がアーティストを抱えて始まったのが、この起源だと言われております。  どうしても、日本のレジデンスの弱点というのは、まずは評価の問題が出てくるんですね。その評価がどうしても作品につながっていかなければ、評価が得られないというんですけれども、その過程がおもしろくて、それが地域おこしになっていくというところが、なかなか理解ができないというところが問題だと言われております。  もう一つは、今、日本ではほとんどが自治体が行っておられるというところで、自治体が行うということは、どうしても地元への還元が必要だということになってきますので、そのアーティストにかかってくる還元が非常に重荷になると。それからもう1点は、身分保障が例えば半年なら半年間で呼び込んで招聘したときに、その保障はどうなるんだというところにいろいろ問題もあるとされております。  しかしながら、今、お聞きしたら、京都府全域でそういった展開をされているということは、これは、丹後にもよそから来た人が再発見して、見れば、大変おもしろいものが出てきたりしますので、ぜひ、この事業展開を期待するところでございます。  次にお伺いいたしますのは、農業振興についてであります。  国土交通省は先ごろ、農地の荒廃や空き家の増加を防ぎ、土地有効に利用するための方向性を探る、国土管理専門委員会を開き、持続可能な土地利用を目指すため、収益性の低い中山間地域農業者に多様な収入源を確保する方策を検討するとともに、農家のマルチワーク(多業)推進や消費者社会に貢献できる寄附つきの商品といった「エシカル(倫理的)な消費」を誘発する商品開発などが提案されました。会合では、消費者が米を事前に予約して直接購入することで農家を支える、宮城県大崎市地域支援型農業などが紹介された記事も載っておりました。  京都府農地は約7割が中山間地域であり、農地集積もなかなか難しい現状で、いかにして後継者を育て、農地を守るのかが急務であります。中山間農地面積も手ごろで、多業にも向いております。また、粘土土なのでお米自体がおいしいとされておりますので、その有利性を生かすことが大切だと思っております。  そこでお伺いいたしますのは、現在既にお米の直接取引をしている農家もありますが、農家の多業と直接購入の方策は、今後の方向性だとも思っております。京都府では、「京のプレミアム米」創造事業を行っておられますが、直接購入することでおいしいお米「中山間米」農業を安定させる方法と、多業を行い収入増を図り耕作地を守っていく推進策のお考えを伺っておきます。  また、農と環境を守る地域協働活動支援事業がありますが、農地や水路、農道の保全活動等ができる農地維持支払や、行政に要望してもなかなかできない、ため池施設等の軽微な補修ができる資源向上支払など、多面的機能支払交付金が大変に喜ばれております。この事業も、高齢化が進行いたしますと、計画や取り組みに支障が出てまいります。  そこでお聞きいたしますのは、現在、京都府市町村での取組状況と、その中で農地集積が進んでいる地域があれば、お尋ねいたします。  先ほどお尋ねいたしました中山間の農地を保持していくために、どうしても解決していかなければならないのは、有害鳥獣対策であります。平成30年度も5億5,400万円余りの予算が計上されておりますが、毎年、同程度の予算が費やされても、有害鳥獣のイノシシ、鹿は一向に減数になっている様子はありません。全国では、毎年170億円を上回る被害が発生しており、耕作放棄につながっていくことは確かでございます。  そこで、個体数を抑制するため、年数を切って警備会社等に依頼をし、生態系を壊さない範囲で集中的に捕獲活動することも方法の一つではないかと思うのですが、お考えをお聞かせください。  また、先ほど述べました農と環境を守る地域協働活動の中で、侵入防止柵の補修等は認めていただいておりますが、一歩踏み込んだ策として、里山の整備を図り、動物の生息圏と住民生活圏のすみ分けを図る作業などにも適用できるようにして、地域住民を有害鳥獣から守る体制づくりが必要であると考えますが、お考えをお聞かせください。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 農業振興なんですけれども、稲作職業として維持していくためには、いかにおいしい米をつくって、それを高付加価値で売るかということになってくると思いますけれども、先日の食味ランキングで、丹後キヌヒカリ(後刻、「丹波キヌヒカリ」に訂正)は2年連続特Aに輝きましたように、地域ごとに高品質な米をつくり上げていかなければなりません。その上で、おいしいお米のコンテストを実施いたしましたけれども、こうした取り組みを通じてPRをしていく、価格向上を図っていく。さらには、酒米や京野菜など、京都ブランドを生かした生産振興に取り組んでいく。あわせて、農産加工などの6次産業化や農家民宿など多角化を推進して、農家自身の収入の安定・増加を図っていくということが必要だというふうに考えております。  この中で、副委員長御指摘の米の直売なんですけれども、地域の直売所やネット通販、飲食店への直接販売などで、既に生産量の約4割強が直売という形になっております。今後も、生産者と消費者の結びつきを強化するために、府内に開設が進む道の駅や、百貨店などへの売り込みですとか、この1月にインターネットサイトを立ち上げましたので、こうした点での情報発信、農家の顔が見える形での販路拡大にしっかりとこれからも取り組んでいきたいと思っております。  それから、農と環境を守る地域協働活動支援事業でありますけれども、府内の農地の3分の2程度の地域において活動を行っておりまして、のり面の草刈りですとか、農道・水路・ため池等の施設の簡易補修など、地域協働で今まで田畑を維持してまいりました。また、与謝野町の滝・金屋地域では、農地の約6割、79ヘクタールが担い手に集積されておりますし、福知山市の川北地域でも、農地基盤整備事業を契機として集落営農法人等への農地集積も進めておりまして、平成26年度から開始した農地中間管理事業により、現在まで府内全体で約1,500ヘクタール農地が担い手へ集積されている現状がございます。  ただ一方では、高齢化が進んできておりますので、集落機能の低下などにより、協働事業が続けられなくなった組織も昨年度末で24組織ありまして、このあたりについてかなりてこ入れをしていかなければいけないんじゃないかなというふうに感じており、それが今議会に、農村型小規模多機能自治推進事業をお願いした大きな理由であります。  これは、今までの里の仕事人や公共員のノウハウを生かしながら、単に農道や水路の維持の共同化だけではなくて、地域ぐるみで特産品開発や収益活動などにも取り組んでいくという、御指摘の点を全て合わせたような事業を展開していくことによって、トータルとして農村集落のパワーアップを図っていきたいというふうに考えているところであります。  次に、有害鳥獣対策でありますけれども、農業生産額自身は、ここ四、五年は大体、でこぼこはあるんですけれども、横ばいかなというふうに思っております。そうした中で、鳥獣被害額は1%を超えていたんですけれども、平成27年では0.7%まで減少しておりまして、額的にもやはり数億円減っているというところがございますので、全体からするとかなり改善はされてきているということだと思います。  ただ、その実感がないのは、やっぱりかなり鳥獣がどんどん里にも入ってくる、そうした中で、特に大切なものを本当に無残に食い荒らされてしまった農家の嘆きというものを感じると、非常に大きなものがあるということではないかなと思っております。  このため私どもは、生息数の削減と集落ぐるみの防除対策を一層推進していきたいと思っております。生息数削減につきましては、平成27年度までは通常のやつをやっていたんですけれども、平成28年度から民間事業者への委託も含めてかなりふやしまして、それによってかなり鹿の生息頭数の削減、これは綾部、福知山で見ましても大きくふやすことができました。それまで多分30頭、40頭単位だったのが、70頭、80頭から100頭を超える単位でとるような形になっていて、その点では、一気に減らすことができたんじゃないかなというふうに思っております。  事業を実施した福知山市地域の方からお聞きしましても、目撃数は明らかに減少したという結果も出ておりますので、まだ2年間でありますから、これを継続的に行うことによって、しっかりとした対応をしていきたいと思います。  防除対策につきましても、野生鳥獣の対策チームで診断カルテを作成して、これはバッファゾーンをつくったり、進入路に合わせた柵の改修を行うなど、効果的な取り組みを今、実施しているところでありまして、来年度予算におきましても、ICTのおりや防護柵の整備、さらにはドローンやカメラなどを組み合わせた、最先端の防除対策を講じていって、鳥獣被害を減らしていきたいなというふうに考えているところであります。 ◯二之湯委員長 井上副委員長。 ◯井上副委員長 ありがとうございました。  有害鳥獣のほうからお聞きをして、またお尋ねをしておきたいと思うんですけれども、防護柵をつくって侵入を守っても、どうしても入らない部分でまたよそへ行ってふえる。スーパーウルフというものを開発されて、オオカミの鳴き声でそこの地域は来なくなっても、またよそへ行く。どうしても個体数が減らないと減少にならない。  やはり、私が提案したのは、猟友会の皆さん方は大変頑張って、駆除隊に入っておられますけれども、短期間で入ってもなかなか捕獲ができないので、数年間に区切って警備会社等の協力を得て、タッグで取り組んで個体数を減らしていくというのが一番じゃないかなと思っております。動物はある一定の個体を持たないと全滅してしまいますので、その個体数は保護しながらやっていったらどうかなと。というのは、やはり考えられないような地域が福知山の周辺部でもございまして、おりの中で生活されておるというのが本当にもう山間地の現状で、想像を絶するぐらいの動物が夜、侵入したり、昼は堂々と歩いているというのが現状でありますので、何としてでもそれをやらないと、農地が守っていけない。  農業も大変、丹後(後刻、知事が「丹波」に訂正)の特Aですか、やはりある一定の寒いところがおいしいとされております。粘土土なので大変おいしいとされている。私も4反ほどつくって、自分でやっていますけれども、これはやっぱり自分でつくって自分で食べると一番おいしいんですね。よそのが混ざらないから。そんなんで、私はなぜやっているかといったら、これは府会議員でもできますよという一つのデモンストレーションでやっているのも確かだと思っております。  ぜひ、小さな面積農地を守るということが大事だと私は思っておりますので、今後とも、御尽力を賜りたいと思っております。  それでは、次に行かせていただきます。次に、自殺防止対策について質問をさせていただきます。  自殺対策については、平成30年度当初予算では、前年度から増額となる1億円を超える予算を措置されており、自殺対策がさらに進むものと大いに期待しております。  平成29年の全国の自殺者数は2万1,302人となり、8年連続で減少しました。京都府内においても、ピークであった平成12年の696人からこの間、大きく減少し、昨年は統計のある平成2年以降で最小となる368人となりましたが、それでも交通事故による平成29年中の死亡者数が66人であることを考えますと、5倍以上の方がみずから命を絶っていることは大変衝撃的であります。私の地元・福知山市においても、この5年ほど、毎年20名前後の方が亡くなっております。心を痛めております。  国においては、平成18年に自殺対策基本法が制定され、国を挙げての本格的な取り組みが展開されてきました。また、京都府では、都道府県で初めて自殺対策に関する条例を制定し、相談支援体制の整備など、積極的な自殺対策が進められてきました。こうした取り組みが、自殺者の減少につながっており、自殺者が減少したこと自体は喜ばしいと思いますが、依然として全国では2万人以上が、京都府内でも1日1人以上の方がみずから命を絶っているという大変痛ましい現状が続いておることを考えますと、これをさらに減少させることが急務と思われます。  そこで、お伺いいたしますのは、こうした現状を踏まえ、京都府のこれまでの取り組みとその評価をお聞かせください。  国においては、平成28年に自殺対策基本法が改正され、昨年は新たな自殺総合対策大綱が策定されました。改正法では、市町村自殺対策計画の策定が義務づけられ、自殺総合対策大綱では、20歳代や30歳代における死因の第1位が自殺であることや、我が国の自殺死亡率が主要先進7カ国の中でも最も高いことなどから、非常事態はいまだ続いているとされ、地域ベルでの実践的な取り組みをさらに推進していくことが盛り込まれております。  また、昨年10月に発覚した、神奈川県座間市における事件では、多くの若者が利用するツイッターに投稿された自殺願望などが悪用され、9人もの方がかけがえのない命を奪われ、大変許しがたく憤りを感じざるを得ません。  この事件を受けて、国においてはSNSやインターネットを利用する方を守り、事件の再発を防止する取り組みが進められているところであります。こうしたSNSやインターネットを活用した自殺対策の取り組みは、若者の自殺予防に大いに有効であると期待するものであります。  こうした動きがある中、今後、京都府では、若者の自殺対策にどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 自殺対策についてでありますけれども、本当に誰にでも起こり得る、そして社会の努力で防ぐことができるものは防ぎたい、救える命は救いたいということで、都道府県では初めてとなる「京都府自殺対策に関する条例」を制定いたしました。  これまで、京都府自殺ストップセンターを設置して、一人一人の悩みを聞いていく。また、「京のいのち支え隊」によって相談会や啓発活動の実施を行う。話を聞き、必要な支援につないでいくゲートキーパーを2万4,000人養成する。宗教を超えて心のケアを実施する臨床宗教師による、全国初の居場所カフェの設置を行う。「京都いのちの日(3月1日)」を中心として、集中的な広報啓発活動を実施する。できる限り一人一人に寄り添って対策を講じることを努めてまいりました。  その成果というのは、昨年の京都府自殺者数は368人と過去最少になりました。一番多かった平成12年の696人に比べまして、半分近くまでにはなっているところであります。ただ、その中身を見ますと、10代、20代の若い世代での自殺者数の減少傾向は、減り方が鈍い状況がありますし、相変わらず働き盛りの世代が一番多いわけであります。これは、働き盛りの世代を失うことは、家族にとりましても大変な衝撃ではないかなというふうに私は思っているところであります。  その理由を見ますと、経済的理由による自殺は約7割減少して3割になっております。しかしながら、人間関係や長時間労働に起因する自殺のほうの減少率は、そこまでいっていないということもございますので、そういう全体の状況を踏まえた形で対策をしていかなければならないと思います。  その中で、若者に対する対策といたしましては、小・中学校において、SOSの出し方やストレスの対処法などの予防教育。また、大学コンソーシアムと連携した、自殺をテーマとする大学生向けの講座。ツイッター等につきましては、「死にたい」とか「自殺」といった書き込みをされた方を画面で検索をいたしまして、検索システムを使って検索して、そこに京都府自殺ストップセンターへの相談を呼びかける表示を行う。こうした形を全国に先駆けて実施しているところであります。  また、働く世代対策としましては、働き方改革に加えまして、企業などへの臨床心理士の派遣ですとか、精神保健福祉総合センターにおける「こころの健康相談」の実施ですとか、かかりつけ医が、うつ病に早期に気づき、適切な治療に結びつけるための研修などのメンタルヘルス対策を実施しているところであります。  とにかく、少しでも多くの悩みを抱えた方々に接する機会、接点の拡充をしていくことが重要であるというふうに思っておりまして、今後とも、動画による相談窓口の周知ですとか、各地域の実情を踏まえた個別相談など、あらゆる点で寄り添い支援に当たっていけたらなというふうに思っているところであります。  なお、先ほど、キヌヒカリについて、私は丹後と言ってしまったらしいんですけれども、丹波でございましたので、ちょっと訂正をさせていただきます。 ◯二之湯委員長 井上副委員長。 ◯井上副委員長 ありがとうございました。  山田知事の勇退される最後のときの総括質疑に、大変感慨深いものがございますし、私的な感で、クルーズ船で釜山へ行ったときの、あの甘川村のペンキ一つで世界の観光地になったというのはいまだに焼きついている思いがございます。今後とも、いろんな面で御尽力賜りますようよろしくお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ◯二之湯委員長 次に、岸本委員に発言を許可します。岸本委員。 ◯岸本委員 自民党の岸本裕一でございます。さきに通告いたしました数点について、質問いたします。  まず初めに、文化首都・京都のさらなる発展をめぐる質問からです。  このテーマも知事がこれまで継続的に取り組んでこられたものでございますが、これを文化芸術を担う人づくりを通じた文化首都・京都のさらなる発展という視点から、お伺いさせていただきます。  近年の動きは御案内のとおり、文化庁におかれては京都府への全面的移転を決定するとともに、文化芸術基本法の改正等により、対象とする文化の幅を広げ、文化観光やまちづくり、国際交流、福祉教育産業などの関連する分野との連携を図り、文化が生み出すさまざまな価値を文化の継承、発展及び創造に活用するなど、総合的な文化政策が図られるよう、機能強化が進められております。  文化庁を迎える京都においても、これまで京都府が進めてきた京都府文化力による京都活性化推進条例に基づく地域活性化について、これまで以上に文化の力を生かした地域づくりを進めるとともに、文化首都・京都として強みを一層生かして、芸術文化を基盤とした人づくりを加速していくことが重要であると考えております。  日々の生活の中に芸術文化が息づく京都においては、古くから、異なる文化による多様な交流の中から、自然や風土、歴史などに根差した独自の芸術文化を生みながら、感性豊かな文化人が育ってまいりました。こうしたことによって、心豊かな、活力ある地域づくりにもプラスの影響を与えることは、これまでの京都の歴史が証明しております。  平安時代の王朝文学に端を発し、室町時代には武家文化公家文化が融合し茶道や華道を初め、新たな文化が生まれ、発展してまいりました。さらに、こうした文化が庶民に広まり、暮らしの中に浸透し始める中で、幅広い交流を生み、地域それぞれの祭りや盆踊りなどの独自の文化が生まれるなど、多彩な文化が花開き、今日まで続く日本文化を数多く生み出すなど、現代の京都文化の原点となったと考えられます。  江戸時代には、現代の京都が総合的な文化の中心地である文化首都となる端緒となった琳派が、本阿弥光悦を中心とした鷹峯の芸術村から生まれてまいります。そうした中から育ってまいりました、広範囲にわたったアーティストが鷹峯の文化芸術村にたむろして、地域づくりや地域経済の活性化にも大きな効果を上げてきました。まさに、その時代の文化を担う人材歴史文化の都・京都を培う大きな力となったものです。  現在の京都においても、芸術系の大学から約4,000人もの卒業生が輩出され続けております。これらの人材がこの京都で活躍し、平成の琳派を担うことによって、将来にわたり京都が文化首都として創造発信していくことにつながるものといえます。  そうした中で、当初予算案において、文化を創る人づくり事業や明治150年京都創生事業として、「ワールドアーティストフェア京都」開催費などが提案されていますが、どのようなお考えのもとで事業を展開し、芸術文化を担っていく人づくりを進め、将来にわたる文化首都の発展につなげていかれるのか、お伺いいたします。  また、文化芸術の人づくりにおいては、若手アーティストの生活面でのサポートも視野に入れることが重要かと思います。つまり、有望な若手を選抜して助成金を交付する。そして、受給者は年3点ほどの作品を京都府に提出する。こうすることで、現代アートのコレクションが京都府に蓄積し、その作品の一部から100年後に名作として評価されるものがあらわれる。欧米美術館博物館などが普通にやっているような、このような取り組みを京都府においても実行していく時期に来ていると思われますが、いかがお考えでございましょうか。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 岸本委員の御質問にお答えいたします。  「明治150年」を記念してことしやらなきゃならない文化事業関係が中心でございますけれども、日本画や工芸等の芸術文化、琳派の系譜が示すように、その時代を代表する芸術家が輩出され、そこから多くの工芸品を生み出してまいりました。普通の箱が、蒔(まき)絵を施せば、大変な芸術品と価値を持つわけでありまして、まさに文化というものは価値、創造の原点だというふうに私は思っております。そして、この歴史を途絶えさせないために、東京奠都による危機に直面する中で、明治の方々は、日本初の公立絵画専門学校である京都府学校を設立する。そして、全国でも数少ない、陶芸の職人を養成する職業能力開発施設である、府立陶工高等技術専門学校もその後、設立されていきますし、近年でも京都伝統工芸大学校の設立に当たって出捐をするなど、私どもは文化人材育成に力を入れてまいりました。  今、京都には芸術系の大学だけで10ありまして、毎年4,000人に近い卒業生を輩出しております。まさに、アートを担う人材は豊富であります。こうした人材を本当に京都で創作活動を続けられるようにする、産業としっかりと融合していくことができるようにしていくというのが、文化首都・京都をつくる上で大変重要であるというふうに考えております。  しかしながら、必ずしも若い芸術家が暮らしていける環境が整っているかというと、そうではないと思います。例えば、創作の手法が多様化して、場合によっては非常に広大な敷地を有する場合もありますけれども、そうした場がなかなか確保することが困難であるとか、展覧会等での発表の機会はありますけれども、日常的に展示をして、人の目に触れるようなそういう場も不足している。それから、創作活動を自主的に継続するための活動資金を得るために、十分なマーケットがないといったようなことが挙げられます。  このために、私どもとしましては、今年度から、アトリエつきのシェアハウスの整備ですとか、そして府内の空き店舗等をギャラリーとして活用する「どこでもギャラリー事業」や、アーティストが地域で一定期間滞在し創作・発表を行う、先ほど井上副委員長にも御説明した「京都:Re−Search」を進めているところであります。そして、市場形成としましては、「京都アートラウンジ」や、先日行いました「アーティストフェア京都」、来場者は約3,000人、販売額も1,500万円に達しましたけれども、こうしたところに取り組んでいるところであります。  さらに、海外からのコレクターの誘客を拡大する「ワールド・アーティストフェア京都」ですとか、またアーティストとしての未来を切り開くために、企業から企業賞を設けて主催の展示会での発表機会を得るための「Kyoto Art for Tomorrow」、こうしたものを展開しようとしているところであります。  これを通じまして、アーティストの皆さんも、マーケットと触れ合うことによって、自分の作品は本当に評価を得るものか得られないものなのか、そうしたことがわかると思います。「アーティストフェア京都」でも、私はとても売り物にならないような作品も随分あったと思います。でも、それはやっぱり売れなかったですね。そういうことを通じて、本当に人が求めているアートというものについても考えていただける機会になるんじゃないかなと。  ただ、場合によっては、50年後、100年後にはそれが大変な価値を生む場合もありますので、なかなか少し投資というものが税金で行うものかどうかについては、かなり難しい点もあると思っておりまして、その中で私どもも、「京の百景」「京の四季」「こころの京都百選」など、「いのち賛歌」も含めまして、資金を提供して制作する事業は展開してまいりましたし、京都文化賞の奨励賞や新鋭選抜展での若手芸術家の受賞者の副賞の賞金、こうした形で支援をしてまいりました。  今後は、「Kyoto Art for Tomorrow」でも企業の買い上げ賞とかもつくりたいというふうに思っておりまして、そういうマーケットとうまく連動する形で、投資にならないかどうかという点についても探っていけたらなというふうに思っております。それによって、京都を新たなアートマーケットとして、内外から人が集まっていく。これによって、さらに地域も元気になるというよい循環をつくり上げていけるように、努めてまいりたいと考えているところであります。 ◯二之湯委員長 岸本委員。 ◯岸本委員 ありがとうございました。  きのう終了いたしました「ゴッホ展」のゴッホも、御存命の間は決して売れなくて、お亡くなりになってから売れたとか、さらには「アマデウス」のテーマになっているサリエリとモーツァルト、権威があっても売れない人は売れないというようなことでモーツァルトが売れたという話とか、いろいろ難しいことがございます。そういう意味で、将来、京都がより文化の薫る都としてずっと続いていきますように、ともに働いてまいりたいと思っております。  続きまして、京都発の国際交流の推進について質問させていただきます。  山田知事はこれまで4期16年にわたって、着実に府政運営を進められ、「大安心・大交流時代の京都」を掲げ、地方が自立し、交流し、新たな国土構造をつくっていくための取り組みを進めてこられた中、新たにフランスのオクシタニ州やカナダのケベック州との友好提携を締結されるなど、国際交流を進められ、京都を活性化させる上でも大いに寄与されたところであります。  私も、これからの京都のことを考えると、国際交流については積極的に進めていく必要があると考えており、昨年の京都府議会海外調査に加え、昨年と一昨年の2年連続で府議会の先輩議員とともにアメリカを訪問し、ワシントンD.C.、ボストン、サンフランシスコなどアメリカの各都市を歴訪し、公的施設の視察やさまざまな方のお話を伺う中で、アメリカ文化観光都市計画を調査いたしました。  私はこれまでの府議会の場でも、マサチューセッツ州との交流拡大などについて提案してまいりました。アジア太平洋地域平和と安定を守るために、日米の強固な関係が重要であり、それをさらに強くするためには、地域ベル、草の根レベルでの国際交流や相互交流が大変重要で、そうした思いから、新たに有志議員とともに日米友好親善京都府議会議員連盟を昨年9月に設立し、私も事務局長として日本アメリカとの交流を進めたいと考えているところであります。  また、京都府は、文化的価値も高いことから、海外からの交流を期待する声は多く、知事も本年2月定例会代表質問での答弁から察しますに、海外との積極的な交流を進め、京都の国際存在感を高めていく必要があるとお考えと存じます。  そこで、知事にお伺いいたします。  山田知事の京都府におけるこれまでの国際交流のお取り組みの総括と、今後の京都府国際交流のさらなる推進について、どのように進めていくべきとお考えか、御所見をお伺いいたします。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 国際交流の推進についてでありますけれども、京都は国内だけでなく、多くの外国との交流の中で発展をしてきた地域であります。そして今、国際化の時代を本格的に迎えてまいりました。訪日外国人客数も急速に伸びております。私どもがプロモーションで訪れたときも、本当に多くの国で、日本に対する評価、京都に対する評価の高さを実感しております。そうした方々はやはり京都を訪れてそのよさに触れられて、その中で国際交流というものの大切さを、我々はそういう評価を聞くたびに改めて実感をしているところであります。  ただ、これだけ国際化が進展してまいりますと、従前のような親善的なものから、国際交流によってお互いによいところをさらに高めることができるように、前向きで、相互互恵的な交流ができる時代に入ってきたというふうに思っております。  このため、例えば学研都市を生かしたスマートシティの分野ですとか、舞鶴港を生かしたエネルギー分野ですとか、世界遺産やお酒、お茶などを生かした観光産業文化分野、語学を生かした英語教育分野など、京都にとっても必要な交流を積み重ねていくというふうな方針で今、行っておりまして、現在、友好提携は7地域、分野別交流が19地域となっております。そして、ケベック州やオクシタニ州のように、まずはモデルフォレストや学術・高校生交流など分野別の積み重ねの上に友好提携まで進展してきたものが出始めてまいりました。  府議会におかれましても、この間、ケベック州との議会間交流や議員連盟等による国際交流に積極的に取り組まれておりまして、議会主導によるタイとの交流の中から、チェンマイ県との間でスマートシティ分野での連携に発展した事例もありまして、感謝を申し上げたいというふうに思います。  さらに、日米議連も設立されたとのことでありますけれども、アメリカとの交流もオクラホマやアラスカに加え、マサチューセッツとのライフサイエンス分野での交流の芽も育ってきているところであります。  昨年、私も知事会長として訪れたペルーにおきましても、クスコ県から世界歴史遺産保護観光の分野で交流をということで検討しましょうという話をいたしましたけれども、本当に多くのところから、京都に対して大変高い関心をいただいております。  ただ、時間も人も限られておりますので、そうした点からすると、その点については十分に吟味しなければなりませんし、実際、協定を結んだものの動きの鈍いところもありますので、これからはやっぱり交流状況を見ながら取捨選択をしていく必要もあると思います。さらに、例えば京都倶楽部や進出企業の方々、こうした、行政だけではなくて各国にできつつある関係をうまく利用した形で国際交流を幅広く進めていく方法もありますし、名誉友好大使などの若い力も活用して、その中で、世界交流首都・京都に向けての歩みを進めていけたらなというふうに思っているところであります。 ◯二之湯委員長 岸本委員。 ◯岸本委員 ありがとうございます。  日米議員連盟は、自民党会派の中だけで試しとしてつくっておりますが、もし御賛同いただけて、加入していただく分には妨げるものではございませんので、どうぞお越しをいただきたいと思っております。  それでは次に、今度は教育長さんに質問をさせていただきます。グローバル時代に対応した人材育成についてでございます。  近年の社会グローバル化の進展に伴い、国際社会で活躍するためにはコミュニケーション能力や多様な文化を尊重し、理解しというそういう能力育成が重要になっていると思います。そうした中で、本府の教育委員会では、グローバル人材育成に向けて、京都グローバル人づくり事業費を計上し、高校生の海外留学支援に取り組んでおられます。  平成22年度以降毎年、府立高校生の1カ月程度の短期留学に助成をし、来年度も100人以上の助成を計画されています。また、3カ月程度の中期留学については、アメリカオーストラリアに府立高校の海外テライト校を設置し、海外で学んだ内容を在学する高校の単位として認定するという制度を全国に先駆けて導入し、留学のために学校長期欠席することにより進級できなくなるという心配をなくし、高校生の留学への意欲に応えられるようにしておられます。  平成27年度の試行段階から現在に至るまでの3年間で、30人の生徒が海外テライト校で学んでおられ、来年度は年間25人に増員して実施するとされています。  これらの取り組みは、海外で生きた外国語を学ぶことに加え、現地の高校生との身ぶり手ぶりも交えたコミュニケーションをとる積極性を身につける、そういったことで大変重要であります。また、多感な時期の高校生が、多様な文化や背景を持つ人々とふれ合い交流する中で、現地の文化を体験し、尊重したり、日本の文化を発信する資質を高めるとともに、視野を広げ、見識を深めることも重要であります。さらに、そうして留学で得られた経験を帰国後、同級生や後輩たちに還元するなど、広がりを持たせる取り組みも必要だと考えます。  そこで、お尋ねいたします。  京都府の高校生が将来国際社会で活躍するため、どのような人材育成を目指しておられるのでしょうか。また、この他府県に類を見ない京都府留学制度が、より一層効果的なものになるようどのように取り組んでいかれるのでしょうか、御答弁をお願いいたします。 ◯二之湯委員長 橋本教育長。 ◯橋本教育長 岸本委員の御質問にお答えいたします。  グローバル人材育成についてでありますが、国際社会においては、しっかりと自分の意見を言い、対等にディスカッションをしていくことが不可欠であり、外国人としっかりやりとりができる語学力や積極性とともに、自国や多様な文化に対する理解といった素養を兼ね備えた人材育成を目指し、取り組みを進めていく必要があるというふうに考えております。  今後、英語教育につきましては、小学校で外国語授業が本格的に実施されるなど、これまでの読むことに偏りがちであった教育を大きく変えていく流れにございます。こうしたことも踏まえ、小・中・高での一貫した英語教育を通じて、ディスカッションやディベートなど英語による対話を重視した取り組みを進め、英語でみずからの意見を発信できる力の育成に努めてまいりたいと考えております。  あわせて、高校生の海外留学を一層支援し、まずは外国というものを肌身で感じる。そして、海外に出て、現地の人と話をする経験を積ませることで、将来、国際社会でも堂々と意見を述べ、議論ができる積極性や自信を培ってまいりたいと考えております。  また、留学効果を高める取り組みについてでございますが、留学した生徒からは、「留学を通してみずから積極的に話しかける勇気を持てた」「将来は、外国大学学びたい」、あるいは「外国で仕事をしたい」などの感想を聞いているところでございまして、帰国後は、その成果の波及を図っていくために、海外での体験を校内で広く発表する取り組みなどが行われているところでございます。  今後は、例えば留学先のクラスメイトやホストファミリーたちとのメールによる交流など、海外との継続性のある取り組みを広げていくことにより、留学効果がより一層高まるよう努めてまいりたいと考えております。 ◯二之湯委員長 岸本委員。 ◯岸本委員 ありがとうございます。  国際社会では、英語をしゃべれるというだけでは、やはりグローバル対応のできる人間として太刀打ちできないと思います。そこには、ある程度の厚かましさ、そして図太さといったものも大事かと思いますし、さらには踏み込んでいく態度とかいろんなものが大事だと思います。そういったものを高校生に身につけていただけたらなと思っております。  最後に、山田知事さん、お疲れさまでございました。  私は去年の五月(さつき)五日の「賀茂競馬(かものくらべうま)」を御一緒させていただきました。古典にもございます「賀茂競馬を見侍(はべ)りしに」というそういう思いで、あのあたりも幅広くいえば北区の誇る北山文化環境ゾーンでございます。その中にある旧総合資料館の跡地がございますけれども、そういったところの跡地の利用がまだ決まっておりませんけれども、いろんな場があると思います。平成の琳派のたまり場、アーティストのたまり場というようなものが必要とされるときには、そういったところも一つの候補としてあるのではないかと。  そうしますと、さらに北山文化環境ゾーンが文字どおりの発展をしていくであろう。さらには、北山文化といいますと、歴史教科書には金閣寺を中心に育まれた義満公の発信による文化というふうなことがテキストに書かれております。そういった意味で、北山文化環境ゾーンというときに、もう少し領域を拡張して概念をもうちょっと拡大して理解していただいて、よりそのあたりが文化の集積地として、京都の発展につながりますよう希求いたしております。  どうか、山田知事におかれましては、今後ともどうぞますますの御活躍、そして御健勝にてあられますようにお願い申し上げまして、失礼いたします。ありがとうございました。 ◯二之湯委員長 次に、山内委員に発言を許可いたします。山内委員。 ◯山内委員 日本共産党の山内佳子です。通告に基づき知事に伺います。  最初に4月から始まる国保の都道府県化にかかわってです。  昨年の国保料の府内の滞納者は加入世帯の1割を超え、そのうちの半数が期限が半年や3カ月といった短期証しか交付されていません。さらに、保険証を取り上げられ無資格になっている方も4,595世帯と滞納者の11%にも上ります。民医連が昨年度行った調査では、経済的事由による手おくれ死亡事例が全国で58件あり、そのうち半数以上が短期証や資格書、無保険だったことがわかっています。  その原因は、国民健康保険料が余りにも高過ぎることです。知事は、これまで国保制度の構造的問題があるとして国の財政支援を求め、さらに小規模市町村では財政運営が不安定になってきていること、市町村間で保険料率に大きな差があることが問題だとして、国とともに都道府県化を進めてこられました。しかし、都道府県化の一番の目的は、国の社会保障の費用、医療と国保の費用を削減し予算削減の役割を都道府県に担わせるとともに、自治体の国保会計への一般会計からの繰り入れも削減することです。社会保障としての国保制度相互扶助制度に改変しようとすることです。  知事は、当初国に対して1兆円の財政支出を求めてこられましたが、それも3,400億円にとどまりました。知事は昨年9月の議会で我が党の光永議員質問に対して、「平成28年度と同額の法定外繰り入れが行われるとすれば、3,400億円分の国費補充分があるから負担軽減が行われるということは数字上間違いない」と答弁されました。さらに、予算説明でも「国の財政支援を活用し、府内市町村保険料が市町村が単独で運営を続ける場合と比較して1人当たり平均5,200円の引き下げとなるよう軽減措置を実施する」と述べられました。マスコミも国保料が全市町村で16年度比平均2,930円減額されると報道しました。  ところが、実態は全く違っています。向日市では、都道府県化を契機に一般会計の繰り入れをなくし、今年度から3年連続毎年2万5,000円もの値上げが強行されました。京田辺市の試算では、ことしは値上げにならないものの平成31年度からは、例えば40代夫婦と子どもで4人世帯所得が300万円の世帯で44万7,000円から54万7,000円へと10万円もの値上げが必要とのことです。木津川市や伊根町でも値上げが計画されています。こうした事態について知事はどのように考えているのかお答えください。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 山内委員の御質問にお答えいたします。  国保の都道府県単位化についてでありますけれども、市町村の国保は他の保険者に比べ年齢構成が高く1人当たりの医療費が高い、無職やアルバイトの方が多く所得に占める保険料の比率が高いなどの構造的な課題を抱えまして厳しい運営が続いてまいりました。しかも、過疎・高齢化が進む市町村もあり、将来のことを考えれば抜本的な財政基盤の強化というのは、私は絶対必要であるということから都道府県単位化としての移行を進めてまいりました。  同時に全国知事会長として国に対して支援を強く求めてまいりまして、全市町村法定外繰入額に相当する毎年3,400億円という支援を実現したわけであります。それは、多ければ多いにこしたことはないわけでありますけれども、全市町村法定外繰入額を取れたということはやっぱり大きいなと思っておりまして、国のほうは削減をするという話をおっしゃいましたけれども、削減どころか逆に国の負担を大きくしたということを考えていただきたいなと思います。そして、それは確実に市町村の国保財政や被保険者の負担軽減につながる形でスタートできたことは、認めていただきたいと思います。  その中で、さきに公表した平成30年度の納付金保険料の算定については、都道府県単位化による影響と、そして激変緩和措置の効果を確認するために平成28年度と比較したものでありまして、新制度に移行しなければ被保険者1人当たりの医療費の増加により21市町村保険料が上昇するが、制度移行に伴います財源を最大限に活用することによって逆に1人当たり府平均約5,200円の保険料の抑制効果が確認されたわけであります。  ただ、私どもはそうした制度基礎的な部分を担いますけれども、具体的な保険料の額の決定は市町村が担っております。この場合、法定外繰り入れを前年度と同様に行うか否かというのは、市町村がそれぞれの状況を踏まえて判断をするわけでありまして、都道府県化ということが何か法定外繰り入れの制限につながったり、そうした判断につながるものでは決してございません。したがいまして、市町村がどういうふうに判断するか、これは議会を経て行うものでありますから、まさに住民の判断であります。私どもは京都府として住民の皆さんの判断に対して何か言うべきものではございませんので、そこは市町村の判断を尊重しなければならないというのが私ども都道府県の立場であります。そのことについては、御理解をいただきたいと思います。 ◯二之湯委員長 山内委員。 ◯山内委員 書面審査で京都府下りてくると言われている36億円の追加公費のうち、ことしは7億2,000万円が交付されたけれども、来年度はまだ未定だと。激変緩和の特例基金の6億円も、これも5年間だけです。これでは、際限のない国保料の値上げにつながるんじゃないでしょうか。構造的問題の解決どころか府民の命や健康を脅かすことになるんじゃありませんか。都道府県化を進めてきた知事の責任は重大だというふうに思うんですよ。  1月29日に出された厚生労働省通知を御存じだと思いますが、赤字解消のための一般会計からの繰り入れと、繰上充用を解消するための計画を策定しろということが出ています。しかも、そのことが国保の交付金にまで影響してくるわけですよね。国保料を引き上げて一般会計からの繰り入れを減らした自治体ほど交付金が多くなる、そういう仕組みがつくられてきているわけです。  これだけ市町村はがんじがらめにされているわけですから、赤字解消のための繰り入れをがんじがらめにして減らそうとしているんですね。繰り入れも可能だというふうに知事はおっしゃいました。それだったら身をもって示すべきなんですよ。京都府一般会計から繰り入れを行ってでも、保険料負担を軽減するために一般会計からも繰り入れもできるんだということを市町村に示すべきだ、このことを強く求めておきます。  さらに、都道府県化で徴収の強化による生存権の侵害が懸念されることについて伺います。  さきにも申し上げましたが、高過ぎる国保料が払えない世帯がふえています。京都市では、滞納していると国保の窓口負担を軽減する減免制度が使えず、高額療養費制度もまともに利用できません。入院しようと思っても限度額認定証も交付されないんです。滞納者への制裁は命まで奪いかねない短期証や資格証だけではありません。  京都市内の30代の夫婦、子どもさんを含めて4人世帯収入は2人合わせて337万円、所得で183万円です。さまざまな事情で病気の父親の国民健康保険料を支払わなければならなくなったり、出産でパートを休んだために、そのことがきっかけになって国保料の滞納が始まり、3カ月間の短期証しか交付されませんでした。無理な納付計画書に同意し、生活費を削り、食費を削って滞納分も含めて毎月5万円以上の保険料を納めていましたが、夫婦のうちどちらかが病気で仕事を休めば、たちまち親子4人の生活が破綻してしまいます。しかも、この額では滞納が減らず、残額を一括で支払うように求められました。仕方なく児童手当が入るたびに、それを全額保険料の滞納分に充てることまで約束をされたんです。一体、何のための国民健康保険なのか。できることなら国保から抜けたいというふうにおっしゃったんです。  本府の運営方針には、府内自治体国民健康保険料の収納実績と2年後の目標が数値で示され、自治体同士を競わせるものになっています。滞納しなければならない事態をつくり出しておきながら徴収ばかりを強化させるのはやめるべきです。さらには、地方税機構への移管の推進も明記されています。地方税機構では、生活実態を無視した一律の取り立てが行われ、誠実に自動車税を分割納付していたのに突然生命保険が差し押さえられたり、わずか15円、1円の預金が差し押さえられるなど、人々の暮らしも命も顧みない取り立てが行われているんです。  本来、国保は国保料が払えないという相談を窓口にして自治体がきめ細かい相談に乗り、保険料の減免の相談にも乗り、医療の必要の有無を聞くなど、命を守るために住民の身近な市町村が対応すべきものです。自治体間で徴収を競わせること、また本来市町村が行うべき機能まで地方税機構に移管させるようなことはやめるべきではないのか、そのことについてお答えください。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 先ほど申しましたように国から3,400億円を取ってきて、それで下がっているというのは厳然たる事実なんです。それがいつまで続くのかとか、そんな話ではなくて、まさに取ってきて下げているんですよ。そのことはお認めいただきたいなと思います。その中で国はすぐにそれを値切ろうとするんですね。それに対して私は昨年の全国知事会においても、値切るんであれば都道府県化はやめるという形で毅然として行動して、この4月の国保の都道府県化に結びつけたんです。私は別に国の代理人でも何でもありませんので、闘うところは闘っていることは御了解いただきたいなと思います。  その点で都道府県単位化後の保険料減免、受診に関することなどの相談でありますけれども、これはこれまでどおり市町村がきめ細かく対応いたします。そして、納税者に対する督促等は被保険者間の負担の公平性を確保するためにも当然行わなければならないものであります。逆に地方税機構ができる前は、督促などほとんど行ってなかったようなところも見受けられたわけでありまして、それはやっぱり納税をしていただく方の公平という点も考えていく必要があるのではないでしょうか。  そして、その中で既に移管を希望する19市町村から国保の滞納案件を受けておりますけれども、これは府税・市町村税の窓口一本化のメリットを生かせるんですね。うまくそうしたメリットを生かして一律的、機械的な対応とならないように滞納者の生活実態や収入状況を把握した上で分納も含めた納付相談など、丁寧な対応を行っているところでありまして、その点では税と国保料の滞納相談を一々違うところでやっていたのでは、かえって納税者の皆様、国保料を払う皆様も大変ではないかなと思いますし、地方税機構の職員は蛇でも鬼でもございません。本当にしっかりとした京都府職員市町村職員に来ていただいておりますので、その点は御信頼いただければありがたいなと思います。  なお、被保険者の資格証明書とか短期被保険者証の交付につきましては、従前どおり市町村が担っているわけでありますので、都道府県化の問題とはちょっと違う問題でありますから、この点、私どもは滞納者との相談内容や納付状況を踏まえるなど、きめ細かな対応ができるようにしていかなければならないと思います。  収納率目標につきましては、市町村と十分協議する中で市町村ごとに過去3年間の平均ベースを目標として設定しているわけでありまして、そこから何かが出てくるというわけではございませんので、我々としましてはやっぱり市町村の皆さんの間に公平も維持しなければならないという要請にも応えなければならない、そういう立場にあることは御理解いただきたいなと思います。 ◯二之湯委員長 山内委員。 ◯山内委員 短期証や資格証によって命を奪われかねない状況に国保制度が今なっているということを言っているんです。だから、命を守る制度にすべきだ、都道府県化のもとでそういうことをすべきだというふうに言っているんですね。1兆円を値切られて3,400億円で、それでよしとするのではなくて、きちっと住民の生活実態、命に寄り添っていただきたい。国に対して国保に対する国庫負担率を50%以上に戻すようにしっかりと要望していただきたいと思います。そして、都道府県化を進めてきた京都府責任として一般会計からも繰り入れを行ってでも保険料の負担を軽減し、払える保険料にすべきなんです。時間がありませんので、このことを強く求めて次の質問に入ります。  次に、民間社会福祉施設補助金の削減についてです。  民間社会福祉施設補助金が今回の予算で6億100万円から2億2,500万円に大幅に削減提案されています。この補助金は、これまでさまざまに組みかえられてきましたが、保育園には園児1人当たり年間1万7,000円、障害児者やケアハウスなどでは1人当たり3万円の補助等がなされ、施設の修繕や送迎車両の購入など、自由度の高い補助金として運営を下支えしてきました。  ところが、2月13日の新聞で府が突然補助金を抜本的に見直す方針を固めたことが報道され、怒りと不安の声が寄せられています。ケアハウスからは、「この補助金がなくなれば結局人件費にしわ寄せするしかない」、400人規模の障害者施設からは、「40年間1人3万円の補助金をもらっていた、年間1,200万円の支援を組み込んで来年度の事業計画も立てていたのに、急にどうするんだ」と。それから保育園からは、「そのお金で屋根を直そうと思っていたのに一体どうしたらいいのか」と切実な声です。福祉施設の経営を下支えしてきたのがこの補助金で、こうした下支えの補助金の削減はやめるべきです、いかがですか。  もう1点、削減のやり方についてです。「2月になって突然知った。来年度の事業は府の補助金を組み入れて計画を立てていたのに余りにも唐突なやり方だ」「一体どこで、誰がこんなことを決めたのかわからない」と、突然報道で知った関係者から驚きの声が寄せられました。さきの書面審査では1年間かけて協議してきたと説明がありましたが、「社会福祉サービスのあり方検討会」では削減の話などされていませんし、検討会のまとめでもそうした方向性は一切示されていません。「社会福祉法人の仕事は介護認知症障害者児童等、厳しい問題に直面している方に対して専門性を持って対応していくという、困ったときに本当にあってよかったと言ってもらえるケースが多い分野だけれども、経営の問題や人材確保で苦労している」など、率直な意見が出されてきました。  介護保険では要支援の方々が対象から外され、地域の総合事業に移行していますが、その受け皿となっているのも社会福祉施設です。報酬は削られても社会福祉法人の責務だからと身を削って受けざるを得ないのです。本来ならそうした法人の苦労と努力に心を寄せた対応がなされるべきです。唐突に検討会で議論してきたとして削減することなど許せないことです。こうしたやり方について、どう考えているのか伺います。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 社会福祉施設への支援制度ですけれども、全くの誤解です。私どもは、先ほど申しましたように平成28年9月に「社会福祉サービスのあり方検討会」を設置して、1年間にわたって議論を重ねてまいりました。その中で改正社会福祉法の趣旨も踏まえ、府民ニーズや時代の変化に対応した地域社会に貢献する社会福祉法人としての取り組みや、行政の関与のあり方について議論を重ねてきたところであります。検討会におきましては、施設整備や運営費など、これまでの補助制度のように機械的に割り振るのではなくて、地域で暮らす一人一人の福祉や生活の課題に柔軟に対応できるような社会福祉法人の新たな取り組みのきっかけとして活用できるような支援策をつくっていこうじゃないか、社会福祉法人が地域のニーズ等に対応した新たな地域貢献活動を提供し、福祉の核として活躍できるよう行政や関係機関による支援が必要であるという形の意見をいただいたところであります。  ただ、御存じのように今回は骨格的な予算でありますので、ちょっと新聞報道の仕方が少し変だなというふうに私も思ったんですけれども。そうなってきますと、また新たな政策判断が必要でありますので、今回の当初予算は骨格的な予算です。ただ、どうしても例えば建設費の償還補助のように、すぐになくなってしまってはその年から困っちゃいますから、そういう経過措置はやっておかなきゃいけませんねと。それから、地域包括ケアの推進とか子どもの貧困対策等の地域課題解消に向けた自主的な取り組みについて、ずっとやってきたものをこれから強化していくとか、京都市との補助率の差を埋めるとか、そういう必要最小限のことを今回やらせていただいたわけであります。ですから、これからのまさにあり方については、これは肉づけ補正予算というのが一応検討されているわけでありますけれども、これは新しい知事の判断になってくるんであります。そうした中で、今は「守り」の骨格的予算のものとしての社会福祉補助金が計上されているだけでありまして、今度の「攻め」につきましては新しい知事のもとで判断をされることになろうかなと思っているところであります。 ◯二之湯委員長 山内委員。 ◯山内委員 機械的な支援をやめて、新しい任務にふさわしい支援にするんだというふうにおっしゃいました。今、利用者数に応じてきちんと支援をしていらっしゃいますが、その利用者数に応じた支援というのは、機械的な支援じゃなくて土台をしっかり支えているということなんですね。京都市老人福祉施設議会からは、「人材確保が困難をきわめる中で利用者の処遇向上のためにも現在と同額程度の予算を確保してほしい」「ケアハウスの対象は自立した方だが、特養が要介護3以上に限定され、要介護2以下の方々の受け皿になっている。しかし、人員配置基準は限界で、加算的補助を検討してほしい」、そうした要望が出されています。むしろ、充実をしてほしいという要望なんです。本来なら、こうした要望に応えて補助金を充実すべきであります。  京都市保育園連盟からも京都府保育協会からも要望書が出され、福祉現場で働く方々の労働組合からも補助金削減の撤回を求める請願が提出をされています。補助金が減らされたら、どうやってやりくりをするのですかと伺うと、ほとんどの方々が人件費を削る以外に方法がない、正規から非正規に置きかえる以外にないと。今でも問題になっている福祉労働者人材確保はますます困難になって、結果として社会的弱者である利用者にもマイナスの影響を与えるんですね。  「共生社会」ということを盛んに言っていらっしゃいます。社会福祉法人にも新たな責務ができたんだというふうにおっしゃいますけれども、結局、国と自治体社会保障予算を削減し、公的責任を放棄してボランティア社会福祉施設にその責任を押しつけるだけなんじゃないんですか。違うんですか。ぜひ、これは削減を撤回をしていただきたい、要望に応えていただきたいというふうに思います。光の当たらないところにこそ政治の光を与えるのが責務です。要望して終わります。  以上です。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 余りにも誤解に基づいた質問をされるのは、ちょっと私もやっぱり答えさせていただきます。  今回は、地方財政計画は伸びているんですね。ところが、私どもの予算は骨格的な予算ですから数百億円減らした形でやっている。特に、私は今回退任を表明しましたので、政策的に攻めのものは、これは次につなげていくということを申し上げているので、削減をしたわけではないということだけしっかりと申し上げておきたいと思います。 ◯二之湯委員長 次に、前窪委員に発言を許可いたします。前窪委員。 ◯前窪委員 日本共産党の前窪義由紀でございます。府民の安心・安全に係る諸点について知事に伺います。  府庁開庁150年を迎えております。戦前は官選知事が国から送り込まれ、戦後初めて新しい憲法のもとで知事が選出されることになりました。この間、幾多の知事が府政のかじ取りを行ってこられましたが、山田府政のもとでどのような京都府になったのでしょうか。まず、米軍基地、原発再稼働、憲法問題について伺います。  米軍や安倍政権の言いなりになり、本府は近畿で初めて米軍基地の設置を容認し協力してきました。京丹後市の米軍レーダー基地が稼働して4年、防衛局基地は拡張しないとしたのに拡張し、米軍関係者はバスによる集団通勤の約束も守られず、交通事故もふえ、住民の脅威となっております。また、福知山の自衛隊駐屯地日米地位協定に基づく施設となり、米軍兵士軍属の実弾射撃訓練場として使われております。  原発再稼働では、高浜や大飯原発から30キロ圏内に府民12万人が住み、京都市や府内南部も80キロ圏内に入ってしまうにもかかわらず、知事は府に再稼働の同意権がないことを理由に反対を言えず容認をいたしました。  このままでは、府庁150年の歴史に米軍基地、原発再稼働を容認した知事として名を残すことになるでしょう。今期をもって知事が退任される、そういう時期に当たりまして、改めてお聞きをいたします。  府民の不安の声を無視し、米軍基地や原発再稼働を強行する国や大企業に対し知事の姿勢が問われております。府民の声に寄り添い、はっきり反対の姿勢を示し、国や大企業に物を言うべきときではありませんか。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 前窪委員の御質問にお答えいたします。  多分、考え方の相違なんじゃないかなと思うんですけれども。安全保障という問題は、これは外国との外交に向けての状況ですとか、同盟関係も含めて総合的な判断が必要であります。それは、負託を受けた国のほうで判断せざるを得ないものであります。エネルギー問題も、例えばエネルギー安全保障の問題や外国との輸入の状況、そして国内におけるエネルギー基地の配置の問題も含めて総合的に判断をしなければならないものであります。  それに対して私ども地方というのは、住民の安心・安全地域の活性化の観点も含めて、それに対して意見を言っていく立場でありますから、国と同じ土俵で、国と同じ立場で物を言う立場ではないわけであります。かえって反対・賛成という二項対立の問題では国と地方の境がなくなってしまい、そのために地方主体性を損なうことになりかねないという部分があると私は思っておりまして、これは私がやっぱり40年以上経験してきた地方自治の中で考えてきたものでありまして、その中で国に対して言うべきことははっきり言ってきたつもりでございます。  ですから、例えばXバンドレーダーの問題につきましても、府民の安心・安全を守る立場から、安心・安全に関する事項について防衛大臣へ確認をしてまいりました。具体的には、事故の未然の防止の問題、そして環境対策地域生活の維持、居住地の選定、そして道路整備の支援措置など、これは全て一定遵守をされております。ただ、依然として交通事故の未然防止が十分ではないということで、これも厳しく交通安全の徹底を求めているところでありますし、また抜本的な騒音対策となる商用電力の早期導入につきましても強く申し入れておりまして、現在米軍は計画的に導入を進めているところでありまして、私どもは、その関係においてはしっかりとした形で対応していただいていると思います。  原発の再稼働につきましても、まさに再稼働に係る法的枠組みの確立、国の責任において安全を確保すること、避難計画の実効性を確保すること、そして運転期間が40年を超える原発については特に慎重を期すことなどについて国に求めてきたところでありまして、その中でかなり国のほうもいろいろな点で、例えば避難路の整備とか、そうしたものに踏み込んできていただいているということは御存じのとおりだと思います。  さらに、地域議会を開催し、専門家にも参加していただいて国及び関西電力の原発安全対策についても説明を求めてまいりました。先日も地域議会におきまして検査データが書きかえられた神戸製鋼所の製品は発電所設備使用されていないことなどを確認したところでありまして、国に対しましても事業者に対しても言うべきところは言ってきたと考えております。 ◯二之湯委員長 前窪委員。 ◯前窪委員 私は、地方自治体首長として住民の声を聞いてしっかり発言してほしいと、そう言っているんですね。  沖縄県の翁長知事は米軍機の墜落、部品落下事故や人身事故、こういった事故が相次ぐ中、米軍新基地建設に反対して県民とともに党派を超え、オール沖縄の力で米軍あるいは政府と闘っております。新潟県の米山知事は柏崎刈羽原発再稼働、これに反対する公約を掲げて知事選挙を闘い、多くの県民の支持で自民党候補を大差で破り県政を転換して原発再稼働反対の先頭に立っております。滋賀県知事は、再稼働は容認できないことを表明し、山田知事とのスタンスの違いを示しました。  今、知事が再稼働をやめよの立場に立つなら、多数の反対世論をさらに励まして相次いで再稼働を進める関西電力に対し大きな影響を与えることは間違いありません。再稼働容認なのか反対なのか、知事自身の考えをお聞かせください。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 大分いいところ取りの発言なんですけれども、翁長知事とは沖縄問題で私どもずっと話し合っているんですけれども、翁長知事は別に安保条約や米軍基地に反対しているわけじゃなくて、沖縄に多過ぎるということを言っているだけなので、Xバンドレーダーの話とは全然違うんですよね。そのことはきちっと踏まえて質問していただければありがたいなと私は思いますし、三日月知事もずっと話をしているんですけれども、容認できる環境にはないと言っているだけなんですね。私も容認と言ったことは一回もございません。その中できちっと言うべきことは言っているということで、関西広域連合にも名を連ねてしっかりと意見を言っているということは御理解いただきたいなと思います。 ◯二之湯委員長 前窪委員。 ◯前窪委員 かつて小泉元総理は原発推進でありました。福島原発の事故を受けまして、原発ゼロに転換して原発ゼロの法案を出すという、こういうことで頑張ってますよ。知事、今からでも遅くはないです。京都府が高浜や大飯原発で大きな影響を受けることは明らかですよ。避難路も十分じゃないですよ。だから、原発再稼働の環境にない。三日月知事と同じことぐらいは言えるでしょう。私は、そういったことを求めているわけです。  次に、憲法問題に移ります。  立憲主義を踏みにじって安保法制を強行した上、今国会で9条改憲の発議を行う安倍内閣に対し、憲法尊重擁護義務を持つ知事の態度も問われました。知事は9条改憲への態度表明を一貫して拒み続ける一方、憲法改定を行う前提で地方自治の位置づけを安倍首相に要望し、大歓迎をされました。  安倍政権による改憲の焦点は、9条にあることは余りにもはっきりしています。私は、地方自治の位置づけを議論するということは、きょうは求めておりませんので、そのことを前提にして、改めて9条に自衛隊を明記する改憲について、知事の本心をお伺いしたいと思います。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 憲法9条の改正についてでありますけれども、憲法は第96条に改正手続が規定されておりまして、最終的には国民投票に付されるものでありまして、基本的には国民の判断によって考えていかなければならないものでありますので、それは、まさに国民の判断を待たなければならないものであります。  その中で私の意見でございますけれども、これまでから何度も答弁しておりますけれども、憲法の3大原則、「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」、これをしっかりと守って行くべきものと思っておりまして、その中で国会を中心に国民全体で議論をしていかなければならない。憲法9条につきましては、戦後70年間、我が国の平和を守ってこられたという歴史の重みを踏まえて、平和主義の理念をしっかり守っていくための自衛隊を含めどう考えていくかを議論していただきたいと思います。私は、基本は変えるべきではないと思いますけれども、9条の問題で言えば、私は自衛隊合憲だと思っておりますので、そこは前窪委員との一番大きな違いでありまして、自衛隊違憲であり解消すべきという共産党の皆さんとの意見には賛同はできないものであります。 ◯二之湯委員長 前窪委員。 ◯前窪委員 知事は、今、9条は変えるべきでないと思っていると。だったらそういうスタンスでいろいろ政府に対してもそのことを言ってくださいよ。そのことを私は求めているんです。  指摘しておきますが、自民党中心の府政になる前の蜷川虎三知事時代のことであります。当時、蜷川知事は改憲の動きに対して、「改憲戦争前夜の声」と厳しく批判し、憲法擁護の先頭に立ちました。府庁の正面に「憲法を暮らしの中に生かそう」、この垂れ幕を掲げ、ポケット憲法の冊子を発行するなど普及に努めました。そして、憲法25条の精神で「生存権保障」を全国に先駆け実施をいたしました。戦争で苦労された高齢者には老人医療無料制度を、中小業者や商工業者には無担保保証人融資制度を、農家の皆さんには京都食管と言われる制度をつくるなど、暮らしを応援いたしました。さらに、丹後久美浜湾への関西電力の原発立地計画に対し、地元の漁業者の皆さんが漁船を連ね、海上デモを実施するなど、「ふるさとを守れ」という大きな運動が起こる中、原発は技術的には未熟なものとして警鐘を鳴らして地元を激励しました。そして、久美浜湾には一基も原発はつくられることはありませんでした。  今、京都に必要なのは国や大企業の言いなりではなく、府民に心を寄せる府政ではないのかと、そのことを指摘をいたしまして次の質問に移ります。  城陽市の東部丘陵地整備計画についてであります。  城陽市の東部丘陵地約420ヘクタール、市面積の13%を占める広大な山砂利採取跡地に大規模な開発が進められています。府市は、先行整備地区に三菱系のアウトレットモール、物流拠点等を誘致する、こういう計画です。そのために新名神にスマートインターの設置や関連道路などが計画されております。  問題は、山砂利採取業者の違法砂利採取や産廃の不法持ち込み、これを容認した計画が進んでいることです。山砂利採取区域の保安林83.7ヘクタールのうち、約45.8ヘクタールが違法に伐採をされ、砂利採取が行われ、今も約15ヘクタールが復旧されておりません。また、山砂利採取後の埋め戻しとして、本府が産廃と認定した10トンダンプ約3,000台分が不法に持ち込まれましたが、業者による自主撤去とした結果、10年以上経過しても撤去されたのは、わずか456台分であります。それなのに、本府や城陽市が主導して違法行為を不問に付すかのように新名神と一体の開発を進めることは、余りにも御都合主義でありまして本末転倒であります。何よりも住民が求める違法行為の解決こそ優先させるべきでありませんか。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 城陽市の東部丘陵地整備計画についてでありますけれども、いけないものはいけないとしてきちっとやると同時に、やっぱりあの地域があのままでいっていいということは前窪委員も考えられないと思います。どうしたら環境への配慮と土地有効活用がパラレルに進められるような未来志向の施策が講じられるのかということが、私は重要ではないかなと思っています。  保安林の復旧につきましては、東部丘陵地の整備を進める上での前提でありまして、この問題を解決するために、まず京都府がGISを活用して境界の確定作業を進めて、平成18年8月に保安林区域に関する合意書を関係者と締結するなど、違法状態の解消に向けて前面に立って対応してまいりました。その結果、全体の68%は緑化措置等が進み、今回誘致を進めている長池の先行整備地区につきましては、もう既に復旧は完了しているところであります。そうした点でパラレルに詰めようと思っているわけであります。今後、復旧が完了していない青谷先行整備地区を初め、残る区域につきましても、具体的な整備計画の進捗に合わせて復旧が完了するように、事業者に対しまして早期緑化の措置を行うなど、城陽市とも連携していきたいと思っております。  次に、再生土の問題についてなんですけれども、この再生土は大阪市地下鉄からべちゃべちゃの泥が出たと。べちゃべちゃの泥は、これは産業廃棄物だけれども、これは乾かすと普通の埋め立ての土になってしまうという中で、京田辺市の問題が出て、これはまずいということで、私ども、再生土問題に関する検証委員会平成19年3月に設置して検証を行いました。その結果、基準を超える有害物質の検出がないなど安全性が確認されたので、覆土でこれは大丈夫ですという結論をいただきました。  ただ、城陽市のほうは、やっぱりできるだけ運び出したいという結論を出されたので、城陽市の意向を尊重してきたわけでありますけれども、平成27年に城陽市議会が覆土を基本とすることとされたわけであります。そして、再生土は全て覆土とされておりますので、この問題自体は解決していると思っております。今後とも、城陽市とも連携を図りつつ、環境に配慮しながら、城陽市のみならず京都府全体の発展のために効果が持てるように、東部丘陵地の整備と環境保全をバランスよく進めてまいりたいと考えております。 ◯二之湯委員長 前窪委員。 ◯前窪委員 知事、違法保安林の伐採で誰が責任をとっておるんですか。産廃搬入では、環境基準内だから覆土で済ます、こういうことですけれども、これでは基準内の産業廃棄物は持ち込んでもいいっていう、こういうことになりはしないですか。どちらも違法行為を行った者たちが何の責任もとっていないということじゃありませんか。こういう事態を放置しての開発は許されません。強く指摘をしておきます。  加えてお聞きしますが、新名神の建設に関してNEXCO西日本が城陽東部丘陵地でルート予定地の地盤調査のためボーリング調査を行ったところ、地下26メートルまでのところから瓦、木材、プラスチック片、コンクリートやアスファルト片などが出てきたということであります。産廃が入っている疑いが濃厚ではないのか。知事は土壌汚染対策法京都府環境を守り育てる条例などを駆使して事業者・地権者に土壌調査、これをやらせるべきだと考えますが、その決意を伺います。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 新名神高速道路建設予定地における土壌調査についてでありますけれども、NEXCO西日本によるボーリング調査で廃棄物が出てきた事実については、京都府も把握をしております。これまでから掘削工事などにより廃棄物が掘り起こされた場合には、建設工事に伴い発生した廃棄物として、工事事業者に対して廃棄物の適正処理を指導していくと。基本的には今回も同様に指導していくことになると思います。  土壌調査につきましては、「京都府環境を守り育てる条例」、これはどちらかというと一般的な責務を規定しているものでありまして、それに対して私どもも言っていくわけでありますけれども、きちっとした調査命令ですとか、そうしたものは土壌汚染対策法になってまいります。この法律の場合には、3,000平米以上の土地の形質変更が行われる際には届け出がなされて、そして当該土地の掘削部分について、特定有害物質による汚染状態が基準に適合しないことが明らかである場合等の、省令に定める基準に該当すると認められるときに調査命令を発出できるとなっているわけでありまして、現在、東部丘陵地内での新名神工事は着工前でありますので、山城北保健所におきまして、今、土地使用履歴等の調査を進めておりますけれども、事業者からの届け出時に調査命令が必要かどうかということを判断していくことになると考えております。 ◯二之湯委員長 前窪委員。 ◯前窪委員 これは、しっかりやってもらいたいと思うんです。  それで、地元の市民の皆さんが3月2日の日に保健所に「土壌調査をちゃんとやってほしい」と要望書を持っていたんですよね。知事宛ての要望書だったから、保健所では受け付けられませんといって突き返されているんですよ。こんなことが現場で起こっているんですね。それで、本庁に事前に連絡したら、「それは保健所に出してください」ということだった。保健所に出したら知事宛てのものはうちは受け付けませんと。こんなことが起こっているんですよ。ほんまに真剣に取り組んでいるかどうかということが問われているということを指摘しておきます。  次に移りますが、さらに、城陽山砂利採取地整備公社が砂利採取地内で行っている地下水モニタリング調査によると、事業所内地下水から環境基準を超えるヒ素・ホウ素・総水銀が長期にわたって検出をされています。砂利採取跡地の埋め戻しとして過去に産廃が持ち込まれた事実もあり住民の不安は深刻であります。地下水汚染との因果関係を徹底調査して、その原因究明と対策を急ぐべきだと考えますが、いかがですか。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 私宛ての要望は、きちっと私に届けるようにまた指導はしておきます。  次に、地下水調査についてでありますけれども、城陽市内の地下水については、これまで城陽山砂利採取地整備公社が土壌地下水の保全に係る審議会を設置して、専門家の意見を求めながら近年では年4回、7カ所の井戸で調査・モニタリングを継続しております。そして、府も府域全体の地下水モニタリング計画に基づきまして、城陽市内におきましては、これまで年2回、延べ約60カ所で調査を実施しております。そして、地下水環境基準超過井戸があれば、その周辺井戸も調査し、モニタリングを実施するわけであります。  その中で、ヒ素・ホウ素・水銀による基準超過の数値が井戸によって出ているものも、また近年数値が減少して出現しなくなったものもありますけれども、その原因につきまして専門家の意見は、地下のヒ素等の変質状況や基準超過井戸の出現状況から自然由来の可能性が高いと評価をしているところであります。ただ、自然由来と言えども環境基準を超えた井戸からの水は飲用しないように指導をしているところでありまして、今後モニタリングを継続していきますとともに、新たに基準超過の井戸情報があれば、京都府といたしましても環境省及び府の地下水モニタリングマニュアルに則して調査をしていくことといたしたいと思います。  引き続き、法令等に基づき事業者指導や必要な調査を実施して府民の安心・安全確保に努めてまいりたいと考えております。 ◯二之湯委員長 前窪委員。 ◯前窪委員 地下水汚染というのは深刻ですよ。先ほどから言っているように、産廃などがたくさん入っている。それが10年、20年、30年して徐々に地下水に漏れ出している、こういうことが言われているんですよ。だから、みんな心配しているんです。既に城陽市水道の浄水場も1カ所停止していますよね。本府の木津川右岸運動公園、ここの井戸も閉鎖していますよね。こういう事態にあるということを認識してもらって、こういうものを徹底解明しないでアウトレットや物流拠点など大企業に至れり尽くせりで誘致をする、こういうことはやめるべきだということを指摘しておきます。  開発についても自然環境、こういったことに配慮して取り組んでいただきたい。  最後に、今期をもって退任されることとなりました知事に、大変に御苦労様との言葉を私は贈りたいと思います。知事は退任されますが、これからは与党の枠などという制約から解き放たれた自由の立場で、私たちが求めてまいりました必ずしも光が当たらなかったことなどにも心を寄せられて、御活躍していただくことを御祈念申し上げます。  私たちは、府民の皆さんと力を合わせて、府民丸ごと全力で応援する新しい京都府政をつくるために全力を尽くす決意を申し上げまして、質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。 ◯二之湯委員長 この際、休憩いたします。  なお、15時40分を目途に委員会を再開いたしますので、よろしくお願いいたします。    午後3時30分 休憩         ───────────────────    午後3時42分 再開 ◯二之湯委員長 休憩前に引き続き総括質疑を行います。  次に、平井副委員長に発言を許可いたします。平井副委員長。 ◯平井副委員長 民進党・府民クラブの平井斉己でございます。まずは、最初に今期をもって退任をされるということで、4期16年間の一つの区切りを迎えられました。先ほどの答弁の中にもありましたように地方自治にかかわられて40年、一つの区切りということで執行者としての立場からかわられまして、引き続き京都府の発展に御努力を賜りたいと思います。  それでは、今議会に提案されています2018年度当初予算及び補正予算について知事並びに関係理事者に質問させていただきます。  初めに、来年度当初予算についてでありますが、今回の当初予算は、山田知事が編成をされる最後の予算となったわけでありますが、我が会派が求めてきました共生社会への実現に向けてさらなる前進をする内容となっており、常に弱者に寄り添う知事らしい予算であると高く評価させていただきます。  それでは、質問に入ります。まず、本府の府北部地域における医療施策の充実、とりわけ医師確保対策及びがん対策について質問をさせていただきます。  本府の医師確保対策については、府立医科大学に府単独で毎年多額の交付金を支出して医師の養成に力を注ぎ、全国でもトップレベル医師確保に努めてまいられました。  しかしながら、2004年度から医師臨床研修制度の導入等により、それまでの地域病院での医師派遣を担ってきた大学の機能が低下するなど、本府でも、とりわけ北部地域で勤務する医師の確保が難しくなりました。このため、以下のような対策がとられてきました。  第1に、2006年、総合的な医師確保対策を速やかに協議をする京都府医療対策議会を設置。  第2に、2011年、全国に先駆けオール京都体制で医師確保に取り組むため、京都府地域医療支援センター(KMCC)を設置し、京都での研修を希望する若手医師がふえるよう環境を整備。これにより大学卒業後、研修を開始する医師臨床研修の定員充足率ですけども、全国で常にトップレベルであり、2018年も定員263名に対し、258名で98.1%を記録し、全国で1位となっております。  第3に、2013年、府立与謝の海病院を府立医科大学附属北部医療センターへ改組し、これにより北部地域での高度医療は充実、診療機能は強化されました。例えば、医師派遣回数は、2012年度の466回から、2016年度は3,094回と大幅に増加をしているところであります。  こうした取り組みによって北部地域における医師確保は一定の成果を上げてきたと考えます。丹後・中丹医療圏の常勤医師数は、2006年の324人から2016年の394人に増加しており、増加率も121.6%になり、これは京都府全体の増加率117.4%を上回っています。また、2018年には約12億9,000万円の総合医師確保対策費が当初予算に計上されるなど、毎年10億円以上をかけて地域医療医師確保の取り組みがなされている点は評価をいたします。  とはいえ、医師の偏在状況や医療格差はまだ解消されたわけではなく、また、かかりつけ医の高齢化に伴い、病院在宅医療を担うなど、かかりつけ医と病院が相互に連携し補完できる機能を病院が持てるよう医師を確保することも重要と考えます。  さらに、来年度から始まる新たな専門医制度においても、地域偏在がさらに助長されるとも言われていますが、それらへの対応も重要だと考えます。  そこで知事にお伺いをいたします。  医師都市部への偏在や新たな専門医制度の対応、社会の変化に伴い必要とされる在宅医療の確保といった課題に対し、本府としても今後の北部地域における医師確保対策について、どのように進めようとお考えですか。  がん治療に着目しますと、北部地域では講ずるべき対策がまだ必ずしも十分とは言えません。本府では、これまでから京都府がん対策推進計画に基づき、がん診療の連携拠点病院など、診療全体の構築、がん診療の受診率向上、子どもたちへの学校でのがん教育などに取り組んでおられ、胃がんや肝がんなどによる死亡率は減少してきています。  しかしながら、2015年度の人口動態統計によれば、75歳未満における人口10万人当たりのがん死亡率は北部地域、とりわけ丹後医療圏においては、87.4ポイントの値を示しています。京都府全体が72.5ポイント、全国でも78.0ポイントであることを比較すると、この数値は高いものと言わざるを得ません。特に、丹後医療圏における同条件下の男性のがん死亡率は118.8ポイントという突出した数値を示しており、これらは府全体の値を25ポイントも上回っており、何らかの対策が必要だということは言うまでもありません。  このような中、北部地域のがん死亡率を下げていくために、今年度の当初予算に、あんしん医療強化事業のがん対策特別強化事業費を計上し、北部医療センターががん診療連携拠点病院となるべく、がん診療棟の整備に向けて実施設計を行っているところでありますが、今後どのような整備を進めようとお考えなのでしょうか。  また、府立医科大学附属病院のがん治療は、2017年12月、永守記念最先端がん治療研究センターが完成し、これに伴い従来の外科手術や化学療法に加え、陽子線治療という新たな治療法をがん患者が選択できる体制が整いつつあるなど、世界トップレベルとも言えると思います。同じく府立医科大学附属病院として位置づけられる北部医療センターにおいても、最先端がん治療研究センターとの連携を一層強化することが必要でありますが、知事のお考えをお聞かせください。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 平井副委員長の御質問にお答えいたします。  平井副委員長におかれましては、ただいま会派代表されまして平成30年度当初予算に対しまして高い評価をいただきまして、厚く御礼を申し上げたいと思います。  府北部地域医師確保対策であります。京都府医師数は、日本でもトップクラスでありますけれども、それは今まで本当に長い年月をかけて、明治以来、府立医科大学を創設し、京都大学とともに医師の養成に励んできた大きな成果だと思っているんですけれども、やはり北部地域というのは過疎、高齢化が進み、人口減少している地域、どうしてもお医者さんがなかなか行く形にならない地域ということもありまして、この府北部地域医師確保対策というのは逆風に向かって進んでいくような、そういう形になってまいりました。  それだけに京都府としてかなり積極的に対策を講じなければならないということで、地域医療確保奨学金大学院学費免除制度等による医師の北部地域への誘導、自治医科大学卒業生の配置や府立医大に地域枠を設ける、また与謝の海病院大学の附属病院化して北部の総合的な拠点と位置づけて若手人材育成地域医療機関等への支援を行う、こうした形で医師の確保に取り組んでまいりました。その中で御指摘がありましたように、常勤の医師数については、かなり府内の平均を上回る伸び率を示している。特に、丹後圏域では10年間で3割近くも増加するという顕著な実績を上げてきたと思っております。  その中で北部医療の中核をなす与謝の海病院につきましては、改組したわけでありますけれども、ここは特にへき地診療所等の外来機能の維持・拡大、それから地元医師会と連携してかかりつけ医の不在時に駆けつける在宅看取りサポートシステムの構築、また他の病院での専門外来や呼吸器外科、泌尿器科等の手術応援など、高度専門医療を提供するなど医師不足地域医療にこの府立医大の附属病院化は、大きな役割を果たしたと思っております。  さらに、府立医大の地域枠卒業生が平成28年度は3名で、今年度は5名でありましたけれども、来年度からはいよいよ毎年7名枠になるという形になりますので、自治医大と合わせれば9名ずつの増加が確保できることになります。そうした点でも、今後の改善の状況というのはかなり期待できると思っております。  ただ、一方では北部地域においては、かかりつけ医となる開業医の高齢化などが進むことが予想されておりまして、往診も含めた在宅医療についての不安が出てくると思います。それだけに病院勤務医等がこうした役割も一定担うなど、病院診療所の連携を充実させることが大切であります。  そして、心配な点は新専門医制度でありまして、私ども知事会を通じてこの問題に対する懸念を表明し、実施期間をおくらせたんでありますけれども、平成30年、いよいよ始まってまいりますので、当初予算におきまして中北部地域医療機関での新専門医資格を取得する際の研究・研修経費等を支援する診療所介護施設との連携を円滑にするための情報共有や多職種研修を行う在宅医療の拠点を担う病院の支援など、新たな医師確保対策在宅医療の充実のための事業を盛り込み、本議会にお願いをしているところであります。なかなか隔靴掻痒の点はあると思いますけども、ここは着実に一歩ずつ北部地域医師の確保を進めてまいりたいと考えているところであります。  次に、府北部地域のがん医療の充実についてであります。  がんは2人に1人はかかりまして、3人に1人は死亡するという国民病になりました。しかも、年齢が上がるほどがんの罹患率が高くなります。そして、その中で最も高齢化が進行している丹後医療圏は長寿地域であって健康上非常にいい。ということは、まさにがんが最大の死亡要因になってしまう地域であるという点で、非常に高い状況にあるのではないかなと思います。  それだけに北部医療センターをこれからがん診療の中心地に据え、高度ながん診療にかかわる人材育成とあわせまして、外来化学療法室の整備やデジタルガンマカメラの更新・設置など、医療体制の充実を図ってまいりましたけれども、さらに、がん診断機器PET−CTですとか放射線治療装置リニアックを設置するとともに化学療法室も増床すべく、がん診療棟を新たに建設することとし、今年度実施設計を行ったところであります。  この施設が完成すれば、他の医療圏へ行くことなく、小さながんの早期発見ですとか、がん診断から患者の状況に応じた最適な治療の提供までの一体的な実施が、北部地域で初めて可能になりますので、がん死亡率の低下に向けて大きな効果を期待するところであります。今後、それだけに放射線技師や看護師等の専門人材の養成・確保、そして早期の整備に向けて取り組みを進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。  また、昨年11月に完成した府立医大の最先端がん治療研究センターでありますけれども、これから機器の試運転や国の承認を経なければなりませんので、平成30年度中に何とか治療開始をしていきたいとは考えているんですけれども、この機器は複雑な形状の腫瘍に対しても、また、一番難しかった呼吸等で位置が変化する腫瘍にも、予測システムをもって高い精度で陽子線を照射できる。片一方で準備をしているときに、片方は治療ができるようにということで2台を設置するという形になっておりまして、まさに最先端の治療をより多くの患者に効率的に行うことが可能になるという点では、やっぱり全国でもトップの施設になったというふうに私は思っております。  今後は、患者の症状や進行度に応じて、北部医療センターの放射線画像を医大附属病院放射線科医が読影して診断等を支援するとか、症例や治療方法等に関する合同カンファレンスを行うとか、陽子線治療が必要な患者については、事前予約を実施するなど、医大附属病院と北部医療センターを一体化の分野にしていくことによりまして、北部在住の府民の皆様にも最高水準の治療を提供できるように取り組んでいきたいと考えているところであります。 ◯二之湯委員長 平井副委員長。 ◯平井副委員長 御答弁をいただきました。  まず、北部地域の特殊な課題として知事がおっしゃられたように、いわゆる寿命自体は非常に高い位置を占めるかわからないんですけれども、お聞きしていると、がんが、非常に高いステージで発見されて厳しい結果になってしまうということです。受診ということでは、それぞれ住民の方、市民の方、府民の方も受診を頑張っていただいているとは思うんですけれども、やはりがん診療をしていく、あるいは治療をしていく、検診を受けていくという啓発、これは皆さん気になるところですけれども、地域的な偏在もあるかと思います。身近にあることにこしたことはないんですけども、一くくりで北部、丹後・中丹といってもなかなか広いので、どこに拠点を置くかということで舞鶴であったり北部医療センター、これはそれぞれの自治体でやはり協議をしていただいて、府も入っていただいているのは承知をしております。しかしながら、やっぱりどれだけ早く発見するかというのが、がんの一番の抑制と言うんですか、根絶とまでいけるかは別としても重要なことだと思います。  加えまして、やはり府立医大のがんセンターとの連携をして、北部にがんセンターをしっかり設置をしていくということで、今、御答弁がありましたようにPETが設置をされるということですけれども、これは京都市内、都市部においてもPETを持った病院というのはなかなか少ない中でやはり北部に設置をする、しかも、それがしっかり京都府施設の中で設置をされるということでは大きなことだと思います。  せっかくつくるんでしたらやはり啓発、先ほど取り組ませていただいているように子どもたちの教育も重要ですけれども、何かの折にしっかりしていくということで、やっぱり、かかりつけ医さんの高齢化というお話をいただきました。今、府立医大から医師をしっかり派遣をしていただいて北部医療センターの医師がかかりつけ医さんを補完できるように地域に出ていくようなことも実施をしていただいていますけれども、ここの問題が大きいかと思います。かかりつけ医さんが高齢化をして、なかなか対応ができない場合に、そこを頼りになるのは北部医療センターであったり、福知山で言ったら市民病院もそうだと思います、あるいは舞鶴では医療機関がたくさんありますから、このあたりをどうマネジメントするかというのは、それぞれの医療圏でありながら、やはり府立医大を中心とする京都府がしっかりそこはサポートすることが重要だと私は思います。  今回は、あくまでも骨格的な予算ということで、これから新知事のもとで肉づけ予算ということで、とりわけ政策的な予算編成だと思います。そこは、もちろん次の方が進めるということは前提ではありますけれども、知事が進めてこられた共生社会の実現を医療分野で進められてきたということで評価させていただきます。  ただ、課題はしっかりあるということを改めて申し上げさせていただきまして、これはどの知事であろうが大きな問題というのは進めていかなければならないということだけ、あえて要望させていただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。  時間の関係上、次へ進めさせていただきます。次に、教育現場での障がい者雇用について教育長にお伺いをいたします。  障がい者、その能力や適性を生かした仕事につき働き続けることは、経済的自立につながるだけではなく、自己実現の観点からも大変有意義であると考えます。  こうした中、私は2016年12月の定例会代表質問において、特別支援学校に通学される多くの生徒たちが民間企業への就職を希望され、そして無事に就職されることを目指す取り組みとして、広島県の事例を紹介させていただきました。  この広島県の事例は、清掃や接客などの分野で県と企業技術的な資格制度を共同開発し、特別支援学校の生徒たちがその技能資格にチャレンジするというものでありましたが、教育長からは、企業業界団体からの声をいただき接客やパソコン実務など、幅広い分野での検定制度を構築し、就労支援の強化に努めるとの御答弁をいただきました。  そして、本府教育委員会においては、今年度、京しごと技能検定として昨年11月に清掃分野、そして12月には接客とパソコン業務の分野の技能検定が実施され、それぞれ106名、35名、206名の特別支援学校高等部に通う生徒たちがチャレンジしたと伺っております。  そこでお伺いをいたします。  技能検定を受けられた生徒たちは、「社会で役立ちたい」あるいは「働きたい」という意欲を持って検定に挑戦されたことが想像できますが、そうした技能検定を通じて生徒たちにどのような効果が見られたのでしょうか、お聞かせください。  また、生徒たちの頑張りが民間企業への就職として社会実現をするために、技能検定の内容が直接仕事に結びつくものであるとともに、こうした取り組みを多くの企業に知っていただくことが重要であると考えます。  そこで、教育長にお伺いをいたします。今回実施されました技能検定の取り組みが直接生徒たちの就職に結びつくものとするために、どのような工夫がされたのでしょうか。お聞かせください。  次に、本府教育委員会における障がい者雇用率向上の取り組みについてお伺いをいたします。  民間企業に対して、より一層の障がい者雇用の促進を進めていくということは、その旗振り役でもあります本府においても、障がい者の方の採用をふやしていくことが必要であると考えています。全ての事業主は法定雇用率以上の割合で障がい者を雇用することとされておりますが、教育委員会においても例外ではありません。  都道府県などの教育委員会における法定雇用率は、従前の2.0%から2013年には2.2%に引き上げられ、さらに、ことしの4月には2.4%、もう一つさらにですけども2021年4月には2.5%まで引き上げられるということになっております。  昨年12月の国の公表では障がい者雇用における法定雇用率が未達成の都道府県教育委員会が10機関あるとお聞きしております。その10機関、いわゆる教育委員会ですけども、本府教育委員会が含まれておるという残念な結果をお聞きしました。本府教育委員会としても、障がい者の方の採用を拡大していくことが喫緊の課題であると考えます。  そこで教育長にお伺いをいたします。  本府教育委員会においては、これまでから障がい者雇用率向上のため、どのような取り組みを実施されてきたのかお聞かせください。  ところで、先日実施されました書面審査においても、我が会派の堤委員が本府教育委員会における障がい者雇用の状況についてお伺いをしたところ、「知的障害者などの障がい者の方を特別支援学校の臨時職員として雇用し、その経験により今後の正規雇用につながる障害者チャレンジ雇用を実施している」との答弁がございました。この取り組みは、本府教育委員会の障がい者雇用率を上げる効果のみならず、就労を希望する障がい者の方の就労拡大にもつながると思うのであります。今後、どのような取り組みを一層充実させるべきかお聞かせください。  そこで、あわせてお伺いをいたします。  本府教育委員会で実施されています障害者チャレンジ雇用は、現在どのような形で実施されているのでしょうか。また、今後どのように進めていこうとお考えなのか、御所見をお聞かせください。 ◯二之湯委員長 橋本教育長。 ◯橋本教育長 平井副委員長の御質問にお答えいたします。  特別支援学校における京しごと技能検定の取り組みについてでありますが、障害のある生徒たちのスキルアップと就労意欲の向上を目指し、職業別の専門的技能とともに就労に向かう基本態度などの学習に取り組んだ上で検定を実施したところでございます。  参加した生徒からは、「就労に向けた目標ができた」であるとか、「職場体験や実習に生かしていきたい」といった感想が寄せられておりまして、検定を通じて自分の強みと目標を把握することによって自己肯定感の高まりとともに、就労に向けた学習意欲が大きく育まれたものと考えております。  この技能検定の実施に当たりましては、就労につながるよう企業業界団体協力を得ながら、就労に求められる技能を踏まえた具体的で実践的な評価基準となるよう工夫をいたしました。さらに、企業関係者と特別支援学校職員の交流懇談会を実施するとともに、技能検定や、また、ふれあい・心のステーションなど、学習成果を企業に見学いただける機会を積極的に設けてまいり、こうした生徒を知ってもらう取り組みを通じて、新たな職場実習先の開拓にもつながったところでございます。  今後とも子どもたちが社会で活躍できるよう一層の周知を図るとともに、企業業界団体との連携を深め、特別支援学校における就労支援の強化に努めてまいります。  次に、障害者雇用率についてでございますが、これまで教員採用選考試験に身体障害者特別選考枠を設けるとともに、人事委員会の身体障害者を対象とした府職員採用選考試験において事務職員を採用するなど、障害者雇用に努め法定雇用率を達成しておりました。  しかしながら、平成25年に法定雇用率が2.2%に引き上げられた中、現在では法定雇用率を0.1ポイント程度下回っている状況であり、来年度の法定雇用率の引き上げも踏まえますと、さらなる取り組みの充実が必要であると考えております。  免許の必要な教員選考試験では、近年、身体障害者の志願者数が減少していることから、学生対象の採用試験説明会での特別選考枠の積極的な周知や、また教員免許状取得者の拡大に向けた大学への働きかけをより強化してまいりたいと考えております。  このような取り組みに加え、昨年度から障害者チャレンジ雇用として、非常勤職員ではございますが、特別支援学校7校で7名を採用し、校内環境整備や事務補助的業務などを担っていただいております。  この取り組みは、正規就労に向けた職業訓練の場としても大変有効であると考えており、補助制度の創設を国に求めることも含め、必要な財源確保にも努め、さらに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 ◯二之湯委員長 平井副委員長。 ◯平井副委員長 御答弁をいただきました。ちょっと再質問をさせていただきたいと思いますけれども、今、教育長の御答弁のように当然障がい者の方を雇用する場合、さまざまな技能検定をつくっていただいて、これは京都府が頑張っていただいて、設置者も評価させていただきます。当然、教員免許が必要であったり、事務作業をする場合、これもさまざまな条件はもちろんあるんですけれども、やはり、それを雇用していこうという意気込みというんですか、お考えのベース、特に障がいをお持ちの生徒たちもそうだと思うんですけれども、学校現場というのは、教育を実施しているということで当然学力を身につけること、人間力をつけていくということだと思います。  例えば、課題のある生徒たちがクラスの中にいることで、やっぱり寄り添って、その子どもたちを中心にクラス運営がされていく、あるいは学校が変わっていくということがあります。これをやっぱり置きかえた場合に、職員雇用率、0.1ポイント下回っているということで、数値的にはもう一踏ん張りですよねという評価をさせていただきたいところなんですけれども、そういう意味でいきますと各条件も必要なんですけれども、しっかり、どういう形で雇用をしていこうかということは、もちろん試験採用というものを乗り越えなければなりません。あるいは、教員についてはもちろん免許という制度という前提はあるのですけれども、このあたり教育委員会としてさらにふやしていくというのは、今の御答弁でいきますと、ちょっと頑張りますということは仄聞はできるんですけれども、もう少し、一歩踏み込んだ形で教育委員会の視点が少し弱いんではないかなと思うんですけれども、そのあたりはいかがでしょか。 ◯二之湯委員長 橋本教育長。 ◯橋本教育長 平井副委員長の再質問にお答えいたします。  先ほどお答えいたしましたように、確かに今、教員採用選考試験での厳しい状況もございます。ただ、やはりそういう障害を持った方が学校現場に入っていただく、今、特にインクルーシブ教育なんかも進めていく、そういう時代でもありますので、身近にそういう方とまた触れ合える環境があるということが教育上も非常に有効であると思っています。  手法はなかなか難しいものはございますけども、意欲としてはしっかりこれを高めていく、そういう気持ちでもってこれからさまざまな取り組みに頑張って取り組んでまいりたいと思っています。 ◯二之湯委員長 平井副委員長。 ◯平井副委員長 もちろん、その答弁だとは思うんですけれども、やっぱり私が特に訴えさせていただきたいというのは、学校現場というのはものをつくったりするというだけではなく、やはり人づくりをしなければならない。子どものときに、あるいはこれから成長期に障がいなどをお持ちの方と一緒に学校の現場で学んだりすることが非常に社会に出たときに有効になるかと思います。こういうときにこそせっかくのチャンスですし、その視点も十分組み入れていただいて、今後、取り組みを進めていただきたいと思いますので要望させていただきます。  それでは、最後にワンストップ型ストーカー対策について質問させていただきます。  まず、警察本部長にお伺いをさせていただきますけども、昨年2017年2月の議会予算特別委員会総括質疑において、我が会派の北岡議員ストーカー対策について質問をいたしました。その質問は、全国に先駆けて発足させたストーカー事案の再発防止研究会から得た研究結果をどのように展開されるのかというものであり、当時の坂井警察本部長からは、「本年の秋をめどに結果を取りまとめ、それを踏まえてストーカー加害者に対する心理的アプローチや若年層を対象とした啓発など関係機関との連携を一層強化し、ストーカー事案の再発防止のための取り組みを強力に推進していく」との前向きな御答弁をいただきました。  その答弁からしますと、研究結果を秋までに取りまとめをされ、その結果に基づき2018年度の当初予算に反映させるというスケジュール感で推進されるというふうに考えておりましたところ、増加するストーカー犯罪に的確に対応するために、警察本部長の指揮のもと、昨年の9月議会にはストーカー相談支援センター設置の補正予算が要求され、また知事のお考えとも合致した結果、全国初となるストーカー事案に特化した相談窓口である京都ストーカー相談支援センターを11月24日に開所されました。  このスピード感ある施策展開につきましては、高く評価させていただきます。全国初の相談支援センターは、被害者向けの相談に加え、加害者向けの再発防止対策も講じられており、被害者からの相談だけではなく、早速加害者からの相談もあると伺っております。  ストーカー対策といえば、被害者をどう守るかということが中心になりますが、その一方で、加害者についても数年前に発生した逗子ストーカー殺人事件を契機に、その対策が加速したようにも感じています。  当時、被害者のお兄様が涙を流して話されていたことが、今でも私の脳裏に焼きついています。「警告もあって、逮捕もあって、ある意味やれることはかなりやっているわけです。それでもとめることができない、それを考えていくと、単に加害者罰則を与えるということよりも、もう加害者をとめるしかないんです」との御家族のお言葉でした。  要は、警察を初め、行政医療などあらゆる関係機関が連携をした加害者対策が非常に大事であるとも考えます。  本府警察本部においても、以前から加害者に対するカウンセリングについては、他機関紹介によりその対策を講じられてきたと思います。今回、そのカウンセリング料まで組み入れた事業費を要求されていますが、まさに被害者のお兄様が望まれていたことが、一歩一歩前進しているとの思いを感じます。  ただ、これで満足するのではなく、加害者に対するカウンセリング、つまり加害者への立ち直り支援についても始まったばかりとも言えます。これらの支援をいかに世論に浸透させるかということも重要であるとも思います。  そこで警察本部長にお伺いをいたします。  この相談支援センターを有効で、かつ機能的に運営していくために、しっかりとした広報が必要かと考えますが、どのようにお考えでしょうか。  また、冒頭にも申し上げましたが、研究会から得た結果に基づき、まずは京都ストーカー相談支援センターを立ち上げられ、以前よりも増してワンストップ対応が充実したと感じますが、これで終わるのではなく、さらなる展開についても期待をいたしますが、本部長の御所見をお伺いいたします。 ◯二之湯委員長 緒方警察本部長。 ◯緒方警察本部長 平井副委員長の御質問にお答えいたします。  まず、京都ストーカー相談支援センターの広報についてでありますが、ストーカー被害者や、その家族、友人などの関係者、さらには加害者も含めた幅広い対象から相談を受理して、早期に適切な対応を行うというセンターの設置目的を果たすためには、より多くの方々にその存在や機能を知っていただく必要があり、しっかりとした広報活動を推進していくことは非常に重要なことであると考えております。  当府警察では、ホームページを初め、ポスターの掲示やカードを配布するなどしてセンターを紹介しているほか、リーフレットの配布、防犯メールによる情報発信、高校生・大学生を対象とした防犯教室などによりセンターの利用を促進するための広報啓発活動を行っており、開所後、既に170件を超える相談が寄せられているところであります。  また、加害者対策の取り組みについては、新聞報道等でも取り上げていただくなど、さまざまな角度から広報活動を推進しているところであり、加害者やその家族等から10件以上の相談をセンターで受理しているほか、警察署での取扱事案では、公費によるカウンセリングの受診に至った例も数件あります。  今後もセンターの存在を広く府民に周知していくため、あらゆる機会を捉えた広報活動を継続的に推進するとともに、気軽に安心してセンターに相談していただけるよう効果的な事例等を紹介するなど、府民の利用促進に向けた広報を積極的に推進してまいる所存であります。  次に、ストーカー対策の今後の展開についてでありますが、当府警察では去る2月22日、司法行政等の関係機関で構成する京都ストーカー総合対策ネットワークを新たに構築し、センターのワンストップ機能をさらに充実させることとしたほか、ストーカー問題の専門家をアドバイザーに委嘱して、センターの勤務員を初めとする警察職員ストーカー相談対応力の向上を図ることとしております。  このほか、センターの利便性向上と利用促進に向け、電話での相談対応について、この春を目途に24時間化を予定しているところであります。  当府警察では、引き続きセンターの運用や各事案の実態等を検証しながら、ストーカー事案を根本的に解決するための有効対策についての可能性を探り、深化させてまいりたいと考えております。 ◯二之湯委員長 平井副委員長。 ◯平井副委員長 御答弁いただきました。  本府警察本部ストーカー事案、あるいは、その相談センターというものを本当に全国に先駆けて取り組んでいただき、先ほども申しましたように評価させていただきます。  特に被害に遭われた方、これは非常にさまざまな観点で相談できる方がどれだけあるかということも重要ですし、そのネットワークをいかに広げるか、それがやっぱり私は重要だと思っています。もちろん相談センターの窓口に来られる、これは重要なことですけど、そこまで行き着けることができるのか。そういう意味でいきますと、電話相談を24時間体制で実施されるということですから、これも評価をさせていただきますけれども、ストーカー事案というのは大人だけではなく、割と低年齢で被害に遭われている方もあるということを、私は実は相談で何回かお聞きしたことがございます。  例えば、教育委員会ではいじめを防止するという対策で、SNSを使った相談窓口をこれから実施しようということがありますし、ある意味ではできるだけ被害に遭われた方を早く救済をしたいという意味では、そういうSNSでの窓口相談も重要かと思いますので、ここは少し調査研究をお願いしたいと思います。  一方で、本府警察本部が着目をしていただいた加害者への対策。加害をされる方、もちろんこれは犯罪を起こそうとしていることですから許されるものではないんですけれども、場合によっては本人がやっぱりとめられないということで本府警察でも10件に及ぶ駆け込み寺的な相談があったと思います。これは非常に研究課題として私は重要だと思うので、件数というよりも内容をしっかり掘り下げていただいて、どういうふうにすればいいのか、場合によっては御指摘させていただいたように関係機関医療機関、これも重要です。本人がとめられないということがあるならば、それをサポートすることは十分重要だと思いますし、加害者対策へのカウンセリングという事業費も重要でありますし、これもしっかり今回は予算化の部分でも見ていただいて、場合によっては、補正予算にもつながるようなものがあるならば、十分検討いただいて新年度以降も、たとえ年度中であっても対策を十分とっていただきたいと思います。  ストーカー事案は、本当に人の命を奪ってしまう事案に発展しかねないということがありますので、十分御検討いただきたいと思います。  以上をもちまして、私、会派代表しての質問とさせていただきます。  御清聴ありがとうございました。 ◯二之湯委員長 次に、諸岡副委員長に発言を許可いたします。諸岡副委員長。 ◯諸岡副委員長 公明党議員団の諸岡美津でございます。私は、会派代表し、さきに通告しました2点につき、山田知事に質問をさせていただきます。  府民の皆様の声をお伺いさせていただきながら、未来の京都を見据え、山田知事と議論を重ねてまいりましたこの総括質疑も、いよいよ私が最後となりました。退任を前に山田知事におかれましては、さらに一層京都への思いを深められているというふうに御推察申し上げるところでございます。私は、できるだけ簡潔に質問をさせていただきますので、そういった知事の深い思いを込めていただきまして答弁をいただければと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。  来年度当初予算は、知事のこれまでの思いが凝縮した「共生社会」の実現に向けた予算として編成をされています。予算規模は、対前年度比93.1%、骨格的予算となっていますが、本年度2月補正予算と合わせ、国の補正予算も積極的に活用する14カ月予算として我が会派も求めてまいりました社会的弱者への福祉施策、中小企業支援、府民の生命財産に直結する防災減災対策が盛り込まれており、高く評価するものであります。  それでは、質問に入らせていただきます。  最初に、京都式地域包括ケアの推進について質問いたします。  本府では、2011年、全国に先駆け全ての高齢者が住みなれた地域で安心して暮らすため、従来の制度組織の壁を取り払い、京都地域包括ケア推進機構を中心にオール京都体制で医療介護福祉が一体となったサービスを提供する、京都式地域包括ケアを強力に推進してまいりました。地域における人の交流の中で高齢者一人一人が輝ける社会を実現するために、在宅でも安心して暮らせる、より手厚い医療介護サービスを提供するための活動や、病院の機能強化等を支援する地域包括ケアセカンドステージ事業を始められ、来年度は、さらに地域を支える資源である社会福祉法人やNPO等、多様な主体によるきめ細かな介護予防サービス提供体制の充実・強化事業を示されているところでございます。  そこでお伺いします。  京都式地域包括ケアのこれまでの取り組みの成果と課題をどう評価されていますか。孤立化、地域力の低下が進む現代社会において、地域の力を取り戻し、地域で支え合う社会の実現は喫緊の課題と考えます。介護予防地域支え合い事業に、今後具体的にどのように取り組まれるのかお聞きをいたします。  急激な少子高齢化人口減少の進展により介護分野における需給ギャップは、2025年には37万7,000人に上ると推計されています。地域包括ケアを支える体制づくりには、福祉介護人材確保は不可欠でありますが、介護分野の有効求人倍率は3.02倍、離職率が高いことも指摘をされております。  本府においては、これまで、きょうと福祉人材育成認証制度の創設、福祉の星事業、北部福祉人材養成システムの構築等、介護人材の確保に取り組まれてきたと認識をしております。これまでの成果、検証、今後の方向性については、今後のどのように取り組まれるのかお伺いをいたします。  さらに、昨年度は、国の交付金により介護ロボット等導入支援事業に取り組まれたところであります。介護従事者の身体的負担の軽減や業務の効率化に資する新たな技術の活用や、福祉介護現場の環境改善を図るため介護ロボットの導入は、必要不可欠と考えますが、御所見をお伺いいたします。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 諸岡副委員長の御質問にお答えいたします。  諸岡副委員長におかれましては、ただいまは会派代表されまして、平成30年度当初予算案に対しまして高い評価をいただきまして、お礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。  まず、京都式地域包括ケアの推進についてでありますけれども、まさに「京都式」とつけたわけでありますが、本来、地域包括ケア自体は、基本的に市町村がその任に当たるものでありまして、京都府が余り乗り出していくものではないというのが当時のやっぱり常識でございました。しかしながら、市町村財政規模ですとか人員体制の差、サービス提供量の偏在を考えますと、京都府全体で市町村を支えていかないと非常に不効率な状況になるのではないかと。  そうした中で多くの高齢者の願いである地域包括ケアがうまく動かないのではないかという危機感のもとに、平成23年度に全国では、これは初めて都道府県ベル組織として、京都地域包括ケア推進機構を設立しました。そして、市町村では対応が十分できないような領域を中心にその事業を進めてまいりまして、例えば在宅と病院をつなぐ在宅療養あんしん病院システム市町村の中に全ての病院があるわけではございませんので、この中で138の病院、約1万2,000人が登録をして高齢者の安心につながってきた。  それから、認知症・リハビリテーション・看取りの3大プロジェクトを推進いたしまして、全医療圏に認知症疾患医療センター8カ所、回復期リハ病棟の設置を行ってまいりました。そして、認知症の対応力の向上研修を実施し、看取りを支える多職種人材育成も行ってまいったところでありまして、これによって地域包括ケアの基盤構築は一定でき上がってきたのではないかなと感じております。  ただ、今後さらなる高齢化が進みますし、在宅療養の中、体制づくりや、今は非常に深刻化しております人手不足の対応、2025年には、患者数が全国で700万人、京都府でも16万人になると推定されている認知症対策、こうしたものを考えますと大変ハードルは高いなと思っておりまして、地域全体で高齢者の暮らしを守り、支え合っていかないと、とてもこの状況では難しいのではないかということで、「共生社会」というものを大きな課題として今掲げているところであります。  このため、京都府では全国に先駆け、地域力再生プロジェクト交付金による地域のNPOやボランティア団体育成・支援、人材育成地域で支える基礎をこれによってつくってまいりましたけれども、人手不足という根本的な問題を抱える中で介護保険法も改正されまして、多様な主体サービスを提供できることになったことを踏まえて、こうした基礎を積極的に生かそうではないかということで、今回、社会福祉法人による高齢者の身体機能の維持・向上等の取り組み、地域力ビジネスの手法を活用したNPO等による生活支援サービスの立ち上げ、市町村による介護サービスの提供のための人材育成について支援する介護予防地域支え合い事業に係る予算を新たに本議会にお願いをしているところであります。  介護人材の確保につきましては、平成27年度からの3カ年で7,000人の確保・定着を目標に、これまで就職フェアやマッチング、きょうと福祉人材育成認証制度の創設、職場環境改善の推進、そして、特に人材不足が目立つ北部においての福祉人材養成システムの構築、処遇改善加算の取得支援などに取り組んできておりまして、既に2年間で4,792名を確保し、その点では目標を達成できる見通しであります。  しかしながら、やっぱり2つ問題がありまして、1つは要介護高齢者の伸び、重度化、サービス見込み量を考慮しますと、平成32年度までの3カ年で、さらに7,500名の確保目標を立てなければならない。今は、非常に人が少なくなっている少子化の時代において、これだけふやしていかなければならない。しかも、いろいろな面で離職率も高い職場ですから、それも補っていかなければならないという点では、この見通しというのは、私は大変厳しい、非常に精力を集中しなければできない見通しだと思っております。  それだけに私どもといたしましては、さらなる処遇改善を国に働きかけますとともに、福祉の職場自身のイメージをしっかりとつくり上げて改善をしていくこと。さらに、人材育成システムについては、フィールドワーク型の実習や、できるだけ早いうちからOJTによって福祉に対して関心を持っていただく取り組み、こういうことをしっかり行って介護人材育成に取り組んでいきたいと思います。  また、介護現場の負担軽減につきましても、きょうと福祉人材育成認証制度による休暇制度ですとか、労働時間縮減のための取り組みの推進など、環境改善に取り組みますとともに、平成28年度では、府内102の事業所でロボットスーツなど負担軽減の取り組みを導入したところでありますけれども、さらにベッドが車椅子になる離床アシストなど、新たな介護ロボットを活用した先駆的な取り組みですとか、ICTを活用した介護記録作成等の取り組み検証、こうしたものについても予算をお願いしておりまして、この両面から、何とか介護現場での人材不足対策や充実に取り組みを進めていけたらなと思っているところであります。 ◯二之湯委員長 諸岡副委員長。 ◯諸岡副委員長 地域で安心して暮らせる基盤整備、また在宅療養の基盤体制整備をさらにお願いをさせていただきたいと思っております。本当に地域で支える皆さんの御苦労、また地域で安心して住み続けたいという高齢者の方々の思い、そういったことに応えられるさまざまな施策の展開をしていただいておりますので、何とぞ、特に、介護人材の確保についてはお取り組みをお願いしたいと思います。  人口減少社会において、とりわけ、この暮らしの利便性向上や産業の生産性向上にはロボットやAI、ICT等の次世代技術の開発が不可欠であります。本府では、けいはんなオープンイノベーションセンターに、けいはんなロボット技術センターが整備されるところであります。京都のものづくりを生かす、さらなる開発を御期待申し上げ、本府の御支援についても要望し、次の質問に移らせていただきます。  次に、障害者雇用定着支援事業についてお伺いさせていただきます。  障害者雇用促進法の改正によって、4月から全従業員に対する障害者雇用の割合が民間企業で2%から2.2%へ、国や地方自治体では2.3%から2.5%に引き上げられ、その対象となる障害者精神障害者も含まれることになりました。  また、既に平成28年4月から障害を理由とする募集・採用、賃金、配置、昇進など、労働関係における差別禁止と、合理的な配慮を事業所に課すことが義務化されております。障害の有無にかかわらず就労を希望する人が、その能力を職場で発揮できるようにすることは、多様な人材を積極的に活用しようという世界的な潮流、ダイバーシティの考え方にも通じ、国や自治体企業の積極的な取り組みが求められています。  障害者雇用への理解の広がりや、障害者雇用促進法の改正による就労支援策の強化を背景に、民間企業で働く障害者は全国では14年連続で過去最高を更新していますが、法定雇用率を達成している企業は50%と、半数にとどまっております。従業員数の少ない事業所ほど職場の環境整備に係る費用が大きいなど、働く職場では障害者の受け入れに苦慮しているケースは多いと考えます。  そこで、まず本府における障害者雇用の現状と課題について、どのように認識され、行く行くは民間企業法定雇用率が2.3%になることを踏まえ取り組まれるのかお伺いします。  本府の知的・精神障害のある方の就労支援については、府庁ゆめこうば推進事業を展開され、平成22年6月から雇用された26名のうち、10名を超える方が一般企業雇用されたと伺っております。本庁で積み上げられた、これらの雇用実績を民間と情報共有することも重要だと考えますが、御所見をお伺いします。  2016年の1億総活躍プランの策定や、翌年の働き方改革実行計画では、障害のある人もまたその希望能力を生かした就労を促進することが方針とされております。障害のある、なしにかかわらず、仕事を通して役割を達成することの達成感や満足感も重要であります。  これまで取り組まれてきました工賃倍増計画についての、さらなる推進もお願いするところでございます。  一方、障害のある人は就職した後の職場定着が難しいと不安を抱く企業が少なくないとの指摘もあります。こうした不安の解消には、障害のある人自身の能力開発と、職場の環境整備の双方から取り組むことが必要であり、職場定着への支援は従来から行われてきた集団的な雇用管理の仕方ではなく、従業員の個々の事情を踏まえた個別的な対応と合意を基盤とした管理が必要になります。予算案では職場定着に向け、全国初の企業内サポーターの育成支援が挙げられていますが、どのように展開されるのかお伺いをいたします。 ◯二之湯委員長 山田知事。 ◯山田知事 障害者雇用定着支援事業についてでありますけれども、平成29年6月1日現在の京都府内の民間企業障害者雇用率は、法定雇用率2%を上回る2.07%になっておりまして、雇用率達成企業の割合は53.1%、いずれも全国平均を上回り、雇用されている障害者数は約8,500人と過去最高を更新しております。  京都障害者雇用企業サポートセンターによる、その中で未達成企業を中心とした約1,000社を訪問して、きめ細かな支援によって障害者雇用を拡大してきた、そうした成果は出ているんだと思います。ただ、一方では従業員数100人未満の企業雇用率は1.7%にとどまり、ゼロのところも399社あるなど、中小企業においては、まだまだ課題があり、これから雇用率がアップする中で解決しなければならない問題と申しますか、乗り越えなければならないハードルはたくさんあると思っております。  その中で、例えば中小企業において、旅館業で障害者17人を雇用し、大浴場の清掃から客室清掃まで段階的に業務を拡大し、京都観光を支える戦力を育成されたところですとか、ものづくり業において障害者14人を雇用し、作業を細分化して障害特性に応じた部署に配置したことで長期の雇用に結びついている例など、人手不足の時代に個々の皆様の能力を最大限に生かして、その中で成功している事例が出てきております。  ですから、私どもはかなりこの分野において可能性を生み出すことができると思っておりまして、こうした実例をホームページや事例集などでモデルとして紹介していく中で、実習を受け入れる企業に対してオーダーメードで相談に応じながら働きやすい環境づくりに努めていけば、これから一定中小企業においても拡大の道がしっかりできるんじゃないか。そのためには、やはり未達成企業において、どういう形で仕事を任せたらよいのかとか、どういう配慮をしたらいいのかについての理解を深めていく人を積極的に育成していく必要があると思います。  このためにグループワークによる事例研究などを盛り込んだ研修を行い、企業内サポーターを平成30年度は150名育成いたしますとともに、その上で企業内サポーターと企業経営者が交流をし、例えば昨年度協定を結んだオムロン京都太陽と連携した障害者雇用現場での体験型研修等を通じて、雇用に対する不安の解消につなげれば、これは障害者の皆様にとりましても、中小企業の皆様にとってもよい形での就職支援になるんではないかなと私は思っているところであります。  このほか、精神障害者自身が日々の作業報告等をウエブ上で記録して、これを企業内サポーターや企業外の臨床心理士等の支援者が共有することのできる新しいシステムもありますので、こういうシステムを利用するということは考えられると思います。  次に、ゆめこうば推進事業でありますけれども、現在5名の方が府庁で働いておりまして、平成22年度から13名の方が既に企業において清掃、仕分け、入力業務を行っております。ただ、8名の方はまた福祉作業所に戻っているという実態があるのも現実であります。こうした中で、私どもといたしましては、この取り組みをさらにやっぱり広めていかなければならないと思っております。  現在、企業において勤めている方は清掃、仕分け、パソコンの入力業務などについているわけでありますけれども、このあたりの範囲をどうやって広げていくのか、今まで得たノウハウをどうやってそれを利用していくのかという形で府庁ゆめこうば推進事業も新しい側面に入っていくのではないか、そして、そのノウハウをうまく生かして中小企業障害者雇用に結びつけていくことによってセカンドステージをつくり上げることができるんではないかなと期待しているところでありまして、そうした取り組みが広がるように働きかけを強めていきたいと考えているところであります。 ◯二之湯委員長 諸岡副委員長。 ◯諸岡副委員長 どうもありがとうございました。地方自治に40年間携わられてこられた知事の最後の集大成が「共生社会」の実現であるというふうに認識をしております。さらに、しっかりと府民の皆様のために働かせていただきますことをお約束をさせていただきまして、総括質疑とさせていただきます。  大変にありがとうございました。         ─────────────────── ◯二之湯委員長 これをもって総括質疑を終了いたします。  なお、今後の委員会運営につきましては、副委員長並びに幹事各位の御協力を得て委員長報告案を取りまとめた上で、3月9日金曜日、午後2時45分から小委員会を開会し、審査依頼議案23件の適否確認を行いたいと存じますので、よろしくお願いいたします。  本日はこれをもって閉会いたします。    午後4時44分 閉会