京都府議会 2017-02-08
平成29年農商工労働常任委員会閉会中 本文 開催日: 2017-02-08
4:
◯井上委員長
まず、
所管事項の調査についてであります
が、本日のテーマは、「食の安心・安全と食育の推進について」であり、参考人として、京都府立大学名誉教授の中坊幸弘様、学校法人睦美学園理事長の井上雅道様、学校法人睦美学園睦美幼稚園副園長の青山和美様に御出席いただいております。
本日は、大変お忙しい中にもかかわらず、本委員会のために、快く参考人をお引き受けいただき、まことにありがとうございます。
中坊様におかれましては、栄養学、ペプチド栄養、消化吸収の生理・生化学などの分野を専門に研究
してこられ、また、平成18年からは、京都府食の安心・安全審議会会長として御尽力いただいているところでございます。
井上様におかれましては、遊びの中の知育、徳育、体育、食育を睦美学園の教育方針に掲げ、特に、食育に関しては、府内トップクラスの取り組みを進められているとお聞き
しております。
青山様におかれましては、睦美幼稚園の中で副園長として幼稚園内に設けられた「キッチン・ラボ」において、子どもたちに教育・食育を実践
されているとお聞き
しております。
本日は、そういった日ごろの御活動を踏まえたお話をお聞かせいただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、初めに理事者からテーマに係る説明を聴取いたします
が、説明の準備
が整うまで、しばらくお待ち願います。
それでは、理事者から説明を聴取いたします。説明は、簡潔明瞭にお願いいたします。
5:
◯奥野農林水産部理事(食と農の
安全担当)(食の安心・
安全推進課長事務取扱)
それでは、資料をごらんください。京都府の食の安心・安全と食育の取り組みは、それぞれ京都府食の安心・安全行動計画と食育推進計画に基づいて進めております。
最初に食の安心・安全行動計画でございます。この計画は食の安心・安全推進条例を根拠に、平成19年度からの第1次行動計画以来、3年ごとに、その時々の食に関する社会情勢や府民の意向を踏まえて、本日、御出席の中坊先生に委員長をお願い
しております。食の安心・安全審議会の審議や評価をいただきながら策定
している行動計画でございます。
昨年度、策定いたしました第4次行動計画では、ここに掲げました4つの柱を中心に施策を進めております。
計画の構成は、まず府民に信頼
される農林水産物や食品をつくっていただくことをしっかり支え、そしてそれに目を光らせてしっかりチェックを
する。加えて、京都府ならではのおもてなしの取り組みも行い、それらの取り組みを府民の皆さんにしっかりお伝え
する、ともに考えていただくという構成でございます。
簡単にそれぞれの柱の内容を御説明いたします。まず安心・安全の基盤づくりといたしまして、農林水産物の生産におきましてはGAP(ギャップ)の導入、安全や環境に配慮
した数々のこだわり農法などの普及、食品製造などでは京都府独自の信頼食品登録制度の普及による、より安全な食品生産、また意欲的な取り組みとしてグローバルGAPや、HACCP(ハサップ)対応など国際化対応を支えてまいります。そして、それを京都府
がしっかり監視、指導、検査を行います。農薬使用や家畜防疫、食品を収去
しての検査など、それぞれの法律等に基づきまして、しっかりチェックや指導を
しております。
加えまして、京都ならではのおもてなし、修学旅行に来られる1人1人の子どもたちへの食物アレルギー対応や、外国人観光客にも理解できる食品表示のほか、今後、増加
が見込まれますイスラムの方への食を通じた文化の共生にも取り組んでおります。
そして、そういった数々の取り組みを府民の皆さんにしっかりお伝え
する。食の不安などを話し合うリスクコミュニケーション、府のホームページを初め、ユーチューブやフェイスブックなどのSNSを活用
した情報発信など、府内で生産
される農林水産物や食品への信頼を高め、安心
して購入
し、召し上がっていただけるような取り組みを進めているところでございます。
このような構成で毎年の実施を審議会で評価いただき、翌年度の取り組みへつなげていくという仕組みで進めております。
個々の取り組みは時間の関係で御説明
する時間はございません
が、第4次計画では50項目の取り組みを掲げ、早期の成果の発現を目指して関係各課
がそれぞれしっかり取り組みを進めているところでございます。
次に、京都府の食育の取り組みでございます。この食育推進計画は食育基本法を根拠に平成18年度の第1次計画以来、国の食育基本計画に合わせておおむね5年ごとに策定
しているもので、昨年、策定いたしました第3次計画では、本日御出席の井上理事長にも委員をお願い
して策定を
してまいりました。第3次計画では、府民のライフスタイルの変化や和食の無形文化遺産登録なども踏まえ、この5項目について各施策を展開
しているところでございます。昨年7月からスタートいたしました食品ロス削減府民会議も、この食育計画の中で位置づけて進めているものでございます。
計画の中で、各世代に応じた食育、生涯を通じた食育の重要性を提唱
しております。幼少期から学校世代、働く世代、家庭、いわゆる老後と各世代に応じた施策や制度の充実を目指しております。第3次計画5年間の初年度の今年度、幼少期における調理体験、主に小学校における農作業体験の推進を、従来のきょうと・食育先生の制度に加えスタートを
させたところでございます。幼稚園や保育園での調理体験は、本日、御出席の睦美幼稚園の取り組みを参考に制度化
し、京セラ株式会社様から調理器具の御寄附もいただきながら進めているところでございます。
また、小学校での農作業体験も各小学校で近隣の農家の御協力をいただきながら、学校内外で農作物を育て、できればみんなでそれを食べるなど、農作業に親しむ体験型の食育を進め、将来自分の食を常に意識
する人になっていただきたいと、進めているところでございます。
簡単ではございます
が、私からの御説明は、以上でございます。
6:
◯井上委員長
次に、参考人の御意見を拝聴いたしたいと思います
が、説明の準備
が整うまで、しばらくお待ち願います。
それでは、中坊様、よろしくお願いいたします。
7: ◯中
坊参考人
中坊でございます。本日は、食の安心と安全ということで、特に安全と安心の事柄について絞ってお話
させていただきます。
この審議会では、先ほど奥野さんからお話
がありましたように、行動計画の策定、あるいは推進の状況を検討
して、それでさまざまな意見を述べさせていただいております。審議会としては、一般公募で委員になられた方2名を含め、15名で構成
されております。
私たち
が口に
する食べ物というのは、生産から製造、それから流通の過程を経て、私たちの口に入るわけですけれども、その間にさまざまな汚染
される機会、それでこのことは以前に比べて、この間、時間と距離
が非常に長くなっております。そういうふうな状況を全てクリア
したもの
が私たちの口に入るわけです。
例えば、安全ということで考えますと、危害発生因子、生産・製造過程ではここに上げましたように、土壌から水、大気汚染物質、自然毒、化学物質、あるいは農薬、食品添加物、病原微生物など、さまざまな感染の機会
がございます。
それから、さらに販売・調理の過程では、以前にかなり関心
が持たれました偽装という問題
がございます。偽装では産地の偽装、規格、品質の偽装、それからさらには、レストランとかホテルの食材の偽装、そういうものに対して関係法令は、この赤い枠で示したようなもの
がございます
が、府民との間では、この関係法令と府民との間に京都府食の安心・安全推進条例。それで、この中ではここに右側に示したの
が人の農薬管理指導士、あるいは京の食・安全見張り番、食品衛生指導員、くらしの安心推進員、サポーターなど、それからいろんな制度をもって府民の食の安心・安全を図っているわけです。
すなわち食べ物、飲食物は安全なもの、安心なものでなければならない。逆に言えば、安全なもの、安心なものでなければ食べ物とは言わないということです。
それで、その状況
がどのようになっているかをアンケートからお見せ
します。
これは京都府食の安心・安全アンケート結果で、各項目につきまして3つの柱
がございますけれども、経年で平成25年、26年、27年の3年間の経過を見たものです。
「あなた
が特に関心を持っていることは何ですか」とお聞き
したところ、やはりその割合
が多いのは食中毒、食品添加物、偽装表示、それから輸入食品というもの
がかなり府民の中では、関心を持たれているということです。
「食品表示について、あなた
がもっと知りたいと思う情報は何ですか」とお聞き
しました。
そう
すると、原材料名、食品添加物というの
が2割近くございます。
これは、食品安全委員会
が平成27年度に行いました調査です。上半分は一般の消費者について、食品にかかるリスク認識、健康への影響
がどの程度あるか、「健康
が阻害
されると考えられる項目を上げてください」というので示されたの
が、この青いバーです。
ところが、同じ項目について、食品安全委員会
が専門家として判断を下したの
が下の草色のバーです。
すなわち、病原微生物の場合には、ほぼ同じ危険度を認識
しております
が、この一般の方の場合には、いわゆる残留農薬、食品添加物
が非常に危険だと。
ところが、食品安全委員会の専門家では、そのリスクは少ないと。
逆に、一般の方は健康へのリスク、たばこ、過食とかアレルギー、いろんな輸入食品、こういうものに対しては、危機感
がないんです
が、安全委員会の専門家では、このように危険度
が高いですよという、いわゆる不一致
が起こるわけですね。
同じように、食品にかかるリスク認識の中で、がんの原因をお聞き
したところ、一般の方の場合には、「食品添加物は非常に危ない」と。
ところが、専門家の場合には、その部分については安全性
が保たれている。同じように、食品の焦げ、ダイオキシン、あるいは農薬の残留、それから食品中の放射性物質、カドミウムなどについては、非常に危険であると認識
しているわけですけれども、食品安全の専門委員の間では、その危険性はかなり低いよと、こういうふうな一般の方と専門家との間での認識のずれ
が現在生じているわけです。
それで、食品の安全を高めるために、京都府
がさらに強化
する取り組みはどのようなものを期待
されますかということで、やはり先ほど奥野さんから御説明
がありましたように、食品衛生の監視や指導、農薬、食品添加物の検査をしっかりやってほしい。それから、さらには食品表示の監視や指導、それから食品工場や売り場などの管理の指導、支援をやってほしいと。それから、さらには消費者へわかりやすい情報発信を
してほしいという結果を得ております。
最後に、私たち
が行うこととして、科学的な根拠に基づいた正確な情報の伝達と周知
が必要と考え、すなわち一般の方と専門家との間のリスクに関する認識のずれ、それをただすためにはリスクコミュニケーションによる情報を共有
して、そのためには、具体的に見学会とか体験会、いろんな講習会などを開くことによって、一般の方
が頭で考えるのではなくて、実感として体感
する機会をふやしていくことによって、先ほどのようなリスクのずれ
が解消
するのではないのかと考えております。
今後、京都府食の安心・安全に加えて、安定という事柄について協力を
していきたいと考えております。以上です。
8:
◯井上委員長
どうもありがとうございました。
それでは井上様、青山様、よろしくお願いいたします。
9:
◯井上参考人
井上でございます。よろしくお願いいたします。
きょうの「幼児期の食育について」というテーマにつきましては、私ども
がとり行っております料理教室の現場報告という形で説明
させていただきます。
初めに睦美幼稚園というのはどんな幼稚園というのを御説明
させていただきますと、睦美幼稚園は伏見区桃山にございまして、近所には御香宮神社、それから桃山御陵、最寄りの駅はJR桃山駅の徒歩で六、七分のところにございます。創立は昭和29年(1954年)でございますので、満63年目になりまして、この4月から64年目に入ろうかという幼稚園でございます。
その63年目の幼稚園
が11年前から、小さな幼稚園なのです
が、そこで料理教室をやったんです。なぜやったかというと、子どもの料理の年というのは平成18年ですから、食育基本法
ができた翌年の推進計画のほうに移って、今の世の中は食育とメディアで騒がれている時期なんです。
ところが、私ども
がやったのは、そういう社会的背景とは一切関係なしに、食育という概念
が全くなくて始めた教室なんです。
というのは、子どもは、幼稚園でございますのでいろんな形で、あるときにはアンパンマン、あるときにはドラえもん、庭をぴょんぴょん跳ねたり、あるときには市バスの運転手、三輪車を一生懸命漕いでいるというような空想の世界で遊んでいる子ども
があるときに、ひょっと片側を見ると泥団子をいっぱいつくって、水を入れてクローバーの花を積んできて、スミレの花を入れて、「どうぞできました。お召し上がり。いただきます。」という光景
が何度か見れたんです。それで私自身、その光景を見ると、もしこれ
が先ほど言ったような泥団子
が白い暖かい御飯で、クローバー
が魚の開きか煮物で、スミレの花
が野菜に煮つけ、これ子ども
がつくってやったらどんなこと
ができるかなと。空想の世界に生きる子どもに現実を与えられるのは、ひょっとしたら、このおままごと、料理
させたらいいなという思いをずっと思ってました。
それで、それを園長に話を
したら、実は先代も晩年に子どもに料理を
させてあげたいと言いながら亡くなった。その意味は、そのときは何を言っているのかなと思っていたのです
が、やっとわかり出したの
が今なんです。そんなことで、料理教室をやろうと。園長と、これはいいアイディアだ、やりましょうよとやったのです
が、幸か不幸か少子化のあおりを受けまして部屋
が大分あいているわけです。この部屋の活用
ができるなということで、その部屋を活用
せよと、これは簡単にできるなと思っていろいろ計画書を作っていたら、あに図らんや、誰
が子どもを教えるの、レシピは、誰
がインストラクト
するの、デモンストレーション
するの、誰
がサポート
するのというところから頓挫
しまして、とんでもなく悩んだ時期
がありまして、あちらこちらにコンタクト
したのです
が、帯に短したすきに長しというところなのです
が、捨てる紙あれば拾う神ありという偶然、神戸に有名な先生
がいるということを聞きつけまして、その先生のところに行ったと。その先生というのは、著名な食育研究家、料理研究家である坂本廣子先生、よくNHKとかにも出ておられる先生、その人のところに強引にアポイントをとってお邪魔
して交渉
しました。そしたら、最初は何言ってんのよという感じでけんもほろろにほられて、2度目、「幼稚園でそんなことできないわよ」とさらっと言われたんですね。それでもあきらめないで3度目に一生懸命話を
したら、「あなたは本当にそれやる気あるの」と言われて、「あります」と答えて「それだったら全面的に応援
する。あなた
が今言っていることは食育ということで、非常に重要なことなんですよ」と言われて、逆に今度は背中押されて、ガス、電気や厨房設備を全部、坂本先生の監修のもとに始めました。
そしたら、「あなた、これは食育よ」と言われた以上は、やっぱり正課保育に
しないかんなということで形に。正課保育というのは毎日、子どもたち
がいろんなプログラムを
している保育の形態なのです
が、それを当時7クラスございましたから、月2回
しましょうかと。2回
しましょうかというのは、実働日数20日ぐらいの間に14日間料理をやらないかんから、料理の幼稚園になっちゃうのもまずいなということで、それから坂本先生のスタッフも問題
があるということで月1回、正課保育でやると。じゃ、正課保育でやる以上は子どものために何を
するかという目標
が絶対に要るんです。目標の設定と、では、その目標をどうやって解決
していくか、実践
するかということを考えた手段
が要ります。そういうことを園長とずっと始めまして、職員に通達
して第1回目、始めたの
が平成18年5月15日です。ちょうどその年
が食育推進基本法のできた年で、合致は
したんです
が、ことのスタートは、あに図らんや、子どもの夢を実現
させようということなんです。
具体的に11年たちまして今日に至るわけです
が、この目標と手段については現場総括責任者の青山に説明
させます。
10:
◯青山参考人
副園長の青山です。よろしくお願い
します。
キッチン・ラボは正課保育であるということだったので、今から私どものキッチン・ラボについてお話し
させていただきます。正課保育であるので、目標と手段を設定
しています。1回のキッチン・ラボは1クラス単位で、1クラスを4グループに分け、1テーブル五、六人でみずから料理を
する保育です。1クラスでインストラクター、スタッフ
が約10名から15名対応
しています。
子どもの食育には興味や関心を高めること
が第一歩です。料理を
するときには、テーマを決めて関心を高めさせています。この写真は、「おいしい秋みーつけた」
がテーマです。園内で収穫
した秋の食材も含まれています。
この写真は、サンマの骨の取り方を教えてもらい、上手に取れて得意顔の写真です。魚
が大好きになった瞬間です。
偏食について、メニューにより食材の切り方は大きかったり、さまざまなのです
が、苦手な食材のときには、「自分の食べられる大きさまで切っていいよ」と伝えています。子どもは自分で、これぐらいなら食べられるかなという大きさまで切り、納得
して食べてみます。「食べられた、おいしかった」とおかわり
する姿も見られました。
マナーについては、配膳、盛りつけ、自分
が食べられる量、挨拶、日々繰り返しの中、習慣づけています
アレルギーについては、正課保育である以上、全員参加
が基本ですから、アレルギーの子たちも同じ体験
ができるよう配慮
しています。スタッフ全員で共通理解できるよう、三角巾にアレルギーの情報を記入
しています。この子の場合は、卵は素手でさわらないという表記です。
この写真は料理の手順、食材についてお話を
しているところです。子どもたちは一生懸命話を聞いています。
この写真は、先生から教えてもらったとおりの手順で、緊張、集中力の瞬間です。この豆腐の手の平切りで手を切った子は1人もいません。
これはテーブルみんなで鯛の観察を
して塩釜をつくっているところです。この日、1クラスで5尾の鯛の塩釜をつくりました。
日本食に欠かせない味噌を仕込んでいるところです。塩と麹で塩切り麹をつくり、大豆を潰して1人1個味噌玉をつくりかめに入れていきます。4歳の1月につくり、1年寝かせて睦美味噌
ができるのを待ちます。同様にマヨネーズやカレールーなど、市販のものを使用
せず、自分たちでつくりお料理に使用
しています。
サドルカーンで小麦粉をつくっているところ。パスタマシーンでスパゲティ、ドーナツ、メロンパン、ギョウザの皮も自分たちで何でもつくっています。今は炊飯器で御飯を炊いているおうち
が多いので、炊けるまで様子を知る子は余りいません。御飯
がどのように炊けるのか、ガラス鍋で変化を観察
しているところです。
余談です
が、お米を研ぐのも知らない子たちもたくさんいます。今は無洗米も出回っているからのようです。
日本古来の伝統行事などを大切に伝えていきたいと思います。お正月のめでたいときには鯛を使い、祝い箸の意味や白味噌でつくる京風雑煮などもお話を
し伝えています。おせち料理にはさまざまな意味
が込められています。
2月の節分には鬼
が嫌いなもの、イワシ、豆、ヒイラギ、なぜ鬼
が嫌いなのかなどのお話、節分の話を
しながらイワシ、大豆を使ったお料理をいただきます。3歳、イワシの煮つけ、5歳、イワシのフライ、4歳は味噌をつくり味噌を使ったお料理をつくります。
ひなまつりは、子ども
が元気に育ってくれたお祝いの行事、そのときに食べるお寿司やハマグリには意味
があり、5色の色を使う食材の話も伝えます。4歳、押し寿司、5歳、巻き寿司、学年によって同じメニューでも経験差で難易度
がついています。食べた後にはハマグリの貝い合わせを
して遊びます。
後片付け、手洗い、う
がい、歯磨きの習慣づけも
しています。
キッチン・ラボの横に畑をつくり、季節の野菜など子ども
がお世話を
して収穫
します。お米も1粒1粒大切にもみやぬかを取って白米に
します。お茶碗1杯分を集めるのも一苦労でした。
子どもたち
がキッチン・ラボで学んだこと、このようにキッチン・ラボは、お料理を
すること
が主な目的ではなく、収穫から後片付けまでのプロセス
が大切だと考えています。食材の知識、関心
が高まる、命・自然を理解
する力
が備わる、共同作業を実感
する、約束事の重要性を身に付ける、集中力、緊張感の繰り返しの体験、達成感・充実感・感動の繰り返し体験、キッチン・ラボの体験は自分自身に自信を芽生えさせ、食のみならず、社会に自立
した子に成長
させる大変重要な種の1つです。
それでは、引き続きキッチン・ラボでの作業の動画をごらんください。
(動画の映写あり)
以上です。ありがとうございました。
11:
◯井上委員長
ありがとうございました。説明はお聞き及びのとおりであります
が、もとの状況に復するまで、しばらくお待ち願います。
本日の
所管事項の調査におきましては、テーマについて、参考人もまじえて委員間の活発な意見交換の場となるよう運営
してまいりたいと思いますので、よろしくお願い
します。
それでは、御意見、御見解等
がございましたら、御発言願います。
12: (発言)
◯岸本委員
大変勉強
させていただきましてありがとうございました。ただいまの睦美幼稚園の取り組みは大変おもしろい取り組みで勉強
させていただきました
が、どう
されておられるのか伺いたいこと
が3つございまして、お伺いいたします。
まず1番目でございます
が、この目標と手段のところの4)のアレルギー対応でございます。そのアレルギー対応と書いた下のところで、「アレルギーを避けない」という文言です
が、これはどういう意味かよくわかりません。現場で、「そばぐらい食えないでどう
するんだ」という話で発作
が起きたのですけれども、この「アレルギーを避けない」というのはどういう意味かということでございます。これ
がまず1点。
2番目、先ほど子どもたち
が興味深そうに豆腐とか大根を包丁で切ってました。近ごろの特に小学校とかそういったところでは、包丁とか余り使わないようにということもあるようでございますけれども、そういったところでの保護者の皆さんの反応と、園児は興味を持っているでしょう
が、逆に怖いなと思う子もいると思います。そういったところでどうなさっておられるかということでございます。
それで3番目であります
が、これは極めて微妙なところであります。特に和食の場合、隠し味として日本酒、あるいはみりん、洋風の料理の場合でもワインを入れたりいたします。そういう場合での園児への対応、それを全く入れないでは本物の味になりませんので、その辺、どういうふうに配慮
されておられるか、この3つをお伺いいたします。
13:
◯青山参考人
アレルギーの対応ですけれども、避けないという意味はアレルギー、もちろん大事なので、避けないという表現じゃなくて、アレルギーの子たちにも同じ体験
ができるように配慮
しているということです。なので、パンをつくるときはお部屋に粉
が舞ったり
しますので、小麦アレルギーの子たち
が吸い込まないように外で同じ体験を米粉で
させてもらったりとか、卵アレルギーの子は卵ではないたんぱく源をとったものでお料理を
して、見た目をよく見せると。この間も玉子とじを
したのですけれども、卵ではなく湯葉とじを
して、同じように体験を
してもらうという意味で、全くさわらないように配慮とかは
しているのですけれども、医療機関ではないので、そのあたりはお母様たちにもすごく御協力いただきまして、この程度だったらどうですか、この部屋にいても大丈夫ですか、こうなったときは、どういう対応
したらいいですかとか、そういうことを事前に一緒に相談
させていただきまして、不安な保護者の方にはその日に来ていただきまして、何か体調の変化
があったときには、対応
していただけるようにお薬持参で参加
していただくとか、そういうふうに配慮は
しています。なので、無理に食べさせたりとかそういうふうなことは
しておりません。
もう一つ、手の平切りは、だんだん年数
がたってきてますので、「うちの子もそろそろできる年ですかね」「もうそろそろやらせてもらえますかね」「あんなやんちゃ
ができますかね」ってお母さんのほうもすごく楽しみにドキドキ
して待ってくださってまして、保護者のほうの御理解も得ているので、うちの子は
させないでくださいみたいな方はないです。
逆に発達障害をお持ちの方で、やっぱり危険
が伴うなと思っている子たちも、やっぱりすごく集中
して
しますので、私たち、どうかなと思ってたのですけれども、この間、体験を
しまして無事に自分たちでやり遂げました。子どももとても自信になって、保護者も喜んでくださって、やっぱり同じ体験
ができる範囲で無理なくできればいいなと思っております。
それと、お料理にお酒、みりん、ワインは使っております。子どもたちにどうして使うのかお話
したり
します。お魚をふっくら
するのにお酒を使ったり
するのですけれども、これはそのままでは飲めないけれど、「これはおうちの人
が飲まれるやつだよね」という話を
しながら、「でもお魚にこうしてぺたぺた
すると、お魚
がふっくらおしいしくなるんだよ」「これはお酒という調味料です」と調味料として紹介
しています。なので、みりんも使っていますし、ジュニアといって小学生のお料理になってくるとワインとかも出てくるのですけれども、幼稚園ではお酒、みりんは使っております。
お味の体験はいろんな体験を
するのですけれども、さすがにお酒のにおいをかいで、「これ
がお酒のにおいだよ」ぐらいに
しております。
14:
◯岸本委員
大変配慮
がされた教育で感銘を受けました。ありがとうございます。
15:
◯村井委員
ありがとうございます。京都府の進める生涯を通じた食育ということで、学校に行かれている方は学校給食の充実
がありまして、小学校、中学校、だんだん学校給食の場では安全、健康、そういうもの
があるのでしょうけれども、働くようになってから社員食堂というよりお弁当なんか
が多いんだと思うんですね。しかも外食弁当、コンビニ弁当というものを非常に好んで食べる機会
が多いのかなと。
そういうところと、例えば健康診断で塩分をとり過ぎだめ、お砂糖をとり過ぎだめだといっても、そういうお弁当になってくると、おのずと食べるもの
が一定の本人にとって好み
が出てくる。その辺
が本人の自覚なのでしょうけれども、少し難しい面
があるのかなと。40歳ぐらいとかであればいいのでしょうけれども、私のところみたいに、ことし還暦になると思えば、好きなものを食べてお薬を飲むほう
がいいのかなという会話を
したりとか、
しなかったとかということもあるのでしょうけれども、京都府全体の中で、大きな企業さんは食堂やらで管理
がきっちり
されているのですけれども、中小企業
が多いと、どうしても個人的にコンビニ弁当とかあると思うんです。
その辺を考えた場合に健康管理への配慮なり、そういうところ
がそういうものを健康の意識を持って取り扱っていただくということを考えたり
するのですけれども、京都府といたしましては、どんなふうにお考えでしょうか。
16:
◯奥野農林水産部理事(食と農の
安全担当)(食の安心・
安全推進課長事務取扱)
今、まさにおっしゃっていただいたとおりと考えております。今年度から第3次計画の初年度で、とりあえず、この幼少期なり、小学校、中学校からスタートいたしました。今後、この働く世代もぜひとも取り組んでいかなければならないなと思っております。特に、京都府のような中小企業の多いところでは、まさに今、委員
がおっしゃいましたように、熟練の方のそういう年代でもし倒れられたら、企業そのもの
が大きなダメージを受けるということ
が予想
されますので、中小企業、企業を挙げて社員の特に昼御飯について、しっかりと健康診断の数値も見ながら健康管理に努めていただくということを、実は食育の会議で議論
しておりまして、できるだけ具体的な制度化を考えて進めていきたいなと思っております。
17:
◯村井委員
ありがとうございます。これは京都府全体、各家庭で意識づけて工夫
ができればいいんですけどね。私のところの家もお弁当を割とつくったり
するんです
が、ほぼ似ている感じです。お弁当に適した材料というのは大体ハンバーグとか玉子焼きとか、一定の同じようなものを繰り返しになっていると。それは私のところの家の食文化
が乏しい面もあるのだと思いますけれども、さっき言ったように、全体的に京都府としては昼食をつくる、お弁当をつくるところに、そういう意識の徹底とか
がされているのだと思います
が、その辺はお願い
したいと思います。
もう一つは、この食の安全についての関心等、専門家の思っていらっしゃることとのギャップのあるデータ
があるのですけれども、これは受け取りようと
すれば、専門家
が思っていらっしゃること
が正しくて、一般の方の意識はそちらに合わせていく必要
があるんだということで見させていただいてよろしいのでしょうか。
18: ◯中
坊参考人
そのデータは、そのとおりです。といいますのは、不安感はあるんだけれども、実際には健康に危害を及ぼすような量ではないと。だから、食品添加物とか農薬とか使うというだけで不安感
があるんですね。
ところが、使わなければ食品は数日間とか数カ月間もちませんよと。この程度だったら、この食品添加物を使っても大丈夫ですと、そういうふうな科学的な根拠をもって許可
されている食品添加物
がたくさんあるわけです。
それで、許可
されたものしか使ってはいけない。そういう意味で、専門家のほうは許可を出しているわけですから、それについては大丈夫ですよと。
ところが、一般の方は化学物質をもう使うだけで不安だというずれ
がありますので、一応今のところは100%安全というのは確証ではありませんけれども、99%は安全であると、そういうふうな認識でいいと思います。
19:
◯村井委員
それで、恐らく食品をつくる中で最も大事なのは、一つは、水だと思うんですね。
ところが、今、水道水ではなく天然水を使う傾向
があるかと思います。私は、水は天然水ではなく水道水を使っている人ですけれどもね。
そうなってくると、それは健康面の意識なのか、もしくはまた全く別の意識、つまり味
が大きくかかわっていて、そういう意識になっているのか、その辺はどんなふうな感じなのでございましょうか。
20: ◯中
坊参考人
実際に、それを使われている例えば京都なんかの場合には、お酒から豆腐とかいろんなもの
がありますけれども、それは実際に使われている人に、なぜ使わないのかということをお聞き
するしかありませんけれども、通常はそういう場合でも保健所
がきっちりと検査を
して、これは使えるというふうなことで安全性は確保
されていると思うんです。
それで、どちらを使うかというのは、その製造を
される方
が判断
して決められているんだと思うんですけどね。
21:
◯村井委員
ありがとうございました。健康面、食の安心・安全ということにおいて、こういう意識づけだと思います
が、じゃ、私
が日々どんな行動を
しているかと言えば、恐らく余りこういうことじゃなく、一つは鮮度、製造年月日のあるものは、当然それに近いもの、消費期限
が表示
されているものなら、それに最も遠いもの、なおかつ自分の目で見て生鮮食品であれば色合いという基準で、結局、安全というよりも、求めているのはよりおいしいものをということの意識のほう
が強いのかなと思ったり
するのですけれども、その辺はどうなんでしょうか。
22: ◯中
坊参考人
委員おっしゃるとおりだと思います。やはり安全でおいしいもの、それでそのとき、委員の年代の方々は自分で確かめること
ができるのですけれども、最近、問題になっていますのは、通常は見て、口に入れて変な味
がしたら普通は吐き出すのですけれども、それをそのままごくんと飲み込んでしまう子どもたち
が多くなっているということ
があります。だから、通常は個々
がそういう判断を
してにおいから、色から、味から、それで安全なものを私たちは食べてきたわけですけれども、それ
ができなくなっている。そのために賞味期限とか消費期限を表示
せざる得ないということになっているんだと思うんです。
23:
◯村井委員
ありがとうございます。
24: ◯堤委員
睦美幼稚園さん、すばらしい取り組みで本当に感銘を受けました。私も小学生にですけれども、年に何回か、また別個の授業の中で子どもたちに料理をつくって、この間、ちらし寿司をつくって調理器具を扱ったり、自分で料理を
する楽しさというのを伝えるような授業も行ったりを
しています。やっぱり食べるということは非常に人生の喜びでもありますし、子どもたち、自分
がつくったものというのは、本当に何でもおいしく食べて、それ
がまた体験になっていくというの
がいいサイクルなんだろうなと思います。
日本の味の中には5つの味、苦い、甘い、しょっぱい、すっぱい、辛いというの
があると思うんです。どうしても苦いということを嫌がる子どもたち
が多いですし、味覚の中の一つでもあるので、これどうやって教えたらいいのかなというのを毎回悩んでいるんですけれども、睦美幼稚園さんの中では、この苦みというのをどのように扱っているのかというのを教えていただいたら、今後の参考になるなと思うんですけれど。
25:
◯青山参考人
難しいなと思います。一番初めの3歳の初めのときに、お砂糖の甘いとか塩辛い、すっぱいというのはみんな、なめて体験
するのですね。お料理の中で、子どもたち
が苦いというのは、この間も菜の花のごま和えを
したのですけれども、菜の花のごま和えを食べて、おいしいということを、「先生、これ苦い、葉っぱの味
がする」と、「ああ、そうだよね、葉っぱだもんね」とか言いながら、「これ
が苦いという味だよ」みたいに子どもたち
が発したときに、それを体験
したときに、「それはそういう味なんだよ」というふうに伝えています。
なので、初めから「これは苦い味でね」というのじゃなくて、「これ何か苦いよ」といったときに、ああ、そうね、「苦い味
がするね」と伝えていくような感じですね。余り渋いとかいうのも、どうやって伝えてあげたらいいのかなと思って、タケノコをなめさせてみるとかという話とかも出たのですけれども、無理にそういう体験を
しなくても、それに気づいたときに、「そう、それ
がそういう味なんだよ」みたいな感じで、子どもたちに伝えています。
最近は、そういう食材も減ってきているので、なかなか出会うこと
がなくなっているみたいなのですけれども、幼稚園で食べた柿はすごくおいしかったのに、おうちで食べた柿
が何か変な味
がしたのと。それ渋いっていうんだよとか、変な味じゃなくて渋いという柿もあるよと体験を通して言葉と一致
すればいいかなという感じで捉えています。
26: ◯堤委員
ありがとうございます。大人になるにつれて味覚
が変わっていって、苦いというのもおいしく感じるようになるまで待っているというの
が正解で、別に特段、これ
がおいしいですよという感覚を教えるというのは、やっぱり教育の中では違うという認識でよろしいですかね。
27:
◯青山参考人
それぞれに育った環境というか、食べるものでおいしさのあれ
が違うかなと思うんですね。なので、おいしいものをおいしく食べてほしいなとは思うのですけれども、子ども
が嫌がるものをおいしいから食べてごらんよじゃなくて、体験の一つとして大きくなっていったら食べられるようになるものもあるし、また小さいときからおじいちゃん、おばあちゃんたちと一緒に好んで食べて、大人の味をすごく好んで食べる子もいたり
するので、環境の中でいろいろ味覚って変わっていくのかなと思っているので、そこまで余り深くは思ってはいないのですけれども。
28: ◯堤委員
ありがとうございます。
それともう一つ、教えていただきたいの
が、子どもたちの食の教育というのは本当にすばらしいのですけれども、家庭での食というの
が子どもたちの健康な生活を維持
していると思います
が、こちらの幼児期の食育を通して親御さんの姿勢
が変わったような事例
があったら教えていただきたいのですけれども。
29:
◯青山参考人
毎回、子どもたちでつくってもらうものは、アレルギーチェックも含めてレシピとして家庭にお配り
しています。それで、子どもたち
が家庭でおいしかったというものをおうちでつくったり、子どもたち
が先生から教えてもらった食材の見分け方とか、そういうものをスーパーで発揮
するらしくて、「サンマはくちばしの黄色いの
が新しいサンマなんだよ」と言うと、お母さんにも、「きょう、お母さん、お顔のついているサンマに
しようと、お顔のついている黄色いサンマだったら新しくておいしんだよ」と教えたり、「おうちの中でワケギってお母さん、知っている、ネギと違うんだよ。根元から分かれているの
がワケギで、これ食べたらおいしいからこれ買おうよ」とか、子どもたち
が教えてもらったことをお母さんに教えてくれているみたいです。今までお母さんは、こんなものは子どもは食べないんだと思って手にとらなかった食材を子ども
が買ってというので買ってみました。どうやってやるのと言ったら、キッチンでやったからキッチンの先生に聞いてと言うから、キッチンでつくったんだったらレシピをもらっているから、じゃ、これでつくってみようかというのでおうちでやったら、子ども
が食べてびっくりましたと。主人にも「こんなの
がつくれるんだ」と褒めてもらいましたとかお話を聞いているので、子どもたちから逆におうちにまた新しいメニューとして入っていってくれたらいいなと思っております。
30: ◯堤委員
ありがとうございます。すばらしい取り組みだと思います。
食の安心と安全について1点、お伺い
したいのですけれども、この安心であったり安全であったり発信
していくという取り組み、すばらしいなと思いますけれども、何か最近、ひっかかっているの
が、ネットのニュースでも近ごろありました
が、例えば塩水を1リットル飲んだら痩せるであったりとか、擬似科学によって健康によくなる効果
がありますよと喧伝
しているけれども、実際のところはマイナスな効果しかないようなものに対して、どのように
して警鐘を鳴らしているのか、そこは食の安心・安全のところに入っているのかどうかというところ、少し教えていただけないでしょうか。
31:
◯奥野農林水産部理事(食と農の
安全担当)(食の安心・
安全推進課長事務取扱)
今、委員
がおっしゃいました事例は、ちょっと我々は扱ってはいないんですけれども、いわゆる健康食品というものなんかは健康福祉部さんなんかと一緒に、その注意書きであったりを皆さんにお伝え
することは
しております。
32: ◯堤委員
わかりました。ありがとうございます。
33: ◯光永委員
今のお話に関係
するのです
が、この先生の報告の中で、最後のページの食品の安全を高めるためにさらに強化
すべき取り組みは何かという複数回答のところで、やはり専門家の方の調査にも通ずるのかもしれませんけれども、食品衛生の監視・指導、農薬、食品添加物などの検査というの
が関心としては、非常に高いと。これは専門家の方の中でも病原性微生物にくくられていますけれども、そこ
が科学的に見てもリスク
が非常に高いと。これは大体通じることなんです。
そういう意味では、府民の皆さんの思いと専門家の方
が注意
すべき思いというのは関心としては非常に高いし、共通
しているのかなというのは思うのですけれども、今あったように食品の生産の部分だとか、あるいは製造の部分だとかということの制度は一定整ったり、やられてきているかと思うのですけれども、今もあったように、レシピで、ネット世界でいろんな情報
が飛び交っておりますよね。そういうときに、この計画の中で安全性や安心を発信
するというのはわかるのです
が、今、飛び交っている情報はどうかということも同時にやっていかないと、これはうその情報であったり、あるいは安全をちょっと横に置いて見栄えとかおいしさに走ったり、奇をてらうものをつくったりとか、結果、安全
が横に置かれたりということは多くはないかもしれません
が、ある可能性
があると思うんですね。
まして、日本だけの話ではなくなってきているので、農林水産部
がやることなのかとか、京都府
がやるべきことなのかという課題はあるかもしれないんですけれども、正しい知識はこうですよということを発信
するだけではないぐらい情報過多の状況なので、そこをどう
するのかというのは課題かなと思うのです
が、もし御意見
があったらと思います。
34: ◯中
坊参考人
委員のおっしゃるとおりなのです
が、発信側に未然防止という、いろんな取り組み
がございますけれども、これはその半歩前へ出るか、一歩前へ出るかで物すごく大きなこと。よく言われますように、何か
が起こった場合にはすぐに対応できるのです
が、本当にそれ
が明らかに危害を及ぼすという証明
がなければ、やはり相手方にはそれはなかなか執行できないというか、警告も発すること
ができない。
だけど、そういう事柄に対しては、京都府の場合にはホームページに、あるいはいろいろなところで、いわゆる安心・安全の110番とか相談窓口はございますので、気
がつかれたら、そういうところを利用
してもらう。
例えば、京都府の食の安心・安全推進課
がそういう世間に流れている情報に対して、未然防止のための府民にお知らせというのは、なかなか難しいんだと思うんです。未然防止という考え方で、いつもジレンマに陥る、まさしくそのところなんです。
35: ◯光永委員
確かにおっしゃるように、これはすごい難しい課題だというのはよくわかるんです。逆に、そういうオープンに情報
があふれているからこそ、違ったことについてはバッシングという悪い形も含めて防止の抑止力
が働く面もあるのかもしれませんけれども、殊、食品などに関するものを子どもさんとか中高生とか
がそういうのを信じてしまったり
すると、非常に危ないこと
があるので、そのあたりをどう
するかというのは、行政サイドで何か検討
されていることとかはあるんですか。
36:
◯奥野農林水産部理事(食と農の
安全担当)(食の安心・
安全推進課長事務取扱)
やはり基本的には、オールジャパンの国の食品安全委員会の専門家の委員の方の意見のもとに、具体的な食品でしたら厚生労働省なんか
が受けて指導
していただくというの
がベストかなとは思います。都道府県で、そこまで科学的に立ち入るのは、実際はなかなか難しいところ
がございます。
37: ◯光永委員
基本的には、そう
するしかないのかなと思うんです
が、行政
が発出
する情報をはるかに超える量と速さで物事
が進んでいるということは、我々もよく理解
した機敏な対応
が要るのかなと。特にネットは子どもさんら
がよく見られるので、そのあたりも保護者とか一定社会人の方への発出だけと違って、きめ細やかさというか、子どもさんや中学生や高校生なんかにもちょっとわかるような形で、何らか取り組み
が進められるように御留意いただけたらなと思っております。
それともう一つは、食品の製造などのことで、かつてHACCP(ハサップ)で問題
が起こったときに、食品衛生、当時監視員といったんです
が、その体制も整えて検認
しながら京都府の場合はやられているということだったのです
が、今は、どんな状況になっているんでしょうか。
38:
◯奥野農林水産部理事(食と農の
安全担当)(食の安心・
安全推進課長事務取扱)
まことに申しわけありません。食品衛生監視員、具体的には健康福祉部でございますので、ちょっと詳しくはわかりかねます。
39: ◯光永委員
食品衛生推進員と、この計画にありますね。それは連携
してやられているということになるんですかね。
40: ◯中
坊参考人
食品衛生推進員の場合には、食品表示関係で具体的にお店で出ているもの、例えばタケノコ
が京都府内産であるかとか、きっちりとそのもの
が表示
されているかというのを地域で見守っていただいている。それで、例えばそれを収去
して検査
するということに関しては、国の食品衛生監視員とか
がやっておりますので、いわゆる皆さんの暮らしに近いところで見回りという形でやっていただいております。
41: ◯光永委員
役割はそうなのでしょうけど、直接の所管じゃないけれども、実際に問題
が起こったときに、あるいは起こらないような未然防止策としての監視員
が体制をとってやるということと、推進員さんとの連携というの
が非常に大事かなと思って、きょうは農林の方だけです
が、やはり食の安全というと健康福祉部サイドとの連携ということを避けて通れないので、そのあたりは御努力
していただいているかと思います
が、ぜひ一層御努力いただけたらと思います。
最後に、少し細かいことで申しわけないんです
が、幼稚園の取り組みを私も関心を持って勉強
させていただきましたけれども、調理
されるときにスタッフさんを安全という角度からもかなり配置
されている感じを報告を聞いて思ったんです
が、要するにメニューをつくるだとか、プログラムをつくったり作業
がすごい大変だと思うのです
が、実際に教えておられる瞬間だけじゃなくて、その家庭の中でどういうかかわりを
されて、その方々というのはどういう人なのかわかればということ。
それともう一つは、昨今は貧困の格差という問題
が非常に大きいので、その幼稚園の場合はそうでもないのかもしれません
が、学校なんかでも給食の負担
が大変で払えないとかいう方もおありかと思います
が、この場合で言うと、保護者負担というのでしょうか、そのあたり
がどうで、実際になかなか大変な御家庭もあるのかなという気も
するのですけれども、そのあたりの実情
がもしわかれば、言える範囲で教えていただけたらと思います。
42:
◯井上参考人
まず、スタッフ
が大変でしょうと。ずばり申し上げますと、スタートのときは、先ほど御説明
しましたようにプロの方にお願い
していたんです。一、二年たちますと、やはり保護者の皆さん
がぜひ手伝いたいという立候補
があったんです。それで募集
したんです。そしたら、一気にそのとき14人応募
してくれました。応募
していただいたということはボランティアなんです。ボランティアで14人で、今現在の姿は7人
がそのうちのインストラクター、要するに子どもの食育のインストラクターの免許を持っています。そのうちの5人は京都府の食いく先生に昨年、認定
していただきました。そういうメンバーなんです。そういう人たち
が、先ほど申し上げました
が、坂本先生は相変わらずレシピとかアレルギー対応の指導という形では参画
していただいています
が、実際運営
していただく人はそういう方たち。
それとプラス、京都女子大学家政学部の中山教授の学生さん方
が時系列的にこのデータをとりたいと。そう
すると、子どもの料理教室というのは、えてしてイベントのケース
があるんでデータ
がとれないと。ぜひ学生を受け入れてくれないかということで、その方々
が試験の日もあるからばらつきはありますけれども、大体平均5名から10名、それから保護者の人たちはマザースという呼び名で読んでいるのです
が、その方たち
が大体5名ぐらいで、大体10名。それから、私どもの青山、担任とか副担任とか入れますと、最低でも10人から十二、三人。
それから、もう一つ運営
しているということで、その方たちはインストラクターの免許を取っていますから、ボランティアといってもただじゃないんです。ずばり申し上げますと、1レッスンで1人、大体5,000円ぐらいかかると思うんです。
ところが、食材の仕入れからレシピの作成、効果検証という形で学生さんたちは学生さんたちでデータをとるんですね。そのデータ整理なんかの時間を入れると、1つの授業でも物すごく時間を食うと。
変な話です
が、時給単価に
したらはるかに最低賃金を割って、本当に協力的に、恥ずかしいぐらいの単価になってしまうので、それはちょっと遠慮
させていただいて、そういう形で協力
していただいている姿でございます。
ちなみに、保護者からいただいている料金の話
が、貧困家庭という形では、私どもでは今のところ、そういうのは幸か不幸かというか、幸いいらっしゃらないので、ちょっとそれはお答えできませんけれども、子どもたちからは月1回の授業で600円頂戴
してます。
43: ◯光永委員
ありがとうございました。
ボランティアさん
が資格を取られてやられている方も一つありかなと思って聞かせていただいたのですけれども、念のためです
が、食育の話ではないのです
が、小学校で何らかやるときに、割と地域の女性陣、子育てを終わられた方だとか
が協力
されたり、あるいは園児さんのおじいさん、おばあさん世代の人
が協力
されたりとか、そういうこともあるのかなと思います
が、男性も含めてそういうのは実際はあるんですか。
44:
◯井上参考人
元保護者、現保護者
がほとんどです。元保護者のお友達
が参加
するというケースはございます
が、男性は今のところおりません。
ただ、将来のことはどうなるかわかりません
が、今、先ほどどなたかの委員の御質問にあったように、お母さん方
が食育に非常に燃えてきているんですね。中にはインストラクターの候補者も出るだろうし、私は子どものためにどうだということから始まって、今度は自分の子
が卒園
して小学生になると、ぜひまた続きをやってくださいと。今のところ、夏休み、冬休みに小学生対象のやつもやったり、お母さん
が子どもと同じメニューをつくりたい、それもやってみたり、それから児童館の子
が全然未体験な子なんですね。その子たちも受け入れて料理教室をやる。その児童館の先生から、私たち小学生対象で、たまたまハンバーガーをつくったのです
が、お礼状の中でパンを買ってきて、ハンバーグを買って間に挟んで食べるものと思っていたと。実は、まさかパンをこねて、パン粉からパンをつくって、ハンバーグを挽き肉からつくってやるとは思わなかったと。
児童館の子
が先生、今度はいつやりますかと言われておりますというお礼状をいただいたり、そういう形で食育というのはやはり子どもを拠点に保護者に今、広がりつつあるかなというところでございます。
45: ◯林田委員
食品というのは、だんだんと日
がたつと傷んでくるということ
が現象としてあると思うんですね。食品に係るリスク認識という中で、病原性微生物とカビというの
がございますね。カビ
が生えてきたら大体取ってまた食べたらいいなと。病原微生物というのをどういうふうに判断
するのか。洗うことも大切なんだろうと思いますけれども、どのような判断を
してカビと病原微生物というものの間といったらおかしいです
が、どのような対策を考えるべきなんですか。
46: ◯中
坊参考人
今のシーズンですと、ノロウィルスなんかもございますし、とにかく微生物関係ではつけない、ふやさないということですので、やはり繁殖
しないという一定の低い温度に、それでそうでないものは口に
しないということ
が大事なんだと思うんです。
だから、キノコの自然毒もそうですけれども、口の中に入れて、あと自分で判断
するしかないですね。いわゆる病原性というのは自分
が経験
しないと分別できないものだと思いますし、それからそういう食品については、取り扱いは信頼できる専門の店で買い求めて、冷蔵
して調理
して食べるということ
が基本かと思います。
47: ◯林田委員
わかりました。
それと、ひところ、O157
がはやりましたね。多分、あれはカイワレダイコン
が原因だと言われまして、カイワレダイコン
が全滅
しちゃったわけです。
だけど、カイワレダイコンの種に罪はなくて、多分それを生産
するときの過程で何か
が混入
して、そして多分病原性
が発生
したと、その因果関係というもの
が誤った方向に何か伝わっちゃったんじゃないかなと。
それで、カイワレダイコンというもの
がなかな流通
しづらくなったという現象
があるんじゃないかなと思うのですけれども、そのようなときに食品の安全という意味で、どういう対応
ができたんだろうなということをちょっと今、思っております。そのようなときの対応というのは、どのような対応
が一番よろしいんでしょうかね。
48: ◯中
坊参考人
委員のおっしゃるとおりで、先ほど病原微生物による汚染もありますけれども、私たちの歴史から
しますと、例えばお米の中にカドミウム
が入っていたりとか、それから水銀で汚染
された魚を知らずに食べていたとか、いろんな事例
がございます。
それで、おっしゃるように、たまたま原因食材として、そこに付着
していたということで、まさしくたまたまカイワレ
が、だからそのときの表現の仕方、あるいは発表の仕方は注意
する必要
があると思います。直近の例でいいますと、まさしく放射能汚染の風評被害というところもそうですけれども、やはり専門家
が、あるいは国、行政
がきっちりと
した形で正しい情報をお知らせ
するということ
が大事かと思っております。
49: ◯林田委員
信頼関係
が一番大切なのかというお話を聞かせていただきました。やっぱり公の報道やらいろいろな報道も、信じなきゃならないものはしっかり信じていかなきゃいかんなと思いますけれども、この健康食品、サプリメントというの
がありまして、食品安全の専門家
がちょっと危惧しておるという感じのグラフ
があるのですけれども、このサプリメント、アレルギーとかいろんなことに効くということは、反対にある面では毒になるということもあるんじゃないかなと。このサプリメントのあり方というのは、これからどのようにお考えなんですか。
50: ◯中
坊参考人
サプリメントも健康を維持、促進
する、あるいは栄養をとるためのサプリメントも栄養補助剤としてございます。それで、それについては国
が許可を
しているものと、許可を受けていないものも、やはりサプリメントとして分類
されます。だから、ここで言うのは、その安全性
が担保
されていないサプリメントは気をつけなければいけませんよと。それで、そういうものについては厚生労働省、今は安全委員会
が、消費者庁もそうですけれども、許可マークをつけております。だから、そういうふうなものに関しては安全ですよと、安心
してお使いくださいと。それ以外のものは覚悟
してお使いくださいと。
51: ◯林田委員
わかりました。今、広告社会というのか、宣伝社会ということで、広告にぱっと痩せるとか、調子よくなるとか書いてありますので、だから、どの程度信用
していいのかなということもありますので、今後ともよろしくお願い
したいと思います。
52: ◯松岡副委員長
まず初めに睦美さんの取り組み、本当にびっくり
しました。基本から、そしてこれ
が日本の文化の伝承とか、また家庭の食を変えるというところまでつながっているということで、子どもさん
が家庭のあり方まで変えるということで、本当にすばらしい取り組みだな思っています。
私も物のない時代
が少し終わった昭和25年生まれなんで、両親も働いていて自分でその間、いろんなものをつくったこともあるんです
が、やはり小さいときからいろんなものに触れるということは大切だなという思いを
しております。
実は、子ども時代というのでしょうか、私の子ども
が幼稚園、保育園に通っていたときに、最近、新興地
がふえたので、いつ、食物
がなるか、果物や野菜
がなるかということも知らない子ども
が多いので、ハウスなりいろんな栽培方法
があるんで、保育園に何もなかったのでブロックと百姓屋さんから土をもらってきて、ちょっと家庭菜園的なやつをつくって収穫時期とか、それからそれを生で食べるとかそういうことも保護者会を通してやったこともあるのです
が、こういう取り組みは本当にすばらしいなと思いますし、先ほど家庭で買い物
するときからお母さん方に幼稚園で食べたやつを再現
するような、そしてまたそれを一歩進めるような取り組みまで
していただいているのに本当に感謝を
したいと思いますし、マナーから全てこういうの
が本当は広がると日本の食
が変わるな、また昔のよき伝統、味噌づくりまで
されていることに本当に関心を
しましたし、公立では人員配置なり予算規模等でなかなかできないやつなので、モデル的に広めていただくとありがたいと思いますので、ひとつ感心と感謝を申し上げたいと思います。
もう一つは先生のほうに。以前、府議会からドイツに行かせていただいて、遺伝子組み換えを少し時間を割いて勉強
させてもらったわけです
が、ドイツはかなり進んでまして、またそういう研究も進んでいる反面、食の安心・安全を守るために、いろんな規制をつくりながらやっているのです
が、日本はどのレベルにあって、これからどういうほうに進んでいくのか、先生の専門の範囲の中で教えていただけたらと思います。
53: ◯中
坊参考人
詳しくは奥野さんから答えていただきますけれども、遺伝子組み換えに関しては日本で安全と認められて輸入
されて出回っているものもございます。だから、安全性というのは、これも人間
がこれから20年、30年経過
して、生活を
していく中で、どのようなこと
が起こるのかと見守りながらという状況だと思います。
具体的には、奥野さんからお願い
します。
54:
◯奥野農林水産部理事(食と農の
安全担当)(食の安心・
安全推進課長事務取扱)
今、御存じのとおり、国内で食用の遺伝子組み換えは生産は
されておりません。あくまで外国産の遺伝子組み換え食品、日本の場合は8つの食品について一応審査を
されて通っているもの
が食用なりに回っているということになるんだろうと思います。
基本的には先ほど来、申しております食品安全委員会で従来の、例えばトウモロコシであったり、大豆と同等であるという考えのもとで、同等性
が確かめられたもの
が出回っておりますので、基本的にはそれらを使っていただいても安全だということ
が、まず言えるということでございます。
ただ、どうしてもその部分については、消費者の皆さんの一番の関心事でありますので、先ほどのリスクコミュニケーションなんかでも専門家に来ていただいて、じっくりと皆さんとお話を
させていただくということを今後とも進めたいと思っております。
55: ◯松岡副委員長
ありがとうございました。
最後に、先ほど専門家と消費者の健康に対するギャップ
があるということで、私も娘なんかはかなり食品添加物とか中国産とか、必ず私
が買うときには先に見て、これはお父さん、あかんでとか、これはちょっと控えときやということ
が本当に意識づけられているんですね。だから、物事をあれ
するときに、原産地なりいろんな添加物を見るのです
が、専門的にはその添加物
がどういう影響を与えるかとかも知っておられる方
が多いのです
が、普通の消費者にとっては、何かネットで調べないとわからないとか、許容範囲は全部国で認められたと。ただ、食品偽装とかそんなの
があるので、できるだけ添加物の少ないやつを選ぶというのを習慣づけているのです
が、この辺のギャップと食品の安全か、安心かという広報、教育、この辺は小さいときから植えつけたほう
がいいのではないかと思うのです
が、この辺のお考え
があれば教えていただきたいと思います。
56: ◯中
坊参考人
委員のおっしゃるとおりで、現在、日本で使用
が認められている食品添加物だけでも350ぐらい品目
がございますし、それを使うことによって腐敗を防ぐとか保存
が伸びるという利点もございます。それ
が誤ったり、あるいは故意に期間を伸ばすために、あるいは見栄えをよく
するために着色料を使うとか、そういうことをやられてしまうと、これは防ぎよう
がない。そのために現在、収去検査を行政
が、京都府の場合にも食品、年間800ぐらい収去
して分析
して農薬からみんな調べております。
そういうことは、先ほどの食育の教育ではありませんけれども、個人個人
が見分けるという能力は小さいうちからやはり教育
していくこと
が大事かと思っております。
それで、おっしゃるとおり、個々の化学物質についてはインターネットで調べればきちんと書いてあるわけですけれども、そこにたどり着くまではちょっと手間
がかかるという意味では、京都府の相談窓口、電話でもありますので、すぐそこに問い合わせるというの
が一番てっとり早い方法かなとは思います。
57: ◯菅谷副委員長
睦美幼稚園さんのお取り組みは大変すばらしいと感銘を受けました。人間の体って口から入るもので全部成り立っているわけですから、いかに食べること
が大事かと。結局、食べるものによって自分の健康増進をどう図っていくとか、それは食育の大きな目的だろうと思うんですね。
睦美さんの場合、お取り組みとして料理というのを通して、食べるものに対する興味だとか、あるいは食に対する知識とかだけではなくて、また日本の文化とか家庭にはすごく大きないい影響を発揮
しているすばらしい取り組みだと思うんです
が、先ほどちょっとお話
が出たのですけれども、例えばよく食あたりとかあるじゃないですか。先生もおっしゃっていたのです
が、昔は自分の目で、においをかいで、ちょっと味見
して、これはあかんわと。これは動物としての自己防衛本能なんですよね。さっき先生のお話の中で、だんだんそれを確かめないようになってきて、そういう期限
が設定
されたと。逆に期限
が設定
されるから、余計に確かめられないようになってくるんですよね。自分で見て感じるよりも、それを見て、ああ、もう要らんと。
最近、若いお母さんの中で、賞味期限、消費期限の区別
がついてない。賞味期限を1日過ぎたら、こんなん、あかんのや、食べられんとほかしてしまうと。これ
が食品ロスの大きな問題になっているわけです。
そう
すると、もう1回、原点に帰って、人間も動物ですから動物的本能の中で本当に食べられるのか、食べれないのか、あるいは例えばお野菜でもちょっと当たってても、そこを切ったらちゃんと使えるんですよとか、そういうこともちゃんと教えていかなあかんのと違うかなと思うんですよね。賞味期限済んだからすぐほかすことは僕は正しいとは思わないんですね。それを思うと、こういうふうになったら食べれないよとか、こんなにおい
がしたらだめだよとか、見た感じ納豆じゃなくて糸引いてたらもうだめやでとか、そういうことを我々は小さいときに生活
する中で覚えていったんですね。これも食育の大きなポイントやと思うんですよね。できれば、そういうことも取り入れていただいて、難しいですよ、消費期限
が済んだやつを食べろというわけにはいかないんでしょうけれども、何かそのあたりの工夫
が僕は必要なんじゃないかなと思うんです。非常に難しいと思うんですよ。保護者自体
が賞味期限
が済んだらすぐほかしたり
しますから、何かそういう部分をちょっと頭に置きながら、その食育を展開
することで大きく変わっていくんじゃないかなと思うんですね。ぜひ何かそういう努力を
してほしいなということを要望だけ
しておきたいなと思います。
58:
◯青山参考人
ちょうど幸か不幸か去年、ハマグリのお吸い物を
したときに、子どもたちはハマグリはどうやってあくのかなと言って、湯
がきながら口を開いたやつをとってという体験を
していたんです。そしたら、「どんなにおい、いいにおい
がする」とみんなで言っていたら、「先生、これ臭いで」と言ったんですよ。ええっ、何でと思ったら腐った貝
が入っていてドブのにおい
がしたんですね。「えっ」とみんなびっくり
して、「うそ、こっちはいい
匂いしているよ」とか言っていたり、「あかん、この貝、全然あかへんし、ここ臭いにおい
するで」と言って、「こんなん食べたらおなか
が痛くなるで」ということ
があったんです。もちろん、同じところにいた貝なので、その日はハマグリのお吸い物を全部取りやめたのですけれども、そういう体験を残念ながら
しました。
子どもたちもおうちに帰って、「今日は貝
が腐っていたから食べなかった」「今度またいい貝
が来たら先生
が一緒に
しようね」と言ってくれたということで、その日は保護者の方にも御理解いただいて、その日のメニューから1品外しました。後日、新しいいい貝
が入ったので、子どもたちに。ちょうどハマグリは雄蝶、雌蝶の飾りつけという特殊なおひなさまの飾りをつけて、子どもたちに食べさせる経験を
しているので、そこまでの経験を
させてやりたかったので後日、食べてもらったのですけれども、そういう場に出会ったら体験として「幼稚園で食べるものでも腐ることもあるんだ」「もちろん新鮮なもの取り入れているけれども」と、そういうことは伝えています。
なので、子どもたち
が一生懸命、畑でお野菜をつくっているのですけれども、全部食べられちゃって自分たち
が食べること
ができなくなったものとか、腐ってしまうものとかそういうふうな体験も隠さずに、そうだね、腐っちゃうこともあるよねとか、こうなったら食べられないねとかという経験も全て体験を通して経験できるようには
しています。全ての体験は無駄にならないかなと思いつつ、失敗体験もそういうふうに子どもたちと
するようには
しています。
59:
◯井上委員長
御発言も尽きたようでありますので、これをもって
所管事項の調査を終了いたします。
中坊様、井上様、青山様には、大変お忙しい中、参考人として、本委員会のために御出席いただき、貴重な御意見を述べていただきましたことを心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
本日、いただきました御意見につきましては、今後の委員会活動の参考に
させていただきたいと存じます。
また、理事者各位におかれましては、本日、各委員から出された御意見・御見解等について、今後の府政の推進に当たり、十分御留意いただき、府民のため、なお一層の創意工夫を
されるようお願いいたします。
60: 3 その他
発言なし
61: 4 閉 会
井上委員長から閉会宣告が行われた。
-以 上-
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